発達障害の特徴がもとで幼稚園を辞めた息子出典 : 春を迎えるにあたり、新しいステージへ進む準備で慌ただしくなってきましたね。息子が途中退園することになった幼稚園でも、3月中旬に卒園式が行われたそうです。息子には、他人との境界が曖昧であるという発達障害の子に見られる特徴があります。たとえば、自分ではなく他のお友だちが叱られていても、自分が叱られているように受けて止めてしまいます。また、とにかく叱られないように気を使うあまり過度に緊張してしまうのです。このことが原因で、息子は幼稚園を退園することになりました。詳しくは、以前コラムにも詳しく書かせていただいています。そんな初の雰囲気の中、ふと娘の卒園式の様子が頭をよぎりました。当時の娘は「1年生になったら〇〇ができるようになりたいです!」と堂々と発表していたことを覚えています。もしも息子が退園せずに卒園式に出席していたら、どんな夢を語ってくれたのでしょうか。それを知ることができないのはちょっぴり寂しい気もします。それでも幼稚園を辞めてしまったことに後悔はありません。退園してから毎日楽しそうに過ごしている息子を見ているとそう実感します。それよりも気にかかっていたのが、小学校への入学です。小学校に入学すれば、幼稚園以上に困難や緊張を経験するかもしれません。息子にはどんな選択肢があるのか、私は何度も考えました。小学校に「行く」「行かない」も息子にゆだねることに出典 : 「もうすぐ一年生だね!」「ランドセルは何色にしたの?」「お友だちたくさん作って、しっかりお勉強しないとね!」そんな風に声をかけられることが増えた息子。本人も「もうすぐ一年生になるから、もうお兄ちゃんだよ!」と嬉しそうに返しています。でも、後でこっそりと「でも小学校には行かないかも知れないけどね」と私にささやきます。去年の秋頃から、「小学校に通う」ということについて何度か息子と話をしてきました。うちでは日頃から「自分が安心して過ごせる場所以外は、無理をして行かなくて良い」と話してあり、小学校に行く行かないもその延長で考えています。息子は「小学校も先生に怒られるから行かないことにする」と言うこともあれば「1回ぐらいは行ってみようかな」と返事をする事もありました。息子なりに小学校で起こることを想像して、自分がどうするか迷っていたのだと思います。小学校の先生方とも何度か話し合いを行いました。先生たちは「自ら学校に行きたいと思った時が無理なく通えるタイミングなのだろうから、息子さんの意思を尊重しましょう」と言ってくださいました。なので私も「行ってもいいし、行かなくてもいい」というスタンスで気長に息子の気持ちが固まるのを待っていたのです。息子の出した結論。それを尊重する理由は…出典 : 息子が数ヶ月かけて出した答えは、「やっぱり、学校には行かない」というものでした。ランドセルを背負った初々しい姿は見られないのか・・・。という気持ちはもちろんあります。お友だちとわいわい学校へ通っているお子さんたちを眺めて、どうしてあの輪の中にうちの子は入れないんだろう?と考えると少しさびしくもなります。それでも、一番強く思うのは息子の人生を決めるのは息子自身であるべきだということです。安心して遊んだり学んだりできる環境に身を置くことが、息子が一番成長できる手段なのだと私は信じています。レールを外れることは不安。大切なのは「どう生きるか」出典 : 幼稚園を辞めるときに、「今から逃げていて、小学校は?中学校はどうするつもりですか?」と言われたことがありました。確かに息子は、この国で暮らす多くの方が進む道を通らないことになります。レールを外れるということに不安はあります。でも、レールに乗ったとしても幸せになれる保証はどこにもありません。ならば、今から自分で考えて、いろんな選択肢の中から自分にあった道を選ぶ練習をしてもいいのではないでしょうか。大切なのは、どこで生きるかということではなく、どう生きるかということだと思うのです。今私が親としてできることは、たくさんの選択肢があることを、子どもに提示してあげることなのかもしれません。「小学校に行く場合は全力でサポートする」「小学校に行かない場合は家庭で勉強面をサポートする」「フリースクールや療育施設に通ってみる」「やりたいと思ったことは何とか実現できるように家族で協力する」など、選択肢は無数にあります。成長するにつれ、息子が選ぶ道は変わってくることでしょう。そうしたら、またたくさんの選択肢を一緒に探し、息子が選んだ道を全力で応援する。合っていなければ、何が合っていないのかをきちんと分析し、新たな道を探す。いつの場合でも、基準になるのは息子自身が安心して過ごせるか、やりたいことに向かって努力できる環境であるかどうかだと考えています。そうしているうちに、きっと自分の足で歩いてくれるようになると私は信じています。これからも明るく楽しく子どもたちをサポートしていきたいと思います。
2017年03月28日不登校は、「乗り越える」ものじゃない。僕たち「JERRY BEANS」は、全国の小中学校を回って、講演と音楽ライブを組み合わせた「講演ライブ」という活動を実施している。講演ライブを行うのはほとんどが道徳や人権の授業で、僕たちの不登校経験をもとにメッセージを伝えている。多い年は年間で約130件。こうやって書くと、「不登校経験者が過去を乗り越えて教育活動へ…」という感動ストーリーに見えるかもしれない。だけど、僕の中では、不登校っていうのは「乗り越える」ようなものじゃない。学校に行くと“講師”や“先生”だなんて呼ばれるけど、正直、心は今も“当事者”だと思っている。自分が特別な経験をしているとは思っていないし、「人に元気を与える」なんて言えるほど立派な人間じゃない。でも、講演に行くたび、当時の自分と同じような悩みを抱えている人に出会う。「自分と一緒の思いを持って生きている人がいるんだ」って知ってもらえたら、その人の気持ちがほんの少しでも楽になるかもしれない。そう思って活動を続けている。そして何より僕自身が出会った人たちに沢山心や命について教わったから。そのことを伝えたい。「どうして人と違うんだろう…」自分のペースを認めてもらえなかった幼少期出典 : 子どもの頃から他人に自分の気持ちを伝えることが苦手で、友達もずっといなかった。同じく不登校を経験している、双子の弟の史朗とは、そこが違うところ。史朗には友達がたくさんいた。幼稚園の時は、毎日親に引きずられて泣き叫びながら通園していた。小学校1年生になって、泣き叫ぶことはなくなったけれど、はじめて他人と自分との距離というか、違和感があることに気づいたんだと思う。楽しいのに笑顔になれなかったり、悲しいのに涙が流れなかったり。うまく表現できないまま、自分の気持ちを置いてけぼりにしてしまう、そんな冷めた子どもだった。自然が大好きで、段ボールで秘密基地を作って自然の中で遊んだりしていた。アースカラーの民族衣装を好む、今のファッションスタイルにもつながっているかもしれない。学校でも好きな授業は理科。とにかくマイペースな性格だった。学校にいて一番しんどかったのが、そんな“自分のペース”をまわりに認めてもらえなかったこと。自分では行きたいと思って登校するんだけど、時間が違うというだけで出席を認められなかったり、絵を描くことが好きで特に妖怪やホラーを好んで描いていた。その絵を見て、腫れ物をさわるように扱われたり。当時、不登校は本当に珍しいことだったから、先生も友達もそれを認めること自体が難しかったんだろう。今だからこうやって振り返ることができるけど、当時はわけもわからずしんどかった。自我が不確定でぼんやりしていて、なんとなく「人と違う」ってことしかわからなかった。毎日の居残り授業。先生の一言で、ついに心が折れる出典 : 年生の時、ある日学校に行こうとすると腹痛が襲ってきた。病院にいっても原因不明。でも、翌日からも身体のあちこちが痛くなって、それからは毎日遅刻して学校へ行くようになった。3年生から5年生までの2年間は、遅刻しながらも登校を続けていたけれど、だんだん自分が悪いことをしているような気持ちになっていった。同級生から「どうしたん?」とか「なんで遅れてくるん?」と軽いノリで聞かれるけど、うまく答えられない。医者に行っても「病気でもなんでもない」と言われるから、身体は本当に痛いけど、嘘ついていると思われたくなくて、何も言えなかった。そのうち、周囲の子からも「ズルしてる」って思われるようになって、遅刻する前よりもますますひとりぼっちになった。その疎外感といったら。5年生の頃、勉強が遅れていたので、担任の先生と1対1で放課後にも勉強するようになる。熱血先生で、毎日居残り授業をすることを、帰りの会でみんなの前で宣言するような人だった。そんな状況が、ますます僕を限界に追い込んでいったんだと思う。ある日の居残り授業で、その先生に「字が汚いな」と言われたとき、完全に心が折れてしまった。先生には、励ましてくれる味方でいてほしかったのに、その一言で全人格を否定されたように感じたんだろう。今思えばきっと先生に悪気はなく、むしろ僕の事を思って言ってくれていたんだと思う。翌日から、僕は不登校になった。「今日は終わりの日だ」睡眠薬を飲もうとしたその瞬間学校へ行かなくなると、罪悪感で自分を責めるようになった。先生や親にとって、自分は迷惑な存在で、「ここには自分のいる価値なんてないなぁ」と思っていた。しばらくして、いじめを苦に自殺をした少年のニュースをテレビで観て、“自殺”に興味を持つようになる。「もう僕は愛されていないし、愛される資格なんてないから、いなくなった方がいい、みんな喜ぶやろうな。誰か一人でも泣いてくれるんかな。」そんな考えが生まれるぐらいに迷走してしまっていて、自殺を愛されるための方法の一つだと思うようになった。「今日は終わりの日だ」ある朝、ふとそう思った。母親が飲んでいた睡眠薬をこっそり部屋に持って行き、自殺をしようとした。全く怖さはなく、むしろ無感情だった。睡眠薬を飲もうとしたその時、ものすごい音がして、扉が開いた。母だった。いつもと違うぼくの様子に、母は感づいていたのだ。母はすぐに僕をもの凄い力で抱きしめた。そしてボロボロに泣きながらこう言った。「学校に行かへんて死ななあかんほど悪いことなんか?あんたが元気に生きていてくれたら、それだけで十分なんや。あんたが何をしたって、誰がどう思ったって、お母さんはあんたの味方やねんで」そう言ってずっと僕を抱きしめてくれた。怒られると思っていたのに、自分は愛されてないと思っていたのに、どうして……。ボロボロと泣く母の涙に自分の背中が濡れていく。今までほとんど感情が出てこなかったのに、気づけば僕も、止められないくらいめちゃくちゃに泣いていた。
2017年03月20日2020年度から、小学5~6年生で英語が正式な「教科」になることが決まりました。今の小学校ではすでに「外国語活動」として英語を学んでいますが、教科として「義務化」すると、どんな授業内容になり、どんなメリットがあるのでしょうか。ママパパの世代とは大きく変わりつつある小学校の「英語教育」について、詳しくご紹介します。すでに小学校で英語学習はスタートしているまず前提として、小学校での英語教育は、2011年度からすでに始まっています。「英語に親しむ」ことを目的に、歌やゲーム、あいさつや簡単な自己紹介などのコミュニケーションを中心とした授業を週に1コマおこなっています。対象学年は5~6年生です。正確には英語限定ではなく「外国語活動」なのですが、ほとんどの小学校では英語学習となっているようです。英語が【義務化】=教科化すると何が変わるの? 対象の学年は?小学校での英語学習は、いつからどのように変わるのでしょうか。現在の学習指導要領は、2020年度から改定されます。英語についての具体的な変更ポイントは2つです。まず、対象となる学年が前倒しになります。現在は5~6年生が対象の「外国語活動」が、3~4年生からスタートするのです。もう1つの大きな変更点が、5~6年生で英語が義務教育の「教科」となることです。現在の「外国語学習」としての英語は、基本的には教科書を使わず、英語でのコミュニケーションを楽しむような内容です。テストで点数をつけることも基本的にありません。これが「教科」となると、全国で統一された基準の教科書を使い、テストで点数がつくようになります。また、リスニングやスピーキングだけでなく英語の「読み書き」も勉強し、授業のコマ数も週2コマに増えます。今の中学校で勉強している内容の一部を、小学校で勉強するようになると考えるとわかりやすいでしょう。小学校で英語を学ぶメリットは?小学生から英語を勉強すると、どんなメリットがあるのでしょうか。文部科学省がまとめている現行の「外国語活動」の効果などを参考に、いくつか挙げてみましょう。■コミュニケーション能力アップ小学生のうちから英語でコミュニケーションをとる練習をしていると、外国人とのコミュニケーションに対して抵抗感が小さくなるとされています。また、英語に限らず、先生やお友だちとの日常的なコミュニケーションも活発になる傾向があるようです。■柔軟な子どものうちに学ぶと効率がいい大人になってから外国語をマスターしようとすると大変ですよね。学習能力や新しくものを記憶する力は20歳くらいをピークに下降するという説もあり、語学の場合は最初の抵抗感を小さくするためにも、早いうちから親しんでおいたほうがいいと考えられています。■海外旅行で役立つ英語が通じる国は多いので、お子さんを連れて海外旅行をするなら、あいさつや自己紹介、「おいしい」などが英語で言えるとお子さん自身も旅行が楽しくなるはずです。大人だって、言葉が全くわからないより、少しでもわかるほうが海外旅行は楽しいですよね。■学校や地域ごとの格差が小さくなる英語教育に熱心な私立小学校や、小学生向けの英会話スクールはいろいろあります。しかしどちらもお金がかかり、現状では経済的な格差がお子さんの英語力の差につながりがちです。また、統一の教科書がない状態だと、地域や学校によってレベルの差が出てしまいます。英語を教科化することで、こうした格差を小さくすることが期待できます。小学校で英語を学ぶデメリットもある?一方で、デメリットを心配する声も少なくありません。文部科学省が「今後の課題」として挙げていることや、一般によく挙げられる意見をご紹介しましょう。■英語を教える教師の質が心配今までの「外国語活動」では、ネイティブの英語講師を招いている学校も少なくありません。教科化すると、担任の先生が英語も教えることになります。小学校の先生はすでに多忙です。授業や児童のケアだけでなく、事務仕事や頻繁な研修などで忙しすぎることが、社会的にも問題視されています。さらに英語も教えるとなると、「しっかり準備できるか不安」という現場の先生の声も多いようです。■国語がおろそかになる「英語よりまずは日本語力を高めないとダメ」という反対意見があります。日本語も未熟な状態である小学生に外国語を詰め込むと、どちらも中途半端になってしまう……という考え方です。英語が新しく教科となるものの、全体の授業時間は変わらないので、国語に限らず他の教科の学習時間が物理的に減る=おろそかになる、ともいえます。■語学は早く学べばいいというものではない?多くの日本人が中学校から高等学校まで6年ほど英語を学んでいるにもかかわらず「英語に苦手意識を持っている」という現状の問題は、「早くはじめれば解決する」とも言い切れません。よく「外国語をマスターする手っ取り早い方法は、その言葉を話す恋人をつくること」なんて言いますが、使う機会や必要性がないと、語学はいくら学習しても身につきにくいという考えもあるからです。小学校に上がる前に英語を習わせるべき?最近は、小学校でダンスが必修化した影響で、幼稚園児~小学生の習い事としてダンスの人気が高まっています。アイドルやダンスヴォーカルグループにあこがれてお子さん自身が習いたがるケースもあるでしょうが、入学前の対策として習わせている保護者も少なくないようです。英語も同じように、「教科化」への対策として、入学前に習っておくべきなのでしょうか?最近は、保育園や幼稚園でも週に1回程度、ネイティブ講師による英語の時間がもうけられている園が少なくありません。幼児向けの英語教室やCDなどの教材もいろいろあります。とはいえ、基本的にはこうした幼児向けの教室や教材は「英語遊び」のようなイメージです。かんたんな英語の歌を歌ったり、カードをつかってゲームをしたり。そのため、「英語には触れさせたいけれど、習い事まではちょっと……」という場合は、ご家庭で気軽に取り入れられる英語の歌や遊びから始めてもいいでしょう。歌は子ども向け以外に、聴き取りやすい一般の英語の歌でもOKです。遊びは、たとえばお子さんが乗り物好きなら乗り物のおもちゃをつかって「car」「train」などの単語をクイズにしたり、カラーボールをつかって色の名前を教えたり。お子さんの好きなものや興味をもっているものを入り口にすると、親子で楽しく英語に触れられます。入学後、保護者がすべき対応やフォローは?こうしたご家庭での対応は、小学校に上がってからも取り入れられます。お子さんが授業で習ってきた単語や表現をつかって、保護者の方も自己紹介をしたり、その日のできごとを伝えたりしてみてください。筆者の個人的なオススメは、アニメなどのDVDを最初は日本語で見て、お子さんが気に入ったら、そのあと英語版でも見てみることです。ストーリーがだいたいわかっていると、子どもは英語でも意外と最後まで楽しめるようです。アニメの英語はシンプルで聴き取りやすいことが多いので、印象的なセリフはそのまま覚えて口にすることも。小学校高学年になって教科として勉強しはじめたら、アニメの中から授業で習った単語をピックアップしたり、似た言い回しを見つけたりするのも面白いでしょう。このように、お子さんと一緒に保護者も「英語を楽しむ」意識を持つことが、ご家庭でのフォローのポイントです。英語もいろいろな教科のうちの1つ!英語の義務化については賛否両論ありますが、英語も、国語や理科など数ある教科のなかの1つ。ご家庭では、他の教科もふくめてバランスよくフォローしてあげるように心がけるといいでしょう。<参考> 小学校における外国語教育の充実に向けた取組|文部科学省 現行学習指導要領 第4章 外国語活動|文部科学省
2017年03月20日待機児童の増加と保育士不足が叫ばれる昨今、子どもを産んでから保育士の仕事に興味をもち資格を取得する人も増えています。どのように勉強し、どのような場で資格を生かしているのでしょうか?5人のママにインタビューしてみました。何をきっかけに保育士資格を取ろうと思いましたか?2015年に資格を取得したアルプスさん(47歳)、上の子ども2人は既に成人し、一番下の子どもが現在高校生。常々「子育てがひと段落したら何か資格を取得したい」と思い続け、自分の育児経験を活かしつつ長くできる仕事として、保育士を選びました。保育士資格取得のためがんばって勉強をする友人の姿が刺激になり、自身も資格を取得したのはドリームママさん。バイオリンの講師をしているSeikoさんは、“社会の役に立てるような仕事”をしたい、そして“国家資格”という点にも魅力を感じ昨年受験、見事合格しました。保育士試験についてここで少し“保育士試験”について触れておきます。保育士の人材確保のため平成27年より年に2回、試験が実施されるようになりました。受験料は28年度時点で1万2700円。筆記試験と実技試験があり、筆記試験においてすべての教科で合格点がとれると、実技試験を受けることができます。筆記の合格科目には試験の免除期間が設けられており、3年以内であれば1度合格した科目の受験を免除される仕組み。1度に全科目を合格できなくても、不合格だった科目だけを重点的に勉強し受験すればいいのです。そして同じく平成27年度から対象施設において一定の実務経験がある場合は、合格科目の受験が最長5年間免除されるように。数年かけて焦らず資格取得を考えることができそうです。では、みなさんどのように勉強をしたのでしょうか?勉強は大変だった?費用はいくらくらい?勉強方法や期間は、それぞれの家庭の事情やライフスタイルの違いによってバラバラ。しかしほとんどの人が参考書と過去問を購入し、独学でスタートしていました。1回目の試験は参考書で独学し、2回目に残った苦手な教科はスクールに登録、音声教材を利用したのはSeikoさん(39歳)。費用はトータルで5万円くらい。「短期集中型なので、そのときは大変でしたが、今思えばたいして大変ではなかったのかも…」と振り返ります。4人の子どもの母でもあるブラウンさん(45歳)は、家族や離れて暮らす両親を第一に考えていたので自分のことは後回しに…。思うように勉強がはかどりませんでした。しかし通信教育と、専門学校の短期講座を受講して3年で資格を取得(トータル約8万円)、「私もまだやればできるんだ!」と自信につながりました。1年の独学後、2年目から専門学校に通ったドリームママさん(42歳)は、合計15万円かかったのだとか。しかし少し費用がかかったとしても、学ぶ場として“学校”を選ぶのも良い選択、素敵な自己投資です。それぞれが自分に合うスタイルを見つけて勉強している点が素晴らしいと思いました。補足:通信教育はリーズナブルなところだと4万円台から。模試や学科の添削、DVD・CDの教材、Web配信講座などの内容はもちろん、フォロー体制とサポート期間が異なり、それが値段に反映されているようです。保育資格取得、保育の勉強で得たものは何ですか?バイオリンの講師をしているSeikoさんは、「以前は無意識に、感覚的に子どもに接していましたが、保育を勉強したことで裏付けされる点が多く、安心感が増えました」。「別の視点から自分自身の子育てを見直す機会ができたこと、それがプラスです」と言うのはペコママさん(34歳)。これまで保護者の立場からの視点だったのが、視野が広がり保育園側の立場からも物事を考えられるように。単に知識として学んだだけではなく、日常の小さなところでもその学びが生かされているようです。ある程度子どもが大きくなり、保育士として活動しているアルプスさんとブラウンさん。ファミリーサポートや、有償保育ボランティアのグループで週2~3回活動をしています。2人は「自分の経験を生かして、誰かの役に立てるということが喜びです」と口をそろえます。「子は宝。大変なときは1人で抱え込まず、みんなで支え、ママを助けることが大切」とアルプスさん。子どもを保育するだけではなく、母親の気持ちに寄り添うことも大切にしている様子がうかがえました。「“子どもは社会全体で育み、守っていかねばならない大切な存在”であることが、今までよりも深く実感できるようになりました」。今の世の中で忘れられがちなフレーズを聞かせてくれたのはSeikoさん。この言葉が胸に響きます。保育士としてだけではなく、母親として人としても学びが多そうな保育士資格、ムダにはならない資格のひとつとして注目すべきかもしれません。<文・写真:フリーランス記者林未香>
2017年03月19日興味のあることしか覚えられない娘。嫌いな「社会」、どう勉強する?出典 : 視覚優位の傾向があるけれどそれが生かせるのは興味のあることだけ。これが、当時小学3年生だった娘に対する私の認識でした。実際、形を覚えて書き写すのは得意ですが、興味のないことはなかなか覚えられません。小学校の科目の中でも、「社会」が嫌いだという娘。そんな娘がが日本の都道府県を覚えられるようになるまでのあの手この手を、このコラムではご紹介します!娘の視覚優位を生かそう!ケータイアプリを駆使してみるも…社会の科目が嫌いな娘がまずは地図に慣れ親しめるよう、早くから地図のアプリなどを使わせていました。「あそんでまなべる日本地図パズル」は、日本地図の型に都道府県のピースをはめ込んでいくもので、視覚優位の娘はあっという間にスラスラと解くようになりました。Upload By SONOあそんでまなべる日本地図パズル(Android版)あそんでまなべる日本地図パズル(iOS版)それならと、姉妹品の「あそんでまなべる日本地図クイズ」も勧めてみました。こちらは都道府県名と県庁所在地がクイズ形式で出てくるのですが、こちらは嫌だと拒否。嫌なものは仕方がありません。あそんでまなべる日本地図クイズ(Andoroid版)あそんでまなべる日本地図クイズ(iOS版)スラスラ解けるようになったものはつまらないそうで、日本地図パズルも使わなくなりました。ゲーム性の高い「地図エイリアン」を勧めてみましたが、こちらはゲームのノリに合わず拒否…。周りの子たちが楽しそうにやっていても見向きもしませんでした。「とりあえず日本地図パズルができるってことは、結構覚えているってことだよね、形を覚えるのも得意だし…。」そう思って一旦地図学習は幕を閉じた娘小3の春でした。地図エイリアン(Andoroid版)地図エイリアン(iOS版)興味のないことは、やっぱりなかなか覚えられない!思考錯誤の末、辿りついた勉強法は…出典 : しかし小4冬休みの宿題で「(都道府県名を)5個しか書けなかったー」という結果に。やっぱり興味のないことは覚えないんだね…と思いつつ、対策を考えました。「またアプリで地図の勉強をやってみようよ~」と言ってみるものの、娘は「ヤダ」の一言。5個しか書けなかったということは、覚えるまで毎回何十個も分からないものがあるということだよね…。娘が日本地図を覚えるまでの苦痛を考えると、毎回分からなかったところを調べさせたり書き写させたりするのも心苦しい。しかもそれって効果あるのかな…?というよりますます地図嫌いになっちゃうかも!?私はしばらく考えました。そうだ!沢山じゃなくなればいいんじゃないの?私「地方に分けてやってみようか」娘「いいけどどうするの?」私「白地図を探してみるよ」調べてみると、地方別に印刷ができる白地図のページがありました。テクノコこれだと北海道は東北地方とは別の用紙、沖縄も沖縄と先島諸島で一枚で九州地方には入ってないけれど、ひとまずはこれでいいかな…娘に話すと「北海道と沖縄だったら1問だけで満点だね。キャッキャッキャ」と笑っていましたが、まんざらでもない空気になってきたので、東北地方からプリントしてあげました。Upload By SONO結果は6問中4問正解。宮城県は何とか思い出しましたが、静岡はそんな寒いところじゃありませんよ。都道府県記憶術、番外編。好きなもので覚えるのがイチバン!?そうそう、実は娘はお笑いコンビの「ラーメンズ」が好きなので、ちょっと各都道府県に失礼なところはありますが、「不思議の国のニポン」を何度も見ておりました。娘は「主食さくらんぼ、おかず西洋梨、おやつ…」と聞くと「将棋の駒!」と即答できるのに、「山形県」は覚えられないんですね。エピソード記憶の方は、しっかり残っているというのに…どの形の県がどこにあるかも覚えているようなので、あとは何県かを覚えればいいことになります。地方別にプリントしながら、エピソード記憶を結び付けていこうと思いました。いまや嬉々として県庁所在地を覚える娘。大切なのは子どもに合った勉強法を探すことUpload By SONO漢字への取り組みでも分かったことですが、なかなか覚えられないことでも何度も出会ううちに記憶が定着してきます。そして、定着できた記憶はそう簡単には消えません。娘は定着するまでに時間がかかるので、毎日少しずつ取り組むことがいいようです。定着したものが増えることによる負担の軽減と、少しずつ取り組むことによる負担の軽減が効果的でした。日本を一周するころには、北海道・東北地方、九州・沖縄地方のまとまったプリントのサイトも見つけました。最近リニューアル公開されて見やすいページになっています。小学校社会科問題集都道府県暗記用無料白地図&ミニテスト娘に見せたところ、「答え書くところが別でやりにくい」とのことでしたが、「学校で問題解く時も、地図の上じゃなくて回答欄に書くよね。その力も必要だよ。」と言うと納得してくれました。ワーキングメモリの少ない子は、問題の場所と回答欄が違うと解き辛いそうです。コグトレ(認知機能強化トレーニング)の「あいう算」などをしてみると、苦手さが分かったりトレーニングができたりするそうですよ。コグトレ研究会こうして年末から取り組むこと1月ちょっと。漢字まで完璧にとはいきませんが、娘は全ての都道府県を覚えました。そして、できるようになったことの嬉しさから「県庁所在地も覚える」といい1週間足らずで覚えています。県庁所在地を覚えようという時には工夫も見られました。「都道府県と同じ名前のところはどれくらいあるかな?」と、地図にマーカーで印を付けていました。苦手だからとあきらめていたら見ることは出来なかった娘の楽しそうな姿に、苦手を感じずにできる形の勉強法を探すことの大切さを学びました。
2017年03月19日東大をはじめ、難関大学に合格した人の半数がリビングで勉強していたといわれ、そのことから「リビング学習法」が注目されるようになりました。親がそばにいる安心感や、雑音も気にしない集中力が身につくなどのメリットもありますが、もちろんそれだけではありません。注意すべきポイントもおさえておきましょう。■姿勢が悪くなる可能性もリビングに置かれたテーブルは、食事をしたり、くつろいだりすることを考えて設計されています。学習を目的として作られたわけではなく、これは椅子も同様です。そのため、姿勢が悪くなってしまう可能性があることを忘れないようにしましょう。クッションなどを使って高さを調整すると、正しい姿勢を保ちやすくなります。また、照明にも注意が必要です。勉強机には部屋とは別に照明がつけられていますが、リビングにはそれがないので意外と暗くなってしまいがち。しかし、文字を書いたり本を読んだりすることはできるので、そのままにしてしまうケースが多いようです。勉強するには1,000ルクスは欲しいところですが、リビングの照明は500ルクス前後が一般的の様子。ムードを演出した場合なら、さらに低いことも考えられます。これでは視力が低下してしまうので、卓上型のスタンドライトを用意するなど、工夫する必要があります。■ママの存在がジャマになることも家族のいる空間で勉強することは、決して悪いことではありません。しかし、あまりにもジロジロ見るのは考えもの。子どもが気になってしまい、勉強に集中できなくなってしまいます。子どもが勉強しているときは、見て見ないフリをしてあげましょう。ただそばにいるだけでも、安心感を与えることができます。また、ちょっと考え込んでいるだけで、すぐに口を出すのもNG。過干渉になりすぎれば勉強自体がキライになってしまいますし、自分で考える力をはぐくむことができません。わからないことがあれば聞いてもらうようにする、ときどき声をかける程度にとどめておくと、自主性が身につきやすくなりそうです。こうしたことに注意していても、周囲に人がいるだけで集中できないという場合もあります。自室で勉強したほうがはかどるようなら、無理にリビングでやらせないことも考えるべきです。とくに勉強面においては、「東大生が実際にやった」と聞くと試してみたくなるものですが、本当に合う学習方法は人それぞれ。どこで勉強するかよりも、その子に合った環境を作ってあげるほうが、効率よく学習することができるでしょう。
2017年03月17日こんにちは、保育士ライターのyossyです。書籍やドラマの『嫌われる勇気』で話題になった“アドラー心理学”。近年、「アドラー式子育て」という言葉もよく聞かれるようになりました。どのような子育て法なのでしょうか。メリットとともにご紹介します。●『嫌われる勇気』で注目されるようになったアドラー心理学アドラーというのは、オーストリア出身の心理学者・精神科医です。有名な『嫌われる勇気』の著者(古賀史健氏との共著)でもある岸見一郎氏は、『子どもをのばすアドラーの言葉子育ての勇気』のなかで、『子育ての目標は“自立”である』と述べています。そのためには下記の3つがポイントになるそうです。・子どもが自分で決められる・子どもが自分自身の価値を決められる・自己中心性から脱却するアドラー式子育てを実践すると、上記のようなメリットが得られるということですね。どれも、社会で人として強く生きていくために重要なことです。また、子どもとの関係性に悩んでいる場合は、関係性がよくなるケースも多い ようです。●叱る子育てとも、褒める子育てとも違う親は、ついつい「子どものため」という言葉を言い訳にして叱ってしまいがちですね。そんな子育て法はよくない、ということで、近年は褒める子育てがよく注目されています。アドラー式子育てにおいても、叱ることは即効性はあるが、結局親が怖いから行動をやめているだけ。長期的にみれば子どもの行動を変えられないことから、有意ではない、としています。しかし、褒めるのも違う のだそうです。褒めることで気分はよくなりますが、人間、いつも褒められるべき状況におかれるわけではありません。また、一生褒めてくれる人がそばにいるわけでもありませんね。●“子どものため”は本当に子どものため?あらかじめ子どもの行動を決めてしまったり、親の言うことを無理に聞かせようとしたりすることは、本当に子どものためでしょうか。また、褒めているとき、子どもに対して上から目線で接していないでしょうか。子どもと対等な目線で話をするように心がけることが、子育ての大事なポイントになるそうです。体罰など、もってのほかですね。子どもに介入せず、でも放任はせず、「いつでも援助する用意はあるよ」と寄り添う のがアドラー式です。普段の勉強や、進学、習い事、友人関係などで決断を迫られたとき、あるいは問題が起きたとき、決めるのは子ども自身。親は先回りして考えてしまうでしょうが、子どもの人生なので、“我が事”として考えすぎないことが大切です。例えば、子どもが勉強をしないときに、「勉強しなさい」と言うのは踏み込みすぎ。勉強についてどうしたほうがいいのか対等に話し合うことや、そもそも勉強が楽しいものであるということを子どもと共有することが大切だというわけです。そして、「勉強する」という意思表示を子どもがしたら、親は本当に信じてあげるのです。----------子どもはいずれ親から自立し、自分の力で生きて行かなくてはいけません。アドラー式子育ては、頭では理解できても実践が難しいと感じる部分も多いでしょう。まずは、頭ごなしに叱るのをやめることから始めてみてはいかがでしょうか。【参考文献】・『子どもをのばすアドラーの言葉子育ての勇気』岸見一郎・著●ライター/yossy(フリーライター)●モデル/赤松侑里(さゆりちゃん)
2017年03月09日3月はあっという間に春休みに入り、休みが終われば進級や進学ということになります。特に年長さんは卒園し、小学校という新しい環境になりますね。ランドセルや持ち物などの準備は完了しているでしょうが、他にはどんな準備をしておけばいいのでしょうか?さらに、入学までの1ヶ月でできる準備や習慣について知っておきましょう。もう園児じゃない!自分でできるようにするべきことは?進学するまでに、できておいた方がいいことはいくつかあります。入学してから子ども自身が困らないように、今から練習しておきましょう。・早寝早起き園の時は、バスなどにもよりますが比較的朝の時間は遅めでゆっくりできていたと思います。保育開始時間は10時というところが多いですね。対して学校は8時~8時半までに登校するというところがほとんどです。朝食などはその前に済ませる必要がありますので、生活リズムは入学前から見直しておきましょう。そのためには睡眠も重要です。自分で時間管理ができるようにしましょう。・自分のことは自分で行う体育の授業が入ると体操服の着替えから、再度私服へ着替えることになります。着替えはもちろん、脱いだ洋服をたたむこともできるようにしておきましょう。さらに、学校への通学路を確認し一人でたどり着けるようにしておきましょう。「何度も通ったから覚えているだろう」と思っても、意外と一人では迷ってしまうということが起きるようです。時間割に沿った準備も、自分でできるようにしておきましょう。朝行うのは慌ただしいので、必ず前日までに用意する習慣をつけます。・トイレや食事はここに注意公立の小学校では、まだ和式が主流のところが多くあります。事前に練習しておき、和式でも用の足しやすい服装にしておいた方がいいでしょう。給食では、スプーンやフォークではなくお箸を使えるようにしておきましょう。慣れておかないと時間がかかってしまい、給食の時間が嫌いになってしまうなんていうことも起こります。正しい使い方を、入学前に習得しましょう。お勉強はどこまでできていればよい?勉強の前に、まずは鉛筆が正しく持てるようになっていることが大切です。学校では、文字の勉強はしますが持ち方は教えてくれません。正しい持ち方はキレイに書くためにも大切ですが、疲れにくいということもあります。疲れてやる気がなくなってしまうなんてことがないように、正しい持ち方・姿勢で書けるようにしておきましょう。読み書きや計算、時計の読み方などはどこまでできておいたら良いかということに関してさまざまな意見があります。できないからと言って焦る必要もありませんが、できているに越したことはないですね。入学前は、生活の中で自然に文字や数字と触れる時間を作ってあげましょう。例えば、おやつを食べる時に一緒に数を数えて「〇個食べたから今は何個になった?」などの会話を自然にすることで、徐々に数の概念も身につきます。テレビを見る時間を決めて「長い針が〇まできたらテレビは終わりだね」などといえば時計の読み方も段々分かってきます。入学後は、宿題がありますね。短い時間でも机に向かう習慣は入学前につけておくと宿題にもすんなりと取り組めるようになります。実際宿題をするようになってからは、「自分でやりなさい」と放置するのではなく一緒に取り組んでみましょう。習慣がつけば徐々に一人で取り組むようになります。同じ問題を一緒に解いて、ママとどっちが早く解けるか?などとするとゲーム感覚で集中して取り組むことができますよ。音読など、親が関わる必要があるものもあります。時間がなければ家事をしながら聞いてあげてもよいでしょう。時間がある時は一緒に教科書をチェックしたり、逆に読み聞かせをしてあげるなど本と関わる時間を作りましょう。読書の習慣は後々の勉強にも大いに役立ちます。期待もあり不安もある新生活。園の生活の延長気分でいると、入学してみてから「こんなはずじゃなかった」と子ども自身がとまどうことになってしまいます。自立の第一歩として、自分でできることを入学前に増やしていきましょう。
2017年03月09日小2から不登校になった娘。「信じて待つ」と決めたけれど…出典 : 娘が学校に通えなくなったのは小2のとき。それから全く勉強もすることなく、時間は流れていきました。引きこもってパソコン、ゲーム三昧、昼夜回転生活する姿を見て心配でしたが、不登校の親の会、教育相談、児童精神科などに足を運んで相談し、「本人に生活は任せ、信じて待つ」ことに決めて待ち続けました。だけど、「信じて待つ」というのは、親にとってとてもしんどいことです。「いつ立ち上がるのか」という見通しが全くつかない中、待ち続けるのですから。でも、娘の変化は突然やってきました。中2になる年のお正月のこと。突然娘が「今年は勉強を始める」と宣言したのです。しかしここで前のめりになって、「じゃあ学校行く?ドリル買う?」と親ばかりが意気込んでは、子どもを追い詰めてしまいます。恐る恐る立ち上がった小動物を見守るように、「そうか」と微笑んで黙って娘の様子を見ていました。すると予想通り、娘はそれから3カ月全く動きを見せませんでした。学力テストを受け、中2の娘に与えられた目標は出典 : 中2になる直前に、幸運にも学習を支援してくれる方とつながることができ、まず現在の学力を計るテストを受けました。様子を見ていた先生によると、娘は九九や繰上りができないのに決してあきらめず、指を駆使して掛け算は足し算を繰り返し、3時間半かけてテストを終えたそうです。漢字はほとんど書けていませんでしたが、へんやつくりの一部を書いてあったりと、必死で思い出そうと努力したあとがありました。結果は読解力、文法力は高校1年相当。だけど算数と文字の書き取りは小2レベル以下と極端なものでした。学習障害(LD)ではなく、学習機会がなかったためと判定されました。そこで、まずは・文字を書く機会を増やすために交換日記をする・基本的な計算ができるように九九を覚えるという目標がたてられたのです。娘なりのペースで始まった勉強。ついに九九を制覇!!出典 : とはいえ、娘はこれまでほとんど勉強をしたことがありません。日記を書くのも最初は筆圧が弱すぎるのを矯正するため筆ペンを使っていました。漢字がほとんど書けない娘は、スマホで漢字辞典のサイトを見ながら「3の段の『段』って漢字は何でこんなに難しいの!」とキーッとなったりもしつつ、自分の出来るペースで(1ヶ月に2日程度のこともありましたが)日記を書きました。そして九九は、本人の希望で、「ママがいないところ(風呂)で声に出して読んで覚える」ことになりました。小2のときに通信教材の付録でついていた、お風呂の壁に貼る九九のポスターを、娘はずっと「はがさないで」と言っていました。この言葉が生きるときが来たのです。娘がお風呂に入っているとき、「にさんがろく、にしがはち…」という声を聞くとかわいくってたまらない気持ちになりました。自信がついたら「ママ聞いてくれる?」とその段を暗唱します。勉強を始めて10カ月たった先日、ついに九の段を暗唱。中2にして九九を制覇したのでした。それでも浮かない顔の娘。どうして勉強しようと思ったのか聞いてみた出典 : だけどせっかく覚えたのに、なんだか娘は浮かない顔をしています。どうしてなんでしょう?思い切って娘に聞いてみました。私「九九、覚えることができてどう?」娘「うれしい」私「そっか。ところでどうして勉強しようと思ったの?」娘「(きっぱりと)困るから。困るやろ?」私「まぁ、それは困るだろうけど…」私はこのとき気づきました。まだ娘は、心の底から「勉強したい」という気持ちが湧いているわけではないのかもしれないと。私は娘に、「小学生程度の勉強ができないと働くのは難しい」と以前から伝えていました。娘は、おそらく中2という学年から逆算して「将来自分はどうなるのか」「そろそろ勉強を始めないと人並みに高校に行けない」と、おびえていたのではないでしょうか。つまり娘の「勉強したい」という言葉は、「○○ができるようになりたい!」という希望の気持ちに基づくものではなく、「勉強できないと人並みに生きていけない」という悲痛な気持ちの表れだったと思うのです。「勉強したい」という気持ちに嘘はなく、だからこそゆっくりなペースながらも九九もやり遂げたのだと思います。ただ、「やりたい!」というよりも「しなければならない」という気持ちの方が強かったのかもしれません。娘が自分の意思で始めた勉強。どんな形であれ、親は信じて待つのみ出典 : 不登校の親の会でも、「本当にやる気になったら小学校の勉強は数か月でクリアできる」「本人の意思で立ち上がったら、親が止めてでもやる」と聞いていました。実際に回り道しても、懸命に勉強に取り組んで大学に進学する子も少なくありません。娘は、エネルギーが満ちて立ち上がったわけではないのでしょう。自分と周りの普通の子どもたちとを比較して、「九九は小2でクリアしなければならないものだ」と自分の学習の遅れを強く自覚しているようです。だから、九九ができたのをほめられても、「そんなの本当はとっくにできていて当たり前なのに」と喜ぶ気持ちになれなかったのだと思います。それでも彼女が自分で「勉強する」と決めたのですから、こうした劣等感や不安とは自分で向き合っていくしかないのだと、親としては考えています。勉強を始めてからというもの、娘は「私は勉強しているんだから」と意気込んで、以前よりもずいぶん意欲的になりました。時には勉強もストップして「しんどい」と寝込んでしまうこともあるけれど、自分の意志で頑張ろうとしているのだから、私は後ろからそっと見守るのみです。不登校や引きこもりから立ち上がろうとする子どもたちは、一気に階段を駆け上がるわけではありません。一段がとてつもなく長い道のりだったり、次の段の前で立ちすくんだりと葛藤しながら進んでいきます。親としてはプレッシャーを与えることなく、長い目で気長に待ちたいところですね。もう、「待つことが育児なり」という心境です。
2017年03月03日こんにちは。エッセイストで経済思想史家の鈴木かつよしです。みなさんは、「偉人」とか「歴史上の大人物」といった言葉からどんな人を連想されるでしょうか。筆者の場合は、米国の野球選手で国民的英雄のベーブ・ルース。英国のロック・ミュージシャンでザ・ビートルズ形成期の実質的リーダーであったジョン・レノン。日本の小説家である夏目漱石。こういった人たちを思い起こします。もちろん人によって「偉人」だと思う人物は違うのでしょうが、多くの人々から「偉人」と呼ばれ伝記になっているような人物の共通点の一つに、「若いころは“不良”と呼ばれたような問題児ばかりである 」というのがあります。それは、どうしてでしょうか?●その時代の限界を突き破ったからこそ偉人。鬱積した不良の怨恨が突破の原動力になった伝記になるような偉人というのは、みな“その時代の限界”を突き破った人々 です。例えばベーブ・ルースであれば、それまではゴロ(グラウンダー)を転がしてコツコツと得点を重ねるというのが常識だった野球という競技を、遥か彼方の空中へ打球を飛ばして一気に3点、4点と得点する競技に変えてしまいました。ルースが少年時代、ふだつきの不良だったことは有名な話ですが、病弱な母親を15歳のときに亡くし酒場の経営で忙しくかまってもくれない父親を恨んだルースは、その大きな体を持て余し、喧嘩・万引き・酒・煙草に明け暮れる手に負えない悪(ワル)だったようです。全寮制の矯正学校に送られたルースは、そこでマシアス神父というルース以上の大男で怪力の教官から勉強と洋服の仕立て方と野球を教わります。そして、自分の腕力と野球の才能は自分と同じように貧しかったり親の愛に恵まれなかったり病気であったりといった「気の毒な子どもたち」の“夢”となるために使おうと決意します。尊敬する育ての父親・マシアス先生の指導によって、不良少年ルースの鬱積した世の中に対する怨恨の念は、野球というスポーツ競技の当時の技術とプレー・スタイルの限界を突き破る原動力へと変わって行ったのです。●「劣等感が莫大なエネルギーを持つ」という精神科医アドラーの理論筆者がこの、「鬱積した不良の怨恨が時代の限界を突き破る原動力となる」という仮説を友人でもある精神科医のA先生(50代女性)に話したところ、『オーストリア出身の精神科医アルフレッド・アドラーの理論に近い仮説ですね』と言われました。A先生によれば、アドラー医師の理論とは次のようなものだそうです。『人間は基本的に“優越を求める心”に動かされているため、そのことは同時に“劣等感”というものを生み出す。全ての人は劣等感を持っており、劣等感が持つエネルギーは莫大 である。そしてそれは、努力と成長への刺激となる 、というのがアドラーの理論の骨子です。その意味で“劣等感”は「よいもの」であり、「頭が悪い自分なんかいくら勉強したって無駄さ」といった逃避の言い訳としての“劣等コンプレックス”はネガティブで「よくないもの」だというのがアドラー医師の主張なのです』(50代女性/都内メンタルクリニック院長・精神科医)これを聞いて筆者は自分の立てた仮説があながち見当はずれではなかったんだなとホッとすると同時に、今から100年も前に「劣等感が人間を成長させる爆発的なエネルギーになる」ということに注目していたアドラー医師の慧眼に舌を巻く思いでした。●“元・不良”たちの伝記をアドラー理論を踏まえたうえで読むととても面白いこのアドラー理論を踏まえたうえで“元・不良”たちの伝記をあらためて読んでみると、大変面白いのでおすすめです。英国リヴァプールで労働者階級の家に生まれたジョン・レノンは、船乗りだった父親がジョンの幼いころに蒸発。母親は他の男と同棲。母親の姉メアリー夫婦に育てられます。実の両親に甘えることができずにグレていた彼は、少年時代は喧嘩に明け暮れていたようです。しかも彼は小さなころから強度の近視で分厚い眼鏡をかけていたため、友人たちから「四ツ目」と呼ばれてからかわれていたとのこと。このように身体的機能について客観的に劣っていることをアドラーの理論では『器官劣等性 』というのですが、器官劣等性を巡って人間がくだす人生上の決断が物凄いエネルギーを生み出すことは、アドラー理論の中心をなす部分でもあります。15歳でエルヴィス・プレスリーのロックンロールに衝撃を受けたレノンは、それから(現代の私たちが聴くとやや退屈な)3コードのロックンロールにマイナーコードや転調を取り入れて革命的に展開し、20世紀後半以降の音楽の主要形態となる「ロック」という分野を確立して行きます。●明治期のスーパー・エリート夏目漱石も“元・不良”とはどういうこと?最後に、夏目漱石について触れておきましょう。明治期のスーパー・エリートで国費で英国留学までした漱石が“元・不良”とはどういうことか、読者のみなさんとしては腑に落ちないことでしょう。しかし漱石も実はベーブ・ルースやジョン・レノンと同じく、親の愛情には恵まれずに育った人 だったのです。生家は江戸の町方名主の家でしたが、明治維新で没落して行く中で養子に出され、実父と養父の対立に巻き込まれたりします。抜群の頭の良さゆえ33歳のときに文部省から英国留学を命じられますが、頭の良い漱石には日本人が近代社会を構成するための大前提である“独立した人格を持つ個人”になれていないことが見えてしまい、神経症に苦しむことに。『坊つちゃん』に登場する「赤シャツ」や「野だいこ」が“上辺だけの近代人”として描かれているように、漱石は個人の独立を伴わずに表面だけ近代化して行く明治期の日本のあり方 に対して日本で一番批判的な“不良”中年だったのです。そして、自分自身が「個人主義になりきれない一人の日本人である」という“劣等感”が彼の創作意欲に火をつけます。漱石は44歳のときに文部省から贈られた博士号の受け取りを辞退しますが、もう一人の明治の文豪・森鴎外が生涯国家官僚の職を歴任したことと対照的です。夏目漱石は49歳で没するまで、反官の不良大小説家としてその溢れんばかりの才能を爆発させたのでした。----------今、「生き方の押しつけにつながりかねない」という理由で、学校教育の現場で「伝記」はあまり積極的には教材として使われていないようです。でも、今回お話ししたような“元・不良”たちの成長過程の記録は、必ずしも“優等生”ではないお子さんたちが将来というものに対して希望をもって向き合えるようになるために、とても有効な教材なのではないかと思います。パパやママにもちょっとだけ「伝記」を見直していただければ嬉しく思います。●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2017年02月28日子育てが一段落つくと、もういちど働きたいと願うママたちも増えますね。中には家庭の事情で、予定より早く仕事復帰しなければいけない人もいるかもしれません。けれど、ママの再就職というのは思いのほか大変なこと。独身、子なしの身軽だったころには次々受かった面接も、連戦連敗してしまう……という話はよく耳にします。子どもがいること、そしてブランクがあること。これを克服し、企業に採用されるためのコツはあるのでしょうか。今回は再就職経験のあるママや、人事部門の社員さんなど、あらゆる人たちの声を集めて“復職しやすいママの特徴”を考えてみました。●(1)職場選びで高望みしない面接に臨むよりずっと前、職探しの段階から既に気をつけるべき点がこちら。立場を問わず多くの人達が、「高望みしないこと」という側面を挙げていました。『かつてキャリアを積んできたり、高学歴だったりのママって、復帰する職場を高望みしてしまう傾向があるように思います。ブランクがあり、子どもを抱えている状態で、産前と同じような給与、雇用形態、待遇、仕事内容を求め続けていても厳しいでしょう。正社員は一旦あきらめてパートから始める、お給料は減っても短時間勤務にするなど、ある程度の妥協は必要では 』(30代女性/未婚/金融業)『あるママ友が、仕事が決まらない、これじゃ生活できないってやたら愚痴るんです。でもね、よく聞いてみると高望みしすぎなんですよ。二言目には「自分にしかできない仕事をしたい」って言う。「スーパーのレジ?そんな誰でもできる仕事はイヤ 」とかって。あれじゃいつまでたっても無理ですよ』(40代女性/既婚/飲食店パート)●(2)応募前に職場の雰囲気をよく調べる気になる仕事を見つけても、すぐに応募するのはNG。復帰ママだからこそ、もうワンステップを慎重に踏んだほうがいいようです。小さな企業で人事を担当している方から、こんなお話がありました。『採用・不採用を決める最後の分け目って、“職場の雰囲気にあってるかどうか”だったりします。どんな雰囲気の職場なのか 、応募前によく調べてみてください。ヒントはたくさんあります。たとえば募集HPなどに、社内の様子や社員さんの写真があったらよく見ておくこと。年齢層、服装などを観察してみましょうね』(40代男性/既婚/建築業)●(3)子どもの万が一のときどうするのか、具体的に説明できるさて、晴れて面接にこぎつけたとしても、まだまだ山場はあります。子持ちママにとっては避けて通れない質問、「子どもの預け先はありますか?」。これについては、復帰経験者ママたちの声が参考になりそうです。『復帰をかけた初めての面接のときのこと。その質問に、「保育園にあずけています」って堂々と答えたのですが……その後すぐに、「お子さんが急病のときは、具体的にどうするつもりですか?」と畳みかけられ、タジタジしてしまいました。しどろもどろになってしまい、結果は当然不採用に。自分以外の誰がどれくらい育児に協力してくれるのかを洗い出し、できれば数値化しておく といいですよ。ご主人はどのくらいの頻度で遅刻や早退ができるのか。親は月に何回くらいならアテにできるのか。ファミサポやシッター、病児保育にもあらかじめ複数登録しておくと、説得力のある回答ができると思います』(30代女性/既婚/会社員)●(4)資格やスキルを取っておく仕事復帰の前に、資格を取っておくのも賢い方法です。資格とは、「私には○○をする能力があります」という分かりやすいラベルのようなもの。あって損はないはずです。『私の姉は、子育てしながら勉強して、試験を受け、保育士の資格を取りました 。保育園での実務経験がなくても、“乳児の子育て経験+資格”をアピールして、ベビーシッターとしてすぐに復職することができましたよ。数年そこで経験を積んで、今は非常勤保育士として働いています。私も目下、医療事務の勉強中です!』(20代女性/既婚/主婦)●(5)“子持ちで復職する”ことを、特別だと思わない実はこれが、今回最も多く寄せられた意見。特に未婚の社員さんたちから聞くことができました。『職場にはたくさんの人がいます。既婚、未婚、子なし、子あり。子どもの年齢だって乳幼児、学生、さまざまです。中には介護をしながら働いている人もいますよね。みんな事情を持ちながらも、融通をきかせあって働いている。それが現実なのです。“子持ちで復職する”ということは、特別な事情なわけじゃない 。そこを分かっているかどうかって大事かなと思います』(40代女性/未婚/教育関連)『働くママさんとしては、子どもの事情で突発的に休めるのか、有給はきちんと消化できるのか、などを面接で確認しておきたいところですよね。分かります。でも、あまりにも強く聞かれると、「この人って入社後、周りとモメそうだな 」と思ってちょっと避けちゃいますね。誰だって、「今日はちょっと休みたいなー」「有給取りたいなー」って思いながら、少しずつゆずりあってやってるんですから(笑)』(30代女性/未婚/通信業)----------参考になったでしょうか。どんな姿勢で復帰に望んだらいいのか、もしも迷ったらちょっと立ち止まってみて。そして、「私は、どんな人とだったら一緒に働きたいと思うかな?」と自分自身に問いかけてみましょう。もしかしたら、おのずと答えが見えてくるかもしれません。●文/パピマミ編集部●モデル/ゆみ
2017年02月14日こんにちは、0歳児の娘を育てているライターのchocondです。もっと綺麗になりたい、かわいくなりたい……。女性の美への関心は薄れることを知りません。美容に興味のない女性は少ないもの。しかし、ほとんどの方は“自己流”で済ませているのではないでしょうか。専門的な知識となると難しく感じられ身構えてしまうかもしれませんが、タメになる知識が多いので楽しく勉強をすることができるはずです。そこで今回は、美容知識を身に付けたい人におすすめの資格を3つご紹介します。ぜひ参考になさってください。●おすすめの美容資格3選●(1)ネイリスト検定3級最近ではネイルサロンに通わず自分でネイルを施す人が増えています。器用な方なら練習さえすればサロン並みの仕上がりになるので、ネイル代の節約 になりますよね。しかし、間違ったネイルケアや施術方法で自爪を傷めてしまうこともあります。そこでセルフネイラーさんにおすすめしたい資格はネイリスト検定3級。ネイルケア、ネイルアートに関する基本的な知識を勉強する資格です。ネイリスト検定3級は年4回、6,600円で受験でき、筆記試験と実技試験があります。筆記試験は衛生と消毒、爪の構造、爪の病気とトラブル、ネイルケアの手順等から出題されます。ネイルを施術する前の正しい消毒方法や、正しいネイルケア方法、間違った施術によるトラブル等を学ぶことができるので、安心してセルフネイルを行うことができるようになります。実技試験はネイルケア、カラーリング、ネイルアート。手指の消毒から始まり、赤いマニキュアを使い美しいカラーリングとネイルアートを施していきます。マニキュアは勉強をせずとも塗ることはできますが、正しいカラーリング方法で塗ると色ムラ、縦じわ等の無い美しいネイルが完成します。さらにネイルアートも学べるので、セルフネイルの幅が広がります 。ネイリスト検定3級の合格率は70%以上。基礎を理解していれば合格できるので、スクールに通わずとも合格可能です。実際に筆者はスクールに通わず一発合格しました。ネイリスト検定2級以上となるとスクールに通うことが必須になってきます。まずはネイリスト検定3級の合格を目指してみませんか。今まで曖昧だったネイルの基礎知識を学ぶことで、安心安全にセルフネイルを楽しめるようになります。●(2)化粧品検定2級・3級今とても人気のある化粧品検定。筆者の私も化粧品検定を受けるべく勉強中です。自分の知識を正す、自分が綺麗になることを目的としています。女性なら大抵の方が興味を持つ美容の知識を勉強する資格です。化粧品検定3級はWeb上で無料で受けることができます。間違えがちな美容、化粧品についての正しい知識を勉強します。すぐに実践できるような内容で、普段のスキンケアやメイクに役立ちます 。良かれと思ってやっていることが実はお肌に悪影響を及ぼしている……そんなことが無くなります。化粧品検定2級は年2回、6,000円(税抜き)で受けることができます。肌の悩みに応じた化粧品やメイク方法、美肌に影響を与える要因についての基礎知識を勉強します。知識を高めることで今まで以上にスキンケアやメイクを楽しめるようになるはずです。2級・3級用の対策テキストはとても読みやすく、雑誌を読むような感覚で学べるので苦になりません 。読んでいると「そうだったのか」という発見も多く、自分の綺麗の底上げになるようなお役立ち情報も載っています。化粧品検定1級は化粧品の専門家を目指す目的となっているので、まずは2級・3級を取ってみてはいかがでしょうか。美容の知識があなたをより魅力的に見せてくれるはずです。●(3)コスメマイスター・ライト化粧品検定と同じ美容関連の資格ですが、コスメマイスター・ライトは化粧品を購入・使用するうえでの必要な基礎知識の確認が目的となっています。コスメマイスター・ライトは2017年2月現在、Web上で500円で受けることができますが、2017年3月から無料 となります。簡単に受けることができるようになるため、化粧品検定と同様に人気が集まるのではないかと思います。化粧品・医薬部外品・薬用化粧品の違い、成分表示などの化粧品のパッケージの読み方、保管方法、基本的なスキンケアを勉強します。普段なんとなく使っているスキンケア用品ですが、裏面に記載されている成分表示を理解してから使うのとでは意味合いが変わってきますよね。あなたに合った成分を自分で考える ことができるようになります。コスメマイスター・ライトは、検定試験に合格後、登録料3,000円がかかりますが認定カードが発行されます。日本コスメティック協会検定参考図書は、専門的な内容で少し難しく感じました。コスメマイスター・ライトの上級資格はコスメマイスター、スキンケアマイスターがあります。気軽に美容資格を取りたいと思う方は化粧品検定をおすすめします。より詳しく知りたい方はコスメマイスターを選んでみてください。----------今回は比較的簡単に受けられるものをご紹介しました。せっかく興味のある美容ですから、自分自身をより美しくするために検定を受けてみても損はありません。資格を取ることで、その知識を活かした仕事に繋がる可能性も出てきますよね。まずは気になる資格の教本を購入してみてはいかがでしょうか。【参考リンク】・公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター()・日本化粧品検定協会()・日本コスメティック協会()●ライター/chocond(フリーライター)
2017年02月12日やっと固まった、娘の不登校と向き合う決意出典 : 不登校の子どもや、障害のある子どもを育てていると、世間一般的な子育てをするだけではうまくいかず、悩んだり、選択を迫られたりする場面が多いと思います。自分の子育てに対する考え方を問われるようなこともあるかもしれません。私の娘は小2で不登校になり、小4でアスペルガー症候群と診断されました。娘を育てていく中では、「学校とどうやって付き合うか?」「勉強はどうするか?」「昼夜逆転、パソコン・ゲーム漬けをどうするか?」「発達障害の療育はしなくていいのか?」など悩むことばかりでした。問題とぶつかるたびに、主治医と相談したり、本やブログを読み漁ったり、相談機関にかかったり、親の会で話を聞いてもらったりと必死で手掛かりを求めました。ときには失敗して娘も自分も傷つきましたが、だんだんと「私はこういう考えで娘を育てていく」という気持ちが固まっていきました。私の考え方は、「学校も勉強も無理しなくていい。昼夜逆転でもいい。娘の心が元気であることを第一にして本人を信じて、任せて、待つ」です。発達障害については発達障害者相談センターで「今のままの育て方で問題ありませんよ」と言われたので、特別なことはしないでおこうと決めました。こうやって自分なりの考え方をしっかり持っていれば、迷わず娘を育てて行けると思っていました。しかしそれでも、周りの声や世間の常識、自分のなかに巣食っている価値観に、何度も迷い自分を見失いそうになったのです。そんなときにどうやって対処してきたのか、私の経験を書きたいと思います。私の育児は間違っているの…?周りの声に気持ちは揺れ動く出典 : 私が仕事をしていたときのことです。お昼休みはどうしても職場の人と話す機会が多いですよね。そこで子どもの話になったとき、私は嘘をつきとおすのも疲れるので「娘は学校に行ってないんですよ」と正直に話すわけです。すると、年上の先輩お母さんには、「のんきなお母ちゃんやねぇ」と言われ、高卒すぐの子には「学校だけは行っといた方がいいですよ」と言われ…周りからの言葉に、「私は怠慢なのかなぁ、もっと娘にとっていい方法を探さなくてはいけないのかなぁ」と心がかき乱されて、どっと疲れてしまったのです。そして、突然焦って塾を探したり、居場所を探したり、福祉サービスを探してみたりと、すっかり自分を見失ってしまいました。そのときだけではありません。例えばブログなどで、「不登校だったけど親がしっかり支えて学校に通えるようになった話」を読んだときや、新聞で引きこもりの記事を読んだとき。私の中の「子どもは学校へ行って就職して独立して一人前。それは親の義務。」という刷り込まれた価値観がムクムクと顔を出し、「本当に子どもに任せていて大丈夫なの?」「このまま引きこもりになったらどうするの?」と不安でいっぱいになってしまいます。そして「うちの子は簡単な計算もできないし、雑談もうまくできないし、家の中で好きにさせていたら本人のためにならないんじゃないのかな…。私が何もしないのは努力不足なのかな?」と自信がなくなってしまうのです。大事なことを思い出させてくれたのは、同じ悩みを持つ仲間たちだった出典 : そんな私に大事なことを思い出させてくれたのが不登校の親の会の仲間たちでした。「娘さんにはね、今は『世界は安心なところだ』ということを確認してもらうのが先ですよ。この前、編み物カフェにいったでしょ?それだけでもすごいことなんだから、できたねって一緒に喜んだらいいんです。無理に新しいことをしなくていい。」「娘さんは『ちゃんとやらなければいけない』と思い込んで、外に出られない状態なんだと思います。何かできた、気持ちよく体を動かせたとかいう『今はこれが気持ちいい』という体験を積み重ねていくことが大切なんですよ。」「勉強はいつでもできます。全然あせらなくていいんですよ。」そう言われて目が覚めました。私は何を焦っていたのだろうって。もう少しで、一番大切なことを見失ってしまうところでした。私たち親子にとって、いちばん大事なことは何だろう出典 : 親の会の仲間たちの言葉を聞いて、思い出したのです。娘が不登校になった当初、よく「死にたい」「私なんていない方がママが楽になる」といって泣いてばかりいました。だけど、私が娘が学校に行かないこと、勉強をしないことを受け入れて、「本人の力で立ち上がるまで待つ」と決めてからは、娘もすっかり落ち着いて家で楽しそうに過ごしていました。一番大切なことは、「生きていてよかった」と娘自身が思えること。そして、家で安心して心を休ませて、「楽しいな」と思えることが一つでも増えていくこと。それだけでいいんです。娘もこの春には中3になります。また私の心が揺れ動いてしまうこともあるでしょう。だけど、私たち親子に寄り添ってくれる親の会の仲間や教育相談の先生、支援者の方たちがいれば大丈夫だと確信しています。「お母さん、それでいいねんで。よくやってるよ」と言ってくれる人がそばにいてくれたら私は頑張ることができます。この記事を読んでくださっている方も、私のように心揺れ動きながら奮闘されているのかもしれません。しんどい育児を家族だけで乗り切っていくことは、とても難しいと私は感じています。つらい時にはためらうことなくSOSを出して、一人でも多く自分たちを応援し支えてくれる人たちとつながっていくことを願っています。
2017年02月10日LDっ子長男が宿題を嫌がるのには理由があるけれど…出典 : 小5の長男は学習障害(LD)の診断を受けていて、「書く」ことが苦手です。特に「プリントに答えを書く」「漢字の書き取りをする」ということは、彼にとっては大変苦痛のようです。また文字を書くことが困難なことに加え、見通しを持つのも苦手なので、冬休みの宿題では文字を書き込むところがたくさんある宿題のプリントが数枚あるのを見たとたん、「こんなにたくさん!ぼくにはムリだよ、死んじゃうよ~!」と、転学して以来初めての大パニックを起こしました。「2週間あるから、分けてやれば1日分の勉強は少しだけで済む」というのが、頭ではわかっていても感情的に受け入れられないようです。とにかく「目の前にあるたくさんのプリントをやらなくてはならない」というプレッシャーに押しつぶされてしまうのですね。宿題を前にパニックを起こし大泣き!そんな長男に対して親が出来ること出典 : これまで宿題に悩み苦しむ長男の様子を見てきた父親は、今回の宿題に対しても「やらせる必要ないよ。学校にも僕から話をするから!」と言っていました。私も正直、悩みました。パニックを起こし、大泣きしながらまでやらせる必要があるのだろうか…。正直、親として、「この子にとって、書き初めはなんの意味があるのだろう?」「この課題は、どうしてもプリントに書いて取り組まなくてはできないことだろうか?」と考えてしまいます。とはいえ、最初から「うちの子には無理なので、必要ないので、やらせません」と言っていいのだろうか…と悩みもしました。特別支援学級では、彼のレベルに合わせて今の彼に必要な課題を出してくれているのがよくわかるのです。それなのに「イヤだからやらない」をこれからも通していくのは、彼にとっていいことなのだろうか、と。いろいろ考えた結果、「長男にとって、冬休みの宿題を少しでもやりやすい形に工夫してやらせる」ことにしました。工夫①: 文字を書くハードルを下げてあげるUpload By みくたくママ右側が、学校から渡された書き初め用紙です。不器用な長男にとっては、少しでもマスが大きい方が書きやすいので、同じA4用紙に収まる範囲で最大限に拡大コピーをしました。それが左側の用紙です。用紙の大きさは変えなかったのは、学校の書き初め展で展示されるときのためです。Upload By みくたくママ九九表を書くプリントや、掛け算割り算が20問ずつあるプリントも、量を見ただけで「無理だ~!」となってしまいます。そこで、書く負担を減らしてみようと、「単語カード」を使っての計算問題にしてみました。単語カードを使った勉強は、長男にとっては「一問ずつの提示でプレッシャーがない」「書く負担がない」という点から合っているようです。また、彼にはこのような形で毎日繰り返すことが記憶の強化につながりやすいようで、単語カードは漢字の読みを練習するのにも使っています。工夫②: 見通しを持つため宿題を細かく分けてあげるUpload By みくたくママどんなに口で「一問ずつでもいいよ」と言っても、たくさん問題があるのを見るだけでプレッシャーに感じて苦しくなってしまう長男。そこで、プリントを一問ずつ切り離し、一枚ずつ提示するようにしました。不思議なもので、1枚ずつ提示すると落ち着いて取り組むことができ、調子がよければ「もう1枚やってみる」と自分から取り組むことができました。算数の文章題については、学校と相談して、式を立てることが出来れば計算は電卓を使っていいことにしています。Upload By みくたくママお手本を一行ずつに切り離し、「一日にこれだけ書けばいいんだよ」と、視覚的な負担感をやわらげました。一行(十文字程度)なら、なんとか集中して丁寧に書くことができました。書くときは、上の写真のように、マスのすぐ横にお手本を置いて、視線を大きく動かすことなく視写しやすいようにしました。画数の多い漢字を書くときは、横で私が一画ずつ書くのを真似して書きました。「宿題がイヤだ」には理由がある!大事なのは「その子に合った勉強法」であること出典 : 宿題が「イヤだ、やりたくない」は、彼にとってはわがままではなく、ちゃんと理由があることです。だったら、その理由を考慮して、彼に合わせた形で勉強できるように工夫すればいいのではないか。そう思って、上に挙げたような工夫をしたところ…「やだな~」とは言いながらも、泣いたりパニックを起こしたりすることはなく、毎日少しずつの宿題をこなすことができました。「このぐらいだったら大丈夫だから、もうちょっとやってみようかな」と言うこともありました。以前にもコラムに書いたように、「その子に合った勉強法」であれば、勉強に苦手意識を持つ学習障害の子どもであってもすすんで学習に取り組むことができることを、今回改めて実感しました。
2017年02月06日1年生のときから学校が苦手な長男。なんとか勉強と向き合えるよう、工夫してきたのですが…出典 : 「学校大嫌い!」からスタートした長男の小学校生活。夏休みになんとか気持ちを切り替えてもらい、「宿題してみよう」という流れを作りました。ところが…1番簡単そうな教科書の音読ですら、「イヤ!」と拒否。最初は叱ってやらせようかと思いましたが、ふと「もしかしたら、意味の受け取り方や眼球の使い方が独特だからかもしれない…」と考えるようになりました。そう思い至ったのには理由があります。例えば「くじらがいっとう」という詩の一節を見て、長男は「くじらがいっとうしょう」と読むのです。算数のプリントにあった「たしざんかなひきざんかな」は「ひらがなかたかな」と読んでいました。長男はページを一瞬見て、見て取れた言葉の一部から脳内の辞書と参照し、予想して声としてアウトプットしていたようなのです。そのときの眼球の動きを観察すると、確かにページをパッパッ、という感じで見ていました。文字列の上をスキャンするような目の動きには、なっていなかったのです。文字列を見ること自体に慣れてない、意味が理解できずにますます嫌になるという悪循環になっていることに気付き、これは苦痛だろうな…と思いました。まずは「風船バレー」で、心と身体から拒否感を払拭出典 : 少しでも長男が楽に学習できるように…と考えた私は、教科書を一旦置き、反抗ばかりでめちゃくちゃになっていたコミュニケーションの回復も狙い、風船やボールなどの投げ合いっこをして遊ぶことにしました。そこには、眼球の動きを良くする練習にもなるのでは?という期待もありました。その他、ビジョントレーニングの本を参考にしつつ、棒の先に虫の人形などを付け目で追う遊びや、テレビの情報番組の認知症予防トレーニング、視力を保つ特集なども大いに活用しました。さっそく、家庭学習!最初は文章理解の前に、言葉の理解からUpload By hiro_michi目の動きを良くする練習やボール遊びの時間を重ねていくうち、少しずつですが文字に関心が向くようになった長男。その後、いろいろな質問が飛び出すようになりました。「銀行」はどうして「ぎんこお」じゃなくて「ぎんこう」って書くの?「分」はどうして「ふん」って読む時と「ぷん」って読む時があるの?そもそも「話し言葉」と「書き言葉」は生まれ方や使われ方が違うこと。「銀行」は「ぎんこお」か「ぎんこう」か悩むところだけど、いろんな地方、いろんな人に聞き取り調査して、やっぱり「ぎんこう」って書くのが一番いいって、国語を司る機関がルールを決めたんだよ。といった具合に、その言葉が生まれた背景から私は説明することにしていました。読み手の頭に何かイメージや情報を浮かばせようとして文字が書かれていることや、読む練習をすると、書き手の伝えたいことをつかみやすくなるということなどを図を使って説明し、読み書きのモチベーションにつなげました。見て理解ができたら、次は頭の中でイメージできるように出典 : 読み書きに慣れてきたら、文字と意味(イメージ)とをつなげる遊びも取り組んでみました。言葉の引き算遊びです。これは、車での移動中などによくやりました。「どうろ」から「う」を引くと?「うーん、どろ!」「道路が泥になったら、大変だね」「みかん」から「み」を引くと?「…かん!」「みかんが缶になっちゃった」文字と読みが一致してきた頃合いを見計らって、詩の音読にトライしてみました。詩にしたのは、文字と音(目と口)に絞って練習できるかな、と思ったからです。例えば、谷川俊太郎さんの「たいこ」という詩では、「どんどんどん/どんどこどん/どこどんどん/どどんこどん…」これを机や体ををたたいてリズムを再現します。そのあと、一行ずつ交代で読んだり、一連ずつ読んだり。たたき役、読み役を入れ替えたり。妹も巻き込んで、できるだけ楽しい時間になるように工夫していました。興味を上手く引き出せれば、子どもは自ら学習する出典 : 長男との勉強や成長を振り返ってみると、学校の授業の前には、その土台作りに1番時間と工夫が必要だったように思います。土台がしっかりと出来上がった後は…、●子どもの好きな分野の本を見つけてきては、さりげなく置いておく●子どもが読めない本を「読んでほしい」と持ってきても拒否しない。でも、全部は読まず「残りは後で」と言ってみるといった接し方をすることで、興味のある分野なら、かなりの文章量を読めるようになりました。その中でも、子ども向け農業雑誌『のらのら』は、野菜好きの長男がハマったうちの1冊でした。バックナンバーを揃え、一文字ももらさず読むほど熱中しています。読み書きの壁は十人十色。本なども参考にしつつ、長男自身をよく見て彼自身が「読みたい」と思った時にスッとアシストできればと考えています。ちなみに、不思議なことにまだ漫画は読めません。絵と吹き出しで世界観をつかみ、ストーリーを追うというのが難しいようです。とはいえ、いずれは読めるようになるのでは…と、見守っています。
2017年02月05日環境の変化が苦手な息子。まずは学校での負担を取り除くようにしてみたけれど…出典 : 発達障害の子は、環境の変化や急な予定の変更が苦手と言われますが、息子もそうした子の1人でした。環境が変わるたびに不適応を起こす息子。入園、入学の時にもなかなか新しい環境になじめませんでしたが、これまでの中で1度目の大きな不適応は小学校4年生で転校してからのことでした。その後、5年生になると、二次障害を起こして自暴自棄になってしまいました。まずは心身の健康を優先しようと考えた私は、一旦学校の勉強を全てあきらめることにしました。担任や通級の先生とも相談して一切の宿題や授業の中での課題を出さなくてもいいことにしてもらったのです。学校を休むのは嫌、だけど教室にいるのも苦痛。そんな気持ちが少しでも落ち着けるよう、環境を整えることに学校の先生方や主治医と協力して取り組みました。それまでも、漢字を書く量を減らしてもらったり、興味のあることに取り組むことはしていたのですが、当時の息子の精神状態は、それすらも取り組める状態ではなかったのです。好きなことも楽しめない息子のため、あちこち連れ出すことにした私出典 : 次第に自宅では大好きなゲームに依存し、そのゲームをしている時もイライラが治まらなくなっていった息子。そんな姿を目の当たりにした私は、健康な心なくしては、この子の未来はない…そう痛感し、息子の得意を引き出せるような声かけや行動を起こすことにしました。「授業中のノートや宿題も気にしなくていいから。学校の授業とは関係なく、興味を持ったことを学んでいこう!それで大丈夫」と、伝え、テレビの教育番組を見たり体験や実験のイベントに連れて行ったり、一緒に本を探したりしました。学校にいる間も先生方だけでなく、クラスの仲間の支えがあり、次第に心の安定を取り戻していきました。心が安定してくると、学校の授業や課題にも次第に取り組めるように。そうした日々を過ごすうち、様々な「得意」を伸ばす工夫の中、息子は苦手な科目や行事もそれなりにできるようになっていったのでした。成長と共に、自分のコンディションと向き合い始めた息子出典 : その後、中学生になった息子。学習ではタブレットを取り入れた授業で成績が上がってくると、英語やピアノを習いたいと言い出しました。英語は準2級に合格し、ピアノも伴奏をさせてもらえるほどに上達しました。新しい興味も芽生え、料理を覚えたいというので、カレーやハンバーグの作り方を教えました。高校に進学すると、どうしてもなくならないケアレスミスを防ぐにはどうしたらよいか?苦手な国語はどう取り組んだらよいか?など、困っていることを私に相談してくれるようになりました。読解の参考書を一緒に探してみたり、認知機能のトレーニングとしてコグトレに取り組んでみたりもしました。コグトレの成果なのかは分かりませんが、息子のケアレスミスは大幅に減っていきました。コグトレとは、認知機能の5つの要素(記憶、言語理解、注意、知覚、推論・判断)に対応する、「覚える」、「数える」、「写す」、「見つける」、「想像する」力を伸ばすための、紙と鉛筆を使ってできるトレーニングです。(CD付 コグトレ みる・きく・想像するための認知機能強化トレーニング 単行本宮口 幸治 著)調子が良かったのも束の間…高校生の息子に再度訪れた、不調の波出典 : 高校1年生の夏休みが開けた頃に、また不調が現れ始めた息子。ヤル気満々で入学したものの、ハードな部活を選択したことによる体力の消耗と、受験を経て浮かれているクラスの子達のざわめきが、限界点を超えてしまったようでした。登校しようとすると動けなくなる、好きなことも何も手につかなくなる、高校なんてどうでもいい、将来もどうでもいい…という状態になりました。私は息子に、潔くしっかり休むことを提案しました。主治医は「それでも学校は行ったほうがいいだろう」と最初は言っていましたが、通院の度に和らぐ表情を見て、登校を急かさなくなりました。出典 : 学校を休みだしてしばらくは、寝るかゲームかYouTubeという生活を繰り返していました。本当は心配でしたが、「一緒にDVDを見よう」「少しは休憩を取ってみたら?」と息子への過度な干渉は減らし、落ち着くのを待ちました。そんな不安定な期間が1ケ月以上経ってからのことです。好きだったピアノに触れ始めた息子。その姿を目にした私は、「ピアノを弾くのはとてもいいと思う」と正直な気持ちを伝えました。それから1週間くらいすると、自ら勉強をし始めました。その後、冬休みが終わったら登校すると言い、主治医に「学校から冬休みの課題をもらって、取り組んでみては」とアドバイスされると、課題にも取り組み始めたのでした。子どもが前向きにチャレンジできるのは、疲れたときに休める場所があるから出典 : これまで息子と過ごしてきて分かったことは、心が安定している時は苦手なことにもチャレンジしようとするということです。そして、心に余裕がない状態になると、できるはずのこともできなくなり、気持ちがガクッと落ちたような状態になります。親としては、「もう少しだけ頑張れるのでは?」「あとちょっとやってみようよ」とつい期待して、背中を押してしまうこともあるかと思います。でもその気持ちをぐっと抑え、まずは子どもの心身を休ませてやることが大切なのだと気付きました。我が子の「できること・できないこと」それを把握しつつ、無理のないように進めることはもちろん、これからも「できる時・できない時」を見極めて接していきたいと思いました。
2017年02月01日幼稚園の間は勉強するという習慣がなかなかないかもしれませんが、幼児期に学ぶ習慣をつけておくと進学してからが楽になります。しかし飽きてしまいやすい幼児期には、親が無理やり学ばせようとすると逆効果になってしまいます。幼児期の学びはどんな風にして習慣付け、どんなことができるようになっているとよいのでしょうか。幼児期は遊びが大事幼児期の学びを続けるためには、楽しく取り組むことが何より大切です。遊びをとりまぜて「学びが楽しい」と思わせることが継続できるコツです。大人から見ると一見学びとは思えないようなことが、幼児にとっては大切な学びとなります。例えば間違い探し。熱中すると大人よりも早く間違いを見つけることもあります。「考える力」を伸ばすためには「比べる力」が大切です。間違い探しは、比べる力を伸ばすことで考える力につながっていきます。小学校入学までに身につけておきたい力小学校の学習に直結するもので、入学前に身に付けておきたい力は、「ことば」「もじ」「かず」になります。それぞれに効果的な遊びの学習方法を知っておきましょう。・ことばことばの数を増やすのに良いのは、“しりとり”です。ママやパパと楽しく言葉のキャッチボールすることは、子どもにとって楽しい時間となり、継続することで“ことば” を増やすことができます。慣れてきたら条件を変えることでさらに“ことば” を鍛えられます。例えば「後ろの2つの文字をつなげる」などのルールを追加します。しりとりだけではなく「“あ”で始まる言葉」「“ん”で終わる言葉」など、条件を変えることで“ことば” を増やし、飽きずに楽しむことができます。・もじ年長になると“もじ”を少しずつ読めるようになり興味がでてきます。看板を読んだり手紙を書いたりすることは好きでも、改めて教材などで字の練習をさせようとすると気がのらない子も多いのではないでしょうか。字をなぞって練習することは効果的ですが、なぞりの通りに書くことを窮屈と感じる子も多いようです。なぞりをさせる時には、形を一緒に声に出しながら書くと楽しく取り組めます。「シュッ」とか「くるりん」など、子どもが楽しいと感じるように工夫してみましょう。これは入学後の漢字練習にも有効です。気を付けたいのは、横で「それは違う」などと口を挟みすぎると嫌になってしまいます。一緒に取り組んだ後に「こうするともっとうまく書けるよ」などと褒めながら教えてあげましょう。入学前に、少なくとも自分の名前を書けるようになっているといいですね。・かず入学前には、10までの数をしっかり分かるようにしておきましょう。生活の中でお菓子などを使いながら“くっつける”“分ける”という練習をすると“かず”に強くなります。特に分けることが苦手なことが多いので「10こは6つといくつ?」のように練習しましょう。さらに時計の読み方の練習を始めることも良いです。時計の読み方は昔より早く授業で習うようになっているので、入学前に身に付けておくと入学してからつまずくことが少なくなります。入学後に大切なことさらに入学後に大切なことは、規則正しい生活です。「早寝・早起き・朝ごはん」を入学前から心がけましょう。さらに入学後は1日10分でよいので子どもの勉強に付き添う時間を作りましょう。子どもがひとりで勉強するようになっても、少しでも見てあげる時間を作り、あとは見守ってあげるといいですね。子ども自身が「学びは楽しい」と思うことができれば、色々なことに興味を持ち、自ら取り組むようになります。まずは楽しく習慣づけることを意識し、うまくいく / いかないは気にせず一緒に取り組んでいきましょう。
2017年01月26日こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。都内でメンタルクリニックを開院し、個人的には筆者と共通の趣味を介した友人でもある精神科医のA先生(50代・女性)はここ数年、主に男の子を持つママからある相談を受けることが多くなったと言います。その相談とは、「息子は勉強もスポーツも音楽や美術といった芸術面でもこれといった得意分野がなく、将来そこそこの収入を得られる職に就けるのかどうかがものすごく不安」といった内容のものだそうです。なぜ女の子ではなく男の子のママなのか。その相談に答えはあるのか。一緒に考えてみましょう。●男の子に対して「逆ジェンダー差別」があるわが国の社会この手の相談事が男の子を持つママから集中的に寄せられることについてA先生は、わが国には女の子に対してというよりも、むしろ男の子に対して「逆ジェンダー差別」ともいうべきものが根強く存在していることが一つの原因としてあると言います。『たとえば女の子であれば別にこれといってものすごく勉強やスポーツができなくても、子どもが好きだから保育士になりたいとか、食育を通して世の中に貢献したいから栄養士を目指すといった夢が持てる面があります。ところがそういった職業の世界はなぜかわが国では男の子に対して排他的なところがある。女性の社会進出を進めるうえでも男性の保育士がもっともっと増える必要があるにもかかわらず、男性がその道を選ぶことに躊躇をしてしまうような雰囲気があるのです。まさにこれは男性の社会進出を阻害する「逆ジェンダー差別」のようなもので、こういった例はよく見ると日本社会の随所に見ることができます』(50代女性/都内メンタルクリニック院長・精神科医)●普通の男の子が持てる夢が少ないという現実A先生が指摘する「逆ジェンダー差別」のようなものが男の子に対して存在するうえに、これといって勉強もスポーツも音楽も美術も得意でない男の子が持てるような夢が、今の世の中には少ないという現実もあります。昔だったらそんな男の子は最低限の勉強だけはしたうえで技術力を持った町工場に就職して職人になるという道がありました。ところが今は経済のグローバル化にともなってそういった町工場は国内では少なくなってしまいました。また、勉強は好きではないので料理人を目指すといったケースも以前は多くありましたが、今は料理人修行ができるような経営基盤がしっかりしたお店はどちらかというと富裕層をお得意さんとして成り立っている場合が多いです。そのため、広く一般庶民のために料理を作りたいという夢を持った子にとっては、「ちょっと違うんだよな」という感じがあるかもしれません。●中の上程度に勉強ができる子が担当してきた分野の方が人工知能に取って代わられる?ゲームクリエイターになりたいと思っても小さなころからソフト・プログラミングの習い事をさせてもらえなければ基礎を身につけることができないし、通知表がオール3の普通の男の子は何を目指したらいいのか。ママたちの悩みはわかるような気がするのです。でも、悲観的にばかりなっていることはありません。A先生は次のように言っています。『これからの数十年間で人間が実際に人工知能に仕事を奪われてしまう職業分野というのは、そのほとんどが「中の上程度に勉強ができる子が担当してきた分野」です。具体的に言うなら、銀行の審査・融資担当者や税理士、警察官や自衛官といったフィジカル系以外の公務員、法律事務所の事務員などといった仕事で、人間から切り替えてもさほどのコストがかからず仕事の内容に関してはむしろ正確性が増す分野だと言えます。これに対して、例えば理容師や美容師、ダンサー、ゲームクリエイターでもソフト・プログラミングではなくストーリー創作の担当者といった感性がものをいう分野は人間の仕事として残ります。これといって勉強もスポーツも音楽もできなくても、普通の男の子たちが活躍できる分野は無限にあると言ってもいいでしょう』(50代女性/都内メンタルクリニック院長・精神科医)●多くのママが自分の息子の将来が心配だからこそ塾に通わせ無難な道を歩かせたがるいかがでしょうか。考えてみれば、世の多くのママが男の子を塾に通わせ、そこそこ有名な大学を卒業させ、規模の大きな会社に就職させたがるのも、みなさん自分の息子が勉強でもスポーツでも芸術分野でもそれほど秀でているわけではないからと心配しているがゆえなわけです。かつて、忌野清志郎さん(故人)というロックスターは、『これといって才能のないやつは大学に行ったらいいさ』という名言を残しましたが、まったくその通りなのです。他人より物凄く秀でたものを持っている子は放っておいてもその道のプロフェッショナルになって行きますので、あえて大学になど行く必要はないのです。けれども、わが子のことが心配で精神科の医師に相談するママたちの“子を思う気持ち”は、それはそれでとても尊いものなのではないでしょうか。少なくとも筆者はそう思います。大丈夫。これといって特長がないように見えて、息子さんはいずれちゃんと自立して行きますよ。今も息子さんが夢中になって遊んでいる“あれ”を、生涯の仕事として。●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)
2017年01月24日こんにちは、ライターの月極姫です。トランプ米大統領がTwitterで企業や政敵を名指し批判するやり方が話題になっていますが、最近は国内でもSNSの公式アカウントを持ち活用する政治家が増えています。また、芸能人やアーティストがテレビやラジオより早いタイミングで発信する情報を、心待ちにするファンも少なくありません。しかし、著名人と普通の人ではSNSとの向き合い方も性質も違って当たり前。政治家や芸能人のSNSは、一見自然体のようで実際は“仕事”でやっている要素が多く、そもそも本当にすべて本人が更新しているのか確認するすべもありません。ひねくれた見方かもしれませんが、生の心の声に思えるつぶやきなども、本人とスタッフで戦略的に組み立てた言葉である可能性もあると思います。かたや、ごく普通の人がSNSに過剰に依存し、日常生活にさまざまな支障をきたすケースが増えています。リアルで心が挫けたときにSNSが格好の拠り所となることもあると思うので、いたずらにSNS批判はしたくありません。しかし少なくとも、過度にSNSに依存する人が「貧乏になりやすい」 というちょっと気になる説があるのです。●SNS依存症が貧乏になる理由●(1)「貧乏脳」になってしまうからSNSが貧乏の原因になるとはどういうことでしょうか?『本郷赤門前クリニック』の院長である吉田たかよし医師は、昨今のSNSブームに警鐘を鳴らしており、SNSにのめり込むことで『精神的に不安定になりやすい』『脳機能の十二分な発揮を阻害し、仕事の成功や金銭的成功から遠ざかる傾向がある』と述べています。同氏はさまざまな著書で「お金持ち脳」と「貧乏脳」などという言葉を用い、『身近な人々との愛着関係を良好に保てる人や、人間関係を大切にし期待に応えようとする人がお金持ち脳の持ち主である』と述べています。逆に、SNS上で承認欲求を満たすことに躍起になっている状態は「貧乏脳」であり、現実世界においては成功のためのモチベーションが極めて低い というわけです。●(2)リアルの人間関係に対して手薄になりやすいからSNSで特定の相手と密に交流するようになったり、気の合う仲間とつながりを持つようになったりするのは楽しいことですよね。「スキマ時間に気軽に楽しもう」という程度のノリなら良いのですが、もともと友人の少ない人や現実の世界で何らかの壁にぶち当たっている人は、リアルの世界から逃避してSNSにのめり込んでしまうことがあります。SNSで交流する相手は遠くに住んでいるかもしれないし、書いてあるプロフィールも本当かどうか確認できない要素も多いはずです。しかし、頻繁にやりとりをするうちに相手に対して一方的な理想像を抱いたり、自分をよく見せようと虚勢を張ったり、たくさんの労力を現実の世界ではなく、SNS上の世界に対して費やすようになってしまいます。残念ながら、(1)でも少し触れたように、経済的に豊かになる人はリアルの人間関係を大切に育んでいける人、良好な人間関係を長持ちさせられる人、人から受けた“恩”に結果を出して報いようとする人です。リアルの人間関係に失望する経験というのは、多かれ少なかれ誰でもあります。そこでいつまでも仮の世界に逃げ続けるか、現実世界にいる恩人や自分自身のために奮起するかで、その後の豊かさは大きく違ってくるのではないでしょうか。最優先すべきは現実の人間関係であり、現実の世界に自分の居場所をきちんと作ることが重要 ということでしょう。●(3)時間を浪費してしまうから1日2、3回ならまったく問題ないでしょう。それが5回、それくらいならまだ良いですが、10回、20回、30回……とSNSをのぞいたり更新・発信する頻度が上がってきたら要注意です。1日を振り返り、SNSのためにスマホやPCに向かっている時間を冷静に計算してみると、それが“依存”であることがよくわかると思います。つまり、それだけ現実世界での勉強、努力、交流、楽しみの機会を失っている わけです。更新しているあなたも、そしてそれにいつも反応してくれるお相手たちも、です。ちょうど、喫煙者が今まで購入してきたタバコ代の合計金額を出してみて愕然とするのとよく似ていますね。「もったいない!」と、言い訳抜きで心から思えたら変われるのではないでしょうか?「えっ、だって市川海老蔵さんやしょこたんも、1日何十回も更新してるよね?」。これはナンセンスです。冒頭で述べたように、著名人と一般人のSNSは存在意義が違います。もっといえば、著名人は本業においてもSNSにおいても一定時間内に出せる成果が全然違うので、作業効率もまったく違います。ごく普通の人が24時間のうち1時間、3時間、5時間、それ以上をSNSに費やしてきたということは、実はそれだけ空白の時間を作り出せる能力があるということ。その時間を使って、金銭的に豊かになるための地道な努力ができるはずです。資格をとるための勉強、節約術の勉強、投資の勉強、電気代や通信費の節約、副収入を得るための時間にするなど、やれることはいくらでもあります。●適度な関わりであれば大丈夫。一般人のSNSは「ちょっとした息抜きの場」と心得よとはいえ、筆者はSNS肯定派です。育児中の諸事情によりほとんどのSNSをやめてしまったのですが、自由にのびのびと発言でき、時には憧れの方とつかの間の交流ができたり、リアルの世界とはまったく眺めが違ってとても刺激的で楽しいものです。一方で、「リア充消えろ」「自分の居場所はここだけ」といった、悲しくも開き直りとも受け取れる言葉も頻繁に目にします。どうせSNSに夢中になるのなら、気の合う同士実際に会って交流する方が楽しいんじゃない?と筆者は思うほうなのですが、危険な面があったり、SNS上でさまざまな嘘をついていたりしてリアルの友達にはなりにくかったり、実は対人交流を恐れていたりして、なかなか本物の人間関係に発展させるのも難しい面があるように思えました。結論を言えば、「SNSはあくまで仮の関係の世界」と割り切って、リアルとSNSを器用に両立できるなら問題なく楽しめるし、必ずしも「貧乏になる」「お金がたまらない」ということにはならないと思われます。・SNS上の承認欲求に憑りつかれてストレスを感じたり、気持ちが後ろ向きになったりしていないか?現実逃避していないか?・SNS上のつながり<リアルの人間関係、このバランスが崩れていないか?・発信や更新が過剰に頻繁、長時間になっていないか?これらのチェックポイントでときどき自分を客観視しながら、適度にSNSを楽しんでみてはいかがでしょうか。【参考文献】・『仕事脳ー成功する人の脳の使い方』吉田たかよし・著【参考リンク】・うつ予防ナビ | 一般社団法人日本メンタルヘルス研究センター()●ライター/月極姫(フリーライター)●モデル/NANAMI(RIRIAちゃん)
2017年01月19日女優の広瀬すずさん(18)が2017年1月16日、東京都内で行われたPRイベント「SoftBank 2017 Spring」に出席し、自らの進路について語りました。今春、高校を卒業する広瀬さん。1月17日付『時事通信』によると、取材に対して『このお仕事を大人になってもやりたいと思うので、進学は考えていない』と心境を明かしたそうです。更に、『「仕事一本」ができる環境になる。すごく大変だと思うけれど頑張りたい』と女優業にかける意気込みを語ったとのこと。学生生活が終了することを契機にして、これまで以上に多くの役や作品にチャレンジしたいと抱負を述べた広瀬さんですが、この決断には多くのネットユーザーから疑問の声が上がっているようです。●『進学して教養をつけるべき』『大学行ける学力がなかっただけでは』広瀬さんの決断に疑問の声続出『前に現場の裏方さんを見下す発言をしてた子だよね。芸能界から少し離れて、社会常識を身につけるべきじゃない?』『かわいいとは思うけど、すぐ飽きられそうなビジュアル。年食っても活躍したいなら、今は進学して教養をつけたほうがいいと思う』『単に大学に行ける学力がなかっただけ、という可能性もあるな』『仕事一本しか選択肢がなかったんでしょ。ロクに高校も通ってないだろうし、たぶん中学生程度の学力しかないと思う』『ちょっと最近調子に乗ってる気がする。芸能界でチヤホヤされすぎて、普通の感覚を忘れちゃってるのでは』『この人、本当に高校行ってたの?ってくらい露出してたよね。今はいいけど、いざ落ち目になった時に学がないと自分が困るよ』『中身なさすぎ。いつまでも天真爛漫キャラでいられるわけがない。悪いこと言わないから勉強しとけ』『女子高生ブランドがなくなったら、需要もなくなるんじゃないの?仕事一本でいけるほど仕事もらえるか疑問』『バラエティでのトークを見てれば、人間としての底浅さがよく分かる。いい女優になるためには、演技だけしてればいいってもんじゃないんだよ』『時代考証が必要なドラマに出るときとか、難しい文献を読んで役どころについて研究しなきゃいけないこともあるはず。その時になって、「理解できません」「漢字も読めません」じゃマズイだろ。大学行けとは言わないけれど、学問の道をあきらめるのはどうかと思うぞ』『学力、常識、そして苦労。人間力をつけるためにも必要ですよ……』というように、広瀬さんの進路については疑問を呈する声が多く聞かれました。ドラマにCM、はたまた映画と引っ張りだこの広瀬さん。これまでも大活躍ぶりをいかんなく発揮してきましたが、「仕事一本」になる今後、果たして女優としてさらに開花することができるのでしょうか。これからの活躍を見守りたいところですね。【画像出典元】・広瀬すず(@Suzu_Mg)(Twitter)/●文/ぶるーす(芸能ライター)
2017年01月17日もともと勉強嫌いだった娘。不登校になると…出典 : 娘は小2のときに指で計算しているのをクラスメイトにとがめられ、すっかり勉強嫌いになり不登校になってしまいました。勉強嫌いで不登校になってしまった子に、勉強を教えるのは大変です。特に親が教えると、反発してしまって親子関係にヒビが入ることも。これでは、子どもが勉強でどんなことにつまづいているのか、さっぱりわかりません。でも、あることがきっかけで、計算について母娘で話し合うことができました。その後、支援者の助言と照らし合わせ、娘がどうして計算に困難を感じていたのかがわかったのです。お小遣いを渡すときに沸き起こった、ある疑問出典 : ある日のことです。娘には1ケ月に1,000円ずつお小遣いを渡しているのですが、その時はたまたま2ケ月分まとめて渡すことになりました。でも、財布には5,000円札しかありません。「ごめん、5,000円札しかないからお釣りくれる?お釣りは3,000円だよ」と伝え、娘の持ってきた3,000円をもらい、5,000円札を渡しました。すると、娘は5,000円札をじっと見つめ「納得できない」と言ったのです。娘「この5,000円の中の2,000円しか使ったらダメなの?残りはママのお金なの?」私「いや、りさはお釣りくれたでしょ。だからそれはりさのお金だよ(お釣りの額については納得していたのになぁ?)」娘「説明されたらわかったような気がするけど、なんかまだ納得できない」そう言って、紙に1人で計算し始めました。そして、「うん、何かわかったような気がするんだけど、次またこういう機会があったらもっと考えてみたい」と言ったのです。お釣りの概念を理解していなかったのはショックでしたが、こうして教える機会が自然とできてよかったです。娘はどんなふうに数を計算しているの?その答えは、本人が教えてくれたUpload By ヨーコ先日、また娘と計算の話をしました。今度は13+19をどう計算するか?についてです。娘は「筆算はわかりにくいから嫌」と言い、自分なりの方法を教えてくれました。①まず10の位を見て、10が2つあるから、10×2=20②20にややこしそうな9を先に足し、これで29③29+3をするわけですが、娘は繰上りができないので、3を1と2に分解④29に1を足して30⑤30に残った2を足して32娘は言います。「簡単な方を先に始末して、ややこしいのを分解していくねん。そして繰上りしなくていいように、私の10本の指にパズルのように数字をはめていくの。私は忘れん坊だから書いた方がわかりやすい。テストとかだったら書けないから、どこまで計算したかわからへんようになる。」ちゃんと数の概念も理解しているし、分解もできています。時間はかかるけど、丁寧に考え抜かれた計算に、私は面白いと感じました。計算が苦手なのは、特性が関係していた?出典 : なぜ、このような計算の仕方をするのでしょうか?「繰り上がりができないから」以外に理由があるのでは?と考えた私はこれまでの様子を振り返ってみました。娘は言語理解は高いものの、ワーキングメモリーが低く、単純な暗記が苦手です。また、最近支援者にこんなことを言われました。「小学校の計算は初めにサクランボ算をします。そしてそのパターンを叩きこんで暗記させ、次第に計算に慣れていくわけですが、娘さんは短期記録が苦手なため、計算が頭の中でできなくて指で計算していたのではないでしょうか?」なるほどな、と思いました。娘の計算方法を紐解くと、サクランボ算は意識せずにできていますが、それを頭の中だけで処理することができないようです。忘れてしまうんですね。10の位から計算を始める様子を見ていると、独特な理解の仕方をする癖があって、教室で教えられたことが納得できなかったのかもしれないな…と思いました。そのあたりのことを先生や私が見抜けていたら…。彼女の運命も変わっていたかもしれませんね。指があかんなんておかしい!中2の娘の主張出典 : 一通り自分の計算方法を説明した後、娘は言いました。「みんなラクするために計算してるのに、紙に書いたり、指を使うのがダメなんておかしい。みんなは頭の中で覚えているんだろうけど、私はラクするために指を使っているだけなのに。」指で計算することを恥じ、何年も計算しようとしなかった娘からこの言葉が出てきて、本当に嬉しかったです。苦手だったことと向き合おうとする姿に、成長を実感しました。また、最近は九九を覚えたことによって効率的な計算方法にも興味が湧いたようで、「だけど、みんなが学校で習うような楽な計算方法も勉強したい」と言うようになりました。苦手なことも、生活と密着した行動であれば、興味を持てるようになるんですね。とても遠回りをしている娘ですが、その遠回りは決して無駄にはならないと思います。
2017年01月13日不登校にまつわるさまざまな不安、どう取り除く?出典 : 何らかの事情で学校に通えなくなった場合、様々な不安がお子さんにも保護者にも湧き上がってくることと思います。・学校に通わずに社会性は身につくのか・学校に通わずに友だちはできるのか・学校に通わずに勉強はどうなるのか・学校に通わずに将来はどうなるのかわが家の場合は子どもたちの不登校を前向きに捉え、「学校という環境が合っていないなら家で学べば良い」というスタンスで過ごしていますが、そんな私にも不安はあります。そこで、1つでも不安を取り除くことができれば、親も子も心に余裕ができるのではないかと考えてみました。すると、上記項目の中で解決できそうな項目が「学校に通わずに勉強はどうするのか」だったのです。「学校のお友だちは、どんどん先に進んでいるんだろうな。私は勉強しなくていいのかな?」と娘が不安を口にした時から、なんとかこの不安を払しょくしてあげたいと思っていました。「親子で勉強するとケンカになる」という話をよく耳にしていましたので、「国語と算数は教科書の内容を全てクリアできます」と説明のあった学研教室に通わせてみたりもしました。しかし、これでは他の教科がカバーできません。理科実験教室なども探してみましたが、なかなか良い場所が見つからず悩んでいました。先生から誘われた2学期のテスト。それは、友達と同じ範囲を勉強するチャンスだった出典 : そんな折、学校の先生から「みんなと同じ2学期のテストを受けてみませんか?」というお話をいただきました。(娘は不登校ですが籍は学校に置いています)娘と相談した結果、教科書を使って親子で勉強し、テストにチャレンジしてみることに。先生からテスト範囲を教えていただき、娘とともに教科書を開いてみました。一瞬、「本当に教えられるのかな?」とひるみますが、私が不安に思うと娘にも伝わってしまいますので、一緒に勉強をし直すつもりでどっしりと構えていました。初めに手をつけた算数は、小数点の計算や図形の問題、コンパスで円を描くなどの部分がテスト範囲に入っていました。娘はまだ小学3年生。落ち着いてゆっくりと向き合えば、まだついて行けそうな内容です。「へ~!これはこういうことだって!知ってた?」と聞いてみると、案外簡単なことがわかっていなかったり、逆にそんなことを知っていたの?と驚くことも出てきたり、わが子の思いがけない一面を発見でき楽しくなってきました。テストに向け、いざ勉強!使用教材と勉強手順は…出典 : 教科書をざっと確認した後で、テスト勉強に使えそうな問題集を書店で探すことにしました。学校へ通っていた頃には意識したことがありませんでしたが、いろいろな教材が並んでいるものですね。その中でわが家が選んだのは、「教科書ワーク」と「教科書ぴったりテスト」というものです。株式会社文理が、各教科書出版社の内容に準拠して作っているものなので、内容はもちろんぴったりと合っていますし、教科書の範囲に対応した目次がついていて、とても使いやすい問題集になっています。地区によって使用している教科書の出版社は教科ごとに異なりますので、お手に取る際はお子さまの教科書をしっかりとご確認ください。試行錯誤の末、わが家ではこのような手順で勉強を進めることにしました。① 問題集をいきなり解いて丸付けをし「わからない」部分を認識する② ①で認識した「わからない」部分を意識しながら教科書を読む③ 不正解だった問題に再度取り組む④ テストに取り組み「わからない」部分への理解度を確認する問題集は書き込む前に、あらかじめコピーを取っておくと、何度も挑戦できていいかもしれませんね。文理の教科書ドリル子どもと勉強をするとき、私が肝に銘じていること出典 : テストは児童の下校終了後に学校で受けさせてもらいました。結果はまだ返ってきていませんが、「学校の勉強についていけなくなる不安」を払しょくするために始めたことですので、「教科書でお友だちが習ったところは自分も勉強した」という満足感を得られたことで、目的は達成できたように思います。今回、親子で勉強をする上で強く意識していたことがあります。「理解が進まない場合、子どもに問題があるのではなく、伝える側に工夫の余地がある」ということです。これは以前の子育てからの教訓です。我が家は娘のほかにADHDの息子がいます。息子は聞いて理解することが苦手だったのですが、そのことに気付かなかった私は、口頭で何度説明しても理解できなかった息子に呆れ果てていました。その後、息子が「視覚優位(見て理解する力が優位)」だったことを知り、絵に描いて説明したとたん、できることがどんどん増えていきました。このとき、「伝え方を工夫するだけで、理解できることもある」と知り、息子を責め続けていたことを反省したのです。わが子を1番よく知っている立場だからこそ、できることがきっとある出典 : 誰かに何かを伝える時、自分が1番得意な方法で相手に伝えることが多いのではないかと思います。しかし、相手にとっては、それがベストな方法とは限らないのです。「どうしてわからないの!」という言葉は絶対に子どもに言うまいと決めていました。その代わり、子どもがつまずいた時には「この説明だったらどう?」「ちょっと違う方法で説明してみるね」と何通りかの方法で説明をしながら、子どもに合う方法を探っていくようにしました。先生でもない私が勉強を教えることができるのだろうか?という不安から始まったお勉強タイム。終わってみれば、共通の話題が増えたり、子どもが理解しやすい方法を見つけられたことで、生活の中にも活用できたりと、プラスの面が多かったように思います。同じような不安をお持ちの方がいらっしゃいましたら、まずは1教科からでもお子さんと一緒に勉強に取り組んでみてはいかがでしょうか?お子さんの特性をより深く知っている保護者の方だからこそ、もしかすると「世界でいちばんわかりやすい先生」になれるかもしれません。私もそれを目指して頑張ろうと思います!
2017年01月10日些細な失敗ですぐ泣き崩れ、人と遊ぶことを楽しめない長男出典 : テストで間違ったり競争で負けたりし、悔しい思いをすることは誰にでも1度はあると思います。でも、間違うことや負けることを極端に恐れ、思い通りにならないと泣いてパニックになる子どももいます。こうした子どもたちは、どれだけ励ましても気持ちの切り替えが難しいようです。我が家の長男も切り替えの苦手な子どもでした。子どもが好きで教員になった私は、「自分に子どもができたら、いっぱい遊んであげよう!テレビより、外遊びやみんなで遊ぶことの楽しさを教えてあげよう!」と思っていました。…ですが、長男の子育てで、それがどうにも上手くいかないことに気づいたのです。小さい頃から、自分の気に入った遊びに1人黙々と没頭することの多かった長男。それでも諦めず、カルタやすごろくなど彼の好きなキャラクターものを揃え、遊びに誘っていました。でも、ちょっと自分が不利になったり失敗したりすると、とたんに「もうだめだ~、負けちゃった~!!」と大泣きするのです。「まだわからないよ、勝てるかもしれないよ!」と励ましたり、「負けても楽しめばいいんだよ」と諭したりしても、一向に聞き入れてくれません。だんだん私も、彼の機嫌を損ねないよう気を遣いながら遊び相手をすることに疲れてしまいました。次第に、テレビに子守りをお願いすることが増え、理想の子育てとはかけ離れた現実に対し、罪悪感とイライラが募り、辛い日々が続きました。なぜこんなにも失敗を恐れるの?気になって通級の先生に相談したところ…出典 : 息子が小学校にあがると、勉強の面でも失敗による苦手意識が目立つようになりました。テストで100点がとれなかった、平仮名が上手く書けなった…そのうち、問題を1問間違えただけで「もうだめだ~、ぼくはダメなヤツなんだ~!」と大泣きしてパニックを起こすようになりました。そんな彼にイライラし、疲れ果てていた私は通級の先生に相談してみたのです。すると先生に、「それは『白黒思考』の特性ですね。発達障害のお子さんには多いんですよ!」と言われたのです。4. 悉無律思考(しつむりつしこう)別名、白黒思考といいます。物事を白か黒で判断し、グレーゾーンを認めない気質です。(LITALICO発達ナビ「適応障害とは?ストレスで心身の不調を感じていませんか?タイプ、原因、治療法、重症化予防法を解説」より)長男が失敗を恐れる姿を、「わがまま」「ネガティブな性格」のせいと考え、つまりは自分の子育てに問題あると思っていた私。先生の言葉を聞いて「失敗を極端に恐れるのは発達障害の特性の1つなんだ!」と知ることができ、正直ホッとしたのでした。それと同時に、努力ではどうしようもない特性に振り回され、1番辛いのは長男自身なのではないか…と、改めてそのことに思い至ったのです。先生からは、「ものごとには白と黒だけではない、グレーもあるんだよ!ということを知ることが大切なんです。」とアドバイスされました。先生のアドバイスを元に、最初に変えたのは私の態度。次に取り組んだのは…出典 : 特性が理由だとわかった私は、早速長男への接し方を変えることにしました。まず、1回失敗すると「もうだめだ!」と考える長男に、「失敗しても大丈夫」ということを繰り返し伝えていきました。以前は、飲み物をこぼしたり何かをなくしたりするなど、ちょっとした失敗を目にすると、私もついつい「ムカッ!」とした態度を出していました。それを反省し、長男が失敗しても「怒らず、慌てず」を心がけることにしたのです。「大丈夫!こういうときは拭けばいいんだよ。」と一緒に後始末をし、探し物を一緒に見つけた後は「ほらあった!探せば見つかるね。今度は、どうしたら探さずに済むかな?」と解決策を考えさせます。「失敗は、してもいいんだよ。失敗すれば、次から失敗しないように活かすことができるから、むしろ失敗は成長するために必要なんだよ!」ということを、生活面でも勉強面でも、繰り返し繰り返し伝えていったのです。根気よく声かけを続けてきた3年間。その後の長男の変化出典 : 年ほど経った現在、長男は失敗をしても泣かなくなりました。自分でできるときは自分で後始末をし、できないと思った時は「お母さんゴメンね、○○なんだけど手伝って。」と言えるようになったのです。また、「友達が遊んでいてこんなズルをした、あいつは悪い奴だ。」などの白黒思考を話してくれた時は、気持ちを受け止めた上で、「その子もすごく勝ちたかったんだね。でも前に、その子に助けてもらったことがあるって言ってたじゃない?」と別の見方があることを示します。「遊んでるときは、1回ぐらいズルされても『ずっるー!』とか言うぐらいで流してあげなよ。」「あんまりズルばかり続けて周りの子も迷惑するときは、みんなで言うとか、先生に相談するとかすればいいよね。」と、具体的な解決策を伝えました。出典 : 番の悩みだった「勝負の勝ち負けにこだわる」については、「負けるのイヤだからやらない」という気持ちも尊重しつつ、少しずつ慣らしていくことにしました。夫の発案で、「大人+子どものペアになってゲームをする」というのを試してみたところ、自分1人の責任ではないので気がラクになるようです。もし形勢が悪いときには、ちょっと離脱させると気持ちをコントロールしやすいようです。気持ちが落ち着くと、「お父さんがペアになってくれるならトランプする!」と言えるようになりました。すごろくやボードゲームなど、見た目ですぐ負けがわかってしまうゲームより、トランプやUNOなど、最後まで勝敗がわからない遊びのほうが合っているようです。特にUNOは、「スキップ」や「ドロー4」などで形勢が次々に変わることで盛り上がりやすいんです!私たち周りが楽しんでいると、長男も一緒になってキャーキャー言って楽しんでいました。悔しさは無くならない。それでも気持ちを引きずらなくなったのは、魔法の言葉があったから出典 : このような経験を重ねていくうちに、「負けても経過を楽しむことができる」ということがわかり始めてきたように思います。それでもやっぱり、負けると悔しがるし失敗すると落ち込んでしまう長男。そんな彼に、魔法の言葉を教えました。それが「まあいっか!」です。負けて悔しい、落ち込む様子をストレートに周りに見せたら、周りも嫌な気持ちに巻き込んでしまいます。だから、本心ではなくても「まあいっか!」と言ってごらん、気持ちを切り替えられるように持っていってごらん、と繰り返し教えたのです。正直、彼の「まあいっか!」は、今でも腹立ち紛れに言っているのが口調で伝わってきます。それでも、言葉にすることで、思考が切り替えられていくようです。少しずつ、本当に少しずつですが以前に比べたら自分で「まあいっか」と切り替えられるようになってきたように思います。「白黒思考」で捉え方を狭めるのは、自分自身が1番辛いですし、悪い方に自分を追い込んでしまいがちです。その思考を叱ったり否定したりしても、本人にはどうしようもないこと。世の中には、白か黒かでは決められない「グレー」の部分がいっぱいあること、だから完璧でなくてもいいこと、それらのことを根気強く伝えてきたことで、今の長男の生活は以前よりも肩の力が抜けてラクになってきたように思います。
2017年01月09日「支援級一択」だった息子の就学相談出典 : 障害のある子どもを持つ親にとって、小学校への就学は1つの大きなターニングポイントではないでしょうか。そして就学に向けての「就学相談」は、親にも子どもにも大きな存在感を持って就学前の1年間にのしかかってきます。私は就学相談について、周りの先輩ママたちに「とにかく苦しむよ~」と脅されていました。実際、就学相談の結果通達された答申と希望の進路とがかけ離れていたことに悩み、鬱を発症してしまったママ友もいます。それほどに、保護者にとって「就学相談」は大きな負担となる場合もあるのです。とはいえ、私は大して悩むことは無かろう、穏便に1年を過ごすことができるであろう、と気楽に考えていました。なぜなら、我が家の最初の希望は周囲の見立て通り「支援級一択」だったからです。しいて挙げれば、「支援級は学区の学校に設置されていないから家から遠くなるな~」くらいの悩み。普通級に無理して入る必要もないし、まして「普通級を勝ち取る」ほどに、普通級への熱意もありませんでした。そんな私の価値観を揺るがした、ある出会い出典 : そんな風にのんびりと構えていたある日、私に大きな影響を与える人物Aさんに出会うこととなりました。Aさんは「障害児も普通級で」ということを長年訴えている方であり、共生社会について見識のある方でした。このため、私が息子の就学先に支援級を選んだ理由をAさんには、「いや~、うちの子は支援級にしようと思ってるんですよね!なんかテキトーに過ごせそうだし、それが息子にも合っていそうなので!」と適当なコメントで返していました。Aさんは私のコメントに対し、以下のように仰いました。Aさん「でも、テキトーに過ごすということは、テキトーに流れに乗って普通級に行くことではないの?わざわざ遠くの学校に行くことはテキトー?支援級という選択は、普通級の子がやっていることを、できるかできないかに関わらず『その場で味わう』権利すら奪ってしまうのでは?二次障害などはそれが『二次的なものである』なんて周囲が決めること。本人が悩み苦しむ権利も奪っているのでは?」そう問いかけられ、私は何も言うことができずにいました。その日をきっかけに「支援級という選択は子どもの悩み、苦しみ、戦う権利さえ奪ってしまうのでは…」「私たちが味わってきた青春を、息子から奪ってしまうのでは?」と考えるように。そしてとうとう、「やっぱり、普通級がいいんじゃ…」と、それまでの考えがガラリと変わってしまったのです。「普通級へのこだわり」。淡い期待はいつしか譲れない目標へと変わり…出典 : 私に突如訪れた「普通級へのこだわり」の犠牲者はもちろん息子です。私はとにかく●45分椅子に座っていられる●先生の指示を聞けるこれを息子の人生の目標と言わんばかりに、療育先には「療育の内容を普通級を見据えた内容に」とお願いしました。この頃にはもはや、「障害特性が許せない」という心理状態だった私。今なら、「特性が許せないということは、子どもの存在が許せないということ」だとわかるのですが、当時は特性だからと理解できていた行動も許せなくなっていました。私の期待をよそに、他の子と比べ群を抜いて「できない」息子。そんな姿を目にしては、毎日泣く日々が続きました。出典 : その後訪れた発達検査の日、私のイライラはついに爆発します。「どうしていつもこうなの!小学校にすらまともに入れてもらえないんだよお前は!!」息子を怒鳴りつけ、帰りの車で息子と2人で泣きました。これまで大きな声をあげたことはあったけれど、息子を傷つける言葉を言うために怒鳴ったのは初めてでした。このままじゃいけない、それはわかっているけれど今この「普通級の選択」から逃げたらどうなってしまうのか…。「ある日突然開眼して、勉強ができるようになるんじゃ」「すごい芸術家になるんじゃ」そんなことにすがっては、いつの日か「普通」の子たちと交わる人生を勝手に期待して勝手に傷ついて、その矛先を息子に向けていました。そんなとき訪れた講演会。周囲との違いを認めなかった私に届いた、ある言葉出典 : どん底の日々を過ごしながらも、障害や支援についての勉強をやめなかった私。というよりも、子育てに何か使命を感じていないとやっていられない性分なのですが、足繁く講演会や勉強会に通う日々は続きました。その日も、私はとある講演会に参加していました。講演会では「普通の子の中に入れた方が伸びる」と障害のあるわが子を健常児の中に入れたがる親御さんが多いというお話があり、その中で講師の先生が仰った言葉がとても印象的でした。先生「あひるの群れに入れても、白鳥はあひるになりません。どんなに努力をしても。種類が違うのですから。あひると白鳥、どちらが優れているというわけでもありません。生え変わらない時期に羽を無理やり生え替わらせようとしても、あひるのような羽の色を期待しても、白鳥のように大きくなることを望んでも、違うのだからそうはならないのです。」この言葉を聞いた瞬間、私の緊張の糸が切れたのです。私の子は、「あひるの子」ではなくて「白鳥」なのだから仕方ない。普通の子の中で普通になれと努力するのはやめよう。そのために努力させるのは絶対やめよう…そう誓いました。この言葉のおかげで、私の心のモヤはすっかり晴れたのでした。子どもの未来を決める重圧は誰もが通る道。たくさん悩んだ時間がくれるもの出典 : 結果からお話しすると、私は「権利として」支援級を選びました。公立ではなく私立の学校を選んだり、文系ではなく理数系クラスを選ぶように、です。でも、私の子をあひるの子として育てようとしたがために「みにくい」と評価されることは避けたいのです。白鳥は白鳥として、違いを受け入れてもらえる環境で丁寧に育ってほしい。そう強く願っています。この考えに辿りつくまでには、過去ワースト3に入る程の落ち込みや混乱がありました。息子も傷つけました。それでも悩んで悩んで出した答えだからこそ、彼が入学した時に私は胸を張って「いってらっしゃい」と言える気がします。来年、就学相談を控えている方もいらっしゃると思います。子どもの就学先をきめるとき、悩むことがあるかもしれません。苦しいこともあるかと思います。それでもその真剣に悩んだ日々がお子さんの笑顔に繋がると信じて、進んでください。応援しています。
2017年01月03日こんにちは、金融コンシェルジュの齋藤惠です。皆さんはこの冬のボーナスをすでに使いましたか?これからという方、具体的な使い道が決まっていないという方は、ぜひこれからご提案する選択肢も視野に入れて考えてみてください。どうせお金を使うなら、賢く使った方がいいですよね!●貯まらない人ほど物欲が強く、貯まる人ほど未来志向お金持ちのイメージは高級な車やブランド品などをたくさん所有している様子が色濃いものですが、超のつくお金持ちは至って質素な生活をしているという逸話がいくつもあります。例えば、某IT長者はブラックカードを持っていないとか、SNS覇者は同じデニムパンツとTシャツしか着ないなどというのは有名な話です。自叙伝などで本人たちが言うことには「無駄が大嫌いだから」なんだとか。経営者としてコストを削減し最大限の利益を生み出すのが仕事である彼らにとって、飾り立てることや必要がないことにお金をかけるなんてナンセンスなことなのです。話は大きくなってしまいましたが、この精神は一般の私たちにだって同じことが言えます 。まとまった金額であるボーナスが入ったことによって、ついつい余計なものを買ってしまってはいないでしょうか?お金を貯める才能のある人は、「自分へのご褒美」という甘い言いわけによって無駄に高価な物を買わないものです。かといって、ひたすらお金を銀行に預けるだけでは今のマイナス金利下ではほとんど利息がつかないですし、ましてや増えもしないタンス預金では泥棒が入ることも想定される昨今で大変物騒です。今の時代、どうせお金を使うのであれば刹那的な物欲のためよりも、未来の自分のためにお金を使うのが正解と言えるでしょう。●(1)教育自分のためであれば、これまで挑戦したいと思っていたけれどコスト面で諦めかけていた学習を始めたり、キャリアアップにつながる勉強に費やしたりしてみるのはいかがでしょう。数年分のボーナスを貯めて、思い切って短期留学という手もあります。自分の可能性を広げるための有効なお金の使い方 ができますね。また、ママやパパにとっては子どもの教育にお金をかけるのも良いと思います。特に小さいころに覚えたことや学んだことは、一生ものの財産になりますからね。●(2)健康「健康は一番の財産」とも言われていますが、まさにその通り。体が元気でなければ仕事も遊びも満足にできません。仕事ができる人ほど健康管理もしっかり気をつけているものです。そこで、入会金など何かと物入りなジムに通ってみるとか、もっと意識の高い人ならば精密検査を受けてみるというのも素晴らしいボーナスの使い方 だと思います。近年では若年層の重い病気も他人事ではなくなってきました。自分自身や家族のために1年に一度、徹底的に健康を考える機会を持つことも大切なのではないでしょうか。●(3)投資NISAなどが広まり、少額から始められる運用商品が多くなってきました。自然災害や世界情勢などによって物価や株価が乱れた2016年でしたが、今後も円の価値を揺るがす出来事が起こると多くのエコノミストたちは予想しています。そんなときだからこそ、今のうちから勉強も兼ねて株や投資信託に関わってみることによって市場やニュースの見方が鋭くなり、自分の財産を手堅く守る知識が身につく のです。----------経団連が2016年12月21日に発表した調査報告によると、この冬の大手企業によるボーナスは過去4番目に当たる高水準の妥結額であったそうです。しかし、マイナス金利や物価上昇、諸外国の政治不安などから私たちが肌で景気の良さを実感することができていないというのが本音ではないでしょうか。そんな今だからこそ、同じ時期に同じ金額を使うにしても、より上手なお金の使い方ができる人のほうが、10年後20年後に安定した財産を築けるのです。【参考リンク】・2016年年末賞与・一時金 大手企業業種別妥結結果 | 日本経済団体連合会(PDF)()●ライター/齋藤惠(金融コンシェルジュ)●モデル/杉村智子(まさとくん)
2017年01月02日こんにちは。勉強嫌い専門コンサルタントの佐々木恵です。お子さんが勉強嫌いで、勉強に全くやる気をみせずに困っているというママは多いと思います。将来のためにもなんとか勉強してほしいけれど、「勉強しろ」と頭ごなしに言ってしまうと子どもが反発する……。どういう風に接するべきなのか分からない……。そんなママのために、今回は子どもが勉強嫌いになる原因と対策についてご紹介します!子どもが勉強にやる気を示さない理由は大きく分けて4つあります。(1)失敗体験(2)セルフハンディキャッピング(3)目的の不足(4)エネルギー不足以上のどれかひとつの場合もあれば、いくつかが複合的に影響している場合もあります。●(1)失敗体験勉強で大きな失敗があり、それがトラウマ化している場合 です。例えば、・それまで優等生だったのに、テストの得点が下がってしまった・勉強ができなくて、先生やお友達から馬鹿にされてしまった・成績のことで、親に強く怒られてしまった、あるいはがっかりさせてしまった・中学受験で失敗をしてしまい、第一志望に入ることができなかったなど、これらの経験からもう失敗したくないと勉強を避けてしまうのです。●(2)セルフハンディキャッピングセルフハンディキャッピングとは、その名のとおり、自分自身にハンディキャップを負わせる考え方です。子どもが試験前に全く勉強しない。試験勉強をせずに試験を受けてしまう子どもの心理が理解できないと考える親御さんは多いと思います。危機感すらないのはなぜなのか。それは「勉強していないから、成績が悪いのは当たり前」と自分に言い訳を用意する ためです。試験前に勉強して、もし成果が出なかったら「勉強したのにできなかった」、つまり自分に実力がないことを受け入れなくてはならなくなるのです。しかし、自分が無能であることを示したくないし、受け入れたくない。だからあえて勉強せず試験に臨み、「勉強しなくても30点取れた」と言いたいのです。●(3)目的の不足勉強することに対して意義や目的を見いだせていない人たちです。「何のために数学を勉強するの?こんなの将来使わないし」「歴史を学ぶ意味がわからない。私は今を生きているのに」と不満そうに口にする人は、勉強に意義や価値を見いだせないから勉強しない のです。大人になれば「勉強しておいて良かった」「もっと勉強すれば良かった」と思うことも多いものですが、子どもにはそれがわかりません。大人になったことがないのですから。●(4)エネルギー不足勉強はそれなりにエネルギーを消費しますので、心身ともに元気でなければできません。いままで勉強を頑張っていた子どもが突然勉強に興味を示さなくなった場合、体調を崩していたり、友人関係や学校での人間関係で何か問題が起きていたり するかもしれません。規則正しい生活を心がけて体力を維持させましょう。あわせて、なにか悩みを抱えていないかも確認しましょう。●まずは話を聞くそこで重要なのは、まずは子どもの本音を聞きだすこと。子どもにじっくりと話を聞いてみましょう。失敗体験を引きずっている子どもに対して「やりなさい!」と強く言ってしまったら、どうなるでしょう?もっと勉強を嫌いになることは目に見えています。勉強しない子どもを見ているとイライラする気持ちはわかります。しかし、まずは聞いてみてください。怠慢ではない原因が見えてくる はずです。●子どもは勉強の大切さを本当はわかっている子どもたち、特に小学校高学年以上だと、勉強の必要性は理解ができています。勉強しないといけない、勉強しておいたほうがいいことくらいは、頭ではわかっているのです。しかし、どうしても重い腰が上がらない、自分のどこかで納得できていないことがある、なんだか疲れた、などなど。子どもたちは心底勉強が嫌いで怠けているように見えますが、そうではありません。やらないといけないことは認識しているのです。加えて、「もっとできるようになりたい 」とさえ思っているのです。思いながら、一歩が踏み出せていません。●まずはできることから子どもたちは、勉強を怠けているように見えるかもしれません。しかし、子どもたちに本音を聞くと「本当はできるようになりたい」と口にします。全員がそう言います。できるようになりたい気持ちは持っていながら、失敗体験が気になったり、勉強して成果が出なかったときのことが怖かったり、意義のないことをしたくなかったり、疲れてそれどころではなかったりするのです。勉強嫌いの子どもに勉強をさせる際は、まずはそんな子どもたちの気持ちを理解してあげてください。怠けているわけではないことを知るだけでも、お互いに気持ちが楽になるはずです。そして、子どもが本音を話したら、どうするべきなのか一緒に考え、ともに解決してあげましょう。お父様お母様は、ぜひお子さんの最高のサポーターでいてあげてくださいね。【参考文献】・『激動社会の中の自己効力』アルバート・バンデューラ(著)・『エブリデイ・ジーニアス「天才」を生み出す新しい学習法』ピーター・クライン(著)・『いまどきの子のやる気に火をつけるメンタルトレーニング』飯山晄朗(著)●ライター/佐々木恵(教育コンサルタント)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2016年12月31日不登校児の親がぶつかる壁。それは、子どもの成長が実感できないこと出典 : 皆さんが子どもの成長を実感するのは、どんなときでしょうか?私の娘は小2から不登校のまま中学生になり、その間学校の勉強はほとんどしてきませんでした。このため、子どもの成長を実感する機会が、他のご家庭より少なかったのではないかと思います。そんなとき、あることをきっかけに娘の成長を実感することとなりました。今回は、ちょっと視点を変えることで実感できる、子どもの成長についてご紹介したいと思います。娘は、不登校になってから2年間ほどは、「家にいても休んだ気がしない」「ママが怒るのが怖い」と言うばかりで、学校にも行かずに家にこもり、何を考えているのかよくわかりませんでした。その後何年たっても、勉強は一切せず、平仮名は鏡文字、お金の概念もわかっていない、これでは社会に出るどころか日常生活も無理ではないかと思うと不安で仕方ありません。不登校児は何を考えているの?講演会に参加し、気づいたのは出典 : 不登校について勉強し、不安を解消したかった私は不登校の講演会に参加することに。そのとき講師を担当されたのは、私が娘のことで教育相談をお願いし、ずっとお世話になっていた先生でした。講演会では、これまでに先生が関わってきたご家庭の様々な手記や、子どもたちの言葉を紹介しながら、「家族との関係づくり」について語られました。このとき、娘の言葉も事例として紹介されました。先生:「さて続いては、小学生で不登校になったお子さんです。小さいからといって子どもが何も考えていないわけではありません。その子は小2から不登校です。4年生の9月『このままだとネットゲーム廃人になる』、5年生の5月『私だって働きたい』…」先生を通じ、改めて娘の言葉を聞いた私は涙が出そうになりました。次々と時系列に紡がれる言葉が、娘の心の葛藤、成長を生き生きと伝えていたからです。子どもから無理に言葉を引き出さない。傾聴することで現れた娘の変化出典 : 娘の紹介事例は続きます。先生:「その子は『東大に行きたい』って母親に言ったんです。普通だったら『あんた、学校にも行ってないのに何言ってるの』ってなるでしょう?でもそのお母さんは黙って聞いているんです。これは親の立場では、なかなかできません。」そう、私は娘がどんなことを言ってきても言い返したりせず、傾聴してきました。その理由は、私が長い間カウンセリングを受けてきた影響です。カウンセラーは私に言いました。「僕をテープレコーダーだと思って好きなことを話してください。僕はテープレコーダーだから何も言わないし、誰にも話さないから。」この言葉にとても安心しました。どの先生も、私が言うことに黙って真剣に耳を傾け、認知が歪んで生活に影響を及ぼしているときだけ、さりげなくものの見方を教えてくれました。それが本当に心地よく、心を支えてくれるものだったから、私も娘に対し、そうありたいと思うようになったのです。出典 : どうやらそれが、娘には合っていたみたいです。娘の言葉をジャッジすることなく聞くうち、だんだんと「あの時はこんなことが嫌だった」と学校であったこと、家であったことなど、素直に自分の気持ちを話してくれるようになっていきました。不登校児というのは、学校に行けないことで悩み苦しんでいます。それはときに、自己否定に繋がることも。すると、自分を客観視することができずに、どんどん内に引きこもっていきます。娘がこうして自分のことを話せるようになったのは、大きな成長の1つだと私は思っています。このときの講演会に参加したことで、自分が取り組んできたことやそれまでの子育てに対し、自信が持てた気がします。親が焦るほど、成長は実感しにくいのかもしれない出典 : 振り返ってみると、娘が学校に行っていた頃、そして不登校になってから始めの数年は、私は子どもの気持ちより自分の気持ちを吐き出し、押し付けることばかりしていたように思います。学校に行くことができなくなった娘は、どれだけ辛かっただろうと思います。それが、娘が過去に言っていた「家にいても休んだ気がしない」という言葉に表されていたのでしょう。子どもは否定されると口を閉ざしてしまいます。子どもの成長を実感できる、貴重なつぶやきを聞き逃さないためには、親は相づちを打つ程度でちょうどいいのだと思います。
2016年12月30日こんにちは、書評ブロガーの馬場じむこです。満たされない気持ち、不足感を覚える日々を解消するために、「本当にやりたいことをやろう」と思っていても、自分のやりたいことがわからない、もしくは、自分でやりたいと思ったことを実際やっても心が満たされず、ますます分からなくなることはないでしょうか。今回は、心屋塾セミナー認定講師であり、『株式会社Magic Wand』代表、古庄由佳さんの著書『心屋流 戦わないで生きていく』から、心が満たされる本当にやりたいことを見つけるコツ についてお伝えいたします。●素敵な人だと思われたいから「やりたいこと」にしていることがある古庄由佳さんの著書には、次のような記述があります。**********『「やりたいのにやっていないこと」も片っ端からやってみました。ただ、私の場合は、どれもあまり続かなかったです(笑)。「あれ?やりたかったはずなのに、意外と楽しくない……?」。当時の私が「やりたい」と思い浮かべたことは、習い事やお勉強のたぐいが多かったのですが、「それができる私になれたらステキだなぁ」と思っていたのですね。つまり、それが「ただ好きだから」とか「したいから」というよりは、ステキな人だと思われたくて求めていたことばかり』**********私も好きなことをやっているはずなのに楽しくないということがありました。行きたいと思ったセミナーや講演に行っているのに5分で帰りたくなる、来たことを後悔する……。たまにはそういった期待外れのセミナーにあたることもありますが、3回ぐらいそれが続くと何かおかしいなと感じました。今思えば、古庄さんの著書にあるような、ステキな人だと思われたくて、それができたらステキだから の罠に陥っていたような気がします。●ステキだと思われないことに注目するでは、本当に心満たされる好きなことを見つけるにはどうしたらよいでしょうか。古庄由佳さんの著書にはこういったことも書いてあります。**********『「たとえステキだと思われなかったとしてもやりたいこと」をやっていくことが、本当に心が満たされていくことだったのです』**********あえて、「このステキだと思われない」を強く意識してみました。・学生時代、そんなことばかりではなく勉強しなさいと叱られていたこと・夫に「またそれ?」と言われたこと・自己啓発書に無駄や浪費と書いてあって「少なくしなくては」と以前感じたこと私はこのように思い出していくと、本当にやりたいことが浮き上がってくるようでした。私にとってやりたいことは、観劇、連続ドラマを観ることでした。自分でもあえて意識して、この2年やってみました。1年目はおそるおそる好きな女優さんが出ている舞台やショーを観に行き、2年目はそれに加えて、好きな女優さんが出ていなくても、少しでも観たいと思った舞台を観に行くまで広げてみました。実況DVDやCDも何枚も買いました。また、テレビドラマも「面白い」と言われているものを観て、そのドラマが好きな人の集まる交流会にも出てみました。その結果、ドラマや舞台を観ている時間だけでなく、終わってからも思い出して心が満たされ、簡単に気分転換ができるようになり、誰に私のやりたいことを呆れがちに言われても気にならない という状態になりました。好きなことをやる、一見簡単なように思えますが、「時間の無駄やお金の浪費かもしれない」という恐れが出てきたり、「自分を満たす事柄がこんな有益とは思えないことだったなんて」と自分のちっぽけさを再確認したりするかもしれません。しかし、そういった気持ちを持ちながらも行動を続けていくと、心満たされるところに行き着いて、揺るぎない安心感が待っています。【参考文献】・『心屋流 戦わないで生きていく』古庄由佳・著●ライター/馬場じむこ(書評ブロガー)●モデル/倉本麻貴(和くん)
2016年12月27日不登校のまま中学生になった娘は、この先将来どうなるのだろう…出典 : 娘が全く学校に行かなくなったのは小学校3年生の9月からです。家では勉強を一切せず、パソコンとゲーム三昧の日々。長い間、鉛筆を握ることすら嫌がり、2ケタの計算やお金の概念もよくわかっていない、字はひらがなもおぼつかない…という状態が小学校時代は続きました。お金の概念は、お小遣いのやり取りや、ネットショッピングの代金引き換えを娘に払ってもらうことで、中学生になる頃には次第についてきました。その後、中2になって支援を受けられるようになり、日記を書くこと、九九を覚えることを始め、字もしっかりして進歩は見られるようになりました。だけど言語能力は高いものの、書くこと、計算することが極端に苦手な娘を見ていると、「この状態で本当に高校に進学できるのだろうか?」「進学したとしても仕事をすることができるのだろうか?」と正直不安でした。娘は、「高校へ行きたい」「できれば大学へも行きたい」「あまり無理しない程度に働きたい」と言っています。ただ、それは私を気遣って言っているのか、本心から望んでいるかはよくわからないな…と感じるのです。本当のところ、娘は将来についてどう思っているの?出典 : パソコンを持っていた娘は、パソコンで様々なニュースを見ていました。そして小6くらいから「働くこと」について、ネットでいろいろな情報を得るようになりました。そして不安から、こんなことをふとつぶやくようになりました。「コンビニの店長が借金苦に自殺したって。コンビニってブラックやんなぁ。バイトしようと思ってもブラックなとこばっかりやなぁ。でも私も考えてるんやで。高校入学の時までには計算できるように勉強しようと思ってるねん。バイトするには計算できなあかんもんな。プログラマーだけにはなりたくないけど、私にはこんな仕事しか無理かもしれない。」ブラック企業のことを知って、「学校に行っていない自分にはブラック企業しか行くところがない」と言っていたこともあります。出典 : そして今年、中2になって働いている人と話す機会を持つようになった娘は、ますます「働く」ということについて、自分の考えをしっかり持ちながら考察するようになっていきました。先日のことです。娘「来年、中3になるの?嫌やなぁ。もう1回中学生やりたいな。」私「え、6年間中学生やりたいわけ?」娘「そう。だって働きたくないねん。」私「小学校のときは働きたいって言っていたのにね」娘「何も知らなかったあの頃と、ブラック企業のことや、『どうやら自分はこの社会で楽しく働けそうにない』ってわかってしまった今と一緒にせんといて」この頃は、「自分には9時5時という働き方ができるとは思えない」「もっと短い時間で働きたい」と自分を分析したうえで、仕事のことを考えていた娘。「働きたくない」と言うのも無理はないなぁと思いました。振り返ってみて、娘はとても現実を正確にとらえているな、と感じました。そして、今の社会の生きにくさをしっかりと感じ取っています。それは思考停止状態でとりあえず前へ進むよりも、辛いけれど素晴らしいことだと私は思っています。母娘2人きりの家庭。不安を抱く娘を前に、親としてできることとは出典 : 娘が働くことやブラック企業のことを意識し始めてからは、「勉強はいくつになってからも挽回できる」、「いったん就職したからすべてが決まるわけじゃない。ダメだと思ったら何度でもやり直せばいい」と伝えていました。ただ、不登校の娘は、母である私の姿から社会を見ているところがあります。私はアスペルガー症候群の診断を受け、それは娘にも伝えています。どの職場でもイジメに遭い、だんだんと追い込まれてうつ状態になった末に退職する私の姿を、娘は側で見ているのです。それでは働くことに希望を持つことも難しいでしょう。だけど、発達障害者にとっての現実を見るのも大切なことだと思っています。社会が変わらない限り、同じような困難が待っているのは本当なのですから。そのかわり、失敗して終わりではなく、障害者職業センターに行って学んだことを娘に話したり、障害者雇用について「普通の働き方が辛い人には、こんな働き方があるよ」とさりげなく伝えています。娘自身にも障害があることはまだ本人に告知していませんが、同じ障害を持つ娘が抵抗なくそういう生き方もあると肯定的にとらえられるように気を配っています。不登校の子どもに親として与えるなら、不安ではなく安心を出典 : 私の娘にはアスペルガー症候群の診断がおりていて、小2から不登校になりました。同じような境遇の親御さんもおられることでしょう。「この子はこのままで大丈夫だろうか?」と思う気持ちは痛いほどわかるつもりです。でも、その不安を直接お子さんにぶつけるのはやめてあげて欲しいのです。なぜなら、不登校の子どもも「このままで将来どうなるんだろう」「自分が生きている意味はあるんだろうか」と真剣に悩んでいるからです。そして、その答えを親に求めてくることがよくあります。そんなとき、「だから学校に行かなければならないよ」「もっと勉強しなさい」「世間は甘くないんだよ」とつい言いたくなるのが親心ですが、そうした「やらなくてはならないこと」は子ども自身が一番よくわかっているのです。それができずに悩んでいるのです。ですから、そうした言葉は親からは決して聞きたくないと思うのです。ただただ、子どもの言葉に耳を傾け「あなたはそう思うんだね」としっかりと受け止めてあげて欲しいと思います。私も娘のつぶやきにはただ「そうか…。」と話を聞くだけに留めるようにしています。親としては焦りや不安もあると思いますが、子どもたちの不安をまずは払拭してあげたいものです。できるだけのことはしてあげて、口は出さない。それが自立への早道になると私は考えています。
2016年12月23日高校生になったADHDの息子、アルバイトに初挑戦!Upload By かなしろにゃんこ。高校生の息子、リュウ太はADHDがあります。小さいころからモノを忘れたり、人の名前を忘れてしまったり、友達とのコミュニケーションがうまくいかず困ることがよくありました。あるとき障害者雇用のコンサルテイングをしている方から、「発達障害がある子も、なるべく学生のうちから社会勉強のためにアルバイトを始めるといいですよ」とアドバイスをくださいました。発達障害がある子は、家ではコミュニケーションに問題がなくても、社会に出てから人間関係や実務でつまづいてしまうことがあるからのようです。それまで私は、「ご迷惑にならないように…」社会と息子を離して育てがちでしたが、これを聞いて考えが変わりました。アルバイトをしてイヤなこともイイことも経験して欲しい!働く喜びを知って欲しい!そう思うようになったのです。しかし急にいわゆるブラックなバイトを経験して、「社会は恐いものだ」と挫折してほしくないな~と思いまして、友人が経営するラーメン屋で少しの間だけ息子を雇ってもらうことにしました。面倒見のよい大人がいて安心して働ける場所なら、失敗してもフォローしてもらえます。友人には、うっかりミスや勘違い、早とちりなどが多いなど息子の特性をあらかじめ説明し、理解してもらいました。接客で出会ういろんな人々…「お互いさま」を勉強していく今まで家や学校でしか生きてこなかった息子にとって、お店に来てくれるいろいろなお客様が最初は刺激的だったみたいです。あるとき、お箸で遊んでいた子どもについて話してくれたことがあります。Upload By かなしろにゃんこ。Upload By かなしろにゃんこ。「お客さんだから怒れないし、店の中で暇な気持ちも分かるけれど、お箸をまた洗わないといけなくなるから止めてほしかった」と、最初はご立腹の様子だった息子。でも結局お客様には何も言わず、後でお箸を洗い直したそうです。「それでいいんじゃない、怒らなくていいんだよ、だってあなたも小さいときは周りに迷惑かけたじゃない」と私が言うと、「そーか、そーか、お互い様なのか!」と小さかった頃のことを恥ずかしそうにしていました(笑)。他人の気持ちを考えることが苦手なところもある息子ですが、アルバイト先で出会った人の話から人間の行動について、親子で話し合う機会も増えていきました。バイト先での困った問題など、1つひとつの出来事が社会勉強になっていると感じます。そしてバイト開始から2年もたつと…「イヤなことにイチイチ腹を立ててもしょうがない!」と大人になっていく息子を感じることができました。「お金を稼ぐ大変さ」早いうちに学んでくれてヨカッタ!中学生のときは、親のお金を盗ってしまうこともありましたが、バイトを始めるとそれもなくなりました。お金を稼ぐ大変さが分かったこともあるのだと思います。息子を雇ってくれた友人には、何か問題を起こしていないかメールで聞いてみたり、働きぶりを報告してもらったりと連絡をとっていました。Upload By かなしろにゃんこ。このラーメン屋のバイトのおかげで、その後スーパーマーケットのバイトでも、周りと上手くやりながら働けていけたと感謝しています。
2016年12月20日めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々
やっぱり家が好き〜おっとぅんとみったんと私〜
子育ては毎日がたからもの☆