コロナ不況で「ボーナスが出ない」「残業代が激減」という家庭も多いのでは?家計のピンチには、保険の見直しが効果的だという。そこで、経済ジャーナリストの荻原博子さんが保険の見直しについて解説してくれたーー。■葬式代だけキープしたい人向け保険も読者世代は、そろそろ子どもが独立するころ。会社員の夫に“万が一”があっても、死亡退職金が出て、住宅ローンは団体信用生命保険で完済され、遺族年金を受け取る方も多いでしょう。妻ひとりなら、これらとパートの稼ぎで暮らせます。夫の大きな生命保険は、解約を考える時期でしょう。とはいえ、不安は尽きないもの。そんなとき、ポイントを絞って備える「少額短期保険」が使えます。少額短期保険は、死亡保障は300万円以下、医療保障は80万円以下など小さな保障で、保険期間の短い保険です。ユニークな特徴を持つ保険が多いので、ご紹介します。まずは、保険加入を断られることの多いがんや脳疾患、心疾患などの持病がある方も、告知なしで加入できる保険です。「葬式代だけは残したい」ニーズに応えます。あんしん少額短期の無告知型葬儀保険「みんなのキズナ」は、新規加入は79歳まで、最高99歳まで継続できます。保障は死亡保険金のみ。10万〜100万円まで選べます。たとえば54歳女性が保険金50万円プランに加入した場合、保険料は年7,050円。しかし、加入から3カ月間は亡くなっても保険金が出ない免責期間があり、保険料は毎年上がります。ご注意を。次は弁護士保険です。離婚や相続、職場でのパワハラや子どものいじめなどで、弁護士に依頼する際の相談料・着手金・報酬金などを補償してくれる保険です。これまでの弁護士保険は、弁護士費用の一部を補償するものでしたが、エール少額短期の「弁護士保険コモン+」は最大100%補償。保険料は月1,080円からです。保険を使わなかったら翌年は保険料が安くなる、車の保険と似た等級制がとられています。保険内容は改良され使いやすいものが増えていますが、加入は慎重に、3段階で検討しましょう。(1)何歳まで加入する予定か。(2)加入期間中に支払う保険料総額と、受け取れる保険金を比較。(3)保険金は貯蓄などでまかなえないか、別の方法はないのか。新型コロナの第3波で、さらに経済は冷え込むでしょう。こんなときこそ“現金増やせ”。保険のムダは、年末に一掃しましょう。「女性自身」2020年12月15日号 掲載
2020年12月04日コロナ不況で「ボーナスが出ない」「残業代が激減」という家庭も多いのでは?家計のピンチには、保険の見直しが効果的だという。そこで、経済ジャーナリストの荻原博子さんが保険の見直しについて解説してくれたーー。■少額短期保険で固定費見直しを!読者世代は、そろそろ子どもが独立するころ。会社員の夫に“万が一”があっても、死亡退職金が出て、住宅ローンは団体信用生命保険で完済され、遺族年金を受け取る方も多いでしょう。妻ひとりなら、これらとパートの稼ぎで暮らせます。夫の大きな生命保険は、解約を考える時期でしょう。とはいえ、不安は尽きないもの。そんなとき、ポイントを絞って備える「少額短期保険」が使えます。少額短期保険は、死亡保障は300万円以下、医療保障は80万円以下など小さな保障で、保険期間の短い保険です。ユニークな特徴を持つ保険が多くあります。最近、喫煙状況や身長・体重、血圧などの健康指標で保険料を割り引く「健康増進型保険」が増えていますが、ジャストインケースの「歩くとおトク保険」はその進化系です。というのも歩数などの指標が反映されるのは、従来は翌年分の保険料でしたが、歩くとおトク保険は「翌月分」です。前月の努力で保険料がすぐ変わるので、ウオーキングなどの励みになるでしょう。歩くとおトク保険の保障は入院一時金のみ。がん・心疾患・脳血管疾患の3大疾患では60万円支給されます。54歳女性の保険料は月2,440円ですが、健康指標しだいで19〜52%引きになります。新型コロナの第3波で、さらに経済は冷え込むでしょう。こんなときこそ“現金増やせ”。保険のムダは、年末に一掃しましょう。「女性自身」2020年12月15日号 掲載
2020年12月04日女優の玉城ティナが1日、日本証券業協会が主催する視聴者参加型オンラインイベント「100年大学 投資はじめて学部 ONLINE」の開講式に出席した。同イベントは、“人生100年時代”を見据えてこれからのお金との向き合い方や証券投資について学び議論する場で、玉城は3期の学生代表として投資経験のある大学生やファイナンシャルプランナーらとともに「証券投資」について語り合った。“投資”にちなんで、自身が行っている「自己投資」について玉城は「ファッションやエステなどもありますが、本が一番大きな自己投資。今、家の中にも本棚に入り切らないほど本がたくさんあるので、思っている以上の金額を投資しているかも」と読書家な一面を覗かせる。続いて、投資の種類やスタイルについて「つみたてNISAを選ぶ理由は?」「月いくらぐらいからできるんですか?」と玉城も積極的に質問。「若いうちからコツコツやっていくことは有益だと思いますが、私はコツコツやるのがあまり向いていない性格なので、NISAが合っていそう」と感想を述べる。最後に玉城はここまでの学びについて「証券投資はお金を増やすということだけでなく、企業を知るきっかけとなる。投資スタイルを決めるために自分と向き合うことにもつながり、人としても成長できると思いました」と結んだ。イベント冒頭では「専門知識を持っている人がやっているイメージなのでちょっと難しそう」と話していたが、経験者の話を聞き、証券投資への関心が高まった様子を見せていた。
2020年12月02日「コロナ禍以降、経済の先行きが不透明になり、会社員でも雇用や収入に不安を抱く方が増えています。こうした状況では老後の資金確保にも焦りを感じやすいものですが、目先の利益に飛びつくと失敗を招いてしまいます」こう話すのは、お金にまつわるセミナー開催やコンサルティングを請け負う「ぜにわらい協会」会長の吹田朝子さん。吹田さん自身も、これまで3,300件以上の相談を受け、さまざまな家庭のお金の使い道を設計してきた。「お金に振り回されやすい人は、老後のお金でも失敗しがち。一度ご自身のお金にまつわる考え方をチェックしてみましょう」老後資金にまつわる代表的な不安といえばまっさきに浮かぶのが「老後2,000万円問題」。’19年、金融庁が公表した報告書の中で、夫65歳、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯で、今後20〜30年生きるとした場合、年金を受給しても約1,300万〜2,000万円が不足すると報告され、議論を呼んだ。吹田さんは、こう指摘する。「誤解されている方が多いのですが、この数字はあくまで統計上の平均値であって、必ずしもすべての家庭に当てはまるわけではありません。家族構成や家庭の事情によって、必要な老後資金は変わってきます」特にリタイア後の生活資金は家庭によって大きな差が出る。都市部か地方なのか、旅行などのレジャーに積極的に出かけたいのか、家庭菜園を楽しみながら自宅中心の生活を送りたいのか、それだけでも違うのは明らかだ。「ですから、2,000万円と聞いて慌てて貯金に走る前に、老後にどんな生活を送りたいのか、そのためには毎月どれくらい生活費が必要なのかをあらかじめ夫婦で話し合い、具体的にイメージしておくことが大切です。金額だけを目標にしてしまうと、途中で挫折したり、節約のストレスから浪費がふくらみがち。『こんな生活を送りたい』という目的をはっきりさせましょう」必要な金額がイメージできれば、根拠のない不安から焦ることも少なくなる。老後資金についても、家計と同様に見える化して考えよう。特に資金を「守りのお金=年金・保険」と「攻めのお金=投資・運用」の2つに分けると、具体的に何をすべきか見えてくる。その結果、不安が減り、失敗が少なくなるのだ。「50歳以上なら、毎年誕生月に送られてくる『ねんきん定期便』で、将来受け取る年金の見込額を確認できます。その金額さえわかれば、夫婦でイメージしている老後の暮らしを送る場合、毎月の不足分がいくらになるのか、おおよそ予測できるでしょう。不足額がわかれば、投資計画が立てやすくなります。不足分を補うには、どんな金融商品が適しているか、毎月いくらを何年間ほど積み立てればいいのかといったことも見えてくるはずです。そうすれば、焦ってリスクの高い金融商品に投資したり、あやしい投資話に引っかかったりする可能性はぐっと低くなります」(吹田さん)投資と聞くと「難しそう」「損をするんじゃないか」と苦手意識を抱く人も多いが、失敗する理由がわかれば、怖がる必要はない。投資・運用のアナリスト、石川紀子さんと、多くの顧客の資産形成に携わる丸山哲也さんの2人が“攻めのお金” の攻略法を伝授。「投資の失敗でありがちなのは、資金が貯まってから一気に始めようというケース。実践経験がゼロの状態で大金をつぎ込むことになるので、大失敗につながります。投資を始める際は、目安として生活費の半年分程度の貯金があれば大丈夫。まずは少額の投資から始めて、少しずつ勉強していきましょう。毎日、株価をチェックするだけでも、どんなときに値動きがあるのか、徐々にわかるようになってきます」(石川さん)さらに丸山さんは、最初は少額でも長く続けることの重要性を力説する。「投資には、複利効果があります。たとえば投資信託で一定額を積み立てていくと、収益が発生します。この収益を元本に組み込み、同じことを繰り返していくと、その額は雪だるま式に大きくなっていく。これが複利効果です。最初は小さくても、長く続けるほど大きくなるので、早めに始めたほうが大きな成果が出やすいのです」老後資金対策として、初心者にも始めやすい投資の代表が「つみたてNISA」と「iDeCo(個人型確定拠出年金)」だ。つみたてNISAは、年間40万円の積立額を上限として、最長で20年間、得られた利益が非課税となる。そのメリットを最大限生かすため、20年間、換金しないことを前提に運用しよう。「商品は、信託報酬が低めのインデックスファンドがおすすめ。過去3年以上の運用実績があり、100億円以上の資産残高があるものを選びたいですね。信託報酬とは、管理・運用のために証券会社に継続して支払う手数料のこと。信託報酬が2%前後と高報酬の商品は、利益が出ても相殺され、元金が増えないケースもあるので注意して」(石川さん)iDeCoの場合は運用の利益が非課税になるだけでなく、掛け金の全額が所得控除の対象となり、所得税と住民税が軽減される。ただし60歳まで引き出せないので、無理のない金額で投資しよう。商品は、日本株、世界株、世界債券、REIT、ゴールドなど4〜8種類に分散させて。「積み立ては自動的に行われますが、定期的に途中経過をチェックするようにしましょう。一時的な増減で一喜一憂せず、なぜ上がったのか、下がったのかを運用報告書やネットの情報を調べるなどチェックして。将来性に疑問を感じたなら、ほかの商品への乗り換えも検討すべきです」(丸山さん)いざ老後生活に突入すれば、準備してきた資金を引き出すときがやってくる。間違っても、運用中の口座を一気に解約しないように気をつけたい。「所得控除が受けられるなど、税制上のメリットのある口座から解約を。投資の利益が元金に対して50%以上出ているときは、全体の3分の1程度の金額を取り崩し、その後も運用を続けましょう。たとえば、100万円を元金として50万円の利益が出ている場合は、利益分の50万円だけ取り崩します。利益がそこまで出ていない場合は、そのまま運用を続けたいので、銀行の預貯金口座から引き出していきます」(石川さん)複数の銀行口座、証券口座を持っている場合は、万が一のときに整理しやすいよう、使い勝手のいい口座5つ程度を目安に、徐々に絞っていこう。数字を見える化して分析できれば、投資・運用だって怖くない!「女性自身」2020年11月10日号 掲載
2020年11月19日「コロナ禍以降、経済の先行きが不透明になり、会社員でも雇用や収入に不安を抱く方が増えています。こうした状況では老後の資金確保にも焦りを感じやすいものですが、目先の利益に飛びつくと失敗を招いてしまいます」こう話すのは、お金にまつわるセミナー開催やコンサルティングを請け負う「ぜにわらい協会」会長の吹田朝子さん。吹田さん自身も、これまで3,300件以上の相談を受け、さまざまな家庭のお金の使い道を設計してきた。「お金に振り回されやすい人は、老後のお金でも失敗しがち。一度ご自身のお金にまつわる考え方をチェックしてみましょう」老後資金にまつわる代表的な不安といえばまっさきに浮かぶのが「老後2,000万円問題」。’19年、金融庁が公表した報告書の中で、夫65歳、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯で、今後20〜30年生きるとした場合、年金を受給しても約1,300万〜2,000万円が不足すると報告され、議論を呼んだ。吹田さんは、こう指摘する。「誤解されている方が多いのですが、この数字はあくまで統計上の平均値であって、必ずしもすべての家庭に当てはまるわけではありません。家族構成や家庭の事情によって、必要な老後資金は変わってきます」特にリタイア後の生活資金は家庭によって大きな差が出る。都市部か地方なのか、旅行などのレジャーに積極的に出かけたいのか、家庭菜園を楽しみながら自宅中心の生活を送りたいのか、それだけでも違うのは明らかだ。「ですから、2,000万円と聞いて慌てて貯金に走る前に、老後にどんな生活を送りたいのか、そのためには毎月どれくらい生活費が必要なのかをあらかじめ夫婦で話し合い、具体的にイメージしておくことが大切です。金額だけを目標にしてしまうと、途中で挫折したり、節約のストレスから浪費がふくらみがち。『こんな生活を送りたい』という目的をはっきりさせましょう」(吹田さん)必要な金額がイメージできれば、根拠のない不安から焦ることも少なくなる。逆に『足りないかも』と潜在的な焦りがあると“おいしい話”に引っかかりやすい。多くの顧客の資産形成に携わる丸山哲也さんは、こう警鐘を鳴らす。「老後資金の用意が間に合わないかもと、焦りから一気に投資に手を染める人が後を絶ちません。特に相続などでまとまったお金が手に入って、気が大きくなっているようなときは気をつけて。予備知識がないまま投資セミナーに参加し、営業マンにすすめられる商品にそのまま投資してしまうケースが少なくありません」特に不動産投資にはリスクがつきもの。賃貸物件として貸し出しても、空室が続いて賃料収入が途絶えたり、環境が変わって不動産価値が急落することもある。手放したくても売却先が見つからず、赤字に転落というシナリオも。「会社員の場合、ローンが組みやすく、契約のハードルが比較的低いことも引っかかりやすい理由の1つ。預貯金の半分ほどが一気に出ていく高額な金融商品は、失敗したときのリスクが大きいので慎重になるべきです」(丸山さん)ほかにも丸山さんは“あやしい投資話”にはいくつかの共通した傾向があると続ける。「仮想通貨や自然エネルギーなど話題のテーマを絡めた投資話や著名人とのつながりをアピールするもの、金融機関以外が元本保証や極端な高金利をうたったものなどは要注意。また、配当金にかかる所得税など、税制上の扱いについて質問をしても、すぐに返事がないものは疑うべき。20〜30代までと違って、50代以降の損失は取り返しがつかないと心得ましょう」投資初心者は、まずは少額から、信頼できる金融商品に長期的に投資するつもりで始めましょう。いっぽうで、毎月の家計からコツコツと老後資金を積み立てるのも忘れずに。投資ができるのも、地道な貯金があってこそだ。そこで吹田さんが提案するのが、「住まい費:生活費:将来準備費=3:4:3」の黄金比率。「貯金を増やそうと無理に生活費を切り詰めたり、コスパ重視の節約法に夢中になったりするとストレスがたまって挫折しがち。家計支出を住まい費、生活費、将来準備費の3つに分けたときに、その比率が3:4:3になるようバランスを調整すると、生活を楽しむ余裕が生まれ、安定して貯金を続けられます」住まい費とは、住居費、車費、水道光熱費。生活費は、食費などの日常生活費、通信費、レジャーや被服費、小遣いなど。最後の将来準備費に、貯蓄と投資、保険料、子どもや自分への教育費といったものが含まれる。「住まい費がふくらむとほかの2つにしわ寄せが行くので、バランスに注意しましょう。コロナ禍以降、リモートワークにより出勤の回数が減った家庭は、家賃の安い郊外への住み替えを検討してもいいかもしれません」(吹田さん)「女性自身」2020年11月10日号 掲載
2020年11月18日コロナ禍が家計のピンチも招いているなか、コストカットの近道が「保険の見直し」にあると専門家は話す。そのためには「保険証券」のチェックが有効だーー。コロナ禍の影響もあり、例年にも増して「家計が苦しい」という人が多い。’19年10月の消費税引き上げでダメージを受けた家計に、コロナショックが追い討ちをかけた格好だ。なんとか家計を守ろうと、食費を削り、小遣いを減らす“ガマンする節約”を始めた人もいるだろう。だが、ガマンは生活のゆとりを奪い、心身ともに苦しくなるため続かないことも多い。「家計の見直しは、まず固定費に手をつけることをお勧めします」ファイナンシャルプランナーの竹下さくらさんはそう話す。固定費とは、定期的に決まった金額がかかる支出。住居費、スマホなどの通信費、また生命保険などの保険料が挙げられる。これらは一度見直しを行えば、その後は見直し効果がそのまま続く。ガマンのいらない“ほったらかし節約”だ。そうとなれば取りかかりたいところだが、固定費のなかでも特に見直しが難しいのが保険だ。専門用語も多く、きちんと理解するのが難しい。「保険に関することを『簡単だ』という人に私は会ったことがありません。それでも、保険に加入してから一度も見直したことがないというのは、せっかくの“埋蔵金”に気づかないようなものです。保険の見直しには、勢いが必要です。思い立ったが吉日。今すぐできるところから始めましょう」(竹下さん・以下同)保険契約が成立した証しの「保険証券」。これを理解することが、保険攻略の第一歩だ。医療保険とがん保険の保険証券を読み解こう。保険期間や保険料と、保障が書かれた契約内容の2つのチェックに注目だ。【1】保険期間・更新のタイミングまず、保険が必要な期間と合っているのか、確認しよう。読者世代の場合、これから病気になる確率が上がり、医療保険の重要性は増すだろう。ならば、10年間では心もとない。また、更新があると、そのたびに保険料は上がってしまう。老後を考えると、終身タイプのほうが安心だと竹下さんは話す。終身だと更新は必要なく、保険料も変わらない。年金暮らしになっても、大きな負担にならない保険料を設定しておきたい。【2】保障は十分か?医療保険では、“入院日額が5,000円、入院1日目から給付”が最近主流の形態だ。また、通院給付金には、「退院後の通院に限る」というただし書きがあるものが。つまり、入院せずに通院だけで治療するときには、この通院給付金は出ないということだ。1入院や通算の入院限度日数にも注目を。保険証券に載っていない場合は、保険の約款か、年1回送られてくる「ご契約内容のお知らせ」に書かれているので、確認しよう。がん保険では、がん給付金に《初めてがんと宣告されたとき》とあるものも。つまり、初めてがんになったときの1回しか支給されないということ。がんは再発も多い。そのため、複数回給付金が出るような保険がよいだろう。こうした請求は、特に死亡保険金や通院給付金などを忘れがちなので注意しよう。ほかにも「女性特定入院特約」など、保障内容がわかりづらい特約を勧められることもある。「自分が理解できない保障はいらない、と考えてもよいでしょう。内容がわからないと、保障が受けられる状態になっても気づかず、給付金を請求できないからです」自分が加入している保険が“必要最低限”になっているか、点検しよう。それが家計を助けるヒントになってくれるはず!「女性自身」2020年11月3日号 掲載
2020年10月28日「孫にお金を使っているうち、老後資金がいつの間にか消える『孫破産』という悲劇が増えていることをご存じでしょうか?」こう話すのは、老後資金の問題にくわしいファイナンシャルプランナーの長尾義弘さん。孫で破産する?にわかに信じられないが、具体的な例をもとに、長尾さんに解説してもらおう。■孫のために住宅支援贈与をしたばかりに、自宅売却!50代のAさん夫婦には2人の息子がいた。ともに独立、結婚し、孫も誕生。Aさん夫婦は毎月、どちらかの孫と週末を過ごす幸せな日々を送っていた。「先に長男が住宅の購入のため、お金の援助を求めてきました。いまは住宅取得資金贈与の特例で500万円までは非課税になります。長男の嫁の両親は、これを利用して500万円支援してくれるというのです。相手の親に対する見えもあり、Aさん夫婦も老後資金から500万円を長男夫婦に贈与せざるをえませんでした」すると、続けて次男から「実家の近所に住むから、これからは毎日、孫と会えるよ」と、住宅購入支援の話がくる。長男に500万円贈与したので、当然、次男からも同じ金額を期待され、老後を万全にと貯めていた虎の子の1,000万円が泡のように消えた。貯金が底をついたその矢先、新型コロナ不況が直撃。Aさんの仕事先が倒産。自宅のローンが払えなくなってしまったという。「長男、次男も自分たちの生活にきゅうきゅうとしていて、とても親を助けられる状況にはありません。やむなく、Aさんは自宅を手放すことになったのです」これが典型的な「孫破産」。新型コロナがなければこうした悲劇は起きなかったかもしれないが、そもそも孫かわいさから、老後資金を使ってしまわなければ、自宅を手放すこともなかったのだ。「アットホーム『住宅購入時の“親の資金贈与”実態調査』によると、親からの平均贈与額は平均564万円。親が同じ地域に住む場合は、さらに増えて平均642万円です。贈与額500〜600万円が全体の22.9%で、1,000〜1,500万円も13.0%にのぼります。近くに家を建てると、支援額が増えるのは、これは孫がそばに住んでくれるということや自分の介護を頼みやすいからということの表れでしょう。決して、Aさんの事例はひとごとではありません」孫と一緒にいるのは、生きがいにもつながる大切なこと。しかし生活が苦しくなるまで老後資金をつぎこむのは本末転倒。すべてはほどほどが無難のようだ。「女性自身」2020年10月27日号 掲載
2020年10月17日株式を保有していると得られる利益(インカムゲイン)として、配当や株主優待のほかに貸株サービスがあります。しかし、貸株サービスを利用している人は少ないのではないでしょうか。この記事では貸株の仕組みとメリット・デメリットについて解説します。貸株サービスの仕組み日本取引所グループ貸株サービスのメリット貸株サービスのメリットは、主に次の3つです。手数料がかからず高い貸株金利が得られる貸株サービスを利用するのに手数料はかかりません。また、貸株金利は貸株市場での受給をもとに証券会社がそれぞれ決めているため、銘柄によって異なります。ほとんどの銘柄は0.1~0.2%程度ですが、高い銘柄になると年率10%を超えるものもあります。たとえば、貸株サービスを行っている楽天証券では、年率1%以上の銘柄が515銘柄、年率13%以上の銘柄が3銘柄あります(2020年9月14日時点)。貸出金利が年率1%の銘柄を100万円分貸し出す場合、年間1万円の金利を受け取れるのです。保有している株式を貸し出すだけで貸株金利を受け取れるというのは、貸株サービスの大きなメリットといえるでしょう。長期保有の株式を活用できる貸株サービスを利用する2つ目のメリットは、保有している株式を有効利用できるという点です。株式投資の利益の仕組み株式の利益にはキャピタルゲインとインカムゲインの2種類があります。キャピタルゲインとは株式を売却することによって得られる売買差益のことです。たとえば10万円で購入した株式が15万円になったときに売却すれば、差額5万円がキャピタルゲインになります。そしてインカムゲインとは、株式を保有している間に得られる利益です。株式では配当金や株主優待などがインカムゲインになります。配当金とは、株主に分配される現金での配当のことです。株主は持株に応じて利益の還元を受ける権利を持っています。配当金は会社の利益の状態によって増減や有無が決まります。ただし、会社によっては利益があっても配当金を支払わない場合もあります。また株主優待とは、企業が株主に自社の商品や割引券をプレゼントすることです。貸株によってインカムゲインを増やすことできる配当だけでなく、株主優待からもリターンが得られるので、インカムゲイン投資は人気があります。さらに貸株を利用すれば、保有している間に貸株金利を受け取れるので、インカムゲインを増やせるのです。もちろん株式は値下がりリスクがありますが、もともと保有していた株を貸し出すだけなので、貸株自体でリスクが高まるわけではありません。貸株で発生するリスクは証券会社が倒産することですが、その点は銀行と同じでも、預金金利の何十倍、何百倍といった金利がもらえる可能性があるのです。信用取引と貸株サービスを組み合わせることができる信用取引をするには、「委託保証金」が必要です。委託保証金は現金が一般的ですが、保有している株式を「代用有価証券」として担保にすることもできます。そして、この代用有価証券を貸株として利用できるのです。ただし、信用取引口座を開設していると貸株サービスを利用できない証券会社もあります。楽天証券など、信用口座を開設していても貸株が利用できる証券会社を利用するようにしましょう。貸株サービスのデメリット続いて、貸株サービスのデメリットについても確認しておきましょう。[adsense_middle]配当や株主優待に注意貸株をしたままでは、配当金や株主優待が受けられない場合もあるので注意が必要です。ただし、所定の手続きを取れば、貸株しながら配当金や株主優待も得られます。そして多くのネット証券では、基準日に自動的に株券が口座に戻されるような設定が可能です。また、株主優待の中には長期保有が条件のものがありますが、貸株をしてしまうと保有期間が切れてしまう恐れがあります。貸株で「株主優待優先」を選べば権利確定日に一時的に保有状態に戻せますが、長期保有の期間は切れてしまいます。ですから、複数株を保有している場合は一部を残し、残りの株式を貸し出すことによって利息をもらうという方法がオススメです。長期保有の条件を満たしながら金利ももらうことができます。証券会社が倒産した場合は株式が返ってこないリスクがある貸株サービスを利用中の証券会社が倒産した場合、貸株中の株券などが返済されないリスクがあります。貸株サービスを活用して貸し出された株式は、投資者保護基金による保護対象になっていないからです。今のところ貸株サービスを提供しているのは大手ネット証券に限られているので、破綻リスクは低いものの、万が一のときには株式が返ってこないリスクもあると覚えておくようにしましょう。設定をしておかないと配当金が「貸株配当相当額」になる株式を保有している投資家は、配当金を受け取れます。しかし、貸株をしている銘柄では、配当金ではなく貸株配当金相当額が支給されます。この貸株配当金相当額は、配当所得ではなく「雑所得」の扱いになるので注意が必要です。たとえば1万円の配当金の場合、特定口座にしておけば20%が源泉徴収され、8,000円が振り込まれて終了です。しかし、貸株配当金相当額は配当所得ではなく雑所得なので、8,000円が振り込まれるのは同じですが、確定申告をすると8,000円に対する所得税まで取られてしまう、いわゆる二重課税になってしまうのです。貸株配当相当額は損益通算できない貸株配当相当額は、株式投資による過去の損失と相殺できる「損益通算」の対象にもなりません。所得が多い人の場合、総合課税の雑所得になると配当所得以上の税率が課される恐れもあります。損益通算ができないということは、前年に株式投資で損失を出していた場合でも利益を圧縮できるメリットがなくなるため、税制面のデメリットについては注意が必要です。貸株サービスをお得に活用できるネット証券最後に、貸株サービスを活用できる証券会社を紹介します。[adsense_middle]SBI証券SBI証券のプレミアム金利適用銘柄では、比較的高い金利をもらえます。また、最高金利の上限を設けている証券会社もありますが、SBI証券では最高金利の上限はありません。そして、金利の見直しは随時行われます。優待権利自動取得サービスは2種類SBI証券の優待権利自動取得サービスでは、「優待優先」と「金利優先」の2つのコースが用意されています。優待優先コースでは、株券の貸出を一時的に解除し、株主優待の権利を取得。権利落ちになったら、再び自動で貸株サービスを開始します。一方の金利優先サービスでは、株券をすべて貸し出し、株主優待の権利は取得せずに貸株金利の取得を優先します。そして配当金相当額も、証券総合口座へ自動的に入金されるので便利です。信用取引口座を持っていても貸株サービスとの併用が可能SBI証券では、信用取引口座を開設していても貸株サービスを利用できます。信用取引の必要保証金以外の株式は貸株金利をもらえるので、ムダのない運用が可能です。信用取引を控え、定期的に金利収入を得たい場合は貸株に設定し、積極的に信用取引で収益を得たい場合は代用有価証券にするなど、銘柄ごとの設定ができます。楽天証券楽天証券の貸株サービスは、高い金利が魅力。1%以上のボーナス金利銘柄が515銘柄あり、年率13%以上の銘柄も3銘柄あります(2020年9月14日時点)。株主優待・配当金自動取得サービスは3つのコースから選択株式を貸し出すと株主の権利も移転してしまいますが、楽天証券の株主優待・配当金自動取得サービスを利用すれば、貸株サービスを利用していても配当金や株主優待を自動で受け取れます。株主優待・配当自動取得サービスには、次の3つのコースがあります。金利優先金利優先コースでは、株式の自動返却は行わないので、貸株金利を継続して取得できます。そして権利確定日には、貸株金利が通常の5倍になるというメリットがあるのです。また配当金は、配当金相当額として預り金に入金されます。株主優待優先株主優待優先コースでは、株主優待の権利確定日に自動的に口座へ株式が返却され、株主優待の権利を受け取れます。株主優待がない場合は、配当金は配当金相当額として預り金に入金されます。株主優待・予想有配優先貸株しながら配当金も優待も欲しい人に適したコースです。配当金や株主優待の権利確定日に自動的に口座へ株式が返却され、配当金や株主優待を受け取れます。2020年9月23日から「信用貸株」がスタート信用貸株とは、信用取引の代用有価証券の株式を貸し出すことで貸株金利を受け取れるサービス。これまで信用取引の代用有価証券として利用している株主に関しては貸株サービスを利用できませんでしたが、信用貸株を利用することによって、代用有価証券による信用取引の余力を維持しながら貸株金利を受け取れるようになりました。貸出ししている代用有価証券でも原則80%で評価するので、掛け目の変更はありません。また、貸し出し中でも売却や現渡しが可能です。現渡しとは信用取引の決済方法のひとつで、売り建てた株式を決済するとき、手元にある、またはほかの方法で取得した同銘柄・同株数の株式を差し入れて決済することです。マネックス証券マネックス証券の貸株サービスの手続きは簡単にできるのが特徴です。ウェブサイト上で申し込むだけで、翌営業日から自動的に算出されます。一度申し込めば、新しく買った株は自動的に貸株に出され、売却するときは自動的に解除されるので、特別な手続きは必要ありません。また、一部の株だけを貸し出すという指示もできます。ただし、信用取引口座を開設している場合は貸株サービスを利用できません。高い貸株金利が魅力マネックス証券の貸株サービスなら毎日金利がつくので、長期だけでなく短期保有する銘柄でもコツコツと金利を受け取れます。また通常の金利の年率0.1%よりも高い金利がつく「ボーナス金利銘柄」も多く用意されています。さらに、ボーナス金利には上限がありません。2020年7月10日以降の貸株金利では、0.5%以上5%未満の銘柄が308銘柄、5%以上の銘柄が47銘柄もあり、最大で15%の貸出金利がついています。また、株券を貸し出している間は配当金を受け取れない代わりに、配当金相当額を受け取れます。松井証券松井証券に保有している株式を貸し出すことで、株式に応じた貸株金利を受け取れます。貸株サービスを利用していても、保有している株はいつでも売却可能です。松井証券の貸株金利の最低金利は0.2%で、最高金利の上限はありません。口座で眠らせている株式を活用し、収益機会を広げたい投資家にとって便利なサービスといえるでしょう。権利取得方法を設定すると株主優待や配当を受け取れる配当金や株主優待も事前の設定でしっかり受け取ることができます。また、権利確定日でも松井証券に株式を貸し付けることで、配当金や株主優待よりも金利を優先して受け取る設定も可能です。松井証券の貸株サービスにおける権利取得方法は、以下の3つから選べます。貸株金利優先権利確定日でも貸株を継続することで、貸株金利を受け取り続けることができるサービス。ただし配当金は、配当金相当額として証券口座に入金されます。株主優待優先株主優待の予定のある銘柄について、権利確定日前に貸株を解除して株主優待を受け取れるようにする設定です。株主優待のない銘柄で発生する配当金は、配当金相当額として証券口座に入金されます。権利取得優先株主優待があるかないかに関わらず、権利確定日前に必ず貸株を解除することで、配当金と株主優待の両方を受け取れるようにする設定です。信用取引をしながら貸株金利を受け取れる理由松井証券では、信用口座を持っていても貸株サービスが利用できます。保有している株式を信用取引の担保にしながら、さらに貸株サービスで貸株金利を受け取れるのです。担保にしている株式が貸株で貸付されても、原則80%で評価するので維持率に影響はありません。貸株サービス・貸株金利に関するまとめ貸株サービスを利用すれば、保有している株式を証券会社に預けることによって、貸株金利が受け取れます。銘柄によっては10%を超える金利をもらえるので、お得なサービスといえるでしょう。ただし配当金は貸株配当相当額になり、配当所得ではなく雑所得の扱いになります。収入によっては税負担が大きくなるので、貸株サービスのメリット・デメリットを理解した上で利用するようにしましょう。
2020年10月15日つみたてNISAで運用している投資信託は、基本的に長期での運用を心がけるべきですが、いつでも売却はできます。つまり、資金が必要なときに現金化できるというメリットがあるのです。この記事では、つみたてNISA運用中に現金を引き出す方法と、売却のメリット・デメリットについて解説します。つみたてNISAと途中売却のメリット金融審議会「高齢社会における資産形成・管理」左の図は1995年から20年間、A: 定期預金のみ、B:国内の株・債券に半分ずつ投資、C:国内・先進国・新興国の株や債券に6分の1ずつ投資した場合の実績を表しています。Aの定期預金は元本割れのリスクはありませんが、20年間運用していても1.32%(平均0.1%)しか利益率はありません。一方、国内の株・債券に半分ずつ投資した場合、20年間で38%(年平均1.9%)の収益を得られます。ただし収益のブレが大きく、途中でマイナスリターンになることもあります。そして Cの国内・先進国・新興国の株と債券に6分の1ずつ幅広く分散投資した場合、収益率が79.9%(年平均4.0%)ともっとも高かった上、マイナスリターンになることなく順調に収益を伸ばしていることがわかります。積立期間が長期になると利益率は安定する右の図は、1985年以降の各年に、毎月同じ金額ずつ国内外の株式や債券に積立・分散したと仮定し、保有期間が経過した時点での時価をもとに運用結果(投資収益率)を算出したものです。保有期間が5年ではマイナスリターンも発生しますが、保有期間が20年になるとプラスリターンに収斂し、そのばらつきも2~8%の間に落ちつきます。つみたてNISAの非課税期間も20年です。ですから、シミュレーションではつみたてNISAの運用結果もプラスのリターンになる可能性が高いと考えられます。もちろんこれらの結果は過去の実績にもとづくものであり、将来も同じような結果になるとは限りません。しかし、長期・積立・分散投資がリスクをコントロールし、一定のリターンをもたらしやすいという点で、多くの個人投資家にとって望ましい資産形成の方法だといえます。つみたて(積立)NISAの途中売却・現金引き出しに関するまとめつみたてNISAはiDeCoと異なり、いつでも売却して現金を引き出すことが可能です。お金が必要なときに解約できるほか、目標金額に達したときに売却できるなど、柔軟に運用できるという点が大きなメリットであるといえるでしょう。ただし株価が暴落したからといって、つみたてNISAを解約したり、運用を途中でやめてしまったりしてはいけません。20年以上の長期で運用を考えた場合、収益率はプラスリターンに収斂する可能性が高いからです。短期的なマーケット環境に一喜一憂することなく、長期で安定した運用を心がけるようにしましょう。
2020年10月10日もらえる年金を増やすために、社会保険(厚生年金・健康保険)に加入できる会社で働きたいと思う人も増えている。そんな人に朗報なのが、社会保険の加入条件のハードルが下がること。現在、社会保険に加入できる人は、週20時間以上働き、月額の賃金が8万8,000円以上あり、1年以上の勤務が見込めること。同時に勤め先の規模も条件になるが、これが段階的に引き下げられる。■「社会保険加入の条件」の変遷【’16年10月〜】・労働時間が週20時間以上・月額賃金8.8万円以上・勤務期間1年以上見込み・学生は適用除外・従業員501人以上の企業【’22年10月〜】・労働時間が週20時間以上・月額賃金8.8万円以上・勤務期間1年以上見込み・学生は適用除外・従業員100人超の企業【’24年10月〜】・労働時間が週20時間以上・月額賃金8.8万円以上・勤務期間1年以上見込み・学生は適用除外・従業員50人超の企業「アルバイトの募集には、時給や勤務時間などの条件が記載されていますが、週20時間以上働きたいと思ったら、その会社の規模を確認しておくことが大切です」そう話すのは、社会保険労務士でファイナンシャル・プランナーの井戸美枝さん。社会保険に加入すると、将来の年金額が増えるだけでなく、病気やケガをして休んだときに保障が受けられるメリットもある。「国民年金は60歳まで加入でき、月々の保険料は月1万6,540円(’20年度)ですが、厚生年金に加入すると会社が半分を支払うので、本人負担が少なくなります。たとえば、月8万8,000円で働いた人の年金の負担額は月8,052円になり、10年働くと65歳から年5万7,900円の老齢厚生年金が一生涯もらえます。会社の健康保険にも加入するので、病気になった際に傷病手当金など社会保障が手厚くなります」一方で注意したい点も。それが年収の“壁”だ。年収100万円を超えると、住んでいる自治体によっては住民税がかかることがある。年収103万円を超えると所得税を支払うことになるので、そのぶん手取りが少なくなる。続いて従業員数が501人以上の企業で働く場合は年収106万円以上、500人以下の企業では年収130万円以上になると夫の社会保険の扶養から外れ、妻自身の勤め先の社会保険に加入する。「妻の月々の給料から厚生年金と健康保険の保険料が天引きされるので、夫の扶養の範囲内にいたほうが社会保障と税金の負担が少なく済むケースもあります。その次の壁は確定申告のときに使える配偶者特別控除が妻の年収ごとに設けられて、年収201万円を超えると控除が適用されなくなります」専業主婦だった人がいきなりフルタイムで働くのは大変だ。体調を崩すことも懸念されるので、働き方については夫婦でよく話し合っておこう。「女性自身」2020年10月20日号 掲載
2020年10月08日将来のために投資を始める場合、投資信託を検討するのではないでしょうか。投資信託は少額から分散投資ができ、運用をプロに任せられるので、初心者の方でも始めやすい金融商品です。しかし、適切な方法で運用しないと、思うように資産を増やすことはできません。投資信託で資産形成に取り組むなら、失敗してしまう理由や基礎知識を知っておくことが大切です。今回は、投資信託で失敗してしまう4つの理由と運用に成功するための基礎知識について解説します。損をしないために知っておきたい投資信託の基礎知識投資信託で失敗しないためには、投資を始める前に最低限押さえておきたいポイントがあります。ここでは、投資信託の基礎知識について確認していきましょう。投資信託の種類2020年7月現在、日本では約6,000本の投資信託が販売されており、大きくは以下の2種類に分けられます。インデックスファンドアクティブファンド投資信託で資産形成に取り組む場合、この2つの違いを理解しておくことが大切です。それぞれの特徴について説明します。インデックスファンドインデックスファンドとは、特定の指数(日経平均株価など)に連動する投資成果を目指して運用される投資信託です。たとえば、日経平均株価のインデックスファンドの場合、日経平均株価が上昇すると利益が出て、下落すると損失が発生します。インデックスファンドは目標とする指数に連動するように機械的に運用されるため、投資成果がわかりやすく、運用コストが低いのが特徴です。短期間で大きな利益は期待できませんが、長期保有することで市場平均の利益を得られます。アクティブファンドアクティブファンドとは、市場平均を超える投資成果を目指して運用される投資信託です。特定のテーマに関する銘柄に投資する「テーマ型」、毎月分配金が支払われる「毎月分配型」など、その種類は豊富です。アクティブファンドは、うまく運用できれば市場平均を超える利益を得られる一方で、運用コストは比較的高く、投資成果が市場平均を下回ることもあります。投資信託の運用コスト投資信託で運用を行う場合は、以下のコストがかかります。購入時手数料:投資信託を購入するときにかかる手数料信託報酬:投資信託の運用資産から日々差し引かれる管理費用信託財産留保額:投資信託を解約するときに運用資産から差し引かれる費用購入時手数料と信託財産留保額が無料のファンドもあります。信託報酬は運用資産の年率0.1~2.0%程度で、アクティブファンドよりインデックスファンドのほうが低い傾向にあります。運用コストによって投資成果は大きく変わってくるので、運用コストが低い投資信託を選ぶことが大切です。投資信託の税金投資信託の利益には税金が約20%かかるため、利益がそのまま手元に残るわけではありません。たとえば、投資信託で100万円の利益が出た場合、約20万円(100万円×約20%)課税され、手元に残る利益は約80万円(100万円‐約20万円)となります。ただし、投資信託には非課税制度が用意されており、うまく活用すれば手元に多くのお金を残せます。非課税制度については、後ほど詳しく説明します。初心者が投資信託で失敗してしまう4つの理由投資信託は資産形成で活用したい金融商品ですが、適切に運用しないと損をしてしまいます。投資信託で失敗してしまう主な理由は以下の4つです。資産形成に不向きな投資信託を選んでいる最初からまとまった金額を投資する自分のタイミングで売買する株価が下がるとすぐに解約してしまうそれぞれ詳しく説明します。資産形成に不向きな投資信託を選んでいる投資信託にはさまざまな種類がありますが、資産形成に適したファンドは限られます。たとえば、テーマ型や毎月分配型、アクティブファンドは運用コストが高く、運用効率が悪いため、資産形成には向きません。資産形成向きのファンドを選ばないと、資産を増やすのは難しくなります。金融機関から勧められて中身がわからないまま購入した場合や、販売ランキングを参考に何となく購入した場合などは、投資信託の選び方を間違えている可能性があります。最初からまとまった金額を投資する投資金額が大きくなるほど資産の増え方も大きくなる一方で、株価が下がったときの損失も大きくなります。最初からまとまった金額を投資すると、損失が発生したときに耐えられなくなる恐れがあります。状況によっては、投資信託の運用を続けられなくなるかもしれません。投資信託は少額から始めて、徐々に投資金額を増やしていくのが基本です。自分のタイミングで売買する株価が下がったときに投資信託を買い、株価が上がったときに売れば利益を得られます。しかし、言葉にするのは簡単でも、実践するのは難しいことです。株価がどう動くかは誰にも予測できないため、相場を見ながら自分のタイミングで売買して利益を得るのはプロでも簡単ではありません。個人が投資信託を運用する場合はあらかじめ取引ルールを決めて、機械的に売買することが大切です。株価が下がるとすぐに解約してしまう株価が下がるとすぐに解約してしまうのも、投資信託で失敗するパターンのひとつです。投資信託は元本保証ではなく、相場に応じて基準価額は変動するため、一時的には含み損が発生することもあります。投資信託で資産を増やすには長期間運用する必要があるので、短期間で解約すると失敗しやすくなります。投資信託で成功する人がやっていること投資信託で失敗する理由を4つ紹介しましたが、成功している人はどのように運用しているのでしょうか。ここでは、投資信託で成功する人がやっていることを紹介します。手元資金を十分に確保するネット証券を利用するインデックス投資を行う少額から投信積立を始める株価が暴落しても積み立てを続けるお金が必要になったときだけ解約する非課税制度を利用する[adsense_middle]手元資金を十分に確保する投資信託で運用を始める前に、まずは手元資金を十分に確保することが大切です。十分な手元資金があれば、投資信託で多少の含み損が発生しても、余裕をもって運用を続けられます。また、急にまとまったお金が必要になっても、投資信託を解約せずに済みます。投資を始める前に最低でも生活費3か月分、できれば6か月~1年分のお金を準備するのがおすすめです。借金をして投資を始めるのはリスクが高いので、絶対にやめましょう。ネット証券を利用する投資信託は銀行や証券会社の窓口でも購入できますが、ネット証券を利用するのがおすすめです。ネット証券は人件費がかからない分、手数料が安い投資信託を豊富に取り扱っています。また、窓口で不要なセールスをされる心配がなく、自分のペースで投資信託を比較・検討できるのもメリットです。インデックス投資を行う投資信託で成功している人は「インデックス投資」を行っています。インデックス投資とは、インデックスファンドを購入して長期保有する運用方法です。インデックスファンドは運用コストが低く、投資テーマが古くならないので、長期保有に最適です。ほぼ確実に市場平均の利益を得られますし、長く運用するほど複利効果による資産の増加も期待できます。ただし、インデックスファンドの中にも運用コストが高い商品はあるので、信託報酬が「年率0.2%未満」のファンドを選ぶといいでしょう。少額から投信積立を始める投信積立とは、投資信託を毎月一定額購入する投資方法のことです。投信積立の設定をすれば、証券会社が自動的に購入してくれるので、自分で購入タイミングを判断する必要がありません。投信積立は少額から始められ、ネット証券なら月100円から購入できます。まずは少額から積み立てを始めて、慣れてきたら少しずつ積立金額を増やしていくといいでしょう。株価が暴落しても積み立てを続ける株価が暴落すると、積み立てを続けるのが怖くなるかもしれません。しかし、投資信託で成功している人は、株価が暴落しても積み立てを続けています。株価の下落局面は、投資信託を安く買える絶好のチャンスです。株価の暴落局面で積み立てを続けることで平均取得単価が下がり、株価が上昇に転じたときに大きな利益を得られます。株価が暴落することがあっても、無理のない範囲で積み立てを続けましょう。お金が必要になったときだけ解約する投資信託を解約するタイミングを判断するのは、意外と難しいのではないでしょうか。「値上がりしたときに解約したい」と思うかもしれませんが、相場を読んで売買するのは簡単ではありません。「お金が必要になったときに必要な分だけ解約する」と決めておけば、解約タイミングの判断に迷うことはなくなります。相場を読もうとせず、投資信託はお金が必要になったタイミングで必要な分だけ解約することを心掛けましょう。非課税制度を利用する投資信託の運用では、以下2つの非課税制度が利用できます。つみたてNISAiDeCo(個人型確定拠出年金)非課税制度を利用すると投資信託の利益に税金がかからないので、多くのお金を手元に残せます。投資信託を購入するときは、非課税制度を優先的に利用しましょう。つみたてNISAとiDeCoの詳細は以下のとおりです。つみたてNISAつみたてNISAとは、投資信託による資産形成を支援するための制度です。年40万円までの非課税投資枠があり、20年間で最大800万円の投資まで非課税で運用できます。つみたてNISAは対象商品が決まっており、「購入時手数料ゼロ」「信託報酬は一定水準以下」など、金融庁が定めた基準をクリアした投資信託に限定されています。つみたてNISAは1人1口座のみ開設可能で、一般NISAとは併用できない点に注意が必要です。iDeCo(個人型確定拠出年金)iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、加入者が自分で掛金を払って運用する年金制度です。自営業者や会社員、公務員、専業主婦などが加入でき、対象商品には投資信託も含まれています。iDeCoは節税効果が大きく、非課税で運用できるほかに「掛金が所得控除になる」「受取時にも税制優遇がある」といった税制メリットがあります。ただし、掛金は原則60歳まで引き出せないので、余裕資金の範囲で掛金を設定することが大切です。投資信託で失敗してしまう理由に関するまとめ投資信託は資産形成に欠かせない金融商品ですが、適切に運用しないと失敗してしまいます。投資信託で成功するには、失敗してしまう理由や基礎知識を理解した上で、成功している人のやり方を真似することが大切です。今回ご紹介した内容を参考に、まずは少額から投信積立を始めてみてはいかがでしょうか。
2020年10月01日投資家の多くは「いつ・どんなポイントでエントリーすればよいのか」といった取引手法の勉強は熱心にするかと思います。しかし、取引手法と同じくらい重要にも関わらず、多くの投資家の盲点となっているのが「資金管理」です。そこで今回は、FX投資を失敗しないために知っておきたい「資金管理方法」について一から解説していきます。資金管理とは?資金管理とはその名のとおり、投資資金を管理することです。具体的には「ポジションサイズ」や「いくら利益が出たら(損をしたら)売るか」を調整することを指します。「いくら利益が出たら(損をしたら)売るか」・・・つまり1回のトレードにおける「利益と損失の比率」を、「リスクリワード」とも言います。資金管理の重要性冒頭でも触れたとおり、「資金管理」は取引手法と同じくらいFX投資において重要です。資金管理をしないで取引をするということは「仕入れ額や仕入れ個数、値段、利益額を無計画に決めて商売すること」と同じです。例えば花屋さんがあるとします。この花屋さんが無計画にひまわりを100円で100個仕入れて、なんとなく200円の値札を付けるも、半分が売れずに5,000円の赤字になる・・・。このような商売をしていては、いつか破産してしまいますよね。市場を見ながら、仕入額や個数を調整し、値段を計画的に決めなくてはいけません。FXにおける資金管理も同様です。資金管理をしないといつか大損をして、市場から退場してしまうリスクが高まってしまうのです。資金管理の目的は?資金管理が重要なことが分かりました。ここでは資産管理の目的を深堀りしていきましょう。資金管理=リスク管理資金管理は、言い換えると「リスク管理」です。つまり、資金管理の目的はリスク管理をして投資資金を守ることにより、長期間に渡りトレード機会を確保しながら、トータルで収益を上げることにあります。資金管理をしなかったら・・・資金管理をせずにFXをしたらどうなるのでしょうか。先程は花屋さんの例を挙げましたが、より実感を持つためにFXに置き換えて見てみましょう。レベレッジを大きく掛け、大損リスクが高いトレードをすると・・・資金管理を考えず、「儲けたい」という思いで投資資金100万円にレバレッジ25倍を掛け、2,500万円のポジションサイズでトレードを続けていたらどうなるでしょうか。資金100万円に対し、2,500万円のポジションを持つということは、合計4%分の損失が出ると100万円を失ってしまう計算です。合計4%分の損失は、短期間で出してもおかしくありません。つまり、このポジションサイズでトレードを続けていると、下手をすると短期間で100万円を失い、市場から退場してしまうかもしれません。少し極端な例でしたが、このように資金管理をせず、適切なポジションサイズでトレードをしないと、市場から退場するリスクが増えます。逆に資金管理さえできていれば、リスクを抑えながら長くトレードをすることができます。資金管理ができない理由は?今まで見てきたとおり、資金管理は非常に重要なのですが、実際にできている人はそう多くはないでしょう。実は私も以前「稼ぎたい」という思いが先走り、資金管理を考えずに投資資金50万円・レバレッジ25倍でトレードを行った結果、短期間で多くの資金を失い、一時FXから身を引いたことがあります。では、資金管理ができない理由は何なのでしょうか?資金管理ができない理由=FXをする目的を深堀りしていない私は多くの人が資金管理ができない理由は、「FXをする目的を深堀りしていない」ことだと考えます。FXをする目的は稼いで資産を増やすことだと思いますが、では「いつまでに、いくらくらい稼ぐのか。そのためにどのようなトレードをするのか」を具体的に考えているでしょうか。何故ここまで考えないと資金管理ができないかは、私の失敗談から紐解いていきましょう。「月に1万円の利益で満足」なのになぜかレバレッジ25倍私は「稼ぎたい」という思いで、レバレッジ25倍でトレードを行った結果、失敗しました。もし「50万を元手に1ヶ月で100万円を稼ぎたい」という目的であれば、それくらいのリスクを取る必要があったかと思います。しかし、後から考えると私は「1ヶ月で1万円程度の利益が出れば満足」だと感じていました。私はレバレッジ25倍のハイリスクなトレードをする必要性はなく、数倍のレバレッジで退場リスクを減らしつつ、トレード経験を積みながらトレードをすればよかったのです。このように、まず「FXをする目的(いつまでにいくらくらい稼ぐか)とその目的を達成するためにどのようなトレードをするのか」を整理しなければ「ポジションサイズは決められない=資金管理はできない」のです。資産管理術入門①レバレッジの考え方ここでは、資金管理をする上で必ず知っておきたいこととして「レバレッジの考え方」について解説していきます。ちなみに、もう一つの知っておきたいことは「ポジションサイジング」についてです。後で解説をする資金管理のルールをより理解するために、どちらも必ず押さえておきましょう。レバレッジは投資効率UPのために使うレバレッジは自分のキャパシティ以上の額を動かして「早く・たくさん稼ぐために活用するもの」ではありません。あくまでも投資効率UPのために利用するものです。例えば、今現在100万円の手元資金があったとします。FXでレバレッジを利用することで、例えば20万円にレバレッジ3倍を掛け、60万円分のポジションを取り、残りの80万円で株式投資などほかの投資に資金を充てることも可能になります。このように、レバレッジとは無理しない範囲で投資効率をUPするために利用するものであり、資金管理をせずに、大きな勝負を張るために活用するものではないことを押さえておきましょう。[adsense_middle]資産管理術入門②ポジションサイジング前章では「レバレッジの考え方」を説明しました。この章では「ポジションサイジング」について解説していきます。ポジションサイジングとは「ポジションサイジング」とは、「今ある資金のうち、どれくらいの資金でトレードするか」ということです。もう少し具体的に言うと、「最適なポジションサイズを決めること」を指します。最適なポジションサイズを取らないと、想定外の大損をしてしまい、市場からの退場リスクが高まってしまいます(私がレバレッジ25倍でトレードして、FXから一時身を引いた例からも分かりますね)。そのため、自分にとって最適なポジションサイズを見つけることは非常に重要です。最大のポジションサイズを見つけるポイント最適なポジションサイズを見つけることが重要なのは分かりました。それでは具体的にどのようにして見つければよいのでしょうか。正直、資金量や各々のメンタル面にも依存するため、「最適なポジションサイズ」は個人によって異なります。そこで、ここでは「この大きさより小さければ最適なポジションサイズである」といえる「最大のポジションサイズ」を見つけるための手順を見ていきます。【Step1】売買のシナリオを描き、決済のタイミングを決めるまずトレードをする前には以下の3点を整理して、売買のシナリオを描きましょう。買う根拠どこまで上がりそうか買う根拠が崩れるとしたらどこのポイントかそして「2.どこまで上がりそうか」の場所で利益確定を、「3.買う根拠が崩れるとしたらどこのポイントか」の場所で損切りをするようにします。この売買のシナリオを考えずにトレードをすると、もし自分の売買ポジションと値動きが逆に動いた場合、どこで売ればよいのか分からず、ズルズルと塩漬けになってしまうリスクが高くなります。【Step2】勝率や損失額への感じ方を考慮しながら、1トレードの最大損失許容額を決める続いて「1トレードで最大どれだけの損失を許容できるか」を考えましょう。損失許容額を決める際には「最大許容損失額をいくらに設定すると、何回のトレードチャンスを確保できるか」を指標にしてもよいです。例えば100万円を元手にトレードをする場合、1トレードの最大許容損失額を2万円にすると、単純計算で50連敗すれば全資金を溶かしてしまう計算になります。個人的には50回程度はトレードをする機会は確保した方がよいのではないかと考えます。そのほか、自分のトレードの勝率や損失額に対する自分の感情を総合的に考えて、1トレードの最大許容損失額を決めましょう。【Step3】損切りラインと許容損失額で最大のポジションサイズを導き出す「決済のタイミング」と「1トレードの最大許容損失額」が決まったら、その数字を基に最大のポジションサイズを導き出しましょう。計算式は「最大許容損失額÷エントリーから損切りラインまでのpips」です。例えば以下の条件で米ドル/円をトレードする場合を見てみましょう。1トレードの許容損失額は5万円損切りラインはエントリーから10pips離れているこの場合は5万円÷0.1(10pips)=50万通貨が最大のポジションサイズです。つまりこの場合、最適なポジションサイズは、50万通貨以下になります。あとは、自分がFXをする目的に合わせて、最大の50万通貨でトレードするか、もう少し小さなポジションでトレードするかを決めましょう。pips(ピップス):為替レートの変動幅の単位。pipsは通貨によって異なり、例えば米ドル/円など対円通貨ペアの場合、1pips=0.01円(=1銭)、ユーロ/米ドルなど対米ドル通貨ペアは1pips=0.0001ドル(0.01セント)です。通貨:FX取引を行う際の単位。1通貨単位は米ドルの場合1ドル、ユーロの場合は1ユーロを指します。つまり「米ドルを1万通貨取引する=1万米ドルを取引する」という意味です。ちなみに同じ取引単位を指す用語にロット(lot)があります。ロット(lot)も取引単位のことで、「1ロット=1万通貨」を指すことが多いです(ただしFX会社によって異なる)。計算ツールがなくてもできる、3つの資金管理のルールさて、ここまで資金管理の重要性や覚えておきたいことなど、資金管理のルールを学ぶ下準備をしてきました。ここではいよいよ、失敗しないための3つの資金管理のルールを見ていきます。計算ツールやソフトを使わなくても守れるルールですので、取り入れられそうなものはぜひ活用してみてください。[adsense_middle]【ルール①】ポジションサイズを適宜変更する自分が持てる最大のポジションサイズを導き出したら、トレードごとにポジションサイズを変更するようにしましょう。もし自信のあるトレードの場合は、最大近くのポジションサイズをとって、まとまった利益を狙ってもよいでしょう。勝ちが続いている場合も、少しポジションは大きくしてもよいかもしれません。一方、負け込んでいる場合、「早く取り返そう」とポジションサイズを大きくしてしまうと冷静な判断ができないことがあるため、小さめのポジションをおすすめします。いずれにせよ、自分が導き出した最大のポジションサイズは超えないようにします。前述のとおり、レバレッジはあくまで投資効率を上げるものであって、キャパシティ以上のポジションをとるものではありません。【ルール②】エントリータイミングをズラす一度のエントリーで資金を投入してトレードをすると、高値掴みをしてしまうリスクがあります。そこで、自分が考えた売買のシナリオを基に「もし下がる(上がる)としたらこのあたりで、ここでもう一度エントリーしてもよい」というポイントがあれば、エントリータイミングをズラして、高値掴みのリスクを抑えたトレードをしてもよいでしょう。【ルール③】初心者は「ポジションサイズを小さく・損切り幅を広く」特にFX投資初心者は「ポジションサイズを小さく・損切り幅を広く」することをおすすめします。逆に「ポジションサイズを大きく・損切り幅を狭く」とってしまうと、すぐに損切りラインに到達してしまい、損切りばかりをしてしまうリスクが高まるからです。ある程度相場に慣れてくれば、ポジションサイズを大きくとってもよいかもしれません。しかし、初心者の場合は「ポジションサイズを小さく・損切り幅を広く」して、例え売買ポジションと逆の値動きになったとしても、(損切りラインが広いため)反発するチャンスをより多く確保できるトレードをしてみてはいかがでしょうか。FXの資金管理方法に関するまとめ今回は「資金管理」について詳しく見てきました。「資金管理」の重要性について、少しでも伝わりましたでしょうか?繰り返しになりますが、「資金管理」は取引手法と同じくらい、収益を上げるためには重要です。今回紹介した「資金管理」のルールの中でもし活用できそうなものがあれば、取り入れていただけたら幸いです。
2020年09月24日2020年に入り急騰している貴金属の「金」ですが、2020年1月には1グラム5000円代が中心でしたが、8月には7000円代と4割ほど価格が上がっています。最近では、子どもの教育費や老後資金として購入や積立を検討している人も増えているようです。しかし、預貯金や株式とも異なる特長がある「金」ですので、金投資のメリットや注意点等についてお伝えします。 金投資って何?どこでできるの?金投資は、直接的または間接的に「金」を購入し、必要なタイミングで現金化する投資です。主な方法は以下の3種類です。 【1】金の現物(ゴールドバー、金貨など)【2】純金積立【3】金に投資する証券(ETFや投資信託など) 【1】金の現物(ゴールドバー、金貨など)貴金属の販売店や一部の百貨店、宝飾店などで購入できます。見た目では本物かどうか、純度(金の割合)がどの程度かわからないことも多いので、信用できるお店を選びましょう。また、金貨や宝飾品の場合は、「金」そのものの価格にデザイン料や加工料が上乗せされていますので、「金」そのものを購入したい場合はインゴットやバーなどの地金がいいでしょう。 【2】純金積立貴金属の販売会社や証券会社で口座を設定し、毎月銀行口座などから設定した金額が差し引かれ、定期的に購入することができます。定期預金や投資信託を毎月積み立てする形に似ています。また、定期積立している場合でも、一括で購入できるケースがほとんどです。 【3】金に投資する証券(ETFや投資信託など)株式や投資信託を購入するのと同じように、証券会社で一括または積立で購入する方法です。投資対象が会社の株式や債券などではなく、金の相場に連動する形のものです。購入・積立方法は株式や投資信託と同じになります。 金投資のメリット金投資のメリットは主に2つあります。株式や通貨、債券と比べて、価値が保ちやすいため、安全資産とも呼ばれる「金」は運用や積立初心者に向いていると言われています。 「金」そのものに価値があるので、価値が0にならない株式に運用する場合は、会社が倒産すれば価値が0になることもありますが、「金」は埋蔵量にも限度があり、「金」そのものに価値があるので、価値が0になりません。そのため、株価が下がったり、社会情勢が不安になったりすると購入する人が増え、価格が上がりやすくなります。2020年に金価格が上昇したのも新型コロナウイルスで経済が不安定になったことが一因と思われます。 「金」の価値は世界共通「現金」の場合は、発行している国などの信用性がないと価値が下がる場合があります(過去にハイパーインフレで紙幣の価値がほぼ0になった例があります)。しかし、「金」はそのものに価値があるので、どの国でも大きな価格差がなく売買できます。 金投資の注意点価格が2020年の1月から8月にかけて上昇し、価値が0にならない「金」ですが、注意点もいくつかあります。主に以下の3つです。 利息・配当などはありません 預金の場合は利息、債券の場合は利子、株式の場合は配当が受け取れることがありますが、「金」は置いておくだけでは何も生みだしませんので、定期的に利息や配当などが欲しい場合には金投資は向いていません。「金」で収益を上げるには、安いときに買って高く売ることが必要です。 「金」の価格は上下します価値は0にはなりませんが、需要と供給で値段が上下します。株価が下がり、安全資産を求める人が多ければ値段が上がり、経済が上向きで株式の人気が高まれば、利息・配当の無い「金」の人気が下がり、値段も下がる可能性があります。また、「金」はドルで取引されているため、ドルと円の為替相場の影響も受けます。 現物は盗難や紛失のリスクがありますゴールドバーや金貨、宝飾品等の「金」の現物は、ものとして存在しますので、時計や宝石等の価値のあるものと同様、盗難や紛失のリスクがあります。手元に置いておく必要がなければ、純金積立や金に投資する証券で口座管理したほうが安全性は高いと言えるでしょう。 新型コロナウイルスの影響もあり、安全資産として注目が高まった金投資ですが、注意点で上げた内容も踏まえると、一般的な家計の場合は預貯金が中心で、運用する場合にも利子や配当が受けられる株式や債券、投資信託が最初に考える選択肢と思います。これに金投資をプラスする場合には、ある程度の範囲内(資産や積立額の5%~20%程度を目安に)を上限にするといいでしょう。急な価格上昇やテレビや雑誌の話題に惑わされず、適切な範囲で金投資を検討する機会にしていただければと思います。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2020年09月16日キャラ弁に挑戦しようと思っても、不器用だったり時間がなかったりしてなかなかうまくいかないときってありませんか? そんなママにおすすめなのが、人気絵本「バーバパパ」とコラボした色付きの食品用ラップフィルム「カラーラップwithバーバパパ」。 このカラーラップを使えばいつものお弁当がグンと華やかになると評判なんです♪ 今回は「カラーラップwithバーバパパ」を使った、かわいいおにぎりアイデアをご紹介します♡ 子どもが喜ぶ! ブルー、イエロー、ピンクの3色展開「カラーラップwithバーバパパ」は柔らかく、おにぎりにも巻きやすいと評判なんです。ちょっと失敗しても簡単に巻き直せるので、ラップ同士がくっついて使えずムダになることもありません♪ 1枚でもキレイな色ですが、発色を良くするためにカラーラップを二重にして使うのがおすすめです。 ブルー、イエロー、ピンクの3色展開で、22cm×50mと使い勝手のいいサイズも魅力。SEIYUやイトーヨーカドーをはじめ、ドン・キホーテ、PLAZA、その他バラエティショップで取り扱っています(※)。AmazonやLOHACOなどのオンラインショップでも購入可能で、価格は495円(税込み)です。(※)イトーヨーカドーやPLAZAなど、ショップによっては一部店舗のみでの取り扱い。 この投稿をInstagramで見る yumi(@flounchan)がシェアした投稿 - 2020年 7月月29日午前7時27分PDT@flounchanさんは、3色のカラーラップでおにぎりを包んで、くまのプーさん、ピグレット、イーヨーに♡ 「忙しい朝でもラップにご飯を包むだけで色がついてかわいいし、シールやペンでデコレーションするだけで簡単に好きな形を作れて便利です♪」 子どもの好きなキャラに早変わり!ダッキー&バニー この投稿をInstagramで見る こんゆう(@nenehajimemama)がシェアした投稿 - 2020年 8月月14日午後8時09分PDT@nenehajimemamaさんは、『トイ・ストーリー4』のキャラクター、ダッキー&バニーに。耳や頭は色紙で、顔はシールを使ったそう。 「4歳の娘はキャーキャー喜んでいました♪ 幼稚園の年少で、1学期はお弁当のおにぎりを毎日残していたんです。夏休みからこのカラーラップを使い始めたのですが、娘の反応を見ると2学期からのお弁当は残さず食べてくれるような気がします!」とお気に入りの様子♡ 包むだけ! カラフルなキャンディおにぎり この投稿をInstagramで見る ichigo_(@ichigodaisuki_m)がシェアした投稿 - 2020年 8月月17日午後4時34分PDT@ichigodaisuki_mさんは、透明のラップフィルムにピンクとブルーを合わせてカラフルなキャンディ風に♪ ちょっとしたおにぎりも、カラーラップとリボンがあればこんなにかわいくなって、忙しい朝にも大活躍! また、2色を重ね合わせることで新しい色ができるので、アレンジの幅も広がりますよ♪ もちろん普段の食品の保存にも使えます♪ 電子レンジ・フリージングOKなので、冷凍ご飯やおかずなどを保存するとき、賞味期限や用途別に色分けして使うのもおすすめです。お弁当に保存用にと、3色揃えてたくさん使ってみてくださいね! ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一部店舗では臨時休業や営業時間の変更などを実施している可能性があります。商品購入の際には自分だけではなく周りの方、スタッフの方への感染防止対策を十分におこない、安全性に配慮していただくなどご注意ください。外出を楽しめる日が1日も早く訪れますように! ベビーカレンダーでは家事や収納、ファッションなど、ママたちの暮らしに寄り添った【ライフスタイル記事】を強化配信中! 毎日がもっと楽しく、ラクになりますように。 協力/@flounchanさん、@nenehajimemamaさん、@ichigodaisuki_mさん取材・文/松野久美
2020年08月26日最近少額から投資が可能なポイント投資に関するサービスがさまざま登場しています。その中でもdポイントを使った資産運用サービスに関しては、複数の種類があり、さまざまな活用方法があります。そこで、今回はdポイントを利用した資産運用サービスの概要、買い方、おすすめの運用方法等についてご紹介いたします。NTTドコモが取り扱う、dポイントを使った資産運用サービスdポイント投資[adsense_middle]投資ができる人年齢に関する制約はありません。ただし、未成年は法定代理人の事前の同意がないと利用できません。この点は一般的な資産運用の場合と基本的に同じです。購入できる金融商品コース選択の場合は、THEOグロース・AIファンド(世界の株式中心)、THEOインカム・AIファンド(世界の債券中心)の基準価額に連動します。ですので、実質的に投資信託を購入している状態になります。テーマ運用の場合は、関連テーマのETFの値動きに連動して増減します。こちらは、実質的にETFに投資している状態になります。手数料ポイント運用そのものの利用料や手数料はかかりません。しかし、dポイントは運用するときに運用ポイントに交換してから投資に利用し、引き出しするときはそのまた反対になります。これらの交換時には手数料が発生するとの記述が規約にあります。商品の購入方法dポイントを運用する際は、100ポイント単位で運用ポイントに交換(追加)できます。交換上限は1回あたり99,900ポイントです。それに対して、運用中の運用ポイントは1ポイント単位でdポイントへ交換(引き出し)できます。交換(引き出し)できるポイント数に上限はありません。日興フロッギーでの株式投資のやり方次に、日興フロッギーを始めるに当たって最低限確認しておくべきポイントをまとめてみました。これらからさらに詳細を確認されたい方は、日興フロッギーの公式ホームページもご参照ください。日興フロッギーホームページ投資ができる人年齢に関する制約はありません。ただし、未成年は法定代理人の事前の同意がないと利用できません。購入できる金融商品国内株式を購入できます。東京証券取引所の市場第1部、市場第2部、マザーズ、JASDAQに上場している株式、ETF、REITのうち、SMBC日興証券が選定する銘柄(3,760銘柄2020年1月末時点)を取引することが可能です。すべての国内株式を購入できるわけではありませんが、主要な銘柄に関してたいていの銘柄を購入することが可能です。なお、dポイントに加え現金でも100円から投資可能です。手数料100万円以下であれば、買付時の手数料は無料です。売却時は売却代金の0.5%の手数料がかかります。この手数料はスプレッドといい、手数料分があらかじめ売買代金に込みになっている仕組みとなっています。売買代金と別枠での手数料は発生しませんので、一般的な株取引などと比べて金額もシンプルに計算できます。商品の購入方法日興フロッギーの画面から個別銘柄を検索して株式を購入することも可能ですし、記事から購入することもできます。日興フロッギーは元々金融メディアとして運営しており、今でもさまざまな記事が日々配信されています。その記事を読んで気になった銘柄があれば、その記事から買付画面に遷移して購入することも可能です。dポイントを使った投資のコツおよび注意点日興フロッギーホームページ投資スタンスを身につけるdポイント投資を利用した資産運用では、dポイント投資でテーマから選べたり、日興フロッギーの記事から個別株を購入できたりと、自分の興味関心から銘柄を選びやすいです。その分、自分がどんな切り口から投資するのが向いているか研究しやすいといえます。自分の投資の成功パターンも意識しながら利用すれば、自分の投資スタンスを確立することもできるでしょう。ポイントの獲得ルールを生かし、効率的に資産運用するdポイントは日常生活でも貯めることができます。また、SMBC日興証券のネット口座での取引でも貯めることができます。例えば、投資信託などの積立などでもdポイントを得ることができます。それらのポイントをさらにポイント投資に回せば、より効果的に資産を増やすことができるでしょう。また、ネットをチェックすると、どういう形でdポイントを獲得して投資に回しているのか口コミも探せますので、そういった情報も参考になります。dポイントを利用した投資の注意点についてdポイントを利用した投資サービスは、いずれも投資初心者の方が気軽に投資を始めやすく、なおかつシンプルに投資を継続できるように設計されています。その分、資産運用のルールが一般の投資と一部異なる部分があります。また、本格的に資産運用を行っていく上では不都合な部分もあります。これらの点から生じる注意点は主に以下の4点です。リアルタイムでは購入ができない今まで紹介したそれぞれのサービスはポイントを通じた投資です。実際の金融商品は通貨で購入するものなので、ポイント通じた投資では、リアルタイムで商品を購入することはできません。購入可能な時間帯も通常の資産運用とは異なりますので、購入可能なタイミングや実際に資産に反映される時間にも注意が必要です。運用ルールが変更になるおそれがあるdポイントを利用したそれぞれの資産運用サービスは、まだ始まったばかりの新しいサービスです。運営側としてはまだ試行錯誤でサービスを提供していますし、現在は利益を上げるというより、利用者を増やすための販促を重視して運営している側面もあると考えることができます。ですので、今後ルール変更の可能性も考えられますので、ルール変更の情報には注意が必要です。資産を大きくは増やしにくいこれらのサービスはいずれも少額から資産運用を行うことができるのが特徴ですが、その分、本格的に資産を増やすための投資として向いているかといわれると、必ずしもそうとはいえません。扱う金額が大きくなれば、手数料も高コストになる場合もあります。ですので、あくまで資産運用の入り口として当該サービスを利用するのがよいでしょう。投資信託は買えないこれらのサービスではいずれも投資信託を購入することはできません。dポイント投資に関しては実質的に投資信託に投資するサービスもありますが、直接投資信託を購入しているわけではありません。投資信託では実践しやすい分散投資という観点からは、やりづらさを感じる側面もないわけではありません。価格変動などのリスクを抑えたい方は金額面で調整するなど工夫があるでしょう。dポイントの株式投資に関するまとめこのように、dポイントを利用した投資サービスには、間接的に株式を購入できるものと直接株式を購入できる方法の2つがあります。個別銘柄までは選べない方も投資しやすいですし、少額から気軽に個別株式を購入することもできます。これらの2パターンの株式投資ができる間口が広い投資がdポイント投資です。ご関心のある方は公式ホームページにて内容を確認してみてください。
2020年08月22日債券は株式に比べて安全性の高い金融商品ですが、当然リスクもあります。この記事では、債券投資の際に押さえておきたいリスクと注意点について解説します。投資におけるリスクとリターンの関係まず、投資におけるリスクとリターンの関係について確認しておきましょう。リスクとリターンとは金融商品には、必ず「リターン」と「リスク」があります。リターンとは投資を行うことで得られる成果のことで、利益が得られることもあれば、損失になることもあります。一方のリスクとは、一般的に「避けるべきこと」「危険なこと」という意味で使われますが、投資の世界では、リスクはリターンの不確実性の度合い(振れ幅)のことです。以下の図をご覧ください。有価証券Aと有価証券Bの価額の変動を示していますが、有価証券Aに比べると、有価証券Bの反動幅は大きくなっています。この場合、「有価証券Bの方がリスクは大きい」と判断するのです。リスクとリターンには密接な関係があるリターンとリスクは表裏一体の関係にあります。リスクを抑えようとするとリターンは低下し(ローリスク・ローリターン)、高いリターンを得ようとするとリスクも高まる(ハイリスク・ハイリターン)のです。ですから、リスクが低くてリターンが高い金融商品は存在しません。預貯金・債券・株式のリターンとリスクの関係は以下のとおりです。債券は基本的に満期まで保有すれば元本が返ってきますが、リターンも高くはないので「ローリスク・ローリターン」の金融商品になります。債券のリスク債券投資の主なリスクは、次の5つです。信用リスク価格変動リスク流動性リスク為替変動リスクカントリーリスク信用リスク信用リスクとは、債券の利息や元本の支払いが滞ったり、支払い不能が生じたりするリスクのこと。債券の発行体は、債券を所有している人に対して債務を履行する義務があります。しかし、発行体の財務状況の悪化や倒産によって、デフォルト(債務不履行)になる場合もあります。デフォルトになると、利息の支払いが遅れたり、支払われなくなったりするリスクがあり、場合によっては満期に支払われるはずの償還金が全額支払わない恐れもあるのです。格付けとはデフォルト(債務不履行)を避けるため、チェックしておきたいのが「格付け」です。格付けとは、格付け機関が債券の発行体の債務支払い能力を評価し、信用力を示したものです。格付けが低くなるほど、デフォルトに陥る可能性は高くなります。米国のスタンダード&プアーズ(S&P)やムーディーズ、日本の日本格付研究所(JCR)や格付投資情報センター(R&I)などが格付け機関として有名です。格付けの表記は格付け機関によって異なりますが、通常、Aクラスは「債務履行の確実性が高い」、Bクラスは「注意が必要」、Cクラスは「デフォルトになる可能性が高い」と考えればいいでしょう。一般的に格付けがBB以下の債券は「ハイイールド債」「ジャンク債」と呼ばれ、リスクの高い債券と位置付けられています。価格変動リスク債券は途中で現金に変えることができますが、価格は日々変動しています。債券を買ったときの価格より安いときに売れば、損失を被ることになるのです。このように、価格変動によって生じるリスクを「価格変動リスク」といいます。債券価格が変動する要因には複数ありますが、債券価格は金利の影響を大きく受けます。通常、市中金利が上昇すると債券価格は下がる傾向にあり、市中金利が低下すると債券価格は上昇する傾向にあるのです。流動性リスク価格変動リスクと同じように、流動性リスクも債券を売却する際に発生します。債券の売却は流通市場において行われます。しかし買い手が見つからない場合、流通市場で売却することはできません、希望した価格ですぐに売却できない可能性を「流動性リスク」というのです。たとえば、信用リスクの少ない債券を購入したいと考える人は多くいます。しかし、財務悪化や不祥事の発覚によって格付けが低下して信用リスクが高まると、債券の売却が困難になる可能性があります。そのような債券に投資するときは、流動性リスクにも注意しなければいけないのです。為替変動リスクとカントリーリスク為替変動リスクは、外債(外国債券)を購入した場合に生じます。利息や償還金を外貨で受け取り、日本円に交換する際に為替差損がでる恐れがあるのです。また、外国債券は、その国の政治や経済が混乱し、資産価値が変わる可能性もあります。これを「カントリーリスク」といいます。外債は国内の債券に比べて高いリターンを望めますが、為替変動リスクやカントリーリスクがあるので注意が必要です。債券の利回りの計算方法債券の利回りの計算方法は、以下のとおりです。[adsense_middle]利率と利回りの違い利率とは、額面金額(債券の券面に記載されている金額)に対して毎年受け取る利息の割合のこと。一方の利回りとは、投資金額に対する利息も含めた年間収益の割合です。現在は低金利が続いているので、債券投資をするか悩む人も多いでしょう。利率や利回りは低すぎますが、かといって株式への投資はリスクが高いからです。そこで、なるべく利回りが高い債券へ投資することを考えたとします。しかし、債券の世界では利回りが高いということはリスクも高いという関係が成り立ちます。高利回り債券への投資する場合は、このことをよく理解した上で行わなければなりません。高利回り債券の注意点「高い金利を払っているほど優秀な会社だ」と勘違いしている投資家もいるようですが、そうではありません。金利が低いほどリスクが低く、金利が高いほどリスクは大きくなるのです。これは格付けを見ればわかります。たとえばA格の債券は、利回りが低いもののリスクも低く、優秀な会社だと判断できます。しかし、B格以下の債券では利回りが高いもののリスクも高く、企業業績もあまりよくないと判断できるのです。最大のリスクは信用リスク債券投資にはさまざまなリスクがありますが、最大のリスクは信用リスクです。債務不履行(デフォルト)や倒産すると、債券に投資したお金が返ってこなくなってしまうからです。ですから、債務不履行しない国や、倒産しないような会社に投資する必要があります。そのため、債券投資をする場合は格付けをチェックすることが大切です。BBB格以上なら「投資適格債」、BB格以下なら「投資不適格債」と判断されます。BB格債以下の方が利回りは高くなりますが、その分リスクも高くなるのです。機関投資家などプロの投資家も格付けを必ずチェックして債券投資しているので、必ず格付けを確認するようにしましょう。債券のリスクを避けるためには、債券ファンド(投資信託)を長期で保有する債券ファンドとは投資信託(ファンド)とは、多数の投資家から資金を集め、ファンドマネージャーと呼ばれる投資の専門家が投資家の代わりとなって、株式や債券、不動産などさまざまなアセット(資産)に投資する金融商品です。そして債券ファンドとは、その投資対象が主に債券であるファンドのことをいいます。債券ファンドへの投資でリスクを分散債券ファンドに投資すれば、リスクを分散できます。なぜなら、投資信託はさまざまな種類の債券に投資するからです。一つの債券だけに投資すると、発行体が倒産してデフォルトになった場合、大きな損害を被ります。しかし、投資信託を通じてさまざまな債券に投資していれば、そのうちの一つがデフォルトになったとしても、その損失をほかの債券でカバーでき、ファンド全体の収益を安定化できるのです。少額から始められるまた、債券ファンドは少額から始められます。通常の債券投資の場合、100万円などまとまった資金が必要になることがほとんどですが、債券ファンドならネット証券を利用すれば100円から購入できるのです。「リスクを分散できる」「少額から投資できる」というメリットが債券ファンドにはあるので、初心者の人は投資信託から始めることをおすすめします。債券投資のリスクに関するまとめ債券のリスクには、「信用リスク、価格変動リスク、流動性リスク、為替変動リスク、カントリーリスク」の5つがあります。債券は株式と比べて安全性の高い金融商品ですが、これらのリスクに注意する必要があります。リスクを軽減するためには、複数の債券に分散投資するのがおすすめです。また、債券ファンドを利用すれば、少額から分散投資ができます。投資初心者の方は、債券ファンドで運用することを検討してみてはいかがでしょうか。
2020年08月21日債券は満期まで保有すると投資した金額が返済されるので、株式よりも安全性が高い金融商品です。ただ、債券固有のリスクもあるので、投資する際はきちんと仕組みを理解しておくことが大切です。今回は、債券の特徴やメリット・デメリットについて解説します。債券の基本的な仕組みとはS&P流動性リスク流動性とは、売買のしやすさのことです。売買したいときに、速やかに注文が成立(約定)する状態を「流動性が高い」といいます。債券では、発行量や人気によって流動性が異なります。債券を売却したいと思っても、購入してくれる人がいなければ希望の金額で売ることができません。このような事態を「流動性リスクが高い」といいます。為替リスク外国債券を購入するときは、「為替変動リスク」があります。為替レートは日々変わっているので、利益になることもありますが、損失になる可能性もあるのです。外国通貨(ドルやユーロなど)に対して円安になると為替差益が狙えますが、円高になると為替差損になります。外国債券は高い利率が魅力であるものの、為替差損によって損益がマイナスになることもあるので注意が必要です。初心者におすすめの債券投資の方法初心者におすすめの債券を紹介します。[adsense_middle]個人向け国債がおすすめの理由財務省個人向け国債は、国が発行する債券です。銀行や証券会社などの金融機関で1万円から購入できます。国が発行しているので、元本と半年ごとの利息の支払いが保証されています。現在は低金利が続いていますが、0.05%の最低金利保証があるので安心です。個人向け国債には、以下の3つの種類があります。変動金利型10年満期実勢金利に応じて半年ごとに適用利率が変わるので、受けとる利子が増える可能性もあります。固定金利型5年満期5年満期の個人向け国債。満期まで利率が変わらないので、購入時点で投資結果を知ることができます。固定金利型3年満期3年満期の個人向け国債。より短期での運用を考えている人は、3年満期の個人向け国債を選ぶようにしたらいいでしょう。外債を購入する外債とは、外国または外国法人が発行する債券です。また、外国通貨建てで発行されたものや、外国の市場で発行されたものを含みます。外債のうち、海外の発行体により日本国内で円建てで発行される債券を「サムライ債」、海外・国内の発行体により日本国外で発行される債券を「ユーロ円債」といいます。カントリーリスク通常、外債は国内の債券よりも高い利率が望めますが、為替リスクやカントリーリスクなどがあります。政治や経済が不安定な国では、政治や経済情勢の変化やクーデターによって債券価格が大きく変動したり、元金の支払いに影響がでたりする可能性があります。こうした発行体が所属している国のリスクのことをカントリーリスクというのです。とくに新興国の債券は利率が高い傾向にありますが、デフォルトリスクやカントリーリスクも高くなる傾向にあります。購入しようとする外債の国は、どういう国なのかを確認してから購入するようにしましょう。債券ファンドを利用する少額から債券投資ができる個人向け国債は1万円から投資できますが、社債や外債は10万円や100万円単位での取引となるので、まとまった資金が必要になります。少額から債券投資したい場合は、債券ファンドを利用するのがおすすめです。ファンド(投資信託)とは、多数の投資家から資金を集め、投資家の代わりに運用のプロであるファンドマネージャーがさまざまな銘柄に投資する金融商品です。そして債券ファンドは、投資対象が債券であるファンドのことです。債券ファンドなら100円から購入できるネット証券もあります。ただし、購入手数料や信託報酬などのコストがかかります。債券ファンドの注意点ファンドならいつでも換金できるというメリットがあります。ただし、ファンドの価格は保有している債券価格をもとに計算されます。ですから利益になる場合もありますが、損失になる可能性もあります。また、通常の債券のように満期まで保有すれば額面で返ってくるというわけではないので注意が必要です。債券投資に関するまとめ債券投資が初めての人は、リスクが低い個人向け国債から始めるのがおすすめです。そして利率が高い外債や社債などに投資するといいでしょう。また、少額で投資したい人は債券ファンドを購入するのもおすすめです。ネット証券を利用すれば100円から購入できる債券ファンドもあるからです。株式だけでなく債券も投資対象に加えると、リスクを軽減させながら安定的なリターンが期待できます。分散投資の一環として債券投資を始めてみてはいかがでしょうか。
2020年08月06日8月から、「インデックス保険」という新しい仕組みの保険が登場。インデックス保険とは、あらかじめ保険金が出る指標(インデックス)を決めておいて、その状況になったらすぐに保険金が支払われる保険だ。そんなインデックス保険について、経済ジャーナリストの荻原博子が解説してくれたーー。■地震から最短3日で保険金ゲット日本第1号は、東京海上日動の「震度連動型地震諸費用保険(地震に備えるEQuick保険)」。気象庁が発表する震度情報を指標とする地震保険です。実際に大地震が起こったら、保険会社は震度6弱以上の地域の契約者にメールを送信。契約者は住所や振込口座を確認し返信すれば、最短3日で保険金を受け取れます。たとえばプレミアムプランだと、保険料は年9,600円です。地震が起きて受け取れる保険金は、震度7で50万円、震度6強で20万円、震度6弱で10万円。ほかにスタンダードやエコノミーのプランも。この保険はとても合理的だと思います。まず、指標が震度なので、保険金が出るかどうかが一目瞭然。住む地域に関係なく保険料も一律で、シンプルでわかりやすいです。次に、保険会社が被害状況を調査しないので、保険金の支払いが早い。被災直後に助かるでしょう。さらに、加入はインターネットで被害調査もしませんから、保険会社の経費がかなり抑えられています。その分、保険料も安く設定しているのだと思います。「女性自身」2020年8月11日 掲載
2020年07月31日投資をご存知ですか?IPOとは新規公開株式(Initial Public Offering)の略で、企業が新たに上場し、投資家に株式を取得してもらうことを指します。そしてIPO投資は、これから上場する企業の株(IPO銘柄)を上場前に購入する投資方法のことです。IPO投資は高確率で利益を狙えるため「無料で買える宝くじ」とも言われています。今回は投資初心者の方に向け、そんなIPO投資の仕組みやメリット・デメリット、リスクなどを解説していきます。IPO投資とはIPO投資とは、冒頭で触れたとおり、これから新規上場する株(新規株式公開する株)を上場前に購入する投資方法です。通常の株取引では、上場済みの日々値動きが上下している株を売買しますが、IPO投資の場合は、上場前に決定された「公募価格」で購入し、上場後には自由に売買することができます。例えば、2015年11月に日本郵政が新規上場しました。日本郵政の株は上場前に1株あたり1,400円という公募価格がついたため、投資家は100株を14万円(1,400円×100株)の資金で上場前に購入することができました。ただし、IPO銘柄は抽選が行われるため、抽選で当選しないと上場前に購入することはできません。公募価格はBB(ブックビルディング)で決定されます。BBは個人投資家への「どれくらいの株価で何株買いたいか」を聞くアンケートのようなものです。IPO投資の始め方では、IPO投資はどうやって始めればよいのでしょうか。ここでは流れを把握しましょう。IPO(上場)承認仮条件決定BB(ブックビルディング)公募価格決定抽選当選&購入する権利を得るStep①IPO(上場)承認上場申請をしていた企業が、証券取引所から上場OKの許可をもらいます。このようにこれから上場する企業が、投資家がIPO投資のできるIPO銘柄となります。Step②仮条件決定新規で上場する企業の株価の仮条件(価格帯)が、機関投資家などの意見を基に決定されます。2015年11月に上場した日本郵政は仮条件が1,100円~1,400円でした。Step③BB(ブックビルディング)「いくらの株価で何株申し込みをするか」を申告します。証券会社によってはBBに参加しなくてもIPO銘柄の購入申し込みをすることができます。しかし、BB参加者に比べて優先順位は下がってしまいますので、IPO銘柄の購入希望者は必ずBBに参加しましょう。Step④公募価格決定BBに基づき、公募価格が決定されます。この公募価格がこの後行われる抽選で当選した投資家の購入価格となります。Step⑤抽選申し込み多数の場合は、抽選が行われます。IPO銘柄は人気なので、抽選はほぼほぼ行われると思ってよいでしょう。抽選方法は証券会社により異なり、1口座につき1抽選権のある完全平等な抽選もあれば、対面型の証券会社のようにお世話になっている顧客へ優先的に配分する、といった場合もあります。Step⑥当選&購入する権利を得る抽選に見事当選すれば、購入する権利を得ることができます。購入する権利ですので、権利を破棄して購入しないことも可能です。購入を希望する場合は、定められた購入期間中に購入手続きを取りましょう。IPO投資のメリットなんだかIPO投資は手続きなどいろいろあって大変そうですね。ですが、IPO投資にはこの煩雑な手続きをしてまで始めるメリットがあると個人的には考えます。ここではIPO投資のメリットを2つ紹介していきます。メリット①通常の取引より大きな利益を短期間で得られやすいIPO投資は、通常の株取引よりも大きな利益を短期間で得られる確率が非常に高いです。これがIPO投資の最大のメリットです。なんと初値が公募価格の2倍、3倍になるのも珍しくありません。つまり、IPO投資はその企業が上場した瞬間に売却をすれば、購入価格の何倍ものリターンを得られる可能性があるのです。海外株・日本株投資を含めて、ここまで高い確率で投資初心者が大きな利益を出せる投資方法はIPO投資のほかにないでしょう。初値:上場後初めてつく株価。公募価格で購入後、初値で売却することもできる。なお、2019年の新規上場を果たしたIPO銘柄は全86社。初値が公募価格を上回ったのは86社中75社と、全体の87%と占めています。その内39社の初値が公開価格の2倍以上となりました。例えば、記事執筆時点で直近上場したSpeee(スピー)は公募価格の1.79倍、Branding Engineerは5.96倍、グッドパッチは約4倍の初値がつきました。メリット②買付手数料が無料IPO投資は通常の取引で発生する買付時の手数料が掛かりません(売りの手数料は掛かります)。つまり、「公募価格×株数」が購入にあたっての必要資金となります。IPO投資のリスク・デメリットIPO投資は短期間で大きな利益を得られる確率が高かったり、買付手数料が掛からなかったりと大きなメリットがあります。一方で、デメリットやリスクもあります。ここではIPO投資のリスクとデメリットについて紹介していきます。IPO投資のリスクリスク①公募価格割れリスクはある確かにIPOは初値>公募価格となる確率は高いです。ここ5年間では約9割の高確率で、初値で売却すれば大きな利益を上げることができています。しかしこれは、残りの約1割は公募価格割れ=初値で売ると損するということでもあります。公募価格割れのリスクはどうしてもありますので、リスクとしてしっかり把握しましょう。公募価格割れリスクの低いIPO銘柄は、①業種全体・企業の成長性が期待できる、②ジャスダックorマザーズに上場する、③銘柄の知名度、などを勘案し見極めるのがおすすめです。リスク②上場後すぐは乱高下することもIPO銘柄は、上場当初は株価の変動が非常に大きく、乱高下する場合があります。例えば、2020年6月30日に上場したグッドパッチの株価は、上場して2週間程度ですが、日々5%~10%前後の上げ下げを繰り返しています。このようにIPO銘柄は上場後の値動きが激しく、予想しにくいというリスクは把握しておきましょう。IPO投資のデメリットデメリット①当選確率は非常に低い短期間で大きなリターンを得られる確率の高いIPO投資は非常に人気です。そのため多くの投資家が抽選に申し込むため、当選確率は非常に低いというデメリットがあります。当選確率は公開されていませんが、各金融メディアの数字や、注目度が高く抽選倍率が公表されているいくつかの銘柄の数字を総合的に勘案すると、100回申し込んで1回~2回当たるといったレベルのようです。デメリット②一時的に資金が拘束される場合も証券会社によっては、IPO銘柄の購入資金を申し込み時点で拘束されるところもあります。購入資金が拘束されるタイミングは、申し込み時点や当選発表後など証券会社によって異なります。例えば、申し込み時点で資金が拘束されるとなると、2~3週間資金を動かすことができません。そのため、自分が申し込んだ証券会社ではいつまでにいくらの資金が拘束されるのか、しっかり把握するようにしましょう。デメリット③IPO投資のやり方が面倒だと感じる場合もIPO銘柄の情報収集をしたり、BBで希望株価・株数を申告したりと、IPO投資のやり方は面倒だと感じる人もいます。また、IPO投資の手続きを取ったとしても、当選する確率は非常に低いため、「どうせ当たらないし・・・」という精神的なダメージも受けるでしょう。もちろん当たれば高確率で利益を出すことができますので、後は個人のモチベーション次第ですが、なかなか当選しないと心が折れても不思議ではありません。【株式投資初心者におすすめ】IPOの当選確率を上げる方法では最後に、IPOの当選確率を少しでも上げる方法を2つ紹介していきます。地道な作業ではありますが、ご参考にしてください。[adsense_middle]【おすすめ】複数の証券会社で申し込む複数の証券会社で申し込みをして、抽選機会を増やし、当選確率を上げるという方法です。もし抽選に外れてしまっても資金は戻ってきますので、損をすることはありません。抽選方法は証券会社によって異なります。投資初心者の方は、取引実績や資金量に当選確率が左右されずに、誰にでも平等な当選チャンスのある抽選方法を採用している証券会社で申し込むのがよいでしょう。また、IPO銘柄の取り扱いが多ければ多いほど、抽選する機会に恵まれるため、IPO銘柄を多く取り扱っている証券会社を利用するのがおすすめです。IPO主幹事の証券会社で申し込む企業が上場する際に、上場する企業のサポートをする証券会社を「幹事証券会社」といい、中でも中心的な役割を果たす幹事証券会社を「主幹事証券会社」と言います。なぜ、主幹事証券会社で申し込むとよいのかというと、投資家へ売り出されるIPO銘柄の全株数のうち、主幹事証券会社が7割~9割程度を受け持っているのです。つまり、主幹事の証券会社は他社に比べ、投資家へ割り当てるIPO銘柄の株数を圧倒的に持っています。その分だけ当選者が多く、当選確率も高い可能性があるのです。IPOで当選確率を上げるにはどの証券会社がおすすめ?IPOで当選確率を上げるには、複数の証券会社や主幹事の証券会社で申し込むのがよいと解説しました。この2つのポイントを踏まえ、「IPOの当選確率上げる」という観点ではどこの証券会社がおすすめなのでしょうか。ここでは4つの証券会社を紹介していきます。マネックス証券「マネックス証券」は取引実績や預かり資産・資産状況に関係なく、投資初心者であっても投資玄人であっても平等な抽選が行われます。また、IPO銘柄の取り扱いも豊富なのでおすすめです。SBI証券ネット証券最大手の「SBI証券」もおすすめです。ネット証券会社ですが、主幹事証券会社を比較的多く務めているのが特徴です。さらに、取り扱っているIPO銘柄数も豊富です。2019年には82社のIPO銘柄を取り扱っており、これは2019年の全IPO銘柄の約95%を占めています。なお、2020年も引き続き、IPOの取り扱いが豊富です。つまり現時点では、より多くの抽選機会を得るためにはSBI証券を利用するのが得策といえるでしょう。また「IPOチャレンジポイント」といって、抽選に外れた回数に応じてポイントが加算し、次回以降そのポイントを使うことにより当選率が高くなる、というSBI証券独自のサービスもあります。落選すればするほど、次回以降の当選確率が上がるため、落選しても無駄にならない点がよいですね。野村證券・SMBC日興証券主幹事数・IPO取り扱い銘柄数ともにトップクラスなのが「野村證券」と「SMBC日興証券」です。顧客へ割り当てるIPOの株数のうち、野村證券は10%以上、SMBC日興証券は最大15%が抽選となります。また、野村證券は10%以上・SMBC日興証券は10%前後/最大15%は、取引実績や資金量に左右されない誰でも平等にチャンスがある方式となっています。さらに「野村證券」の場合は、お金は当選してから入金すればよいので、気軽に申し込みができます。IPO投資に関するまとめ今回はIPO投資の仕組みやメリット・デメリット、IPOの当選確率を上げる方法などを解説してきました。IPO投資は当選すれば短期で大きな利益を上げられる可能性が高い投資方法です。今回解説したリスク・デメリットを把握した上で、IPO投資をご検討してみてはいかがでしょうか。
2020年07月30日老後2,000万円が不足するとの報道が出て以降、老後資金について心配する人が増えているようです。実際のところ、老後にはどのくらいの金額が必要になるのでしょうか。本記事では、老後のために備えておくべき金額の目安や考え方、具体的な貯蓄方法について、実際の事例を紹介しながら詳しく解説します。老後資金の蓄えはなぜ必要か老後の生活資金というと、真っ先に年金を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。「老後は年金をもらうから、老後資金の準備なんて必要ない」、なんて思っている人は少なからずいるのではないかと思います。そんな風に思っている人に質問です。みなさんは老後にいくら年金をもらえるかご存知でしょうか。年金事務所などから定期便で支払い状況が送られてきますが、見てもイマイチいくらもらえるのかわからない、と思っている人は多いのではないかと思います。ここからは平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況をもとに解説します。共働き世帯の夫婦が定年退職後もらえるお金夫婦が共働きの会社員だった場合、もらうことができる年金は次のようになります。ちなみに、20歳から60歳までもれなく保険料を納めた場合の金額です。男性:平均受給月額165,000円女性:平均受給月額103,000円会社員の場合は、国民年金のほかに厚生年金がもらえるので、自営業者に比べるともらえる年金額が多くなります。内訳としては、国民年金で約56,000円が支給され、残りの部分が厚生年金部分です。厚生年金部分は収入に応じて金額が変化するため、女性よりも男性の年収のほうが高い傾向になるので上記のように差が出ます。夫婦合わせればある程度の生活は可能かもしれませんが、仮に独身者だったとすると新卒の初任給にも満たないような金額ですから、現役時代を比べてかなり生活レベルは落ちてしまうことが予想されます。自営業者1人世帯の年金額とは年金額で注意が必要なのが自営業者の方です。自営業者は厚生年金に加入していないので、月額の受取額は約56,000円しかありません。正直なところ金額的にはバイト代のような水準なので、とても生活費が足りるとは思えませんよね。貯蓄などの蓄えが一切ない状態で老後を迎えてしまうと、事実上生活していくことができないと思う必要があります。資産形成か生涯現役かかつての老後生活というと、定年退職して悠々自適の生活を送るイメージがあったかもしれませんが、現在では退職金制度がない企業も増えてきたこともあり、定年退職せずに生涯現役で働くことが想定されてきています。そのため、定年退職後に楽しく気ままに余生を送りたいと考えているのであれば、若いうちからしっかりと資産形成しておくことが必須なのです。このように国民年金の水準が非常に低いのは、事前の資産形成か生涯現役のどちらかを国民に迫っているからといえるでしょう。定年後までに準備すべき金額の目安事前の準備なくして悠々自適な老後はないことがお分かりいただけたところで、次に具体的な金額について考えてみましょう。一体老後はいくらの収入があれば、問題なく暮らしていけるのでしょうか。老後必要になる金額についてはさまざまな推計がされていますが、大前提として考えなければならないのが今現在の消費支出額です。よく年収別に必要となる消費支出の目安について論じられることがありますが、実際のところ消費支出額を考える上で大切なことは、自分自身の生活水準を把握することにあります。夫婦共働きしていた世帯なのか、自営業者の1人世帯なのかによって受け取れる年金額に大きな差が生じることから、準備すべき目安となる金額は世帯によって変わってきます。夫婦2人暮らし世帯の必要額平成29年の総務省「家計調査報告(家計収支編)」によると、高齢者夫婦世帯が1ヶ月に消費する金額の平均は合計で263,717円だそうです。夫婦が現役時代に共働きだったとすると、年金月額は268,000円なのでギリギリ足りる可能性がありますが、医療費が変動する可能性も踏まえて考えると、予備費として毎月3万円程度は確保しておきたいところです。そうすると年間で36万円、老後生活20年と仮定して720万円程度が事前に準備すべき必要額といえます。自営業の単身世帯の必要額自営業で単身者となると、年金額は国民年金の約56,000円なので生活費としては全く足りなくなります。仮に年間200万円で生活すると仮定したとしても、年金で賄えるのは672,000円だけで、残りの1,328,000円は別で準備しなければならないのです。ここまでの金額になると、貯蓄を切り崩すだけでは非常に厳しいので、老後もある程度の収入が得られるような対策が必要になってきます。そうはいっても、現役世代の方からすると、老後資金の不足と聞いてもなかなか実感が湧かないのではないでしょうか。そこで次項では、老後生活を甘く見ていたせいで生活が破綻しかけてしまった事例についてご紹介したいと思います。下流老人が増えるわけ最近下流老人が増えているという報道を時々耳にします。下流老人とは生活水準が低い老人のことで、悠々自適とはほど遠い老後を送っている人たちのことをいいます。下流老人と聞くと、現役時代もあまり高給取りではなかったのではないか、と思うかもしれませんが、実は下流老人の多くは年収800万円以上稼いでいた一流サラリーマンだったケースも多いのです。では、なぜそんな人まで下流老人になってしまうのでしょうか。[adsense_middle]下流老人の実例私が実際に聞いた実例についてお話ししたいと思います。現役時代は年収1,000万円という高給取りだったXさんが定年退職された後の話です。結論からいうと、この方は最終的に自己破産のスレスレまで行ったのですが、その原因がなんだったのかについて探ってみましょう。高額の退職金が出たのに一流企業に勤務していたXさんは、定年退職する際に2,000万円ほどの退職金が支給されました。これだけでもかなり高額ですが、そのほかにも現役時代の預金として500万円を蓄えていたそうです。一見すると老後の好スタートを切っているように見えるかもしれませんが、Xさんは退職金と預金の一部を使い、老後の住まいとして都心部のタワーマンションを購入したのです。そして、これがのちに大きな痛手となります。引越した当初は、年金と貯蓄で十分生活ができていて何不自由ない生活を送っていたのですが、あることをきっかけに少しずつ歯車が狂い始めます。妻の認知症が発覚老後生活を始めた間もなく、奥さんが認知症になってしまい、自宅での介護が難しいと考えたXさんは奥さんを介護施設へ入所させることを選択したのです。介護施設は費用が安いところはなかなか入所ができない状況で、契約したところは月額10万円以上するような施設しか見つかりませんでした。それでもXさんは年金でまかなえるだろうと見込んで、奥さんの介護施設への入所を決断したのです。増える医療費で生活が維持できない奥さんの介護施設への費用を支払うと、生活に当てられる金額はわずか数万円だったそうです。それでもなんとか人並みの生活はできていたそうですが、Xさんを次なる不幸が襲います。持病の腰痛が悪化し、病院への定期的な通院が必要になり、月額の医療費がかさみ始めたのです。若いうちは医療費といっても、大きな手術をしなければそこまで多くの金額がかかることがないため、真剣に向き合う機会が少ないかもしれません。老後の医療費というのは若いころとは違い、治療して終わりというものではなく、数年や一生涯治療を継続していかなければならない持病にかかってしまうことがよくあるのです。今は医療が進歩しているので、かなり多くの病気は治療によって助かるようになりましたが、その一方で助かるが故の継続的な医療費負担という問題が出てきています。例えば、がんでも手術で除去して終わればよいのですが、継続的に薬などで治療が必要になるケースでは、医療費がランニングコストとして重くのしかかるのです。医療費は健康や命に関わる部分なので、支出の中でもどうしても削ることができません。Xさんの事例のように、自身や家族が病気になったことで生活が維持できなくなったという人は少なくないのではないでしょうか。消費者金融からの借り入れは危険結局Xさんは年金だけでは生活が維持できなくなったせいで、ついに消費者金融から借金をすることになってしまいました。最初は数万円程度で軽い気持ちだったようですが、毎月のキャッシュフローが赤字だと、借金も毎月積み重ねていくことになってしまうので、気がついたときには数百万円の借金ができてしまったのです。子供に相談すればよかったのではと思う人もいるかもしれませんが、現役時代にそれなりの収入があった人ほど子供に頼りたくないと強く思う傾向があります。この方も子供に迷惑をかけたくないという理由から、相談はしなかったそうです。自宅を売却して賃貸にXさんは最終的には老後の住まいとして購入したタワーマンションを売却し、それで得たお金を使って借金を完済し、自身は家賃6万円程度のアパートに引越したそうです。しかも、売却価格は購入時の7割くらいにまで落ちてしまったため、実質的には退職金をほぼ失ったような形になってしまいました。幸い自己破産を免れたそうですが、人によってはこのような状況で自己破産に追い込まれてしまう人は少なくないのではないでしょうか。老後生活の困窮を回避する3つのポイントXさんの実例をもとに、老後安定した生活を送るためのポイントについて考えてみたいと思います。ポイント1:退職金を一気に使い切らない退職金が出る人は非常にラッキーですが、今回の事例のように一括でマンションを買うなど一気に消費してしてしまうと、その時はよくてもXさんのように奥さんの認知症など後発的な状況に対応できなくなる可能性があります。そのため、退職金はできるだけ全額を使うことはせず、ある程度の金額を手元に残しておくことをおすすめします。また、どうしても新居の購入やリフォームなどでまとまったお金を支出する際には、事前に人間ドックを受けるなどして自分や家族の健康状態を把握してから判断するほうがよいでしょう。ポイント2:医療費を甘く見ない老後生活を脅かす1つの原因が医療費負担です。若いころはそこまでかからなくても、定年後の医療費は非常に大きな負担となります。特に注意が必要なのが薬です。がん治療などで使用する薬は高額なものも多く、1粒数万円というものもよくあるので、たとえ命が助かったとしても生活が助からないということも十分ありえます。ポイント3:家族に相談するさまざまな対策をとったとしても、何らかの事情で生活が回らなくなることも十分考えられます。このような場合、Xさんのように1人で抱え込んでしまうとさらに傷口が広がってしまうので、できるだけ家族に早い段階で相談して解決させることが大切です。老後生活資金を準備する方法老後生活を豊かに安定的に過ごすためには、やはり準備が必要なことは間違いないでしょう。ただ、準備といってもただ貯蓄しておけばいいという単純な問題でもありません。老後のためにできることには、大きく分けて次の3つがあります。[adsense_middle]年収の3倍程度の貯蓄人によって個人差はありますが、できれば最低でも年収の3年分程度の貯金があると非常に安心です。実際はもっと必要になることのほうが多いですが、あまり多くの金額を貯蓄に回そうとすると、現役世代のときの生活レベルが落ちてしまうので、無理をしすぎない範囲で3年分を目安にしましょう。なお、退職金制度がある会社であれば、その分貯蓄に回さなければならない金額は減ります。ただ、途中で転職する可能性も含めて考えると、あまり退職金ありきの資産形成はお勧めではありません。医療保険に加入する30代後半くらいからは、高額な医療費リスクをヘッジするために医療保険への加入も検討しましょう。若くして手術をしたり入院したりすると、医療費はもちろんですが収入が途絶えることになるので老後どころではありません。特に40歳を過ぎると持病なども発覚し始めるころなので、できれば保険料が安くて加入できるうちに加入しておくと、将来の医療費に対してリスクヘッジできるでしょう。収入源を作る今の日本で老後を迎える場合、最も重要といえるのがこれです。老後の収入源が年金しかないと、生活レベルはどうしても落ち込みますし、医療費が賄えなくなる危険性もあります。人生100年時代をいわれる昨今、65歳の定年退職後も何らかの収入源を確保しておくことが、老後資金対策としてとても大切です。例えば、現役時代の収入があるときに賃貸物件を購入しておき、老後はその家賃収入を生活費にあてるやり方がよく用いられます。そのほかにも株式投資による配当金や個人年金など、老後も定収入を生み出す方法がいくつかありますので、ぜひ早めから実践してみるとよいでしょう。専門家に相談することが大切これらの対策を講じる際には、必ずファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してから始めることが大切です。ベストな対策はご家庭によって変わってきますので、より効果的に老後資金対策をするには、まず専門家に自分自身の家計をベースに診断してもらうことから始めるとよいでしょう。対策のベースとなる情報が違っていたら的外れな対策になってしまうので、必ず何かを始める前に現状把握から始めることが大切です。老後資金にいくら必要かに関するまとめ今回は老後資金対策について解説してきました。年金だけで老後がやりくりできると考えていると、気がついたときには下流老人になっている可能性があります。早いうちから対策をとることで、老後も現役時代と同じくらいの水準で余生を送れる可能性がありますので、まずは早めに専門家に相談してみましょう。
2020年07月25日投資の勉強をし始めると、よく「株は長期保有をしたほうがよい」「長期投資こそ投資の王道」のような言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。でも実際のところ、長期保有・長期投資はよい投資手法なのでしょうか?結論からいうと、長期保有・長期投資は特に投資初心者にとって、資産運用をする上でとても理に適ったおすすめの投資手法といえます。それでは今回はそんな長期投資・長期保有について、おすすめするポイントや銘柄などを解説していきます。株式の長期保有・投資は初心者にもおすすめの投資手法冒頭で触れたとおり、特に投資初心者にとって、株式の長期保有はとてもおすすめの投資手法です。私も以前は数分で売買をする短期売買をしていましたが、結局は現在長期保有に落ち着いています。なぜなら、長期保有が精神的にも資産効率的にも1番コスパがよいという結論に達したためです。長期保有の期間に定義はありませんが、一般的には10年以上といわれています。ここでは、そんな長期保有が投資初心者になぜおすすめなのか、また上手な長期保有のやり方について解説していきます。長期保有・長期投資をおすすめする3つのポイント長期保有をおすすめする3つのポイントを見ていきます。どれも私が株式を長期保有している上で日々実感していることでもありますので、皆さんにもきっと長期保有のメリットとして感じていただけるポイントかと思います。①長期投資はお金に長期間働いてもらう方法そもそも長期投資とはお金に長期間働いてもらうということです。どういうことでしょうか?まず、投資自体がお金に働いてもらうという行為です。私たちはお金を出して株式を買います。企業はそのお金を使ってさまざまな事業を展開し、社会に価値を生み出し、さらに投資家へ利益を還元します。つまり、私たちがお金を出すことにより、企業は利益を生み、社会がよりよくなるのです。これが、投資がお金に働いてもらうという意味になります。長期投資はその名のとおり、お金に長期間働いてもらうことになるので、それだけ大きなリターンが期待できる、ということになります。②手数料や時間というコストを取られない投資をする上ではコストをなるべく抑えることを意識するのが大切です。その点、短期売買に比べて、長期保有は手数料と時間というコストを取られなくて済みます。いくら手数料の安いネット証券で取引をしても、塵も積もれば山となるではないですが、短期売買は手数料が嵩んでしまいます。また、売買をするたびにどの銘柄をどのタイミングで売り買いをするか、チャートや外部環境などに目を通したり、画面に張り付いたりしなければいけない“時間”も掛かってしまいます。一方、長期投資であれば、基本的に最初の購入時には短期売買と同様に銘柄選択の時間は掛かりますが、後は定期的なチェックをすればよいだけなので、投資に関わる時間を大きく節約することが可能です。例えば短期売買で、1回の売買につき投資判断の時間を20分間費やし、4日に1度取引をしたとします。すると年間で“30時間”という時間が投資に使われる計算になります。③いくら下がったor上がったなどの値動きに一喜一憂しづらい短期売買に比べて、長期保有は日々の値動きをそれほど気にしなくても大丈夫です。なぜなら長期保有は数年以上先の株価がどうなっているかが重要なのであって、日々の値動きの重要度は短期売買に比べて下がるためです。短期売買の場合は、場合によっては秒単位など、短時間での値動きをチェックしなければいけないのですが、私の経験上では、長期保有の場合は1日1回株価をチェックすればよいかと思います。上手な長期保有のやり方は?残念ながら、長期投資・長期保有は「よし、やっぱり株式は長期保有だ!よい銘柄を見つけて後はほったらかしにしよう」と、ただ株を買って長く持ったからといって儲かるような手法ではありません。投資なので、どれだけ研究を重ねても損をするリスクはあるのですが、できるなら長期保有で上手く運用していきたいですよね。では、リスクと付き合う上手な長期保有とは、どのようにすればよいのでしょうか?ここでは3つのやり方を解説していきます。分散投資をする長期保有の方法として、分散投資を強くおすすめします。1銘柄に投資をした場合、その1銘柄がコケてしまったら大損失に繋がります。一方で、複数の銘柄に投資をすれば、例え1銘柄がコケてしまったとしても損失額は抑えられ、かつほかの銘柄がカバーしてくれるかもしれません。分散投資をする場合には、なるべく違う業界で値動きが異なる銘柄を複数選択するようにしましょう。年に1~2回の大暴落は避けられないこれは心構えの話になってしまうのですが、少なくて年に1回~2回は株式市場が大暴落するときが来るかと思います(2020年にもコロナショックがありましたよね)。ただ、その大暴落が今後長期に渡って本当に悪影響を及ぼすものなのかは、しっかり見定めなければいけません。前代未聞のコロナショックの大暴落があった2020年2月~4月ですが、2020年7月時点では株価は大分戻しています。突発的な大暴落を特別視してしまい、焦って売ってしまっては長期保有をすることはできません。年に1回や2回の大暴落はあるものとして、大暴落時には冷静に見定めることが大切です。売り時を事前に定義しておく長期保有といえども、どうなったら売るのか、売り時を事前に定義しておくことをおすすめします。なぜなら「長期保有しているから」と理由付けをし、状況が明らかに悪化しているのにも関わらず、売却をせずに塩漬けにしましまう可能性があるからです。塩漬けを避けるためには「買値から25%下がったら損切りする」「業界1位の座を明け渡したら損切りする」「◯◯事業の優位性がなくなったら損切りする」など、事前に売り時を自分なりに定義することが大切です。長期保有ですので、頻繁に株価などを見る必要はありませんが、売り時を決めたポイントは随時意識するようにしましょう。【初心者向け】長期保有におすすめの銘柄5選最後に、長期保有におすすめの銘柄を日本株・米国株の個別株を合わせて5つ紹介していきます。花王コカ・コーラオリエンタルランドプロクター・アンド・ギャンブル信越化学工業[adsense_middle]花王花王は、30期連続で増配をしており、この記録はダントツで日本一です。私たちにとってはベビー用紙おむつの「メリーズ」や洗顔料の「ビオレ」などで親しみのある会社ですよね。連続増配は安定した利益構造がないとできません。その点、花王はその事業の特性上、相対的に景気に左右されずに安定的に売り上げを積み重ねることが可能です。純資産も順調に積み重ねており、財務状況は良好といえます。これから右肩上がりに成長する企業ではないかと思いますが、配当金を貰いつつ、長期で保有するには適した銘柄といえるでしょう。コカ・コーラ花王は30期連続で増配していると言いましたが、コカ・コーラは57期連続増配中の銘柄で、事業の安定性から見ても長期保有にはもってこいの銘柄です。花王と同様に、これから需要が大きく増え、これから何倍もの成長が期待できる企業ではありませんが、逆に大きく需要が下がることもありません。その点でも長期保有するにはよいのではないでしょうか。また、コカ・コーラは世界一の投資家、ウォーレン・バフェット氏が投資をしている銘柄としても有名です。オリエンタルランドオリエンタルランドは、東京ディズニーランドや東京ディズニーシーなどディズニーリゾートを運営している企業です。そのブランド力の高さゆえに今後も安定的な収益を積み重ねることが予想されます。また、東京ディズニーリゾートの入園者数も安定しており(さすがにコロナショックがあった2020年は大きく下がるかとは思いますが・・・)、外国人来園者の増加、客単価も微増傾向にあります。ただし、記事執筆時点では株価の割高/割安を測るPERが75倍を越えており、割高感を感じる投資家がいるのは事実なのと、最低でも140万円以上の投資資金が必要なため、自分の資産と相談しつつ購入を考えたほうがよいでしょう。プロクター・アンド・ギャンブルピーアンドジーの略称のほうが有名でしょうか。プロクター・アンド・ギャンブルは、ファブリーズや洗剤のアリエールなどを販売している、世界最大の一般消費財メーカーです。時価総額では同じ一般消費財メーカーの花王の約7倍の規模を誇り、63期連続で増配をしています。また、社内での競争も厳しく、人材輩出企業としても有名です。プロクター・アンド・ギャンブルは、ビジネス誌フォーチュンにおいて社員能力が世界一と称されました。不況にも強く、これからも安定的な成長が期待できるため、長期保有に適した銘柄の1つです。信越化学工業信越化学工業は1926年に創立された化学メーカーです。一般的にはあまり馴染みのない企業かもしれませんが、私も証券会社で営業をしていたときには優良銘柄として、よくお客様にご案内をしていた銘柄です。塩化ビニルや半導体シリコンなどで世界一のシェアを誇っており、営業利益は10期連続増益です。また、70%以上であれば理想といわれる、安定性を指し示す指標の自己資本比率は82%と、好財務な銘柄として有名です。塩化ビニルは「塩」からつくる塩素を主原料の1つにしており、水道管、エコバッグ、電線、文房具など幅広いものに使われています。また、半導体シリコンは通信機器や家電、ATMやスマートフォン・パコソン、AIなど幅広い分野で活躍している半導体です。日本株で長期保有をする際には、まず検討したい銘柄の1つです。株の長期保有に関するまとめ今回は投資初心者におすすめの投資手法として、長期保有について詳しく見てきました。長期保有はお金に長く働いてもらい、大きなリターンを期待する、とても理に適った投資手法です。長期投資・長期保有に興味を持った人は、今回紹介した銘柄を含めて、投資をしたい銘柄を調べることから始めてみてはいかがでしょうか。
2020年07月15日9月18日(金)の公開を予定していた天海祐希主演の『老後の資金がありません!』が、公開時期を来年に延期することが発表された。今回、昨今の新型コロナウイルスに関連する社会状況を鑑みて協議をした結果、公開時期を来年に延期することが決定。今後の公開予定については、決定次第、速やかに告知される。本作は、天海さんが老後資金問題をはじめ、あらゆる問題が立て続けに襲ってくる中、悩みもがき奮闘しながらも逆境に立ち向かう主婦を演じ、コメディエンヌぶりを発揮していることでも話題。浪費家の姑を名女優の草笛光子、定年間近で会社が倒産し失業に陥る夫役を名バイプレイヤー・松重豊が演じるほか、突然結婚相手を連れ、派手婚を報告する娘役を新川優愛、その結婚相手を加藤諒、大学生の息子役を瀬戸利樹が演じるなど、豪華キャストが集結している。『老後の資金がありません!』は2021年公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:老後の資金がありません! 2021年、全国にて公開©2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会
2020年07月13日家財保険と火災保険は同じものでもあり、別のものでもあります。「火災や風水害での損害を補填する」という点においては同じです。しかし、完全に一致するものではありません。今回は火災保険の一部である家財保険の基礎知識と、加入時に注意すべきポイントについて解説します。火災保険と家財保険の違い家財保険は火災保険の一種火災保険の中で、家財のみを補償対象とするものを「家財保険」と呼ぶ場合があります。しかし、「家財保険」という保険商品があるわけではありません。住宅用の火災保険の補償対象は「建物」と「家財」に分かれています。つまり、家財保険は火災保険の一種なのです。家財とは、建物の中にある家具や家電などの動産のことをいいます。住宅用火災保険では建物のみを補償対象にすることも、家財のみを対象にすることも、両方を対象にすることもできます。建物と家財の具体的な補償対象は?「建物」は家屋などの建物本体と付属する物置、車庫、塀などの動かせないものが該当します。「家財」は家具、家電、衣類、カーテンなどが対象になります。ただし、建物と家財の区別は保険会社によって微妙なものもあります。一般的には以下のとおりです。意外にも、建物の範囲は広いのです。家財保険の必要性とおすすめする理由住宅ローンを組んでマイホームを購入するとき、多くの場合は金融機関から火災保険の提案を受けます。その際、「建物のみ」の補償プランを提示されることが多いので注意が必要です。たいていの人は、住宅購入は一生に一度のことなので、火災保険のことはよくわからないはずです。そのまま加入して、建物が全焼してしまった場合、建物は建て替えることができます。けれども、家財道具一式はゼロからそろえなくてはなりません。家財の補償がなければ、テレビや冷蔵庫や洗濯機や家具などをすべて自腹で賄わなくてはならないのです。自己資金に余裕のある人にとっては、建物の建て替えに比べて、かかるお金の少ない家財の保険は必要ではないかもしれません。しかし、ほとんどの人はそんな余裕はないはずです。余裕のない人にとっては家財の保険は必要だということになります。さらに、昨今は大規模な自然災害が増えています。想定外の被害も多く、火災保険は必須です。建物だけでなく、家財の損害にもしっかり備えておきましょう。家財保険を検討する際に知っておきたい注意ポイント[adsense_middle]アパートや賃貸マンションなどの借家の場合賃貸借の対象物件においては、建物本体の火災保険は大家さんが加入しますが、建物内部にある家財の火災保険(家財保険)は居住者が加入する必要があります。賃貸住宅用の家財保険の基本的な補償借家人賠償は必須の補償賃貸住宅の賃借人用の火災保険は、上記のように家財の補償をメインに、賠償責任をオプションにしたセットになっています。賠償責任のうち、借家人賠償はオプションとはいえ、必須の補償です。賃借人には退去の際に対象物件の「原状回復義務」というものがあります。「原状回復」とは、借りる前の状態に戻すということです。自分の部屋から家事を出してしまった場合、「原状回復義務」を果たすことができない「債務不履行」の状態に陥ります。この「債務不履行」に対する損害賠償義務を負うために借家人賠償があります。個人賠償責任は重複加入に注意マンションなどの共同住宅の場合、火災より多いのが漏水です。自分の部屋からの水漏れで、下の階の部屋を濡らしてしまった場合などの損害賠償のために個人賠償責任の補償があります。個人賠償責任は、自動車保険などに付帯されている場合はそちらでカバーされます。1契約で同一生計の家族全員が補償対象になります。重複加入にならないように既加入の損害保険をチェックしましょう。また、借家人賠償、個人賠償責任ともに加入する商品に示談サービスが付いているほうがいいです。地震保険は家財の補償も忘れずに日本では、阪神淡路大震災、東日本大震災などの大地震が起きてから地震保険の加入率が一気に上がりました。通常の火災保険では地震による損害は補償されません。例えば、地震によって発生した火災は地震保険に加入していないと補償されないのです。地震保険は単独では加入できず、火災保険に付加します。過去の震災では家財の損害も甚大でした。よって、地震保険は建物だけでなく家財の補償も必要といえます。地震保険においては建物と家財で災害の認定要件や、保険金の支払い方法が異なります。どちらかというと家財のほうが支払われやすいと言われています。通常の家財保険では補償対象にならないもの家財の補償対象は建物以外全部というわけではありません。通常の火災保険の契約では補償対象にならないものは以下のとおりです。所定額以上に高価な貴金属、書画、骨董など設計書、帳簿、証書など自動車通貨、有価証券、預金証書、印紙、切手など商品、営業用什器、備品などテープ、カード、ディスク、ドラムなどのコンピュータ用の記録媒体に記録されているプログラム、データなど所定額以上に高価な宝石、書画などは「明記物件」として保険会社に申告しておかないと、補償の対象に含めることができなくなります。現金や有価証券は盗難の補償が付いていれば補償の対象になりますが、火災などでは対象外となります。2014年の関東地方の大雪災害では、カーポートが潰れて自動車の車両にも損害が多く発生しました。こうした場合、カーポートは補償されますが、自動車は火災保険では補償されません。車両の損害は自動車保険の車両保険からの補償になります。家財の保険金額の決め方家財の保険金額の決め方は、世帯主の年齢・家族構成によりおおよその目安があります。以下はある保険会社のデータです。家財の保険料の決まり方家財に限らず、火災保険の保険料は建物の構造級別、保険対象の所在地、建築年月、保険金額、補償内容、保険期間、保険料払込方法によって決まります。建物の構造級別は以下のように分類されます。保険料はM構造が最も安く、H構造が最も高くなります。家財保険と火災保険の違いのまとめ火災保険とは、火災や風水害での損害を補填する損害保険です。家財保険は火災保険の中で、家具や家電などの家財の損害を補償するものです。火災保険の中に家財保険は含まれています。家財の補償対象は基本的に建物以外の動産です。火災保険に加入する際は、建物の補償だけでなく、家財の補償も検討するようにしましょう。
2020年07月07日フリーアナウンサーの岡副麻希(おかぞえ・まき)さんが、2020年7月2日にインスタグラムを更新。両親のために作ったというキャラ弁の写真を公開し、多くの反響が寄せられています。岡副麻希の愛情たっぷり弁当に「おいしそう!」「笑った」の声この時、帰省中だったという岡副麻希さんは、生まれて初めて作ったというキャラ弁の写真を公開。 この投稿をInstagramで見る そうそう、帰省中ままに作った(ぱぱにも笑) はじめてのスーパー自称キャラ弁?❤️ 目、口、ほっぺた、前髪をたまたまおいた笑 FENDIの怪獣さんに見えなくもない、、? #失礼すぎる# お弁当箱はずっと#familiar 岡副麻希 (@maki_okazoe_official)がシェアした投稿 - 2020年 7月月2日午前4時31分PDTニンジンやナスなどの食材で目、口、ほっぺた、前髪を作ったという、こちらの『スーパー自称キャラ弁』。開けた瞬間、思わず笑顔になるようなクオリティに、ファンからはさまざまな声が寄せられました。・彩りもバッチリでとてもおいしそうですね!・最初、なんだか分からなかった!でもおいしそう。・親近感がわくキャラ弁で、思わず笑っちゃった!・麻希ちゃんのご両親は幸せ者ですね。岡副麻希さんは同日の別の投稿で、母とのツーショットを公開。とても孝行娘であることをうかがわせています。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る 岡副麻希(@maki_okazoe_official)がシェアした投稿 - 2020年 7月月1日午後9時28分PDTこれからも素敵な投稿で、多くのファンを楽しませてほしいですね。岡副麻希がインスタで『ハカ』ダンスを投稿!!彼氏のウワサは?[文・構成/grape編集部]
2020年07月03日家計の見直しをするには固定費の削減が効果的ですが、その中の一つとして保険の見直しをされることもあると思います。見直しと言っても単純に保険を解約したり、保険料を安くしたりするだけではなく、優先順位を決めた上で必要な保障を確保して、不必要な保障を削減することも必要です。 今回は保険の見直しについて基本的な考え方と状況別の対応方法をお伝えいたします。 保険の見直しの基本的な考え方シンプルに考え方をお伝えすると、 保険の見直しとは、1. 必要な保険は継続して、2. 不要な保険や重複している保険は解約や減額、3. 不足している保険は追加を検討し、4. 同様の機能の保険であれば、保険料が安いものがないか比較することです。インターネット等で情報の比較・検討が得意な方はご自身でも見直しができると思いますが、不得意な方はファイナンシャルプランナーや複数の保険を取り扱う保険代理店・保険ショップに相談することも検討されると良いでしょう。 子どもが生まれた場合の見直しについて子どもが生まれた場合に必要な保険は主に以下の3つです。【1】生計の中心者(基本的にはご両親)の死亡や就労不能に備える掛け捨ての保険(収入保障保険、定期保険等) 【2】お子さんの進学費用を準備するための貯蓄性のある保険(学資保険・外貨建や変額型の養老保険等) 【3】お子さんの医療保険・がん保険・傷害保険 特に【1】はお子さんが社会人になるまでの年齢までは確保することをおすすめします。子どもが生まれたときには最も必要な保険と考えましょう。そのため、解約や減額を検討する場合には、住宅ローンでの団体信用生命保険に加入する場合以外の理由においては最後に手を付ける保険としてください。 【2】は、貯金代わりの側面もありますので、保険料の支払いが当分の間難しい場合には、解約や(解約はせずに、今後の保険料の支払いを止め、保険金の小さな保険にすること)、減額(今後の保険料と保険金を小さくする)を検討しましょう。しかし、将来の進学費用はその後貯める必要がある点は合わせて覚えておきましょう。 【3】については、乳幼児医療費助成等の制度で多くの部分がカバーできるので、必要であれば、掛け捨ての共済や少額の保険の加入に留めておくことが基本的な考え方です。 保険料の支払いが難しい場合の見直しについて新型コロナウイルスの影響だけではありませんが、しばらくの間収入の見込みが難しく、保険料の支払いが難しい場合でも、必要最低限の保険はできる範囲で確保しましょう。 例えば、上記【1】の収入保障保険、定期保険等や自動車保険・火災保険は、可能性は高くないものの、事故などが発生した場合には1000万円単位のお金が必要な状況になりますので、継続できないか検討しましょう。 逆に貯蓄性の高い保険は解約・払済・減額と合わせて、契約者貸付(今までの積立額をベースに貸付が受けられます)や保険料支払猶予(保険料の支払いを一定期間待ってもらえます)ができないか、保険会社や代理店の担当者またはカスタマーセンター等に確認することをおすすめします。 多くの保険会社では、新型コロナウイルス対策で、契約者貸付の利息を0にしたり、保険料の支払猶予の期間を延長したりしていますので、必要に応じて利用しましょう。 その他の見直しのポイント上記以外の保険の見直しについての主なポイントを5点お伝えしますので、参考にしてみてください。 ポイント12017年以前に加入した収入保障保険、定期保険等の有効期間のある死亡保険は、年齢や健康状態によって条件が異なりますが、2018年の保険料の値下げにより、加入をしなおすと安くなる可能性があります。 ポイント22016年以前に加入した学資保険や個人年金、終身保険などの貯蓄性のある保険は、現在より予定利率が高いため、継続できる場合には、解約はせず継続することをお勧めします。 ポイント3医療保険、がん保険は種類が多いため、保険料だけでなく、どのような時に保険金がいくら支払われるかを含めて比較しましょう。 ポイント4保険会社によって、得意な保険、不得意な保険があることが少なくありません。保険の種類ごとに、異なる保険会社の保険を組み合わせることも検討しましょう。 ポイント5火災保険は火災だけでなく、自然災害や汚破損等でも保険金が支払われるプランもあります。洪水や浸水の可能性がない建物に水災が補償されるプランは対象外にすることによって、保険料を下げることが可能な場合があります。 こちらでお伝えしたことがすべてではありませんが、保険を見直す主なポイントを挙げました。保険の見直しだけではありませんが、固定費の削減をすることで家計によって長期間プラスになる可能性がありますので、できることから始めるきっかけにしていただければと思います。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2020年07月02日生命保険料の適正額が分からずに悩んでいる人は多いのではないでしょうか?「日本人は保険好き」と言われることもあるように、中には不必要な保険にまで入り、毎月の料金が高額な人もいます。そこでこの記事では、生命保険料の決め方が分からない人向けに、データ別に見た生命保険料の平均額や、保険料の適正額を決める方法をお伝えします。全体で見る生命保険料の月額平均は約3万2千円公益財団法人生命保険文化センターが公開している「生命保険に関する全国実態調査」(平成30年12月発行)によると、全世帯の平均年間払込保険料は38.2万円。月額平均にすると約3.2万円です。また、平均年間支払保険料で最も多かったのは12〜24万円でした(16%)。月額平均にすると、1~2万円です。また、最も保険料の高かった年間平均84万円以上の世帯(月額7万円以上)は、全体の5.8%でした。保険料は年齢とともに上がるが、60代以降には下がるどのデータを見ても共通して言えるのは、20代から50代にかけて保険料の平均額は上がるということです。しかし、60代以降には保険料の平均額は次第に下がっていきます。もちろん、保険料は世帯・年代・年収・就労形態などが要因で変化するものです。それぞれ詳しく解説します。世帯別に見る生命保険料の月額平均は?夫婦のみの世帯(40歳未満とそれ以上)・乳児~就学修了する末子がいる世帯・高齢夫婦(有職と無職)の世帯の年間平均は約36.4万円。月額にすると約3万円です。世帯別に見ると、末子が高校・短大・大学生のときに最も保険料が高いことが分かります。年間平均は46.2万円で、月額にすると3.9万円です。以下の図表を参考にしながら、それぞれの世帯ごとの生命保険料の平均額を見てみましょう。夫婦のみ・子どもがいる場合の月額平均保険料夫婦のみの世帯の場合は、40歳未満で年間平均払込保険料は24.3万円(月額約2万円)と最も低い金額です。一方で40歳以上の場合は37.3万円(月額約3.1万円)で、世帯別に見る平均よりは低い数値です。一方で、末子が乳児~就学修了までは、末子が乳児の場合は34.5万円(月額約2.9万円)であり、最も保険料が高額な時期は高校・短大・大学生のときです。子どもの有無で備えるべきリスクが異なる子どもの有無によって、備えるべきリスクは異なります。子どもがいる世帯は、世帯主が亡くなったときなどに備えて、残された配偶者と子どもの生活を保障したいと考える人が多い一方で、子どもがいない世帯にそのような補償は不要です。そのため、夫婦のみ(40歳未満)の年間平均払込保険料が最も少なくなります。また、末子が高校・短大・大学生のときに最も教育費がかかるため、備える補償額も一番大きくなります。高齢夫婦の場合の月額平均保険料高齢夫婦(60歳以上)の場合は、仕事の有無で変わってきます。仕事がある高齢夫婦世帯の年間平均払込保険料は32万円(月額約2.7万円)であり、仕事がない世帯は25.6万円(月額約2.1万円)です。仕事がある場合は、ない場合と比べて収入に余裕があるため、保険料の支出も大きくなると解釈できます。高齢夫婦には今までのストックがあるケースが多い高齢夫婦の場合は、今まで貯蓄型の保険に加入してきているケースもあります。その場合は、いざというときの備えがすでに完成しているため、60歳以降に大きな保険料を支払う必要はありません。大きなリスクに対する準備は整っているため、夫婦のみ(40歳以上)の世帯などよりも保険料は少なめです。保険料の平均は子どもが大きくなるにつれて上がる年間平均払込保険料は、子どもが大きくなるにつれて大きくなります。その理由は、進学するにつれて必要な教育費が上がっていく傾向があるためです。そのため、子どもの就学期間が過ぎた後は保険料の負担は減ります。また、夫婦が定年に近づくにつれて、老後の資金を備えたり、すでに貯蓄型の保険でリスクに対する備えができていたりするため、必要な保険料はさらに減るのです。年代別で見る生命保険料の月額平均は?「生命保険に関する全国実態調査」を参考に、29歳以下の人から90歳以上の人までの年間平均払込保険料を見てみましょう。[adsense_middle]29歳以下の月額平均保険料29歳以下の人の年間平均払込保険料は23.3万円(月額約1.9万円)です。全体平均の38.2万円(月額約3.2万円)と比べると、大きく下回ります。20代は30代以降と比べて家庭を持つ人の割合が少ない分、備えるべきリスクは少なめであるため、全体平均よりも保険料が低いと考えられます。30代の月額平均保険料30~34歳の年間平均払込保険料は29.8万円(月額約2.5万円)であり、35~39歳は38万円(月額約3.2万円)でした。30代後半になると、前半のころと比べて大きく保険料の平均が上がっています。その理由は、夫婦間で子どもが生まれたり住宅ローンを組んだりして生命保険に入る人や、世帯主に何かあったときに備えて医療保険に入る人がいるからです。40代の月額平均保険料40~44歳の年間平均払込保険料は34.5万円(月額約2.9万円)であり、45~49歳は42.7万円(月額約3.6万円)でした。40代は子どもが高校・大学生になる歳であるため、30代より1人あたりの教育費が高くなる厚生労働省の資料「人口動態統計」の資料によると、30~34歳で出産する人が増加しています。もし30歳で出産すれば、子どもが高校・大学生になるのは親が48~50歳になったころです。最も教育費がかかるのも高校・大学生であるため、40代後半は保険料が30代のころより高くなり、さらに全体平均38.2万円(月額約3.2万円)よりも大きくなっています。50代の月額平均保険料50~54歳の年間平均払込保険料は48.3万円(月額約4万円)であり、55~59歳は45.3万円(月額約3.8万円)です。年代別で平均保険料を見たとき、50~54歳の人が最も高くなります。その理由は、40代のケースと同じく子どもの教育費・進学費に備える人や、年齢を心配してがん保険の加入や医療保険を厚くしたりする人が出てくるためです。60代以降の月額平均保険料60~64歳の年間平均払込保険料は44.5万円(月額約3.7万円)であり、65~69歳は32.1万円(月額約2.7万円)です。70代以降は、全体平均の38.2万円(月額約3.2万円)を下回っています。65歳以降から平均保険料が下がっているのは、定年退職して現役時よりも保険料の支出が困難になったことと、今までの貯蓄があることが理由です。年代が異なるだけで平均保険料に2倍近くの差がある年代別で生命保険の年間平均払込保険料を見ると、50~54歳の人が最も多く、48.3万円(月額約4万円)でした。次いで55~59歳の45.3万円(月額約3.8万円)、60~64歳の43.9万円(月額3.7万円)です。一方で、最も少ないのは90歳以上の23.6万円(月額約2万)、次いで29歳以下の23.3万円(月額約1.9万円)です。最も多い額と少ない額で2倍近くの差があることが分かります。平均保険料に差が出る理由は、年代ごとに備えるべきリスクが異なるため年代ごとに備えるリスクは異なります。そのため、年間平均払込保険料には年代により差が生じるのです。例えば保険料が高めな50代は、子どもの教育費だけではなく、自身の健康に対するリスクに備えるための保険に加入します。一方で保険料が低めな29歳以下は、ほかの年代と比べて家庭を持っている人は少ないため、備えるべきリスクは少なめです。このように年代による特徴は、支払保険料に影響します。年収で見る生命保険料の月額平均は?次は年収による生命保険料の平均額です。平均年間支払保険料が最も少ないのは、年収200万円未満の人で21万円(月額約1.8万円)でした。一方で、最も多いのは年収1,000万円の人で、61万円(月額約6.1万円)です。年収が上がるにつれて、保険料も上がる図表と見ると、年収が上がるにつれて、平均年間支払保険料も上がっていることがわかります。最も少ない年収200万円未満の人の保険料と、最も多い年収1,000万円未満の人の保険料の差は約3倍です。年収に占める保険料の割合は、年収の低い人の方が高い下の図表を見ると、年収に占める保険料の割合は、年収200万円未満の人が最も高めです。年収200万円未満の人は、年収の12%を保険料に充てています。例えば年収180万円の人なら、年間21.6万円(月額約1.9万円)です。年収の低い人ほどリスクヘッジが必要その理由は、年収の低い人ほどリスクヘッジが必要であるからです。保険とは、貯蓄だけで対応することが困難な事態に備える手段です。例えば病気で入院して高額な医療費が必要になった場合、年収の高い人なら貯蓄で対応できますが、年収の低い人は困難である可能性があります。このように、いざというときに対応するために、年収の低い人はリスクに備えておく必要があるのです。就労形態で見る生命保険料の月額平均は?続いては就労形態による生命保険料の月額平均です。下の図表では、保険加入者が以下の3パターンに分けられており、それぞれの平均年間支払保険料は次のとおりです。夫就労・妻無職35.9万円(月額約3万円)共働き(妻はパート・派遣)37.5万円(月額約3.2万円)共働き(妻はフルタイム)55.8万円(月額約4.7万円)収入が多い共働き世帯の保険料が最も高いこの中で最も平均保険料が高いパターンは、共働き(妻はフルタイム)です。収入が上がるほど支出できる保険料も上がります。一方で、夫就労・妻無職のパターンは最も平均保険料が低くなっていますが、年収に占める保険料の割合は最も高いと考えられます。その理由は、共働き世帯に比べて貯蓄が少ない分、いざというときのリスクを保険で備える必要があるためです。年齢ごとに見ると50代共働き世帯の保険料がピーク30代から60代までを比較すると、30代から50代にかけて平均保険料は上がり、60代になると下がることが分かります。夫が正社員ではない場合の保険料は?夫が自営業やフリーランスなどの会社員ではない場合、年収の低い人の保険料は平均より少なく、年収に占める割合は高いと考えられます。また、年齢によって保険料も上がるため、30代から50代にかけて年間平均支払保険料は上がり、60代には下がるでしょう。子どもがおらず夫婦だけの2人世帯の場合は、最低限の保険だけのほうが合理的であるため、全体平均よりも保険料は下がります。保険料の適性額を決めるポイント2つここまで保険料の平均額をさまざまな視点で見てきました。平均額を参考に、保険料の適性額の決め方をお伝えします。適性額を決めるときは、以下のことを意識しましょう。どんなリスクに備えたいかいざというときにどれほどの保険金を受け取りたいかそれぞれ説明します。[adsense_middle]ポイント①備えるべきリスクを明確にする保険料の適正額を決める1つ目のポイントは、自分がどんなリスクに備えたいかを明確にしておくことです。何をリスクと捉えるかは年代や収入、本人の価値観などによって異なります。例えば、自分がケガ・入院・死亡などしたとき、誰がどのように困るのかを考えることがオススメです。具体例を用いて説明します。事例1以下のような事例を検討します。家族構成:夫(会社員、月収30万円)、妻(自営業、月収15万円)毎月の生活費:25万円貯金:180万円ある日、夫が病気になって入院し、しばらく自宅療養することになりました。入院・手術の医療費は高額療養費制度で負担を軽減。加えて、働けない間は傷病手当金で、夫の収入の約2/3(約23万円)を受け取ります。このとき考えられるリスクと、リスクに備える方法を検討してみましょう。考えられるリスクについてこの事例を見ると、貯金や生活費を切り詰めれば生活していくことは可能であるように感じます。しかし、もしこの夫婦が住宅購入のために毎月一定額を貯金していた場合は、将来設計に支障が出るでしょう。もしくは、夫の看病のために妻が仕事をする時間を減らした場合は、生活に支障がでる可能性もあります。そのため、考えられるリスクは生活費と将来への備えが不足することです。リスクにどう備えるかこの事例でリスク回避するための保険の例を紹介します。医療保険就業不能保険医療保険は入院日数に応じた給付金や、手術を受けた場合に一時金がもらえます。就業不能保険は働けなくなったときに保険金を受け取れます。しかし保険が必要なのは、この事例をリスクと捉える人のみです。もし多くの貯金があったり、生活費が少ない人にとっては、この事例をリスクと判断しないでしょう。その場合、保険は不必要です。事例2次に、以下のような事例を検討します。家族構成:夫(会社員、月収35万円)、妻(パート、月収10万円)、子ども(1歳半)毎月の生活費:35万円貯金:475万円ある日、夫が事故で亡くなったとします。このときに考えられるリスクと、リスクに備える方法を検討してみましょう。考えられるリスクについて夫が事故で亡くなれば、主な収入がなくなるため、家計が厳しくなります。子どもはまだ1歳半であり、就学修了まで教育費・進学費が必要になるでしょう。そのため、生活費・教育費などの不足がリスクとなってきます。一方で、もし住宅ローンなどを組んでいて団体信用生命保険などに加入していれば、ローンの返済義務はなくなります。そのため、住宅ローンはリスクにはなりません。リスクにどう備えるかこの事例でリスク回避するための保険の例を紹介します。定期保険収入保障保険いずれも、保険金を受け取るのは家族が死亡ないしは高度障害になったときです。定期保険の場合は保険金給付が毎月一定額で、収入保障保険の場合は何千万円といった額の保険金を一括で受け取ります。もしも、夫婦のいずれかの親族が裕福であり、夫が亡くなった後に定期的な支援が期待できる場合などは、保険の加入でリスクに備える必要はありません。リスクを明確にする目的は、人によってリスクの許容度が異なるため人によってリスクの許容度は異なります。例えば世帯主が病気・ケガなどしても、十分な貯蓄があれば生活費が不足することもありません。一方で、貯蓄が少ない人は、生活費をカバーする目的で保険に入る必要があります。このように、人によってリスクの許容度には差があるため、何をリスクと感じるのかを明確にしなくてはなりません。ポイント②いざというときに必要な保険金額を決める保険料の適正額を決める2つ目のポイントは、いざというときに受け取りたい保険金を決めておくことです。先ほどの事例をもとに必要な保険料を考えてみましょう。事例1事例1では、夫が病気になって入院した世帯を例に取り上げました。入院時に保険で受け取れる入院給付金は1万円、1.5万円などと選択できます。貯金が十分ではなく、夫に何かあったときの生活費が不安だという方は、給付金額を多めに設定しましょう。事例2事例2では、夫が事故で亡くなった世帯を例に取り上げました。夫が亡くなった場合の支出と収入を考えてみます。収入額だけで支出額がカバーできなくなった分を、生命保険金で補う形にすれば、毎月の保険料が自ずと決まります。いざというときの収支バランスを考え、不足分を保険金で補おう必要な保険金を決めるときは、いざというときの支出に対して、いくら収入が不足しているかを考えましょう。収支バランスを考えて、補うべき不足分を保険金でカバーすればよいのです。あとはその保険金を受け取るために、いくら保険料を払えばよいのかを明確にします。保険料の総額が家計を圧迫しないよう注意!保険料の適正額を決めるときは、保険料の総額が家庭を圧迫しないように注意しましょう。あくまでも保険は、リスクを回避するために入るもの。保険料のために家計が圧迫されては本末転倒です。そのようなことがないように、注意する必要があります。年間の保険料が家庭にとって負担ではないかどうか年間の保険料総額が家庭の負担にならないようにします。保険料を払いすぎていないかどうか確認するには、自身の年齢・年収などの平均を参考にするとよいでしょう。毎月の掛け金の設定に無理はないかどうか年間総額だけではなく、毎月の掛け金が大きすぎないかどうかも意識しましょう。生命保険料の平均と保険料の適正額に関するまとめ生命保険料の月額平均額は約3万2千円です。しかし保険料の額は世帯・年代・年収・就労形態によって変わるので、あくまで参考程度と捉えましょう。適正額を決めるためには、自分にとってのリスクを明確にしたり、いざというときに必要な金額を把握したりするなどのポイントがあります。ポイントを押さえて、自分に合った保険料を設定しましょう。
2020年07月01日米国株を取り扱っている証券会社で口座開設すれば、国内にいながら米国株に投資できます。米国は世界最大の株式市場で、世界的な有名企業に投資できるのが魅力です。日本株とは特徴が異なるため、取引経験がないと米国株の買い方がわからないかもしれません。また、証券会社によって手数料やサービスに違いがあるので、比較検討したうえで口座を選ぶことが大切です。今回は、米国株の特徴や購入方法、米国株投資におすすめの口座について解説します。米国株(アメリカ株)投資の魅力とは米国株は、世界的な有名企業に投資できるのが魅力です。米国は世界最大の株式市場で、アルファベット(グーグル)やアマゾン、アップルなど、日本人にも身近なグローバル企業が多く上場しています。以下は、米国の代表的な株価指数であるS&P500のチャートです。GoogleS&P500指数は、1980年から2020年までの40年間で約30倍に拡大しています。一時的に暴落している局面はあるものの、長期的には上昇を続けているのがわかります。米国は世界経済の中心であり、今後も人口増加が続くと予想されていることから、長期的な成長が期待できます。米国株の特徴米国株投資を始める前に、日本株との違いを確認しておきましょう。具体的にどのような違いがあるのかをまとめました。1株から購入できる配当は年4回の銘柄が多い株主優待はない値幅制限(ストップ高・ストップ安)がない取引時間は日本時間の深夜になる手数料はやや高めそれぞれ、詳しく説明していきます。1株から購入できる日本株には単元株制度があるので、通常は100株単位の取引になります。たとえば、株価が1,000円の銘柄であれば、最低投資金額は10万円(1,000円×100株)です。一方、米国株は1株から購入可能で、中には1万円以内で購入できる銘柄もあります。米国株なら、まとまった資金を用意しなくても、少額から気軽に投資を始められます。配当は年4回の銘柄が多い日本株は、配当が年1~2回の銘柄が多く、配当金をもらえるのは半年に1回程度です。それに対して、米国株は多くの銘柄が年4回配当を行っています。年間の配当総額は同じですが、3か月ごとに配当がもらえます。米国株は株主還元に注力している企業が多く、配当利回りは比較的高い傾向にあります。株主優待はない株主優待とは、企業が株主に対して自社製品や優待券などを贈呈する制度です。日本株は株主優待を実施している銘柄が多く、個人投資家に人気があります。株主優待は日本株独特の制度で、米国株に株主優待はありません。ただし、米国株は株主還元に注力しており、配当利回りが高い銘柄が多いです。値幅制限(ストップ高・ストップ安)がない日本株には値幅制限があり、1日の株価の変動幅に制限が設けられています。株価の高騰や暴落により、投資家に大きな損失を与えないようにすることが目的です。値幅制限いっぱいまで株価が上昇することを「ストップ高」、値幅制限いっぱいまで株価が下落することを「ストップ安」と言います。米国株には値幅制限がないので、うまく取引すれば大きな利益を得られるかもしれません。ただし、損失も大きくなる可能性があるので注意が必要です。取引時間は日本時間の深夜になる日本と米国は時差があるため、米国株の取引時間は日本時間の深夜になります。米国株式市場の取引時間は、現地時間の9:30~16:00です。日本時間では23:30~6:00(サマータイム期間は22:30~5:00)になります。日本時間の日中でも注文を出すのは可能です。しかし、デイトレなど、リアルタイム株価を確認しながら取引したい場合は、深夜に取引する必要があります。手数料はやや高め米国株は、日本株に比べると手数料はやや高めです。日本株の場合、1日の約定金額が一定額までは、手数料無料で取引できる証券会社もあります。一方、米国株は手数料が安い証券会社でも、約定金額の0.5%程度の売買手数料がかかります。また、米国株は米ドル建ての取引なので、為替手数料も負担しなくてはなりません。米国株投資で利益を得るには、手数料が安い口座を選ぶことが大切です。[adsense_middle]米国株を購入する方法SBI証券日本株への投資経験があれば、同じような感覚で取引できると思います。ただし、米国株は値幅制限がなく、株価が大きく動くこともあるので注意が必要です。米国株投資の口座選びで比較すべきポイント複数の証券会社で米国株を取り扱っていますが、手数料やサービス内容には違いがあります。米国株投資を始めるなら、証券会社ごとの特徴を理解したうえで、自分に合った口座を選ぶことが大切です。ここでは、米国株投資の口座を選ぶときに比較すべきポイントを紹介します。売買手数料為替手数料積立投資に対応しているか貸株サービス米国株投資はネット証券がおすすめ売買手数料米国株を取引するときは、売買手数料がかかります。米国株の売買手数料は証券会社によって異なり、最低手数料が設定されていることもあります。米国株投資の利益を最大化するには、売買手数料が安い証券会社を選ぶことが大切です。少額取引の場合、最低手数料が高いと手数料負けしてしまうため、最低手数料が0円の証券会社がおすすめです。為替手数料米国株は米ドル建ての取引なので、円を米ドルに両替するときに為替手数料がかかります。これは外貨決済だけでなく、円貨決済の場合も同じです。米国株を1,000米ドル購入するケースについて、為替手数料を比較しました。片道4銭:40円(4銭×1,000米ドル÷100)片道50銭:500円(50銭×1,000米ドル÷100)1米ドルあたりの為替手数料が片道4銭の証券会社であれば、購入時の為替手数料は40円で済みますが、片道50銭の証券会社の場合は500円かかります。米国株投資の取引コストを節約できるように、為替手数料が安い証券会社を選びましょう。積立投資に対応しているか一部の証券会社では、米国株の積立投資(定期買付サービス)に対応しています。一度積立の設定をしておけば、毎月決まったタイミングで自動的に発注してくれるので、時間や手間がかからないのがメリットです。また、購入タイミングを分散することで、リスク軽減にもつながります。「毎月決まった日に購入したい」「時間や手間をかけずに投資したい」といった場合は、米国株の積立投資ができる証券会社を選ぶといいでしょう。貸株サービス貸株サービスとは、保有中の株式を証券会社に貸し出すことで、貸株金利を受け取れるサービスです。一部の証券会社では日本株だけでなく、米国株の貸株サービスにも対応しています。貸株サービスを利用すれば、売却益や配当以外の収入源を確保できます。米国株を長期保有する場合は、貸株サービスを利用して貸株金利を受け取るのがおすすめです。米国株投資はネット証券がおすすめ米国株は大手証券会社でも取り扱っていますが、これから投資を始めるならネット証券がおすすめです。店舗を持たないネット証券は人件費を節約できるので、手数料が格安に設定されています。また、ネット証券は場所を選ばず、空いた時間にパソコンやスマホから取引できるのも魅力です。相談できないことに不安を感じるかもしれませんが、初心者の方でも問題なく取引できるように、サイトにはわかりやすい説明が掲載されています。どうしてもわからないことがあれば、電話で質問することも可能です。[adsense_middle]米国株投資におすすめのネット証券を3つご紹介米国株投資におすすめのネット証券は以下の3社です。SBI証券マネックス証券楽天証券それぞれの特徴やメリットなどを紹介していきます。おすすめのネット証券①SBI証券SBI証券は、為替手数料の安さと充実したサービスが魅力のネット証券です。住信SBIネット銀行との「外貨入出金サービス」を利用すれば、為替手数料は片道4銭で済むので取引コストを大幅に節約できます。また、SBI証券は今回紹介する3社の中で唯一、米国株の定期買付サービスと貸株サービスに対応しています。米国株の積立投資がしたい場合、貸株金利を受け取りたい場合は、SBI証券がおすすめです。おすすめのネット証券②マネックス証券マネックス証券は米国株を3,600銘柄以上取り扱っており、大型株から中小型株までさまざまな銘柄を取引できます。また、指値、成行といった通常の注文方法以外に、ツイン指値(OCO注文)なども用意されています。マネックス証券は外貨決済なら24時間発注可能なので、時間を選ばずに自分の好きなタイミングで取引できます。おすすめのネット証券③楽天証券楽天証券も米国株の取扱銘柄数が豊富で、売買手数料や為替手数料も格安です。スマホアプリのiSPEEDを使えば、日本株と米国株を同時に取引できます。楽天証券はポイントが貯まりやすいのも魅力のひとつです。手数料コースで「超割コース」を選択すると、売買手数料の1%分の楽天ポイントがもらえて、貯まったポイントは日本株や投資信託の買付代金に充当できます。米国株の手数料をネット証券ごとに比較米国株投資の口座を選ぶときに、特に確認しておきたいのが手数料です。先ほど紹介したSBI証券、マネックス証券、楽天証券の3社について、米国株の手数料を比較しました。売買手数料は3社とも同じですが、楽天証券は売買手数料の1%がポイントバックされます。為替手数料は、外貨入出金サービスで片道4銭になるSBI証券が最も有利です。米国株投資の口座はSBI証券がおすすめ!これから米国株投資を始めるなら、個人的に一番のおすすめはSBI証券です。今回紹介したSBI証券、マネックス証券、楽天証券の3社は、売買手数料や取扱銘柄数に大きな差はありません。しかし、SBI証券は外貨入出金サービスを利用することで、為替手数料を大幅に節約できます。また、定期買付サービスや貸株サービスに対応しているのも大きなメリットです。米国株投資におすすめの口座に関するまとめ今回は、米国株投資の口座を選ぶときのポイントやおすすめのネット証券を紹介しました。複数の証券会社で米国株を取り扱っていますが、売買手数料や為替手数料、サービス内容には違いがあります。各証券会社の特徴をよく比較したうえで、自分の投資スタイルに合った口座を選びましょう。これから米国株投資を始めるなら、手数料が安く、サービスが充実しているネット証券がおすすめです。
2020年06月22日病気やケガが原因で介護が必要になった場合、真っ先に思い浮かべるのは「介護保険が使えるかどうか」ではないでしょうか。まさしくそのとおりで、「介護状態になったら介護保険」というイメージで合致しています。では、医療保険では全く介護のサポートができないのかというと、そうではありません。今回は、介護保険と医療保険のそれぞれの制度の概要と、どのような場合に、どちらの保険が適用されるのかを詳しく解説していきます。介護保険とは介護保険とは、40歳以上になると加入義務のある制度です。40歳から65歳までの第2号被保険者と、65歳以上の第1号被保険者に分けられます。要支援1または2、要支援1から5までの7段階に区別され、それぞれの支援や介護の度合いによって、被保険者の負担割合が違います。介護保険が適用された場合、認定された区分に応じた介護サービスを受けることができます。要支援・要介護のそれぞれの区分に応じて、支払限度額が設定されており、それを超えた分は全額を自己負担として支払う必要があります。介護保険の被保険者介護保険の被保険者(対象となる人)は2種類に分けられます。65歳以上:第1号被保険者40歳以上65歳未満:第2号被保険者介護保険の適用条件第1号被保険者と第2号被保険者で、介護保険の適用される条件が違います。介護状態になった理由を問わず、介護状態になった場合に適用されるのは、65歳以上の「第1号被保険者」です。一方、40歳から65歳までの第2号被保険者の場合、加齢が原因とされる16種類の特定疾病が原因で介護状態になった場合のみ、介護保険が適用されます。介護保険料の支払い介護保険料は、加入している健康保険に上乗せして納付します。40歳の誕生日を迎えると、当月分から介護保険料が上乗せされた金額を納付することになります。自営業者やアルバイトの方など、国民健康保険に加入している方は、納付書(または自動引き落とし)にて支払います。会社員や公務員など社会保険加入の方は、介護保険料の上乗せされた金額を給与天引きにて支払うので、未納がなく安心です。すでに退職後で年金受給者の方は、受給する年金から、あらかじめ介護保険料を差し引いた金額が2カ月に1度振り込まれます。これを「特別徴収」といいます。申請すると、特別徴収ではなく、それぞれ納付書で介護保険料を納める「普通徴収」に変更することもできますが、万が一の未納などの恐れを考えると、特別徴収のほうが利便性は高いといえます。医療保険とは医療保険(公的健康保険制度)とは、日本国民全員が加入する義務のある制度です。「国民皆保険」という言葉で表されることもあります。医療保険は「病気やケガに対して広く保障する」という役割があります。なお、医療保険はお勤めの形態によって2種類に分けられ、加入要件などが少々違います。医療保険の概要は違いますが、どちらの医療保険に加入していても、一般的には自己負担3割で医療を受けることができます。お子さんを対象として、お住まいの地域ごとに乳幼児助成制度があります。未就学児の医療費は全額無料になる地域もあります。または、1か月の医療費上限が1000円程度で済む制度を取り入れている自治体もあります。該当する子どもの年齢も、就学前までなのか、義務教育期間中なのか、行政によって規定はさまざまです。主に2つの健康保険制度自営業者やアルバイトの方などが加入するのは「国民健康保険」です。会社員や公務員などが加入するのは「社会保険」です。その中には協会けんぽや、企業独自の健康保険組合などがあります。いずれの場合でも、ひとりに1枚「健康保険証」が発行されます。医療機関でこの健康保険証を提示すれば、かかった治療費のうち、自己負担分の3割のみを清算すればよいという決まりになっています。もうひとつの健康保険制度として、後期高齢者医療制度という制度があります。75歳以上になった方は、どなたでもこちらの健康保険制度に移行することになります。75歳以前に加入していた健康保険制度に関わらず、一律「後期高齢者医療制度」の加入者ということになります。一般的な分類でいくと、自己負担割合は1割です。ただし、現役並み所得のある75歳以上の方は、3割負担です。介護保険と医療保険の関係ここまで、介護保険と医療保険のそれぞれの概要についてまとめました。介護と医療は密接な関係にあり、混同してしまいがちですが、相互に作用する部分もあれば、全く違う部分もあります。似通ったイメージのある2つの保険ですが、2つの関係について項目別に解説していきます。[adsense_middle]併用できる?介護保険と医療保険は、基本的には併用できません。どちらかのみを利用する決まりです。何らかの理由から介護状態になった場合、介護や支援の認定が受けられれば「介護保険」の適用となり、認定が受けられない場合は「医療保険」で可能な限り介護のサポートをすることになります。末期がんなどで、医療も介護も手助けが必要であると判断された場合は、一部例外的に2つを併用できる場合もあります。介護保険が優先介護や支援の認定を受けることができ、介護保険も医療保険もどちらでも受けられる状態となった場合、その2つが併用ができないのはおわかりいただけたと思います。この場合、優先されるのは「介護保険」です。介護や支援の認定を受けたということは、その区分に応じたサポートが必要であるということです。介護保険と医療保険のそれぞれの概要でも説明しましたが、医療はケガや病気の治癒と目的としていて、介護だけに特化しているわけではありません。つまり、介護や支援に認定を受けたのであれば、介護保険を使ったほうがよりよいサポートが受けられるということです。適用範囲の違い似ているようで違う部分も持ち合わせている2つの保険ですが、まず全く違うのは「適用範囲」です。根本的に、介護保険が適用されるのは「介護認定を受けてから」です。そもそも40歳以下の場合であるなど、介護認定を受けることができなければ、介護保険を使うことはできません。一方、医療保険は、国民健康保険または社会保険のいずれかの健康保険証を持っていれば、かかる医療機関にその保険証を提示することで、必要な医療を受けることができます。介護認定の有無は関係ありません。介護保険でできること介護保険は、介護だけのために使うことができます。病気やケガによって介護状態になった場合、行政から要支援や要介護の認定を受けます。その認定された区分の範囲内で、介護サービスを受けることができます(介護サービスについてはこの後詳しくまとめます)。ただし【介護保険の適用条件】でも書きましたが、40歳から65歳までの第2号被保険者では、16種類の特定疾病が原因で介護状態になった場合のみ、介護保険の適用を受けることができます。介護保険の第2号被保険者で、この16種類が原因ではなく介護状態になった場合や、脳疾患や交通事故などが原因で、40歳未満で介護状態になった場合は、介護保険の適用がありません。医療保険でできること医療保険は、保険証さえ提示すれば、誰でも医療機関を3割負担で利用することができます(後期高齢者制度や、市町村の乳幼児医療費助成などを除く)。介護保険と違って、何かしらの認定を受けなければ医療保険を使えない、ということもありません。なおかつ、医療保険は国民全員が加入義務のある制度なので、医療機関にかかる理由・原因を問わず、どなたでも必要な医療を全国の医療機関で平等に受けることができます。2つの違い介護保険は「介護認定を受けなければ使えない」医療保険は「保険証を提示すれば誰でも使うことができる」対象となる介護サービスの違い医療保険と介護保険が併用できないことはおわかりいただけたかと思います。では医療保険、介護保険、それぞれで受けられる介護サービスとは何があるのでしょうか。ここからは、医療保険、介護保険それぞれの概要をご紹介します。介護サービスの中でも、今回は主に、在宅のままで受ける訪問サービスについてまとめます。訪問サービスには「訪問看護」と「訪問介護」の2つがあります。これまでに解説したとおり、「看護(医療)」と「介護」は似ていますが実は全く違います。「訪問看護」とは在宅で医療行為を行うことで、「訪問介護」とは介護サービスを行うことです。[adsense_middle]医療保険における訪問サービス医療保険で訪問サービスを受けるには【医師が必要と認めた範囲内】という条件が付きます。医療保険の根本的な考え方は【必要な医療行為を受けること】ですので、それに則って行われることになります。医療保険による介護サービスの場合は、看護師や保健師などの看護に携わる専門職の方が行います。訪問看護の場合では、主に血圧や脈拍など健康状態の把握から始まり、点滴や注射など、医師の指示に基づいた処置が行われます。要支援・要介護認定を判断する役割も看護師や保健師など、看護の専門職の方が訪問看護を行うもう1つの役割は、医療保険ではなく介護保険に切り替えたほうがよいのではないか?という点を判断することです。簡単にいうと、看護職の方の訪問看護を通じて、要支援や要介護の認定をする際の判断基準となるということです。最初は医療保険上の訪問看護のみでよかった方でも、状態によっては後に支援や介護が必要となることも十分ありえます。その判断の1つとして、専門職の方による訪問看護は大切な役割を担っているということです。介護保険の訪問サービス介護保険における訪問サービスは、言語聴覚士や作業療法士、理学療法士などのリハビリを専門に行う専門職の方や、訪問介護専門のヘルパーさんなどが行います。ここで一番の注意点は、【介護では看護はできない】ということです。ヘルパーさんは医療行為はできません。訪問介護での在宅サービスの一例としては、入浴の介助や食事の手伝いなど、主に日常生活のサポートをすることがメインです。介護サービスの一環として、自宅のリフォーム費用も対象となる場合があります。介護のために必要とされるリフォームを実施した場合や、必要な介護用品のレンタルも認められる場合があります。これらのサービスを利用する前に、リフォーム業者や介護用品レンタルショップに、あらかじめ訊ねておくことをおすすめします。いずれも現金の給付はない介護保険と医療保険、どちらのサービスを受けることになっても、現金での給付はありません。介護は長期化する場合がほとんどです。そのリスクに備えて、民間の生命保険会社が販売している介護保険(介護特約)などで費用を準備しておくと安心です。民間の介護保険も、所定の介護認定を受けたら「一時金」として給付を受けられるものから、一定期間あるいは一生涯に渡って「年金形式」で介護年金を給付するものなど、いろいろな商品があります。公的な介護保険と併用することを前提に、介護費用の準備として検討してみるのもおすすめです。判断に迷うときは医療保険と介護保険、どちらをどのように利用したらよいのか、なかなかわかりづらい場合もあるかと思います。特に医療的な判断というのは、医療や介護に携わる方ではない限り判断に迷うのも当然です。適用されるのが医療保険か介護保険か、よくわからない場合には、お住まいの地域の医療や介護に関する相談窓口に尋ねてみましょう。また、かかりつけの医療機関がある場合は、医療機関内に相談窓口が併設されている場合もあります(大きい病院ではほとんどが相談窓口があります)。ご自身やご家族だけで抱え込むのではなく、早めに然るべき相談機関に相談し、先々の対策を取っていくようにすると安心できます。介護保険と医療保険・まとめ介護保険と医療保険は、一見すると似ている制度です。どちらも加入義務がありますが、介護保険は利用するのに一定の条件があり、医療保険は保険証さえあれば誰でも使うことができます。今回はこの2つの違いと、同時に併用できない場合がほとんどであるということを、少しでもご理解いただければ幸いです。似ている制度とはいえ「介護は介護」「医療は医療」それぞれ専門の役割があります。然るべき医療サービス、介護サービスを受けることができるよう、基礎知識だけは覚えておくときっと役に立つでしょう。
2020年06月16日今回のテーマは「介護保険」です。介護保険といっても、40歳以上になると加入義務のある、行政が主体の「介護保険」ではなく、生命保険会社が販売している民間の介護保険について、制度の内容から加入要件についてまとめていきます。本記事をご覧になっている方ご自身にすぐに直結する内容ではないかもしれませんが、親御様など身近な方のためにも知っておくと役に立つ内容です。民間介護保険の仕組み民間介護保険の仕組みは、公的介護保険制度とは違って、保険会社が定めた所定の介護状態になった場合に、保険金として現金が給付されます。公的介護保険制度では、現金給付ではなく介護サービスの提供がメインです。その大きな違いを把握しておくと、これから民間の介護保険について解説を進めるにあたって、整理がしやすくなります。参考・公的介護保険制度とは公的介護保険制度とは、40歳になったら必ず加入しなければならない制度です。保険料の徴収方法は、国民健康保険加入の方は、毎月の保険料に上乗せされて納付します。会社員などで社会保険加入の方は、毎月給与天引きで自動的に納付しています。要支援・要介護合わせて7段階に分けられており、それぞれの段階に応じた介護サービスの提供を行政から受けられることになっています。民間の介護保険の内容現在、国内の生命保険会社のほとんどで介護保険を販売しています(介護特約も含む)。昭和の時代ごろまでは、医療保険と死亡保険、せいぜいがん保険が販売されている程度でしたが、平成に入り、平均寿命も毎年伸びていることから「長寿化」へのリスク対策として「介護保険」が注目されるようになりました。もちろん加入している医療保険でも、補うことができる部分もあるでしょう。しかし、介護には介護の、より充実した保障内容があるほうが安心ですよね。現在販売されている商品の主な概要について、これからご紹介します。公的介護保険に連動している介護保険に加入している方が、その保険から給付を受ける場合に、ひとつの目安となるのが「公的介護保険の認定」です。たとえば、保険会社が独自で定めた介護状態にならなければ給付金がもらえないのでは、少々わかりにくさが残ります。一方、近年販売されている介護保険では、給付の対象が「公的介護保険における要介護2以上で給付金をお支払い」など、公的介護保険で一定の基準以上の認定を受ければ、給付金がもらえるというわかりやすい仕組みになっています。給付金が受けられる所定の要支援・要介護状態は、保険会社・保険商品によって基準が違いますので、ご加入の際にはあらかじめ調べておきましょう。要介護・要支援認定だけでなく、公的介護保険の介護サービスを利用したら給付金が支払われるタイプの介護保険もあります。一時金として給付される場合もある保険会社によっては、所定の要介護状態になった後、一生涯に渡って年金形式で一定の金額を支払う商品も販売されています。また、介護保険として別に加入していなくても、ベースは医療保険で、介護に関する特約を付加することで、一時金としてまとまった金額の給付金を受け取ることができる商品もあります。介護保険単体で加入するよりも、特約で付加する場合のほうが保険料が安い場合もあります。ぜひ見積もりを作成してみて、ご自身のニーズにより近いものへの加入を検討しましょう。介護保険の主な種類一般的な民間介護保険の商品の中には、大きく2種類があります。保険期間や保険料に、それぞれ正反対の特徴を持っています。介護に対する考え方や、必要としている保障内容によって使い分けをされるとよいでしょう。貯蓄型(終身)介護保障が一生涯続くタイプの介護保険は、終身型であることがほとんどです。終身型とは、一般的に貯蓄性が高いので、掛け捨ての定期型保険よりも保険料が割高です。しかし、終身型で貯蓄性の高い介護保険に加入するメリットとしては、「保障は一生涯」「保障に代えて年金としても受取可能」などがあります。特に「年金として受取可能」という点は、貯蓄型が人気であるポイントです。介護状態に該当しなくても、まとまった額の死亡保障として遺族へ遺すこともできます。さらに、ご本人の生前に、解約してまとまった資金として使うこともできます。貯蓄性の高い介護保険では、介護状態に該当しない場合の使い道もあり、より自在性に富んでいます。掛け捨て型(定期)一定期間の介護保障を目的とした定期タイプの介護保険は、いわゆる「掛け捨て」ですので保険料が安価で済みます。前述した「終身型」とは正反対の特徴を持つ掛け捨ての介護保険は、貯蓄性がほぼない、または少しだけ解約金が戻る性質を持っています。高い保障が欲しい場合でも、保険料が割安なので、使い方によっては非常に合理的です。預貯金やほかの生命保険商品で十分な備えをお持ちの方は、それらに掛け捨ての介護保障を上乗せをするイメージで加入を検討してもよいでしょう。民間介護保険の加入条件民間の介護保険に関しては、加入条件は特にほかの生命保険と変わりがありません。既往症がなく、加入時にありのままを告知し、保険会社所定の加入条件を満たしていれば、介護保険に加入できます。ただし、すでに介護状態である場合や、認知症であるなど、そもそも加入できない場合もあります。民間介護保険・加入のピーク公益財団法人・生命保険文化センターの取りまとめたデータによると、介護保険(特約も含む)の加入率は50代がピークだということです(平成30年度生命保険に関する全国実態調査・民保の特定の機能を持つ生命保険や特約の加入状況・参照)。50代というと、一般的には子育てがひと段落し、定年を前に、老後ご自身の生活について立ち止まって考える時期でもあります。実際に、親御さんの介護が始まるのも50代くらいが多いと推定されます。そのような環境の変化から、50代が介護保険(特約)の加入のピークであると推測されます。[adsense_middle]比較・検討のポイントこれまで、民間の生命保険会社による介護保険(特約)について、制度の内容や仕組みについてまとめてきました。ここからは、実際に加入しようとする際の目安となるポイントについて、いくつかご紹介します。①受取方法の違いまずポイントとなるのは「介護保険の給付金を、どのような受け取り方でもらいたいか」という点です。受け取り方法は、以下の3パターンがあります。【一時金】所定の介護状態に該当したら「一時金」としてまとまった金額の給付を希望する【年金形式】介護状態になったら、その後の長期間に渡って「年金形式」で年に一度受け取りを希望する【一時金+年金形式】最初は「一時金」として大きな金額を、その後は年金形式で、少しの額でも長期間受け取りたい一時金民間の介護保険に加入した場合、一番シンプルでわかりやすいのは「一時金で受け取る」内容の商品です。保険会社が定めた条件に該当すれば、加入時に設定した金額を「一時金」として一括でまとまって支払われます。デメリットとして考えられるのは、介護が長引いた場合に、最初に一時金で受け取った給付金が足りなくなる場合があるという点です。年金形式年金形式で介護保険を受け取る保険商品は、長引く介護生活の支えになります。ただし、年金形式での受け取りを希望する場合、一時金受取タイプよりも保険料が割高の場合がほとんどです。加入年齢と保険料のバランスを見て検討してもよいですね。一時金+年金形式とても合理的な受け取り方法は「一時金+年金形式」です。介護保険を請求した際に、まずは「一時金」としてある程度まとまった給付金を受け取ります。その後、毎年一定額(加入時に設定した年金額)を生涯に渡って受け取ります。とても理想的で、安心できる受け取り方法ですが、3パターンの中で一番保険料が割高です。例えば独身の方で、万が一老後にご自身の介護のお手伝いをしてくださる方がいらっしゃらない場合などは、このような安心できる保険で備えるとよいでしょう。②加入するタイミング先にも書きましたが、介護保険の加入年齢のピークは50代です。50代になって、ご自身やご家族の介護に触れることでリスクに直面し、介護保険に加入する方が多いようです。公的介護保険制度では、40歳以上になると公的介護保険の第2号被保険者となります。主に加齢が原因の16種類の特定疾病が原因で介護状態になったと認定されれば、公的介護保険制度から介護サービスを受けることができます。ただし、介護状態になるリスクは40歳から突然増えるというわけではなく、例えば脳卒中の後遺症などで40歳以下でも介護状態になるリスクもあります。ご自身の現在の環境などを踏まえ、いつごろから備えたほうがよいか検討してみましょう。介護保険だけでなく、生命保険の保険料は「若ければ若いほど安価で加入できる」システムです。本当に介護のリスクが迫ったときに加入しても、保険料が高くて加入を断念することがないよう、早めに検討することをオススメします。民間介護保険・まとめ公的介護保険制度が適用となるのは、40歳以降です。しかし実際は、40歳から65歳が含まれる第2号被保険者では、16種類の特定疾病に該当しなければ介護保険制度を利用することができません。若年層でも、脳疾患、心疾患の後遺症などで介護状態になるリスクはあります。生命保険の本来の意義どおり「リスクに備える」としたら、より若いうちから、安価な掛け捨て型でもよいので、介護に対する備えはスタートしておいたほうがよいのではないかと考えます。また、民間介護保険を選ぶポイントとして、保険金受取の方法があります。3パターンのうち、ご自身のニーズにより近い方法はどれなのか検討してみるとよいでしょう。
2020年06月15日火災保険の保険の対象には建物だけでなく、家財があります。例えば、火事で建物が全焼した場合、建物の再建だけでなく、家電や家具などの家財も1から揃えなくてはなりません。食器や衣服などを含めると一体いくらくらいかかるのでしょうか。今回は家財の保険の過不足のない保険金額と選び方のコツをお伝えします。家財に必要な保険金額の目安は平均するといくらくらい?そもそも家財の保険は必要?住宅ローンを組んでマイホームを取得する場合、銀行などの金融機関から火災保険の加入を義務付けられることがほとんどです。その際、金融機関はローンで貸している建物のお金を火災保険で担保できればいいと考えるため、金融機関が提案する火災保険は建物のみの補償になっている場合が多いです。だからといって家財保険はいらないかというと、そうではありません。火事で建物が全焼した場合に、家財一式を預貯金で全部揃えるのは難しいでしょう。そのため、金融機関で建物のみの火災保険に加入した場合、それとは別に家財の保険に加入する必要があります。火災保険の加入が必須でも、金融機関から加入することまでは義務ではありません。できれば自分で、建物と家財に対して最適な補償がなされる火災保険に加入するようにしましょう。家財の保険金額を決める評価方法では、家財にはいくらの保険金額(補償額)を設定するのがいいのでしょうか。一番いいのは、所有する家財の主なものを新規に買った場合の金額を合計していく方法です。1人暮らしで家財の少ない人なら、簡単に求められるでしょう。しかし、年齢が上がったり、家族の人数が多くなったりすると持ち物は増えますし、いちいち計算するのは面倒です。そこで、世帯主の年齢や家族構成で保険金額を決める「簡易評価」という方法があります。簡易評価は保険会社によって違いはあるものの、平均的な金額を知ることができます。この金額をそのまま使ってもいいですし、家庭の状況によって調整してもいいでしょう。家財の保険金額の目安以下、ある保険会社の2020年4月現在の簡易評価です。筆者の感覚ですと、若干高すぎる印象です。極端に減らすことはおすすめしませんが、大雑把に主な家電や家具の金額を見積もって調整したほうが保険料も抑えられます。ちなみに単身世帯の場合、300万円がひとつの目安です。住宅のタイプ別に見る保険料・補償のポイント一戸建ての持ち家で新築の場合一戸建てを新築した場合、家具などは新しいものを揃える場合も多いでしょう。また、それまで住んでいた住居より広いスペースになる場合がほとんどで、必然的に家財道具も多くなる傾向にあります。保険料を抑えるために低い保険金額にしたいという人も多いのですが、「4人家族で300万円」など、あまりに低い設定はおすすめできません。一戸建ての持ち家で新築以外の場合新築以外ですと、新規だけでなく既加入の火災保険を更新する場合もあります。家族構成の変化も考えられますので、家財の保険金額は考え直すタイミングです。家財は増えても不用品ばかり、などというケースも見られます。現在使っていて、なくなったら買わなくてはならないものだけを保険金額として設定しましょう。分譲マンションの場合マンションの火災保険の場合、注意したいのは補償範囲です。一戸建てにないリスクに水濡れがあります。給排水管の水漏れは建物にも家財にも損害が及びます。水濡れを補償範囲に入れることを忘れないようにしましょう。アパート、マンションなどの賃貸住宅の場合賃貸住宅の居住者が火災保険に加入する場合、建物の補償は必要ありません。家財と借家人賠償が最低限の補償になります。家財保険の選び方のポイント[adsense_middle]「新価」と「時価」なら新価を選ぶ火災保険における建物や家財の評価の算定基準に、「新価」と「時価」があります。通常、新規で火災保険に加入する場合の保険金額は、特に指定しなければ「新価」で契約されています。「新価」とは、建物や家財を新しく調達しなおすのに必要な金額のことです。保険金額が新価で設定してあれば、火災で建物が全焼して家財をすべて失っても、保険金で新たに調達しなおすことができます。これに対し、「時価」とは経年劣化を考慮した保険の対象の評価額を言います。「時価」方式で火災保険を契約すると、保険金を受け取るときに、損害を受けた家財を元に戻すことができなくなります。もし、既に契約している火災保険が「時価」方式である場合、早めに契約しなおしましょう。補償範囲を適切に選択する火災保険の補償の対象になるのは火災だけではありません。基本的な自然災害以外にも、さまざまなリスクが補償対象になっています。当然、補償範囲が広ければ保険料も高くなりますので、どこまでをカバーすべきかよく検討しましょう。火災・落雷・破裂または爆発風災・雹災・雪災水災建物外部からの物体の衝突等水濡れ騒擾または労働争議等盗難不測かつ突発的な事故(汚損・破損等)火災・落雷・破裂または爆発火災保険の補償で外すことのできない基本の「き」です。日本では「失火責任法」により、もらい火の火事は損害賠償請求ができないことになっています。自分で火事を起こした場合も、もらい火の場合も、自分の火災保険の補償が必要になります。落雷の場合は、家の電気設備や家電などがショートしたときなどに補償されます。破裂や爆発は漏れたガスに引火して爆発した場合などです。風災・雹災・雪災強風・雹・雪などによる損害の補償です。雹で窓ガラスが割れた場合などに補償されます。水災台風や暴風雨によって洪水や土砂崩れが起きた場合の補償です。大雨による河川の氾濫で床上浸水した場合などが該当します。水災は付けるか付けないかで保険料が大きく変わる補償です。ハザードマップなどを確認し、水害の心配のない地域やマンションの高層階の場合は外して保険料を抑えてもいいでしょう。ただし、明らかに川の近くに建物がある場合などは必須の補償です。建物外部からの物体の衝突等建物の外部からの物体による損害の補償です。例えば、家にクルマで突っ込まれた場合などが該当します。水濡れ漏水などによる水濡れの損害の補償です。給排水設備の故障で部屋が水浸しになったり、マンションの上階からの水漏れで部屋が濡れてしまったりした場合などに補償されます。騒擾または労働争議等騒擾や集団での暴力・破壊行為の損害を補償します。暴動に巻き込まれて家を壊された場合などが該当します。盗難盗難にともなう盗取・損傷・汚損による損害を補償します。泥棒に窓ガラスを破られた場合や金銭を盗まれた場合に補償されます。不測かつ突発的な事故(汚損・破損等)不測かつ突発的な事故により、保険の対象が損害を受けた場合です。簡単に言うと、自分のミスで建物や家財を壊してしまった場合の補償です。小さいお子さんやペットがいるご家庭などは付けておくといいかもしれません。汚損・破損は使いようによっては便利な補償「買ったばかりのパソコンを落として壊してしまった」などという場合、家財保険に汚損・破損の補償が付いていれば補償の対象になります。汚損・破損は火災保険の中でも使われる頻度が高い保障です。自分のうっかりミスで建物や家財を壊してしまうことは、大人の場合は少ないかもしれません。でも、よちよち歩きのお子さんがいるご家庭なら、いたずらなど思いがけないことが起こる可能性が高いです。もちろん保険料はかかりますが、たいていの場合、1回の保険金請求で保険料をペイできます。複数の保険会社の見積もりを取る家財保険に限らず、すべての保険に言えることですが、加入を検討する場合は必ず複数社の見積もりを比較しましょう。例えば、上記の汚損・破損の補償を付けたいけれど保険料が高くて諦めていた場合、別の保険会社なら予算内に収まる、などということはよくあることです。ただし、安く見えても補償内容が同じ条件でない場合もあります。比較する場合は費用の補償などを含めて同じ条件で比較するようにしましょう。家財保険の相場のまとめ適正な保険金額がわかりにくい家財保険ですが、「簡易評価」を参考にすれば、簡単だということがわかりました。多くの場合、「簡易評価」による保険金額は高めなので、「簡易評価」を上限としてちょうどいい金額を設定するといいでしょう。また、加入を検討する際には複数の保険会社の商品を比較するようにしましょう。
2020年06月11日うちのダメ夫
あの日、私はいじめの加害者にされた
私の愛すべき家族