日々、生きていると、ネガティブな思いを引きずったり、あるいは、イヤな人間関係を断ち切れなかったり、悪い癖がどうしても改まらない……なんてことはありませんか?そこで、新しい環境や人間関係が始まる春に、ぜひ訪れてみてほしいのが、運気をリセットできる神社だ。 「リセットしたいなら神社でお参りすることですね。誰しもネガティブな思いや、人間関係にとらわれてしまうことはあるものです。しかしそれらを他人のせいにばかりしていると、同じことを繰り返してしまいます。大切なのは相手ではなく、自分自身を浄化し、リセットすることなのです」 こう語るのは女優・モデルの下川友子さん(37)。「神社仏閣&パワースポットコンシェルジュ」として国内外1,000カ所以上を訪れている。夫の異動や子どもの進学など、環境の変わるこの季節。下川さんが、おすすめの“災いを祓い、魂を浄化する”リセット力の高い神社を教えてくれた。 【阿佐ヶ谷神明宮】東京都杉並区 「八難よけのご祈祷は全国で唯一のお宮。火や水や人の災いなど八難のすべてを除き、天照大御神様のご加護をいただけます。明るい太陽の光を浴びて浄化・再生するイメージを込めてお参りしましょう。降りかかった災いを自然な形で解決へ導いてくれます」(下川さん・以下同) 【相模國一之宮寒川神社】神奈川県高座郡 「古来唯一の地相・家相・方位などすべての悪事をはらう八方よけの守護神です。威厳あるお社は男性的な包容力に満ち、心を正せば災難をはらい、強い守護を授けてくださいます。どんな悩み事も懐ろ深く受け止めてくれそう。仕事の幅を広げたいと願う人は、周囲を幸せにするイメージで手を合わせて」 【秋葉山本宮秋葉神社】静岡県浜松市 「下社は鬱蒼とした木々に覆われ荘厳な雰囲気で、身を置くだけで自分のスイッチ(火)が入り内観と開運の力が備わります。上社は標高866mの山頂付近に立ち、スッと抜けるような山の空気が頭の中を浄化してくれます。息を深く吸い崇高な気を取り入れ、ネガティブな思考をリリースしましょう」 【石上神宮】奈良県天理市 「日本最古といわれる神社の一つ。国宝の拝殿や、楼門は霊験あらたかで、境内に身を委ねることで厄がはらわれ、リセットされていきます。拝殿の後方にある『禁足地』はご神体が鎮まる神聖な霊域。楼門を一度出て左手へまっすぐに歩き、禁足地方面へ向かうとより神聖な空気を感じられます」 【石清水八幡宮】京都府八幡市 「宮殿のような雄大なお社は圧倒的。戦いの神様らしいずば抜けた鋭い力を放ち、迷いやネガティブな想念、汚れを吹き飛ばしてくれそう。山の麓から本殿に参拝するため石段を20分ほど上がる間に、右往左往している心の迷いを手放し、勝負・行動するパワーを与えてくれます」 【八坂神社】京都府京都市 「色鮮やかな風情あるお社の立つ境内には、荒ぶる神である素戔鳴尊らしい荒々しさと勢いみなぎる気があふれ、厄をはらい、封印するような力を感じます。心を整えて参拝をした後は境内を歩き、この気を吸収しましょう。厄ばらい、厄よけ、無病息災などのご神徳があります」 【伊太祁曽神社】和歌山県和歌山市 「自然の緑が美しい、古から尊ばれてきた神社。ご祭神の五十猛命は大国主命を救った偉大な神様です。境内は、『厄難よけ木俣くぐり』もあり、迷いや災難から救い出してくれる男性的で勇ましい太い気を受け取れそう。地に足をつけて生きていこうとする再生力を授かれます」 【武雄神社】佐賀県武雄市 「拝殿が武力に長けたご祭神武内宿禰をイメージさせ、『必勝!』の言葉がよく似合う強烈な力を持つ聖地。つべこべ言い訳する自分をきちんとリセットできそう。本殿裏の竹林を抜けると樹齢3,000年のご神木が鎮座し、大地に根を張る壮大な力を前に、小さな悩みは吹き飛ばされるはずです」 リセット力の高い神社を訪ねることで、小さな悩みは浄化され、ネガティブなことからポジティブなことへ意識をシフトできるそう。新しい季節は、ぜひ神社で心をリセットしよう。
2017年03月24日こんにちは。「新宿の母二代目、栗原達也(くりはらたつや)」です。今回は、“男の相談”について話そうと思う。さまざまな男性の相談を受けているが、やはり仕事の相談が大半だ。ただ、仕事内容や給料についてではなく、“人間関係”の悩みが一番多い。「人とうまくやれない」という人のほとんどは、話ベタであり、人との関わりを真剣に考えすぎている。まず、会話がニガテだと思うのなら、雑学の引き出しをたくさんもつといい。新聞や本を読んだり、流行していることを調べたり…。ふだんから、スポーツ観戦をしたり、ニュース番組をよく観たりするだけでも、話題の幅が全然違ってくるだろう。ただ、政治関係は、日ごろからかなりの情報をもっているのでない限り、不十分な知識になりやすいから、話題の材料にはしないほうがいいかもしれないな。そして、私が男たちに言いたいのは、“人生も仕事も、いい加減”が大切だということです。ここでいう“いい加減”というのは、別に手を抜くことじゃない。肩の力を抜く。やることはちゃんとやるけれど、過度に自分を追い込まない、ということだ。人間というのは3人集まれば派閥ができるし、心理的に人の不幸を喜ぶところがあるんだ。悲しいかもしれないが、人はそういう面をもった生きもので、だから、イヤな同僚、イヤな上司、イヤなことというのは、世の中に山ほどある。それに対して真剣に考え抜いても、ストレスがたまってしまうだけなんじゃないかな。それよりも、「こういうことをされるとイヤな感じがするから、自分はしないでおこう」と学んで、スマイルでかわせるといい。社会、そして組織においては、周囲との雰囲気を崩さないことがやはり重要だから。そして、同意できないことに対しても、笑顔で対応できるというのは、本当はすごいことです。たいていの人は、「イヤだ」と思うことに対して、口には出さなくても、表情や態度に自然と表れてしまうものなんだ。そうなると、「あの人は…」という目で周囲から見られたり、孤立させられたりしやすい。たとえ、あなたがどんなにすごい能力をもっていたとしても、それを生かせるだけの仕事を与えてもらえなくなるなど、結局はあなたの「損」につながってしまう。社会で働くからには、やはり協調性が必要不可欠だと言える。けれど、もし、「周囲の意見に反しても、どうしてもこれは曲げられない」ということがあるのなら、それを通すのもいいだろう。 ただ、結果を出せなかったり、それができる立場でなかったりするならば、まったく通用せず、ただのわがままと取られてしまう。とくに仕事というのは、どんなに頭がよかろうと、学歴が優れていようと、キャリアが伴わなければ認められないことがよくある。せっかくの高学歴がネックになっている人も、実際にたくさんいるんだよ。ただ、やるならやり通すこと。中途半端では、「口先だけで、ダメな人」とレッテルを貼られてしまうだろう。実行するときは、誹謗(ひぼう)中傷は間違いなくあるが、やり遂げれば賛同の声が上がり、「あの人はやる人だ」となる。そうしたら、たとえば、3人の上司のうちのひとりくらいは、手を差し伸べてくれるはず。そういう生き方は私も好きだし、素晴らしいと思う。しかし、こういったテは何回もやるものではなく、「ここぞ」というときにやるものです。肝心ではないことに気を取られすぎず、自分の仕事に誇りをもってがんばってほしい。これは、ひとりでも多くの男性に伝えたいな。 当たりすぎ! 完全鑑定16項目【あなたの人生、この先こうなる!】
2017年03月10日仕事でもプライベートでも、何かと悩みのタネとなる人間関係。引っ越しや転職でもしない限り、劇的に変わることはあまりないでしょう。しかし、考え方や気の持ちよう次第で、少しだけ楽しくすることは可能かもしれません。今回はそんな、人間関係を楽しむためのヒントを紹介します。■あいさつは「先手必勝」あいさつは人間関係の基本。会話をはじめるきっかけにもなりますので、あいさつを大切にすることは、より良い人間関係を築いていく上でとても大切です。「あいさつくらいできるよ」と思うかもしれませんが、大切なのは「自分から」あいさつをすることです。あいさつは「先手必勝」。積極的にできる人は、周囲の人に好印象を与えます。ときには、こちらからあいさつするよう心がけるだけで、相手との心の距離が縮まることも。この春から、子どもが幼稚園や小学校に入るというママも多いことでしょう。周囲のママたちに馴染めなかったらどうしよう…と不安なときほど「先手必勝」! 自分からあいさつするよう意識してみましょう。■勇気を出して名前を呼んでみる「名前を呼ぶ」ことも、良い人間関係を築く上では大切です。自分の名前というのは特別なものですから、会話の中で相手がきちんと呼んでくれるとうれしいもの。親近感や信頼感を覚えることはあっても、嫌いになる人はいないと思います。そのため、仲良くなりたい人がいたら、積極的にその人の名前を呼ぶことをおすすめします。あいさつのときも、「こんにちは」ではなく「○○さん、こんにちは」と名前をプラスして。何気ない会話の中でも名前を呼ぶように心がけると、きっと打ち解けやすくなるはずです。■別れ際を制するものは、人づき合いを制す?別れ際の態度は、その人の印象を大きく左右するものです。あまりにも素っ気ないと、相手に寂しさを感じさせたり、失礼な印象を与えたりする場合があります。ときには、せっかく楽しいひとときを一緒に過ごしたのに、別れ際の態度ひとつで台無しになってしまうことも。たとえば、ママ友との立ち話が終わったとき。「それじゃあ、また」とお互いに振り向きもせず、サッサと立ち去ってしまったのでは寂しいと思いませんか?少し歩いてから一度振り返ってみる、しばらく相手を見送るなどの「別れを惜しむ」しぐさがあると、「楽しかったな」「また会って、おしゃべりしたいな」という気持ちがより高まるはずです。■「聞く」8割・「話す」2割良好な人間関係を築いている人の多くは「聞き上手」です。仲良くなりたい! 好印象を与えたい! と思うと、ついおしゃべりになってしまいますが、むしろ「聞く」を大事にした方がうまくいくかも。「聞く」8割・「話す」2割。これくらいの割合を意識して会話すると、相手は「しっかり話を聞いてもらえた」と感じるでしょう。「話す」を優先して「聞く」をおろそかにしていないかどうか? 普段の会話を振り返ってみてはいかがでしょうか。■「○○ばかり」に要注意人間関係では、何かをしてあげる「ギブ」と、何かをしてもらう「テイク」が生じます。目に見える行為や物の「ギブ&テイク」もあれば、言葉や心の「ギブ&テイク」もあるでしょう。これ自体は、ごく当たり前のこと。必要以上に「してもらう」「してあげる」を避ける必要はありません。しかし、してもらう・してあげる「ばかり」には注意が必要です。ギブとテイクのバランスが大きく崩れると、人間関係がギクシャクする原因になります。また、ママ友づき合いでは、「してもらうばかり」「してあげるばかり」がトラブルを招くケースも珍しくありません。なぜかママ友との関係や職場の人間関係がうまくいかない…と感じている人は、あらためて「ギブ&テイク」のバランスを見直してみましょう。ただ、「ギブ&テイク」が同じ割合でなければならないというわけではありません。むしろ、人間関係を楽しみたいと思うなら、少し「ギブ」が多くなるように意識するのがおすすめです。ちょっとした褒め言葉や励ましなど、ささいな「ギブ」でも構いません。ほんの少しだけ多くすると、相手もまた「ギブ」を返してくれる。そんな「ギブ&ギブ」の関係を築けたら、より人間関係が楽しくなるはずです。今回紹介したのは、人間関係の基本中の基本とも言えることばかり。しかし、「日々その基本を実践できているか?」と考えてみると、正直なところ、私は自信がありません。もしも今、人間関係のことで悩んでいるなら、まずは自分自身の人との接し方を見つめ直してみてはいかがでしょうか? その中に、人間関係を楽しむためのヒントが隠されているかもしれません。
2017年02月27日悪いことをしたら、謝る。これは、人としてとても大切で、当たり前のこと。自分の子どもに、そう教えている人は多いでしょう。それでは、私たち大人はどうでしょうか? きちんと謝ることができていますか?子どもなら「ごめんなさい」の一言で済むかもしれません。しかし、大人の場合はもう少し複雑。例えば、「すみません」は謝罪のときによく使われる言葉。お礼やお願いごとに使うこともあり便利ですが、その反面、言葉の意味が曖昧になりがち。そのため、謝罪のときはやはりストレートに謝意を伝えることができる「申し訳ございません」や「ごめんなさい」が適していると言えるでしょう。失礼な謝罪で逆効果…なんてことにならないよう、大人の「謝り方」のコツを3つご紹介します。■1. 自分から謝ることが大事誰かに迷惑をかけたり、不快な思いをさせたりしたときは、謝らないといけません。このとき、「迷惑だ」「不快だ」と感じているのは誰か? それは自分ではなく、相手です。相手が「迷惑だ」「不快だ」と感じているなら、こちらから謝罪するのが大人のマナーです。ときには、謝罪すべきだとわかっていても、本音では「相手も悪いのに…」という場面もあると思います。それでも、「向こうが先に謝るべきでしょ!」なんて思わずに、こちらから謝ることを心がけましょう。先手を打って謝ることも、謝罪の大事なマナーのひとつです。■2. 謝罪は「間髪入れず」! ただし、タイミングには要注意悪いことをしたと思ったものの、それから時間が経ってしまい謝りにくくなる…というケースは多いものです。「何と言って謝れば良いのか?」などとアレコレ悩んでいるうちに、ついに言い出せなくなってしまうことも。そのため、謝罪は「間髪入れず」が基本。できるだけ早く、タイミングを逃さずに謝るのがコツです。ただし、夜遅く・朝早くなど、相手の迷惑になりそうな時間は避けること。また、謝罪のために電話・訪問したいときは、まず相手の都合をたずねることも忘れないようにしましょう。■3. メールでの謝罪は相手・状況をよく考えてとにかく謝罪の気持ちを、今すぐに伝えたい…というとき、メールはとても便利なツールです。しかし、相手・状況によっては「メールで済ませるつもり?」と、かえって怒らせてしまうことも。本当に謝罪の気持ちを伝えたいなら、やはり電話で話す、または直接会って話すという方法をおすすめします。ただ、すぐに電話で話したり、直接会ったりするのが難しい場合は、まずメールを送るという方法も効果的。まずは謝罪の言葉を記し、その上で「電話で(または会って)話をしたいので、都合の良い日時を教えてほしい」とたずねることで、「きちんと謝罪したい」という気持ちを伝えることができます。また、電話や対面で謝罪したあとに、そのフォローとしてメールを送るのもおすすめ。「忙しいのに、時間を割いてくれてありがとう」と感謝の言葉も添えると、より気持ちが伝わるはずです。人間関係を築くのは大変ですが、壊すのは意外と簡単です。きちんと謝罪できなかったことが原因で、人間関係が壊れてしまうこともあるでしょう。仕事ではもちろん、プライベートでも、「きちんと謝罪できるかどうか」はとても大切。ひとりの大人として恥ずかしくないように、そして子どもにきちんと「ごめんなさい」を教えるためにも、謝罪のマナーをしっかりマスターしておきたいものです。
2017年02月22日元は他人どうしの二人の人間が夫婦として生活していく以上、必ずといっていいほど衝突が生まれます。時には、ささいなきっかけが原因で大喧嘩に発展することも。できれば喧嘩せず仲良く気持ちよく過ごしたいものですが、実は夫婦喧嘩は“しちゃダメ”というわけでもないようです。夫婦喧嘩も大事なコミュニケーション! 喧嘩の原因や仲直りの方法を知って、喧嘩上手な夫婦を目指してみませんか。気になるみんなの夫婦喧嘩の頻度?街中で仲のいい夫婦を見かけたり、友人夫婦のようすを見ていたりして「喧嘩なんてしなそうだな…それにくらべてなんでウチはこんなに喧嘩しちゃうの」と疑問に思ったことはありませんか。じっさい世の中の夫婦はどのくらいの頻度で喧嘩しているのか、気になりますよね。■最も多かったのは月1~2回結婚情報センターが2008年に実施した「夫婦喧嘩と仲直り」に関するアンケート(対象は20~60歳の既婚男女660人)によると、夫婦喧嘩の頻度として最も多かったのは「月1~2回」の27.0%、続いて「年1~2回(25.3%)」「週1~2回(16.2%)」となっています。一方で「しない」はわずか10.0%でした。つまり、10組の夫婦がいたら9組は(頻度の差はあるものの)日常的に喧嘩をしていて、夫婦喧嘩をまったくしないのは1組だけ、ということになります。参照資料: 「夫婦喧嘩と仲直り」に関するアンケート調査報告|株式会社結婚情報センター ■喧嘩しない夫婦は少数派別のデータも見てみましょう。ライフメディアが2015年に実施した「夫婦喧嘩に関するアンケート」(対象は20歳以上の既婚男女1000人)では、夫婦喧嘩をする頻度として多かったのは「年に数回(30.7%)」で、「しない」は23.6%でした。参照資料: 夫婦喧嘩に関するアンケート|ライフメディア おそらく「どこまでを喧嘩と考えるか」などによっても結果は変わってくると思いますが、夫婦喧嘩を「まったくしない」のは、かなり少数派のようです。外には見えにくいものの、実は世の中の夫婦の大半が日常的に喧嘩をしているわけです。「隣の芝生は青く見える」ということわざがあるように、よその夫婦関係はよく見えるものなのかもしれませんね。夫婦喧嘩のきっかけや原因は? つぎに、夫婦喧嘩のきっかけや原因をさぐってみましょう。■喧嘩の原因1位は相手の「態度・価値観」先ほどご紹介した結婚情報センターのアンケートによると、「夫婦喧嘩の話題」は多い順に「態度・価値観」「子供関係(学校・教育方針など)」「家事関係(掃除洗濯・整理整頓など)」でした。「生活習慣」「家計関係」も高い割合になっています。いかがでしょうか? 筆者はすべての原因に、思い当たるフシがあります…。筆者個人の経験や周囲の意見をふまえても、夫婦喧嘩の原因はつきつめれば価値観のちがいだと思います。そして、価値観のちがいが浮き彫りになるきっかけとして家事の分担・やり方、育児、子どもの教育、生活習慣、家庭のお金問題などがあるのです。恋人のころは、たとえ同棲や半同棲をしていても、あくまで他人どうし。家事の分担や生活習慣でひっかかることがあっても、根本的な価値観のちがいにいたるまではシビアに考えないものです。たとえば彼の酒グセが悪かったとしても「イヤだなぁ。でもここで彼と喧嘩したくないし、正気に戻るまでちょっとガマンすればいいか」と流しがちです。ところが夫婦となると、日々の生活やその先の長い人生をともにするわけですから、日常のちょっとしたひっかかりもシビアに考える必要が出てきます。「また酔っぱらって帰ってきて……ちょっとガマン……いやこれいつまでガマンするの!? 無理!! どうしてその習慣を変えられないの!?」となるわけです。みんなどうやって仲直りしてるの? 男女別の傾向は? 夫婦喧嘩をゼロにするのはむずかしい。それなら、せめて上手に仲直りしたいものです。世の中の夫婦は、どうやって仲直りしているのでしょうか?■仲直りの方法と秘訣先にご紹介したライフメディア実施のアンケートでは、仲直りの方法や秘訣としてこんな意見が挙げられています。・ケンカをするときはお互い言いたいことを全部言い、絶対に次の日に持ち越さない。一晩寝たら昨日の事は無かったことにする。(三重県 50代女性)・たいていどんな時でも夫が先に謝ってくれる。それから自分で反省してこちらも謝って仲直りをする。(神奈川県 40代女性)・夫婦喧嘩はつまらない事が原因。とにかく、スピーディーに謝った方が大きくならない。(宮城県 40代男性)・相手が嫌だと思う言い方をしない。多少きついことを言われても、お互い様と諦める。(北海道 40代男性)また、先にご紹介した結婚情報センターのアンケートでは「仲直りまでの平均時間」として約半数の夫婦が「寝て、起きたら仲直りする(している)」と答えています。「仲直りするとき、どちらから歩み寄ることが多いですか」という質問に対しては「夫」が過半数(64.1%)という結果でした。これらの結果を見てみると、夫婦喧嘩をこじらせないためには「自分が悪かったら早めに謝る」「翌日まで持ち越さない」のが基本のようです。また、一般的に夫は「とりあえず謝る」「夫婦喧嘩はささいなこと」と考えるのに対して、妻は「自分からは謝らない」「言いたいことを言うべき」と考える傾向があるようです。せっかく仲直りしようとしているのに、なぜか喧嘩がこじれてしまった……という経験は筆者にもありますが、その原因はこうした男女の考えかたのちがいにもありそうです。男女のコミュニケーションがうまくいかない原因として一般によく指摘されるのが、たとえばグチや不満に対して「男性は論理的な解決策や正論を示しがち」「女性は純粋に聞いてほしい、共感してほしい」というちがいです。喧嘩もコミュニケーションの一種と考えれば、こういった男女の思考回路のちがいも頭に入れておくと、変にこじれるのを避けられるでしょう。「離婚」「人格否定」は絶対ダメ! 夫婦喧嘩の禁句とは夫婦喧嘩にも「これだけは言ってはいけない」という禁句や「やってはいけない」NG行動があります。■夫婦喧嘩の禁句【離婚】本気で離婚する覚悟がないかぎり、言ってはいけません。頭に血が上ってつい「離婚しよう」と言ってしまい、相手も売り言葉に買い言葉で「いいよ」と、引くに引けなくなってしまったら最悪です。【モラハラ的な発言】「だからあなたはダメだ」といった相手の人格を否定する発言は、モラル・ハラスメント=精神的な暴力です。外見などを否定するのもNG。【暴言】「死ね」「消えろ」などの暴言は、どんなに身近な人であっても絶対に言ってはいけません。【収入のこと】「給料が安い」など相手の収入を否定する発言は、結果として相手の仕事そのものへの否定になってしまいます。とくに男性に言うとプライドが大きく傷つく傾向があるので、注意してください。■夫婦喧嘩のNG行動【暴力】DV(ドメスティック・バイオレンス)は犯罪です。自分では軽い力のつもりでも、相手に手をあげてしまったら、まぎれもない暴力です。絶対にやめましょう。【無視】相手に対してシャッターを閉じてしまっては、何も解決しません。また、相手の存在を無視し続けることはモラハラの一種です。【子どもの前での激しい喧嘩】喧嘩はお子さんが見ていないところでしてください。とくに幼いお子さんの場合、言い争っている内容は理解できず両親が「怒っている」という状態への恐怖だけが残ってしまいます。夫婦喧嘩を解決するコツは? 「喧嘩するほど仲がいい」とはいうものの、できれば避けたい夫婦喧嘩。喧嘩にならないようにするには、どうしたらいいのでしょうか?日常生活では、次のようなポイントを心がけましょう。■相手に感謝の気持ちを伝えるいつも当たり前にしてもらっていることも、意識して「ありがとう」と伝えましょう。心の中で感謝していても、なかなか相手には伝わりません。「不満を伝えるなら同じくらい感謝も伝える」という意識をもつだけで、言われるほうの気持ちは全然ちがってきます。■相手は自分とはちがう人間だと理解する冷たいようですが、夫婦といえども他人どうし。「価値観が合わないからこの人とはダメだ」と悲観する人もいますが、そもそもあなたと完全に価値観のあう他人はまずいません。いない相手を求めるよりも「どうちがうのか」「お互いに納得できるのはどのラインか」を考えるほうが建設的でしょう。そしてもし喧嘩のきっかけになりそうなひっかかりを感じたら、時間をかけて話し合うことを心がけましょう。相手は価値観のちがう人間だという前提を意識して、自分と相手の考えをなるべく冷静に出し合うようにすれば、喧嘩ではなく話し合いになるはずです。「喧嘩ゼロ」より「喧嘩上手」の夫婦になろう!今回は、夫婦喧嘩の原因や禁句、仲直りの方法などをご紹介しました。いかがでしたか。夫婦喧嘩も悪いばかりではありません。極端な例ですが、長年言いたいことを溜め込みつづけた結果、どちらかが爆発して【熟年離婚】となってしまうこともあります。それよりは日常的に喧嘩をして言いたいことを言い合い、きちんと仲直りをする【喧嘩上手】な夫婦のほうが、結果としていい関係を築いていけるでしょう。まずは仲直りや解決方法の1つから実践してみて、じょじょに自分たち夫婦に合う解決パターンを増やしていってみてくださいね。
2017年02月20日結婚して家庭ができると、昔からの友人と会う機会は減ってしまいがち。大切な存在ということは変わりませんが、環境が大きく変わるとちょっとしたひとことや気持ちのすれ違いが原因で、関係が切れてしまうケースも珍しくありません。結婚してから疎遠になった友人がいる、独身の友人とつきあいにくくなったことを寂しく感じている…。そんな人は、まずは自分の接し方から変えてみてはいかがでしょうか?■旧友とのつきあいも基本を大切にする子育て中は、友人と会う約束をしていても、「子どもが熱を出した」「夫の予定が変わって、子どもをみてもらえなくなった」などの理由で、キャンセルしなくてはならない場面が少なくありません。子どものことが最優先。それはママにとって当たり前ですし、たとえ友人が独身でもそれが原因で機嫌を損ねる人はきっと少ないと思います。ただ、約束をキャンセルした当人が「仕方ない」「当たり前」という態度では、やはりキャンセルされた方は良い気はしないはず。会えなくて残念、寂しいという気持ちにもなるでしょう。そのため、約束をキャンセルしたことに対して「申し訳ない」「自分も残念」という気持ちを伝えることが大切です。まずはきちんと「ごめんなさい」と伝えて、相手が理解してくれたら「ありがとう」の気持ちもしっかり伝えましょう。さらに、かわりの日時などをこちらから提案することで、「会いたい」という気持ちも伝えられると、相手も安心するのではないでしょうか。■お互いが楽しめる話題を心がけるお互いに既婚者だと、どうしても結婚生活や子育ての話題が多くなります。しかし、昔からの親しい友人と会っているときは、家庭のことは忘れて楽しみたい! という人もいるのではないでしょうか?家庭や子育ての愚痴で盛り上がってストレス発散! という場合ももちろんあると思います。ただ、意外とデリケートな話題なので、仲の良い友人同士でも、ときには自慢話に聞こえてしまったり、考え方の違いで気まずくなってしまったりすることも。そのため、一方的に家庭・子育てのことばかりを話題にするのは避けた方が良いかも。意識的にほかの話題も盛り込んで、せっかく会えたのだから、いろいろな話ができると良いですね。■結婚生活・子育ての話はする? しない?独身者や子どもがいない女性には、「結婚生活・子育ての話は控えるべき」と言う人もいますが、私自身は気にしすぎる必要はないように思います。未婚・既婚、子どもがいる・いないという違いがあっても、そこは同じ女性。理解し合える部分はたくさんあるはずです。ましてや友人同士ですから、結婚生活や子育ての話を必要以上に遠慮するのも、なんだか不自然な気がします。ただ、愚痴ばかりになってしまう、自分の話ばかりするというのは、思いやりに欠けた、相手に不快な思いをさせる行為です。愚痴ばかりにならないこと、相手の話もきちんと聞くことは心がけたいものです。■自分から「提案」する「こちらが独身で相手が既婚・子持ちだと、なんとなく誘いにくい」という話をよく耳にします。この誘えない理由のひとつには、「既婚女性・ママたちが、どんな生活を送っているのかわからない」というものがあるように思います。とくに子育て中は、独身女性となかなかタイミングがあわないことも多くなります。そのため、独身女性の方が必要以上に気を使わなくてすむように、自分から日時や場所の希望を伝えてみてはいかがでしょうか?「○日○時に××で!」と一方的に言ってしまうと「わがまま」な印象になってしまいかねないので、「○日○時に、場所は××だとうれしいけれど、あなたの都合はどう?」と、提案として伝えられると良いですね。今回紹介したのは、あくまでも私自身が独身者として、そして既婚者としてこれまでに感じたことをもとにしたポイントです。人間関係は千差万別、すべてのケースに当てはまるものではないかもしれません。ただ、「大切な友人を失いたくない」という気持ちは、きっと誰にでもあるはず。そんな願いをかなえるための、ちょっとした参考になれば幸いです。
2017年02月15日メディアで話題の心理カウンセラー、心屋仁之助さんとその一門があなたの相談に答える「凍えたココロが ほっこり温まる、心屋仁之助 塾」。今回は、「友達関係に亀裂…どうすればいい?」という、きょうちゃんさん(29歳・OL)に、心屋塾上級認定講師のいかり屋圭子さんからアドバイスをいただきました。■きょうちゃんさんのお悩み友達に、結婚式には出席できないと断られました。 仕事のことが理由だったみたいですが、腑に落ちないのです。大学で仲良くなり、社会人になってからも会ってはお互い励ましあったりしていた仲で、大切な友達でした。 思い返してみたら、数年前のその子の結婚式にも私は呼ばれませんでした。 友達だと思っていたのは私だけだったのかと、結婚式からしばらく経った今でも思い出しては嫌な気持ちになります。 大好きな友達でしたが、なんだかバカにされた気分で、その子のことを嫌いになってしまいたいです。■心屋塾上級認定講師のいかり屋圭子さんよりせっかくの幸せな結婚式の準備中に、感情が揺さぶられてしまったようですね。けれど、きょうちゃんさんは「結婚式に出席できないと連絡がきた」という単なる事実を使って、ご友人の気持ちを勝手に妄想しているように見えます。結婚式に出席してくれなかった、呼んでくれなかった、ことで「バカにされた」とまで思ってしまったようですが、そのご友人にとっては本当に仕事の都合なのかもしれません。招待されなかったことも、結婚式の規模の関係かもしれないし、ほかにもっと親しい人たちがいたのかもしれないし、実際のところはわかりませんよね。そして、厳しいようですが、おっしゃる通り、きょうちゃんさんは大事な友人だと思っていたけれど、そのご友人にとっては同じようではなかったのかもしれません。そこはご本人でないとわかりませんよね。以前は同じようだったけれども変わったのかもしれないし、今その方が自分に正直になられたのかもしれない、それもわかりません。結婚式に招待することも、出欠を決めることも、個人の価値観があり、「できる限り出席するべき」というものでもありませんし、人によってはもっと大事なことがあるかもしれません。たぶん大事なのは、この事実を使って、きょうちゃんさんが“自分のことをどう思うか”なのではないでしょうか。親しいと思っていたのに、実はそう思っていたのは自分だけだった、というかわいそうなピエロと思うのか、それとも、親しかったのは過去で、今はそれぞれ別の人間関係があるのだ、と理解するのか、自分は人からバカにされる人だ、と思うのか、そうではないと思うのか。日々のできごとの中に「自分のことをどんな人間だと思っているのか」を感じる瞬間はたくさんあります。何かの折に「私をバカにしているのか」と思ってしまうのは、実は自分が自分をどこかでバカにしているからなのです。「彼女と私は今はこの距離感なんだな」「仕事の都合で出席できないのだな」と客観的に事実だけ見つめることもできます。そして、「大嫌いになってしまいそう」と書いていらっしゃいますが、それもまたいいと思いますよ。大好きの裏には大嫌いがありますし、もしかしたら、きょうちゃんさんにとって「友人」というものの定義を、もっと“ゆるく”変えるといい時期なのかもしれません。人間関係というのは、年月を経て変化していきますし、他人も自分も変わっていきます。一緒にいて心地よく感じる人も、ずっと同じではありません。古い友人に執着せずに、自然に離れていく縁を気持ち良く手放していくと、そこには新しいご縁が必ず入ってくるものですよ。楽しみにしているといいかもしれません。 ・このカウンセラーのブログを読む
2017年02月14日早いもので2016年もあともう少し。忘年会など楽しいイベントも目白押しの反面、家の大掃除や片付けなどもやらなくちゃ! と気になってくる時期ですよね。掃除や片付けは、取りかかるまでは面倒な気持ちやウンザリ感が強いものですが、いざやり始めてみると意外と熱中し(たまに思い出に浸ったりしながら)、終わってスッキリした空間を目にすると、達成感ととともに心の中に爽快感が漂うものです。掃除や片づけが必要なのは、家や部屋だけではありません。家と同じように「心」も大掃除をしてみませんか?■人間関係による「心のもやもや」も大掃除改めて1年を振り返ると、さまざまな人と交流があったことと思います。とくにママになると、子どもがらみの人間関係も増えてお付き合いが広がります。しかし、そのすべてが自分にとって心地よい関係ばかりとは限りません。まして30代から40代の女性というのは、家庭環境や職場環境などが人生で最も変化する時期。そんな時に、心が多くのしがらみなどで溢れていると、より自分にフィットしたものを取り込む余裕がなくなってしまいます。周りに、次にご紹介するようなタイプの人がいたら、スッキリと新年を迎えるためにも、1度立ち止まってみた方がいいかもしれません。■生活の共通点が少ない人もしあなたがワーキングマザーだと仮定した場合、独身のキャリアウーマン、まだ子どもがいない専業主婦などが、「生活の共通点が少ない人」になります。仕事をしながら小さい子どもの世話をしなくてはいけないこの数年間、あなたの生活のプライオリティはおそらく「効率よく仕事と家事、育児をこなす」ことになり、おのずと興味関心がそこに集中します。でも子どものいない彼女たちの生活プライオリティは違うところにあります。そうなると、一緒に会うことがあっても話題にすれ違いが生じることが多くなるでしょう。違いを認め合って仲良くいられる相手であればよいのですが、気持ちが離れ、会うことがストレスに感じられるようになっていたら、いったん立ち止まりましょう。今までずっと親しくしていたなら少し寂しいでしょうが、子どもが成長するまでは食事会などのお付き合いは思い切って控えて、その分目の前のやるべきことに集中したほうがお互いのためにもよいと思います。いずれ子どもはあなたから離れるので、また大人同士のいいお付き合いができる日が来るはずです。■あなたを振り回す人 ママ友や職場の同僚などで、「お願い上手」な人はいませんか。こういうタイプの人は人を惹きつける魅力があるので、つい相手の言うなりになってしまいます。「この書類一緒にコピーしてくれない?」「うちの子どもも一緒に連れてきてもらえない?」など、“ちょっとしたことを一緒に”といった、相手が断りづらいお願いの仕方が上手なんですよね。その割にはあなたのために何かしてくれることがないとしたら、無意識かもしれませんが、その人はあなたを利用しているだけかもしれません。この人と付き合うメリットとデメリットを冷静に挙げてみましょう。「一緒にいて楽しい」「子ども同士を仲良くさせたい」など、メリットがデメリットを上回るなら割り切ってお付き合いを続けてもいいと思いますが、デメリットが上回るならにこやかに“ちょっとしたお願い”をお断りして距離を置いたほうが、あなたの気持ちもスッキリするでしょう。■あなたのことを嫌いな人真面目な性格であればある人ほど、自分に悪意を向けられたとき「きっと自分に何か悪い所があるんだ」と考える傾向があります。しかし、特に子どもがらみのお付き合いならば、あなたのことを快く思っていない(と見受けられる)人とのお付き合いはバッサリと断ってみるのもよいでしょう。子どもを介すと、大人同士のお付き合いならうまく隠せるホンネや価値観がそれぞれ出てしまいます。あなたのことを嫌いな人は、たまたまその価値観が合わなかったり、逆に羨ましいと思ってしまう面を持っていたりする可能性があるということ。無理に相手に合わせたり、自分を変える必要はないのです。あなたの価値観に共感してくれる相手とだけお付き合いしましょう。■あなた自身が嫌いな人これはさきほどの「あなたのことを嫌いな人」の裏返しで、あなたと価値観が合わない、逆に羨ましいと思える面を持っている人であることが多いです。自分がなぜその人を嫌いだと思うのか理由を考えてみましょう。例えば、「自分の子どものことしか見えていない自己中心的なところが嫌い」と思ったとします。自分が他の子どもも自分の子どもと同様に大事にできることに価値があると思うなら、その人と距離を置いたほうがいいでしょう。しかし、「本当は自分もそうしたいんだけど、ワガママと思われるのがいやだからできない。」といった思いがあるなら、逆にその人の言動に注目してみましょう。本当にその人はワガママだと思われている? あなたが恐れている結果になっている?あなたが嫌いと感じる人には、あなた自身の隠れた思いを具現化しているケースが多いものです。好きになる必要はありませんが単純に遠ざけず、自分のダークサイドを写し出す鏡として観察してみてもいいと思います。年齢や人生経験を重ねれば重ねるほど、人とのお付き合いやそこから生じる感情も多岐にわたるものです。年に一度くらいは自分の心を振り返って、他人との関係で積もったチリを払い落とし、スッキリと新しい年を迎えましょう。
2016年12月26日あっという間に12月になり、気がつけばもうすぐ年末年始。「夫の実家に帰省する」、ということで、いまから緊張したり、お土産に悩んだりしている人も多いのではないでしょうか。普段あまり会う機会がないお姑さんとの関係性は、妻にとってもっとも重要課題です。 そこで「デキる嫁」と思われたいママたちに、義実家と良好な関係を築くママ友の簡単技をご紹介します。 ■デキる嫁への道1.お手伝い編「ドラマでよく見かける「お義母さん、私がしますよ~」みたいなやり取りはしないようにしています。だってお互い疲れるし、気を使いあっていることを周りがみて困っているから」(35歳/主婦) 「ご飯をよそったり、テーブルの上を片づけたりはするけれど、あとは、甘えさせてもらっています。お邪魔させてもらっているという謙虚な方が、うちのお義母さんにはいいみたい」(32歳/歯科医院勤務) 自分とお姑さんとがあまりにゆずりあってしまうと、ご飯の用意も進まないし、かえってお義父さんや夫も気になってしまうみたいです。<お姑さんのタイプ別お手伝い術>・仕切り系のお姑さんの場合何をすればいいのか指示してくれるので、その手伝いをすぐに対応。指示待ちでよいので、意外に楽かもしれません。・「座っていていいのよ」というお姑さんの場合優しい言葉なのですが、これが真意がどうか判断するのが難しいところ。本当に座ったままだと、いつの間にか「気が利かない嫁」レッテルが貼られてしまうことも。「野菜洗いますねー」「お皿はこれでいいですか?」など、実際に動いてみましょう。・キッチンが自分のテリトリーなお姑さんの場合手伝おうと動いたり、声かけをしても「あなたはいいのよ、座っていて」というお姑さんの場合には、キッチンを自分のテリトリーとして考えていて、入られたくない可能性もあります。そのときは、お姑さんに甘えてやっていただいちゃいましょう。どんなお姑さんでも最初から「お客様」にはならないようにした方が良いかもしれません。私は、「お手伝いします」という気持ちがお姑さんに伝わるように声をかけたり、動いたりしています。 ■デキる嫁への道2.話題編最近では、じいじ・ばあばと「写真共有アプリ」を使っているというご家庭も多いと思います。写真を共有するだけではなく、アプリに保存した写真がカレンダーになって毎月届く、というサービスも。孫の写真には、目を細めて喜ぶ祖父母にはうれしいプレゼントになりますね。そう! 写真は、祖父母孝行をする便利なアイテムで、帰省でもおおいに役立ちます。「久しぶりに会っても、祖父母と共通の「話題」なんて、ほとんどないって気がつきました。夫の昔の話も限度があるし…。やっぱり現在進行形で、一番興味がある話題は、「孫」のこと。だから子どもの写真と家族写真をそのままプレゼントできるように、アルバムにして持って行きます。写真の数だけ話題ができるのでとても助かっています」(31歳/サービス業) ■デキる嫁への道3.お土産編毎回、悩みまくる手土産は、次のようにチョイスしているそう。「最初はご当地もののかしこまった手土産をチョイスしていたけれど、お義母さんとの関係性に慣れてきた最近ではもっとライトなものに。一度、義実家へのお土産とは別に、お義母さんだけにお花をあげたら、とても喜ばれました」(27歳/営業) 「手土産は大切だけれど、老舗のお菓子だと、いつまでも他人行儀みたいで、距離が縮まらない気がしていました。この前、ディズニーランドのお土産をプレゼントしたら、意外にも喜んでくれて、ディズニーランドのアトラクションの話で盛り上がってしまいました」(29歳/広告業)ママさんたちは、帰省の度に、いろいろと工夫しているようです。お姑さん個人へのプレゼントは、できる嫁ポイントがアップするチャンス! たとえばカサカサ肌に良い保湿ハンドクリームや香りが良いハーブティーなどをあげると、そこからお姑さんとの会話が弾む可能性もあります。■デキる嫁への道4.ふるまい方編会う回数が少ないからこそ、失礼のないふるまいをしたいと、意気込んではみたものの、あまりかしこまりすぎると、「もう結婚して〇年たつのに、まだよそよそしいのね」なんて思われてしまうなんてもことも。ママ友さんに共通して多かった意見は、「しつこくないようにふるまう」ということです。・何度もありがとうございますと言わない・過度な遠慮はNG ・気を使わせまいと思ってしゃべりすぎない 大切なのは良い印象を残すことではなく、「限定した印象を残さない」ことのようです。あなたの久しぶりの「再会」が、どうか良いものでありますように…。
2016年12月12日『さみしさサヨナラ会議』(宮崎哲弥と共著)という著書もある月読寺住職の小池龍之介さん。前回、“さみしい”という感情は脳内物質による錯覚が引き起こすもので、人間関係では満たすことができないと伺いました。後編となる今回は、そんな“さみしさ”とうまく付き合う具体的な方法や、「“おひとりさま”はかわいそう」という世間の偏見に負けないための心得を教わりました。さみしさを埋めようとすると“心の借金”が増えていくだけ――そもそも“さみしい”と感じてしまうのは、悪いことなのでしょうか?何を良い/悪いとするかにもよりますが、仏法的な観点からすると、苦しみが増えるのはよくないこと、苦しみが減るのは好ましいこと、とします。ですから、さみしいと感じると苦しみは増えるので、悪いことだと言えそうですね。ところが、これにはカラクリがあって、多くの人は自分のしていることが“悪いこと”だとわかると、自己嫌悪や罪悪感が湧いてきて、苦しみが増えてしまうんです。だから、「さみしくなっている自分はダメだ」と自分を責めたり、抜け出そうともがくことで、余計に苦しみが増えてしまっては本末転倒です。――では、どう対処すればいいのでしょうか?さみしさは、抜け出そうとするとうまくいかないんです。たとえば、さみしいと感じているとき、私たちは「さみしさの部屋」にいるとしましょう。そこで、“さみしさポイント”10Pを受け取ります。でも、その部屋の中にとどまってじっとしていれば、さみしさはやがて消えてなくなり、10Pは返済できるんですよ。ところが、となりに「友達に電話する部屋」があると、多くの人はつい安易に移動して「さみしさの部屋」を抜け出そうとします。でも、そうすると10Pは返済されずに借金として残る。しかも、電話が終わるとまたさみしくなって10Pが発生してしまい、さみしさの総量が増えてしまうんです。――さみしさを埋めるために、別のことをしてはいけないということですか?さみしさを何か別の手段で紛らわそうとする行為はすべて、「さみしさの部屋」から別の部屋へ移動しただけです。つまり、“さみしさポイント”という借金を返済するために、別のところから借金をしている状態なんです。特に、電話やメール、SNSといった人とのつながりや恋愛など、人間関係で孤独を紛らわそうとするのはおすすめしません。自分の欠損を満たしてくれる相手を求めると、特別扱いしてもらおうと傲慢な態度を取ったり、過剰に卑屈になって相手に従属しようとしたりと、ろくでもない行動を引き起こしてしまいます。だから、さみしいときは人に会うべきではないし、新しい出会いも求めてはいけないんです。さみしさも怒りも、必ず消えていくもの――では、具体的にはどうすればいいんですか?何もしないことが大事です。まず、さみしさを感じている自分を、「かわいそうだ」とか「ダメな人間だ」などと一切“評価”しないでください。さみしい自分を、ただ“認めて、受け入れる”だけでいいんです。ざわざわ、もやもやするような、なんらかの身体感覚に意識を向けて、さみしさに寄り添うイメージを持ってください。――さみしさに寄り添うとは…?心の中で、自分自身に声をかけてあげましょう。「さみしいんだね、わかるよ、大丈夫だよ」とか、「じっと待っていればそのうち消えるからね」とか、小さい子どもをなだめるような感じです。他のことで紛らわすのではなく、さみしさのエネルギーそのものと一緒にいてあげて、消えてなくなるまで待つようにしてください。――では、寝て忘れちゃうというのもアリですか?それも「寝て忘れる部屋」という別の部屋に移動して、借金を増やすことと同じになってしまいます。もし、起きていると何かしたくなってしまうなら、楽な状態でゴロゴロと寝転がって天井の木目を数えたり、公園で空を眺めたりして、さみしさが収まるのを静かに待ってあげましょう。意識のある状態で、さみしさが減っていくのを体感しきることが大事なんです。――なぜ、“さみしさポイント”の借金は増えてしまうのでしょうか?前回お話しした通り、“ドーパミン中毒”が原因です。さみしさを別の手段で満たすということは、刺激が入力されることでドーパミンが発生し、脳が快楽を得るということです。ところが、次はもっと強い刺激や快感でないと物足りなくなるため、どんどん耐性ができてしまいます。昔は手紙や電話くらいしか手段がなかったので刺激自体も弱かったし、ドーパミンが切れても、次の刺激を受け取るまでにそれなりの時間がかかりました。そのため、そこまで重いドーパミン中毒にはならずに済んでいたんです。ところが現代のSNSは、刺激が入力される頻度や速度、その強度もケタ違いに大きいですよね。不特定多数の人から一度に注目され、圧倒的な承認を得られますが、私たちの脳には刺激が強すぎるんですよ。一度に受け取るドーパミンが多すぎてすぐに飽和してしまい、耐性がついてどんどんさみしくなっていく。借金がものすごいスピードで増えていくということです。――でも、“さみしさ”には終わりがくる、とは思っていませんでした。この方法はさみしさに限らず、“怒り”に対しても有効です。「物に当たる部屋」や「怒鳴りちらす部屋」、「怒りを我慢する部屋」に移動してしまうと、“怒りポイント”は返済されないまま借金としてどんどん溜まっていきます。だから、必ず「怒りの部屋」にとどまって、「そうか、イライラしてるんだね、大変だね」と怒りの感情に寄り添ってあげれば、怒りポイントのゲージは減っていき、そのエネルギーも自然と収まっていきます。安心感が諸行無常であるように、さみしさも怒りもすべては無常で、必ず消えていってしまいますから。“たまたまひとりでも大丈夫”と思えばいい――無理して恋愛や結婚をしなくていい、と思っている人でも、周囲からの「ひとりなんてさみしい人だ」という価値観にさらされて、考えがグラついてしまうこともあると思うのですが…。いまや、ひとりで生きていくこともひとつのスタンダードですから、以前と比べれば「ひとりなんてかわいそう」という視線の圧力はだいぶ弱まっているとは思います。むしろ、圧力をかけてくる人たちに「他人の愛情に頼って依存する価値観でしか生きられないのね」と心の中で見返してやることもできるでしょう。ただ、味方や仲間がいるとか、“おひとりさま”というグループに所属していることに安心している、という意味では、孤独やさみしさを受け入れているとは言えないでしょうね。――でも、周りの目がどうしても気になります。それは、幼い頃に親の視線を自分の中に内面化するクセがついているからです。子どもは、親に同調することで愛情や承認を得て、庇護やお世話をしてもらう戦略を取ってきました。そのせいで大人になってからも、相手や世間の規範を内面化しないと、見捨てられ見放されてしまうんじゃないか、という恐怖が残っているんです。――自分の身を守るために、周りに同調してしまうんですね。そういった心の仕組みをわかっていれば、「ひとりってさみしくない?」と言われて心がグラついてしまいそうなときに、「ああ、私は今、この人に嫌われたくないという“さみしさ”を抱えているんだな」と自己分析できるようになるのではないでしょうか。まあ、こうなるとほとんど修行の域ですけどね。ただ、“おひとりさま”として生きていこうとしている人が、他人から言われて不安になってしまうようでしたら、その人はたぶん強がりで“おひとりさま”を選んでいる可能性があると思うんです。前の恋愛で痛い目を見たからもう嫌だとか、どうせ他の男もそうに違いないとか、何かしらの強い感情によって孤独を抑え込んでいるのだとすれば、あまりよくない状態だと思います。それは、「強がってやせ我慢する部屋」に移動しているだけですから。――心から“おひとりさま”であることを受け入れていないと、それも借金を増やしていることになるわけですね。私たち人間は、そもそも生まれたときから孤独でさみしい存在なんです。恋愛相手であれ、自分の親であれ子どもであれ、ある特定の人間関係に自分のさみしさを預けて解消してもらおうとすると、必ず痛い目に遭います。まずは「さみしいから」という理由で人とつながるのをやめてみましょう。「さみしい自分はかわいそう」などと評価せず、さみしいという感情にただじっと寄り添い、受け入れることができるようになると、ちょっと大袈裟な言い方ですが、人生が変わります。つまり、人間関係に過剰な期待をしなくなって、精神が自立した状態になります。――かなり強い心が必要になりそうですね。だからといって、一生ひとりぼっちになるわけではありません。むしろそういう状態のときに出会い、関わる人とのほうが、強烈に求め合うような刺激はない代わりに、ほどほどに満たされた、安定した人間関係を築けるようになるでしょう。さみしさとうまく付き合って自立できるようになれば、わざわざ「自分はこの先ずっとひとりで生きていく」と頑なに決めなくてもいいんです。“たまたまひとりでも大丈夫”なだけであって、運良くいい人が現れたら好きになればいいし、結婚してもいい。いなければ、それはそれで「ひとりでもいいや」と思える。そういう精神状態を保っていられるなら、相手がいてもいなくても、どちらでもハッピーなのですよ。Text/福田フクスケ■プロフィール小池龍之介(こいけ・りゅうのすけ)1978年生まれ、山口県出身。東京大学教養学部卒。2003年、ウェブサイト「家出空間」を立ち上げる。同年、寺院とカフェの機能を兼ね備えた「iede cafe」を展開(〜2007年まで)。現在は、鎌倉にある月読寺の住職として、宗派仏教を超えた立場で自身の修行と一般向けの座禅・瞑想指導を続けている。『考えない練習』(小学館文庫)、『超訳 ブッダの言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『しない生活 煩悩を静める108のお稽古』(幻冬舎新書)など著書多数。特集「さみしさは敵か」もあわせてご覧ください!・さみしさは“人とのつながり”では満たされない/月読寺・小池龍之介さん(前編)・美しいさみしさの奥にあるグロテスクな本音と向き合う
2016年12月05日無理して恋愛や結婚をしなくてもいい。頭ではそう思っていても、どうしようもなく襲いかかる“さみしい”という感情。ときに家族との関係や友達付き合いまでも面倒なものにしてしまう“さみしさ”の正体はどんなもので、その対処法はあるのでしょうか?『考えない練習』『超訳 ブッダの言葉』など数々の著書や、新聞の人生相談でも活躍されている、月読寺住職・小池龍之介さんにお話を伺いました。人の心はさみしさを“自転車操業”のように埋めている――「一人でいるとさみしい」とか、「誰かとつながりたい」といった気持ちは、私たちの心のどういった仕組みで発生するのでしょうか?足りていないから、なんとか足りるようにしたいと思い悩む欠乏感や欠落感のことを、すべてまとめて“さみしさ”と私は定義しています。本来、さみしさって人間関係とはまったく関係なく生じるものなんです。いつも楽しめているものが楽しめないとか、あってほしいと思っているものがないとか、そういうことだけでも“さみしい”という気持ちは生じますからね。――たしかに、さみしさの原因は人間関係だけとは限りませんね。ですから、“人とつながる”こと以外でも、さみしさを満たすことは可能です。たとえば、何か足りないという渇望感を抱いたとき、食欲に走る人は多いですよね。性欲もそう。セックスの快楽も一時的には満たしてくれます。このように、さみしさの代替行為は実はたくさんあるのです。しかし、私たちはそれらよりも、人とつながることで他人から受け入れられたり、重要な存在として扱われたりするほうが、よりレベルの高い永続的な満足が得られると思いがちです。――俗に“人のぬくもり”と言われるものですね。そのため、“さみしさ”は人間関係において足りてない状態を指すことが多いんです。だから、多くの人は誰かと会ったり、電話したり、メールしたり、SNSに投稿したり、そういった“人とつながる”ことでさみしさを解消しようとします。でも、人間関係によって得られる満足も、食欲や性欲と同じで、すぐに消えてしまう一時的・刹那的なものにすぎないんです。人から愛情や承認を受け取ると、脳内ではドーパミンが分泌されるので、一瞬は満たされます。ただその快感は長持ちせず、すぐに色あせてしまうので、また満たし直さなければいけないという、すごくあやうい零細企業の経営のように“自転車操業”で回っているんです。満たされると感じるほど、余計にさみしくなってしまう――自転車操業を続けてしまった場合どうなってしまうのでしょう?快感が切れてしまったあとは、「もっと愛されたい」「もっと受け入れられたい」という、禁断症状が出てきます。そうやって、刺激(愛情・承認)→快感(満たされた気持ち)→渇望感(やっぱりさみしい)というパターンを繰り返すうちに、脳に耐性がついてしまう。すると、前よりも強い刺激でないと満たされなくなり、より強いさみしさが引き起こされ、結果、常に人とつながっていないと不安になってしまう、というわけです。人の心は、満たされれば満たされるほど、余計にさみしくなるようにできているんですよ。――なんとも皮肉なものですね……。では、自分の親や家族、恋人のように、より強い愛情や承認を得られるような相手には、より強いさみしさを感じてしまう、ということですか?その通りだと思います。私たちは、とりわけ家族やパートナーに対して、過剰な期待を抱きがちです。そして、それが叶わないと他の人よりも強い怒りや、憎しみを抱くので、よりさみしくなります。特に恋愛は、「愛されたい」「求められたい」という渇望感を強烈に満たしてくれますからね。すると、脳はもっと強い快感を欲しがって、その反動で、より強い「さみしい」「満たされない」という不安を引き起こそうとする。だから人は、恋愛すると不安になりたがるんです。――特別な期待や要求をしてしまうからこそ、相手にネガティブな感情を抱いてしまいやすいんですね。私たちは、目の前の相手の言動が原因で怒ったり不安を感じたりしているように錯覚していますが、本当はもともと自分の中に怒りや不安といった“感情のエネルギー”があって、たまたま目の前にいる人をそのターゲットにしているだけなんです。人は自分の世界の中に閉じこもっていて、そもそもすごく孤独なんですよ。相手が自分を愛してくれないから、腹を立てたりさみしくなったりしているのではなくて、私たちはそもそもさみしくて、それを満たしてくれるはずだと思い込んでいる相手が満たしてくれないことに勝手に腹を立てている。因果関係が逆なんです。「自分がさみしいから、相手に腹を立ててしまうんだ」と理解していれば、むやみにイライラしたり不安になったりしても無意味だと気付くはずですよ。それを自覚できている人はほとんどいませんが…。結婚でさみしさは解消されない――家族やパートナーに対して、なぜ過剰な期待や要求をしてしまうのでしょうか?そこに、“特別な絆”や“無償の愛情”があると信じているからでしょうね。しかし、残念ながら人間関係というのは、多かれ少なかれ「自分がしてあげたから、相手も返してくれる」という交換関係なんです。打算や利害関係が一切なくて、無条件に自我を肯定してもらえる人間関係なんてありません。それは家族やパートナーであっても同じです。でも多くの人は、自分が何もしなくても特別扱いしてくれる相手、というのを求めてしまうんですね。――親子やカップルの間には、“特別な絆”や“無償の愛情”が成立しているように見えますが…。それは、“幸せホルモン”や“愛情ホルモン”と呼ばれるオキシトシンが分泌されるからでしょう。このオキシトシンの分泌によって、相手に対する献身的な愛情が無条件に湧いてきて、相手の欠点が見えなくなります。ところが、やっかいなことに、このオキシトシンの分泌は、長い人でも3年で終わってしまうそうなんです。“無償の愛”は、刺激が新鮮な間だけ生じる、およそ3年間の幻想なんです。――それが幻想なら、多くの人は恋愛や結婚なんてしなくなってしまうのでは?結婚生活は、“特別”だった3年間が終わった後のほうが遥かに長いから、特別な関係なんて幻想だとわかっていて、相手に過剰な期待や要求を抱かない人のほうが、かえって安定したパートナーシップを築けるんですよ。ところが、得てして「結婚したい」と強く望んでいる人ほど、特別扱いしてくれる相手と結婚すれば一生さみしさから解放されると思っています。だから、3年経ってオキシトシンが切れたとき、さみしさを満たしてくれない相手に失望や怒りを抱くようになってしまう恐れがあります。――さみしさを動機に結婚するのは、よくないですね…。結婚でさみしさを解消しようとする人は、その期待が大きすぎるので、満たされずにますますさみしさが増幅してしまう。逆に、結婚に過剰な期待をしていない人は、さみしさを解消したいと思っていないからこそ、結果的にさみしさから解放されることができるんです。どんな人間関係であっても、一度得られた安心感や充足感が永続するということは絶対にありません。どんな感覚や刺激も、脳の神経に一定の影響を与えたら、やがて必ず薄れて消えていくからです。でも、消えていくからこそ、また次の感覚や刺激を受け取ることができる。もしも安心感が薄れなかったら、脳がそれ以外考えられなくなり、他に何もできない病気のような状態になってしまいますからね。――どんな感情も長続きしないのは、脳に必要な機能なんですね。永続するものなんてどこにもないのですが、だからこそ人はいろんなことに意識を向けて、絶えず変わっていくことができる。それを“諸行無常”と言うんですよ。(後編に続く)Text/福田フクスケ■プロフィール小池龍之介(こいけ・りゅうのすけ)1978年生まれ、山口県出身。東京大学教養学部卒。2003年、ウェブサイト「家出空間」を立ち上げる。同年、寺院とカフェの機能を兼ね備えた「iede cafe」を展開(〜2007年まで)。現在は、鎌倉にある月読寺の住職として、宗派仏教を超えた立場で自身の修行と一般向けの座禅・瞑想指導を続けている。『考えない練習』(小学館文庫)、『超訳 ブッダの言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『しない生活 煩悩を静める108のお稽古』(幻冬舎新書)など著書多数。
2016年11月29日ママ友同士のトラブルは情報番組などでも頻繁に取り上げられていますが、そのエピソードの多くは「最初のうちは、仲良くやっていたのに…」というものです。ママ友から、本当に心を許せる大親友となる場合もあるでしょう。しかし、信頼関係が築かれる前に、距離を縮めすぎてしまうのは少し危険かも?今回は、ママ友トラブルを経験した女性たちの体験談をもとに、「適度な距離感」について考えてみたいと思います。■つい、軽い気持ちで…「ある雨の日、車を持っていないママ友が『これから駅まで行きたいんだけど、雨の日に子連れで自転車は危ないし、歩くしかないわ』と話していました。ちょうど駅方面に用事があった私は、軽い気持ちで『ついでだし、乗せて行こうか?』と声をかけたんです。しかし、これが大きな間違い。その日は、ママ友とその子どもを駅へ送り届けて終わりだったのですが、それ以降も『○○へ乗せて行ってもらえない?』と頼まれるように。しかも、だんだんその頻度は高まり、まるで足として使われているような状況。さすがに嫌になって一度キッパリ断ったら、それからは道で会っても、挨拶すらしてくれなくなりました」(Iさん・30代主婦)車がないと、子どもを連れて出かけるのは何かと大変かもしれません。しかし、このママ友のように他人をあてにするのは、やはり非常識というもの。しかも、断られて機嫌を損ねるなんて…。関係が切れて良かったかも?ただ、Iさんご自身も「大きな間違い」と言っているように、簡単に「乗せて行こうか?」と言ってしまったのは、少しうかつだったかもしれません。「車に乗せる」ということは、「命を預かる」ということ。大きな責任が伴う行為です。車に乗せてあげる方も、乗せてもらう方も、その責任の重さを十分に理解しておく必要があるでしょう。特に、まだ相手の人柄がよくわかっていない段階で車に乗せるのは、控えた方が良さそうです。 ■家庭事情がダダ漏れ「なかなか周囲のママたちと打ち解けられずにいた私に、積極的に話しかけてくれたママ。その存在にずいぶん救われた私はすっかり気を許し、旦那の仕事・収入のこと、子どものお受験のことなど、そのママ友に聞かれるままに、すべて正直に答えてしまったのです。あとでわかったことですが、その人は近所でも有名な『おしゃべりママ』。私が話した家庭の事情は、あっと言う間に近所に知れ渡っていました」(Kさん・20代主婦)周囲に馴染めなくて不安なとき、声をかけてもらえるとうれしいものです。ついいろいろと話してしまったKさんの気持ちはよくわかります。しかし、仕事・収入、子どもの受験などは、かなりプライベートな話題は、軽々しく他人に話すことではないでしょう。まだつき合いが浅いのなら、なおさらです。ママ友同士の会話では、プライベートなことに踏み込みすぎないのもマナーのひとつ。何気なく口にしたひと言が嫉妬を買ったり、トラブルを招いたりする可能性もあります。プライベートなことを根掘り葉掘り聞いてくるママ友がいたら、少し慎重につき合うべきでしょう。■口は災いの門!「仲良しのママ友に、義実家に対する不満を漏らしていたら、それがママ友→その夫→私の夫とまわりまわって、間接的に夫の耳に入ってしまいました。不満の内容自体は夫に直接言ったことがあったので、夫はすでに知っていたのですが…。自分の実家への不満を赤の他人にしゃべっていたことに腹が立ったようで、かなり怒られました。そして、最終的には夫婦ゲンカに発展」(Fさん・20代文具メーカー勤務)家族ぐるみのつき合いがあれば、Fさんのようにママ友に話したことが、まわりまわって…という可能性も十分に考えられます。夫の耳に入れたくないことは、どれだけ仲良しのママ友であっても話さない方が賢明のようです。このように、ママ友との距離を縮めすぎたばかりに、嫌な思いをしたり、夫婦ゲンカにつながったりする場合もあります。今、問題なくつき合っているママ友とも、適度な距離感を忘れて近づきすぎれば、関係がこじれてしまうかもしれないので気をつけたいですね。
2016年11月26日幅広い年齢層で構成され、ひと筋縄ではいかないのがママ友という関係。若いママが心の中で何を思い、年上ママがどんなところでカチンときているのか? 互いにイヤな思いをすることなく、気持ちよく交流できるように、年代別・ママ友とのつき合い方をリアルな声とともに考えます。■年上ママは上から目線!?妊娠・出産・子育てと、同じのプロセスを経験したことで強く結ばれ合うママ友という存在。夫にすらわかってもらえない育児の苦悩をわかちあい、ときに励まし慰めあうさまは、いうなれば同志。育児期において、なくてはならない大切な存在です。とはいえ、育児という太い絆で結ばれているといっても、互いをつないでいるのはたったそれだけの要素。これまで歩んできた道のりはバラバラ、年齢もまちまち。よくよく考えてみると、いつすれ違ってもおかしくない、もろくて危うい綱渡りの関係でもあるのです。実際、ママ友が思っているひそやかな感情を調査してみると、さまざまなモヤモヤがあきらかに! まずは、自分より年上のママに対する思いを聞いてみると…。・「ママ歴では自分のほうが長いのに、先輩風吹かせてくる年上ママがムカつく。知識が豊富なのかもしれないけれど、『○○したほうがいいよ』とか『××は絶対にダメ』などと押しつけがましい」(30代)・「『若い人はいいよね』『若いんだから頑張りなよ』など、『若い』と突き放すのはやめて。あと何かにつけて、『私は年だから』と言わないで。返す言葉がないから」(20代)・「年齢差を埋めようとしているのか、年上ママにキャピキャピされると、とまどってしまう。こちらのノリにあわせようとしなくていいのに」(20代)もしもあなたが年上ママの立場なら…。くれぐれも、上から目線にはご用心。ちょっとした違和感や、相手の間違いには完全スルースキルを身につけた方がいいかもしれません。細かいことにつっかかるのはやめて、できるかぎり聞き役に徹してみませんか?■年下ママは馴れ馴れしい!?そして次に、年下ママに対する気持ちを聞いてみると…。・「気さくに話しかけてくれるのはうれしいけれど、タメ口すぎてとまどうことが…。どう返していいかわからない」(30代)・「他のママとはタメ口なのに、私にだけはかたくなに敬語。私をたててくれているのか、それともババア扱いなのか…。ひそかにモンモンとしてる」(40代)・「世代が違えば、子どもの頃にはやっていたものやことが違うのは当然のこと。それをいちいち『それ、知らない!』『そんなことがあったんだ』と、過剰反応されるのがイヤ。同じママなのに、昔の人扱いはやめて…」(40代)あなたが年下ママのポジションなら、とにかく年齢差を浮き彫りにするようなネタは避けた方がいいかもしれません。くだけすぎず、かしこまりすぎず…。つねに緊張感を忘れずに、一定の距離を保つ! こんな対応ができるようになると、どんなシーンでも役立ちます。年上ママとつきあうときには、対等なママ友を目指すより、いち個人としては経験も豊富な女性として、悩み事があるときなどは頼ってみたりすると、うまくいく場合もありますよ。■すべての年齢のママ友対応! 万能社交術とは?イキのいい20代、活気に満ちた30代、品格の40代。ひとくくりに「ママ」といっても、年が違えば考え方や振る舞いが違ってくるのは当たり前のこと。まずは、こうしたどうしようもないズレが存在することを認めちゃいましょう。年代を問わず友好関係を築くには、仲良くなろうと積極的に踏み込むだけではなく、譲り合う精神も大切となってきます。相手が年上だろうと年下だろうと、節度をもって接していれば、しくじることは少なくなるかもしれませんね。そしてその年齢差があるからこそ、刺激されること、新しく知ることなどを楽しみに変えちゃいましょう。
2016年11月25日こんにちは。Dr.コパです。コミュニケーション能力というのは、仕事においても恋愛においても大切なもの。しかし、人見知りだから自分からかかわっていけない…という方も多いでしょう。今回は、心を開いて人間関係を豊かにしていく風水術をお教えします。■挨拶が何より大切! プラスの一言も忘れないで会話が苦手でもできることはありますよ。まず、姿を見かけたら会釈で済ませてはいけません。必ず「おはようございます」と言いましょう。まったく知らない人とエレベーターに乗り合わせたときも、「ありがとうございます」「お先にどうぞ」といった一言を忘れないように。そうやって挨拶で練習していくと、言葉を交わすことに苦手意識を感じなくなります。笑顔を見せていくと、あなたのイメージも変わっていくでしょう。それがたとえ嫌な相手であっても、微笑みながら挨拶することで関係がうまくいくかもしれません。また、先に自分から柔らかい態度を取れば、あなたの格を落とすこともありません。「人の恨みは笑顔と挨拶で流すのが一番」というのが風水の考え方ですからね。もし、あなたが職場や友人付き合いなどで折り合いの悪い人がいても、「この人には挨拶しないようにしよう」など、態度に差をつけないことが大切です。 ■嫌いな人とは西で食事! そうはいっても、苦手意識はなかなか消えませんよね。でも、いつもネガティブな感情にとらわれていると、あなたの魅力がだんだん落ちて、好きな人たちに与える印象も悪くなってしまいます。それでも、顔を合わせていかなければならないときは、思いきって食事をしましょう。おすすめは西の方位にあるレストランでのランチ。早めの時間帯に食べるのが吉です。また、関係がギスギスしている人と仲直りしたいのなら、午前中に相手を訪ねましょう。そのときは手土産を忘れずに。人間関係の和を大切にするという意味も込めて、丸い物にしましょう。人間関係の理想は、すべての人と笑顔で接することですが、そうはうまくいきませんよね。折り合いが悪い相手がいても、ときには割り切ることも大切。また逆に、相手が歩み寄っているのにひねくれているばかりでは損ですよ。自分の気持ちを抑えて、笑顔で振る舞うのも大人の対応だと言えるでしょう。 ・なまえだけで驚愕的中!【陽気な幸運オヤジDr.コパ】開運姓名判断
2016年11月10日パパやママへ実態調査結果をみると、なんと80%以上がパートナーに嘘をついたことあるという結果に! …ですが「相手のことを思いやる嘘」「家族関係が潤滑になる嘘」など、基本は平和な嘘が多いことがわかりました。嘘にもいろいろ種類があるようです。 パートナーに嘘ついたことある?ある 86.4% 5387票ない 8.5% 528票わからない 5.1% 318票■相手を傷つけないための大人の嘘は許される?本心を言うと相手が傷つくと予想できる場合「THE大人の嘘」というのが登場します。機転を利かせ、波風をたてないようにする大人の知恵です。「正直に言うと、相手が怒りそうなときは嘘をつきます」 (鳥取県 40代女性)「必要な嘘もあるから。円滑に家庭を回すには大ごとでない限りは嘘もありだと思う」(福島県 30代女性)「夫婦関係にヒビが入るような大きな嘘はつきませんが、ちょっとしたものなら…」(茨城県 40代女性)「嘘で丸く収まるならいくらでも。うちは安いお肉に裏技をして高い肉だと…(笑)」(東京都 40代女性)■少数ながら絶対に嘘はNG! の人の意見夫婦間で隠し事はすべきでないという人は、隠し事が発覚したときの”裏切られ感”が嫌だからとのことでした。最初から全部正々堂々と披露しておこう!というカップル、これはこれで明るくていいですね。また、嘘をつくと表情に出る、おどおどするという嘘が苦手なタイプの人は正直にいくしかないですね。 「嘘を言わなければいけないような後ろめたいことはしていない。気分を害するようなことは敢えて口にしない」 (千葉県 40代女性)「嘘をついてもろくなことはない。基本嘘はつきません。嘘を上手につけずに顔に出てしまうので、すぐばれてしまいます」 (鳥取県 30代女性)「優しい嘘が、人を傷つけないと信じてる人って、信用できない。嘘をつき合うことが、夫婦円満だなって悲しいね」(神奈川県 40代女性)■大きな嘘は離婚につながる可能性大中には深刻な事態になっているコメントもありました。バレたら関係が終わるような嘘(お金に関すること)は、離婚につながる可能性が高いです。「しかたなく自分のために嘘ついたことがある。っていうかパートナーにかなり嘘つかれててお金関係でかなり騙されて。離婚してやった。子供は皆私についてきた。」 (北海道40代女性)「離婚したかったので離婚届を出したと嘘をついた。」(福島県 30代男性)そして、まさに自己啓発本から飛び出たような心に残るコメントはこちら。しみじみします。「知らないほうが幸せなことはいっぱいある」(千葉県 30代女性)さて、英国で行われた3000人調査では男性は1日に3回、女性は1日に2回嘘をつくという結果が。「今日はそれほど飲んでない」「風呂掃除はもうやった」「このパソコンは安かったんだ」などは男性特有の嘘とのこと。対して女性は「怒ってないわ」「気にしてないわ」という感情のはぐらかしが多いようです。嘘だとわかってもどこまで許せるかは人によって差があると思いますが、細かいことは気にしすぎない方が、夫婦仲にはよいでしょう。Q.パートナーにうそ、ついたことある?アンケート回答数:6233件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2016年11月01日前回までは、外面的な女子力磨きの依存について書いてきました。女子力磨きには内面的なものもあります。内面を高めるのはイイコトじゃないの?と思うかもしれませんが、それにもやはり“程度”というものがあります。何事も適度が一番。……というワケで、今回は内面の女子力依存について解説していきたいと思います。頑張っている自分が好き……その女子力磨きは間違ってます!専業主婦が多かった日本ですが、平成9年頃から夫婦共働きの世帯が専業主婦の世帯を上回るようになり、今では約6割が共働きで3割が専業主婦世帯となっています。しかし専業主婦といっても今時はとても活発で、ママサークルに入っていたり、ボランティア活動をしていたりと、「家にずっといる」人は少数派でしょう。過去には女性たちが限られたコミュニティで過ごしてきた時代もありましたが、今の女性は外に出て活躍するのがあたりまえ。それにともなって、コミュニケーション力を高めたり、心理学を勉強したりと内面を磨く人も増えてきました。最近ではアドラー心理学が大ブーム。いかに心を安定させ幸せを実感できるかという部分に重点を置くこの心理学は、女子力とも多いに関係があり、女性たちの間で人気があったように見受けられます。ほかにも、名言集や自己啓発系の書籍なども定番人気です。内面を磨くことは決して悪いことではありませんが、「磨いている自分が好き」という人も中にはいます。よくあるのが、ブログをつけている女性たち。食材にこだわった料理を紹介していたり、凝ったお弁当などを作ったりしていて、それをアピールするかのごとくブログに綴っている様子は、少々方向性を間違えている方もいるように思います。オーガニックなどにこだわっている人の中は、もはや“執着”の域に入っていることもあります。ここまでくると「それしか頭にない」という状態。例えばキャラ弁であれば「次に何を作ろう」「もっとすごいのを作らなきゃ」ということに捉われてしまい、本来の子育てがおろそかになってしまうところまでいっている方もいるのではないでしょうか。すごいっていわれたい、えらいねって褒められたい……と必死になってしまうのは、頑張っている自分が好きな状態。その女子力磨きは間違っています!対人関係を悪くしてしまうほどの自分磨きは弊害だけ!内面を磨くというと、まず思いつくのが自己啓発でしょう。実はこの自己啓発により弊害がおきることもあります。よくあるのが、配偶者に「あなたもこうしてよ」と強制するようになるケース。「これが正しい」「こうあるべき」と自己啓発で学んだ自分が正しいと思いすぎるがあまり、他人の価値観を受け入れられなくなってしまう。そして、「あなたは間違っている!これが正解だから改めるべき」と他人を批判してしまい、結果的にトラブルとなってしまうのです。また、「この本にこう書いてあったからこれが正しい。他のやり方はしない」と頑なになるあまり、臨機応変に対応できなくなってしまうこともあります。言葉は人生に大きな影響をあたえるため、とても大事な要素ではあるのですが、個人個人によって「あう・あわない」があるもの。その言葉が自分や生活に溶け込むかどうかは立場によって違います。例えば、「感謝」や「ありがとう」はひとつのキーワードとしてよくあげられますが、感謝にこだわりすぎて「ありがとうっていってくれない」とスネてしまったり、「この人はありがとうすらいわないからダメな人だ」という偏った判断をくだしてしまったりするのは、よくありません。こういったものは自己啓発だけでなく、風水や占いによっても起こりえます。恋愛も仕事も全部占い師に聞くようになり、引っ越しも占い師に聞かないと引っ越せないなど、自分で判断をできなくなってしまう……という方は、私のカウンセリングに来るクライアントさんにも多くいます。すべてに対して風水や占いに頼るようになってくると、配偶者が「風水なんて鬱陶しい!」と思っていることもしばしばあり、もはや日常に支障をきたしているといってもよい程度でしょう。自分の常識は疑うべきであり、自分の普通やあたりまえは人によって違うと思っているくらいのほうが人間関係をスムーズにしてくれます。依存せず趣味程度に楽しむことが大切です。1つの考えやハマっているものに偏らないように視野を広げていろいろな要素を取り入れていくという姿勢をもつことで、人間関係のヒビを防ぐことができるでしょう。そしてもうひとつ、キーワードとしてもっていただきたいのが“配慮”です。配慮の虜は、「おもんぱかる」とも読み、相手のことを思うという意味があります。相手を思いやる心を、いろいろな人に配ることを“配慮”といいます。配慮できなくなったら、女子力もおしまい!それを忘れずに内面の女子力磨きをしてくださいね。【山名裕子】メンタルオフィス「やまなmental care office」代表臨床心理士。大学にて心理療法の心得と技術を学び、2013年に臨床心理士の資格を取得する。主に認知行動療法によってカウンセリングをすすめ、心の専門家としてメディア出演をはじめ幅広く活動中。
2016年10月21日祖父母は子育ての強い味方、強力なサポーターとしてありがたい存在ですよね。核家族化が進んでいるとはいっても、子育て世代と祖父母のつながりは失いたくない大切なもの。そんな3世代の関係性についてある調査が行われました。祖父母の呼び名から、子どもを預ける頻度まで、その実態が明らかになっているようです。■いまどきの呼び名は「じいじ&ばあば」ママ向けコミュニティサイト・ママスタジアムが行った「じいじばあばとのお付き合い調査」(※)によると、おじいちゃんとおばあちゃんの呼び名について、その実態が明らかになりました。最も多かった呼び名は「じいじ」と「ばあば」。母方の方が「じいじばあば」の比率が高めとなっているようです。私の母は「おばあちゃん」でも「ばあば」でも名前でもなく、「ねね」と孫に呼ばせています。特に理由はないようですが、一般的な呼び名ではなく、特別な名前で呼んでもらうことに喜びを感じているようです。「その他」に分類される人は、こんなケースも多いかもしれませんね。 ■孫と祖父母が会うのは「年末年始・お盆・お祝い事」の3強「あなたのお子さんがおじいちゃんおばあちゃんと会うきっかけは?」という質問では「年末年始」が72.6%、「お盆」が56.7%、「お子さんのお祝い行事」が45.8%と続いています。帰省時期=再会時期となる家族はやっぱり多いようですね。また「おじいちゃん・おばあちゃんが孫に会いたいと言いだして」「おじいちゃん、おばあちゃんの誕生日」など、おじいちゃんおばあちゃん発信で孫と会う機会も少なくありませんでした。12.3%と意外に低めだったのが「敬老の日」。これは孫ができたといっても気持ち的に若々しい人が多く、まだ自分たちを老人とする意識が少ないからでしょうか。■預けやすいのはやっぱり「自分の母親」「あなたの用事や仕事などのために、おじいちゃんおばあちゃんにお子さんを預けている? その頻度は?」という質問では「母方のおばあちゃん」に「月に1~2回」以上預けている人が全体の1/4程度いました。子どもが小さいとき(上の子どもの年齢が0~2歳)に「母方のおばあちゃん」に預けたことのある人は約7割にのぼるのに対し、「父方のおばあちゃん」に預けたことがある人は約4割。やはり、手間のかかる乳幼児期のお世話を「頼みやすい」と感じるのは自分の母親のようです。また、40代以上のママは「父方のおばあちゃん」だけでなく「母方のおばあちゃん」にも「預けたことがない」人が他年代層よりも高いことが分かりました。これはもしかしたら、高齢を心配しての気遣いがあるのかもしれませんね。祖父母が元気でいてくれること、会いにいける家族がいることは、とてもありがたいことですね。自分の親だけじゃなく、父方のおじいちゃん・おばあちゃんにもちょっとしたサポートを上手に頼み、家族のつながりを深めていけるといいですね。※「じいじばあばとのお付き合い調査
2016年10月08日SMAPのメンバーたちは本当にSMAPで居続けたかったのか。ドル箱SMAPはジャニーズ事務所にとってずっと必要な存在だったのか。木村拓哉さんがとった一連の行動の真意は何だったのか…。SMAP解散騒動を例に「雇用問題」や「組織における人間関係」の視点にたって考察するシリーズ。Part2は、会社と社員の関係について考えます。「僕なら、会社の中から空気を変えていく…」と言った木村拓哉さん植田:以前、あるラジオ番組で「人間関係が悪くなったので会社を辞めたい」といったリスナーの悩み相談に対して、木村拓哉さんが「なんですぐ辞めようと思うのかな。僕だったら会社の中から、空気を変えていく努力をする」って答えていたのを実際に聞いたんですよ。スゴいなこの人は、と思いました。ぐっどうぃる博士:へえ、それはとても理にかなった考えだと思いますね。たとえばワンマン経営の会社の場合、まずはトップを味方にして、トップの価値観に沿ったやり方で、徐々に会社を変えていくことが最善でしょう。実際に今回の木村さんの行動は、それに近いってことですよね。植田:そうなんですよ。「木村は裏切り者」みたいに言われちゃったけれど、彼にはもともとそういう考えがあったので、そうしたのだろうな…と私は思うんですね。そして、そうした木村くんの考え方を、ほかの4人がわからないはずはない。だから独立騒動に巻き込まれていった経緯には、よっぽど飯島さんが追いつめられていくような状況があったのかなと。ぐっどうぃる博士:4人とおっしゃいますけど、もしかしたら草彅さんとかは、どっちでもいいと考えていたようなことを何かで見聞きしましたけど。植田:昔からゴローちゃん(稲垣さん)は「僕は皆が解散というなら、解散でいい。続けるというなら続けるよ」と言っている人。で、草彅くんはたぶん最終的には「中居くんに従うよ」なタイプの人だと思います。で、慎吾くん(香取さん)は本当に飯島さんを芸能界の母くらいに思っている義の人なので、かなり今回のことはショックだったと思われますね。こんなに尽くしているのにこの仕打ちか、と。ただ、彼は自分のことを“パーフェクトビジネスアイドル”と揶揄できるくらい俯瞰でものを見られる人。10歳の時からジャニーズ事務所の中でいろんな出来事を見て育ってきたから、大人の感覚を持っていると思う。中居さん、木村さんが継続を考えている時に「休止ならば解散したい」などと強行するタイプではないと思いますね。最高峰を極めたSMAPは、この先の未来をどう考えていたのかぐっどうぃる博士:彼らはすでに40代前半ですよね。人はこのくらいの年齢になると仕事の成功だけではなく、人生において何が幸福なのか、ということを考え始めるような気がするんです。SMAPのメンバーでいえば、SMAPでいることの意味とか、あるいはジャニーズ事務所にいることの意味とかを考えてもおかしくないと思うんです。つまり我々が最初に話していたような、( Part1 「SMAP解散は誰の責任?組織で生き抜く方法とは」)組織の中でうまく生き続けるためにSMAPを辞めないでいる、ということ以上の、別な幸福の在り方について考えている。トップアイドルの最高峰を極めて、あの年齢になって、これ以上の成功はちょっともう想像がつかない…っていう時に、人は何を考えるのか。僕はそこが今回の解散騒動を考える上での一つの鍵になっているような気がします。植田:なるほど。ただ日頃の言動からいって、彼らはおそらくSMAPを辞めたくはなかったと私は思います。「明日解散してもおかしくないけど、 60までやっていてもおかしくないよね」と言っていたり、とくに慎吾くん(香取さん)や剛くん(草彅さん)は小さい頃からやっているせいもあって、「SMAPじゃない生活が考えられない」と言っていたんです。ついこのあいだまでのラジオでも「次のライブは何をしよう」なんてことを言っていたんですよね。やっぱり中居くんが……、彼も自称“SMAPの一番のファン”ですから、解散しようなんて思ってなかったと思うんですけど、飯島さんの追いつめられ方とか、事務所の思惑とか、そういったことを見て、察知して、前回の話のように「ここはいったんこらえよう」と。それでいつかまた再結成するなり、5人で仕事をしていく道筋をなんとか残せないかと考えて、こらえているんじゃないかなと。SMAPを続ける理由。会社の思惑、メンバーの思いぐっどうぃる博士:SMAPを解散せずに続けていく理由って、彼らにはあるんですかね?会社にとってはありますよね、SMAPがなくなったら数百億円の利益が消えちゃうわけだから。植田:メンバーたちは今も個人でも活動していますし、その上でSMAPでいるからこそ出来ることがあるし、何より全員ライブは好きだと思うので解散する理由はないと思います。でも会社は、今までずっといろいろなグループを新陳代謝してきました。どれだけSMAPが国民的グループであろうと、その新陳代謝の流れは変わらないと思っているんじゃないでしょうか。ぐっどうぃる博士:へえ〜、それはすごいな。…っていうことは、会社は同時にたくさんの“別の商品”も抱えているということですよね。“システムズシンキング”という考え方があります。それは、目の前の問題だけにとらわれず、その問題がシステムの中の一部であるととらえる考え方です。たとえば、田畑を荒らす鳥を害鳥と考えて駆除したら、その鳥がこれまで食べていた害虫が増えて、より田畑が荒れるというのは、目先の問題だけにとらわれた結果起きたことです。システムズシンキングとは、鳥だけの問題ではなく、その鳥が属しているシステム全体を考慮して問題解決の方法を考えるというものです。その視点で考えれば、一つの商品あるいは一部の社員を大事にしすぎることで、社に悪影響を与える場合もある、ということを考えなくてはいけないんです。価値は認めているけれど、それに固執せず会社のシステムの中でその解決法がどう影響するかまで考える必要がある。となれば、仕方なくその商品、あるいは社員を切るということもありえますよね。もしも“システムズシンキング”的に考えていたとしたら、我々が考えている以上に、会社は「SMAPはいらない」と思っているのかもしれません。植田:次の体制を作るのに邪魔、というのはあると思う。ぐっどうぃる博士:だとしたら、じゃあ誰がSMAPを残したいと思っているのか、ってことになりますよね。メンバー5人もSMAPを残したいと言っているけれど、文春の騒動が起こったあたりから「俺たち自身は本当に残したいのか?」って疑問を感じはじめたのでは、という気もするんです。植田:それもない、とはいえません。ぐっどうぃる博士:たとえば、「離婚はしたくない」とずっと言ってる人がいて、心の中では「あれ、なんか言ってることと今の自分の考えが違ってきてるかも?」って本当は揺れている。だけど一度言った自分の意見はなかなか変えられない。植田:今のこの状況に意味があるのか!?と疑い始めるってことですね。ぐっどうぃる博士:「絶対に離れたくない」と言ってSMAPで居続けたけれど、今後、内部の人たちに疎まれて、いなくても構わないと思われてまで「SMAPでいたい」と言い続ける意味があるの?みたいに考えることはあり得るのでは、と。植田:気持ちが折れるってことも十分あるでしょうしね。SMAPで居続けて欲しいといちばん思っているのは私たちファンなんですよ。ただファンもメンバーたちが本当に、次のステップに僕たちは行きたいんだと、「だから解散させてください」って言うんなら納得するんですよね。今みたいになんだかワケのわからないまま、なんとなく強制終了みたいな雰囲気というのが、納得できない。ぐっどうぃる博士:でも「疑問を感じている間に、自分の意志じゃなく辞めさせられた」というのは、SMAPの立場からしたら、もしかすると楽に感じる面もあるかもしれない。あくまで自分たちはSMAPで居続けたかったということになりますから。植田:ああ、その意見にも一理ありますね。もしちょっとでも辞めたい気持ちがあったら、ものすごく楽でしょうね。自分たちで選ばなくて済みますもんね。優秀な人に働き続けてもらいたい時、与えるべき2つの要因ぐっどうぃる博士:話を戻して、たとえば有能な社員も、家族ができたり、ある程度力を持ったりすると「この会社にいる意味があるんだろうか?」と考え始めます。そんなとき、誰かから嫌われたり、主となる派閥から外れたり、意見の合わない上司がいたりすると辞めてしまう…なんてのはよくあることですよね。だから経営者なり上司なりは、社員に何らかのモチベーションを与えなくちゃならないんです。モチベーションに関してよく知られているのは、「ハーズバーグの二要因理論」で、この理論ではモチベーションを作る要因を2種類に分けています。1つは衛生要因と呼ばれるもので、給料とか、福利厚生とか、作業環境とか、人間関係など、満たされていないと不満を作るけど、いくら満たしても強いモチベーションにはならないもの。もう1つは「動機付け要因」と呼ばれるもので、認められるとか、成長するとか、目標に達成するとか、まあ生きがいや、やりがいに関するものです。この動機付け要因が満たされると、強いモチベーションが生まれ、積極的に仕事をするようになります。社員をきちんと働かせるなら、この2つを満たさないとならない。特に見落としがちなのは、動機付け要因で、社員それぞれの動機付け要因がなんなのかを知っておかないと、いくら衛生要因を満たしても積極的に働かなくなり、場合によっては辞めてしまうんです。木村さんにしても香取さんにしても、全員がそれぞれ違う動機付け要因で頑張っていたと思います。それをきちんと理解しないと、やる気をなくし辞めていってしまう。植田:有能な人間を残したいと思ったら、その有能な人間に対して、どういったモチベーションを与え続けるか、を考えなくてはいけないってことですね。ぐっどうぃる博士:そうです。でもそこを理解するのが難しいんですよ。なぜなら、敵と思われてしまったら上司に本音を言わなくなるから。本音を言ってもらって、それをちゃんとすくいあげて、その通りのことを与える。もしくは、そうなるように明るい希望を見せる…ってことをしないと続かない。飯島さんは、それが上手だったのかもしれませんね。植田:ふう…、上にも下にも気を配らないといけないんですね。力をもっている上の人に対しては価値観に従い、下には動機付け要因を与える、と。上司が逆風の中にいるとき、部下のあなたがすべき行動ぐっどうぃる博士:人間同士のつながりにおいて、仲間でいることは大きいんです。敵と思われてしまったら、その組織は壊れる。だからいかに同じ価値観を持っていること、相手に害やリスクを与えず、利益を与えることが重要か、になってくる。その利益も時間とともに、どんどん変化していく。たとえば恋愛において、最初はラブラブでも、そのうちに「仕事があるから放っておいてくれ」みたいな時期に変わってきちゃうでしょう?そのたびに与える利益を変えていかないと崩壊するんです植田:なるほど〜大変だ〜(苦笑)。SMAPの場合、動機付け要因を与えてくれてた飯島さんが組織の力関係に負けてしまったわけですけど、たとえば自分が心酔している上司が、主流派に疎まれたら、部下はどうすべきだと考えますか?ぐっどうぃる博士:その主流派の相手に「自分の上司はそんな人間じゃない。実はアナタのことを支持している」と伝えて、両者の関係をうまくいかせる活動をするべきだと思いますね。また恋愛の話になりますけど、よく娘の結婚相手と親がもめたりするじゃないですか。父親のほうは心なく「アイツは田舎者だからマナーがなっていない」とか悪口を言ったりして。それをそのまま彼氏に伝えてしまうと、「ふざけんな」ってことになる。で、それをまた父親に伝えて…なんてのは最悪のパターン。(一同笑)父親が結婚相手の悪口を言っていたとしても、「お父さんが褒めてたよ〜」とか言えば、「じゃあ今度、お土産を持って遊びに行こうか」ってことになる。そうやって両者の関係をうまくいかせるのは、今回の場合、SMAPの役割だったかもしれませんね。植田:そうか!もしかしたら、木村くんはそうしようとしていたのかもしれない…ってことですね。ぐっどうぃる博士:かもしれません…って、木村さんがどう動いていたのかは知りませんけど(笑)。ただ、ちゃんと今言ったような動き方をしていれば、周囲にはわかってくれる人がいるはずなんですよ。それが最善だと思うんです。「言うは易く行うは難し」ですけどね。【まとめ】組織でよりよく働くためには、会社や体制の意向、上司の置かれた状況、部下や後輩の本音を正確にとらえる必要がある。全ての面において、「仲間と思ってもらえるか」が鍵になる。【プロフィール】ぐっどうぃる博士理学博士(生命科学)。恋愛カウンセラー。自身の体験と生命科学的視点を合わせた独自の恋愛メソッドを展開し人気を集めている。悩める女性の恋の問題が解決するサイト『恋愛ユニバーシティ』を主宰し、他の専門家と共に、日々電話相談サービスや掲示板で答えている。現在、WEB、書籍、雑誌等など多方面で活躍中。また大手企業のマーケティングリサーチや企業のブランディング戦略にも参画。著書に『モテの定理』『恋愛マトリックス』(SBクリエイティブ)、「恋で泣かない女になる61のルール」(講談社)などがある。植田奈保子株式会社サンケイリビング新聞社取締役東京編集制作担当兼株式会社リビングくらしHOW研究所取締役所長 1981年サンケイリビング新聞社入社。ジャニーズタレントに興味なかったが、ドラマ「沙粧妙子-最後の事件-」で猟奇殺人犯役をやった香取クンを見てその危うさ、哀しい目に魅了され、「蘇える金狼」でハマった。以来SMAP5人の絶妙なバランスが大好きでウォッチし続けている。
2016年09月29日人間は24時間、絶えずなんらかの仕事をしていて、なにもしていないときでさえ「なにもしていない」という作業をしているもの。だからこそ、脳と身体に備わっているスケジュールを知り、そこに自分のスケジュールを噛みあわせることが大切。そうすれば仕事でもプライベートでも、やりたいことにしっかりと力を注ぐことができるようになる。そう主張するのは、『脳にいい24時間の使い方』(菅原洋平著、フォレスト出版)の著者です。「作業療法士」と呼ばれるリハビリテーションの専門家として、脳と体の力を最大限に引き出し、ひとつひとつの作業を充実して行えるようにサポートしているのだそうです。また、クリニックでの臨床や、全国規模の企業研修も行っているのだとか。■人間が持つ「2つの基本的な原理」で治療そんな著者は、患者さんの能力を引き出すために、人間が持つ「2つの基本的な原理」に従って治療をするのだといいます。ひとつ目は、人間は同じ作業でも、より能力が発揮される時間帯に行ったほうが上達が早いということ。2つ目は、すべての作業を行う際に、脳と体にとって最適な時間帯があるということ。なお、この科学的根拠をもとにして、ビジネスパーソンが生産性の高い仕事をするためにやることはいたってシンプル。まず、脳には「この時間帯に、この仕事をすれば、質もスピードも上がる」という時間の使い方があるということを知ったうえで、仕事のスケジュールを組む。そのために、脳と体が正常にリズムを刻むための「コンディションを整える習慣」を生活のなかに持つ。それが大切だというのです。つまり本書では、“無理”“ムダ”“根性論”なしでこれらを実践できる方法を紹介しているのです。■脳は「1日に2回」働かない時間帯がある生体リズムには「睡眠—覚醒」リズムがあり、私たちの脳は1日に2回働かなくなる時間帯があるのだそうです。それは、起床から8時間後と22時間後。最初の「起床8時間後」は、午後の時間帯にあたります。昼食後は眠くなるものですが、生体リズムの研究では、たとえ昼食を摂っていなくても、あるいは少量の食事を2時間おきに摂り続けるという条件でも、起床8時間後には眠くなることが明らかになっているというのです。そして2回目の眠気は、普段の起床時間の2時間前であり、多くの人にとって明け方にあたる時間。どうしても眠れなくても、明け方にはウトウト眠っていたという体験をしたことがある人も多いはずですが、それはこういう理由があるからだというのです。■「深部体温」もパフォーマンスに影響するさらに、内臓の温度である「深部体温」の影響も。人間は深部体温が上がるほど元気にハイパフォーマンスになり、下がるほど眠くなるといいます。なお深部体温が最高になるのは、起床から11時間前後。6時に起床していたら夕方の17時がいちばん体が元気に働く時間帯であり、この時間帯には眠気が起こらないということ。これらの組み合わせにより、私たちは「午前」に冴えて「午後」に眠くなり、「夕方」に元気になって、「眠る前」に眠くなるというリズムになるわけです。■「4・6・11の法則」で脳は鍛えられるつまり人間の理想的なリズムは、午前に頭を使い、午後に短い睡眠をとり、夕方に体を使うと、夜には質の高い睡眠が取れるということ。著者はこれを、起床から4時間以内に光を見て、6時間後に目を閉じ、11時間後に姿勢をよくする「4・6・11睡眠の法則」として、さまざまな現場での安全な業務と生産性の向上に活用しているのだそうです。生体リズムには、ひとつのリズムが整うと、それが基準となって他のリズムが同調する仕組みがあるのだといいます。ですから、4・6・11の時間、すべてのことを実行する必要はないのだとか。■もっともやりやすいことだけを実行すべしそこで、どれかひとつ、もっともやりやすいことだけを実行してみることを著者は勧めています。たとえば夕方に運動したり、帰りの電車で一駅前で降りて歩いたり、体温を上げることをすると、自然に朝、目覚めやすくなるというのです。また、朝は目覚めたら窓から1メートル以内に入るようにすれば、昼間はいつも眠かったとしても、やがて理想的な就寝時間に眠くなるようになっていくそうです。たったひとつのリズムが基準となって、他のリズムが同調していくということ。なお、生体リズムを整えるときには、まず4日続けてみることが大切だと著者はいいます。*医療現場や企業研修で実証されたことだということもあり、強い説得力が本書にはあります。仕事のパフォーマンスを向上させたい人は、読んでみるといいかもしれません。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※菅原洋平(2016)『脳にいい24時間の使い方』フォレスト出版
2016年09月22日離婚を経験し、東京から故郷の函館へと逃げるようにして帰って来た40の男が、人との深い関わりを避けながらも、どうしても逃げられない人と人とのぶつかり合いを経験しながら成長していく姿を描く『オーバー・フェンス』。自らと同年代の主人公・白岩を情けなく滑稽に、だからこそ現実味たっぷりに体現するのはオダギリジョー。孤高の作家とも称される佐藤泰志の短編小説の世界観を、映像化に際し豊かに広げた脚本に惚れこんだという彼に、作品に寄せる思いを語ってもらった。『オーバー・フェンス』は、オダギリさんが、39歳で挑んだ30代最後の作品。同年代を演じるというところにも、強い思いがあったという。「僕、山下敦弘監督を含め、同年代のスタッフが多く、お話をいただいたとき、何となくそういう世代感のようなものがひっかかったんです。これまでは、ちょっと変わった役や作品を選んできたかなという思いがあったので、地方都市にいる、ごく普通の40歳という人物をどれだけ深堀できるだろうかということも魅力でした」。これまで、個性的な役を多く演じてきたオダギリさん。エキセントリックな役柄は、インパクトが強く、迫力があるだけに、役者として旨味も大きいはず。一方で、普通の男を演じる魅力についてこう話した。「40代の男は、20代の若者と比較したときに、明らかに出るものが違うと思うんです。例えば、雲を見ているときでも、20代が雲を見ていればすごく爽やかで夢を見ているようなすがすがしいものを感じるけれど、40代なら“あれ?悲しいことでもあったのかな”とか観ている側が勝手に解釈を変えてくれる。つまりこちらの芝居次第で、清々しくも、悲しくも見せられるし、ぐんと可能性を広げられるということでもあると思うんです。それがきっと40代の面白さ。同じ年の山下監督と、白岩という同年代の役の人間臭さをどんどん深めて行って、男の情けなさとか、頼りなさとか、滑稽さとか、そういったいろいろなことを深めていけたらいいなと思ったんです」。エキセントリックな役が多かった時期は、どちらかというとオリジナリティを大切にしていたそうだ。「自分にしかできない芝居をと考えていましたね。誰もできない発想、誰も表現できない個性、というところに面白さを感じていたんです。今回は真逆ですね。普遍的な40代のあり方を追求し、それが普遍的であればあるほど、こういう40代っているよねというところに落ち着くのが面白かった。いままでやってきたのとは、違うベクトルで演技を組み立ていきましたね。ある年齢に達した男の人が持っている男性性を表現したかった。普遍的なものを演じたいと言うよりも、この作品ではそれが面白いと思ったんです」。劇中、男の情けなさ、ずるさを自分なりに表現してみたいと、監督と話し合い、自らのアイディアを実践することもあったとか。「こういうことをすると、女性がイラッとするだろうなと思って、やらせてもらったくだりもあります。そういう滑稽さとか、人間のずるい部分とか、自分勝手な部分も、この役なら活かせる気がして。そういう細かい部分が白岩の幅をどんどん広げていける気がして。人間の綺麗な面ばかり並べても、表面的な作品にしかならない気がしているんです。ムカついたり、イラッとしたりと、観ている人の感情にひっかかる、そんな要素を入れるように心がけました」。確かに、白岩の言動には“男の人ってこういうことするんだよな”という部分が、良きにつけ悪しきにつけ、浮かび上がります。だからこそ、女性の観客は白岩に呆れることもあるはず。でも、それは男性が知らないうちにしでかしてしまう種類のもの。オダギリさん自身が客観的にそこを理解できるというのは、男性として珍しいのでは?「そうかもしれませんね。気づくには気づくんでしょう、僕は(笑)。気付かないところもいっぱいあるんでしょうけれど。いままで女性がなぜ怒っているのかわからないこともいっぱいあったし。ただ、こういう返事をしたらずるいよなと思いながら、そう返事するということもいままでいっぱいあった。そういうことがいまになって活かせるのかもしれません。きっと相手のリアクション、相手の気持ちみたいなものを、注意して感じようとして育ったからかな。いい子でいたかった子どもって、相手の出かたとか、距離感とかすごく測る。きっと自分もそういうところから、人との関係性の構築の仕方を始めているような気がしています。僕も、いい子でいたいタイプの子どもでしたね。母と2人きりだったし、ちゃんとしなさいと言われ続けて育ちましたから」。劇中、白岩は幾度も“自分は最低な人間なんだ”と笑いながら言い、それを言いわけにして人間関係から逃げている。いまいる場所から、どうしても飛び立てないもどかしさに、絶望しているかのように。「人との距離を保っておくのが一番楽なんですよね。そうやって予防線を張ることで、傷つけ合わずにすむから」。本作では、傷つくのが嫌で人と距離を保っていた白岩が、容赦なく心に入り込んで来る聡というまっすぐな女性との出会いによって、何かを乗り越えていく様に、ある種の爽快さが感じられる。自分一人では超えられない壁だって、誰かとの出会いによって、ときには傷つきながらでも越えられるかもしれないというメッセージが鮮烈だ。聡がしきりに鳥の求愛行動を真似するのも印象的。さらには、鳥が空を飛ぶシーンも時折さしはさまれていて、柵も塀も、国境も関係なく飛んで行ける鳥が自由の象徴のように登場している。「聡という女性はとても純粋。ぶつかるときは、本気でぶつかるんです。白岩がずっとぬるま湯の中で、いい距離感を保っていこうと思っていたのに、それが通じなかった。彼女のペースに巻き込まれていくというか」。できれば、誰だって傷つかずに生きていきたい。現代は、摩擦を避ける傾向が顕著で、直接的に関わるのではなく、ネットなどヴァーチャルな繋がりを好む人も増えている。白岩にも、無意識のうちに鎧を着る、そんな現代性も見て取れる。でも、どんなに人との間に柵を作ろうとしても、人は人と関わらずには生きて行けず、いやがうえにも影響し合ってしまう。その部分を強調するかのように、劇中では人との関わりの重要性を反映させているアナログなコミュニケーションが繰り返し登場するのも新鮮だった。「携帯やPCを使うシーンはないですね。白岩が通う職業訓練校の場面では、たばこを吸いながら喫煙室で雑談を交わしたり、休憩時間にみんなで教官の悪口をぶつぶつ言いながら野球をしたりしている。野球もチームプレイのスポーツで象徴的。家を建てるという職業訓練所での授業内容も、チームワークを象徴するものですよね。離婚して、東京から函館に戻るときに、ゼロから出直すつもりだった白岩。人間関係をすべてシャットアウトした状況で戻って来たのに、人間関係を持たざるを得なかった。そこから、生きると言うことはこういうことなんだと学ぶんです。監督は、どちらかというと群像劇にしたいとおっしゃっていたので、そのつもりでいたんですが、群像劇の中から生まれる人と人との温度のあるぶつかり合いと、聡の情熱的な熱量の高いぶつかり、その両方を通して白岩が成長していく物語と言えるのかもしれません」。ヘアメイク:砂原由弥(YOSHIMISUNAHARA)スタイリスト:西村哲也(TETSUYA NISHIHARA)(text:June Makiguchi/photo:Nahoko Suzuki)
2016年09月21日どうしても受け入れられない人、嫌いな人って誰にでもいますよね。プライベートなら付き合わないという選択肢もありますが、仕事上ある程度良好な関係を築かなければならないこともあるかと思います。自分の気持ちを押し殺すのもつらいですが、大人として格好悪い振る舞いはしなくないと感じている方は多いはず……。そんなとき、同世代の女性たちがどう対処しているのかを聞いてきたので、シェアさせていただきます!必要最低限しか関わらない「嫌いな人とは関わらない。仕事上、どうしても仕方ないときは最低限の付き合いにとどめるのがベスト!昔はこちらから歩み寄ろうとしていたんだけど、どうしても仲良くなれなくて何をやっても変わらなかった。無理して話しかけたりせず、必要以上に関わらないことにしたらストレスも減ったんだよね」(事務/29歳)可能なら、これが一番良い方法かもしれませんね。人間だから、合わない人がいるのは当然のこと。視野を広げることや、色んな人の価値観を受け入れようとすることも必要ですが、どうしても相容れない人やモノを自分の人生から排除していくのも、時には必要なのです。仕事に支障をきたさない程度のコミュニケーションが取れるなら、それで十分です。むしろ、関わりを減らすことによってトラブルを減らすことができるので、仕事も上手くやっていけるのではないでしょうか。自信があるように振る舞う「私がムカッとするのは、見下されているように感じるとき。だから嫌いな人と関わるときは、なめられないように自信満々な態度で振る舞うようにしてる。こっちがひるんだら、そこで精神的な上下関係ができ上がって、周りの人に与える印象も変わってしまう。マウンティングって言うのかなあ。昔キャバクラでバイトしていたときに学んだこと」(美容関係/30歳)できることなら表立って言いたくないこの気持ち。マウンティングなんて大人げない、バカげてる、私はそんな次元で生きていない、なんてクールに決めていたいところですが、こういう負けん気が必要なケースだって実際ありますよね。結果がはっきりする勝負事なら話は別ですが、女としてどうであるか、なんて誰にも判断できないこと。2人の関係を決定づけるのは自分の気持ちでしかないのです。自分が相手に負けていると感じてしまえば、そこで2人の精神的上下関係は決まってしまいます。いつでもライバル意識剥き出しでいる必要はありませんが「なめられているのかな?」「バカにされてるのかな?」と感じる機会が多い方は、こういう気持ちを少しは持っても良いのではないでしょうか。どうして嫌いなのかを考えてみる「嫌いな人の共通点を見つけることで、自分の性格が見えてくるよ。どうして嫌いなのかがはっきりするだけでも、自然と冷静に付き合えるようになるんだよね。私が嫌いなのは、噂話が好きで人のことに興味津々なタイプ。私は、自分がいないところで噂されたり、人の噂話をするのも好きじゃないんだって気づいたの。だから職場でそういう人と関わらないといけないときは、巻き込まれないように自分の話は極力しないで、当たり障りのない冗談ばかり言うようにしている」(アパレル/32歳)確かに、嫌いな理由が分かれば付き合い方を工夫することもできますよね。何となく馬が合わないだけで理由がはっきり分からないという方は、今までに嫌いだと思った人の共通点を探してみてはいかがでしょう?それが分かれば自分の気持ちを整理することができて、ストレスが減るのではないでしょうか。先に好意を示してみる「こっちが嫌っているとそれが伝わって、向こうも私を嫌うでしょ?それって悪循環。だから無理にでも最初は好意的に接する。好意を示すと、大体相手も態度を改めてくれるから。昔苦手なタイプのお客様に、一生懸命感じ良く接していたら心を開いてもらえたことがあって、それから心がけてるんだよね」(司会者/35歳)人間関係の主導権を握れるのは、こういう考え方ができる人なのだと思います。相手の態度に左右されて自分の振る舞いを変えるのではなく、「あくまでも私らしい接し方はコレ」という風に、コミュニケーションのとり方が一貫していると、自分自身も楽ですし、人からも信頼され、人間関係が上手くいきやすいはずです。いかがでしたか?嫌いな人とは関わりたくないものですが、そうはいかないケースもありますよね。そんなとき、ただ我慢するのでもなく、感情的に振る舞うのでもなく、上手く対処する方法が見つかれば、ストレスが和らぎ人間関係がずっと楽になるのではないでしょうか。
2016年09月21日『あなたの魅力を爆発させる方法』(文響社)の著者・山田マキ氏のなかには以前から、「魅力がほしい」「人に愛されたい」「幸せを手に入れたい」という思いが強くあったのだそうです。そこで30代になったとき、服装、メイク、ネイル、仕草、資格や習いごとなど、さまざまなものに手を出して努力をしたものの、状況はまったく変わらなかったのだとか。それもそのはずで、つまりは「間違った自分磨き」ばかりしていて、むしろ自分の本当の魅力を失わせていたということ。そこで自分や友人たちの失敗体験を振り返り、負の連鎖から見事に脱出できた人たちの事例などをもとに、「本当の魅力」を手にいれる方法をまとめたのが本書だということ。第4章「イイ女は年齢を隠さない30歳を超えたら変えるべきこと」から、いくつかの要点を引き出してみましょう。■自分の年齢はオープンにする独身女性は、加齢とともに生きづらさを感じることが増えると著者は指摘しています。合コンやお見合いにおいても年齢で明確に線を引かれるようになるため、存在自体も認めてもらえていないような、自分のすべてを否定されたような思いをすることもあるというのです。そして、そんな経験が一度でもあると、とたんに自分の年齢が重くのしかかってきて、後ろめたい気持ちになってくるのだとか。そのため自分を守ろうとするものの、反応は過剰なものになりがち。だから結果的に、まわりに余計な気を使わせることがあるというのです。事実、著者の周囲にも、30代になってから年齢を気にしてしまい、過剰に守りに入る友人がたくさんいるそうです。■隠さなければ相手も楽になるしかしその一方には、なんの抵抗もなく自分をオープンにできる人がいるものです。たとえば、初めて会った人に対しても自分から「婚活しているから、誰か紹介して!」「本当は40歳だけど、まだ若く見えるかな?」と、積極的にオープンにしていくようなタイプ。そのようなアプローチをされると、相手も遠慮することなく打ち解けることができ、すぐに仲を深めていけるものです。著者にも、そういう人を見ていて安心できた経験があるといいます。後ろめたいことは、隠そうとすればするほど、それが本当にいけないことのように見えてしまうもの。そこで、まわりに気を使わせないためには、・聞かれたくないことこそ、気にかけていないそぶりで堂々と答える・事実をいいたくないときは、あからさまな嘘で茶化す・「気にしていない」態度で、先に後ろめたい情報を伝えることが大切だといいます。まわりの人に気を使わせていると。誰も近づかなくなってしまうもの。年齢を重ねることは罪でもなんでもないのですから、意地になって隠す必要はないということです。■女子力と人間力は「3:7」に世の中の多くの女性が、女子力を高めるために自分を磨いています。ところが、大人になると女子力だけではどうにもならないことも出てくるもので、たとえばそのひとつが恋愛。たしかに女子力が高ければ、それなりにおつきあいはできるでしょう。しかし、ずっと一緒にいるとなると話は別。重要なのはお互いの人間性なので、いくら女子力が高くても、人間力が低ければ「長く一緒にいたい」とは思わないものだと著者はいうのです。ちなみに人間力とは、具体的に次のようなものだそうです。・誠実さがあらわれる言動を取っている・いつも心穏やかにしている・表裏なく、誰に対しても思いやりがある・人の批判をしない・自分を磨く努力をしている大人になればなるほど、表面的なかわいさや美しさだけではなく、こうしたことができるかどうかのほうが重要になってくるというのです。そして女性の心を動かすことができると、「女性からも好かれる人間力が高い人」だと見られるのだともいいます。それなら、女子力も人間力も高いとみなされるわけです。そこで、人として大切にされるために、女子力と人間力の割合は「3:7」くらい、つまり「人間力多め」を目指すといいのだとか。*自分自身の失敗を基にしているからこそ、著者の語り口には不思議な説得力を感じさせます。自分自身の魅力を最大限に活用するために、目を通して見るのもいいかもしれません。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※山田マキ(2016)『あなたの魅力を爆発させる方法』文響社
2016年09月19日子どもが産まれると、独身時代には想像もしていなかったような苦労がたくさんあります。でも、時間がたつにつれて慣れてしまい、周りからの配慮も「当たり前」と思いこみがちに。とくに環境の異なる独身の友人たちにとっては、そんな姿は「子連れさま」と不快に感じられてしまいます。子どもがいてもいなくても、良好な友人関係を続けるために、「子連れさま」と思われるような行動をとっていないか、あらためて考えてみたいですね。■大人の集まりには子連れで行かない子連れで会うことが多いママ友とちがって、独身時代からの友人と会うときは「大人だけ」が原則です。相手から「お子さんも一緒に」と言ってくれないかぎりは、子どもはパパに預けるなどして置いていきましょう。「うちの子はぐずらないし良い子にできるから」と思っても、子連れで行くとどうしても話題の中心が子どもになってしまい、おしゃべりも楽しめない、と相手をモヤモヤさせてしまうことに。子どもを預けることができない場合は、残念ですがまた次の機会に。どうしても、という場合を除いて、こちらから「子どもも一緒でもいい?」と聞くことはやめましょう。親しい間柄でも、そう聞かれてハッキリ「NO」と言える人はなかなかいません。■「子どもがいるから」と集まる場所や時間を勝手に決めない相手が「お子さんも連れてきて」「子どもに会いたい」と言ってくれた場合は、子どもも一緒に友人と会うこともあるでしょう。子連れでの外出は、時間帯や場所などいろいろ気を配ることが多いですよね。でもそれを、相手が配慮して当然だと思ってはダメです。まちがっても、「子どものお昼寝があるから○時集合ね」「子どもがいるからお店はファミレスで」などと、自分の都合で勝手に場所や時間を決めたりしてはいけません。こちらに都合があるように、相手にもいろいろな都合や希望があります。一方的に押しつけるのではなく、相談して妥協点を見つけるようにしましょう。■公共の場で授乳やオムツ替えをしない赤ちゃんを連れての外出で大変なのが、授乳やオムツ替え。でも、公共の場での授乳やオムツ替えは、マナー的にもNGです。母乳の場合は、いくら友人同士であっても目の前で授乳するのは避けたほうがいいでしょう。同じ女性であっても、目のやり場に困ってしまいます。授乳服や授乳ケープなどを用意しても、やはり抵抗を感じる人も多いため気をつけましょう。友人宅にお邪魔する際にも、授乳やオムツ替えには配慮が必要です。オムツ替えの際は下に敷くシートなどを持参し、どこで替えたらいいかをたずねてからにしましょう。使用済オムツもきちんと持ちかえってください。子育てをしていると「当たり前」と感じることも、周りから見れば不快に思われてしまうケースがあります。お互いが上手に配慮して、いい関係を続けていけるとよいですね。
2016年09月17日トム・ヒドルストンがテイラー・スウィフトと破局した原因は、2人の関係に飽きていたことにあると言われている。トムを良く知る友人によれば、トムは真剣交際が苦手ですぐ飽きるタイプだそうで、テイラーとの交際も関係が本気になる前に終わりを告げることにしたのだという。ある関係者は「トムは人間関係恐怖症で飽きっぽいんです。姉妹でさえその人間関係を維持する力のなさを注意しているくらいです」と話す。一方でテイラーは何を言われても気にしない様子で、すべては過ぎたこととして捉えているという。別の関係者はザ・サン紙に「テイラーはトムとの関係がどんなものであったか理解していますし、トム側が何を言おうと気にしません。テイラーにとってみればすべては過ぎたことなんです」と続けた。これまでには2人の破局の原因が、トムの2人の交際を公にしようとする姿勢をテイラーが嫌がったからだと言われていた。当時の関係者は「テイラーから別れを告げたようです。トムはテイラーが望む以上に2人の関係をもっと公にしたかったんです」「テイラーは公の場で2人の仲むつまじい姿を見せるとバッシングを受けることを知っていたのでトムに忠告しましたが、トムはそれを聞き入れなかったようです」と話していた。(C)BANG Media International
2016年09月11日「親ラブ族」という言葉をご存知でしょうか。子どもは思春期を迎えると親を鬱陶しいと思い、距離を置くもの。しかし最近の親子関係はガラっと変わってきているらしい。株式会社オーネットが行った調査によると、20歳男女の約8割が「親を尊敬している」と回答。「母親を友達のように慕い、好んでショッピングや旅行に行く」という母親大好きな女性が増加していることからも分かるように、若い女性たちにとって「親が大好き!」という感情は当たり前になりつつあるようです。■「パパと一緒にお風呂に入る」恐るべし“親ラブ族”先日、知人のAさん(24歳)と食事をしているとき、信じられない言葉を耳にしました。「私、小さい頃からお父さんと仲がいいの。今でも一緒にお風呂に入るぐらい!」……えっ?!一瞬言葉を失いました。彼女は都内在住の実家暮らし。地方に単身赴任中の父親が帰ってきて入浴をしていると、「私も入っていい?」とお風呂場に押しかけ、父親の背中を洗ってあげるとのこと。「たまにしか会えないから、会話もしたいし。別に家族だから、裸をみられても恥ずかしくないよ」(Aさん)このAさんに関しては、少し特殊な事例かもしれませんが、これも親と仲良しな若者が増えているということの象徴なのかもしれません。しかし、上の世代と比べて「親が好き」というレベルがかなり高いので、自分たち世代の感覚で他世代に話をすると驚かれてしまうかもしれませんね。同調査によると、「親を尊敬している」と答えたゆとり世代は、75.4%。同様に「親は自分のことを理解している」70.8%、「親はあたたかいと感じる」80.2%となっています。最近の20代男女にとって、親はあたたかくて信頼できる存在であることが分かります。■親と仲良しはいいけれど……一方で「親がいないと生活できない」79.9%、「親からお小遣いをもらっている」59.0%、「就職しても親には甘えていたい」47.3%などと答える若者も。これは経済的・精神的両方の面から見ても、親から自立できていない若者が増えていると言っても過言ではない結果となりました。社会人3年目のOさん(25歳)は、「大学を卒業し、就職をしたら自立をするため一人暮らしをしようと考えていましたが、母親が『寂しい』というので、まだ一度も実家を出たことがありません。仕事が終わって疲れて帰っても、実家暮らしなら家事の負担がない分、ついつい甘えてしまいます」と話しています。離れたいけど、離れられない。そして離れて欲しくない。そんな共依存ともいえる関係の親子が増えているようにも思えます。そんな心地の良い関係から抜け出せずに、気が付けば四十路で未婚……なんてことにならなければいいのですが。■「親みたいになりたい!」は少数派?一方で、「両親のような夫婦になりたい」「両親をみて結婚はいいなと思う」と答えた20代は約4割。「親が好き」と答える若者が多いにもかかわらず、夫婦としての親には厳しい評価をしていることも読み取れます。しかし、これは「生涯ラブラブな夫婦」を思い描いている若者が多いという結果の裏返しなのかもしれません。また、「親の人生は生きがいのあるようにみえる」62.1%、「親のような大人になりたい」55.1%など、人生の先輩としての親に対してはいずれも低い数値に。この結果からは、「親と仲良くしておけばお金ももらえてラッキー!一人暮らしもしなくていいし“おいしいこと”がたくさんある(ラクができる)」そんな若者のずる賢い一面が垣間見えます。これも世代性なのかもしれませんね。
2016年09月07日お子さまの成長に伴い、新しいママ友とのお付きあいがはじまった方も多いのではないでしょうか。ママ友といえば「トラブルのもと」として、よくテレビドラマや雑誌で取りあげられます。皆さまの周りには「困ったママ友」はいらっしゃいますか。ママ友は無理につくるものではありませんが、上手にお付きあいできれば、ともに育児に取りくむ同志的なつながりが得られ、何かと心強いものですよね。私がいままでいただきましたカウンセリングのご相談のなかでも、育児関係ではママ友に関するものが多くあります。■ママ友トラブルは子どもの就学後に起こることが多い!?数年前までは公園デビューや幼稚園&保育園時代の、いわゆるお子さまの就学以前のご相談がほとんどでしたが、最近は減ってきたように感じています。ママ友トラブルについてはネットでも話題に上がっていますし、「ママカースト」なる言葉とともにテレビドラマの題材にもなっています。摩擦を避けるコツを、それぞれが身につけていらっしゃるのでしょうね。変わって最近は、子どもの個性や能力差が少しずつ顕著になってくる小学校や中学校のママ友トラブルのご相談が増えてきました。こういうタイプの方は、愛情深く教育熱心で、子どものことをよく見ている、いわゆる「いいお母さん」がほとんどです。しかし、子どもがほかの子に言われたこと、されたことをまるで自分自身がそうされたように感じ、よろこんだり悲しんだりし、それを母親同士の関係に持ちこむのです。自分が小学校(または中学校)のクラスに在籍しているかのごとく、学校のことにとても詳しいのが特徴的。「○○くんがうちの息子によくキツイことを言うんだけど、息子のことが嫌いなのかしら?」と、その○○くんのママに訴えたり、ほかのママに悲しそうに遠回しの悪口を吹きこんだりします。子どもの言動など成長に伴って変化していくものですし、理不尽なできごとがあったとしても、そのような関わりのなかで他人とどう接していくのかを学ぶもの。頭ではわかっていても、まだ精神的に母子分離ができていない方によく見られます。お子さまの年齢に限らず、もし周りにいつも自分の子どもの話に持っていくママがいたら、少し距離をおいたほうがいいかもしれませんね。■「重たさ」を感じる相手とは距離をおこうこのケースに限らず、ママ友とのトラブルを避けるポイントは、相手と接していて「カモネギ感」と「嫉妬心」が生じていないかを自身で確認することだと思います。無意識のうちに、他人に心理的に依存する関係を求める人は、依存させてくれる相手をかぎあてる才能に長けています。たとえば、うわさ好きな人は自分の話をよく聞いてくれる相手を必要とするので、断ることが苦手そうな優しい人に接近します。まさに「カモがネギを背負ってやってきた(自分のニーズを満たせる人を見つけた!)」と感じるのです。あなたが「カモ」=すなわち「相手のニーズに知らず知らずに合致してしまった相手」なら、初対面からすごく親切にされるので最初はいい人だなと思うでしょう。しかし、会っていてなんとなく「重たさ」を感じてきたら、それは相手が自分の都合のいいように依存しはじめているサインです。早めにフェードアウトしたほうが賢明でしょう。本当に親切な人なら、あなたが何を求めているかにも気を配ってくれるので、重たさを感じさせることはありません。「嫉妬心」は、抱いても抱かれても、いい関係は築きづらいでしょう。話をしていて「もしかしてこの人、自慢している?」という感情が芽生えたり、逆に、自分が何の気なしに話したことを「それ自慢?」と思われることもあります。嫉妬はしてもされても、「目の前の相手をいまは受けいれがたい」と心の声が叫んでいるということです。近くにいればいるほど、お互いの精神衛生上良くないので、ほどよい距離を持ったほうがいいでしょう。ママ友との関わりは、自身の子育てを見つめなおしたり、子どもの成長に気づかされたりするいい機会にもなります。トラブルはうまくすり抜けて、楽しい子育てライフを送りましょう。
2016年09月05日ママ友が負担だけどつきあわないといけない…。子どもが幼児期になると、ときにはママ同士の世界も大変になります。ここでは、心理学に基づいた「ママカースト」にはまらないための上手な付き合い方を、認定心理士が伝授します。■ママカースト、知らないうちにハマってない?ママカーストとは、ヒンドゥー教における身分制度のことを、ママ友のピラミッド型に例えている言葉です。一番上の人がいて、その下の人がいて…というように、完全なる上下関係ができているママ友の関係をいいますが、その上下関係の成り立ちはさまざまです。例えば、自身の持ち物や服装、子どもの学力、夫の学歴や職業・収入、マンションの何階にいるのか? なども含められているようで、正直なところ、基準は計りしれません。最近では、幼稚園の送り迎えのときにママ同志のお付き合いがある場合も。登園後にリーダー的な人が「お茶をしましょう」といえば、忙しいほかのママたちも毎回お付き合いをしなければならない、休日はホームパーティをしなければならない、というような悩みもあるようです。■ママカースト、上手に切り抜けるコツこうしたママカーストにハマらないためには、どうしたらよいでしょうか。心理学的には、カーストの上で満足しているタイプの人は、物欲が満たされていても心が満たされていなかったり、何らかの空虚を抱えていたりするパターンが多いようです。そして、そういう人と無理に付き合ってストレスを感じながらも、「付き合わないと、子どもが仲間はずれになるかも」と心配で、がんばって付き合いを続けるママもいます。そのような場合の最善の方法としては、心理学のテキストにも「距離をおくこと」と書かれています。しかし、それができないからこそ困っている人が多いのも事実。一番良いのは、どこにも属さないように「深く付き合い過ぎず、あいさつ程度の付き合い」の距離を保つことなのですが、それだけでは切り抜けられない、あるいは、性格上それができない人もいるかもしれません。「距離をおくこと」は「愛想を悪くすること」ではありません。他人に自分の身の上のことをあまり深く話さず、また相手にも深入りしないよう、そこそこの関係にとどめておくという意味です。相手に心を開き過ぎず、つかず離れずの距離を保つには、普段の態度が大事になります。■関係を悪化させない魔法のフレーズ集人付き合いは、相手の性格や相性によって対処法が異なるもの。そのため、ここではママ友と適度な距離を保つためのきっかけになる、おおよそのパターンサンプルを紹介します。あなたの立場や性格も踏まえて自身なりにアレンジし、活用してみましょう。すぐには実践できなくても、対処法を知っているだけで、心の負担も軽くなるはず。●あなたや家庭のことをほかの人と比較され、「お宅はどうなの?」といわれた。例1「うちは、特にお話しできるようなことは何もないの。本当に普通で、特徴もないのでつまらないわよ」例2「人さまと比較するようなネタが何もないので、考えたこともなかったわ」ポイント:相手にそれ以上つっこみを入れられないよう、スルーを促すためのフレーズ。あくまでさりげなく、嫌味にならないように、明るく大人しめに言うのがポイントです。●お茶会など、出たくない会合に誘われた。例1「私、要領が悪いのでまだ、家の用事が残っているの。またぜひ聞かせてくださいね」例2「田舎の母から連絡がある予定なので、今日は残念ですけどすみません」例3「主人が出張で家の中がバタバタして…。時間がなくてごめんなさい」ポイント:キャンセルしたいときには、「自分ではどうにもならない理由」をネタにすると相手もそれ以上つっこみづらくなります。こうした理由に対してつっこむと、つっこんだ人がグループ内で浮いてしまうから、あきらめやすいはず。ほかにも、体調不良や歯医者ネタなども応用できます。毎月の生理前後(や当日)も理由にできますね。●理由になりそうなネタのキーワード・子どもの習いごと、塾・実家・体調不良・荷物が届く・電話・仕事・学校(園)の用事・(自分の)習いごと・病院(子どもも自分も)・先生の面談・婦人科系の不調・子どものアレルギー講習会・町内の仕事上手な一言で、つかず離れずの距離を保つことが大事。これで、あなた自身に降りかかるストレスは軽減されるはずです。(高城あすか)
2016年09月03日タイトルからわかるとおり、『働きながら60歳で慶應義塾大学を卒業した私の生涯学習法』(大森静代著、合同フォレスト)の著者は48歳で慶應義塾大学に入学し、12年かけて卒業したという異例の経歴の持ち主。本書ではその稀有な経験に基づき、誰にでもできる「生涯学習」の重要性を説いています。でも、なぜ年齢を重ねてから大学に進学しようと思ったのでしょうか? そこには、さまざまな事情があったのでした。■中学・高校在学中に大病を患った1945年に東京で生まれた著者は、中学・高校在学中に大病を患ったため学校を長期欠席したのだそうです。一時期は、病院から高校へ通学していたこともあったのだとか。しかしそのような状況では、勉強に遅れが出てしまっても無理はありません。事実、欠席によって勉強は大きく遅れてしまい、成績はガタ落ちしてしまったのだとか。ところが通っていた高校の進学率は90パーセントだったため、劣等感に悩まされたといいます。とはいえどうすることもできなかったため、仕方なく大学進学を断念し、出光興産に就職することになります。■48歳の時に慶應義塾大学に入学そして、その後結婚したものの、12年で離婚。その後はシングルマザーとして女手ひとつで2人の子どもを育てたそうです。子どもの手が離れたことを契機に大学進学を目指したのは、一度は諦めた進学の夢を叶えたかったから。そこで48歳で慶應義塾大学に入学し、通信教育課程で学ぶことにしたのだといいます。とはいっても、勉強と仕事、家事を並行して行うことはそうそう楽ではないはず。事実、何度も失業、再就職を繰り返すことに。とはいえ折れることなく、キャリアアップのため職業訓練校に入学し、50歳で簿記や電卓の資格を取得したというのですから、そのバイタリティには驚かされるばかりです。しかも、もちろんその間も大学は継続していたわけです。そのため、卒業率3%の難関を乗り越えて卒業したときには60歳になっていたわけです。■何歳でも遅いということはない!さて、さまざまな事情によって大学に進学できなかったという方、あるいは中退してしまったという方もいらっしゃるでしょうが、「できれば大学に行きたかった」という思いが残っている方には、ぜひ本書を読んでいただきたいと思います。なぜなら著者は本書のなかで、大学の通信教育課程の可能性について解説しているから。しかも自身がそれによって卒業資格を得ているだけに、強い説得力があるのです。大学通信教育は、社会人でも仕事と両立しながら学べるところが最大の魅力。誰でも学べる生涯教育の場として、各大学で開かれているそうです。在学生の年齢は、たとえば慶應義塾大学通信教育課程の場合、~29歳:19.2パーセント30歳~:26.3パーセント40歳~:26.0パーセント50歳~:15.7パーセント60歳~:12.8パーセントだそうです(「データで見る通信教育部2014年度」慶應義塾大学通信教育課程より)。つまり、何歳になっても遅いということはないのです。■通学課程と通信教育は同じレベルところで通信教育には、「通学課程とくらべればレベルが低いんだろう」というようなイメージがあるかもしれません。しかし大学通信教育は、学校教育法に定められた大学。平成11年には、大学院で修士過程の通信教育がはじまり、平成15年には博士課程の通信教育もはじまったのだそうです。そして、もっとも注目すべきポイントがあります。通信教育課程は通学課程と形態こそ異なるものの、授業も試験もレベルは同じだということ。教員も、通学過程の方があたるのだといいます。また大学にもよりますが、一定の単位を修得したら、通学課程への編入試験を受けることも可能。卒業できれば学位記が授与されますが、それも通学課程と同様のもの。卒業したら、履歴書に書くのは「○○大学△△学部卒業」。成績証明書には「通信教育課程」の文字が入るものの、卒業証明書には入らないのだそうです。つまり、一般的なイメージ以上に、通信教育課程には可能性があるわけです。*本書が教えてくれるのは、「やる気さえあれば年齢なんか関係ない」ということ。「それを成し遂げた」という前提のもとで書かれているため、強い説得力があるのです。なお著者は現在、「生涯学習アドバイザー活き活きLifeアドバイザー」という肩書きのもと、ボランティアでの清掃をはじめとする多くの活動を通じ、人と人のコミュニケーションづくりに尽力しているのだとか。まだまだ、やるべきことはたくさんあるようです。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※大森静代(2016)『働きながら60歳で慶應義塾大学を卒業した私の生涯学習法』合同フォレスト
2016年08月22日いま、AIの発達に脅威を感じている人は多いです。実際、『R25』が20~30代の男性ビジネスマン200人に調査したところ、30年後に自分の仕事が取って代わられると思っている人は全体の60%もいました。仕事選びは、人生を賭けることでもあります。だからこそ、ここ何十年かはロボットの脅威を感じずに済む仕事を選びたいもの。どんな仕事なら、ロボットにはできないのでしょうか?これについて、アメリカの経済誌『Money』には、「ロボットは真に人間的な要素を必要とする仕事ができない」とあります。それでは、どんな仕事なら、本当の意味で人間的といえるのでしょうか?きょうは、ロボットには奪えない4つの仕事をご紹介します。どれも、平均年収は400万円以上。年収が安い順でお伝えしていきます。■1:葬儀屋・葬祭サービス担当者(平均年収438万円)社会のなかで常にニーズがあり、重要な役割を果たしている職種。そんな葬祭関係の仕事には、大きく分けて2つのタイプがあります。まずひとつは、亡くなった方の体に適切なケアをし、その人を健康な容貌にすることで、遺族の気持ちをケアすること。もうひとつは、遺族の悲しみのケアを行いながら、望ましい葬儀を取り仕切るディレクターとしての役割。どちらも専門性が必要であるうえに手作業が多く、人の気持ちに寄りそうスキルと経験が必要となります。部分的にはAIに可能な作業も出るかもしれませんが、たしかにロボットには難しい仕事のようですね。■2:人事担当マネジャー(平均年収616万円)もし従業員のほとんどがロボットに取って代わられたとしても、最後に残った人間の従業員の話を聞き、給与アップ交渉をする人間が必要になる。それは人事担当者。……というブラックな話はさておき、もし、ほとんど同等の能力とスキルと経験を持った2人のうち、どちらかしか採用できないとしたら、どんな基準で選びますか?多いのが、「会社の雰囲気・社風に合う人」という答えです。「会社の雰囲気・社風」はなにかと聞かれると答えられる人はほぼいないのに、「会社の雰囲気・社風」にこの人が合いそうかと聞かれると、ほとんどの人が答えられるという不思議。水滴一粒一粒に意識が向かなくても、水滴が集まって光を反射した虹は見えるということに似ているかもしれません。そして、「虹が見える」ことも人間的な要素のひとつ。人事担当マネジャーには、それが要求されるのです。■3:国会議員など国レベルの指導的なポジション(平均年収619万円から)「これこそ、ロボットがやってくれた方が、ずっとマシなんじゃないか?」「ロボットの方がまっとうな判断をするんじゃないか?」そう思う人も多そうですが、実はそうでもないのです。政治家はとことん、人と会い、話し、触れ合う仕事です。また、その国をどうしたいのかというビジョンと、その国に住む人々が求めていることとの間でバランスを取り、形にしていくのが本来の役割。つまり客観性が必要なのです。■4:カウンセラー&セラピスト(平均年収706万円)人の感情や気分を取り扱い、物事の受け取り方や行動に変化を起こしていくのがカウンセラーやセラピスト。つまり、まさしく人間に焦点を当てた仕事です。社会が発展して豊かになると、人の悩みは少なくなりそうだとも思えます。医療や栄養が充実すれば生きるための困難が減り、収入が増えれば可能になることが増えるのですから。しかし、それだけで幸福になれるわけではないのが人の世で、それは世界中どこでも同じ。社会が発展するほど問題は増加していくため、カウンセラーやセラピストが必要になってくるのです。人間関係が原因で起きた問題は、人間関係のなかで解決していくものだといわれます。人の心の問題には、人の心との間でしか解決しない部分があるのかもしれません。適切にプログラムされた言葉を発するAIにも、慰めることはできるでしょう。しかし、人間関係を築いていくことは難しそうですね。*人の気持ちをケアして人間関係をつくり、大きな意味での理解が必要な仕事がランクインしているようですね。真に人間的な要素とは、これらなのかもしれません。どんな仕事にも必ずある「人間的な要素」を磨いてみると、意外な競争力につながるかもしれませんね。(文/粟飯原由布子) 【参考】※4 Jobs That Robots Will Never Steal From Us-Money
2016年08月19日『人望が集まる人の考え方』(レス・ギブリン著、弓場隆訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者は、「よい人間関係とは、自分が求めているものを手に入れるのと引き換えに、相手が求めているものを与えること」だと主張しています。そこで本書では、相手が求めているものを与えることによって、自分が求めているものを手に入れるための方法を説いているのです。それは、きわめてフラットな考え方。自分が求めているものを相手から奪い取るのではなく、ましてや与えてもらうために媚びを売るのでもなく、あくまでもギブアンドテイクの精神で「公平な交換を行う」ということなのですから。心理カウンセラーで、なおかつ累計500万部突破ベストセラー作家でもある著者は、よい人間関係を築くためには、人間の習性についてしっかり学ぶことが大切だとも主張しています。そして、そのためには人間の理想の姿を追求するのではなく、人間の現実の姿を究明する必要があるのだとも。人間の習性をよく理解して初めて、成功と幸福を手に入れるきっかけをつかむことができるということなのかもしれません。たとえばそのひとつが、「人々を引きつける3つの条件」。あるいは、「友情をはぐくんで相手を味方につけるための3つの条件」といいかえてもいいのだといいます。その内容をよく理解したうえで活用すれば、多くの人のことを引きつけることができるというのです。それぞれを確認してみましょう。■人々を引きつける3つの条件とは?(1)相手を受け入れる人間は誰しも、あるがままの自分を受け入れてほしいと強く思っているものです。しかしその一方、現実的には人前で自分を曝け出すだけの勇気を持っている人はほとんどいません。そこで私たちは、一緒にいて自分らしくいられる相手を求めるものだというのです。なぜなら、そういう人といると、ありのままの自分を受け入れてもらえるように感じるから。逆にいえば、絶えず人のあら探しをし、そればかりか欠点をなおすためのアドバイスまでするような人は、親友を見つけることができないわけです。だから、「他人がどう振る舞うべきか」について厳格な基準を設定してはいけないと著者はいいます。大切なのは、自分らしく振舞う権利を相手に与えること。その人が少し変わっていたとしても、それは否定すべきではない。むしろ、相手が自分と同じように振る舞い、自分と同じものを好きになるように主張してはいけないといいます。そこで一緒にいるときは、相手がくつろげるように気を配るべきだというのです。相手をあるがままに受け入れて好きになる人こそが、相手の行動を改善するだけの影響力を持つのだと著者はいいます。他人を変える力を持っている人はいないけれども、相手をあるがままに受け入れると、自分を変える力を相手に与えることができるというのです。(2)相手を認める当然ですが、すべての人が自分を認めてほしいと強く思っています。人はみな、「承認願望」を持っているものだから。そして相手を認めることは、相手を受け入れることよりもさらに進んだものだと著者は主張しています。相手を受け入れることは、「欠点があるけれども受け入れる」という意味なので、ややネガティブ。一方、相手を認めるということは、相手の欠点を辛抱することを超え、積極的に長所を見つけることだからポジティブなのだという考え方。誰にでも相手のなかに「認めるべきもの」を常に見つけることができるし、「認めるべきでないもの」も見つけることができるもの。そして、それは「なにを探し求めるか」によるといいます。もしネガティブな性格なら、相手の欠点を絶えず探し求めるだろうし、ポジティブな性格であれば、相手の長所を常に探し求めるということ。ネガティブな人は相手の欠点に焦点を当てるため、相手のなかにある最悪のものを引き出してしまいがち。しかしポジティブな性格の人は認めるべきものに焦点を当てるので、相手の長所を引き出すことが可能。そして人々は他人に認めてもらうと気分がよくなり、さらにいい気分になるために他の資質も伸ばして「もっと認めてもらおう」と努めるものだといいます。(3)相手を尊重するすべての人は、自分を尊重してほしいと強く思っているもの。この「尊重する」とは、相手の価値を高く評価するという意味だといいます。だからすべての人は、自分の価値を高く評価してくれる人を常に探し求めているというわけです。だからこそ、相手の価値を高く評価していることを伝えることはとても大切。相手に感謝し、相手を待たせず、相手を特別扱いすることが大切だというのです。■相手を尊重していることを示す方法このような考え方を軸に、著者は「相手を尊重していることを示す方法」についてまとめています。(1)できるかぎり相手を待たせない(2)すぐに面会できない場合、来訪を確認していることを知らせ、なるべく早く面会する(3)相手に感謝する(4)相手を特別扱いする人がもっとも「軽んじられた」と感じるのは、ぞんざいな扱いを受けたとき。繰り返しになりますが、すべての人は自分の価値を認めてもらい、自分を特別扱いしてほしいと思っているもの。そこで、これらを踏まえて相手と接すれば、関係はよりよいものになっていくというわけです。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※レス・ギブリン(2016)『人望が集まる人の考え方』ディスカヴァー・トゥエンティワン
2016年08月15日お父さんの不倫、気づいてないとでも思ってる?
編集部の「これ、気になる!」
離婚には反対です