個人が不動産投資をする場合、ほとんどの方が不動産投資ローンを利用することになります。不動産投資ローンは審査基準や金利相場が住宅ローンと異なるため、実際に不動産投資をする前に知っておくことが大切です。そこで本記事では、不動産投資ローンの審査基準や金利相場について徹底解説します。物件を購入する際に借入を活用するわけとは不動産投資にかかわらず、日本人の意識としては「ローン=借金」というネガティブなイメージが強いこともあり、不動産投資ローンを組むことに抵抗感を感じる初心者投資家の方が多いように感じます。確かに借金であることに変わりはありませんが、不動産投資の場合はたとえ自己資金があったとしても銀行から借入することで次のようなメリットがあるのです。銀行融資のおかげで収益の効率がよい例えば自己資金が100万円の方が利回り5%で1年間運用した場合、生み出される利益は5万円です。一方、不動産投資ローンで900万円借入して1,000万円を利回り5%で運用すれば、利益は50万円と一気に高額になります。どちらも自己資金は100万円の投資なのに、不動産投資ローンを活用することで年間収益が10倍も違うのです。利回りと家賃相場が間違いなければ、返済の心配もない銀行から借金をする際に一番心配になるのが返済のことではないでしょうか。不動産投資ローンの場合は、不動産を賃貸することで得られる家賃収入をローンの返済に充当することができるので、自分自身の給与などから削られる心配がありません。投資をする前に予定される利回りと、購入物件の家賃相場さえ読み間違えなければローンが返済できなくなるリスクはほぼ回避できるのです。このように不動産投資ローンを使って不動産投資をすることは、非常に大きなメリットがあるのです。ローン審査基準の4つのポイント不動産投資ローンは自分で住むことを目的として購入する際に利用する住宅ローンとは審査をする際に見る視点が違うため、利用するにあたってはどこを銀行に見られているのか事前に知っておくことが審査を通過するためにも大切です。審査基準1:物件の担保評価一般的になじみがある住宅ローンは、基本的に本人の属性が審査対象ですが不動産投資ローンの場合は投資を目的としたローンであるという観点から、本人の属性に加えて購入対象となる物件自体の担保評価が審査の重要な判断基準となります。担保評価は大きく分けて不動産を売却した場合の評価と、不動産を賃貸した場合の評価によって総合的に判断されるのです。不動産を売却した場合の評価不動産投資ローンを組む際には、購入する物件自体を担保に入れることになるため、融資をする銀行としては万が一返済ができなくなった時に、不動産を売却して残りのローンを完済できるのかという見方をします。不動産を売却した場合の評価については、物件の築年数、最寄り駅からの距離などによって異なってきます。また、耐用年数の短い木造よりも鉄筋コンクリートマンションの方が高く評価されやすいです。不動産を賃貸した場合の評価賃貸経営による収益力についても重要な審査基準となります。例えば、2,000万円で購入予定のマンションの家賃が5万円だとすると年間で60万円の収益となり、利回りにすると3%にしかなりません。このように収益力の低い物件を購入するために融資をしてしまうと、銀行としても回収できなくなるリスクが高いので、価格が下がらないと審査が通らない可能性が出てきます。また、郊外の物件については都市部に比べて空室リスクが高いので、満室時の想定利回りが良い場合でも審査が通らないこともあるのです。賃貸経営による収益力については、利回りだけではなく地域性の問題なども加味して総合的に判断されます。審査基準2:既存の借入について不動産投資ローンは概ね年収の20倍程度が借入できる限度とされているため、すでに金融機関から借入をしている場合については審査に影響してきます。既存の借入についてよく質問されるのが住宅ローンです。すでに住宅ローンを組んでマイホームを購入している方の中には、不動産投資ローンは組めないのではないかと考えて不動産投資をあきらめている方が時々いますが、年収の20倍以内であれば住宅ローンを組んでいても不動産投資ができる可能性は十分あります。審査基準3:自己資金不動産投資をするにあたって頭金にできる自己資金がどの程度あるのかについても、審査に大きな影響を与えます。以前は事前の貯蓄なしで、物件価格の100%をローンで組むフルローンを利用する人が大勢いましたが、フルローンの場合は毎月返済する金額が重くのしかかることとなり、空室になると返済ができなくなってしまう可能性があるため注意が必要です。基本的に物件価格の1~2割程度の自己資金があった方が、同じ物件を購入する場合でも審査結果が変わる可能性があります。審査基準4:本人の属性不動産投資ローンを組む本人の属性は、審査において非常に重要になります。具体的には次のような項目が審査の対象です。年収本人の年収は不動産投資ローンを組むにあたって非常に重要な要素となります。不動産投資ローンをはじめとする事業用ローンというと、ある程度の年収が必要になるイメージがあるかもしれませんが、不動産投資ローンの場合は先ほど解説した物件の担保評価も加味されるため、実際は年収400万円程度の一般的なサラリーマンの方でも担保評価が出やすい都内の駅近物件などであれば審査が通る可能性もあるのです。また、年収は金額だけでなくどの程度安定しているのかについても審査の基準となります。基本的には過去3年間分の源泉徴収票や確定申告書を提出して、年収が安定しているのかについて審査されるのです。そのため、前年度の年収が高かったとしてもインセンティブの比率が高く、前々年の年収と落差が大きい場合はその分審査が不利になることもあります。本人単独の年収でローン審査が通らない場合は、夫婦の収入を合算して審査を通すという方法もありますので、詳しくは銀行に聞いてみましょう。勤続年数収入の安定性が審査の重要なポイントとなるため、本人の勤続年数も重要な判断材料となります。基本的にできるだけ長い方がプラスに働きますが、3年未満の場合は通らない可能性が高くなるため注意が必要です。転職を考えている方は、できるだけ転職して勤続年数がリセットされる前に不動産投資ローンを組んだ方が得策と言えます。勤務先ローンを組む本人の勤務先は、収入の安定性に直結する情報なので審査においても非常に重要です。例えば、次のような勤務先や職業の方は不動産投資ローンが通りやすいと言われています。上場企業公務員医師弁護士公認会計士税理士勤務先での役職についても審査の対象です。中小企業のサラリーマンでも、ある程度の収入と勤続年数があれば審査が通る可能性は十分あります。また、医師や弁護士といった国家資格の有無についてもできるだけあった方が審査により有利になる傾向です。銀行ごとの審査の傾向について不動産投資ローンの審査基準の大枠はここまで解説してきた通りですが、あとは金融機関によっても審査の傾向に特徴があります。[adsense_middle]大手都市銀行系の場合不動産投資において都市銀行系は最もハードルが高い金融機関です。住宅ローンとは違い、事業用ローンに該当する不動産投資ローンについては基本的にある程度の頭金がないと非常に厳しいと言われています。特に過去取引がない都市銀行だと、サラリーマン投資家が一発でローンを引き当てることはむずかしいでしょう。地方銀行系の場合金融緩和政策が始まって以降、融資先に困った地方銀行が都心部の物件に投資する投資家に向けて積極的に不動産投資ローンを斡旋しています。都市銀行系に比べると審査のハードルが低く、年収が低い人でも担保評価がしっかり出る都市部の物件であれば審査に通りやすいです。ただし地方銀行の中には営業エリアを限定しているケースもあるため、東京に支店がない地方銀行だと東京での不動産投資には利用できない場合があります。信用金庫、信用組合の場合審査のハードルは地方銀行と同じくらいですが、信用金庫や信用組合はその名の通り信用を重要視しているため、過去に同行での取引実績がある方が審査に通る可能性が高いです。また、都市銀行系よりも担当者ベースで融通が効きやすいというメリットもあります。ノンバンクの場合審査のスピードが速く通りやすいというのが最大の特徴です。年収が低いサラリーマンでも利用できますが、場合によっては購入する物件以外にも担保を求められる共同担保となる場合もあります。ただ、他の金融機関と比較すると金利は高めです。不動産投資でおすすめできる金利の目安と金融機関ごとの比較不動産投資で成功するためにはローン審査が通るかどうかよりも、いくらの金利で通るかの方が重要です。例えば、利回り7%の物件だったとしても、ローン金利が4.5%だとイールドギャップ(投資利回りとローン金利の差)は3.5%しかありません。一方で利回り6%の物件でもローン金利が2%だとイールドギャップは4%となり、後者の方がより収益性が高いことになります。このようにローン金利は投資利回りと同じレベルで重要なのです。[adsense_middle]今ならローン金利は1%台を目指せる昨今は超低金利時代なので、住宅ローンであれば金利が1%を下回るほどです。不動産投資ローンでも金利1%台で融資が下りることも少なくありません。ちなみに昭和のバブルの頃の不動産投資ローンは8%を超えていたこともあるくらいなので、いかに今現在の金利が不動産投資において有利かがわかります。ローン金利は審査が通りやすい金融機関ほど金利が高くなる傾向があり、一部の金融機関では4.5%前後になる場合もあります。ローン金利が高くなると、手元に残るキャッシュが大幅に減りますので金利が3%を超えるようであれば、一旦物件も含め考え直した方が良いかもしれません。ノンバンクは金利が高めノンバンクについては、年収が低いサラリーマンでも審査が通りやすい反面金利が高くなる傾向があります。高利回りの物件を見つけて購入を急いでいる時は、あまりローン金利が目に入っていない方が多いのですが、実際に不動産投資家の手元に残る金額はローン金利も考慮に入れなければならないので、慌ててノンバンクから借りるのではなく、必ず金利をよく確認してから売買契約を結ぶようにしましょう。不動産投資ローンの返済期間について不動産投資ローンを利用する際、金利の他にもう一つ重要となるのがローンの返済期間です。不動産投資のキャッシュフローを考えた場合、返済期間が長ければ長いほど毎月の返済額を減らせるためキャッシュフローが安定し、反対に短くなると家賃に対する返済比率が高くなります。このように返済期間は毎月のキャッシュフローに直接影響するため、不動産投資ローンを組む際にはどのようにして返済期間が決まるのかについて知っておくことが重要です。物件の法定耐用年数がポイント不動産投資ローンの返済期間は、物件の法定耐用年数が一つの基準となっています。簡単に言うと築年数が新しい物件ほど長い返済期間で借入することが可能で、また木造、鉄骨、鉄筋コンクリートの順に法定耐用年数が長くなるため、返済期間についても長く設定できるのです。また、中古物件の場合は、法定耐用年数から経過年数を考慮して返済期間が決まります。法定耐用年数自体が返済期間になるとは限りませんが、返済期間を決める重要な指標となるのは間違いありません。そのため、できるだけ返済期間を長くしたい方については、新築鉄筋コンクリートマンションを狙うと良いでしょう。不動産投資ローンに関するまとめ不動産投資ローンは住宅ローンとは違い、本人の属性に加えて物件自体の担保評価がとても重要な審査基準となるため、できるだけ担保評価が出やすい都心部の物件に投資する方が審査に通りやすくなります。ただ、審査が通りやすい金融機関ほどローン金利が高くなる傾向にあるので、金利3%を超える場合についてはよほど利回りの良い物件でもない限りあまりおすすめできません。審査を通す事ばかり優先してしまうと、結果として無難に返済できない高金利や短い返済期間で借りてしまうことがありますので十分注意が必要です。ローン審査は不動産投資の入り口でとても重要ですが、通すことを最優先に考えるのではなく、通った後の返済計画のことを第一に考えましょう。
2019年10月17日’16年2月に日銀のマイナス金利政策が始まってから3年半。銀行は収益が悪化し厳しい状況だ。マイナス金利とは、銀行が日銀に資金を預けるとき、一部の口座には金利が付かないばかりか、手数料を取られること。預けた資金は目減りしていく。ただマイナス金利は、日銀と銀行間で行われることで、私たちの預金には適応されないといわれている。大手銀行の普通預金利率も、0.001%とごくわずかですがプラスの金利が付いている。しかし、一部の個人口座に「管理手数料」導入の動きが出てきた。これはまさに、個人向けマイナス金利といえるものだという。経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた――。■口座の棚卸しをして、銀行口座やATMの利用もよく考えて最初の標的は「休眠口座」です。一定期間、入出金などの取引がない口座に、管理手数料の導入を検討する銀行が増えています。実はすでに、りそな銀行では導入されています。対象は入出金が2年以上ない残高1万円未満の口座で、「未利用口座管理手数料」として年1,200円を引き落とし。口座残高が減り、手数料が払えなくなると、自動的に解約されます。たとえば残高9,000円の口座から毎年1,200円が引き落とされると、7年後の残高は600円になります。8年目の手数料は払えないので解約され、預けていたお金も口座自体もなくなってしまうのです。ほかにも、振込み手数料などを引き上げる銀行もあります。たとえば、横浜銀行では、今年5月から他行あてのATM振込み手数料を、振込額が3万円未満なら270円から324円に、3万円以上だと432円から540円に引き上げました。さらに、横浜銀行は硬貨の預け入れに『硬貨整理手数料』を導入しました。硬貨500枚までは無料ですが、501~1,000枚までは432円、1,001~2,000枚までだと864円などと有料化したのです。貯金箱いっぱいの硬貨を預けると手数料がかかり、貯めたお金が目減りしてしまう。預入れ時に限ってですが、これも個人向けマイナス金利の1つといえるでしょう。今後、銀行の収益がもっと悪化すると、手数料の導入も増えるでしょう。たとえば、預け入れの少ない小口口座から管理手数料の徴収などが広がっていくと思います。私たちは今のうちに、銀行との付き合いを見直す必要があります。【1】銀行口座の棚卸し使っていない口座はないか、チェックして、不要な口座は解約しましょう。口座は少ないほうが管理は簡単です。総合口座1つか、せいぜい給与振込み口座と貯金用口座の2つがあれば十分です。【2】インターネットバンキング手数料は銀行口座→銀行ATM→インターネットバンキングの順に安くなります。「インターネットバンキングはムリ~」という方も、慣れれば簡単です。銀行の行列に並ぶことなく、自宅から24時間手続きできて安いのですから、使わない手はありません。今年10月の消費税率引き上げで、銀行手数料も一斉に上がります。口座の整理はお早めに!
2019年09月06日自動車ローン(マイカーローン)を利用するのであれば、なるべく低金利の商品を選びたいところ。この記事では自動車ローンを比較する際のポイントとともに、低金利でおすすめの自動車ローンを厳選してご紹介します。自動車ローン(マイカーローン・オートローン)の比較ポイント福島銀行福島県地盤の福島銀行が取り扱うマイカーローン。インターネット支店「いつでもどこでも支店」を利用すれば全国どこでも利用できます。資金用途が広いのが特徴ですが、一部繰上返済ができない点に注意が必要です。(2019年7月15日時点)【第2位】ジャパンダ・ネットマイカーローン損保ジャパン日本興亜損保ジャパン日本興亜が取り扱うマイカーローン。土日祝も審査可能ですぐに審査結果がわかります。資金用途が自動車、バイクの購入資金に限定される点や一部繰上げ返済ができない点、借り換えに利用できない点に注意が必要です。(2019年7月15日時点)【第1位】三菱UFJ銀行ネットDEマイカーローン三菱UFJ銀行三菱UFJ銀行が取り扱うネット専用マイカーローン。事前審査は最短即日回答、申込から契約までWEBのみの手続きで完結できます。インターネットからの利用であれば印紙代や繰上返済手数料もかかりません。(2019年7月15日時点)住んでいる地域の地銀や信金、労金も候補に地銀や信金、労金などは低金利で比較的審査の柔軟なマイカーローンを多く取り扱っています。ただ、基本的に支店のある地域(営業地区内)に居住している(勤務先がある)人しか利用できません。今回ご紹介した商品以外だけでなく、住んでいる地域にある金融機関が取り扱うマイカーローンも含めて比較検討されることをおすすめします。[adsense_middle]低金利の地銀・信金のマイカーローン例(2019年7月15日現在)低金利のマイカーローンはしっかり比較して選ぶことが大切なるべく低金利で条件のよいマイカーローンを選ぶためには比較が大切です。比較サイト(イー・ローンなど)を利用すれば多くの金融機関の中から条件に合ったマイカーローンを効率よく比較できます。キャンペーンなどの情報も随時更新されているため、最新の条件で比較でき便利です。このようなツールもうまく活用していきましょう。
2019年07月20日住宅ローンを借り入れるとき、本審査になったら仮審査よりも金利が上がってしまったという人がいますが、そのような人は、借り入れ先を1つしか検討しなかったという人が多いようです。金利のパーセンテージは、支払総額に大きく影響します。頭では分かっていても実際に借り入れするときに妥協して、支払スケジュールが滞らないよう、金利についてもう一度確認しましょう。■ 1.金利が0.3%下がれば、車が1台買える!?【IWJ】Image Works Japan / PIXTA(ピクスタ)新築一戸建て住宅を購入するときに、住宅設備にこだわり過ぎて総費用が上がってしまい、月々の支払いが予定額よりもオーバーしてしまうことがあります。そんなとき、どうしますか?キッチンやバスルームのグレードを下げる、カーテンやエアコンをハウスメーカーに注文せず、自分で購入して施主支給するなど、様々な策を練るでしょう。金利に注目するのも1つの方法です。xiangtao / PIXTA(ピクスタ)1-1キッチンやお風呂のグレードを下げるより、金利を下げたほうが節約になる<金利1.60%の場合>・毎月返済額9万3331円・支払総額3919万9268円<金利1.30%の場合>・毎月返済額8万8944円・支払総額3735万6564円0.3%で約184万円の差がつきます。差額で車が1台買えてしまいます。たとえ0.1%だったとしても約62万円、0.2%なら約120万円の差が出るのです。つまり、キッチンやお風呂のグレードを下げるよりも、金利を下げたほうが節約になるわけです。■ 2.住宅ローンの借入先は何となく決めちゃダメ住宅ローンを借りるときの銀行選びを、ハウスメーカーや知人におすすめされたからという理由で決めてしまう人は案外多いものです。人任せにしていては損をしますので、家づくりを考え始めたら、並行して銀行選びも行うようにしましょう。CORA / PIXTA(ピクスタ)2-1「まずは銀行を選んでから」は間違い住宅ローンの金利に関して、どこの銀行が低く、どこの銀行が高いという二者択一的な結論はありません。銀行によって得意とする金利タイプ(固定金利期間)が違うからです。住宅ローンは変動金利、5年固定金利、10年固定金利、35年固定金利(全期間固定)などの金利タイプがあり、期間によってそれぞれ金利が異なるので、大手銀行、地方銀行、ネット銀行すべてに「この銀行は10年固定金利は安いけれど、35年固定金利は高い」という得手不得手があるからです。もし、銀行別金利ランキングを作成したら、変動金利はA銀行が一番低いが、10年固定はB銀行が一番低い、といった具合になり、すべての金利がランキング1位になる銀行は存在しません。つまり、住宅ローンの借り入れをするときに「まずは銀行を選んでから」というのは間違っているのです。2-2銀行を選ぶ前に返済プランと金利タイプを決めるGraphs / PIXTA(ピクスタ)一番最初にすべきことは、何年で返済し、金利タイプは何を選ぶといった返済プランを考えることです。それが決まったら、該当するプランの金利が安いところを選ぶようにしましょう。銀行を選ぶときに、住宅ローンの金利比較サイトなどで調べる方も多いと思いますが、銀行のホームページに載っている金利だけ見るのは間違いです。表示されている金利は表面金利なので、それだけで比較すると損してしまう可能性があります。2-3諸費用は優遇金利も考慮を住宅ローンの返済には、保証料や手数料、団体信用生命保険(団信)の保険料といった諸費用がかかります。金利が低くても、銀行によっては諸費用が高額で、結局支払い総額が多くなってしまったという例も少なくありません。また、給与口座として使っている、その銀行のローンカードを持っているなど、条件を満たすと店頭金利よりも安くなる場合もあります。分からなければ、銀行に問い合わせて、総合的に低い金利の銀行を選ぶようにしましょう。■ 3.まとめKY / PIXTA(ピクスタ)金利のパーセンテージは、支払総額に大きく影響します。借入金額にもよりますが、金利が0.1パーセント違うだけでも支払総額が数十万円違ってくるケースは大いにあります。自分のライフプランに合った返済方式、金利プランを選んだら、表面金利にまどわされず、自分の場合は金利優遇のプランが適用になるのか、諸費用を合わせて納得できる総支払い額になるかをしっかり見極めて、賢く住宅購入を行いましょう。
2019年07月17日一般的に高いという印象のある消費者金融の金利。この記事では消費者金融の金利の仕組みや他のローンとの金利相場の違いについて解説します。なぜ消費者金融の金利が高いのか、その理由を明らかにします。消費者金融の金利の仕組み日本貸金業協会年20%を超える金利は刑事罰の対象上限金利を定めた法律には利息制限法のほか「出資法」があり、借入金額に関わらず年20%を超える金利で貸付けを行った業者は刑事罰の対象となります。出資法による上限金利は2010年6月までは年29.2%でしたが、法改正により現在の年20%へ引き下げられています。これにより、一定の条件のもとで許容されていた出資法上限金利と利息制限法上限金利との間の金利帯、いわゆる「グレーゾーン金利」は撤廃されました。日本貸金業協会上限金利は実際の借入額ではなく借入限度額で決まるカードローンの上限金利は、実際の借入額ではなく借入限度額を基準に決まります。たとえば借入限度額が100万円の人は借入額が30万円でも上限金利は年15%です。主な消費者金融の金利相場消費者金融の借入金利には通常3.0%〜18.0%のように幅がありますが、この例の3.0%はあくまで下限金利。下限金利は返済能力が高く借入限度額が大きいなどの条件を満たすごく一部の人にしか適用されません。基本的には上限の18%(借入限度額100万円以上であれば15%)が適用されると考えておきましょう。主な消費者金融の借入金利は以下のようになっています。※2019年6月30日時点[adsense_middle]他のローンの金利相場消費者金融の以外の金融機関における借入金利の相場は以下のようになっています。主な銀行カードローンの金利相場銀行が取り扱う銀行カードローンの金利相場は消費者金融に比べ低く、上限金利は年15%を下回るものが多くなっています。※2019年6月30日時点信販系カードローンの金利相場信販会社(クレジットカード会社)が取り扱うカードローンの金利相場は、概ね消費者金融並みの高い水準となっています。クレジットカードのキャッシング枠で適用される金利相場も年15%〜18%と、こちらも高い水準です。※2019年6月30日時点参考:目的別ローンの金利相場住宅ローンやマイカーローン、教育ローンなどの目的別ローンの金利相場は消費者金融よりもかなり低いことがわかります。もちろん限度額の範囲内で自由に借り入れできるカードローンとは仕組みが違うため単純には比較できませんが、カードローンは金利面で不利な商品だという認識を持って利用すべきと言えます。複数のカードローンの借り換えに利用できる返済専用の「おまとめローン」は目的別ローンの一種であり、金利負担軽減に有効な商品と言えます。目的別ローンの金利(三菱UFJ銀行)※2019年6月30日時点[adsense_middle]消費者金融の金利はなぜ高いのか消費者金融の金利はなぜ高いのでしょうか。その理由を見ていきましょう。【消費者金融の金利が高い理由①】保証人や担保がないカードローンは基本的に保証人不要、無担保で借り入れできるのが特徴です。借り手にとってはメリットですが、貸し手にとっては貸したお金を回収できないリスクが高まります。貸し手はこの貸し倒れリスクを金利を高めに設定することでカバーしているのです。それに対し住宅ローンやマイカーローンでは、通常土地や建物、車を担保とします。もし借り手が返済できなくなっても担保を売却して貸付金を回収できるため、貸し倒れのリスクは小さく、金利を低く設定できます。【消費者金融の金利が高い理由②】資金調達コスト保証人や担保がないのは銀行カードローンでも同じです。しかし消費者金融の金利は銀行カードローンの金利よりも通常高く設定されています。これは貸付資金の調達コストの違いが関係しています。銀行であれば預金によってほとんどゼロに近い金利で資金を集められますが、消費者金融は自己資金のほか銀行などへ金利を支払って融資資金を調達しなければなりません。この調達コストが消費者金融の金利に上乗せされているのです。【消費者金融の金利が高い理由③】情報の非対称性返済能力が低く貸し倒れリスクが高い人の金利は高く、返済能力が高く確実な返済が見込める人の金利は低く設定するというのが通常の考え方です。しかし、貸し手に借り手の返済能力に関する情報がない(少ない)と、貸し倒れのリスクをカバーするために金利を少し高めに設定せざるを得ません。一方借り手は金利を比較した上で自分に有利な貸し手を選べます。これが「情報の非対称性」がある状態です。この状態では返済能力が相対的に高く、より低い金利で借り入れできる人は金利の高い貸し手からお金を借りなくなります。その結果、金利を高く設定した貸し手からお金を借りようとするのは相対的に返済能力の低い人だけなり、貸し倒れのリスクが高まります。こうなると貸し手はさらに金利を引き上げないと割に合わなくなり、金利が上げれば残った人の中でも相対的に返済能力の高い人がまた借りなくなる。これを繰り返すことで金利はどんどん上がっていき、最終的に金利は上限に達して高止まりの状態となるのです。もし上限がなければ金利はさらに上がり続けることでしょう。情報の非対称性ある財やサービスの供給側と需要側(お金の貸借では貸し手と借り手)で、その財やサービスについて持つ情報量に差があること。情報の非対称性が解消され金利が下がるには審査の強化が必要情報の非対称性を解消するには、貸し手が審査を厳しくして借り手の返済能力を正確に見極める必要があります。情報の非対称性が解消されれば、借り手の返済能力に応じて適正な水準まで金利が下がると期待できます。とはいえ消費者金融はすぐにお金を借りたい人や相対的に返済能力が低い人の受け皿ともなっており、他社との競争の中で審査を強化するのもなかなか難しいのが現状と言えます。消費者金融の金利が高い理由まとめ保証人や担保がない資金調達コスト情報の非対称性消費者金融の金利の仕組みに関するまとめ法改正によってグレーゾーン金利が撤廃され、以前に比べれば消費者金融の金利は下がったと言えます。とはいえ消費者金融の金利が高いことには変わりありません。より金利の低い銀行カードローンや他のローンが利用できないかを検討した上で、うまく利用することが大切です。
2019年07月15日カードローンにおいて最も重要な要素である金利。なるべく負担を抑えながらカードローンをうまく利用するには、金利の仕組みや利息の計算方法を知っておくことも大切です。この記事ではカードローンの金利の仕組みと利息の計算方法について、実例を交えながら解説します。金利の基礎:利息と利子の違い日本貸金業協会グレーゾーン金利は解消された借入金利に関係する法律には利息制限法のほか、刑事罰の対象となる上限金利を定めた「出資法」があります。かつて存在した、いわゆるグレーゾーン金利は2010年の法改正により解消され、現在は年20%を超える金利は刑事罰の対象、それ以下の金利で利息制限法を超えるものは無効とした上で行政処分の対象となっています。日本証券業協会グレーゾーン金利出資法による上限金利と利息制限法による上限金利との間の金利で、一定の要件のもと有効とみなされていたもの。上限金利を超えて融資を行うのは違法な悪徳業者上限金利を超える法外な金利を要求する業者は違法な悪徳業者です。悪徳業者の中には表面上は上限金利の範囲内の金利を掲げながら、利息以外に法外な手数料を要求するような業者もあるため注意が必要です。借入を行う前に借入条件をよく確認し、そのような悪徳業者は絶対に利用しないようにしましょう。カードローンの利息計算方法借入金利が実質年率で表示されたカードローンの利息は以下のように計算されます。利息計算方法利息=借入残高×金利(実質年率)×(借入日数/365日※)※借入当日は借入日数に含まない※うるう年の場合には365日は366日に変更利息は日割りで計算。1日でも早く返せば利息は少なくなる利息は年率で表示されますが、実際には借入日数分で日割り計算されます。利息は1日でも早く返済するほうが少なくなるため、決められた返済日まで待つ必要はありません。余裕ができたタイミングで随時繰り上げ返済を行えば、すぐに利息軽減効果が得られます。一括で返済する場合の利息計算たとえば100万円を実質年率15%で借り入れ一括で返済する場合、1日あたりの利息は約410円です。実質年率15%で100万円を借りた場合の利息[adsense_middle]毎月返済する場合の利息計算毎月返済でも同様に利息は日割りで計算されます。毎月の返済ごとに借入残高が減少するため、利息もだんだん減っていきます(返済金額が一定の場合、返済金額に占める利息の割合が減少していきます)。100万円を借りて毎月返済した場合の利息(実質年率15%)100万円を実質年率15%で借り入れ、毎月27,000円ずつ返済した場合、約34万円の利息が発生します(返済回数50回、繰り上げ返済なし)。※レイクALSA・返済シミュレーションを用いて試算※借入日から30日ごとに返済した場合の目安(繰り上げ返済なし)※1年を365日として計算金利の違いは利息に大きく影響する数%借入金利が違えば、利息に大きな差が生じます。その差は借入金額が大きいほど、借入期間が長いほど大きくなります。金利差による利息への影響金利差による利息への影響について、100万円を借り入れ一括返済した場合(借入日数30日)と毎月一定額(27,000円)ずつ返済した場合を例に比較すると、以下のようになります。1%の金利差でも30日の借入では1,000円弱、分割返済で借入期間が長くなれば数万円の利息の差を生みます。※毎月返済の利息総額・返済回数はレイクALSA・返済シミュレーションを用いて試算金利相場は銀行よりも消費者金融の方が高い一般的に消費者系カードローンの金利相場は銀行系カードローンよりも高い傾向があります。同じ金融機関でも金利には幅があり、返済能力が高い人(借入限度額が大きい人)ほど一般的に適用される金利は低くなります。金利はカードローンを選ぶ上で非常に重要な要素ですが、審査の通りやすさや借り入れまでにかかる時間など、考慮すべきポイントはほかにもあります。いくら低金利でも必要なタイミングで借り入れができないのでは困ります。利用金額や目的、借入期間などに応じて、金利だけでなく他の要素も考慮して利用する金融機関を選ぶことが大切です。主なカードローンの金利水準(2019年6月25日時点)カードローンの金利の仕組みに関するまとめカードローンの金利は日割り計算されるため、決まった返済日に囚われず、1日でも早く返済することが負担の軽減につながります。カードローンを選ぶ際には金利以外の要素も考慮した上で目的に合ったものを選び、計画的に利用することが大切です。
2019年07月03日金利はカードローンを選択する上で最も重要な要素。一般的に銀行カードローンの金利は消費者金融のカードローンよりも低く設定されていますが、銀行による違いもあります。どの銀行カードローンを選べばいいのか。今回は低金利な銀行カードローンを、その特徴と併せてランキング形式でご紹介します。【第5位】楽天銀行スーパーローン楽天銀行【楽天銀行スーパーローンの特徴②】申込手続きはWEBで完結申込や必要書類の提出は「楽天銀行アプリ」で完結します。楽天会員登録があれば氏名や連絡先といった情報は自動で入力されるため、入力のわずらわしさも軽減されます。審査完了後はスマホ(WEB)から借入ができ、登録口座に振り込まれます。楽天銀行口座を登録した場合には24時間即時振込、他行口座を登録した場合には平日0:10〜14:45まで申し込めば当日中に振り込まれます。楽天銀行スーパーローン概要(2019年5月30日時点)楽天銀行カードローンの特徴まとめ楽天会員ランクに応じた審査優遇・楽天ポイント付与申込手続きはWEBで完結住信SBIネット銀行【住信SBIネット銀行カードローンの特徴②】申込手続きはWEBで完結仮審査の申込から契約まで申込手続きはWEB、スマホで完結します。【住信SBIネット銀行カードローンの特徴③】カードの発行や明細書の郵送なし住信SBIネット銀行のキャッシュカードにカードローン機能が付帯され、ATMでの借入や返済にそのまま利用できます。利用明細はWEB上での確認のみで、郵送はありません。住信SBIネット銀行の口座をすでに持っていれば審査後すぐに借入できますが、口座開設との同時申し込みの場合にはキャッシュカードが送られてくるまで借入できないため、1週間程度の余裕を見ておく必要があります。住信SBIネット銀行カードローン概要(2019年5月30日時点)住信SBIネット銀行カードローンの特徴まとめ住宅ローンやSBI証券の利用などで金利優遇申込手続きはWEBで完結住信SBIネット銀行カードローンカードの発行や明細書の郵送なし【第3位】みずほ銀行カードローンりそな銀行【りそなカードローンの特徴③】申込手続きはWEBで完結申込や必要書類の提出はWEB、スマホで完結します。【りそなカードローンの特徴④】キャッシュカード兼用・利用明細は自宅へ郵送カードローン専用カードは発行されず、りそな銀行のキャッシュカードにローン機能が付帯されます。りそな銀行に口座があればスムーズに借入ができますが、口座を持っていなければ契約までに口座開設が必要となります。WEB・郵送での開設には2〜3週間かかることもあります。利用明細は自宅への郵送のみで、郵送停止や自宅以外への送付先の変更はできません。りそなカードローン概要(2019年5月30日時点)りそなカードローンの特徴まとめ住宅ローンまたは給与振込の利用で金利優遇オートチャージ(自動融資)申込手続きはWEBで完結キャッシュカード兼用・利用明細は自宅へ郵送低金利の銀行カードローンに関するまとめカードローンを利用するのであれば、なるべく金利の低いカードローンを選ぶのがポイントです。銀行カードローンには消費者金融のカードローンに比べ金利が低いというメリットがあります。ただし即日融資は受けられず、その銀行の口座がないと借入までに時間がかかってしまうケースもあるため、すぐにお金が必要な場合には注意が必要です。
2019年06月13日メガバンクの店舗は減る一方。そこで経済ジャーナリストの荻原博子さんは、手数料が割安のネットバンキングや、現金不要のデビットカードなどの利用をすすめる。荻原さんが、銀行には“行かずにつきあう”お得な方法を教えてくれた――。今月20日、三菱UFJ銀行は’23年度までに店舗数を180減らすと発表しました。’17年度末に515あった店舗を、当初は20%、100店を減らす計画でしたが、今回、35%、180店減らすと加速させたのです。また、みずほファイナンシャルグループも’17年度末の500拠点から、’24年度までに100拠点減らす方針でしたが、削減数を130に拡大。銀行の店舗削減が進んでいます。というのも、以前の銀行は効率を無視した経営でした。「収支が1円でも合わなければ全員残業」などとよく聞きましたが、たった1円のために高い人件費をかけるムダが横行していたのです。’79年からの金融自由化、’96年の金融ビッグバンなどを経て、銀行も自由競争の時代。経営を見直し、地価の高い都心の店舗に、高い人件費をかけて行員を配置する効率の悪さに気づいたのでしょう。さらに、’16年からのマイナス金利政策などで経営状況が悪化。店舗削減を急ぐようになりました。この流れは止められません。今後、銀行の店舗は減る一方でしょう。残る店舗も、資産運用や相続などの相談ブースを増やし、振り込みや入出金などのハイカウンターは極端に減っています。振り込みや入出金はATMやネットバンキングに移行させ、窓口には来てほしくないと大きく舵を切ったのです。私たちも、考えを切り替えるときです。できるだけ銀行に行かずに済む方法を実践しましょう。【1】ネットバンキングを使うネットバンキングは自宅から24時間いつでも手続きできて、手数料が銀行窓口より割安です。たとえば、三菱UFJ銀行の窓口で3万円以上を他行に振り込むと手数料は864円ですが、ネットバンキングなら324円。同じ三菱UFJ銀行への振り込みでも、3万円以上なら窓口だと540円かかりますが、ネットバンキングなら無料です。【2】会員登録で手数料優遇を受ける近くの銀行店舗がなくなっても、コンビニATMでほぼ代用できますが、問題は利用手数料です。そこで、各行の会員サービスを利用しましょう。ネットバンキングの登録と合わせて、三菱UFJ銀行の「メインバンク プラス」やみずほ銀行の「みずほマイレージクラブ」、三井住友銀行の「SMBCポイントパック」などに登録すれば、給与や年金の振り込みや口座残高などによって、コンビニATMの利用手数料が月3回まで無料などの優遇を受けられます。【3】デビットカードで支払うまとまった買い物の際、わざわざ現金を引き出さなくても、ほとんどの銀行のキャッシュカードが、加盟店でデビットカードとして使えます。デビット決済は手数料無料。その場で口座から引き落とされるので使いすぎもなく安心です。「定期預金が満期になったので銀行に行ったら、投資信託を勧められた」などはよく聞く話です。「銀行だから安心」という時代は終わりました。とはいえ、タンス預金は危険です。銀行は“無料の貸金庫”と思って、上手につきあっていきましょう。
2019年05月31日「老後の暮らしを大きく左右する退職金ですが、無頓着な人が少なくありません。現役のころから夫婦で退職金についてしっかり考えておくことが大切です」そう語るのは「生活設計塾クルー」取締役で、ファイナンシャルプランナーの深田晶恵さん。退職金で住宅ローンを完済して、あとは世界一周旅行でも――なんて話は今や昔のようだ。「退職金は長年働いた“ご褒美”ではありません。会社に預けていた定期預金が満期を迎えて戻ってきた、“老後資金”と捉えるべき。ところが自分が受け取る退職金額さえ知らない会社員が実に多いのです。定年間際になってから、先輩から退職金額を聞いて“たったそれだけ?”と愕然とする人も。まずは勤務先の退職金額や制度を把握しておくことです」(深田さん・以下同)厚生労働省の「就労条件総合調査」によると、大卒会社員の退職金は、この20年で約1,000万円も減っている。とはいえ、大企業に勤めていれば、平均で2,000万円超もらえるように(日本経済団体連合会「2018年9月度 退職金・年金に関する実態調査結果」)、退職金が人生最後で最大級の収入であることは今も昔も変わらない。それだけに、一歩選択を誤れば、老後の生活を大きく変えてしまうのだという。たとえば退職金の受取り方法。サラリーマンの場合、「まとめて“一括”でもらう」「分割して“年金”方式で受け取る」「一時金と年金方式の併用でもらう」など受取り方法はいくつかのパターンがあり、選択の自由度は勤務先によって異なる。退職金は、どう受け取るのがお得なのだろうか?「“年金”は、勤務先が運用し続けてくれるので『額面収入』は“一括”よりも利息分だけ多くなります。ところが『手取り額』で見ると、実は“一括”のほうが、得になることが多いのです」そのカラクリは税金と社会保険料にあるという。「実は退職金を“一括”で受け取った場合、勤務年数に応じた非課税枠があります。大卒で38年間勤めた場合、2,060万円までは税金がかかりません。この範囲内なら、退職金の額は、そのまま手取り額になります。仮に非課税枠を超えたとしても、超過分の半分しか課税の対象にはなりません。退職金を一括で受け取る場合、納税者にとって有利な税制になっているのです」一方、年金として分割で受け取ると、毎年の収入が増える分、税金(所得税と住民税)と、国民健康保険と介護保険の社会保険料が増えてしまう。「昔のように、5%以上の年金運用率であれば別ですが、今は運用率が1~2%程度の会社がほとんどなので、運用で増える額よりも、税金などとして取られる額のほうが多くなってしまうのです」ところが、退職金を“一括”で受け取った場合にも、大きな落とし穴がある。退職金をターゲットにする金融機関の甘い勧誘だ。「多額のお金を手にすると“退職金運用病”にかかってしまう人も少なくありません。この“病気”にかかると『何か増えるものに預けないともったいない』『リスクが小さく、そこそこ増える商品で運用したい』と考えてしまいます。そこで、銀行員に勧められるままに、投資信託や外貨建て保険などの商品を購入してしまう人が後を絶ちません」本来はストップをかける立場にある配偶者が、「あの人は信頼できそうね」と、後押ししてしまうパターンも多いという。「マイナス金利政策の状況下で、安全確実に増える金融商品などありません。銀行の営業マンは資産運用のプロではなく、販売のプロ。私のところに相談に来られた方で、銀行に勧められるまま金融商品を購入して、確実に資産を増やせた人は記憶にありません。それでも、退職金の運用を考えている人は、入門書を1~2冊読み、30万~50万円ほどの少額資金で“練習”する期間を設けるようにしたほうがいいでしょう」“無駄遣い”リスクを考えれば、手取り総額が減っても、“年金”を選ぶほうが、安全なのだろうか。「たしかに企業年金は定期的な安定収入になるというメリットがありますが、終身払いでもない限り、受取り期間はいずれ終了します。企業年金があるという前提で生活をしていると、受取り期間が終わったときに、いきなり年間収支が大幅に赤字になってしまうという方も多いのです」深田さんは「家計の見直しの難しさは昔よりも増している」と考えている。「昔は定年退職すると、会社に行かなくなることで、『これからは年金生活だから何か見直そう』という意識が生まれました。ところが、今は法律が変わり、再雇用で働く人が増えています。ネクタイをして会社に行く日常が続くため、家計の無駄を見直す意識が持てない。給料が安くなっているにもかかわらず、そのままの生活を続けてしまうのです」大手企業に勤めていたある男性は、定年後に再雇用され、給料が19万円と大幅に下がったのに、現役のときと変わらず、毎月24万円の出費を続けていたという。「その男性は、毎月5万円のマイナスに加え、再雇用でボーナスがなくなったにもかかわらず、夏と冬のボーナス期には、以前と同じように、それぞれ20万円も支出していました。これだけで年間100万円の赤字になりますが、足りない分を退職金で補っていた。老後資金が足りないことがわかっていれば、妻がパートで家計を助けるなどの手立てがあったのでしょうが……。とりわけ現役世代で高収入だった人は、収入減になる定年後も生活ランクが落とせない傾向があるのです」“一括”にしろ“年金”にしろ、受け取った退職金は、将来を見据えた戦略が必要なようだ。「60代前半は、減った収入でトントンの暮らしを目指したほうがいい。退職金の使い道は、定年後の旅行、子どもの結婚資金や住宅購入資金の援助などいろいろ考えられますが、あくまでも老後の生活に影響がない程度にしましょう。あとは“増やす”ことではなく、いかに“減らさない”ようにするか夫婦で向き合う姿勢が大事です」虎の子の退職金は賢く“使わない”で、老後不安に備えるのがいいようだ。
2019年05月31日マンションを購入する際に多くの人が利用する住宅ローン。変動金利と固定金利、選ぶ金利タイプによってその後の返済計画は大きく変わります。この記事ではそれぞれの金利タイプの特徴とメリット・デメリット、どういった人に向いているのかを解説します。変動金利型住宅ローン2018年度第1回民間住宅ローン利用者の実態調査変動金利の推移長期的な金利動向も住宅ローンの金利タイプを選ぶ際の参考となります。以下のグラフは、住宅金融支援機構の集計による民間金融機関の住宅ローン金利の推移を示したものです(金利引き下げ前の基準金利・店頭表示金利)。民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)・住宅金融支援機構*主要都市銀行のHP等により集計した金利(中央値)*変動金利は昭和59年以降、固定金利期間選択型(3年)の金利は平成7年以降、固定金利期間選択型(10年)の金利は平成9年以降のデータ。これをみると、民間金融機関の住宅ローン金利はバブル期以降大きく低下し、ここ20年以上ほぼ横ばいの状態が続いています。現在の金利水準はほぼ下限に近いと考えられ、今後金利がさらに低下するよりも、上昇するリスクのほうが高いといえます。とはいえ金利がいつ上昇に転じるかはわかりません。金利の変動を正確に予測できない以上、あなた自身のリスク許容度(どの程度金利変動に対応できるのか)に応じて金利タイプを選択あなた自身のリスク許容度(どの程度金利変動に対応できるのか)に応じて金利タイプを選択するべきといえるでしょう。マンション購入のための住宅ローンまとめ住宅ローンを利用する場合には、あなた自身の状況やリスク許容度にあわせて金利タイプを選ぶ必要があります。また返済期間の長い住宅ローンは一度借りて終わりではありません。状況の変化に応じて、借り換えなど適切な対応ができるようにしておくことも大切です。
2019年04月26日「理由は分からないけど全然お金が貯まらない……」「あらかじめ月の予算を決めているのにいつの間にかオーバーしてしまう」そんな悩みを抱えている人は少なくないでしょう。そこで今回は、“お金が貯まらない時に見直すべきポイント”を、資産運用・トレーディングのプロである山田良政さんにご紹介いただきます。まずは、収支を見直してみましょう!文・山田良政■外食・コンビニを利用しすぎていないか仕事後、外食してから帰宅するという方も多いのでは? 美味しくて楽ですが、外食は節約の大敵です。家で作ったら材料費が300円くらいのパスタも、レストランで食べると800円超えなんていうのはよくあること。またコンビニ利用に関しても、弁当だけでなく、誘惑に負けてデザート・お酒も追加すれば1,000円近い出費に。自炊と外食・コンビニ利用を比べると、自炊の方が圧倒的にお得。外食・コンビニ利用が多い人は、まずその点を見直しましょう。そうするだけで、週でかなりの額が浮くはずです。■使い回せない服・コスメばかり買っていないか女性がどうしてもお金をかけてしまいがちなのが、衣服やコスメ。可愛いアイテムを見つけて、我慢できずに買ってしまったという経験のある女性は多いでしょう。しかしこのような支出も、お金を貯めたいのであれば見直すべきポイントです。どんなに可愛くても、着回しのきかない服やシーズン物のコスメを買うのは△。1着で何パターンも着回しできる服やオールシーズン使えるコスメを買うのが理想的。モノを買うときは、使い回しができるか・長く使えるかということを考えるようにしてくださいね。■ちょくちょく現金をコンビニATMから引き出していないか必要なときに、すぐに現金をおろせるコンビニATM。とても便利ですが、頻繁に利用する人は要注意。マイナス金利の影響もあり、現金引き出しの手数料もあなどれない額となっています。「たかが108円(休日は216円)」と、3,000円、5,000円といった少額の現金を何度も下ろしていると、手数料だけで月1,000円近い出費に。自分の1ヶ月の現金支出を把握し、毎月1回決まった金額をまとめて引き出すようにしましょう。そして、その範囲内でやりくりすれば節約に繋がるはず。節約してるはずなのに全然お金が貯まらないという方は、上記のような点を見直してみましょう。しかし節約をしすぎると心が貧しくなり、ケチになりすぎると周りの人も離れてしまいます。そうならないためにもメリハリをつけ、豊かな気持ちでお金を貯めるように意識してみてくださいね。© antoniodiaz / shutterstock© Irina Bg / shutterstock© Ollyy / shutterstock
2019年02月25日無担保で借りられるリフォームローンは審査に通りやすいといわれますが、住宅ローンとは違った金利率や返済期限が設定されているため注意が必要です。税金がお得になる制度や、毎月の返済額をシミュレーションする方法などもあわせて紹介します♪リフォームローンとはマンションや戸建てのリフォームを行うにあたって、まとまった資金が準備できないときに重宝するのが『リフォームローン』です。住宅ローンの1種ですが、条件などにいくつかの違いがあります。住宅ローンの場合は、債務者が返済できなくなったときに備え、土地や建物を担保に入れる必要があります。対してリフォームローンは『有担保型』か『無担保型』のどちらかが選択可能です。無担保型を選べば、抵当権設定費用などの諸費用は発生せず、金融機関は債務者の返済能力や収入などを信用して貸付をすることになります。もちろん、返済が滞れば個人信用情報機関に履歴が残り、最終的に自宅などが差し押さえられる可能性はゼロではありません。無担保型のリフォームローンは、「リフォームはしたいが、いくらかの資金は手元に残しておきたい」という人にぴったりの方法といえるでしょう♪無担保のリフォームローンは、住宅ローンのような保証(担保)がないため、金融機関側のリスクは必然的に高くなります。そのため、有担保型よりも借入額の上限が低く設定されているのが特徴です。融資元や世帯年収などによっても異なりますが、住宅ローンの借入額は500~5,000万円、リフォームローンの場合は、50~1,000万円程度が相場でしょう。リフォームローンも住宅ローンと同様に、貸金に対する利子を支払う必要があります。金利には固定金利・変動金利・固定金利選択型があり、どれを選択するかで金利額は変わってくるといえるでしょう。住宅ローンの金利は1%を切るところも多いですが、リフォームローンはそれよりも割高に設定されているのが通常です。金利が高い理由の1つに、リフォームローンが無担保であることが挙げられます。契約手続きの流れ上記では住宅ローンとリフォームローンの違いを説明しましたが、契約時に『審査』がある点は両者に共通しています。金融機関選びから支払いまでの『契約の流れ』を確認してみましょう。まずは、借入先の金融機関を選び、仮審査を申し込みます。金融機関を選ぶときは、借入額・金利タイプ・返済方法などが自分に合っているかを確認してください。不明点がある場合は、金融機関に足を運び、見積書をもらうのもよいでしょう◎最近はネット上で手軽に仮審査の申し込みができるところが増えています。『インターネットの仮審査』は24時間いつでも申し込みが可能で、申込時の質問がそのまま審査項目に反映されます。申込時は、手元に以下の資料を用意しておくのがおすすめです♪●前年度の年収や勤続年数●勤務先の情報(住所・電話番号・資本金の額・従業員数など)仮審査の申込後に、郵便などで審査結果が通知されます。仮審査に通った場合は、いよいよ金融機関の窓口での正式な申し込みおよび本審査です。正式な申込時は、仮審査合格通知に加え、『本人確認書類』『収入証明書』『資金使途の確認書類』などを持参しましょう。このほかに、別途必要な書類の提出を求められるケースがあります。仮審査が通ったとしても、本審査が必ずしも通るとは限りません。年収・勤務先情報・借入時と返済時の年齢・健康状態などを考慮して審査が進められます。本審査を通過し、借入れの許可が下りると、本人の金融機関の口座にお金が振り込まれ、さっそくリフォーム会社への支払いが行われることになります♪リフォーム費用の支払い方法および支払時期は、リフォーム会社との契約時にしっかりと相談しておくべき項目です。以下は支払い方法の一例です。●リフォーム後に一括払い●契約時に着工金を払い、リフォーム後に完工金を支払う●リフォームの進捗に応じて中間金を払うリフォーム完了後には、問題がないかをすみずみまで確認し、必ず『完了報告書』を受け取るようにしましょう。事務手数料や印紙代など、リフォーム代以外の費用も確認しておくと安心です♪住宅ローンを組んでリフォームする場合リフォームローンは、担保を必要とせず、審査が比較的通りやすいのがメリットです。一方で、リフォームにも住宅ローンが活用できるのを知っていますか?住宅ローンの特徴や向いているケースについて解説していきますね。リフォームでは、リフォームローンのほかに、住宅ローンが活用できます。住宅ローンは、家や土地などの担保を必要とする分、借入金の上限が高く設定されているので、1,000万円を超える大規模なリフォームに向いているでしょう。また、中古物件を購入し、同時にリフォームを加える場合にも住宅ローンが有効です。返済期限が5年や10年のリフォームローンに対し、住宅ローンは最長で35年と、時間的な余裕があります◎長い時間をかけてコツコツと返済できるので、新築同様の大規模リフォームをしたい人にぴったりです。前項でも述べましたが、住宅ローンはリフォームローンよりも金利が低く設定されており、金利率の相場は0.5~2.5%前後となっています。リフォームローンの金利率が2.5~4.5%だとすると、毎月の支払額も大きく変わってきますよね。借入額が大きくなればなるほど、その差は顕著です!なかでも金利が安いのがネットバンキングで、地方銀行、都市銀行と続きます。リフォームローンの場合、金利のタイプ(固定・変動・固定選択型)が選べないケースがありますが、住宅ローンの場合は、ライフプランや家計の収支に合わせて自由に選べるものがほとんどです♪今現在、住宅ローンを返済中で、さらにリフォームを考え中という人は、リフォーム資金と合わせて、住宅ローンの『借り換え』を行うとよいでしょう。今まで高金利で組んでいた住宅ローンを他の金融機関で低金利で組み直し、毎月の返済額を減らすことを『借り換え』といいます。借り換え時に、リフォーム資金を住宅ローンに合わせることで、リフォームローン単体よりも、低金利で返済ができるようになるのです♡低金利に加え、返済期限が長期になる点も大きなメリットでしょう◎「一度契約したものを自分の都合で変えていいの?」と疑問に思う人もいるかもしれません。しかし、住宅ローンにおいては、借り換えを制限する決まりはなく、逆に、この方法を知らないと、大損をしてしまうケースもあるのです。リフォームローンと住宅ローンの審査の違い無担保のリフォームローンと住宅ローンでは、審査にいくつかの違いがあります。リフォームローンは審査に通ったが、住宅ローンはNGだったというケースも少なくありません。住宅ローンに比べ、リフォームローンは審査のハードルが低めの傾向があります。返済が可能かどうかを判断するため、年齢や年収などがチェックされますが、基準はそれほど厳しくないようです。大手金融機関の場合、年収が200~300万円以上で、少なくとも1~2年以上の勤労年数または事業収入があることが求められます。最も重視されるのが『完済時の年齢』で、多くの金融機関では80歳を上限にしているケースが多いようです。借入時の年齢が高くても、健康で仕事を持っていれば、通過する可能性は十分にあるといえるでしょう。一方、住宅ローンは、リフォームローンよりも厳しい通過基準が定められています。住宅ローンは、審査が厳しいぶん、審査期間も比較的長めです。審査内容はリフォームローンの場合とほぼ同じですが、『担保評価』や『借り換え』なども審査項目の範囲になるでしょう。まず仮審査を行い、次に窓口での本審査を行います。仮審査は一般的に3日~1週間程度、本審査は2~3週間ほどをみておきましょう♪金融機関を選ぶときのポイント金融機関を選ぶときは、1社だけでなく複数を比較・検討してみることをおすすめします。金利はもちろん、必ず確認すべきポイントを解説していきますね!リフォームローンはできるだけ金利の低いものを選ぶのが原則です◎一方で、金利の低さ以外にも確認すべきチェックポイントがあります。●金利に保証料が含まれているか●金利や保証料以外の費用はいくらか●団体信用生命保険の有無や、保険料の負担について債務者が返済できなくなった場合、保証会社が債務者に代わってローンを立て替えるという機関保証があります。債務者は借入の際に『保証料』を支払う必要がありますが、金利に保証料が含まれているのが通常です。上乗せされる保証料やその他の費用がないかを確認しましょう。『団体信用生命保険』は、債務者が死亡したときや大きな病気や障害を患ったときに、代わりにローンを完済してくれる保険です。金融機関によっては加入を必須とし、保険料を負担してくれるケースもあります。〔りそな銀行〕では、インターネットバンキング《マイゲート》を利用し、さらに借入中の住宅ローンと同一の口座で《りそなリフォームローン》を組むと、金利が店頭表示金利より1.5%割引されるという『金利特典』をもうけています。また、〔三菱UFJ銀行〕では、住宅ローン利用者は、《ネットDEリフォームローン》の通常金利が0.5%割引になるという金利優遇を提示しています。(※2019年2月時点)住宅ローンとリフォームローンを同時に利用する場合は、できるだけ金利優遇のある金融機関を選ぶのがお得ですね♪《りそなリフォームローン<WEB申込型>》の詳細はコチラ♪《ネットDEリフォームローン》の詳細はコチラ♪〔ろうきん(中央労働金庫)〕では、以下の人に対する金利優遇があります。●中央労働金庫に出資している団体会員の構成員●生協会員の組合員および同一生計家族●関東1都7県の一般の勤労者期間が定められていますが、期間中は優遇的な金利率が適用されます。さらに、対象者の保証料はすべてろうきんが負担してくれるのがうれしいポイントです♡変動金利型と固定金利型から選択でき、融資金額の上限は2,000万円、期間は最長20年間なので、余裕をもったリフォームプランが立てられるでしょう♪毎月の返済額の概算を知るには?リフォームのプランが決まったら、毎月の返済額を算出してみましょう。簡単に金額がシミュレーションできるサイトもありますよ◎ローンを返済するには、以下の2つの方法があります。●元利均等返済:毎月の返済額が一律になる返済方法●元金均等返済:元金額が一定になる返済方法どちらの返済方法が合っているかは、毎月の返済額を算出するとわかりやすいです。しかし、計算は複雑で、数字が得意でない人は途中で間違ってしまう可能性があります。返済額や住宅ローンの借入可能額の計算は、各金融機関のサイト上にある『ローンシミュレーション』を活用しましょう。『住宅ローン返済額シミュレーション』では、借入金額・ボーナス月の返済額・借入期間・金利方式などを入力すると、一瞬で毎月の返済額がわかるので、とても便利です♡返済期間5年以上のローンで税金がお得住宅ローンには、所得税や住民税の減免が受けられる『特定増改築等住宅借入金等特別控除』というものがあります。この『特定増改築』とはどんな増改築が含まれるのか、チェックしていきましょう♪まず1つめは、個人が住宅ローンを利用して『省エネ改修工事』を行い、一定の要件を満たした場合に、特別控除が適用されます。『省エネ改修工事』とは、断熱改修工事とそれに伴う修繕・模様替えの工事を指し、『改修後は、住宅全体の性能等級が改修前より1段階以上上がること』『費用の額が50万円を超えるもの』など、さまざまな条件があります。控除期間は5年間で、控除を受ける最初の年分と2年目以後では、適用の手続き方法が異なるので注意しましょう。控除額の計算方法や手続き方法の詳細は国税庁のHPで確認できますよ♪詳しい制度内容についてはコチラ♪借入金で『バリアフリー改修工事』をした場合も特別控除が適用されます◎省エネ改修工事と同様に、一定の要件をすべて満たすことが必要です。高齢者や障がい者の自立した日常生活を助けるのが目的のため、改修する人が『要介護または要支援の認定を受けている』『高齢者の親族と同居している』『50歳以上』などの条件に該当していなければなりません。具体的な工事内容としては、通路の拡張工事や浴室・便器の改良・出入り口の改良など多岐にわたり、費用額は50万円以上、控除期間は5年間と定められています。詳しい制度内容についてはコチラ♪借入金で『多世帯同居改修工事』をした場合にも特別控除が適用されます。『多世帯同居改修工事』とは、祖父母・父母・子世代など多世代が同居しやすいように住宅を改修することで、適用は、自宅に調理室・浴室・便所または玄関のうち、いずれか2つ以上がそれぞれ複数になる場合に限ります。費用額は50万円以上、控除期間は5年間です。なお、省エネ改修工事・バリアフリー改修工事・多世帯同居改修工事のすべての条件を満たしている場合は、控除適用はいずれか1つを選ばなければいけません。すべてが適用されるわけではないので注意してくださいね♪詳しい制度内容についてはコチラ♪返済期間10年以上のローンで税金がお得返済期間が10年以上のローンで増改築等をした場合は『住宅借入金等特別控除』が適用になります。上記で紹介した各特別控除同様に、さまざまな条件が付いているので、詳細を確認していきましょう。『住宅借入金等特別控除』は、住宅ローンでマイホームを新築・増築・大規模修繕をした人が対象で、控除期間は10~15年です。控除条件は数多く、すべてを満たしていなければ適用になりません。たとえば、以下のような条件があります。●特別控除を受ける年分の合計所得金額が3,000万円以下●工事費用の額が100万円以上で2分の1以上の額が自己の居住用部分の工事費用●分割返済で10年以上にわたる増改築などのための借入金や債務がある投資用物件には適用されず、マイホームのみの適用です。仕組みや控除の条件を正確に把握して、少しでも金利負担を減らしましょう♪『住宅借入金等特別控除』は確定申告時にかかわるものです。適用を受ける1年目と次の年では、手続き方法が異なる点に注意しましょう。最初の年は、以下の書類を添付し、確定申告時に管轄の税務署に提出します。●住宅借入金等特別控除額の計算明細書●住宅取得資金にかかわる借入金の年末残高等証明書●家屋の登記事項証明書、請負契約書の写し●補助金、住宅取得等資金の額を証明できるもの(該当者)●源泉徴収票(給与所得者)●建築確認済証・検査済証の写しまたは増改築等工事証明書(該当者)2年目以降は、『住宅借入金等特別控除額の計算明細書』と『住宅取得資金にかかわる借入金の年末残高等証明書』を添付して提出すればOKです◎給与所得者は、年末調整で控除が適用となるので、勤務先に書類を提出する必要があります。まずはシミュレーションから!リフォームのローンは、規模によって適した借入先が変わってきます。小規模の場合は無担保のリフォームローンがおすすめですが、規模が大きくなる場合は有担保型のリフォームローンや住宅ローンを活用しましょう。税制上のお得な制度を理解して、少しでも返済額を減らすのがポイントです♪まずは、各金融機関で提供しているシミュレーションなどを利用して、資金計画を立てるところからはじめましょう!【無料】見積もり・比較でリフォームが安くなる!
2019年02月16日これまでは住宅ローンにまつわる周辺知識を書いてきました。今回の記事は筆者独自の目線で選んだ住宅ローンおすすめランキングと題しまして5位までランキング形式で解説していきたいと思います。金利だけでなく、事務手数料や団信(団体信用生命保険)加入条件などで差が出てきます。これから住宅ローンを選ばれる方は是非ご一読頂ければと思います。住宅ローンにおすすめの銀行ランキングの選考基準まず、住宅ローンのおすすめランキングを付けるに当たって、筆者独自の選考基準を回答します。大前提ですが、全国のどなたでも閲覧、選択できるネット銀行を対象としています。その中で選考基準を明記しますね。金利が低い事務手数料負担が少ない繰上返済手数料が少ないその他負担が少ない誰もが聞いたことがある、会社として健全である以上を選考基準にして独自の目線で選びました。また参考になればと思い各ランキングに以下のポイントをコメントしています。メリット・デメリット金利水準(2019年1月現在)審査基準特徴是非参考になればと思います。では第5位から発表していきます!住宅ローンおすすめランキング第5位【楽天銀行】楽天銀行第5位に入ったのは楽天銀行です。皆さんもご存じ楽天です。ここから項目に従ってコメントをさせて頂きます。楽天銀行のメリット・デメリットメリットメリットはwebで完結出来る点で、ネット環境が得意な方は断然便利だと思います。デメリット他行と比較して金利水準が若干高い点でしょうか。楽天銀行の金利水準金利は変動金利で0.527%と低い水準でした。非常に低金利である事に変わりはありませんね。楽天銀行の審査基準審査基準はネット銀行であるため厳しめとなっており、有店舗型と比べても厳しいでしょう。楽天銀行の特徴特徴は2点あります。まず1点目は事務手数料が他行と異なり借入金額に関わらず一律324,000円で済むという点です。2点目は団信です。今回のランキングでもこの団信が大きなポイントになりましたが、楽天銀行団信は何と無料で団信加入できます。団信とは?銀行で住宅ローンを借りる際に「団体信用生命保険(通称:団信)」という保険に入らなければ、お金を借りる事が出来ないのです(住宅支援機構で借入の場合は任意加入となります)。この保険は、ローン契約者が返済中に万が一亡くなった場合などに、残りの残債を保険で一括清算するもので、借り手側からすると、住宅ローンを遺族が払わなくて良いというメリットと、貸し手側は融資金額の回収が確実に出来るというメリットが発生します。但し「保険」という文字が付いていますので、加入に際して健康状態が良くなければ「保険」に加入できません。健康でなければ、融資も難しいですし、保険にも加入できない。こんな所まで銀行は見る訳です。出典:通常団信加入に当たっては金利に0.2%~0.3%など上乗せされるケースが多く、負担が増えてしまいます。しかし、楽天銀行では団信無料となっているため、負担軽減に一役買ってくれているという訳です。住宅ローンおすすめランキング第4位【じぶん銀行】じぶん銀行続きまして第4位はじぶん銀行をランクインさせて頂きました。じぶん銀行も今ではすっかりお馴染みになりましたね。じぶん銀行のメリット・デメリットメリットじぶん銀行の最大のメリットは団信にあります。団信は健康な方でなければ入れず、団信に入れないと融資が受けられません。つまり健康でなければ融資を受けれない可能性が高いのです。しかし、じぶん銀行のワイド団信であれば本来引き受けの難しかった健康状態でも金利を0.3%プラスすれば加入出来る事も可能な訳です。(もちろん全ての病気が大丈夫という訳ではありません)これで健康状態の良くなかった方も住宅を諦めずに済むことと思います。デメリットネット銀行の泣き所と言いましょうか。対面では無い為、サポートがメールかコールセンターに限られる部分だと言えます。どうしてもやり取りに於けるコミュニケーションが無い為、窓口等で顔を突き合わせて事を進めたい方にはデメリットと言えるでしょう。じぶん銀行の金利水準金利は変動型金利で0.457%と楽天銀行よりも低く設定されており、非常に魅力的な金利水準ではないでしょうか?後述しますが他行の金利も横一線でして、このラインで他社との競争を行っているようです。じぶん銀行の審査基準審査に関しては楽天銀行同様です。ネット型である為、厳しめに見られるようです。じぶん銀行の特徴特徴に関しては、やはり団信のワイド団信があるという点でしょう。またガンと診断されたら残金の半分が免除になるというガン団信という商品もあり、こちらは何と無料で加入できます。更に保証を広げたい方向けにガン団信100%プラン(ガンと診断されたら全額免除になる)、11疾病団信(じぶん銀行の定める生活習慣病で半年間働けない状態が継続すれば全額免除)といったラインナップもあります。大きな買い物をしたけど、将来病気になったら払えるのかな?という心配を払拭してくれそうですね。金利はプラス0.3%程上乗せされる事になりますのでご注意下さいね。その他に於いては事務手数料が借入に対し2.16%かかります。よって借入額によっては楽天銀行の方が、この点に於いてお得だったりもしますので、十分比較なさって下さいね。住宅ローンおすすめランキング第3位【ソニー銀行】ソニー銀行続きまして第3位はソニー銀行です。こちらもネット銀行大手ですし、皆さんの認知度も高いのではないでしょうか?余談ではありますが、筆者は楽天銀行、ソニー銀行、じぶん銀行の口座を開設しています。大変便利で使い勝手が良いですね。では早速コメントに移りたいと思います。ソニー銀行のメリット・デメリットメリットメリットに関しては楽天銀行、じぶん銀行同様web完結型であるという点でしょう。デメリット後程ご紹介する金利が自己資金10%準備出来る方に対して適応できる金利となる点です。ソニー銀行の金利水準金利は変動金利で0.457%とじぶん銀行と同水準を誇っています。ソニー銀行の審査基準ネット銀行でありますので、審査は厳しめに見られます。ソニー銀行の特徴先程ご説明致しました「自己資金10%」に関してですが例えば3,000万円の借入を行いたいと思った時に、この3,000万円に対して10%にあたる300万円は自己資金で、残り2,700万円を先程の金利で借入れる事が出来るというものです。他行ではこの条件が無く、唯一ソニー銀行のみがこの条件を適用しています。頭金無くローンを組みたい方にとってもデメリットになるかもしれませんので、ご注意下さいね。また、じぶん銀行同様にガン団信があります。50%免除は無料で、100%免除は何と0.1%上乗せするだけとじぶん銀行よりも低い水準となっています。また団信ラインナップもじぶん銀行同様豊富でじぶん銀行のラインナッププラス、3大疾病団信(ガン・心筋梗塞・脳卒中に罹患し所定の状態になれば免除)が選択できます。ガンだけが病気ではありませんので、特に喫煙者の方等、上記3つの病気にかかり易いという統計も出ています。気になる方は選択肢に入れておいても良いのではないでしょうか?住宅ローンおすすめランキング第2位【SBIマネープラザ】SBIマネープラザさて第2位はSBIマネープラザが取り扱いの住宅ローンです。SBIという名称は聞かれたことがある方も多いのではないでしょうか?メジャーな名前だとSBI証券だと思います。実はこの会社はSBIグループの一角を担っており、資産運用や、住宅ローン、保険の見直し等を行っており、全国各地に25の窓口を構えている金融機関です。ではコメントに移ります。SBIマネープラザのメリット・デメリットメリット何と言っても対面型であるという点でしょう。これまでご紹介してきたネット型ではなく、場所は限られますが、店舗に来店し、担当者と相談できるという点は非常に安心感が得られると思います。デメリット逆にデメリットは来店型であるという点でしょうか。Webで完結したいというニーズの方には不向きですし、拠点も各都道府県にある訳ではありませんので、その点もデメリットだと言えそうです。SBIマネープラザの金利水準金利は変動金利で0.457%を誇っており、ネット銀行顔負けの同水準を誇っています。これは非常に低い金利でもありますし、何より対面型だと助かる方は多いでしょうね。SBIマネープラザの審査基準審査はネット型同様厳しめになっているようです。対面型とは言え、金利がネット銀行同様の水準ですので、ほぼ同じ審査基準になるでしょう。SBIマネープラザの特徴やはり来店で、対面で話が出来るという点は非常に心強いと思います。また事務手数料も借入に対し2%と若干低いですね。その他、保証料、繰上返済手数料等は、これまでの銀行も同じですが、0円とかかる負担を徹底的に排除している感じです。気になる団信ですが、一般的な団信(亡くなったら全額免除)はもちろん、全疾病団信というものが無料(金利の上乗せ無し)で加入できます。内容は融資実行後、3カ月経過した後に病気、ケガで働けない状態だった場合に代わりにローンを支払ってくれるという内容です。さらに働けない状態が長く続いた場合、全額免除になるという優れものです。この保障内容で金利上乗せが無いのは非常に有難いですね。住宅ローンおすすめランキング第1位【住信SBIネット銀行】住信SBIネット銀行さて筆者が選ぶ住宅ローンランキング第1位は住信SBIネット銀行です。先程もSBIの名を冠した会社が出てきましたが、そうです。同じグループ会社です。しかしこちらはネット銀行という形態を取っていますので、対面型ではありません。住信SBIネット銀行のメリット・デメリットメリットメリットは何度も言う様ですが、web完結できる点でしょう。忙しい方等にはもってこいですね。デメリットデメリットは対面出来ない点でしょう。またサポートもメール、コールセンターと稼働時間が限られていたりしますので、お問い合わせの回答が翌日になったりする事もあるかと思います。住信SBIネット銀行の金利水準金利は変動金利で0.447%と他行よりも僅か0.01%安い金利になっていますね。これは三井住友信託銀行の口座を開設した場合に0.01%下げる適用がなされます。特に口座管理手数料等かかる訳ではありませんので、問題無ければ開設しておいても良いのではないかと思います。住信SBIネット銀行の審査基準ネット完結型ですので審査は厳しめに行われます。住信SBIネット銀行の特徴特筆すべき点はやはり金利が一番安いというところでしょうか。事務手数料も借入に対し2%である事、保証料、繰り上げ返済手数料は0円という点でもSBIマネープラザと同じです。また団信もSBIマネープラザ同様です。これは何故かと言いますと、住信SBIネット銀行の住宅ローンをSBIマネープラザでも同様に取り扱いが出来るようにしているから同じスペックになる訳です。よって最大の違いは非対面か対面かという点と、金利差が0.01%有るか無いかという事になります。住宅ローンおすすめランキングまとめいかがでしたでしょうか?今回筆者独自の主観でランキング形式によるオススメを発表してきました。金利に殆ど差が無い、ネット型の為審査はどこも厳しい中で、どこで差が付くのかは特徴に書いてあります「事務手数料・団信」となってきます。かかる費用を極力抑えたいのは誰も同じでしょう。団信ひとつ取っても皆さんの価値観に合っている、合わないものもあるはずです。住宅ローン選びも大変かもしれませんが、将来に渡ってしっかりと支払っていける、何か起きても大丈夫な様に備える事はしっかりとじっくりと考えましょう。
2019年01月23日教育資金は、人生三大資金の1つとされ、子育て世帯の方々からしますと、子供が誕生したことをきっかけに、貯金や資産運用などといった方法であらかじめ教育資金の準備をする方が多いと思います。しかしながら、いざ、教育資金が必要な時期になった際、準備していたお金よりも足りない場合も十分に考えられることから、時には教育ローンなどの借入に頼らざるを得ない場合もあることは確かです。そこで本記事では、教育ローンの借入を検討している方を対象に、教育ローンの総合案内記事として、教育ローンの基本的なポイントから、教育ローンの審査・金利・おすすめなど、多くの方が持っている疑問や教育ローンで押さえておきたいポイントまとめて紹介します。教育ローンとは教育ローンとは、おもに、子供の進学にかかる教育費用や授業料などの支出に充てることを目的としたローン(借金)で、大きく国の教育ローンと民間の教育ローンに分けられます。厳密に解説しますと、教育ローンは、子供の教育資金だけに借入が限られているわけではありませんが、通常、教育ローンは、子供のまとまった教育資金を準備するために活用されることが多くなっているのが現状です。また、基本的に教育ローンは、両親が教育ローンを申し込んだ金融機関からお金を借入することも多いため、教育ローンを申し込む時点において、借入する方が、定職に就いていることや個人信用情報に問題がないことなど、細かな事情も問われることになります。併せて、教育ローンは、完済までの返済期間が長くなってしまうことが一般的であるため、何も考えずに借入するのではなく、ライフプランを考えた借入のメリットとデメリットもあらかじめ知っておくことがとても大切です。以下、教育ローンの基本的な部分から教育ローンのメリットおよびデメリットも紹介した記事が同サイト内で公開されておりますので、そちらも合わせて読み進めてみることをおすすめします。教育ローンの返済計画を立てた借入をしっかりと行いましょう教育ローンは、通常、借入から完済までの返済期間が長くなってしまうことが多いため、あらかじめ、教育ローンの返済計画を立てた借入をしっかりと行う必要があります。特に、教育ローンの返済計画を立てる上で大切なポイントは、家計確認をすること、そして、教育ローンの返済シミュレーションを実行することの2つは絶対に欠かせないポイントと言えます。また、できる限り、教育ローンの繰上返済も考慮した返済計画を立てることができれば、将来のライフプランにゆとりが持てる結果につながるとも考えられます。教育ローンを借入する際は、限度額いっぱいで借入しないこと教育ローンは、いくらくらい借りるのが良いのか?といった疑問を抱えている方も多いと思いますが、こちらの考え方につきましては、住宅ローンの考え方と同じように、限度額いっぱいで借入することは厳禁です。この理由は、借入できるお金を借りたとしても、そのお金を借入から完済までの長い期間に渡って滞ることなく返済できなければ本末転倒だからです。では、どのような考え方で教育ローンを借入する必要があるのでしょうか。それは、ご自身の懐具合に合わせた返済可能額で借入する必要があります。返済可能額とは、その名前の通り、毎月余裕を持って返済していくことができる金額のことを指し、具体的に、毎月の手取収入から家計支出などを差し引いた後の実際に余るお金を考えなければなりません。なぜならば、新たに教育ローンの借入を行うということは、返済時期は別として、毎月の収入から家計支出などを差し引いた後の余るお金から新たに教育ローンの返済が支出されることになるためです。そのため、返済可能額を考えずに教育ローンの借入を行った場合、毎日の生活に支障が生じることが考えられ、多重債務の原因や最悪な場合は、自己破産といった結果を招いてしまう原因にもなり兼ねません。教育ローンと奨学金のどちらを使うのが良いのか?まとまった教育資金を準備するための方法には、教育ローンを借入するほかにも、奨学金を活用する方法もありますが、教育ローンと奨学金のどちらを使うのが良いのか?といった疑問を持たれている方も多いと思います。上記表を見ますと、教育ローンも奨学金も、いずれも教育資金を目的とした借入であることには変わりありませんが、借入する人や資金の受け取り方など、細かな点を比較して見ていきますと、大きく異なることが一目でわかります。ただし、いずれの借入をするにしても、特に、保護者の方には、教育ローンを借りる前に知っておいていただきたいお金の考え方があり、先に解説した返済計画を立てる場合やシミュレーションをする場合も「教育ローンと奨学金を借りる前に知っておきたい考え方とは?金利や損得以前に押さえるべきポイントを紹介」記事を通じて確認することができます。ご自身の将来のライフプランにも活かされる内容となっておりますので、併せて読み進めてみることをおすすめします。教育ローンや奨学金を活用して失敗しないために必要なこと教育ローンや奨学金は、お金を借入する人が異なるものの、いずれも長期の借金でありますから、計画的な準備と対策をしておかなければ、後々、生活が困窮する原因や最悪な場合、自己破産などに追い込まれる危険性があります。このような失敗をしてしまう一番の原因は、お金を借入する本人の考え方や事前行動の欠如にあると筆者は率直に感じておりますが、すでに紹介した返済計画や事前対策をあらかじめ行っておくことで、失敗することは簡単に避けられることは確かです。人の振り見て我が振り直せと言われることもありますが、どのような考え方が失敗することになるのか、以下、教育ローンや奨学金の質問から典型的に失敗する原因を個別に解説している記事がありますので、教育ローンや奨学金を活用する予定がある方は、以下の記事も読み進めておくことを強くおすすめします。教育ローンの審査に通過するためのポイント教育ローンを借入するためには、教育ローンを申し込んだ金融機関の審査に必ず通過しなければなりませんが、どの金融機関でも審査される一般的な審査項目は以下の通りです。個人信用情報に著しい問題がないか安定した収入があるのか教育ローンが、収入に対して多重債務にならないか上記の審査項目に対して、1つでも問題がある場合は、教育ローンを借入することは難しくなる可能性が高くなりますが、これら3つの具体的な解説につきましては、以下記事からそれぞれ個別に確認することができます。将来的に教育ローンの借入をする予定がありそうな方は、特に、読み進めていただきたい内容となっており、中には、教育ローンの借入が必要だからといって、短い期間で一時的に対策しようとしてもどうにもならないこともありますので、要チェックです。教育ローンの借入をするには、どこがいい?教育ローンの借入をするには、どこから借入すれば良いのか気になる方も多いと思いますが、この疑問を解決するためには、国の教育ローンと民間の教育ローンについて、それぞれ特徴を知ることが大切です。また、国の教育ローンや民間の教育ローンは、金利や融資限度額にもそれぞれ違いがあることから、特徴を知るだけではなく、それぞれを比較検討していくことも大切になります。なお、以下、同サイト内で公開している記事では、国の教育ローンと民間の教育ローンの違いについて比較しており、併せて、金利や特徴についても紹介しているため、教育ローンの借入をどこからしたら良いのか疑問を抱えている方にはおすすめです。教育ローンを比較検討するためのポイント教育ローンを比較検討する際のおもなポイントは、以下の通りです。金利は、どのような種類があるのか年利率は、どのくらいなのか保証料や保証人が必要なのか借入金額はどのくらいまで可能なのか返済期間はどのくらいまでなのか融資の対象となる条件はどうなのか上記の内容は、金融機関によってすべて異なるほか、いわゆるメガバンクと呼ばれる有名な銀行だからといってお得な融資条件であるとは限りませんので、やはり、複数の金融機関同士で比較検討することがとても大切です。教育ローンの金利を考える上でのポイント教育ローンや住宅ローンを借入する上で、金利を見て借入を検討することは当然のことである一方、目に見える金利(表面金利)だけで選ぶことは厳禁です。また、教育ローンには、おもに3つのリスクがあると考えられ、教育ローンを借入する前のリスク、教育ローンを借入している在学中のリスク、卒業した後における返済途中のリスクについて考えておくことも大切です。そのため、教育ローンの金利だけではなく、これら3つのリスクについて、どのようなリスクでどのような対策を考えておく必要があるのか、あらかじめ知っておくことをおすすめします。教育ローンを銀行から借入する場合の注意点教育ローンを銀行から借入するということは、民間の教育ローンを借入することを意味し、担保や保証料について、あらかじめ注意しておかなくてはなりません。これは、国の教育ローンに比べて民間の教育ローンは、種類が様々あることに加え、担保の有無によって金利や借入限度額が異なるほか、保証料があるといった特徴があるためであり、結果として、これらは将来返済していくことになるお金に直接の影響を与えるためです。ちなみに、国の教育ローンは、銀行に比べて金利が低く、保証料や担保も必要ないことから、優先して教育ローンの借入を検討されることをおすすめしたいのですが、借入できる金額が少ないことや同居している親族以外の保証人が必要などといった縛りもありますので、この辺の注意点も知った上で、どちらの教育ローンを活用するのが得策なのか検討する必要もあるでしょう。教育ローンについてのおすすめ記事を紹介教育ローンは、借入から完済までの返済期間が長いものであるからこそ、借入計画や返済計画を立てることは、とても大切になりますが、何よりも教育ローンを無事完済し終えた成功者の体験談を知ることは大切だと考えます。成功談、失敗談から学べることはたくさんあるわけでありますから、教育ローンを借入する前は、教育ローンの完済に成功した方の体験談を目通しすることで、これからの借入に活かすことをおすすめします。なお、教育ローンは、住宅ローンの借入と同じように、長い期間に渡って返済をしていかなければならないことが多いため、返済期間中に、借り換えを検討される方もおられると思います。こちらに関しましても、教育ローンの借り換え効果について考察したものを公開しておりますので、併せて読み進めておくことで、より、教育ローンを初めて借入する際の大切さがおわかりになると思います。教育ローンまとめ教育ローンの総合案内記事として、教育ローンの借入から完済までに必要なことを幅広く紹介させていただきましたが、本記事の内容を一通り目通しいただきまして、関連記事を読み進めていただくことで、無理のない教育ローンの借入ができるものと思います。教育資金は、人生三大資金の1つにあたり、多くのみなさまにとって極めて重要なお金にあたりますが、教育ローンを借入する場合は、計画的な借入と返済計画をあらかじめ立てておくことでうまくいくことは確かです。本記事が、これから教育ローンを借入するみなさまにとって有意義なものになっていただければ幸いです。
2019年01月18日銀行が「元本保証」の預金しか扱わなかったのは20年以上前の話。現状はなりふり構わず高リスク商品を売りつけようと高齢者を狙っている。私たちが親を守る知識が必要だ!「銀行では預金以外にも、投資信託や生命保険など『元本保証』でない商品も扱っています」そう語るのは、国民生活センター相談情報部の稲垣利彦さん。’97年から投資信託を、’01年から保険の販売を始めた銀行。20年以上前から多くのリスク商品を扱っている。当然、顧客にきちんと説明し、リスクを理解してもらって販売しなければならない。投資経験ゼロの人に、複雑な設計のリスクの高い商品や、元本保証を望む人にリスク商品を勧めてはいけない。特に高齢者には、厳重に注意して販売するよう、全国銀行協会がガイダンスを示しているが、守られているとはいえないだろう。生命保険の銀行窓口販売の相談件数および契約当事者が60歳以上の相談割合(’17年2月・国民生活センター)を見ても、相談者の約8割が60歳以上の高齢者なのだ。「高齢の相談者は、『銀行だから、元本が減るような悪いものは勧めないだろう』と思ってしまう人がいます」(稲垣さん)ジャーナリストの石川結貴さんは、一人暮らしをする86歳の父・Bさんとの電話で「米ドルで貯金して、保険もついてくる契約をした」と聞いた。「不審に思い、電話を切って調べたらハイリスクな『外貨建て保険』だとわかりました。もう一度電話して寝ていた父をたたき起こして、契約日を聞きました」(石川さん)契約日は6日前。クーリング・オフができるかどうかはわからないが、翌日、実家に向かった。クーリング・オフとは、契約から8日以内(マルチ商法などは20日以内)であれば、無条件で契約や申し込みを解除できる権利をいう。ただし、クーリング・オフできない契約もあるので、注意が必要だ。銀行に行ったのは契約から7日目。Bさんが契約したのは、幸いにも、クーリング・オフ規定のある商品だった。すぐにクーリング・オフの手続きをとったという。「銀行は何度も『父のため』と言いましたが、実際は、銀行の利益が最優先でしょう。でなければ、ハイリスクな外貨建て保険を、投資経験も理解力もない高齢者に勧めますか」(石川さん)全国消費生活相談員協会専務理事の阿部美雪さんは語る。「よくわからないものは契約しない。この一言に尽きるのですが、なかなかトラブルは減りません」だとしたら、私たちは、親が銀行で悪質な勧誘にあったとき、どう守ればいいのだろう。阿部さんに5カ条を教えてもらった。【1】「銀行は、今、元本割れリスクのある商品を販売している」と親に伝えておく先述のとおり、銀行では20年以上前から、リスク商品を販売しているのが現実だ。「定期預金の満期や、退職金が入ったときなどに、銀行がリスク商品を勧めることがあります」(阿部さん)何度も親に話しておこう。【2】親とこまめにコミュニケーションをとるクーリング・オフできるのは8日間。半年に1度の電話などでは、手遅れになる可能性が高い。クーリング・オフ期間を過ぎてからでも銀行と交渉できるが、何かあったら早めに連絡を取り合う良好な関係を親と築いておこう。【3】親から「契約した」と聞いたとき、絶対に責めない私たちがつい言ってしまう「どうしてそんな契約をしたの」は禁句。親を責めると、必要な情報が聞き出せず、次に何かあったとき、それを隠すようになる。親のプライドを傷つけないよう、冷静に、否定せず、ゆっくり話を聞こう。【4】契約に関する書類やパンフレット、メモ、名刺などを集めるどんな順で書類を渡されたか。また、書類にあるちょっとしたメモなどが、銀行の説明や勧誘方法の証拠になる場合もある。書類はすべて集めて、保管しておこう。【5】「消費生活ホットライン188(いやや)」に電話して、対応を相談する188は、地域の消費生活センターなどにつながる。契約者本人である親に電話させよう。相談員はプロ。実際の契約プロセスや、親の理解度を、親からていねいに聞き取って、交渉の糸口を探る。対応できない場合は、適切な機関を紹介してくれる。経済ジャーナリストの荻原博子さんは指摘する。「今の銀行は、日銀のマイナス金利政策などによって収益が悪化し非常に厳しい状態です。そのため、生き残りをかけ死に物狂いで、リスク商品を売って手数料を得る“手数料ビジネス”を行っています」私たちが全力で親を守ろう。
2018年09月17日(イラスト:ちたまロケッツ) 『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『ラジオ』ということで、『ラジオの時間』編集人の村上謙三久さんが最推し番組を紹介! 【最推し番組】『村上信五くんと経済クン』/文化放送で毎週土曜日9時00分〜10時00分に放送中 ジャニーズとラジオの関係性を掘り下げるだけでコラムが何本も書けてしまいますが、村上信五さんを語る上でも、ラジオは欠くことができません。関ジャニ∞を結成する前の’02年から文化放送の番組にレギュラー出演。翌年からこの春までの16年間、木曜夜の生放送でパーソナリティを担当していました。村上さんがテレビで見せるトーク術は、ラジオでの経験が土台になっているんです。 そんな村上さんが新たに始めた番組が『村上信五くんと経済クン』。これまでとガラッと変わり、土曜日朝に放送される経済番組です。 「経済」がテーマと言っても、気取った内容ではありません。初回の冒頭に村上さんがニュースを紹介したのですが、「大企業製造業の景況感が8四半期ぶりに悪化」という文章を読むことすらままならず、「チンプンのカンプンですよね」とこぼしていました。まさにリスナーの気持ちを代弁した発言です。「高校には1カ月しか通わなかった」という村上さんと共に、経済を学んでいくのが番組の趣旨なんです。 経済のスペシャリストが毎週ゲストに出演。初回は元財務官僚の山口真由さん、第2回は経済評論家の門倉貴史さんでした。合間にはゲストさんとのフリートークもあり、人となりもわかった上で、経済論が聴けるので、難しい話もスッと頭に入ってきます。 村上さんはわからないことがあったら素直に「わからない」というスタンスで、正直な反応をするんです。例えば、山口さんの口から「アベノミクス」という言葉が出た時。村上さんはうっすらと緊張感を漂わせつつ、その中身について質問していきます。有名な“3本の矢”の話を聞き、「ようやく効果が目に見えて出てきているんですね」と納得。山口さんから「ご理解の通りです」と褒められると、「ちょっとできた。ちょっとわかった」と嬉しそうに話してました。どうです?こんな風に初歩の初歩から掘り下げているんですよ。 他にも、山口さんに日本経済新聞を読んだほうがいいと勧められたら、「日経……取るか。先生言うから間違いないか」と決意したり、門倉さんとは経済学的な見方をした合コントークで盛り上がったり……。単純なトーク番組としても楽しめる内容です。 村上さんが興味津々で番組に取り組んでいるから、リスナーも取っつきやすいんですよね。「仮想通貨」「マイナス金利」「フェルミ推定」……。まさに“チンプンでカンプン”な用語の知識が身に付き、家計に直結する日本経済の今を知ることができます。何となく経済がわかったふりをして過ごしてきた私のような人間が、新年度から聴くのに持って来いの番組なんですよ。 そして強調したいのが、この4月からジャニーズ事務所所属タレントが出演する番組もradikoのタイムフリー、エリアフリーで聴けることになったこと。番組は4月7日に始まったばかり。村上さんと一緒にゼロから学ぶなら、今がチャンスですよ。
2018年05月07日「コストパフォーマンス」いわゆる、コスパは近頃ほんとうによく聞く言葉です。モノからヒトにまで、「コスパが高い」ことは世の中的に今一番価値があるように感じます。雑貨にしてもファッションにしてもただ価格が安いだけではダメで、そこにお値段以上の価値があってこそ!厳しい目を持つようになった消費者の心を掴むのが難しくなっていくなかで、インテリアこだわり派からも注目を集めているのが、カインズと“amadana”がコラボレートしたオリジナルシリーズ『tricot amadana 家電』。“amadana”といえば、2003年のスタート以来デザイン性の高いアイテムで人気を誇る東京発の家電ブランド。その洗練された都会的なセンスが、カインズとのオリジナルシリーズでは手頃な価格になって、ぐっと購入しやすくなっているのです!『tricot amadana 家電』で、amadanaがデザインしたのはモノクロの世界。小型家電のポップな色使いや、近未来的なデザインは家に馴染みにくかったりしますが、シンプルなデザインとベーシックな色使いは様々な住宅環境に合わせやすく、価格以上の高級感もあります。この価格なら旅行用に買い足したい、お洒落なマイナスイオンドライヤーそしてコスパが高い、と言わせるには機能はなによりも大切。例えば旅先で、旅館に置いてあるドライヤーがで髪が焦げるのではないか、と思ったことはありませんか。低価格のものだと風力を調節できなかったり、熱風オンリーだったりしますが、濡れたままではいられないので恐る恐る乾かしたことも。『tricot amadana 家電』のドライヤーは2,000円をきりながら、マイナスイオンが出て風力も調節でき、冷風に切り替えられるという申し分なしのコスパの高さ。髪は女の命、な人も男性もこのプライスなら旅行用に買い足しても気兼ねなく、宿泊先のアメニティがあまり期待できなさそうな時など携帯するのにオススメの一品です。マイナスイオンドライヤー¥1,834tricot amadana 家電(カインズ代表)photograph:Masatomo Murakamistyling:Yumika Asaitext : Momoko Yokomizo
2018年04月16日購入予算の設定を考える際、同じ毎月返済額でも金利によって借入額が大きく変わります。これは金利が低ければ低いほど借入金が増えるということでもあります。一般に金利が低いのは変動金利です。「じゃあ金利の低い変動金利のローンを利用すれば予算が増やせるのでは?」と考える人もいるでしょう。はたしてそれは正しい考え方なのでしょうか。1.変動金利の分かり過ぎるほど明確なリスク将来の毎月返済額を見通せない変動金利や固定金利期間選択の金利を使って購入予算の設定はしづらいものです。しかしながら予算設定の際の使用を推奨したい全期間固定金利と変動金利では、金利にして0.7~0.8%程度の差があります(※1)。仮に毎月返済額を10.0万円とした場合、金利の低い変動金利で設定すれば、借入額は440万円近く増える計算です(※2)。机上で金利をちょこっと変えるだけで労せずして購入予算が増やせるこの方法は、一見すると非常に魅力的に映ります。しかし、いったん金利が上昇し始めると、この方法が悪魔のささやきであったことに気がつきます。変動金利が上昇した場合の毎月返済額シミュレーションしてみましょう。※1フラット35(借入期間:21年以上35年以下・融資率:9割以下)で取扱金融機関が提供する金利の最も多い金利と、主な都市銀行等の変動金利を比較。2017年12月現在。※2各種数値は次の条件をもとに設定しています。全期間固定金利:1.37%、変動金利:0.625%/返済期間:35年/返済方法:元利均等返済。分かりやすさを優先し、一部端数処理等を行っています。(図1)変動金利が上昇した場合の毎月返済額シミュレーション図は借入額3,500万円で、当初金利0.625%が6年目、11年目にそれぞれ金利1%上昇したと想定した場合に、毎月返済額がどれだけ変わるのかを計算したものです。返済6年目に金利が1%上昇すれば、毎月返済額は約1.4万円増え、返済11年目にまた1%上昇すれば毎月返済額はさらに1.3万円(当初からは約2.7万円)増えることになります。軽い気持ちで購入予算のアップを目的に変動金利を利用してしまうと、あまりに簡単に予算が増えてしまうので、その後に本来必要なリスク検証をせずに、変動金利へと流れてしまう人がいます。変動金利は低金利というメリット相応のリスクがあることを忘れないでください。2.変動金利のリスク・仕組み購入予算の設定や、購入予算アップを目的に変動金利を使うのはNGという話をしてきましたが、変動金利の住宅ローンを選んではいけないということではありません。大切なのはリスクや仕組みを正しく理解していることです。ここでは多くの変動金利で採用されている独自の返済ルールを説明します。①金利の見直し……半年ごと②毎月返済額の見直し……5年ごと③毎月返済額の変動幅……従前の1.25倍まで返済額のイメージを図にすると以下のようになります。(図2)変動金利独自の返済ルール金利の見直しは半年ごとに行われる(図中の期間①)けれども、毎月返済額は5年間据え置かれる(図中の期間②)ということと、毎月返済額が変わる(アップする)場合は、その前の金額の1.25倍までにとどめる、ということがその特徴です。少なくとも5年間は毎月返済額が変わらないことによる家計への安心感と、変わる場合でも極端な上昇にならないための配慮がなされていると見ることができるでしょう。一方でこのルールは、金利の動きと毎月返済額が正確に連動しないことから、金利上昇時などには、同じ毎月返済額でも、利息への支払い分が増えていて、元金が減っていかないという「見えない」リスクを生じさせるマイナス面も指摘されています。特に未払利息については、変動金利の最たるリスクとして、十分な注意が必要です。3.固定金利期間選択の金利引き下げタイプに注意固定金利期間選択も変動金利と同様、購入予算の設定や、購入予算アップを目的とした計算用に使用するのはNGです。一方で、実際に固定金利期間選択を利用する人も一定数はいますので、固定金利期間選択の住宅ローンを選ぶ可能性も踏まえて、押さえておきたい点を紹介します。リスクは、選択期間が短いタイプであれば特に、変動金利と同様のリスクがあります。固定金利期間選択の場合は、変動金利のように毎月返済額の上限がない商品のほうが多いので、急な金利上昇があった場合は、毎月返済額もそれに応じる形で際限なく増えますので、場合によっては変動金利以上にリスキーな点があります。また、固定金利期間選択の商品のなかには、引き下げ金利幅が途中で変わるものがあります。当初期間引き下げタイプと呼ばれるもので、この商品は固定金利期間終了後の引き下げ幅が当初より小さくなり、店頭金利が変わらない場合でも適用金利は上昇し、毎月返済額がアップします。こうした商品も、ホームページなどでは引き下げ幅の大きい当初金利のみが、大きく謳われていますので、くれぐれもその金利で返済期間中すべての毎月返済額を計算したり、それに基づく形での借入額の安易な増加をしないよう、注意してください。
2018年03月22日演出家で映画監督としても名高い堤幸彦がプロデュースするガールズユニット「上野パンダ島ビキニーズ」らが出演する舞台『マイナス2.5』が3月15日、東京・品川プリンスホテル クラブeXで開幕した。上野パンダ島ビキニーズ『マイナス2.5』チケット情報メンバーは、暁島朱里(西川美咲)、紫岡スミレ(矢萩春菜)、柿次橙子(小瀬田麻由)、雛菊りん(水原ゆき)、蒼井雫久(石原千尋)、桃山つき乃(松岡里英)、金平もえぎ(小田切瑠衣)の7人。昨年3月に行われた公演を皮切りとして、漫画化やCDデビューなどコツコツと活動を続けてきたビキニーズだが、とあるメンバーの突然の“解散”宣言をきっかけに、溜め込んでいた日頃の不満が爆発するところから舞台は始まる。「30才を過ぎたのにアイドル」「歌が下手なのにアイドル」……。タイトルの『マイナス2.5』は、2.5次元アイドルになれてないという自虐的な意味を込めている。さらにAKB48 Team8太田奈緒を中心としたライバルユニットの出現で、果たしてビキニーズは存続できるのか!?虚構と現実が上手く混じり合うストーリー展開だ。初演時に引き続き、堤自ら演出、劇団□字ック(ロジック)主宰の山田佳奈が脚本を担当。いま注目されている政治関連の時事ネタや、昭和生まれの心をくすぐる一発ギャグが散りばめられ、全体的にコメディー劇として楽しめる。ビキニでのダンスと歌披露、セクシー生着替え、コスプレなど、アイドルとしての“定番”もきちんと要素として取り入れながら、セリフの端々でアイドルであることの葛藤や不安、覚悟、揺らぎ、努力といった内面も描いている。単なるビキニ姿のアイドルショーとは訳が違うのでご注意を。アイドルとはどうあるべきか、なぜアイドルとして活動しているのか、これからどう向き合っていくのか。舞台を通じて観客も考えさせられるが、出演者自らもきっと十分すぎるほどに考えてきただろう。彼女たちそれぞれが辿り着いた答えをぜひ劇場でご覧いただきたい。ビキニーズとAKB48太田のほか、しらほしなつみ、真城まゆ(YOANI1年C組)、知念紗耶、中島由貴、minan(lyrical school)、小野寺ずる、野添義弘といった個性豊かなメンバーが出演。上演時間は1時間55分(休憩なし)。公演は3月18日(日)まで。取材・文:五月女菜穂
2018年03月16日もしかして、定期預金を放置していませんか?超低金利時代にそれは「もったいない」の極致。高リスクの投資でなくても“価値を上げる”方法はあるのです。仮に100万円があったとしたらーー。 「現在、空前の低金利です。一昔前の金融商品のように、複利計算で年利3%あれば、お金を預けただけで、24年後には倍に増えていました。ところが今の普通預金の金利は、わずか0.001%です。預けたお金が倍に増えるまでに、なんと7万2000年もかかってしまいます。たとえ100万円というまとまったお金を預けても、1年の利息はわずか10円。“これでは預けても意味がない”と、タンス預金にする人も多いでしょう。しかし、お金は手元に置くだけでは“成長”しません。工夫が必要なのです」 そう力説するのは、『図解でわかる!投資信託』(秀和システム)など多数の著書がある、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんだ。生活経済ジャーナリストの柏木理佳さんは、このようにアドバイスする。 「お金は、預け場所を変更するだけ、まとめて払うだけで、得するケースが多い。今は元本割れをしない金融商品や投資といっても、安全に運用できる投資信託商品もありますので、まずはそういった情報を得ることが大事です」 そこで今回、手元に“100万円のへそくり”があると仮定して、風呂内さんに実利重視で考えたその「お金の生かし方」を解説してもらった。 「定期預金にして、銀行にできるだけ長く預ければそれだけで得をするーー。そんな考え方は“もう古い”と言われるかもしれません。実はすでに、利率が高い“普通預金”もあるのです」(風呂内さん・以下同) なかでもこのところ専門家たちの間で評価が高いと言われているのが、’06年設立のイオン銀行だ。 「普通預金口座を開いて『イオンカードセレクト』という、クレジット機能付きのキャッシュカードを発行すれば、預金金利が年利0.1%になるというものです。これは、いわゆるメガバンクの100倍近くの金利。仮にこの口座に100万円を預けていれば、年に1,000円も利息がつくのです。しかも、定期預金ではないので、いつでも好きなときに出し入れができるという安心感があります」 加えて、自行ATMであれば365日24時間、手数料が無料になる。この低金利時代、たとえ108円であっても手数料を払うのはムダ。 「さらに毎月20、30日にイオンで買い物をした場合、5%引きになるという特典が付いています。日ごろから、イオンを利用している人にとっては、大きなメリットです。また、イオン銀行以外にも、楽天銀行は、楽天証券の口座アカウントと連携させれば、実際に取引してなくても、普通預金の利率が0.1%になります」 “定期預金が有利”という先入観をなくして、こういった高金利の普通預金を探してみよう。
2018年02月26日「賃貸併用住宅」という形態の住宅をご存知でしょうか?アパートと自宅が合体した住宅のことを指し、多くの場合は1階がアパートのように個別の賃貸物件、2階以上を自分の家として使用するケースが多いです。賃貸併用住宅は自宅に住みながら家賃収入が得られるために、毎月の住宅ローンを家賃収入から返済できるだけではなく、家賃の金額によっては手残りが出て、家を買ったのに収入が増えたこともあり得る大変家計に優しい住宅なのです。そこで賃貸併用住宅のメリットや選び方、そして住む時の注意点などについて触れていきたいと思います。1.賃貸併用住宅は、住宅ローンが利用できる賃貸併用住宅は家賃を得られるだけではなく、金利の低い住宅ローンを利用して賃貸物件を購入できるメリットがあります。一般的にアパートやマンションなどの投資用物件を購入する時は、住宅ローンの融資は受けられず、金利の高い投資用ローンを利用して物件を購入します。住宅ローンは国民に対してできるだけ安い価格で住宅を購入してもらうことを目的としたローンなので、金融機関も利益度外視の側面があります。しかし投資用ローンは収益を出すことが目的なので金融機関も金利を高めに設定してきます。また返済期間も住宅ローンのように長期間にすることが難しいので、毎月の返済額はどうしても大きくなってしまいます。しかし賃貸併用住宅ならば自宅面積を建物の半分以上とすることで、住宅ローンを利用できます。マイナス金利の現在ならば、住宅ローンを金利1%以下で利用できます。一方で投資用ローンの金利はマイナス金利の現在でも3%程度は支払わなくてはいけません。同じ3,000万円を25年融資で借りたとしても、金利0.8%は約11万円、3%では約14万2千円と、毎月3万円以上も返済額が違うのです。2.賃貸併用住宅を買う時は新築が良い?中古が良い?賃貸併用住宅を購入する時は新築物件が良いのか中古か良いのでしょうか。結論から言えば建築費用のかからない中古物件の方がお得です。賃貸住宅併用住宅の欠点として、建築費が高くなることが挙げられます。それは賃貸併用住宅の場合、風呂やトイレ、キッチンといった設備を各居室に設けなければいけないからです。坪単価といえば普通の住宅であれば50万円以下でも家を建てられますが、賃貸併用住宅の場合、坪単価70万円は覚悟しなければいけないでしょう。中古住宅で賃貸併用住宅を買う場合、中古販売時の建物の評価額は単純に物件の構造や築年数で算出されることも多いので、住宅部分の価値は建築費用が高かったものでも一律に計算されやすいです。そのため価格面のメリットが非常に大きくなるのです。もちろん新築物件ならば家賃を高く設定できるメリットもありますが、住宅ローンを利用するだけに、年収次第では物件購入費分の融資が受けられないこともあります。それよりも普通の住宅と変わらない相場になる中古の賃貸併用住宅を購入した方が良いでしょう。3.賃貸併用住宅に住む時の注意点賃貸併用住宅は住むときにいくつか注意点があります。自宅の下の階に家族以外の世帯が住むことになるので、それぞれのプライバシーが確保できるような間取りや設備を心がけましょう。自宅部分の玄関と賃貸部分の玄関はできるだけ、方角が異なるようにしたほうが良いです。そうすれば大家と入居者が頻繁に顔を合わせることもなく、ストレスを感じずに済みます。また駐輪場を設けるときも自宅の駐輪場とは別に設けるようにしましょう。防音にも気を配らなければいけません。賃貸併用住宅の場合1階に入居者がいるので、2階に住む自分たちの騒音が下の階に聞こえてしまうことがあります。特に小さなお子さんがいる家庭では、2階の足音が1階にドンドンと響いて下の入居者が迷惑に感じ、退去してしまうことも多いのです。もちろん1階のそれぞれの部屋の壁による防音も必要ですし、逆に自分たちが入居者の騒音でストレスを感じることもあります。互いのプライバシーを配慮し、ストレスをなくすために賃貸併用住宅を建てる、もしくは中古をリフォームする時は、普通の戸建てよりも特に防音に気を配りましょう。賃貸併用住宅に興味はあるものの、宅の中で他人が生活していると思うと、どうも落ち着かないと感じる人もいるでしょう。賃貸併用住宅を購入するときには、特に防音に気を配らなければいけません。そういった点をカバーできるのであれば、賃貸併用住宅は、家賃収入でローンを返済できる上に、金利の低い住宅ローンを利用できるので、一気に生活を楽なものにしてくれます。
2018年01月31日住宅ローンを借りる際に重要な条件である「金利」ですが、金利の利率をあいまいにしたままでは、いつまでたっても実際の購入予算を算出できません。購入予算はこの後、住宅ローンシミュレーション機能を使って算出します。ここでは、住宅ローンの条件として設定する金利の利率をどのように決めるのかを見ていきます。1. 銀行のホームページでよく見る住宅ローン金利下の図は、架空の住宅ローン会社「A社」が提示している住宅ローンに関するプラン例です。1つの会社で提供している住宅ローンは、複数あることが大半です(※10以上のプランがあることも珍しくはない)。下の図は、そのなかから代表的なプランをピックアップしました。まずは、図の見方を説明します。(図1)「住宅ローンプラン例」①金利タイプ変動金利型、固定金利期間選択型、全期間固定金利型の3種類がメジャーなもの。返済期間中の金利が変わるのが変動金利型、変わらないのが全期間固定金利型、一定期間は変わらないのが固定金利選択型。②適用金利店頭金利から引き下げ金利を引いたもので、実際の貸し出しにおいて使用される金利(利率)。③店頭(表示)金利各金融機関が本来設定している基準となる金利(利率)。引き下げられる前の金利で、定価のようなもの。④引き下げ金利店頭金利からの引き下げ率のこと。引き下げ率は条件によって変わるため、幅表記か、図のように最大での引き下げ率が記されている。引き下げ金利によって②の適用金利が決定する。2. 毎月返済額が分からなくなる金利タイプとは住宅ローンを選ぶとき、最初に確認しなければならないのは①の金利タイプです。金利タイプは以下の3つに分けることができます。金利タイプの選び方には様々な考え方がありますが、今回は購入予算を設定するために金利を選ぶという視点で、金利タイプを考えてみたいと思います。変動金利型借入期間中、半年ごとに金利が変わるため、現時点では金利が変動した場合の毎月の返済額は分からなくなる(※1)。固定金利期間選択型借入期間中、あらかじめ決まっている期間は金利が変わらないため、その期間は毎月の返済額は変わらない。該当の期間が終了したら、その時点の金利で改めて変動金利型か固定金利期間選択型を選ぶ(※2)ことになるため、現時点では途中から毎月の返済額が分からなくなる。全期間固定金利型借入期間中、金利が変わらないため、現時点で借入期間中の毎月の返済額がはっきりと分かっている(※3)※1:変動金利型の返済額は、借り入れから5年間は金利の変動にかかわらず一定のままというルールがある。※2:ごく一部の金融機関で、一度変動金利型を選ぶと再び固定金利期間選択型を選べない商品がある。※3:実際の金利が決定するのは、多くの金融機関では融資実行日になる。金利タイプごとの返済イメージを図で表してみましょう。(図2)金利タイプごとの返済イメージオレンジ色は毎月返済額が分かっていて、変わらないところです。「?」の部分はそのときにならないと金利が分からず、毎月返済額もいくらになるか算出できない期間になります。変動金利は金利だけを見るといいように思いますが、先の見通しが立てられないというデメリットがあります。3. 将来の金利が分からないと予算は設定できないお手元に不動産広告のチラシがあれば、それを手に取ってみてください。売買用のチラシでは「毎月返済額●●円。家賃並みの支払いで家が買える!」といった文句が踊っています。その際、毎月返済額を算出するために必要な住宅ローンの金利は、ほとんどの場合で利率が最も低い金利タイプの「変動金利」を使っています。変動金利が悪いわけではありませんが、将来の金利動向が分からない変動金利を使って算出した“現時点での”毎月返済額が、あたかも返済期間中ずっと続くようなイメージで表現されることは、誤解を与える可能性があります。また、こうしたチラシで目にした情報をもとに、安易に購入予算を設定してしまったらどうなるでしょう。金利の違いが返済額に与える影響は、これまでの記事で確認したとおりです。金利の上昇、返済額の増加を想定していない購入予算の設定をしてしまっていたら、リスクは現実のものとして襲いかかってきます。購入予算の算出には、リスク管理の面から全期間固定型の金利を設定するようにしましょう。(図3)予算設定に使える金利、使えない金利
2018年01月20日住宅ローンを利用して家を買う場合に必要な住宅ローンの条件のひとつである「金利」が総返済額や毎月返済額にどのような影響を与えるのか、実際の数値を使って見ていきたいと思います。1. 総返済額に占める利息の割合まずは、住宅ローンを利用する場合の総返済額に占める元金と利息の割合を見てみましょう。(図1)「住宅ローンの借り入れと返済の内訳」※各種数値は、次の条件をもとに設定しています。金利:1.800%/返済期間:35年/返済方法:元利均等返済※分かりやすさを優先し、一部端数処理等を行っています。図を見ると分かるように、3,000万円を金利1.800%、35年返済で借りた場合の総返済額は4,046万円です。利息額は1,046万円なので、総返済額の25.9%。つまり、返済額のうち4分の1は利息分ということになります。このように長期間借り入れをする住宅ローンの場合、総返済額に占める利息額の割合はかなり大きくなります。金利が高くなればさらにその割合はさらに増すので、わずかな金利差も無視できません。2. 金利でここまで変わる!借入額別の総返済額一覧下の図は、借入額別・金利別の総返済額を計算したものです。総返済額から借入額を引いたものが、利息額になります。同じ借入額でも、金利によって総返済額がずいぶん違うことが分かります。(図2)「借入額別・金利別の総返済額(単位:万円)」※各種数値は、次の条件をもとに設定しています。返済期間:35年/返済方法:元利均等返済※分かりやすさを優先し、一部端数処理等を行っています。3. 総返済額を毎月返済額に置き換えて確認金利による総返済額への影響を体感できたでしょうか。次は、実際に自分が住宅ローンを利用することを前提に、この表を活用してみましょう。総返済額(借入額+利息額)だけを見ても、無理なく返済できるかどうか判断は難しいので、上の表の総返済額に毎月返済額を追記しました。今度は、現時点で想定している毎月返済額を中心に表を見てください。(図3)「借入額別・金利別の毎月返済額(上段)と総返済額(下段)(単位:万円)」※各種数値は、次の条件をもとに設定しています。返済期間:35年/返済方法:元利均等返済※分かりやすさを優先し、一部端数処理等を行っています。毎月返済額がほぼ同じでも、金利との組み合わせ次第で借入額・総返済額に様々な可能性があることが分かったでしょうか。この表を見て、「とにかく金利が低いにこしたことはない」と考える人も多いと思います。「住宅ローン=金利の低い商品」を求めることは、あながち間違いではありません。ただし、金利の低さだけを追い求めて住宅ローンを選ぶと大きなリスクが生じます。このリスクは購入予算の設定にも影響するため、家探しの最初の段階で把握しておかないと、後戻りができなくなるほど危険をはらんだものなのです。【訂正】サブタイトルの一部に誤りがありましたので修正いたしました。
2018年01月19日「昨年末、みずほ・三井住友・三菱東京UFJの3メガ銀行が『口座維持手数料』の導入を検討中、との報道がありました。口座維持手数料とは、預貯金口座を開設しお金を預けておくだけでかかる手数料です。今は超低金利のため、3メガ銀行の普通預金に100万円を1年預けても、利息はわずか10円(税引き前)です。口座維持手数料の金額によっては、『銀行に預けるほど、お金が目減りしてしまう』という事態にもなりかねません」 こう語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。そもそも銀行は、預金者からお金を集め、そのお金を企業などに融資して収益を得ている。 「しかし近年、企業は利益の一部を内部留保として蓄積しています。国内の企業全体の内部留保は、アベノミクスが始まってからの5年間で約100兆円増え、’16年度には400兆円を超えました(’17年9月・財務省)。それだけ企業に蓄財があれば、銀行から融資を受ける必要はないでしょう。こうして銀行は、貸出先がない状況に陥り、預金者から集めたお金を、日銀の当座預金に“ブタ積み”と揶揄されるほど預け続けてきました。その状況を変えるため、’16年に日銀は、銀行が日銀に預けている当座預金に『マイナス金利』を導入しました。しかし、それでも日銀への預金は増えていて、貸出先、運用先がない状況は深刻です」 窮地に立たされた銀行が収益を上げる手段として、3メガ銀行が検討する口座維持手数料は、海外では一般的だが、日本では、銀行は公共性が高いものとの認識が強く、導入には強い反発が予想される。 「’18年度中の結論を目指すようで、実際に導入されるかどうかはわかりません。ですが、私たちは導入を前提に、準備を始めておきましょう」 そこで、荻原さんが口座維持手数料導入前にすべきことを解説してくれた。 「まずは、今ある口座の整理です。子どもの学校関連で使っていたものや、引っ越して使わなくなった口座などはありませんか?すべての口座をリストアップしたら、使っていない口座は解約しましょう。また、使ってはいるが、解約しても困らない口座については、口座維持手数料の導入が決まったらどうするか、対策を考えておきましょう。こうして利用口座をシンプルにまとめると、家計も管理しやすくなります。手数料の引き上げは銀行の苦しい経営状況の表れです。厳しいところから統合・合併などの再編が進み、大幅なリストラがあるかもしれません。大手銀行は安泰という時代は過ぎました。今後も注意深く見守っていきたいものです」
2018年01月19日新築住宅は価格と供給の横ばいが続いてるが、中古市場も大きな波はなく横ばいが続いた2017年。近年は首都圏の中古マンションの価格も3000万円台で推移しており、新築とくらべるとまだ割安感がある。さらに住宅ローンの超低金利も続いてる。その中で迎える2018年の中古市場について、3人の識者に展望を聞いた。2017年の中古住宅市場の振り返り2017年の中古マンションの成約件数は、2017年4月から減少傾向が目立ってきた。これは中古マンション価格が高騰した時点から横ばいになっており、新築マンションとの価格差が縮小したため、2017年4月頃から売れ行きが鈍化してきたものとみられる。また、成約価格の上昇も見られた2017年だった。2018年はどうなる?みんなの不安に専門家が答えるPROFILEみずほ証券上級研究員 石澤 卓志さん慶応義塾大学卒業後、1981年日本長期信用銀行に入行。第一勧銀総合研究所上席主任研究員を経て、みずほ証券チーフ不動産アナリストを経て、2014年より現職。東京カンテイ上席主任研究員井出 武さん全国のマンションや土地価格をデータベース化した不動産専門の情報サービス会社。不動産市況レポートなども提供。不動産鑑定や土壌汚染調査なども手掛けている。マンション評価ナビ代表大久保 恭子さん住生活評論中心に、東京23区の中古マンションの評価サイト「マンション評価ナビ」を運営。住まいに関する雑誌・WEBサイトのプロデュースやマーケティングなども手がける。2018年も価格は横ばい!値下げする可能性は低い石澤さん:2016年は新築価格高騰により、中古マンション供給量が初めて新築を上回りましたが、中古も価格が上がったため、2017年初頭には元に戻りました。東京都心部では新築価格がまた上がってきたため、中古との価格差が開いてきました。2018年は、「中古は東京都心、新築は都心周辺・郊外」という棲み分けが発生してくると思われます。井出さん:2017年のマーケットは、価格が天井を突いた都心3区(千代田区、中央区、港区)・6区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、文京区)を中心に、少しずつ価格調整を進めてきた年になりました。「上昇一辺倒」だった流れが変わったとみていいでしょう。まだ価格調整が進んでいない23区の周辺部も、これ以上価格は上がらないと思われます。中央線直通の中野や、都心まで遠いことから敬遠される傾向にある世田谷などで、掘り出し物の物件が出て来るのではないでしょうか。大久保さん:2017年の中古マンション市場価格は、対前年同時期比で1桁パーセントの価格上昇となりました。ここ2年間、急激な上昇はなく、高値で安定しています。成約件数で見れば、東京都内・都下と埼玉県で増加していますが、それ以外では減少しており、需要が落ちているように見られます。中古在庫は3年前より5割増えており、価格調整が進む可能性があります。ポイント一時は新築を上回る供給量を見せた中古マンション市場だが、中古の価格上昇が進んだため、勢いは鈍化した。都心部・郊外ともに、中古マンション価格は既に最高点に達したと見られる。価格調整が進むだろう。ただし、需要は依然として堅調なため、急激に価格が下落する要因が発生するとは考えにくい。住宅ローンの超低金利は続く中で審査が厳しくなる懸念も石澤さん:短期的には北朝鮮問題などで金利が下がったものの、危機感が薄れるとやや上昇するなど、短期的な動向はありますが、歴史的な低金利続いているので、気にする必要はありません。一部メガバンクが地方の住宅ローンを手じまいするようですが、貸し手が地方金融機関に変わるだけで、借りる側の利便性は変わらないでしょう。住宅ローン環境は良好な状態が続くはずです。井出さん:三菱UFJ信託銀行が新規住宅ローンから撤退、みずほ銀行も地方の住宅ローンから撤退する方針を発表するなど、大手銀行による住宅ローンの撤退・縮小が続いています。低金利ゆえに、住宅ローンはリスクが高いと銀行が認識し始めたのではないでしょうか。そうなると、地方ばかりでなく、価格が下がっている郊外での住宅ローン融資も、審査が厳しくなることもあり得ます。大久保さん:日本銀行の黒田総裁も、インフレ目標2%を達成するまで「強力な金融緩和」を継続すると発表しています、国内に金利を上げる要因はないため、よほど大きな外的な要因が発生しない限り、来年も低金利が継続するでしょう。住宅ローンの利用には、有利な条件が続くと思われます。ポイントマイナス金利こそ終わったものの、2017年も歴史的な低金利が続いた。日銀は「強力な金融緩和」を継続する方針を表明しており、短期的な上昇下落が発生する可能性はあるが、金利が低い状況は依然として続くと見られる。ただし、大手各行が住宅ローン事業を縮小あるいは撤退に向けて動き始めていることから、地域によっては必ずしも購入環境を楽観視できない。今後の動向に注視する必要がある。利便性がいいエリアの供給数に期待石澤さん:利便性のいいところは需要の方が強いですが、郊外はだぶつき気味です。郊外はこれまで価格が上がり過ぎたので、最大2割弱の価格調整が発生するのではないでしょうか。井出さん:2017年は、価格が高止まりしていたため、マンション・戸建ての「売り」は盛んでした。2000~2005年に購入した物件なら、キャピタルゲインが2割や3割出ても不思議ではなく、利益確定売りが目立ちました。ただし、価格を下げないと買い手が決まらない状況でもあり、陰りが見え始めたところもあります。2018年は首都圏・関西ともに、売り手が買い手を上回るマーケットになると思われます。大久保さん:高くて手が出ない新築、住みたい地域には中古しかない場合もあり、基礎的な中古需要は拡大基調にあります。東京圏は、大幅な価格下落がない限りは、都心、郊外を問わず、流通数は増えるでしょう。関西は東京よりも少し弱含みです。価格高による需要減少が価格下落を招き、ひいては売り控え、流通数の減少という流れに転じる可能性があります。ポイント選択肢が豊富な中古マンションは、需要の多い状況が続くだろう。一方で、首都圏・関西ともに、価格が既に上がり過ぎてしまったため、売り手が現状の価格で突っ張っても成約に至らないケースが増え、所謂「買い手市場」となる。とくに、関西の方がその傾向が強くなると見られる。資産価値・利便性が後悔しない物件選びのポイント石澤さん:立地点は最も妥協すべきではありませんが、無理をしない価格帯のものを買えばいいと思います。将来的な資産性を考慮するならば東京都の北東部(北区、足立区、荒川区など)をオススメしますが、住む目的ならば満足度が一番なので、利便性がいいところで住みたいところで購入するのがいいでしょう。自分の好きなところを妥協しないのが第一です。井出さん:エリア選定が第一です。好立地だと、どうしても価格が高くなりますが、資産性から考えれば、エリアをはずさないほうがいいでしょう。「駅前徒歩一分で築浅」のような物件があれば、躊躇するべきではありません。しばらく賃貸に住んで、「価格が2020年以降下がれば……」と考えている方もいますが、待っている期間に支払う賃料分だけ物件が安くなれば採算が取れるが、そうでなければ失敗になります。大久保さん:多様な人が集まるスポットで選ぶのがいいと思います。例えば「住みたいまちランキング」で不動の首位を誇る吉祥寺のような、住む人ばかりでなく、働く人、学生、遊ぶ人、老若男女みんなが支持しているようなスポットがいいでしょう。大規模な再開発に乗っかって購入するのも一つの手です。ポイント予算に見合う範囲で、立地を重視して購入するのが、資産価値・利便性ともに担保できるため、最も無難な選択だろう。将来的に買い替えを視野に入れているのならば、東京都内では北東部が伸びしろが期待できる。現状の価格は全体的に高くはあるが、「待ち」の間の家賃出費も算盤に入れて検討すべき。2018年の不動産市況天気図識者3人に2018年の不動産市況を天気図で表してもらった。ポイント価格の停滞と住宅ローンの低金利が続く中、2017年は値上げも値下げもできない膠着の年となった。今後もこの状況は続くとみられる。低金利が続く住宅ローンと供給数は増え続けるので、取得と物件探しは引き続き好材料となりそうだ。
2017年12月05日マイナス金利の影響で、銀行預金ではほとんど金利がつかない=預けていてもお金が増えない今の時代。 「預けていても増えないなら」と、金利だけを見ると銀行より何倍も高い投資や、さまざまなリスク付きの運用商品にも関心が向けられてきています。 「投資をはじめたい!でもちょっとよくわからない…」そんなanan読者のみなさんは、ネットで簡単に資産運用ができたら良いのに、と思う方も多いのではないでしょうか? そんなネットを活用してできる投資商品のなかで、「ソーシャルレンディング」という投資サービスが話題になってきています。ただ、メリットだけでなくもちろんデメリットもあります。今回は、新サービスについて、1から解説していきます!利回りが高め!「ソーシャルレンディング」のいろは【はぴマネレッスン】vol. 52そもそも、「ソーシャルレンディング」とはどんなものなのでしょうか? ソーシャルレンディングとは、お金を借りたい人や企業と、お金に余裕があり貸すことで利益を得たい人をネット上で仲介するサービスです。難しい言葉で言うと、「融資=お金を必要な人に貸すこと」が個人でもできるサービスとなります。従来はお金を借りたい人がお金を借りる時、銀行をはじめとする金融機関などからお金を融資してもらい、お金を貸す側の銀行にはその分「金利」として、お金を返してもらうまでの間利息がつくことで成り立っていました。そんな銀行のように「お金を貸してあげることで資産を運用したい」と思う人をソーシャルレンディングサイトが仲介することで、個人でも「お金を貸してあげて、利益を得る側」となることが可能となり、新しい資産運用の方法の1つとなりました。社会的な意義が大きい事業への応援資金を集める目的で始まったもので、日本ではここ10年以内で広まったまだまだ新しい方法です。「なぜ注目されているの?」という点ですが、銀行預金に預けるよりも何十倍も期待利回りが高いことから注目されているんです。そんなソーシャルレンディングですが、もちろんメリットもあればデメリットも。まずはしっかりとチェックをしていきましょう!ソーシャルレンディングのメリットとは?利回りが高い一番のメリットといえば、通常と比べて予定利回りの高さが魅力です。予定利回りとは、投資した金額に対し、年間どの程度収益を得たかの割合のこと。ソーシャルレンディングでは予定利回りが3%〜10%と高めの商品が多いことが特徴です。具体的な金額で比べてみると、銀行の定期預金では、単純計算で100万円を1年間預けても100円しか増えないのに対し、ソーシャルレンディングでは予定利回り5%の場合、100万円が1年後、5万円の利益を生むという計算になります。ただ、後ほどデメリットの点にも詳しく書きますが、自分で投資したい案件をサイトから選びますが、サイト上の情報には、貸す相手となる企業名などは非公開な場合も多く、期待利回り、募集額、期間以外の「どんな会社の案件なの?」といった詳細を知ることは、実は難しいという点もあります。少額から投資が可能!ほとんどの場合、ソーシャルレンディングでは1万円〜数万円と少額からの投資が可能です。まとまった金額で必ず掛ける必要は無いので、他の貯蓄や投資信託などと併せて資産配分が可能でな点はメリットとして挙げられます。期間が短いものも!投資期間は1〜2年程度の案件が一般的ですが、ソーシャルレンディングでは1か月、数か月なんていう短期間の案件もあります。このように少額から短期間で、かつ高い利回りが期待できる気軽さもあり注目されているのですね。では、デメリットは?「貸し倒れ」のリスクも!ソーシャルレンディングでまず頭に入れておきたい点は、高利回りなのには理由がある、ということ。案件はもちろん全て「元本保証」はありません。また、融資する先の企業が「約束の期間を過ぎてまだ支払われない!」「倒産してしまって戻ってこない!」というリスク=「貸し倒れ」となってしまうと貸したお金は戻りません。一般的に大手企業がソーシャルレンディングのサイトを運営しているので、そのようなリスクは極力無いよう努めていますが、そのような可能性は0ではないことは頭に入れておきましょう。ただ、案件によっては不動産などの「担保付き」と呼ばれる案件もあり、そのような案件は貸し倒れのリスクも無くなるわけではないものの、リスクが低くなります。もし始める際に案件を選ぶ際には頭に入れておいても良いかもしれませんね。原則、「途中解約」NGほとんどが数か月〜2年程度の案件ですが、その期間中に「途中解約したい!」と思っても銀行預金のように自由に引き下ろすことはできない点はデメリットとして挙げられます。余裕資金でしっかり資産配分を考えてから、慎重に金額を決めて下さいね。法律上、「投資先」の詳細がわからないメリットの「利回りが高い」の留意点にも記載しましたが、ソーシャルレンディングでは基本的に「貸金業法」の規制があることによって、お金を貸して投資する相手は匿名となってしまい、詳細がわかりません。そのため、株式投資のように明確に「この会社に投資する!」という形ではなく、「どの会社に投資しているのかは具体的にはわからない」という不透明感があることもデメリットのひとつとして上げられます。まだまだ日本で広まって日も浅い「ソーシャルレンディング」は、利回りが高いいっぽうで、デメリットももちろんあります。まだまだ規制が変わるなかで、しっかりとした母体の運営会社や担保付きの案件を選ぶなど、自分自身でリスク管理をすることが必要です。とはいえ、せっかく手元にある資金が預けていても増えないなら、分散投資をしたい!などネットでできる投資への関心が高い方も増えてきました。たくさんの金融商品の中から選ぶ際に、新しいこのようなサービスのメリット、デメリットをまず理解しておくことは大切です。まずは善し悪しを理解したうえで、資産運用の計画の1つとして役立ててみてはいかがでしょうか?以上、はぴマネレッスンvol. 52でした。Information参考:SBIソーシャルレンディング(C)avdeev007/Gettyimages(C)AnsonLu/Gettyimages(C)AnsonLu/Gettyimages
2017年11月10日「’16年、自己破産件数は13年ぶりに増加して、約6万5,000件ありました(最高裁判所調べ)。借金の原因は遊興費の使いすぎを想像しがちですが、最近は違います。金融庁の調査でも、銀行カードローンの利用目的は“生活費の補てん”が41.8%で最多、次いで“クレジットカードの支払いを補てん”が24.9%と続いています(’17年3月に発表)」 そう話すのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。たとえば、リストラや病気などで、一家の大黒柱が職を失う。親の介護が始まり、妻がパートをやめざるをえなくなる。そうした状況で困窮し、借金をする人が増えているのだと荻原さんは言う。 「以前、個人がお金を借りる先は消費者金融が中心でした。しかし、多重債務が問題になり、’10年6月には改正貸金業法が施行。年収の3分の1を超える融資を禁じる『総量規制』などが始まり、消費者金融は衰退しました。ところが、当時、融資額の少なかった銀行カードローンは、総量規制の適用を免れたのです。その後、マイナス金利政策などを受け、銀行は厳しい局面を迎えています。企業融資や住宅ローンが伸び悩むなかで、銀行はカードローンに傾倒していきました」(荻原さん・以下同) なかには、カードローンの獲得口座数や融資額を行員の評価対象にし、事実上のノルマとして営業していた銀行もあると、朝日新聞は報じている(’17年7月12日付)。 「銀行という安心感と、CMでよく目にする親近感、収入証明書なども不要で、スマホなどから短時間でカードが作成できる手軽さもあり、銀行カードローンは融資を伸ばしています。総量規制前の’10年3月には3兆2,000億円だった融資残高が、’16年3月には5兆6,000億円と、1.75倍に増加しました(日本銀行調べ)。また、先の金融庁の調査では、銀行カードローン利用者のうち、3年以内に貸金業者からもお金を借りた経験のある人の割合が63.7%に上ることが判明。このうち18%が貸金業者からの借入残高合計が年収の3分の1を超えています。自己破産や個人再生など、借金苦にあえぐ人の増加は、銀行カードローンが一因ではと問題視されています」 今後は、「規制が強化されると思います」と荻原さん。では、もし今、生活苦に陥ったら、どうすればいいのだろうか。荻原さんは次のように語る。 「カードローンやリボ払いには手を出さない。カードローンの利息は約15%です。大手銀行の普通預金利率0.001%と比べると、1万5,000倍もの差があります。どんな事情があっても、預金があるのにカードローンに手をだすなどもってのほか。また、クレジットカードのリボ払いは万年借金のもと。安易に使ってはいけません。そして、2枚目のカードローンは、絶対に作らない。『カードローンを返済するために、新たなカードを作る』。これが借金地獄の始まりです。そうなる前に、弁護士か司法書士に相談して、適切な債務整理を行いましょう」
2017年07月28日~マイナス思考は絶対にしない!〜マイナスなことは一切考えないし口にしない…。今日一日は何があってもマイナスなことは考えない、口にしないで何から何迄プラス思考で過ごしてください。マイナスなことを言葉として出せば自分に必ずマイナスの気が返ってきます。運気が下がります。また、先のことを考え過ぎれば取り越し苦労になりマイナス思考になります。「当たって砕けろの人生」と割り切り楽観主義でいきましょう。首を真直に立てマイナス思考にならない、口にしないと決めて、前向きに楽観主義に気持ちを切り替え微笑むクセをつければ、簡単にマイナス思考の悪循環に陥ることはありません。
2017年05月22日「来春『標準生命表』が改定されて、影響を受けるのは、“掛け捨て”の死亡保険の保険料。これは安くなります」 こう語るのは、ファイナンシャルプランナーで「家計の見直し相談センター」代表の藤川太さん。標準生命表とは、性別、年齢別の平均寿命(死亡率)などをまとめたもの。生保各社が加盟している公益社団法人「日本アクチュアリー会」が、保険料の算出基準となる標準生命表を来春、11年ぶりに改定する見通しだ。改定の理由は“ご長寿化”。長生きする人が増えれば、そのぶん保険会社が支払う死亡保険金の負担も減り、保険料の値下げが可能になる。 「前回(’07年)の改定で、下げ幅は生保会社によって違いましたが、8~16%ぐらい掛け捨ての死亡保険の保険料が下がりました」(藤川さん) 掛け捨てではない「終身保険」の保険料についても藤川さんが解説する。 「終身保険は来春も若干値上がりする可能性がありますね。実際、今年の4月2日から、終身の保険料は大幅に上がりました。日本生命は、20%以上の値上げを公表しています。ただこの値上げに関しては、標準生命表の改定よりも、予定利率の変動が大きく影響しています」(藤川さん) 私たちが毎月支払っている保険料の一部は、保険会社が株式や不動産などに投資して運用している。その運用で見込める利回りを表す予定利率が低ければ、保険会社の運用利益は減っていくので、保険料は高くなる。 現在はマイナス金利政策によって長期金利の低下が進んでいる。国債の利回りも大幅に下がり、4月から標準利率は1%から0.25%に引き下げられたことで、予定利率が低くなった。今月から終身保険などの保険料が値上がったのは、これが原因だ。 そして来春、標準生命表が改定されれば、長寿化によって増える医療保障などの保険金の負担を、保険会社は保険料に反映するかもしれない。つまり、今年だけでなく、来春にも終身の保険料が“再値上げ”する可能性があるのだ。 今回、大手生保5社(日本生命、アフラック、かんぽ生命、第一生命、明治安田生命)に、「標準生命表改定に合わせて、来春にも保険料を改定する予定はあるか」と質問したところ、各社「未定です」という回答だった。とは言うものの、生活経済ジャーナリストの柏木理佳さんは、値上げに備えて「これから定期保険に入るなら、保険料が下がるまで待ったほうがいい」と語る。 「貯蓄性のある商品や、長生きしていくうえでのリスクをカバーできる終身医療保険も値上がりするでしょうから、今後は終身より定期保険に見直したほうがいい。定期保険は値下がりすると思います。保険会社も損をしたくないので、まさにいま掛け捨ての商品を勧めてくるかもしれませんが、焦りは禁物。『もうちょっと待てば安くなる』と自分に待ったをかけてあげて」(柏木さん) 生涯保障の終身保険は、一昔前までは魅力的な商品だった。マイナス金利やご長寿化の影響で、保険の常識は変わってきているという。 「値上がり、値下がりする商品をしっかりと見極めて、新しい視点で保険を見直すことが必要です」(柏木さん) 入ったらもう安心、というわけではなくなってきた保険。「見直しありき」で考えるべきなのかも。
2017年04月07日Chapter 3「お金の種類」あなたはお金を貯めるとき、計画や目的を持って貯めていますか?ただひたすらに貯めていくのではなく、使いたい期間や目的などに応じて「種類分け」して管理すると、より効率的にお金を貯めていくことができるんです。前回のChapter 2「ライフプランを作る」では、将来のなりたい自分を具体的にイメージすることが、お金を貯める”目的”を明確にする方法とお伝えしました。ライフプランとは、老後まで見据えて、自分がどんな人生を送りたいかをシミュレーションした「人生計画」のことでしたね。でも、お金を貯める目的はハッキリしたけれど、具体的にどうやって貯めたらいいのでしょうか。効率よくお金を貯めるためには、まず「お金の種類」を理解することが大切です!今回は、ステップ3「お金の種類」について学びましょう!「お金の種類」って何?お金を貯められる人にはある共通点があるのを知っていますか?答えは……お金を「色分け」していること!「これは○○用のお金」「こっちは××用のお金」と、お金を使用目的ごとに分けていくのです。ただし、細かく設定しすぎるとお金を分けるのが面倒になってしまい、途中で挫折しがち。まずは大きく「使うお金」「守るお金」「増やすお金」の3つに分けるのがお金を上手に貯めるコツ。そしてこの3つこそが「お金の種類」なのです!「使う」お金とは?「使うお金」は、さらに大きく分けて「短期」「中期」「長期」の3種類があります。使う前提で貯めていくお金になるので、何に使うお金なのかを理解し、役割ごとに分けることがポイントです。1:「短期」に使う用の貯金いざという時や緊急用の支出に備えておくお金です。たとえば事故や病気、転職など、何かあったときにすぐ使えるようにしておかなければいけません。1か月の生活費の6〜12か月分を、すぐに出し入れできる銀行口座に入れておくのが理想!1か月の生活費が20万円であれば、120〜240万円を貯金するのが目標です。何かあって収入が得られなくなってしまった場合、貯金ゼロでは家賃や水道光熱費なども支払えなくなるため、生活していくのが困難に。6〜12か月分の貯金があると、生活の立て直しができるまで当面しのいでいくことができます。2:「中期」に使う用の貯金「マンション購入の頭金」や「車の購入」「海外旅行」など、数年〜10年以内の期間で使う予定のお金です。「中期」のお金は、国債や社債などの債券で運用するのがオススメです。3:「長期」に使う用の貯金「老後資金」「家のリフォーム代」など、10年以上使わないお金のことです。この「長期」のお金はただ貯めていくのではなく、株や投資などで資産運用したほうが、長い目でみると貯蓄が増えていく可能性が高くなります。これら「短期」「中期」「長期」のお金を同時に貯めていく場合は、貯蓄する金額から1:1:1で短期:中期:長期に振り分けるのがオススメ。たとえば月の貯蓄額が3万円なら、「短期1万」「中期1万」「長期1万」と振り分けて貯蓄していき、短期が貯まってきたら「中期」「長期」の割合を増やしていくイメージです。「守る」お金とは?もしも突然、病気やケガで入院することになったら……。自分、またはパートナーが働けなくなってしまったら……「万が一」のことがおこってしまった場合の心配事として、医療費のことや収入が減ってしまう、働けなくなってしまうことなどが考えられます。現役世代の医療費の窓口負担は3割負担。医療費が高額になった場合、自己負担を一定額に抑える高額療養費制度などもあるので、必ずしも、思いっきり手厚く備える必要はありません。しかし、入院時に大部屋ではなく個室などを利用した場合の「差額ベッド代」や「先進医療の治療」など、公的医療保険の対象外の場合は自己負担になってしまうんです。突然、自分の身に降りかかるかもしれない「万が一」のために最低限の「守るお金」は日頃から備えておくべき!働けなくなってしまった場合のことも考えてご自身の貯蓄額や、公的保険制度の保障で足りるかどうかを踏まえながら、民間の保険に加入しておくと安心ですね。すでに保険にご加入の場合は、「必要な保障が確保されているか」「保障が重なっていないか」など改めて確認しておくことをオススメします。「増やす」お金とは?「増やすお金」は、主に「投資」に回して運用するお金です。「でも、投資ってリスクがあるし怖い……」「それよりは銀行に入れておいた方が安心なんじゃないの?」と思われる方も多いかもしれません。昔は銀行に預けているだけで利息がついていましたが、マイナス金利の今は銀行の口座に預けているというのは、ただお金を寝かせているようなものです。さらにChapter1「お金の基礎の基礎」でもお伝えしましたが、定年後の60歳から日本女性の平均寿命86歳まで生きる場合、総額4,680万円も必要!この金額を銀行口座にひたすら貯めていくのはなかなか難しいのが現実です。無理のない範囲で投資を学ぶことも、「将来のなりたい自分」に向けて必要なお金を備えていく方法なのです。寝かしておくだけではなく得たお金にも働いてもらいましょう!また、投資といってもさまざまなやり方・金融商品があるので、自分の性格やライフスタイルに合った方法を探してみることが大切です。いかがでしたでしょうか。お金は「使う・守る・増やす」といった目的や、使いたい時期=期間によって種類分けをすることができるんです。そして、それぞれに応じて適切な管理方法を選択することで、今よりもっと、お金と上手に付き合っていけるはずです。もっと詳しく知りたい!という方は、お金のプロであるファイナンシャル・プランナーに相談してみることもオススメします。次回はChapter4「収入アップの秘訣」です!お楽しみに!水野綾香Profile全国各地のマネーセミナーで講師を務める美人ファイナンシャル・プランナー。30代ソロ女。自分を磨くことへの投資も惜しみなくしつつ、堅実な資産形成を実践中!「自立した女性をもっと増やしたい!」という信条で日々活動中。得意分野はFinTechアプリの活用術、生命保険。ブロードマインド所属。Photo by SHOHEI ISHIDA
2017年03月13日夫婦の危機
体調悪い詐欺夫
義父母がシンドイんです!