こんにちは、婚活FP山本です。医療費控除というのは、文字どおりの医療費だけでなく、そのための交通費も含めることができます。ただし、医療費控除の対象になるかどうかはさまざまなので、多くの方が含めていいのか悩んでいるのが実情です。勝手に判断するのは危険ですから、ぜひ正しい知識を身につけておきましょう。今回は、医療費控除の交通費について、さまざまな角度で対象か否かと申請方法をお伝えします。あなたの人生に、お役立てくださいませ。医療費控除の対象は電車やバスでの通院が基本まずは早速、医療費控除の交通費についての基本をお伝えします。結論からいえば、医療費控除の対象になる交通費というのは、「電車やバスでの通院」が基本です。電車やバスを使って病院に行った場合は、基本的にその交通費は医療費控除の対象にできます。このような一般的な公共交通機関を使って病院に行くのは、普通に医療費控除の対象です。けして難しい話ではありませんから、しっかり覚えておきましょう。なお、PASMOなど電子マネーを使っても大丈夫ですが、あくまで対象は病院に行くための運賃分だけですので注意が必要です。そして、一般的な公共交通機関では「領収書」が貰えないことがあります。そのような場合には、利用者や目的(地)・日付・金額などをメモしておくことが必要です。後述する「明細書の内容」に沿った形で、正しくメモしておきましょう。領収書は不要だが、なるべく貰って5年保管を2018年1月以降、法改正によって確定申告での医療費の領収書添付は不要になりました。しかし、代わりに現在は「明細書」が必要です。この明細書を作るためにも交通費については、最低限メモくらいは必要になります。少なくとも、適当な金額を書いてはいけません。また領収書も、添付の必要はなくなったものの「5年間」保管する必要があります。いつ税務署から問い合わせが入るか分かりませんから、このあたりは正しく行動しましょう。「必要なら」タクシーや新幹線・飛行機なども例外的に使える次に、医療費控除の対象になる例外についてお伝えします。すでにお伝えしたとおり、医療費控除の対象になる交通費というのは「電車やバス」が基本です。ただし、どうしても必要な場合に限って、例外的にタクシーや新幹線・飛行機などの料金も控除対象になります。どうしても必要な場合とは、例えば深夜帯で電車やバスが使えない、重病で電車やバスに乗れないなどの場合です。新幹線や飛行機は、これらを使って遠方の病院に行かなければならないような場合に限って、医療費控除の対象になるという意味合いになります。あくまで例外ですし、必要性を認めてもらえないこともありますが、本当に必要ならちゃんと対象になりますから大丈夫です。むしろ控除を気にして使わないというほうが稀ですが、ともかくしっかり覚えておきましょう。宿泊費は控除対象にならない点に注意しよう特に、新幹線や飛行機を使う場合に気をつけたいのが「宿泊費」です。これらを使うほどの遠方の病院に行く場合は、ホテルなどを合わせて使うことも多いといえます。しかしこのホテル代などは、残念ながら医療費控除の対象にはならない点に注意が必要です。一般的な感覚とは少しズレているように感じるかもしれませんが、このようなルールになっているのですから仕方ありません。あくまで控除にならないだけで、使うかどうかは自由ですから、必要なときにはしっかりホテルも活用しましょう。「必要なら」付き添いの人の交通費も控除対象今度は、さらに医療費控除の対象になる例外についてお伝えします。医療費控除の対象になる交通費とは、元になる医療費も含めて基本的に「医療を受ける本人」限定です。しかしどうしても必要な場合に限って、付き添い人の交通費も医療費控除の対象にすることができます。どうしても付き添い人が必要というのは、例えば小さな子供や高齢者、あるいは重病人などが当てはまりがちです。このような「1人で病院に行くことが困難な人」に付き添った場合は、その人の交通費も医療費控除の対象にすることができます。ただし、その後に当人が入院して世話やお見舞いのために1人で病院へ行くような場合は、その交通費は医療費控除の対象になりません。このあたりは少しややこしいですが、しっかり分けて覚えましょう。無料診察の交通費や医師の交通費も控除対象ほかに、何らかの助成制度で医療費が無料の場合であっても、交通費だけを医療費控除として申請することもできます。さらに、医師を自宅などに呼ぶ場合は医師の交通費も医療費として請求されますが、この交通費(医療費)も医療費控除の対象です。思った以上に、医療費控除の対象になる交通費の範囲は広いといえるかもしれません。そして簡単にいえば、ここまでお伝えした交通費以外は医療費控除の対象外となります。病院に行く場合は、なるべく対象の範囲となる手段を用いましょう。ガソリン代や駐車場代・高速料金などは対象外ここからは、医療費控除の対象外になる交通費についてお伝えします。医療費控除の対象外になる交通費の代表格は、「自家用車のガソリン代や駐車場代」です。電車やバスより自家用車を普段使いする地方などは不利といえますが、ともかくこのようなルールになっています。またそこから、高速料金も対象外です。ちなみに一応の理屈では、医療費控除の対象とは「人的役務の提供の対価」限定になっているためといえます。ガソリン代や駐車場代・高速料金はモノの購入代金や利用料ですから対象外、という理由です。もっとも、電車やバスなら利用ごとの料金も明確ですが、「病院に行くためだけに」ガソリンを入れる方はまずいません。多少強引にでも納得して、受け入れていきましょう。「高額な代金だったから通してほしい」は通らない医療費控除の対象になる交通費とは、文字どおり「医療を受けるために必要と認められる範囲」に限られています。そして、それを客観的に示せることが必要です。「必要だった」と強引にいっても通りませんし、「高額な代金だったから通してほしい」も通りません。車社会の地方には厳しいルールですが、少なくとも本体の医療費については車で行っても対象です。通る部分だけでもしっかり申請して、ルールに合わせた行動を取っていきましょう。[adsense_middle]定期代や一時退院時の交通費も対象外今度は、さらなる医療費控除の対象外になる交通費についてお伝えします。都心部では通勤定期を利用する方も多いですが、この定期を使って医療を受けた場合の「定期代」は対象外です。あくまで通勤定期は「通勤するため」が主ですから、医療費控除の対象にはなりません。あと注意が必要なのは「一時退院」でしょうか。長期の入院患者が年末年始などで一時的に退院することがありますが、その場合の自宅まで帰る交通費は医療費控除の対象外です。自宅に帰る行動は「医療を受けるため」ではありません。少し注意しておきましょう。病院や治療が絡む交通費なら何でも医療費控除の対象になるというわけではありません。医療費控除の対象になるものに限って、正しく医療費控除として申請しましょう。通勤途中で立ち寄った場合も対象にならないまれに定期を使わず通勤するような人もいますが、通勤途中で病院などに立ち寄った場合も基本的に医療費控除の交通費には当てはまりません。その病院に行く明確な理由を示せないような交通費まで、強引に医療費控除として申請するようなことは控えましょう。先ほどお伝えしたとおり、今は5年間の領収書などの保管義務がありますし、いつトラブルになるか分かりません。あくまで税法ルールに沿った正しい節税を心掛けましょう。確定申告での申請方法は「人ごとにまとめて入力」最後に、確定申告における医療費控除の交通費の申請方法をお伝えします。現在の確定申告では、医療費については専用の明細書を添付しますが、その内訳は以下のとおりです。医療を受けた方の氏名病院・薬局などの支払先の名称医療費の区分「診察・治療」「医薬品購入」「介護保険サービス」「その他の医療費」支払った医療費の額4のうち生命保険や社会保険などで補てんされる金額そして交通費については、2を「JR・〇〇バス」などとして、3を「その他の医療費」を選択し、4に交通費の額を入力します。ちなみに国税庁は、1人あたりの年間交通費をまとめて入力・記載するよう促していますが、1件ごとに入力しても問題ありません。少なくとも、医療費控除の交通費の申請は難しいものではないといえます。申請できるのにしないのは損なだけですから、できる場合はちゃんと確定申告で医療費控除の交通費についても申請しましょう。書き方などが分からないときは税務署や国税庁へ相談を「これは医療費控除の交通費になるのか?」「明細書の書き方が分からない」など、初めて遭遇・経験する場合は何かと不安になるのが一般的です。そのような場合は自分で勝手に判断せず、事前に近くの税務署や国税庁に相談するのがおすすめといえます。少なくとも、税理士などと違って税務署や国税庁なら相談するのにお金はかかりません。それに、医療費控除の交通費は本当にケースバイケースなので、相談してみないと分からない部分も大きいといえます。今回お伝えした内容は、あくまで「基本」です。事情によっては話が通ることもありますから、申請を諦める前にまずは税務署などに相談してみましょう。医療費控除は交通費も含めて正しく申請しよう!医療費控除は、本体となる医療費だけでなく関連する交通費についても対象になります。久しぶりに病院に行ったような方ならともかく、定期的に通院しているような方なら交通費も相応な額になるはずです。ただし、医療費控除の対象外になる交通費も意外と多いですから、事前にしっかり知っておき、対象になる場合に限ってしっかり申請しましょう。
2020年06月24日こんにちは、婚活FP山本です。最近では売上が減少傾向なものの、まだまだ根強い人気を誇っているのが「宝くじ」といえます。ただ一方で、仮に高額な当選金が当たった場合、税金がどうなるのか気にする方も多いです。ぜひ正しい宝くじの仕組みを知っておき、そして高額当選を狙っていきましょう。そこで今回は、宝くじの基本的な仕組みや当選金に対する税金について詳しくお伝えします。あなたの人生に、お役立て下さいませ。宝くじの購入は自発的な所得税の納税と同等?まずは、宝くじの基本的な仕組みについてお伝えします。そもそも宝くじとは、一般の個人や企業が発売することはできず、できるのは「地方自治体だけ」です。具体的には、宝くじの法律で定められた全国の都道府県と20の指定都市だけが発売することができます。つまり、あなたの宝くじの購入代金は地方自治体に入る流れです。見方を変えれば、宝くじの購入とは自発的な所得税や住民税の納税・寄付のようなものといえます。そして当選金も、見方によっては「税金の還付金」のような性質があるお金です。ちなみに宝くじの売上から当選金などを差し引いた残りの利益は、公共事業などに充てられます。言ってみれば、宝くじの購入とは「一種の社会貢献」です。存分に購入していきましょう。配当金などと違い、当選金は金額に関わらず非課税株式の配当金などと違い、宝くじの当選金は金額に関わらず非課税と法律で定められています。確定申告する必要もありません。当たる可能性は極めて低いものの、もし当たったら丸々もらえるのですから、未だに根強い人気があるのも分かるところです。また株式投資と比べれば、「特に勉強する必要がない」点も嬉しい特徴かもしれません。株式投資などと比べれば投資金も微々たる額で済みますから、一発逆転を狙うには最適とも言えます。ぜひ未経験の方は、宝くじにチャレンジしてみましょう。当選金を贈与する時は「贈与税」に注意!次は、宝くじに関する注意点についてお伝えします。先ほどお伝えした通り、宝くじの当選金は非課税です。しかし、もらった当選金の「使い方」によっては税金がかかる可能性があります。代表例は、やはり「親兄弟などへの贈与」でしょうか。高額な当選金をもらったからといって、その一部を誰かに贈与すると「贈与税」が発生します。贈与税は極めて高額ですから、110万円を超える贈与をする時には注意が必要です。とりわけ、複数人のグループで宝くじを購入した時には、贈与と判断されないよう全員で受け取りに行くなどの対策が必要になります。また、当選金を自分で普通に使うにしても、普通に消費税は必要です。お金というのは大金になるほど税金問題が付きまといますから、しっかりと理解して使っていきましょう。10万円を超える現金振込はできず、手数料も必要高額な当選金は、基本的にみずほ銀行で受け取ります。ただ、10万円を超える現金振込はできませんし、振込手数料も必要という点には注意が必要です。持って帰るにしても、おおよそ1億円で10キロ程度になります。「どうやって受け取るか」も考えておきましょう。特に問題ないのであれば、これを機にみずほ銀行で口座を作れば大丈夫です。ただし、1000万円以上のお金は銀行が破綻したときに保証されません。その後は、複数の銀行にお金を分散させることをおすすめします。1億など高額当選者の情報は税務署に伝わっている?今度は、宝くじに関する補足情報についてお伝えします。普段、税金について疎い人は、つい「黙っていればバレないはず」などと考えがちです。しかし1億円など、高額当選者の情報は税務署に伝えられていると言われていますから、注意が必要といえます。もちろん伝わっていても、ヘンな使い方さえしなければ大丈夫です。ただ先ほど触れた贈与などのことを知らず、税務署に指摘される方も意外と多いのが実情といえます。時には、税務署から「お金の出所」を聞かれることもありますから、気を付けましょう。ちなみに高額当選の場合、銀行から「当選証明書」をもらうこともできます。周囲に当選がバレることもありますが、自分の身を守るためにも必要となる大切な書類ですから、なるべく受け取っておきましょう。ネット購入なら「もらい忘れ」防止になる最近の宝くじは、売り場で買う以外に「ネット購入」という方法もあります。ネット購入なら、100円につき1ポイントの「宝くじポイント」がもらえますし、24時間購入可能です。当選時には自動的に登録口座へお金が振り込まれますから、「もらい忘れ」防止にもなります。さらに、クレジットカードなどでも購入できますし、「継続購入」による買い忘れ防止も可能です。売り場での購入による「調べるまで当選したか分からないドキドキ感」は失われますが、特に時間がなくて売り場に行けない人はネット購入を試してみましょう。[adsense_middle]高額当選者の「破滅」は想像以上に多い?今度は、宝くじに関連する補足情報についてお伝えします。そもそも、宝くじを購入する人の多くは当選金が目当てです。何億円もの当選金が当たれば、バラ色の人生になると考えて宝くじを購入しています。しかし……実際には、そうはならないことも多いのが現実です。というのも、様々なアンケート結果によると、高額当選者の7~8割は「経済的に破滅」しています。思わぬ大金が手に入った結果、一気に金銭感覚が緩んでしまったのが原因です。一度おかしくなってしまった金銭感覚は、簡単には元に戻らないのが実情といえます。これは、「一度上げてしまった生活水準は簡単には下げられない」のと同じ理屈です。本当に高額当選者になった暁には、十分に気を引き締めることをおすすめします。2億3億などは1年2年で使えてしまう金額!一日100万円使えば、一年で3億6500万円使えます。一日50万円でも、一年あれば2億円程度を使うことが可能です。2億3億と聞くと、中には「一生使いきれない金額」のように感じる方もいますが、意外と簡単に1年2年で使えてしまいます。「そんなアホな使い方するわけない」と普段なら考えられる人でも、大金は人を狂わせるのが実情です。本人もさることながら、周囲の人間を狂わせることも多いですから、十分に注意しましょう。高額当選した時こそライフプランを立てよう!最後に、宝くじについて大切なことをお伝えします。もし宝くじで高額当選したなら、それは紛れもなく大ラッキーです。注意が必要な要素もありますが、それでもあなたの人生を大きく好転させてくれる可能性も高いといえます。ここで大切なのが「ライフプラン」です。仮に7億円当たったら、あなたはどう使いますか?多くの方は「必要になるまで貯金」という選択をしがちですが、「こんなにあるんだし少しくらい……」と無計画に使ってしまうことも多いです。大金が入った時こそ、しっかりライフプランを立てて計画的に使うことが大切といえます。ちなみに一番のおすすめは、何らかの投資に回して「当選金を増やす使い方」です。自分の人生をしっかり考え、先々を見据えて当選金を有効活用していきましょう。税金や控除の勉強をして、正しく使っていこう大金には、どうしても税金問題が付きまといます。当選金そのものは非課税でも、その使い方次第では多額の税金が必要です。このため、高額当選者となった暁には、今後のためにも税金や控除の勉強をしていくことが大切といえます。適当に無計画に使うと、高い確率で破滅するのが宝くじです。ぜひ勉強を通して正しく使っていきましょう。宝くじが当たった時は税金に注意しよう宝くじの当選金そのものは非課税です。しかし、その後の「使い方」によっては税金が発生します。思わぬ高額当選をしたからこそ破滅した方もかなり多いですから、宝くじに当たったら素直に喜ぶ一方で、ライフプランを立てて計画的に使っていきましょう。
2020年04月15日政府は今、「全世代型社会保障」を進めようとしている。これまで高齢者福祉に偏りがちだった社会保障を、子どもや現役世代も含めたすべての年代が満足できるものに変えていこうという。幼児教育の無償化がその一端だが、実は、負担が減ることばかりではない。財源が切迫していることから、逆に、負担増を強いられることも多いのだ。「今、検討されているのはおもに2つ。1つ目は、一定の所得がある75歳以上の方が、病気などに支払う医療費を現状の1割から2割負担に引き上げること。2つ目は紹介状なしで大病院を受診したとき、今は初診料に最低5,000円が上乗せされますが、この上乗せ額を増やし、対象となる病院も増やすこと。医療費はますます上がっていきそうです」こう話すのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。そこで、医療費を節約できる方法を2択クイズ形式で荻原さんが出題!正解はどっち?【Q1】いつもの薬どっちが安い?病院で処方してもらう or 安売りしているドラッグストア正解は、病院で処方してもらう。「最近は、病院で処方される薬が、市販薬として販売されるものも増えてきました。『時間がない』『混んだ病院に行きたくない』などの理由で、こうした市販薬を使っている方も多いと思います。ですが、病院で処方される薬は、現役世代だと3割負担。6歳未満と70〜74歳は2割負担で、75歳以上なら1割負担(いずれも現役並みの所得がある方は3割負担)。ドラッグストアで、1割引きで売っていたとしても、特に高齢者は、薬は病院でもらうほうが安くなります」(荻原さん・以下同)【Q2】胸にしこりを発見!まず、診てもらうのはどっちの病院?乳がんの権威がいる大病院 or いつもかかっている開業医正解は、いつもかかっている開業医。「ささいな病気でいきなり大病院に行くと、高い初診料を取られるのをご存じの方も多いと思います。でも、いざ、がんの疑いがあると思ったら、平常心ではいられず、できるだけいい病院で診てほしいと思うのが人情でしょう。ただ、明らかにそうだと思えるのでなければ、『まずはかかりつけ医』が鉄則です。紹介状なしでの大病院受診は、今は最低5,000円上乗せです。でも今後は、数千円の値上げが検討されていて、ますます高くなります。まずはかかりつけ医の診察を受け病院を紹介してもらうほうが、医療費も安くなりますし、素人考えでいきなり大病院に行くより、自分の病状に適したいい病院が見つかるのでは」【Q3】10日間入院することに。入院費用は15万円だと、どっちの日程が安い?3月27日〜4月5日の10日間 or 4月1日〜4月10日の10日間正解は、4月1日〜4月10日の10日間。「医療費が高額になった場合は、『高額療養費制度』が利用できます。年齢や収入に応じて自己負担の上限が決まっていて、申告すると、負担上限を超えた額が返金される仕組みです。一般的な収入の現役世代の方だと、月の自己負担額は9万円ほど。入院費用が15万円なら、約6万円が返金されます。ここで注意したいのが、高額療養費制度は月ごとに計算すること。『4月1日〜4月10日の10日間』の入院期間は4月中なので、入院費が15万円なら、問題なく高額療養費制度を利用できます。6万円の返金を受け、実質負担は9万円です。しかし、『3月27日〜4月5日の10日間』のように月をまたぐと、3月分と4月分に分けて計算。たとえば3月分が8万円、4月分が7万円だとすると、どちらも負担上限の9万円を超えないため、高額療養費制度は利用できません。つまり、『3月27日〜4月5日』の入院費は15万円です。あまり急がない入院などは、月をまたがないように、医師と相談するとよいでしょう」新型コロナウイルスの流行は収まる気配もなく、先行きの不透明感が強いなかで、「残念ながら今年も給料は上がらないでしょう」と荻原さんは語る。「私たちは、医療費を含めた小さな節約を重ねて、家計防衛に努めるしかありません。ほかにも、保険など家計のムダをなくす方法を『保険ぎらい「人生最大の資産リスク」対策』(PHP新書)に詳しく書きました。参考にしてください」「女性自身」2020年3月10日号 掲載
2020年02月28日年が明けて2019年分(平成31年1月1日~令和元年12月31日)までの還付申告の受付が始まり、書類を整理している方もいらっしゃると思います。その中で医療費控除の対象となるかどうか分かりにくい項目もあります。その中で妊娠・出産に関わる項目を中心にお伝えします。 医療費控除とは医療費控除とは、所得税・住民税(市区町村民税・都道府県民税)に適用され、自身や家族のために医療費を支払った場合に対象となる所得控除です。手続きは原則として医療費が10万円を超えた場合、住所を管轄している税務署に確定申告書を提出し、その後所得税・住民税が減額または還付されます。医療費控除の対象となる医療費には該当するもの、該当しないものがあります。次の項目で妊娠・出産に関して該当するもの、該当しないものの概要をお伝えします。 妊娠・出産について医療費控除に該当する主なもの医療費控除に該当する「医療費」の範囲は医療機関に支払わないものでも、病院までの公共交通機関の交通費のように該当するものがあります。妊娠・出産時に主に医療費控除に該当する費用等は以下のとおりです。①妊娠と診断されてからの定期検診や検査などの費用②妊娠と診断されてからの通院費用③通院・入退院時に電車、バスなどの通常の交通手段での通院・入退院が困難な場合、タクシーを利用した場合、そのタクシー代④病院に対して支払う入院中の食事代⑤助産師による分娩の介助費用⑥病院都合による差額ベッド利用料、個室利用料⑦不妊治療の費用 なお、平成29年分の確定申告から、医療費控除に関する領収証は提出が不要となり、「医療費控除の明細書」を添付する代わり領収証は申告者が保管することとなりました。 妊娠・出産について医療費控除に該当しない主なもの医療費控除に該当しない「医療費」の範囲は医療機関に支払うものでも、診断書の費用や予防接種費用のように該当しないものがあります。妊娠・出産時に主に医療費控除に該当しない費用等は以下のとおりです。①里帰り出産するために実家に帰省する交通費②通院・入院時の自家用車のガソリン代、駐車場代③入院の際の寝巻きや洗面具など身の回り品を購入した費用④病院食以外の外食、出前、売店などで購入した食事費用⑤無痛分娩講座の受講費用⑥予防接種の費用⑦自己都合で希望する場合の差額ベッド利用料、個室利用料⑧診断書の作成費用 該当しないものの考え方としては、治療・療養・分娩に直接関わらない費用です。予防や美容に関する費用、テレビ料金や文書料金などの医師や看護師等の治療行為に該当しない費用は原則医療費控除の対象外と考えてください。不明な点は最寄りの税務署への確認または国税庁ホームページをご参考になさってください。 出産時には普段よりも医療費がかかるケースが一般的で、家計への負担も少ない場合があります。そのためにも医療費に関する領収証をまとめ、お早めに還付申告をしてその負担を軽減できるようになさってください。また、出産直後で手続きが難しい場合でも確定申告期間にかかわらず5年間は申告できますので、余裕のあるタイミングで還付申告をすることをおすすめします。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2020年02月03日「医療費は、手術や入院を伴う病気にばかり目が行きがちですが、1回の医療費が安価であっても、20年、30年と長期間治療を受け続けることの多い生活習慣病のほうが、最終的には高額になるケースがあるのです」こう語るのは、新宿・立川・川崎に展開する駅ナカ診療所「ナビタスクリニック」理事長で、医師の久住英二さんだ。「とくに年金生活では、医療費は大きな負担となります。ましてや、これまで医療費が1割負担だった75歳以上の高齢者でも、’22年度からは一定所得があれば2割負担に引き上げられる見通しです。身近な病気にいくらかかるのかを知っておき、健康に留意すれば、将来的に病気や家計の不安を軽減できるはずです」そこで50代女性が罹患しやすい糖尿病の医療費が、92歳(将来的に現在の平均寿命87歳よりも5年ほど長くなることを想定)までに、どのくらい膨れ上がるのかを算出してみた。糖尿病は40歳以上の4人に1人が患者か予備軍といわれる国民病。「インスリンは血糖値を下げる働きがありますが、その能力を超える糖質を摂取して高血糖状態が続くと、血管内皮細胞が傷つき、血管が狭く、細く、血栓ができやすくなります。その結果、腎症、網膜症、神経障害を合併するリスクを高めることに」(久住さん・以下同)月に1回の診療費は、概算で再診料720円+処方箋料680円+糖尿病が適用される特定疾患療養管理加算2,250=3,650円。3カ月おきに行う血液検査は4,020円だ。「薬は、インスリンの働きを促すメトホルミン(10.1円)を1日4錠、血中の糖分を尿として排出させるSGLT2阻害薬(195円)と、血糖値の高さに応じてインスリンを分泌させるDDP-4阻害薬(127円)を、それぞれ1日1錠とします。薬局で支払う調剤費は1種類につき800円ほどなので、3種類で2,400円になります」診療費、薬代、調剤費を合わせると、年間で22万956円となる。現在は69歳までは医療費の自己負担が3割、一般的な所得であれば70~74歳は2割、75歳以上は1割だ。よって、50歳で糖尿病に罹患した場合、生涯の医療費は194万4,385円となる。だが、現在検討されている“75歳以上2割負担に引き上げ”が実施された場合、医療費は234万2,113円と、約40万円もアップしてしまうのだ。「女性自身」2020年1月28日号 掲載
2020年01月16日母子家庭では、病気やケガをしたときが不安だと思います。手術や入院をすれば、医療費の負担は大きくなってしまいます。経済的に厳しい母子家庭の医療費は免除してもらえるのでしょうか?今回は、母子家庭でかかる医療費を支援する制度や申請方法について解説しますので、これから離婚を考えている方は参考にしてください。母子家庭でかかる病院代や手術費用は免除になる?低収入で生活していくのが精一杯という母子家庭では、病気やケガの際にかかる医療費も心配です。健康保険では実際にかかる医療費の2~3割の負担ですみますが、長期間の通院や入院では負担が大きくならないかが心配でしょう。しかし、母子家庭には公的な援助の制度があります。母子家庭の数はどれくらい?まず、日本では現状どれくらいの母子家庭があるのかを見てみましょう。直近の国勢調査によると、母子世帯の数は約75万世帯です。ここでいう母子世帯には、離婚、死別、未婚のシングルマザーすべてが含まれます。また、母親と20歳未満の子供のみからなる世帯で、実家で親と同居しているケースは含まれていません。平成17年までは母子世帯の数は増加傾向でしたが、それ以降は横ばい状態になっています。一方、父子世帯の数の方は、ここ30年であまり変化がありません。母子家庭の収入は?次に、母子家庭の収入の状況を見てみましょう。厚生労働省が行った「平成28年度全国ひとり親世帯等調査」によると、母子世帯の平均年間就労収入は200万円となっています。収入の分布は、次のような割合です。平均年収が200万円と言っても、一部の高収入世帯が平均収入を押し上げているだけで、母子世帯の過半数が年収200万円未満であることがグラフから読み取れます。母子家庭の現状はかなり厳しいのが現実です。母子家庭には公的な医療費の助成がある収入の少ない母子家庭でも医療費の心配をせずに病院にかかれるように「ひとり親家庭医療費助成制度」が設けられています。ひとり親家庭の医療費は、一部を自治体が助成してくれます。助成制度があるおかげで、生活に余裕がない母子家庭でも安心して病院にかかれる仕組みになっています。医療費の負担が軽くなる!ひとり親家庭医療費助成制度とは?シングルマザーはひとり親家庭医療費助成制度により、医療費の負担を軽減できます。離婚する際の不安を解消するために、助成制度について知っておきましょう。自己負担額を超えると無料で診察が受けられる医療費助成制度の内容は、自治体によって異なります。一般には、自己負担額が決まっていて、それを超える金額の医療費を市町村に負担してもらえる内容になっています。金額は市町村によって異なるひとり親家庭医療費助成制度は自治体ごとに定められている制度なので、医療費の自己負担額も市町村によって違います。【例:大阪市の場合】1医療機関ごとに、入院・通院それぞれ1日あたり500円が限度額です。同一医療機関では自己負担額を月2回まで支払えばよく、3回目の診察料は無料になります。また、病院で院外処方箋を交付されて薬局を利用した場合には、薬局での費用は無料になります。大阪市では1か月の医療費負担額の上限は2,500円となっており、超過分は払い戻しが可能です。入院費も助成してもらえるひとり親家庭医療費助成制度でお金を払ってもらえるのは、通院の際の診察料だけではありません。入院費も助成の対象になります。手術費用がかかっても、保険適用の治療なら、自己負担額を超えた分は払わなくてもかまいません。親の医療費も対象自治体によっては子供の医療費が無料だったり、子供の医療費の一部が助成される制度が設けられていたりすることがあります。離婚しなくても子供の医療費の心配はないという人も多いでしょう。ひとり親家庭医療費助成制度のメリットは、親の医療費も支援してもらえる点です。自分一人で子供を守らなければならないシングルマザーだからこそ、体調を崩したときには病院にかかって早く治すことを考えなければなりません。医療費の心配なく病院を受診できることは、大きな安心感につながるでしょう。医療費助成の申請方法と受け方ひとり親家庭医療費助成制度の適用を受けたいなら、自治体で申請手続きをする必要があります。離婚したときには忘れないように役所で申請手続きをしましょう。[adsense_middle]申請方法は各市町村で確認医療費助成制度は自治体ごとに定められているので、申請方法も市町村によって異なります。自分の住んでいる市町村の役所で、申請手続きについて確認しましょう。申請に必要な書類は?健康保険証のほか、戸籍謄本が必要になることがあります。必要書類についても、自分が住んでいるところの役所で確認しましょう。医療費助成の受け方医療費助成の方法も、各自治体によって違います。【例:大阪市の場合】ひとり親家庭医療費助成の対象者には、医療証が発行されます。大阪府内の病院を受診するときには、保険証と一緒に医療証を病院の窓口に提出すれば、自己負担額の500円までしか請求されません。一方、大阪府外の病院では医療証は使えないため、通常の健康保険適用の金額を病院で支払った後、大阪市医療助成費等償還事務センターで払い戻しを受けることになります。医療費助成が受けられない人はいる?母子家庭であれば、必ず医療費助成が受けられるわけではありません。支援が受けられないケースについても知っておきましょう。所得制限をオーバーすると受けられないひとり親家庭医療費助成にも、所得制限があります。シングルマザーでも高所得の人は医療費助成が受けられません。所得制限については、ひとり親家庭向けに支給される児童扶養手当と同じになっているところも多くなっています。つまり、高収入シングルマザーは、児童扶養手当やひとり親家庭医療費助成などの優遇制度は受けられないということです。ひとり親家庭向けの優遇制度は、生活に困っている母子家庭や父子家庭を支援するためのものです。単に母子家庭というだけで優遇されることはありません。収入には養育費も加算される医療費助成の所得制限限度額を判断するときには、児童扶養手当と同様、働いて得た収入だけでなく、元夫からもらっている養育費も加算した収入が基準になるのが一般的です。無職のシングルマザーでも、養育費をたくさんもらっていれば、優遇が受けられない可能性があります。生活保護を受けている人は対象外生活保護受給者は、ひとり親家庭医療費助成の対象にはなりません。生活保護では、医療扶助として医療費を全額支援する制度があります。生活保護を受けていれば、ひとり親家庭医療費助成を受けるまでもなく、医療費は無料ということです。医療費助成を受ける際の注意点母子家庭になって自治体から医療費助成を受けることになったとき、注意しておきたいのは次のような点です。公的医療保険の対象とならないものはカバーされない医療費助成制度で負担してもらえるのは、公的医療保険(健康保険、国民健康保険)が適用される医療費です。保険適用外の治療には助成が受けられません。たとえば、風邪やインフルエンザで病院にかかった際の治療費はカバーされますが、ホクロの除去などで美容外科にかかった際の費用や歯科インプラント、眼科のレーシック手術などの費用はカバーされません。医療費控除で税金を安くできることも母子家庭向けの優遇ではありませんが、医療費の負担を軽減する制度として、医療費控除があります。医療費控除は所得控除の1つで、年間で払った医療費の合計額が10万円(総所得金額200万円未満の人は総所得金額の5%)を超えた場合に控除が受けられるというものです。保険適用外の治療でも、医療費控除が受けられるものはあります。医療費の負担を軽減するためには、医療費控除も忘れずに活用しましょう。助成が受けられるのは子供の高校卒業まで母子家庭でかかる病院代を自治体に支援してもらえるのは、子供が18歳になった次の3月31日までです。子供が高校を卒業すると、親も子供も医療費の助成が受けられなくなってしまいます。継続的に病院に通っている場合、子供が高校を卒業した途端負担が増えることが考えられます。早めに病院に行って治療ができるものは、早めにすませておくのがおすすめです。シングルマザーも保険に入った方がいい?もしものときの不安を解消するためには、生命保険や医療保険に入っておくのが有効です。保険に入るとなると保険料の負担があるため、生活の厳しいシングルマザーは躊躇してしまうことも多いでしょう。保険に入らなくても、公的な支援が受けられることもあります。シングルマザーが保険に入る必要性について考えてみましょう。[adsense_middle]社会保険による補償も受けられるシングルマザーの場合、自分に万一のことがあったら、子供のことが心配です。リスクをカバーするために、公的な社会保険制度によっても補償が用意されています。保険に入る前に、社会保険制度からどのような補償が受けられるのかを知っておきましょう。遺族年金シングルマザーが亡くなったら、子供には遺族年金が支給されます。遺族年金には、国民年金から支給される遺族基礎年金と、厚生年金から支給される遺族厚生年金があります。遺族基礎年金は年額で約78万円です。これに、社会保険の加入状況により遺族厚生年金が加算されることになります。生命保険に入っていなくても、ある程度の補償は受けられます。遺族年金で足りない分をカバーしたいなら、無理のない範囲で生命保険に入ることを検討しましょう。傷病手当金病気やケガで会社を休まなければならなくなったとき、健康保険から給付が受けられるのが傷病手当金です。傷病手当金としては、給料の3分の2程度の金額が、最長1年6か月の間支給されます。病気等で働けなくなって給料が入ってこなくなっても、会社員なら傷病手当金があるので当面の不安は解消できます。なお、国民健康保険には傷病手当金の制度はないので、自営業やフリーランスの人は民間の所得補償保険や就業不能保険に入っておくと安心です。もしものときのリスクは収入保障保険でカバーシングルマザーが入っておくと安心できる保険として、収入保障保険があります。収入保障保険は、あらかじめ定められた保険期間中に亡くなった場合に、死亡保険金を年金形式で受け取れるものです。収入保障保険に入っておくと、死亡または高度障害になった場合に、残された子供の生活費を賄うことができます。収入保障保険は保険料も安いので、シングルマザーでも入りやすい保険です。遺族年金と組み合わせれば、もしもの場合の安心感が得られます。学資保険で教育費を確保子供が小さいうちに学資保険に加入している人は多いと思います。学資保険に入っていれば、親に万一のことがあっても予定している子供の教育費を用意できます。学資保険では、貯金と同様、毎月保険料を払って学資金を積み立てます。貯金と違うのは、保険期間中に親が亡くなったら、残りの保険料の支払いが免除されるという点です。たとえば、子供の大学進学前に200万円が支払われる学資保険に入っていれば、死亡により保険料を払いきれなくても、必ず200万円を受け取れることになります。シングルマザーの場合、自分が亡くなったせいで子供が進学できなくなってしまうことは避けたいでしょう。学資保険に入っていれば、もしものことがあっても教育費を確保できるというメリットがあります。シングルマザーが医療保険に入るならシングルマザーは医療費助成が受けられるので、治療費についてはあまり心配する必要はありません。しかし、母親の入院によって収入が途絶えてしまうと、子供の生活にも影響が出てしまいます。医療保険に入るなら、入院保障によって子供の生活費を賄うことをメインに考えるとよいでしょう。母子家庭の医療費に関するまとめ母子家庭には医療費助成制度があるので、通院や入院でかかる治療費については心配いりません。ただし、シングルマザーが働けなくなって収入が途絶えたら、子供が即困ってしまいますので、そのための準備はしておいた方がよいでしょう。社会保険でカバーできない部分については、民間の保険を活用し、リスクに備えておくのがおすすめです。
2019年11月21日いわゆる不倫関係にあった相手の奥さんから連絡を受けて、慰謝料の請求をされたが請求金額があまりにも高額で困っているとの連絡を受けました。ご相談者様の配偶者はまだ事実を知らないところ、相手方は本日のうちに回答しなければ配偶者に全て話をすると揺さぶりをかけてきていたため、弊所でその日のうちに介入。ご相談いただいたその場で相手方に電話で連絡をして、弊所が代理人として介入することになったこと、今後、本人や配偶者など家族、職場への連絡はお控えいただくこと、必要な連絡は全て弊所宛にするようお伝えしました。また、事実関係について争いはないが、請求金額は高額に過ぎるところ、裁判例等を踏まえた相場や支払能力、早期解決のメリットなどをお話し、再度金額を検討いただくようお伝えしました。いきなり弁護士から連絡が来たことで、相手方は当初激高しましたが、当職からの説明を繰り返し受けているうちに落ち着いてきました。後日、裁判例等を踏まえた相場から大きく外れるものではない金額の提示があり、ご依頼者様としては早期解決の観点からこれを受け入れることとしたのですが、相手方は和解の条件として、本人が直接金銭を持参し、目の前で謝罪をすることを出してきました。なお、相手方は地方にお住いの方でした。当職からは、直接お会いするとなれば新たなトラブルともなりかねないので代理人限りでお話をしたいと申し入れしましたが、相手方が和解の絶対条件であると全く譲らなかったため、当職がご依頼者様と相手方指定の喫茶店に同行、その場で謝罪と金銭の支払、合意書の取り交わしを行いました。不倫の慰謝料請求の事案では、相手方から「直接謝罪に来い」と言われることが少なくありません。そのような場合に誠意を見せるべく謝罪に伺うという選択肢もあるところですが、やはり直接の接触はリスクのあるところです。極めて高額な慰謝料請求を受けたり、直接の謝罪を要求されたりしたときは無理をせず、お気軽に弁護士にご相談ください。 *執筆弁護士:若井 亮(若井綜合法律事務所。「迅速対応」「分かりやすい説明」「徹底した報告」をモットーとしている。不当要求への対応、詐欺被害への対応を多く経験している)*画像はイメージです(pixta)【実録|弁護士は見た!】不倫相手の妻から高額な慰謝料を請求された事件はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。【実録|弁護士は見た!】不倫相手の妻から高額な慰謝料を請求された事件はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2019年10月01日手取り20万円でもHappyに暮らすことをモットーに、夫、1歳のお子さんと3人で暮らしているインスタグラマーのsetsukoさん(@setsuko_20)。一番削減効果の高い固定費である通信費を見直して、年間28万円節約できた方法を教えてもらいました。 夫婦合わせて通信費が年間306,000円かかり家計を圧迫! わが家の通信費は、ネット代は賃貸料に含まれているので携帯代のみなのですが、夫婦合わせて年間306,000円もかかっていました。 手取り20万円で家族3人暮らしのわが家では、月25,500円の通信費はかなりの金額。家計をかなり圧迫していたのです。 ちなみにわが家の固定費は家賃41,500円(家賃補助あり・ネット代込み)電気代7,000円ガス代5,500円(節約模索中)水道代4,000円(節水シャワー導入で月1,000円安く)携帯代25,500円(家計を圧迫)保険料14,300円小遣い30,000円(もう少し削りたい…)計127,800円 手取りの半分以上が固定費に消えていました……。そこで、思い切って携帯会社を乗り換えることにしました。 格安スマホに乗り換えて年間306,000円→28,800円に! 携帯会社は元々ソフトバンクで、夫がiPhoneXで月13,500円×12カ月=162,000円、私がiPhone7で月12,000円×12カ月=144,000円、計306,000円かかっていました。 それがUQモバイルに乗り換えた結果、 夫がiPhoneX(9GB・通話5分無料)で月1500円×12カ月=18,000円、私がiPhone7(3GB・通話5分無料)で月900円×12カ月=10,800円になり、年間28,800円に。 なんと年間287,200円も削減することができたんです! ポイントサイト経由で乗り換えて4000円ゲット!UQモバイルで携帯本体とSIMを31,212円で購入して、本体はメルカリで15,000円で売りました。SIMは元々使用していたiPhoneに入れて使っています。 乗り換えの際、ポイントサイトを経由したことも功を奏しました。「ポイントインカム」を経由して4000円分ゲット! ソフトバンクからUQモバイルに乗り換えましたが、本体は元々使用していたものですし、使い心地は何も変わっていません。 変動費を節約しようとすると食費や交際費を削ることになりますが、これらを我慢すると日々のストレスが積み重なり、結局、物欲が増したり浪費につながったりすることも。だからこそ、固定費の削減は家計を黒字へと導いてくれる大切なポイントなんです。重い腰を上げて本当によかったと思います!少しでも節約したい方は格安スマホへの乗り換えを検討&乗り換えの際はポイントサイトの経由を試してみてはいかがでしょうか? この投稿をInstagramで見る 節約のせっちゃんさん(@setsuko_20)がシェアした投稿 - 2019年 5月月14日午前7時12分PDT 著者:節子手取り20万円で夫、1歳の子どもと暮らすママ。めんどくさがりのズボラ主婦で、無理なく楽しく家計管理をしている。ゆるポイ活も実践中。Instagram:@setsuko_20 ※本記事の内容は公開時に確認した情報のため、商品によっては変更となっている場合があります。
2019年08月30日妊娠・出産を通じて「もらえるお金」は、たくさんあります。大切なことは、それを「知っておく」こと。「知っている」か「知っていないか」。ここで、大きく差がつきます。そのために必要なことは、「最新の情報」を「情報の源泉」からキャッチすることです。<妊娠・出産でもらえるお金>● 出産育児一時金 健康保険からの出産費用助成金● 出産手当金 産休中のママのお給料がわり● 高額療養費 医療費が一定額以上の場合は超えた分を健康保険が負担● 傷病手当金 つわりや切迫早産の時に利用できる● 医療費控除(確定申告) 支払った税金が戻ってくる制度》 「最新版! 妊娠出産「もらえるお金」と「かかるお金」一覧」 ■ひとりあたり42万円助成してくれる出産育児一時金▼出産育児一時金とは?出産(正常分娩)は病気ではないので、健康保険は使えず、費用は全額自費負担となります。その代わりに出産費用の助成として健康保険からお金が支給され、その一時金のことを「出産育児一時金」といいます。▼「出産育児一時金」のもらえる金額は、いくら?「子どもひとりにつき42万円」が基本です。<双子(多胎)の場合>42万円 × 人数分となります。加入している健康保険組合や自治体によっては、「付加給付金」を上乗せしてもらえる場合もあります。▼「出産育児一時金」をもらえる人は、どんな人?●自分が健康保険に加入しているか、夫の健康保険の被扶養者になっている●妊娠4ヶ月(85日)以上で出産する人流産・死産の場合も、妊娠85日以降であれば適用されます。▼「出産育児一時金」の手続きの概要健康保険制度から、産院へ直接お金を支払ってもらう「直接支払制度」が原則です。その流れをベースに説明します。①支給を受ける健康保険を決める「出産育児一時金」を、どの健康保険からもらうのかを決めておきましょう。選択肢としては次の2つです。●自分の健康保険からもらう●パパの健康保険の被扶養者としてもらう②支払い制度を選択する手続きの方法は「直接支払制度」「受取代理制度」「産後申請」の3つがあります。ただし、基本的には「直接支払制度」を使います。直接支払制度に対応していない産院の場合には、「受取代理人制度」を利用するようにします。<「直接支払制度」の手続き>「直接支払制度」の場合は、分娩予約から退院までの間に病院から説明があります。その説明の内容を理解し承諾した上で、病院から渡される申請書に必要事項を記入するだけでOKです。<「受取代理制度」の手続き>「受取代理制度」を利用する場合には、出産前(出産予定日まで2ヶ月以内)に「出産育児一時金等支給申請書」(健康保険組合のホームぺージからダウンロードできる場合も多くあります)に必要事項を記入押印し、加入先の健康保険に提出します。③出産後、差額を精算する出産入院するときに、出産育児一時金の支給を受ける健康保険証を提示します。●出産費用が出産育児一時金の支給額より多かった場合退院する時に超過分を産院に支払う。●出産費用が出産育児一時金の支給額より少なかった場合差額を精算する。▼出産育児一時金で差額を清算するにはこの流れは、「直接支払制度」と「受取代理制度」で異なります。<「直接支払制度」の場合>差額分は、分娩費・入院費の明細書(写し)と必要書類を公的医療保険の窓口に提出すると、約1ヶ月~2ヶ月半後に指定口座に支払われます。<「受取代理制度」の場合>提出済の書類(出産育児一時金等支給申請書『受取代理用』)に記入してある口座に差額分が自動的に振りこまれます。◆ワンポイントアドバイス:産後申請する場合◆出産ギリギリまで働いていて、ギリギリのタイミングで里帰りをするなど、直接支払制度の申請に間に合わない場合などは、「産後申請」を使います。その際の流れは次のようになります。産院の窓口で出産費用をいったんは全額支払い、出産後に加入している健保に産後申請の書類を提出し、出産育児一時金を受け取ります。産後申請の場合で、入院前に保証金が必要だったり、出産費用を支払うのが難しかったりするケースは、加入先の健康保険に出産費用の貸付の相談ができます。▼「出産育児一時金」DATA●申請のタイミング【直接支払制度】分娩予約から出産までのあいだ【受取代理制度】出産予定日の2ヶ月前以降【産後申請】出産日の翌日から2年以内●申請窓口【健康保険・共済加入者】勤務先、または健康保険組合・共済組合【国民健康保険加入者】市区町村の役所●支給される時期【直接支払制度】入院・分娩費用の支払い時【受取代理制度】入院・分娩費用の支払い時【産後申請】申請後2週間~2ヶ月後■出産で会社を休んだとき支給される出産手当金▼「出産手当金とは?「出産手当金」とは、産休中、会社からお給料が出ない場合、ママが加入している健康保険から支給される休業補償金のこと。この場合の「産休中」とは、出産をはさんで、産前42日(多胎の場合は98日)・産後56日の期間をいいます。 ▼「出産手当金」でもらえる金額は、いくら?「日給(※1)の3分の2に相当する金額」×「産休した日数分」給付日数は前述の産休中。予定日より出産が遅れた場合は、給付日数が長くなり、出産が早かった場合は短くなります。お給料が支払われている場合でも、その金額が出産手当金より少ない場合は差額が支払われます。※日額:標準報酬月額÷30(標準報酬月額とは社会保険料などを計算するためにお給料や交通費を含めた金額を47等級『健康保険の場合』に分けたもの。具体的な額が知りたい場合は、担当窓口に問い合わせするのが良い)◆注意! 出産手当金の振込み時期ここで覚えておきたいのは、出産手当金が振り込まれる時期のタイムラグ。出産手当金は、産休中の生活のサポートとして支払われるお金ですが、指定口座に振り込まれるのは出産後、およそ3~4ヶ月後(※)。このタイムラグをあらかじめ理解して、産休中の当面の生活費はあらかじめ用意しておきましょう。※産休明け(出産後57日) + 申請から振込みまで1~2カ月かかる▼産休中は社会保険料の支払いが免除に産休中は社会保険料(厚生年金と健康保険)の支払いが免除になります。雇用保険料は、給料の支払いがない場合は、負担もありません。ただし、前年度の所得にかかる住民税の支払いはあるので、ご注意を! ▼「出産手当金」をもらえる人は、どんな人?<出産手当金の対象者>勤め先の健康保険に加入している人が対象となります。・正社員・パートや契約社員・アルバイトただし、原則として、産休後も仕事に復帰するママが対象。産休中のお給料が日額の3分の2以上出る場合はもらえません。働いているママでも、自営業・自由業などの国民健康保険の人、また会社員でも、健康保険が国民健康保険の場合は残念ながらもらうことはできません。▼「出産手当金」の手続きの概要①産休前に出産手当金の申請用紙を入手出産手当金をもらうためには「健康保険出産手当金支給申請書」への記入・提出が必要となります。この書類には出産した病院の医師の証明が必要なので、産休前に用紙を入手しておくと手続きがスムーズ。申請書は各健康保険のHPからダウンロードできることも。②産院で医師に必要事項を記入してもらう赤ちゃんが生まれたら、担当の先生に必要事項を記入してもらいます。この時、文書料として数千円かかる場合もあります。③産休明けに会社に必要事項を記入してもらう「健康保険出産手当金支給申請書」には、勤務先の記入欄もあります。書類が完成したら、勤務先の健康保険担当者など、健康保険の窓口に提出します。◆ワンポイントアドバイス:退職したママが出産手当金をもらえるケースもある◆出産手当金は出産後も仕事を続けるためのママのための制度。けれども仕事を続けるつもりでも、出産を挟んでどうしても退職しなければならなくなる場合もある。そんな場合、次の要件を満たしていれば退職するママでも出産手当金給付対象になる可能性がある。ただし、不要なトラブルを避けるためにも勤務先とよく相談しよう。1)被保険者期間(健康保険に入っていた期間)が1年以上あること2)退職時に出産手当金を受ける条件(※)を満たしていること3)退職日当日に出勤していないこと (例えば、退職日当日に引き継ぎや挨拶のために短時間出勤すると要件を満たさないので注意が必要)※出産日や出産予定日の前42日(多胎の場合は98日)以内、つまり産前休業が取れる期間に退職していて、かつ、退職日当日に出勤していない人▼「出産手当金」DATA●申請のタイミング産後休暇が終了したのち、なるべく早めに●申請窓口勤務先の健康保険の窓口または健康保険組合●支給される時期申請から1~2ヶ月■妊娠中の急な入院に対応できる高額療養費▼高額療養費とは?「高額療養費」とは、1ヶ月の医療費が限度額(自己負担限度額)という一定の金額を超えた場合、その超えた分を加入している健康保険が負担してくれる制度のことをいいます。▼「高額療養費」を使った場合に支払う金額はいくら?「医療費総額」−「健康保険制度が負担してくれる金額」=「自己負担限度額」自己負担限度額は、標準報酬月額によって異なります。次の一覧表を目安としてください。●自己負担限度額一覧表▼「高額療養費」をもらえる人は、どんな人?●1ヶ月の医療費が、自己負担限度額を超えそうな時に、事前に健康保険限度額適用認定証を取得した人●高額療養費分を立て替えたのち、加入先の健康保険に支給を申請した人なお「1ヶ月」とは1日~月末までのことをいい、月をまたいでかかった場合は「2ヶ月に分けて」計算します。<「高額療養費」の対象となるケース>・つわり(重症妊娠悪阻)による投薬、入院治療など・流産・早産による投薬治療、入院治療など・子宮頸管無力症・妊娠高血圧症候群・逆子・前置胎盤の超音波検査・児頭骨盤不均衡の疑いでのX線撮影・止血のための点滴・鉗子分娩・吸引分娩(病院によっては自由診療となるケースもある)・頸管損傷・会陰裂傷II度以上による縫合術・赤ちゃんの新生児集中治療室への入院 など▼「高額療養費」の手続きの概要「事前」と「事後」、2種類の申請方法があります。「事後」だと差額が戻ってくるまでに1~3ヶ月かかるため、一時的に高額な医療費を支払う必要があります。<予定帝王切開の場合>帝王切開など事前に医療費が高くなる場合は「健康保険限度額適用認定証」を交付してもらうのがおすすめ。限度額適用認定証の有効期間は原則1年間だが、国民健康保険では8月に切り替えがおこなわれるため、7月末になります。●事前の場合健康保険限度額適用認定証を交付してもらう加入先の健康保険に「健康保険限度額適用認定証」を交付してもらい、医療機関の窓口に限度額適用認定証を提示すると、自己負担額のみを病院の窓口で精算すればOK。●事後の場合高額療養費の申請をする医療費の2割か3割を支払った後、高額療養費の支給を申請する。約1~3ヶ月後に、支払った金額から自己負担限度額を差し引いた分が還付される。▼「高額療養費」DATA●申請のタイミング診察日の翌月1日から2年以内(事後の場合)●申請窓口勤務先の健康保険の窓口、国民健康保険の人は市区町村の役所●還付時期申請から1~3ヶ月後■妊娠中の休職、自宅療養でもらえる傷病手当金▼傷病手当金とは?「傷病手当金」とは、病気休業でお給料がもらえなかった場合に、生活費を援助してくれる制度。病気やケガで連続3日以上休んだママが、休業4日目からお給料が支払われない場合に休業手当として支給されます。<傷病手当金と出産手当>ちなみに、傷病手当金を受給中に産休に入った場合は、出産手当金が優先され、傷病手当金の支給は停止します。出産手当金の支給が終わったのち、傷病手当金の受給条件を満たしていれば、再び傷病手当金を受け取ることも可能となります。▼「傷病手当金」のもらえる金額は、いくら?「日給(※)の3分の2に相当する金額」×「連続して休んだ日数 − 3日」もらえる期間は、休んだ4日目から最長で1年6ケ月。お給料が支払われている場合でも、その金額が傷病手当金より少ない場合は差額が支払われます。※日額:標準報酬月額÷30 (標準報酬月額とは社会保険料などを計算するためにお給料や交通費を含めた金額を50等級『健康保険の場合』に分けたもの。具体的な額が知りたい場合は、担当窓口に問い合わせするのが良い)▼「傷病手当金」をもらえる人は、どんな人?・勤務先の健康保険(共済組合)に加入している・なおかつ連続した休みが4日以上になった人働くママでも、健康保険が国民健康保険の人は、残念ながらこの制度は使えません(国民健康保険には、傷病手当金の制度がないため)。<傷病手当金がもらえるケース>・切迫早産・妊娠悪阻(つわり)・妊娠高血圧症候群・子宮頸管縫縮術▼「傷病手当金」の手続きの概要①勤め先に報告安静または入院が必要なことを勤め先に報告します。原則として、傷病手当金を受け取るためには、医師による診断書が必要となります。②申請書の記入、必要書類を提出傷病手当金の申請書を入手し(健康保険組合のホームぺージからダウンロードできる場合も多い)、必要事項を記入。その他、必要な書類を揃え、勤務先の担当窓口に提出します。医師の診断書を入手、申請書記入以外は、勤務先の担当窓口が手続きをしてくれることもあるので確認を。◆コラム:傷病手当金が妊娠に関係するケース◆●つわり ●切迫早産 ●流産 ●高血圧症候群 ●子宮頸管縫縮術プレママたちには、体調が芳しくないとき、ぜひとも、母胎最優先の妊婦生活を送って欲しいと思う。そう書いている私自身、最初の妊娠のときは、「母胎」であるという気持ちが薄く、仕事を優先して無理をし、不正出血をしてしまったことがある。待ち望んで妊娠したはずなのに、気持ちは全く「母親」に着地できていなかった。また、2回目の妊娠のときは、切迫流産と切迫早産を経験。その時に入院した病院で、「母胎は、赤ちゃんにとって大切な保育器。あなたにとって妊娠期間は数か月だけれど、赤ちゃんにとっては、一生を左右する問題なのよ!」と、看護婦さん言われた。ものすごくハッとして、心に残っている言葉だ。赤ちゃんが産まれれば、否応なしに、「子供が最優先の生活」が始まる。「子供が最優先の生活」は、残酷なまでに、「それまでの生活」と全く違う。「妊娠期間は、『母親』に着地するための助走期間」くらいに受け止めておくと、気持ちのシフトが楽かもしれない。▼「傷病手当金」のDATA●申請のタイミング休業4日目以降●申請窓口勤務先の担当窓口、または保険者(協会けんぽ、健康保険組合など)●支給される時期会社によってまちまちなので、勤務先の担当窓口に問い合わせ■帝王切開、切迫早産の医療費も対象、医療費控除(確定申告)▼医療費控除とは?「医療費控除」とは、1年間に10万円を超える医療費がかかった場合、確定申告をすることで、支払った税金の一部を戻してくれる制度のことをいいます。▼「医療費控除」で戻ってくる金額は、いくら?戻ってくるお金 = 医療費控除額 − 所得税率たとえば医療費合計額が60万円で所得が320万円の場合なら、確定申告をすることで、税金がおよそ1万6000円程度(※)戻ってくる。※医療費60万円 − 出産育児一時金 − 足切り額10万円= 医療費控除額面8万円医療費控除額面8万円×所得税率10%=戻ってくる税金8千円住民税率10%=戻ってくる税金8千円(いずれも復興特別所得税などを考慮しない概算額)▼「医療費控除」が使える人は、どんな人?家族全員で1年間の医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%の金額)を超えて医療費を支払い、確定申告をした人。<妊娠中にかかった費用で医療費控除の対象となるもの>・妊婦定期健診の費用・交通費(電車・バスなどの公共交通機関)・妊娠悪阻や切迫早産などの入院費<出産にかかった費用で医療費控除の対象となるもの>・分娩費(帝王切開や無痛分娩の手術費も含む)・入院費(入院中の食事代も含む)<育児にかかった費用で医療費控除の対象となるもの>・赤ちゃんの入院費・産後1ヶ月健診の費用・母乳マッサージの費用(乳腺炎などの治療目的)・交通費(電車・バスなどの公共交通機関)国税庁: 医療費控除の対象となる出産費用の具体例 ▼「医療費控除」の手続きの概要◎還付申告だけなら1年中受け付けている確定申告というと2月中旬~3月中旬のイメージがありますが、(医療費の)還付申告は、1年中受付けています。対象となるのは、申告する前の年1年(1月1日~12月31日)。たとえば2018年の分の確定申告(医療費の還付申告)であれば、2019年1月は受付中。税務署が混む前に書類作成をスタートしておけば、相談窓口もさほど込みあわないので、確定申告初心者にはオススメです。◆コラム:「保険金等で補てんされる金額」について知っておこう◆医療費控除で間違えやすいのは、「保険金等で補填される金額」。じつは、私も初産の確定申告時に間違えて、税務署の方に指摘され、とても焦った記憶がある。この話を簡単に言えば、「公的制度や民間の保険会社からもらったお金は、医療費から差し引いて計算しなければならない」ということ。「差し引く必要がある費用」と、「差し引く必要のない費用」を次の表にまとめた。ちなみに筆者は「出産育児一時金」を差し引くのを知らず、総額が40万円以上違っていた(激汗)。私のように慌てないよう、ご注意を!▼「保険金等で補てんされる金額」として差し引く必要があるもの、ないもの<差し引く費用がある費用>・高額療養費・出産育児一時金・配偶者出産育児一時金・民間の生命保険や損害保険などから出る入院給付金、保険金 等<差し引く必要のない費用>・傷病手当金・出産手当金 等▼「医療費控除」の申請DATA●申請のタイミング医療費控除の還付申告のみであれば、申告したい年の翌年の1月1日から5年間●申請窓口確定申告をする時に住んでいる場所(住所地)を管轄する税務署●支給される時期税金が還付されるのは、確定申告から1~2ヶ月後(監修:畠中雅子)※この記事は2019年3月現在の法令・情報に基づいて書いています
2019年07月02日最近相次いで、超高額な新薬が保険診療に組み込まれている。高額な治療も、保険が利けば1~3割負担になる。しかも「高額療養費制度」が利用でき、負担はかなり軽減される。そんな「高額療養費制度」について、経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた――。5月22日から保険適用になったのが、白血病の新薬「キムリア」です。全額自己負担だと1回3,349万円。投与1回当たりの薬価としては、過去最高です。また、6月1日からはがんの「ゲノム医療」も保険適用です。ゲノム医療とは、がん細胞の遺伝子を多数、同時に検査し、患者それぞれに最適な治療を行うこと。検査には56万円かかります。’14年には、皮膚がんの新薬として「オプシーボ」が保険適用になり話題になりました。当初、年間3,800万円だった薬価は、改定が進み、今では年約1,090万円です。こうした高額な治療も、保険が利けば1~3割負担になります。しかも「高額療養費制度」が利用でき、負担はかなり軽減されます。高額療養費制度は、1カ月に払った医療費が、負担上限を超えたときに返金される制度です。負担上限は、年齢と年収で決まります。たとえば70歳未満で、年収が約370万~約770万円のAさんの負担上限は、(1カ月にかかった医療費-26万円7,000円)×1%に、8万100円を足した額です。1カ月の医療費が100万円だった場合、100万円-26万7,000円=73万3,000円。この1%にあたる7,330円に8万100円を足した、8万7,430円が負担上限です。では、Aさんが3,349万円のキムリアを使ったとします。3割負担だと1,004万7,000円ですが、高額療養費制度の負担上限は、先のとおり計算すると41万2,330円。これを超えた分は返金されます。ただ返金されるとしても、いったん病院に1,000万円も払うのはきびしいでしょう。そんな方は「限度額適用認定」を受けておくと、負担上限までの支払いで済みます。また、70歳以上で年金収入が年80万円以下の世帯なら、負担上限は月1万5,000円など、高齢者や低収入の方は負担上限も下がります。さらに、家族で医療費の合算や、介護サービス費との合算など、負担を軽くする仕組みもあります。2年さかのぼっての申請もできますから、自治体窓口にご相談を。いっぽう、新薬・新治療に備える目的で、民間の医療保険には「高度先進医療特約」があります。高度先進医療は厚生労働省が定めた医療ですが、安全性や治療効果などが確立できないため、保険適用外です。つまり10割負担で、高額療養費制度も使えません。加えて、重粒子線治療は約310万円、陽子線治療は約270万円などがよく取り上げられ、先進医療には高額なイメージがあります。とはいえ、この2つの実施件数は年間約2,700件。1年に約100万人が新たにがんと診断されることと比べると、かなりレアケースと言えるでしょう。また、先進医療の特約保険料が月100~150円という安さからも、該当する確率の低さがうかがえます。「月150円なら念のため」か、「レアケースの備えはいらない」かは考え方しだいですが、内容を理解したうえで判断してくださいね。
2019年06月14日「ペット保険って必要かな?」「そもそもペット保険って何?」と、ペット保険について疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。ペット保険は現在、多くの保険会社が様々な補償内容のものを販売しているため、複雑で分かりにくくなっていると感じています。実際、筆者はこれまで2頭のゴールデンレトリバーと暮らしてきましたが、ペット保険の詳細をよく調べずに加入したため、愛犬が手術を受けたときには気絶しそうな自己負担額を支払った経験があります。そこで本記事では、筆者の実体験に基づいてペット保険に加入するメリット・デメリット、選び方など、ペット保険の疑問や不安を解消していくべきポイントをお伝えしていきます。1回目は、筆者の経験をもとに「ペットの治療費は意外と高額」ということについてお話ししたいと思います。■ アレルギー体質のゴールデンレトリバーbee / PIXTA(ピクスタ)先代のゴールデンレトリバーは、小さい頃からアレルギーによる皮膚炎に悩まされていました。とにかく皮膚が弱く、特に喉や顔周り、両手足の先は毎日かゆそうにしていました。最初の頃は簡単にかゆみを止められるステロイド剤を処方してもらっていたので、治療費はそれほど負担に感じる額ではありませんでした。けれども、どんどんアレルギーの症状はひどくなり、週に一度は獣医さんの元へ車を走らせるような生活を送っていましたので、治療費は膨れ上がるばかり……。1回の治療費は15,000円ほどかかっていました。幸い、当時は自己負担額が50%、通院回数の制限がないペット保険に入っていましたので、かなり負担が低く済んでいました。■ 高額な手術を経験doghakusyaku / PIXTA(ピクスタ)その先代が11歳の生涯を閉じたあと、半年後に2代目のゴールデンレトリバーが我が家にやってきました。幸いアレルギー体質ではなかったものの、体はヒョロヒョロと細く、手足が長いという全体的にバランスの悪い犬でした。愛犬が3歳になったある日、ドッグランでボール遊びをしていたとき、急に愛犬が足を引きずりだしました。捻挫でもしたのかと思い、その日は早々にドッグランを後にしたのです。takumy00 / PIXTA(ピクスタ)次の日になっても治るどころか、ますます足を上げて痛そうにしていたため、獣医さんの元へ車を走らせました。診断の結果、後ろ左足の「前十字靭帯断裂」というひどいケガで、すぐに手術が必要だとわかりました。けれども、手術をせずに前十字靭帯断裂を治した知人の犬の話を聞いた筆者は、手術なしで治療することにしたのですがそれが間違いでした。大型犬の場合は、前十字靭帯断裂とわかったら、さらなる損傷を防ぐために、早期に手術をするべきだと後で知ったのです。改善しない民間療法の末、結局手術をして治療することにしました。治療費は手術費用、入院費用すべて込みで40万円を越えていました。筆者は気絶しそうな金額に震えがとまりませんでした。その当時のペット保険は、何も考えずに先代のゴールデンが入っていた同じ保険会社のものに入っていました。通院回数の制限はないものの、1回の手術で保険がおりるのはたった12万円だけ。筆者は30万円近くも治療費を支払ったのです。これが最初に支払った高額治療費でした。■ 不幸は2回やってきたmarcinm111 / PIXTA(ピクスタ)その後、愛犬の足は順調に回復して普通の生活を送っていました。手術をしてから3年が経過した頃、散歩から帰ると今度は後ろの右足を上げています。痛がっている様子を見て血の気が引いていくのがわかりました。「また手術だ……」予感は的中。診断の結果、またもや前十字靭帯断裂だったのです。片方の足の前十字靭帯断裂を経験すると、反対側の足も70%の確率で断裂すると獣医さんに言われていたのを思い出しました。今度は間髪を入れず、すぐに手術の予約をしました。2回目の手術費用は30万円を越えました。毎月の家計の負担額を計算しながら別のペット保険に加入していたため、このときは自己負担が50%で済み、負担額は15万円ほどでした。それでも、我が家には大きな打撃でした。■ まとめ通院回数の多いアレルギー体質の愛犬と、負担額の大きい手術を2回も経験した愛犬。この2頭の治療費の違いを目の当たりにし、「選ぶペット保険の違いでこんなにも負担額が変わってくるのか」ということを学びました。それからというもの、「愛犬の体質や体格によって、入るべきペット保険が変わる」と考えるようになったのです。
2019年04月22日ブリトニー・スピアーズが精神療養施設に入所した。「People」誌によると、ブリトニーはこの施設で1か月に渡って心と身体の健康を目指した総合的なケアを受けるという。結腸破裂を患った父の看病に専念し、疲労がたまってしまったブリトニー。約3か月ぶりに更新したインスタグラムの投稿で、「私たちみんな、“自分のための時間”をとることも大事よ」と説き、100万以上の「いいね!」を集めている。妹のジェイミー・リン・スピアーズはブリトニーとの思い出の写真を投稿する形で声援を送り、母のリン・スピアーズは「どんなに状況が悪くても、どんなに行き詰まりを感じても、何日間泣いたとしても、何日間物事の変化を望んでも、どんなに絶望して落ち込んでも、こんなふうに感じることは一生続くわけではない。だから、突き進みなさい」という力強いメッセージをブリトニーに送った。(現在、この投稿は削除されている)。恋人のサム・アスガリも、ブリトニーの投稿をリグラムすることで彼女の決断をサポート。「弱さじゃない。それは間違いなく強さの証なんだ。みんなも刺激を受けるべきだよ。少なくとも、ぼくは受けた」と綴っている。さらに、元夫のケヴィン・フェダーラインも「彼女が立ち止まるべきだと認め、現在の自分の状況にしっかりとした方法で理性的に向き合っていることは称賛に値します。みんなの幸せを願っています」と弁護士を通して声明を発表した。(Hiromi Kaku)
2019年04月05日「知られていないだけで、老後の生活で、いざというときに役立つ公的制度はいくつもあります。とくに、介護費や医療費の自己負担額を軽減できる制度は知っておいたほうがいいでしょうね」こう語るのは生活総合情報サイト「All About」ガイドの介護アドバイザー・横井孝治さん。“人生100年時代”といわれるなか、自分の老後に不安を抱えている現役世代も多いだろう。特に、長い老後に備えるためにいったいいくら貯めればいいのか、頭を悩ませている人も多いのでは?しかし、そんな不安を和らげる公的制度は、じつは多数存在する。これらを賢く使いこなせば、老後の支出を減らし、おトクな生活ができると、横井さんは解説する。「老後の介護費、医療費の自己負担額を軽減するステップは3段階に分けられます。まず、介護保険と医療保険を利用すると、利用者の所得に応じて、自己負担は1~3割で済む。これを建物にたとえると1階部分にあたります。ところが、多くの医療、介護サービスを受けると、それでも負担額はかなり大きくなります」(横井さん・以下同)そこで利用できるのが、一定の金額以上の自己負担額が払い戻される制度。「医療保険には『高額療養費』、介護保険には『高額介護(予防)サービス費』という制度があります。どちらも所得に応じて自己負担の上限額を定める制度で、もし上限額を超えてしまった場合、自治体に申請をすれば、超過した分が後で払い戻されるのです。これが建物でいう2階部分なのです」さらに、これらの支給を受けても、まだ自己負担が苦しいという場合、最後は3階部分にあたる「高額介護合算療養費」という制度が存在する。「これは、同一世帯で医療保険と介護保険の自己負担額を合算して計算し、限度額を超えた場合は、超えた分が支給されるもの。かなり助かる制度です」たとえば、住民税課税世帯の75歳以上の平均的な年金収入のある夫婦なら、夫が高額介護サービス費(自己負担の限度額が年間44万6,400円)、妻が高額療養費(入院を含む自己負担の限度額が、年間57万2,400円)をフルで利用した場合、1年間で合計101万8,800円の自己負担額に。しかし、高額介護合算療養費制度を利用すると、限度額56万円を超えた、45万8,800円が支給されるので、ほぼ半額の負担で済む。ただし、夫婦の年齢が離れていて、妻が国民健康保険で、夫が後期高齢者医療保険といった場合、単純に合算できず、複雑な計算が必要になるので注意が必要だ。ほかにも、介護状態になったときに利用を検討したい制度がある。「割と見逃されがちなのが、『障害者控除対象者認定』です。これは確定申告する際に、この認定を受けているかいないかで、税金の控除額が大きく変わってきます」ここで言う障害者とは、障害者手帳がなくても、“障害者に準じており、障害者控除が必要な人”のこと。ただし、自治体によって判断基準が異なり、要介護1から認定されるところもあれば、要介護4からというところもある。「家族の誰かが障害者控除の認定を受けたら、生計を一にするなかで最も多く稼いでいる人が、確定申告の際に控除を受けて節税できます。とてもお得な制度です」要介護に該当するような人ではなくても、65歳以上で生活機能の低下を感じた場合、ぜひ利用すべきだと、横井さんがすすめるのが「総合事業サービス」だ。「『要介護1、2』の人、または要介護認定を受けていない人で、25問のチェックリストを受けてサービス事業対象者と判断された人が対象です。対象となった人は、生活支援や介護予防のためのさまざまなサービスが受けられます」訪問サービスでの部屋の掃除やゴミ出し、通所リハビリテーション(デイケア)など、生活支援、介護予防の両面からサポートしてくれる。ただし、内容や利用料は、自治体によって異なる。「このサービスを利用しようと思ったら、必ず地域包括支援センターに行くことになります。そこで自分の介護についての不安を相談できるうえ、認知症の前段階から利用すれば、介護予防にもつながります」
2019年03月25日過去に大病を患った人でなくても「高額療養費制度」は必ず知っておくべき知識。制度を熟知することで、あなたの“老後の不安”が一つ消えるかもしれない--。「重篤ながんになったとしても“医療費が払えなくて苦労した”という声はあまり聞きません。日本には『高額療養費制度』という、収入に応じて上限を設けて医療費の負担を抑えてくれる制度がありますから、一般的な保険診療であれば“実費で数百万円”なんてことにはならないのです」こう語るのは、NPO法人「がんと暮らしを考える会」理事長・看護師の賢見卓也さん。「ただし、すべて“病院におまかせ”というわけにはいきません。基本的に、こういった制度は、加入者自らが保険者(健康保険組合や協会けんぽ、国民健康保険など)に申請する必要があるからです。とりわけがん患者となると、診断直後は、家族みんなで慌ててしまうこともあるでしょう。だからこそ、元気なうちから、医療費についての制度とその手続きの仕方について十分に知っておいていただきたい」賢見さんと社会保険労務士で同会理事でもある石田周平さんの2人に、月収に応じて5つに区分されている「自己負担限度額」について教えてもらった。【「自己負担限度額」の早見表】医療費100万円、自己負担(窓口支払い)30万円(3割適用)の場合□所得区分(ア)標準報酬月額:83万円以上(報酬月額81万円以上)/自己負担限度額:25万4,180円、支給額:4万5,820円/多数回該当の限度額:14万100円□所得区分(イ)標準報酬月額:53万~79万円(報酬月額51万5,000円以上~81万円未満)/自己負担限度額:17万1,820円、支給額:12万8,180円/多数回該当の限度額:9万3,000円□所得区分(ウ)標準報酬月額:28万~50万円円(報酬月額27万円以上~51万5,000円未満)/自己負担限度額:8万7,430円、支給額:21万2,570円/多数回該当の限度額:4万4,400円□所得区分(エ)標準報酬月額:26万円以下(報酬月額27万円未満)/自己負担限度額:5万7,600円、支給額:24万2,400円/多数回該当の限度額:4万4,400円□所得区分(オ)低所得者・市区町村税の非課税者など/自己負担限度額:3万5,400円、支給額:26万4,600円/多数回該当の限度額:2万4,600円※「報酬月額」は一般的な月収。過去1年間に3カ月以上の自己負担限度額を支払った場合、4カ月目から「多数回該当」となり、月当たり上記減額が適用される。監修:石田周平さん「自己負担限度額」について、詳しい数字を見ていこう。■自分の収入から「自己負担限度額」を確認する「高額療養費制度では、基本的に『自己負担限度額』以上を支払う必要はありません。たとえば月収50万円の世帯であれば、医療費が100万円かかったとしても、1カ月の上限である8万7,430円で済むわけです」(石田さん)その仕組みは、「自己負担限度額」の早見表のとおり。条件はすべて「医療費100万円、自己負担30万円」の場合だ。月収(報酬月額)は、区分(ア)「81万円以上」から(オ)「低所得者や非課税者」までの、5段階に分かれているので、自分が該当する世帯区分を確認してみてほしい。たとえば区分(ウ)は月収27万~51万5,000円の世帯が対象で、標準報酬月額は28万~50万円となり、自己負担限度額は8万7,430円になるとわかる。つまり自己負担の30万円から自己負担限度額8万7,430円を差し引いた21万2,570円が、高額療養費の支給額となる。■「戻ってくるお金がゼロ」になるケースがある「医療費は、すべて『暦月単位』(2月なら「1~28日」まで)で計算されます。たとえば月をまたいで翌月まで入院などをした場合は、当月と翌月の医療費が発生することになり、それは高額療養費の考え方では合算されません。するとそれぞれの月で自己負担限度額に満たないケースが生まれ、高額療養費の制度は使えなくなってしまうのです」(石田さん)医療費50万円、自己負担(窓口支払い)計15万円(3割適用)、自己負担限度額8万2,430円の場合。月またぎで治療した場合、自己負担額の合算はできない。全額を月の1日~末日に支払えば6万7,570円還付されるが、月を真ん中でまたぐと0円に!そうなるとこの約7万円の差に“月初めの入院や月末の退院”を希望する人もいるかもしれないが、賢見さんは「それはおすすめできない」として続ける。「あくまで病気などの治療が目的ですから、“1日から入院”など計画的手段がいいはずがない。必ず医師に相談してください」
2019年02月13日「重篤ながんになったとしても“医療費が払えなくて苦労した”という声はあまり聞きません。日本には『高額療養費制度』という、収入に応じて上限を設けて医療費の負担を抑えてくれる制度がありますから、一般的な保険診療であれば“実費で数百万円”なんてことにはならないのです」こう語るのは、NPO法人「がんと暮らしを考える会」理事長・看護師の賢見卓也さん。「ただし、すべて“病院におまかせ”というわけにはいきません。基本的に、こういった制度は、加入者自らが保険者(健康保険組合や協会けんぽ、国民健康保険など)に申請する必要があるからです。とりわけがん患者となると、診断直後は、家族みんなで慌ててしまうこともあるでしょう。だからこそ、元気なうちから、医療費についての制度とその手続きの仕方について十分に知っておいていただきたい」社会保険労務士で同会理事でもある石田周平さんは次のように話す。「高額療養費制度では、基本的に『自己負担限度額』以上を支払う必要はありません。たとえば月収50万円の世帯であれば、医療費が100万円かかったとしても、1カ月の上限である8万7,430円で済むわけです」(石田さん)過去に大病を患った人でなくても「高額療養費制度」は必ず知っておくべき知識。制度を熟知することで、あなたの“老後の不安”が一つ消えるかもしれない。そこで賢見さんや石田さんが何度も質問されたことがあるという、高額療養費についての“素朴な疑問”を紹介。【Q1】高額療養費は年何回まで?「回数制限はありませんので、最大で『年12カ月(回)』です。ちなみに自己負担額が過去1年間に3カ月(3回)以上、高額療養費に該当していた場合、4カ月(4回)目からは自己負担限度額が少なくなります」(石田さん)【Q2】高額療養費には時効がある?「診療を受けた日の翌月1日から丸2年間で、高額療養費は消滅します。制度自体を知らなかったり、治った病気のことは忘れてしまったりする人もいますので、各保険者から年数回、郵送される明細『医療費のお知らせ』をしっかりと見ておいてください」(賢見さん)【Q3】入院中の差額ベッド代は?「入院費で保険適用になっていないのが個室代(4床以下の部屋が個室扱い)と食事代で、全額自己負担。保険適用になるのは6人部屋のみです。ただし例外もあり、人を感染させる可能性のある症状や、感染しやすい状態で、個室入院が必要と病院が判断した場合は、請求はされません」(賢見さん)【Q4】家族全員分の医療費を申請する「世帯合算」って何?「世帯のうち2人以上が同月に病気やケガをして受診した場合、1人が複数の病院で受診した場合、1人が同じ病院の『入院』と『外来』を受診した場合は、各2万1,000円を超える自己負担額を世帯で合算することができます。ただし、2人以上の合算をする場合、全員が同一の保険者に所属していなければなりません。共働きで夫婦が違う保険者に加入していれば“世帯合算は無効”となりますので注意してください」(石田さん)最後に賢見さんはこう語る。「『高額療養費』という言葉は知っていても、実際の利用方法は、初めて目にする方も多いはずです。保険者によっては個々のケースで条件が大きく異なることもあるし、制度の改定もあるでしょう。不明点が出るたびごとに、問い合わせることをおすすめします」
2019年02月13日「生命保険のCMとかでさかんに言われているけど、がんみたいな大きな病気で入院して、手術までするとなったら、急に大金が必要になるんでしょうかね……」50代の主婦がため息まじりにそう話す。かといって、50代から新たに医療保険に入るのも、家計に響くと嘆く。「実際はそうではなく、たとえ重篤ながんになったとしても“医療費が払えなくて苦労した”という声はあまり聞きません。日本には『高額療養費制度』という、収入に応じて上限を設けて医療費の負担を抑えてくれる制度がありますから、一般的な保険診療であれば“実費で数百万円”なんてことにはならないのです」こう語るのは、NPO法人「がんと暮らしを考える会」理事長・看護師の賢見卓也さん。「ただし、すべて“病院におまかせ”というわけにはいきません。基本的に、こういった制度は、加入者自らが保険者(健康保険組合や協会けんぽ、国民健康保険など)に申請する必要があるからです。とりわけがん患者となると、診断直後は、家族みんなで慌ててしまうこともあるでしょう。だからこそ、元気なうちから、医療費についての制度とその手続きの仕方について十分に知っておいていただきたい」賢見さんと社会保険労務士で同会理事でもある石田周平さんの2人に、高額療養費制度の使い方について教えてもらった。医師に「高額な医療費がかかる」と知らされた段階で、高額療養費制度の申請をする場合、次の3つのステップを順に検討することになる。【ステップ1】事前申請で「限度額適用認定証」を入手「治療に高額な医療費が予想される場合、前もって保険者に『限度額適用認定証』発行の申請をすれば、その後の手続きを簡素化することができます」(石田さん)申請書の用紙は、各病院の備え付けやHPからのプリントアウトで入手できる。これに記入し、保険者に郵送することに。「手続きに1カ月かかることもありますが、送られてきた限度額適用認定証を保険証と併せて病院窓口で提示すれば、毎月の支払いは、自動的に“自己負担限度額まで”で済むようになります」【ステップ2】無利子の「資金貸付制度」を利用する「先の限度額適用認定証をもらうことが最善の方法ですが、もし手続きが間に合わない場合は、『高額療養費資金貸付制度』を利用してみてください」(石田さん)協会けんぽでは、高額療養費の支給見込額の8割相当、国民健康保険ではほとんどの自治体が9割相当、健康保険組合では8~9割相当を貸し付けてくれて、直接病院に払い込んでくれる。「たとえば、100万円の医療費がかかった場合、自己負担額(窓口支払い)30万円から、自己負担限度額8万7,430円を引いた額の21万2,570円が高額療養費に該当します。ここで貸付制度を利用した場合は19万1,000円(9割貸し付け・100円以下切り捨て)が貸付金となりますから、高額療養費から19万1,000円を引いた2万1,570円と自己負担8万7,430円を足した10万9,000円を、窓口で支払うことになります」【ステップ3】窓口で自己負担分を支払った後に高額療養費を申請「事前申請や貸付制度を知らずに、自己負担の全額を支払い終えてしまっている場合は、事後申請の手続きをすることになります」(石田さん)退院時などに窓口で自己負担分(3割)をいったん支払い、その後、保険者に連絡して払い戻しを受けるという手順。「通常、病院から保険者への請求は翌月になります。そこから保険者の手続きには1カ月ほどかかりますから、高額療養費分が還付されるのは、約3カ月後というスパンになるでしょう」(賢見さん)これらステップ(1)~(3)の申請は、保険者によって差異があるものなので、少しでもわからないことがあれば、自分が所属する保険者に直接電話で問い合わせをしたほうがよいだろう。過去に大病を患った人でなくても「高額療養費制度」は必ず知っておくべき知識。制度を熟知することで、あなたの“老後の不安”が一つ消えるかもしれない。
2019年02月13日平成30年8月から高額療養費制度について改正が行われました。今回の改正の大きなポイントとしては「70歳以上の者の高額療養費の所得区分の細分化」がおこなわれた点にあります。従来の高額療養費制度では、70歳以上の者については、所得に応じて3つの区分に分けて高額療養費の計算を行っていましたが、今回の改正によって、70歳以上の者の高額療養費の所得の区分が6つに変更されました。具体的には、上位所得者に当たる人の所得区分を3つに細分化し、低所得者層も2つの区分に分けることになり、70歳未満の者の所得区分に近づける形に区分が改編されました。今回は、70歳以上の者の高額療養費制度の仕組みを解説したうえで、改正によって大きく変化した所得区分について詳しく説明します。平成30年度改正による高額療養費制度の変更点まず、今回の改正によって70歳以上の者の高額療養費制度の何が変わったのかについて、詳細を解説していきます。高額療養費の自己負担額の上限額の変更(現役並み所得者の区分による負担割合の細分化)今回の改正によって、70歳以上の者の高額療養費の上限額についての所得区分が3区分(上位所得者・一般所得者・低所得者)から6区分(現役並み所得者Ⅰ~Ⅲ・一般所得者・低所得者Ⅰ・Ⅱ)に変更になりました。これは、70歳以上の者についても、働き方の多様性により、現役並みの所得を有する人と現役並みではないが、就労していることで年金のみを受給している人よりも収入がある人が同じ区分で高額療養費の計算を行うことは、公平性に欠けるとの見方から3つの区分に分けることで、医療費負担の公平性を保つことが狙いといわれています。平成30年8月以降の高額療養費の自己負担の上限額参考:全国健康保険協会HP「高額療養費・70歳以上の外来療養にかかる年間の高額療養費・高額介護合算療養費」より70歳以上の高額療養費制度の仕組み70歳以上の高額療養費計算の仕組みは、70歳未満の場合とは異なり、外来診療に支払った医療費についても、別で上限額を設けています。今回の改正により、従来の「現役並み所得者・一般所得者・住民税非課税等所得者」の3つの区分で判断されていたもののうち「現役並み所得者」と「住民税非課税等所得者」の区分が細分化されています。70歳以上の者の高額療養費の計算の流れ70歳以上の者の高額療養費の計算については、70歳未満の者の高額療養費の場合とは大きく異なり、外来診療に関する医療費の自己負担分について、別で上限額の設定がされています。自己負担額の合計を世帯合算分と外来療養の支払い分とに区分する70歳以上の高額療養費計算の流れとして、最初に「外来診療(個人単位)」にかかる自己負担分の払い戻し計算を行います。その上で、残る自己負担額と入院分の自己負担額を世帯単位で合算し、「入院(入院外来)・外来(世帯ごと)の自己負担限度額」から払い戻し額を計算します。窓口負担を行う際の注意点窓口負担を行う際に注意しなければならない点としては、改正が行われた平成30年8月以降に支払った医療費について、現役並み所得者Ⅰ・現役並み所得者Ⅱに区分される者については「限度額適用認定証」が発行されますが、それ以外の所得区分の者(現役所得者Ⅲ、一般所得者、低所得者Ⅰ・Ⅱ)については限度額適用認定証の発行は行われません。社会保険としての全国健康保険協会(以下「協会けんぽ」)や健康保険組合と国民健康保険の場合の自己負担限度額協会けんぽや健康保険組合が行う高額療養費の自己負担限度額と国民健康保険が行う高額療養費の自己負担限度額については、自己負担限度額は同じです。そのため、保険者が異なるからといって、高額療養費の自己負担限度額が異なるといったことはありません。また、計算方法についても、同様の方法で行われるため、高額療養費の金額に違いはありません。70歳以上の者の所得区分による高額療養費算定基準額の具体例ケース1:適用区分が現役並み所得者Ⅲの場合(条件)被保険者の標準報酬月額:90万円自己負担割合:3割負担医療費の自己負担額:60万円(外来診療:20万円、入院等:40万円)標準報酬月額が90万円ですので、所得区分が「現役並み所得者Ⅲ」に該当します。よって、自己負担限度額は「252,600円+(2,000,000円(60万円÷30%)-842,000円)×1%」=264,180円となります。これより、この者の高額療養費の金額は「600,000円-264,180円=335,820円」となります。ケース2:適用区分が現役並み所得者Ⅱの場合(条件)被保険者の標準報酬月額:60万円自己負担割合:3割負担医療費の自己負担額:45万円(外来診療:10万円、入院等:35万円)標準報酬月額が60万円ですので、所得区分が「現役並み所得者Ⅱ」に該当します。よって、自己負担限度額は「167,400円+(1,500,000円(45万円÷30%)-558,000円)×1%」=176,820円となります。これより、この者の高額療養費の金額は「450,000円-176,820円=273,180円」となります。ケース3:適用区分が現役並み所得者Ⅰの場合(条件)被保険者の標準報酬月額:40万円自己負担割合:3割負担医療費の自己負担額:30万円(外来診療:5万円、入院等:25万円)標準報酬月額が40万円ですので、所得区分が「現役並み所得者Ⅰ」に該当します。よって、自己負担限度額は「80,100円+(1,000,000円(30万円÷30%)-267,000円)×1%」=87,430円となります。ケース4:適用区分が一般の所得者の場合(条件):世帯(本人以外)の自己負担額合計が5万円であるとします。被保険者の標準報酬月額:20万円自己負担割合:2割負担医療費の自己負担額:8万円(外来診療:3万円、入院等:5万円)標準報酬月額が20万円ですので、所得区分が「一般所得者」に該当します。一般所得者に該当するため、外来の自己負担分と世帯合算分とに分けて計算する必要があります。よって、外来の自己負担の払い戻し分は「30,000円ー18,000円=12,000円」となります。次に、世帯合算分を含めて高額療養費の計算を行います。世帯合算分の高額療養費は「(5万円+5万円)ー57,600円=42,400円」となります。これより、高額療養費の金額は「12,000円(外来分)+42,400円(世帯合算分)=54,400円」となります。70歳以上の高額療養費制度改正の変更点まとめ平成30年8月の健康保険法の改正により、70歳以上の高額療養費の自己負担上限額の改正が行われました。今回の改正により、上位所得者といわれていた人の高額療養費計算の所得区分が70歳未満の者と同様の所得区分で計算されるようになり、世帯間における違いがなくなります。また、今回の高額療養費の計算について改正により見直しが行われたことで、介護保険料や後期高齢者医療などの周辺の医療保険制度においても、少なからず影響が出るものと考えられますので、今後の改正情報には注意が必要です。
2019年02月07日毎年2月16日から3月15日までの期間は、確定申告書の提出期間となっていますが、今年は2月16日が土曜日となるため、2月18日(月)~3月15日(金)と若干提出期間が短くなっているので注意が必要です。医療費が発生している人(一定の金額以上医療費が発生している場合に限る。)は確定申告を行わなければなりませんが、高額療養費の支給を受けた人については、高額療養費の金額については確定申告は不要となります。それ以外の医療費部分については、医療費控除として確定申告を行わなければなりません。今回は「高額療養費とはどのようなものか?」を解説したうえで、なぜ「高額療養費に相当する部分が確定申告不要」なのか、そして「医療費控除との違い」について解説します。高額療養費は健康保険から行われる給付の一つそもそも、高額療養費は健康保険法に規定されている保険給付の一つです。高額療養費の金額の計算方法については、法令によって定められており、具体的には、被保険者の所得を基準とした標準報酬月額によって区分された自己負担額の上限額の算式を用いて高額療養費の計算を行うことになります。高額療養費の金額の計算の仕方高額療養費の金額の計算は70歳未満の者と70歳以上75歳未満の者では、計算方法や自己負担額限度額の計算区分が異なります。70歳未満の者の自己負担限度額70歳以上75歳未満の者の自己負担限度額高額療養費の自己負担額計算ポイント自己負担額の計算を行う際には以下の点に注意が必要です。自己負担額が21,000円を超える診療分が対象となります個人単位で計算を行います。診療を受けた医療機関ごとに計算します。入院分と外来診療分とは区別します。保険が適用される診療分が対象となります。高額療養費の手続きの流れ高額療養費支給申請書を保険者(協会の場合は協会けんぽ、組合の場合は健保組合)に提出することで、高額療養費の申請を行います。なお、ケガが原因の場合については「負傷原因届」の提出(協会けんぽの場合)が必要となります。また、住民税非課税区分に該当する場合は、被保険者の非課税証明書を併せて提出する必要があります。高額療養費はいつまでに申請しなければならない?高額療養費は月(1日から末日まで)ごとに計算されるため、申請することができる時期については、実際に自己負担額を支払った日の属する月ではなく、その翌月1日が申請開始時期となります。なお、高額療養費は時効により、自己負担額を支払った日の属する月の翌月1日から2年以内に申請する必要があります。高額療養費の払い戻しの目安は?高額療養費の払い戻しまでの時期の目安としては、保険者が実際に自己負担額を支払った医療機関のレセプト等を確認したうえで支給の決定を行うため、早くても2~3カ月後に払い戻しが行われることが多いです。医療費控除と高額療養費との違い医療費控除とは、所得税の計算において合計所得金額(各種所得の合計額)から控除することができる所得控除の一つで、1年間に支払った医療費の合計額から一定額を控除したものです。医療費控除の計算対象とは?医療費控除の計算対象は、高額療養費とは違い、21,000円を超えるような診療分に限らずに、治療を目的とする診療に関する支払を行ったものが全て対象となりますが、予防や美容などに関する支出については医療費控除の対象となりません。(例)予防接種の費用、疲労回復のための栄養剤購入費用など医療費控除の計算方法医療費控除の計算方法は、1年間の総所得の金額によって以下のように計算式が変わります。注意してほしい点としては、総所得金額は、所得控除をする前の所得金額の合計であるということです。(つまり、サラリーマンであれば、「給与所得控除額を控除した後の所得金額」がこれに該当するということです)高額療養費と医療費控除の確定申告手続き方法高額療養費と医療費控除は併用することができます。確定申告の際に手続きを行わなければ、適用を受けることができないものとなりますので、確定申告の手続きについて、最低限抑えておいてほしいポイントについて説明します。高額療養費の確定申告手続き方法高額療養費は確定申告をする際には、なんら手続きは不要です。これは、高額療養費が健康保険により給付される保険金の一つであると考えるためです。つまり、高額療養費は公的保険から出る保険金と扱われるため、医療費控除の計算においては医療費総額から控除されるものとなります。また、高額療養費は先程も述べたように、公的保険の保険給付の一つとなるため非課税です。そのため、確定申告においては、非課税となる以上は手続きは不要となるわけです。医療費控除の確定申告手続きの方法医療費控除については、年末調整では処理が行われない為、確定申告を行う必要があります。医療費控除を行う際に注意してほしい事としては、医療費控除の対象となる医療費の支出を証明できる領収書等を確定申告書に添付する必要があるということです。つまり、複数回の医療費の支出があった場合であっても、それらの全てに関する領収書を添付する必要があるため、医療費控除の申告を考えている人は、その点に注意が必要となります。高額療養費の確定申告手続き方法:まとめ高額療養費と医療費控除は性格的には似ている部分がありますが、実態は全く異なる性質のものとなります。年末調整や確定申告が近くなるにつれて、こういった部分について気になる人が増えてくると思います。そのため、医療費の支出が高額療養費の対象なのか、それとも医療費控除の申告の対象となるのかをある程度明確に区分しておくことも重要になります。また、医療費控除の申告については、領収書が添付されていることが必要となるため、1回あたりの医療費が少額のものであっても、回数が多かったり、診察に要する期間が長かったりするもの等がある場合については、領収証の保存に関してもしっかりと行う必要があります。確定申告に関する内容について、不明な点がある場合は、国税庁のHPや税理士の先生に確認することを活用していくことが大切です。
2019年01月30日高額療養費は、医療費が高額になった場合において、自己負担分について上限を設定し、その上限額を超えて支払った医療費の部分について払い戻す仕組みとなっています。ただし、健康保険の適用される診療に限りますので、出産に関する費用の中には、高額療養費の適用を受けることができない事もあるのが注意すべき点です。今回は、高額療養費制度と出産費用との関係性について、これだけは理解していただきたいという内容を解説していきます。出産に関する費用で保険の適用が受けられるものと受けられないもの出産に関する費用には、健康保険の適用を受けることができるものと適用を受けることができないもの(全額自費負担)があります。高額療養費は保険適用対象の治療などに対して支給されるため、保険適用対象なのかどうかを確認しておくことも重要なことになります。実際に窓口で支払う場合においては、3割負担の部分と全額自己負担部分とが混在する形で支払うことになることが多いため、保険適用が受けられるかどうかについては、明確に区分することが必要になります。出産費用で保険の適用が受けられる場合保険の適用が受けられる出産費用としては、帝王切開や切迫早産などの異常分娩や妊娠・出産に伴う合併症などのように治療が必要とされる場合に健康保険の適用が受けられます。つまり、これらの出産に関わる費用の総額が自己負担額の上限額を超える場合については、高額療養費の申請を行うことで上限額を超えた部分について払い戻しが行われます。出産に関しては、予定日を過ぎると早まることなどがありますが、高額療養費の申請期限は自己負担額を支払った日の属する月の翌月1日から2年間とされています。出産費用で保険の適用が受けられない場合保険の適用が受けられない事例としては、自然分娩で出産を行った場合が該当します。自然分娩の場合は、治療となるような医療行為がないため、保険の適用対象とはならず、高額療養費の対象とはなりません。高額療養費の対象とはなりませんが、出産に関する給付である「出産手当金」や「出産育児一時金」の支給があるため、これらの給付により、実質的な自己負担がほぼないものとなります。出産費用に関する高額療養費はいくらぐらいもらえるのか?初めにも述べたように、出産費用は正常分娩の場合は保険適用外となり、高額療養費の支給を受けることができませんが、帝王切開や切迫早産、妊娠中の合併症などといった治療が必要な場合であれば保険適用されます。では、具体的に出産費用について高額療養費が発生した場合、いくらぐらいになるかについて見ていきます。帝王切開による出産を行った場合帝王切開による出産の費用は保険の適用対象となりますので、高額療養費の対象となります。帝王切開による出産の費用は平均すると約55万円(平成26年度時点)であるといわれていますが、保険の適用対象となる部分は、帝王切開にかかる費用のみとなっているため、それ以外の入院時の食事代などの費用の負担分については保険の適用外となる点(つまり、この部分については全額自己負担となり、高額療養費の適用を受けられないということです。)に注意が必要です。具体例(条件)帝王切開による出産にかかった費用(10割負担であった場合の支払総額):60万円実際に病院に支払った医療費(3割負担による支払額):18万円被保険者の標準報酬月額:40万円高額療養費の金額の速算表自己負担額の上限額標準報酬月額が40万円ですので、上記の速算表から「80,100円+(医療費総額(10割負担の場合の医療費総額)ー267,000)×1%」で算定することが分かります。この計算式を当てはめてみると、この人の自己負担額の上限額は、「80,100円+(600,000円-267,000円)×1%=83,430円」となります。高額療養費の金額実際に支払った自己負担額から、先程計算した自己負担額の上限額を控除することで、この人が支給を受けることができる高額療養費の金額が算定されます。これより、「180,000円(実際に支払った自己負担分)ー83,430円(自己負担額の上限額)=96,570円(高額療養費の金額)」が高額療養費として申請することで払い戻される金額となります。いつまでに申請すればよいか?実際に帝王切開による出産が行われた日の属する月の翌月1日から2年以内とされています。(つまり、出産日が平成31年1月6日であれば、その翌月である「平成31年2月1日から2年後の平成33年1月31日まで」に申請をすればよいということになります。)出産に関する高額療養費についての注意点出産に関する費用は基本的には医学的な治療ではない為ため、保険の適用はありませんが、帝王切開や切迫早産等の異常分娩や妊娠による合併症などの場合は保険適用があるため、高額療養費の適用はあります。しかし、保険の適用があるのは異常分娩などの出産に関する費用に限られているということです。そのため、実際に負担しなければならない額についても、3割負担の部分と全額自己負担の部分とが混在する形になってしまうため、医療費を支払った際に区分しておくことが必要になります。なお、1年間に4回以上高額療養費の支給が行われる場合は多数回該当といい、4回目以降の高額療養費の自己負担額の上限額の基準が変わります。入院期間が長期化する恐れがあったりする場合には注意が必要になります。高額療養費の適用があるもの異常分娩などによる出産費用以外にも、出産に関する費用で保険適用を受けることができる内容として、以下のような症状があげられます。つわり(重症妊娠悪阻)流産・早産子宮頸管無力症妊娠高血圧症候群逆子・前置胎盤の超音波検査児頭骨盤不均衡の疑いでのX線撮影微弱陣痛などで陣痛促進剤を使用分娩停止や胎児機能不全などによる鉗子分娩・吸引分娩頸管損傷・会陰裂傷Ⅱ度以上による縫合術赤ちゃんの新生児集中治療室への入院 などいずれの症状についても、保険適用があるため、高額療養費の支給対象とされます。高額療養費の適用がないもの以下に該当するものについては、保険の適用が受けられないため、高額療養費の適用を受けることができません。差額ベッド代入院時の食事費病院への交通費外来診療の医療費が21,000円未満のものなどこれらの費用については、出産に関する費用であるかどうかは関係なく、基本的に保険の適用を受けることができない費用とされています。出産に関する高額療養費まとめ出産に関する費用は、保険の適用があるものと保険の適用を受けることができないものがあるため、どの費用が保険の適用があり、どの費用は保険の適用外であるかを理解することが大切です。そうすることで、窓口で支払をした後に申請を行う上でもスムーズに進めることができるようになります。忘れてはいけないこととしては、高額療養費は健康保険の給付の一つですので、保険の適用がなければ、高額療養費を支給すること自体できないということにもなります。出産に関する高額療養費については、治療が必要かどうかという点に注意すれば、保険適用の有無についても判断ができることが多いですので、不明な点があった場合は、保険者(協会けんぽや健保組合など)に問い合わせをすることで、事前に疑問点を解消することも併せて行うことが望ましいです。
2019年01月24日病院などにおいて手術を受けたり入院をした場合、高額な料金の支払いをすることがありますが、その支払った代金の一部が返金される制度があります。この払いすぎた医療費が返還される制度のことを「高額療養費」といいます。高額療養費は、健康保険・国民健康保険のいずれの制度に加入している人であっても利用することが出来る制度ですが、制度が複雑であるため、なかなかイメージが出来ないことが多いかと思います。さらに、平成28年より法改正が行われて、高額療養費制度の区分が細分化されました。今回は、高額療養費制度の具体的な仕組み、どのような場合に申請することが出来るかといったことについて、近年改正が入りより細分化されたため、その点を踏まえて解説します。高額療養費とは高額療養費とは、同一月(1日から末日まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合において、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとから払い戻される制度です。なお、70歳未満の人については、医療費が高額になることが事前にわかっている場合(長期入院が必要な病気やケガなどをしてしまった場合など)については、「限度額適用認定証」を提示することで高額療養費の請求をすることが出来ます。70歳未満の場合の高額療養費70歳未満の場合の高額療養費については、基本的には外来診察等で支払った医療費と入院等で支払った医療費の自己負担分の合計額が、自己負担額の上限額を超えている部分について高額療養費の支払いが行われる仕組みとなっています。つまり、同一月における医療費について、外来診療で支払った自己負担分と入院などで支払った自己負担分を合算した自己負担分が自己負担分の上限額を超えるかどうかで、高額療養費の支給が行われるかが判定されます。なお、1年間に4回以上高額療養費の支給が行われる場合は多数回該当といい、4回目以降の高額療養費の自己負担額の上限額の基準が変わります。70歳以上75歳未満の者の場合の高額療養費70歳以上75歳未満の者の場合の高額療養費は、70歳未満の人の場合とは異なり、外来診療などで支払った自己負担額と入院などで支払った自己負担額を分け上限額が設定されています。そのため、医療費の自己負担額が外来診療によるものなのか?それとも、入院などによるものなのかで、自己負担額の上限額が異なります。高額療養費の算定基準額高額療養費の算定基準となる金額は、標準報酬月額(保険料の算定の基準となる報酬月額)や報酬月額(実際の総支給額の給与や賞与などの合計を12で除して得た金額)がいくらになるかによって区分が異なります。70歳未満の者の場合70歳未満の場合、自己負担額の上限の区分は、標準報酬月額や報酬月額によって、大きく5つの区分に分かれています。70歳以上75歳未満の者の場合70歳以上75歳未満の場合、自己負担額の限度額も70歳未満と同様に所得状況によって区分されていますが、大きく4つの区分に分かれています。なお、自己負担限度額の計算は、外来分のみの場合については個人の自己負担額の合計で判断されますが、外来の自己負担額と入院等の自己負担額を合算した場合は、世帯全体で自己負担限度額の判定を行う仕組みになっているので注意が必要です。つまり、外来診察等で支払った医療費については、個人の支払額の合計額で判断されるが、入院等の費用が発生した場合については、世帯家族全体の医療費の自己負担額の合計で自己負担限度額を判断することになります。高額療養費の申請の流れ高額療養費の申請方法には「事前申請」と「事後申請」の2通りあります。いずれの方法であっても、申請先が保険証に記載されている保険者(協会けんぽであれば全国健康保険協会、健康保険組合であれば、保険証に記載されている健康保険組合)となります。事前申請の場合事前申請の場合は、保険者に健康保険限度額適用認定書申請書(協会けんぽの場合)を提出することで、「限度額適用認定証」の交付を受けます。その後、医療機関等で医療費を支払う際に限度額適用認定証を提示することで、自己負担額の上限までの支払いを行い、超える部分については支払わなくてもよいという流れとなります。(つまり、事前に自己負担額の上限がいくらですという証明書を発行することで、後から払い戻しの手続きに関する手間と時間を省略することができます事後申請の場合事後申請の場合は、いったん医療機関で医療費(10割)の支払いを行い、その後、高額療養費支給申請書と必要な書類(実際に支払った金額が証明できるものなど)を保険者に提出することで、払いすぎた部分の金額の償還払い(払い戻し)を行う手続きを行う方法です。つまり、事後申請の場合は先に医療費の支払いを行った後で、払いすぎた部分の金額については、事後精算という形で払い戻しが行われる方法で高額療養費の支払いが行われます。また、事後申請の場合、医療機関のレセプトの審査等を経て、通常であれば約3ヶ月後に払い戻しが行われるため、事前申請に比べると高額療養費が支払われるまでに時間がかかります。高額療養費制度まとめ高額療養費制度は、入院などをしたことにより高額な医療費の支払いにおいて、自己負担額を抑えることができる制度です。申請の方法については、現在加入している健康保険の保険者によって異なるため確認をしたうえで申請を行うようにしてください。高額療養費は事前申請をする場合と事後申請をする場合とでは、申請の流れが異なるだけでなく、実際に医療機関の窓口で支払う金額にも大きな差が出ます。そのため、医療費が高額になることが事前に予測できるようであれば、事前申請をすることで、自己負担限度額までの負担で済むため、経済的負担を軽減することも可能です。なお、高額療養費の対象になる医療費の支払いと対象にならない医療費の支払いがあり、年齢や所得状況によって、自己負担額の上限額が異なります。高額療養費は仕組みが複雑な部分が多いため、基本的な部分については上記に記載した内容を確認していただければ充分対応できるようになっていますので、しっかりと確認の上、制度を有効に活用することが重要になってきます。
2019年01月21日医療費控除とは、1月1日から12月31日までの1年間において、本人や配偶者をはじめ生計を同一にしている家族の医療費を支払った場合で、支払った医療費が一定額を超えるときに受けられる税金の軽減制度です。ただし、実際に、医療費控除で税金の軽減を受けるためには、年末調整では受けられず、翌年2月16日から3月15日までの確定申告期間中に確定申告をしなければならないほか、確定申告をする方の収入(所得)によって、医療費控除が適用できる、できないといった判定も異なる特徴があります。このようなことを踏まえまして本記事では、確定申告で医療費控除を受けるための方法や医療費控除で押さえておくべきポイントをわかりやすく紹介していきます。確定申告で医療費控除が適用になる金額医療費控除が適用になる金額の計算式確定申告で医療費控除の適用になる金額は、確定申告をする方の収入(所得)によって、金額が異なりますが、実務上、医療費控除が適用になる金額は、以下の計算式によって求めることになります。(実際に支払った1年間の医療費合計額-保険金などで補填される金額)-10万円たとえば、1月1日から12月31日までの1年間で、実際に支払った1年間の医療費合計額が30万円、医療保険から保険金を15万円受け取ったと仮定した場合、上記の計算式にあてはめますと、医療費控除の金額は5万円(※)となります。※(30万円-15万円)-10万円=5万円なお、保険金などで補填される金額には、医療保険から支給される入院給付金や手術給付金といった受取保険金のほか、健康保険などから支給される高額療養費・家族療養費・出産育児一時金などがあてはまります。ちなみに、1年間の総所得金額などが200万円未満の人は、総所得金額等の5%の金額を超えた場合に医療費控除が適用できることとされていることから、先に紹介したように、一概に、1年間に支払った医療費が10万円を越えなければ医療費控除が適用できないといったわけではありませんので注意が必要です。総所得金額ってどのように判断する?1年間の総所得金額などが200万円未満と言われても、そもそも総所得金額って何?と感じられている方も多いと思いますので、ここでは、1年間の収入が給料のみである会社員や公務員を想定して、総所得金額の確認方法について、源泉徴収票を例に紹介しておきます。国税庁No.2260 所得税の税率納めるべき復興特別所得税:355円(16,950円×2.1%)納めるべき所得税および復興特別所得税の合計金額:17,305円→17,300円(100円未満切り捨て)還付される所得税:2,800円(17,300円-20,100円(源泉徴収票の源泉徴収税額)=▲2,800円)医療費控除の適用によって、本来納めるべき所得税および復興特別所得税は、17,300円で良いのですが、20,100円が源泉徴収されているため、結果として2,800円、多く税金を納めていることがわかります。そのため、差し引きした2,800円の所得税の還付が受けられるほか、翌年から納めるべき住民税も少なくなる効果が得られます。確定申告で医療費控除の対象となる医療費を知ろう先に紹介した医療費控除の計算式において、実際に支払った1年間の医療費には、医療費控除の対象となるものと医療費控除の対象にならないものがあり、医療費控除の対象になる医療費が計算式の結果よりも多くなければ医療費控除を受けることができません。医療費控除の対象となる医療費と対象にならない医療費国税庁のWEBサイトでは、医療費控除の対象となる医療費や対象にならない医療費は、以下の通りとしていますが、治療のための医療費は、医療費控除の対象、予防のための医療費は、医療費控除の対象外と考えながら読み進めてみるとわかりやすいでしょう。1 医師又は歯科医師による診療又は治療の対価(ただし、健康診断の費用や医師等に対する謝礼金などは原則として含まれません。)2 治療又は療養に必要な医薬品の購入の対価(風邪をひいた場合の風邪薬などの購入代金は医療費となりますが、ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入代金は医療費となりません。)3 病院、診療所、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、指定介護老人福祉施設、指定地域密着型介護老人福祉施設又は助産所へ収容されるための人的役務の提供の対価4 あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術の対価(ただし、疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まれません。)5 保健師、看護師、准看護師又は特に依頼した人による療養上の世話の対価(この中には、家政婦さんに病人の付添いを頼んだ場合の療養上の世話に対する対価も含まれますが、所定の料金以外の心付けなどは除かれます。また、家族や親類縁者に付添いを頼んで付添料の名目でお金を支払っても、医療費控除の対象となる医療費になりません。)6 助産師による分べんの介助の対価7 介護福祉士等による一定の喀痰吸引及び経管栄養の対価8 介護保険制度の下で提供された一定の施設・居宅サービスの自己負担額9 次のような費用で、医師等による診療、治療、施術又は分べんの介助を受けるために直接必要なもの(1) 医師等による診療等を受けるための通院費、医師等の送迎費、入院の際の部屋代や食事代の費用、コルセットなどの医療用器具等の購入代やその賃借料で通常必要なもの(ただし、自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金等は含まれません。)(2) 医師等による診療や治療を受けるために直接必要な、義手、義足、松葉杖、補聴器、義歯などの購入費用(3) 傷病によりおおむね6か月以上寝たきりで医師の治療を受けている場合に、おむつを使う必要があると認められるときのおむつ代(この場合には、医師が発行した「おむつ使用証明書」が必要です。)(3-1)医療費の中には、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法などの規定により都道府県や市町村に納付する費用のうち、医師等の診療等の費用に相当するものや前記(1)・(2)の費用に相当するものも含まれます。(3-2)おむつ代についての医療費控除を受けることが2年目以降である場合において、介護保険法の要介護認定を受けている一定の人は、市町村長等が交付する「おむつ使用の確認書」等を「おむつ使用証明書」に代えることができます。10 骨髄移植推進財団に支払う骨髄移植のあっせんに係る患者負担金11 日本臓器移植ネットワークに支払う臓器移植のあっせんに係る患者負担金12 高齢者の医療の確保に関する法律に規定する特定保健指導(一定の積極的支援によるものに限ります。)のうち一定の基準に該当する者が支払う自己負担金(平成20年4月1日から適用されます。)出典:国税庁No.1122 医療費控除の対象となる医療費確定申告で医療費控除を受けるために必要なことこれまでの解説より、確定申告で医療費控除を受けるために必要なことをまとめますと、以下のようになります。医療費控除の適用を受ける方の1年間の総所得金額が200万円未満なのか、200万円超なのかを確認しておく医療費控除の対象となる医療費が、計算式で計算した結果よりも多くなっているのかを確認しておく確定申告で医療費控除を受けるための必要書類確定申告で医療費控除を受けるためには、原則として、翌年2月16日から3月15日までの確定申告期間中に作成した確定申告書に医療費控除の明細書を一緒に提出する必要があります。なお、医療費控除の明細書を作成するための基となった医療費の領収書は、5年間に渡って自宅などで保管する必要があるのですが、所定の事項が記載された医療費通知(医療費のお知らせなど)を医療費控除の適用を受ける際に提出する場合は、医療費控除の明細書や領収書の保管を省略することもできるようになっています。ちなみに、平成29年分の確定申告より、医療費控除を受けるために、医療費通知(医療費のお知らせなど)を添付することで、医療費控除が簡単に受けられるようになりましたが、1年間の支払った医療費が、すべて網羅されているわけではありません。たとえば、薬局で購入した市販の風邪薬や公共交通機関を利用して通院した場合の交通費も医療費控除の対象になるわけでありますから、このようなことを踏まえますと、少しでも多くの医療費控除を適用するためにも、やはり、医療費控除の明細書を作成することが望ましいのではないかと筆者は感じています。確定申告で添付が必要な医療費控除の明細書とは国税庁平成30年分確定申告特集(準備編)医療費控除の明細書は、医療費の領収書を見ながら必要事項を明細書へ記入していく流れとなりますが、すべてを個別に記入する必要はなく、医療を受けた方の氏名や病院・薬局などといった支払先の名称ごとにまとめて記載しても良いことになっています。国税庁医療費控除に関する手続について(Q&A)上記イメージ図のように、まとめて記入し、明細書を作成することで、手間や時間が省けることにつながります。医療費控除を受ける際に領収書の添付をしても差し支えないこれまでは、医療費控除の適用を受けるためには、医療費控除にかかる領収書の添付が求められておりましたが、平成29年分の確定申告からは、領収書の添付が省略できるようになっています。一方で、これまで通りのやり方で医療費控除の適用を受けたい方や多くの領収書を自宅で保管することに対して煩わしさを感じている方は、経過措置として、平成31年分まで引き続き領収書の添付をすることで医療費控除の適用を受けることが認められています。仮に、5年間に渡って保管しなければならない医療費控除にかかる領収書を紛失したり破棄する恐れがあると感じている方は、これまで通りの方法で確定申告の際に領収書を添付してしまう方が確実、かつ、安心と言えるでしょう。医療費控除で交通費がある場合は、忘れずに領収書などの添付を病院へ治療に行かれる際に、電車やバスなどの公共交通機関やタクシーを利用される方もおられると思いますが、これらは、医療費控除の対象になるため、忘れずに領収書の添付をするように心掛けておきたいものです。中には、領収書が発行されないものもあると思いますが、メモに残しておくことやエクセルなどの表計算ソフトへ入力して保存しておくなどの方法も認められているため、何かしらの証拠として残しておくことがとても大切になります。なお、ご自身が自ら自動車などを運転して通院するためのガソリン代や駐車場の代金は、医療費控除の対象とはなりませんので、こちらも合わせて注意しておくことが大切です。確定申告で医療費控除を受けるための方法まとめ医療費控除は、医療費通知(医療費のお知らせなど)を確定申告書に提出することで簡単に受けられるようになったため、医療費控除の適用を受ける方にとって手間や負担が前よりもかからなくなったことは確かです。ただし、医療費控除の対象となる医療費の範囲はとても広いことから、普段から家族にかかった医療費の領収書を1つの場所にしっかりと保管しておき、年末になりましたら一通り合計金額を算出される習慣を身に付けておくことをおすすめします。これは、長い人生の中で、病院へ入院したり、高額な医療費がかかる場合が将来的に十分考えられることから、いつかは必ず役に立つ内容のものであると考えられるからです。日常生活を振り返ってみて、普段と違った特殊な事情が生じた場合は、医療費控除が受けられる可能性も高くなるとも考えられますので、ケース・バイ・ケースではありますが、本記事で紹介した医療費控除のポイントを、ぜひ、今後に役立てていただければと思います。
2019年01月13日子供がいる人なら、離婚するとなると最も気になるのが養育費ではないでしょうか?離婚しても親子関係は変わりませんから、養育費は当然請求できます。本記事では、離婚後に母親(妻)が子供を引き取る場合を想定し、養育費の支払方法や金額の相場、父親(夫)が払ってくれない場合の対処法などを説明します。離婚したら必ず養育費を請求できる養育費とは、子供を扶養するためのお金、すなわち子供の生活費のことです。離婚しても子供の父親には養育費を請求できます。離婚した夫にも子供を扶養する義務がある親子間には、民法上扶養の義務があります(877条1項)。離婚すれば夫婦は他人になりますが、子供と双方の親との関係は変わりません。離婚して子供と別居することになった父親にも、子供の扶養義務はあります。子供と同居する母親は、子供のために父親に養育費を請求できるということです。離婚の理由は養育費とは関係がない養育費は、離婚の理由に関係なく、当然に請求できます。養育費は親子間の問題で、夫婦間の問題とは関係ないからです。たとえば、妻の浮気で離婚になった場合、夫は妻に慰謝料を請求できます。この場合、「慰謝料を請求しない代わりに、養育費を払わない」というのは認められません。養育費は子供のために必ず確保されるべきお金であって、慰謝料などと相殺できるものではないのです。養育費は離婚後でも請求可能離婚時に養育費の取り決めをしていなくても、離婚後に養育費を請求できます。養育費は親子の関係から当然に発生する義務ですから、子供の親に対しては、いつでも支払いを請求できます。養育費の支払方法と支払期間養育費について話し合うときには、支払方法や支払期間について決めておきましょう。養育費は毎月払いが基本養育費は、月額いくらという形で決めるのが一般的です。養育費は日常的にかかる生活費ですから、毎月払いでその都度支払うのが望ましいと言えます。大学進学した場合の支払期間は22歳まで親が子供に対して扶養義務を負うのは子供が成人するまでなので、養育費も子供が成人するまで請求可能です。成人年齢は現状20歳ですが、民法改正により2022年4月以降は18歳に引き下げられる予定です。なお、子供が大学に進学した場合には、大学在学中は働いて自立できないため、親に扶養義務があると考えられています。そのため、子供が大学在学中の場合や、大学に進学する見込みの場合には、22歳の3月までの養育費の支払いを取り決めするのが一般的です。養育費は一括払いでもかまわない養育費は、当事者双方が納得すれば、一括払いにすることも可能です。養育費を一括払いにすれば、母親側は、離婚時に将来の分まで養育費を確保できます。父親側にとっても、長期間にわたって養育費を払い続けなければならない煩わしさから解放されるのは、メリットといえるでしょう。なお、養育費の一括払いでは金額が大きくなってしまうため、贈与税の課税が心配になるかもしれません。養育費は基本的に非課税ですが、養育費であることを明確にするため、離婚協議書を残しておいた方がよいでしょう。養育費の相場は?養育費の金額は話し合いで自由に決められますが、相場が気になるでしょう。一般に、養育費の相場というと、養育費算定表の金額を指します。養育費算定表とは、双方の親の年収、子供の年齢、子供の数から、平均的な養育費を知ることができる早見表です。裁判所の実務においては、養育費を決めるときに、養育費算定表の金額を参考にします。養育費算定表はこちら養育費算定表の金額では十分でないことが多い現行の養育費算定表の金額はかなり低めになっており、裁判所でも見直しが進められています。日弁連では裁判所基準よりも高額の新養育費算定表を作っており、現状でも弁護士は新算定表にもとづき交渉を行っているのが実情です。また、養育費算定表の金額は、小・中・高を公立に通わせる場合を想定した金額になっており、私立に通わせる場合に余分にかかる費用は含まれていません。塾費用や大学進学費用も養育費算定表ではカバーされない費用です。つまり、養育費算定表の金額では、養育費としては十分でないケースが多くなります。養育費算定表は、養育費の相場を知る上では便利です。しかし、養育費算定表があるせいで、「算定表を超える金額は一切払いたくない」という人も多いように思います。相手から提示された養育費に納得がいかない場合には、弁護士に相談するのがおすすめです。子供に実際にかかる費用から考えることが大事養育費を決めるときには、一般的な相場よりも、現実にいくらかかるかを基準に考えるべきです。算定表を見て機械的に決めるのではなく、現実にかかる費用を考えて納得のいく額を請求するようにしましょう。子供にかかる費用は、双方の親が分担するのが原則です。たとえば、病気や障害があったり、特殊な習い事をしていたりで、子供に普通よりもお金がかかるケースはあるでしょう。その場合には、父親が負担しなければならない養育費も当然多くなります。まずはそれぞれの家庭の事情に合わせて子供にかかる費用を見積もり、双方の親でどう分担するかを話し合うようにしましょう。養育費は増額や減額も可能養育費は、離婚後の双方の親の状況の変化(事情変更)により、増額または減額できるものとされています。事情変更の代表的なものは、どちらかの親の再婚です。たとえば、父親が再婚した場合、養育費の支払義務が当然になくなるわけではありません。しかし、再婚後の家族についても扶養義務が発生するため、養育費の減額が認められる可能性はあります。母親が再婚し、再婚相手と子供が養子縁組をした場合にも、再婚相手に子供の扶養義務が発生しますから、養育費の減額が認められるでしょう。また、事情変更により養育費を増額する場合としては、当初の取り決めで大学進学費用を考慮しておらず、養育費が足りなくなった場合などが考えられます。養育費の減額や増額についても、話し合いで合意できるのであれば、話し合いで決めてかまいません。話し合いで決まらない場合には、家庭裁判所に養育費増額調停や養育費減額調停を申し立てましょう。養育費を払ってもらうためにできること離婚するときには、養育費の取り決めをしておきましょう。養育費について話し合いができない場合でも、裁判所を利用して決めることができます。養育費の取り決めは公正証書にしておく養育費について話し合いで決めて協議離婚する場合には、離婚協議書を作成しておきましょう。離婚協議書は、公証役場で公正証書にしておくと安心です。公正証書は、公証役場で公証人に作成してもらう契約書です。養育費の取り決めを公正証書にしておけば、相手が約束どおり払わなかった場合に、すぐに強制執行の手続きをとることができます。話し合いで決まらない場合には調停を養育費について、夫婦間の話し合いで決まらない場合には、家庭裁判所に調停を申し立てましょう。離婚成立前は離婚調停(夫婦関係調整調停)を申し立てますが、離婚後は養育費請求調停を申し立てることになります。養育費のみで争っている場合には、調停が不成立になるとそのまま審判に移行し、審判で裁判所に養育費を決めてもらえるのが通常です。相手が話し合いに応じてくれそうにない場合でも、あきらめずに調停を申し立てましょう。なお、調停や審判で養育費について決まった場合には、裁判所で調停調書や審判書が作られます。約束どおり払ってもらえない場合には、調停調書や審判書にもとづき強制執行することも可能です。まとめ離婚後に母親が1人で子供を育てていくには、お金がかかります。離婚するときには養育費の取り決めをし、子供のためのお金を確保できるようにしておきましょう。養育費の金額を決めるときには、養育費算定表が参考になります。ただし、養育費については、相場を意識するよりも、現実にかかる費用を考えて決めることが大切です。養育費について取り決めしたら、支払いを確保するため、公正証書を作成しておきましょう。
2018年12月18日軽症高額該当とは?難病法に基づき、難病のある人を対象とする医療費の助成制度があります。しかし、指定難病に罹患していると認められたものの、病状が「軽症」であるため重症度基準を満たせないと、医療費助成の対象とならない場合があります。「軽症高額該当」は、「軽症」でありながら症状を保つために高額の治療費を支払い続けている難病の人を医療費助成の対象として認定し、経済的負担の軽減を図る制度です。難病患者が医療費助成を受けることができる制度に「指定難病医療費助成制度」があります。その認定審査は、定められた「診断基準」および「重症度基準(症状の程度の基準のこと)」という2つの基準をもとに行われます。上記2つの基準両方を満たした人が、難病医療費助成を受け取ることができるという仕組みです。しかし、診断基準は満たしているものの、重症度基準を満たせない「軽症」という場合もあります。服薬などの適切な治療によって症状が抑えられ、通常の生活を送ることができている状態が続いている人もいます。「軽症」とはいえ、その状態を保つ治療を継続するためには、高額な医療費が必要となってきます。特に難病の場合は、治療が長期にわたることも多く、治療費は経済的に大きな負担となってしまいます。そこで平成27年1月1日より、「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」が施行され、その中でこうした難病でありながら、高額な治療費を支払い続けている「軽症」状態の患者の経済的負担の軽減を図るため、「軽症高額該当」という新しい制度が導入されたのです。軽症高額に該当する2つの要件出典 : 「軽症高額該当」の対象者は、臨床調査個人票(医師による、細かい調査所見を記入したもの)を審査した結果、申請した疾病の診断基準は満たすが、重症度基準(病状の程度の基準)は満たさなかった人となります。要するに、指定難病であると診断されているにもかかわらず、「軽症」(適切な治療によって症状が抑えられている)な状態であることによって、助成費が受けられないということです。「軽症高額該当」制度において、医療費の助成が受けられるかどうかは、1ヶ月あたりの難病治療にかかる医療費の総額がポイントとなります。認定の基準となるのは、申請した月以前の12ヶ月間において、申請した疾病(指定難病)にかかった医療費総額(10割負担と考えた場合)が33,330円を超える月が1年間の間に3ヶ月以上あると認められるかどうか。難病と診断されてから12ヶ月経っていない場合は、医師が難病発症と認めた月から、申請日の属する月までに医療総額費が33,330円を超える月が3回以上あった場合に対象となります。Upload By 発達障害のキホン参考:東京都福祉保健局軽症高額該当の認定および医療助成費申請の流れ出典 : 指定難病医療費助成申請をする際に、「軽症高額該当」認定申請も同時に行なうのが一般的です。これは、指定難病医療費助成と軽症高額該当の申請を別々に行うと、かなりの時間と手間がかかり、給付までに相当な時間を要することになってしまうためです。最初にどこに相談すればいいのか、どのような手順で申請するのか、申請に必要な書類、注意すべき点などを解説します。「軽症高額該当」認定および医療助成費の申請や相談の窓口は、自身の住民票のある各都道府県の保健所になります。各都道府県によっては、福祉事務所などと統合されている場合もありますので、事前に自治体のホームページなどで確認しておきましょう。「軽症高額該当」の認定申請は、医療費助成申請の手続きと同時に行うことがほとんどです。「指定難病医療費助成制度」の医療助成費申請手続きの際に、追加書類として「軽症高額該当」であることを証明するための書類を提出することで、軽症高額該当の認定確認も行われます。まず、必要書類(次項の「申請に必要な書類」参照)を揃え、各都道府県の窓口(保健所もしくは役所の福祉事務所)に提出します。「軽症高額該当とみなし、医療費助成対象である」と認定されると、都道府県から「指定難病医療受給者証」が交付されます。都道府県によって異なりますが、認定されても医療受給者証が届くまでには、ある程度の時間がかかります。医療受給者証が手元に届くまでにかかってしまった医療費に関しても、治療証明書や領収書を添付し治療費の支給申請を行えば、負担上限月額を超えた額があとから支給されます。必ず治療証明書や領収書は保存しておきましょう。ほぼすべての書類は、保健所や福祉事務所のホームページからダウンロードすることができます。都道府県によって必要な書類は多少異なってくるため、必ず担当窓口に確認しましょう。・※「臨床調査個人票」…指定医による詳細な診断書、厚生労働省のホームページからダウンロードできる。なお、平成27年1月1日以降、難病患者が特定医療費の認定申請を行う際、都道府県知事の定める指定医以外の医師が作成した臨床調査個人票(診断書)は認められない。・※「医療費申告書」…かかった医療機関に、医療機関名・治療内容・かかった医療費などを記載してもらう。必ず領収書も添付する。・支給認定申請書…患者の個人情報を自身が記入するもの。・健康保険証の写し・住民票・世帯の所得を確認できる書類※印の書類が、「軽症高額該当」認定のための追加必要書類となります。難病医療費助成制度における指定医制度について医療受給者証の有効期間は原則1年以内です。継続的に治療が必要な場合は、有効期間終了前に必ず更新手続きを行いましょう。せっかく「軽症高額該当」と認められ、医療費の助成を受けられても、更新し忘れた場合、再び新規申請しなければならないので注意しましょう。また、医療費の助成が受けられるのは、「指定医療機関」で受けた指定難病およびそれに付随して発生した傷病の治療に限られます。難病以外の風邪などの病気あるいは怪我などで、他の病院でかかった医療費は助成されません。助成を受けられる場合、自己負担額はどのくらい?「軽症高額該当」と認められ、指定難病医療費助成が受けられるようになると、各指定医療機関で受診した場合の自己負担の割合は2割に抑えることができます。そのうえで、1ヶ月間(月初~月末)の自己負担の累積額が、年齢や所得に応じた自己負担上限額に達する、あるいは超えてしまった場合でも、その月はそれ以上の費用徴収が行われません。自己負担上限月額は、所得によって基準が異なりますので、下表を参照してください。Upload By 発達障害のキホン指定医療機関を受診するごとに「指定難病医療受給者証」を提示し、自己負担上限額管理票に負担した金額を記入してもらうことで、その月ごとの自己負担の累積額を把握・管理することができます。指定難病医療受給者証の更新手続きの際には、「自己負担上限額管理票」が必要になってくるので、忘れずに記入し、必ず手元に取っておきましょう。助成の対象となるもの、ならないもの助成の対象となる医療の範囲は、「指定難病及び当該指定難病に付随して発症する傷病(公的医療保険適用外の費用やサービスは対象外)」となります。助成は、公的医療保険を使用した指定医療機関での入院や外来、および薬代や訪問看護に対して行われます。また、軽症を保っている間も、リハビリや介護が必要な場合もあります。その場合は、介護保険を利用した訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導なども給付の対象となります(指定医の承諾書が必要)。助成の対象とならないケースとして、保険診療外や当該の指定難病に起因しない傷病の診療費および指定医療機関ではない病院、薬局や訪問看護ステーション(訪問看護サービスを提供する地域の事業所)の診療等が挙げられます。例として、・指定医療機関以外での受診でかかった医療費や薬代・医療受給者証に記載されている有効期間外にかかった医療費や薬代・認定されている疾病およびそれに付随して発生する傷病以外の治療(歯の治療など)にかかった医療費や薬代・入院中の食事代(生活保護受給者は対象となる)・入院中の差額ベッド代やシーツ、テレビ、おむつなど、保険適用外の料金・往診料金で医療機関に払う、保険適用外の交通費や手数料など・臨床調査個人票などの証明書発行にかかる料金・めがねやコルセット、車椅子などの治療用補装具にかかる費用・はり、きゅう、あんま、マッサージなどの費用などは対象外となります。その人の病状や自治体によっても若干内容が異なってくるので、必ず保健所や福祉事務所の窓口に相談しましょう。まとめ難病は、治療が極めて困難で、長期にわたるケースがほとんどです。たとえ「軽症」な状態が保たれていても、そのための医療費は高額になります。医療費の助成制度を活用することで、今まで重くのしかかっていた医療費の自己負担が、3割から2割に引下げられる場合もあります。「軽症高額該当」に認定され、指定難病医療費助成を受けることができてもなお、医療費の負担が重い患者さんもいます。そういう人のために、「高額かつ長期」という制度もあります。これは、「一般所得Ⅰ(年収約160万円~約370万円で市町村民税 7.1万円未満)以上の者が、支給認定を受けた指定難病にかかる月ごとの医療費総額について5万円(10割負担の場合。実際に請求される金額が2割負担の場合、1万円という換算)を超える月が年間6回以上ある場合は、月額の医療費の自己負担を軽減する」というものです。適切な治療を受けながら、症状の安定した状態で日常生活を送り、かつ「このまま高額な治療費を払い続けるのか」という精神的負担を減らすためにも、医療費助成制度の仕組みや流れをしっかり理解しておくことはとても大切なことなのです。参考:東京都福祉保健局|軽症高額該当について参考:東京都福祉保健局参考:難病情報センター参考:大日本住友製薬参考:厚生労働省|難病対策参考:一般社団法人全国訪問看護事業協会参考:東京都福祉保健局|高額かつ長期について
2018年12月04日離婚したいけどお金のことが心配でなかなか踏み出せないという人は結構多くいます。ひとりで子供を育てていくにはどのくらいの費用がかかるのか、将来のことも考えて養育費を算出することが必要です。養育費は子供が何歳になるまでもらえるのか、養育費の相場はいくらなのかなど、養育費の気になる疑問について解説します。お金の問題を解決して、モヤモヤした気持ちを解消しましょう。離婚する前にまずは子供の養育費について考える養育費という言葉自体は聞いたことがあるけど、詳しくはわからないという人も多いのではないでしょうか?養育費とはどういうものなのか簡単に説明します。養育費とは離婚をするときに夫婦の間に未成年の子供がいる場合、まずは子供の親権をどうするかを決めなくてはいけません。そして子供を監護する親権者に対して、子供を育てていくための費用を支払うことを養育費といいます。どこまでの範囲が養育費になるの?養育費は子供の養育全般に関する費用です。子供の衣食住に関わる費用から、学費や習い事などの支払いを補填するものだと考えるとよいでしょう。子供の養育費については、「夫婦が相応に負担する」ことが原則です。相手にすべて負担してもらえるわけではないので注意しましょう。 養育費は子供が何歳になるまでもらえる?養育費については理解できたけど、子供が何歳になるまでもらえるのかも気になりますよね。子供が大学に進学したり、私立に通う場合などで教育費は大きく変動します。いつまで養育費がもらえるのか、大学まで通う場合の教育費はどのくらいなのかを確認しましょう。養育費がもらえる期間養育費は原則子供が20歳になる月まで毎月支払われます。基本的に養育費は請求した時点以降からもらうことができ、過去に遡って請求することはできません。子供が高校卒業後に就職した場合は、養育費の支払いが終了することもあります。高校進学まではいくら必要?文部科学省の統計「子供の学習費調査(平成28年度)」によると、子供一人あたりの1年間の学習費総額は以下のとおりでした。公立幼稚園 23万4千円 私立幼稚園 48万2千円公立小学校 32万2千円 私立小学校 152万8千円公立中学校 47万9千円 私立中学校 132万7千円公立高等学校(全日制)45万1千円 私立高等学校(全日制)104万円平成28年度子供の学習費調査の公表について(報道発表資料)より引用学習費総額は、入学金や授業料に加えて、制服や教科書の購入費用、給食費など、学校に対して支払う全てのお金のことです。高校までの費用は進学先が公立か私立かで大きく異なっています。子供の将来のことをしっかりと考え、前もって相手と話し合っておくことが大切です。公立ではなく私立の高校に通うなら子供が公立高校ではなく私立高校に進学する場合は、教育費は約2~4倍の差があります。相手との話し合いで私立への進学を納得している場合は、養育費算定表の金額が増額されます。しかし相手が私立への進学に反対していたり、資産や収入などから増額分を負担する必要がないと判断された場合は、養育費を増額することはできません。大学まで行く場合はどうなる?日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査(平成30年2月14日発表)」によると、大学の入学費用は平均85万円、在学費用は年間平均153万円となっています。養育費が支払われるのは原則として子供が20歳になるまでですが、大学費用は相手に払ってもらえるのでしょうか?実はお互いの合意があれば、大学費用を支払ってもらうことができます。ただ裁判所で審判、判決となる場合は「子供が20歳になるまで」と決まることがほとんどです。特別な事情がない限りは、裁判官が養育費の延長を命じることができません。 子供の養育費の月平均は?相場が気になる養育費で一番気になるのは、やはり相場ではないでしょうか?養育費の月平均金額を知ることで、自分が養育費をもらうときの目安になります。どのように養育費を計算するのかも合わせて確認してみましょう。養育費の相場はどのくらい?計算方法とは一般的に養育費は月に3万円~6万円が相場だといわれています。夫婦それぞれの年収や年齢、子供の人数によって違いますが、目安として考えておくといいでしょう。養育費は 夫婦の年収と未成年の子供の数によって決められます。養育費を支払う側の年収が高ければ、それだけ養育費を支払う金額も高くなるのです。養育費の算定方法については、家庭裁判所で採用されている「養育費算定表」を使って計算できます。「養育費算定表」は、裁判所のホームページなどでも掲載されているので、一度チェックしてみるといいでしょう。養育費には上限がある?「養育費算定表」で養育費は決められるのですが、増額することは可能なのでしょうか。家庭裁判所の審判や訴訟で養育費が決められている場合は、特別な事例を除いて、算定表以上の金額をもらうことは難しいケースが多いです。ただし当事者同士の話し合いで決めた場合は、算定表以上の金額に設定することができます。算定表はあくまで一般的な基準であり、必ず守らなくてはいけないものではありません。相手が納得するかが最大のポイントです。子供が多いとそのぶん養育費はもらえるの?子供が二人以上いる場合、もらえる養育費が多くなります。ただ単純に倍になるというわけではありません。子供二人なら1.5倍程度、三人ならもっと増え幅が少なくなります。金額は子供の年齢などによっても変わってくるので、個別で計算する必要があります。 未婚や再婚した場合に養育費はもらえるの?養育費にはいろいろなケースがあります。「このようなときはもらえるのかな?」と悩むこともありますよね。2つのケースをご紹介しますので自分に当てはまれば、ぜひ参考にしてみてください。未婚の場合の養育費はどうなるの?未婚の場合は子供の父親に認知してもらうことが大切です。もし認知してもらうことが難しい場合でも、父親が確かであれば「強制認知」といって法的に認知させることも可能となります。応じてもらえない場合は、家庭裁判所で手続きをしましょう。認知してもらえれば法律上の親子関係が生じるので、扶養義務が発生し、養育費を支払ってもらうことができます。再婚しても大丈夫?基本的には再婚相手には連れ子の養育義務はありません。そのため再婚しても養育費の支払いをストップされる理由にはなりません。新しい夫が子供の父親となり、扶養義務が生じるのは「養子縁組」をした場合になります。 相手に収入や貯金がない場合の子供の養育費は?離婚相手が働いていて収入があるのならよいですが、もし低収入だったらどうすればいいのでしょうか。気になる疑問にお答えします。相手に貯金や収入がない場合養育費は月払いなので、貯金がない場合でもとくに問題はありません。養育費の支払い金額に資産は関係ないからです。ただ相手に収入がない場合は、養育費を請求することができなくなります。売却すればお金になるような資産があればいいのですが、何も無ければどうしようもありません。ただ養育費を逃れるために一時的に退職したり、収入を減らしたりしている場合は別です。その場合は弁護士に相談してみましょう。離婚後に養育費が支払われなくなったときの対処法養育費の取り決めをしても支払いが滞ってしまうケースもあります。その場合は相手に支払ってもらえるよう話し合うことが大切です。もし相手が応じない場合は、相手の給料や財産を差し押さえる手続きが必要になります。これは協議離婚か調停離婚だったかによって異なりますので、しっかりと確認しておきましょう。 まとめ養育費を必要なだけもらうためには、正しい養育費の知識が必要です。離婚を考えたときに子供の教育にかかる費用はどのくらいなのか、しっかり把握しておきましょう。養育費の支払い交渉や調停などの手続きは、弁護士に依頼するというのも一つの手です。子供の将来のことも考えて、あとでトラブルにならないようにしっかり話し合っておきましょう。 参考:厚生労働省養育費相談支援センター内閣府「インターネットによる子育て費用に関する調査」の公表について」日本政策金融公庫「教育費に関する調査結果」裁判所「養育費・婚姻費用算定表」
2018年10月20日離婚につきものなのが、慰謝料の話題。芸能人の離婚ニュースであれば「慰謝料は●●億円」といった高額慰謝料も注目を集めます。過去には大物歌手が50億円の慰謝料を支払った、なんて話も。そもそもなぜ芸能...
2018年10月17日養育費は離婚した未成熟子が社会自立をするまでに必要とされる費用とされ、離婚時に当事者同士の話し合いによって決めた金額を支払うことが一般的です。そんな養育費ですが、なかには合意したにもかかわらず支払わない人間もいると聞きます。子供を抱えている側の経済力が乏しい場合、養育費の支払いがなくなってしまうと、生活が困窮することになります。当然、なんとかして支払いを迫りたいところ。どのような対策を講じれば良いのか。秋葉原よすが法律事務所の近藤美香弁護士に解説していただきました。 Q.離婚相手が養育費を支払わない。どうやって請求すればいい? A.強制執行や調停・審判申立てなどの方法があります近藤弁護士:「どのような形で合意をしたのかによります。調停や公正証書で合意した、あるいは判決や審判が出た場合であれば、相手方の給与を差し押さえる等の方法で養育費を回収することが可能です(強制執行)。口約束や2人で交わした合意書等,上記以外の形の場合は、養育費を請求する調停・審判を申立てて、その手続きの中で約束どおり支払うよう求めていくことになります。仮に審判となる場合、約束どおりの額がそのまま認められると限りませんが、そのような約束をしたという事実は考慮されると思います」口約束ではなく、調停や公正証書で合意した場合には、強制執行が可能とのこと。後悔しないよう、離婚時に強制執行が可能な形での取り決めをしておきましょう。 *取材協力弁護士: 近藤美香(秋葉原よすが法律事務所。家事事件を専門的に取り扱い、500件以上の家事事件を取り扱った経験を持つ。JADP認定の夫婦カウンセラーの資格を保持している。)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)離婚相手が養育費を支払わない!請求する方法はない?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。離婚相手が養育費を支払わない!請求する方法はない?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年09月18日家計簿をつけているかたなら、使っているかたも多いかもしれない「娯楽費」という項目。具体的にはどういうお金のことなのでしょうか。今回は「娯楽費」「教養娯楽費」についてと、娯楽費を節約する方法をご紹介します。娯楽費・教養娯楽費とは?娯楽費とは一般的に遊びや趣味などに使うお金のことを「娯楽費」といいます。家庭によってその線引きは変わってくると思いますが、例としては交際費やファッション費、また旅行費や飲酒費なども娯楽費といえるでしょう。交際費と娯楽費はどちらも似たような勘定項目ではありますが、仕事での付き合いや飲み会などが多い家庭は、管理項目を分けることでお金の動きをより把握しやすくなります。例えば、職場の上司や取引先などに誘われたときは交際費として、自分から友人や知り合いを誘った場合は娯楽費とするといった具合です。分けて考えることで、職場の飲み会は全部に参加せず予算の中で回数を管理するといった管理の目安になりますよ。教養娯楽費とは教養娯楽費とは、娯楽という趣味を通じて教養を深めるために使用したお金のことをいいます。映画や観劇、クラシックコンサート、内容によっては書籍など、感性を豊かにするために使うお金などが含まれます。例えば子どもにピアノやヴァイオリンなどを学ばせている場合、ただ譜面にむかってのレッスンだけでなく、習得した先に待つ景色を見せることは子どもにとって良い刺激になるはず。生活を送るために必要なお金に比べると不必要ではありますが、日々の生活の質をより良いものにするためのお金、知識・経験・教養を深めるための自己投資、子どもへの投資費用……といった捉えかたをしても良いでしょう。 娯楽費を節約する方法娯楽費は使わなくても生活はできますから、節約や倹約を考える際は対象の項目になりやすいですよね。とは言っても、とくに子どもがいる場合、どうしてもお出かけやプレゼントは必要な出費です。そんなときは月ごとの管理ではなく年間で大まかな金額を決め、イベントの多い月と少ない月で割り振りするやりかたもおすすめ。メリハリをつけて使うことで楽しみも維持できます。ほかに、節約できる方法をいくつか考えてみました。休日は動画配信サービスを活用節約のために、休日家でゆっくり過ごす日を増やすのも選択肢のひとつ。そこでおすすめなのが、定額見放題の動画配信サービスです。月額はかかりますが、DVDを借りに行くよりも多くのジャンルの洋画や邦画、アニメや海外ドラマが見放題です。映画鑑賞やDVDのレンタルのような支出が多い場合にも、こうしたサービスが役に立ちそうですね。旅行に行くなら早割りを利用旅行に行くことが決まったら、早めに予定を立てて早期割引を利用しましょう。新幹線や飛行機を利用する場合は、「早割」や「ネット割」という早期割引を設定している企業が多く、6ヶ月~3ヶ月前など早めにチケットを購入することで、旅行の交通費を安く済ませることができます。利用の際には、クレジットカードが必要なこともあります。事前に確認してから割引を利用してくださいね。子どもの家遊びに100均を活用あまりお金をかけず、子どもと家の中で楽しみたい……そんなときに活用できるのが、100円均一です。最近では粘土や小麦粉粘土や粘土板など遊べるアイテムも豊富です。手先を使うことで、子どもの感覚の発達にもつながるはずですよ。プラバンでキーホルダーを作ったり、紙風船やけん玉など懐かしの玩具も揃っています。節約の味方100円均一の道具を、上手に使っていきましょう。子どものお出かけに公共施設を利用普段のお休みや長期のお休み中でも助かるのが国や市区町村が運営する公共施設。子どもを思いっきり遊ばせても無料であったり、かかっても数百円程度で利用することができます。子ども向けのイベントや無料開放の日がある公共施設もあります。施設のWebサイトなどでチェックしておくと、子どもと一緒に楽しく娯楽費を節約できますよ。 まとめ娯楽費は生活を楽しむためには必要なお金。節約の対象になる場合もあると思いますが、バランスを考えて使えるようにしたいですね。
2018年08月24日「食費や光熱費、通信費、娯楽費などの支出は、一生涯にわたります。月々の出費がそれほど多くなくても、累計にすれば高額になります。日々のコツコツした積み重ねが大事なんです」そう話すのはファイナンシャルプランナーで「生活マネー相談室」代表の八ツ井慶子さん。わが家のムダ遣いを知るには、“お隣の家計簿”と比べるのがいちばん。そこで役立つのが、約8千世帯から集めた世代別の最新’17年の「家計調査」。これは2人以上の家庭で、世帯主の年齢別に家計の支出を総務省がまとめたものだ。これを見てみると、50代の現役世代に「水道・光熱費」「通信費」でのムダ遣いが。八ツ井さんが解説してくれた。「50代になると持ち家比率も高く、断熱性の低い戸建てであれば、光熱費が増加しやすい。クーラーや冷蔵庫などを節電効果の高い家電に替えるだけでもかなりの効果が期待できます。また、高校生や大学生の子どもが多い50代の通信費は、格安スマホに乗り換えたり、プラン変更など支出カットの余地がありそう」(八ツ井さん・以下同)45〜54歳までの世代は、学費、塾の月謝などの教育費が一気に増えるが、これは削りにくい支出かもしれない。「教育費や娯楽費」では子育て世代の45〜49歳がもっとも多い(3万5,412円/支出に占める割合10.5%)が、60〜69歳でも支出の1割(60〜64歳=3万1,966円/支出に占める割合10.3%、65〜69歳=2万7,537円/支出に占める割合10.0%)を占める。「子の独立やリタイアなどで自由な時間が生まれることから、旅行やジムの会費などへの支出が増えているようです。しかし、年を重ねるごとに、冠婚葬祭で使うお金を含む「交際費」の割合がどんどん増え、70代では1割を超えてしまいます(2万5,264円/支出に占める割合10.8%)。娯楽を無理に削る必要はありませんが、満足感が低いとしたら、お金がもったいないです。リタイア後の長い人生を考え、本当にやりたいことに絞りましょう」
2018年08月08日「第10回AKB48世界選抜総選挙」で1位に輝いたSKE48の松井珠理奈が、体調不良のためしばらくの間活動を休止して療養に専念することが7日、わかった。同グループの公式サイトで発表された。SKE48の松井珠理奈サイトでは「松井珠理奈休養に関して」と題して、SKE48支配人の湯浅洋氏のコメントを掲載。「松井珠理奈について、以前から体調不良が続いており、一部の活動をお休みさせていただいておりましたが、このたび、SKE48および48Gの活動をしばらくの間休止しまして、療養に専念することと致しました」と発表し、「なお、活動休止中は、プライベートメールはじめ各種SNSの更新もお休みさせていただきます」と伝えた。そして、「ファンの皆様、関係者の皆様にはご心配とご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解ご了承の程よろしくお願い致します」と呼びかけ、「復帰の目処が立ち次第、改めてご報告申し上げます」と説明。また、握手会に関する今後に対応について「追ってご報告致しますので、しばらくお待ちください」とした。松井は先月16日に行われた開票イベントで1位に輝くも、その後は体調不良のためイベントなどを欠席していた。
2018年07月07日■乳幼児医療費助成とは?子どもにかかる医療費を、自治体が助成してくれる制度。各自治体が運営している制度なので、名称や助成内容などはさまざま。詳細は、住民票がある市区町村の役所やHPで確認を!■乳幼児医療費助成もらえる金額は?助成額は、自治体によって違う。たとえば、かかった医療費全額を助成する自治体もあれば一部の場合もあるし、助成の対象年齢も乳幼児に限らず、中学生まで対象にしている自治体も増えている。■乳幼児医療費助成もらえる人は?国民健康保険や会社の健康保険など、健康保険制度に加入し、乳幼児医療費助成の加入手続きをした人。加入の手続きが遅れた場合、さかのぼって助成が受けられるかも自治体によって異なる。■乳幼児医療費助成 手続きの概要①住んでいる市区町村の助成内容・手続き方法を確認する自分が住んでいる市区町村の助成内容や手続きの方法を、役所の窓口や自治体のHPで確認しておく。市区町村の境目に住んでいて、他自治体の医療機関を使う可能性がある人は、「他自治体の医療機関を受診した場合」もチェックしておく。②赤ちゃんの健康保険に加入手続きし、健康保険証を受け取る赤ちゃんが入る健康保険に加入手続きをする。加入の手続きをする際に、「いつごろ健康保険証が届くのか?」の目安を確認しておくと、乳幼児医療費助成の申請タイミングの参考になる。扶養者が国民健康保険の場合は、出生届を出した後で、乳幼児医療費助成の手続きができるのが一般的。③役所で手続き後、乳幼児医療証を受け取る赤ちゃんの健康保険証を持参して役所で助成を受ける手続きをする。健康保険証が届いていない場合でも、手続きできる自治体もある。手続き後、しばらくすると乳幼児医療証が届くので、これを医療機関の窓口に提示することで助成が受けられる。■乳幼児医療費助成 DATA※この記事は2018年4月末現在の法令・情報に基づいて書いています
2018年07月01日