看護師国家試験の1週間前に生理がきそうということが判明した私。生理で体調を崩して、直前に勉強できなくなっては困る!と思い、低用量ピルを飲んで、調整することにした私の体験談です。 国家試験の1週間前に生理がきそう!看護大学4年生のときのことです。2月に看護師国家試験を控えていた私は、ふといつも使っている生理日管理アプリをチェック。すると、なんと、看護師国家試験の1週間前に生理がきそうだということがわかりました。 試験前は一分一秒も無駄にできない時期、そんなときに生理がきて、体調が悪くなって試験勉強ができなくなったとしたら……。それは困る!と思った私は、看護大学の授業でも少し習っていた、低用量ピルを服用することにしました。 低用量ピルのおかげで、安心して試験を迎えた婦人科を受診し、実際に低用量ピルを飲み始めたのは11月ごろから。低用量ピルで、生理を早くすることも可能でしたが、私は試験後に生理がくるように調整しました。 低用量ピルを飲むと、副作用が出ることもあるようですが、幸い、私には副作用はなかったです。 低用量ピルのおかげで、私は安心して看護師国家試験を迎え、また無事に試験を終えることができました。 よく考えてみると、もう少し早めから調整すべきだった11月から低用量ピルを飲んで、2月の試験に備えるというのは不可能ではありませんでした。でも、あとになって思うのは、副作用のことを考えたら、もう少し早い時期、たとえば半年くらい前からピルを飲んでもよかったのかなと思います。 なぜなら早い時期から服用しておけば、副作用が出るかどうか、もし副作用が出てもどう対処するかについて、ちゃんと考えることができるからです。実際には、私は副作用が出ませんでしたが、あらかじめわかっている日程であれば、そうすることで準備を万端にしておけるなと思います。 ピルは避妊やPMS(月経前症候群)の改善目的で服用する方が多いと思います。でも、私は、大事な予定である国家試験に試験のために備えるためにピルを服用しました。私は、安心して試験当日を迎えることができたので、こういう使い方もありだな、と思っています。 監修/助産師REIKO---------文/ちゅんさん
2020年11月07日木村佳乃主演、柴門ふみ原作、大石静の脚本による金曜ドラマ「恋する母たち」の3話が11月6日放送。想いを寄せる優子と出張先で同じ部屋に泊まる赤坂…磯村勇斗演じる赤坂の“ある行動”に「インパクトが凄すぎ」など、ツッコミの声が続出している。「東京ラブストーリー」「Age,35 恋しくて」など数多くの作品が映像化されてきた柴門さんの原作を、「大恋愛~僕を忘れる君と」「知らなくていいコト」などの大石静が脚本を手がけドラマ化。木村さんが11年前に夫が突然失踪した石渡杏を、小泉孝太郎が杏の夫・慎吾と駆け落ちした由香の夫・斉木巧を、吉田羊が林優子を、磯村勇斗が優子の部下の赤坂剛を、仲里依紗が人気落語家・今昔亭丸太郎に猛アタックされる蒲原まりを、阿部サダヲがまりと不倫する今昔亭丸太郎を演じる。また渋川清彦が杏の夫・慎吾に、藤原大祐が杏の息子・研に、矢作兼が優子の夫のシゲオに、玉置玲央がまりの夫・蒲原繁樹に、森田望智が繁樹の不倫相手の新人弁護士・山下のり子にそれぞれ扮する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。3話では与論島で11年ぶりに慎吾と再会した杏が、記憶喪失の慎吾に離婚届を突きつけサインをもらい東京に戻り、区役所に離婚届を出した直後に斉木から「付き合ってほしい」と告白される。優子は赤坂と京都に出張、その夜、手違いで同じ部屋に泊まることになり、シャワーから出た優子と赤坂が鉢合わせ。それをきっかけに2人は一線を超える。まりはのり子から繁樹との情事の際の会話が録音された音声ファイルを送りつけられ、丸太郎に相談したうえで繁樹とともにのり子と直接対決する…というストーリーが展開。シャワーを出た優子の目の前に一糸まとわぬ姿で立ちはだかり自分の想いを伝える赤坂。視聴者からは「まてまてまてまてー!」「赤坂ああああああああ」などのツッコミとともに「仁王立ちのインパクトが凄すぎてなんも入ってこない」などの声も多数。一方、自宅に乗り込んできたまりに対し、繁樹の妻に相応しいのかと疑問を投げかけ、自らが25歳で司法試験に合格したと“マウント”を取ってくるのり子。そんなのり子に「後輩弁護士さすがに性悪過ぎ」「浮気相手まじで狂ってる」など怒りの声とともに、「バラバラに解体されて個包装されて冷蔵庫にぶち込まれるぞ」と仲さんが出演した美食探偵のエピソードを絡めたツッコミも寄せられていた。(笠緒)
2020年11月07日「自死は悪いことでも、気持ちの悪いものでもない。亡くなる人は必死に頑張って生きて、それでも死に追いやられてしまったんです。浩介さんと生きてきた私には痛いほどわかるから」病いに倒れ自死を選んだ夫・浩介さんに後を押されるように、40歳のとき、4児を抱えながら司法試験に合格した佃祐世(さちよ)さん(48)。自死遺族の支援・訴訟に奔走する毎日だ。「彼はとてもアクティブな人でした。しかしある日、趣味のジョギングから帰ってきた夫のようすが、なんだかとてもしんどそうで。熱中症かな、と心配していたらトイレで倒れたんです。それで慌てて救急車を呼んで……」精密なMRI検査を受けた結果、脳腫瘍を発見。脳腫瘍は転移も少なく、すぐに命の危険はないとも聞いた。夫婦で話し合い「ゆっくり考えよう」と、いったん退院することに。浩介さんは一時的に仕事にも復帰したのだが。「彼は塞ぎ込んでばかり。やがて、耳鳴りがする、おなかが痛いと言い始めて。深夜、腹痛で救急車を呼んだことも。以前は体の不調を訴えたこともない健康そのものの人でしたから、心の病いを疑いました」8月初旬に精神科を受診した浩介さんは、療養型病院に入院することになる。ところが、その当日に彼は病室で失神。さらに……。「入院の翌々日かな。病室に行くと彼、オムツしてたんです。『ベッドで漏らしてしまった』って、やるせない顔をして。やがて、手がしびれ、食事もとれなくなり、常時点滴になって、高熱が出て、歩くこともままならなくなって。病室を見舞うたび、夫の容体が悪くなるんです。私のほうがパニックでした。もう怖くて怖くて」夫の様子を見た佃さんは思った。「この人は子供たちのそばで、まずは心を治さないと」と。その年の暮れ。浩介さんは3人の子供が待つ広島へ戻ってきた。しかし……。1月3日。昼前になっても起きてこない浩介さんを心配し、佃さんが寝室をのぞくと、そこにはガタガタ震える夫が。佃さんが抱きしめると、浩介さんは言った。「僕は大丈夫だから、子供たちのところに行ってあげて」と。「それで、私は彼に『じゃ、あなたの好きなラーメン、作ってくるね』と言って、寝室を出たんです」やがて、ラーメンができて夫を呼びに寝室に。ところが、そこに彼の姿はない。ふと見ると、隣の書斎の明かりがついていた。「いやな予感がしました。書斎の戸を開けると……、そこには、窓枠にネクタイで首を吊っている浩介さんの姿があったんです」茫然自失状態で、夫を見送った佃さん。このころ、ほとんど記憶がなかったという。しかし四十九日の法要のとき、僧侶の読経が終わるころ、佃さんの脳裏に半年前の出来事がよみがえってきた。「あれは、浩介さんが東京の病院に入院中のこと。2人で病院の近くの公園を散歩したんです。イチョウの黄葉がとっても奇麗だったの、覚えてます」夫の車いすを押していると、彼が不意に、こんなことを言った。「司法試験、受けてみないか?」あれは、夫との最後の約束だ。そう思った佃さんは猛勉強をし、司法試験に合格。40歳になっていたーー。弁護士となった佃さんは早々と、自死遺族支援弁護団に参加した。「団長から聞かされた自死遺族の置かれた状況というのは、私が考えていた以上につらいものでした。なかでも衝撃的だったのが『自死を気持ちが悪いとする発想が根強くある』という言葉でした」賃貸物件で誰かが自死した場合、遺族は大家から損害賠償請求をされるケースが多々ある。「気持ち悪くて物件の価値が下がったからとか、おはらいの費用まで請求される。もっとも驚いたのが、21世紀の日本で、そのおはらいを命じた判決まであったことでした。自死は悪いこと、気持ちが悪いこと、という感覚を少しでもなくしていきたい。亡くなる人は、死にたくて死んでいったわけじゃない。必死に頑張って生きてきて、それでも死に追いやられてしまったんです。それは、浩介さんと生きてきた私には痛いほどわかるから。そのことをお話しすると、多くの方は共感してくださいます」佃さんはいまも、最愛の彼を近くに感じることがあると話す。「やはり訴訟は、悩むことも多いです。煮詰まっていると、ふっとね、思い浮かぶことがあるんです。元気だったころの彼からかけられた言葉が、彼の声が、聞こえてくるんです」大粒の涙を流すと、佃さんは誰かに確認するように、何度もうなずいてみせた――。「女性自身」2020年9月15日号 掲載
2020年09月07日「これは……、後ろに船が写ってるから横浜かなぁ。結婚前のデートのときですね~」思い出の品物を見せてほしいとリクエストすると、女性は少し照れくさそうにしながら、最愛の人と撮った写真を机に並べてみせた。「笑顔が本当に素敵な人なんです」と、じつにうれしそうに話す。その瞳には、ハートマークが浮かんで見えるようだ。「それで……こっちは結婚前に、主人に宛てて出してた手紙です」彼女はこう言って、今度は大量の封書を、ドサッと机に置いた。「遠距離恋愛でしたから毎日欠かさず1通、手紙を出していたんです」乙女のようにほほえむのは佃祐世(さちよ)さん(48)。そして、佃さんからあふれんばかりのラブを注がれたのが、夫の浩介さんだ。「当時、彼は司法試験の勉強のまっ最中。電話だと大事な勉強時間を削ることになって、申し訳ないので。思いの丈は全部手紙に込めてたんです」そんな、心遣いが奏功してか、浩介さんは司法試験合格を果たし、その翌年、2人はめでたくゴールイン。浩介さんは裁判官に任官した。でも、永遠に続くように思われたラブラブな日々は、唐突に幕切れを迎える。浩介さんが突然の病いに倒れ、つらい闘病のさなかに自ら命を絶ってしまったのだ。佃さんは悲しみのどん底に突き落とされた。それでも、立ち上がることができたのは、最愛の人の遺志を継ぐと決意したから。「夫が亡くなってから私には、記憶がまったくないんです。もちろんお葬式もきちんと出したはずなんですが、覚えてない。大切な人がいなくなったという喪失感で、今度は私の心が壊れちゃってました」それから迎えた、四十九日の法要のとき。僧侶の読経が終わるころ、佃さんの脳裏に半年前の出来事がよみがえってきた。「あれは、浩介さんが東京の病院に入院中のこと。体調がいい日に外出許可をもらって、2人で病院の近くの公園を散歩したんです。イチョウの黄葉がとっても奇麗だったの、覚えてます」夫の車いすを押していると、彼が不意に、こんなことを言った。「司法試験、受けてみないか?」「うん、いいよ」とくに深く考えもせず、そう答えると、彼は振り返って「約束だよ」と、ほほ笑んだのだ。「あれは浩介さんから私へのメッセージだったんだと思ったんです。彼との約束を果たしたい、彼の志を継ぎたいと。そこからはもう必死でした」佃さんは司法試験を受けると心に誓った。とはいえ、このとき35歳。4人の子供を、しかも1人は乳飲み子を抱えた専業主婦が、簡単にできる決断ではない。「もう何かにすがらないと、私自身、生きていけない、そんな思いでした」次女におっぱいをあげながら、もう片方の手で教科書を開いた。子供が風邪をひけば、病院の待合室で問題集を解いた。こうして彼女は法科大学院を経て、3回目のトライで司法試験に見事、合格を果たした。最愛の夫の死から5年。佃さんは40歳になっていた。「墓前に報告に行きました。『なんとか約束、果たせたよ』って。きっと褒めてくれてたと思います」司法修習のときから、考えていた。40代、人よりもずっと遅れて弁護士になる自分に、いったい何ができるのかを。「もしかしたら、私と同じ境遇の人たちのためなら、40年間の人生経験が、浩介さんと2人で頑張ったあの日々が、生かせるのではないか、そう思ったんです」司法修習を経て、弁護士になった佃さんは、自死遺族支援弁護団に参加。自死で家族を亡くした人たちの救済に尽力している。そんな佃さんが最も危惧しているのが、現在のコロナ禍で今後、自死者が増えること。「生活支援の電話相談会でも、コロナ関連と思われる相談を耳にしました。行政からの給付金などもなくなり、生活資金が底をついてくるこの9月以降、要注意だと思っています。経済的、精神的に追い詰められてしまう人が増えないことを、切に願っています」「女性自身」2020年9月15日号 掲載
2020年09月07日二転三転四転する展開のなかで、法律の面白さを伝えてくれるミステリー『法廷遊戯』。これが新人のデビュー作というのだから驚きだ。著者の五十嵐律人さんは司法試験に合格した現役の司法修習生で、本作でメフィスト賞を受賞した。ロースクールで起きた不可解な事件。現役司法修習生の要注目デビュー作。「弁護士や裁判官を目指していたというより法律が好きでロースクールに進学しました。法律の面白さをいろんな人に伝えたいなと思い、小説ならそれができると考えて、書くことにしました」本作は2部構成。第1部は、ロースクールの学生たちが「無辜(むこ)ゲーム」という模擬裁判を繰り広げる。主要人物は3人の学生。傷害事件を起こした過去を持つ久我清義、彼と児童養護施設で一緒に育った織本美鈴、ゲームの審判者で有能な結城馨。「本格的な法廷劇にするより、学生のゲームの話にしたほうが法律に興味のない方でも面白く読めると思いました。実際にイベントで模擬裁判のシナリオを作ったことがあって、勝手に復讐ものに仕上げたこともありました(笑)。主人公の久我を過去に罪を犯した青年という設定にしたのは、罪を犯すにはそれなりの理由があるし、だからこそ分かることもあると思ったからです」そして第1部の終わりで現実の事件が起きる。主要人物の一人は命を落とし、一人は容疑者となり、一人は弁護を引き受けることに―。第2部では殺人事件だけでなく、痴漢冤罪事件や住所不定者の人生模様なども絡み、事件の様相が次々と変わるなか、関係者たちの切実な心情が浮かび上がってきて読ませる。だが、なんと、「事件の真相は決めずに書き始めたんです。事前にプロットは作らず、1か月くらい体育座りして頭の中である程度考えてから(笑)、パーッと書き始めました。第1部を読み返して、これが伏線になるなどと考えつつ、予定調和にならないように書き進めていきました。司法試験でも、有罪か無罪か結論を決めて答案構成するのでなく、書きながら決めていくタイプだったんです」だからこそ予想外の展開が待つミステリーとなったといえるのかも。すでに第2作にも取り掛かっていて、「少年犯罪と家庭裁判所調査官の話に、神経犯罪学を絡めています」さらに第3作の構想も出来上がっているというから、頼もしい!『法廷遊戯』ロースクールに通う久我は、自分の暗い過去を告発する悪意の存在を知り、孤高の優等生・結城の力を借りて犯人捜しを始めるが…。講談社1600円いがらし・りつと作家。1990年、岩手県生まれ。東北大学法学部卒業後、司法試験合格。本作で第62回メフィスト賞を受賞しデビュー。現在、司法修習生として学びながら法律関連の知識を深めている。※『anan』2020年9月2日号より。写真・中島慶子イラスト・松岡陽介インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2020年08月27日浜辺美波と岡田将生がW主演するドラマ10「タリオ 復讐代行の2人」の放送が決定。作・蒔田光治×監督・木村ひさしら強力チームの完全オリジナルで、痛快でポップな新感覚“復讐”エンターテインメントが生み出される。司法試験予備試験の制度を利用し、20歳にして弁護士となり、大手法律事務所に就職した白沢真実は、世間知らずと頭の固さのせいで仕事をまわしてもらえずいる。そんなある日、先輩弁護士が手を引いたお荷物案件を担当することに。依頼人の綿貫依里子は大手ゼネコンの御曹司に性被害を受けていたが、金や権力によって事実をねじ曲げられ、泣き寝入りを強いられていた。我慢できなかった依里子はネットで探した「復讐代行請負業」の男に復讐を依頼。しかし復讐代行はどうも怪しい。詐欺だと確信した真実は法的に対処するため、依里子に男を誘い出させる。その男、詐欺師の黒岩賢介――。法律の知識を持った正義のヒロインと、詐欺の悪知恵を持ったダークヒーローが、ひょんなことからバディを組み、御曹司に復讐を仕掛けることに…。本作は、巧みに法の網をかいくぐったり、金や権力を使ってもみ消したり…と、泣き寝入りをせざるを得ない被害者からの依頼を受け、彼らの代わりに卑劣な悪人たちに復讐することを裏稼業とする元弁護士・白沢真実と詐欺師・黒岩賢介の物語。今回、浜辺さんが白沢真実を、岡田さんが黒岩賢介を演じる。「”復讐代行請負人”という、なんとも面白そうな肩書きでどんな女の子にしようかなと想像が掻き立てられます」といまからワクワクしている様子の浜辺さんは、「この秋、最後にスカッとするような最高の復讐代行劇をお届けできるよう精一杯頑張ります!」と意気込み。岡田さんは「今回は詐欺師を演じさせて頂くのですが、台本が面白くて。浜辺さんとは初めて共演させて頂くのですが、お互いマウントを取りたがる役で…この凸凹コンビを皆さんに愛してもらえるキャラクターにできるよう頑張ります」とコメントを寄せている。復讐を望む依頼人たちの願いに寄り添い、時に痛快に、時にほろ苦く、時に考えさせられる復讐劇を、1話完結で描く本作。またシリーズを通して、巨大詐欺事件の首謀者と疑われたために行方をくらました父の謎を真実が追うことになる。ドラマ10「タリオ 復讐代行の2人」は10月9日より毎週金曜日22時~NHK総合にて放送(全7回)。(cinemacafe.net)
2020年08月03日『ブラックパンサー』、『クリード』シリーズのマイケル・B・ジョーダン主演、人種差別が根強く残る30年前のアラバマ州で実際に起った冤罪事件を基に描いた『黒い司法 0%からの奇跡』。そのブルーレイ&DVDリリース、デジタル配信にあわせ、マイケルが演じた主人公ブライアン・スティーブンソン本人が語る特別映像が到着した。1980年代のアラバマ州で、犯してもいない罪によって死刑宣告をされた黒人男性ウォルター・マクミリアン(ジェイミー・フォックス)。彼の無罪を勝ち取るため、立ち上がった新人弁護士ブライアン・スティーブンソン(マイケル・B・ジョーダン)が人種差別が立ちはだかる中、“真の正義”を求め、可能性0%から奇跡の逆転劇に挑む実話ドラマ。主人公であるブライアン・スティーブンソン本人は、今回到着した特別映像の中で、本作は弱者にも焦点を当てて描いていること、また囚人たちの苦悩だけではなく、彼らの家族の苦しみもしっかりと描いている点が素晴らしいと映画を称賛している。また、マイケルやジェイミー・フォックスなど演技派俳優陣の素晴らしい演技を通じて、”私たちの闘いの本質を世間に知ってほしい”と語る。さらに本作を通して伝えたかったこととして「残虐で不公平なのはデータや統計ではなく、人間そのものだという事実を知って、変化を起こしてほしい。希望を持つことが重要だ」と話し、「逆境にめげず、闘い続ける方法を探し、健全な社会を築かなければならない。世界を変えたいなら、不都合も受け入れるんだ、わずかでも行動すれば今以上の正義を生み出せる」と心動かされるメッセージを送っている。ブルーレイ&DVDには、ブライアンの生い立ちや、彼が代表を務める非営利組織「EJI」での活動について語られる映像特典「平等な正義イニシアチブ」が収録。併せて見ることで、より作品への理解が深まる内容となっている。『黒い司法 0%からの奇跡』はブルーレイ&DVD発売中、レンタル中、デジタル配信中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:黒い司法 0%からの奇跡 2020年2月28日より公開© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
2020年06月17日出会った女性がネタの源。そんな横澤夏子さんが、産休中だからこそ出会えたいい女を実演する“おめでた編”。今回は試験の時に助けてくれた女性、「チャイルドマインダーの問題を出す女」になりきり。学生時代のような気持ちになりました!出産前、チャイルドマインダーの資格を取るための勉強をしていました。ベビーシッターの資格は持っているのですが、さらにステップアップしたいと思い挑戦することに。チャイルドマインダーの資格を取ることで、0~12歳までの子供を訪問や在宅で、お預かりできるようになります。私と同じ日に資格試験を受けた人が一人いて、「頑張りましょう~」と励まし合っていたのですが、その人が「問題を出してもいいですか?」と言ってくださったんです。そして、「子供が熱を出した時の対策は?」「イチゴ舌になってしまう病気は何?」などと出題されて、私は、「え~、難しい~!」と返す。そのやりとりが、まるで学生時代のようで楽しかったんです。しかも、答えが合っていると「正解です!」と喜んでくれる。その人は一度、試験を受けたことがあるので問題の対策もできているし、対策講座も受けていて、「病気のことはめちゃめちゃ出ますよ!」と傾向を教えてくれる。「お子さんが生まれるなら、一回で受かりたいですよね!」と気持ちに寄り添ってくれたりもして、なんて優しい人だろうと思いました。話をしていると、私と同じ新潟の出身で、ユニクロの同じ服を着ていたりと、いろいろな共通点があって盛り上がったんです。普通、試験といえば、相手を蹴落としたいという気持ちになるはずなのに、“一緒に受かりましょう!”と、私のために問題を出してくれるのがすごいと思いました。彼女のように優しくできるようになるには、まず、しっかりと勉強をして、自分に余裕を持つことが第一です。しかも、その人は、「自分の勉強にもなるから~」と、私に気を使わせないようにしてくれて、そういう素敵なところも真似したいと思いました!よこさわ・なつこ芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。婚活で培ったテクニックをまとめた著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。2月に第一子を出産。※『anan』2020年6月17日号より。写真・中島慶子文・重信 綾(by anan編集部)
2020年06月11日冤罪で死刑囚となった黒人男性を救おうとする黒人弁護士を描く実話映画『黒い司法 0%からの奇跡』が、アメリカで、今月にかぎり無料でストリーミングレンタルできることになった。ミネアポリスで起きた白人警察による黒人男性の殺害事件をきっかけに、アメリカで大規模な抗議デモが起きていることを受けてのもの。製作配給のワーナー・ブラザースは、「この国に根強く残る人種差別についてもっと知りたい方に見ていただければと思います」と声明を発表している。主人公の弁護士役とプロデューサーを兼任するのは、マイケル・B・ジョーダン。ジェイミー・フォックスが死刑囚を演じる。監督はデスティン・ダニエル・クレットン。映画は昨年のトロント映画祭でお披露目された。文:猿渡由貴
2020年06月05日マイケル・B・ジョーダン、ジェイミー・フォックス、ブリー・ラーソンら映画ファン必見の演技派俳優が共演した『黒い司法 0%からの奇跡』のBlu-ray&DVDが6月17日(水)にリリース決定。本作は、冤罪の黒人死刑囚のために闘う弁護士の実話を映画化。わずか30年前、人種差別が根強く残るアラバマ州で、死刑宣告を受けた黒人のウォルター。新人弁護士ブライアンは圧倒的に不利な裁判に挑み、いかにその判決を覆したのか?歴史に残る前代未聞の逆転劇が描かれる。『ブラックパンサー』のマイケルが弁護士ブライアンを、『ベイビー・ドライバー』のジェイミーが不当な判決を受ける死刑囚ウォルターを、『キャプテン・マーベル』のブリーがブライアンと共に闘う同志エバを演じている。辛口批評サイト「Rotten tomatos」の視聴者評価では驚異の99%を記録した本作が、早くもリリース決定。本編に加え特典映像として、メイキングや未公開シーン集などが収録される。『黒い司法 0%からの奇跡』Blu-ray&DVDは6月17日(水)リリース、デジタルセル・レンタル配信同日開始。(cinemacafe.net)■関連作品:黒い司法 0%からの奇跡 2020年2月28日より公開© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
2020年04月18日「小室さんは3年間、帰国することなく勉学に励むと決めています。そのプランに変更はありません。授業がオンラインに切り替わったとしても、ニューヨークには座学だけではない、現地でなければ学べないこともあります」3月19日、本誌の取材に対してこう語ったのは、小室圭さんの代理人を務める上芝直史弁護士。小室さんの留学先であるニューヨークのフォーダム大学は3月9日からキャンパス内でのすべての授業を中止。5月の春学期終了まで、オンライン授業に切り替えられることになった。さらに、学生寮も閉鎖されることになり、3月20日までに原則としてすべての学生が退去することになったのだ。そうした状況にもかかわらずニューヨークにとどまるつもりだという小室さん。滞在先はどうするのか尋ねると、上芝弁護士は「ニューヨークでの生活の詳細についてはお答えしていません」と回答を避けた。しかし、アメリカの状況は日に日に深刻になっている。ニューヨーク州の感染者数は3月20日時点で7,102人に達した。さらに22日には1万5,168人に。たった2日で感染者数が倍増する非常事態となっている。知事はすべての住民に、22日からの外出禁止を指示した。さらに、フォーダム大学は日本時間の20日、同大学の学生1人の感染が確認されたと発表した。学生は10日から自宅におり、症状が出たのは15日だというが、クラスメートも感染している可能性があると注意を呼びかけている。「眞子さまと小室さんは、テレビ電話のスカイプなどで毎日のように連絡を取り合っているそうです。突然の“退去命令”をお知りなって、眞子さまもたいへん困惑されたことでしょう。アメリカで弁護士を目指すには、現地の弁護士事務所でのインターンも必須です。代理人が言う“現地でなければ学べないこと”というのはインターンのような実務経験だと思われますが、外出すら原則禁止となる状況では、オンライン授業と自習しかできることはありません。授業再開は早くても秋学期が始まる9月ですし、それまでの約半年、居場所のないアメリカにとどまる理由はないはずです。すでに利用できない航空路線も急増していますし、一刻も早く帰国するのが得策だと思われます」(皇室担当記者)日本政府は3月23日、新型コロナウイルスのアメリカ国内での感染拡大を受け、アメリカ全土から日本への入国制限を行う方針を決定した。アメリカからの帰国者に、ホテルや自宅で2週間待機することや公共交通機関を使わないことを要請するという。一方、フォーダム大学のホームページには次のような記述もある。《キャンパスコミュニティには2万人を超える学生、教職員、スタッフがいます。今後数週間のうちに、より多くの人が症状を示すことは統計的に確実です》爆発的に感染が拡大するニューヨークにとどまり続ければ、小室さん自身が新型コロナウイルスに感染する可能性も高まるのだ。「事態は急速に悪化しています。ニューヨークでの生活費も高額ですし、もし現地でコロナに感染した場合、莫大な医療費を請求される可能性があります。眞子さまも小室さんの状況をたいへん心配されているはずでしょう。小室さんに”緊急帰国”を強く勧められたに違いありません」(前出・皇室担当記者)ただし、小室さんが帰国となれば、眞子さまと描いていた結婚へのシナリオに大きく狂いが生じるのも間違いない。小室さんは来年ロースクールを卒業し、ニューヨーク州の司法試験を受験するとみられている。しかし、オンライン授業が続けば通常の授業より学習効率が落ちてしまう懸念もある。さらに、9月からの秋学期までに感染が終息しているとは限らない。「秋篠宮さまは、今後の見通しについて『何らかの発表』をするように眞子さまに求められています。眞子さまとしては結婚を支持してもらうためにも、小室さんが3年で留学を終え、国際弁護士になるという将来像を国民に示されたかったはずです。しかし、その目標も修正せざるをえない状況といえます」(前出・皇室担当記者)新型コロナウイルスの猛威は、眞子さまと小室さんの結婚、そして小室さんの国際弁護士の夢まで脅かそうとしている――。「女性自身」2020年4月7日号 掲載
2020年03月24日マイケル・B・ジョーダンが現在も司法の闇と戦い続ける実在の弁護士を演じる『黒い司法 0%からの奇跡』。この度、本作に出演する人気オスカー女優ブリー・ラーソンが撮影秘話と本作で描く光と闇を語った。主人公ブライアンと共に司法の闇に立ち向かう法律事務所「イコール・ジャスティス・イニシアチブ」で働く女性エバを快演するブリー・ラーソン。弁護士ブライアン・スティーブンソンの著書「黒い司法 死刑大国アメリカの冤罪と闘う」やブライアンの仕事を初めて知ったときをふり返り、「大きな衝撃を受けました。心をえぐられた気分になりましたし、もっと何かしなくてはという気持ちに火がつきました」という。続けて、本作に共感できる部分として「本作はアメリカに限った物語ではないと思います。社会のひずみに焦点を当てているから、多くの人が共感を感じられると思います。それに共感できるということこそ、残念な状況だけど」と、心苦しい思いを明かす。また、彼女が演じたエバ本人とのエピソードを聞くと「エバは何度かセットにまで来てくれました。素晴らしい人で、常に希望を持ち続けている人。それが私の中に強い印象として残ったのです」と、実際に会って役作りに大きく影響を受けたという。本作のデスティン・ダニエル・クレットン監督とは、『ショート・ターム』『ガラスの城の約束』に続いて3作目のタッグ。「デスティンは作る映画に、たくさんの愛情や共感、人間らしさをもたらしてくれます」と絶大な信頼を寄せる。そして本作で初共演となる、主人公ブライアン・スティーブンソン役を演じたマイケル・Bについては「マイケルのような人柄の俳優と一緒にこの映画を作ることが出来て本当に光栄に感じています。大きな思いやりの心を持つ優しい人」と素直な評価と尊敬を口にした。最後に、いまもなお社会の闇と闘い続けるブライアン・スティーブンソンについて「ブライアンから学んだことは本当に多かった。この映画に参加できて、彼と共にこの経験が出来たことは、私が経験してきた社会から疎外された人々に対する支援の中でも、最も素晴らしく実りのあるものだったと思います」と、本作に関わった誇りを感じさせながら力強く語った。『黒い司法 0%からの奇跡』は2月28日(金)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:黒い司法 0%からの奇跡 2020年2月28日より公開© 2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
2020年02月22日映画『黒い司法 0%からの奇跡』が2020年2月28日(金)より公開される。弁護士ブライアン・スティーブンソンの“奇跡の実話”を描く映画『黒い司法 0%からの奇跡』は、冤罪の死刑囚たちのために闘う弁護士ブライアン・スティーブンソンによる“奇跡の実話”を、『ショート・ターム』の監督デスティン・ダニエル・クレットンが描いたドラマ作品。舞台となるのは、黒人への差別が根強く残る1980年代のアメリア・アラバマ州。無実の罪で死刑宣告された黒人の被告人ウォルターを助けるため、新人弁護士ブライアンが立ち上がることから物語は始まる。しかしそんなブライアンが直面するのは、仕組まれた証言に、白人の陪審員たち、証人や弁護士たちへの脅迫といった、数々の差別と不正。果たしてブライアンは、最後の希望となり、罪なき黒人たちを救うことができるのか?可能性0%からの奇跡の逆転劇に挑むー。Who is ブライアン・スティーブンソン?日本ではあまり馴染みのないブライアン・スティーブンソンだが、彼は社会正義活動家としても活躍する、アメリカの著名弁護士。アラバマ州モンゴメリーを拠点とする司法の校正構想の事務局長も務める人物だ。アメリカでは“黒人の3分の1が刑務所に入ったことがある”という深刻な人種差別問題を抱える中、ブライアンは多くの死刑囚の救済措置を勝ち取ってきた。貧困者や黒人に対する偏見に立ち向かうその姿勢は高く評価されており、マッカーサー財団の“天才”賞ほか、数々の受賞歴を有している。キャスト主人公にマイケル・B・ジョーダン本作では、そんなブライアン・スティーブンソンの“駆け出し”時代を、「クリード」シリーズや『ブラックパンサー』で知られるるマイケル・B・ジョーダンが演じる。絶望の淵に立つ人々に寄り添いながら、不利な司法システムの中で闘う弁護士を熱演する。豪華オスカー俳優が共演また共演者には、オスカー受賞歴のある豪華実力派俳優が集結。不当な判決を受ける死刑囚ウォルター役を『Ray/レイ』のジェイミー・フォックス、ブライアンと共に黒人死刑囚を助けるための法律事務所で働く女性エバ役を、『ルーム』『キャプテン・マーベル』で主演を演じたブリー・ラーソンが演じる。【詳細】映画『黒い司法 0%からの奇跡』公開日:2020年2月28日(金)監督:デスティン・ダニエル・クレットン脚本:デスティン・ダニエル・クレットン/アンドリュー・ランハム原作:「黒い司法 黒人死刑大国アメリカの冤罪と闘う」ブライアン・スティーブンソン著/亜紀書房刊キャスト:マイケル・B・ジョーダン、ジェイミー・フォックス、ブリー・ラーソンほか配給:ワーナー・ブラザース映画
2020年01月19日世の中に「勉強が大好き」な人は、いったいどれくらいいるでしょうか?子どもだけでなく、大人の実社会を見渡しても「勉強が大好き!」という人に会うのはとても難しいことかもしれません。東大を首席で卒業し、現在は執筆業やコメンテーターとしても活躍する山口真由さんも、これまでの著書のなかで「勉強は楽しいものではない」と率直な感想を述べています。ただ反面、「その楽しくない勉強にも、すごくいい部分がある」ということも強調されています。「勉強しなさい!」と我が子にいうのは簡単ですが、「なぜ勉強をするのか」という具体的イメージの共有も大事なこと。そこで、山口さんが感じてきた、「勉強の良い部分」と、「勉強するうえで忘れてはならない大切なこと」をレクチャーしてもらいます。構成/岩川悟(slipstream)写真/川しまゆうこ勉強の良いところは、やればやっただけ成果が出ることわたしがこれまでの人生で努力を費やしてきた「勉強」について、思うことをお伝えしたいと思います。勉強の良いところは「やればやっただけ成果が出る」ところだと考えています。たとえば、音楽やスポーツなどは、プロとして稼いで裕福に生活していけるのは上位5%程度の厳しい世界。でも、勉強は活躍できる裾野が広く、勉強さえしていればがんばったぶんだけなにかが確実に手に入ります。つまり、たとえ勉強で上位5%に入れなくても、勉強したことが無駄になることはないのです(もちろん、音楽やスポーツの分野でも上位5%に入れなかったからといってそれまでのすべてが無駄になるわけではありませんが)。勉強はオール・オア・ナッシングではなく、社会にさまざまな受け皿があります。そのため、社会で生き抜いていくためには、じつは勉強はかなりコストパフォーマンスが良い方法だと見ることができます。なにごとも、将来の目標をしっかり持っていれば、努力を続けていくモチベーションになります。でも、ぜひみなさんにお伝えしたいのは、たとえその目標に勉強が必要なさそうに思えても、勉強はしておいたほうがいいということです。勉強がいつ役に立つのかは、人それぞれです。もちろん、受験や就職だけに役立つものではありません。勉強で得た知識そのものが役立つこともあれば、考える力や課題解決力、分析力、計算力など、人生のあらゆる場面において勉強した経験は役に立ちます。勉強をすれば、そのぶんだけ活躍できる場所が社会には用意されているのです。勉強でなにより大切なのは、細かく区切った「目標」を持つことわたしは、目標を達成するために、勉強をするという考えを持っています。となると、勉強でなにより大切なのは、まず「目標」を持つことになります。ただ、勉強を手段と割り切るだけでは、ふだんの勉強を続けていくのを難しく感じる人もいると思います。遠い目標や「なりたい自分」を思い描くのは大きなモチベーションになりますが、それだけでは、勉強の苦痛に耐えることが難しいのも現実。そこで、勉強の効果を上げるためには、最終的な目標だけでなく、その過程での小さな目標をいくつか立てることをおすすめします。たとえば、資格試験に臨むなら、そのための模試の判定でもいいし、TOEIC®なら、いまのスコアよりも少しだけ上のスコアを目標にするのです。このときのポイントは、少しがんばれば手が届くくらいの目標を設定すること。高い目標を設定して達成できずに挫折感を味わってしまうと、「根拠のない自信」も傷ついてもとも子もありません。具体的な目安としては、いまのプラス5%程度の目標値を考えると良いと思います。気合だけで勉強を続けることはできません。でも、小さな目標をクリアしていく「達成感」を意図的に配置していくことで、少しずつ最終的な目標へと近づいていけます。また、適度な負荷をかけ続けることで、ストレス耐性も増していくでしょう。※TOEIC®はエデュケーショナル・テスティング・サービス(ETS)の登録商標です。この製品はETSの検討を受けまたはその承認を得たものではありません***勉強というのは、覚えるべきことをひたすら覚え、同じルーティンを繰り返していく、まさに忍耐の作業です。でも、そこに苦痛を感じるのは子どもも大人も同様であって、むしろそれは正常なことなのです。ではなぜ、勉強をしなければならないのか――。それは、目標を達成するため、社会で生き抜くための手段といえるでしょう。もし、「勉強は楽しいものだ」と思える瞬間がくるとすれば、それはゴールに辿り着いたときなのかもしれません。そんなゴールを迎えることができるよう、子どもの勉強を考えていきたいものですね。※今コラムは、山口真由著『東大首席が教える 賢い頭をつくる黄金のルール』(セブン&アイ出版)をアレンジしたものです。『東大首席が教える 賢い頭をつくる黄金のルール』山口真由 著/セブン&アイ出版(2019)【プロフィール】山口真由(やまぐち・まゆ)1983年、北海道出身。東京大学法学部在学中3年次に司法試験、翌年には国家公務員Ⅰ種に合格。学業成績は在学中4年間を通じて「オール優」で4年次には総長賞も受けるなどし、同大学を卒業。卒業後は財務省に入省し、主税局に配属。2008年に退職し、翌年から2015年まで大手法律事務所に勤務し企業法務に従事。その後、1年間ハーバード・ロースクールへの留学をし、ニューヨーク州弁護士資格も取得。現在は、テレビのコメンテーターや執筆でも活躍している。レギュラー番組として、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系/毎週月曜コメンテーター)。著書には、『東大首席が教える超速「7回読み」勉強法』、『東大首席が教える「間違えない」思考法』(PHP研究所)、『リベラルという病』(新潮社)、『東大首席・ハーバード卒NY州弁護士と母が教える 合格習慣55 家庭でできる最難関突破の地頭づくり』(学研プラス)などがある。
2019年06月21日「私はいまだに、なぜこんな目に遭ったのだろうかという思いでいます。義母の介護がなければ、私たちは離婚には至らなかったのだと思います」’01年に離婚成立後も「悶々と考え続けている」と語るのは、離婚専門弁護士として活躍する原口未緒さん(42)の母・原口ふじ江さん(71)。話す内容とは裏腹に、声が大きく、エネルギッシュな明るい雰囲気の女性だ。ふじ江さんは薬剤師として65歳まで勤め上げ定年退職。いまは東京都下の一戸建てで長男と2人暮らし。長女として生まれ、その背中を見続けてきた未緒さんは、「もっと早く離婚に応じていたら母は人生をやり直すこともできたのにとも思います」と語る。ふじ江さんは24歳のとき、実兄の東大時代の友人である男性と結婚した。元夫は当時、公務員だったが、結婚後に「夢が諦められない」と一念発起し、司法試験に再挑戦。30歳で合格した努力の人だった。「ジャニーズ系のイケメンで『こんな人がいるの?』とぽーっとなってしまったんです。弁護士として事務所を独立後、一人前になるまでは私の給料だけでやりくりをして、家計費を請求したことはありませんでした」長女と長男に恵まれ、家族4人、つつましくも幸せな日々を送っていたが、ふじ江さんが30歳になったばかりのころ、すでにこのとき肝硬変を患い、余命宣告も受けていた義母を在宅介護する生活が始まる。しかし、このときの選択を、ふじ江さんは悔い続けることになる。「義母は身の回りのことは自分でできたので、子どもたちを保育園に預け、仕事を再開したんです。義母にとっては私が子どもを連れて出勤したほうが、静かでくつろげるかなと思って。義母は『自分の食べるぶんは自分で』というので、買い物だけを私がして、夕食は好きなメニューを自分でこしらえていた。でも、それがいけなかったんです」義母は2週間で倒れてしまい、搬送され、緊急入院となる。ふじ江さんは毎日仕事が終わると介護のため病院へ駆けつけていたが、結局帰らぬ人となってしまう。そして、このことが、元夫の心がふじ江さんから離れてしまう原因となる。元夫は、この期間の介護について、後に「何から何まで至らないことばかりだった!」と、調停や裁判で主張。入院中の介護も、「訪れても洗濯ばかりして、部屋で付き添うことをしなかった」と指摘された。「私は義母には誠心誠意尽くしたつもりでしたから、なぜなのか?と信じられない思いでした」ふじ江さんは悔しさをにじませるが、未緒さんはこう分析する。「母の『私なりに尽くした』というのは独りよがりなんです。『お父さんはどうしてほしいの?』と尋ねたことは一度もありません。母は自分がしたいことをしているだけで、相手がしてほしいことではないということ。そんな行き違いも離婚の原因かもしれません」最後の手段ともいえる、介護離婚という難しい結論。離婚するかしないか、その分岐点はどこにあるのか。未緒さんは次の4つをあげる。【1】夫の“妻への思いやり”「義父母の介護について「自信がない」とあなたが言ったとき、『悪いね』という夫からの思いやりは感じられますか?まずは感情的にならず話し合うこと。責めるのではなく、いまの自分の気持ちを伝えるように努めてみて。まったく伝わらなければ離婚も視野に」(未緒さん・以下同)【2】夫の“親への依存度”「夫の親への依存度はどのくらいですか?彼の人生において親からの自立は物心共に難しく、施設に入所してもらうことが精神的にも経済的にも不可能な状況で、夫はただあなたに介護を担わせようとするのであれば、離婚を考えることもやむなしかも」【3】妻の“介護スキル”「実際問題として、あなたに介護スキルはありますか?仕事をしているほうが断然好きで、『料理や掃除など家事全般は苦手』というなら、介護スキルは低いでしょう。介護に向いていないのであれば自己犠牲の気持ちは拭えません。自立できるなら離婚もありかも」【4】妻の“自立のための経済力”「1~3で『離婚も視野に入れたほうがよさそう』とわかっても、まずは2人でとことん話し合うことが大切。また経済的自立(仕事、財産分与、年金)は介護離婚をする大前提。それが難しいなら、夫を経済的な関係と割り切り、感情の処理に努めるほうが懸命です」両親の係争を長年見つめてきた未緒さんは、一時は母親に同情し、父親に反発し、疎遠にもなった。しかし同じ弁護士として活動するうちに父親の気持ちも理解できるようになったという。「父のような完璧主義者は、求める水準も高い。母はそういう要求に応えられる人ではない。母は家事全般があまり好きではないから介護には不向きです。どちらかというと仕事をしているほうが生き生きしている。そういう人は介護を担っても自分が犠牲になっているという意識がどこかにあり、うまくいきません」
2019年06月07日「私はいまだに、なぜこんな目に遭ったのだろうかという思いでいます。義母の介護がなければ、私たちは離婚には至らなかったのだと思います」’01年に離婚成立後も「悶々と考え続けている」と語るのは、離婚専門弁護士として活躍する原口未緒さん(42)の母・原口ふじ江さん(71)。話す内容とは裏腹に、声が大きく、エネルギッシュな明るい雰囲気の女性だ。ふじ江さんは薬剤師として65歳まで勤め上げ定年退職。いまは東京都下の一戸建てで長男と2人暮らし。長女として生まれ、その背中を見続けてきた未緒さんは、「もっと早く離婚に応じていたら母は人生をやり直すこともできたのにとも思います」と語る。ふじ江さんは24歳のとき、実兄の東大時代の友人である男性と結婚した。元夫は当時、公務員だったが、結婚後に「夢が諦められない」と一念発起し、司法試験に再挑戦。30歳で合格した努力の人だった。「ジャニーズ系のイケメンで『こんな人がいるの?』とぽーっとなってしまったんです。弁護士として事務所を独立後、一人前になるまでは私の給料だけでやりくりをして、家計費を請求したことはありませんでした」長女と長男に恵まれ、家族4人、つつましくも幸せな日々を送っていたが、ふじ江さんが30歳になったばかりのころ、転機となる義母の介護が始まった。「義母は助産婦として長年働き、義父と建てた家で長男と同居していました。ところがあるとき長男の事業が連鎖倒産してしまい、担保にしていた持ち家も追い出され、次男である元夫が義母を引き受けることになったのです」ふじ江さんは「夫が大切に思っている母親を介護するのは当然」と快く承諾した。3歳の未緒さんと1歳に満たない長男を抱え、すでにこのとき肝硬変を患い、余命宣告も受けていた義母を在宅介護する生活が始まる。しかし、このときの選択を、ふじ江さんは悔い続けることになる。「義母は身の回りのことは自分でできたので、子どもたちを保育園に預け、仕事を再開したんです。義母にとっては私が子どもを連れて出勤したほうが、静かでくつろげるかなと思って。義母は『自分の食べるぶんは自分で』というので、買い物だけを私がして、夕食は好きなメニューを自分でこしらえていた。でも、それがいけなかったんです」義母は2週間で倒れてしまい、搬送され、緊急入院となる。ふじ江さんは毎日仕事が終わると介護のため病院へ駆けつけていたが、結局帰らぬ人となってしまう。そして、このことが、元夫の心がふじ江さんから離れてしまう原因となる。元夫は、この期間の介護について、後に「何から何まで至らないことばかりだった!」と、調停や裁判で主張。入院中の介護も、「訪れても洗濯ばかりして、部屋で付き添うことをしなかった」と指摘された。さらに決定的だったのは、義母の入院後、「仕事は辞めて介護に専念してほしい」と元夫に促されたとき、とっさに「女の働く権利を認めないの?」と反論してしまったことだった。未緒さんがこう解説する。「母はいつも一言多いんです。なぜそこでそんなことを言わなければならないの?というような間の悪さなんです」この直後から夫の浮気の痕跡を感じながら、ふじ江さんは仕事を続け、日々を過ごしていた。そして長男が小学6年生になったころ、夫から「ある女性に子どもができた」と告白される。当初は「認知だけはするが、お前と離婚はしない」と言っていたため、ふじ江さんは「私は妻なのだから」と毅然としていた。相手の女性が出産をしたと知ると、おむつを持って見舞うこともした。しかし次第にその女性は元夫との結婚を望むようになり、調停、そして離婚訴訟へと進む。そして夫側は「母親の介護から始まった妻への不信感が払拭できず、夫婦関係は修復できない」と長年の別居を理由に、離婚を主張。「私は義母には誠心誠意尽くしたつもりでしたから、なぜなのか?と信じられない思いでした」ふじ江さんは悔しさをにじませるが、未緒さんはこう分析する。「母の『私なりに尽くした』というのは独りよがりなんです。『お父さんはどうしてほしいの?』と尋ねたことは一度もありません。母は自分がしたいことをしているだけで、相手がしてほしいことではないということ。そんな行き違いも離婚の原因かもしれません」両親の係争を長年見つめてきた未緒さんは、一時は母親に同情し、父親に反発し、疎遠にもなった。しかし同じ弁護士として活動するうちに父親の気持ちも理解できるようになったという。「父のような完璧主義者は、求める水準も高い。母はそういう要求に応えられる人ではない。母は家事全般があまり好きではないから介護には不向きです。どちらかというと仕事をしているほうが生き生きしている。そういう人は介護を担っても自分が犠牲になっているという意識がどこかにあり、うまくいきません」ふじ江さんは自虐的にこうつぶやく。「ずっとどん底ですよ。もう一度人生をやり直したいの」しかし、未緒さんはこう励ます。「夫がいたらいたで、介護とかお世話が大変よ。お母さんのような人は悠々自適に生きていれば、それなりに幸せなのよ――」
2019年06月07日若手女優・芳根京子が、三浦春馬主演の夏ドラマ「TWO WEEKS」でヒロインを務めることが決定。三浦さんとの共演は、女優デビューとなった「ラストシンデレラ」以来、本格的な共演は初めてとなる。本作は、三浦さん演じる殺人の濡れ衣を着せられた主人公・結城大地が、白血病の娘の命を救うために挑む“2週間の逃亡劇”を描いたタイムリミットサスペンス。■芳根京子、父の復讐に燃える…「べっぴんさん」でヒロインに抜擢され、その後は『心が叫びたがってるんだ。』『累 -かさね-』「海月姫」などに出演、篠原涼子の娘役で出演する『今日も嫌がらせ弁当』がもうすぐ公開を控える芳根さん。今回彼女が演じるのは、大学卒業後すぐに司法試験に合格した秀才で、テキパキと仕事をこなす反面、おっちょこちょいな部分もある新米検事の月島楓。8年前の殺人未遂事件がきっかけで父親を亡くし、家庭を壊された楓。検事となり、仕事をこなしながら、事件の黒幕に復讐するため、独自に捜査を進めている。しかし、楓のスパイとして黒幕に迫った協力者が変わり果てた姿で発見。遺体発見現場に居合わせたのは結城大地。結城が逃亡したとの知らせを聞いた楓は、事件の担当検事に名乗り出る。本作では、逃亡する結城とは別に、楓の視点からも描かれていく。■「感じたままの感情を出していこう」今回が検事役初挑戦となる芳根さんは「今までの私のイメージに無い表情をたくさん見せられたら」と話し、様々な面を見せる役どころについて「楓は私より年上の25歳ですが、監督からは『大人びた演技でなく等身大でやってください』とおっしゃっていただきました。楓にとって受け入れられなかったり、信じられないことがたくさん起きる中で、感じたままの感情を出していこうと思います。検事というお仕事の責任を感じながらも背伸びし過ぎず、『正義って何だろう?』と自分の中で問いながら演じていきたいと思います」と意気込み。また物語の印象を「どんどん先が気になる」と言い、「『結城が娘を救うために逃亡する』という話を軸に、それぞれがどういう行動を起こすのか、私自身も楽しみです」とコメント。デビュー作以来の共演となる三浦さんについては「デビュー作は自分の中ですごく大事で大きな存在で、そのときご一緒した三浦さんともっと近い役で共演できることがすごくうれしいです」と喜び、「結城と楓は、最初は別々に動きますが、徐々に一緒のシーンも増えていくと思いますのでたくさんコミュニケーションを取らせてもらえたらなと思います」と語っている。■あらすじ人生に希望を持たず、毎日をただ刹那的に過ごしている結城大地(三浦春馬)の前に、かつて人生で唯一心の底から愛していながらある出来事により一方的に別れを告げた女性が現れる。そして彼女から、結城との娘を産んでいたこと、そして、“はな”という名の8歳になるその娘が白血病であることを告げられる。はなを前に、父親としての愛おしさを覚える結城。幸運にもドナーに適合したことで、再び自分が生きる意味を見いだす。一方、月島楓(芳根京子)はかつて父親を死に追いやった8年前の事件の黒幕に復讐するため、検事の道に進んだ現在も独自に捜査を進めていた。そんな中、楓のスパイとして黒幕に迫った協力者が変わり果てた姿で見つかる。逮捕されたのは、遺体発見現場にいた結城だった。はなの手術まで2週間。このままでは骨髄移植手術を行えないと考えた結城は、娘の命を救うため決死の逃亡に身を投じる…。「TWO WEEKS」は7月、毎週火曜日21時~カンテレ・フジテレビ系全国ネットで放送予定。(cinemacafe.net)
2019年05月28日子どもに人気がある学びのツールといえば、絵本の読み聞かせがあるでしょう。むかしから変わらない、大定番のツールです。発達心理学と認知心理学の専門家である十文字学園女子大学の大宮明子先生によれば、「もちろん、読み聞かせにはたくさんの学びの要素がある」とのこと。ただ先生は、「その学びが読み聞かせの目的だと思ってはいけない」とも語ります。その理由はいったいどんなものでしょうか。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)読み聞かせがもたらすさまざまな学び幼い子どもに絵本の読み聞かせをする場合、親御さんとしてはどうしてもその「学びの効果」を期待してしまうものですよね。もちろん、子どもは読み聞かせによって多くのことを学び、吸収していきます。第一に、絵本を読み聞かせしてもらうことで、それまで知らなかった言葉やその使い方を知るということが挙げられますし、さまざまな概念も覚えるでしょう。たとえば絵本に「宅配便」が登場したら、「宅配便って荷物を運んでくれるお仕事のことなんだ」と知ることができる。実際にはまだ見たことがないものであっても、絵と文章によって新たな概念を覚えられます。また、読み聞かせのシチュエーションがちがえば、子どもが学ぶことにもちがいが出てくる。たとえば、家庭でなく幼稚園や保育所などでお友だちと一緒に読み聞かせしてもらうことには、マンツーマンになりがちな家庭での読み聞かせとはまたちがった学びがあります。それはなにかといえば、共感するということ。ドキドキするような少し怖いストーリーなら、ひとりだと不安になってしまいますよね。でも、隣に同じようにドキドキしているお友だちがいれば、互いに気持ちが通じ合ってちょっと安心できる。ストーリーが進んで怖い場面を過ぎれば、「ああ、よかった」と一緒にほっとするするかもしれない。そのようにして、お友だちと一緒にドキドキしたり悲しくなったりよろこんだりして、自分自身の心に気づき、心を動かす楽しさを知りながら、共感力を高めることになるのです。子どもは絵本で学びたいわけではない?ただ、それらが読み聞かせの目的だと考えてしまってはいけないとわたしは考えています。子どもが「絵本を読んで」と親におねだりするときは、なにかを学びたいわけではありませんし、もっといえば絵本の内容を知りたいわけでもないという場合もあります。つい昨日も読んだばかりの絵本を子どもが持ってきて、親としては「またこれ?」と思うこともあるはずです。子どもは同じ絵本をなぜ読んでほしいのでしょうか?それは、絵本の内容を知りたいのではなく、絵本を読んでもらうことで親と一緒にいられる時間が楽しいとか、その時間だけは大好きなお父さんやお母さんを独り占めできてうれしいとか、そういう気持ちがあるからなのです。また、子どもには子どもなりの絵本の楽しみ方があります。「昨日は絵本の左ページばかり見ていたから、今日は右ページをよく見てみたい」といった単純なことも、子どもの楽しみ方だと思うことが大切です。それから、親が一生懸命に読んでいるのに子どもは上の空で聞いているように見えることもありますよね。そういうときは、絵本のストーリーを自分で膨らませて、絵本のなかの世界に自分も入っているような想像を広げているということもあります。ですから、学びを意識するのではなく、そういった子どもなりの楽しみ方を大事にしてあげてほしい。「どんなお話だった?」は最悪のNGワードそう考えると、読み聞かせのコツも自ずと見えてくるはずです。ちょっとまずい読み聞かせとしては、大人がただ音読しているようなもの。まるでアナウンサーがニュースを読んでいるようにさらっと読んで「はい、おしまい」という感じの人が少なくないのです。とくに、男性に目立つタイプですね。それでは、子どもが自分なりに楽しむどころではありません。あくまで読み聞かせですから、「聞かせ」に重点を置く必要がある。子どもが聞いて楽しめるかと考えながら読むことがポイントです。保育士さんとちがって、一般の親御さんの場合は恥ずかしさも邪魔します。その恥ずかしさを取っ払って、登場するキャラクター別に声色を変えてみたり、場面によってはゆっくり読んでみたりと工夫をしてみましょう。それから、読むスピードも意識してほしい。まるでルールが決まっているようにどのページも同じスピードで読んでしまう人がいます。そうではなくて、子どもがじっと注目しているなら、そこで止まってあげる。子どもが満足したようなら、「じゃ、次にいこうか」というふうに進んであげてください。逆に、子どもがそのページに興味を示さず、先をめくりたがるという場合もありますよね。そういうときはさっさと進んであげればいいのです。「ちゃんと聞きなさい」「飛ばしちゃったらお話がわからないでしょ?」なんていうのは、単なる大人の理屈に過ぎません。子どもにとっての絵本の楽しみ方はストーリーを追うことだけではありません。子どもが興味を持ったところで止まり、興味の移ろい次第では前のページに戻ってもいい。読み聞かせは子どものためにするのですから、あくまでも主体は子どもにあるのです。そういう意味で、最悪なNGワードは、読み聞かせのあとの「どんなお話だった?」というもの。これをいってしまうと、子どもは絵本を読んでもらったあとは必ずそう聞かれると思って、絵本を楽しむことができなくなります。信じられないことに、「せっかく読んであげたのに聞いていないんだったらもう読んであげない」なんてことをいう親御さんもいます。それでは、親がわざわざ子どもの興味の芽を摘んでいるようなものです。誰かの「おすすめ絵本」は参考程度にどんな絵本を選ぶかも、子どもの興味に合わせていくことがベストです。子どもの好みはそれぞれちがいます。ストーリーものを好む子もいれば、図鑑っぽいものを好む子もいます。ですが、図鑑っぽいものにしか興味を示さない子どもの場合、親御さんとしてはストーリーものを楽しめない子に育つのではないかと心配してしまうかもしれませんね。そういうときにも工夫できることがあります。たとえば、働く車の図鑑ばかりを見たがる子どもだったら、働く車が主人公のストーリーものを選んであげればいい。そういう子どもも、ストーリーものはなんでもかんでも嫌いというわけではなく、たまたま内容物に興味がないだけというケースもありますからね。いずれにせよ、子どもがどんなものに興味を持っているのかをしっかり観察して、夢中になれる絵本を選んであげましょう。どこかの誰かが「おすすめの絵本」として挙げているような名作も、子どもによってはまったく興味を示さないことも大いにあり得ます。そういう名作リストは、参考程度と考えるようにしてください。『幼児期からの論理的思考の発達過程に関する研究』大宮明子 著/風間書房(2013)■ 十文字学園女子大学教授・大宮明子先生 インタビュー一覧第1回:東大・京大・司法試験・医師試験の合格者たちが、幼児期に共通してやっていたこと第2回:「ママがやって」と言われたら黄色信号。子どもの考える力を奪う親のNGワード第3回:「親の言葉遣い」に見る、成績優秀な子が育つヒント。語彙力が伸びる会話の特徴第4回:絵本の目的は学びにあらず。子どもの興味の芽を摘む、読み聞かせ後の「最悪の質問」【プロフィール】大宮明子(おおみや・あきこ)6月5日生まれ、東京都出身。十文字学園女子大学人間生活学部幼児教育学科教授。1988年、中央大学法学部法律学科卒業。1997年、お茶の水女子大学教育学部教育学科心理学専攻3年次編入学。2001年、お茶の水女子大学大学院人間文化研究科発達社会科学専攻博士前期課程修了。2008年、お茶の水女子大学大学院人間文化研究科人間発達科学専攻博士後期課程修了。人文科学博士。発達心理学、認知心理学、とくに子どもの思考の発達、乳幼児期の親子の関わりを専門研究分野とする。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年05月11日幼い子どもがいる親御さんには、小学校での勉強に子どもが置いていかれないようにと、いわゆる就学前教育を検討している人もいるはずです。でも、発達心理学と認知心理学の専門家である十文字学園女子大学の大宮明子先生は、「いわゆる先取り学習にはあまり意味がない」と語ります。しかし、就学前教育のやり方次第では、その後の学力の伸びを左右する大きな効果も期待できるのだそうです。その鍵を握るのは「語彙力」です。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)先取り学習にはあまり意味がない?就学前教育はおおまかに3つの種類にわけられます。ひとつはピアノなどの音楽、お絵描きといった芸術系の習い事。もうひとつがスイミング、体操、リトミックなどの体育系の習い事。そして3つ目が、小学校で学ぶ内容のいわゆる先取り学習、知育系の教育です。就学前教育といった場合、最後の知育教育をイメージする親御さんが多いようです。そして、その効果も気になるところ。たとえば幼児期に先取りして漢字を覚えれば、小学1年の段階ではやっていない子どもよりは国語の成績は良くなります。それは至って当然のことですよね。でも、追跡調査をしてみると、じつは小学2年の1学期が終わる頃にはほとんど差がなくなってしまうのです。つまり、先取り学習にはあまり意味がないといっていいかもしれません。ここで、多くの親御さんが持っている誤解を解いておきましょう。全国には49の国立大学付属幼稚園があります。いわゆるエリートコースの幼稚園と思われているのですから、それらの園では先取り学習をしていると思うのが自然ですよね。でも、実際のところ、いっさい勉強をしていません。ひらがななどの文字学習もまったくやらないのです。これには明確な意図があります。平成30年に幼稚園教育要領と保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領が改訂され、幼稚園や保育所では「遊びを主体とした学び」を小学校以降の学びにつなげていくという方針が明文化されました。国としても、幼いときには子ども一人ひとりが自主的に好きなことをとことんやっていく、遊んでいくことが将来的な学びの力につながると考えているわけです。幼児期の語彙力がその後の学力を予測するでも、親御さんはやっぱり不安なのでしょうね。「そうはいっても、小さいときから勉強をしたほうがいい」と考えてしまう。もちろん、知育系の教育にしろ、芸術系、体育系の習い事にしろ、子ども本人が「やりたい!」と思っていることなら、さまざまなものを得ることができるでしょう。そのなかでも、わたしが注目しているのが語彙力です。わたしも携わったある研究では、なんらかの習い事をしている子どもは、一切習い事をしていない子どもより語彙力が高いという結果が出ました。大好きな習い事をしていれば、先生や同じ教室に通う友だちとも積極的に話すことになります。そのコミュニケーションによって、語彙力が伸びたのだと推測できます。ただ、面白いことに、知育教育を受けた子どもが、たとえば体操教室に通った子どもより語彙力が高いかというと必ずしもそうではありませんでした。語彙力というと、知育教育で伸びるイメージを持つと思います。でも、なによりも言葉は実際に使わないと身につきません。語彙力の伸びという点では、習い事の種類ではなく、習い事をすること自体に意味があるのです。そして、語彙力と学力には非常に強い相関関係があります。幼児期の語彙力が高いほど、小学校以降の学力が伸びることがある研究であきらかになっているのです。その理由について、わたしの考えをお伝えしておきましょう。語彙力というと、たくさんの単語を知っていることだと思うものですよね?もちろん、ある程度の数の単語を知っていることも重要ですが、その使い方も知っておかなければ、本当の意味で語彙力があるとはいえません。小学校以降になると、たとえばテストの問題文に使われているそれぞれの単語がいったいどういう意味を持ち、ひとつの文としてなにを要求しているのかを理解する必要があります。幼児期に触れる具体物を指す言葉とちがって一気に抽象度が上がり、そういう内容も含めて理解できる語彙力が求められることになる。高い語彙力を幼児期に身につけておけば、勉強の最初の段階(小学校)でつまずくこともないでしょう。だからこそ、幼児期の語彙力が学力の伸びに大きく関与していると考えることができるのです。楽しく豊かな会話が子どもの語彙力を伸ばすそうなると、「幼いときから子どもの語彙力を伸ばしてあげたい」と親御さんは考えますよね。そのために親御さんができることは、日常で豊かな会話をするということ。豊かな会話とは、なるべく具体的な言葉を使う会話です。「こそあど言葉」を多用する家庭で育った子どもとそうではない子どもでは、後者のほうが小学校の成績が優秀だという研究結果があるほどです。「これ」とか「それ」は、会話相手が目の前にいるのなら通じる言葉ですよね。でも、隣の部屋にいる人に「それ、取って」といったところで、話は通じません。はっきりと対象物を名前でいって、どうしてほしいかということまで動作を表す言葉を使っていわなければ意図が伝わらないからです。「それ、取って」ではなくて、「テレビの横にあるリモコンをわたしのところに持ってきて」といった具合です。ちょっと回りくどいようですが、そういった積み重ねが子どもの語彙力を大きく伸ばすことになります。わたしもずいぶんたくさんの家庭を追跡調査してきましたが、やはり親御さんがきちんとした言葉を使っている家庭の子どもの語彙はとても豊富だという実感があります。子どもは周囲の大人を真似して言葉を覚えますから、それも当然のことかもしれませんね。ですが、「きちんと具体的に話さなきゃ……」と思うあまり、親御さんが自然にしゃべれなくなってしまっては本末転倒です。大人でもつねに厳密な日本語を使っているかというとそうではないですよね。こそあど言葉をなるべく使わないようにするという意識は重要ですが、そのことに余計に注意を向けることなく、まずは、子どもとの会話を楽しむことを心がけてください。お父さん、お母さんとの楽しい会話こそ、子どもの語彙を豊かにしていくものなのですから。『幼児期からの論理的思考の発達過程に関する研究』大宮明子 著/風間書房(2013)■ 十文字学園女子大学教授・大宮明子先生 インタビュー一覧第1回:東大・京大・司法試験・医師試験の合格者たちが、幼児期に共通してやっていたこと第2回:「ママがやって」と言われたら黄色信号。子どもの考える力を奪う親のNGワード第3回:「親の言葉遣い」に見る、成績優秀な子が育つヒント。語彙力が伸びる会話の特徴第4回:絵本の目的は学びにあらず。子どもの興味の芽を摘む、読み聞かせ後の「最悪の質問」(※近日公開)【プロフィール】大宮明子(おおみや・あきこ)6月5日生まれ、東京都出身。十文字学園女子大学人間生活学部幼児教育学科教授。1988年、中央大学法学部法律学科卒業。1997年、お茶の水女子大学教育学部教育学科心理学専攻3年次編入学。2001年、お茶の水女子大学大学院人間文化研究科発達社会科学専攻博士前期課程修了。2008年、お茶の水女子大学大学院人間文化研究科人間発達科学専攻博士後期課程修了。人文科学博士。発達心理学、認知心理学、とくに子どもの思考の発達、乳幼児期の親子の関わりを専門研究分野とする。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年05月10日日常生活のなかで、子どもに対してどのような言葉をかけることが多いでしょうか?「○○しなさい!」「駄目でしょ!」といった類のものであるなら要注意。そういう声かけを続けていると……子どもは自分で考えられない人間になってしまうかもしれません。自ら学び、考えられる子どもに育てるための方法や注意点を、発達心理学と認知心理学の専門家である十文字学園女子大学の大宮明子先生が教えてくれました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)本を読むだけでは本当の語彙力は育たない子どもというのは、なにかを意識的に学ぼうとするのではなく、自分が好きなことを楽しんだ結果として学ぶという習性を持っています(インタビュー第1回参照)。そういう学びを日常的にできるかどうかは、親御さんのしつけのスタイルの影響がとても大きいといっていいでしょう。以前、2,700人くらいの未就学児とその親御さんを対象にある調査を実施しました。その調査の内容は、子どもには読み書きの力と語彙力の検査、親御さんにはどういうしつけをしているかというアンケートです。結果として、しつけのスタイルは大きく3つのタイプにわけることができました。ひとつが「共有型」で、これは子どもを主体としたスタイルです。子どもの自主性を大事にして、子どもの気持ちに親が寄り添うかたちでしつけをしていくようなイメージでしょうか。そういう親御さんの場合は、子どもに対する日常の接し方を見ても、子どもを認めたり褒めたりすることがとても多いのです。2つ目が「強制型」で、共有型とは対照的に親が主体のスタイルです。親の意のままにしつけをして、「○○しなさい!」「駄目でしょ!」といった指示・命令の言葉がすごく多く、子どもはそれに従うだけです。3つ目が「放任型」。これはただ放任しているというものの他、親御さんが育児不安などで精神的に参ってしまって子どもを放置しているというものも含まれます。興味深いことに、しつけのスタイルのちがいによって、子どもの語彙力にはっきりとしたちがいが見られました。想像できるかもしれませんが、共有型のしつけをされている家庭の子どもの語彙力は、強制型の家庭の子どものそれを大きく上回っていたのです。放任型に関しては一定の傾向はありませんでした。語彙力が高い子どももいれば、そうではない子どももいた。親に放置されていたとしても、たとえば本が好きな子どもの場合は語彙力がある程度伸びたということもあるのでしょう。しかし、それには限界があります。というのも、言葉の力はひとりでは育つものではないからです。なぜ、共有型の家庭の子どもの語彙力が大きく伸びていたのでしょうか。それは、親が子どもに寄り添うことによって、親子間のコミュニケーションが密になっているからです。本を読めば、たしかにある程度の語彙を手に入れることはできるでしょう。でも、言葉ですから、本当の意味で身につけるには、実際にその言葉を使ってやり取りをおこなうことがとても大事になる。かかわってくれる人がいなければ、子どもはせっかく知った言葉を使う練習をすることができないのです。答えを待つ子どもにしてしまう親の「先回り」しつけのスタイルは、これからの時代を生きる子どもに必要とされる「自ら学ぶ、考える」姿勢にも影響を与えます。たとえば、子どもが新聞紙で坂道をつくって、ペットボトルのキャップを転がすという遊びをはじめたとしましょう。子どもはキャップをなんとか真っすぐ転がそうとしますが、新聞紙は柔らかいので、なかなかうまくいかない。そこで、子どもは壁をつくってみるなどいろいろと工夫します。そういった試行錯誤こそ、子どもが「自ら学ぶ、考える」ということなのです。そして、一生懸命に工夫した結果、キャップが真っすぐ下まで転がったら、「やったー!」と大きな達成感を得ることになる。でも、お父さんやお母さんが「それじゃ駄目でしょ」「こうしたほうがいいんじゃない?」なんていってしまったらどうでしょうか?もちろん、親が子どもの遊びにかかわることは悪いことではありません。ただ、子どもが考える前から答えを与えてしまっては、子どもの試行錯誤、粘り強く頑張ること、その結果の達成感などをすべて奪い取ってしまうことになるのです。そんな「先回り」を繰り返していると、子どもに「遊びなさい」といったところで、「ママがやってよ」というようになる。小学校に上がって勉強をはじめる前から、答えを教えてくれることを待つ子どもになってしまうのです。そういう姿勢で育った人間は、残念ながらこれからの時代では活躍できないかもしれません。あちこちでいわれているように、これからの時代は多くの職業が機械(AI)に取って代わられるようになります。そんな時代に活躍するためには、機械にはできないことをできる人間にならなければなりません。そういう人間に必要なものこそ、「自ら学ぶ、考える」姿勢なのです。子どもと遊ぶときは「お友だちになったつもり」ででは、子どもの遊びに対して、親はどうかかわればいいのでしょうか。それは、もちろん子どもの気持ちに親が寄り添う共有型の関わりです。子どもと一緒に遊ぶ際には「大人を捨てる」ということをアドバイスしておきましょう。大人は行動の前につい頭で考えてしまいがちです。でも、子どもは「これをやったらどうなるのか」なんてことを考えず、ぱっと見て「わあ、面白そう!」「なにこれ!?」と感じた途端に動きはじめます。そういう子どもに寄り添うには、大人を捨てて子どもになればいいのです。子どもの仲良しのお友だちになったつもりで、ときにはわざと失敗する、知っていることも知らないふりをするというようなことをしてみてもいい。大人として子どもに接すると、子どもは「この人は大人だ」と思って構えてしまいます。とくに親の場合には、ときには叱る人だと思っていますから、なにか失敗したり変なことをいったりすると「怒られちゃうんじゃないか?」とか「おやつをくれないんじゃないか?」と思ったりもする。そう思った結果の子どもの振る舞いは、本来の自然な子どものものではないですよね。子どもと遊ぶときは、「子どもの仲良しのお友だちになったつもり」で――。そう心がければ、自然と共有型のスタイルで子どもに接することができるはずです。『幼児期からの論理的思考の発達過程に関する研究』大宮明子 著/風間書房(2013)■ 十文字学園女子大学教授・大宮明子先生 インタビュー一覧第1回:東大・京大・司法試験・医師試験の合格者たちが、幼児期に共通してやっていたこと第2回:「ママがやって」と言われたら黄色信号。子どもの考える力を奪う親のNGワード第3回:「親の言葉遣い」に見る、成績優秀な子が育つヒント。語彙力が伸びる会話の特徴(※近日公開)第4回:絵本の目的は学びにあらず。子どもの興味の芽を摘む、読み聞かせ後の「最悪の質問」(※近日公開)【プロフィール】大宮明子(おおみや・あきこ)6月5日生まれ、東京都出身。十文字学園女子大学人間生活学部幼児教育学科教授。1988年、中央大学法学部法律学科卒業。1997年、お茶の水女子大学教育学部教育学科心理学専攻3年次編入学。2001年、お茶の水女子大学大学院人間文化研究科発達社会科学専攻博士前期課程修了。2008年、お茶の水女子大学大学院人間文化研究科人間発達科学専攻博士後期課程修了。人文科学博士。発達心理学、認知心理学、とくに子どもの思考の発達、乳幼児期の親子の関わりを専門研究分野とする。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年05月09日教育熱心な親御さんのなかには、「プレイフル・ラーニング」という言葉を耳にしたことがある人も多いかもしれません。いわゆる詰め込み型教育の対極にあるものとして、「遊びながら学ぶ」というイメージを持っているのではないでしょうか。でも、ちょっとだけ、そのとらえ方のニュアンスがちがうようです。では、そもそもプレイフル・ラーニングとはなにか。そして、家庭教育に生かすための方法にはどんなものがあるのかを、発達心理学と認知心理学の専門家である十文字学園女子大学の大宮明子先生に教えてもらいました。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)楽しんでいるなかに学びがあるプレイフル・ラーニングとは、同志社女子大学の上田信行先生が提唱された概念で、一般には2000年代前半頃から認知度が高まってきました。「プレイ」という言葉から、「遊びながら学ぶ」教育手法だと思われがちですが、プレイフル・ラーニングの根底にあるのは「楽しんでいるなかに、そもそも学びがある」という考え方です。「楽しんでいるとき」ですから、いわゆる「遊び」でない場合もあります。ただ、子どもの場合、楽しんでいるときにしていることというと、基本的には遊びが多いですよね。ですから、必然的に子どもにとっては遊びから学ぶことが多くなるのです。親御さんに意識しておいてほしいのは、大人と子どもの学び方はまったくちがうということ。決定的なちがいは、「目的や目標があるかどうか」という点です。大人が学ぶときには、ほとんどの場合はなにかのスキルを身につけたいといった目的や目標がありますよね。そして、その目的や目標を達成するために本を読んだり講座を受けたりするわけです。大人は、「学ぶこと」とはそういうものだと思っています。でも、子どもの場合は多くの学びがある遊びをするにも、なにかを学びたいといった目的や目標を持っていません。ただ楽しくお人形さんごっこをやっていたら、いつの間にか自分の着替えもできるようになった。これも立派な学びですが、その子は「着替えができるようになりたい」と思っていたわけではないのです。子どもの学び方は、あらかじめほしい結果があるのではなく、楽しく遊んでいたら、結果としてなにかを学んでいたというかたちだと思っていいでしょう。好きなことを追求していた難関突破経験者幼いときのプレイフル・ラーニングは、将来的には学力を大きく伸ばすことにもつながります。以前、先の上田先生、お茶の水女子大学の内田伸子先生とわたしの3人でおこなった研究を紹介しましょう。その研究では、東大や京大といった難関大学合格者、あるいは司法試験や医師試験の合格者という「難関突破経験者」とその親にウェブ調査をおこないました。調査内容は、幼児期になにをしていたことが難関突破につながったか、ということです。結果は、見事にプレイフル・ラーニングでした。普通、そういうエリートと呼ばれる人たちなら、小さいときから塾に通って先取り学習をするなど一生懸命に勉強していたのではないかと考えるのが自然です。でも、実際にはそうではなかった。彼らが幼いときになにをしていたかというと、それぞれが好きなことをとことんやり続けた。そして親は、子どもが好きなことに一緒に取り組むなどして、子どもを応援していたのです。たとえば、ある人は虫が大好きでひたすら網を持って虫取りばかりしていたそうです。他には、とことんサッカーをしていた、野球をしていたという人もいます。いわゆるお勉強からは程遠いことをしていた人たちばかりでした。それがなぜ知的なレベルの学習にもつながったのか?その部分にはみなさんも関心があるでしょう。その答えは、その人たちが幼いときにやっていたことは、親に強制されたものではなく、自分が好きなことだったということ。そして、親がそれを止めることなくやり続けさせた。そうして、持続力や集中力が身についたのだろうと推測できます。また、好きなことを通じて、彼らは自分なりに学びに向かうための方略を身につけていきました。虫好きの子どもなら、知らない虫を捕まえてくれば自分で図鑑を開いて調べる。そして、単にバラバラの知識を頭に入れるのではなく、「この虫とこの虫はここが似ているから、きっとこういう似た場所にいるのだろう」というふうにも考えたりもする。つまり、自ら学ぶ姿勢を身につけ、さらには自分で得た知識を体系立てる、構造化するということも、小学校に入る前からしていたというわけです。そんな学びの姿勢がある子どもの興味の対象が教科になったとしたらどうでしょうか?学力が一気に伸びることは明白ではありませんか。ものを過剰に買い与えることも要注意!大切なことは、子どもにとっては遊びのなかに学びがあるからといって、「はい、これで遊びなさい!」と強制してもなんの意味もないということ。子ども自身が「やりたいと思うこと」を思う存分やらせてあげることがポイントです。すると、「なるべく選択肢が多いほうがいいだろう」と考えて、いろいろなものを買い与えようとする親御さんもいるようです。しかし、その考えは要注意。大人にとっては珍しくもなんともないものでも、子どもにとっては「これ、なんだろう?」と思うものが家のなかにはあふれているものです。それこそ、単なるテレビのリモコンだって、幼い子どもにとっては興味の対象になるのです。それなのに、お店で少しでも子どもが興味を示したからと、あれやこれやと買い与えると、子ども部屋はものであふれかえります。すると、ものがあり過ぎるためにものが風景の一部になり、子どもはどこに注意を向けていいのかわからなくなり、かえってものに対して興味を示したり集中したりすることができなくなるのです。意識的にものを与えなくても、子どもは子どもなりに周囲のものに必ず興味を示します。そして、その興味を邪魔することなく、子どもの行動、遊びを見守ることを心がけてください。『幼児期からの論理的思考の発達過程に関する研究』大宮明子 著/風間書房(2013)■ 十文字学園女子大学教授・大宮明子先生 インタビュー一覧第1回:東大・京大・司法試験・医師試験の合格者たちが、幼児期に共通してやっていたこと第2回:「ママがやって」と言われたら黄色信号。子どもの考える力を奪う親のNGワード(※近日公開)第3回:「親の言葉遣い」に見る、成績優秀な子が育つヒント。語彙力が伸びる会話の特徴(※近日公開)第4回:絵本の目的は学びにあらず。子どもの興味の芽を摘む、読み聞かせ後の「最悪の質問」(※近日公開)【プロフィール】大宮明子(おおみや・あきこ)6月5日生まれ、東京都出身。十文字学園女子大学人間生活学部幼児教育学科教授。1988年、中央大学法学部法律学科卒業。1997年、お茶の水女子大学教育学部教育学科心理学専攻3年次編入学。2001年、お茶の水女子大学大学院人間文化研究科発達社会科学専攻博士前期課程修了。2008年、お茶の水女子大学大学院人間文化研究科人間発達科学専攻博士後期課程修了。人文科学博士。発達心理学、認知心理学、とくに子どもの思考の発達、乳幼児期の親子の関わりを専門研究分野とする。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年05月07日小室圭さんが文書を発表し、金銭トラブルの解決に動き出したのは1月22日。それから1カ月以上が経過したが、進展は見られないようだ。皇室ジャーナリストは言う。「小室さんは文書の発表にあたって、眞子さまにその狙いを説明していたはずです。秋篠宮さまは昨年11月の会見で、お二人の婚約には《多くの人がそのことを納得し喜んでくれる状況》が必要だと述べられました。小室さんは、秋篠宮さまが定められたハードルを超えることを眞子さまに約束されたのでしょう。つまり借金トラブルを草々に解決し、国民の支持を得るという“2つの公約”を掲げたのだと思われます。しかし日に日に風当たりが強まる展開に、眞子さまは『約束を破られた』とお感じなっていることでしょう」ニューヨークに留学中の小室さんに代わって、借金トラブルの解決には代理人弁護士があたっている。この人選に疑問を呈するのは法曹関係者。「この借金トラブルは法的な決着よりも、道義的な解決を目指すべき案件でした。取材の様子などを見る限り、マスコミ対応に長けた弁護士だとは思えません。小室さんに対する不信感はテレビ報道を通じてむしろ強まる結果になっています」元検事で国際弁護士の清原博さんもこう指摘する。「小室さん側は、元婚約者男性から『返さなくていい』という趣旨の説明があったため、返金しなかったと主張しています。この債務免除があったかどうかは、裁判になった場合、小室さん側が証明しなければなりません。録音などの証拠がなければ、立証は難しいと思いますが……」こうした“戦略ミス”が重なり、X氏と和解する見通しはいまだに立っていない状況だ。さらに、小室さんの留学計画にも疑念が生じ始めている。「ニューヨークのフォーダム大学で法律の勉強に励んでいる小室さんですが、この留学は特例だらけなのです。授業料は大学からの奨学金で全額免除となっています。留学は3年間の予定と見られていましたが、一部週刊誌は『今年7月にニューヨーク州の司法試験を受けるのでは』とまで報じています」(前出・皇室担当記者)東京大学法学部出身で、ニューヨーク州弁護士の資格も持つ山口真由さんはこう指摘する。「私がハーバードのロースクールで学んだ時は、人生で一番といえるほど忙しい毎日でした。夜は眠気に耐えながら夜の12時まで勉強して、家と大学を往復するだけの日々が続きました。決して簡単な試験ではありません」東大出身で日本の弁護士資格も持つ山口さんでさえ、猛勉強が必要だったのだ。法学部出身ですらない小室さんが仮に7月の試験を受験しても、合格の可能性は低いと言わざるをえない。前出の皇室ジャーナリストは言う。「ただ、小室さんの留学はあまりにも特例だらけなので『合格基準も特別扱いなのでは』といった臆測が生じるのも無理はありません。小室さんが眞子さまのご婚約相手として報じられた当初、パラリーガルという職業が議論の的になりました。収入も多くはないため『内親王のお相手としてふさわしいのか』という声が一部にあったのです。小室さんとしては、一刻も早く国際弁護士の資格を取得して国民からの支持を得たいという思いがあるのかもしれません。しかし弁護士になるための留学がこれほど不透明な経緯では、国民は不信感を抱くばかりです。本末転倒としか言いようがありません」前出の皇室担当記者は言う。「“借金トラブルのスピード解決”も“国民の支持の獲得”も遠ざかるばかりです。小室さんの2つの“公約違反”に眞子さまは深く失望されたことでしょう。固かった結婚のご意志も揺らいでいるのではないでしょうか。眞子さまのお気持ちが薄れ始めれば、もはや秋篠宮ご夫妻が破談に躊躇する理由もなくなります」小室さんは自ら招いたピンチを乗り越え、眞子さまの“失望の涙”を拭うことができるのか――。
2019年03月06日「昨年末で司法研修所での勉強を終えています。今は裁判所、法律事務所などでの研修が始まっています。司法修習生仲間もできて、先日は飲み過ぎてしまいました。研修後、法律事務所への就職活動は大変だと思いますが、この人に依頼してよかったと思われる弁護士になりたいです」笑顔で語るのは、昨年9月、最難関の国家試験といわれる司法試験に、2度目の挑戦で合格した板原愛さん(28)だ。弁護士といえば、法廷で分厚い書面や六法全書を駆使しながら立ち回る姿を思い浮かべるが、愛さんは、角膜変性症という重度の視覚障がいがあり、視力は0.02~0.03で、視野も30度程度と狭い。文字を読むのも困難なのだ。「父(克介さん・70)も同じ視覚障がい者ですが、複数の福祉施設を営む社会福祉法人の理事長として、晴眼者と同じように社会生活を送っているので、私も社会に貢献できるはず。文章を読み上げるパソコンソフトや点字機器、記憶、そして熱意を武器に、優れた弁護士になるため研修に励んでいます」障がいがありながらも、人生の試練をくぐり抜けてきた愛さんは、勇壮なだんじり祭で有名な、大阪府岸和田市で生まれ育った。母親の和子さん(66)はこう振り返る。「外出するとき、人目が気になったことはあります。でも“親の私が引きこもっていては絶対ダメだ”と。障がいがあっても、堂々と外に出て、やりたいことを挑戦させようと、夫婦で決めていました」心配はつきなかったが、ほかの子どもたちと同じ体験をさせたい一心で、愛さんに自転車を与えたことも。車の交通量が少ない郊外とはいえ、ときには畑や溝に落ちたりしてしまったこともあったと愛さんは笑いながら振り返る。「普通の小学校に通いたいと言ったときは、教育委員会に交渉してくれたし、両親は私の挑戦を必ず応援してくれる。でも、始めたことは“やり遂げるまで諦めるな”と厳しく育てられました」(愛さん)小学校では、拡大文字の教科書を使用していたが、学年が進むにつれ、扱う文章も長くなり、拡大文字ではスムーズに読み進められない。勉強に遅れが出ないよう、中学校は東京の視覚特別支援学校へ入学。親元を離れての寮生活を始めた。「このとき、初めて弱視や全盲の人たちと触れ合いました。1人で外出できない仲間もいたし、後ろから声をかけても、見えないからと、振り返らずに前を向いたまま会話する子がいたのは、ショッキングでした」そういった環境に身を置きながら、愛さんはあえて繁華街へと出かけていった。「入学早々、寮の風呂場で髪の毛を茶髪にして、超ミニスカートとハイヒール姿で、門限ギリギリまで遊んでいたんです。たいして好きでもない男の人を彼氏にしたりして(笑)。きっと“自分は普通”と思いたかったのかもしれません」夜更かしした分、授業中は寝てばかり。勉強全般は嫌いだったが、生活と関わりのある政治・経済や、法律などには、興味が持てた。「中学時代、分厚い点字の憲法の本に夢中になり、修学旅行にも持参したりして(笑)。次第に司法に関わる仕事をしたいと考えるようになって、周りには『弁護士になる』と宣言していました」ところが、高等部への進学すらも危ぶまれるほど、成績は落ちていった――。「『あんたみたいな勉強嫌いが弁護士になりたいなんて、弁護士に失礼』なんて笑われたり。確かに偏差値30台の劣等生。先生からも『現実を見なさい』と叱られる始末で……」このとき、愛さんの夢を理解し、背中を押したのは、両親だった。「これまで、“見えないから”と何かを諦めることはさせなかったし、たとえ弁護士になれなくても、その努力は役立つと思い、“どの大学の法学部に行くの?”とすぐに娘と話し合いました」(和子さん)「障がいを持っていても、私は社会に貢献できるはず!」。そう信じて、見事に弁護士への切符を手にした愛さん。彼女を支えたのは、厳しくも温かい両親の言葉だった。
2019年01月17日「父(克介さん・70)も同じ視覚障がい者ですが、複数の福祉施設を営む社会福祉法人の理事長として、晴眼者と同じように社会生活を送っているので、私も社会に貢献できるはず。文章を読み上げるパソコンソフトや点字機器、記憶、そして熱意を武器に、優れた弁護士になるため研修に励んでいます」そう話すのは、昨年9月、最難関の国家試験といわれる司法試験に、2度目の挑戦で合格した板原愛さん(28)。弁護士といえば、法廷で分厚い書面や六法全書を駆使しながら立ち回る姿を思い浮かべるが、愛さんは、角膜変性症という重度の視覚障がいがあり、視力は0.02~0.03で、視野も30度程度と狭い。文字を読むのも困難だ。「昨年末で司法研修所での勉強を終えています。今は裁判所、法律事務所などでの研修が始まっています。司法修習生仲間もできて、先日は飲み過ぎてしまいました。研修後、法律事務所への就職活動は大変だと思いますが、この人に依頼してよかったと思われる弁護士になりたいです」障がいがありながらも、人生の試練をくぐり抜けてきた愛さんは、勇壮なだんじり祭で有名な、大阪府岸和田市で生まれ育った。「普通の小学校に通いたいと言ったときは、教育委員会に交渉してくれたし、両親は私の挑戦を必ず応援してくれる。でも、始めたことは“やり遂げるまで諦めるな”と厳しく育てられました」(愛さん・以下同)小学校では、拡大文字の教科書を使用していたが、学年が進むにつれ、扱う文章も長くなり、拡大文字ではスムーズに読み進められない。勉強に遅れが出ないよう、中学校は東京の視覚特別支援学校へ入学。親元を離れての寮生活を始めた。「中学時代、分厚い点字の憲法の本に夢中になり、修学旅行にも持参したりして(笑)。次第に司法に関わる仕事をしたいと考えるようになって、周りには『弁護士になる』と宣言していました」一浪して入学した青山学院大学法学部では、友人とダーツやビリヤードも楽しんだ、と笑顔で振り返る愛さん。卒業後は、本格的に司法試験に臨むため、法科大学院へ進学した。「早稲田大学の大学院法務研究科を選んだのは、司法試験の合格率が高かったこと、それに日本の大学では数少ない、障がい学生支援室が設置されているためです」愛さんのために板書が読み上げられるほどサポートは手厚く、教科書を作った出版社の協力もあって、文章を音声に変換することができた。同級生たちのなかには名門校出身も多く、刺激になったが、「優等生だったことが一度もない」という愛さんにとっては、気後れすることも多かった。そんなとき、希望の光となったのは、日本で初めて視覚障がい者として弁護士になった、野村茂樹氏が所属する奥野総合法律事務所に、計3週間、インターンとして受け入れてもらったことだ。「野村先生は、所長の奥野(善彦)先生に『弁護士に必要なのは書類を読むことよりも、判断力だ』と言われて、弁護士になることを決意したそうです。その話は、私にとって強い励みになりました」1度目の司法試験は不合格。くじけそうになったが、父親からは電話で「刀折れ、矢尽きるまで戦う覚悟で挑め」と励まされた。司法浪人としての1年間は、全力を尽くすことだけを考えた。「布団に入ると、『今日は勉強が少なかった』と不安になってしまう。だから、そんな余裕もないほど疲れ切るまで勉強しました。それで2度目の挑戦は、合格者の中で上位17%に入る成績でした」現在の研修生活が終われば、晴れて弁護士となる愛さん。「弱視の人は、多少は目が見える。そのため社会に出ると、頼まれた書類仕事などでオーバーワークになり、症状が悪化したり、休職・復職を繰り返すケースもあります。障がい者の人たちを助けるため、私だからこそできる活動をしたい。でも、これまで長く仕送りで生活してきたので、まずは、しっかりと一人前の弁護士として、自立して稼いでいきたいですね!」父と母から教え込まれた“諦めない”という強い気持ちが、愛さんからはあふれていた。
2019年01月17日育児をしながら仕事も楽しむママを紹介するシリーズ。今回は、ニューヨーク在住の筆者が、ニューヨークで料理教室を開催するHatsuneさんをご紹介。Hatsuneさんの教室「Five or under」は、スタート直後から口コミだけで満席が続いている人気の教室です。そのヒケツを取材してきました。4人の子どもを育てながら開催した料理教室が人気講座にニューヨークで人気の料理教室「Five or under」ですが、講師のHatsuneさんは、「半年前は、まさか私が料理教室を開催するなんて、想像もしなかった」というから驚きです。料理を教えるようになったきっかけは、SNSに投稿していた料理写真。日本人ママ向けに講座を提供している『ニューヨーク・ママサロン』の主宰者の目に止まり、「子育てをしながら、そんな華やかな料理が作れるなら、ぜひ教えてほしい」と声をかけられます。Hatsuneさんは、2人の男の子、双子の女の子の4児のママとして育児に専念中でしたが、チャレンジすることを決意。『ママサロン』で初めての料理教室を開催したところ、その後のリピーター率は9割で、満席続きとなっています。人気の理由は、「手に入れやすい素材、シンプルな調理法、おもてなしにも使える見栄え」(Hatsuneさん談)。特に、買い物に行けない忙しいママのことを思い、素材はすべて、オンラインでも購入できることを確認しているそうです。ちなみに、教室名「Five or under」は、「ひとつのメニューについて、素材は5つまで」というコンセプトを表しています。リラックスして食事を楽しむ、デモンストレーション型この日は、特別にニュージャージーの住宅の一室にて取材をさせてもらいました。今回のテーマは、ホームパーティーが多い季節に向けた「HOLIDAYサバイバルレシピ」。ドアを開けて部屋に入ると、ゴールドと赤を基調とした華やかなテーブルセッティングに迎えられ、テンションが上がります。「Five or under」は、デモンストレーション型で、参加者はウエルカムドリンクを片手に、Hatsuneさんが手際よく料理するのを見学しながら、素材の選び方や、おすすめの調理器具などについてのレクチャーを受けます。参加者同士で、子育て情報の交換なども楽しんでいる間に、スープ、メイン、サイド、デザートまでが、次々に完成しました。「日本人のママたちは、異国で仕事に育児にとがんばって疲れています。ここではリラックスして、食事を楽しんでほしい」とHatsuneさん。仏のホストマザーから基本を学び、NYでおもてなしのノウハウをマスターレシピのベースとなっているのは、高校2年生の時に留学したフランス・トゥールーズのホストマザーが作る家庭料理の味。仕事から帰宅したホストマザーが、あっという間においしい料理を作ることに感動したHatsuneさんは、ホストマザーに弟子入り。一緒にマルシェに買い出しに行き、毎日キッチンで料理の基本を教えてもらったといいます。日本に帰国後も、外国人に出会うチャンスがあれば、「家庭料理を教えて」と頼み込み、イタリア、トルコ、イスラエル、中国など、各国のママ達の秘伝レシピを習得していきます。さらに、30か国以上を旅して、世界の味を探求しました。とはいえ、料理はあくまで趣味として楽しみ、大学・大学院時代は、司法試験を目指して勉強に明け暮れていたとか。そんなHatsuneさんが、日本に留学中のアメリカ人男性との結婚を機に、ニューヨークに移住したのは2012年。今度は義母から、「アメリカの家庭の味」と「大家族をまとめるママの技」を伝授されました。さらに、ニューヨークで活躍するおもてなし料理家ひでこ・コルトンさんとの出会いによって、料理の腕はさらに磨かれ、洗練されていきます。ニューヨーク流の華やかなおもてなしのエッセンスは、すべてコルトンさんの「NY*おもてなし料理教室」で学んだとか。マスターコースまで進んだHatsuneさんは、ワインの知識からテーブルコーディネート、教室開催のノウハウにいたるまでをコルトンさんから教わり、現在の「Five or under」の教室スタイルのベースを確立します。家族のサポート体制も強力で、「お料理教室で提供するレシピは、夫、長男、次男の3人が揃って『おいしい』と言うまで、改良を重ねています」とのこと。まさに、究極の家庭料理ですね。料理を通じて、伝えたいメッセージがあるHatsuneさんには、料理教室を通して、日本人ママたちに伝えたいメッセージがあるそうです。「日本のママは、がんばりすぎる傾向があるので、うまく手を抜くことを覚えてくださいね。本当は、家族でリラックスする時間をお客様とシェアすることこそ、究極のおもてなしなのです。ホストがおもてなしで疲れてしまったら、本末転倒ですから」「Five or under」のレシピは、普段の食事にも活用できるものばかり。「まずは、ここで習ったレシピで、ママがハッピーになってほしい。ママのハッピーこそが、家族のハッピーですから」。Hatsuneさんが伝えたいのは、料理の先にある、ママと家族の幸せでした。<文:フリーランス記者鯰美紀>
2019年01月04日ハイスペックなイケメン東大生が食べている “頭がよくなる” コンビニおやつ、いったい何だと思いますか? その意外な食べ物が明らかになるイベントに潜入取材してきました!どんなイベント?今回参加したイベントは、2018年に話題となった食を決める「今年の一皿」記者発表会。飲食店情報サイト「ぐるなび」のビッグデータとユーザー調査をもとに、メディア関係者が審査してノミネートされた4点の候補の中から「今年の一皿」が決まります。審査基準は、単に流行して話題になったというだけではなく、社会の動きと関係が深く、世相を反映していることも重要なポイント。さらに、「食文化の記録として後世に受け継ぐ価値がある」という点も条件になっています。そして、こちらが2018年のノミネート食です!高級食パンに国産レモン、鯖(さば)、しびれ料理。どれもメディアに何度も取り上げられた食ばかりです。この中から、「今年の一皿」に選ばれたのは……鯖です! なぜ鯖が選ばれたのか、その選定理由のひとつが「鯖缶」人気。2018年は災害が多かったため、缶詰や乾物などが注目を集め、さらにおしゃれな鯖缶も販売されて話題になりました。雑誌『anan』やananwebでもスタイリッシュな鯖缶や鯖レシピが取り上げられたこともありましたが、美肌効果も期待できる鯖は女性にも支持され、原料にこだわった「プレミアム鯖缶」も登場。まさに鯖缶がブームになった1年でした。鯖好きのイケメンがステージに……!そして、イベントでは全日本さば連合会の会長さんや鯖研究者などスペシャリストたちがゲストとして登場。その中に、ひとりだけ学生さんがいたのですが、彼の爽やかな笑顔にすっかり魅了されてしまいました!このイケメン君は、鯖で頭脳を鍛えたという東大医学部5年生の河野玄斗(こうのげんと)さん。なんと、彼は司法試験にも合格したという超ハイスペック男子です。肌もきれいで、頭もスタイルもいいのに、トークを聞いていると性格もいい!そんな彼の魅力が伝わるMCとのトークをほぼノーカットでご紹介します!――鯖で頭が良くなったといわれていますが、鯖を食べるとどんな良いことがありますか?河野さん鯖にはDHA(ドコサヘキサエン酸)とかEPA(エイコサペンタエン酸)がたくさん含まれていて脳にもいいといわれていますし、たんぱく質も豊富で筋トレのお供にも最適だなと思います。――鯖を食べ続けられるのはおいしいからというのもありますよね。河野さんそうですね。栄養価や安い、お手軽というだけではなく、毎日食べても飽きないんです。あと、いろいろな味があるから食べ続けられるというのもあり、味も大事だなと思います。――医学部で、さらに司法試験も合格されたのも鯖のおかげですか?河野さんそうですね……、はい。そうだと信じています。――どんな食べ方をされますか?河野さんぼくは今ひとり暮らしなので、基本的に鯖缶で食べています。料理の手間を省けますし、コンビニでふらっと立ち寄って買うこともできるので、それを鯖缶のまま、勉強の合間におやつ代わりに、おなかがすいたら缶詰を開けてそのまま食べています。――おやつ代わりに鯖缶ですか!河野さんはい(笑)、健康に気をつかうという意味でも、鯖缶をおやつにして食べるといいのかな、と思います。――これから受験シーズンですから、お母さんたちが鯖缶を買いに行きそうですね。河野さんそうですね……自分の分は確保しておかないと(笑)。以前、テレビで鯖缶を紹介させていただいたときに、大学近くのコンビニの鯖缶が全部売り切れになって、しばらく買えなかったことがあったので、今日は帰ったらすぐに自分の分だけ確保しておこうかと思っています(笑)。河野さんに笑顔でオススメされたら、受験ママじゃなくても鯖缶買います!2018年も残りわずかですが、今回の「今年の一皿」発表会の様子はさまざまなメディアで取り上げられたので、最後にまた鯖缶ブームがくるかもしれませんね。以上、2018年「今年の一皿」記者発表会、イベントレポートでした!Information取材協力:ぐるなび©jenifoto/Gettyimages©andresr/Gettyimages
2018年12月12日交際中の彼と、いずれは家庭を…と考えている女性は少なくないはず。そこで気になるのが、結婚するならいつ頃がいいのか?ということですよね。相手が社会人になってから、どのくらいの時期がベストなのでしょうか?男性がイメージする“婚約に適した時期”や“女性側からはアプローチしないほうがいいタイミング”などをリサーチしてみました。■結婚を意識するのは社会人何年目?結婚を考えるとしたら、仕事を始めてからどれくらい経った頃がいいと思いますか?男性の意見をご紹介します。◎1年目でも気にしない「本当に好きな女性となら、社会人になってすぐにでも結婚したい」(27歳/メーカー勤務)◎仕事に慣れてくる3年目「3年くらい経って仕事も覚え、独り立ちできてからが理想かな」(26歳/金融業)◎ある程度、地位を築ける5年目以降「しばらくは仕事に熱中したいし、家庭を持つなら、少しは出世して収入も上がってからがいいですね」(25歳/証券会社勤務)結婚する時期に関する考え方は人それぞれ。将来の話を切り出す前に、まずは仕事やライフスタイルに対する彼の信念を、それとなく確認しておくといいかもしれません。■結婚の話は控えたほうがいい時期続いて、女性側からアプローチをしてもうまくいかない可能性があるタイミングについて。◎仕事に集中したいタイミング「出世や資格試験など、大事な時期の直前だと、結婚の話題が出てもすぐには考えられないと思います」(27歳/エンジニア)◎これから遊べるというとき「仕事にも慣れて、これから独身生活を謳歌するぞ!という時期は、結婚の話をされても正直、重く感じてしまうかも。実際、それでお別れしたこともあります」(28歳/設計会社勤務)「仕事が第一で私生活は後まわし」といった男性もいれば、「人生を自由に楽しみたい」と考える人も。彼がこれらのタイプに当てはまる場合、タイミングを間違えるとうまくいかないこともあるので要注意です。■結婚話が進みやすい時期それでは、女性側から動かなくても結婚話が自然と進みやすい時期はいつなのでしょう?◎入社してすぐ「僕は小さい頃に母を亡くしたこともあり、早く家庭を持ちたいと考えるほうだったので、入社してすぐのタイミングで入籍。周りでも、同じような考えの奴は、やっぱり結婚するのが早かったですね」(30歳/研究職)◎部下や後輩が増えてきた頃「仕事で部下ができたり、後輩が増えたりしてきたら『そろそろ自分も家庭を…』と本気で考えるようになりました。ちょっと古風かもしれませんが、やっぱり男は家庭を持って一人前かなと思うので」(29歳/金融関係)◎大きな決断をするとき「もともとは公務員だったのですが、弁護士になりたくて仕事を辞め、司法試験合格を目指すことに。そのタイミングで思い切って彼女にプロポーズ。長く待たせても悪いし、そばで支えてほしかったのもあって」(32歳/法律事務所勤務)就職や転職、転勤、起業など、人生の転機を迎える場面で結婚を考える男性は少なくないようです。相手がこういったタイプなら、女性からアプローチしなくても男性側が行動を起こしてくれるはず。彼が社会人としての岐路に立っていると感じたら、どう出るのかをそっと見守るといいでしょう。■相手の立場や気持ちを理解して彼と幸せになるには、自分の気持ちだけで動くより、相手が今どのような状況に置かれ、どういう考えを持っているのかを、考慮して行動することが大切と言えそう。仕事の状況などもさり気なくチェックして、常に彼の気持ちに寄り添うことを意識してみてくださいね。
2018年12月05日織田裕二と中島裕翔の“バディ”が様々な難事件を解決、織田さんと鈴木保奈美が27年ぶりに共演していることも話題となっている月9「SUITS/スーツ」の第7話が11月19日に放送。本作は全米大ヒットドラマ「SUITS」の“日本版”としてドラマ化。“敏腕ながら傲慢なエリート弁護士”甲斐正午を織田さんが、“その日暮らしの天才フリーター”鈴木大輔を中島さんが演じ、甲斐の上司で「幸村・上杉法律事務所」の代表・幸村チカに鈴木さん、甲斐のライバル弁護士・蟹江貢に小手伸也、ファームでパラリーガルとして働く聖澤真琴に新木優子、大輔の悪友・谷元遊星に磯村勇斗、その妹・砂里に今田美桜、甲斐の秘書・玉井伽耶子に中村アンといったキャスト。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。今回は企業合併を巡るストーリー。甲斐はクライアントである「桜庭リゾート&ホテル」社長・桜庭庸司から、大手ホテルグループ「KJO」から合併を提案されたと聞く。大手に飲み込まれることを懸念する甲斐だが合併交渉を引き受けることに。しかし相手側の代理人弁護士は大手ファーム「弁護士法人セイント」に移籍した木次谷公一(橋本さとし)。彼の息子はかつて大輔に替え玉受験を依頼、それをネタに1話で甲斐は事件を解決していた。一方、大輔は司法試験を目指しているものの受験恐怖症に悩んでいた真琴に協力、2人はさっそく試験対策に取り組み始める。その頃「幸村・上杉法律事務所」では新人の採用面接が行われていたが、そこに大輔が替え玉受験をしていた町田日向子(石橋静河)が現れる。しかも日向子は真琴の親友だった。さらに大輔は真琴の父が「セイント」の代表・聖澤敬一郎(竹中直人)であることを知る…というストーリー。劇中では大輔が女性の替え玉までしていたことを知り、甲斐が驚いた表情を見せるのだが、ネットでも「鈴木大貴が女装?!く!わ!し!く!」「大貴の女装バージョン興味ありすぎる~(笑)」「替え玉の女装も見たかった」などの声が続々上がる。さらに次回予告で中島さんと今田さんのキスシーンが流れると「時空が止まりました」「早く来週にならないか楽しみでもう落ち着かない」などの反応多数。終盤に向けさらに盛り上がりそうな「SUITS/スーツ」。来週も見逃せない展開になりそうだ。(笠緒)
2018年11月19日「政治に対する姿勢が本当にまじめで嘘をつかない。だから、後援会の方たちもついてきてくださいますし、私も頑張れる。もし夫が曲がったことをするような人だったら、私は“じゃあ、好きにすれば”と言ってしまうと思います。政治家の妻という立場でありますが、同志的な気持ちで一緒に頑張れるというところはありますね。でも、まだまだ志半ばなので、80点にしておきます」こう語るのは、“次の総理大臣を決める”自由民主党総裁選挙(9月7日告示、20日開票)に出馬する、衆議院議員の石破茂元幹事長(61)の妻・佳子さん(62)だ。石破議員のことを誰よりもよく知る佳子さん。じつはメディアの単独インタビューを受けるのは今回が初めてだ。“お堅い”イメージのある石破議員とは対照的に、よく笑うユーモアに富んだ佳子さんが、これまで明かしてこなかった夫婦の秘密を語ってくれた。石破議員と佳子さんは大学の同級生。’75年、2人は慶應義塾大学法学部法律学科に入学。1年生のとき、第2外国語でともにドイツ語を選択し、同じ授業を受けたのが出会ったきっかけ。大学2年の後期試験の前に、石破議員が開催した勉強会をきっかけに徐々に会話をするようになった2人。学校帰りにお茶を飲みに行ったり、週末にはドライブに行く仲に。卒業後、石破議員は銀行員、佳子さんは総合商社に就職することが決まる。そして石破議員は卒業式後に、生まれて初めて「結婚を前提に付き合ってください」と告白する。しかし佳子さんの答えは「NO」だった――。「当時、夫は司法試験を受けて弁護士になりたいなど、夢をいっぱい語っていました。それが私と結婚したいから夢を諦めて就職するというのは違うんじゃない?という話をしましたね」アタック失敗後、2人の関係は一時途絶えたが、それから約3年後に再会。互いの勤務先が東京・日本橋と竹橋であることが発覚し、会社の近くで一緒にランチを食べたり、デートをするようになった。2人の交際は順調に進み、’83年9月に結婚する。結婚を機に、佳子さんは石破議員の地元、鳥取に移り住んだ。そして’86年7月、石破議員が29歳のとき、旧鳥取県全県区より出馬。見事、全国最年少議員として衆議院議員初当選を果たした。初当選の翌年の’87年に長女が、’90年には次女が生まれている。結婚生活35年。佳子さんに夫婦円満の秘訣を聞くと――。「うーん、ほぼ毎日電話していることかな。でも、長電話はしません。ある新聞に、“1日30分以上話をしない夫婦は離婚率が上がる”と書いてありましたけど(笑)」円満にみえる石破夫妻だが、佳子さんには夫には伝えていない秘密があるという。「大学時代、夫は私によく手紙をくれたんです。情熱的なラブレターというよりも、今自分が考えていることなどを書いた手紙です。昔は携帯電話がないので、手紙をマメに書いてくれましたね。じつはその手紙、今でも保管しています。数十通はあると思います。夫や娘たちも知らないはずです(笑)」“安倍一強体制”が有利ともいわれる今回の総裁選だが、石破茂は「正直、公正」のスローガンで、真っ向勝負を挑む覚悟だ。石破議員本人はこう語る。「これまでも、こっちの生き方を選んだほうが楽ということがいくつもありました。楽な道を歩もうと思えばいくらでもできた。でも妻から“あなた本当にそれでいいのですか?”と問い掛けられることで、ふとわれに返れたことが何度もありました。いまの私があるのは、妻のおかげだと思っています。今回の総裁選では、“あなたが決めたことなら、しっかりやってください”とだけ言われました」夫婦で手を取り合い、一世一代の勝負に挑む。
2018年09月05日「あんな怖い顔つきをしていますが、人柄は優しいんですよ(笑)。おもしろいところも結構あって、とにかくマメです。時間があるときは、料理も手伝ってくれますね。私が大根をすろうとすると“これは僕がやる”とか、ポテトサラダ用のじゃがいもをつぶそうとすると“僕がつぶす”とか(笑)。家事も率先してやってくれます」こう語るのは、“次の総理大臣を決める”自由民主党総裁選挙(9月7日告示、20日開票)に出馬する、衆議院議員の石破茂元幹事長(61)の妻・佳子さん(62)だ。石破議員のことを誰よりもよく知る佳子さん。じつはメディアの単独インタビューを受けるのは今回が初めてだ。“お堅い”イメージのある石破議員とは対照的に、よく笑うユーモアに富んだ佳子さんが、これまで明かしてこなかった2人のなれ初めを語ってくれた。「本当は“忘れました”と言いたいんですけど、しっかり覚えています(笑)。私と夫は大学の同級生で、出会いは校内でした」’75年、2人は慶應義塾大学法学部法律学科に入学。1年生のとき、第2外国語でともにドイツ語を選択し、同じ授業を受けたのが出会ったきっかけ。佳子さんを初めて見た瞬間、石破議員は「“わぁ、こんなきれいな人がこの世にいるのか!”と思った」と、鈴木哲夫氏の著書『石破茂の「頭の中」』(ブックマン社)で語っている。だが、この授業で2人は会話をする機会はなかったという。「大学2年の後期試験の前に、彼が刑法の勉強会を開催するというので、お友達と一緒に参加したんです。そこで彼が試験問題を予想して、模範解答まで教えてくれました。そのときに初めて言葉を交わしました。“キミは女子学院出身でしょ?うちの姉もあの学校出身だからね~”と、何か意味ありげなしゃべり方をされたので、あまり第一印象がよくなかったことを覚えています(笑)」じつは佳子さんの出身校が自分の姉と同じだと知って、話のきっかけにしようと石破議員はずっと考えていたのだが、それが逆効果になったみたい。だが、勉強会をきっかけに徐々に会話をするようになった2人。学校帰りにお茶を飲みに行ったり、週末にはドライブに行く仲に。卒業後、石破議員は銀行員、佳子さんは総合商社に就職することが決まる。そして石破議員は卒業式後に、生まれて初めて「結婚を前提に付き合ってください」と告白する。しかし佳子さんの答えは「NO」だった――。「当時、夫は司法試験を受けて弁護士になりたいなど、夢をいっぱい語っていました。それが私と結婚したいから夢を諦めて就職するというのは違うんじゃない?という話をしましたね」アタック失敗後、2人の関係は一時途絶えたが、それから約3年後に再会する。「’81年9月、夫の父親・石破二朗さん(元自治大臣)が亡くなったことを、私の母が新聞で知り、教えてくれました。それで弔電を打つと、お礼の電話があり、再び連絡を取るようになりました」互いの勤務先が東京・日本橋と竹橋であることが発覚。会社の近くで一緒にランチを食べたり、デートをするようになった。ちなみに彼は、いつも自転車をかっ飛ばして、大好きな佳子さんのもとへと駆けつけた。「じつは再会する前、私は両親の勧めでお見合いを3回していました。2人で食事をしながらも、過去にお見合いをした相手の話もしたりして……」おそらく当時の石破議員の心中は穏やかではなかったはずだ。そして交際は順調に進み、’83年9月に結婚する。結婚生活35年。佳子さんに夫婦円満の秘訣を聞くと――。「うーん、ほぼ毎日電話していることかな。でも、長電話はしません。ある新聞に、“1日30分以上話をしない夫婦は離婚率が上がる”と書いてありましたけど(笑)」
2018年09月05日