2人目の子を出産したときの話です。私はこれが最後の出産になるからと、バス・トイレ付きの個室がある産院を選びました。逆子が直らず予定帝王切開だったため、入院は1週間。赤ちゃんとの優雅な産院生活を送るつもりだったのですが……。2度目でも産後は大変…産後は赤ちゃんのケアに追われる毎日でした。帝王切開の痛みは徐々に軽くなるものの、ベッドから起き上がるのもひと苦労。 ほとんど人と会わない個室ということもあり、空き時間はシャワーもせずにただ横になっていました。 シャワーなしで1週間経過体を動かせるようになってからも、全然眠ってくれない赤ちゃんを夜通し抱っこする日が続き、常に寝不足状態。赤ちゃんが眠った隙を見て、私もばたっとベッドに倒れていました。 そんなふうに過ごしているうちに、結局1回もシャワーを浴びずに退院日を迎えたのです。バス・トイレ付きの部屋だったにもかかわらず! しかし、このことは誰に知られるわけでもありません。「もう帰るんだし、いっか」とのんきに構えていました。 退院前の内診で大慌て!退院当日は診察がありました。診察といっても切開した傷口を診られるだけかと思っていたら、大誤算。子宮の収縮度合いを確認する内診もあったのです。 「子宮もですか!?」。私はとっさに声が出ました。入院中1回もシャワーをせず、悪露まみれでひどい悪臭を放つアソコをお披露目しなくてはいけません。 慌てる私に看護師さんは心配そうな顔。私は平静を装って内診台に座り、もしかしたら運良く担当医師の鼻が詰まっているかもしれないという、少ない可能性を信じました。そして内診は問題なく終わり、医師と看護師さんに笑顔で見送られながら、私はそそくさと部屋に戻ったのです。 産後は体を動かすのが難しく、赤ちゃんのお世話をしながら隙を見て仮眠をとる生活。シャワーを浴びる気力が湧かないまま退院日を迎え、退院前検査で冷や汗をかいてしまいました。助産師さんいわく、産後に不衛生な状態が続くと創部や子宮内で感染の恐れがあるとのこと。助産師さんに相談すれば清拭などをしてくださるようです。今になってみれば、シャワーを浴びるのがしんどいということを助産師さんに伝えたらよかったなと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子イラスト/森田家著者:原 かすみ
2023年12月21日2カ月半の里帰りを終えて、自宅での初育児。授乳やあやすのに手を取られて家事ができない中、夫が料理・片付けをしてくれた! 素直に感謝を伝えると、思わず「オイ!」とつっこまずにはいられない一言が夫から返ってきたのです……。料理や片付けをしてくれる夫に感謝!私が出産に向けて里帰りをしていた間、夫はひとりで過ごしていました。夫はひとり暮らしをしたことがなく、時が経つに連れ、静かな自宅でひとりで過ごすことに寂しさを感じていたようです。 私は2カ月の里帰りを終えて自宅に戻り、環境が変わって泣きじゃくるわが子をあやしたり、授乳したりなどでいっぱいいっぱいになり、食事の準備まで手が及ばずにいました。 そんな中、休日に夫が料理の準備や後片付けまでしてくれ、これなら何とかやっていけるかな……?という安心と、感謝の気持ちが出てきました。 素直に「やってくれてありがとう」と伝えると夫は……。 夫の家事は「やる気」次第!?「このやる気がいつまで持つかわからないから、やる気があるうちにね!」と笑顔で返事をする夫。子どもが生まれる前なら笑って済んだ返事ですが、赤ちゃんがいるのに家事をするか否かが「やる気による」なんて言っていられません。 私は夫に「やる気の有無でされると困るんですけど?」とだけ言いました。育児もやる気によるの? やる気うんぬんじゃなくてやってくれ!と、内心ではツッコミが止まりませんでした。 里帰りを終えて、夫が家事を進んでしてくれたことには助かったのですが、それがやる気次第で変わるなんて、そんなこと許されないから!という気持ちになった私。冗談でも、のんきなことを言わないでほしかったです。これからが育児生活の本番なのに、このままでは先が思いやられるので、あえて夫を頼るようにしていこうと思います。 イラスト/ミロチ著者:たなか かな
2023年12月20日無事に2人目を出産して病室でひと安心……と思いきや大量出血!? しかしそれは緩みに緩んだ骨盤底筋のせいで起こった盛大な尿漏れだったのです。1人目の比じゃなかった、私が経験した当時の尿漏れ事情とその後の対策をお伝えします。大量出血? シーツを汚した原因は尿漏れ2人目の産後2日目、まだまだ悪露が残っているなかドロッと大量に出血したような嫌な感覚がしました。下着やパジャマはもちろんベッドまで汚してしまい、かなり焦りました。 しかし、なんとそれは多少血は混ざっていたものの、出血ではなく尿! なんと排尿時の感覚がわからないほど、筋肉が緩んでしまっていたのです。1人目のときは多少トイレが近くなったかな?と思うくらいだったため、私にとっては衝撃的な出来事でした。 トイレを我慢できない!その後は少しでも我慢するとトイレが間に合わない!という状態だとわかり、赤ちゃんを残して1日に何度もトイレへ行くことに……。部屋ごとにトイレのある産院で本当によかったと実感しました。 とても情けない思いで助産師さんに話をしましたが、産後の尿漏れはよくあることらしく、自分だけではなかったことにホッとしました。しかしこのままではいけないと感じ、助産師さんに対策を教えてもらいました。 尿漏れ対策は日々の積み重ねが大切私が続けられた対策は2つ。日常的に腟に力を入れること、産後5日目ごろからはあお向けで膝を立てて腰を上げる体操をおこなうことです。赤ちゃんと一緒に横になりながら、授乳しながら……など、とにかく回数をこなすのがポイントで、慣れてきたら1回ずつの時間を延ばしていくと効果的なんだそうです。 産後6カ月がたった今では、トイレの間隔は少し短いものの、尿漏れすることはなくなりました! 妊娠中だけでなく、産後まで尿漏れに悩むなんてショックでした。しかし、産後ママなら多くの方が通る道なので、あまり気にしすぎず、地道に体操などで改善していくといいそうです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/sawawa監修/助産師 松田玲子著者:小林夏希4歳と1歳の二児の母。フリーライターとして育児・インテリア・住宅関係の媒体を中心に記事執筆をおこなう。
2023年12月02日育児につまずき、思い詰めて心療内科を受診した私。そこで医師から投げかけられた言葉は「発達障害の疑いがある」という、私にとって意外な言葉でした。そこで心理テストを受け、結果を受け止めた今の自分の心境をお伝えします。ほかのママとどこかで比べてしまう現在、私は3歳と0歳の姉妹を育てている2児の母親ですが、上の子も下の子も出産後から両親や親戚などに頼らず、ほぼワンオペで育児をおこなっていました。孤独に育児をしていたこともあってか、ほかのママ友たちと自分を比べると「どうも私は子どもに対する愛情に欠けているのではないか」と思ってしまう自分がいることに気づいたのです。たとえば、子どもとどうやって遊べばよいか本気でよくわからなかったですし、一生懸命に育児本を読んでそのようにおこなっても、いまいち乗り気になれない自分がいたりしました。特に下の子を出産したあとの数カ月の間は、上の子に対して感情的に怒鳴るなどひどい扱いをしていたことも事実です。そんな出来事から「私はもしかして産後うつなのでは?」と思い悩み、また慢性的な睡眠障害もあって、思い切って心療内科を受診したのです。 思い切って心療内科を受診心療内科を受診したのは下の子が生後半年を過ぎたころでした。医師からの診断は「適応障害と産後うつ」そして「発達障害の疑いがある」という、私にとっては衝撃的な話でした。恥ずかしながら発達障害というワードだけは聞いたことがありましたが、詳しくは知りませんでした。早速家に帰って発達障害について調べてみたり、セルフチェックテストなどをおこなったりしました。たしかに今までの人生を振り返ってみて対人関係においてのつまずきや、職場でのトラブルなどはあったのも事実ですし、いわゆるADDやADHDの症状である「忘れっぽさ」や「衝動性の強さ」「こだわりの強さ」があったように感じました。 愛着障害と診断を受けて後日、2日ほどに渡って精密な発達障害の心理テストを受けたのですが、結果は「発達障害の所見はなし」でした。しかし、私が過去に実親から暴力などの虐待を受けたことがあるということから、「愛着障害の可能性がある」と医師から聞かされました。愛着障害とは、乳幼児期において暴力やネグレクトなどで傷を負い、適切な愛情を持って育てられなかった子どもが、社会人になったときに対人関係や仕事、そして育児などに支障が出る障害のことだそうです。医師からその診断を受けたときは、正直言って「やっぱりな」と思う自分がいました。 まさか自分が発達障害の疑いを持たれるとは思いもよらず、心理テストの結果が出るまではモヤモヤでいっぱいでしたが、発達障害やそのほかの精神疾患などについての勉強にもなりました。客観的に自分が親にされてきたことは虐待だったのだと受け止め、過去の自分と向き合うことで本当の私になれる気がしています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:仲本まゆこ自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年11月18日現在、夫の実家近くに住みながら、3人の子どもを育てています。夫には妹がおり、妹家族も近くに家を構えて住んでいて、同じくらいの子どもが3人います。いとこたちに会うと子どもたちは楽しそうに遊んでいますが、ふとしたときに義母の対応の違いが感じられて切なくなります。旅行に誘われない妹家族の家は別に構えているものの、パパの仕事が忙しく帰りが遅いため、食事やお風呂などはすべて実家で済ませています。 そのため、ずっと一緒に住んでいるような感覚なのでしょう。連休には度々義母と妹家族で旅行に出かけており、わが家はまったく知らされません。もしかしたら妹家族が旅費を出していたりするのかもしれませんし、うちに気を遣ってくれているのかもしれませんが、なんだかちょっぴり寂しい気持ちになります。 誕生日を忘れられる妹家族は義母とほぼ一緒に過ごしているため、子どもたちの誕生日も毎回一緒にお祝いしている模様。しかしわが子たちは3人目が生まれたころから誕生日については触れられなくなり、「おめでとう」とも言われなくなりました。 数年前に義父が亡くなり、孫が多くなり、義母も大変なんだろうとは思います。でも、「おめでとう」も言われなくなるのはやっぱり寂しいものがあり、その傍らで妹家族が一緒にお祝いしているのを知ると、なんだか差を感じてしまいます。 「うちの子たちは……」と言われる義母にとっては何気ないひと言なんだと思いますが、妹の子どものことを「うちの子たちは……」といつも言います。実の娘の子どもですし、ほぼ一緒に暮らしているようなものなので、そう言うのも不思議ではありません。 でも、「うちの子たちは」と聞くたびに、私や私の子どもたちはよそ者扱いされているような感覚になります。義実家近くに住んでもう8年になりますが、なかなか関係的な距離は縮まらず、私の足も遠のく一方です。 近いのになかなか足が向かない義実家ですが、行けば子どもたちはいとこたちと楽しそうに遊んでいますし、義母も子どもたちにやさしく接してくれるので特に問題はありません。義母の何気ないひと言や行動にちょっぴり切なくなることもありますが、適度な距離感で良い関係を保つほうがいいのかなと思うようにしています。 イラスト/ののぱ著者:沢田真紀子自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年11月17日現在1歳11カ月の娘をアメリカで育てています。娘を出産したとき、トルコ人の義母がはるばるトルコからアメリカまで産後の手伝いにきてくれたのですが、義母の娘へのある信じられない行動により激怒した私。文化の違いによる育児トラブル体験談をお話しします。びっくり! 義母が娘の頭に○○を…娘の出産時、手伝いにきてくれたトルコ人の義母。娘が生後2週間ごろのある日、義母がリビングで寝ている娘の頭が寒くてかわいそうと言って、スカーフを娘の頭にかけているところを目撃しました。娘のことをかわいく思っての行動ということはわかるのですが、スカーフが顔にかかったり首に巻き付いたりといった事故が起こらないとも限りません。危険なのでそれはやめてくださいとお願いし、義母もにこにこして聞いていたので理解してもらえたと私は思っていました。 嫁姑バトル勃発!?しかし、その後も娘の頭にスカーフをかけ続ける義母。義母のかけたスカーフをそっと私がとるという静かな攻防を繰り返していたある日、事件が起こりました。リビングで寝ていた娘の泣き声が聞こえ、起きたかと思って様子を見に行くと、スカーフが娘の顔にかかり娘がもごもご言っています。私は悲鳴をあげながらダッシュで駆けつけて、娘の顔の上のスカーフを取り払いました。激怒した私は何が起こったかを義母に説明し、どうしてお願いしたのにスカーフをかけるのをやめてくれなかったのか、危険だと思わないのかと、すごい剣幕で義母に問いただしました。 話し合うことの大切さじっくりと話を聞いてみると、義母はやはり娘の頭が寒くてかわいそうだと思ったということと、トルコには外出時に赤ちゃんの顔にスカーフをかけるような風習があるため、特に危険だと思ってはいなかったということがわかりました。日本ではありえない行動でも、別の文化では当たり前ということがあるんだなと身をもって体験することに。ただし、私はやはり危険だと思うのでどうかやめてくださいと改めてきちんとお願いすると、今度は義母も理解してくれたようで、以後娘の頭にスカーフをかけることはなくなりました。 寒そうという理由で、新生児の娘の頭にスカーフをかけていたトルコ人の義母。初めて見たときはあり得ないと驚きましたが、文化の違いから出た行動でした。私は危険だと思うのでやめてほしいときちんとお願いすると理解してくれたので、文化が違っても結局大事なのはしっかりと話し合いお互いを理解しようとする気持ちだと思いました。 著者:玉木理恵1歳の女の子の母。アメリカ在住。翻訳家・ライターとして活動中。
2023年11月09日息子が生まれる前、赤ちゃんのお世話をするための用品や洋服などを買い、これで準備はばっちり! と思っていました。しかし実際、生まれてから想像以上にバタバタと過ぎていく毎日のなか、産前にあることをしておけばよかった! と痛感したエピソードをお話しします。子育て広場で他のママを見てふと気づく息子は赤ちゃんのころ、あまり寝ない子でした。加えて初めての育児ということもあり、とにかく赤ちゃんのお世話でいっぱいいっぱいだった私。そんな夏のある日、市が主催する「赤ちゃんのための子育て広場」というイベントがあると知り、さっそく行ってみることに。 そこには同い年ぐらいの赤ちゃんとママがたくさんいて、久しぶりに夫以外の大人と話せて楽しかったのですが、ここで1人のママを見てあることに気づきました。それは、手足のムダ毛が薄いことです。 いつの間にこんなにムダ毛が……夏場で手足を露出していたこともありますが、久しぶりに他人の女性と接してみて、初めて自分の手足にムダ毛が生え放題なことに気づいた私。確かに、息子が生まれてから自分のことを後回しにしていた私は、ムダ毛処理を全然していませんでした。 それ以来たまに処理をしていたものの、やはり育児が忙しかったのでだんだんと後回しになっていました。そして息子が3歳を過ぎ、おしゃべりもじょうずになってきたある日、息子の口からショッキングなひと言が……! 「ママってどうして脚がぞりぞりなの?」親子3人でゴロゴロしていたとき、息子が私の脚を触りながら「パパ、ママってどうして足がぞりぞりなの?」と言ったのです。息子にそう聞かれた夫は「うーん、なんでだろうねえ?」と言葉を濁しましたが、その場はものすごく気まずい空気に……。 そして私は、さすがにこのままでは恥ずかしいと思い、手脚だけでも脱毛をしに脱毛専門のクリニックに行こうと決意。しかし実際、子連れで脱毛クリニックに行くのは手間がかかるし、別料金を払うこともあったりとても大変で、結局、何度か行っただけでやめてしまいました。 今では息子も5歳になり、ある程度手がかからなくなったので自宅でムダ毛処理をしています。子どもを産むまでは、こんなにも育児が忙しく自分の体のケアに時間がとれないなんて知らなかった私。もしここまで自分のことが後回しになるとわかっていたら、子どもが生まれる前に脱毛を済ませておいたのになぁ……とちょっと後悔しています。 監修/助産師 松田玲子著者:竹の内 由紀5歳の幼稚園男児のママ。乳児期に産後うつになり、治療をおこなう。現在は趣味のイラストを活かした仕事をしている。
2023年11月07日不妊治療に通い、35歳で妊娠! 私は初産が高齢出産だったので、産前産後に不安や悩みがありました。産前は気持ちの面での不安が大きかったのですが、体調は順調。しかし産後は体力の低下を実感したり、出産にともなう体の痛みに苦しんだり、悩むことが多かったです。親友の助言もあり、不妊治療へ通うことに34歳と遅めの結婚だった私。新婚のうちは「まだまだ子どもはいいかな」と考えていましたが、同じ年の親友からの助言もあり、新婚旅行から帰ってきて妊活を意識するように。親友が不妊治療に通って2年後に妊娠した話を聞いて、私も不妊治療専門の病院へ検査に行ってみました。 検査してみると、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されたので、早めに検査してよかったです。検査後すぐに不妊治療を開始しながら妊活をスタートしました。 高齢出産、出生前診断を迷った結果…不妊治療は仕事と通院の両立が大変で、ラクではありませんでした。それでも不妊治療を開始して8カ月後に妊娠判定が! 妊娠時35歳で、高齢出産ということもあってなのか出生前診断についての説明を受けました。高齢出産になる私は受けたほうがいいか迷うように……。 夫婦で何度も話し合い、どんな結果が出ても産みたいと思ったので出生前診断は受けないと決意。また、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病について、病院で気をつけるよう言われました。私はつわりで脂っぽい物は食べられず、甘い物なら食べられる状態。しかし、食べ過ぎに注意し、味付けや栄養バランスを考え過ごしていました。 私の場合、産前よりも産後がつらかった赤ちゃんが生まれてくるまで不安はあったものの妊娠期間は健康に過ごせていたので、私は産んだあとも順調に過ごせると思っていました。私の場合、帝王切開での出産にはなりましたが、無事元気な女の子を出産! しかし、産後は産前と違い、思ったように動けませんでした。 慣れない赤ちゃんのお世話に加え、脚の付け根やおしりに神経痛が襲い掛かりました。すがる思いで整骨院の産後骨盤矯正に通い、痛みは徐々に消えていくように。産後半年を過ぎると赤ちゃんのお世話のコツも少しずつつかめ、体力も戻ってきて、産後1年で産前のように動けるようになりました。 結婚が遅かったので仕方ないのですが、初産が高齢出産ということで不安が大きかったです。私の場合は、産前よりも産後の体力の低下や足腰・おしりの痛みがつらかったです。同じ年でも元気なママさんもいるので、日頃から運動して体力をつけておくのは大切だと改めて実感しています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。※人工妊娠中絶は、母体保護法により定められた適応条件を満たしている場合に限り、施行されます。 監修/助産師 松田玲子著者:桜井りこ2児の姉妹ママ。不妊治療から流産を経験し妊娠。美容系会社勤務、現在は育児休暇中。整理収納・株、投資信託が趣味。美容・コスメ系と合わせ、自身の体験をもとに、妊娠・子育てに関するライターとしても活動中。
2023年11月06日1人目の子を出産した10年前、私の育児に関しての知識は先輩ママから聞くか、育児書から得たものだけでした。特に授乳は、最初にぶつかった大きな壁です。試行錯誤しながら子どもを育てていく中で、育児書通りにいかないことも多くて……。母乳って自然に出ないの?私が初めて妊娠した10年前、育児の知識はあまりありませんでした。育児書や先輩ママに聞いたりしていても大変というイメージはなく、赤ちゃんが生まれるのが楽しみ!と悠長に構えていました。 その後、出産を終え、入院中に初めて知ったことは「母乳って自然に出るものではないんだ」ということ……。授乳練習ではなかなかうまく飲ませてあげることができずに、育児用ミルクをあげる毎日。おっぱいは張っているのに飲ませてあげられないことに悲しくなってしまい、産院のスタッフさんに弱音を吐いてしまうこともありました。 望んでいることは何?退院したあとも母乳育児は思うように軌道に乗らず、気分が落ち込む日々。そんなとき、不安になっている私に気がついてくれたのは夫でした。娘が寝ているタイミングでじっくり話をし、「何が不安なのか、今どう思っているのか」を時間をかけて聞いてくれたのです。そして夫は「自分たちが一番望んでいるのは、子どもの成長だよね。母乳でも育児用ミルクでも、大きくなったときに比べる子はいないよ」と言ってくれたのです。 元気が一番!と気づいた夫の言葉を聞いて、その通りだと思いました。いつからか母乳育児にとらわれすぎて、私は周りを見る余裕を失っていたのです。気持ちが落ち着いたからか、生後3カ月になるころには母乳育児の生活が送れるようになりました。 「私たち夫婦にとっての幸せは、子どもが元気に成長してくれること」。今でもその言葉を胸に、子育てに臨んでいます。 現在10歳になった子どもは、風邪もひかずに元気に成長しています。初めての育児は慌ててしまうこともありますが、1つずつ家族で乗り越えていけたらと思っています。 監修/助産師 松田玲子イラスト/ななぎ著者:高山ななみ
2023年11月05日私の周りには「産後はなかなか体重が戻らない」と悩んでいるママ友が何人もいます。そんな中、私が悩んでいるのは“産後痩せ”です。なかなか体重が増えないという悩みをママ友に打ち明けると……。ママ友の言葉に、解決のヒントが!?もともと少食である私は、妊娠前から臨月までの体重が+7kgほどで、医師からは「しっかり食べておなかの赤ちゃんに栄養を送ってね!」と言われていました。そして出産後、ちゃんと食べているつもりですが、私の体重はどんどん減っていきました。産後1年経過した今、妊娠前よりも2kgほど減った状態です。 瘦せ型の私は育児に必要な体力がなく、子どもの相手を満足にしてあげられないこともあり、本当に悩んでいます。インターネットで体重が増えやすい食べ物を調べたり、増量のためのサプリメントはないか探したりしましたが、なかなか健康的に体重を増やす方法を見つけられずにいました。 その悩みをママ友に打ち明けたところ、「えー! ぜいたくな悩みー!」と笑われました。しかし、そのママ友から大きなヒントとなる言葉もあったのです。それは、「あなたは食べている量が明らかに少ないよ!」ということでした。 たしかに、成人女性が摂取すべきカロリーなどをしっかりと考えたことはありませんでした。調べてみると、30歳から49歳の女性で1日2,050kcalが必要なエネルギーということが判明(※)。当時の私は、ほぼ育児用ミルク+離乳食という状況でしたが、妊娠中や授乳中の場合は、さらに付加量が必要なようです。(※)推定エネルギー必要量は、年齢・性別・身体活動レベルや、妊婦・授乳婦であるかによって異なります。 私の普段の食事を計算すると、1,800kcalほどの摂取量であることがわかりました。そこで、どうやって摂取カロリーを増やすかを考えることに。私はカロリーの低い物ばかりを食べていたわけではなく、一度にたくさんの量が食べられない体質。そのため、3食の食事とは別に、10時ごろにおにぎりを食べたり、15時ごろに子どもと一緒におやつを食べたりするようにしました。まだ始めたばかりですが、体重減少を防ぐことができています。 “産後痩せ”は私にとって切実な悩みです。悩みを人から共感されないことは悲しい気持ちになります。しかし、それでただ「悲しい」と思って終わるのではなく、そんな中でも人の意見に耳を傾けることが大切だと感じました。自分では気づけなかったことが、誰かに話すことで、解決の糸口を見つけられるかもしれないからです。 参考:厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2020年版)』 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子イラスト/ななぎ著者:海原えめ
2023年10月28日結婚当初はわりと体型が細身だった私。2度の出産を終えてぶよぶよに太ってしまいました。自覚はあったものの、夫の言葉はそれはショッキングなものでした……。夫の衝撃的な言葉育児や仕事のストレスに追われていた私は、甘い物を食べ過ぎて知らないうちにどんどん太っていっていました。ある日、それを見兼ねた夫から、「おばさん体型過ぎて妻として見てられない」「昔の体型に戻ってほしい」と言われてしまいました。育児も家事もせず家でダラダラしていても痩せている夫、一方で必死に仕事や育児や家事で忙しいのにどんどん太っていく私……。なんだか悲しくなってしまいました。 夫の「妻として見てられない」との一言はひどいと思いましたが、私自身太り過ぎた自覚はあったのもあり、おかげでダイエットを決意することができました。今は甘いものをとるのを控えるようにしています。今後、ストレス発散も兼ねて、私が運動する時間を確保できるよう、これを機に夫に家事や育児をやってもらいたいと相談しようと思っています。 作画/いずのすずみ著者:並木優子20代、二児の母。現在は医療機関で働きながら副業で執筆をおこなう。
2023年10月26日初めてのコロナ禍での出産。出産予定のクリニックには売店やコンビニがなく、飲み物の自動販売機がひとつだけ。面会も制限されていたので、買い物を頼むこともできず……。想定外の入院生活で、準備不足だったことを後悔したお話です。コロナ禍での初めての妊娠・出産2022年に第3子となる次男を出産しました。第1子は14年前、第2子は4年前の出産だったので、新型コロナウイルスが流行し出してからは初めての妊娠・出産です。私が出産したのはクリニックで、院内に売店やコンビニがなく、飲み物の自動販売機がひとつあるだけでした。 産後の入院中、面会ができるのは同居の夫か実母のみと決まっていました。私の母は別居なので面会の対象外、夫も仕事があるので入院中の面会は難しいとのことで、下着やパジャマ、タオル類は多めに持って行きました。 母乳をあげているせいか、すさまじい空腹感入院バッグにはペットボトル数本と、小腹が空いたときにつまめるように小分けになったバームクーヘンを入れて持って行きました。そして、無事に次男を出産し、そこから5泊の入院生活がスタート。翌日から母子同室になり、母乳推奨のクリニックだったので育児用ミルクはあまり足さず、母乳が出るように頻回授乳で頑張りました。 母乳は大した量が出てないはずなのに、すぐに襲ってくる空腹感。持って行ったバームクーヘンは2日で食べきってしまい、面会や差し入れもなかったので、空腹感に耐えながら残りの日数を過ごしました。 もっとお菓子を持ってくればよかった夜中の授乳がスムーズに終わって次男も寝てくれて、眠れるチャンスだというのにおなかが空いて眠れない……なんて日もありました。こんなことなら、お菓子をもっとたくさん持ってくればよかった……と後悔。 上の子たちのときはコロナ禍での出産ではなかったので、面会や差し入れを自由にしてもらえ、総合病院だったので院内にコンビニがあり、おなかが空いても自分で食料調達できたのです。今回は面会制限があったので、着替えは多めにと準備しましたが、差し入れもしてもらえないということをすっかり頭から抜けていました。 下着やパジャマ、スリッパやティッシュなどの必要最低限の入院準備は整っていたものの、母乳をあげているとこんなにおなかが空く、という点は盲点でした。もし次回も同じようにコロナ禍での出産をし、面会制限があるような状況だったら、お菓子や軽食も忘れずに準備しようと心に誓いました。 監修/助産師 松田玲子著者:吉川 みきな14歳女の子と4歳男の子、0歳の年の差兄弟を育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。
2023年10月19日初めての出産を控え、いつ生まれるんだろうとドキドキの毎日。しかし、正期産の時期を前に頻繁に起こるおなかの張りにより、医師に自宅安静を言い渡されました。そして妊娠36週に生まれてしまい、早産だった息子に対し、人一倍気を遣って過ごしていたころのお話です。2,200gで生まれた息子おなかの中ですくすくと育っていく息子。愛しくて仕方がなく、エコー写真を見ては「早く会いたいなあ」と思っていました。しかし妊娠後期から頻繁におなかが張るようになり、妊娠35週には出血もあったため、医師から自宅安静の指示が。 結局妊娠36週に早産児として生まれた息子は、体重2,200g程度の低出生体重児でした。息子が生まれた直後から助産師さんや担当の医師が、慌ただしくしていたのを覚えています。 罪悪感からひとりで無理をしていた毎日周りの子と比べるのはよくないと思いつつも、小さい息子を抱っこしては、正期産の時期に産めなかった自分を責め、息子に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。 退院後、ネットで早産児は病気にかかりやすかったり、発達が遅れたりするかもしれないリスクがあるという情報を目にした私は、「この子を大きくできるのは私だけだ、病気にかからないようにしなければ」という気持ちに。 常に健康状態を気にしたり、授乳回数を増やしたりと自分だけで毎日頑張っていました。しかし産後のボロボロな体と、夜間授乳などでの寝不足も重なって、そのころの私は心身ともに疲れ果てていました。 元気に成長していく息子に私は……夫や友だちから少し頑張りすぎだと言われても聞く耳を持たなかった私。一方で息子は生後3カ月のころには首もすわり、体もぽっちゃりと赤ちゃんらしくなってきて、あやしたりするとよく笑うようになりました。そして生後6カ月にもなると寝返りや、ひとりで座ることもできるように。 そんな成長する息子の姿を見て、私は早産児だろうとこの子はこの子なりにちゃんと成長しているじゃないか、とだんだん思うようになったのです。それからは、周りの助けも借りて、ひとりで無理をするのをやめるようになりました。 現在では、息子も背は少し小さいものの、元気な幼稚園児になりました。今だからこそ言えることですが、早産児だからと母親が責任を感じ頑張りすぎるのではなく、もっと子どもの成長を信じて育児をすればよかったと思います。これからもこの子なりの成長を見守って、一緒に成長していきたいと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:竹の内 由紀5歳の幼稚園男児のママ。乳児期に産後うつになり、治療をおこなう。現在は趣味のイラストを活かした仕事をしている。
2023年10月17日コロナ禍になる前、私は第1子となる息子を出産しました。初めての育児はわからないことばかりで、てんやわんやの日々。息子は寝つきが悪く、夜泣きも多かったため私は毎日寝不足でした。それでもかわいいわが子のために私は育児に奮闘していました。そんななか、ある日息子と私は体調を崩してしまって……。転職したばかりの夫は頼りにならない当時、わが家は私と夫と息子の3人家族。お互いの実家は遠方であったため頼れません。さらに夫は転職をしたばかりだったこともあり、新しい仕事や職場に慣れることに一生懸命で、なかなか積極的に育児に関わろうとしてくれませんでした。 また、夫は休日も私と息子をほったらかしにして遊びに行ってしまうことも多々ありました。そんな夫に対して私は、転職したばかりで大変なのかもしれないし、言い争いをして傷つくぐらいなら自分ひとりで育児も家事もやってしまったほうがいいと思うようになりました。 母子ともに体調不良! ワンオペ育児の限界……自らワンオペ育児を選んでしまった私ですが、ひとりではどうしようもない出来事が起きました。生後6カ月の息子がインフルエンザにかかり発熱、薬を飲んでも泣き止まないため、私は付きっ切りで看病しました。 しかし翌日には私も発熱、息子はまだ完治していません。ついに私は夫に「今日は仕事から早く帰って来てほしい」と伝えました。しかし、夫から「今日は毎週恒例の上司との飲み会があるから難しい」と信じられない返事をされました。 その飲み会は家族よりも大切なの?夫によると、この毎週恒例の飲み会によって次の赴任地が変わってくる、言わば出世に関わる大事な飲み会で、絶対に欠席はできないと言うのです。私は夫のその発言に呆れて物も言えませんでした。 この飲み会は先週もあったし、きっと来週もその次もあります。その飲み会と苦しんでいる家族、どちらが大切なのか、私は夫に問いました。夫はきちんと返事をしないまま出社をして飲み会に行き、深夜に帰宅。私は怒り心頭でしたが、私も息子も薬が効いて体調は回復傾向にあったのが幸いでした。 その後、私は飲み会を優先したにもかかわらず謝罪もない夫に怒りを爆発させましたが、夫は反省していない様子。そんな夫が変わったのは約1年半後、第2子である娘が生まれてからです。私ひとりではどうにもならないことがようやくわかったようでした。自らワンオペ育児を選んでしまった私にも否がありますが、今ではとても頼りになる夫も、この出来事だけはどうしても許すことができません。 著者:都 うめこ5歳男児と3歳女児のアクティブ転勤族ママ。趣味は公園巡りで、現在公園レポートを20本以上と育児に関する記事を執筆中。元銀行員でFP資格保有。
2023年10月16日笑っているときは天使のようにかわいい娘。ところが泣き止まない時間が長くなれば長くなるほど、結構なストレスが溜まっている自分に気がつきました。「おむつが濡れた」「たそがれ泣き」というように泣いている理由がわかっているときはともかく、原因に心当たりがない状況で、泣き止まない娘と2人で過ごす時間の孤独は相当のものでした。泣き止ませる方法として、わが家で効果的だったちょっとユニークな方法をお話しします。泣いている理由がわからない泣き始めてもおむつを替えたり授乳をしたりすると、満足しておとなしく眠っていた娘。ところが、生後3カ月ごろ「何をしても泣き止まないとき」がありました。それまでおこなっていたおむつ替えや授乳ではまったく効果がなく、抱っこをしても、歌を歌っても、背中をトントンしても、服を着せても脱がせても、とにかくネットで検索して出てくることすべてを試してもまったく泣き止まないのです。 泣いている娘を抱いたまま私が泣きたくなる日も多かったです。助産師さんに相談したところ「自分でもどうして泣いているのかわかっていない赤ちゃんもいるから深く考えすぎないで」と言われたものの、泣き止まない娘を前にストレスがなくなるわけではありませんでした。 泣いている様子を撮ってみることに気持ちがラクになったきっかけは、「泣いている顔もかわいいわね」という義母のひと言でした。冷静に考えてみると、顔を真っ赤っかにして口を大きく開けて泣いているのも赤ちゃんのころの今しか見られない顔だと納得。そして何をしても泣き止まない日に、カメラで撮ってみることにしました。 すると、スマホ越しに見る娘の泣き顔は思いのほかかわいく、大絶叫で泣いている姿は生命力にあふれていたのです。そして何より、生後5カ月を迎えたころ泣いている顔を撮ろうとすると、不思議とスマホのカメラを見るや否や娘が不思議そうな顔をして泣き止んだことさえありました。 泣いている理由が特にないときは、他のものに興味をひかせると泣くことを忘れるようです。娘が寝たあと、フォルダに並んだ号泣写真を見て自分をねぎらいながら眠る日もありました。 泣いている写真や動画が大切な思い出に 久しぶりに新生児のころの動画を見返して気がづいたことがあります。それは、思った以上に泣き声が違ったことでした。当時は困惑した私ですが、今見ると「ふにゃぁふにゃぁ」、そして時期を追うごとにはっきりとした泣き声に変わっていきました。 ムービーを撮ろうとすると、意外と子どもが泣き始めたタイミングで慌ててムービーを止めてしまうことが多く、泣き声を記録したデータはあまりありませんでした。ありったけの泣き止ませる方法を試してお手上げのつもりで撮影していた写真や動画が、今となっては貴重な娘の姿を記録した思い出になっています。 赤ちゃんを泣き止ませることの積み重ねで、母と子の絆は深まっていくと産婦人科で教わりましたが、あまりに泣き止まないので私のメンタルも限界でした。スマホで動画や写真を撮っているうちに、少し気持ちがラクになった生後半年の今。育児記録の1つとして泣き顔さえも良い思い出になるように、日々娘と向き合っていこうと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/おんたま監修/助産師 松田玲子著者:こさい れい0歳女児の母。元テレビ番組ディレクター。フランスで育った自身の経験をもとに海外生活、旅行、子育てについて執筆している。
2023年10月15日元々は夫にいろいろしてあげることが好きだった私。家事は自分のやり方やこだわりがあり、特に家事をしない夫に対して不満はありませんでした。ところが、子どもを出産したことがきっかけで疲労が蓄積し、だんだん家事をしない夫に対してイライラするように……。私がいかにして夫をイクメンに変えたのか、その方法をご紹介します。まずは真剣に話し合いを女性は出産する前に長い妊娠期間があります。そのため、夫よりも親としての実感や子どもに対する愛情が早く芽生えやすいように感じました。はじめはそれほど感じていませんでしたが、いざ出産を終えると、お互いの家事・育児の認識に対してギャップが生まれることに……。 今までの家事に加えて夜間の授乳や夜泣きの対応など、休む暇もなかった私。そんな私の状況を目にしていながら、特に何も手伝ってくれない夫に嫌気がさすようになりました。「このままでは産後クライシスになる!」と思った私は、夫に自分の気持ちを打ち明けました。少しは子どもの面倒を見てほしい、休日は私も休ませてほしい……。 夫はそこまで私が思い詰めていたとは気づかなかったらしく、素直に謝ってくれました。まずは真剣に今後どうしたいのか、話し合う場を設けることが第一歩だと思いました! とにかく褒める! 褒めまくる!今まで家事・育児を何もしてこなかった夫に、完璧を求めるのは無理な話。そのため、私は夫がすることに寛容でいるよう心がけました。 おむつ替えは私の3倍の時間がかかり、皿洗いは雑で泡がついていることも……。それでも言いたいことをぐっと我慢して、とにかく褒めます! 誰だって褒められて嫌な思いをしませんよね。特に夫は頼りにされると喜ぶタイプなので、「いつもすごく助かる!」「さっすがパパ!」など少々大袈裟に褒めるようにしています。 すると、頼まなくても自らやるべきことに気づいて行動するように。ここまで成長するとは思っていなかったので、本当にうれしい驚きです。 子どもが夫に懐くようになった子どもが生後5カ月になったころ、パパとママの区別がだんだんつくようになったらしく、子どもが夫にも懐くようになりました。喃語しか話さないものの、明らかに夫を意識してニコニコしている子どもを見て、夫はうれしかった様子。子どもフィーバーにはならないタイプだと思っていましたが、子どもの写真を携帯の待ち受けにするほど子ども好きになっていました。 そして、休日はベビーカーで近所を散歩したり、泣いたら抱っこをしてあやしたりするなど、すすんで子どものお世話をするようになりました。今では立派なイクメンになったと思います。 最初はハードルが高いかもしれないと思っていたイクメン。わが家の場合はちょっとした工夫で変わることができました。今後もさらなる成長を期待して、イクメン育成期間をもう少し延長しようと思います! イラスト/sawawa監修/助産師 松田玲子著者:中原けいこ2歳男児の母。妊娠を機に金融機関からライターへ転向。現在第2子妊娠中。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆。
2023年10月14日第3子の妊娠中、おなかの子に先天性の疾患があることがわかり、帝王切開で出産することが決まりました。もともと里帰りではなく、産後は義母にきてもらう予定でしたが、今回は帝王切開なので入院が9日間。自然分娩のときと比べると4日ほど長いうえ、しかも産後は生まれた赤ちゃんの治療もありバタバタすることが予想されていました。義母や上の子たちが大変な思いをしないためにはどうしたらいいのか、私は悩んでいました。今までと違う入院中の生活上の子たちを産んだ病院は家から車で10分ほどの場所だったので義母や上の子たちは毎日お見舞いにきてくれていて、義母や上の子たちが困っていることを聞けたので都度対応できました。 しかし今回は家から車で1時間近くかかる場所、さらにこども病院なので感染症予防の観点から病棟への立ち入りが制限されており、上の子たちは病棟に入ることができません。つまり大人が2人以上いるときしかお見舞いにこられないので、夫が仕事の休みのときにしか義母と会うことができないのです。 義母の心配事入院中、義母が困っても即座に対応することは難しかったので、私は前もって義母に心配なことがないか電話で聞いてみました。いろいろと話し、伝えられることはその場で伝えましたが、義母は特に「子どもウケする献立作り」と「子どもが体調を崩したときの対応」に不安を持っているようです。 こういったことは非常に複雑で、電話で教えたところで、すべて記憶してもらうのは難しいもの。そこで私は「上の子たちの説明書」を作ることにしました。 上の子たちの説明書ノートを1冊用意し、上の子たちの普段の1日の流れから書き始めました。食事についてはあまり細かいことを書きすぎると義母が大変だと思ったので、「好きな物、嫌いな物」と「食べる量の目安」や「各自の食器」だけにしました。 体調不良時の対応については「病院に行く目安」や「かかりつけの病院」だけでなく、「常備薬や体温計、保険証等の場所」も書くようにしました。その他、「トイレの対応」や「DVDプレーヤーの使い方」など詳しく書いていき、それぞれ項目にインデックスをつけて、「上の子たちの説明書」の出来上がりです。 忙しい入院中に大活躍張り切りすぎたかなとも思いましたが、結論から言うと「上の子たちの説明書」は大活躍でした。産後すぐ、生まれた赤ちゃんは容体が急変して手術となり生死を危ぶむ状況が続いていたので、私はとても日常の困りごとに対応できる状態ではなかったのです。 何度か家族全員でお見舞いに来てくれましたが、病棟を離れられる時間は限られていましたし、上の子たちも場の雰囲気を察してか機嫌が悪く、とてもゆっくり相談にのることができる状態ではありませんでした。義母からも「あれのおかげで連絡が取れなくても不安がなかった」と絶賛されました。 今回のことで、子どもたちに関する情報を記録し、共有しておくことの大切さを思い知りました。今は特に子どもたちと離れる予定はないのですが、何か起こってからでは準備が間に合わないので、このとき作った「子どもたちの説明書」を常にアップデートしながら備えておこうと思います。 監修/助産師 松田玲子著者:岩崎はるか2女1男の母。両実家とも遠方のためワンオペ育児中。先天異常の影響で肺が片方しかない医療的ケア児を含む3人の子を育てた育児体験談のほか、大学院で農学を学んだ経験から食についても執筆。
2023年10月12日東京都武蔵野市にある小さな弁当屋「コムギキッチン」から、産後のママをサポートするお惣菜冷凍サービス「産後めし(R)」プロジェクトをスタートして、約1年、おかげさまで産前産後ママ、ご高齢者、出産後のギフトなどにご愛用いただいております。この度、武蔵野市の地域産業課様に「産後めし(R)」が選ばれ、ふるさと納税の返礼品に決定いたしましたことをお知らせいたします。産後めし(R)【公式ECサイト】 ■ふるさと納税品・返礼品 詳細2023年10月下旬頃「ふるさとチョイス」武蔵野市のお礼の品情報( )からご確認いただけます。【お礼品(予定)】◎産後めし4食セット(主菜4品+副菜4品 計8品)◎産後めし10食セット(主菜10品+副菜10品 計20品)【ふるさと納税品 返礼品 決定について、コムギキッチン店主 橋本よりご挨拶】武蔵野市で両親の代からお弁当屋を営み、近隣のたくさんの方に支えられてきました。この度、産後めしをふるさと納税の返礼品に選んでいただき、とてもうれしく思っております。産後めしを始めてから、たくさんのママやご高齢の方たちに喜んでいただいております。ふるさと納税を通して、また多くの方に知っていただければ幸いです。武蔵野市の発展に少しでも貢献できますように、スタッフ一同、心を込めてお作りいたします。店主 橋本■「産後めし(R)」とは?サービス概要産後めし(R)は産後のママのコンディションを優先的に考えて作られた、栄養たっぷりのお惣菜(主菜と副菜)を冷凍でお届けするサービスです。武蔵野市で、24年間営業してきた、当店の健康へのこだわりがつまったお惣菜となっております。以下の特徴をポイントに作られています。【特徴1】ママに必要な栄養がたっぷり栄養士による体の回復を考えたメニューづくり【特徴2】母乳にうれしい母乳やママの体のことを考えたやさしい味付け【特徴3】ちょっとボリューミー1.3人前の分量だから、上の小さいお子様がいる場合など一緒に分けて食べれます【特徴4】出産に合わせてスタート急な出産でもご出産後ご連絡いただければ、退院までに合わせて発送いたします※あらかじめご相談予約の上、出産翌日までにご連絡ください【特徴5】続けやすい、うれしいお値段!1食(主菜1品+副菜1品)で547円(税込) ※10食分セット【特徴6】手作り、保存料・着色料無添加!1品ずつ、料理人が丁寧に手作りしています産後めし(R) 盛り付けイメージ■商品概要<産後めし(R)10食分セット>産後のママのコンディションに合う、当店自慢のお惣菜をセットにしました。お子さまとご一緒に召し上がりになる場合も考慮して、生姜・ねぎ・にんにく・スパイス等はあえて使用しておりません。価格 :通常価格 6,840円(税込)定期便1か月に1回の購入で20%OFF 5,472円(税込)【セット内容】●主菜 合計10食(1)ひじき入り豆腐ハンバーグ、(2)串なし焼き鳥、(3)白身魚の甘酢あん、(4)チキン南蛮、(5)油淋鶏、(6)豚の角煮、(7)チキンのトマトソース煮、(8)青椒肉絲の8商品のうち各1個から2個●副菜 合計10食(1)小松菜と油揚げの煮びたし、(2)大根のそぼろあんかけ、(3)大豆の具沢山煮込み、(4)筑前煮、(5)切干大根、(6)きんぴらごぼう、(7)ひじきの煮物、(8)卵焼きの8商品のうち各1個から2個※メニューは新商品の追加や、仕入れの状況によって変更の可能性がございます。※単品でもお買い求めいただけます。産後めし(R)の主菜と副菜■商品開発のきっかけはスタッフのコロナ禍での出産から以前、スタッフの1人が緊急事態宣言中に出産し里帰りもできず、パパも仕事を休めずの、周りにサポートがいない状況に追い込まれました。(立ち合いもなく、1人でマスクをつけての出産でした)すでに4歳の子もいるので、育児には慣れている、なんとかなると思っていましたが、思った以上に産後がきつく、毎日の食事も手抜きばかりでなかなかきちんとした食事もできなかったと泣いていました。そんな状況のママがコロナ禍では多いのではないかと思います。現在はコロナに慣れたかのようにも見えますが、妊婦や産後のママたちにとって大変な状況は変わりありません。サポートの少ない中で、産後のママは赤ちゃんのお世話でいっぱいいっぱいです。「ちゃんと育てなきゃ、母乳をたくさん出さなきゃ…」とプレッシャーを抱えるママも少なくないでしょう。でもママは自分のことは後回しで、まともな食事もとれず、赤ちゃんのお世話で一日の大半が終わってしまうのです。ママの産褥期の身体の回復のためにも健康的な食事は必要です。私たちは忙しいママたちにもしっかりと食事をし、元気に楽しく子育てをしてほしいと願っています。まだまだ産後ママをサポートする仕組みがこの国には足りないと私たちは考えています。行政に頼りすぎるのではなく、社会全体で産後ママをサポートする仕組みです。その私たちの1歩として、弁当屋の強みを活かしてこの産後めし(R)プロジェクトをスタートしたいと考えました。2021年 出生数は過去最少84万2,897人、6年連続で過去最少を更新。産みやすい、育てやすい国づくりが大切!出典:厚生労働省 人口動態統計速報(令和3年12月分)にて【産後の食事で気を付けたいことって?】産後の食事は、カレーやキムチなどの辛い物、揚げ物などのメニューは、乳腺がつまりやすい、母乳の味が変わりやすいと知られて控える人もいます。産後めしでは、香辛料は使わず、また揚げ物は菜種油を使用し、お酢でさっぱりと仕上げています。塩分控えめのやさしい味付けとなっています。■今後の産後めし(R)の成長本事業では以下3つのフェーズ(段階)での成長を考えています。【第1フェーズ】●2022年6月~ 「産後めし(R)」通販事業開始産後ママ向けの「産後めし(R)」通販事業をサポート。里帰り出産ができない、パパのサポートが受けられないなど、様々な事情を抱えるママの食事をサポートしていく。【第2フェーズ】●2023年~ 他飲食店とも協力しあい産後めし(R)のラインナップを強化する周りの通販事業を検討したい個人の飲食店への通販コンサルを併用して行うとともに、同時に「産後めし(R)」にも商品を出品いただく。たくさんの飲食店から産後のママ向けの商品を作り出すことで、飲食店への活気につなげるとともに、ママがうれしい仕組みにつなげていく【第3フェーズ】●2023年~ 食事を通して、産後ママに寄り添うコミュニケーションを強化する孤立・うつになりやすい産後状態のママに産後めし(R)を通じて定期的なサポート電話をするなど、マインドケアができる仕組みも取り入れて、社会的意義のある活動へとつなげていく。以上の活動を通して、事業規模を拡大し、雇用の促進、地元の食材、飲食店の活性化、産後ママへのサポートなど地域の社会的事業への取り組みへ、波及効果を図っていきたいと考えています。■コムギキッチンについて私たちは、東京都武蔵野市にある商店街で24年間小さなお弁当屋「コムギキッチン」を家族で営んでいます。父(栄養士)がつくる日替わりメニューの健康バランス弁当は、「毎日食べるお弁当だからこそ、お客様の健康に1番でありたい」をコンセプトに、健康に不可欠である三大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物)と、ビタミン・ミネラルを加えた5種類の栄養を意識した献立です。健康を意識される地元のお客様たちに長くご愛食いただいています。物価も高騰し大変な毎日ですが、私たちができることを探しながら、家族を含めたスタッフたちで日々頑張っています!!【会社概要】社名 :コムギキッチン本社所在地 :〒180-0012 東京都武蔵野市緑町2-4-38 コムギキッチン代表取締役 :熊谷 太郎事業内容 :お弁当・お惣菜・タレ製造2022年より「産後めし(R)」通販事業開始設立 :1999年4月ホームページ:コムギキッチン 産後めし(R) コムギキッチン 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年09月27日私は、初めての妊娠で双子を妊娠しました。ベビー服やチャイルドシートなど、すべてに2人分の費用がかかり、それは想像以上の金額でした。そのため、私は育児用ミルク代を節約する目的も兼ねて、「出産したら、可能な限り母乳で育児をしよう」と思っていたのですが……。うまくできない授乳に焦り…私の場合、産後すぐに母乳が出ましたが、うまく飲ませることができませんでした。入院中、練習に付き合ってくれた助産師さんから、「はじめに母乳をあげてみて、難しそうなら育児用ミルクを用意すればいいからね」と励まされましたが、それが2人分となると大変な労力です。 ミルク代がかかる上に、哺乳びんの消毒などの手間も2倍かかります。睡眠不足で体がつらい中やっていけるのか……と、私は今後の育児と家計に焦りや不安を抱え、「授乳の時間が来なければいいのに」とさえ思っていました。 育児は本来、こういうもの!入院最終日、また授乳がうまくできないでいると、いつもとは別の助産師さんが来てくれました。とても気さくな彼女に、私は「育児用ミルクは経済的な負担を感じる。母乳での授乳ができるようになるまで2人分のミルクを用意せねばならず、大変で体がもたない。双子の母乳育児をできる気がしない」と、つい愚痴をこぼしてしまいました。 すると、助産師さんは「母乳で育てられたら、もちろんそれがいいのだけど。育児用ミルク代は、子どもが大きくなったら働きに出て稼げばすぐよ。精神的な余裕がなくなって、育児がつらく感じるほうがもったいない。本来、育児は楽しいものなのよ」と言ったのです。 家計や今後の母乳育児で悩んでいた私は、「育児は楽しいもの」という言葉にハッとさせられました。本来は楽しいものを、私が勝手につらく苦しいものに変えていると気が付いたからです。助産師さんに言われた日から、余裕があるときだけ直に飲ませ、他は育児用ミルクや搾乳した母乳を哺乳びんで与えました。すると、苦しい時間は減り、余裕をもってわが子に接する瞬間が増えたのです。自分自身で育児を苦しいものに変えないように肩の力を抜いて、と助産師さんは教えてくれたのだと思いました。 監修/助産師 松田玲子イラスト/ミロチ著者:長谷川 なぎ
2023年09月22日私は現在2児の母親であり、2人目が生後半年ごろに心療内科から自身が「適応障害」であると診断を受けています。「ずっと苦しかったけど、まさか自分に精神疾患の病名がついてしまうとは……」と、診断が下された当初は戸惑いを隠しきれませんでした。主な原因となったのは育児でしたので、少しでもラクになるよう改善に向けておこなったことをお話ししていきます。 下の子出産後から心身が苦しくなった下の子を出産した直後から「感情のコントロールがききづらくなり、上の子に対して当たりがキツくなる」「泣いたらいけない公共の場面で急に涙が溢れる」など日常生活に支障が出始め、心身共に常に苦しい気持ちや憂うつさが抜けなくなる状態がずっと続いていました。 しかし、当時の私の心療内科のイメージと言えば「死にそうなくらいに苦しくなったときに受診するもの」で、「それまでは気の持ちようでなんとかなる」との考えがありました。 薬の服用はあくまで対処療法と気づく心療内科を受診することに大きなためらいがあったのですが、無理をして育児をおこない、その結果メンタルを崩している私を見かねた夫の助言もあり、下の子が生後半年のころにやっと心療内科を受診しました。 そこで漢方薬や精神安定剤を処方され服用してみると、たしかに以前よりも気持ちは落ち着くし、前より感情面の起伏はフラットになったので一定の効果はありました。しかし、心療内科へ通院してみて初めて、薬を服用してもそれは単なる対症療法だと気づいたのです。 育児をひとりで背負い込む責任の重さ結局、私のメンタル不調の大きな足枷となっていたのが子どもたちのお世話です。しかし、過去の私の考え方は「ママになれば皆していることなのに、なぜ私は不必要にイライラしてしまったり怒鳴ったりしてしまうの? 」「皆と同じことがこなせない。子どもたちにずっと笑顔で接することができない」などと、今思えば不必要に自分を攻め込んでいました。 そんな最中、「なぜ、自分をそこまで追い詰めるのだろう」とふと考えてみたら、私は「子どもが順調に育たなければすべて私の責任だ」と、自分ひとりで育児を背負い込む思考になっていることに気づいたのです。 書籍やTVの情報が私を救ってくれた育児のつらさを解消したいがためにさまざまな書籍などを読み漁り、特に感銘を受けたのがNHKで放送されていた『ママ達が非常事態!?』という番組。放送の中で、人間は本来、ひとりで子育てするのではなく「たくさんの仲間とつながって共同的に育てていきたい」という本能があるという知識を授かりました。 私の育児環境を見直すと、たしかに上の子のときから里帰り出産すらせず、かといって夫も育休取得ができず、ずっと平日はワンオペ育児で慢性的な孤独を抱え込んだまま育児をしていたのだな、と自分の考えを改めるきっかけとなったのです。「そうか、だから私はこんなに育児がつらかったのか」と原因がわかれば、自分が何をすべきか見えてきました。 以前は「3歳ごろまでは自宅で子どもをみないと!」と固執する自分がいたのですが、現在は考えも柔軟になり、日中は保育園を活用してプロの方に子どもたちを任せることにしました。共同で子どもたちを育てている感覚になれて、余裕が生まれるとともに前向きさを取り戻すことができました。保育園には感謝の思いでいっぱいです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:山本加奈子2児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年09月18日TBSテレビの火曜ドラマ『18/40~ふたりなら夢も恋も~』 が2023年9月12日、最終回を迎えます。放送後には、見逃し無料配信動画サービスTverのランキングで度々1位になっていた本作。望まない妊娠をした18歳と妊娠は難しいと言われた40歳、2人の女性を通して描かれたのは、妊娠・出産・子育てをめぐる悩みや葛藤でした。人生の転機とも言える、妊娠・出産・子育て。最終回を迎える今日、ドラマの中で描かれた妊娠・出産について考えてみました。ドラマのあらすじ副題にある通り「ふたり」の女性の人生を描く本作。タイトルの数字は、彼女たちの年齢を示しています。 18歳の有栖(福原遥)は高校卒業とともに妊娠が判明。夢を叶えるために大学進学を決めていた矢先の妊娠で、戸惑いが隠せませんでした。そんな中出会ったのが、バリバリのキャリアウーマンである40歳の瞳子(深田恭子)。瞳子はいつか子どもを…と思っているなか受けた健診で子宮内膜症がわかり「子どもができにくい体である」と告げられました。 おなかの子の父親に逃げられて一度は中絶を考えた有栖を変えたのが、瞳子でした。瞳子は有栖の出産だけでなく、夢を叶えるサポートまで買って出たのです。 望まない妊娠をした有栖と妊娠を望むも叶わなかった瞳子の2人が、妊娠・出産・子育てを経て、歳の差を超えた絆を築き、現代の女性の生き方や悩みを乗り越える物語です。 18歳が子どもを産み、育てるということ出産を決めた有栖は、生まれるギリギリまで大学やアルバイトを続けることを望みますが、周囲に妊娠を知られることに抵抗を示します。案の定、有栖を見てひそひそ話す学生もチラホラ。そこには若年妊娠への偏見が描かれていたように感じました。 ドラマでは瞳子をはじめ、家族や友人の助けのもと、出産・子育てと学業の両立が叶った有栖でしたが、予期せぬ妊娠や貧困などで子どもを育てるのが難しく、出産前から支援が必要と行政に認定される「特定妊婦」がここ10年で8200人に増加していると言います。 高校生という多感な時期、妊娠・避妊についての正しい知識を持つことが必要だと言えますね。 一方、ひとりで子育てのすべてを抱え込んでしまう『孤育て』も社会問題になっています。これは若年妊娠に限らず、子育てを抱え込みすぎたゆえ、虐待や育児放棄につながってしまう悲しいケースも起こっています。 有栖が子育てをするには、周囲のサポートが必須。必要に応じて周りに助けを求めること、そして手を差し伸べることの必要性を感じた気がしました。 子どもを産まない人生を選択した女性出産をした有栖に対し、ドラマの中では子どもを産むことを諦めた女性の姿も描かれています。1人は妊娠が難しいと言われた瞳子。そしてもう1人、有栖の主治医で瞳子の友人の薫(松本若菜)です。 第9話では、薫が誰にも言わずに8年にもわたる不妊治療をおこなっていたことを告白。そして、授かることができないまま卒業を宣言したのでした。 医者として2000人もの赤ちゃんを取り上げてきた薫の告白。SNS上では薫を思い、涙した視聴者がたくさん見られました。 そのほかにも、娘が若年妊婦になったシングルファザー、元彼の子どもごと有栖を受け入れたボーイフレンドなど、さまざまな視点で『妊娠・出産・子育て』について考えさせられるドラマだったと感じています。 親子・家族で性についてや子どもを産み育てることなどについて話し合うきっかけにすると良さそうですね! 『18/40 ~ ふたりなら夢も恋も~』2023年9月現在では、見逃し無料配信動画サービスTverやU-NEXTで配信されています。まったく異なる環境で妊娠・子育て・結婚に悩む女性のストーリー。配信は期間が限られていることがほとんどなので、ぜひ配信期間中にご覧ください。
2023年09月12日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、産後の夫婦生活や性生活について教えてくれました。性生活についての悩みや相談はなかなか身近なママ友にはしにくい話でもありますよね。実は悩んでいる……という方も多いのでは!? ぜひ参考にしてくださいね。訪問先のママたちに産後の性生活について、助産師として相談されることもしばしばあります。ママたちの話を伺ってみると、気持ちの問題だけでなく、傷の痛みなど身体的な理由が原因で気持ちが向かないという場合もあるようです。今回は、産後の性生活についてお話しします。 産後の性生活の再開はいつぐらい?医学的には、産後1カ月を過ぎて健診結果で、子宮が妊娠前の状態に回復して膣や外陰部に問題なく、「性生活を再開しても良い」と医師や助産師に言われてからとなります。しかし、実際には性生活の再開はもっと後のことが多く、ベビーカレンダーの調査でも、産後1カ月で性生活を再開した夫婦は全体の1割程度でした。 性生活を再開した時期で一番多かったのは、ダントツで産後12カ月以上でした。ついで産後2カ月、産後1カ月、産後3カ月、産後6カ月という結果となりました。 性生活を避けたい……という気持ちになるのはなぜ?産後のママは、ホルモンの変化や育児の疲れなどによってどうしても性生活に気持ちが向かないということが多いです。同じ部屋やそばで赤ちゃんが寝ている環境で、いつ起きてしまうかなどいろいろなことが気になってしまい、ママだけでなくパパも性生活に気持ちが向かないということもあるかと思います。 また、授乳中は性行為時に母乳が漏れ出てくることもあり、不快に感じることもあるようです。ほかにも、不妊治療をされていたなど妊娠中も不安で性生活を避けていた場合、長期間性生活がなかったために再開のタイミングが取りづらいということもあるかと思います。 性生活を避けたい……産後の身体の変化とは?出産時に、外陰部の裂傷や切開などで傷ができていたり、吸引分娩や鉗子分娩などで膣内に傷ができると、傷が治っても縫った場所の皮膚が硬くなっていたり、体質によっては、傷が治る過程で皮膚が盛り上がっていたりすることがあります。その場合、1カ月健診で問題ないといわれても、痛みや違和感が続くことがあります。数カ月経っても、改善がみられない場合は、出産した病院に相談してみるのもよいかと思います。 さらに、授乳中のホルモンの影響や挿入までに時間をかけられないなどの理由で、性行為時に分泌物が出づらく膣内が濡れにくいと感じる人も多いようです。そのため、性生活を再開したものの、性行時痛があり怖くなってしまうということもあるようです。ドラッグストアなどでも購入できる潤滑剤のゼリーなどを利用すると性行時痛は緩和されることがあります。 また、産後の膣の緩みなど出産前との違いに戸惑ってしまうということもあります。 パートナーと気持ちを伝えあう努力を性生活の再開の時期はそれぞれで、再開後も体調によってはお互いに誘いを断ってしまうこともあるかと思います。 出産後は妊娠前より、性生活の頻度が減っていく夫婦が多いかと思います。それは、男女というより、育児や家事などを共にしていく仲間・家族という要素が大きくなるからかもしれません。 気持ちや体調、身体の状況は、お互いに伝えていかないとわからないものです。きっかけが作れるように、大丈夫だなと感じたら伝えるようにしてみましょう。第2子など家族計画を話しあったり、お互いの気持ちに寄り添いながら、性行為以外でもスキンシップやコミュニケーションはとるようにしておくと良いですね。 まとめ産後の性生活は、デリケートな問題で悩んでいても相談しにくかったり、お互いを思いやれば思いやるほど難しいことがあります。性行時痛などに関しては、病院や助産師に相談してもらえれば、改善することもあるのでぜひ頼ってくださいね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2023年08月26日私が産後1番困ったのは、義母からの「家にお手伝いに行こうか?」という言葉。義母にとってはお手伝いのつもりでも、家にこられる側としては家事の手も抜けず逆に負担に感じていました。でも、義母としては「よかれ」と思ってのこと。それをマイナスに捉えたくないと思った私は、自分の負担を軽減しつつ義母の顔を立てるWin-Winの方法を探しました!※コロナ禍前の体験談です。 産後、急に始まった「お手伝い」私と義母は、今までお盆やお正月などのイベントや何か用事があるときに会うくらいの間柄。同じ市内に住んでいますが、1~2カ月会う予定がないなんてことはザラでした。そんな義母との関係が変わったのが産後。退院後、自宅にきた際に月1~2回のお手伝いを提案してきたのです。 私は、その場では「助かります~! 」と喜んではみせたものの、頭の中は「急に月1以上会わないといけなくなるなんて……」とプチパニックになってしまいました。 まずは「子どもと遊んで」と伝えてみるせっかくの義母のお手伝いですが、今までの関係が希薄すぎて掃除も洗濯も頼みづらく、何をお願いすればいいのか正直わかりません。さんざん迷ったあげく、家事をさぼっているのがバレないように義母に「子どもと遊んでもらえるとうれしい」と伝えてみました。 もちろん、「わざわざきてもらっておいて家事をしてもらうのは悪いな」という気持ちもあっての提案だったのですが、それはかえって義母を傷つけてしまったようで……。結局、一緒に遊んではもらえましたが、少し浮かない顔で帰っていく義母にちょっと胸が痛みました。 「簡単な家事」を手伝ってもらう寂しそうに帰っていった義母の姿が頭から離れなかった私は、夫に相談しましたが「面倒をみるのが好きな人だから何でも手伝ってもらったら?」と言われてしまい……。何でもって言われても、せっかく来てもらう義母に重労働をしてもらうのは気乗りしなかった私は、結局、じゅうたんのコロコロやお皿洗いなど義母の肉体的に負担の少ないお手伝いをお願いすることにしました。 でも「いつもこんなに汚いのかしら? 」なんて思われるのが嫌で、義母のお手伝いのために前もって掃除をするという手間が増えてしまい……。私は「何のためのお手伝いなのだろう? 」と疑問に思うようになりました。 最強! 「夫と子どもと一緒におでかけ」掃除が苦手な身としては、「なんとか義母に外でしてもらえるお手伝いを」といつも考えていました。そんなとき、ふと義母・夫・子どもと3人でおでかけしてもらうことを思いつきました。おでかけなら家の中は多少荒れていても大丈夫ですし、買い物などの用事を組みこめば義母の顔も立てられます。 しかも、ゴロゴロしている夫もいなくなるので、イラッとがまとめて解消できます。結果は大成功。帰ってきた義母は疲れて見えたものの充実している感じで、昼寝明けの頭で「お願いしてよかった」と、ぼんやりと思いました。 「一緒におでかけ」は、結局2回に1回くらいの頻度でお願いするようになりました。毎回になってしまうとさすがに義母もつらそうなので、お手伝いの半分は家で私も一緒に頑張ろうかと思っています。「してほしいことははっきり言ってもらったほうが助かる」というのは義母の言葉。その言葉を鵜呑みにするわけにはいきませんが、うまく伝えていけられれば義母の気持ちともうまく付き合えるような気がしています。 著者:谷口 ともみ6歳のわんぱく男児、1歳の泣き虫女児を育てているワンオペママ。広告代理店での勤務経験や出産・育児経験、趣味(旅行、アロマテラピー、アウトドア等)を生かしてライターとして活動中。
2023年08月22日3人目となる娘を出産後、ワンオペで赤ちゃんのことだけでもバタバタなのに、上の子を幼稚園へ送迎しなきゃ……とひとり頭を悩ませていた私。そんなときに助けてくれたのは、同じ幼稚園のママ友でした。産前からやさしい声かけ長女が幼稚園の年中クラスへ進級したころに3人目の妊娠中だった私は、出産後の幼稚園への送迎をどうするか悩んでいました。幼稚園は自宅から徒歩5分ととても近いけれど、新生児を連れての送迎は大変……。年中の長女、3歳の息子、そして新生児。息子はベビーカーに乗りたくないと言うことが多く、手放してしまっていたので、生まれてくる娘を抱っこひもで連れて行くしかないことが想像できる状態でした。 見かねたママ友からの申し出家が近所だったママ友が出産後はどうするのかと聞いてくれ、私は考えていたことを相談しました。すると、「新生児を連れて送迎なんて大変。家も近いし、よかったら一緒に連れて行くよ!」と提案してくれたのです。負担になってしまうので、いったんは断ったのですが、ママ友は何度も聞いてくれました。結局、産後1カ月後までの週に2日間、送迎をお願いすることに。他の日は夫や実母がサポートしてくれることになり、周囲の支えのおかげで安心して出産に臨むことができました。 家族以外の人に頼ることはいけないことだと思っていましたが、ママ友のおかげでその考えを変えることができました。とはいえ負担になってしまうこともあるので、ファミリーサポートのような制度を利用することも考える必要があったと思いました。私も周りの人が困っていたら助けてあげられるよう、気を配っていきたいです。 イラスト/森田家著者:高山ななみ
2023年08月19日私は3人目を妊娠したときに、勤めていた職場を退職しました。当時勤めていた会社の制度をフル活用すればよかったなと、今でも時々思い出しては後悔しています。2人目を出産後、7カ月で復職2人目を出産したとき、職場の人たちに気を使って、産後7カ月で早めに復職しました。しかし、復職したからにはきちんと仕事をこなしてほしいという無言の圧力と、他の職員と同じかそれ以上に仕事をこなして当然という空気が私には重く苦しく感じました。 職場にはフルタイムで働くワーママも多く在籍しており、短時間勤務で早く帰宅することすら悪いことをしている気分で、申し訳なく感じてしまうほど肩身が狭い思いをして働いていました。 出産と育児のことで職場に遠慮し過ぎた2人目のときはもともと1年未満の育休取得予定と会社に伝えていたため、人員の補充もされないまま育休期間が過ぎ、職場の人たちは、人員が1人欠如した状態で仕事をしていました。 私の復職後も人員の補充はなく、職員の負担が軽減されない状態だったので、子どもの熱などで急に休んだときも周りに負担をかけてしまっていました。自分ではどうすることもできないのがつらかったです。 その後、私は3人目を妊娠。今回は人員を補充して仕事がまわるようにと、周りの方が考えてくれたようで、産休に入る前には新規で人を雇うことに。 仕事の負担はかなり減りましたが、それでも自分の疲労は限界に近く、退職するかどうか悩む毎日。周りの人たちからは、「会社の制度を使えば3年間の産休・育休が取れるのだから、しっかり取得したほうがいいよ」と言われていました。 結果的に退職を決意。でも…そのころ、2人の子どもたちは、保育園の送迎前に寂しがって大泣きすることもしばしば。仕事を続けようか辞めようか毎日悩んだあげく、結局、産休と同時に辞めることにしたのです。 退職を決めたものの、私は「2人目の産休・育休をしっかり3年取って、人員の補充もしてもらい、その間に3人目の子を妊娠して、合計6年の産休・育休制度を活用すればよかった……」と少し後悔。 今は違う職場でパート勤務をしていますが、やはり給料や保障の面を考えると、正社員はいいなと思うときがあります。有休やボーナスなどの待遇面もうらやましい……。 やがて子どもの手が離れたときに、もう一度正社員として働きたいと思っても、壁が厚く感じると思うのです。もちろんパートにもメリットはあり、正社員よりも時間の融通を利かせてもらっているなと感じています。 もしあのとき、3年間しっかり産休・育休を取っていたら、正社員として仕事を続け、定年まで働けていたかもしれないと、いまだに考えることも。しかし、子どもたちと過ごす時間が増えたので、今の境遇には満足しています。 イラスト/ミロチ著者:小川 朝美7歳男児・5歳男児・2歳女児の育児をしつつ、医療技術職として働くママ。子育て経験談や趣味について執筆するライターとしても活動中。電車大好きな息子たちの健忘禄として鉄道ブログも執筆している。
2023年08月14日広島県尾道市が同市の妊婦さんに配布したチラシが大きな波紋を呼んだ2023年7月。そこに書かれていたのはを対象としたアンケート「産前産後のパパの気持ち」の結果でした。しかしその内容に対し、SNS上では「時代錯誤だ」「ママの気持ちをわかっていない」と大きな反響があり、同市は配布を中止することになりました。しかしこの騒動はこれにとどまらず、日本国内の各地に住むママたちから、「うちの市の配布物にも同じようなことが書かれている」という声が上がっています。問題視されているのは、『育児の主は母親である』と取れるような一文。一体どのようなことが書かれているのでしょうかーー。 ことの発端となったのは、広島県尾道市が配布していたという「先輩パパからあなたへ」と書かれた1枚のA4チラシでした。その内容は衝撃的なもので、SNSを介し瞬く間に広がり、今では配布が中止されています。配布を中止したチラシとは…尾道市が配布していた「先輩パパからあなたへ」と書かれたチラシには「産前産後のパパの気持ち」と称し、パパ100人を対象としておこなったアンケートの結果が載せられていました。 そこには、産前産後の妻に対して嫌だったと感じたこととして「少しのことでイライラしてあたられる」「赤ちゃんの世話で忙しく、家事ができていない」などの、配慮にかける回答が紹介されていたのです。 それを皮切りに、どの地域でも同じような文言が書かれたチラシや冊子が配られているという声が上がり、課題視されています。 ▶︎関連記事「ママを追い詰めるため?」「信じられない」行政が子育て世代に配った「アンケート結果」に激震が走る 「できることから始めましょう」そのスタンスで子育てができるのか?SNSにアップされた各地域の配布物を見ていると、どれも「子育てはママが主体」ととれる内容が書かれており、それに対し「積極的に手伝いをしよう」といった触れ込みでパパの育児参加を促しています。 どうやら行政が母子健康手帳(親子手帳)や育児系冊子などを作るときに参考にしている、子ども家庭庁の「母子手帳情報支援サイト」に掲載されている「育児のしおり」にも同じような文言が掲載されているとのことでした。 今回多くの人が問題視しているのは以下の一文。『お父さんも赤ちゃんとスキンシップをしっかりもち、おむつを替えたり、お風呂に入れたり、できることから始めましょう。お母さんがお父さんに赤ちゃんを任せて外出できるようになると、お母さんも助かります。』 この『できることから始める』というスタンスに是非が問われているのです。両親ともにできることから始めていたら、子育てはできません。 しかしこのような一文が当たり前のように書かれていては、子育ての主はママが担うものと、意図ぜずとも刷り込まれていくように思えてなりません。 できないこと・わからないことでも、調べたり人に聞いたりして、できるようにするのが育児なのです。 「子育ての主体はママ」という考えはなぜこんなに根深いのか?以前に比べてパパの育児参加が増えているといえど、男性の育休取得率のが女性に比べて圧倒的に低いことや、健診や集団予防接種の会場にいる女性の多さを考えると、まだまだ育児は女性の役割と思われていることが考えられます。 なぜここまで「子育ての主体はママ」という考えが根深いのでしょうか。育児の専門家でありパパの育児参加に詳しい、大阪教育大学教育学部教授、小崎恭弘先生に解説いただきました。 小崎先生ここには大きな2つの理由が存在しています。1つ目は、母親しかできない妊娠、出産と、その後続く「子育て」が、一体として捉えられており、母親の方が子育てが上手くいくと考えられているからです。特に乳児は「授乳」があり、子育ての初期のタイミングで母親が中心となり、子育てがスタートすることも関係します。そして2つ目は、高度経済成長期にできた「働く男性・育てる女性」という、固定的な性別役割分業意識が社会的に定着し、現在もその影響を受けている部分があるからです。特に日本は、そのようなジェンダー規範意識が強い国とされています。このような2つの考えや価値観が相まって、「子育ての主体は母親である」という、文化が作られているのだと感じます。理解のないパパに「子育ては母親だけのものではない」と伝えるには?確かに、妊娠・出産は女性しかできないものですが、以降の育児は父親・母親のどちらかしかできないものはありません。女性しかできないと言われる授乳も、搾乳することで男性でもできるようになるのです。 冒頭で述べたように「できることからやればいい」と考える父親に、「子育ては母親だけのものではない」とわかってもらうには、どうしたら良いのでしょうか。 小崎先生「子育ての主体は母親である」という文化の変化、あるいは打破には、一定の時間がかかると思います。それでも確実に男性の育児は、広まり浸透していると思います。つい先日発表された、男性の育児休業の取得率は、過去最高の17%となりました。女性の82%と比べるとその差は大きいですが、以前はほとんどいなかったことを思うと、大きな進展です。リアルに社会全体に、父親が育児をする人数や機会を増やしていき、それらを当たり前としていくことが、ゆっくりではありますが、確実なものとなります。例えば法律で「男性の育児休業義務化」というようにすることも、ひとつの議論としてはあり得ます。しかしあまりに急激な変化や取り組みは、どこかに歪みや軋轢を生み出す可能性もあります。社会は一歩ずつ、ゆっくりと変化していきます。あゆみはゆっくりでも、一人ひとりの行動が社会を変える父親の意識が少しずつ変わりつつあるというものの一方で『父親はできることから始めれば良い』というスタンスが、未だ無意識のうちに広めらていると感じた今回の一件。 「子育ての主体はママ」という古い考え方を変えるのは、そう簡単ではないようですが、小さなことの積み重ねが重要になると小崎先生。 今、子育て中の人はもちろん、すでに子育てを終えた人、これから子育てをする人など、社会が一丸となって、父親が育児に参加しやすい世の中を作る必要があるように感じます。 例えば、育児休暇をとる男性に後ろめたさを感じさせない、子育て中の男性をむやみに飲み会やゴルフに誘わないなども、いち個人ができることのひとつと言えるでしょう。一人ひとりが「父親の育児参加」を意識し、行動することで、未来のパパ・ママの子育てがより良いものになるはずです。 育児をする当事者だけでなく、社会全体が「母親だけの育児ではない」という意識を持つことが重要なのです。 監修者:保育士 大阪教育大学教育学部学校教育教員養成課程家政教育部門(保育学)教授 小崎恭弘
2023年08月10日私たち夫婦は、近くに親族が居ない環境で2歳と0歳の2人の男の子を育てています。夫は普段、夜勤や週末出勤もある不定休の仕事をしていて、基本的には専業主婦の私が子どもの面倒を見ています。ある日、息子たちを連れて近くのスーパーで買い物をしていたときのこと。通りすがりの女性の言葉に、私はショックを受けてしまい……。 久しぶりの買い物へ次男を出産してしばらくは夫に買い物を任せ、子どもたちと3人でほぼ家にこもっていた私。ある日、産前に蓄えておいた食料がほとんどなくなっていることに気づき、久しぶりに買い物へ出かけました。 小さい乳幼児を連れて買い物へ出かけるのは簡単ではありませんでしたが、久しぶりの外出で長男と私は新鮮な気持ちになり、喜んでいたのです。 見知らぬ女性からショックな言葉…レジで会計を済ませて商品をエコバッグに詰めているとき、60代くらいの知らない女性が、私が抱っこしている次男をのぞき込んできました。 女性は「まぁ、まだ小さいじゃないの! こんな小さいのに外に出して、かわいそうに。私の時代ではこんな小さい時期に外に連れ出さなかった」と言い、去っていきました。 私はその言葉にとてもショックを受けたのです。 私の思いと怒り突然のことに驚き苦笑いをしていた私ですが、たちまち女性の勝手な言葉に腹が立ってきました。 「家族も友人もいない環境で、日々の買い物を誰に頼むの? ずっと家にいた長男だって買い物に来てこんなに喜んでいたのに。何も知らない他人が勝手に私に言い捨てるなんてひどい」と、スーパーの帰り道で怒りが抑えられませんでした。 産後間もないころ、幼い2人の男児をほぼワンオペ環境で一生懸命子育てをしていた私。女性は何気なく気になったことを発言しただけだと思いますが、その言葉でとても傷つきました。また、産後のママも含め、人にはいろいろな家庭の事情があるのだから、発言には気をつけなければならないと改めて思いました。 著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、フランスで出産し子育て中。イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター うちここ
2023年08月09日広島県尾道市が産前の家庭に配っているというとある「配布物」が、妊婦さんや子育て層に波紋を呼んでいます。それは『100人におこなったアンケート「産前産後のパパの気持ち」』と言う1枚の用紙。中身を見ると、産前産後の妻に対し、夫が実際に抱いた気持ちをまとめていました。 2023年7月、1件のツイートが話題になりました。そこには平成30年から行政が配布していたという「先輩パパからあなたへ」という手紙を移した数枚の写真。その内容は衝撃的なもので、瞬く間に広がり、「ママを追い詰めるため?」「これをママ宛に送って何がしたいの」と多くの反響が集まっています。100人におこなったアンケート「産前産後のパパの気持ち」『(産前産後の)妻のこういう態度が嫌だった』1位:わけもわからずイライラしている。少しのことでイライラしてあたられる。2位:赤ちゃんの世話で忙しく、家事ができていない3位:なにもしてくれない。子どもの面倒を見てくれない。『(産前産後の)妻にしてもらって嬉しかったこと』1位:家事(毎日お弁当を作ってくれる・産後も変わらずにご飯を作ってくれる)2位:育児3位:マッサージ 上記は話題のツイートから、アンケート結果の一部を抜粋したものです。これを見て、あなたはどう考えますか?もちろんアンケートの中には、「妻にしてほしいことは?」と言う問いに対する「無理しないでほしい、頼ってほしい」など、素敵な回答が見られました。それだけに、このアンケートにリアリティを感じてしまいます。 市長による謝罪ツイートことの発端となったツイートが拡散された翌日、広島県尾道市の市長がこのアンケートに対する謝罪のツイートをアップしていました。 持続可能な子育て環境を尾道市に問い合わせたところ、SNSで騒がれているような意図は一切なく「男女には考え方の違いがある」と伝えることを目的としていたそうです。 しかし、これが当然だと思ってしまった人、鵜呑みにし産後のママに要求した人がいたとしたら、とても悲しいことだと思います。 古くは子育ては女性が主としておこなっていたことかもしれませんが、令和の今、それは時代錯誤な考えです。このツイートをきっかけに、育児をとりまく環境を見直してほしいと願ってなりません。 このツイートに対し、7月25日の時点で160件近い電話やメールでの問い合わせがあったとのこと。尾道市のアンケートに違和感を持った人の多さを感じさせます。ベビーカレンダー編集部では、今後も子育て世代が置かれている現状や理不尽な現実をしっかりお届けしていきたいと考えています。
2023年07月27日第一子の出産時にトラブルがあり、満身創痍の産後を過ごしていた私。出産は命がけということを痛感して、赤ちゃんが生まれた喜びと同時に次の妊娠が怖いと言う気持ちすら芽生えてしまうほど……。しかし疲れ切った私を待ち受けていたのは、義母からの予想もしない言葉でした。産前から予兆はあった私の夫は2人兄弟の長男。義母は女の子を育てたことがなく、かわいらしいお洋服を着せたり一緒にお出かけしたりすることへの強い憧れがあったようです。 結婚後、息子が生まれる前は一緒に買い物をしたりお茶をしたり、料理を作るなど楽しい時間を過ごすことができていたので、私自身は義母との関係は良好だと思っていました。今考えると、私のことを娘のように扱ってくれてたのかな?と感じます。 孫は3人でも4人でも結婚して間もないうちから、義両親には孫を望まれていました。私と夫が自宅を新築することになったとき、子ども部屋の数を決めるにあたって義両親は「子どもは3人だって4人だっていい」と口にして夫から諌められていたのを覚えています。 息子を妊娠したとき、性別が男の子だと報告した際も「女の子となかなか巡り会えないねえ」と言っていたので、次は女の子を望まれるんだろうなというのは当時から察していました。妊娠、出産が現実のものとなったことで、義両親、特に義母から女の子を産むことを望まれているというプレッシャーが強くなっていたのかもしれません。 孫フィーバーからの女の子リクエスト息子を出産後は義母にとって初孫である息子を非常にかわいがってくれていて、その点は感謝しています。でも、私は息子を妊娠していたときに妊娠高血圧症候群を発症し、さらに出産の際大量の出血でとても苦しい思いをしたので、第二子の妊娠が怖くなってしまっていました。 しかし、出産直後に容赦なく「次は女の子だといいね」の言葉が。私にとっては、「女の子の孫が欲しいからもう一度頑張ってね」というメッセージに感じられたのです。 嫁は妊娠・出産の機械じゃない私と夫は結婚当初から子どもは2人欲しいねと話し合っていたのですが、息子の出産を経て夫は「君に何かあってはいけないから、子どもは1人でもいいね」と考えが変わりました。私自身は「もう1人欲しいけれど母体死亡は怖い」という気持ち。 それぞれの思いは義母に伝えていましたが、「産んだらなんとかなるから」「大丈夫かもしれないじゃない」と言うばかり。結局孫をかわいがりたい気持ちが一番で、出産によって嫁がどうなろうと気にならないのかなと感じられる態度でした。 義母は息子にとってはいいおばあちゃんでいてくれるので、絶縁や距離を取ることは考えていません。しかし、2人目が欲しいけれど自分が死んでしまうかもしれない、それが怖いという気持ちはどうしてもわかってもらえなかった失望感から、自分の本音を話せる間柄ではなくなってしまいました。今後は付かず離れずのちょうどいい距離感で付き合っていこうと思います。 著者:木下りん0歳男児の母。東京と長野を行き来する生活。お出かけ大好きな息子とのお散歩が日課。
2023年07月12日私には4歳の娘と生後9カ月の息子がいます。妊娠中から弟の誕生を楽しみにしていた娘。しかしいざ生まれると、やはりすんなりお姉さんになれるわけでもなく、時々赤ちゃん返りをするようになりました。そして娘にチックの症状が出てきたのです……。お姉さん、時々、爆発最初こそお姉さんとして下の子をかわいがっていた娘。しかし時間が経つにつれ、娘の不満は溜まっていき、「お姉さん、時々、わがまま爆発」の状態になりました。いつもは良き姉として弟をかまってくれるのですが、私に甘えたいときに弟の世話が入ってしまうと、大泣きで暴れて手がつけられないほどに。 私も私で2人目育児で余裕がなく、きつく当たってしまうこともありました。そんな状態が2カ月ほど続きましたが、だんだんと弟のいる生活に慣れてきたのか、娘は随分と聞き分けのいい状態になったと思った矢先でした。息子が生後半年のときに、娘に気になる症状が出てきたのです。 チックの症状と診断され…テレビを観ているときや、人と話しているときにまばたきが多いのです。最初は目が乾燥しているのかな?と思いましたが、何日も続くので「あ、これはチックの症状だ」と夫婦で思い至りました。後日病院で相談すると、そのときにもまばたきが多くなり、「チック症状ですね」とのことでした。 わがままの爆発が減った分、チックの症状が出てきた娘。夫婦で話し合った結果、甘やかし作戦を実行することにしました。チックを指摘しないほうが良いと言われたので、まばたきに言及はしませんが、まばたきをしているかな?と思ったら「甘えたいサインだ!」と判断。積極的に娘を触ったり、会話をしたり、隣で絵を描いているのを見たり、夫婦2人で全力で娘をかまうようにしたのです。 わがままを「言えている」と捉える甘やかし作戦の甲斐あってか、2カ月が過ぎるころにはチックの症状は消えていました。そしてその代わりに再び出てきたのが、わがままの爆発。「今度はこっちか」と思いつつ、今は「わがままをきちんと『言えている』状態」なんだと考えるようにしようと夫婦で共有。 不思議とそう考えることで、娘がわがままを言い始めても、「お、よしよし、今日もわがまま言えているな」と前向きに捉えられるようになりました。娘の気持ちに寄り添う対応を可能な限りしていると、このわがままの爆発も1カ月ほどで消えていきました。 チック症状があったことで、「今、娘はストレスを感じている状態だ」と客観的に知ることができ、娘の気持ちに寄り添うことができました。毎回のわがままに寄り添えるほど立派な親にはなれていませんが、可能な限り子どもをドンと構えて受け入れられる母親・父親でいようと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:山口花田舎で1女1男を育てる母。コーチングの資格を子育てに生かしながら日々奮闘中。主に妊娠・出産・教育の記事を執筆している。
2023年07月11日うちの家族、個性の塊です
夫婦・子育ていまむかし
めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々