ドラマに映画、CMと、いまや見かけない日はないくらいの活躍ぶりを見せる永野芽郁さん。正統派ヒロインのイメージがあるけれど、趣味はギターにドラムと、意外にハードな方向?自分じゃない心が入ってくるので、お芝居をすると、すごく疲れるんです。――映画『君は月夜に光り輝く』で演じたのは、不治の病に侵されたまみずという役。余命ゼロを宣告されながら、明るく振る舞うヒロインです。限られた時間がいつ来るかわからないという状態で、儚くも強く生きている姿が、可愛らしいけれど切なくて…観ているこちらが惹かれるような女性でした。そんな物語ではあるんですが、撮影中は切なさよりも、楽しい記憶の方が多かったです。――事前に、まみずをこう演じようと考えた部分はありますか。前もって考えたりはしないんです。やることといえば、セリフとシーンの流れを頭に入れるくらいで。演技プランとか立てなすぎて、台本を読んで想像していたのとは全然違うやり取りに、現場でなることもしょっちゅう。ただ、今回に関しては、わざと感情とは違う表情をして、ちぐはぐな感じにしたいな、とは思ってやっていました。悲しい時に涙を流すんじゃなく笑うとか。その方が、観終わった後にグッとくるものがあると思ったので。だから、撮影中はずっと笑っていた感じです。――実際に現場に入って、想像していたのとまったく違ったのは、どんなシーンですか?クランクアップの日、お父さん(及川光博)とお母さん(生田智子)が久々に揃うというシーンを撮ったんです。自分の死期が迫っているのを感じていて、そこに大好きな人たちがいて…まみずとして、3人で会うのはこれが最後かもしれないと思った時、自然とふたりの手を握ったんです。そしたら、両親も気づいてくれて…。カットがかかった時には、スタッフさんたちが泣いていて、観ている人に響くシーンになったんだって思いました。卓也君(北村匠海)とのシーンでも、手を引かれて屋上に上がるシーンがあったんですけれど、本番になって、匠海君に手を掴まれた瞬間、ウルウルきてしまったんです。手を繋いだ時、体温を感じて、生きててよかったって心から思えて…。終わった瞬間、匠海君とも「今のヤバかったね」と話したくらい(笑)。――計算がないから、永野さんの演技はリアルなんですね。自分のなかでは、スタートって声がかかるからやる、くらいの感覚なんです。スタートって言われると、どっかのスイッチが入って、涙する予定じゃないのに泣いていて、後で涙が出てることに気づいたりして。自分のものじゃない心が入ってきて、唐突に相手の感情をリアルに受け取ってしまって、それをまっすぐ返しているような感覚なので、お芝居すると、すごく疲れるんですよね。いい言葉をもらって元気になることもあるし、楽しいですけれど。――最初の頃から、そんなふうにお芝居しているんですか?現場で緊張しなくなってから、感情で受け取って感情で返すことができるようになった気がします。自分の意識が変わったのは、映画『俺物語!!』が大きいんですよね。主演の鈴木亮平さんが本当に素敵な方で、現場でいろんな言葉をいただいて、人としても座長としても、こういう人になりたいと思ったんです。亮平さんって、人に対して嘘のない愛情がある人なんですよね。何個も下の私に対しても、同じところにちゃんと立ってくれているんです。それでいて前に出て引っ張ってくれる。上ではなくて。あの作品ってすごく不思議で、私がしんどいなって思った時、必ず近くに共演者の誰かがいてくれるんですよ。朝ドラの時は、隣のスタジオに“西郷どん”がいてくれたし、ドラマ『3年A組』の隣では、坂口(健太郎)さんが(ドラマ『イノセンス 冤罪弁護士』)撮っているし。――では、お芝居が面白くなったのは、そのタイミング?徐々にではありますが…。どっかのタイミングで、自分は芸能界からいなくなるだろうと思っていたんです。お芝居を楽しいと思う半面、親友や周りの人たちがしている普通の学生生活に、すごく羨ましさを感じていた時期でもあったんですよね。でも、『俺物語!!』をやって、この世界でもっと頑張ってみたいって、またひとつエンジンがかかった感じです。――ではいまは、この先ずっと女優をやり続けたいと思っているんですね。明確にそう思っているわけじゃない…なんて言うと誤解を受けそうですけれど、この仕事に全部をかけてはいないです。もちろん、いまは女優というお仕事が好きだし、やらせていただけることは、これからも精一杯やりたいと思っているし、お芝居がもっとうまくなりたいという気持ちも本心です。でも、その時その時に自分がやりたいと思うことがあれば、やれるくらいの道を作っておきたいなとは思っています。この先、この仕事を続けていくのが無理かもしれない、ってなった時、お芝居以外、何もできない人にはなりたくないんですよね。だから、先を見越して、自分には他にどんなことができるのか探しているんです。それには、周りの人の協力も必要ですけどね。それでも女優も続けたいと思えば続けるだろうし。――ちなみに、いまどんなことに挑戦されているんでしょう。やりたいと思ったことには全部手を出しています(笑)。それが仕事に繋がるかどうかは別にしても、できることのレパートリーは多い方がいいじゃないですか。趣味で始めて、自分がその道をもっと追究していきたいと思えるものになれば、それも楽しいですし。――そういえば、永野さんのウィキペディアを見たら、ギターにドラム、三味線などたくさんの趣味が書かれていて驚きました。思い立ったらすぐに調べて、やってみてピンときたものを続けるっていうタイプなんです。そのなかでも、いまハマっているのがドラム。自分でも謎なんですけれど、やっていると時間を忘れてしまうくらい心が落ち着くんです。叩いているのに(笑)。――でも、ドラムとなると、思い立ったら家ですぐできる趣味ではないですよね。音の問題もあるし。でも、スタジオを予約するだけなんで、やりたくなったらすぐに電話してます。朝ドラの時も、夜10時に収録が終わって、その後に行ったりしてました(笑)。ながの・めい1999年9月24日生まれ。東京都出身。2009年にデビュー。’15年公開の映画『俺物語!!』で注目され、ドラマ『こえ恋』、映画『帝一の國』などの話題作に出演。昨年はNHK連続テレビ小説『半分、青い。』のヒロインを務めた。近作に、ドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』。1st写真集『moment』も好評発売中。『君は月夜に光り輝く』永野芽郁さんと北村匠海さんがW主演する映画『君は月夜に光り輝く』は、3月15日に全国ロードショー。佐野徹夜さんの同名小説が原作で、監督・脚本は月川翔さん。高校生の卓也(北村)は、ひょんなことから、余命ゼロを宣告され、病院から出られない同級生・まみず(永野)の“叶えられない願い”を代行する役目を引き受けることになり…。※『anan』2019年3月20日号より。写真・黒沼 諭(aosora)スタイリスト・岡本純子ヘア&メイク・吉田美幸(Bside)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年03月15日出会った女性がネタの源という横澤夏子さんが、街で見つけたいい女を実演。今回は、美容に意識の高い女性、「美容格言を持つ女」になりきり。自分の体験をもとにした美容情報には説得力あり!「甘酒は飲む点滴」。そういう美容にまつわるキャッチーでわかりやすい言い方を会話の中で次々に繰り出す、“格言メーカー”のような人っていますよね。ほかにも「笑顔は何よりのお化粧」とか、「お肌のシンデレラタイム」もそう。もちろん、美容において“これさえやっておけば必ず美しくなる”ということがないのはわかっています。それでも、格言力のすごさゆえに買ってみたくなるし、実際にやってみようかな、と思わせる。そういう女性は美容のことをちゃんと知っているだろうし、内臓までキレイな感じがするんです。でも、美容雑誌を読みまくる、うるさいタイプではありません。NHKの『ガッテン!』のような、幅広い世代が見ている番組から得た情報を発信。「小松菜はほうれん草の何倍もの鉄分が含まれている」「ビタミンCじゃなくてBが大事なのよ」などとアドバイスをくれます。番組を見ながら一人で「ガッテンガッテン!」と言っちゃうし、いいと言われた食材はすぐに買いに行く。司会をつとめる立川志の輔さんのことを「志の輔さんが~」と、まるで親戚のように話します。とりあえず、『ガッテン!』を見てみましょう。そして、紹介されていたことを実際に試し、やってみて本当によかったこと、自分が心から「ガッテン!」できた内容だけを人に教えるようにしてください。聞いただけじゃなく、ちゃんと実践している人は限られているから、“美容のことはこの子に聞くと間違いない”と思われる存在になるはずです。「水素を飲むと内側からきれいになる」とだけ話すより、「水素はこうだから体にいい」と解説できる人のほうが、説得力がありますよね~。そんな女性には将来、テレビショッピングをやってほしいです(笑)。よこさわ・なつこ芸人。『バイキング』(フジテレビ系)や『王様のブランチ』(TBS系)など、数多くのバラエティ番組にレギュラー出演している。著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。※『anan』2019年3月20日号より。写真・中島慶子イラスト・別府麻衣文・重信 綾(by anan編集部)
2019年03月13日ドラマや映画で活躍中の女優、橋本環奈さんがロート製薬の化粧品『SUGAO』のイベントに登場! ナチュラルで美しい素肌になるためのコツやメンタル面で気をつけていること、さらにはプライベートの話まで、ためになる女子トークを聞いてきました!橋本環奈さん、登場!今回のイベントは、ロート製薬の化粧品『SUGAO』の新イメージキャラクター発表会。2月に二十歳を迎えたばかりの女優、橋本環奈さんが新イメージキャラクターとして就任し、春らしいピンクの衣装で登場しました!商品パッケージに似ている色ということで、ピンクの衣装を選んだという橋本さん。上から下まで、とってもキュートです!『SUGAO』は透明感のあるふんわりとした素肌感を演出してくれるコスメとして、若い女の子たちの間で話題になっている商品。特に、自分の素肌を大切にするナチュラルメイク志向の人たちに支持されています。そんな人気ブランドのキャラクターに就任した感想について、橋本さんは次のようにコメント。橋本さん二十歳になって、自然体、ありのままを大事にしたいなと思っていますし、ありのままでいるために自分自身をより毎日磨いていきたいと思うことが増えました。そんななかで、このイメージキャラクターに就任させていただき、すごくうれしいなと思っています。また、プライベートでは「あまりメイクをしないことも多い」という橋本さん。でも、仲のいい友だちとディズニーランドなどに出かけるときには写真を撮ったりするので「肌だけ、リップだけは塗っている」とのこと。そんなときは『SUGAO』を使っているそうです。巨大シロネコに興奮…!ところで、商品ポスターには橋本さんと並んでかわいいシロネコも写っています。なぜシロネコかというと、『SUGAO』でメイクすればシロネコのような白肌になれる……とのこと。そんなシロネコをモチーフにしたかわいいポーチ付きの『SUGAOスノーホイップクリームピンクホワイトシロネコ肌ポーチ付き限定セット』が期間限定で3月13日から税別¥1,200で発売されます。ポーチが付いている特別セットなのに、商品の値段はそのままということで、超お得。猫が大好きだという橋本さんも、このポーチを「かわいい~!」と絶賛。さらに、会場では巨大なシロネコオブジェも披露されました!「かわいい! すごいな~。ふわふわです!」と興奮する橋本さん。シロネコに抱きつく姿もキュートです!美肌の秘訣は…?続いて、女子がもっとも気になる美肌の秘訣について、MCとの女子トークがスタート。――いつもお肌がきれいですが、秘訣はありますか?橋本さんこの仕事をしていなかったら何もしていないだろうなという、何もしないタイプ。でも、肌が荒れると、テレビって最近画質が上がってきていますよね(笑)。だからニキビができないように、帰ったらすぐにメイクを落として保湿しています。一番心がけているのは唇。肌がすごく乾燥するので、クリームを塗っています。――美しくいるために、メンタル的にこだわっていることは?橋本さん自分に自信を持つこと。ありのままでいたいとか、自然体でいるってすごく難しいことで、周りにいろいろな人がいると、本当の自分を出せなかったりすると思うんです。だけど、ありのままでいられるっていうのは、自信を持っている状態だと思います。ありのままでいるためには、ありのままの自分をかっこよくしたいじゃないですか。礼儀正しく謙虚で誠実でいるとか、行動とか動作とかもそうなんですけど、日々の積み重ねだと思っています。橋本さん私自身が憧れている女優さんや共演したみなさんは、本当にめちゃくちゃかっこよくて、大人の女性っていう感じで、人間としての考え方とか一番尊敬できるんです。尊敬を感じるだけでなく、自分自身もそう思ってもらえるように日々努力したいと思っています。テレビのイメージと違う?――お話を聞くほどに、実はすごい芯の強い部分を持っていらっしゃって……ギャップだよねとか言われますか?橋本さんむしろギャップしかないって言われます(笑)。基本的に、テレビで見ていたイメージと違ったと全員から言われます。しかも撮影初日に言われることが多いです(笑)。私自身は、テレビとかどこにいても基本的に自分はこのままでいる感じがするのですけど、みなさんの持っているイメージの中にはギャップがあるのかなと思います。――最後にメッセージをお願いします。橋本さんこの商品を使うことで、肌もそうですけどメンタル的にも自信を持てる、ありのままでいられる自分というものを確立してほしいなと思うので、いろいろな人に使ってもらえたらと思います。かわいいだけじゃない、意外な一面も見せてくれた橋本さん。フォトセッションでもいろいろなポーズをとってくれるなど、報道陣への気配りもしてくれるとってもステキな大人の女性でした。以上、『SUGAO』新イメージキャラクター発表会、イベントレポートでした!Information『SUGAO』
2019年03月12日日本の歴史をファンキーなメロディに乗せて歌い、人気を博すレキシの楽曲がなんとミュージカルに!?3月10日から、愛のレキシアター『ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ』が始まる。「緩急がすごくて、ジェットコースターみたいな作品です」「いろんなオマージュが入った歌詞は面白くて、メロディは耳馴染みがいい。けれど、これを繋げた台本は、強引だなと思うところもあれば、ちょっといい話もあったりと、緩急がすごすぎてジェットコースターみたいなんですよね。いったいここからどんな舞台になるのか、いまの時点では、まったくビジョンが浮かんできません(笑)」そう話しながらも、困惑というより、どこか面白がっているような表情を浮かべた佐藤流司さん。「周りは経験豊富な方々ばかり。その中で、自分の芸歴が浅いっていうことが、思いっきり不安です」これまで、アニメやゲームを舞台化した2・5次元作品を主戦場にし、キャラクター再現度の高さで評判を呼んできた。しかし、ここ数年は、書き下ろしのドラマや映画など、活躍の幅を広げている。「2.5次元をやっていると、キャラクターに寄せようとするあまり、人間として息づいている感覚が薄れていく。逆に、ストレートのお芝居をやると、呼吸感というか、人間に近づいていく感じがあって。ただ、キャラクターの仮面がないということは、舞台に立っているのは完全に“佐藤流司”ということ。裸を見られているような感覚で、それが怖いっちゃ怖い。しかも今回はコメディ。結構ボケるシーンがあるんですが、東北人の性分として意外とハジけられないので、そこも課題ですね」しかし、それもすべて自ら想定していたもの。「いまやっている仕事は、どの作品も全部、やりたくて引き受けたものばかり」なのだ。「去年、マネージャーと話をして、もっといろんな作品、いろんなジャンルの仕事に挑戦していこうと決断したんです。これまでやってきた質の作品とはガラッと違うものを経験したいし、バラエティにも挑戦してみたい。そうやっていろんな現場を経験することで、2.5次元作品に戻った時、舞台がいまより格段にレベルアップしたものになるはずだと。それが最終的に2.5次元というジャンルを盛り上げることにも繋がるんじゃないかと思うんですよ」そんなふうに考えるようになったのは、「俺の舞台やライブを楽しみにしてくれている人がいるから」。「お芝居が好きかと聞かれたら、自分のなかではあくまで仕事、という感覚なんです。ただ、昔の自分は、バイトも続かないタイプでしたけど、いま、こうして続けられているのは、応援してくれるファンがいて、信頼してくれるスタッフさんがいて、その人たちを簡単に裏切れないなという思いが強い。仕事として捉えていないと、逆に、自制が利かなくなって、お芝居のことばかり考えてしまいそうなのが怖いんですよね」愛のレキシアター『ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ』35歳になってもニートのこきん(山本)は、ウォルト・レキシーの案内で、夢の国・レキシーランドへ、愛のはじまりを巡る旅に出かけることになるが…。3月10日(日)~24日(日)TBS赤坂ACTシアター原案・演出・上演台本/たいらのまさピコ(河原雅彦)上演台本/大堀光威音楽/レキシ出演/山本耕史、松岡茉優、佐藤流司、八嶋智人ほかS 席1万1500円A席9000円(すべて税込み)大阪公演、追加公演あり。キョードー東京TEL:0570・550・799さとう・りゅうじ1995年1月17日生まれ。宮城県出身。俳優。バンドプロジェクト・The Brow Beatのアーティスト・Ryujiとしても活動。6・7月に主演舞台Rock Opera『R&J~ロミオ&ジュリエット』に出演。ジャケット¥54,000パンツ¥30,000ビッグシャツ¥24,000(以上TOMORROWLANDTEL:0120・983・522)その他はスタイリスト私物※『anan』2019年3月13日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・吉田ナオキヘア&メイク・yama.インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年03月10日早いもので、あと数か月もすれば31年にも渡る平成の世が終わりますね。アラサー世代の私たちは平成と共に育ってきたと言っても過言ではありません。思い起こせば、その時代に合わせた、さまざまなトレンドやアイテムを身につけてきました。そこで今回は懐かしい青春時代に使っていた「平成レトロ」なアイテムにまつわるエピソードをご紹介いたします。マイ・ベスト盤を作りまくった「MD(ミニディスク)」懐かしい平成アイテムといえば、私にとってはMDでした。CDウォークマンよりもコンパクトで、曲順を変えたり、自分だけのコンピレーションアルバムを作れるという楽しさがありましたよね。『TSUTAYA』でお気に入りの曲を借りて、MDコンポで曲を入れる。今でこそ面倒な作業も一つひとつ自分の手でマイ・ベスト盤アルバムを作っているような感覚で楽しかった!iPodの登場でびっくりするくらい早く廃れてしまったけれど、高校の3年間を一緒に過ごした相棒のような存在です。MDに入れて繰り返し聞いていた2000年代の曲を聞くと、制服のポケットに入れて音楽を聴きながら登校していた頃のことを思い出します」(31歳・総務)蒼井優さんにはなれなかった「森ガール」「ちょうど10年前あたり、蒼井優さんがカバーガールをしていたナチュラル系ファッション雑誌を読んでいて、あんなゆるふわなかわいい女性になりたいと憧れていました。Aラインのワンピースを重ね着して、クシュっとしたブーツにロシア人みたいなファーの帽子かぶって、森ガールを気取ってたんですけど……当時付き合ってた男の子から『なんか森三中みたいな服が好きなんだね』とひと言。森三中みたいな服って……。確かに当時の森三中のみなさんも森ガールっぽい服を着ていた時期がありますが、それって私の体型のことも含めて言ってるでしょ? とめちゃくちゃケンカになったのを覚えていますね。懐かしいです」(32歳・主婦)平成レトロなエンタメ「ケータイ小説」「本を読む習慣がなかった私でも学生の頃ハマったのがケータイ小説。あの新垣結衣さんと三浦春馬さんが主演をつとめた『恋空』はケータイ小説はもちろん書籍化された後も本を購入して大事にとっていました。当時はホント、号泣しながら世界観にどっぷりハマってました、懐かしいなぁ。友達や彼氏に打つメールも基本的にケータイ小説風な文字。『ぁりがとぅ。ズット大好きだょ』みたいに母音はだいたい小さく変換してかわいさを追求していましたね。実はこの間、実家に帰ったらまだ『恋空』の書籍があったので懐かしくて読み返しました。とはいえ、さすがに当時と同じような気持ちの高ぶりはありませんでしたが……。ケータイ小説独特のストーリーは不幸な境遇や衝撃的な展開がすごく多かったですよね。リアリティには欠けますが、あれはあれで良い思い出です」(29歳・経理・総務)懐かしいアイテムとともに思い出に浸る時間も時には必要なぜか、年々歳を重ねるごとに思い出に浸る機会が多くなったと感じるのは私だけでしょうか? 今ではもうぱったり見かけなくなってしまった、身につけていたアイテムは、懐かしいあの日の思い出をまるで昨日のことのように感じさせてくれます。年号の変わる前にあなたの人生の集大成として、懐かしいアイテムとともに青春時代を思い返してはいかが?
2019年03月10日新宿・歌舞伎町を舞台に、法外な金と引き換えに、どんな危ない仕事でも引き受けて処理する“解決屋”。映画『クロガラス』は、そんな裏稼業を生業とする3人組の物語。役の生き様が滲むような立ち居振る舞いも研究しました。「正義なのか悪なのか、本当に味方なのか敵なのか、わからない存在。ある一面から見れば悪でも、その人にとっては正しかったりもするわけです。物語では明確に描かれないけれど、演じる上で、その辺の境界を繊細に線引きしながら作っていかないととは思っていました」そう話すのは、ミュージカル『刀剣乱舞』などで人気を博す崎山つばささん。演じているのは、解決屋・クロガラスのリーダー・黒斗。これが映画初出演にして初主演となる。「ミステリアスなキャラクターなので、人間っぽくない無機質な感じを目指しました。これまで、ダークサイドの人を演じることがなかったので、歌舞伎町が舞台の作品を観て、彼の生き様が滲むよう、立ち居振る舞いも細かく研究したりもして」そんな話の端々から、素の真面目さが透けて見える。黒斗は、崎山さんとは真逆ともいえる役柄だけれど、「近いのは、何考えているかわからない、とよく言われるところ」だそう。ただ、「黒斗は本音を隠しているけれど、僕自身は隠しているつもりはない」とか。ならば、普段の崎山さんは、どんな人?「仕事している時は仕事のことしか考えていないですね。舞台の公演中は、つねに頭にあるのはその時に演じている役のこと。もっと違うアプローチができないかと考えたり。でも、家に帰ったら、そのスイッチはいったんオフにして、のんびりテレビを見ていることが多いです。好きなのは、お笑いのネタ番組。いま注目しているのは、四千頭身さんとか、ジェラードンさんとか…。ミステリアスでも何でもないです(笑)」デビューして5年が経った。「お芝居を始めたての頃は正解がわからず、自分の引き出しを増やさなきゃって、もがいていた気がします。でも、それって経験と一緒に自ずとくっついてくるものなんですよね。それに気付けてから、演じることが少し楽になりました。考えすぎず、その時その時に、必要なものを吸収しながら、表現を見つけていけばいいのかなって」穏やかで静かな印象を受けるけれど、じつはかなりの負けず嫌い。内には熱い闘志を秘めた人。「根本に持っているのは、この仕事を一生続けていきたいということ。そのために、いまこの年齢に何をすべきかを考えていたりします。主演にこだわりはないけれど、この先の役者人生のために主演を経験させていただくのは重要なことでもある。今回の映画は、『1』と『2』を同時に撮っていて、2作が立て続けに公開されますが、まだ黒斗について描かれていない部分も多いんです。この先、3、4…と続けていけたらいいですよね」『クロガラス』常連客が多額のツケを残し失踪。切羽詰まったホストの和輝は、解決屋・クロガラスの事務所を訪ねる。シネマート新宿とシネマート心斎橋にて、Part.1は3月9日から、Part.2は3月30日からそれぞれ1週間限定レイトショー。©エイベックス・ピクチャーズさきやま・つばさ1989年11月3日生まれ。千葉県出身。ミュージカル『刀剣乱舞』石切丸役で注目される。ドラマ『広告会社、男子寮のおかずくん』( TVKほか)に出演中。1st LIVE DVD『UTOPIA』が3月20日発売。シャツブルゾン¥28,000(TOMORROWLAND/トゥモローランドTEL:0120・983・522)パンツ¥21,000(KNOTT MEN/トゥモローランド)カーディガン¥21,000(Thing dub Things/H〉FRACTALTEL:03・6447・2432)シャツ¥13,000(PARADOX/H〉FRACTAL)※『anan』2019年3月13日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・OBU-ヘア&メイク・猪狩友介(Three PEACE)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年03月10日月にはウサギが住んでいる――?シリーズ39作目となる『映画ドラえもん のび太の月面探査記』は、そんな伝説を出発点に、思いもよらない冒険が展開されていく物語。今回、脚本を手がけたのは、直木賞作家であり、『ドラえもん』に深い愛情を注ぐ辻村深月さん。そして、広瀬アリスさんは、作中に登場する月に住む美少女・ルナの声を担当している。共に漫画好き、アニメ好きでも知られるおふたりが、『ドラえもん』の魅力、そしてファンタジーの持つ力について語り合いました。大人になって観て気づく面白さもある。辻村:じつは6年ほど前にも、一度、脚本のお話をいただきました。でも、本当に『ドラえもん』が大好きなので、自分が書いていいのかという思いと、大好きなものに仕事として関わってしまうことの怖さを感じて、その時はお断りしたんです。ただ、藤子・F・不二雄先生のアシスタントで、藤子先生の亡くなられた後に大長編を引き継がれた、むぎわらしんたろう先生とお会いし、当時のことを描かれた『ドラえもん物語~藤子・F・不二雄先生の背中~』(小学館)を読んだりするなかで、気持ちに変化が出てきたんです。本には、壮絶なプレッシャーと戦いながら『ドラえもん』を描き続ける、むぎわら先生の姿が描かれているのですが、それを見た時、毎年ある映画は、当たり前のことではなく、誰かが繋いできてくれたものであり、そのおかげで自分はファンでいられたんだって感謝をおぼえて。脚本の依頼というのは、次の一年に繋ぐためのバトンが今、自分のところに来たということなんだと思ったんです。広瀬:そんなことがあったんですね。私は、今回のお話をいただくずっと前から、辻村先生の小説『オーダーメイド殺人クラブ』が大好きだったので、辻村先生の脚本だと伺って、すごくうれしかったんです。辻村:私も、この映画の製作発表会見の時に広瀬さんからそう伺って、とても光栄でした。あの日が初対面で、十二単姿の広瀬さんは身動きするのもやっとという状況。会見後、さっと挨拶だけして失礼しようとした私を、わざわざ呼び止めて声をかけてくださった時、「なんて素敵な人なんだ」と感動しました(笑)。広瀬:あの時は…衣裳が重くて声を出すのもやっとだったんですけれど、これだけはどうしても伝えたいと、必死でした(笑)。台本も、かなり厚いものだったんですが、文字だけしか書かれてないのに、不思議なくらい自然と頭の中に映像が浮かんだんです。夢中で読んじゃいましたし、台本を読んで、あんなにワンワン泣いたのは初めてというくらい感情移入してしまいました。辻村:藤子先生が描かれたドラえもんの映画って、もちろんファンタジーではあるんですけれど、じつは現実の物理法則や当時最新の学説に基づいて描かれているんです。脚本を書くにあたって、そこは守らないとというのはありました。今回、月を舞台にするとは決まったけれど、現実に、すでに月は生き物が住める環境ではないというところまで調べが進んでいるなかで、月に広大な文明がありました、という脚本は、藤子先生の原作である以上は書けません。そうなった時、月の裏側に不思議な力を持っている人たちがいたら…と考えたことから、ルナというキャラクターが生まれたんですよ。あとは、やっぱり“かぐや姫伝説”も入れたかったので。広瀬:私がアフレコしたのは、皆さんが声を入れられた後だったんですが、ドラえもんたちから「ルナ!」って呼ばれるだけで感激でした。連続ドラマもそうですが、すでに出来上がっているチームの中にゲストで入っていくのって、緊張するし、不安もあるんですよね。でも、今回はすごく楽しかったです。私の主観ですけど、声のお芝居から、チームの絆の強さみたいなものを感じたんです。でも同時に、新しい人を受け入れてくれる空気も感じて…。辻村:ドラえもんの懐は深いですよね。一瞬で身内にしてくれる。広瀬:私にとっても、子供の頃から身近にあった作品で、3人兄妹で映画もよく観ていたんです。思い返すと、小さい頃、家族とか友達の大切さを学んだのって、『ドラえもん』からなんですよね。最近は映画館に足を運ぶこともなくなっていましたが、大人になってあらためて観ると、子供の時とは違う捉え方でぐっとくる場面も多かったです。辻村:藤子先生の作品を大人になって見返すと、深いところでわかる部分があったり、物語の構成の巧みさに今更ながらに気づいて驚かされることも多いんです。それって、先生が、子供に本物を与えようとしていたってことだと思うんです。しかも、ただ整合性をつけるだけでなく、そこを完全に理解できてなくても楽しめるようにできている。先生は、大人とか子供とか関係なく面白いものを目指したんだろうなって。『映画ドラえもん のび太の月面探査記』月面探査機が捉えた白い影を月のウサギだと信じるのび太は、ドラえもんの道具で月の裏側にウサギの王国を作ることに。そんなある日、ルカと名乗る不思議な少年が転校してきて、一緒にウサギ王国に出かけるが…。原作/藤子・F・不二雄監督/八鍬新之介脚本/辻村深月公開中。©Fujiko-Pro,Shogakukan,TV-Asahi,Shin-ei,and ADK2019辻村深月さんが書いた『小説「映画ドラえもん のび太の月面探査記」』も、また違う魅力にあふれている。映画を観る前に読んでも、観た後に読んでも楽しめる一冊。小学館1800円つじむら・みづき2004年に『冷たい校舎の時は止まる』でメフィスト賞を受賞し、作家デビュー。’12年に『鍵のない夢を見る』で直木賞を受賞。今回の映画の同名小説も手がけ、2月に刊行された。ストライプシャツドレス¥52,000(THE KEIJI/イジットアンドコーリミテッド表参道TEL:03・3499・7355)カフスパールブレス¥46,000(flake TEL:03・5833・0013)もみじ練り切りリング¥6,500(Q-pot. 表参道本店TEL:03・6447・1217)©Fujiko-Pro,Shogakukan,TV-Asahi,Shin-ei,and ADK 2019©Gramme Co.ひろせ・ありす1994年12月11日生まれ、静岡県出身。近作に、ドラマ『わろてんか』、映画『巫女っちゃけん。』、『銃』など。9月に三谷幸喜作演出舞台の出演が控える。ロングスリーブカットソー¥11,000(カレンソロジー/カレンソロジー青山TEL:03・6419・7899)ワンピース¥37,000(デレク ラム 10クロスビー/ブランドニュースTEL:03・3797・3673)ピアス¥135,000ネックレス¥92,000(共にフォーエバーマーク/フォーエバーマーク伊勢丹新宿店 本館4Fジュエリー&ウォッチTEL:03・3352・1111)※『anan』2019年3月13日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・朝倉 豊(広瀬さん)安藤麻衣子(辻村さん)ヘア&メイク・森ユキオ(広瀬さん)藤島達郎(辻村さん)取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2019年03月07日出会った女性がネタの源。そんな横澤夏子さんが、街で見つけたいい女を実演。今回は、料理に合わせて器を使い分ける「色々な種類の器を持つ女」になりきり。食器の選び方ひとつにも、人のセンスが表れます!インスタグラムにアップされている料理写真を見ることが好きなのですが、料理だけでなく、料理が載っている食器もチェックしています。なかでも、いいなと目が留まるのは、いろいろな種類の食器を持っている人。たとえば和食を作った人が、ちゃんとそれに合う和の食器を使っているのを見ると、“この料理のために揃えたんじゃないか”と思えるし、そこにワンランク上の生活を感じるんです。特に、食器だけでなく蒸し器とか手巻き寿司のときに活躍する木桶のような調理道具を持っている人を見るとすごいなと思います。また、浅いとか深い以前に、丸や四角形などいろいろなデザインや色のものを揃えていて、“中華にはこれ、イタリアンにはこれ”と用途によって使い分けることができる。服やインテリアと同じように、料理に合わせたお皿をコーディネートするセンスがあるというのは憧れますよね。私は、頑なに食器を白で揃えたのですが、あまりおしゃれになりませんでした。食器に気を使ってる人だったら、なかなか出番のない突飛なデザインのものではなく、使いやすそうなものが揃っていると素敵だと感じるし、お気に入りの作家さんの作品なども持っているはず。きっと、そういう人のおうちには、あつらえたような食器棚があるだろうし、その中にお皿たちがきれいに並んでいるに違いありません。“お皿にも命があるはず…”と考え、自身も陶芸を習うし、親戚の引っ越し祝いなどに作品を贈っているのではないでしょうか…!いきなり高い食器を揃えるのではなく、陶器市や東京の合羽橋のようなリーズナブルに買える場所に行くのがよさそうです。100均にも、かわいいものが揃っていました。まずはチャレンジしやすいところから始めましょう!よこさわ・なつこ芸人。『バイキング』(フジテレビ系)や『王様のブランチ』(TBS系)など、数多くのバラエティ番組にレギュラー出演している。著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。※『anan』2019年3月13日号より。写真・中島慶子イラスト・別府麻衣文・重信 綾(by anan編集部)
2019年03月06日書店員が選ぶ、もう一度読みたい恋愛小説第1位に輝いた『九月の恋と出会うまで』が実写映画化。未来から聞こえてきた誰かの声によって命を救われた志織と、そこで生じてしまったタイムパラドックスにより、志織の存在が1年後に消されてしまうことに気づく小説家志望の隣人・平野。一途に想い合いながらもすれ違っていく切ない大人のラブストーリーの主人公たちを演じるのは、本作が初共演となる高橋一生さんと川口春奈さん。高橋:ここまで純粋なラブストーリーは、もうこの先できないだろうなと思ったんです。今38歳なんですが、これだけまっすぐな人間が、これだけまっすぐに人を想い続けるということを、自分の中で違和感なくできるギリギリの年齢のような気がして。お話をいただけたタイミングが本当によかったと思います。川口さんは年齢もお若いので、まさかラブストーリーでご一緒できるなんて思っていなかったんですけれど。川口:私もこの作品の純朴さに惹かれたのはもちろんなんですけど、何よりずっと一緒にお仕事をしてみたいと思っていた高橋さんがお相手と聞いたので、ぜひやらせていただきたいと思ったんです。高橋:そう言っていただけると、とてもありがたいです(笑)。川口:高橋さんファンの方はもちろん、女性はみんなこの映画を観たら高橋さんのことが大好きになると思います。高橋さんが演じている平野は今まで会ったことがないくらい突拍子もないキャラクターなんですけど、掴みたいのに掴めない不思議な魅力があって、女性なら放っておけなくなると思うんです。高橋:僕もまったく同じ感想で、この映画を観たらみんな川口さんのことが好きになるだろうなと(笑)。それくらい、川口さんが演じている志織は、平野の突拍子もない理論立てになんだかんだ真面目に耳を傾けてくれる、かわいらしくて素敵な女性なんです。川口:実は私、共演する前は高橋さんのこと、もっと寡黙な人なのかなって勝手に思っていたんです。でも、私のくだらない話に、いつも「うんうん」と耳を傾けてくださるし、現場でも常にリードしていただいてすごく助かりました。高橋:僕に対してそういうイメージを持たれる方は多いんですけれど、川口さんは早い段階から距離を飛び越えてきてくださったというか、気さくに話しかけてきてくださったので、すごく嬉しかったんです。川口:高橋さんの演技を近くで見ていてすごいなと思ったのは、職人さんのように計り知れないほど奥深くまでキャラクターを作り込むこと。私は瞬発力でやるほうなので。高橋:僕は川口さんのタイプに憧れます。僕が自由に動いても、それこそ直感で柔軟に立ち回ってくださって。僕には縁がないと思っていたまっすぐなラブストーリーのお相手が、しっかりと芝居を受けてくださる川口さんで本当によかったです。『九月の恋と出会うまで』不思議なマンションに住む志織と小説家志望の平野。ある日、志織は“未来からの声”に命を救われる。しかし平野は志織にタイムパラドックスが生じることに気づく。1年後、愛する志織の存在が消えることを知った平野は、声の主を探すため奔走するが――。3月1日、全国ロードショー。©松尾由美/双葉社©2019 映画「九月の恋と出会うまで」製作委員会たかはし・いっせい1980年12月9日生まれ、東京都出身。俳優。近作にドラマ『僕らは奇跡でできている』『みかづき』など。映画『引っ越し大名!』が8月30日公開。ニット¥32,000(オーラリーTEL:03・6427・7141)パンツ¥26,000(ウル/スタジオ ファブワークTEL:03・6438・9575)かわぐち・はるな1995年2月10日生まれ、長崎県出身。女優。ドラマ『イノセンス 冤罪弁護士』(日本テレビ系、毎週土曜22:00~22:54)に和倉楓役で出演中。ジャケット¥52,000 Tシャツ¥18,000スカート¥28,000(以上アンデコレイテッドTEL:03・3794・4037)※『anan』2019年3月6日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・秋山貴紀(高橋さん)壽村太一(川口さん)ヘア&メイク・田中真維(MARVEE/高橋さん)笹本恭平(川口さん)取材、文・菅野綾子(by anan編集部)
2019年03月03日デビュー10周年のアニバーサリーイヤーのスタートを切る新曲『Koi』がandropから届いた。彼らとして初のラブソング、とても切ない曲だ。バンド史上初!?のラブソングは大人の恋の物語から生まれた。新曲『Koi』は映画『九月の恋と出会うまで』の主題歌でもある。「原作を小説で読み、制作途中の映像を見せてもらい、見終わるころにピアノのイントロではじまるワンコーラスが頭の中で鳴っていました」と内澤さん。高橋一生と川口春奈主演の物語のキーは、タイムスリップ。「大切な人を守るために時空を超える勇気や、大人の真っすぐな恋愛にとても共感しました。バンドではストレートな恋愛の曲を作ったことがないんですが、映画を観たら、ごく自然に曲ができました」(内澤)「最初にデモを聴いたときに歌詞も入っていて、イメージがスッと入ってきました。ギターを弾くときもこのきれいなメロディを大切にしたいと思い、よりメロディが引き立つように意識しましたね」(佐藤)「サビからはじまる曲は僕らにはすごく珍しいので驚きました。制作時はストーリーをよく知らずに映画は完成してから観たんですが、ぴったりの曲で感動したと同時に、andropらしさも出ていたので、さすが内澤君だなと(笑)」(前田)『Koi』のレコーディングは秋の全国ツアーの最中に行われ、さらにはアルバム『daily』の制作も同時進行。多忙を極めていたはずなのに、ずっと長く歌い続けられる《名曲》がまた誕生したと感じる。なお、限定盤には特別な曲「Image Word」が、ソロアコースティックバージョンで新録されている。「この曲は4人で初めて合わせた思い出の曲です。僕にとってもとても大事な曲なので、10周年の機会に改めて弾き語りでレコーディングしたかったんです」(内澤)昨年末に出たアルバム『daily』からはじまり、メンバー発信の10周年を意識した企画や作品で、この一年は楽しめそうな気配だ。「よりいい曲を作って、いい演奏をして、ライブをやって…と、やることはいつもと変わらないと思いますが、ファンのみんなと一緒に、この10年間を振り返っていろいろ楽しめる一年にしたいですね」(伊藤)音楽だけでなく記念映像やグッズなど、意外なスペシャル企画が出てくるかも?なので、お楽しみに。New single『Koi』【初回生産限定盤CD+DVD】¥1,800ファーストアルバム収録「Image Word」のソロアコースティックバージョンと、ドキュメンタリー映像を収録したDVD付き。【通常盤CD】¥1,200(UNIVERSAL MUSIC)あんどろっぷ写真左から、前田恭介(B)、内澤崇仁(Vo&G)、佐藤拓也(G)、伊藤彬彦(D)。5/15の東京 LIQUIDROOMを皮切りに最新アルバム『daily』のレコ発ツアーがスタート。全国5都市のライブハウスを回る。※『anan』2019年3月6日号より。写真・土佐麻理子スタイリスト・西又潤一ヘア&メイク・坂手マキ(vi’s)インタビュー、文・北條尚子(by anan編集部)
2019年03月01日出会った女性がネタの源。そんな横澤夏子さんが、街で見つけたいい女を実演。今回は、TPOに合った食べ物を用意できる「マイ手みやげ大賞がある女」になりきり。素敵な手みやげは、話を盛り上げるきっかけにも。雑誌などで「手みやげ大賞」という企画があると思うのですが、自分の中にオリジナルの手みやげ大賞を持っている人って素敵だと思うんです。“このメンバーなら、このくらいの金額でこのくらいの量のものがいいな”“新宿で会うなら、あのお店に寄っていこう”などと、持っていく集まりやTPOに合わせた、ちょうどいい手みやげを瞬時に「これだ!」と判断し、用意することができる。言葉のボキャブラリーが豊富な人のように、手みやげのバリエーションに富んだ人はカッコいいし、集まりがあるときに、すごくラクですよね。それに、自分が食べたことのあるものの場合は、「これ、すごく美味しかったんだけど…!」と、相手におすすめすることができるし、話のネタとして盛り上がりますよね。逆に、何も考えず、相手の家の最寄り駅や近所にあるお店といった近すぎる場所で買ったものをあげるのは、ちょっと失礼な気がします。手を抜いている感じがするし、渡した商品の値段がバレてしまう可能性もあります。いつも誰かにあげることを考えながらアンテナを張って過ごすことが必要なんだと思いました。まずは、もらって嬉しかったものをメモしたりと、ちゃんと覚えておくように心がけるのがよさそう。一回食べて美味しかったら、自分でもう一回買って食べてみると忘れないですよね。私は、雑誌の取材現場などでも食事やお菓子などを用意していただくのですが、それをきちんと網羅できれば手みやげ大賞ができあがるんです。実際、お世話になっているネイリストさんに自分がもらって嬉しかったマシュマロのお菓子を持っていったら、すごく喜んでくれました。自分で雑誌の手みやげ大賞ページを作るような気持ちで、日々、行動しましょう!よこさわ・なつこ芸人。『バイキング』(フジテレビ系)や『王様のブランチ』(TBS系)など、数多くのバラエティ番組にレギュラー出演している。著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。※『anan』2019年3月6日号より。写真・中島慶子イラスト・別府麻衣文・重信 綾(by anan編集部)
2019年02月28日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回は女優の森 七菜さんです。話題のドラマや映画に続々出演。凛とした瞳が印象的な大分ガール。新海誠監督の新作『天気の子』など話題作に立て続けに出演。「中学3年生のとき、地元・大分県の海鮮焼き屋さんで声をかけてもらったのがデビューのきっかけ。お仕事を始めたばかりの頃は、“カチンコって本当に使われているんだ”ってびっくりしました(笑)」。素顔は、マイペースな高校生。「辛いシーンの前は屍のような状態になっていますが、終わると楽しくなってハイテンションに。納得いく演技ができないときは悩むこともあるけど…それがお芝居の楽しいところだと日々実感しています!」マネージャーさんたちと牡蠣の食べ放題に♪美味しいものに目がありません。上にかけるのは、もちろん大分のカボス。綺麗な風景や周りの人を描くのが好きです。中学時代は美術部に所属。朝の渋谷がすごく綺麗で、水彩で描いてみました!坂元裕二さんの作品に出演するのが夢。『カルテット』のすずめちゃんが憧れで、ファッションもよく真似します。もり・なな2001年生まれ。『3年A組‐今から皆さんは、人質です‐』(NTV系)出演中。映画『天気の子』『Last Letter』『東京喰種2(仮)』『地獄少女』などの注目作の公開が控える。※『anan』2019年3月6日号より。写真・土佐麻理子(by anan編集部)
2019年02月27日3月といえば別れの季節。それゆえに、さまざまなドラマが生まれるものですが、今回ご紹介するのは、2人の兵士が繰り広げる出会いと別れに胸が震える感動作。フランスから届いた注目の作品とは……。ベストセラー小説の映画化『天国でまた会おう』!【映画、ときどき私】 vol. 2181918年、第一次世界大戦の休戦を目前にした西部戦線。上官の悪事に気がついたアルベールは生き埋めにされるが、年下の青年エドゥアールによって命を救われる。しかし、そのときに起きた爆撃が原因で、エドゥアールは顔に重傷を負ってしまうのだった。その後、2人はパリに戻るものの、待っていたのは帰還兵には冷たい世間。生還を家族に伝えたくないと訴えるエドゥアールのために、アルベールは彼の戦死を偽装することに。さらにひとりの少女を加えて、3人で新たな生活を送る彼らだったが、一度は負けた人生を巻き返すため、国を相手にひと儲けする大胆な詐欺を企てる。そこに隠された本当の目的とは……。『その女アレックス』で海外の名だたる賞や日本のブックランキングを席巻し、日本にもファンの多いフランスのミステリー作家ピエール・ルメートル。本作は、ルメートルの同名小説にして、フランス文学界でもっとも権威のあるゴンクール賞も受賞した人気作です。そこで今回は、映画化を手がけたこちらの方にお話を伺ってきました。それは……。脚本・監督・出演を務めたアルベール・デュポンテル!今回、自身と同じ名前でもあるアルベール役を演じたデュポンテルさん。フランスではベテラン俳優としてはもちろんのこと、監督としても高く評価されている存在です。今回は、急遽出演もすることになった完成までの裏側や演出面のこだわりなどについて語ってもらいました。―原作ではもともとアルベールは若い男性として描かれていますが、年齢の設定を変更してまで演じたいと思った理由を教えてください。デュポンテル実は、僕が出演するのは予定外のことだったんだ。というのも、本当はほかの俳優が演じることになっていたんだけど、その人が撮影の2か月前に体力的な問題から急遽降板してしまったんだよ。それで僕が代わりに出演することになったんだけれど、とはいえその俳優も原作よりは年齢は上だったんだ。なぜなら、エドゥアールとアルベールの間に年齢差を出すことによって、エドゥアールの強さを際立たせられると思ったから。僕にとっては、彼こそがヒーローなんだ。―エドゥアールのどのようなところに魅力を感じましたか?デュポンテル彼は人間に対する高い意識を持っている人物であり、金と支配の世界に生きる父を受け入れることなく反抗し、早くから戦争は殺人でしかないということに気がついているんだ。急進的で非常に明晰であるという意味でも、僕にとっては理想のアーティストとも言えるよ。―原作は大ベストセラーとなった作品ですが、映画化するうえでプレッシャーはありませんでしたか?デュポンテルそれはまったくなかったかな。僕がこの本で惹かれたのは、ここに描かれている人物群像。彼らはいまの時代にも通じるところがある人物でもあるし、作品としてもヨーロッパでよく描かれている風刺画のようだと感じたんだ。この作品の映画化はある種の夢だった―では、原作を読まれてすぐに映画化したいと考えていらっしゃったのですか?デュポンテル最初は全然そんなことは思っていなかったよ。実は、僕とルメートル氏はエージェントが同じということもあり、小説を読んだのは出版される1年前。そのときにすばらしいと思ったけれど、同時にこの作品を作るうえで必要とされる製作規模を考えると、とても自分には映画化できないだろうと感じたよ。だから、「この作品を映画化することはある種の夢なんだ」と思って忘れようとしていたくらいなんだ。―そこからどのようにして映画化へと実現していったのでしょうか?デュポンテルその18か月後にプロデューサーから、この作品を映画化しようと話があり、スポンサーたちにプレゼンをして、興味を持ってもらうことができたおかげで、具体化していったんだ。―今回、脚本を制作するにあたっては、著者のルメートル氏との共同執筆という形にされたようですが、どのようにして作り上げていったのかを教えてください。デュポンテルルメートル氏からは「君の映画なんだから、好きにしていいよ」と言われていたこともあり、実は2回しか会っていないんだ。でも、小説と大幅に変える場合は、必ず彼に了解を得るようにしてはいたよ。特にエドゥアールと父親とのラストは大きく変えているし、そのほかにも上官であるプラデルと直接対決をするシーンや映画の冒頭で殺される兵士に関するある秘密というのは、エモーショナルな面において必要だと思って変更することにしたんだ。ルメートル氏も映画であれば、理論上こういったシーンが必要なのはわかると理解してくれていたよ。演出の原則はまず自分が楽しむこと―劇中には戦争に対する風刺や緻密な詐欺事件などさまざまな要素が絶妙に組み込まれていましたが、演出するうえで意識していたことは?デュポンテル僕の演出の原則というのは、まず自分が楽しむこと。原作は想像の産物ともいえるすばらしい小説ではあるものの、僕の個人的な解釈を入れる余地もあったし、この作品はいまの時代を反映しているとも感じていたから、そういった視点は大事にしていたよ。―今回はエドゥアールを演じたナウエル・ペレーズ・ビスカヤートも本当に素晴らしかったですが、キャスティングをした理由は?デュポンテル実は彼が注目を集めた『BPM ビート・パー・ミニット』を撮る前に行ったオーディションで出会って、そこで起用することに決めたんだけど、彼は体の動きや目の表情がいいし、人間としてもすごく成熟しているんだ。あと、アルゼンチン人ということもあって、フランスでの僕を知らなかったこともあり、まったく緊張していなくて傲慢なくらいなのもよかったかな(笑)。そういう意味でも、エドゥアールにはぴったりだったと思うよ。―では、オーディションでひと目惚れしたという感じだったんですね。デュポンテル彼のことは全然知らなかったから、まさに幸運の一撃という感じだったよ。でも、僕がひと目惚れするのは女性だけだけどね(笑)。―そうなんですね(笑)。では、現場で監督として俳優の先輩としてアドバイスしたこともありましたか?デュポンテル彼はすごく熱心だし、準備やリハを自分できちんとしていたんだ。たとえば、今回は顔の負傷を隠すために、さまざまな仮面をつけなければいけなかったけれど、仮面が届くたびにそれをつけてどう動こうかと試行錯誤していたし、つぶれた声の出し方も声を出す装置を研究したりしながら、作り上げていったんだ。本当に真面目な俳優だと感じたよ。悲劇的な図式はいまでも続いている―物語の舞台は100年近く前のフランスではあるものの、国を問わず現代に通じる問題も描かれているので、最後にこの作品を通じて伝えたい思いをメッセージとしてお願いします。デュポンテル人間というのは、素の状態の人間同士ならわかりあえるのに、国家を率いるようなリーダーたちのようになるとお互いを理解し合えないという悲劇的な図式は昔だけでなく、現代でも続いていることだよね。たとえば、第一次世界大戦が起こった究極的な要因というのは、社会的に低いところにいた人たちが富を手にする希望が出てきたことを上にいる人たちが望まなかったこと。つまり、富をシェアする精神の欠如ということであり、口ではネルソン・マンデラやガンジーが素晴らしいと称賛しておきながら、エゴイストな上層部の人間たちが幅を利かせているのが現実。それはいまも昔も変わらないところなんじゃないかと感じているよ。映画でしか描けないエンタテインメント!アートのような美しさに魅了されるだけでなく、そこで繰り広げられる親子の愛や友情に心を揺さぶられる本作。人間ドラマとサスペンスフルな展開は、何度でも“会いたくなる”傑作です。輝きに満ちた予告編はこちら!作品情報『天国でまた会おう』3月1日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー配給:キノフィルムズ/木下グループ© 2017 STADENN PROD. – MANCHESTER FILMS – GAUMONT – France 2 CINEMA ©Jérôme Prébois / ADCB Films
2019年02月27日2018年、韓国で「LOVE SCENARIO」をロングランヒットさせたiKON。年末の賞レースでは、さまざまな賞を総なめ。特に、『2018 MelOn Music Awards』では大賞にあたるBeast Song of the Yearを受賞しました。その勢いは、2019年に入っても衰えることはなさそうで、「LOVE SCENARIO」を含む日本オリジナルアルバム『NEW KIDS』が2月27日に発売されます。リリースを前に行われた記者会見の模様をレポート!写真・角戸菜摘 文・小泉咲子【ペンになってもいいですか!?】vol. 92左から、CHAN、SONG、BOBBY、JAY、JU-NE、DK、B.I。“NEW KIDS”シリーズの集大成ニューアルバム『NEW KIDS』は、『NEW KIDS : BEGIN』(17年5月)、『RETURN』(18年1月)、『NEW KIDS : CONTINUE』(18年7月)、『NEW KIDS : THE FINAL』(2018年10月)の収録曲を全網羅した“NEW KIDS”シリーズの集大成。少年から大人へと成長を遂げたiKONの歩みが詰まっています。B.I 強烈なHipHopの「BLING BLING」からボーカル力で魅せる「LOVE SCENARIO」まで、1年かけてiKONが追求している音楽をお見せしようと努力しました。メンバーによる収録曲解説も行われました。個人的に好きな曲も交えて紹介していきましょう。「LOVE SCENARIO」B.I 『ラ・ラ・ランド』という映画からインスピレーションを得て作った曲です。目では泣いているけども口では笑っている、そんな思いを描いた曲です。作っていた時は、子どものような純粋な気持ちで、公園で遊びながら作っているような感覚でした。その気持ちが、小さな子どもたちにも届いたんだと思います(※韓国では、小学生や幼稚園児の間で大流行した)。SONG すぐに口ずさめる曲で、何回聴いても飽きないから、子どもたちにも届いたのかと思います。BOBBY 僕は作詞に参加したんですけど、B.I君に見せたら「僕が言いたかったことだ」と1発でOKが出ました。ありがとうございます(笑)。JU-NE MVは、3泊4日で撮影したんですが、久しぶりの新曲だったのでめっちゃ頑張りました。DK 初めて使うカメラで、いつもと撮影方法が違ったところもおもしろかったです。「I’M OK」JU-NE 大丈夫じゃないのに大丈夫だと強がっている切ない曲です。B.I MVでJAYさんがゴミ捨て場で歌う場面がかわいいんです。JAY 僕はカッコいいと思うけど、「かわいい」(笑)? いちばん男らしくて、若さも感じられるMVです。「GOODBYE ROAD」CHAN 僕の記憶では、日本で初めてB.Iさんが聴かせてくれて、レコーディングした曲でした。B.I CHAN君のパートが多いんです。CHAN (多くしてくれて)ありがとうございます(笑)。聴いた瞬間、メロディがいいと思ったし、自分のパートも多いので、個人的に好きな一曲にもこの曲を挙げます。JU-NE MVは、色が絶対的にキレイ! 見ているだけで癒されます。JAY 1年くらいかけて撮ったので、メンバーの顔とか髪の毛の変化が見どころです。「KILLING ME」SONG 失恋した男性が愛していた女性を忘れられないという悲しい歌詞ですが、パフォーマンスはパワフルなんです。ステージやMVを見てもらうと、2倍、3倍と楽しめる曲です。MVではサビの部分に入った時に、全員で同じダンスを踊るんですけど、演技パートからダンスパートに入るところがカッコいいです!JU-NE ちなみに振付は、会長(ヤン・ヒョンソク YG代表プロデューサー )とDK君が作りました。DK サビはB.Iさんと相談したうえで、会長とも話し合いながら作った記憶があります。「JERK」JU-NE ブルース曲。僕が悪い奴なんですが、収録曲の中で特に好きな曲です。「COCKTAIL」DK たくさんいい曲があって選ぶのが難しいですが、1曲だけ選ぶなら、この曲。夏の雰囲気があって、ステージで歌っていても楽しいです。「FREEDOM」B.I 自由な感じがして、僕が気に入っている曲です。「I’M OK」JAY 詩的できれいな歌詞が印象的で、好きな一曲です。「BLING BLING」BOBBY 「RHYTHM TA」(前作『WELCOME BACK』に収録)に次いで、HipHopテイストが強い曲なので好きです。2019年は、「ずっと走っていきたいです! 日本でバラエティ番組にも出演できたら」(JU-NE)、「5月にB.I君とユニット活動する予定なので、ぜひチェックしてください」(BOBBY)。最後は、BOBBYからファンへのメッセージで締めくくられました。BOBBY いつも言いたいことなんですけど、国も言葉も違うのに、こんなにも愛してくださり、音楽でひとつになれることに、とても感謝しています。僕たちみたいにまだまだ未熟なところの多いグループをなぜ好きでいてくれるのか不思議なんですけど、これからももっともっと努力して、カッコいい成長を続けられるように頑張ります。iKONのみなさんのコメント動画はこちら!InformationNEW ALBUM『NEW KIDS』2月27日発売。韓国で2018年のベストソング賞を多数獲得した「LOVE SCENARIO」を収録しています。また、リリース記念「トーク&ライブイベント」も開催が決定しました。LIVE DVD&Blu-ray『iKON JAPAN TOUR 2018』3月20日発売。
2019年02月27日韓国・日本・中国出身者からなるグローバルグループPENTAGON。昨年、韓国で発表した「Shine」はMV総再生回数1億2千万回を突破! 世界で人気を拡大しつつある彼らが2月13日に日本メジャーデビューを果たしました。GLAYのTERUさん提供のデビューシングル「COSMO」はオリコンデイリーランキング&iTunesアルバムチャートで1位を獲得! そんな彼らのパーソナルに迫るQ&Aや、大盛り上がりのグループインタビューをお届けします。写真・小笠原真紀(スチール)、千葉 諭(ムービー) 文・小泉咲子【ペンになってもいいですか!?】vol. 91まずはメンバーのプライベートに迫るQ&A!作詞・作曲、ダンスの振り付けまで自分たちでこなすセルフプロデュースアイドル、PENTAGON。プライベートではどんなことに興味があるのか、3つの共通質問でお聞きしました。ホンソク1994年4月17日生まれ。韓国出身。ボーカル。Q1. 好きな日本カルチャーは?漫画が好きで、とくに『ONE PIECE』や『NARUTO』。大好きなキャラクターは、ルフィー、ゾロ、ナルト、サスケ、カカシ…いっぱいいます。もし僕がなれるなら、4代目火影のミナト! ナルトのお父さんなんですけど、すごく速く動ける忍術がカッコいいんです。Q2. 携帯の待ち受け&ホーム画面は?待ち受け画面は『アイアンマン』。黒バックで目が光っているやつです。『アイアンマン』はフィギュアもたくさん持っています。ホーム画面は、デフォルトの波の画像を使ってます。Q3. カラオケの十八番は?行くたびにいろんなジャンルの曲を歌います。安全地帯さんの「ショコラ」やX JAPANさんの「Tears」を歌うこともあります。フイ1993年8月28日生まれ。韓国出身。リーダー/メインボーカル。Q1. 好きな日本カルチャーは?ファッション、とくに古着です。独特の味があって、韓国でも好んで着ていますが、今回の来日中もたくさん買いました。古着は新品とミックスしてポイント使いしています。Q2. 携帯の待ち受け&ホーム画面は?待ち受けもホーム画面も、韓国の本『착한 리더의 생각(優しいリーダーの考え)』の表紙画像。2年半くらい使い続けています。僕らはひとつのチームですが、当たり前ですけど、メンバーそれぞれがそれぞれの考えを持っています。そんななか、PENTAGONのリーダーとして、どのメンバーにも僕が何だってしてあげたいし、応援もしてあげたい。一方で、チームとしてまとめなくてもいけない。それには、真心で接することが、本当の優しさなんだと、この本を読んで感じました。Q3. カラオケの十八番は?カラオケは年に1回くらいしか行かないですけど、チョン・スンファンさんのバラード曲を歌うことが多いです。ジンホ1992年4月17日生まれ。韓国出身。メインボーカル。Q1. 好きな日本カルチャーは?アニメ。最近『テニプリ(正式名:テニスの王子様)』を全話観ました。手塚部長のワザがスゴいんです。本人は動かず、相手を動かして疲れさせる「手塚ゾーン」というんですけど、カッコいい! 僕は、テニスはまったくできません(笑)。Q2. 携帯の待ち受け&ホーム画面は?待ち受けもホーム画面も、デフォルトの波の画像です。そういうことに関心がなくて……。ケースは、ファンの方からいただいたものを使っています。Q3. カラオケの十八番は?Eaglesの「desperado」。みんなが集中して聴いてくれる静かな曲なんですけど、ラストの「let somebody love you」のところで「Say!」とか合いの手を入れられて、カラオケ向き。全員一緒に歌っている気分になれます!キノ1998年1月27日生まれ。韓国出身。ボーカル&メインダンサー。Q1. 好きな日本カルチャーは?80~90年代のJ-POP。特に杏里さんが好きです。映画では『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』。日本の恋愛映画には夢が詰まってます! まったくジャンルは違いますが、『告白』『渇き』も素晴らしかった。中島哲也監督の感性が、僕と合うみたいです。Q2. 携帯の待ち受け&ホーム画面は?どちらも、アンディ・ウォーホルが、アトリエでマリリンモンローのシルクスクリーンを持っている画像を6年使い続けてます。Q3. カラオケの十八番は?カラオケにはほとんど行きません。事務所に高性能のスピーカーとマイクがあるので(笑)。PENTAGON以外の曲だと、清水翔太さんの「君が好き」「HOME」を事務所で歌ったことがあります。シンウォン1995年12月11日生まれ。韓国出身。ボーカル。Q1. 好きな日本カルチャーは?どの国の作品も、ドラマより映画派で、日本映画では『クローズZERO』『バトルロワイヤル』『寄生獣』『DEATH NOTE』がおもしろかったです。『DEATH NOTE』は漫画も子どもの頃に全巻読破しました!Q2. 携帯の待ち受け&ホーム画面は?ファンの方がプレゼントしてくれた携帯ケースが、僕の顔写真でデザインされたものなんですけど、それを撮影した画像を待ち受け&ホーム画面にしています。ぜ~んぶ、同じ僕の写真(笑)。Q3. カラオケの十八番は?毎日のように練習室で歌うので、カラオケにはめったに行きません。1回、友達と行って「Shine」を歌いました。1曲通して、僕ひとりで。メインボーカルのパートは高いし、ラップはいっぱいあるし、め~っちゃ難しかった(笑)。ウソク1998年1月31日生まれ。韓国出身。ラップ。Q1. 好きな日本カルチャーは?『ONE PIECE』。好きなキャラクターはゾロです。『Naughty boy』で活動していた時、短髪で緑に染めていたんですけど、ファンのみなさんが「ゾロそっくり」と言ってくれました。映画『四月は君の嘘』にはとても感動!Q2. 携帯の待ち受け&ホーム画面は?待ち受けもホーム画面もモネの『睡蓮』。韓国で展覧会があったんですが行けなかったから、気分だけでも味わいたいと思って。絵は印象派も超現実主義も、流派を問わず、幅広い作品を鑑賞するんですが、モネの『睡蓮』は、見ていると、別の世界を覗いているような感覚がして特に好き。Q3. カラオケの十八番は?ずいぶん行ってないですけど、Tim先輩の「사랑합니다」を歌った記憶があります。イェンアン1996年10月25日生まれ。中国出身。ボーカル。Q1. 好きな日本カルチャーは?ジャニーズの方々は中国でもすごく有名で、僕もよく曲を聴いたり映像を見ていました。お名前を知っているのは、山下智久さんと亀梨和也さん。修二と彰として活動してましたよね。カッコいい!Q2. 携帯の待ち受け&ホーム画面は?待ち受けもホーム画面も、無難なデフォルトの地球画像。前の携帯は、UNIVERSE(PENTAGONのファン総称)だったけど、変える時間がなくて……。Q3. カラオケの十八番は?カラオケは、撮影で行ったことがあるけど、プライベートでは、生まれてから1回も行ったことがないです。人前で歌うのが恥ずかしくて……。こうしてPENTAGONのメンバーとして歌ってることが自分でも不思議。でも、なぜかステージに上がると、自信がわいてきて歌えるんです。あ、中学の時、学校帰りに行こうと誘われたことが。でも、「まっすぐ家に帰るように」という母の教えを守って断りました。良い子なんです、僕(笑)。ヨウォン1996年3月27日生まれ。韓国出身。ボーカル。Q1. 好きな日本カルチャーは?久石譲さんが作る音楽。叙情的で、聴いていると物語が広がっていく感じがして好き。普段から、聴くのはニューエイジとかクラシックとか歌詞のない音楽ばかりです。Q2. 携帯の待ち受け&ホーム画面は?待ち受けもホーム画面も、潔くデフォルトの色彩グラデーション画像。きれいさっぱり、基本のモノが僕の性格に合います。性格もそう。きれい好きだった祖母を見習って、寮に戻ったらすぐ服を掛け、食べ終わった食器も溜めずに洗ってます!Q3. カラオケの十八番は?ジットゥン先輩の「チャルチネ チャウリ」。ジットゥン先輩は、あまりテレビに出ず、韓国でも知る人ぞ知る方なんですが、とても素敵なバラードを歌われるので、いつかステージをご一緒できたらと思っています。ユウト1998年1月23日生まれ。日本出身。ラップ。Q1. 好きな日本カルチャーは?映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』。3回観て泣きました。そのうち1回は、キノくんと一緒に。その時だけは「絶対に泣かない」って決めてたんで、普通を装って鑑賞(笑)。Q2. 携帯の待ち受け&ホーム画面は?待ち受けもホーム画面も、デフォルトの地球。パソコンもタブレットも、デフォルトの画像です。替えるのが面倒なんで、買った時のままでいいかなと(笑)。Q3. カラオケの十八番は?中学の時は、アニメの『銀魂』の主題歌だった『桃源郷エイリアン』を歌ったのを覚えてます。韓国では行かないんですよ。もし行ったら、Super Junior先輩の「Sorry, Sorry」になると思います。唯一、通して歌える曲で、振り付けも入ってるので。メンバー間で鋭い質問が続出のグループインタビュー―――日本メジャーデビューの知らせを聞いた時の心境は?ヨウォン 日本のみなさんにお会いするチャンスが増えて、PENTAGONのさまざまな姿をお見せできるということで、すごくワクワクしました。ウソク これまでは、韓国で発表した曲に日本語の歌詞をつけてパフォーマンスしてきましたが、日本オリジナルの曲を持ててすごく嬉しいですし、自信もあります。――日本オリジナルの曲というのは、GLAYのTERUさん提供の「COSMO」ですね。ユウト はい。レコーディングにはTERUさんも参加してくださって、その時、メンバーには「TERUさんは、GLAYという伝説のバンドのボーカリスト」としっかり説明しました。TERUさんは、ボーカルのアドバイスをしてくださり、日本語の発音は、僕がチェックして作り上げました。発音は、どのメンバーも問題なかったです。ジンホ 最初は、僕たちが今まで歌ってきたのとは違うスタイルだと思ったんですが、GLAYさんの曲を聴いてみたら、バンドのカラーが反映された曲なんだなって。そうした曲を歌えて光栄です。――PENTAGONの楽曲をほぼすべて手掛けているフイさんは、どう感じましたか?フイ 今、僕らの年代が作る曲には、“枠” のようなものが存在すると自分で作ってても思うんです。でも、大先輩であるTERUさんの曲は、そうした “枠” を超えていました。だからこそ、最初は聴き慣れないんですが、何度聴いても新鮮ですし、メロディも美しくて、勉強になる点がとても多かったです。――カップリング曲「Dear Friend」のタイトルにかけて、「Dear ○○」と隣のメンバーに呼びかけ、聞いてみたいことや、改善してほしいことを伝えて!キノ Dear ヨウォン、「COSMO」で成し遂げたい目標は?ヨウォン 日本メジャーデビューシングルということで、日本のみなさんのPENTAGONはカッコいいグループなんだという認識を植え付けたい! Dearジンホ兄さん、僕は自分をおもしろいと思ってるんだけど、コンサートでのジンホ兄さんはもっともっとおもしろいです。どうしたら、そんなにおもしろい人になれるんですか?ジンホ 僕らから「つまらない」と言われてたことが気になってるんだね(笑)。今は、僕から見てもすごくおもしろいし、そうやって自画自賛するくらい図々しくもなって(笑)。そのまま自信を持って突き進めばいい!ヨウォン ありがとうございます。ジンホ 褒めてはない(笑)。Dear フイ、今朝から「お腹が痛い」って言ってるけど、大丈夫?フイ シンウォンと朝食を食べ過ぎちゃったから…。今はもう大丈夫!ジンホ よかった~。フイ Dear ウソク、今もだけど、お風呂に入る時も肌身離さずつけてるそのネックレス、いつまでつけ続けるつもり?全員 (爆笑)ウソク アクセサリーをつけてこなかったけど、一回つけ始めたら、はずすのがおっくうになっちゃって。ファンからの大切なプレゼントだから、このまま、はずさないかも。Dear ユウト、お好み焼きとかたこ焼きとか定番じゃない、おすすめの日本の食べ物は?ユウト 僕の出身地、長野の名物、おやきかな。ジンホ おやじ(笑)。ユウト じゃなくて、おやき! 野沢菜が入ってておいしいよ。Dear シンウォンくん、爪を噛むのをやめてほしいんだけど。全員 (爆笑)シンウォン 噛んでるんじゃなくて、セルフケア!フイ 子どもの頃からのクセなんだよね。シンウォン Dear ホンソク、この前、ホンソクが買った靴がカッコよかったんだけど、僕に売る気はない?ホンソク まだダメ。シンウォン 「まだ」ってことは、いつかは…?!ホンソク (スルーして)Dear イェンアン、そのホットボディをファンのみなさんに公開するつもりはある? するならいつ?イェンアン それについては、いつも考えてる。シンウォン お~!イェンアン 機会があったら、お見せします。Dear キノ、早く足を治して、ダンスを踊ろう!キノ ありがとう。――「&YOU」のような感傷的な曲を歌う時、どんなことを思い浮かべてますか?シンウォン 歌う直前に上を見て、映画の悲しいシーンを思い浮かべ、心に焼き付けて歌います。胸が苦しくなって、気持ちをこめて歌えます。ヨウォン 「僕は(メインボーカルの)ジンホくんなんだ。フイくんだ!」と自分に言い聞かせてます。そうすると、うまく歌えるんです。――Zepp Tourが終了しましたが、いかがでしたか?シンウォン 今回のツアーもそうですが、コンサートは、UNIVERSEと僕らしかいない特別な空間と時間。いつもいつも幸せです。PENTAGONの質問動画はこちら!Information公式ファンクラブサイト日本メジャーデビューシングル「COSMO」が発売中!『U & CUBE FESTIVAL 2019 IN JAPAN』に出演PENTAGONをはじめ、韓国事務所CUBE ENTERTAINMENTの所属アーティストが集結する3月23日(土)@武蔵野の森総合スポーツプラザ開場:15時 開演:17時
2019年02月27日お台場エリアにある日本科学未来館で、企画展『工事中!』がはじまりました。大型重機の実物が集まるこの展覧会のプレス内覧会に潜入! ゲストに公式サポーターである、みやぞん&あらぽんのANZEN漫才も登場し、重機愛を語ってくれました!かっこよすぎな重機に会える!【女子的アートナビ】vol. 141企画展『工事中!』では、油圧ショベルやブルドーザなど、ふだん私たちが入ることのできない工事現場で活躍する重機の実物が多数展示されています。とにかく、どのクルマもスケールが大きくてかっこいいのです!こちらは、解体工事で使われるアタッチメント。油圧ショベルの先端部分に、このようなアタッチメントを付け替えて作業するとのこと。まるで現代アートのようなかっこよさです!こちらは、撮影スポットに置かれているミニ油圧ショベル。実際に乗り込んで、記念撮影もできます!工事現場というと、ほこりっぽいとか騒音がするとか、ちょっとネガティブなイメージをもってしまいそうですが、ここでリアルな重機たちを間近で見たら印象がガラリと変わること間違いなしです!企画した人たちの思いは?プレス内覧会では、展覧会の企画や監修を担当した方々が登壇し、同展への思いや見どころなどを熱く語りました。まずは、日本科学未来館 展示企画開発課 課長の内田まほろさんが解説。内田さん朝起きてから寝るまで、私たちは土木や建築に触れないで生きることはありえません。衣食住や情報、快適な空気も技術のおかげで成り立っています。ふだん見られない工事現場の世界を、重機が好きな人だけでなく、工事が迷惑だとか思っている人たちにも興味を持っていただけるものになったらいいと思っています。続いては、監修を務めた京都大学大学院工学研究科教授の高橋良和さんが登壇。高橋さん企画展を通じて、建設の仕事のスケールの大きさを感じてほしいです。この大きな重機を操るのはあくまでも人間。重機はあくまで人の助けをしているもの。大きなアームを動かすために細やかな配管、機械でつながっています。大きな仕事をするには細やかな仕組みが必要になります。大きいだけではない、細かいところにも着目してほしいです。ANZEN漫才も登場!最後に、公式サポーターのANZEN漫才が登場。まずは、みやぞんさんが展覧会のためにつくった“ほぼ”公式テーマソングを披露。この曲は即興でつくられたとのことで、完璧には再現できないため「ほぼ公式…」とされているそうです。続いて、おふたりが重機愛を語ってくれました。みやぞんさん重機愛、ありますよ。子どものころからあこがれだった。海外ロケで重機を操縦したこともあります。ガンダムに乗っているような感じ。男の子は乗り物に乗るのが好きなので、夢がかなったような気がしました。あらぽんさんぼくは工業高校出身なので、重機愛があります。工事現場があると、何を使っているのか気になりますよ。この展覧会では重機を近くで見ることができて、迫力ありましたね。また、囲み取材では昨年のおふたりのブレイクが話題に。どんな年だったか、思い出を聞かれると…みやぞんさん去年は出会いの年でしたね。(『24時間テレビ』で)マラソンやったりするといろいろな関係者と出会い、食事に行ったりして友だちが増えました。今までは、ごはんを食べに行ったりとかはなかったので。みなさん、いつも仕事が終わったらさっさと帰っていきますよね。でも、仕事のあと、「ちょっと待って。ご飯行きましょう」と言ってくれる人が増えました。さらに、記者から今年の目標を問われると、「今ある仕事を一生懸命やれば、未来があるのではないか」と笑顔で応じたおふたり。今後の活躍も期待したいですね。ちなみに、みやぞんさんがつくった“ほぼ”公式テーマソングは展覧会の公式サイトで聴くことができます。ぜひこちらもチェックしてみてくださいね!Information企画展 「工事中!」~立ち入り禁止!?重機の現場~会期:~5月19日(日)開館時間:10:00~17:00(入場は閉館の30分前まで)開催場所:日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン休館日:火曜日(ただし、3/26、4/2、4/30は開館)入場料:大人(19歳以上)¥1600 、中人(小学生~18歳以下)¥1000、小人(3歳~小学生未満)¥500、2歳以下無料
2019年02月24日人生において、いつかは訪れる大切な人との別れ。悲しみだけではないあらゆる感情に心を揺さぶられるものですが、突然病に襲われる母親との最後の日々を描いた人気エッセイ漫画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』が映画化され、話題となっています。そこで、主人公であるサトシを演じたこちらの方にお話を伺ってきました。それは……。写真・大嶋千尋(安田顕)カメレオン俳優として人気の安田顕さん!【映画、ときどき私】 vol. 217映画やドラマなど、作品ごとに見せるさまざまな表情で観客を魅了し、幅広い役で唯一無二の存在感を放ち続けている安田さん。本作は実話ということで、現在マンガ家として活躍中の宮川サトシさんの役を熱演しています。そこで今回は、現場でのエピソードから原動力まで、たっぷりと語っていただきました。―最初に原作を読まれたときはどのような印象を受けましたか?安田さん親の死というものは必ず訪れるものですが、作者である宮川さんの視点がすごく独特でユーモアにあふれていると感じました。悲しい出来事ではあるけれど、クスっと笑えるところもある。でも、そのなかにこそ人の気持ちの真実があるので、涙腺がジワっと緩むステキな作品だと思いました。この作品に触れると、人に対して優しくなれるので、毎日夜中に読もうかなと思っているくらい。ただ、翌朝目が腫れちゃって困るんですよね(笑)。―実在の人物を演じるということで意識したことはありましたか?安田さん実際に生きている人を演じることに対する過度なプレッシャーはなく、あるとしたらちゃんと作品を残さないといけないというプレッシャーだったと思います。ご本人には現場で初めてお会いしましたが、今回は純粋に作品に対して心を打たれたので、責任を持ってやろうという覚悟はありました。―母親役の倍賞美津子さんとの掛け合いも素晴らしかったですが、共演されてみて印象に残っていることはありますか?安田さん倍賞さんはとにかくステキな方なんです。現場でも父親役の石橋蓮司さんと何てことない雑談をしているだけでも、佇まいや物事への観点が素晴らしいんですよ。それから、これはあとで気がついたんですが、倍賞さんと僕の母親の誕生日が一緒だったことには驚きました。母親とは男にとって絶対的な味方―運命のような偶然ですね。ちなみに、安田さんにとって母親とはどのような存在ですか?安田さん女性と母親との関係性とはまた違うと思いますが、男にとって母親は絶対的な味方。愚痴も言えるし、心から甘えられる存在なので、僕には実体験はありませんが、失ったときの喪失感というのはとんでもないものがあるんだろうと思っています。―そういう意味では、衝撃的なタイトルに共感できる部分もありましたか?安田さんそうですね。だって、遺骨って最後に遺してくれたものですよね?「それを食べて何が悪い!」と思うんですけど、「遺骨を食べたいと思った」ですからね。「僕は遺骨を食べた」というタイトルじゃないですから(笑)。君の膵臓も「食べたい」であって、「そう思った」ということですからね。―(笑)。それぐらいの気持ちになるという意味ではわかる気がします。そんななか、サトシを演じるうえで大事にしていたことはありますか?安田さん「ここで僕の演技を見て欲しい」というようなエゴはまったくなくて、考えていたのは作品のことだけ。本当にそれしかなかったですね。撮影前に大森立嗣監督から言われたことは、「とにかく穏やかで温かい現場にしていきたい」ということだったので、そこをとても大切に過ごしました。―役作りはどのようにしていきましたか?安田さん前にある先輩から「役を演じるときは3つのことを考えなさい。それがあればブレないから」と言われたことがありましたが、サトシに関しては、「泣き虫・お調子者・甘えん坊」とすでに脚本に書いてあったので、必要なものはそろっていました。―では、泣くシーンなどもすべて脚本通りでしたか?安田さん実は、脚本のト書きに「泣く」と書かれているところでは涙が出なくて、反対に書かれていないところで涙が出てしまうことがあったんです。そのとき、「ト書きに『泣く』と書かれているので、目薬でもしましょうか?」と監督に言ってみたことがありました。そしたら、監督から「そんなことしなくていいよ。心が泣いていればいいんだから」と返されたんです。本当にステキな監督だなと思いました。―じんとくるお言葉ですね。では、この作品に参加したことで、家族やご両親への思いに変化はありましたか?安田さん撮影中は作品のことしか考えてなかったので、自分の親のことは全然思い出しませんでした。ただ、できあがった作品を観てから親に対していろいろと考えるようになったので、いま作品から教えられているところです。「より大切にしたいな」とは思っています。これこそが役者の仕事だと感じた―本作では母親が中心ではある一方、父親役の石橋蓮司さんとお兄さん役の村上淳さん、そして安田さんという男3人が湖でそれぞれの思いをぶつけ合うシーンがとても印象的でした。安田さん実は最初に脚本を読んだときに、一番心を打たれたのはこのシーンでした。監督とも話をしていたのは、残された人たちがどう再生していくか、ということ。この作品では、受け継ぎ、伝えていくというのが大事なテーマでもあるので、そういう意味でも湖のシーンはすごくいいなと思いました。―みんなで裸になって湖に入るところもありましたが、そのときの撮影の様子はいかがでしたか?安田さん実は倍賞さんが「監督、みんなスッポンポンで湖に入ったほうがいいんじゃない?」と言い始めたのがきっかけだったんです。それで、実際にやってみたら、お母さんに見守られながら男3人が裸になって水のなかに入るほうがおもしろくてステキだし、より笑って泣けるんですよね。ちなみに、あのシーンで僕が一番好きなのは、石橋さんのシャツのボタンを倍賞さんが外してあげるところ。倍賞さんの手つきと仕草、そして「いってらっしゃい」の一言は、いま思い出しても涙が出てくるくらい、僕が一番泣ける場面なんですよね。言葉は少ないんだけど、夫婦の関係性がはっきり伝わるので、「これこそが役者の仕事なんだ」と感じました。―次々と出演作も続いており、毎日お忙しいと思いますが、原動力となっているものは何ですか?安田さん音楽を聴くことですね。特に、近所にあるバーに行って、いいスピーカーでレコードを聴きながら、焼酎を飲むのが一番。最近だと、竹内まりやさんの「静かな伝説(レジェンド)」という歌を聴くとやる気になります。歌詞が素晴らしいので、みなさんにもオススメです。―SNSではいろいろな料理のお写真もよく上げていらっしゃいますが、食もストレス発散になっていますか?安田さん写真を撮るようになったのは、せっかくロケでいろいろな場所に行っているのに、そこで何もしないのも嫌だなと思ったからです。時間が空いたときにはその土地のものを食べるようにしています。最近感動したおいしい料理とは?―ちなみに、料理をにらんで写真を撮る「睨み飯」というスタイルがおもしろいですが、そうなったきっかけは?安田さんおいしいものを食べたときに、料理だけを撮って載せている方もいますよね?でも、SNSはその人が好きで見ている方が多いので、料理だけだとおもしろくないかなと思って、顔を近づけて撮るようになったのが始まりです。ただニコッと笑っているのもいいんですが、にらんでいるほうがおもしろいかなと思って、いまのスタイルになりました。―そんななか、最近食べておいしかったのは?安田さん東京の大森で食べたおそばですね。噛んだときにそばの香りが強くておいしかったですし、あとは見た目もよかったんですよ。グルメサイトを見たときの評価もよかったから、そういうのもあったかな。―ネットでの評価などもけっこう気にされるのですか?安田さん気にはします。人も料理も見た目が大事ですから(笑)。7割がた見た目らしいですよ。―見た目が7割ですか!?そう思うようになったのはなぜですか?安田さん以前、『問題のあるレストラン』というドラマで、パティシエの役をやったんですが、そのときのセリフに、「食べ物は見た目で7割決まる。同じ味であればその方が絶対においしく感じるんだ」というセリフがあったんです。つまり、見た目が7割。じゃないと、オシャレもお化粧もしないんじゃないですか?―確かにそうですね(笑)。ということは、安田さんも普段からおしゃれに気をつかっているのですか?安田さんいや、それが全然ですね(笑)。というのも、現場に行ったらすぐに脱いで、着せてもらえますから。着せてもらえなかった頃はがんばりましたけど、着せてもらえるようになったらがんばらなくなっちゃって、いまはジャージです(笑)。でも、立派な役者さんたちを見ていると、普段もちゃんとこだわってらっしゃるので、見習いたいところです。―では、40代の目標は何かありますか?安田さん運動や料理などをやってみようかなとは思っています。手先を使うことを今年はチャレンジしてみたいですね。自分のペースで行くことが大事―それでは最後に、ananweb読者にひと言メッセージをお願いします!安田さん30歳になるときは「もう30歳になっちゃった」とすごく意識したんですよ。でも、そこを超えちゃうとなんてことないので、そのときそのとき一生懸命やっていればいいんだなと思っています。20代前半で物事を確立しちゃう人もいれば、30歳過ぎるまでかかる人もいるので、下手に焦る必要はないんですよね。それぞれのペースがあるから、「自分のペースでやっていきましょう」と伝えたいです。というのも、いまはスピードが速い時代でもあるので、そこについていこうとすると、他人のことを見捨てないとやっていけないときもあるんですよ。でも、ゆっくりしたペースでいくと、いままで見過ごしていた人のことが見えてきたり、困っている人に「どうしたの?」と声をかけられるようになったりするので、そういう過ごし方も大事だなと思っています。インタビューを終えてみて……。ユーモアと優しさにあふれている安田さん。お話を伺いながら作品を思い出していると、思わず目頭が熱くなりましたが、次の瞬間には笑ってしまうという、まさに笑って泣ける本作を観たときと同じような温かい気持ちになる時間でした。ぜひ、みなさんも劇場でそんな温かさに浸ってみてください。それぞれの“愛のかたち”に胸が揺さぶられる!人生には耐えがたい悲しみに襲われることもあるけれど、失ったことによって新たに得る絆や改めて気づかされる家族の思いが必ずあるもの。優しさと愛情に満ちあふれた本作に触れれば、大切な人をもっと大切にしたくなると思います。ストーリーサトシは幼いころから泣き虫で頼りなかったが、いつも明るくてパワフルな母に救われていた。ところが、その母がある日突然ガンだと宣告されてしまう。心優しいサトシは母のためにがむしゃらになるものの、やがて母との永遠の別れが訪れる。そして、1年後、天国の母から驚くべき贈り物がサトシの元に届けられる……。愛おしい予告編はこちら!作品情報『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』2 月 22 日(金)全国順次ロードショー出演:安田 顕松下奈緒村上 淳石橋蓮司倍賞美津子監督・脚本:大森立嗣原作:宮川サトシ「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」 (新潮社刊)配給:アスミック・エース©宮川サトシ/新潮社 ©2019「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」製作委員ヘアメイク:西岡達也(ラインヴァント)スタイリスト:村留利弘(Yolken)ジャケット¥64,000(マンド)/パンツ¥34,000(マンド)/シャツ¥18,000(カイコー)/その他スタイリスト私物衣装問い合わせ先:スタジオファブワーク(tel 03-6438-9575)
2019年02月21日今回、ご紹介する作品は、『凜-りん-』。芥川賞作家・又吉直樹さんが2007年の舞台向けに書き下ろした初の長編作を実写映画化したサスペンスです。『凜-りん-』で本郷奏多さんとともにダブル主演を務めた佐野勇斗さんにお話を伺いました。写真・角戸菜苗 文・田嶋真理 スタイリスト・伊藤省吾(sitor) ヘアメイク・中島愛貴(raftel)【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 30役のふり幅で魅了! カッコかわいい美男子『凜-りん-』の舞台となるのは、“100年に1度、村から子どもが消える”という神隠し伝説がある村。男子高校生5人組は、次々と仲間たちが姿を消す中、神隠しの謎に迫っていきます。物語をけん引するふたりの男子高校生、野田耕太を佐野勇斗さん、天童義男を本郷奏多さんが熱演。友情と疑念の間で揺れ動く、心の機微を繊細に表現しています。佐野勇斗さんは、映画『くちびるに歌を』(2015年)で俳優デビュー後、順調にキャリアを重ね、2018年は5本の映画に出演。役のふり幅の広さで注目を集めています。7人組ボーカルダンスユニット「M!LK」のメンバーとしても活動しており、待望の春ツアー「M!LK SPRING TOUR 2019」が開始目前。3月2日の大阪・NHK大阪ホール公演を皮切りに、全国5会場で7公演を開催する予定となっています。ーー役作りとしてはどのようなことを?佐野さん 監督から「話しかけやすい雰囲気を持つ、素に近い勇斗を生かしてほしい」と言われまして。役を作り込むよりも、映画をご覧になる方が一番共感できるような役になるように、心がけました。ーー役柄に共感したところは?佐野さん 仲間を大切にするところは、僕と似ていると思いました。ただ、彼の “普通に生きていれば良いんだ” という考えは、僕とは違います。僕は、いろんなことに挑戦したいタイプなので。ーー本郷奏多さんは、佐野さんの所属事務所の先輩ですね。先輩と高校の同級生役でダブル主演することにプレッシャーは?佐野さん ダブル主演すると聞いて、嬉しさと同時にプレッシャーを感じました。本郷さんは、僕の大好きな作品にたくさん出演されていて、芸能界入りする前から憧れの存在だったんです。ーー佐野さんの憧れの存在だったことを本郷さんはご存知ですか?佐野さん 取材の場で直接お伝えしました(笑)。そのとき、本郷さんから「そうだったんだ、ありがとう」とお礼の言葉をいただけて、嬉しかったです。ーー本郷さんは、独特なキャラで知られていますが、喜びはストレートに表現されるんですね(笑)。佐野さん とっても気さくで、話しかけやすい方なんです。本編で本郷さん演じる天童の胸ぐらをつかむシーンがあって。僕が段取りの際に少し遠慮していたら、「本気で来て大丈夫だよ」と言ってくださって。本郷さんの気遣いのおかげで、良いシーンになったと思います。ーーもっとも気に入っているシーンは?佐野さん 5人で焚火を囲みながら、1個のリンゴをまわし食べするシーンです。この映画は、僕の役者人生でもっともハードな撮影スケジュールでしたが、このシーンは寒いなか、本物の火で暖まりながらみんなで演技ができ、とても印象に残っています。ーーハードなスケジュールということは、男子高校生を演じた5人で遊びに行く時間もなく?佐野さん 僕と亀田侑樹くん、櫻井圭佑くんの撮影が早く終わった日が1日だけあったとき、一緒にお好み焼きを食べに行きました。そこでお芝居の相談にも乗ってもらい、初めてダブル主演へ挑む僕を、いろいろな場面でみなさんが支えてくださって、ありがたかったです。この映画は犯人捜しの謎解きの楽しみがあるいっぽう、悩みを抱えたキャラクターたちを通じて “人はひとりじゃないんだよ” というメッセージを伝えています。映画をご覧になった方々にそのメッセージを感じていただけたら、嬉しいです。インタビューのこぼれ話ファッションに興味津々な佐野さん。この日は、白地に鮮やかな花柄が印象的なシャツがとっても良くお似合い。ご本人もお気に入りのご様子で、このキュートなポーズを取ってくださいました。ちなみに、好きな女性のタイプは、“笑顔で人懐っこい方” だそうです!Information『凜-りん-』2月22日(金)よりイオンシネマにて公開(一部劇場を除く)出演:佐野勇斗、本郷奏多、須賀健太、亀田侑樹、櫻井圭佑ほか配給:KATSU-do© 2018 吉本興業
2019年02月21日逆境に見舞われたときこそ、大切な人の存在や愛の強さに気づかされるもの。そこで今回ご紹介するのは、あらゆる障害に阻まれながらも、愛を貫こうと戦う若い男女を描いた話題のラブストーリーです。現在、賞レースもにぎわせているところですが、その作品とは……。写真・Yoshiyuki Uchibori(バリー・ジェンキンス)感動の嵐に包まれる『ビール・ストリートの恋人たち』!【映画、ときどき私】 vol. 2151970年代、ニューヨーク。19歳のティッシュは幼い頃から一緒に育ち、自然と愛を育んでいた22歳の恋人ファニーと幸せな日々を送っていた。運命で結ばれた2人は子どもを授かるが、ある日ファニーは無実にも関わらず、人種差別が原因で逮捕されてしまう。そんな2人の愛を守るため、ティッシュとその家族は奔走するが、そこにはあらゆる困難が待ち受けていたのだった……。まもなく開催されるアカデミー賞授賞式では脚色賞、助演女優賞、作曲賞にノミネートされている本作。ますます注目度が高まるなか、今回はこちらの方にお話を伺ってきました。それは……。世界を虜にするバリー・ジェンキンス監督!2016年に長編2作目となる『ムーンライト』で世界中を席巻し、その名をハリウッドにとどろかせたジェンキンス監督。映画ファンのみならず、多くの観客が最新作を待ち望んでいましたが、今回はアメリカ黒人文学を代表する作家ジェイムズ・ボールドウィンによる同名小説の映画化に挑んでいます。そこで、作品への思いや自身の体験について語っていただきました。―原作は45年も前に出版されている作品ですが、それをこのタイミングで映画化した理由を教えてください。監督はじめてこの作品を読んだのは、10年くらい前で、脚本を書き上げたのは2013年だから、作ろうと思ってから完成するまでに少し時間は経っているんだ。でも、この世にいま出ることの意義としては、70年代当時の問題が現在でも続いていることをいかに我々が許してしまっているかということを描きたかったから。そして、体系的な不公平さを正すことができていないことを恥ずかしく感じられるような作品にもなっているんじゃないかなと思っているよ。たったひと言で人を貶めることができると感じた―確かに劇中で描かれている差別的なことや理不尽なことなど、現代に通じる部分も多いと思いますが、監督も共感されるような思いや経験があったのでしょうか?監督もちろん、僕にもキャラクターたちと近い体験はいくつかあるよ。たとえば、2年前のアカデミー賞のとき。授賞式とは別にバーでもセレモニーのようなものがあって、そこに向かっている途中に運転手から差別的な単語で呼ばれたこともあったよ。アメリカでは賞のシーズン中はいろいろな会合やイベントが何か月にもわたって開催されていて、期間中は同じ運転手が付くことが多いんだ。そのときもずっと同じ人がいろいろなところに連れて行ってくれていたんだけど、僕もたくさんの人と話をしなければいけなかったから、なかなか時間通りに行けなくて彼を何度も待たせてしまったんだよね。そのあと、不機嫌になってしまった運転手が誰かと話しているときに「n**gerに待たされていてさ」というようなことを言っていたのを耳にしたんだ。カジュアルな感じで言っていたし、そのあとにっこり笑って「多分、監督賞を受賞すると思うよ!」とも話していたから、おそらく彼には差別的な意図はないんだろうね。でも、たったひと言で人を貶めることができるいい例だと感じたよ。有名であろうとなかろうとこういう経験はあるものだし、普段から銀行や仕事の面接に行くときにそういう扱いをされることもあるものなんだ。―そういった思いがこの作品を作る原動力でもあったように感じられるところもありました。監督それから、この作品の出演者であるファニー役のステファン・ジェームスと友達のダニエルを演じたブライアン・タイリー・ヘンリーとQ&Aを行ったときのこと。アフリカ系アメリカ人の男性のうち、3分の1は収監されるという統計があるという事実を知ったんだ。ということは、僕を含めて登壇している3人のうち誰かが刑務所に行く可能性が統計学的に言えばある。そう考えたとき、恐怖とショックを改めて感じたよ。とはいえ、いまでもアメリカではそういう問題が根強く残っているんだ。純粋な愛を描き続ける理由とは?―差別的な問題を描く一方でティッシュとファニーのピュアな愛がとても印象的でしたが、前作の『ムーンライト』も同様に監督の描く愛はとても純粋でまっすぐなキャラクターが多いように感じました。そういった愛の形を描きたいと思う理由は?監督自分がそういう恋愛をしたいとか、純粋な愛の形を求めているというのはないけれど、何か惹かれるものがあるんだろうね。この2作に共通するとすれば、どこかに希望を感じられるところかな。『ムーンライト』のシャロンとケヴィンの関係性というのも愛があるからこそ、それがシャロンを守ってくれていたけれど、本作でも同じように2人の愛はピュアでなければいけなかったんだ。つまり、あれだけピュアだからこそ、それが2人を守ってくれていたということなんだよね。そう言われてみると、おもしろいことに前作も今作も純粋といえるものはメインのキャラクターたちの間にある愛だけ。ほかの要素は全部グレーだったり、複雑なものばかりだったりするんだけど、中心にある愛がピュアだからこそ、周りのグレーさや複雑さが際立つところもあるんじゃないかな。もしかしたら、これが恋愛を描くときの自分流のアプローチなのかもしれないね。―では、この作品を完成させるうえで、一番苦労したのはどの部分でしたか?監督一番つらい選択だったのは、原作と異なるエンディングにしたこと。実は最初は原作通りにしようと撮影していたんだけれど、編集をしているときに違うと感じて変えることにしたんだ。もちろん、好きな作家だからこそ、変えることに対して自分のなかではいろいろと葛藤もあったよ。だから、そこが一番大変なところだったかな。ただ、希望を持たせたいと思ったときに、いまのエンディングになっていったんだ。つまり、それが地に足がついた現実的な希望の見せ方であり、さっき話をしていた「純粋な愛」という部分にも繋がっているんだと僕は思っているよ。今回は何よりも女性の視点を大事にした―そんななか、ティッシュと母親のシャロンという2人の女性が持つ強さにも心を打たれましたが、これらの役を演じたキキ・レインやレジーナ・キングとはどのようにして作り上げていったのでしょうか?監督現場では女優陣ともかなりいろんな会話をするように心がけたよ。というのも、『ムーンライト』は男性の視点から描かれていた作品だけど、今回は女性の視点から描かれている作品。だからこそ、女優たちだけではなく、編集チームのなかにひとりだけいた女性スタッフの言葉にもよく耳を傾け、女性の視点をなるべく理解しながら流れを作っていくように意識したんだ。特に物語の中心となる女性ならではの葛藤というのはしっかり描きたいと思っていたからね。―今回、初来日となりましたが、日本の観客にどのようなところを感じて欲しいと思っているのか、メッセージをお願いします。監督僕が映画を学んでいたとき、最初に触れていたのは、アジア映画やフランス映画、メキシコ映画といったもので、アメリカや英語圏の作品ではないものばかり。そのときに「世界は僕が思っている以上に繋がっているんだな」と感じた経験があるので、アメリカや黒人の文化に親しみがない方でも、意外と自分の文化と変わらないところがあるんだなというふうに感じてもらえればうれしいよ。実際、愛や家族といったものは誰もが必要としているものだし、生きていくうえで私たちを守ってくれるものだというのは共通していることだからね。ただ、日本人はあまりアイコンタクトをしないとか、目を合わせてもすぐに目線を外してしまうというのを聞いたことがあるんだけど、キャラクターたちと観客が目を合わせるような場面が何度も出てくるのが僕の作品。それを日本のみなさんがどのように受け止めるのかというのには興味があるところだね。とはいえ、日本のみなさんは思慮深く、人に対して親切で礼儀正しいというイメージがあるから、深いところまで感じてくれると思っているよ。美しさと希望に酔いしれる!ティッシュとファニーのピュアな愛の形だけでなく、スクリーンに広がる映像や奏でる音楽といったすべての美しさに魅了される本作。いつの時代も変わらない愛情の深さと人間の強さに、胸の奥が熱くなるのを感じるはずです。愛が詰まった予告編はこちら!作品情報『ビール・ストリートの恋人たち』2月22日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開配給:ロングライド©2018 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved.
2019年02月21日タレントのベッキーさん(34)が読売巨人軍2軍内野守備走塁コーチの片岡治大さん(36)と結婚したことを発表しました。ベッキーさんといえば、約3年前にバンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル川谷絵音さん(30)との不倫が発覚。そこからすったもんだあって、現在は少し立ち位置も変わりつつの復帰。女優業など幅広く活躍しています。片岡さんとの熱愛が発覚したのは約1年前。交際約1カ月でお互いが関係を認めることとなり、「ちょっと早すぎるんじゃない?」と批判的な声も大きかったものです。そこから約半年間愛を育ててのゴールインとなったわけですが、今回のベッキーさんの結婚には、概ね肯定的な声も多いように思います。とはいえ、交際半年です。両者の気持ちが盛り上がる時期としてはベストですが、長きにわたる結婚生活を送るにはどうなのでしょうか。また最近は“交際0日婚”も話題にあがりますが、いわゆるスピード婚という概念はもはや崩れてきているのかもしれません。交際期間の長さと離婚率はある程度相関関係があるともいえますが、結婚が続く続かないを分ける条件もいつくか共通するものがあります。今回は5つ、ご紹介していきます。■結婚を成功や失敗に走らせる5つの条件・結婚を機に大きな環境変化がある結婚というのは意外かもしれませんが、ストレスだといわれています。人間は“変化”をすべてストレスと受け取る性質があり、一見ポジティブな出来事も心と身体には負担になっています。そんな結婚というイベントと合わせて起きると危険なのが、大きな環境の変化です。たとえば結婚と同時に転勤先についていくとか、慣れ親しんだ仕事をやめるとか。こういった行動はすべて合わせる側にはストレスとして蓄積されます。「慣れない環境だから仕方ない」と思えれば良いですが、人によっては「こんなはずじゃなかった」と思って結婚生活から逃げたくなる人もいます。変化をどのタイミングで起こすかというのは、注意が必要です。・共有できる時間が短いほど危険夫婦がより満足度を高く保つためには、1日1時間以上のコミュニケーションが大切といわれています。つまり一緒にいる時間が少ないほどコミュニケーションは取りにくくなり、夫婦生活全体の満足度も低くなる可能性があります。ベッキーさんと片岡さんの場合、タレントと野球コーチ。シーズン中はしばらく会えないといった事もあるでしょう。そうなったとき、不協和音が生まれないか少し心配です。・共通の知り合い(協力者)がいない結婚生活は2人で行うものですが、実は周りのサポート体制も重要です。サポート体制とは夫婦がケンカしたり離婚の危機に直面したりしたとき、中立的な立場で仲を取り持つことのできる人を指します。両家のご両親や共通の友達夫婦がこの役割を果たせれば安心ですが、親というのはどうしてもトラブルが起きたときに自分の子を養護しがち。むしろ「あんな嫁(夫)なら別れなさい」なんて背中を押すこともあります。そうならないために、適切な協力者はいたほうがいいのです。・共同の目標がある夫婦は運命共同体です。でもただ毎日を過ごすだけでは、意外と関係性に“しまり”がなくなったりします。そこで大事なのが、共同目標という考え方です。大きいものでいえば家を買うとか子供をこんな子に育てようとかは、分かりやすい共同目標の1つです。もう少し身近なところだと「一緒にフルマラソン走りきろう」とか「◯円溜めて海外に行こう」みたいなものもステキな目標です。ちょっとしたことでもいいので共有し続けられるものを持つことは、関係構築においてとても大切です。・本来の自分の状態と違う時に結婚を決める結婚生活は離婚しなければとても長いもの。良いときも悪いときも添い遂げるのが一般的です。だから結婚するまでに相手にはいろんな面を見せ、合うかどうかを見極めることが大切。また衝突したときでも擦り合わせられるかを判断する時間があったほうが安心です。弱っているときに近くにいてほしい人と、元気なときに近くにいてほしい人は違ったりします。友達ならつき合う人を変えればいいだけですが、夫婦となるとそうはいきません。つまり結婚を決めたときに弱りすぎていたり、勢いがありすぎる時期に決めたりすると「あれ?」という勘違いに後々つながるのです。ここまで5つの条件をご紹介しましたが、もちろんこれらに当てはまっていても根性や忍耐力があれば結婚生活を続けることはできます。今回ご紹介したのは、あくまでも「結婚時に負担になる要因」です。ただベッキーさんの結婚をみて、筆者はふと中島美嘉さんの離婚を思い出しました。彼女の元夫はバレーボール選手の清水邦広さん。結婚当時から月数回しか会えなかったことを明かしています。共有する時間の少なさが、別々の道を歩ませることはよくあります。片岡さんはコーチとはいえ、タレントさんとは生活スタイルが違いすぎるはず。その点が少し心配になってしまいます……。とはいえ今は喜ぶべき、ですね。ベッキーさん、ご結婚おめでとうございます!(文・イラスト:おおしまりえ)
2019年02月21日今回、ご紹介する作品は、『ジャンクション29』。29歳の若者たち4人をそれぞれ主役にした4つの物語を描く、オムニバス映画です。主演を務めた、BOYS AND MENのメンバー、水野勝さん、田中俊介さん、小林豊さん、本田剛文さんにお話を伺いました。写真・角戸菜苗 文・田嶋真理 スタイリスト・FUMIKO【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 29名古屋発の万能エンターテインメント集団左から、水野勝さん、田中俊介さん、本田剛文さん、小林豊さん。BOYS AND MEN(通称・ボイメン)は、東海エリア出身・在住メンバーで構成された10人組ユニットです。メンバーたちは個性を生かし、歌手・俳優・タレントとして活躍。今年は、初のナゴヤドーム公演を成功させ、注目を集めました。『ジャンクション29』では4つの物語が交差する、29歳の群像劇に挑戦しています。『ツチノコの夜』の田中さんは、親のすねをかじりながら映画を作る自主映画監督。『結婚の条件』の水野さんは、愛を信じない結婚相談所のカリスマ仲人。『バズる』の本田さんは、動画サイト・バズチューブに動画を投稿することで借金返済をもくろむ無職の男。『ジャンクション』の小林さんは漫画コンテストに落選し続ける、売れない漫画家。それぞれが、難しい役柄を繊細に演じきりました。ーー完成した本編を観たとき、どう思いましたか?水野さん 『ジャンクション29』は、現在の年齢になったからこそ、演じることができた作品なのかもしれないと思っています。これまでに何度か、グループで作品を作った経験はありました。『ジャンクション29』では、グループで活動しているときには見ることのできないメンバーの表情や俳優としての成長を感じました。本田さん 29歳という共通のテーマを持ちながら、これほどまでに個性的な物語に仕上がっているところがおもしろかったです。ーー小林さんは、3人と交差する、重要な役どころを演じていますね。小林さん この映画は4つの物語がひとつにまとまっています。物語をつなげる役割ができて良かったなと思いました。田中さん 『ジャンクション29』はオムニバス映画なので、僕らの撮影日はバラバラでした。完成した本編を観たとき、本田演じる守谷悟のお隣さんが小林演じる丸山晋輔だったり、同じ小道具を使っていたりと新しい発見があって楽しく観ることができました。ーー小道具といえば、田中さん演じる吉田健一と水野さん演じる鴛鴦ハジメは、同じ柄の下着を履いていますよね?水野さん はい。女性のスタッフさんもいらっしゃるなか、パンツ一丁で待機するのは、恥ずかしかったです。ーー田中さんは水野さんよりもずっと下着姿のシーンが多いですね。体調は大丈夫でしたか?田中さん 寒い時期の撮影ではなかったので、風邪は引きませんでした。下着姿で抱いたツチノコのぬくもりが心地よかったです。ーー役作りで苦労したところは?水野さん 監督からむかつくやつを演じてくれと言われまして。撮影では、監督に「腹立つわ」と言われるように、嘘くさい笑顔やオーバーな演技を心掛けました。ーー嘘くさい笑顔は……。水野さん 得意です。というのは、もちろん冗談です(笑)。小林さん 僕は人生に迷って、死に場所を探している役でした。福山翔大さん演じる田中大がすごく元気に話しかけてくるので、それとは真逆のテンションを保つところが難しかったです。普段の僕はとても元気で明るい性格ですから。現場では呆然とその場にいるように、何も考えないようにしていました。田中さん 『ツチノコの夜』のウエダアツシ監督は、僕の過去作を観て「いつか一緒に作品を作りたい」とおっしゃってくださった方でした。脚本の玉田真也さんとは過去に共演したことがあり、このおふたりと念願かなってお仕事ができ、嬉しく思いました。それと同時に、“期待に答えられるだろうか?” という不安がよぎりました。悩み、苦しみ抜いて役を作り上げました。本田さん 展開が早いなかで違和感なく気持ちの変化を表現することが難しかったです。僕は汗っかきなので、たくさん走るシーンの撮影にも苦労しました。たいして暑くもないのに、僕がドバドバに汗をかいてしまい、メイクさんに大変ご迷惑をおかけしたんです(笑)。ーー水野さんが演じたスーパー仲人にちなんで、もっとも結婚に向いているメンバーは?水野さん 結婚したらうまく行くだろうなと思うのは、田中ですね。田中さん 僕ですか!?水野さん 彼自身、まだ結婚願望はないだろうけれど、自分の時間を大切にすることを理解してくれる女性であれば、良い関係が築けると思います。逆に結婚に向いていないのは、メンバーの中でもっとも結婚したがっている小林くんですね。小林さん いやいや、そんなことない。尽くすよー!水野さん 尽くすでしょうけれど、彼のエネルギーが強すぎて、長く一緒にいたら、絶対に疲れちゃうと思うんです。小林さん&本田さん 確かに(笑)。水野さん そうでしょう? 彼の明るさを吸収して、コントロールするような壮大なエネルギーを持った女性でないと。そういう方は滅多にいらっしゃらないという点で、小林くんは結婚に向いていないと思っています。本田さん 結婚に対するモチベーションは、誰よりも高いんですけれど(笑)。小林さん 早くレンくんが見たいんです。水野さん レンくんという、子どもの名前まで決めているんです。ーー男の子が生まれたら、レンくんですか(笑)。小林さんは元パティシエですから、女の子が生まれたら、一緒にお料理できますね。小林さん 愛ちゃんには料理ぜんぶ教えます。ーー女の子が生まれたら、愛ちゃんと名づけるんですね(笑)。静かにお話を聞いていらっしゃる田中さんは、水野さんの意見をどう思いますか?田中さん 僕も早く愛ちゃんを……(笑)。本田さん 本当に!?水野さん メンバーの子どもが同じ名前だったら、笑うよね。本田さん 「愛」って呼んだら、何人か振り返るという(笑)。ーー最後に、2019年をどのように過ごしたいですか?水野さん グループとしては、ライブに来ていただいた方がまた来たいと思うような、次につながるようなステージを行いたいと思います。メンバーそれぞれとしては、いろいろな分野で活動しながら、グループのファンを増やしていきたいですね。田中さん 2018年は、想いや願いが実を結び始めた年でした。2019年はまた遊びに来たいと思ってくださるようなステージをやりたいと思っています。本田さん ふたりがグループ全体のことを言ってくれたので、あえて個人的なことにフォーカスさせていただきます。実のところ、2017年は、僕だけお芝居の仕事がなかったんです。2018年は、お芝居のお仕事をいただけて、手ごたえをつかめました。後厄が終わって、仕事が増えたのかな?と(笑)。2019年は、ボイメンの年だったねと言っていただけるような1年にしたいですね。小林さん 2018年は、グループも個人の活動も充実した1年でした。2019年は、もっとボイメンを見たいという方々を増やしていきたいと思っています。インタビューのこぼれ話取材中、誰かがボケれば、すかさず誰かがツッコミを入れるという絶妙なチームワークを見せてくれた4人。結成時の夢だったナゴヤドーム公演を成功させたボイメンの悲願は、NHK紅白歌合戦へ出演すること。悲願を達成する日は、そう遠くないのかも!?Information『ジャンクション29』2月22日(金)より渋谷シネクイント、ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場ほか全国公開出演:水野勝、田中俊介、小林豊、本田剛文ほか配給:スターキャット©2019『ジャンクション29』製作委員会衣裳協力:>NO ID./NO ID.原宿本店 東京都渋谷区神宮前3-21-22 月の家ビル1F TEL:03-3405-6474
2019年02月20日男たちがひとつのゴールを目指して戦う姿というのは、思わず惚れ惚れしてしまうものですが、そんな熱気が堪能できる注目作といえば、まもなく公開の『サムライマラソン』。その名の通り「侍がマラソンをしていた」という驚きの史実をもとに描かれた本作には、豪華なキャストが勢揃いしていますが、今回はそのなかでもこちらの方にお話を伺ってきました。それは……。写真・大内香織(小関裕太)人気若手俳優の小関裕太さん!【映画、ときどき私】 vol. 214昨年も主演映画『わたしに××しなさい!』をはじめ、『春待つ僕ら』や連続テレビ小説『半分、青い。』といった話題作への出演が続いている小関さん。本作では、佐藤健さん演じる主人公の敵側に属する青年の三郎というキャラクターを熱演しています。そこで、撮影現場の裏話からこれから挑戦したいことなどについて語ってもらいました。―まずは、ご自身の役どころについてはどのような思いを持って挑まれましたか?小関さん僕の演じた三郎にフォーカスしてみると、作品のなかで訴えているさまざまなメッセージにおいて、核となっている人物。「生きることと死ぬこと」そして「戦うということとは何か?」といったことの象徴みたいなところもあったので、「そのなかで役を生きなきゃいけない」という責任も感じました。―現場はどのような雰囲気でしたか?小関さんいろんな意味で、とにかくカオスでした(笑)。「台本はあるけど、君がその役であれば台本通りじゃなくてもいいよ」と監督にも言われていたので、試されている感じはものすごくあったと思います。僕だけではなく、先輩の役者さんたちもみんな燃えていたので、アドリブ合戦でバチバチしていましたね。―本作を手掛けているのはイギリスのバーナード・ローズ監督ですが、海外の監督とご一緒されてみて、日本の現場との違いを感じたところはどんなところですか?小関さん全部ですね(笑)。でも、一番驚いたのはカメラの存在を感じずに演じる環境だったこと。たとえば、すごく重要なセリフを言っているとき、「ここは絶対に寄りで撮るだろう」と思っていても、寄りじゃないし、最初はカメラが見当たらなくてどこに向かって発信したらいいのか悩みました。でも、そういう考え自体が違っているんだと気がついたんです。つまり、表情を見せたり、セリフを聞かせたりというよりも、この物語のなかにたまたまカメラが入り込んでいる感覚でいるべきだということ。だからこそ、重要なセリフのときに背中しか映されていなくてもいいんだというのを改めて理解しました。とにかく刺激的な現場だった―役者としては、やりがいを感じる部分も多かったのではないでしょうか?小関さんとにかく刺激的でした。現場に入ったら、ほかのスタッフさんはいなくなってすぐにカメラを回していましたし、監督もある程度説明したら「じゃあ、あとはよろしく」みたいな感じでしたから。役者たちにとっても「この現場にどうやってなじんでいくか?」「どういう人として存在していくか?」といった言葉にはされていないプレッシャーを与えられているような現場でした。そういったことを知りながら観ると、役者さんたちの目がいい意味で違うことに気がつくと思います。―だからこそ、みなさんが本気で戦っている気迫も伝わってきましたが、ご自身のなかでチャレンジだったシーンもありますか?小関さん僕もいろいろと試してみようと思いましたが、そのひとつは乗馬のシーン。馬はこちらの緊張感が伝わるくらい繊細な生き物なので、それまで全然言うことを聞かなくても、本番になった瞬間に整列しだしたりするんですよね。でも、緊張しすぎると逆に興奮し始めて扱いが大変。あるシーンでは音にびっくりしたのか、馬がそっぽ向いて逃げようとしたんです。そこで僕もがんばって違う方向に行こうとしたら、うまく行かなくてぐるぐる回っちゃったんですよ(笑)。そもそも僕の演じた役は空回りしている役でもあったし、監督もおもしろいと思ってそこを採用していましたが、そういうリアルな瞬間も捉えられていました。そんなふうにその場で起きる化学反応も含めて、本当に新鮮な現場でしたね。撮影後の日課は温泉でのひとり反省会―今回は佐藤健さんや森山未來さんをはじめ、豪華なキャストも話題となっていますが、ご一緒されてみてどうでしたか?小関さんもちろんみなさんを尊敬する気持ちはあるものの、同じステージに立たせてもらっているなら、引いちゃいけないなという思いがありました。「僕も負けずに生きなきゃ!」というパワーをたくさんいただくことができたと思います。―撮影現場以外ではどのように過ごしていましたか?小関さん山形に泊まり込みで行っていたんですが、監督が1日にワンシーンしか撮らなかったりするので、ホテルに帰ってもすることがなくって。なので、毎日温泉に浸かりながら、その日の反省会をしていましたね(笑)。―カオスな現場とのギャップがすごいですね。とはいえ、本格的な時代劇には初挑戦ということで準備なども大変だったのではないでしょうか?小関さん乗馬では下手な乗り方をしていたせいで、とにかくお尻の皮がむけました(笑)。しかも、短い期間にたくさん乗っていたので大変でしたね。でも、それがきっかけで最近は趣味として乗馬を楽しんでいますが、いまはちゃんと基礎から習っているところです。―作品の舞台は1855年の幕末ということですが、この時代についてはどのような印象ですか?小関さん僕は歴史のなかでも、実はペリーが来航した1853年がすごく好きなんですよ。というのも、中学2年生のときに歴史の先生が最高の先生で、まるで実際にその時代にいたかのように教えてくれたからなんです。そのおかげもあって、1853年は僕が初めて歴史を好きになった時期なので、今回の作品でこの時代に入り込めるというのは、すごく楽しみでした。当時のリアルな感覚みたいなものを先生に教えてもらったのもあって、この時代にいた青年として、「どんな思いで日常を送っていたんだろう」「どんな稽古にはげんでいたんだろう」といったことを考えながら演じていたのは、自分的にはすごくおもしろかったです。演じてみたい意外な役どころとは?―歴史がお好きということなので、今後も時代劇には興味があると思いますが、歴史上の人物でやってみたい役などはありますか?小関さんたとえば、猿人類のアウストラロピテクスとかやってみたいですね(笑)。縄文時代とかは、学校でみんなが一番初めに気合いを入れて勉強するところだと思うので。―おもしろそうですが、なかなかその題材で映画を作るのは難しそうですね(笑)。小関さん確かに、自分で企画しないとできないかな……。あと、この作品でいうなら長谷川博己さんが演じる藩主に仕えている武士の小姓の役もやってみたいですね。特に、今回は最後にある展開もあっておもしろかったので、もし僕があの役を演じるならどうするだろうと思いながら見ていたんです。ひとひねりある役のほうが惹かれるんですよね。―劇中では250年以上も戦がなく、いまの私たちと同じような “平和ボケ” していたときという表現もされていますが、現代と通じるところも感じましたか?小関さんこの作品に挑むにあたって、時代劇というのを最初はすごく意識していましたが、考えるほど、現代と共通している部分がけっこうあると感じていました。だからこそ、等身大で演じていてもいいのかなと思うようになったんです。昔も今もつねに生きようと戦っているパワーはすごいですし、尊重し合う世界というのも素晴らしいことなので、「平和ボケというのも悪い言葉ではないのかもしれない」と感じているところです。仕事がご褒美だからつらいと感じない―「優勝すれば何でも願いを叶えてもらえる」というのが劇中のマラソン大会の設定でもありましたが、小関さんは忙しい毎日のなか、「このご褒美のためならがんばれる」と思うものはありますか?小関さん僕は仕事をしているときがご褒美なので、あんまりつらいと思うことがないですし、つらいと思うのが楽しかったりするんですよね。でも、もしスティーヴィー・ワンダーさんと会えるのがご褒美だったら、がんばって走って1位を取ります!―去年は憧れの方にたくさんお会いできたそうですが、印象に残っていることは?小関さん『ファンタスティック・ビースト』のキャストのみなさんと一緒にご飯を食べたり、J・K・ローリングさんとお会いできたりしましたが、ほかにも、高橋優さんからギターをいただいたり、朝ドラに出演できたり、たくさん夢が叶いました。1番を選ぶのはなかなかできないですが、強いて言うなら、『ファンタスティック・ビースト』でエディ・レッドメインさんとジュード・ロウさんにインタビューして、レッドカーペットも歩けたというのが去年のベストワンかなと思います。―では、2019年に叶えたい夢はありますか?小関さん去年より小さい話にはなりますが、スキューバダイビングの免許が欲しいです。自分のためというだけではなく、今後ダイバーの役もあるかもしれないので、そういう意味でも資格を取りたいなと思います。―海外の作品に出たいといった願望などもあれば教えてください。小関さん『ハリー・ポッター』や『ロード・オブ・ザ・リング』のようなファンタジーものが大好きなので、海外でそういった作品に携わって内側から作品を見るような感覚も味わってみたいです。ただ、僕の目標としては、海外の作品に出るというよりも自分が出た作品を英語の通訳さんを介さずに自分の言葉でプロモーションすること。それが、一番したいことかもしれないですね。インタビューを終えてみて……。インタビュー中も撮影中も、明るい笑顔が印象的な小関さん。歴史好きという意外な一面も教えてくれましたが、役者としてのまっすぐな思いは、まるで侍のようにも感じました。今回のカオスな現場を乗り越えた小関さんの今後がますます楽しみです。ひと味違う時代劇を体感する!アクションや人間ドラマなど、あらゆる要素が満載の幕末エンタテインメント。家族や仲間の命を守るため、激しい戦いを繰り広げながら走り続ける男たちの思いに、思わず胸が熱くなるはず。ゴールの先に見える未来を一緒に切り開いてみては?ストーリー江戸時代、幕末。260年に渡って行われてきた鎖国もアメリカからやってきたペリーによって、終わりを迎えようとしていた。そんななか、安中藩主は藩士たちの心と体を鍛えるため、約58㎞に及ぶ遠足(とおあし)を行うことを宣言する、優勝者の望みは何でも叶えられると聞き、それぞれの願いを胸に走り始める侍たち。しかし、その裏では恐るべき陰謀が進められていたのだった……。走り出したくなる予告編はこちら!作品情報『サムライマラソン』2月22日(金)TOHOシネマズ 日比谷 他 全国ロードショー出演:佐藤健小松菜奈森山未來染谷将太青木崇高木幡竜小関裕太深水元基カトウシンスケ岩永ジョーイ若林瑠海/竹中直人筒井真理子門脇麦阿部純子奈緒中川大志andダニー・ヒューストン豊川悦司長谷川博己監督:バーナード・ローズ配給:ギャガ©“SAMURAI MARATHON 1855”FILM Partnersスタイリング:吉本知嗣ヘアメイク:MIZUHO
2019年02月20日出会った女性がネタの源という横澤夏子さんが、街で見つけたいい女を実演。今回は、自然の力を味方にして場の空気を良くする「冬でも風を喜ぶ女」になりきり。風を気持ちよく思えるのは包容力がある証拠。このあいだ、めちゃくちゃ寒い日に、テレビ番組のロケがありました。凍えながら、とにかく暖房の温度を上げて温まっていたのですが、あるスタッフさんが「窓を開けて、空気を入れ替えます」と言って、寒い中、本当に窓を開けたんです。正直、“なんで?嘘でしょ!?”と思ったのですが、部屋にこもっていた嫌な空気がなくなり、結果、すごくスッキリしました。しかも、撮影の合間の少し待たされているタイミングで、“これは一体、何の時間なんだろう…”とぼんやりしていた頭の中までスッキリして、心のスイッチがいい方向に切り替わったのを感じたんです。冬の風は、私からすると針のように刺してくる刺激的なものだけど、窓を開けたスタッフさんのような人は、「気持ちいい」と言えるに違いありません。どんなことでも受け止められる包容力がありそうだし、困難も乗り越えていけそうですよね。しかも、風を敵対視せずに仲間だと思えるのは、プラスの方向に考えられる証拠。自然の力を味方につけることもすごいし、ワンランク上の人だなって思うんです。きっと、“人間関係はあまり密になりすぎず、ちょっとすきま風が吹くくらいのほうがちょうどいい”“風は人生に必要なもの”ということを知っているし、もはや、自分そのものが風となり、人間関係の風通しを良くしていそうですよね!一度、地平線が見える広い場所で、中島みゆきさんのミュージックビデオのように思いっきり風を感じてみると、その良さや、ありがたみがわかりそう。例えば空港だと、飛行機が生み出す風も味わえるし、映画のワンシーンのようにドラマティックに吹かれることができそうで、いいですよね。風の存在をポジティブにとらえられる女性を目指しましょう~!よこさわ・なつこ芸人。『バイキング』(フジテレビ系)や『王様のブランチ』(TBS系)など、数多くのバラエティ番組にレギュラー出演している。初の著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。※『anan』2019年2月20日号より。写真・中島慶子イラスト・別府麻衣文・重信 綾(by anan編集部)
2019年02月18日筋肉芸人のパイオニア、サバンナの八木真澄さんと、アメリカへ筋肉留学までした、なかやまきんに君。「ザ☆健康ボーイズ」の名でユニットを組む二人が、和気あいあいと、時に真面目に、筋肉談議!――おふたりが筋トレにハマったきっかけは?八木:僕は、小6の頃、肥満児やったんですよ。160cmで80kgもあったんで、ダイエットとして始めたんが最初ですね。なかやま:おにぎり食べては褒められまくった時代(笑)。八木:「よく食べるね」って。筋トレと食事制限で中2の頃には173cmで65kgまで落ちて、今の体型ベースができた感じですね。なかやま:僕は、高校のバスケ部を引退して、運動不足解消でジムに通いだしたのが始まりです。――なぜユニットを組むことに?なかやま:八木さんが土下座して頼んできたんで仕方なく…。八木:誰がやねん!違うわ(笑)。なかやま:本当は、僕がNSC生だった’99年頃、深夜番組の運動対決企画に呼んでもらったんです。その対決相手が、八木さんとレイザーラモンHGさん。八木:僕がいちばん先輩で、すでに筋肉キャラでやってて、HGは新人、きんに君は無名のマッチョなNSC生。この中ならテレビの流れ上、僕が勝つはずなんですよ。なかやま:八木さんは、その番組のレギュラーでしたしね。八木:なのに、こいつ全然、手加減せんと優勝してしまった(笑)。それ以来、交流が続いてて、結婚式の2次会の余興で組むようになり、営業もやりだして。タンクトップ&短パンで、冬の営業は過酷ですよ…。北海道の陸別町というマイナス30°Cの世界でやった時なんて、食べかけのラーメンが食品サンプルみたいに立ってましたから。暖かいって言われて入った楽屋の温度が0°C(笑)。なかやま:山形県で冬に終日ロケした時、八木さんはトレンチコート羽織ってましたよね?八木:あまりの寒さに我慢できへんくて着させてもらったら、翌年、きんに君はそのままで、僕だけが代えられた(笑)。――(笑)。ザ☆健康ボーイズのネタはどうやってできたんですか?八木:ロケバス内の遊びで、筋トレクイズをお互い出し合ってたんです。「プロテインと書いて何て読む?」「神の粉」「女神の涙といえば?」「コラーゲン」って感じで。それを一本にまとめました。――八木さんは、筋肉芸人の先駆け的存在ですよね。八木:僕が始めた25年くらい前は、鍛えてる人がほんまにいなかった。プロテイン飲んでるだけで珍しがられて、「何、飲んでんねん、ステロイドか!?」って笑いになって。当時は筋肉芸人の先駆けとしてやってましたけど、今はいっぱいいるでしょ。HG、(品川庄司の)庄司、他事務所にも小島よしお、オードリーの春日…。後輩からの突き上げがすごすぎる(笑)。なかやま:八木さん、本当に筋肉キャラやってきました?昔、一緒にトレーニングした時だって、ベンチプレスが全然胸まで下がってませんでしたよ。「ベンチプレスは110kgでやってる」って言っちゃった手前、無理やりやっただけでしたよね?八木:後輩と筋トレするからには「かまさな!」と思って。普段より5kg重たいので回数も多めにやったら、1週間筋肉痛でまともに動けんかった…。左・八木真澄(サバンナ)やぎ・ますみ1974年8月4日生まれ。京都府出身。YouTubeチャンネル「YAGI TV」やSNSで情報発信中。吉本坂46『泣かせてくれよ【八木真澄(サバンナ)盤】』が好評発売中。右・なかやまきんに君1978年9月17日生まれ。福岡県出身。「ザ・プロテイン」をプロデュース。昨年『ウケる筋トレ』を上梓した。YouTubeチャンネル「ザ・きんにくTV」や「ザ☆きんにくブログ」も好評。※『anan』2019年2月20日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)インタビュー、文・小泉咲子(by anan編集部)
2019年02月17日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ウィンターソング」です。冬の歌というと「雪」だったり「クリスマス」だったり、まず歌詞のイメージが思い浮かぶと思いますが、僕がウィンターソングを聴いていて気になるのは、冬らしさを表現するためにどんな音選びをしているかですね。これは作り手側のこだわりになりますが、使っている楽器や音のイメージで冬の感じを出すことができるんです。以前、いきものがかりやback numberなどを手がけられているサウンド・プロデューサーの島田昌典さんの密着取材番組を見たことがあります。そのときに、いきものがかりの「SNOW AGAIN」というウィンターソングのアレンジを手がけていて、シンセサイザーで冬を連想させるリズムの音をずっと探されていたんです。僕も楽曲に合う音はどれだろうと音選びの作業で1日費やすことがあるので、一流のアレンジャーの方でも、ひとつひとつの音を聞きながら同じように探すんだ…と感動しました。また、そのとき島田さんが「これだ!」と選んだシンセの音は、ひんやりと冷たい音色で完全に冬の音だったんです。的確に響く音を見極める才能、センスに感服したことを覚えています。J-POPを代表する名曲を数多く生み出すアレンジャーの凄さを垣間見た瞬間でした。季節感をイメージできる音というのは、なにも冬に限ったものではなくて、それぞれの季節に連想させる音があると思います。クリスマスの歌なら鈴の音が鳴っているだとか、夏ならスチールドラムやホイッスルのような音が似合う。季節のイメージを出すために、どんな音色が使われているか注意して聴いてみると新しい発見があるかもしれません。今シーズンの冬だとビッケブランカさんの「まっしろ」という曲が印象的ですよね。ピアノや鐘の透明な音色、そしてビッケさんの感情が乗った歌声で冬のなんともいえない切なさや冷たさが表現されている。あと、僕の最新アルバム『SAITAMA』に収録している「Jack Frost」もウィンターソングです。ジャックフロストとは冬の寒さや冷たさを司る精霊のこと。この曲の中では、やはり寒さやクリアな印象をイメージさせるシンセの響きを入れていますが、僕はあえて薄く海の波の音を入れています。より厳しい寒さを引き出すために、夏のイメージがある波の音を実験的に入れてみました。甘さをより引き立てる、スイカに塩みたいな効果を期待しましたが、みなさん気づいてました?おかざき・たいいくオリジナルサードアルバム『SAITAMA』発売中。6/9(日)、さいたまスーパーアリーナにて、単独公演「JINRO presents 岡崎体育ワンマンコンサート『BASIN TECHNO』」を開催。※『anan』2019年2月20日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・村田真弓文・梅原加奈(by anan編集部)
2019年02月16日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「水道民営化」です。水道管の再整備が必要な時期。不透明なところも。昨年12月に「改正水道法」が成立しました。これにより、上下水道事業が民営化されやすくなります。改正の動きは数年前からありました。地方の自治体の財政基盤が弱っており、全国隅々まで水道インフラを維持するには、効率よく経営できる民間に任せたほうがいいという判断からです。日本の水道インフラは、主に高度成長期に整備を進めていきました。水道管の耐用年数は約40年のため、いままさに再点検が必要な時期なのです。昨年6月に起きた大阪北部地震では、老朽化した水道管が破裂し、高槻市や箕輪市で約9万戸が一時期断水に追い込まれました。今後こういう被害は増えていくだろうといわれています。実は水道料金は全国一律ではありません。破損した水道管を修理するにも、住民の数により負担額は変わります。平成28年4月の水道料金を見ると、全国平均は月額3227円。最も安いのは兵庫県赤穂市の853円で、最も高いのは北海道夕張市の6841円と、約8倍の格差があります。水道法の改正により、「コンセッション方式」といい、水道施設の所有権は自治体にあり、運営権のみを民間に売却できる仕組みを取り入れることになりました。民営化した場合の問題は、水道料金が高くなること。フランスは1980年代にコンセッション方式で水道民営化を実施しましたが、3か月後には水道料金が値上がりし、25年間で倍以上に高騰したため、2010年に公営化に戻りました。民営化でもうひとつ懸念されるのは、インフラの維持・管理。災害などが発生した場合に復旧されるのか?日本には、水メジャー(上下水道事業を担う巨大な国際企業)はありませんから、フランスのヴェオリア社やスエズ社、アメリカのGE社などが参入することになるでしょう。それらの海外企業が、災害で水道管が破損した際の費用負担をするのか。そもそも老朽化した水道管をまず整備しないことには、商売も始まらないのでは?という疑問も。ヨーロッパでは公営化に戻す動きが主流ななか、日本のこの、水道民営化に移行しようとする流れは、実は不透明なところもあるのです。ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2019年2月20日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2019年02月15日誰もが一度は経験してみたいものといえば、身を焦がすような命懸けの恋。そこでご紹介するのは、時代や周りに流されることなく自分を貫いた実在の女性を描いた話題作『金子文子と朴烈(パクヨル)』です。今回は、主人公の金子文子を演じたこちらのかたにお話を伺ってきました。それは……。写真・大内香織(チェ・ヒソ)韓国で注目を集めている女優チェ・ヒソさん!【映画、ときどき私】 vol. 213チェ・ヒソさんは本作の熱演が高く評価され、“韓国のアカデミー賞” といわれる大鐘映画祭では新人女優賞と主演女優賞をW受賞。そのほかにもいくつもの賞に輝き、一躍人気女優のひとりとなりました。そんななか、この役を演じるうえで学んだことや “第二の故郷” である日本への思いを語ってもらいました。韓国人と日本人には一番観て欲しい―本作は1923年の東京を舞台に金子文子と朝鮮人アナキストの朴烈との出会いが中心に描かれていますが、日本での公開に対してはどのような心境ですか?チェさん私がこの作品を一番観て欲しいと思っていたのは、韓国人と日本人だったので、公開が決まったときは本当にうれしかったです。国境を越え、同志として愛し合い、戦った人たちが100年近くも前にいたということは韓国でも日本でもあまり知られていないと思うので、ぜひご覧いただきたいです。―チェさんは小学校2年生から5年間日本に住んでいたことがあり、もともと日本語は得意だということですが、とはいえ今回は特殊なセリフもあり、難しかったのではないでしょうか?チェさんそうですね。普段とは違う日本語で演技をするというのは、やはり大変なことではありました。でも、撮影前に資料などを全部読んだので、そのおかげでレベルは上がったと思います。特に裁判記録とかは本当に難しくて、1枚読むのに2時間かかるほどでした。―では、チェさんから見た文子の魅力を教えてください。チェさん脚本ができる前にイ・ジュンイク監督から文子の手記を読んで欲しいと言われました。読み始めたら、最後まで一気に読んでしまったくらい、とにかく力強い内容。でも、それ以上に20歳という若さでこんなにも自主的に自分の人生を生きようとした女性がいたというのは、本当にすごいことだと感じました。「文子はアジアでは初めてのフェミニストじゃないかな」と監督も言っていましたが、とにかく素晴らしい女性なので、私の人生における観点にもかなり影響を与えていると思います。実際、「自分の主張を曲げてはいけないんだ」と思うようになりました。文子を演じる前の私と演じたあとの私とでは、まったく違う人間になったと感じています。―同じ女性として共感する部分もありましたか?チェさん彼女の主張のなかでも素晴らしいのは、男性も女性も区別をしないで、人間は人間であり、誰もが平等な権利を享受すべきだということ。若い女性でそういう考えを持てることは本当にすごいことですよね。私も自己主張は強いほうだとは思いますが、彼女のように自立して生きていきたいと思ったので、共感以上に学ぶことが多かったです。難しい役を演じ切って自信になった―では、役作りをするうえでこだわった点があれば、教えてください。チェさん文子は一見かなりタフな女性に見られがちですが、明るくて無邪気な一面もあったと思われたので、そういう部分をいかに表情やしぐさで出せるかという点を監督と相談しながら、いろいろと試していきました。ただ強い女性を演じるのではなく、表面的な部分と内面的な部分のバランスをどのように表現すればいいのか、すごく悩んだところですね。―この作品ではさまざまな賞を獲得し、女優としてのキャリアにおいても大きな作品になったと思いますが、演じるうえで影響を与えたことは?チェさんこれまで、最初から最後まで物語を主導するような役というのはあまりなく、こんなにも主体性が強い役どころもなかったので非常に難しかったです。でも、それをやり切ったことで、いまではすごく自信にはなったと思います。―今回は日本人の女性を演じるのもチャレンジだったと思いますが、日本人の女性の印象を教えてください。チェさんまず、日本人の女性は、文子みたいに大声は出さないですよね(笑)。いつもとてもやさしくて、行儀がよくて、姿勢がいいという印象があります。よく日本の映画を観ていますが、文子みたいに叫んだり、悪い言葉を口にしたりするようなキャラクターはめずらしいと思います。―日本の作品もよくご覧になりますか?チェさん私は安藤サクラさんが大好きで作品を全部観ています。安藤さんは固定概念にとらわれない日本人女性を演じていらっしゃっているので、韓国でも人気が高い女優さんなんです。あとは、是枝裕和監督の作品もすべて映画館で観ていますし、小津安二郎監督のようなクラシックな作品も好きですね。日本にはほかにも素晴らしい監督さんや俳優さんがとても多いので、いつかみなさんとお仕事してみたいというのがこれからの夢のひとつです。文子と自分の恋愛観で違うところとは?―本作は歴史的な事実を描いただけの作品ではなく、文子と朴烈とのラブストーリーでもあると思いますが、彼らの恋愛をどう感じましたか?チェさんとても若い2人ですが、とても成熟した愛。ただのひと目惚れから始まったように見えますが、牢獄のなかでもお互いに信頼し合い、最後まで一緒に戦い続けるので、男女としても、同志としても非常にステキな愛の姿だと感じました。この作品は歴史的人物のヒーローの映画でもありますが、第一にラブストーリーでもあるので、特に女性のみなさんはより共感していただけると思います。なかでも、文子が「彼の欠点を全部超えて彼を愛する」という言葉を大勢の人の前で言うところは実際に文子が裁判所で語った部分ですが、すごくステキな場面だと思いました。―ご自身の恋愛観と比べるといかがですか?チェさん実は、私は自分から告白したことがないんです。というのも、自信がないのと、傷つくのが怖くて勇気がでないんですよね。そういう意味では、積極的な文子とは全然違いますね(笑)。―文子は朴烈の書いた詩を読んだ瞬間に恋に落ちますが、そういう経験はありますか?チェさん実は私も文章や詩を書くのが好きなので、詩を読んでひと目惚れするというのはすごいなと思うと同時に共感もしました。私も外見で好きになっても内面的に通じ合えないと長く続かないんですよね。とはいえ、私の人生で文子みたいなことは起きていませんが……(笑)。―では、男性を見るときに大切にしていることは?チェさんまずは信頼できる人かどうかですね。それはお互いの約束を守れるかということだけでなく、仕事関係や周囲の人々にとっても信頼できる人と思われることが一番大事なところだと思いますし、あとは共通点のある人がいいですね。たとえば、映画やスポーツが全然好きじゃない人とは合わないかなと思うので。―やっぱり好きなものを共有できるのはいいですよね。チェさんそうですね。あと一番重要なのは、好きな食べ物や味の好みが同じこと。東京に来る時はいつも美味しいお店をネット検索しているくらいなんですよ。日本は懐かしくて、親しみを感じる国―日本食もお好きなんですね。ちなみに、日本にはどのくらいの頻度で来られていますか?チェさん大学に入ってからも、バイトで稼いだお金で東京、大阪、京都を訪れたり、母と一緒に福岡の温泉にも行ったりしたので、数えきれないくらい来ていますね。最低でも1年に1回、多いときは2~3回は遊びにきているんですよ。―そんなに日本に来てくださるのはうれしいことですが、どんなところが好きですか?チェさん幼いころに住んでいたこともあり、日本語を聞いたり、日本語の看板を見たり、食事の匂いをかいだりするとすごく懐かしい気持ちになるんです。そういったものに惹かれて日本に来ているところはありますが、私にとって日本は親しみを感じる国だと思います。―それでは最後に、同世代の女性読者へ向けてメッセージをお願いします。チェさん韓国でも「女の子はこういうことを言うべきだ」とか、「こういう服を着るべきだ」といった「女性だったら〇〇すべき」みたいな考え方がいまだにあります。でも、文子を見てもらえばわかるように、彼女は誰の言葉にも振り回されることなく、自分の意志で自分の人生を作っていった人。なので、彼女のことを知ったら、「私ももっと自分で決めて行動しなきゃ」と思うきっかけになるはずです。それだけでなく、とても明るくて魅力的なキャラクターでもあるので、ぜひみなさんにこの作品をご覧になっていただきたいと思います。インタビューを終えてみて……。日本の雑誌のなかでもananはお気に入りで、日本に来る前にはいつも韓国で読んでトレンドをチェックしているというチェ・ヒソさん。とにかく日本語が堪能で驚きでしたが、勉強家な一面はぜひ見習いたいところです。知的な雰囲気がありつつも、親しみやすいチャーミングな笑顔がステキなチェさんが、日本の作品にも出演されるのを楽しみにしたいと思います。自分にしか生きられない人生がある!何かと人の目を気にしたり、周囲に流されたりしがちな現代ではあるものの、本当に自分が求めているものは、自分にしか決められないもの。激動の時代のなかでも、最後まで自分を貫いた金子文子の生き様は、女性の持つ強さを教えてくれるはずです。ストーリー1923年、社会主義者たちが集う東京のおでん屋で働く金子文子は、ある日「犬ころ」という詩に心を奪われ、作者である朝鮮人アナキストの朴烈に出会う。ふたりはすぐに同志として、恋人として生きることを決めるのだった。ところが、そのあとに関東大震災が日本列島を襲い、過酷な運命が文子と朴烈の前に立ちはだかることに……。胸が熱くなる予告編はこちら!作品情報『金子文子と朴烈』2月16日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開配給:太秦©2017, CINEWORLD & MEGABOX JOONGANG PLUS M , ALL RIGHTS RESERVED
2019年02月15日俳優のパク・ボゴムが久しぶりに来日。さいたまスーパーアリーナで開催されたファンミーティングの様子を紹介します!文・尹 秀姫【ペンになってもいいですか!?】vol. 88パク・ボゴムといえばドラマ『雲が描いた月明かり』で人気が爆発したことで知られていますが、実はその挿入歌「愛しい人」はボゴム本人が歌った曲。その歌声が評価され、翌年には、彼自身が専属モデルを務めるブランド「Eider」2018年企業広告のOSTでもあるオリジナル曲「星を見に行こう」が配信リリースされ、日本でも「iTunes KPOPジャンル」で1位を獲得したほど。俳優以外にもシンガーソングライターに憧れていたそうですが、実はこのたび日本での歌手デビューが決定! そのニュース直後にボゴムの生の歌声を聴けるイベント開催とあって、期待が膨らみました。まずは「I Like You」をしっとりと歌い上げたボゴム。「みなさんのボーイフレンド、パク・ボゴムです」とおちゃめな挨拶をした後、今回のツアータイトル“Good Day”は、みなさんにとって今日がいい日にになりますようにという願いを込めてつけられたと説明してくれました。イベントではトークも挟みつつ、曲をしっかりと聴かせてくれる構成。「Always Be With You」や「僕の想いがたくさん、たくさん、たくさん込められていますから、よく聴いてください」と前置きして歌った「Here We Are」など、本編だけで全12曲を披露してくれました。「こんなにたくさんのファンの方の前で歌を披露するのは初めてで、うまくできているのかわかりませんね。時間が経つのが早くて、まるで夢のようです」と、会場を埋めたファンへの感謝の気持ちを伝えてくれました。最後には日本デビューに先駆けて、デビューシングル「Bloomin’」の一部をピアノの弾き語りでサプライズお披露目。歌い終わってすぐ「この曲、どうですか? よかったですか?」と会場のファンに聞いてまわり、「この曲の歌詞は、どこにいても僕とみなさんの心はひとつ、僕にとってみなさんは花のようにきれいであたたかい人たちなので、いつも一緒にいてほしいという願いを込めた曲です」と紹介してくれました。アンコールではTWICEの「What is Love?」からSEVENTEENの「Pretty U」をメドレーで披露。アイドル顔負けのダンスで会場を湧かせました。続く「Must Have Love」ではトロッコに乗りながら会場をぐるりと一周し、遠くの席にいる人達へもご挨拶しながらサインボール投げ。会場の隅々に気を配り、男性ファンからの歓声には目を丸くして喜び、最後の最後までファンに顔を見せようとしていた姿が印象的でした。俳優としての演技力の高さや演じたキャラクターの魅力を引き出す力だけでなく、人のよさでもファンを魅了し続けるパク・ボゴムの人気の秘密がよくわかるイベントでした。Informationセットリスト01. I Like You02. Let’s Go See the Stars03. Always Be With You04. Misty Road05. My dearest06. Bounce07. Honey08. With You09. Swallowing My Heart10. Here We Are11. 花も~Bloomin’12. One Candle13. What is Love?14. Pretty U15. Must Have Love16. I bless you※最新主演ドラマ「ボーイフレンド(原題)」 2019年3月21日~CS放送局「Mnet」にて日本初放送決定。デビューシングル「Bloomin’」2019年3月20日リリース初回限定版(CD2曲、DVD、ブックレット)¥2,315、通常版(CD3曲、特典・初回生産分のみチェンジングジャケット)¥1,389
2019年02月14日皆さま、ごきげんいかがですか。男の墓場プロダクションの劔樹人と申します。ふだんはマンガを描いたり、バンドをやったり、ハロー!プロジェクトの応援をしたりしながら、家のことや育児を主に担当する主夫として生活しています。今回は「うちのパートナーのいいところ」という、ちょっとばかりこっぱずかしいテーマではありますが、お付き合いください。■犬山紙子を妻に持つ私先日、やけに妻のインスタに「スッキリを見てフォローしました!」というコメントが多いなあと思ったら、何やらワーキングマザー特集があったようで、そこで妻が言った「母親になったからって強くなるわけじゃない。みんなやらないといけないから、根性でやってるだけ」というコメントが世の母親たちに激しく共感を呼んでいたようだ。うちの妻は犬山紙子というタレント・エッセイスト。テレビでは情報番組のコメンテーターなどの仕事が多いが、世間的にはどういう印象なのだろう。もともとは辛辣(しんらつ)な恋愛ネタなどのコラムで出てきたので、毒舌とか、男の敵とか、そういうイメージを未だ持っている人も多いかもしれない。それが実は、今やあまりそういう人ではない。結婚して子どもが産まれてからというもの、働く女性や母親の抱える問題や、やりきれない社会の現状などをテーマにするように変化した。むしろ若い頃の自分の考え方も間違っていたというところは否定し、反省するようにもなった。最近では「こどものいのちはこどものもの」という虐待防止のプロジェクトも立ち上げ、ボランティアで社会運動にも取り組んでいる。 それもあって今とても忙しいので、生まれるときは「5:5」でやりたいと言っていた育児は、私の方が多く負担するようになっている。それは世のお父さん的な立場ではあるが、性別が逆であることもあり、全然意識が違う。私にも無理がかかりすぎないよう、いつも配慮してくれている。彼女の考え方や行動が、これからきっと多くの人たちの救いになると思う。夫の立場としてそんなことを思いながら、夫婦ともども頑張っていたりもするのである。とは言うものの、個人的には、妻がかつて漫画家を目指していた頃に「聖モチ」というペンネームで描いていた最低の下ネタ漫画のような、今のテレビでの姿とはかけ離れた部分も好きなのだが…
2019年02月14日ドラマ『わろてんか』や『ブラックペアン』での役柄やふんわりとした容姿から、女性らしい人を想像していたら、その素顔は意外にサバサバ。葵わかなさんは、きっぱりとして男前、少年のような人でした。以前、葵わかなさんの元に取材に伺った時に、雑誌名を告げるや否やキラキラした瞳で「年末の宝塚特集をいつも楽しみにしています」と言われたことがある。宝塚をはじめとしたミュージカルへの愛を熱く語っていた葵さんが、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』で初舞台を踏む。なんとこの作品は、日本では宝塚で初演され、‘11年からは話題のキャストを迎えて上演されている人気作。演出は宝塚版と同じく小池修一郎さん。これはぜひ、葵さんに話を伺わなくては!――ミュージカルファンとして、念願が叶った感覚なのでしょうか。葵:昔からミュージカルは好きでしたが、正直、自分のなかでミュージカルは観るもので、出ることは考えたことがありませんでした。でも、この『ロミオ&ジュリエット』のオーディションのお話をいただいて、「もし受かったら出られるってこと?」って思ったら、挑戦してみたくなって。そこからボイストレーニングし、必死に歌を練習しました。だから、受かった時は嬉しかったです。ただ、いざ出演が決まってからはドキドキ。観る側としては馴染みのある世界でしたけれど、自分が舞台に立つのは全く未知の領域。これまで観客の前でお芝居をしたこともないので、恐怖心はすごくあります。――でもすでに制作発表会見で、大勢のオーディエンスを前に歌を披露されていますよね。葵:ボイストレーニングの時って、歌の先生とふたりきりなんです。でも、会見のための歌稽古では、たくさんのスタッフさんが立ち会うんですよね。そこでまず緊張してしまって…。制作発表までには多少慣れましたけど、ほんの短いフレーズを歌っただけなのに、ものすごく疲れていて、それだけ気を張ってたんだなと。――稽古が始まって、憧れの世界に入っている実感はありますか?葵:舞踏会の振り起こしをした時、観ていた場面だって思って、嬉しかったです。動きが全部カウントで決まっていて、それがちゃんとお芝居に見えるというのは面白い発見でした。それに、制作発表では緊張していたのが、セリフが入ってお芝居の中で歌うとなったら、大丈夫になってきました。役柄がつくと、普段のお仕事と近くなるからなのかもしれません。――『ロミオ&ジュリエット』という題材についてはいかがですか。名作ですし、憧れのようなものはありましたか?葵:じつは、ミュージカルに挑戦したかったというよりも、この作品に出てみたいという気持ちの方が先なんです。それで、出るからには歌も歌わないと、という感じで…。最初は宝塚で観たんですが、歌がすごく素敵だったのと、いまの年齢にしかできない役だったことも大きかったです。――小学生の時に芸能界に入られて、女優というお仕事に気持ちが向かうようになったきっかけみたいなものはありますか?葵:当時はやりたいことも具体的になかったんですが、オーディションなどでお芝居する機会が増えるうちに楽しいなと思い始めて、それがいまも続いている感じです。――いままだ20歳で、大学にも在籍されています。将来の可能性がたくさん広がっているなかで、女優というお仕事に感じている魅力ってなんでしょう?葵:なんでしょう…子供の頃からこの世界にいて、アルバイト経験もなく、自分に他の仕事ができるのかなって思うんです。いまは、私にはこの道しかない、というより、自分はこの仕事以外に何もできないかもしれない、という気持ち。ただ、継続は力…じゃないですけれど、習い事でもこんなに長く続いていることって他にないし、この仕事の面白さも知っていて、課題もまだ多いので、いまはそこを果たして、続けられる限りは続けてみようと思っています。――女優に迷いを感じたことは?葵:向いてないかも、と思っても、次の仕事をいただいたり、オーデョションに受かったりすると、頑張ろう、次で挽回しようって思う。あと、過密な仕事が終わったら1週間くらい旅行するんです。そうすると気分が晴れて、頑張ろうって思えたり。基本的には、忙しくしていたいタイプなんですけど。――プレッシャーのかかるお仕事も、軽やかに乗り越えてこられた印象があって…。葵:軽やかではないですが、軽やか風に見せるのは得意です(笑)。じつは、結構悩んだり考え込んだりするタイプなんですが、それは全部、家でやる。どんなに悩んでも、自分にできることは限られている。それなら、せめて現場の雰囲気を良くしたい。だから人といる時は、できるだけ面白くない話はせずに明るくしていようと思って。あと、プレッシャーって、あまり受けない方がいいものだと思うので、そこは考えないようにしています。――大学に進学しようと思われたのはなぜですか?葵:行かない選択肢もあったんですけれど、大学ってどんなところか気になっていたし…勉強が嫌いじゃなかったんです。本を読むのも好きだし、学ぶことが苦じゃないので、仕事と両立しながら、あと4年くらいは勉強するのもいいかなと思ったんです。――でも、両立は大変ですよね。葵:実際にいま行けていないので…。ただ、切り替えは上手い方だと思います。学校では中心的存在でもなく、どちらかというと地味で、仕事の話をすることもなく、本当に普通の生徒でした。ただ、朝ドラの時は切り替える暇もなかったですね。それくらいどっぷりハマって臨んだことで、役と自分が一緒に成長していくような感じがありました。――ロミオとジュリエットは、出会った瞬間に恋に落ちますけれど、憧れはあったりします?葵:最後は悲劇ですからね…。ただ、運命の出会いには憧れますし、小さい頃は、自分にも起こると信じていました。でもいまは、ロミオとジュリエットだからそうなったんだろうと思っています。――これまでにも、ラブストーリーに出演されていますけれど、演じながらいいなぁと思ったりは?葵:いい感じのラブストーリーでも…結構、お仕事モードだと思います。考えて役作りをしたいタイプなので、なぜ彼のことが好きになったのかとか、どういうところが好きなのかとか、冷静に分析しちゃっています(笑)。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』は、2月23日~3月10日に東京国際フォーラムホールCで上演した後、愛知、大阪でも公演。ジュリエット役は、葵さんのほか、木下晴香さん、生田絵梨花さんのトリプルキャスト。ロミオ役は、古川雄大さんと大野拓朗さんのWキャスト。ホリプロチケットセンターTEL:03・3490・4949(月~金曜10:00~18:00、土曜~13:00、日・祝日休)あおい・わかな1998年6月30日生まれ。神奈川県出身。‘09年にデビューし、ドラマ『表参道高校合唱部!』、映画『サバイバルファミリー』『青夏 きみに恋した30日』などに出演。‘17年にNHK連続テレビ小説『わろてんか』のヒロインを演じ注目される。公開中の映画『劇場版ダーウィンが来た!アフリカ新伝説』ではナレーションを担当。コート¥55,000(RPKO/Sian PRTEL:03・6662・5525)トップス¥36,000パンツ¥52,000(共にAKANE UTSUNOMIYA/ブランドニュースTEL:03・3797・3673)その他はスタイリスト私物※『anan』2019年2月20日号より。写真・田村昌裕(FREAKS)スタイリスト・荻野玲子取材、文・安井千恵(by anan編集部)
2019年02月13日