少し前にミランダ・カーが元カレにもらった9億円相当の宝石をアメリカ政府に没収されたというニュースを見ました。何でも、その宝石を元カレは不正資金で購入していたらしい。9億円相当という金額にも驚きましたが、その元カレの写真にもっと驚きました。ミランダといえば先日スナップチャットCEOのイケメン大富豪と結婚したばかり。元旦那のオーランドといい、イケメンが好きなのねと思っていたのですが、逮捕された元カレはイケメンとはほど遠い風貌。ミランダ、お前もか!やっぱり金か!同時期にパパラッチされていたリアーナの新恋人もサウジアラビア人大富豪で、リアーナ、お前もか!なのでありました。確かに男性の経済力は大切です。でもミランダもリアーナもそれぞれ数十億円という年収があるのです。私のように食費節約のために鶏ムネ肉ばかり食べている人間とは違うのです。そう、値段も見ずに霜降り肉を買い物カゴに入れられる人たちなのです。それでもお金が好きな人は、さらに男性に経済力を求めるものなのだなと改めて感心させられました。今、私はアラフォーで、来年には「アラ」がとれて「フォー」になります。フォーーーー!!!(古い)これまでお金持ちの男性とは縁がありませんでした。いや、あったのかもしれないけどそこにいかなかっただけか。20代の私を口説いてくる男性の中には、上場企業の若手社長もいれば、Forbesに載っている投資家もいたし、銀座にビルをもっている御曹司もいました。自分が彼らに見向きもしなかったことを誇らしいことだとは思いません。むしろ愚行。その頃の私にはまだ未来があって「お金?そんなもの自分で稼ぐわい!」と思っていたのですが、今現在フォーを目前にしても鶏ムネ肉生活を続けていると、もうげんなり。タイムマシンに乗ってあの頃の私に言ってやりたい。「フォーになって霜降り肉を食べたかったら、金持ちの男を捕まえるんだ!お前に未来はない!」って。でも実のところ、あたくし、霜降り肉は好きじゃありません。このコラムを読んで興味を持った独身男性の方がいらっしゃいましたら、そこは赤身肉でお願いいたします。
2017年08月04日とある夜、お風呂上がりにテレビをつけると、映画『トップガン』がやっていました。サントラはいまだにヘビロテだし、これまでに10回以上は観ているはず。でもやっぱりまた観ちゃう。これを初めて観た時は、こんなかっこいい世界があるのか!と子どもながらに衝撃を受けました。そして今観ても、当時のトム・クルーズのハンサムさには思わずニヤついてしまうのです。西友で買った綿100%のパジャマに身を包みながら胸をキュンキュンさせていると、携帯にチロリ~ンとメッセージ受信の音。きっと授業が終わったオスカルだなと思い液晶を見ると、案の定「ヘイ、僕のプリンセス!何してるの?」とスイートなメッセージ。マンチェスターから帰国して数ヵ月、もちろん一度も会っていないので、もはや出会い系で知り合ったネット上の恋人のような関係性。それでも現実ではときめきの欠片もない私に、この疑似恋愛のようなスイートなメッセージは心に潤いを与えてくれます。なので調子にのってこちらも「ヘイ、ダーリン!私はトップガンを観ているよ!」と返信。すると少し間を置いて「What is Top Gun?」というメッセージが送られてきました。私の世代では、トップガンって言ったらトップガンなのに…。「映画だよ。ググってみ」と送ると「あはは!また僕が生まれる前の映画だね!」と笑うオスカル。ああ、「また」だって!そうなのです。マンチェスターでもみんなで映画を観に行こうという話になりました。その時、オスカルは『ムーンライト』が観たいと言ったのですが、私の英語力では理解できないと思ったので、私は『美女と野獣(実写版)』を観ると言いました。「アニメで何度も観ているから、これなら私の英語力でもわかりそう」と言うと、一緒にいた18歳のフランス人女子が「アニメ?観たことないけど、どんなの?」とググったところ、フランスでの公開は1992年。その場にいた私以外は誰も生まれていないという厳しい現実に直面したのでありました。私だって映画の話をしながら「やっだ~、私、まだ生まれてな~い」と言ってみたいですが、私が生まれる前の映画というと、すでに名作古典というカテゴリーなので、例えば『ローマの休日』とか『羅生門』を「生まれてな~い」なんて言ったら、ただのバカ女になってしまいます。老いにあらがってはいけませんね。しかし先日、トム・クルーズの最新作『ザ・マミー』を観たら、55歳にしてばりばりアクションをこなし、いまだハンサム感が衰えないおトム様がそこにいました。あれ?そういえば、トム・クルーズって今は独身だな。やっだー、仲間じゃん!トム、一緒に頑張ろうぜ!
2017年07月21日今注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回登場してくれたのは、上京してまだ3カ月、竹内愛紗さんです。初々しい笑顔が眩しすぎる、福島が生んだ奇跡の美少女!地元・福島で「美少女」と話題だった竹内さん。その噂を聞きつけた事務所のスタッフが、去年の春に福島に行きスカウト。その1年後に芸能界デビュー、すぐにCM出演が決まるなど、シンデレラガールの道を歩みだした。「中学を卒業したら地元の高校に進学して吹奏楽部に入ろうと思っていたので、まさか自分が芸能界に進むなんて……最初は信じられませんでした」。憧れの人は、高畑充希さん。「『とと姉ちゃん』での演技を見てすごく元気をもらいました。私も皆さんに愛される女優になりたいです!」パステルカラーばかり集めちゃいます。渋谷のロフトで購入することが多め。気付けばペンがたくさんに……!2度の全国大会出場が一生の思い出に。小学2年から中学3年まで、吹奏楽部でトロンボーンを担当。特技です。洋楽の影響で、英語が好きになりました!サブリナ・カーペンターをよく聴きます。リスニングが特に好きで勉強中。たけうち・あいさ2001年生まれ。芸能界入りとほぼ同時に、ソフトバンク「Y!mobile」のCM出演が決まったシンデレラガール。※『anan』2017年7月12日号より。写真・土佐麻理子文・松下侑衣花(by anan編集部)
2017年07月10日女優の竹内結子(37)が5日にInstagramをスタートし、2日目にして15万人のフォロワーを集め話題となっている。 初投稿は、竹内が鏡越しにイヤリングをつける女性らしい姿の写真とともに、「#最初なのできちんとおめかし #みんながちゃんとやれって #いいイメージ欲しいんだもの」とコメント。さらに続けて投稿しており、両手でスマホを掲げる竹内の姿と共に「#地味に初めてみました #イモトがやれって言うから #アヤコそれで無視したら泣く」とお笑いタレントのイモトアヤコ(31)の勧めでInstagramを開設したことを明かした。 竹内とイモトは2014年の三谷幸喜の舞台「君となら」で姉妹役で共演して以来の仲で、竹内は以前、トーク番組でイモトが家に泊まりにくることがあると明かしていた。 また、イモトも自身のInstagramで竹内の写真と一緒に「竹内結子Instagram始める」とコメントとともに「#竹内結子 #yuko_takeuchi0401 #勧めてみるもんだ #さっそくオシャレです #無視なんてしないよ」とタグ付けをし紹介している。 7日現在、竹内がフォローしている人物はイモトのみとなっており、今後の投稿とともに、次のフォローにも注目が集まっている。 竹内のInstagramには「結子さん、インスタ始められたんですね!嬉しい」「とっても美しい~大ファンです!」「待ってましたー!」「地味に始めるとか無理ですよ、すでに大騒ぎ」「イモト様様ですね!」「イモトと仲いいの意外!!」などの反応を見せている。 ・ #地味に始めてみました #イモトがやれって言うから #アヤコそれで無視したら泣く竹内結子さん(@yuko_takeuchi0401)がシェアした投稿 - 2017 7月 5 12:30午前 PDT
2017年07月07日先月、久しぶりにイタリアに行って来ました!イタリアといえば、パスタにペンネにサイゼリヤでありますが、ここはやはり恋愛のコラムということでイタリア男について語ろうではありませんか!日本におけるイタリア男の確固たるイメージを作ったのは、もちろんパンツエッタ・ジローラモさんであります。マンチェスター滞在時にフラットメイトのイタリア女子に「この人、日本で一番有名なイタリア人だよ」と写真を見せると「普通のおじさんじゃん」とばっさり。日本じゃ伊達男としてファッション雑誌の表紙を飾っているのですけどね。でも確かに、イタリアに行くと笑ってしまうぐらいの伊達男がゴロゴロいます。特にミラノ!この街は以前から大気汚染が問題となっていますが、これ、本当は排気ガスによる大気汚染じゃなくて彼らから放出される男性ホルモンで空気が濁っているんじゃないかしら。それぐらい出ちゃっているんですよ、彼らの身体から男性ホルモンがムンムンと。今回は仕事での滞在だったので、体調管理も兼ねて朝はウォーキングをしていたのですが、1時間ほど歩いている間に優に100万回はウィンクされました。タクシーの運転手さんも、植木屋さんも、カフェのおじさんも、はたまた警備中の警官でさえ、キラーンとウィンクをして「チャ~オ」なんですから、素晴らしいことこの上ない。もちろんしつこく付き纏われたらイヤですけど、こんな風に挨拶をされて不快になる女性なんていないと思うんです。例え相手がハゲたおじさんでも私は嬉しいです。同じマユコでも「この、ハゲ~っ!」なんて叫びません。一番驚いたのは、ホテルでエレベーターに乗る時のことでした。目の前でチンと開いたエレベーターにはイタリア人家族が乗っていました。お父さん、お母さん、よちよち歩きの妹ちゃん。「ボンジョルノ」と笑顔で挨拶を交わしつつ彼らが降りるのを待っていると、最後に出てきたお兄ちゃんが私のために扉を押さえてくれたのです。お兄ちゃんは歳の頃10歳。私が「グラッツェ」と言って乗り込むと、お兄ちゃんは「プレゴ!」とウィンクをして去っていきました。イタリアの教育、どうなんってんだよ!どうやったら、そんな男の子に育つんだよ!甥っ子3人を持つ私としては、彼らにはとにもかくにも女の子に優しい男性になって欲しいです。というわけでイタリア式教育方法を姉に推進したところ「じゃあ、とりあえずサイゼリヤに連れて行って」とのことでした。ミラノ風ドリアを食べて優しくなるなら安いものだ。サイゼリヤはイタリア男への近道です!
2017年07月07日病院の待合室で『その服で、元カレと会える?』という女性誌の見出しが目に入り、思わず手がのびました。アラフォー向けのオシャレな雑誌『STORY』はカジュアルからドレッシーなものまで、これだったら元カレに会っても大丈夫というファッションを何ページにもわたって掲載していました。モデルさんが綺麗だから全て様になっているのですが、多くのアラフォーは体系的におばちゃん化が激しいので、現実は厳しいだろうなと思います。しかし結婚式なり同窓会なり、元カレに会うことが事前にわかっていれば準備のしようがあるというものですが、街でばったりパターンは非常に困ります。私もその地獄を経験済み。場所は生田スタジオからほど近いデニーズでありました。ドラマ撮影の合間に事務所のスタッフと一緒に食事をしていると、そこにづらづらとガタイの良いジャージ集団が入ってきました。ぎゃ!1年前に別れた元カレ発見!その彼との別れは、あとにもさきにも人生において一番の大失恋でした。ごはんも喉を通らなくなり、41kgまで体重が落ちちゃったんですよね。その時はもう二度と恋なんてできないと思っていましたが、半年後には新しい彼氏ができて食欲ももりもり回復。この時もハンバーグ&エビフライ的なものを食べていました。服装はといえば、どうせ撮影の時は衣装に着替えるからという理由で、よれよれのTシャツにデニム。しかも残念なことに、その彼からもらったスニーカーを履いていたのです。私の存在に気づいた元カレは席までやって来ました。「元気?」という言葉に頷きながらも、まともに彼の顔を見られませんでした。こういう時って、外出時はいつ何時も綺麗にすべし!と胸に誓うのですが、言わずもがなあっという間に忘れてしまいます。この日だって、そんな特集を読んでいる私の服装はといえば『ゴーストバスターズ』のTシャツにデニムにクロックス。しかもすっぴん。その上、二日酔いに効く点滴を受けに来たという体たらく。もしここで元カレに会っていたら、他人になりすますしかなかったでしょう。いや、ダメだ。「西山繭子さーん」と呼ばれてしまう。やはり日々の心がけって大切なのですね。
2017年06月23日ここ最近、楽に甘んじてペタンコ靴で過ごしてばかりいましたが、久々にヒールのあるサンダルを購入しました。私にとってはエベレスト級に高い11cmヒール。これを履くと私は176cmになります。現在、日本人男性の平均身長は170cmだそうです。ヒールを履いた私の方がめっぽう高くなってしまいます。こんなことを考えるのは、つい先日『大人の恋の測り方』というフランス映画を観たからかもしれません。『アーティスト』でアカデミー最優秀主演男優賞にも輝いたジャン・デュジャルダン演じる主人公アレクサンドルは、人柄も良くて仕事もできてお金もあって、大人が恋をするには完璧な男。ただただ、背が低い!少しばかりではなく、ものすごく低いのです!映画の宣伝にも「オトコの価値は、何で決まる?」とありまして、それが身長じゃないことは確かだけど、ものすごく低かったら私も躊躇してしまいます。これまで私がお付き合いした男性の身長は168cmから188cmとまさにピンキリ。私は彼らの身長を気にすることなくヒールを履いていましたが、168cmの人はそのたびに何かひとこと自虐的なことを言って私を見上げていました。内心やっぱりイヤだったんだろうな。188cmの人は私がどんなに高いヒールを履いても問題なかったのですが、ある日、年上の既婚女性に「あなた、結婚してゆくゆく介護なんてなったら大変よ?」と言われ、さすが先輩は目のつけどころが違う!と感心しました。まあでも高身長の男性に憧れるのは女の性というもの。しかしイケメン同様、高身長というのも努力なしに手に入れた産物なので、そこに胡坐をかく男が多いのも事実。平均身長184cmのオランダ人男性には通用しない概念ですね。ちなみにオランダ人女性の平均身長は171cm。アムステルダム・スキポール空港でトイレに入った時に、便座が高くて驚きました。フランス映画を観たということで、オスカル(知らない人はバックナンバーを読んで下さい)にピピピとメール。「今日は『Un homme á la hauteur』(原題)という映画を観たよ」とメッセージと共に予告動画を送ったところ「ヴィルジニー・エフィラが出てるんだね!」と日本では無名の女優さんを知っていて、さすがフランス人だなと思いました。しかし「マユコは背の低い男はヤダ?」という質問に対し「私は気にしない。だって気にしてたらクリスチャン・ルブタンが履けないでしょ?(withテヘペロマークの絵文字)」と答えたところ「そっか!ところでクリスチャン・ルブタンって何?」とフランス人らしからぬ返信。サッカーとビールにしか興味のないオスカルだから仕方ないか。てか、そもそも私もクリスチャン・ルブタンなんて持ってないけどね。39歳、メールでちょっと背伸びしてしまいました。
2017年06月09日フランスに新しい大統領が誕生しました。その名もエマニュエル・マクロン。とうとうタメの大統領の出現で、唯一の心の支えは「プロ野球の監督は全員年上」を残すのみになりました。高橋由伸氏が監督だということがいまだに信じられないけれど。そんなマクロン(タメだから呼び捨て)の奥さんが24歳年上だと知った時は、心底驚きました。もちろんペタジーニを思い出しました。その驚愕の事実を知ったのは、マンチェスターでオスカル(また出てきた)とディナーをしている時のこと。その日は、私の最後のマンチェスターナイトということで、出発前からチェックしていた『カレー・マイル』という通りの両側にずらりとカレー屋が並ぶ、カレー好きの日本人にはたまらないスポットに行こうと決めていました。前日もクラブで乱痴気騒ぎをしていたので、最後の夜ぐらい一人で心穏やかに過ごそうかなと思っていたのですが「一緒にディナーをしよう」というオスカルからのメールが届きました。私が「カレーマイルに行くんだけど、あなた、たぶんカレー好きじゃないよね?」と返信すると「いいね!カレー大好き!」と絶対にウソだろという返事がきましたが、まあいいかと一緒に行くことに。マンチェスターで食べたものの中で一番美味しかったであろうカレーに舌鼓をうちつつ、話はフランス大統領選に。最初は、ポピュリズムという言葉を隠れ蓑に差別を正当化する危険性など、何だか真面目な話をしていたのですが、マクロンの奥さんが24歳年上だと知ってびっくり。もう政策とか信念とか、どうでもいいわ。私、フランス人じゃないし。「考えられない!私の国じゃ、もう私の年齢では女としての価値はないも同然だもの」と言うと「そっちのほうが考えられないよ。マユコは綺麗で優しくて頭が良くて、最高の女性じゃないか!」とオスカル。その言葉、アドバルーンにして飛ばしていいですか?てかアドバルーンって発想が年寄りだな。ああ、フランス人と恋をするのも悪くないかなと思ったのですが、手掴みでナンを食べる私の目の前でナイフとフォークでナンを食べるオスカルを見て、やっぱり厳しいなとも思いました。翌日、ロンドンへ向かう列車に乗る私を彼は駅まで見送りに来てくれました。改札の前で「僕の国のやり方で挨拶をしてもいい?」と言うオスカルに私は笑顔で頷きました。両頬にチュッチュとキスをしてから「私、クララともマルコとも普通にビズ(フランス式の挨拶)してたのに、どうしてあなたは今までしなかったの?」と言うと「マユコの国ではしないでしょ?お互いの文化は尊重しなきゃ」と優等生な答え。ああ、アンドレ!じゃなくて、オスカル!もう二度と会うことはないかもしれないけれど、しばらくときめきを忘れていた私に素敵な思い出をありがとう!そして何よりも、この連載のネタを作ってくれて、ありがとう!メルシー・ボークー!
2017年05月12日マンチェスターで私が通っている学校は私立の語学学校です。世界各国から英語を勉強するために老若男女…、いや「老」はほとんどいない。今のところ、私が上から3番目にご長寿です。しかしそんなこと気にもせず、毎日調子にのってデニムのミニスカートにリュックを背負ってハイスクールガールを気取って登校しております。生徒たちはそれぞれ入学時期も就学期間も違いますが、月曜入学の金曜卒業というのが通例です。そのため金曜日は常に誰かが学校を去って行くというわけで、毎週金曜日はフェアウェル・パーティー、つまりお別れ会が開催されます。まず21時ぐらいに寮のキッチンにちらほらと人が集まり始めます。普段は6人で使っているキッチンに20人ほどが集まり安いビールで乾杯。おばさんは、美味しいシャンパンにオードブルを楽しみたいところですが、ここは若者に合わせて安いビールでピザを流し込みます。そして0時近くになると「そろそろクラブに行こう!」となるのです。普通だったら完全に寝ている時間。しかしここは踏ん張って、プライマーク(イギリスの激安服屋)で購入したワンピースに着替え、おばさんもクラブへGO!このクラブがまたすごいのなんの!ぎゅうぎゅうのフロアでみんなが踊りまくっている中、そこかしこで若い男女がチュッチュしているのですが、もうそのチュッチュのレベルが、それは、ほぼセックスですよね?というディープキスなのです。欧米、南米の若者の奔放さに驚愕しながらも、おばさんは若者に負けじとレッツダンス!ズンドコ、ズンドコしばらく踊っていて、私はこれまでに考えたこともなかったクラブでのルールに気がつきました。それは知らない男の子と2秒以上目を合わせたらいけないということ。大袈裟ではなく、2秒以上目を合わせるとこちらが誘っていると思われるのです。そして、踊りながら寄ってきて、私の腰に手を回すと「ヘイ、ベイビー」的な言葉を耳元で囁くのです。彼らは、私が無視すると「お前から誘ってきたんだろ!?」と不満そうに両手を広げます。そんな中、無視しても拒否してもしつこく私の身体に手を回してくる男がいました。いい加減キレるぞ、ゴラッ!と思った次の瞬間、私の手首をつかみ、しつこい男から引き離すように自分のもとへと私を抱き寄せたのはアンドレ!ではなく、先週もコラムに登場したオスカル!ああ、胸キュンだよ!「ありがとう、オスカル」「いや、マユコと踊りたかったから」ああ、これはまさしく恋の予感!しかしこの時、すでに午前3時。普段ならむしろ起きる時間に近い。20代の彼らと違ってアラフォーの睡魔は嵐のようにすさまじく、おばさんは抗うことができませでした。「送っていくよ」というオスカルに「いい、いい!あとは若い人で楽しみなさい!」と逃げるようにクラブをあとにしたのでありました。ああ、睡魔が恋の妨げになるとは思いもよらなんだ。
2017年04月28日西山繭子39歳、ただいまイギリスはマンチェスターで20年ぶりの学生生活を送っております。とはいえ仕事もありますので、短期の語学留学。しかしながら中高大と女子校で過ごしていた私にとって男子がいる学生生活、しかも世界各国からの可愛い男子たちとの学生生活、これはもう日々パラダイスであります。先ほども授業中に先生の目を盗んで、隣の席のノエミ(20歳のパリジェンヌ)が「マユコは男子の中で誰が好きなの?」とこそこそと訊いてきました。「誰が好き?みんな、いい子だと思うよ。それに私はおばさんだから」と答えると「NO!」と言い「カルロスもオスカルもギリェルミも、みんなマユコのこと狙ってるんだから!スイス人、フランス人、ブラジル人、選び放題よ!」とウィンク。そうなのです!何が一番パラスダイスかといえば、驚くほど私の年齢にみな無関心なのです。もちろん最初はみな驚いていました。欧米人からすると私は22、3歳に見えるそうで「何を食べたらそうなるんだ!」と目を丸くしていました。しかし結局は、マユコは見た目も考え方も若いから私たちと一緒、となりました。「はい、そこお喋りしな~い」と先生に注意されつつ、ノエミは「私のおすすめはオスカルだけど・・・、よし、今日の午後のサッカーで決めよう」と言いました。授業を終え、私は女子たちときゃっきゃ言いながらグラウンドへ。そこではイタリア、フランス、スイス、ドイツ、ロシア、ブラジル、韓国、様々な国の男子たちが一つのボールを追っていました。もう完全にワールドカップやんけと思いながらも、おばさんは「ああこの平和が永遠に続きますように。この若者たちが武器を手にいがみ合う世界など耐えられない」とひっそり涙ぐんでいました。そんな中、オスカルがゴールを決め、ノエミが「オスカル!今のゴールは誰のためー?」と叫ぶと、彼は恥ずかしそうにおばさんを指さしました。ああ、もうこの胸キュンだけでごはん一升食べられます。ここマンチェスターで、恋ってやっぱりいいなあと思うジャパニーズおばさんなのでありました。
2017年04月14日先日、通称『酔いどれ定期報告会』に参加しました。メンバーは、さわにゃんこと鈴木砂羽、みっちゃんこと吉瀬美智子、そしてさわにゃんいわく「無駄に美人」の西山繭子。一人だけあだ名じゃないし、無駄ってなんだよ。そんなさわにゃんとはドラマ、映画で共演して以来の仲良しで、この7年、クリスマスは毎年さわにゃん宅で催されるホームパーティーに参加させてもらっています。色んな人がやって来るホームパーティーですが、7年連続で参加しているのは私だけです。絶句。そしてみっちゃんは同じ事務所に所属しています。普通、同じ事務所だから仲良しということってあまりないのですが、嬉しいことにさわにゃんとみっちゃんが共演して仲良くなり『酔いどれ定期報告会』が開催されるようになりました。美味しい焼鳥に舌鼓をうちつつ、あーでもない、こーでもないとお喋り。話は私の恋愛事情になり、この7年間クリスマスにいつも一人で参加する私を見ているさわにゃんは「たぶん繭子は、本当はもう一人でもいいやって思ってるんだよ」とな。私が「ない!ない!彼氏欲しい!そして結婚したい!」と鼻息荒く答えると「じゃあ、どんな人がいいのさ?」とさわにゃん。「もう私のことを好きになってくれる人だったら誰でもいいよ」と答えた私に「いやいや繭子ちゃん、もう少し理想を高く持とうよ」とみっちゃん。でも実際問題、40歳手前でたいしたキャリアもなく、かといって家庭的でもなければ時間があれば一人で旅に出るという女を伴侶に選ぶのは、よっぽどの変わり者でありましょう。だから、そんな身の程を知った私としては、もう私のことを好きになってくれる人がいたら喜んで飛んでいきたいのです。しかしこの「好き」というのが厄介で、大人になると男も女も「好き」という言葉を口に出さなくなります。何となくごはんに誘って、何となくOKそうだったら、何となく前に進んで、何となく一緒にいる時間が増えて、何となく付き合ってるんだろうな、みたいな。もう、何となくのオンパレード!そういう何となくの「好き」ではなく、「好きだ!」の「好き」がいいのです。あ、でもフラッシュモブは禁止ね。あんなものやられたらドン引きですよ。『ラララララララランド』のライアン・ゴスリングみたいだったら許すけどさ。でもこの「好きだ!」の件、私は友だちに何年も前から言っているんです。「次に私のことを声に出して好きだって言ってくれた人と一緒になる」って。つまり、もう何年も私のことを「好きだ!」な人がいないというわけです。自分のモテなささに震え上がります。
2017年03月17日人形町にある焼肉屋で結婚3年目の知人男性が、奥さんからつきつけられた離婚届けの写メを見せてくれました。絶品の赤身肉を頬張りながら「うわー、本物だ」と笑った私の横で彼はため息をつきました。「いや、本当に自業自得なんだけどさ」結婚後も独身時代と変わらぬペースで遊び続ける彼に奥さんが愛想をつかせたらしい。「他に好きな人ができたとかならまだ諦めがつくんだけどな」箸が進まない彼の分まで肉を奪いつつ、私は頷きました。「確かにそうかもね。他に好きな人ができたなら・・・」そこまで言ってはたと気づきました。あれ?私、今まで何度もフラれているのに、この台詞を言われたことがありません。憶えているのは「もうついていけない」「もう無理」「もう勘弁して」というギブアップの言葉ばかり。改めて考えたらフラれた理由が全て「私」だ。これはひょっとして相当まずいのではないだろうか。ここをクリアにしておかなければ恋をしたところで再び同じ結果になりかねない。これまでギブアップしたアモーレたちに詳しく話を聞いたことがないので正解はわかりませんが、自己分析をしてみると、まず私といると心が休まらないだろうなとは思います。だってさ、好きな人と一緒にいると幸せでテンションあがっちゃうんだもん。好きな人に楽しんで欲しいから、変なことしたくなっちゃうんだもん。公園の鉄棒でポールダンスをするとか(彼、どん引き)、出張先のパリに突然現れるとか(彼、スーパー迷惑)。こういうことをしている時って、自分の中ではもうストーリーが出来上がっているので、彼が思い通りのリアクションを示さないと「なんで!?私がここまでしてるのに!?」ってむかつくわけですよ。やだ、本当に厄介な女だわ、私。でもね、それは若い頃の話なので今ではきっと大丈夫です。そう書いておかないとますます恋が遠のいちゃう。だって先日、このコラムの担当編集者さんに『それでも恋がしたいんだ!』が実は男性からも人気があると教えていただいたから。うん。キアヌ・リーブスが読んでいるかもしれないから、ちゃんとアピールしておく。西山繭子は、あなたのために心休まる場所を作ります。作ろうと思います。いや、作れるように努力します。できる範囲で。
2017年03月03日先日『おとなの事情』というイタリア映画を観ました。とある夜、ホームパーティーに集まった三組の夫婦たちと独身男。そのうちの一人が「ねえ、それぞれのスマホを見せ合わない?今からかかってくる電話やメールをみんなに見せるの」と提案します。そこで「イヤだ」と拒否すると「あら?何かやましいことでも?」となり、結局みんながそのゲームに参加することになったのですが、まあそこからは言わずもがなとんでもない展開に。わかりきっていることですが、恋人の携帯電話を覗き見して良いことなんて一つもありゃしません。一度見たことのある私が言うのだから間違いなし!(見たのかよ!)しかも見ている姿を彼氏に見られるという、最悪の経験をしています。彼の携帯には元カノとの逢瀬の痕跡がびっしりだったのですが、彼は携帯を見られたことに大激怒していたので私はただただ自分の愚行を反省し、平謝りするしかありませんでした。それ以降、恋人の携帯電話に触れたことはありません。以前友人が「女って絶対に男の携帯を見るよね」と言っていましたが、それは男女関係なく、見る人は見ます。実際に私も見られたことがあります。私の携帯を見なければ知り得ぬ情報を彼がポロリ。「携帯見たの?」と問い詰めると「ごめんなさい」と即答。たいしてまずいメールもなかったし、面倒だったので「今度から見たかったら言って」と男らしく彼に伝えましたが、そんな台詞を彼が言う間もなく別れました。自分を棚にあげまくって言いますが、そんな男イヤだもの!しかし今ではほとんどの人がスマホにロックをかけているので覗き見ができなくなりましたね。私はガラケーなので覗き見し放題ですが、今ざっと見てみたところ、この2週間でメールを送ってきたのは母、姉、マネージャーのみです。あまりの人気のなさに涙が出そう。しかし私は、姉の名前を大谷翔平で登録しているので、私の携帯を覗き見した人は『今日、オオゼキで鶏もも肉がグラム73円だよ!‐大谷翔平』というメッセージを見て困惑すること間違いなしでしょう。
2017年02月17日先日行った映画の試写会で、私が一番デートをしたい有名人、手嶋龍一さんをお見かけしました。手嶋さんは言わずと知れた外交ジャーナリストであります。その手嶋さんをテレビで拝見するたびに、ああ素敵!デートしたい!と思うのです。ワインを傾けながらあのソフトな語り口で、無知な私に世界のことを教えて欲しい。試写会が終わり、私は手嶋さんに声をかけるべきか迷いました。さすがにデートに誘うことはできないけれど、何か一言でもいいから手嶋さんと言葉を交わしたい。あの穏やかな声を目の前で聞きたい。あのとろんとした目で見つめられたい。でも手嶋さんは芸能人ではないから「ファンです」って声をかけるのも変だし、スポーツ選手じゃないから「頑張ってください」ってのもなあ。そんなことをうじうじ考えていた私は、結局手嶋さんの背中を見送ることしかできませんでした。自分の勇気のなさにがっかりです。この『勇気』というもの、これは潤い同様、加齢と共に減っていくものなのでしょうか。なにしろここ最近の私は恋愛において、とんと勇気がありません。昔は何度フラれても「了解!でも好き!」と半年ねばって(ストーカー気質)恋を成就させたこともありました。それが今ではすぐに諦めてしまう。数ヶ月前、仲良くなりたいなと思う男性に「またご飯行きましょうね」とメールをして「ぜひぜひ!」と返信をもらいました。しかしそこに、いつだったら空いていますみたいな具体的な内容は書かれておらず、そのまま放置。一ヵ月後、何てことのない用事を作って再び彼にメールをしました。「またご飯行きましょうね」という私の言葉に「ぜひぜひ!」の返信。そこにもちろん日程の提案などはなし。ああ、こりゃ完全に私に興味ないなと誘うのをやめてしまいました。昔の私だったら「ぜひぜひ!」の返信のあとに間髪入れず「いつにしますか?」と訊いていたはず。相手の出方を見ている自分が情けないったら、ありゃしない!これではますます恋が遠のいてしまう!やっぱり、好きな人にはちゃんと好きって伝えなきゃダメですよね。相手がどう思っているかなんて関係ない!今度、手嶋さんに会うことがあったら、ちゃんと「好きです!」って言おう!うん、そうしよう!たぶん手嶋さん、超困惑。
2017年01月20日Grapps読者のみなさま、あけましておめでとうございます!全力で寝正月を過ごした西山繭子です。おかげでお肌ぴっかぴか。大晦日の昼時、テレビでやっていた映画『スピード』を観て(たぶん10回目ぐらい)、2017年はなるべくバスで移動しようと心に誓いました。立て続けにやっていた『スピード2』にはキアヌ・リーブスが出ていなかったので、まあ船には乗らなくてもいいかなと思った次第です。そんな2017年の恋に向けてやる気まんまんな私、初詣で「素敵な出逢いがありますように」とお願いし、おみくじを引きました。結果は中吉。うん、なかなか良いぞと思っていたのですが【結婚】のところを見てみると「まだ早い。二、三年待て」と書いてあり、危うく代々木八幡宮の境内で卒倒するところでした。今月で39歳になるというのに、まだ早い。わりかしほうれい線も出てきたというのに、まだ早い。ど、ど、ど、どういうこと?胸をばくばくさせながら【待ち人】のところに目を向けると「最終列車は過ぎ去った」とぴしゃり。え?「二、三年待て」にはまだ希望が残っていたけど、こちらに至ってはもう終了ではないですか!しかも、私の最終列車ってどれだったの!?そう考えた時に、数ヶ月前に結婚した男友達の顔が頭をよぎりました。15年来の友人で、頻繁に会うわけではないけど何だかいつもそばにいるような存在だった彼。その彼が結婚し、2日間ぐらいはショックでご飯が喉を通らなかったのですが3日目には王将でラーメンと餃子を食べていたし、お会計の時にはお持ち帰りで生餃子も買ったので、さほど痛手ではなかったはずなんだが。しかしその彼が最終列車だったのだろうか?そんなことを考えたら何だかもう元旦から絶望的になってしまいました。ああ、今年も西山繭子は恋ができないのか……。としょんぼりしていたところ、テレビからその昔、一世を風靡した聞き覚えのあるメロディーが。画面の向こうではヨン様ことペ・ヨンジュン氏がマフラーを巻いて微笑んでいました。おお、これがかの有名な!今まで観たことがなかった私は、寝正月がてら『冬のソナタ』を観てみることに。するとまあ大変!西山繭子38歳、今さらヨン様に夢中!そして絶望的になっていた新たな恋への希望がふつふつと!2017年、西山繭子は『冬のソナタ』のような恋をします!今のところ、マフラーと眼鏡をしてれば誰でもいいよ!
2017年01月06日前回のコラムで久しぶりに洋服を買ったことを書きましたが、数週間経った今もそれらを着る機会がないことに絶望している西山です。ああ、お洒落してデートしたいなあ。そうかと言って、デート相手がお洒落をして来たらドン引きしてしまいます。私は、あからさまにお洒落な男性がとっても苦手です。ハットとか、丸い眼鏡とか、ロング丈のトップスとか。どんなに顔がタイプでも好きになることはないなあ。その格好が受け入れられないのではなく、その人がお洒落に費やしている時間とお金を想像してしまうのです。ファッション雑誌を見たり、ZOZOTOWNを検索したり、バーゲンに並んだり。それらは決して悪いことではありません。でもそこにどうしても知性を感じられない。何万円もする服飾品を買うのであれば、本を読んだり旅に出たりして見聞を広げて欲しい。そう思うのです。数年前、母校の女子大で新入生を前に講演をした時「大学時代、私もブランドのバッグを買ったりしましたが、結局のところバーキンやケリー以外、数年経てばゴミみたいなものです。バックを買うお金で旅に出ましょう」とアドバイスをしました。男性はシンプルで清潔感のある服装をしていればそれで充分に思います。以前、お寿司屋さんでデートをしていた時、美味しくて楽しくて興奮していた私は、伊勢海老でおだしをとった椀をひっくり返してしまいました。白木のカウンターから彼の太腿に滴るお味噌汁。ああ!もったいない!という思いを胸に秘め、店主と彼に謝ったのですが、彼は太腿を拭いながら苦笑いを浮かべ「これ、ドリス・ヴァン・ノッテンなんだけど」とぽつり。「え?ばってん荒川?」彼は冷たい目で「ドリス・ヴァン・ノッテン」ともう一度言いました。もちろんお味噌汁をこぼした私が完全に悪いのですが、途端に「この人、無理」と思いました。いや、もちろん向こうも無理と思ったでしょうけど。これ以来、お洒落な人がますます苦手になった私なのでありました。
2016年12月09日久しぶりに洋服を買いました。私が使っている家計簿アプリは、細かに項目が分かれていて「食費」「光熱費」「交通費」といった必須項目はもちろんのこと、「バレエ」「勉強」「コスメ」などオリジナルの項目も作ることができます。その中で「ファッション」という項目があるのですが、年末が近づき「ファッション」の年間支出を見て絶句。10月までの支出が25000円。そのうち6000円がクリーニング代だったので、2016年に私がこれまでに使った額は19000円。少なっ!しかし、これには自分なりの理由があるのです。実は年始に『トゥルー・コスト』という映画を観まして、その映画はファストファッションの裏側で起きている問題を描いたドキュメンタリーだったのですが、それを観た私もぼんやりと考えるところがありまして、今年一年はファストファッションを買うのをやめみようと思ったのです。すると途端に洋服を買わなくなり、今までどれだけファストファッションしか着ていなかったのだろうと落ち込みもしました。20代の頃はお洒落をするというのは息をすることと同じように当然のことだと思っていました。そしてまた、私は基本的に自分というものがない人間なので、好きな男にファッションを左右されるダメな女です。しかもその左右のされ方が少し妙で、彼のファッションに合わせるのではなく、彼になろうとしてしまうのです。ステューシーのパーカー、クロムハーツのドッグタグ、エシュンのレースアップシューズ等々、彼になろうと買った過去の遺物たち。だから私のクローゼットの中には、何だかたくさんの人格(しかも男)がいるみたいです。それが、とんと増えないここ数年。さすがに古い服ばかりでは、新しい出逢いも舞い込まないであろうと、今回は新しい洋服を買ったのでした。家計簿に記されていた19000円以来のお買い物。ちなみにその19000円で買ったものは、私がこよなく愛するワコールの下着でした。美しいサルートシリーズ。それってファッションの項目か?という意見もありましょうが、ワコール崇拝者の私にとって下着は立派なファッションであります。しかし恋もしていないのに勝負下着だけは揃えているあたり、アラフォーの鼻息が聞こえてきそうですね。
2016年11月25日長谷部誠選手がクリスマスに挙式&披露宴というネットニュースを見て、長谷部の心が整っていないと感じた西山です。まあおめでたい席ですから良いのでしょうけど、クリスマスはそれぞれ予定があるんじゃないかな?と勝手に危惧。ちなみに西山は何の予定もありませんので、出席させていただきますに○をつけ・・・・・・たいところですが、そもそもお呼ばれしておりません。サッカー選手とモデルの結婚式なんて、さぞや華やかで楽しい宴なのでしょうね!サッカー選手はモデルが、モデルはサッカー選手が大好きでありますから(これは万国共通)、出逢いの場としては合コンよりも聞こえが良くて言うことなし。そういえば昔『噂の真相』という雑誌の一行情報に「伊集院静の娘がJリーガーをとっかえひっかえ」と書かれたことがあります。それを当時一緒に仕事をしていた映画監督に指摘された時、「とっかえひっかえなんて事実無根です。とっかえぐらいです。」と答えて監督に「おまえ、バカだな」と褒められました。もちろん本当はとっかえすらしていないです。したかったけど。喉から足が出てフリーキックを決めるぐらいしたかったけど。あーあ!とっかえひっかえしたいなー!今日は大谷くん、明日は栗山監督、その次の日は大谷くん。そのまた次の日も大谷くんで、もうあとはずっと大谷くん・・・・・・。無理だ!一途な私にはやっぱり、とっかえひっかえなんて無理だ!ちなみに私の携帯に一番電話をかけてくるのは姉なのですが、私は、その姉の番号を『大谷翔平』と登録しています。姉から電話がかかってくるたびに液晶には『大谷翔平』の文字。電話を鳴らしているのは姉なのですが、毎回幸せな気分になります。もう西山さん、ビョーキです。それを姉に話すと「え?私も、まーたんの番号、大谷くんで登録してるよ」と。どちらが電話をしても大谷くん。大谷翔平から大谷翔平にリンリンリン。もう姉妹でビョーキです。はあ。恋愛をする前に、まずは心を整えないといけませんな。
2016年11月11日好きな人のSNSを覗いてみる。多くの人がやったことあるのではないでしょうか。その人がどんな人たちと仲良しで、どんな食べ物が好きで、どんな映画を観ていて、どんなことで笑うのか。ひたすら、ふむふむと遡りすぎて気づけばこんな時間!ということも珍しくないと思います。便利な時代ではありますが、妄想力がたくましい私の場合、SNSの些細な一言に対して眠れない夜を過ごしかねない事態になります。「おなかすいた」という一言に「これって、私が読んでいることを前提に書いていて、ひょっとして誘ってるのか?」とすこぶるおめでたい解釈をしたりします。また以前、気になる人がSNSで「何事も一生懸命な人って可愛いなと思う」と書いているのを読んで、次に会った時、私が前日の節分でいかに全力で豆まきをしたかを嬉々として語ったのですが、彼の琴線には触れなかったようです。便利な時代ではありますが、カップルの場合、半ば監視されているような感じにもなりますよね。以前もここに、舞台公演中の私の共演者のブログをくまなくチェックするストーカー男のことを書きましたが、その当時にツイッターがあったらと考えると末恐ろしい。「なう」って恐ろしいですよね。奴の場合、お店の前で待っているとかやりかねない。私はもうSNSを一切辞めたので今後、彼氏に監視されるようなことはありませんが、彼氏がSNSをやっていたら絶対に覗いちゃうだろうなと思います。そして「忙しいから会えないって言ってたのに、何で女友だちと吞んでるの?」とか「一緒に行こうねって言ってた寿司屋、何で女友だちと行ってんの?」とか、もう私じゃなくて、その女友だちが本命だろ!ということになりかねない。私にとってSNSは恋愛において不安分子にしかならなそうです。というか、そもそも私はSNSをやっている男が好きではない(きっぱり)。しかし今のご時世、そんな殿方、なかなかいないですよね。
2016年10月28日「あなた、恋愛小説は書かないの?」先日、伊集院静センセイと食事をした際に訊かれました。「うーん、ここ最近は恋愛からとんと離れてて、この先もう二度と誰かを好きになったり、誰かに好きになられたりもなく死んでいくのかなと思うと、恋愛小説なんて書けないですよね」と答えると「あのさ、父親の前で、そういう悲しいこと言わないでもらえる?」とやんわり叱られました。ちなみに父が描いた恋愛小説は一冊しか読んだことがありません。何だか、こっ恥ずかしい。もちろん小説でありますから、実体験のみを書くわけではありません。とはいえ実際の恋愛で体験したことや感じたことは、どうしても影響するんですよね。自著の短編集『色鉛筆専門店』に登場するいくつかの恋愛物語、男性のキャラクターはそれぞれまったく違いますが、書いていた時はどれも一人の人を思い浮かべながらキーボードを叩いていました。その人とはもう連絡をとっていないので、私の本を読んだかはわかりません。ただ三年間ほど一緒にいた中で、本を読んでいる姿は見たことがなかったなあ。だからきっと読んでいないはず。それなのに、驚くことにこれを読んだ別の男から「あれって俺のことだろ?」と連絡があったのです。なんて自意識過剰なんだ!あんたじゃないよ!しかし、恋愛でイヤなことがあった時、例えば浮気されたとか、フラれたとか、あっさりフラれたとか、こっぴどくフラれたとか(私、フラれてばっかりだな!)、そういった経験をすると哀しみの中にありながら「これ、何かで書けるかも」と思ってしまう自分がいます。ここでもいくつか体験談を書いていますしね。だからこのコラムのためにも、小説のためにも、やはり恋愛をしなくてはと思うのです。ちなみに数年前、文芸誌に載せるために短い恋愛小説を書いたことがあります。それを読んだ編集長は「うーん、悪くはないんですが、何か違うものをもう一本お願いします」とまるまるボツになりました。恋愛小説家への道は、とても険しそうであります。
2016年10月14日つい最近、その日初めて会った人とキスをした。文字にすると、かなりやり手のように映りますが、残念ながら仕事でのキスでした。あれ?これまた文字にすると危険な香りがするなあ。まあ確かに女優という仕事は、少し普通ではないところがありますね。そう、キスをしたのはドラマでの1シーンでした。人に「ラブシーンって恥ずかしくないの?」と訊かれますが、実際の撮影はすこぶるプロ的で事務的であります。顔の角度とか、タイミングとか。この時も相手役の方に「テスト(本番前には何度もリハーサルをします)からしちゃって大丈夫ですか?」とあっけらかんと訊くと「はい!大丈夫です!」との返答。何とも色気のないやりとりでありました。それにしてもキスって誰が考えたんですかね。どうして唇と唇を合わせようと思ったのだろう。物心ついた時には、すでにキスは愛情表現という認識で、少女漫画で眺めては、自分のファーストキスはどんな感じだろうとドキドキしていました。しかし実際の私のファーストキスは、ほとんど事故みたいなもので、味も素っ気もありませんでした。16歳の夏、私は都内ホテルでCDを片手に某海外アーティストを待っていました。いわゆる追っかけってやつですね。しばらくすると正面玄関に到着したタクシーからメンバーの一人とスタッフが降りてきました。一斉に群がる追っかけ少女たち。彼は私が一番好きなメンバーではなかったのですが、せっかくだからサインを貰おうとその輪に加わりました。順番を待っていると、私の前にいた女の子が彼に「Hug me」と言いました。彼は「OK」と笑顔で彼女を抱きしめました。あ、いいなと思った私もサインをもらってから彼女の真似をして「Hug me」と言いました。すると何ということでしょう!(劇的ビフォーアフター!)彼は私に突然キスをしてきたのです。あまりの不意打ちに、私はぽかんとその場に立ちつくしました。帰りの電車の中でもずっと茫然としていたし、帰宅してから何だかお母さんの顔をまともに見られなかったことを憶えています。ファーストキスはレモンの味なんて言いますが、そんなのは直前までレモンを齧っている奴しかありえないわけで、私のファーストキスは無味無臭でした。ただ、彼の唇がすごく薄くて冷たかったのが印象的でした。四年前、その彼がロンドンオリンピックの閉会式でたくさんの聴衆を前に歌を歌っていました。スターの彼は、22年前の夏に日本人の追っかけ少女のファーストキスの相手だなんて知るよしもないのだろうな。
2016年09月30日先日、一足お先に映画『ブリジット・ジョーンズ』の最新作を観た。32歳だったブリジットも43歳。いまだ独身である。役柄よりも少々年上のレニー・ゼルウィガーがスクリーンに現れた瞬間「うわ、すごいおばさん。ちょっときつい」と思ったのだが、5分もすると慣れてくる。そこからは2時間、笑いっぱなし。大満足で帰路についた。映画は恋をしていない私の心に潤いを与え、そして恋をするぞという力をくれる。ちなみに映画を観る時はいつも一人である。隣に誰かがいると気になってしまうので、友人はおろか、今では映画デートなんて考えられない。もちろんこれまでに何度かはある。初めての映画デートは高校生の時。1つ年上の不良と『ショーシャンクの空に』を観に行った。言わずと知れた大名作。しかし当時、『グーニーズ』や『インディー・ジョーンズ』といった類の映画が好きだった私は、やけに暗い映画だなとあまり楽しめなかった。そして映画館の明かりがついて、隣の彼を見た私はびっくり。彼は目を真っ赤にして震えていた。男が泣くのを初めて見た私はドン引きだったのだが、今考えたら、彼は少年院あがりの自分に何かを重ねていたのかもしれない。そんな彼も今では一児の良きパパである。20代の頃は、アスリートの彼氏と『マイノリティ・リポート』を観に行った。デートにはもってこいの泣きどころのないSFアクション。観賞後、感想を尋ねると「字幕で読めない漢字があった」と言われドン引きした。彼は頭まで筋肉だった。そんな彼も今では良き3児のパパである。そして、そろそろ三十路になろうかという時、知り合ったばかりのIT社長から「映画に行きましょう」とメールがきた。「何か観たいのありますか?」と返信すると『愛の流刑地』と返ってきた。え?初めて2人で会うのに『愛の流刑地』?濡れ場満載の?何だか怖かったので丁重にお断りした。そんな彼も今では・・・・・・、何をしているかわからない。名前も忘れてしまったから検索さえできない。こんな紆余曲折を経て、今では映画に誘われても「映画は一人で観るので」と断るようになった。だってポップコーンだって独り占めしたいもん。しかし、こんなんだから恋が遠ざかる一方なのだろうなあ。
2016年09月20日私がよく行くスーパーの青果担当ナガイさんは、みんなから愛されている。「今日は小松菜が安いよ!小松菜、持って行っちゃってー!」と元気な声を出すナガイさん。本当に持って行っちゃったら万引きになってしまうのだけど、ナガイさんの声にのせられたお客さんたちは、次々と小松菜をカゴに入れる。ナガイさんの周りには、いつも人がいる。奥様方に料理方法の質問をされて丁寧に答えるナガイさん、小さな少女に「ナガイさん、お母さんが呼んでるから、こっち来て!」と手を引かれるナガイさん。逆に、一人のおばあちゃんに「久しぶりだね!最近来てなかったから心配したよ!」と声をかけているナガイさんを見かけたこともある。30代前半、いたって普通の容姿。しかしナガイさんはすごく魅力的だ。メディアでは『モテ』というキーワードをやたらと目にする。モテるための服装、モテるためのメイク、モテるためのしぐさ。確かにその瞬間はモテるかもしれない。しかしモテると、愛されるはまったく違うものである。モテるのは努力で何とかできるけど、愛されるのは生まれながらにしてもった素質が必要なんじゃないかと思っている。私の母は、とても綺麗な人だ。料理も上手だし、よく働くし、頑張り屋さんだ。でも彼女は、私の父に愛されなかった。一方、女優の夏目雅子さんは、私からすると私たち家族から父を奪った人という認識だけど、亡くなった今でも人々に愛されている。きっと天国でもたくさんの人に囲まれて、あの美しい笑顔をみせているのだろう。これは、もう天性のものなのだと思う。するとふと、その愛されない遺伝子を自分が母から受け継いでいるのではないかと思う時がある。何だか絶望的な話しになっているが、私は愛されるよりもむしろ愛したいので、私にはそれが合っているような気もする。生まれながらに愛される素質をもっている人は、たぶんそのことには気づいていない。もしナガイさんに「どうやったら人に愛されますか?」と尋ねたら、きっとナガイさんのことだから笑顔で「旬の野菜!旬の野菜を食べちゃってー!」と言うんじゃないかしら。そんなナガイさんの薬指にはきらりと指輪が光っている。ナガイさんはやっぱりたくさんの人から愛されている。
2016年07月22日累計発行部数340万部を突破したコミックを土屋太鳳&竹内涼真らで映画化する『青空エール』。この度、竹内さんが原作漫画&映画にも登場する白翔高校のモデルとなった、札幌白石高校の学校祭「白高祭」にサプライズ登場し、生徒たちは大盛り上がりとなった。この日、何も知らされていない全校生徒920名が集まる体育館のステージ上に、吹奏楽部がスタンバイしていた。ざわつく生徒たちの前に、突如竹内さんが体育館の後方から登場すると、悲鳴にも近い歓声と盛大な拍手が沸き起こった。手を振ったり、ハイタッチしたりと、竹内さんもその声援に応えていたようだ。そして、ステージに上がり「ひとりでの登場だったので、盛り上がるか心配でしたが(笑)、本当に温かく出迎えてくださってありがとうございます」と竹内さんが挨拶。「白石高校は今年40周年ということで、本当におめでとうございます。このような記念すべき日に、モデルとなったこの高校に来られて本当に嬉しい気持ちです。皆さん、悔いの残らない高校生活を過ごして下さい。全力で好きなことを楽しんで下さい! そして、ぜひ映画を観てください!」と語っていた。さらにこの日は、実際に映画の中でもケガをした大介を吹奏楽部が演奏で励ますシーンがあることから、札幌白石高校・吹奏楽部より竹内さんに、映画にも登場する吹奏楽の名曲のひとつ「宝島」の生演奏が送られた。吹奏楽部からエールをもらった竹内さんは「感動した! 本当にありがとうございます。こんなにすごい演奏、鳥肌がたちました!」と興奮気味に語り、立ち上がり拍手を送っていた。そして、竹内さんからもエールを届けたいということで、吹奏楽部から代表3人に映画にちなんだエールを送った。まず、劇中で竹内さん演じる大介が、土屋さん演じるつばさに、前向きになれるよう、上履きに“ニコちゃんマーク”を描く、というシーンを再現。司会者から選ばれた吹奏楽部の女子生徒が前に出てくるのをためらっていると、竹内さんが迎えに行き、手を引っ張り、会場は大興奮! シーンの再現では竹内さんが跪き、女子生徒の上履きにニコちゃんマークを描くと、「よし、これで下向いても大丈夫!」 という映画からのセリフ付きというサービスぶりに、女子生徒は感動しきっていた。そして、映画のグッズであるタオルを部活で頑張る部長にプレゼントしたり、劇中に登場するキスシーンは、大介とつばさの身長差がかわいいと話題になっていたその身長差を再現するため、吹奏楽部の中でも一番背の低い女子生徒に竹内さんからハグ! さらに大きな悲鳴と歓声が沸き起こっていた。また、竹内さんから「土屋太鳳さんと僕の身長差が35cmくらいあって、1テイク目で届かなくて、鼻にしちゃったんです(笑)。そしたらカットと声がかかった後、土屋さんに『外したよね(笑)?』と言われてしまって…。恥ずかしかったです」と話題のキスシーン撮影時のマル秘エピソードも披露されていた。最後に、演奏披露した吹奏楽部と吹奏楽部の決めポーズで記念撮影! さらに生徒達の撮影もOKに。通常禁止されている携帯電話を取り出し、生徒たちが一斉にシャッターを切り、生徒たちからの「こっち向いて~」という声にも竹内さんは快く応じていた。感動のあまり泣き出す生徒もでるほど、終始熱狂と興奮で大盛り上がりのイベントとなっていた。『青空エール』は土屋さん扮する吹奏楽部員のつばさと、甲子園を目指す野球部員・大介との恋を描く、初々しさ満点の青春ラブストーリー。土屋さんと竹内さんのほかにも、葉山奨之、松井愛莉、山田裕貴らフレッシュなキャストが出演している。『青空エール』は8月20日(土)より全国東宝系にて公開。(cinemacafe.net)
2016年07月08日読んでいた小説にすごく強引な男がでてきた。主人公の女は少し腹を立てながらも、結局は男に言いくるめられる形で彼の欲求に応えてしまう。それを読んでふと、最近、強引な男が少なくなったなあと思った。前にコラムでも書きましたが、NYでデートをした男性がいました。最初に話しかけられた時、私は冷たく彼をあしらいました。彼は去って行きましたが、美術館のベンチに腰かけている私を見つけて再びやって来ました。誘いを断り続ける私に対して「本当に美味しいレストランなんだ」「食事だけでも」「日本語を勉強してから行くよ」と諦めない彼。強引だなあと思いつつも、NYでずっと一人だった私は「じゃあ食事だけ」ということで翌日に彼と待ち合わせることになったのです。ここ最近知り合った男性はみな穏やかで優しくて気遣いができるけど、強引さとは無縁。食事を終えて「もう一軒行く?」という問いに「うーん」と難色を示すと、すぐに引き下がります。彼らは絶対に粘りません。こちらを尊重しつつも、自分が傷つきたくないんだろうなとも思います。粘って粘って、玉砕というのはイヤなんでしょうね。明らかに好意をもっているのに「好きです」とか「付き合ってください」とか、決定的な言葉を絶対に言わないのも自己保身。なあなあでなんとなく付き合っている感じにもっていけたら、という魂胆がみえみえで、白黒つけたい私としては、そんな男性に魅力を感じるはずもないのです。この前も数人で食事をしていた時に、居合わせた年下の男性が27歳だと知って、私が「10歳も違う」と苦笑いすると(正確には11歳。サバよんだ)、彼が少し真剣な顔で「10歳しか変わらんやん」と私を見ました。まったく興味がない男の子だったけど、その瞬間はドキっとしましたよね。やはり男は優しさと気遣いだけでは物足りない。強引な男性求む!なのであります。しかし、一説には強引な男がいないなあと思うのは『強引にされるほどの女じゃない』ということであるのかもしれません。仕方がない。こっちから強引にいくしかないな!待ってろ、野郎ども!
2016年07月08日女優の竹内結子が28日、都内で行われた映画「クリーピー 偽りの隣人」(全国公開中)のトークショーに、女優の藤野涼子、黒沢清監督とともに登壇した。竹内から藤野へ話したいことがあるということで、藤野をトークショーに呼んだという竹内は「私は後半、(藤野演じる)澪のしもべだったので、いつも心の中で『はい、ボス!』って返事をしている自分が内心いて、そういう感覚が不思議だった」と胸の内を明かし、「あのときに涼子ちゃんはどんな思いで私を見下ろしていたんだろうと聞いてみたい」と藤野に対し興味を示した。また、監督からも「完全に仕切って、確信に満ちた怖い顔で見事に命令していて素晴らしかったんですけど、どんな心境だったんですか?」と聞かれた藤野は「そのときは澪でやっていたので、やっていて楽しいなと思っていました」と不敵な笑みを浮かべた。そんな藤野に対して竹内は「言われていくうちに、『あっ、命令されるのって、結構気持ちのいいものだな』ってふと思いました」と吐露し、「澪ちゃんに何か言われればすべて従うという空気が一瞬でできていて、涼子ちゃんのセリフのないときに何か強く感じるものがあって、素敵な人だなと思いました」と絶賛。さらに竹内が「でも人に命令するのって気持ちよくない?」と藤野に質問すると、藤野は「気持ちよかったです(笑)」と笑顔を見せた。さらに、役作りのために日常から澪でいたという藤野は、「撮影の休憩中に、西島(秀俊)さんや香川(照之)さんや竹内さんが楽しそうにお話をしていて、いいなと思いました」と打ち明け、そんな中でも撮影では迫真の演技を見せる竹内について「切り替えがとても早くて、私も切り替えができるようになりたいと思いました」と羨望の眼差しで竹内を見つめると、竹内は「その役と一緒にいる時間のほうが大切だと思いますけど、ときには1回離れたほうが戻りやすかったりと、いろいろとやり方はあるのかな。でも今回は、普段ヘラヘラしていたほうが靖子と自分の差を付けられて、これはこれ、自分は自分って切り離したほうが演じやすかったから、ああやってふざけていたんだと思います」と持論を展開した。同作は「展開の予想できない実に気味の悪い(クリーピーな)物語」と絶賛を受けた前川裕の小説を、黒沢監督が映画化したもので、ある夫婦の日常が、奇妙な隣人への疑念と不安から深い闇へと引きづり込まれていく恐怖を描いたサスペンススリラー。
2016年06月29日西島秀俊、竹内結子が6月6日(月)に法政大学で行われた映画『クリーピー 偽りの隣人』の試写会の上映後トークイベントにサプライズで乱入!学生たちから熱烈な歓迎を受けると共に、学生との質疑応答を行なった。“クリーピー”には「不気味な」という意味があり、ある夫婦が奇妙な隣人への疑惑と不安から闇への引きずり込まれていくさまを描く。原作者・前川裕が法政大学で教授を務めていることもあり、上映後の前川先生と黒沢清監督のトークが告知されていたが、サプライズで西島さん、竹内さんが登場すると、ホール内に轟音のような歓声と「ヤバい!」「カワイイ」「カッコいい!」といった絶叫がこだました。竹内さんは満面の笑みを浮かべて学生に手を振り「私自身は大学の経験がないので、いいなぁって思います」とキャンパスライフへの羨望を語り、映画の中で犯罪心理学の教授を演じた西島さんも「こんな大きな講堂じゃなかったので、いまは緊張してます」と学生の熱狂ぶりに驚いていた。「もしも学生時代に戻れるなら?」という質問に西島さんは「僕は、学生のころはリュックを背負って一人旅をしてました。この歳になるとそれもなかなかできないので、またひとりでブラっと行きたいですね」と語り、学生に向けて「もうちょっと経つと経験できなくなるので」と旅を勧めていた。竹内さんは、脳内の大学生のイメージそのままに(?)「合コンしたり、サークルをやってみたい!」とノリノリ。竹内さんは高校生のころから芸能界で仕事をしているが、あまりしっかりと勉強しなかったことに後悔があるようで「なんでたかだか3年が我慢できなかったのか…?勉強したいです」と明かした。就職活動に直面するも「やりたいことが見つからない」という学生も多いようだが自身の経験に基づきアドバイスを求められると西島さんは「僕も同じように将来、何になりたいか分からずに考えて、お金が入らなくても、これだけをやっておけば人生で後悔しないことは何か?と考え、映画の現場で仕事がしたいと思い、高校の9つ上の先輩の縁で映画の世界に入った」と明かし「好きなものを見つけるのは大変だなと思います」としみじみ。竹内さんは高校入学を控えた春に「原宿を歩いてたら拾われた」と思わぬ芸能界入りのきっかけを明かし「いろんな体験をするうちに『この仕事を続けたい』と思いました。好きなものを見つけるのも大事だけど、続けることも大事だと、36歳にして思います」と語ったが、竹内さんが36歳という事実に講堂がざわつく…。竹内さんは笑みを浮かべ「好きだから苦しいことがやれるし、好きだからこそあきらめが悪い…」と好きなものをやり続ける難しさを説き、西島さんもこれにうなずき「最初の『好き』からは変わっていくけど、どんなジャンルでも掘っていくといろんなものが見つかります」と未来に不安と期待を持つ学生たちにエールを送った。また西島さん、竹内さんから逆に学生たちに質問する一幕も!西島さんは若いころ、映画や音楽にお金を費やしていたことを明かし、いまの学生たちは何にお金を遣うのかと質問。映画を観に行く学生が意外と多いことを喜びつつ、メイクや化粧品に使うという女子学生の多さに「なんだ!こんなに多いのか!」と驚き、イマドキの学生たちの生態に興味津々だった。ちなみに西島さんは昔、理由は定かでないものの同大学の学食を利用したことがあるそうで、学生たちからは驚きの声が上がっていた。『クリーピー 偽りの隣人』は6月18日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年06月06日女優の竹内結子が1月30日に、都内で行われた主演ホラー映画『残穢〈ざんえ〉-住んではいけない部屋-』の初日舞台あいさつに登壇。大の怖がりを自称し「18年前、『リング』でスクリーンデビューしたご縁もありますが、やはり怖い内容は…。今回でホラー引退宣言とさせていただければと」と消極的なコメント。それでも「逆に怖がらせるような役なら」と今後のホラー出演に意欲も見せた。『残穢〈ざんえ〉』初日舞台あいさつ/その他の写真第26回山本周五郎賞を受賞した小野不由美のホラー小説『残穢』を映画化。小説家である「私」(竹内)と、手紙を寄せた女子大生の「久保さん」が、久保さんの暮らす部屋で聞こえる奇妙な“音”の真相を探り、事件や事故に起因する土地に根付いた穢れ(けがれ)の正体を解明していく。舞台あいさつには竹内をはじめ、久保さんを演じる橋本愛、佐々木蔵之介、坂口健太郎、滝藤賢一、中村義洋監督が出席。2月3日の節分を前に、来場者の幸せと映画のヒットを祈願しながら、豆が入った巾着を客席に巻く場面もあった。また、節分にちなみ「追い出したいものは?」と質問されると、「面倒くさがりの性格」(竹内)、「夜更かしを直したい」(橋本)、「そろそろ正月気分を脱したい」(佐々木)、「肩のコリを解したい」(坂口)、「悪玉コレステロール」(滝藤)、「そりゃ、脂肪です」(中村監督)と思い思いに返答していた。アジア圏での海外配給も続々決定するなか、4月に開催される第18回ウディネ極東映画祭のコンペティション部門出品も決定した本作。中村監督は「その場所に残された汚れが、人々に広がっていくという日本的な恐怖を、海外の皆さんがどう見るか楽しみ」と現地での反応に期待を寄せ、「デカより危ない映画です」と同日公開される『さらば あぶない刑事』にライバル心を燃やした。『残穢〈ざんえ〉-住んではいけない部屋-』公開中取材・文・写真:内田 涼
2016年01月30日阿部サダヲが主演を務め、瑛太、妻夫木聡らが出演する中村義洋監督による痛快時代劇『殿、利息でござる!』の追加キャストが発表され、竹内結子、松田龍平、草笛光子、山崎努ら合計13名の豪華俳優陣が一堂に会したキービジュアルが初披露された。その他の写真本作は、今から240年ほど前の江戸中期、仙台藩吉岡宿を舞台に、年貢の取り立てや労役で困窮する町人たちが、宿場町を守るため「殿様に金をお貸しし、その利息をとる!」という大胆な計画を実行しようと奮闘する姿を描くもの。阿部は、夜逃げが相次ぐ宿場町の行く末を心から憂える主人公・穀田屋十三郎(こくたや・じゅうざぶろう)を演じ、竹内は吉岡宿の住人が集う煮売り屋(飯屋)のおかみで未亡人のとき役。松田は、十三郎たちと敵対する藩の財政を預かる出入司(しゅつにゅうつかさ)をつとめる役人・萱場杢(かやば・もく)を演じる。中村監督は竹内の役どころについて「ほとんどアテ書きです。竹内さんに時代劇の経験がない、というのも大きかったです。ああ、結子さんの日本髪を一度でいいから拝んでみたい、という思いも重要な決め手の一つであったことは否めません」と明かしており、竹内は「時代劇映画初ということでメイク、衣装、美術、セットなど全てが新鮮で和やかさと良い緊張感をもって撮影に臨むことが出来たと感じています」とコメント。「この作品は、町を救いたい一心で、人のために尽くす庶民たちのお話なのですが、何でも誰かに言いたがり拡めたがりの時代に、報われたい欲を捨て敢えて“つつしむ”ことを選んだ人々の、その心の在り方がとても美しいと私は思います」と語っている。監督は「今回ほどキャスティングに時間を使った映画はありません。九人の篤志家と、見守る女性、そして酷薄怜悧な御上と、バランス(年齢、顔、形や、観客が思っているであろう印象と、それへの裏切り等)を考えながら、一人一人、慎重に、時間をかけてキャスティングしていきました」と語っており、キービジュアルでは、阿部を中心に、瑛太、妻夫木、竹内、松田、草笛、山崎のほか、寺脇康文、きたろう、千葉雄大、橋本一郎、中本賢、西村雅彦が役に扮した姿で勢揃いしている。『殿、利息でござる!』2016年5月14日(土)大願成就!
2015年11月10日ディズニー/ピクサー最新作『インサイド・ヘッド』の公開を記念し7月7日に、都内で七夕イベントが行われ、日本語版キャストを務める“ヨロコビ”役の竹内結子、“カナシミ”役の大竹しのぶが浴衣姿で駆けつけた。その他の写真ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリという5つの“感情“たちが、その持ち主である11歳の少女とともに成長する冒険ファンタジーで、「感情が主人公なので、誰もが自分の物語だと感じられるはず。ぜひ感動の魔法にかかって」(竹内)、「喜びだけでは生きていけず、悲しみも必要なのだとしみじみ感じた。見ればきっと心が優しくなれるはず」(大竹)とアピールした。イベントでは七夕にちなみ、それぞれの“願い”を披露する場面もあり、大竹が「カナシミに溢れても、すぐそばにヨロコビがいてくれる世界になりますように」と映画の世界観にマッチした願いをする一方、竹内は「世界一周の船旅に行けますように」とお願いし、「個人的すぎて、欲張りですみません…」と恐縮しきり。これに対し、大竹も「私だって、本当はやせたいとか、シワを減らしたいとか願いはありますよ」とフォローした。また、この日は世界的に活躍する書家・紫丹がライブ・パフォーマンスを披露。独特なスタイルで「喜」「悲」「涙」という文字が浮かび上がると、竹内と大竹は驚きの声をあげた。『インサイド・ヘッド』7月18日(土)全国ロードショー取材・文・写真:内田 涼
2015年07月07日