タレントのビートたけしさんが、上野の国立科学博物館ではじまった特別展『ミイラ』のプレス内覧会に登場! 世界中から集まったミイラを見た感想や文化遺産の話など、深いテーマについても語ってくれました!特別展『ミイラ』スタート!【女子的アートナビ】vol. 165この展覧会では、エジプトやヨーロッパなど世界各地から集まった43体のミイラを中心に、副葬品や棺などを展示。ひんやりとした薄暗い会場に、何ともいえない独特の世界が広がっています。布で包まれて縦置きされているミイラや、腐敗防止措置をされた幼い子どものミイラ、ペインティングを施された頭蓋骨など、写真を撮るのがはばかられるようなものもあります。とはいえ、もちろん怖がらせるために展示しているのではありません。「ミイラを科学する」をキーワードに、最先端技術を使ってミイラの内部を調査したり、骨密度から死亡年齢を出したりしてさまざまな謎を解明していく、神秘と科学が融合した興味深い展覧会です。ビートたけしさん、登場!この展覧会のスペシャルサポーターを務めるのは、タレントのビートたけしさんです。専門家の解説を聞きながら会場をひと回りされた後、フォトセッションと囲み取材に応じてくれました。――会場をご覧になって、いかがでしたか?たけしさんおもしろいなと思いました。やはり今の技術が進歩しているので、ミイラの中までどうなっているのかわかるんですね。人間は、永遠の命が求められなくなると、その人をしのぶように、どうにか入れ物だけでも作ろうか、とかいろんなことを考えるんだね。文化的にあらゆる方面のものがあり、ひとつのミイラによって、いろいろなことがわかってくるのはおもしろいと思う。ちょっと震え上がったね…――どの作品がおもしろいですか?たけしさんお坊さんがお経を上げながら死んでいくとミイラになるという“即身仏”や、「ミイラになる」といって(自ら)ミイラになった人のものは、ちょっと震え上がったね。すごい精神世界。まだ神の存在とか仏教とか、相変わらず未知の部分だけれど、ないがしろにできないというのは今もずっとある。今の時代は、かつての時代の建物とかの名残はわかるけど、人間自体がどんな格好で身長だったとか、いっさいわからない。唯一の手掛かりは、生きているときの形をやや保っているミイラなんだよね。ミイラを燃やした時代がある――誰に見てほしいですか?たけしさん子どもがいちばんいいのだけれど、でもいくつになっても、「もうちょっと知りたい」という知識欲はあるからね。だからグーグルの検索とかすごいのだろうけど、やはり実物を見るのは写真とは違う感じがあり、妙な迫力があるね。――全部で43点のミイラがあります。たけしさんよく持ってきたね。これ保険大変だと思うけど(笑)。どこが運ぶんだ?日通か?よくぞこれだけ集めてミイラ展ができたね。できるだけみんなに見てもらって、子どもは特に興味をもってくれれば第二、第三の吉村作治(エジプト考古学者)がでるかもしれない(笑)。産業革命のときイギリスはよくミイラを燃やしていたよね、って専門家の先生に言ったら笑っていたけど、世界経済が発展を遂げると、過去の残すべきものを簡単に処分してしまう時代がくる。ミイラを燃やした時代があるっていうのがちょっと恐ろしいなと。歴史的価値のあるものを全部お金に換えてしまうことも過去にはずいぶんあったことだけれど、割と早めに教育をして、文化遺産を大切にするような風潮が高まればいいなと思う。かわいいグッズもあります!たけしさんが説明されたような生々しいミイラだけでなく、会場にはネコやトリなど動物のミイラもあり、ミュージアムショップにはかわいいグッズも揃っています。ぜひ会場で、本物の迫力に触れてみてくださいね!Information特別展『ミイラ 「永遠の命」を求めて』会期: 〜2020年2月24日(月・休)※休館日は月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日)、12月28日(土)〜1月1日(水・祝)。ただし2月17日(月)は開館時間:9:00〜17:00(毎週金曜、土曜は20:00まで)*入館は閉館30分前まで会場:国立科学博物館料金:一般・大学生 ¥1,700/小・中・高校生 ¥600
2019年11月15日女優の上白石萌音さんが横浜美術館で開かれた『ルノワールとパリに恋した12人の画家たち』展の取材会に登場!役者だけでなく歌手としても活動する上白石さんが美しい歌声を生披露し、大好きなアートのことを語ってくれました。どんな展覧会?【女子的アートナビ】vol. 164『横浜美術館開館30周年記念オランジュリー美術館コレクションルノワールとパリに恋した12人の画家たち』では、ルノワールやマティス、ピカソ、モディリアーニなどの名作が一堂に集結。現在、パリのオランジュリー美術館が改修工事中のため、69点もの作品がまとめて来日しています。オランジュリー美術館の基礎を築いたのは、画商のポール・ギヨーム(1891-1934)。彼は、当時まだ売れていなかったモディリアーニなどの若い芸術家たちを支援し、彼らの作品を購入したり展覧会を開いたりしながら、新しい絵画の流れを開拓していきました。ポールは自邸を美術館にする夢を持っていましたが、42歳の若さで他界。財産を引き継いだ妻のドメニカが有名建築家ジャン・ヴァルテルと再婚し、作品収集を続行します。しかし再婚相手もその後、謎の事故死。最終的に絵画コレクションはドメニカが国家に売却し、1960年代からオランジュリー美術館で一般公開されるようになりました。ちなみに、ドメニカは養子から暗殺未遂で訴えられたり、ふたりの夫を死に追いやったと騒がれたり、スキャンダルが多かった女性です。会場では彼女の肖像画も展示されているので、ぜひご覧になってみてください。上白石萌音さん、生歌唱!横浜美術館で開かれた取材会には、同展の音声ガイドナビゲーターを務める上白石萌音さんが登場。イケメンの人気ピアニスト、福間洸太朗さんのピアノに合わせ、音声ガイドにBGMとして収録されているエリック・サティ作曲の『ジュ・トゥ・ヴ』をフランス語で披露してくれました。福間さんが弾いているのは、ルノワールの作品《ピアノを弾く少女たち》に描かれているとも言われる、同時代に制作されたプレイエル社製の貴重なピアノです。笑顔で楽しそうに歌う上白石さん。会場には美しく伸びやかな歌声が響き渡りました。ド緊張でした~演奏を終えたお二人に、インタビューが実施されました。――演奏されてみて、いかがでしたか?上白石さん緊張しました~。はじめてフランス語で歌を歌い、ルノワールの絵にあった当時と同じ年代のピアノがあり、しかも福間さんがお弾きになっているという……。先ほど、はじめてお会いして、はじめて合わせたので、ド緊張でした。フランス語のご指導もいただいて、何とか歌えました。福間さん私も少し緊張しました。なかなかないシチュエーションですので。上白石さんもいい表情で前を向いていらしたので、全力でサポートしたいと思いました。サティの曲は、パリのおしゃれな雰囲気や若いカップルの情景が思い浮かぶのですが、それをよく表現してくださいました。フランス語もバッチリでした。上白石さんよかったです! 福間さんはフランスにいらしたので、直前まで発音もたくさんチェックしていただきました。夢がかなった!――音声ガイドの収録はいかがでしたか?上白石さん私は美術館に行くのが好きで、いつか音声ガイドができたらいいなと夢を描いていたので、今回夢が叶って本当にうれしかったです。しかも、私の大好きな画家ばかり。すごく好きな時代ですし、一度生で見てみたいなと思っていた作品がたくさんありました。その作品を私の声でご案内させていただけるというのは本当に念願がかなったという感じで、楽しみながら心を込めて読ませていただきました。また、音声ガイドでBGMとして流れる音楽がすごくステキで、音楽と絵が融合していると思います。家で収録の練習をするときも、福間さんの演奏を流して聴きながら練習していました。福間さん私も絵画が大好きです。特にフランスのルノワールをはじめ印象派が好きで、たくさんの刺激、インスピレーションを受けていました。高校卒業してからパリに留学し、4年間住んでいたのですが、その時期オランジュリー美術館は改装工事をしていて入れなかったのです。今回拝見できて、すばらしいと思いました。音声ガイドでは、演奏だけでなく解説もしてほしいとのことで、私のような声ではお耳汚しで申し訳ないのですが、うれしく思いました。ふわーっと全身鳥肌が…――ルノワールの作品《ピアノを弾く少女たち》の感想を教えてください。上白石さんこの絵を目の前にして立った瞬間、ふわーっと全身鳥肌が立つような感じがしました。以前、妹(女優の上白石萌歌)とふたりでピアニストの役をやったことがありまして、そのときにこの絵を見て、ああ素敵だな、とインスピレーションをもらっていたので、今回この絵の前に立てて、ようやく会えたんだと思いました。福間さんルノワールは私にとって大切な画家で、私の人生で最初に覚えた画家の名前なのです。両親が絵画好きで、父が(ルノワール作の)イレーヌ嬢の絵のコピーを額に入れてリビングに飾っていて、私が物心つく前からそれがありました。今回、彼の原画を前にして、色彩、光と影など微妙で繊細な色づかいをされていると感じることができました。1月13日まで開催!上白石さんと福間さんが絶賛されたルノワールの絵画をはじめ、大人気のルソー作品が5点も揃うなど、かなり見ごたえある企画展になっています。横浜美術館は館内も広く、作品をゆったりと鑑賞することができますので、ぜひ時間をかけて名画を堪能してみてください。Information会期:~2020年1月13日(月・祝)※休館日は毎週木曜日(12月26日は開館)、2019年12月28日[土]~2020年1月2日[木]時間:10:00〜18:00※会期中の金曜・土曜は20:00まで開館(ただし、1/10〜12は21:00まで)※入館は閉館の30分前まで会場:横浜美術館料金:一般¥1,700/大学・高校生¥1,200/中学生¥700
2019年11月08日映画評論ユニット「お杉とB子」が今回おすすめするのは『永遠の門 ゴッホの見た未来』です。お杉:アニメ仕立ての伝記映画や複製画家のドキュメンタリーと続々ゴッホ関連の秀作が公開されているけれど、ついに真打ち登場。ゴッホを演じたウィレム・デフォーがアカデミー賞主演男優賞候補になったのよ。B子:納得の名演だもの。ゴッホになりきってる。63歳で37歳のゴッホを演じているのに違和感なし!お杉:構成もお見事よね。ゴッホの生涯を描くのではなく、アルルに拠点を移した最後の3年に焦点を合わせ、そこに新解釈を盛り込んでる。B子:ネタバレになるから詳しくは書けないけど、私はその解釈を支持します!ゴッホ美術館が強硬に否定してる説もあるけどね。お杉:ジュリアン・シュナーベル監督が、またすごい!現代アーティストだけあって、洗練された映像を駆使して繊細すぎるゴッホの脳内や視点を体感させてくれるの。撮影監督の光の捉え方が抜群にうまい!B子:カメラが上下左右に振られたり、焦点が上下で別々になったりと斬新。ゴッホの目にはあんなふうに見えてたのかもと思ったわ。お杉:いまどきなカメラワークのおかげで、19世紀の画家の物語なのに、現代が舞台のドキュメタリーを観てるようなみずみずしさを感じるの。そして、マッツ・ミケルセンやマチュー・アマルリックと実力派スターがちょいちょい出てくる。これもシュナーベルの人徳ってやつ?B子:人徳だけじゃなく、画家としての才能も遺憾なく発揮してるよ。130点以上登場する絵画の数点は、監督自ら描いたらしい。ゴッホの筆捌きを完コピなんて、すごい(笑)。お杉:ゴーギャンとの諍(いさか)いに端を発する有名な耳切り事件や弟テオとの深い愛情ももちろん描かれていて、ゴッホ好きのツボは外しません。B子:開催中のゴッホ展も、これを観るとさらに楽しめるんじゃない?『永遠の門 ゴッホの見た未来』監督・共同脚本/ジュリアン・シュナーベル出演/ウィレム・デフォー、ルパート・フレンド、マッツ・ミケルセンほか11月8日より新宿ピカデリーほか全国公開。©Walk Home Productions LLC 2018お杉とB子男子2人の空気感がたまらない『ブラック校則』(11月1日公開)。ドラマで育まれた登場人物たちへの愛も加速しちゃうわ。(お杉)夫への不満が溜まっているなら『積むさおり』(11月2日公開)がオススメ。ボタンの掛け違えって大きいんですよ。(B子)※『anan』2019年11月6日号より。(by anan編集部)
2019年11月01日みんな知っている名作『不思議の国のアリス』の魅力がいっぱい詰まった展覧会が、現在横浜で開かれています。会場には、原作者ルイス・キャロルの自筆画から、現代のアーティストたちによる作品まで約200点が集結。さらに、アリスの物語世界に入り込める「リアル脱出ゲーム」も体験できちゃいます!『不思議の国のアリス展』とは?【女子的アートナビ】vol. 163この展覧会では、1865年に初版が出版され、150年以上たった今なお読み継がれているルイス・キャロルの世界的ベストセラー『不思議の国のアリス』の魅力を堪能できる多くの作品を紹介。会場は、横浜のそごう美術館です!日本初公開となるキャロルの直筆画や、初版本の挿絵を描いたジョン・テニエルの原画、さらに物語の独特な世界観に没入できる草間彌生や清川あさみ、エリック・カールなど国内外で活躍する現代アーティストたちの作品も展示されています。同展を監修した筑波大学名誉教授で日本ルイス・キャロル協会会長も務める安井泉さんによると、アリスの物語は「研究していくと少しずつ謎が解けていくが、ひとつ謎が解けるとさらにその向こうに、もうひとつ謎があることがわかり、どんどん深みにはまる」とのこと。「その謎を解いていくときにひらめいた人たちがコラボしたり、他の作品に昇華したりして作品が広がっていったのではないか」といい、「キャロルをより身近に感じることができる展覧会なので、会場を隅々まで見てほしい」と語りました。リアル脱出ゲームとコラボ!また、今回同展では「リアル脱出ゲーム」との初コラボも実施。特別な謎解きキット(税込み¥1,500)を別途購入すれば、展示を見るだけでなく、アリスの世界の謎解きも楽しめます。ということで、謎解き体験しながら会場を回ってみることにします。まず、入場して専用エリアに行き、序章の謎解きを開始。少しネタバレになりますが、最初の謎として、物語でおなじみのシロウサギが登場します。アリスになった気分で、消えたシロウサギを追いかけながら、展示を楽しみます。第1章では、『不思議の国のアリス』の初刊行版本やルイス・キャロルの直筆原稿、さらに人気挿絵画家ジョン・テニエルの作品が登場。展示室の雰囲気もステキです!書斎で足止め…第1章の展示を楽しんだあと、アンティーク風の書斎が現れました。ここで、次なる謎解きを開始。ある暗号を解かなければならないのですが、ちょっと難解です。椅子も用意されているので、しばらく座って頭をひねってみました。その間、次々と謎解きコーナーに人がやってきますが、みなさん解けないで苦戦している様子……。取材時間も限られているので、いったん謎解きは保留にして、次のコーナーへ移動します!アリスやキャラたちがいっぱい!第2章では、世界で活躍する7人のアーティストたちが描いたアリスの物語を楽しめます。ルイス・キャロルが創作した物語『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』には、シロウサギやチェシャネコ、ハンプティ・ダンプティなど、アリスを困らせたり助けたりする個性豊かなキャラクターたちがたくさん登場します。絵本画家や挿絵画家たちが描いたキャラクターたちの作品は、どれも魅力的。水彩でカラフルに仕上げられた絵もステキですが、墨で描かれた作品もクールです。ぜひ、お気に入りのキャラクターを探してみてください。そして、アリスの迷宮に迷い込むような通路を通って、最後のコーナーに移動します。必見!アリスの靴第3章では、アリスの世界観に没入できる作品を展示。現代アーティストを中心にした個性的な作品やインスタレーションが並んでいますが、特に目を引くのが舘鼻則孝さんの 《Heel-less Shoes Series, “Alice Blue Shoes”》。レディー・ガガ愛用の靴を制作したことでも知られている舘鼻さんが「もし、アリスからオーダーをもらったら……」というストーリーを思い描き、この展覧会のために制作したそうです。写真は正面からのものですが、ヒールレスシューズなので、会場ではぜひ横からのスタイルも眺めてください。とってもおしゃれです!不思議百貨店へ!アリスの世界にどっぷりつかれる展覧会、いかがでしたか?作品鑑賞に集中してもいいですし、謎解きして遊びながら見るのもOK。また、現在、そごう横浜店では全館で「不思議百貨店」をテーマに「不思議・驚き・可愛い」アイテムをそろえているそうです。展覧会を見終わったあとも、不思議気分を味わえるそごう横浜店に、ぜひ足を運んでみてくださいね!Information会期:~11月17日(日)会期中無休開館時間:10:00 ~ 20:00※入館は閉館の30分前まで※最終日は17時閉館謎解きキット販売時間:13時~18時(最終日は15時まで)ゲーム開催時間:13時~20時(最終日は17時まで)会場:そごう美術館(横浜駅東口そごう横浜店 6階)料金:大人 ¥1,500/大学生 ・高校生¥800/中学生以下無料一般お問い合わせ:そごう横浜店電話045(465)2111大代表
2019年10月25日「青参道アートフェア2019」が、青山、表参道、原宿の対象ショップ23店舗にて2019年10月22日(火・祝)まで開催される。「青参道アートフェア2019」は、今回で13回を迎えるアートイベント。ブティックやカフェ、美容室などが並ぶ、青山通りと表参道を繋ぐ“青参道”を中心に、アート展示を楽しんだり、現代アーティストの作品をショッピング感覚で気軽に購入したりすることができる。ランプ ハラジュク(Lamp harajuku)やデ・ドゥエ アッシュ・ペー・フランス(D-due H.P.FRANCE)といったファッションストアや、Cafe Madu 青山店といったカフェが参加し、そのまま展示スペースとなる。hpgrp GALLERY TOKYO(エイチピージーアールピー ギャラリートウキョウ)では、現代アーティスト・キーニュ(Keeenue)の個展「Story in Story」を開催。田名網敬一に師事した後に独立し活動するキーニュは、デジタルとアナログを併用しながら、自由な線と独特な色彩構成によってユニークな世界観を描き出すアーティストだ。その他、フランス人アーティストのナタリー・レテや、Izumida Lee、池平徹兵など多数のアーティストが参加。さらに、「青参道アートフェア2019」会期中は、ブルーアガベ100%のテキーラカクテル「サウザクーラー」が参加各店舗にて無料配布される。カクテルを片手にしながら、クオリティの高いアートを身近に楽しむことができる。また、アッシュ・ペー・フランス全国主要店舗では、10月31日(木)まで「アート マターズ(ART MATTERS)」を開催。アート作品の展示販売等を行い、「アート感のある暮らし」に関わる企画を実施する。【開催概要】青参道アートフェア2019開催日程:2019年10月18日(金)~10月22日(火・祝)開催場所:青山、表参道、原宿の対象エリアのショップ23店舗■参加アーティスト愛☆まどんな / 浅間明日美 / アメリ・ジョー / アルフレド・オルメド / 飯田淳 / 池平徹兵 / 市野雅彦 / Izumida Lee / Keeenue / 桑田卓郎 / 鈴木夏菜 / すまあみ / 高橋生也 / 高畑早苗 / 田中麻記子 / ナタリー・レテ / にゅう / ハンナ・フシハラ・アーロン / 帆苅祥太郎 / 安田ジョージ / やましたあつこ / 吉田花子 / ラ スフルリー / ルイーサ・フレイサス / 渡辺愛子■参加ショップadditional gallery / Bazar et Garde-Manger / Cafe Madu Aoyama / DaB omotesando / D-due H.P.FRANCE / duvetica aoyama store Tokyo / GANZO本店 / H.P.DECO / H.P.FRANCE BIJOUX 表参道 / hpgrp GALLERY TOKYO / HUYGENS TOKYO / JAMIN PUECH / Juana de Arco 表参道 / Lamp harajuku / Le monde de Nathalie / Pretty Ballerinas Aoyama / SERGE THORAVAL / TRICO FIELD TOKYO / Valmuer / WALL原宿 / 3doo omotesando / 水金地火木天冥海 / 利菴アーツコレクション■キーニュ個展「Story in Story」会期:2019年10月5日(土)~11月2日(土) 12:00~20:00場所:hpgrp GALLERY TOKYO(東京都港区南青山5-7-17 小原流会館 B1F)※青参道アートフェア期間中は休まずオープン。■アート マターズ会期:2019年10月1日(火)〜10月31日(木)開催場所:全国のアッシュ・ペー・フランス主要店舗・ナタリー・レテ「usagi ningen 原画展」巡回展会期/場所:2019年10月19日(土)~27日(日)/アッシュペーブチック(兵庫県神戸市中央区海岸通3-1-5)11月1日(金)~30日(土)/Le monde de Nathalie(東京都渋谷区神宮前4-28-15 Lamp harajuku B1F)
2019年10月24日女子憧れのハイジュエリーメゾン、カルティエの現代作品に焦点をあてた大規模展覧会が東京・六本木の国立新美術館ではじまりました! ジュエリーや時計だけでなく、展示会場そのものも美しく幻想的。うっとりするようなアート空間が楽しめる話題の展覧会、その見どころをご紹介します!二度と見られない!?個人所蔵の作品が集結!【女子的アートナビ】vol. 161『カルティエ、時の結晶』では、カルティエで制作された宝飾品や時計などのうち、1970年代以降の現代作品に焦点をあてて紹介。展示作品約300点のうち、半数近くが通常公開されることのない個人所蔵作品です。展覧会の会場構成を手がけたのは、新素材研究所の杉本博司さんと榊田倫之さん。木や石などの素材を使い、伝統的な職人さんたちの技術と最新技術を合わせて生み出されたデザインは、まさに空間のアート。展示室すべてが芸術作品のような美しさです。まずは時計からスタート!それでは、会場に入ってみます。入り口で出迎えてくれるのは、巨大な時計のインスタレーション。1908年製造の時計を逆行化させたもので、杉本博司さんの作品です。序章『「時の間」ミステリークロック、プリズムクロック』では“時を刻む芸術品”といわれる目の錯覚を利用した時計「ミステリークロック」などが展示されています。この空間デザインを担当された新素材研究所の榊田さんは、「広い空間で小さな作品を見ていただくため、空間的な抑揚や視線の移ろいなどにも考慮した」とコメント。とっても幻想的な展示室です。仏師とカルティエがコラボ!?続く第1章『色と素材のトランスフォーメーション』では、素材づかいや色彩の観点からみたカルティエの表現方法に着目。ティアラやネックレス、イヤリングなど、心ときめく作品を見ることができます。また、ネックレスが飾られているデコルテ部分のトルソーにも注目してみてください。これは仏師の方が今展のために彫ったとのこと。仏像は宝飾類を身につけていることが多く、宝石のもつ悠久の時間を表現するのにぴったり。それで仏像づくりのプロである仏師にトルソー制作を依頼したそうです。使われている素材は、屋久杉や神代杉など日本の伝統的なもので、ほのかに木の香りも楽しめます。ぜひ、ゆっくり時間をかけてご覧ください。石と地球の空間も!第2章『フォルムとデザイン』では個性的な形をした作品を展示。この空間は大谷石などの石で構成され、洞窟のような雰囲気の中で素朴な石と貴石のコラボを楽しめます。また、最後の第3章『ユニヴァーサルな好奇心』では、世界のさまざまな文化や自然から着想を得たカルティエ作品を展示。地球に見立てた大きな展示ケースの中に、アジアやアフリカ、エジプト、さらに花や昆虫などからインスピレーションを受けた個性的な作品が並んでいます。伝統を守りながら、新しいデザインや可能性に挑みつづけるカルティエ。その美の世界を心ゆくまで堪能できる展覧会です。どうぞお見逃しなく!会場構成:新素材研究所(c) N.M.R.L./ Hiroshi Sugimoto + Tomoyuki SakakidaInformation会期:~12月16日(月)※休館日は毎週火曜日(10月22日(火・祝)は開館、10月23日(水)は休館)時間:10:00 ~ 18:00※毎週金・土曜日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで会場:国立新美術館 企画展示室2E料金:一般 ¥1,600/大学生 ¥1,200/高校生 ¥800/中学生以下無料※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。
2019年10月19日俳優の小泉孝太郎さんが、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムではじまった展覧会『建国300年 ヨーロッパの宝石箱リヒテンシュタイン 侯爵家の至宝展』の開幕イベントに登場! 展覧会の感想やコレクションしているモノについて、熱く語りました!どんな展覧会?【女子的アートナビ】vol. 160この展覧会では、ヨーロッパのリヒテンシュタイン侯国から来日したルーベンスやクラーナハ(父)などの油彩画、エレガントな陶磁器などさまざまな作品を展示。会場には優美な宮廷文化の世界が広がっています!リヒテンシュタイン侯国とは、スイスとオーストリアにはさまれた場所に位置する小さな国。1719年からリヒテンシュタイン侯爵家が統治する「侯国」で、今年建国300年を迎えました。面積は宮古島と同じくらいの小国ですが、侯爵家は領地経営で成功して富を築きあげ、美術収集を積極的に行って世界屈指ともいわれる個人コレクションを形成。同展では、リヒテンシュタイン家の所蔵品からセレクトされた珠玉の約130点を紹介しています。小泉孝太郎さん、登場!この展覧会の音声ガイド・ナビゲーターを務めるのは、俳優の小泉孝太郎さんです。プレス向けに開かれた開幕イベントで、インタビューが実施されました。――会場をご覧になって、いかがでしたか?小泉さん一枚一枚絵画の前に立ち、本物を生で見られるというのはぜいたくな時間だと思いました。ほんの少しの時間で見たのですが、僕にとっては最近味わっていなかった時間で、満喫できました。――展覧会の目玉となっているヴァルトミュラーの花の作品はいかがでしたか?小泉さん実は、個人的にはヴァルトミュラーの風景画が好きでして、高原から湖を見下ろした景色を描いた作品が気になっていたのですが、実際に今回はじめて花の作品の前に立ったとき、すごく好きだと思いました。絵が持つ雰囲気がすてきで、引き込まれました。ここまで作品に魅入ってしまうのは、はじめてです。――風景画は、どこがお好きですか。小泉さん風景画は、実際に旅に行けなくても、その絵の前に立ったとき旅行しているような気分になれるので、好きですね。実家に伝わるお宝は?――『リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展』にちなみ、小泉家に代々伝わる至宝はありますか?小泉さん昔の掛け軸とか、ちょっとした絵とかはありましたけど、リヒテンシュタイン家と比べられるようなものはないと思います(笑)。――有名な政治家の方の掛け軸もありましたか?小泉さん正直、ありましたね(笑)。歴史の教科書でしか見たことがないような、歴代総理の掛け軸がありました。詳しくはいえないですけど(笑)。でも、こうやってみなさんに見てもらって、飾らなければだめと思いました。――小泉さんご自身のコレクションは?小泉さん美術館がすごく好きで、地元に帰ったときは横須賀美術館に立ち寄るのが好きなのですが、自分で所有するとなると管理の問題もありますので、やはり美術館で観るのが好きですね。自分にとっての至宝は、父と一緒に撮った写真とか仲間と撮った写真、父が色紙に書いてくれた言葉などを大事にしていますね。――何か身近なもので集めているものはありますか?小泉さんアロマオイルですね。10種類くらいもっていて、季節によって変えています。毎日家に帰ったら、リビング、トイレ、寝室それぞれにあったものを使っています。基本かんきつ系が好きですが、最近はヒノキの香りにハマっています。年齢とともに好きな香りが変わってきますね。久々に頭の中が疲れて…――音声ガイドの収録はいかがでしたか。小泉さん学生のころの世界史の授業を思い返すような感じで、気をつけることがたくさんありました。中世ヨーロッパのカタカナの名前などは、普段の会話で話すのと音声ガイドに吹き込むのとは違って神経を使います。久々に頭の中が疲れる感じがありましたが、やりがいがありました。――最後に、メッセージをお願いします。小泉さん一枚の絵画の前に立った時、ひとつの陶磁器の前に立った時の、そのぜいたくな時間というのをぜひ味わってほしいです。忙しい日常のなかで、日常を忘れてどこか旅に行くような気分になれます。まさに宝石箱に包まれるような感覚がありますので、そういう時間をたくさんの方に味わっていただきたいです。ヨーロッパの宝石箱へ!小泉さんのメッセージにもありましたが、本当に宝石のような作品たちが会場にそろっています。ルーベンスをはじめとした北方芸術の巨匠たちによる宗教画や、グイド・レーニなどイタリア・バロックの作品もあり、絵画ファンも満足できるラインナップです。また、ウィーンの磁器工房で製作された華やかな陶磁器も必見。絵画と一緒に展示されている空間はまさに宝石箱のような美しさです。ぜひ一度、足を運んでみてくださいね!Information会期: 〜 12月23日(月)※休館日は11月12日(火)、12月13日(火)時間:10:00〜18:00(毎週金曜、土曜は21:00まで)*入館は各閉館30分前まで会場:Bunkamura ザ・ミュージアム料金:一般¥1,600/大学・高校生¥1,000/中学・小学生¥700※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。
2019年10月19日「色彩の魔術師」と呼ばれたラウル・デュフィ。彼は20世紀のパリを代表するフランス近代絵画家のひとりで、アンリ・マティスやアンドレ・ドランなどと並び野獣派と呼ばれる画風を志向した人物。野獣派とは、原色を多用した、平面的で強烈な色彩と激しいタッチが特徴の絵画だ。『ラウル・デュフィ展絵画とテキスタイル・デザイン』が開催中。「まるで音楽が聞こえてくる」と称されたデュフィの鮮やかな世界。1877年、ノルマンディの港町に生まれたデュフィ。音楽好きで教会の指揮者兼オルガン奏者だった父と、ヴァイオリン奏者の母の間に生まれたため、音楽と海はとても身近なモチーフで創作の原点となってゆく。18歳から美術を学び始めた彼に、転機が訪れたのは32歳の時。当時“豪華王”と呼ばれたファッション・デザイナーのポール・ポワレと知り合い、版画でテキスタイルデザインを創り始めると、その鮮やかな色彩と大胆なモチーフの布地は、上流階級の女性たちを魅了し大評判に。これを機にデュフィは本の挿絵や舞台美術、タペストリーや陶器の装飾、『VOGUE』の表紙を手掛けるなど時代の寵児へと駆け上がってゆく。本展ではそんな彼の画業とテキスタイル、2つに注目。特にテキスタイルは草花や昆虫のモチーフ柄から、ダンスホールの風景やスポーツをする人々など、時代を映したモダンデザインまで充実の115点を展示する。また会場には、クリスチャン・ラクロワやオリヴィエ・ラピドスがデュフィデザインの布地を使用した艶やかなドレスや、豪華な舞台衣装も登場。当時の洗練されたモード界の息吹を感じられるはずだ。《ニースの窓辺》1928年 油彩/キャンバス島根県立美術館蔵A.《花と蝶〔デザイン原画〕》1916‐28年頃 インク/紙デュフィ・ビアンキーニ蔵B.《夏〔デザイン原画〕》1925年 グワッシュ/紙デュフィ・ビアンキーニ蔵C.《ヴァイオリン》1989年(デザイン1914‐20年頃) 毛織物デュフィ・ビアンキーニ蔵D.《幾何学模様の構図〔デザイン原画〕》1919‐28年頃 グワッシュ/紙デュフィ・ビアンキーニ蔵A.花と蝶を図案化したテキスタイル。B.特にバラはデュフィが好んだモチーフで、様々なバリエーションが残っている。C.ヴァイオリンと楽譜は音楽好きのデュフィが一生のモチーフにしたもの。D.幾何学模様をテキスタイルにいち早く取り入れたのもデュフィだった。『ラウル・デュフィ展絵画とテキスタイル・デザイン』パナソニック汐留美術館東京都港区東新橋1-5-1パナソニック東京汐留ビル4F開催中~12月15日(日)10時~18時(11/1、12/6は~20時、入館は閉館の30分前まで)水曜休一般1000円ほか TEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)※『anan』2019年10月16日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2019年10月10日普段行き慣れている六本木の街のなかで突然音楽が鳴り響いたら……きっと足を止めて聞き入ってしまいますよね。そんな街が一体となって行われる、唯一無二の音楽イベントが現在開催中です。 まだまだ夏のような強い日差しが照り付ける日々が続いていますが、風は少しずつ秋の気配を感じる季節となってきました。秋といえば自然と食欲も旺盛になり、涼しい風を感じられる場所で読書をしたり、たまには美術館にでも行ってみようかな、なんて気分になってくるから不思議なものですね。そんな気分になったときにぴったりのイベントが、現在六本木・赤坂で開催されている「ARK Hills Music Week 2019」です。 こちらのイベントは、音楽をより身近に楽しんでいただくことを目的に、2011年にスタート。街の音楽祭で、今年で9 回目を迎えます。今年は、アークヒルズとその周辺エリアの美術館や飲食店、大使館など、合計18施設で、10日間にわたりコンサートなど約80のプログラムが展開されています。 ランチタイムルーフガーデンコンサート~ヴァイオリンとギターによる癒しのひととき~ サントリーホール屋上に位置する、通常は非公開のルーフガーデンが、期間限定で特別公開!秋の草木に触れられる環境で、ヴァイオリンとギターの音色が響きわたります。ランチタイムの間に、お弁当などを買って覗きにいけば、きっと日ごろの疲れを癒す時間となるはずです。 日時: 10 月 11 日(金) 12:15~12:45場所: ルーフガーデン ※雨天時はアーク・カラヤン広場で開催出演: 倉富亮太(ヴァイオリン)、五十嵐紅(クラシックギター) ミュージック・マルシェ(楽器体験ブース) 開放的な屋外広場では、専門家によるレクチャーの元、ヴァイオリン、フルート、サックスやウクレレなどの本物の楽器に触れ、音楽を楽しむ空間が出現します。さらに、フルートやエアロフォン、ハープなどのミニコンサートも開催します。こちらはできればぜひお子様と。上質な音楽に触れることで、お子様の感性を引き出す機会のお手伝いをしていただけるはずです。 日時: 10 月 12 日(土)・13 日(日) 10:00~17:00場所: アーク・カラヤン広場体験楽器: ヴァイオリン、フルート、ハープ、サックス、電子ピアノ、電子ドラム、電子パーカッション、ギター、ウクレレ、アコーディオン、ハーモニカ など ポップアップイベント 「アークヒルズ 音楽横丁」 さらに今年初の企画となるのは、アークヒルズ3階の飲食フロアに現れた「音楽横丁」。いわゆる、「流し」の演奏を聴きながら、仲間との食事が楽しめるエンターテインメント空間を提供します。「飲めて、食べて、音楽を楽しめる」をコンセプトとした、ちょい飲みと音楽が気軽に楽しめますよ。 日時: 10 月 9 日(水)~11 日(金)17:00~21:00場所: アーク森ビル 3 階 飲食フロア出演: パリなかやま 他 *ほかにも、街あるきをしながら、音楽や芸術、グルメに出会えるスタンプラリーなども開催。六本木の街全体を練り歩きながら、この季節ならではのイベントをあなたも体験しませんか。 ARK Hills Music Week 2019期間: 2019 年 10 月 4 日(金)~13 日(日)会場: アークヒルズ アーク・カラヤン広場、サントリーホール他出典: goodroom journal 記事提供元:リノベーション・デザイナーズ賃貸 goodroom(グッドルーム)デザイナーズ、リノベーションなど、おしゃれな賃貸サイト・アプリ「goodroom」を運営しています。インテリアや、ひとり暮らし、ふたり暮らしのアイディアなど、賃貸でも自分らしい暮らしを楽しむためのヒントをお届けします。おしゃれ賃貸サイト・アプリ goodroom journal journal 暮らしの実例
2019年10月08日10月11日から、東京・上野の森美術館で『ゴッホ展』がはじまります。展覧会のナビゲーターには、女優の杉咲花さんが就任。今回、音声ガイドに初挑戦された杉咲さんに、収録のご感想やアートの楽しみ方を聞いてきました!ヘアメイク:ナライユミ スタイリスト:井伊百合子(杉咲花)どんな展覧会?【女子的アートナビ】vol. 159『ゴッホ展』では、オランダ出身の画家、フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)の初期から晩年までの貴重な作品が集結。傑作《糸杉》をはじめ、ゴッホならではの力強い筆致の油彩画などを見ることができます。また、今展ではゴッホの人生を変えた2つの出会いにもフォーカス。ひとつは、オランダ南西部の都市ハーグで活動した「ハーグ派」の画家たちとの出会い。彼らと知り合い、ゴッホは専門的な技術を身につけていきます。もうひとつは、パリにおける「印象派」の画家たちとの出会い。彼らの作品に刺激を受け、ゴッホの絵は明るくなっていきます。特に、ハーグ派作品と一緒に同時代のゴッホ作品を見られるチャンスはなかなかないので、ぜひ初期作品にも注目して楽しんでみてください。杉咲花さんに直撃!今回、『ゴッホ展』ナビゲーターを務める女優の杉咲花さんに、インタビューさせていただきました!――音声ガイドの収録ははじめてとのことですが、いかがでしたか?杉咲さん緊張しましたね。聞き心地の良い流れだったり、引き込まれるような感じでお伝えできたらいいなと思いながら収録していたら緊張してしまって。――特に工夫された点はありましたか?杉咲さん静かにしゃべりすぎてしまい、「もっと杉咲さんらしさを出して」といわれ、はっと思い、それから少し素に近い感じになるよう、心がけました。――今回の音声ガイドにはゴッホの弟テオも登場し、解説だけでなくお芝居のような部分もあるのですよね。(注:テオ役は俳優の小野賢章さん)杉咲さんそうですね。自分自身も台本を読みながら楽しくなったり、切なくなったりしました。テオの存在も自分で感じることができました。衝撃が重なりすぎて…――収録されて、ゴッホとはどんな人だと思われましたか?杉咲さんゴッホという人がいた、ということぐらいしか知らなかったのですが、壮絶な人生を送っていた方で、衝撃が重なりすぎて、びっくりしました。考え方がストレートな感情の人、繊細な人で、恋愛をするとのめりこむような、突っ走ってしまう方のように感じました。――ゴッホの人間性に惹かれる部分はありますか?杉咲さん好きなこととの向き合い方には魅力を感じます。ゴッホはきっと不器用な人で、私もそんなに上手に器用にできるタイプではないので、共感できる部分もあります。人間味も感じますし、惹かれる部分はあります。同一人物とは思えない!――ゴッホの絵についてはどう思われましたか?杉咲さんゴッホの絵の歴史をたどっていくと、印象が全然違うので、おもしろかったです。《糸杉》と《ジャガイモを食べる人々》を描いた人が同一人物とは思えないですよね。いろいろな技法で描かれていて、どれもステキだなと思いました。でも、圧倒的に、晩年に描かれた“うねり”のある絵は印象的ですね。――10年に満たない画業のなかで、ゴッホの画風もいろいろ変わっていきますよね。いま、実物を見てみたい作品は?杉咲さん《麦畑とポピー》の絵です。赤や青の色合いがカラフルでかわいらしくて一番好きです。でも、《糸杉》も見たいです。小さな写真で見てもすごいので、近くで実物を見たいです。音声ガイドを聞いてみたい!――杉咲さんとアートとの関わりについておたずねしたいのですが、ふだん美術館ではどんなふうに絵を見るのがお好きですか?杉咲さんこれまでは、本当に気になる絵を立ち止まって見ることもあれば、こんな作品もある、あんな作品もある、と流れるように見ることもありました。でも、今回はじめて音声ガイドのナビゲーターとして、ゴッホの人生を勉強させていただきまして、いろいろわかると、きっと楽しみ方が全然違うのだろうな、と思いました。『ゴッホ展』の音声ガイドでは、特にゴッホの人生をストーリー仕立てにしていて、新しい楽しみ方ができると思います。次に美術館に行ったときには音声ガイドを聞いてみたい!と思いましたし、作品解説も読んだりして、じっくり見てみたいなと思いました。――アートでは、どんなジャンルがお好きですか?ご自宅に何か作品を飾ったりされていますか?杉咲さん1枚だけ写真を飾っています。奥山由之さんの空の写真です。――1枚だけというのはステキですね。杉咲さんは、ご自身でも美しい空の写真を撮ってインスタグラムにもアップされていますよね。杉咲さんありがとうございます。空は好きなんですけど、奥山さんの写真がすごく好きで、なかでも好きな写真が1枚あります。ものすごいものを感じられるかも!――最後に、ananweb読者のみなさんにメッセージをお願いします。杉咲さん私と同世代のみなさんは、私もそうですけど、なかなか美術館に行かなかったり、行く機会がない方もいらっしゃるかもしれませんが、今回、本当におもしろいなと感じました。20代前半は将来どうしようとか、まだ決まっていない世代ですが、ゴッホも葛藤しながら好きなものを見つけていき、そこからのめりこんだあとのスピード感と、才能がどんどん開花していく感じがものすごいな、と思いました。どういう出会いになるかわかりませんが、もしかしたら、(ゴッホ展は)これから自分の夢を見つけていったり、好きなものの幅を広げていくうえでヒントになるのかな、と感じましたので、ぜひ友達と一緒にふらっと遊びに来るような感覚で見にきたら、ものすごいものを感じることができるかもしれません。――ステキなメッセージ、ありがとうございました!『ゴッホ展』、まもなくスタート!杉咲さんが衝撃を受けたゴッホの壮絶な人生をじっくり聴ける音声ガイドは、税込み600円で借りることができます。ぜひ、鑑賞のおともに楽しんでみてください。また、今ならお得な前売り券も発売中(10月10日まで)。オンラインでも簡単に入手できるので、チケットをゲットして開幕を楽しみに待ちましょう!Information会期:10月11日 (金) 〜 2020年1月13日 (月・祝)※休館日は12月31日(火)、1月1日(水・祝)時間:9:30〜17:00(金曜、土曜は20:00まで開館)*最終入場はそれぞれ閉館30分前まで会場:上野の森美術館料金:一般¥1,800(1,600)/大学・専門学校・高校生¥1,600(1,400)/中学・小学生¥1,000(800)/*()内は前売券
2019年10月08日この秋注目の美術展『コートールド美術館展魅惑の印象派』が上野の東京都美術館ではじまりました!セザンヌやマネなど巨匠たちの代表作がロンドンから勢ぞろい。絵を見るだけでなく、読み解く楽しさも味わえる魅力の展覧会に迫ります!名作がいっぱい!【女子的アートナビ】vol. 158みんな大好きな印象派。展覧会もたくさん開かれていますが、現在開催中の『コートールド美術館展』にも名作が勢ぞろい。かなりオススメです!コートールド美術館というのは、イギリスの実業家、サミュエル・コートールド(1876-1947)が創設。繊維業で富を築き上げた彼は、印象派の作品収集を1920年代にはじめました。今展のキュレーターを務めたコートールド美術館絵画部門学芸員のカレン・セレスさんによると、コートールドは美術の勉強をした人ではない、とのこと。コレクションを集めるにあたり、自分の感情に訴える作品や自分が一緒に暮らしたいと思う作品を自ら選んでいたそうです。会場では、彼の家に絵が展示されている様子を撮った写真も紹介されています。読み解きがおもしろい!コートールドが収集した作品と一緒に暮らしたのは数年で、1932年には自ら設立した美術研究所に収集品を寄贈。その研究所の展示施設としてコートールド美術館が誕生しました。そんな歴史があるので、今回の展覧会では研究の成果を取り入れながら、一部の作品の読み解き方をパネル解説で紹介しています。例えば、こちらは目玉作品のひとつ、マネ最晩年の傑作《フォリー=ベルジェールのバー》。この絵の読み解き方について、東京都美術館学芸員の大橋菜都子さんが次のように解説しました。大橋さん中央にいるのはバーメイド。バーメイドはときに娼婦にもなったといわれていて、彼女の表情が憂鬱に見えたり、見る人によって表情が変わるので、そこが魅力のひとつです。また、絵の中に額縁のようなものが見えるのですが、そこに気づくと、この絵のほとんどが鏡の中に映った世界だと気づくことができます。そうすると、正面に立つ女性と、鏡に映った女性の後ろ姿の位置がズレているという不思議な構成にも気づきます。でも、このズレによりバーメイドの存在が非常にきれいな三角構図におさまって、より際立って見えることになります。いかがですか?大橋さんの解説を聞かなかったら、マネが鏡像を描く際に失敗したのかな…と思ってしまったかもしれません。実際、この作品をX線で分析したところ、女性の鏡像は完成時よりやや左、つまり自然な位置に描かれた形跡が残っていたそうです。マネの試行錯誤の様子がわかって、おもしろいですね。X線画像の一部も会場のパネル解説で見ることができます。セザンヌもわかりやすい!続いて、セザンヌの名作《カード遊びをする人々》の読み解き方も見てみます。注目する部分は、左側のパイプをくわえた男性。肩の位置がかなり低い位置に描かれ、また臀部から膝まで異様に長いのです。これもセザンヌのデッサンが下手なのではなく、あえて意図的に描いているとのこと。また、遠近法なども正確ではないのですが、これも狙いのひとつ。画家は正しさよりも全体の調和を考え、形や色にさまざまな工夫を加えていることがわかります。ほかにも、ルノワールやモネ、ゴーガンなどの絵画や彫刻作品あわせて60点と関連資料24点が展示され、見ごたえ抜群。好きな作品を眺めているだけでも十分ですが、気になる絵があったら、ぜひじっくりと読み解く楽しさを味わってみるのもオススメです。東京展の会期は12月15日まで。その後、愛知、神戸に巡回予定。Information会期:~12月15日(日)※休館日は月曜日、10月15日(火)、11月5日(火)※ただし、10月14日(月・祝)、11月4日(月・休)は開室時間:9:30~17:30※金曜日、11月2日(土)は20時まで(入室は閉室の30分前まで)会場:東京都美術館料金:一般 ¥1,600/大学生・専門学校生 ¥1,300/高校生 ¥800/65歳以上¥1,000/中学生以下無料問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。
2019年09月29日抜群のスタイルに凛とした眼差し、オリジナリティ溢れるファッションなど…女子の憧れが詰まっているバービー。1959年3月9日、ニューヨークのトイフェアでお披露目されて以降、150以上の国と地域で販売され、1年で約6000万体の人形を売り上げている。自分らしく生きる、バービーの芯の強さ。女子の憧れが詰まっているバービー。実際に子供の頃一緒に遊んだり、親におねだりした、という人も少なくないはず。そんな彼女が、今年デビューから60周年を迎えた。そこで、バービーの魅力を改めて探るべく、誕生の地・ロサンゼルスへ。60年間製造から販売までを担うおもちゃメーカーの「マテル」と、バービーへの深い愛情からロスへと移住した日本人コレクターのご自宅の取材が特別に実現。ロサンゼルスの空港からほど近い閑静なエリアに、「マテル」はいくつかのオフィスを構える。その中のひとつ、広々とした平屋造りの白い建物が、デザインや試作などを行っているクリエイティブセンターだ。建物の外観はいたってシンプルなものの、エントランス付近には誰でも遊べるミニカー用のロングレールが。そこで、まずはプロダクトデザイナーのビル・グリーニングさんが出迎えてくれた。ビルさんと共に中に入ると、壁に大きくプリントされた女性の姿が目に入る。この女性こそ、「マテル」の創設者のひとりであり、バービーの生みの親であるルース・ハンドラーさんだ。「ルースさんがバービーを考案したのは、娘・バーバラさんの子育ての真っ最中。一緒に人形遊びをしている時に、女の子用の人形の種類が少ないと感じたことがきっかけでした。男の子は消防士や医者など何にでもなれるのに、女の子は母親や病気の人のお世話係にしかなれないことに気づいたのです。そこで“You Can Be Anything”(何にだってなれる)というメッセージを伝えるべく人形を製作、娘の愛称である“バービー”と名付けたそうです。実際に60年間で、バービーは宇宙飛行士や動物学者、起業家、大統領候補など、約200以上の職業に就いてきました」(ビルさん)巨大バービーハウスやスポーツカーのオブジェが置かれたロビーを通過すると…実際にバービーが生み出されている作業エリアに到着。ここでは、シニア・ディレクターを務めるロバート・ベストさんがアテンド。ロバートさん曰く、バービーのサンプルが生み出されるまでには、大きく分けて4つの工程があるそう。まずは、ロバートさんなどのデザイナーがコンセプトを考えて、デザイン画を描くことからスタート。「1体のバービーを作る時、1本の映画を作るくらい様々なことを考えます。例えば、ピンクのバービーを作るとしたら、辞書で“ピンク”の意味をチェックしたり、パリやミラノの最新ランウェイでどんなピンクのアイテムが登場しているか調べたり。いろいろなところからインスピレーションを貰って、デザイン画を描き始めます」(ロバートさん)デザイン画が出来上がったら、専用のコンピューターソフトを使いながら、2Dのイラストを立体的な3Dモデルに起こしていく。データは3Dプリンターですぐに出力できるため、現物をチェックしながら作業可能。輪郭や頭の形、口角の上がり具合など細部までこだわり、コンセプトに合う顔の形ができるまで試行錯誤するそう。人形のベースが完成した後は、顔の絵付けと髪の毛の縫い付けに移る。3Dプリンターで出力したのっぺらぼう状態の顔に、極細筆で眉毛や唇を描くわけだが、1mm単位での調整を要する緻密な作業。米粒ほどの小さなスペースに、生き生きとした表情を描けるのはトップレベルのドールクリエイターだから成せる業。髪の毛は、日本の会社から取り寄せたファイバーを使用し、足踏みミシンで1本ずつ丁寧に縫い付けていく。そして顔ができると、最後にコンセプトに合わせて洋服を仕立てる。「まずはデザイン画をもとに、スカートやブーツなど、各アイテムをスケッチし直します。そこから型紙を作って、素材選び。シャイニーなものだったり、ワッフル調だったり、模様が入ったデザインだったり、布も糸もいろいろなものを試してみます。ここまでできた段階でようやく経営陣にプレゼンして、OKをもらえたら商品化します(笑)」(ロバートさん)バービーの歴史と製作工程がわかったところで、ビルさんとロバートさんにお別れを告げ、バービーのコレクターとして世界的に有名な、日本人のアズサバービーさんのご自宅へ。7年前日本からロサンゼルスに移住し、現在はネイルアーティストとして活躍するアズサさん。ファッションとアートの街ウェスト・ハリウッドに、彼女の自宅兼ネイルサロンはある。インターホンを押してドアを開けると、「どうぞ」という可愛らしい声とともに、ピンクのお部屋が出現!壁一面にバービードールがずらりと並び、バスルームやキッチンにはロゴやシルエットがあしらわれていて…まさにバービー尽くし。アズサさん自身も鮮やかなピンク色のロングヘアがお似合いで、バービーの世界観から飛び出してきたような出で立ちだ。「バービーを好きになって今年で23年。今までグッズやドールにざっと1000万円以上は使ったと思います。きっかけは、15歳の時に初めて買ったバービーのお弁当ボックス。その時彼女のハッピーでポジティブなオーラがいいなと思って、そこから集めるようになりました」とアズサさん。ドーリーな見た目に反して、性格はかなり男前のようで、この家のカスタマイズも全部自らの手で行ったそう。ペンキを使った塗装も、電動釘打ち機で釘を打ちつけるのもお手のもの。「私自身“見た目と中身のギャップがすごい”とよく言われますが、バービーも、よく知らない人からは“ファッションやメイクのことばかり考えている”と思われがち。だけど本当は全然そんなことなくて…そういうところにすごく共感を覚えたんです。そして何よりバービーは、自分が女性であることに誇りを持っていて、男性にも媚びない。ボーイフレンドとしてケンはいるけど、ケンなしでも生きていける感じがバービーはしますよね(笑)。そんな強くて格好良い彼女が、私自身の女性像と一致したんです」(アズサさん)多様性を尊重する。ブランドとしての信念。今回の3人の取材を通して、繰り返し使われていた2つの言葉がある。それは“ダイバーシティ”と“インクルージョン”だ。ダイバーシティとは「多様性」、インクルージョンとは「性別や人種、社会的地位、障害の有無など、持っている属性によって排除されることなく生活できる状態」のこと。バービーの歴史、そして今後のバービーを考えるうえで、これらの言葉は重要な意味を持つ。「2016年にトール(長身)、カービー(ふくよか)、プチ(小柄)の3タイプのスタイルを新しく発表した時、多くの人からポジティブな反応を貰いました。こういうふうに、自分と似たような人形がいないと思って育ってきた人たちにも、子供に“いま世界はもう変わったよ。人と違うことはスペシャルで素晴らしいことなんだよ”と教えてあげられるような、それぞれのバービーを今後も届けていきたい」(ビルさん)「今年は車椅子に乗ったバービーも発売スタートしましたが、車椅子のケンがいてもいいと思いますし、他にどんなバービーがいたらいいかは考えるように意識しています。それは、今の時代だからというわけではなくて、この地球で仕事をしていくうえですごく大切なこと。どんどん挑戦して、開けられなかった扉を開けていきたいです」(ロバートさん)多種多様な人の違いを認められる優しさ、その上で自分の個性を大切にする強さ。両方を併せ持つバービーは唯一無二の存在であり、それこそが60年間トップドールであり続けられる秘訣かもしれない。今後70周年、そして100周年を迎える中で、バービーがどんな進化を遂げるのか…これからも目が離せない!Barbie(TM)デビュー60周年60周年を記念して、ニューヨークのチョコレートショップ『マリベル』とのコラボチョコがマリベル京都本店で発売中。箱にバービーがプリントされていて、ギフトにもぴったり。©2019 Mattel. All Rights Reserved.※『anan』2019年10月2日号より。写真・平岡 純多田 寛(DOUBLE ONE/ドール)(by anan編集部)
2019年09月27日スタンプでつくる、モダンでシックなキャンバスアート秋といえば、食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋……と楽しみがたくさんな季節ですね。goodroom錦糸町parco店では、芸術の秋を楽しむべく、ワークショップを開催致します。今回は、モダンでシック、そしてセンスあるキャンバスアートをつくりますよ。 実はこのキャンバスアート、基本は「スタンプをおすだけ」。初心者さんでも絵が苦手な方でも、簡単に素敵な作品がつくれるんです。もちろん、想いのままに絵を描いて完成していただいても構いません。細かい作業は苦手だけれど、とにかく直感で楽しく作品を作りたい方、絵は苦手だけど挑戦してみたい方……この秋、自分だけのキャンバスアートでお部屋を素敵に彩りませんか。お1人でも、ご友人様、ご家族でのご参加も可能です。ぜひ、お気軽にご参加くださいね。 ご予約はこちらからワークショップ概要日時:2019年9月21日(土)①11:00-13:30②14:30-17:00(①~②より1つ選択頂けます)場所:goodroom錦糸町PARCO店(東京都墨田区江東橋4丁目27番14号 錦糸町PARCO 2階)アクセス : JR総武線錦糸町駅南口より徒歩1分、東京メトロ半蔵門線錦糸町駅2番出口スグ参加費:¥3,000(材料費込)※当日、大きいキャンバスへの変更も可能です(追加料金有り)募集人数:各回8名(全2回開催)講師には、『ヒノキのモビールワークショップ』や『キャンバスアートワークショップ vol.1』でもお世話になった、Atelier Roteの青松さんを迎えます。 Atelier RoteさんのInstagramアカウントはこちら枚置くだけで、お部屋の雰囲気をセンス良く演出してくれます。 goodroom 錦糸町PARCOのご案内賃貸のお部屋を「ちょっと便利に、楽しく」変えるアイテムを、グッドルーム初の雑貨販売ブース併設店舗、『goodroom 錦糸町PARCO』にて取り扱っています。賃貸のお部屋のご紹介も行っております。ぜひご来店ください。 住所 : 東京都墨田区江東橋4丁目27番14号 錦糸町PARCO 2階アクセス : JR総武線錦糸町駅南口より徒歩1分、東京メトロ半蔵門線錦糸町駅2番出口スグ営業時間 : 10:00~21:00出典: goodroom journal 記事提供元:リノベーション・デザイナーズ賃貸 goodroom(グッドルーム)デザイナーズ、リノベーションなど、おしゃれな賃貸サイト・アプリ「goodroom」を運営しています。インテリアや、ひとり暮らし、ふたり暮らしのアイディアなど、賃貸でも自分らしい暮らしを楽しむためのヒントをお届けします。おしゃれ賃貸サイト・アプリ goodroom journal journal 暮らしの実例
2019年09月19日コートールド美術館は、ロンドン大学に付属する美術研究所の展示施設として1932年に開館。美術史と保存科学の研究の場としても世界で知られた存在だ。所蔵品の中心となっているのはイギリスの実業家サミュエル・コートールドが収集した印象派&ポスト印象派の作品。改修工事を機に、世界有数とも呼ばれるコレクションが日本にやってきた。研究機関ならではの鑑賞法で読み解く、印象派の名画。まず見逃せないのがマネ最晩年の傑作《フォリー=ベルジェールのバー》。こちらはマネが亡くなる前年に発表された大作で、来日するのは約20年ぶり。また英国随一の充実度を誇るセザンヌの油彩10点をはじめ、ゴーガン、ルノワール、ドガ、ロートレックなど巨匠らの傑作も登場する。さらに、本展の一番の特徴は絵画研究機関ならではの“読み解く”鑑賞法だ。つまり、画家が残した手紙の言葉や時代背景に関する情報、科学的な研究結果など、あらゆる手法で作品をより深く紹介してくれる。例えば、ゴッホの《花咲く桃の木々》には、ゴッホが友人の画家ポール・シニャックに宛てた手紙の内容も併せて紹介。「この地のすべては小さく庭、畑、木々、山々でさえ、まるで日本の風景画のようだ。だから私はこの主題に心惹かれたのだ」と記された内容から、ゴッホがいかに日本に憧れていたかがわかる。こうした画家の内面にも迫る趣向で鑑賞すれば名画の印象も変わりそうだ。『コートールド美術館展魅惑の印象派』東京都美術館 企画展示室東京都台東区上野公園8-36開催中~12月15日(日)9:30~17:30(金曜、11/2は~20:00。入室は閉室の30分前まで)月曜、9/17、9/24、10/15、11/5休(9/16、9/23、10/14、11/4は開室)一般1600円ほか TEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)ポール・セザンヌ左の人物はセザンヌ作《パイプをくわえた男》でも描かれる。併せて展示。ポール・セザンヌ《カード遊びをする人々》1892-96年頃油彩、カンヴァス60×73cmコートールド美術館 ©Courtauld Gallery(The Samuel Courtauld Trust)ポール・ゴーガンポール・ゴーガン《テ・レリオア》1897年油彩、カンヴァス95.1×130.2cmコートールド美術館 ©Courtauld Gallery(The Samuel Courtauld Trust)エドゥアール・マネ現実とは異なった映り方をしているという鏡の表現の解説も。エドゥアール・マネ《フォリー=ベルジェールのバー》1882年油彩、カンヴァス96×130cmコートールド美術館 ©Courtauld Gallery(The Samuel Courtauld Trust)フィンセント・ファン・ゴッホフィンセント・ファン・ゴッホ《花咲く桃の木々》1889年油彩、カンヴァス65×81cmコートールド美術館©Courtauld Gallery(The Samuel Courtauld Trust)※『anan』2019年9月18日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2019年09月16日今年7月に仏政府から芸術文化勲章「シュバリエ(騎士)」が贈られたことが話題になった漫画家の永井豪さん。社会現象を巻き起こした『ハレンチ学園』、マンガ界の歴史に名を残す『デビルマン』、巨大ロボットマンガの金字塔『マジンガーZ』など、これまで世に送り出してきた作品は350以上。その作品は海外にも広がり、特にフランスではテレビアニメ版の『UFOロボ グレンダイザー』が『ゴルドラック』のタイトルで大ヒット。今も国際的に活躍する永井さんの50年を超える画業を振り返る展覧会『画業50年“突破”記念 永井GO展』が始まる。本展では、デビュー作から最新作まで、貴重な直筆マンガ原稿、カラーイラストなど600点以上を展示。「鬼・悪魔」「ロボット」「ギャグ」「魅力的なヒーロー・ヒロイン」というジャンル別に紹介される。また会場には『マジンガーZ』や『デビルマン』の世界観をイメージしたエリアを展開。今まで表に出ることのなかった秘蔵資料などを目にすることができる。またデビューまでの道のりをマンガ化した作品も、本展のために描き下ろされ展示される。「この50年はいつも締め切りに追われていて、目の前の仕事ひとつひとつ片付けることに一生懸命でした。気付けば50年という感じ。え、もうこんなに経ったのかと」(永井さん)膨大な量の作品を描いてきた永井さんだが、ネタが枯渇することはなかった。「紙に向かえば何かしら浮かんでくるタイプ」と自己分析し、ギャグマンガとシリアスな作品を描き分ける時も「キャラクターの中に入ってしまえば、自然にモードが切り替わった」と話す。なかでも「キューティーハニー」など女の子のキャラクターには特に思い入れがあり、いずれも自分の好みの女性像をミックスして描き出したものだと語る。創作の根底に流れていたのは、人間の本性を描き出すこと。「人間自体が生物であって、生存本能、異性に対する興味。これを描かなければ人間の本質を描いたことにならないと思うんです。性とバイオレンス、あらゆる人間ドラマのベースに必ずそれはあるはず」そんな想いを胸に生み出した作品にはいずれも、50年の歳月を経ても、色褪せず誰の心にも響く衝撃がある。「僕はデビュー当時、バイオレンスやエロティックを描くのが当然と思っていた。でも僕の中ではちゃんとモラルがあって、少年誌ではここまで、と線引きしてきた。だから自分の表現に対してダメ出しをしてきた数々の編集長とも、渡り合ってくることができたのだと思います」世間の冷たい目を感じながら反骨精神で描いてきた作品が美術館に並ぶ日がくるとは感無量と語る永井さん。その世界観を体感してみて。海外でも絶大な人気を誇る『マジンガーZ』。©1967‐2019 Go Nagai / Dynamic Productionながい・ごう1945年生まれ。石ノ森(当時は石森)章太郎のアシスタントを経て1967年デビュー。2018年、第47回日本漫画家協会賞・文部科学大臣賞受賞。現在も『ビッグコミック』にて「デビルマンサーガ」を連載中。『画業50年“突破”記念 永井GO展』上野の森美術館東京都台東区上野公園1‐29月14日(土)~29日(日)10時~17時(入場は閉館の30分前まで)無休一般1600円ほかTEL:03・5777・8600(ハローダイヤル) 写真提供・永井GO展実行委員会※『anan』2019年9月18日号より。インタビュー、文・山田貴美子(by anan編集部)
2019年09月11日モノクロ写真にインド伝統の手彩色。今に蘇る「ラーマーヤナ」の世界。フォトグラファー、ヴァサンタ・ヨガナンタンによる個展「A Myth of Two Souls 二つの魂の神話」が開催されます。ヒンズー教の聖典のひとつであり、インド二大叙事詩のひとつでもある「ラーマーヤナ」。王子ラーマと妃シータの愛のドラマとして、現地では今なお親しまれているとか。その神話に新しい息吹を吹き込んだのが注目のフォトグラファー、ヴァサンタ・ヨガナンタン。「ラーマーヤナ」の舞台を訪れ、風景や登場人物に扮した地元の人々を撮影。モノクロ写真にはインド人画家が伝統的な手法で彩色を施した。フィクションともドキュメンタリーともいえない世界観に思わず引き込まれそう。Rama Combing His Hair, Ayodhya, India, 2015Secret Door, Avani, India, 2016Luva And Kusha Munger, India, 2014ヴァサンタ・ヨガナンタン「マグナム・フォト・アワード」(2015)、「ICPインフィニティ・アワード新人賞」(2017)受賞。「A Myth of Two Souls」プロジェクトは現在進行中。2020年までに「ラーマーヤナ」全7巻にちなんだ7冊の写真集を刊行予定。「A Myth of Two Souls 二つの魂の神話」シャネル・ネクサス・ホール東京都中央区銀座3‐5‐3シャネル銀座ビルディング4F9月3日(火)~29日(日)12時~19時30分(3日は~17時)会期中無休無料シャネル・ネクサス・ホール事務局 TEL:03・3779・4001ALL PHOTOS Vasantha Yogananthan※『anan』2019年9月4日号より。文・松本あかね(by anan編集部)
2019年09月03日2007年より全4部作として公開されているアニメ映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズ。2020年6月に公開の最終作『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を控え、改めてその魅力を再発見できる展覧会『ヱヴァンゲリヲンと日本刀展+EVANGELION ARTWORK SELECTION』が開催される。「国内外に幅広い年齢層のファンを持つ本作をキーとした催事は、高島屋の中でも特に若い方や外国人のお客様が多い新宿店に相応しいと企画担当者が考えたことが始まりでした。今回は、これまでヒットして全国を巡回してきた『エヴァンゲリオン展』と『ヱヴァンゲリヲンと日本刀展』の2つをドッキングし、さらに新作映画の展示物も加えた、魅力満載の内容です」(高島屋広報)11階の催事場をフルに使った今回の展覧会は、エヴァンゲリオンの原画と日本刀作品が対応し、双方を楽しめる趣向に。劇中に登場した刀剣を、日本を代表する刀匠が実際の刀剣として再現した作品が今回の主役。ロンギヌスの槍など人気の刀剣に加え、レイやアスカ、カヲルなどの人気キャラクターや初号機などの機体から発想した本展オリジナル作まで26点を展示する。なかでも注目は「刀野薙(なたやなぎ)」。これはエヴァンゲリオン・メカニックデザイナーである山下いくと氏と刀匠・宮入小左衛門行平氏がコラボし、1年7か月もの歳月をかけて完成させた作品。山下氏と宮入刀匠は直接会って話をし、その後も手紙やイメージ画を何度もやり取りしながら細部にまでこだわって制作を進めたとのこと。山下氏が描くエヴァ仕様の刀は、日本刀業界において前代未聞の形状だけに、宮入氏は弟子たちと手分けして様々な分野へ相談、鞘は木工職人や鉄を扱う工場にもサポートを依頼したという。こうして出来上がった逸品は、まさに伝統工芸を担う職人の粋を集結させた目玉だ。また、本展のために原画200点を選りすぐった「EVANGELION ARTWORK SELECTION」には、劇場版4部作の名シーンはもちろん、より細かく描き込まれたアニメーターの筆致が感じられるもの、指示出しなどのコメントやメモが多いものを選出。作品に対する熱、現場の創意を感じてもらいたい意図だ。ファンはもちろん、国内外のクリエイターにも大きな影響を与えるエヴァンゲリオンシリーズ。作品に影響を受けて、業界の垣根を越えて新しい作品を生み出す。その波及効果をリアルに実感できる内容だ。ヱヴァンゲリヲンと日本刀展2012年に備前長船刀剣博物館が企画した、日本刀と『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』がコラボした展覧会。盛況で本展まで全国を巡回してきた。上・「刀野薙」はエヴァのメカニックデザイナー・山下いくと氏がデザインを描き下ろし。下・それを日本屈指の刀匠・宮入氏が再現した作品。宮入氏もマンガが大好きで、本作に意欲的だった。©カラーEVANGELION ARTWORK SELECTION2013年から全国を巡回する『エヴァンゲリオン展』の中から、貴重な原画約200点をセレクトした、本展のために再構成されたオリジナル・コレクション。「:Q」C‐1271/修正原画©カラー『ヱヴァンゲリヲンと日本刀展+EVANGELION ARTWORK SELECTION』新宿高島屋11階 特設会場東京都渋谷区千駄ヶ谷5‐24‐28月30日(金)~9月9日(月)10時~20時(金・土曜~20時30分、最終日~17時。入場は閉場の30分前まで)一般1000円ほか。新宿高島屋TEL:03・5361・1111(代表)©カラー※『anan』2019年9月4日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2019年08月31日超大作映画『スター・ウォーズ』シリーズの大展覧会「STAR WARS(TM)Identities: The Exhibition」の見どころを紹介。1977年の公開以来、世界中のファンに愛されてきた『スター・ウォーズ』シリーズ。12月20日に公開される最新作『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』で、この超大作映画もついに完結する。そんな記念すべき節目にあわせて開催された大展覧会が好評だ。本展には、ジョージ・ルーカスが2021年ロサンゼルスに開館予定の美術館「ルーカス・ミュージアム・オブ・ナラティブ・アート」のコレクションがひと足早くお目見え。小道具、模型、衣装、映画のオリジナルイラストなど約200点の品が展示される。ちなみに終了後は本国の美術館に収蔵されるため、日本で拝める機会は今回が最後だ。また、もうひとつの注目コンテンツがインタラクティブ・クエスト。これは場内10か所に設置されたインタラクティブスペースにて、入場時に渡されるID付きブレスレットをかざし、「自分を作るフォースは何か?」に関連する質問に答えていくと、自身の性格や価値観が反映されたオリジナル・キャラクターが導き出されるというもの。このシステムの開発には、モントリオール・サイエンス・センターと、遺伝、神経心理学、保健科学、心理学などの専門家らが全面協力。自分が『スター・ウォーズ』界の人物だとしたらどんなキャラクターになるのか、科学的な根拠に基づいて解析している。キャラクターは約5000万通りも創造できるから、他人とかぶることもない。その場でURLも発行されるので、キャラクターを持ち帰り、SNSなどでシェアすることも可能だ。大好きな映画の世界観を通して、自分の個性を発見できるハイテクな展覧会。マニアックなファンでなくても、時間を忘れて楽しめそうだ。STAR WARS(TM) Identities: The Exhibition寺田倉庫G1-5F東京都品川区東品川2-6-4開催中~2020年1月13日(月)10時~19時(入場は閉場の30分前まで)9/9、10/21、11/18、2020年1/1~3休大人3500円info@starwarsidentities.jp©&TM 2019 Lucasfilm Ltd. All rights reserved. Used under authorization.※『anan』2019年8月28日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2019年08月19日リビングを外につくる中央線文化がいいと思って沿線で土地を探したという高橋さん。ゼネコンに勤務しながら“座二郎”というペンネームで漫画家としても活動している。高橋さんが「中央線の北側で西武線との間」で見つけたのは「安くて小さい土地」だった。「最初は既存の古家をリニューアルしようと思っていたんですが、容積率が6割くらいオーバーしていてローンが下りなかった。では新築しようとなったんですが、容積率・建ぺい率通りに建てるとあまりにも狭くなってしまう。それで、半分冗談でリビングを外にして“こんなふうにすればつくれるけど”って絵を描いたら、奥さんが乗り気になってしまって」コンパクトな敷地に立つ高橋邸。2階の窓を通して中を覗いてみない限り、内部のつくりはうかがいしれない。その案は中庭部分をリビングにして大きく取り、かつ豊かな空間にして、残りはなるべくコンパクトに収めるというものだった。「その一番最初の絵には、道路側に奥行きの浅い収納をつくってその中にテレビとかを収めている様がすでに描きこまれていました。リビングの機能はとにかくこの中庭側にぜんぶ収めるという考え方で、ピアノとかテレビや本棚といった、リビングをリビングたらしめるものはこの収納に入れていましたね。これでたぶんこの家は面白くなると思いました」2階から外部につくられたリビングを見る。左にダイニングキッチン。2階からリビングを見る。左手が道路側で、1階の左手奥の部分が玄関。外部にも収納がつくられている。玄関近くからリビングを見る。床は予算の関係で土間にしたができればタイルを敷きたかったという。1年を通してリビングとして使用するため床下暖房にすることにはこだわった。ダイニングキッチン側からリビングを見る。正面と右手に収納がつくられている。奥行きの浅い収納はガラス戸になっているためどこかウインドウディスプレイの趣も。この時代の暮らしの“標本”の陳列ケースのようにも見える。天井代わりに布をかけるこの中庭=リビングに立って見上げると白い布が天井代わりにかけられているが、これをたたんでしまえば空が直接目に入ってくる。この気持ち良さは格別のもので、天窓レベルでは味わえないインパクトがある。天井代わりに布を張るというこのアイデアは高橋さん一家がキャンプ好きであることも関係があるようだ。「家族でキャンプによく行くんですが、タープを張るのがすごく好きなんです。それで家でタープを張ったら面白いだろうなとずっと思っていました」。とても原始的・簡易なつくりで、日除けになりかつ風通しもあるという点が好きなのだとも。リビングから上を見上げると屋根がなく空を直接望むことができる。キャンプのタープのように日差しと雨を防ぐための布を梁の後ろに収納。屋根代わりの布を張るロープや金具などの道具は高橋さんが購入して据え付けた。屋根代わりの布を収納するとリビングの空気感が一変する。リビングにいながらにして空を直接眺められる気持ちの良さはキャンプで味わう戸外の気持ちの良さと通ずる。「これだけ開口が広く取れると戸外の気持ち良さを満喫できるので、この家ができてからキャンプに行く気が起きないんですよ。なぜわざわざそんな過酷な環境のところにまで出掛けて行かないといけないのかと(笑)」「外部につくられたリビング」ということでは暑さ、寒さが大丈夫なのか気になるところだが、「真冬は夜風が吹いたりするとちょっときついですが、陽が射している昼間は結構過ごしやすい」という。また「夏は上に布を張ってエアコンをかければリビングでもまったく暑くない」とのこと。リビングとダイニングキッチンが違和感なく連続・一体化しているが、片方が屋外でもう片方が屋内であることから他では味わえない不思議な感覚をおぼえる。階段からダイニングキッチンを見る。インテリアの色は奥さんのみのりさんが担当。徐々に高橋さん/座二郎の漫画の世界の色に近づいていったという。ダイニングキッチン(左)とリビング。浴室からリビング空間のほうを見る。漫画の世界と通ずる空間高橋さんが日頃の設計業務で扱う建物はRCと鉄骨ばかりで木造の経験がなかったため、この家の設計では学生時代からの友人で建築家の鈴木理考さんに相談に乗ってもらうことに。「木造については予算の組み方からまったくわからなかったので相談させてもらって、実施設計と確認申請をお願いしました」その鈴木さんが言うにはこの住宅自体が高橋さん/座二郎の漫画の世界に通ずるものがあるという。予算の都合で実現はできなかったが、初期案での中庭=リビングの周りを収納がめぐるつくりはまさしくモノが充満した座二郎の漫画の世界をほうふつとさせる。高橋さん自身も「モノがたくさん陳列されている感じがとても好きでそこにはけっこうこだわりましたね。色をたくさん使おうというのも決めていて、インテリアデザインをしている奥さんに色をたくさん使ってくれと頼みました」2階のコーナー部分は高橋さんがアクリル絵の具を使った作業の際に使う。収納部分にはライン照明が仕込まれていて、夜には奥の壁の色がボワーっと浮かび上がる。地下鉄の東西線をイメージしてつくった作品。タバコのハイライトの包み紙を使っている。高橋さんがつくった年賀状。2017年と2018年のもの。2018年のほうにはすでにこの家の初期のイメージが描かれている1畳程度の高橋さんの仕事部屋。中の棚は自分で製作した。ピンクの扉は紙をコラージュした上に色を塗っている。コンパクトな住宅ならではの工夫。トイレの扉を手前側まで引くと階段部分と仕切る間仕切りになる。扉の表側は黒く塗られた上に紙がコラージュされている。美しくデザインされた階段。鈴木さんの腕が振るわれた部分のひとつ。空は直接見えるが家具をガラスを通して見るという逆転現象が不思議な感覚を生んでいる。玄関近くの収納前につるされた緑。緑はこれから増やしていきたいという。非日常が家の中にこの家に住み始めてから5カ月ほど。屋根代わりの布を固定するロープや金具もいろいろ試して工夫をしているという。「ロープを止めておく道具はヨット用品です。ロープをぎゅっと押し込むとそれ以上引っ張っても動かないというもので、キャンプ用品と組み合わせて使っています」お子さんは最初屋根のない家には大反対だったが、今ではそれが嘘のように楽しみながら暮らしているようだ。「この家は子どもは楽しいところが一杯あるので。走っても楽しいし、なんでそんなに取り合うんだろうと思うくらいハンモックでよく遊んでいますね」。日差しが直接入り込む環境でのハンモックはまた楽しさ倍増だろう。奥さんは「外でくつろぐことは他の人にとっては非日常ですが、それが家の中でできるから楽しい」と話す。天気予報をいつも確認していないといけないし、布が帆のようにバタバタ揺れるから船のようでもあると話す高橋さん。「もう普通のマンションには暮らせないですね」と問いかけると笑いととともに「暮らせないですよ!」という返事が返ってきた。高橋邸設計鈴木理考建築都市事務所+座二郎所在地東京都杉並区構造木造規模地上2階延床面積57㎡
2019年08月14日暑い時期には特に身近に感じられる虫。ちょっと苦手……と感じる女子が多いかもしれませんが、そんな人にもぜひ見てほしいのが、現在六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開催中の『虫展 ―デザインのお手本―』。虫に魅了されたクリエイターたちがデザインした驚きの虫作品とは?虫の世界は奥深い!【女子的アートナビ】vol. 156『虫展』では、デザイナーや建築家、構造家、アーティストたちが、虫を“デザインのお手本”にして制作したさまざまな作品を展示。展覧会のディレクターをつとめたのは、グラフィックデザイナーの佐藤卓さんです。小さいころから虫好きで、昆虫採集を楽しんでいたという佐藤さんは、「いつか虫の展覧会をやってみたかった」といい、「この企画の準備をしながらますます虫好きになった」とのこと。そして、次のように呼びかけました。佐藤さん虫の世界に入ると本当に奥が深くて、たまらない世界ですし、心が豊かになり、モチベーションも上がってきます。虫がダメ、という方も、ここではちょっと我慢して、ぜひ虫の世界に入ってみてください!いざ、虫の世界へ!それでは、超・虫嫌いの私が虫の世界に突入です。いきなり登場するのが、先ほど虫愛を語った佐藤卓さんの作品《シロモンクモゾウムシの脚》。シロモンクモゾウムシの左側の中脚をわざわざ700倍に拡大したそうです。もじゃもじゃした毛みたいなものが体から無数に出ています。虫嫌いがもっとも苦手とするフォルム……。アップの写真も撮ってみました。こんなに大きなゾウムシが這いまわっていたら……想像しただけで恐怖です。導入部からパンチのきいた作品が現れ、この先が心配ですが次に行ってみます。虫って美しい…!?続いてご紹介するのは、阿部洋介さんの映像作品《虫のかたち》。小檜山賢二さんと丸山宗利さんが撮影した虫の写真が次々と現れ、さらに不思議な音も流れています。この音は、さまざまな環境の音と楽器の音を混ぜてつくったもので、この作品自体が「昆虫のミュージックビデオ」になっているそうです。暗い部屋の中で、虫の大きな映像に取り囲まれるなんて苦痛しかない!と思いきや、意外にもその美しさに感動してしまいました。まるで聖堂のステンドグラスを見ているかのような神々しい世界。虫って案外美しいのかも……!虫がつくる芸術作品大きな展示室に入ると、さらにバラエティ豊かな作品が並んでいます。なかでも目を引くのが、小檜山賢二さんの写真《トビケラの巣》。チョウやガに近い昆虫のトビケラは、幼虫のときに水の中で巣をつくるそうで、その巣の写真が18点展示されています。巣の材料は、付近にある落ち葉や枝、砂など。まるで芸術作品のように鮮やかな巣もあり、見とれてしまいます。また、展示室の壁のいたるところに、虫の豆知識を書いた「虫マメチ」や、展覧会の企画監修者である養老孟司さんの言葉が載った「養老語録」が貼ってあります。ひとつひとつ読んでいくと、虫への興味がどんどん増していきます。虫で遊ぶ!見るだけでなく、遊べる作品もあります。藤田すずかさん+宇野由希子さん+阿部憲嗣さんの《虫のなまえ》は、人間が虫に名前をつけてきた方法を体験できる作品です。さまざまな虫たちを分類するため、色や模様、形だけでなく、身近にあるものに見立てたりしながら人は虫に名前をつけてきました。例えば、イチゴに見立てた「イチゴチビナガカメムシ」などが映像で紹介されています。そして、この場所では自分たちで虫の名前をつけることもできます。「マンジュウ」「トゲトゲ」「フワフワ」などのカタカナが書かれたスタンプがずらりと並んでいるので、好きな文字を組み合わせてオリジナルの虫の名前をつくれます。さらに、出口付近に行くと作画スペースもあるので、虫の姿を自由に描いてもOK。子どもから大人まで楽しめます。こちらは、向井翠さんの作品《虫漢字のかんじ》。虫がついた漢字がずらりと並んでいます。読めない漢字があったら、パネルの上部をそっと押してみると……答えが出てきます!ところどころ、虫嫌いにはゾッとする作品もありますが、それでも見ているうちに虫の美しさに魅了されていくから不思議。また、クリエイターのみなさんがどんなふうに虫からインスピレーションを受けたのか、と考えながら見るのもおもしろいです。『虫展』は11月4日まで開催。虫嫌いな人も、とりあえず一度のぞいてみてはいかが?Information会期:~11月4日(月・祝)※休館日は火曜日(10月22日は開館)時間:10:00 ~ 19:00※入場は30分前まで会場:21_21 DESIGN SIGHT(東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン)料金:一般 ¥1,200/大学生 ¥800/高校生 ¥500/中学生以下無料※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。
2019年08月13日みんな大好きなアニメ番組『ちびまる子ちゃん』の展覧会が松屋銀座のイベントスクエアではじまりました。そのプレス内覧会に、森三中の大島美幸さんが出席。昨年急逝された原作者さくらももこ先生とも親交があった大島さんが語る“ちびまる子ちゃん”の魅力とは?『アニメ化30周年記念企画 ちびまる子ちゃん展』スタート!【女子的アートナビ】vol. 157この展覧会は、2020年に『ちびまる子ちゃん』がアニメ放送開始30周年を迎えることを記念して開催。1986年に少女マンガ雑誌『りぼん』で連載がはじまり、1990年にアニメ放送がスタートした『ちびまる子ちゃん』は、子どもから大人まで楽しめる番組として今でもみんなに愛され続けています。会場には、セル画やスケッチ画、絵コンテなどが展示され、とっても賑やか。おなじみのキャラクターたちが揃い、まる子ワールド全開の楽しい空間が広がっています!さらに、さくら先生の直筆脚本やキャラクター設定資料、プライベート作品なども紹介。350点以上の作品を通して、ちびまる子ちゃんと原作者さくらももこ先生の魅力に迫ります。鳥肌ものでした!開幕前に開かれたプレス内覧会には、森三中の大島美幸さんが出席。ひと足早く会場を見た大島さんは、「本当に鳥肌ものでした!」といい、「私39歳なんですが、9歳からの記憶がぶわーっとよみがえってきて、懐かしかった」と興奮気味に話しました。また、印象に残っている作品について、次のように述べました。大島さん先生のご自宅にあった品々が展示されているのですが、これは貴重で、なかなか見られないものなので、じっくり見させていただきました。先生がご自身で箱とかに描いた絵がすごくかわいくて、すぐ商品化できるようなクオリティでした。出会いのきっかけは…また、さくら先生とプライベートでも親しくされていた大島さんが、出会いのきっかけについて明かしました。大島さん番組で私が本を紹介するという企画があり、そのなかで大好きな先生のエッセイを紹介したところ、後日先生から直筆の手紙が吉本(興業)に届き、そこに「連絡ください」と書いてありました。図々しくも連絡して、仲良くさせていただけるようになりました。大島さんこちらが先生から速達で来た手紙です。本当にびっくりしました。芸人やっていて一番うれしかったです。字も丸くて、まるちゃんみたいでかわいらしいのです。大島さんまた、ご自宅兼仕事部屋も見せていただいたのですが、仕事部屋にびっくり。二畳ぐらいのところなのです。ここで『ちびまる子ちゃん』が描かれているんだと思ったら、私には三十畳ぐらいに広がりました(笑)。そのときに、先生が描いてくださったのがこの色紙。家宝です!すごく残念です…昨年8月に急逝されたさくら先生はお笑いが大好きだったそうで、大島さんが出演したテレビを見ると「おもしろかったよ、笑わせてもらったよ」と先生から親戚のように言葉をかけてもらっていたとのこと。さくら先生に伝えたいことはあるかと問われると、「本当に30周年で…」といったあと涙ぐみ、言葉を詰まらせながら次のように語りました。大島さん日本中、世界中からいろいろな方がこの展覧会に来て下さると思うので、それを先生に見ていただきたかったなと。すごく残念ですけど……、きっと先生は見てくれていると思います。最後に、「この展覧会は、ちゃんと見ていただきたいですし、ずっと集中して力を抜けるところがないので(笑)、一時間じゃなくて二時間半はみて、お時間に余裕をもってきてください!」とアピールして締めました。『ちびまる子ちゃん展』は8月26日まで。ぜひ夏休みに家族みんなで訪れてみてくださいね!Information会期:~8月26日(月) ※会期中無休時間:10:00 ~ 20:00※12日(振・月)、18日(日)、25日(日)は19時30分閉場、最終日は17時閉場 ※入場は閉場の30分前まで会場:松屋銀座8階イベントスクエア料金:一般 ¥1,000/高校生¥700/小・中学生¥500※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。©S.P©S.P/N.A
2019年08月13日夏デートにおすすめのスポットといえば、美術館。冷房がばっちり効いた涼しい展示室にいれば、汗も紫外線も心配なし! 今回は、駅直結で移動もラクな都心の美術館で開かれている注目の展覧会を3つご紹介。オランダ&イタリア&英国発のクールなアートとは?日本初!『メスキータ』展【女子的アートナビ】vol. 155ひとつめは、東京駅直結の東京ステーションギャラリーで開催中の『メスキータ』展。19世紀末から20世紀はじめのオランダで活躍したサミュエル・イェスルン・デ・メスキータ(1868-1944)の日本初回顧展です。メスキータという名前、聞いたことがない人がほとんどのはず。実際、ヨーロッパでも近年再評価されるようになったアーティストということで、まずはどんな人物なのか、みてみましょう。あのエッシャーの先生だった!メスキータは、アムステルダムでポルトガル系ユダヤ人の家庭に生まれ、画家、版画家、デザイナーとしても活躍。さらに、美術学校の教師として多くの学生を指導し、そのなかには「だまし絵」で知られる画家、M. C.エッシャーもいました。後進の指導や作品制作だけでなく、グラフィック・アート協会の会長も務めるなど幅広く活躍していたメスキータですが、ユダヤ人であったため、1944年、75歳のときに家族とともにナチスに連行され、アウシュヴィッツの強制収容所で殺されてしまいます。メスキータ一家が連れ去られたあと、アトリエに残された作品を救い出したのが、エッシャーや友人たちでした。彼らは作品を保管し、戦後すぐに展覧会を開いてメスキータの功績を残すことにも尽力。すでに名声を得ていたエッシャーは、その後もメスキータの展覧会を提案し、師の作品を後世に伝えていきました。東京ステーションギャラリー館長の冨田章さんによると、メスキータ作品の特徴のひとつは“装飾性”。例えば、展覧会のポスターにも使われている作品《ヤープ・イェスルン・デ・メスキータの肖像》では、人物はリアルに描かれていますが、背景は規則的な線で表現されています。「写実性と装飾性が融合している表現が随所にあり、これが見どころのひとつ」と冨田さん。また、人物だけでなく動物や植物をモチーフにした作品も多いので、ぜひ装飾性なども意識しながら楽しんでみてください。日本初の大回顧展!『マリアノ・フォルチュニ』展続いてご紹介するのが、東京駅の地下通路に直結している三菱一号館美術館で開催中の『マリアノ・フォルチュニ織りなすデザイン展』。19~20世紀はじめのイタリアで活躍した世界的なファッションデザイナー、マリアノ・フォルチュニ(1871-1949)の美しいドレスやコート、さらに総合芸術家でもあった彼の絵画や版画、写真など、さまざまな作品を紹介しています。美しすぎるドレスにうっとり~フォルチュニはスペインのグラナダ生まれ。父親はスペイン画壇で活躍していた画家でしたが、早逝したため母方の伯父たちが住むパリに移住、その後家族でヴェネツィアに移ります。子どものころから絵を描き、さらに15歳になるころには写真を撮り始めたというフォルチュニは、その才能を生かして画家や写真家、舞台美術デザイナーなど多方面で活躍。なかでも、服飾デザイナーとして手がけた絹のプリーツドレス「デルフォス」で一躍注目を集めます。このドレスは、当時女性の身体を締め付けていたコルセットをつける必要もなく、そのうえ軽くて華やか。会場にも展示されていますが、いま見てもうっとりするような美しいデザインです。斬新なデザインの「デルフォス」はファッション業界で高く評価され、ロンドンやパリ、ニューヨークでも販売されました。また、会場ではフォルチュニが描いた絵画や写真なども展示。ドイツの作曲家、リヒャルト・ワーグナー(1813-1883)に心酔していた彼は、総合芸術としてのオペラにも興味をもち、舞台美術関連の作品も多数制作しました。これらも見どころのひとつとなっています。会期は10月6日(日)まで。国内美術館は11年ぶり!『ジュリアン・オピー』展最後は、京王新線の初台駅に直結している東京オペラシティアートギャラリーで開催中の『ジュリアン・オピー』展。イギリスを代表するアーティストのひとり、ジュリアン・オピー(1958-)の絵画や彫刻、映像、インスタレーションを楽しめる大型個展です。2008年に水戸で展覧会が開かれ、日本でもファンが急増したオピーの作品は、点と線というシンプルなスタイルで描かれたポートレートが有名ですが、日本の美術館では11年ぶりに開かれる今展では、作家が自ら選んだ作品や新作を中心に紹介されています。「物語を楽しんで!」プレス内覧会には、作家本人が出席。今回、会場の構成から作品の設置まで積極的に関わったというオピーさんは「自分で思い描いていた展覧会を実現できた」と満足そうにコメント。「音楽を聴くかのように、映画を見ているかのように、物語を紐解いていくような体験を展示室の中で味わってみてほしい」と来場者に呼びかけました。展示作品は全27点。会場の入り口を抜けるとすぐに、見上げるような大きな作品が並んでいます。街の中を歩く人たちやジョギングする人、携帯電話を手にしている女性の姿などが描かれていますが、ピクトグラムのように簡略化され、色づかいもポップでおしゃれです。日本の浮世絵やアニメのセル画のコレクターとしても知られるオピーの作品は、日本文化の影響も受けているため、輪郭線が際立つなどの特徴があります。今回はじめて見る人でも、きっと親しみがもてると思います。また、会場内にはBGMのような音も流れていますが、これも作品の一部。ぜひ全身でオピーの世界を体感してみてください。夏は涼しい美術館へ!今回は3つの展覧会をご紹介しましたが、ほかにも駅からすぐの立地にある便利な美術館はたくさんあります。この夏は、駅直結の美術館でクールなアートイベントを体験してみては?Information『メスキータ』展会期:~8月18日(日)休館日:月曜日(ただし8月12日は開館)時間:10:00~18:00※金曜日は20:00まで開館※入館は閉館の30分前まで会場:東京ステーションギャラリー当日券:一般 ¥1,100/高校・大学生 ¥900/中学生以下無料『マリアノ・フォルチュニ織りなすデザイン展』会期:~10月6日(日)休館日:月曜日(ただし、8月12日、9月16日、9月23日、9月30日と、トークフリーデーの8月26日は開館)時間:10:00~18:00(祝日を除く金曜、第2水曜、8月12日~15日、会期最終週平日は21:00まで)※入館は閉館の30分前まで会場:三菱一号館美術館料金:一般 1,700円/高校・大学生1,000円/小・中学生500円【アフター5女子割】毎月第2水曜日(8月14日・9月11日)は開館時間を21時まで延長し、17時以降は女性の入館料が一律1000円に!『ジュリアン・オピー』展会期:~9月23日(月)休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、8月4日[日](全館休館日)時間:11:00~19:00 (金・土は11:00~20:00)※最終入場は閉館の30分前まで会場:東京オペラシティ アートギャラリー[3Fギャラリー1, 2]料金:一般 1,200円/高校・大学生800円/中学生以下無料※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。
2019年08月07日ユニークなフォルム、ドラマティックな素材、自由な感性で描かれたアート。力強いアティテュードを放つ、アート性の宿るドレスやバッグに思わず目を奪われて、装う瞬間再び恋に落ちる。FASHION HEADLINEの8月のテーマは「アート」。今回はアートとしての側面を秘めたファッションアイテムをピックアップ。装うアート。思わず目を奪われたアーティーなアイテムLOEWE_________プロペラのような半円の羽がアシンメトリーにあしらわれたロエベの2019-20年秋冬新型バッグ。一目で誰もが愛おしさを覚える印象的なフォルムはジョナサン・アンダーソンならではの遊び心。このユニークなプロペラはスカルキャップへも形を変えて、今季ロエベのランウェイでは注目の的に!バッグ「ポスタル ウィングス スモール バック」(H13.5×W17×D8.5cm)27万5,000円 / ロエべ(ロエベ ジャパン カスタマーサービス TEL:03-6215-6116)CELINE_________エディ・スリマンと新進気鋭のアーティスト、アネリ・サナイエ・ヘンリクソンの感性の融合により生まれたセリーヌのウォレット。アネリのシグネチャーである“目”と“唇”をモチーフにしたアートワーク「TELEPATHIC LOVE」のエネルギッシュなスピリットを感じて。ウォレット(H9×W11cm)6万2,000円 / セリーヌ バイ エディ・スリマン(セリーヌ ジャパン TEL:03-5414-1401)BOTTEGA VENETA___________________新クリエイティブ・ディレクター、ダニエル・リーが手掛けるボッテガ・ヴェネタの新コレクションより、ミラノにある建築物のドアノブをモチーフにしたバッグが登場。メタルのインダストリアルな質感と構造的なフォルム、まさにバッグそのものがアート作品。バッグ(H11.5×W21.5×D4cm)41万6,000円 / ボッテガ・ヴェネタ(ボッテガ・ヴェネタ ジャパン TEL:0120-60-1966)MARC JACOBS________________1940年代ヴィンテージを彷彿とさせるマーク ジェイコブスのワンピースは、マークの長年の友人でもあるソフィア・コッポラが愛したマーク ジェイコブスのアーカイブのリバイバル。プリントは、ソフィアとマークのイニシャルを掛け合わせた「SC x MJ」の文字を取り入れたモチーフに。ちなみにネームにある“SOFIA LOVES”の文字はソフィア本人の直筆だとか。ワンピース 8万6,000円 / マーク ジェイコブス(マーク ジェイコブス カスタマーセンター TEL:03-4335-1711)MARNI________白シャツをキャンバスに、アニメーターの巨匠ブルーノ・ボゼットがデザインした恐竜モチーフを大胆にプリント。マルニの2019年プレフォールコレクションは、まるで1976年のアニメ映画『Allegro non troppo(邦題“ネオ・ファンタジア”)』の世界に迷い込んだよう。シャツ 8万3,000円(参考価格) / マルニ(マルニ 表参道 TEL:03-3403-8660)Christian Louboutin_____________________思わず目を奪われるメタリックな装いと、デコラティブなヒール。70年代のインテリアデザインに着想を得たクリスチャン ルブタンのパンプス。PVC仕立たてのローカットヴァンプ、波打つようなヒールカウンターが美しいラインを描く。シューズ(H5.5cm)10万9,000円 / クリスチャン ルブタン(クリスチャン ルブタン ジャパン TEL:03-6804-2855)--staff--photography : Kazuki Satostyling:Mai Sakai
2019年08月05日資生堂トップヘアメイクアップアーティスト・計良宏文氏による展覧会「MAY I START?計良宏文の越境するヘアメイク」が埼玉県立近代美術館にて開催されます。ヘアメイクアップアーティストによる、日本初の公立美術館での展覧会。ヘアメイク。一見、裏方仕事のようにも思えるけど、タレントやモデルを輝かせるには絶対に欠かせない、クリエイティブの最前線だ。そんな重要な役割を担う、資生堂トップヘアメイクアップアーティスト・計良宏文氏による展覧会がスタート。“ヘアメイクアップアーティスト”の展覧会が公立美術館で開催されるのは、日本では初めて。宣伝広告の過去作品から、ファッションデザイナー・坂部三樹郎氏とのインスタレーションまで、幅広く展示。ファッション好きなら見逃せない。美容専門誌『IZANAGI』で発表された作品。『IZANAGI』 2015年4月号。華道家であり写真家の勅使河原城一氏とのコラボレーション作品。計良宏文×勅使河原城一≪Flowers≫ 2019年。MIKIO SAKABEのコレクションのヘアメイクを担当。MIKIO SAKABE 2018年春夏コレクション。「MAY I START?計良宏文の越境するヘアメイク」埼玉県立近代美術館埼玉県さいたま市浦和区常盤9-30-1開催中~9月1日(日)10 時~17時30分(入室は17時まで)月曜休館(8/12は開館)一般1100円ほかTEL:048・824・0111(代表)けら・ひろふみ1971 年生まれ。資生堂トップヘアメイクアップアーティスト。ヘアケアブランド『TSUBAKI』の宣伝広告のほか、パリコレクションなどで幅広く活躍。現代美術とのコラボレーションも多数発表。※『anan』2019年8月7日号より。(by anan編集部)
2019年07月31日この春オープンしたgoodroom錦糸町PARCO店で、キャンバスアートワークショップを8月3日(土)に開催します。お部屋に1つ取り入れるだけで、ぐっと空間の雰囲気が変わるキャンバスアートを、自分好みのデザインで作ってみませんか。皆様のご参加おまちしております。 手作りアートで、暮らしにアクセントを絵の具を使って絵を描いたり何かを作ったり、ものを作る機会って、大人になってから少なくなってしまった方も多いのではないでしょうか。自分の手で作品を一から作り上げる時間、そしてお部屋に飾ったその後まで楽しむことで、暮らしをちょっと豊かにしませんか。今回のワークショップでは、壁にかけたり床に置いたりするだけで、ぐっとお部屋の雰囲気が素敵になるキャンバスアートを作ります。デザインや色味も自分好みにできるので、一人一人個性ある作品を生み出すことができますよ。 楽しく、自由に。童心に返ってアートを楽しめます! 講師には、『ヒノキのモビールワークショップ』でもお世話になった、Atelier Roteの青松さんを迎えます。少人数で行うワークショップですので、初めての方でも細かく教えてもらいながら、そして他の参加者さんとも楽しみながら作ることができます。1人でも、ご友人様と一緒でもご参加可能ですので、ぜひお気軽にいらしてくださいね。皆様のご参加、お待ちしております。 ご予約はこちらから*ワークショップ概要日時:2019年8月3日(土)①11:00-13:00②14:00-16:00③16:30-18:30(①~③より1つ選択頂けます)場所:goodroom錦糸町PARCO店(東京都墨田区江東橋4丁目27番14号 錦糸町PARCO 2階)アクセス : JR総武線錦糸町駅南口より徒歩1分、東京メトロ半蔵門線錦糸町駅2番出口スグ参加費:¥2,000(材料費込)※当日、大きいキャンバスへの変更も可能です(追加料金有り)募集人数:各回5名(全3回開催) Atelier RoteさんのInstagramアカウントはこちら当日、大きいサイズのキャンバスへの変更も可能です。 goodroom 錦糸町PARCOのご案内賃貸のお部屋を「ちょっと便利に、楽しく」変えるアイテムを、グッドルーム初の雑貨販売ブース併設店舗、『goodroom 錦糸町PARCO』にて取り扱っています。賃貸のお部屋のご紹介も行っております。ぜひご来店ください。 住所 : 東京都墨田区江東橋4丁目27番14号 錦糸町PARCO 2階アクセス : JR総武線錦糸町駅南口より徒歩1分、東京メトロ半蔵門線錦糸町駅2番出口スグ営業時間 : 10:00~21:00インスタグラムでも、インテリアに役立つアイテムをお届けしています。公式アカウントはこちら@goodroom_dailyitem 出典: goodroom journal 記事提供元:リノベーション・デザイナーズ賃貸 goodroom(グッドルーム)デザイナーズ、リノベーションなど、おしゃれな賃貸サイト・アプリ「goodroom」を運営しています。インテリアや、ひとり暮らし、ふたり暮らしのアイディアなど、賃貸でも自分らしい暮らしを楽しむためのヒントをお届けします。おしゃれ賃貸サイト・アプリ goodroom journal journal 暮らしの実例
2019年07月31日赤いきょうだいの中で、唯一黒い魚の物語『スイミー』をはじめ、ねずみの『フレデリック』や、しゃくとりむしの『ひとあし ひとあし』など、数々の名作で知られる絵本作家レオ・レオーニ。日本では「スイミー」が教科書にも掲載されファンが多い。そんな彼の人生とともに、作品を紹介する大回顧展『みんなのレオ・レオーニ展』が始まった。レオーニは本名レオナルド・リオンニといい、1910年オランダ・アムステルダムの裕福なユダヤ人家庭に生まれた。家にはシャガールの油絵があり、デッサンは叔父さんから教わるなど芸術に囲まれて育った。学生時代は両親の仕事の関係で欧米を転々としながら過ごし、多彩な文化に触れながら成長する一方で、「自分とは何者なのだろう」という疑問を常に抱き続けた。その疑問こそが、彼の創作の原点となる。20代後半にはイタリアでグラフィック・デザイナーとして活躍するも、第二次世界大戦中にユダヤ人への迫害を逃れアメリカに亡命。雑誌のアート・ディレクターや編集長を務め、NYでも成功を収める。けれど心には葛藤があった。「本当に自分がやりたいことは何だろう」と。そんな折、孫のために描いた絵本『あおくんときいろちゃん』が出版され、49歳で絵本作家としての人生を歩み始める。他人のための仕事を引退し、「おのれとは何者かを知ることは、子供にとって大切なこと」と仕事に邁進したレオーニ。研ぎすまされた色彩感覚の絵と、人には個性と役割があるというメッセージ。それらが集結した絵本は、世代を超えて今も私たちを惹きつける。「スイミー」1963年スロバキア国立美術館Swimmy©1963 by Leo Lionni, renewed 1991/Pantheon On Loan By The Slovak National Gallery「平行植物」シリーズ:《向月葵》1971年Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family「アレクサンダとぜんまいねずみ」1969年Alexander and the Wind-up Mouse©1969, renewed 1997 by Leo Lionni/Pantheon Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family「ザ・ファミリー・オブ・マン(人間家族)」表紙1955年Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family『みんなのレオ・レオーニ展』東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館東京都新宿区西新宿1‐26‐1損保ジャパン日本興亜本社ビル42F開催中~9月29日(日)10時~18時(入館は17時30分まで)月曜休(8/12、9/16、9/23は開館)一般1300円ほかTEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)※『anan』2019年7月31日号より。文・山田貴美子(by anan編集部)
2019年07月30日少女マンガファン待望の展覧会『萩尾望都ポーの一族展』が東京の松屋銀座ではじまりました。そのオープニングイベントに、萩尾望都先生と元宝塚トップ娘役・仙名彩世さんが出席。おふたりのプチトーク&萩尾先生のミニインタビュー、さらに会場の様子もご紹介!萩尾ワールドにひたれる!【女子的アートナビ】vol. 154デビュー50周年記念『萩尾望都ポーの一族展』では、文学的少女マンガで革命を起こしたマンガ家のひとり、萩尾望都先生の代表作『ポーの一族』シリーズを中心に、人気作品の原画や予告カットなど300点以上を展示。さらにスケッチブックや執筆風景など、普段なかなか目にすることのできない貴重な資料を間近で見ることができます。『ポーの一族』とは、永遠に少年の姿のまま生きながらえていくバンパネラ(吸血鬼)のエドガーが主人公となり、友人のアランとともに旅を続ける物語。1972年から連載されたロングセラーで、2016年には40年ぶりに新作も発表するなど、今なお多くの読者に愛され続けています。また、展示の途中には宝塚歌劇のコーナーも登場。2018年の花組公演『ポーの一族』の華やかな衣装や小道具などが並び、ポーの世界を全身で体感できる夢のような空間になっています。いつのまにか50年…開幕前に開かれたオープニングイベントには、萩尾先生が出席。先生は1969年にデビューし、『ポーの一族』や『トーマの心臓』、『イグアナの娘』など数々の傑作を発表し、2012年には少女マンガ家として初の紫綬褒章を受章。現在も、歴史マンガ『王妃マルゴ』を連載執筆中です。この展覧会をご覧になった萩尾先生は、「イントロダクションでカーテンの向こうに花びらが揺れるような画面が出てきて、あっという間に作品世界に引きずり込まれました」といい、「自分の作品なのに、ちょっとドキドキしてしまい……」と感慨深げ。さらに50年を振り返り、次のように述べました。萩尾先生毎月、毎年締め切りに追われて描いていたら、いつのまにか50年経ちました、という感じで、「50年だよ」といわれて、「私そんなに年をとったの?」と(笑)。でも、まだまだ描きたいものもあるので、もう少しがんばっていきたいと思います。今はわびさびの境地また、改めて50年分の作品を見た感想を問われると、次のようにコメント。萩尾先生昔の絵は頭がでかいな(笑)、と自己批判ばかりですが、それなりに一生懸命描いていたという感じです。昔の絵のほうが線も太く、勢いがありました。だんだん落ち着いてきて、今はちょっとわびさびの境地(笑)。困ったなと思っていますけど、これが寄る年波というものですから、このまま描いていこうと思います。ゲストは、仙名彩世さん!イベントには、元宝塚トップ娘役・仙名彩世さんがゲストとして参加。仙名さんは、2018年の宝塚歌劇団花組公演『ポーの一族』にシーラ・ポーツネル男爵夫人の役で出演されています。展覧会の感想について、仙名さんは「入った瞬間にカーテンがひらっとして『ポーの一族』のシーンが再現されていて……、足を踏み入れた瞬間泣きそうになりました」と感激した様子。さらに、「エドガーとアランの等身大パネルがあったり、舞台の大階段が再現されていたりして、いろいろ思い出しました」と興奮ぎみに語りました。また、『ポーの一族』の魅力については、次のようにコメント。仙名さんキャラクターのひとりひとりがとても生き生きしています。どの人を主役にしても先生は物語が描けると思うくらい、先生はひとりひとりのキャラクターを愛していらっしゃる。ポーをいろいろな角度から勉強させていただきましたが、すごく深いのです。生き続けることの悲しみ、というのは考えたことがなかったので、そういう悲しみもあるのかと感じました。宝塚での作品上演は、萩尾先生も30年ほど切望されていたそうで、「生きていればいいことがある」とうれしそうに話し、「舞台を見たときには、あふれるばかりの愛、台風のような愛に押し寄せられて、ものすごく感激しました」と宝塚愛を語りました。さらに仙名さんは、『ポーの一族』公演時に萩尾先生からプレゼントされたという直筆イラストを披露。「一生の宝物です」と美しすぎる笑顔で話してくれました。先生に直撃!イベント終了後、少しだけ萩尾先生とお話するチャンスがありましたので、ひとつ質問させていただきました。――50年描き続けているなかで、創作の原動力となっているものがありましたら教えてください。萩尾先生私はもともと現実の適応力が非常に低い人間ですので、どうしても異世界とかファンタジー界とか別世界のほうに逃げてしまうのです。だけど異世界に行ったら、そこにもいろいろとおもしろいことがあるので、やはりついそちらのことを書いてしまいます。現実で力強く楽しく生きられれば、それに越したことはないと思うのです。私には現実世界のいろいろな違和感とか不条理さというものが痛いのです。なんとかその痛みをかわしたい、緩和したいという思いがあるので、創作のほうに走っているのだと思います。少女のような笑顔で…1時間ちょっとのイベントを取材しただけですが、萩尾先生ご本人の魅力に圧倒されました。常に穏やかで物腰が柔らかく、たくさんのユーモアを交えながらご自身の50年を振り返り、また宝塚の話をされるときは少女のように目をキラキラさせ、仙名さんとトークを楽しんでいました。最後に、萩尾作品といえば“美少年”ということで、先生に「少女時代に好きだった美少年アイドルはいましたか?」とお聞きしてみたところ、「ウィーン少年合唱団が大好き。幻想の世界から抜け出してきたようなのよね!」と再び少女のような笑顔で答えてくださいました。往年の萩尾ファンも、まだ作品に触れたことがない人も、まずはこの展覧会で先生の生原画に触れてみてください。きっと、作品を読みたくなると思います。会期は8月6日(火)まで。Information会期:~8月6日(火) ※8月4日(日)は19:30まで時間:10:00 ~ 20:00※最終日17:00閉場。入場は閉場の30分前まで。会場:松屋銀座8階イベントスクエア料金:一般 ¥1,000/高校生¥700/中学生¥500/小学生¥300※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。©萩尾望都/小学館©宝塚歌劇団
2019年07月29日渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで、『みんなのミュシャミュシャからマンガへ――線の魔術』がはじまりました。この展覧会で音声ガイドナビゲーターを務めているのは、ドラマや映画で活躍中の俳優、千葉雄大さん。今回、作品の楽しみ方や音声ガイド収録の感想について、直接お話を聞いてきました!撮影:Yuya Furukawa(千葉雄大)千葉雄大さんがガイド!【女子的アートナビ】vol. 153『みんなのミュシャ』では、世紀末のパリで活躍した芸術家アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)のグラフィック・アーティストとしての仕事にフォーカス。アール・ヌーヴォーを代表する作家が、どのように独創的なスタイルを築いていったのか、また、後世のグラフィック・アートにどのような影響を与えたのかについて、ミュシャ自身の作品と、20世紀後半のマンガやポスターなどで紹介しています。展覧会の音声ガイドナビゲーターは、俳優の千葉雄大さん。話題のドラマなどに多数出演されている千葉さんが、音声ガイド収録にかけた思いや展覧会について、語ってくれました。ミュシャに扮して出演!――音声ガイドの収録で、心がけた点はありますか?千葉さんあまりかしこまった感じにはならないように意識しました。もちろん、お伝えしなければならない情報などはありますけど、距離感が近い感じになるよう取り組みました。より詳しく情報を聞きたい方も、エンタメとしてお気軽に聞いていただければと思います。――音声ガイドの第一部では、ミュシャに扮して出演されていますね。千葉さんミュシャに扮しているときは、特に晩年のセリフなどは感情をこめて話しました。ミュシャ自身が自分の職業について語るところでは、すごく印象深い言葉もありました。――第二部では印象がガラリと変わりますね。BGMには展覧会イメージソングであるGLIM SPANKYの「TV Show」が流れていて、かっこいいです。千葉さんそうなんですか(笑)。実は、ぼく自身はまだ完成した音声ガイドを聞いていないのです(笑)。GLIM SPANKYは大好きなバンドなので、完成版を聞くのが楽しみです。意志が強い方なのかな…――収録は、とてもスムーズだったとお聞きしました。千葉さんそれほど経験があるわけではないのですが、声の仕事はわりと好きです。今回の収録では、例えばミュシャの出身地であるイヴァンチツツェとか、日本語ではない発音はちょっと難しかったですね。――ミュシャの役をされてみて、ミュシャはどんな人だと思われました?千葉さん舞台や広告のポスターを描くというのは、表現の場ではあるけれど規制がありますよね。そのなかで自分を表現するということに関しては、役者の職業と通じる部分でもあるのかな、と思いました。ミュシャは、いろいろと規制があるなかで、自分の色を忘れずに表現されています。そこが、愛されている理由のひとつであるのかな、と思いました。わかりませんけど……意外と意志の強い方だったのかもしれません。好きな女性のタイプは…――ミュシャはパリジェンヌからスラブ系まで、さまざまな女性をモデルにして描いています。今回の展示作品の中では、どの女性がタイプですか?千葉さんスラブっぽい雰囲気の女性の絵は好きかも。作品を見るときは、色彩にも目が行きますが、輪郭もよく見ます。今回の中で選ぶなら、《ジョブ》のモデルさん。ポイントは、あごの上げ方とか口の開け方とか、表情とか……。――さすが役者さんですね。見るポイントが違います。千葉さんでもこの絵、よく見ると危ないですね。タバコの先が小指にあたっていて熱そうです。でも、このタバコの煙が上に上がっていき、それがそのまま文様になっていて、デザインになっています。ミュシャの絵は、人物もいいですが、装飾的な背景も好きです。エキゾチックなものにも目が行きますね。――小指の指摘はおもしろいですね。千葉さんはご自身でも絵を描かれるそうですね。千葉さん絵は得意というほどではないのですが……。最近は、仕事でお願いされたら描くぐらいでして。ただ、もとをたどると、ぼくは洋服がすごく好きなので、ファッション画みたいのが好きですね。小さい時から描いていた気がします。考古学者になりたかった――ミュシャは日本の美術などにも影響を受けたそうですが、千葉さんが影響を受けた国はありますか?千葉さんエジプトが好きですね。昨年行ったのですが、よかったです。時代がすごく前にもかかわらず、装飾品とか色あせないきれいさがありました。ピラミッドなども含めて全体的にエジプトが好きで、わからない部分もたくさんあるから興味がわきました。――エジプトが好きになったきっかけは?千葉さん子どものころテレビでエジプト特集の番組を見たり、地元の博物館にエジプトの作品がきたりしたときに興味をもったのがきっかけです。一時期は考古学者になりたいとも思っていました。ミュシャのポーズも真似てみて!――最後に、展覧会をご覧になる方にメッセージをお願いします。千葉さんミュシャのファンだけでなく、ミュシャの影響をうけたマンガ家さんの作品もあるので、そのファンの方も楽しめます。また、撮影ができるところも一部あるので、記念に残して楽しんでいただけると思います。あとは、ミュシャのポスターでは女性がいろいろなポーズをしているので、そんなポーズを真似て写真を撮るのもおもしろいですよね。でも、それは展示室を出てから、楽しんでいただければと思います。(笑)マンガ家の作品も必見!展覧会では、後半部分にミュシャから影響を受けた60~70年代のロック・ミュージックのアルバム・ジャケットやポスターのほか、日本のグラフィック・アーティストや少女マンガ家たちの作品も登場します。千葉さんが「日本のマンガ家さんの作品もとてもきれい」と絶賛していましたが、天野喜孝さんの作品など、本当に美しいアートが揃っています。展覧会は東京のあと、京都、札幌、名古屋、静岡(予定)、松本に巡回。ぜひお近くの会場に足を運んでみてくださいね!Information会期:~9月29日(日)※7/30(火)、9/10(火)のみ休館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで) 毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)会場:Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷・東急本店横)料金:一般 ¥1,600/大学生・高校生¥1,000/中学生・小学生 ¥700※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。
2019年07月27日歌手の吉川晃司さんが、特別展『三国志』取材会に登場! 海外初出品となる貴重な出土品の前で、歴史好きになったいきさつや展覧会の注目作品について語りました。吉川晃司さんがガイド!【女子的アートナビ】vol. 152東京国立博物館 平成館でスタートした日中文化交流協定締結40周年記念 特別展『三国志』では、中国で百年あまり続いた「三国志の時代」の政治や軍事、文化などに関する文物や出土品などを展示。海外初出品となる河南省の曹操高陵(そうそうこうりょう)や呉(ご)の皇族クラスの墓からの出土品など、多くの貴重な作品とともに、三国志の壮大な世界をリアルに体感できます。開幕前に開かれたプレス内覧会には、展覧会の音声ガイドを務める吉川晃司さんが登場! 三国時代の武将、曹操の墓室の一部を再現した「曹操高陵」展示室にて、見どころなどを語りました。人生最大の岐路で出会ったモノは…――『三国志』にお詳しいとうかがっていますが、なぜ親しまれるようになったのですか?吉川さん人生では、いくつか躓くことがあると思うのですけど、自分にとって最大の岐路は30代のはじめにあり、そのとき何か指南書みたいなものを見つけたいと思いました。それまでは己を物差しに生きてきたタイプで、困ったからといって助けを乞えるあてもなく、ただ史実や偉人などに何かヒントが見つかるのではないか、と思ったのが最初です。まず日本の歴史をたどっていくと、ほぼ間違いなく中国の故事などが出てくるのです。そこを知らない限り前に進めなくなってしまい、読み始めたらハマっちゃいました。人間社会への教訓も…――『三国志』の魅力は、どういうところにあると思いますか?吉川さん史実的には、殷周時代や春秋戦国時代が一番文化に変化があり、おもしろい時期だと思います。その刺激的なことやドラマチックなことを盛り込み、史実も含めて「三国志演義」として脚色してあるのです。また、『三国志』では結局「兵どもが夢のあと」ということで、誰も最後は成就できず、司馬(しば)氏に全部まるごと持っていかれてしまうのですが、その皮肉もこめられていると思いますね。人間社会の栄枯盛衰を表す教訓ではないかと思っています。過去はファンタジー!――展覧会で感銘を受けた作品はありますか?吉川さんこの展示室には「曹操高陵」が再現してありますが、自分はテレビの撮影で現地に行き、入口までは入れたのですが、当時その先まで行けなかった。(展示品の《罐(かん)》を見て)こういうものが出てきたのだな、と。なるほど惜しかった、行きたかったな、と。(笑)――最後にメッセージをお願いします。吉川さんやはり過去というのは、ものすごく魅力的です。ぼくはファンタジーだと思います。ぜひ、みなさんもこの展覧会で史実を学びながら、夢の中に入っていって楽しんでもらえるといいかなと思います。リアルな関羽やコラボも必見!会場では、迫力の関羽像(かんうぞう)をはじめ、三国時代のリアルな戦乱を物語る兵器や文物がたくさん並んでいます。また、横山光輝による漫画『三国志』の原画や、川本喜八郎のNHK『人形劇三国志』で使用された人形の展示、さらにはコーエーテクモゲームスの『三國志』『真・三國無双』シリーズのキャラクターも展覧会とコラボ。世代を超えて楽しめる内容になっています。会期は9月16日(月・祝)まで。ぜひ足を運んでみてくださいね!Information会期:~9月16日(月・祝)休館日:月曜※ただし8月12日(月・休)、9月16日(月・祝)は開館時間:午前9時30分~午後5時※金・土曜は午後9時まで※入館は閉館30分前まで会場:東京国立博物館 平成館料金:一般 ¥1600/大学生 ¥1200/高校生 ¥900/中学生以下無料※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。
2019年07月20日アニメーション映画監督・高畑勲(1935-2018)の“演出術”にフォーカスした回顧展、『高畑勲展―日本のアニメーションに遺したもの』が東京・竹橋の東京国立近代美術館ではじまりました。展覧会の音声ガイドナレーターをつとめるのは、俳優の中川大志さん。気になる内容や見どころをお伝えします!中川大志さんがガイド!『高畑勲展』【女子的アートナビ】vol. 151この展覧会では、総合芸術としてのアニメーションをつくりあげた監督・高畑勲氏の創作活動を、1,000点を超える作品や初公開の資料などによって紹介。絵を描かない高畑監督が、どのように新しい表現方法を追求し、作品に昇華させていったのか、その創造の軌跡を知ることができます。音声ガイドナレーターは俳優の中川大志さん。現在出演中の連続テレビ小説『なつぞら』で坂場一久役を演じている中川さんは、次のメッセージを寄せています。「自分たちが当たり前のように目にしていた作品が、どんな思いで、どんな苦悩を経て、どんな手法で作られていたのかを知ることができる貴重な機会です。日本のアニメーションの歴史でもある『高畑さんの人生』を存分に楽しめる音声ガイド、ぜひお楽しみください」展覧会場の入り口をぬけると音声ガイド機(¥550税込)を借りるブースがあるので、ぜひ中川さんの案内を聞きながら作品を楽しんでみましょう!宮﨑駿氏の原画も…!それでは、会場に入ってみます。まずは、高畑監督が手がけた仕事や業績などが記された年譜が壁一面に登場。作品数の多さに圧倒されます。そして、モノクロ写真で飾られたアーチを抜けると、「第1章 出発点」がはじまります。1959年に東京大学文学部仏文科を卒業し、東映動画(現・東映アニメーション)に入社した高畑監督は、まず演出助手としてアニメーション制作にかかわります。会場には、当時の貴重な制作ノートや絵コンテなどが勢揃い。ここでの見どころは、長編アニメーション初監督作品となった『太陽の王子 ホルスの大冒険』のコーナー。登場人物の人間関係を記した図や、感情の起伏を視覚化したテンションチャートなど、作品を作り上げていくプロセスがわかる資料は見ごたえがあります。また、当時、新人アニメーターだった宮﨑駿氏の原画も展示されています。ハイジの世界へ!続いて、第2章「日常生活のよろこび」では、『アルプスの少女ハイジ』をはじめ、『母を訪ねて三千里』、『赤毛のアン』など昭和世代には懐かしいテレビの名作シリーズが登場します。オープニング・フィルムの原画や動画、背景画、制作ノートなどが展示されていますが、特に見逃せないのは、アニメーター小田部羊一氏による主要キャラクターのデザインスケッチ。主人公のハイジが現在のデザインになるまでの過程が見られて楽しいです。高畑監督は、ハイジの日常生活をリアルに描くことを目指し、物語の舞台となるアルプスの自然環境などを取材するため、テレビ・アニメーションとして初の海外ロケハンを実施。宮﨑氏などクリエイターやプロデューサーたちと一緒に約10日間スイスとドイツをまわりました。そのときに撮影された写真なども会場で紹介されています。また、アルプスの山小屋をリアルに再現した美しいジオラマも展示。こちらは写真撮影OKです!続く第3章では『火垂るの墓』など日本を舞台にした作品群が登場し、最後の第4章では、新たなアニメーションへの挑戦についても詳しく紹介されています。アニメーターのインタビューも!音声ガイドでは、ナレーターとして中川さんが作品解説をするほか、アニメーターの大塚康生氏や小田部羊一氏などのインタビューも聞くことができます。文学や美術、音楽、映画など幅広いジャンルの知識を持ち、またクリエイターやスタッフからも慕われていた高畑監督。彼の手がけた作品を見ることで、アニメーションの歴史だけでなく、日本の文化史も知ることができます。ぜひぜひ、足を運んでみてくださいね!Information会期:~10月6日(日)休館日:月曜(7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館)、7月16日(火)、 8月13日(火)、9月17日(火)、9月24日(火)時間:10:00-17:00 ( 金曜・土曜は10:00-21:00 )*入館は閉館30分前まで会場:東京国立近代美術館料金:一般 ¥1500/大学生 ¥1100/高校生 ¥600、中学生以下無料※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。
2019年07月13日