俳優・モデルの中村アン(35)が7日、自身のインスタグラムを更新。ざっくり胸元の大胆肌見せショットを披露した。中村は「デザイナーのエルサ・ペレッティが、Tiffanyのデザイナーに就任してから、今年で50周年を迎えます。今回、彼女が暮らしインスピレーションを育んだスペインのサンマルティヴェルを訪れました」と紹介し、複数枚の写真をアップ。「日本でも多くの人々から愛されている 、ボーンカフ,ビーン,オープンハートなど、その創作の地で作品に触れることができ、私自身、母から初めて譲り受けたジュエリーがビーンでした」と振り返り、胸元が“ざっくり開いた”大胆な着こなしを披露。今回の旅を「スペシャルな経験になりました」と語っている。
2024年10月07日元サッカー日本代表・中村憲剛が4日、自身のインスタグラムを更新した。中村憲剛 引退試合開催を発表「感謝の気持ちをプレーで伝えられたらと思います。」「「KAWASAKIフレンズ」現時点で出場してくださるメンバーを発表させていただきました‼︎各年代で共に戦った選手たちです。みなさん、本当にありがとうございます」と綴り、画像ををアップ。中村は、引退試合として今年の12/14に「明治安田 presents 中村憲剛 引退試合」を控えており、その出場選手が書かれた画像を公開した。続けて「追加選手はまた後日発表させていただきます‼︎と綴り、この投稿を締めくくった。 この投稿をInstagramで見る 中村憲剛(@kengo19801031)がシェアした投稿 この投稿にファンからは「FW陣がPKキッカーを巡ってケンカしまくるシーンが見える」「メンバー凄すぎ⚽」といったコメントが寄せられている。
2024年10月05日中村獅童が1日、自身のインスタグラムを投稿した。【画像】中村獅童、美人妻を顔出し公開!息子らも交えたファミリーショットに「うわぁ素敵」の声「君もラーメン好きなのね。#夏幹」と綴り、最新ショットを投稿。次男のラーメン好きに対する親しみが感じられる、微笑ましい投稿である。 この投稿をInstagramで見る Shido Nakamura(@shido_nakamura)がシェアした投稿 ファンからは「デコ可愛いすぎる」や「お子様ラーメン」とコメントが寄せられた。
2024年10月01日明治座花形歌舞伎が8年ぶりに復活する『明治座 十一月花形歌舞伎』の製作発表会見が9月27日、都内で行われ、出演する中村勘九郎、中村七之助が出席した。平成23(2011)年以来、次世代を担う花形俳優たちが大役に挑む話題性や、歌舞伎に馴染みのない人にも分かりやすいエンターテインメント性に富んだバラエティ豊かな演目を上演してきた明治座花形歌舞伎。令和2(2020)年3月には、中村勘九郎、中村七之助を中心とした座組で『明治座 三月花形歌舞伎』を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い全公演中止に。それから4年の時を経て明治座花形歌舞伎が帰ってくる。中村勘九郎勘九郎はコロナ禍に見舞われ、上演が中止になってしまった当時を「明治座さんには久しぶりに出演させていただくこともありまして、気合を入れて、稽古に励んでいたが、心のバランスを保つのに大変だった記憶がございます」と振り返り、「お客様にご覧いただけず、芝居が不要不急と言われた悔しさをバネにして、4年半やってまいりました。それをお返しする、本当にいい機会だと思います」と意気込みを語った。コロナ禍については、七之助も「本当に職業を変えなければいけないんじゃないかと本気で考えた」と当時の苦しみを吐露し、「一歩一歩、皆様の力で進んでまいり、明治座に戻ってこられたこと、本当にうれしく思います。一生懸命に勤めます」と背筋を伸ばしていた。中村七之助『明治座 十一月花形歌舞伎』は勘九郎、七之助をはじめ、花形公演に相応しい華やかな顔ぶれが揃う。昼の部は歌舞伎の様式美溢れる『車引』、長谷川伸の傑作『一本刀土俵入』、華やかな女形舞踊『藤娘』、夜の部は義太夫狂言の名作『鎌倉三代記』、息もつかせぬ早替わりが圧巻の『お染の七役』と多彩な演目が上演される。中村屋三代の芸として、長年受け継がれる昼の部『一本刀土俵入』の茂兵衛役を勤める勘九郎は、「父からは、細かく台詞回しなどを教わった」と父・勘三郎さんの十三回忌の年に上演される所縁深い演目にしみじみ。中村屋伝来の小道具も登場し、「わらじとふんどしは祖父からのもので。六代目の手ぬぐいは、使う日にちを決めておかないと、切れてしまうので大変です。ひと月の公演で、2回くらい出せたら。本当に見えないパワーをもらえるような気がする」と先達に感謝を示した。一方、七之助は夜の部『お染の七役』にて5度目のお染を勤め、早替えにも挑むことに。「床山さん、衣装さん、お弟子さんと息を合わせるのみですね」と舞台裏を明かし、「舞台上でのことは、初役の時に本当に細かく教わりました。稽古好きの父が『また稽古に行くのか』というくらいでしたね。明治座さんは、劇場の導線がいろいろ変わると思いますし、稽古の時に一生懸命話し合いながらやっていきたい」と抱負を語った。取材・文・撮影:内田涼<公演情報>『明治座 十一月花形歌舞伎』2024年11月2日(土)~11月26日(火)※11月11日(月)・20日(水)休演開演時間:昼の部 11:00 / 夜の部 16:00会場:東京・明治座■昼の部一、菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)一幕車引長谷川伸 作村上元三 演出二、一本刀土俵入(いっぽんがたなどひょういり)二幕五場三、藤娘(ふじむすめ)長唄囃子連中【配役】『車引』松王丸:坂東彦三郎梅王丸:中村橋之助桜丸:中村鶴松藤原時平:坂東楽善『一本刀土俵入』駒形茂兵衛:中村勘九郎お蔦:中村七之助堀下根吉:中村橋之助若船頭:中村鶴松波一里儀十:喜多村緑郎船印彫師辰三郎:坂東彦三郎老船頭:市川男女蔵『藤娘』藤の精:中村米吉■夜の部一、 鎌倉三代記(かまくらさんだいき)一幕絹川村閑居の場四世鶴屋南北 作渥美清太郎 改訂於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)二、お染の七役(おそめのななやく)三幕中村七之助早替りにて相勤め申し候浄瑠璃「心中翌の噂」(しんじゅうあしたのうわさ)【配役】『鎌倉三代記』佐々木高綱:中村勘九郎時姫:中村米吉おくる:中村鶴松母長門:中村歌女之丞三浦之助義村:坂東巳之助『お染の七役』油屋娘お染・丁稚久松・許嫁お光・後家貞昌・奥女中竹川・芸者小糸・土手のお六:中村七之助鬼門の喜兵衛:喜多村緑郎油屋多三郎:坂東巳之助船頭長吉:中村橋之助丁稚長松:坂東亀三郎腰元お勝・女猿廻しお作:中村鶴松山家屋清兵衛:坂東彦三郎庵崎久作:市川男女蔵チケット情報()公式サイト
2024年09月27日歌舞伎俳優の中村勘九郎(42)、中村七之助(41)が27日、都内で開かれた『明治座十一月花形歌舞伎』制作発表に出席した。中村家の明治座での公演は2016年以来、8年ぶりとなる。2020年に勘九郎、七之助を中心とした座組で「明治座三月花形歌舞伎」を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて、全公演の中止を余儀なくされた。勘九郎は「2020年の3月、 未知のウイルス、まだまだコロナという名前もなかったような何かよくわからないものが蔓延して、芝居ができなくなる。私たちも明治座さんには久しぶりに出演させていただくこともありまして、本当に気合を入れて、稽古に励んでいたんですけれども、幕が開かないかもしれないけど、やるかもしれないっていう状況の中で稽古をする時が1番きつかったですね。お客様にお目にかけられないものを稽古しているということに対して、心のバランスを保つのに大変だった記憶がございます」と振り返った。そして「今回こうやって明治座に帰ってこられること、本当に嬉しく思います。お客様に見ていただけなかった、そして芝居が不要不急と言われた悔しさをバネにして、4年半やってまいりましたけれども、それをお返しする本当にいい機会だと思います」と意気込みを示した。七之助も当時について「本当に職業を変えなくちゃいけないんじゃないかと本気で思いました」とコロナ禍での苦しかった思いを吐露。「まあまだ解決はしてないでしょうけれども、1歩1歩、 皆様の力で進んでいき、こうして明治座に戻ってこられましたこと、本当に嬉しく思います。一生懸命努めます」と語り、来場を呼びかけた。『明治座十一月花形歌舞伎』は11月2日~26日の開催。昼の部は歌舞伎の様式美が凝縮された『車引』、長谷川伸作の『一本刀土俵入』、女方舞踊の人気作『藤娘』が公演される。夜の部では、義太夫狂言の名作『鎌倉三代記』、早替りが見どころの『お染の七役』など多彩な演目が催される。イベントには松竹取締役副社長・演劇本部長の山根成之氏、明治座代表取締役社長の三田芳裕氏も登壇した。
2024年09月27日フリーアナウンサーの中村仁美が26日、自身のインスタグラムを更新した。【画像】中村仁美、テニス界の強者たちとミックスダブルス!緊張感溢れる一戦を報告「昨夜は長男達と木下グループジャパンオープンへ」と綴り、最新投稿をアップ。会場の選手の様子が伝わるショットなど、複数枚の写真を公開した。中村は日ごろからテニスへの情熱を明かしており、「なんだか凄い瞬間に立ち会った気がする✨興奮して眠れませんでした…」と締めくくった。 この投稿をInstagramで見る 中村仁美(@nakamura_hitomi_official)がシェアした投稿 この投稿にファンからは、「めちゃめちゃ良い試合で会場も大興奮でしたね‼️」「分かります( ˇωˇ )私は、テレビ観戦*゜していました」などのコメントが寄せられている。
2024年09月26日フリーアナウンサーの中村仁美が22日、自身のインスタグラムを更新した。【画像】中村仁美、テニス界の強者たちとミックスダブルス!緊張感溢れる一戦を報告「前略、大とくさん楽しすぎました〜✨」と綴り、最新投稿をアップ。「昔からの馴染み深〜い大好きなお二人と早朝のメイク室から爆笑しておりました」と明かし、ビビる大木、岡田圭右との楽しそうな3ショットなど、3枚の写真を公開した。 この投稿をInstagramで見る 中村仁美(@nakamura_hitomi_official)がシェアした投稿 この投稿にファンからは、「笑顔満開ですね。」「わぁ中村さんスリーショットやわ〜かっこいい笑顔ポーズ」などのコメントが寄せられている。
2024年09月22日女優でモデルの中村アンが19日、自身のインスタグラムを更新。【画像】中村アン「アンチャンネル」開設をインスタ報告!ファン歓喜!!「」とだけ綴り、自身が写った写真など数枚をアップした。白いバラの花束を抱きしめ、にっこり微笑む中村の表情がかわいいと話題だ。 この投稿をInstagramで見る 中村 アン(@cocoannne)がシェアした投稿 この投稿には多くのファンの関心が寄せられている。
2024年09月19日女優でモデルの中村アンが12日、自身のXを更新。【画像】中村アン 最新スタイルを公開!「ファンクラブオープンしました よろしくお願いします!」と綴り、1枚の写真をアップ。この日中村はOFFICIAL FANCLUB「アンチャンネル」をオープンさせた。ファンクラブの限定コンテンツでは、ファンクラブ限定デザインのデジタル会員証や、プライベートショットを含めたBLOGを更新するなど豪華内容となっている。今後も中村の活躍に目が離せない。ファンクラブオープンしました㊗️よろしくお願いします! pic.twitter.com/CPqyHQl7ZZ — 中村 アン (@AnneNakamura) September 12, 2024 この投稿にファンからは「アンちゃん㊗️ ファンクラブオープン㊗️おめでとうございます♂️ 嬉しすぎてテンパりましたよ〜㊗️無理せずにやってね楽しみにしてまーす❤️」「ファンクラブ開設おめでとうございます開設とっても嬉しいです 12時過ぎに早々と入会させていただきました」「アンちゃん❤️嬉しい〜入会しました❗️配信楽しみです」などのコメントが寄せられた。
2024年09月12日「歌舞伎役者の仲間うちでは“芝翫さんは不倫報道の連発で歌舞伎以外の稼ぎが少なくなって愛人を遊びに連れていけなくなった。だから、実家へ呼び寄せたのでは”とささやかれています。連日、おかみ業に奔走している三田さんが気の毒です」(梨園関係者)6月13日、一部で中村芝翫(58)と40代“愛人”Aさんの“実家”同棲が報じられた。「この家はもともと成駒屋の稽古場として使用され、芝翫さんの母・雅子さんが住んでいましたが、10年前、彼と妻・三田寛子さん(58)が共同名義で買い取りました。芝翫さんとAさんとの京都ホテル密会が初めて報じられたのは’21年の年末のこと。不倫報道が原因か、2年前、自宅の隣家の“リフォーム騒音”を理由に芝翫さんは“実家”の別宅へ移ったんです。ところが、隣家の工事が終わっても芝翫さんは自宅に戻らず、夫妻は完全別居。今春、Aさんは住んでいたマンションを引き払い、飼っていた猫とともに芝翫さんの別宅で一緒に暮らすようになったといいます」(スポーツ紙記者)愛人が自分も名義を連ねている家に居座るようになった驚きの現状に、三田の怒りはいかばかりか。「10日に配信された『NEWSポストセブン』によれば、5月上旬、三田さんは実家に乗り込み、『もっとしっかりしなさいよ!』と家の外にも聞こえる大声で芝翫さんに怒鳴り散らしていたそうです。それでも三田さんは今は離婚することを考えていないといいます」(前出・梨園関係者)その理由は、長男・中村橋之助(28)、次男・中村福之助(26)、三男・中村歌之助(22)がそろい踏みする成駒屋の一大イベントが今秋に控えているからだという。「9月に浅草公会堂で息子3人が主演を務める公演『神谷町小歌舞伎』を2日にわたって自主開催するのです。昨年に続き、2回目となります。昨年は初日開演直前に三田さんの実父が倒れ、急死するという不幸がありました。舞台終わりに三田さんはロビーで号泣し、息子たちが介抱していましたね。三田さんは今回、“楽しみにしていた亡き父のためにも”と必死の営業活動を行っています。正直、彼女は夫の“暴走”に笑顔でいられる精神状態ではないのですが、離婚によって贔屓筋が離れてしまうことをもっとも恐れているのです」(後援会関係者)■下着コレクションをインスタで公開した本当の理由実際、三田のメンタルが心配される炎上事件も発生していた。「5月中旬、たんすにしまっていた自らの下着の数々を“下着のリサイクルに出すので、名残惜しい”と写真付きで突然、インスタに公開したのです。SNSで話題になり、数日後に投稿を削除しました」(前出・スポーツ紙記者)同月29日、彼女は生出演したラジオ番組『パンサー向井の#ふらっと』(TBSラジオ)でこの件を“息子たちにも怒られた”と謝罪。すべて新品で、高級下着コレクションが趣味だったと説明した。「自分はエルメスのスカーフぐらいのつもりでちょっとインスタに思いを載せたら、字足らずで伝わらず、いろんなお叱りのコメントが来ました」そう苦笑い。そんな三田に、昨年から多忙を縫って心身の癒しを求めるようになった相手が――。「実は三田さんは今、韓流アイドル2PMにハマっているのです。昨年10月、韓国デビュー15周年を迎えた2PMに対し、インスタで《15周年コンサートおめでとうございます》などと投稿。グッズの写真もアップして《ジュノ君の『こんなに皆さんに想って頂いて果たして応えられていたのかともっともっと考え期待に応えたい』と感謝の言葉に感動》と熱くつづっていました」(前出・後援会関係者)三田の“推し”宣言に対し、母思いの息子3人も全力で応えた。「今年1月に58歳を迎えた三田さんのために、子供たちはジュノの韓国単独ライブのチケットを事前にプレゼントしたのです。三田さんはテレビ出演やおかみ業の仕事の都合もあり、ソウルまで見に行くことに直前まで悩んでいましたが、最終的に“子供たちの好意に甘えた”と話していました」(前出・後援会関係者)“推し”が生まれたことで、三田の生活にも変化が生じたという。「昨秋から韓国語教室に通い始めました。実際に友達と何度か韓国に行っていたのですが、3月には韓国へ一人旅に出かけるまでに。“出発前にパスポートを忘れるハプニングがあって大変だった”と語っていましたが、無事帰国できたことが大きな自信につながったようです」(前出・後援会関係者)5月中旬にも長男・橋之助と2人で韓国を訪れていた。「いまやソウルは三田さんのパワースポット。芝翫さんの件を忘れられる貴重な場所なのでしょう。来月から都内で芝翫さんと橋之助さんの出演舞台が始まります。寛子さんもご贔屓筋へのご挨拶で、またロビーに立つことでしょう。3人の息子たちの成長と“推し”だけが、彼女の今の心の支えなのです」(前出・梨園関係者)三田の度重なる“推し”韓国旅行は「本当は顔も見たくない」不倫夫への“仕返し”なのかも――。
2024年06月19日2024(令和6)年2月東京・歌舞伎座、3月名古屋平成中村座で上演される「十八世中村勘三郎十三回忌追善興行」の合同取材会が11月28日、都内で行われ、中村勘九郎、中村七之助が出席した。時代物から世話物、新歌舞伎に新作歌舞伎、舞踊に至るまで、幅広い分野で当り役を持ち、人々を魅了し続けた十八世中村勘三郎。その十三回忌追善では、勘三郎の長男・勘九郎、次男・七之助をはじめ、由縁の出演者と演目が揃い、名優を偲ぶ。1987(昭和62)年1月歌舞伎座『猿若江戸の初櫓』猿若=十八世中村勘三郎(当時 五代目勘九郎)©松竹1992(平成4)年10月南座『青砥稿花紅彩画 白浪五人男』弁天小僧菊之助=十八世中村勘三郎(当時 五代目勘九郎)©松竹2月歌舞伎座では、寛政元(1624)年に初代猿若(中村)勘三郎が、後の中村座である猿若座の櫓をあげ、江戸で初めて歌舞伎興行を創始したことを記念して始まった「猿若祭」を開催。続く3月名古屋平成中村座では、初代勘三郎生誕の地とされる愛知県名古屋市中村区で、十八代目中村勘三郎襲名披露として、平成18(2006)年以来となる同朋高校体育館での公演が実現する。勘九郎は歳月の流れに思いをはせながら、「祖父が父に『追善興行ができるような役者になっておくれ』と言っていた通り、追善興行ができるのは本当にうれしい」としみじみ挨拶し、「親孝行は何ひとつできていなかったと思うが、これで少しは親孝行ができるのかなと思う」と安どの表情。七之助も「1年を通して、父の追善興行を行えるということは息子として本当にうれしく、身の引き締まる思いです」と背筋を伸ばした。2010(平成22)年4月歌舞伎座『連獅子』狂言師後に親獅子の精=十八世中村勘三郎、狂言師後に仔獅子の精=中村勘九郎(当時 二代目勘太郎)、狂言師後に仔獅子の精=中村七之助©松竹2月歌舞伎座夜の部では、初代勘三郎が、江戸で芝居小屋建立を幕府に認められるまでを描いた中村屋由縁の舞踊劇「猿若江戸の初櫓」を上演。勘九郎の長男・中村勘太郎が初役で猿若を勤め、出雲の阿国で七之助が華を添える。17代目と18代目の伝説的な共演以来、中村屋を語る上で欠かすことができない舞踊の大曲「連獅子」では、親獅子に勘九郎、仔獅子には10歳となる次男の中村長三郎が初めて挑むことになった。猿若を勤めることを知った勘太郎の様子について、勘九郎は「マスク越しに笑みがこぼれるのが見えて、愛おしかった」と目を細め、「連獅子」に初挑戦する長三郎には「火の玉のような子獅子を演じてくれるはず」と期待を寄せた。2010(平成22)年2月歌舞伎座『籠釣瓶花街酔醒』佐野次郎左衛門=十八世中村勘三郎©松竹昼の部では、勘三郎が当り役にした「籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)」の佐野次郎左衛門を、勘九郎が初役で勤め、女方の大役・兵庫屋八ツ橋を七之助が同じく初役で勤める。「いつかやりたいとタイミングを模索していた。兄弟ふたりでできるので、父も喜んでいるはず」(勘九郎)、「八ツ橋は、女方あこがれのお役。初役はありがたい」(七之助)と声を弾ませた。さらに、各地の芝居小屋やホールをめぐる「陽春・春暁・錦秋歌舞伎特別公演2024」、10月には「俊寛」の舞台である鹿児島県三島村・硫黄島で13年ぶりの開催となる「三島村歌舞伎」も決定した。勘九郎は「2011年に2回目の『俊寛』を三島村で演じた時、私が14歳で千鳥をやらせていただいた」と回想。勘太郎(当時は七緒八)が誕生した頃で、「父が『七緒八が14歳になるのはいつだ?俺が70歳になるから、その記念でまたやろう』と決めていた」と秘話を披露。「それが見られなかったのは悔しいんですが、父の遺志を継いで、三島村で俊寛を勤められるのも、本当に楽しみ」と追善興行ラインナップに奔走する2024年に闘志を燃やしていた。取材・文・撮影(会見写真):内田涼<公演情報>十八世中村勘三郎十三回忌追善■「猿若祭二月大歌舞伎」【昼の部】11:00~一、新版歌祭文野崎村二、釣女三、籠釣瓶花街酔醒【夜の部】16:30~一、猿若江戸の初櫓二、義経千本桜すし屋三、連獅子2024年2月2日(金)~2月26日(月)※13日(火)、20日(火)休演※9日(金)昼の部は貸切(幕見席は営業)会場:東京・歌舞伎座■「名古屋平成中村座 同朋高校公演」【昼の部】11:00~一、弁天娘女男白浪二、身替座禅【夜の部】15:30~一、義経千本桜川連法眼館二、二人藤娘2024年3月6日(水)~3月18日(月)※12日(火)休演会場:平成中村座(学校法人 同朋学園 同朋高等学校 体育館)公式サイト:
2023年11月29日歌舞伎座新開場十周年「『秀山祭九月大歌舞伎』二世 中村吉右衛門三回忌追善」が、9月2日から25日まで東京・歌舞伎座で上演される。2021年に逝去した中村吉右衛門の三回忌追善として行われ、数々の当り役を持ち、多くの人々を魅了してきた歌舞伎界屈指の名立役をゆかりの演目、出演者で偲ぶ。夜の部では、歌舞伎三大名作のひとつ、『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)』より、原作の三段目にあたる『車引』が上演されることになり、中村又五郎、歌昇、種之助が出演する。松王丸、梅王丸、桜丸という三つ子の兄弟の争いを描き、歌舞伎の様式美を凝縮した華やかな演目。又五郎の松王丸、歌昇の梅王丸、種之助の桜丸という配役で、豪快な荒事の魅力を披露する。『菅原伝授手習鑑 車引』平成30(2018)年7月大阪松竹座公演より、松王丸=中村又五郎(c)松竹『菅原伝授手習鑑車引』平成26(2014)年4月金丸座より、梅王丸=中村歌昇(c)松竹『菅原伝授手習鑑車引』2023年「秀山祭九月大歌舞伎」オフィシャルビジュアルより、桜丸=中村種之助(c)松竹又五郎、歌昇、種之助の親子3人で『車引』の三兄弟を勤めるのは、今回が初めて。このたび、都内で行われた取材会に顔を揃え、それぞれの意気込みを語るとともに、在りし日の吉右衛門の思い出話も披露した。「古典中の古典ですし、播磨屋の一員として、お兄さんにお稽古で教えていただいた“核の部分”をしっかり噛みしめながら、舞台に挑めたら」。そう語る又五郎は、「大きなお役を、ここにいる3人で勤められるのは、なかなかない機会で親としてはとてもうれしいこと。子どもたちは嫌だと言うかもしれませんが(笑)」と親子共演に喜びを示し、演じる松王丸については「梅王丸、桜丸を痛めつけるのではなく、体から出てくるパワーで抑えつける感じが出せれば」と語った。梅王丸を勤める歌昇は「播磨屋として、おじさまの舞台に対する姿勢を近くで見てきました。教えていただいたことをしっかりと継承し、おじさまに近づけるように精進することで恩返ししたい。親子3人での共演もうれしいですし、梅王丸は金丸座以来、だいぶ時間が経っているので、成長した姿をお見せしなければ」と決意表明。桜丸を勤める種之助は初役となり、「(尾上)菊之助のお兄さんに教えていただきます。教えをしっかりと自分のものにして、歌舞伎座という舞台に見合う桜丸を目指していければと思います」とこちらも闘志を燃やした。吉右衛門との思い出を問われると、又五郎は「スパルタという意味ではなく、『あそこはこう』とお厳しい指導をいただいた。こちらが進歩をすれば、『そうだ、あれでいいんだよ』と褒めてくださった」としみじみ。「お言葉すべてが財産。舞台に対する姿勢の厳しさは常々でしたが、映画を観たり、絵画を鑑賞したり、そういった体験や経験が自分の豊かさにつながるとも教えていただいた」(歌昇)、「とにかく死ぬ気でやれと言われました。生前には『これからの歌舞伎はどうなるんだろうね』とも。時代が変わり、お客様の求めるものも変わるなかで、古典以外に新作や昔の古典の再演など、工夫をこらしているが、それには驚いていると思うし、どんな歌舞伎を望んでいらっしゃったのか分かりませんが、私たちが教わったことを守っていきたい」(種之助)と話していた。<『菅原伝授手習鑑 車引』あらすじ>三つ子の兄弟、松王丸(又五郎)、梅王丸(歌昇)、桜丸(種之助)は、それぞれ藤原時平、菅丞相、斎世親王に奉公しています。主人たちの対立により、今は敵味方となった三人。ある日、梅王丸と桜丸は主人の無念を晴らそうと、敵である時平が乗る牛車の行く手を阻みます。それを止めに入ったのが松王丸。三人が争う内に牛車より時平(中村歌六)が現れ……。取材・文:内田涼<公演情報>歌舞伎座新開場十周年「秀山祭九月大歌舞伎」二世中村吉右衛門三回忌追善【昼の部】11:00~一、祇園祭礼信仰記金閣寺二、土蜘三、二條城の清正【夜の部】16:30~一、菅原伝授手習鑑車引二、連獅子三、一本刀土俵入取手宿安孫子屋よりお蔦の家 軒の山桜まで2023年9月2日(土)~9月25日(月) ※11日(月)、19日(火) 休演会場:東京:歌舞伎座
2023年08月22日《実は父は三兄弟の初の自主公演を観るために4年ぶりに東京へとっても楽しみにしていましたところが『第一回神谷町小歌舞伎』の初日開演30分前に倒れ無念にも劇場ではなく病院へ運ばれ先生方の懸命な救命治療で一命を取り止め、危篤な中本人も頑張っていました》7月22日、三田寛子(57)が自らのインスタで87歳の実父が一時危篤状態だったことを明かした。中村橋之助(27)、福之助(25)、歌之助(21)の母でもある三田。彼女の実父が孫たちの舞台を観劇する直前に緊急搬送されたという。「三田さんは連日、必死に看病していました。亡きお母さんの仏前に『どうか父を助けて』と涙ながらに祈る日々だったそうです。面会に来た子供たちが、今回の舞台の映像を見せようと何度も呼びかけると、3週間ぶりに体を起こしたそう。『奇跡だ!』と母子で喜んでいました」(後援会関係者)三田の知人は言う。「三田さんは昔からとても『お父さんっ子』だったんです。若かりしころ、苦労して自分を育ててくれたことを今も感謝しているんです」三田の実家は曽祖父が創業した由緒正しい染物店だった。しつけには特に厳しい父だったと三田はインタビューで語っている。《「人前では絶対に泣いてはいけない」が口癖。女の子はすぐ泣く、それは卑怯で狡い(略)と、正座させられて延々と説教されました》(『週刊現代』’17年12月16日号)口答えしたときは平手で容赦なく顔をたたかれ、鼻血が飛び散ったことも。そのため、三田は人前で泣いた記憶がないという。15歳で上京した三田は’81年に『2年B組仙八先生』(TBS系)で女優デビューするが、オイルショックの影響で染物店は廃業。三田は父がタクシー運転手に転職したと語っている。《父はタクシーの助手席の前に私の写真を貼り、気付いたお客さんに『私の娘なんです。応援よろしくお願いします』と話していたようなんです》(『週刊現代』’17年12月16日号)まだ三田が夫・中村芝翫(57)と交際していたころ、勤務中の父に目撃されたことも。「お父さんは深夜勤務で、留守にすることが多かったとか。お母さんは当時、老眼鏡をかけて内職をして家計を支えていました。三田さんは芝翫さんと結婚するとき、両親に伝えたそうです。『2人のように何があっても幸せになれる、一生を共にしたい相手ができた』と。両親はとても喜んでいたそうです」(前出の知人)それから30年超、夫は不倫報道でたびたび世間を騒がせたが……。「いまだ夫への不信感を拭えない三田さんがそれでも離婚しないのは、お父さんの悲しむ顔を見たくないからだそうです」(前出の知人)父のためにも今は離婚できない、看病に努める三田の切ない思いを芝翫は知っているのだろうか。
2023年08月04日2023年3月に全国12カ所で行われる『中村勘九郎 中村七之助 春暁特別公演2023』のオンライン合同取材会を12月14日(水) に実施。毎年恒例となった巡業への思い、そして各演目の解説、見どころを中村勘九郎、中村七之助が語った。2005年からスタートした〈春暁特別公演〉は、時期によって〈錦秋〉〈新緑〉〈陽春〉と銘打ち回を重ねながら、来春で18回目を迎える。これまでに行った公演を含めて、2022年の春には全国47都道府県を制覇するという偉業も成し遂げた。始まった当初は「こんなに長く続くとは思っていなかった」という勘九郎は、「過去の芸談コーナーで〈継続は力なり〉という話をしたこの巡業ですが、私たちはもちろん、中村屋の弟子たちも含め、みんなの力になっていますし、特別公演をきっかけに、歌舞伎座や中村座、他の劇場に足を運んで下さる新たなお客様が増えたことも、続けてきたおかげだと感じています。コロナがまだ不安定な状況ではありますが、来年も全国を巡業ができることは、本当にありがたいことだと思っております」。七之助は「今回も含めてコロナ禍で巡業を行うこと自体が難しかったり、歌舞伎座や東京、大阪といった大都市に行きづらいという地方のお客様も多いなか、私たちがいろいろな場所へ伺い、歌舞伎を見る機会を作ることできるのが、本当に嬉しいです。中村屋一丸となって、一生懸命良い舞台をみなさまにお見せできたら」と、思いを語る。中村勘九郎今回の『中村勘九郎 中村七之助 春暁特別公演2023』は、「トークコーナー」「元禄花見踊」「仲蔵狂乱」「相生獅子」で構成。勘九郎、七之助、鶴松が参加するトークコーナーについて、勘九郎は「全国どこに行っても歌舞伎に縁があったり、史跡があったりするので、地元の方たちとお話できることが和気藹々として楽しいですね。歌舞伎は伝統芸能で、堅苦しくて敷居の高いイメージがあるので、まずはお客様の心の壁を取っ払って演目を見ていただきたいという気持ちがあります。ですので、できるだけ素の部分というか、飾らないことを意識してお話をするように努めています」。七之助は「兄が言った通りで、地元のお客様と出会えることはもちろん、何度か伺った土地には、馴染みの店や必ず行く場所があります。私事ではありますが、私がMCを務めているラジオ番組のInstagramのために、劇場の近くの名所や神社、歌舞伎に縁のある場所に行くようにしてるので、トークの幅は広がったと思います。事前に頂いたお客様の質問を通じていろいろなコミュニケーションが取れるのがいいですね」とコメント。以前のように手を挙げた方と直接話すことは叶わない時期ながら、その土地ならではの話題が飛び出すトークコーナーを楽しみにしている様子だった。中村七之助「元禄花見踊」は春にぴったりの華やかな演目となる。七之助は「トークコーナーを経て〈春暁特別公演〉の歌舞伎、その踊りの一発目なので、何も考えずに綺麗なものを見ていただいて、その歌舞伎の世界観に入っていただこうかなと思うような踊りです。一緒に花見をするような気分でご覧いただければ幸いです」、勘九郎は「元禄期の男と女が華やかに踊るので、まずビジュアルが見どころ。衣装の美しさや当時の頭のかつらのゆい方を、目で楽しんで頂ける演目です」と紹介した。「仲蔵狂乱」の上演は、本興行では昭和35年の歌舞伎座以来。2021年にNHKで放送された「忠臣蔵狂詩曲No.5 中村仲蔵 出世階段」で中村仲蔵を演じた勘九郎にとっても縁のある演目と言える。出演する勘九郎は「なかなか本興行で出ない珍しい踊りを披露するのも、この特別公演のいい部分。仲蔵さんが出世をしていくサクセスストーリーは、落語や講談でも有名ですが、彼は志賀山流の養子になった踊りの名手です。いまでも〈仲蔵振り〉は受け継がれている、なかなかいない歌舞伎役者の一人でもあります。〈狂乱雲井袖〉という本外題ですが、中村仲蔵さんが出てくるわけではなく、でも仲蔵さんが有名だから仲蔵狂乱という名前が入ってしまうぐらいの狂言なんですね。とてもしっとりとした、私もあまり手掛けたことのないような踊りだと思います。気が狂っていると偽っている役なので、踊りの中でその部分と正常な部分を踊り分けて見せるのが見どころのひとつなのですが、すごい細かいんです(笑)。この難しい踊りを、現代のお客様にどれだけ楽しんで頂けるかが、踊り手の腕の見せ所。久しぶりの演目、そして仲蔵さんという私たちにとっても縁のある人物が演じた役ということで、楽しんでいただければと思います」と意気込んだ。ラストを飾る「相生獅子」は、七之助と鶴松が二人の美しい姫を演じる。七之助は「石橋物のなかでも古い作品で、前半はお姫様が二人出てきて華やかに女心だったり、口説きを見せる、品良く綺麗な格式高い踊りをご覧いただき、最後は獅子になって出てきます。お姫様の恰好で毛を振るという珍しい形の踊りなので、一つの相生獅子という演目のなかで、いろんなバージョンの二人が見れる作品です」と説明。「鶴松と二人でがっつり踊ることもなかなかないんじゃないかと思います」とのことで、そこも見どころとなりそうだ。公演を楽しみにしている方へのメッセージを求められた勘九郎は「コロナという流行り病が出てから早三年、日頃から何かに気を付けなければいけなかったり、これまでと勝手が違ったりするなかで、鬱々とした気分を持たれている方もいらっしゃると思います。本当に短い時間ではございますが、劇場で芝居を見ている間だけは、その気分を忘れて頂けるよう美しい世界に誘いたいですし、一生懸命私たちも切磋琢磨しようと思っています。春爛漫のひとときを楽しんで頂ければ嬉しいです」。七之助は「毎年恒例の巡業が今回もできる喜びを噛みしめながら、私たちの体調面やスタッフもコロナ対策バッチリで、安全安心に見ていただけるよう気を引き締めて参りたいと思います。全国12カ所24公演、一つ一つの公演を一生懸命踊りたいと思っておりますので、ぜひ足をお運びください。よろしくお願いします」と締めくくった。取材・文=長澤香奈撮影=福岡諒祠(株式会社GEKKO)<公演情報>『中村勘九郎 中村七之助 春暁特別公演2023』『中村勘九郎 中村七之助 春暁特別公演 2023』ビジュアル【演目】※上演時間約2時間予定1. トークコーナー中村勘九郎/中村七之助/中村鶴松2. 元禄花見踊 長唄囃子連中門弟 一同3. 仲蔵狂乱 長唄囃子連中小野良実(おのよしざね) 中村 勘九郎4. 相生獅子 長唄囃子連中姫 中村七之助姫 中村鶴松【日程・開催地】■2023年3月6日(月) 東京・北とぴあ さくらホール3月9日(木) 千葉・千葉市民会館 大ホール3月10日(金) 埼玉・川口総合文化センター・リリア メインホール3月11日(土) 東京・ティアラこうとう 大ホール3月12日(日) 長野・まつもと市民芸術館 主ホール3月13日(月) 神奈川・相模原女子大学グリーンホール 大ホール3月15日(水) 大阪・サンケイホールブリーゼ3月18日(土) 岩手・盛岡市民文化ホール 大ホール3月19日(日) 宮城・名取市文化会館 大ホール3月21日(火) 福岡・キャナルシティ劇場3月22日(水) 広島・広島文化学園HBGホール3月23日(木) 愛媛・松山市民会館 大ホール公式HP:
2022年12月24日猿若町発祥180年記念『平成中村座 十一月大歌舞伎』が、11月3日に平成中村座(浅草寺境内・仮設劇場)で初日を迎えた。「江戸時代の芝居小屋を現代に復活させ、多くの方々に歌舞伎を楽しんでいただきたい」という十八世中村勘三郎の思いから、2000年に誕生した平成中村座。2カ月連続公演のふた月目となる今月の第一部は、『寿曽我対面』『舞妓の花宴』『魚屋宗五郎』の古典作品が並び、江戸の芝居小屋を模した平成中村座でしか味わえない舞台となっている。そして第二部では、先月から引き続き、平成中村座で初となる新作歌舞伎、宮藤官九郎が平成中村座のために書き下ろした『唐茄子屋~不思議国之若旦那』と、華やかな舞踊『乗合船恵方萬歳』が上演される。『平成中村座 十一月大歌舞伎』は11月27日まで。なお新型コロナウイルス感染症の影響により、本日11月4日・5日公演は第一部・第二部ともに中止となっている。■中村勘九郎 コメント10月5日、浅草で4年ぶりとなる平成中村座の幕が開きました。初日の幕が開いたとき、お客様の拍手がすごくて、我々役者やスタッフだけではなく、皆さまも平成中村座を待っていてくださったんだと感じられて、とても幸せな気持ちになりました。連日、大勢のお客様に平成中村座へお越しいただき、小屋も喜んでいるように感じましたし、何より毎日平成中村座で芝居ができて嬉しかったです!そして、おかげさまで無事に千穐楽まで完走できたことに感謝です。稽古を経て、いよいよ、11月公演が始まりました。ふた月連続でご覧いただく『唐茄子屋』は、宮藤官九郎さんが今回の二か月連続公演のために書いてくださった新作、宝物のような作品です。幕が開くまでは、どんな反応なのかドキドキでしたが、大いに笑って楽しんでいただけているようで、本当に嬉しいです!11月にも古典作品が並びます。江戸の芝居小屋を模した平成中村座の空間で、古典の持つ魅力も合わせてご堪能いただきたいと思います。さて、すっかり寒さも増してまいりました。是非、11月は防寒対策をして浅草へ足をお運びください。平成中村座に一歩踏み入れれば、関係者一丸となって、熱い舞台空間をお届けします!皆様のご来場を心よりお待ちしております。<公演情報>猿若町発祥180年記念『平成中村座 十一月大歌舞伎』11月3日(木・祝)~27日(日) 平成中村座猿若町発祥180年記念『平成中村座 十一月大歌舞伎』ビジュアル【演目】■第一部一、寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)出演工藤祐経:中村橋之助曽我五郎:中村福之助曽我十郎:中村歌之助化粧坂少将:中村鶴松小林朝比奈:中村虎之介大磯の虎:坂東新悟鬼王新左衛門:中村勘九郎二、舞妓の花宴(しらびょうしのはなのえん)出演白拍子和歌妙:中村七之助三、新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)出演魚屋宗五郎:中村勘九郎召使おなぎ:坂東新悟磯部主計之助:中村橋之助小奴三吉:中村歌之助菊茶屋娘おしげ:中村鶴松菊茶屋女房おみつ:中村歌女之丞父太兵衛:片岡亀蔵女房おはま:中村扇雀■第二部一、唐茄子屋(とうなすや)不思議国之若旦那作・演出:宮藤官九郎出演若旦那徳三郎:中村勘九郎傾城桜坂/お仲:中村七之助第二太夫/源六倅源助:坂東新悟大工の熊:中村橋之助半公:中村福之助眠 善治郎:中村虎之介若旦那(小):中村勘太郎お仲倅イチ:中村長三郎丹生林/海苔屋のおたね:中村鶴松山崎屋おりき:中村歌女之丞達磨町の八百八/吉原田んぼのあめんぼ:荒川良々番頭小辰/吉原田んぼの蛙ゲゲコ:片岡亀蔵大家源六:坂東彌十郎八百八女房よし/吉原田んぼの蛙ゲコミ:中村扇雀二、乗合船恵方萬歳(のりあいぶねえほうまんざい)出演萬歳:中村扇雀才造:中村勘九郎白酒売:中村七之助大工:中村橋之助若旦那:中村虎之介芸者:中村鶴松角兵衛獅子:中村歌之助角兵衛獅子:中村福之助女船頭:坂東新悟田舎侍:片岡亀蔵通人:坂東彌十郎チケット情報はこちら:※新型コロナウイルス感染症の影響により、11月4日(金)・5日(土) の公演は第一部・第二部ともに中止。最新の情報は公演公式サイトにてご確認ください。
2022年11月04日令和4年11月歌舞伎公演『歌舞伎&落語 コラボ忠臣蔵』が、11月2日から25日にかけて東京・国立劇場 大劇場で上演されることが決定した。多彩な伝統芸能の上演により、芸能の振興と技芸の伝承に取り組んできた国立劇場。令和4(2022)年9月から令和5(2023)年10月まで、「初代国立劇場さよなら公演」と題して、開場以来の集大成となる、未来へつなぐ記念公演が上演される。記念公演の第二弾となる今回は、 “歌舞伎&落語 コラボ忠臣蔵”と銘打ち、国立劇場ならではのジャンルを超えた特別企画をお届け。中村芝翫が約30年ぶりに早野勘平(はやのかんぺい)を演じる、義太夫狂言三大名作の一つ『仮名手本忠臣蔵』の五段目「山崎街道鉄砲渡しの場」「山崎街道二つ玉の場」と六段目「与市兵衛内勘平腹切の場」、また落語家・春風亭小朝による「忠臣蔵」にちなむ落語二席「殿中でござる」「中村仲蔵」を楽しむことができる。さらに、11月10日・18日・24日の18時30分からは、夜公演として『コラボ忠臣蔵☆エッセンス☆』が行われる。こちらは『仮名手本忠臣蔵』の五段目「山崎街道二つ玉の場」と六段目「与市兵衛内勘平腹切の場」、落語パートは「中村仲蔵」が披露される。<公演情報>令和4年11月歌舞伎公演『歌舞伎&落語 コラボ忠臣蔵』11月2日(水)~25日(金) 東京・国立劇場 大劇場※11月7日(月)・16日(水)・23日(水・祝) は休演※11月17日(木) は貸切【演目】■落語一、『殿中でござる』ー太神楽ー二、『中村仲蔵』■歌舞伎『仮名手本忠臣蔵』二幕三場五段目「山崎街道鉄砲渡しの場」「山崎街道二つ玉の場」六段目「与市兵衛内勘平腹切の場」夜公演:コラボ忠臣蔵☆エッセンス☆■落語『中村仲蔵』■歌舞伎『仮名手本忠臣蔵』二幕五段目「山崎街道二つ玉の場」六段目「与市兵衛内勘平腹切の場」【出演】落語:春風亭小朝歌舞伎:中村芝翫、中村松江、中村歌昇、中村梅花、市川笑也、市村萬次郎、中村歌六 ほか【料金】(各部・税込)1等席:10,000円(学生7,000円)2等席:8,000円(学生5,600円)3等席:3,500円(学生2,500円)※障害者の方は2割引です(他の割引との併用不可)■コラボ忠臣蔵☆エッセンス☆1等席:9,000円(学生6,300円)2等席:7,000円(学生4,900円)3等席:3,000円(学生2,100円)詳細はこちら:
2022年10月20日「本当に主人は主人、私は私で。皆さんにご迷惑をかけないように、ちゃんと仕事させていただこうという認識です」(「週刊ポスト」9月9日号より)タレントの三田寛子(56)が、夫であり歌舞伎俳優の中村芝翫(57)との別居を認めた。これまで芝翫の度重なる浮気報道を乗り越えてきた夫婦が結婚31年目にして離婚の危機にあるという。8月24日、厚生労働省が発表した統計によると、2020年に離婚した夫婦の5人に1人にあたる21.5%が結婚生活を20年以上続けた「熟年離婚」だったという。「新しい結婚や出産のあり方などは、芸能人の動向に少し遅れて一般人の間に広まっていきます。離婚もまた例外ではありません」家族問題評論家の池内ひろ美さんは解説する。安室奈美恵さんや酒井法子など、芸能界で“おめでた婚”があたり前になってから、一般人の間でも増えていったように、熟年離婚も以前から、芸能界では珍しいものではなくなっていたという。「熟年離婚にはいくつかのパターンがあります。芸能人も一般人もそこは同じです」(池内さん)それでは芸能人はどんな理由で熟年離婚しているのか見ていこう。■夫から切り出す離婚には女性の影が「ビートたけしさん、石坂浩二さん、橋幸夫さんはいずれも再婚ありきでした。妻とはすでに別居していて、長年自分を支えてくれた“恋人”と入籍したいという事情があった。女性からも『長年尽くしたのだから正式に』というプレッシャーもあったでしょう」そう語るのは芸能ジャーナリストの城下尊之さんだ。芸能界でも一般の世界でも、男性から熟年離婚を切り出す場合、別の女性の影が見え隠れすることが多いという。「『女優である浅丘ルリ子に老母の介護を任せるわけにはいかない』といって離婚してから、5日後に再婚した石坂さんには、世間もだまされましたね。妻側は夫の言い分を額面どおりに受け取るのは要注意です。ただ、妻が相応の財産分与なり慰謝料を受け取れるなら、世話から解放され、自分の老後を充実させられるので、そんな夫とは別れてしまってもいいでしょう」(池内さん)水前寺清子と八代亜紀は、いずれも夫がマネージャーや事務所の社長として公私にわたり妻を長年支えてきた。「2組とも超熟年になり離婚の道を選択。八代さんの夫には新たな女性の存在も取りざたされました。公私ともにパートナーというのは、気持ちを切り替える時間がありませんから、つらいのかもしれませんね」(城下さん)■自ら離婚を選んだ妻は前向きに夫婦で一緒に働いていて、妻が稼ぎ頭で夫をリードしている場合も、夫から離婚を切り出すケースは多いと池内さん。「妻は夫のことを男性としてではなく、弟子や後輩のように見てしまう。夫のほうも仕事に忙殺されている間はよしとしていますが、晩年になり仕事が減り落ち着いてくると『これでよいのか』と人生をやり直したくなってしまう」一方、子供の独立や夫の退職を機に、妻が夫を見限る熟年離婚も増えている。「河野景子さんは典型ですね。親方だった貴乃花さんが相撲協会と対立して、突如として退職。親方の妻としての役目を終えたタイミングで早々に離婚を決断しました。鈴木保奈美さんも石橋貴明さんが地上波のレギュラーをすべて失ったタイミングで離婚をしました」(城下さん)家庭を顧みず第一線で働いてきた夫の退職が、熟年離婚の引き金になることは多いという。「プライドを捨てられない夫は仕事をえり好みし、再就職先が見つかりにくい。ずっと家にいるくせに、『家のことをおろそかにしないなら、仕事をしてもいいぞ』などと不可解な束縛をしてくる。ぬれ落ち葉のような夫に妻はうんざりしてしまうんです」(池内さん)夫を見限って離婚した妻は、未練なく前向きに生きていける。河野景子は映画プロデューサーと新しい恋を始めていると伝えられているし、鈴木保奈美は本格的に女優復帰し、ドラマに引っ張りだこだ。自ら離婚を選んだ妻たちが、恋に仕事に前向きに生きているのを見れば、あなたも思うことはあるのではないだろうか?
2022年09月16日松竹9月公演『夏の夜の夢』が9月9日東京・日生劇場で開幕し、舞台写真と主演を務める中村芝翫よりコメントが到着した。本作は、16世紀末にヨーロッパで黒死病が大流行した際に、シェイクスピアが鬱屈としたロンドン市民を楽しませようと作った作品。演出は、蜷川幸雄の助手を長年勤めた井上尊晶が担当し、翻訳は日本を代表するシェイクスピア研究家である河合祥一郎、作品を鮮やかに彩る音楽に松任谷正隆と、2018年に新橋演舞場で上演された『オセロー』のスタッフが再タッグを組んだ。主演は、歌舞伎俳優中村芝翫が勤め、妖精の王オーベロンと公爵テーセウスの一人二役を演じる。また、オーベロンの妻ティターニアとテーセウスの妻ヒポリュテの二役に南 果歩、職人のニック・ボトムに宇梶剛士、青年ライサンダーにSixTONESのメンバーでジャニーズ公演以外の舞台に初出演となる髙地優吾、ライサンダーの恋人ハーミアに生駒里奈、ハーミアに恋するディミートリアスに元木聖也、彼に片想いするヘレナに堺 小春。さらに、中村松江、林 佑樹、プリティ太田、鳥山昌克、大堀こういち、原 康義と、個性豊かな面々が揃い、パック役はオーディションで選ばれた加藤 岳と野林万稔がWキャストで演じる。■中村芝翫 コメントシェイクスピア作品への出演は二回目になりますが、改めてシェイクスピア作品の素晴らしさを痛感しました。今回の舞台のような、僕や(南)果歩さん、宇梶(剛士)さんをはじめとする年上のキャストと若者4人の交流というのは、今の世の中にとっても、大事なテーマなのかなと考えています。是非多くの方々に観ていただけたら幸いです。<公演情報>『夏の夜の夢』2022年9月6日(火)~28日(水) 東京・日生劇場『夏の夜の夢』チラシ作:W.シェイクスピア訳:河合祥一郎演出:井上尊晶音楽:松任谷正隆【出演】中村芝翫 / 南 果歩 / 髙地優吾(SixTONES)/ 生駒里奈 / 元木聖也 / 堺 小春 / 中村松江 / 加藤 岳・野林万稔(Wキャスト)/ 林 佑樹 プリティ太田 鳥山昌克 / 大堀こういち / 原 康義 / 宇梶剛士 / 石井 武 / 久礼悠介 / 中村芝晶 / 牧野彩季 / 村井友映 / 伊奈聖嵐 / 神谷晴大 / 小菅聡大 / 鈴木琉音 / 張 适 / 長岡龍太郎 / 細田梨太 / 前田武蔵 / 森田美沓 / 芳林 憧【チケット料金】S席:13,000円A席:7,000円(全席指定・税込)公式サイト:
2022年09月10日8月28日、「NEWSポストセブン」で妻・三田寛子(56)との別居が報じられた中村芝翫(56)。記事によると、芝翫は都内の一等地にある自宅を離れ、都心の別宅で生活中だという。現在、自宅には三田と3人の息子が暮らしているといい、芝翫1人が家を出た形のようだ。芝翫といえば、襲名直前の’16年10月に京都の人気芸妓との密会がスクープされて以降、相次いで女性問題が取り沙汰されている。「昨年1月には、贔屓筋の30代女性ファンとの不倫疑惑が報じられました。さらに同年12月にも、京都・南座での顔見世興行中に宿泊したホテルで、40代女性・Aさんとの密会現場をキャッチされたのです。Aさんとは連日食事を共にし、夜更けには芝翫さんがAさんの部屋を訪れるのがルーティンとなっていたそうです。芝翫さんは当時、Aさんを“友達”と強調し、Aさんの部屋を訪れたのは『胃の調子が悪かったから胃薬をもらった』と主張。ですが今年3月にも、Aさんと密会していたことがスクープされていました」(芸能関係者)芝翫とAさんの親密な関係はその後も続いているようで、「NEWSポストセブン」では今年8月初旬にもAさんが芝翫の別宅を訪れていたと報じている。そんなお騒がせな芝翫だが、またもや三田の“神対応”が注目を集めている。「週刊ポスト」の直撃取材を受けた三田は、別居を始めた時期を「5月頃」と明かしこう説明している。「細かく説明するような話ではないんですけど、お隣の家がリフォームの工事中で地響きが凄くて、主人が家にいたら気持ち悪くなっちゃったみたいで。工事は8月末までとのことで、そのまま別宅にいるようになったんです」記者からAさんが芝翫の別宅を訪れていたことを伝えられると、「私も主人もいい大人ですし、本当に主人は主人、私は私で。皆さんにご迷惑をかけないように、ちゃんと仕事させていただこうという認識です」と回答。今後、芝翫が自宅に戻るかどうかを問われると、「もういい大人ですし、自分で考えて、決めるのだと思います」とコメント。いっぽうで「離婚の予定はない」とし、芝翫に一度目の不倫疑惑が報じられた時と変わらない姿勢を見せたという。別居について丁寧に説明しつつも、“今後は夫次第”と委ねた三田。ネット上では、気丈に振舞う彼女を讃える声が上がっている。《梨園の妻として立派だわ 三田さんの対応が完璧すぎて旦那は辛いわね 》《きちんと回答しつつも芝翫さんの名誉は傷付けない受け答え…こんな立派な梨園の妻が他にいるだろか》《三田寛子の株だけがどんどん上がっていく》29日にInstagramを更新した三田は、息子3人の幼いころの写真を添えて《全集中! 泣いても笑って! 歌舞伎座納涼歌舞伎「新選組」を観られるのはあと2回です》とコメント。息子たちの幼少期を振り返り、《芸道の師匠と京都のじいじ 二人の祖父の教えを根に 息子達は先輩方にご指導頂き 切磋琢磨し成長している 子育てを通して 私自身が学ばせてもらっている》と記している。「三田さんは息子3人を歌舞伎役者に育て上げた功績から、梨園の間でも一目置かれる存在。現在、長男の橋之助さん(26)、次男の福之助さん(24)、三男の歌之助さん(20)は、今月30日に千穐楽を迎える『八月納涼歌舞伎』に出演中です。三田さんとしては、『いまは夫よりも息子たちを支えたい』という気持ちなのかもしれません。三田さん自身もタレントとして、ラジオやバラエティ、情報番組などに出演し、仕事の幅を広げています。すでに別居中だったとされる7月には、ラジオ番組で芝翫さんと結婚した当時について明るく話す一幕も。どれだけトラブルがあっても辛い素振りをみせることのないメンタルの強さも、三田さんが支持される理由のひとつなのでしょう。周囲からも『何かあれば力になりますよ』と声をかけられるなど、三田さんの評判は上がるばかりです」(テレビ局関係者)夫婦関係は悪化も三田の評価はうなぎのぼり。今後の芝翫の行動に注目が集まりそうだ。
2022年08月29日シェイクスピアの傑作喜劇『夏の夜の夢』の製作発表会見が8月8日、都内で行われ、主演を務める中村芝翫、共演する南果歩、高地優吾(SixTONES)、生駒里奈、宇梶剛士に加えて、芝翫とともに2018年に新橋演舞場で上演された『オセロー』以来の再タッグとなる井上尊晶(演出)、松任谷正隆(音楽)が意気込みを語った。幻想的な森を舞台に繰り広げられる“愛の喜劇”が、原作の役名や台詞はそのままに、日本の風土に根差した新演出で生まれ変わる。妖精の王オーベロン/公爵テーセウスの二役を演じる芝翫は今回、初めて日生劇場の舞台に立つことになり、「楽しみでございます。それに初共演の方々ばかり」と期待のコメント。長男の橋之助が舞台『オイディプスREXXX』にて、南と共演した縁があり「『とにかく優しい方だから頼って大丈夫』と言われたので、私も頼りにさせていただきたい」と早くも全幅の信頼を寄せていた。中村芝翫南は妖精の女王ティターニア/ヒポリュテ役の二役を務め、「成駒屋さんとは切っても切れないご縁がありますね」とニッコリ。芝翫について「稽古場でも色々とアイデアを出して下さるし、ご一緒して学ぶところがたくさんあります」と語る一方で、「働き者でせっかちなところがある」とも。「(芝翫が)『稽古時間を早めて』と言っているんですけど、ぜひそのままでお願いできれば」と笑いを交え、会見を盛り上げた。南果歩青年ライサンダー役の高地にとっては、初の外部舞台出演となり「それがまさかのシェイクスピアということで、お話をいただいた1年前からずっと緊張しています」と心境を明かし、「厳しい稽古場を思い描いていたが、実際はすごく楽しい」と安どの表情。生駒や元木聖也、堺小春といった同世代のキャストも多く、「仲の良い空気感で、打ち解けるのも早いので、これからも稽古で仲を深めていければ」と期待を寄せた。会見では芝翫をはじめ、南や宇梶らベテラン勢が初めて日生劇場に出演することが明かされた一方で、高地は『少年たち』『Another』など、何度となく日生劇場のステージに立っており「楽屋の場所とか、迷子になったら僕に聞いていただければ!」と心強いアドバイス。「じゃあ、高地くんよろしくね」(南)、「任せてください」(高地)と息の合ったやり取りも披露された。高地優吾生駒はテーセウスの娘で、ライサンダーと恋仲になるハーミアを演じ、「舞台が大好き。稽古では毎日、高い壁に向き合っていますが、この壁を乗り越えたら、もっと成長し、いい俳優に慣れるんじゃないかと思っている」と芸歴10年を迎えて決意表明。職人のニック・ボトム役の宇梶は、「魔法の力でロバになってしまうんです」と照れ笑いを浮かべ、「稽古場ではロバの被り物をして、尻尾を付けて(笑)。自分で自分に違和感を覚えています」と本音を明かしていた。生駒里奈宇梶剛士取材・撮影・文:内田涼<公演情報>『夏の夜の夢』2022年9月6日(火)~28日(水)会場:日生劇場作:ウィリアム・シェイクスピア訳:河合祥一郎演出:井上尊晶音楽:松任谷正隆【キャスト】オーベロン / テーセウス:中村芝翫ティターニア / ヒポリュテ:南果歩ライサンダー:高地優吾(SixTONES)ハーミア:生駒里奈ディミートリアス:元木聖也ヘレナ:堺小春公式サイト:※高地優吾の「高」は「はしごだか」が正式表記
2022年08月08日舞台『夏の夜の夢』の制作発表記者会見が8日に都内で行われ、井上尊晶(演出)、松任谷正隆(音楽)、中村芝翫、南果歩、高地優吾(SixTONES ※高ははしごだか)、生駒里奈、宇梶剛士、山根成之(松竹 専務取締役)が登場した。同作はシェイクスピアの傑作喜劇。原作の役名や台詞はそのままに、世界観を日本に移した新演出で上演される。主演の歌舞伎俳優中村芝翫はオーベロンとテーセウスの一人二役を勤め、妻のティターニア/ヒポリュテに南果歩、職人のニッ ク・ボトムに宇梶剛士。青年ライサンダーに髙地優吾(SixTONES)、ライサンダーの恋人ハーミアに生駒里奈、ハーミアに恋す るディミートリアスに元木聖也、彼に片想いをするヘレナに堺小春と、個性豊かな実力派キャストが集結した。ペストが流行した時代に人々を元気づけるために書かれた喜劇ということで、今の時代ともつながるという同作。芝翫は「これまでいろんな形の芝居で拝見しまして、実は歌舞伎のファン感謝デーみたいなのでもやったことがございます。そんな中で今回映画を見、改めて台本を読んでいるとちんぷんかんぷんでまったくわけがわからなくて」と苦笑しつつ、「8月2日から立ち稽古に入ってるんですけど、なかなか思うように作品がいまだに掴めず、でも1カ月という長い稽古期間がありますし、初めて共演する方が多いものですから」と期待する。南については「うちの長男の橋之助がオイディプスでご一緒させていただいて、橋之助が『とにかく果歩さんが優しくていい人だから頼って大丈夫だよ』と言っていたので、頼りながら教わろうとしています」と語った。共演については、南側からも「芝翫さんもおっしゃったんですけれども、橋之助さんと2018年に『オイディプスREXXX』という作品でご一緒して、今回はお父様の芝翫さんとまたご一緒できるという本当になり、成駒屋さんとは切っても切れない縁だと思っております」と言及。また、稽古が始まっているということで、宇梶は「僕だけロバの被り物して、自分で自分に違和感がある。みなさんはもっとかもしれません」と笑わせ、生駒は「芸歴10年を迎えて11年目を歩んでいくという今年、私は舞台が大好きで、久しぶりの舞台稽古も毎日毎日高い壁がやってきて、越えられない状態んなんですけど、いつか乗り越えたら自分はもっともっと成長していい俳優になれるんじゃないかな」と意気込んだ。日本を舞台にしたシェイクスピア劇ということについて聞かれると、井上は「あんまりしゃべりたくないなあ、自分が芝居を見に来て演出家のコメントがあってかっこいいなと思って芝居をみるとあれ? というのがあったりするから」と言いつつ、「東北とか、神話とか遠野物語とかのイメージは持っています」と明かす。「(原作は)イギリスが舞台ですし、イギリスも日本と似てるところがあって、あえていうなら暖かくなってやっと春が目覚めて開放的になるのがつながるんじゃないかな」と共通点を見出していた。上演は日生劇場にて9月6日~28日。
2022年08月08日舞台『夏の夜の夢』が、2022年9月6日(火)から28日(水)まで東京・日生劇場で上演される。中村芝翫、南果歩、SixTONESの髙地優吾、生駒里奈らが出演する。チケットの前売りは、7月24日(日)からスタート。シェイクスピアの傑作喜劇『夏の夜の夢』『夏の夜の夢』は、16世紀末にシェイクスピアによって生み出された喜劇。海外はもちろん、日本国内でも何度も上演されてきた傑作だ。物語には“森”という非日常の空間を舞台に、精霊界の王と女王の喧嘩や、4人の若き恋人たちによる恋の駆け引きが描かれている。今回の公演では、原作の役名や台詞はそのままに、世界観を日本に移した新演出にて上演する。登場人物■オーベロン(中村芝翫)妖精の王。女王がお気に入りの小姓を巡って喧嘩をする。機嫌を損ねた末、妖精に“目覚めて最初に目にしたものに恋をしてしまう「恋の三色すみれ」の花の汁を取りに行かせることに…。■ティターニア(南果歩)妖精の女王。喧嘩中の夫・オーベロンに「恋の三色すみれ」の花の汁を塗られてしまい、最初に目にした職人のニック・ボトムに一目惚れする。■ライサンダー(髙地優吾)若き娘・ハーミアと交際中の青年。彼女と駆け落ちするために向かった森では、妖精・パックに魔法の花の汁を塗られてしまい、他の女性に愛を誓うことになる。■ハーミア(生駒里奈)青年・ライサンダーの恋人。父親からは、別の男と結婚することを求められている。ある日、“父の命に従わないのであれば、死刑か生涯修道院で過ごすようになる”と侯爵テーセウスから言い渡され、ライサンダーと駆け落ちすることに。■ディミートリアス(元木聖也)ハーミアに思いを寄せる青年。森では、花の汁を塗られ、好意を寄せられているヘレナに恋をする。■ヘレナ(堺小春)ディミートリアスに片思いする娘。花の汁を塗られたライサンダーとディミートリアスから好意を寄せられ、大混乱に…。■ニック(宇梶剛士)ティターニアが一目惚れする職人。中村芝翫、南果歩、髙地優吾、生駒里奈、宇梶剛士らが出演出演者には、映画・ドラマでも活躍している歌舞伎俳優・中村芝翫をはじめ、南果歩、SixTONESの髙地優吾、生駒里奈、元木聖也、堺小春、宇梶剛士ら魅力溢れる実力派俳優陣が勢揃いする。演出・井上尊晶&翻訳・河合祥一郎&音楽・松任谷正隆また、演出には蜷川幸雄の助手を長年勤めた井上尊晶を起用。さらに翻訳は日本を代表するシェイクスピア研究家・河合祥一郎、音楽は数々の名曲を手掛けてきた松任谷正隆が担当する。公演概要作:W.シェイクスピア訳:河合祥一郎演出:井上尊晶音楽:松任谷正隆出演:中村芝翫、南果歩、髙地優吾、生駒里奈、元木聖也、堺小春、中村松江、加藤岳、野林万稔、林佑樹、プリティ太田、鳥山昌克、大堀こういち、原康義、宇梶剛士※加藤岳、野林万稔はWキャスト■公演情報日程:2022年9月6日(火)~28日(水)会場:日生劇場住所:東京都千代田区有楽町1-1-1チケット前売り開始日:2022年7月24日(日)10:00~チケット料金:S席 13,000円、A席 7,000円※全席指定チケット情報:チケットホン松竹・チケットWeb松竹・ぴあ・イープラス・ローソン・CNプレイガイド
2022年05月21日次世代の歌舞伎俳優たちが更なる活躍ができるよう、未来へ繋ぐ新しい挑戦として企画された「いぶき、特別公演」。2021年6月の京都・南座での初めての公演では、中村児太郎、市川九團次、大谷廣松らによって、『妹背山婦女庭訓』『乗合船恵方万歳』の二つの演目が上演された。好評につき、第二回が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響に鑑み、残念ながら全公演が中止となった。しかし、コロナ禍ではあるが、その土地の多くの若い世代にも歌舞伎の魅力を繋いでいこうという考えから仕切り直しと言える、次回の公演が東京・観世能楽堂、神奈川・横浜能楽堂ほか各地で開催される。今作の出演者は、第一回にも出演した中村児太郎と、初参加となる中村隼人である。そして、中村隼人と中村児太郎が上演演目『二人椀久』の椀屋久兵衛と遊女の松山太夫にそれぞれ扮した「いぶき、特別公演」の本ビジュアルが解禁となった。今回の本ビジュアルは世界的写真家のレスリー・キー氏が撮影したものである。勇ましく、美しく、儚く、そして何より次世代を担う若い二人の瑞々しさをも感じ取れるような仕上がりが印象的なビジュアルとなった。撮影を担当したレスリー・キー氏より、コメントが到着。写真家レスリー・キーコメント「日本の伝統文化である歌舞伎とコラボレーションできた事は、私の日本での約30年間のフォトグラファー人生の中で、最も特別な出来事のひとつになりました。この企画に参加できた事をとても光栄に思います。これからも海外の地から歌舞伎の世界を全力で応援していきます。観にきて頂いたお客様には、ぜひ私の撮影したビジュアルと共に、この素晴らしい舞台を楽しんでいただきたいです。」演目は『雨の五郎』『藤娘』『二人椀久』の三つ。『雨の五郎』は、春雨の夜、蛇の目の傘を差した曽我五郎が大磯の廓の遊女・化粧坂の少将のもとへ向かう道中を描いたお話。亡き父のために敵討を誓って勇壮さを見せる反面、恋仲である少将からの文を手にした姿からは和事風の柔らかみを感じさせる。『藤娘』は、藤の精が愛らしい娘の姿で現れ、移り気な男心を名所“近江八景”になぞらえて踊り、恋心を艶やかに表現する物語。『二人椀久』は、大阪の豪商・椀屋久兵衛が遊女の松山太夫に入れ上げて放蕩の限りを尽くし、周りの者から座敷牢に閉じ込められてしまう。いつの間にか牢を抜け出し、さまよい歩く久兵衛は松山と再会するが、それは全て幻だったという幻想的な逢瀬が描かれている。趣の異なる三つの演目、そして二人の息の合った舞踊など、お見逃しなく。公演の詳細は公式サイト( )にて。【公演概要】いぶき、特別公演〈演目〉一、『雨の五郎』長唄囃子連中中村隼人二、『藤娘』長唄囃子連中中村児太郎三、『二人椀久』長唄囃子連中中村児太郎中村隼人主な日時・会場:東京公演2022年6月1日(水)観世能楽堂 ①12:00開演②15:00開演横浜公演2022年6月4日(土)横浜能楽堂 ①12:00開演②15:00開演チケット: 一般発売 2022年3月26日(土)10:00〜全席指定7,500円(税込)※未就学児童の入場はご遠慮ください。★レスリー・キー監修公演パンフレット付き★※お一人様に一部ずつパンフレットが付きます。 当日会場にてお渡し致します。その他、上演日程(お問い合わせ先などの詳細はホームページでご確認ください)千葉 6月3日(金)成田市文化芸術センター スカイタウンホール石川6月11日(土)こまつ芸術劇場うらら 大ホール京都6月17日(金)京都・観世会館愛知6月18日(土)名古屋能楽堂大阪6月19日(日)大槻能楽堂郡山6月21日(火)けんしん郡山文化センター中ホール熊本6月25日(土)八千代座福岡6月26日(日)大濠公園能楽堂<ご来場のお客様へ>本公演は新型コロナウイルス感染拡大予防のため、できる限りの対策を講じた上で開催いたします。ご不便をおかけすることもございますが、安全に公演をお楽しみいただくため、ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。今後の感染拡大の状況によって緩和される場合がございますので、感染予防対策が変更になる場合がございます。最新情報は公式HP( をご確認ください。制作: 三響会企画 制作協力:全栄企画株式会社 / 株式会社ちあふる 協力:松竹株式会社総合問合せ:Zen-A [ゼンエイ] TEL: 03-3538-2300 (平日11:00~19:00) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年03月25日歌舞伎俳優の中村芝翫(56)が新型コロナウイルスに感染したと、1月27日に発表された。26日の公演終了後から喉の痛みなどを感じていたという芝翫。そこでPCR検査を受けたところ、陽性と判明したという。現在は体調も回復しつつあるとのこと。ただそんななかで注目を集めたのが、妻でタレントの三田寛子(56)が濃厚接触者に該当しないと発表されたことだった。理由について三田は1月28日の「ひるおび!」(TBS系)で家庭内感染を避けるため、家族会議を経て別々のところで住んでいたとコメント。あくまで別居ではないと強調している。芝翫といえば、今日まで複数回の不倫報道が浮上。そのつど、三田が神対応で火消しに走るという内助の功ぶりを発揮してきた。しかし3回目となる2021年末の不倫報道では、彼女もついに匙を投げたのか。1月7日の「ひるおび!」(TBS系)では「三男も成人しましたので。これからは小欲知足の精神で、一生懸命勉強してお仕事頑張ります」としたものの、これまでのような夫を擁護するコメントはなし。そのため、夫婦関係を危惧する声も囁かれている。そんななか、恋愛ジャーナリストのおおしまりえさんは「二人の関係がどうなっていくかは定かではありません。ただこうした中年夫婦の危機は、よくあるケースだといえます」と語る。その理由とはーー。■中年夫婦に訪れる3つのビッグイベント夫婦というのは、時期によって迎えるイベントにある程度の傾向がみられます。イベント自体は避けることができないもの。そのタイミングで夫婦は存在意義を問われ、場合によっては離婚を選択することもあります。なかでも50〜60歳のいわゆる中年夫婦には、関係性の大きな変化につながるイベントが複数あります。これをどう受け止めるかで、夫婦関係は破綻にも強固にもなるのです。・子どもの自立まずは、子どもの大学卒業や成人という自立のイベントです。精神的にも金銭的にも母や父といった役割をいったん卒業できるため、もう一度「妻と夫」としての役割が大きくなります。そのとき、関係性に大きな変化が訪れるのです。“子はかすがい”とは言いますが、夫婦のコミュニケーションや家族維持のモチベーションの中心に子どもがいすぎるのも考えもの。そうした夫婦は子どもが巣立った後、どう関係を維持していけば良いか戸惑うことになるからです。コミュニケーションのとり方がわからない。家族を維持するモチベーションが消失する。そんなケースもよくあるのです。・人生残り半分を考える人生100年時代と考えたとき、50〜60歳は意外にも折り返し地点ということになります。寿命を100年にしないとしても、現在の平均寿命が男性81.41歳で女性87.45歳。あと残りの人生20〜30年をどう生きるかは、中年期に差し掛かったときの大きなテーマとなるのです。このとき例えばパートナーに対して長年にわたって大きな不満を抱えていたり、本当にやりたいことが別にあったりしたならば……。「残りの時間を使って別の人生を」と考えるのは、非常に合理的といえます。20年は人が生まれてから成人するまでの長さですから、大きなチャレンジも可能です。そうなったときに足かせと思われ、相手に見切られてしまうこともあるかもしれません。・定年による経済面の変化現在では60歳定年説も崩れつつあり、65歳、70歳と労働寿命も年々長くなっています。ただ60歳をすぎると働き続けるといっても正社員から嘱託社員になるなど、雇用面や収入面での変化も大きく生まれてきます。夫が外で働き、妻は家を守る。そういった昭和型のパワーランスが崩れるのが、この定年時期を迎えた夫婦なのです。夫の収入が減り、妻がパートで賄う。年金と貯蓄で生活を回す。お互い同額程度にパートなどをしながら、生活を支えあう。夫婦ごとに生活を維持する方法は異なるでしょう。ただ例えば“夫が全面的に家庭の経済を担う”という状態が変化したとき、夫婦のパワーバランスも変化していきます。それによって、関係性の変化が生まれる場合もあるのです。現在、日本の離婚件数に占める熟年離婚※の割合は約19.4%といわれています。これは1980年の熟年離婚の割合である7.7%と比べると、約2.5倍にものぼります。女性の自立が叫ばれる昨今ですが、夫婦からの自立も時代とともに加速しているのかもしれません(※熟年離婚とは、同居期間が20年以上の夫婦を指します)。そうした点から考えると中村芝翫さんと三田寛子さんご夫婦の動向は不倫という下世話な話題なだけでなく、日本が抱えるパートナーシップの問題を色濃く表すできごとなのかもしれません。(文:おおしまりえ)
2022年02月02日今年で17年目を迎える中村屋一門恒例の全国巡業公演。歌舞伎俳優の中村勘九郎、中村七之助がリモート会見で見どころを語った。2022年春は『春暁特別公演』に加え、勘太郎、長三郎の子役を交えた『陽春特別公演』の2公演を上演する。生の歌舞伎の楽しさに触れ「元気になってお帰りいただきたい」と声を揃えるふたり。歌舞伎のいろはを解く「歌舞伎塾」や素顔が垣間見られる人気の「トークコーナー」を交えた構成で、演目にも趣向を凝らす。「中村勘九郎 中村七之助 春暁特別公演2022」「中村勘九郎 中村七之助 中村勘太郎 中村長三郎 陽春特別公演2022」チケット情報『春暁特別公演』で勘九郎はお家芸「高坏(たかつき)」に出演する。花見の席で大名から高坏を買うよう命じられた次郎冠者(勘九郎)。しかし、それが何か分からず「高坏買いましょう」と声を張り上げて歩き出すと、そこへ高足売が現れて……。下駄でタップという趣向が楽しい軽妙洒脱な舞踊劇だ。「祖父の十七代目中村勘三郎が今の演出、振りにしたもので、中村屋にとっても大切な演目のひとつ。華やかな作品でお花見気分を味わって」と勘九郎が陽気に盛り上げる。七之助が勤めるのは心中物「隅田川千種濡事(すみだがわちぐさのぬれごと)」。四世鶴屋南北作「於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)」(通称「お染の七役」)の大詰めを長唄の舞踊劇に仕立てたオリジナル演目で、七之助はお染、久松、お光、土手のお六の4役を踊る。「歌舞伎のエンターテインメント性を生でご覧いただける絶好の機会」であると同時に、男女の演じ分けや早替りなど役者、七之助の魅力を存分に堪能できる。続く『陽春特別公演』は勘太郎、長三郎の幼い兄弟が清元で踊る「玉兎」で幕が開く。息子の成長を見守る勘九郎は「何より芝居好きなのが嬉しい」と目を細める。ふたりともすでに踊りは入っているが、「今回はひとりで踊るものをふたり用に変える構成」につき、ブラッシュアップした内容でお届けする。また、今公演では勘太郎、長三郎がイラストを担当した手ぬぐいなどの公演記念グッズを初めて販売することも明かされた。打って変わり、勘九郎と七之助は清元を代表する名作怪談舞踊劇「かさね」を。腰元かさね(七之助)が最愛の与右衛門(勘九郎)に鎌で殺されたことに始まる因果因縁の物語。「男女のドロドロした部分や清元の名文句、名調子、その美しさも見せる。現代の女性にもドラマティックに観ていただけます」と勘九郎。最終的には顔が醜くなり足が折れどん底に突き落とされるかさね。七之助は「女性としてすべてが崩れる様を見せられたら」と語り、踊りでは勘九郎と阿吽の呼吸で魅了する。「互いが磁石のようにべったり引っ付いたり、拒絶し合ったり関係性にメリハリを付けるのが効果的で、そこが踊りの面白さ、深さになってくる。『玉兎』とはガラッと違う踊りを楽しんでいただきたい」とアピールした。『春暁特別公演』は3月6日(日)から26日(土)まで奈良、滋賀、兵庫ほか全国16か所にて、続く『陽春特別公演』は3月30日(水)から4月4日(月)まで大阪・フェニーチェ堺大ホールほか全国5か所にて。チケットは両公演、1月15日(土)10時よりプリセールを実施。取材・文:石橋法子
2022年01月14日高梨臨、中村芝翫、宮野真守がTBS×ハリウッド共同制作ドラマとなる日曜劇場「DCU」第1話にゲスト出演することが発表され、コメントが到着した。本作は阿部寛が主演、横浜流星、中村アン、さらに吉川晃司らが出演し、水中の捜査に特化した架空の組織「DCU」を舞台にしたオリジナルドラマで、水にまつわる事件・事故とそこに隠された謎に迫るウォーターミステリー。「DCU」は、Deep Crime Unit(潜水特殊捜査隊)の略称で、海上保安庁に新設された水中事件や事故の捜査を行うスペシャリスト集団。DCU隊長・新名正義を演じる阿部寛第1話のゲストとして、中村芝翫が演じるのは第1話の事件現場となったダム湖を建設した京国建設社長・小山内正一。ダム事業を担当した小山内は、5年前に横領の末、国外逃亡した前社長の後任として社長の座に就いた。その横領に関して黒い噂が飛び交う小山内に新名(阿部さん)は真っ向から聞き込みをする。しかし小山内には鉄壁のアリバイがあった。それでも小山内への疑惑は深まるばかりで…。中村芝翫歌舞伎役者として、そして俳優としても数多くの作品に出演している芝翫さん。TBSの連続ドラマ出演は、2019年に放送された日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」で若くして就任した商事会社の3代目社長を熱演して以来3年振り。また昨年はNHK大河ドラマ「青天を衝け」に出演した。 本作の主演・阿部さんとは、2000年に放送されたスペシャルドラマ「蒼天の夢 松陰と晋作・新世紀への挑戦」(NHK)以来、なんと22年振りの共演となる。阿部さんと芝翫さんの演技対決も見どころの1つとなる。高梨臨が演じるのは、京国建設の会社社長秘書・若林朱里。捜査でやってきた新名を前に淡々と業務をこなすが、その一方でどこか陰のある様子が窺える朱里。秘書という立場ながら、ダム湖で起きた事件と朱里がどう関わってくるのか…。高梨臨数多くの映画やドラマなどで活躍する高梨さんだが、日曜劇場への出演は今回が初めて。また、TBSのドラマ出演は2019年に放送された「初めて恋をした日に読む話」以来、実に3年振り。さらに、劇中で対峙する阿部さんとは初共演となる。コメディからシリアスな作品まで、その幅広い演技力に定評がある高梨さんが、初出演となる日曜劇場でどんな演技を披露してくれるのか注目だ。2020年に放送された「半沢直樹」に続いての日曜劇場に出演を果たしたのが宮野真守。「半沢直樹」では、金融庁に勤める古谷役で第6話と第8話にゲスト出演し、SNSが大きく盛り上がったことでも記憶に新しい。声優として絶大な人気を誇り、これまで数多くの作品に出演している宮野さんは、昨年には「WEIBO Account Festival in Tokyo 2020」で最優秀声優賞を受賞。さらにミュージシャンとしても、男性声優ソロ初の武道館公演を成功させるなど、年々その勢いは加速している。宮野真守そんな宮野さんが今作で演じるのは、老舗釜飯屋の一人息子で京国建設の元社員・野田浩正。 野田は会社の金を使い込んだことが発覚し、ロシア出張の際にそのまま失踪してしまう。現在も行方不明の野田が捜査線上に浮上し、新名は実家の釜飯屋・野田食堂を訪れその行方を追う。さらに、ダム建設に野田が関わっていることもわかるが、捜査を進めるうちに思いもよらない事実が判明する…。謎の多い野田を宮野さんがどのように演じるのか、期待が高まる。第1話のゲスト出演者コメント到着久しぶりの日曜劇場の出演、大変うれしく思いました。前回の「ノーサイド・ゲーム」は陸の戦いでしたが、今回は水の中の戦い。さぞ撮影も大変だろうと思います。残念ながら私は水の中には入りませんでしたが、未知数の挑戦に参加させていただき心躍る思いです。 2022年は是非「DCU」でドラマ始めをしていただけますと幸いです。日曜劇場に出演するのは初めてで、テーマもストーリーも壮大で、参加させていただけることがうれしかったです。第1話のゲストということで、緊張感を持ちながら現場に挑みたいと思いました。私の演じる朱里が、ストーリーの中でDCUの皆さんや視聴者の皆さんにどう映ったら作品がよくなるのか、監督とコミュニケーションを取りながら1シーンごとに丁寧に撮っていただけたと思います。 壮大なスケールの中で、私たちの物語や想いが届いてくれたらうれしいです。まさかお声がけしていただけるなんて思っていなくて、驚きましたし、とても光栄です。作品概要を伺い、とてつもなく気合の入った企画にこちらも身が引き締まりました! 今回宮野としても新たなチャレンジをさせていただき、役者としてとてもいい経験になりました。どんな役どころになっているのか、ストーリー にどう絡んでいくのか…是非、オンエアを楽しみにお待ちください!第1話あらすじ2022年、海上保安庁に「潜水特殊捜査隊」、通称「DCU」が発足した。DCU設立の目的は、島国日本において海や河川で発生する事件の解決や、水際からやってくるテロなどからの防衛。いわば水際捜査に特化したエキスパート集団だ。隊長となったのは、50歳を迎えた新名正義(阿部寛)。メンバーには海保のエリート・西野斗真(高橋光臣)、女性初の潜水士となった成合隆子(中村アン)らがいた。そして過去に水難事件で新名に命を救われた瀬能陽生(横浜流星)の姿も。DCUは海上・水中だけではなく陸上の捜査権限も与えられることになったが、そのことが警察関係者との間に溝を生んでいた。女性初の潜水士となった成合隆子(中村アン)そんなDCUが発足と同時に捜査に向かったのは、群馬県のダム湖。数日前に上陸した大型台風によりダム湖内の水流が変わり、ある人物の頭骸骨の破片が発見されたのだ。警察には手が出せない水深100メートルというダム湖の水底を新名たちが潜水捜査すると、そこには思いもよらない景色が広がっていた。容疑者として名前が挙がったのは、建設会社の社長で社長就任以前はダム事業を担当していた小山内正一(中村芝翫)、その秘書でどこか陰のある若林朱里(高梨臨)、会社の金を使い込んだことが発覚し、ロシア 出張時に失踪して現在も行方不明の野田浩正(宮野真守)。ダム建設に関わっていた疑惑の3人、そして隠された事実とは…。日曜劇場「DCU」は1月16日より毎週日曜日21時~TBS系にて放送(初回25分拡大)。(text:cinemacafe.net)
2022年01月08日昨年11月28日に、妻の三田寛子(55)と結婚30周年を迎えた歌舞伎役者の八代目中村芝翫(56)。しかしわずかその1ヶ月後に、「NEWSポストセブン」によって3度目の不倫疑惑が報じられた。「芝翫さんは昨年12月2日~23日の京都・南座『吉例顔見世興行東西合同大歌舞伎』の公演期間中に宿泊したホテルで、都内在住の40代女性と同じフロアに宿泊したといいます。およそ1週間にわたって知人男性を交えて女性と鉄板焼き店で食事をし、夜更けには彼女の部屋を訪れていたと報じられました」(芸能関係者)「NEWSポストセブン」の直撃取材には、女性について「友達」と強調していた芝翫。女性の部屋を訪れていた理由について、「薬をちょっと頂戴してね。胃薬を。ほんのちょっと、胃が悪かったから」と釈明。一方で記者から「部屋の滞在は短い時間ではありませんでした」と指摘されると、「え、いやいやいや。本当に僕のDNAを調べていただいても大丈夫です」と動揺しているような返答ぶりだった。1月1日付の「スポニチアネックス」の記事では、芝翫は同紙の直撃取材に不倫疑惑を改めて否定。胃薬をもらいに行った女性の部屋には別の男性もいたといい、「いっぱい薬を持っている人がいた」「薬を持っていたのは彼女じゃなくて男性の方です」と説明している。‘15年11月、八代目芝翫(当時は橋之助)の襲名にあたって三田は本誌インタビューで次のように語っていた。《私の場合は、何よりもまず主人の体調・健康管理です。歌舞伎役者は常にベストの状態で舞台に立って、お客様に芸をお見せして、満足していただくのが務めというか、仕事ですから》「寛子さんも公演に訪れていたそうですから、芝翫さんが胃を悪くしていたとあれば把握しているはずです。それに芝翫さんは“薬をいっぱい持っている男性”について、何者なのか明かしていません。市販薬であれば京都市内の薬局やドラッグストアでも売られていますが、その男性から毎晩もらわないといけなかったというのは不可解ですね」(後援会関係者)3度目の不倫疑惑について、“友人女性と同じ部屋にいた男性から胃薬をもらっていた”と主張した芝翫。しかしネット上では、その説明に「無理がある」との指摘が相次いでる。《胃薬もらう程なのに連日鉄板焼って言い訳に無理ない?》《市販薬なら自分でドラッグストアで買うか、奥さんやマネージャーに頼むよね?》《仮に言い訳が本当だとしても、女の部屋に行ったら変な疑惑を持たれるとか思わないのかな?》《胃薬をもらうため、、本当に胃薬?って思ってしまうし、言い訳にしてもなんだそれ?って思う。人から薬もらうってなんなん。。》《支離滅裂な言い訳だなぁ》果たして胃薬の真相について、芝翫から再び語られる機会はあるだろうか。
2022年01月02日12月27日、「NEWSポストセブン」によって3度目の不倫疑惑が報じられた八代目中村芝翫(56)。記事によれば、芝翫は12月2日~23日まで京都・南座で上演された「吉例顔見世興行東西合同大歌舞伎」に出演するため、京都市内のホテルに滞在していたという。その一方で、公演期間中はホテル内にある鉄板焼き店で都内在住の40代女性と連日食事を共にし、同じ階で別々の部屋に宿泊。夜更けに芝翫が女性の部屋を訪ねるのがルーティンとなっていたと報じられている。「芝翫さんに不倫が報じられるのはこれで3度目です。まず襲名直前の’16年10月に京都の人気芸妓との不倫がスクープされ、今年1月にも30代の女性ファンとの不倫が取り沙汰されたばかりでした」(芸能関係者)「NEWSポストセブン」の直撃取材を受けた芝翫は、ホテルで共に過ごした40代女性について「大の友達です」と不倫関係を否定。女性の部屋に出入りしていたことについても「胃薬をもらっていた」と弁明している。記者の質問に丁寧に答えていた芝翫だが、始終慌てていた様子だったという。スポニチアネックスによると、芝翫の事務所も「記事で芝翫が話している通りです」と不倫疑惑を否定していると報じている。ただ、事実ではないとしても、ネット上では芝翫の妻・三田寛子(55)に同情の声が広がっている。《三田寛子さんも気苦労耐えませんね》《三田さんの献身をまたないがしろにするなんて呆れるわ》《中村芝翫さん、三田さんかわいそう…今回の報道内容も結構、親密でしたが》1度目の不倫騒動の際は、雨が降るなか報道陣を前に「深く夫婦で反省しております」と深々と頭を下げた三田。これが事態を収束させ“神対応”と評されたが、三田は’17年1月に出演した『サワコの朝』(TBS系)で当時の心境を次のように語っていた。「夫に『ひどい』とか言っているレベルではなくて。目の前に襲名があるんですから、まずはこの襲名をきちっとしないと、もう。“家族の細かい感情とかよりも人さまに迷惑をかけちゃいけない”こと。まずそれをきっちりしてから、“次でしょ”っていう気持ちも、もちろんあったのかもしれませんけど……」■前回の相手は贔屓筋だった91年に芝翫(当時は橋之助)と結婚し、梨園に嫁いだ三田は、’15年に本誌インタビューで義父から「舞台側は役者の仕事。客席側はすべて妻の仕事」と教えてもらったと明かしていた。そして、“女将”の役割を次のように語っていた。《舞台にかかりきりの主人の名代として、ご贔屓筋をはじめ見にきてくださったお客様へのご挨拶、ご案内、ご接待、お礼、お見送り……といったこともすべて私の務めです》しかし今年1月に報じられた夫の不倫について、三田は頭を悩ませていたという。「寛子さんが5年前の謝罪会見で気丈に振る舞えたのは、相手も芸妓とあって玄人さんなので“ただのお遊び”と割り切れたからだそうです。ですが今年1月にスクープされたファンの方は、実は贔屓筋だったんです。襲名祝いに240万円もする特注の鏡台を贈っていたのも彼女でした。寛子さんは梨園の妻として本来、頭を下げるべき贔屓筋の女性に夫が手を出したことに落胆したそうです。寛子さんも顔を知っている相手ですし、ましてや結婚記念日に会っていたなんて。芝翫さんは今回の報道を否定していますが、もし相手がまた贔屓筋だったとしたら寛子さんのショックは計り知れないでしょう」(後援会関係者)奇しくも京都・南座で上演された「身替座禅」で芝翫が演じたのは、夫に浮気をされる妻「奥方玉の井」。果たして芝翫は、どのような気持ちで三田と対面したのだろうかーー。
2021年12月28日歌舞伎俳優の中村勘九郎、中村七之助が9月24日、オンライン発表会見を行い、TBS赤坂ACTシアターで上演されるTBS開局70周年記念「赤坂大歌舞伎」(11月11日~)への意気込みを語った。十八代目中村勘三郎が2008年にスタートさせた名物シリーズ「赤坂大歌舞伎」。2013年からは中村勘九郎、中村七之助兄弟が亡き父の遺志を継ぎ、公演を重ねてきたが、昨年5月に予定されていた6回目の上演は、コロナ禍の影響で中止を余儀なくされ、演目も新たに今秋の上演が改めて決定した。今回上演される演目は『廓噺山名屋浦里(さとのうわさやまなやうらざと』、『越後獅子(えちごじし)』、『宵赤坂俄廓景色(よいのあかさかにわかのさとげしき)』の3作。『廓噺山名屋浦里』は笑福亭鶴瓶の落語をもとに、「この落語を歌舞伎にしたい」と熱望した勘九郎が七之助らとともに舞台化し、今回が5年ぶりの再上演となる。勘九郎は初演を振り返り、「ラストは大団円というより、美しさと幻想の中で終わるので、カーテンコールが起こる演目ではないが、実際にはカーテンコールが起こって、拍手も鳴りやまなかった。鶴瓶さんとタモリさんがいらっしゃっていて、おふたりも舞台にあがって一緒にご挨拶してくださった」としみじみ。昨年の中止については「あとは稽古に入るだけという段階だったので、とても残念でしたし、悔しい思いをした。去年の分も今年にかけている」と闘志を燃やしていた。七之助も「花魁浦里は女形の後輩に人気があって、終わった後、ここぞとばかりに『やりたい、やりたい』とみんな楽屋にやって来た」と初演での印象的なエピソードを回想。「女形は一生懸命汗水たらしても、途中で出なくなって幕切れもあるが、花魁浦里はとってもメインで、いろんな色を見せながら、最後まで残るので“得”なんですよね(笑)」とやりがいを熱弁していた。『越後獅子』は長唄にのせて、手おどり、足拍子、布さらしと、様々な踊りの表現を披露。舞台を締めくくる『宵赤坂俄廓景色』は、赤坂がかつて花街だった時代を想起させるような華やかな作品で、勘九郎の長男・勘太郎、次男・長三郎が初登場することも話題を集める。勘九郎は「父が遺してくれたものですし、僕としても出てほしい思いがある」といい、「大人になって、どれくらい覚えているかはわかりませんが、『出た』という記憶や劇場の空気を味わうのと、そうでないかは全然違いますから、ありがたいですね。堂々と踊ってほしい」と目を細めていた。劇場は大規模な改修工事に入ることが決定しており、その大きな節目の作品として「赤坂大歌舞伎」が華を添える形になる。加えて、コロナ禍での上演となるが、勘九郎は「まだ探り探りの状況が続くと思うが、お客様が満席になっている風景を子どもたちに伝えたいですね」と希望を示し、「以前の熱狂を味わえる日は来ると思うので、需要がある役者として、需要がある作品を積極的にやっていきたいです」と決意を新たにしていた。チケット発売は9月25日(土)より。取材・文:内田涼▼公演概要TBS開局70周年記念「赤坂大歌舞伎」日程:2021年11月11日(木)~11月26日(金)会場:TBS赤坂ACTシアター(東京都港区赤坂5-3-2 赤坂サカス内)一、『廓噺山名屋浦里』出演:中村勘九郎 中村七之助 中村虎之介 中村鶴松 片岡亀蔵 中村扇雀原作:くまざわあかね脚本:小佐田定雄演出:今井豊茂美術:中嶋正留二、『越後獅子』長唄囃子連中出演:中村勘太郎『宵赤坂俄廓景色』長唄囃子連中出演:中村勘九郎 中村七之助 中村虎之介 中村長三郎 中村鶴松 片岡亀蔵 中村扇雀
2021年09月24日ほろりとさせる新歌舞伎に舞踊、そして時代物狂言、生世話狂言と、彩り豊かな演目が出そろう9月の歌舞伎座。六世中村歌右衛門二十年祭、七世中村芝翫十年祭と銘打った第一部から幕を開ける。第一部『お江戸みやげ』酒が好きなおゆうと、一切酒を飲まずに金勘定ばかりのお辻。中年の女行商人ふたりが江戸へやってくる。江戸みやげにと、江戸で評判の役者・坂東栄紫の「お染の七役」を観ることに。堅物のお辻がなんと栄紫にほれ込んでしまう。そして彼女が「一生に一度」と手にした江戸のみやげとは。ほろ苦く、そして心温まる作品だ。父である七世中村芝翫の当たり役であったお辻を、当代の芝翫が初役で、おゆうにはこちらも初役で中村勘九郎。息の合ったコンビが見どころだ。そして『須磨の写絵行平名残の巻』。海女の松風と村雨の姉妹は、須磨へ配流となった在原行平に恋慕する。だが都へ戻ることになった行平の烏帽子、狩衣をまとった松風は狂乱となって……。能の『松風』をもとに作られた清元の舞踊劇。行平に中村梅玉、海女松風に中村魁春、海女村雨に中村児太郎。第二部『近江源氏先陣館盛綱陣屋』近江国坂本城(京)と鎌倉・平時政との間に戦が起こる。佐々木四郎兵衛高綱と、兄・佐々木三郎兵衛盛綱も京と鎌倉に分かれ戦っている。盛綱の陣屋では一子小三郎が手柄を立て、高綱の一子小四郎が人質として捕らえられた。時政が高綱の首実検のため盛綱の陣屋へやってくる。首を一目見た小四郎は「父上様」と叫び、ただちに自害してしまう。どうみても偽首なのにとあやしみ悩む盛綱。そこには高綱と小四郎の父子の間で交わされた約束があった……。大坂夏の陣で敵味方に分かれた真田信之・幸村兄弟をモデルに描かれた義太夫狂言。盛綱を松本幸四郎が初役でつとめる。もう一幕は舞踊『女伊達』。吉原仲之町を舞台に、男伊達を女に替え、上方の男伊達相手に一歩も引かない、江戸女の気風の良さを見せる。女伊達・木崎のお光に中村時蔵。第三部『東海道四谷怪談』元塩冶家の家臣民谷伊右衛門は、産褥に苦しむ妻お岩とわが子を見捨てて、塩冶家の仇であるはずの高野家への仕官をもくろみ、高野家の家臣で裕福な伊藤家のお梅と祝言を挙げる。一方お岩は伊藤家から届いた薬を飲むが、実は相好の変わる毒だったため、顔が醜く変わってしまう。髪を梳き、化粧をし、伊藤家へ乗り込もうとするが、強い執念と恨みを抱えたまま、お岩は非業の死を遂げて……。坂東玉三郎と片岡仁左衛門のお岩と伊右衛門は、1983年6月の歌舞伎座以来。ゾッとするほど美しく凄まじいお岩の怨念と、色悪の典型、伊右衛門の悪の華をたっぷりと堪能したい。今月も座席は一部を除いて前後左右を開けた千鳥型となっている。二人並び席のブロックもあるので、チケット予約の際は確認を。文:五十川晶子『九月大歌舞伎』2021年9月2日(木)~2021年9月27日(月)会場:東京・歌舞伎座※第二部出演を予定していた中村歌昇、中村隼人を含む舞台関係者の新型コロナウイルス感染のため、第二部については9月2日(木)初日から6日(月)まで上演中止
2021年09月02日