コロナ禍の令和に、大人のプラトニックラブ再び。野村宗弘さんによる、コミック『うきわ、と風鈴。―友達以上、不倫未満―』。配偶者の浮気に悩む麻衣子と二葉は、社宅で隣同士。静かに惹かれ合う大人の恋愛を描いたドラマ『うきわ―友達以上、不倫未満―』(テレビ東京系)もいよいよ佳境。「映像化の流れもあって、担当さんから『令和の「うきわ」を描いてください』と言われたんですね。僕は結構大喜利的にネタを作っていくんです。うきわや風鈴も浮気や不倫のダジャレみたいなものだし、『かけおちはスクーターに乗って』という作品の『スクーター』も“救う人”という意味だし(笑)」似た設定での新連載はハードルが高いという気持ちもあったが、コロナ禍の日常を記録しておきたいマンガ家魂にも後押しされた。「赤い風鈴は厄除け、病除けになるというのを偶然知って、タイミング的にもいま描くべきだなと」かくて誕生したのが、野村宗弘さんの『うきわ、と風鈴。』だ。広島から、夫婦で上京してきた美以子。だが夫は、仕事の都合で妻の孤独には無頓着だ。美以子が寂しさを紛らわそうとベランダの彩りに風鈴を吊るしたことがきっかけで、マンションの隣に住む元シェフの牛久さんとのささやかな交流が始まる。時系列を行きつ戻りつ、近づきたい本能と近づけない理性との狭間で揺れるふたり。またも涙腺を刺激された。「前作の『うきわ』自体が、うきわを投げ合って救う/救われるというテーマだったんですよね。救ってあげる/救ってもらうではうまくいかない。自分で泳げるようにならにゃ。本作も、同じように配慮というのが仇になっていくというか。僕は配慮ってずるいところもあると思っとるんで。相手を傷つけないため、慮るためにするのが配慮だけど、自分を守るための配慮もある。美以子と夫は配慮しすぎて心が離れたわけだし、時にはそれを捨てないと難しい関係ってあると思うんです」野村さんのマンガは、ほんわか親しみやすい画風も魅力的。美以子の表情豊かな愛らしさ、牛久さんの朴訥な雰囲気は、野村さんのタッチだからこそ伝わってくる。「今回は、デカちびコンビでいこうと思って。僕、男性は大きくて四角い感じの人が好きなんです」この秋に発売予定の2巻では、牛久さんと牛久さんの奥さんの状況もわかってくるらしい。「現象や感情の中には言葉に存在しない、言語化できないことがあると思う。もしかしたら、そこにとても良い答えがあるかもなと。たぶん皆さんもモヤモヤしたところに答えを持ってる。それをマンガなら表現できるかなと思いながら描いてます」『うきわ、と風鈴。―友達以上、不倫未満―』1美以子と牛久さんのベランダ越しの交流でもう一つ大切なモチーフになっているのが牛久さんが育てているバジル。野村さんもべランダ菜園を楽しんでいるとか。小学館650円©野村宗弘/小学館のむら・むねひろマンガ家。広島県出身。2007年、自身の経験を描いた「とろける鉄工所」でデビュー。『うきわ』(全3巻)が原作のドラマが放送中。※『anan』2021年9月29日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2021年09月26日今年4月、手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞した山下和美さん。受賞作『ランド』は、忌まわしい因習に縛られた村で生まれた双子の少女の成長と、〈この世〉と〈あの世〉の真実を描いた大作だ。足かけ6年にも及んだその連載と並行して、実は山下さんは大変なプロジェクトを遂行していた。美しい洋館を保存せよ。行政まで巻き込んだプロジェクトの行方は。「数寄屋造りの家を建て、『数寄です!』シリーズも描いているので、家のことになると燃えると思われているふしがあるのですが、本人としては、本当にたまたま、家とも人ともそういう巡り合わせになってしまったという感じですね(笑)」山下さんがひと目惚れした、由緒ある古い洋館「旧尾崎邸」。ある日、水色の美しいその建物が売却され、取り壊されるかもしれないと知る。居ても立ってもいられなくなった山下さんは、山下さんの自邸を設計した建築家・蔵田徹也さんと、館の保存に向けて、動き始めるのだ。『世田谷イチ古い洋館の家主になる』は、その一部始終を追っていくコミックエッセイ。「『こんなすばらしい建物を壊してなんで安っぽいものを建てるの?』という憤慨は、みなさんもよく思ったりされると思います。壊してその後が良くなった例は見たことがないですからね。ただ、このケースでは、蔵田さんをはじめ、たくさんのアドバイザーが実際に動き、助言してくださり、また館や周辺の権利者さんやご近所のみなさんにもご協力いただけたのが大きかったです」保存活動のために、TwitterなどのSNSを駆使するなど手腕も鮮やか。何よりすばらしいのは、山下さんは保存したい側に立ちながら、とてもフェアに事態を見ていることだ。こうした歴史的建造物をめぐっては、存続させることだけに価値を置き、取り壊そうとする側を一方的に悪者扱いしがち。だが、山下さんは不動産業者の言い分も、ビジネスとしての立場も、尊重して描く。「〈土地全体含めてあなたたちが買って維持できるんですか〉と言われたときは怖かったですね。無鉄砲なことをしているのではないかと。けれど、区も理解を示してくれたり、保存を望む人たちの声もあります。この先もきちんと維持していくのは簡単ではありませんが、多くの人にとって有益な状態になるよう、このプロジェクト自体が良きお手本になるといいなと思っています」1巻ではまだプロジェクトは動きだしたばかりだが、土地面積200坪、提示額3億円の洋館だ。本当に保存できるのか、続きが待ち遠しい。山下和美『世田谷イチ古い洋館の家主になる』1世田谷区豪徳寺に建つ「旧尾崎邸」は憲政の神様と呼ばれた尾崎行雄ゆかりの洋館。保存のためのクラウドファンディングも成功。2巻は2022年1月に刊行予定。集英社968円©山下和美/集英社やました・かずみマンガ家。北海道出身。著書に『天才柳沢教授の生活』『不思議な少年』(共に講談社)など。『モーニング』で「ツイステッド・シスターズ」を連載中。※『anan』2021年9月8日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2021年09月06日マーベルが新型コロナウイルスのワクチン接種促進キャンペーンとして、特別な「アベンジャーズ」のコミックをリリースした。マーベルは、ニューヨークのヘルスケアネットワーク「SOMOS Community Care」とタッグを組み、黒人、ラテン系の人々、アジア人に対してワクチン接種を促進する3か月間の公共広告キャンペーンを展開。キャンペーンサイト「somosvaccinations.com」で「アベンジャーズ」のコミックを公開している。コミックに登場するのは、アイアンマン、キャプテン・マーベル、ハルク、ブラックパンサー、ブラック・ウィドウの5人のヒーローたち。ヴィランのモードックが手下を連れてワクチン接種会場に現れ、大暴れしようとするところにアベンジャーズたちが駆け付け戦う。わずか4ページであるものの、「ワクチン接種の大切さ」が説かれている。「SOMOS」の共同設立者のヘンリー・R・ムニョス氏は、「回復への道は、有色人種の移民コミュニティにも開かれています。彼らはパンデミックの影響を大きく受け、ワクチン接種の導入では不公平さやデマが広がったことで取り残されてしまいました。マーベル・エンターテインメントと団結し、『SOMOS Community Care』の医師たちが信頼できる声を寄せることで、(ワクチン接種の必要性の)認識を深めてもらえます。これはとても大きなことです」と語っている。(Hiromi Kaku)■関連作品:ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpantherキャプテン・マーベル 2019年3月15日より全国にて公開ⒸMarvel Studios 2018ブラック・ウィドウ 2021年7月8日より映画館 & 7月9日よりディズニープラス プレミア アクセス公開© Marvel Studios 2020
2021年08月26日自意識が渦巻く教室で、主人公になりたかった私たちへ。谷口菜津子さんによるコミック『教室の片隅で青春がはじまる』をご紹介します。「ラジオが好きで“学校あるある”を投稿するコーナーを聴いていたんですけど、痛々しい記憶が多いんですよね。恥ずかしい思い出でしかないんだけど、みんなと共有することで微笑ましくなったり、楽しい記憶になるのがいいなと思って。私も読む人が、過去の失敗や恥ずかしい記憶を優しく思い出せるマンガを描きたくなって、自意識が暴走していた高校時代の教室を舞台にしました」谷口菜津子さんの『教室の片隅で青春がはじまる』は、同じ教室で机を並べる女子高生のオムニバス。彼女たちはみな自分を特別視し、小説にしたらベストセラーになるような人生を送りたいと願い、信じてもいるけれど、それが難しいことも心のどこかでわかっている。たとえば有名になりたい吉田まりもは、ユーチューバーデビューをしても空回り。おまけに周りと合わせることができず、いつも浮いている。「私も浮いていた時期があったんですよね。いま思うと、あれはクスクス笑いじゃんみたいな(笑)。ほかにも周りで浮いていた人の気持ちを想像して、笑われがちだけどだんだん目が離せなくなってしまうようなキャラクターにしてみました」まりもの人生初の友達となるネルは、宇宙からの留学生。自分の星ではまったくモテず、地球だったら特別になれると信じてやって来たが、結局マスコット扱いされてしまう。「飼い猫が巨大化して、人間の恋人が欲しいと思ったらどうなるんだろう、と想像してできたキャラです」ほかに登場するのは、オタクであることを隠している美少女のニカ、SNSの裏アカで完璧な女子高生を演じるめぐみ、宇宙人と地球人のハーフでどちらにも属し切れないサイリ、存在価値を男で見出し、自分を空っぽだと感じるマイ。彼女たちは理想と現実の乖離に悩みながら、やがて自分らしさを見つけていく。「他人にはっきり教えてもらって変わるのではなく、他人と接することで変わるきっかけが見えたり、気づけるようにしたかったんです。実際今の自分がいるのは、いろんな出会いの積み重ねによるものだから、その一部を描きたいと思いました」恥ずかしい以外の何物でもなかったはずの過去の記憶が、大人になった自分を形作る、かけがえのない思い出へと変わることもあるのだ。「最後はとにかくみんな幸せになってくれ、と思いながら描きました。当時の私に対しても、やっぱり幸せになってほしかったんですよね」今よりずっと不器用で、窮屈だったあの頃の友や自分を、優しく抱きしめたくなるような作品だ。『教室の片隅で青春がはじまる』女子高生の自意識と友情をそれぞれの視点で描くオムニバス。「自分が思い込んでいたマンガの描き方を捨てて、自由帳的に描いた」という絵も必見!KADOKAWA924円©谷口菜津子/KADOKAWAたにぐち・なつこマンガ家。著書に『レトルト以上・ごちそう未満! スキマ飯』『彼女と彼氏の明るい未来』など。イラストも数多く手がける。※『anan』2021年8月11日‐18日合併号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2021年08月12日おばさんという言葉が背負う悪印象を、解体し、再構築するカルチャーエッセイ。岡田育さんによる『我は、おばさん』をご紹介します。「おばさん」は女性にとって悩ましい呼称だ。ニュートラルには、中年女性を意味する言葉でしかないはずなのに、そう呼びかけられるといい気持ちはしない。女性にとって、なることに怯える「おばさん」とは何なのか。おばさんを侮蔑語のままにしておいてよいのか。シスターフッドのために、どうしたらよりよきおばさんになれるのだろう。そんな難題を噛み砕いて考察してくれたのが、岡田育さんの『我は、おばさん』である。岡田さんがその単語を意識したのは29~30歳頃だそう。「ちょうど“オトナ女子”という表現が出てきた2000年代の終わり頃で、『私たちはもしや、このままずっと女子でいられるんじゃないの』という錯覚も抱いたのですが、個人的には妹に子どもが生まれたタイミングでもありました、私は自動的に、アラサーで、伯母さん(笑)。いったいどっちなの、という気持ちに決着がつかないまま40、50に突入するのかとモヤモヤしました」おばさんという言葉の印象を女性自身がどこか内在化していることも問題ではないかと思った岡田さん。「ならば、マイナスからプラスへ視座を変えられないかなと思って。私自身、10代のときから母親とは異なる価値観を見せてくれる大人の女性に憧れていましたし、すでに多くの小説や映画などには、見習いたい魅力的なおばさんがいたんです」『若草物語』のマーチ伯母、『更級日記』の菅原孝標女、ヤマシタトモコ著『違国日記』の高代槙生、黒柳徹子や後藤久美子など。輝いているおばさんや、ときに反面教師にしたいおばさんも拾い上げながら、古典やエンタメをひもとく。「これからの女性たちは、自分の母や祖母とも違う生き方をするのだと思います。職場や周囲に真似したいような人がいない、あるいは生き方がすごすぎてお手本にならない、と思わないでください。ファッションを真似するのと同じ感覚で、なんとなくステキだなと思った人を参考に、少しずつ自分の独自性を見つけていけばいいのではないかなと」岡田さんは語る。女性たち自身が選び取れば〈あなたが待ち望んだ、私がなりたかった、「おばさん」になることができる〉のだと。本書には、そのヒントが詰まっている。岡田 育『我は、おばさん』引用した多数の作品は巻末にリスト化。著者と同世代なら懐かしさに胸躍るはず。妹世代にとっては新しいカルチャーとの出合いになるかも。集英社1760円おかだ・いく1980年生まれ、東京都出身。編集者を経て、2012年より本格的にエッセイの執筆を始める。著書に『ハジの多い人生』(文春文庫)ほか。‘15年よりニューヨーク在住。©Omi Tanaka※『anan』2021年8月4日号より。写真・中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2021年08月03日第1回「ウーマンエキサイトコミック大賞」の募集を終え、ついに結果発表! 編集部による厳正なる審査の結果選ばれた、コミック部門・ストーリー部門の受賞作品を紹介します。コミック部門・金賞(賞金10万円)「慣らし保育が教えてくれたこと」/転勤族ママぽんさん ウーマンエキサイト編集部コメント:人見知りだった娘さんの慣らし保育が、スムーズに進んだ理由…。そこには、過去の慣らし保育で苦しい経験をした3歳の息子さんの存在が。つい目の前のことに精一杯になりすぎて見落としがちな「大切なこと」に、主人公のママが気づく展開に編集部一同、涙、涙…。 まさに今回のコミック大賞がテーマに掲げていた「人生が愛おしくなるコミック」作品でした。作品に込められた想いが、日々の小さな幸せに気づく機会を与えてくれます。表情豊かなお子さんたちの、ほっこりかわいらしいイラストにも癒されること間違いなしです! 作品を読む! ・銀賞(賞金5万円)「"育児の疲れを増幅させているモノ"の正体に気がついた。」/冷え田やっこさん ウーマンエキサイト編集部コメント:作品に込められた「すべてのお母さん方、自分にやさしくあれ!」の一言は、まさにウーマンエキサイトが読者の皆さんに発信していきたいメッセージのひとつ。自分と対話する描写もコミックだからこそなせる技を巧みに使われていてお見事! おもわず「あるある、そういうとき!」と頷いてしまう、納得感のある展開でした。冷え田やっこさんのように「ママなんだからこうしなくちゃ」と自分で自分を追い詰めてしまう読者のみなさんに、この作品を読んでいただきたいと思いました。 作品を読む! ・銅賞(賞金3万円)「ダンナおとぎ話」/わじおさん ウーマンエキサイト編集部コメント:すぐに寝てしまうパートナーを「眠りヒゲ」と皮肉りつつ、実はご自身も朝が弱い「朝起きレンジャー」であると自虐し、最後は幸せな結末へと締めくくる展開に脱帽! 夫婦関係をおとぎ話の登場人物に例えるギャグセンスの高さにおもわずクスッと笑ってしまいます。ママに余裕がないとついパパへの不満も多くなってしまいがち。しかし、完璧なパートナーなんてなかなかいないはず。一緒に過ごしてくれていることに感謝し、いいところも見つけあえる関係性でいられたら…そんなことを気づかせてくれる作品です。 作品を読む! ストーリー部門ストーリー部門は当初「金賞」のみ発表予定でしたが、素敵な作品が数多く集まったため「特別賞」を2枠設け、全部で3作品の発表となりました!受賞した3作品は、後日ウーマンエキサイトにてコミック化されますので、お楽しみに!・金賞(賞金5万円)「育休明けの家事分担はお早めに」/せりママさん<あらすじ>2人の未就学児を持つ主人公。働きながらワンオペ育児をうまくこなそうと努力した結果、ストレスで倒れてしまう。結果的に夫が苦労することになり…。ウーマンエキサイト編集部コメント:主人公がワンオペ育児に奮闘する姿は身につまされるものがあり、働くママの苦悩が具体的に描かれていて、ついコミック化したくなるストーリーでした。3話では夫との家事分担のコツなども盛り込まれていて、日常の参考にもなる作品です。 作品を読む!(PDFファイルが開きます) ・特別賞(賞金3万円)「ロジハラ夫」/ツキノ マコトさん<あらすじ>何かと理屈っぽく、正論を振りかざす「ロジハラ夫」に辟易していた妻。しかしあるとき、娘からの一言で夫はタジタジに…。ウーマンエキサイト編集部コメント:夫をギャフンと言わせた娘の一言にあっぱれ! 起承転結の流れとテンポも良く、具体的なセリフや主人公の感情も描かれていて物語が想起しやすいこともポイントとなりました。夫への愚痴だけで終わらせるのではなく、夫がきちんと成敗されつつ反省した描写まで描かれていて、読後にスカッとする作品でした。 作品を読む!(PDFファイルが開きます) ・特別賞(賞金3万円)「娘が転校先で馴染めなくて」/ゴウルドさん<あらすじ>夫の転勤で転校した小2の娘が、友だち作りに失敗。心配症ですぐに感情的になってしまう主人公と、フォローが上手な夫が試行錯誤をする。ウーマンエキサイト編集部コメント:すぐに怒って行動してしまうママと冷静なパパの対比が面白い! つい主人公の主観で進んでしまいそうなテーマであるにもかかわらず、夫と話し合い、自分の悪いところはすぐに反省する主人公ママに好感が持てます。子どものトラブルを夫婦で見守る姿勢も素敵で、対処の仕方についても勉強になります。 作品を読む!(PDFファイルが開きます) 受賞作品の発表は以上となります。6名のみなさま、この度はおめでとうございます。そして、作品を応募してくださったみなさま、誠にありがとうございました!今後、第2回「コミック大賞」も開催予定です。ぜひウーマンエキサイトのサイトを随時チェックしてくださいね。
2021年07月09日第1回「ウーマンエキサイトコミック大賞」の募集を終え、ついに結果発表! 編集部による厳正なる審査の結果選ばれた、コミック部門・ストーリー部門の受賞作品を紹介します。コミック部門・金賞 「慣らし保育が教えてくれたこと」 /転勤族ママぽんさん・銀賞 「"育児の疲れを増幅させているモノ"の正体に気がついた。」 /冷え田やっこさん・銅賞 「ダンナおとぎ話」 /わじおさんストーリー部門・金賞「育休明けの家事分担はお早めに」/せりママさん・特別賞「ロジハラ夫」/ツキノ マコトさん・特別賞「娘が転校先で馴染めなくて」/ゴウルドさん※ストーリー部門は後日ウーマンエキサイトにてコミック化されます。お楽しみに!今回は、コミック部門「銅賞」に選ばれた、わじおさん「ダンナおとぎ話」を紹介します。わじおさん、銅賞受賞おめでとうございます! 他の受賞作品を読む!
2021年07月09日全身全霊で愛したいだけ!体当たり、血まみれの自分探し。板垣巴留さんによる、コミック『ボタボタ』とは?満面の笑みで鼻血が“ボタボタ”と流れている、インパクト大のカバー。氷刈真子(ひがりまこ)は汚いものに触れると鼻血が出る特異体質の持ち主。汚いものといってもいろいろだが、彼女自身は欲しているのに叶わないのが男女の営み、つまりセックスだ。「真子のセリフにもあるのですが、みんな『セックスしてません』みたいな澄ました顔をしながら、実はしている。異常と思える半面、大切ともいえるその価値について描きたくて、こういう体質にしてみました」普通に人を愛し、愛されたいと願う真子は、徹底した衛生管理のなされた食品容器工場の同僚や、反対に彼女が最も汚いものだと思っているお金を扱う銀行員など、受け入れてくれそうな男を見つけたら猪突猛進。美人でルックスは申し分ないので、男たちは喜々として応じるのだが、いよいよという段になると鼻血が盛大に噴き出し玉砕してしまう。「拒否反応を鼻血にしたのは、画面を派手にしたかったから(笑)。潔癖症の真子がどんな汚さに挑戦していくのか、大喜利みたいな感覚で男性のキャラクターを考えていきました。鼻血を出すシーンは見せ場でもあるので、能力バトルの必殺技じゃないですけど、『くらえ!』というイメージで勢いよく描きました」そもそもなぜ真子がこんな体質になってしまったのか。その原因が家族、特に母親との関係にあることも少しずつ見えてくる。「母親という存在に興味があるんです。娘は母親の反応に少なからず囚われてしまうものだし、母親自身にも母としての顔と、ひとりの女性としての顔がマーブル模様で出てくるもの。そのいびつさに惹かれます」ヒット作『BEASTARS』では動物のキャラクターを通して、人間社会に渦巻くさまざまな欲望を浮き彫りにした板垣巴留さん。血まみれになって愛を乞う真子は、実に動物的だったりもする。「たしかに人間を描いても動物っぽいとは言われます(笑)。普通ではない現象が起きたとき、本能的にどうするかを重視してキャラを描いているところがあるので、口や目などの誇張のしかたは動物でも人間でもあまり変わらないかも。ただ今回は短期集中連載だったので、思いきりの良さを発揮できた気がします。エロとホラーはいいコンビといわれるだけあって、裸の真子が血まみれで動いているだけで私の好きな絵になる。描くのが楽しかったです!」真子は、本当に愛する人と結ばれることができるのか……。裸一貫、体当たりの自分探しが清々しい。『ボタボタ』汚いものに触れると鼻血が止まらない特異体質ゆえに、セックスができない氷刈真子の愛とトラウマにまつわる物語。短編「白ヒゲとボイン」も収録。日本文芸社770円©板垣巴留・日本文芸社いたがき・ぱるマンガ家。2016年デビュー。『BEASTARS』(全22巻)はアニメ化も。そのほかに自伝的エッセイ漫画『パルノグラフィティ』など。※『anan』2021年6月30日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2021年06月27日エミリア・クラークが、コミック作家デビューすることが分かった。「Variety」誌が報じた。ロンドンで育ったエミリアは幼い頃、地元のコミックショップに「女性お断り!」という雰囲気を感じており、いつも兄のおさがりのコミックを読んでいたという。22歳のときに自身の代表作となった「ゲーム・オブ・スローンズ」をひっさげ、初めて「コミコン」に参加したときは、「ほとんど全員が男性であることにびっくりしました」とも。「でもその後、業界の風向きは変わり、#MeToo運動が始まりました。それは注意を引かれることであり、私もそういう視線でコミュニティーを見るようになりました」と時代の変化についても語っている。そうして、「自分の視点によるコミックを作りたい」と思うようになったエミリアは、“全員女性”のクリエイティブチームを結成。「M.O.M:Mother of Madness」(原題)を7月に発売することになった。DCコミックスやマーベル・コミックスを手掛けてきたマルゲリート・ベネットとともに物語を考え、作画はレイラ・レイズが担当している。同作の主人公は、シングルマザーでスーパーヒーローのマヤ。女性は生理期間に落ち込みがちだがエミリアはそれを逆手に取り、マヤを生理期間にすごい力を発揮するスーパーヒーローとして描いたという。全体的には『デッドプール』のようなアクションと「Fleabag フリーバッグ」みたいなコメディだといい、「マヤは腋毛でスパイダーマンみたいにぶら下がったりできるんです」とのこと。(Hiromi Kaku)
2021年06月09日ステイホームが呼び掛けられている今年のGW。いつもより長めのおうち時間に、ちょっぴり刺激的なウーマンエキサイトのコミック記事をイッキ読みしてみませんか?今回は、これまでに掲載した「夫婦問題」や「ママ友問題」をテーマにした完結済みコミック作品の中から、編集部おすすめの作品を一挙ご紹介!ぜひ楽しんでください!■夫へのイライラをスカッと退治してくれる3作品・やってもらうのが当たり前夫 記事はここから ・酒癖の悪い夫 記事はここから ・料理が苦手なママに小言を言う夫 記事はここから ■ママ友との付き合い方を考えさせられる4作品・おねだりしてくるママ友への制裁 記事はここから ・SNSでキラキラした投稿をするママ友との付き合い方 記事はここから ・「よそ者」を排除し続けるママ友との戦い 記事はここから ・ママ友がモラハラ被害を受けてる? 記事はここから ■こうやって乗り越えた、夫婦間の問題3作品・夫との温度差が埋まらず産後クライシスに 記事はここから ・信じてた夫がママ友と不倫!? 記事はここから ・結婚から7年、夫から告げられた離婚の意思 記事はここから 今回ご紹介した作品は、実際に起こった実話をもとにしたフィクションです。同じ境遇の方、似たような経験をした方の心に少しでも寄り添えるよう気持ちのこもった作品ばかりです。ゴールデンウィークのおうち時間にサクッと読めるので、ぜひ周りに方にもおすすめして頂けると嬉しいです。
2021年04月28日モデルでタレントの井手上漠が21日、東京・護国寺の講談社でフォトエッセイ『井手上漠フォトエッセイ normal?』(発売中 1,430円税込 講談社刊)の刊行記者会見を行った。"可愛すぎるジュノンボーイ"として話題沸騰中の井手上漠が、初めてのフォトエッセイを発売。彼のルーツでもある島根県隠岐諸島にある海士町での撮り下ろし写真はもちろん、エッセイパートでは生い立ちから家族、SNSや性など多岐にわたり自身の言葉で綴っている。初めてのフォトエッセイについて井手上は「オファーを受けた時はうれしかったです。作っている時は不安が大きかったんですが、自分の思っていることや生い立ちを本という形で誰かに伝えることができるというのは楽しみでした。最後の1カ月は中々納得が行かず間に合うのか心配でしたが、皆さんに読んでいただくには完璧に完成したものを読んでいただきたかったので、何度も書き直しました」と4カ月掛けて作り上げたエッセイパートは苦労した様子。続けて、「ジェンターを救える本になって欲しいという思いもありますし、当事者ではない人にも届くエッセイになっています。メディアで喋ったことがないことや深いことまで語っています」と紹介。3割を占める写真のパートは「隠岐の島で撮ったので普段の表情やラフな感じが伝われば。中々出せない表情が奇跡的に撮れたと思います」とアピールし、「(自己採点は)120点です。自分でも何でこんなに素晴らしい物ができたんだろうと思いますし、そのぐらい私の思いが詰まった作品になっています」と自信を見せた。この春から故郷の隠岐諸島を離れ、東京で一人暮らしを始めたという井手上。「楽しいですね。何でも自分でやるというのは楽しいですよ。お洗濯や家事全般も面倒とは思ってないですし、何でも自分でできるのがすごく楽しいです」と笑顔を見せ、「最近は帰ったらソファーでくつろぐのが一番幸せだと思っています。一人になれる時間が家しかないので、ソファーで落ち着くと抜けていく感じがするし、毎日家に帰ったらソファーでくつろぐのがルーティンになっています」と東京生活を楽しんでいるという。また、今後の芸能活動については「これからはお芝居にも挑戦していきたいですね。役は与えられてやるモノだと思っているので、やってみたい役はあまりないですが、自分と真逆の役を演じられたらすごいと思います。与えられた役を精一杯やりたいです」と目を輝かせていた。
2021年04月22日シャネル(CHANEL)と、人気コミック『約束のネバーランド』を手がけた白井カイウ、出水ぽすかがコラボレーション。シャネルにインスパイアされたコミック『miroirs(ミロワール)』が2021年4月30日(金)に発売され、連動した展覧会を銀座のシャネル・ネクサス・ホールにて2021年4月28日(水)から6月6日(日)まで開催する。尚、展覧会は「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」に巡回予定だ。“ミロワール=鏡”がテーマのマンガ&展覧会シャネルと、『約束のネバーランド』の原作者・白井カイウ、作画家・出水ぽすかによる新プロジェクトが始動する。テーマは“鏡”を意味する「ミロワール」。パリ・カンボン通りにあるガブリエル シャネルのアパルトマンの、鏡張りの螺旋階段や、ガブリエル シャネル自身が語ったとされる「鏡は厳しく私の厳しさを映し出す それは鏡と私の闘い 私という人間をあらわにする」という言葉から着想を得ている。白井カイウがガブリエル シャネルについて調べていく中で感じ取ったガブリエル シャネルの多面性を、アパルトマンに連なる鏡に見立てたという。ガブリエル シャネルの人生や哲学から着想のオリジナルストーリーシャネルとその創業者、ガブリエル・シャネルの人生と哲学から着想を得たコミック『miroirs』では、現代の東京を舞台にしたオリジナルストーリーを展開。ガブリエル シャネルのユニークなフィロソフィーや強いパッションを体現する3人のキャラクターを中心にしたエピソードが描かれる。「世界を塗り替えるココ」をテーマにしたメインビジュアルでは、新しいビジョンを提示し、女性たちのスタイルを新たに塗り替えてきたガブリエル シャネルと鏡面のようなイメージを表現。リトル ブラック ドレスを着た女性の足元には、油彩の道具を思わせるフレグランスボトルが無数に置かれている。シャネル×マンガの出会いを追体験できる展覧会そして、シャネル・ネクサス・ホールで開催される展覧会「MIROIRS – Manga meets CHANEL / Collaboration with 白井カイウ&出水ぽすか」ではマンガ作品『miroirs』をもとに、ストーリーに込められたメッセージやシャネルの貴重な資料を立体的に表現。日本ならではの文化として認知されている「マンガ/MANGA」を、シャネル・ネクサス・ホール独自の視点で展覧会として構築する。『miroirs』の3つの物語を表現、アイコニックなアイテムにまつわる資料も会場に足を踏み入れると、東京のナイトスケープの映像と、マンガ『miroirs』に登場する3人の主人公を描いたイラストのインスタレーションを展開する「鏡のコリドー」がお出迎え。その先に、マンガ『miroirs』の3つの章に合わせて構成される3つの空間が続く。それぞれの空間には、マンガ作品とともに、フレグランス「シャネル N°5」、リップスティック、リトル ブラック ドレスといったアイコニックなアイテムにまつわる資料が登場。白井カイウ&出水ぽすかのマンガとシャネルの時代を超えた出会いを追体験することができる。第1章 Sorcières –魔女–本や空想の世界が大好きな少女の物語が描かれる第1章「Sorcières –魔女–」を表現したスペースでは、見えないものに対して神秘的な探求を行っていたガブリエル・シャネルを彷彿させる幻想的な空間を演出。フランク ホーヴァット、カール ラガーフェルドらによる伝説的な鏡張りの螺旋階段の写真や、風刺画家セムが「シャネル N°5」の誕生を記念して制作したリトグラフなどが展示される。第2章 Menteuse –嘘つき–第2章「Menteuse –嘘つき–」では、「シャネル N°5」にフォーカス。“女性そのものを感じさせる、女性のための香り”を生み出したいというガブリエル・シャネルの思いから生み出された「シャネル N°5」を、『miroirs』の原作を担当した白井カイウは、自由気ままに生きる主人公の謎めいた人物像や深層心理の象徴、もしくはアイデンティティを形作る香りとして表現したという。第2章の部屋では、出水ぽすかが描き出したイラストとともに、「シャネル N°5」にまつわる貴重な資料や、ジャン ドゥ ゲヌロンによるガブリエル シャネルの肖像画などを展示する。第3章 Corneille noir –カラス–出水ぽすかが構想段階で描いた“少年とリップスティック”のイラストから着想を得て生み出されたのが、ステレオタイプな価値観のなかで息苦しさを抱える少年の物語を描いた第3章「Corneille noir –カラス–」。第3章の部屋では、自らの道を切り開こうとする少年たちのイラストとともに、シャネルの反骨精神やパラドックスを表現した空間が広がる。1950年代当時のリップスティックやその広告ビジュアル、ガブリエル シャネルの手書きメッセージが添えられたジャン・モラルによるガブリエル・シャネルの写真などが勢揃いしている。尚、会期中はシャネル銀座ブティックのマロニエ通り側ショーウィンドウに展覧会のスペシャル展示が登場。『MIROIRS』の世界観が銀座の街を彩る。【詳細】展覧会「MIROIRS – Manga meets CHANEL / Collaboration with 白井カイウ&出水ぽすか」会期:2021年4月28日(水)~6月6日(日)〈事前予約制〉会場:シャネル・ネクサス・ホール住所:東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F開館時間:11:00~19:30入場無料・要予約 ※詳細はウェブサイトに記載。URL: ※4月30日(金)~、会期後半となる5月17日(月)~6月6日(日)分のオンライン予約受付をスタート。※状況により開催日時等が変更となる場合あり。来館前に、ウェブサイトにて最新情報の確認を推奨。※会期終了後、「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」に巡回予定。■書誌情報『miroirs(ミロワール)』発売日:2021年4月30日(金)レーベル:ジャンプコミックス定価:977円(税込)原作:白井カイウ作画:出水ぽすかISBN:978-4-08-882695-0発行:株式会社集英社【問い合わせ先】シャネル・ネクサス・ホール事務局TEL:03-3779-4001
2021年04月06日この記事では、ウーマンエキサイトがこれまでに掲載したおすすめの完結コミック作品を一挙ご紹介! 妊娠出産を経ての夫婦のいざこざ、不倫、離婚、再婚…、そしてなかなか知ることのできない、男性の不妊治療の話も登場。どれもすでに完結している作品です。ぜひこの機会に、ウーマンエキサイト掲載のオススメ作品を一気読みしてください♪■出産後の夫婦の形を考えさせられる2作品【いいから黙ってだいてくれ!(全20話)/いくたはな】 >>この作品を見る 【育休夫にモヤッとした話(全38話)/ツムママ】 >>この作品を見る ■続きが気になる浮気、不倫、離婚がテーマの3作品【突撃!浮気調査官(全20話)/ゆっぺ】 >>この作品を見る 【離婚まで100日のプリン(全51話)/きなこす】 >>この作品を見る 【結婚までのプリン(全22話)/きなこす】 >>この作品を見る ■家族で乗り越えた、出産までのエピソードを描いた3作品【湯本もゆのオドオド手探り育児(全8話)/湯本もゆ】 >>この作品を見る 【4人目と5人目の話(全20話)/いくたはな】 >>この作品を見る 【天国と地獄 結婚式と悪阻物語(全24話)/いくたはな】 >>この作品を見る 【2人目妊婦は楽じゃない!(全26話)/ゆき】 >>この作品を見る ■育児に奮闘する姿をリアルに描いた2作品【地獄の新生児編(全4話)/まきこんぶ】 >>この作品を見る 【旦那も、地獄の新生児編(全3話)/まきこんぶ】 >>この作品を見る ■男性の不妊治療を赤裸々に描いた1作品【僕が不妊治療で検査した話(全15話)/トン】 >>この作品を見る ■親としての対応を考えさせられる2作品【なんで言わないの?(全20話)/ゆっぺ】 >>この作品を見る 【子どもがいじめられたら親はどうする?(全19話)/ゆっぺ】 >>この作品を見る 今回ご紹介した作者のみなさんは、実際に日々育児に奮闘されながら作品を描かれたママ、パパばかりです。作品テーマやジャンルは違っても、そこには読者の心を動かすパワーがあり、続きが気になって読み続けた方も多いのではないでしょうか。ぜひこの機会に作品を一気読みしてコミックの世界に浸ってみてください! どれもウーマンエキサイトでたくさんの方に読まれた人気作品ばかりです。 また、ウーマンエキサイトアプリでなら、コミック作品もサクサク読めます♪ まだお持ちでない方は、この機会にダウンロードしてください! ウーマンエキサイトアプリ Android版ダウンロード ウーマンエキサイトアプリ iPhone版ダウンロード
2020年12月21日ウーマンエキサイトに読者から集まった4万件近いエピソードから編集部がぜひこういった事実を知ってほしいと思うものを厳選し、ストーリーコミックとして送り出しています。夫、ママ友、義両親、親子といったそれぞれの関係性のなかで、時に苦しみ、時に涙し、また助けられたママたちの物語。ツラいエピソードも多く集まりましたが、その中で悩みから抜け出す方法やママたちの心が解放される瞬間、うまく関係性を築けるヒントを1年間を通してお届けしてきました。その中から今年最も読者の反響が高かった作品、そして編集部が厳選したコミックストーリーをご紹介します!■「夫の衝撃不倫」が年間PV第1位に!ワンオペ育児中に夫の不倫が発覚!しかも相手はまさかの…/夫の衝撃不倫自分の夫が身内と不倫していたという驚愕のエピソードが1位に!記事下アンケートでは、夫の不倫を乗り越えて最終的に幸せを掴んだ主人公にたいし「離婚の決断ができた奥さんが凄い」「幸せになれて本当に良かった」とコメントが集まりました。夫の不倫経験者の方からのエピソードも多数寄せられ、不倫で傷つく妻がいかに多いかということを編集部としても実感しました。まるでドラマのような展開で読者のみなさんの注目を浴びた記事でした。(編集部A)【→ この作品を見る 】 【同じテーマの連載はこちら】モラハラ夫図鑑 この連載の全話を見る >> ■危機に直面した夫婦の再生の物語夫が急に「離婚したい」と言い出した…/7年目の夫婦の時間家族みんなが幸せに過ごしていると思っていたけど実は違う?優しい夫が急に切り出した離婚。妻は「もうダメなのかもしれない」と思いながら、必死に夫の気持ちを取り戻そうとします。「離婚を切り出された時は辛かったけど、これをきっかけに、夫がいるのが当たり前、何をしても許してくれる…そんな私の勘違いを反省することができました。」この言葉にハッとなった読者も多かったのではないでしょうか。いつもそばにいる相手を改めて大事に思えるそんな感動作です。(編集部K)【→ この作品を見る 】 【同じテーマの連載はこちら】夫婦の危機 この連載の全話を見る >> ■ささいなことがきっかけで起こるママ友トラブルママ友に服装も行動もチェックされる…嫌味に疲弊した私が辿り着いた答えママ友は子育ての悩みを共有したり、お互い愚痴を言いあったりと、とても心強い存在であると同時に、ママたちを悩ませる闇の部分もあります。読者から寄せられたママ友のエピソードには、マウンティング、SNSトラブル、送迎問題など多岐にわたりました。今回ご紹介するのは、些細なことがきっかけでママ友から監視され、あらゆることまでチェックされるようになってしまったママ。そして一番恐れていた子どもにまで被害が及ぶことに…。最終的にたどり着いた結論とは?(編集部M)【→ この作品を見る 】 【同じテーマの連載はこちら】私のママ友付き合い事情 この連載の全話を見る >> ■義父母とはわかりあえない? 強烈な義母が登場!義母のドケチで子どもがピンチ!? 節約の理由に隠された意外な結末義父母との関係に日々悩む方も多くおられると思います。今年はそんな義父母とのエピソードに多くの反響がありました。その中でも「義母のドケチで子どもがピンチ!? 節約の理由に隠された意外な結末」は特に多くの反響がありました。スーパーで試食をしまくる、真夏に冷房を付けないなど信じられないエピソードがありつつも、それには深い理由が。家族で話し合うことでわかりあえることもある、何かすれ違った時は思い切って話すことが大切なのだなと思えるエピソードです。(編集部K)【→ この作品を見る 】 【同じテーマの連載はこちら】義父母がシンドイんです!図鑑 この連載の全話を見る >> ■もし不倫されたら…? 自分を守る法律知識満載!W不倫をした専業主婦の妻…慰謝料は僕が払うのか?今年もいろいろな不倫報道が注目を集めました。それぞれの立場も経緯も感情も人ぞれぞれ違うため、一概に「こうしたら良い」を決めることはできません。ただ法律からの観点を知っていると、現実問題を整理できることも多くなります。法律知識は自分を守る武器にもなりますので、これからもわかりやすく弁護士さんの見解をお伝えしていきます!(編集部I)【→ この作品を見る 】 【同じテーマの連載はこちら】教えて!弁護士さん この連載の全話を見る >> ■うちの愛すべきダメな夫たち…妻の鮮やかな仕返しに注目否定ばかりする夫…我慢の限界を超えた妻の夫へのお仕置きとは妻から集められたちょっとダメな夫たちの姿。「俺と同じだけ稼げば家事してやる」と妻に一番嫌われそうな発言をしてしまう夫、自分大好き夫、マザコン夫など。そんな愛すべき(?)ダメ夫たちの中から読者からのコメントで「スッキリした!」という声が最も高かった記事が「否定ばかりする夫」。出かけようとするとすぐ言い訳をして前に進めようとしない夫に堪忍袋の緒が切れた妻は、ある行動に出ます。このお仕置きによって夫だけでなく妻にも変化が! 他人同士だった夫婦が家庭をどう運営していくかぜひ参考にしてください。(編集部M)【→ この作品を見る 】 【同じテーマの連載はこちら】うちのダメ夫 この連載の全話を見る >> ■結婚してモラハラと化した夫…その支配から逃れるには生活費たった3万円…経済的DVの原因は夫の浮気だった/ひできの場合DVと聞くと身体的暴力がイメージされやすいのですが、「限られた生活費しか渡さない」など経済的にパートナーを追い詰めるのもDVのひとつです。経済的DV夫に見切りをつけて、大きな一歩を踏み出す主人公を描いた記事について、アンケートには「 「変えられる」って思うきっかけになるこういう記事、大事だと思います。」という声も届きました。DVやモラハラの気質がいつのまにか消えるということはほぼありません。離婚したくてもできない…そんなママたちはウーマンエキサイトの連載「離婚できない妻のモラハラ対処法」もぜひチェックしてみてくださいね。(編集部A)【→ この作品を見る 】 【同じテーマの連載はこちら】モラハラ夫図鑑 この連載の全話を見る >> 離婚できない妻のモラハラ対処法 この連載の全話を見る >> ■こじれてしまった親子関係のほぐし方娘が反抗期に…もしかしたら私の離婚が原因?/娘の旅立ち親になって分かる親心…。反抗期の娘を持つ母親の気持ちを描いたこの作品。前半は子離れしなければいけない母sideの気持ちを、後半は母親に反抗してしまう娘sideの気持ちを描いています。アンケートには両者の立場から共感の声が寄せられました。反抗期の娘が高校卒業後、家を出る決心をし、寂しくてたまらない母の決断は…? 9話目を読んで泣いてしまったという声が続出です。みなさんは反抗期の思い出ありますか?(編集部Y)【→ この作品を見る 】 【同じテーマの連載はこちら】こじれた親子関係 この連載の全話を見る >> ■まとめ読者の方から寄せられた体験談には、心打たれるエピソードから映像化は厳しいと言えるほどツラいものまで集まりました。ママが笑顔でいられれば、子どもたちも笑顔でいられる。そんな思いから少しでもママたちが置かれている日常のなかで役に立てば…と思いながら物語を紡いできました。またなかには夫側からエピソードも寄せられており、夫の気持ちにも寄り添えればと思っています。今年は、家にいる時間が長くなったことから、家族の関係を見つめ直す人も多かったことでしょう。来年は、今年より明るい話題が家庭で増えることを編集部一同願っています。
2020年12月21日波乱の1年となった2020年は、働き方やライフスタイルの変化によりイレギュラーな育児に奮闘したご家庭もきっと多かったのではないでしょうか?これまで見えなかった育児の課題が浮き彫りとなり、あらためて育児のあり方について考えるターニングポイントともなる1年でした。そこで今回はさまざまな変化にみまわれた2020年におすすめの作品を、数あるコミックエッセイからピックアップ! ゆるっと心癒される作品から心の内面をえぐる衝撃作までお届けします。■パンダが親子を救う!? 子育ての悩みをほっこり解決!『親子を救う!? ピンクのパンダのオールOK!』【→ この作品を見る 】子育てに悩む母親のもとに突然あらわれる風変わりなピンクのパンダ。ゆるりと登場したかと思えばズバッと悩みに切り込み、目からウロコの言葉を届けてくれます。そんなピンクのパンダと新米ママとのやりとりを描いたモチコさん作 『親子を救う!? ピンクのパンダのオールOK!』 は、日々思い通り進まない子育てに悩むママたちにぜひ読んでもらいたい作品。パンダのゆるやかな視点に気づきをもらい笑顔を取り戻していくママの姿には、たくさんの勇気と元気をもらえます。▼『親子を救う!? ピンクのパンダのオールOK!』を見る■パニック障害との戦いの日々をつづったリアル闘病エッセイ『パニックにゃんこ!』【→ この作品を見る 】鳥頭ゆばさん作 『パニックにゃんこ!』 は、パニック障害を発症した猫のポン子(現在2児の母)が病と戦いながら子育てに奮闘するコミックエッセイ。理由なく起こる動悸やめまい、手足の震えといった発作に苦しみながらも、「パニック障害」と診断されるまでの長くて苦しい道のりは想像を超えるもの。当たり前の生活がこくこくと失われていく過酷な現実を前に、母親として一歩を踏み出していくポン子の姿は必見。同じ症状に苦しむ当事者はもちろんパニック障害についての理解を深める貴重な作品です。▼『パニックにゃんこ!』を見る■年齢も生き方も違う3人の母親の姿を描く群像劇! 『あさひが丘の人々』【→ この作品を見る 】むぴーさん作 『あさひが丘の人々』 は、年齢も生き方も違う3人の母親が、子育てに悩み、人生に迷い、自分だけの幸せのカタチを探し求める母親たちの群像劇を描いた作品。言葉が遅い2歳の息子に悩むワーママのちさと、子育てで空っぽになっていく自分に虚しさを抱える専業主婦のみさ、妊活の末わが子を授かるも人生に満たされなさを感じる在宅フリーランスのゆかり。彼女たちは子育てを通して“私”という人間とあらためて向き合うことで、子育てや人生における自分なりの答えを見つけていくことに…。リアルに差し迫る登場人物たちの心の動きは既視感をおぼえるほど、まるで自分ごとのように心につき刺さります。▼『あさひが丘の人々』を見る■赤ちゃんの行動をつかさどる妖精「バブくま」と親子の物語 『バブくま日記』【→ この作品を見る 】赤ちゃんのそばに現れる妖精「バブくま」と親子の交流を描いたふるえるとりさん作 『バブくま日記』 。バブくまが魔法をかければ、赤ちゃんは微笑んだり、泣いたり…。赤ちゃんがなかなか眠れない時には「眠りやすい姿勢をさがす魔法」をかけて、赤ちゃんが上手に眠れるようにお手伝いしてくれることも!子育てに追われる忙しい日々も、かわいいバブくまに見守られていると思えばなんだかとっても心強い! 育児で疲れた心を解きほぐしてくれるようなゆるりと心癒される作品です。▼『バブくま日記』を見る■母親の支配から逃れられない! 母娘の心の闇を描いた話題作 『親に整形させられた私が、母になる』【→ この作品を見る 】母親と娘との“親子の闇”を描いた 『親に整形させられた私が、母になる』 は、人気コミックライターグラハム子さんの実話をベースに描かれた作品。当時15歳の主人公ハム子が母親に「整形しましょう」と告げられる衝撃の冒頭エピソードを皮切りに、愛情と支配が複雑にからみあういびつな親子関係が展開されていきます。さらに母親視点で描かれるストーリーでは、娘を愛しつつも世間や社会の価値観に翻弄される母親の姿を浮き彫りに。子どもを守りたいがゆえに起こる愛情の行き違いには、どこか他人事とは思えない人間の業の深さやありのまま愛されたい人間の欲望が生々しく描かれた作品です。▼『親に整形させられた私が、母になる』を見る■地球を子育てしやすい星に! 魔法少女★悦子が大活躍!? 『魔法少女!? 悦子 育児トラブルに出動中』【→ この作品を見る 】地球を笑顔で子育てできる星にするため立ち上がったひとりの少女、その名も魔法少女★悦子(年齢は50歳を過ぎていた…!?)。「コソダーテシヤースイ星」の使者からの依頼により育児を妨害する怪人と戦い、育児トラブルを解決する…といった一風変わった設定で進むエェコさん作 『魔法少女!? 悦子 育児トラブルに出動中』 は、子育てがしにくい今の世の中に一石を投じる作品。「泣き声がうるさい」「赤ちゃんがかわいそう」と批判してくる人々が抱える本音を紐解き、「子育てする側」と「子育てを見守る側」の溝を埋める心温まるストーリーです。▼『魔法少女!? 悦子 育児トラブルに出動中』を見る今回編集部で選んだ作品は、子育ての「こうあるべき」や「母親らしさ」から一歩出て、もっと自分らしく、多様な子育てを応援する作品ばかりです。母親である前に一人の人間として生き方に悩んでいたり、複雑な親子関係に苦しんでいたり、はたまた病と戦っていたり…。これまでの古い母親のイメージにとらわれることなく、「自分らしい子育て」「人も、自分も否定しない子育て」を提案していきたいという編集部の思いが込められています。ぜひ皆さまの日常の余白を豊かに満たす作品であることを願っています。ちなみに今回ご紹介した連載はまだまだ進行中のものばかりですので、今後の展開にも要注目です!ぜひこの機会にチェックしてみてくださいね。
2020年12月21日2020年も残りわずか。ウーマンエキサイトでは、今年も約300記事ものコミックライターさんによるエッセイ記事を公開しました。今回はその中でも読者のみなさんから特に反響が大きかった記事TOP5を、2020年上半期・下半期に分けて発表! コミックライターさんの受賞コメントとともにご紹介していきます。この記事では上半期(2020年1~6月)のランキングです。下半期編はこちらをご覧ください。■上半期1位:パパママに知っていて欲しい「子どもの性被害」/ケイコモエナさん知らないおじさんが口の中を… 幼少期に友だちに起きた出来事作者ケイコモエナさんのコメント幼児に性教育なんて!とバッシングされたらどうしようと、ビクビクして描いたお話なのですが、色んな方に知って欲しい、そして、子供を親が守るだけではなく、「子供自身が我が身を守り得る」という事を知ることで、子供たちへの性犯罪が少しでも減ってくれれば、とそんな切実な思いで描いたお話です。幼児に対する性教育、出来れば避けて通りたいテーマであるのにも関わらず、沢山の方に読んで頂いて、ほんとに感謝しております、ありがとうございます!【→ この作品を見る 】 【ケイコモエナさんの性教育連載はこちら】 この連載の全話を見る >> ■上半期2位:夫が投資に失敗したらどうする?/オギャ子さん夫が投資に失敗…!「お金」を学んだ夫が行きついたわが家の家計管理作者オギャ子さんのコメントこの度は上半期ベストコミックエッセイ2位に選んで頂きありがとうございます!成功した話もいいけれど失敗した話から学ぶことも多いかなと思いこの記事を書きました。皆さまからのご意見や要望をもとに今何が求められているのかと推測したり、頂いたリアクションを記事に活かすことを心がけています。これからも皆さまの心に残る記事を書いていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。【→ この作品を見る 】 【オギャ子さんの連載はこちら】 この連載の全話を見る >> ■上半期3位:家庭内でのインフルエンザ感染の辛さ/ホリカンさんわが子のインフル発症で連日看病が続き…限界を迎えた母が涙した四男の行動とは?作者ホリカンさんのコメントこの度は誠にありがとうございます!沢山の方に読んでいただけて嬉しいです!当時は本当に…本当にメンタルズタボロでした。まだ幼い末っ子の痙攣を目の当たりにし、その後も他の兄弟に写らないよう消毒や換気…。眠れない日が数日続いた後のイヤイヤ爆発。そんな矢先の幼い三男の優しさ…。…うううっ(思い出し泣き)今年は何かと気の抜けない状態ではありますが、皆様!頑張っていきましょうね!【→ この作品を見る 】 【ホリカンさんの連載はこちら】 この連載の全話を見る >> ■上半期4位:ママのピンチを救った娘の行動に涙/ぺぷりさんママの突然の発作…そのとき子どもが取った行動とは【6歳の娘がママを救う/前編】作者ぺぷりさんのコメントランクインとても嬉しいです!ありがとうございます!小さな子どもって、まだまだ未熟で頼りない存在だと思ってしまいがちですが、大人が思っている以上に身の回りのことをよく見ているし覚えているんだなぁと感心した出来事でした。運が悪ければ最悪の事態にもなりかねなかったので、今の私が生きているのも、あの時の娘のとっさの判断のおかげだなと思います。子どもたちには、支えているつもりで、支えてもらってるんだなぁ…。【→ この作品を見る 】 【ぺぷりさんの連載はこちら】 この連載の全話を見る >> ■上半期5位:郵便局員を装った男たちが家に…防犯教育の大切さ/あん子さん【思い返すと恐怖…!】平日昼間に奇妙な訪問者 家には娘と私だけ…作者あん子さんのコメントこの記事が5位にランクインできたのも、読者の皆さまをはじめ、編集部の皆さまのおかげです。ありがとうございます!この体験をするまでは、テレビなどを見ていても「私は、引っかからない」とどこか人ごとのように感じていました。いざ我が身にふりかかると、恐怖で頭がまわらなかったことを覚えています。私の体験を反面教師に、この記事が読者の方々の注意喚起になればという思いで書きました。この度は、本当にありがとうございました。【→ この作品を見る 】 【あん子さんの連載はこちら】 この連載の全話を見る >> 下半期TOP5はこちら
2020年12月21日ウーマンエキサイトでは年間約300記事の子育てにまつわるコミックエッセイが公開されています。その中でも読者に反響があった記事を、2020年上半期、下半期に分けてランキングにしました。この記事では下半期(2020年7~12月)のランキングをご紹介します。上半期編は こちら をご覧ください。それでは、今年読者の反響が大きかった作品はどんな作品なのかご紹介していきます!■教師による言葉の暴力?「問題教師」の記事が下半期第1位<これは言葉の暴力…問題教師に保護者としてとるべき行動とは(2)>作者じゃがいもころりんさんからのコメントこの度は下半期の一位を受賞とのことで、驚きと共に沢山の方々に読んで頂けたことを心から感謝いたします。この記事を通して多くの人がこの問題に関心を持ち身近なこととして考えていただけたらと思い書かせていただきました。根本解決は難しいですが、どの立場であっても親として大人としてできることはきっとあると思います。早期問題解決のヒントになれば幸いです。そして今後このような思いをする子が守られますよう願っています。【→ この作品を見る 】 【じゃがいもころりんさんの連載はこちら】 この連載の全話を見る >> ■コロナ禍の在宅勤務で夫婦喧嘩勃発!?上半期2位はこちら口うるさい旦那が在宅勤務に…! 自粛生活を通してわかった旦那の小言が止まらない理由作者ぴなぱさんのコメント賞と名のつくものには一切縁がなかったので、今回の受賞のお話を伺い大変驚いております。たくさんの方に読んでいただけてとっても嬉しいです。コロナ禍で大変なことばかり続いた一年でしたが、この記事のようによかったこともあったと思い返し、まだ先の見えない日々をできるだけいいものにして過ごしていきたいと思います。皆様にとっても、2021年が今より少しでも明るい年になりますように。読んでいただきありがとうございました!!【→ この作品を見る 】 【ぴなぱさんの連載はこちら】 この連載の全話を見る >> ■深夜に虫が耳に入った!? 子どもの驚く訴えが上半期3位!「耳に虫が入った気がする」… 深夜に耳の違和感で起きた次男。翌朝驚きの光景が…!作者ホリカンさんのコメントこの度は誠にありがとうございます!『耳に虫が入った』ご経験、皆様はありますでしょうか?? 5人の子どもを育てていますが、私自身も含めて今までそんな経験一度もなく、翌日耳から虫が這い出てきたときは本当にビックリしました! 実は光を当てない方がいい事など(よけいに奥に入ってしまう場合があるそうです)知らなかった事を沢山知るきっかけになりました。耳鼻科の先生曰くよくあることなのだそうで(イヤ過ぎる!)今後も気をつけたいと思います!【→ この作品を見る 】 【ホリカンさんの連載はこちら】 この連載の全話を見る >> ■娘さんに異変が!? ごはんが食べられなくなったお話が上半期4位!夕方に急に泣き出すようになった娘…そして、それは始まった ~娘がご飯を食べられなくなった話(1)作者koyomeさんのコメントこの度はたくさんの方に読んで頂き、ありがとうございました!少し辛かった時期をムスメや家族と乗り越えられたことを、この先も忘れたくないなぁと思って描いた記事です。子育ての辛さ、楽しさを読者の皆様と共有できること、ムスメとオコメの成長を記事を通して見守っていただいていること、いつも嬉しく、とってもとっても励みにしています。本当にありがとうございます!【→ この作品を見る 】 【koyomeさんの連載はこちら】 この連載の全話を見る >> ■新品の靴がまさか!? ほっこりなお話が上半期5位!新品の靴で登校した次男。帰宅後、担任の先生から電話が! まさかそんなことに…作者まえだゆずこさんのコメントこのたびは私の記事が2020年上半期の5位に選ばれてビックリしました!ありがとうございます。該当の記事は次男のドジっぷりが面白可愛くて書かずにいられなかったです。当の本人の次男に見せると「え~~」と照れていましたね。個人的には日常の出来事を書いた記事が選ばれたことが嬉しいです。これからも「こんなことがあったよ」と、昔の友人に手紙を出すような気持ちで、子どもの成長記録を書いていけたらな~と思います。【→ この作品を見る 】 【まえだゆずこさんの連載はこちら】 この連載の全話を見る >> 2020年上半期ランキングはこちらから!
2020年12月21日ウェブメディア『grape』では、エッセイコンテスト『grape Award 2020』を開催。今回のコンテストには、888本もの応募作品が寄せられました。その中から、最優秀賞が1作品、タカラレーベン賞が1作品、優秀賞が2作品、佳作が3作品選ばれています。grape Award 2020 入選作品一覧最優秀賞『リンツァートルテの想い出』/作者:一期一会ツアーコンダクターとして働いている女性。海外で出会った旅行客から、あることを頼まれて…。旅先のホテルで、固い表情のままたたずむ高齢女性添乗員が声をかけると?タカラレーベン賞『心を拾ってくれたタクシー』/作者:飯沼 綾激務に疲れて、泣きながら都会の街を歩いていた若い女性。そこへ、1台のタクシーがやってきます。泣いている女性の前に停まった、タクシー運転手の行動に心打たれる優秀賞『子育て応援バス』/作者:鵠 更紗慣れない育児に不安でいっぱいだった母親。2歳の息子を連れて、バスに乗った際のエピソードです。2歳息子とバスに乗ったら…運転手の『行動』に、母親が涙こらえた理由優秀賞『優しき山バア』/作者:安部 飯駄友達と駄菓子店を訪れた女の子。お金が足りなくて、友達とおそろいのお菓子を買えずに困っていたら…。駄菓子店でお菓子を買えず、落ち込む子供店主の『行動』に、目頭が熱くなる佳作『母ちゃんと作業着』/作者:よもぎ焼き鳥の店を営む母親。常連客との触れ合いに、じんわりと胸が熱くなります。作業服の男性客が「こんな格好でごめん」というと…店員の『返答』に、胸が熱くなる佳作『『生まれてはじめて』』/作者:村上 敬亮小学生の頃に、初めて猫を飼った男性。一緒に過ごした10年間を振り返って感じたことは…。愛猫が旅立って飼い主が『知ったこと』に涙10年間を振り返ると…佳作『特別授業』/作者:奥村 敏生東日本大震災の影響で、避難していた時に出会った、見知らぬ女の子。意外なお願いをされた男性の行動に、グッときます。3.11の日、恐怖で固まっていた少女男性に告げた『まさかのお願い』は…『grape Award』に関する詳細はこちらからご確認ください。『grape Award 2020』詳細はこちら[文・構成/grape編集部]
2020年12月18日お笑い芸人のふかわりょうが、エッセイ集『世の中と足並みがそろわない』(新潮社 1,350円税別)を、11月17日に発売する。本書は、芸歴26年を迎えるふかわが「世の中との隔たり」を考察したエッセイ集。「誰も触れなくなった結婚」「“ポスト出川”から舵を切った30歳のこと」「タモリからの突然の電話」といったエピソードにふれながら、どこにも馴染めず、何にも染まれない“隔たリスト”としての内面をつづった。長髪に白いヘアターバンを装着した「小心者克服講座」のネタでブレイクし、「シュールの貴公子」から「いじられ芸人」を経て、現在は『5時に夢中!』のMCや『ひるおび!』のコメンテーターを長きにわたって務めるふかわ。同書でその「頭の中」を覗くと、ふかわの“不器用すぎる歪(いびつ)な日常”が浮かび上がる。
2020年10月22日移民たちが直面する問題を、ときに温かく、ときにシリアスに描くコミック『バクちゃん』。その著者が増村十七さんだ。バクちゃんが直面する移民あるある。現実世界とも重なる、エモいSF。「バク星生まれの男の子〈バクちゃん〉は、田河水泡『のらくろ』の犬の上等兵以降、初めての真っ黒な主人公かもしれません(笑)」(増村十七さん)バク星では彼らの大切な「夢」が枯れてしまったために、バクちゃんは地球で研究者として働くおじを頼ってやってきた。東京に永住し、夢を食べて暮らせたらと考えているが、のっけから厳しい入国審査や満員電車などの洗礼を浴びる。偶然、名古屋から上京してきた女の子ハナと知り合い、ハナの親戚の遠とおえん縁小こまき牧さん宅に居候できることに…。「私がワーキングホリデーを含めて2年弱カナダに住んでいた頃の、経験や心情を反映させています。カナダは移民が暮らすにはトップレベルに住みやすい国ではあるんですが、それでも新天地での生活には仕事探しや習慣の違いなど自国にいたときには想像もしなかったハードルがあって大変なこともありました」作中で、バクちゃんは移民センターでいろいろな星の人たちと異文化交流したり、仕事探しの愚痴を言い合ったり。同じ星出身者同士は小さなコミュニティを作り、助け合う。バク星からの移民であり、バイト仲間でもあるダイフクは、バクちゃんと出自も性格も考え方も違う。「ダイフクは、カナダ時代の知人をふたりくらい混ぜてできたキャラ。セリフも彼らから実際に聞いた言葉が多いです。理にかなったことを歯に衣着せぬ言い方で、真正面からバクちゃんに投げ、物語を発展させてくれる。重宝する人物です」ちなみに、バクを主人公にしたのは、「描いてみたら可愛くて、半ば直感的に決めた」そう。「ただ、考えてみれば、バクは夢を食べる捕食者だし、地球では誰もが夢を見る。移民はみな夢を求めてやって来ます。そんなふうに夢でつながる部分もあって、バクというアイデアは悪くなかったなと。画一的な線できっちりしたフォルムの生き物が、奇想天外な小さな冒険をしていくというのは、『ドラえもん』など藤子不二雄マンガの影響を受けているかも。落ちる、走るなど、できるだけ機敏に動いてもらっています」読者をたちまち虜にする、健気さやキュートさの塊がバクちゃん。活躍を、これからも見守りたい!オリジナル版は左開き、オールカラーのBDスタイルで自費出版され、文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞。その後、商業誌連載へ。以下続刊。KADOKAWA740円©増村十七/KADOKAWAますむら・じゅうしち東京都出身。成員1名のマンガ・イラスト制作集団。商業誌デビューは2012年。※『anan』2020年9月2日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2020年09月01日美味しそうな料理の描写が食欲を刺激するコミックエッセイ『しょうゆさしの食いしん本スペシャル』について、作者のスケラッコさんに話を聞きました。作る、食べる!食の喜び満載のお腹がすく一冊。自粛期間中の楽しかったことといえば、やっぱり“食”!そんな時期に発売されたこちらの本。ツイッターの食べ物&料理好きの間で、美味しそうな料理の描写、そして作ること、食べることの喜びが伝わる本として、とても話題になりました。「単行本の発売がコロナと重なったのはもちろん偶然で、書店が休業する中、私としては正直複雑な思いでした。でも、個人経営の書店の通販などを利用して読んでくださる方がいたのは、本当に嬉しかったです」と語るのは、作者のスケラッコさん。京都在住のマンガ家さんです。「子供のときから食べることが大好きで、高校生の頃、それを絵に描くようになりました。見た目と、美味しさと、ちょっとめずらしい食べ物に出合ったときに、“マンガにしたい!”と思うことが多いです」前半は好きな料理をレシピ込みで描いた作品が、後半は旅で訪れた広島や、地元・京都の食とお店を紹介する作品が収録されています。「今回は連載をまとめる形ではなく、自主的な執筆と描き下ろしを収録した本なので、構成なども自分で考えました。結果、思い入れのある一冊になったと思います。読んだ方が実際に作ってくださるのはとても嬉しいです。ただ、漫画にも描きましたが、私の料理は“なんとなく”なので、ご自分でレシピをアレンジしてくださったほうが、美味しいものができると思います。また、落ち着いたらぜひ、掲載されているお店にも行ってみてほしいです」豚肉のピカタをパスタにのせた料理のページ。調理中の興奮と勢いが溢れる描写に、思わずゴクリ…!!ライターKが実際に作り、心の底から感動したのがこの“チートー”。チーズはケチるな、を学びました。スケラッコ『しょうゆさしの食いしん本スペシャル』京都在住のマンガ家“しょうゆさし”と、同居人の“ビッグフットくん”が、作って食べて、飲んで旅をするコミックエッセイ。とにかくすべてが美味しそう!リイド社1500円スケラッコマンガ家、イラストレーター。餃子、シュウマイ、ピザ、春巻き、中華まんなど、“皮と具”が組み合わさった食べ物が好き。※『anan』2020年7月1日号より。写真・中島慶子取材、文・河野友紀(by anan編集部)
2020年06月26日マジメで責任感が人一倍強い、かたづけられない女子必読!加納梨衣さんによるコミック『カノジョは今日もかたづかない』。部屋の乱れは心の乱れ、とはよくいうけれども、整理整頓の苦手な人にはなんとも耳が痛いだろう。「忙しくなると部屋がすぐに散らかってしまうので、うまくできないかなと思ったのが本作を描くきっかけのひとつです。自分自身の状況を投影したってことですね(笑)」デザイン事務所に勤める俵あいなは、社内での評価も良く、身ぎれいで、おまけに付き合って半年の恋人もいて、後輩に一目置かれている。しかしそれは必死に取り繕っている姿にすぎず、ひとり暮らしをしている部屋は足の踏み場もないほど散らかっている。そんな彼女の本質をさりげなく見抜いてしまうのが、毎日きっちり定時で帰る男・深川。他人の評価を気にせず、できない仕事はできないときっぱり言う無愛想な人なのだが、彼からするとどうやらあいなは要領が悪いようで……。「あいなは自分のキャパシティがわかっていなくて、仕事を引き受けすぎてしまう人。仕事って本当はどこかで区切っていいはずのものですけど、私自身、マンガを描いていると、やめどきがわからなくなることが結構あって。終わっていない状況にこだわりすぎて、自分が疲れていることに気づけなかったりするんです」恋愛においても、あいなは自分を良く見せようとするタイプで、部屋に来たがる恋人をなんだかんだ言い訳して、はぐらかしてしまう。「完璧に部屋をかたづけ、なんだったらディナーも用意しそうなくらい。あいなにとってゼロを100にしないと呼べない相手なんですよね」対して、あることがきっかけで部屋を見られてしまった深川には、これ以上隠すことがないせいか、素の自分を出せるのも気になるところ。マジメで完璧主義者ゆえに、どつぼにハマっていく彼女を見ていると、仕事も恋愛も家事もすべてを完璧にこなすのは無理なのだから、もっと楽にいこうよ、と思ってしまう。「私も忙しいのはありがたいことなのですが、お仕事が重なると冷静に考える時間が取れなくなってパニクったり、イライラしてしまいます。なので、仕事もプライベートも適度に折り合いをつけて、余裕のある暮らしをできたらいいな、という思いで描いています。今のところ、あいなはうまくいかない状態が続いていますが、自分の状況を見つめ直して、心の安定に合わせて部屋がかたづいていくのが理想ですね」『カノジョは今日もかたづかない』1会社ではステキ女子として憧れられる、俵あいなの目下の悩みは部屋をかたづけられないこと。同じ悩みを抱えるすべての女子に捧げる、デトックスマンガ。祥伝社680円©加納梨衣/祥伝社フィールコミックスかのう・りえ代表作は『スローモーションをもう一度』など。「機動戦士ガンダム バンディエラ」を『週刊ビッグコミックスピリッツ』で連載中。※『anan』2020年5月20日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2020年05月19日映画『あの頃。』が、2021年2月19日(金)に公開される。主演は松坂桃李。ハロプロ愛を描いた青春コミックエッセイ実写化原作は、“神聖かまってちゃん”の元マネージャー・劔樹人の自伝的青春コミックエッセイ『あの頃。 男子かしまし物語』(イースト・プレス刊)。ハロー!プロジェクトのアイドルへの熱い愛と、大切な仲間たちとの出会いと別れを描いた物語を、『愛がなんだ』『アイネクライネナハトムジーク』など、次々と話題作をリリースしている監督・今泉力哉が実写化に挑む。脚本は、これまで『南瓜とマヨネーズ』『素敵なダイナマイトスキャンダル』「ひとりキャンプで食って寝る」などで監督・脚本を手掛けてきた冨永昌敬が手がける。主演は松坂桃李ハロー!プロジェクトのアイドルにどっぷりハマり、“ハロプロオタク”と化する主人公・劔樹人(つるぎみきと)を演じるのは、『娼年』『新聞記者』『蜜蜂と遠雷』などの話題作に出演し続けている松坂桃李。劔は、大学院受験に失敗し、地獄のようなバンド活動を続けながら、金なし彼女なしの底辺の生活を送っていた。しかし、ある日松浦亜弥のMVを観たことをきっかけにアイドルにのめり込み、やがて仲間たちと共に遅すぎる青春の日々を謳歌することになる。松坂は出演に際し、「誰しもが持っているであろう"あの頃"。その時間にどんな思いがあって、どんな出来事があって今の自分が生きているのか。原作者の劔さんのお話を伺った時、自分も"あの頃"に触れた時、ふと感じ入るものがありました。」とコメントしている。仲野太賀や山中崇ら実力派俳優陣剣が出会う個性豊かなオタク仲間たちにも注目。『今日から俺は!!劇場版』で好演した仲野太賀や山中崇、本作が映画初出演となるお笑いコンビ「ロッチ」コカドケンタロウなど、個性豊かな俳優陣が集結した。コズミン(仲野太賀):藤本美貴の魅力を熱く語るプライドが高くてひねくれ者ロビ(山中崇):石川梨華推しでリーダー格西野(若葉竜也):痛車や自作のオタグッズを制作するオタクナカウチ(芹澤興人):劒がオタク仲間と出会うきっかけを作るCDショップの店員イトウ(コカドケンタロウ):ハロプロ全般を推すオタクその他にも、劔の後輩であり、いつの日か恋心を抱くようになる女子大生・靖子役を中田青渚が演じるほか、大下ヒロトや木口健太、片山友希、西田尚美が出演。さらに、ぱいぱいでか美、どんぐり、いまおかしんじ、増子直純(怒髪天)、MONO NO AWARE、ニーネといった超個性的な面々も集結している。“松浦亜弥役”に山﨑夢羽主人公の劔がハロプロにハマるきっかけとなったアイドル・松浦亜弥役を演じるのは、同じくハロー!プロジェクトのアイドル「BEYOOOOONDS」の山﨑夢羽。映画化の情報解禁時から、誰が”あやや”を演じるのかと、ハロプロファンの間で話題になっていた中で、見事山崎が物語をリードする重要な役どころを射止めた。山﨑夢羽は、尊敬する松浦を演じるにあたり、「こんなに嬉しいなということはないです」と語る一方、「歌って踊るシーンではなかったので、どうやって松浦さんを表現したらいいのかが難しかったです。でも、応援してくださっている方に雰囲気が松浦さんに似ているねと仰っていただくことがあったので、このまま頑張ろうという気持ちで取り組みました。精一杯出来たと思います!」と撮影シーンを振り返っている。作品詳細映画『あの頃。』公開時期:2021年2月19日(金)TOHO シネマズ 日比谷ほか全国ロードショーキャスト:松坂桃李、仲野太賀、山中崇、若葉竜也、芹澤興人、コカドケンタロウ、大下ヒロト、木口健太、中田青渚、片山友希、山﨑夢羽、西田尚美、ぱいぱいでか美、どんぐり、いまおかしんじ、増子直純、MONO NO AWARE、ニーネ監督:今泉力哉脚本:冨永昌敬音楽:長谷川白紙原作:劔樹人「あの頃。 男子かしまし物語」(イースト・プレス刊)配給:ファントム・フィルム<ストーリー>中学10年生の夏休みのような、そんな毎日が永遠に続くような気がしていた――大学院受験に失敗し、彼女なし、お金なし、地獄のようなバンド活動もうまくいかず、どん底の生活を送っていた劔(つるぎ)。ある日、松浦亜弥の「♡桃色片想い♡」のMV を見たことをきっかけに、劔は一気にハロー!プロジェクトのアイドルたちにドハマりし、オタ活にのめり込んでいく。藤本美貴の魅力を熱く語るケチでプライドが高いコズミンをはじめとした個性的なオタク仲間と出会い、学園祭でのハロプロの啓蒙活動やトークイベント、また「恋愛研究会。」というバンドを結成しライブ活動を行うなど、くだらなくも愛おしい青春の日々を謳歌する劔。しかし時は流れ、仲間たちはハロプロのアイドルとおなじくらい大切なものを見つけて次第に離れ離れになり…。
2020年01月23日シンガーソングライター、映像作家、コミック作家、エッセイストとして、多才さを発揮するソウル出身のイ・ラン(Lang Lee)が、エッセイ集『悲しくてかっこいい人』を発売した。音楽のみならず、詞やエッセイが人々の心をつかみ、日本のカルチャーシーンからもオファー殺到中のイ・ラン。 2017年には、韓国のグラミーともいわれる、韓国大衆音楽賞最優秀フォーク賞を受賞した。同書は、2016年冬に韓国で発売し、7刷のヒット作となった待望の日本語版となる。ままならない日々の葛藤や疑問。生きることにつきものの、労働、孤独、恋愛、退屈、自意識との戦い…。アーティストとしての創作、社会との接点を通して、「いったい何者なのか? 」と自分をみつめる。日常を悲しみながら、あははと笑い飛ばすイ・ランの洒脱なユーモアあふれるひとりごとエッセイとなっている。撮影:熊谷直子すべてが過ぎ去ったあとに ようやく君は泣くのかい? 境界もピラミッドもない世界を願い、イ・ランが今日もまた問う。 「ほんとうにそうすべき?」「何をしたら面白い?」「わたしは何になれるだろうか?」【プロフィール】イ・ラン(이랑 Lang Lee)1986 年ソウル生まれ。シンガーソングライター、映像作家、コミック作家、エッセイスト。16 歳で高校中退、家出、独立後、イラストレーター、漫画家として仕事を始める。その後、国立の芸術大学に入り、映画の演出を専攻。日記代わりに録りためた自作曲が話題となり、歌手デビュー。短編映画『変わらなくてはいけない』、『ゆとり』、コミック『イ・ラン 4 コマ漫画』、『私が 30 代になった』、アルバム『ヨンヨンスン』、『神様ごっこ』を発表(2016 年、スウィート・ドリームス・プレスより日本盤リリース)。『神様ごっこ』で、2017 年の第 14 回韓国大衆音楽賞最優秀フォーク楽曲賞を受賞。授賞式では、スピーチの最中にトロフィーをオークションにかけ、50 万ウォンで売ったことが話題となった(その顛末を『早稲田文学女性号』に本人が寄稿している)。【書籍情報】『悲しくてかっこいい人』著者:イ・ラン出版社:リトルモアソフトカバー/280ページ/四六判翻訳:呉永雅(オ・ヨンア)装幀:名久井直子価格:1,800円
2019年02月04日作家・柴崎友香さんがチョコレートにまつわるエッセイを書き下ろしました。以下、『チョコレートのある世界』の全文です。なぜ、チョコレートだけが特別なのだろう。甘くておいしいものはたくさんあって、そのたくさんの中で、チョコレートはいつも特別だ。わたしには、チョコレートをとっておく癖がある。箱の中に、一つだけ。最後の一つを、食べてしまうのには、勇気がいる。深みのある褐色の、あの小さな一粒がいつまでもそこにあったらこのしあわせが続くのに、と思ってしまう。ところでわたしは、甘いものはそんなに得意ではない。「そんなに」というところが重要で、きらいではない。「好き」と言ってしまうと、とっても甘いのをたくさん食べられることになるが、そうではなくて、ちょっと甘いくらいのを、少し食べる。それが幸福を感じる時間だ。それもできれば、苦みや渋みのあるものといっしょに。お茶とかお酒とか。チョコレートは、甘いけど、苦い。その甘さと苦さの合わさったところ、同時に味わえるところに、限りない豊かさがある。チョコレートは融けるから、メインの季節は冬だということになっていて、空気がだんだん冷えて夜が長くなってくると、いつもと違うよそゆきのチョコレートにたくさん会える。気取って装飾品みたいに並んでいたり、ちょっとユーモアのある動物や身近なものをかたどっていたり、それが工夫を凝らした夢みたいな箱に入って届けられる。いろんな種類が詰められた箱をいただいたりすると、わたしはまず解説の小さな紙を熟読する。最初はまずシンプルなの、次は少し変わったフレーバーの、それから、と食べる順番に迷いに迷う時間さえ楽しい。好きなお茶を濃いめに淹れて、一粒一粒、それぞれの苦さと甘さに、驚いたりうっとりしたり。自分で辞書を作るなら「贅沢」の項目にこの時間のことを書こう、と思うくらいだ。宝石なみにきらきらしたチョコレートの一方で、毎日の時間に染み込んだ、地元の友だちみたいに気楽に付き合えるのもやっぱりチョコレートだったりする。スーパーやコンビニで売っている、定番の板チョコ、駄菓子的なチョコバー、毎シーズン出現する新商品。銀紙をわざと無造作に剥いて、ぱきっときれいに割れるとうれしい。いちご味にも弱くて、パステルピンクと焦茶色の組み合わせは何回食べても子供のころのもっとも無邪気な楽しい時間をすぐによみがえらせてくれる。パフェやパンケーキにかけるチョコレートソースになると、悪友的な存在感さえある。子供みたいに手や顔をべたべたにして食べたい誘惑にかられたりもする。ずっしり重みがあるチョコレートケーキも忘れてはならない。さんざんおいしいごはんを食べて満腹なのに食後のデザートを選ぶとき、よりによってあのほとんど黒に近い密度の高い一切れを選んでしまうのはなぜなのか。しかし運ばれて来たそれは、選択が正しかったことを毎回必ず実感させてくれるのだ。家にいるときは甘いものはたまにしか食べないのだけど、仕事をしているあいだは違う。特に小説が佳境にさしかかって、ここでがんばろう、というときに、いちばん「効く」のはチョコレートだ。ひとかけら口に入れると、充電という言葉がふさわしいくらい、そのほろ苦い甘い塊が融けて体内に入っていくのが感じられる。普段ならほんの二、三かけでじゅうぶんなのに、仕事をしているときはついつい、食べてしまう。脳がエネルギーを欲してるのだなあ、と思う。その疲労感も、チョコレートのためにある気もする。チョコレートだけが。ゆったりした憧れも、懐かしさも、ちょっとうしろめたい快楽も、繰り返しの毎日の中の小さな楽しみも、みんな味わわせてくれる。チョコレートだけがいつも特別だから、わたしは箱の中に一粒、そのしあわせを取っておきたくなる。しばさき・ともか作家。1973年、大阪府生まれ。2000年『きょうのできごと』でデビュー。近著に『つかのまのこと』(KADOKAWA)、『公園へ行かないか?火曜日に』(新潮社)など。’18年は、著書『寝ても覚めても』の映画化も話題となった。※『anan』2019年1月23日号より。写真・枦木 功(nomadica)スタイリスト・岡尾美代子撮影協力・AWABEES(by anan編集部)
2019年01月16日『みつば通り商店街にて』は、タケミさんと商店街に集う人々との交流が四季の移ろいとともに描かれた、ほんわか下町情緒コミックだ。東京の下町にある〈あまり立派ではない〉商店街で、小料理屋コエドを始めたタケミさん。ワケありかと思いきや、〈わりと空(す)いてたから…〉と天然ぶりを見せるあたりも愛らしい。「私自身は人づきあいがドライな環境で育ったので、人間同士の距離は近いけど閉鎖的すぎない下町の空気に憧れがあるんです。そんな場所で、小料理屋でも開いて暮らしてみたいという、タケミさんの気持ちに乗っかる形で描きました」ウェブに1日1枚をアップするスタイルで連載。新聞の4コママンガのように、キャラクターたちがワイワイ動いていく世界ができたらいいなと思った、とオカヤイヅミさん。「ただし、表舞台のドタバタからこぼれてしまうような些細な出来事に自分は惹かれがちで、軸足はそちらにある感じです」たとえば、タケミさんは酉の市に出かけても、大声で三本締めされるのが苦手で小さな熊手しか買えない。「こういう場面で照れてしまうのはまんま自分ですね。テンションが高い領域に踏み込めない、はしゃげない(笑)。丸刈りの文学少年ヒサオくんも、『萌える』みたいなことが言えないタイプ。内に秘めてしまうオタク心がもやもやと発酵している期間って、好きですね」おしゃれな色みのオールカラー作品で、いつまでも眺めていたくなる。「当時はフルデジタルで描いていました。使う色も絞って、パレットに置いておき、先に背景の色とかを大胆に塗り分け、あとから人物の顔やフキダシ部分を白で抜いたり。いまは紙とペンなので、懐かしいです」『みつば通り商店街にて』5年ほど前の連載を書籍化。おしゃまなサヤちゃんは商店街の情報通、元スナック経営者のユフコさんは恋多き大家さん…気になる人物が多数登場。KADOKAWA980円©オカヤイヅミ/KADOKAWAマンガ家、イラストレーター。多摩美術大学卒。Webデザイナーとして勤務後、フリーに。『すきまめし』、『ものするひと』1~2巻ほか著書多数。装画や雑誌のカットなども手がける。※『anan』2018年12月26日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2018年12月20日先週、占いのことについて書いたエッセイが大反響だったので、もうひとつとっておきのお話をさせていただきます。30代後半のある日のこと。芥川賞を受賞し、『冷静と情熱のあいだ』が累計300万部も売れ、私が歌った『ZOO』がゴールドディスクを獲得、武道館ライブもやって、破竹の勢いの頃のお話です。私は弟が運転する車で仕事先のラジオ局を後にしました。当時は弟がマネージャーだったのです。ラジオ局から出た瞬間、不意に頭の中にある人物の顔が浮かびました。高名な占星術師が外苑並木通りのカフェのテラス席にいるから会いなさい、というお告げのようなものを受けたのです。弟に「悪いけど外苑に向かって。セランというカフェがあるはずだから」と言いました。自分で発していながらとっても奇妙な感じがしたのを覚えています。果たしてセランに到着するとその人がテラス席にいてタロットカードをやっていたのです。私は一度面識があったので彼の前に行き、ご挨拶をし、ごく自然に腰を落ち着けました。不思議でしょ?当然のように、タロットが始まりました。不思議なことに彼がめくるカードがすべて自分に対して反対側を向いていったのです。ところが中心に置かれた最後の1枚だけが私の方を向いていました。「さて」と占星術師が口にしました。私はそれを遮るように「これから私に最悪な時代が待ち受けているということですね?でも、この真ん中のカードが私の方を向いているからこのカードが私を救ってくれる、のでしょ?」。すると暗い顔をしていた占星術師の顔がぱっと明るくなり「辻さん、そうです。私はいつも皆さんに言うんです。悪い判断がすべてそのまま悪いことだと思わないでほしい。それをどう自分の教訓として受け止めるかでその人生は違うものになるのですよ」と。その時、のんきな私は笑っていました。でも、笑えなくなるような、それまでとはまるで違う時代が私を待ち受けていたのです。何もかもが思い通りにならない時代のはじまりでした。でも、私の脳裏にはずっと1枚のカードの絵が明滅していたのです。このカードが私を救い続けることになるのは事実でした。え?そのカードは何のカードだったのか?はい、それはクリエーション(創作の意)のカードでした。絵柄は、想像力の女神。「じゃあ、僕は困難な時代が来ても創作と向き合うことでなんとか救われていくのですね?」。そう告げると、占星術師は小さく頷きました。希望というものは闇の中にあるものです。皆さん、占いを信じますか?さて、今日は、お酒のお供としても最高、ご飯にもばっちり合う白身魚のエスカベッシュ(地中海風の南蛮漬け)のレシピをご紹介したいと思います。材料:白身魚250g、赤パプリカ4分の1個、紫玉ねぎ2分の1個、きゅうり2分の1本、にんじん3分の1本、塩・こしょう適量、小麦粉・揚げ油適量。つけだれ材料:にんにく(みじん切りにしたもの)1片分、醤油大さじ2、ナンプラー大さじ1、酢大さじ2、ライムの搾り汁大さじ1、砂糖大さじ2。まず、一口大に切った白身魚に塩・こしょうをし、小麦粉を薄くつけます。野菜は全て千切りにしておきましょう。小鍋につけだれの材料を全て入れ、一度煮立たせます。粗熱が取れたら野菜をそこにつけておいてください。180度に熱した油で白身魚をカリッと揚げ、熱々のうちにつけだれの中へ。野菜と馴染ませます。タッパーに入れて冷蔵庫で半日から一晩冷やし、味が染み込んだら完成です。器に盛り、お好みでパクチー(分量外)などを添えてください。ボナペティ!
2018年07月31日コミックエッセイ『離婚してもいいですか?翔子の場合』を描いたイラストレーター、野原広子さんにお話を伺いました。「離婚」の2文字を胸に秘めて結婚を続けている妻は、きっと多い。夫への不満は募るばかり。でも子どものことを思えば、離婚も簡単ではない。結婚生活の堂々巡りを描いて反響を呼んだ、野原広子さんの『離婚してもいいですか?』。その続編に当たる本書もまた、「結婚って、幸福って、何だろう」と考えさせる、共感必至のコミックエッセイだ。シリーズの始まりは、雑誌『レタスクラブ』の編集長からの「離婚をテーマにした、モヤモヤと答えのないものを描いてみませんか」という提案だったそう。「周囲を見渡しても、話を聞いてみても、多くの奥さんたちが『離婚したい』と思っていることを知りました。けれど、踏み出しているかといえばそうでもない。『3組に1組が離婚する』といわれる時代ですが、実際には翔子のように、離婚を考えても踏み出さない、踏み出せない人は、離婚した人よりずっと多いのではないかと思ったんですね」妻に作ってもらったごはんに、能天気に点数を付け、家では何もしない夫。専業主婦の翔子に対し、「翔子さんなんてラクしてるじゃない」と言う共働きの義姉。無神経な物言いで翔子を追い詰めていく、そんな無自覚さがリアルだ。「『聞いて聞いて』という人が本当に多くて、ネタには困りませんでしたね。むしろ、翔子に使ったネタはもっと闇が深くて、少し柔らかくしたくらいです」離婚に後ろ向きだった翔子だが、心療内科の医師の言葉で力を得たことが、その後の翔子を変えていく。「翔子のパート先の同僚が、『怒っていいんですよ』という弁護士さんの言葉に背中を押されたエピソードは実話。同僚は怒ることすらしなくなってしまっている状態で、その自覚さえ失ってました。第三者からの冷静な言葉に背中を押されるのは、大きな意味があると感じました」翔子の最後の選択。このラストには賛否両論あるかもしれないが、「結果として翔子が自分自身で決めたことなので、不幸な選択ではないと思っているんです。この本を読んでくれた読者が、自分の心を見つめて『あれっ、もしや私も?』と気づいてくれたらうれしいです」『離婚してもいいですか?翔子の場合』 専業主婦の翔子は、夫が大嫌い。けれど毎日夫の好物を献立に入れる。不満を押し込め続ける結婚生活の行方は?雑誌連載に描き下ろしを加え書籍化。KADOKAWA1000円©野原広子/KADOKAWAのはら・ひろこイラストレーター。神奈川県生まれ。出産を機にフリーのイラストレーターになり、『娘が学校に行きません』(KADOKAWA)で、コミックエッセイデビューを飾る。※『anan』2018年8月1日号より。写真・大嶋千尋インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2018年07月28日クレイジーという個性が光る最強にカワイイ女の子たちが次々と登場する、川夏子さんが描いたコミック『boy meets“crazy”girl』。狂気、というとドキリとしてしまうけれども、ちょっと度が過ぎてしまったり、自分をコントロールできなくなるようなことは誰にでもある。特に恋をしているときは、そんな内面に潜んでいる狂気という名の素顔が表に出やすいのかもしれない。「最初はボーイミーツガールという普遍的なテーマで、いろんなパターンを描いてみようと思っていました。そしたら私が魅力を感じる女性には、自然にcrazyという冠がつくことに気がついて。昔から強い思いを持つ人に惹かれる傾向があって、その強さはなぜか、“普通”のカテゴリーから外されてしまうことが多いんです。最初にcrazyとカテゴライズすることで、力強さや優しさを制約なく描きたいと思いました」この短編集に出てくるのは、大好きな男の子の服装や髪型を完コピしてしまう女の子、片思いしている先輩の前で思い出の品を容赦なく燃やす女の子、一日に何度も外見を大胆に変える女の子など。突飛な行動も、根本にある思いがちらりと見えると、とても愛おしく感じてしまう。「社会にはいろいろな制約があるので、正直に出せない思いもたくさんありますよね。そうやって押し殺している欲求をまっすぐ伝えたら、どんなことが起こって、相手はどう反応するのか。キャラクターの正直な思いが曲がってしまうことのないよう、気をつけながら描きました」奇をてらったり、物語を盛り上げることを目的とした突飛さではないから妙にリアルだし、不器用な愛情表現を受け止める相手の反応もいちいち絶妙。著者初の単行本なのだが、繊細な感情表現や人間関係の描き方は、すでに持ち味となっている。「自分の少し前を歩いているキャラクターがしゃべっていることを、逃さないようビデオに撮っている感じで物語を作っています。短編は、自由に布を裁つように物語を切り取っていけるのが楽しさであり、難しさとも思っています。切りすぎて、後悔することも多いのですが(笑)」今後も“つながり”を描いていきたいという川夏子さん。まずはデビュー短編集で、新たに登場した才能を存分に味わっておこう。女の子のさまざまなクレイジーな部分を切り取った9つの短編と、男同士の出会いを描いた2編。極端な部分を持っている人ほど、魅力的に見えるからステキ。祥伝社900円(C)川夏子/祥伝社フィールコミックスかわ・なつこマンガ家。2013年「純愛サンプル」で『on BLUE』よりデビュー。『FEEL YOUNG』でも短編を発表。na名義でイラストを執筆することも。Twitterは@n__atuco※『anan』2018年2月21日号より。写真・水野昭子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2018年02月18日読むのに真面目な理由も目的も不要。ただただ楽しいエッセイ集第2弾『風と共にゆとりぬ』について、著者・朝井リョウさんに話をうかがいました。トリュフチョコレートを彷彿させる色合いに金色の飾り文字が並ぶ表紙。どんな重厚な作品かと思ったら、朝井リョウさんのエッセイ集第2弾『風と共にゆとりぬ』である。「装丁はできるだけ名作っぽくしてください、ってお願いしました」本を開きページをめくってまた驚く。紙がやたらと、妙に、分厚い。「間違えて2枚めくっちゃった、って思いますよねー。名作らしくボリューム感を出したかったんです」小説家の随筆集は、新聞や雑誌に載ったものを収録する場合が多い。だが本作は書き下ろしがメイン。「新聞連載分以外は全部、雑誌に掲載した数本も含め、この本のために書きました。エッセイを書くこと自体が楽しくて幸せなんです」眼科医との攻防、作家仲間・柚木麻子さんと臨んだ結婚式の余興、レンタル彼氏との騙し合い…。軽妙な語り口に笑いつつも、自分の感情を客観視するバランスの良さに感服。日頃から自発的に書くそうで、「一日のうちにある程度枚数を書かないと、全然生産していなくていいのかという気分になってしまう。なので小説が進まなかった日は、発表するあてがなくてもエッセイを書くんです。エッセイ用の語彙は別腹のようで、言葉が湯水のように出てくる。小説で堅苦しい言葉を使うと気取った感じになりますが、エッセイだとそれが面白かったりする。使える言葉の範囲が広がるので、小説を書いている時より辞書をよく使います。それも楽しくて」帯には<ひたすら楽しいだけの読書体験をあなたに>とある。「小さい頃、本が好きなのに“読んで何か得なければ”と感じることもありました。そうしたプレッシャーが一切なく読めたのがさくらももこさんの『もものかんづめ』から始まるエッセイ三部作。どこから読んでも、5分だけ読んでも1時間読んでも面白くて、何も試されることなく文章を読む楽しさを味わえて、ありがたかった。その感謝の気持ちもあって、自分も作家になったらそういうものを出したいと思っていました。さくらさんに倣って三部作を目指します」噴き出すこと間違いなしなので人前で読むのは危険。また、278、282ページは人前で開くのも危険かも…。理由は見れば分かります。あさい・りょう作家。1989年生まれ。‘09年『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を受賞してデビュー。‘13年『何者』で直木賞、‘14年『世界地図の下書き』で坪田譲治文学賞受賞。※『anan』2017年8月9日号より。写真・水野昭子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2017年08月07日兄の連れてきた婚約者は…
妻は看病してもらえないのが普通ですか?
モラハラ夫図鑑