人気予備校講師・林修でさえ知らなかった世の中でまだあまり知られていない情報やとっておきの知恵を「初耳学」に認定する番組「林先生が驚く 初耳学!」。その5月27日(日)今夜放送回に俳優の東出昌大がゲスト出演する。本番組は林先生でも知らなさそうな厳選ネタを出題、専門分野のみならず様々な知識の引き出しを持つ“賢人”代表・林先生でさえ知らなかったものを「初耳学」に認定するというもの。林先生が「知らなかった!」と申告したら出題者の勝利となり、林先生が貯蔵する知識量と出題者の大勝負から様々な驚きの情報が飛び出していく。今回「白熱教室」は「お金の教育」がテーマ。日本では“お金の話はタブー”という傾向が強く先進国の中でもお金に対する教育が遅れていると指摘する林先生が「子どもにはお年玉でスマホゲームの課金をさせるべき!」と“意外な”熱弁。また「澤部の初耳ピーポー」はモデルとしての顔を持ちながら東大の研究員でもあり月9ドラマの監修も手がけたという美女に密着。超意外な彼女のもうひとつの仕事とは!?さらに「Sexy Zone」の中島健人が“あるモノ”を使い、蚊に刺された箇所に指一本触れずかゆみを取る驚きの方法を体を張って検証する。その驚きのメカニズムにも注目だ。東出さんのほかゲストとして川田裕美、「ハライチ」澤部佑、柴田あやな、鈴木亜美、立川志らく、千原ジュニア、VTR出演で銀シャリ。東出さんが新田真剣佑らと共演、世界最高峰のラリー競技・WRC(世界ラリー選手権)の登竜門として、若き才能たちがしのぎを削る国内トップカテゴリーのSCRS(セイコーカップラリーシリーズ)を舞台に、天才ドライバーの弟と真面目で腕は確かなメカニックの兄を中心として、若者たちの熱い絆と愛を描くヒューマンエンターテインメントが展開する『OVER DRIVE-オーバードライブ-』が6月1日(金)より全国東宝系にて公開される。東出さんは新田さん演じる天才ドライバー・檜山直純の兄でメカニックの篤洋役で出演する。「林先生が驚く 初耳学!」は5月27日(日)今夜22時~TBS系で放送。(笠緒)
2018年05月27日小学校は「学びの場」。わが子はきちんと学習できる?出典 : 子どもが小学校に入学するということは、一体これまでと何が1番変わるのでしょう。それは言うまでもなく、「学びの場」に入っていくということです。それまで走り回って元気よく遊んでいれば良かった生活から、急に1日何時間も椅子に座り、勉強をする生活に変わります。この急激な変化を前に、不安を覚える親御さんも多いのではないでしょうか。立ち歩かずにきちんと授業に参加できるのか、毎日の宿題をこなすことができるのか、そもそも漢字や計算を問題なく習得できるのか。1年前の私も、そんな不安でいっぱいでした。漢字学習の苦手を救ったアイテム!発達障害のある息子は、自分の嫌いなことに黙々と取り組むのが苦手です。入学後、やはり漢字の学習でつまずいてしまいました。ただ形を覚えるだけであれば、それほど時間をかけずに達成できます。けれども、ノートに手本どおりに何回も繰り返し書く作業、さらに、それを先生に赤ペンで直されて、その上からなぞる作業…。これが毎日延々と続くことが、息子の苛立ちを誘うようです。また、息子はとにかく頑固で人の言うことを聞きません。漢字の書き順が完全に自己流になるのです。何度訂正しても直す気がありません。しまいには、訂正したそばから怒り始めます。人によっては書き順にそこまでこだわらせず、とにかく形を覚えさせればいいという考えもあるようですが、息子は一筆書きで書いてしまったり、変な順番で書き始めたりすることで、ノートのマスから文字がはみ出してしまいます。ですから、やはり書き順はある程度守ってもらいたいと思いました。そこで、息子に何かをさせるとき、私がいつも一番大切にしていることに立ち返ってみました。それは、「成果が見えるようにする」ことです。これを踏まえて、学習支援グッズを手づくりしてみることにしたのです。そこで、「楽々かあさん」さんのアイデアを参考にさせていただきました!これが、想像していたよりもずっと息子の学ぶ力を伸ばしてくれることになりました。参照URL:楽々かあさんのアイデア支援ツールと楽々工夫noteUpload By 林真紀上の写真が、手づくりしたカードです。材料は名刺カードと名刺ホルダで済むというのもうれしいです。教材やレイアウトなどはそれぞれのお子さんに合ったものを選ぶのが良さそうです。基本的には、1年生~6年生までに習う漢字をコピーして、名刺カードに1枚ずつ貼っていきます。6年間の間に習う漢字は1,006字です。時間のあるときに切って貼ってとやっていると、意外とあっという間にできてしまいました。1,006字を学年ごとに名刺ホルダに収納します。文部科学省 学習指導要領「生きる力」 別表学年別漢字配当表Upload By 林真紀Upload By 林真紀ちなみにわが家で使っているカードの教材は、漢字の成り立ちを絵で表現していたり、書き順を絵描き歌の歌詞のように書いたりしている漢字辞典を採用しています。表面は成り立ち、裏面はその漢字をパーツで分解し書き順を表記したものを貼ってつくります。息子に書かせるときには、「細」という字であれば、「くムとつづけて」「たてチョンチョン」と記述されている順番通りに声を出して読み上げてあげれば、正しい書き順で書けるようになりました。ただし、シンプルなカードのほうが好きな子どももいますので、そういう子は漢字が一文字だけ大きく書かれただけのカードをつくってみたほうがいいかもしれません。「僕、こんなに覚えたの!?」達成感でやる気スイッチON!漢字ノートに毎日ひたすら練習をしていた時は、「いつ終わるんだ~」「毎日こんなのが続くなんて~」「つまんないよ~」とグズグズでしたが、このカードを使ってみて息子の漢字学習は劇的に変わりました。2年生が始まって1ヶ月で、その学年で習う漢字をほとんど習得してしまったのです。なぜ息子のやる気を起こすことができたかというと、このアイテムは製本されている漢字ドリル等に比べて、覚えた漢字の量やこれから学習が必要な漢字の量が一目瞭然だからです。覚えた漢字を上の写真のように積み上げていくうちに、「え!?僕こんなに覚えたの?」と、達成感を得ることができ、次々に自分から学習してくれるようになりました。さらに、まだ習得できていない漢字のカードをよけておくと、「5枚分かあ。これだけなら頑張れるかも」という見通しがたつようです。先生の赤ペンがびっしり入った真っ赤な漢字練習帳を前にすると、一文字書いて突っ伏してしまう息子が、カードにすると「まだいけるかも!」「よし、また覚えた!」と楽しく学習してくれます。小学校6年間に習う漢字は1,006文字。こうして名刺ホルダに収めてみると、見通しがたって、それほど大変な気がしないというのも面白いものです。先取りで漢字をどんどん覚えると、漢字練習帳にコツコツ書くのもそれほど嫌がらないようになりました。わが家の息子のやる気もぐんぐん伸びた学習支援グッズ、是非お試しを!
2018年05月12日世田谷文学館は、宿命的放浪の作家・林芙美子の原稿・書簡・絵画など約250点の資料を紹介する展覧会「林芙美子 貧乏コンチクショウ ―あなたのための人生処方箋―」を4月28日から7月1日まで開催する。幼少期の行商生活を経て、職を転々としながらも詩や童話を書き続けた林芙美子は、自らの貧困生活へ立ち向かうように、生きる苦しみを吐露し、血みどろの人生を奔放な文体で表現した。とりわけ『放浪記』は、映画やテレビドラマ、舞台などに姿を変え、ひた向きに力強く生きる女性を描いた名作として戦前・戦後を通じて多くの読者を魅了し続けている。林は1925年、世田谷区太子堂の二軒長屋で詩人・野村吉哉と暮らした。肺を患った野村は暴力的で、争いが絶えない辛い生活だったが、近隣に暮らす作家仲間に支えられた時期でもあった。しかし、翌年には野村と別れ世田谷を離れる。新宿区中井に自宅を構えるまで、住まいを転々とし旅を愛した林。その作品は作者自身の前向きな人生観に裏打ちされ、労苦の多かった人生経験がその奥行を形作っている。本展では、林の言葉を現代の私たちへのメッセージ、“幸福に生きるための処方箋”と捉え、約250点の資料で紹介する。『放浪記』 改造社 1930年見どころは、今も昔も変わらない、若者の貧困と悩み。職を転々とし食いつなぐ生活をしていた林の青春時代は、現代のワーキングプアにも通じる厳しいもの。本展では、林の人生をプレカリアートの視点で読み解き、「家族」「世田谷」「男女」「貧乏」「生きる」の5章構成(予定)で展示。力強い詩や言葉にも注目。散文の中に詩を挿む方法を好んで用いた林。特に『放浪記』は、センテンスごとに改行し余白をとる日記体文章のため、1日分の記述が一編の詩の様相を呈している。自らの気持ちを思うがまま吐露した野性味あふれる林の言葉は、彼女の自由奔放な精神と相まって、飢えや貧困を吹き飛ばし、時代を超えて私たちを励まし続ける。今回、林の詩を持ち帰ることが出来る「コンチクショウカード」も用意。展示を巡りながら全20種類のカードを収集し、心に触れた詩の一節を人生の処方箋にしてみては。この他、林の選りすぐりの詩が掲載されると共に、自分の言葉を綴ることが出来るオリジナル手帖「コンチクショウ手帖」をミュージアムショップで販売する。関連イベントとして、4月28日の14時から15時まで1階文学サロンにて、新宿歴史博物館ボランティア朗読の会・ふみのしおりによる「朗読会 林芙美子を読む」、6月30日の14時と16時半には2階展示室にて、昭和の香りが漂う日本の雑芸レヴュー団・デリシャスウィートスが登場する「朗読ショー★貧乏コンチクショウ」を開催。5月26日の13時半から16時半には、林が晩年の10年間を過ごした新宿区・中井の家を訪ねる「フィールドワーク 芙美子のまちを歩く・落合篇」を実施する。各イベントの申し込み方法や詳細は公式サイト()にて。さらに、6月2日の10時から15時には、セレクト書店、ワークショップなどを展開するミニマーケット「セタブンマーケット+烏山下町まつり」が開催される。思春期を広島県・尾道で過ごした林にちなみ、「ひろしまブランドショップTAU」より広島のグルメが並ぶ。なお、当日は展覧会も無料となる。【展覧会情報】林芙美子 貧乏コンチクショウ ―あなたのための人生処方箋―会期:4月28日〜7月1日会場:世田谷文学館時間:10:00〜18:00(入場・ミュージアムショップの営業は17:30まで)料金:一般800円(640円)、65歳以上・高校・大学生600円(480円)、小・中学生300円(240円)、障害者手帳をお持ちの方400円(320円)※( )内は20名以上の団体および「せたがやアーツカード」割引料金※4月28日・6月2日は観覧料無料、5月4日は65歳以上無料休館日:月曜日(月曜日が休日の場合は開館、翌日休館)
2018年04月27日息子の子育てに疲れていたときに舞い込んだ「被験者募集」出典 : 今から数年前、私は息子の子育てにとても疲れを感じていました。自閉症スペクトラム障害のある息子は、感情のコントロールが苦手なうえに、カーッとくると自分の気持ちを上手に伝えることができなかったからです。一度スイッチが入って泣きわめき始めると、もう私にはどうすることもできませんでした。何をどうしたら良いのか、あてもなく、ただただ疲れていた私のもとに、ある大学の心理学研究室から「被験者募集」のお知らせが舞い込んだのでした。そのお知らせには、「セカンドステップ」というタイトルが書かれていました。当時の私は、このプログラムについて全く聞いたことがありませんでした。「問題行動のあるお子様とその親御さんが対象」と書いてあったので、「ペアレントトレーニングの一種かな。親の声かけのレクチャーかな?」と思った程度です。何はともあれ、そのときの状況を打開したくて、藁をも掴む気持ちで被験者として息子と一緒に申し込んだのでした。アメリカ発「セカンドステップ」Upload By 林真紀こうして、私と息子は「被験者」として、月に一度のペースで大学の研究室に通うようになりました。通い始めてすぐ、私は「セカンドステップ」がペアレントトレーニングやカウンセリングとは別物であることに気付きました。セカンドステップとは絵、写真、人形劇のパペット、音楽等を使って、子どもにソーシャルスキルを学ばせるプログラムです。レッスンは25回ほどあり、指導者が毎回決まったレッスンを行います。ソーシャルスキルとは、具体的には「怒りへの対処(アンガーマネジメント)」「衝動性のコントロール」「共感」といったものです。息子が受けているセカンドステップの教材は、「相互の理解」「問題の解決」「怒りの扱い」の3つの柱から構成されています。(最新の教材では、「学びのスキル」「共感」「情動の扱い」「問題の解決」となったそうです)息子は現在、10回目のレッスンを終えたところです。レッスンでは、怒った子どもの写真を見せられて、「この子はどんな気持ちかな?」「怒っている」「どうして怒っているって分かる?どこを見ればいいかな」「眉毛が上がって…眉間に皺が寄って、口が下に下がっている」「〇〇君はどんなとき怒った気持ちになるかな?」「お友達にうるさいって言われたとき」「怒ったとき、身体はどんな感じになるかな?」「頭がカーッと痛くなって…手がブルブルして…殴りたいって思う!」というようなやり取りが行われます。このように、写真を分析したり、人形劇等を行うことによって、息子は顔の表情、気持ちがわかるようになり、そのときに自分や他人に起こる変化について、冷静に感じ取ることができるようになります。息子は今は感情について分析するレッスンを受けていますが、この後、「どうすれば怒った気持ちが落ち着くか」ということについてのワークも準備されているようです。セカンドステップは校内暴力が多発した1980年代のアメリカで、こどものための委員会(Committee for Children)が開発した教育プログラムです。この教育プログラムの実践により、問題行動のあった児童の攻撃的な態度がおさまり、人間関係にも改善が見られたと言います。アメリカのセカンドステップは、未就学児向け・小学生低学年向け・高学年向け・中学生向け、及びその保護者向けのプログラムが準備されているそうです。日本の教育機関でも出典 : 日本でもこの教育プログラムの効果に着目し、教材を翻訳し、教育機関に導入したNPO団体があります。「NPO法人 日本こどものための委員会」です。この委員会は、2001年4月に設立され、現在は「セカンドステップ」の普及活動を中心に行っています。本場アメリカでセカンドステップを開発したNPO法人であるCommittee for Childrenから、日本国内で普及活動を行う権利を唯一認められた団体だそうです。法人 日本こどものための委員会現在日本でも、東京都品川区の公立小学校をはじめ、保育園や児童養護施設、児童相談所、少年院でも導入されているそうです。わが家の息子は、月に一度セカンドステップに通うようになって一年になります。プログラムを受け始めてから、自分の感情についてきちんと理解し、大人に助けを求めたり、自分の気持ちを説明することがとても上手になりました。パニックになったり、キレてしまったりするときは、ほとんどが自分にわきおこる「何か(感情)」を理解できていないときです。「あ、僕は今怒っている」「手がブルブルしている。口が渇いている。涙も出てきた。」「こういうときはどうしたらいいんだっけ…?」息子は自分がコントロールを失いかけたとき、こんな風に自分自身と冷静に対話することができるようになったと言います。それは、セカンドステップで学んだことです。「怒っちゃダメ」「キレるのは恥ずかしいことだよ」そんな言葉では、子どもが自分自身をコントロールすることは難しいのかもしれません。自分の気持ちを一歩引いて眺めてみる、あるいは相手の気持ちになって考えてみる、そうすることで、自分の気持ちと上手につき合っていくことができるのかもしれません。息子のセカンドステップのレッスンはまだまだ続きます。今後も、息子の変化に期待です。
2018年04月16日4月4日、女優の水野真紀(48)が、都内の名門女子大に通う事が明らかになり、午前中にはYahoo!リアルタイム検索ランキングに「水野真紀」がランクインするなど話題となっている。 スポーツ報知によると水野が4月より通う大学は名前を明かさない方針だが、誰もが知る難度の高い名門女子大だという。 東洋英和女学院短大を卒業している水野は、一般入試で文学部教育学科2年に編入。「今、動かないと後悔すると思って。どこまでがんばれるのか。自分の限界への挑戦でしかないですね。」と語り「平日は、ほとんど大学に通います」と意気込みを伝えている。 これに対し、「水野さんいい!私も行きたい大学と学部ある」「すごすぎる!」「水野真紀さんて大学行ったり、料理専門学校行ったり、勉強熱心だなぁ。何かをはじめるに遅いことはない」「まだまだ夢があるっていいな」と水野の挑戦を称賛する声が多くみられた。 また「どこの大学だろう?」「有名女子大…気になるな〜」など、水野の通う大学にも関心がよせられている。
2018年04月04日発達障害であることに気づかなかった私。失敗を重ね、二次障害に苦しむことに…出典 : 女の子の発達障害は、「気づかれにくい」と評されることがあります。男の子の発達障害にくらべて、特性があっても目立ちにくく、多動や他害などの問題行動が出ることも少ないことから、周りの人から障害があることに気づかれにくいようなのです。かくいう私も、息子(自閉症スペクトラム障害・ADHD)の診断からほどなくして、自分自身もADHDだと診断をされました。ですが、「実は私も発達障害で」と周囲に話しても、「嘘だ~!全然普通じゃん」「え~?普通にコミュニケーションできてるよ?」と言われることがほとんどなのです。はじめから、いわゆる「普通に」コミュニケーションができていたわけではありません。長い間、二次障害(うつ病やパニック障害)に悩まされてきました。カウンセリングや投薬にかけた期間は10年以上です。最近になってようやく、周囲から見ても違和感のないコミュニケーションがとれるようになってきました。ですが、今でも3人以上の人が集まる場ではうまく会話ができません。余計なことを言ってしまって、相手を怒らせてしまうこともあります。大量の「失敗経験」を経て、今の私があるのです。「おしゃべりが止まらない」と指摘され続けた、幼少の頃の私出典 : 息子の発達障害に気づいたきっかけは、「多動」の症状が強かったからです。息子は、少しもジッとすることができませんでした。いついかなるときも子どもから目を離すことができず、一日中追いかけまわしていなければなりません。私は心も体もぐったりと疲れ切ってしまいました。そして「息子には発達障害があるのかもしれない」と思ったのです。息子が診断されたとき、母親である自分自身の発達障害を疑い始めました。これまでどうしてもうまくいかなかった部分、特に人間関係などでのトラブルの背景に、障害があるのではないかと思ったからです。早速、実家に帰って、自分の幼少期の記録がないかを探しました。母子手帳や母親がつけていた育児日記、通知表などを読んでみました。読んでみると、息子の特性とは明らかに違うのですが、判で押したように同じ言葉が書かれていました。「一日中喋っている。朝起きてから夜寝るまで、一人で喋り続けている。やはり女の子は言葉が発達しているのであろう。一日話し相手をしているので、とても大変」(2歳/母の育児日記より)「授業中のお喋りがなかなかなおせない。先生の話を最後まで聞かず、勝手に回答を言ってしまう。給食の時間中もお喋りが止まらず、食が進まない。食事量が少ないのが心配」(小学3年生/通知表より)どの資料を見ても書かれているのです…「お喋りが止まらない」と。息子のように多動や癇癪などがあったという話は聞いたことがありません。勉強も遅れていませんでした。けれども「人の話を聞かないで喋り続ける。おしゃべりが止まらない」ということが、通知表でも一貫して指摘されていたのです。「自分勝手な子」と非難され、自己肯定感は地に落ちていった「おしゃべりが止まらない」ことが本格的に日常に支障をきたすようになってきたのは、小学校高学年になってからです。他の女の子たちがガールズトークをし始める時期。女の子たちのひそひそ秘密話の中に乗り込んでいって、自分の話したい話ばかりをする私は、次第にクラスメイトたちから嫌われていきました。そして、小学校6年生のとき、担任の先生が私にこう言ったのです…「人の話を聞かずに、自分のしたい話ばっかりする。あなたみたいな人をね、自分勝手って言うんです」この言葉を、私はその後の人生で人間関係がうまくいかなくなるたびに、思い出すことになります。さらに困ったことに、私は授業中も黙っていられないという困った行動がありました。「あ、先生、私それわかるわ。それってこうやってこうやって解くんでしょ?」と、先生の言葉を遮って話をしてしまっていたのです。この行動については、担任から親に連絡が入りました。「お嬢さん、授業中にものすごく知ったかぶりするんです…。困ります」自分勝手に知ったかぶり…これを聞いて、私の自己肯定感はどんどん低くなっていきました。「自分の何がいけないのだろう。自分の何が人をムカつかせているんだろう。誰か教えて欲しい。どうしたらいいのかわからない」そんなことを考えていたのを、今でも思い出します。Upload By 林真紀自分のどこが悪いのかわからない!大人への恐怖感は増すばかり…出典 : 年生の最後の通知表。忘れもしません。私にとって決定打となる言葉が書いてありました。「人間関係のトラブルが多すぎます」この評価を見て、母は激しく怒りました。「情けない!こんなこと6年生で書かれる子がどこにいるのよ!」。今となれば、母が怒る気持ちも理解できます。自分の子どもがトラブルメーカーだなんて書かれたら、絶望してもおかしくありません。でもまだ6年生だった私は、なぜ自分が人間関係につまづくのか、まったくわかりませんでした。私は、どうしたらいいのか、何をしたらいいのか検討もつかないまま、ただただ「大人が怖い」「先生はみんな私を悪く思うんだ」という恐怖を抱えたまま小学校を卒業することになります。中学に入っても「大人が怖い」という気持ちは消すことができず、先生の前に出ると口が利けなくなるという症状に苦しみました。どうしたらいい?身近な大人は、解決策を一緒に考えほしいADHDの女の子は、幼少期は「おしゃべりが止まらない」という特性ばかりが目立つことも多いようです。それゆえに発達障害とは気づかれず、本人の態度の問題にされがちと言います。けれども発達障害のある子は、自分のどこが悪いのか、どうすればいいのか、答えが見えない場合も多いと思います。子どもにとって「なぜこうなるのかわからない」というのは、大きなストレスを感じる状態となります。さらに私の場合は、白か黒かでしか考えられない0−100思考が強かったため、なぜだかわからない問題については、すべて「自分が悪い」か「相手が悪い」という考えに行き着いてしまっていました。その結果、強い自己否定感と他者への攻撃性が生まれ、ますます人間関係がうまくいかなくなる悪循環に陥りました。「人の話を聞かずにしゃべり続けたら、相手は嫌な気持ちになる。だから人間関係がうまくいかない。人の話を聞くにはどうしたらいいかな?」「授業中は手をあげて、先生に名前を呼ばれてから話すというルールがあるんだよ」ということを、信頼できる大人が共に考えてくれていたら、私はここまで苦しまなかったかもしれません。私の幼少期の経験から言えるのは、次の2つのことです。ネガティブな評価をネガティブなままに放置しておかないこと。そして大人が共に解決法を考える。子どもに寄り添い、一緒に考えることで、子どもの生きにくさはきっと少しずつ解消されていくのではないかと考えています。
2018年02月27日日常生活は滅茶苦茶…なのに出典 : 反抗期一歩手前の小学校中学年の頃だったでしょうか。私は母に泣きながら、こう訴えたことがあります。「お父さんが学校に来ると恥ずかしいから、行事には絶対来させないで!!」今思うとひどい娘でした。父はADHDの特性が強くあり、小学生だった当時の私には耐えられないようなことがたくさんありました。父は話し声がとても大きいうえに、父母が行事の観覧に集中しているようなときにもフラフラと抜け出して、校庭でバスケットボールをやり始めるような人でした。「あいつのお父さん、変だよな~」と周囲に言われるたびに、私は恥ずかしくて恥ずかしくて、泣きそうでした。いつもフラフラと動き回って落ち着きのない父。家にいるときは、家族に叱られてばかりの存在でしたが、不思議と会社では結構仕事ができる、やり手な人であると評判だったのです。また、いろんなことをすぐに忘れてしまう特性があったにも関わらず、勉強でそれほど困ったという話は不思議と聞きませんでした。そして父は、同じ特性のある私と息子に、ADHDならではの生活のコツや学習のコツを伝授してくれたのです。父の授けてくれた生活のコツのおかげで、私も息子もさまざまなな困難を克服することができています。秘伝一、ひたすらメモるべし!Upload By 林真紀幼い頃、父の手帳を見て驚いたことがあります。普通の人は、手帳といえば予定ぐらいしか書きこまないと思います。けれども父は、仕事から日常生活の小さなことまで、ひたすら文字に落として書いていたのです。父の手帳は几帳面な字がびっしりです。例えば「花の水のやり方」「ゴミの分別の仕方」というような日常生活の些細なことも、全て文字に落としています。1、2、3、のように丁寧に番号までつけて、それを順番に辿っていけば間違いがないようにしてあります。父も私も(そして息子も)、人から聞いた話をインプットすることがとても苦手です。長いこと話をされると、後になって頭にほとんど残っていません。ですから父は、人から聞いた話をすぐに手帳にまとめます。そして自分が後から見て分かるように、簡潔にメモに残していくのです。「とにかくひたすらメモれ」という父の教えを、私はある程度の年齢になってから忠実に実行しています。そのおかげで、苦手とするマルチタスクの仕事なども、自分のメモを見ながらやることで、それなりにできるようになりました。私も父と同じく、仕事や生活での「自分用マニュアル」が山のようにあります。秘伝二、予行練習は入念にすべし!Upload By 林真紀私が幼かった頃、父はすぐに道に迷っていました。父の運転する車に乗せられて、初めての場所に行くのは、私たち家族にとって苦行でしかありませんでした。「どこだ~、おい、どこだぁ」パニックになって父は、行先の電話番号を調べて電話をかけます。一生懸命電話で行き方を聞きますが、「何がなんだか全然分からん!」と怒り出す始末でした。パソコンもインターネットもなかった時代は、そうするしかすべがなかったとも言えるでしょう。しかし、最近の父は、初めての場所に出かけるときは、パソコンの道路画像を何度も何度も見て、経路を予習します。初めての場所は、普通の地図で見ても風景が分かりません。その点、画像で風景を見ながら経路をシミュレーションすることで、初めての場所でも予測できる情報が増え、パニックになりにくいのです。父にその話を聞いてからは、私も初めての場所に行くときは画像で経路をチェックするようにしています。息子を初めての場所に連れていくときも、息子に行先の画像を見せるようにしています。こうすることで、パニックを防ぐことにもつながりました。秘伝三、とにかくやることを口に出せ!Upload By 林真紀ADHDの特性では、周囲の刺激に弱く、他の刺激が入ると、自分がいまやるべきことを忘れてしまうことがあります。これは集中力の持続の弱さにも繋がってきます。例えば学校生活で、「〇〇をやりましょう」と先生に言われてやっていても、目の前に可愛らしい髪留めをしている子どもがいたら、そちらに注意を奪われてしまいます。父も私も息子も、この特性のために学校生活はかなり苦労したと言っていました。息子の場合はまだ周囲の理解がありますが、私と父は、小学校時代は先生に怒られてばかりだったのです。そんな父が私たちに教えてくれたのは、「今やらなければいけないことを、とにかく口に出せ」ということでした。父は、家の中にいてもしょっちゅう指差し確認をしている人です。指差し確認をしながら、そのときにやらなければならないことを、ブツブツと口で繰り返しているのです。父曰く、独り言を言って自分のやるべきことを確認することで、注意が他に奪われてしまうのを防ぐのだそうです。これは、注意欠陥の特性が強い人にとってはとても効果的で、父も私も息子も常に独り言を言っています。とはいえ、周りには「独り言多いよ…」と少し迷惑そうにされたりするので、ボリュームが大きくならないように注意するようにしています。秘伝四、学習は細切れに!Upload By 林真紀ADHDの特性があると、長い時間集中して学習することが難しいときがあります。私が父から習って一番役に立ったのは、「細切れ学習」のススメです。普通であれば、一科目に50分ぐらいの時間をかけて取り組むものかもしれませんが、私の場合はとても50分も集中が持ちません。そんな私に、父は自分がやっていた勉強法を教えてくれました。それは、15分学習+5分休憩を1セットにして学習する方法です。私の場合は、休憩をはさむごとに科目まで変えていました。15分英語の長文を読んだら5分休憩、次の15分は古文…というようなリズムで学習をするのです。他人から見れば「飽きっぽい」「集中力が続かない」というような印象だったようですが、15分集中すれば良いというスモールステップの目標であれば、比較的達成しやすくなると感じています。息子も同じやり方で学習をしているため、今のところ勉強に対する抵抗感を感じずに済んでいるようです。忍耐を要求せず、「これなら出来るかも」という細切れのハードルを設定することが大切だということを、私は父から学びました。三代ADHDに救われている出典 : このように、私と息子は、自分なりに工夫することで生きづらさを克服してきた父の教えで、困難をなんとかやり過ごし楽しく生きていくことができています。発達障害は遺伝する、というようなことがよく取りざたされます。自分が発達障害だから子どもに遺伝するのではないか、と悩んでいる人たちもよく見かけます。けれども、私は父がADHDで本当に良かったと思っています。そして、自分自身にも特性があったことで、息子に伝えられることがたくさんあります。ほんの少しの工夫と手助けで、生活がぐーんと楽になる、それを自分自身が分かっているということは、財産であると思います。 父からもらった宝物を、今度は私が息子に与える番です。
2018年02月08日anan人気連載「美女入門シリーズ」1000回の節目に、林さんからanan読者に愛のメッセージが届きました!美女入門シリーズが、なんと一千回を迎えることとなった。一年に四十九週分。千を四十九で割ると約二十。なんと二十年以上もこのエッセイを書いていたことになる。その前のシリーズを入れるともっと長い。一時中断したこともあったが、これほど長く書いてこられたのも、ひとえに読者の皆さんのおかげである。本当にありがとうございます。最近対談で、若い女優さんやタレントさんに会うと、かなりの確率で、「お母さんが、ハヤシさんのアンアンのエッセイを読んでいました」と言われる。ありがたいことだ。私としてもよくもまあ、この長きにわたってダイエットとおしゃれについて書いてきたものだと感心する。中にはひどい人がいて、「ネタのために、ずっとデブでいるんでしょ」などと言う。が、私が憶えている限り、五回くらいはダイエットに成功してます!「すっかりスリムになったマリコさん」とグラビアに出ているのである。最後は七年前ぐらいだと憶えている。今より十数キロは痩せていた。が、この時はクリニックへ行き、クスリ(といっても食欲抑制)で痩せたため、皆から大ブーイング。「顔が土気色になっている」「ものすごくフケた」と言われ、私は落胆した。「なんだ、痩せてもちっともキレイにならないじゃないの」この失敗例が、その後の長い肥満人生を決定づけたといってもいい…。まあ、それはそれとして、このエッセイを書いていたから、お洋服もうんと買い続けた。それなりに流行やおしゃれには気を遣った。しかしファッショナブルにはほど遠い私。仕事や遊びでマガジンハウスの女性編集者と会うたびに、「世の中には生まれつきセンスがある人がいるんだ」という事実にぶつかる。そういう人たちが、ファッション誌の編集者になるのだ。さりげないニットの着こなし、アクセのつけ方…などとても真似出来ない。私は一生ムリ。おしゃれでキレイな女性になることは、私の見果てぬ夢で、だからこそずっと「美女入門」を書き続けられたのであろう。そしてここで育まれた友情も私の大切な財産である。編集者のテツオは結婚しないまま、出世階段をかけ上がっていった。今やマガジンハウスの取締役だ。テッちゃん、長い間一緒に遊んでくれて本当にありがとう。読者の皆さまもありがとうございました。※『anan』2018年2月7日号より。
2018年02月01日意外と身近?拡張現実(AR)とは出典 : 発達障害のある子どもたちの療育シーンを覗いてみると、いろいろな遊びやゲームを活用していることが分かります。わが家の息子の療育でも、半分はお勉強感覚、半分はゲーム感覚というプログラムがよく見受けられました。課題に遊びやゲームを取り入れることによって、子どものモチベーションがアップすることはなじみのある話だと思います。さて海外では、発達障害の子どもたちの療育において、「課題をゲーム化」することに加え、 拡張現実(AR:Augmented Reality) の技術を使ってソーシャルスキルトレーニングを行うことのできるメガネが開発されました。拡張現実(AR)と言っても、ピンとこない方もいるかもしれません。拡張現実とは、私たちが実際に見えている世界に、さまざまな画像や映像を重ねて表示する技術などを指す言葉としてよく用いられます。身近な例では、最近流行した「ポケモンGO」があります。スマートフォンの先に見えている現実の景色の中に、ポケモンのキャラクターなどが重なって表示され、あたかも私たちが生きている世界の中にキャラクターたちが存在しているかのように見えます。さて、拡張現実(AR)を使ったメガネで、どうやって療育を行うのでしょうか。スマートグラスによるソーシャルスキルトレーニング出典 : このような拡張現実の世界を見せてくれる特殊なメガネを「スマートグラス」と言います。通常のメガネのレンズにあたる部分には透明なティスプレイがあり、現実の世界に重ねて、表示される内容を見ることができます。このスマートグラスを、自閉症スペクトラムの子ども向けの支援に使うことを見出したのがアメリカのBrain Power社とAffectiva社です。 SUPPORT (訳:自閉症者の支援)この取り組みで使われたのは"Google Glass"(グーグルグラス)と呼ばれるスマートグラスです。グーグルグラスは検索エンジンとしても有名な Google社が開発したものの、一般向けへの販売は2年以上前に終了していました。このまま幻の機械になってしまうかと思われたグーグルグラスでしたが、この製品の開発によって療育用の機器として再び注目を集めています。グーグルグラスによる療育は、発達障害のある子どものソーシャルスキルトレーニングに使われているようです。下の動画が、その様子になります。スマートグラスにはカメラも内蔵されており、メガネの先にいる人間の顔やジェスチャーなどをリアルタイムに認識することができます。実際のソーシャルスキルトレーニングでは、次のようなことを行っているようです。目の前にお母さんが座っています。お母さんは笑っています。それを見て、メガネの中に映し出されたアニメーションの顔を使った「表情当てクイズ」に回答します。お母さんが笑っている顔を見て、「ハッピー」のアニメーションを選ぶことができたら、目の前に「正解!」と出てきます。こうして、ゲーム感覚で、目の前の人の表情を学ぶことができます。また、スマートグラスを使って、相手と視線を合わせる訓練もできるようです。目の前にいるお母さんや療育者の目を見た瞬間に、目の前に拍手をするアニメーションが出てきたりして、何かしらの「ご褒美」が表示されるようになっています。スマートグラスの活用はスタンフォード大学でも同じような取り組みはアメリカのスタンフォード大学でも行われており、そこでも同じくグーグルグラスが用いられているようです。スマオートフォンアプリとも連動し、トレーニングの成果などを分析して、次のアクションの検討に役立てることも可能です。臨床研究も進められており、利便性と効果の両軸から、在宅での療育の可能性について日夜研究されているようです。Upload By 林真紀Upload By 林真紀Upload By 林真紀"Autism Glass Project" (訳:自閉症児用メガネプロジェクト)「ゲーム感覚」であることの重要性出典 : このように、海外ではAR技術が自閉症スペクトラムの人のソーシャルスキルトレーニングに活用されていることが分かりました。自閉症スペクトラムの人にとって、人と目を合わせたり、人の表情を適切に読み取ったりすることはとてもハードルの高いことで、このようなことを「訓練」として無理やり行うことは苦痛になってしまうでしょう。しかし、今回紹介したようなスマートグラスを用いて、ゲーム感覚でトレーニングを行うことによって、苦痛ではなく、楽しくソーシャルスキルを学び、訓練をすることができます。今後こういった技術が一般化していけば、療育も新しい進化を遂げるような予感がしています。「訓練」ではなく、苦痛なく、楽しく。そんなソーシャルスキルトレーニングを行うことのできる技術の先駆けとして用いられたこのAR技術・スマートグラス。これからの療育をどう変えるか、目が離せませんね。
2018年01月27日パニックは、いつだって突然に…!出典 : 「き…き…キターーー」息子のパニックが爆発したとき、私はいつも思考停止しかけてしまう頭を茶化すために、こんな風に呟いていました。自閉症スペクトラム障害、ADHDと診断されている息子のパニックは、一切の予測ができません。いつ来るのか分からない、何が引き金かも分からない、突然訪れて、そして何時間も続く「地獄」でした。声をかけてなだめても火に油。抱きしめてみたら、暴れる息子に頭突きをされて自分がけがをすることも。私はなすすべもなく呆然とその場に立ち尽くすことしかできず、その様相は本当に滑稽で哀れとしか言いようがありませんでした。そんな息子も小学校1年生になり、最近はひどいパニックに陥ってしまうことはほとんどなくなりました。それは、息子が自分自身で「嫌な感覚」を説明できるようになったから。息子は「音がうるさい」「人が多い」「疲れた」「静かなところに行きたい」などと自分から言うことができ、周りの人に伝えることができるようになったのです。また、自分にとって嫌な刺激は、自分自身の行動で回避することができるようになったことも大きく関係していると思います。けれども、息子が自分の快不快の表現がまだできなかった頃を思い出すと、いまでも目を背けたくなるような辛い気持が思い返されます。知らず知らずのうちに不快刺激を我慢し続け、顔は青ざめ、道路に座り込み、耳を塞いだまま立ち上がれなくなったり。あるいは泣いて泣いてどうやっても泣き止むことができなかったり。こんなとき、いつも私は思いました。「パニックになることを予告してくれる警報機があったらなあ…」ストレスを感知できるリストバンドがある!?出典 : 発達障害のある子どもががパニックを起こす前に「ストレスがたまっています」「クールダウンさせてください」と警告してくれるような機械がもしあったら…。そんな夢のようなことを考えていたら、たまたまこんな海外の記事を見つけてしまったのです!"Sensor Detects Emotions through the Skin" (「センサーで皮膚から感情を測定」MITテクノロジーレビュー)2010年に書かれたこの記事には、アメリカのマサチューセッツ州にあるAffectivaという会社が、人の興奮や苛立ちを検知することのできるリストバンド型のセンサーを開発したということが書かれています。このリストバンドに組み込まれたセンサーが皮膚の水分量に応じて変化する電気伝導率を測定することにより、ストレス反応を検知することができると言います。この記事では、このリストバンドを自閉症の当事者の支援に活用できる可能性があるかもしれない、と書いています。自閉症の人はストレスを表現しづらいという特性を持つことが多く、またそもそも自分自身の「感情」や「ストレス」についてよく分かっていない場合もあります。そしてギリギリまで我慢した結果、パニックになるというのです。自閉症の人に限らず、人は誰でもこのような状態になると、交感神経の働きが活発になり、皮膚の水分量が増えて皮膚の電気伝導度が高まるのだそう。このリストバンドに搭載されたセンサーは、その電気伝導度の変化を、「ストレス反応」として捉え、ストレスレベルを測定するのです。交感神経が活発になるのは、必ずしも「ストレス反応」に限らないのですが、それでも自閉症の人の情緒に何かしらの変化が起こったことは分かると、この記事では言われています。製品化は進むのか!?その後の開発動向を追跡してみると…出典 : 待ち望んでいる人も多いであろうこのリストバンド。この記事で紹介されてから7年あまりの時間が経過した現在の開発状況はどのようになっているのでしょうか。気になった私は、開発に取り組んでいるマシュー・グッドウィン博士(ノースイースタン大学准教授)にコンタクトを取ってみることに。すると、この技術を継承したリストバンドが既に商品化されていることが分かりました。上で紹介したAffectiva社は開発・販売を休止しましたが、そこから独立して設立された会社が他社と合併を行い誕生したEmpatica社が、現在でもセンサーの販売行っているというのです。それがこちら!Upload By 林真紀Upload By 林真紀Empatica Inc.(Empatica社のホームページ)社が販売しているのは、このE4とEmbraceという2種類のリストバンドです。E4は、体温や心拍や皮膚電位等を検知することにより、自律神経系、交感神経系、副交感神経系の働きを計測することができるといいます。Embraceは、皮膚電位や体温、動き等に大きな変化があった場合に、アラートを出すこともできるとか。このような急激な変化は、身体になんらかの発作が生じたときに見られる場合が多いため、現在は主に医療目的で使われているようです。自閉症へのフォーカスはまだ。でも今後の発展に期待!出典 : 残念ながらこれらの製品のWEBサイトでは、まだ自閉症の人に対しての有効性などには触れられておらず、あくまで体の情報を取得するセンサーとして紹介されています。しかし、開発段階においては、自閉症児の子どもや保護者、支援者からの要望がとても多かったというのは事実のようです。また自閉症の当事者も、ストレスをうまく表現できない苦しみと、それを周りに違って解釈されてしまう辛さに悩み、自らの感覚を他者に伝えることができるセンサーの開発を待ち望んでいた人が多かったと言います。現在の製品は自閉症の人に特化した商品ではないものの、将来的にはデータの蓄積と精度の向上が進めばさらなる活用が期待できるかもしれません。また、リストバンドのお値段は日本円にして約18万円とだいぶお高いですが、これから開発が進み、一般向けに普及していくようになれば、もっと安い値段で手に入る日がきてもおかしくないでしょう!なにより、実用化すれば言葉や表情に頼らず、自閉症の人の感じている辛さをリアルタイムに知ることができる画期的なツールになるはずです。テクノロジーが、いろんな人の生きづらさを変えていく時代が来ているのかもしれない…私はこのリストバンドのことを知って、とても明るい未来を想像したのでした。
2017年11月10日ライター・林真紀さんに聞いた、発達ナビユーザーにおすすめしたい本!林真紀さんは、発達ナビでコラムを連載するママライターさん。発達障害のあるお子さんを育てる中での発見を、林さんならではの目線で分析したコラムが人気です。介助犬や音楽療法など、新しい話題をいち早く紹介してくれる、情報収集のアンテナの高さにも定評があります。そんな林さんに、ご自身が読んで子育てに役立ったり、励まされた本を教えていただきました!『自閉症児のための明るい療育相談室』「『生活編』『遊び編』『お友達編』『ことば編』『行動編』『学校編』に分けて、自閉症の子どもの特有の行動について応用行動分析(ABA)の観点からアドバイスが書かれています。ある行動に対して、奥田先生と小林先生の二人がそれぞれ分析を加え、異なるアドバイスを提示。それぞれのやり方のどちらが自分の子どもに適しているか、あるいは別の方法があるのではないかと考えながら読み進めることができます。また、行動の背後にある原因を分析することで、社会生活上の問題を解決していこうという応用行動分析の方法論は、発達障害ではない子どもの子育てにも役立ちます。取り上げられている子どもの行動が、乳幼児期のものから学童期まで幅広いため、何年もの間繰り返し手にとって読んでいます。」(林真紀さん)林さんが発達障害をテーマにした本として、まず挙げてくださった本書。著者は、発達障害のある子どもと家族を支援する心理臨床家・奥田健次さんと筑波大学名誉教授の小林重雄さん。お二人とも行動療法が専門の専門行動療法士、臨床心理士です。この本では、行動療法の立場から、自閉症の子どもを育てる上での悩みや困りごとと対処法が54も紹介されています。わかりやすいQ&A形式で解決のヒントを探ることのできる本です。『発達障害の子の立ち直り力 「レジリエンス」を育てる本』「発達障害の子どもを育てるときに、何を目標にして育てれば良いのか分からなくなるときがあります。例えば、特性を克服することが大切なのか、あるいは特性を踏まえたうえで支援することが大切なのか…。そんな悩みに押しつぶされそうだったときに出会ったのがこの本。「レジリエンス」という言葉は聞きなれない言葉ですが、簡単に言えば「心のしなやかさ」、つまりつらいことがあれば落ち込むが、それを引きずらずに立ち直って元気になれる力のことを言います。頑丈に見えて、無理をして負担が蓄積してボキッと折れてしまう心ではなく、ときには折れたり曲がったりするけれど、また立ち直る心のことを「レジリエンスのある心」と定義づけています。この本では、発達障害の子どもが「強い心」ではなく「しなやかな心」を持つことができるように育てるにはどうしたら良いのか、そのための親の関わり方について書かれています。発達障害の子育てについて新しい視点を与えられた本でした。」(林真紀さん)林さんのコメントの通り、レジリエンスとは「復元力・回復力」と訳される心理学の用語で、自分が困難や逆境にあるときに、対応し克服する力のことです。近年、発達障害をはじめ、さまざまな分野で注目されている考え方です。本書では、発達障害のある子どもがレジリエンスを身につけるためのステップをわかりやすく、身近な具体例で紹介しています。パパママにもわかりやすいイラスト図解が豊富で、読みやすいのも特徴です。『ふしぎだね!?ADHD(注意欠陥多動性障害)のおともだち 』「ADHDの子どもの行動の特性や困り感について、いくつかのパターンに分けて漫画で紹介しています。さらに、そんな子どもたちに対してどのような手助けや声かけをしたら良いのかについても、イラストで分かりやすく説明してくれています。子どもにも十分分かる構成になっているので、当事者の子どもはもちろん、その兄弟姉妹、それからクラスメイトの子どもにもおすすめです。」(林真紀さん)親子に読んでほしい本として林さんが教えてくれたこの本は、様々な学校でのトラブルの場面を、カラフルなイラストやマンガで子どもにもわかりやすく取り上げています。「自分勝手」「らんぼう」などと誤解されてしまうこともあるADHDの子どもがどうしてその行動をしたのか、その背景とともに対処法を紹介しています。『毎日かあさん』(コミック)「西原理恵子さんの漫画を読んだとき『あ、子育てってもっと適当にやっちゃっていいんだ』と肩の力が一気に抜けました。そして、小さい頃から割と手のかかる子だった西原さんの息子さんの姿に、我が息子の姿を重ねながらいつも読んでいました。その息子さんも、高校生になって一念発起して猛勉強し、海外留学。成田空港でアメリカへ旅立つ息子さんを見送りながら、『たった16年しか育ててないのに』『男の子は 急に 走る』という西原さんの言葉に号泣でした。我が家の手のかかる息子も、10年たったらこんな風に逞しく飛び立っていくのかもしれない、と励まされる思いでした。」(林真紀さん)子育てに疲れた時・悩んだ時に林さんがおすすめするのが、2017年6月に完結するまで毎日新聞で16年にわたり連載された西原理恵子さんの漫画。第8回文化庁メディア芸術祭賞、第9回手塚治虫文化賞、第40回日本漫画家協会賞などを受賞。アニメ化や映画化もされているので、ご存知の人も多いかもしれません。漫画は西原家を舞台に、息子・娘との日常をかあさんこと西原さんの目線で描いています。子育て中のパパママなら共感間違いなしの笑えるストーリーはもちろん、泣けるエピソードに愛読者も多い大人気漫画です。林真紀さんプロフィールUpload By 発達ナビ編集部林真紀(はやし まき)翻訳者/ライター。3歳のときに自閉症スペクトラム障害、ADHDと診断された小学校一年生の息子を育てる現役ママライター。発達ナビの連載コラムで活躍中。林真紀さんのページ|発達ナビ
2017年10月30日息子にとって「お祭り」はとても楽しめるものではなく…。出典 : 発達障害のある小学1年生の息子は、聴覚・味覚・触覚などに過敏性があります。そのために、他の人から見たら理解に苦しむようなところでパニックになってしまったり、異常な疲れを感じて動けなくなってしまったりします。そんな息子の過敏性を、私自身がまだきちんと理解できていなかった頃、どこかへ出かけるたびに私は息子に対してイライラしてばかりいました。Upload By 林真紀「お祭り」はその最たるもの。夏祭りは、家族全員とても楽しみにしている行事で、街をあげての準備が始まるたびにワクワクしていました。しかし、そんな気持ちとは裏腹に、出かけるとすぐにパニックを起こす息子。当然、私たち家族にお祭りを楽しむ余地は少しもありません。「他の家族みたいに、普通にお祭りを楽しみたい」そんなことを何度願ったことでしょうか。毎回パニックを起こして真っ青になった息子を連れて帰り、はだけた浴衣を脱ぎ捨てて、家族全員家で大きなため息をつく…。それが毎年の恒例行事となってしまっていました。息子にも他の子どもみたいに、お祭りを楽しめないものか…。そう思いつめるたびに、やり場のない苛立ちが、私の中を支配していました。今思えば、過敏性の強い息子にとって太鼓、お神輿、屋台、たくさんの人、それらの全てが耐えがたいものであったのでしょう。聴覚の過敏により、お祭りの太鼓の音は頭が割れそうなほどつらかったのです。濁流のように押し寄せる音と光と人の刺激に、息子は激しい頭痛と倦怠感で座り込んでしまっていたのでした。自らの過敏性に気づいた息子。訪れた夏祭りで発した言葉は。Upload By 林真紀そんな息子も小学校1年生になり、自分の感覚の特性について自ら気付くことができるようになりました。以前はただただ刺激に翻弄されて泣き叫んでいたけれど、今は「自分のこの感じ方は、自分特有のもの」だと分かってきたといいます。それにつれ、激しいパニックを起こすこともほとんどなくなりました。そして今年もお祭りの季節がやってきました。地域のみんなが楽しみにしているお祭り。夏休みの最後の一大行事で、お祭りには小学校のお友達も大勢集まります。息子は、お友達たちとの再会をとても楽しんでいる様子。そして、小学校のお友達が息子にこう言いました。「盆踊り始まるよ。あっちに行って一緒に踊ろうよ。」すると、息子から飛び出した言葉は、私の思いもよらぬものでした。「盆踊り始まるなら、僕は帰る。またね!」盆踊りこそが夏祭りの盛り上がりの華。それなのに、もう帰るという息子お友達も、お友達の親御さんたちも不思議そうな顔をしています。それでも息子は気にしません。会場を後にして、さっさと家に帰っていってしまいました。そうです。息子はちゃんと分かっていたのです。盆踊りが始まれば、大音響の音楽と太鼓の音が鳴り響くということ。そして、その場に自分がいると、頭痛やパニックに見舞われてしまうこと。そして何よりも、それは我慢する必要のないことだということ…!!他の人と違う楽しみ方があってよいUpload By 林真紀毎年毎年、息子がパニックを起こして、家族全員が無言になっていた夏祭り。今年は息子と私は一番盛り上がっているときに帰宅しましたが、他の家族はお祭りを最後まで楽しむことができました。息子自身も自己嫌悪で終わっていた夏祭り。しかし、今年の息子の口から飛び出したのは「今年のお祭りは楽しかったよ~!!」という言葉でした。誰も我慢する必要なんてない、誰も無理する必要なんてない、その子に合った楽しみ方をすればいいんだ…。そう気づいたとき、初めて私も息子も、そして他の家族も、この世界に居場所を見つけたような気持ちになったのでした。家族も、常にみんな一緒じゃなくて良いのです。家族が4人いれば、それぞれ持って生まれた性質や特性も違うのです。それぞれが無理をしなくて良いように、それぞれのスケジュールで動けば良いのです。誰かが誰かに無理をして合わせるのではなく、それぞれがほどほどに楽しめるためにはどうしたら良いのか、そう考えながら生活を回していくことの大切さ…。私は今年の夏祭りで気づかされたのでした。
2017年10月07日「好き」が、強い「こだわり」になってしまった息子。発達障害のある子どもは、よく興味の対象が「狭くて深い」と言われます。自閉症スペクトラム障害、ADHDと診断されている息子の場合も例に漏れず、発語があった1歳前半から幼稚園の年中あたりまで、興味の対象は「車」のみでした。Upload By 林真紀「トミカ」は恐らく100個ぐらいは集めたと思います。何かのご褒美として買うのはもちろん、フリーマーケットやバザーなどで大量買いすることもありました。息子はトミカを何個も並べ続けて、それを寝っ転がって眺めては幸せそうにしています。最初は、そんなトミカ遊びを続ける息子に、私はほのぼのとしていたものです。しかし、息子の「興味」はやがて「こだわり」に変わります。やがて、誰かからトミカ以外のプレゼントをもらうと癇癪(かんしゃく)を起こすほどになりました。プレイルームなどに行って、車のおもちゃがないとパニック。新しい環境で不安になると、「トミカ~、トミカどこ~」とべそをかきながらグルグル回り始めます。私たち家族は、息子の「トミカ大好き」に振り回され始めるのでした。「何かをうんと好きになって極めて欲しい」。そんな親の願いはある意味叶っていたにも関わらず、そのあまりのこだわりの強さに親の側が疲弊してしまう結果に。そしてまた、トミカ以外の物にはほとんど興味を示さない息子にも、不安を感じ始めました。興味の対象が狭いので、人形劇や紙芝居などは全く聞いていられません。幼少期の息子はどこに連れていっても、トミカを並べて遊ぶ以外のことが出来なかったのです。なんとか興味を広げていきたいという親の願い息子の興味の狭さとこだわりに疲れを感じつつも、私はトミカから息子を遠ざける気にはなりませんでした。息子にとっては、精神的に不安定になったときに、唯一自分を癒してくれる世界がトミカだったのです。そう考えた私は、思う存分息子にトミカで遊ぶ時間を与えることにしたのです。1歳のときから、およそ3年間。息子は寝ても起きてもトミカ一色でした。Upload By 林真紀そんなある日私は、息子の様子がいつもと違うことに気づきます。トミカに埋もれる息子の様子はこれまでよりも覇気がなく、どうやら「遊び尽くした感」を感じているような気がしたのです。新しいものは怖いからトミカで遊ぶ、でも正直飽きた、でも新しいものは怖い…。そんな、悪循環に囚われ身動きが取れなくなっている様子を見て取ることができたのです。加えて、トミカで遊ぶときの息子の集中力が明らかに落ちていて、トミカの新製品を見つけても、大喜びで飛びつくようなことはなくなりました。私はそのとき、「興味の対象を広げるなら今だ!」と感じたのです。とはいえ、私は息子のこだわりの強さはよーく分かっているので、突然全く新しいものを与えたとしても「トミカじゃなきゃ嫌!!」と癇癪を起こすことは火を見るより明らかでした。そこで私は、連想ゲームのように、「トミカ」「車」に関係のある別のおもちゃを探しました。また今度は「出来上がった」ものではなく、息子自身が作ってゆけるものを選ぶことを思いついたのです。さまざまなアイテムを調べた結果、車を作ることのできる幼児用のレゴセットを見つけました。国内では売っていなかったので、インターネットで海外から取り寄せることに。最初にそれを見た息子は、「作るのは嫌っ!!!」「出来上がったのちょうだい!!」と癇癪を起こしたもの、少しずついじっているうちに、すぐにハマり始めたようです。やがて、車だけが興味の対象だった息子は、レゴの世界に引き入れられていきます。最初はいろいろな形の車を作って遊んでいましたが、今度は周りの建物も作り始めました。これは大きな変化でした。息子の世界は、最初こそ目の前の車だけでしたが、ときがたつにつれ立体的に広がっていき、車の周りにある信号、道路、ビルへと飛躍的な広がりを見せたのです。そして遂に、ゲームの世界へ息子にレゴを与えたのは4歳のとき。息子は、レゴとトミカを組み合わせながら、部屋の全面を使って遊び続けました。これも、一切邪魔することなく、小学校入学まで思う存分やらせました。そして小学校1年生になって、息子の興味の対象に、大きなブレイクスルーがあったのです。Upload By 林真紀息子は、「マインクラフト」というゲームの面白さにハマり始めます。姉がやっていたのを見て、息子も興味を示し始めました。「マインクラフト」の世界は、立方体のブロックで構成されており、建造物やその他の様々なものをブロックを使って自由に創造することができます。これは、今まで息子がハマっていたレゴ遊びを、ゲーム上でやる感覚です。ブロックにはたくさんの種類があり、積み上げるのも壊すのもリモコン1つで簡単にできます。息子は、このゲームの面白さを知ってから、外出するたびに目に飛び込んでくる建造物に大きな関心を示すようになったのです。狭くて深い興味を強みに変えるUpload By 林真紀マインクラフトにハマっていった息子は、本屋さんで攻略本を欲しがるようになりました。ところが攻略本は、小学校1年生には読めない漢字や英語表記などが満載です。私は負荷が大きすぎるとすぐに投げ出してしまう息子の性格を知っていたので、「攻略本はもうちょっと大きくなってから買おうよ」と言ったのですが、息子はどうしても引き下がりません。結局私のほうが根負けし、何冊か購入することになったのです。攻略本への興味もいつまで持つやら。そんなことを考えていました。ところが蓋を開けてみてびっくりです。息子は漢字も英語表記も、辞書を使ったり、私や娘に聞いたりしながら、必死に読みこなしているのです。発達障害のある息子の「こだわり」や「狭くて深い興味」が、強みに変わった瞬間だったように思います。最近は、気付けば攻略本を読んでいるので、これも思う存分ハマらせてみようと思い、口を出さずに見守っています。興味の対象を「取り上げず」に「広げる」出典 : このように、うちの息子は「トミカ」→「レゴ」→「マイクラ」という感じで、狭くて深い興味を少しずつ広げていくことができました。発達障害のある子どもはこだわりが強いため、ひとたび「好きなもの」にこだわり始めると、親も振り回されて疲れてしまうことがあります。けれども、そのこだわりを取り上げてしまわないことが大切だと強く感じます。決して取り上げず、思う存分遊ばせて、連想ゲームのようにそこから少しずつ世界を広げていくことが重要だと思うのです。子どもの世界を広げたいと願うのは多くの親が同じだと思います。けれども、そのこだわりを否定して、全く別のものを与えても、子どもは不安になるだけです。親子の信頼関係も崩れてしまうと思います。興味の対象を「取り上げず」に「広げる」、全く違うものを持ってくるのではなく、その興味の対象と重なるものを増やしていく。そのうちに、不安なときに小さな世界に逃げ込むばかりだった子どもが、自らの世界を広げていくために好きなものを開拓していくようになる日が来るかもしれませんね。
2017年09月28日習いごとには、苦い思い出ばかり出典 : 息子の習いごと探しは、私にとっての黒歴史ナンバーワンです。小さな頃から手が不器用で、身体の動かし方も不器用だった息子。苦手なことだらけの息子の将来を心配するあまり、「発達障害に良い」とか「発達を促す」とか言われる習いごとを、次から次にやらせたことがあります。しかしどんな習いごとも長続きはしませんでした。さらに悪いことに、息子にとって「習いごと=苦手なことを無理やりさせられる」という認識になってしまい、息子は習いごとに連れて行かれるたびに自信を失っていくという結果になってしまったのです。やりたくないことをさせられるとき、息子はよく奇声を発したり、その場から逃げ出したりしていました。そのたびに、先生にも周りの父母にも「あちゃ~…」「あの子は毎回大変だよね…」という白い目で見られているのを感じ、いたたまれなくなったものです。この失敗経験を経て、私は3つのことを心に強く決めました。1つ目は、「息子が十分に成長して、自分の意思でやりたいと言うまでは、習いごとはさせない」2つ目は、「苦手なことを克服させるために習いごとをさせることはしない」3つ目は、「『発達に良い』『発達障害に良い』といった文言に振り回されない」一生習いごとをやらないことになっても、後悔はしない。もう習いごとに飛びついて、息子を傷つける結果になるのだけは絶対にしたくない…!失敗から学んだ決心は固かったのです。同級生のお友達がダンスやサッカーを習って楽しそうにしている姿を見ていても、私に焦る気持ちはまったくありませんでした。初めての息子の「やりたい」出典 : もう「習いごとは一生やらなくても良い」と考えていた私。ところが、息子はある日突然「スイミングスクールに通いたい」と言い出したのです。私にとっては青天の霹靂(へきれき)もいいところです。息子の動機はよく分かりません。学校のプールで顔をつけられず、苦戦したことが悔しかったのかもしれません。しかし、私は動機よりもむしろ、息子のこんな言葉に注目しました。「サッカーとか野球は怖いけど、スイミングなら僕でも出来るような気がする」運動が苦手で、運動の時間になると不機嫌になってしまう息子。そんな息子が、「これなら出来るような気がする」と思えたことがどれほど貴重なことか私には分かります。それでも息子の気持ちを試したくて私は2週間ほど、いいともダメとも答えを出しませんでした。すると2週間の間、息子は毎日「お母さん、スイミング申し込んでくれた?」と聞いてくるようになりました。「苦手なことを克服させるために習いごとをさせることはしない」と決めていた私ですが、息子の自発的な挑戦の意欲を感じ取り、スイミングスクールへ通うことを本気で考え始めたのです。スイミングに伴う数々の困難息子は突然新しい場所で新しい経験をすることが苦手なので、まずは短期教室に通って様子を見ることにしました。そして、全部で4日間の短期教室を見ているだけでも、息子の発達障害の特性がいろいろと困難をもたらしている様子が見て取れたのです。Upload By 林真紀まず、触覚過敏。息子は、自分の身体に突然触れられるのが苦手です。触覚過敏があるため、くすぐったくて我慢ができなくなってしまうのです。スイミングのコーチは、泳ぎのフォームを教えるために、どうしても身体に触る必要があります。息子は泳いでいる最中に突然触られると、パニックになってしまいます。Upload By 林真紀また、息子はボディイメージが弱いという特性があり、自分の身体のどこがどういう風に動いているのかを感じることが苦手です。特に水の中に入ってしまうと身体の感覚が鈍るようで、手足の動きがバラバラになってしまいます。そして交わした約束とはUpload By 林真紀4日間の短期教室でも数々の困難が判明した息子。その困難については、本人もしっかりと理解していました。しかし、そのうえで息子は私に「それでもやりたい」と言ったのです。触覚過敏については先生にお話しして、予告をしてから触るようにしてもらえばだいぶ楽になること、ボディイメージの弱さについては、風呂場や部屋でイメージトレーニングをすれば頑張れそうだということ。本人のこの言葉を聞いて、私は息子を引き続きスイミングスクールに通わせることに決めました。そしてスイミングスクールに通うと決めたときに、息子と固く約束したことがあります。それは、「進度は気にせず、長く続けることを目標にすること」「周りの子たちと進度を比較しないこと」の二つでした。それが守れるのであれば、スイミングスクールに通っても良いよ、と言いました。これは、習いごとに限らず、発達障害のある子どもを育てるうえで大切なことかもしれません。息子としたこの約束は、実は私が自分自身と約束していることでもあります。息子を育てながら、周囲と比較して、泣きたくなるようなことがたくさんありました。けれども、この約束を自分自身としたときから、私は息子を育てることが楽しくなりました。だから、私は息子が新しいことを始めるようなときには、都度この約束を息子と一緒に確認しています。自分自身の中でも約束を結び治し、笑顔で息子を見守れるように、決意を新たにしているのです。
2017年09月21日「発達障害児=問題児」は本当か?「〇〇くんって、すぐ叩いたりするんだって。」「え~…、それって絶対、発達障害あるよね~」周囲のママたちの会話の中に、こんな言葉がよく聞こえてきます。困った子の話になるや、「それって発達障害じゃないの?」という流れ。発達障害について認知が広まったことは歓迎ですが、「問題がある=発達障害児」という図式だけがことさらに強調されている傾向には、私は戸惑いを覚えます。Upload By 林真紀かく言ううちの息子は発達障害と診断されて4年が経ちますが、幼稚園でも小学校でも「問題児」として扱われたことは、ほとんどありません。息子は、気持ちの切り替えがしづらいという特性があり、ちょっと先生に叱られただけでもパニックになり、そのときの気持ちを何年も忘れずにいます。そんな自分の特性を知っている息子は、「人に叱られる」ことを極度に怖がります。融通も利かず、「先生がダメだと言った」ということを死に物狂いで避けようとします。例えば、息子の小学校では毎日音読が宿題に出ますが、体調が悪かったりする日は音読が出来ない日もあります。そんな日の翌日、息子はパニックになりながら、「お母さん、音読は毎日やらなくちゃいけないのに、昨日は熱があったからできなかった。どうしたらいい?先生に叱られちゃう。どうしたらいい?」と慌てふためいて助けを求めてきます。「今日2回読めば、昨日の分もチェック表に書いておいてあげるよ(注: 本当はいけないのですが)」と私が提案すると、「それは先生に叱られる」「それはズルだ」「先生はダメだと言った!」と言って、頑として聞きません。「じゃあ、体調悪かったから音読はできませんでしたって連絡帳に書いておこうね」というと、「音読は毎日の宿題だから、毎日やらなかったら叱られる!!」と言ってパニックになるのです。この不毛な押し問答が延々続くのです。そして、私が途中で爆発してしまうことになります……こんな感じで、先生に叱られることは何が何でも避けようとし、先生の言ったことは忠実に守る息子ですから、これまで「問題児」として扱われたことはありません。それはそれで親の立場からすれば楽かもしれませんが、でも、それで本当に良いのでしょうか?確かに「問題は起こさない」…けどUpload By 林真紀学校側は、どうしても他害があったり、授業中の立ち歩きがあったりする子どもに対して、神経質になりがちです。人に叱られることを極度に怖がる息子は、他害も授業中の立ち歩きもありません。注意欠陥の傾向があるため、先生の指示を聞き洩らすことはよくありますが、一度「これはやらなければならない」と言われたら、何がなんでもそれを守り通そうとします。幼稚園でも小学校でも、「息子くんは他害も立ち歩きもないですし、パニックを起こすこともありません。本当に全然大丈夫ですよ。」と、先生方にサラッと言われてしまうことが多かったです。確かに、学校側からすれば「問題のない子」なのでしょう。けれども、当の息子は「(全く)問題がない」ことにこだわり過ぎて、心身共にクタクタなのです。「頑張り」が生きづらさを隠してしまうときUpload By 林真紀同様に、テストや発達検査などでも、息子は「やらなければならない」と決められたことに関しては、強迫的に自分を追い込む特性があります。また、点数に対するこだわりや、勝ち負けのこだわりも強く、分からない問題が一問あるだけでも「僕はダメな奴なんだ」とがっくりと落ち込んでしまうところがあります。学校での勉強はもちろんそうですが、発達検査などで「やらなければならないことに関して強迫的に頑張るため、苦手な部分もそこそこのスコアが出せてしまう」というようなところがあります。結果的に、息子が日常で感じている困難は、スコアからは推し量れなくなってしまうのです。周りの評価は関係ない。大切なのは、本人が困っているかどうか。Upload By 林真紀人の何倍もの努力をすることで「苦手」を覆い隠してしまう、そんな生活がいつまでも続くわけがありません。息子は帰宅するとそのまま倒れてしまい、食事もとらずに眠ってしまうことがよくあります。そんな息子の姿を見ていると、問題が表出していなくても、大きな困難を抱えている子どもが一定数いることを思わずにはいられません。つまり、学校生活において「問題のない子」だからそれで良いわけではなく、「問題のなさ」に覆い隠された本人の困り感を見過ごしてはいけないと思うのです。思い返せば、幼稚園の頃も「問題のない子」だった息子は、就学で特別支援学級に通級することを周りに随分反対されました。けれども今は、通常学級でガチガチになっている息子が、唯一気持ちが休まる場所は、特別支援学級のようです。ですから、周囲から見て「問題がない」という評価に左右されず、特別支援学級への通級を選択したことは、今思えば正解だったと思っています。外から見て問題があるかどうかを基準にしてしまうと、発達障害の子どもの困り感が置いてきぼりになってしまいます。他害がなくとも、立ち歩きがなくとも、いや、はたから見て何も「問題がない」としても、本人が困っているのであれば、それは本人にとっては大きな問題なのです。息子に限らず、発達障害のある子どものことを考えるときにはその視点を忘れないようにしたいです。
2017年09月14日授業参観で見た息子の姿はあまりにも…。Upload By 林真紀我が家の発達障害のある息子は今年の4月に1年生になったばかり。特別支援級に通級しているおかげで手厚いサポートも受けられ、特に学習上の困難があるという話も今まで聞きませんでした。困ったことといえば、身体がひどく疲れやすいことぐらい。それもさまざまな刺激に弱いという特性があるので、仕方ないのかなと楽観的に捉えていました。しかし、6月になって、授業参観で息子の算数の授業を見たときのことです。それまで「勉強は問題ない」と思っていた私は、教室での息子の姿を見て驚愕することになります。そこには、あまりにもオタオタとしながら板書をする息子の姿がありました。いや、オタオタというレベルではありません。一生懸命黒板を写そうとするのに、黒板のどこを書き写したら良いのか分からない様子なのです。ノートを見て、黒板を見て、またノートを見て…この一連の作業のなかで、完全に息子は「迷子」になっていました。それでも一生懸命ノートに書き写そうと、黒板をキョロキョロと眺めます。けれども写す場所が分からない様子。しまいには、隣の子のノートを覗き込んで写しているのです。これはしんどいな…と私は頭を抱えてしまいました。そして、息子が帰宅するとぐったりと横になってしまうのは、この「板書」に相当のエネルギーを使ってしまっているのではないだろうかと思い当たりました。もしかするとこの子は、視覚から情報を知りする「視覚認知」に少し問題があるのかもしれない…という疑念が、フッと心によぎったのです。思い当たる節は、息子が幼いころにも…。Upload By 林真紀息子の視覚認知について、私にはもう一つ思い当たることがありました。それは、1年生になった今でも、転がってくるボールを受け止めることができないことでした。ドッジボールのような形で高速で飛んでくるボールが怖いのはまだ分かるのですが、コロコロと転がってくるボールでも怖がって、すたこらサッサと逃げてしまいます。動いているものを目で追って、受け止めるということができないのです。これは、ボールだけではなく、息子がいろいろなものを怖がることに繋がっているような気がしました。息子は他人が飛んでいるなわとびすら嫌がります。無論、大なわとびなどは絶叫して嫌がります。動く物を目で見て捉えることができていないことは、息子の運動への苦手意識全般に関わってきているような気がしたのです。そこで、私は息子の視覚認知に問題があるのではないかということを、療育の先生に相談しました。そのときに、「千葉に視覚認知の発達検査をしてくれる眼科さんがあります。良かったら、検査に行かれてみてはどうでしょう。」と言われ、私は思い切って検査に行ってみることにしたのでした。検査の結果分かった、目の特性とはUpload By 林真紀視覚認知発達検査は、千葉県の浦安市にある「かわばた眼科」さんで予約してやってもらいました。こちらの病院は子どもたちの視覚認知発達検査を行う「視覚発達支援センター」を併設しているのが特徴です。私と息子も一日仕事の覚悟で検査を受けにいきました。その結果、息子は「追従性眼球運動」(見ているものの動きに合わせて眼球を動かす運動)や「跳躍性眼球運動」(すばやく一点から別の点へ眼球を動かす運動)の力がとても弱いことが判明したのです。それが顕著に分かったのは、私が試しに棒を持って、「これを目で追ってごらん」と右左にゆっくり振ってみたところ、息子が目ではなく、顔や身体を動かしてその棒の動きを追っていたときでした。息子は、目だけを動かして動いている物を追うことができていなかったのです。これが追従性眼球運動の弱さの表れでした。転がってくるボールが怖くて受け止められないのは、この追従性眼球運動の力が弱かったためだったと思われます。さらに、跳躍性眼球運動は、板書をノートに書き留めることにもにも大きく関わってくる目の動きです。黒板とノートを交互に見るということは、眼球をすばやく一点から別の点へ移動させる力が要求されます。けれども、眼球を素早く動かす力に欠いている息子は、黒板とノートの間を視線を移動させながら、必要な情報を素早く読み取るということができずにいたのでした。Upload By 林真紀さらに、詳しい検査の結果、息子は遠視であることが分かりました。「視力」として数値がはっきり出る近視と違い、遠視は早期発見が難しいといいます。遠視が「近くが見えない」というのは実は誤解で、近くであろうと遠くであろうとピントが合わせづらいことを言うそうです。これによって、近くを見ているときでも遠くを見ているときでも、物を見るために余計な力が入ってしまっている状態になってしまいます。そのために、イライラや落ち着きのなさ、頭痛や疲労感に悩まされることがあるそうです。息子の異常な疲れやすさの原因は、発達障害による刺激に対する弱さだけではなく、なんと遠視が関わっていたのでした。というわけで、来る9月の新学期に向けて、遠視用のメガネを作ることになりました。見え方が違うということ出典 : このように、発達障害の子どもの「見え方」について検査をすることで、その子が一体何に困っていたのかが見えてくることが分かりました。現在、息子は学習前に毎日ビジョントレーニングと呼ばれる、視覚認知の発達を促すトレーニングをやっています。これは、やればやるほど伸びていくものだと言われています。トレーニングを始めて数週間がたった今では、頭を動かさず、トレーニング用の棒を眼で追えるようになりました。これで生活の中に変化が現れるかはわかりませんが、気長に続けていこうと思っています息子の場合のように、発達障害の困難は、見え方や眼球の動きが関わっているようです。さらに、疲れやすさの原因は、発達障害の過敏性によるものだけではなく、遠視などの目の状態にも関係している場合もあるのです。本人の困難さが「見え方」にあるということを、自分自身で気づくことはなかなかできません。少しでも「この子の見え方は何か違うな」と思う点があれば、ぜひ視覚認知の検査を受けることをお勧めしたいと思います。その子の抱えている困難をより詳しく知ることで、具体的にどうすればいいか、どんな力を伸ばせばいいのかが見えてくるかもしれません。
2017年08月10日研究に協力するために参加したセラピーがきっかけで出典 : 大学などの研究機関では、比較的安価な費用でセッションやセラピーを提供してくれることがあります。常にアンテナを張っておけば、規模の大きな総合大学などで発達障害児向けのセッションやセラピー、講演会といったイベントが結構な頻度で実施されています。(ただし、あくまでも研究目的でのセッションやセラピーなので、研究プロジェクトが終了すると途中でも打ち切られてしまったり、状況が良くならなくとも回数が厳密に決められていたりという制限はあります)私はとある総合大学の心理学研究室の実験で、アメリカで行われている手法を実験的に取り入れたペアレントトレーニングに参加することができました。そのときの出来事です。問題は息子より私だった!?手渡されたストレスチェックの結果は、このセラピーでは、息子は私とは別部屋でプレイセラピー(遊戯療法)を受けるというものでした。その間、私は個室で大学の先生にカウンセリングをして頂くことに。私はそこで、息子との関わり方や息子の生育について、とめどない勢いで話し続けてしまいました。それもそのはず、私の頭のなかは、常に息子のことでいっぱいだったのです。先生はふんふんと私の怒涛のトークを聞いていらっしゃいましたが、ある日、「お母さんのストレス状態のほうも少し把握しておきたいので」と、何やら10枚ぐらいあるチェックリストのようなものを渡されました。「何も考えずに○をつけていってください」と言われたので、思ったとおりに記入をしていきました。その結果は…Upload By 林真紀私のストレススコアは46点。先生いわく、このスコアが13点を超えていると「強いストレス状態にある」ということで、うつ病などを疑われるレベルだそうです。私のスコアは13点どころか、46点。なんと基準の3倍以上!先生も「これは、息子さんよりもお母さんの状態のほうを早急になんとかするべきかもしれないよ…」と目を丸くしているではありませんか。その時期の私のストレスは尋常ではなく、時と場所を選ばずに繰り返される発作に、常に心身はガチガチに固まっている状態。気付けば顔の表情までこわばり、人相が変わってしまっていました。食欲もがっくりと落ち、体重もかなり減っていました。実はこの時、私は「パニック障害」という病気を発症して、外に出るのも車の運転をするのも命がけの状態でした。カウンセリングの際に、「おかしな発作が繰り返し起こる」というようなことを先生にも話していた矢先のテスト結果でした。ストレスが多かったからパニック障害になったのか、パニック障害だったからストレスがたまっていたのか、どちらが正解かは分かりません。とにかく、「息子さんよりもお母さんをどうにかしなければならない」というのが、ペアレントトレーニングのチームにとって喫緊の課題となったようです。「ストレススコアがこんなに高いようでは、パニック障害になってもおかしくないよ」とため息をついた先生は、「パニック障害にも効果のある」という、あるリラックス法を教えてくれたのです!教えてもらったリラックス法に救われる!私の場合、考え方や認知のせいで疲れているというよりは、毎日育児のことなどであれこれ小さなことを悩んだり考えたりしているうちに、体中がガチガチに緊張していたために体調が悪くなっている状態でした。過呼吸発作も、ぶつぶつといろいろ考えながら、呼吸が浅くなっていることが原因だったのでしょう。さらに、パニック発作への恐怖心が身体の緊張をより高めてしまい、いつの間にか力の抜き方が全く分からなくなっていました。身体が常に緊張していると、肩が凝り、頭痛が酷くなります。ひどいときには、夜眠れないぐらい身体が凝り固まってしまうこともあります。夕方の疲れは特にひどく、夕食を作らなければいけないのに起き上がれないことも頻繁にあったのです。Upload By 林真紀先生は、私の捉え方を変えようとか、息子の態度を変えようとかいう前に、まず私が「適切にリラックスできるようになること」が大切だとおっしゃいました。そして先生が教えてくださったのは、「自律訓練法」というリラックス法です。ストレスや緊張を緩和させる訓練法で、どこででも気軽に練習することができます。具体的には、椅子に腰かけて目を閉じ、「気持ちがとても落ち着いている…」「右手が重い」「左手が重い」「右足が重い」「左足が重い」「右手が温かい」「左手が温かい」というように、身体全体を弛緩させるリラックス法です。1回の所要時間は3分ほどですので、時間を取ることも、それほど苦になることもありません。また、先生にこちらの本を頂き、1日3回、各3分ずつ練習するように言われました。どんなことでも習慣化していかなければ効果というのはなかなか出ません。自律訓練法も、毎日短い時間でも練習し続けることが大切だと聞いた私は、毎日練習と身体の変化について記録を取ってゆくことにしました。大切なのは、自分自身の心の状態を省みること出典 : 私は先生の指示通り、自律訓練法を1日3回行いました。最初は半信半疑でしたが、確かに身体がガチガチになって夕方寝込んでしまうようなことが確かに減っていったのです。また、パニック発作が起こりそうなときに、自律訓練法をやってみると、パニック発作の回数がかなり減らすことができました。実際の身体の状態の改善以上に、自律訓練法を始めたことで、「自分にはこれだけの負荷がかかっていたのだ」「リラックスする時間は意図的に作らなければならない」と、自分自身のメンタルの状態を省みるきっかけになったと思います。緊張状態がずっと続く育児をしていると、リラックスの方法を忘れてしまうことがあるのです。だから、リラックスのやり方も、私の場合は「学習」しなければならないのだと分かりました。育児で肩がガチガチに凝っていませんか?知らず知らず浅い呼吸になっていませんか?あるいは、パニック発作のような症状に苦しんでいませんか?どうか親御さんも意図的にリラックスする時間を作ってくださいね。時間を使って、意識的にリラックスすることが大切なのだと私は思っています。
2017年07月27日キャンディストリッパー(Candy Stripper)とアーティスト・とんだ林蘭のコラボレーションウェア「WEIRD NURSE」シリーズが登場。2017年7月14日(金)より、キャンディストリッパー原宿本店及び公式オンラインストアにて発売される。コラボレーションしたとんだ林蘭は、コラージュ・イラスト・ペインティングなど様々な技法を用いた作品を制作する、次世代アーティスト。独特でシュール、時には官能的な世界観が特徴だ。今回のウェアには顔に「A」の文字を携え、シェイクを飲んでいる“シュールなナース”のコラージュをデザインした。Tシャツはナースを大胆にあしらっており、スタンダードな2Mサイズと、ユニセックスに着こせるXLサイズを用意。またナースモチーフが散りばめられたオープンカラーのシャツは、ラフに着こなしたい一枚だ。オンラインストア限定色としてミントカラーが登場する。さらに、デイリーユースにぴったりなキャンバストートも展開。使い勝手の良いA4サイズとなっている。【詳細】「WEIRD NURSE」シリーズ発売日:2017年7月14日(金) ※オンラインストアは同日19:00〜※オンラインストアでは、6月28日(水)19:00より先行予約を開始販売店舗:キャンディストリッパー原宿本店、公式オンラインストア価格:・シャツ「WEIRD NURSE SHIRT」17,800円+税・Tシャツ「WEIRD NURSE TEE」5,900円+税・トートバッグ「WEIRD NURSE TOTE BAG」4,900円+税【問い合わせ先】Candy StripperTEL:03-5770-2204
2017年07月01日アイドルグループ・Juice=Juiceの宮本佳林が21日、都内で写真集『Sunflower』(発売中 3,000円税込 ワニブックス刊)の発売記念イベントを行った。今年はフジテレビ系ドラマ『武道館』に主演し、実際に11月7日には初の武道館公演も決定しているJuice=Juiceで、デビュー時よりセンターとして活躍する宮本。同書は、初めての宮古島と、本人が馴染みのある街の東京・調布の深大寺で撮影され、宮古島では水着はもちろん、タイトルにもなっているひまわり畑での印象的なカットなど、17歳の宮本の弾ける笑顔が満載し、都内では落ち着いた雰囲気の浴衣姿に加え、写真集ではラストとなる制服姿も披露。今の宮本を表現するにふさわしい少女性を切り取った写真集に仕上がった。そんな同作について宮本は「空もめちゃくちゃ晴れていて、ファーストとセカンド(写真集)は曇りとか雨の写真集になってしまったんですけど、今回はパーッと晴れているので明るい感じの写真集になっています」とハツラツとした笑顔で語り、見どころについては「3冊目の写真集なんですけど、一番いろんな表情が撮れているかなと思いますし、自然かなって思うので、そこを見てほしいですね。あとは成長を見てもらえたらと思います」とアピールした。また、お気に入りには白いタンクトップを着て座っている写真を挙げ「"座り姿勢が整っています"みたいな感じが自分的にすごく好きで、撮影したその日に写真を印刷してくださったんですけど、この写真を見たときから『これすごく好きだな』って思っていました」と明かし、「色白なのが魅力かなと自分でもチャームポイントだなと思っていて、めちゃくちゃ色白が際立っているなと思うので、この写真が好きです」と声を弾ませた。また、大胆な水着ショットも収録されているそうで、恥ずかしさはなかったか聞かれると「海だし、夏だし、こういう機会じゃないと海に入れないと思って、わーって撮ってもらいました」と語った。Juice=Juiceとして初の武道館公演を直前に控え、準備の状況を聞かれると「今、取り掛かっている最中で、メンバーの中でも『最高の武道館にしたい』と思っているので、初めての武道館ということもありますけど、準備は万端の状態で行きたいと思います」と意気込み、注目ポイントについては「Juice=Juiceってなんでか走るのが苦手なグループで、走るかたちが変で、武道館って大きいので、その走っている姿に注目してほしいなと思います。競争心があって、誰が早いかとか注目して見てもらえたら面白いんじゃないかなと思います」とオススメしていた。
2016年10月22日川口春奈と林遣都が初競演を果たす、人気WEBコミックの映画化『にがくてあまい』。このほど、川口さん、林さんがともに大人っぽい妖艶シーンに挑戦する特報映像が、キービジュアルとともに解禁。また、本作主題歌を「OKAMOTO’S」が書き下ろしで手がけることが分かった。仕事に燃えるキャリアウーマンの江田マキは、ある日、男子高のイケメン美術教師の片山渚と出会い恋に落ち、2人はひょんなことから同居することに。しかし、天真爛漫なマキを、ぞんざいに扱う渚。衝突しながらも、マキは渚に恋している自分に気づくが、渚はなんとゲイだった!それでも、大嫌いだったのに、渚の作る野菜料理に癒されていくマキ。それぞれが抱える問題を解決していくうちに、お互いが大切な人になっていくが…。WEBコミック誌「EDEN」(マッグガーデン)にて無料配信された原作コミックが、この5月に惜しまれつつも思わぬエンディングに迎え、「切ない!! 泣ける!! 胸を打たれた!!」などのコメントが上がり話題となった本作。韓国、台湾、香港などでも翻訳され、“食と愛”をテーマにしたベジタリアン・フードコミックとして人気を博している。解禁となった特報では、川口さんが初々しく演じる男に恵まれない独身女・マキと、林さん演じる女に興味のない男・渚とのまつわる出会い、奇妙な同居生活の始まりと、相容れない生き方をする男女が“ありのまま”でぶつかり合う様子を映し出していく。しかも、ゲイの菜食主義者役の林さんが上半身ヌードを披露すれば、川口さんのかつてない衝撃の姿もチラリ。そして、大人の妖艶さをまとったシーンが続き、見る者をとりこにする色気を醸し出す映像となっている。さらに、淵上泰史、桜田ひより、真剣佑、SU(RIP SLYME)、中野英雄、石野真子といった個性的なキャスト陣にも要注目だ。また、本作の主題歌は「OKAMOTO’S」が本作のために書き下ろした「Burning Love」に決定。“人と違う”ことに生きづらさを覚える世の中で、自らをストレートに表現する生き生きとした登場人物たちの姿を、いっそう盛り上げてくれるに違いない。『にがくてあまい』は9月10日(土)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年06月09日林真理子の伝説的な不倫小説を映像化する金曜ナイトドラマ「不機嫌な果実」が29日(金)から放送開始される。本作は林さんが1996年に発表した同名小説が原作。発刊当時単行本の帯に記された「夫以外の男とのセックスは、どうしてこんなに楽しいのだろうか。」というフレーズが衝撃を呼び翌年にはドラマ化、映画化され大きな話題となった。今回は約20年ぶりのドラマ化となる。物語は結婚して5年になる32歳の人妻・水越麻也子を主人公に、自分を女として見てくれない夫に不満を募らせ、つまらない日常と冷え切った心を満たしたくれる男を求め悶々とする麻也子が情熱的な音楽評論家・工藤通彦と出会い、心奪われ、本能のままに禁断の恋に溺れていくというもの。29日(金)放送の第1話では、誕生日に夫の水越航一から珍しく食事に誘われるものの、その誕生会は姑・綾子をまじえた地獄のようなもので、さらに自分が“キープ”していたつもりだった弁護士・南田典雄は若い女と結婚。屈辱的な展開に愕然とし「間違いない。私はやっぱり、ものすごく損をしたのだ…」と確信する麻也子が、大学時代の友人・竹田久美が離婚で手にした慰謝料で開店したワインバーでピアノ演奏をしていた工藤通彦と出会うところから2人の“不倫”の始まりが描かれる。今回主人公の水越麻也子を演じるのは栗山千明。栗山さんがテレビ朝日のドラマに出演するのは、今回と同じ金曜ナイトドラマ枠で2010年に放送された「熱海の捜査官」以来6年ぶりとなり、テレビ朝日で主演を飾るのは今作が初となる。今回の役どころについて「女性ならではの揺れ動く心情を表現する役を演じるのは今回が初めてで、どんな自分が飛び出すか分からない。かつて見たことのない栗山千明をお見せできるかと思います!」とコメントしている栗山さん。麻也子役でみせる新境地に期待が高まる。そして麻也子の不倫相手である工藤通彦を演じるのは市原隼人。市原さんはテレビ朝日の連続ドラマ初出演にして栗山さんとも初共演。今までにない組み合わせのなか「皆さんの目を釘付けにして、時間を止めてしまうような表現を模索していきたい」と闘志を燃やす市原さんが全身全霊で表現する通彦の情熱と男の身勝手さにも注目したい。そして麻也子の夫・水越航一を演じるのは「SMAP」の稲垣吾郎。ドラマ「信長のシェフ」の明智光秀役や映画『十三人の刺客』の悪役まで高い演技力であらゆる役柄をこなす稲垣さんが、超潔癖&極度のマザコンという“夫”を今回熱演。「ここ最近は生活感のない役が続いたこともあり(笑)、人間のリアルな気持ちを演じるのがすごく楽しみ。面白いキャラクターにして、ドラマ全体をかき混ぜていきたい!」と意気込みを語る稲垣さんの“ダメ夫”ぶりも目が離せない。また栗山さん、市原さん、稲垣さんのほか、麻也子の最初の不倫相手である敏腕広告マン・野村健吾に成宮寛貴。麻也子の大学時代からの友人・竹田久美には高梨臨。麻也子の大学時代からの友人・遠山玲子を演じるのは数々のエロティックな発言が話題を振りまいている橋本マナミ。さらに萬田久子や、六角精児、光石研ら豪華なキャストが顔をそろえた。ドラマ「不機嫌な果実」は29日(金)23時15分~テレビ朝日系で放送(※一部地域を除く)。(笠緒)
2016年04月29日からだの悩み多きアラフォー世代。なかでも “めぐり” に関する悩みが多いと言います。骨や筋肉の動きなどを通じてからだの「めぐり」とそのメカニズムを知り尽くす「john masters organics TOKYO」(ジョン・マスター・オーガニック トーキョー)のセラピスト 林里奈さんに、実際に施術をしていただき、「めぐり」を促すためのポイントを伺ってきました。めぐりキーワード1:「呼吸」―― クレンズの施術が始まる前に、お部屋に撒くルームスプレーの香りを選びますよね。同時に「呼吸の深さとリズム」も確認されて。「香りと呼吸の関係」も気になります。「呼吸」に意識を向けることで「めぐり」はよくなるのでしょうか?呼吸がどんなリズムかを確認することで、普段より少し呼吸を意識していただくという意図もあります。深い呼吸をすると、からだのめぐりはよくなります。みなさん無意識な状態では“呼吸がかなり浅い”方が多いようなので、呼吸を少しでも深く誘導するためにルームスプレーで好きな香りでお部屋を満たすことをおすすめしています。セラピストは、呼吸を合わせることでお客様の精神的なバランスを感じることができます。エネルギーや動作のバランスがお客様と一体化するので、深いリラックス効果が得られるようになるんですね。筋肉の細かなこわばりや緊張もセラピストは感じやすくなるので、「呼吸」はセラピストたちにおいても重要なキーワードになっています。めぐりキーワード2:「温め」―― 「めぐり」に欠かせないキーワードのひとつに「温め」があります。林さんも「体を温める際に首の後ろを温める方が多いけれど、実際は “顎から首にかけてのゾーン” をよくマッサージするほうが効果的」と言われてましたが…。顎の下から首のラインを温めることで、腰の筋肉を緩めて腸をリラックスさせる効果が期待できます。ワーキングママである松浦さんは、重い荷物を持つ習慣があることで肩と背中の筋肉が発達しています。同時にお子さんを抱っこすることで腕に大きな負荷がかかっていて、それを支えるために腰に圧がかかり腰が弱くなっています。真面目でストイックな性分なのかもしれないと感じました。だからこそ、腸をリラックスさせて副交感神経を優位にしてあげる、ホッとひと息つく時間になればいいな、との思いで顎下から首を温めるアドバイスをさせていただきました。 めぐりキーワード3:「見えない部分」―― 施術中「背骨(特に腰の近く)が湾曲しているので、左足を右足より少し前に出すイメージで歩くと良い」とアドバイスを受けました。自分では「見えない部分」でしたが意識するようになり、少しずつ体調が変化してきました。いま抱えているからだの問題の根本はどこから来ているのか、ご自身が感じている不調の箇所と実際起きている不調の箇所が異なることが多いですね。いくら鏡の前で念入りにチェックしても自分自身では気づきにくい部分、それゆえにいつの間にかめぐりが停滞してしまっている部分、特に40代前後になると積み重なった負荷をそのまま(気づかないまま)に過ごされているかたも少なくないのです。サロンではお客様の中に眠っているホメオスタシス(自分で健康を保とうとする力)を可能な限り呼び起こす施術を目指しています。みなさん、生活において気づかぬうちに生まれたクセはいくつか持ってらっしゃるので、できるだけご自身では「見えない部分」「気づきにくいこと」に、より注力するように心がけています。めぐりキーワード4:「インナーケア」―― 施術後にご用意くださるコールドプレスジュース。サロンの施術と組み合わせることで得られる「からだのメリット」とはなんでしょうか?コールドプレスジュースは繊維が取り除かれているため、本来消化に使われてしまうエネルギーが疲労回復や良質な睡眠にも充てられるので、施術後は特におすすめの組み合わせです。クレンズサロンでマッサージを受けて身体の流れやめぐりを整えたら、今度はインナーケアできるコールドプレスジュースで、内臓機能も整えて休ませてあげたいですね。 めぐりキーワード5:「力を抜こう」―― 「実はこうするだけで “めぐり” がよくなる!」といった、ワンポイントアドバイスをいただけますか?まず、力を抜きましょう。眉間の力を緩めて、歯の食いしばりもほどきます。足の指も、グーパーグーパー(できるだけ自力で開いたり閉じたり)つま先まで意識を届かせて。そして、指を頭の上で組んだらグーっと大きく伸びてみましょう。毎日、就寝する前に、疲れたと感じた時に数分間。たったこれだけなので、覚えておくと少しずつ効果を感じられると思います。何事にも一生懸命で、忙しくタフなのがアラフォー世代だと思います。品のある美しさが備わり、物の選び方もより丁寧に。その一方で、上手に力を抜けない人が多いのもこの世代。ガチガチに構えていてはめぐるものも “めぐり” ません。マッサージだって効果半減。力を抜いて、要らない感情ごと解放してください。精神の安定と “めぐり” にも大きな関係があるのです。あとは、時にはサロンに足を運ぶ贅沢も取り入れていただけるとベストです。取材協力 / お問い合わせ:john masters organics TOKYO東京都渋谷区神宮前5-1-6イルパラッツィーノ表参道1F03-6433-529811時~21時(日・祝は20時まで)不定休
2016年02月09日ミハラヤスヒロ(MIHARAYASUHIRO)、とんだ林蘭、チームラボ(teamLab)のコラボレーションによるインスタレーションが、9月12日、13日にミハラヤスヒロトーキョーにて開催される。同インスタレーションは、東京の表参道、青山、原宿エリアで9月12日に開催されるファッション誌『ヴォーグ(VOGUE)』主催のショッピングイベント「ヴォーグ・ファッションズ・ナイト・アウト(VOGUE FASHION’S NIGHT OUT)」の一環として開催されるもの。当日はミハラヤスヒロトーキョーに、とんだ林蘭のデザインをコラージュしたフィルターを使った、チームラボカメラを店内に設置。来場者にプリクラ感覚で撮った写真が、自動的にFacebook特設ページに投稿される仕組みとなっている。また店内では、ミハラヤスヒロととんだ林蘭のコラボレーションアイテムを先行発売。ラインアップは、生肉のキーホルダーや、絆創膏が貼られたクラッチバッグ、真っ赤な唇から歯が覗くクッションなど。イラストやコラージュ、ペイントなどを用いてフェミニンかつ毒のある作品を生み出しているとんだ林蘭らしいデザインのアイテムが揃っている。
2015年09月11日キャンディー「小梅」のアートワークや、漫画『赤色エレジー』などで知られる、現代美人画の第一人者・林静一による“美人画”の集大成画集『林静一美人画集』が発売された。今年、古希を迎えた林静一は、愁いを湛えた美女の横顔を描いた叙情的な作品が特徴で、その人気は海外でも熱烈な信奉者がいるほど。14年にキューバ、メキシコで「トラディショナル・モダンな日本美術 林静一の美人画展」を開催すると、その様子がNHKのテレビ番組「視点・論点」でも紹介された。今回発売される画集では、「小梅」のアートワークを始め、あどけない少女、妖艶な美女、和服美人、洋装の令嬢、浮世絵風の町娘から現代的な女子まで、初期から現代までの林静一作品の中から厳選した美人画を収録。“幻の作”と称される「リリー・マルレーン」も復刻収録される他、典雅な筆致の日本画や、挿絵、表紙画などのイラストレーション、劇団系のポスターアート、レコードジャケットなど様々な作品が収められている。
2015年08月21日JR東日本ウォータービジネスはこのほど、「青森りんご 王林」を発売した。○"りんごの中の王様"「王林」を使用した果汁100%ストレートジュース同商品は、"エキナカから「ここにしかない価値」を届ける"「acure made<アキュア メイド>」ブランドより発売となる、青森りんごシリーズの第3弾商品。2010年から続く青森りんごシリーズでは、「つがる」「トキ」「王林」「ふじ」と4品種を展開予定で、第3弾の今回は、"りんごの王様"が名前の由来の「王林」となる。「りんごの中の王様」という意味を込めて命名された黄色品種の「王林」は、「ふじ」「つがる」に次いで3番目に生産量が多く、りんごシリーズでも昨年より仲間入りを果たしている。青りんごのような見た目から、酸味が強いように感じられるが、実は、今年好評を得ている「トキ」よりも糖度が高く、芳醇な甘味を楽しめるという。酸化防止剤を使用しない「密閉搾り」製法でつくった果汁100%ストレートジュースで、2014年度に収穫した青森県産の王林のみを使用した。280mlペットボトルで、価格は160円(税込)。販売場所は、JR東日本エキナカ飲料自販機、JR東日本ウォータービジネス通信販売、JR東日本のエキナカ店舗など。
2015年03月16日台湾映画『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』の初日舞台挨拶が1月24日(土)に行われ、主演の永瀬正敏と共演する坂井真紀が出席。台湾からマー・ジーシアン監督とチェン・ビンホンが急遽駆けつけると、永瀬さんは「暖かいですね」と感無量。坂井さんは感涙していた。日本統治下の1931年、台湾代表として夏の甲子園に出場し、準優勝した嘉義農林学校(通称:嘉農=かのう)野球部の実話を描く台湾映画。この日、永瀬さんと坂井さんには、ジーシアン監督らの来場は一切秘密だったといい、舞台挨拶の冒頭で永瀬さんは「本当は台湾のスタッフと一緒に舞台に立ちたかったが、叶わなかった。きっと僕らの思いは(台湾に)届いていると思う」と監督の不在を残念がる場面も。それだけに「永瀬さ~ん」とジーシアン監督が姿を現すと、永瀬さんはまず驚きの表情。劇中では「泣くな!」が口ぐせの日本人監督・近藤兵太郎さんを演じており、「いや、泣いてないっすよ」と感動的なサプライズに照れ笑いも浮かべていた。一方、近藤の妻を演じる坂井さんは涙をこぼしながら、「永瀬さんや監督をはじめ、常に現場が作品に対する情熱にあふれていた。私もその情熱に触れて、エネルギーをもらったし、幸せだった」と感慨深げだった。また、ジーシアン監督は「人間は未来を見つめる生き物ですが、そこで過去を忘れてはいけないと思います。この映画を観て日本と台湾の過去から学んで、パワーを受け取ってもらえれば」と日本での“凱旋公開”に感激していた。東京・新宿バルト9で行われた初日舞台挨拶には永瀬さんと坂井さん、ジーシアン監督らに加えて。大倉裕真、飯田のえる、山室光太朗、青木健、主題歌を歌うRakeと中孝介が登壇した。台湾では昨年2月に封切られ、公開60日間で興行収入3億台湾ドル(約10億円)を超える大ヒットを記録。いったん劇場公開を終えたが、9月から台湾映画史上初となるアンコール公開が行われ、“台湾版アカデミー賞”といわれる第51回金馬奨で「観客賞」「国際映画批評家連盟賞」を受賞した。『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:KANO~1931 海の向こうの甲子園~ 2015年1月24日より新宿バルト9ほか全国にて公開(C) 果子電影
2015年01月25日小金井市の江戸東京たてもの園で9月11日(木)、「ジブリの立体建造物展」の動員10万人突破セレモニーが行われ、『思い出のマーニー』の米林宏昌監督と、米林監督が“モデル”とされるカオナシが揃い踏み。米林監督は「こういう機会は初めて」と照れていた。7月10日から江戸東京たてもの園で開催されている同展では、スタジオジブリの出発点である『風の谷のナウシカ』から、『思い出のマーニー』まで作品に登場する建造物の背景画や美術ボード、美術設定といった貴重な資料が展示されているほか、本展覧会のために制作された『千と千尋の神隠し』の“油屋”の立体建造物が来場者を出迎える。2002年に同園で開催された「千と千尋の神隠し展」を上回るペースで、動員10万人を突破し、セレモニーでは幸運にも10万人目の来場者となった竹内美晴さん(19歳)、佐々木春希さん(18歳)に米林監督直筆のイラスト色紙などがプレゼントされた。プライベートでも足を運んだという米林監督は、「いい展示ですよね。ラピュタやナウシカといった何度も観ている作品の背景原画に直接触れると、こういう世界観を作り出す宮崎(駿)さんの頭って、どんな構造しているんだろうと思う」と巨匠の発想力に改めて最敬礼だった。セレモニーには米林監督とカオナシに加えて、トトロも駆けつけ、来場者は大喜び。また、トトロは現在、墨田区の江戸東京博物館で開催される「思い出のマーニー×種田陽平展」に“出張”することも明らかになった。トトロが姿を現すのは、9月12日(金)から最終日の9月15日(月・祝)まで。「ジブリの立体建造物展」は12月14日(日)まで江戸東京たてもの園で開催中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:思い出のマーニー 2014年7月19日より全国東宝系にて公開(C) 2014 GNDHDDTK
2014年09月11日直木賞作家・角田光代の短編小説集をWOWOWの連続ドラマWで実写化した「かなたの子」の完成披露試写会が11月19日(火)に開催。第1話上映後に主演の坂井真紀を始め、井浦新、大森立嗣監督が舞台挨拶に登壇した。偶然、富士登山ツアーに集まった男女。罪を抱え呵責の念にさいなまれる彼らが富士登山を通じて自らの過去と向き合っていくさまを描き出す。富士山の世界遺産登録後、初めてのドラマ撮影として本作の撮影は閉山前の9月に行われたが大森監督は「永瀬(正敏)さんが来た途端に台風も一緒に来た!」と恨み節。嵐が来ると撮影は中断され、山小屋でスタッフ、キャスト全員が待機することになったそう。坂井さんは「すごく強い風が吹いたことがあり、『自分の身は自分で守らなきゃ!』と。自然の怖さを感じました」とふり返る。富士登山ルートの中でも最も過酷と言われる御殿場ルートで撮影が行われ、山小屋と撮影現場を往き来する日々だったというが井浦さんは「毎日、登って下りての繰り返しで、何の修行をしてるのか?という感じなんですが(苦笑)、だんだんとそれが楽しくなってきた」と明かしたがこれも一種のクライマーズハイ…?それぞれに重い過去を背負った役柄を演じたが、母親として娘に対する重い罪を抱える日都子を演じた坂井さんは「監督が『(日都子が罪を犯した)理由なんてない。衝動的という言葉でも片づけられないようなもっと違うことなんだよ』と仰り、その一言で前に進めたと思います」とふり返る。井浦さんは「抱えた罪を大げさにではなく、見せないようにしつつ表さなくてはいけないというなかなか、出会うことのない役で難しかった」と述懐しつつ「そこが一番、面白いところでもあった」と充実した表情を見せた。作品にちなんでいまだに背負っている“過去”について問われると、坂井さんは「小学校の頃、プールのときに脱いだパンツがなくなってしまいまして(苦笑)」と思いがけぬエピソードを明かす。パンツはその後、無事見つかったそうだが「それ以来、トラウマでプールでパンツを脱ぐたびに『これは絶対になくせない』と見えるところに置くようになって」と告白し笑いを誘う。一方、大森監督は“家族”こそがトラウマだという。「初めてに書いた脚本をあるプロデューサーに見せたら『普通は壊れていく家庭を描くのに、お前のは最初から家庭が壊れてる』と言われました。おれんちはムチャクチャだったから。オヤジ(=前衛舞踏家の麿赤児)が白塗りなのがそもそもトラウマだし!」と大森監督、そして俳優の大森南朋を生んだ複雑な家庭環境について語り、会場は笑いに包まれた。WOWOW 連続ドラマW「かなたの子」は12月1日(日)より放送(全4話/第1話無料放送/毎週日曜22:00~)。(黒豆直樹(cinema名義))■関連作品:かなたの子
2013年11月19日映画『スープ・オペラ』(瀧本智行監督)の初日舞台挨拶が10月2日(土)、東京・中央区のシネスイッチ銀座で行われ、主演の坂井真紀、共演の西島隆弘(AAA)らが出席した。ひょんなきっかけから同居生活を始めた三十路半ば過ぎの独身女性・ルイ(坂井さん)、妙に明るい若者・康介(西島さん)、自称・画家のダメな中年男・トニーさん(藤竜也)の心の交流を描く物語。満場の観客を前に坂井さんは「映画の初日は特別な気持ちになるものです。たくさんのお客さんに来ていただいて幸せです」と満面の笑み。劇中のエピソードにちなみ司会者が年の差恋愛について質問。西島さんは「いまは年上がいい。この間、藤さんとそういう話をして『年を重ねると年下が良くなる』と聞いたりもしたので。真紀さんとかすごくいいですね。ホント、タイプです」と“告白”。腕を振り上げて喜んで見せた坂井さんは「年はこだわらないです」。すかさず西島さんから「すごい年下と結婚したくせに…」と突っ込まれると、同作でも一緒に仕事をした写真家の鈴木心さんと昨年10月に入籍し、結婚1周年を迎えたばかりだけに「旦那さんが10歳年下なので、藤さんが『だんだん若い子が好きになる』とおっしゃるのを聞いて、どうしよう?って思っています。男性ってそんなものなんですかね?捨てられないようにがんばります」と健気な妻の顔をうかがわせた。一方、藤さんは「僕の妻は6歳年上。年上の女房はやっぱりいいですよ」とのろけていた。『スープ・オペラ』はシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:スープ・オペラ 2010年10月2日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開© スープの会■関連記事:坂井真紀の美容法「キチンと食事」と「気にしないこと」坂井真紀指輪を輝かせ新婚生活を初ナマ報告阿川佐和子の「スープ・オペラ」が坂井真紀主演で映画化!「“裸”の心で演じた」
2010年10月02日女優の坂井真紀が9月24日(金)、東京・港区のスペースFS汐留で行われた主演映画『スープ・オペラ』の試写会に出席。輝き続ける秘訣をテーマにトークを展開した。本作では、風変わりな同居人に囲まれ、人生の輝きを増していくヒロインを好演。プライベートでも昨年、本作でも一緒に仕事をした写真家の鈴木心氏と入籍し、まもなく迎える結婚1周年を前に「悩んだら止まる時間も大切で、ここにいたいと思ったら止まっていてもいいと思っていましたが、結婚してからそういう訳にもいかず、肝っ玉母さん的に進まないといけないな、と」と変化を語り、輝くような笑顔。一方で、ほぼ女性が埋め尽くした客席からの質問にも回答。92年にデビューし現在40歳だが、年齢を感じさせない容姿とツルツルした肌に関する質問が集中した。だが、女優を続ける上で気をつけている美容法を聞かれると、「キチンと食事を摂ること…ですね。時間が空くと時々水泳に行ったりしますが、あとは気にしていません。体質みたいで」と意外な無頓着ぶりを吐露。意外そうな表情を向けた女性客を見つつ「むかつきます?嫌な感じですか?」とウケを気にして苦笑い。現在40歳とは思わせないツルツルの肌を輝かせており、肌の調子が悪いときのケアについて聞かれても「ダメになったときはどうしようもないですからねぇ、どうしようもないので…気にしないことです」とサラリ。「説得力ないですか?すみません、こんな感じで生きているので」と愛嬌タップリに謝っていた。『スープ・オペラ』は10月2日(土)よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:スープ・オペラ 2010年10月2日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開© スープの会■関連記事:坂井真紀指輪を輝かせ新婚生活を初ナマ報告阿川佐和子の「スープ・オペラ」が坂井真紀主演で映画化!「“裸”の心で演じた」
2010年09月24日