今回のSS20は、メンズファッションウィークは参加できず、ウィメンズファションウィークのみの参加でしたが、パリやミラノで心も癒されてしまいそうなイケメン発見! 久しぶりのいい男特集です。超人気モデル!ジョン・コルタジャレナ - Jon Kortajarenaスペインのファッションモデルでトム・フォード、アルマーニ、エトロなどのファッションウィーク定番のハイブランドをはじめ、ディーゼル、H&Mなどの日本でもかなり人気ブランドのモデルを務めている彼。実はお会いすると、とっても気さくで愛嬌のある方で、コワモテイメージとのギャップに周りの人たちが一瞬で惚れてしまう魅力を持っているんです。長身を生かしつつ、色のはっきりとしたスタイルやモノトーンで合わせるスタイルが多い、彼のファッションにも注目が集まっています。Instagram@kortajarenajonいつみても爽やかで魅惑的なジョージ - Jorge G. Valeroいつみても素敵で個性的、美的とはまさに彼のこと! と言わんばかりの美しい長身&フェイスの彼は、スペインのThe NYTimes Style MagazineやForbesのFashion Directorやコーディネーターを務めるジョージ。魅惑の彼のスタイルは、常に男らしさというよりは、爽やかで明るめのカラーを好むコーデが多い印象です。最近は彼の存在も徐々に大きくなりはじめ、今後も彼の活躍から目が離せません!Instagram@jorgegarciava無言なかっこよさ、人気急上昇なGuido milaniファッションと美容に焦点を当てた雑誌の編集者であるGuido milani 。以前のファッションウィーク中に『Vogue Paris』、『Vogue Italy』、『WWD』、『New York Times』といった30以上の重要な雑誌に彼が登場し、それ以来、『プラダ』、『ステラマッカートニー』、『ヴァレンチノ』などの大ブランドとのコラボレーションを開始し、注目を集める存在のひとりとなっています。ファッションウィークではおなじみになりつつあり、人気も急上昇中。スーツスタイルが多い彼は常に男らしさを感じさせるクールなイケメン。日本ではまだまだ知名度は少ないですが、これからの人気にも注目したいところです。Instagram@gudomilaniいつもカップル登場がうらやましい…イケメンJs Roquesパリのファッションウィークでは常連のフレンチカップル、ファッションブロガーのふたりAlice Barbier & js Roquesのスタイルは、二人とも息ぴったり、見た目も上品で素敵な色使いが多いのが特徴。また、js Roquesのその優しい雰囲気とAliceのオープンなサービス精神は、二人の人気をより大きくしているよう。あまり派手なパフォーマンスをする二人ではありませんが、声をかけると優しく対応してくれる、紳士的なカップル。Instagram@jaimetoutcheztoiこの人は外せない! ファッションウィークの定番イケメン デヴィッド - David ThielebeuleWSJ MagazineのStyle Directorを務める彼は、常に華やかなファッションスタイルかと思いきや、意外とシックで落ち着いたテイストが多いんです。日本のメンズオフィススタイルにおすすめのコーデも豊富なので、ぜひ参考にしたいファッショニスタのひとりです。インスタグラムでは、愛嬌たっぷりな笑顔を見せてくれるのに、ファッションウィークではビジネスモードの顔に。そのギャップもまたたまりません。言葉数は少ない彼ですが、人間性がにじみ出ているというか、とっても優しい雰囲気を感じさせてくれるイケメンです。Instagram@david_bootsオシャレ番長的な存在! 渋かっこいいAlex badiaWWDにスタイルDirectorからローリングストーン誌のコントリビューターとしても活躍している彼。ファッションウィークでは必ず見かける存在で、常に男らしいスタイルですが、時にはカジュアル、時にはシックにと、その時々で七変化する姿に目が離せません。ジャケットやシャツの着用が多い彼、ダンディスタイルを目指したい方にはおすすめのファッショニスタです。Instagram@thealexbadia本日は大人クールなイケメンをご紹介しました。世界にはまだまだ日本では知られていないイケメンが多数!今後も世界の華麗な男前をお届けします。
2019年10月20日女子憧れのハイジュエリーメゾン、カルティエの現代作品に焦点をあてた大規模展覧会が東京・六本木の国立新美術館ではじまりました! ジュエリーや時計だけでなく、展示会場そのものも美しく幻想的。うっとりするようなアート空間が楽しめる話題の展覧会、その見どころをご紹介します!二度と見られない!?個人所蔵の作品が集結!【女子的アートナビ】vol. 161『カルティエ、時の結晶』では、カルティエで制作された宝飾品や時計などのうち、1970年代以降の現代作品に焦点をあてて紹介。展示作品約300点のうち、半数近くが通常公開されることのない個人所蔵作品です。展覧会の会場構成を手がけたのは、新素材研究所の杉本博司さんと榊田倫之さん。木や石などの素材を使い、伝統的な職人さんたちの技術と最新技術を合わせて生み出されたデザインは、まさに空間のアート。展示室すべてが芸術作品のような美しさです。まずは時計からスタート!それでは、会場に入ってみます。入り口で出迎えてくれるのは、巨大な時計のインスタレーション。1908年製造の時計を逆行化させたもので、杉本博司さんの作品です。序章『「時の間」ミステリークロック、プリズムクロック』では“時を刻む芸術品”といわれる目の錯覚を利用した時計「ミステリークロック」などが展示されています。この空間デザインを担当された新素材研究所の榊田さんは、「広い空間で小さな作品を見ていただくため、空間的な抑揚や視線の移ろいなどにも考慮した」とコメント。とっても幻想的な展示室です。仏師とカルティエがコラボ!?続く第1章『色と素材のトランスフォーメーション』では、素材づかいや色彩の観点からみたカルティエの表現方法に着目。ティアラやネックレス、イヤリングなど、心ときめく作品を見ることができます。また、ネックレスが飾られているデコルテ部分のトルソーにも注目してみてください。これは仏師の方が今展のために彫ったとのこと。仏像は宝飾類を身につけていることが多く、宝石のもつ悠久の時間を表現するのにぴったり。それで仏像づくりのプロである仏師にトルソー制作を依頼したそうです。使われている素材は、屋久杉や神代杉など日本の伝統的なもので、ほのかに木の香りも楽しめます。ぜひ、ゆっくり時間をかけてご覧ください。石と地球の空間も!第2章『フォルムとデザイン』では個性的な形をした作品を展示。この空間は大谷石などの石で構成され、洞窟のような雰囲気の中で素朴な石と貴石のコラボを楽しめます。また、最後の第3章『ユニヴァーサルな好奇心』では、世界のさまざまな文化や自然から着想を得たカルティエ作品を展示。地球に見立てた大きな展示ケースの中に、アジアやアフリカ、エジプト、さらに花や昆虫などからインスピレーションを受けた個性的な作品が並んでいます。伝統を守りながら、新しいデザインや可能性に挑みつづけるカルティエ。その美の世界を心ゆくまで堪能できる展覧会です。どうぞお見逃しなく!会場構成:新素材研究所(c) N.M.R.L./ Hiroshi Sugimoto + Tomoyuki SakakidaInformation会期:~12月16日(月)※休館日は毎週火曜日(10月22日(火・祝)は開館、10月23日(水)は休館)時間:10:00 ~ 18:00※毎週金・土曜日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで会場:国立新美術館 企画展示室2E料金:一般 ¥1,600/大学生 ¥1,200/高校生 ¥800/中学生以下無料※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。
2019年10月19日俳優の小泉孝太郎さんが、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムではじまった展覧会『建国300年 ヨーロッパの宝石箱リヒテンシュタイン 侯爵家の至宝展』の開幕イベントに登場! 展覧会の感想やコレクションしているモノについて、熱く語りました!どんな展覧会?【女子的アートナビ】vol. 160この展覧会では、ヨーロッパのリヒテンシュタイン侯国から来日したルーベンスやクラーナハ(父)などの油彩画、エレガントな陶磁器などさまざまな作品を展示。会場には優美な宮廷文化の世界が広がっています!リヒテンシュタイン侯国とは、スイスとオーストリアにはさまれた場所に位置する小さな国。1719年からリヒテンシュタイン侯爵家が統治する「侯国」で、今年建国300年を迎えました。面積は宮古島と同じくらいの小国ですが、侯爵家は領地経営で成功して富を築きあげ、美術収集を積極的に行って世界屈指ともいわれる個人コレクションを形成。同展では、リヒテンシュタイン家の所蔵品からセレクトされた珠玉の約130点を紹介しています。小泉孝太郎さん、登場!この展覧会の音声ガイド・ナビゲーターを務めるのは、俳優の小泉孝太郎さんです。プレス向けに開かれた開幕イベントで、インタビューが実施されました。――会場をご覧になって、いかがでしたか?小泉さん一枚一枚絵画の前に立ち、本物を生で見られるというのはぜいたくな時間だと思いました。ほんの少しの時間で見たのですが、僕にとっては最近味わっていなかった時間で、満喫できました。――展覧会の目玉となっているヴァルトミュラーの花の作品はいかがでしたか?小泉さん実は、個人的にはヴァルトミュラーの風景画が好きでして、高原から湖を見下ろした景色を描いた作品が気になっていたのですが、実際に今回はじめて花の作品の前に立ったとき、すごく好きだと思いました。絵が持つ雰囲気がすてきで、引き込まれました。ここまで作品に魅入ってしまうのは、はじめてです。――風景画は、どこがお好きですか。小泉さん風景画は、実際に旅に行けなくても、その絵の前に立ったとき旅行しているような気分になれるので、好きですね。実家に伝わるお宝は?――『リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展』にちなみ、小泉家に代々伝わる至宝はありますか?小泉さん昔の掛け軸とか、ちょっとした絵とかはありましたけど、リヒテンシュタイン家と比べられるようなものはないと思います(笑)。――有名な政治家の方の掛け軸もありましたか?小泉さん正直、ありましたね(笑)。歴史の教科書でしか見たことがないような、歴代総理の掛け軸がありました。詳しくはいえないですけど(笑)。でも、こうやってみなさんに見てもらって、飾らなければだめと思いました。――小泉さんご自身のコレクションは?小泉さん美術館がすごく好きで、地元に帰ったときは横須賀美術館に立ち寄るのが好きなのですが、自分で所有するとなると管理の問題もありますので、やはり美術館で観るのが好きですね。自分にとっての至宝は、父と一緒に撮った写真とか仲間と撮った写真、父が色紙に書いてくれた言葉などを大事にしていますね。――何か身近なもので集めているものはありますか?小泉さんアロマオイルですね。10種類くらいもっていて、季節によって変えています。毎日家に帰ったら、リビング、トイレ、寝室それぞれにあったものを使っています。基本かんきつ系が好きですが、最近はヒノキの香りにハマっています。年齢とともに好きな香りが変わってきますね。久々に頭の中が疲れて…――音声ガイドの収録はいかがでしたか。小泉さん学生のころの世界史の授業を思い返すような感じで、気をつけることがたくさんありました。中世ヨーロッパのカタカナの名前などは、普段の会話で話すのと音声ガイドに吹き込むのとは違って神経を使います。久々に頭の中が疲れる感じがありましたが、やりがいがありました。――最後に、メッセージをお願いします。小泉さん一枚の絵画の前に立った時、ひとつの陶磁器の前に立った時の、そのぜいたくな時間というのをぜひ味わってほしいです。忙しい日常のなかで、日常を忘れてどこか旅に行くような気分になれます。まさに宝石箱に包まれるような感覚がありますので、そういう時間をたくさんの方に味わっていただきたいです。ヨーロッパの宝石箱へ!小泉さんのメッセージにもありましたが、本当に宝石のような作品たちが会場にそろっています。ルーベンスをはじめとした北方芸術の巨匠たちによる宗教画や、グイド・レーニなどイタリア・バロックの作品もあり、絵画ファンも満足できるラインナップです。また、ウィーンの磁器工房で製作された華やかな陶磁器も必見。絵画と一緒に展示されている空間はまさに宝石箱のような美しさです。ぜひ一度、足を運んでみてくださいね!Information会期: 〜 12月23日(月)※休館日は11月12日(火)、12月13日(火)時間:10:00〜18:00(毎週金曜、土曜は21:00まで)*入館は各閉館30分前まで会場:Bunkamura ザ・ミュージアム料金:一般¥1,600/大学・高校生¥1,000/中学・小学生¥700※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。
2019年10月19日音楽をこよなく愛する、ライター・エディター・コラムニストのかわむらあみりです。【音楽通信】第12回目に登場するのは、キーボード弾き語りスタイルで活動している、シンガーソングライター・ましのみさん!写真・大内香織音楽を始めるきっかけはmiwaさんの存在だった【音楽通信】vol.122016年に音楽コンテストで約3,000組の中からグランプリを獲得し、2018年、女子大生だった20歳のときに、アルバム『ぺっとぼとリテラシー』でメジャーデビューした、ましのみさん。今春大学を卒業して、10月14日に配信シングル「エスパーとスケルトン」をリリースしたましのみさんに、お話をうかがいました。ーーいつから音楽活動をされているのですか。活動を始めたのは4年前ぐらい。高3の終わりの1月頃に、初めてライブハウスでライブをしたのが始まりです。それまでは曲を作ったり、人前で歌ったりしたことはありましたが、ライブ活動は全然ありませんでした。ただの趣味として、吹奏楽やバンドをやって、文化祭で歌うぐらいだったんです。ーーバンドをされていたときはボーカルだったのですか。いえ、ベースです。高校の部活のお遊びバンドで、ベースをやる人がいなかったので担当して。あとはコーラスをしていたぐらいです。ーー2015年1月の18歳のときに、東京の下北沢LOFTで初ライブをされていますね。私が音楽を始めるきっかけが、(シンガーソングライターの)miwaさんの存在なんです。もともと幼稚園のときから「歌手になる」と言っていたのですが、小学生になって物心がついてくると、夢を言うのが恥ずかしくなってしまいました。子どもの頃から心の奥底にあった「歌手になる」という夢は消えなかったものの、ちゃんとお勉強をして大学に行って、キャリアウーマンになってバリバリ働きたいという思いも出てきて、もう歌手になるのは無理だと思っていたんです。そんなときに、miwaさんがシンガーソングライターをしながら、大学にも行かれていることを知って、「あ、そういうこともできるんだ」と思ったのが音楽活動をやろうと思ったきっかけです。miwaさんがどうやって音楽活動を始めたのかを調べると、初めてライブをされたライブハウスが下北沢LOFTでした。個人でも「ライブがしたい」と思ったら、音源を送るとライブができるということも知って、miwaさんが初ライブをした同じライブハウスに応募したんです。ーーそうだったのですね。デビューしてから、miwaさんにお会いしましたか。放送局でご挨拶したことがあります。ーー憧れのmiwaさんにお会いしてみてどうでしたか。緊張しました。イメージしていた通り、ニコニコされていて、かわいらしい方でした。「必死」の二文字で突き進んだインディーズ時代ーー初ライブの翌年、2016 年3 月には、ヤマハグループが開催する音楽コンテストで約3,000 組の中からグランプリを獲得されていますね。はい。ただ、当時は「現状に満足したら大変なことになる」「前に進めなくなる」「グランプリを獲っても、だからといって何かが変わるわけじゃない」と常に思っていました。そのときは、「音楽活動をするうえでの足がかりをなんとか早く手に入れなければ」と焦っていたので、グランプリを獲ったことによって「やっと1個手に入る」と思っていましたね。いまは年数を重ねて価値観が変わって、目の前で起こることをその都度喜んで、それが大きなものになっていく良さも考えられるようになりました。ーー当時は目指すところがもっと高い場所だったのでしょうか。そうですね。あとはポジティブにとらえるよりも、ネガティブに考えることによって、自分を傷つけないようにしていました。ーーグランプリを獲得するまでにも、ほかにもコンテストには応募されていたのですか。もちろんです。2015年に初ライブをやるのと同時に、ツイッターやユーチューブのアカウントを作って、家で適当にやったものをのせて、いろいろなところに手当たり次第に送っていました。ーー学生生活と並行して、将来はアーティストになると決めて動いていたのですか。就活もしていました。音楽活動を始めたのがほぼ大学1年生のときで、「あと3年後に就活が迫っている」と考えると、それまでに音楽でがんばっていけるという確かなものがないと、音楽の道に進めないと思っていたんです。自分としても、親に対しても、ケジメとして形にする気持ちがあったので、焦っていました。メジャーデビューをするには、ライブを常にやり続けていろいろな人に見てもらう、ライブ力を高める、お客さんの目に触れるということを軸に行動しました。さらに、たくさんの音楽関係者に見てもらう機会を増やすということの二軸にして活動したんです。ーー計画的に進めていらしたのですね。そうですね。時間がなくて焦っていたんです。18歳や19歳は、人生の大事な時期ですから、その時間を賭けて音楽活動をするには、がんばりたいと思ってやってきました。ーーキャリアウーマンの道もあったかもしれないのですね。実はまだ、キャリアウーマンの道も消えてはいません。もちろん音楽を中心にやっていきたいのですが、今後いろいろなことをやっていくなかで、自分でビジネスを展開していくことへの興味は消えずにいます。ーーインディーズ時代は初のワンマンライブのチケットが完売し、タワーレコード渋谷の未流通作品コーナーのタワクルで5 週連続売り上げ1 位と順調な活動ですが、ご自身では先ほどお話しされていたように、冷静に活動を進めていたのですか。いえ、「必死」の二文字という感じでしたね(笑)。ただ、すごく縁に恵まれていたと思います。グランプリも選んでくださった審査員の方と相性が良かったということだと思いますし、タワクルもライブ活動をするなかで出会った方が紹介してくださって、そのときに買ってくれたお客さんのおかげで5週連続1位になっているから、周りの方に助けてもらいながらやってこられて、こうして走ることができていて、ありがたいですね。聴く人が幸せになるような、魂を揺さぶる曲を書きたいーー2018 年2 月にアルバム『ぺっとぼとリテラシー』をリリースして、デビューされています。作詞や作曲もされていますが、ずっと書きためていたのですか。詞は、初めの頃は「歌うために書かなきゃ」と考えていました。“シンガー”より、“シンガーソングライター”のほうが、いまの時代はいいだろうと思って書きはじめたのですが、半年くらいで書いているのが楽しくなってきたんです。いまはリリースのために書きためているのではなくて、いまの感情がすぐ消えることがこわい気持ちもあって、そのときどきの思いを楽曲として残すために、曲を書いています。ーー日記のようなところもあるのですか。それもありますね。思ったことをメモに書いて、そこから、いろいろなものが出てくるので、生きているなかで自然に曲がたまっていく感じですね。ーーインディーズ時代とデビュー後では、何か心境が変わったところはありましたか。インディーズのときは渋谷店のみの発売となるタワクルと、ライブハウスの出演のみだったので、楽曲が全国流通していないんです。それがデビューすると、ちゃんと音源が全国に届いて、サブスクリプションなどにも入って、リリースイベントも各地で行えるようになったことが大きな違いですね。私が足を踏み入れたことのない地にも作品が届いて、行ってみると「聴いていますよ」と言ってくださる人がいて、すごくうれしかったです。「またがんばろう!」という燃料になりますね。ーー手応えがあったのですね。はい。それまで世間は壁や巨大な怪物に見えていて、そこに対していかに自分をぶつけて刺さないといけないかという気持ちでいっぱいだったのですが、聴いてくれている人と会うと、うれしい気持ちややさしい気持ちが生まれたんです。よりいっそう、聴いてくださっている人に幸せになってもらえるような、魂を揺さぶれるような曲を書きたいと思いました。ーーLINE LIVEなどで、「通称・ましらっぷ」というラップ、寸劇などもされているそうですが、それはどのような表現活動でしょうか。“いま”を表現するのが好きなので、遊びのような感覚を取り入れながら活動しています。ラップに関しては、正式なラップではないので、ラップ界に失礼のないように「ましらっぷ」と名づけました(笑)。おふざけとして動画で出したり、ライブでやったり。寸劇は、ライブをエンターテインメントとして見せるために取り入れました。私が飽き性なので、見ている方も展開が少ないと飽きるかもしれないということで、曲につながるようなかたちで寸劇をライブに入れていたり。どれも「絶対このスタイルでずっとやっていきます」とは思っていませんが、歌とMCのみというシンガーソングライターとしての形にとらわれずに、活動していきたいとは思っています。ていねいに時間をかけて作った思い入れのある新曲ーー10月14日にデジタルシングル「エスパーとスケルトン」をリリースされましたが、どのような思いでこの曲を作られたのでしょうか。デビューしてからエレクトロのサウンドを取り入れてきて、やることは本能的ですし、作るものはそのときに届けたい音楽を作っているのですが、それを「どうやって届けたいか」という意識が変わってきたんです。ピカピカ、ツルツルに完成されたものを届けるよりも、自由に音楽を作って表現したいというのが、音源でもライブでもあって。音源にしようとすると、コンプレッサーにかけて、エレクトロのサウンドでガッチリかためてピカピカになって世に出されるじゃないですか。そうなると、自由な感覚を届けられないもどかしさもあったので、それをどうにかできないか考えたうえで、今回は制作期間に8か月いただきました。エレクトロを1年やってきて、エレクトロのいいところと、ここだけかいつまみたいという部分もわかってきて。今回でいうと、レコーディングでは、私が生ピアノをグランドピアノで弾いて入れています。ベースは、高等な打ち込みで生っぽく入れてくださって、生のベースでもスラップにも対応していただいたり。生のセッションのような温度感と、耳に引っかかるエレクトロの効果音、踊れるところを良い具合にかいつまんで、音を詰めすぎないで余裕感や隙間感のあるものにしました。本能的に、楽しくて踊りたくなるようなものが音楽だと思っています。ーーそうして新曲が完成したのですね。はい。今回、sasakure.UKさんという方にアレンジしていただいたのですが、私が「こういうふうにしたい」という思いに応えてくださる方なんです。もともと作っていらっしゃる曲が型にとらわれない、拍子とか意味のわからない曲もあって、すごく好きで。何かにとらわれないで作りたい、あとはコンプレッサーなどをかけてキレイになりすぎない、そして粗いところもすてきなんだという感覚を持っていてくださる方です。そして音楽を作るときは、曲とメロディについてはあまり頭を使わないようにしています。というのも、がんばって作ったときは、“がんばって聴かなきゃいけない”雰囲気があるので、気楽に作って気楽に聴けるものにしようと思ったんですね。ただ、届けるところに関しては、頭を使わなきゃいけないなって。ジャンル分けされたくないですが、聴いてくださる人たちには、ビジュアルや音、歌詞などをわかりやすくすることを意識して行いました。そんなふうに丁寧に作ったので時間がかかりましたが、そのぶん、思い入れのあるものになりました。ーー今回の歌詞はどうでしょうか。「迂闊に恋せよ乙女」と歌っているのですが、恋愛の歌ではないんです。たとえば通勤や通学の帰り道にこの曲を聴いて、そのテンポ感や歌詞、メロディなどに「なんか背中を押される」という、さりげない後押しの曲にしました。「迂闊」にというところと、「幸あれ」という歌詞がキーワードなんです。何をするにも心配や不安はあるかもしれないですが、何をやるにも「迂闊にやっちゃえばいいんじゃない?」って。力を入れてがんばるというよりも、何かをやってみたことの結果、結局は祈るしかないのだから、聴いているあなたにいつも「幸あれ」という思いを込めて歌詞を書きました。ずっと音楽を続けてたくさんの人に曲を聴いてもらいたいーー「エスパーとスケルトン」のミュージックビデオも拝見しました。不思議な世界観ですね。ヒサノモトヒロくんという、2ndアルバム『ぺっとぼとレセプション』のジャケ写を撮ってもらったカメラマンに作ってもらいました。ヒサノくんは初めてのミュージックビデオの監督作品になるのですが、感性の部分で面白い、シュールな場面を撮るのが得意な方だと感じていたので、「一緒に作ってくれませんか」とお願いしたんです。ミュージックビデオでも、観ている人に押しつけがましくなく、意味合いが出ないほうがいいと思って作りました。ただ、音に対しても動画に対しても、ある種の“ひっかかり”はあったほうが良いと思っているので、ヘンテコな部分もあります。ーーそうなのですね。ではご自身以外の音楽で、ましのみさんが普段聴いているのはどんなアーティストの楽曲でしょうか。いまはとくに、自分のやりたいことや表現したいことが定まってきたのに、技量の部分で追いつかないジレンマがあるので、いろいろな人の音楽をたくさん聴いて勉強しています。昔のジャクソン5やモータウンなどの時代から、ロックやエレクトロ、フォークといったものを掘るのが楽しいんです。サウンドに対しての自分の理解が広がったからこそ、「この人はこんなふうに曲を作っているんだ」という発見もあるので、これまでより掘りたいと思うようになりました。「これは好き」「これはいまいち」と、だいたい1日か2日で1アーティストを掘っていく作業をやっているところです。ーーおやすみの日はどのように過ごしているのでしょうか。それこそ、おやすみのときのほうが打ち込みの勉強ができたり、アーティストの聴き込みができたりするので、そういうことをやっていますね。sasakure.UKさんやさまざまな人たちとの出会いで、さらに勉強したい意欲がわいています。あとは映画、本、美術館ですね。インプットすることに対して好奇心が深まっているので、何かを得られそうな場所に行くこともあります。ーー友達と遊ぶというよりも、オンオフなく勉強されている印象です。普通に友達と遊びに行って、いろいろな話をして、面白いなと思うこともあります。吸収したことを全部、音楽のために還元するという意気込みもありません。最近、人生においてやりたいことと、音楽に対してやりたいと思っていることを二軸で考えるようにしているんですが、結局どちらも混ざってしまいますね。人生において海外に行ったり、美術を見たり、感性に触れ合えたりしたいと思ったときに「じゃあ海外に行くから英語を勉強しよう」と思ったりしますよね。人生でやりたいことは音楽にも還元されるだろうし、音楽でやりたいことも結局は人生に還元されるので、そこに関してはわけようとしても、わけられないなと思ってきたところです。ーーわかりました。では、今後の目標はどのようなことでしょうか。最終的な目標は、人生の真ん中に音楽を置くこと、たくさんの人たちに曲を聴いてもらうこと、ずっと音楽を続けることにつきますね。取材後記ライブのステージドリンクに2リットルのペットボトルのお水を愛用している、ましのみさんは、取材の際も大きなペットボトルのお水を持参されていました。理知的な印象のましのみさんが作り出す音楽は、これからもさまざまな人たちへと届いていくことでしょう。まずはニューシングルをチェックしてみてくださいね。ましのみ PROFILE1997年2月12日生まれ。2015年1月、下北沢LOFTで初ライブを実施。2016年3月、ヤマハグループが開催する日本最大規模の音楽コンテスト「Music Revolution 第10回 東日本ファイナル」で約3,000組の中からグランプリを獲得。インディーズデビューアルバムが、タワーレコード渋谷の未流通作品コーナー(タワクル)でCDの取り扱いが開始され、5週連続でタワクル売り上げ第1位に。2017年3月、タワーレコード渋谷限定CD発売と同時に、2ndレコ発ワンマンライブを渋谷O-Crestで実施し、ソールドアウト。10月、フリーワンマンライブ@Shibuya WWWを開催し、メジャーデビューを発表する。2018年2月、メジャーデビューアルバム『ぺっとぼとリテラシー』をリリース。3月11日にShibuya WWW Xでワンマンライブを開催。8月、1stシングル「どうせ夏ならバテてみない?」をリリース。9月、代官山UNITでワンマンライブを開催。2019年2月、2ndアルバム『「ぺっとぼとレセプション」をリリース。3月、東京は渋谷ストリームホール、大阪はアメリカ村BEYONでそれぞれリリース記念ワンマンライブを開催。10月14日に配信シングル「エスパーとスケルトン」をリリース。リリース記念イベントを10月19日(土)ポニーキャニオン3Fイベントスペースで開催。11月15日は渋谷TSUTAYA O-WEST、11月20日は大阪アメリカ村 BEYONDでワンマンライブを行う。InformationNew Release「エスパーとスケルトン」10月14日配信¥250(税込)
2019年10月18日「芸術の秋」で思い浮かべるものといえば、読書や映画鑑賞など。そこでご紹介するオススメの作品は、ベストセラー作家・吉田修一さんの「犯罪小説集」から2篇を組み合わせ、瀬々敬久監督によって映画化されたサスペンス大作『楽園』です。今回は、本作で重要なキャラクターを演じたこちらの方にお話をうかがってきました。写真・角戸菜摘(杉咲花)注目の若手女優・杉咲花さん!【映画、ときどき私】 vol. 270少女時代に経験したあるトラウマを抱えたまま大人に成長した紡(つむぎ)を演じた杉咲さん。映画やドラマなど、話題作への出演が続いている杉咲さんに、本作の現場で学んだことや共演者とのエピソードなどについて語っていただきました。―まずはオファーを受けたときのお気持ちから教えてください。杉咲さんこれまでに吉田修一さんの小説が実写化された作品はほとんど観ていたので、素直にすごくうれしかったです。もちろん、テーマは重いので、緊張感はありましたが、それに対する抵抗はありませんでした。むしろ重たい作品のときは、苦しいけれど、それ以上に終わったあとの達成感とかやりがいを感じることができるので、私にとっては喜びでもあります。―今回の紡は、繊細な演技が求められる役どころだったと思いますが、演じてみていかがでしたか?杉咲さん最初からすごく難しい役だと思ってはいましたが、実際に演じてみると、いままでで一番難しい役でした。というのも、どこにもぶつけられない紡の怒りや後悔など、頭では理解できているはずなのに、いざ演じようとするとわからなくなってしまったからです。そんなふうに、どんなに考えてもわからなくなってしまう瞬間が多かったのですが、ラストのほうで「わからなくたっていい」という紡のセリフがあったので、「私もわからないけど、このまま一度現場に行ってみよう」と思って、そうすることにしました。それまではちゃんと理解して、わかっている状態で現場にいかないとダメだと考えていましたが、わからないまま行くことに一回挑戦してみようと思って行ったら、自分では想像もしなかったところまで感情がたどりつきました。そこで、「わからないことは悪いことではないんだ」ということを知ることができて、すごく勉強になりました。この作品以降は、現場に行くのも少し気が楽になっています。感覚的に似ている人と共鳴し合いたい―そんな紡は闇を抱える青年の豪士(たけし)と出会うことによって、少しずつ心を開いていきますが、演じるうえで意識したことはありますか?杉咲さん台本を読んだときに、紡が豪士に対して抱く感情がLOVEなのかLIKEなのか、気になったので、そこは監督に確認しました。そうしたら、「どっちだと思う?」と聞かれたので、「どっちもですかね」と言ったら、「じゃあ、それでいいよ」と。そのように、監督も私にゆだねてくださる方だったので、自分のなかにある豪士への特別な感情を大事にしながら演じました。私も感覚的に自分と似ている人と出会うと一緒にいたいほうですが、紡も同じように豪士と共鳴したい、慰め合いたいという気持ちがあったのだと思います。―その豪士を演じたのは綾野剛さんでしたが、共演されてみていかがでしたか?杉咲さん綾野さんとのシーンで感じたのは、とにかく安心感でした。内容が内容なので、現場にいるだけでも苦しくなってしまって、「早くホテルに帰りたい」と思うこともありましたが、綾野さんはカメラが回っていないところでもすごく優しく接してくださいました。そのおかげで安心できましたし、助けていただいたと思います。―では、オフのときの綾野さんとの印象的なエピソードなどがあれば教えてください。杉咲さん撮影中に綾野さんが2回ほどご飯に連れて行ってくださったのですが、ちょうど私の誕生日が重なったときがありました。そうしたら、サプライズでお祝いをしてくださるだけでなく、なんとプレゼントの箱を2つも用意してくださっていたんです!そこで「どっちか良い?」と聞かれたのですが、「どちらも素敵です」と答えたら、「じゃあ、両方あげるよ!」と言って2つともくださいました。よくよく聞いたら、「どっちも似合うと思って選べなかったから両方買ったんだけど、いきなり2つもプレゼントしたらびっくりされちゃうと思ったから2つ用意した」、とのことでした。杉咲さんにとっての楽園とは?―今回、原作となった短編小説集のタイトルは「犯罪小説集」ですが、映画では『楽園』というタイトルになりました。最初に聞いたときはどう感じましたか?杉咲さん漠然とではありますが、とてもいいタイトルだなと思いました。紡は自分の楽園をずっと探しているようなところがありましたし、それを探す気力があったからこそ、明日が来ることをちゃんと受け入れられているのかなと感じられたので。―演じ終えたいま、紡にとっての楽園は何だったと考えていますか?杉咲さんおそらく、「自分自身」ではないかなと思います。―ちなみに、杉咲さんにとっての楽園は?杉咲さんおいしいご飯がたくさん食べられるお店です(笑)。―それは最高の楽園ですね(笑)。「楽園」と聞いて最初に思い浮かぶ場所はありますか?杉咲さん私の好きな場所は、代々木上原。オシャレなお店もいっぱいありますし、すごくいい空気が流れている気がして、ステキなエリアだと思っています。―もし、長期のお休みが取れて遠出できるとしたら、行きたいのはどこですか?杉咲さんスペインに行ってみたいです。本場の生ハムとか白ワインとかパエリアを味わいたいです!仕事とプライベートを切り替えることを意識した―では、杉咲さんが幸せを感じる瞬間はどんなときですか?杉咲さんおいしいご飯を食べているときと、大好きな人たちと会っている時間です。―杉咲さんにとっては、「食」が大きなポイントなんですね。そんなふうに、プライベートも充実した日々を過ごされていると思いますが、撮影中は役を引きずってしまうことはありませんでしたか?杉咲さんいままではすごく引きずってしまうタイプだったので、自分自身が苦しくなることもよくありました。ただ、そういうことがあるからこそ、より役に近づけている気がしていましたし、切り替えないからこそ、現場に入ったときに楽だと思っていました。ただ、その代わり肉体的、精神的な負担が大きかったので、「これでいいのかな?」と考えてしまうことが最近増えていたんです。そんなときに、「仕事もプライベートも一生懸命がんばることが自分にとっての幸せなんだ」と思えるようになり、今回の作品ではあえて切り替えることを意識しようと心がけました。―実際、それはどのくらい実行することができたと感じていますか?杉咲さん仕事とプライベートを切り替えるために、友達と連絡を取ったり、会う時間を大事にしているので、今回も撮影がないときは、東京に戻って友達と遊ぶようにしていました。ただ、どうしても「こんなに苦しい役を演じているのに、私はこんなに楽しくていいのかな?」という気持ちになってしまうこともありました。そういうときは、「いや、これでいいんだ」と自分に言い聞かせるように意識していました。とはいえ、演じているだけでも自分自身の体を通して体験したことになるので、いまでも思い出すだけ苦しくなります。実際、トラウマになっていたのか、一時は撮影中の記憶が飛んだような状況に陥ってしまったこともありました。それが役に入り込んでいたということなのかもしれませんが、自分にとっては、嘘のない時間だったと思っています。ただ、今後も切り替えはできるようにしていきたいです。もう媚びるのはやめようと思った―瀬々監督とは初めてとなりましたが、監督の言葉から学んだことなどはありましたか?杉咲さん打ち上げのとき、「私、どうでしたか?」と監督に聞いたことがありました。そしたら、監督から「どうだったとかではなくて、もう撮ってしまったものはしょうがないんだよ」と言われました。そのときは、「ああ、ダメだったんだ」とちょっと落ち込みそうになったのですが、確かに撮影していたころには戻れないですし、それを聞くことで安心したいだけの自分や嫌われたくないという思いがあっただけだったことに気がつきました。これまでの作品でも監督に同じ質問をしてしまったことが何度かありましたが、それを聞いて「そんなふうに媚びるようなことはもうやめよう。嫌われてもいいから、現場でそのときそのときにちゃんとかけよう」という気持ちになったんです。恥ずかしさもなくなり、楽になれたので、これは瀬々監督のおかげだと思います。―とはいえ、本作の紡も含めて過去には戻れないとは知りつつも、「あの瞬間に戻れたら」と思ってしまうことは誰にでもあると思います。ちなみに、杉咲さんにも戻りたい時代はありますか?杉咲さんそれは、高校時代ですね。実は、当時はあまり学校を楽しもうという思いがなかったのですが、卒業間近になって友達の大切さや学校の楽しさがわかり、「もっと早くに気がつけばよかった!」と後悔しました。なので、戻れるなら高校のころに戻りたいです(笑)。―それでは最後に、これから作品を観る方に向けてのメッセージをお願いします。杉咲さんこの作品は観客にゆだねている部分が多いからこそ、私が言ったことに囚われてほしくないので、具体的なメッセージはあえて言わないことにしますが、私は最初にお話した「わからなくたっていい」という紡の言葉に救われました。なので、すべてをわかっていることが決して正解ではないですし、わからないからこそ見えてくるものや逆にそれが自信になることもあるというのを感じていただきたいです。インタビューを終えてみて……。ananwebではちょうど1年ほど前にもインタビューをさせていただきましたが、そのときと比べるとさらに大人っぽくなっている杉咲さん。これからは役の幅もどんどん広がると思いますし、この作品を通して女優としても得たものは多かったようなので、今後もますます楽しみです!実力派俳優陣の熱演にも揺さぶられる!現代が抱えるさまざまな問題を背景に、それぞれの人生が交錯していくさまを描いた衝撃のサスペンス。些細なことがきっかけで大きく運命が変わってしまう人々の姿に、あらゆる感情が心に湧き上がるのを感じるはずです。ストーリーとある地方都市のY字路で起きた少女失踪事件。事件は未解決のまま12年の時が過ぎ、少女と失踪直前まで一緒にいた紡は、罪悪感を抱えながら成長するのだった。そんななか、孤独を抱える青年の豪士と紡が出会い、同じ痛みを抱える者同士いつしか共感し合うようになる。ところが、事件の容疑者として疑われた豪士は追いつめられ、新たな悲劇が起きてしまう。その様子を見ていた男・善次郎もある出来事をきっかけに村で孤立してしまい、徐々に正気を失っていくのだった。そして、ついに想像を絶する事件へと発展してしまうことに……。衝撃の予告編はこちら!作品情報『楽園』10 月 18 日(金)全国公開出演:綾野 剛 / 杉咲 花村上虹郎片岡礼子黒沢あすか石橋静河根岸季衣柄本明佐藤浩市配給:KADOKAWA©2019「楽園」製作委員会
2019年10月17日幼少期の経験は、いまの自分を形成するうえでも欠かせないものばかりですが、そんな誰にでもある子ども時代の記憶が蘇ってくる感動作といえば、まもなく公開の『駅までの道をおしえて』。伊集院静さんの短編が原作の本作は、愛犬の帰りを待ち続ける少女と亡くなった息子との再会を願う老人とのふれあいを描いた作品となっています。今回は、こちらの方に作品を通じて感じたことをお話いただきました。写真・角戸菜摘(坂井真紀)数々の話題作に出演している女優・坂井真紀さん!【映画、ときどき私】 vol. 269本作の主人公となるのは、人気子役の新津ちせちゃん演じるサヤカですが、坂井さんはサヤカの母親役として出演されています。そこで、同じ母親として共感した思いやステキに歳を重ねる秘訣などについて、語っていただきました。―まずは、最初に脚本を読んだときの印象を教えてください。坂井さんひと言でいうと、「なんて優しいお話なんだろう」と思いました。―確かに、人との関わり合い方が温かいですよね。今回は、全編通して出演しているちせちゃんが作品を支えていますが、女優の先輩としてどのように感じましたか?坂井さんちせちゃんは、私が何も言うことはないくらいすごくしっかりしているお子さんでした。監督はちせちゃんの成長とともに時間をかけて撮影していましたし、監督が納得するまで何回も諦めることなくちせちゃんと向き合っていたので、「私たちこそミスをしてちせちゃんの足を引っ張らないように」と思いながら、ただただ見守っている感じでした。―本作では、最初の撮影から2回目の撮影まで9カ月空いたそうですが、坂井さんにとってめずらしい現場でしたか?坂井さんめずらしかったですね。言い方はよくないかもしれないですが、「9か月後、ケガとかしてないかな?」とか「ちゃんと生きてるかな?」みたいなことを心配していました(笑)。なので、終わったときはとりあえずホッとした覚えがあります。―最近では、母親役を演じることが多いと思いますが、実際にご自分が母親になったことで演じ方や表現の幅が変わった部分もありますか?坂井さん「今年に入ってから何人のお母さんやったかな?」と思うくらい、すごく多いですね(笑)。まだ子どもがいなかったときは、自分の母のことを思い出したり、友達に聞いた話を参考にしていました。でも、実際に母親になってみると、やっぱり自分の体験から引きだせることは大きな違いだなと感じています。子どもとは距離感を持って育てたいと思っている―特に、ちせちゃんがご自身の娘さんと年齢が近いそうなので、重なる部分も多かったのではないでしょうか?坂井さんそうですね。ただ、ちせちゃんは私の娘よりもしっかりしていますね(笑)。しかも、劇中のお父さんとお母さんは子どもを信じて多くを問いただしたりしない両親なので、そんなふうにちゃんと距離を持って育てているのはステキだなと感じました。演じるうえでも、「こういうお父さんとお母さんに育てられたからサヤカはこういう女の子になったんだな」と感じてもらえるように、逆算する感じは意識していたところです。嫌でも親の背中は見られているものなので、改めて環境は大事だなとも思いました。―お父さんとお母さんがサヤカを認めてあげている感じがいいですよね。ご自身も娘さんとの距離感は大事にされているところですか?坂井さん私は気をつけているつもりでもつい娘に介入してしまっていて、「ああ、よくなかったな」と反省の日々です(笑)。待ってあげることも大事だと、頭ではわかってはいるんですけどね……。なので、この両親の距離感は、理想的であり高度でもあります。―劇中で、サヤカが「デートしてきた」と言うシーンでも、あえて何も聞かないお父さんとお母さんの反応はすごいなと思いましたが、もしご自分だったらどうしますか?坂井さん「誰と?いつ?どうして?」みたいに、「うるさい!」と言われるまで聞いてしまうと思います(笑)。だから、演じながら、こうできたらいいなと思っていました。でも、その日は我慢できても、3日後くらいになったらたまらなくなってなんとなく聞いてしまっている私がいるかもしれません(笑)。でもきっと、子どもも子どもなりに、「どこまでお母さんに話そうかな」といろいろと考えていると思うので、信じてあげたいですよね。信じる勇気、突き放す勇気、大切ですよね。坂井さんと愛猫との忘れられない絆とは?―どのお母さんも同じ葛藤を抱えていると思います。本作では、親子関係だけでなく、サヤカと愛犬との絆も描かれていますが、坂井さんは猫を飼われていたことがあるそうですね。忘れられない思い出があれば教えてください。坂井さんいまはもう飼っていないんですが、以前は3匹飼っていたんです。そのうちの1匹は、雨どいに捨てられていたので、「トイちゃん」という名前をつけました。最初はベッドにも飛び乗れないくらい小さかったので階段を作ってあげたり、言い出したらキリがないくらいたくさんの思い出があります。ただ、最後は私がロケで東京を離れている間に病気になってしまい、どうにか帰るまで持ってほしいと願っていたんですが、間に合わなくて……。いまでも「あのときはどういう思いだったのかな」と考えてしまうことはありますね。―坂井さんにとって、いまでも大切な存在だということが伝わってきます。ちなみに、そのトイちゃんが、ご主人に懐いたことがきっかけで結婚へと繋がっていったと聞きましたが、本当ですか?坂井さん確かにそういう部分もありましたが、夫と知り合ってから、それまで私を支えてくれていた子たちがまるでお役目を果たしたかのように、そっと旅立っていった感じはありました。きっと、「あとは任せたよ」と見届けてくれたんだと思います。―お話を聞いていて、私もそう思います。今回お会いしてみて、いくつになっても本当にステキな坂井さんですが、そんなふうに自然体で歳を重ねられる秘訣を教えてください。坂井さんまずは、日々をちゃんと生きようと意識するようにしています。変わらないと言ってもらえることはうれしいことですが、49歳というシワもいっぱい出てくる年齢になってきて思うのは、ありのままの歳の取り方ができる女優さんになりたいということ。そして、日々の些細な五感を大切にしつつ、“普通に生きる”というのを忘れずに生きていきたいと思っています。年齢と心が追いついてきたいまが一番楽しい―では、ご自身の20代、30代を振り返ってみて、そこから得たものはありますか?坂井さんいま思いますと、20代は周りが見えていないこと多かったなぁと恥ずかしくもありますが、結果、それなりにただただ、一生懸命な時期だったと思います。30代になってからも悩みはありましたけど、ほんの少しでも20代で積み重ねてきたもの、学んだことはあったんだなと感じることができたり。生きているともちろん嫌なことも良いこともあるものですが、無駄なことは一つもないんだと。私は不器用なので、何度も同じ場所でやけどするタイプ。だから、「ここに手を置いちゃダメだよ!」と注意されても、「やってみないとわからないでしょ」と言って置いてみて、「やっぱり熱かった」みたいな感じなんです(笑)。人の話を聞かない分、賢くない分、潔く諦められることもありますし、熱い思いをした分、成長できると、自分に言い聞かせています。最近は子供に「人の話をよく聞くこと」と偉そうに言っていますので、人の話はよく聞くようにしています(笑)。―とはいえ、そのなかでつらい思いをすることはありませんでしたか?坂井さん20代から30代、30代から40代と想像していても、年代の変わり目は特に、受け入れられないこともあったかもしれないですね。たとえば、私のお仕事だと、年齢によっても、役柄がヒロインからヒロインの先輩役に変わっていったりとか(笑)、まだヒロインの位置にいたいのに、なんて心がザワザワしました。つらいという気持ちよりも、若さへの執着みたいなもの?へのどうにもならない気持ちですかね。でも、その年代に慣れるというのか、だんだん、その年代のおもしろさがわかってくると思います。年齢は先に行ってしまいますが、あとから気持ちがついてくる感じですね。そして、現状を受け入れるということはその瞬間を楽しめているということでもあるので、49歳になって、年齢と心がちょうど追いついてきたような、いま、すごく楽しいです。―ちなみに、そのなかでやらなくて後悔した経験などもありますか?坂井さんもちろん、日々たくさん後悔しながら生きているので、小さすぎて言うのも申し訳ないくらいなものもたくさんありますが、みなさんに言えるとしたら、やろうと思ったときがその人にとっての“そのとき”なので、その瞬間にやったほうがいいとは思います。―ご自身もこれまでそう心がけて、実践しているほうですか?坂井さん私はあまり能動的なタイプではなく、頑固だけど慎重みたいなところがあるので、考えているうちに一歩出ればよかったなと思うことはあります。でも、友達を見ていると、「やっぱり、やったもん勝ちだな」と感じることが多いので、若いうちは恐れずに飛び込むべきですね。それが若さの武器だと思います。―坂井さんはデビューして25年以上になりますが、長年仕事を続けるうえでモチベーションとなっているものを教えてください。坂井さんいまは子どもが小学校に入ったことで育児もだいぶ楽になりましたが、限られた時間でしか仕事ができないと思うと、「ここしかない!」と集中するので、それが原動力になっている部分はありますね。なので、モチベーションも年代によっても変わっているような気がしています。たとえば、20代のころは「絶対にこれがやりたい!」という思いの強さ。そのあと30代では勢いと若さだけではなく、もう少し技術的な部分が必要になってくるので、「もっとやらないとダメになる」という焦りを感じつつも、「まだまだ勉強するぞ」という意欲がありました。40代になってからは、50代に向けてゆるやかに階段を上っている感じなので、これから50代に入ることがすごく楽しみになっています。つらくても笑っていることが何よりも大事―そのなかで、いま新たにしたいこともありますか?坂井さん50代だからこれというのはありませんが、女優はすごく長く続けられるお仕事だと思えているところなので、これからも続けていきたいなと思います。新しいことだと、少し余裕が出てきたので、ハーブや植木を育てるとか、自然に触れることをしてみたいです。―それでは最後に、先輩としてananweb読者の女性たちにメッセージをお願いします!坂井さん私がいつも思っているのは、一日一善にかけて、「一日一笑(いちにちいっしょう)」ということです。女性だけでなく、誰にとっても笑うことはすごく大事ですし、人間力も上がると思っています。どんなことも笑いに変えられるのはステキなことですし、笑うとけっこう解決するものですよ。なので、「つらいことがあっても、とりあえず笑っていましょう!」とみなさんにも伝えたいです。インタビューを終えてみて……。年齢をまったく感じさせず、変わらない透明感が印象的な坂井さん。デビュー当時からずっと坂井さんを見てきたいちファンとしては緊張しましたが、包み込むような優しい笑顔に、身をゆだねるような心地よさを感じさせてくださいました。ステキな歳の重ね方は、ぜひ見習いたいと思います。失った大切なものを探す旅に出る!何に対してもまっすぐで一生懸命だった子ども時代を思い出させてくれるある少女の成長物語。年齢や立場、そして種をも超えて生まれる奇跡の絆に、新たな希望の光を感じられるはずです。ストーリー8歳のサヤカは、いつも一緒にいた愛犬のルーの帰りをいつまでも待っていた。そして、夏の終わりに差しかかったころ、サヤカは一匹の犬に連れられて、喫茶店を営む老人フセと出会うこととなる。サヤカは愛犬を、フセは愛する息子を失っており、大きな喪失を抱える2人の間には、いつしか思いがけない友情が芽生え始めるのだった……。優しさの詰まった予告編はこちら!作品情報『駅までの道をおしえて』10月18日(金)より全国公開企画・製作:GUM、ウィルコ配給・宣伝:キュー・テック©2019映画「駅までの道をおしえて」production 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2019年10月17日2019年の秋に開催されたSS20のミラノコレクション、パリコレクションがともに無事終了。今回は知らない人がランウェイを歩いたり、モデルの靴が壊れて裸足で歩いたりと、アクシデントもありましたが、相変わらず新しいスタイルやヨーロッパの現在のトレンドスタイルを見ることができました。本日は、コレクションのスナップから、秋の大人スタイルにぴったりなコーデをピックアップ!控えめなヌーディカラーで女性らしく、小物モチーフをチェーンに統一!H&MやCOSの姉妹ブランド『& Other Stories』というヨーロッパでは大人気のブランドのデザイナー兼クリエイティブディレクターをしている彼女(Ada Kokosar)。さすが人気ブランドのデザイナーなだけあって、全体の統一感といい、ひとつひとつの小物の使い方が尊敬の域!シャネルのチェーンバッグを筆頭に、アンクルや腰のベルト、そしてボトムスの紐までスタイルが完成されています。また、低めのピンヒールや色の使い方など、オフィススタイルにもぴったり!今後まねしてみたい秋スタイルのひとつです。インスタグラム @adakokosarロングカーディガンはモテ度高め!カジュアル緩かわスタイルプライベートでも仕事でも着こなせそうな緩め+シンプルなカジュアルスタイルは、実はメンズウケもとっても良し!特にオーバーサイズのロングカーディガンは、かっこいいけどかわいい定番スタイル。簡単に着こなせるし、忙しい朝にはとっても嬉しい時短スタイルでもあります。インスタグラム @_jeanettemadsen_ちょっぴりセクシーだけど、スタイリッシュでデキる女子!全体的な色使いや賢い雰囲気を感じさせるボトムスとパンプスは、オフィスにはぴったり。また、どれひとつとして同じ色を使用していないのにもかかわらず、全体的なカラーコーディネートは抜群です。赤系暖色で統一させながら、トップスからボトムスにかけてカラートーンを落としている部分も、落ち着いた雰囲気を演出してくれますよ!インスタグラム @handinfireドキっ!としちゃうくらい、女性らしいマキシワンピース清楚でセクシーな彼女のスタイルは全体をアイボリー系で統一したマキシワンピース。休日や海へのデートなどにはぴったり!ワンピースにあったペタンコサンダルも、ビーチや休日で、ゆっくりとしたひと時を過ごせそう。スリットの深みは大人っぽさを増してくれるポイントですが、オフィススタイルや重要な会議などではスリットは要注意。深すぎると勘違いされちゃうかも!?インスタグラム @chiaratotireカチッと決めたい時は?スーツでもおしゃれ感を前面的に出す!スーツと聞くと、堅苦しかったりビジネスというイメージですが、実は着こなし方でいくらでもおしゃれなスタイルに変身できます!最近人気のスーツボトムスはワイドめで、ビジネスというよりはファッションとしての雰囲気が出ています。また2枚重ねのシャツは、ハイレベルな個性的な着こなし方ですが、おしゃれ度MAX!なかなかこのスタイルをまねできる人はいなそうですが、彼女のように、スーツをビジネスだけではなくプライベートでも着こなせるようにすると、おしゃれの幅がだいぶ広がりますよ!インスタグラム @juliepelipasTPOに関係なく、感度高め!美人大人スタイルファッショニスタの彼女が着こなしているのは、素敵なロングコートにタートルネック。パンプスというシンプルなスタイルですが、仕事やプライベート関係なく着こなせる、高感度なスタイル。コートに使われた刺繍の色をトップスとボトムスに持ってくることで、コートの刺繍との相性が抜群によく、すっきりとしたスタイルに仕上がっています。比較的簡単にまねできそうなスタイルですが、タートルネックとロングコートのコンビは重い印象になりがちなので、足もとやトップスのカラーを明るめにして全体のバランスを調整してみてください。インスタグラム @evachen212ファッショニスタから簡単に学べるスタイルをピックアップしてみました。どのスタイルも印象がとてもよく、カラー使いがとっても上手!オフィスやプライベートで共通に着こなせるスタイルもあるので、ぜひチェックしてみてください。
2019年10月16日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第18回は、婚活中に出会った“同性”についてのエピソードです。なかでも、いまでも印象に残っている「出会いからの縁を逃さない女性3選」をお届けします。1. さりげなく連絡先を聞き出す女性【結婚引き寄せ隊】vol. 18仕事をバリバリとこなしていたAさんは、なんでもソツなくできるタイプ。プライベートにおいてもその力はいかんなく発揮されていて、狙った男性とはスムーズに仲良くなっていくような器用さがありました。ある日、Aさんも同席の小規模な飲み会に参加したときのこと。ひと通り参加者全員と話し終わって楽しく飲んでいたら、Aさんが「記念にみんなで写真を撮ろうよ」と提案してきました。さらに「私が言い出したから、まずは私の携帯で写真撮るね〜」と、スピーディな動きで撮影し、その後、「私も写真に入りたいな。あ、お店の人に頼めばいいよね!」と店員さんに携帯を渡して記念写真を撮りました。その後、自然な流れで「写真送るから」と連絡先の交換が行われました。あえて自分の携帯から撮影するのがAさんの戦略だったのだとか。狙った男性だけに連絡先を聞くのではなく、全員と交換することで周囲の目線も気にならず、誰のことも傷つけない上手なやり方だと思いました。その後は、狙った男性ひとりにじわじわとアプローチを重ねるそうです。2. 笑顔で安心感を与えてくれる女性いつもニコニコしている印象のBさんは、怒ったところを見たことがないほど、温和な性格。男女問わず、誰に対しても、相手のことをしっかりと受け入れるような雰囲気がありました。素朴なルックスとファッションで、どちらかというと地味なタイプの彼女。そんな飾らないところも、一緒にいると、いい意味で頑張らなくていいような安心感を与えてくれるのでした。だからなのか、最初はBさんをまったく意識していない男性だったとしても、一緒に話しているうちにだんだんと彼女の居心地のよさに惹きつけられていくようでした。ある食事の席でのこと。Bさんや私、ちょっと性格がキツイけれどモデルのような美人など、女性陣は個性豊かな面々が揃っていました。当初美人と話したがる男性ばかりでしたが、一見地味なBさんと話しているうちに、だんだんと癒されていった男性は「なんかまた会いたい気持ちになった」と告白。明らかに相手の気持ちが動いた様子を目撃しました。そんなふうに、一緒にいるときの心地よさを提供してくれる女性が、男性を惹きつけるのだろうと実感。Bさんは、いつも相手に告白されてつき合うパターンが多いそうです。3. ほどよい聞き役に徹する女性いわゆる姉御肌のようなところもあるCさんは、友達に頼られたり、悩み相談をされたりすることが少なくありませんでした。それは同性にだけ見せる顔というわけではなく、もちろん異性に対しても同じように接します。しかも、適度に話を聞き、全部聞き終えたときに適切なアドバイスを優しくしてくれるところも、まわりの人たちから頼りにされる理由のようでした。ある日、Cさんと飲み会に参加したときのこと。初対面同士ながら、お酒もすすんで、いろいろな話をするようになってきました。彼女の隣に座っていた真面目そうな男性は、仕事の話を自慢げに大声で話しはじめ、まわりは「酔ってるねぇ」とちょっと引いています。ですが、Cさんは違いました。ほどよく男性の自慢話を聞き、適度にツッコミを入れながらも、相手を突き放さしません。しっかりと最後まで話を聞いた彼女に、気をよくした男性から「今度は酔っていない時にランチでも」と、すぐさまご飯のお誘いが申し込まれていました。恋活や婚活をしていると、いろいろなタイプの人に出会うことがあります。いくらこちらが気に入っても、相手からも同じように思ってもらわないと、その次の展開にいけませんよね。出会った人との縁を逃さずつなげていって、みなさんもすてきな恋をしてくださいね!©Lordn/Gettyimages©Luis Alvarez/Gettyimages©Westend61/Gettyimages
2019年10月15日秋はオシャレが楽しい季節。例年通りの定番アイテムからトレンドアイテムまで、色とりどりなファッションがあって、街ゆくオシャレな人を眺めているだけでも楽しくなるものです。しかし、そんなオシャレな季節だからこそ、浮かれ気分で取り入れたアイテムが実は全然似合ってなかった……なんていう残念なエピソードもまたよくある話。そこで今回は、秋のオシャレ。現実的に全然似合わなかったファッションエピソードをご紹介します。イラスト・角佑宇子小柄なインスタグラマーに影響されて「今って、ボトムもアウターもスーパーロングな丈が流行ってますよね。地面すれすれなスカートやワイドパンツ 、トレンチコート。こういうのって、背が高い人だから似合うじゃないですか。だから私も諦めていたんですけれど、私がフォローしている身長150cmのインスタグラマーさんが、スーパーロングなアウターを上手に着こなしていた写真を投稿していてとても感動しました。『ハットをかぶったり、ヘアアレンジをアップにしたりとトップに高さを持ってくれば、小柄さんでもロングアウターを着こなせる』とファッション解説もあったので、私もまねをしてみました。しかし、鏡にいたのはお父さんのコートを着込んだ小さな子どものような私の姿でした。ヘアアレンジを変えたところで、背が小さいだけじゃなく頭身バランスが悪いから顔の大きさがより目立ってしまいました。問題はスタイルのバランスなんですね…」(28歳・看護師)重ね着コーデに挑戦するも......「人気のハイネックトップス。カットソーもシャツも、ハイネックタイプが多く出てますよね。あれだけ推しに推されていると、最初は興味がなかったものの途中から「なんかかわいいかも」と思ってきて勢いで重ね着用のレースのハイネックインナーを買ってみたんです。ワクワクしながら手持ちのざっくりニットカーディガンと組み合わせましたが......これがまー、似合わない! 素朴な顔立ちと安っぽいレースの具合が良くなかったんでしょうか。おばあちゃんの肌着みたいな感じにみえてハイネックもレースもトラウマになってしまいました」(25歳・会社員)イメージだけで購入するのは失敗のもと?雑誌やSNSの着こなしは参考になるものも多いですが、そのいっぽうで一番見え方がキレイな瞬間だけを投稿していることがほとんどです。実際に着こなすとなんだか想像していたものとは違うという場合も良くあるもの。勢いで試着をせずに買ってしまうと失敗のもとなので、できればお目当てのアイテムが見つかったらお店へ行って試着をしてから購入することをオススメしています。とくにシーズン始めに出てくる最新のトレンドファッションはよく吟味して取り入れてくださいね。
2019年10月14日恋愛のドキドキが最高潮に達するときといえば、やっぱり好きな人からの告白。たとえそんなに好きではない人からの告白だったとしても、真正面から「好き」と言われれば、やっぱりドキドキしてしまいますよね。そこで今回は、思わず即OKしちゃったキュンときた告白エピソードをご紹介します。イラスト・角佑宇子「友達だなんて思ってない」【リアルな夫婦生活】vol. 118「8年来の男友達からの急な告白。いつもは複数人のグループ行動が基本だったけれど、家が近かったので帰り道に二人きりになることが多く、自然と二人で出かけることも増えました。こっちは自然と好きになっていきましたけれど、長い付き合いの友達関係って壊しにくいですよね。ある日の飲み会で『私のことなんてどうせ友達程度にしか思ってないでしょ』と酔った勢いで口を滑らせてしまいました。『しまった!!』と焦ってなかったことにしようとしたのですが、彼から『いやいやいや!友達とか俺、思ったことないから!俺と付き合ってよ』とまさかの流れで告白されました。ずっと私に興味ないと思ってたからこそ、テンションも一気に爆上げ! 結局その後、彼とはお別れしちゃいましたが、あの告白の瞬間こそ一番ドキドキした時間でした」(35歳・広告 )「すっげぇ好き、一番好き」「あるセミナーをキッカケに知り合った年下の男の子。10歳も下なのでこちらはもう弟としてしかみていませんでしたし、彼も彼で姉に甘えるような感覚で懐いていたと思ってました。ある日、彼が新しい職場に転職をしたと報告があり、じゃあお祝いをしようということで二人で転職祝いをしました。その日、ちょっと彼はなんだか様子がおかしいというかちょっと挙動不審ぎみ。好条件で転職できたことが嬉しくてテンションがハイになってたんだろうなと思っていたんですが、その帰り際に『〇〇さん~(私)、マジですっげぇ好き。一番好き。俺と付き合いませんか?』とストレートに告白されました。思えば私って今まで年上の人としか付き合ったことなかったから、年下の甘えるような感じで素直に告白する感じがすごく新鮮で思わずキュンキュンしちゃいました。とはいえ、20歳の子と付き合うというのは、さすがに考えられなくて断っちゃいましたけれど、思わず勢いでOKしそうになったくらいです」(30歳・IT企業)いくつになってもドキドキしたい!いつもドキドキするような刺激的な恋に出会えるワケではないからこそ、心がドキドキしたあの瞬間を宝物のように大事にしたいですよね。とはいえ過去の恋に思いを馳せるだけでなく、これから出会う恋にも期待をして、ぜひ素敵な恋をたくさん経験していきましょう。
2019年10月14日今季もトレンドアイテムが目白押し! 目新しいものって、やっぱり新鮮だし誰よりも早く取り入れたい気分になりますよね。しかし、取り入れ方が難しいアイテムというのも少なからず存在します。誰にでも似合うものであれば良いのですが、なかには人を選ぶようなアイテムが流行ることも……。そこで今回は、うかつに取り入れるとキケン!トレンドだけど人を選ぶ、要注意アイテムをご紹介します。イラスト・角佑宇子勇気がいる......?「ブラウンリップ」秋冬の時期になるとコスメアイテムからも目が離せません。色とりどり豊かな秋カラーコスメが出てくると、とりあえずひと通り試したくなるというものです。しかし、今季は取り入れるのに少し気をつけたいアイテムがひとつあります。それがブラウンリップ。ブラウンといっても真っ茶色ではなく赤みを帯びたブラウンなので、そこまで大きな違和感はないのですがそれでもリップの色が目立つぶん、唇だけに注目がいきがちに。目鼻立ちがはっきりしている濃い顔立ちの方は比較的合わせやすいのですが、あっさりめの薄顔さんはアイメイクにも力を入れてバランスを取らないと一気に老け見えしやすいです。色合わせも少し難しいので、購入前のお試しを忘れずに。着る人を選ぶ王者No.1「 ニットパンツ 」今年の春夏はリラックスムード漂う、ジャージー素材のワイドパンツ が流行していました。秋冬は素材をニットに変えて新たにワイドパンツが出てくるでしょう。ただ、このニットパンツはご想像通りボトムラインを拾いやすいお洋服です。腰が張っている、お尻が大きめ、垂れ尻さんは傍目からみてそのボディラインが思いきり露わになってしまうので気をつけて。着丈の長いトップスでお尻まわりをすっぽりカバーさせるなどの工夫を加えて取り入れると良いでしょう。一歩間違えると頭でっかちに「フライトキャップ」実は今季、帽子アイテムに新しいトレンドが登場しています。そのうちの1つがフライトキャップ。フライトキャップとは、ファー素材で作られた耳当て付きのキャップで昔からある帽子なのですが、今季は各アパレルブランドで新作のフライトキャップが多く登場しています。ボリュームがかわいらしい帽子なのですが、そのボリュームがあることでスタイルバランスが悪くなってしまう可能性もあります。とくにフェイスラインが面長さん、ベース顔さんはただ被るだけだと、どうにも違和感を覚えやすいかも。ヘアアレンジでフェイスラインをカバーすることはできるので、ヘアセットを前提に取り入れると良さそうです。反対にショートヘアの方であれば比較的合わせやすいはず。アイテムの特徴を押さえて自分らしく取り入れるその年に出はじめたトレンドアイテムは、まだ取り入れ方が浸透していないぶん、オシャレの正解が確立されていません。なので、取り入れ方を間違えて失敗をしてしまうこともよくあります。かわいいと衝動的に買うのもたまになら良いのですが、無駄なくちゃんと使えるアイテムがほしいときは、よくよく吟味して購入を決めてくださいね。
2019年10月13日自分を無理に変えてまでモテたいとは思わない。でも、どうせならモテない人生よりモテる人生を送りたいと思うのも、また私たちの本音。とはいえモテるための努力って、どこかガツガツしたり、ぶりっ子をしたりしないといけないと思いがちではありませんか? そこで今回は、ほんの少しの工夫で激変したというモテエピソードの体験談をアラサー女性に伺いました。イラスト・角佑宇子原点にして頂点「笑顔」「モテたいとは思わなかったけど、せめて人に好かれる努力はしたほうがいいと思うようになってから、周りの好かれている女性を参考にしました。するとやっぱりというか、当たり前というか……笑顔なんですよね。笑顔がかわいい。目を合わせて『おはようございます』とニコッと笑ってくれる彼女を見ると人に好かれないはずがないと思いました。そこで私も彼女ほどうまくやれないにしても、目を合わせてニコッと笑うことを意識しました。するとその日から同僚に『どうしたの、なんか今日はいいことあったの?』と声をかけられるように。これを数日、繰り返していると男女ともに理由もなく話しかけてくれる機会が増えました。やっぱり原点にして頂点のモテポイントは笑顔ですよね」(32歳・事務)この人のために働きたい「感謝の言葉」「仕事が忙しいと、どうしても周りに対する余裕ってなくなりますよね。私自身も目の前のことをこなすのに精一杯で、誰かを思いやるような努力をしませんでした。でも、それではギスギスするばかりだなと思い、いい加減この空気をなんとか変えたいと思っていました。そこで何かの本を読んだ際に『感謝の気持ちを言葉にすること』というのが私のなかで響きまして。それ以来、小さなことでも『ありがとう』を言うようにしました。『ゴミを捨ててくれてありがとう』『作ってくれた資料見やすいね、ありがとう』と。そう言い続けていると、いつの日からか余裕のない職場の空気感がガラッと変わって逆に私が周りから感謝されることが増えました」(31歳・メーカー)愛情は与えるほどに、与えられるモテるためのテクニックというとあざといイメージがありますが、必ずしも全てのモテるための努力が打算的なものとは限りません。むしろそうした小手先のテクニックよりも、人として基本的な優しさや愛情を惜しみなく注ぐことで、相手からも打算のない愛情をもらえるのではないでしょうか。ぜひ、笑顔でいることや感謝の言葉を伝えていないなと思ったら、この機会に意識してみてくださいね。
2019年10月12日歳を重ねるにつれて、簡単に恋に落ちることがなくなってくる。それって、女性に限らず男性もそうなのだとか。恋愛の経験値が高くなること、結婚を見据えたふさわしいパートナーを選ぶこと、あらゆる側面から好きという感情だけでは、簡単に心が動かなくなってくるのかもしれませんね。とはいえ、思わず「この子、いいな」と心の中で思ってしまう瞬間は意外と頻繁にあるのではないでしょうか。そこで、思わず女性のこんな仕草にキュンとした!というポイントをアラサー男性に聞いてみました。イラスト・角佑宇子顔を真っ赤にして照れてる姿「年上の女性とデートに行った時。見た目はしっかりしたお姉さんという感じで、話し方もサバサバしていてとても付き合いやすい人でした。印象としては“いいアネゴ”っていうイメージ。僕としてはそういう女性が好みだから、そのままでもすでに魅力的だったんですけどね。ふと『〇〇さんって30歳を超えてるように見えないですよね、26歳くらいかと思いましたよ』と言ったら『えっ、やだ! そんなことないよ!』と言いながら顔をカーッと真っ赤にさせて両頬に手を当てて照れていて。サバサバした様子からの急な女性らしさに、めちゃくちゃかわいいなと思ってしまいました」(28歳・代理店)絵になる仕草が色っぽい「自分で言うのもなんですが、僕は割と美意識が高いほうです。なので、相手の女性にもある程度の美意識の高さを求めてしまうんですね。姿勢が美しいとか、服装が似合っているとか、そういうところも見てしまいます。で、つい先日ある女性とご飯を食べて2軒目にムードの良いバーに行きました。その際、彼女の座り方、ワイングラス持つ指先、首の傾け方などが全て完璧に美しくて、色っぽくて。本当に心からグッときましたね……。覚えたてのようなたどたどしさもなかったので、普段から身のこなしに気をつけているんだろうな。その意識の高さもまた素晴らしいなと思うんです」(30歳・IT関連)TPOに合わせて仕草を使いこなす今回ご紹介した2つの意見は一見、相反するものですが「ふとしたかわいらしさ」と「大人の女性らしさ」両方とも男性にとってはグっとくるものがあるのでしょう。TPOに合わせた大人の女性にふさわしい仕草。それに加えて、ちょっとした意外性のある仕草。このギャップを適材適所で表現していくことで、大人の男性の心をグッとつかむのかも。ぜひ、取り入れてみてはいかが?
2019年10月11日いつの時代も人の心を豊かにしてくれるものとして欠かせないのは、創造力。本来は周囲に制限されることなく自由なクリエイティビティを誰もが持っているはずですが、社会に出ると、創造力を発揮させるのが難しいと感じている人も多いのでは?そこで、今回は世界中の著名人たちに「あなたはなぜクリエイティブなのですか?(Why are you creative?)」というシンプルな質問を30年以上も投げかけ続けているこちらの方に、“クリエイティブになるための秘訣”を教えていただきました。ドイツのハーマン・ヴァスケ監督!【映画、ときどき私】 vol. 268映画監督としてのみならず、ドキュメンタリー作家、プロデューサー、一流企業のCM製作など、幅広い分野で活躍しているヴァスケ監督。大学時代からクリエイティビティの意味について研究し始め、デヴィッド・ボウイやホーキング博士、ダライ・ラマ、ネルソン・マンデラといった超大物たちに、ときには突撃取材を敢行してきた強者です。日本からも北野武、オノ・ヨーコ、山本耀司、荒木経惟といった方々も登場しており、興味深い内容のドキュメンタリー『天才たちの頭の中 ~世界を面白くする107のヒント~』ですが、今回はそんな監督に逆取材をしてきました!Why are you creative?―やはりまずはお決まりの質問から始めたいと思いますが、今回は監督と同じスタイルで行きたいので、答えを書くための紙とペンも持ってまいりました。では、Why are you creative?監督(紙の左端に大きな楕円をひとつ書き)はい、まずはこれで。―これは!?ちょっと深すぎて私には理解が及ばないのですが、一体どういう意味でしょうか?監督アルファベットのO(オー)ですよ。これから質問ごとに一文字ずつアルファベットを追加して、ある英単語にしたいと思います。なので、次の質問をどうぞ!―なんと、いきなりクリエイティブな展開ですね(笑)。私にとって初めての取材形式となりますが、制限時間内に単語を完成させられるようにがんばります!監督(笑)。ジェフ・クーンズとハーマン・ヴァスケ監督―私も監督同様にインタビューを中心に活動しているので、この3~4年で300人以上の映画監督や俳優のみなさんに取材をしてきました。クリエイティブな方々のお話を聞くことが何よりも刺激的で楽しいのですが、その反面「私自身はクリエイティブではない」という強いコンプレックスが自分のなかにあることにこの作品を見て気がつきました。人は誰でも、いくつになってもクリエイティブになることは可能なのでしょうか?監督(アルファベットのBを書きながら)もちろんです。クリエイティブになるための秘訣は、自分のなかにある“子どもらしさ”とつねに繋がっていること。それは純粋無垢な気持ちや好奇心とも言えますが、それを意識していれば、18歳だろうと、100歳だろうと、つねに創造性豊かでいることができます。では、「創造性とは何か?」。辞書で引いてみると、「何もなかったところに新しく作ること」と定義されていますが、僕は実際にそれを体現した建築家のオスカー・ニーマイヤーに会ったことがあります。彼はブラジルのジャングルのなかに新しい都市を作った人で、会ったときはすでに102歳でしたが、本当に生き生きとしていて、おもしろいし、遊び心もあるし、年齢や時代を感じさせないクリエイティブさを持っていると感じました。そのほかにもご高齢で現役の方々にたくさん会いましたが、どなたも自分のなかにある子ども心と繋がっている方ばかり。つまり、それを失ってしまうことが、創造性を失うことでもあるのです。実際に行動に起こすことが何よりも大事北野武―ということは、誰のなかにもクリエイティビティは存在しており、それを生かすも殺すも自分次第。生まれながらにしてクリエイティブな人間とクリエイティブではない人間にわかれているわけではないということですね?監督質問を受け付けたので、次はSを書きますね。そうですよ!ただ、クリエイティブな人とそうではない人の違いはあります。クリエイティブではない人というのは、アイディアが浮かんだとき、それについて考えるし、他人に話もするけれど、実際の行動に起こさない人のことです。ダミアン・ハーストというアーティストが、「君のこの作品は僕にでも作れそうだ」とあるジャーナリストに言われたことがありますが、そのときに「でも、あなたは作ってはいませんよね?」と切り返したことがありました。そこにこそ、違いがあると考えています。つまり、クリエイティブではない人は、“自分にもできると思うけどそこで終わってしまう症候群”ということですね(笑)。だからこそ、周りにあらがってでも行動に移すことが大事なのです。―なるほど。非常にわかりやすい違いですね。監督僕は誰もがクリエイティブでいてほしいと思っているんですが、多くの人が自分の心のなかに気が小さい自分がいて、それが「いやいや!もし、こんなのを作っちゃったら周りからなんて言われてしまうだろう」とか「問題になって炎上してしまうかも!」と考えて、行動することをやめてしまうんですよ。もうひとつエピソードがありますが、広告界で有名なディレクターのジョージ・ロイスが「ジョージ、気をつけて(George, be careful)」という本を出版したときのこと。それは、彼の両親がいつもジョージに言っていた言葉だったといいます。そんなジョージが僕にサインした本をくれたのですが、そこには「ハーマン、無鉄砲であれ(Hermann, be reckless)」と書いてありました。彼は僕に「慎重になるのではなく、やってしまえ!行動に移すことが大事なんだ!」と伝えてくれたのです。映画のなかでもいろんな人の話がありましたが、みんなに共通して言えるのは、「自分は自分である。そして、人と違っても全然かまわない」ということ。クリエイティブにおいては、とにかくやってみるという行動力が必要だと思います。創造性を広げるヒントを感じて欲しいウィレム・デフォー―確かに、この作品を観ると、背中を押されるような感覚がありました。監督僕はこの映画を通して、そういった思いを多くの人と共有したいですし、それがみなさんにとって刺激になってくれたらうれしいです。実際、さまざまな場所で試写会を行いましたが、上映後にはいろいろな人が僕のところにやってきて、「いままで悩んでいたけれど、創造性が広がるヒントになった」といった声をたくさん耳にしました。そんなふうに、問題解決の糸口になったり、創作活動に対する姿勢を変える力がこの作品にあるのなら、作り手としては幸せなことです。―本作を観る前までは、クリエイティブであることを求められるのはアーティストや芸術などに関係する人たちだけだと思っていましたが、実はクリエイティビティには非常に多面的な意味があることがわかりました。それだけに、誰もがクリエイティブであるべきだと思いますが、世界中の人々がみなクリエイティブになったら、どんな世界に変わると思いますか?監督OBSときて、次の文字は〇(ここからは、みなさんもどんな単語が完成するか一緒にお考え下さい)。それはもちろん、よりよい世界になるだろうね!きっと、いまよりも彩り豊かになるんじゃないかな。いまあなたが着ている服みたいにね(笑)!―(驚)。実は、今日の個人的な裏テーマとして、自分が持っているなかで一番クリエイティブだと思う服(胸元にいろんな色が混ざった刺繍と特殊なデザインが施された黒地のトップス)を着てきました。まさか気がついていただけるとは思わなかったので光栄ですし、さすが監督です!監督(笑)。いや、いい服を選んできたよね。完璧なチョイスだよ!監督が思うもっともクリエイティブな人物とは?―ありがとうございます。では、次の質問です。これまでに1000人以上の著名人の方々にお会いになったということですが、そのなかで監督がもっともクリエイティブだと思ったのはどなたですか?監督(新たな一文字を書きながら)それは、やっぱりデヴィッド・ボウイですね。彼は非常に独創性にあふれた人だったので、亡くなってしまったことが残念でなりません。つねに新鮮なアイディアをどんどん生み出していましたし、人としても素晴らしい人でしたよ。僕は彼が70年代後半にイギー・ポップとベルリンに住んでいたときからの付き合いだったので、何度か取材をさせてもらうことができました。そのなかで、僕は窓のほうを向いて話していて、彼はソファでカメラに向かって答えているというシュールな構図にしましたが、あれはあるアーティストがBBCの取材を受けるときに、「人間が逆さまになって足が話しているような設定にしたらどうか?」という発想があったというエピソードを聞いて決めたもの。でも、そんなふうに、毎回違う何かをしようとする姿勢が本当に素晴らしいと思います。デヴィッド・ボウイとハーマン・ヴァスケ監督―あのシーンは非常に印象的でした。どの方も本当に大物の方々でしたが、突撃取材などもあったようなので、ハプニングに見舞われたことはありませんでしたか?監督OBS〇〇ときて、今度もさっきと同じ〇かな。もちろんありましたよ。そのなかでひとつ話すとしたら、のちに一緒に映画を作ることになった俳優のハーヴェイ・カイテルに会いたいと思っていたときのこと。雪が降っていて、すごく寒い1月のニューヨークでした。まず彼のアシスタントの電話番号を手に入れたので、そこに連絡してみると、「自分じゃわからないからマネージャーに連絡して」ということで、マネージャーに連絡すると、今度は「パブリシストに連絡して」と言われ、次は「私じゃなくてエージェントに」と言われ、25分以上かけてようやくたどり着いたのに、「いや、無理です」と断られてしまったんです。ジュリアン・シュナーベルとハーマン・ヴァスケ監督―見事なまでのたらい回しですね(笑)。その後、どうされたのでしょうか?監督その日に取材をしたジュリアン・シュナーベル監督に「今日はこんなことがあったんだ」とたまたま話をしました。そしたら、取材のあとにホテルに戻ると、部屋の留守番電話に「ジュリアン・シュナーベル監督の推薦があったので、木曜か金曜にハーヴェイ・カイテルを取材できますよ」とメッセージが入っていたんです。そのおかげで、一緒に映画を撮ることにもなるのですが、僕はクリエイティブなコミュニティに助けてもらうことが本当にたくさんありました。そこで、クリエイティブであることと同時に、寛容であることも大事なことだと改めて痛感したのです。「もう負けた」と思ったときに限って、「9回裏で大逆転して勝利!」みたいなエピソードが僕には数多くあるんですよ。ダライ・ラマ―それはやはり、これだけの方々から話を引き出せる監督の魅力もあると思います。少し話は変わりますが、劇中で1つ気になったことがあるのでお聞きしてもいいですか?エピソードの合間にたびたびお寺の鐘が鳴るような演出がされていましたが、日本では煩悩を取り払うために除夜の鐘を鳴らしたりします。もしかして、同じような意味が込められていたりしますか?監督(ひとつ文字を追加して)いや、そういう意図ではなかったけど、それは興味深いおもしろい話だね!つまり、僕は知らないうちに正しいことをしていたということが言えるんだね。クリエイティビティには世界と人を変える力があるジム・ジャームッシュ―そういうことになりますね。まだまだお聞きしたいことはたくさんありますが、そろそろ時間なので最後の質問です。日本人は他人と違うことを怖がり、周りと一緒であろうとするので、個人の創造性が失われやすいと感じています。本作では107通りのアドバイスが得られますが、監督から108個目をお願いします!監督まずは、ほかの人と違うということを恐れず、自分らしく生きることが大事なこと。そして、何でも周りの許可を得ようと思わずに、とにかくやってみることです。そうしないと、「あのときああすればよかった」と一生後悔し続けることになると思うので。映画のなかで、ネルソン・マンデラも言っていますが、クリエイティビティとは世の中だけでなく、自分自身を変える力も持っているのです。そして、女優のジャンヌ・モローも「創造性とは希望」と語っていましたが、クリエイティビティは変化を起こす唯一の方法でもあります。マイケル・ジャクソンも「クリエイティビティは世の中をよくするためのカギだ」と言っていたくらいですからね。―ということで、最後の質問でひとつ追加していただいてOBS〇〇〇〇〇となったので、あと一文字を入れていただくと完成だと思いますが(みなさん、おわかりになりましたか?)、オマケで一文字入れて答えを見せてください。監督まとめると、僕のクリエイティビティの源は「OBSESSION(執着)」です!―その心は?監督僕はこのテーマをライフワークとし、執着し続けてここまで来たから。なぜそこまでこだわるかというと、これだけ偉大な人たちの言葉を埋もれさせたくなかったし、もし本人が他界してしまったとしても、彼らの遺したものを次に伝えていくことが大事だと思ったからです。来年にはインスタグラムなどのSNSでも大きなキャンペーンを予定していますし、続編も製作するつもりなので、これからも楽しみにしていてください。ちなみに、僕のサインは逆さまに入れておくよ!―最後の最後までさすがです(笑)。今回はクリエイティブに富んだ時間をありがとうございました!インタビューを終えてみて……。終始まったく先が読めないヴァスケ監督の言動に、追いつけないながらも頭をフル回転させながら挑んだ今回の取材。「思うだけでなくやってみる」という監督のアドバイスに従って、この記事も通常のインタビュー記事とはかなり異なる進行と写真の構成にしてみました。私が刺激を受けた監督のクリエイティビティとユーモアが少しでも伝わればと思います!眠っているクリエイティビティを覚醒させよ!デヴィッド・ボウイ「人はなぜクリエイティブであるべきなのか」という問いに、さまざまな方向からヒントをくれる傑作ドキュメンタリー。自分のなかにいる“小さな自分”に打ち勝ち、クリエイティブに生きることに目を向ければ、この先の人生もよりカラフルなものに変えられるはず。まずは、いま頭に浮かんだことから挑戦してみては?クリエイティブな予告編はこちら!作品情報『天才たちの頭の中 ~世界を面白くする107のヒント~』10月12日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開配給:アルバトロス・フィルム©2018 Emotional Network
2019年10月11日音楽をこよなく愛する、ライター・エディター・コラムニストのかわむらあみりです。【音楽通信】第11回目は、EXILE SHOKICHIさんのライブレポートをお届けします!初の単独アリーナツアー全国6都市8公演を開催【音楽通信】vol. 11EXILE&EXILE THE SECONDのボーカル&パフォーマー・SHOKICHIさんが、2019年6月29日から9月15日まで、全国6都市8公演にわたり開催した自身初の単独アリーナツアー『EXILE SHOKICHI LIVE TOUR 2019“UNDERDOGG”』。2ndソロアルバム『1114』を引っさげて行われた同ツアーの7月3日さいたまスーパーアリーナ公演では、オープニングでステージ上の高台に組み立てられたドラムセットにSHOKICHIさんが登場。華麗なるドラムさばきを披露し、会場は「キャーッ」という割れんばかりの歓声に包まれます。演出の炎が上がり、ダンサーも現れて場内のボルテージは一気に上昇。新作から「マボロシ」、1stアルバムから「Don’t Stop the Music」と、新旧織り交ぜたナンバーをパフォーマンス。ノリにのる観客とのコール&レスポンスも軽快で、アリーナの椅子がおおいに揺れます。キャッチーな「Futen Boyz」では、上のステージから客席にのびる花道へと歩いて近づいてくるSHOKICHIさんに、観客はすっかりメロメロ。「Ooo!」では、口にくわえたホースをシンセサイザーにつなぎ音を加工させる“トークボックス”を使用する姿も。続いてアッパーな「HERE WE GO」では躍動感あふれるダンスで魅了します。そしてアッという間にバックヤードに消えたSHOKICHIさんですが、裏で汗を拭いたり、水を飲んだりする様子をすべてカメラがとらえて、会場のスクリーンに映し出しています。休憩があと何分で終わるのかを示す数字が、スクリーンの右上にカウントされ、衣装チェンジをして準備完了。SHOKICHIさんがステージに再登場すると、待ってましたとばかりに高揚する場内に「Underdog」が浸透し、トロピカルな「サイケデリックロマンス feat.SALU」では、ショッピングカートに入ったSALUさんが呼び込まれ、チアフルなムード一色に。「Rock City」ではSHOKICHIさんがバンドメンバーを紹介し、バンド&ダンスメンバーとのぴったりと息の合ったチームワークを披露。続いてSALUさんと「Good Vibes Only」、SALUさんひとりで、自身の強い思いが込められた「RAP GAME」へ。ここで、それまでの空気とは一転し、映画スターのように白い螺旋階段から現れたSHOKICHIさん。女性ダンサーとのパフォーマンスはなんとも艶やか。バラードの「白夜」で花道から中央のステージへと降り、身につけていた白いタンクトップを破り捨てて、見事に鍛え上げられた肉体美をさらして会場の女性たちをノックダウン。そんな興奮をさますかのように、上のステージへと戻って、真っ赤なピアノの前に座るSHOKICHIさん。「こんなにたくさん集まってくれてありがとうございます!」と感謝を伝え、ツアーグッズのフラッグ&ピンクに光るライトブレスレットがきらめく場内を見て、「ピンク、きれいですね」と笑顔。ここからは「青の日々」でしっとりと歌声を聴かせ、ピアノを演奏するSHOKICHIさん。自身の歌に聴き入る観客に「あったかいなあ」と喜びもひとしおの様子。さらに、7月生まれのファンクラブ会員を募り、応募者の中から抽選で選ばれたひとりがステージに上がれるという企画も。当選した「山形から来た」という女性とのコミカルなやり取りに、場内は大爆笑。アリーナという大会場なのに、アットホームであたたかい空間が生まれるなか、この女性へ向けてバラード「君に会うために僕は生まれてきたんだ」を歌い上げて、誕生日を祝福します。最後にはスクリーンに、応募した7月生まれのファンクラブ会員のかた全員のお名前が紹介されていました。そんなひとときを経て、またガラリとムードが変わります。激しいビートが鳴り響き、「Bad Speed Play」「WHITEOUT」「Cult Personality feat.EXILE SHOKICHI」「BACK TO THE FUTURE」とたたみかけるように展開。そして衣装チェンジをしたSHOKICHIさんがステージに登場し、hideさんの曲「ROCKET DIVE」をギターで弾き語り、さらに「Giver」「GENERATION」「GOING ON」「YEAH!! YEAH!! YEAH!!」「Going Crazy」といったこれまでの自身の音楽活動に沿ったナンバーを繰り広げます。その際、初めてオリジナルの曲を作り始めた中学3年生の頃やオーディションの様子、以前のツアー映像などもスクリーンに流れ、それぞれの楽曲にまつわるSHOKICHIさんのヒストリーが一目でわかる構成になっていました。SHOKICHIさんは、「初のソロツアーなので、これまでこういうことがあって、こんな思いがあってここに立っているんだということをわかっていただきたくて。楽しんでいただけていたら、本当にうれしく思います」としみじみ。さらに、「葛藤やくじけそうな思いも自分の糧になって、ここにつながっていると今は思います。みなさんが応援してくださって、音楽を聴いてくださっているからこそ、自分のチョイスした道に、誇りを持てます。ありがとうございます!」と語り、「必死に生きている男の音楽があることを忘れないでいただきたいと思います。これからもよろしくお願いします!」と感無量のようでした。本編のラストは、ラブバラード「The One」。SHOKICHIさんと一緒に、歌を口ずさむ観客ら、さいたまスーパーアリーナが一体となった瞬間です。ハートフルな空気のなか、「みんな最高!」と言ってステージを去ったSHOKICHIさんに、なりやまないアンコール。真っ暗な会場に輝くたくさんのピンクの光がウェーブをしながら、拍手の音はどんどん大きくなります。しばらくするとアンコールがスタート。マジックショーのようなステージセットが組まれた箱の中から、衣装チェンジしたSHOKICHIさんが登場し、「Back 2U」を披露。「アンコールありがとうございます! SHOちゃんコールとビッグウェーブでしたね」と語り、「ありがとうを超す言葉が見当たらない」と大感謝。また、自身のソロプロジェクトをするに至った経緯を説明し、「これからもたくさん音楽を作っていきたいです。今もツアー中だけど(曲を)作っています」と発表して場内を沸かせます。さらに「来年はPERFECT YEARもありますから忙しいですよ!楽しい地獄(笑)」と、これからも楽しさを提供してくれることを約束したSHOKICHIさんは、ツアーの「最後はこの曲だと決めていた」というドラマチックなバラード「Future」をピアノで弾き語り、大盛況のうちにライブは幕を閉じました。会場には、友人やグループで来ている女性のほか、ご夫婦やお子さんを連れたママ、家族と幅広い年代のファンのかたが集合。SHOKICHIさんの音楽が、たくさんの人たちを元気づけた夜でした。取材後記アッパーチューンからバラードまで、変幻自在に魅せてくれたEXILE SHOKICHIさん。X JAPANのhideさんのカバーなど、意外ながらも、斬新なセットリスト。ヒップホップ、オルタナティブR&B、ロックとさまざまな音楽がジャンルレスに響き合い、SHOKICHIさんの音楽への熱い思いが存分にほとばしっていたアリーナ公演でした。セットリスト01.1114 Miracles02.マボロシ03.Don’t Stop the Music04.Futen Boyz05.Ooo!06.HERE WE GO07.Underdog08.サイケデリックロマンス feat. SALU09.Rock City feat. SWAY & Crystal Kay10.Good Vibes Only feat. JP THE WAVY, EXILE SHOKICHI11.Never Say Goodbye feat. EXILE SHOKICHI & SALU12.RAP GAME13.白夜14.Diamond Dust feat. EXILE SHOKICHI15.青の日々16.君に会うために僕は生まれてきたんだ17.Bad Speed Play18.WHITEOUT19.Y.L.S.S. Remix feat. (PKCZ & CrazyBoy)20.Cult of Personality feat. EXILE SHOKICHI21.BACK TO THE FUTURE22.ROCKET DIVE23.Giver24.GENERATION25.Going On26.YEAH!! YEAH!! YEAH!!27.Going Crazy28.The One29.Back 2U30.FutureInformation
2019年10月10日国籍や文化に関係なく、恋愛の始まりはいつも突然訪れるもの。そこで、オススメする映画とは、ひと目惚れから始まった珠玉のラブストーリー『細い目』。完成から15年の時を経て、ついに日本で劇場公開を迎えます。そこで、いまなお色褪せない魅力を放つ本作に関わりの深い方々にお話をうかがってきました。写真・大内香織(シャリファ・アリヤ、シャリファ・アマニ、シャリファ・アリシャ、シャリファ・アリアナ)シャリファ四姉妹!【映画、ときどき私】 vol. 267監督・脚本を手掛けたのは、2009年に51歳という若さでこの世を去ったマレーシアが誇る女性監督のヤスミン・アフマド監督。没後10年ということで、それぞれヤスミン作品に出演経験のあるシャリファ四姉妹に集まっていただきました。写真左から、長女のアリヤさん、次女のアマニさん、三女のアリシャさん、そして四女のアリアナさん。なかでもアマニさんは、『細い目』、『グブラ』、『ムアラフ―改心』の3作品で主演を務め、さらに『タレンタイム〜優しい歌』では、サード助監督も務めたほど、ヤスミン監督と強い絆のある方です。そこで、ヤスミン監督から受け継いだものや、いまだから話せる思い出について、姉妹で語り合っていただきました。―今回、四姉妹そろって来日したのは初めてということですが、いまのお気持ちから聞かせてください。アリヤさん実は、私にとってはこれが初来日。普段マレーシアにいるときは、お母さんのような役割をしていますが、日本ではみんなについていくだけで、まるで赤ちゃんのようです(笑)。妹たちと一緒にいられることはもちろん、そういう意味でもこの滞在は最高ですね。そして、日本のみなさんとも家族の一部ともいえるヤスミンの映画を共有できることは、本当に愛にあふれていることだと感じています。アリヤさんアマニさん私はラッキーなことに、何度も日本には来ていますが、いつもひとりで舞台挨拶や取材を受けていたので、心細く思うこともありました。なので、今回はみんなで一緒に来たいという気持ちがありましたし、やはりヤスミンと私との関係性を一番わかってくれる姉妹たちとこういう瞬間を分かち合えるのは特別なことです。ヤスミンも私たち姉妹の関係に特別なものを感じてくれたからこそ、映画でとらえてくれたんだと思っています。アリシャさん私たち姉妹は本当に仲が良いんですが、これまではなかなか4人揃って旅行できる機会がありませんでした。みんなでマレーシア国外に行くのは、私が5歳のときにバリへ行った以来なので、21年ぶりのこと。それもあって、今回こういう機会をいただけたことに感謝しています。映画の上映やみんなと過ごせることはもちろんですが、特にホテルにある大浴場での経験は一生忘れられない素晴らしい経験になりました。―ちょっと話が逸れますが、ちなみに大浴場で何があったんですか?アリヤさんマレーシアでは、人前で裸になることは恥ずかしいし、怖いことでもあるんです。アリシャさんだからこそ、文化的におもしろいと感じた瞬間でした。というのも、私にとっては、日本人の女性はシャイで、マレーシア人女性のほうが声は大きくて活発という印象でしたが、お風呂のなかでは真逆。私たちが恥ずかしそうにコソコソしていたら、「なんでそんなに恥ずかしがってるの?」みたいに見られてしまいました(笑)。アリヤさんでも、5分も経たずに羞恥心はなくなりましたけどね!アマニさんそうそう、「フリーダム!」という感じでした(笑)。みんなで監督のレガシーを引き継いで伝えていきたい―日本のお風呂を満喫していただいて何よりです。では、アリアナさんは日本に対してどのような印象ですか?アリアナさん以前日本に来たときはまだ12歳で、しかも映画祭に参加するのが初めての経験だったので、とにかく圧倒された記憶があります。出演した『ムクシン』について取材もたくさん受けましたが、まだ幼かったので、作品に込められた意味についても自覚がありませんでしたし、難しい質問にも「何のこと?」みたいな感じでした(笑)。なので、私にとっては、「早く大人にならないと」と促されたような記憶があります。でも、今回はお姉ちゃんたちと一緒ということもあり、気持ちのうえではまったく違いますし、赤ちゃんのように甘えられるのはうれしいです!アリヤさんダメダメ。今回赤ちゃんでいられるのは、私だけなんだから(笑)。―(笑)。みなさんがこうして日本で楽しく勢ぞろいしている姿を見て、ヤスミン監督もきっと喜んでいらっしゃることと思います。アマニさんそうですね。ヤスミンと映画を撮ったときは、まだみんなすごく若かったですが、大人になったいま、4人ともが映画に携わった仕事をしています。それは、私たちがヤスミンから受け継いだものですよね。今回はそれを思い返す機会にしたかったですし、どうしたら彼女の“レガシー”をこのまま引き継ぎ、そして日本のみなさんにも影響を与えられるのか、ということを考えたいと思いました。私はこの四姉妹のひとりであること、そして映画の作り手としてここまで成長できたことを誇りに思っています。アマニさん―ヤスミン監督との出会いでみなさんが得たものがたくさんあると改めて感じましたが、もし自分しか知らない彼女との思い出があれば教えてください。アマニさんそれはすごくいい質問ですね。というのも、私はヤスミンの作品に一番出演していて、一緒にいた時間も長いですが、お互いのことをすべて共有してきたわけではないので、ぜひ私もほかのみんなのエピソードを聞きたいです。アリヤさん私は、以前ヤスミンと一緒にあるブランドのCMを撮影したことがありました。内容としては「不完全であることを称えよう」といった方向性で、撮影もすごく楽しく進んでいたにもかかわらず、なぜか私は突然セットで泣き出してしまったんです。アマニさんどうして?アリヤさんそれが、どうしてなのかまったく覚えていないんだけど、とにかく泣いてしまったのです。普段の私は、寂しいシーンでも目薬の力を借りないと泣けないタイプなんですけどね(笑)。そこで私は、「ごめんなさい」と何度もヤスミンに謝ったんですが、それに対して彼女は「いいのよ、これがあなたの強みなのよ」と言ってくれたんです。つまり、「不完全な部分もいい面であり、それを自分で認めて受け入れることが大切」ということだと思います。信頼している彼女の言葉のおかげで自分の強さを認識することができましたし、いまになって思い返すと「なるほど」と思えます。答えを求めて東京に戻ってきている―ステキなお言葉ですね。アマニさんはいかがですか?アマニさん私は彼女とさまざまな経験をさせてもらったので、本当に恵まれていたと思いますが、せっかくなので、東京での思い出について話したいと思います。彼女の次回作となるはずだった『ワスレナグサ』のロケハンをしていたとき、ちょうど桜が満開のシーズンでした。彼女は自然に心を寄せる人だったので、桜が象徴する美しさを非常に気に入っていたのです。ただ、桜は時期が過ぎてしまうとすぐに散ってしまう刹那的なところがありますよね?でも、彼女は桜の美しさを永遠にとらえたくて、いきなり花びらを食べたんです。みんな驚きましたよ(笑)。でも、そんなおもしろいことがあった日、私はあることを彼女に打ち明けました。―どのようなことをお話されたんでしょうか?アマニさんそれは、「私も映画監督になりたい」ということです。とはいえ、それまでに彼女には何度もその話をしてはいましたが、「まだ若いし、観客にストーリーを伝えるためには、まず人生でいろいろと経験しないとね」といってまったく真剣には受け止めてくれませんでした。でも、そのときに初めて、私のほうをしっかりと見て、「わかった。じゃあ、私が教えてあげる」と言ってくれたのです。ただ、彼女はその翌年に亡くなってしまったので、残念ながら教えてもらえるチャンスはありませんでしたが、だからこそ、まだやり終えてないことがあるという思いと答えを求めて東京に戻って来ているんだと思います。アリヤさんじゃあ、あなたも次は桜の花びらを食べないとね(笑)。アマニさんだから、次回は4月にまた来ることにします!アリシャさん―いつでも東京でお待ちしています。アリシャさんは、撮影中のことなどで思い出すことはありますか?アリシャさん彼女のことを考えるたびに思い起こされるのは、『ムアラフ』の現場でリハーサルをしていたときのこと。車の中のシーンで、アマニともうひとりの共演者が前に座っていて、私が後ろの座席に座っていると、ヤスミンが車の中に入ってきて、私を膝枕で寝かせくれました。本当に気持ちが落ち着きましたし、私を気遣っていることが伝わってきたので、安心して思わず寝てしまったんです(笑)。そのとき私は聖書のなかのある1節を言わなければいけなかったんですが、順番が来ると彼女がポンポンと優しく合図をしてくれたのでセリフを無事に言うことができました。偶然にも聖書のなかでも愛を語った部分についてのセリフでしたが、そんなふうに彼女は直接口にしなくても、いろいろなことを教えてくれたんだと思います。あのときはこの出来事がどれだけ重要なものになるかわかっていませんでしたが、私にとっては大切な思い出です。自分がどれだけ美しいかを教えてくれた―監督の優しさが伝わってきますね。アリアナさん私もいろいろな思い出が蘇っているところですが、彼女は私にとっては「どんなに自分が美しい存在か」ということを教えてくれた人でした。東京国際映画祭のプレミアに参加するために、マレーシアの伝統衣装であるケバヤを買ってあげると言われて、一緒にお店にいったときのことです。10代のころの私は本当にボーイッシュな女の子だったので、一番シンプルで柄も色もはっきりしないものを選びました。すると、監督が「そこにある赤いほうがあなたの持っている魅力と釣り合うわよ」と言うので、私は渋々それを着ることにしたのです。当日はお化粧もしてくれて、「ほら、あなたはこんなにきれいなんだよ」と褒めてくれました。そのあとも、彼女とCMを撮ったとき、私が歩くと男の子たちが色めき立つようなシーンで私が居心地悪そうにしていると、「信じなくてもいいけど、あなたは世界で一番美しい女の子なんだからね。だから、気持ちに素直になって歩いてごらん」と何度も言ってくれたのです。そのおかげで、いまでも自分がキレイだと思えないときでも、監督が言ってくれたようにまるで自分が一番美しいかのように歩いて、自分を鼓舞しています。アリアナさん―どれも心が温まるステキなエピソードをありがとうございます。それでは最後にアマニさんから、まもなく公開を迎える『細い目』の見どころなどをメッセージとしてお願いします。アマニさん私自身、大人になってから改めて観てみると、すごく深いセリフが多かったことに気づかされています。なかでも、私が演じたオーキッドの言葉で、「人種が理由でその人を好きになったとしても別にいいじゃない。それよりも、この人種だからその人が嫌いだというほうが問題だと思う」というのが印象的です。といっても、ヤスミンにとって人種問題や異人種間の恋愛を全面に出したかったわけではなく、これはあくまでも若い2人のラブストーリー。ただ、この作品を観たあとに、どんな人でも「もしも違うエンディングがあったなら……」と思ってくれたのなら、それは私たちの目標が達成されたということでもあります。『細い目』はいまだにいろいろな推測や解釈がされている作品なので、そういった部分も含めて楽しんでほしいです。そして、マレーシアの多様性や温かみを少しでも肌で感じてもらえたらうれしく思います。インタビューを終えてみて……。23歳から36歳まで、年齢差はあるものの仲良しのシャリファ四姉妹。それぞれ個性豊かで、全力で変顔をしてくれたりと、とにかくチャーミングな魅力が印象的でした。時折涙を浮かべながらエピソードを話してくれましたが、彼女たちにとっていかにヤスミン監督の存在が大きかったかを感じることができた取材となりました。優しさと切なさが胸に沁みる!誰もが人生で経験する愛や家族の絆、生と死といったものが描かれているヤスミン作品。多民族国家であるマレーシアであるがゆえに複雑な側面はあるものの、だからこそ、そこで描かれる“真実の愛”が持つピュアさに心が揺さぶられるはずです。ストーリー香港の映画スターに憧れるマレー系少女のオーキッド。ある日、露店で海賊版の香港映画のビデオを売っている中国系の少年ジェイソンと出会って、一目で恋に落ちる。民族も宗教も違う2人だったが、デートを重ねるうちに距離を縮めていく。ところがジェイソンには、オーキッドに言えないある秘密を抱えていたのだった……。恋のきらめきが詰まった予告編はこちら!作品情報『細い目』10月11日(金)より、アップリンク吉祥寺、アップリンク渋谷ほか全国順次公開配給:ムヴィオラ
2019年10月10日昨年の邦画界において、もっとも注目を集めたニュースのひとつと言えば、『万引き家族』が日本映画としては21年ぶりにカンヌ国際映画祭の最高賞パルムドールを受賞したこと。その是枝裕和監督の最新作ということもあり、映画『真実』が世界中で大きな注目を集めています。本作は是枝組初の海外作品にして、舞台はパリ。さらに、世界を代表する豪華キャストが集結していることでも話題となっていますが、今回は特別にこちらの方にお話をうかがってきました。フランスが誇る名女優ジュリエット・ビノシュさん!【映画、ときどき私】 vol. 266フランス国内のみならず、ハリウッドなど数多くの作品に積極的に出演しているビノシュさん。本作では、大女優カトリーヌ・ドヌーヴさんとの初共演が実現するだけでなく、なんと母娘役を演じています。そこで、女優としての在り方や映画監督との関係性などについて、語っていただきました。―通常、ビノシュさんは自分のなかに役を落とし込むのに3週間はかけているそうですが、是枝監督といえば、現場でセリフを変更したり、口頭で伝えたりする演出方法を取ることでも知られています。本作でもいつも通りの方法だったとうかがいましたが、つねに変化する現場に身を置かれてみていかがでしたか?ビノシュさんそんなによくあることではないけれど、是枝監督だけではなく、直前に脚本を変える監督はほかにもいるので、これまでも変更したものを撮影の朝に突然渡されるということがありました。でも、小さな変更だったら私も特に気にしません。そういう意味では、今回の場合も是枝監督はちょっとした変更の積み重ねだったので、まったく問題ありませんでしたよ。ただ、私のように準備をきちんとしたいタイプの俳優にとって困るのは、大幅なセリフの変更があるときです。―実際、それによって何か問題が生じてしまったこともあったのでしょうか?ビノシュさんギリギリになって大きくセリフが変わってしまうと、俳優は新しいセリフを覚えているかどうかという記憶のほうに気が取られ、結果的に感情をうまく演技に乗せることができなくなってしまうものなんです。人によっては、「監督にはこういう権限があるんだ」というのを示したい気持ちがあるのかもしれませんが、私からすると、そうすることによって監督はむしろ損をすると思っています。なぜなら、いま言ったように、記憶力に囚われている俳優は、内面の探索が十分にできなくなってしまうから。それよりも、セリフをしっかりと覚え込み、自由になっている俳優のほうが、制限のない演技ができるはずだと考えています。そういった理由から、あまりにもたくさん変更してくる監督に対しては、拒否したこともありました。すごくわかりやすい例を挙げるなら、お祈りをするときにいまさっき覚えた言葉でお祈りしようとすると、覚えているかどうかが気になってまったく没頭できないですよね?それと同じことで、俳優のセリフも何度もかみ砕き、自分に取り込んで初めて、頭で考えることのない感情になれるものであり、そうなったときが一番いい状態なんです。偉大な人ほど権力を振りかざさない―これまでに国を越えてあらゆる現場を経験されているビノシュさんですが、先ほどお話に上がったように、俳優をコントロールしようとする監督というのは多いものなのでしょうか?ビノシュさん偉大な映画監督になるほど、現場で権力を振りかざすことはありません。なぜなら、そういう賢い人たちは、最終的には編集において監督の権限を行使できることを知っているからです。結局、物を言うのは最終段階。どのシーンをカットするかとか、順番を入れ替えるかどうかといったところで監督は自由に権力を行使することができるので、本当に頭のいい監督ほど、あからさまにそういうことをしないものなんですよ。逆に、自分に自信がない若い監督ほど、そうなりがちなところがあるかもしれません。以前、撮影初日のファーストカットの1テイク目で、いきなり私のところにダーッと走ってきて、いろいろと演技指導しようとする監督がいました。最初のシーンであったことと、あまりに突然だったので、「なぜそんなにコントロールしようとするのかしら」と少し驚いてしまった覚えがあります。結局、その監督には「まだ私もリサーチしているところだから、それを探す機会として3テイクは続けてやらせて欲しい。演技指導をしたいならそのあとにしてください」と伝えました。私が思うに、俳優が自分でいろいろと試せる自由があったほうが、“俳優を活かす”という意味でも映画にとっては得だと思っています。―数々の巨匠たちとご一緒されてきたビノシュさんだけに、非常に説得力があります。ビノシュさんただし、もし現場で監督と俳優たちの権力をめぐる闘争のようなものが発生してしまった場合は、俳優のほうが“身を引く”という一種の頭の良さが求められるとは思います。なぜなら、そういった権力闘争は映画にはまったく関係ありませんし、クリエイションを一切生み出さないものなので、必要ありませんよね。私が思うに、映画作りというのは、誰が一番権力を持っているかどうかではなく、オーケストラのように各自が自分の仕事をすることが重要。そのなかで監督や助監督は、指揮者としてみんながちゃんと仕事をできるようにまとめていくことが大切なのです。現場で一番必要としているものは「沈黙」―では、ビノシュさんが現場で大事にしていることは何ですか?ビノシュさん私が一番必要としているのは、「沈黙」。つまり、「静寂である」ということですが、現場で集中するときは、それがひとつのリスペクトの表れだと私は考えています。そして、なぜそれが必要かというと、演技を始めるということは、現実とは違う空間と時間にコネクトしなければいけませんし、ミステリアスな映画の世界に俳優が接触する“神聖な時間”でもあるからです。だから、「アクション!」と声がかかったあとも周りがガヤガヤしているときは、きちんとした演技ができないので、あえて始めずにじっと待つようにしています。そうすると、みんな気がついて、ちゃんと沈黙の状況を作り出してくれるのです。―以前、ビノシュさんが出演された『Vision』で監督を務められた河瀨直美監督に取材させていただいたことがあり、そのときにビノシュさんについてもおうかがいしました。「ストイックでとにかく高い集中力があり、何に対しても逃げることなく向き合う人」とおっしゃっていましたが、実際にお会いしてみてその意味がよくわかります。ビノシュさん河瀨監督の映画の場合は、作品自体が自然をテーマにしていたこともありましたし、現実と想像の世界が混ざり合うような不思議な世界観だったこともあり、集中力の高さが必要とされました。あとは、私は日本語がわからなかったこともあり、共演者たちが何を話しているのかを想像しようとして一生懸命聞いていたというところからくる集中もあったかもしれませんね。河瀨監督は「アクション!」というかけ声を言わず、切れ目なくカメラを回すという特別で素晴らしい撮影方法を取る監督だったので、現実と映画の境目がなく、繋がっているような感覚を味わうことができました。謙虚になってから作品と向き合うようにしている―では、仕事に対してそれほどまでに高い意識を持ち続けられる原動力を教えていただけますか?ビノシュさん私にとって集中力やモチベーションを維持できるのは、それが必要だからです。特に、映画では現実と異なる空間を作らなければならないので、私はそうした世界に“下から入る”という言い方をしています。つまり、すべては内面から発生しているものであり、そのための準備をしているだけなのです。そして、一回下に行くことによって、一度謙虚になり、「これから作品に対して何を奉仕することができるか」という問いと向き合うことになりますが、そこで「私にはこういう考えがあるんです」と拳を上げることも、知識をひけらかすことも私はしません。なぜなら、最初から「私の意志はこうです」とかたくなになっていると、それ以上に感情が入ってくることもありませんし、その時点で中立的ではなくなってしまいますからね。たとえるなら、風船がパンパンの状態だとそれ以上空気は入りませんが、空にしておくと、そこに空気を入れられるのと同じこと。私はそういう状態でありたいのです。インタビューを終えてみて……。35年以上にわたって映画界の第一線を走り続けているビノシュさん。年齢を感じさせない美しさとオーラに圧倒されてしまいましたが、ひとつずつに丁寧に答えてくださる姿にも感銘を受けました。人としての表現力の高さと女性としての佇まいは、永遠の憧れです。母と娘だからこそ生まれる感情を描く!大女優の母と女優になれなかった娘との間にある愛憎を見事に描き出した本作。それぞれの女性たちの生きざまは、同じ女性として、心に響くものを感じられるはず。パリを照らす日差しのような光にあふれる感動を味わってみては?ストーリー自伝の出版を控えていた国民的大女優のファビエンヌ。パリで暮らす彼女のもとに、ニューヨークで脚本家として働く娘のリュミールが家族とともに訪れる。出版祝いをするはずだったが、「本のなかに真実はない」とリュミールは怒りをあらわにするのだった。母と娘の間に隠された嘘と真実とは……。真実に迫る予告編はこちら!作品情報『真実』10月11日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国公開出演:カトリーヌ・ドヌーヴ『シェルブールの雨傘』/ジュリエット・ビノシュ『ポンヌフの恋人』/イーサン・ホーク『6才のボクが、大人になるまで。』/リュディヴィーヌ・サニエ『8人の女たち』配給:ギャガ©2019 3B-分福-MI MOVIES-FRANCE 3 CINEMAphoto L. Champoussin ©3B-分福-Mi Movies-FR3
2019年10月10日現在、婚活女子の間で絶大な人気を誇るプログラムといえば、20人の女性たちがハイスペックな独身男性をめぐって繰り広げる恋愛リアリティ番組『バチェラー・ジャパン』。待望のシーズン3でも、想像の上をいく女性陣の熾烈なバトルが大きな話題となっています。そこで、誰よりも本シリーズの裏側を知るこちらの方にお話をうかがってきました。写真・黒川ひろみ(坂東工)司会進行役を務める坂東工さん!【映画、ときどき私】 vol. 265バチェラーファンの間では、おなじみの坂東さん。ハリウッド映画にも出演するなど、俳優としても活躍されている坂東さんですが、いまや本シリーズには欠かせない存在となっています。今回は、全シーズンを見守ってきた坂東さんだからこそのアドバイスや自身の恋愛観について語っていただきました。―シリーズ3も話題沸騰中ですが、まずは坂東さんから見た3代目バチェラー、友永真也さんの印象を教えてください。坂東さんまず、友永さんは結婚に対する思いが人一倍強いと感じました。あとは、「本物のお金持ちが来たな」という印象でしたね。もちろん、初代の久保裕丈さんも2代目の小柳津林太郎さんも魅力的な方たちですし、それぞれエリートではありますが、友永さんの場合は「生まれながらにして選ばれし民」みたいな感じでしょうか(笑)。でも、彼はそんなことを表には出さずに、人の心を豊かにするサービス精神がありますし、人としても芯の強さのある人なので、同じ男としても最初に会ったときから惚れてしまいました。―確かに、女性たちが本気で奪い合う気持ちもわかるくらいステキな方ですよね。友永さんから、裏で相談されたこともありましたか?坂東さんもちろんありましたが、基本的に僕がアドバイスすることはほとんどなく、恋愛に関することは、聞き役に徹するようにして、あえて答えとなるようなことは言わないように心がけていました。―では、坂東さんが思う転機となるようなエピソードはどのあたりですか?坂東さん彼自身、最初は女性たちの前で男としての強さを全面に出していましたが、それが崩れ始めたのは3話目のカクテルパーティで酔っ払ってしまったあたりから。そこから女性たちとのスタンスを変えてきたなと感じました。おそらく友永さんも強さだけでは『バチェラー』を乗り切れないと、新たな成長が必要だと感じ始めて、“心の壁”をどんどん壊していったのだと思います。そのあとからは女性たちともよりピュアに向き合えるようになっているように見えたので、まずはそこがポイントですね。―ご自身としては、思い入れのあるシーンはありますか?坂東さん僕は、バチェラーが入って来る前にルールを説明する瞬間が一番好きなんです。「ついに始まった!」と気持ちが盛り上がりますからね。ちなみに、シーズン1と2では、その段階で「この子は最後まで行くだろうな」とわかりましたよ。―第一印象だけでわかるものなんですか!?坂東さんシーズン1と2は当たっていました。でも、今回だけはわからなかったんです……。「もしかしてこの子かな?あれ?やっぱり違うかな?」みたいな感じで、がんばって予想しましたが、結局その子は最後まで残りませんでした。人として自分をアピールすることが大事―数々の女性たちを見てきた坂東さんをもってしても見破れなかったほど、今回は強者揃いということなんですね。坂東さんそうですね。彼女たちが持つ美しさはもちろんありますが、それ以外にも魅力的な部分が多い女性たちだったので。「みんながんばれ!」と思いながら見守っていました(笑)。―このシリーズは短期決戦でもあるので、最初の自己紹介や第一印象の良さもポイントだと思いますが、男性に受けのいい自己紹介の方法があれば教えてください。坂東さん『バチェラー』の女性たちは個性的な人たちが多く、相手との距離の詰め方も普通ではないので、参考になるかはわかりませんが、通常だと男としてとか女としてということよりも、まずは人としてちゃんとした自己紹介をしている人は、そのあとの関係にも発展しやすいのではと思います。―つまり、印象に残ろうとしすぎてトリッキーなことをするよりも、シンプルにするほうがいいということですね?坂東さんそうですね。これがアマゾンの奥地にいるとか、極寒の地にいるとかだったらまた話は違いますけど(笑)。なので、期限がない場合なら、あまり急いで距離を詰めないほうがいいんじゃないかな、と僕は感じています。―なるほど。極限状態ではない限りは、急がないことですね。坂東さんいきなり来られると、男性は引いてしまうところがありますから。―では、坂東さんご自身が女性を見るうえで大事にしていることはありますか?坂東さん僕は第一印象をまったく気にしないほうで、それよりも言葉の使い方や誘い方がうまい女性はいいなと思います。さっきの話にもつながりますが、距離感の取り方が絶妙だと、自分の心をリリースさせてくれる要因になりますし、「この子とだったら、関係を築いても大丈夫そうだな」と思える予感を抱かせてくれますから。そんなふうに、“心の隙間”がある人の方が、恋愛関係に発展すると思います。―詰めすぎず、離れすぎずの心地よい距離感を保ってくれる人がいいということですね。坂東さんだから、たとえばデートに行くことになったとしても、「この人っておもしろいのかな」とか、あまり期待して行かないほうがいいんですよ。―女性ならつい期待しがちですが、なぜでしょうか?坂東さんそれはお互いに言えることですが、いろいろなことを考えずに、まずは単純にその場を楽しむことのほうが大事だからです。僕はそれを一緒に楽しめる相手かどうか、というのが大きなポイント。しかも、そういう人といるときはなぜかミラクルが起きることも多いんですよね。フラットにいられる関係を楽しみたい―いままでにどんなことが起きたのか、教えてください。坂東さんミラクルといっても、小さいものでいいんです。たとえば、いつもなら取れないはずのUFOキャッチャーが成功したとか、歩いていたら偶然花火が上がったとか、たまたま通りがかったレストランに入ってみたらすごくおいしいところだったとか。お互いに期待してないから楽しいですし、「おいしいレストランだったから、また一緒に来ようよ」みたいな感じで次につながるんですよね。―確かに、一緒にいる時間を純粋に楽しめるかどうかは大切なことですね。坂東さんだから、「どこに連れて行ってくれるの?」とか言われるとプレッシャーがかかりますし、そういう一方的な関係だと長続きしないんじゃないかな。それよりも、お互いにもっとフラットにいられる関係を楽しめればいいと思いますよ。―勉強になります!では、自分からうまく距離を縮められない女子にオススメの方法はありますか?坂東さん僕は、女性と最初にメッセージをやりとりするときは絶対に敬語から始めています。それを少しずつやめていくんですが、そういう瞬間をゆっくりと楽しみたいタイプなので、付き合うまでには少なくとも2~3か月はかかってきました。なので、実は告白もしたことがないんですよ。―さすが、モテ男でいらっしゃるんですね。坂東さんいやいや、そういうことではないんですよ(笑)。ただ、「好きです、付き合ってください!」と女性に言ったことがないという意味です。なので、相手からされたことも当然ありません。「気がついたら付き合っていた」というのは、ステキなことだと思いませんか?だから、僕にとってはいかにナチュラルにいられて、それが自然な感じで動いていくことを一緒に共有できるかどうかが大切なんだと思います。―「私たちって付き合ってるの?」みたいな会話になることなく、自然とお互いを信頼し合っている関係は最高だと思います。坂東さんだから、映画でもイベントでも何でもいいんですが、「こういうのがあるから行こうよ」と自然に言える相手がいいなと感じています。もし忙しくても、相手のことが好きだったら、男は無理してでも予定を空けますから(笑)!―ですね(笑)。ちなみに、『バチェラー』を通して、結婚相手を見つけるうえで大切なことは何だと感じていますか?坂東さん恋愛は楽しさのなかにあるものですが、結婚となるとどうしても共同生活ですし、家族にもなるので、子どものことや家庭について同じ目標を持てる人がいいんじゃないかなとは思っています。男性が結婚相手に望むこととは?―ということは、やはり恋愛と結婚は違うということですね。結婚相手に求めていることはありますか?坂東さん外で仕事をして、疲れて帰ってきたときに、ハグのひとつでもしてもらえれば、男なんてそれでいいわけですよ!―(笑)。ちなみに、これまでに本シリーズでは3人の女性が婚活サバイバルの勝者となったわけですが、彼女たちが選ばれた理由は何だと思いますか?坂東さんもちろん、参加している女性たちにも葛藤はたくさんあったと思いますが、なかでも彼女たちはその気持ちを一番素直に見せていたと感じました。この番組では、バチェラーが女性を選ぶという趣旨ではありますが、女性たちにも選ぶ権利はあります。そのなかで、早くから対等な関係を築けていたことが勝因になったのかもしれません。あとは、バチェラーにプレッシャーをかけずに、彼の心を解放させてあげられたというのも大きいと思います。―逆に、婚活がなかなか成功しない女性たちに、気をつけたほうがいいというアドバイスがあればお願いします。坂東さんたとえば、自分のことしか考えていない人だとちょっと難しいかなとは思います。男の人は、相手を思いやる“利他の心”を持っている女性を求めているところがありますからね。というのも、やっぱり男って弱いので、女性から「がんばって!」とか「いいね!」と言われたり、支えてくれたりするだけで、心が躍ってしまうものなんですよ(笑)。そうやって元気になった男が女性を愛していくというのが、良いサイクルなんじゃないかなと僕は思っています。―ぜひ、そう心がけたいと思います。では、坂東さんご自身についてもおうかがいしたいのですが、いまはどんなことに力を注いでいますか?坂東さん『バチェラー』の進行役を務めている傍ら、実はここ9年くらいアーティストとしての活動も行っています。そのなかで賞をいただいたり、個展を開いたりしてきましたが、ついに去年の12月に起業しました。その後、今年の6月にはiiwii (イーウィー)というオンラインアートギャラリーをオープンし、ニューヨークで展示会を開催したり、美術学校と組んでオウンドメディアを制作したりしています。日本も世界もアートに対する閉塞感があるので、それをぶち破るようなシステムを作りたいと思い、オンラインやリアルな展示会をベースに才能のあるさまざまなアーティストを集めて活動しているところです。アートだけでなく、今後はファッションにも広げていきたいと思っています。―素晴らしい活動だと思いますが、俳優、アーティスト、起業家と並行していくのはかなり大変だと思います。忙しい生活のなかで、坂東さんにとって癒しの時間はどんなときですか?坂東さん実は、半年くらい休んでないんですが、僕はリラックスするのが下手ですし、そもそも趣味がないんです。というよりも、趣味がこうじて仕事になっているタイプなので、これ以上趣味を増やすと大変なことになりそうで……。でも、結局はアートを作っているときが無になれて、自分のなかに入っていけるので、その時間が大切なのかもしれません。どれだけ疲れていても、表現をしたあとにはモノが残るので、そこで自分を再確認することできますし、エネルギーが生まれるような気がしています。新たな自分を発見することが魅力につながる―それでは、最後にananweb読者へ向けてメッセージをお願いします!坂東さんまずは「何かを始めてみる」というのがすごく大切なこと。何でもいいと思うので、そこで新たな自分を発見すると、いつしかそれが魅力につながったりするはずです。そうやって人と関わっていくと、そこに新たな出会いがあるかもしれないので、期待しすぎずに外に出て行くのがいいんじゃないかなと思います。インタビューを終えてみて……。『バチェラー』シリーズでは、渋くてかっこいいイメージの坂東さんですが、実際はとても気さくでおもしろい方なので、たくさん笑わせていただきながらの取材となりました。恋愛バトルを見続けてきた坂東さんならではのアドバイスも、今後忘れずにいたいと思います!いつもと違う坂東さんの魅力に触れたい方は、ぜひこちらもチェックしてみてください。オンラインギャラリー「iiwii」女たちの激しいバトルに大興奮!中盤に差し掛かり、ますます盛り上がりを見せている『バチェラー・ジャパン』シーズン3。坂東さんでさえも見抜けなかったサバイバルの行方は、これからも激しさを増すばかり。はたして、最後のローズを受け取る女性は誰なのか?ますます目が離せない今後の展開も見逃しなく!本性むき出しの予告編はこちら!作品情報『バチェラー・ジャパン』シーズン3Amazon Prime Videoにて独占配信中!バチェラー:友永真也司会進行:坂東工スタジオトーク出演:今田耕司、藤森慎吾(オリエンタルラジオ)、指原莉乃製作:Amazon©2019 Warner Bros. International Television Production Limited. All rights reserved.
2019年10月09日連載第127 回目は、野菜たっぷりのさっぱり焼きビーフンをご紹介します。冷蔵庫にあるお野菜に豚肉やミックスシーフードを合わせてさっと炒めるだけであっという間にできちゃいますみんなに喜ばれること間違いなしの一品です!『焼きビーフン』【旬を味わう 美人レシピ】vol. 127旬食材は、キノコ!キノコの旬は10月~12月! 日本のキノコには天然ものと栽培ものがあり、エリンギはほぼすべて栽培ものが出回っています。天然ものはまさに秋が旬ですが、栽培ものが多く出回っているため、一年を通して安定供給されています。キノコといえば、低カロリーかつ食物繊維が豊富で知られていますね。まさに女性には嬉しい食材! でもそれだけではないのです! たとえば舞茸には肌荒れを防ぐビタミンB2、お肌の潤いを保つトレハロースなど、美肌に導く栄養素が含まれています。また、シメジにはアミノ酸の一種であるオルニチンが含まれており、脂肪を燃焼させる効果もあるといわれています。キノコのなかでも食物繊維がトップクラスのエリンギはビタミンB1・B2・ビタミンD、カリウムを豊富に含んでおり、むくみ解消が期待できます。低カロリーで食物繊維たっぷりのキノコ! 美肌効果やむくみ解消が期待できたり、女子には嬉しい食材です。調理法もさまざまなので手軽に摂り入れられるのも嬉しいですね。ぜひ旬のキノコで美に磨きをかけましょう材料はこちら!【材料(二人分)】・ビーフン:100g・豚肉:100g(豚肉下味調味料)・ゴマ油:小さじ1/2・しょうゆ:小さじ1・酒:小さじ1・コショウ:少々・ニンニク:1/2片・ミックスシーフード:100g・ニンジン:1/2本・タマネギ:1/4個・モヤシ:ひとつかみ・エリンギ:2本・ニラ:1束・ショウガ・1かけ(ビーフン炒め用調味料)・熱湯:200ml・鶏ガラスープの素:小さじ1/2・酒:大さじ1・塩:小さじ1/4~・しょうゆ:大さじ1・コショウ:少々・ゴマ油:大さじ1と1/2~まず、下準備を始めます。~その1:野菜を切ります。ニンジンは皮をむき細切りにし、タマネギは芯を除き薄切りにします。ニラは5㎝幅の長さに切ります。エリンギは石づきを落とし、薄切りにします。ショウガはみじん切りにします。まず、下準備を始めます。~その2:ニンニクをすりおろします。ニンニクは皮と芯を除きすりおろします。まず、下準備を始めます。~その3:ビーフンを熱湯で戻します。ビーフンは大き目のボウルに熱湯を入れ戻します。5分程ひたし、ほぐれる程度戻せばOKです。戻したビーフンはざるに上げ、しっかりと水を切ります。まず、下準備を始めます。~その4:豚肉を下味用調味料で和えます。豚肉は下味用調味料(ゴマ油、しょうゆ、酒、ニンニクすりおろし、コショウ)で和えます。では、作ります! フライパンにゴマ油を熱し豚肉を炒めます。フライパンにゴマ油とショウガのみじん切りを入れ熱します。ショウガの香りが立ってきたところで豚肉を加え炒めます。豚肉に7割程度火が通ったところでモヤシを加え一緒に炒めます。豚肉に7割程度火が通ったところでモヤシを加え一緒にさっと炒めます。炒め合わせたらバットに取り出します。同じフライパンにごま油を熱し、ニンジンとタマネギ、エリンギ、ミックスシーフードを加え炒めます。同じフライパンにごま油を熱し、ニンジンとタマネギ、エリンギ、ミックスシーフードを加え炒めます。ビーフンを加え一緒に炒めます。野菜がしんなりとしてきたところでビーフンを加え一緒に炒めます。ビーフン炒め用調味料をすべて加え炒めます。ビーフン炒め用調味料(熱湯、鶏ガラスープの素、酒、塩、しょうゆ、コショウ)をすべて加え、絡めながら煮ます。水分が飛んできたら、豚肉とモヤシを戻り入れます。水分が飛んできたら、豚肉とモヤシを戻し入れます。ここで味を見て、塩コショウで調えます。最後ににニラを加えさっと炒め火を消します。最後ににニラを加えさっと炒め火を消します。お皿にこんもりと盛り付けます。おいしさのアレンジポイント今回は豚肉を使いましたが、もちろん牛肉でもおいしく仕上がります。お野菜は何でもOK、冷蔵庫にあるお野菜でぜひアレンジして作ってみてください!
2019年10月09日10月11日から、東京・上野の森美術館で『ゴッホ展』がはじまります。展覧会のナビゲーターには、女優の杉咲花さんが就任。今回、音声ガイドに初挑戦された杉咲さんに、収録のご感想やアートの楽しみ方を聞いてきました!ヘアメイク:ナライユミ スタイリスト:井伊百合子(杉咲花)どんな展覧会?【女子的アートナビ】vol. 159『ゴッホ展』では、オランダ出身の画家、フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)の初期から晩年までの貴重な作品が集結。傑作《糸杉》をはじめ、ゴッホならではの力強い筆致の油彩画などを見ることができます。また、今展ではゴッホの人生を変えた2つの出会いにもフォーカス。ひとつは、オランダ南西部の都市ハーグで活動した「ハーグ派」の画家たちとの出会い。彼らと知り合い、ゴッホは専門的な技術を身につけていきます。もうひとつは、パリにおける「印象派」の画家たちとの出会い。彼らの作品に刺激を受け、ゴッホの絵は明るくなっていきます。特に、ハーグ派作品と一緒に同時代のゴッホ作品を見られるチャンスはなかなかないので、ぜひ初期作品にも注目して楽しんでみてください。杉咲花さんに直撃!今回、『ゴッホ展』ナビゲーターを務める女優の杉咲花さんに、インタビューさせていただきました!――音声ガイドの収録ははじめてとのことですが、いかがでしたか?杉咲さん緊張しましたね。聞き心地の良い流れだったり、引き込まれるような感じでお伝えできたらいいなと思いながら収録していたら緊張してしまって。――特に工夫された点はありましたか?杉咲さん静かにしゃべりすぎてしまい、「もっと杉咲さんらしさを出して」といわれ、はっと思い、それから少し素に近い感じになるよう、心がけました。――今回の音声ガイドにはゴッホの弟テオも登場し、解説だけでなくお芝居のような部分もあるのですよね。(注:テオ役は俳優の小野賢章さん)杉咲さんそうですね。自分自身も台本を読みながら楽しくなったり、切なくなったりしました。テオの存在も自分で感じることができました。衝撃が重なりすぎて…――収録されて、ゴッホとはどんな人だと思われましたか?杉咲さんゴッホという人がいた、ということぐらいしか知らなかったのですが、壮絶な人生を送っていた方で、衝撃が重なりすぎて、びっくりしました。考え方がストレートな感情の人、繊細な人で、恋愛をするとのめりこむような、突っ走ってしまう方のように感じました。――ゴッホの人間性に惹かれる部分はありますか?杉咲さん好きなこととの向き合い方には魅力を感じます。ゴッホはきっと不器用な人で、私もそんなに上手に器用にできるタイプではないので、共感できる部分もあります。人間味も感じますし、惹かれる部分はあります。同一人物とは思えない!――ゴッホの絵についてはどう思われましたか?杉咲さんゴッホの絵の歴史をたどっていくと、印象が全然違うので、おもしろかったです。《糸杉》と《ジャガイモを食べる人々》を描いた人が同一人物とは思えないですよね。いろいろな技法で描かれていて、どれもステキだなと思いました。でも、圧倒的に、晩年に描かれた“うねり”のある絵は印象的ですね。――10年に満たない画業のなかで、ゴッホの画風もいろいろ変わっていきますよね。いま、実物を見てみたい作品は?杉咲さん《麦畑とポピー》の絵です。赤や青の色合いがカラフルでかわいらしくて一番好きです。でも、《糸杉》も見たいです。小さな写真で見てもすごいので、近くで実物を見たいです。音声ガイドを聞いてみたい!――杉咲さんとアートとの関わりについておたずねしたいのですが、ふだん美術館ではどんなふうに絵を見るのがお好きですか?杉咲さんこれまでは、本当に気になる絵を立ち止まって見ることもあれば、こんな作品もある、あんな作品もある、と流れるように見ることもありました。でも、今回はじめて音声ガイドのナビゲーターとして、ゴッホの人生を勉強させていただきまして、いろいろわかると、きっと楽しみ方が全然違うのだろうな、と思いました。『ゴッホ展』の音声ガイドでは、特にゴッホの人生をストーリー仕立てにしていて、新しい楽しみ方ができると思います。次に美術館に行ったときには音声ガイドを聞いてみたい!と思いましたし、作品解説も読んだりして、じっくり見てみたいなと思いました。――アートでは、どんなジャンルがお好きですか?ご自宅に何か作品を飾ったりされていますか?杉咲さん1枚だけ写真を飾っています。奥山由之さんの空の写真です。――1枚だけというのはステキですね。杉咲さんは、ご自身でも美しい空の写真を撮ってインスタグラムにもアップされていますよね。杉咲さんありがとうございます。空は好きなんですけど、奥山さんの写真がすごく好きで、なかでも好きな写真が1枚あります。ものすごいものを感じられるかも!――最後に、ananweb読者のみなさんにメッセージをお願いします。杉咲さん私と同世代のみなさんは、私もそうですけど、なかなか美術館に行かなかったり、行く機会がない方もいらっしゃるかもしれませんが、今回、本当におもしろいなと感じました。20代前半は将来どうしようとか、まだ決まっていない世代ですが、ゴッホも葛藤しながら好きなものを見つけていき、そこからのめりこんだあとのスピード感と、才能がどんどん開花していく感じがものすごいな、と思いました。どういう出会いになるかわかりませんが、もしかしたら、(ゴッホ展は)これから自分の夢を見つけていったり、好きなものの幅を広げていくうえでヒントになるのかな、と感じましたので、ぜひ友達と一緒にふらっと遊びに来るような感覚で見にきたら、ものすごいものを感じることができるかもしれません。――ステキなメッセージ、ありがとうございました!『ゴッホ展』、まもなくスタート!杉咲さんが衝撃を受けたゴッホの壮絶な人生をじっくり聴ける音声ガイドは、税込み600円で借りることができます。ぜひ、鑑賞のおともに楽しんでみてください。また、今ならお得な前売り券も発売中(10月10日まで)。オンラインでも簡単に入手できるので、チケットをゲットして開幕を楽しみに待ちましょう!Information会期:10月11日 (金) 〜 2020年1月13日 (月・祝)※休館日は12月31日(火)、1月1日(水・祝)時間:9:30〜17:00(金曜、土曜は20:00まで開館)*最終入場はそれぞれ閉館30分前まで会場:上野の森美術館料金:一般¥1,800(1,600)/大学・専門学校・高校生¥1,600(1,400)/中学・小学生¥1,000(800)/*()内は前売券
2019年10月08日音楽をこよなく愛する、ライター・エディター・コラムニストのかわむらあみりです。【音楽通信】第10回目に登場するのは、秋元康さんが総合プロデュースするオーディション番組から誕生した、究極のアイドルグループ、ラストアイドル!写真・黒川ひろみ ヘアメイク・高尾美紀7チームある「ラストアイドル」写真左から安田愛里、阿部菜々実、長月翠。【音楽通信】vol. 10オーディション番組『ラストアイドル』(テレビ朝日系毎週水曜日深夜1:56)では、「LaLuce(ラルーチェ)」「シュークリームロケッツ」など5組のユニットが生まれ、現在は2期生が加わり、さらに2つのユニットが誕生しています。番組名でもあるラストアイドルは、これら全7ユニットで構成されているアイドルグループ。今回は、その中の5人組ユニット、LaLuceから、阿部菜々実さん、安田愛里さん、長月翠さんの3人にお話をうかがいました。ーーまずは、おひとりずつ自己紹介をお願いします。阿部山形県出身の高校2年生、17歳の阿部菜々実です。好きな食べ物は、ビーフジャーキーとフルーツとコーラです。3歳からダンスと芸能活動をしていて、小3でアイドル活動を始めたので、アイドル歴はけっこう長いです。阿部菜々実。 2002年5月17日生まれ。168cmの長身。3人組ユニット「パクスプエラ」も兼任。安田LaLuce最年長の安田愛里です。年齢は20歳です。好きな食べ物は、焼肉が大好きなのと、最近はおそばにハマっています。安田愛里。1999年6月24日生まれ。特技はバスケットボール。スポーツ万能。長月LaLuceのみーたんこと、長月翠です。19歳です。好きな食べ物は、いままではカニでしたが、最近になってかなりカニカマの味がカニに近いことに気づきました。私はカニカマで十分な味覚なので、いまはカニカマにハマっています。アイドルは5年目になります。長月翠。2000年5月17日生まれ。ラストアイドルの「シュークリームロケッツ」も兼任。ーー「LaLuce」は、どのようなグループですか。安田ラストアイドルの中でも、一番強そうなグループです。長月なんか顔が強そう。「Good Tears」というグループもあって、そっちも強そうなんですが、またちょっと違う強さがあります。ーーそれは初期メンバーだからこその強さということでしょうか。長月いえ、5人いると圧があるんですよ(笑)。ほかのチームは、かわいい系やかっこいい系など、系統がまとまっていたりするのですが、「LaLuce」はみんないい意味でバラバラ。5人とも個性があって、でも集まるとひとつにまとまるんです。安田いいグループです。ーー今日はメンバー5人中、3人いらっしゃいますが、グループみんなで集まって行動することもあるのですか。長月ないです。おたがいに干渉しすぎないところが私たちのよさです。私たちは用事があるときに一緒にいたり、話しかけたり。安田楽屋で5人でいても、みんな自由に個々にしたいことをしています。落ち着いているし、家族みたいです。「ラストアイドル」に応募したきっかけーーではデビューのときのことから、おひとりずつ振り返らせてください。阿部さんはもともと仙台を中心に展開するアイドルグループの「パクスプエラ」でも活動されていますが、お忙しいのではないですか。阿部はい。とくに夏はイベントが多くて忙しいです。ーー「ラストアイドル」に応募したきっかけは何だったのでしょうか。阿部応募したのが中3のときだったんですが、ずっとアイドル活動をしていて、受験して高校へ行くか、アイドルを続けるかですごく悩んでいました。周りからは「いまは1回アイドルをやめて高校に行って、またやりたくなったらやればいい」と言われたんですけど、両親と私は「今までアイドルしかやってこなかったから、ほかのことはできないし、アイドルは続けたい」と思っていたんです。でも、そのときの状況では周りの人たちから認めてもらえないし、反対されると思っていたら、ちょうど「ラストアイドル」というグループの募集があることを知って。「これに合格すればテレビにも出られるし、周りから認めてもらえるんじゃないかな」と。受験をするか、アイドルをするかの二択で、ラストチャンスと思って受けました。安田応募したのは、高3のときでした。ちょうど大学受験やこれからの進路を決めないといけない時期で、このまま芸能活動を続けるか、きっぱりやめて大学に行って普通の女の子になるか、悩んでいました。すでに事務所に入って芸能活動を始めて4年ぐらい経っていたのですが、アイドルのオーディションは受けたことがなかったんです。アイドルになりたくて事務所に入ったものの、「女優向きだね」と事務所の人に言われて、女優メインのオーディションばかり受けていました。なので、アイドルのオーディション情報はもらえず、チャンスがありませんでした。そんな中途半端な状況がいやで、何か行動に起こしたいと悩んでいたときに、お母さんが『ラストアイドル』のオーディションの情報を教えてくれて。とはいえ当時の私は、一般的なアイドル像とはほど遠い、日焼けした少年みたいなスポーツ少女でした。でも、ラストアイドルのオーディションは受けないと後悔すると思ったんです。それでマネージャーさんに2週間ぐらいお願いし続けて、応募できることになったんです。「受かったら大学へ行かないでアイドルに専念しよう」と決めて、応募して、なんとかここまで生きてきました(笑)。長月前にやっていたグループにいたときに、「乃木坂48になりたいからやめよう」と決断したんですが、乃木坂さんはオーディションをやっていなかったんです。でも、そのときが来るまで自分を磨いていようと思って、グループを「やめる」と言ったら、解散することになったんですよ。解散前に、たまたまグループのメンバーから「ラストアイドルのオーディションが始まる」と聞いて、「秋元康」と「兼任OK」という情報に惹かれたのと、メンバーにも「これは翠ちゃんに受けてほしい」と勧められたこともあって、応募しました。最初は事務所に「勝手にどうぞ」と反対されていて、いざ受かったときも周りはコトの重大さを理解していませんでした。合格した週の土曜日には、もう番組の収録があったんです。ーー合格してすぐなんですね。そうなんです。しかもそのとき、収録のために、グループの解散前のライブを3回休むことになって、すごく怒られました。でも「私、絶対に上に行ってやるから!」という気持ちで『ラストアイドル』に賭けて、今に至ります。合格しなかったら、ネイリストかヘアメイクの勉強をしようと思っていたんですが、合格させていただいたので、こちらの道を選びました。総合プロデュース担当の秋元康さんのヒミツーー総合プロデュースは秋元康さんですが、やはり秋元さんはアイドルの可能性を広げてくれそうだという思いがありましたか。長月はい。私は、AKBさんや乃木坂46さんがすごく好きで、秋元康さんを尊敬しています。“アイドルのプロデュースの頂点”みたいな方だと思っています。ーー実際に秋元さんとお話されたことはありますか。長月年に1回くらい。まだ2回しかお会いしていません。1度目は秋元さんの会社で、兼任しているグループの「シュークリームロケッツ」としてご挨拶させていただきました。秋元さんが座られている後ろ側の狭い部屋に大人が30人ぐらいいて、圧がすごかったです(笑)。「絶対失礼なことは言っちゃいけない」と思っていたんですが、もともと物事をはっきり言うタイプなのでいろんなことを言ってしまって。でも、怒らないし、優しい方なんです。ーー上の立場になるほど、周りから言われることが少なくなることもあるので、思ったことをはっきり言われてむしろ新鮮だったのかもしれないですね。長月私、言っちゃうんですよ。ーーみなさんも2回、会っているんですか。安田みんなバラバラです。阿部私は会ったことないです。長月私たちがワンマンライブをするときに、「そろそろ秋元さん来るよ」と聞いて、「え、まじかー!」と思って駐車場に走って行ったら、ちょうど秋元さんがいらして、「頑張ってね」と言っていただいたことがあります。(阿部さんに向かって)来るのを待ちかまえてみてください、今度(笑)。阿部(笑)。わかりました。安田『無料屋(ただや)』(テレビ朝日系毎月最終木曜日深夜0時50分)という番組に、ラストアイドルから何名か出させていただいているんですが、そこにたまたま秋元さんがいらしていたときに、ご挨拶させていただいたことがあります。ーーそれまでイメージしていた秋元さん像と、実際とは違ったところがありましたか。安田華奢だなと。長月そう。でも、言っていいのかな(笑)?安田秋元さんは、(スナック菓子の)「じゃがりこ」が好きだという都市伝説レベルの噂を聞いたんですけど、「まさか食べないでしょ」と思っていたら、楽屋に2個置いてありました(笑)。ーー(笑)。本当だったんですね!安田食べていましたね。新曲「青春トレイン」への思いーー9月11日に7枚目のシングル「青春トレイン」がリリースされました。歌詞には心の葛藤が描かれていますが、どのような思いで歌っていますか。阿部この曲は、「大人になるかならないか」を「電車に乗るか乗らないか」で表現しているんです。大人といっても、年齢的なものではなく、“人に流されて楽をする大人”ではなく“自分の意思をちゃんと持って流されない大人になりたい”という歌だと思っていて。私はけっこう流されて、楽しちゃうタイプで、それを変えられない自分がいやで、歌詞に出てくる人に憧れます。共感というより、「こうなりたい」という感じで歌っています。安田私は阿部ちゃんとは逆です。言いたいことがあったら、相手が大人だろうが、えらい人だろうが、関係ありません。思ったことはちゃんと伝えたいし、自分を犠牲にしてまで黙っている必要があるのかを考えて、言っちゃうタイプなんですよ。でも小学校、中学校、高校と集団生活をしていくなかで、思ったことを口にするタイプの人間は、大人からあしらわれます。大人からしたら、めんどくさいじゃないですか。みんな同じほうを向いていたらいいのに、外れるってけっこう勇気もいるんです。だから、納得のいかないときは葛藤することが多くて。「なんでみんな同じ方向を向かなきゃいけないんだろう」「個性を消さなきゃいけないんだろう」と、生きていくうえでモヤモヤが多かったんですよ。この曲は「そういう考えでもいいんだよ」と包み込んでくれるようで、聴いていると自分の生きてきた道を貫いていい気がするんです。だから、どんな道を歩いていても、許される曲になっていると思って歌っています。長月2番に「希望持たずに自分捨てればここもそんなに悪くない」という歌詞があるのですが、ラストアイドルは売れてもいないのに、「ああしたい、こうしたい」という思いがけっこうあって。自分の希望ばかりを持って、もがいている気がするんですよ。それを1回捨ててみたら、「ここもそんなに悪くないじゃん」って。自分の欲望の塊具合に嫌気がさしていたんですが、「もっと売れたい」と思うのはいいけれど、いったんその思いを全部捨てて、「今のこの状況を見直してみよう」という気持ちになりましたね。また、この曲は、誰かの支えになる曲でもありますが、「どうしようもないことはどうしようもないことで終わらせよう」という気持ちでもいさせてくれて。大人にならないといけないんですが、良くも悪くも、まだ子どもの気持ちのままでいさせてもらおうと思って歌っています。ーー歌詞の意味を解釈されるにあたって、ご自身の気持ちとも向き合われたのですね。長月そうですね。普段から、「ここはこういう歌詞だからこういう顔をしよう」「こんな歌い方にしよう」と考えています。さっきの歌詞の部分は、私の歌うパートではないんですけど、後ろにいても顔だけは作るようにしていて、毎回歌詞は何回も読み返しています。「ラストアイドル」が青春ーー現在は阿部さん17歳、長月さん19歳、安田さん20歳ですが、みなさんにとっての「青春」とはひとことで言うと、何でしょうか。長月中学や高校生活をまともに送ってこなかったので、いまが一番青春。自分の気持ちを込めてアイドル活動をしているので、ラストアイドルが青春です。阿部私も学校があまり好きじゃなくて、青春という青春はなかったんですよ。だから、ラストアイドルに入って、団体行動やダンスの合宿をやっているときに、「青春だな」と感じています。安田青春といえば、小学校も中学校も部活でバスケをやっていました。親は勉強しろとは一切言わなくて、「自分の好きなことをして」という感じだったので、小中高と学生時代は自分のしたいことに時間を使いましたね。卒業し、自分の好きなことで、こうしてひとつの目標に向かって突き進めているいまも、ずっと青春です。ーー「青春トレイン」は“僕”、「潮騒よ」(LaLuceのカップリング曲)は“私”で女性の気持ちを歌っています。“僕”の気持ちを歌うときと“私”の気持ちを歌うときの違いはありますか。長月(デビューシングルの)「バンドワゴン」も一人称が“僕”なんですよ。“私”の歌詞のほうがぶりっこしている気がします。安田いままではレコーディングでも、自分なりにクールなイメージで歌っていたんですが、「潮騒よ」のときはかわいく歌いたいと思いました。そのときは歌詞の一人称を気にしなかったんですが、そういうことだったのかもと思います。長月自然とね、女の子らしくなっています。安田うん、女の子になっていました。恋の歌も初めてだから、LaLuceの違う顔をみなさんに見せられるのかなと思います。阿部カッコいい歌い方が好きだったんですけど、「潮騒よ」はアイドルっぽさを意識して歌いました。夏のアルバイトが終わって別れる歌なんですが、曲調に合わせて、いつもよりかわいくレコーディングして。ライブでも、いつもと違うLaLuceを表現できると思っています。ーーミュージックビデオや出演されていた歌番組なども拝見しましたが、「青春トレイン」では、バブリーダンスの仕掛け人で有名な大阪、登美丘高校ダンス部総監督のakaneさんの振り付けによる、最高難度のダンスを披露されています。3か月の猛特訓をされたそうですね。長月いつもは3か月も練習しないんです。安田1週間とか。長月ミュージックビデオを撮る前日だけのときもありました。安田完璧じゃない状態でミュージックビデオを撮り始めることが多くて、回を重ねるごとに完成していくんです。今回のように、しっかりとダンスを詰めたのは初めてです。ーー練習が厳しそうです。長月そうでもなかったです。akaneさんは怒るときも、「ここはこうだから、こうして」と具体的に言ってくださったり。ひとりひとりにしっかりと向き合ってくれました。阿部3か月を1曲に使ったのは初めてだったんですが、最初は曲もできていない状態で、みんなのダンスのレベルをあげるところから始まりました。ABCというグループ分けをされて、基礎の部分からダンスを学べたし、こんなに曲に時間をかけることがなかったので、自分たちでいま見ても「すごいな」と思う感じがあります。akane先生は天才だと思います。安田3か月間よくがんばったなぁと(笑)。でも、思い返したら、笑っている時間のほうが長かったです。みんなが心配なときこそakane先生が明るくしてくれたので、肉体的な疲れはあったんですが、精神的な疲労はなかったですね。最初のダンスのオーディションのときに、私は底辺にいることにあらためて気づけたから、もっと上がるには頑張るしかないと思いました。「地に足を着けてついていかなきゃ」という思いでここまで来たので、ダンスが大変だったという気持ちはなかったです。長月ひとりも同じ動きをしてないというか、ひとりひとりがちゃんと覚えて考えて動かないと、全体がめちゃくちゃになるような振り付けなんです。ーー確かに、スキのない振り付けですし、見ていても緊張感があります。長月 “どういう意味で、誰がどの場所にいるのか”というのを考えながら見ると、面白いんじゃないかなと思います。「森のくまさん」を歌うとすごい効果がある!?ーーお休みの日は、みなさん、どのように過ごしていますか。安田思いきりリラックスできるように、あえて外に出ずに動画配信サービスで大好きな映画を観ます。とはいえ、カフェ巡りも好きで、パンが好きなんですよ。だから、パンのおいしいお店をインスタグラムなどでチェックして、新しいところに行ったりします。ーーどんなパンが一番好きなのですか。安田トーストが一番好きです。長月私は最近、部屋の片付けにハマっています。以前は本当に部屋が汚かったんですよ。最近、きれいにすることの良さに気づいて、ついに鏡まで磨き始めました。お休みの日だと、お昼ぐらいに起きて、テレビをぼーっと見ながら、鏡を拭いている生活です(笑)。といっても、愛里ちゃんちの半分くらいのきれいさ。安田いやいやいやいや(笑)。長月愛里ちゃんとこのきれいさにまでは、まだたどりつけていないんですが、片付けを始めました。阿部昨日まで3日間お休みだったんですが、ずっとソファで寝ていて、お昼ごはんになったら起きて食べてという生活をしていました。あと実家に帰ると、妹と遊んでいます。ーー妹さんは、おいくつなんですか。阿部7歳と4歳です。一緒にいると楽しいです。ーーメンバーだから知っているヒミツの「こっそりエピソード」が知りたいのですが、まずは阿部さんの「こっそりエピソード」があれば、ご本人以外の長月さん、安田さんから教えてください。長月あります!阿部ちゃんは、こう見えてけっこうガサツなんです。私ではなくスタッフさんからの情報なんですけど、充電器のコードを抜くときにちゃんと根もとから抜かないで、ガンッて引っ張るらしいですよ。安田へぇ〜! そうなんだ(笑)。阿部コンセントのところまで行って抜くのがめんどくさいから(笑)。長月手、長いじゃん(笑)。安田(笑)届くんじゃない?あと阿部ちゃん、めちゃめちゃドジです。背が高くてぶつかることが多いんですが、動じない。普通は「いて!」とか言うけど、言わない。でも、行動は機敏です。ーー続いて、安田さんの「こっそりエピソード」をご本人以外のおふたりから、教えてください。長月気にしすぎるところがあるんです。画面写りを気にしすぎで、人から見たら何が違うかわからないのに、「今日、顔四角いわー」と言っているときがあるから、「大丈夫ですよ」ってお伝えしたいです(笑)。安田映像は残るんで気にしちゃう。じいちゃんばあちゃんに、かわいい状態の孫を見てもらいたいと思って、気にしているんです(笑)。ーーそうなのですね(笑)。では阿部さん、安田さんの「こっそりエピソード」は……。阿部長くなりますけど……。安田えっ!長月なんの話!?阿部私、コーラが好きなんですけど、一度、コーラを落としたことがあって。落としたコーラの蓋をすぐあけると、バッと炭酸が出てくるじゃないですか。安田あ!阿部コーラを落とした私に、愛里ちゃんが「対策があるよ」って教えてくれたのが、コーラをここに(首と顎の間)あてて、「森のくまさん」を歌うと泡が出なくておさまるという……。ーー本当ですか?阿部いや、絶対ウソじゃないですか(笑)。でもやってみたんです。「森のくまさん」の1番を歌い終わって蓋を開けたら、バババッと、炭酸の泡が吹き出しました(笑)。安田ずっと信じていたんですよ!もはや得意げに言います(笑)。長月どこで知った情報(笑)!?安田ネットか何かで見た情報。しかも、絶対泡が出ない理由が、歌っているときの振動が炭酸に伝わって、泡が出なくなるとかで。その話を信じていたから、私もコーラを落としたときに、同じようにしたんですよ。蓋をのんきに開けたら……ブワッて泡が出ました。ーー面白いですね。では長月さんの「こっそりエピソード」はありますか。安田さっきも話に出ましたけど、私、気にしすぎる性格なんです。私のほうが1歳年上なんですが、(長月さんは)私より落ち着いてます。いつも「大丈夫だから」って言ってくれて。長月しかもけっこうひどいこと言っちゃうんです、私。「こんなのどうでもよくない!? 人生のほんの1日にしか過ぎないよ」ってね。安田なんか根拠のない軽い「大丈夫」だと心配にしかならないけど、(長月さんは)けっこうしっかりと壮大な感じで言ってくれるんで、「そうだよね」って納得できて落ち着くんです。だからだいたい焦っちゃうと、みーたんを探すんです。長月私も緊張しちゃうとつい言っちゃうんですよ。そんなの「人生の1日に過ぎないよな」と自分に言い聞かせていることなんです。だから、人にも言って、これでしのぐしかない! って。安田その言葉に、いつも救われています。ーー頼り甲斐がありますね。阿部さんは、長月さんの「こっそりエピソード」はありますか。阿部私が「写真を撮ろう」って言うと、喜んでくれてうれしいです(笑)。長月私、もともとあまり写真を撮らないんですよ。自撮りも好きじゃなくて。でも、(阿部さんと)誕生日が一緒なんですけど、そういうときに写真を「一緒に撮ろう」って言ってくれて。とくに菜々実から来てくれるというのがうれしくて、「1ミリでも私のことを考えてくれてたんだ!」って泣きそうなくらい感動するんです。普段は全然、私のことは何にも考えていなさそうなのに、誕生日のような大きなイベントのときには「翠ちゃん!」って来てくれるから、すごくドキドキします(笑)。たくさんの人に知ってもらえるグループになるーー最後に、今後こういうふうになりたいという目標があれば教えてください。阿部ラストアイドルが、いろいろと大きなイベントに出させてもらったり、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系金曜日午後9時)に出演させてもらったり、普通だったらいまの私たちにはできないことをさせてもらっている感じがするんです。そういう環境に私たちが追いついていきたいと思うし、たくさんの人たちに知ってもらうことが大事だと思っていて。存在を知ってもらえたら、興味を示してくださる方がきっとたくさんいると思っているので、多くの人に知ってもらえるように、まずは頑張りたいと思います。安田大きなステージに出させてもらうとか、ダンスをするとか、『ラストアイドル』の番組以外でも、いろいろな企画に挑戦させてもらっています。そういう意味では、今までにないようなアイドルです。大きなところに出していただいたときにも恥ずかしくないように、デビューしてからもみんな下積みをしてきていると思うので、あとはここで満足せずにさまざまなことに挑戦して上を目指していけば、きっといつか見てくださる方はいると思うんです。現状に満足しないで、周りの方々に感謝しながら、これからも活動していきたいと思います。長月だいたいはふたりと一緒ですが、周りの人たちのおかげでやってこれたので、本当にいつもありがたいと思っています。私たちひとりひとりじゃまだ小さい存在なんですが、もっと個人で考えて、勉強して、ひとりでもどんどん外に出て活躍していくタレントになっていきたい。そしてまた戻ってきて、全員で集まったときに、すごい力が出せるようなグループになりたいと思います。取材後記物静かな印象ながら意志の強そうな阿部さん、表情豊かでサービス精神旺盛な長月さん、凛とした雰囲気で穏やかに会話する安田さん。夢と希望を叶えるために努力を続けるラストアイドルのみなさんは、実にキラキラと輝いていました。彼女たちの思いがぎゅっと詰まったニューシングルをぜひチェックしてみてくださいね。【ラストアイドル PROFILE】2017年8月にスタートしたオーディション番組『ラストアイドル』から生まれた、7つのユニットで構成されているアイドルグループ。ユニットは、まず「LaLuce」「Good Tears」「シュークリームロケッツ」「Someday Somewhere」「Love Cocchi」の計5組が誕生。2018年4月から始まった同番組の3rdシーズンで、新たにラストアイドル2期生と2期生アンダーの2ユニットが生まれた。2019年4月にリリースした6thシングル「大人サバイバー」はオリコン週間シングルランキング1位、オリコン週間合算シングルランキング1位、Billboard JAPAN HOT 100総合首位と3冠を達成。9月11日、7thシングル「青春トレイン」をリリース。InformationNew Release「青春トレイン」(CD+DVD)CD1.青春トレイン2.現実(共通カップリング曲)3.青春トレインInstrumental4.現実InstrumentalDVDプレミアムライブ@マイナビBLITZ赤坂映像&オフショット映像(オーディオコメンタリーも収録)9月11日発売(初回生産限定盤)TYCT-39111¥1,800(税込み)
2019年10月05日いまやエンタメ業界においても、多く見られるようになった「逆輸入」のフレーズ。そんななか今回ご紹介するのは、直木賞作家・森絵都さんの「カラフル」をタイで映画化した“逆輸入映画”ともいえる話題作『ホームステイ ボクと僕の100日間』です。そこで、主演を務めたこちらの方々にお話をうかがってきました。写真・角戸菜摘(ティーラドン・スパパンピンヨー、チャープラン・アーリークン)チャープランさん&スパパンピンヨーさん!【映画、ときどき私】 vol. 264本作は、死んだはずの“ボク”の魂が自殺した高校生のミンに“ホームステイ”し、ミンの自殺の原因を100日間以内に見つけ出さなければいけないというストーリー。今回、ティーラドン・スパパンピンヨーさん(写真・右)は、ボクであり、ミンでもある青年を演じています。タイでは俳優として高い人気を誇っていますが、ジェームズという愛称で歌手活動も始めたばかりという若手の注目株です(以下、ご本人の希望でジェームズさんとお呼びします)。そして、ミンが想いを寄せる優等生のパイを演じるのは、アイドルグループ「BNK48」でキャプテンを務め、第1回BNK48選抜総選挙で大差をつけて1位を獲得したチャープラン・アーリークンさん(写真・左)。アイドルとして活躍するだけでなく、タイ最難関の国立大学で化学を学び、研究助手として論文を共同発表する頭脳を持つまさに才色兼備の女子です。そこで、今後タイにとどまらずアジアを舞台に活躍するであろうおふたりに、本作の舞台裏や日本に対する思いを語っていただきました。―原作が日本の作品ということもあり、日本での公開にはさまざまな思いもあると思いますが、いまの心境を教えてください。ジェームズさんこの作品は、日本の小説をタイで映画化したものなので、それがまた生まれ故郷の日本に戻ってきたことには、驚きを覚えると同時にすごくワクワクしています。チャープランさん私も日本で公開されることになってうれしいですし、もともと日本が大好きな私にとっては、このようなチャンスに恵まれたことを光栄に思っています。もちろん、日本とタイの文化は異なりますし、タイ風にアレンジされているところもありますが、みなさんにはぜひそういった違いを知って、楽しんでいただきたいです。チャープランからたくさんのエネルギーをもらった―おふたりは本作で初共演となりましたが、「相手役がこの人でよかった」と思った瞬間はありましたか?チャープランさん私は今回が初めての映画出演だったので、最初にジェームズと一緒に組むと聞いたときは、まず安心しました。というのも、彼は演技においては先輩なので、私のいいお手本になってくれるという確信があったからです。ただ、初めて会ったときにジェームズから「僕は本気で行くからね」と言われて、正直「どうしよう」と思ったこともありました(笑)。でも、彼はすごく真面目だし、「私も負けずにがんばらなきゃ!」と気持ちを高めてくれたので、ご一緒できてよかったです。ジェームズさん僕もチャープランと共演して、とても感動しました。なぜなら、僕は自分のスタイルを持った人と一緒に仕事することに幸せを感じるタイプで、彼女からたくさんのエネルギーをもらうことができたからです。最初はまったく演技ができなかったチャープランですが、どんどん成長していって、最終的には素晴らしい女優さんになったと思います。そういう変化を見ることができたのも、うれしいことでした。―チャープランさんは本作で演技に初挑戦となりましたが、感想を教えてください。チャープランさんこれは素晴らしいチャンスであり、挑戦する価値があると思ったので、全力を尽くしました。とはいえ、まさか自分がスクリーンに映される側になるとは考えてもいなかったので、完成した映画を観たときは「これ、私?」と何度も驚いてしまったのを覚えています(笑)。―ジェームズさんは、チャープランさんと3~4か月にわたるワークショップも一緒に経験されたそうですね。ジェームズさんそうなんですよ。とはいえ、初めて会ったときはお互いのことをよく知らなかったので、ほとんど話をしませんでした。ただ、時間が経つにつれて、仕事に対する姿勢や考え方が同じだということがわかったので、それがよかったと思います。チャープランさん私はもともとアイドルで、そこから女優になりましたが、彼の場合はその逆で、俳優からアーティストとしての活動も始めたので、お互いに違うものにチャレンジしているという経緯も似ているのかもしれないですね。会う前のイメージとまったく違ったので驚いた―お互いの印象についても教えていただきたいですが、実際に仕事してみてギャップを感じた部分もありましたか?チャープランさん会う前は、ジェームズに対して『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』で演じていたカンニングビジネスを仕切る御曹司のパットのイメージが強くありましたが、実際に会ってみたらすごく気さくで驚きました。おかげで、いまは良い友達です!ジェームズさんチャープランはアイドルということもあり、最初は「自由に話しかけてもいいんだろうか」とか「アイドルにはいろいろとルールがあるんじゃないだろうか」みたいな心配が正直ありました(笑)。でも、彼女自身はものすごくフレンドリーだったので、思っていた印象とはまったく違いましたね。―いまや仲良しのおふたりなので、現場でもお互いに助け合っていたと思いますが、苦労したシーンはありましたか?ジェームズさん僕にとっては、全部が苦労したシーンだったので、楽だったシーンはないですよ(笑)。でも、そのなかでも屋上でパイとケンカしたシーンは、感情の起伏が激しかったので、一番難しかったです。チャープランさん私も挙げるとすると、同じシーンですね。ギュッと凝縮された重たい感情を表現するのは、本当に大変なことでした。すべてにおいて挑戦的な現場だったジェームズさんあと、身体的に苦しかったという意味では、建物から飛び降りるシーンですね。撮影が朝の6時から翌日の明け方4時まで続きましたが、その間ひたすら飛び降りなければいけなかったので……。しかも、ワイヤーで体中は痛くなりますし、雨にも濡れて寒かったので、すごくつらかったです。―俳優としては、いろいろな意味でかなりチャレンジングな作品だったんですね。ジェームズさんそうですね。1人2役のような役どころということもあり、演技面はもちろんですが、CGなどのエフェクトを駆使しているシーンもあったので、本当に挑戦的な現場でした。―チャレンジといえば、今回おふたりにはあるラブシーンがありましたよね。タイの劇場ではチャープランさんのファンから悲鳴を上がったそうですが……。チャープランさんそうなんです(笑)。でも、ファンのみなさんには、「これはお芝居だから」ということをちゃんと言ったので、理解してくれたと思います。ただ、ファンのなかには私との絆をすごく大切に思っている人が多いので、ちょっとしたことでも「キャー!」とか「イヤー!」と過剰に反応してしまうところがあるのかもしれません。ちょっと恥ずかしさもありましたが、いまはわかってくれたのでみんなハッピーで大丈夫です。ジェームズさん僕は自分の作品に対して観客がどういう反応をするのかを見るのが好きですが、映画館によって反応が違ったみたいで、僕が行った回では観客全員がしーんと静まり返って、固唾を飲んでいる感じでしたよ(笑)。日本好きなふたりが語る魅力とは?―では、日本のファンの方々の反応も楽しみなところですね。おふたりはすでに10 回ほど来日されているということですが、日本の好きなところがあれば教えてください。ジェームズさんまずは、タイよりも涼しい日本の気候が好きなので、冬を選んで来ることが多いですね。これまでに札幌、京都、東京、大阪など、本当にいろいろなところに行きましたが、なかでも飛騨高山がすごくよかったです。あと、いま行きたいところでいうと、以前佐賀でドラマの撮影をしていたことがあるので、佐賀にはまた訪れたいですし、佐賀牛をもう一度食べたいと思っています。―チャープランさんは日本語も理解されているようですが、勉強されていたんですよね?チャープランさん私は日本の大学か大学院に留学したいと思っているくらい日本が好きなんです。いまはBNK48のメンバーになったこともあり、撮影やコンサートで来日する機会が多いので、東京をはじめ、名古屋、京都、大阪、あとは九州も7県すべてを回りました。ショッピングをしたり、電車に乗ってあちこち行くのがいつも楽しみで、季節は春がいいですね。日本は全部好きですが、そのなかでもどこがいいかと聞かれたら、学生時代に交換留学生として過ごしていたこともある大阪が一番。そのときに、日本の文化を学んだり、感じたりすることができました。―アイドルとしても、日本から影響を受けている部分は多いですか?チャープランさんそうですね。特に、私は山本彩さんが本当に大好きで、山本さんのおかげでアイドルに興味を持ち始めて、BNK48にも入ることができました。そこからどんどんいろんなことが繋がってこの映画にも出演できたので、いまは山本さんに感謝の気持ちでいっぱいです。みんなの努力の結晶によって生まれた作品―そんな日本好きのおふたりから、最後に日本の観客に向けてメッセージをお願いします!ジェームズさんタイで映画化されるにあたって、脚色されたところもありますが、原作の伝えたい核の部分については変わっていないので、ぜひタイらしさを楽しみつつ、気に入っていただけたらうれしいです。チャープランさん私にとっては初めての映画ですが、楽しさや悲しさ、怖さといったあらゆる感情が詰め込まれている作品となりました。撮影チームをはじめ、みんなの努力の結晶によって生まれた作品ですし、原作が持つ素晴らしいメッセージもぜひ受け取ってほしいです。そして、みなさんがまだ知らないタイの文化に触れて、タイに興味を持っていただけたらと思っています。インタビューを終えてみて……。ワークショップや現場を一緒に乗り越えてきただけに、息もぴったりのジェームズさんとチャープランさん。ジェームズさんは、ちょうど歌手グループ「TRINITY」としてデビューライブを開催した直後の来日ということもあり、映画の雰囲気とはガラッと違うカッコよさを披露してくれました。一方のチャープランさんも髪をバッサリ切って、すっかりイメチェン。あまりのかわいさに思わずキュンとしてしまいました。そんなおふたりの瑞々しい演技は大注目です!次々巻き起こる展開から目が離せない!青春映画でありながら、ミステリーやラブストーリー、親子愛といったさまざまな要素が見事にミックスされている本作。原作とはひと味もふた味も違う展開に、誰もが引き込まれてしまうこの秋必見の1本です。ストーリー死んだはずの“ボク”は、「当選しました」という声で目を覚ますが、気がつくと自殺した高校生ミンの肉体に魂が“ホームステイ”していた。そんななか、ミンの自殺の原因を100日間で見つけ出さないと、“ボク”の魂は永遠に消えると告げられる。そして、新生ミンとしてもう一度人生を始めるのだった。見知らぬ家族や同級生に囲まれながら、謎解きを始めていたが、学校で秀才の美少女パイと出会い、ミンは恋に落ちる。新たな生活を送るなかで、ついにミンは残酷な現実と向き合うことに……。先が読めない予告編はこちら!作品情報『ホームステイ ボクと僕の100日間』10月5日(土)より、新宿武蔵野館ほかにて全国順次ロードショー!配給:ツイン©2018 GDH 559 CO.,LTD.ALL RIGHTS RESERVED
2019年10月04日婚活で約1000人の男性と出会い、年下夫を射止めたライター・かわむらあみりがお届けするコラム【結婚引き寄せ隊】連載第17回は、婚活していると出会う男性についてのエピソードです。なかでも、いまでも印象に残っている「婚活男性3選」その6をお届けします。1. 筋肉自慢をするマッチョな男性【結婚引き寄せ隊】vol. 17ある日参加した婚活パーティでのことです。“30代の出会い”をうたっていたそのパーティには、さまざまな職業の男女が集まっていました。立食パーティのようなスタイルでのふれあいの場を提供され、気になる人を見つけたら会話をしにいくという、行動力も試される場です。奥手な人だと、話しかけたくてもなかなか行動に移せないこともあって、けっこうマイナスポイントになってしまうことも。美人だと、男性のほうから寄ってきてくれることもありますが、そういう人にはたくさんの男性が近づくため、話す時間が短くなって印象が薄くなるということもあります。私の場合は、適度に行動しつつ、たまに向こうから話しかけてきてくれることもあるという、いたって普通の状況。何人かと会話をして、ひと息つこうかと周りを見渡すと、ひとりの男性が女性陣に囲まれている光景を目にしました。気になってその輪の中へ入ってみると、小柄ながらマッチョな男性が、まるでボディビルのようにポーズをとって、鍛え上げた丸太のような二の腕を自慢しています。「すご〜い!」とその様子を見てキャッキャと喜んでいる女性たち。「この筋肉、さわってみた—い!」と言って、「いいよ」と男性がOKを出すと、嬉々として二の腕をわしづかみにしています。その光景を真横で見ながら、このパーティ、筋肉好きな人が集まる会じゃなかったよね……と、遠い目をしてしまった私。早々にその輪の中から抜け出しました。パーティの最後に、カップリングの発表がされるのですが、あんなに人気者に見えた筋肉自慢の男性はなぜか誰ともくっつかずにシングルのまま。その場が盛り上がって一見、モテているように思えても、「結婚相手」をシビアに探す女性の本音はやはり厳しいものなのだなと、再確認したのでした。2. 寂しいアピールをする男ある日参加した飲み会のことです。20代後半から40代前半までの男女が、10人ほど集まっていました。開催されたのが平日の夜だったこともあってか、仕事の都合で遅れてくる男性もちらほら。2時間という決められた時間の中で、初対面の男女がどれだけ打ち解け合うことができるのかが、二次会へ行く流れになるのか、一次会で帰ってしまうのかの分かれ目だともいえます。飲み会が始まって自己紹介がスタートし、ちょっとずつ打ち解けてきた頃、「いやぁ〜、遅れてゴメン!」と言いながら、その男性はやってきました。ノーネクタイながらスーツ姿でビシッときまっている男性、参加者全員に「何、飲んでんの?」と飲み物を確認してから、「じゃあ、とりあずビールで!」と大きな声で注文。豪快なタイプなのかなと思いきや、自己紹介では「もう1年間彼女がいません。とにかく寂しくて、寂しくて仕方ありません!」と、寂しさをアピールしています。その後、なんの話をしていても、最後には「そうだよね。でもさあ、ボクはとっても寂しいんだよね。わかる?」と寂しさを理解しているかどうか、謎の同意を求められます。適当に話をしていたら、「寂しさを埋めるために今日は来たんだ」などと、いかにいま、自分が寂しくてこの場にいるか延々と自分語りに。トイレに行くといってその場から逃げ、戻ってからはその男性とは遠い場所に座っていた私でしたが、その後もほかの女性にも“寂しいアピール”と自分語りをして、相手を困らせていました。一次会で帰った私でしたが、その後も一緒だった女性によると、その男性は「朝まで離さない」ぐらいの勢いでえらい迷惑だったとか。同情してうっかり一緒にいても、疲れるだけだから、行かなくてよかったと心底ホッとしたのでした。3. 猫がキライなのに猫カフェに来る男性ある婚活イベントのことです。それは“同じ趣味の人たちで集まって盛り上がろう”という趣旨で、「猫が好き」な男女を集めた「趣味コン」でした。猫好きの私は、大好きな猫とふれあえるうえに、さらに出会いもあって彼氏もできたら最高! と考え、そのイベントを知ってすぐに参加申し込みをしました。会場となる猫カフェに到着すると、三毛猫、ヒマラヤン、アメリカンショートヘアなど、さまざまな種類の猫たちがいて、一気にテンションアップ。ひとつのテーブルに向き合うかたちで男女が座り、自己紹介や猫の撮影会を行います。男女がペアになって猫の撮影をしていくとき、猫を通じて、相手により親近感がわいてきます。同じ婚活でも、普通に男女が集まって会話をしていくスタイルよりも、趣味が同じ人たちが集まって行動するほうが、仲良くなりやすい印象です。ですが、その中でひとりだけ、暗い表情の男性がいました。猫を前にしてみんなが笑顔のなか、どうしたんだろうと思いながらも、席替えの時間に。私がその男性と同じテーブルになったとき、耳を疑う発言を聞きました。「実は……猫、ニガテなんですよね」「え?」と思わず聞き返しましたが、何度聞いても同じ返答。なんと、猫がキライなのに、「動物好きな女性はやさしそうだから」という理由で参加したのだとか。もしカップルになっても、「実際に猫を飼うわけじゃないから」と、やさしい女性を見つけるためだけに無理して参加したという理由を聞いていると、なんだかテンションが下がってしまいました。正直に猫ギライなことを告白しているぶん、誠実なのかもしれませんが、動物好きな女性からの査定はマイナスなんじゃないのかなと、改めて的確な場に出向く重要性を再確認したのでした。婚活していると、こんな普段の生活では会わないような人たちに会うこともあるかもしれません。くれぐれも、みなさんもお気をつけてくださいね。©Fotografias de Rodolfo Velasco/Gettyimages©PeopleImages/Gettyimages©yasinemir/Gettyimages
2019年10月04日今年もさまざまな小説が映画化されてきましたが、そのなかでも「映像化は不可能」と言われていた『蜜蜂と遠雷』の映画版がついに完成。史上初の快挙となる直木賞と本屋大賞のW受賞を果たした原作の世界観が見事に再現されている作品ですが、今回はそのなかで主要キャストを務めたこちらの方々にお話をうかがってきました。写真・大内香織(森崎ウィン、鈴鹿央士)森崎ウィンさん&鈴鹿央士さん!【映画、ときどき私】 vol. 263国際ピアノコンクールで世界を目指す4人の若き天才ピアニストたちの挑戦を描いた本作。ルックスと育ちの良さから「ジュリアード王子」と呼ばれるマサル役を演じたのは、スティーヴン・スピルバーグ監督作『レディ・プレイヤー1』で注目を集めた森崎ウィンさん(写真・左)。そして、ある現場でエキストラとして参加していたところを広瀬すずさんにスカウトされたことがきっかけでデビューを果たした新星・鈴鹿央士さん(写真・右)が、突如現れた異端児の風間塵を演じています。今回は、本作での共演を通じて意気投合した森崎さんと鈴鹿さんのおふたりに、お互いの印象や現場で感じた思いについて語っていただきました。クラシックが身近なものだと初めて知った―まずは、完成した作品をご覧になったときの感想を教えてください。森崎さん石川慶監督が「この作品は音楽映画」とおっしゃっていましたが、その言葉通り、まずは音の良さに驚きました。僕はいままであまりクラシック音楽を聴いてこなかったのですが、この作品のおかげで好きになれましたし、見方が大きく変わったと思います。クラシック音楽はこんなに身近なものだったんだと感じることができて新鮮でした。―鈴鹿さんにとってはデビュー作でありながら、森崎さんだけでなく、松岡茉優さんや松坂桃李さんといった豪華キャストと肩を並べていますが、ご覧になったときはいかがでしたか?鈴鹿さんまずは「あ、自分が出てる!」というのが最初の感想でした(笑)。今回は、共演者のみなさんが優しい方ばかりで助けていただきましたし、僕を受け入れてくださったのもありがたかったです。事務所の社長から「一流の人は、一流の心を持っているもの」と聞いてはいましたが、今回の現場を通して、本当にそうだなと実感しています。「僕もそうなれるようにがんばります!」とは言ったものの、みなさんを間近で見てしまうと、まだまだ遠いなと感じているところです。―そういう意味では、初めての現場で目標となるような先輩たちと出会えたんですね。鈴鹿さん本当にそうですね。目指すべき道が見えたので、そこを追いかけていけばいいんだというのがわかった気がしています。苦労はあっても心は楽しんでいた―劇中では、おふたりとも天才ピアニストとしての佇まいに説得力がありましたが、一番苦労したのはどのあたりですか?鈴鹿さん苦労しながらも、楽しかったのは「カデンツァ」と呼ばれる即興的な演奏をするシーン。激しい演奏が求められていたので、何回も撮り直しているうちに腕が疲れてしまったんですけど、好きなメロディのときは気持ちが乗っているのを感じることができました。なので、腕の苦労はありましたが、心は楽しんでいたと思います。森崎さん僕も苦労したのは、ピアノのシーンですね。今回は、短期間でピアニストの人生を自分に落とし込むのが難しかったので、ピアノとの向き合い方を知るために、自分でピアノ教室にも通ってみました。そういう描写があったわけではないですが、自分自身のバックボーンとしてやっておきたい気持ちが強かったです。あとは、原作のファンでもあったので、マサルを演じることもそうですが、「あそこまでジュリアード王子にはなれるだろうか」というプレッシャーを感じていました。―森崎さんの姿からは、マサルの“王子感”も十分に醸し出されていたと思いますが、鈴鹿さんから見た森崎さんの印象はいかがですか?王子っぽいなと感じたエピソードなどがあれば、教えてください。鈴鹿さん僕のオーディションのときに初めてお会いしましたが、部屋に入ったらウィンくんがいたんですよね。森崎さんそうそう。僕は先に決まっていて、マサルと塵の並びを見たいということで、呼ばれて行ったんです。鈴鹿さんそこで、なぜか「いままでにバレンタインのチョコを最高でいくつもらいましたか?」みたいな話になって、僕が「4、5個くらいかな」と答えたら、ウィンくんが「200個」と言っていて……。森崎さんじゃなくて、「うそでも『200個くらいもらった』と答えないとね」と言ったんだよ。だから、200個はもらってないです(笑)。鈴鹿さんでも、そういう受け答えとか、現場にいるときの佇まいとかもさまになっているし、挨拶するときに握手する姿を見ていると、「ああ、ハリウッドだ!」と思っていました(笑)。ウィンくんの持つ海外の雰囲気は、まさにマサルだと感じたところです。鈴鹿さんから見た森崎さんの印象とは?―ということは、憧れのお兄さん的な存在ですか?鈴鹿さんいや、というよりは僕からすると、カッコイイお兄さんという感じです。森崎さん「いや」って何?憧れではないということ(笑)?鈴鹿さんそういうことではなくて……。森崎さんいやいや、もう大丈夫。これ以上傷をえぐるのはやめておこうかな。鈴鹿さんとにかく、ひと言でまとめるとカッコイイお兄さんです!―(笑)。監督や原作者の恩田陸さんが鈴鹿さんの印象を「天然」とか「得体の知れない」という言葉を使って表現されていますが、その意味がわかってきました。実際に、森崎さんから見た鈴鹿さんはどんな人ですか?森崎さんまさにその通りですね。正直言って、彗星のごとく天才が現れるというのはこういうことなんだというのを感じました。「風間塵が本から出てきた」と思ったくらいなので、すごい人を見つけたなというのが僕の印象です。本人は謙遜しますけど、鈴鹿くんの持っているすごさを改めて実感しています。でも、裏ではけっこうギャップもあるので、いまは弟みたいですね。―おふたりの兄弟感は先ほどから伝わっていますが、森崎さんが知る鈴鹿さんの天然エピソードなどもありますか?森崎さん「ウィンくんって、彼女いるんですか?」とか僕だったら聞けないようなことをいきなり普通に聞いてくるんですよね(笑)。しかも、「僕、恋したいんですけど……」と言ってくるので、「僕もしてないから知らないよ!」みたいな絡みを現場でも2人でしていました。そういうお茶目で、いい意味で染まってない感じが鈴鹿くんの強みだと思います。すごく勉強になる現場だった―確かに、自然体なところがすごく魅力的ですね。現場での楽しい様子も目に浮かぶようですが、そのほかの共演者の方についてもおうかがいします。まずは、ライバルのひとりでもある松岡茉優さんとご一緒されてみていかがでしたか?森崎さん松岡さんは僕よりも経験豊富なので、現場での佇まいや空気の作り方など、リスペクトできる部分が本当にたくさんありました。なので、すごく勉強になりましたし、彼女と共演できたことは、僕にとって宝物になったと思います。やっぱりあれだけの表現力がある女優さんはなかなかいないですからね。―では、松坂桃李さんの印象はどうでしたか?鈴鹿さん僕は同じシーンがあまりなくて、ピアノのレッスンで入れ違いになるくらいでしたが、松坂さんの醸し出す優しいオーラはすごいなと思いました。人の良さというのはこんなにもにじみ出るものなんだという印象です。あとは、「まさに『芸能人』みたいな感じがカッコイイな」と思っていたりしていました(笑)。森崎さん(笑)。鈴鹿くんにはこのままでいて欲しいんですけど、1年後に会ったら変わっちゃうのかな。鈴鹿さんでも、僕は芸能界に染まりたいんですよ!いま、片足突っ込んだので、来年にはひざくらいまで行きたいですね(笑)。森崎さんいや、いまのままがすごくいいと思うよ。どちらにしても、年を取ったら勝手に変わっていくものだと思うから。鈴鹿さんじゃあ、それを待つことにします!これからもお互いに高め合っていきたい―(笑)。おふたりの関係性も楽しいですが、この作品で描かれている4人の関係は、ライバルでありながら、お互いを高め合う存在だったと思います。おふたりにも“よきライバル”はいますか?森崎さんいまはやめてしまったんですが、僕が音楽を続けているなかでパートナーと言っても過言ではないアメリカ人のハーフのボーカリストがいました。彼とは10代のときからの長い付き合いでしたし、ライバルだけどお互いを高め合える仲間だったと思います。鈴鹿さん僕は人を敵対視したことがないので、ライバルではないですが、いま男3人で寮に住んでいるので、彼らが僕にとってはそういう存在ですね。2人がドラマとか舞台とかCMに出るという話を聞くと、「僕もがんばらなきゃ」と思いますから。いまは一緒に台本を読んだり、映画を観たり、いろいろなものを共有しながら生活をしているので、すごくいい環境にいるなと感じています。いつか離れるときがきますが、これからもお互いを高め合えたらいいなと思っています。―どちらもステキな関係ですね。また、今回の作品ではおふたりとも天才ピアニストという役どころでしたが、いままでに「この人、天才だな」と圧倒された人がいれば教えてください。森崎さん僕は、やっぱりスティーヴン・スピルバーグ監督ですね。僕にはまったく想像できないことでも、監督の頭のなかには見えているものがあったんだなとあとで感じました。たとえば、現場で役者たちはポールに向かって演技していましたが、監督にはそれでさえも3D以上の何かに見えているんですよね。そういった構想があったうえでの演技指導や演出だったので、「天才だな」と思いました。撮影中は刺激しかない毎日でした。鈴鹿さん僕は、今回の作品で塵のピアノ演奏を担当してくださった藤田真央さんです。何回かお会いする機会もありましたが、本当にピアノを愛し、愛されている人だと感じました。「1日にどのくらいピアノを弾くんですか?」と聞いたら、「いつまででも弾いています」とおっしゃっていたのが印象的です。みんなにも認められている“ピアノの天才”だと思いました。忙しい毎日で癒しを感じる瞬間とは?―いまはお忙しい日々を過ごしていると思いますが、おふたりにとって癒しの時間を教えてください。鈴鹿さん息抜きに散歩をすることが多いですが、最近はあえて音楽を聴かずに、街の音を聞いています。というのも、僕は岡山県の田舎で育ったので、家の外からカエルの声が聞こえたりするのが好きでした。東京だと機械音とかが多いですが、僕は自然の音が聞きたいので、雨が降っているときは癒しになってうれしいです。でも、この前、雨の音が聞きたくて窓を開けっぱなしで寝たら、窓際がびしょびしょになっていて大変でした(笑)。森崎さん僕は夜にひとりでふらっとドライブに出たりします。目的地を決めないで走り出すんですけど、結局お台場のほうに行ってしまうんですよね。というのも、僕が大好きな飛行機が見える場所があるんです。なので、音楽を聞きながら、飛行機を見て、コーヒーを飲んで帰ってくる、という地味なことをしています(笑)。―それでは、女性ファンの多いおふたりから、読者に向けてメッセージをお願いします!鈴鹿さんこの作品を撮っているときは18歳だったんですけど、最近は背も伸びて、少しずつ顔が大人っぽくなってきたと言われるので、これからも僕のいろいろな成長を見ていただけるようにがんばります!森崎さんまずは「疲れたときは僕がいるから大丈夫だよ」って言いたいですね(笑)。あとは、映画はぜひ劇場で観てください!インタビューを終えてみて……。劇中の2人の関係とは違い、兄弟のような仲の良さを見せている森崎さんと鈴鹿さん。しっかり者の森崎さんと天然の鈴鹿さんとの絶妙なコンビネーションに、笑わされっぱなしの取材となりました。今後さらなる活躍が期待されるおふたりが、また新たな形で共演される日を楽しみにしたいと思います!心の琴線に触れる魂の音楽!コンクール会場ならではの独特な空気感と緊張感、そして音楽の迫力を体感できる本作。苦しみを抱えながらも目標に向かって成長していく4人のピアニストたちの姿にも、心が共鳴するのを感じられるはずです。ストーリー若手ピアニストの登竜門として、3年に1度開催されている芳ヶ江国際ピアノコンクール。かつて天才少女と言われながらも、母親の死をきっかけに表舞台から消えていた栄伝亜夜は、再起をかけて、コンクールに挑んでいた。そこで亜夜が出会ったのは、サラリーマン奏者の高島明石、人気実力を兼ね備えた優勝大本命のマサル・カルロス・レヴィ・アナトール、そして突如として現れた謎の少年・風間塵という3人のコンテスタントたち。熾烈な争いが繰り広げられるなか、最後に勝つのは一体誰なのか……。熱のこもった予告編はこちら!作品情報『蜜蜂と遠雷』10月4日(金)より全国公開出演:松岡茉優松坂桃李森崎ウィン鈴鹿央士(新人)臼田あさ美ブルゾンちえみ福島リラ / 眞島秀和片桐はいり光石 研平田 満アンジェイ・ヒラ斉藤由貴鹿賀丈史配給:東宝©2019 映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会
2019年10月03日満を持して秋服に袖を通し始めるこの時期。今のタイミングで手に入れたいのはやっぱりトレンドを押さえたアイテムですよね。そこで今回は、GUの秋冬展示会で特に注目度が高そうなトレンドアイテムをピックアップしました。プリントワンピース昨年のシーズンでも人気が高かったレトロな柄のプリントワンピース。今年も引き続き、主力アイテムのひとつとしてGUからも新作のプリントワンピースがお目見えしています。特に根強いのは、ボトルネックの花柄もしくは小紋柄ワンピース。シンプルなシルエットラインだけれど、全体的に華やかな印象を与えるので、世代を問わない合わせやすさも魅力的なポイントです。ワンピースは柄が細かく、複数の色が入っているものほど高みえ効果がアップされるのでオススメですよ。細めのベルトもしくは、デザインベルトでウエストをしっかりマークさせましょう。アウターは今年もオーバーサイズオーバーサイズなアウターは今年もトレンドの中心的存在。昨年はボア素材、キルティングといった温かみのある素材が特に人気でしたよね。もちろんその傾向は今年の秋冬も引き継がれますが、今季は羽織るだけで美しいシルエットが実現できるウール調のジャケットアイテムも登場。特に即完売になりそうなのは、こちらの白の軽アウタージャケット(写真・手前)。サファリジャケット風のデザインは今年のトレンドでもあるので、サッと羽織るだけで旬顔な印象を与えてくれます。白系のアウターは汚れるからと懸念しがちですが、ファッショントレンド市場では白に白、ベージュなどを重ねたニュアンスコーデが人気ですので、ぜひこの機会に試してみては?ニットアップはパンツ系に挑戦ももはや秋冬の定番となったニットアップ。GUでもニットアップ商品は昨年も人気が高かったと思いますが、今季はパンツスタイルのニットアップなどがバリエーション豊富に登場しています。ニットアップの定番といえば、タイトスカートでワンピース風に着こなすスタイルでしたが、ニット素材のタイトスカートって意外とヒップラインが目立ちやすいのですよね。その点、ワイドパンツのニットアップであれば、お尻のラインを過度に目立たせることなく上手に着こなせるのではないでしょうか。マネキンのコーディネイトのように長い丈のインナーを差し込み、トップスとボトムにあえて別素材の境界線を作るとコーデにメリハリが生まれます。着こなしのスタイルもぜひご参考に。GU SHOES LAB(ジーユーシューズラボ)からの新作も登場今年の夏から始まったGU SHOES LAB(ジーユーシューズラボ)。こちらは、実際にお客さまの要望を受けて製品を作るというプロジェクト。ただトレンドのデザインを取り入れただけでなく、長く愛用できること、使いやすいことを目的にお客さまの兼ねてからの靴に対する悩みを解決する商品開発を行なっています。第一弾はクッション性を高めたマシュマロパンプスが開発されました。今季の展示会では、抗菌・防臭効果を高めたシューズラインナップが登場。足ムレが気になる冬の時期に向けた履きやすいパンプス、ブーティ、ブーツなどが登場するのでこちらもお楽しみに。新作アイテムをいち早くGETしよう!GUは若い世代に限らず、老若男女の幅広い世代から支持されているうえに商品展開も非常に早いので、お目当てのアイテムがあれば先行予約をしておくと良いでしょう。とくにSNSで評判となったアイテムは即完売となりやすいので、トレンドの傾向をつかんだら、ぜひそれにマッチするアイテムをいち早くチェックしておきましょう。今年の秋も、GUを上手に活用してオシャレな着こなしを楽しんでくださいね。
2019年10月02日この秋注目の美術展『コートールド美術館展魅惑の印象派』が上野の東京都美術館ではじまりました!セザンヌやマネなど巨匠たちの代表作がロンドンから勢ぞろい。絵を見るだけでなく、読み解く楽しさも味わえる魅力の展覧会に迫ります!名作がいっぱい!【女子的アートナビ】vol. 158みんな大好きな印象派。展覧会もたくさん開かれていますが、現在開催中の『コートールド美術館展』にも名作が勢ぞろい。かなりオススメです!コートールド美術館というのは、イギリスの実業家、サミュエル・コートールド(1876-1947)が創設。繊維業で富を築き上げた彼は、印象派の作品収集を1920年代にはじめました。今展のキュレーターを務めたコートールド美術館絵画部門学芸員のカレン・セレスさんによると、コートールドは美術の勉強をした人ではない、とのこと。コレクションを集めるにあたり、自分の感情に訴える作品や自分が一緒に暮らしたいと思う作品を自ら選んでいたそうです。会場では、彼の家に絵が展示されている様子を撮った写真も紹介されています。読み解きがおもしろい!コートールドが収集した作品と一緒に暮らしたのは数年で、1932年には自ら設立した美術研究所に収集品を寄贈。その研究所の展示施設としてコートールド美術館が誕生しました。そんな歴史があるので、今回の展覧会では研究の成果を取り入れながら、一部の作品の読み解き方をパネル解説で紹介しています。例えば、こちらは目玉作品のひとつ、マネ最晩年の傑作《フォリー=ベルジェールのバー》。この絵の読み解き方について、東京都美術館学芸員の大橋菜都子さんが次のように解説しました。大橋さん中央にいるのはバーメイド。バーメイドはときに娼婦にもなったといわれていて、彼女の表情が憂鬱に見えたり、見る人によって表情が変わるので、そこが魅力のひとつです。また、絵の中に額縁のようなものが見えるのですが、そこに気づくと、この絵のほとんどが鏡の中に映った世界だと気づくことができます。そうすると、正面に立つ女性と、鏡に映った女性の後ろ姿の位置がズレているという不思議な構成にも気づきます。でも、このズレによりバーメイドの存在が非常にきれいな三角構図におさまって、より際立って見えることになります。いかがですか?大橋さんの解説を聞かなかったら、マネが鏡像を描く際に失敗したのかな…と思ってしまったかもしれません。実際、この作品をX線で分析したところ、女性の鏡像は完成時よりやや左、つまり自然な位置に描かれた形跡が残っていたそうです。マネの試行錯誤の様子がわかって、おもしろいですね。X線画像の一部も会場のパネル解説で見ることができます。セザンヌもわかりやすい!続いて、セザンヌの名作《カード遊びをする人々》の読み解き方も見てみます。注目する部分は、左側のパイプをくわえた男性。肩の位置がかなり低い位置に描かれ、また臀部から膝まで異様に長いのです。これもセザンヌのデッサンが下手なのではなく、あえて意図的に描いているとのこと。また、遠近法なども正確ではないのですが、これも狙いのひとつ。画家は正しさよりも全体の調和を考え、形や色にさまざまな工夫を加えていることがわかります。ほかにも、ルノワールやモネ、ゴーガンなどの絵画や彫刻作品あわせて60点と関連資料24点が展示され、見ごたえ抜群。好きな作品を眺めているだけでも十分ですが、気になる絵があったら、ぜひじっくりと読み解く楽しさを味わってみるのもオススメです。東京展の会期は12月15日まで。その後、愛知、神戸に巡回予定。Information会期:~12月15日(日)※休館日は月曜日、10月15日(火)、11月5日(火)※ただし、10月14日(月・祝)、11月4日(月・休)は開室時間:9:30~17:30※金曜日、11月2日(土)は20時まで(入室は閉室の30分前まで)会場:東京都美術館料金:一般 ¥1,600/大学生・専門学校生 ¥1,300/高校生 ¥800/65歳以上¥1,000/中学生以下無料問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。
2019年09月29日いよいよ「読書の秋」といわれる時季になってきたところですが、そんなときにオススメしたいのは、大人でも楽しめる絵本。そこで、今回ご紹介する映画は、まるで絵本を開いたかのような世界へと引き込まれる感動作です。それは……。夫婦の半生を描いた『エセルとアーネスト ふたりの物語』【映画、ときどき私】 vol. 2621928年、ロンドン。メイドとして働いていた生真面目なエセルは、牛乳配達をしている陽気なアーネストと出会い、恋に落ちる。その後、2人は結婚し、ひとり息子のレイモンドにも恵まれ、幸せな生活を送っていた。ところが、第二次世界大戦の影響で、苦難の日々を強いられることとなる。そんななかでも、エセルの隣には、つねにアーネストが寄り添っていたのだった……。本作で描かれているのは、ごく平凡な夫婦の40年にもわたる物語ですが、原作となるのは、イギリスでもっとも愛されている絵本作家レイモンド・ブリッグズさんの「エセルとアーネスト」。日本でも「スノーマン」で知られているレイモンドさんが、激動の時代のなかでも愛情あふれる人生を生き抜いた両親を描いた珠玉の名作です。今回は、本作を完成させた立役者でもあるこちらの方に、お話を聞いてきました。プロデューサーのカミーラ・ディーキンさん!映画やテレビ業界で25年以上のキャリアを誇るカミーラさん。これまでにさまざまなアニメーション作品を手掛けてきたカミーラさんですが、9年もの年月をかけて完成させた本作の舞台裏や忘れられないエピソードについて語っていただきました。―まずは、カミーラさんとこの作品との出会いから教えてください。カミーラさんこの本が出版されたのは1998年で、確か私が読んだのはその翌年だったと思います。当時、私はチャンネル4という公共放送に勤めていて、レイモンドさんのほかの作品に携わっていました。その後、2007年頃にレイモンド作品を数多く映像化してきたアニメーションのプロデューサーから、一緒に仕事をしないかと声をかけてもらったのが始まりです。―そのとき、この作品の魅力はどんなところだと感じていましたか?カミーラさんレイモンドさんのほかの作品よりも時代についての物語であり、リアリズムに基づいた作品ですが、私が感銘を受けたのは、非常に誠実で、感情面においても普遍的な物語であるところです。しかも、私は子どもの頃からレイモンドさんのファンであると同時に、人としても尊敬していたので、この企画は絶対に成功させたいという思いもありました。―とはいえ、資金集めにかなり苦労されたと聞きましたが、レイモンドさんほどのネームバリューがあるにもかかわらず、何が問題となっていたのでしょうか?カミーラさん通常のアニメーション作品と比べると、この作品にはアドベンチャーやファンタジーの要素はなく、どちらかというとドキュメンタリー的な物語だと思われてしまっていたことがまずひとつ。あとは、「大人向けのアニメーションは商業的に当たらないからリスクがある」ということも言われていました。しかも、手描きのアニメーションというのは、かなり予算がかかってしまうものなので、インディペンデントの作品でも実写よりもはるかに大きな予算が必要になります。そういう意味でも、超えなければならないハードルは非常に高かったです。―そんななか、どのようにして完成へと導いていったのでしょうか?カミーラさんまずは、テレビ局のBBC(英国放送協会)と映画に関連する機関であるBFI(英国映画協会)に制作資金を提供してもらい、さらに国が行っている税制優遇処置の制度も活用させてもらいました。イギリスには国としても最大限の資金提供をしてもらいましたが、それでもまだ不十分だったので、最終的にはルクセンブルクのアニメーション会社にも国際共同制作として入ってもらって、ようやく資金をすべて集めることができたという流れです。ポール・マッカートニーさんとの仕事は素晴らしい経験―それだけの苦労をしてでも作り上げたいほどの魅力がこの作品にはあると思いますが、同じくこの企画に賛同してくれた存在として話題となっているのが、歌手のポール・マッカートニーさん。本作にエンディング曲を書き下ろしてくれた経緯を教えていただけますか?カミーラさんまさか曲を書いてもらえるとは思ってもいなかったので、ポールさんとのコラボレーションは本当に素晴らしい経験となりました。もともとポールさんはレイモンドさんの大ファンで、自分のお子さんにも読み聞かせていた『いたずらボギーのファンガスくん』という作品にインスピレーションを受けて、「ボギー・ミュージック」という曲を書いたこともあるほどだったのです。そこで、レイモンドさんがファンガスくんのキャラクターが描かれている便箋でポールさんに手紙を書いたところ、なんとOKをいただくことができました。―ポールさんと初めて会われたときの印象的なエピソードはありますか?カミーラさん初めてポールさんと会ったのは、ロンドンにある彼のオフィスにレイモンドさんとロジャー・メインウッド監督と私の3人で訪問したとき。私たちはとてもナーバスになってしまい、「ドキドキするよね」「怖いね」なんて話しながら、彼のもとを訪れたのです。部屋に入ると、あまり広くないスペースにイスが2脚と2人がけのソファ1つ置いてありました。すると、レイモンドも監督もシャイなタイプの人たちなので、すぐにイスを確保してしまい、私がポールさんと同じソファに座らないといけなくなってしまったのです。足が触れ合うくらい近い距離に並んで座ることになったので、そのときは震えてしまわないかが心配でした(笑)。でも、ポールさんは本当に優しい方ですし、これまでも自分に会って緊張している人たちとたくさん接してきたこともあり、冗談を言って私たちをリラックスさせてくれたのです。完璧な仕上がりに何も言うことなかった―ステキな方ですね。ちなみに、どのような冗談をおっしゃっていたのですか?カミーラさん「僕はコラボレーションすることが大好きだから、怖がらないでくださいね。だから、作った曲を聴いたら自由にいろいろとコメントしてもらって大丈夫ですよ。ただし、その言葉には耳を貸さずに無視しちゃうけどね(笑)」とおっしゃっていました。―さすがです(笑)。実際に、曲を聴いたときはどのように感じましたか?カミーラさん驚いたことに、ポールさんは私たちが初めて訪問した段階ですでにデモテープを作ってくれていました。そこで聴かせてもらったあと、監督が本当にフィードバックしていましたが、無視されることなく、「検討しますね」というお返事もきちんといただきましたよ(笑)。ただ、そのあとに歌詞を書いたり、オーケストラを加えてミックスをしたりという作業もあったので、できあがったのは映画の完成直前でしたが、曲を聴いたときは何も言うことがないくらい完璧だと思いました。なので、そのときは一切コメントする必要がありませんでしたね。しかも、ポールさんのマネージャーさんに聞いたところ、彼のスケジュールは5年先まで埋まっているくらい本当に忙しい方なので、かなり無理をして曲を作ってくれたのだと思うと感謝の気持ちでいっぱいです。―映画に関しては、ポールさんから何かコメントはありましたか?カミーラさん作品を観てくださったあと、「本当に素晴らしい映画だと思う。僕にできることはなんでもサポートしますよ」というご連絡をいただきました。とてもステキなメッセージをいただけて、私たちもうれしかったです。それから、興味深かったのは、ポールさんとレイモンドさんには多くの共通点があることがわかったこと。ふたりとも労働者階級の出身であったこともあり、育ってきた家の雰囲気やそれほど物が豊かではない家庭であったこと、学費が無料である代わりに難しい入試を受けなければ入れないグラマースクールに通っていたこと、父親が第二次世界大戦の兵士ではあったけれども戦場の前線ではなく、消防士として街で働いていたことなど、本当に多くの点で重なるところがあったのです。そして、ポールさんが感動していたのは、レイモンドさんが自分の両親へのオマージュを込めてこの作品を作ったこと。それもあって、今回の曲は、レイモンドさんの両親への思いを受けたポールさんが、14歳のときに他界したご自身の母親への気持ちを歌詞に込めたそうです。亡くなった両親へのオマージュが込められている―そういったおふたりの思いが作品を通して、多くの人の心を動かしているのだと思います。カミーラさんそうですね。あと、もうひとつこの作品に込めていることをお話すると、実はポールさんのお父さんは1920年代にジャズバンドでバンドリーダーをされていた人物。レコードは出していないものの、「Walking In The Park With Eloise」という曲を書いていて、これまでにポールさんがカバーしたこともありました。そこで、劇中でエセルとアーネストが初めて映画館にデートへ行くシーンで、通りかかったクラブから聴こえてくる音楽として使わせていただくことにしたのです。映されている看板にも、ポールさんのお父さんの名前を書いてありますし、最後にポールさんの曲に続けてお父さんの曲も流すようにしました。なので、この映画はレイモンドさんの両親へのオマージュであり、ポールさんの両親へのオマージュでもあるのです。―そういう家族への思いも含めて、本作は普段アニメを観ない人にでも響く作品となっているように感じました。カミーラさん確かに、この作品は家族や人間愛についての映画でもあるので、世界のどこに行っても前向きな反応をいただけていることに私たちも驚きました。というのも、非常に英国的な物語であるにもかかわらず、夫婦愛や親子愛、そして家族の話だとみなさんが捉えてくれたからです。実際、イギリスではBBCで放送したときに視聴率も非常に高かったですし、放送と同時にTwitterでも「美しい物語で泣いてしまった」とか「両親や祖父母のことを思い出して、久しぶりに電話してみようかな」といった声がたくさんあがりました。そんなふうに、映画が人に行動を起こさせたということ自体、ステキなことですよね。あとは、普段アニメを観ない人たちでさえも「偶然観始めたけれど、引き込まれて驚いた」といった感想を述べていたのも印象的でした。予想以上の大きな反響があったので、放送された日はイギリス国内のTwitterでは、この作品がトレンドの1位にもなったほど。ちなみに、そのことをレイモンドさんにも電話で伝えましたが、「何のことだかよくわからないけれど、いい話だね」と喜んでくれました(笑)。忘れがたい体験と驚きを感じて欲しい―ということは、大人向けのアニメはリスクがあると思われていますが、実際はそういう作品を求めている大人が多いということではないのでしょうか?カミーラさんそうなんです。つまり、大人たちもアニメーションを求めてはいるんだけど、自分たちに合った作品とまだ出会っていない、もしくはそういう作品があることを知らないというのが現状だと思います。なので、ananwebを読んでいるみなさんのなかにも、これまではあまりアニメを観てこなかったという人も多いかもしれませんが、この作品に関しては、自分のなかにある気持ちを呼び覚ますような感動を味わえるだけでなく、忘れがたい体験になることをお約束できると思います。ぜひ、その驚きを感じていただけたらうれしいです。まさに大人が観るべきアニメーション作品!手描きアニメの持つ温もりとともに、夫婦や親子の間にある愛情の深さを感じられる本作。人生における幸せや喜び、悲しみといった人が持つあらゆる感情に訴えかけるストーリーは、さまざまな経験をした大人だからこそ味わえる感動があるはずです。心温まる予告編はこちら!作品情報『エセルとアーネストふたりの物語』9月28日(土)より岩波ホールほか全国順次ロードショー配給:チャイルド・フィルム/ムヴィオラ© Ethel & Ernest Productions Limited, Melusine Productions S.A., The British Film Institute and Ffilm Cymru Wales CBC 2016原作:「エセルとアーネスト」(バベルプレス刊)
2019年09月27日たったひとつの出会いが人の運命を大きく変えることは、誰の人生にも起こりうること。そんな奇跡のような瞬間を目撃できる感動作『パリに見出されたピアニスト』がいよいよ公開を迎えます。そこで、本作によって“運命の出会い”を果たしたこちらのおふたりにお話をうかがってきました。写真・大内香織(ルドヴィク・バーナード、ジュール・ベンシェトリ)ルドヴィク・バーナード監督&ジュール・ベンシェトリ【映画、ときどき私】 vol. 261本作を手掛けたのは、リュック・ベッソンやギョーム・カネの下で助監督を務め、着実にキャリアを積んできた俊英ルドヴィク・バーナード監督(写真・左)。そして、主演に抜擢されたのは、フランスの名優ジャン=ルイ・トランティニャンを祖父に持ち、父は映画監督で俳優のサミュエル・ベンシェトリ、母は女優の故マリー・トランティニャンという俳優になるべくしてなった新鋭ジュール・ベンシェトリさん(写真・右)です。劇中では、ピアノの才能がありながらも生い立ちが原因で夢を諦めていた青年マチューを熱演しています。今回は、フランス映画界も注目するおふたりに、音楽への思いや自身を支えてくれている原動力などについて、語っていただきました。―本作は、監督が実際に駅でピアノを弾く青年を見かけたことがきっかけということですが、もともとクラシック音楽やピアノを題材にした映画を考えていたのか、それともその青年との出会いが始まりですか?監督以前から、クラシック音楽を題材にした映画を作りたいという思いはありました。ただ、それをどういう切り口で描けばいいかと悩んでいたこともあり、なかなか脚本にできずにいたんです。ところがある日、駅に置かれているピアノでショパンのワルツを弾いているクラシックとは無縁そうな青年の演奏を偶然聞き、強い感動を覚えました。そのときに、「実はこの青年はピアノのレッスンを受けるお金もなければ、ピアノも持っていないかもしれない」と想像するようになり、そこからこの作品の出発点を見つけることができたのです。―クラシック音楽の素晴らしさはどんなところだと思いますか?監督僕が思うクラシック音楽の持っている力というのは、感情を呼び起こす力のこと。つまり、ただ力強いという意味での“力”ではなく、ひとつの音符が人を感動させたり、感情を喚起させたりする力があるということです。たとえば、全く知らない人間がひとつのコンサートホールに1万人いるとして、同じ音符で同じように喜びや悲しみを感じることができるというのは、音楽の持つすごさだと思っています。音符に込められた感情も表現する必要があった―では、ジュールさんが最初に脚本を読んだときは、どのような印象を受けたのか教えてください。ジュールさんまずはこの物語にとても感動しました。しかも、それぞれのシーンを頭の中で想像することができるくらい的確な脚本だったので、その瞬間からマチューに感情移入してしまったほどです。彼が悲しいときには同じように悲しくなっていたし、怒っているときは同じように怒っていました。―劇中ではジュールさんの存在感が際立っていましたし、繊細な表情も見事に表現されていました。そのなかでも、主演としてのプレッシャーはありましたか?ジュールさんやはりプレッシャーはすごく大きかったと思います。ただ、そのプレッシャーというのは、主演を務めるということよりも、信ぴょう性のあるミュージシャンを演じなければいけないという音楽的な部分が大きかったですね。―ということは、役作りではピアノの演奏が一番の課題だったのでしょうか?ジュールさんそうですね。とはいえ、ただピアノを弾くだけでなくて、それぞれの音符に込められている感情を自分自身も実感することが僕にとっては挑戦でした。―共演者のみなさんは、ジュールさんのことを「優しいけど内に情熱を秘めている青年」と話しており、マチューと重なるところがありますが、監督から見たジュールさんの魅力を教えてください。監督まさにその通りで、僕から見てもジュールはマチューそのものでした。オーディションではたくさんの人と会いましたが、そのなかでもジュールと初めて会ったときは「彼がマチューだ!」と思ったくらいです。彼の魅力は、そんなふうに優しさと粗野なところが共存しているところなんじゃないかな。―監督はじめ、先輩方から評価されることを自分ではどう感じていますか?ジュールさん先輩たちから自分のなかに優しさと激しさがあると言ってもらえたのであれば、これからの役作りにもうまく役立てていきたいと思っています。人生において影響を与えた人とは?―マチューは2人の先生によって人生が導かれていきますが、おふたりも映画監督と俳優という道を進むうえで、大きな影響を受けた人はいますか?監督おそらくどんな人にも人生のなかで橋渡しをしてくれるような師匠みたいな人はいると思います。それが人の場合もあれば、単なる情報や教養の場合もあるとかもしれないですが、僕にとってはまず映画そのものです。あとは、一緒に仕事をしていたリュック・ベッソン監督やジャン=ジャック・アノー監督といった巨匠たちも僕を導いてくれたと感じています。―ちなみに、映画監督を目指したのはいくつのときですか?監督14歳くらいのときから映画の世界で働きたいと思うようになり、そこからは映画以外のことは何もしてきませんでした。それくらい僕は一途なんですよ(笑)。なので、この職業に就くことができて、とてもラッキーだと思っています。―ジュールさんにも影響を与えている人がいれば教えてください。ジュールさん僕は映画においての師匠はいませんが、人生という意味では、父親から教わったことが多いですね。この作品では、バーナード監督からたくさんのことを学びました。あとは、映画をよく観るので、そこで素晴らしい演技をする俳優から得るものは多いと思います。―ちなみに、お父さんからはどのような精神を受け継いだと感じていますか?ジュールさんまずは、すごく良い教育としつけをしてくれたことに感謝しています。厳しいところもありましたが、それによって僕は正しい生き方を学ぶことができましたし、おかげでしっかりと自分を持ち、周りに流されないような考え方が身に着きました。あとは、他人に対して寛容であること、そして人に何かを与えることの大切さも伝えてもらったと思います。日常生活ではすべて直感に従って行動している―ジュールさんは家族の理解を得られないマチューとは正反対で、ご家族が映画監督や俳優という環境ですが、それゆえの葛藤を感じたこともありましたか?ジュールさん確かにマチューの家庭環境よりは僕のほうが豊かではありましたが、だからといって「映画の仕事をやれ」みたいなプレッシャーを感じたこともなかったと思います。それどころか、父からは「自分の好きなことをやればいいよ」と言って育ててもらいました。―劇中ではマチューとピアノの出会いも、マチューと先生との出会いも、すべてひと目ぼれのようなところがありました。おふたりにもそういった経験はありますか?監督僕は直感的な人間で、本能的なところがあるので、人生のなかでも大部分がそういう経験に基づいているんじゃないかな。ただ、映画に関することは考えてから行動しています。だから、日常生活においては、やってしまったあとに考えるタイプなんですよね(笑)。とはいえ、やはり本能や直感はすごく大事なことだと思います。ジュールさんあまり考えずに行動することがあるので、よくないなと思っているところもありますが、僕も監督と同じタイプですね。―では、仕事のうえでのモチベーションとなっているものを教えてください。監督監督としては、「失敗したくない」という気持ちがモチベーションになっていると思います。ただ、どうしても1歩前に進んでは後退したり、何かを始めてもそれがうまくいかなかったりすることの繰り返しではありますが、間違っていると思うことがあっても、「うまくいくんだ!」と自分を信じて前に進むことが大切なんじゃないかな。ジュールさん僕は、自分がやりたいことを自分のなかだけで抱えるのではなく、周りにもきちんと提示することが大事だなと思っています。―人間ドラマだけでなく、恋愛、さらにパリのロマンチックな景色など女性にとっても見どころはたくさんありますが、改めて注目して欲しいところをメッセージとしてお願いします。監督情熱や継承といったことも作品では語っていますが、まずはこの映画を観て音楽に恋をして欲しいですね。そして、クラシック音楽やパリなどに対する“アムール”も描いているので、その愛をみなさんにもぜひ受け取ってもらえたらと思います。ジュールさん僕も100%同じ意見です(笑)!心を動かす音楽と出会いの奇跡を体感!どんな環境のなかでも、自分の才能を信じ続けること、そして自分を信じてくれる人との出会いの大切さを教えてくれるサクセス・ストーリー。交差することのなかった人生がぶつかりあったときに生まれる奇跡と熱量に、思わず胸が熱くなるのを感じるはずです。ストーリーパリの駅に置かれたピアノで、警察の目を盗んで演奏することを楽しみに生きている青年マチュー。ある日、偶然通りかかった音楽学校のディレクターであるピエールは、マチューの旋律に強く惹かれ、思わず足を止める。そして、マチューをピアニストとして育てたいと申し出るのだった。しかし、生い立ちに恵まれないマチューの前に、周囲との格差やさまざまな問題が立ちはだかる。コンクールを目指すと決めた彼らの戦いが、いま始まろうとしていた……。情熱的な予告編はこちら!作品情報『パリに見出されたピアニスト』9月27日(金)より ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショー配給:東京テアトル©Récifilms – TF1 Droits Audiovisuels – Everest Films – France 2 Cinema – Nexus Factory – Umedia 2018
2019年09月26日都内で開かれたセブン-イレブンの2019年クリスマスケーキ商品発表会に、人気アイドルグループKing & Princeのメンバー5人が登場! はじめてクリスマスケーキをプロデュースしたという彼らが、ケーキについて甘~い男子トークを展開! さらにクリスマスで体験した苦~い思い出も語りました!King & Princeがプロデュース!イベントにはKing & Princeの平野紫耀さん、永瀬廉さん、髙橋海人さん、岸優太さん、神宮寺勇太さんが華やかなワインレッドの衣装で出席。舞台にはクリスマスツリーが飾られ、さらに天井から粉雪が舞う演出も加わり、クリスマスムード一色です!セブン-イレブンの2019年クリスマスキャンペーンのイメージキャラクターに起用されたKing & Princeは、今回2種類のクリスマスケーキを初プロデュース。「苺のかまくらショートケーキ」と「イタリア栗の濃厚モンブラン」が会場で初披露されました。甘~い男子トークがスタート!まずは、髙橋さんがショートケーキのプロデュースについて「ホイップクリームで、かまくらに積もった雪を表現した」と解説。さらに岸さんが「ポイントは、かわいい見た目。食べる前に僕たちがプロデュースしたのを目で楽しんでからしっかり味わって、二度おいしいパターンをしてもらいたいです」とコメントしました。このケーキを試食した神宮寺さんが、「女性の方はここらへん(口の横)にホイップクリームをつけて、『あ、ついてるよ』というくだりをやられたらいいと思う」というと、すかさず永瀬さんが「自分が見たいだけやん」とツッコミ。さらにMCからその様子を見たいとリクエストされると、神宮寺さんは人差し指でクリームを取ってペロリとなめる仕草を披露、会場が笑いに包まれました。岸さんの食レポは…いっぽう、モンブランのプロデュースについては、永瀬さんが「粉雪っぽく仕上げて、ラインは縦のストライプを入れ、全身栗色にして、栗のおいしさを見た目でも感じられるように意識した」とポイントを解説。モンブラン好きという髙橋さんは、「栗のおいしさがいっぱい詰まっていて、ベスト・オブ・モンブランといっても過言ではない」と絶賛しました。さらにモンブランを試食した岸さんが、「栗の味がリアルすぎて360度栗を感じられる」と食レポ。メンバーから「だってリアルな栗だもん」と突っ込まれながらも、「栗好きにはたまらない、栗の香りが全身にしみわたる感じがあります!」とおいしさをしっかりアピールしました。最後に、平野さんが2種のケーキについて、「このイケメンな見た目、そして優しさがいっぱい詰まった味、完璧です。ケーキ界の王さまと王子さま、ケーキ界のKing & Princeを目指しました!」とまとめてくれました。クリスマスの思い出は?また、イベントではメンバーが体験したクリスマスの思い出を初披露。それぞれ楽しいエピソードを語ってくれたので、発言順にご紹介します!神宮寺さん小さいころ、毎年サンタさんにほしいものを手紙に書いていました。そのときは本物の犬が飼いたくて、サンタさんに小型犬がほしいんですと書きました。茶色いトイプードルと詳しく書いて、小型犬一匹入るくらいの大きめの靴下を用意していたのですが、次の日に起きたら「おもちゃカード5000円分」しか入っていなくて(笑)。親にめっちゃ文句いったら、がまんしなさい、とめっちゃ怒られました。なぜ怒られたのか、今でもわからないです(笑)。永瀬さん小学生のころ、いつも遊ぶ友人とその母親と僕の母も含めてクリスマスにギョーザパーティーをしました。ギョーザのなかにチョコとか氷とかいろいろなものを詰めてみたのが一番の思い出。氷は溶けてみずみずしくなります(笑)。結果一番おいしかったのは、普通のギョーザでしたね。チョコはすごくグロテスクな味。ひとことで言えばおいしくなかったです(笑)。平野さん僕は5年ぐらい連続で弟と一緒に「変身ベルト」をお願いしていましたね。変身ベルトをもらって、翌日に弟と戦って壊れる、みたいな。男兄弟なので激しいのです。ふたりともヒーロー同士なので客観的には見づらい絵になるのですが(笑)、必殺技の決め合いをひたすらやってて、結局勝負がつかなくて、最終的に人間味のある右ストレートとかになっていきました(笑)。岸さん小さいころ生き物が大好きで、小学6年間、ずっとサンタさんには「生き物図鑑」をお願いしていました。毎年、魚だったり動物だったり恐竜だったりジャンルが変わります。本当に生き物が好きで、図鑑を切り取って壁に飾っていました。一番好きなのは、当時はリュウグウノツカイという魚。あれは切り取るのが難しくて(笑)、輪郭のところで切って一番目立つところに貼っていました。髙橋さん切ないエピソードになってしまうのですが…、小さいころサンタさんがグローブをくれたんです。そのなかに手紙が入っていて、「このグローブは本場ロサンゼルスで作ってもらった君モデルの特注品なんだ」と書いてあり、それがめちゃくちゃ嬉しくて、友だちにも自慢したのですが、後日家族でおもちゃ屋さんに行ったらそこに同じグローブがあって…、悲しかった。そのときに初めて「はかない、せつない」という気持ちを覚えました。目がギラギラで…また、岸さんの生き物好きについては、平野さんがメンバーでハワイの動物園に行ったときのエピソードを披露。「岸君の動物を見る目がギラギラになっていた」といわれた岸さんですが、現在のお気に入りの動物について問われると「一周回って柴犬」と回答し、メンバーを笑わせました。メンバー同士のツッコミ&フォローが絶妙で笑いも多く、楽しいムードいっぱいのイベントでした。コラボ商品もあります!King & Princeプロデュースのクリスマスケーキは9月23日から予約がはじまっています。ほかにも、コラボ商品としてKing & Princeのトランプなどもネットショップや一部店頭でも販売されます。詳しくは、公式サイトをチェックしてみてください。以上、セブン-イレブンの2019年クリスマスケーキ商品発表会レポートでした!
2019年09月26日2019年秋のミラノのファッションウィークは終わったばかり。ヨーロッパのファッションウィークを見ていると、とっても柄使いが上手なことに気づかされます。お手本になるスタイルも多いので、今回は柄を使ったストリートスタイルをご紹介します。控えめな柄は、好感度アップの重要なポイント!?よく見かけるのが、小さめの柄を使用したワンピース。多くの女性に好まれていますし、日本でも小さめの柄のほうが、人気があるように感じます。今年の夏から秋に向けては特に多くのミニ柄ワンピースをヨーロッパで見かけたので、日本にでも秋にかけてさらに話題になりそう!ミニ柄だと、花柄以外でもドットなどもかわいく見えて、着こなしやすくなります。デートや重要な場所でも、控えめでいておしゃれな女性を演出してくれます。個性的だけど女性的! 難易度高めの星柄の着こなし方は…なかなか見かけることが少ないスター柄ですが、インフルエンサーには人気!何度か似たようなスター柄を見かけました。スター柄は、かわいく見えすぎてしまうこともあるので、落ち着いた色との組み合わせで大人っぽさをキープすることが、着こなしのポイントになりそう。またスターの大きさもポイントかも?大きすぎると子どもっぽく見えがちなので、十分気をつけたいところです。着こなしがやや難しそうな柄ですが、個性的で他の人との差別化にはぴったり!目立ちたい人にはぜひ挑戦してみてほしいです。あなたはどっち派?ヒョウ柄 VS チェック柄どちらも代表的な柄なので、多くの女性が一度は着用したことがあるかもしれません。ーヒョウ柄ーヒョウ柄といっても色や形、ワンピースのデザインでヒョウ柄っぽく見えないものを好む方もいれば、激しく柄を主張したデザインを好む方もいるので、どちらもお好み次第。ただ、男性ウケがいいのは、控えめでいてあまり柄を主張しないもののよう。この写真のように、落ち着いた色合いだと大人っぽくセクシーに見えて好感度もアップ!?ーチェック柄ーチェックはどちらかというと、色で季節を表現しやすい柄のひとつ。ブルーやグリーンとの組み合わせだと、より夏っぽく見え、ブラウン系やオレンジ系だと秋っぽさを感じさせてくれます。チェックを多用するブランドも珍しくないほど、定番の柄です。シンプルな無地に飽きてしまったら、チェック柄をポイントとして使用してもいいかも!大きさが異なるフローラル柄で上品度アップ女性らしさ抜群のフローラル柄。デートや普段使い、仕事でも多くの女性に愛されている柄だけに、なかなかトレンド感を出すのは難しいのですが、今年よく見かけたフローラル柄は、柄の大きさの異なるものを上手に重ねたり、大きさ違いの柄が配置されたデザインが人気のよう。どんな時でも使いやすい柄だけあって、これからも男女問わず人気のようです。スクエア柄で注目度アップ!今年のトレンドとまでは言えませんが、インパクトのあった柄のひとつとして、スクエア(格子)柄は忘れられませんでした。ドットなどは見かけますが、スクエアはなかなか見ないとあって、私の中で大注目!特に写真のように、スーツタイプで着こなすには、おしゃれ上級者でなければ少々難しそう。でも色の使い方や今後に参考に、トライする機会があればぜひ!日本でも柄ものは人気ですが、海外と日本だと着こなしている種類の幅がだいぶ違うかも知れません。個性的な柄を好む海外のスタイルも、ぜひ参考にしてみてください。
2019年09月25日