夫婦2人とも健康なら、子どもは自然と授かるもの…とは限りません。今や約6組に1組のカップルが不妊( 日本産科婦人科学会「不妊症」より )といわれています。「もしかして不妊かも?」「2人目がなかなかできない…」「夫は大丈夫かな?」と感じたら、まずは専門医に相談してみてはいかがでしょうか?今回は日本にわずか800人弱しかいない日本生殖医学会認定生殖医療専門医でもある、 桜十字渋谷バースクリニック 院長 井上治先生に、不妊やその治療、不妊につながる生活習慣についてうかがいました。教えてくれたのは…桜十字渋谷バースクリニック院長 井上治先生医学博士。2005年、福岡大学医学部卒業後、慶應義塾大学病院産婦人科医局入局。東京歯科大学市川総合病院をへて、2018年、桜十字渋谷バースクリニック院長に就任。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医、日本生殖医学会認定生殖医療専門医、母体保護法指定。 >>桜十字渋谷バースクリニック 公式サイト ■女性の加齢と妊娠率の関係とは?最近の不妊治療の傾向「幅広い年齢の方が受診されますが、最近は、結婚間もない若い方が早めに受診されるケースも増えましたね。妊活して2~3カ月とか、まだ妊活もやっていないけれど『心配だから…』と来院される方もいます(井上先生)」井上先生は、若い方の受診増加傾向について、不妊治療に関する正しい情報が認知され、子どもが欲しい方の意識の高まりが影響しているのではないかと分析します。「以前は、40歳を越えても治療さえすればすぐ妊娠できると思われて来院される方が多かったんです。でも、女性の場合、加齢によって妊娠が難しくなるというのはデータ(下記グラフ参照)でも顕著に表れています。そういった情報が認知されて『何か不妊の原因があるなら、先に治療してしまおう』と考え来院される方が多くなっているのでしょう(井上先生)」受診する年齢の目安は?グラフでもわかる通り、不妊治療をしていても35歳を境に、妊娠率の低下は加速します。「35歳がひとつの目安となります。日本産科婦人科学会では、『妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、1年以上妊娠しないもの』を不妊と定義づけています。これは、排卵検査薬などを使って排卵があることを確認し、一番妊娠しやすい日に性交するタイミング療法を取り入れての1年です。しかし、妊娠には加齢が大きく影響しますので、当院では、35歳以下なら1年、35歳以上なら6カ月、40歳を越えている方なら、できればすぐにでも受診していただきたいと考えています(井上先生)」。■最近よく聞く不妊の原因は?最近は、「2人目不妊」という言葉がよく聞かれるようになりました。「1人目はスムーズに自然妊娠できたのに、2人目がなかなかできない…」。その原因について、井上先生に伺いました。「2人目ということで当然、お母さんの年齢が上がっていますから、1人目の時より妊娠しづらくなります。女性の場合は、加齢による子宮筋腫や腺筋症なども増加します。また、授乳中は妊娠しにくいことも挙げられるでしょう。男性の加齢も影響します。それに加え、育児で忙しく、なかなかタイミングをとるのが難しいのではないでしょうか。2人目だから不妊になるというわけではなく、加齢と育児による忙しさが原因だと思います(井上先生)」若い男性の不妊傾向も一方、最近の不妊の傾向として、男性が原因というケースが増えているそうです。「最近は、最初から夫婦そろって検査にいらっしゃる方が増えていますが、男性側に不妊原因があるというケースが増えているように感じます。環境ホルモンの影響などといわれていますが、若い男性で精液所見が悪い方も散見されます。逆に、女性の不妊傾向は今も昔もあまり変わりません。しかし、ご夫婦両方を検査しても、実ははっきりとした不妊の原因がわからないというケースが多いです。その場合は、治療をステップアップしていくことになります(井上先生)」■あなたは大丈夫? 不妊リスクチェック実は、日常生活で何気なくやっていること、あまり気にしていない症状が、不妊の遠因になっているかもしれません。不妊に少なからず影響しているといわれる項目を、男女それぞれ井上先生に挙げていただきました。1つでも当てはまれば、不妊のリスクがあります。この中で、当てはまるものはありますか?【女性の不妊リスクチェックテスト】□1. 年齢が35歳以上□2. たばこを吸っている□3. 仕事や育児で忙しい□4. 運動不足□5. 生理不順□6. 不正出血や生理時の出血が多い【男性の不妊リスクチェックテスト】□1. 年齢が35歳以上□2. たばこを吸っている□3. 仕事で忙しく、睡眠時間が短い□4. 運動不足□5. サウナに頻繁に入る□6. 携帯電話をズボンのポケットに入れたり、ノートパソコンを膝の上にのせて作業する□7. 自転車やオートバイに乗ることが多い女性の不妊リスクチェック解説1.~4.は男女共通となります。「2. 喫煙」や、「4. 運動不足」は、万病の元といわれており、不妊にもつながります。また、「3. 忙しい」は、妊娠しやすい日に性交するタイミングがなかなか合わせられないことが不妊原因と考えられます。「女性の『5. 生理不順』は、排卵日の予測が難しいため。タイミング療法を取り入れるには、まず生理周期を整える必要があります。また、『6. 不正出血や生理時の出血が多い』というのは、筋腫といった別の病気が隠れている可能性があるためです(井上先生)」男性の不妊リスクチェック解説一方、男性の「5. サウナに頻繁に入る」、「6. 携帯電話をズボンのポケットに入れたり、ノートパソコンを膝の上にのせて作業する」「7. 自転車やオートバイに乗ることが多い」が不妊の遠因となるかもしれないことに、驚いた人も多いのではないでしょうか。「男性の精子は熱や圧迫に弱いんです。ある研究によると、サウナや熱を発する携帯電話・ノートパソコン、サドルによる圧迫が精子に悪影響を及ぼす結果が出ています。精子はとても弱く、Wi-Fiにも影響されるという研究結果もあるくらいです。最近は、精子をチェックできるアプリもありますから利用してみるのもいいですね(井上先生)」■「妊娠できるかな…」まずは気軽に受診を不妊治療には健康保険が適用にならない治療もあるため、高額となってしまう検査や治療があります。しかし、所得や年齢、回数などに制限はあるものの、2004年から特定不妊治療には国からの助成が受けられるようになりました。また、自治体でも助成金を給付しているところがあり、ハードルの高かった不妊治療が身近になってきました。初診の内容は?「当院は7~8割の方が不妊治療は初めてという患者さんなので、まず最初は希望をお聞きします。検査ご希望か、タイミング指導だけか、1人ひとりに合わせた治療をします。ただ、何か問題があって妊娠ができない場合もありますので、検査をされたほうが安心だと思います。初診時には、基礎体温表をつけているかどうか、排卵検査薬(排卵アプリ)を使っているかどうかなどをお伺いします。それも、つけていれば・使っていればなお良いくらいのお話なので、必須ではありません。まずは、ご相談にいらしてください(井上先生)」「子どもは欲しいけれど、妊娠できるかどうか」といった漠然とした不安を抱えながら年齢を重ねるのは、妊娠率を下げることにつながります。少しでも不安があるようなら、まずは専門医に相談してみてはいかがでしょうか? 井上先生が院長を務める 桜十字渋谷バースクリニック のご紹介JR渋谷駅より徒歩約5分の好立地に、2018年開業した渋谷エリア唯一(※)の不妊治療専門クリニック。日本生殖医学会認定生殖医療専門医である井上治院長をはじめ、体外受精を数多く手掛けるクリニックで経験を積んだ培養室長など高い技術を持った医師・スタッフがそろい、胚(受精卵)へのストレスを最小限にした最新型培養器「タイムラプス」や培養液の工夫、卵子凍結技術の向上など、ソフトとハード両面で患者さんを支えています。※2019年12月現在【住所】東京都渋谷区宇田川町3-7 ヒューリック渋谷公園通りビル4階( Google Map )※JR山手線 渋谷駅 ハチ公口 徒歩5分/東京メトロ 渋谷駅 6番出口 徒歩4分【診療日】月~土 ※水土午後・日祝休診( 詳細はこちら )【TEL】03-5728-6626 渋谷バースクリニックを公式サイトで見る イラスト:グラハム子[PR]医療法人社団 東京桜十字
2019年12月25日私は2年半の妊活の末に、第一子である娘を授かりました。通院しながらタイミング法や人工授精にトライしましたが、最終的には33歳のときに自然妊娠。 妊活中は、SNS上で同じ境遇の人たちと励まし合いながら過ごしました。その一方で、子どもが欲しくてできないことや不妊治療のことは、それ以外の誰にも話さないと決めました。 その上で、妊活中の人間関係はどうだったのか、子どもに関して言われたことなどをご紹介します。 話さないと決めた理由不妊は私の中でとてもデリケートな問題でした。かつての自分がそうだったように、経験がない人には渦中にいる者の気持ちはとても理解できないだろうと思ったのです。当事者の自分でさえ、妊娠できないことのあまりのつらさに戸惑っていました。経験がない人からの励ましも慰めもアドバイスも欲しくないと思ってしまい、とにかく触れてほしくなかったのが誰にも話さないと決めた一番の理由です。その代わり、私が妊活中であることを知らずに「子どもは早いほうが良いよ」などと言ってくる人がいることについては、「知らないのだから仕方ない」と諦めることにしました。 親や親族との関係私の実家も夫の実家も遠方なので、頻繁に会う機会もなかったのは幸いかなと思います。会ったときも子どもについて触れることはなく、静かに見守る姿勢だったのはありがたかったです。両家に孫はなく、みんな待ち望んでいたと思います。せめてぬか喜びをさせないようにと、誤解を招くような発言はしない、妊婦に見えそうな服は着ない、など密かに気をつかっていました。 難しい30代の友人関係30代の女の友人関係は、ただでさえとても難しいものだと思います。独身・既婚、子どものあり・なしで環境が大きく変わるため、今まで通りの付き合いも難しくなっていました。結婚以来、なんとなく友人と疎遠になるタイミングだったこともあり、妊活中も積極的に会おうとはしませんでした。意外と手強いのが独身の友人で、サラッと「子どもは欲しいの?」と突っ込まれることがありましたが、「あんまりそういうことは聞かないほうが良いよ」などと答えていました。今思えば、その返答で察してくれていたかもしれないと思うと恥ずかしいです。でも「欲しい」と答えていたら「作らないの?」と返されるだろうし、いまだに正解がわからずモヤモヤします。 職場の人との関係職場は男性が多く、そんなにフランクな仲ではなかったのですが、個人的なことはほとんど聞かれないので気楽でもありました。一度飲み会の席で「子どもは作らないの?」と聞かれたことがありました。「まあそのうち」など適当に流しましたが、不意打ちのダメージは大きかったです。 通院するときは、仕事が終わってから診察に向かいました。ところが人工授精では、急に「明日の朝に人工授精をしよう」と決まることがあります。そうなると仕事を遅刻しなければならず、不妊治療のことは職場には一切話していないので、「猫を病院に連れて行く」と嘘をついて遅刻していました。その罪悪感と、効果の出ない人工授精に打ちひしがれることもありました。 誰にも話さないと決めたのは、例えば、独身の友人に話したとして、その独身の友人が結婚して私より先に妊娠したとしたら、私もやり切れないし、友人のほうが申し訳なく思うだろうという理由もありました。今になれば、そこまで先回りしなくてもと思う部分があるのも本音です。でもそれは、2人の子どもを育てている今だからこそ言えること。当時の記録を読んでいると、正解が見えず苦しくなります。難しい問題と向き合い続けたのだなと、妊活中の自分を素直に労いたいと思います。 著者:ひらたかおる二児の母。趣味はメルカリと写真。自分の備忘録と、いつか誰かの役に立つことを願って妊活中からブログを続けている。2018年から、自身の妊活や子育てでの経験をさらに活かすべくライターとして活動している。
2019年11月23日1人目を妊娠しているときから、「子どもは2人欲しいよね」と夫婦の意見は一致。ですが1人目を不妊治療で授かったので、「2人目不妊になるのでは?」と心配に……。なぜなら1人目ができるまでに、3年かかっていたからです。1人目が落ち着いたら……と、そのときの私はのんびり考えていられませんでした。そのような状況で2人目を授かり、私が感じたことをお伝えします。 2人目不妊を想定して早めに妊活を開始1人目は不妊専門の病院に3年通い続けて、妊娠した経験があります。そのため、子ども同士の年の差を気にしていられませんでした。2人目も不妊となると、1人目を連れて頻回に病院に通わなければいけません。薬の副作用で思うように体が動かないことも……。万が一の事を考えると、私は1日でも早く妊娠できる体に整える必要があると考え、30歳で2人目の妊活をスタート。産後6カ月目のとき生理が再開したので基礎体温の測定を開始して、安定するのを待ちました。そして1人目が生後10カ月のころに断乳をして、葉酸摂取を開始したのです。 予想に反して2人目はすぐに妊娠!結果、1人目を妊娠するまでに3年かかったのですが、2人目は妊活を開始して2カ月で妊娠しました。一番心配していた不妊問題もあっさり解決して、私たち夫婦は晴れて年子を授かることができました。年子は大変だな……と思いましたが、子育てが落ち着いたら早めに再就職をしなければいけなかったので、早々に子宝に恵まれてよかったと一安心! 不妊治療には高額な治療費がかかるため、その分を教育費に回せられると考えると安心できました。 1人目に対してフォローしたこと子育ては1人だけでも十分大変ですが、子ども同士の年齢が近ければより手がかかるかもしれない、と感じていた私。早々に2人目を考えていたこともあり、1人目には自分でできることはなるべく自分でさせるようにしていました。 自分でごはんを食べる・簡単な脱ぎ着はもちろん、外では抱っこを極力せず「赤いボールまで歩こう!」「あっちにワンワンがいるよ! 見に行こう!」と声掛けをして、歩くことの楽しさを子どもに感じてもらえるよう工夫をしました。しかし1人目も1歳6カ月で、まだまだ甘えたい時期だったと思います。寂しい思いをさせないために、2人目の授乳中も1人目を一緒に抱っこをしたり、2人目が寝ているときは1人目との時間をたっぷりつくるよう意識しました。 私の場合は「不妊」の可能性があったため、2人目はかなり焦って妊活をしました。そのため子ども同士の年齢差も考慮できず、1歳6カ月差に……。ですが常にライバルであり心強い仲間になった子どもたちを見て、今は年子で本当によかったなと思っています。 著者:太田 いこ岡山県在住、年子姉妹の母。フルタイムで働きながらライターとしても活動中。主に、不妊・育児・ママ友などのテーマで記事を執筆している。
2019年11月22日不妊治療は、精神的にも時間的にも経済的にも大変なもの。私の場合、まずは地元の産婦人科に通い、そこから大きな病院に転院しました。通院自体も大変なうえに服薬に複数の検査……。しかし、その終わりが来たのは突然でした。そんな私の不妊治療体験談をお伝えします。 赤ちゃんはそのうち授かるものだと思っていた……結婚3年目にして赤ちゃんを授からない私に、母が「それは不妊だよ」と言いました。当時、恥ずかしながら私自身は焦ってもおらず、のんびりと構えていたのですが、このことを機に少し考えるようになりました。 そこで、地元の産婦人科へ行ったのが不妊治療の始まりでした。最初はタイミング療法で「問題がなければすぐにできる」と言われたものの、結局半年経っても赤ちゃんを授かりませんでした。そして、医師に「うちよりも検査が充実した病院に行ったほうがいいね」と、地元で一番大きな病院を紹介されたのです。 通院と検査と服薬の日々不妊治療専門の病院に毎月車で通い、タイミング療法に加えて、私と夫の生殖機能検査、毎月の服薬に卵巣の確認、人工授精……。これらを何度か実施しましたが、半年以上経っても、一向に赤ちゃんを授かる気配がなく、少し疲れてきたころでした。 医師から「子宮卵管造影検査をしてみないか」と打診を受けて、これを実施。しかし、その直後も妊娠はできず、ゴールの見えない治療にあきらめかけ、熱心に取り組めなくなってしまいました。 久しぶりの“治療をしなかった”月に通院している病院が諸事情で1週間ほど休診になったことがあるのですが、折しも私のスケジュールとぴったり合致してしまい、そこで久々の「服薬も検査も何もしない月」ができてしまいました。 次の通院のために記していた基礎体温がなかなか下がらず、まさかと思って妊娠検査薬を用いてみたところ、なんと陽性! そのときに宿ってくれた赤ちゃんは、結果、私たちの子どもとして生まれてきてくれることになったのです。 とはいえ、私としては治療が無意味だったわけでなく、服薬や基礎体温の管理で「妊娠しやすい体」になっていたのかもという印象でした。そして、久々の「服薬も検査も何もしない月」に、気負わずリラックスしていたこともよかったのかもしれません。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:半田あきら一児の母で専業主婦。家事や子育てのかたわら、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2019年11月03日2009年生まれの双子ちゃんのエピソードをブログやInstagramで公開しているかよポンさん(Instagram@kayoponkan)。不妊治療を経て双子を妊娠、出産するまでのエピソードを9回に分けてご紹介! 夫と「これが最後」と決めた不妊治療をおこなっています。 夫は1個に賭けようとしていましたが、私は、最後に賭けたかった…。「卵を2個を戻す」その決断を、夫は受け入れてくれました。そして、いよいよ妊娠判定の日……! つづく。 かよポンさんの育児エピソードはInstagramやブログなどから更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。 この投稿をInstagramで見る かよポン(@kayoponkan)がシェアした投稿 - 2019年 8月月5日午後11時59分PDT ✿❀ベビカレ秋のマンガ祭り❀✿大好評のマンガ記事を増量してお届けする期間限定“マンガ祭り”開催中! 人気レギュラー連載10作品に加え、新たにゲスト連載8作品が登場♪ 育児や家事、仕事などの合間の息抜きタイムにどうぞ♡著者:イラストレーター かよポン2009年生まれの二卵性男女双子育児中の40代母。家族の出来事を4コマで。 趣味はキャンプ。不妊治療~双子出産、子育ての日常を描いたブログも人気!blog:「おじゃったもんせ双子~笑いと涙の双子育児」Instagram:かよポン@kayoponkan
2019年11月03日2009年生まれの双子ちゃんのエピソードをブログやInstagramで公開しているかよポンさん(Instagram@kayoponkan)。不妊治療を経て双子を妊娠、出産するまでのエピソードを9回に分けてご紹介! 夫と「これが最後」と決めた不妊治療をおこなっています。洗浄の痛みに耐え、採卵を終えて帰宅しました。前回採卵したときに受精したのは、わずか2個。今回も…。せめて1個だけでも…。そんな気持ちで電話を待ちました。嬉しさと安ど感でホッとしたのもつかの間、今度は、次回の胚盤胞移植までキャンセルの電話が来ないことを祈る日々……。まだまだ気の抜けないときが続きます。 かよポンさんの育児エピソードはInstagramやブログなどから更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。 この投稿をInstagramで見る かよポン(@kayoponkan)がシェアした投稿 - 2019年 8月月5日午後11時59分PDT ✿❀ベビカレ秋のマンガ祭り❀✿大好評のマンガ記事を増量してお届けする期間限定“マンガ祭り”開催中! 人気レギュラー連載10作品に加え、新たにゲスト連載8作品が登場♪ 育児や家事、仕事などの合間の息抜きタイムにどうぞ♡著者:イラストレーター かよポン2009年生まれの二卵性男女双子育児中の40代母。家族の出来事を4コマで。 趣味はキャンプ。不妊治療~双子出産、子育ての日常を描いたブログも人気!blog:「おじゃったもんせ双子~笑いと涙の双子育児」Instagram:かよポン@kayoponkan
2019年11月02日2009年生まれの双子ちゃんのエピソードをブログやInstagramで公開しているかよポンさん(Instagram@kayoponkan)。不妊治療を経て双子を妊娠、出産するまでのエピソードを9回に分けてご紹介! ~ あらすじ ~旦那さんと出会って半年でスピード婚。結婚当時、仕事が忙しく、不正出血が何週間も続き、婦人科を受診したところ左右両方の卵管が詰まっていることが判明!「自然妊娠は90%以上難しい」と告げられ、不妊治療を開始するも、出血が続き命の危険に……! その後、顕微授精、体外受精を試みるも妊娠判定は陰性。一度赤ちゃんを諦めようとしたものの、やっぱり赤ちゃんが欲しい…! 自分の周囲の赤ちゃんや子どもの姿をうらやましいと思いつつ、『夫婦二人で過ごすのもいいかもしれない』。そんな風に思い始めた矢先に、義母の病気が再発しました。義母に…子どもの顔をみせてあげたい。 やってみてダメならそれでいい。でも、やらずに諦めるのはいやだ。私にはまだ治療を頑張れる時間が残されている。だから、やりたいんだ。やってみたいんだ。 ついにダンナが「1回だけ…本当に治療はこれが最後、ダメなら諦めること」と、承諾してくれたのでした。個人差はあるものの、私の場合採卵よりも、その前の洗浄が「ひぃぃーーっ!」と、飛び上りたくなるほどの鈍痛で、永遠とも感じる時間を耐えに耐えました。 その時、看護師さんに「赤ちゃんほしいんだったらがんばる!」と励まされたものの、「わかっとるわい!」と心の中で思い切り毒づいてしまった私でした。そして、卵は無事、5つ採ることができました。 かよポンさんの育児エピソードはInstagramやブログなどから更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。 この投稿をInstagramで見る かよポン(@kayoponkan)がシェアした投稿 - 2019年 8月月5日午後11時59分PDT ✿❀ベビカレ秋のマンガ祭り❀✿大好評のマンガ記事を増量してお届けする期間限定“マンガ祭り”開催中! 人気レギュラー連載10作品に加え、新たにゲスト連載8作品が登場♪ 育児や家事、仕事などの合間の息抜きタイムにどうぞ♡ 著者:イラストレーター かよポン2009年生まれの二卵性男女双子育児中の40代母。家族の出来事を4コマで。 趣味はキャンプ。不妊治療~双子出産、子育ての日常を描いたブログも人気!blog:「おじゃったもんせ双子~笑いと涙の双子育児」Instagram:かよポン@kayoponkan
2019年11月01日不妊に悩む人はどのくらい?あなたのまわりは、「望んでいるのだけれど、なかなか赤ちゃんができない」という人はいませんか?「子どもは望めばいつでもできるもの」と思っている人もいるかもしれませんね。実際に、望んだときにすぐできた、という人もいるかもしれませんが、そうでない人も、実はたくさんいるのです。その割合は、どれくらいだと思いますか?国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査」(2015年実施)によると、不妊を心配したり悩んだりしたことがある夫婦は35%という結果でした。つまり、3組に1組の夫婦が「もしかして不妊かも?」と心配した経験があるということ。そして、子どものいない夫婦の場合では、この数字は55.2%、半数以上にものぼります。(※1)不妊は、とても身近な存在なのです。 実際に治療を受けたカップルは5.5組に1組では、病院やクリニックを受診して、不妊の検査や治療を受けたことがある人は、どれくらいいるのでしょうか。同調査によると、不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦、または現在受けている夫婦は、全体で18.2%でした。ということは、夫婦の約5.5組に1組が、不妊の検査や治療を受けたということ。そして、子どものいない夫婦での治療経験は、28.2%という結果でした。(※1) 子どもがいても不妊?!子どもが1人いる夫婦の場合の調査結果もあります。子どもが1人いる夫婦で不妊の心配をしたことがある割合は45.4%と、半数に近い数字です。そして、検査や治療を受けたことがある割合は25.7%でした。不妊を配したものの自然に子どもを授かることができた、または治療で子どもを授かった。もしくは、「1人目の子どもは自然に授かったけれど2人目がなかなかできないと心配している」といったケースもあることでしょう。 どのような背景があるかは具体的にはわかりませんが、いま子どもがいたとしても、「もしかして不妊かも?」と心配した経験のある人は、これだけ多いということです。こうしたことから想定すると、あなたのまわりにも、きっとたくさんの不妊体験者がいることでしょう。 不妊とはどういう状態のことなの?ところで、不妊とは、どういう状態をいうのか知っていますか?日本では、健康な男女が定期的に性交渉をもっているにもかかわらず、1年以上妊娠しないことを「不妊」といいます。ただし、女性は加齢とともに妊娠しにくくなるので、20代の人と40代の人をいっしょに語ることはできないでしょう。一概にはいえませんが、年齢が高い女性は若いときよりも妊娠しにくい状態である可能性が高く、妊娠するまでに時間がかかることもあります。もちろん、1年を待たずして、病院で検査や治療を受けてもかまいません。妊娠しにくい原因がないかどうか調べておくことは、妊活の第一歩といえます。とくに生理不順や子宮内膜症、子宮筋腫などの婦人科系の病気がある場合は、早めに受診したほうがいいといわれます。また、男性側に不妊原因があるケースもあります。1年というのは、「もしかして妊娠しにくいのかも?」と考えて、検査を受ける目安になりそうです。 不妊治療は身近な存在いかがでしょうか? 不妊で悩む人は、あなたが想像していたよりも、ずっと多い数ではありませんか? おそらくそれは、治療をしていると相手が言わないために、あなたが知らないだけなのかもしれません。実は、不妊治療によって子どもを授かっている人は多いのです。2016年の日本産科婦人科学会のデータでは、体外受精や顕微授精などの高度な生殖補助医療(ART)によって生まれた子どもは54,110人となっています。その年の日本の出生児の約18人に1人の赤ちゃんがARTによって誕生していることになるのです。 2018年に日本で生まれた赤ちゃんは、921,000人でした。(※2)そのうちのどれくらいの赤ちゃんが、両親に望まれて、積極的な妊活である不妊治療によって、この世に生を受けたのでしょうか。3組に1組の夫婦が「もしかして不妊かも?」と心配する現在。あなたのまわりにも、きっとそんな経験をした人がいるはず。もしかして、あなた自身が不妊を心配したことがあったり、不妊治療を体験していたかもしれませんね。そう、あなただけではなく、たくさんの人が不妊で悩んでいる(いた)のです。いまや不妊や不妊治療は、とても身近な存在です。 ほかのママとは違う……不妊体験後の感情不妊を体験したあと、妊娠・出産、育児をしていて、なんとなくまわりとの違和感を感じたり、気持ちがざわついたりする……そうしたことはありませんか?「難なく子どもを授かった人と自分は違う。でも、子どもがいる自分は、不妊仲間には入れない。こんな気持ちを誰にも話せない……」こうした気持ちは、不妊を体験したゆえの独特の感情なのだそうです。NPO法人Fineでは、そうした人のためのグループカウンセリングを行なっています。生殖心理カウンセラーが同席して、不妊を体験したあとの特有の心理についてサポートしています。 参考:※1:2015 年社会保障・人口問題基本調査 <結婚と出産に関する全国調査>※2:平成 30 年(2018) 人口動態統計の年間推計 - 厚生労働省NPO法人Fine〜現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会 著者:ライター NPO法人Fineスタッフ 高井紀子北海道生まれ。編集者・ライター。広報誌、雑誌、書籍、ウェブサイトなどで、妊活や不妊治療に関する企画・記事を数多く手がける。不妊体験者を支援するNPO法人Fine()スタッフ。コミュニティFM「渋谷ラジオ」に出演中。趣味は月を見ること、温泉めぐり、ボルダリングなど。健康マスター(ベーシック)。
2019年09月10日子宮内膜症は、妊娠と出産ができる年代の女性がかかりやすいといわれている病気の1つです。不妊にもつながる可能性があるとされる病気です。今回は、子宮内膜症とはどのような病気なのか、不妊との関連性や妊娠中に診断された場合の方針、早期発見のポイントについてご紹介していきます。 子宮内膜症とは?子宮内膜症、名前からは何となく子宮の病気のように思えますが、実は子宮に起こる病気ではありません。(子宮筋層内に発生する子宮腺筋症は、広い意味では子宮内膜症の一種ですが)。子宮内膜症とは、子宮内膜様の組織が、卵巣やダグラス窩(子宮と直腸の間のくぼみ)など、本来子宮内膜が存在しない場所で増殖する病気です。子宮内膜様の組織ですから、月経(生理)時に子宮内膜と同じように壊死を起こし、剥がれることで、病変部位で出血を起こします。本来の子宮内膜は月経の際に経血として排出されますが、子宮内膜症病変では、出口がないために出血はそこに留まり、炎症を起こします。 卵巣に発生した子宮内膜症では、その出血は卵巣の中に溜まり、あたかも、溶けたチョコレートがたまったような風船のような状態となり、チョコレート嚢胞と呼ばれます。ダグラス窩に発生した子宮内膜症では、子宮の裏側で月経時に出血が起こり炎症を誘発し、強い痛み(月経困難症)や子宮-卵巣-卵管-直腸の間で癒着などを起こします。稀ではありますが、大陰唇などに発生し、月経に合わせて同じ場所に皮下出血を起こしたり、膀胱に発生して月経に合わせて血尿が発生したり、肺に発生して月経に合わせて喀血を起こすことなどもあります。基本的には命に関わる病気ではありません。生理痛や腹痛といった痛みが主な症状です。また、直腸への刺激により月経に合わせて下痢傾向になったり、癒着のために性交時痛などが起こることがあります。また、腹腔内の癒着や炎症などにより、不妊症の原因にもなります。近年は、サイズの大きなチョコレート嚢胞、年齢が高くなってからのチョコレート嚢胞では、癌化することがあるとわかってきたので慎重な管理が必要です。子宮内膜症を発症する原因は解明されていません。ただし、月経の回数が多いほど発症する可能性があるといわれる病気です。晩婚化や子どもを持たない夫婦も増えたため、一生のうちに経験する月経の回数も増えています。そのため、徐々に患者が増えているのです。子宮内膜症の症状を悪化させないためには、早期発見が重要になります。主な症状である生理痛ですが、月経のたびに痛みが重くなることが特徴です。最も分かりやすい自覚症状であり、生理痛を和らげる薬を飲んでいても抑えられないほどの痛みを伴う女性もいます。子宮内膜症の診断は、問診(痛みなどの症状と月経との関連性)、超音波断層法(チョコレート嚢胞)、内診(子宮後面の有痛性硬結)によりなされますが、確定診断を得るためには腹腔鏡検査を必要とします。 子宮内膜症と不妊の関連性子宮内膜症は、子宮以外で子宮内膜が増えることにより、臓器と癒着してしまうケースもあります。そのため、子宮、卵巣、卵管、直腸など、妊娠時に健康な状態であるべき臓器同士が癒着する可能性があるのです。癒着すると、卵巣が卵子を出したり卵管へ取り込んだりと、卵子の動きが妨げられるため、不妊につながる場合があります。また、子宮内膜症による骨盤腔内の炎症のために、炎症物質の増加などが起こり、卵胞が育たずに卵子の質が低下したり、卵管の動きが妨げられたりします。卵巣内で発生した子宮内膜症「チョコレート嚢胞」では、卵巣の機能低下を引き起こすこともあります。そのために、子宮内膜症は、絶対的な不妊原因ではありませんが、妊娠成立に不利に働く重要な疾患と言えるでしょう。 子宮内膜症でも妊娠できる! 不妊治療の方法は?子宮内膜症の治療方針は、挙児希望の有無により大きく異なります。ですから、現時点での妊娠を希望しているのか、いないのかをはっきりと担当の医師に伝えることが重要です。子宮内膜症を発症した女性が妊娠できる確率は、子宮内膜の状態や症状の進行状態により異なることから、正確なデータは出ていません。症状の進行状況が軽度なのか、重度なのかに応じて、不妊治療の方法は変わります。症状が軽度の場合、今すぐに妊娠を希望していない場合では、手術ではなく薬剤による治療をおこない、子宮内膜症の症状を抑えることが一般的です。現在はLEP製剤やプロゲスチン製剤を用いることが一般的です。 不妊治療は、個人の状況によって異なりますが、タイミング法から始めます。ただし、子宮内膜症は再発することも多いため、再発により不妊治療を進められない場合には、子宮内膜症病変を手術で除去することになります。症状が重度の場合、子宮内膜症の手術をおこなったあと、体外受精や人工授精といった不妊治療をおこないます。自然妊娠の可能性もあるので、妊娠をすぐに希望していない時期に子宮内膜症の症状をLEP製剤の使用などで進行させないことが重要です。 妊娠中に子宮内膜症が見つかったら?妊娠時の検査で、偶然に子宮内膜症が見つかることもしばしばあります。妊娠中に見つかった場合、手術がおこなわれるケースは稀です。チョコレート嚢胞が見つかった場合、その大きさや癌化の可能性(腫瘍マーカーの値など)に応じて手術をおこなうことがあります。しかし、手術をおこなわずに出産できる可能性が高いため、治療方法については担当医と相談することが大切です。 出産後に月経がくると、子宮内膜症の症状は進行する可能性が高いといえます。そのため、2回目の妊娠を希望するのかなど、先のことも考えなければなりません。まずは、元気な赤ちゃんを産むことを最優先に考え、出産後の治療に関しても話し合いましょう。 まとめ子宮内膜症は、生活習慣の変化、晩婚化に伴う初産年齢の上昇により罹患する方が増えてきています。子宮内膜症は再発しやすいことが特徴であり、症状が進行すると不妊につながる可能性もあります。子宮内膜症の主な症状としては、生理痛が重くなることが挙げられます。また、妊娠時の超音波検査で子宮内膜症(チョコレート嚢胞)が判明するケースも多くあります。そのため、妊娠を希望している方は、心配な症状がある場合、早めに受診して検査を受けましょう。サイズの大きい、または高齢になってからのチョコレート嚢胞は、卵巣がんに移行する頻度も高くなるので、手術を含めて治療方針を担当の先生と相談するのが良いでしょう。 参考:・日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会「産婦人科診療ガイドライン産科編2017」 監修者:医師 医療法人至誠会 梅田病院院長 北川 博之 先生昭和56年愛媛大学医学部卒業。その後愛媛大学付属病院にて産婦人科講師、助教授として勤務。愛媛県立医療技術大学教授を経て、平成20年より現職の梅田病院に院長として就任。現在も愛媛大学、広島大学などで非常勤講師として教育にも従事。著者:助産師 古谷真紀一般社団法人産前産後ケア推進協会プロジェクトリーダー大学病院勤務を経て、2015年より現職。妊娠中や産後の女性のココロとカラダの相談、ママパパ&赤ちゃんのちょっと気になるコトに日々応えています。
2019年09月06日不妊治療をしている上で大切なもの、それは「お金」と「時間」「お金」は、助成金を受けられると言っても額は決まっている上、後日給付なので一度は支払いをしなければなりませんし、長引けば長引くほどその金額は大きくなっていきます。そして「時間」、排卵日とホルモンの状態を、血液検査と内診で医師が予測しながら治療を進めていく為、どうしても急な診察や連日の病院通いがある上に、予約制ながらも待ち時間はかなりのものです。1回の診察で文庫本1冊読みきれます。(しかも病院によっては椅子が足りなかったりしてかなりしんどい)時は金なりという言葉にもある通り、時間を失うとそれだけお金を稼ぐ機会が減る訳で、この2つのバランスを取るのが非常に難しかったです。私はたまたま退職する機会とも重なったので、正社員から、比較的休みを取りやすいオフィスワークのパートに転職しました。最初に不妊治療中という事を知ってもらえていれば気持ちも楽かもと、求職中、いくつかの会社には面接で「不妊治療中です」と伝えてみたら見事に全部不採用でした。パートは日曜定休で週4の9時~17時のシフト制でしたが、休みをスムーズにとる為にしていたのは「他の人が急に休みを取る事になった時は進んで自分が代わりに出勤する事」。時給制だったのでシフトに入ればお金も稼げるし、急に通院の予定が入った時も普段から代わりに出勤していれば罪悪感も多少減るし、上司も快くお休みをくれるという打算的な理由で… 本当ならこんな気を使ったりせず、どの会社でも、どんな理由でも「お休みもらいますー」「どうぞー」っていう世の中になってほしいですが。そして助成金ももっと幅広くしてほしいですが。連日の通院で仕事の日程の調整を何度も余儀なくされ、もう働きたくない! と思った事もありましたが、やはり治療自体にかなりのお金がかかるので働き続けなければなりませんでした。心と体に影響の多い不妊治療中に、仕事と治療の調整でストレスを溜める事はできるだけ避けたいですよね。
2019年09月05日前回 の記事で採卵の話をさせていただきましたが、今回は採卵後の話をさせて頂きたいと思います。1度目、自然周期での採卵でひとつも卵子が取れなかった私。間髪空けず、今度は低刺激(最小限の排卵誘発剤を使用)での採卵を行い、無事卵子を取ることができました。精子の状態によってはお医者様の判断で顕微に切り替えて貰えます。とにかくまずは第1段階突破ということで、ホッと一息。しかしここから怒涛の確認地獄が待っているのです!なぜなら、受精卵が無事分割しているかをまた電話で確認し、そのあとは胚盤胞まで育てて凍結できたかをまた確認する事になるから!連絡するように指示される時間は大体昼間なので、時間作るのが地味に大変で…無理な時は夫にお願いしたりしていました。この不安とドキドキは結局出産するまで続きました(切迫流産で18週から36週までの長期入院になったため)現在2人目は? と聞かれることがありますが、不妊治療〜出産までの事を思い出すと、どうしても一歩踏み出せない自分がいます。
2019年08月22日排卵のあと妊娠が成立しなかった場合は月経が起こりますが、月経周期が規則的ではなかったり、出血が多かったりなどの症状に悩まされている方も少なくありません。その場合はもしかしたら「無排卵月経(無排卵周期症)」かもしれません。今回は、無排卵月経について解説したいと思います。 正常な月経周期について自分の月経周期を把握するときは、生理が始まった日から次の生理が始まる前日までの日数を数えてみましょう。正常な月経周期とは、この日数が25~38日の範囲にある場合とされています。 正常な月経周期の変動正常な月経周期において、卵巣では卵胞期→排卵期→黄体期と呼ばれる形態の変化が起こります。それに伴い、ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)の分泌パターンが変化するため、子宮内膜はその影響を受けて、増殖期→分泌期→月経期へと周期的に変化します。こうしたホルモンの周期的変化は子宮のみならず、乳腺など体の他の組織の機能や全身の代謝、精神状態などにも影響を与えます。 ●増殖期(卵胞期)卵巣の中にある卵胞が成長して大きくなっていくとともに、卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌され、そのエストロゲンの刺激で子宮内膜が増殖して厚くなっていく時期です。↓排卵(卵胞が破れて卵子が外に押し出される現象)がおこります。↓●分泌期(黄体期)排卵後の卵胞は黄体と呼ばれる組織に変わり、主に黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌します。プロゲステロンは子宮内膜を着床に適した状態にしていきます。↓●月経期(黄体~卵胞期)受精が起こらなかった場合、あるいは受精が起こっても受精卵が子宮に着床しなかった場合、黄体は退縮して白体になり、エストロゲンとプロゲステロンの分泌が減少します。すると子宮内膜が剥がれ排出されます。これが月経です。月経は、排卵が起こってから約14日で起こります。卵胞期の長さはさまざまであっても、排卵から月経までの日数はほぼ一定です。そして、ふたたびエストロゲンの分泌が増えてくると子宮内膜が再生し、出血が止まります。↓●増殖期へ・・・ 無排卵月経(無排卵周期症)とは?無排卵周期症は、無排卵月経とも呼ばれています。正常な月経周期では、排卵が起こり妊娠が成立しなかった場合、月経となります。これに対して無排卵月経では、排卵が起きていないのに、月経のような出血がみられることが特徴です。 正常な基礎体温のパターンは、月経周期前半の低温相と後半(排卵後)の高温相に分かれる「二相性」ですが、無排卵月経の場合、低温期だけの「一相性」となります。無排卵周期症においては、月経周期の長さが一定ではないことが多く、月経期間(日数)も短かったり長かったりしますが、正常な月経と区別できない場合もあります。また、無排卵月経は不妊の原因にもなります。 無排卵月経(無排卵周期症)の原因は?正常な月経周期では、脳(視床下部・下垂体)から分泌されるホルモンが卵巣に働きかけ、卵胞を発育させ、排卵させます。一方、無排卵月経の場合は、脳から分泌されるホルモンがうまく分泌されないため、卵胞が十分には育たず、排卵が起こりません。排卵が起こらないと、排卵後に増加するプロゲステロンの分泌が欠如するため、子宮内膜が維持できず、剥がれ落ちてしまいます。ただし、無排卵月経の場合は、排卵は起こらないものの卵胞は発育してエストロゲンが分泌されるため、その程度に応じて子宮内膜は厚くなり、その剥離による出血がみられます。 これに対し、エストロゲンの分泌がより悪くなった場合には子宮内膜は薄いままで、したがって月経も起こらない「無月経」という状態になります。脳からのホルモンがうまく分泌されない原因はさまざまあり、ストレス、体重の変化、内分泌疾患、加齢などがあります。 無排卵月経(無排卵周期症)の症状は?無排卵月経の主な症状は月経不順、不正出血、不妊です。月経不順は、そのパターンにより以下のように分類されます。 ・頻発月経:24日以内で月経が来る・希発月経:39日以上3カ月未満で月経が来る・過多月経:出血量が異常に多い・過少月経:出血量が異常に少ない・過長月経:出血日数が8日以上・過短月経:出血日数が2日以内不正出血については、いろいろなパターンでの出血が起こりえます。ただし、ここで気をつけないといけないのは、長期にわたり無排卵周期が続く場合、黄体ホルモン分泌を伴わないエストロゲン単独分泌が持続することにより、子宮内膜増殖症や子宮内膜がんが発症する可能性があるということです。特に更年期において不正出血がみられた場合、無排卵月経と子宮内膜の腫瘍との鑑別診断は大切です。いずれにしても、不正出血があった場合、自分で無排卵月経と決めつけずに、診察を受けるようにしましょう。ちなみに無排卵月経の人が、無排卵であることを自覚することはあまりありませんが、元々黄体期(月経前)特有の症状(眠気や食欲の増加、精神的不安定など)が強かった人は、そうした症状がなくなっていることに気づくかもしれません。 無排卵月経(無排卵周期症)の治療法は?無排卵月経の治療は、年齢や妊娠の希望があるかどうかによって異なります。 ●妊娠の希望がある場合排卵誘発剤を内服または注射し、排卵を促します。無排卵月経の場合は無月経の場合と比較して、内服薬など比較的マイルドな排卵誘発剤で排卵が起こりやすい傾向にありますが、排卵誘発の副作用として、多胎(双子以上)妊娠やOHSS(卵巣過剰刺激症候群)を発症する可能性があります。●妊娠の希望がない場合無排卵月経は、卵巣機能が未熟な思春期、卵巣機能が低下しつつある更年期には頻繁にみとめられる現象です。妊娠・出産が可能な性成熟期(20代~40代前半)でも妊娠の希望がない場合、経過観察とする場合も多く、月経不順などで日常生活に支障をきたしている場合に治療の対象となります。その際にはホルモン療法やピルの内服がおこなわれます。 ●漢方薬などによる体質改善漢方薬は、生薬の組み合わせであり、種類は数えきれないほどあります。それだけ症状や体質にあった漢方薬が処方されます。最近では漢方外来がある病院も増えており、漢方の専門知識を持った医師が治療をおこなってくれます。 まとめ妊娠可能な時期にあり、妊娠を希望している女性が無排卵月経では、妊娠することができません。妊娠を望んでいる場合は、パートナーや医師と相談したうえで、自分に合った治療法を見つけていきましょう。妊娠を望んでいない場合でも、子宮や卵巣機能に何らかの異常がある可能性があるため、早めに受診することをおすすめします。 参考:『病気が見えるVol.9婦人科・乳腺外科』(メディックメディア) 監修者:医師 産科婦人科福岡医院院長 福岡 正恒 先生京都大学医学部卒。同大学院修了後、京都大学助手、講師を経て、平成11年より産科婦人科福岡医院院長。京都大学在職中は、婦人科病棟や産科病棟などを担当。またこの間、英国エジンバラ大学・生殖生物学研究所に留学。日本産科婦人科学会・産婦人科専門医,京都大学医学博士
2019年08月11日朝の情報番組で放送していた不妊治療特集で、採卵の針が話題になっていたので、自分の苦い採卵の記憶を思い出しました…。病院や先生、治療を受ける本人によっていろんな事が違うとは思いますが、こういう場合もあるんだーと読んでやってください!■初めての採卵! 耐えられると思っていたけれど…体外受精をするにあたって、私が通院を決めた所は、体への負担やよりよい卵子を取る為、極力薬を使わない自然周期の採卵を行なっている病院でした。無麻酔で。痛みが少ないよう設計された細い針を使う為、麻酔の必要がないそうで、安静時間も短くすぐに帰宅が出来るとのこと。初めての経験に不安はあるものの、卵管造影検査が悶え苦しむレベルの痛みだった私は、多少痛くても耐えられるだろう…なにより、これが終われば子どもを持つという夢に一歩近づけるという希望で胸いっぱいのまま、その日を迎えました。恐怖の中、採卵がスタート。■いよいよ採卵開始…この時私の体にあった卵胞は「空胞」で卵子が入っていない状態で、空胞かどうかは採卵してみないと分からないと看護師さんから説明を受けましたが、処置後の痛みと採卵数0の衝撃で頭に入ってきませんでした。排卵痛がある方は是非、排卵痛の痛みを5倍くらいにして想像してくださると分かりやすいかなと思います…(私も排卵痛持ち)結局、出産に至るまであと2回採卵を行ったのですが、毎回泣く程痛かったです。トラウマすぎて娘を出産する際、陣痛中ずっと「無麻酔の採卵を耐えた私だぜ!? まだまだぁぁ!! 来いやぁぁ!」みたいにずっと耐えてたら、子宮口全開であやうく陣痛室で産まれそうになりました。しかし、同じ病院で体外受精をした姉は、同じく無麻酔採卵を経験したのですが、ほとんど痛くなかったと言っていたので完全に個人差だと思われます…羨ましい。
2019年08月06日希望しているのにもかかわらず、なかなか妊娠しない場合は、早めに対策を取ることも大切です。今回は、不妊症や男女の不妊の原因、不妊の検査や治療について解説します。 不妊症とは不妊症とは「妊娠を望む健康な男女が避妊せずに性交しても1年以上妊娠しないこと」と定義されています。(※) 不妊症は、男性側または女性側に原因がある場合と、両方に原因がある場合、原因がわからない場合があります。これまでは一方的に女性が原因と思われることが多くありましたが、男性や女性に原因がある割合は、ほぼ半々とされています。 ※参考:日本産科婦人科学会「不妊症」 女性の不妊の原因女性にみられる不妊の原因には、次のようなものがあります。■排卵に問題がある場合ホルモンバランスに問題があり、卵胞が育たなかったり排卵が起こらなかったりする場合があります。特にホルモンバランスの乱れによる月経不順では、月経時に出血があっても排卵が伴わないことがあります。月経不順の方は排卵障害の可能性がありますので、なかなか妊娠できない場合は病院へ受診してみましょう。<ホルモンバランスの乱れの原因となる疾患>・甲状腺疾患・高プロラクチン血症・多嚢胞性卵巣症候群・早発卵巣不全・精神的ストレス・極度の肥満、ダイエットによる月経不順■卵管に問題がある場合細菌感染や炎症などによって卵管がふさがったり、くっついたりすると精子が卵子に到達できなくなり、妊娠の確率は低くなります。<原因となる疾患>・卵管閉塞・卵管狭窄・性器クラミジア感染症・子宮内膜症■子宮に問題がある場合子宮筋腫や子宮の形に異常がある場合、受精卵が着床できないことがあります。<原因となる疾患>・子宮奇形・子宮筋腫・子宮内膜ポリープ・子宮粘膜化筋腫・アッシャーマン症候群(子宮内膜の細胞の層の一部が欠けてしまい、くっついてしまう病気)■子宮頸管に問題がある場合子宮頸管を満たす粘液量が少なかったり、精子が侵入しにくい形をしていると、不妊症の原因になることがあります。<原因となる疾患>・子宮の奇形や子宮頸部の手術後・子宮頸部の炎症・頸管粘液の異常■免疫に問題がある場合免疫異常で抗精子抗体(精子を障害する抗体)を持つ女性の場合、精子の動きが悪くなるため、精子が卵子に到達することができません。 男性の不妊の原因男性にみられる不妊の原因には、次のものがあります。■精子の形成に問題がある場合精子の数が少なかったり、精子の運動性が悪かったりすると、不妊症の原因になります。<原因となる疾患>・精索静脈瘤(精巣周辺の陰嚢部に発達した静脈のこぶ)・染色体異常・停留睾丸(陰嚢の中に睾丸が入ってない状態)■射精に問題がある場合過去の炎症(精巣上体炎)などにより精子が通る管が詰まっている場合があります。精子がペニスの先端まで通る道が詰まっていると、射精しても精子が排出できません。■男性の性機能に問題がある場合ストレス、動脈硬化や糖尿病の疾患の原因などなんらかの原因でペニスの勃起に問題が生じることを性行為がうまくいかなくなることがあります(ED:勃起障害)。■加齢による影響男性は35歳ごろから、精子の質の低下が起こります。 不妊症検査の内容と費用日本生殖医学会では、不妊期間を1年として不妊症と診断し、検査と治療を開始したほうが良いとしています。■女性に対する検査産婦人科の不妊外来を受診した際に、問診により、既往歴、月経周期、喫煙、飲酒などの生活習慣などが質問されます。その後、診察して以下のような検査がおこなわれます。・内診・経膣超音波検査超音波プローブを腟に挿入して、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣のう腫などの病気の検査をおこないます。病気の疑いがある場合は、さらにMRI検査や腹腔鏡検査をおこなうことも。・子宮卵管造影検査子宮の入り口から造影剤を注入し、子宮の形に異常がないか、卵管の詰まりがないかを調べる検査です。子宮卵管造影により治療的な効果もあり、卵管の通りがよくなることもあります。・ホルモン検査血液検査では、女性ホルモンの分泌や甲状腺の機能などを調べます。月経周期にあわせて検査がおこなわれます。・AMHアンチミュラー菅ホルモン検査卵巣の予備能力や卵がどれくらいあるのか予測でき、卵巣年齢を知る検査です。・性交後試験・フーナーテスト性交渉をおこなった翌日に受診し、女性の子宮頸管粘液を採取して、その中に運動している精子が進入しているか、精子の数や運動率を調べます。体調によっても精子の状態は変化しますので、数回だけの検査することもあります。・クラミジア抗体検査性感染症の原因でもあるクラミジアは卵管をくっつけてしまうため、血液検査によって感染の有無を調べます。・子宮がん検査子宮頸部の細胞を採取し、がん細胞の検査をおこないます。■男性に対する検査・精液検査プライバシーに配慮された個室に案内され、マスターベーションで採取した精液を検査します。もしくは自宅で採取した精子を2時間以内に病院に持参したものを検査します。精液量、精子濃度、運動率、運動の質、精子の形態、感染の有無などを調べます。検査結果に異常がある場合、精密検査がおこなわれます。・泌尿器科的検査精液検査で異常があった場合におこないます。不妊症に関する病気の既往歴の有無、勃起や射精などの性生活など問診をおこないます。精巣などの外陰部の診察、精巣サイズの測定、精索静脈瘤の有無などを触診でチェックします。■検査費用について不妊検査は、保険適用になる分と自己負担になる分がありますので、初診では2~3万円は準備しましょう。初診は、問診、内診、超音波検査、血液検査などがおこなわれ、一般的に内診と血液検査だと5,000円で健康保険適用内になります。精密検査が必要になれば、数十万円の費用がかかる可能性もあります。病院によって不妊検査の費用が異なりますので、あらかじめ費用の目安についても確認しておくとよいでしょう。 ※参考:日本生殖医学会「一般のみなさまへ 不妊症Q&A」 不妊治療の内容と費用不妊治療のステップとして、タイミング法など自然妊娠をサポートするものから、排卵誘発や体外受精など人工的な授精が段階的におこなわれます。●治療内容について・タイミング法排卵日の2日前から排卵日までに、夫婦の性生活をもつタイミングの指導がおこなわれます。排卵予定日数日前に経腟超音波検査で、卵巣内の卵胞の大きさを測定することで、排卵日を推定します。また、ホルモンの分泌状態から排卵日を予測します。・排卵誘発法内服薬や注射で卵巣を刺激して排卵を促す方法です。排卵のない女性に使用されますが、人工授精や体外受精などにも使用されることがあります。・人工授精手を使って採取した精液から運動している成熟精子を回収して、子宮の中に注入する方法です。妊娠に至らない場合は体外受精へ進みます。・体外受精腟から細い針を穿刺して卵巣から卵子を取り出し、体外で精子と受精させます。受精に成功した受精卵は、培養して分割させ、子宮の中へ移植します。1回の体外受精で複数の受精卵が得られた場合、残った受精卵は凍結します。・顕微授精体外受精で精子と卵子が自然に受精しない場合に、細い針で精子を卵子の中に注入して受精させる方法です。●費用について不妊治療でも気になる人が多いのが、治療にかかる費用です。不妊治療にかかる費用の目安は以下のようになります。【健康保険適用内】タイミング法 1~2万円【健康保険適用外】人工授精 1~4万円体外受精 20~60万円顕微授精 30~70万円 まとめ不妊治療がうまくいかないと、気分も落ち込むことも多いと思います。不妊治療をきっかけに夫婦が険悪な雰囲気になってしまうケースも少なくありません。そのため、不妊治療は高額で長期間に及ぶこともあるので、夫婦でコミュニケーションをしっかり取ることが大切です。不妊で悩んでいる場合は、まずは原因を明らかにするために医療機関に相談してみましょう。 ※参考:・日本生殖医学会「一般のみなさまへ 不妊症Q&A」・日本産科婦人科学会「不妊症」・一橋大学 国際・公共政策大学院「コンサルティングプロジェクト最終報告書『不妊治療をめぐる現状と課題』」・日本産科婦人科学会・Reason for your choice「生殖補助医療(assisted reproductive technology: ART)の実際」 監修者:医師 おおたレディースクリニック院長 太田 篤之 先生順天堂大学卒後、派遣病院勤務を経て、平成22年より順天堂静岡病院周産期センター准教授就任。退職後、平成24年8月より祖父の代から続いている「おおたレディースクリニック」院長に就任し現在に至る。
2019年08月03日そろそろ赤ちゃんが欲しいけれど、なんとなく自然の流れに任せているという人もいるのではないでしょうか。残念ながら、人間は妊娠しやすい生き物ではありません。若く健康な男女がタイミングを合わせても妊娠できる確率は1回で約3割と言われています。さらに男女共に年齢を重ねることで自然妊娠の確率は下がってきます。このコラムでは妊娠力を高めるための体づくりや食べものについて紹介します。 妊娠確定までの流れ性交渉をし、卵子と精子がうまく受精すると受精卵が、約1週間かけて子宮内に着床します。この状態で、妊娠が成立したといえます。このときはまだ妊娠の自覚症状はほとんどありません。妊娠4週以降になると生理の遅れなどに気づき始めます。体温が高めになり、だるさ、吐き気や胃もたれを感じる場合もあります。妊娠~5週では、超音波検査のときに胎嚢が確認できます。そして妊娠6週頃に心拍が確認できて、はじめて妊娠確定という状態になります。 ■受精から着床までの流れ↓↓↓ 妊娠しやすいタイミングはいつ?排卵されてから月経がはじまるまでの「黄体期」といわれる期間は、約14日間といわれています。月経周期は人それぞれ違いますが、次回の月経開始予定日から約14日前に排卵が起こることが予測できます。 また、女性の体温は月経から始まる低温期と、排卵以降の高温期の2つを繰り返します。基礎体温をはかっていると低温期から高温期に移る前に体温がぐっと下がる時期があり、この時期に排卵が起こる可能性が高いともいわれています。最も妊娠しやすいのは排卵日の1日前から排卵日です。続いて排卵日の3日前~排卵日翌日も妊娠の確立が高くなる時期です。 妊娠しやすい体づくりとは妊娠しやすい体づくりのためには、まず、女性ホルモンを整える必要があります。ホルモンは血液によって運ばれる物質です。そのために、「全身の血行をよくする」ことから始めてみましょう。日ごろから、適度な運動を取り入れることは大切です。足をあげて自転車こぎをしたり腹筋を鍛えたりといったエクササイズを行うことや、ウォーキングなどの適度な運動を行うことは、全身の血行がよくなり筋力も維持されるので、基礎体温も高まり代謝がよくなります。特に、骨盤内への血行が良くなると卵巣や子宮などの機能も高まります。また、妊娠にストレスは厳禁ですが、運動後、副交感神経が優位になることでリラックス効果が高まるために、運動が妊娠しやすい体に有効ともいわれています。 普段から良い姿勢を心がけ、できるだけ同じ姿勢を続けないようにしましょう。長時間の運転やパソコンでのデスクワークの際には、一時間ごとに立ってストレッチをするなど、体を動かすように気をつけてください。ぴったりしたジーンズやタイトスカートなど体を締めつけるような衣服も避けましょう。 「体を冷やさない」ことも大事です。クーラーのよく効いた部屋など寒いと感じる場所に長時間いると、下半身の血行障害が起こりやすくなります。足首などを温めたり、ストレッチをしたりと対策をとるようにしましょう。 逆に男性の場合は「温めすぎ」に注意してください。精巣の温度が上がりすぎると精子をつくる機能が低下します。冬場に長時間コタツにあたる、サウナに長居するなどは良くない例です。また、座ったまま同じ姿勢で長時間ゲームをする、テレビを視聴するのもよくありません。長時間精巣の血管が圧迫されることで活性酸素がたまり、精巣の温度も高くなるので精子の質を落としてしまいます。 妊活中のおすすめの食べ物妊娠しやすい体づくりのために、妊活中の食べものはとても大事です。きちんとバランスのとれた食事をとり、偏食を避けるようにしてください。野菜を中心に、肉、魚、卵などのたんぱく質を取り入れ、バランスよく食べることが大事です。その上で、妊娠力を高めるために女性に積極的にとってもらいたいものは、ビタミンです。 ビタミンB6、ビタミンEには女性ホルモンの分泌を促し、ホルモンバランスを整える働きがあります。また、月経前症候群のさまざまな症状を和らげる働きもあるといわれています。さらには血液循環を改善し、生理痛を和らげます。 そして、ビタミンB群の一種であるパントテン酸はストレス緩和作用のある副腎皮質ホルモンの合成・促進に関与しています。 ビタミンB6は、かつお・さんま・まぐろなどの魚類、ビタミンEはナッツ類、パントテン酸はアボカドや卵類に含まれています。 さらに、妊娠する前から「葉酸」を適度にとると、胎児異常を減らせることが最近分かってきました。妊娠を望むのであれば、日ごろから積極的に、野菜など葉酸を多く含む食品摂取を心がけましょう。また、妊活中はできるだけ禁煙し、お酒も控えめにしてください。 まとめ赤ちゃんがほしいと思って、すぐに授かれるのは幸運なケースです。赤ちゃんをのぞむ場合は早めに準備をするにこしたことはありません。バランスのよい食事や適度な運動を心がけ、夫婦ともに妊娠しやすい健康的な体づくりを始めましょう。一般に1年以上避妊せずに夫婦生活を送っても妊娠にいたらない場合は不妊の可能性があります。夫婦でよく相談して、必要であれば産婦人科へ相談・受診したり、不妊治療に進んだりすることも考えてみましょう。 参考・妊活のはじめてガイド5 | ロート製薬・葉酸について|エレビット (Elevit)|バイエル薬品 監修者:医師 医療法人 晧慈会 浅川産婦人科 理事長 浅川 恭行 先生1993年 東邦大学医学部卒業、1999年 東邦大学大学院医学研究科博士課程修了。浅川産婦人科の院長を務めるほか、日本産婦人科医会 幹事、東邦大学医療センター大橋病院 産婦人科学講座 客員講師、鶴見大学歯学部 産婦人科学講座 非常勤講師として活躍。
2019年07月26日娘一人、息子一人のわが家ですが…、私はもともと、子どもができにくい体質でした。結婚したのは24歳のとき。結婚後なかなか子どもができず、不妊治療に通っていました。そして、結婚しても妊娠しないことで、周りから「子どもはまだ?」と言われ始めました。周りからかけられる言葉に傷つき、余計ネガティブになった私。「私には子どもが一生できないのではないか」そんな思いを話すと夫は…「大丈夫」と、涼しい顔で言いました。不思議なことに、夫から「大丈夫」と言われると、なぜか本当に大丈夫な気がしてくるのです。結局、夫と話し合い、辛かった不妊治療はやめることにしました。その後、治療をやめて2、3か月経ったころ…私は自然妊娠。27歳のときに娘を出産しました。そして、時は流れて私は31歳になり、今度は二人目の不妊に苦しんでいました。「二人目はまだ?」という言葉に傷つき、2回の流産を経験し、また私はネガティブになっていきました。このときも夫は「大丈夫よ」と、また涼しい顔で言い続けていました。その後、私は33歳のときに二人目を授かりました。しかし、妊娠中はトラブルばかり。繰り返す出血で、入院や自宅安静が続きました。医者からは「あなたの場合、安定期はないよ」と言われる始末。「もう産めないかもしれない」そんな風に考えていたとき、また夫は「大丈夫よ」と言いました。もちろん夫には、医学的な知識もありませんから、何の根拠もありません。でもなぜか「そうか…大丈夫か…」と私の緊張はほぐれていきました。結局最後までトラブル続きではありましたが、私は無事息子を出産することができました。その後も、私は夫のこの「大丈夫」という言葉にたくさん救われてきました。どんな状況でも慌てることなく、いつも同じ表情で、さらっと「大丈夫」と言ってくれる夫。このさらっとした言い方が私には合っているようで、いつも安心できます。夫のこの言葉で、私の心は保たれているといつも感謝しています。
2019年07月03日不妊治療をしていた頃、ふと気になって調べた事がありました。それは「不妊治療している、もしくはしていた事を両親や義実家に話すべきなのか」です。もしかしたら、悩んでいる方の何かの役に立つかもと思ったので、我が家の場合を書いてみたいと思います。母が私を生んだのが35年前なので、その頃はまだ不妊治療が一般的ではなかっただろうし、きっと、よくわからない治療を娘がする事に不安を感じたんだろうなと今なら思うんですが、その時は、母に分かってもらえず悲しい気持ちが少なからずありました。結局、その後不妊治療について改めて話をする事もなく、その場をおさめて終わったきりになっているので、うちの両親は体外受精をした事を今も知らないままです。娘が体外受精によって産まれた事を隠している訳ではないですが、わざわざ改めて言う必要もないかなと。同じように、義実家にも特に治療の話はしていないのですが、出産後…遠方で年に1度しか合わないので孫の話も特にされないなーと思ってたんですが、どうやら夫には言っていたようでした。私に原因のある不妊だったので、きっと義実家に直接催促されていたら精神的にしんどかったろうなと思います。それを分かってか、私の耳に入らないようにしてくれた事はとても嬉しかったのですが、立ち会い出産の際に株が下がりに下がりまくっていたので(前日に飲みに行って陣痛室のソファーで爆睡、からのいざ産むって時に行方不明)プラマイゼロくらいな感じでした笑。ただでさえ肉体的にも精神的にも負担の多い不妊治療なので、余計な事は考えずに挑みたいですよね。
2019年06月25日現在は姉妹の母の私ですが、昔、全く妊娠しないという時期がありました。病院に通って、タイミングを見て注射をし排卵をうながしても、妊娠にかすりもしませんでした。■近くの産婦人科に通うも妊娠しない日々当時は近所の産婦人科へ通っていたのですが、そこの医師に「ネットは見ないでください」といわれました。おそらくネットの情報で不安になったりするからだと思います。そこへ通い続けたのですが、まったく妊娠する気配すらありませんでした。あまりに妊娠しないので不安になり、医師に「ネットを見ないで」といわれたにもかかわらず、ネットでいろいろな情報を集めたりしました。その医師のいうことだけをきいて、妊娠できなかったら一生後悔すると思ったからです。■不妊治療の実績のある病院へ転院…すると、不妊治療には、今私がしているタイミング療法の他にも、人工授精、体外受精、顕微授精など、色々な方法があることがわかりました。今通っている病院では、タイミング療法しか行っていませんでした。他の病院では色々な方法にチャレンジすることができることを知りました。それでいろいろ調べて考えた結果、少し遠くても不妊治療での実績がある病院に転院しようと思いました。そして、不妊治療の実績がある病院に転院して治療を開始することになりました。そこの医師は最初から、夫も病院にくるようにといいました。以前の病院ではそんなことはいわれず、ただ私がひとりで通っていましたが、たしかに不妊の原因はかならずしも私のせいとはかぎりません。夫婦で検査を詳しくすることができて、治療もさまざまな方法を選べました。…結論からいいますと、そこの病院のおかげで私は、長女を授かることができました。この経験から、病院を選ぶことは大事だなと心底実感しました。あのとき、転院の決断をして本当によかったと思っています。
2019年06月17日私は31歳で結婚し、すぐに妊活を始めましたが、なかなか授かることができませんでした。内診や血液検査、卵管造影検査、夫の精液検査など一通りしましたが、大きな問題は見つからず。それなのに、人工授精を3回しても妊娠できなかったのです。でも不妊鍼灸に通いながら、もう少ししたら体外受精を検討しようと思っていた矢先に自然妊娠! 通院もお休みしていたときでした。2年半の妊活で何度もくじけそうになりましたが、妊娠に至るまでどのようにモチベーションを保っていたのかをご紹介していきます。 不妊を受け入れる妊活で1番つらかったのは最初の1年でした。夫がタイミングを取ることに非協力的だったことと、周りの人は妊娠しているのに自分だけができないということが原因です。毎月「妊娠したかも」と期待して、生理が来るたびに絶望しました。出口の見えないトンネルにひとりで迷い込んだような孤独感でした。 今月こそは抜け出せるかもしれない。不妊じゃないかもしれない。最初はそんな思いでした。しかし、妊活を始めて1年経ったころこれではダメだと思い立ち「これは不妊だ」「妊活はあと何年か続くかもしれない」……そう思い直し、覚悟を決めたのです。ここが私の妊活の本当の始まりだったように思います。 本当に子どもが欲しいかどうかは考えないなかなか妊娠できないと、何度も直面するのが「本当に子どもが欲しいのか?」という根本的な問題です。私の場合、そもそも子どもと接した経験がなく、「子ども好き」とはとても言えませんでした。子どもが欲しいのに子どもが好きではない不安。それに加え、妊活することで生まれる夫婦間の温度差にも苦しみました。 「そこまでして子どもが欲しいのか?」と、生理が来るたびに突きつけられました。でも私はこの問題に「産んでみないとわからない」と結論を出し、それ以降はもう考えないようにしたのです。 SNSでの妊活仲間との交流妊活に行き詰まったとき、妊活をしている人たちが発信するブログに行き着きました。妊娠・出産は夫婦の共同作業ですが、私は妊活中に唯一の同志であるはずの夫と分かち合えないことが山のようにあり悩んでいました。 しかし妊活ブログと出会って、自分と同じ悩みを抱えた女性がこんなにたくさんいるという事実に、心の底から救われたのです。共感されたい欲求が一気に満たされ、私の中の妊活は「孤独な戦い」から「みんなも頑張っているもの」に変化しました。そして自分も、いつか同じ経験をする人の救いになればと思い、ブログを始めることにしたのです。 高度不妊治療を視野に入れる私の場合は結局、自然妊娠だったのでそう言えるのかもしれませんが、高度不妊治療という選択肢があることで妊活のモチベーションを保つことができました。そして、そこを目指して走っている感じもありました。 もちろん体外受精をしたからと言って必ずうまくいくわけではありません。でも、まだできることが残されているという希望が必要だったのです。そして、迷い悩む妊活の中で、体外受精をおこなう前に自分ができることを進めていると、なんだか見通しが立っているような安心感がありました。 妊活中は、「妊娠・出産をすれば子育ての日々が始まる」と「もしかしたら一生子どもに恵まれないかもしれない」という両極端な思いのなかで過ごします。妊活ブログでは、子どもを持つことをあきらめた人にも出会いました。反対に、何年も不妊治療をしてやっと授かった人もたくさんいます。当時の自分の記録を読み返すと、今でも苦しくなります。後悔が残らないようにすることが、妊活では一番大切だと感じました。著者:ひらたかおる二児の母。趣味はメルカリと写真。自分の備忘録と、いつか誰かの役に立つことを願って妊活中からブログを続けている。2018年から、自身の妊活や子育てでの経験をさらに活かすべくライターとして活動している。
2019年06月05日正常な月経周期において、女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンバランスや卵巣、子宮内膜などが時期によって変化していきます。卵巣の変化に着目してみると、「卵胞期(らんぽうき)」→「排卵期」→「黄体期」という変化を繰り返しています。今回は黄体期にどのような変化が起きているのか、妊娠している場合の変化などについて解説します。 黄体期とは?妊娠しているとどうなる?月経が終わると、卵巣では再び妊娠の準備に向けて卵胞が成熟していきます。卵胞が完全に成熟すると、卵胞から卵子が出され(排卵)、残った卵胞は黄体になります。妊娠が成立しなかった場合、黄体はおよそ14日間程度で白体(はくたい)へと変わり老廃物となります。この一連の変化のうち、排卵の時期を排卵期といい、排卵期より前の時期を卵胞期、後の時期を黄体期といいます。黄体期の特徴としては、黄体から分泌されるプロゲステロンの効果によって体温が上がります。そのため、黄体期に入ると基礎体温のグラフは上がり、次の月経が始まる2日ほど前まで体温が高い状態が続きます。妊娠が成立すると黄体は妊娠黄体となり、胎盤ができるまでの間、プロゲステロンを分泌します。そのため、月経予定日を過ぎても基礎体温は下がらず、高温相がつづきます。妊娠をしていない場合には、月経予定日の前に基礎体温は下がり、月経が始まります。 黄体期にみられる症状卵胞期にはプロゲステロンよりもエストロゲンの方が多く分泌されていますが、黄体期では、エストロゲンよりもプロゲステロンの分泌量が多くなります。 プロゲステロンの分泌量が増えることで、基礎体温が上昇するほか、乳腺の発育・発達、子宮内膜が厚くなる、頸管粘液が透明から白色で少なくなるなどの変化が生じます。そのほか、月経前症候群(以下PMS)が現れる方がいます。 PMSは、月経予定日の3~10日に心や体にあらゆる症状が出るものです。原因はまだはっきりわかっていませんが、今のところ、PMSはエストロゲンとプロゲステロンのアンバランス、ホルモン異常、カルシウム不足や精神状態の影響など、さまざまな原因が考えられています。 【PMSの代表的な症状】・眠気または寝つきが悪い・頭痛・体のむくみ・乳房の張りや痛み・倦怠感・イライラする・やる気が起きない・集中力の低下 PMSの症状が出る方とそうでない方、症状として感じるものやその程度は個人差があります。PMS症状が重い方では学業や仕事を休まざるを得ないケースもあり、日常生活への影響も大きくなります。気になる症状がある方は、産婦人科に受診をするとよいでしょう。 基礎体温の変化からみる黄体期の異常正常な基礎体温の変化は低温相と高温相の二相性を示し、高温相が陥落することなく10日以上持続することなどがあげられます。しかし正常な基礎体温の変化が見られない場合、以下のような異常が生じていると考えられます。■高温相が不安定で10日以内の場合黄体機能不全が考えられます。本来、排卵後、卵胞は黄体に変化し、プロゲステロンを分泌し体温を上昇させますが、黄体機能不全の場合はプロゲステロンの分泌が不十分なため、高温相を維持できなくなり、不安定になってしまいます。黄体機能不全の原因は明らかになっていませんが、ホルモンの分泌異常や子宮内膜の異常などの要因が関連して起こると考えられています。■高温相がない無排卵性月経ということばで聞いたことがあるかもしれませんが、無排卵周期症が考えられます。無排卵周期症では、ホルモンの分泌異常により卵胞が発育せず、排卵が起こらないため、卵胞が黄体に変化せず、体温の上昇が起こりません。どちらの場合でも、月経様の出血が見られるため、基礎体温を習慣的に測っていない人は、異常に気付きにくいかもしれません。黄体機能不全や無排卵周期症は、不妊の原因にもなりえます。 まとめ黄体期は排卵期の後から次の月経が始まる前日までの期間のことをいい、基礎体温では高温相にあたります。妊娠していない場合には月経予定日の前日には基礎体温が下がり低温期に入って月経が始まりますが、妊娠している場合は月経予定日を過ぎても高温相が持続します。基礎体温を計測することで、自分の黄体期の有無を確認することができます。黄体期を示す高温相に異常がある場合は、黄体機能不全や無排卵周期症の可能性があり、不妊の原因にもなります。基礎体温は妊娠の可能性や体調の具合を表すひとつの指標になりますので、基礎体温計測が習慣化できるとよいですね。 監修者:医師 産科婦人科福岡医院院長 福岡 正恒 先生京都大学医学部卒。同大学院修了後、京都大学助手、講師を経て、平成11年より産科婦人科福岡医院院長。京都大学在職中は、婦人科病棟や産科病棟などを担当。またこの間、英国エジンバラ大学・生殖生物学研究所に留学。日本産科婦人科学会・産婦人科専門医,京都大学医学博士
2019年05月27日専業主婦の年金削減なんて話がSNSで飛び交っている今日この頃…私は子どもを妊娠し、いろいろな事情もあり仕事を辞めることになったので、今日はそのお話をさせていただこうかなと思っています。■出産ギリギリまで働こうと思っていたけれど…私は不妊治療をしていたのでお金が必要だったのもあり、妊娠するまでずっとフルタイムのパートで働いていました。パートだった理由は、正社員だと、突然の通院のたびにお休みや半休を貰うのが困難だったからです。そのため、子持ちのパートさんがたくさん働いていた通販サイトの受注管理の仕事に転職しました。その会社は、通院だけじゃなく、子どもの急な発熱でのお休み等も他のパート同士でフォローし合いつつ休みやすい雰囲気を作っていたので、できれば出産後に戻ってきたいなと思っており、妊娠報告をした時も上司に「子どもが1歳くらいになったら戻ってきて欲しい」と言っていただきました。なので、出産ギリギリまで働こうと思っていたのですが…こうしてあれよあれよという間に、予想外の退職。正社員だったらまた違ったかもしれませんが、生まれてくる子どもの事が第1だったので今でも後悔はありません。ですが……■ハードルが高い、育児中の復職やっぱり家族が増えると今まで以上にお金がかかる!夫に何かあった時のためにも、自分も仕事をしていた方がいいなと思いつつ、なかなか思うようにはいきませんね…。保育園に預けられず泣く泣く退職したという話や、育児しながらの激務に耐えきれず止むを得ず辞めたというようなお話を周りからも聞いたりするので、育児中に限らず、全ての人が、もっと余裕のある働き方、生き方ができる世の中になって欲しいなと願うばかりです。
2019年05月14日私は不妊治療を約6年おこない、ようやく子どもを授かることができた40代のパパです。不妊治療にここまで時間がかかるとは想像していませんでしたが、結果的に妻も高齢出産になってしまいました。そのため、無事に出産ができるのだろうかという新たな問題が発生し、出生前診断をおこなった体験談です。 時間のかかった不妊治療不妊治療開始時に、病院で高齢出産に対しての説明を受けました。説明を受けたときの私たちの年齢は、私は30半ば、妻が30代前半だったので、私たちにはあまり必要のないことだという認識しかありませんでした。 ただ、私たちの不妊治療は想像以上にお金と時間がかかってしまい、ようやく妊娠できたのは不妊治療を開始してから約6年が経過したころ。私たちにとって待望の妊娠だったのですが、そのとき初めて高齢出産に対するリスクを認識しました。 妊娠がゴールという錯覚不妊治療の期間が私たちの予想より長かったため、私は次第に妊娠することが目標になっていました。妊娠前に高齢出産の知識を得て不妊治療をおこなっていれば、治療期間を短く設けていたかもしれません。ただ、原因不明の続発性不妊症(※1)だったため、「いつか妊娠するのでは」という思いでずるずると長い治療期間になってしまいました。 しかし、出生前診断をおこなう期間は限られていたので、いつまでも決断を先送りすることができませんでした。 出生前診断するか否か、決断する難しさ最近よくさまざまなメディアでも目にする「命の選別」という言葉が私たちを悩ませ、簡単に決断できませんでした。 ただ、もし赤ちゃんが障害を持って生まれた場合、高齢出産である私たちは将来に不安を抱えたまま過ごすことになると予測できます。検査費用もNIPT(新型出生前診断)の場合、約20万円とわが家にとっては高額だったため、不妊治療を長年おこなっていた私たちには相当な負担額でした。 そして待望の妊娠にも関わらず、診断の結果次第で子どもを諦めなければならない状況になることにも、気持ちの落とし所が見つかりませんでした。 前向きになるための診断最後は、「不安な状態での出産を迎えるより、どのような診断結果であれ受け止め、産み育てたい」という思いで、診断を受けることに決めました。 検査から約2週間で結果が出る予定でしたが、その間も「この検査は受けてよかったのか?」という自問自答を繰り返し続けていました。2週間後、診断の結果は「陰性(異常なし)」。どのような結果であれ産むつもりでいたので、出産に向けての悩みがようやく解消されたような気持ちになりました。 順風満帆ではありませんでしたが、悩みのない状態で出産を迎えられたのは、長い間夫婦で不妊治療に向き合い、コミュニケーションを取り続けた結果だと思っています。世間の風潮に惑わされるとこなく、家族全員が納得するように悩みを共有し、診断をおこなうか否かを決めることが大切なのではないかと、私は感じました。 (※1)続発性不妊症:1人目は自然妊娠できたのに、2人目がなかなかできない不妊症のこと。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 吉田直樹二児の父。原因不明の続発性不妊症のため、夫婦揃って不妊治療を数年おこない授かる。グラフィック・Webデザイン事務所を経て、現在グラフィックデザイン・Webデザインのフリーランスとして活動中。
2019年05月12日28歳のときに不妊治療で第一子を授かり、出産した筆者。第一子である娘が1歳を過ぎたころから第二子の不妊治療を始めたのですが、治療を受けるなかで失敗したと思うことがいくつかあります。今回はその失敗体験を紹介します。 不妊治療の記録をすべて捨てた待望の第一子は、タイミング法を3回した後の人工授精3回目で授かりました。おなかの赤ちゃんは順調に育ってめでたく出産となったのですが、産後2カ月が経った後に急遽夫の転勤で引越しをすることに。 引越し後は見知らぬ土地で子育てをしながら片付けにハマり、勢い余って第一子の不妊治療に関する書類をすべて捨ててしまったのです。第二子の治療は引越し先の病院で受けたため、過去の資料が一切なくて困ったのを覚えています。 領収書の管理がいいかげん第一子の不妊治療では人工授精3回目で娘を授かることができたので、治療にかかる費用はそこまで高額にならず助成金の申請はおこないませんでした。 けれど、第二子の不妊治療では10回を超える人工授精をおこなっても子どもを授かることができませんでした。治療費も高額になったため助成金申請をしようとしたところ、領収書がいろいろな場所に保管してあったり日付通りでなかったりして大変な手間がかかり、領収書の管理はきちんとしておく必要があると痛感しました。 妊娠に対する考えが甘かった不妊治療当初から「自然妊娠をする確率はほぼゼロで体外受精でも難しい」 と先生から言われていましたが、娘を3回目の人工授精で授かったので次も思っているよりも簡単に妊娠すると考えていました。 ところが、人工授精12回、体外受精を1回おこなったものの未だに妊娠に至っていません。筆者も夫も年齢はどんどん高くなり、体も衰えていくなかでどこまで治療を続けるのかまだ決めていません。出費は増え続ける一方なので、子どもが授からなかった場合にいつ諦めるのかを考えなくてはならないなと思っています。 不妊治療をしていると、まだ見ぬ未来の赤ちゃんと会える日を楽しみに気持ちが前向きになる一方で、現実的に考えなくてはならないことがたくさんあり、気持ちが後ろ向きになることもあります。それでも、後悔のないように納得のいくまで治療に取り組んでいきたいです。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 吉川麻和一児の母。娘の出産を機に仕事を退職し、現在は子どもの成長に合わせた働き方を模索中。不妊治療の経験や子育て経験に基づき執筆中。
2019年04月29日「2015年社会保障・人口問題基本調査」 によると、5.5組に1組の夫婦が不妊の検査や治療を受けたことがあるそうです。わが家もそのうちの1組で、筆者が27歳、夫が33歳のときに不妊治療を始め、約1年の治療期間を経て第一子を授かりました。今回は筆者と夫が不妊治療を始めたきっかけについてお伝えします。 今赤ちゃんができたら困る筆者が結婚したのは25歳のときで、就職して3年目の仕事もまだまだ半人前のころ。6歳年上の夫は早めに子どもが欲しかったようですが、筆者は 「まだ仕事がきちんとできないのに、今赤ちゃんができたら困るな……。あと2年くらい子どもは欲しくない」 と考えていました。 夫も筆者の考えを尊重してくれて、その間は妊娠しないようにしていましたが、そのころは 「子どもが欲しくなればいつでも妊娠できるだろう」 と軽く考えていました。 そろそろ赤ちゃんが欲しいと思ったら結婚して2年が経ったころ、筆者が仕事に少し慣れたこともあり 「そろそろ赤ちゃんが欲しいな……」 と思うようになりました。職場には妊娠して出産する女性もたくさんいたし、妊活を始めればすぐに子どもを授かるだろうと考えていたのです。 ところが、基礎体温をつけてタイミングを図ってもなかなか妊娠せず……。数カ月しても妊娠しなかったため、不妊治療のできる病院を調べて診察を受けることにしました。 自然妊娠する確率はゼロに等しいと言われてしまう生殖医療婦人科を受診し、血液検査や卵管造影などの検査を進めながらタイミング法での治療を始めました。しかしタイミング法を3度おこなっても妊娠しなかったため、人工授精での治療をおこなうことに。ところが、人工授精をするために精液を提出したところ、 「この数値だと自然妊娠する確率はゼロに等しいです。顕微授精でないと難しいでしょう」 と先生に言われたのです。 夫婦で治療の進め方を話し合った結果、顕微授精は高額になるということもあり、まずは人工授精に10回程度までチャレンジしてそれでもだめならば顕微授精にステップアップしようということになりました。 結局第一子は人工授精3回目で授かることができましたが、まさか自分たちが不妊治療をしないと子どもを授かることが難しいとは想像もしていませんでした。赤ちゃんが欲しいと思ってから早いうちに検査や治療を受けたことで、必要な治療が受けられたのはよかったと思っています。著者:沢田真紀子自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年04月25日筆者は不妊治療をして娘を授かりました。現在は第二子妊娠のために再び不妊治療中です。今、娘は幼稚園に通っていますが、入園前は一緒に病院へ連れて行っていました。そこで子連れでの不妊治療の経験を元に筆者が考えた「子どもを抱えながら不妊治療に通いやすい病院の条件」をご紹介します。 子どもを連れて行きやすい雰囲気かどうか子連れで不妊治療に通える病院かどうかというのは1人目の不妊治療では考えなくていいことですが、第二子以降の不妊治療では重要だと思います。他の患者さんへの配慮で子連れでの来院を断る病院もあると聞いたことがあり、筆者は最初の予約の際に電話で確認をしました。また、子連れでの通院が可能であっても、子どもが遊ぶスペースやおもちゃがないこともあります。混んでいる病院であれば数時間待つこともあるので、子どもが飽きない工夫は必要だと思います。 託児の施設が近くにあるかどうか筆者が不妊治療に通う病院には、すぐ近くに病院が運営している託児所があるのですごく助かりました。空いているときの診察や注射のみの場合はあまり時間がかからないので一緒に通院することも可能ですが、人工授精や検査などで時間がかかるときは預かってもらえる場所があるというのはすごく便利です。また、病院の診察のための託児であれば通常よりも安く預かってもらえるという制度であったため、金銭的にも非常に助かりました。 家から近いかどうかこれは一人目の不妊治療の際にも大切な条件かもしれません。人工授精や体外受精などをおこなう場合は、朝早く病院に行かなければならないこともあります。筆者が体外受精をおこなったときには、深夜に排卵を促す注射を打ちに行かなくてはならないこともありました。治療の内容によっても通院の頻度は違いますが、子どもがいる場合は特に準備に時間がかかるため、家から病院が近いと通院をすることのストレスは少なく済んでいます。 いつか生まれてきてくれるわが子のためにと思っても、不妊治療に通うのは肉体的にも精神的にも金銭的にも負担がかかります。少しでも通院することに対するストレスを減らすことができれば、治療に対するモチベーションの維持もしやすいと思いました。 著者:ライター 吉川麻和一児の母。娘の出産を機に仕事を退職し、現在は子どもの成長に合わせた働き方を模索中。不妊治療の経験や子育て経験に基づき執筆中。
2019年04月09日はじめまして! この度新しく連載をさせて頂きますトキヒロと申します。4歳女児と日々をダラつきながら過ごす34歳児、よろしくお願いします!!記念すべき第1回は妊娠前まで遡ろうかと思います。子どもが欲しいと思いながらなかなか授からず、不妊治療をしていた頃の話です。当時不妊治療をしてる事は誰にも話していなかったので、平静を装っていましたが数年間の治療でだいぶ精神的に消耗していました。何よりもおめでたいことなのに、100パーセントの気持ちで祝福出来ない自分の心が醜くて、それが余計に自分を追い詰めているような状態でした。落ち込んだ気分の時にネット検索すると、わざわざマイナスな情報や言葉を探して吸収して頭が膨れ上がっていくような気がします。それでもどこかに答えがあるんじゃないかと色々な情報を読み漁りドツボにハマっていくという…まさに迷路でした。これは妊娠中や子どもが生まれて育児に行き詰まった時も、同じような事になったので、つくづくネットが向いてない(笑)。この頃から7年経ち、今思う事。あの頃の私だけじゃなく、不妊治療をしていると、行き場のない焦燥感や劣等感で、自分を責めてしまう事が多いですが、大好きな人との子どもが欲しいと頑張る自分を、少しでも褒めてあげてして欲しいなと思います。
2019年01月29日いよいよ妊婦さんとしての日々が始まり、出産の日を迎えたこてつさん。最後に改めて、3年間の治療を振り返って感じたことを綴っています。不妊治療を2005~8年に受けた中村こてつさんの体験談。最終回です。妊娠から出産までの日々2009年7月20日。干し梅のような姿だった透明の卵が、人間の赤ちゃんとしてこの世に現れました。4回目の移植で妊娠した私は、不妊治療中にもそうであったように、ネット検索魔に変身。妊娠中にとったほうがいいサプリメント、カフェインはどこまで摂取していいのか、おすすめ食材・おすすめしない食材、体重の増加について怒られないようにする方法(笑)、妊娠線の出ない方法、安産のためにやらねばならない運動など、ありとあらゆる方法を調べました。コーヒーを飲み過ぎではととがめるオットと険悪な雰囲気になったり、栄養士さんの話を聞いてから昆布やいりこでだしをとるようになったり、黒酢たくさん飲んだりしました。安産のためにとにかく歩こう! と愛犬と一緒に散歩しまくり、10km近く歩く日もありました。頭でっかち、おなかでっかちな妊婦になりました(笑)。 妊娠5カ月になってから周囲の人には伝えました。それまでは「何があるかは分からないから」とずっと秘密にしていました。マイナートラブルはあるものの妊娠経過は順調。力を合わせて産道をくぐり抜け、産声をあげる我が子と対面することを何度も想像し、安産に向けて毎日毎日歩きました。出産予定日。うんともすんともいいません。そのまま予定日を1週間超過しようかというとき陣痛がきました。陣痛は進みが遅く、徐々にひどくなる痛みに2日間耐え抜きました。子宮口がやっと全開近くになり、最後は先生におなかを押さえつけられながらいきんだものの…生めませんでした。不妊治療(特に体外受精・顕微授精など)で妊娠した子は「貴重児」と呼ばれていました。万が一のことがあったとき次の妊娠が難しい、妊娠するまでにかなりの労力を費やしている、という理由からそう呼ばれるようです。そのほか、不育症であった、流産・死産の経験がある、なども貴重児と分類されるとのこと。初めから帝王切開をすすめられるケースもあったと聞いています。バースプランを決めるとき、なるべく普通分娩で生みたいと言いました。さんざん人工的な不妊治療をしてきたのだから、出産くらいは自然な形で普通に生みたいと思っていました。だけど、自然に生むことが普通? 治療中も初めは「できれば自然に」と考えていました。自然=普通? なんで普通になりたいんだろう、私。…普通って、なんだっけ? 数人がかりでサポートされながらいきんだ後、帝王切開を提案されました。「せっかく不妊治療してまで授かった命だからこそ、最後の最後でリスクを背負うことはないよ」。先生が言いました。このまま頑張れば普通分娩で生めるかもしれないけれど、万が一のために帝王切開で安全に取り出したほうがいいとのことでした。手術が決まるとあれよあれよと準備が進み、私は手術台の上で張りつけの状態に。始まって数分、泣き声が聞こえました。「へその緒が2重巻きで回旋異常だったよ。だから出てこられなかったんだねぇ」と先生。あー、そうだったんだ~。帝王切開でよかった…無事でよかった…。出産くらいは普通がいい。そう思っていた気持ちはなくなっていました。(この後しばらくして、「おっぱいくらいは普通にあげたい!」となるのですが…こりない私。苦笑)視線の先に、助産師さんに体を拭かれながら泣きじゃくる声と我が子の足が見えました。まだ手術台に張りつけにされたままの私の手に頭が触れるよう、計測等をすませた赤ちゃんを連れてきてくれました。その頭は、まだシットリ湿っていました。「久しぶり~」心の中で声をかけました。なぜ「久しぶり」かというと、0.1mmの受精卵以来の再会だったから。こうして私の不妊治療は幕を閉じました。自分の中のさまざまな気持ちに苦悩し、はいつくばって進むような日々。夫婦で本音をぶつけ、泣いたり、笑ったりした日々。いろいろなことを知り、いろいろなことを感じました。女性として生む・生まないを真剣に考えること。子どもがいることだけで幸せか不幸せかは決まらないこと。自分の体を知ること。家族の体を知ること。心と体はつながっていること。妊娠は思い通りにならないこと。自分の気持ちを奮起させて挑戦すること。失敗が続くとどんどん落ち込むこと。周囲の何気ない一言に疲弊すること。人の感じ方は自分の感じ方と違うこと。赤ちゃんはキラキラしていること。他人を妬む私がいること。平静を装う私がいること。他人のことは他人のことだと割り切ること。流れに身をまかせること。命が止まること。悲しみは他人と比べるものではないこと。夫婦にとって一番大切なこと。自分の心を掘り下げてみること。自分を認めてあげること。想像力を持って思いやる心、人も自分も大切にする生き方。3年間の不妊治療の体験を通して知りました。はっきりと思います。私には必要なプロセスだったと。そして時々、妄想します。不妊治療に挑んだけれど、結局子どもを持たなかった私の人生を。その人生を生きている私も、きっと幸せであるだろうと。※私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。また、この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
2019年01月23日陽性判定が出て、妊娠が判明。悪阻も始まり、正式に不妊治療クリニックを卒業する日を迎えました。不妊治療を2005~8年に受けた中村こてつさんの体験談。初めて見る赤ちゃんの心拍4回目の移植で陽性判定をもらい、3日後再受診しました。HCG(※)=394。※=ヒト絨毛性ゴナドトロピン。妊娠中に産生されるホルモン。前回の78より増えているので、とりあえず安心とのことです。ネットでいろいろ検索していたので、この数値だと双子ちゃんではないだろうなぁと分かりました。2個移植したのだから、両方とも育ってほしかったのが本音でしたが。さらに1週間後、超音波で胎嚢の確認をしました。胎嚢はしっかりと映っていました。胎嚢の中にペコペコ動くものあり。 心拍でした。 初めて見る心拍に「ほ~、これが…」と感心します。 少し前から悪阻も始まっていました。 ずっと船酔いのような感じです。 匂いにも敏感になりました。ネギ、玉ねぎなどの匂いがダメでした。 あと、口臭が…。オット&愛犬の口臭に毎回「ウッ」。 隣で寝ていると、寝息がこちらまで漂ってきて「ウッ」。 オットは悲しそうでした。心拍を確認してから1週間後、8週目の診察へ。 頭と体の区別がついていました。 体の丸いポチポチは手足だと説明されました。 芋虫みたいだったのに、人間らしくなってきたね。 身長1.65cm。 軽くなったと思った悪阻はなかなか完全にはなくならず、たまに横になることもありました。 出産予定日が決定。そして初めての母子手帳数日後、出血があり、心配になって受診するも、子宮内に血の塊が残っているのが原因とのことで、赤ちゃんもしっかり見えているし、大丈夫と言われ安心しました。前回とそんなに変わっていませんでしたが、今回は見ているときに動きました(!)。首をカクカクっと左右に振っていました。ベテランお笑い芸人さんのモノマネのような感じ(笑)。おいおい、動くとちょっとかわいいじゃないか。9週の診察。身長2.62cm。順調とのことで、今日は背骨が見えました。 内診後、ドクターが「7月12日だね」と言いました。 とうとう出産予定日が決まりました。「今週中に生む病院を決めて、来週予定している10週の診察後、転院しましょう」と提案されました。 「転院までに母子手帳をもらっておいてください」とも言われました。 …スゴイ。 ここまで来ました。 自分が母子手帳を持つなんて。 オットに母子手帳をもらえると伝えると「そっか~、そうなのか~」と感慨深げです。 自分たちの生活に縁のなかった事が次々とやってきます。 浮かれるというより、なんということだ…という気持ちでいっぱいです。 10週目の診察。これをクリアすると、不妊治療クリニックは卒業です。ドキドキしながら内診へ向かいます。赤ちゃんは、手をバタバタさせながら元気に動いていました。指を確認しました。マンガみたいな短い指。「今日でおしまいです、お疲れさまでした」とドクター。最後にしてはあっけない終わり方です。待合室でオットに報告メールを打ちます。「順調だったよ。とうとう卒業だよ。」と打とうとしたら、「とうとう」のところで急に胸がつまって涙が出そうになりました。必死に我慢しました。3年という月日が長いのか短いのか、よく分かりません。しかし、この3年間、夫婦でさまざまな感情を持ち寄って、話し合い、ぶつかり合い、理解し合ってきたことは事実です。失敗するたびに凹み、考え、立ち上がり、また挑んだことも事実。自分で自分の気持ちをこんなにも深く考えた出来事はこれまでの人生にありませんでした。私は、私をほめようと思います。まだまだ先は長いけれど、とりあえず卒業おめでとう。よく頑張ったぞ、私(…と、オット。笑)。 3年通った不妊治療クリニックを卒業しました。※私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。また、この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
2019年01月09日3回目の受精卵移植失敗の後、心理カウンセリングを受けたことにより、新たな心持ちになれたこてつさん。4回目の移植に臨みました。不妊治療を2005~8年に受けた中村こてつさんの体験談。4回目の受精卵移植を行いましたカウンセリングを受けた後日、4回目の移植をしました。前回のように管が子宮に入らないなどのトラブルはなく、スムーズに終わりました。今回も2個移植で、受精卵(1)はグレードBB、受精卵(2)は「収縮中」。当時、担当してくださった培養士さん曰く、胚盤胞は収縮と拡張を繰り返しながら大きくなっていくとのこと。収縮したまま移植した卵は、時間がたてば普通の卵と同じようになるかもしれないし、ならないかもしれない。すでに移植して子宮の中なので見ることはできない、などの説明を受けました。そっか~…。残りの凍結卵は1回分です。それは今回のものよりも状態は良くないとのこと。グレードは関係ないというけれど、やっぱり気にしてしまいます。とりあえず、今回のものが着床してくれるよう、今は卵の持つ力を信じよう。その後、黄体補充の注射をして帰宅しました。4回目ともなると心穏やかに…待てるわけもなく、そわそわしながら迎えた判定日前日。夕方に出血しました。少量でしたが、見た瞬間ガーンとなって、冷静ではいられなくなりました。またか。なんで私だけ。そんな思いがグルグルと頭の中をかけめぐります。油断すると涙が出そうになりました。腹痛もありました。生理痛とにている痛み…。今までの移植でホルモン補充をやめる前にリセットすることは一度もなかったので、心の準備もできていませんでした。飲み会だったオットが帰ってきて、出血があったことを説明したら我慢できなくなって涙が出ました。そのまま翌朝になり、重い気持ちでクリニックへ。診察室に呼ばれ、ドクターから妊娠判定の結果が言い渡されました。 結果は「陽性」。え? 前日、リセットと思って泣いたはずが…。…そうか、よくよく考えたら着床出血とも考えられるんだよね。陰性続きで、まさか自分が妊娠するとは考えられずパニックになってしまい、その可能性を微塵も思い出しませんでした…(苦笑)。すっかり出血は生理だと思っていたオットも「ええっ!!」とビックリしていました(笑)。出血はこの時期よくあることだそうです。HCG(※)=78。まだ胎嚢すら見えません。次回は3日後、HCGがググっと上がっていなければなりませんが、今の時期はどうなるにしても卵の力次第。再び、妊娠しました。自分の中では、喜びもあるし、戸惑い・ためらいもあります。それは、妊娠で得るものもあるけれど、失うものもあるから。カウンセリングで教えてもらえていたので穏やかに受け止められました。どっちも自分の本当の気持ち。でも、それでいいんだよね。それが今の私。I'm OK. I'm OK.※=ヒト絨毛性ゴナドトロピン。妊娠中にのみ産生されるホルモン。※私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。また、この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
2018年12月26日3回目の受精卵移植失敗後、心理カウンセリングを受けたこてつさん。深い自己分析をすることで、治療に対する意識にも新たな発見があったようです。不妊治療を2005~8年に受けた中村こてつさんの体験談。心理カウンセリングで見えてきた「自分の本音」前回のカウンセリングの続きです。姉弟間の関係で、両親から「必要とされていない感」をずっと感じていた私…。 高校での部活の話もしました。私はキャプテンでしたが、監督は厳しく、何かあると「お前にその資格はない!」とすぐにキャプテンを交代させられました。しかも私は上手いほうではなく、キャプテンなのに補欠というポジション。プレイが上手くないうえに、部員を力強く引っ張ることもできず、「監督は別の人に本当はキャプテンになってほしいんだろうな…」と、劣等感と自分が必要とされていない感を強く感じていました。実際、両親や監督がそんな風に思っていたわけではないのかもしれません。でも、私の受け取り方はそうであったことは事実。ずっと自分を必要としてくれる人、愛情に飢えていたのかもしれません。そんな中、オットに出会いました。年が一回りも離れたオットに対して、私はとても安心感を持ちました。自分に自信がないから、同年代と付き合うことはありませんでした。「若い」分、捨てられないはずという歪んだ考えがあったのです。愛情に飢えていた分、オットと出会ったことで今までの人生を『生き直して』いるのかもしれませんね、と心理士さんが言いました。だから、すごく2人の生活が幸せで、満足している。そんな中に、「赤ちゃん」という存在がやってきたら? オットはその子をとても愛するだろう。そしたら私は? 私の幸せな生活が壊れてしまう? せっかく私を必要としてくれる人が現れたのに…。…心理士さんは教えてくれました。妊娠することで喜びや希望を得る反面、失うものもある、と。それは、2人の楽しい生活だったり、経済的な余裕であったり、好きに人生を謳歌できる自由であったり。それを「喪失」と言うのだそう。「喪失」という言葉は「毎周期、妊娠できなかったときに感じる気持ち」としても以前学んでいました。でも、妊娠した場合も、喪失を感じるとは…。だから私は妊娠できたとき、激しく動揺し、怖かったのかもしれません。だから私は子どもを強く求めないのかもしれません。心理士さんから言わせれば、私が生まれて育ってきた環境を考えると、そういった思考になることは当たり前のことであるとのこと。妊娠して流産して、気付くことができたことは、かえって良かったのかもしれないと。ずっと、嫌われないように、丸く収まるように、気付かないうちに自分を犠牲にしてきたことも多かったのでは?あなたは他人にはOKを出すけど、自分自身にはOKを出さない人。他人にNOを出すことに罪悪感を感じる人なのでは? と聞かれました。本当にその通りです。だからイヤなことがあっても「でも、これがあるからいいか~」と、別の良い面でカバーしてイヤなことを放置してしまう。 イヤなことはイヤだなと感じることも必要。「○○がイヤだ~っ!」と思っていいんですよ、そこに罪悪感を感じる必要はないんですよ、と心理士さんは続けます。 良い面でイヤな面を隠すことは、見えなくなるだけで結局解決してはいないのです。争い事は嫌い。だから少しくらい自分が不満でも丸く収まるほうがいい。そうやって首尾よく生きてきたのに、不妊治療を始めたときに、頭では分かっているのに、心がついていかなかったのでしょう。初めて「なんだかイヤだな」とモヤッと思い、そこから矛盾を感じました。 「この時点で気付けたことは幸いだった。OKだった」と言われました。今後どうしていけばいいかには、まず自分をほめましょう。自分にOKを出しましょう、と。思考をプラスに変えていくことは、とても大事だと気づかされました。自分でも薄々感じていましたが、私はかなりのマイナス思考らしいです。それを隠したいので、反動でおちゃらけているのです、いつも。寝る前に、今日1日を振り返り、あんなことをした、これができた、OK! OK! よくやった自分! と、ほめることから始めてみてはと提案されました。寝る前に1日を振り返るのは私の癖です。けれども、今までは振り返って「あぁ言わなきゃよかった~」とか「あの行動はまずかったな…」など反省と後悔ばかりしていました。まったく真逆のことをしていたようです…(苦笑)。自分で自分にOKを出す。これまで30年間、マイナス思考で生きてきているから、案外難しい…。でも、過去と他人は変えられないけれど、自分は変えられるのだ…。それから「矛盾していると感じたままの治療には、旦那さんを理由にしてもいいんですよ」と言われました。「オットが欲しがっているから」と旦那さんのせいにしちゃえばいいんですよ、と。今まで私は、それは責任転嫁・罪悪だと感じていたのです。そっか、そういう理由があってもいいのか…。心にストンと落ちるものを感じました。40分の予定が結局、1時間30分くらい話しました。話しているうちにモヤッと感じていることが形になってきて、自分というものが少し理解できて、カウンセリングを受けてすごく良かったと思いました。心理士さんは、最終的に「今日は悩みはないんだけど~」と世間話に来てくれるのが理想。とおっしゃっていました。人に話すことって大事なんだなあとすごく感じました。このカウンセリングのおかげで、これまでとは少し違った心持ちで4回目の移植を受けられそうな気がしました。※私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。また、この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
2018年12月12日うちの家族、個性の塊です
夫婦・子育ていまむかし
めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々