ウェルスナビは、資産運用を自動で行ってくれるサービスですが、確定申告は自分でしなければいけないのでしょうか。結論をいうと、「特定口座・源泉徴収あり」を選べば基本的に何もする必要はありません。ただ、状況によっては確定申告をした方が有利になる場合があるので、どのような時に確定申告した方が有利になるのかを解説していきます。ウェルスナビとはウェルスナビ高い実績を誇るロボアドバイザーウェルスナビは、2019年11月時点で預かり資産1,900億円を超え、一番の実績を持っているロボアドバイザーです。ウェルスナビでは、世界水準の資産運用をすべて自動で行ってくれます。これまで世界水準のアルゴリズムは、機関投資家や一部の富裕層に限られていました。しかし、テクノロジーの力で誰でも世界水準の資産運用をできるようにしたのが、ウェルスナビのロボアドバイザーなのです。AI(人工知能)が投資を代行するので人件費がかからず、手数料は預かり資産の1%と低コストで、最低投資金額は10万円と少額から始められるというメリットがあります。また、スマホで簡単に開始できるのも大きなポイントです。AI自分に最適な運用プランを提示してくれる6つの質問に答えるだけで、自分に合った運用プランをAIが提示。発注や積立、リバランス(資産のバランス調整)も、ウェルスナビがすべて自動で行います。人ではなくAIが投資をしてくれるので、相場環境に一喜一憂することもなくなります。資産運用の王道は「長期・積立・分散」です。世界中の金融商品に分散投資しながら、世界経済の成長率を中長期で上回ることを目指します。もちろん、世界経済はいい時も悪い時もあり、資産運用中にはリーマンショックなど大きな金融危機が起こることもあります。しかし、「長期・積立・分散」投資を続けることで、そのような大きなショックが起こっても、長期で見ればプラスのリターンを期待できるのです。たとえば1992年1月から2017年1月までの過去25年間の期間で、ウェルスナビの推奨ポートフォリオを用いて資産運用のシミュレーションを行うと、資産は2.4倍に成長し、1年あたりのリターンは6.0%という結果になります。ウェルスナビウェルスナビの売却益にかかる税金株や投資信託を売って利益が出たとき、利益の20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)が課税されます。ウェルスナビの売却益も同じです。株や投資信託と同じく、ウェルスナビを含めたロボアドバイザーの売却益の税金も、申告分離課税に区分されるからです。申告分離課税とは、株式や投資信託などの譲渡により所得が生じた場合、確定申告の段階で他の所得と合算せず、分離して課税する制度のこと。株式等の譲渡による所得は、総合課税となる他の所得はもちろん、土地や建物などの譲渡による所得のような、他の申告分離課税の所得とも分離して課税が行われます。たとえば、ウェルスナビを10万円で買って20万円で売ったときの利益は10万円ですが、20,315円(10万円✕20.315%)が税金として引かれるので、実際の手取りは79,685円(10万円-20,315円)となります。売却益は出金することもできます。本来、税金は投資家本人が確定申告の書類に必要事項を記入したり、税務署に行ったりする必要があります。しかし日中忙しい人は、「面倒な手続きをしたくない」と考える人も多いでしょう。次の項では、確定申告が不要になるポイントを解説します。「特定口座・源泉徴収あり」を利用すれば確定申告の必要は原則ない証券会社や銀行で口座を開く場合、「特定口座」か「一般口座」を選ぶ必要があります。両者の違いは、損益計算や税金の納め方です。特定口座は、証券会社や銀行が年間取引報告書を作成してくれ、税金を本人に代わって納めてくれます(源泉徴収ありの場合)。一方、一般口座では税金の計算から確定申告、納税まで投資家自身がすべて行わなければいけません。[adsense_middle]特定口座・源泉徴収ありとは面倒な手間を省きたい人は「特定口座」を選ぶようにしましょう。特定口座を選べば、1年間の損益をウェルスナビが計算してくれます。ただし、特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」の2種類があります。「源泉徴収あり」を選べば、ウェルスナビが税金を納めてくれるので、確定申告の必要は原則ありません。一方、「源泉徴収なし」の場合、投資家自らが確定申告して税金を納めます。また、特定口座以外にも「一般口座」があります。一般口座の場合、ウェルスナビでは税金の手続きについて何もしません。損益の計算から確定申告、税金の納付まで投資家がすべて行わなければなりません。資産運用を自動で任せられるのがウェルスナビのメリットですから、税金の手間も省ける「特定口座・源泉徴収あり」を選ぶようにしましょう。特定口座・源泉徴収なしを選んだほうがいい場合もあるが、住民税の申告が必要手間が省けて便利な「特定口座・源泉徴収あり」ですが、「源泉徴収なし」を選んだほうがいい場合もあります。それは、投資による利益が20万円以下なら、所得税がかからないというメリットがあるからです。ただし、住民税の申告は必要になるので、手間をかけたくない人は「源泉徴収あり」を選んだ方がいいでしょう。外国税額控除を適用したい場合は確定申告が必要ウェルスナビは海外のETF(上場投資信託)で運用を行っているので、配当は米国内で租税条約に基づいた税率(10%)で源泉徴収されます。さらに米国で課税された後の金額に対して、日本でも20.315%の税率で源泉徴収されます。源泉徴収されているので確定申告は必要ありませんが、日米の二重課税を調整するための外国税額控除を適用したい場合は確定申告が必要になります。外国税額控除とは外国証券投資(株やETFなど)による配当金や利子は、まず外国で課税され、さらに日本でも課税されることから二重に課税されることになります。この二重課税を調整するために、外国で課税された税額を日本の税金から差し引く制度です。外国税額控除に必要な書類外国税額控除を受けるためには、確定申告をする必要があるので、必要書類を作成して期間内に税務署に提出します。外国税額控除に必要な書類は、以下の通りです。外国税額控除に関する明細書国外所得総額の計算に関する明細書外国所得税を課されたことを証する書類その税が外国税額控除の対象となる外国所得税に該当することについての説明を記載した書類ただし申告の際は、書類ややり方の詳細を税務署に問い合わせるようにしましょう。ウェルスナビで確定申告をした方がいい場合配当の二重課税以外にも、以下のように確定申告をしたほうが税金がオトクになる場合があります。[adsense_middle]株式や投資信託との損益通算確定申告すれば、他の証券会社の株や投資信託と損益通算できます。たとえば、ウェルスナビで利益が出ていて、株式で損失が出ている場合、損益通算することで支払う税金を減らせることができるのです。特定口座で取引をしていれば、ウェルスナビが年間取引報告書を作成してくれます。年間取引報告書はウェルスナビのホームページで電子交付しているので、いつでもダウンロードが可能です。損失の繰越控除を利用する株や投資信託と損益通算しても譲渡損失が残ってしまう場合、「譲渡損失の3年間繰越控除」の適用を受けるようにしましょう。適用を受けると、翌年以降3年間、翌年の譲渡益や配当金から繰り越した損失額を控除できます。これによって、課税評価額がゼロまたはマイナスとなれば課税されません。ただし、損失を繰り越すには、3年間は毎年「損失の繰越控除」の申告をする必要があるので注意しましょう。口座の変更方法ウェルスナビで一般口座を開設していても、特定口座に変更可能です。「ウェルスナビのお問い合わせ」から「現在の口座を特定口座に変更したい」と申し込みましょう。すると、ウェルスナビから口座変更申込書が送られてくるので、記入してマイナンバーなど身分証明書のコピーを同封して送り返せば完了です。ただし、その年の売却益や分配金が発生している場合は、変更できないので注意しましょう。たとえば、2019年度の口座を変更しようとしても、すでに売却益や分配金が発生している場合は、税金の計算が始まっているので年度内の変更はできません。翌年(2020年)まで待つ必要があるのです。確定申告書の書き方確定申告書をスムーズに作るためには、国税庁の「確定申告書作成コーナー」を利用すると便利です。確定申告書作成コーナーを利用すると、画面の案内にしたがって入力していくことで、申告の目的や所得の種類に応じた申告書を作成できます。申告書はプリントアウトできるので、確定申告の書類を税務署に提出すれば終了です。直接税務署に行き、職員に確認しながら作成する方がミスなくできますが、確定申告の期間は混み合い時間もかかるので、「確定申告書作成コーナー」を利用するようにしましょう。ウェルスナビのDeTax(デタックス)とはDeTax(デタックス)とは、税金の負担を軽減(先送り)してくれるサービス。分配金の受け取りやETF(上場投資信託)の売却によって利益が出ると、税負担が生じます。デタックスは、税負担が1万円を超える場合を目安に、税負担の一部または全部を翌年以降に繰り延べます。税負担を繰り延べなかった場合より運用できる金額が増えるため、投資効率の向上が期待できるのです。具体的には、損益がマイナスになっている銘柄を売却して損を確定させます。そして、すでに利益確定している銘柄と利益を相殺させることにより、その年の利益を圧縮もしくはゼロにし、税負担を翌年以降に繰り延べるのです。また、損益がマイナスになっている銘柄を売却すると同時に、同じ銘柄を「同じ数量・同じ価格」で買い戻します。これにより、ポートフォリオを維持したまま、税負担を軽くすることができるのです。柴山CEOは、SBI証券とのインタビューで、DeTaxの機能で年間0.4~0.6%程度の負担減になるといっています。ウェルスナビの手数料は年率1%(預かり資産3,000万円まで)ですが、DeTaxにより半分程度のコスト負担になることが期待できるのです。ウェルスナビの確定申告に関するまとめ今回は、ウェルスナビの税金について解説しました。「特定口座・源泉徴収あり」をしておけば、何もする必要はありません。ただし、外国税額控除や株・投資信託と損益通算をしたい場合は、確定申告をする必要があります。それでも資金が少ない間は、「特定口座・源泉徴収あり」を選んでいても問題ないでしょう。しかし、10年・20年と運用を続けて資産が大きくなった場合は、税金についてもきちんと考えるようにしましょう。
2019年12月21日映画『ハスラーズ』が、2020年2月7日(金)にTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー。NYウォール街を震撼させた衝撃的な実話をもとに映画『ハスラーズ』は、2008年のリーマン・ショック後、困窮したニューヨークを舞台に、ウォール街を震撼させた驚愕の実話を描くクライム・エンターテインメント。米ニューヨーク・マガジンに掲載された、ジェシカ・プレスラーによる記事をもとに制作されたものだ。主人公はストリップクラブのダンサーたち主要キャラクターとなるのは、ストリップクラブで働く“事情アリ”のダンサーたち。物語は、幼少の頃に母に捨てられ、祖母に育てられたデスティニーが、年老いた祖母を養うため、ストリップクラブで働きだすことから始まる。そこでトップダンサーとして活躍するラモーナと出会ったデスティニーは、姉妹のように親しい関係となり、いつしか2人で大金を稼ぐように。リーマン・ショックを起こした金融マンへ復讐?!しかし2008年に突如訪れたリーマン・ショックによって、そんな彼女たちの贅沢な生活は一変。かつてない金融危機で、ストリップクラブで働くダンサーたちも大打撃を受ける。様々な事情で“お金が必要”な彼女たちに、ラモーナはとあることを提案。それは、金融危機を引き起こした張本人でありながら、豊かな生活を続けるウォール街の男たちから“金を騙し取る”という計画だったー。キャストジェニファー・ロペス×コンスタンス・ウーがW主演作品を彩るダンサーたちには、セクシーで魅力たっぷりのキャストが集結。映画プロデューサーも務めた“奇跡の50歳”ジェニファー・ロペスと、映画『クレイジー・リッチ!』で主演を務めたコンスタンス・ウーをW主演に迎えたほか、デビューアルバムで全米1位を獲得した女性ラッパーのカーディ・B、同じく人気アーティストのリゾが映画初出演。またジュリア・スタイル、キキ・パーマー、リリ・ラインハートら、話題作品に出演する人気女優らの豪華な顔ぶれが揃う。賞レースの行方は?なお映画『ハスラーズ』は、アメリカ本国公開時、映画『IT/イット THE END“それ”が見えたら、終わり。』を押さえ初日ランキング1位を獲得。映画賞レースにも予想を超える勢いでノミネートされており、アカデミー賞やゴールデングローブ賞も有力視されている。詳細映画『ハスラーズ』公開日:2020年2月7日(金)監督/脚本:ローリーン・スカファリア原案:ジェシカ・プレスラー(ニューヨーク・マガジン記事「The Hustlers at Scores」)出演:コンスタンス・ウー、ジェニファー・ロペス、ジュリア・スタイルズ、キキ・パーマー、リリ・ラインハート、リゾ、カーディ・B
2019年12月06日は不動産の投資信託です。10万円前後と少額から不動産投資できることや、複数の物件に分散投資できるので、リスクを抑えた運用ができます。また、分配金利回りも3%台と株式の配当金より高いのも魅力です。しかし、どの銘柄を選べばいいのかわからない人も多いのではないでしょうか?今回は、REITの銘柄の選び方について解説します。REIT(リート)が投資対象にする不動産不動産証券化協会海外REITと日本のREIT(J-REIT)の違いREITは1960年に米国で初めて導入されました。現在では世界20以上の国・地域にREIT市場があります。日本のREITは米国などと少し仕組みが異なるため、J-REIT(JAPAN Real Estate Investment Trust)と呼ばれています。それでは、それぞれの用途の詳細を、銘柄選びのポイントと合わせて解説します。オフィス特化型REITオフィスは、国内REITでメインの投資先。物件の数が多く、投資機会が多いからです。オフィス特化型REIT選びのポイントは、空室率と平均賃料です。とくに、投資先が最も多い都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)の状況を確認しておく必要があります。オフィスビル仲介大手の三鬼商事が2019年10月に発表した都心5区の9月の空室率は1.64%となり、過去最低水準となりました。また、都心5区の平均賃料は3.3平方メートル当たり2万1855円となり、前月比で71円上昇。平均賃料の上昇は69カ月続いており、旺盛な需要が賃料水準を押し上げています。都心オフィスの平均賃料は、2008年のリーマンショックの影響で下落し、2014年ごろを底に回復しています。ですから、2010年頃に入居したテナントの賃料は現在の相場より安いので引き上げやすく、仮にテナントが退去しても新しいテナントが入れば、現在の賃料水準の法が高いので収入が増えることになります。商業施設特化型REIT商業施設特化型REITは、一般消費者向けの施設なので景気感応度が高いことが特徴です。商業施設とは、ショッピングモールや飲食施設などの施設が集まった建物・地域の総称です。商業施設のリスクの1つがインターネット通販の台頭です。近年では、店舗数を縮小するショッピングモールも珍しくありません。投資を検討する時は、このようにリスクも考慮するようにしましょう。住宅特化型REIT住宅特化型REITは主に賃貸住宅物件に投資し、分配金が安定していることが魅力です。賃貸物件の契約期間は基本的に2年と短く、入居者の入れ替えも頻繁なので収益の安定性に不安を感じる人もいるかもしれません。しかし、賃貸住宅の賃料は他のアセットに比べて「変動しづらい」といわれています。つまり、安定した分配金が望めるのです。物流施設特化型REIT物流施設は私たちの生活に密接な関わりを持っています、たとえば、多くの人が利用しているインターネット通販の到着の早さに驚いている人もいると思います。これは、物流施設の発展が大いに寄与しているのです。現在の物流施設は、単にモノを保管するだけでなく、モノの梱包や流通加工といった先進的な機能を有するまで発展していて、配送の効率性向上につながっているのです。さらに、物流施設は長期固定で賃貸契約を結ぶことが多いので、景気が悪化してもすぐに影響を受けることは少なく、分配金も安定しています。今後インターネット通販などのEC(電子取引)市場が発展するとともに、ますますニーズが高めると予想されます。ホテル特化型REITホテルは景気に敏感です。景気が上昇する局面では、物流施設や住宅よりも高い成長と利回りが期待できます。加えて、旺盛なインバウンド(外国人訪日観光客)による影響を強く受けます。東京オリンピック・パラリンピックの2020年までは、景気・インバウンドのどちらから見ても、ホテル市況は底堅いと考えられます。最近は空き家や空き部屋を提供する「民泊」の影響で、ホテル市況が悪化するのではないかという懸念もあります。2018年6月に施行された「住宅宿泊事業法(民泊新法)」で、民泊が正式に解禁されたからです。しかし、年間営業日数の上限が設けられたり、家主には届け出の義務が課せられたりするなど、民泊を運営するための条件は厳しくなりました。違法民泊が淘汰される動きになればホテル特化型REITにはプラスになります。ヘルスケア特化型REIT高齢化の進む日本では、ヘルスケアは他の物件よりも需要が高まると予想されます。ヘルスケア施設とは、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、病院などです。施設を保有するヘルスケア特化型REITは、施設のオペレーター(事業運営社)と賃貸借契約を結び、そのオペレーターが入居者や利用者の募集・契約を行います。ヘルスケア特化型REITは、オペレーターから受け取る賃料を主な収益源としていて、諸経費などを控除した後の利益を投資家に分配するのです。今後の市場の成長が期待できるヘルスケア特化型REITですが、介護士の不足から新しい物件の取得が難しい面もあります。とくに高齢者向け住宅の人手が足りていません。ただ、社会的ニーズや将来性は間違いない分野なので、介護士の問題さえ解決できれば非常に魅力的な投資先です。複合型REIT・総合型REIT2つの用途の不動産に投資する「複合型REIT」や、3つ以上の用途に投資する「総合型REIT」は、分散投資しているので単一用途型REITよりもリスクが低くなります。REIT投資のリスクを下げたい人や、REIT初心者におすすめです。ただし、特定分野の値上がりや賃料の上昇の恩恵を受けにくくなるというデメリットもあります。また、一口に総合型REITといっても、物流施設と住宅だけのREITやオフィスや住宅・商業施設のREITなど中身がまったく異なる場合があります。実際にどのような物件に投資しているのか、中身をチェックするようにしましょう。REIT(不動産投資信託)の銘柄の選び方(利回りや格付けなど)REITの投資先がわかったところで、次にREITを選ぶ際のポイントについて解説します。ポイント1:分配金利回りREITを購入する投資家にとって、最大の関心事は分配金でしょう。2019年10月時点のREITの平均分配金利回りは3.42%。東証1部の配当金利回り2.36%を上回っています。分配金の多さと安定性は、REITの運用状況を測る指標にもなります。同じ用途の不動産に投資するREITを比べた場合、分配金を多くだしている銘柄の運用状況が優れていると判断できるからです。また、REITの分配金の原資は主に賃料ですが、物件を手放した時に発生する売却益によって分配金が一時的に増えることがあります。過去の分配金が将来も保証されるわけではありません。過去の分配金の推移を必ずチェックし、安定的に高い分配金をだしている銘柄を選ぶようにしましょう。ポイント2:格付けREITを購入する時は、「格付け」もチェックしましょう。格付けとは、REITが債務不履行になる可能性を第三者である格付け機関が評価したものです。もっとも信用度が高いのが「AAA」や「AA+」です(格付け機関によって表記が異なります)。格付けからわかることはREITの信用度だけではありません。格付けが高いREITほど低い金利で資金調達できるので、収益力の高さの指標にもなるのです。また、日銀が金融政策の一環として買い入れるREITの格付けは「AA」以上です。AA以上の銘柄なら日銀の買いが期待できるので、相対的にリスクが低く、買い安心感が高い銘柄と考えられます。ポイント3:時価総額(投資口価格✕口数)時価総額とは、REITの資産を時価で評価してものです。時価総額が大きいほど、多くの投資家がそのREITに投資していると考えられます。保有している投資家が少ないと、買いたい時に買えない、売りたい時に売れないという流動性リスクが高くなります。明確な基準はないものの、時価総額1,000億円を超えていれば、値動きが安定している傾向にあります。ポイント4:NAV倍率NAVとは、REITが持っている時価ベースでの純資産のことで、REITを解約して保有不動産をすべて売却、負債返済後の金額です。NAV倍率の計算式は以下の通りです。NAV倍率=REITの投資口価格÷1口当たりのNAVNAV倍率が1倍より小さければ、純資産よりも投資口価格が安く割安な銘柄と考えられます。一方、1倍を大きく上回ると割高と判断します。NAV倍率は株式投資のPBR(株価純資産倍率)と似た指標です。おすすめ銘柄3選それでは、具体的な銘柄を見ていきましょう(2019年11月時点)。大和ハウスリート投資法人(8984)投資口価格:305,500円分配金利回り:3.70%格付け:AA(JCR)、A+(R&I)時価総額:6339.12億円NAV倍率:1.15大和ハウス工業をスポンサーとする総合型REIT。用途別比率は以下の通りです。物流施設:50.6%居住施設:33.3%商業施設:12,9%ホテル:1.5%その他:1.7%中核資産は、物流施設・居住施設・商業施設およびホテルで、主に首都圏、中部圏、近畿圏の三大都市圏に投資します。大和ハウスグループとのコラボレーションによる物件の取得や管理・運営を行っています。分配金利回りは3.7%とJ-REITの平均分配金利回り3.42%を上回っています。また、JCRからAA、R&IからA+という高格付けを取得しているので、日銀が投資口を保有している銘柄の1つです。日本ロジスティクスファンド投資法人(8967)投資口価格:279,900円分配金利回り:3.48%格付け:AA(JCR)、AAー(R&I)時価総額:2533.29億円NAV倍率:1.10三井物産をスポンサーとする物流施設特化型REIT。物流施設特化型として最も早く、2005年5月に上場しました。物流施設の取得競争が本格化する前に上場したことや、強固な財務基盤を背景に金融危機の時でも物件を取得できたことなどから、2019年7月時点のポートフォリオの含み益率が、41.2%とREITでもトップレベルの高さで評判が高いREITです。JCRから「AA」、R&Iから「AA-」という高格付けを取得しており、日銀が保有している銘柄の1つです。物流施設は景気に左右されずに安定的な分配金が期待できるので、投資初心者でも手掛けやすいといえるでしょう。星野リゾート・リート投資法人投資口価格:585,000円分配金利回り:4・52%格付け:A-(JCR)時価総額:1297.89億円NAV倍率:1.06ホテルの開発・運営に加えて再生事業にも強みを持つ星野リゾートをスポンサーとするホテル特化型REIT。具体的な投資対象資産の選定には、国内の星野リゾートグループ運営物件だけでなく、グループ以外の運営物件および海外の星野リゾートグループ関与物件の情報を積極的に入手し、長期的かつ安定的なキャッシュフローの確保のために最適なポートフォリオを構築しています。格付けについてはJCRからA-を取得しています。ホテル特化型REITなので、分配金利回りが4.52%と高いのも魅力です。REITの選び方、おすすめ銘柄に関するまとめ今回はREITが投資対象にする不動産の特徴と、銘柄の選び方について解説しました。REITが投資対象にする用途は、以下の6つです。オフィス商業施設住宅物流施設ホテルヘルスケアそして銘柄を選ぶ時は、分配金利回り・格付け・時価総額・NAV倍率を参考にします。上場REITの平均分配金は3.42%なので、その水準をひとつの目安とします。また、格付けはA格以上だと安心です。さらに、AA格以上の銘柄なら日銀の買いも期待できます。時価総額は多いほど流動性に優れています。1,000億円を目安にするといいでしょう。最後に、NAV倍率は1倍以下は割安と考えられます。ただ1倍割れの銘柄は多くないので、1倍を大きく上回っている銘柄を避けるようにすればいいでしょう。また、今回はおすすめの銘柄を3種類選びました。REIT投資の参考にしてください。
2019年11月30日男性が他の男に取られたくないと焦るのは、どのような女性なのでしょうか。そんなモテる女性の態度を研究して、彼からのアピールを手に入れましょう。気分屋でつかみどころがない前回会ったときは親しげに話しかけてくれたのに、その数日後に会ったときはそっけない態度をされた、こんな気分屋の女性に男性は熱を上げがちです。犬か猫かでいうと、完全に猫タイプの女性ですね。ごろにゃんと甘えるときもあれば、シャーッと威嚇されるときもあるので、先の行動がまったく読めません。どこかミステリアスな部分があり、本心が見えてこないことも男性をやきもきさせます。何とかしてその女性を振り向かせたいと、男性はますます夢中になってしまいます。攻略するのが難しいほど、手に入ったときの達成感はひとしおで、他の男性に取られまいと男性は頑張ってしまうのです。いい意味で八方美人分け隔てなくみんなに愛想よく接する女性は、男性からも好意を持たれやすいです。いつも笑顔を絶やさず、話しかけやすい雰囲気があるため、男性から声をかけられることも少なくありません。八方美人の女性は、たとえ苦手な男性から声をかけられても、決してそれを表情には出さないので、はたから見るとその男性と楽しく会話しているように見えます。その光景を見た別の男性は、相手の男性に闘争心が芽生え、彼女に対しての恋愛感情に火がつくことが多々あります。ライバルの存在に気づいた途端負けてなるものかと勢いづいて、恋心を強く意識するようになるのです。素直すぎて危なっかしい性格が素直で、どんな話でも疑わずに信じてしまうような女性は、危なっかしい印象を与えます。怪しい話にだまされないか、悪い男に引っかかってしまわないかと周囲が心配してしまうほどです。こんな危なっかしい女性が身近にいると、男性は自分が守ってあげなければと感じる傾向にあります。また、素直すぎる女性は押しに弱い面があり、男性に告白されたら断れないのではないかと思われがちです。そのため、別の男性に取られる可能性が高く、その前に自分が告白しようと男性は焦る気持ちが強くなるわけですね。男性の独占欲と優越感を刺激することがポイント「他の男性に取られたくない」と思う男性の心理には、独占欲と優越感が大きく関係しています。他の男性が羨むような女性を彼女にしたい、他の男性よりも優位な立場になりたい、といった心理が働いているのです。そこをうまく刺激してあげることが、男性の危機感を煽らせ、意中の彼からの猛アタックを手に入れるポイントです。
2019年11月21日%以上と高い利回りが期待できるREIT(不動産投資信託)が注目されています。しかし、REITは金融商品なので元本が保証されているわけではありません。この記事では、チェックしておきたいREITの3つのリスクと、失敗しないための銘柄選びについて解説します。REIT(不動産投資信託)とは不動産証券化協会ただ、これまで大きく上昇してきたので、一時的に利益確定で売られるタイミングがあるかもしれません。ただし、価格が下がれば利回りが上昇するので、ある程度下がったところでは買いが入り、底堅く推移する見通しです。[adsense_middle]REITのおすすめ銘柄野村不動産マスターファンド投資法人投資口価格:190,500円時価総額:866,260百万円分配金利回り:3.42%(2019年11月13日時点)野村不動産をスポンサーとする総合型のJ-REITです。2019年4月末には時価総額が1兆円を超え、現在もJ-REIT全体で3番目の規模を誇っています。用途の内訳は、オフィスが45%、住居が19%、商業施設と物流施設が17%ずつです。JCR(日本格付研究所)から「AA」、R&I(格付投資情報センター)から「A+」という高い格付けを取得していて、日銀が投資口を保有している銘柄の1つです。8984大和ハウスリート投資法人大和ハウスリート法人投資口価格:230,100円時価総額:608,182百万円分配金利回り:3.86%(2019年11月13日時点)大和ハウス工業をスポンサーとする総合型REITです。用途の内訳は物流施設が50%弱、住居が36%を占め、ほかにホテルや商業施設を保有しています。JCRから「AA」、R&Iから「A+」という高い格付けを取得しています。また、日銀が投資口を保有している銘柄の1つです。REITのリスクに関するまとめ今回は、REITのリスクとして次の3つを挙げました。空室リスク金利上昇リスク災害リスクREITは多くの物件を保有しているので、通常の不動産投資よりはリスクを軽減できます。しかし、価格が下落して損失になる可能性があるので、これらのリスクについて、きちんと理解しておくようにしましょう。さらに、リスクを下げるためには、複数の用途を組み合わせた「総合型REIT」がおすすめです。まずは、価格や分配金が安定している銘柄からREITを始めてみてはいかがでしょうか。
2019年11月15日恋する女子なら、好きな男性に「話していて楽しい子」と思われたいですよね。そのためには、少なくとも男性をムカつかせてしまうNGワードを絶対に言わないことです。今回はモテる女子ならまず言わないような「男性に対してNGなセリフ」を4つ紹介いたします。■ ①話さえぎる「それ知ってる!」すでに自分が知っていることを相手が話し始めた時、つい「それ知ってる!」と言いたくなることがありますよね。でも、これは男性をムカつかせる可能性があるNGワードです。たとえば、こんな場面です。男性「あの事件、実は真相は○○が△△で……」A子「あっ、それ知ってる!」男性「あ、そうなんだ……」男性は、「他の人が知らないことを知っていて、自分がそれを人に教えてあげる喜び」を女子よりも強く感じます。その喜びを妨害された、と感じさせ、テンションが下がってしまうのです。モテる女子には“余裕”があるもの。その時会話を仕切っていたのが彼であれば、彼の話が終わるのを待ち、後から「実は私もその話知ってて……」のように言うのがオススメです。■ ②スルーされた感あり「そうなんですね」会話中、自分にとってあまり身近ではない話題を振られたりすると、気の利いた返答をしづらいことがありますよね。そんな時、「へ~、そうなんだ」を丁寧にしたつもりで「そうなんですね」とだけ返答すると、実は男性をムカつかせてしまうことがあります。たとえば、こんなシチュエーションです。男性「B国の通貨がめちゃくちゃ下落している……。ひょっとすると金融危機が起こるかも」C子「あっ、そうなんですね」男性「……うん、そうなんだよ」これでは男性にそっけない印象を与えますし、「その話を掘り下げるつもりがない」という意思表示にも見えてしまいます。男性は、そんな“スルーされた感”からムカっとしてしまうのです。モテる女子はいつも、相手の話したい気持ちに応えよう、と努力するもの。この場合、「もしかして投資でもしてるの?」と発言の裏を想像して質問したり、思い切ってタメ口で思いっきり「へ~!そうなんだ!」と反応した方が好感度UPです。■ ③的外れ「○○って言いたいんでしょう?」相手が話している最中、話の流れが読めてきたな、と思った時、「○○って言いたいんでしょう?」とつい言いたくなってしまうことがありませんか?それが的外れであった場合、男性をムカつかせる可能性があります。たとえば、次のような会話です。男性「今日電車で○○温泉の広告を見たんだけどさぁ」D子「あっ、わかった!早速行きたくなった、って言いたいんでしょう?」男性「いや……そうじゃなくて、実際行ったことがあるんだけど、広告は写真詐欺だと思うんだよなぁ」普段フィーリングに重きを置きがちな女子が、事実や現象にフォーカスしがちな男性の頭の中を想像するのは、実は比較的難易度の高いことだと言えます。的外れな予測を立てられても訂正する手間がかかり、男性にとってはノイジーです。わかってるアピール、などせずとも、男性の話を最後まで聞いて的確なコメントをする女子の方がモテるのは間違いありません。■ ④婉曲な却下「そういう考え方もあるよね」たとえ好きな男性でも、彼の意見にはちょっと同意できないな……と思うことがありますよね。そんな時に、「そういう考え方もあるよね」と返答し、男性をムカつかせてしまうことがあります。たとえば、次のようなやりとりです。男性「キャッシュレスの時代なのに、現金主義の意味がわからない。現金は早く廃止すべき」E子「……そういう考え方もあるよね」男性「……」基本的に、男性は“同意”か“反論”しか想定していません。中立的な反応をされると「自分の発言や自分とのコミュニケーションを遠回しに却下された」と感じてしまいます。彼と意見が合わない場合、「そういう考え方もわかるけど(同意)、私はこう思う!(反論)」と、言い方に気をつけながら自分の意見をしっかり言える女子の方が「ディスカッションが楽しく盛り上がる子」と思われ、モテるのは確実です。■ 賢いモテ女子は「本音が通じるな」と思わせるいかがでしょうか。会話が楽しい、という理由で男性にモテる女子は、一方的に知識や理解力などをアピールすることがなく、また、中立的でいたい自分を優先することもありません。相手に本音を言わせるような“心の会話”にひたすら重点を置くのです。男性は本音での会話が通じる女子、を最後にパートナーとして選ぶもの。普段から女子同士でも、「こんな話○○ちゃんにしかできない」と言われるような存在になっておくと、男性との会話にも応用できるはず!(ちりゅうすずか/ライター)(愛カツ編集部)モテ女子になりたい方にオススメ●あなたはモテる女?モテ女度診断●尽くすより楽しむのが◎自然にモテる女の子の特徴4つ●男性が「愛さずにいられない」彼女になるための習慣presented by愛カツ ()
2019年10月10日急な予定変更で生じるリスケは、伝え方によってはケンカに発展する可能性があります。そこで、ケンカを回避する為の正しいリスケの切り出し方を紹介します。謝ってから切り出すケンカを回避する為には、まずは最初に謝ってから切り出しましょう。デートの予定のリスケは明らかにケンカの要因になってしまいます。彼からすると楽しみにしていたデートが出来ないのですから、不愉快に感じるのは当然ですよね。でも、最初に謝る事で彼の気持ちも和らぎます。なぜなら、そこには彼へ対する思いやりが見えるからです。彼が望んでいるのは、リスケに対する謝罪ではないのです。自分の事を気にかけてくれているかどうかなのです。デートのリスケを行う時には、まずは素直に謝罪してからリスケについて相談しましょう。残念そうに切り出す急な予定のリスケを相談する時には、言い方もとても重要になります。残念そうに切り出す事で、印象はかなり変わります。残念そうに切り出す事で、本当はリスケなんかしたくないという気持ちをアピールするのです。彼にとって大切なのは、リスケに対してどんな気持ちでいるかです。あまりにも元気良くリスケの相談をすると、彼からするとリスケを喜んでいるようにも見えますよね。残念そうに言う事で、リスケの相談をしてもケンカにはなりにくいのです。甘えてから切り出すリスケの相談をする時は、直前の会話も大切です。相談をする前には言いやすい会話を用意してから切り出しましょう。ケンカを回避したい時の会話では、彼に甘えるように話すとスムーズにリスケの相談に進みやすくなります。甘えられると誰だって悪い気はしません。電話やメールでも構いません。彼に甘えてからリスケの相談をしましょう。先ほどまでの嬉しい会話の流れから、彼もリスケに対してそんなに不快感を感じる事はないでしょう。食事の後に切り出すリスケの相談をする時には、シチュエーションもとても大切です。ケンカに発展しない為には、食事の後に切り出すとスムーズに相談がしやすくなるのです。なぜ食後が良いのかというと、空腹だと人はイライラしやすくなるからです。そんな時にリスケの相談をしたらケンカへと発展してしまいます。満腹状態だと、彼もリラックスしているので、リスケの相談をしてもケンカには発展しにくいのです。
2019年09月27日投資では、損失になっている時も冷静に判断することが大切です。ひとつ間違えば、投資資金のすべてを失いかねないからです。大きな損失を出すと投資を続けることもできなくなってしまいます。この記事では、投資で失敗しないためにはどのようにすればいいのかを解説します。投資初心者が失敗する理由リスクとリターンの関係を把握していない投資をする目的は、お金を増やすことです。しかし、「100万円を1年で1000万円にする」、「毎月100万円稼ぐ」と高いリターンばかり目指していては、いつか大きな損失を出す可能性が高くなります。大きなリターンを得るためには、それだけのリスクを負わなければいけないからです。投資における「リスク」とは、リターン(収益)の振れ幅のことです。以下の図を御覧ください。証券Aよりも証券Bの方が価格の変動が大きいことがわかります。この場合、「証券Bの方のリスクが高い」と判断するのです。金融庁左の図は、以下の金融商品に長期・積立・分散投資した時の20年間のリターンです。A:定期預金のみ収益率は1.32%(年率0.1%)しかありません。B:国内の株・債券に半分ずつ投資収益率は38%(年率1.9%)と、定期預金より高いリターンですが、ボラティリティ(価格の変動率)が高く、一時的にマイナスになっている時期もあります。C:国内・先進国・新興国の株・債券に6分の1ずつ投資収益率は79.9%(年率4.0%)と最も高くなっています。価格の上下はありますが、資産は基本的に右肩上がりになっています。右の図は、国内外の株式・債券に積立・分散投資した場合の収益率です。保有期間が5年だと収益率にばらつきがあり、マイナスの時期もあります。一方、保有期間を20年にすると、収益率はプラスリターンに収斂し、そのバラツキも小さくなっていることがわかります。暴落で大損しないようにする長期・積立・分散投資を実践していても、2008年のリーマン・ショックなどの大きな金融危機では一時的に大きな損失が出ることもあります。長期・分散・積立投資でリスクを軽減することはできますが、損失を防げるわけではないことに注意が必要です。暴落相場で気をつけるポイントは以下の2つです。過剰なリスクをとらない暴落によって、投資資金が大きくマイナスになるような取引はしないようにします。特に信用取引や先物取引などのレバレッジ(投資資金の何倍もの取引ができる)取引だと、追証になり追加の資金を入れる必要があります。基本はレバレッジ取引をしない方がいいのですが、もし取引する場合もきちんとリスク管理できる範囲内でするようにしましょう。投資をやめない先ほどの、長期・積立・分散投資の効果の図でも、リーマン・ショック時には一時的に資産を大きく減らしています。長期投資は投資期間が10~20年以上に及ぶので、こういった金融危機は必ず起こると考えておいた方がいいでしょう。そのような場合でも、投資をやめないことが大切です。短期投資では早めの損切りが大切ですが、長期投資では簡単に売却してはいけません。積立投資をしていれば、安値圏で購入することもできます。淡々と投資を続けることで、その後のリバウンドでさらに資産を増やすことができるのです。デモトレードを活用する投資が初めての人は、少額から始めるかデモトレードを利用するようにしましょう。デモトレードなら実際の資金を使わなくても投資の練習ができ、注文方法の確認や、チャート・ニュースの見方などを覚えることができます。実際に取引しないでも口座開設は無料でできます。取引日誌をつける投資ルールを守るためには、取引日誌をつけることも大切です。投資で利益を出せている人と損失を出す人の違いの1つは、取引の記録をつけているかどうかです。投資の結果を振り返って反省しない人は、いつまでたっても上達することがありません。最初は成功よりも失敗することの方が圧倒的に多いでしょう。そうした失敗を分析して、同じ過ちを繰り返さないことが大事なのです。自分がエントリーしたポイントや、利食い・損切りの値段を書いておくことはもちろんのこと、その時のマーケット環境や自分の感じたことなどを書いておくようにし、後で見返すようにします。記録を取らないと、同じような間違いを何回も繰り返してしまいます。利食いが早かったり、損切りが遅れたりという感情に振り回されるような取引を繰り返さないよう、必ず取引日誌をつけるようにしましょう。投資の失敗原因に関するまとめ投資で失敗しないためには、大きな損失を出さないことが大切です。大きな損失を出すと、投資を続けることが困難になるからです。そのためには、リスクとリターンを把握しながら、具体的な取引ルールを決めるようにします。特にリーマンショックなどの大きな金融危機が起こった時に、投資が続けられなくなるような大きな損失を出さないようにしないといけません。最初は「1年で資金を倍にする」など利益のことばかり考えて、リスクについての意識が薄くなりがちです。投機やギャンブルと異なり、投資とは長期でコツコツ資産を増やしていくことです。投資を長く続けられるよう、取引ルールを決め、きちんと取引日誌をつけるようにしましょう。
2019年09月26日「投資を始めよう」と考えても、さまざまな種類の金融商品があるので選ぶのが難しいと感じる人もいるでしょう。この記事では、そんな初心者の方を対象に、投資を始めるのにおすすめの金融商品を4つ紹介します。投資とは楽天証券楽天スーパーポイントを使って投資信託を購入できるサービスで、100円からの購入が可能(1ポイント=1円)。少額からポイント投資を始められるのが大きなメリットです。注文方法は、投資スタイルに合わせて次の2つから選べます。通常注文1回の注文ごとに購入する金額を決める方法です。積立注文決まった注文金額を設定して、毎月自動で積立投資できる方法。初心者の人は、手間がかからない積立注文から始めるといいでしょう。NTTドコモdポイント投資とは、dポイントを運用ポイントに移行して投資体験ができるサービス。増やしたポイントは、dポイントとして利用できます(1ポイント=1円)。dポイント投資のコースは、積極的な運用を行う「アクティブコース」と、安定的な運用を行う「バランスコース」の2つです。運用は100ポイント単位ですが、1ポイント単位で引き出すことが可能です。初心者におすすめの投資先に関するまとめこの記事では、初心者向けのおすすめ投資先をご紹介しました。具体的には以下の4つです。インデックスファンドETF(上場投資信託)ロボアドバイザーポイント投資初めはポイント投資が手掛けやすいでしょう。ポイント投資に慣れたら、ロボアドバイザーで実際のお金の運用を始め、慣れてきたら、ETFやインデックスファンドの中から銘柄を選ぶようにするのがおすすめです。ただし、いずれの金融商品も元本保証ではありません。過度なリスクを取らず、まずは少額から始めるようにしましょう。
2019年09月13日クラウドクレジットは海外案件に特化したソーシャルレンディング事業者で、高利回りで評判です。ただ、利回りが高いということはリスクが高いということでもあります。クラウドクレジットにはどの程度のリスクがあるのでしょうか。今回は、2014年6月にスタートしてからの実績や評判についてまとめました。クラウドクレジットの特徴や評価クラウドクレジットクラウドクレジットは、ソーシャルレンディングに分類されるサービス。ソーシャルレンディングとは、個人から小口のお金を集め、資金を大口化してお金を借りたい企業(借り手)などに融資する仕組みです。借り手が返済した金銭から投資家に利益が分配されます。クラウドクレジットは、新興国を中心とした海外のファンドに特化したソーシャルレンディング事業者です。資金需要が大きい国の資金需要者に対し、日本の余剰資金をローン投資という形で融資します。クラウドクレジットクラウドクレジット 5つの評価ポイント海外案件に特化しているので高い利回りが期待できる伊藤忠商事から出資を受けている分散投資で遅延や貸し倒れなどのリスクを抑えている定期的にセミナーを開催クラウドクレジットは社会インパクト投資【クラウドクレジットの評価①】海外案件に特化しているので高い利回りが期待できる販売中ファンドの表面利回り:5.9~12.7%クラウドクレジットは、海外の消費者ローン・事業者ローン・延滞しているローン投資に特化したソーシャルレンディングです。各国のローンについては、現地の実績のあるパートナーが審査・回収を行っています。海外案件に投資するメリットは、国内案件よりも高い利回りが期待できることです。現在販売しているファンドの表面利回りは5.9~12.7%と高い利回りが狙えます。【クラウドクレジットの評価②】伊藤忠商事から出資を受けているソーシャルレンディングは元本保証ではないので、信頼性や透明性が高い事業者を選ぶことが大切です。その点クラウドクレジットは、伊藤忠商事から2億円の出資を受けて業務提携をしているので、信頼性は高いといえます。また、VC(ベンチャーキャピタル)からも注目を集めていて、2013年にフェムト・スタートアップ、2014年にマネックスベンチャーズ、GCIキャピタルから資金調達しました。【クラウドクレジットの評価③】分散投資で遅延や貸し倒れなどのリスクを抑えているソーシャルレンディングは企業などに貸付を行っているため、返済が行われないとファンドが遅延したり貸し倒れしたりする恐れがあります。そのようなリスクを避けるためには、「分散投資」が必要です。分散投資とは、ファンドのテーマや投資する金額などを複数の案件に分けて投資することです。クラウドクレジットは、さまざまな海外ローンに分散投資し、資産を複利で増やすことを目指す運用を行っています。たとえば、クラウドクレジットの個人ローンの案件は、一つのファンドの中でも複数の債務者が貸付対象になっています。こうすることで一つの資金需要者が資金を返せない状況になっても、他の資金事業者の返済によって損失額は抑えられるのです。また、クラウドクレジットは1万円と少額から投資できます。1件だけでなく複数案件に投資することによって、さらに分散投資の効果が高まるのです。【クラウドクレジットの評価④】定期的にセミナーを開催クラウドクレジットでは、セミナーを定期的に開催しています。ソーシャルレンディングの内容から、各ファンドの運用状況まで詳しく説明してくれるのです。クラウドクレジットのファンドに興味がある人だけでなく、ソーシャルレンディングとはどういう金融商品なのかを知りたい人も無料で参加できるのでおすすめです。クラウドクレジットのセミナー一覧【クラウドクレジットの評価⑤】クラウドクレジットは社会インパクト投資クラウドクレジットクラウドクレジットは、社会インパクト投資の一種です。社会インパクト投資とは、主に途上国の貧困層支援や教育問題など社会的課題の解決に取り組む企業に投資し、金銭的なリターンと社会的リターンを実現する投資手法です。社会インパクト投資では、金銭的なリターンだけなく、社会的リターンの目標達成が求められます。たとえば、募集するファンドの中には現地の生活水準を上げる、多くの家庭に電力を通すといった目標が設定されているものもあります。ただしクラウドクレジットでは、社会的目標のために金銭的(経済的)リターンを諦めたり、妥協したりすることはありません。あくまでも、リスクに見合った金銭的リターンの獲得と、社会的目標の達成の両立を意図した投資なのです。[adsense_middle]クラウドクレジットの実績クラウドクレジット2014年6月から2019年1月までの平均利回りは5.48%。プラスのリターンが期待できます。ただし、その中で元本割れを起こしているファンドが12.74%あるということには注意しましょう。クラウドクレジットのリスククラウドクレジットなどのソーシャルレンディングは、元本保証の金融商品ではありません。以下のようなリスクに注意しましょう。元本割れのリスク貸付先の遅延(返済が遅れる)リスク途中解約できないリスク期待リターンマップでリスクを把握するどのようなファンドが元本割れの恐れがあるのか気になる方も多いと思います。それを判断する材料として、クラウドクレジットは「期待リターンマップ」を掲載しています。クラウドクレジット期待リターンマップというのは、クラウドクレジットが運用しているファンドの状況を表したものです。どのファンドがうまくいっていないのかが一目でわかります。クラウドクレジット為替変動にも注意クラウドクレジットは、円建て以外にもドル建てやユーロ建て、ルーブル建てなど海外通貨で運用できます。海外に投資できるソーシャルレンディングは他にもありますが、円建てであることがほとんどです。外貨建ての運用で為替差益を狙えるのは、クラウドクレジットの魅力でしょう。しかし、償還時や送金時に為替変動があった場合、大きな損失になる可能性もあります。そこでクラウドクレジットでは、同じファンドでも為替ヘッジ付きと為替ヘッジなしの2種類を用意しています。為替ヘッジあり:ヘッジのコストがかかるので利回りは低くなりますが、為替リスクを抑えられます。為替ヘッジなし:為替リスクをとりますが、期待利回りどおりのパフォーマンスが望めます。コストがかかっても為替リスクを抑えたいのか、それともリスクをとってでも利回り重視なのか、自分自身の投資方針に合ったファンドを選ぶようにしましょう。クラウドクレジットの杉山社長は、定期的にブログを更新しています。特に昨年2018年の後半から新興国通貨建てファンドの数を大幅に増やしたことから、通貨分散を呼びかけています。新興国通貨も、ロシア・ルーブルからインドネシア・ルピア、パキスタン・ルゴー、メキシコ・ペソなど10通貨になりました。昨年は新興国通貨が大きく動いた年なので、今後も注意が必要です。ファンドの分散とともに、通貨の分散も心がけましょう。[adsense_middle]貸し倒れや元本割れのリスクを軽減するには分散投資が必要クラウドクレジットただし、2008年のリーマンショックのような状況にあうと、ほとんどのファンドで遅延や貸し倒れによる元本割れの恐れがある「総崩れリスク」は残ります。10年に一度は大きな金融危機が起こり、分散投資をしていても損失が出てしまう可能性があることを認識しておくようにしましょう。そのためには、ソーシャルレンディング事業者の分散や、株や投資信託金など他の金融商品への分散も心がけるようにしましょう。クラウドクレジットは、あくまでも資産運用の一部だと認識して投資するようにしてください。クラウドクレジットの税金国税庁たとえば、課税される所得金金額が195万円~330万円の場合は、累進課税税率は10%。分配金が20,000円だった場合、20.42%が源泉徴収されているので、10.42%分の2,084円が還付される可能性があるのです。ただし、課税所得に関しては税務署によって見解が異なる場合があるので、事前に必ず確認するようにしましょう。ポイントサイトで口座開設できる?ソーシャルレンディングの口座を作るとき、ポイントサイト経由ならお得に開設できます。申し込みサイトのポイントがもらえるからです。また、ポイントサイト以外にもキャンペーンを利用して口座を開設する方法があります。ただし、2019年7月時点でクラウドクレジットは、ポイントサイトからの申し込みやキャンペーンを受付けていません。ただ、過去にはアマゾンギフト券をプレゼントするキャンペーンを行っていたことがあります。たとえば、ある期間内に合計10万円以上投資をすると、3,000円を全員にプレゼントするといったキャンペーンなどです。クラウドクレジットのキャンペーンは不定期に開催されています。口座を開設したら、定期的にキャンペーンが行われているか確認してみるといいでしょう。クラウドクレジットの実績・評判に関するまとめ今回は、クラウドクレジットの実績や評判について解説しました。クラウドクレジットは2014年のサービス開始からの実績を公開していて、2019年1月時点で平均5.48%となっています。ただ、海外の投資案件に特化しているので10%以上の高利回り案件がある一方で、元本割れを起こしている案件が12.74%あります。クラウドクレジットでは、「元本割れもありうる」という姿勢で投資しましょう。リスクを低くするためには、複数の案件に分散投資することが大切です。クラウドクレジットは、少なくとも10程度の案件に分散投資することを勧めています。1万円と少額から投資できるので、なるべく複数の案件に投資するようにしましょう。
2019年07月19日本記事ではNISA(ニーサ)口座での初心者におすすめの投資信託(ファンド)について考察します。NISA(ニーサ)口座での初心者におすすめの投資信託(ファンド)1本はコレ!メリットや違いを理解しようニーサとは少額での投資を行う個人投資家向けの税制優遇制度です。まず最初にニーサ口座について、押さえておきたいポイントを理解しましょう。NISA(ニーサ)口座のメリットとは?普通の口座との違いニーサ口座のメリットを一言で言うと「利益が非課税になること」です。この点が最も大きな点です。その他の点は、通常の証券口座と大きくは変わりません。その他の特徴としては以下のようなものが挙げられます。(※図表は筆者作成)どこでニーサ口座が開けるんですか?ニーサ口座は証券会社などで開くことができます。前述のようにニーサの最大のメリットは「運用で得た利益が非課税になる」ということですが、それ以外のリスク(値動きの幅)やリターン(見返り・利率など)は通常の資産運用と変わりません。ニーサ口座ではどんな商品が買えるの?年間の投資枠が120万円あるニーサですが、買える金融商品は一般的なものです。つまり、株式と投資信託(上場投資信託:ETF含む)です。株式・・・・・個別の企業の株式のこと(トヨタや日産、マクドナルドなど)投資信託・・・複数の金融商品の入った金融商品(国内外の株式や債券などに幅広く分散投資がしやすい)ファンドの評判はあてになる?ニーサで投資信託を選ぶ際に、「運用成績が良かったファンド」を選ぶ方が多いかもしれません。ただ、これは文字通り「良かった」と過去形です。残念ながら資産運用の世界では過去は未来を保証するものではありません。つまり、過去に「良かった・悪かった」ものが未来も良い・悪いとは限らない、ということです。それでは何を目安に投資信託を判断したらよいのでしょうか。次に、初心者の方に最低限押さえてほしいポイントを3つ見てみましょう。[adsense_middle]投資信託を始めるなら「手数料・分配金利回り・銘柄の中身」の3つをチェック!投資初心者の方がニーサ口座で投資信託を選ぶなら、次の3つのポイントをチェックしてほしいと思います。手数料が低いか毎月分配型ではないか銘柄は株式が主体であるかどうかちなみにこれは、イデコ(個人型確定拠出年金)でも、通所の課税口座でも同様のチェックポイントです。そして、「つみたてニーサ」という税制優遇制度ではあらかじめ似たような選定基準が入っています。筆者はこの選定基準を「金融庁フィルター」と呼んでいます。金融庁フィルターには、「過去の成績」や「評判」という選別方法の概念はありません。【ニーサ口座で投資信託を選ぶときのチェックポイント①】「手数料」まずは手数料から見ていきましょう。手数料は単純に運用成績から差し引かれるお金です。利益が出ている場合は、その利益を押し下げる効果が手数料にはあります。利益が出てていない場合は、さらに損失を広げる効果が手数料にはあります。ですから手数料は低ければ低いほど良いのです。金融商品の手数料ってどれくらいならいいの?投資信託の具体的な数値を挙げましょう。この基準に当てはまるものだけを選択肢として残せば問題ありません。金融商品の手数料って高いほど良い成績になるんじゃないの?中には上記の説明だけでは納得されない方もいらっしゃるかもしれません。何しろ住宅購入の場合などは、高いお金を支払えば支払うほどに家の性能は良くなっていくからです。そのため、「金融商品でも同じではないか?手数料が高い方が良い成績になるのではないか?」と思われるかもしれません。しかし答えはノーです。現代の市場では運用成績は長期的に見ると市場平均が最適となるため、手数料の安い投資信託を保有することが唯一「マシ」な成績を得ることにつながります。【ニーサ口座で投資信託を選ぶときのチェックポイント②】「分配金利回り」初心者の方にチェックしていただきたいポイント2つ目は分配金の利回りです。分配金というのは、大変乱暴に言うと「利益や投資したお金を配ってくれること」です。保有している投資信託の成績が良ければ(市場次第)利益がもらえますし、そうでない場合は投資したお金の一部が返ってくるというものです。前述のように、ニーサでの投資枠は年間最大120万円です。そうなると、初心者の方の中には「投資額が120万円ならできるだけ分配金が多い方が良いだろう」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、結論から申し上げますと、効率の良い投資を考えた場合は分配金利回りがゼロのものを選ぶことが重要です。なぜでしょうか。投資信託および資産形成で重要なのは効率ではないかニーサのみならず、資産運用全般で重要なのは「効率」だと筆者は考えています。この効率とはどういうことでしょうか。効率の解釈にはいろいろあると思います。ここでは「同じ期間・同じ金額を投資をするのなら、できるだけお金が大きくなる方が効率が良い」とします。例えば100万円を10年間投資に回したとします。読者の方は次のどちらが効率が良いと思われるでしょうか?10年後に100万円が110万円になっている10年後に100万円が150万円になっている直感的に多くの方が2の方が良いと思われたのではないでしょうか。筆者もそう考えます。投資信託を始めるなら分配金利回りはゼロから選ぶそうである以上、投資信託を選ぶ際は資産形成の効率が良くなるものを選ぶことが大切です。そのため、先ほどの結論「効率の良い投資を考えた場合は分配金利回りがゼロのものを選ぶことが重要」となります。なぜなら、分配金は「利益や投資したお金を配ってくれること」ですから、再投資の効果が弱まってしまいます。簡単に言うと雪だるまを大きくする力が弱まってしまうのです。投資信託の分配金利回りは、高ければ高いほどいいんじゃないですか?世間の評判やランキングを拝見すると、分配金利回りが高い投資信託が上位にきていることがしばしばあります。しかし、それは見方を変えると「効率の悪い投資信託ランキング」でもあると筆者は考えます。分配金はゼロから選ぶことが重要です。ゼロであっても内部で再投資されます。雪だるま式にお金が大きくなる効果が高まります。先ほどの筆者の質問で「2」を選ばれた方は、効率を重視しているわけですから、冷静に考えれば分配金の利回りが高い投資信託は買わないのが正しい選択肢ではないでしょうか。【ニーサ口座で投資信託を選ぶときのチェックポイント③】「銘柄の中身」が株式主体であるかどうか初心者の方に知ってほしい最後のチェックポイントは、投資信託の銘柄の中身です。やはり結論を先に申しますと、株式が主体になっている投資信託かどうか?ということです。ちなみに銘柄の名前はほとんど重要ではありません。投資信託の銘柄は名前で選ぶのではなく、中身が株式かどうかで選ぶことが重要です。そして、銘柄選びでもやはり「効率」が重要です。そして、ハイリスク・ハイリターンの伝統的な資産は「株式」です。下の表は年金機構の想定している各資産の期待リターンを載せたものですが、債券よりも株式の方が期待リターンが高く想定されています。期待リターンとは、確実ではないがこのくらいのリターンが期待できるのではないか、という数値また、一般的に株式から得られるリターンは長期で見ると5~6%程度(+無リスク金利)になるのではないかと言われています。必ずそうなるとは断言できませんが、この点を考えても長期の資産形成で重要なのは株式であると筆者は考えています。(※図表は筆者作成)[adsense_middle]筆者の考える「自分が初心者だとしたらおすすめしたい投資信託の銘柄」それではここで、筆者の考える初心者の方におすすめの投資信託の銘柄を一つ挙げてみたいと思います。いくつか候補はありますが、今回は特にシンプルにするために一つの銘柄に絞ります。前回の記事でイオン銀行について触れましたので、本記事でもイオン銀行で買える銘柄で考察をしてみたいと思います。(※図表は筆者作成、数値は記事作成時点)これ一本で、日本を除く先進国二十数か国の株式千数百社に分散投資をしたことになります。この銘柄を買えば儲かるんですね?気を付けていただきたいのが、これを買えば必ず儲かるわけではないということです。結果は市場次第です。ただ手数料が低く・分配金がなく・中身が株式なので「マシ」であるだろう、というだけです。金融商品ってどのタイミングで売買したらいいですか?基本的に売買のタイミングは世界中の誰にもはっきりとは分かりません。つまり、いつ安く・高くなるかが良く分からないのです。例えば2008年の金融危機クラスの金融危機を待って(安くなるのを待って)いると、もう11年近く待つことになってしまいます。この先もいつ金融危機が来るのか分かりません。いつが高いのかもまた同様に分かりません。そのため次のような売買タイミングが考えられます。将来の値上がりを期待して、一括で投資するタイミングが読めない以上、毎月の積立投資に徹する筆者は個人的に積立投資が初心者の方には良いと思います。その理由は初心者の人(あるいは多くの人)が安くなると売りたくなり、高くなると買いたくなるという「認知エラー」にかかり、損をしてしまいやすいからです。初心者の方こそ、そしてベテランでも、積立投資に徹するのが良いと筆者は考えます。NISA(ニーサ)口座での初心者におすすめの投資信託に関するまとめ初心者におすすめの投資信託選びでは「評判」をそぎ落とす手数料と分配金利回りもそぎ落とす資産形成では効率を重視する本記事では効率について触れました。人生100年時代とはいえ、認知症や資金面、退職年齢のことなどを考えますと、案外資産形成をできる時間というのは短いのかもしれません。そうであるのなら、やはり効率の良い資産形成を考えることが重要ではないでしょうか。期間・年齢・働き方は人それぞれ異なります。そのため年齢や投資期間によって最適な金融商品の選び方が異なるような気がします。ところが効率を考えると、銘柄の選定方法はいつも同じになるのではないでしょうか。異なるのはシンプルに投資金額のみではないでしょうか。つまり運用商品は同じで、異なるのは投資する金額と預貯金などでリスクをコントロールする、という形です。本記事が読者の方の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年07月16日一般的に高いという印象のある消費者金融の金利。この記事では消費者金融の金利の仕組みや他のローンとの金利相場の違いについて解説します。なぜ消費者金融の金利が高いのか、その理由を明らかにします。消費者金融の金利の仕組み日本貸金業協会年20%を超える金利は刑事罰の対象上限金利を定めた法律には利息制限法のほか「出資法」があり、借入金額に関わらず年20%を超える金利で貸付けを行った業者は刑事罰の対象となります。出資法による上限金利は2010年6月までは年29.2%でしたが、法改正により現在の年20%へ引き下げられています。これにより、一定の条件のもとで許容されていた出資法上限金利と利息制限法上限金利との間の金利帯、いわゆる「グレーゾーン金利」は撤廃されました。日本貸金業協会上限金利は実際の借入額ではなく借入限度額で決まるカードローンの上限金利は、実際の借入額ではなく借入限度額を基準に決まります。たとえば借入限度額が100万円の人は借入額が30万円でも上限金利は年15%です。主な消費者金融の金利相場消費者金融の借入金利には通常3.0%〜18.0%のように幅がありますが、この例の3.0%はあくまで下限金利。下限金利は返済能力が高く借入限度額が大きいなどの条件を満たすごく一部の人にしか適用されません。基本的には上限の18%(借入限度額100万円以上であれば15%)が適用されると考えておきましょう。主な消費者金融の借入金利は以下のようになっています。※2019年6月30日時点[adsense_middle]他のローンの金利相場消費者金融の以外の金融機関における借入金利の相場は以下のようになっています。主な銀行カードローンの金利相場銀行が取り扱う銀行カードローンの金利相場は消費者金融に比べ低く、上限金利は年15%を下回るものが多くなっています。※2019年6月30日時点信販系カードローンの金利相場信販会社(クレジットカード会社)が取り扱うカードローンの金利相場は、概ね消費者金融並みの高い水準となっています。クレジットカードのキャッシング枠で適用される金利相場も年15%〜18%と、こちらも高い水準です。※2019年6月30日時点参考:目的別ローンの金利相場住宅ローンやマイカーローン、教育ローンなどの目的別ローンの金利相場は消費者金融よりもかなり低いことがわかります。もちろん限度額の範囲内で自由に借り入れできるカードローンとは仕組みが違うため単純には比較できませんが、カードローンは金利面で不利な商品だという認識を持って利用すべきと言えます。複数のカードローンの借り換えに利用できる返済専用の「おまとめローン」は目的別ローンの一種であり、金利負担軽減に有効な商品と言えます。目的別ローンの金利(三菱UFJ銀行)※2019年6月30日時点[adsense_middle]消費者金融の金利はなぜ高いのか消費者金融の金利はなぜ高いのでしょうか。その理由を見ていきましょう。【消費者金融の金利が高い理由①】保証人や担保がないカードローンは基本的に保証人不要、無担保で借り入れできるのが特徴です。借り手にとってはメリットですが、貸し手にとっては貸したお金を回収できないリスクが高まります。貸し手はこの貸し倒れリスクを金利を高めに設定することでカバーしているのです。それに対し住宅ローンやマイカーローンでは、通常土地や建物、車を担保とします。もし借り手が返済できなくなっても担保を売却して貸付金を回収できるため、貸し倒れのリスクは小さく、金利を低く設定できます。【消費者金融の金利が高い理由②】資金調達コスト保証人や担保がないのは銀行カードローンでも同じです。しかし消費者金融の金利は銀行カードローンの金利よりも通常高く設定されています。これは貸付資金の調達コストの違いが関係しています。銀行であれば預金によってほとんどゼロに近い金利で資金を集められますが、消費者金融は自己資金のほか銀行などへ金利を支払って融資資金を調達しなければなりません。この調達コストが消費者金融の金利に上乗せされているのです。【消費者金融の金利が高い理由③】情報の非対称性返済能力が低く貸し倒れリスクが高い人の金利は高く、返済能力が高く確実な返済が見込める人の金利は低く設定するというのが通常の考え方です。しかし、貸し手に借り手の返済能力に関する情報がない(少ない)と、貸し倒れのリスクをカバーするために金利を少し高めに設定せざるを得ません。一方借り手は金利を比較した上で自分に有利な貸し手を選べます。これが「情報の非対称性」がある状態です。この状態では返済能力が相対的に高く、より低い金利で借り入れできる人は金利の高い貸し手からお金を借りなくなります。その結果、金利を高く設定した貸し手からお金を借りようとするのは相対的に返済能力の低い人だけなり、貸し倒れのリスクが高まります。こうなると貸し手はさらに金利を引き上げないと割に合わなくなり、金利が上げれば残った人の中でも相対的に返済能力の高い人がまた借りなくなる。これを繰り返すことで金利はどんどん上がっていき、最終的に金利は上限に達して高止まりの状態となるのです。もし上限がなければ金利はさらに上がり続けることでしょう。情報の非対称性ある財やサービスの供給側と需要側(お金の貸借では貸し手と借り手)で、その財やサービスについて持つ情報量に差があること。情報の非対称性が解消され金利が下がるには審査の強化が必要情報の非対称性を解消するには、貸し手が審査を厳しくして借り手の返済能力を正確に見極める必要があります。情報の非対称性が解消されれば、借り手の返済能力に応じて適正な水準まで金利が下がると期待できます。とはいえ消費者金融はすぐにお金を借りたい人や相対的に返済能力が低い人の受け皿ともなっており、他社との競争の中で審査を強化するのもなかなか難しいのが現状と言えます。消費者金融の金利が高い理由まとめ保証人や担保がない資金調達コスト情報の非対称性消費者金融の金利の仕組みに関するまとめ法改正によってグレーゾーン金利が撤廃され、以前に比べれば消費者金融の金利は下がったと言えます。とはいえ消費者金融の金利が高いことには変わりありません。より金利の低い銀行カードローンや他のローンが利用できないかを検討した上で、うまく利用することが大切です。
2019年07月15日本記事では積立投資におすすめであろうと筆者の考える投資信託1位~5位までを、ランキング形式で紹介します。※本記事は特定の投資信託を推奨・斡旋する意図はありません。合理的な投資を考察するものです。積立投資におすすめの投資信託とは?まず最初に、積み立て投資におすすめの投資対象について、初心者向けの押さえておきたい基本的な考え方を解説します。本記事では以下の2点です。短期的に見ると、大きく損をする可能性のある株式が主体の投資信託であること個別の株式ではないまた、上記以外の基本として、「信託報酬が0.3%以内、購入時手数料・売る時にかかるお金はゼロ」「市場平均に連動するインデックス型であること」の2点が挙げられます。【おすすめしたい積立投資の選び方①】短期的に見ると、大きく損をする可能性のある株式が主体であることそれでは、本記事の2つのポイントのうち、最初の①から見てみましょう。短期的に見ると、大きく損をする可能性のある株式が主体の投資信託であることこれは、積立投資初心者の方にとっては「どうして大きく損をする可能性のある株式が主体の投資信託が重要なの?損する可能性の低い方が良いのでは?」と思われるかもしれません。その理由は、市場が効率的な場合、『リスクとリターンはおおむね比例する』と考えられるからです。市場が効率的とは:現代の株式市場や債券市場などは、機関投資家(プロ)が過半を占めているとされる。そのため、正常に株価などが判断されていれば、リスクの低いものは低い割引率の高い価格が付くので、将来の期待リターンは低くなると考えられる。つまり、ローリスク・ローリターンである。一方で、リスクの高い株式主体の投資信託は、より割り引かれた価格が現在ついている(投資家の要求リターンが5~6%と高い)はずなので、将来の期待リターンは高くなると考えられる。つまり、ハイリスク・ハイリターンであると考えられる。そして、株式が主体の投資信託はハイリスク・ハイリターンな金融商品です。積立投資では、目先のリスク(激しい縦の値動き)ではなく長期での期待リターンを望むもの積立投資では毎月コツコツと数千円~数万円程度を分散して投資していきます。そのため、長期的に見て期待リターンが大きくなるものを投資対象として選ぶことが重要だと筆者は考えます。これは、同じ金額を同じ期間、投資に回すのなら、できるだけ大きくなった方が良いだろう(効率が良い)、というシンプルな考え方だと思っていただけるとわかりやすいかと思います。期待リターンとは:「このくらいのリターンが期待できるのではないか」とする一つの目安。ただ、あやふやな未来のことを数値化したものなので、算出する人や機関によって数値は異なる。また、未来のことなのであまりあてにならない。ちなみに、短期投資でも長期投資でも、効率の良い投資をすることが重要だと筆者は考えます。そのため、積立投資の期間や、年齢によって投資対象の考え方や対象そのものが大きく変化することはないと考えています。【おすすめしたい積立投資の選び方②】個別の株式ではない「株式がハイリスク・ハイリターンであるなら、投資信託ではなく個別の株式をピンポイントで買えば良いではないか?」とも思われるかもしれません。しかし、こちらも理論上は分散投資を誰でも手軽に行える投資信託を選択する方が合理的になります。なぜでしょうか?その理由は、投資信託で保有した方がリスク(値動きの振れ幅)が小さくなるからです。リスクとは:しばしば「危険」という意味でも用いられるが、資産運用の世界では同時にリターンの散らばり(標準偏差)・値動きの振れ幅を指す。つまり、リスクが高い・低いとは、統計的に見た資産(株式や債券)の値動きの振れ幅が大きいか小さいかをここでは指す。複数の株式を保有すると、初心者でも専門家でも、誰でも簡単にリスク(値動きの振れ幅)が小さくなる一例ですが、個別の株式の場合、リスクが大きいです。一方、資産運用では期待リターンが同じならリスクが低い方が効率が良い、と考えられます。そして、投資信託とは「入れ物」のようなものですので、株式主体の投資信託を保有すれば、その中には数十から数千社程度の株式が内包されているのと同様の分散効果が生まれます(種類による)。また、そのように複数の金融商品を保有すれば(投資信託を持てば)自然とお互いの値動きの振れ幅が干渉しあい、値動きのトータルの幅を小さくします。その為、分散投資をした方が合理的、ということになります。【質問】ちょっと待って!リスクが高い方がリターンが高いなら、分散しないで個別の株式の方が有利なのでは?上記のような質問も浮かぶかもしれません。確かに、ある特定の株式が短期間に十倍などに値上がりすることがあります。それは事実です。また、先ほども述べましたように、リスクとリターンはおおむね比例すると考えられます。しかし、全体的に見た場合、答えはノーだと思われます。なぜでしょうか。それは、分散することで簡単に消えてしまう個別株式のリスクは、市場の参加者が評価しない、と考えられるからです。つまり、初心者でも複数保有すれば簡単に相殺することのできるリスク(非市場リスク)には、誰も追加的なリターンを付けないだろう、という考え方です。非市場リスクとは:例えば、会社の社長が交通事故やセクハラで逮捕されたりすることによる株価の下落など。市場や景気などとは無関係の企業個別のリスクなどを指す。市場が効率的であるならば、評価されるリスクとは、分散することでは消せない市場リスクだけだと考えられます。市場リスクとは:分散投資によって消すことのできない、市場全体にかかるリスクのこと。一例:2008年の世界金融危機など。つまり、どのように分散投資を徹底していても、将来的にはほぼ確実に大きく値下がりする時期が来る。そして、それは投資信託を保有することで、誰でも市場リスクだけを背負うことができやすくなります(種類による)。[adsense_middle]積立投資におすすめの投資信託ランキング以上を踏まえました、筆者の独断と偏見による積み立て投資におすすめの投資信託ランキングを5位~1位まで発表します。※数値は記事執筆時点の内容です。1位だから絶対に儲かる!というワケではありませんよくある誤解として、ランキングの上位を買えば儲かる、というものではありません。運用成果は市場次第、つまり世界の景気次第です。景気が良くなれば、未来の利益が上がるので、現在の株価が上がります。つまり、運用成績が良くなります。また、どのように分散投資をしようとも、本文中で触れたように、消せない市場リスクが残ります。景気が悪くなれば、未来の利益が下がりますので、現在の株価が下がります。つまり、運用成績が今度は悪くなります。そのため、長期間積み立て投資をしていると、ほぼ確実に大きく目減りをする時期(金融危機)に遭遇するでしょう。安い時にたくさん買うことができるのが積み立て投資のメリット積立投資においては、金融危機時などの大きく値下がりした時もコツコツと買い進めることが重要です。つまり、安い時期に買うことで将来の期待収益率の上昇を期待できます。積立投資をしているのにも関わらず金融危機時に慌てて売却をすると、全く反対の成果になることが容易に想像できます。積立投資におすすめの投資信託に関するまとめ積立投資におすすめの投資信託はリスクが大きい株式主体の投資信託であること個別の株式より投資信託の方が効率が良いのではないかどのような分散投資をしても、未来においては大きく値下がりする時がくると想定する今回は、積立投資におすすめの投資信託についてランキング形式で考察しました。積立投資そのものは、人間の持つ認知エラーを回避し、合理的な資産形成を『誰にでも』できるようにする、素晴らしい仕組みだと筆者は考えます。本記事が読者の方の合理的な資産形成の一助になれば幸いです。
2019年06月17日100年、安心と言っていたのに――。「年金だけではたりません」。国が明らかにしたのは、国民にとって厳しすぎる未来だった。金融庁が公開した驚愕の報告書の中身とは?<(老後資金の)不足額の総額は単純計算で1,300万円~2,000万円になる >そんな記述を含んだ金融庁の「金融審議会市場ワーキング・グループ報告書」が波紋を呼んでいる。この51ページにも及ぶ報告書が発表されたのは6月3日のこと。報告書によれば、年金収入で暮らしている高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上)の月間収支は約5万5,000円の赤字である。仮にこの生活が20年続けば約1,300万円が、30年続けば2,000万円が年金とは別に必要になる、というわけだ。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんは、報告書を読んだ率直な感想をこう語る。「老後のために、2,000万円ほどの貯蓄が必要という試算は、民間では言われてきたことではあります。でも、省庁が“年金だけでは足りない”と表現したことはなかったかもしれません」――年金は100年安心政府はずっとそう喧伝してきただけに、“年金だけで生きていけない”という内容への反発は激しい。6日朝、野党5党派は政府の担当者を追求した。「政府の責任を放棄したと言わざるをえない。まず謝れよ、国民に。申し訳ないと」(立憲民主党の辻元清美国会対策委員長)また、経済評論家の平野和之さんは、こう分析する。「年金の状況の厳しさを伝えるのは、年金受給開始年齢を、短期的に70歳、長期的には75歳に遅らせたいという本音が見えています」報告書で協調されているのが、日本の長寿化がますます進んでいくということだ。「60歳の人の約46%が90歳まで、25%が95歳まで生きると試算されています」(平野さん)「今後、年金は“減っていく”」と話すのは、第一生命経済研究所の首席エコノミストの永濱利廣さんだ。「額が減るわけではない。価値が減っていくのです。もともと、年金は物価の上昇とともに、支給額も上がっていました。しかし現在、年金制度を維持するために、物価が上昇しても、年金額の上昇は抑制される“マクロ経済スライド”という仕組みが導入されています」金融庁「報告書」より本誌が作成した、『現役世代の男性の平均手取り額』に対して、夫婦2人で何%の年金が支給されるかを示したグラフを見てみると、今年70歳を迎える夫とその妻は、現役世代の所得の約63%の額の年金をもらっていることになる。だが、現在50歳の場合、将来の年金額は約55%、40歳に至っては50%ほどにまで下がってしまう。「これからの世代は、ますます年金だけでは生活できなくなっていく。さらに、長寿にもなっていくので、たとえ金融資産があっても、途中で尽きてしまうかもしれない。そのため、『資産寿命』を延ばすことが必要だと、報告書では強調されています」(風呂内さん)「資産寿命」とは、報告書によると、<老後の生活を営んでいくにあたって、これまで形成してきた資産が尽きるまでの期間>。これが尽きてしまえば、後は年金だけで生活するほかなくなる……。
2019年06月11日万円と少額から始めることができて高利回りが狙えるソーシャルレンディングは、新しい金融商品として注目されています。リスクやプロジェクトにより違いがあるものの、3~10%程度の高い利回りが期待できるからです。しかし、コストである手数料が多くかかっては、せっかくの利益が減ってしまうので、なるべく手数料の安い業者を選ぶ必要があります。今回はソーシャルレンディングの手数料について解説し、おすすめのソーシャルレンディング事業者を紹介します。ソーシャルレンディングにかかる手数料SBIソーシャルレンディングSBIソーシャルレンディングは、証券、銀行、保険など金融サービス全般を取り扱う総合金融グループ・SBIグループの一員です。2011年からソーシャルレンディング事業に参入し、業界では第2位の成立ローン額です。SBIソーシャルレンディングの良い評判の一つとして、出金手数料が無料というのがあります。ソーシャルレンディング事業者の多くは、出金手数料がかかります。SBIソーシャルレンディングのファンドは毎月分配金が出るので、出金手数料が無料というのは大きなメリットです。クイック入金サービスSBIソーシャルレンディングでは、分配金の振込などの出金手数料は無料ですが、振込入金は顧客負担でした。しかし、2019年2月からクイック入金サービスを開始。住信SBIネット銀行の即時決済サービス経由で振込をすると、振込手数料がかからなくなりました。口座に資金が即時に反映される「クイック入金サービス」は、ソーシャルレンディング業界では初めてのサービスです。SBIソーシャルレンディングの手数料まとめ期待利回り…3.2~5%(不動産担保ローン事業者ファンド)最低投資金額…1万円口座開設手数料…無料(0円)ファンド購入手数料…無料(0円)ファンド運用手数料…無料(0円)振込手数料…無料、もしくは数百円出金手数料…無料(0円)②クラウドクレジットクラウドクレジットクラウドクレジットは、日本で唯一の海外特化型ソーシャルレンディングです。さまざまな国や地域の事業者へのローンに投資し、トップクラスの利回りを誇っています。投資家の資産形成と世界の成長をつなぐサービスです。伊藤忠商事が株主として入っていることや、資本金等の規模も大きいことなどから、事業者としての信頼性が高く、今後の成長が期待されています。手数料に関しても、口座開設手数料からファンドの運用手数料などが無料です。ただし、振込手数料は投資家負担。また、出金手数料は月1回まで無料ですが、2回目以降は756円かかるので注意が必要です。クラウドクレジットの手数料まとめ期待利回り…5.9~13%最低投資金額…1万円口座開設手数料…無料(0円)ファンド購入手数料…無料(0円)ファンド運用手数料…無料(0円)振込手数料…顧客負担出金手数料…月1回無料、月2回目以降は756円③Funds(ファンズ)fundsFunds(ファンズ)は、ソーシャルレンディング各社の比較サイトを運営しているクラウドポートが運営しています。資産形成したい個人投資家とお金を借りたい企業を結ぶ、国内初のソーシャルレンディングのオンラインマーケットです。Fundsに参加する企業は、上場企業や成長が期待されるベンチャー企業で、クラウドポートが厳選しています。ですから、利回りは1.5~6%と他のソーシャルレンディングよりもやや低いものの、ファンド運営者の倒産リスクなどは低いと考えられます。最低投資金額は1円、期間は4カ月~1年と他のソーシャルレンディングよりも少額・短期の投資ができるので、初心者にもおすすめのサービスです。投資家の手数料負担は振込手数料だけです。口座開設から出金手数料まで無料で利用できるので便利です。Funds(ファンズ)の手数料まとめ期待利回り…1.5~6%最低投資金額…1円口座開設手数料…無料(0円)ファンド購入手数料…無料(0円)ファンド運用手数料…無料(0円)振込手数料…投資家負担出金手数料…無料[adsense_middle]④OwnersBook(オーナーズブック)オーナーズブックオーナーズブックは、不動産案件に特化したソーシャルレンディングです。投資案件はすべて不動産投資のプロが厳選。オーナーズブックを運営するロードスターキャピタル株式会社は、ソーシャルレンディング以外にも自社で不動産投資や不動産管理などを行っています。東証マザーズに上場しているので、財務内容などを確認することができるのも安心材料の一つです。口座開設やファンド運用手数料は無料ですが、振込手数料、出金手数料がかかります。OwnersBook(オーナーズブック)の手数料まとめ期待利回り…4~6%最低投資金額…1万円口座開設手数料…無料(0円)ファンド購入手数料…無料(0円)ファンド運用手数料…無料(0円)振込手数料…投資家負担出金手数料…300円⑤レンデックスレンデックスレンデックスのサービス開始は2017年7月。ソーシャルレンディング事業者の中でも比較的新しいサービスです。6~10%程度と他に事業者に比べて高い利回りと、2万円から投資できるという点が魅力です。手数料の負担は振込手数料のみ。手数料の負担が少なくて高利回りが狙えるソーシャルレンディングサービスです。レンデックスの手数料まとめ期待利回り…6~10%最低投資金額…2万円口座開設手数料…無料(0円)ファンド購入手数料…無料(0円)ファンド運用手数料…無料(0円)振込手数料…投資家負担出金手数料…無料(0円)ソーシャルレンディングの手数料の比較に関するまとめ1万円前後の少額から始めることができ、5%以上の高い利回りが期待でいるソーシャルレンディングですが、手数料がかかっては高リターンを望めなくなってしまいます。今回ご案内した5社はいずれも手数料が業界最低水準となっています。運用実績と合わせて手数料が有利なソーシャルレンディングを選ぶようにしましょう。
2019年06月02日本記事では、SBI証券の投資信託で、筆者の考える「理論上合理的だと考えられる投資信託」をランキング形式で5つ挙げます。※本記事は特定の金融商品の勧誘を意図するものではありません。尚、投資信託の基本的な情報は以下記事をご覧ください。SBI証券でおすすめの投資信託ランキングそれでは早速ランキングを発表します。※数値は執筆時点1位:ニッセイ外国株式インデックスファンドランキング1位のニッセイ外国株式インデックスファンドは、日本を除く先進国株式に投資を行う投資信託です。MSCIコクサイインデックスと呼ばれる先進国株式の指標と連動することを目指すインデックス型の投資信託です。インデックス型の投資信託:いわゆる市場平均と連動することを目指す投資信託。4位に米国株式がランクインしていますが、こちらのニッセイ外国株式インデックスファンドにもすでにアメリカ株式が組み込まれている状態です。外国株式の分散投資と言えば、このMSCIコクサイインデックスと呼ばれる先進国株式の指標を指すことが一般的かと思います。2位:eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)こちらは、国内株式市場の市場平均のトピックスと連動することを目指すインデックス型の投資信託です。国内株式と言えば、トピックスと日経平均株価が有名です。組み込み銘柄はトピックスが1部上場全て(およそ二千社)で、日経平均株価は225社です。ただ、200社程度に分散投資をすると、市場平均と同じような値動きになることが知られています。3位:SBI・新興国株式インデックス・ファンドこちらは、FTSEエマージング・インデックスと呼ばれる新興国株式の市場平均と連動することを目指すインデックス型の投資信託です。これは筆者個人の意見ですが「未来のことははっきりとは分からないものの、リターンとリスクのバランス(効率)が先進国株式と比べると劣る」気がします。そのため3位に入れています。4位:楽天・全米株式インデックス・ファンド4位は楽天・全米株式インデックス・ファンドです。こちらは米国株式のインデックス型投資信託です。ただ、すでに1位に出ている先進国株式(MSCIコクサイインデックス)の中には、米国株式が7割近い比率で組み込まれています(記事作成時)。5位:SBI・全世界株式インデックス・ファンドこちらは、日本・米国を含む先進国・新興国の対象指標と連動することを目指すインデックス型の投資信託です。非常に適切な言い方ではありませんが、1~4位の投資対象をまとめたような存在だというとイメージしやすいでしょうか。もちろん指標や比率は異なります。世界全体の株式に広く投資をすることができます。[adsense_middle]SBI証券でおすすめの投資信託ランキングへの質問集【質問①】どれを買うのがおすすめですか?どれを選ぶかは個人投資家の意思によるので筆者には何とも言えません。という前提を踏まえまして、個人的な意見としては「日本を除く先進国株式のMSCIコクサイインデックス」と、「国内株式のトピックス」に連動することを目指すインデックス型の投資信託が効率が良いと思います。また、コストが低ければ、中身(指標・市場平均)が同じ場合、どれでも同じだと思います。リスク(値動きの幅)を下げるには、投資金額全体における安全資産の保有比率(預貯金や個人向け国債)を増やすことがシンプルで良いかと思います。【質問②】ランキング上位が「儲かる投資信託」ということ?このランキングは上位に行くほど「儲かる投資信託」というわけではありません。投資信託は「入れ物」のようなものですので、他の投資信託でも中身が同じなら、同じように値動きが推移します。また、可能性としては、今年購入して、来年には三割下落、あるいはそれ以下にも下がっている可能性もあります。通常の金融商品と同じく、高く買ったものを安い時に売れば、損失が確定します。また、頻繁に売買を繰り返すことで、運用成績が「ほったらかし」にした場合よりも下がることが統計的なデータから知られています。ほったらかし:いわゆる何もしないこと。人は利得に対し、損失を1.5倍~2.5倍嫌がるという性質があることが知られている(損失回避性)。そのため、頻繁に売買すると、無意識にも「高く買って安く売る」を選択してしまいがちになる。結果として全体で見ると、何もしない方が成績が良くなりやすい。SBI証券での投資信託ランキングの選定理由ここで上げているのは、資産運用を考える際に、リスクとリターンから考えて効率が良いと思われる株式の投資信託を中心に挙げています。また、コストは運用成績にプラスに寄与しないので、コストが低いものを考慮しています。さらに、アクティブ型の運用成果の平均が市場平均に酷似し、事前に成績の良いアクティブ型を見分ける術がないので、インデックス型の投資信託を挙げています。アクティブ型:いわゆる市場平均(インデックス)を超えようとする投資信託。しかし、アクティブ型が優れていればいるほどに、市場平均に連動しようとするインデックス型の投資信託が効率的になる、というジレンマがある。また、長期的に見れば、市場平均を連続して上回り続けられるアクティブ型も存在が難しくなる。そのため、インデックス型の投資信託が有利であると考えられる。【質問③】どうして債券主体の投資信託がランキングに入っていないのですか?今回のランキングには債券が主体の投資信託が入っていません。なぜでしょうか?それには理由があります。それはリスクが低く、期待リターンが低いと考えられるからです。期待リターン:国内株式や外国債券といった資産のクラスなどで想定されるリターン。文字通り「期待」であり、あまりあてにならない数値。債券主体の投資信託はおおむねリスクが低いのでランキングに入っていない基本的に、各資産のリスクとリターンはおおむね比例するだろう、と考えられます。つまり、ローリスクならローリターンであり、ハイリスクならハイリターンである、というものです。そして、債券は例外もありますが、基本的にローリスク・ローリターンな存在です。一方、株式は基本的にハイリスク・ハイリターンです。つまり、お金を大きくするという目的においては株式主体の投資信託がランキング上位に入り、債券主体の投資信託はおのずとその下になってしまう、という考え方をここではしています。【質問④】どうしてバランス型の投資信託がおすすめのランキングに入っていないの?バランス型の投資信託とは、国内外の株式だけでなく、国内外の債権も組み入れて、リスクを抑えた値動きを目指します。バランス型でも、基本的に株式比率が高まると、リスクの高いバランス型になっていきます。バランス型をランキングから外した結論を先に言うと、リスクを抑えたがゆえにリターンが平均化されてしまう、つまり、運用の効率が悪くなると考えられるため、今回はバランス型は入れていません。期待リターンの最大化を考えると、バランス型はおすすめのランキングに入れない基本的に資産運用ではリスクを抑えながら、その中で期待リターンの最大化を考えます。しかし、二十年や長期での資産運用ではどうでしょうか。例えば、いま二十歳で七十歳までの資産運用を考えている人がいるとします。運用期間は五十年あります。ということは、その間はお金を引き出さないわけです。この場合、極端な言い方をしますと、『リスクが高くても低くても関係ない。五十年後などにお金が最大限に大きくなっているのが望ましい』と考えることもできます。先に触れた債券主体の投資信託や、バランス型の投資信託を選択すると、自然と期待リターンが下がりますので、五十年後などにお金が最大限大きくなっていない可能性があります。もちろん『五十年後などにお金があまり大きくなっていないのが望ましい』という人がいるのであれば、その人にとっては債券主体やバランス型の投資信託が最適なものになるでしょう。しかし、基本的に伝統的な経済学では人はリターンに関しては(低いよりも)高い方が良い、という考え方をするものだと思います。FPが選ぶSBI証券でおすすめの投資信託に関するまとめランキング上位=いつでも儲かる投資信託というわけではない。債券主体の投資信託はリスクが低いので、ランキング上位に入らない。期待リターンの最大化を考えると、バランス型投資信託はランキング上位に入らない。今回は長期分散投資の視点から見た、SBI証券でのおすすめ投資信託をランキング形式にしました。本記事で重要なのは、何が何位なのかもそうですが、そのほかに「どのようにして考えて、その順位になったのか?」「なぜアクティブ型や債券主体、そしてバランス型が入っていないのか?」ということです。本文内でも記しましたが、損をする方法は「高く買ったものを安く売ってしまうこと」です。そして、長期投資をするとほぼ確実に大きく損をする時期が来ます。いわゆる金融危機です。その時を「安く買って将来の期待収益率を上げるチャンス」にするか、「損切りと称して高く買ったものを安く売ってしまう」かは、考え方次第ではないでしょうか。本記事が読者の方の合理的な資産運用に一助になれば幸いです。
2019年06月01日今回は筆者が考える、楽天証券で投資信託を買うならどれがおすすめなのか?について考察し、ランキング形式で5つ挙げてみたいと思います。※本記事は特定の金融商品の推奨を意図するものではありません。合理的であると考えられるものを理論的に考察したものです。楽天証券で投資信託を買うなら?まず、先に本題のランキングを示します。筆者の考えるベスト5はこちらです。コストの各数値は2019年5月13日時点のものです。楽天証券での投資信託ランキングに共通する理由それでは、おすすめであると考えられる投資信託の共通の理由を見てみましょう。信託報酬が低く(0.3%以下)、かつ、買う時と売る時のコストはゼロ。市場平均に連動することを目標とするインデックス型である。分配金がない。おすすめの投資信託をランキング形式で5つご紹介【楽天証券の投資信託ランキング1位】ニッセイ外国株式インデックスファンドそれでは少し踏み込んで各々の投資信託の内容を見てみましょう。まずは1位のニッセイ外国株式インデックスファンドです。投資信託とは入れ物のようなものです。そのため、中に様々な金融商品や各種指標(インデックス)を入れることができます。指標とは、ここでは市場平均を指しています。市場の平均とは世界中の「賢い専門家たち」が割高なものを売り、割安なものを買った結果です。また、いろいろな情報を織り込んでおり、おおむね適正な株価を反映していると考えられます。そのため、現代の市場においては、市場平均こそが効率が良いと考えられ、機関投資家や専門家であっても、市場平均を連続して上回ることが難しい、と考えられます。このニッセイ外国株式インデックスファンドの対象(入れ物の中身)は、日本を除く先進国株式です。一般的に先進国とは、アメリカ・イギリス・フランスなどの先進国二十数か国の千数百社の株式の平均のようなもの(正確には平均ではありません。以下も同じ)だと思っていただければ分かりやすいかと思います。いわゆるMSCIコクサイインデックス(日本除く)と呼ばれる「指標(インデックス)」と連動することを目指します。MSCIというのは、モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルという企業です。そこが集計・公表している「指標・インデックス」です。また、MSCIコクサイインデックス(日本除く)と連動することを目指す投資信託であれば、基本的にどれを買っても同じように値動きが推移すると考えられます。以下のランキングでも中身が同じであれば、名称が違っても同様だと考えられます。もちろん、コストが高いとその分マイナスにかい離すると考えられます。【質問】外国の株式が凄い儲かるのですよね?一概にそうとは言えませんが、統計的に見ると債券よりも株式の方がリターンが高い傾向にあることが知られています。そのため、将来は不透明ですが、期待されるリターンが株式は高いと考えられます。同時にリスク(値動きの幅)も高いです。また、リスクとリターンはおおむね比例する、と考えられます。年金機構などの想定している期待リターンでも、国内株式よりも外国株式の方が若干高い傾向にあります。ただ、あくまでも期待されるリターンであり、実際にどうなるかは将来にならないと分かりません。期待リターン:過去の平均リターンや状況から、将来はこのくらいが期待できるのではないか、というリターンの数値。ただ、よくわからない未来の数字を元にしているので、投資の世界ではあまりあてにならない存在。【楽天証券の投資信託ランキング2位】eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)第2位はトピックスと連動することを目指す投資信託です。トピックスというのは「東証一部と呼ばれる市場に上場している全ての株式の平均のようなもの」だと思っていただければ分かりやすいでしょうか。いわゆる国内株式の市場平均と言えば、トピックスを指します。その他にも日経平均株価指数というものもありますが、株式市場のおよそ200程度に分散投資をすると、市場平均と酷似します。ちなみに、日経平均株価は225社の平均のようなものですので、二千程度に分散してあるトピックスと基本的に同じような値動きをします。このeMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)は、入れ物の中にトピックスという指標が入ったものです。【質問】日本は元気がないから、国内株式の投資信託は投資対象として不適格ではないですか?外国の方が良くありませんか?上記のような疑問を持たれる読者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、長期的に見ると理論の上では、国内の株式でも外国の株式でもリスクに応じてリターンが決まると考えられます。すなわち、外国の株式市場が魅力的であれば、それはすなわち、それを見越して価格に織り込まれており、やはりリスクに応じたリターンになると考えられます。ここでのリスクとは値動きの幅(標準偏差)を指しています。ということは、国内の株式であっても同様です。仮に国内に勢いがないとすれば、それはやはり価格に織り込まれていると考えられます。つまり、国内株式であっても、リスクに応じたリターンが期待できる、と考えられます。もちろんこれは未来のことですので、そうなるとは限りません。[adsense_middle]【楽天証券の投資信託ランキング3位】SBI・新興国株式インデックス・ファンド第3位はSBI・新興国株式インデックス・ファンドです。こちらはFTSE エマージング・インデックスと連動することを目指す投資信託です。FTSEとは、フィッツィーインターナショナルという企業名です。中国やインドといった新興国の株式市場の平均のようなものに連動することを目指します。【質問】振興国に投資をしたら、かつての日本株のようにすごい儲かりますよね?可能性はありますが、ここまで見てきましたように、リスクとリターンはおおむね比例すると考えられます。また、新興国株式が有利であれば、それは世界中の投資家がすでに知っていて、価格に織り込まれていると考えられます。つまり、新興国株式を買っても、リスクに応じたリターン以上のものは得られない、という風に考えられます。また、投資の世界ではリスクと期待リターンのバランス(効率)が良いか悪いかも重要です。考え方によると思いますが、新興国株式はリスクが大きいわりに期待リターンがそこまで大きくないと考えることもできます。つまり、先進国株式に対して、効率があまりよくない、という見方もできるかもしれません。【楽天証券の投資信託ランキング4位】SBI・全世界株式インデックスファンドおすすめ投資信託の第4位はSBI・新興国株式インデックス・ファンドです。こちらはFTSE グローバル・オールキャップ・インデックスと連動することを目指す投資信託です。FTSE グローバル・オールキャップ・インデックスとは、ざっくり言いますと世界の株式に分散投資をしている状態です。組み合わせ比率にもよりますが、ここまでのおすすめ1位2位3位で見てきたような、先進国、日本、新興国に分散投資をしているのと同じような値動きとなります。【質問】世界に分散投資をすれば絶対に儲かりますよね?これまでの年金機構などの分散投資結果を見てみると、長期的に見ると世界への分散投資は成功しているように感じます。ただ、投資においては、人間の認知的なエラーがつきものです。認知的なエラー:長期分散投資では安く買って高く売ることが、将来の期待収益率を上げる行為。しかし、人は損失回避的な認知エラーが普通の状態なので、長期分散投資にもかかわらず『損切り』をしてしまい、結果として高く買って安く売ってしまうことがよくあると思われる。どのように分散投資をしていても、金融危機時になれば大きく基準価額と呼ばれる値段が減少します。慌ててそこで売却をすれば、何を買っていても損をします。投資信託の売り時・買い時については下記記事にて詳しく考察してあります。ご興味のある方はお読みいただければ幸いです。【楽天証券の投資信託ランキング5位】楽天・全米株式インデックス・ファンド第5位は楽天・全米株式インデックス・ファンドです。こちらはCRSP USトータル・マーケット・インデックスと連動することを目指す投資信託です。平たく言うと、アメリカの株式市場の指標と連動することを目指します。ここまで見てきた1位の先進国株式の投資信託や4位の全世界株式の投資信託などでは、大半がアメリカの株式で占められていることがあります。アメリカ株式市場というのは地球規模で見た場合に非常に規模が大きいのですね。【質問】アメリカはこれまでずっと右肩上がりだから、絶対大丈夫ですよね?一国だけに集中投資をするのは、危険な面が付きまといます。例えば、日本株式で言いますと、1990年前後のバブル期を境に30年が経とうとしていますが、いまだに30年前の水準に戻っていません(もちろん単純に比較はできませんが)。それはアメリカと言えども例外ではないかもしれません。やはり長期分散投資の面で考えると、一国に集中するのは危険な面もあるかもしれません。では分散をする……となると、それは1位や4位の状態がすでにその分散された状態である、と言えるでしょう。楽天証券でおすすめの投資信託ランキングに関するまとめ投資信託のリターンはリスクに応じておおむね比例すると考えられる。ただ、株式市場そのものの歴史が二百年程度と短く、必ず将来も利益が上がるかは不透明。合理的な資産運用を考えると、株式主体の投資信託がおすすめであると考えられる。今回の記事では楽天証券でおすすめの投資信託について考察してみました。長期分散投資で合理的だと考えられる投資信託を選択した後に、もっとも注意をしなければならないのは、認知的なエラーかもしれません。長期分散投資ではほぼ確実に大きな金融危機に遭遇し、大きく資産が目減りする時期が来ると思います。その時に、最後まで信じることのできる投資信託はどのようなものか?なぜそうなのか?それらを理解することが合理的な資産運用に近づく一歩かもしれません。本記事が読者の方の一助になれば幸いです。
2019年05月29日「フラット35」は、2003年に住宅金融公庫が発売した住宅ローンです。住宅金融公庫は2007年に独立行政法人住宅金融支援機構に生まれ変わり、同時にフラット35はシェアを伸ばしました。その理由は時代のニーズに応えた商品改善や、取り扱いの条件を変更したことが理由です。現在のフラット35は、完済まで金利がずっと変わらない全期間固定金利型です。各金融機関で取り扱っていますが、フラット35の適用金利は窓口になる金融機関によって異なります。■ 1. いろいろなバリエーションがある「フラット35」ララ / PIXTA(ピクスタ)現在、フラット35では、融資限度額が物件価格の100%に引き上げられ、住宅ローンの借り換えやリフォーム費用と一緒に借り入れることも可能になっています。また、民間の金融機関から、固定金利で借り入れをしていた人は、フラット35を利用することで全期間固定金利にすることができるようになりました。以下のように色々なプランがあります。・フラット35スタンダードのフラット35です。最長35年の全期間固定金利の住宅ローンです。・フラット35S省エネルギー性、耐震性などに優れた住宅を取得する場合に、フラット35借入金利を一定期間引き下げることができます。・フラット35借換融資ほかの住宅ローンから借り換えできるプラン。・フラット50長期優良住宅の認定を受けた住宅に適用されます。長期優良住宅の償還期間が最長50年のプラン。・ダブルフラットフラット35を2種類組み合わせることができる、いわゆる「ミックスローン」です。返済期間をずらすことで柔軟な返済計画が立てられます。・フラット35リフォーム一体型リフォーム費用もフラット35の金利で借りられるプランです。・フラット35保証型金融機関が提供する住宅ローンに対して住宅金融支援機構が保険を引き受けることにより実現した全期間固定金利の住宅ローンです。■ 2.保証型と買取型の違いは?Sunrising / PIXTA(ピクスタ)別の観点で見ると、フラット35は、「買取型」と「保証型」に分けられます。前述のバリエーションの中でフラット35保証型以外は買取方のフラット35です。それぞれの仕組みを紹介します。2-1買取型のフラット35住宅金融支援機構は、直接顧客への販売をしないため、全国の300を超える金融機関がフラット35を代理販売しています。金利は住宅金融支援機構が「下限」「上限」を毎月設定します。銀行が販売したフラット35を、住宅金融支援機構が買い取ります。買い取る資金は、投資家から集めたものです。住宅金融支援機構がMBS(資産担保証券)を発行し、資金を投資家から集めるのです。この仕組みで行っている融資を「買取型」のフラット35と言います。金利を決める、審査する、事務手数料を決める、団信をつけるかどうか決めるのはすべて住宅金融支援機構です。2-2保証型のフラット35これに対し、金利を決める、審査する、事務手数料を決める、団信をつけるかどうかを銀行が決めるタイプがあり、「保証型」のフラット35と言います。住宅ローンが返済されない場合、債務者の住宅ローン返済と機関投資家への元利金払いを住宅金融支援機構が行います。つまり、住宅金融支援機構が保証会社の役割をするのです 。近年、保証型は通常のフラット35(買取型)よりも受託金融機関側で柔軟な設計が出来るため、その数は増えつつあります。現在、保証型のフラット35の新規受付を行っている銀行は、日本住宅ローン株式会社、アルヒ株式会社、財形住宅金融株式会社、広島銀行など。10社に満たないのが現状です。■ 3.なぜ金融機関によって金利が違うの?KazuA / PIXTA(ピクスタ)フラット35の金利は金融機関により異なります。住宅金融支援機構は金利の下限と上限を毎月設定します。それを受けて、金融機関は自社商品の金利設定をその範囲内で行います。金融機関は下限の金利設定するのが普通ですので、どの金融機関もほぼ同じ金利になります。しかし、・事務手数料を安くし、金利に上乗せをする・フラット35保証型を採用する・自己資金不足分の1割を金融機関が独自に融資するなどにより、フラット35の金利が金融機関によって変わってくるのです。■ まとめhide / PIXTA(ピクスタ)多くの人に利用されている「フラット35」。人気の理由は時代のニーズに合致し、利用されやすいことがあげられます。適用金利はプランや窓口になる金融機関によって異なりますので、しっかりとチェックしましょう。また、ほかの住宅ローンに比べて、必要書類が多くなるケースがあります。期日までに忘れずに用意し、スケジュール通りローン申請ができるようにしましょう。
2019年05月24日テレビでは軽減税率の特集が組まれ、コメンテーターが日本の財政赤字の多さを強調する……。増税やむなしと思っているそこのあなた、財務省にだまされています!そこで識者が緊急提言・10月消費税10%はいますぐ凍結を!■「税率UPで深刻不況に」岩田規久男・前日銀副総裁《国の借金1,100兆円=1人当たり885万円-財務省》(2月28日時事通信)こんな報道が目に入ると“将来の子どもにツケを回したくない”と考えて、10月に予定されている消費税の増税もやむを得ないと思う人も多いのではないか。4月28日に発表された読売新聞の世論調査でも、45%が増税に賛成しているという結果だった。「しかし国の借金は、国債という形で、国民や企業の資産になっています。家庭に例えると、夫が妻のへそくりを借りているようなもの。家計の中で、お金は減っても増えてもいません。日本が外国から借金している金額はごくわずかで、ほとんど国民からの借金ですから、家庭内の借金と同じで、『いま消費増税しないと財政破綻する』というのは誤った考えです」こう語るのは、昨年3月まで日本銀行副総裁を務めた、学習院大学名誉教授の岩田規久男さんだ。安倍政権下で、まさに日本の金融政策の中枢にいた岩田さんは消費税増税に強く反対している。消費税はこれまでも、日本経済に大打撃を与えてきたという。「’97年に3%から5%への増税の直後に消費が落ち込んだとき、財務省はアジア通貨危機が原因と主張しましたが、デフレになろうとしているときの増税が原因でした」デフレ下で増税すると、消費が落ち込み、企業の業績が悪化し、賃金はさらに減る。それがさらなる消費の落ち込みを招き、収入減、失業者の増加、年金不安など、深刻なデフレ不況を招くのだという。「私が副総裁に就任した’13年3月、アベノミクスが始動したころを振り返っても同じです。当時、日銀が大胆な金融緩和に舵を切り、株価が上がり、利益を得た人が消費するなど、景気は上向きつつありました。ところが、せっかくデフレ脱却のロケットが打ち上がったのに、まだ軌道に乗らない’14年に8%への増税を断行し大失速。家計の消費が一気に冷え込み、デフレ脱却が遠のいたのです」その後、’16年後半から世界経済が好調で、輸出企業が収益をあげることで、なんとか持ちこたえることができた。「こうした“他力”もあり、現在、ようやく’13年の増税前までに消費が回復しようとしています。そんななか、増税を行えば、また同じ過ちを犯してしまいます」消費税は、収入に対する消費の割合が大きい低所得者ほど、苦しむ仕組みだ。特に、日本は“消費税に弱い国”だという。「年金受給者は4,000万人以上います。1人当たりの年金支給額の平均は’18年度で約136万円。1カ月11万円ほどなんです。また、1カ月の平均賃金が24万円ほどの非正規労働者も、2,010万人もいます。年金生活者でも裕福な家庭や貯蓄がある家庭もありますが、日本人の半数近くが“消費税弱者”であるといえます。だからこそ、増税はせずに、物価上昇率2%を目標に金融緩和を続け、経済成長を促し、消費を拡大させるべきなのです」菅義偉官房長官は、「リーマン・ショック級の金融危機がない限り増税する」と明言しているが。「消費増税そのものがリーマン・ショック級の危機になりえる。かつて、安倍晋三首相は『デフレ脱却なくして、増税はしない』と話しましたが、今こそ初心に立ち返ってほしいです」
2019年05月16日ウェルスナビとTHEO(テオ)は、国内の数あるロボアドバイザーの中でも2強といわれています。いくつかの質問に答えるだけで、ロボアドバイザーが最適な投資対象を決めてくれて、自動で資産運用してくれます。ただ、サービス内容が似ているので、「どちらのロボアドバイザーにすればいいのだろう?」と迷う人も多いと思います。そこで、今回はウェルスナビとテオの違いを詳しく解説します。ウェルスナビとTHEO(テオ)の比較表まずは、ウェルスナビとテオの違いをみてみましょう。以下の表をご覧ください。(※1)運用手数料は、2社とも3,000万円を超える部分は0.5%。テオの運用報酬料最小0.65%の詳細については、後ほどご説明いたします。それでは、ウェルスナビとテオの特徴を見ていきましょう。ウェルスナビの特徴ウェルスナビウェルスナビは2016年7月にサービスを開始。現在の預かり資産は1,400億円、運用者数は12万人を超え、ロボアドバイザーで1番人気のあるサービスです。最初にいくつかの質問に答えるだけで、最適なポートフォリオ(資産の組み合わせ)から、商品の買付、リバランス(資産の入替)まで自動で行ってくれます。ウェルスナビの運用方針は、王道とされている「長期・積立・分散」投資です。以下詳しく解説いたします。長期:投資のリターン(収益)は、短期間ではプラスやマイナスの振れ幅が大きくなりますが、10~20年と長期で見ると安定します。積立:毎月、運用資金を積み上げることによって、感情に左右されず淡々と運用を行います。投資タイミングを分散することでリスクも抑えられます。分散:世界中のさまざまな資産に投資対象を分散させることで、リスクを軽減しながら安定的なリターンを目指すことができます。ウェルスナビは、画面構成や手数料がシンプルで、わかりやすいというのも人気の秘密です。テオテオは、お金のデザイン社が提供するロボアドバイザーで、2016年2月にサービスを開始。ウェルスナビと同じように世界中の資産に分散投資することにより、リスクを抑えながら安定的なリターンを目指します。日本は低金利でほとんど利息がつきませんが、グローバル分散投資によって、世界経済の成長を資産形成に取り入れることができます。以下のシミュレーションをご覧ください。テオ2007年の世界金融危機直前からテオのポートフォリオを運用したシミュレーションです。リーマンショックなどの金融危機で原本を割り込む期間があるものの、長期的にはプラスの成績がでていて、年平均+8.4%のリターンとなっています。ウェルスナビ「長期割」は、ウェルスナビを続けた期間と運用金額に応じて、6カ月ごとに手数料の割引が拡大するサービスです。50万円以上なら0.01%、200万円以上なら0.02%ずつ、最大0.90%まで手数料が割引されます。テオの「COLOR PALETTE」テオテオでは、対象期間最終月の翌々月より3カ月間、カラーに応じた手数料が適用されます(毎月積立をしている場合)。ホワイト:1.00%ブルー:0.90%(1万円以上50万円未満)グリーン:0.80%(50万円以上100万円未満)イエロー:0.70%(100万円以上1,000万円未満)レッド:0.65%(1,000万円以上)対象期間A:4月、5月、6月対象期間B:7月、8月、9月対象期間C:10月、11月、12月対象期間D:1月、2月、3月例えば、対象期間A(4,5,6月)に毎月積立を行い、4~6月の平均預かり金額が26万円だった場合、COLOR(カラー)は「ブルー」が適用され、手数料は0.90%になります。テオ「コストを下げたい」という投資家は、「テオ」を利用した方がおトクです。最低投資金額はTHEO(テオ)が低いウェルスナビ:最低投資金額10万円(積立は1万円)テオ:最低投資金額1万円(積立は1万円から1,000円刻み)最低投資金額は、ウェルスナビが10万円、テオが1万円です。テオの方が少額から始められます。運用資産残高はウェルスナビが多いウェルスナビ:1,400億円(運用者数12万人)テオ:360億円(運用者数6.5万人)運用者数、運用資産残高はウェルスナビの方が多くなっています。資産残高が多いということは、それだけ人気が高いということです。ウェルスナビは三井住友銀行、みずほキャピタル、SB I証券などから出資を受けています。一方、テオは新生銀行、NTTドコモ、丸井グループなどから出資を受けています。ウェルスナビ、テオともに大手企業やベンチャーキャピタルなどから出資を受けているので、サービスへの期待の高さがうかがえます。投資対象はTHEO(テオ)の方が多いウェルスナビ:7つのETFテオ:30種類以上のETFテオのポートフォリオ(資産の組み合わせ)は、最大30種類以上のETFから構成されています。ETFとは、株式市場に上場している投資信託です。テオの投資対象は、世界86カ国の国・地域にわたり、最終的な投資対象は11,000銘柄以上になります。テオウェルスナビはテオと比較するとシンプルで、米国株、日欧株、新興国株、米国債券、物価連動債、金、不動産など7つの資産に投資するETFで構成されています。ウェルスナビでは、リスク許容度(1~5)に合わせて比率を変えます。例えば、リスク許容度3(リスクが中程度)のポートフォリオは以下の通りです。ウェルスナビ投資対象が多ければリターン(収益)が増えるというわけではありませんが、より幅広い銘柄に分散投資した方がリスクを軽減させることができます。リバランスの頻度はTHEO(テオ)が多いウェルスナビ:原則半年ごと。ただし、最適ポートフォリオの配分比率と5%以上かい離する資産がある場合はリバランスを行うテオ:月1回リバランスとは、ポートフォリオにおいて、資産の再配分を行うことをいいます。運用していると、時間の経過とともに相場が変動し、最初に設定した資産配分が変わってきます。そこで、定期的に資産配分の比率を元の計画通りに戻すのです。ウェルスナビは、原則半年ごと、テオでは月に1回リバランスを行います。個人でリバランスすると、そのたびに手数料がかかりますが、ロボアドは手数料に含まれています。コストや手間を考えると、ロボアドのリバランスサービスは非常におトクです。ウェルスナビとTHEO(テオ)の運用実績とシミュレーションウェルスナビとテオの運用実績を見てみましょう。ウェルスナビの運用実績ウェルスナビウェルスナビの実績(2016年1月~2019年3月)は、リスク許容度(1~5)に応じて以下のようになっています(円建て)。リスク許容度1:7.5%リスク許容度2:11.8%リスク許容度3:14.3%リスク許容度4:16.9%リスク許容度5:18.6%リスク許容度は、1が最も低く、5が一番高くなります。リスク許容度に応じて7.5%~18.6%まで安定した結果が得られています(手数料1.08%控除後のパフォーマンス)。過去25年間の運用パフォーマンスは以下の通りです。(2017年4月時点のシミュレーション)ウェルスナビテオの運用実績(シミュレーション)先ほども見ましたが、テオのシミュレーション結果は以下の通りです。テオ運用期間の違いがあるので、ウェルスナビとテオのどちらが優れているかはわかりませんが、両社とも高いパフォーマンスをだしていることが分かります。ウェルスナビとテオの比較まとめ最後にウェルスナビとテオのサービス内容の比較を以下にまとめています。人気や資産残高などで選ぶ場合は「ウェルスナビ」、手数料や最低投資額では「テオ」の方が有利になります。今回紹介した比較を参考に、利用するロボアドバイザーを検討してみてください。
2019年05月04日THEO(テオ)は、人気のロボアドバイザーです。1万円からおまかせで世界中の金融資産に分散投資できます。長期的に利益がでる可能性が高いものの、短期的には損失がでる場合もあります。今回は、テオで損失が出た時にどのように対応すればいいのか、実際の運用を元に詳しく解説します。テオ2017年の世界経済の成長率は3.7%。日本経済は1.7%の成長で停滞している中、中国やインドなど新興諸国はかなりの高成長となりました。それでは、過去20年間の成長率はどうだったのでしょうか? 実は、世界経済はこの20年間で年率4.8%の成長を実現しています。大きなマイナスは、リーマンショック後の2009年とチャイナショックが起こった2015年だけです。テオ暴落時のTHEO(テオ)の運用成績は?1990年以降には、それ以外にも大きな金融危機が3回発生しています。1997年アジア通貨危機2000年ITバブル崩壊2012年ギリシャの財政危機によるユーロ危機金融危機の暴落によって資産は一時的に減りますが、テオで運用を続けていれば着実に資産は増えていきます。それは、世界経済が中長期的に成長を続けているからです。以下のシミュレーションをご覧ください。テオ2007年の世界金融危機(サブプライムローン危機)直前からテオで運用した場合のシミュレーションです。元本を割り込む期間があるものの、年率8.4%・過去11年のリターンは+70%です。長期的にはプラスの運用結果がでていることがわかります。テオのように世界全体に分散投資すると、中長期的には資産運用のリターンが世界経済の成長率を上回ります。株式などリスク資産が含まれているからです。テオは、「グローバル分散投資」により、さまざまな国の株式や債券、不動産など、さまざまな種類の資産に分けて投資します。分散投資の効果があるのは、さまざまな資産を組み合わせることで、リスクを減らして安定的に資産運用ができるからです。例えば、リーマンショック時、株式市場は暴落していましたが、米国債や金の価格は上昇しました。幅広い資産に分散投資しておけば、株式市場が大きく下がる時のリスクをある程度吸収できます。資産運用では分散投資しておくことが大切なのです。損失はリスク許容度によって変わる世界経済の成長に連動した運用をするために、テオでは「ETF(Exchange Traded Fund)」を活用しています。ETFは「上場投資信託」とも呼ばれ、日経平均株価やNYダウなど特定の指数に連動する運用成果を目指して運用される、インデックス型の投資信託です。例えば、米国の経済成長に投資したいけど、どの企業に投資したらいいかわからない場合、米国を代表する株価指数であるS&P500に連動するETFに投資できます。ETFは、株式だけでなく、債券、金、原油、リート(不動産)など、さまざまな市場の動きを表すインデックス(指数)に投資できるのです。テオのポートフォリオ(資産の組み合わせ)は、最大30種類以上のETFから構成されています。投資先の資産は世界86の国・地域にわたり、最終的な投資対象は11,000銘柄以上です。地理的な分散を行うことは、リスク分散につながります。テオでは、ETFを次の6つのアセットクラスに分類しています。アセットクラスとは、性質が似通った資産をグループにまとめた区分です。例えば、中国株やインド株に連動するETFは、「新興国株」に分類されます。先進国株新興国株先進国債券新興国債券リート・不動産コモディティテオ金融商品において「リスク」とは、リターン(収益)の振れ幅のことをいいます。価格変動の振れ幅の大きい株式はリスクの高い資産で、振れ幅が小さい債券はリスクが低い資産です。リスクとリターンは表裏一体の関係です。リスクが大きなものほどリターンが大きくなり(ハイリスク・ハイリターン)、リスクが小さいほどリターンが小さく(ローリスク・ローリターン)なります。テオにおける各アセットクラスのリスクとリターンの関係は以下の通りです。テオテオは、手数料が※年率1.0%(年率・税別)かかるのがネックでした。しかし、利用状況に応じて最大0.65%(年率・税別)まで引きさげる新たな手数料体系「THEO Color Palette(テオ カラーパレッ」ト)」を発表しました。※(3,000万円以下、3,000万円を超えた分は0.5%)2019年4月から適用開始です。対象期間の1カ月あたりの平均積み立て額に応じて、次のようにカラーが設定され、手数料の値下げ率が確定します。テオカラー判定期間は次の通りです。A:4~6月B:7~9月C:10~12月D:1月~3月適用期間は、判定期間最終月の翌々月から3カ月間です。例えば、カラー判定期間A(4~6月)の場合、適用期間は8~10月です。資産運用をするうえで必要なのは、「長期・分散・積立」を継続して行うことです。しかし、言葉で理解しても実際に続けていくのは簡単なことではありません。テオは、手数料の割引サービスによって、資産運用を始めたばかりの人でも、続けやすい仕組みづくりをしているのです。まとめテオは「長期・分散・積立」を自動で行ってくれるサービスです。分散投資によってリスクを抑えられますが、一時的に損失がでることもあります。しかし、長期的には世界経済の成長を享受でき、好パフォーマンスが期待できます。短期的な資産の動きに一喜一憂することなく、「テオで運用していることを忘れている」というぐらい淡々と資産運用を続けるようにしましょう。
2019年04月22日どんなに仲良しのカップルであっても、いつか別れの危機が訪れる可能性はゼロではありません。大事なのは、そういった状況に陥ったときに、どういった対応を取ることができるかです。そこで今回は、「別れの危機」を乗り越えるためのコツを紹介します。■ 一度「クールダウン」をする激しいケンカや言い争いなどをして、頭に血がのぼっているときは、「もうこんな人とはやっていけない」なんて思ったりもするでしょう。でも、そのままの勢いで感情的になりすぎると、ふたりの関係性はただただ悪化していくだけ。ヒートアップして無駄に傷つけ合うことになる前に、まずは一度クールダウンをすることがとても大事。冷静さが全くなく、お互いに攻撃し合うようなケンカになりそうなら、とにかく一旦間を置かないと、本当に別れにつながっていってしまいますよ。■ 「他の異性」とも交流を持つ常に恋人とばかり一緒にいるのはどうしても飽きやマンネリを生じさせやすいので、ふたりの関係にそういった倦怠ムードを感じるのであれば、他の異性にちょっとは目を向けてみるのもアリかも。なにもそれは浮気をするということではなく、「彼氏だけ」という窮屈感や閉塞感をなくすためにも、他の男性とも多少は交流を持つということです。2人きりはさすがに無駄な誤解を生むだけなので、みんなで食事や飲みに行ったりして、他の男性たちの恋愛観や恋人に対しての行動などにも触れてみる。そうすることで改めて彼氏の良さがわかったりもするし、「やっぱり私には彼氏が合ってるな」なんて感じることもできるものですよ。■ 「違う考え方」を認めるいつまでも長続きするようなカップルは、「考え方や価値観がピッタリと合っている」などと思われがち。でも、考え方が全く同じ人なんてそうそういるものではないですし、同じだからうまくいくという単純なことでもないでしょう。むしろ違う考え方でも認めて、違うことを楽しむことができるふたりの方が、いつまでも一緒にいられるはず。頭ごなしに否定や拒絶をするのではなく、お互いにまずは受け入れてあげることで、信頼だって深まってくものですよ。■ 「腹を割って」話す「別れの危機」を乗り越えるためには、やはり最終的にはじっくりと話し合うことが何よりも大切。ふたりでいるときの雰囲気や空気感があまりよくない状態になってきているのなら、そのままにしておくのではなく、無理にでも話をする時間を作るべきです。その際には、不満に思っていることや直してほしいところなども含め、膝を突き合わせて腹を割って話し合うようにしましょう。感情をぶつけ合うのではなく、あくまでもより良い関係性を築いていくための時間を持つようにすると、お互いの本当の気持ちがわかったりもするものですよ。■ おわりになんだかふたりの関係がうまくいっていないように感じるときは、感情的にはならないようにすること。冷静になって相手の大切さを実感できたら、お互いに愛情の再確認もできたりするものですよ。(山田周平/ライター)(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2019年04月08日インデックス型投資信託を使えば、低コストで合理的な資産運用をしやすくなります。今回は、初心者の方にも良くわかるようにかみ砕いて、インデックス型投資信託の基本から解説していきます。初心者のためのインデックス投資講座インデックスと聞くと難しい印象を受けますが、ポイントを理解するととても合理的な投資に近づきます。図解を交えながら見てみましょう。投資信託のインデックスファンドって何ですか?投資信託の種類の中に、インデックス型と呼ばれるものがあります。大変乱暴に言いますと、インデックスファンドとは、各種指標に連動することを目的とする投資信託のことです。ファンドと投資信託:本記事内のファンドとは、投資信託を指しています。より広義の意味ではみんなから集めたお金を運用する機関を指すこともあります。投資信託とは、複数の金融商品を入れた「大きな入れ物」のようなものだと直感的にイメージしていただければ、まずは良いかと思います。※図表は筆者作成インデックスってどんな意味?そのインデックスというのは日本語にすると「指標(しひょう)・指数(しすう)」などとも呼ばれます。指標というと、身近ではあまり聞かないので、少しわかりにくいかと思います。指標をイメージ的にとらえると「平均」のような存在が近いかと思います。例えば、株式には株式の市場があります。ということは、その株式市場の値動きの平均のようなものが存在することになります。これが指標です。世の中には様々な投資信託がありますが、多くはこの各種指標を「超えよう」または「連動しよう」という目標を掲げています。そのため、インデックスのことをベンチマークなどとも呼んだりします。ベンチマークとは:測量の世界で使われる「基準」のようなもの。転じて、投資の世界では、「インデックス(指標)」を指すことが一般的。インデックスとは、市場の平均のような存在。投資信託のアクティブ型とインデックス型の違いはなに?先ほど述べましたように、投資信託には、各種指標(インデックス)を「超えよう」または「連動しよう」という目標を掲げているものに大別できます。以下の図のようなイメージです。※図表は筆者作成結論を先に言えば、理論上、投資において合理的だと考えられるものは目標としている指標(インデックス)に連動しようとするインデックス型投資信託だと考えられます。合理的なのはインデックス型投資信託だと考えられる。なぜ平均に連動するインデックスが合理的なの?世界中の人が賢いならどうなるの?なぜ、インデックスに連動するスタイルのインデックス型投資信託が理論上、合理的だと考えられるのでしょうか?例えば、ここにお金の神様がいるとします。神様が「世界中の投資家よ、頭が良くなれー」と魔法をかけたとします。途端にみんなが賢くなりました。するとどうでしょう。世界中の投資家は、世界中の株式市場などで「割安な株式を買って、割高な株式を売る」という賢い行為を行います。そうすると、それぞれの市場の平均であるインデックスが非常に効率的になります。※図解は筆者作成現実の市場もおおむね効率的であると考えられる。インデックス型はアクティブ型が頑張る限り、常に優位になると考えられるこのように「市場の参加者がおおむね賢い」世界においては、平均を超えようとするアクティブ型よりも、平均に連動することを目的とするインデックス型の方が合理的になると考えられます。なぜなら、みんなが賢いから、効率の良い平均点を超えにくいのです。直感的なイメージとしては、みんなが頑張るから、自然と平均が良く(効率的に)なるイメージです。※図表は筆者作成先ほどの神様のお話はあくまでも例えですが、現実の各市場も、世界中の金融機関の賢い人々によって見張られているので、「おおむね効率的であるだろう」と考えられます。このような考え方を効率的市場仮説と呼んだりもします。効率的市場仮説:市場の参加者(機関投資家など)はみな賢いので、割安な株式などを買い、割高なものを売るはず。そして、彼ら機関投資家が優れていればいるほどに、それは市場平均(インデックス)が効率的になる、という考え方。市場の参加者が賢い(あるいは同じような能力)の場合、市場の平均は効率的になる。つまり、アクティブ型が優れていればいるほど、それらの投資手法は通用しない、とも考えられる。つまり、現代の投資における最善策とは市場の平均に連動することではないか。投資信託のインデックスファンドにはどんな種類(指標・指数)があるの?では、そんなインデックスには、どのような種類があるのでしょうか。国内株式市場で代表的な指標と言えば、トピックスと日経平均株価が挙げられます。また、先進国株式のインデックスと言えば、MSCIコクサイインデックスが挙げられます。どのような内容なのでしょうか。見てみましょう。インデックス型の国内株式のトピックスまたは日経平均株価って何のこと?テレビやラジオのニュースの最後の方で「今日のトピックスと日経平均株価の数値」が発表されていますので、耳馴染みもあるかと思います。トピックスも日経平均株価も、いずれも国内株式市場のインデックスの一種です。特徴だけをまとめてみましょう(表現は初心者向けであり、厳密には異なります)。おすすめのインデックスはトピックスと日経平均株価、どっちなの?トピックスがおよそ二千社近い株式の市場平均であるのに対して、日経平均株価は、225社です。しかし、およそ二百社にも分散をすると、理論上は分散投資がされているので、トピックスも日経平均株価も同じように推移することが知られています(もちろん、差はあります)。世界に分散投資ができるインデックス型投資信託種類(一例)もちろん、世界各国の株式市場にもそれぞれの市場平均があります。ということは、それらの各市場にインデックスがあります。また、それらのインデックスに対応する形のインデックス型投資信託もあります。ここでは、重要な先進国株式のインデックスについて見てみましょう。いわゆる外国(先進国)株式の投資信託と言えば、上記のMSCIコクサイインデックスに連動する(または超えようとする)投資信託を指すことが一般的です。株式主体のインデックス型で投資をするメリットとおすすめの組み合わせは?では、インデックス型の投資信託で投資をするメリットとは何でしょうか。また、おすすめの組み合わせ(ポートフォリオ)とはどのようなものだと考えられるでしょうか。ポートフォリオ:金融商品の組み合わせを指すことが一般的。金融資産の組み合わせはアセットアロケーションと呼ぶが、本文内では混乱を防ぐために、ポートフォリオで統一します。インデックス投資と株式投資との違いとメリットはどこなの?インデックス型投資信託での投資と、個別の株式投資の違いは、分散がしやすいかどうかです。前述のように、インデックス型投資信託を選択すれば、多くの株式を保有したのと同じような効果が得られます。もちろん、個別の株式を個人で数百銘柄ほど保有すれば同じような効果が得られるのですが、その場合は、大変に高額な資金が必要になってしまいます。その点、インデックス型投資信託であれば、証券会社によっては数百円から分散投資が容易にできます。インデックス型投資信託を選択すれば、個別の株式にピンポイント投資をするよりは理論上は合理的な分散投資ができていることになる。ところで、インデックス投資で利益を上げるにはどうしたらいいの?基本的な利益の上げ方はシンプルです。安い時に買って、高い時に売ると、その差額が利益になる(数十年積み立てる、積み立て投資であっても同様です)または、利益を内部で再投資する(あるいは非効率でお勧めできないが、分配金を受け取り、課税後の少なくなった利益を再投資する)ちなみに、株式市場の値動きはランダム・ウォーカーですので、残念ながら、機動的に「タイミングを読んで、安く買って高く売る」ことで勝ち続けることは、できないと考えられます。ランダム・ウォーカー:効率的な市場においては、みんながそれぞれに分析をして、効率的に売買を繰り返している。その結果として、通用する分析方法や運用手法があれば、皮肉なことに通用しなくなる。結果として、株式などの金融商品の値動きは「なにもない原っぱを酔っ払いがフラフラ歩く」ように、法則性がないものになってしまう、と考えられる。そのため合理的な資産運用において大切なのは、短期的にタイミングを読んで「丁か半か」のバクチ的な行為をするのではありません。タイミングを読まずに、ひたすらに「長期×分散×積み立て投資」に徹することです。インデックス型投資信託での投資において重要なことは、「長期分散積み立て投資」まだあるメリット!インデックス型のコストはどうなの?インデックス型投資信託の大きなメリットの一つに「アクティブ型と比較するとコストが安い」ということが挙げられます。具体的な数字としては、保有している間にかかる信託報酬と呼ばれるコストがモノにもよりますが、平均的には1%程度違う、と言われています。※図表は筆者作成1%違う:運用において1%というのは、大変に大きな数値です。ここをきちんと下げられるかどうかが、長期では大きな差になると考えられます。ランダム・ウォーカーな市場では個人の頑張りで運用成績を上げることはできないと考えられます。私たち個人投資家にできることは、コストを下げることくらいです。インデックス型を選べば、初心者もプロと同じ成績になるのも大きなメリット前述のように、インデックスというものは、市場平均です。そのためインデックス型投資信託を選ぶということは、世界中の機関投資家の採点の終わったテストをカンニングするようなものです。しかも、それを格安で。インデックス型投資信託を選択すると、世界中のプロの運用成果を安いコストで拝借できるのと同じような効果が得られる。インデックス型投資信託のデメリットはどんなものがあるのか?デメリットとは少し違いますが、インデックス型投資信託は魔法ではないので、経済状態が悪い時はインデックス型投資信託であっても、長期間運用成績が悪くなります。仮に私たちが今日からインデックス型投資信託で投資を初めても、数年間運用成績がマイナスかもしれません。また、長期間行っても、数十年後に大きく株価などが下落した時(金融危機時など)に、慌てて売却をすると、マイナスになったり、それほど大きなリターンが結果として望めないことも十分に予想されます。インデックス型投資信託の筆者おすすめの組み合わせは?インデックス型投資信託でポートフォリオを組む際には、株式主体のインデックス型投資信託を選択することが理論上は重要だと考えられます。一例を挙げると次のような感じです。※図表は筆者作成上記のような組み合わせはいわゆる、「株式が100%」の組み合わせです。そして、この特徴はハイリスク・ハイリターンです。なぜこれがおすすめなのでしょうか。それは、資産形成が目的だからです。長期×分散×積み立て投資でできるだけ「お金を大きくすること」を目指すためです。ただ、あくまでも理論の上でのお話であり、未来は不透明です。そのため、これで絶対儲かる、とは言えません。インデックス型投資信託の株式や債券をバランスよく組んで、リスクを低減することは、理論上、優れているけれど?確かに、債券の入った投資信託を主体にすると、リスクは下がります。また、バランス型と呼ばれる投資信託のように、株式や債券を入れた投資信託の場合、リターンは平均化され、リスクはより低減されます。一見すると良いですし、理論上も優れていま。しかし、果たして本当に良いのでしょうか。考え方によるので正解はありませんが、数十年間という、長期間お金を使う必要がない資産形成期(老後に備える期間)においてはできるだけお金を大きくすることこそが重要ではないでしょうか。この点においては、正解はありません(ちなみにつみたてNISAでは株式主体のインデックス型投資信託がメイン)。ローリスク・ローリターンが良いか、ハイリスク・ハイリターンが良いかを決められるのは、投資家その人しかいないのではないでしょうか。初心者のためのインデックス投資講座:まとめインデックスとは、市場の賢い人々の平均のことインデックス型投資信託のメリットは、世界中のプロの分析結果を低コストで利用できることインデックス型投資信託のおすすめの組み合わせは、株式主体であることインデックス型投資信託を選択すると、自然と合理的な分散投資に近づきます。また、コストも安いので比較的「マシ」な資産運用に近づきます。インデックス型投資信託の中でも、長期×分散×積み立て投資において、より重要なのは国内外の株式のインデックス型投資信託だと考えられます。本記事が皆様の資産形成の一助になれば幸いです。
2019年04月04日本記事では投資信託の基準価格(価額)とは?について記しています。基準価格(価額):正確には投資信託の価格は基準価「額」(格ではなく額)なのですが、本記事では初心者の方にもわかりやすく、読みやすくするために、基準価格(価額)と表記させていただきます。投資信託の基準価格(価額)とは、それぞれの投資信託のお値段のようなものです。しばしば以下のよう誤解もあります。「基準価格(価額)が高い方がいい」「基準価格(価額)が低いのが割安だ」「基準価格(価額)が上がり続けているのが良い投資信託」結論から言いますと、そのようなことはありません。やさしく・詳しく見ていきましょう。投資信託の基準価格(価額)とは?どんな意味?上がる仕組みは?そもそも、投資信託の基準価格(価額)とは、どのような意味なのでしょうか。投資信託の基準価格(価額)とはいわゆるお値段のようなものです。投資信託の基準価格(価額)とは、いわゆるお値段という意味投資信託は「入れ物」のような存在です。国内外の株式や債券などの金融商品を「入れ物」に入れて、みんなでお金を出し合って購入する、というようなイメージです。これによって、個人でも少額で分散投資ができやすくなります。分散投資:投資対象を分散することで、分散していない状態よりもリスク(値動きの幅)を小さくすることが、誰にでも簡単にできる(自然に発生する)。ということは、この「入れ物」に入っている株式や債券などの金融商品の値動きが変動すると、投資信託のお値段である基準価格(価額)も変動する、ということになります。投資信託の基準価格(価額)はどう決まる?純資産総額÷口数=基準価格(価額)投資信託の基準価格(価額)は基本的に純資産総額÷口数で算出されます。純資産総額:投資信託のいまの価値のようなもの。「入れ物」に入っている金融商品の値動きによって変わる。口数:投資信託の受益権の単位。株式でいうと、一株に当たるイメージ。しかし、これは覚えなくても、理解していなくても特に運用や選び方には困りません。むしろ、これを難しく考えすぎて次のような誤解が生まれることの方が困ります。「基準価格(価額)が高い方がいい」「基準価格(価額)が低いのが割安だ」「基準価格(価額)が上がり続けているのが良い投資信託」これらについては、後半で解説します。ちなみに更新時間は当日ではなく、「入れ物」の中のお値段が確定した後日が一般的です。投資信託の基準価格(価額)が上がる仕組み投資信託の基準価格(価額)が上がる仕組みを身近な例で例えましょう。例えば、異なるアイドルユニットのコンサートチケットをカゴ(入れ物)に複数入れて、ネットオークション(市場)に出したとします。このように「入れ物」に複数の商品が入っているのが投資信託のイメージです。ネットオークション(市場)に公開されていますので、カゴ(入れ物)の価格は変動します。価格が上がる仕組みを見てみましょう。カゴ(入れ物)に入っているアイドルユニットの人気が全体的に上がれば値上がります(欲しい人が増えるため)。下がる仕組みも単純です。カゴ(入れ物)に入っているアイドルユニットの人気が全体的に下がれば、お値段は下がります(高いままだと買い手がつかないため)。仮に台風直撃(金融危機)などになればカゴ(入れ物)全体の価格は急落します。このようなイメージで投資信託の基準価格(価額)も中身の金融商品の値動きにより、変動していきます。ただ、前述のように分散してありますので、単品のアイドルユニットのチケットだけの値動きよりはマイルドになります(これが分散によりリスクが下がる、ということです)。投資信託の基準価格(価額)と手数料の関係は?投資信託の基準価格(価額)は、前述のような仕組みで上がったり・下がったりします。では、この基準価格(価額)からいつ手数料が引かれているのでしょうか?手数料:ここでは「持っている間」ずっと引かれていく「信託報酬」と呼ばれる手数料のことです。これは基準価格(価額)が更新されたときにはすでに引かれています。じつは、手数料がすでに引かれた状態が、私たちが目にする基準価格(価額)です。多くの人は「持っている間」ずっとかかる手数料については「お知らせ」が来ないので無頓着です。しかし、手数料は運用成果に直接関わる重要な問題です。投資信託の基準価格(価額)は分配金(株の配当のようなもの)が出るとどうなる?初心者の方に人気のある分配金ですが、これが出ると基準価格(価額)はどうなるのでしょうか?分配金:投資信託から受け取れるお金のこと。普通と特別の2種類がある。分配金が出ると、その分基準価格(価額)は下がります。つまり、その時点だけで見ると、損も得もしていません。非常に乱暴な表現をしますと、次のような感じです。Ⓐ分配金がない投資信:基準価格(価額)が1万円の場合→基準価格(価額)は1万円そのままですね。今度は分配金が百円あった場合です。Ⓑ分配金が百円の投資信託:基準価格(価額)が1万円の場合→分配後の基準価格(価額)は9900円分配金は百円合計は1万円このようになり、分配金「なし・あり」で全体的な金額は、この時点では、どちらも同じです。投資信託は分配金が出ないタイプの方が、長期では基準価格(価額)は大きくなりやすい?ただし、現実にはⒶの方が利益を内部で再投資するので雪だるま式にお金が大きくなりやすく、資産形成上は有利だと考えられます。一方、Ⓑの分配金がある方は、現実には利益としての分配金には税金がおよそ2割かかりますので、現実にはおよそ9980円となります。複利効果も得られず資産形成には不利だと考えられます。分配金が出ると、得をしたような気がするが、価値自体は得も損もしていない。税金と複利効果を考えると、分配金がないほうが有利。投資信託の基準価格(価額)は分配金の利回りの高さに影響する?また、分配金の利回りランキングなどで利回りが高いものが上位に上がることがあります。ただ、それらを見ると、基準価格(価額)が低いものが目立つことがあります。どうしてでしょうか?じつは、分配金の利回りは、基準価格(価額)が下がるほどに大きく「見える」という特徴があります。一例を挙げてみましょう。基準価格(価額)が1万円で分配金が百円→表面的な利回りは1%基準価格(価額)が5千円で分配金が百円→表面的な利回りは2%というように、基準価格(価額)が小さいほど、利回りが大きく「見える」ということになります。ただ、これは現実には、次第に私たちの出したお金が小さくなることを意味しています。資産運用で、ご自分の資産を次第に大きくしたい方にとっては、分配金の利回りが大きく「見える」ものに固執するのはよくありません。基準価格(価額)が小さくなるほど、分配金の利回りは大きく「見える」。しかし、特に意味はありません。投資信託の運用に基準価格(価額)は関係ある?高い方がいい?どう生かす?結論から言いますと、運用や投資信託選びにおいて基準価格(価額)はそれほど重要ではありません。それどころか投資信託の基準価格(価額)にとらわれ過ぎると、投資信託での資産運用が大変に間違った方向に行きやすくなります。わかりやすく見てみましょう。投資信託の基準価格(価額)と運用・選び方には基本的には関係がない下の図表をご覧ください。※図表は筆者作成時系列ごとに、同じ投資対象(例えば国内株式の市場平均に投資をする投資信託)が3種類あるとします。それぞれⒶⒷⒸです。中身は同じですが、それぞれ誕生した(設定された)時期が違います。そして、大切なのは、どれも基本的に1万円からスタートしている、ということです。投資信託の基準価格(価額)は高い方がいいは間違いな理由上記の図を見ると、「基準価格(価額)が高い方がいい」「基準価格(価額)が低いのが割安だ」「基準価格(価額)が上がり続けているのが良い投資信託」という考え方が誤りであることがわかります。わかりやすく解説します。まず、Ⓐは景気・株価が上がり始めてから誕生したので1万円から始まります。その後、Ⓑは景気・株価がかなり良い時期に生まれたのですが、やはり1万円から始まります。このとき、Ⓐは2万円で、Ⓑは1万円です。この時に、「ⒶとⒷどちらがお買い得か?」「どちらが優れているか?」と言われても、スタート時期が違うだけですので、「どっちでも一緒」と答えざるを得ません。しいて言えば手数料が低い方が「マシ」なだけです。投資信託の基準価格(価額)が低いのが割安だ、も間違い上記のような状況では、「いやいや、Ⓑの方が1万円で割安でしょう」と思われる人もいるかもしれません。しかし、そのようなことはありません。同じ種類のリンゴを1個1万円で買うのと、リンゴ2個を2万円で買うのと同じです。どちらを選んでも本質的には同じのと、一緒のようなものです。さらに時間が進み、景気が悪くなった場合に、Ⓒが生まれました。Ⓒはやはり1万円から始まります。このとき、Ⓐは0.7万円でⒷは0.3万円に基準価格(価額)が下がっています。この時に「ⒶとⒷとⒸどれがお買い得か?」「どれが優れているか?」と言われても、やはりスタート時期が異なるだけですので、「どれでも一緒」と答えざるを得ません。やはり、手数料が低い方が「マシ」なだけです。そして、上記のⒸが設定されたような時期になると、「基準価格(価額)が低いのが割安だ」と言っていた人々は「Ⓑは運用成績が悪いからダメだ。損切りだ」「ⒶよりⒷより、Ⓒが良い。乗り換えだ」などと思うかもしれません(先ほどの「低いのが割安」とは矛盾していますが、しばしば人はそう思います)。しかし、同じ中身(この場合は国内株の市場平均)なのですからどちらでも同じです。投資信託の基準価格(価額)が上がり続けることってある?また、ⒶⒷⒸいずれを保有していたにせよ、投資対象の値動きが悪くなってくると、「基準価格(価額)が上がり続けているのが良い投資信託」という勘違いもしがちです。仮にⒹのような値動きをする投資信託(対象が債券など)があったとします。※図表は筆者作成このとき、Ⓓはやはり1万円から始まります。そして、債券価格が上がっている状態などでは2万円になったとします。このとき、多くの人は近視眼的に「ⒶⒷⒸは下がっていてダメだが、Ⓓは上がり続けていて良い投資信託だ」と勘違いをしがちです。その結果、「よし、ⒶⒷⒸを売って、調子の良いⒹに買い替えよう」などと思ってしまいがちです。ただ、このような行動は単純に「高く買って・安く売る」という損をする行動を自ら実現しただけです。このように言語や図表で解説すると誰でも「高く買って・安く売る」のは「変な行動」だと思いますが、実際には「変な行動」に気が付かずに真面目に「変な行動」をしてしまうのが、普通の状態かもしれません。要注意です。投資信託の「基準価格(価額)は高い方がいい」は大間違い:まとめ投資信託の基準価格(価額)とは「入れ物」の中に入っている金融商品のお値段のようなもの投資信託の運用に、基本的に基準価格(価額)は関係ないのでとらわれ過ぎに注意!投資信託の基準価格(価額)が「安いのが割安」で「高いのが割高」ということではまったくない本記事では投資信託の基準価格(価額)について見てまいりました。本記事内で触れましたように、投資信託の基準価格(価額)にはそれほど大きな意味はありません。投資信託の運用で大切なのは、長期×分散×積み立て投資です。安い時ほど、損切りせずに「安く買う」ことが最終的に「高く売る(より現実的には取り崩すというニュアンスになるかと思います)」ことにつながるのではないでしょうか。
2019年03月22日ウェルスナビ(WealthNavi)は、預かり資産・運用者数が1番のロボアドバイザーです。簡単な質問に答えるだけで気軽に資産運用ができる人気のサービスですが、どのようなデメリットがあるのでしょうか。 今回はこれからウェルスナビで投資を始めようとしている方に知っておいてほしい5つのデメリットについて解説します。ウェルスナビ(WealthNavi)5つのデメリットウェルスナビのデメリットとしては、主に次の5つがあります。手数料がかかる元本保証ではない投資金額が10万円以上NISAに対応していない倒産リスクがあるそれぞれ詳しく解説します。デメリット1:手数料がかかるウェルスナビの手数料はシンプルで、預かり資産の1%(年率・税別)。ただし、3,000万円を超える部分は0.5%(年率・税別)と割引されます。さらに最大0.9%(年率・税別)まで手数料を割引く「長期割り」もあります。しかし、自分で運用できる人にとっては割高に感じるかもしれません。ウェルスナビは海外上場のETFを投資対象にしています。経費率は年率0.10~0.14%と非常に低いので、自分で銘柄を選んで海外ETFを買いつけできる人は、より安い手数料で運用することができます。ただし、ウェルスナビでは以下のことを自動でおこなってくれます。銘柄の選定ポートフォリオ(資産の割合)の決定銘柄の買付けリバランス(資産の再配分)しかも、銘柄の買付けやリバランスにかかるコスト(売買手数料・為替手数料)は無料です。投資経験者なら銘柄の選定から買付けまで自分で選べますが、難しいのがリバランスです。株式市場が大きく下がったときでも、淡々とルール通りに購入できるのか。利益がでた場合でも、利益確定せずに保有し続けることができるのか、など運用を続けることは想像以上に困難です。運用のストレスをなくして、お任せで運用できるというメリットを考えると、1%の手数料は高いとは言えません。デメリット2:元本保証ではないウェルスナビは10年以上の長期投資を前提としたサービスです。以下の図をご覧ください。ウェルスナビ1992年1月から2017年1月までの25年間の運用結果です。途中、ドットコムバブル崩壊やリーマンショックなどの大きな危機があっても、資産は2.4倍に成長し、1年あたりのリターンは6.0%となりました。このように金融危機があっても影響は一時的で、保有期間が長くなればなるほど、運用益がでる可能性は高まるのです。ただ、短期的には損失がでることもあります。ウェルスナビはAIが最適な資産配分を決定し、国際分散投資をしているので、下落相場に強いという特徴があります。しかし、それは「損をしない」ということではありません。リスクを分散し、下落率を軽減させているのです。このメリットがわかっていないと、株式市場が下がったときに、恐怖心からロボアドバイザーのサービスを中止してしまう人もいます。「下落相場でも淡々と運用を続ける」ことが大切なのです。デメリット3:投資金額が10万円以上投資初心者の方にとって、最低投資金額が10万円というのは少しハードルが高いかもしれません。ただし、従来の取引方法(米国ETFは1株単位)では、30万円前後の資金が必要でしたが、ウェルスナビでは端株取引(1株未満の取引)で取引できるようにしました。世界中の株式や債券に分散投資するには、ある程度の資金が必要になります。あまりにも少額では最適なポートフォリオを組めない可能性があります。10万円というのは、ウェルスナビが最適なポートフォリオを組むのに必要な資金だと考えているのです。以下の円グラフをご覧ください。ウェルスナビただし、10万円ずつしか購入できないというわけではありません。毎月決まった金額を積み立てる「自動積立」は、1万円以上で可能です。つまり、初期投資10万円+毎月1万円ずつ自動積立という方法でウェルスナビの運用を続けることができます。デメリット4:NISAに対応していないウェルスナビは特定口座に対応しているので、「特定口座+源泉徴収あり」を選べば確定申告の手間はかかりません。しかし、NISA口座には対応していません。NISAとは「少額投資非課税制度」のことです。NISA口座で買い付けた金融商品の利益に対する税金(所得税15.315%+住民税5%)が非課税になります。ウェルスナビでは年2回のリバランスをおこないます。リバランスによって買い付け金額がNISAの上限枠120万円を超えることが多いと想定されているため、NISA口座に対応していないのです。これはどのロボアドバイザーサービスも同じなので、仕方ないでしょう。ただ、ウェルスナビでは自動税金最適化(DeTAX)があります。「譲渡益に対する税負担」を自動的に最適化、つまり税金の負担を軽減してくれるサービスです。分配金やリバランスによるETFの売却で利益がでると、税金がかかります。そこで、含み損が発生している資産を同時に売却することによって利益を相殺し、税金の負担を軽くしてくれるのです。ウェルスナビ代表の柴山CEOによると、運用手数料は1%ですが、DeTAXの機能により年間0.4~0.6%程度の負担減となるため、事実上のコストは少ないものになるとの事です。デメリット5:倒産リスクがあるすべてお任せで運用できますが、ウェルスナビには倒産リスクもあります。そこで、財務内容や倒産した場合はどうなるのかについて解説します。まず、自己資本規制比率から確認しましょう。自己資本規制比率とは、金融商品取引業者の財務の健全性を測る指標です。高いほどリスクに対する許容度が高く、財務体質の健全性が高いと評価され、金融商品取引法では120%以上が義務付けられています。平成30年12月末のウェルスナビの自己資本規制比率は626.7%。財務の健全性は高いと判断できます。万が一ウェルスナビが倒産してもても、ウェルスナビと顧客の資産を分けて管理する「分別管理」がされているので、資産は保護されます。さらに、破綻したときに分別管理に不備があった場合でも、投資者保護基金が1,000万円まで補償してくれます。ウェルスナビ(WealthNavi)の運用実績それでは、実際の運用実績を見てみましょう。運用期間:15ヶ月毎月積立:5万リスク許容度:5総入金額 ¥2,300,000(初回100万スタート、途中55万追加入金)資産クラス(ポートフォリオ)は以下のようになっています。2018年の株式市場は厳しい環境でした。米国株の下落率は2008年のリーマンショック以来の大きさ。特に12月の下げは大きく、S&P500は世界恐慌以来で最悪の下落となりました。ウェルスナビでの運用も12月にマイナス幅が拡大。しかし、今年になってから米国株はリバウンドし、米国株ETF(VTI)では大きな利益となっています。全体でも+2.56%とプラスのリターンとなっています。一時的な下落に慌てることなく、ロボアドバーに運用を任せておけば長期的には利益がでる可能性が高くなります。長い目で運用を考えるようにしましょう。ウェルスナビ(WealthNavi)のデメリットまとめ今回は、ウェルスナビ5つのデメリットについて解説してきました。まとめると次のようになります手数料がかかる:銘柄選定から購入、リバランスまですべて自動で行ってくれることを考えると妥当な手数料元本保証ではない:ウェルスナビは下落相場でも利益をだしてくれるわけではなく、国際分散投資によって損失を軽減させるサービスです。一時的に損失が拡大しても、長期的には利益になる可能性が高くなります。投資金額が10万円から:最適な資産配分で国際分散投資を行うために必要な資金です。ただし、初期投資は10万円必要ですが、その後は1万円から積立投資を行うことができます。NISAに対応していない:NISAには対応していないものの、自動税金最適化(DeTAX)により、税負担を軽減することができます。倒産リスクがある:自己資本規制比率は600%を超えていて、財務内容に問題はありません。万が一倒産しても分別管理の徹底や、投資者保護基金が1000万円まで保護しているので安心です。以上、デメリットはありますが、大きな問題にはなりません。一番大きなデメリットは元本割れですが、長期・分散・積立投資を行っていれば回避できる可能性は高くなります。資産運用は長期的な視線で行うことが大切です。今回ご紹介したデメリットもきちんと把握しながらロボアドバイザーでの運用を続けるようにしましょう。
2019年03月15日ウェルスナビは「長期・積立・分散」投資を自動で行ってくれるサービスです。長期的には利益がでる可能性が高いものの、短期的には大きな損失がでることもあります。この記事ではウェルスナビで損失が出た時にどのように対処すればいいのかについて詳しく解説していきます。ウェルスナビは最も人気があるロボアドバイザーウェルスナビは初心者でも気軽に国際分散投資できるサービスです。AIが最適な資産配分を決定してくれて、買付けから実際の運用まで自動で行ってくれます。最低投資金額は10万円、手数料は預かり資産の1%(3,000万円を超える部分は0.5%)となっています。預かり資産は1200憶円を超えて、もっとも人気があるロボアドバイザーです。資産運用に手間をかけたくない株式投資で損失がでた長期的に資産を増やしていきたいそういった方にオススメのサービスです。ロボアドバイザーでもマイナスになることがあるただし、ロボアドバイザーが行う投資でも元本が保証されているわけではありません。ウェルスナビでの運用は10年以上の長期を仮定しているので、その間に株式市場が暴落する可能性もありますし、AIを駆使しても対応しきれない場合もあるかもしれません。しかし、それはどのような運用をおこなっていても避けられないリスクです。大切なことは、下げ相場や暴落相場でどのように対応したらいいのかということです。2018年の相場環境とウェルスナビの運用結果ウェルスナビ推奨ポートフォリオは以下のようになります。株式が全体の57.1%を占めます。1992年1月末に100万円、翌月から毎月末に3万円定額積立投資した場合、2017年1月末の元本は1000万円に対し、運用資産は2457万円(+146%)に増加。1年当たりのリターンは6%になります。長期シミュレーションからわかることこのシミュレーションから、次の3つのことがわかります。長期投資は金融危機などの暴落を乗り越えてきた分散投資の効果積立投資の効果1. 長期投資は金融危機などの暴落を乗り越えてきた上記シミュレーションでは、3回の金融危機や暴落が起こっています。2000年のドットコムバブル崩壊2008年のリーマン・ショック2015年のチャイナショック金融危機や暴落によって資産は一時的に減りますが、ウェルスナビで「長期・積立・分散」投資を続けていれば、結果的に増えているのがわかります。それは、世界経済が中長期で成長し続けているからです。世界経済に分散投資をすると、中長期的には資産運用のリターンが世界経済の成長率を上回ります。リーマン・ショック前という最悪のタイミングで投資を始めても、長期投資を行えばプラスのリターンを得ることができるのです。2. 分散投資の効果分散投資とは、ひとつの国だけでなく複数の国に資産を分け、さらに株式や債券、不動産など様々な種類の資産に分けて投資することです。分散投資によって、リスクを減らして安定的なリターンを目指すことができます。前図のシミュレーションで一番下落率が大きかったのがリーマン・ショックで約28%(2008年8月末~2009年2月末)。しかし、同期間のS&P500種の下落率は42%、日経平均株価は35%下落しました。しかし、シミュレーションでは、株式市場は暴落していますが、米国債や金の価格が上昇しているので、損失を抑えることができたのです。あらかじめ値動きが異なる資産に幅広く分散投資しておけば、相場が大きく下がる時のリスクをある程度吸収することができます。資産運用では、分散投資することが大切なのです。ウェルスナビでは、最大7本のETF(上場投資信託)を通じて、世界約50カ国の1万1000を超える銘柄に分散投資をしています。今後も世界経済が成長するという前提にたてば、国際分散投資は理にかなった方法なのです。3. 積立投資の効果投資では「損をしたくない」という感情が運用の邪魔をします。本来なら値段が安い(割安)資産を買い、高値(割高)の資産は売却するべきですが、株や投資信託ではもっと上がるのではないかと期待して値段が高い資産を買い、値下がりすると、もっと下がるのではないかという恐怖心から売ってしまう投資家が多いといわれています。ウェルスナビの自動積立機能を使えば、1万円から同じ金額で、月に1度など決まった間隔で、コツコツと投資をしていくことができます。株価や為替相場などの一時的な動きに左右されず、淡々と資金を積み立てることができるというメリットがあります。「相場が上がったときに強気で買い増し、相場が下がったときにパニックで売ってしまう」ということを積立投資によって避けることができるため、結果的にリスクをうまくコントロールできるのです。ウェルスナビは2016年に始まったサービスで、2018年2月や12月の株式市場急落時に実績に不安を持ち運用を停止してしまった投資家もいたでしょう。しかし、短期的な値動きを気にすることなく、「長期・積立・分散」で資産運用を行うことが大切です。最後に、運用開始(2016年1月~)以来の円建てでのパフォーマンスをリスク許容度別に掲載します。投資の参考にしていただければ幸いです(2019年1月時点)。ウェルスナビで損失が出た時の対応:まとめ資産運用を成功させるには、「長期・積立・分散」投資の考え方を理解して、市場環境にかかわらず運用を続けることです。そのために、ウェルスナビのロボアドバイザーは強い味方となってくれます。株式市場が大きく動いて、短期間で大きなプラスやマイナスがでれば、焦って行動したくなるのは普通のことです。しかし、短期的に資産が増えた・減ったということを意識するのではなく、長い目で見て資産が増えていくことが大切です。株式市場の値動きに一喜一憂するのではなく、淡々と資産運用を続けることが私たちの生活や老後を支えてくれることになるのです。
2019年03月12日本記事では、投資信託のリスクや種類、その対処法についてわかりやすく解説します。結論から言いますと、投資信託のリスクとは、値動きの幅を指すことが一般的です。また、そのリスクの種類には、価格変動リスク・為替リスクなどがあります。それらリスクに対する対処方法は「分散」することです。値動きの異なる投資対象に分散投資をするだけで、初心者の方にも、プロにも、同じくリスクが下がるという「少し良いこと」が起こります。それでは、詳しく見てみましょう。投資におけるリスクとは?まず、リスクとは何でしょうか?日常生活においては、しばしば「危険性」などと表現されます。しかし、投資におけるリスクとは「標準偏差・リターンの散らばり・リターンのバラツキ」のことを意味します。標準偏差≒リスク:ここでの標準偏差とは、リターン(収益率)の散らばりのこと。1標準偏差・2標準偏差・3標準偏差とある(本記事においてはここはまだ理解しなくても構いません)。初心者の方にとって重要なことは、リターン(収益率)の散らばりがリスク(値動きの幅)であるということ。つまり、リスクはリターン(収益率)からできている。また、リターン(収益率)はリスク(値動きの幅)からできている、ということ。標準偏差というと難しい印象を抱きます。どういう内容でしょうか。私たちの日常生活の気温で例えると、リスク(値動きの幅)とは、気温の振れ幅のことです。寒い日・暑い日、色々とありますが、およそ統計的にはしばしばその範囲(振れ幅)に収まります。この温度の散らばりこそが投資で言うところのリスク(値動きの幅)です。そして、リターン(収益率)とは、気温でいうところの平均気温のようなものです。つまり、平均気温(投資でのリターン)は気温の振れ幅(投資でのリスク・値動きの幅)からできています。また、気温の振れ幅(投資でのリスク・値動きの幅)があるので、平均気温(投資でのリターン)が存在します。もちろん、気温と投資の値動きは異なりますが、初心者の方向けの最初の理解としては、このイメージをまずは持っておいていただければ話が分かりやすくなると思います。投資の世界では、リスクが大きいということは、短期的(1年間など)に見た場合、大きく損得する可能性がある、ということを意味しています。リスクとはマイナスだけでなく、プラスの振れ幅も指すことが一般的です。すなわち「リスクが大きい」ということは、「価格の振れ幅が大きい」ことを意味しています。ですから、短期的に見ると、大きく得をしたり、損をしたりすることも意味しています。リスクとは、値動きの振れ幅のこと。プラスになってもマイナスになっても、どちらもリスクと表現されることが一般的。投資信託のリスクの種類それでは、投資信託には、どのようなリスクがあるのかを見ていきましょう。大きくは以下4つございます。順に詳しくみていきましょう。価格変動リスク金利変動リスク為替リスクカントリーリスク1. 価格変動リスク代表的なリスクとして挙げられるものが価格変動リスクです。これは、文字通り基準価額が変動するリスクを指しています。基準価額:いわゆる投資信託の価格のこと。投資信託という入れ物に入っている金融商品の値動きに応じて、基準価額も変動するつまり、投資信託を持つ(投資をする)ということは、元本保証ではなく、常に価格が変動し、元本が割れてしまう(損する)可能性を背負う、ということを意味しています。イヤなことに思えますが、イヤなことを背負うからこそ、リターンという見返りが得られるということです。これがリスクによってリターンが補償(保証ではない)される、という考え方です。そうでなければ、世界中の年金機構や金融機関の誰もリスクを背負わず投資などしないことになります。2. 金利変動リスク金利変動リスクとは、文字通り金利が変動してしまうことにより、価格が変動するリスクを指しています。金利とは、一般的には十年国債利回りを指します。乱暴に言いますと、金利が低いと、住宅ローンなどの借金がしやすいですし、高いと借金がしにくいものです。一例ですが、そんな金利が変化すると投資信託の価格はどうなるでしょうか?一般的には次のようになるだろうと考えられます(現実にはこの通りにならないこともあります)。※近年では、このようにはならず、債券も株式も同時に下がったり、上がったりすることもあります。金利が上昇すると、なぜ債権の価格が下落して、利回りが上昇すると考えられるのか?初心者の方には「なんでそうなるの?逆じゃないの?」という疑問が浮かぶかと思います。しかし、中身は簡単です。日常生活のお買い物で例えます。夕方のスーパーで出来立てのおいしいお惣菜が300円で売っています。その場合、誰でも前日に作られた売れ残りのお惣菜を同じ300円では買おうとしません。古いお惣菜を売るには、価格を下げないといけません。同様に、金利が上昇した世界では、新しい債券は普通のお値段で金利が高い状態です。その世界では、すでにあった債券は金利が低いので、そのままのお値段では売れません。そのため、金利が上がると価格は下落します。また、価格が下落するということは、(少し難しいですが分母が小さくなったので)金利が上がることになります。3. 為替リスク為替変動リスクというものもあります。これはどういうことでしょうか。一例ですが、私たちは日本に住んでいますので、日本円に換金して普段のお買い物をします。しかし、投資信託を通じて、海外の株式・債券などにも投資をすることができます。その際、私たちが投資をしたお金は、現地の通貨で働きます。ザックリ言うと、外貨で運用をしていることになります。ということは、それを円に換算した場合には、為替というものの影響を受けることになります。為替の話をすると、非常に難しくなりますので、話をシンプルにさせていただきます。ザックリ言うと、円安という状況になると有利になりやすく、円高という状況になると不利になりやすくなります。そのため、海外の株式や債券主体の投資信託(ファンド)自体の運用成績が良いとしても、大きく円高になっていると、全体ではマイナスになっていたりもします。これが為替リスクです。この「円安になるか、円高になるか?」というのは、未来のことなので分かりません。為替リスクの性質に関しては、丁半博打のように、「丁か半か」「円安か円高か」というどちらかの状況に賭けている面が強くなります。その為、為替リスクを背負う場合は、その点を理解して行うことが重要です。また、為替リスクを背負うなら、外貨預金などのように、生産に積極的に参加していない資産ではなく、外国株式・外国債券などのように、生産に積極的に参加している資産に投資を行うことも理論上は重要だと考えられます。4. カントリーリスクカントリーリスクとは、その国における出来事に対するリスクです。例えば、ある特定の国の株式や債券に投資をする投資信託があったとします。そうすると、その国の政情や自然災害・景気などの影響を大きく受けてしまいます。株式主体の投資信託のリスクは大きいけどそこが逆に利益(期待収益率)においては魅力的?投資信託においては、株式と債券の2種類がいわゆる「伝統的資産」です。この株式と債券は、どちらがリスク(値動きの幅)が大きいでしょうか。一般的には次のように考えられています。つまり、次のような認識が一般的です。株式主体の投資信託(ファンド)はハイリスク・ハイリターン債券主体の投資信託(ファンド)はローリスク・ローリターンただ、上記はあくまでも、一般的な株式と債券に対するザックリとした認識です。実際には、債券であっても、ハイリスクな投資対象ばかりを組み入れている投資信託もありますので、一概には言えません。国内株式・外国株式・国内債券・外国債券のそれぞれのリスクと利益(期待収益率)のイメージ図それぞれの資産クラスのリスクとリターンを大雑把にイメージ化すると、次の図表のようになります。資産クラス:国内株式・外国株式・国内債券・外国債券などのように、資産を組み分けしたもの。投資信託での投資を考える際は、この資産クラスをどのように組み合わせるかがとても重要だと考えられる。ちなみに、資産クラスの組み合わせにより、運用成果の8割が決まる、とも言われている。※図表はあくまでもイメージです。この図からも見て取れるように、おおむねリスクとリターンは比例すると、考えられています。※必ずいつでも比例するわけではありません。初心者の方でも簡単にできる、投資信託のリスクの対処方法は【リスク分散】このように、魅力的な投資信託であっても、常にリスク(値動きの幅)があります。ただ、できればリスクは小さくしたいものです。どのようにしたらリスクを小さくできて効率の良い投資になるでしょうか。効率の良い投資:一般的に同じリスク(値動きの幅)なら、期待リターン(将来の期待収益率)が大きい方が効率が良い投資と捉えられる。しかし、投資のリターンは未来のことなので、そもそもの数字があまりあてにならないと考えられる。過信は禁物。投資の非市場リスクは、分散することで簡単に初心者でも低減できる【リスク分散】じつは、投資におけるリスク(値動きの幅)は、初心者の方でも簡単に小さくできます。その方法は投資対象を「分散」する「だけ」で良いのです。つまり、分散投資をする「だけ」でリスク(値動きの幅)が小さくなります。なぜでしょうか?例えばコンビニエンスストアです。もしもコンビニで「食パン」しか売っていないと、売り上げはどうなるでしょうか?一般的に夏は食パンが売れませんので、夏には売り上げが小さくなり、冬には上がります。投資でいうところの値動きの幅(リスク)(この場合は売り上げの幅)が大きい状態です。リスク(値動きの幅)を小さくするにはどうしたらいいでしょうか?答えは、「サンドイッチを置けばいい」です。つまり、対象を分散したのですね。こうすることで、夏と冬との売り上げ差が小さくなりました。つまりリスク(値動きの幅)が小さくなりました。※図表は筆者作成さらに小さくするにはどうしたらいいでしょうか?答えは、「文房具・乾電池・肉まん・ジュース・おでん・お茶・ストッキング・ライター・雑誌などなど、とにかく品数を増やせばいい」だけです。こうすることで、年間を通じての売り上げ差、つまりリスク(値動きの幅)を小さくすることができます。すなわち、投資の場合も同様です。投資対象を分散する「だけ」で初心者の方でもリスク(値動きの幅)を小さくできます。そして、投資信託は、それ自体が一軒のコンビニのようにあらかじめ分散されている存在です。ということは、後はカンタンですね。理論上は、国内株式・外国株式・国内債券・外国債券などの資産クラスが異なる4種類程度に分散投資をすると、リスク(値動きの幅)がより小さくなることになります。コンビニでいうと、地域の違う4店舗のコンビニオーナーになるイメージです。ただ、どんなに分散をしても、リスク(値動きの幅)は残ります。台風(金融危機)が来れば、どこのコンビニの売り上げも下がります。こればかりはどうしようもありません。ただ、分散していないよりは被害が小さくなります。リスクに対する対処方法:投資対象を分散するだけでリスク(値動きの幅)は下がる。この点において初心者とプロの差はない。また、プロが運用して効率よく分散投資をしてくれている金融商品、それこそが投資信託。投資信託での投資では初心者でも長期保有が重要このように、投資信託で投資を行えば、初心者の方でも簡単にリスクを小さくすることができます。しかし、どの投資信託でも同様ですが、短期間(1年や5年程度の短期間内)に投資信託を売買した場合には、この分散によるリスク低減効果があまり望めないこともあります。そのため、投資信託では長期保有が重要です。この長期という期間は、20年30年、あるいは一生涯という長い期間です。つまり、長期保有とは短期間のリスク(値動きの幅)で利益を得る投資スタイルではありません。長期的にリスク(値動きの幅)を背負うことで、期待リターン(将来の期待収益率)を追うものです。ただ、それでも確実にうまく行く、という保証はありません。投資信託のリスクまとめ投資信託のリスクとは、値動きの幅のことを指すことが一般的「どうでもいいリスク」は「分散」するだけで、誰でも簡単に打ち消せるから、「どうでもいいリスク」は背負わない方が良い理論上は分散するとリスク(値動きの幅)は低減できるけど、短期では丁半博打になるので「長期×分散×積み立て」が大切本記事では、投資信託のリスクとはどのようなものなのか、種類や対処方法について見てみました。おさらいですが、リスクとは値動きの幅からできています。つまり、リスクはリターンのバラツキ(散らばり)からできています。これを難しく言うと標準偏差と言いました。投資信託のリスクには、いろいろありますが、基本的には諸要因によって価格が変動する幅のことです。債券主体の投資信託よりも株式主体の投資信託の方がリスクは高い傾向にあります。そして、リスクとリターンはおおむね比例すると考えられます。そして、効率の良い投資を求めると、投資対象を分散することが重要でした。それは、分散するとリスク(値動きの幅)が小さくなるからです。初心者の方でも専門家でも、同様のことが起こります。そして、あらかじめある程度分散投資がされている金融商品が投資信託です。リスク(値動きの幅)は普段、頭ごなしに嫌われる存在だと思います。ですが、その中身をよく見てみると、意外な姿だったのではないでしょうか。リスクと仲良くなって、きちんと理解をしてあげると、新しい気づきがあるかもしれません。
2019年03月12日ロボアドバイザーで最も人気があるWealthNavi(ウェルスナビ)。しかし「運用成果はどの程度なのだろう」「どのような銘柄で運用しているの?」と疑問を持っている方もいらっしゃると思います。今回は、実際の運用を参考にしながら、組入れ銘柄やパフォーマンスはどうなっているのかを解説していきます。ウェルスナビとはウェルスナビウェルスナビは、預かり資産1,200億円を突破している、ロボアドアドバイザーで一番人気があるサービスです。最低投資額は10万円。毎月同じ額を積み立てる「自動積立」なら月1万円から投資可能です。手数料は預かり資産の1%(年率)、3000万円以上の分は0.5%とさらに安くなります。「ほったらかしで運用できる」「簡単に分散投資」できると評判が高いロボアドバイザーです。ウェルスナビのメリットおまかせで運用を行うことができるロボアドバイザーですが、ウェルスナビの人気が1番なのは、主に次のような理由があります。ウェルスナビの信頼性預かり資産や運用者数が1番多いというのに加えて、みずほフィナンシャルグループや三菱UFJキャピタルなど大手金融機関・ベンチャーキャピタルによる出資を受けています。また、多数のパートーナーと提携していて、ウェルスナビのサービスが広がっていて始めやすいのもメリットです。例えば、次のような提携先から申し込むことも可能です。SBI証券最低投資金額10万円SBI証券からウェルスナビを申し込むことができます。SBI証券のWEBサイトでウェルスナビの資産状況を確認することができます。ANAやJALなどの航空会社最低投資金額:【ANA】30万円、【JAL】10万円資産運用の開始や資産評価額に応じて、マイルが貯まります。米国ETF(上場投資信託)に気軽に投資でき、リバランスも自動で行ってくれるウェルスナビは、流動性が高く低コストの米国ETF(上場投資信託)を毎月自動的に買付してくれます。2,000本以上のETFが米国市場に上場しているので、その中から厳選された7種類のETFに投資できるという安心感があります。そして、ETFは各国の株式をカバーしているので、最大で世界50ヶ国、約1万1000銘柄に分散投資しているのと同じ効果があります。また、常に最適なポートフォリオ(資産配分)になるように、値上がりした銘柄を売って、値下がりした銘柄を買うリバランスも自動で行ってくれます。DeTAX(自動税金化サービス)DeTAX(デタックス)は、ウェルスナビ独自のサービスです。分配金やリバランスから生じる税負担が一定額を超えた場合、含み損の出ている銘柄をいったん売却して損失を確定し、すぐに買い直します。そうすることで含み損を実現して税負担を繰り延べる機能です。DeTAXにより、0.4~0.6%程度の税金負担が軽減されるので、運用手数料1%よりも実質上のコストは少なくなります。ウェルスナビのデメリットウェルスナビのデメリットについても確認しておきましょう。元本保証ではないウェルスナビは、主に株式に投資する金融商品なので元本保証ではありません。ただ、ウェルスナビは10年以上の長期投資を前提としたサービスです。短期的には損失が出る年もありますが、株価が大きく下落したリーマンショック(2008年)前からのシミュレーションもあり、金融危機を経験しても保有期間を長くすれば、利益がでる可能性が高いことがわかります。短期的な値動きに一喜一憂するのではなく、長期的な視点で運用を行いましょう。そのためには生活費などとは別の余剰資金で投資することが重要です。ウェルスナビの倒産リスクウェルスナビが倒産した場合は、運用がストップします。ただ、ウェルスナビは自社の資産と顧客の資産を明確に区分して分別管理をしています。そのため、ウェルスナビが倒産しても資産は保護されます。また、万一分別管理に不備があった場合でも。日本投資者保護基金により1000万円まで補償されます。ウェルスナビの評判ウェルスナビの実際の評判を提携パートーナーであるじぶん銀行のお客様の声から見ていきましょう。始めた理由利用してよかったこと売買のタイミングを気にしなくていい簡単に資産運用を始めることができたウェルスナビを利用している年代20~50代の働き世代を中心に利用されているのがわかります。資産運用が初めての割合毎年、資産運用が初めてという方が増えています。それでは、実際の運用を詳しく見ていきましょう。ウェルスナビの運用実績をご紹介運用期間・条件現在の運用は以下のようになっています(2019年1月31日時点)。運用期間:13ヶ月毎月積立額:5万円リスク許容度:5総入金額 ¥2,200,000(初回100万スタート、途中55万追加入金)まずは、シミュレーションを確認してみましょう。運用プランはリスク許容度5で、30年間の運用です。シミュレーションでは、リーマンショック前に運用を開始した場合、30年後には投資金額2011万円。89%の確率で2500万円以上になるという結果になっています。現在のポートフォリオを確認してみましょう。ウェルスナビでは、リスク許容度に応じてポートフォリオを自動的に決定してくれて、リスク分散させています。リスク許容度とは投資におけるリスクとは「危険」という意味ではなく、「不確実性」のことです。値動きの幅が大きいほど「リスク」が高いといいます。リスクが高いほどリターン(収益)も大きくなります。つまり、リスク許容度とは「どの程度の損失に耐えることができるか」ということです。リスク許容度が高いほど、株式などのリスクが高い資産を多く組み入れることになります。ウェルスナビではリスク許容度を1(リスク小)~5(リスク大)の5段階に分けています。ウェルスナビの投資対象ウェルスナビは、地域・資産ごとの特性や、ETFを通じて長期投資が可能かなどを考慮して、以下の7つの資産のETFを運用対象としています。米国株(VTI)日欧株(VEA)新興国株(VWO)米国債券(AGG)物価連動債(TIP)金(GLD)不動産(IYR)以上、7つの資産をリスク・リターンで並べると、以下のようになります。リスク許容度が高いほど、米国株や新興国株の比率が上がります。現在のリスク許容度は5なので、米国株33.7%、日欧株33.8%、新興国株14.5%とリスクが高い3つの資産で82%とリスクを取りながら、リターンを目指した運用を行っています。資産評価額2019年1月末の資産評価額は以下のようになっています。円ベースでは38,833円のマイナス(-1.77%)となっています。しかし、昨年は各資産が大きく下落した年でした。下の表をご覧ください。各資産がこれだけ下がる中、―1.77%の損失で済んでいるので、損失は限定的と考えられます。昨年のパフォーマンスは悪かったものの、10年間のリターンは以下のようになっています。ロボアドバイザーは、運用開始後には最適なタイミングでリバランス(銘柄の入替え)や税金の最適化を行います。30年の運用期間があるので、毎年の損益に一喜一憂することなく、淡々と積立投資を継続していくようにしましょう。ウェルスナビの評判まとめ今回は、ウェルスナビにおける実際の運用を元に解説してきました。組入れ銘柄の特徴や資産配分がよくわかったのではないでしょうか。実は、分散投資は下げ相場の時に効果を発揮します。銘柄の分散、時間の分散でリスクを抑えることによって、損失を軽減させることができるからです。人が運用していると、相場環境に影響を受けて、予定通りに運用を行うことが困難な時もあります。特に、株式市場が下落してパフォーマンスが悪化すると迷いがでます。ですから、ロボアドバイザーに任せて、機械的な運用を行っていくことが大切なのです。
2019年03月11日2008年の金融危機リーマンショック以降、世界で金融改革が行なわれ、マネー教育の重要性も高まっています。著名な投資家ウォーレン・バフェット氏は、「子どもたちは、金融知識や実践能力を、読み書き同様早い段階で身につけるべきだ」と言っています。また、イギリスでは「7歳の時の金銭感覚が一生続く」と言われているそうです。日本では、“お金の話” は触れにくいトピックで、家族間でも敬遠されがちな傾向がありますよね。海外でも、人にむやみにお金の話を持ち出すのはもちろんNGですが、家庭内では健全なマネー教育が早くから行なわれているようです。しっかりとした金銭感覚を持った賢い大人になるために、今後は早めのマネー教育が必要だと、日本でも認知され始めてきています。今回はマネー教育のポイントをご紹介しましょう。家の貯金は1万円!?日本のマネー教育の現状■家庭でのマネー教育日本の家庭でのマネー教育は、お小遣い制を中心に行なわれているようです。小学校入学時に始める家庭が多く、知るぽると・金融広報中央委員会(2015年度調査)によると、7割強の小学生がお小遣いをもらっています。低学年の約6割の家庭が「時々」親が必要と判断したときにあげ、中学年以降は月1回など定期的お小遣い制に移行、そのほかにもお手伝い制やお年玉も子どもがお金を手にする機会となっています。親はお小遣いの使い方で金銭感覚を身につけてほしいと願っていますが、お小遣い帳をつけている子どもは少なく、3割にも届きません。せっかくのマネー教育の機会なのに、お金の使い方や価値を十分に伝えきれていない印象です。また、あるテレビ番組での「家の貯金はいくらあると思いますか?」という子どもたちへのインタビューの答えは――「1万円?」「1億円!!」など。戸惑いながら答える子も多く、金銭感覚がなかなか育まれていない現状が垣間見えました。■学校でのマネー教育学校での現状はどうでしょうか。「中学校・高等学校における金融経済教育の実態調査報告書」(日本証券業協会・金融経済教育を推進する研究会調査2014年調べ)によると、中学1~2年で金融教育の時間が全く取れていないと回答した学校が6~7割に達しています。教員は金融教育の必要性を認識していながら、時間不足と教員自身の知識不足を問題点としてあげています。日本証券業協会が中学生以上向け教材として「株式学習ゲーム」を提供するなど、意識は徐々に高まっていますが、学校での教育もまだまだこれからといったところのようです。また2008年の金融広報中央委員会調査では、「金融・経済の仕組みに十分知識があると思う」人はわずか6.7%しかいませんでした。日本のマネー教育不足は明確な問題として浮かび上がっているのです。マネー教育大国では小学校低学年から「お金」を学ぶ海外はどうなのでしょうか?マネー教育大国と言われているイギリスとアメリカの例を見てみましょう。【イギリスのマネー教育】イギリスでは、1990年前後の年金改革や個人年金がらみの問題で国の財政を圧迫した経験があり、それ以降金融教育に力を入れてきました。2014年から「数学」と「市民教育」の科目として金融商品、マネー管理、税金などを含む「金融教育」がカリキュラム化され、小学校低学年から学び始めます。知識のベースができる14~16歳には金融システムを学ぶ経済が必修科目となっています。また、子どもの将来のための資産形成を目的とする「ジュニアISA」では、16歳から子ども自らの運用が認められているのです。学んできたことが実践できる仕組みはとても有効ですね。【アメリカのマネー教育】アメリカの青少年への金融教育の始まりと言えるのは、1997年ジャンプスタート連盟(NPO団体)が公表した「K-12対象のパーソナルファイナンス教育の全国基準」と、全国経済教育協議会発表の「経済教育における任意の全国基準」でした。さらに、2001年の教育改革により、金融経済教育が特別推奨分野のひとつに指定されたことで、取り組みが広がります。全米共通のカリキュラムはないながらも、その重要性を訴える提言が何度か政府になされており、学校、NPO単位で積極的なパーソナルファイナンス教育が行なわれています。家庭でも、投資について教えることが珍しくなく、早くから実践として株の運用を始める子どもも少なくありません。バフェット氏が関わる子ども向け金融教育アニメや金融アメフトゲームなどのツールも充実していて、楽しく学べる土壌が育っています。このように、国の経済状況などによってベースに違いはあるものの、両国ともマネー教育に積極的ですね。日本も学ぶべき点は多いのではないでしょうか。家庭でのマネー教育には「5つのポイント」がある雇用や年金問題などを抱えるなか、日本でもマネー教育の必然性は確実に高まっています。早い段階で子どもの金銭感覚を養うために家庭でもできることを、プロのアドバイスからご紹介しましょう。(1)始めるタイミング小学生低学年~中学年のお小遣い制に切り替えるタイミングが多いようです。もしくは、子どもがお金に興味を持って質問をしてきたときもチャンス。例えばファイナンシャルプランナーの竹谷希美子氏の場合、消費者ローンのテレビCMを見て「お金を借りる」ことについて興味を持ったお子さんに、ローンの仕組みを説明、住宅ローンについても話し、家にたくさんのお金がかかることを知ってびっくりしていたそうです。子どもの興味を逃さないこともポイントですね。(2)マネー教育のステップ竹谷氏のお子さんは中学生の時から投資を始めたそうですが、そうなるまでには学ぶ順番が大事とおっしゃっています。つまり、お小遣いの管理(=義務教育)から始め、投資(=高等教育)に進むこと。限られたお小遣いをやりくりすることで、忍耐力とマネージメント力が培われ、お金の管理に自信がつきます。投資はそれからです。(3)お小遣いシステムの決め方子どもの性格によって、あげ方を変えることも考えましょう。竹谷氏の場合、コツコツタイプのお子さんは月額制に、行き当たりばったりタイプのお子さんには年棒制にして必要なときに現金を渡し、残高が減っていくシステムにして計画性と忍耐力を育む工夫をしたそうです。画一的な方法ではなく、親が見極めて最適な方法を見出してあげることはとても重要ですね。(4)お小遣い制のルールを決めるポイントは3つ。「あげっぱなしにしない」「お小遣いで買うものの範囲を決める」「使い方は子どもに任せる」。お小遣い帳をつける習慣をつけ、定期的にお金に関する相談に乗るようにしましょう。また、「お菓子はお小遣いから買う」、「勉強に必要な筆記用具は親が買う」など、用途の線引きをはっきりさせておきましょう。範囲内の使い方に口出しはNG。もし計画通りにいかず困るようなら問題点を話し合うことは大切です。(5)お金の使い方を学ぶお金の管理に慣れてきたら、使い方にフォーカスしてみましょう。アメリカの投資教育では貯金箱に4つの口があるそうです。「SAVE(貯める)」「EXPEND(欲しいものに使う)」「INVEST(投資)」「DONATE(寄付)」。使い方の違いでお金の活かし方が変わり、それにより社会貢献もできることに気づかせる目的があります。これはさすがに難しいとしても、お金を使う際にそれが「必要」なのか、ただ「欲しい」だけなのかを、意識させることが重要なのだそう。購入後しばらくたって、お小遣い帳に記された “モノ” を改めてみて、親が「あれ、使ってる?」と聞くなどして、それは本当に必要だったのか、それとも単に欲しかっただけだったのかの確認を繰り返すことで、needとwantの違いがわかるようになります。そうなると、お金の使い方にも変化が現れるでしょう。子どもに手ほどきすることで、大人もとても勉強になりそうですね。***経済評論家の川口一晃氏は、「子どもたちに知ってほしいのは、“貯め方や殖やし方” よりも “使い方”」とおっしゃいます。「夢を実現するためにはお金が必要。どうやって貯めようか?」この流れがとても大切。お金は “よく生きるための手段” なのだという意識が、お金に縛られない生き方へと誘います。こう考えると、“お金のことを話すのはタブー” という意識も自然となくなるのかもしれません。お金に対して偏見を持ってしまう前に、早めのマネー教育が肝心のようですね。(参考)EL BORDE(野村證券)|あなたは子どもに「お金教育ができる?」知っておきたいマネー教育5つのポイントPRESIDENT Online|「一生、お金で苦労しない子が育つ」家庭のマネー教育Woman Excite|「お小遣い」でお金の教育子どもの年齢別・金融教育法Woman Excite|英国では3歳から!子どものお金の教育のために、ママにできることベネッセ教育情報サイト|子供に金銭感覚を身につけさせる教育方法とは?日本証券業協会|株式学習ゲーム日本証券業協会|「海外における金融経済教育の調査・研究」報告書Forbes|ビジネス|日本の子供に金融教育が必要な理由REUTERS|金融知識は「子供時代に身に着けよ」=バフェット氏国立社会保障・人口問題研究所|【特集:各国における所得保障の動向】イギリス年金制度の歴史的展開と近年の改革の流れ斉藤美彦氏知るぽると|「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査知るぽると|「金融に関する消費者アンケート調査」(第3回)の結果東洋英和女学院大学学術レポジトリ|パーソナルファイナンスと パーソナルファイナンス教育について
2019年03月10日投資信託とは金融商品の一種です。投資信託のことをファンドなどと呼んだりもします。元本は確保されていません。つまり、損をする可能性があります。投資信託とファンド:広い意味では、ファンドとは運用する金融機関などを指す場合にも使われる。本記事ではファンドとは投資信託のことを指す。損をする可能性:基本的にどの投資信託を選んでも、損をする可能性がある。何を選んでも、ずっと運用成績が良い、ということはない。投資信託の大まかな仕組みを言葉で表すと、次のようなものです。投資信託は、多数の投資家から資金を集め、第三者である専門家がその資金を運用・管理し、その運用による利益を出資割合に応じて投資家に還元する仕組みである。出典:金融商品ガイドブック2018年度版投資信託とは何かをかみ砕いて言いますと、「みんなから集めたお金をプロが運用する」わけですね。そして、景気が良かった場合などには、利益をくれることがある、というものです(分配金の設定がない投資信託もあります。この場合は最終的な売却差益が利益となります)。投資信託とは?その意味をもう少しわかりやすく説明しますそれでは、もう少しわかりやすく投資信託とは何か、について見てみましょう。投資信託を大変に乱暴にイメージで表現しますと「大きな風呂敷」のようなものです。投資信託とは「大きな風呂敷」ですから、いろいろなものを包むことができます。日本国内の二千社程度の株式や、日本国内の1万種類程度の債券すらも投資信託という「大きな風呂敷」に入れることができます。一例ですが、日本国内の株式を入れた投資信託なら「国内株式の投資信託」と呼ばれます。また、日本国内の債券を入れた投資信託なら「国内債券の投資信託」と呼ばれます。株式と債券:どちらも私たちが購入することで、いわゆる「会社にお金を働きに出す」ことができる仕組み。一般的に投資の「伝統的資産」とは株式と債券の2種類を指すことが多い。その他の「代替資産」には不動産・金(ゴールド)・商品(石油や大豆)などがある。筆者はしばしば「株式と投資信託とは違うものですよね?」という質問をいただきますが、このように、同じものもありますし、違うものもあります。まだ少しわかりづらいですね。さらにかみ砕いていきましょう。投資信託とは?何でも入れられる便利な風呂敷このように投資信託という「大きな風呂敷」には、たくさんの金融商品を入れられます。そのため、「投資信託とは?」という質問には色々な答え方をすることができます。つまり、投資信託を購入することで、株式投資もできれば、債券投資もできる、さらには金投資や不動産投資できる、ということになります。もちろん、海外の株式・債券・不動産などにも投資ができます。また、種類も様々なモノがあります。ほんの少しですが、一例を挙げてみましょう。※表は筆者作成名称中身・スタイル・特徴インデックス型投資信託市場の平均に連動することを目指すものアクティブ型投資信託市場の平均を超えることを目指すものターゲットイヤー型投資信託退職時期などに合わせて運用が変化するものバランス型投資信託国内外の株式・債券など複数の「資産群」が入っているもの毎月分配型投資信託分配金と呼ばれるお金が毎月受け取れるもの上場投資信託(ETF)株式市場に上場している投資信託不動産投資信託少額から不動産投資ができるものファンド・オブ・ファンズ複数の投資信託を組み入れた投資信託このように、たくさんの種類があり、その他にもたくさんあります。現在国内で流通している投資信託は5千本とも6千本ともいわれています。ただ、これらのたくさんの種類を把握・理解する必要はありません。重要なところだけ押さえておけば十分です。投資信託の仕組みをわかりやすく図解で解説しますそれでは、投資信託の仕組みをわかりやすく図解しましょう。※図解は筆者作成まず、上記の図で左端にいるのが私たちです。私たちは証券会社などを通して、投資信託を購入することができます。電卓を持っているのが証券会社の人です。真ん中の黄色い袋のイメージが投資信託です。投資信託とは風呂敷のようなものですので、中には国内外の株式や債券などを入れることができます。大きな黄色の袋のところにいる人たちが投資信託を管理・運用・販売などする人たちです。そして、前述のように、その種類はたくさんあります。私たちが投資信託を購入するということは、私たちのお金が投資信託という「大きな風呂敷」の中身の株式や債券を通じて、世界中の会社などで働くことも意味しています。投資信託のメリット・デメリットをわかりやすく解説ここまでで、ザックリと投資信託とはなにか?が見えてきました。ここからは、投資信託のメリット・デメリットについてわかりやすく見てみましょう。投資信託のメリット「分散」とその意味をわかりやすく説明します投資信託のメリットをわかりやすく言うと「分散投資がしやすい」ところです。分散投資と言いますと、有名すぎる格言の一つに「卵を一つのカゴに盛るな」というものがあります。どういうことでしょうか。これは、「大切な卵を一つのカゴに盛っていると、卵を落とした場合、多数の卵が割れてしまって大変だから、カゴを分けましょう」という意味合いです。お金に置き換えますと、こうなります。「資産を分散して投資していないと、金融危機時などで暴落した場合には、(慌てて売却した場合)大損してしまって大変だから、投資対象を分散しましょう」ということになります。これが一般的な分散投資のイメージです。投資信託で簡単にできる、分散投資とは?上記のような事態を避けるためには、分散投資が必要です。つまり、投資対象を分けるのです。これは現代ポートフォリオ理論でも重要な考え方です。現代ポートフォリオ理論:1952年ハリー・マーコウィッツ。同氏は1990年「資産運用の安全性を高めるための一般理論形成」においてノーベル経済学賞を受賞。もう少し、踏み込んで説明しますと、投資対象を分散すると、リスク(値動きの幅)が小さくなります。少しむつかしいように感じますが、これは「少し良いこと」を意味しています。これは、特別な分析や経験がなくても、誰にでも起こる現象です。大切なことですので、もう一度言います。誰でも、投資対象を分散することで「少し良いこと」が起こるのです。いくらで買える?投資信託を使えば、2億円かかる株式投資も100円程度からできるつまり、投資をする上では、株式や債券を一種類だけに集中して買うと、「卵を一つのカゴに盛った状態」になるので、あまり合理的とは言えません。そこで、分散投資が必要です。そして、上記のように、分散すると誰でもリスク(値動きの幅)が小さくなる、という「少し良いこと」が起こるので、できるだけ分散投資をした方が良いことになります。ただ、私たち個人が株式を千社・二千社買うとなると、とても大変です。仮に一社平均十万円とした場合、一億円・二億円が必要です。そんな大金はありません。さらに海外にまで分散投資をしようとしてはより大変です。そこで便利なのが投資信託です。風呂敷ですから、千社・二千社など簡単に入れられます。そして、基本的に1万円程度で買えます。証券会社によっては、百円から買えます。今では本当に、数百円あれば、誰でも世界中に合理的な分散投資ができる時代になっているのです。このように便利ですので、「もう一つの年金」とも呼ばれるiDeCo(イデコ)や、つみたてNISAでも、投資信託が運用商品として採用されています(つまり、個別の株式や債券は買えません)。投資信託のメリットは、少額で誰でも分散投資ができること。つまり、リスクを抑えた運用がしやすい、ということ。投資信託のデメリットである手数料(コスト)とその意味を説明しますそんな分散投資に向いている投資信託ですが、当然ながらデメリットがあります。それは、手数料(コスト)が高いものがあるということです。わかりやすく見てみましょう。投資信託のデメリットのコストとは?投資信託のデメリットの手数料(コスト)は、大きく3種類が挙げられます。買う時持っている間売る時基本的にこの3種類の手数料(コスト)がかかります。もう少し詳しく見てみましょう。投資信託を買う時にかかる購入時手数料の意味を説明しますまず、買う時にかかるお金(手数料)です。購入時手数料などと呼ばれます。下の図ですと、電卓を持っている女性(金融機関)に支払うお金です。ただ、この購入時手数料には運用成績との相関性はありません。つまり、どれだけたくさんの購入時手数料を支払っても、運用成績は良くなりません。単純に、その手数料(コスト)の金額分だけ目減りした資産で運用が始まるだけです(ただし、金融機関は儲かります)。例えば、購入時手数料が3%で投資額が100万円なら、3万円が引かれて、97万円から始まる、というイメージです。私たちには何のメリットもありません。まったく同じ中身の投資信託で購入時手数料が無料(ノーロードともいう)のものがあることが一般的ですので、そちらから選ぶ方が賢明です。購入時手数料:現在では無料(ノーロード)の投資信託が販売されている。選ぶ場合は無料の中から選ぶことが重要。投資信託を持っている間にかかる信託報酬の意味を説明します次は投資信託を持っている間にかかる、信託報酬と呼ばれるものです。上の図解で言いますと、風呂敷袋の下の人たちの手間賃のようなものです。投資信託(ファンド)を運用する人たちはボランティア活動ではありませんので、お給料が必要です。そのため、投資信託を持っている間には、この信託報酬と呼ばれるものが毎日かかります。年率1.5%などで表記されていますが、毎日引かれます。例えば(現実には値動きは毎日変わりますが)ずっと元本が100万円の投資信託があるとして、それを持っていれば、年間1.5%の信託報酬なら、1万五千円÷365日=一日あたり40円くらいが引かれるイメージです(現実とは異なります、あくまでも直感的なイメージとしてお考え下さい)。ただ、現実には引かれた後の金額が表示されているので、投資家の中には引かれていることを知らない人もいます。また、「信託報酬を○○円もらいました」という旨のお知らせも来ません。基本的に、「買う時」の選ぶ際にチラッと目にするだけです。そのため、軽く扱われてしまうこともあります。しかし、信託報酬が高いと、それだけ確実に実質運用成果が押し下げられます。長期投資では数百万円も手数料(コスト)だけでかかることが現実にあります。そして、こちらの信託報酬も運用成績との相関性はありません。たくさんの信託報酬を支払っても、特に良いことは起こりません。私たちが損をしやすいだけです。そのため、信託報酬は0.3%以下から選ぶようにしましょう(より低い方が良いです)。信託報酬:単純にマイナスに作用するだけなので、0.3%以下から選ぶ。例えば運用成績が平均・年2%の投資信託があっても、信託報酬が年1.5%なら、2―1.5=0.5%の実質運用成果になるだけ。そして、信託報酬が年0.1%なら、2―0.1=1.9%になるだけ。合理的に考えるなら、低い方が良い。投資信託を手放すときにかかる「信託財産留保額」の意味を説明します最後に、投資信託を手放すときにかかる手数料(コスト)について見てみましょう。それは信託財産留保額と呼ばれます。冒頭で投資信託は「みんなでお金を出し合う仕組み」というお話をしました。ということは、見方を変えれば、途中で抜けられると困るという一面もあることになります。そこで信託財産留保額がかかることがあります。日常生活で例えるなら「職場のみんなで忘年会を予約したけど、当日参加できないメンバーがいるとお店が困る。だから、途中で抜ける場合は、ある程度のキャンセル料を支払わないといけない」そんなイメージが近いかもしれません。ただ、やはりこの信託財産留保額もただの手数料(コスト)です。運用成績向上には寄与しません。また、信託財産留保額の設定がない投資信託がやはり多くあります。飲食店の予約でいうと、キャンセル料金なし、というイメージです。当然ながら、信託財産留保額も「ない」方が良いです。信託財産留保額:信託財産留保額の設定が「ない」方から選ぶ投資信託のメリットの分散投資とデメリットである手数料(コスト)に対する合理的な考え方少しむつかしくなったかもしれませんので、投資信託のメリットの「分散」とデメリットである手数料(コスト)について、おさらいします。※表は筆者作成内容理由メリット分散投資がしやすい分散すると「リスク(値動きの幅)」が下がるというちょっと良いことが誰にでも起こる投資信託なら、数百円で世界中に分散投資が誰にでも可能デメリット手数料(コスト)が高いものがある手数料(コスト)と運用成績(世界の景気など)には相関性がない手数料(コスト)が高いと、その分だけ運用成績が確実に押し下げられるこのような内容でした。ついつい、投資経験が浅いうちは「誰かに高い手数料(コスト)を支払って、運用を任せると良いことが起こりそう」と勘違いを起こしそうになります。しかし、合理的に投資を考えてみますと、そのように「手数料をかければ運用成績が上がる」ということは起こりません。手数料(コスト)は純粋に運用成績を押し下げるだけのもの手数料(コスト)は純粋に「運用成績を押し下げるだけのもの」です。そして、分散投資は理論的に正しいことです。そうである以上、投資信託は分散投資の重要な選択肢です。だからこそ、手数料(コスト)には厳しい目を向けていかなくてはいけないのではないでしょうか。投資信託のデメリットは手数料(コスト)が高いものがあること。手数料(コスト)は、理論上、運用成績を押し下げるだけの存在。投資信託とは?:まとめ投資信託とは、複数の金融商品が入った金融商品投資信託のメリットは分散投資が容易な点投資信託のデメリットはコストが高いものがある点本記事では、投資信託とは?に焦点を当てて記しました。投資信託の本数が国内だけで六千本くらいありますが、途方に暮れることはありません。今回の手数料(コスト)のポイントなど、一つ一つ抑えていけば、本当に驚くほど合理的な投資対象の本数は絞られてきます。大切な資産運用だからこそ、合理的な投資対象がどのようなものなのかを理論的に把握しておくと良いのではないでしょうか。投資信託は分散投資に適しているが、手数料(コスト)の高いものには気を付ける
2019年03月06日