美容・睡眠・ダイエットにも関係する自律神経体の内側を整えるインナーケアを紹介している新刊『美人になる自律神経レッスン』がPHP研究所から発売された。著者は日本スポーツ協会公認スポーツドクターで小児外科医、順天堂大学医学部・大学院医学研究科教授(併任)、順天堂医院総合診療科の小林弘幸氏である。同氏は「世界一受けたい授業」や「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」などのテレビ番組出演でもおなじみ。新刊はB6判並製、価格は1,540円(税込)となっている。究極のアンチエイジングで体調も魅力も不定愁訴という言葉がある。わけもなく体のだるさを感じたり、疲れやすさを感じたり、原因がわからず病気とは診断できないような状態のことをいう。毎日の忙しさによって、肌や髪のケアがおろそかになり、若い頃であればがんばることができたケアも、年齢とともに形だけのもので済ませがちである。小林弘幸氏は、自律神経に意識を向けて、体の内側を整えることができれば、おのずと美容にも良い影響を与えると語る。内面からの美しさが出せれば、自信がわく。自律神経のバランスを整えることができれば、不定愁訴を改善でき、美容と健康につながる。新刊では、自律神経がなぜ重要なのか、自律神経に影響する血流をアップさせる呼吸、運動、入浴、腸内環境を改善する方法、美しく生きる自律神経のレッスンなどを解説。悩み別に46項目が紹介されている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※美人になる自律神経レッスン - 小林弘幸著 - 書籍 - PHP研究所
2022年08月11日中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、暑さや紫外線、屋内外の気温差、気圧の変化などさまざまな要因から、夏は自律神経が乱れやすいのだそう。そこで、愛先生が自律神経を整える簡単な方法を教えてくれます。月経不順や頭痛、だるさや不眠などの不調改善に役立ちそう!最近、疲れが酷くなっていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 173徐々に世の中は夏休みの時期になりましたね。夏休みをとれる人もとれない人もそろそろリラックスが必要な時期なのではないでしょうか。さまざまな社会的なニュースがあったり、猛暑の中一生懸命仕事をしたりとここ数年、なんだかんだあまり気が休まらないですよね。ですが、緊張状態が長く続くと自律神経は乱れてしまいます。自律神経は、免疫機能やホルモン分泌などにも影響します。なので、自律神経が乱れると月経不順やPMS、頭痛、めまい、湿疹、口内炎、感染症にかかりやすくなるなどの多岐にわたる不調がでてきてしまいます。そして、自律神経を乱す要因は、精神的なストレスだけではなく、気温や湿度、気圧などの変化による肉体的に生じるストレスも要因となります。そこで、今週は過ごしづらい夏の環境でも自律神経を整えられる食薬習慣を紹介していきます。今週は、自律神経が乱れたときの食薬習慣皆さん、今年の夏を楽しむことはできていますか?何かを心から楽しいと感じるためには、心と体がともに健康である必要があります。ですが、夏の暑さ、強い紫外線、冷えている室内、たまにくる低気圧、湿度の高さなどさまざまな変化が私たちの体に影響を与え自律神経を乱してしまいます。とくに、脳の神経伝達物質の栄養が不足していたり、ストレスに対抗するホルモンコルチゾールを分泌する副腎をサポートする栄養が不足していたり、メンタルや免疫に関わる腸内環境が悪い状態だったり、エネルギーを作り出すミトコンドリアの栄養が不足していたりすると環境の変化に弱くなり、少しのイレギュラーなできごとに体がついていかなくなってしまいます。これを漢方では『肝血虚』や『肝気鬱結』などといいます。そこで、今週は『血』を補い、『気』の巡りを改善する食薬習慣を紹介します。食べるとよい食材・メニューは、【漬けカツオのミョウガ添え】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー:漬けカツオのミョウガ添え】作り方は、カツオのたたきをビニール袋に入れ、醤油、みりんを同量ずつ、おろし生姜、すりゴマをたっぷり入れ、30分程度冷蔵庫に置いておきます。そして、盛り付けたらミョウガや大葉などお好きな薬味を添えて完成です。【カツオ】カツオには、心の安定に役立つ脳の神経伝達物質の材料となるタンパク質やビタミンB群、鉄が豊富に含まれ『血』を補うことがきます。さらに、感情をコントロールするセロトニンの分泌を促すビタミンD、脳細胞を活性化するDHAが多く思考力の低下やだるさの改善にも役立ちます。【ミョウガ】夏野菜なので、体にこもる無駄な熱を冷ます働きがあります。また、香りや辛みの成分であるα―ピネンやミョウガジアールなどには、『気』の巡りを改善したり、血流を促したり、抗酸化の働きなどが期待できます。私たちの体には、常に体の状態を一定に保つホメオスタシス(恒常性)とい機能が備わっています。ですが、気温が高かったり、湿度が高かったり、室温が低かったりとさまざまな環境下におかれる夏は、体を一定に保とうとするために働く自律神経が頑張りすぎて疲れてしまいます。頑張っている私たちの体を応援するために適切な栄養を取り入れてあげましょうね。ほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか?一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化と様々なものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©ayakono/Gettyimages©BartekSzewczyk/Gettyimages©Xavier Lorenzo/Gettyimages文・大久保愛
2022年08月10日月経前の不調のひとつ、ほてりやのぼせ。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によれば、冷房の効いた室内と高温多湿の屋外との行き来で自律神経が乱れやすいこの時期は、それらが強く出やすいそう。そこで愛先生が、自律神経を整え、かつほてり対策となる簡単な方法を教えてくれます!月経前のほてり、気になりませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 170蒸し暑いと体に熱がこもって、ほてりを強く感じることはないでしょうか。冷房で足元が冷えたり、お腹を触ると冷たかったり、肌の表面は冷えているのに体感として熱がこもっている感じがすることってあります。冷やしたらいいのか温めたらいいのかわからなくなりますよね。特に女性の場合には、月経前にほてりやのぼせを強く感じてしまう人も多いと思います。月経前症候群(PMS)の一種でもありますが、不快な症状ですよね。そこで今週は、まだまだ蒸し暑く自律神経を乱し、それにともないホルモンバランスまでも乱れを生じさせてしまいやすいので、ほてり対策の食薬習慣を紹介していきます。今週は、月経前のほてり対策としての食薬習慣私たちは、夏の暑さを感じると汗をかき、汗を蒸発させることで熱を冷まし体温調整を行っています。ですが、高温多湿の環境では、なかなか汗は蒸発できません。さらに、冷房の環境にいて暑い外にたまに出ることを繰り返していても体がその寒暖差に適応できずに、体温調節がうまくできません。これらによって自律神経を乱してしまうことがあります。こうして、ほてり、だるさ、不眠、めまい、むくみなどさまざまな不調を感じさせてしまいます。さらに女性の場合には、女性ホルモンが1か月の中で大きく変化していますが、このホルモンの調節を行っている部分が自律神経も調整している脳の視床下部です。そのため、自律神経が乱れているときには、ホルモンバランスにも影響して、月経前の異常も感じやすくさせてしまいます。もともとPMSを感じやすい人は強くほてりを感じてしまうことがあります。漢方では、このときに体を潤し熱を冷ます『清熱滋陰』をするとよいと考えます。さらに、同時に血流を促す『活血』を行うことも効果的です。そこで今週食べるとよい食材・メニューは、【モロヘイヤと豚の生姜炒め】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー:モロヘイヤと豚の生姜炒め】作り方は、ニンニクと豚肉を炒めて、モロヘイヤを加え、醤油、みりんで味を整え、すりごまとおろし生姜をたっぷりあえたら完成です。【モロヘイヤ】夏野菜の王様と言われるモロヘイヤ。ネバネバ成分のマンナンなどが、胃腸の粘膜を強化し、消化を助けます。栄養素としては、抗酸化ビタミンACE、カルシウム、鉄などのミネラル、ビタミンB群なども豊富で、夏のバテた体にぴったりです。漢方では、『清熱滋陰』作用があるとされています。ビタミンAやビタミンEは脂溶性なので、炒めて油と一緒に食べると吸収が高まり効果的です。【生姜】生姜は、生で食べるか加熱して食べるかで効能が変わります。生で食べると強い抗菌作用があり、体温調節がうまくいかず体にこもってしまった熱を発散したり、血流を促すために役立ちます。逆に加熱して食べると有効成分に変化が起こり、体を深部から温める働きが期待できるので、冷房で冷えている人は加熱がおすすめです。暑いから単純に冷たいものを食べて体を冷ますというのは、熱中症のときなどには適していますが、自律神経の乱れによるほてりには、食事による栄養成分によって問題を解決していくことが好ましいです。ほてりで悩む方は、ぜひお試しください。ほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか?一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©SIphotography/Gettyimages©kali9/Gettyimages©Westend61/Gettyimages文・大久保愛
2022年07月22日私は季節の変わり目、特に4月から5月にかけての時期に体調を崩しやすくなります。これは寒暖差や環境の変化などのストレスによって自律神経のバランスが乱れることが原因だと、更年期の症状を診てもらうため受診した婦人科の医師から言われました。40歳を過ぎたころから季節の変わり目の不調がたびたび起こるようになり、その都度対応策を試行錯誤している体験談を紹介します。★関連記事:「医師の言葉に涙が…」40歳で生理前後の不調が悪化、婦人科を受診すると…【体験談】季節の変わり目に眠れないように私は30代半ばのころ、4月の異動辞令を受けて仕事の環境が変わったことで高ストレス状態となり、ゴールデンウイークの前後に神経が高ぶって眠れない夜が続いたことがあります。その後数年はなんともなかったのですが、40歳を過ぎてからはアラフィフとなる現在に至るまで、毎年とまではいきませんが夜眠れないことが増えてきました。また冬から春にかけて、もしくは夏から秋にかけての季節の変わり目にも、自律神経が乱れるのか、特に何かストレスを感じている認識がなくても神経が高ぶったような感じで、疲れているのに眠れなくなるのです。そんなふうに眠れないときは、知り合いのアロマテラピストから眠りに就きやすくなると教えてもらったラベンダーのアロマを枕元にたらすことも。また、私は23歳のときにストレッチのインストラクターの資格を取り、カルチャースクールや公民館で講座を不定期に開講しているのですが、この講座で自分が教えている呼吸法を使ったストレッチをおこなったりもしています。本来はこのストレッチを毎日継続していればもう少し体調も良い状況を維持できると思うのですが、本業は事務職なのでなかなか継続できていませんでした。でも今回は、不眠対策としてアロマとともにストレッチを実践。そうするうちに緊張で凝り固まっていた神経がほぐれてだんだんとリラックスした状態になり、いつの間にか睡眠できる状況となりました。眠れないときにアレルギー症状が出やすくなる以前、自律神経が乱れると免疫力が低下すると医師に言われたことがあります。そのせいか、私は不眠気味になったり疲れやすくなったりと自律神経が乱れていると思われるときアレルギー症状が出やすくなります。喉がいがいがして咳が止まらなくなったり、鼻がぐずぐずしたり、全身にじんましんなどが出ます。花粉症のシーズンでもないのに喉や鼻の症状が出るのは、若いころから心身が弱っているときに時々ありましたが、これも今考えてみると免疫力が低下して自律神経が乱れていたのかもしれません。40歳ごろ眠れない症状がたびたび出てくるようになったと同時に季節の変わり目に、アレルギー症状も出ていることに気が付きました。アレルギーの諸症状が出た際には、悩まず耳鼻咽喉科を受診して処方してもらった抗アレルギーの飲み薬を服用するようにして対処しています。気分が落ち込んだら発想の切り替えと運動医師によると、季節の変わり目の自律神経の乱れと思われる体調不良は、更年期の自律神経の乱れも加わり、さらにきつく感じられることもあるということです。自律神経が乱れてくると精神バランスも乱れてくるそうなのですが、私の場合、なんとなく理由もなく落ち込んだり、不安な気持ちになったり、だるくてやる気がなくなったりします。こういったとき、誰かと話すと自己否定やネガティブ発言の多い厄介な人になってしまいますし、思考もネガティブになっているので何かをする前にどうせダメだと諦めたりチャンスを逃したりします。最近は、そのあたりは自分でもある程度は認識しているので、自分でネガティブな思考になりかけたり、ネガティブな発言をしそうになったりしたら、自分はネガティブな状態になっているのだと客観的に自分を見つめ、楽しいことを考えるなど発想を切り替えるようにしています。また、そういった気分が落ち込んだときは、有酸素運動や同じ動作を繰り返すウォーキングをおこなうのが良いと、医師にアドバイスを受けたことがあります。ですから気分を切り替えるためにも外に出て新鮮な空気を吸いながらウォーキングをしたり、自分で教えている呼吸法を使ったストレッチをしたりして、自律神経を整えるように工夫しています。まとめ季節の変わり目は自律神経が乱れることにより、眠れなくなったり、アレルギーの諸症状が出たり、気分が落ち込んでやる気がなくなったりといった症状が出て、つらい状況になります。そんなときは今までの経験上、とにかくリラックスをして心身の緊張をほぐすことが最善策だと体感しました。やる気が起きないときに無理やりしたくないことはなるべくしないようにし、好きなことをして過ごすように心がけています。そして、自律神経を整えるために良いと言われるアロマテラピーやウォーキング、呼吸法を使ったストレッチをおこなうことにより、この時期をうまく乗り越えるようにしています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著者/輝歩 (51歳)勤続約30年となる会社員を務める傍ら、ファイナンシャルプランナーとストレッチインストラクターの副業をこなすシングルマザー。
2022年07月10日「自律神経のバランスが乱れる」とはどういうことか?「自律神経」というのは、交感神経と副交感神経から成り、消化や体温調節など生命活動維持のためのコントロールをする役割を果たしています。交感神経は心拍数と血圧を上げる他、消化器の働きを抑制し、心身は緊張した状態になります。一方、副交感神経は心拍数と血圧を下げる以外にも消化活動を活性化させ、心身はリラックスした状態になります。電源に喩えると、交感神経はスイッチが「ON」の状態で、副交感神経はスイッチが「OFF」の状態と言えます。身体活動が盛んな日中は交感神経が優位になり、逆に副交感神経はカラダを休ませる夜間に優位になります。「自律神経のバランスが乱れる」というのは、この交感神経と副交感神経のバランスが崩れた状態のことを意味します。自律神経のバランスが乱れることで起こりうる「カラダの不調」自律神経のバランスが乱れると、カラダに様々な不調が起こるようになります。起こりうるカラダの不調として、以下のようなものが挙げられます。肩こり頭痛倦怠感疲労感不眠出典:byBirth「自律神経の乱れ」を引き起こす2つの原因とは?それではなぜ自律神経のバランスが乱れてしまうのでしょうか。その主な原因として、次の2つが考えられます。1:ストレス悩みや不安、過労などといった心身へのストレスが過剰になると、交感神経にスイッチが入りっぱなしとなるので、自律神経のバランスが乱れてしまうと言われています。また、音や光、温度なども身体的なストレスとなり、自律神経の乱れを引き起こすことになります。季節の変わり目に自律神経のバランスが乱れやすいのは、気温差が大きいことが原因の一つと考えられます。2:不規則な生活習慣先ほどお伝えしたように、本来は交感神経は日中に、副交感神経は夜間に優位に働きます。しかし、昼夜が逆転したり不規則な食生活をしたりし続けると、このリズムが狂ってしまい自律神経の乱れにつながってしまいます。出典:byBirth乱れた自律神経を整える5つの方法自律神経が乱れるとカラダに様々な不調をもたらしてしまうので、乱れた自律神経のバランスを整える必要があります。では乱れた自律神経のバランスを整えるにはどうしたらよいのでしょうか。ここでは、「自律神経を整える方法」を5つご紹介していきましょう。いずれも日常生活の中でできる方法ですので、是非実践してみてください!方法1:「軽い運動」を行う「ウォーキング」や「ストレッチ」などといった軽い運動を行うことで、自律神経のバランスを整える働きをする「セロトニン」が活性化されるようになります。出来れば出勤前に、少し早起きをして朝日を浴びながらウォーキングと動きを伴う動的ストレッチを20~30分程度行うとよいでしょう。「朝日を浴びる」という行為も、セロトニンを活性化させることにつながると言われているからです。あくまでも、「軽くカラダを動かす」ということがポイントです!出典:byBirth方法2:お風呂に浸かるお風呂に浸かることも、自律神経のバランスを整える有効な方法です!その際のポイントは、38~40℃程度のぬるめのお湯に10分以上浸かるようにすることです。そうすることで副交感神経が優位に働き、心身がリラックスした状態になるので、良質な睡眠につなげることができます。逆に、熱いお湯に浸かるのはNGです!交感神経が優位になってしまうため、自律神経を整えることはできません。出典:byBirth方法3:「良質な睡眠」をとる良質な睡眠をしっかりとると副交感神経が優位となるので、自律神経を整えることにつながります。質の良い睡眠をとるためには、就寝前のスマホチェックは避けるようにします。なぜならブルーライトには、睡眠を促す「メラトニン」の分泌を阻害する働きがあるからです。また、ブルーライトの光によって交感神経が刺激されてしまうとも言われています。出典:byBirth方法4:首を温める首を温めることで副交感神経の活性化にもつながると言われています。就寝30分前に、ホットタオルや温熱シートを使って温めるようにしましょう。すると副交感神経が優位に働き、心身がリラックスした状態になります。ホットタオルは、水に濡らしたタオルを電子レンジで30~60秒程度温めることで作ることができます。方法5:腸内環境を整える腸内環境を整えることで副交感神経が優位に働くようになるので、自律神経を整えることができます。腸内環境を整える具体的な方法については、【腸内環境を整えて「痩せボディ」を作るコツ】でお伝えしていますので、こちらも合わせてご参照ください。「5つの方法」を実践して、辛い「カラダの不調」を未然に防ぎましょう!今回は「乱れた自律神経のバランスを整える方法」を5つご紹介しました。季節の変わり目は温度変化が激しく、それがカラダにとってストレスになることから、自律神経のバランスが乱れてしまうことになります。辛いカラダの不調を未然に防ぐために、ご紹介した5つの方法を早速実践してみて下さいね!
2022年06月06日梅雨前の今の時期は寒暖差があり体温調整が難しく、どうしても自律神経の働きに乱れが出てしまいます。自律神経が乱れると睡眠の質が低下し、肌も揺らぎやすくなるといいます。そこで、自律神経を整えられる簡単な方法を、睡眠の個人指導を長年行っている、眠りとお風呂の専門家、SleepLIVE(株)代表の小林麻利子さんにうかがいました。1.スプーンで目を温めようまずは目を温めていきましょう。目を温めることで心臓の自律神経の副交感神経が刺激されると、いくつかの研究報告があります。最近では、市販の目を温めるシートや電子レンジで温めるタイプなどがありますが、今回ご紹介するのは、スプーンを使って行う、目を温める方法です。スプーンの形状が目のラインにフィットしやすく眼球を押さえずに温めることができるのでおすすめです。寝る前に行うとよりよいのですが、料理中などでもOK。お湯を沸かし、2本スプーンを入れて温めます。適温になったら、取り出して両目に覆いかぶせます。やけどには十分注意してください。スプーンの材質にもよりますが、しばらく温かい状態が続きます。お湯を沸かすのが面倒ならば、食洗器があるご家庭の場合は食洗器に入れて乾かし終わった後はスプーンが熱くなっていますので、ちょうどいい温度になったものを目に乗せるのもよいでしょう。ただし電子レンジで加熱することはやめてくださいね。2.炊飯器から出した白米で耳を温めよう次に耳を温めます。耳の温めも目と同様に、自律神経の交感神経の働きを低下させる作用があることが分かっています。こちらも市販の温めグッズもありますし、血流をよくする素材で作られた耳のカバーなどもありますが、今回は我が家で使っているちょうどいいものをご紹介します。それは、炊飯器から出した白米です。炊き立てのご飯を冷凍するために、1食分ずつ丸くしてサランラップをして包む方もいらっしゃると思いますが、そのサランラップで包んだ白米が今回の耳を温めるツールになります。炊きたてごはんを取り出した直後は大変熱いので少し冷めてから、両手それぞれに白米を乗せて、両耳に添えましょう。ちなみに我が家では、炊飯器から出した直後の熱いごはんは、ズボンの上からちょうど卵巣や子宮あたりに乗せて温めています。生理中の方ですと痛み軽減につながりますし、そもそも女性は下腹部は温かくしておいた方が良いのでおすすめです。(妊活中で排卵期以降の場合は避けてください)3.ボディオイルを塗布して湯舟に浸かろう5月は快適な湿度の日が多いですが、寒暖差がある自律神経が乱れやすい今の時期は、お肌が揺らぎやすく、乾燥したりかゆみを感じたりしがちです。そうすると、入浴剤を入れていないさら湯の場合は、塩素が入っていますので、刺激で乾燥がひどくなることも。毎回入浴剤を入れたほうがいいのですが、今日は切らしている!という場合は、ボディオイルを全身塗布して湯舟に浸かることをおすすめします。洗髪し、体を洗った後、軽くタオルで水気を拭いて、アロマ入りなど良い香りがするボディオイルを全身塗布します。ボディミルクなど水分が入っているものはお湯に溶けてしまいますので、オイルが良いでしょう。乾燥が気になるところは念入りに塗布します。その後いつものように湯舟に浸かり、入浴終了後は軽くシャワーで流したのち、タオルで水滴を拭きとって下着やパジャマを身に着けます。オイルのベールで全身のお肌を守っているので、乾燥も防げますし、お風呂上りに一生懸命ボディケアをしなくてもすみます。もし体のむくみなど気になる部分があれば、お湯の中でマッサージをしましょう。お肌にオイルが塗布している分、滑りがよくなっているので、スムーズにマッサージをすることができます。4.シャワーヘッドのジェットシャワーで頭皮血流をアップ頭皮マッサージは季節を問わず行った方がいいのですが、今の時期は特に行いたいところ。温度差があれば、体表面の血管が拡張したり収縮したりとその温度に合わせて変化しますが、自律神経が乱れやすければそれだけその働き自体も鈍ってしまい、血流が悪くなり、頭皮が硬くなりやすいです。手で行う頭皮マッサージでもいいのですが、今回ご紹介するのは、シャワーヘッドのジェットシャワー。シャワーヘッドは、ヘッドが取り外せるようになっているご家庭の場合は、簡単に取り換えることが可能です。ジェットシャワーに切り替えられるようなタイプのシャワーヘッドを用意できたら、洗髪のタイミングで頭皮に直接当てて、マッサージをしてみましょう。新しく用意できなければ、シャワーヘッドをできる限り高い位置にセットして、勢いを増すなどして行ってもいいですね。シャンプーブラシや頭皮マッサージ器具などがあれば合わせて行ってみてください。5.ドライヤーで耳首デコルテ脇を温めるお風呂上りに暑くて汗がダラダラ出ている状態では、暑くて寝苦しくなる原因になります。ドライヤーで頭を乾かす際は、扇風機やサーキュレーターなどを付けて快適な状態にしながら乾かしましょう。その際に、お顔の血流を促すために、耳首デコルテ脇の順番で、3秒ずつ温風をあてていきます。乾燥しやすくなるので、お風呂上りにはボディオイルやクリームなどをつけて保湿度を上げてから行いましょう。スマホやPC の使用等で肩こりや首コリなどが気になる方は、特に血流が悪くなりがちな部分。4月から新しく会社に入った人も、新しい部署に異動になった人も、GWが終わって5月も下旬ですから、仕事も本格的になってきた時期です。頑張りすぎたその結果が、姿勢の悪化、およびお肌の乱れにもつながりかねませんので、気を遣ってケアはしていきたいですね。その際も、扇風機等で体が熱くなりすぎないように涼しくしながら行うとストレスなく行えます。また温風を当てた部分は、事前にクリーム等で保護はされているはずですが、終了後も重ねてボディオイルを塗布すると安心です。いかがでしたでしょうか?シャワーですまさず湯舟にしっかり浸かったり、外界の気温に合わせて服装の温度調整を行えば、なおGOOD!ぜひ試してみてくださいね。眠りとお風呂の専門家小林麻利子さん同志社大学卒業、京都市出身。SleepLIVE株式会社代表取締役社長。生活習慣改善サロンFlura主催。公認心理師。科学的根拠のあるデータや研究を元に、睡眠と入浴を中心とした生活習慣を見直すことで、自律神経を改善していく指導が人気。約3,000名以上もの悩みを解決し、テレビや雑誌など、多くのメディアで活躍中。不規則な生活になりがちな、芸能人やモデル、アナウンサーへも指導。企業向けには、健康経営や睡眠関連事業支援などを行う。著書に『入浴の質が睡眠を決める』(カンゼン)『不美人習慣を3日で整える熟睡の練習帳』(G.B.)など多数。プライベートは、3歳児と0歳児の母。(C)CoffeeAndMilk/Getty Images(C)Ridofranz/Getty Images文・小林麻利子
2022年05月29日「ドクター自律神経」「首コリ博士」として知られる松井孝嘉・東京脳神経センター理事長(脳神経外科医)が、長年の不定愁訴(自律神経)治療の経験から導き出された「イソジン鼻腔充填上気道洗浄療法」がコロナ対策に有効であることを2022年2月に発表しました。「これまで、頚筋の異常=首コリから「頚筋症候群」となり、全身の不調を起こして困っている人をたくさん診てきました。頚筋症候群の患者さんでは、90%以上の方が上気道炎(鼻から喉までの気道を上気道と呼びます)を起こしているか、起こす寸前の状態になっています。首の後ろの、私共が『副交感神経センター』と名付けている部位を冷やすと、直ちに上気道に異常が起こり、上気道炎の症状が出現するのです。そのため、当センターや本院の松井病院では、上気道炎に関しては治療・研究をしております。イソジン鼻腔充填上気道洗浄療法は、市販のうがい薬(イソジン)で鼻腔をイッパイに満たすことでコロナウイルスをシャットアウト、体の中に入れない最善の撃退法です」(松井理事長)鼻の穴から左右別々にイソジン液を注入。鼻腔をイソジンでイッパイにして、コロナが体内に入る前に防ぐ→イソジン鼻腔充填上気道洗浄療法の手順(次ページ)自分でできるコロナ撃退法イソジン鼻腔充填上気道洗浄療法<準備するもの>イソジンコップ注射器(またはこれに代わるスポイト)ティッシュペーパー■イソジン液の作り方:イソジン3ccに50ccの水を加える図1添付資料: ○ベッドの上に仰臥位で横になる。○鼻の奥の鼻腔をできるだけ、イソジン液で充たすようにすることが良い。○鼻がつまっている場合は、その側の鼻の穴からイソジンを注射器で注入。反対側の鼻の穴は指で押さえて、できるだけ、鼻の奥にイソジン液を吸い込むよう努力する。○鼻がつまっていない場合は、すぐ喉の奥に鼻から吸い込んだイソジン液が下りてくる。鼻から入れた液の量より、かなり少なくなる。○鼻がつまっていない場合は、注射器をかなり強く押して奥の壁にイソジン液を強く当てるようにする。○喉にたまったイソジン液は我慢できる範囲ではそのままにしておく。図2○注射器の方向をいろいろに変えて、鼻腔全体の壁にぶつける。○喉の奥にたまったイソジン液が多くなって我慢ができなくなったら、ティッシュペーパーに吐き出す。○次に、反対側も同様に行う。○鼻がつまって、吸い込みができない場合も、何度か繰り返し吸い込みを試みているうちに、開通することが多い。少なくとも3~5分続ける。○鼻の奥の鼻腔は、構造が複雑になっていて洗浄が難しいので、繰り返し行うのが理想的(2時間おきに3回)。図3○最後に、残ったイソジン液で喉のうがいを行って終了。○イソジン液は、時間が経つと次第に色が茶色から透明になるので、稀釈したイソジン液は色が変わらないうちに使用してください。○次に、ベッドのない場合は、椅子に座って首を後ろに倒して、同様の方法で左右の鼻腔をイソジンで充填、または洗浄する。○上気道炎で鼻水、鼻づまりのある場合も、この方向ですぐ開通し、上気道の空気の吸い込み、排出はスムーズとなり、通常の状態に戻る。図4 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年02月15日朝晩の寒暖差が激しいと体温調整のバランスが難しくなり、自律神経が乱れることも。「寝起きが悪い」「寝ても寝ても眠い」と感じるときは自律神経を整える軽い運動で一日を始めましょう!そこで今回は、ヨガインストラクターの筆者が、朝晩10回だけやればいい「自律神経の整えを目指す」トレーニングをご紹介します。自律神経を整えたいなら「呼吸」から「自律神経は整えた方がいい」と言われても、実際に何をしたらいいのか分からないという声もあります。“自律神経”とは体を活発に動かす「交感神経」と、体を休めリラックスするときに働く「副交感神経」が相互にバランスをとりながら、身体調整をする神経のこと。ストレスや不規則な生活、寒暖差などで体温調節ができないと乱れてしまうことがあります。冬本番前のこの時期は、暖かい日と寒い日のアップダウンが激しく、自律神経が乱れやすい時期。そこで、自律神経を整える手軽な方法としておすすめしたいのが“呼吸”です。呼吸に意識を向けてみよう呼吸は自分自身でコントロールすることができます。呼吸に意識を向けてゆっくり深く息をしていくと、ストレス過多の現代人に多い“交感神経が優位になりすぎている状態”から、少しずつリラックスすることができ、副交感神経がスムーズに働いてくれます。副交感神経が整うと、ホルモンバランスや免疫の働きをよくする効果が見込めるため、交感神経と副交感神経のバランスが整いやすくなるのです。今回提案するのは、深い呼吸を意識するだけでなく、「呼吸を見える化する」こと。つまり、息の長さに合わせて体の動きと呼吸を揃えていくことで、自分の呼吸が今どのくらいの長さなのか・深いのか浅いのかを自覚しやすくします。すると、意識するだけでは分かりにくかった自分の呼吸の感覚が、簡単に把握できます。また、五感に集中でき、リラックスすることもできますよ。呼吸と体を整える簡単トレーニング1.両脚を肩幅の1.5〜2倍程度に広げます2.両腕は肩の高さで左右に広げましょう3.息を吸います4.息を吐きながら上半身を右方向へねじります5.息を吐き続けたまま、胴体を倒します。左腕を右足先に下ろし、さらに背骨をねじって、無理がなければ天井に目線を向けましょう6.体が硬い場合は、右太ももあたりに手を下ろしてもOKです7.息を吸いながら胴体を起こし、最初の姿勢に戻ります8.右側が終わったら左側を行います。左右で1セットとし、交互に合計10回行いましょう呼吸の長さに体の動きがついていくようにすべての動きを呼吸の長さに合わせて続けるようにしましょう。吸う息(吐く息)が始まったら動きがついていきます。そして吸い終わり(吐き終わり)に動きが完成するよう、丁寧に合わせてみて。動きがゆっくりすぎて呼吸が苦しいときは、必ず呼吸を優先して動きのほうを早くしてください。呼吸と体に意識を向け続けると、少しずつリラックスしていくのが分かるはずです。体がポカポカして全身に血液が巡る感覚を味わうためには、腹式呼吸を意識して、深い呼吸を心がけてくださいね。©insta_photos/Shutterstock上村由夏「マナヨガ」代表。20代の頃、ストレス過多で喘息が再発。心身の調和こそ健康だと痛感し、ヨガセラピーを学び始める。また姿勢と歩き方から整え頑張らなくても、自然と痩せてキレイになっていく“マナメソッド”を発案。現在は女性の体の巡りを目覚めさせるレッスンをテーマとし、エネルギーワークのエッセンスが残る古代ヨガをベースにした【マナメソッドセラピー】と【ゆる痩せマナメソッド】でボディ・マインド・スピリットの調和を大切にし外側も内側も本質的な幸せを見出セルレッスンを展開中。生徒は全国にわたり、個人レッスンはキャンセル待ちが出るほどの人気。文 / 上村由夏
2021年11月17日「更年期症状」と検索すると、必ずといっていいほど出てくる自律神経というキーワード。そもそも自律神経とはどういうものなのでしょうか? 自律神経が乱れるとどうなるのか、更年期症状との違いについて、また、自律神経を整えるためにはどうすればいいのか、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。そもそも自律神経とは?自律神経と言われても臓器のように目に見えないし、どんな働きをしているのかイマイチわかりにくいのですが……。「人間の体内には無数の神経があります。その中で内臓の働きなどを調整してくれるのが“ 自律神経 ”です。自律神経は、内臓の働きや代謝、体温などの機能をコントロールするために、意思とは関係なく24時間働き続けています。昼間や活動しているときに活発になる“ 交感神経 ”と、夜間やリラックスしているときに活発になる “ 副交感神経 ” の2種類があります。2種類の神経がどう作用するかによって、心や体の調子は変わります。交感神経が強く働くと、血圧が上がり、瞳孔が拡大して、心と体が興奮状態になります。一方、副交感神経が優位に働けば、血圧が下がり心拍数は減少。瞳孔が収縮し、心と体が休んでいる状態になります」(駒形先生)。自律神経のバランスが崩れる“ 自律神経失調症 ”更年期症状は自律神経失調症に似ているとよく聞きますが、自律神経失調症とはどのような症状なのでしょうか。「自律神経の乱れから、不安や緊張感が高まり、吐き気や多汗、全身のだるさ、頭痛、肩凝り、手足のしびれ、動悸、不整脈、めまい、不眠など、さまざまな症状が見られる病気です。これらの症状は人によって大きく異なります。臓器にも悪影響を及ぼします。胃酸が過剰に分泌され、胃の痛みや胸やけを感じる神経性胃炎、腸のぜん動運動に異常が生じて腹痛を伴う下痢や便秘が起こる過敏性腸症候群がこれに当たります。また、突然浅く速い呼吸を繰り返す過呼吸症候群になると、息苦しさのほか、めまいや手足のしびれが現れます。そして、自律神経はちょっとしたきっかけですぐ乱れてしまいます。特に思い悩むタイプや真面目なタイプの人は、ちょっとしたストレスで崩しがちになります。更年期になるとさらに、エストロゲンが減ることで脳からの指令がうまくいかなくなりなるので、さらに自律神経は乱れやすくなるのです」(駒形先生)。更年期症状と自律神経失調症は同じ自律神経が乱れると多汗、全身のだるさ、頭痛、肩凝り、めまい、不眠、不安感などが出るということですが、これらの症状はとても更年期症状と似ています。「似ているというより、実は同じなのです。若い方の場合は自律神経が乱れることで女性ホルモンが乱れて生理不順というケースはありますが、更年期の場合は女性ホルモンが乱れることで自律神経が乱れるという順番に変わります。更年期を過ぎても同じ不調が続く場合は自律神経失調症になります。名前は変わっても症状は同じなのです」(駒形先生)。長い付き合いになる自律神経。じょうずに整える方法はあるのでしょうか。「更年期は血流が上半身に集中しがちで、つねに頭に血が上っている状態です。頭に血が上っているときは交感神経優位なのですが、交感神経を治めてバランスを保つために、副交感神経優位にもっていくよう自分でコントロールしていきましょう。整える方法は簡単。リラックスすれば副交感神経が優位に働くので、自分がどうあれば、何をすればリラックスできるのか知っておくことが大事ですね」(駒形先生)。まとめ40代、50代は家事、仕事、育児などするべきことが多く、緊張状態が長くなりがちですね。でも、忙しい中でも1日に1回、短時間でもリラックスタイムをとって、自分を甘やかしてあげてはいかがでしょうか。それが自律神経を整えるためには近道ということです。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。★ウーマンカレンダー更年期のお悩み記事★関連記事:更年期症状の種類は数百とも!病気との見分け方は?【医師監修】★関連記事:更年期の運動不足はマジやばい!不調の原因は筋力低下だった【医師監修】著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2021年09月21日普段、“自律神経”を意識して生活することはありますか?「だるい」「眠れない」「やる気がなかなか出ない」「いつもイライラしてしまう」などの様々な心身の不調は、もしかしたら自律神経の乱れが原因かもしれません。そこで今回はヨガインストラクターでもある筆者が、自律神経のバランスを整えたいときにおすすめなヨガのポーズと呼吸法を紹介していきます。ぜひお試しくださいね!自律神経とは?自律神経とは呼吸器官や消化器官などの活動を調整する神経で、私たちの意思とは関係なく働いているもの。自律神経は交感神経と副交感神経から成り立ち、基本的には人が起きて活動しているときは交感神経、リラックスしているときや寝ている時間は副交感神経が優位になります。そして、この2つの神経がアクセルとブレーキのようにバランスをとりながら状況に応じて働いているのです。そのため、自律神経を乱れさせないためには、この2つの神経のバランスを崩さないことが重要なのです。自律神経が不調になる原因1.生活習慣睡眠不足や栄養がかたよった食生活など不規則な生活をしていると、自律神経のバランスが崩れやすくなると言われています。2.ストレスストレスを感じることで、副腎皮質ホルモンやアドレナリンが分泌されると言われています。この副腎皮質ホルモンやアドレナリンは、血圧上昇や免疫抑制などを引き起こす作用があり、交感神経を優位にする働きがあると言われているんです。そして、交感神経が優位になり続けてしまうことで、副交感神経とのバランスが崩れてしまいます。心身の不調を感じたとき、その原因が風邪や病気ではない場合はもしかしたら自律神経の乱れがあるかもしれません。そういうときは、今の生活習慣やストレスなどを、自分自身で今一度見直してみたほうがいいでしょう。自律神経のバランスを整える方法呼吸を意識して行ない、筋肉の緊張をやわらげるヨガや呼吸法は、自律神経のバランスを整えるのに有効と言えます。では、早速やり方を見ていきましょう!ストレス軽減にもオススメ!「均等呼吸法」吸う息、吐く息の呼吸の長さを一定にして、意識的に呼吸をする方法です。\動画で「均等呼吸法」にチャレンジ!/始めは4秒ずつからスタートし、慣れてきたら8秒で行ないましょう。呼吸を入れる量をコントロールしながら、無理なく行なってみてくださいね。呼吸を深める3分ヨガ肩周りや背中をほぐし、胸を開きやすくすることで呼吸が入りやすくなります。ぜひ動画を見ながら一緒にやってみてくださいね。\動画で「呼吸を深める3分ヨガ」にチャレンジ!/やり方をチェック!1.あぐらで座り、胸の前で手を合わせ、息を吸いながら腕を持ち上げる2.吐く息で手を横から開き下ろす3.数回繰り返す※肩甲骨を刺激するように腕はやや後ろに下ろしながら行なう※上半身を大きく縦に伸ばしながら深く呼吸を送る4.右手を頭の後ろにして肘を開き、左手は体のそばに置く5.吸う息で右肘を後ろに引き、胸を開く6.吐く息で右肘を左の膝に寄せお腹を縮める※右肘は外に開いたまま、右の胸を左膝に近付けるように吐く息で深く身体を捻る意識で行なう7.反対も同様に行なう8.股関節の下に膝をつき、四つん這いに戻る9.息を吸いながら、左手を持ち上げ目線を左手へ移す10.吐く息とともに、左手を右腕の下から潜らせる11.左手の平を上に向け、左の肩とこめかみをつく12.余裕があれば右手の指先を頭の先の遠くにつく※お尻を後ろに引き、肩周りや背中の筋肉を緩めるように行なう13.四つん這いに戻り、反対も同様に行なう14.息を吸いながら背中を伸ばしつま先を立てる15.吐く息でお尻を上に引き上げダウンドックポーズ16.重心を前にシフトし、ゆっくり上体を下ろす17.両手を頭の横につき、上体起こし、胸を引き上げ肩を下げ首を伸ばす18.数呼吸したらポーズを解放し、右足を曲げて右手で足の甲を掴み、左手は真っ直ぐ伸ばす19.右足の付け根から持ち上げ、左手で地面を押し胸を大きく引き上げる20.反対の足も同様に行なう21.最後に両足の足の甲を掴み、吸う息で上半身、下半身を一気に引き上げる22.数呼吸し、好きなタイミングでチャイルドポーズに戻りお休みするまとめご紹介したヨガや呼吸法以外にも、生活習慣を見直したり、ストレスが溜まらないようなライフスタイルを心がける、良質な睡眠や食事も積極的に取り入れるなど、様々な取り組みで自律神経のバランスを整えることができます。ぜひ参考にしてくださいね。©SFIO CRACHO/shutterstockNATTY/池田夏子YES TOKYO STUDIO中目黒スタジオマネージャー兼インストラクター。 2014年ヨガインストラクターとして活動開始。翌年2015年インド・ケララ州にあるアシュラムにてヨガ哲学を深める。帰国後都内スタジオでグループレッスン、パーソナルレッスンを中心に、オフィスヨガや企業主導型のイベントなどでも活動中。2019年インドにてRYT500トレーニングを終了。ヨガインストラクターとしての実績はもちろん、雑誌や広告のヨガポーズ監修、ヨガモデルの活動も多く、数々のメディアに出演中。 近年はモデル単体の活動も増え、ご当地ビールのポスターやアウトドア雑誌の表紙などにも出演。文/NATTY
2021年09月20日季節の変わり目など、1日の気温差が大きいと自律神経が乱れ、疲労や不眠などの不調を感じる人が増えてきます。そこで今回は、2000人以上の睡眠課題を解決してきた、眠りとお風呂の専門家の小林麻利子さんに、ぐっすり眠れて不調も改善する方法をうかがいました。ぐっすり眠れて、季節の変わり目不調も改善!6つの対策急に寒くなったと思ったら暑くなったり、なかなか安定しない秋の気候。1日の中で温度差がある、こうした季節の変わり目は、疲れや不調を感じる方が多くなります。その原因は、うまく体温調節ができず、自律神経が乱れてる可能性が。その結果、寝つきが悪くなったり、朝布団から出にくくなったりと、睡眠の質さえも悪化してしまいます。そこで、自律神経乱れの改善を得意とする、眠りとお風呂の専門家、公認心理師である小林麻利子が、季節の変わり目不調の対策をお伝えします。1お風呂39度、20分。完全浴を行って浮力と温熱作用を高める入浴は、季節の変わり目の不調の改善に効く、大切なツール。本来副交感神経が優位になるはずの夜の時間帯に、寒さや仕事の忙しさ、ストレスなどで交感神経が刺激されがちになることが多いため、意識的にリラックスして、副交感神経を優位にする必要があります。まずはお風呂の温度は39度、20分ほどじっくり浸かってみてください。浮力は、筋肉の強張りをほどき、体の芯からリラックスできるため、たっぷりの湯量を用意。肩まで浸かる全身浴よりも深く浸かる、首の付け根まで湯船に浸かる完全浴を取り入れて、体をしっかり温めることが大切です。2就寝時のレッグウォーマーで足首の血流を良くする季節の変わり目はとくに血液の流れを良くしましょう。足首は、筋肉や脂肪が少ないため、冷気の影響を受けやすい場所です。夏用の薄手のパジャマではズボンの裾がめくり上がり、足首が露出してしまうため、朝晩の冷え込みがある季節の変わり目は特に冷えやすくなります。本来なら、体の内側の深部体温が下降していくと眠りに入っていくのですが、冷えにより血管がキュッと収縮してしまうと、うまく放熱できず、眠りの質を下げてしまいかねません。そのため、ズボンの裾のめくり上がりを防ぎ、足首を温めるためにレッグウォーマーを装着することをおすすめします。3耳の血流を良くして自律神経を整える特に、体の中でも細い血管で外気温の影響を受けるのは、耳。天候が悪くなると決まって頭痛になる方は、耳の血管の収縮が原因であることも。季節の変わり目は特に雨天が多いので、雨天の前の日だけと言わず、日頃から、耳まわしや耳のもみほぐしを行ってみることが大切です。時と場所を予め決めておくと習慣化しやすくなるので、例えば、寝る前にベッドの上で行うと決めるのも良いでしょう。4月経前は子宮卵巣あたりを温める自律神経と内分泌は密接な関係があります。重いPMSに悩む女性とそうでない女性の自律神経を調べた研究によると、重いPMS症状のある方は、睡眠中の副交感神経の活動が低下していることがわかっています。また同研究では、熟睡感も低下していたとのこと。自律神経が乱れやすい季節の変わり目は、PMSの症状が強く出る方もいらっしゃることでしょう。月経前は、深部体温も下がりにくくなりますので、日中太陽を浴びて活動的に行動したり、お風呂にしっかり浸かって血流をよくするなどして、寝る前から深部体温の低下を促しましょう。またメラトニンの分泌も月経前は減少することがわかっているため、夜はスマホやテレビ等の使用を極力控えることが大切です。仕事などでどうしても使用しなければならない方は、ブルーライトカットのメガネやブルーライトカットモニターなどを使用してみてください。また、寝る前は、子宮卵巣あたりに湯たんぽなどを置いて、血流をよくすることも大切です。5上質な睡眠を得る多くの方の睡眠改善の指導をしていて感じるのは、季節の変わり目だから不調が目立つのであって、普段からなんらかの睡眠課題につながる生活習慣をされていることが多いということです。さらに冷え込む冬を迎える前に、上質な睡眠を得る工夫を行うことが大切です。まずは、寝る前15分でいいので、副交感神経を優位にする習慣を取り入れてみませんか?特に嗅覚刺激は自律神経への作用が大きいです。アロマテラピーなら、副交感神経を刺激するリナロールの成分が含有しているラベンダーが良いでしょう。精油が難しければ、ラベンダーのハーブを枕元に置くのも。ヒノキやヒバのチップを出汁パックなどに入れて一晩中香りを感じるのも良いでしょう。6体内時計の乱れを作らない休日と平日の起床時刻が2時間以上違いがある方は、ソーシャルジェットラグと言って、海外に行った時のような時差ぼけのような不調を感じることがあります。休み明け月曜日の朝は決まって、体調が優れないという方は、体内時計が大きく乱れている可能性が高いです。季節の変わり目はこうした不調も強く出ることが予想できます。「二度寝をするなら、カーテンをあけたあと、一度だけにとどめる」「朝昼兼用の食事にするのではなく、軽くても起きて30分以内に朝食をとる」「午前中の太陽の光をしっかり浴びる」など、できる範囲で、休日と平日の時間差を作らないことが大切です。全て取り入れなくても大丈夫。1つだけでも、皆さんの生活に取り入れてみてくださいね。眠りとお風呂の専門家小林麻利子さん同志社大学卒業、京都市出身。SleepLIVE株式会社代表取締役社長。生活習慣改善サロンFlura主催。公認心理師。科学的根拠のあるデータや研究を元に、睡眠と入浴を中心とした生活習慣を見直すことで、自律神経を改善していく指導が人気。約2,000名以上もの悩みを解決し、テレビや雑誌など、多くのメディアで活躍中。不規則な生活になりがちな、芸能人やモデル、アナウンサーへも指導。企業向けには、健康経営や睡眠関連事業支援などを行う。著書に『入浴の質が睡眠を決める』(カンゼン)『不美人習慣を3日で整える熟睡の練習帳』(G.B.)など多数。プライベートは、3歳児と0歳児の母。(C)Dmitriy Bilous/Gettyimages(C)AVI stock/Gettyimages文・小林麻利子
2021年09月14日私たちの心や体の調子は、自律神経によって無意識のうちにコントロールされているけれど、これをどうしたら健やかに保てるのか。その答えは、日常のちょっとした言動の工夫にあり!?自律神経の権威として知られる医師に、取り入れやすく有効な整え方を聞きました。肝心なのは乱れる前。早めの対処を心がけて。なんだかだるくてやる気が出ない…。誰しもそんな日はあると思うけど、それは自律神経が乱れているサインかも。「その状態が長く続いたり、心身ともに調子がいい時の自分と違う感覚を持ったりするなら、注意が必要です。自律神経は、こうした日々の様子から整っているか否かを推察できます」(順天堂大学医学部教授・小林弘幸さん)また、普段は整っていたとしても、ストレスがかかるなど、ちょっとしたことで乱れてしまうことも。「仕事のプレッシャーといった心理的なことはもとより、窮屈な服を着ているだけでもそれがストレスになり、自律神経が乱れてしまう。自律神経は一度乱れると3~4時間は元に戻らず不調が続くので、そうならないためにもトリガーとなる事象に早めに対処することが大切です」そこで、日々の生活で心がけたい自律神経を整えるための習慣を紹介。さらに、乱れてしまった時の対処法も併せて、自律神経を健やかに。日常に潜む自律神経が乱れる原因環境による悪影響リモートワークなど、これまでとは違う環境でのやりにくさや、単純に天気が悪いだけでも環境の悪さに含まれる。日中でも副交感神経が優位になり、やる気が出ない状態に。余裕のない生活遅刻しそうになって慌てて支度をする、期限ギリギリまで仕事をため込んで焦って作業をするなど、余裕のない生活は心理的なプレッシャーとなり、自律神経に悪影響。ストレスがかかる気に障ることを言われたり、捜し物が見つからなかったり…。ストレスのトリガーは日常の中にゴロゴロと。それにより交感神経が高まり、自律神経のバランスが崩れてしまう。自律神経を整えるための基本アクション心身ともに負担になっていることを極力減らす捜し物が見つからずにイライラすることが多いなら、すぐに見つけられるように机やカバンを整理するなど、自分がストレスを感じやすい要因と向き合い、解消しておくこと。自律神経は、いかに乱れさせないかが大事。メンタルでなんとかしようとせず、体を動かす自律神経が乱れて落ち込みがちな時は、とりあえず動くこと。心と体はつながっており、軽いストレッチでも体を動かすと無意識のうちに気分が上向きに。フィジカルへの刺激で自律神経が整えられることも覚えておこう。できることからコツコツと。自律神経を整える10の習慣。自律神経を整える基本アクションを押さえつつ、ここからは日常で心がけておきたい具体例。無理してたくさんやろうとするとむしろストレスになるので、できる範囲で取り入れよう。1、日常の中で「これっていいな」と感じられる瞬間をつくる。ネガティブ思考に囚われていると、自律神経は乱れがちに。「その状態から切り替える意味でも、散歩の途中に心惹かれる風景を探すなどイキイキできる瞬間をつくってほしいんです。それを撮影して毎日SNSにあげるようにすれば、散歩に出ようという動機にもなるはず。対象は『いいな』と思えば食べ物でも何でもOK」2、モノの置き場所を決める。スマホなど頻繁に使うモノが、どこに置いたのかわからなくなるという人も多いのでは。「捜している間はイライラすると思いますが、それが自律神経を乱す要因に。そんなことが日に何度も起きないよう、例えばスマホなら外出時は右のポケットに入れる、家ではダイニングテーブルに置くなど、定位置を決めましょう」3、野菜は“硬い部分”を率先して食べる。「具体的に言うと、にんじんやかぼちゃなど野菜の皮やキャベツの芯。また、根菜もおすすめです。栄養素が豊富なうえ、よく噛むことで表情筋が緩み、表情が柔らかに。つくり笑顔でも表情が和らぐと、自律神経が整うという実験結果があります。また、噛むことに集中するため、マインドフルネスの効果も期待可能です」4、窮屈な服や靴を選ばない。「ボトムスのウエストがキツい、靴のヒールが高いなど、衣服による締め付けで“辛い”と感じると交感神経が上がり、想像以上に自律神経が乱れます。ただ、締め付けられていても、それを不快に感じていなければ問題ありません。むしろ締まった服を着ることでモチベーションが上がるという人は、それで大丈夫です」5、天気の悪い日はお気に入りの服を着る。「天気が悪い日、とくに雨の日は気分がどんよりしがちな人も多いはず。それは、雨の日には副交感神経が上がり、交感神経が下がる、いわば“休息モード”になりやすいからです。そんな時のやる気アップに有効なのが、お気に入りの服を着ること。気分が上がると交感神経が優位になり、自律神経は活動モードに」6、認められない場合は“部分的”に諦める。「認められずに悩んでいる時、交感神経と副交感神経は、共にダウンしていると考えられます。がんばろうとしても難しいし、思い悩むことがストレスとなり自律神経を乱す原因に。そこで必要なのが、“部分的に”諦めること。『この分野で認められないなら、別の分野でがんばろう』など、一方を諦め、他方に目を向けましょう」7、人の悪口は言わない。「気に入らない人の悪口を言うと、その場はスッキリするかもしれませんが、あとあと自分が嫌な人間に思えてしまうこともあるのでは。結局それがストレスに。だからといって無理に褒めるのもストレスなので、一番いいのは『悪口は言わない』と決めること。人から苦手な相手の評価を求められた時は、『わからない』と答えるのが良策」8、1杯の水で体をリセット。“やる気が出ない”という休息モードの時の、交感神経アップ法。「自律神経は腸の働きと密接につながっています。また、腸は少しの刺激でも反応しやすく、水を1杯飲むことで自律神経の働きが良くなり、交感神経がアップ。体が活動モードへ。水分なら水以外にお茶などでもOK。体に行き渡るようなイメージで飲みましょう」9、「寒い」と思う前に上着を羽織っておく。自律神経にとって温度差は大敵。「暑い屋外から急に寒い室内に入るなど激しい温度差に、自律神経は非常に弱いんです。『寒い』『暑い』と思った時点ですでに自律神経は乱れているので、早めの対策が必要となります。例えばクーラーが効いた部屋に長時間いる場合、最初は寒くなくても予め上着を1枚羽織るなどしておきましょう」10、デスクワークの合間にスクワット10回。「血流は自律神経によってコントロールされています。自律神経が乱れると血流が滞るし、その逆も然り。つまり、長時間のデスクワークで動かずにいると血流が滞り、自律神経が乱れてしまうのです。その予防としておすすめしたいのが、スクワット。デスクワークのすき間時間にゆっくり10回。1日4セットを目安に行いましょう」小林弘幸さん順天堂大学医学部教授。自律神経の第一人者としてアスリートなどへのコンディショニング向上指導に関わる。著書に『整える習慣』(日本経済新聞出版)など。※『anan』2021年9月8日号より。イラスト・沼田光太郎取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2021年09月07日睡眠にも深く関わり、季節の変わり目でリズムが崩れやすい自律神経。知っておきたい基本的なメカニズムとは?自律神経を整え健やかに美しく生きる!書店には数多くの関連本が並び、テレビ番組で取り上げられるなど、今、健康のキーワードとして注目されている“自律神経”。今回、お話を伺った医学博士の福田千晶さんも、診察をしながら関心の高まりを感じているそう。「『イライラしっぱなしで自律神経の調整がうまくいかないんですが、どうしたらいいですか?』『なんとなく不調なのは自律神経が乱れているからですか?』など、自律神経に関する質問がとても多いですね。ただ、自律神経という言葉自体は浸透しつつあっても、整える方法はあまり知られていないようです。自律神経は私たちの生命維持を司るとても重要な働きをしており、その仕組みや整え方を知ることは、日々を健やかに、美しく暮らす鍵といえます。ぜひ、整えるための生活習慣や行動パターンを身につけて、ヘルシーライフの土台を作ってください」自律神経とは、体内の隠れた調整役。全身に広がる自律神経は、生命維持に必要な機能を支えるために、24時間、無意識のうちに働き続けている。例えば、心臓を動かしているのも、血液を全身に送るのも、汗をかいて体温を調整しているのも、食べ物を消化しているのも、すべて自律神経の働き!「つまり、私たちの体をベストな状態に自動的にセッティングしてくれているのが自律神経なのです」。これだけ重要な役割を果たしているからこそ、バランスが崩れると、その影響は絶大。頭痛、肩こり、便秘、食欲不振、イライラなど心身に不調が現れる。「自律神経は、自分の意思とは関係なく働いてはいますが、乱れの原因を取り除いてコントロールすることは可能です」交感神経と副交感神経のバランスが鍵を握る。自律神経は、交感神経と副交感神経の相反する働きを持つ2つの神経から成り立つ。主に体の働きを促す“アクセル”となるのが交感神経で、逆に体を休ませる“ブレーキ”として働くのが副交感神経。「一日の流れの中では、太陽の動きと同じように、活動時間にあたる朝から昼にかけて交感神経優位になり、午後から夜にかけては、次の日に備え休息をとるために、副交感神経優位になるのが理想的なリズムです。現代人は、活動時間が日没以降にも続き、緊張にさらされる時間も長いため、交感神経優位に偏りがちに。ですから、いかに副交感神経優位のリラックス状態を作れるかが、自律神経のバランスをとる上で大切です」美肌やメンタル改善など嬉しいメリットがたくさん。自律神経が整うと、美容の面でもいい影響が!例えば、肌のコンディション。「交感神経が高まって、血管が細くなった状態が長く続くと、血色が悪くなります。『緊張で青ざめる』という表現は、まさにこの状態。血色が悪くなればクマができやすくなり、十分な栄養分も肌に届かず、肌荒れや乾燥も起きやすくなります。つまり、自律神経が整うことで、肌のコンディションも改善することが多いのです」。また、腸の働きもコントロールしている自律神経が整えば、便秘改善にも期待が持てる。さらに、交感神経が高まってイライラしたり、副交感神経が優位になりすぎてやる気が起きない…といった気持ちの浮き沈みなども減ってくる。自律神経の整え方をレクチャー!頭痛、消化不良、不眠…。いま悩まされている不調の原因は、自律神経の乱れかも。福田さんが、自律神経のメカニズムやバランスの整え方を伝授!バランスを意識することがコントロールへの第一歩。心身の健康に大きな影響を与えている自律神経。「それだけに、自律神経のバランスを上手にコントロールできる人とそうでない人では、健康に大きな差が出ます」と福田さん。自律神経の働きは繊細だからこそ、日々の心掛け次第で、バランスは大きく変わっていくそう。「整えるための大きな3つのポイントは、早寝早起き、リラックスタイム、メリハリのある生活です。特に今、食欲にムラがあったり、胃腸の調子がよくない、生理不順、眠れない、手足が冷える、または起きられないといった人は、自律神経が乱れている可能性が大!生活を見直してみて、紹介する3つのポイントをしっかり押さえて」自律神経と上手にお付き合いするための3つのPOINTPOINT1:太陽のリズムを意識して生活する。自律神経を整える基本は、規則正しい生活にアリ。「昔のように日の出とともに起き、日が沈んだら休息するのがベスト。現代社会ではそうもいきませんが、起床後に太陽の光を浴びるのは交感神経にスイッチを入れるのにとても効果的。朝食を食べ、焦らず身支度を整え、徐々に活動モードに入りましょう」。太陽が沈む夕方以降は、副交感神経を優位にするために、部屋は間接照明に。ゆっくりお風呂に浸かって心身を休ませて。POINT2:自分がリラックスできる方法を熟知する。交感神経が優位になりがちな現代人は、副交感神経を高める、自分なりのリラックス法が必須!「お稽古事でリフレッシュしたり、好きな音楽を聴いたり、気持ちいい、楽しいと感じることが副交感神経を優位にしてくれます。おいしいものを食べるのもいいですね。旅好きの人なら旅番組を見るなど、休みにやりたいことに近いことをやってみるのもおすすめ。温かい飲み物を飲んだり、深呼吸するだけでもだいぶ変わります」POINT3:生活にメリハリを作るように心がける。時間に追われ、プレッシャーにさらされる仕事モードを帰宅後も続けると、交感神経が刺激されたまま…。「夜は副交感神経を高めないと、睡眠の質が下がってしまいます。今日の失敗を引きずったり、明日の心配をしたりせず、好きなことをして、自分をいたわってあげましょう。朝は、リモートワークでもギリギリまで寝るのはNG。きちんと着替えて、公私のメリハリをつけることが、自律神経の働きにとってもいいんです」福田千晶さん医学博士。1988年、慶應義塾大学医学部卒業。健康科学アドバイザーとして講演や執筆活動を行う。近著に『そもそも血糖値ってなんですか?』(主婦の友社)。※『anan』2021年9月8日号より。イラスト・ぎゅうにゅう取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2021年09月07日「自律神経」とは…まずは「自律神経とは何か」についてお伝えしていきましょう。「神経」は大きく「中枢神経」と「末梢神経」の2つに分けられます。中枢神経は「脳」と「脊髄」で構成され、末梢神経には運動神経と知覚神経から成る「体性神経」と、今回お伝えする「自律神経」があります。「自律神経」には、生命維持のために消化や体温調節などをコントロールする役割があります。「自律神経が乱れる」とはどういうことか?自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つから成ります。交感神経は心拍数や血圧を上げる他、消化器の働きを抑制し、心身は緊張した状態になります。それに対し、副交感神経は心拍数や血圧を下げる以外にも消化機能を活性化させ、心身はリラックスした状態になります。交感神経は身体活動が盛んな日中に優位に働き、副交感神経はカラダを休ませる夜間に優位になります。電気に喩えると、交感神経はスイッチが「ON」の状態で、副交感神経はスイッチが「OFF」の状態と言えます。「自律神経が乱れる」というのは、この交感神経と副交感神経のバランスが乱れた状態のことを言います。自律神経が乱れる「原因」ではなぜ自律神経のバランスが乱れてしまうのでしょうか。その主な原因として2つ挙げられます。1.ストレス悩みや不安、過労などといった心身へのストレスが過剰になると、交感神経にスイッチが入りっぱなしとなってしまうため、自律神経のバランスが大きく乱れてしまいます。また、音や光、温度なども、カラダには大きなストレスとなります。例えば大きな気温差(寒暖差)はカラダへのストレスが大きく、自律神経の大きな乱れをもたらします。2.不規則な生活習慣先程お伝えしたように、本来は交感神経は日中に、副交感神経は夜間に優位に働きます。しかし、昼夜が逆転したり不規則な食生活をしたりしていると、このリズムが大きく崩れてしまうので、自律神経の乱れにつながってしまいます。出典:byBirth自律神経が乱れることで起こりうる「不調」自律神経のバランスが乱れると、「疲労感」や「だるさ」、「肩こり」、「頭痛」、「手足のしびれ」、「動悸」、「めまい」、「不眠」などといった不調が起こりやすくなります。いかがでしょうか。ここまでお読みになって心当たりありませんか?日常生活の中でできる!自律神経を整える「3つの方法」このような自律神経の乱れによって生じるカラダの不調は、自律神経のバランスを整えることで解消につなげることができます!そこで、ここでは「日常生活の中でできる、自律神経のバランスを整える方法」を3つご紹介しましょう。1.軽くカラダを動かすことウォーキングやストレッチなどで軽くカラダを動かすことで、「セロトニン」というホルモンが分泌されるようになります。このセロトニンには、自律神経のバランスを整える働きがあると言われています。あくまで、「軽くカラダを動かす」ということがポイントです!例えば、朝日を浴びながらウォーキングと動きを伴う動的ストレッチを行うとよいでしょう。「朝日を浴びる」という行為も、セロトニンの分泌を促す効果が期待できると言われています。早起きをして軽くカラダを動かすことが難しい場合は、通勤時間の中でウォーキングを行うことをお勧めします。出典:byBirth2.湯船に浸かることお風呂で湯船に浸かることも、自律神経を整える上で有効な方法と言えます。その際のポイントは、38~40℃程度のぬるめのお湯に10分以上浸かるようにすることです。そうすることで副交感神経が優位に働くようになるからです。するとリラックス効果がもたらされ、質の良い睡眠につなげることができます。逆に熱めのお湯は、交感神経が優位になってしまうため、自律神経を整えることができません。出典:byBirth3.良質な睡眠をとること質の良い睡眠をとることも、副交感神経が優位に働き自律神経のバランスを整える効果が期待できます。「快眠」を得るために1つ心がけておきたいことがあります。それは、就寝前のスマホチェックは避けるようにすることです。なぜならスマホのブルーライトには、睡眠を促す「メラトニン」の生成を抑制する働きがあると言われているからです。また、ブルーライトの光によって交感神経が刺激されてしまうとも言われています。このような理由から、良質な睡眠をとるためにも寝る前のスマホチェックは避けるべきと言えます。出典:byBirth日常生活の中で「自律神経のバランスを整える努力」を!出典:byBirth今回は自律神経が乱れてしまう原因と、それを整える方法をご紹介しました。ご紹介した3つの方法はいずれも日常生活の中でできるもので、それを実践することで自律神経のバランスを整えることができ、カラダの不調を解消させることができます!自律神経の乱れは目に見えるものではないので、カラダに不調が起こるまではなかなか気づきにくいものと言えます。しかし、生活習慣が不規則なものになってしまったり、心身が外から大きなストレスを受けていたりする場合は、自律神経が乱れている可能性が高いと考えられます。その場合はカラダに不調が現れる前に、自律神経のバランスを整えるように努めていきましょう!
2020年12月25日そもそも「自律神経」とは…自律神経を整える方法をお伝えする前に、まず「自律神経とは何か」について触れておきましょう。「自律神経」とは交感神経と副交感神経から成り、消化や体温調節など生命維持のコントロールをする役割を持っています。交感神経と副交感神経は、電源に例えるとオンとオフの関係で、仕事や運動など身体活動を行う際は交感神経が優位になり、逆に就寝時など体を休める際は副交感神経が優位に働くようになります。「自律神経のバランスが乱れた状態」というのは、この交感神経と副交感神経のバランスが乱れた状態のことを言います。自律神経のバランスが乱れると、頭痛や肩こり、イライラ、全身の倦怠感、不眠などといった症状をもたらすと言われています。自律神経のバランスが乱れる原因として、主に「精神的なストレス」と「不規則な生活」が挙げられます。出典:byBirth「朝ストレッチ」が自律神経のバランスを整えるのに有効な理由それではなぜ自律神経のバランスを整えるのに、「朝ストレッチ」が有効と言えるのでしょうか。その理由は、朝日を浴びながらストレッチのような軽い運動を行うことで、自律神経のバランスを整える「セロトニン」を活性化させることができると言われるからです。ここでのポイントは、軽めの運動を行うということです。朝日を浴びながらの運動でも、息が乱れるようなハードな運動ではセロトニンを活性化させることができず、自律神経のバランスを整えることが不可能となってしまいます。出典:byBirth「朝ストレッチ」の効果を高める2つのポイント自律神経のバランスを整えるセロトニンを活性化させるには、朝日を浴びながらストレッチのような軽めの運動を行うと効果的です。しかし、ただ闇雲にストレッチを行えばよいというものではありません!「朝ストレッチ」を自律神経のバランスを整える効果につなげるためには、2つのポイントを押さえておく必要があります。それは「動的ストレッチを行うこと」と「なるべく全身を動かすことができるストレッチを中心に行うこと」の2つです。ポイント1:動的ストレッチを行うことストレッチには静止した状態で筋肉を伸ばす「静的ストレッチ」と、動きを伴う「動的ストレッチ」の2つの種類があります。この2つのうち、「朝ストレッチ」に適しているのは動的ストレッチです。朝は、目覚めたばかりで体と頭のスイッチがまだ入っていない状態です。そのため体と頭のスイッチをオンにするには、交感神経の働きを優位にする動的ストレッチが適していると言えるのです。ポイント2:なるべく全身を動かすことができるストレッチを中心に行うこと目覚めたばかりのタイミングは、体と頭のスイッチが入っていないだけでなく、体温が低い状態です。そこで全身の血流を促進し体温を上げるために、なるべく全身を動かすことができるストレッチを行うようにします。5分あればできる!自律神経を整える「朝ストレッチ」それでは実際に「朝ストレッチ」を行ってみましょう!なるべく滑りにくい床の上で行うことと、周りに障害物がないことを確認した上で行うようにしましょう。準備はよろしいですか?それでは始めましょう!(1)肩回しストレッチ出典:byBirth肩を前に5回回したら(写真上)、後ろに5回回します(写真下)。必ず「前回し」を行ってから「後ろ回し」を行うようにします。そうすることで、胸を張った状態で終わらせることができるからです。(2)股関節回し出典:byBirth股関節を閉じるように内回しを5回行ったら(写真左)、股関節を開くように外回しを5回行います(写真右)。反対側の股関節へも同様に行います。動作中は、骨盤が動かないようにしましょう。もちろんバランスを崩さないように、壁などに手を付いて行っても構いません。(3)アームスイング&レッグスイング出典:byBirth腕振り動作を伴いながら、もも上げ動作を行います。脚を後ろに引いて股関節を伸ばした状態から(写真左)、股関節を曲げてもも上げ動作(写真右)を左右それぞれ10回繰り返します。(4)ニートゥーエルボー出典:byBirth上の写真のようにお腹の前で右肘と左膝、左肘と右膝を交互に引き付ける動作を10回繰り返します。肘と膝が付かない場合は、引き寄せるイメージで行いましょう。(5)深呼吸出典:byBirth最後はやや乱れた呼吸を深呼吸で整えておきましょう。息を大きく吸いながら、両腕を「Yの字」に上げながら空気を迎え入れるように胸を開いていきます(写真左)。このとき小指側を正面に向けるようにします。そうすることで肩への負担を少なくすることができるからです。次に口から細く長く息をゆっくり吐きながら、両腕を体の前に下ろしていきます(写真右)。このときも小指側を正面に向けるようにします。3回程度行いましょう。効果につなげるポイントこれらのストレッチを、ゆっくりと少しずつ可動域を広げていくイメージで行うようにしましょう。動きを丁寧に行うことで、ストレッチを効果に結びつけることができます。「朝ストレッチ」でお仕事の効率もアップする!?出典:byBirth今回は自律神経のバランスを整える朝ストレッチのポイントを中心にお伝えしました。朝日を浴びながら動きを伴うストレッチを行うことで、自律神経のバランスを整える働きをするセロトニンを活性化させることができます。また、朝に軽くストレッチを行うことは、頭のスイッチもオンになるので、お仕事の効率アップにもつなげることができると言えます。早速いつもより少し早起きをして、朝ストレッチに取り組んでみてはいかがでしょうか。
2020年09月19日なんとなく不調という方、多いのではないでしょうか?もしかしたらそれは自律神経の乱れからきているのかもしれません。過去にananwebで好評だった自律神経の整え方をまとめました。まとめ構成・小田原みみ外出自粛、おこもり生活で知らぬうちにストレスが溜まり、自律神経が乱れがちという方が多いのではないでしょうか? そこでananwebで好評だった自律神経の整え方をまとめました。自律神経の疲れをとる食べ物活性酸素除去に欠かせない!「イミダペプチド」「ストレスで自律神経が過活動になると脳細胞が大量の酸素を消費し、細胞を酸化させる“脳のサビ”、活性酸素を排出します。このサビで細胞機能が落ちると自律神経が全身にアラートを出す。これが疲労の正体です」ヒスチジンとβ-アラニンという2つのアミノ酸からなるイミダペプチドは活性酸素を除去する効果大。「しかもイミダペプチドは脳内で合成できる。元となる栄養を摂って脳に届ければ、抗酸化力が続くというわけです」。特に多く含まれるのは鶏むね肉。「含有量が高いので1日100g摂れば十分」。豚ロース肉、マグロもおすすめ。梶本修身先生 「東京疲労・睡眠クリニック」院長として活躍する疲労回復の専門医。近著に『疲労回復の名医が教える誰でも簡単に疲れをスッキリとる方法』(アスコム)。※『anan』2020年4月29日号より。イラスト・かざまりさ 取材、文・大澤千穂※2020年4月25日作成自律神経を整える“9つの生活習慣朝起きたらコップ1杯の白湯を飲む。眠っていた胃腸に水分が入ることで、体内の時計遺伝子のズレをリセットでき、カラダが朝を認識。腸の働きも良くなる。冬場、胃腸を冷やさないためには、白湯がおすすめ。小林暁子先生 内科医、「小林メディカルクリニック東京」院長。長年、便秘外来を行う。米国の腸関連の最新医療や、漢方を取り入れるなど、QOLを向上させる総合的な医療を提案している。※『anan』2019年2月6日号より。イラスト・山中玲奈 取材、文・板倉ミキコ※2019年2月3日作成自律神経が整う簡単エクササイズあくび呼吸あくびをしながら体側伸ばし。横隔膜がゆるゆるに。(1)椅子に浅めに座り、肩の力を抜く。両手を頭上で組み、上半身を引き上げるように伸ばす。あくびをしながらカラダを左側に倒し、体側を伸ばす。心地いい場所まで倒し、「フア~ア」と声を出してあくびを出しきる。(2)カラダを中央に戻し、反対側も同様に。左右3回ずつ繰り返す。藤本 靖さん ボディワーカー、環境神経学研究所代表。『脳幹リセット~人付き合いが楽になる神経の仕組み「赤ちゃん力」』(講談社)が来月刊行。Tシャツ¥5,900 リバティ柄ショートパンツ¥7,500(共にナージー/ジュンカスタマーセンター TEL:0120・298・133)※『anan』2019年8月28日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・白男川清美 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) モデル・莉帆 取材、文・板倉ミキコ※2019年8月23日作成自律神経を整えて体調を万全にしよう!なんとなくの不調はもしかしたら自律神経の乱れからきているかもしれません。あなたに合った自律神経の整え方を見つけてください。
2020年05月05日新型コロナウィルス感染拡大による不安感に、季節の変わり目や花粉による気分の落ち込みと、自律神経が不安定になっている人が多いよう。そこで、漢方薬剤師の大久保愛先生が、穏やかに心を保てる最強フードをご紹介します!文・大久保愛【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 48ウイルス、花粉に三寒四温で、イライラスイッチオンインフルエンザや新型コロナウイルスに加え、花粉までも気にしなければならない面倒な時期になりました。ウイルスの影響から家にいる機会が増え、気晴らしに外へ出ようと思っても、飛散しているさまざまな外敵から身を守らなければなりません。なんだか落ち着かない環境に加え、桜の開花に向けて三寒四温の波がやってきます。自律神経が乱れてもしかたないですよね。低気圧で頭が痛い、めまいがするなんてこともよく耳にします。こんな感じで、スムーズに物事が進まないと湧き出てくる感情といえば、イライラや焦りなどではないでしょうか。少し目線を上に向けると明るい太陽の光のなか、青い空に映えるピンク色の梅の花や桜のつぼみが鮮やかで、穏やかな景色が広がっています。しかし、心の中には似つかわしくないイライラした感情が渦巻いている人も多いと思います。そこで今週は、季節の変わり目に心穏やかに過ごす食薬習慣を紹介します。自然の変化が体調に影響している漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一か月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。今週は、穏やかな心を保つ食薬習慣今年は、新型コロナウイルスの影響から免疫を高めることに重きを置いている人が多いのですが、毎年このシーズンに起こりやすい不調には特徴があります。それは、三寒四温により自律神経が乱れることです。自律神経が乱れると自分は弱いと感じてしまうことがあるかもしれませんが、気候の変動が大きい時には体を一定の状態に保つためにどうしても自律神経は安定しなくなります。それは人として、ある程度仕方のないことです。この時期の心の不調は、お天気のせいかな? と少し軽く考えてあげることが早期解決につながります。また、この状態を漢方医学では『肝血虚(かんけっきょ)』といい、冬から春にかけて、『肝』に負担がかかりやすいとされています。このときに『肝血』が充実していると自律神経の乱れが起こりにくいので、今週は、穏やかな心を保つために『肝血』を補う食薬習慣を紹介していきます。今週食べるとよい食材は、【牛肉×発酵食品】です。今週食べるとよい食材:牛肉×発酵食品月に一度月経のある女性にとって『肝血』は不足しやすいものです。ただ、牛肉や豚肉などのタンパク質や鉄などを多く含む食材は、ときによって胃腸に負担をかけてしまうことがあります。そのため、胃腸への負担や吸収率も考えながら体と相談しつつ、とっていく必要があります。牛肉牛肉は、『肝血』を補う食材です。脂身の多いお肉は消化に負担がかかるので、赤身のお肉を選ぶようにしましょう。必須アミノ酸もバランスよく含まれ、女性に不足しがちな鉄や亜鉛もしっかり補うことができます。発酵食品発酵食品は、『肝血』の吸収をサポートしてくれます。塩麹、キムチ、味噌、三五八漬けなど好きな発酵調味料にお肉をなじませて1時間程度置いておくだけで、柔らかくうまみがアップしたお肉が完成します。味が濃くなっている時には、もやし、玉ねぎ、キノコ類などと一緒に炒めると調整できます。牛肉を食べた後にお腹を下したり、お腹が張ったり調子が悪くなる人も多いのですが、発酵食品を合わせるとその悩みを軽減することができます。発酵食品は、腸内で善玉菌を増やし、悪玉菌による害を抑えてくれます。そのほかにも、ビタミンCの多い食材を一緒に摂ると鉄分の吸収がアップするので、ピーマンやキャベツなどビタミンCを多く含む食材を合わせるのもよいと思います。季節の変わり目が苦手な人はぜひ取り入れてみてくださいね。information大久保 愛 先生アイカ製薬株式会社代表取締役・漢方薬剤師。昭和大学薬学部生薬学研究室で漢方を学び薬剤師免許を取得。その後、中国で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方相談、調剤薬局、エステなどの経営を経て商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。著書『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。©Rafael Elias/Gettyimages©Westend61/Gettyimages©stock_colors/Gettyimages
2020年03月04日気分がウキウキするときや、鬱々とした気持ちで何もしたくないとき。実は自律神経が大きく関係しています。これを自分でコントロールできるとしたら?自律神経の影響に負けず、緊張や不安から解放されて毎日快適にハッピーに過ごしましょう。自律神経とは自律神経とは、交感神経と副交感神経という対になる2つの神経から成り立ち、脈拍や臓器の動き、睡眠など人体の動きに関わる全てのことに関連する神経です。自律神経は交感神経だけが優位になっても、副交感神経だけが優位になっても体と心の健康を保つのは難しく、この2つの神経のバランスは1:1(副交感神経は1.5程度まででも良い)が最も良いバランスとされています。自律神経のバランスが崩れるとストレスの多い現代人の多くは、どちらかの神経が優位になりすぎて、怒りっぽくイライラしたり、逆にやる気が出なく鬱々とした気分になることが多くあります。日によって気分のムラが激しいというような方も同じです。自律神経は自分で思ったようにコントロールするのは難しいとされていますが、自律神経を最も簡単にコントロールする方法をご説明していきます。交感神経と副交感神経の役割まず交感神経についてです。交感神経が優位な状態になると体や心は興奮し、呼吸が早く(浅く)なり血圧が上がるというような状態になります。分かりやすく言うと、試合前の闘志に燃えるボクサーのイメージです。逆に副交感神経が優位な状態では、気分は落ち着き、眠くなり血圧も下がり、リラックスモードの寝る前のような状態になります。この全く逆の働きをする神経の割合を同じ程度の割合にすることが、毎日快適にハッピーに過ごすことのポイントになります。自律神経を簡単にコントロールするポイント全く逆の働きをする2つの神経。そして自分で思ったようにコントロールするのは難しいと言われている自律神経を、どうしたら最も簡単にセルフコントロールできるでしょうか。それは「呼吸」です。ヨガを行っていると呼吸に意識を向けることが多くなりますが、どんな場面でも呼吸の意識することで自律神経が整えられるようになります。自立神経を整える呼吸法のやり方イライラしたり緊張していると感じた場合は、深くゆっくり時間をかけて吸う、吐くという呼吸を3分程度、呼吸だけに意識を向けて行います。3分はあくまでも目安で、呼吸に集中できない時はもう少し長くしてみてください。逆に、気分が乗らない、憂鬱な気分という時は口をすぼめて、フッと吐く息と同時にお腹をへこませる呼吸を速いテンポで30回程度行います。日常の場面に合わせて呼吸で自律神経をコントロールしましょう。関連記事イライラ・そわそわする時に。心に落ち着きを取り戻す「丹田呼吸法」ハッピーに過ごすために自律神経をコントロールしよう毎日ハッピーに過ごす方法が呼吸で大丈夫?と思った方もいるかもしれません。自立神経を整えると体調も整い、感情のコントロールもできるなど、うれしいことばかりです。今回ご紹介した呼吸法で、自立神経を整えながら毎日の生活がハッピーにしていきましょう。Hikaruヨガインストラクター
2019年10月20日夏の終わりにやってくる“残暑不調”。自律神経の乱れで疲れが取れず、ついダラダラしてしまいます。とっておきトレーニングで、不調を解消しましょう!「酷暑が続く季節が過ぎた秋口には“残暑不調”で悩む人が増加。だるくてやる気が出ないからといって動かないで過ごしていたら、さらに体調が悪化してしまう。ひいては慢性疲労症候群や全身の不調を招きます」そう語るのは『女性自身』連載「血流講座」でおなじみの、順天堂大学医学部の小林弘幸教授。新著『疲れたら動け!』(クロスメディア・パブリッシング)が話題になっている。ところで、残暑不調とは?「酷暑、エアコンの効いた室内と室外の温度差、睡眠不足、冷たいものの飲みすぎなどは、自律神経を大きく乱します。そのダメージが体に蓄積し、だるさや疲れが取れなくなるといった不調が、残暑を迎えたあたりに出てくるのです」残暑不調の症状でとくに目立つのが「慢性的な疲れが取れない」「だるくてやる気が出ない」だという。「自律神経の乱れは血流を悪化させます。なんとなく疲れている感じが残り、動けなくなります。しかし、体を休ませると血流がさらに滞り、肩こりや冷え、むくみなどを招くのです。血流の悪化で全身の細胞に栄養や酸素が行き届かなくなります。胃腸の働きも悪くなったり、免疫力が落ちたりすることで、高血圧や糖尿病、心疾患や脳疾患など重篤な病気を招いてしまうのです」残暑不調の解消には、どんな体の動かし方がいいのだろうか?「毎日の暮らしのなかでこなしている家事にも、自律神経の乱れを整える運動が多く含まれています。体をひねったり、上に伸ばしたり、自然にさまざまな動きをしているのです。そんな家事に、ちょっとしたエクササイズやストレッチを加えることで、残暑不調をより効果的に解消できます。ぜひ体を動かしてみてください」そこで小林先生が「自律神経バランスが整うトレーニング」を伝授。【1】「洗い物しながらつま先立ち」むくみ解消も両足のかかとの上げ下げを20〜30回。ふくらはぎや、太ももの筋肉を意識しながらリズミカルに行うと、自律神経のバランスが整う。「滞りがちな下半身の血流を促進。ふくらはぎや足首のむくみ解消に役立つ。足先まで血が行き届くので冷え性にも効果的です」(小林先生・以下同)【2】「掃除しながらスクワット」便秘解消も掃除機をかける際、足を大きく踏み出す。背筋を伸ばしたまま腰を落とし、踏み出した足を90度近くまで曲げる。左右で10歩。「血液の70%が集まっている下半身を鍛えることで全身の血流と代謝がアップします。リズミカルにやれば腸が活性化し便秘解消にも」【3】「もの干しゆらゆら前屈」脳の疲れ解消も足を肩幅に開いて、両手をだらんと垂らして前屈。洗濯カゴから衣類を取り出す前に、背骨をしならせながら、腰を左右に振る。上半身全体が振り子のように揺れるイメージで5秒ほど揺らす。徐々に揺れを小さくして、一息大きく吐いて、ゆっくり衣類を取り出して、起き上がる。「脱力させた上半身と腰を揺らすことで、全身の血流がよくなります。体のゆがみを調整して、関節まわりの筋肉をほぐす効果も。脳にも新鮮な血が流れ込み老廃物を排出します」【4】「洗濯物たたみで骨盤ストレッチ」腰痛解消も足を軽く開いて座った左側で衣服をたたむ。たたみ終えた服は体の右側に置く。「股関節をリラックスさせることで副交感神経を優位に導き安眠効果が期待できます。骨盤を大きく動かすことで、骨盤がスムーズに動くようになり、こり固まった腰まわりの筋肉をほぐします」【5】「窓ふき肩甲骨運動」肩こり解消も足を肩幅に開き、胸と同じ高さに両腕のひじを上げ、上半身を動かさずに肩甲骨を上下させて窓をふいていく。背筋を伸ばすと効果大。「肩甲骨まわりの筋肉と肩関節を大きく動かすことで首回りの可動域も広がります。腕全体を使うことで血流も改善。肩や首のこりを根本からほぐしてください」小林流自律神経バランスが整うトレーニングを日常生活に取り入れて、残暑不調を解消しよう!
2019年09月08日子どもが1歳半を過ぎると始まる「イヤイヤ期」。オムツ替えもイヤ、着替えもイヤ、スプーンで食べるのもイヤ…。イヤイヤの嵐が徐々にエスカレートして、ママもついイライラしてしまうことはありませんか?そもそも、なぜイヤイヤをするのでしょうか? 子ども自身はどんな気持ちなのでしょうか? また、ママはどうやって付き合っていけばいいのでしょうか?これまで多くの親子の育児支援をしてきた臨床心理士の帆足暁子先生に教えていただきました。お話をうかがったのは…臨床心理士帆足暁子(ほあし・あきこ)先生ほあしこどもクリニック副院長。保育士資格や幼稚園教諭1級免許を持つ臨床心理士。東京家政大学非常勤講師。公益財団法人母子衛生研究会インターネット相談室相談員。クリニックで育児やこころの相談に応じている一方で、保育者の養成にも携わっている。■イヤイヤ期「やりたい、決めたい」心の発達サイン――子どものイヤイヤ期に頭を抱えているママが多くいます。子どもはなぜイヤイヤをするのでしょうか?帆足暁子先生(以下、帆足先生): 1歳半をすぎると、子ども自身の自我が成長してきて、「自分でやりたい」「自分が決めたい」という気持ちがはっきり表れるようになります。でも、ママ自身は今までと同じように子どものお世話をしようとするので、そこで子どもの気持ちとぶつかる形になってしまい、子どもは「イヤイヤ」してママに訴えることになるんですね。例えば、ママが子どもに靴をはかせようとしてイヤイヤをするのは「自分ではきたい」から、あるいは「自分が決めたい(長靴をはきたいなど)」からということもあります。――イヤイヤに子ども自身のさまざまな主張が込められているんですね。帆足先生:まだ語彙が多くないので、イヤイヤに集約されてしまうんですね。イヤイヤにうんざりしているママもいるかもしれませんが、イヤイヤすることは子どもの発達にとって大切なこと。身の回りのことなどを自分の意思で決めて行動する「自立」、自分の気持ちをコントロールする「自律」、その両方を学んでいる時期だと言えます。ママも子どもがステップアップしているところだと理解するようにできるといいですね。――イヤイヤしながら、日々少しずつ成長しているわけですね。とはいえ、いつまでこのイヤイヤが続くのだろうかとモヤモヤした気持ちになります。「わが子はずっとイヤイヤをしている」という話を聞くこともあります。帆足先生:一般的に「イヤイヤ期」と呼ばれる時期は1歳後半から3歳前後まででです。いつまでも続くわけではないので、安心してくださいね。ずっとイヤイヤをしているお子さんがいるのだとすれば、イヤイヤをせざるを得ない状況かもしれません。例えば、朝の支度で「急いでいるからママがやるね」「早くして」などとママの都合ばかりを優先してしまうと、子どもは気持ちが満足できずに、自分でやりたい思いを主張することになりますね。急いでいる時にイヤイヤをされるのは大変ですが、お子さんの「やりたい!」という気持ちの意味を理解するようにしてイヤイヤを見守れたら、ママの気持ちや行動にも余裕が持てると思います。■イヤイヤ期「任せていい“自立”、ダメなものはダメな“自律”」――つい急かしてしまったり、「親がやったほうが早いから」と子どもにさせていないこともありそうです。イヤイヤとうまく付き合うにはどうすればいいのでしょうか。帆足先生:子どもが「自分でやりたい(自立)」という意味でイヤイヤをしてきたら、なるべく「どうぞ」とゆずってあげると、子どもがイヤイヤにこだわらずにすむようになります。例えば、自分でズボンをはきたがったら、うまくできないことがわかっていても、まずはやらせてみましょう。もちろん、うまくできなかったらイライラしてズボンを投げてしまうこともあるかもしれませんが、「この体験が、自立につながる」と思うようにしましょう次に、「自分の気持ちをコントロールする(自律)」ことが必要なのにイヤイヤをしてきた場合、「ダメなものはダメ」とルールを貫いたほうがいいでしょう。例えば、夕食前なのに「おかし、たべる!」と言ってきたからといって与えてしまうと、いつでもお菓子は食べられると思ってしまいますよね。家庭の方針もあると思いますが、「おやつの時間に食べようね」と言って、ゆずらない部分は通しましょう。――しつけの部分でも大切なことですね。ただ、子どものイヤイヤがどんどんエスカレートしていくと手がつけられなくなりそうです。帆足先生:確かに自分の要望が聞き入れられないと、子どものイヤイヤはヒートアップしますが、イヤイヤをしても効果がないことが分かるとあきらめることもあります。子ども自身は「自分の気持ちをコントロールする」トレーニングをしているところなんですね。そういった時の親の対応のポイントは、「何度も言葉をかけない」「振り回されない」こと。子どもを納得させようと声をかけ続けるのは逆効果です。火に油を注ぐように、イヤイヤがエスカレートします。私自身は「肯定的無視」と言っていますが、子どもがだだをこねたら、一度だけ声をかけて、親は子どもから離れます。その時、親は子どもの視界に入る範囲、でも近すぎない距離を保って、淡々とイヤイヤ(だだこね)とは関係のないこと、洗濯物をたたむなど違うことをしてみましょう。「ママはイヤイヤ(だだこね)に興味がないよ」というメッセージになります。しばらくして、子どもが落ち着いたら、我慢できてもできなくても「よく我慢できたね」「がんばったね」と忘れずにほめてあげてくださいね。「我慢したらママにほめてもらえる」という子どものイメージづくりのために、やってみてはいかがでしょうか。それでも、ママがイライラをぶつけてしまうこともあると思います。そんな時は、素直に「ママのイライラをぶつけてごめんね」と謝れば大丈夫。子どもはきっと許してくれます。■イヤイヤ期「“ノートに記録”で傾向と対策」冷静にイヤイヤ対応――あくまでも否定はせず、子どもの近くにいるけれども、放っておくような感じがいいのですね。ほかにもいい方法はありますか?帆足先生:お子さんのイヤイヤを分析してみるのがおすすめです。どういう時に強くイヤイヤをするのか? イヤイヤの元になるものはなんなのか? ノートなどにつけてみると特徴が見えてきて、意外と楽しめますよ。「夕食前の忙しい時に、イヤイヤをよくしているな」「朝、靴を自分ではけないとイヤイヤが激しいな」など。たいていの場合、ママにゆとりがない時に、子どものイヤイヤが爆発していることが多いようです。記録をつけることで、ママ自身も客観的になれるます。イヤイヤに余裕を持って対応できるようになりますよ。――イヤイヤを記録するのはいいですね! 大きくなってから振り返っても育児日記代わりになりそうです。帆足先生:ぜひやってみてください。あとは、「必殺技」を持っておくのがいいですね。絶対に子どもが「イヤ」と言わないものを用意します。例えば、イヤイヤした時に大好きなおかしを差し出して「食べる?」と聞いてみたり。ママ自身も「これならどうかな~?」と一歩ひいて楽しむくらいの気持ちでイヤイヤに接して、巻き込まれないようにすれば、気持ちがずっとラクになれると思います。
2018年10月12日秋の訪れを感じる季節になりましたが、寒暖差やストレス、生活リズムの乱れなどにより、自律神経のバランスが崩れると心身共に疲れを感じやすくなります。自律神経と呼吸の関係自律神経系はホメオタシス(恒常性)維持の為、意志とは関係なく常に働いています。主に内臓や皮膚に分布し、心臓、消化器、血管、汗腺などの働きを調整し、2つの相反する作用を持つ交感神経と副交感神経があります。交感神経は身体を活発に働かせ、副交感神経は睡眠や休養時に働き、この2つはバランスをとりあっています。自律神経の不調は、この二つの神経系のバランスがとれなくなった時に、疲れる、良く眠れない、汗をかきやすくなるなどの症状が現れます。現代社会はストレスを感じやすく、交感神経が活発になりがちです。副交感神経の働きを優位にし、ストレスを開放し、自律神経のバランスを整えましょう。呼吸と生活リズムを整える事は、自らを整えるだけでなく、周り(自然)と調和する事に繫がります。ゆったりとした呼吸、動作、自然と調和した生活リズムを心がけると、肉体的な疲れやイライラなど精神的な疲れが軽減されます。現代人は、呼吸が浅くて速いと言われています。浅い呼吸は精神的なストレスや運動不足で気が上がっている状態です。イライラすると呼吸が浅くなるので、呼吸をゆったりさせ、気を下げるように意識しましょう。呼吸は、自律神経の働きと密接に関係し、特に呼気(吐き出す息)は副交感神経の働きを高めます。長く深く吐く事を意識して、心身共にリラックスしましょう。丹田呼吸法丹田という「おへそ」のすぐ下(膀胱の周辺)に位置し、生命エネルギーをつかさどる場所を意識して行う呼吸法です。緊張したりストレスを感じている時は、肩に力が入り、頭に気が集中しているので、この呼吸法を行うと心身共にリラックスします。丹田呼吸法を行う前に身体を振ったり、肩の上げ下げを行い、身体の力を抜いてから行うと良いでしょう。① 丹田に軽く手を添えて、意識しながら呼吸します。② まずは、口からゆっくりと息を吐き出し、お腹と背中をくっつける気持ちで息を吐き切ります。③ 息を吸う時は、添えた手を軽く意識しながら丹田を膨らませるようにして鼻からゆっくり大きく吸い込み、これを繰り返します。*丹田に気をおさめる事を意識しながら行いましょう。*ゆっくりと長くお腹で行うのがコツです。意識的にゆっくりと深く呼吸をする事で自律神経が安定し、リラックスした心身の状態になります。*落ち込んだ時や、気分を切り替えたい時などにも、是非取り入れて下さい。疲れていたり嫌な事があると、下を向き呼吸が浅くなります。吐く事は浄化を促すので、嫌な事があったら呼吸と共に吐き出しましょう。笑顔でいると副交感神経がUPしリンパ球が活性化し、免疫力が高まると言われています。疲れたり嫌な事があった時こそ口角を上げ、リラックスしていきましょう。生活リズムを整えるには現代生活では、夜中でも明るく快適に過ごせるので、意識しないと自然に即した生活のリズムで過ごすことは難しかもしれません。夜型の生活になると体内時計が乱れ、疲れを感じやすくなったり、ホルモンバランスが乱れ女性周期が不安定になったり、心身の不調をきたしやすくなります。忙しかったり暑いと、シャワーだけで済ます方が多いと思いますが、疲れている時こそ湯船に浸かって心身の疲れを癒してから入眠すると睡眠の質が高まります。夜の入浴は、ぬるめの湯の方が副交感神経を優位に働かせる事が出来ます。逆に朝は、やや熱めの湯にすると交感神経が優位に働き、やる気のスイッチが入ります。ただし、血圧の高い方は、注意しましょう。スマートフォンやテレビなどから発するブルーライトの光には、交感神経を優位にし、寝つきが悪くなったり、睡眠の質を妨げてしまうので、寝る前の使用を控えたり、ブルーライトをカットするような工夫をすると良いでしょう。早めに就寝し、朝にスッキリ目覚められると、身体の中から活力が漲り、一日を活動的に過ごす事ができます。自律神経のバランスを整えて、ストレスに負けない心と身体を目指しましょう!監修・文章/宮本そのみ(管理栄養士)
2018年10月11日毎日スキンケアを頑張ったり、食生活・運動に気をつかったりしているのに、なんだか老けてきた。もしかしたら自律神経の乱れが原因かもしれませんよ。自律神経は、美容・健康に欠かせない成長ホルモンをはじめ、さまざまなホルモンの働きに影響します。自律神経のバランスを整えて、体の内側からキレイを目指しましょう。自律神経の役割出典:byBirth自律神経は、美容や健康にとって欠かせない神経。自律神経が乱れると、美肌を作るのに大切な成長ホルモンや、すこやかな心身に必要なホルモンのメラトニンが体の中をスムーズに巡らなくなってしまいます。どんなにスキンケアを頑張っても、また食生活に気をつけていても、内側から美や健康を損ないかねません。自律神経の働きとバランスを整えるちょっとしたコツをチェックして、若々しさと美しさをキープしましょう。自律神経とは私たちの内臓器官の働きにかかわっていて、交感神経と副交感神経の2つに分けられます。仕事や運動など活発に動いているときには交感神経が、リラックスしてのんびりしているときには副交感神経が優位になります。交感神経と副交感神経はどちらが優位になり過ぎても体に良い影響はありません。「自律神経のバランスを整える」とは、2つの神経いずれかの、優位状態や働き低下を防ぐことと言えるのではないでしょうか。交感神経の優位になりすぎ状態に注意加齢によって副交感神経は衰えます。40代をすぎると副交感神経の働きが低下しやすいと言われています。また、過度なストレス状態が続くと、交感神経が優位に。交感神経が優位な状態が続くと、体の血液の流れが悪くなり体の冷えや肩こりを引き起こしたり、消化器官の機能が低下して胃腸トラブルの原因になったりします。副交感神経が優位になり過ぎてもトラブルが「夜の神経」「リラックスモードの神経」と言われる副交感神経。前述したように、加齢やストレスなど交感神経のほうが優位になりやすいのですが、副交感神経ばかりが働き過ぎてもトラブルが表れます。疲労感や頭痛、めまい、慢性的な眠気、アレルギーなどの症状が出ると考えられています。自律神経のバランスを整えるためにやりたいこと出典:byBirth交感神経と副交感神経がきちんと働かなければ、美と健康はキープできません。日々の生活の中で、自律神経のバランスを整えるちょっとした工夫を見ていきましょう。朝起きたらコップ1杯の水を出典:byBirth慢性的な便秘に悩んでいるなら、副交感神経の働きが低下している可能性があります。朝、布団から出たら最初にコップ1杯の水を飲みましょう。胃や腸が刺激されて、蠕動運動がうながされます。これにより、副交感神経の働きが高まります。また、睡眠中に約1リットルの水分が体から失われると言われています。水分補給のためにも、コップ1杯の水を習慣にしてくださいね。朝食は抜かない出典:byBirth1日の計は朝にあり。朝食を摂ると代謝が上がり、自律神経のバランスを整えやすくなると言われています。また、脳と体にエネルギーを与えて、1日をアクティブに過ごすためにも朝食は欠かせません。栄養バランスが取れた食事が理想ですが、スムージーやヨーグルト、シリアル、果物など簡単な食事でもOK。どんなに忙しくても、何かしら食べる習慣をつけましょう。呼吸を意識して1日を過ごす出典:byBirthストレスを感じたとき、イライラしたとき、仕事が忙しいときは交感神経が優位になっています。その状態が続くと、自律神経が乱れる原因に。血液の流れが悪くなり、肩こりや頭痛を引き起こしかねません。呼吸が浅く・早くなっているなら、深く・ゆっくりとした呼吸を意識しましょう。副交感神経の働きが高まり、自律神経のバランスが整います。特に強いストレスが続いている人や、40代以降の人は寝る前の深呼吸を習慣づけると○。入浴やストレッチで夕食前にリラックス出典:byBirth消化には、副交感神経がかかわっています。お風呂やストレッチでリラックスすれば、副交感神経の働きが高まります。その状態で食事をしたほうが、胃や腸に負担をかけないですみます。胃腸に負担がかかると、自律神経が乱れる原因になり、胃もたれや便秘などのトラブルに悩まされてしまいます。休日こそアクティブに出典:byBirth休日は寝だめをする!という人も多いのではないでしょうか。生活リズムの乱れは自律神経の乱れと心得て、休日こそアクティブに過ごしましょう。お昼ごろまで寝ていたり、1日中ゴロゴロ・だらだら過ごすのはNG。ウォーキングで体を動かす・気分転換にショッピングに出かけるなどしたほうが、心身の疲れも取れますよ。1日の最後は「振り返り」でリフレッシュ出典:byBirth眠る前に、1日の出来事の振り返りをしましょう。失敗や人間関係のトラブルなど、ネガティブな体験をそのままにして眠りにつくのでは、あれこれ考えてしまって交感神経優位な状態になり、睡眠の質が低下してしまいます。ネガティブな体験から学んだことや、次にどうつなげられるかを考えて、翌日に備えましょう。また、感動したことやうれしかったことは、日記に書き留めておくのも○。今回紹介した項目ができたかどうか、チェックを行うのもおすすめです。日々の生活の中で、交感神経と副交感神経のバランスを整えて、いつまでも若く美しくありたいですね。
2018年09月17日だるい・つらいの最大の原因はこれかも。秋を元気に過ごすには、今すぐ自律神経ケアを!「自律神経が乱れると心身によくない」とはよく聞くことだけど、そもそも自律神経って?「皆さん、腕や脚は動かそうとしたら動かせますね。でも、心臓を動かしたり血液を流すことは、やろうとしてもできません。こうして私たちの意思とは無関係に全臓器をコントロールしているのが自律神経。ゆえに、全身、さらにはココロにも影響を及ぼすのです」と自律神経が専門の小林弘幸先生。睡眠不足や運動不足、ストレスなど、自律神経を乱す要因はさまざま。特に夏場は、室内と屋外の温度差、発汗による脱水などが加わり「一年のなかで最も過酷」と言っていい時期だそう。「夏の間に自律神経が乱れて溜まった疲れは、今はさほど自覚がなくても、秋になるとボディブローのように効いてきます。いったん乱れた自律神経を整えるのには最低でも2~3週間かかるので、今から対策をはじめましょう!」交感神経と副交感神経のシーソーを上手に動かそう。自律神経は、アクティブな状態に導く交感神経と、リラックスさせる副交感神経がシーソーのように働いている。「朝から昼にかけては交感神経、夕方以降は副交感神経が強くなるのが理想です。しかし、現代人はストレスなどで交感神経が優位になりっぱなしの傾向に。なかなか副交感神経が優位になりにくい環境にいるので、日常的に意識してケアするようにしましょう」腸・血流・ストレスに気を配り、自律神経のバランスを改善!自律神経と関連が深い臓器が、腸。「腸内環境が安定すると自律神経も整います。胃腸に負担をかけない食事を心掛けましょう」。また、自律神経は血流に働きかけて全身をコントロールするため「脱水などで血流が滞ると自律神経も乱れます。水分補給は万全に」。ストレスも自律神経の大きな敵。「夏休み明けは普段以上にストレスを感じます。ゆったり構えましょう」ここでは、28歳・事務職の夏バテOL・アン子の朝の過ごし方を小林先生がコーチング。ちょっとした日々の工夫で、自律神経が整ってきた!7:30起き抜けに1杯の水を飲み、朝食には腸に良いものを。寝汗をたっぷりかく夏の朝は、体内がカラカラ…。「起きたらまずは水を1杯。脱水で滞った血流を良くしましょう。朝イチの水は胃腸を目覚めさせ、お通じの改善にもなります」。朝は食欲がないから、朝食はパスしても?「軽めでいいので摂ること!ヨーグルトなどで腸内環境を整えれば、自律神経の安定にもつながります」9:00台風の日や天気が悪い日は意識して階段を使う。起きてしばらく経ってもなんだかスッキリしない。「それは、気圧のせいかも。低気圧でどんよりした日は、交感神経が高まるだけでなく、自律神経全体のパワーも落ちてしまい、ダブルパンチ!台風やゲリラ豪雨の時も同様です。電車内では立つ、駅や会社では階段を使うなど、意識的に運動することで血流を良くしましょう」10:00仕事中、他人と自分を比べない。夏休み明けは特に注意する。後輩が彼氏とのハワイ旅行をさりげなく自慢してきた。どこにも行けなかった私はどうせ非リア充…。先輩みたいにバリバリ仕事もできない…。「自律神経に悪影響を与えるストレスの大部分は対人関係。特に休み明けはストレスに敏感で、いつも以上に怒りや妬みを感じやすくなります。『人は人、私は私』とおおらかに構えましょう」小林弘幸先生順天堂大学医学部教授。自律神経研究の第一人者。日本体育協会公認スポーツドクターでもあり、多くの一流アスリートのコンディショニングに関わる。主な著書に『まんがでわかる自律神経の整え方』。※『anan』2018年8月29日号より。イラスト・ボブa.k.aえんちゃん取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2018年08月27日なんとなく体がだるい、調子が上がらない…。毎年、夏を憂鬱にさせるあの症状たち。「夏バテだね」と言われるがまま、放置してしまっていませんか?実はそれ、自律神経の乱れが原因かもしれません。秋になってもなんだか体調が悪いまま…。なんてことのないよう、今からしっかりケアを始めましょう!28歳・事務職の夏バテOL・アン子の昼~夜の過ごし方を例に、自律神経が専門の小林弘幸先生が自律神経の整え方をコーチングしてくれました!12:30冷たい食事を摂る時は、食後に温かいお茶を飲む。暑いとついつい冷やし中華やデザートのアイスクリームを食べたくなっちゃう。「冷えは自律神経にとって大敵。血流が悪くなるので、冷えた飲み物をがぶ飲みするのは避けてください。ただ、この時期に冷たいものを食べたくなる気持ちはよく理解できます。食後に温かいお茶を1杯飲むなどして、バランスをとるようにしましょう」15:30落ち着きたい時に駆け込む自分のパワースポットを作る。後輩が指示を無視する…。急ぎの案件なのに先方と連絡がつかない…。ストレスでイライラ!「交感神経が高まり、車ならアクセルを踏みっぱなしの状態。どこでもいいのでリフレッシュできる、自分のパワースポットを見つけておくといいですね。私の場合、疲れたり大きな仕事に取り掛かる時には必ず行くカフェがあります」18:30毎日、引き出しをひとつずつ会社から帰る前に片づける。デスクの上は書類の山、引き出しもパンパンだけど、業務に支障がないからまあいっか!「よくないですよ。デスクや部屋がごちゃごちゃだと交感神経を高めてしまうんです。全体のモノの量を減らした上で、毎日こまめに掃除を。環境が整えば心に余裕が生まれ、自律神経のバランスも安定しますし、軽い運動にもなり一石二鳥!」19:30予定がない日は、21時までに夕食を摂る。残業してて気づいたら22時。どうりでお腹が減ってるわけだ。「できれば、夕食は21時までに終えてください。というのも、副交感神経が高まって腸が一日で最も活発に動くのが睡眠中の夜12時から3時頃。その“腸のゴールデンタイム”の間は、胃の中に食べ物がないのが理想です。朝食まで時間があき、朝に食欲がわくメリットも」20:30飲み会でお酒を1杯飲むたび、同じ量の水を飲むようにする。楽しみにしてた飲み会。今夜はとことん飲んでストレス発散するぞ!「ちょっと待って。アルコール自体は、適量であれば大丈夫ですが、ダラダラ飲み続けるのは脱水と腸への刺激を引き起こし、よくありません。帰宅時間を決め、その時間になったらスパッと切り上げましょう。飲んでる間はお酒と同量の水を摂取して、脱水防止を」21:30仕事で疲れた時は蒸しタオルで首を温める。仕事で疲れた体を休め、ぐっすり眠りたい。「PCやスマホで一日中負担をかけた首に、電子レンジで1分ほど温めたタオルをあてるといいですよ。首には自律神経の通り道である太い血管が通っているんです」。暑いから冷やしたタオルではダメ?「気持ちよさが自律神経を安定させることもありますが、血管は温めるのが基本です」23:00一日の終わりに、3行だけ、ノートに手書きで日記をつける。明日は予定が詰まってるから早く寝たいのに、今日あった嫌なことが頭から離れず寝付けない!「3行日記を習慣にしてみては。日記に嫉妬などネガティブな感情を吐き出すことで心が整います。起きたら全部忘れる、と意識しましょう。併せて明日やることも書き出すと焦りが消えミスも減ります。スマホよりも手書きがおすすめ」24:00吐く息を意識して呼吸、を寝る前の習慣にする。寝る準備を済ませ、あとはベッドに入るだけ。「血流を上げてくれる呼吸の時間を、1分間だけ作ってみてください。呼吸は心を落ち着けて副交感神経を高める効果があります。頸部にある自律神経のレセプター(受容体)を反応させるため、吸う息の2倍の時間をかけて吐くのがポイント。就寝前に限らず、少し時間がある時にはぜひ」小林弘幸先生順天堂大学医学部教授。自律神経研究の第一人者。日本体育協会公認スポーツドクターでもあり、多くの一流アスリートのコンディショニングに関わる。主な著書に『まんがでわかる自律神経の整え方』。※『anan』2018年8月29日号より。イラスト・ボブa.k.aえんちゃん取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2018年08月25日自律神経失調症とは?出典 : 自律神経失調症とは、検査しても身体に明らかな異常がみられないのに、肩こり、めまい、頭痛などの自律神経の乱れが関係する身体の不調がある状態のことです。実は「自律神経失調症」は日本独自に定着した疾病概念で、国際的・医学的な病名としては、その定義や診断基準は確立していません。そのため医師によって捉え方が違うだけでなく、自律神経失調症の存在自体を認めない医師もいます。また、医師によっては、原因不明の症状に診断名を与える場合に便宜的に診断する場合もあります。このように、自律神経失調症を取り巻く言説は、未だ整理されていません。しかし、実際に自律神経失調症と診断された方がおり、「自律神経失調症」という名称は多くの方に認知されています。そこで、この記事では日本心身医学会の暫定的な定義に基づき自律神経失調症を説明していきます。参考文献:福永伴子/監修『図解すぐできる! 自律神経失調症の治し方 』2015年ナツメ社/刊日本心身医学会における暫定的な定義は以下の通りです。種々の自律神経系の不定愁訴を有し、しかも臨床検査では器質的病変が認められず、かつ顕著な精神障害のないもの(引用:心身症と自律神経失調症の違い|医療法人中沢会上毛病院HP)自律神経失調症の症状出典 : 自律神経失調症は、人によって症状の現れる箇所や度合いがかなり異なり、身体面にも精神面にも影響を及ぼす可能性があります。ここでは、自律神経失調症の症状の一部を紹介いたします。■全身に現れる症状・だるい、疲労感・多汗あるいは汗が出ない・食欲増加もしくは低下・睡眠障害・立ちくらみ・めまい・微熱・発熱・血圧の異常(低血圧・高血圧)など■特定の箇所に現れる症状・頭痛・動悸・耳鳴り・咳・肩こり・手足のしびれ・息苦しさなど■精神面・情緒不安定・不安・パニック症状・集中力の低下・イライラなど参考文献:筒井末春/著『月刊「医学と薬学」』――自律神経失調症1985年10月自然科学社/刊参考文献:大塚邦明/著『月刊医道の日本』―ー自律神経失調症に対する鑑別、診断、治療2015年1月号医道の日本社/刊自律神経失調症の原因出典 : 自律神経失調症は自律神経が乱れることにより生じますが、その最大の原因はストレスであるとされています。職場環境、人間関係や生活リズム、災害、気圧などのその人を取り巻く環境と、その人自身が持つ体質や性格、持病などの要因が複雑に絡み合ってストレスとなります。そのため、治療においてもストレスをいかに軽減するかが重要になってきます。出典 : 参考文献:伊藤克人ら/編『専門医が治す!自律神経失調症―ストレスに強い心身をつくる、効果的な療法&日常のケア (「専門医が治す!」シリーズ) 』2001年高橋書店/刊参考ページ:自律神経失調症とうつ病・パニック障害・心身症の違いとは?|せせらぎメンタルクリニックHP自律神経失調症かもと思ったらどこを受診すればいい?出典 : 自律神経失調症に心当たりがあるときは、頭痛なら内科、肩こりなら整形外科など、まずは身体的な症状にあわせて受診する科を決めましょう。自律神経失調症には明確な診断基準がありません。そのため医師によって診断の仕方は異なりますが、1.からだの病気がないことを確かめる検査2.こころの病気がないことを知るための面接や心理検査3.自律神経系の検査この3種類の検査をして診断の材料とすることが多いとされています。受診の結果、別の診断名がついたとしても、まずは医師の指示に従った上で、様子をみましょう。それでもなかなか治らない場合や以前にも何度か同じ症状がでている場合には、総合病院や大学病院などで検査を受けることを検討する必要があります。検査で原因が見つからなかったり、再発を繰り返す、精神的な症状が現れてきた場合は、身体面からだけでなく心理面からも診療する心療内科を受診することをおすすめします。参考文献:伊藤克人ら/編『専門医が治す!自律神経失調症―ストレスに強い心身をつくる、効果的な療法&日常のケア (「専門医が治す!」シリーズ) 』2001年高橋書店/刊自律神経失調症の治療法は?出典 : 自律神経失調症の治療には、以下の4つの療法を中心に行われます。■薬物療法めまい、頭痛などの身体症状や、不安感などの心理的な症状を取り除くために、薬を用いる場合があります。自律神経調整薬や抗不安薬、ビタミン剤、漢方などが処方されることがあります。参考ページ:自律神経失調症|前田クリニックHP・漢方の留意点自律神経失調症により現れる症状を和らげることを目的として漢方薬が処方される場合もあります。ただし、個人の体質や抵抗力などにより調合される薬も異なるので、漢方薬を試してみたい場合は必ず医師に相談することが必要です。漢方外来などの専門外来だけでなく、心療内科の医師も漢方を処方してくれる場合があり、保険が適応される可能性もあるので、気になるときは医師に相談してみるのもひとつの手です。■心理療法(精神療法)心理療法では、医師との会話を通じて心理的なケアをしていきます。認知行動療法や簡易精神療法、自律訓練法など様々な種類があるので、患者一人ひとりに合わせた療法をすることになります。■理学療法肩こりやなどの身体の痛みや手足のしびれをやわらげるために、指圧、マッサージ、鍼灸(しんきゅう)、温熱治療、電気治療などの理学療法が取り入れられることがあります。その場合、病院などにおいて医師の指導のもとに理学療法士が行うことになります。・心理療法、理学療法を受ける際の医療費における留意点理学療法や心理療法を医師が治療の一環として認め、病院内で受ける場合なら、ほとんどの場合保険適応になります。しかし、それ以外の場所で治療を受ける場合は保険適応にならず全額自己負担となる場合が多いため、注意が必要です。その他にも、専門の治療院で症状の改善を目的とした施術が行われていることもあります。中には自律神経失調症を治療対象とした保険適応の施術を行う治療院もありますので、一度お近くの治療院を調べてみるのもおすすめです。ここで注意したいのは、理学療法によって一時的に身体が楽になることはあるとはいえ、根本治療ではないので、他の治療法と合わせて行う必要があるということです。■生活指導食生活や睡眠時間、運動などの生活リズムを見直し改善するためのアドバイスを受けます。自律神経失調症を改善したいとき、自分で出来るセルフケアは?出典 : 乱れた生活スタイルは自律神経が乱れる大きな要因の一つです。この章では、自分でできる生活スタイルの改善方法の一部を紹介します。ポイントとなるのは、できる範囲で少しずつ改善していくことです。生活リズムを改善しようと気を張りすぎると、それが逆にストレスとなることがあるからです。気を楽にして、一歩一歩生活を改善していきましょう。■食事時間を一定にする食事をできるだけ決まった時間にとることで、自律神経失調症と深い関係をもつ体内時計が正常になります。■朝食は抜かずに1日3食食事は1日3食とるようにしましょう。朝食をとることで、心身の活動に必要なエネルギーを得られます。また、朝食をとることにより交感神経への切り替えが行われ、身体を目覚めさせます。■栄養バランス自律神経失調症のある方は、食事のバランスが崩れがちであることもあります。健康維持のためには、日頃からバランスのよい食生活をすることが大切です。ご飯やパンなどの主食、肉や魚などの主菜、野菜や海藻などの副菜、スープや味噌汁などの汁物の4構成を意識した食事をすることで、バランスの良い食事をとることができます。参考ページ:「食事バランスガイド」について|厚生労働省HP■早寝早起きをする自律神経のバランスと深い関わりがあると言われる体内時計を整えるためには、昼は活動、夜は休息という生活リズムを整えることが大切です。朝に光を浴びることで体内時計がリセットされるので、体内時計の狂いを修正していくには、早寝早起きを続ける必要があります。早寝早起きをするためには、あらかじめ就寝時間と起床時間を決めておくことや、就寝前に入浴やストレッチなどをして十分リラックスすること、寝る前の飲酒を控えることが効果的です。それでもどうしても眠れない場合は担当の医師に相談してみることや、睡眠外来に行くのもひとつの手でしょう。参考ページ:体内時計と睡眠のしくみ|武田薬品工業株式会社HP参考文献:大塚邦明/著『月刊医道の日本』―ー自律神経失調症に対する鑑別、診断、治療2015年1月号医道の日本社/刊まとめ出典 : 自律神経失調症は、症状を説明しづらいため、なかなか周囲の理解を得ることができずにつらい思いをされている方も多いでしょう。適切な治療を受けることに加え、食生活や睡眠など、自分でできる改善方法を意識することが大切です。あせらず、気持ちに余裕をもって療養しましょう。
2017年09月05日炎症老化に注目した導入美容液株式会社シェルゥームは、植物の力で肌内部の環境を整えて自律した肌へと導く、大人敏感肌のための導入美容液『カシガレイ(KASHI GAREI)ブースターセラム』を、2016年10月5日より発売した。「カシガレイ」とは、“そこまでやるの”という意味を持つ日本南部奄美地域の里言。忙しい現代女性たちは、日々のダメージにより細胞の炎症老化(インフラメイジング)にさらされている。その炎症をリセットし、自分らしい美しさを目指して前向きに頑張る女性たちを応援するブランドだ。炎症老化を抑え、使うほど自律した美しい肌へ東京農工大学との共同研究により、古くから薬用植物として生薬や民間療法で用いられてきたショウガ科の多年草植物「アオノクマタケラン」の天然成分に、皮膚の炎症やかゆみを抑えて皮膚バリア機能を保護する作用があることを実証。その「アオノクマタケラン」配合により、肌の不調を整えて炎症老化を抑え、使うたびに浸透力の高い導入美容液が日々のダメージを修復して、後に使うスキンケアが浸透しやすい肌に整える。また、植物由来の複合成分と先進皮膚科学により、肌の「酸化」と「糖化」を集中的にケアして、ハリの低下やシワ・シミ要因となる活性酵素を無害化するとともに、コラーゲンやエラスチンの糖化を抑制し、年齢肌の悩みを総合的に補修することで自律した美しい肌へと導く。商品価格は、9,720円(税込)。森林浴効果がある「アオノクマタケラン」の香りと、なめらかで心地よい使用感が、肌も心もやさしく解きほぐしてくれる商品だ。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社シェルゥームプレスリリース(ValuePress!)
2016年10月07日暑い所と冷房の効いた涼しい所の行き来による寒暖差や夏休みの生活リズムの乱れなどから、自律神経のバランスが崩れると、心身共に疲れを感じやすくなります。自律神経のバランスを整える自律神経系は、ホメオタス維持の為、意志とは関係なく常に働いています。主に内臓や皮膚に分布し、心臓、消化器、血管、汗腺などの働きを調整し、2つの相反する作用を持つ交感神経と副交感神経があります。交感神経は、身体を活発に働かせ、副交感神経は、睡眠、休養の時に働き、この2つはバランスをとりあっています。バランスが崩れると自律神経の不調は、この二つの神経系のバランスがとれなくなった時に、疲れる、良く眠れない、汗をかきやすくなるなどの症状が現れます。自律神経の不調は、ストレス、気候、ホルモンバランス、性格などからストレスを受け続ける事が引き金になります。現代は、ストレスを感じやすく交感神経が活発になりがちです。副交感神経の働きをUPさせ、ストレスを開放し、自律神経のバランスを整えましょう。呼吸と生活リズムを整える呼吸と生活リズムを整える事は、自らを整えるだけでなく、周り(自然)と調和する事に繫がります。ゆったりとした呼吸、動作、自然と調和した生活リズムを心がけると、肉体的な疲れやイライラなど精神的な疲れが軽減されます。現代人は、呼吸が浅くて速いと言われています。浅い呼吸は、精神的なストレスや運動不足で気が上がっている状態です。イライラすると呼吸が浅くなるので、呼吸をゆったりさせ、気を下げるように意識しましょう。呼吸は、自律神経の働きと密接に関係し、特に呼気(吐き出す息)は副交感神経の働きを高めます。長く深く吐く事を意識して、心身共にリラックスしましょう。疲れていたり嫌な事があると、下を向き呼吸が浅くなります。吐く事は浄化を促すので、嫌な事があったら呼吸と共に吐き出しましょう。笑顔でいると副交感神経がUPし、免疫力が高まると言われています。疲れたり、嫌な事があった時こそ口角を上げ、リラックスしていきましょう。
2016年09月09日「体の不調がなかなか治らない」「小さなことですぐイライラする」と感じることはありませんか?実はそれ、自律神経の乱れからくる症状の特徴でもあります。『聞くだけで自律神経が整うCDブック 心と体のしつこい不調を改善編』(小林弘幸著、アスコム)は、77万部突破のベストセラー『聞くだけで自律神経が整うCDブック』の第2弾。付属のCDに収録された音楽を聞くだけで自律神経の乱れが整うという点が特徴ですが、今回は特にしつこい心身の不調の改善や、仕事や勉強のパフォーマンスアップにフォーカスしています。まずは本書のなかから、自律神経を整えるための意外なルールをご紹介します。CDと組み合わせればさらなる効果が期待できそうです。■自律神経の乱れは心身の不調の原因にそもそも自律神経とは、内臓を動かしたり、血液を送ったりするなどの働きをするとても大事な神経。睡眠中も呼吸が止まらないのは自律神経の働きのおかげなのです。自律神経はアクセルのような働きをする「交感神経」と、ブレーキの働きをする「副交感神経」の2種類から構成されています。交感神経が活発になると血圧が上昇し、気持ちも高揚しますが、副交感神経が働くと血圧が下がり、穏やかでリラックスした状態になります。大切なのはこの2つがバランスよく働いていること。どちらかが乱れると様々な不調が現れるようになります。■女性は40歳から自律神経が乱れる!現代人に多いのは、「いつも交感神経が優位で、副交感神経の働きが下がっている」というタイプの人。副交感神経の活動レベルは男性が30歳、女性は40歳を境に急激に下がります。つまり年をとるほど交感神経が優位になりやすいのです。この状態になると血流が悪化したり、免疫力が低下したりするなどの体の不調や、1日中イライラしているなどの心の不調を招きやすくなってしまいます。このタイプの人は意識的に副交感神経の働きを高めれば、自律神経のバランスを整えることができます。自律神経が整うとやる気や集中力もアップし、心の余裕もできるので毎日の仕事にもいい影響が出るでしょう。■誰でも簡単にできる自律神経の整え方(1)昼寝は1時間までにする昼食後に短時間の睡眠をとると、頭がシャキッとすることがありますよね。しかし、1時間以上昼寝をしてしまうと、夜の睡眠時に活発になるはずの副交感神経の働きが悪くなってしまいます。昼寝をするなら長くても1時間までにしましょう。(2)大きなため息をつく深呼吸をすると副交感神経が刺激され、末梢血管の血流がアップする効果があります。それにより心身ともにリラックスすることができ、自律神経をコントロールできるのです。オフィスのデスクでため息をついてばかりいると周りに迷惑ですが、トイレに行ったときや昼休みなどに、大きくため息をついてみましょう。(3)寝る前はアルコールを飲まないアルコールを飲むと交感神経を刺激するため、心身ともに興奮状態になってしまいます。また、アルコールには利尿作用があるので寝ている途中で何度もトイレに起きてしまい睡眠の妨げに。寝る前2~3時間のアルコール摂取は避けましょう。(4)朝は運動より勉強をする朝は血管が収縮して体が硬くなっている状態のため、無理に運動をすると心筋梗塞を引き起こす恐れもあります。また、体調が不安定な時間帯なので、思わぬケガをする危険も。朝は脳がいちばん冴えている時間帯なので、運動よりも勉強など頭を使うことを習慣にするのがおすすめです。(5)ジョギングよりもウォーキングをするジョギングは運動量が大きいため、呼吸が速くなり、副交感神経の働きを下げることに。また、呼吸が浅くなると血流も悪くなってしまいます。深い呼吸をしながらゆっくりウォーキングをすると心身ともにリラックスできるでしょう。(6)音楽を聴く副交感神経を働かせるのは、自然に頭のなかに入ってきて、それが体の一部になるような音楽。アップテンポの曲やメロディアスな曲は交感神経を刺激することもあるので、リラックスする時間にはおすすめできません。付属のCDに収録されている音楽は、医学的根拠に基づいて音色やリズム、曲の長さを計算して作曲されているため、低下している副交感神経の働きを高め、交感神経の高まりすぎを抑えることができます。*自律神経を正常な状態に近づければ、血流や免疫力がアップするので、さまざまな不調を根本から改善することが可能です。自律神経を整える習慣と音楽を生活に取り入れれば、不調改善が実感できるかもしれません。(文/平野鞠) 【参考】※小林弘幸(2016)『聞くだけで自律神経が整うCDブック 心と体のしつこい不調を改善編』アスコム
2016年07月06日こんにちは。医療カウンセラーのyoshiです。人の体には自律神経というのがあります。これは文字通り、自律している神経、自動的に体の機能を整えてくれる神経になります。副交感神経、交感神経と呼ばれることもあり、人の本能や生きようとする機能に直結している部分があると言えます。今現在、この自律神経について、自律神経失調症という症状が注目されています。“失調”という言葉がついている通り、自律神経の働き、バランスが悪くなってしまう症状です。この自律神経失調症というのは、言葉として、症状として存在していることになりますが、言ってしまえば、“見えない症状”と考えてしまうことができます。もっと言ってしまうと、これは症状としての現象を示しており、病名ではありません。●自律神経失調症には診断基準がない体に起こる現象に対して『自律神経失調症』 という名前がつけられているため、実は、自律神経失調症に関して診断基準というのはないことになるのです。なぜ『自律神経失調症』と診断されているのか、と疑問に感じてしまう人は当然いると思います。これは、他に考えられる原因がない、症状が当てはまらない場合に『自律神経失調症』と判断されることが大きく影響しています。つまり、専門家でも「これだ」と思える材料、診断基準を把握しているわけではない ということです。気をつけなければいけないのは“本当に原因がないのか” ということです。不調がある部分をしっかりと医師に伝え、考えられる原因、病気に関する検査を受けることがなければ『自律神経失調症』とはわからないのです。そのため、万が一、検査をしっかりとされない状態で『自律神経失調症』と診断されてしまった場合には、その診断に疑問を持っておくことは大切です。----------自律神経の乱れは、ストレスなどによっても引き起こされていきますが、下手に自己判断をしてしまうのではなく、信頼できる医師に相談をしてみることをオススメします。相談をするということが、ストレス発散につながる場合もあります。【参考リンク】・自律神経失調症 | e-ヘルスネット()●ライター/yoshi
2016年03月12日ユニバーサルロボットは3月10日、スマートフォンやタブレットのカメラで連続的に人体表面を撮影した画像から交感神経や副交感神経の優位を測定し、自律神経の状態を推定する技術を開発し、特許庁から特許査定を受けたことを発表した。心拍は、交感神経および副交感神経の影響を受け、一拍ごとに速くなったり遅くなったりすることが知られており、この特性を利用することで、心拍の変動から自律神経の状態が推定できるとされている。また、人体表面に張り巡らされている毛細血管には、心臓から血液が送られると、一定の周期でヘモグロビン量の変化に起因する微細な色成分の変化が起こるといわれている。同技術では、この微細な色成分の変化を読み取るため、肌表面を連続して撮影したカラー画像から、肌の色成分に共通する特徴(画像の基底)を求め、この基底とカラー画像の実データとの間の色成分の差分を測定する。これにより、心拍由来の微細な波形のみを抽出、心拍間隔の変動を計測し、自律神経の状態を判定する。同社は同技術について、自律神経の状態をチェックできるアプリなどの一般向け用途のほか、自動車ドライバーの興奮・ストレス状態、眠気の検知や、職場のストレスチェックとして活用するなどの企業向け用途も想定しているとしている。
2016年03月10日