そんなに不登校が怖いですか?出典 : 我が子が不登校になって日が浅い…。そんな親御さんによく見られる様子があります。「もう1ヶ月も学校に行ってないんです。このまま行けなくなったらどうしよう...」「せめて朝ちゃんと起きて欲しい」「勉強だけでもしてくれなければ心配で...」といった反応です。でも、これって結局「不登校していても体や心を休ませないで、いつでも学校に戻れるようになって」というメッセージを子どもに送ってしまっていることになると思います。うちも、娘が小学校2年生で不登校になったときは、周りから「勉強が遅れたら大変よ」「甘やかしていたら本当に学校に行けなくなるわよ」「将来進学や就職ができなかったらどうするの」と言われていました。なので、不登校の子を持つ親御さんたちが周りから受けるプレッシャーのつらさはよくわかります。それを承知で言わせていただきますが、そんなに不登校が怖いですか?怖がっているのは「学校へ行かないとまともな大人になれない」と思い込んでいる親御さんだけではないですか?どうして不登校になるのでしょう?出典 : 大人も子どもも、エネルギーがなみなみと入ったコップを心に持っていると想像してください。職場や学校、家庭などでストレスにさらされ続けると コップの中のエネルギーはどんどん減っていってしまいます。でも、底をついてしまう前に環境を調整したり、たっぷりと休養を取れば、コップの中のエネルギーはまた溜まっていきます。ですが、そのまま何も手を打たずに無理を続けるとコップは空になり、ついにはマイナスの状態になってしまうのです。私も、発達障害の二次障害で神経症になったときに、主治医に「あなたのエネルギーはマイナスの状態です。そこまで行ったらプラスになるには、マイナスになるまでの倍の時間が必要です」と言われたことがあります。不登校になる子どもたちも、 コップのエネルギーがマイナスになった状態だと思います。行けなくなったときには、すでに何らかの原因で疲れ切ってしまっているのですよね。うちの娘も私が気づいたときにはコップのエネルギーはマイナスになっていて、 朝起き上がることもできなくなっていました。本当は気づいていたのに、どうして休ませてあげなかったんだろう。のちにそう後悔することになりました。ようやく少しずつ動けるようになってきたのは中学2年生のとき。期間にして5年ほどかかったことになります。ただ、今でも体調には波があり完全に元気になる見通しはまだありません。どうしても学校というシステムには合わない子もいます出典 : 学校というところは、子どもたちに一斉に同じ課題を与え、それをこなしてついてくることを要求します。そして誰とでもみんな仲良くしましょうと指導します。それは実際にはとても難しいことで、学習についていけなくなったり、友達付き合いがうまくいかなくなったりする子が一定数出てくるわけですが、先生はなかなかそこまで面倒を見てくれません。先生たちは忙しく過労気味。職員室でも自分のクラスの悩みを打ち明けられない先生が増えているそうです。脱ゆとり教育、早期教育の負担は確実に学校を蝕んでいっているのでしょう。子どもたちはそんな体制に窮屈さを感じ、ストレスを抱え込んでそれを弱い子にぶつけます。そんな中でサバイブするには、ある程度のメンタルの強さや適応力、いい意味での鈍さなどが必要になります。ストレスを感じても、うまくかわしながらやっていける子がいる一方で、真面目で繊細な子ほど学校という場に起きている矛盾にぶつかって「行きたくない!」となってしまっているように見受けられます。不登校はいつ終わるのでしょうか出典 : 不登校がいつ終わるのか。正直、こればかりはわかりません。義務教育が終わり、高校進学を節目として立ち上がるになる子は多いですし、もっと早い段階で学校へ戻る子もいます。逆に、通信制高校などに進学してもスクーリングに行けず退学してそのまま引きこもる子もいます。高校、大学で不登校になる子も増えているようです。ただ、みなさんが恐れるように、不登校からそのまま引きこもりになる子も少なくないのが現実です。ですが、親の会で当事者の青年に話を聞くと、引きこもっている間も「何とか世間とつながれないか」と自分の頭で必死に考えています。「これでいいや」と思っている子はいません。 無理に引っ張り出すなど不適切な対応をしない限り必ず自分の力で立ち上がります。5年遅れて高校に進学して大学へ通っている子、引きこもっていたけれど居場所を見つけて週3日アルバイトをしている子、30歳を過ぎてから当事者活動であちこち飛び回っている子、私が行っている親の会だけでもいろいろなケースがあるのです。ぐるりと回り道はするけれど、人一倍真剣に「なぜ生きるのか、どう生きるのか」考え、自分のペースで生きていく、そんな生き方があってもいいのではないでしょうか?私がたどり着いた答え出典 : 親は「子どもは学校に行って育つものだ」と思っています。 私もそうでした。不登校になるということは安心できるレールを外れて、どこをどう走るかわからないトロッコにのる感じです。だけど、親が「学校第一」の価値観を持ったままで、家の中まで学校の価値観でいっぱいにしてしまったら、学校へ行けない子どもはどこで生きていけばいいのでしょうか。私も娘が学校に行っている間は、家の中が学校化してました。「宿題はできたの?」「もっと丁寧に字を書きなさい」「ちゃんと明日の用意をして」「先生に怒られないようにちゃんとやりなさい」って。これがどれだけ学校がつらい子どもたちを追い詰めていたか、親の会に行くようになり、不登校中に死のうとした当事者の青年たちの声を聞いてよくわかりました。どうかお子さんが不登校になったら、まずは黙ってゆっくり休ませてあげてください。そして、一直線に学校に通う以外の生き方もある、そういう生き方しかできない子どももいるということを理解してあげて欲しいと思います。今は大人でも仕事で追いつめられて、精神を病んでしまう人が多い時代です。親世代の頃よりも世の中は確実に生きにくくなっていて、それは子どもの世界にも浸透しています。大人も子どもも苦しいのです。だけど、コップの中のエネルギーがたまれば人はまた立ち上がります。さんざん我が子を追い詰めて病気にまでさせてしまった私が、今やっとたどり着いた答えです。
2017年06月23日何を言っても、否定された気持ちになってしまう娘出典 : 我が家には9歳の娘と7歳の息子がいます。ともに自閉症スペクトラムと診断済みで、娘は特にアスペルガーの要素が強く出ています。ある日、ふらふらと歩く弟を見て、私が注意するよりも先に娘が怒りを爆発させました。「ちゃんと前を見て歩かないと危ないでしょ!」「いつも言ってるのにどうして分からないの!」と怒鳴りつけると同時に、娘は後ろから息子の首根っこを掴んで引っ張ったのです。体幹の弱い息子は、もう少しでなぎ倒されるところでした。私「注意してくれるのは本当に助かるし、言ってることは正しいんだけど、そのやり方だと相手には恐怖しか残らないからすごくもったいないなと思うの」娘「でも、誰かにぶつかってからじゃ遅いでしょ!ママだっていつも相手に怪我させちゃいけないから前見なさいって言ってるじゃない!!!」そうなのです。娘は弟や私のことを思うあまり、それが怒りとして表出してしまうのです。私は娘に続けます。私「うん、確かにそうなんだけどね、周りの人がビックリして振り向いちゃうぐらい、すごく怒ってたよ?」娘「わかってるわかってるわかってる!!!何度言われても怒っちゃう!私なんて最低の人間なんだ!」娘は、自分がすぐ怒ってしまうことを自覚しています。それでも、どうしても湧き上がる怒りを押さえられず、あとから自己嫌悪に陥ってしまうようなのです。私「そんなことないよ。ママだって怒っちゃうこと多いもん。あなたがすごく優しい気持ちで弟を守ろうとしてくれたことも、ちゃんとわかってるよ」娘「そうだよ!私は弟が心配だっただけなのに!誰かにぶつかったら弟だって怪我すると思って!なのにどうしてこうなっちゃうの!もうイヤだっ!」私「そうだよね、イヤだよね、苦しいよね。せっかく優しい気持ちで行動したのに、ママに注意されると全部否定された気持ちになって、すごく孤独な気持ちになっちゃうかも知れないね」娘「そう、すごく孤独になる。私なんて、いなくなればいいのにって、そう、思う……」そんな風に思わなくてもいいよって伝えても、それは難しい様子。私は、その時々の対処法だけではなく、根本的な予防法を考えることが必要だと感じました。こうして、娘が自分自身を否定せずに怒りと向き合える方法はないものか、探してみることになったのです。怒りの裏に隠された「第一感情」を、相手に素直に伝えてみよう出典 : そこでふと気がついたのですが、私も娘も、アンガーコントロール自体についての本はたくさん読みましたが、“感情”というものについてきちんと学んだことがなかったのです。発達障害を抱える子どもたちは、日々の暮らしの中で、周囲を見て自然と立ち居振る舞いを覚えたり、コミュニケーションの取り方を学んで行くのが苦手です。しかし、道筋を立ててわかりやすく教えることができれば、ものにできることは多いのです。ならば、感情についてもきちんと学び、「こういうことだったのか!」「こうすればいいんだ!」と整理して頭の中に入れてあげる方が、その都度対処法を伝えていくよりも娘にとってはわかりやすいのかもしれません。そこで、書店で感情に関するさまざまな本を見て、数ある本の中から選んだのがこちらの本です。Upload By GreenDays『マンガでよくわかる怒らない技術』嶋津 良智 著 フォレスト出版これは累計90万部を突破した『怒らない技術』『怒らない技術2』『子どもが変わる 怒らない子育て』の内容がマンガ化されたものです。食品会社の営業部で働く女性が、イライラと怒ってばかりの毎日から脱却していく様子が描かれており、間には解説も書かれています。この本を選んだのには理由があります。・「怒りの裏に隠された感情」についてのお話しが、とてもわかりやすく詳しく載っていたこと・ 大人向けの本であるため、娘が主人公を自分と重ねて自己嫌悪に陥ってしまうことがないこと・ 大人でも怒りの感情で悩んでいる人がたくさんいると知ることで、自分を否定する気持ちを薄めることこれらを考慮し、数ある書籍の中からこの本を選ぶことにしたのでした。「ママも感情についてきちんと学んだことがなかったから、あなたと一緒にお勉強してみようと思うんだけど、まずはこの本を一緒に読んでみない?」この本を手にした娘は、声を出して笑いながら読んでいたかと思うと、「この人の気持ち、すごくよくわかる」としんみりしてみたり、娘なりにいろんなことを吸収してくれたようです。以前から娘に伝えたかったこと。・「怒り」というのは第二感情であり、その元になっているのは「不安・心配・寂しさなど」の第一感情である・「怒り」を感じた時は、それを口にする前にまず第一感情を探り、心配なら心配していた気持ちを、不安なら不安な気持ちを、そのまま素直に相手に伝えるこれらが、きちんとした形で綴られていて、娘にとっては大きな学びとなったはずです。私自身も、とても勉強になる内容がたくさんあったので、手元に置いていつでも見られるようにしておくことにしました。「第一感情は何だろう?」親子で探す日々出典 : この本を読んでから、娘が怒りを爆発させてしまった時は「第一感情はなんだろう?」と声をかけることで、怒りを一時停止させて自分の心を探る時間を作れるようになりました。すると娘からは「ちょっとうらやましかったかも」「すごく心配しちゃったから」という回答が返ってきます。そこから「そういえば、第一感情を素直に伝えるといいって書いてあったね」と娘に促すことで、はにかみながら「私も一緒に遊んでほしい」「お姉ちゃん、君がケガをしたら心配だから手を繋いで歩いてね」などと言えるようになってきました。今はまだ怒りを爆発させてしまった後で第一感情を探していますが、この手順が定着すれば、いずれ怒りの言葉を口にしてしまう前に自分の本当の気持ちを探る時間が取れるようになるのではないかと思います。「伝授」するのではなく、対等に「学ぶ」出典 : 娘はもうすぐ10歳。精神年齢が幼いとはいえ、少しずつ自立心が芽生えてきているため、今後は親の言うことを素直に聞き入れるのに抵抗を感じる瞬間も増えてくると思います。親がなにかを教えるという方法では、なかなかうまく行かないことも多くなるでしょう。そこで、今回は私自身が娘に方法を伝授するのではなく、同じ本を読んで怒りについて学ぶという方法を取りました。自分自身を直接知らない第三者の話というのは、意外と素直に入ってくるものです。それはおそらく、「一般的にはこうだ」というだけで「自分自身が否定されているわけではない」という距離感を持つことができるからだと思います。また、同じ本で同じことを学ぶということは、娘と私は対等の立場。いわばクラスメイトのような関係でいられるので、「あっちの本にはこう書いてあったけど本当かな?」「今度やってみる?」とフランクな会話も成り立ちます。それゆえ、親が正しいと思っていることを押し付けられるという圧迫感も少ないのではないかと思うのです。お子さまが思春期に差し掛かり、話し合いのつもりがついケンカ腰になってしまって、上手く子どもに伝わらないとお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、同じ教材で同時に学ぶという方法を取ってみてはいかがでしょうか?思いがけず、楽しく時間を過ごせるかも知れません。
2017年06月13日新年度に行われる視力検査。視力低下の判定を持って帰ってきた場合、親のショックも大きく、戸惑うことも多いのではないでしょうか?実は私もその1人でした。今回は私が実体験から学んだことをまとめてみました。視力低下判定をもらってから、メガネをかけるまでの注意点1.「様子を見ましょう」には要注意わが家の長女が小学3年生になった春、視力検査の結果を持って帰ってきました。結果はC判定、眼科を受診するように書いてあります。両親共に視力は良く、ゲームもないわが家。正直「ウソだよね?」と思いながら眼科へ。眼科での検査の結果、近視になりつつあり、「目薬をさして、また少し様子を見ましょう」とのことでした。学校に検査結果を提出、教室では黒板が見えやすいように前の席にしてもらい、これで授業も大丈夫だと安心していたのですが、1年後にさらに悪くなった結果を持って帰ってきた娘。今さらながら母子でショックを受けます。眼科受診の結果、メガネが必要となり、処方箋を持ってメガネ屋さんへ直行しました。視力に関しては子どもが目の痛みを訴えるわけではないので忘れがちになり、また「様子を見る」という言葉に私が油断してしまったことで、眼科通いが後回しになったことを反省しました。2.成長期、頭痛も要注意思い起こせば、視力低下が進んだ時期はぐんぐんと背が伸びている成長期でもありました。その時期、寝る前に頭痛を訴えることもしばし。それが眼精疲労からくることもあるとは知らず、ひと晩様子を見てやり過ごしていたこともありました。3.親の思い込みも要注意視力で困ったことのない私たち夫婦は「メガネはなるべく遅いほうがいい」という勝手な思い込みがありました。今でもいつのタイミングがベストなのか、私にはわかりません。ただ視力や環境には個人差がありますし、弱視のように早くメガネをかけなければならないケースもあります。勝手な判断をするのではなく、眼科に通い相談をし続けることが大切だと思いました。初めてメガネをかけた娘、「こんなにくっきり見えるんだ!」と言ったときの明るい表情は、今でも忘れられません。そしてその日にメガネ屋さんで「お子さんはこんな感じでものを見ていますよ」とかけさせてもらったメガネ、そのメガネ越しの景色に私自身もハッとさせられました。「こんなにぼんやり見えていたら、生活に支障がないわけがない…」これまでメガネなしで自転車に乗っていたことを思い出します。自転車で私の後をついて走る娘、大きな段差でもない場所で大転倒したことがありました。どうしてこんな場所で転倒するの?と不思議で仕方なかったのですが、当時の娘には段差が段差として見えていなかったのでしょう。車道横でのことだっただけに、今思い出してもゾッとします。周囲がぼんやりとしか見えないことで、状況判断が瞬時に正確に行えず、危険察知は遅くなります。と同時に、その後の行動もワンテンポ遅くなってしまうわけです。これらのことから、メガネは子どもの生活の質をより良くするために必要な道具であることが理解でき、ようやく前向きにメガネを作ることになったのでした。メガネをかけてからも注意すべき点しかしメガネをかけたら安心、でもありません。その後も日常生活で気をつけるべきことは多くあります。1.姿勢や勉強の環境に気をつけるまずは勉強や読書の姿勢。眼科でも注意されますが、本や教材を目から30センチ離すこと。それには机と椅子の高さが子どもの体に合っていないと30センチ離すことができません。子どもの成長に応じて机と椅子の高さの見直しが必要です。2.時間を決めて目を休める意識的に目を休めることは、メガネをかけていない人にも大切なこと。1~2時間続けて目を使い、目の疲れが続くことはNGです。タイマーで時間をはかり、できれば20~30分ごとに目を休ませる習慣をつけます。3.定期的な視力検査で、本人に意識させるメガネをかけてもじわじわと視力が低下してくることもあります。それに伴い、メガネの度も合わなくなっていきます。ゆっくり進むので本人も気づきません。定期的に眼科やメガネ屋さんで視力の測定をし、親も子も共に意識することも大切だと思いました。小学校低学年の頃からメガネをかけている友人のSさんは「視力低下にショックを受ける母の姿を見る方がつらかった」そう。わが家の場合も同じで、動揺する私の姿に娘が心を痛めたかもしれません。しかし今回この記事をまとめることで、一番大切なのは、子どもが明るくまた安全に生活できることであり、親の私は前向きな気持ちでしっかりと子どものサポートをしてあげなければならないこと、そこを再認識することができました。<文:フリーランス記者林未香>
2017年06月08日こんにちは。メンタルケア関係を中心に執筆しているメンタルケア心理士の桜井涼です。子どもを連れてのキャンプに最適な季節がやってきます。海や山で楽しめるキャンプは親子で楽しめますし、自然に触れるチャンスでもあり、生きる力を身につける良い学習経験になります。今回は、キャンプ歴13年というご家庭に“子連れキャンプ”についてお話を伺ってきました。こちらのご家庭は、40代のご夫婦、3人の男の子のお子さんがいらっしゃいます。お子さんが小さいうちからキャンプをしているとのことです。●現在のキャンプ事情キャンプといえば、車にテントや寝袋を積んで現地まで行くことは当たり前で、暗くなると小さい子どもを連れてのキャンプは本当に大変なものというイメージがあります。私も子どものころにキャンプをたくさんしてきましたが、暗くてトイレに行くのが怖かったり、ムカデに刺され足が腫れ上がり救急病院のお世話になったり、大変なことが多かった ように感じます。今回、取材させていただいた方たちは、『現在は以前よりも整備されキャンプをすることが楽になった』と話してくださいました。『今は、着替え以外の必要なものをキャンプ場で貸してくれるところもあります。だから、電車やバスで来ている人もいるんですよ。それくらい整ってきていて、キャンプをしやすくなっています』“キャンプ=大事(おおごと)”という感覚ではなく、気軽にできるものに変わってきている ようです。『ただ、子連れの場合は車の方がいいですね。緊急を要することが起きたときにすぐに移動が可能ですから』とも話していました。●子連れキャンプであると役に立つ持ち物とは?子連れキャンプで、通常の持ち物の他に「これはあった方がいい!」という役に立つ持ち物を聞いてみました。・防寒着(寒さ・虫よけ対策としてだけでなく、万が一熱が出たとき にも使えます)・救急セット(体温計や常備薬、消毒薬、絆創膏など)・アイスノン(パンチをすれば冷やせるタイプ が便利。やけどや熱中症に!)・虫除け(人だけじゃなく、テントを張る前に使えるものも)・光る腕輪(100均のおもちゃコーナーにあるポキポキ折ると光るタイプのもの)私が注目したのは虫除けです。テントを張る前に地面に撒くタイプのものがあるとのことでした。これをするだけでムカデなどの危険な虫がテントに入ってくるようなことがないそうです。『テントを張る前に必ず撒きます。目に見えないバリアみたいなものですかね』ホームセンターなどで手に入る とのことでした。『光る腕輪は、暗くなってからの子どもたちの目印になります。数個を腕や足につけて遊ばせたり、ランタンなどの危ない物の目印として使ったりしています。また、テントに入ってからは大きな輪っかにして子どもたちを照らす簡易ライトにもなります』●キャンプはやっぱり学びの場!子連れキャンプは、楽しい野外活動です。「ただ楽しい」だけでは思い出になるだけなので、この中にお手伝いを組み込んでいるそうです。『小さい子どもにもできる、運ぶ・片付けるをメインに手伝わせています。年齢が高くなってきたら、荷造りやテントを立てることなど、できそうなことをどんどんさせていきます。そして、できたら褒めるだけじゃなくて、「ありがとう、助かったよ」と労いの言葉をどんどん言います!そうすれば、やる気も出ますし、役に立てたっていう気持ちを持たせることができるんです。遊んでいても、「手伝って~」と声をかければ、飛んでくるようになります。長男(小5)はテント設営だけでなく、火起こしも夫と一緒にやるようになりました』子どもの思い出になることも十分大切なことですが、お手伝いを組み入れることで、自分で考えたり工夫したりすることを覚えていく そうです。『伸びる子には秘密がある 小学生の勉強法』の著者である石井郁男さんは、著書の中で、『キャンプ生活のなかに探検・料理・川遊びなど、自然にじかに触れるような体験を大人が仕組んでやれば、子ども達はたくましく成長することでしょう』と書いておられます。自然の中で生きる力をつけることが、大切だということがわかりますね。●おわりにキャンプは、家族で一緒に学んで楽しむことのできるレジャーであることに変わりません。今は、以前と比べて便利になってきている分、キャンプ初心者でも身近に楽しめるようになっているのでしょう。この夏、子連れキャンプを大いに楽しんでみるのもいいかもしれませんね!【参考文献】・『伸びる子には秘密がある 小学生の勉強法』石井郁男、小学生の勉強法を考える会(編集)●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)●モデル/KUMI(陸人くん、花音ちゃん)
2017年06月07日こんにちは。子育て支援を専門にする臨床心理士の今井千鶴子です。みなさんは、お子さんの“誕生月”を気にされたことはありますか?今回は、“早生まれ”と“遅生まれ”に分けて、それぞれのお子さんを育てるときに気をつけたいポイントをご紹介します。●早生まれの場合ちょっと昔の話ですが、某有名私立の小学校が設立されたときから数年、入学試験のお手伝いをしたことがあります。当時は子どもがいなかったので(結婚もしていませんでした)、入試が誕生月ごとに行われていることにとても驚いた覚えがあります。誕生月ごとにグループ化された子どもたちをいろんな試験が行われている教室へ誘導する係でしたが、生まれ月によって子どもの発達に“差”を感じました。もちろん個々の子ども自身の差はありますが、一般的には、早生まれの子は遅生まれの子に比べて、体格や体力、学力などで引けを取る傾向にあります (ちなみに、小学校入試に関しては、早生まれが不利にならないように考慮されている学校も多いかと思います)。実は、私自身も早生まれですし、息子2人も早生まれです。これは、私自身の経験ですが……小学1年生の成績は惨憺たるものでした。もちろん、早生まれでも成績の良いお子さんはいますが、早生まれのお子さんは遅生まれのお子さんに比べて、私のように勉強の初期でつまずいてしまう傾向が多々あります。ですから、早生まれのお子さんがいるママには、これから紹介することを気にかけて、お子さんを健やかに成長させてほしいと思います。まず、多くのお子さんは「自分は早生まれだから成績が悪かった」とは考えません。それよりも、「成績が悪いのは自分の“能力”が低いから」と思いがちです。その結果、「自分はバカだから勉強してもできない」「自分は足が遅いから頑張っても仕方がない」などと考えてしまうこともあります。そんなときは、ママからお子さんに“早生まれ”のことをわかりやすく説明してみてもいいでしょう。また、早生まれに対するママの意識が乏しいと、早い時期から「この子は勉強(運動)ができない」と決めつけてしまうこともあります。ママはそういった決めつけを絶対にしない ようにしてください。さらに、早生まれのお子さんがいるママにオススメしたいのは、お子さんが“楽しく学ぶ“土台を作ることです。これは月齢による差を気にすることなく今から取り組めることです。例えば、読み聞かせを習慣にすることによって、「これはなんだろう?」「もっと調べてみたい!」といったお子さんの学ぶ意欲を育てることができます。この“楽しく学ぶ力”を育てておくことは、目先の成績(結果)だけにとらわれることなくお子さんが“意欲的に学ぶ”という原動力になります。心理学者として言えることは、意欲さえあれば、学びは必ず実る ということです。それは、多くの偉人たちがさまざまなハンデを抱えていても、家族の支えで自信を持ち続けていたエピソードからも知ることができます。また、先生の中には誕生月をあまり意識されていない方もいます。もし、お子さんの様子で気がかりなことを伝えるときには、「早生まれだから、少し○○が難しいかもしれません」といった早生まれであることを知らせる“枕詞”をつける のもオススメです。そうすることで、先生からお子さんの発達に寄り添ったサポートをしてもらえる可能性が高まります。ちなみに、小学校高学年ごろには月齢による差は見られにくくなることがわかっています。ですから、ママも気持ちを楽にして、発達の差が見られにくくなるまでのあいだ、いかに“お子さんの自信を失わせないか”を考えていきましょう!●遅生まれの場合先ほども述べたように、特に小さいうちは、1年で大きく成長します。早生まれの子が産まれたころにはすでに歩き出しているお子さんもいるほどです。このような運動面だけでなく、生活面などにおいても、遅生まれのお子さんは「自分はできる」と思える環境に置かれやすくなります。この点は遅生まれの強みだと思います。しかし、遅生まれのお子さんの場合は気をつけなければいけないこともあります。それは、“周囲からの過剰な期待 ”です。もちろん、期待はお子さんにとってプラスの面をもつのですが、お子さんが“負担を感じる”期待はNGです。例えば、「4月生まれなのに、そんなこともできないの」「3月生まれの○○くんはできるのに……」といった言葉かけです。このような月齢と絡めた言葉かけや、誰かとの比較による言葉かけはお子さんの自信を奪うことがあります。傷ついた自信を回復するために、自分ができることを過剰に自慢し、友だちを傷つけてしまう子もいます。また、特別な努力をしなくても、小さいころから優秀な成績をおさめてきた遅生まれのお子さんの場合、月齢による差が見られにくくなる時期に成績が落ち込んだときには、人一倍自信を失う こともあります。こうしたことを防ぐためには、遅生まれのお子さんにも小さいころから“努力すればできる”ことを根気よく伝えていくことが大切ではないでしょうか。----------いかがでしたか。今回は早生まれ・遅生まれのお子さんを育てるときに気をつけたいことを紹介しました。ここではあくまで一般論を述べてきましたが、発達には個人差があります。ですから、目の前のお子さんの発達に寄り添い、ゆったりとした気持ちで成長を見守ることが大切だと感じます。すべてのお子さんが幸せに、そして個性豊かな力を発揮できることを心から願っています。【参考リンク】・誕生日と学業成績・最終学歴川口大司・森啓明 | 日本労働研究雑誌(PDF)()●ライター/今井千鶴子(臨床心理士)●モデル/椎葉咲子(苺乃ちゃん、胡桃ちゃん)
2017年05月30日以前にニールズヤード レメディーズの新作発表会に行ったときのこと。会場で、12星座ごとにおすすめのアロマを紹介する “アロマ占い”的な楽しい経験をしました。自分の星座を伝えると、星座の特徴や不調を起こしやすいポイントを伝えてくれ、おすすめのアロマと星座の特徴が書かれた小さな紙を渡してくれます。射手座の私へのおすすめは「メリッサ」。レモンバームとも呼ばれているメリッサは、柑橘系のすっきりと目が覚めるような香りが特徴で、かいだ瞬間に「この香り好き! ずっとかいでいたい」と思ってしまうほど気に入りました。星座ごとに香りを導く「12星座のアロマレッスン」星座からおすすめのアロマを紹介するものは、ニールズヤード レメディーズで3年程前から定期的に開講しているスクール「12星座のアロマレッスン」で行われているもの。気になるのは、「どういう方法でおすすめのアロマを導き出しているの?」という素朴な疑問。レッスンで講師をしている、スクールカウンセラーでセラピストの楠本菜緒実さんに話を聞きました。「17世紀頃までのヨーロッパには医療占星術という分野がありました。医師は治療の際、天体の影響を加味してハーブなどを薬として処方していました。一般的な占星術においては、太陽が何座に位置していたかで12星座に分けられます。太陽は自分が目指すべき方向を指し、月はその人の7歳ぐらいまでの性格に影響されると言われています」古代ギリシャ時代からの人類と医学、占星術の歴史をベースにアロマの導き方の元になっているのが、古代ギリシャ時代の森羅万象における4元素(火地風水)の考え、ヒポクラテスによる病気と体液の乱れの関係、医師ガレノスによる四体液質(多血質・胆汁質・黒胆汁質・粘液質)の分類。それらをまとめたハーバリストで占星術家のニコラス・カルペッパーによる出版本『コンプリート・ハーバル』の内容をベースに、おすすめのアロマを紹介しているそうです。「星座の性質を4元素(火地風水)、行動を3区分(活動・不動・柔軟)に分けます。たとえば射手座なら、火と柔軟。発展的で海外に興味があり、哲学的で旅が好きなどの特徴があります。対応する体の部位は、肝臓や太もも。体調が良くない時は、各星座に対応する体の部位にトラブルが出やすい傾向があるので、このポイントをケアやマッサージするといいでしょう」星座に合ったアロマで、自分らしさ、輝きを引き出す射手座におすすめのアロマは、メリッサとジュニパー。これらをマッサージオイルに使ったり、部屋で香らせたりすることで「日々を健やかに、元気に輝けるようになるためのお守り替わりとして使ってもらえるとうれしい」と楠本さんは話します。またスクールでは、最後にマッサージオイルを作ります。自分の星座のアロマオイルから1滴、4元素をイメージさせる香り(火・ジャスミン、水・メリッサ、地・ローズ、風・ネロリ)から好みの2滴をブレンドしたら完成です。普段のアロマオイルの選び方は、「香りをかいで、気に入ったものを直感で買う」のが多かったのですが、星座から選ぶのはとても新鮮で面白いなと思いました。また星座に合ったアロマオイルを使うことで、「より自分らしく過ごせ、自分らしさを引き出してくれるお守りのようなもの」というのも、日々家事や育児に忙しいママが元気に輝くためにいいなと感じました。アロマは難しくない。気軽にアロマを楽しんでほしい「アロマセラピーは、きちんと勉強しないといけない、わざわざサロンにトリートメントを受けに来ないといけないなど、ハードルが高い印象をもつ人が多いように思います。勉強などしなくても、『12星座のアロマレッスン』のような気軽な楽しみ方があることを多くの人に知って欲しいですね」と楠本さん。アロマレッスンで学び、自分の自身の星座はもちろん、夫や子どもなど家族の星座を合わせてチェックしてみるのも面白そうです。ちなみに、12星座それぞれにオススメのアロマオイルはこちら。牡羊座…ブラックペッパー牡牛座…イランイラン双子座…ペパーミント蟹座…クラリセージ獅子座…オレンジ乙女座…ラベンダー天秤座…ゼラニウム蠍座…パチュリー射手座…ジュニパー山羊座…サイプレス水瓶座…ユーカリ魚座…プチグレン家族それぞれのアロマスプレーを作ったり、いつもお世話になっているママ友にアロマのバスボムを手づくりしたりするのもよさそう。みなさんも、ぜひ気軽にアロマを楽しんでみてくださいね。また「12星座のアロマレッスン」のスクールを開講しています。取材協力:ホリスティックスクール ニールズヤード レメディーズ「12星座のアロマレッスン」次回開催は2017年6月20日(火)19:00〜、7月22日(土)14:30〜<写真・文:フリーランス記者武田由紀子>
2017年05月28日不安が強くて出かけられない子ども出典 : パニック障害や不安神経症の人は外に出かけられなくなることがあります。それは、「外に出て具合が悪くなったらどうしよう」という強い不安があるからなんです。小学校4年生でアスペルガー症候群と診断された娘の場合は、いつ始まるかわからない腹痛が大きな不安の種となっています。また、人がたくさんいるところ、騒がしいところ、電車・車などの乗り物がとても苦手です。生まれつきの気質もあったと思いますが、外出できなくなるほどひどくなったのは登校へのプレッシャーが強くなった3年生からでした。それまでは電車に酔いながらも遠方への旅行も行くことができていました。しかし、精神的なストレスが強くなり不安がよりいっそう大きくなったことが、出かけることができないほどに娘を追い込んだのだと思います。小3で引きこもった娘が出かけるようになった理由出典 : 娘は小3で引きこもってからというものの、お医者さんの診察や年に1度くらいの散髪など、必要最低限しか出かけなくなってしまいました。外に出てお腹が痛くなることも怖かったようですが、人がいるところに出ていくのが嫌なようで、外にいても元気や活力を全然感じることができませんでした。転機となったのは、中2になった時です。学習支援を受けることになり、自転車で30分ほどの場所まで通うことになりました。娘自身も、「将来のことを考えて勉強しなくては」と思っていたようで、何度か休みながらも月1回、私と一緒に通い続けました。そして、「私は勉強している」ということが自信となり、それまでよりは出かける回数が増えていったのです。「映画館に連れて行ってくれる?」と言われた時は耳を疑うくらいビックリしました。途中退場も覚悟の上だったのですが、「ちょっとしんどかったけど楽しかった」と笑う娘を見てとてもうれしかったのを覚えています。ただ、出かけたあとは大量にエネルギーを消耗するようで、1回のお出かけで行ける場所は2ヶ所まで、時間はだいたい3時間が限界でした。そして出かけたあとは1週間は寝込んでいましたね。怖がりで慎重な性格の娘のカバンの中は、トイレに行きたくなったときに読む本、胃薬(処方してもらったものと市販薬両方)、水、飴など不安解消グッズでいっぱい。でも、そういう工夫が自分でできるようになったことにも成長を感じていました。娘みずから大チャレンジを提案!その内容とは出典 : そんな娘が中3になったゴールデンウィーク前のことです。「ママ、遊園地にキャラクターショーを見に行きたい」と娘が言いだしました。昔はよく行っていた遊園地ですが、電車3本を乗り継ぎ1時間強かかる遠さです。確かに、娘はそのキャラクターのためなら映画館も行きますし、ショッピングセンターでのショーも見に行くようになっていました。遊園地の大きな舞台のショーを見たいから、遠出にもチャレンジする気になったのでしょう。ですが、私は正直、不安でいっぱいでした。電車に3駅ほど乗るだけで真っ青になるこの子が無事に行って帰ってこれるのだろうか。でも同時に、私は娘の「行きたい」という気持ちを大事にしたいとも思ったのです。そして、無謀とも言えるこのチャレンジに娘と2人で挑戦してみることにしたのでした。行きは順調!でも帰るころになると…出典 : 行きは少し混んだ電車でも「乗ろう」とやる気を見せていた娘。ですが、乗り換えが重なるごとに口数も少なくなってきました。遊園地の手前では、「ちょっともたれかかっていい?」と私の方にぐったりもたれかかる様子に少し不安になりました。遊園地は朝一番でまだ人は少なかったのですが、娘のテンションは低く、「早くショーのあるステージに行こう」と不安そうでした。もともと遊園地の乗り物は嫌いで、小学生になっても幼児用の乗り物にしか乗れなかった娘は、周りのアトラクションには全く興味を示しません。不登校になるまでは露店や動物コーナーなどには興味いっぱいで、フリーパスを持って幼児用の乗り物を堪能し、あちこち走り回っていたので、その差にちょっと悲しくなりました。そしてお目当てのショーを2人で見ることに。しかし、ショーが終わるとすぐに「もう帰ろう」と満足ながらも疲れた顔。帰りの電車に乗ってしばらくすると「もう降りたい」と言い出したのです。途中下車してトイレに行ったり、ベンチに寝かせてみたりしましたがもう動くこともできません。駅の救護室で長い間休ませてもらったのですが、ひどい吐き気が治まらずとうとう救急車を呼ぶことになりました。やはりストレスが原因のようで、病院では「吐き気止めを飲んで少し休んでもらうことしかできませんね。入院するほどではないですし」と言われました。それでも病院に運んでもらってベッドで休んでいるという状況に安心したのか、娘も次第に落ち着いてきました。そして、「タクシーで帰る」と自分で答えを出したのです。タクシー代は大変痛かったですが、駅員さん、救急隊員さん、病院の方に親切にしていただき感謝の気持ちでいっぱいでした。自分の楽しみのために出かけられるようになってほしい出典 : 次の日、娘は私に言いました。「いきなり遠いところにチャレンジしたのは失敗だった。今度はもう少し近いところにしたい」「でもイベントに行けたのはうれしかったし、楽しかった」「いろいろな人に迷惑をかけてしまったのが残念」ああ、この子は何もかも分かっているんだ。たとえ失敗があったとしても、外出することを決して諦めていないことに、私は嬉しく思いました。今回は失敗だったように見えるかもしれませんが、決して無駄ではなく、次の1歩を踏み出すための大切な経験だったと感じます。それと、「もし外で具合が悪くなっても助けてくれる人たちがいる」ということを実感できたことも、娘にとってプラスになったと思います。以前、ひきこもりの子どもへの支援講演会で聞いたのですが、「次も一緒に行ってくれる?」と言えるようになったらひとりで行ける日も近いのだそうです。これから先、高校などのこともどうしようか考えてはいますが、まずは娘が自分の楽しみのために出かけられるようになってほしいと願っています。それがきっと娘に生きていくための楽しみと力を与えてくれると信じています。もちろん、「ママ、もういいよ」といわれるまではどこにでも付き合う覚悟です。
2017年05月26日あるとき、ママ友とランチをしていたら学童保育の話題になりました。この春ひとり娘を小学校に入学させたそのママさん。入学と同時に近隣の公立学童に所属させたそうですが、その学童がお子さんに合わず、登校拒否ならぬ「学童拒否」を起こしているとのこと。公立学童ならではの雰囲気にママ自身も戸惑っており、民間の学童へ移ろうと考えている……と話していました。公立と民間、学童はどのように違うのでしょうか?今回は、民間学童にお子さんを入れているママたちから、その魅力やメリットなどを聞いてきました。●(1)夜遅くまで預かってもらえる!公立学童と民間学童、最も大きな違いはズバリ「預かり時間の長さ」のようです。『公立学童は18時までしか預かってくれないんですよね。ウチはどうしても間に合わないので、民間学童に入れました。放課後、スタッフさんが学校まで車で迎えに来てくれるし、帰りは家まで送り届けてくれます。とてもラクだし安心ですよ!』(30代女性/会社員)『3年生の息子を22時まで預けてます 。おやつも夕飯も学童で済ませてきてくれるので、本当に助かっています。試食しましたが、食事はとてもおいしく、栄養面にもちゃんと配慮されたものでした。子どもを長時間預けることに対して他人からアレコレ言われることはあります。でも、仕事を中途半端に切り上げてムリヤリ帰ってきたあげく、冷凍食品だらけの手抜き夕飯を出すよりはずっといいかと思いますね』(40代女性/歯科医師)このように、公立の学童ではカバーしきれない時間帯でも対応してもらえるのが民間学童のメリットです。遅くまで仕事をしているママたちにとっては、なくてはならない存在といえますね。●(2)学習面もフォローしてくれる!一度は公立学童に入れたものの、途中で民間に移ったというママからもお話を伺えました。いったいどのような事情があったのでしょうか。『何も考えず公立学童に入れ、1年生の間そこで過ごさせました。でも、年度末の個人面談で、先生から言われた内容に愕然。うちの子が、宿題をまったくやって来ないって言うんです。予習も復習もしておらず、1年生で既に勉強に取り残されているとのこと。学童に宿題の時間があると聞いていたので、安心して任せていたんですが……あわてて確認したところ、強制ではなく、指導員さんもとくに声掛けなどはしないそう。それじゃ宿題なんかするわけないですよね。そこで、2年生からは民間学童に入れました。そこでは学習指導経験のあるスタッフさんが宿題を見てくれ、丸つけをしてくれます。必要な子には追加で課題を出してくれることもあります。わが子は民間学童に入れてから、学力が飛躍的に伸びました 。あのまま公立に入れ続けていたらと思うと、ちょっと怖いですね』(40代女性/会社員)多くの公立学童は、子どもが自由に過ごす場所となっています。遊ぶのも、勉強するのも、子どもたちの自主性しだい。そのため、宿題や勉強を全くせずに帰ってきてしまうこともしばしばあるんですよね。まだ机に向かう習慣がついていない低学年のあいだは、学習面もフォローしてくれる民間学童のほうが頼りになるのかもしれません。●(3)環境がいい!子育て世帯に大人気のエリアにお住いのママからは、こんなお話がありました。『うちの地域、公立学童が人数オーバーでパンパンなんです。教室たった2つに、100人以上の子どもがあふれてる。それを数名の指導員が、怒鳴りながら制してるんです。遊ぶのも勉強するのも、あの環境じゃムリですよ。せっかく少人数の保育園でのびのび過ごさせてきたのに、学童がコレでは……と思い、わが家は最初から民間学童を選びました。公立と違って広い敷地でゆったり過ごせる し、職員数も十分。学校で疲れたときは、別室で静かに休むこともできるようです』(30代女性/自営業)低学年から高学年が集まる学童は、ただでさえ大騒ぎになりがち。中には、決して環境がいいとは言えないような公立学童もあるようです。民間学童の中には、少人数制を売りにしているところもあります。大勢でざわざわ過ごすのが苦手なお子さんにとっては、そちらのほうが過ごしやすいともいえますね。●(4)お稽古ごとまでしてもらえる!『うちの子が行ってる民間学童は、スポーツクラブが運営母体。だから、預かり時間中にスポーツプログラムを受けることができるんです。ウチでは水泳と体操教室を習わせています。学童にいながらにしてお稽古ごともできる 。一石二鳥ですよね』(40代女性/公務員)学童と習い事、2つを両立させるのは大変。特に低学年の間は、ちゃんと行けるのか心配になるママが多いですよね。その点、学童と同じ敷地で習い事ができる民間学童は安心です。ただ預けるだけでなく、有意義な放課後を過ごさせることができますね。----------いかがでしたか?小学校に入ったとはいえ、低学年の子どもたちはまだ頼りない面が多いものです。公立よりも手厚くみてくれる民間学童は、ワーママにとって重要な選択肢のひとつといえるのではないでしょうか。●文/パピマミ編集部●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年05月24日「子どもの“やる気”を伸ばしたい」「口うるさくなるばかりで、どうにかなるのだろうか?」と思うことはありませんか。子どもの将来を考えている親の気持ちが伝わらず、ため息が出てしまうこともあるでしょう。では、やる気を出す方法、子どもに合った勉強法にはどのようなものがあるのでしょうか。筆者の経験をもとに、未就学、小学生、中学生とそのときどきの勉強方方法を振り返ってみたいと思います。子どものやる気に火をつけよう!まず、自分自身のやる気が出るのはどんなときなのかを考えてみましょう。目標や夢を持ったとき、認められたとき、褒められたとき、人によっては悔しいときという方もいるのではないでしょうか。私の場合は、認められ、苦労したことが報われることで達成感が得られたときに、また頑張ろうと思います。子どもたちも大人と同じです。褒められることで喜び、認められることで自信がつきます。できたという喜びや目標を達成することも自信につながります。目標は小さなものでOKです。一つひとつクリアしていくことで達成感を得やすくなります。それがつぎへのやる気につながります。失敗や悔しさも大切です。その気持ちが新たなやる気に火をつけるのです。だから、大人も一緒に悔しがりましょう。共感してもらうことで、さらにやる気が出てきます。小さなことでも親子で一緒に喜び、褒めることでやる気に火をつけてあげましょう。子どもに合った勉強法とは? 子どもを知ることから始めよう!では子どもに合った勉強法とはいったいどのようなものでしょうか。■未就学児この時期は勉強法というよりは体を動かし、思いきり遊ぶことが大切です。遊びを通して体の使い方を知り、遊び方を工夫したり楽しさを広げたりしながら、さまざまなことを学んでいます。思いきり体を動かしたあとは、絵本やお絵描きなどに集中できるようになります。この時期はのびのびと遊ばせてあげましょう。■小学生小学生になると本格的に勉強が始まります。まずは、親が子どもの勉強への向き合い方を理解することが必要です。先に遊んでから宿題をする子もいるでしょうし、宿題を終わらせてから遊ぶ子、ごはん・おふろが終わり、寝る前にやる気が出る子、朝早く起きて勉強するタイプの子もいるでしょう。それぞれ子どもたちにはタイミングがあります。親のやってほしいタイミングと子どもがやる気になるタイミングが違う場合もあるのです。子どもの勉強するタイミングを探りましょう。また、声かけのタイミングや言い方もポイントです。例えば「勉強したくない」と言ったときに、「ふーん」と親に受けながされたら、そのままやらない子もいれば、反対に勉強をし始める子もいます。いつも口うるさかった親から宿題や勉強という言葉がまったく出なくなったとき、急に自発的に勉強をし始めるという子もいるかもしれません。さまざまなパターンを試し、親に言われていやなことはなにか、親のどんな態度で勉強する気になるのかを見きわめてみましょう。■中学生中学生になると部活動が始まります。また、受験へ向け本格的に受験勉強を始める子も増えてきます。身近な友だちや先輩の意識にも変化がみられるようになりますので、そんな姿に影響され、子ども自身に自覚が生まれてくるようになります。親として、子どもがやる気をなくしてしまうような言動は避けたいですが、つい口うるさく言ってしまいけんかになることや、やる気に水を差すということもあるかと思います。思春期に入り、子どもでありながらも大人の感情が芽生えていますので、自分の置かれている立場をよく理解しています。ときには言いたい気持ちをおさえ、見守ることを心がけるようにしましょう。家庭での勉強法は?■小学生・家での勉強時間は?学校から学年別の学習時間を指定されることがあります。息子の行っていた小学校は宿題も含め「学年×10+10分」でした。1年生ならば20分間の家庭学習が必要ということになります。学校により、家庭学習に対する指導はさまざまですので、小学校からのお知らせや先生からの指導などを目安に勉強時間を考えるとよいでしょう。・宿題は?息子の小学校からは、3年生までは音読の聞き手や丸つけなどを親がやるように言われていました。親にしてみると大変でしたが、一緒にやることで子どもの意欲がみられ、親子のかかわりも深まるきっかけになったのでよかったです。親子で本を読み合うという課題も年に1回ありました。お互いに読み聞かせてもよし、同じ本をそれぞれで読んで感想を話し合ってもよしというものでした。親子で本に関心を持つことで、本を読むきっかけにすることが目的でしたが、読書は文章力、読解力など国語にかかわらず、どの教科にもつながっていくことですので、ときどき、一緒に読書をする機会を設けるのもいいかもしれません。■中学生・どんな勉強の進め方?中学に入ると自分のやり方で勉強ができるようになりますが、毎日コツコツ覚えていくことが大切です。「ノートづくり=家庭学習」ではなく、ノートを元に家で復習し覚えるようにします。わからない問題があると勉強意欲がなくなってしまいがち。わからない問題をそのままにせず、次の日などに先生や友だち、先輩に教えてもらう習慣がつけられるとよいでしょう。信頼できる相手からなら素直な気持ちで教えてもらえますので、理解しやすくなります。・いつ、どこで勉強すべき?部活動で疲れ、家ではゆっくりしたいと思うこともあるでしょう。できれば朝型勉強法に変えられるといいですね。朝型にするメリットはたくさんあります。■朝方勉強法のメリット◇朝ごはんがしっかり食べられるようになる◇受験に向けて朝から頭を働かせる習慣がつくようになる◇朝は睡眠で疲れが癒されているので、復習、暗記や問題を解くには効率がよい◇学校へ行く前の限られた時間なので、集中力がつくどうしても朝は苦手という子どももいます。その場合は、その子の一番効率のよい勉強方法を理解し、否定せずに認めてあげましょう。勉強する場所についても同じです。私の息子のように、リビングなど少し騒々しいところのほうが集中できるという子もいますので、子どもが集中できるところならば、勉強部屋でもリビングでもよいでしょう。勉強法を身につけるために塾には行ったほうがいいの? 行くならいつから?塾に関してはそれぞれの家庭で考え方がさまざまあると思います。幼稚園のときから英語や勉強の塾に行っている子もいれば、塾に行ったことがないという子もいるでしょう。その子にやる気があるのかどうかが大切ですので、まずは本人の気持ちを確認することから始めましょう。塾へ行くならいつからがいいの?子ども自身にやる気がないのに塾に入れても伸び悩んでしまうでしょうし、塾に入れることが親の安心感だけになってしまうのであれば、もったいないですね。しかし、塾をきっかけにやる気を出す子もいます。どのような塾なのか、子どもに合っているのか、ということが重要になりますので、塾に入る目的や子どもの気持ちを大切にして親子で話し合いましょう。子どもにやる気があるなら、いつから始めても成果は出ます。塾ではなにを習うといいの?ある先生から聞いた話です。「理科と社会は暗記が主なので慌てなくても大丈夫。英・数・国の3教科はわからないままでいると、ついていけなくなります」子どもの不得意教科に英・数・国があるのであれば、子どもとしっかり相談し、塾を考えてみるのもいいかもしれません。子どものやる気を育てるための親の心構え勉強は、本人にやる気があることが一番大切です。子どものやる気を伸ばすことを意識しつつ、親も子どもと一緒に喜んだり、悔しがったりしましょう。もし子どもが失敗しても、一緒に悔しがってくれる人がいるだけで励みになります。子どもにとって言うべきことと見守るべきことを見きわめ、口うるさく言うことがあっても、やる気が失われることがないようにするのもポイントです。きちんと納得できる説明をするといいですよ。じつは、このように書きながら、改めて私も実感しています。
2017年05月21日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。これまでバリバリと働いてきた女性にとって、初めての長期休暇ともいえる育休期間をどう過ごすかは、その後の社会人としての人生を左右する可能性があります。育休を後押ししてくれる会社に所属していれば、育児に専念する数週間から数か月、数年の後にも復職はできます。でも、その間もバリバリと一線で働いていた同僚たちとの差は歴然と開いていきます。また、会社が育休をそれほど応援してくれない場合には、育休中に“それなり”の努力をしてその成果を見せなければ復職しにくいこともあります。では、育休は働く女性にとって常にマイナスなのかというと、必ずしもそうではありません。育休の過ごし方次第では、復職後のキャリアアップも夢ではないのです。ここでは、育休後にスムーズな復職を目指すために、ママにできることを4つご紹介します。●(1)ワンランク上のポストに復職するためにMBAを取得『MBA』は日本語では『経営学修士』と呼び、ビジネス系の大学院やビジネススクールで一定単位を取得することで授与される学位の一つです。ビジネスマンたちが更なるキャリアアップを狙って、平日の夜や週末、さらにはオンラインを利用して数か月から数年単位でマーケティング、アカウンティング、ファイナンス、経営戦略などを学びます。ただ、フルタイムで働きながらだと残業とのやりくりが厳しく、通いきれなくなることも多いもの。途中でドロップアウトしたり、当初の予定期間を大幅に越えてようやくMBA取得にたどりついたりする例も少なくありません。ところが、育休中なら逆に時間の都合はつけやすい 場合もあります。在宅オンラインを有効活用し、さらには家族に育児を頼める時間、保育所に預けられる時間などを使うことで、勤務中よりも短期間でMBAを取得することも可能かもしれないのです。●(2)自分が求めるポストや仕事を得るための“育休プチMBA勉強会”育休中に仕事から多少の距離ができるのは仕方ないとしても、育児は復職後も続きます。時間的にも体力的にもある程度限定されてしまう復職後の働き方を考え、それに備えて十分な能力を身につけようという試みが近年始まっています。その一つが“育休プチMBA勉強会”です。育休プチMBA勉強会では、乳幼児を連れて学べる環境の中 で、将来的に育児と仕事を両立していくためのマネジメント思考力や実社会で必要とされる人材となる能力の向上を目指します。この勉強会をきっかけに実際にMBA取得を目指す人もいれば、学位としてのMBAにこだわらず、実務能力の向上を目指す人もいます。共通するのは、復職するだけでなく復職後の自分に求められるものと自分が求めるもの、たとえばポストや給与、福利厚生などについて前向きに考えて、そのために学んでいるところでしょう。●(3)“語学”や“パソコン技術”を磨いて資格取得MBAを取得するほどの時間や経済的な余裕がないとしても、夜に数時間パソコンに向かう、または週に1回程度のスクール通いなら可能かもしれませんね。例えば、育休中に語学をブラッシュアップしてTOEICなどの点数として成果を出しておく 、または、職場で必要とされるパソコン操作を学んでおく といった育休期間の有効活用もアリでしょう。語学はいつだってどこだって万能です。復職だけでなく転職に際しても常に有利になる能力の一つといえます。パソコンも同じ。使いこなせるかどうかで、復職後に任される仕事の幅が変わってきます。語学もパソコンも、MBAのように学校に通わずとも、習い事感覚や在宅オンラインのみでもそれなりの効果をあげることができる手軽さが嬉しいですね。●(4)同じ職場への復職を希望するなら、パートや嘱託、在宅としてできることを自分の育休中、同僚たちはバリバリ働いて仕事の経験値を上げています。育児は大切ですが、その間焦りを感じてしまうのも確かですね。そこで、同じ職場の同じ職種でフルタイム勤務は無理だとしても、パートや嘱託、在宅勤務でできることを探して、会社に交渉して続けていく という方法もあります。社内にそのような規定がない場合がほとんどなので、これは育休を取る段階で自分が働きかけて上司や会社を動かす必要がありますが、やってみる価値はあります。焦りや置いてけぼり感を減らせるだけでなく、自分と会社の関係をつなぎ続けられる点でも、復職は大きくスムーズになるはずです。●まとめとして自分が復職しようと思う職種や、育休期間の長さによってもできることは変わってくるでしょう。家族の協力の有無や経済的な余裕も関わってきます。だからこそ、自分にできることをできる限りやってみることで、やった結果は必ず自分自身の自信となり、復職後のポストや働きやすさにつながっていきます。また、教育訓練給付金などのさまざまな補助制度を上手に使うのも大切なポイント。公的な制度だけでなく、社内制度にも目を向けてみましょう。復職後を視野に入れて過ごす育休は、子育てで得ることのできる充実感にプラスして達成感も得られそうですね。【参考文献】・『働く女性が子どもを産むとき読む本ー妊娠〜休職〜出産〜復職まで、スケジュールと手続きが全部わかる!』北條麻木・著【参考リンク】・W.S.Iについて | Work Shift Institute()・教育訓練給付制度について | 厚生労働省()・失業された方へのご案内 | ハローワーク()●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)●モデル/大上留依(莉瑚ちゃん)
2017年05月17日昔から、遠出の手段は選ばないタイプでしたUpload By かなしろにゃんこ。ADHDがある息子は少々とっ散らかったところはありますが、情熱的で好奇心が強くアクティブなところはとにかくスゴイな~と思っています。叶えたい夢があると叶えるまで全力で手に入れようとします。小学校低学年のときは電車の乗り換えのある15駅離れたイベント会場まで一人で出かけ、高学年になると30キロ離れた都内まで自転車で遊びに行くなど、知らない道であろうとお構いなしで出かけていきました。ときに欲しい物や行きたい場所があると、しつこく要求して親を困らせる原因となりますが、自分の夢に全力を出せるパワーがあり行動力があるのはいいこと!帰りが遅くなると心配になりますが、危ないからと止めても守れる子ではないので自由にさせてきました。「まあ何とかなるだろう」という理由で決断したNY行きUpload By かなしろにゃんこ。中学2年生のある日、夏休みに友達とニューヨークに旅行に行くと言い出しました。息子の友達のお母さんは英会話の先生です。その友達は日常会話程度の英会話はできるため、息子は「あいつの英会話能力に便乗していけば大丈夫だろう!まぁなんとかなる!」と思ったようでした。地下鉄のことで頭がいっぱい!でも肝心の…Upload By かなしろにゃんこ。息子は鉄道と車オタクなのでNYの地下鉄全線に乗ることやアメリカの車やバスに乗ることが夢でした。NY地下鉄博物館でサブウェイグッズを購入するんだ!とウキウキする様子をみて、息子が「どうしても行きたい!」と願うなら社会勉強に行かせてもいいかなと思いました。異国でカタコトでも英語を話す楽しさから新しい目標を見つけたり、困難にぶつかったり乗り越えたりして社会勉強をしてほしいからです。そのためなら借金してでも渡航費を工面しようと考えました、かなりのバカ親です。しかし、15歳未満は子どもだけでは入国できない!という問題にぶつかりました。そこで、「いろいろな国の人と交流できる2週間ステイの短期留学に参加してみたら?」と提案したところ、「それいい!」とヤル気を示したので、これまでの息子の行動から私は「この子は大丈夫、知らない国でもやれる!」と何故か思い込んでいったのでした。今回ばかりは母も完敗。成長し、冷静な判断を下した息子それでも英会話がまるっきりできないのでは話にならないので英会話教室に通うことにしたのです。しかし同い年の子の多いグループの教室で自分の英語レベルがとんでもなく低いことを自覚してしまいました。教室に通うことが苦痛になってきたのか徐々に通わなくなっていきました。Upload By かなしろにゃんこ。しまいには、「NYに行くのは、やっぱり大人になってからにする」と、らしくない弱気な発言も出てきました。息子は目標のためなら一生懸命やりそうだと思い込んでいたのでパスポートも申請していたのですが、さすがに英語はハードルが高かったようでした。次第に親の期待と英会話教室が息子の負担になっていったと分かりました。アメリカに行かせたい気持ちが早まって冷静な判断ができていなかった母さんもちょっと反省。いつもは衝動的に思いついたまま行動する息子のほうが「あれ?やっぱりオレの語学力じゃ全然ムリかも…」と冷静に考えていたようでした。未だにアメリカには上陸していません(笑)
2017年05月09日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。「子どもの国語の成績が上がらない」「勉強の仕方、させ方が分からない」……そんな悩みを持つパパママは少なくないでしょう。そこで今回ご紹介したいのは、少し変わったアプローチの学習方法である“感情学習”。海外の教育課程ではすでに取り入れられている方法で、近年では日本でも耳にするようになってきました。感情学習とは一体どんなものなのか、実例を交えながら見て行きましょう!●幼稚園で感情表現を学ぶことの大切さインターナショナルスクールの授業には“ドラマ”という教科があります。幼稚園でスタートするプログラムでは、読み聞かせや読書、音読などと共に“表現”を学びます。香港在住15年の日本人家庭Hさんの娘Rちゃんは大人しく、ママが言葉の上達が遅いことを心配するほどでした。でも、幼稚園で出会ったイギリス人教諭の感情学習によって、大きく変化したといいます。『ミス・タニア(教諭名)は大きな体を揺らし、大きな目を見開いたりすぼめたり、大げさに泣いたり笑ったりしながら、娘と一緒に本を読んでいました。娘に「ほら怒った顔はどんな顔?」などと感情表現を促している 様子はまるでコントみたいでした』とHさんは言います。ミス・タニアとの出会いでRちゃんは少しずつ変わり、『Rはいつの間にかよくしゃべりよく笑うようになり、本を読んだり物語を書いたりを楽しむようになりました』と教えてくれました。●感情豊かに育つと国語力がつくMさん一家は、長い海外駐在生活を終えて日本に帰任し、現地でインター校に通っていた長女のAちゃんは日本の中学校へと転入しました。Mさんは『国語の成績が意外に良かったのでびっくりした』とのこと。漢字や文法で点数を取るのは難しかったものの、Aちゃんの国語力の高さはその後、他教科の成績がどんどん上向いていったことで証明されたといいます。『最初はどの教科も日本語で初めて習うからという理由で何もわからない状態だったけど、「ママ、教科書を読んでいるうちに分かってきたよ」って』。Mさんいわく『海外暮らしで家の外では英語漬け。だからこそ家の中ではAと1対1でたくさん日本語を話して本を読み、遊びもしたわ。あんまり密着しすぎてちょっと育児ノイローゼ気味だったのかよくケンカもしたの。その後泣きながらごめんねって二人で抱き合ったりね』。Mさんは感情学習について自分なりに、『でもそうやっていろんな感情に触れて育った からこそ、人の気持ちも文章に隠された意味も読み取る力が育ったのかもしれないわね』と結論付けていました。●読書を国語力アップにつなげるにはコツがある読書はいろいろな感情を読み取るチャンスです。たくさんの本を読めば、それだけたくさんの感情表現に行き当たります。でも、読んだだけではただ“知る”だけ。もちろん、それもプラスですが、読んで知った感情表現を“自分が表現する”ことで、国語力への影響の大きさが桁違いに変わってくるようです。インターナショナルスクールで図書館司書、その後教師として働くようになったミス・パメラは、より効果的な読書法について語ってくれました。『本を借りに来る子どもは大きく分けて2種類。一つは黙々と次々に読み続けるタイプで、話しかけてもあまり会話が弾まない子。もう一つは、同じ本を何度も借りたがり、話しかけるとその本の内容をうれしそうに教えてくれる子』とのこと。その後、小学校の教師として教えるようになったミス・パメラは、『読んだ本の話を人にするのが好きなタイプは表現力が豊か である』と気づいたそうです。『ただ読むだけじゃなく、そこに書かれている表現を自分の言葉で表現することが大事なのよ』とミス・パメラは教えてくれました。●ドラマクラスで表現力を磨いて国語力を上げるイギリス人と日本人のハーフ家庭Lさんの娘Eちゃんは、勉強嫌いで宿題はほとんどしないし読書も気に入った本だけ。Eちゃんが小学生のころ、ママはいつもガミガミと叱りつけていたそうです。でも、そのEちゃんが中学に入学するとみるみる成績を上げていきました。その理由がドラマクラスにあった ようだとママが話してくれました。『読んだ本に出てくる感情表現を使って、自分でエッセイやお話を書くというドラマの宿題だけは面白がって良く書いていた』そうです。『そんな役に立たないことばっかりって思っていたけどね』。中学生になると、ドラマクラスで書くのは“脚本”となり、字数も数千から数万字レベルになります。これをスラスラ書ける子は多くありません。『Eにとって、お話を書くのはお手の物。ドラマクラスで褒められて、そこから自信がついたみたい』とのこと。Eちゃんはエッセイ力を求められるIBカリキュラムの学校に通っていたため、ほかの教科への好影響が特に大きかったそうです。●まとめとして国語の成績を上げたい、ほかの教科の底上げもしたい、作文やディスカッションの能力もつけたい、だからこそ国語力を上げたい。学校教育の中でも、受験のためにも、これらは現実的に必要ですね。そして、この国語力アップには“感情学習”がとても効果的です。人の感情がもっとも劇的に育つのがいわゆる“三つ子の魂”の3歳頃。特にこの時期に感情豊かに過ごすことは後の国語力に影響を与えるようです。もちろん、3歳以降、大人になっても人の感情は成長し続けます。感情の表現方法を学ぶ感情学習は、小学生以降も引き続き国語力アップの強い味方として期待できそうです。●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)●モデル/藤本順子(風悟くん)
2017年05月04日こんにちは。エッセイストで経済思想史家の鈴木かつよしです。わが国の子どもたちは諸外国に比べると自己肯定感が低く、夢や希望といったものを持っていない傾向があるということは、内閣府をはじめとするさまざまな研究機関や団体による意識調査で明らかになっています。その理由についても、生まれたときからすでにそこにある圧倒的な格差だということまでは、ほとんどの専門家のあいだで一致した見解です。ところが、原因までだいたい分かっているというのに、子どもが希望を持てる世の中にするための解決策については、残念ながら行政レベルでは遅々として進んでいないというのが実態でしょう。筆者はこの状況を改善するための一つの方法として、“家庭環境を超えた友と出会える場所”が自然に存在している状態を意識して作ること が必要なのではないかと思っています。●「邪魔する奴は僕が許さない」~映画『スタンド・バイ・ミー』のゴーディとクリスの友情〜スティーヴン・キング原作でロブ・ライナー監督の手による1986年公開のアメリカ映画『スタンド・バイ・ミー』を見た人は、40代以上のパパとママには多いことと思います。1950年代末、オレゴン州の小さな町に暮らす4人の少年たちは、趣味も志向も家庭環境も違うけれど妙に馬が合い、喧嘩をしながらもいつも一緒に遊んでいました。この少年たちが好奇心から“死体”探しの旅に出るひと夏の物語なのですが、主人公である文学少年・ゴーディはまずまずの恵まれた家庭の子ではあるものの、自慢の兄が事故死して両親から冷遇され、作家になりたいという将来の夢も失いかけています。一方、ゴーディの親友・クリスは非常に賢明な少年であるにもかかわらず、父親がアル中、兄はふだつきの不良という家庭環境から周囲の信用を得ることができず、本来は進学コースに進むべき聡明さの持ち主なのに「うちの環境で進学コースになんか行けるわけがない」と諦めています。旅のさなか、二人は「君には物語を書く才能がある。続けるべきだ」「君が進学コースに行けないなんてありえない。絶対に行けるから諦めないで勉強してくれ。邪魔する奴は僕が許さない」と語り合い、この友情が礎となってゴーディは作家に、クリスは弁護士に成長していくという映画でした。ゴーディとクリスは同じ町に住み同じ学校に通う仲間でしたが、この二人のように“家庭環境はずいぶん違うけれど感性の部分で共鳴できる友人”に出会えるチャンス が今の日本には少ないというのが、筆者の問題意識です。●同質的な環境に育った子ばかりが集まってしまう学校や塾今、わが国の子どもたちが置かれている日常の場所はどうでしょうか。学校はというと、私立学校の場合は完全に同質的な環境に育った子の集団となっているようです。そういう筆者も中学校は私立の慶応普通部という男子校に通ったのですが、当時のその学校には筆者のような潰れそうな町工場の子もいれば、国務大臣の子、医者の子、中小企業のサラリーマンの子もいて、ゴーディとクリスのような家庭環境を超えた友と出会うチャンスがかなりありました。友人たちから聞くところによると今はそうでもないようで、潰れそうな町工場の子や中小企業のサラリーマンの子は、ほとんどいなくなってしまったようです。その意味では、公立学校の方が家庭環境の違う子とは出会えます 。ところが、せっかくいろいろな家庭環境の子がいるにもかかわらず、進学を目指す子は結局一定以上の経済力の家庭の子だけで集団を形成していくため、学校を卒業して職人になる子や無業者になってしまう子たちとのあいだに交流がなく、友情が成立する余地がありません。塾も同様です。このような状況こそが、筆者の問題意識の根底にあるのです。●どこの家の子も好奇心で入っていけるような場所が地域にあるといい人間のことですから、育った環境が違おうと考え方が違おうと、感性の部分で共鳴できるものがあれば友情を築くことができます 。筆者の中学生時代、Kくんという立派な印刷会社を経営している家の子がいました。明日潰れてもおかしくない化学薬品工場の子の筆者とは経済力が全然違いました。でも筆者はKくんの人としての大きさに惹かれてKくんと同じラグビー部に入り、KくんはKくんで筆者が書く作文や感想文を「言葉に魂がこもっている」と褒めてくれました。考え方も、どちらかといえば保守的なKくんとどちらかといえばリベラルな筆者とではずいぶん違っていましたが、尊敬し合っていました。そのKくんは大人になって慶応大学の教授を経て、今は京都芸術大学で教鞭をとっているのですが、慶応の教授時代に東京都の港区と連携して“地域の人たちのための家”のようなものを設立したのです。昭和の一軒家のような日本家屋の空き家を改造して、地域の大人も子どもも、おじいさんもおばあさんも、学生もサラリーマンも商店主も、好きなときに好きなように利用してくださいという“場所” を作ったのです。筆者は50歳になったころ、Kくんに招待されて一度その“家”を訪れました。12月のはじめだったので、家の中には『ここにある材料を好きなように使って自分だけのクリスマス・リースを作ってね』というコーナーがありました。そこで筆者が目にした光景は、「うちはお母さんは一人で働いてるからクリスマスなんてやってもらえないの」と言う低学年の女の子と「勉強で分かんないところがあったらいつでも教えてやるからな」と言う高学年の男の子の、仲良く並んで話しながらリースを作っている様子だったのです。●“場所”作りが行政には期待しにくい理由と“小さな一歩”がとても大切なワケあの低学年の女の子と高学年の男の子の姿を目にしたとき、筆者は「さすがはKくん。今はまだ小さな一歩かもしれないけれど、素晴らしい場所を作ってくれたものだ」と思いました。正直言ってわが国ではもう、行政に任せていたらKくんのような発想は出てきません 。なぜならば、すでに中央省庁のキャリア官僚はほとんど全員と言ってもいいくらいまで首都圏の富裕層出身の人たちで占められているからです。もちろん彼らが悪い人だなどとは申しません。でも、弱い立場にある人や、「努力」や「ハングリー精神」といった言葉がむなしくなるくらいの経済的ハンディキャップを最初から背負ってしまっている子どもたちに対する想像力や共感力を彼らに求めるというのは、やはり難しいことでしょう。その意味ではKくんが作った“家”もそうですが、NPOの人たちの手による「無料塾」や「子ども食堂」なども運営スタッフの人たちと多少の年齢差はあるにしても“家庭環境を超えた友と出会える場所”として機能しているのだろうと思います。最後に、中学から高校1年まで一緒だったNくんの話をさせてください。Nくんは慶応幼稚舎という小学校からエスカレーターで上がってきたお金持ちの子だったのですが、普通部時代にご両親が離婚し飲食店を営むお母さまに引き取られ、そのお母さまの飲食店もNくんが慶応高校1年のときに経営が立ち行かなくなり、私立学校の学費を払えなくなって退学していきました。別れる際に、絵を描くのが上手だったNくんに筆者は「絵だけは描き続けてくれよな」と言い、Nくんは私に「鈴木の作文、またどこかで読ませてくれ」と言いました。今、きっとNくんはこの空の下のどこかで絵を描いているのだろうと筆者は信じています。と同時に、もはやセレブリティーの子弟でほとんどが占められるようになってしまった母校に、あのころの雰囲気はもうないのではないかと思うと一抹の寂しさを禁じえません。「Kくんが残していってくれた“家”あたりから新たな“場所”の作り手が育ってくれたらいいのにな」といった気持ちでいっぱいです。【参考リンク】・今を生きる若者の意識~国際比較からみえてくるもの~ | 内閣府()●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)●モデル/坂井由有紀(央将くん)、貴子(優くん、綾ちゃん)
2017年05月02日面白さで芸を競う芸人さんたちの中には、知的であることで注目を集める人もいます。特に最近インテリとして人気なのが、『オリエンタルラジオ』の中田敦彦さんと、『メイプル超合金』のカズレーザーさん。クイズ番組での活躍はもちろん、 番組で見せるコメントなどにも頭の良さが感じられますね。そこで、パピマミ読者のみなさまに「オリラジ中田とカズレーザー、インテリだと思う芸人はどっち?」 という二択アンケートを実施しましたので、その結果を発表したいと思います!●オリラジ中田vsカズレーザー! インテリだと思う芸人はどっち?・カズレーザー(メイプル超合金)……63%(104人)・中田敦彦(オリエンタルラジオ)……37%(62人)※有効回答者数:166人/集計期間:2017年4月27日〜2017年5月1日(パピマミ調べ)●カズレーザーさんを選んだ理由『学校の勉強という点では負けるかもしれないけど、考え方とかしっかりしていて、地頭の良さでは勝ってると思う』(30代男性/営業)『コメントに深みがある!人間としての器の大きさも感じるし、発想の豊かさもあって「頭が良いんだろうな」と感じます』(30代女性/事務)真っ赤な衣装に金髪がトレードマークのカズレーザーさん。コンビを組む安藤なつさんと共に個性的なキャラクターが注目を集め、M-1グランプリ出場をきっかけにブレイクを果たしました。その奇抜な見た目とは裏腹に、同志社大学卒 という経歴を持ち、クイズ番組で活躍することも少なくありません。オリエンタルラジオの中田敦彦さんも一緒に出場していたクイズ番組で優勝したこともあり、その知識の豊富さもだてではないと言えるでしょう。番組内でのお悩み相談ではグッとくる名言を連発させており、「悩みを聞いてほしい!」という人も少なくない ようです。“インテリ”と聞くと、テストの点数を競うようなイメージもありますが、世間の印象は必ずしもそれだけではないでしょう。●中田敦彦さんを選んだ理由『番組でのコメントが、よく考えているんだろうなというものが多い。芸人として売れなくなっても再ブレイクを果たしているのは、時代の流れとかを読む力があるからじゃないですねか』(30代女性/主婦)『しゃべりがどんどんうまくなってると思う。最近はテレビでご意見番みたいな立ち位置になってきてるし、インテリ芸人と言えばオリラジ中田でしょ』(20代男性/編集者)慶應義塾大学卒という経歴を持つ、オリエンタルラジオの中田敦彦さん。学生時代は友達がいなかったというエピソードが語られることもあり、それが原因で勉強にのめり込むように。勉強ができるというイメージ以外にも、ネタを作ったり、音楽の才能を開花させ紅白に出場したり、マルチな才能を発揮している と言えるでしょう。先日、チケットの転売撲滅のためのアイデア をブログで公開し、それが画期的だとして絶賛されるということもありました。ただし、最近はコメンテーターとしての振る舞いが気に入らないと批判されることもあり、ネット上で炎上することもしばしば。今回の結果も、“インテリ”というイメージでなはく、好感度という面で差が開いてしまったのかもしれません。----------いかがでしたか?どちらも今をときめく売れっ子であることは間違いありません。ただ頭が良いだけの人より、いろいろなことを経験してきている芸人さんの発言の方が聞き入れやすいということもあるでしょう。“自分の言動が世間からどのように見られているのか”ということについても考えを巡らせることができるのが、本当にインテリ芸人なのかもしれませんね。【参考リンク】・【二択アンケート・結果】オリラジ中田vsカズレーザー! インテリだと思う芸人はどっち?()●文/ぶるーす(芸能ライター)●モデル/藤沢リキヤ
2017年05月02日子どもが小学生になるのを機に、再び仕事を始めたママも多いと思います。小学校では基本的に給食があり、お弁当の準備が必要なくなり、朝のあわただしい時間が解消されるのでは? なんて期待を持っている方もいるのでは。でも実際には勉強や教材のチェックなどで、これまでよりも手がかかることも。仕事も学校関連のことも、すべてをママひとりでこなすのはかなり大変! そこでパパとママでお互いの得意分野をいかして、子どものフォローを分担できるようにしましょう。■勉強は誰がみてあげる?これまでの幼稚園、保育園と小学校生活。どこに大きな違いがあるかといえば、もちろん「勉強」です。小学1年生レベルであれば、まだ内容的に難しくないとはいえ、子どもにとってははじめて勉強。親も勉強を見てあげるのも初めて。だから、どうやればいいのか親子で戸惑ってしまうこともあります。そこでまずは大事なことを押さえておきましょう。低学年の場合、大事なのは「勉強する習慣をつけること」。パパかママ、早く帰宅できるほうが勉強を見てあげるなど、親のどちらかが近くでみてあげるといいですね。簡単な問題につまずいていると、つい口を出したくなりますが、そこはグッとこらえて。まずは自分の力でやり遂げるように「問題を声に出して読んでみて」レベルの声掛けにしましょう。それでもどうしてもわからなそうな場合は、絵を書いてみるなどフォローしてあげましょう。パパ、ママがお互いの得意教科に合わせて分担してフォローしてあげてもいいでしょう。たとえば算数はパパ、国語はママのようにすれば、頼る回数の多い教科が苦手ということもわかります。■時間割が何か理解している?幼稚園や保育園では、遠足などの行事を除いては、持ち物は毎日ほぼ同じもの。でも、小学生になると、時間割に合わせて教科書などを用意しなければなりません。時間割さえあれば、子どもにも何が必要なものかわかるだろう。そう思うかもしれませんが、まだ時間割とは何かを理解していない場合もあります。子どもと一緒に確認しながら、何が必要なのか教えてあげましょう。このとき、子どもにも一緒に考えてもらうといいですね。たとえば、「明日は体育があるけど、何を持っていけばいいかな?」、「国語の授業があるね。ノートはどれを使うかな?」という感じ。ひとつずつ確認してあげましょう。パパの帰りが子どもが起きている時間帯であれば、この作業をパパにお願いしてみては。パパも子どもと一緒に明日の準備をしてもいいですね。コミュニケーションが取れて、パパも積極的に育児にかかわろうとしてくれるかもしれません。■学校からのプリントを担当するのは?遠足のお知らせや教材費のことなど、子どもはほぼ毎日のように学校からプリントを持って帰ってきます。家計を預かっていたり、学校行事に参加したりするのはママという家庭も多いでしょう。そんなご家庭の場合では、ママがプリントの確認をするように、子どもにも毎日声がけをしましょう。子どもは、プリントをもらったことすら忘れているときもあります。ママがプリントの確認を行ったら、持ち物については時間割係のパパに伝達を。パパもプリントの有無をチェックすれば、お互い二重チェックができます。明日、着ていく服や、プールの授業で使う水着などの準備も、ママが一緒に行うほうが向いているかもしれません。「明日は雨だよ」「明日はすごく暑いって」など洋服選びに参考になりそうな声掛けをしながら、子どもが用意するのを見守ってあげましょう。■小学生になると人間関係の悩みが…小学生になると、新しい環境になじめない、友だちとケンカしてしまったなど、子どもが人間関係で悩むことが増えてきます。すぐに気づいてあげるためにも、今日は何があったのか毎日聞いてあげましょう。これは夫婦一緒でもいいですし、子どもが話しやすい、一緒に過ごす時間が長いほうでいいと思います。あえて時間を作ろうとすると大変だと感じるかもしれません。でも、ママが食事の片づけをしている最中にパパが話を聞いてあげる、ママとお風呂に入りながら話をするなど、ゆっくり時間をとれるときに、一日の報告をしてもらえば自然と習慣づけられるでしょう。報告会を毎日行うことで、子どもに何かあったときに気づきやすくなるものです。何もなければいろいろと話してくれていたのに、悩みがあると言いたがらない、言葉につまるなどの兆候が見られることも。「おかしいな」と感じても、すぐには問いたださないほうが無難。子どもだって、親には知られたくないことがあるものです。まずは話を聞くだけにとどめ、あとから夫婦で相談する時間を作り、対策を練りましょう。自分のことは自分でできるようになってほしいと思っていても、なかなかうまくいかないこともあります。それを助けてあげるのが親の役割。でもママひとりでフォローするのは大変です。夫と役割を分担しながら、楽しい小学校生活が遅れるようにサポートしてあげたいですね。
2017年04月15日一人の大人として扱われるのが大学です出典 : 高校までは、子どもたちは生徒という立場で先生たちに守られて過ごします。問題があれば担任の先生が中心となって、解決の糸口を探してくれることもあります。ですが、大学に入学すると、世話を焼いたり勉強のやり方を指導する先生は基本的にいません。課目によってはクラスはあるけれど、「ここが私のクラスだ」と毎日通うクラスは存在しません。大学は学生を一人の大人として扱います。高校までのようにいちいち管理されない分、大人としての責任を求められます。それはとても開放的で自由な環境ですが、型にはまるのが得意ともいえるアスペルガー症候群の人には、なじむまでが大変かもしれません。大学という新しい環境に飛び込んだアスペルガーと注意欠陥症を持つ私が、どんなことにつまづいたのか、そして何を得たかを書いていきたいと思います。最初は友達をどう作っていいかわからず…。出典 : 晴れて大学に入学したものの、私には話し相手が一人もいませんでした。学科の人数は約400人。授業も語学以外は大教室で行われます。周りを見ると笑顔で会話しているグループもいるのに、私はどうやって友達を作ればいいのかわかりませんでした。そのことを気にするあまり一時は「この大学は合わないから入試を受け直して別の大学に行こうか」と思ったほどです。でも、しばらくすると語学で一緒になった子と話すようになり、一緒にクラブ見学に行くことになりました。そのクラブ見学で、強いインパクトを受けたのが軽音楽部でした。軽音楽部の部室の前に机とイスがあって、そこに座るアフロヘアの先輩が「ああ、入部希望?」と言ったのを鮮明に覚えています。部室の中にいる先輩たちはなんというか個性が強烈で、「何て自由な人たちなんだ」と私は心底びっくりしました。結局私はその軽音楽部に入部することになりました。最初はどうふるまっていいのかわからず小さくなっていましたが、先輩たちに「バンド一緒に組もうよ」と誘われてからはどんどんなじんでいくように。バンドをやろうという人たちはけっこうアクが強い人が多いのですが、それでも堂々と過ごしている姿に「ああ、変わっていてもいいんだな」とホッとしたのを覚えています。大学というところは、基本的にサークルやクラブ単位で人間関係が深められていく傾向があります。なので適当に顔を出しておけばいいようなサークルでもいいので、どこかのクラブ・サークルに所属することを私は強くおすすめします。ちなみに、そういうところで知り合った先輩は、「楽勝で単位をとれる講義」「出席が甘い先生」などを教えてくれたりもします。学業に励むのもいいけれど、そういう情報も知っていて損はありませんよね。初めて気づいた、自分のコミュニケーションの特徴出典 : 私は大学に入るまで、私は基本的に誰かと群れるということが苦手でした。また当時の私は、難しい言葉を多用するしゃべり方をしたり、本音をオブラートに包まず相手に投げつけたりしていました。さらに、きつく聞こえる方言が、それに拍車をかけていたのです。ある日、そんな私にクラブの先輩が言いました。「ヨーコちゃん、あなたのしゃべり方って怖い」「偉そうに聞こえるし、怒っているようにも見える」「もっとしゃべり方を直した方がいいよ」はっとしました。そのとき初めて、自分の話し方とまわりの人の話し方の違いに気付いたのです。みんなの話し方はトーンが優しく、相手に非があってもいったん受け入れて「だけど自分はこう思うよ」と相手を傷つけないように気遣っていたのです。私は初めてそのことに気づくことができました。また、そのことを私に伝える時にも、先輩は攻撃的な態度ではなく、本音で心配な気持ちを伝えてくれました。私にはそれがうれしく、素直に「そうか、そう思われるようなしゃべり方だったんだな」と納得し、みんなが不快にならないようなしゃべり方を身につけようと思いました。そこで私は、周りの人たちがしゃべっている様子をよく聞いて真似することから始めました。自分の方言を封印することはありませんでしたが、きつい言葉は別の言葉に言い換えました。相手より優位に立とうとする態度もやめるように心がけていったのです。すると周りの人の態度も変わってきて、先輩たちも「ずいぶんマイルドになったね」とほめてくれるように。どんどん肩の力を抜いて過ごせるようになり、大学で過ごすのがますます楽しくなりました。「できない=バカにされる」だと思っていた私を変えた出来事出典 : 私の親は大学教授でした。言いふらすつもりはありませんでしたが、聞かれたら正直に答えていたので知る人は昔から多かったです。ですが親の立派な職業が肩にのしかかり、「できる子じゃなくちゃいけない」と思い詰めていたように思います。高校までは人に弱いところを見せると負けだと思っていましたし、無駄にプライドが高く人より劣っているということは認めることができませんでした。もともと負けず嫌いということもありましたが、勉強ができないと「親は大学教授なのに…」と周りの人や学校の先生から心ない言葉を投げつけられましたし、もちろん親にも「どうしてこんなにバカなんだ」といわれてきました。そのせいで同級生にも「本当は勉強が分からなくて困っているけど、知られたらバカにされる」と思って虚勢を張り続けていました。ところが、大学の語学の授業でのことです。マルクス(Marx)を「マークス」と読み違えた私にクラス中が爆笑し、「ヨーコちゃんがいるからこの授業は癒しの時間になるわ」と言われたのです。そして、あまりに英語ができない私のことをクラスの人はかわいがってくれ、いろいろと助けてくれました。年度の終わりが近くになると、先生も私が単位を落とさないように気を遣って、こんなことを言ってくれました。「君はお父さんが大学教授らしいね。もう、お父さんに頼んでこの問題を日本語に訳してもらってきなさい。そうじゃないと単位があげられないんだよ。」勉強はできない私でしたが、先生やクラスのみんなは、私を愛してくれました。それはおそらく、めちゃくちゃな読み方で大爆笑されても、必死に読み続けたこと、まじめに講義を受けて頑張っているのにどうしてもできない事実がみんなに理解されたこと、親の職業を知っていてもヨーコはヨーコとみんなが見てくれたことがあったからだと思うのです。できないからといって誰のこともバカにしない。できないのなら助けてあげる。そういう空気が教室にあふれていて、ハリネズミみたいになっていた私の心を溶かしてくれました。私はそれまで「できない=バカにされる」だと思っていました。しかし、必ずしもそうではなく、努力する姿を愛してくれる人もいるということをこの時学んだのです。この経験があったからこそ、この先の辛い社会人生活でも人として腐らずに生きてこれたのだと思っています。大学生活を振り返って出典 : 大学生活がスタートした時は、友達の作り方がわからず、大学をやめようかとも思った私ですが、人との関わり方が未熟だったことに気づくことができ、自分の態度を改めることができました。さらには、今でも付き合いのある一生モノの友人を得ることができ、「できない」ということで、必ずしもバカにされるわけではないということを学ぶことができました。ただ、すべてがうまくいったわけではありません。4年で卒業するための授業の選択がうまくできなかったり、就職活動のタイミングや方法が分からなかったり、課題もあった大学生活でした。それでも、主にクラブの仲間のおかげで、大学生活は私にとって一生忘れられない楽しいひとときとなりました。大人同士の付き合いができて、打算も何もない関係の中で友人を作ることができるのは大学ならではです。発達障害の私にとって、「相手が大人になっている」ということは何よりも助かるポイントでした。また、最近では発達障害の学生を支援してくれる大学も増えています。あらかじめそういう支援の充実した大学を調べて、支援を受けながらキャンパスライフを過ごすのもいい方法だと思います。高校までとは違い、大学から広がる世界はとても広いです。大学に行きたいと願う人にはぜひあの自由な世界を味わってほしいなと思います。発達障害学生への就学支援方法について(富山大学)ガクプロ発達障害のある大学生支援プログラム「働くチカラPROJECT」
2017年04月14日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。大学へ通う、通わせる。どちらにしても、並大抵の資金力では乗り切れないような経済的な負担が肩にのしかかってきます。日本には国公立大学と私立大学がありますが、格安とされる国公立でさえ、初年度は約80万円を納入する必要があります。私立であれば軽く100万円を超えます。とてもそんな余裕がない、でも勉強したいという学生におすすめしたいのが、海外留学 。「もっとお金がかかるのでは?」と思われるでしょうが、世界には学費無料という太っ腹な国があるのです。●ノルウェー数年前まではスウェーデン・フィンランド・ノルウェーの三国で学費が無料でしたが、現在は国籍などにこだわらず無料だと発表しているのはノルウェーのみとなりました。『Study in Norway』によると、「およそ15,000人の外国籍生徒がノルウェーの高等教育を受けるべく申し込みをしている」といいます。ノルウェー国内の大学は、外国籍学生に対して優遇措置を設け、かつ非常に多くの部門での入学を認める方向で常に動いています。当然、英語プログラムは豊富に用意されています 。またその学力レベルも世界上位にランクされる大学が少なくありません。●フィンランドフィンランドの大学はかなりハイレベルの授業・研究が行われていることでも知られています。ただし学費無料制度は盛んに見直しが行われているのが難点。2017年秋以降は日本を含むEU/EEA圏外からの学生で英語プログラムを受講する場合には、有料化が計画されている ようです。ただし、現地の言語で開講されるプログラムに関しては今後も無料の方針とのこと。現地語を学んでから留学するつもりであれば、学費無料の資格をゲットできます。また、『Study in Finland』によると、「EU外生徒への奨学金制度も準備されている」ほか、「生活費補助のオプションがつく奨学金もある」そうです。●オーストリアとドイツ自国民やEU/EEAからの学生は国立大学の学費が原則無料ですが、日本のようにEU/EEA以外からの学生は一部負担となっています。そのため完全無料とは言えないのですが、両国ともに学期あたり約750ユーロ程度 と、日本の大学費用と比較すれば格安設定。さらに、公共交通機関乗り放題のパスがつくなどの特権もあり、学費として肩にのしかかってくる実際の負担額は少なめです。使用言語はドイツ語、英語、フランス語など。入学に際して要求されるのは英語力とそれまでの高校や大学での成績がメインであり、現地語は必ずしも必要とされません 。『Study in Austria』によると、「必要とされる入学資格は学校やコース別に異なるため、まずは希望する教育機関へとコンタクトを取って相談すること」とのこと。●まとめとして日本の大学に通うにも、都市部で独り暮らしをすればかかる生活費は一般に物価が高いといわれるヨーロッパと大差ありません。でも、ヨーロッパの一部の国なら学費がタダ(もしくは格安)!そして、専門の勉強以外に、英語も現地の言語も学び取ることができます。なんだか一石三鳥、四鳥。もちろん、要求される英語力や学力に到達するまでの努力や海外生活の難しさなどもありますが、世界にはこんな選択肢もある と知っていれば、挑戦してみたいと思う人がもっと出てくるのではないでしょうか。【参考リンク】・Study in Norway()・Non-EU tuition fees and scholarships | Studyinfinland()・Tuition Fees | Study in Austria()・Enrolling at a German University | Study in Germany()●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2017年04月13日こんにちは。エッセイストで経済思想史家の鈴木かつよしです。東京都が2016年に墨田区・豊島区・調布市・日野市に住む小学5年生・中学2年生・高校2年生の子どもがいる家庭およそ2万世帯を対象に行った調査によると、全体の約20%に上る“生活困難層”のうち特に困難度合いの高い“困窮層”では13.1%もの子どもが「自分が価値のある人間とは思えない」と答えていることがわかりました。「同級生たちは医者や弁護士になるのが夢だと言ってるけど、うちに勉強部屋すらない自分に夢なんか持てない」。そんなお子さんを見て不憫に思っていらっしゃるパパとママへ、筆者の3人の若い友たちの話をさせていただきたいと思います。3人とも学歴や家庭環境への不安を理由に思春期には自己肯定感を持てなかったものの、「夢中になれること」「天職と思える仕事」に出合えたために人生が変わった経験を持つ人たちです。学歴や家庭環境への不安などが理由で将来を悲観しているお子さんのために、参考にしていただければ幸いです。●皆が目指す“一流大学から大企業正社員”の道でなくギター作り職人になったMさんMさん(26歳/女性)は困窮家庭というよりもむしろ、どちらかというと経済的には恵まれた家庭で育ちました。お父様は鉄道会社系の大企業に勤務、お母様は先生で、大手の食品会社で正社員として勤務するお姉様と同じように、当時高校生だったMさんも「一流大学から大企業正社員」のコースを当然行くものだろうと周囲は思っていたそうです。ところがMさん本人はけっして成績が悪いわけではないものの勉強に「夢中にはなれない」。夢中になれるのは高校の友達と組んでいたロックバンドでベースを弾くこと。でも、それを職業にして食べて行けるほど甘くないことはわかっていました。お姉様のようには褒められたり称賛されたりすることのないMさんは、『自分なんかお姉ちゃんと違って、あえて生まれてなんか来なくていい子だったんだ』と思い悩んだそうです。そんな彼女が高校3年になったころ、ふとしたことでハンドメイドのエレキギター制作技術を学べる専門学校があることを知りました。Mさんは『自分がやりたかったことは、これだ』と思い、大学には進学せずにエレキギターを作る職人を目指す ことにします。今、26歳になったMさんは、彼女を指名してギターの制作を注文してくるプロのロックギタリストのお客さんを何人か持つまでに至りました。お師匠さんのようにそれだけで食べていけるところまではいきませんが、お姉様が勤務する食品会社で契約社員として働いてもいますので、生活は問題ありません。同い年の彼と入籍する日も近いようです。●母子家庭のため塾にも通えなかったSくんは天性の数学センスを自覚してから変身Sくん(25歳/男性)の場合、中1のときにお父様が急病でなくなってからお母様がたった一人で家計を支えたため、生活は大変だったそうです。他の友達と同じように塾に行きたいなどと言い出せるような状況ではなかったといいます。しかも成績全般はけっしていい方ではなかったSくんは、塾にも行けない自分が将来ろくな仕事になど就けるわけがないと、中2の終わり頃までは自暴自棄に陥っていたとのことです。ところが中3のとき、Sくんは友達がみんな「難しい」と言う数学の問題を自分だけは誰に解き方を教わったわけでもないのに難なく解けてしまうことに気づきます。Sくんには天性の数学的センスがあった のです。そのことを自覚してからというものSくんは変わったと言っています。県立高校に進んでからは数学に関しては教科書に載っている問題では飽き足らないため、バイトで稼いだお金でより専門的な数学書を購入し独学で勉強したとのこと。Sくんは数学のアドバンテージで他の科目の点数をカバーするという方法で東京にある国立の工科系大学に合格し、4年後には世界的な通信機器メーカーに技術者として就職したのです。『あのとき自分には特別な数学の才能があるということに気づいていなかったら、今ごろ僕は愚痴ばかり言いながら生きるためだけの仕事に追われて暮らしていたと思います』。そう言うSくんも来年に予定されている海外赴任の前には、バイト先で知り合い一緒に暮らしている彼女と正式に結婚するつもりだとのことです。●親の経営する会社が倒産して高校も中退の危機。母方の祖母の激励で立ち上がったWさんWさん(28歳/女性)は高校1年生のときにお父様が経営していた会社が倒産し、貧困生活に陥りました。お母様の派遣社員としての収入だけでは家族が生きていくだけでやっと。中学校から私立の中高一貫女子校に通っていたWさんは退学して働くことを考えます。『指定校推薦で大学に行き、キャリアウーマンを目指す』というWさんの夢ははかなく散り、『もうどうでもいいわ』という気持ちになったそうです。そんなとき、ご自身だってけっして生活が楽ではない母方のおばあ様が大切な貯金からWさんの当面の学費を出してくださったとのこと。おばあ様いわく『あなたは女の子だけど大学まで行ってしっかり学問さえすれば、きっと大きな組織の管理職も務まるような人になる。それだけの器があるよ。だから高校を中退してはだめよ 』 。投げやりになりかけていたWさんは気持ちを立て直し、当初の目標通り指定校推薦を貰って女子大学で4年間学び、就職超氷河期であったにもかかわらず国内最大手の医療機器メーカーに採用され、今では昇格試験にも合格し幹部候補生として生き生きとした毎日を過ごしています。2歳の男の子のママでもあります。----------いかがでしたでしょうか。もちろん、困窮家庭で自己肯定感を持てずにいるお子さんがみんな今回ご紹介した3人のようにプラス思考に転じることができるかといえば、そういうわけではありません。むしろ、「こんなのはすごく恵まれている例にすぎない」とおっしゃる方も多いでしょう。しかし、“絶望感”に近いものから“軽い憂鬱”的なものまで程度の差こそあれ、3人が思春期の一時期に「自分なんかもう大した人生を送れっこない」と感じていたところから「自分にとって大切なもの」を見つけたことによって立ち直り、そこから先は本人たちの意思と努力で幸せをつかんでいったということは紛れもない事実です。学歴や家庭環境への不安が理由で将来を悲観しているお子さんにはパパとママから(この3人の例をストレートに話すのではなく)そんな人も実際にいたらしいよといった程度の励ましのために、参考にしていただけたらと思います。●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2017年04月11日いよいよ新学年。勉強の仕方を見直して、心機一転、がんばるぞ!という意気込みの人も多いでしょう。学年が上がったため、勉強時間をもう少し増やしたい、そんなときには“脳にご褒美”をあげるのが有効!4年生男子を英語力ゼロから半年で英検4級合格に導いた家庭学習ブロガーのなかやまさんに、効果的なモチベーションUPの方法を聞きました。必修科目にまで設定する学校があるほど、人気のマインクラフト(写真:なかやまさん提供)小学生男子も食いつく!「マインクラフト」って?神奈川県在住の主婦、なかやまさんの息子は4年生になってしばらくすると、先生から成績のことで「もう少しがんばりましょう」と注意されてしまいました。このままでは中学で落ちこぼれ、高校受験なんて無理かも!と焦ったなかやまさんは、家庭学習の習慣のなかった息子に勉強をさせようと試みます。途中から、高校受験に有利になるよう科目を英語だけにしぼって学習させたところ、ABCも知らなかった彼はわずか半年で英検4級に合格するまでになりました。4年生の男子がそんな簡単に親の言うことを聞く? これまでほとんど家庭学習をしてこなかったのに、いきなり「やりなさい」と言ったところでやる気なんて出るわけない!というわけで、なかやまさんが自宅での英語学習に取り入れたのはなんと「Minecraft(マインクラフト)」。プレイステーションやXboxなどで遊べるゲームで、画面の中で立方体のブロックを設置したり破壊したりして独自の世界を築き、森林の木々や地下に埋没している鉱石などを利用して武器や燃料を作るなど、とにかく遊び方が多岐にわたるのが特徴的。創造性に充ち、想像力をかきたてるため、スウェーデンのある学校では授業に取り入れられているという、なんだかすごい人気ゲームです。大好きなゲームを日課に取り入れることで時間管理ができるようにマインクラフト(通称「マイクラ」)を息子に買い与え、まずはその遊ぶ時間を1日1回、30分間に設定しました。プレイステーションの“ペアレントコントロール”機能を使えば、1日に遊べる時間を設定できます。遊び始めて30分経つと勝手に使えなくなるので、遊ぶのをやめざるをえません。もちろん「え~、もう終わり?」とぶーぶー言いますが、それは母に対してではなくあくまでもマシンに向かって文句を言っているので、ケンカや言い合いになることなくあっさりと遊ぶのをやめてくれます。そこでなかやまさんは、マイクラができる時間を朝学習の前の早朝に決めました。これには理由があって、英語を話す習慣をつけるためのオンライン英会話(スカイプを用いて海外に住む先生とマンツーマンでの会話ができるサービス)の、お気に入りの先生が早朝にしかいなかったから。また、学校から帰ってからの時間だと、公文や学研など塾に行って帰ってくるだけで勉強する時間がなくなってしまうこともあります。すると、それまでは朝、学校に行くために起こすだけでも一苦労だった息子は、マイクラやりたさに「明日は4時に起きようっと!」と自ら目覚まし時計をセットして、さっさと布団に潜り込むように。朝、寝ぼけた頭を30分間のマイクラですっきりさせてから公文を5枚、そのあとオンライン英会話を2レッスン(1レッスン25分)、というのが日課になりました。マイクラは30分で自動的に切れますが、その後のオンライン英会話は先生から電話(スカイプコール)がかかってきてしまうので、着替えや公文をやる時間など、ちゃんと自分で考えて時間配分をしないと間に合いません。必然的に自分で時間の管理もできるようになってきました。マイクラを通して具体的な目的が見えたマイクラにはほかにも利点がありました。世界中にプレーヤーがいるため、オンラインで英語でチャットしながらいろいろな国のプレーヤーと一緒にバーチャルな世界を冒険したりもできるのです(これはさすがに会話のスピードについていけず、4年生の息子には早かったみたい)。とはいえ、ユーチューブに自分のゲームの進捗を実況する動画がたくさんあるので、発音が聞き取りやすい英国人ユーチューバ―の動画を選んで見せています。実況ですから、画面と言葉がリンクしていて、わからない単語が出てきても彼は興味を持って見入っています。そのうち「僕、もっとダニエル(ユーチューバーのひとり)の言うことがわかるようになりたい!」と言うようになり、英語を学習する意欲がぐんと上がりました。英語が話せるようになりたい、といった漠然とした目標よりも、たった1つ、ダニエルと話がしてみたい。そんな小さな目的でもあったほうが、やる気の出方が違うことをなかやまさんは痛感。親の押しつけではなく、自らやりたいという気持ちにさせることに成功しました。息子が「ダニエル」と呼んでいるユーチューバ―DanTDMさん。確かに、男の子が夢中になりそうなおもしろさ。言葉に出てくる単語も難しくありません(写真:なかやまさんブログのスクリーンショット)”脳にご褒美”でモチベーションがぐんと上がる早起きする理由は「マイクラができるから」。英語を勉強するのは「ダニエルと話せるようになるから」。というように、具体的な“ご褒美”を脳に与えてあげれば、いくらでもモチベーションが上げられる。「これは利用しない手はないよね!」となかやまさんは言います。もちろん、“ご褒美”の内容はマイクラでなくてもよくて、それぞれ子どもの好みに合わせるといいでしょう。なかやまさんによると、大切なのは、“特別感”を持たせることだそう。なかやま家の場合は、遊べる時間がきっちり決められていることで、息子の「この時間だけは逃すまい」という気持ちが働いたわけです。子どもの大好きなものをひとつ見つけて、それを“ご褒美”にモチベーションをアップ。この方法はぜひ取り入れたいものです。なかやまさんの親子学習ブログに細かく学習の様子が書かれています。おやこども英語~目指せエーペラ~<取材・文:フリーランス記者岩佐 史絵>
2017年04月11日新しいことをはじめたくなる春。新年度のスタートをきっかけに、子どもに何か習い事を……と考えているママも多いのではないでしょうか。子ども向けの習い事は、多くの場合入会前に見学や体験の機会があります。子どもに合う習い事を見つけるためには、見学や体験でどんなところに気をつければよいのでしょうか。■先生との相性は大事個人レッスンの習い事はもちろん、グループレッスンやチームスポーツでも、指導してくれる先生との相性はとても大切です。相性のいい先生なら、子どもも「しっかり練習しよう」という気持ちになり、習い事の上達度合いも変わってきます。体験レッスンの際には子どもの様子や表情をしっかりチェックし、楽しく取り組めそうか、先生のことが好きになれそうか、などを見極めてあげたいですね。また、「楽しむことを優先したい」「多少厳しくても高い技術を身につけたい」「試合やコンクールなどの経験を積みたい」など、習い事に求めることは家庭によって違うはず。希望があれば見学や体験の時に先生に伝え、教室のカラーとママの考えが合うかどうかを確認してくださいね。■自分の子だけでなく他の子の様子もチェック体験レッスンを受ける時には、つい自分の子どもの様子ばかりを気にしてしまいがち。他の子たちも一緒のレッスンの場合は、教室全体の様子にも気を配るようにしましょう。子ども達がレッスンに集中していなかったり、騒いでいる子を先生が注意していなかったり、という状況では、習い事をするのによい環境とはいえません。通常プログラムとは別に体験レッスンが設けられている場合は、可能であれば、一度普段の様子を見学しておくとよいでしょう。■“できない子”に対する接し方は?どんな子どもにも得意不得意があり、習い事の上達スピードもそれぞれ違うはずです。見学や体験レッスンでは、“うまくできない子”に対して、先生がどう接しているかを注目してみてください。“できる子”ばかりを熱心に教えるのではなく、“できない子”のフォローもしながら丁寧に教えてくれる教室を選びたいですね。■トイレや教室内の様子も確認を小さな子どもが集まる教室は、衛生面も気になるポイント。とくに乳幼児の習い事は、掃除が行き届いていなかったり温度や湿度の管理が不十分だったりすると、少し不安になりますよね。見学や体験の時間だけでは、その教室が衛生面にきちんと配慮しているかを知るのは難しいかもしれません。そんなときは、教室内の用具の様子やトイレの清潔さなどが判断材料になりますよ。習い事は、園や学校生活とは違った子どもの可能性を伸ばすこともできます。せっかくはじめるなら、楽しく長く続けていきたいですよね。必要ならいくつかの教室を見学して、子どもにピッタリ合う習い事を見つけてあげてください。
2017年04月09日生まれた時から、「障害」は私の特徴のひとつだったUpload By 和田 恵利菜「障害者」という言葉に私はこれまで親しみを感じながら生きてきました。他ならぬ自分自身が障害者と呼ばれる立場にあるからです。私は先天性の障害で、3歳の時から電動車いすを使用しています。歩くことはできませんし、握力も弱く、自分の腕を持ち上げることも出来ません。できないことは多くありますが、現在、私は障害を自分の特徴の一つだと思っています。私は小中高と地元の学校に通い、現在は大学で心理学を専攻しています。大学では比較的バリアフリーが進んでおり、友人や先生、ヘルパーの方の手を借りながらも、快適に生活ができています。しかし、小中学校、高校での生活は、物理的にも制度的にも困難に感じることが多くありました。9年間ずーっと1階の教室で過ごした、私の同級生電動車いすを使用する私にとって、最も大きな問題はやはり「移動」です。学校には多くの段差が存在し、当然、階段も使用しなければ学校生活を満足に送ることはできません。小学校、中学校では、小さな段差や階段に対しては、スロープをつけるなどの工事を行い、問題を解消してもらえました。しかし、私の地元にはエレベーターの設置がある公立学校は少なかったため、私の通っていた小中学校でもエレベーターを設置してもらうことはできませんでした。そこで対策として、私の学年の教室は常に1階に設置してもらうこととなりました。小学生から中学生までの9年間、私はずっと1階の教室で勉強をし、日々の学校生活を楽しんでいました。Upload By 和田 恵利菜私の在籍していた学校は小中一貫校で、周囲の友人も9年間ほとんど変わることがありませんでしたので、当然、私の同級生も9年間、1階の教室で過ごすことになったのです。そんな中、ある日私は「僕だって1階じゃなくて上の階の教室がよかった」という同級生の声を耳にしました。自分のために周りの人たちに我慢を強いているのではないか。はじめてそう気が付いた私は悲しく思い、同時にどうしたらよいのか分からなくなりました。そんなとき、私を救ってくれたのは「私は1階の教室も好きだし、気にならないよ」という友人の言葉でした。彼女にとっては何気ない言葉だったのだろうと思いますが、当時の私にとっては「私に合わせて変えた環境を、受け入れてくれる人もいるんだ」と感じることができた大切な言葉でした。私は、環境を工夫すれば「障害者は障害者でなくなる」と思っています。それは私のような身体障害だけではなく、全ての障害に当てはまることだと思います。Upload By 和田 恵利菜できないことは環境の工夫次第で、できるようになります。幼少期、児童期の私にとって、歩けないこと、腕がうまく動かないことは、劣等感を感じさせるものでした。自分が思うように行動できないもどかしさにイライラしたり、周囲の人に迷惑をかけてしまっていると罪悪感を感じたりすることもありました。しかし、小中学校、高校、大学と進学し、その都度、環境を工夫し、支援をしてもらう中で、私が学校で「できないこと」は減らせることを知りました。つまり、それぞれに適した工夫によって、身の回りの「障害」がなくなった瞬間に、障害者は障害者でなくなるのです。特にそれが顕著なのは、発達障害なのではないかと思います。「環境を整える」−かつて私が受けた支援は、発達障害の子どもたちにも必要なものだったUpload By 和田 恵利菜私は現在、放課後等デイサービスでアルバイトをしています。そこでは発達障害やその傾向のある小学生の勉強を見たり、一緒に遊んだりしています。子どもたちの中には、周囲に人がたくさんいる状況で集中して勉強することが難しかったり、自分の思いや考えを言葉で表現することが難しかったりする子もいます。どうやったら子どもたちが快適に過ごせるようになるのか、どうするのが子どもたちにとって最も良いのか、私も試行錯誤の毎日です。ですが、そんな中で気が付いたのは、環境を整えることができれば、彼らの可能性はぐんと広がるということです。集中が続かない子どもに対して、時間を細かく区切って活動する、仕切りを立てるなど一人で落ち着いて勉強に取り組める環境を作る、一度にすべての指示をせずにひとつずつ図示して伝える。全て本に載っていたり、講義で学習したりした、発達障害のある子どもたちに対する対応策の一例です。Upload By 和田 恵利菜これら全てを実践してみることはまだできていませんが、一部を実際に試してみると、一見できないと思っていたことが、簡単にできるようになる子どもたちがいました。特に指示をひとつずつ伝えるということは意識を持つだけで簡単に実践できるので、私は常に気を付けるようにしています。これらの対応策は、多くが「環境を整える」というものです。そして、私が学校で受けた支援も同じ「環境を整える」というものなのです。合理的配慮の広がりに向けて、当事者として声をあげたい困難の内容は、障害によってそれぞれだと思いますが、案外、解決方法は似ているのではないか。私はそう思います。個人の特性に合わせて環境を変えていくのに、個人の力だけでは限界があります。そこで私が注目したいのは「合理的配慮」です。合理的配慮とは、2016年4月に施行された障害者差別解消法において、障害の有無にかかわらず、全ての国民が互いを尊重し合いながら共生する社会の実現を目指して定められたもので、私は障害者一人ひとりの特性を踏まえた支援を行える可能性が広がったのではないかと考えています。Upload By 和田 恵利菜行政機関と民間事業者との義務の違いがあったり、配慮を実施する側の負担が大きすぎる場合など、全ての要望が実現するわけではありませんが、法律で障害者への配慮について定められたのは、大きな一歩だと思います。実際に、私は現在通っている大学に配慮の提供を申し出て、何度も話し合いを重ねてきました。また、自分が高校で受けた支援内容を行政機関に紹介したこともあります。私は、合理的配慮による可能性の広がりに期待を持っていますが、多くの人が快適に過ごせるようになるには、まだまだたくさんの課題があるようにも感じています。Upload By 和田 恵利菜例えば、要望通りの配慮が行われない場合や、配慮を申請し、実施するまでの手続きに長い時間がかかってしまう場合などは課題として挙げられるかもしれません。これら全ての課題を解決するには長い時間がかかるとは思いますが、私たち当事者ができることは、まず声をあげる、そして伝えることだと私は考えます。配慮を提供してくれる側に、何か伝える前から「私たちのことを分かって」「こちらの要望を察して」というのには無理があります。こちらの要望や状況を理解してもらうには、自分はどういう状況にあって、どういう配慮をしてほしいのか、適切に伝える必要があるのではないかと思います。目に見えない、言葉にならない障害に、周りの人たちはどんな”通訳”ができるだろう出典 : ここで、私がもうひとつの課題だと考えるのは、当事者本人が言葉を介して、自分の現状や意見を伝えることが難しい場合もあるということです。私の場合は、電動車いすを使用していて、段差や階段などの物理的障壁を解消する、トイレや移動の介助をするなど、要望は比較的目に見えやすく、想像のしやすい配慮だと思います。しかし、私はアルバイトで発達障害を持つ子どもたちを見ていて、言葉で適切にコミュニケーションをとるのが難しいと思える場合を目にし、代わりにそれを伝える役割の存在が必要なのではないかと感じました。それは保護者や友人、先生や同僚など、様々な可能性が考えられます。一人でも本人のことを理解し、それを周囲に伝えることができる人がいれば、当事者の生活はぐっと快適になり、社会に出ていくことができるようになるのではないでしょうか。障害者を取り巻く課題は、まだまだたくさんあります。環境の工夫だけではなくて、心のバリアフリーも進めていくことももちろん大切です。人はみんなそれぞれ異なった特徴を持っています。その特徴を生かして社会で暮らしていったり、反対にその特徴によって社会で生きにくくなったりします。それは障害を持っている人も持っていない人も同じです。それぞれの特徴や個性を、みんなが認め合い、障害者もそうでない人も互いに支え合いながら、共生できる。そんな社会になってほしいと私は願っています。私も自分の身近なところから、行動を起こしていきたいと思います。Upload By 和田 恵利菜
2017年04月07日こんにちは。婚活コンサルタントの菊乃です。この時期、親戚や友だちの子どもが小学校や中学校に進学したという知らせが届きます。こういうときって、お祝いは何を贈ればいいのか迷いますよね。私は昔、図書券、図書カードをよくもらった覚えがありますが、街の本屋がどんどん減っている今でも図書券を贈るってありなのかな、とか考えてしまいます。今回は、マナー研修講師の樋口智香子さんに進学祝いの相場 についてお聞きしました。●進学祝いの相場●小学校入学祖父母であれば1万~3万円 が相場で、他の親戚は3,000~5,000円 を目安に。お金ではなくて学校で使うものを親に聞いて贈ってもいいかもしれません。自由に使える現金でもいいですが、ギフト券や図書カードも人気です。●中学校入学金額は小学校と同じぐらい が相場です。●高校入学高校生になると欲しいものも増えてきて、金額も上がります。祖父母以外の親戚でも1万円以上 が相場。欲しがるものもパソコンとかタブレット、通学バッグなど値段も上がりますね。●学力アップする入学ギフト●図鑑子どもの入学祝の昔からの定番、図鑑。図鑑といっても文字が少ないもの、多いものなど、対象年齢はさまざま。ただ図鑑といっても乗り物、恐竜、動物などいろんなジャンルがありますので、相手の子どもの好きなことは事前に調べる 必要がありますね。相手の子どもの興味関心のジャンルが分かれば、図鑑もいいですね。価格は3,000円~。●地球儀コチラも贈り物の定番で、勉強が好きな子どもの家にはよくあるそうです。小学5年生で国土のことを勉強しますので、高学年進学ぐらいのお祝いがいい かも。今の地球儀はただ回るだけではなくて、タッチペンでその国をタッチすると国名や首都をしゃべるようにできていたり、英語に切り替わる機能が付いていたり、ハイテクなものがたくさん!大人も楽しめそうですね。価格は約1万円~。●意外と使える図書カード本屋以外にも図書カードは使えるところがあります。大手家電量販店や大型スーパーの中には書籍コーナーがあるところもないでしょうか。そこで図書カードが使える場合もあります。DVDレンタルショップの『TSUTAYA』や『ゲオ』の中には新刊書籍も扱っているお店があり、そういう場合は図書カードでお会計ができるところも。お店によって異なるので確認してください。また、『アニメイト』は全商品で図書カードが使えるようです。【取材協力/樋口智香子】資生堂ビューティーコンサルタントキッザニア東京では優秀スーパーバイザー賞を受賞。現在は独立して、一人ひとりを輝かせる接客マナーの専門家として企業研修や婚活マナーの講師として活動中。・アカデミー・なないろスタイル●ライター/菊乃(婚活・恋愛コンサルタント)●モデル/神山みき(れんくん)
2017年04月06日学校に行かない息子についイライラ…思い切ってこう宣言!出典 : 我が家の息子が不登校になり、約1年半になります。学校に行かなくなったばかりのころは、その事実を受け入れることができたものの、「好きなことばかりやって過ごしている」「勉強させなきゃ…学校に行ってる子たちより遅れちゃう」「進路は?受験はどうなるの?!」などなどやはり不安だらけでした。一方で息子のほうはというと、合わない環境で過ごすストレスから解放され、悠々と生活しています。そんな息子を見るとどうしてもイライラしてしまうこともありました。そんな我が家がその後どうしたのかと言うと…私はある日息子に、「もう勉強もやらなくてもいい!ネットやパソコン使用、ゲームの制限もぜーんぶもう無し!とにかく好きな事を好きなだけやっていい!ただ、ご飯はちゃんと食べて、少しは眠ること。あと、私やパパ、他の身近な人の誘いにはとりあえず乗って外へ出てみること!」と選手宣誓の如く、ハッキリと宣言したのです。理由の1つは、家事や他の仕事の合間に、息子の勉強やその答え合せをしたり、「これだけ勉強したから〇分パソコンやっていいよ」と時間を計測したり、終了時間を告げては「まだやりたい」「もうおしまい」を押し問答を繰り返したり…そんなやり取りに疲れてしまったこと。そして2つ目の理由は、息子を思いっきり自由にさせる不安より、「こうすると息子はどう変化するのか?」という好奇心とワクワク感の方が私の中で勝っていたことです。「息子本人のペースに賭けてみよう」という気持ちが私の中で生まれたのでした。宣言のあと、息子の生活に変化が…出典 : そんな生活を始めると、息子は私や主治医が驚くほど落ち着きました。かなり酷かった噛み癖も癇癪もいつの間にかほぼ消えたのです。大げさかもしれませんが、やっと「本来の息子に戻った」という気がしました。フリースクールに週に2日通うようになり、自分より年齢が上の高校生たちと大好な音楽の勉強に打ち込んでいます。他の習いごとでも、いろいろな年齢の友だちが増えたようでとても楽しそうです。Skypeなどでコミュニケーションをとることも多いのですが、息子なりに考えなかなか上手く出来ているようです。案の定、ゲームには長時間没頭していましたが…「いくら大好きなゲームでも長時間続けるのは飽きることもあるし、それなりにキツイことだ」ということも身をもって体験したようです。周りに言われなくても、本人なりに気分転換や別のことを間に入れる工夫もできるようになりました。私にとっても、息子が「いくら周りが説明したところで、本人が納得しないとほとんどのことは聞かないタイプ」ということを再確認できた出来事でした。また、息子は日々興味があることに対して、途中で投げ出すことなく自分一人で長時間パソコンに向かい黙々と解決・達成しようと没頭しています。その姿を見て、息子の学び方が基礎から積み上げていくタイプではなく、最終的な目標や目的に惹かれてこそ、そこから掘り下げていくタイプなのだと気づかされました。好きなことに対する熱量を目の当たりにし、私は「息子にとっての学びとは一体なんなんだろう」ということを深く考えさせられたのです。みんなとは違う一歩を踏み出すのは怖い。だからこそ嬉しかった、息子の一言出典 : こんな選択をしてみたものの、私自身は、ごく一般的に「学校へ行く」という経験しかしていません。それ以外の選択など考えたこともありませんでした。やはり最初は、「学校へ行かない、しかも好きに過ごすなんて本当に許されることなのか?」「あちこちから批判されるのでは…」と、世間の一般的なレールから一歩踏み外すのが怖かったです。それでも息子の不登校を受け入れた今、息子にとっての幸せとは?経験すべき試練とは?乗り越えるべきものとは?と純粋に考えた時、今の方向以外考えられなくなっていました。先日息子がこんなことを言いました。「あー、俺、変人で良かったー!」自分がいかに幸せなのかを噛み締めるように言ったのです。話を聞くと、周りの友達の愚痴や悩みを知り、自分のような生き方やそれを認める私のような親は珍しいと感じたようでした。さらに息子は、「自分と同じような境遇の友だちが、奇異な目で見られないためにはどうすればいいのか?」「自分が大人になってから、自分たちのような選択が当たり前になるためにできることは何か?」ということまで考え始めたようです。とても頼もしく思えました。息子にとっての幸せを考え抜いた選択。親がこれから出来ることはなんだろう出典 : もちろん進路や就職など、心配なことはまだまだあります。しかしその分、息子の今の生活を大事にしつつとれる進路には何があるのか考え、動いています。本人とも、「自分自身の強みは何か?」「これからどう生きたいか?」また「君の選んだ道は自由な分、厳しさもあるから正直選択肢はこれとこれだけになりそうだよ。そういう事も頭に入れて置いてね」など、具体的に日々話し合っています。息子の様子を見ていると、今は「何とかなるかも」と思えるようにもなってきました。今でも息子のこの生活に、苦言をいただくことも少なからずあります。それもまた正論でもあることはよく分かっていますし、以前の私だってそう思ったと思います。ですが今は、そんな声は聞こえないふりをして、振り払って目の前の息子を支えるべく自分に喝を入れて踏ん張っています。周りからの声に心身を消耗するのも事実です。もっともっと味方になってくれる方や、説得力のある後ろ盾がどうしても欲しくなってしまいます。そんな中で私にできることは、・息子のような生き方も「あり」なんだと、「一大人として」認め続けること・「生き方は人それぞれで当たり前」という世の中に一歩近づけるための一員になることなのかなという気がしています。
2017年04月02日ADHDの息子、ついに高校を卒業!Upload By かなしろにゃんこ。ADHDのある息子が先日、工業科の専修高校を卒業しました。小学校のときは、聴覚過敏のために教室にいることができず、授業中は静かな廊下で寝そべっていたり、みんなが勉強する中一人お絵かきをしたり工作をしたりして過ごしていた息子。高校に入学した時は、一日休んだら授業が分からなくなってしまうというような高校でついていけるのか?と心配をしていたものです。そんな息子もついに卒業。これまでの12年間をつい振り返り、懐かしくなってしまいました。問題だらけだった、12年間の学校生活。そんな息子もこんなに成長しましたUpload By かなしろにゃんこ。小学校ではクラスの子と同じことができるか、仲良くできるのか…中学校でもみんなと同じレベルの勉強を理解できるのか…いつも何かしら心配していた12年間でした。しかし中学3年生くらいのころから、「失敗したけれど、こうやって工夫したよ!」「こうやって回避できたよ!」という報告をするようになりました。高校生になると、アルバイトを経験したり、計画して地方に遠出をするようになり、失敗や周りに迷惑をかけながらもいろいろなことをやり遂げてきました。高校3年では運転免許取得を目指して教習所に通い、真面目に勉強したことも大きな成長です。やればできる!ということが分かったり、ピンチを自分でなんとかできるようになったことを感じてきたため、思えば心配する気持ちは少しづつ減っていったな~と思うのでした。Upload By かなしろにゃんこ。息子が発達障害の診断を受けたばかりの頃は、「この子をなんとかしなくては!」と焦っては悩んでいました。あのときの自分に、「高校卒業できたよ!」と言って安心させたい。笑なんとかなった!とは言っても、いつもギリギリの綱渡りです。悩みは尽きないかもしれませんが、高校を無事通えたことは嬉しいことなのでした。今日は息子の晴れ姿を見られる日…だったのに!!!Upload By かなしろにゃんこ。なのに…卒業式は寝坊して参加できないダメ母でした。笑
2017年03月28日「エーペラ」とは「英語ペラペラ」のこと。息子さんが4年生になったある日、担任の先生から成績について「もう少しがんばりましょう」とコメントをもらってしまった、神奈川県在住の主婦なかやまさん。これはいかんと勉強の仕方を見直すことにしたのだそう。それまでほとんど英語教育をしてこなかった息子に集中的に英語学習をさせたところ、なんと10月の英検で5級にパス。1月の4級も難なくクリアし、驚くほどの速さで英語を習得しました。どうすればそんな短期間で英語力をUPできるのか? そのノウハウをなかやまさんに教えてもらいました。ABCを習い始めてから半年で英検4級に合格。9歳からでも遅くない!(写真:なかやまさん提供)公文で“毎日学習する”というクセをつけるこのままでは義務教育の中学まで進めても、それ以降が怪しい。先生からの注意を受け、それならば中学の内申書に有利な検定モノをとっておくのがいいのでは、となかやまさんは考えました。しかしながら、とにかくこれまで学習に関しては放置状態だった息子に、どうやって勉強させるか?まず始めたのは、公文。学習する習慣をつけたかったためで、お試しで算数、国語、英語の3教科で通塾したところ、もっとも彼が興味をもったのが英語だったそう。2016年6月の終わりのことです。海外旅行やプチ母子留学は経験があるものの、英語教育はほとんどしたことがかなったなかやまさん。ご本人も英語にはあまり自信がなく、息子にいたっては9歳にしてABCから学ぶ状態からのスタートです。だけど、予算が限られている中、やみくもにあれこれやっても仕方がない。英語には興味を持っているし、英検でも合格していれば、高校受験の際に有利になる。というわけで、学習教科を英語1本に絞り、とりあえず10月にある英検5級の合格を目指すことにしました。「フォニックス」で英語のシステムを知る英検に申し込むと、「スタディ ギア」という英検の公式スタディアプリを利用することができます。こちらは無料で利用できますが、アップグレードして有料のプレミアムコースに申し込むことも可能。まずは無料のギアに申し込み、基本的にはスタディギアと公文が学習の二本柱となりました。ほかに、ネットで見つけた英語圏の小学校でおなじみの学習法、「フォニックス」も家庭学習に取り入れました。これはアルファベットの母音と子音の発音から、その組み合わせでどのように単語を読む(発音する)のか、英語の読み書きのシステムを学びます。利用したのはLeap Frogという教材。英語圏では未就学児向けではありますが、息子くんもゲーム感覚で楽しく学べたようで、街を歩いていて、アルファベット表記のものを見つけるとそれを自分で発音してみるようになりました。無料で読める英語の教科書で多読にトライなんとなく英語が読めるようになってきたら、今度は多読に挑戦です。なかやま家が取り入れたのは、Oxford Reading Tree。英国の小学校の国語(つまり英語ですね)学習によく使われる教材で、ここでも未就学児のレベルからスタート。フォニックスによって英語のしくみを知った彼にとっては読んでみること自体が楽しいので、自ら進んで本を開くように。CD付きの本なので、それを聴かせることで耳も鍛えます。ただ、これらは洋書なので、日本で購入となるとけっこうな値段になります。そのため、なかやまさんはコンテンツを公開している出版社の、ライブラリを発見し、こちらを利用。もちろん音声までも再生可能な優れものです。無料で閲覧できるものが200冊以上もあるため、とても重宝したといいます。意味がわからなくても読む。単語をそれだけ覚えても使えるようにはならないので、ストーリーから入る、というネイティブが英語を学ぶのと同じ方法を取り入れました。1セット6冊、CDが付いて4500円。レベルが上がると値段も少々上がる。主人公の生活を追いながら、レベルに応じた英語で学ぶ(写真:なかやまさん提供)英語を学習する習慣でほかの教科も自然にアップこうして迎えた10月。英検5級にいよいよ挑戦です。公文でいえば英語の基本中の基本、アルファベットの学習がAで、Bは単語の勉強、Cはもう少し難しい単語、と続いていくのですが、この進み方でいえばGあたりから英検5級の合格圏に入るそう。このときまでに彼の進捗状況はFまででしたが、すでに英検には申し込んでいたので受けさせます。かくして結果は…合格!5級合格は未就学児も多いものの、英語知識がゼロからわずか3か月での合格ですから、よくがんばったといえるでしょう。同じように英語学習を続け、スタディギアをプレミアム(ベーシックを利用中の人は半額。3カ月チケットにしたので、4875円)にアップグレード、加えてオンライン英会話もはじめて2017年1月の4級にもトライ。こちらも見事、合格しています(ちなみにオンライン英会話は、スカイプを使って、講師とマン・ツー・マンで英会話をするもの。なかやまさんは「DMM英会話」を利用)。継続的に学習する習慣がついた息子くんは、算数や理科などほかの教科でも成績があがったのだそうで、算数のクラス分けではトップに、好きな科目は理科と、勉強に対して意欲的になりました。伸びそうなものをいち早く見つけ、そこに照準を絞ったことで勉強することの楽しさを見出すことができたのです。小学校卒業までに3級に合格していればいいかな、程度に考えていたなかやまさんですが、今では「子どもの脳は使わなければ損!」と言い切り、さらなる上を目指しています。ちょうど息子の誕生日に自宅に届いた5級合格証。よくがんばりました!(写真:なかやまさん提供)なかやまさんが使った教材をざっと整理してみると以下のとおり。・公文(勉強の習慣をつけるために)1教科6480円・英検の「スタディ ギア」ベーシックコース⇒ 無料・「スタディ ギア」プレミアムにアップグレード⇒3カ月で4875円※ベーシックコース利用者はアップグレード料金が半額になります・Leap Frog(フォニックスの勉強に)⇒3000円前後・Oxford Reading Tree(多読に)⇒6冊セットCD付き4500円~、ネットで公開されているものなら無料・DMM英会話(会話の練習に)⇒スタンダードプラン月5500円なかやまさんの親子学習ブログに細かく学習の様子が書かれています。おやこども英語~目指せエーペラ~<取材・文:フリーランス記者岩佐 史絵>
2017年03月28日発達障害の特徴がもとで幼稚園を辞めた息子出典 : 春を迎えるにあたり、新しいステージへ進む準備で慌ただしくなってきましたね。息子が途中退園することになった幼稚園でも、3月中旬に卒園式が行われたそうです。息子には、他人との境界が曖昧であるという発達障害の子に見られる特徴があります。たとえば、自分ではなく他のお友だちが叱られていても、自分が叱られているように受けて止めてしまいます。また、とにかく叱られないように気を使うあまり過度に緊張してしまうのです。このことが原因で、息子は幼稚園を退園することになりました。詳しくは、以前コラムにも詳しく書かせていただいています。そんな初の雰囲気の中、ふと娘の卒園式の様子が頭をよぎりました。当時の娘は「1年生になったら〇〇ができるようになりたいです!」と堂々と発表していたことを覚えています。もしも息子が退園せずに卒園式に出席していたら、どんな夢を語ってくれたのでしょうか。それを知ることができないのはちょっぴり寂しい気もします。それでも幼稚園を辞めてしまったことに後悔はありません。退園してから毎日楽しそうに過ごしている息子を見ているとそう実感します。それよりも気にかかっていたのが、小学校への入学です。小学校に入学すれば、幼稚園以上に困難や緊張を経験するかもしれません。息子にはどんな選択肢があるのか、私は何度も考えました。小学校に「行く」「行かない」も息子にゆだねることに出典 : 「もうすぐ一年生だね!」「ランドセルは何色にしたの?」「お友だちたくさん作って、しっかりお勉強しないとね!」そんな風に声をかけられることが増えた息子。本人も「もうすぐ一年生になるから、もうお兄ちゃんだよ!」と嬉しそうに返しています。でも、後でこっそりと「でも小学校には行かないかも知れないけどね」と私にささやきます。去年の秋頃から、「小学校に通う」ということについて何度か息子と話をしてきました。うちでは日頃から「自分が安心して過ごせる場所以外は、無理をして行かなくて良い」と話してあり、小学校に行く行かないもその延長で考えています。息子は「小学校も先生に怒られるから行かないことにする」と言うこともあれば「1回ぐらいは行ってみようかな」と返事をする事もありました。息子なりに小学校で起こることを想像して、自分がどうするか迷っていたのだと思います。小学校の先生方とも何度か話し合いを行いました。先生たちは「自ら学校に行きたいと思った時が無理なく通えるタイミングなのだろうから、息子さんの意思を尊重しましょう」と言ってくださいました。なので私も「行ってもいいし、行かなくてもいい」というスタンスで気長に息子の気持ちが固まるのを待っていたのです。息子の出した結論。それを尊重する理由は…出典 : 息子が数ヶ月かけて出した答えは、「やっぱり、学校には行かない」というものでした。ランドセルを背負った初々しい姿は見られないのか・・・。という気持ちはもちろんあります。お友だちとわいわい学校へ通っているお子さんたちを眺めて、どうしてあの輪の中にうちの子は入れないんだろう?と考えると少しさびしくもなります。それでも、一番強く思うのは息子の人生を決めるのは息子自身であるべきだということです。安心して遊んだり学んだりできる環境に身を置くことが、息子が一番成長できる手段なのだと私は信じています。レールを外れることは不安。大切なのは「どう生きるか」出典 : 幼稚園を辞めるときに、「今から逃げていて、小学校は?中学校はどうするつもりですか?」と言われたことがありました。確かに息子は、この国で暮らす多くの方が進む道を通らないことになります。レールを外れるということに不安はあります。でも、レールに乗ったとしても幸せになれる保証はどこにもありません。ならば、今から自分で考えて、いろんな選択肢の中から自分にあった道を選ぶ練習をしてもいいのではないでしょうか。大切なのは、どこで生きるかということではなく、どう生きるかということだと思うのです。今私が親としてできることは、たくさんの選択肢があることを、子どもに提示してあげることなのかもしれません。「小学校に行く場合は全力でサポートする」「小学校に行かない場合は家庭で勉強面をサポートする」「フリースクールや療育施設に通ってみる」「やりたいと思ったことは何とか実現できるように家族で協力する」など、選択肢は無数にあります。成長するにつれ、息子が選ぶ道は変わってくることでしょう。そうしたら、またたくさんの選択肢を一緒に探し、息子が選んだ道を全力で応援する。合っていなければ、何が合っていないのかをきちんと分析し、新たな道を探す。いつの場合でも、基準になるのは息子自身が安心して過ごせるか、やりたいことに向かって努力できる環境であるかどうかだと考えています。そうしているうちに、きっと自分の足で歩いてくれるようになると私は信じています。これからも明るく楽しく子どもたちをサポートしていきたいと思います。
2017年03月28日不登校は、「乗り越える」ものじゃない。僕たち「JERRY BEANS」は、全国の小中学校を回って、講演と音楽ライブを組み合わせた「講演ライブ」という活動を実施している。講演ライブを行うのはほとんどが道徳や人権の授業で、僕たちの不登校経験をもとにメッセージを伝えている。多い年は年間で約130件。こうやって書くと、「不登校経験者が過去を乗り越えて教育活動へ…」という感動ストーリーに見えるかもしれない。だけど、僕の中では、不登校っていうのは「乗り越える」ようなものじゃない。学校に行くと“講師”や“先生”だなんて呼ばれるけど、正直、心は今も“当事者”だと思っている。自分が特別な経験をしているとは思っていないし、「人に元気を与える」なんて言えるほど立派な人間じゃない。でも、講演に行くたび、当時の自分と同じような悩みを抱えている人に出会う。「自分と一緒の思いを持って生きている人がいるんだ」って知ってもらえたら、その人の気持ちがほんの少しでも楽になるかもしれない。そう思って活動を続けている。そして何より僕自身が出会った人たちに沢山心や命について教わったから。そのことを伝えたい。「どうして人と違うんだろう…」自分のペースを認めてもらえなかった幼少期出典 : 子どもの頃から他人に自分の気持ちを伝えることが苦手で、友達もずっといなかった。同じく不登校を経験している、双子の弟の史朗とは、そこが違うところ。史朗には友達がたくさんいた。幼稚園の時は、毎日親に引きずられて泣き叫びながら通園していた。小学校1年生になって、泣き叫ぶことはなくなったけれど、はじめて他人と自分との距離というか、違和感があることに気づいたんだと思う。楽しいのに笑顔になれなかったり、悲しいのに涙が流れなかったり。うまく表現できないまま、自分の気持ちを置いてけぼりにしてしまう、そんな冷めた子どもだった。自然が大好きで、段ボールで秘密基地を作って自然の中で遊んだりしていた。アースカラーの民族衣装を好む、今のファッションスタイルにもつながっているかもしれない。学校でも好きな授業は理科。とにかくマイペースな性格だった。学校にいて一番しんどかったのが、そんな“自分のペース”をまわりに認めてもらえなかったこと。自分では行きたいと思って登校するんだけど、時間が違うというだけで出席を認められなかったり、絵を描くことが好きで特に妖怪やホラーを好んで描いていた。その絵を見て、腫れ物をさわるように扱われたり。当時、不登校は本当に珍しいことだったから、先生も友達もそれを認めること自体が難しかったんだろう。今だからこうやって振り返ることができるけど、当時はわけもわからずしんどかった。自我が不確定でぼんやりしていて、なんとなく「人と違う」ってことしかわからなかった。毎日の居残り授業。先生の一言で、ついに心が折れる出典 : 年生の時、ある日学校に行こうとすると腹痛が襲ってきた。病院にいっても原因不明。でも、翌日からも身体のあちこちが痛くなって、それからは毎日遅刻して学校へ行くようになった。3年生から5年生までの2年間は、遅刻しながらも登校を続けていたけれど、だんだん自分が悪いことをしているような気持ちになっていった。同級生から「どうしたん?」とか「なんで遅れてくるん?」と軽いノリで聞かれるけど、うまく答えられない。医者に行っても「病気でもなんでもない」と言われるから、身体は本当に痛いけど、嘘ついていると思われたくなくて、何も言えなかった。そのうち、周囲の子からも「ズルしてる」って思われるようになって、遅刻する前よりもますますひとりぼっちになった。その疎外感といったら。5年生の頃、勉強が遅れていたので、担任の先生と1対1で放課後にも勉強するようになる。熱血先生で、毎日居残り授業をすることを、帰りの会でみんなの前で宣言するような人だった。そんな状況が、ますます僕を限界に追い込んでいったんだと思う。ある日の居残り授業で、その先生に「字が汚いな」と言われたとき、完全に心が折れてしまった。先生には、励ましてくれる味方でいてほしかったのに、その一言で全人格を否定されたように感じたんだろう。今思えばきっと先生に悪気はなく、むしろ僕の事を思って言ってくれていたんだと思う。翌日から、僕は不登校になった。「今日は終わりの日だ」睡眠薬を飲もうとしたその瞬間学校へ行かなくなると、罪悪感で自分を責めるようになった。先生や親にとって、自分は迷惑な存在で、「ここには自分のいる価値なんてないなぁ」と思っていた。しばらくして、いじめを苦に自殺をした少年のニュースをテレビで観て、“自殺”に興味を持つようになる。「もう僕は愛されていないし、愛される資格なんてないから、いなくなった方がいい、みんな喜ぶやろうな。誰か一人でも泣いてくれるんかな。」そんな考えが生まれるぐらいに迷走してしまっていて、自殺を愛されるための方法の一つだと思うようになった。「今日は終わりの日だ」ある朝、ふとそう思った。母親が飲んでいた睡眠薬をこっそり部屋に持って行き、自殺をしようとした。全く怖さはなく、むしろ無感情だった。睡眠薬を飲もうとしたその時、ものすごい音がして、扉が開いた。母だった。いつもと違うぼくの様子に、母は感づいていたのだ。母はすぐに僕をもの凄い力で抱きしめた。そしてボロボロに泣きながらこう言った。「学校に行かへんて死ななあかんほど悪いことなんか?あんたが元気に生きていてくれたら、それだけで十分なんや。あんたが何をしたって、誰がどう思ったって、お母さんはあんたの味方やねんで」そう言ってずっと僕を抱きしめてくれた。怒られると思っていたのに、自分は愛されてないと思っていたのに、どうして……。ボロボロと泣く母の涙に自分の背中が濡れていく。今までほとんど感情が出てこなかったのに、気づけば僕も、止められないくらいめちゃくちゃに泣いていた。
2017年03月20日2020年度から、小学5~6年生で英語が正式な「教科」になることが決まりました。今の小学校ではすでに「外国語活動」として英語を学んでいますが、教科として「義務化」すると、どんな授業内容になり、どんなメリットがあるのでしょうか。ママパパの世代とは大きく変わりつつある小学校の「英語教育」について、詳しくご紹介します。すでに小学校で英語学習はスタートしているまず前提として、小学校での英語教育は、2011年度からすでに始まっています。「英語に親しむ」ことを目的に、歌やゲーム、あいさつや簡単な自己紹介などのコミュニケーションを中心とした授業を週に1コマおこなっています。対象学年は5~6年生です。正確には英語限定ではなく「外国語活動」なのですが、ほとんどの小学校では英語学習となっているようです。英語が【義務化】=教科化すると何が変わるの? 対象の学年は?小学校での英語学習は、いつからどのように変わるのでしょうか。現在の学習指導要領は、2020年度から改定されます。英語についての具体的な変更ポイントは2つです。まず、対象となる学年が前倒しになります。現在は5~6年生が対象の「外国語活動」が、3~4年生からスタートするのです。もう1つの大きな変更点が、5~6年生で英語が義務教育の「教科」となることです。現在の「外国語学習」としての英語は、基本的には教科書を使わず、英語でのコミュニケーションを楽しむような内容です。テストで点数をつけることも基本的にありません。これが「教科」となると、全国で統一された基準の教科書を使い、テストで点数がつくようになります。また、リスニングやスピーキングだけでなく英語の「読み書き」も勉強し、授業のコマ数も週2コマに増えます。今の中学校で勉強している内容の一部を、小学校で勉強するようになると考えるとわかりやすいでしょう。小学校で英語を学ぶメリットは?小学生から英語を勉強すると、どんなメリットがあるのでしょうか。文部科学省がまとめている現行の「外国語活動」の効果などを参考に、いくつか挙げてみましょう。■コミュニケーション能力アップ小学生のうちから英語でコミュニケーションをとる練習をしていると、外国人とのコミュニケーションに対して抵抗感が小さくなるとされています。また、英語に限らず、先生やお友だちとの日常的なコミュニケーションも活発になる傾向があるようです。■柔軟な子どものうちに学ぶと効率がいい大人になってから外国語をマスターしようとすると大変ですよね。学習能力や新しくものを記憶する力は20歳くらいをピークに下降するという説もあり、語学の場合は最初の抵抗感を小さくするためにも、早いうちから親しんでおいたほうがいいと考えられています。■海外旅行で役立つ英語が通じる国は多いので、お子さんを連れて海外旅行をするなら、あいさつや自己紹介、「おいしい」などが英語で言えるとお子さん自身も旅行が楽しくなるはずです。大人だって、言葉が全くわからないより、少しでもわかるほうが海外旅行は楽しいですよね。■学校や地域ごとの格差が小さくなる英語教育に熱心な私立小学校や、小学生向けの英会話スクールはいろいろあります。しかしどちらもお金がかかり、現状では経済的な格差がお子さんの英語力の差につながりがちです。また、統一の教科書がない状態だと、地域や学校によってレベルの差が出てしまいます。英語を教科化することで、こうした格差を小さくすることが期待できます。小学校で英語を学ぶデメリットもある?一方で、デメリットを心配する声も少なくありません。文部科学省が「今後の課題」として挙げていることや、一般によく挙げられる意見をご紹介しましょう。■英語を教える教師の質が心配今までの「外国語活動」では、ネイティブの英語講師を招いている学校も少なくありません。教科化すると、担任の先生が英語も教えることになります。小学校の先生はすでに多忙です。授業や児童のケアだけでなく、事務仕事や頻繁な研修などで忙しすぎることが、社会的にも問題視されています。さらに英語も教えるとなると、「しっかり準備できるか不安」という現場の先生の声も多いようです。■国語がおろそかになる「英語よりまずは日本語力を高めないとダメ」という反対意見があります。日本語も未熟な状態である小学生に外国語を詰め込むと、どちらも中途半端になってしまう……という考え方です。英語が新しく教科となるものの、全体の授業時間は変わらないので、国語に限らず他の教科の学習時間が物理的に減る=おろそかになる、ともいえます。■語学は早く学べばいいというものではない?多くの日本人が中学校から高等学校まで6年ほど英語を学んでいるにもかかわらず「英語に苦手意識を持っている」という現状の問題は、「早くはじめれば解決する」とも言い切れません。よく「外国語をマスターする手っ取り早い方法は、その言葉を話す恋人をつくること」なんて言いますが、使う機会や必要性がないと、語学はいくら学習しても身につきにくいという考えもあるからです。小学校に上がる前に英語を習わせるべき?最近は、小学校でダンスが必修化した影響で、幼稚園児~小学生の習い事としてダンスの人気が高まっています。アイドルやダンスヴォーカルグループにあこがれてお子さん自身が習いたがるケースもあるでしょうが、入学前の対策として習わせている保護者も少なくないようです。英語も同じように、「教科化」への対策として、入学前に習っておくべきなのでしょうか?最近は、保育園や幼稚園でも週に1回程度、ネイティブ講師による英語の時間がもうけられている園が少なくありません。幼児向けの英語教室やCDなどの教材もいろいろあります。とはいえ、基本的にはこうした幼児向けの教室や教材は「英語遊び」のようなイメージです。かんたんな英語の歌を歌ったり、カードをつかってゲームをしたり。そのため、「英語には触れさせたいけれど、習い事まではちょっと……」という場合は、ご家庭で気軽に取り入れられる英語の歌や遊びから始めてもいいでしょう。歌は子ども向け以外に、聴き取りやすい一般の英語の歌でもOKです。遊びは、たとえばお子さんが乗り物好きなら乗り物のおもちゃをつかって「car」「train」などの単語をクイズにしたり、カラーボールをつかって色の名前を教えたり。お子さんの好きなものや興味をもっているものを入り口にすると、親子で楽しく英語に触れられます。入学後、保護者がすべき対応やフォローは?こうしたご家庭での対応は、小学校に上がってからも取り入れられます。お子さんが授業で習ってきた単語や表現をつかって、保護者の方も自己紹介をしたり、その日のできごとを伝えたりしてみてください。筆者の個人的なオススメは、アニメなどのDVDを最初は日本語で見て、お子さんが気に入ったら、そのあと英語版でも見てみることです。ストーリーがだいたいわかっていると、子どもは英語でも意外と最後まで楽しめるようです。アニメの英語はシンプルで聴き取りやすいことが多いので、印象的なセリフはそのまま覚えて口にすることも。小学校高学年になって教科として勉強しはじめたら、アニメの中から授業で習った単語をピックアップしたり、似た言い回しを見つけたりするのも面白いでしょう。このように、お子さんと一緒に保護者も「英語を楽しむ」意識を持つことが、ご家庭でのフォローのポイントです。英語もいろいろな教科のうちの1つ!英語の義務化については賛否両論ありますが、英語も、国語や理科など数ある教科のなかの1つ。ご家庭では、他の教科もふくめてバランスよくフォローしてあげるように心がけるといいでしょう。<参考> 小学校における外国語教育の充実に向けた取組|文部科学省 現行学習指導要領 第4章 外国語活動|文部科学省
2017年03月20日待機児童の増加と保育士不足が叫ばれる昨今、子どもを産んでから保育士の仕事に興味をもち資格を取得する人も増えています。どのように勉強し、どのような場で資格を生かしているのでしょうか?5人のママにインタビューしてみました。何をきっかけに保育士資格を取ろうと思いましたか?2015年に資格を取得したアルプスさん(47歳)、上の子ども2人は既に成人し、一番下の子どもが現在高校生。常々「子育てがひと段落したら何か資格を取得したい」と思い続け、自分の育児経験を活かしつつ長くできる仕事として、保育士を選びました。保育士資格取得のためがんばって勉強をする友人の姿が刺激になり、自身も資格を取得したのはドリームママさん。バイオリンの講師をしているSeikoさんは、“社会の役に立てるような仕事”をしたい、そして“国家資格”という点にも魅力を感じ昨年受験、見事合格しました。保育士試験についてここで少し“保育士試験”について触れておきます。保育士の人材確保のため平成27年より年に2回、試験が実施されるようになりました。受験料は28年度時点で1万2700円。筆記試験と実技試験があり、筆記試験においてすべての教科で合格点がとれると、実技試験を受けることができます。筆記の合格科目には試験の免除期間が設けられており、3年以内であれば1度合格した科目の受験を免除される仕組み。1度に全科目を合格できなくても、不合格だった科目だけを重点的に勉強し受験すればいいのです。そして同じく平成27年度から対象施設において一定の実務経験がある場合は、合格科目の受験が最長5年間免除されるように。数年かけて焦らず資格取得を考えることができそうです。では、みなさんどのように勉強をしたのでしょうか?勉強は大変だった?費用はいくらくらい?勉強方法や期間は、それぞれの家庭の事情やライフスタイルの違いによってバラバラ。しかしほとんどの人が参考書と過去問を購入し、独学でスタートしていました。1回目の試験は参考書で独学し、2回目に残った苦手な教科はスクールに登録、音声教材を利用したのはSeikoさん(39歳)。費用はトータルで5万円くらい。「短期集中型なので、そのときは大変でしたが、今思えばたいして大変ではなかったのかも…」と振り返ります。4人の子どもの母でもあるブラウンさん(45歳)は、家族や離れて暮らす両親を第一に考えていたので自分のことは後回しに…。思うように勉強がはかどりませんでした。しかし通信教育と、専門学校の短期講座を受講して3年で資格を取得(トータル約8万円)、「私もまだやればできるんだ!」と自信につながりました。1年の独学後、2年目から専門学校に通ったドリームママさん(42歳)は、合計15万円かかったのだとか。しかし少し費用がかかったとしても、学ぶ場として“学校”を選ぶのも良い選択、素敵な自己投資です。それぞれが自分に合うスタイルを見つけて勉強している点が素晴らしいと思いました。補足:通信教育はリーズナブルなところだと4万円台から。模試や学科の添削、DVD・CDの教材、Web配信講座などの内容はもちろん、フォロー体制とサポート期間が異なり、それが値段に反映されているようです。保育資格取得、保育の勉強で得たものは何ですか?バイオリンの講師をしているSeikoさんは、「以前は無意識に、感覚的に子どもに接していましたが、保育を勉強したことで裏付けされる点が多く、安心感が増えました」。「別の視点から自分自身の子育てを見直す機会ができたこと、それがプラスです」と言うのはペコママさん(34歳)。これまで保護者の立場からの視点だったのが、視野が広がり保育園側の立場からも物事を考えられるように。単に知識として学んだだけではなく、日常の小さなところでもその学びが生かされているようです。ある程度子どもが大きくなり、保育士として活動しているアルプスさんとブラウンさん。ファミリーサポートや、有償保育ボランティアのグループで週2~3回活動をしています。2人は「自分の経験を生かして、誰かの役に立てるということが喜びです」と口をそろえます。「子は宝。大変なときは1人で抱え込まず、みんなで支え、ママを助けることが大切」とアルプスさん。子どもを保育するだけではなく、母親の気持ちに寄り添うことも大切にしている様子がうかがえました。「“子どもは社会全体で育み、守っていかねばならない大切な存在”であることが、今までよりも深く実感できるようになりました」。今の世の中で忘れられがちなフレーズを聞かせてくれたのはSeikoさん。この言葉が胸に響きます。保育士としてだけではなく、母親として人としても学びが多そうな保育士資格、ムダにはならない資格のひとつとして注目すべきかもしれません。<文・写真:フリーランス記者林未香>
2017年03月19日興味のあることしか覚えられない娘。嫌いな「社会」、どう勉強する?出典 : 視覚優位の傾向があるけれどそれが生かせるのは興味のあることだけ。これが、当時小学3年生だった娘に対する私の認識でした。実際、形を覚えて書き写すのは得意ですが、興味のないことはなかなか覚えられません。小学校の科目の中でも、「社会」が嫌いだという娘。そんな娘がが日本の都道府県を覚えられるようになるまでのあの手この手を、このコラムではご紹介します!娘の視覚優位を生かそう!ケータイアプリを駆使してみるも…社会の科目が嫌いな娘がまずは地図に慣れ親しめるよう、早くから地図のアプリなどを使わせていました。「あそんでまなべる日本地図パズル」は、日本地図の型に都道府県のピースをはめ込んでいくもので、視覚優位の娘はあっという間にスラスラと解くようになりました。Upload By SONOあそんでまなべる日本地図パズル(Android版)あそんでまなべる日本地図パズル(iOS版)それならと、姉妹品の「あそんでまなべる日本地図クイズ」も勧めてみました。こちらは都道府県名と県庁所在地がクイズ形式で出てくるのですが、こちらは嫌だと拒否。嫌なものは仕方がありません。あそんでまなべる日本地図クイズ(Andoroid版)あそんでまなべる日本地図クイズ(iOS版)スラスラ解けるようになったものはつまらないそうで、日本地図パズルも使わなくなりました。ゲーム性の高い「地図エイリアン」を勧めてみましたが、こちらはゲームのノリに合わず拒否…。周りの子たちが楽しそうにやっていても見向きもしませんでした。「とりあえず日本地図パズルができるってことは、結構覚えているってことだよね、形を覚えるのも得意だし…。」そう思って一旦地図学習は幕を閉じた娘小3の春でした。地図エイリアン(Andoroid版)地図エイリアン(iOS版)興味のないことは、やっぱりなかなか覚えられない!思考錯誤の末、辿りついた勉強法は…出典 : しかし小4冬休みの宿題で「(都道府県名を)5個しか書けなかったー」という結果に。やっぱり興味のないことは覚えないんだね…と思いつつ、対策を考えました。「またアプリで地図の勉強をやってみようよ~」と言ってみるものの、娘は「ヤダ」の一言。5個しか書けなかったということは、覚えるまで毎回何十個も分からないものがあるということだよね…。娘が日本地図を覚えるまでの苦痛を考えると、毎回分からなかったところを調べさせたり書き写させたりするのも心苦しい。しかもそれって効果あるのかな…?というよりますます地図嫌いになっちゃうかも!?私はしばらく考えました。そうだ!沢山じゃなくなればいいんじゃないの?私「地方に分けてやってみようか」娘「いいけどどうするの?」私「白地図を探してみるよ」調べてみると、地方別に印刷ができる白地図のページがありました。テクノコこれだと北海道は東北地方とは別の用紙、沖縄も沖縄と先島諸島で一枚で九州地方には入ってないけれど、ひとまずはこれでいいかな…娘に話すと「北海道と沖縄だったら1問だけで満点だね。キャッキャッキャ」と笑っていましたが、まんざらでもない空気になってきたので、東北地方からプリントしてあげました。Upload By SONO結果は6問中4問正解。宮城県は何とか思い出しましたが、静岡はそんな寒いところじゃありませんよ。都道府県記憶術、番外編。好きなもので覚えるのがイチバン!?そうそう、実は娘はお笑いコンビの「ラーメンズ」が好きなので、ちょっと各都道府県に失礼なところはありますが、「不思議の国のニポン」を何度も見ておりました。娘は「主食さくらんぼ、おかず西洋梨、おやつ…」と聞くと「将棋の駒!」と即答できるのに、「山形県」は覚えられないんですね。エピソード記憶の方は、しっかり残っているというのに…どの形の県がどこにあるかも覚えているようなので、あとは何県かを覚えればいいことになります。地方別にプリントしながら、エピソード記憶を結び付けていこうと思いました。いまや嬉々として県庁所在地を覚える娘。大切なのは子どもに合った勉強法を探すことUpload By SONO漢字への取り組みでも分かったことですが、なかなか覚えられないことでも何度も出会ううちに記憶が定着してきます。そして、定着できた記憶はそう簡単には消えません。娘は定着するまでに時間がかかるので、毎日少しずつ取り組むことがいいようです。定着したものが増えることによる負担の軽減と、少しずつ取り組むことによる負担の軽減が効果的でした。日本を一周するころには、北海道・東北地方、九州・沖縄地方のまとまったプリントのサイトも見つけました。最近リニューアル公開されて見やすいページになっています。小学校社会科問題集都道府県暗記用無料白地図&ミニテスト娘に見せたところ、「答え書くところが別でやりにくい」とのことでしたが、「学校で問題解く時も、地図の上じゃなくて回答欄に書くよね。その力も必要だよ。」と言うと納得してくれました。ワーキングメモリの少ない子は、問題の場所と回答欄が違うと解き辛いそうです。コグトレ(認知機能強化トレーニング)の「あいう算」などをしてみると、苦手さが分かったりトレーニングができたりするそうですよ。コグトレ研究会こうして年末から取り組むこと1月ちょっと。漢字まで完璧にとはいきませんが、娘は全ての都道府県を覚えました。そして、できるようになったことの嬉しさから「県庁所在地も覚える」といい1週間足らずで覚えています。県庁所在地を覚えようという時には工夫も見られました。「都道府県と同じ名前のところはどれくらいあるかな?」と、地図にマーカーで印を付けていました。苦手だからとあきらめていたら見ることは出来なかった娘の楽しそうな姿に、苦手を感じずにできる形の勉強法を探すことの大切さを学びました。
2017年03月19日めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々
チッチママ&塩対応旦那さんの胸キュン子育て
発達障害と診断された息子の中学高校生活