有酸素運動で脂肪が燃焼するメカニズム有酸素運動は脂肪をエネルギーとして使う運動なので、体脂肪を減らす運動として有効です。では、どのようにして脂肪が燃焼されるのか、そのメカニズムについて簡単に触れておきましょう。まず運動を始めると交感神経が優位に働くようになり、「カテコールアミン」というホルモンが分泌されるようになります。すると脂肪分解酵素である「リパーゼ」が活性化されるようになり、脂肪細胞に含まれている「中性脂肪」が「遊離脂肪酸」と「グリセロール」とに分解されます。遊離脂肪酸は血液中に放出されて、全身の筋肉へ運搬されます。筋肉に運ばれた遊離脂肪酸は、その中の「ミトコンドリア」というところに入って完全に酸化し、大きなエネルギーを放出すると言われています。これが有酸素運動で脂肪が燃焼するメカニズムです。出典:byBirthなぜ有酸素運動で脂肪がエネルギーとして使われるのか?先ほど「有酸素運動は脂肪をエネルギーとして使う運動」とお伝えしましたが、それではなぜ有酸素運動で脂肪がエネルギーとして使われるのでしょうか。その理由は、脂肪を燃焼させるには大量の酸素が必要となるからです。脂肪は糖質と比べて、その中に含まれている酸素の量が少ないので、それを消費させるには大量の酸素が必要となるのです。そのため脂肪は、体内に十分な酸素が行き届いた状態で行われる有酸素運動においてエネルギーとして使われるようになります。出典:byBirth有酸素運動による脂肪燃焼効率をダウンさせてしまう原因とは?脂肪燃焼に有効な運動である有酸素運動ですが、有酸素運動を行っていても体脂肪減少効果が現れていない場合、脂肪燃焼効率が下がっていることが考えられます。有酸素運動による脂肪燃焼効率をダウンさせてしまう要因として、「猫背の姿勢」が挙げられます。猫背の姿勢で有酸素運動を行っても、換気量が低下していて取り込むことができる酸素の量が少なくなってしまうので、脂肪燃焼効率がダウンしてしまうことになります。繰り返しになりますが、脂肪を燃焼させるには大量の酸素が必要となります。そこで大量の酸素を取り込むことができるように、猫背の姿勢を改善させておく必要があると言えます。猫背を改善させて脂肪燃焼効率を上げる「3つのストレッチ」それでは、猫背の姿勢を改善させて脂肪燃焼効率を上げるために行っておきたいストレッチを3つお伝えしていきましょう。ご用意していただきたいものとしては、テニスボール1個だけです!(1)胸椎伸展ストレッチ出典:byBirth用意したテニスボールを左右の肩甲骨の間にセットして仰向けになります。両膝は立てておきましょう。両腕はカラダの横に「ハの字」に構え、手のひらを天井に向けるようにします。息を大きく吸いながら、両腕を大きく開くようにして頭上へ上げていき(写真上)、息を大きく吐きながら両腕を閉じるように下ろしていく(写真下)という動作を3回繰り返すだけです。ゆっくりと、少しずつ大きく両腕を動かしていくようにすることがポイントです。このストレッチを行うことで、丸くなった上背部をリセットすることができます。(2)大胸筋及び小胸筋への静的ストレッチ出典:byBirth片腕の肘とワキを90度に曲げて、肘の内側を壁もしくは柱に当てます。ストレッチする側の足を一歩前に踏み出し、壁もしくは柱に当てた肘の内側を支点に上体を反対側へ回旋させます。このとき、顔も一緒に回旋させるようにします。そうすることで胸の筋肉である「大胸筋」と「小胸筋」がストレッチされます。胸の筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、左右それぞれ30秒間伸ばし続けるようにします。大胸筋、小胸筋といった胸の筋肉の緊張が強くなると、肩が前に入った状態となり、猫背の姿勢になってしまいます。そのため、胸の筋肉の緊張を緩めることで肩甲骨を内側に寄せやすくなり、猫背の姿勢の改善につなげることができます。(3)肩甲骨内転方向への動きを高める動的ストレッチ出典:byBirth肘から手のラインを顔の前で合わせて肩甲骨を外側に開き(写真左)、肘から手のラインを離していきながら肩甲骨を内側に寄せる(写真右)という動作を10回繰り返します。肩甲骨を内側に寄せる動作を少しずつ大きくしていくことが、可動域を広げるためのポイントです。必ず高めたい動きで終わるようにしましょう。この場合、肩甲骨を内側に寄せる動きを高めたいので、必ず肩甲骨を内側に寄せる動きで終わるようにします。ストレッチを効果的に行う上で注意すべき点出典:byBirth最後に「ストレッチを行う上で注意すべき点」を1つだけお伝えしておきましょう。それは、伸ばしたり動かしたりして痛みや違和感がある場合は、ムリをせず中止するということです。「可動域を広げたい!」という気持ちが強すぎて、痛みや違和感を無視して伸ばしてしまいますと、筋肉を痛めてしまうからです。痛みや違和感はカラダが発している“黄色信号”なので、それを無視してしまうと思わぬ“事故”を起こしてしまうことになるのです。有酸素運動の脂肪燃焼効果を高めるためにも、ストレッチを安全かつ効果的に行うように心がけましょう!
2022年05月21日皆さんはデートでツラい経験をした事はありますか…?本来、恋人同士の絆を深め、楽しい思い出となるはずのもの…今回は実際に募集した「運動神経のいい彼女」「頭のいい彼氏」をご紹介します!「運動神経のいい彼女」スキー初心者の二人が、先輩カップルに連れられてスキーデートしたときの話です。運動神経が私よりいい彼女は、あっという間にボーゲンをクリアしてしまい、最終的に初心者コースを一人で練習していました。このときは「男の面目丸潰れだ!」とメチャクチャ恥ずかしかった…という記憶が残っています。それ以来、スキーには行っていません…。(57歳/会社員)「頭のいい彼氏」高校生のとき、初めて出来た彼氏とクリスマスデート頭のよさと人とは異なった感性を持っているところに惹かれた彼。クリスマスデートの行き先は何故か県立博物館。展示物のウンチクを延々と語られた後、カフェスペースでひたすら持参してきた参考書で勉強会が開催されました…。(24歳/会社員)いかがでしたか?デートで緊張しすぎて失敗してしまったり、偶然ハプニングが起きたり…身に覚えのある方もいるのではないでしょうか?少し肩の力を抜いて相手と向き合うことが、上手くいくコツなのかもしれませんね。次回の「デート失敗談」もお楽しみに♪※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。"
2022年04月16日戦後日本で展開した「戦後版画運動」と「教育版画運動」のふたつの民衆版画運動を紹介し、これまであまり知られることのなかった版画史の一側面に光を当てる『彫刻刀が刻む戦後日本―2つの民衆版画運動』が、4月23日(土)より町田市立国際版画美術館にて開催される。社会運動を版画で伝え、アマチュアに版画を広めた「戦後版画運動」と、戦後版画運動から派生し、 全国の小中学校の教員が学校教育を通して版画を広めた「教育版画運動」。どちらも民主主義への参加を呼びかける民衆文化運動が活発だった1940年代後半から50年代に誕生。当時の時代精神を背景に、版画を作ることで誰もが表現の主体となることを目指した。同展では、社会問題や平和運動と結びついた作品や全国約35都道府県約80冊の版画集、青森の子供たちが作った40mに及ぶ版画絵巻など、これまで広く紹介されて来なかったものの未来に残すべき1950年代〜90年代の力作、約400点と豊富な資料を展示。知られざる版画運動の歩みを紹介し、戦後の開発と発展のかたわらにある「もうひとつの日本」を浮かびあがらせていく。鈴木賢二《署名》1960年、町田市立国際版画美術館蔵滝平二郎『裸の王様』より、1951年、町田市立国際版画美術館蔵 (C)JIRO TAKIDAIRA OFFICE Inc.石川県羽咋郡志賀町立下甘田小学校(指導:前田良雄)《版画と詩 百姓の子》1959年3月10日、志賀町蔵神奈川県川崎市立旭町小学校3年1組(指導:掛樋進)《ごんぎつね(原作:新美南吉)》1960年12月20日、志賀町蔵【開催概要】『彫刻刀が刻む戦後日本―2つの民衆版画運動』会期:2022年4月23日(土)~7月3日(日)会場:町田市立国際版画美術館時間:10:00~17:00、土日祝は17:30(入場は閉館30分前まで)休館日:月曜料金:一般900円、大高生450円※展覧会初日(4月23日)は無料美術館公式サイト:
2022年04月15日人間に、運動が得意な人と苦手な人がいるように、猫や犬にも個性があります。猫のピノちゃんとアルちゃんと暮らしている、ミナミ(@droparts39)さんは、ある日、愛猫たちとおもちゃで遊んでいました。アルちゃんは運動が得意ですが、ピノちゃんは苦手なようで…。おもちゃ(2/2) pic.twitter.com/0HHs6Tsj5Z — ミナミ☻︎ (@droparts39) April 4, 2022 おもちゃでうまく遊べなかったピノちゃんは、ふてくされてしまいました。そこで、ピノちゃんのために難易度を下げて遊び、なおかつ、おもちゃを獲れた時にはたくさんほめてあげた、ミナミさん。すると、ピノちゃんは誇らしげに『ドヤ顔』を披露したのです!大好きなミナミさんにほめられたことが、とても嬉しかったのでしょう。その後、おもちゃで遊ぶことが大好きになったといいます。飼い主は、ペットの健康のため適度な運動をさせなければなりません。ミナミさんのように、ペットに気持ちよく運動してもらえれば、飼い主としても嬉しいものですね。[文・構成/grape編集部]
2022年04月05日皆さんの周りに、ちょっと厄介なママ友さんはいませんか?そんなママ友とは距離を取って接したいですよね…。今回は実際に募集したママ友トラブルエピソードを2本ご紹介します!「運動神経マウント」息子がまだ赤ちゃんの頃、支援センターで同じくらいの月齢児が4〜5人いました。当時“ハイハイ”や“ずり這い”ができはじめる頃で、息子以外の赤ちゃんはみんな自由にハイハイやずり這いで動き回っていたのですが、動けない息子のそばでおもちゃで遊んでいると、あるママから「えっ、やだ〜息子くんまだ動けないの?将来は運動音痴になるかもねぇ〜」と言われました。さらに「うちは夫婦共にスポーツやってたからもうハイハイできてるの!」と…。意味のわからないマウントを取られました。(パート)「海外マウント」子どもが小さな頃にハワイに行ったのですが、お土産を部屋に飾っていると「ハワイって!笑本当に日本人っぽいよねぇ。日本人本当にハワイ大好き!英語しゃべらなくても済むもんね!他の国いけないの?」と大笑いされマウントを取られました。彼女は若い頃にカナダに1年間ワーキングホリデーに行っていた事が自慢らしいのですが、毎回海外マウントを取られるので面倒臭くなってきています。(会社員)こんな人とは、できるなら距離を取って接したいですよね…。狭いコミュニティだからこそ、付き合う人は選びたいと思えるママ友トラブル体験談でした。次回の「トラブル体験談エピソード」もお楽しみに♪※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。"
2022年03月28日運動神経のいい子と悪い子の特徴の違いはどこにあると思いますか?「親の私が運動オンチだから、子どもの運動神経も悪い」「スポーツが得意な子は、パパ・ママの運動神経が遺伝している」「運動神経のいい子は、赤ちゃんの頃から運動神経がいい」と考えているとしたら、とても残念なことです。なぜならば、運動神経の良し悪しは遺伝しませんし、生まれつき運動神経が悪い人は存在しないからです。今回は、「運動神経のいい子の特徴」についてじっくり考えてみました。運動神経のいい子 特徴1:運動環境がいい。遺伝ではない!運動神経のいい子 特徴2:プレゴールデンエイジに運動能力を伸ばしている運動神経のいい子 特徴3:幼少期に「36の基本動作」を習得している運動神経のいい子 特徴4:さまざまな運動をしている運動神経のいい子 特徴5:複数のスポーツを経験している運動神経のいい子 特徴6:自己肯定感が高い運動神経のいい子 特徴1:運動環境がいい。遺伝ではない!運動神経のいい子と悪い子の違い――じつは「遺伝」や「生まれもった才能」が原因ではありません。スポーツ科学の第一人者で、日本女子体育大学学長の深代千之氏は著書『子どもの学力と運「脳」神経を伸ばす魔法のドリル』のなかで、「生まれつき運動神経が悪い人はいない」と断言しています。では、そもそも運動神経とはどんな神経なのでしょう?深代氏は運動神経について、「運動の指令が脳から筋肉まで送られるときの “情報の通り道” 」と定義しています。また、脳から命令が出て運動につながるまでの神経システムは「神経系」と呼ばれていて、以下のような仕組みで体を動かしているようです。私たちの神経系は、脳と脊髄(せきずい)からなる「中枢神経系」と、そこから出る信号を末端まで送る「末梢神経系」に分かれています。運動神経は、この末梢神経系の一部に必ずあるものです。運動神経がなければ、手を思い通りに動かして文字を書くことも、箸でご飯を食べることもできません。運動神経の有無に個人差はなく、誰にでも同じように備わっているものなのです。そう説明すると、運動に苦手意識のある方は、「脳からの指令を伝達するスピードが遅いはずだ」と思うかもしれません。しかし、脳から筋肉に情報を伝える「伝導速度」にも個人差はありません。(引用元:深代千之(2018),『子どもの学力と運「脳」神経を伸ばす魔法のドリル』, カンゼン.)※太字は編集部が施したなるほど、運動神経は誰にでも備わっていて、生まれつきの運動神経によいも悪いもないようです。ではなぜ子どもは「運動神経のいい子」と「運動神経の悪い子」に分かれてしまうのでしょう?それはずばり「運動環境の違い」です。深代氏は著書のなかで、「運動神経のいい子」と「運動神経の悪い子」の違いについて、スポーツや運動に必要な “動きのパターン” を経験しているかどうか、つまり、「脳の神経回路をたくさんつくったかどうか」という「後天的な環境の違いによって決まる」と述べています。「運動神経のいい子」は、さまざまな動きのパターンを経験し、運動の基礎となる脳の神経回路を育んでいるのです。この動きのパターンを習得する機会が多ければ多いほど、「運動神経のいい子」になると深代氏は言っています。子どもの運動神経をよくしたいのであれば、動きのパターンをたくさん獲得できるような環境が必要なのですね。次項では、運動神経のいい子の環境について説明します。運動神経のいい子 特徴2:プレゴールデンエイジに運動神経を伸ばしている運動神経がいい子の運動環境について考えてみましょう。運動神経を鍛えるには、年齢や発達段階に適した運動をすることがなによりも大切です。「ゴールデンエイジ」という言葉を聞いたことはありますか?ゴールデンエイジとは、一生に一度だけ訪れる「運動神経が伸びる黄金期」です。この時期に運動環境を整えることで、子どもの運動神経がぐんと伸びると言われています。ゴールデンエイジの年齢については、専門家によって1、2歳の差があるようですが、トップアスリートや子ども向けの運動能力アップトレーニングを行なっているアークアスリート代表・樋口彰美氏は、6~12歳頃をゴールデンエイジと定義しています。またゴールデンエイジ前後の「プレゴールデンエイジ」「ポストゴールデンエイジ」も、子どもの運動神経の発達においてとても重要です。プレゴールデンエイジ(3~6歳頃)神経系(神経回路)の発達が著しい時期。多種多様な動きを経験することで神経系が発達します。プレゴールデンエイジ期にさまざまな動きを経験しなかった子どもは、次のゴールデンエイジで運動神経を高めることができません。 ゴールデンエイジ(6~12歳頃)あらゆる動作を短時間で覚えられる時期。新しい動作を何度か見ただけですぐに身につけること(即座の習得)も可能です。しかもこの時期に覚えた動きは一生忘れません。ただし「プレゴールデンエイジに多種多様な動きを経験している」ということがポイント。プレゴールデンエイジ期に張りめぐらされた神経回路があるからこそ、ゴールデンエイジ期に運動能力が一気に伸びるのです。 ポストゴールデンエイジ(12~14歳頃)脳が発達し、理解力も備わってくるポストゴールデンエイジ期。試合を振り返り反省点を挙げたり、複雑な動作のトレーニングが可能となったりします。また、骨格や筋力、心肺機能の成長も著しい時期なので、走り込みなどスタミナをつけるトレーニングの効果も表れやすくなります。 運動神経のいい子は、神経系の発達が著しいプレゴールデンエイジ期に多種多様な動きを経験し、たくさんの神経回路をつくっていると言えるでしょう。神経系は12歳頃までゆるやかに発達を続けます。もし子どもが6歳を過ぎてしまったとしても、がっかりすることはありません。いまからでも、子どもの運動神経を伸ばすことは可能ですよ!運動神経のいい子 特徴3:幼少期に「36の基本動作」を習得しているでは、運動神経のいい子はプレゴールデンエイジ期にどんな動きを身につけているのでしょう。幼少期の遊びと運動能力に関する研究の第一人者・中村和彦氏(山梨大学理事)は、著書『運動神経がよくなる「からだ遊び」』のなかで、人間の基本的な動きは「36種類に分類できる」とし、以下の「36の基本動作」を幼少期からバランスよく身につけることが望ましいと述べています。(引用元:嬬恋村 子育て支援サイト|遊びが学び~子どもたちの生きる力を育てるまちづくり~)「36の基本動作」は、頭や首の位置をコントロールしたり体のバランスをとったりする「バランス系動作」、体の重心を移動させる「移動系動作」、手や足、道具を操作する「操作系動作」の3つに分かれます。たとえば、鬼ごっこには「歩く」「走る」「くぐる」「よける」などの動きが含まれますし、布団の上でこちょこちょと親子でくすぐり合いをする遊びには、「押さえる」「つかむ」「組む」などの動作が含まれます。中村氏が「運動神経のいい子は、幼少期に生活動作や遊び、運動のなかでさまざまな動きを経験し、多種多様な動作を獲得している」と述べているように、プレゴールデンエイジ期の動作習得が子どもの運動神経を伸ばすカギとなるのです。運動神経のいい子 特徴4:さまざまな運動をしている次は、運動神経のいい子の特徴として、具体的にどんな運動をしているのかを考えていきましょう。文部科学省が公開している『幼児期運動指針ガイドブック』などを参考に、いくつかの運動を取り上げてみます。■鬼ごっこ走る、止まる、かわす、追いかける、急な方向転換など、さまざまな動きを習得できるのが「鬼ごっこ」です。文部科学省が掲げる幼児期運動指針でも、「幼児期に必要な多様な動きの獲得や体力・運動能力の基礎を培う運動」として鬼ごっこが取り上げられています。また鬼ごっこはひとりではできません。友だちとルールを決める、協力し合って逃げるなど、運動神経だけでなくコミュニケーション能力も向上しますよ。■ボール遊び投げる、つかむ、蹴る、持つ、運ぶ、打つ、捕る、押す、引くなど、ボール遊びによって習得できる基本動作は無限大。『子どもの身体能力が育つ魔法のレッスン帖』著者である高橋宏文氏は、「神経に刺激を与える最高のトレーニング」としてキャッチボールをすすめています。野球ボール、ドッチボールなど、大きさの違うボールを投げてみましょう。また、ゴムボールを手の平で打ったり、かかとや太ももでボールを蹴ったりするような、いつもと違うボール遊びも運動神経がよくなりますよ。<キャッチボールの効果について詳しく説明しています!↓↓↓>『自らの体を自在に動かす“7つの能力”と「運動センス」を高める意外な方法』■縄跳び「縄跳びは幼児にとってかなり高度な運動」と話すのは、運動が苦手な子のための運動教室・スポーツひろば代表の西薗一也氏。特に、「体は跳び上がっているのに縄を持つ手は下ろしている」という動作が難しいのだそう。ほかにも、縄のコントロール、ジャンプのタイミング、ジャンプのときの足首の使い方など、コツをつかむまでに時間がかかる動きばかり。焦らずに、子どものペースでチャレンジしてみてください。持久力もつきますよ!<『うんどうの絵本 なわとび』著者・西薗一也先生が練習方法を教えます↓↓↓>『「跳べた!」という強烈な体験が自己肯定感を押し上げる。“プロ直伝”縄跳び練習方法』■スキップ「スキップには足が速くなるポイントがギュッと詰まっている」と言うのは、元プロバスケットボール選手の翁長明弘氏。自身が代表を務めるバスケットボールスクール Sports Intersection Basketball Academyでもスキップ運動を積極的に取り入れているそうです。未就学児や低学年の子どもは、何度も楽しく「スキップ競争」をしているうちに、自然にかけっこが速くなるのだとか。翁長氏はスキップで鍛えられる力を以下のように説明しています。【高いスキップで鍛えられる力】高いスキップをするには、足で地面をしっかりと踏み込み、大きく振った腕で体を引き上げる必要があります。この腕振りは、速く走るためにかかせない「推進力」を生み出す動きです。そして、高く跳ぶために地面を強く蹴る力は、走るときの蹴り出し力と同じ。ジャンプ力アップにも効果◎。【速いスキップで鍛えられる力】速いスキップでは「瞬発力」が鍛えられます。速いスキップをするには、体を前へ、速く運ぶ動きが必要です。この動作が速くなればなるほど、かけっこも速く走れるようになりますよ。鬼ごっこ、ボール遊び、縄跳び、スキップ。この4つは子どもの発達や運動に関する専門家がこぞって推奨している運動遊びです。「ほかにももっと運動遊びを知りたい!」という親御さんは、前述した「36の基本動作」を組み合わせた運動が約300メニューもあるオンライン運動教室 「へやすぽ」レッスンをチェックしてみてはいかがでしょう。運動神経のいい子 特徴5:複数のスポーツを経験している「運動神経のいい子は “特定の” スポーツを習っている」と考える人は多いでしょう。しかしじつは、トップアスリートになるような運動神経の持ち主は、子どもの頃に “複数の” スポーツを経験していたというデータがあるのです。早稲田大学スポーツ科学学術院教授の広瀬統一氏は、「国際レベルの選手のほうが、国内・地域レベルの選手に比べ、幼少時代のスポーツ経験が豊富」と述べています。またNBAとアメリカ代表チームを統括している「USAバスケットボール」の2団体も、広瀬氏と同様の考えを発表しています。どうやら、複数のスポーツ経験が子どもの「多様な運動」につながっているようです。お子さまの運動神経を伸ばすためのスポーツ教室をいくつか紹介します。■スイミング:ティップネス・キッズ(3歳~)頑張る力や向上心など、体の成長だけでなく心も成長できるスイミングスクール。その秘密は、たくさんの「できた!」を体感できる独自のプログラムにあります。大谷翔平氏(プロ野球選手)、錦織圭氏(プロテニス選手)、荒川静香氏(プロフィギュアスケーター)など、数多くのアスリートが幼少期に習っていたスイミング。体験レッスンから始めてみませんか。■野球:ベースボールスクールポルテ(3歳~)元横浜DeNAベイスターズ監督・中畑清氏が推薦する、地域密着型のベースボールスクール。「安全」「教育」「指導」の厳しい研修を受け、責任を持ったプロ正社員が子どもたちを伸ばします。叱っても子どもは伸びません。ほめることでやる気と責任感が出てくるのです。参加した全員が活躍できる野球スクール。■サッカー:リベルタサッカースクール(3歳~)全国約1,500か所、約20,000人の子どもが通っているサッカースクールで、アドバイザーを務めるのは元サッカー日本代表の城彰二氏。サッカー未経験の子、スポーツに自信がない子、内気な子でも、通っているうちにチャレンジ精神や自主性が身につきます。もちろん、体幹や瞬発力などの運動神経も鍛えられますよ。■空手:東京空手倶楽部(3歳~)すべてのコースに脳科学理論を取り入れ、画期的な練習メニューを提供している空手教室。「ジャンケン」と、空手技である「突き」「蹴り」「受け」の動作を組み合わせるなどの、脳を刺激する練習メニューが多数。空手は両手両足をすべて使うスポーツです。東京空手倶楽部で運動神経をアップさせてみませんか。<代表・瀧川英治氏インタビューはこちら↓↓↓>【脳に“刺激”を与えて集中力をキープする『東京空手倶楽部』のトレーニング!瀧川英治先生インタビュー】■バスケットボール:Sports Intersection Basketball Academy(3歳~)プレゴールデンエイジ期に「多様な動き」「体を動かす楽しさ」を経験してもらうため、【アクティブkids(幼稚園)クラス】【小学校低学年クラス】では、バスケットボールの練習以外にも「運動神経をよくするためのプログラム」を積極的に取り入れている、Sports Intersection Basketball Academy。前述した「スキップ競争」のほか、「手つなぎ鬼」や「ドリブル鬼ごっこ」など、遊び要素満載のプログラムは子どもたちに大人気。ゴールデンエイジまでに、急なストップや方向転換などの動作を習得できれば、バスケットボールだけでなくあらゆるスポーツで活躍できるでしょう。「運動神経はどんな子でもよくなります!」と前出の中村氏は著書『運動神経がよくなる「からだ遊び」』のなかで断言しています。平日はパパと公園でサッカー、週末はスイミングと空手、そしてたまにオンライン運動レッスンなんていうのもいいかもしれません。きっとお子さまは、「運動神経のいい子」になるはずですよ。運動神経のいい子 特徴6:自己肯定感が高い最後にお伝えする「運動神経のいい子の特徴」は、「自己肯定感が高い」ということです。文部科学省が公開している『幼児期運動指針ガイドブック』によると、「積極的に体を動かす幼児は、『やる気』『我慢強さ』『友だち関係が良好』『社交的』など前向きな性格傾向」にあるのだそう。また、幼少期は特に「生活のなかで運動が占める割合」が高いため、運動場面での評価は子どもにとって大きな価値があります。ですから、「運動場面における成功体験」が増えれば増えるほど、子どもは「自分はできる」という感覚や自信が増えていくのです。「『できた!』という経験は自信につながり、子どもの自己肯定感を高めます。すると、子どもはもっともっと新しい挑戦をしたくなる」と翁長氏も言うように、運動神経のいい子は、成功体験と挑戦を繰り返しながら成長しているのですね。***今回は「運動神経のいい子の特徴」を6つご紹介しました。筆者自身、「運動神経のいい子は遺伝子がいいに違いない」と信じていたので、このコラムを執筆しながら、「プレゴールデンエイジ期にもっと公園に連れて行けばよかった、家のなかで〇〇をすればよかった……」と後悔の嵐です。親が運動オンチでも、環境次第で子どもの運動神経はどんどんよくなるのですね!ゴールデンエイジ期もすでに終盤に差し掛かっている娘ですが、まだ遅くないかもしれません。【運動神経のいい子 特徴4】にある、「縄跳び」から始めたいと思います。(参考)深代千之(2018),『子どもの学力と運「脳」神経を伸ばす魔法のドリル』, カンゼン.中村和彦(2013),『運動神経がよくなる「からだ遊び」』, PHP研究所.Daiwa House|スポーツキッズ×アクティブ土間のある家子どもの運動能力を高める“ゴールデンエイジ”とは?嬬恋村 子育て支援サイト|遊びが学び~子どもたちの生きる力を育てるまちづくり~文部科学省|幼児期運動指針ガイドブック (9分2)文部科学省|幼児期運動指針ガイドブック (9分3)STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|自らの体を自在に動かす“7つの能力”と「運動センス」を高める意外な方法STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「跳べた!」という強烈な体験が自己肯定感を押し上げる。“プロ直伝”縄跳び練習方法公益財団法人日本スポーツ協会|幼児期からのアクティブチャイルドプログラムCHILD RESEARCH NET|運動の苦手な子をめぐってJ-CASTニュース|子どもの「スポーツ英才教育」は危ない早くから専門競技を決めるとケガばかりイトマンスイミングスクール|幼児期の運動能力強化に力を発揮する水泳!東スポWeb|“水泳で五輪に行けた”二刀流・大谷の驚くべき運動能力文部科学省|学校体育実技指導資料第4集「水泳指導の手引(三訂版)」
2022年02月24日運動不足とおなか周りの脂肪を解消するために、私は離れた土地に住む4つ上の姉と協力し合い、毎日の運動を1年間続けることができました。40代の姉妹がどのように協力し合って運動を続けられたのか、体験談をご紹介します。大の面倒くさがりやで体型も見て見ぬふり子どものころから痩せの大食い。30代までは自分はどんなに食べても太らないと信じ、ダイエットなどほとんどしたことがありませんでした。しかし、40代になり、改めて自分の体型を同世代の友人と比べてみたら、自分のおなか周りはお世辞にも痩せているとは言えない状態でした。特にへそから下はポッコリと前に突き出し、脇腹、腰周りには浮き輪肉がしっかりと付いていたのです。でも、私は大の面倒くさがりやで、運動もできればしたくない、そんなタイプです。ストレスを食べることで解消する癖があることも自覚しつつ、食べ過ぎを止める気もありませんでした。そのため、自分の体型を自覚し、内心ではショックを受けてはいたものの、見て見ぬふりをして何の対策もしていませんでした。姉と一緒にYouTubeを見て運動しかし、自分の体型を見て見ぬふりはしていたものの、体型に傷ついた自分の本心と現実はごまかせません。息子には脇腹をつかまれハッキリと、「デブ!」と言われる始末。それでも口では、「痩せなきゃ」とは言うようになったものの、何の対策もしていなかった、そんな年の年末のことです。毎年、年末は子どもを連れて実家に帰省し、両親と姉、弟と過ごすのがわが家の習慣です。その年も実家でひたすらゴロゴロするいつもの年末年始を送るつもりでした。しかし、その年は少し例年と違いました。4つ上の姉が、私にYouTubeのエクササイズを見て一緒に運動しようと誘ってきたのです。正直、私は最初、「なんだかそれってちょっと、ダサくないか?」などと思ってしまいました。姉は昔からスポーツマンで、勉強もできる優等生でした。私はそんな姉に対して子どものころから無意識に反抗心を抱いたようです。そのためか、彼女のやることなすことをいつもどこか冷めた目で見る習慣が付いていたのです。しかし、本心では自分のおなか周りを気にしていたので、やらない手はありませんでした。そして、その日をきっかけに、私はエクササイズ動画にハマっていったのです。毎日運動を続けるための「二人組制度」初めてYouTubeを見ながら運動をした私は、その気持ち良さや達成感がすっかり気に入りました。最初は面倒くさいとも思っても、10分ほどの動画が終わったころには、「もう1つくらいやってみようか?」という気になるのです。実家での1週間の滞在中、むしろ私のほうから声をかけ、15分ほどの軽い運動を姉と一緒におこなうのが日課となりました。YouTubeのエクササイズ動画は膨大な数があります。「おなか痩せ」や「ヒップアップ」など、ハッキリと目的が明記されたものもあり、やる気を持って取り組むことができます。しかし、問題は実家から自宅に帰ったあとです。姉はともかく、面倒くさがりの私がひとりで毎日運動を続けられるとは思えませんでした。そこで私が思い付いたのが「二人組制度」です。それは、私と姉、それぞれがその日におこなった運動をLINEで報告しあうというものでした。効果はてきめん。「今日はもういいか」と思っているときに、姉から「今日は『滝汗10分』やりました!」などとLINEが入ると「やらなきゃ」という気になります。最初は週に2、3日だけでも、と話し合って始めた制度ですが、なんと1年間、私も姉も毎日欠かさず、少しずつだけでも運動を続けることができたのです。運動を続けることができたことはもちろんよかったのですが、もう一つ良いことがありました。それは姉との関係です。趣味や性格が子どものころから正反対だった私たちですが、40代という時期をお互いに迎え、共通の目的を持って支え合うようになり、新たな絆が生まれたように思います。まとめ姉とのニ人組制度を始める少し前から16時間断食(16時間は食事をとらない健康法)を始めたこともあってか、私のおなか周りはかなりスッキリしました。それまではベルトをしないではいていたジーンズにベルトが必要になるくらいにサイズダウンしたのです。また、1年間、毎日少しでも運動が続けられたという功績は、私に少し自信を付けてくれたように思えます。コツコツと運動を続ける、なんて自分には到底無理だと思っていましたが、この「ニ人組制度」は私には非常に効果的でした。また何かを継続する必要が出た場合には試してみようと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)イラスト/サトウユカ著者/鯉生美絵(43歳)民宿経営とライターの兼業をしている2人の男子の母。痩せの大食いと言われた時代を過ぎ、気付いたら内臓と一緒に年を取っていた。YouTubeを先生にいろいろなエクササイズやファスティングを実践、浮き輪肉や不調と戦う昨今。
2022年02月16日★お体の修復を司る副交感神経★交感神経が積極的な活動を司るものとすると体の修復を司るのが副交感神経ということになります。仕事のストレスや緊張で興奮状態にある体は交感神経が優位の状態にありますがお湯に浸かってリラックスすることで副交感神経優位の状態にスイッチが切り替わります。現代社会は、心身への慢性的なストレスが多く交感神経が必要以上に刺激されていますので夜はいかに交感神経のスイッチをオフにできるかが疲労回復のカギに。ヘトヘトになって帰宅した後浴槽を洗ってお湯を沸かすのはちょっと面倒かもしれませんがシャワーだけでは疲れがとれずずっとだるさを引きずってしまってまた疲れて帰宅するという悪循環に。十分な体温上昇、血流アップによる老廃物の代謝副交感神経への刺激など湯船に浸かってこそ得られる健康効果。お風呂に浸かる時は長く入らなければという気負いは必要なし。10~15分で大丈夫ですので毎日湯船に浸かることが大切。これくらいの時間ならば心身に大きな負担はかかりませんし体も温まります。顔や額が汗ばんでくるくらいを目安に浸かっていただければと思います。
2022年01月25日HIIT(ヒット)をご存じですか?HIITは最近注目されているトレーニング法で、短時間の運動で効果が得られるというものです。時間がない方にとっては魅力的な運動ですね。HIITをすることでどのような効果が得られるのでしょうか?今回はHIITについてと、HIITの効果について解説します。「HIIT(ヒット)」とはHIITとは?HIITは高強度インターバルトレーニング(High Intensity Interval Training)の頭文字を取ったもので、高強度の運動をごく短い時間の休息(または低強度の運動)をはさみながら行う運動法です。ほんの数分間の運動でさまざまな効果があると言われており、アスリートの競技力向上や体力アップなど、目的に合わせて行われています。HIITのやり方HIITのやり方には、決まったものはなく色々なパターンがあります。中でも有名なものが「タバタトレーニング」です。立命館大学の田畑泉教授が1996年に発表した論文をもとに作られたトレーニング法で、4分間で効果が得られるとされています。(※1)具体的には、20秒の運動+10秒の休息を1セットとして、8セットで疲れ果ててしまうようなトレーニングです。20秒間の運動には、自転車こぎやダッシュなどが行われます。HIITの効果持久力アップタバタトレーニングでは、有酸素性エネルギーと無酸素性エネルギーを刺激し、持久力を高めることが狙いとされています。ダイエットへの効果というよりは、脂肪を燃焼させるためのジョギングなどの有酸素運動を長く続けられるようになる効果が期待できます。運動する土台作りのためのトレーニングと言えますね。HIITだけで脂肪燃焼?タバタトレーニングは、体脂肪燃焼についてデータが明らかになっていないといわれており、やせるためのトレーニングというよりは、先述の通り運動するためのトレーニングが目的となっています。HIIT自体の消費カロリーもわずかと言われているので、HIITを行うだけで痩せると期待するよりは、有酸素運動も組み合わせて行うようにする方が良いでしょう。血糖値を下げる?タバタトレーニングは高い強度の運動ですが、強度を下げたインターバル運動でも様々な効果が報告されています。中でも、速歩きとゆっくり歩きを繰り返す「インターバル速歩」を週5回行った際、インスリン抵抗性が改善し、血糖値の低下がみられたという報告もあります。(※2)インターバル速歩は、会話ができる程度の速度と、「きつい」と感じる程度の速度でのウォーキングを3分ずつ交互に行います。継続することで効果が期待できますので、続けて行うようにしましょう。HIITの注意点食事にも気を配りましょうHIITを行った後は疲労感が強いかもしれませんが、運動した以上に食べ過ぎてしまうと、カロリーオーバーになってしまい、せっかくの運動効果も期待しにくくなってしまいます。主食・主菜・副菜を揃えたバランスの良いヘルシーな食事を心がけましょう。前後のストレッチは十分にHIITは強度の高いトレーニング法のため、ケガをしないように前後にストレッチなどのウォーミングを十分に行いましょう。タバタトレーニングでは行う前に、20分ものウォーミングを行っているようです。特に運動習慣のない方は、急に行わないように注意しましょう。事前にかかりつけ医へ相談を運動中に血圧が高くなりやすかったり、関節に大きな負担がかかったりする場合があります。事前に医師に相談してから行うようにしましょう。HIITは短時間で終わるため、時間がない方にはぴったりの運動です。HIITなどのインターバル運動は、メリハリがあり飽きにくい運動と言われています。運動が苦手な方も、楽しく続けられるのはうれしいですよね。ウォーキングなどの有酸素運動と併用しつつ、楽しくトレーニングしましょう。【参考・参照】(※1)平井雄介,田畑泉高強度の間欠的トレーニングとウエイトトレーニングが最大酸素借と最大酸素摂取量に与える影響体力科学(1996)45,495~502(※2)Kristian Karstoft, Kamilla Winding, Sine H. Knudsen, Noemi G. James, Maria M. Scheel, Jesper Olesen, Jens J. Holst, Bente K. Pedersen & Thomas P. J. Solomon,“Mechanisms behind the superior effects of interval vs continuous training on glycaemic control in individuals with type 2 diabetes: a randomised controlled trial.”Diabetologia 57, 2014,2081–2093立命館大学タバタトレーニング<>(最終閲覧日:2021/02/19) 【執筆者】廣田真由/管理栄養士これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。
2022年01月23日微細運動とは、持つ・にぎるなど手指を使った動きで、身の回りのケアに必要な体の動き微細運動は手指のこまかい動きのことで、持つ・にぎるから始まり、道具を使う、操作をするといった動きのことです。立つ・歩くなどの体を移動させるための大きな動きである粗大運動に対して微細運動と呼びます。たとえばフォークを使って食べ物を刺し口元まで運ぶ動作、クレヨンを握って紙に何かを書く動作、さらに服のボタンのかけはずしや、靴を履くなど、自分の身の回りのケアに必要な動作でもあります。微細運動は、いつごろからどんなことができるようになる?目安は?Upload By 発達障害のキホン粗大運動は、脳に近い部分から体の末端に向かって順に発達していきます。一方、微細運動は背骨に近いところから指先に向かって発達していきます。新生児期にみられる原始反射に「把握反射」(はあくはんしゃ)という、手に触れたものをにぎるという動作がありますが、これは体の発達が進む間に見られなくなります。手のひらに何か触れると無条件に指関節が曲がって握るという動作は、人類の祖先が樹上生活をしていた際の、木の枝から落ちないための古い記憶からきているともいわれます。体の中心から末端に向けてだんだんにできるようになっていく微細運動は、どのような過程でできるようになっていくのでしょうか。いつごろ、どんな動きができるようになるのか目安を見てみましょう。●両手を合わせられるようになる(生後2ヶ月ごろから)赤ちゃんにとっていちばん身近にある目の前で動くものといえば、自分の手。肩関節から先を動かすことができるようになる2ヶ月ごろから、両方の手を合わせてさわることができるようになります。●手のひらを使って、にぎることができるようになる(生後5ヶ月ごろから)生後3ヶ月ごろから細い柄のついたもの(おもちゃのガラガラなど)を、手に近づけてあげればにぎっていられるようになります。ただ、このあと自分でさわろうとしたりするのは、興味があるものに手を伸ばすようになる3~4ヶ月ごろからです。また、肘関節が動かせるようになる4ヶ月ごろから、手のひらでものをにぎれるようになります。●手に持ったものを別の手に持ち替える(生後6~7ヶ月ごろから)手のひらでにぎったものを、もう一方の手に持ち替えることができるようになっていきます。また、生後8ヶ月ごろからは、両手につみきなどを持ち、持ったものをカチカチと打ち合わせたりすることができるようになっていきます。両方の手の動きを連携させることができるようになるのです。●親指と人差し指でものをつまむ(生後10ヶ月ごろから)自分の意思で動かせる範囲が、かなり末端まで広がっていきます。指の関節が動かせるようになり、こまかいものをつまむことができるようになります。手をなめるだけでなく、おやつのボーロを手指でつまみ上げて口まで運ぶという動作も可能になります。また、ボタンなどを押すのが面白くなってくるのもこのころです。●肩関節から指の関節までを組み合わせた動きが自在になる(1歳~1歳半ごろ以降)1歳を過ぎるころから、手に持ったものを、目的をもって動かす動作ができるようになっていきます。スプーンやフォークを握って、口がある場所に持っていき、道具の先端にある食べ物を口にこぼさずに入れるという一連の動作は、分解してみるとかなり複雑な動きであることが分かります。また「こうしたい」という心の発達もともなう動作でもあります。こうして体幹からだんだん末端へと、自在に動かせる範囲が広がります。道具を使う手指の動きには、筆記用具を使って「書く」という動作があります。この動きも体の中心に近いところから末端の手指の関節へと、運動神経が伝わっていくことで、こまかい動作ができるようになります。● 10ヶ月ごろ…点を打ち付けます。これは筆記用具をにぎり、肩関節を動かすだけでできます。● 1歳ごろ…線を書く、いわゆるなぐり書きです。肘関節を動かすことで、紙の上に筆記用具を滑らせて書きます。● 2~3歳ごろ…最終的にまるが描けるようになります。手首を動かすことによって、円を描きます。また、手の動きだけでなく、筆記用具の握り方も成長します。0~1歳の前半ごろは、いわゆる「にぎり持ち」、指を使わず手のひらを使って筆記用具をもちます。このころは、柄が太く短いクレヨンなど、手と一体になるようなデザインの筆記用具が使えます。だんだんに、柄が細く、握ったところから遠いペン先で書くようになっていきます。握り方も成長します。人差し指と親指で筆記用具を持ち、その他の指で支えるようになり、複雑な線を描けるようになっていきます。ほかにも、ビーズにひもを通す(1歳ごろ)、ハサミを使う(2歳ごろ)、ボタンをかける(3歳ごろ)、ふたを開ける(5歳ごろ)、ひもを結ぶ(6歳ごろ)などといった細かい動作がたくさんあります。なお、生活に必要な動きのみではなく、手芸や工作などさらに精密な動きをするようになっていくためには、「こういうものをつくりたい」という心の発達が必要であり、どんな人でもトレーニングが必要です。立つ、歩くといった粗大運動とは少し違い、自然にできるようになるものではありません。発達障害(神経発達症)がある場合に見られる微細運動の特徴(併存症として発達性協調運動症がある)それでは、発達障害(神経発達症)があった場合、微細運動の発達には何か影響があるのでしょうか。それはなぜなのでしょうか。●協調運動の課題発達障害(神経発達症)がある場合、神経伝達がうまく伝わらないことがあります。「皿の上にあるボーロを取って、口に運んで食べたい」と脳で思っても、そのとおりに体を動かせないために、ボーロをつまめない、つまめたとしても力が軽すぎて落としたり、逆に強すぎてつぶしてしまう、また、そのあと口元まで運ぶことがうまくできない、ということがあります。●感覚過敏があるため、物に触りたがらないもうひとつの発達障害(神経発達症)の特徴として、感覚過敏があります。そもそも違和感のあるものを触りたがらないために、微細運動の発達の遅れがみられる場合があります。物の温度・手触り・色・材質・形・におい・その物が発する音などについて、温度覚、触覚、視覚、嗅覚・聴覚等が関わってきます。そうしたものについて、いやな思いをしてしまうと、同じ色のものは触りたがらない、といった傾向もあらわれます。また、特に冬場の空気が乾燥しているときには静電気もあり、パチッという感覚を怖がって、物を触らないことがあります。これは、発達障害(神経発達症)がない子どもにも、あることです。こうして、発達障害(神経発達症)がある子どもの場合、微細運動の発達に遅れがみられることがあります。それぞれの動作ができるようになる時期の目安は前述の通りですが、たとえば1歳半を過ぎたころになっても、ものをつかむときに指を使わず手のひら全体でつかもうとしたり、フォークやスプーンがうまく使えなかったりといったことがあります。一般的にいわれる「不器用」というのは、感覚とこうした手指の動きがうまく連動できないということです。体の感覚統合がうまくいっていない場合に起こります。* 感覚統合とは人間の感覚には、既によく知られている五感(触覚、視覚、聴覚、味覚、嗅覚)に加えて、固有受容覚(手足の状態・筋肉の伸び縮みや関節の動きを感じる感覚)、前庭覚(身体の動きや傾き、スピードを感じる感覚)といった合計7つの感覚があります。(中略)次々と身体に入ってこようとするこの7つの感覚を整理したり分類したりするのが感覚統合です。このはたらきによって、その場その時に応じた感覚の調整や注意の向け方ができるようになり、自分の身体を把握する、道具を使いこなす、人とコミュニケーションをとるというような周囲の状況の把握とそれをふまえた行動ができるようになります。リハビリではOT(作業療法士)が感覚統合訓練を担当します。発達障害(神経発達症)がある子どもにとって一番いい療育は、感覚統合訓練が含まれている音楽療法と乗馬療法です。(「感覚統合」とは? 発達障害との関係、家庭や学校でできる手助けまとめより)参考:音楽とこころ発達障害(神経発達症)がある子どもの微細運動の発達を促すためにできること微細運動がうまくできない状態は、脳からの神経伝達が体の細部にうまく伝わらず、自分が思ったように手指を動かせないということです。生活する中で身の回りのことを自分でできるようになるためにも、感覚統合を促すようなトレーニングが必要となります。ただ、子どもが興味を示さないようなトレーニングでは、長続きはしません。道具の選び方を工夫したり、遊びの中でチャレンジする機会を増やしたりしてみましょう。うまくできたら、ほめることも大切です。0歳代から遊べる、いわゆる「知育玩具」と呼ばれるおもちゃの中には、手指の動きをトレーニングできるものがあります。ボタンを押したり、ダイヤルを回したりすると音がしたり、形の合う穴に積み木を入れたり、遊びながら手指を使う練習ができます。ユニバーサルデザインの食器類を使うことで、フォークやスプーンが使いやすくなります。通常のスプーンは柄から先端までがまっすぐで、口に入れるためには手首の動きをこまかく調節して角度を変えなくてはなりません。はじめから角度がついているものなら、そのまま口元へもっていくだけで自然と口に先端が向くようになります。自分でうまく食べられたという成功体験を積むことで、いやがらずにトレーニングを進めていくことができます。筆記用具を使う練習は、柄の部分が太く丸いクレヨンなど、手のひらで握ることができるものからスタートします。だんだんと、柄の細い鉛筆やペンに慣れていきます。鉛筆の正しい握り方を伝えるときには、ただ握り方を見せてまねをさせるのではなく、こまかいプロセスに分解して教えることが必要です。親指と人差し指でペンをはさんで持たせてみて、そこに中指・薬指を添えて、小指を紙に接するようにさせて安定した持ち方を覚えます。手指のこまかい動きが必要な、服を着たり脱いだりと言う動作。特にボタンをかけるのは両手の人差し指・親指を使う複雑な動作となります。大きなボタンからトライして、だんだんに小さなボタンも開け閉めできるようにしていきます。靴を履くときには、手指の動きだけでなく、足の動きも連動します。足首をしっかり固定する靴のほうが、歩行の成長には望ましいですが、履き口が深い靴は脱ぎはきがむずかしいこともあります。最近は、ひものないマジックテープの靴(※)もあります。靴ひものある靴は、デザインはよいですが、履くのがとても大変です。特にひもを結ぶ「蝶結び」は、手指の動きの中でもかなり高度なテクニックが必要です。 子どもが自分で脱ぎ履きできるように工夫された靴を選びましょう。※自閉スペクトラム症のある子どもは、こだわりのためマジックテープの位置が気に入るまで何回もはがすことがありますこのほかに、穴にひもを通したり、ひもを結んだり、両手を連動させるより高度な微細運動にトライしていきます。自分の身の回りのことが一通りできる微細運動よりもさらに複雑な動きは、その子がつくりたいものや、やってみたいことに合わせてトライしてみるといいでしょう。いずれにしても、繰り返しトライすることでだんだんにコツがわかったり、腕や手指の可動域が広がったりして、できることが増えていきます。そして、何度もやってみるためには、できたときに「できたね!」とほめられて、成功体験となることも大切です。楽しく遊びながらトレーニングをしていきましょう。微細運動の発達が気になったら、どこに相談する?微細運動の発達が気になったら、まずは1歳6ヶ月健診や、3~4歳児健診などの健診の機会に相談してみましょう。問診の中で指摘されることもあります。また、かかりつけの小児科医に相談してみるのもよいでしょう。リハビリや作業の訓練などをしてくれる作業療法士につなげてくれることもあります。医師の診断のもと、体の動かし方、手指の動かし方をトレーニングしてくれます。個々の骨格や関節の動き方を見ながら、その子に合った動かし方を考えて指導します。トレーニングといっても、楽しく遊びながら自然とできるような方法を教えてくれるでしょう。作業療法士は、単独での判断でリハビリを行うことはできません。医師の診断が必要となります。ケガなどが原因で手指が動かしづらい場合には、整形外科での相談もありますが、発達障害(神経発達症)による感覚統合訓練の場合は、小児科医や児童精神科医との連携となるでしょう。まとめ微細運動の発達を促すのは、何度も繰り返し練習してみること。楽しく遊びながらでなければ続かないし、やらなくなってしまいます。また、「できた!」という成功体験も大切。「訓練しなくては」ではなく、「楽しみながらできるようになる」ことを目指しましょう。(監修:鈴木先生より)かつて、発達障害(神経発達症)は微細脳機能障害(MBD/Minimal Brain Dysfunction)と言われていました。周産期に何らかの微細な損傷が脳内に起こったために多動や不注意など今でいうADHD症状、こだわりや感覚過敏など今でいう自閉スペクトラム症の症状、手先が不器用で協調運動が拙劣など今でいう発達性協調運動症の症状があったと信じられていたのです。しばらくしてそれは否定され、ICDやDSMで「軽度発達障害」という概念が生まれてきたという歴史があります。いずれ、その「軽度」もなくなり、「発達障害」となり、今の「神経発達症」に至っています。今回のテーマである微細運動における障害は、発達障害(神経発達症)のお子さんには比較的多くみられ、「発達性協調運動症」と言われています。手先が不器用でヒモを結んだりボタンをかけたりすることが苦手で、体のバランスや手足の協調運動が悪く縄跳びや球技が苦手なお子さんがこれにあてはまることが多いです。定規を使って線を引くことや字を書くことが苦手なお子さんも多くいます。ただ、根底にADHDのあるお子さんはADHDを治療することによって発達性協調運動症を多少改善することが可能です。非薬物療法としては音楽療法や乗馬療法などもあります。公園やアスレチックなどでバランスを磨き、ブロックなどを使って指先を鍛えることも重要です。トレーニングとしては作業療法士が行う感覚統合訓練が有効です。病院や療育などで行われていますが、感覚統合の講習を受けその資格を持った作業療法士のもとで行うことが重要です。
2022年01月05日冬の訪れとともに、なんだか腰の痛みが増してきた気がする……。坐骨神経痛をはじめとした腰の痛みは、病院だけではなかなか回復しない。毎日続けるストレッチこそが近道な場合もあるーー!「最近、脚や腰のしびれや痛みに悩まされる人が増えています。コロナ禍で座る時間が増えたことがその理由ではないでしょうか」こう話すのは、日本医科大学千葉北総病院脳神経センター准教授の金景成先生だ。坐骨神経痛の分類は、ヘルニアや脊柱管狭窄症のように背骨の下部分の腰椎に原因があって下肢に痛みやしびれが生じるものから、筋肉の硬化、骨のズレなどによって痛みが生じるものまでさまざまあるが、特に下肢に痛みやしびれが生じる場合は、診断がつきにくいものや回復に時間がかかるものも少なくないという。治療法は痛み止めなどの飲み薬や貼り薬、注射のほか、サポーターやコルセットなど器具が必要になる場合もあるが、ストレッチだけでかなり改善する症状もあるそう。「長く座っていることで症状を発する梨状筋症候群は、坐骨神経痛の中でも正しい診断がされにくいもののひとつで意外と患者さんが多くいます。しかし、実はストレッチがよく効く症状のひとつなのです」(金先生・以下同)梨状筋症候群は、お尻の外側の筋肉が硬くなってその部分に痛みが生じるものだ。お尻を指で押してコリコリとソーセージ状の筋肉が指に触れたら梨状筋症候群の可能性が高いそう。■ポイントは血の流れ!硬くなった筋肉をほぐそう 座位姿勢のときに痛みが生じやすいのだが、座った状態を利用してストレッチをすることで、症状の改善も期待できるのだそう。「痛みの原因は、硬くなった筋肉が座る動作により押しつぶされて神経が圧迫されるから。しかし、梨状筋症候群はストレッチをすることで筋肉がほぐれ、痛みの原因となっていた部位の血流が改善され、症状が和らぎます。ほかの坐骨神経痛についても、直接的に痛みが消えることはなくても、ストレッチをすることで痛みの緩和が期待できます」同じ“椅子に座る”でも、ストレッチすることで痛みの緩和に。そこで、2つのストレッチを紹介しよう。【「椅子キープ」ストレッチ】(1)椅子に座り、両脚を抱え込む。そのまま20秒キープする。これを10回繰り返す。(2)片脚ずつ抱え込む。そのまま20秒キープし、これを10回繰り返す。反対側の脚も同様に。【「椅子ボール」ストレッチ】(1)椅子に座り、お尻の痛みやしびれのある部分にテニスボールを挟む。太ももの裏側の筋肉をストレッチできる。(2)ボールを挟んだ姿勢のまま、ボールを挟んでいる側の脚を内旋(ひざが内に向くようにねじる)し、10秒キープ。次に外旋(ひざが外に向くようにねじる)し、10秒キープ。これを10往復する。※運動指導:理学療法士・畝本みどり椅子に深く腰掛けて、骨盤を起こした姿勢で、ゆっくりギューッとイタ気持ちイイくらいの力加減で10〜30秒ほど続けるのがコツ。じっくりと筋肉を伸ばすことで血流が促進され、体も温まる。「私たちの筋肉は加齢と共に硬くなりがちです。多くの人が健康維持のためにウオーキングやゴルフなどの運動を始めるのですが、実は運動だけを一生懸命していても、ストレッチをしなければ筋肉は硬いままで、逆に足腰の痛みやしびれにつながりかねません。それほどストレッチは大切なのです」テレビを見ながらなど「ながら」で10〜30秒、あるいは10回を1セットとし、1日3〜5セットを毎日続けてみてほしい。梨状筋症候群だけでなく、ほかの坐骨神経痛の症状緩和にもこれらのストレッチは有効だそう。痛みがこたえる寒い季節。日々の椅子ストレッチを実践しよう!
2021年12月27日インドア派で運動嫌いの私。それでも通勤していたころは特に問題はありませんでした。しかし、仕事を辞めてからは買い物に行くくらいで、あとはほとんど体を動かさない毎日。特にコロナ禍での長引く外出自粛により、ますます家でゴロゴロするようになりました。すると運動不足が加速。脚がむくんでふくらはぎはパンパンに! 足先もムズムズするので、さすがの私もなんでもいいから体を動かなきゃと思い始めました。そうだ、踏み台昇降運動をしよう!運動するといってもジョギングやウォーキングなどの運動は、天候に左右されますし、もともと運動嫌いの私にはかなりハードルが高い。ヨガやストレッチも、ポーズを覚えたりするのが面倒。天候を気にせず、自宅で簡単にできることは何か……。そこで思い出したのが、以前に買った踏み台昇降運動用のステップボードでした。踏み台昇降運動なら、片脚ずつ台に足を乗せたり降ろしたりするだけだからとてもシンプル。これだ!と思って、ネットで踏み台昇降運動の正しい方法を調べてみました。踏み台は、私が持っているような専用のステップボードも市販されていますが、自宅にある階段でも、雑誌を積み重ねてガムテープでまとめたものでも、代用できるようでした。踏み台の高さは、普段が一般的な運動量の人は10~20cm程度の自分に合う高さ、私みたいな運動不足の人は10cm程度の高さから始めるのが良いとありました。高くなればなるほど運動強度が上がり負荷がかかるそうなので、私はまずは10cmから始めることに。「昔はステップボードを買ったきりで放置しちゃったけど、今度こそ有効活用するぞ!」と気合いが入ります。踏み台昇降運動は正しい姿勢と方法でネットで見た踏み台昇降運動の説明どおりに、床に台を置き、背筋を伸ばし、ひじを曲げて台の前に立ちました。右足を台に乗せ、左足も台に乗せると、両足で台の上に立っている状態に。それから右足、左足の順に床に足を降ろしていきました。両足で床に立ったら、今度は左足から同じ動作をスタート。この方法は基本の方法として紹介されていたものです。最初はついつい足元を見て台を確認してしまいがちでしたが、正面を見て背筋を伸ばし踏み台をしっかり踏むことがコツらしいので、なるべく正しい姿勢で動くように心がけました。だんだんと長い時間続けられるように以前、有酸素運動は20分以上継続することが目安と聞いたことがありました。この踏み台昇降運動も、基本的には20分は続けたほうが良いのでしょうが、普段運動していない私には10分続けるのも厳しい……。なので、「最初は5分からで良いから長い時間続けること」を目標にしてみました。すると、1週間後にはなんと10分を超えることに成功! 私の場合は音楽を聴きながらおこなっていたのも功を奏したのかもしれません。2週間たった今は、「1曲5分として3曲終わるまで、つまり15分は耐えよう! 」と頭の中で曲をリフレインしながら粘っています。もっと慣れてきたら、テレビドラマを見ながら30分~1時間くらいできるようになってみたいです。また、踏み台の高さを上げたり、ダンベルを持ちながら昇降したり、両足にかかる負荷を増やす工夫をすればシェイプアップにもなるかもと期待が高まります。当初の目的は運動不足を解消して脚のむくみを取ることでしたが、それによってシェイプアップもできれば一石二鳥でうれしい限りです。まとめ調べた情報では、「踏み台昇降運動は負荷が軽いので、運動不足の解消やダイエット効果を実感できるようになるまでには3カ月以上かかる」とのことでした。私はまだ始めてから2週間なので、まだむくみは取れていません。でも、足先がムズムズする感覚はなくなってきています。時々さぼりがちなので先は遠いですが、あまり自分に厳しくせずに「できるときに15分でもオッケー」をモットーに続けていこうと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)★関連記事:「3カ月で脚が変わった!」つらい脚のむくみが消えて4㎏も体重が減った方法とは【体験談】★関連記事:【セリア】VS【ダイソー】100円でもむくみに効果はある?夜用着圧ソックスはき比べ★関連記事:更年期の運動不足はマジやばい!不調の原因は筋力低下だった【医師監修】著者/キール(45歳)主婦。はまっているのは児童文学を読むこと。ちょっとしたことで体調が悪くなるので、運動を始めようかと画策中。
2021年12月13日粗大運動とは、座る・立つなど日常生活を送るために必要な体の動き「粗大運動」とは何でしょう。聞きなれない言葉かもしれません。定義としては、日常生活を送るために必要な、体を起こす、立つ、座る、姿勢を保つ、歩く、走るといった動作つまり、毎日の生活に必要な、土台となる体の動きのことです。リハビリでは粗大運動障害はPT(理学療法士)が担当します。一方、手で持ったり指でつまんだりする手指の動きや、食べたり飲んだりするために必要な機能を、微細運動といいます。リハビリでは微細運動障害はOT(作業療法士)が担当します。いつごろからどんな粗大運動ができるようになる?目安は?脳から伝わる運動神経は、頭から始まって上から下へ、中央から末端へという伝わり方をします。赤ちゃんが動かせるようになる順番も、頭→くび→腕→背中→腰→脚という順序です。この流れにそって、できる粗大運動も発達していきます。新生児のころは明らかな粗大運動はまだ見られず、モロー反射や掌握反射などの原始反射がメインとなります。新生児健診でのチェックは成長と、体が柔らかいか硬いかがポイントとなります。では、だんだんに成長していく粗大運動について、どんな動作がいつごろできるようになるかの目安を見てみましょう。●首がすわる生後3~4ヶ月ごろ首がすわるというのは、縦抱きにしたときに首がグラグラせずにまっすぐ立っている状態で、自分の意思で向きたい方へ首を動かせるようになることです。新生児のころから「引き起こし反射」と言って、仰向けに寝かせた状態から、両腕をもってやさしく引き起こすと、体とともに首も一緒に起こそうとしますが、これはまだ「首がすわった」状態ではありません。両手を引っ張って引き起こしたときに、首が後ろに倒れなくなれば、「首がすわった」ということになります。●寝返りする生後5~6ヶ月ごろ寝返りは、仰向けからうつ伏せに、うつ伏せから仰向けに、腰をひねって体の向きを変えること。うつ伏せから仰向けになるほうが難しい動きになります。寝返りが始まる以前には、足を上げて左右どちらかに腰をひねる様子が見られます。寝返りを始めたころは、うつ伏せから仰向け、どちらか一方向はできるけれど、反対にはうまく戻れないことも。仰向けからうつ伏せになっても、下になった腕がうまく抜けずに仰向けに戻ってしまうこともあります。だんだんと筋力がつき、体の動かし方も覚えて、自在に寝返りが打てるようになっていきます。●支えがあれば座る生後5~7ヶ月ごろ赤ちゃんを抱っこして床にお座りの姿勢にさせ、背もたれを支えにしたり、上半身を大人の手で支えたりすれば、座っていられる状態です。また、周りから支えられなくても、前のめりになって自分の腕で床を押さえるようにして、数秒間じっとしていられることもあります。お座りの完成の手前の状態で、背中から腰への神経がしっかりしてきて筋肉が発達することで、だんだんと座っていられる時間が長くなっていきます。このころはまだ、寝ている状態から自力で体を起こして座ることはできません。●支えなしに座る(座って両手が自由になる)生後6~8ヶ月ごろいわゆる「お座り」の完成形で、腰がすわるとも言います。支えがなくても、安定して数分間座っていられるようになり、さらに両手を床から放して座ることができます。微細運動にも関係しますが、両手を使っておもちゃを持つといったことも可能になります。●ずりばい~はいはい6~11ヶ月ごろ(平均して8ヶ月ごろ~/目安としてハイハイの「ハチカ月」と覚えます)いよいよ自力での移動が始まります。ずりばいは、うつ伏せの姿勢から上半身だけを起こして、腕の力で前後左右に移動することです。さらに手と足の両方の力を使って、四つん這いの姿勢で移動するようになるのがハイハイです。ずりばいとハイハイの違いは、お腹が床についているかどうか。腰から足にかけても動かせるようになってくると、おしりが上がり、お腹が床につかないハイハイになります。さらに、両ひざを床につけないで手のひらと足の裏だけを床につけた「高ばい」というスタイルもあります。ただ、床に物がたくさん置いてあって、つかまるところが多い環境では、ハイハイをしないでいきなりつかまり立ちする場合もあります。●つかまり立ち~伝い歩き生後8~11ヶ月ごろお座りの姿勢から、おしりを上げられるようになると、少し高いところにあるつかみやすいものに手をかけて腰を上げるようになります。これがつかまり立ちです。つかまり立ちが安定し、そのまま足を交互に動かすと移動ができるようになり、伝い歩きとなります。このころの赤ちゃんは、手の届くところならどこにでもつかまって立ちたがるので、不安定なものを身の周りに置くと危険なので気をつけましょう。●立つ生後9ヶ月~1歳1ヶ月ごろつかまり立ちがさらに安定して、片方の手で体を支えれば立っていられるようになり、やがて両方の手をどこにもつかまらなくても立てるようになります。はじめのうちは、一瞬立つだけで、すぐにしりもちをついてしまいますが、体のバランスのとり方をだんだんと覚え、足を踏ん張ることができるようになると、しっかり立っていられるようになります。初めはバランスをとるために両脚を広げて立ちます。頭部からスタートした運動神経が、足の裏まで届いたと言うことになります。●歩く1歳前後からいよいよ二足歩行の始まりです。歩くためには片方の足を一瞬浮かせ、左右どちらかに体重移動させなくてはなりません。左右交互に体重を移しながら足を前に出し、倒れないように進むのが「歩く」ということ。はじめのうちは、一歩が出ても、すぐにしりもちをつきますが、すぐに2歩、3歩と歩けるようになるでしょう。歩けるようになってしばらくは、体重のバランスをとるために両腕を上げたバンザイのポーズで歩くことが多いです。1歳前から一人で歩ける子もいれば1歳半でようやく歩ける子もいます。一般に、歩行開始年齢は個人差がかなりあります。●走る1歳半前後から歩くのが、1歩ずつ左右の足に体重を移動させることなら、走るのは、さらに両足が一瞬空中に浮く状態になります。左右どちらか後ろの足で地面を蹴り、前に出た足を着地させるというかなり複雑な一連の動作になります。筋肉や関節の動きも大切ですが、脳からの運動神経の指令が複雑に発達したからこそできる動作です。粗大運動の発達が遅れる場合に考えられること粗大運動は、体と心の両方が成長して発達していきます。発達障害(神経発達症)などがあることで、粗大運動の発達に遅れが見えるのは、どんなケースなのかを見ていきましょう。※最新のDSM-5では発達障害は「神経発達障害/神経発達症」と表記されていますが、一般的に「発達障害」と呼ばれることが多いため、以下「発達障害(神経発達症)」と記述します。赤ちゃんは寝返りでも移動はできますが、本格的に自力で移動できる最初の方法となるのが、ずりばいとハイハイです。生後8ヶ月ごろになっても、ハイハイをしようとする様子が見えない場合、どんな理由が考えられるでしょうか。まず体の面から考えてみましょう。腰がしっかりすわっていない場合は、ハイハイはまだこれから、ということになります。支えがなくても安定して座れるようになってから、ハイハイは始まります。また、ずりばいし初めのポーズとなるうつ伏せの姿勢が、そもそも苦手ということも考えられます。この場合は背泳ぎのような背ばいとなります。ハイハイするには筋力の成長が追いつかない場合や、股関節脱臼などの股関節に原因がある場合もあり、そのような場合にはハイハイの開始が遅くなることもあります。次に、心の面を見てみましょう。ハイハイをするのは、今自分がいるところから離れたところへ「動きたい」という意欲があるから。触りたいものや人、「あれはなんだろう」という好奇心があるから、自分が今できる動作で移動しようとするのです。好奇心があまりなければ、ハイハイする意欲は湧きません。あるいは、すぐに誰かが抱っこしてくれるなど、ほかの移動方法で満足していたり、部屋が狭かったり物が溢れていたりして、ハイハイしなくても興味のあるものにすぐ手が届くような環境の場合も、ハイハイをあまりしないことがあります。シャフリングとは、ハイハイをしないかわりに、お座りの姿勢でおしりを床につけたまま、上半身を上に跳ねさせて、その勢いで手を床につけずに前に進むこと。また、四つん這いのハイハイではなく、腰から下を地面につけたままのハイハイが一般的なシャフリングベビーです。かつては、シャフリングベビーは障害があることが多い、と言われましたが、研究が進み、一時期シャフリングしていても、その後立って歩けるようになれば、特に問題はないとされています。シャフリングしたがるかどうかは、遺伝的な要素が大きく関係するともいわれます。このように粗大運動の発達が遅かったり、特定の動作をしたがらなかったりする場合にはさまざまな理由があります。ただ、それだけでは何か心配なことが隠れているとは考えにくいものです。基本的には、どんなプロセスをたどっても、歩けるようになるころには問題がなくなっていることが多く、その場合は個人差の範疇と考えられ、脳の大きな障害はないでしょう。発達障害(神経発達症)でよく見られるのは、自己刺激としてつま先立ちで歩くこと(つま先歩行)です。体の感覚統合(*)がうまくいっていない場合にあらわれる体の使い方のひとつです。歩行器を使用している子どもの場合にも、つま先歩行は見られるので、いずれにしても自然に体幹が鍛えられるような遊びや働きかけが必要となります。遊びとしてはトランポリン、平均台、縄跳びなどがいいです。また、歩けるようになっても階段を降りるのが苦手な子どもは障害がある可能性があります。* 感覚統合とは人間の感覚には、既によく知られている五感(触覚、視覚、聴覚、味覚、嗅覚)に加えて、固有受容覚(手足の状態・筋肉の伸び縮みや関節の動きを感じる感覚)、前庭覚(身体の動きや傾き、スピードを感じる感覚)といった合計7つの感覚があります。(中略)次々と身体に入ってこようとするこの7つの感覚を整理したり分類したりするのが感覚統合です。このはたらきによって、その場その時に応じた感覚の調整や注意の向け方ができるようになり、自分の身体を把握する、道具を使いこなす、人とコミュニケーションをとるというような周囲の状況の把握とそれをふまえた行動ができるようになります。リハビリではOT(作業療法士)が感覚統合訓練を担当します。発達障害(神経発達症)がある子どもにとって一番いい療育は、感覚統合訓練が含まれている音楽療法と乗馬療法です。(「感覚統合」とは? 発達障害との関係、家庭や学校でできる手助けまとめ)参考:音楽とこころ発達障害(神経発達症)がある子どもの粗大運動の発達と、その背景にあるもの粗大運動の発達には、脳の働き、心の働き、体の働きが、それぞれ関係しています。発達障害がある子どもの場合、粗大運動の成長がなぜ遅れるのか、もう少し詳しく見ていきましょう。なお、ADHDのある子どもはハイハイのときに手指を屈曲している場合があります。この時期の動画を撮っておくと、後に診断の役にも立ちます。ハイハイを例にとって説明したように、粗大運動の発達は、運動神経の伝達や、体の発達だけによって起こるものではありません。「そこへ行きたい」「あれに触りたい」という好奇心がなければ、移動せずに座ったままという場合もあります。目標に向かってハイハイさせることが重要なのです。感覚が過敏だと、手足が何かに触れるたびに驚いてしまいます。だから、自分から手足を動かして、わざわざ周りのものに触れようとはしません。床に手をつくこともしないので、ハイハイもしないと言う場合もあります。好奇心によって起こす行動は、知らないことに挑むことです。発達障害(神経発達症)がある子どもにとって、予測ができないことは怖いことに繋がることが多く見られます。新しいことに挑戦したがらず、自分から移動して「見てみよう」「やってみよう」とならない場合があります。発達障害(神経発達症)以外にも、運動神経や体の機能の問題で、粗大運動の成長が遅れることがあります。●筋肉の低緊張フロッピーインファント(筋力が弱い病気がある子ども)の場合は、首座りの段階から、粗大運動の発達が遅くなります。ダウン症のある子どもの特徴として筋肉の低緊張があり、その場合は関節がやわらかいために粗大運動の発達に遅れが見られますが、それでもいずれは歩けるようになります。ただ、関節が硬くて低緊張の場合は、脳性まひや筋ジストロフィーの可能性があり、歩くことが困難な場合があります。老人のように膝に手をついて立ち上がるようなときは、筋ジストロフィー症のような筋肉疾患の可能性があります。●股関節の病気股関節脱臼や、大腿骨の末端の病気であるペルテス病などの場合は、痛みがあるために立ちたがらない、歩きたがらないということもあります。ほかにも、朝は歩けるけれど夕方になると歩きづらくなるような日内変動がある場合、若年性パーキンソンや遺伝性進行性ジストニア(瀬川病)の可能性もあります。いずれにしても、粗大運動の遅れだけでは、必ずしも発達障害(神経発達症)やなんらかの疾患があるとは言えません。それぞれ、そのほかの特徴的な傾向が見られるはずです。サインを見逃さずに早めに診断して理学療法・作業療法などのリハビリを始めることは大事ですが、自己判断で思い込んだりせず、必ず医療機関で相談しましょう。粗大運動の発達を促すにはどうしたら?粗大運動の発達を促すことは、感覚統合にもつながり、心の発達も促すことにつながります。粗大運動の発達が遅れている、とあきらめないで、できることからスタートしてみましょう。それは、難しいトレーニングではありません。楽しい遊びの中にあります。見る、聞く、触る、揺れを感じるといった感覚刺激を楽しく経験することによって、感覚の刺激を適切に処理できるようにしていくことができます。こうしたことから、公園やアスレチックにある固定遊具を使った遊びがおすすめです。たとえば滑り台。手足を動かして階段を上り、上半身が倒れないようにバランスをとりながら傾斜を滑り降ります。平均台では、足裏で立つ位置を感じながら、全身のバランスをとります。ボールプールは、体じゅうのあちこちにやわらかいボールが当たることで、感覚が刺激されます。ほかには先に述べたようにトランポリンや縄跳びも有効です。●お座りのころお座りがまだ不安定な時期は、両脇にクッションを置いたり、C字型の授乳クッションの中に座らせたりして、体を支えてあげましょう。手をつかずに座れるようになったら、積木などのおもちゃを手に持たせて、上半身のバランスをとりながら遊べるようにしてあげましょう。●ハイハイ人生で初めて交互のロコモーションができる時期です。左脳右脳の区別をしっかりとするために、できるだけ手足を交互に動かせるようにしてください。思い切りハイハイができるように、床にものを置かないなど、スペースの確保も必要です。また、赤ちゃんは床に落ちているものは何でも口に入れてしまいます。誤飲や窒息の可能性がある小さいものは、手の届くところに置きっぱなしにしないでください。「小さい」とは赤ちゃんが丸呑みできるサイズということ。目安としてトイレットペーパーの芯の中を通ってしまうものは危険です。そして、なるべく両手両ひざをついた四つん這いのハイハイをさせてあげましょう。ずり這いの姿勢のまま、なかなかおなかが床から離れないときは、丸めたタオルや小さなクッションをおなかの下にあててあげ、四つん這いの姿勢にさせてみることから始めましょう。●つかまり立ち赤ちゃんが体重をかけただけですぐに倒れるような軽い不安定なものは置かないようにします。テーブルの上には、誤飲するようなものを置かないように片づけましょう。大人の薬やタバコを誤飲するのもこの時期が多いのです。また、お風呂場はとても危険です。目を離したすきに浴室に入って浴槽をのぞき込み、頭が重い赤ちゃんはそのままお風呂に落ちて、おぼれてしまうことがあります。子どもが小さいうちは、残り湯は必ず捨ててください。そもそも浴室に入れないように鍵をかけるなどの工夫も必要です。●立つ・歩くかかとをつけて立っていれば脳性まひの疑いはないと言えるでしょう。一方で、自閉スペクトラム症のある子どもはつま先歩行をすることが多くあります。歩行器を使用している場合も、つま先歩行をする傾向があります。歩行器を使う場合は動かないタイプがいいでしょう。まずは、きちんとかかとを地面につけて立つ練習をしましょう。つま先歩行や足を交差するなどの歩行の異常が見られる場合、動画を撮って専門医に相談しましょう。膝が内側に入ってしまうX脚になりやすい場合は、なるべくあぐらをかかせてあげましょう。粗大運動の発達が気になったら、どこに相談する?もし、自分から移動しようとしない(好奇心があまりない)、体を動かそうとするけれどもうまくいかない様子など、粗大運動の成長で気になることがある場合は、自己判断せずに次のようなところで専門家に相談しましょう。1歳6ヶ月健診:まずは乳幼児健診で相談します。1歳6ヶ月健診は、粗大運動がひと通り完成して歩けるようになっている時期。心と体、両方をチェックする機会です。母子手帳には子育てに困難を感じるか否かを記入する項目がありますが、「いいえ」以外は発達に何らかの懸念があるととらえ、早めにかかりつけの小児科医に相談することをお勧めします。かかりつけの小児科医:普段からその子の様子をよく診ている先生は、その日の様子だけでなく、総合的に子どもの体の動きも見ています。遠慮なくかかりつけの小児科で相談してみましょう。やはり様子が気になるならば、専門医などを紹介してもらう、というプロセスで相談してみるのがいいでしょう。病院の小児科外来では「神経」を専門とした医師が粗大運動の発達を診ています。もし、粗大運動の発達と同時に発達障害(神経発達症)の診断を受ける場合でも、普段の行動についての観察は必要です。発達障害(神経発達症)の診断としての検査方法は、採血やレントゲンなどといった体への侵襲性のある検査や数値で表せるものではなく、行動についての問診や観察によるものが主だからです。ただ、さまざまな病気で発達障害(神経発達症)と同じような症状が現れることもありますので、病因検索として採血や脳CT/脳波などの検査をして、隠れているほかの病気を否定する必要性もあります。しかし、学会などで推奨されているものの、こうした検査がされていないという現実があります。また、子どもの場合、慣れない環境だと普段通りに動けないということもあります。一足飛びに専門医ということではなく、かかりつけの小児科医に相談しながら、成長の様子を見ていくことも大切です。まとめ粗大運動の発達段階「歩く」でも述べましたが、粗大運動の発達の早さには、個人差が大きく関係します。通常の発達の時期から大きく遅れる場合は、筋力や運動神経の問題だけでなく、好奇心などの心の発達も関係している場合があります。心と体の発達、両方をバランスよく促すためには、近くの公園やアスレチックなどを利用して体に適度な刺激を与える、体を動かす遊びが必要です。その子のペースで成長していけるように、遊びを通して子どもの粗大運動の発達を見守りましょう。※疾患名は一例です。気になる症状があったら、かかりつけの小児科などに相談をしてください。
2021年11月28日朝晩の寒暖差が激しいと体温調整のバランスが難しくなり、自律神経が乱れることも。「寝起きが悪い」「寝ても寝ても眠い」と感じるときは自律神経を整える軽い運動で一日を始めましょう!そこで今回は、ヨガインストラクターの筆者が、朝晩10回だけやればいい「自律神経の整えを目指す」トレーニングをご紹介します。自律神経を整えたいなら「呼吸」から「自律神経は整えた方がいい」と言われても、実際に何をしたらいいのか分からないという声もあります。“自律神経”とは体を活発に動かす「交感神経」と、体を休めリラックスするときに働く「副交感神経」が相互にバランスをとりながら、身体調整をする神経のこと。ストレスや不規則な生活、寒暖差などで体温調節ができないと乱れてしまうことがあります。冬本番前のこの時期は、暖かい日と寒い日のアップダウンが激しく、自律神経が乱れやすい時期。そこで、自律神経を整える手軽な方法としておすすめしたいのが“呼吸”です。呼吸に意識を向けてみよう呼吸は自分自身でコントロールすることができます。呼吸に意識を向けてゆっくり深く息をしていくと、ストレス過多の現代人に多い“交感神経が優位になりすぎている状態”から、少しずつリラックスすることができ、副交感神経がスムーズに働いてくれます。副交感神経が整うと、ホルモンバランスや免疫の働きをよくする効果が見込めるため、交感神経と副交感神経のバランスが整いやすくなるのです。今回提案するのは、深い呼吸を意識するだけでなく、「呼吸を見える化する」こと。つまり、息の長さに合わせて体の動きと呼吸を揃えていくことで、自分の呼吸が今どのくらいの長さなのか・深いのか浅いのかを自覚しやすくします。すると、意識するだけでは分かりにくかった自分の呼吸の感覚が、簡単に把握できます。また、五感に集中でき、リラックスすることもできますよ。呼吸と体を整える簡単トレーニング1.両脚を肩幅の1.5〜2倍程度に広げます2.両腕は肩の高さで左右に広げましょう3.息を吸います4.息を吐きながら上半身を右方向へねじります5.息を吐き続けたまま、胴体を倒します。左腕を右足先に下ろし、さらに背骨をねじって、無理がなければ天井に目線を向けましょう6.体が硬い場合は、右太ももあたりに手を下ろしてもOKです7.息を吸いながら胴体を起こし、最初の姿勢に戻ります8.右側が終わったら左側を行います。左右で1セットとし、交互に合計10回行いましょう呼吸の長さに体の動きがついていくようにすべての動きを呼吸の長さに合わせて続けるようにしましょう。吸う息(吐く息)が始まったら動きがついていきます。そして吸い終わり(吐き終わり)に動きが完成するよう、丁寧に合わせてみて。動きがゆっくりすぎて呼吸が苦しいときは、必ず呼吸を優先して動きのほうを早くしてください。呼吸と体に意識を向け続けると、少しずつリラックスしていくのが分かるはずです。体がポカポカして全身に血液が巡る感覚を味わうためには、腹式呼吸を意識して、深い呼吸を心がけてくださいね。©insta_photos/Shutterstock上村由夏「マナヨガ」代表。20代の頃、ストレス過多で喘息が再発。心身の調和こそ健康だと痛感し、ヨガセラピーを学び始める。また姿勢と歩き方から整え頑張らなくても、自然と痩せてキレイになっていく“マナメソッド”を発案。現在は女性の体の巡りを目覚めさせるレッスンをテーマとし、エネルギーワークのエッセンスが残る古代ヨガをベースにした【マナメソッドセラピー】と【ゆる痩せマナメソッド】でボディ・マインド・スピリットの調和を大切にし外側も内側も本質的な幸せを見出セルレッスンを展開中。生徒は全国にわたり、個人レッスンはキャンセル待ちが出るほどの人気。文 / 上村由夏
2021年11月17日ダイエットといえば“ 食事制限と運動 ”が思い浮かびます。そして、きちんと効果を出すならがっつり運動しなきゃ、と意気込んでしまうのではないでしょうか。しかし、美容・アンチエイジング専門医であり、トライアスロンのアスリートでもある黒田愛美先生によれば、「頑張って運動をすればするほど老化は早まる」ということです。それでは、40~50代女性がダイエットをするにあたり、どのように運動すればいいのか黒田先生に聞いてみました。疲れる運動は老化を早める今まで、運動を頑張れば頑張るほど筋肉がついて脂肪が落とせると思っていたのですが……。「はい、それは間違いではないのですが、その一方で過度な運動は活性酸素が過剰にたまる原因にもなるのです。活性酸素は細胞を酸化させ、さびさせ、つまり体中を老化させる働きを持ちます。シミ、シワ、たるみなど見た目の老いだけでなく、がん、動脈硬化、高血圧、糖尿病など病気の原因にもなります。活性酸素は、私たちが生きていく上で欠かせない酸素が体内に取り込まれ、代謝される過程で自然に発生する物質です。自然発生する程度の量なら問題ありませんが、過度な運動などで過剰にたまるとさまざまな悪影響を与えることがわかっています」(黒田先生)。ベストな運動量の目安は?活性酸素をためてしまう、過度な運動とはどれくらいの運動を指すのでしょうか。「疲れ始めたら、活性酸素がたまり始めているサインです。有酸素運動の場合、普段から運動している人ならランニング7~10㎞くらい、あまり運動習慣がない人は3㎞くらいでしょうか。筋トレをするときも、同じ部位を集中的に鍛えると活性酸素がたまりやすくなります。いろいろな部位を少しずつ、ローテーションでおこなうほうが良いでしょう」(黒田先生)。運動習慣がない人とある人で、活性酸素がたまり始める運動量が違うのはなぜなのでしょうか。「人間の体には、活性酸素を分解する酵素があり、年齢を重ねれば重ねるほど活性酸素の分解酵素の量は減ることがわかっています。ただし、このいわゆる“抗酸化力”は適度な運動や食事、睡眠などの生活習慣を改善することで高めることができます」(黒田先生)。つまり、適度な運動をおこなうことで老化を抑えながらダイエットをするのが良いということです。運動は毎日でなく週に2~3回でもOK黒田先生はトライアスロンのアスリートです。毎日トレーニングをしているのかと思いきや、運動は週に2~3回だと言います。「週に2~3回、キックボクシングや筋トレ、バイク、スイムなどその日によって組み合わせています。移動はランニングです。バイクなら60㎞ 、スイムなら1~1.5㎞、ランニング中心の日は10㎞くらいは走ります」(黒田先生)。これは、一般的には“ハードな運動”と言えるでしょう。ハードな運動は週2~3回にすることで活性酸素をコントロールしているそうです。ここまでハードな運動をしないということであれば、毎日運動することは問題ないそうです。「30分程度のウォーキングやジョギングを毎日おこなうことは問題ありません。ただ、毎日おこなうことで疲れがたまるようなら減らしたほうが良いでしょう。運動習慣がない人は、軽い運動を週2~3回から始めるのでも良いですよ。ダイエット効果を求めるなら、少しずつ増やしていくと良いと思います」(黒田先生)。まとめ運動後に疲れれば疲れるほど、「これは効果が絶対出るぞ!」と喜んでいた自分。一方で老化が進行していたとは思いもよりませんでした。疲れを感じる運動量は人によって違うということですから、自分の体に「疲れてない?」と聞きながら疲れ始めたら頑張り過ぎないことがアンチエイジングのためには大切ということですね。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。★関連記事:「そんなに食べてないのに体重増加」更年期でも諦めない!無理なくできたダイエット【体験談】★関連記事:更年期ダイエットにおすすめの栄養素を解説!しっかりとって健康的に痩せよう★ウーマンカレンダー体型のお悩み記事をもっと読む著者/監修/黒田愛美先生美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。Zetith Beauty Clinic副院長。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著書に『アスリート医師が教える最強のアンチエイジング』(文藝春秋)。
2021年11月09日40代を過ぎてから経験する、のぼせや発汗などのホットフラッシュ。更年期症状の代表格ですが、実は身近な運動で改善できることをご存じですか? 運動が嫌い、苦手という人でも手軽にお金をかけずにできるホットフラッシュ対策について、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。更年期症状を改善できる身近な運動とは?更年期症状を改善できる運動とはどんなものでしょうか。「ウォーキングです。皆さん、ウォーキングは体に良いということは漠然とわかっていると思いますが、何がどのように良いのかまで理解している人は少ないのではないでしょうか。ウォーキングにはさまざまな効果がありますが、更年期症状の改善にもとても役立つのです」(駒形先生)。歩くことで下半身を動かすことが更年期症状の改善に良いと言います。「40代も後半となり閉経に向かうと、子宮への血流は少しずつ減り、上半身に血流が集中しがちになります。特に重要な器官である脳に血流が集中してホットフラッシュを引き起こすのですが、ウォーキングをすることで下半身にも血流が届き、全身の血流バランスが改善されるのです」(駒形先生)。ウォーキングにはこんな症状にも効果が!ウォーキングはホットフラッシュの改善だけでなく、40代以降の女性が抱えるさまざまな体の悩みの対策となるとのこと。「更年期の女性は、筋肉が減少し内臓脂肪が増加しやすくなりますが、ウォーキングにより筋肉の減少と体重の増加を防ぐことができます。また、体重を適正にコントロールできれば高血圧が改善し、動脈硬化の進行も抑えられます。ほかにも、閉経後に急増する骨粗しょう症の予防や、ストレス解消といった効果もあります」(駒形先生)。効果を上げる歩き方のポイントさまざまな効果が期待できるウォーキングですが、効果を上げる歩き方があると言います。「歩数や時間を気にする方が多いのですが、それよりも気を付けて欲しいのが歩くときのスタイルです。腕を振って骨盤をしっかり動かしながら歩いてほしいので、荷物は最小限に、リュックやウエストポーチにします。最小限といっても必ず飲み物を持参して、こまめに水分補給をすることが大切です。よりダイエット効果を求めるなら、最初にストレッチとスクワットなどの筋トレをプラスしてから、ウォーキングは30分以上続けます。有酸素運動は30分後から脂肪を燃焼するからです。また、骨粗しょう症予防効果を求める場合は、日光を浴びながらおこなうのが効果的。日光を浴びることで体内でビタミンDが合成され、カルシウムの生成を助けるからです。直射日光である必要はないので、日差しが強くない朝を選ぶのも良いと思います。ただ、まずは毎日続けることが大切なので、自分がおこないやすいペースで良いと思います。慣れてきたら、歩き方や時間にこだわってみましょう」(駒形先生)。まとめウォーキングするだけで、こんなにたくさんの効果があるとは! 筋トレやスポーツに比べてキツくなく、マイペースでできる点も魅力です。まずは細かいことにこだわらず、習慣にすることを目標に始めてみてはいかがでしょうか。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。★関連記事:「かゆい…」風呂上がりや運動後にじんましん!更年期が原因?予防法は?【医師監修】★関連記事:40代女性の動悸・息切れは更年期のせい?高血圧との関係は?【医師監修】★ウーマンカレンダー更年期のお悩み記事をもっと読む著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2021年10月20日今ちょっとでもラッキーになれることがあるとしたら、挑戦してみたいと思いますよね。今回は「あ行」の名前を持っている人が、ラッキーになれる行動をご紹介していきます。運動をする「あ行」の名前を持つ人がラッキーになれる行動その1は運動!今運動をせずに不摂生な生活を送っていると、後々そのツケが回って来そうです。体調を崩してしまわないためにも、適度にからだを動かしてみて。運動をすると心身ともに健康になれるだけでなく、明るいオーラを発するようになるので人間関係の運気もアップしますよ。料理をする「あ行」の名前の人が今やるとラッキーなこと2つ目は「料理」です。いつも自炊ができていない人も、今はちょっとした料理をしてみるといいかも。もちろん、凝ったものでなくてもOKですよ。一方で、普段からしっかりと料理をしている人は、旬の食材を使うようにしてみて。今以上にイイ運気を取り込むことができますよ。できるだけ新鮮なものを使ってあげると、ラッキーなこともたくさん起きるかも。買い物は控える「あ行」の名前を持っている人がラッキーになれる行動その3は「買い物を控える」こと。今の運気は、お財布のひもがゆるくなりがちな傾向があるので、意識的に買い物を控えるのがおすすめ。そうすることで結果的に金運アップが狙えますよ。買いたい物や買うべきか迷っているものがある場合は、今はやめておくといいかも。今は貯金のための計画を立てたり、いつもよりも貯金の額を多くしたりすると後々ラッキーなことに恵まれそうですよ。古い友人に連絡をとる「あ行」の名前を持っている人がラッキーになれる行動4つ目は「古い友人に連絡を取る」ことです。学校を卒業して連絡を取らなくなってしまった人や、昔はすごく仲がよかったけど…なんて人に連絡を取ってみて。そこからラッキーなことが起こりはじめるかもしれません。ラッキーな出来事が起きるのはもちろん、もしかしたらビジネスで成功したり、素敵な人と出会えたりしちゃうかも。あなたが今やるべきことは分かりましたね♪少しでもラッキーなことを起こしてみたい!という人は、ぜひ試してみてくださいね。(監修:NOTE-X)"
2021年10月08日「更年期症状」と検索すると、必ずといっていいほど出てくる自律神経というキーワード。そもそも自律神経とはどういうものなのでしょうか? 自律神経が乱れるとどうなるのか、更年期症状との違いについて、また、自律神経を整えるためにはどうすればいいのか、産婦人科医の駒形依子先生に聞きました。そもそも自律神経とは?自律神経と言われても臓器のように目に見えないし、どんな働きをしているのかイマイチわかりにくいのですが……。「人間の体内には無数の神経があります。その中で内臓の働きなどを調整してくれるのが“ 自律神経 ”です。自律神経は、内臓の働きや代謝、体温などの機能をコントロールするために、意思とは関係なく24時間働き続けています。昼間や活動しているときに活発になる“ 交感神経 ”と、夜間やリラックスしているときに活発になる “ 副交感神経 ” の2種類があります。2種類の神経がどう作用するかによって、心や体の調子は変わります。交感神経が強く働くと、血圧が上がり、瞳孔が拡大して、心と体が興奮状態になります。一方、副交感神経が優位に働けば、血圧が下がり心拍数は減少。瞳孔が収縮し、心と体が休んでいる状態になります」(駒形先生)。自律神経のバランスが崩れる“ 自律神経失調症 ”更年期症状は自律神経失調症に似ているとよく聞きますが、自律神経失調症とはどのような症状なのでしょうか。「自律神経の乱れから、不安や緊張感が高まり、吐き気や多汗、全身のだるさ、頭痛、肩凝り、手足のしびれ、動悸、不整脈、めまい、不眠など、さまざまな症状が見られる病気です。これらの症状は人によって大きく異なります。臓器にも悪影響を及ぼします。胃酸が過剰に分泌され、胃の痛みや胸やけを感じる神経性胃炎、腸のぜん動運動に異常が生じて腹痛を伴う下痢や便秘が起こる過敏性腸症候群がこれに当たります。また、突然浅く速い呼吸を繰り返す過呼吸症候群になると、息苦しさのほか、めまいや手足のしびれが現れます。そして、自律神経はちょっとしたきっかけですぐ乱れてしまいます。特に思い悩むタイプや真面目なタイプの人は、ちょっとしたストレスで崩しがちになります。更年期になるとさらに、エストロゲンが減ることで脳からの指令がうまくいかなくなりなるので、さらに自律神経は乱れやすくなるのです」(駒形先生)。更年期症状と自律神経失調症は同じ自律神経が乱れると多汗、全身のだるさ、頭痛、肩凝り、めまい、不眠、不安感などが出るということですが、これらの症状はとても更年期症状と似ています。「似ているというより、実は同じなのです。若い方の場合は自律神経が乱れることで女性ホルモンが乱れて生理不順というケースはありますが、更年期の場合は女性ホルモンが乱れることで自律神経が乱れるという順番に変わります。更年期を過ぎても同じ不調が続く場合は自律神経失調症になります。名前は変わっても症状は同じなのです」(駒形先生)。長い付き合いになる自律神経。じょうずに整える方法はあるのでしょうか。「更年期は血流が上半身に集中しがちで、つねに頭に血が上っている状態です。頭に血が上っているときは交感神経優位なのですが、交感神経を治めてバランスを保つために、副交感神経優位にもっていくよう自分でコントロールしていきましょう。整える方法は簡単。リラックスすれば副交感神経が優位に働くので、自分がどうあれば、何をすればリラックスできるのか知っておくことが大事ですね」(駒形先生)。まとめ40代、50代は家事、仕事、育児などするべきことが多く、緊張状態が長くなりがちですね。でも、忙しい中でも1日に1回、短時間でもリラックスタイムをとって、自分を甘やかしてあげてはいかがでしょうか。それが自律神経を整えるためには近道ということです。取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。★ウーマンカレンダー更年期のお悩み記事★関連記事:更年期症状の種類は数百とも!病気との見分け方は?【医師監修】★関連記事:更年期の運動不足はマジやばい!不調の原因は筋力低下だった【医師監修】著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2021年09月21日普段、“自律神経”を意識して生活することはありますか?「だるい」「眠れない」「やる気がなかなか出ない」「いつもイライラしてしまう」などの様々な心身の不調は、もしかしたら自律神経の乱れが原因かもしれません。そこで今回はヨガインストラクターでもある筆者が、自律神経のバランスを整えたいときにおすすめなヨガのポーズと呼吸法を紹介していきます。ぜひお試しくださいね!自律神経とは?自律神経とは呼吸器官や消化器官などの活動を調整する神経で、私たちの意思とは関係なく働いているもの。自律神経は交感神経と副交感神経から成り立ち、基本的には人が起きて活動しているときは交感神経、リラックスしているときや寝ている時間は副交感神経が優位になります。そして、この2つの神経がアクセルとブレーキのようにバランスをとりながら状況に応じて働いているのです。そのため、自律神経を乱れさせないためには、この2つの神経のバランスを崩さないことが重要なのです。自律神経が不調になる原因1.生活習慣睡眠不足や栄養がかたよった食生活など不規則な生活をしていると、自律神経のバランスが崩れやすくなると言われています。2.ストレスストレスを感じることで、副腎皮質ホルモンやアドレナリンが分泌されると言われています。この副腎皮質ホルモンやアドレナリンは、血圧上昇や免疫抑制などを引き起こす作用があり、交感神経を優位にする働きがあると言われているんです。そして、交感神経が優位になり続けてしまうことで、副交感神経とのバランスが崩れてしまいます。心身の不調を感じたとき、その原因が風邪や病気ではない場合はもしかしたら自律神経の乱れがあるかもしれません。そういうときは、今の生活習慣やストレスなどを、自分自身で今一度見直してみたほうがいいでしょう。自律神経のバランスを整える方法呼吸を意識して行ない、筋肉の緊張をやわらげるヨガや呼吸法は、自律神経のバランスを整えるのに有効と言えます。では、早速やり方を見ていきましょう!ストレス軽減にもオススメ!「均等呼吸法」吸う息、吐く息の呼吸の長さを一定にして、意識的に呼吸をする方法です。\動画で「均等呼吸法」にチャレンジ!/始めは4秒ずつからスタートし、慣れてきたら8秒で行ないましょう。呼吸を入れる量をコントロールしながら、無理なく行なってみてくださいね。呼吸を深める3分ヨガ肩周りや背中をほぐし、胸を開きやすくすることで呼吸が入りやすくなります。ぜひ動画を見ながら一緒にやってみてくださいね。\動画で「呼吸を深める3分ヨガ」にチャレンジ!/やり方をチェック!1.あぐらで座り、胸の前で手を合わせ、息を吸いながら腕を持ち上げる2.吐く息で手を横から開き下ろす3.数回繰り返す※肩甲骨を刺激するように腕はやや後ろに下ろしながら行なう※上半身を大きく縦に伸ばしながら深く呼吸を送る4.右手を頭の後ろにして肘を開き、左手は体のそばに置く5.吸う息で右肘を後ろに引き、胸を開く6.吐く息で右肘を左の膝に寄せお腹を縮める※右肘は外に開いたまま、右の胸を左膝に近付けるように吐く息で深く身体を捻る意識で行なう7.反対も同様に行なう8.股関節の下に膝をつき、四つん這いに戻る9.息を吸いながら、左手を持ち上げ目線を左手へ移す10.吐く息とともに、左手を右腕の下から潜らせる11.左手の平を上に向け、左の肩とこめかみをつく12.余裕があれば右手の指先を頭の先の遠くにつく※お尻を後ろに引き、肩周りや背中の筋肉を緩めるように行なう13.四つん這いに戻り、反対も同様に行なう14.息を吸いながら背中を伸ばしつま先を立てる15.吐く息でお尻を上に引き上げダウンドックポーズ16.重心を前にシフトし、ゆっくり上体を下ろす17.両手を頭の横につき、上体起こし、胸を引き上げ肩を下げ首を伸ばす18.数呼吸したらポーズを解放し、右足を曲げて右手で足の甲を掴み、左手は真っ直ぐ伸ばす19.右足の付け根から持ち上げ、左手で地面を押し胸を大きく引き上げる20.反対の足も同様に行なう21.最後に両足の足の甲を掴み、吸う息で上半身、下半身を一気に引き上げる22.数呼吸し、好きなタイミングでチャイルドポーズに戻りお休みするまとめご紹介したヨガや呼吸法以外にも、生活習慣を見直したり、ストレスが溜まらないようなライフスタイルを心がける、良質な睡眠や食事も積極的に取り入れるなど、様々な取り組みで自律神経のバランスを整えることができます。ぜひ参考にしてくださいね。©SFIO CRACHO/shutterstockNATTY/池田夏子YES TOKYO STUDIO中目黒スタジオマネージャー兼インストラクター。 2014年ヨガインストラクターとして活動開始。翌年2015年インド・ケララ州にあるアシュラムにてヨガ哲学を深める。帰国後都内スタジオでグループレッスン、パーソナルレッスンを中心に、オフィスヨガや企業主導型のイベントなどでも活動中。2019年インドにてRYT500トレーニングを終了。ヨガインストラクターとしての実績はもちろん、雑誌や広告のヨガポーズ監修、ヨガモデルの活動も多く、数々のメディアに出演中。 近年はモデル単体の活動も増え、ご当地ビールのポスターやアウトドア雑誌の表紙などにも出演。文/NATTY
2021年09月20日何かスポーツの趣味はありますか? 運動は好きですか? 当の私はインドア派運動不足でじっとしているのが大好きです。しかし、50歳を目前にしてさまざまな体調不良や体型の崩れなどに見舞われる中、たぷたぷと締まりのない体を見るにつれ「これって運動不足が原因?」という思いに至りました。そこで、産婦人科医の駒形依子先生に、更年期における運動不足の弊害と、筋力不足により引き起こされるさまざまな体のトラブルについて聞いてみました。更年期の急激な筋力不足=運動不足が大前提更年期に入ると筋力が低下しやすくなりますが、みんながみんな急激に筋力が低下するわけではないと駒形先生は言います。「女性ホルモンのエストロゲンには筋肉の再生機能もあるのですが、エストロゲンが減ることで筋肉の再生が鈍く、遅くなります。 例えば、今までと同じ生活をしていて筋力が“1”衰えていたのが、更年期になると“5”衰えるイメージ ですね。しかし、筋力低下の根本原因は筋肉を使わないこと、つまり運動不足にあります。 20代、30代のころから継続的に運動している人は、更年期になって急に筋力が落ちるということは少ないですが、危険なのは、運動習慣がない人。それまで筋力アップを心がけた生活をしていない人は更年期に入ると急激に筋力が低下してしまいます。つまり、これまでと同じ生活をしていればどんどん筋力は低下していく一方になります」(駒形先生)。筋力不足は疲れ、肥満、肩凝りの原因に筋力不足というと、歩くのがおっくう、階段を上ると息があがるなどのイメージがありますが、それだけではないそうです。筋力不足が引き起こす症状について駒形先生に教えていただきました。疲れや不眠、落ち込み「更年期になると子宮の機能が落ちることで下半身への血流が滞りがちになります。それに加えて下半身の筋力がもともとないと、上半身に血流が集中してしまいます。頭に血が上ってしまうと頭が休まらず、疲れが取れない、眠れないといった症状を引き起こすことがあります。疲れや不安が取れないと、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンも脳から分泌されず、常にストレスを抱えた状態に陥ることもあります」(駒形先生)。肥満やむくみ「筋肉は体を動かし、安定させる働きだけでなく、熱をつくり、代謝を上げるという大事な役割もあります。 筋肉が多いと、熱の発生量(いわゆる基礎代謝)が増えるため、代謝が上がって肥満予防につながります。 逆に言うと、冷えているところは筋肉が活動していないため脂肪がつきやすいのです。また、脚のむくみは下半身の筋肉が衰えてリンパの流れが滞り、老廃物が下半身にたまりやすくなっているため起こります」(駒形先生)。肩凝り・腰痛「骨を支えているのは筋肉です。肩や首、腰の筋肉が衰えて支えることができなくなってくると負担が増えて、痛みにつながっていきます。痛みが気になって運動をしないでいると、さらに筋肉が落ちていき、痛みが悪化することになってしまいます」(駒形先生)とにかく筋肉を動かして!運動不足は万病のもと……と言いたくなるような状況です。これはすぐに運動しないと、と焦りますが、気負う必要はないと駒形先生は言います。「運動不足を解消しようと張り切って、急に激しい運動をおこなうと筋肉痛になって動けなくなってしまいます。まずは使っていない筋肉を動かすことを意識してみてほしいですね。特に、更年期に衰えやすい下半身はしっかり動かしてほしいですね。下半身の筋力をアップすることで血流の配分バランスが整えられ、頭がスッキリする効果があります。肩凝りや腰痛がある人は、痛みがないときに無理のない範囲で動かす意識をしてみてください」(駒形先生)。駒形先生おすすめのエクササイズは、“プランク”。うつ伏せになった状態で前腕と肘、そしてつま先を地面につき、その姿勢をキープするシンプルなエクササイズです。1. 両肘を床につけ、うつ伏せになる2. 腰を浮かせ、背筋を真っすぐに伸ばす3. 頭、背中、腰、かかとが一直線になるように姿勢をキープする1日1回30秒くらいからスタートして、少しずつ増やすと体幹や下半身を鍛える効果があるそうです。姿勢はイラストを参考にしてみてください!まとめおすすめのエクササイズを紹介しましたが、まずは筋肉を動かすことから始めると良いそうです。そして、毎日続けること。運動が嫌いなんて言ってられません。毎日こつこつ、筋肉を動かしてあげましょう!取材・文/mido(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重あごが悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。★ウーマンカレンダー更年期のお悩み記事★ウーマンカレンダー体型のお悩み記事★関連記事:「突然、体に力が入らないように」内科を受診して生活を見直し【体験談】著者/監修/駒形 依子 先生東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
2021年09月07日私たちの心や体の調子は、自律神経によって無意識のうちにコントロールされているけれど、これをどうしたら健やかに保てるのか。その答えは、日常のちょっとした言動の工夫にあり!?自律神経の権威として知られる医師に、取り入れやすく有効な整え方を聞きました。肝心なのは乱れる前。早めの対処を心がけて。なんだかだるくてやる気が出ない…。誰しもそんな日はあると思うけど、それは自律神経が乱れているサインかも。「その状態が長く続いたり、心身ともに調子がいい時の自分と違う感覚を持ったりするなら、注意が必要です。自律神経は、こうした日々の様子から整っているか否かを推察できます」(順天堂大学医学部教授・小林弘幸さん)また、普段は整っていたとしても、ストレスがかかるなど、ちょっとしたことで乱れてしまうことも。「仕事のプレッシャーといった心理的なことはもとより、窮屈な服を着ているだけでもそれがストレスになり、自律神経が乱れてしまう。自律神経は一度乱れると3~4時間は元に戻らず不調が続くので、そうならないためにもトリガーとなる事象に早めに対処することが大切です」そこで、日々の生活で心がけたい自律神経を整えるための習慣を紹介。さらに、乱れてしまった時の対処法も併せて、自律神経を健やかに。日常に潜む自律神経が乱れる原因環境による悪影響リモートワークなど、これまでとは違う環境でのやりにくさや、単純に天気が悪いだけでも環境の悪さに含まれる。日中でも副交感神経が優位になり、やる気が出ない状態に。余裕のない生活遅刻しそうになって慌てて支度をする、期限ギリギリまで仕事をため込んで焦って作業をするなど、余裕のない生活は心理的なプレッシャーとなり、自律神経に悪影響。ストレスがかかる気に障ることを言われたり、捜し物が見つからなかったり…。ストレスのトリガーは日常の中にゴロゴロと。それにより交感神経が高まり、自律神経のバランスが崩れてしまう。自律神経を整えるための基本アクション心身ともに負担になっていることを極力減らす捜し物が見つからずにイライラすることが多いなら、すぐに見つけられるように机やカバンを整理するなど、自分がストレスを感じやすい要因と向き合い、解消しておくこと。自律神経は、いかに乱れさせないかが大事。メンタルでなんとかしようとせず、体を動かす自律神経が乱れて落ち込みがちな時は、とりあえず動くこと。心と体はつながっており、軽いストレッチでも体を動かすと無意識のうちに気分が上向きに。フィジカルへの刺激で自律神経が整えられることも覚えておこう。できることからコツコツと。自律神経を整える10の習慣。自律神経を整える基本アクションを押さえつつ、ここからは日常で心がけておきたい具体例。無理してたくさんやろうとするとむしろストレスになるので、できる範囲で取り入れよう。1、日常の中で「これっていいな」と感じられる瞬間をつくる。ネガティブ思考に囚われていると、自律神経は乱れがちに。「その状態から切り替える意味でも、散歩の途中に心惹かれる風景を探すなどイキイキできる瞬間をつくってほしいんです。それを撮影して毎日SNSにあげるようにすれば、散歩に出ようという動機にもなるはず。対象は『いいな』と思えば食べ物でも何でもOK」2、モノの置き場所を決める。スマホなど頻繁に使うモノが、どこに置いたのかわからなくなるという人も多いのでは。「捜している間はイライラすると思いますが、それが自律神経を乱す要因に。そんなことが日に何度も起きないよう、例えばスマホなら外出時は右のポケットに入れる、家ではダイニングテーブルに置くなど、定位置を決めましょう」3、野菜は“硬い部分”を率先して食べる。「具体的に言うと、にんじんやかぼちゃなど野菜の皮やキャベツの芯。また、根菜もおすすめです。栄養素が豊富なうえ、よく噛むことで表情筋が緩み、表情が柔らかに。つくり笑顔でも表情が和らぐと、自律神経が整うという実験結果があります。また、噛むことに集中するため、マインドフルネスの効果も期待可能です」4、窮屈な服や靴を選ばない。「ボトムスのウエストがキツい、靴のヒールが高いなど、衣服による締め付けで“辛い”と感じると交感神経が上がり、想像以上に自律神経が乱れます。ただ、締め付けられていても、それを不快に感じていなければ問題ありません。むしろ締まった服を着ることでモチベーションが上がるという人は、それで大丈夫です」5、天気の悪い日はお気に入りの服を着る。「天気が悪い日、とくに雨の日は気分がどんよりしがちな人も多いはず。それは、雨の日には副交感神経が上がり、交感神経が下がる、いわば“休息モード”になりやすいからです。そんな時のやる気アップに有効なのが、お気に入りの服を着ること。気分が上がると交感神経が優位になり、自律神経は活動モードに」6、認められない場合は“部分的”に諦める。「認められずに悩んでいる時、交感神経と副交感神経は、共にダウンしていると考えられます。がんばろうとしても難しいし、思い悩むことがストレスとなり自律神経を乱す原因に。そこで必要なのが、“部分的に”諦めること。『この分野で認められないなら、別の分野でがんばろう』など、一方を諦め、他方に目を向けましょう」7、人の悪口は言わない。「気に入らない人の悪口を言うと、その場はスッキリするかもしれませんが、あとあと自分が嫌な人間に思えてしまうこともあるのでは。結局それがストレスに。だからといって無理に褒めるのもストレスなので、一番いいのは『悪口は言わない』と決めること。人から苦手な相手の評価を求められた時は、『わからない』と答えるのが良策」8、1杯の水で体をリセット。“やる気が出ない”という休息モードの時の、交感神経アップ法。「自律神経は腸の働きと密接につながっています。また、腸は少しの刺激でも反応しやすく、水を1杯飲むことで自律神経の働きが良くなり、交感神経がアップ。体が活動モードへ。水分なら水以外にお茶などでもOK。体に行き渡るようなイメージで飲みましょう」9、「寒い」と思う前に上着を羽織っておく。自律神経にとって温度差は大敵。「暑い屋外から急に寒い室内に入るなど激しい温度差に、自律神経は非常に弱いんです。『寒い』『暑い』と思った時点ですでに自律神経は乱れているので、早めの対策が必要となります。例えばクーラーが効いた部屋に長時間いる場合、最初は寒くなくても予め上着を1枚羽織るなどしておきましょう」10、デスクワークの合間にスクワット10回。「血流は自律神経によってコントロールされています。自律神経が乱れると血流が滞るし、その逆も然り。つまり、長時間のデスクワークで動かずにいると血流が滞り、自律神経が乱れてしまうのです。その予防としておすすめしたいのが、スクワット。デスクワークのすき間時間にゆっくり10回。1日4セットを目安に行いましょう」小林弘幸さん順天堂大学医学部教授。自律神経の第一人者としてアスリートなどへのコンディショニング向上指導に関わる。著書に『整える習慣』(日本経済新聞出版)など。※『anan』2021年9月8日号より。イラスト・沼田光太郎取材、文・保手濱奈美(by anan編集部)
2021年09月07日睡眠にも深く関わり、季節の変わり目でリズムが崩れやすい自律神経。知っておきたい基本的なメカニズムとは?自律神経を整え健やかに美しく生きる!書店には数多くの関連本が並び、テレビ番組で取り上げられるなど、今、健康のキーワードとして注目されている“自律神経”。今回、お話を伺った医学博士の福田千晶さんも、診察をしながら関心の高まりを感じているそう。「『イライラしっぱなしで自律神経の調整がうまくいかないんですが、どうしたらいいですか?』『なんとなく不調なのは自律神経が乱れているからですか?』など、自律神経に関する質問がとても多いですね。ただ、自律神経という言葉自体は浸透しつつあっても、整える方法はあまり知られていないようです。自律神経は私たちの生命維持を司るとても重要な働きをしており、その仕組みや整え方を知ることは、日々を健やかに、美しく暮らす鍵といえます。ぜひ、整えるための生活習慣や行動パターンを身につけて、ヘルシーライフの土台を作ってください」自律神経とは、体内の隠れた調整役。全身に広がる自律神経は、生命維持に必要な機能を支えるために、24時間、無意識のうちに働き続けている。例えば、心臓を動かしているのも、血液を全身に送るのも、汗をかいて体温を調整しているのも、食べ物を消化しているのも、すべて自律神経の働き!「つまり、私たちの体をベストな状態に自動的にセッティングしてくれているのが自律神経なのです」。これだけ重要な役割を果たしているからこそ、バランスが崩れると、その影響は絶大。頭痛、肩こり、便秘、食欲不振、イライラなど心身に不調が現れる。「自律神経は、自分の意思とは関係なく働いてはいますが、乱れの原因を取り除いてコントロールすることは可能です」交感神経と副交感神経のバランスが鍵を握る。自律神経は、交感神経と副交感神経の相反する働きを持つ2つの神経から成り立つ。主に体の働きを促す“アクセル”となるのが交感神経で、逆に体を休ませる“ブレーキ”として働くのが副交感神経。「一日の流れの中では、太陽の動きと同じように、活動時間にあたる朝から昼にかけて交感神経優位になり、午後から夜にかけては、次の日に備え休息をとるために、副交感神経優位になるのが理想的なリズムです。現代人は、活動時間が日没以降にも続き、緊張にさらされる時間も長いため、交感神経優位に偏りがちに。ですから、いかに副交感神経優位のリラックス状態を作れるかが、自律神経のバランスをとる上で大切です」美肌やメンタル改善など嬉しいメリットがたくさん。自律神経が整うと、美容の面でもいい影響が!例えば、肌のコンディション。「交感神経が高まって、血管が細くなった状態が長く続くと、血色が悪くなります。『緊張で青ざめる』という表現は、まさにこの状態。血色が悪くなればクマができやすくなり、十分な栄養分も肌に届かず、肌荒れや乾燥も起きやすくなります。つまり、自律神経が整うことで、肌のコンディションも改善することが多いのです」。また、腸の働きもコントロールしている自律神経が整えば、便秘改善にも期待が持てる。さらに、交感神経が高まってイライラしたり、副交感神経が優位になりすぎてやる気が起きない…といった気持ちの浮き沈みなども減ってくる。自律神経の整え方をレクチャー!頭痛、消化不良、不眠…。いま悩まされている不調の原因は、自律神経の乱れかも。福田さんが、自律神経のメカニズムやバランスの整え方を伝授!バランスを意識することがコントロールへの第一歩。心身の健康に大きな影響を与えている自律神経。「それだけに、自律神経のバランスを上手にコントロールできる人とそうでない人では、健康に大きな差が出ます」と福田さん。自律神経の働きは繊細だからこそ、日々の心掛け次第で、バランスは大きく変わっていくそう。「整えるための大きな3つのポイントは、早寝早起き、リラックスタイム、メリハリのある生活です。特に今、食欲にムラがあったり、胃腸の調子がよくない、生理不順、眠れない、手足が冷える、または起きられないといった人は、自律神経が乱れている可能性が大!生活を見直してみて、紹介する3つのポイントをしっかり押さえて」自律神経と上手にお付き合いするための3つのPOINTPOINT1:太陽のリズムを意識して生活する。自律神経を整える基本は、規則正しい生活にアリ。「昔のように日の出とともに起き、日が沈んだら休息するのがベスト。現代社会ではそうもいきませんが、起床後に太陽の光を浴びるのは交感神経にスイッチを入れるのにとても効果的。朝食を食べ、焦らず身支度を整え、徐々に活動モードに入りましょう」。太陽が沈む夕方以降は、副交感神経を優位にするために、部屋は間接照明に。ゆっくりお風呂に浸かって心身を休ませて。POINT2:自分がリラックスできる方法を熟知する。交感神経が優位になりがちな現代人は、副交感神経を高める、自分なりのリラックス法が必須!「お稽古事でリフレッシュしたり、好きな音楽を聴いたり、気持ちいい、楽しいと感じることが副交感神経を優位にしてくれます。おいしいものを食べるのもいいですね。旅好きの人なら旅番組を見るなど、休みにやりたいことに近いことをやってみるのもおすすめ。温かい飲み物を飲んだり、深呼吸するだけでもだいぶ変わります」POINT3:生活にメリハリを作るように心がける。時間に追われ、プレッシャーにさらされる仕事モードを帰宅後も続けると、交感神経が刺激されたまま…。「夜は副交感神経を高めないと、睡眠の質が下がってしまいます。今日の失敗を引きずったり、明日の心配をしたりせず、好きなことをして、自分をいたわってあげましょう。朝は、リモートワークでもギリギリまで寝るのはNG。きちんと着替えて、公私のメリハリをつけることが、自律神経の働きにとってもいいんです」福田千晶さん医学博士。1988年、慶應義塾大学医学部卒業。健康科学アドバイザーとして講演や執筆活動を行う。近著に『そもそも血糖値ってなんですか?』(主婦の友社)。※『anan』2021年9月8日号より。イラスト・ぎゅうにゅう取材、文・小泉咲子(by anan編集部)
2021年09月07日サッカーをしていると「反射神経」という言葉を耳にすることがよくあります。この反射神経とはどのようなもので、どうやって鍛えればいいのでしょうか。この記事では、反射神経の概要から鍛える方法などについて解説します。家でもできるトレーニングも取り上げているため、参考にしてください。調整力が身につくボール「テクダマ」の詳細はこちら>>反射神経とは反射神経という言葉はよく耳にしますが、実際にこのような名前の神経が存在するわけではありません。反射神経は一般的に、脳から筋肉に信号が伝わるまでにかかる時間を指す言葉として使用されています。スポーツ科学においては反応時間という言葉が反射神経に近い言葉だといえるでしょう。ちなみに、反射神経が良い人とは、例えば、飛んできたボールをサッと避ける、机から落ちかけているものを掴む、スタートの合図に素早く反応するといったことができる人が挙げられます。神経系の発達は、12歳ごろにおよそ100%ができあがるので、6〜8歳頃までに様々な運動経験をしていることが、いわゆる反射神経が良い状態にするために重要です。反射神経を鍛えるトレーニングここでは、反射神経を鍛えたい方に向けてトレーニング方法を解説します。遊び感覚でできるものもあるため、参考にしてください。ボールの跳ね返りをキャッチするこちらは、2人1組で行うメニューです。1人は壁から2〜3mほど離れた場所に座り、もう1人はその後ろに立って壁に向かってボールを投げます。座っている人は、壁から跳ね返ってきたボールをキャッチしてください。シンプルな方法ですが、座っている人は、どのタイミングでボールが投げられるかわからないため、キャッチの難易度は意外と高めです。慣れてきたら壁との距離を調整する、ボールのスピードを上げるなどして、難易度を上げてください。頭上から落ちてくるボールをキャッチするこちらも2人1組で行います。1人は座りもう1人はその後ろに立ってください。立っている人が座っている人の頭上からボールを落とし座っている人がキャッチします。こちらのメニューもどのタイミングで落ちてくるのかがわからないため、反射神経を鍛えるトレーニングとしてはぴったりでしょう。なかなかキャッチができない場合、最初はワンバウンドして跳ね上がってくるボールをキャッチするなど、難易度を調整してください。アプリで鍛えるスマートフォンを使って反射神経を鍛えることもできます。スマートフォン向けのアプリには、反射神経を鍛えられるさまざまなアプリがあります。アプリであれば遊び感覚で気軽に取り組めるため、無理なく取り組むことができるでしょう。隙間時間もトレーニングにあてることで効率よく反射神経を鍛えることができます。バスや電車での移動中に鍛えるバスや電車をよく使う人は、車内で鍛えることもできます。乗車中に窓の外の風景を意識して見るようにしてください。この時、ただ眺めるのではなく、看板や標識などに書かれているものを見ることで、動体視力のトレーニングとなり、反射神経の向上にもつながります。バスや電車ではスマートフォンや本などで時間を潰す人もいるかもしれませんが、移動時間もぜひトレーニングに活用してみてください。まとめ今回は、反射神経の概要から、鍛えるための具体的なトレーニングについて解説しました。反射神経という神経は存在せず、一般的には脳から筋肉に信号が伝わるまでにかかる時間が短い人のことを「反射神経がいい」といいます。トレーニング方法にはさまざまなものがあり、自宅で気軽に取り組めるものもあるため、ぜひ取り組んでみてください。調整力が身につくボール「テクダマ」の詳細はこちら>>
2021年08月26日サッカーを始めとしたスポーツをしていると「うちの子は運動神経が悪い」「スポーツをやっていた母親の遺伝で運動神経が良い」といった話を聞くことも少なくないでしょう。しかし、実際には運動神経という神経は存在しません。この記事では、運動神経がいいとはどういうことなのか、運動能力を鍛えるためにはどうすればいいのかポイントを解説します。運動神経に良いも悪いもないチームに所属していると「運動神経が良い」「運動神経が悪い」といった言葉を聞くことが少なくないでしょう。運動神経という言葉は、私たちにとって一般的なものとなっていますが、実はそのような神経はありません。そのため、運動神経には良いも悪いもないのです。運動が得意な子と苦手な子の違い運動神経と呼ばれる神経はありませんが、運動が得意な子と苦手な子が存在するのは事実です。このような違いが生まれる背景には、子どもたちの運動体験の差が挙げられます。運動が得意な子ども、苦手としない子どもは、幼いころから遊びなどを通して体力や身体の動かし方を身につけており、運動も上手に行うことができます。一方で、運動体験が少ない子どもは身体を動かすこと自体に慣れておらず、運動もうまく行えません。特に近年は外で遊ぶ機会が少なくなっており、遊びなどを通した運動体験を十分に積めていない子どもが多く、運動が苦手な子も多く存在すると考えられます。運動能力の向上にはさまざまな運動経験を積むことが大切運動能力は、生まれつきの遺伝が関係している部分もありますがが、遺伝で全てが決まるわけではありません。自分自身で運動経験を積むことで向上する可能性は大いにあります。大切なのは、ベースとなる運動体験を積み、体力や運動能力の向上を図ることです。もしサッカーの上達を目指すのであっても、サッカーだけをするのではなくさまざまな遊びやスポーツを通して、いろいろな形で身体を動かすことが重要です。そのため、サッカーばかりをするのではなく、時には外で遊び、時には他のスポーツに取り組んでみるなど、さまざまなことに取り組んでみてください。運動能力向上のポイントここでは、運動能力を向上させる際のポイントについて解説します。基本的な部分であるため、ぜひ参考にしてみてください。良い姿勢を意識する運動能力を高めたい場合、良い姿勢を意識することが重要です。猫背などの姿勢が悪い状態は身体機能の低下につながる恐れがあります。また、扁平足も運動能力に関係するとされているため、普段から良い姿勢を心がけることは、運動能力向上の大前提だといえるでしょう。特に近年はスマートフォンやパソコンなどの使用により姿勢が悪くなりがちであるため、日常生活の中から意識して姿勢を正す必要があります。平衡・リズム・定位運動能力を高めたい場合のポイントとなるのが「平衡」「リズム」「定位」の3つです。平衡とはバランス能力のことであり、運動の基礎となるものです。身体を動かす際のバランスを安定させるのはもちろん、バランスを崩したときやバランスを立て直す際などに姿勢や重心をコントロールできるようになることが大切です。リズムとは、運動時の力の出し入れや緩急をつける能力のことです。音楽やダンスのリズムとはまた違います。必要な時に適切な力やスピードを出せることがポイントとなります。そして定位とは、周囲の状況やその変化を把握する能力です。サッカーの場合、自分とボール・自分と相手の位置関係を把握する際に欠かせない能力だと考えてください。遊びやさまざまなスポーツを通して、これらの能力を磨くことができれば、運動能力のさらなる向上につながるでしょう。まとめ今回は、運動神経が良い・悪いとはなんなのか、運動能力を向上させるためにはどうすれば良いのかといった点について解説しました。いわゆる運動神経が「良い子」と「悪い子」の違いは運動体験の差にあります。サッカーを始めとしたさまざまな運動や遊びを通して身体を動かすことで運動能力は十分に向上する可能性があるため、取り組んでみてください。
2021年05月20日「ゴールデンエイジ」という言葉をご存じでしょうか。ゴールデンエイジとは、一生に一度だけ訪れる「運動神経が伸びる黄金期」。このゴールデンエイジ期をどう過ごすかで、その後の運動能力に違いが出てくるそうです。そして、ゴールデンエイジ期に運動神経を伸ばすためには、その前の「プレゴールデンエイジ」の時期に多種多様な動きを経験しておくことが重要となってきます。お子さまの運動神経をよくしたいと考えているのであれば、プレゴールデンエイジとゴールデンエイジの最適な過ごし方について知っておいたほうがいいかもしれません。プレゴールデンエイジ・ゴールデンエイジの年齢は?プレゴールデンエイジ、ゴールデンエイジの年齢については、専門家によって1~2歳の幅があり、順天堂大学スポーツ健康科学部長の吉村雅文氏は、以下のように定義しています。プレゴールデンエイジ・・・5~9歳ゴールデンエイジ・・・9~12歳「うちの子はもう9歳を過ぎてしまったからプレゴールデンエイジが終わってしまった……」と考えてしまうのはもったいないことです。5~12歳頃の子どもの発達は、子どもによってかなりの差があります。ですから、上述した年齢はあくまでも「~歳頃」という目安です。とはいえ、5~12歳頃に子どもたちの運動能力が急激に伸びることには違いありません。早稲田大学スポーツ科学学術院教授の広瀬統一氏も、「子どもが低年齢のうちに多様なスポーツや遊びの経験をすることは、その後の運動能力向上や競技パフォーマンス向上にも有用である」と言っているように、プレゴールデンエイジ・ゴールデンエイジの過ごし方次第で、将来の子どもの運動能力に違いが出てくるのです。プレゴールデンエイジ・ゴールデンエイジについて、次項より詳しく見ていきましょう。【プレゴールデンエイジ期】5~9歳プレゴールデンエイジとは、ゴールデンエイジ前の5~9歳頃のことで、神経系(神経回路)の発達が著しい時期です。この神経系の発達について、『子どもの身体能力が育つ魔法のレッスン帖』の著者・髙橋宏文氏(東京学芸大学教育学部准教授)は以下のように説明しています。脳と体、あるいは体の部位と部位の「神経回路」がしっかり連係しているほど、電気信号は速く、正しく伝わります。これによって体がスムーズに、そして自分の思い通りに動かせるようになるのです。(引用元:高橋宏文(2018),『子どもの身体能力が育つ魔法のレッスン帖』, メディア・パル.)神経系は、5歳頃までに成人の80%、12歳頃までにほぼ100%まで発達するとされています。ですから、プレゴールデンエイジの子どもにはさまざまな動きを経験させ、神経系により多くの刺激を与えることが重要なのです。【プレゴールデンエイジ期】おすすめの運動遊びプレゴールデンエイジの子どもは、多種多様な動きを経験することで神経系が発達していきます。投げる・打つ・走る・跳ぶ・蹴るなどの基本的動作ができるような運動遊びが◎です。また、プレゴールデンエイジ期の子どもは、とても高い集中力をもっていますが、その集中力は長続きしません。子どもが飽きてしまったときは、次の運動遊びに移りましょう。それでは、プレゴールデンエイジ期におすすめの運動遊びをいくつか紹介します。■キャッチボールキャッチボールは「神経に刺激を与える最高のトレーニング」と話すのは、前出の髙橋氏。野球ボールだけではなく、ドッジボールのように大きなボール、または小さくて軽いビニールボールなど、さまざまな大きさ、重さのボールを使ってみましょう。キャッチボールは、「相手やボールとの距離感」「ボールを離すタイミング」「投げるときの安定したフォーム」などの感覚をつかめますよ。■私は鏡「合図にすばやく、正確に対応する力」を高める運動として、髙橋氏の著書に掲載されている「私は鏡」。やり方は簡単。向かい合った相手と同じ動きをするだけです。小さな動きよりも、真似がしやすい大きな動きのほうがよいでしょう。20~30秒続けてください。ポイントは、相手が動いてからワンテンポ遅れて動くのではなく、相手が動いた瞬間にパッと動くこと。相手の動きにすばやく反応できれば、どんなスポーツでも活躍できるはずです。■お手玉を落とすな!体育座りをして、頭の上にお手玉を乗せます。お手玉を落とさないように、ゆっくりと立ちましょう。コツは、自分の体に意識を集中させること。動きに慣れてきたら、お手玉の数を増やしてみましょう。頭と肩にお手玉を乗せて、ゆっくり立ち上がってみてください。また、おでこにお手玉を乗せて、仰向けの状態から起き上がるのもおすすめ。この遊びはかなりバランス感覚が磨かれますよ!■新聞じゃんけん「運動嫌いな子どもでも積極的にカラダを動かせるプログラム」を提案している、公益財団法人 日本スポーツ協会のアクティブチャイルドプログラム。このプログラムのひとつ、「新聞じゃんけん」では、楽しく遊ぶなかでバランス感覚などの多様な動きを身につけることが可能です。まず、2人組になり、それぞれが新聞紙の上に乗りましょう。じゃんけんをして負けた人は新聞紙を半分に折り、その上に乗ります。これを繰り返し、新聞紙に乗れなくなった人の負けです。じゃんけんに勝ったら、新聞紙を1回分もとに戻せるルールにしてみたり、人数を増やしてみたりしても盛り上がります。イラスト提供:公益財団法人 日本スポーツ協会■運動系の習い事プレゴールデンエイジ期に運動系の習い事をスタートさせるお子さまも多いでしょう。しかし、公益財団法人 埼玉スポーツ協会のホームページには、「神経系が発達している時期に、基礎反復練習やフォーメーション練習だけをしているのはもったいない」とあります。ゴールデンエイジ期に突入したお子さまが、サッカーやバスケットなど特定のスポーツを始めたとき、技術を存分に吸収できるよう、プレゴールデンエイジ期には「全身を使う動き」ができる習い事がおすすめです。もしお子さまがすでに運動に苦手意識をもっているのであれば、『スポーツひろば』のような運動が苦手な子ども向けの運動教室を探してみるのも手です。最近は、オンラインレッスンを提供する教室も増えていますので、一度利用してみてはいかがでしょう。【ゴールデンエイジ期】9~12歳ゴールデンエイジとは9~12歳頃のことで、一生に一度だけ訪れる、あらゆる動作を短時間で覚えられる時期。なんとゴールデンエイジでは、新しい動作を何度か見ただけですぐに身につけること(即座の習得)も可能。しかもこの時期に覚えた動きは一生忘れません。ただし「即座の習得」は、「プレゴールデンエイジに多種多様な動きを経験している」ということが前提条件。プレゴールデンエイジに張り巡らされた神経回路があるからこそ、ゴールデンエイジで運動能力が一気に伸びるのです。次に、ゴールデンエイジ期に運動神経をググっと伸ばす、おすすめの運動遊びを紹介します。【ゴールデンエイジ期】おすすめの運動遊びゴールデンエイジ期になると、子どもは自分自身の体を自由自在に動かせるようになります。新しい動作がすぐに習得できる時期なので、いろいろな運動、複数のスポーツにどんどん挑戦させてあげてください。■なわとび体育の定番であるなわとびは、体をバランスよく発達させる全身運動です。そして、リズム感覚とバランス感覚を同時に鍛える運動でもあります。体育指導のプロフェッショナルである西薗一也氏も「片脚跳びや二重跳び、腕を交差させるあや跳びなどとなると、かなり細かい体の動作が要求されますから、小さい子どもが体の使い方を学ぶにも最適な運動である」と話しているように、いろいろな跳び方をすることで、体をイメージ通りに動かせるようになりますよ。■おにごっこ公益財団法人日本サッカー協会、公益財団法人 日本スポーツ協会がすすめている、運動能力を向上させる遊びは、おにごっこ。その理由は以下です。遊びのなかにいろいろな「動き」の要素がある。自分からの「動き」と、なにかに反応しての「動き」がある。おに、相手と味方、スペースなどに対して、「見る」ことへの意識づけができる。さまざまな駆け引きがある。判断する能力を養うことができる。おにごっこは、全力で走るだけでなく、急に止まったり、切り返したりという動きが必要とされます。タオルをしっぽに見立て、おににタオルをとられないように逃げる「しっぽとりおに」もおすすめです。■ブレイブボード『スポーツ動作の科学』著者・川本竜史氏(大東文化大学教授)が、ゴールデンエイジ期の子どものバランス感覚向上に効果があると推しているのが「ブレイブボード」。ブレイブボードとは地面をけらなくても前に進む次世代ボードです。スケートボードとの大きな違いは、従来のスケートボードが1枚のボードに4つの車輪が付くのに対し、前後2枚のボードそれぞれに車輪が1つ付き、パイプでつながっていること。この革新的な構造によって、横乗り姿勢で足を前後させるとボードがしなり、ダイナミックに加速してサーフィンやスノーボードのような動きを平地で楽しむことができるのです。(引用元:ブレイブボード公式サイト|ブレイブボードとは)また、川本氏によると、ブレイブボードは軽いジョギングと同じ有酸素運動ができるため、30分ほど遊ぶだけで汗が出てくるのだそう。体幹も鍛えられるので、ゴールデンエイジ期の子どもにぴったりですね。■運動系の習い事運動系の習い事はひとつに絞らないほうがいい――という事実をご存じでしょうか。元メジャーリーグ日本担当スカウトであり、現在はジュニア育成活動に力を入れている小島圭市氏は、活躍するトップアスリートのほとんどが幼少期に2~3種類のスポーツを経験していると話しています。八村塁氏(プロバスケットボール選手):野球、空手※バスケットボールは中学から大谷翔平氏(プロ野球選手):野球、水泳、バドミントン錦織圭氏(プロテニス選手):テニス、水泳、サッカー、野球ちなみに、ゴルフ以外にスポーツ経験がないというプロゴルファーの松山英樹氏は、キッズゴルファーに向けて「子どものうちにいろいろなスポーツをやったほうがいい」とメッセージを発しています。その理由は、「野球で速い球を投げられる子は、ゴルフでもヘッドスピードを上げる動きができる。投げる動きは手先の感覚も出るだろうし、スイングの動作につながる。サッカーだったら足腰も鍛えられる」から。たくさんのスポーツを経験することによって、さまざまな身体機能が鍛えられるのです。まずはお子さまが興味を示したスポーツをいくつか習わせてみてもいいかもしれません。■スポーツが育む非認知能力「リベルタサッカースクール」■子供たちの「心に体力を。」ポルテベースボールスクール■「認めて、褒めて、励まし、勇気づける」ハーツバスケットボールスクール■ティップネス・キッズスイミング***今回この記事で紹介した運動遊びをすべて、小学4年生になる娘と一緒にやってみました。感想はというと――公園での本気おにごっこは、10分もたたずに親のほうがギブアップ。また、30分程度でブレイブボードの上に立つことができた娘に対し、親のほうは購入して1ヶ月がすぎてもまったく乗りこなすことができません。逆に、親世代のほうが上手にできたのは、キャッチボールとお手玉遊びでした。子どもの運動神経がよくなったかどうかはまだわかりませんが、この1ヶ月間、親子で公園に行く回数が増えたのは事実です。親子コミュニケーションもうまくとれるようになった気もしています。お子さまの運動神経をアップさせるべく、ぜひ親子で運動遊びをしてみてくださいね。(参考)高橋宏文(2018),『子どもの身体能力が育つ魔法のレッスン帖』, メディア・パル.中村和彦(2013),『運動神経がよくなる「からだ遊び」』, PHP研究所.遠山健太(2014),『ママだからできる運動神経がどんどんよくなる子育ての本』, 学研プラス.きのこらぼ|ゴールデンエイジが発育発達のカギ(前編)読売新聞オンライン|早期スポーツエリート教育は「悪」か公益財団法人 日本サッカー協会|JFAキッズ(U-8/U-10)ハンドブック東京都バスケットボール協会 U12 カテゴリー部会|フレッシュ・ミクロミニバスケットボール指導マニュアルJSPO 日本スポーツ協会|保護者・子どもたちへベネッセ 教育情報サイト|どんな運動が子どもの成長を促す?小学校高学年のときにやらせておきたい運動公益財団法人 埼玉スポーツ協会|はじめにNHK|短時間で効率的!全身を鍛える”縄跳び”トレーニング 完全版STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「跳べた!」という強烈な体験が自己肯定感を押し上げる。“プロ直伝”縄跳び練習方法ブレイブボード公式サイト|ブレイブボードとはAERA dot.|錦織圭の育て方カギはいち早く世界を見据えた父?ベースボールチャンネル|「ボール投げ」の能力低下は必然――大谷翔平選手から考える、ジュニア年代に求められる〝アスリート教育〟【元ドジャーススカウト、小島圭市の禅根夢標】スポニチ|バスケ八村塁、才能持て余した少年時代に運命変えた恩師の一言遠かった夢すぐそこにNumber Web|松山英樹が他競技経験者に羨望!?「ゴルフしかやってこなかったから」
2021年05月13日有酸素運動で脂肪が燃焼されるメカニズムまずは「有酸素運動で脂肪が燃焼されるメカニズム」について触れておきましょう。有酸素運動を始めると交感神経が優位になり、「カテコールアミン」というホルモンが分泌されるようになります。すると「リパーゼ」という脂肪分解酵素が活性化され、脂肪細胞に含まれている中性脂肪が遊離脂肪酸とグリセロールに分解されます。分解された遊離脂肪酸は血液中に放出されて、全身の筋肉に運搬されます。筋肉に運ばれた遊離脂肪酸は、その中の「ミトコンドリア」に入って完全に酸化し、大きなエネルギーを放出します。これが有酸素運動で脂肪が燃焼されるメカニズムです。出典:byBirth有酸素運動をしていても痩せない「3つの理由」有酸素運動は体脂肪を減らす運動であるはずなのに、なぜ体脂肪をなかなか減らすことができないのでしょうか。考えられる理由として、主に3つ挙げることができます。1:「運動強度」が高すぎる有酸素運動を行う際によくある間違いの1つとして、「運動強度が高すぎること」が挙げられます。「体脂肪を減らしたい!」という想いが強すぎて、呼吸が激しく乱れるほどの運動強度で行っていませんか?もしくは、運動強度が高いほど脂肪を燃やすことができると思っていませんか?実は運動強度が高いほど脂肪は燃焼されません!運動強度が高いと脂肪を燃やしているつもりでも、実際には“不完全燃焼”を起こしてしまっているのです。なぜなら、脂肪を燃焼させるには、大量の酸素が必要となるからです。呼吸が激しく乱れるほどの運動強度で行ってしまうと、体内に十分な酸素が行き届かないので、脂肪を燃焼させることができないのです。このような理由から、脂肪を燃焼させるには、体内に十分な酸素が行き届く運動強度で有酸素運動を行うようにします。具体的には、軽く息が弾む程度で、「ちょっとキツイかな」と感じるくらいの運動強度で行うようにするとよいでしょう。出典:byBirth2:有酸素運動だけしか行っていない「痩せたいから筋トレは行わずに、有酸素運動だけしか行っていない」という方がたくさんいらっしゃいます。確かに有酸素運動は体脂肪を減らすには有効な方法ですが、それだけでは不十分です!体脂肪を減らしてダイエット成功につなげるには、やはり筋トレも合わせて行う必要があると言えます。筋トレを行わずに有酸素運動だけしか行っていないとなると、筋肉量を増やすことができないばかりか、筋肉量の低下を招きやすくなってしまうのです。特に30分以上の長時間に及ぶ有酸素運動では、糖質や脂肪だけではエネルギーが足りなくなるので、カラダは筋肉を分解してまでエネルギーを作り出そうとします。このようにして筋肉量が低下してしまえば、一日の総消費エネルギー量の約70%を占めている「基礎代謝」が低下してしまい、安静時のエネルギー消費量が少なくなってしまうことになります。消費できるエネルギー量が少なくなってしまえば、余ってしまったエネルギーは中性脂肪として脂肪細胞に蓄積されてしまいます。そのため、安静時のエネルギー消費量を高めてエネルギー消費効率を高めるために、筋トレも合わせて行う必要があると言えるのです。「でも、筋トレをすると筋肉が付いて脚や腕が太くなるのでは…」と、筋トレを行うことに対して不安を抱く方が多いですが、筋トレをしても脚や腕は簡単に太くはなりません!むしろ締まって細くなります。筋肉には、血液やリンパ液を中枢に向かって送り出す「筋ポンプ作用」があります。そのため筋トレを行うことで、筋ポンプ作用も高めることができます。すると血液やリンパ液の流れが促進されるので、老廃物を排出させやすくなり、むくみにくいカラダにすることができます。出典:byBirth3:筋トレの前に有酸素運動を行ってしまっている「有酸素運動だけでなく筋トレもちゃんと行っている」という方、筋トレの前に有酸素運動を行っていませんか?そうすると十分な脂肪燃焼効果が期待できません!その理由として2つ挙げることができます。1つは有酸素運動の後に筋トレを行うと、筋肉量アップや脂肪分解作用のある「成長ホルモン」の分泌が抑制されてしまうからです。もう一つは、筋トレを行う際のエネルギーとなる糖質が有酸素運動で使われてしまうので、“ガス欠状態”で筋トレを行うことになってしまうからです。そこで脂肪燃焼効果を高めるためには、必ず筋トレの後に有酸素運動を行うようにします。なぜなら、筋トレ直後は脂肪が分解され始めるタイミングだからです。そのため筋トレ終了後のタイミングで有酸素運動を行えば、分解された脂肪がすぐにエネルギーとして使われるようになるため、20分以上行わなくても、10分程度で十分体脂肪を減らすことが可能になります!たった2つのポイントを心掛けるだけで、有酸素運動による脂肪燃焼効果アップ!出典:byBirth今回は「有酸素運動をしているのになかなか痩せない3つの理由と解決方法」についてお伝えしました。大事なポイントをまとめておきましょう。息が軽く弾む程度の強度で有酸素運動を行うようにすること筋トレの後に有酸素運動を行うようにすることこの点を心掛けるだけで、有酸素運動による脂肪燃焼効果を高めることができるハズです。早速実践してみてください!
2021年04月26日「運動はした方がいいのはわかっているけど、なかなか…」という方や、「手軽にできて効果のあるって運動はないのかな?」と運動法を探している方におすすめしたいのが、今回ご紹介するインターバル速歩です。インターバル速歩は、1日15分、早歩きとゆっくり歩きを繰り返すだけで、通常のウォーキングより効果があるとされている運動法です。今回はインターバル速歩の効果や行い方をご紹介します。体力に自信がない方でも取り組みやすい運動法なので、運動が苦手という方もぜひ参考にしてみてくださいね。運動が血糖値にもたらす良い効果そもそも、運動することで血糖値にどのような良い効果をもたらしてくれるのでしょうか。運動には次の3つの効果が期待されています。①食後の血糖値の急上昇を抑える②インスリンの効きを良くしてくれる③筋肉量が増え、血糖の処理能力アップが期待できる 運動の種類は有酸素運動だけでなく、筋トレも有効といわれています。血糖値が気になる方は、食事の取り組みと合わせて、ぜひ運動を取り入れたいものです。インターバル速歩とは?インターバル速歩とは、早歩きとゆっくり歩きを交互に繰り返す運動法です。信州大学で開発された運動法で、体力に自信のない方や筋力が落ちている人でも安全に、かつ効果的に行える運動法として注目されています。またメリハリがある運動なので飽きにくく、続けやすいともいわれています。インターバル速歩の効果インターバル速歩により、持久力の向上、体重や体脂肪の減少や、血糖値のコントロールなどさまざまな効果が明らかになっています。詳しく見ていきましょう。2型糖尿病患者への効果2型糖尿病患者を対象とした介入試験では、普通にウォーキングしたグループに比べ、インターバル速歩を行ったグループの方が血糖値の改善や体重の減少などがみられました。(※1)試験では、普通歩行、インターバル速歩、どちらのグループも1回60分のウォーキングを週5回、4か月続けた結果を比較しています。結果を以下の通りにまとめました。 インターバル速歩普通歩行最大酸素摂取量16%上昇ほとんど変化なし体重4㎏減少体脂肪量3㎏減少HbA1c0.25%改善 普通歩行に比べ、明らかに結果に違いが出ているのがわかります。普通歩行に比べるとインターバル速歩の方が負荷が高いため、このような結果の違いになったと考えられます。インターバル速歩の行い方普通のウォーキングよりも効果が期待できるインターバル速歩。では、どのように行うと良いのでしょうか。インターバル速歩の行い方は以下の通りです。・まずは軽いストレッチで下半身を中心にカラダをほぐしておく・ゆっくり歩きからはじめ、ゆっくり歩きと早歩きを3分ずつ繰り返す・早歩きは「ややきつい」と感じる速さ(個人の最大体力の70%以上の早歩き)・1日合計15分以上、週4日以上、5か月間以上続ける ウォーキングの時間を設けなくても、毎日の通勤に取り入れてもOKです。1日15分でもいいのは、忙しい方にとっても取り組みやすい運動ですね。3分を測るために、腕時計があると便利でしょう。ゆっくり歩きと早歩きを繰り返すだけで、普通のウォーキングよりも効果が期待できるインターバル運動。道具もいらず、いつからでも始められるのも魅力ですね。あすけんアプリでは歩数のチェックも可能です。数字として運動量が見える化すると、楽しく続けられますよ。ぜひ取り組みの参考にしてくださいね。 【参考・参照】(※1)The Effects of Free-Living Interval-Walking Training on Glycemic Control, Body Composition, and Physical Fitness in Type 2 Diabetic Patients(Diabetes Care 2013年2月) 【執筆者】広田千尋/管理栄養士これまでに500件以上の指導経験があり、ダイエットや生活習慣病対策はもちろん、妊婦から高齢者まで幅広い指導を経験。栄養指導、レシピ制作、栄養教室や料理教室開催などのスキルと知識を生かし、あすけんではコラム執筆やオンラインカウンセリングを担当。
2021年04月18日キッズコーディネーショントレーナー(※1)という資格を持つお笑い芸人の小島よしおさんが、今回は反射神経を鍛えるトレーニング方法をご紹介します♪ YouTube動画を見ながら、矢印が出る方向に「ウェ~イ」と小島さんと一緒に体を動かしてみてくださいね! ※1 キッズコーディネーショントレーナーとは、子どもの発育発達面や心理面を理解し、運動神経能力の向上を図るためのプログラムを提供できる指導者のことを言います。 反射神経を鍛えるトレーニング! 今回ご紹介するのは、矢印に方向に「ウェ~イ」と体を動かすトレーニングです。このトレーニングでは、「反射神経」を鍛えることを目的としています。上の画像にある青い矢印が左右や上下に出てきますので、その矢印の方向に体を動かしましょう♪ ◆矢印を追いかけて、矢印の方向に体を動かそう! 矢印が左右や上下に出てくるので、矢印が出てきた方向に「ウェ~イ」と体を動かします。矢印が出てくる前に体を動かすのではなく、矢印が出てきてから瞬時に体を動かすことがポイントです! ◆矢印が左または右の場合矢印が左または右に出てきたら、出てきた方向に「ウェ~イ」と言いながら体を動かします。 ◆矢印が上の場合 矢印が上に出てきたら「ウェ~イ」と言いながらジャンプをします。 ◆矢印が下の場合 矢印が下に出てきたら「ウェ~イ」と言いながら膝を曲げ、体をかがめます。 どの矢印が出て来るかはランダムなので分からないのですが、矢印が出てきたら瞬時に方向を確認し、体を動かすことで反射神経が鍛えられます。 今回は小島よしおさんのギャグを使った簡単でおもしろい反射神経を鍛えるトレーニングを紹介しました! ぜひ動画を見ながら小島よしおさんの動きをマネして、反射神経を鍛えてくださいね♪ ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように!
2021年03月14日キッズコーディネーショントレーナー(※1)という資格を持つお笑い芸人の小島よしおさんが、今回は「新聞紙キャッチトレーニング」をご紹介します♪ トレーニングに必要な新聞紙の棒状は、新聞紙を丸めてテープで固定するだけで作れます。 トレーニングの内容は新聞紙の棒を投げてキャッチするというもの。少しずつ難易度が上がっていきますが、ぜひ最後までチャレンジしてみてくださいね! ※1 キッズコーディネーショントレーナーとは、子どもの発育発達面や心理面を理解し、運動神経能力の向上を図るためのプログラムを提供できる指導者のことを言います。 新聞紙を使った簡単トレーニング! 今回ご紹介する「新聞紙キャッチトレーニング」は、丸めてテープで固定した棒状の新聞紙を使っておこないます。この動画の狙いは、定位能力と識別能力という2つの能力を育てることを目的としています。定位能力とは、自分と対象になる物の距離の取り方やつかみ方などのことを言い、識別能力とは、道具や用具をじょうずに使えるようになる能力のことを言います。 最初はできなくても、段々と練習するうちに能力が育っていきますので、繰り返し練習してみてくださいね! ◆レベル1:新聞紙を上に投げて両手でキャッチ! 新聞紙キャッチトレーニングのレベル1は、丸めてテープで固定した新聞紙を両手で上に投げてキャッチするというもの。 新聞紙を真上に投げよう!両手で新聞紙をまっすぐ上に投げましょう。 投げた新聞紙をキャッチしよう! 上の写真のように新聞紙を両手で持ったらまっすぐ上に投げて、落ちてきたら両手でキャッチしましょう! ◆レベル2:両手で投げて片手でキャッチ! レベル1と同じように新聞紙を両手で投げたら、今度は片手でキャッチしてみよう! 左手でキャッチできたら次は右手と両方の手でチャレンジしてみてくださいね。 ◆レベル3:両手で投げて逆手でキャッチ! 1番難しいレベル3は、新聞紙を両手で投げて、キャッチするときは上の写真のように手を反対にして逆手でキャッチします。 動画では一見簡単そうに見えますが、実際におこなってみると一瞬で手を反対側にすると同時に、新聞紙の位置を把握してキャッチしなければならないので、かなり難易度が高いです! 難しい動きではありますが、何回も繰り返すことで感覚が身についていくので、ぜひできるようになるまで何回も挑戦してみてくださいね☆ 今回は新聞紙を使った簡単トレーニングを紹介しました! お家のなかでも簡単にできるので、天気の悪い日やちょっとした時間などにチャレンジしてみてください。トレーニングを続けることで子どもの運動神経は培われていきます。お子さんと一緒に動画を見ながら、楽しく運動神経を鍛えていきましょう! ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日なりますように!
2021年02月11日そもそも「有酸素運動」とは…「有酸素運動の効果」について触れる前に、まずは「有酸素運動とは何か」についてお伝えしていきましょう。有酸素運動とは文字通り、「酸素が体内に有る状態でなされる運動」のことで、酸素を利用してエネルギー供給が行われる運動のことを言います。酸素が体内に行き届いた状態でエネルギー供給が行われるので、低強度でムリなく長時間続けられる運動が有酸素運動にあたります。具体的に有酸素運動にあたる運動として、「ウォーキング」や「ジョギング」、「エアロビクス」「サイクリング」そして「水泳」などが挙げられます。出典:byBirth「有酸素運動」と「無酸素運動」の違いところで「有酸素運動と無酸素運動の違い」を認識できていますでしょうか。有酸素運動が「酸素を利用してエネルギー供給が行われる運動」であるのに対して、「酸素が体内に行き届かない状態でエネルギー供給が行われる運動」のことを無酸素運動といいます。無酸素運動は、有酸素運動とは対照的に、高強度で長時間続けることが困難な運動です。具体的には、「短距離走」や「高~中強度での筋トレ」などが無酸素運動として挙げられます。有酸素運動は低強度で3分以上継続可能な運動であるのに対して、無酸素運動は高強度で3分以上継続不可能な運動というと、この2つの違いがわかりやすいかと思います。ちなみに無酸素運動は酸素が無い状態でエネルギー供給が行われますが、その際に“副産物”として発生するのが「乳酸」です。有酸素運動で「カラダの不調」が解消できる!?有酸素運動で得られる効果「有酸素運動で得られる効果」と言えば、脂肪燃焼効果がよく知られていますが、有酸素運動はダイエットしたい人だけのものではありません!脂肪燃焼によるダイエット効果以外にも、有酸素運動を行うことで期待できる効果として、主に3つ挙げることができます。効果1:「疲れにくいカラダ」になる筋肉に刺激を与える筋トレに対して、有酸素運動は心肺機能に刺激を与える運動でもあります。有酸素運動を継続して行うことで、全身に血液を送り出す左心室の容量が大きくなり、また心臓の筋肉である心筋が肥厚します。すると一度に大量の血液を全身に送り出すことが可能となり、「一回拍出量」が増えるので、心拍数を低下させることができます。その結果、心肺機能を向上させることができ、「疲れにくいカラダ」にすることができると言えます。効果2:ストレス解消ウォーキングなどのような低強度の運動を行うことで、「セロトニン」というホルモンが分泌されるようになるので、ストレス解消効果にもつなげることができると言われています。効果3:「自律神経の乱れ」によるカラダの不調の解消また、セロトニンには自律神経を整える働きがあるので、自律神経の乱れによって生じる「肩こり」や「頭痛」、「冷え」、「イライラ」などといったカラダの不調の解消につなげることができると言えます。出典:byBirth有酸素運動を行う際のポイントこのように有酸素運動は、疲れにくいカラダにしたい人やストレスを解消したい人、自律神経を整えてカラダの不調を解消したい人にも有効な運動と言えます!有酸素運動でこのような効果を得るためには、運動強度がポイントとなります。運動強度が高すぎても低すぎても、十分な効果は期待できません!呼吸が激しく乱れてしまうような運動強度では、十分な酸素が体内に行き届いていない可能性が高いので、むしろ無酸素運動となってしまいます。そのため有酸素運動を効果のあるものにするには、「やや楽~ちょっとキツい」と感じる運動強度に設定して行うようにしましょう。ジョギングとなるとどうしてもオーバーペースになりやすいので、ウォーキングやエアロバイクを漕ぐなどがお勧めです。これらのエクササイズを20分前後、週3回は行うようにしましょう。出典:byBirth日常生活の中でも手軽にできる「有酸素運動」出典:byBirth今回は、有酸素運動を行うことで得られる主な効果についてお伝えしてきました。繰り返しになりますが、有酸素運動はダイエット目的の人だけのものではなく、体力をつけたい人やストレスを解消したい人、自律神経の乱れによるカラダの不調に悩まされている人にも有効な運動です。日頃のトレーニングの中に、有酸素運動も積極的に取り入れるようにしましょう!また有酸素運動は、筋トレとは異なり、日常生活の中で手軽にできる運動でもあります。ですから、なかなかトレーニングをする時間がとれない場合は、いつもの生活の中で有酸素運動を行うとよいでしょう。例えば、通勤時、いつもより一駅手前で降りてオフィスまでウォーキングをしたり、またお買い物の時間の中でウォーキングを行ったりするというのもアリです。その際は「歩きスマホ」はせずに、できるだけ腕を大きめに振り、歩幅を大きくして歩くようにしましょう。以前にもお伝えしましたが、今日のカラダを作っているのは日頃の生活習慣です。ですから、いつもの生活の中で有酸素運動を行えば生活習慣が変わるので、自然とカラダも変えることができると言えます!早速いつもの生活の中でも有酸素運動を行ってみてください!
2021年01月20日