■未熟児養育医療制度とは?生まれてきた赤ちゃんが「未熟児」や「低出生体重児」だった場合など、医師が入院療養が必要だと認めた赤ちゃんが、全国の「指定養育医療機関」で治療を受けた場合、その医療費を助成する制度。■未熟児養育医療制度でもらえる金額は、いくら?費用の全部、または一部(地域によっては保護者の所得に応じて一部自己負担金がかかる場合もある)を負担してもらえる。■未熟児養育医療制度でもらえる人は、どんな人?この制度が適用される赤ちゃんは、「出生時の体重が2000g以下の場合」または、または下記のような場合などだ。●未熟児養育医療制度で助成の対象となる乳児 (例)1) 運動不安・けいれんがあるものなど2) 体温が34度以下3) 呼吸器・循環器系(強度のチアノーゼがあるなど)4) 黄疸(おうだん)(生後数時間以内に現れるか、異常に強い黄疸のあるもの) など■未熟児養育医療制度の手続きの概要医師に養育医療意見書をもらい、書類審査を受ける出生届を出した後、医師に養育医療意見書をもらうケースによっては、出生届を出す前に、手続きが開始することもある。未熟児養育医療給付申請書、世帯調査書は自分で書き、自治体によっては扶養者の所得を証明する書類(源泉徴収票のコピーや確定申告書)と一緒に未熟児養育医療の申請をし、書類審査に通ると利用できる。■コラム:未熟児養育医療制度を利用した私の実感「生まれた子が、未熟児だった」というのは、ママにとっては結構ショックな出来事。じつは、私にも経験がある。次男・三男が双子なため、二人とも早産で極小未熟児だったのだ。「ちゃんと産んであげられなくてごめん!」と、出産直後は相当自分を責め、大きな挫折感だった。 退院は一緒にできず、双子が入院している病院に搾乳を届ける日々。未熟児は文字通り「未成熟な状態で生まれた児」なので、当初はトラブルも多かった(生後半年で入院6回)。「障害が残る可能性は通常の10倍」と言われ、生後1年半、生まれた病院で生育の経過をチェックしてもらう「経過観察」にも通った。…と、いろいろあったが、あれから12年。極小未熟児で生まれた双子は、何の遜色もない普通の小学校6年生となった(現在、やや肥満気味ですらある)。「出産当初はショックだったけれど、過ぎてみればそれも懐かしい思い出」という現在の私の実感を伝えておきたい。■未熟児養育医療制度 DATA※この記事は2016年11月末現在の法令・情報に基づいて書いています。(監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子/文:楢戸ひかる)
2017年01月10日■小児慢性特定疾患の医療費助成とは?子どもの病気の中で、国が指定した疾病の治療にかかる費用などを自治体が支援する制度。■小児慢性特定疾患の医療費助成でもらえる金額は、いくら?国の制度だが、運営は自治体に任されているので、自治体によって助成内容は異なる。■小児慢性特定疾患の医療費助成でもらえる人は、どんな人?国が指定した疾病(小児慢性特定疾患)にかかっている18歳未満の子ども。何らかの健康保険に加入していることが条件。18歳をすぎても治療が必要なときは20歳まで延長できる。■小児慢性特定疾患の医療費助成の手続きの概要①小児慢性特定疾病指定医にて受診指定医療機関にて受診を受け、医師より小児慢性疾病の医療意見書を出してもらう。②医療費助成の申請に医療意見書を添付し、各自治体に提出小児慢性特定疾病審査会で審査後、認定された場合は「小児慢性特定疾病の医療受給者証」が届く。指定機関で「小児慢性特定疾病の医療受給者証」を見せると助成が受けられる。■コラム:小児慢性特定疾病情報センターのWEBサイトをチェック!小児慢性特定疾病情報センター 小児慢性特定疾病情報センターは、小児慢性特定疾病の情報を一元化し、情報提供する目的で、構築されたポータルサイト。国立研究開発法人 国立成育医療研究センター(厚生労働省「小児慢性特定疾病登録管理データ運用事業」の補助事業)が運営している。■小児慢性特定疾患の医療費助成 DATA※この記事は2016年11月末現在の法令・情報に基づいて書いています。(監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子/文:楢戸ひかる)
2017年01月10日ペットは今や家族同然の存在と考えている人が多く、子どもはペットと暮らすことで命の大切さや責任感などを学ぶことができます。しかし、ママが妊娠中や産後、さらに子どもが乳幼児の時には衛生面などで不安なこともあると思います。既にペットを飼っていて赤ちゃんを授かった場合、どんなことに気を付けるとよいのでしょうか。細菌や寄生虫の存在を把握し対策をとる過剰に神経質になる必要はありませんが、ペットには細菌や寄生虫がついている場合があることも確かです。ペットに触った後は手洗いし、キスなどをしないよう衛生面には配慮する必要があります。特に猫のフンにいるトキソプラズマは、妊娠中に感染すると流産や子どもの視力障碍を引き起こす危険性があります。猫を飼っていて妊娠した場合はトキソプラズマの抗体検査を受け、抗体がない場合はトイレ掃除の際は手袋をはめて行いましょう。抗体検査は産婦人科で数千円程度で受けることができます。赤ちゃんのアレルギー対策を行う産まれた赤ちゃんがアレルギー体質の場合があります。ペットを飼っていると、花粉やダニだけではなくペットの毛もアレルギー反応を起こす原因となりえます。ペットのブラッシングや掃除はこまめに行いましょう。また、ハイハイしたり歩いたりする以前は、寝ている赤ちゃんにペットがじゃれたり踏んでしまったりすることがあります。赤ちゃんを床の上には寝かせないようにしましょう。我が家では犬を飼っていますが、子どもは高さのあるベビーベッドに寝かせたり、犬が入れないような対策をした和室に寝かせたりしていました。住居環境はさまざまですので、自分の家に合った対策を産前に考えておきましょう。ペットの心のケアも忘れずに赤ちゃんの衛生面や寝る場所の確保などに気を取られがちですが、元々一緒に暮らしていたペットの気持ちを考えることも大切です。ペットからしてみたら、後から赤ちゃんという不思議な生き物が現れたと思ったら、パパやママがその子にかかりきりになってしまっては面白くありません。稀に、赤ちゃんを攻撃するようになるペットもいるようです。そんなことになっては一緒に暮らすことは難しくなりますし、とても悲しいことですよね。そうならないために、ペットが戸惑わないよう新生活に慣れさせることです。「赤ちゃんは良いもの」という印象をペットに持たせることが大切です。例えば、妊娠中にYouTubeなどにある赤ちゃんの泣き声を聞かせる、産後に赤ちゃんの匂いのついたタオルをかがせながら食事を与える、などです。もしペットがママにしかなついていなければ、産前にパパや他の人にも慣れさせましょう。ペットと赤ちゃんが共に過ごすことで、子どもには弱いものをいたわる気持ちが育ちます。そのためにはペット側に、子どもが仲間・家族であるという認識を持たせることが必要です。我が家も元々犬を飼っていて、その後に息子を授かりました。息子を産んで退院して帰った際は、犬が赤ちゃんに向かって吠え続けていましたが、赤ちゃんを世話する人以外は交替で犬と向き合い声をかけ続けるようにしたところ、落ち着きました。その後は本当の兄弟のように、遊んだり喧嘩したりしながら育っています。正にペットは家族です。赤ちゃんを授かっても共に快適に暮らせる環境を作ることを大切にしてください。
2017年01月09日ペットは今や家族同然の存在と考えている人が多く、子どもはペットと暮らすことで命の大切さや責任感などを学ぶことができます。しかし、ママが妊娠中や産後、さらに子どもが乳幼児の時には衛生面などで不安なこともあると思います。既にペットを飼っていて赤ちゃんを授かった場合、どんなことに気を付けるとよいのでしょうか。細菌や寄生虫の存在を把握し対策をとる過剰に神経質になる必要はありませんが、ペットには細菌や寄生虫がついている場合があることも確かです。ペットに触った後は手洗いし、キスなどをしないよう衛生面には配慮する必要があります。特に猫のフンにいるトキソプラズマは、妊娠中に感染すると流産や子どもの視力障碍を引き起こす危険性があります。猫を飼っていて妊娠した場合はトキソプラズマの抗体検査を受け、抗体がない場合はトイレ掃除の際は手袋をはめて行いましょう。抗体検査は産婦人科で数千円程度で受けることができます。赤ちゃんのアレルギー対策を行う産まれた赤ちゃんがアレルギー体質の場合があります。ペットを飼っていると、花粉やダニだけではなくペットの毛もアレルギー反応を起こす原因となりえます。ペットのブラッシングや掃除はこまめに行いましょう。また、ハイハイしたり歩いたりする以前は、寝ている赤ちゃんにペットがじゃれたり踏んでしまったりすることがあります。赤ちゃんを床の上には寝かせないようにしましょう。我が家では犬を飼っていますが、子どもは高さのあるベビーベッドに寝かせたり、犬が入れないような対策をした和室に寝かせたりしていました。住居環境はさまざまですので、自分の家に合った対策を産前に考えておきましょう。ペットの心のケアも忘れずに赤ちゃんの衛生面や寝る場所の確保などに気を取られがちですが、元々一緒に暮らしていたペットの気持ちを考えることも大切です。ペットからしてみたら、後から赤ちゃんという不思議な生き物が現れたと思ったら、パパやママがその子にかかりきりになってしまっては面白くありません。稀に、赤ちゃんを攻撃するようになるペットもいるようです。そんなことになっては一緒に暮らすことは難しくなりますし、とても悲しいことですよね。そうならないために、ペットが戸惑わないよう新生活に慣れさせることです。「赤ちゃんは良いもの」という印象をペットに持たせることが大切です。例えば、妊娠中にYouTubeなどにある赤ちゃんの泣き声を聞かせる、産後に赤ちゃんの匂いのついたタオルをかがせながら食事を与える、などです。もしペットがママにしかなついていなければ、産前にパパや他の人にも慣れさせましょう。ペットと赤ちゃんが共に過ごすことで、子どもには弱いものをいたわる気持ちが育ちます。そのためにはペット側に、子どもが仲間・家族であるという認識を持たせることが必要です。我が家も元々犬を飼っていて、その後に息子を授かりました。息子を産んで退院して帰った際は、犬が赤ちゃんに向かって吠え続けていましたが、赤ちゃんを世話する人以外は交替で犬と向き合い声をかけ続けるようにしたところ、落ち着きました。その後は本当の兄弟のように、遊んだり喧嘩したりしながら育っています。正にペットは家族です。赤ちゃんを授かっても共に快適に暮らせる環境を作ることを大切にしてください。
2017年01月05日多くの赤ちゃんは、5ヶ月を過ぎたころから、何でも口に入れて確認しようとします。ほんのちょっと目を離したすきに、食べもの以外のものを口に入れて飲み込んでしまうことも。あらかじめ、身の回りにある「誤飲しやすいもの」を知っておきましょう。まずは、一般的に注意が必要だといわれているものから紹介していきます。■誤飲しやすい身の回りの生活用品・ティッシュ・紙・砂・子ども用クレヨン・ねんど・石けん・乾燥剤のシリカゲル・小さいオモチャ・お線香・中性洗剤これらは、赤ちゃんの周辺によくあるものなので、口に入れてしまうところを見たことがあるかもしれません。たとえ飲み込んだとしても大きな問題とならない場合もありますが、含まれている成分や飲み込んだ分量などによっては、体への影響が懸念されることもあります。赤ちゃんの様子が気になる、判断がつかない、大量に飲み込んだ場合は、必ず医療機関を受診しましょう。■要注意! 早急な処置・受診が必要なもの・タバコ・大人の薬・画びょう・防虫剤・マニキュアの除光液・漂白剤・酸性・アルカリ性の洗剤・ボタン乾電池これらを飲み込んだ場合、中毒になったり、体内に傷がついたりする可能性があるため、すぐに応急処置をして医療機関を受診する必要があるといわれているものです。応急処置の方法は、ものによって異なります。誤飲の対応方法については、日本小児科学会によるサイト「こどもの救急」をぜひ一度はご覧になってください。ただ、ママが、緊急の場合にとっさに対応できたり、判断ついたりしないことも考えられます。赤ちゃんが危険なものを飲み込んだ可能性があり、対応に迷ったときは、地域の小児救急相談、中毒110番などの窓口に電話をして、相談しましょう。赤ちゃんの緊急事態はいつ起こるかわかりません。中毒110番、小児救急電話相談などの連絡先の番号や受付時間を、家の中のわかるところに貼っておくことをおすすめします。<相談の電話のときに伝えること>1.「何を」「どれ位の量」飲みましたか?2.吐きましたか? 吐いた場合、何回吐きましたか?*飲み残しの容器、吐いたものなどをとっておき、受診の際に持っていきましょう。出典: 「ONLINE QQ こどもの救急」 ■まさか! 見落としやすい意外なものここまでに紹介したものについては、注意を受ける機会も多く、見るからに危険そうだったり、いかにも赤ちゃんが飲み込みそうだったりするため、比較的気をつけやすいかもしれません。しかし赤ちゃんは、大人の視線だと考えもしないもの、大人が意識していないものを口に入れることもあります。次に、私や周囲の子たちが実際に口に入れた、ちょっと意外なものを紹介します。・ほこり赤ちゃんが何か拾って食べていると思ったら、部屋の隅に落ちているほこりを黙々と口に運んでいた…。そんな話は意外とよく耳にします。口に入れないよう気をつけるとともに、念入りに掃除しておきたいですね。・床に落ちた米粒赤ちゃんには「床に落ちたものは汚い」という感覚がまだないので、床や地面に米粒やお菓子のクズが落ちていると、反射的に食べてしまいます。飲み込んでも危険は少ないですが、周囲にお行儀が悪い印象を与えるので、食事の後はテーブルの下をチェックして、赤ちゃんに見つかる前に片づけておきましょう。・自分のウンチオムツを替えて、ママが新しいオムツを取ろうと手を伸ばした一瞬のすきに、自分のウンチを少し食べてしまった子も! 赤ちゃんには、「ウンチ=汚い」という感覚もありません。そのため、こんなまさかの事態が起こることもあるのです。・お酒、洋酒入りのチョコアルコール類は、大人にとっては危険なものではないのでつい油断しがち。赤ちゃんの手の届くところには置かないようにしましょう。もし赤ちゃんが飲んでしまって、様子がおかしい場合はすぐに医療相談へ。・お金(硬貨、お札)これも盲点。大人にとっては物品というより「貨幣」なので、注意の対象から外れてしまうことがあります。好奇心おう盛な赤ちゃんが、ママのお財布を開けて中身をチェックするのはよくある話。さらに、そのついでにお札や硬貨を口に入れることも…。お札は、紙質が硬めで破れにくいせいか、食べてしまったという話はあまり聞きませんが、赤ちゃんがなめると不衛生ですし、ボロボロになりやすいものです。一方の硬貨はのどに詰まらせる場合もあるので、注意が必要。のどに詰まらせたらすぐに吐かせ、飲み込んだ可能性がある場合は受診を。いずれにしても、お金をさわって遊んでいたら、早めに気づいてやめさせましょう。この時期の赤ちゃんは、手が届くところにあれば、何でも口に入れるもの。今回紹介したもの以外にも危険なものはたくさんあるので、油断しないようにしましょう。ずっと注意しているのは大変ですが、何でも口に入れてしまう時期がいつまでも続くわけではありません。個人差がありますが、1歳半頃には、大半の赤ちゃんが、食べもの以外は口に入れなくなるようです。身の回りの危険を意識しながら、赤ちゃんの成長を温かく見守ってあげたいですね。<参考>・ 公益財団法人 日本中毒情報センター たばこや家庭用品によって起こる中毒情報が掲載されています。中毒110番の電話情報サービスも掲載。・日本小児科学会によるサイト「 こどもの救急 」夜間、休日など時間外に病院に子どもを連れていくかの判断目安や気になる症状について説明しています。
2016年12月31日赤ちゃんの乳歯が生えてきたら、考えたいのが虫歯のこと。体の健康のためにも歯はとても大切です。できるだけ虫歯ができないように気をつけてあげたいですよね。■家族から虫歯菌をうつさない唾液から虫歯の原因菌がうつる、ということは、現在では広く知られています。生まれたての赤ちゃんの口の中には、もともと虫歯菌は存在しません。感染ルートはほとんどの場合、パパやママなどの家族からです。そのため、スプーンや箸の共用は避ける、赤ちゃんの口にキスはしない、など、虫歯の感染リスクをおさえる努力をしているママも多いはず。そのほか、食事のときにフーフー息を吹いて冷ますのも、赤ちゃんの食事や口の中に唾液が飛んでしまう恐れがあります。とくに乳歯が生えてから2歳半くらいまでは虫歯の原因菌がうつりやすいといわれているので、気をつけるようにしたいですね。■赤ちゃんを歯磨きに慣れさせるには赤ちゃんに乳歯が生えてきたら、歯のお手入れをスタート。はじめのうちはガーゼで歯の表面を拭いたり、授乳後に湯冷ましを飲ませたりすればOKです。この頃から赤ちゃん用のゴム素材の歯ブラシを持たせて、口の中にものが入ることに慣れさせるのもおすすめです。上下の前歯が2本ずつ生えてくる頃からは、ママが仕上げ磨きをしてあげましょう。口元を触られることに慣れていると、子どもも歯磨きを嫌がりにくくなります。普段から子どもの口元を優しく触るように心がけるとよいですね。 ■夜中の授乳が虫歯の原因に!?ママのなかには「夜は授乳しながら寝かしつけている」という人も多いはず。また、夜泣きをしたときも、授乳をすればグズらずに寝てくれるケースがよくあります。でも、離乳食が進む1歳頃からは、夜中の授乳が虫歯リスクを高めてしまう可能性も。眠っている間は唾液の分泌が少なくなるため、とくに上の前歯に、母乳やミルクが残ってしまうことが多いのです。母乳やミルクの糖分は、それだけでは虫歯の原因になりにくいものです。ただし、口の中に食べかすなどが残った状態では、虫歯の危険がぐんとアップ。夜寝る前には、食べかすを残さないように、きちんと歯磨きをしてあげることが大切です。虫歯が気になる場合は、授乳の後に水やお茶を飲ませたり、ガーゼで歯を拭いたりしてあげるとベスト。子どもの成長とともに、できれば夜中は授乳ではなく、水やお茶にシフトしていけるとよいですね。■歯並びも虫歯の原因になる!?歯並びが凸凹だと磨き残しの原因になり、食べかすが詰まりやすくなってしまうこともあります。乳歯が生えそろって、出っ歯や受け口、歯並びの凸凹が気になったら、矯正治療を検討してもよいかもしれません。また、永久歯は乳歯より大きいため、乳歯の段階ですきまなくキレイに生えそろっている場合、将来的に永久歯が顎に入りきらず凸凹になってしまう可能性も。噛み合わせの悪さは、見た目や顎の成長に悪影響を及ぼしてしまうこともあります。小児矯正は顎の成長を利用して治療が行えることも多いので、子どもの歯並びが気になったら、まずは矯正歯科医に相談してみてくださいね。
2016年12月06日出産しても働き続ける女性、ワーキングマザー。今や“ワーママ”という略称で呼ばれるほど身近な存在になりましたね。しかし、職場においてその存在は、まだ多くの問題を抱えているのが現状です。特に、一緒に働く独身女性たちからは必ずしもあたたかく迎えられているわけではありません。株式会社ランクアップが実施した調査では、「ワーキングマザーと一緒に仕事をするうえで、不満を感じることがありますか」の問いに対し、35.8%の女性が「はい」と回答しています。この結果、数字で見るとそれほど多くないような印象を持つかもしれませんが、一人ひとりが抱えている不満はとても根深いもの。そこで今回は働く独身女性のみなさんに、ワーママに対して日ごろ抱えている不満をこっそり教えてもらいました。目次(1)子どもの病気でいきなり休むのが迷惑(2)子どもの話ばかりでつまらなすぎる(3)派遣やパートにシワ寄せが来すぎている●(1)子どもの病気でいきなり休むのが迷惑『月曜日の朝から、「子どもが熱を出したので休みます」って電話してくる。部署内に5人いるワーママのうち4人が同時にそういう連絡してきたとき は、さすがにイラッとした。その日の業務は残りの人員で、死にものぐるいで片付けた』(20代女性/コールセンター)『うちの会社のワーママさんは、子どもが喘息持ちなんだって。保育園から電話がかかってきて、しょっちゅう早退してます。そんなに虚弱な子どもがいるなら、無理して仕事しないで家で見てやればいいのに 。私たちも迷惑だし、子どもだってかわいそう』(30代女性/製造業)小さな子どもを育てながら働いているママたちには、突発休みがつきものです。仕方ないと頭では分かっていても、その分の穴埋めをしなければいけない独身女性たちの心は穏やかならぬものなのですね。●(2)子どもの話ばかりでつまらなすぎる出産すると女性の生活は一変し、子ども中心になりがちですね。この変化、家庭内では問題がなくても、会社ではよく思われないことがあるようです。『ワーママの話って超つまんなくないですか?いつもいつも、「うちの子が昨日ね……」「そういえばうちの子もね〜……」「あー、それ、うちの子も言ってたけど……」って、子どもの話ばっかり。ハッキリ言って、興味ゼロ ですから!』(20代女性/小売店)『ワーママ軍団のランチの会話とか聞いてると、その話題の少なさに絶句します。子どもの話、グルメの話、テレビの話、この3種類くらいしかないんですよね。世界が狭すぎて、社会人としてちょっとどうかと思う 』(40代女性/出版)●(3)派遣やパートにシワ寄せが来すぎている子育てしながら正社員でいられる“時短勤務”という制度。ワーママにとってはありがたいものですが、その穴埋めをしている非正規雇用の独身女性たちの目は厳しいようです。『同じチームのワーママは、時短の正社員。子どもの病気だの、行事だの、いろいろなことですぐ休む。その尻拭いをしている私たちは派遣やパート。どんなに必死でフォローしたって、ボーナスもなければ退職金ももらえないわけです。扱いの差が激しくて、たまにバカバカしくなってきます 』(30代女性/事務職)『時短ですぐ休むワーママが、上司に「復帰してから、パートの人と同じ仕事しか回ってこない。こんな誰でもできる仕事、やりがいがない」と楯ついているのを目にしてしまいました。お前が休んだとき、ウチらパート職員がどれだけフォローしてやってると思ってるんだよ。パートをバカにするな! ってハラワタが煮えくり返りました』(20代女性/運輸)----------働く独身女性のみなさんは、口にこそ出さないけれどたくさんの不満をかかえていることがわかった今回のインタビュー。既婚、未婚、子どもの有無問わずに、全ての女性たちが気持ちよく働くことのできる社会づくりこそ、少子化を食い止めるキーポイントとなるのではないでしょうか。●文/パピマミ編集部
2016年09月21日こどもが産まれると、楽しいことも増えるけれど、やっぱり辛いことだってある。そんな中、体力的にも精神的にもまいってしまうことと言えば、それはこどもの健康状態が悪くなることだ。ただ熱が出る程度ならいいけれど、まだ0歳児となれば言葉も通じないわけだから、全身で具合が悪いことを表現するしかない。そのため、これでもかというほどぐずる。息子の場合、普段はとても穏やかで落ち着いている性格だが、風邪を引きようものなら終始グズグズしてしまう。生後半年を過ぎた冬、初めて風邪を引いたときも大変だった。母業もスタートしたばかり。「まだまだ身体のちいさなわが子に、もしものことがあったらどうしよう」と余計な心配ばかりしてしまう。母の心配を余所に、生後10ヶ月になる日を前に、息子が再び体調を崩した。深夜3時ごろ、ふと目が覚めて眠っている息子を抱き寄せると頭が熱い。汗もびっしょりかいている。「うーん、おかしいな…。こんなに熱かったっけ?」ちょっとだけ熱があるのかもしれないなと、少し心配しながらも寝不足が故、そのまま朝まで眠ってしまった。朝起きると、いつも通りとても元気な息子に戻っていた。「あれはなんだったんだろう? こどもはよく熱を出すと言うからな。」。そんなことふわりと考えながら、普段通り過ごしていたら、午後から突然、息子が「わ~わ~」と泣き、ぐずり始めた。泣いている息子を抱き上げると、てのひらが熱くなっている。さらに、おでこを触れば湯たんぽのように熱が高い。測れば38度を越えているではないか。うーん、これは普通の風邪なのか? それとも噂に聞いている”突発性発疹”なのか?突発性発疹は、生後半年を過ぎたころ、免疫が切れてからほとんどの赤ちゃんがかかる病気で、高熱が3日3晩続いたあと、ブツブツの発疹が身体中に現れるというもの。母の心配を余所に、予感は的中。夕方ごろになると熱はさらにぐーんと上がりに上がって、40度近くになっていた。念のため、病院に連れて行き診察を受けるも「これは突発性発疹かもしれないね。この病気を治療する薬はないから、熱が下がるのをひたすら待ってください。水分補給だけ忘れずに! おっぱいをたくさんあげてね」と、アドバイスを受けた。ほとんどの赤ちゃんが通る試練。この世に産まれて間もないというのに、こんな仕打ちを受けなくてはならないなんて、人間界は厳しいなあと思う。わたしは平常心を保とうと思いつつ、1時間ごとにひどくなっていく息子のぐずり具合にオロオロする。夜になると息子のぐずりもピークに! 常に抱っこをしていないと泣きじゃくり、家事なんてとてもじゃないけれどまともにできない。夫が抱っこを替わろうとしても、いやだいやだと拒んで泣きわめく。やはり、体調が優れないときほど、母親の存在が必要なんだろう。離乳食もほとんど口にせず、常におっぱいを要求する息子。高熱がゆえ、力も出ない。ぐったりした様子を見て、かわいそうでかわいそうでこちらも泣きたくなってきた。夜は2時間おきに授乳をし、抱っこ、抱っこ、抱っこ…の末、ヘトヘトに。心も体もずいぶんと疲れきっているはずなのに、それでも代わってあげたいと思った。母親なら誰しも願うであろう、その気持ちを、自然とわたしも願っていた。この無償の愛情はどこから湧いて出てくるのだろう。母になってからというもの、新しい感情に気付くと自分が違う生き物になったかのような感覚になる。この子が生まれてからの生活は、慌ただしくも歓びに満ちている。これからのわたしの人生は、この子がいないと成立しない。だからこそ、元気でいてほしい。「あぁ、早く元気になりますように。」結局、丸二日38度~40度の高熱が続き、熱が下がったころにブツブツと赤い斑点が体全体に現れた。「あぁ、やっぱり突発性発疹だった…」。ほかの病気ではなかったことに安堵し、翌日すっかり元気になった息子の笑顔を見て、「元気になってよかったねえ」と頭をなでる。そして、わたしはまたいつも通り、元の生活に戻るのだった。つづく次回は「大苦戦!食べない~1日3回 離乳食」
2016年07月29日こんにちは。ママライターのパピルスです。日差しがだんだんと強くなってきて、プールが始まった小学校や幼稚園も多いのではないでしょうか。子どもにとっては楽しみの多いプールの時間ですが、少々心配なこともあります。それは感染症!今年はプール熱が九州や中国地方で流行の兆しを見せているというニュースも先日報道され、関心を持たれている方も多いのではないでしょうか?周囲のママたちに聞いてみると、『プールの時間に水イボがあることがわかり、治るまでプールが禁止になった』(※現在ではプールが禁止にならない場合もあります)『流行性角結膜炎(はやり目)に子どもがかかり、学校が登校禁止に。その後私(母)にもうつり、仕事を休まざるをえない状況が続き、とても困った』『幼稚園でヘルパンギーナがはやっていて、わが子もかかりました。喉が痛くて水も飲めないと泣くので大変だった』といった体験談が寄せられました。特に登校禁止になる感染症は、子ども自身もつらいですが、お仕事をされている保護者の方には、頭のいたい問題です。今回は、子どもがプールの時間にもらってしまいがちな病気とその予防方法について確認しておきましょう!●プールで感染しやすい病気7つ●(1)プール熱(咽頭結膜熱:いんとうけつまくねつ)夏風邪の一つでもあります。5日ほどの潜伏期間の後、高熱(38~39度)が3~5日間ほど持続し、のどが痛みます。目が充血で赤くなり目やにも出るのが特徴です。治癒には1週間ほどかかります。原因は『アデノウイルス』 というウイルスです。この病気は学校保健安全法によって第二種の感染症に指定されており、学校等は出席停止になります。出席停止期間は文部科学省令で定められており『主要症状が消退した後二日を経過するまで』と規定されています。プール以外でも飛沫(ひまつ)、接触感染するためです。ちなみに「○○した後△日を経過するまで」とした場合は、「○○」という現象が見られた日の翌日を第1日として算定するということも決められています。もしも日曜日に解熱し、主要症状が見られなくなったとすると、月曜日を1日目火曜日を2日目と数え、水曜日から出席が可能です。幼稚園、保育園も学校での対応に準拠しています。●(2)流行性角結膜炎(はやり目)この病気も『アデノウイルス』 が原因です(アデノウイルスには数多くの種類があります)。目が赤く充血し、目やにが出たり、まぶたが腫れたりします。目がゴロゴロする感じがしたり、朝、目やにで目が開かないなどの症状もあります。喉が痛む場合もあります。学校保健安全法では第三種の感染症に指定されています。非常に感染力の強い病気のため、学校等は出席停止と定められています。出席停止の期間は『医師において感染のおそれがないと認めるまで』です。完治までに1~2週間かかることが多いようです。プール以外でもウイルスのついた手で目をさわるなどして感染してしまいます。目の充血がとれたあとも、角膜に症状がでるなどして、治療が長引く場合もあります。●(3)急性出血性結膜炎白目に出血があり、真っ赤に充血し目やにがでます。この感染症はエンテロウイルス が原因で発症します。こちらも流行性角結膜炎(はやり目)と同様に学校保健安全法の第三種感染症に指定されており、出席停止になります。出席停止の基準は流行性角結膜炎と同様です。●(4)水いぼ1~3mmほどの小さないぼが膝や肘、胸、背中、わきの下などにできるウイルス性の病気です。水いぼができてしまっても、数か月~数年で自然治癒します。早く治癒させたい場合は、皮膚科での治療を受けてください。幼稚園や小学校のプールの利用を禁止されることもありますが、最近の専門家の見解では「健康な肌の状態であれば、水いぼの人と接触があってもうつるとは限らない」「水を介しただけでは感染しない」という意見もあり、学校や幼稚園においてもプールを禁止としない場合もある ようですので、幼稚園や小学校に確認が必要です。●(5)とびひこちらは虫刺されや擦り傷、切り傷などの傷からブドウ球菌が感染して発症します。水ぶくれができ、それが破れて全身にひろがっていくのが特徴です。とびひは感染力が強い感染症 ですからプールは休みましょう。皮膚科での治療が推奨されています。●(6)ヘルパンギーナ夏風邪の代表的な感染症です。38~40度の高熱が2日以上持続し、のどの奥にできた小さな水泡が激しく痛みます。プールなどでの接触の他、飛沫感染もします。ウイルスが原因のため、特効薬はなく、対症療法のみ の対応になります。●(7)手足口病3~6日の潜伏期間の後、手のひらや足の裏、口の中に水泡性の発疹ができます。微熱(37度くらい)が出ることもあります。飛沫感染やプールでの接触などで感染します。●プールでの感染を防ぐために大切なことこれらの感染症を予防するためには、次のことに気を付けてください。・1……プールの使用前後には十分体をシャワーで流す・2……プールのあとには、軽く目を洗い、うがいをする・3……タオルの貸し借りはしない・4……傷やかさぶたがあるときにはプールに入らないこれらのことを実行していても、体力や免疫力が落ちていると感染してしまう場合もありますから、規則正しい生活をして体調を整えておく ことが大切ですね。また、ご自身のお住まいの都道府県でどんな感染症が流行しているのかを知っておくことで、早めの受診に結び付けることが可能です。『Jタウンネット』では都道府県別の感染症の流行情報を毎週更新していますから、時々チェックしてみるのもよいでしょう。『Jタウンネット流行状況○○県』で検索してみてくださいね。----------いかがでしょうか?プール熱、流行性角結膜炎、急性出血性結膜炎などはかかってしまうと学校等への出席が停止になってしまいます。流行性角結膜炎は大人にもうつりやすいため、要注意ですね。お子さんには上記の予防方法を事前にしっかり教えておきましょう。ただし、どんなに予防に力を入れていても、かかってしまうこともあります。その場合は、医師の指示をきちんと守り、周囲へ感染を広げないように気を付けたいものですね。【参考リンク】・感染症情報 | 厚生労働省()●ライター/パピルス(フリーライター)
2016年06月21日5月病というと社会人などの大人がかかるようなイメージがありますが、最近は低年齢化し園児が5月病にかかるケースも増加しています。子どものストレス状態には早く親が気づいてあげたいですよね。どんな症状がありどの様に対処したらいいのでしょうか。5月病の原因とは?5月病になる原因は1つではありません。新しい環境に慣れないことから「早く適応したい」という焦りがうまれ、頑張りたい気持ちが空回りしストレスになることや、逆に、新しい生活への期待が高すぎて現実とのギャップに落ち込んでしまうケースもありあす。また、性格が真面目な場合、新生活で緊張した状態を持続することで疲れてしまったり、長い休みで緊張の糸が切れてしまい、前の生活に戻りたくなくなるなど、様々な原因があります。5月病になっていないか、ここをチェック!5月病になっているかどうかは下記をチェックしてみましょう。・朝なかなか起きない・園に行くことを嫌がる・イヤイヤが増えた・親に甘えることが多くなった・以前できていたことをやらなくなった・疲れやすくゴロゴロしていることが多くなったさらに小学生の場合は、・食欲がなくご飯をあまり食べなくなった・笑うことが少なくなった、表情が暗い・学校でのことをまったく話さなくなった・一人になりたがったり、一人で部屋にこもることが多くなった上記のチェック項目に多くあてはまるなら要注意です。5月病の対処法5月病になってしまった場合はどのように対応したらよいでしょうか。まずは子どもの話をよく聞いてあげること。その日あったことなどを、何気ない会話の中で聞き出しましょう。食事やお風呂の時などは話しやすいですね。無理やり聞き出すのではなく、あくまでさりげなく聞いてみましょう。普段からなんでも話せる親子関係を築いておくことは大切です。甘えたい時は、思いっきり甘えさせてあげましょう。「もう〇歳なんだから」などと突き放されると精神的ストレスが増加してしまいます。スキンシップをいっぱいとりましょう。子ども自身はとても頑張っているので「頑張れ」と無理強いをすることはよくありません。「無理しなくていいよ」「よく頑張ってるよ」など、子どもの行動を認めてあげましょう。休みの日には体を思いっきり動かしたり、普段から規則正しい生活のリズムを作ったりすることも効果があります。夜更かしなどが続くと肉体的にもダラけてしてしまい起きられない、行きたくないということにつながってしまいます。5月病は大抵一過性のものであり1~2ヶ月で症状がおさまることがほとんどです。あまり症状が長引く際は病院で診察してもらう必要もあるかもしれません。しかし上記の対処にくわえ、親が子どもとしっかり向き合い笑顔で生活することで新しい環境にも適応していくはずです。普段から子どもの様子を観察し、少しでも様子が違うようであればしっかりとケアできるようにしておきたいですね。
2016年05月27日子どもが小さいうちは、予防接種やちょっとした体調の変化などで病院にかかる回数も多いものです。日常的に病気を診てもらったり、気軽に相談に応じてくれたりする病院があればママも心強いですよね。「子育てと病院」に関する調査結果では、そんな乳幼児の病院事情が詳しく紹介されています。子どものかかりつけ医を「決めている人」は全体の約8割医師・病院検索サイトのドクター・オウチーノが行った「 『子育てと病院』に関するアンケート調査 」によれば、「月に1回以上、子どもを病院に連れて行く」という人は48.4%と約半数の結果に。また、「子どものかかりつけ医はいますか?」という質問に79.0%の人が「いる」と答え、約8割もの母親が子どものかかりつけ医を決めていることがわかりました。かかりつけ医を決めた理由には「家から近いから」という意見がもっとも多く、先生が丁寧に話を聞いてくれるなど「信頼できる先生だから」という意見も多いようです。また、かかりつけ医を決めていない人の中には「その時の症状や時間帯によって使い分ける」「1ヵ所では不安」という意見も挙げられています。子どもを病院に連れて行く時に「困っていること」子どもを病院に連れて行く際、困るのは「待ち時間の長さ」ではないでしょうか。私も子どもが小さかった頃は、「いつ泣きだすか」とヒヤヒヤしたことがありました。今回の調査でも「待ち時間が長い」が36.3%、「他の子どもの菌をもらう」が20.2%、「予約が取りづらい」が9.7%など、子どもを病院に連れて行く際のお悩みが明らかになっています。絵本やおもちゃが常備してある医院でも、時間が長いと子どもが飽きてしまうことも多く、おお腹が空いたり、眠くなってぐずったり…と「どうしようもない」状態に陥ってしまうママも多いよう。「連れていくのはしんどいけれど、きちんと診てほしい」というママの心の葛藤が見え隠れしているようです。子どもが病気になった時の対処法また、仕事をもつワーキングマザーを対象に「仕事がある日に子どもが病気になった場合、どう対処していますか?」と質問すると「自分が仕事を休む・早退する」という人が72.0%、次いで「両親・義親に頼る」が28.0%、「夫が仕事を休む・早退する」が13.3%という結果となりました。自分が仕事を休む・早退するのは「融通がききやすい職場だから」とする人が多く、子育てに理解のある職場も多いようです。ただ、自分で解決できない場合は夫よりも自分や義理の両親にお願いする場合が多く、夫婦で仕事と育児を両立させることは難しい現状も明らかになっています。子どもの体調変化は、ママの不安の種になってしまうことも。頼れる病院がある、という支えはとても心強いものです。各家庭に合った良い病院選びも、子育てにおいて重要なことのひとつといえそうです。(すだあゆみ)
2015年12月10日鼻水の色は七変化します。なぜ鼻水は変化するのでしょうか? 鼻水を知ることで、子どもの健康のバロメーターとして役立てることができます。鼻水は生体防御のひとつ鼻の中は粘膜に覆われています。粘膜には、分泌腺、毛細血管、神経、リンパ組織がたくさんあり、鼻から入ってきた空気に適度な湿り気を与えるために、常に少量の分泌液を出していて、バイ菌や冷たい空気などの異物を排除する働きがあります。異物が入ってきて、粘膜に炎症が起こると、鼻の粘膜は風船のようにパンパンになります。そして分泌腺から出る分泌液が、大量の鼻水となって流れ出してきます。炎症が強くなると鼻の粘膜はさらに膨れ上がり、空気の通り道(鼻腔)を詰まらせてしまい、これが鼻づまりとなります。鼻水が出てくるのは私たちの生体防御のひとつです。体の中から悪いものを出そうと頑張った結果ですので、鼻水が出る時は必ずティッシュなどで鼻をかみ、取り除く必要があります。鼻水の色が違うのはなぜ?鼻水は通常、透明で、あまりネバネバしていませんが、粘り気があり、黄色、緑色、茶色をした鼻水を経験したことがある人も多いでしょう。鼻水の色の変化は、バイキンの種類や量の変化で起こる場合があります。わかりやすく、段階別に説明しましょう。<レベル1> 透明な鼻水風邪の引きはじめや花粉症などで見られます。そもそも鼻水は透明です。<レベル2> 白い鼻水次に、白色の鼻水が出てきます。これは、鼻水だけでは対処できなくなり、異物を処理しようとした白血球が増えてきた状態です。<レベル3> 黄色い鼻水さらに段階が進むと、鼻水は黄色くなります。これは白血球の死骸、つまり膿の色です。カラダがバイ菌を排除しようと頑張っているのです。<レベル4> 緑色の鼻水緑色は、さらにウイルスや細菌などが増殖し、膿が増えている、つまり病状が進行していることを指します。鼻からの感染を防ぐには最初にも説明したように、そもそも鼻の中はうっすら湿っています。空気の乾燥や体内の潤い不足によって粘膜が乾燥してしまうと、粘膜に刺激が入り、粘膜がはれ上がってしまいます。これがそもそものバイ菌感染の始まりです。そこで、鼻からバイ菌に感染するのを防ぐためには、「鼻の中を乾かさない」。これが大原則です。空気の乾燥が強いようならマスクをしたり、お風呂のように湯気のあるところへ行ったりするのもよいでしょう。私は乾燥の強い時期には鼻の周りにオイル(もしくは、鼻スースークリーム)を塗り、マスクをして粘膜保護をしています。鼻をかむ時はやさしく鼻水がたくさん出てきたら、鼻をやさしくかみましょう。絶対に、強くかんだり、鼻水をすすったりしてはいけません。「体外に排出するべきもの」という、身体の防御反応として鼻水を出しているのです。速やかに外に出すのが適切ですが、強くかむとかえって粘膜を傷つけ、鼻とつながっている耳を傷めてしまうことにもなります。注意しましょう。また、マスクは当然したほうがよいですが、まずは鼻の中の炎症の原因となっている、バイ菌の駆除が大切です。そこでおすすめなのが、鼻うがい(鼻洗浄)です。鼻うがい(鼻洗浄)のやり方鼻うがいは、水道水などの真水ではなく、必ず塩水(0.9%生理食塩水)で行います。鼻水はしょっぱいですよね。それは、体液に塩分が含まれているからです。ぬるま湯で作った塩水で、鼻の穴の片側を塞ぎながら、吸って吐いてを行いましょう。お風呂にゆっくりつかると鼻の粘膜のむくみが解消され、鼻の通りがよくなります。そこがチャンス! ですから、鼻うがいはお風呂で行うとよいでしょう。鼻うがいでバイ菌を洗い流したら、その後、粘膜への余分な刺激を防ぐため、オイルやクリームを塗ります。なお、小さな子どもはまだ自分で鼻をかむことができず、悪化しやすいもの。鼻水を吸う器具を使い、パパやママが吸ってあげた上で、お風呂に入る、乾燥を避ける、もしくは早めに耳鼻科を受診するのもよいでしょう。ちなみに、私の家では鼻が詰まると、近所に生えている「ドクダミ」の葉を摘んできて、軽く揉み、小さな塊を鼻の穴に詰めます。ドクダミは匂いが強いのですが、粘膜のむくみをとる働きがあります。ぜひお試しください。(鈴木元<天使のたまご総院長>)
2015年09月27日食物アレルギーになるのが心配だから、離乳食の開始を遅くして卵や牛乳は避けている。そんな方も多いかもしれません。でも、ちょっと待ってください。なんと最近、特定の食物の摂取を遅くしたり避けたりするほうが、食物アレルギーになりやすい可能性があることがわかってきました。さまざまな情報が飛び交っているからこそ、きちんと知りたい食物アレルギーのこと。予防の常識が大きく変わりつつある今、最新の研究で明らかになった意外な予防法についてご紹介します。食物アレルギーのある乳幼児の割合は5~10%「食物アレルギー」とは、食物を食べたり、触ったり、吸い込んだりした時に、免疫システムがはたらいて起こる有害な反応のこと。症状は、かゆみや発疹などが最も多く、中には呼吸困難、意識障害などの重い症状に苦しんでいる方もいます。日本では、乳幼児の5~10%に食物アレルギーがあるものの、年齢とともに減り、小学生以上では1.5~3%と推測されています。特に、卵、乳製品、小麦については、80~90%が就学前には自然に治っているというデータもあります。「念のため食べさせない」は食物アレルギーの予防にならない?これまで食物アレルギーの予防には、1.離乳食の開始を遅らせる2.アレルギーが心配な卵、乳製品、小麦などは、念のため避ける3.妊娠中や授乳中は、アレルギーが心配な食べ物は念のため避けるこの3つが有効と考えられてきました。しかし、それらの情報の信ぴょう性が、ここに来て大きく変わってきているようです。まず「1.離乳食の開始を遅らせる」ですが、離乳食の開始が遅めになっているのに、アレルギー患者が増えていることから、国立成育医療センターの大矢幸弘アレルギー科医長は、「食べ始めを遅らせても、アレルギーの予防にはならない」と見ています。(注1)また、「2.アレルギーが心配な卵、乳製品、小麦などは、念のため避ける」についても、気になる調査結果があります。今年(編集部注:2015年)、英国で行われた、子ども640人を対象にした調査では、乳幼児期からピーナツを食べ始めた子のほうが、5歳までピーナツを控えていた子より、ピーナツアレルギーになりにくいとの研究結果が発表されました。このことから、「食物アレルギーの頻度が高い食物も、除去するより早めに食べるほうがよい」可能性が高いという認識が広がりつつあるようです。それに伴い、現在世界中で、アレルゲンになりやすい卵、牛乳、小麦に関しても、早く食べるほうがいいのかどうかという研究が進行中です。ちなみに日本では、環境省が2010年度から行っている10万人規模の追跡調査において、生後6ヵ月以前に米を食べさせ始めた人が79%いるのに対し、牛乳は9%、鶏卵は10%に過ぎず、生後9ヵ月でも鶏卵は46%、牛乳は53%が与えていないという結果が出ています。(注2) この割合も、今後は変わる可能性があるかもしれませんね。なお、「3.妊娠中や授乳中は、アレルギーが心配な食べ物は念のため避ける」については、妊娠中や授乳中にママが食事制限をしたからといって、食物アレルギーの予防になるという科学的な根拠はありません。特定の食品を避けずに、ママは必要な食事をしっかり摂って、赤ちゃんに栄養を届けましょう。スキンケアで食物アレルギーが予防できる? 新しいアレルギーの予防法このように、食物アレルギーに関して、次々と新しいことがわかってきていますが、確実な予防法はまだ見つかっていないのが現状です。しかし、最近の研究では、「スキンケアをすることでアレルギーが予防できる可能性が高い」と考えられています。大矢医師(前出の国立成育医療センター・アレルギー科医長)は、「食物の成分は、ほこりにまじる形で比較的多くあり、皮膚の状態が悪いほど体内に入りやすいと考えられる」(注1)と話します。少し噛み砕いて解説すると、以下のようなことです。・食物の抗原(アレルゲン)は、空気中のほこりにも含まれていると考えられています・肌が炎症などを起こしてバリア機能が低下していると、バリアの弱まった皮膚の隙間からほこりに混じったアレルゲンが侵入します・アレルゲンの侵入によって、体内では免疫システムが反応して抗体を作り始め、アレルギーの原因物質に反応する準備ができている状態になります・この時点でアレルゲンとなる食物を摂取してしまうと、食物アレルギーになりやすくなります現在、このような仮説が有力なようです。ですが、皮膚から抗原が侵入しても、アレルギー反応を起こす準備が完全に整う前にその食べ物を食べれば、身体の中に受け入れようとする免疫が強くはたらくため、アレルギーにはなりにくいと考えられています。けれども、これまでのようにアレルギー予防のために特定の食品の摂取を避けたり遅らせたりすると、逆にアレルギー反応を起こす準備が整ってしまうため、食物アレルギーを起こしやすくなるというわけです。したがって現在、食物アレルギーを研究する医師の間では、「すでにアレルギー反応が出ている場合以外は、特定の食物を除去しないほうがよい」と考えられるようになっているそうです。つまり、最新の食物アレルギー予防策としては、・赤ちゃんの肌を清潔にし、保湿をして肌のバリア機能を高め、皮膚の保護機能を低下させないように気をつけること・離乳食は開始を遅らせず、特定の食品を避けずに進めること以上2点が大切といわれています。なお、アレルギー予防の常識は日々変わっている真っ最中。国立成育医療センターの成田雅美医師によれば、「私たちアレルギーの世界では主流となる考え方であっても、小児科医や産婦人科医、助産師や保育士など、現場に情報がいきわたっていないのが現状」(注3)とのこと。そのため、病院や保育園などで行われる指導と、ここに書かれていることは異なる可能性もあります。その場合、医師や保育士、栄養士などと相談しながら、現状で最善と思われる対応をとっていってください。(注1)東京新聞 2015年7月10日(注2)環境省「子どもの健康と環境に関する全国調査」の中間集計から(注3)「ちいさい・おおきい・つよい・よわい no.99 園で、学校で、給食で…食物アレルギーからいのちだけは守る」(株)ジャパンマシニスト社参考:食物アレルギーの専門家が最新情報を発信【アレルギーラボ】
2015年09月11日「小さい頃、体調を崩した時に、お母さんに作ってもらった思い出の食べものは?」と尋ねられた時、何を思い浮かべますか? おかゆ、雑炊、うどん、中には玉子酒なんて答えも出てくるかもしれませんね。「子どもが体調を崩したら、どんな食べ物をあげる?」と尋ねても、「消化がよいもの」「栄養があるもの」「食べやすいもの」ということで出てくる答えはさきほどと一緒の場合が多いですが、子どもの食欲の度合いや症状によって、推奨される食べ物は変わってきます。今回は、子どもが体調を崩した時の食事についてまとめてみましょう。食欲がない時は無理に食べさせない子どもの具合が悪いと、「何か食べさせて栄養つけないと!」と、つい思ってしまっていますが、子どもの食欲がない時は無理して食べさせず、様子を見ましょう。食欲が回復するまでは、水分を摂取させることを重視します。脱水症状を避けるため、経口補水液(電解質と糖質をバランスよく配合したもの)やスポーツドリンク(小さいお子さんには薄めて与える)がおすすめです。これらの飲み物は、下痢や嘔吐の際の水分補給にも、医師や薬剤師が推奨しています。もしも子どもが水しか口にしない場合は、氷砂糖をなめさせるのもよいでしょう。母乳やミルクしか飲めない赤ちゃんが、それらを飲みたがらない時は、白湯やベビー用イオン水をあげましょう。もし、それすら飲まないという時は、おしっこが出ているかどうかを確認します。出ていないようなら、脱水症状の心配がありますので、ただちに小児科を受診しましょう。のどごしがよく食べやすい、体を温める食べ物がおすすめ子どもの食欲が回復してきたら、消化のよいものを少量から食べさせ始め、だんだんと量を増やしていきます。離乳食のステップを思い出してください。最初は、おかゆやうどん、お豆腐から始めた方も多かったのではないでしょうか? 体調を崩し、しばらく食事をとっていなかった子どもへの食事を再開させる時は、そのイメージで大丈夫です。「のどごし」と「食べやすさ」、そして「体を温める」食べ物をあげましょう。消化を助け、体の回復にもつながります。たとえば、塩少々、だし少々で味付けしたおかゆやうどん、湯豆腐から始め、徐々に野菜(ただし、きゅうりやナス、トマトといった夏野菜には体を冷やす効果があるので避けたほうが好ましい)を加えていくとよいでしょう。果物を食べさせる場合には、断然バナナがおすすめ。胃腸にやさしい上、体の回復に必要なたんぱく質やビタミンA、カリウムなどの栄養素を効率良く摂取できます。リンゴをすりおろしたものも、食べやすく消化が良いのでおすすめです。なお、アイスは、のどごしの良さと食べやすさという意味では良いのですが、添加物を消化することが体への負担となったり、体を冷やしてしまったりするので注意してください。パンや柑橘系の果物は避けましょう小さい子どもでもパンは食べやすく、好きな子も多いでしょう。しかし、パンはごはんに比べ、糖分だけでなく油分が非常に多く使われています。そのため、胃腸への負担も大きくなります。また、さっぱりして食べやすいように感じられる柑橘系果物に含まれるクエン酸は、胃腸が健康な時には消化を助ける作用がありますが、反対に消化機能が弱っている時は消化不良を起こしてしまうことがあるので要注意です。フルーツゼリーも、柑橘系のものは避けたほうが望ましいでしょう。そのほか、牛乳やそばは消化が悪いので避けたほうがベター。乳製品ならばヨーグルト(できれば低脂肪)がおすすめですが、嘔吐や下痢が続く時はこちらもNG。また、具合の悪い時にはあまり食べないと思いますが、お魚や肉も脂っこいのでやめておきましょう。どうしてもお肉を食べたがる場合は、鶏ささみぐらいにしておくのが妥当です。嘔吐や下痢が続く時は、何も口にしなくてもよい小児科の医師から聞いた話ですが、嘔吐や下痢が続いている時は水分も含め、無理に食べ物を口にしなくてもよいそうです。こういう時は、水分すら排出されてしまうことが多々あるからだとか。脱水症状にならないよう、おしっこが出ているかどうかを確認しながら、ある程度症状が収まってきたら、水分をスプーンで少しずつ(舐める→ひと口、ふた口から)与え始めます。その後、1~2時間ごとに様子を見ながら、水分量を増やしていくのがよいそうです。喉が痛い時は、しょうがやハチミツもおすすめ夏風邪の代表、ヘルパンギーナや、今夏に大流行した手足口病など、喉に水疱ができて痛がる場合におすすめの食材が、しょうが、もしくはハチミツです。野菜スープにしょうがを入れると、体も温めてくれて喉にもよいですし、ハチミツには消炎効果があるといわれているので、喉に痛みがある時は摂取するとよいでしょう。ちなみに大根おろしとハチミツを混ぜて食べると、喉の痛みが和らぐといわれています。ただし、ハチミツは乳児には厳禁です。必ず1歳を過ぎてからあげてください。子どもの体調、食欲の有無を確認しながら、離乳食を進めるように、「少しずつ」あげていくことを覚えておくとよいでしょう。(遠藤光恵)
2015年09月05日「子どもの寝汗がすごい」という声は多いです。でも、それだけ汗をかくのには、きっと理由があるはずです。子供は汗をかきやすい子どもは私たち大人より代謝が良く、体温が高めです。さらに体内の水分量も多いですね。これだけでも汗をかきやすい条件は揃っていますが、大人と違い、体温調節機能がまだ完全ではないということと、さらに体の大きさに比べて体表面積が大きいため、暑い部屋にいたり、厚着をしたまま暖かい環境にいたりすると、熱が体内にこもって体温が高くなります。それゆえ、子どもは汗をかきやすいのです。子供が寝汗をかく理由(1)パジャマや布団が暑い私も子育てをしていて経験があるのですが、「お腹を冷やしてはいけない!」と言って、子どもに長袖長ズボンのパジャマを着させ、布団をかける。気がつくと、子どもは布団をけっている。そこで布団をかける。すると、また子どもが布団をける…。こんなやり取りのご経験がある方は多いのではないでしょうか?なぜ子どもは布団をけるのでしょう? それは体温が高く、熱がこもりやすいにも関わらず、布団をかけられる。それが暑いからの反応だとは思いませんか?布団をける動作も体を使いますので、それだけで汗をかくかもしれません(筋運動といいます)。私が子どもの頃は、夏になると暑くて寝苦しく、布団をはぎ、パジャマを脱いで、冷たい床の上で寝ていたこともありました。実際、私の子どもも暑いようで、春ぐらいから冷たい床を転々として寝ています。万が一、寒いようなら、子どもはみずから人肌を求め、近寄ってきますし、何かかけるものを探します。「寒くないかな」と心配せず、安心してください。子供が寝汗をかく理由(2)エアコンの設定温度が高い夏は暑くて寝苦しいのでエアコンをつけますが、代謝の悪い大人の感覚で温度設定をしていませんか? それと同じく、冬は寒いから暖房をつけますが、代謝の悪い大人に合わせて温度設定していませんか?大人と比べると、子どものほうが「明らかに代謝が良い」ということを忘れないでください。汗をかくということは体の機能として、「熱を冷ます」ための行為です。子どもが寝汗をかくのは、きっと暑いのです。寝汗は肌荒れ、体調悪化の原因に寝汗が睡眠の質を悪くするということはおわかりだと思いますが、そのほかにもみずからの汗で、体をかえって冷やしてしまうかもしれません。また、体内の水分が失われるので、鼻や喉が乾き、風邪を引いてしまうかもしれません。さらに、汗をかくとき汗腺が開いているので雑菌を受け入れやすくなり肌荒れの原因になるかもしれません。そこで、子どもが快適で寝られる温度設定にしてあげることが大切です。また、肌着などの吸水性がよく、通気性、乾燥性の良いものを着させ、厚着は不要です。子供が汗をかいたら、その都度、石けんで洗っても大丈夫?子どもが汗をかいたらシャワーをする、という方もいるかもしれません。その時に、ちょっと注意してほしいことがあります。子どもの肌は大人に比べると薄く、皮脂も少なく、決して強いとはいえない構造をしています。汗をいっぱいかいたからといって、石けんで、さらにナイロンのタオルなどを使ってゴシゴシ洗うことは、汚れとともに必要な皮脂をも取り除いてしまうため、肌荒れの原因となります。小さな子どものターンオーバーは1~2週間といわれ、驚くほど早いのです。そうなると垢が多く出るのですが、ゴシゴシ擦ると、まだ剥がれてはいけない薄い皮膚も傷つけてしまうので注意が必要です。外で泥んこになって遊んだのであれば、肌に優しいボディシャンプーを使うのは仕方ないと思いますが、そうでなければお湯で洗い流してあげるだけで十分ではないでしょうか?子供に合わせた環境づくりを私たちが良かれと思って実践していることも、子どもから見たら必ずしも良いとは限りません。誰に合わせて生活スタイルを組み立てるのか。子どものいる家庭であれば、もちろんそれは子どもを中心に考えるべきです。なぜなら私たち大人よりもデリケートだからです。目の前にいる子供をしっかり観察し、体の状態やしぐさから情報を得て、理解してあげるのも、立派な親の役目。お子さんの様子をしっかり見て、それに合った環境にしてあげてください。(鈴木元/マタニティ鍼灸マッサージ院・天使のたまご総院長)
2015年09月02日地域で子どもを見守ることが希薄になっている昨今、子ども自身に防犯意識を持たせるようにするのは大切なことです。学校や園でも防犯対策を行っており、地域によっては学校・園側から防犯ブザーを支給してもらえることもあります。ただし、支給してもらったものの、使い方がよくわからない、いざという時に使えない、ということはありませんか? 後悔が残らないように、子どもと一緒に防犯対策をいま一度考えてみましょう。そこで今回は、防犯対策の入門編とも言える「防犯ブザー」について取り上げます。防犯ブザーだとわかりにくいデザインを選ぶ学校から支給される防犯ブザーは、みんなが同じデザインのものですよね。不審者の中には防犯ブザーを鳴らされないようにと、防犯ブザーを奪って遠くに投げたり、踏んで壊したりするケースもあるようです。見るからに「防犯ブザーを持っています」というタイプよりも、一目では防犯ブザーだとわからないデザインの物のほうが、万が一のときに役立つはずです。 DRETEC 防犯アラーム 「くま吉」 ブラウン PA-116BR 大音量のもので犯人を圧倒させる不審者・犯人を一瞬でも驚かせることができれば、その隙に逃げたり助けを求めたりできるはず。防犯ブザーを選ぶ時は、なるべく音量の大きいものを選びましょう。人間の耳が「不快だ」と判断する音を出す防犯ブザーなら、相手を圧倒させられます。この防犯ブザーは、100db・4kHzという、近くで聞くには耐えられないくらいの音量を出すそうです。これなら、大音量で子どもの身を守れるでしょう。 防犯ブザー プチアラーム2(ホワイト) 生活防水型 超音タイプ PAW-20WH コンパクトタイプなら持ち運びに便利肌身離さず持ち歩くのが、防犯対策のマナー。コンパクトな防犯ブザーなら、ポケットに入れたり、小さなバッグに入れたりと、どんな時でもすぐに取り出せるはずです。 ELPA コンパクト防犯アラーム ブルー AKB-100(BL) こまめに点検を行って、正常に作動するかを確認防犯ブザーを持っていても、それだけで満足してはいけません。いつ、どこで不審者に遭遇するかはわからないもの。いつでも使用できるように、定期的に防犯ブザーのチェックを行っておくことを推奨します。防犯ブザーの電池が切れていた、接触が悪くてならなかったということのないように、万全の体勢を整えておきたいですよね。最低でも1週間に1回は音のチェックをして、正常に作動するかを確認しておきましょう。さらに、防犯ブザーを鳴らしたら、そのブザーを遠くに投げるように子どもに伝えておいてください。これは犯人に鳴らした防犯ブザーを取り上げられないための対策。せっかくの防犯ブザーが無意味にならないよう、子どもには徹底して防犯対策について伝えておくべきです。ママも子どもも一緒に防犯対策について考えることで、防犯に対する意識も高まりますよ。安心な生活が送れるように、初歩的なところを見直してみましょう。(ライター:RUREI)
2015年08月22日最近何かとメディアに出てくる「腸内フローラ」。健康の秘訣は腸内フローラが元気である必要があるといわれています。腸内フローラは免疫力アップ、精神安定、アンチエイジングに効果的だということがわかってきました。しかし、子どものアレルギーにも関係していると知っていましたか?その前に、そもそも腸内フローラとは何なのでしょうか。医療関係者であれば誰でも知っていますが、大腸菌や乳酸菌を代表とする「腸内細菌」を言います。私たちの腸内には100兆匹から1000兆匹、約300種類の腸内細菌が生息し、重さにしてなんと1Kg(肝臓や脳と同じぐらいの重さ)もいるそうです。善玉菌が2~3割、悪玉菌1割、日和見菌がその他大多数の比率で生息しているといわれ、善玉菌の代表はビフィズス菌などの乳酸菌、悪玉菌の代表はウェルシュ菌、大腸菌、そのときどきに合わせて優勢な側に付く日和見菌は連鎖球菌、バクテロイデス菌などがいます。私は前職で便や尿などから菌を培養し、何菌なのか同定する仕事をしていました。初めて培養すると驚くほどの数と種類、増殖力があり驚いたのを覚えています。そして同じ人でも日によって差が多いということも経験してきました。きっと食生活などの日ごろの生活が腸内フローラに良くも悪くも影響を与えているのではないでしょうか。腸内フローラと密接な関係の食事ですが、最近では食物アレルギーの子どもが多いような気がします。腸内環境とアレルギーとの関係は以前から言われており、きっとお母さんの腸内フローラ、新生児・乳児の腸内フローラがキーワードになるのではないでしょうか?それでは、次はもっと詳しく子どものアレルギーに着目してお話をしていきます。子どものアレルギー、なぜ発症するの?おなかの中にいる赤ちゃんは「無菌」です。お母さんが食べる食事のブドウ糖やアミノ酸、脂質やナトリウムなどの無機質などが胎盤を通過して栄養します。一部の菌(溶連菌、淋菌、クラミジア、梅毒など)、ウイルス(ヘルペス、肝炎、HIVなど)、原虫(トキソプラズマ)、真菌(カンジダ)以外は胎盤を通過しませんので、感染症をお持ちでなければやはり原則無菌というわけです。アレルギーとは、あるもの(アレルゲン)に過剰に起こる免疫反応をいいます。簡単にいうと敵から体を守る防御機構のようなもの。しかし、それが過剰に働くと起こるのですが、どうやら遺伝子的にアレルギー体質というものがあるということもわかってきました。しかしアレルギー体質だからといって全員がアレルギーになるわけではありません。アレルギー体質に「悪化させるような原因」が加わることで発症すると考えられているので、アレルギーは環境の変化が影響しているといわれています。住宅環境によりダニやカビが増える、食品流通や食生活の変化で食事の欧米化や食品添加物の増加、皮膚に厳しい乾燥環境が増える、菌との接触が減って体の免疫反応がアレルギーの起こりやすい方向に傾くなどの可能性が示唆されています。赤ちゃんは生まれてからはじめて菌に接触します。次第に皮膚や口などの消化器官、鼻などの呼吸器官へ菌が入り増殖を起こし始めます。この時点から多くの菌に触れることで、免疫力を養っていくのです。腸内では生後3~4日で善玉菌であるビフィズス菌が大多数で、悪玉菌の大腸菌は微々たる数しかいません。このビフィズス菌は、母乳中にある物質が増殖を促し、整腸作用を発揮します。また母乳には白血球やリンパ球、抗体、ホルモン、酵素なども多く含まれるので、赤ちゃんの免疫に一役買っているということは誰もがご存じでしょう。こうして免疫を獲得し、腸内フローラは2歳~3歳ごろに完成するといわれています。こんなデータがあります。アトピーの子どもと、そうでない子どもの生後1カ月の腸内細菌の数と種類を調べると、そうでない子どものほうが多かったと。やはりアレルギーと腸内フローラは切っても切り離せない関係であるといわざるを得ません。アレルギーとの付き合い方また未完成の腸内フローラの時期に牛乳、貝、お刺身、そばなどを食べさせると、分解できずに体内に入り、その食べ物に対する抗体が作られ、同じものが入ってきたとき、激しく攻撃してしまうアレルギー反応が起こると考えられていますので、離乳食が始まってからは気をつけなくてはいけません。こうして考えてみると、赤ちゃんのアレルギーを含む免疫のすべてはお母さんに依存しているというのはお分かりでしょうか。(1) 妊娠中のお母さんの腸内フローラが正しく活動していること(2) 出産方法(菌との接触)(3) 母乳育児(菌との接触と腸内フローラへの栄養)(4) 母乳の質を高める(腸内フローラへの栄養)(5) 育て方(アレルギー、免疫の獲得)私が子どものころ、食物アレルギーやアトピー、花粉症はそこまで多かったイメージはありません。当時は今のように「殺菌・消毒」の概念はそこまで強くなかったと思います。もちろん怖い菌も存在するので、一概に悪いというわけではありません。しかし何でも抗菌といい、菌に触れる機会を減らしてしまった結果がこのアレルギーの原因のひとつであれば、ある程度育て方で予防できるのではないかと考えます。そしてやはり、赤ちゃんの栄養はお母さんからです。妊娠中、授乳中、離乳食もすべてお母さん。まずはお母さんの腸内フローラを正常化し、子どもの将来の体のことを考えてあげてください。(鈴木元)
2015年08月16日夏と言えば海水浴! 夏休みに子どもと一緒に海水浴に行く家庭も多いでしょう。海水浴に対する楽しみや期待は膨らむ一方ですが、安全に海水浴をするにはどうすればいいのかも考えておきたいところ。そこで、海水浴場での危険な場所や危険な生物などをまとめました。海水浴に行く前に再度確認しておきましょう。海辺の危険な生き物海水浴や磯遊びの際に気をつけておきたい生き物を、いくつかピックアップしてみました。※生き物名のリンクをクリックすると、Googleの画像検索結果ページが開きます。苦手な方はご注意ください。・ヒトデ星型のヒトデではなく、体全体にトゲのある「 オニヒトデ 」は、そのトゲに猛毒が含まれています。刺されると死に至るケースもあるので十分な注意が必要でしょう。沖縄などの温かい地域に旅行に行く際は気をつけて!・ガンガゼ磯に生息する「 ガンガゼ 」は、ウニの1種でトゲには毒があります。刺されるとトゲが折れて体内に残るのも特徴。ガンガゼは繁殖しやすく大量に発生する生き物なので、見つけたらすぐに遠い場所に離れましょう。・クラゲ全国的にみられるのが「 アカクラゲ 」です。強い毒を持っているクラゲで、刺されるとしびれや腫れなどが見られます。アカクラゲは死骸にも毒が残っている可能性があるので、浜辺に流されているのを見つけても、触らないようにしてください。また、「 カツオノエボシ 」という青いクラゲは、刺されると体中に電気が走るような感覚になります。通称デンキクラゲと言われているほど危険な生物です。・カニ子どもが好きなカニにも、毒をもったものがいます。「 ウモレオウギガニ 」は毒ガニの中の毒ガニ! サンゴ礁や岩礁の浅い海に生息しているので、海辺で遊ぶ際には気を付けておきましょう。毒を持つ生物に刺された時は、早く患部を温めることが大切。熱めのお湯に浸けることで痛みを緩和することができます。また、ウニなどのトゲが刺さっている場合は、真上方向に抜き、トゲが折れないように対処しましょう。ただし、これらはあくまでも応急処置です。すみやかに医療機関を受診して、専門家に処置してもらうことが大切です。海辺の危険な場所は?海水浴で気をつけたいのは生き物だけではありません。泳ぐ場所、遊ぶ場所への配慮も必要です。たとえば、人混みを避けようとして遊泳禁止のエリアに足を踏み込まないこと、岩場などの足場の悪い場所に立ち入らないことなどです。岩場には貝が張り付いていることも多々あり、貝で足を切ってしまうことも珍しくありません。また、バランスを崩して転倒や落下をする恐れもあるので、子どもと海水浴に行く時は、なるべく岩場に近づかないほうがよいでしょう。できれば事前に下見をするのがベストですが、難しい場合はネットなどで遊泳できる場所や周辺の環境について調べておきましょう。危険な生物、危険な場所には近づかないようにして、楽しい海水浴にしてください。(ライター:RUREI)
2015年08月09日乳幼児の体調は変わりやすいもの。昼間はとても元気だったのに、夜になると急にぐずり出し、熱を測ると高熱が…なんてことは珍しくありません。発熱以外も、けいれんや嘔吐、誤飲、事故など、さまざまな状況が考えられます。夜中の急病や事故などで的確な処置をするためには、正しい対処法を知っておく必要があります。今回は子どもが夜中に体調を崩した時に、まず行うべき方法についてお話しましょう。小児救急電話相談へダイヤルして局番なしで「#8000」にダイヤルすると、どこに繋がるかを知っていますか?この番号は「小児救急電話相談」といって、休日や夜間など、通常は病院が利用できない時間帯に、子どもの急な病気にどう対処すべきかを教えてくれるものです。電話口で対応してくれるのは小児医師、または看護師。すぐに病院を受診しないといけないのか、もう少し子どもの様子を見たほうがよいのか、パパやママではわからない場合でも、医師や看護師が症状に応じた対処の仕方を教えてくれるので安心です。小児救急電話相談の仕組み小児救急電話相談は、「#8000」に電話をかけることで、自動的に住んでいる自治体の相談窓口に転送されるシステムになっています。自治体によって、実施している時間帯が異なります。下記のページでこの機会に、お住まいのエリアの実地時間帯をチェックしておきましょう。・ 小児救急電話相談事業(#8000)について |厚生労働省 子どもの症状が不安な時は、まず「#8000」に電話を「救急に連れて行くべきかどうかわからない」と不安な時は、まず小児救急電話相談にダイヤルするようにしましょう。パパやママは初めてでも、医師や看護師は同じような症例を何度も見ているというケースが多いものです。アドバイスを受けることで、安心して看病ができることもあるはず。判断が遅れたために大きなトラブルに繋がってしまった、パニックになってしまって番号自体忘れた…ということのないように、「#8000」の番号はスマホの電話帳に登録しておくとよいですね。体調の急変しやすい子どもを守れるのはママだけ! ママがパニックになると、子どもはより不安になってしまうものです。右往左往する前に、まずは小児救急電話相談の番号をプッシュして、「困った!」を解消してください。
2015年07月21日おしゃれでかわいい、しかも安い子ども服がたくさん売られているので、パパやママはつい手が伸びてしまうのでは? しかし、デザイン性だけを求めるあまり、子どもの安全を守れていない服も中にはあります。おしゃれな服はいろいろありますが、安全性があってこそのデザイン性ということを忘れないで! 今回は、安全で安心できる子どもの服選びのポイントを紹介していきましょう。安全な子ども服選びのポイント(1)子どもの成長に合ったデザインか年齢の低い子の場合、デザイン性よりも機能性を重視することが大切です。たとえば、帽子代わりにもなるので一見便利そうなフード付きのパーカーでも、フードのサイズが大きすぎると、被った時の視野が狭くなってしまい、危険が伴う可能性があります。また、フードに紐があるものは、紐がどこかに引っかかって、思わぬ事故に巻き込まれることもあります。そのほか、ボタンやホックのついている服であれば、力が加わった時外れる仕様になっているかどうかもチェックしておきましょう。安全な子ども服選びのポイント(2)必要以上の装飾品がないかボタンやレースなどの装飾品はかわいいですが、必要以上についていると、それが何かに引っかかってしまい転倒につながるといった危険性も出てきます。また、ファスナーのついているズボンは、皮膚の表面を巻き込むおそれがあるので、年齢の低い子にはゴム仕様のものを選んだほうがよいでしょう。安全な子ども服選びのポイント(3)ボタンやホックはきちんと縫い付けられているか赤ちゃん服の場合、赤ちゃんが誤飲することのないよう、ボタンやホックがきちんと縫い付けられているかどうかを、着せる前にチェックしておきましょう。おむつ変えや着替えのしやすさを考慮されているデザインですが、赤ちゃんが飲み込みやすい小さいサイズなので、うっかり取れてしまうと要注意です。ほとんどの乳児用の服には、赤ちゃんがボタンやホックを引っ張っても取れないような工夫がされていますが、より安心して着せるためにも、しっかりと確認しておくほうがよいですね。安全な子ども服選びのポイント(4)滑り止め加工されているか靴下やタイツなどを購入する際は、足裏部分に注目しましょう。転倒しやすい子どもを配慮して、ほとんどの製品が滑り止め加工を施しているはずです。子どもはすぐに走ってしまいますし、体のバランスでどうしても転倒しやすいもの。滑り止め加工がないと危険なので、必ずチェックしておいてください。番外編:衣類のタグ、どうしてる?服についているタグが「チクチクする」という子どももいます。そこで最近は、タグにも配慮し、肌を刺激しないよう工夫された子ども服が増えているようです。購入する際、注意して見てみるとよいでしょう。もしもタグが大きな服を買ってしまっても、はさみで切ってしまえば、チクチクから解放されます。ただし、切り方によっては余計に不快感を覚えることもあるので、必ずタグの根本からカットするようにしてください。安全性に優れ、安心して子どもに着せられる服を選ぶのはママの役目。安全面に配慮された上で、なおかつデザイン性の高い服も多くあるので、服選びの際、今回紹介したポイントも考慮して選んでみてはいかがでしょう。
2015年07月20日暑い時期になると、おうちで水遊びをさせることも出てくるでしょう。ビニールプールでの水遊びは、子どもにとって楽しみなもの。きっと大はしゃぎするはず。ただ、そんな楽しい時間でも、常に危険が隣り合わせだということを忘れてはいけません。たった10cm程度の水かさしかなかったとしても、人は溺れる危険性があるのです。今回はおうちのビニールプールで遊ぶ時の注意点や心構えなどについてお話しましょう。どんなに浅くても油断は禁物、必ず誰かが監視すること「たったこれだけの水だから」「ちょっと必要なものを家の中に取りに行くだけだから」といった油断が、取り返しのつかない事故に発展してしまうおそれも十分に考えられます。特に水慣れしていない子どもの場合、少しでも顔が水に浸かると、パニック状態になってしまう傾向があります。どうしたらいいのかわからなくなり、余計に混乱してたった10cmほどの水でも溺れてしまうのです。たった数分、数秒でも、目を離したことが命取りになってしまう危険性もあります。そのため、子どもがビニールプールで遊んでいる時には、必ず誰かが見ているようにしてください。ママだけしかいない場合は、その場を離れる時、必ず子どもをプールから出してから離れる、ということを絶対に守ること。できるだけその場を離れなくて済むように、前もってプール遊びをする際に必要なものを近くに揃えておくとよいでしょう。自宅でプール遊びをする際に必要な配慮とは?自宅でプール遊びをする際には、次のようなポイントにも配慮して、安全に水遊びができるようにしましょう。30分を目途に切り上げる日なたにビニールプールを置く場合、日焼け止めやラッシュガードなどを使用する虫除け対策をしておく水温が低すぎないように気をつける熱中症にならないよう、こまめに水分補給をさせる水遊びをしていても、熱中症の症状が出てくることはあります。プールで遊んでいる時も、こまめに水分補給をさせて、十分な配慮をしてあげることが大切です。また、意外にもあると便利なアイテムが、長めのすだれ。ビニールプールを覆うように立てかけることで、日陰をつくることができます。バスタオル、レジャーシート、子どもの着替えなどはすべて手の届くところに置いて、目を離さずに済む環境を整えておきましょう。そのほか、子どもの体調と相談しながら、子どもの体力に合った時間遊ばせるのもポイント。水遊びは体力の消耗が激しいので、たとえ元気だったとしても、長時間遊ばせるのはやめておきましょう。
2015年07月14日4月は新年度、新生活のはじまりです。幼稚園や保育園に入園する子どもたちや、育休明けの社会復帰を迎えるママたちにとっては特に、期待と不安が入り混じったスタートとなることでしょう。そこで今回は、新入園を迎えた子どもたちにスポットを当て、多くの親子が入園後に経験している、おこりがちなトラブルと、その対処法を紹介します。■子どもが毎日「園に行きたくない!」と泣き叫ぶ「登園バスが来ると泣いてしまう」「園でママとの別れ際号泣」「朝になると『(幼稚園や保育園には)行きたくない!』と泣く」などのトラブルは、毎年必ずよく見かける光景です。とはいえ、実際に経験すると、ママとしては毎朝のことですし、「このまま登園拒否になったらどうしよう」と思い悩むことでしょう。しかし、もう一度よく考えてみてください。いままでずっと一緒だったママと突然離れ、慣れない集団生活に置かれるなんて、不安を感じて当然のことです。むしろそれだけ、子ども自身がきちんと、自分の置かれている状況を理解している、といえます。■「子どもが園に行きたくない」と泣き叫んだ時に、親はどうすればよいかこのような時は、まず子どもの不安をできるだけ理解し、寄り添うことが大切です。「行きたくない気持ちはわかるよ」と認めてあげた上で送り出し、帰ってきてから親子スキンシップの時間をできるだけ持つようにするとよいでしょう。それでも子どもがいっぱいいっぱいな状況であれば、思い切って2~3日お休みする勇気を持つ必要もあるでしょう。大抵の子どもは、自分の気持ちを受け止めて、ママが寄り添う姿勢を見せてくれれば満足して、一歩を踏み出せることもあるようです。とはいっても、幼稚園に通っている場合は休ませることも可能かもしれませんが、保育園に通わせている仕事復帰ホヤホヤのワーキングママの場合は、そうはいかないことも多いはず。子どもの泣き声にうしろ髪ひかれ、通勤電車の中で涙目になるというママは決して少なくありません。そんな時は、先生の手を借りましょう。先生は、このような状況を幾度となく経験しています。先生の手に子どもをゆだねて、ママはその場を去ってください。ただしこの時、「どんなに小さくても、子どもにはしっかり伝える」ことが大切になってきます。まだおしゃべりのできない赤ちゃんでも、赤ちゃんが見ていないうちにこっそりと消えるのではなく、「ママお仕事行ってくるね。必ず、夕方になったら迎えにくるからね」ときちんと伝えましょう。これを繰り返すことによって、子どもも「ママは必ず迎えにきてくれる」という安心感を持ち、慣れるまでの時間には個人差がありますが、徐々に園生活に慣れていきます。子どもは大人が思う以上のスピードで成長しています。とはいえ、大人ほど感情を割り切ることはできません。わが子の性格に合わせて、パパやママがフォローしてあげてください。
2015年04月14日ニキビといえば思春期頃にできるものというイメージがありますが、実は新生児期にもニキビはできます。「新生児ニキビ」「乳児湿疹」「脂漏性湿疹」と、いくつか呼び方のある、新生児の湿疹について詳しく知っていきましょう。■いつごろから乳児湿疹ができる? 乳児湿疹(新生児ニキビ)ができるのは、生後数週間~3ヵ月の間頃。特徴としては、頬やおでこなどに白、または赤色のプツプツとしたできものが見られます。生後すぐに湿疹ができると「アトピー性皮膚炎なのかも…」と心配するママもいるようですが、アトピーと乳児湿疹は異なるもの。不安なら、一度専門家で診てもらうとよいでしょう。■乳児湿疹ができる原因は? 乳児湿疹ができる原因はさまざまですが、毛穴が発達していないため毛穴に汚れが詰まりやすく、新生児とはいえニキビ状の湿疹ができてしまう、というケースが多いようです。ただ、この場合は赤ちゃんが成長することで毛穴の詰まりも解消され、きれいなお肌になっていくので、心配はいらないでしょう。そのほか、寝具の汚れが顔につき、それが肌の負担になって乳児湿疹が発症するケースや、沐浴時に石鹸カスや汚れをしっかりと落とせていないことが原因で湿疹が出てしまうケースもあります。■乳児湿疹の対策方法は? 乳児湿疹の対策方法として大切なのは、常に赤ちゃんの肌の清潔を保つことです。お風呂に毎日入れるのはもちろん、洗い残し、すすぎ残しのないように気をつけること、寝具やミトンは小まめに洗濯をしておくことを心がけましょう。そして、清潔にしたら必ず保湿を。大人でも肌が乾燥してニキビができることがあるように、新生児にも湿疹ができる場合があります。沐浴後の保湿は徹底しておきたいですね。加えて、爪を短く切っておくことも忘れてはいけません。手を顔の周りに持っていった時、爪で肌をひっかいて、そこから菌が入り感染してしまうというケースもあります。抵抗力のない赤ちゃんは、傷が化膿するだけでも大変なことになってしまうので、フリーエッジ(爪の先端の、指先からはみ出した部分)が伸びてきたら、すぐにカットしてあげましょう。なお、ケアや対策をしても、乳児湿疹が治らなかったり、悪化したり、また湿疹の範囲がだんだん広がってきたという場合は、すみやかに皮膚科や小児科を受診してくださいね。
2015年04月06日子どもが急に「耳が痛い」と言ってきたり、いきなり耳のあたりを押さえて泣いたりする時は、中耳炎の疑いがあります。中耳炎は、大人よりも子どもに多くみられる病気の1つ。乳幼児の頃はまだ耳管が十分に発達していないため、細菌が入りやすいことが原因です。今回は、子どもの中耳炎について、詳しくチェックしておきましょう。■中耳炎ってどんな病気? 中耳という、耳の鼓膜から奥にあたる部分が炎症を起こし、痛みや熱などの症状が見られるのが中耳炎です。耳に直接菌が入り込むというよりは、菌を含んだ鼻水が耳に入ることで発症することが多いようです。鼻と耳は繋がっているので、鼻づまりや鼻水などがひどい時には、中耳炎になりやすい傾向があります。■耳を清潔にしていても中耳炎にかかるつまり、耳自体を清潔にしていたとしても、中耳炎になる可能性はあるということです。「耳掃除をすれば大丈夫」というわけではなく、耳掃除では触れることのできない部分の問題なので、耳掃除による清潔さとは関係ありません。それよりも、風邪をひいた時、鼻水が出る時などに早期に対処して、そうした症状をひどくさせないことが、中耳炎にかからない秘訣です。■中耳炎になった時、子どもはどうやって痛みを訴えてくる? 中耳炎になると、ほとんどの子どもは「耳が痛い」と言って激しく泣くようです。言葉を話せない小さな子でも、耳や頭あたりを手で押さえて、いつもとは違った泣き方をするので、きっと「何か違う」と感じられるはずです。ただ、まれに痛みを訴えてこないケースもあります。中耳炎の痛みは、炎症による腫れが原因で耳管の通りが悪くなり、鼓膜に圧がかかることが発生するのですが、鼓膜に抜け道ができ、圧を回避することがあります。この場合だと、痛みはなくなりますが、耳から膿や血が流れてくることがあるので、「様子が変だ」と思ったら、耳の中を確認してみましょう。■中耳炎の時、病院に連れて行くまでの応急処置中耳炎の症状があると思ったら、病院に行くまでの間は耳あたりを冷やしたり、鼻づまりを解消できるよう対処したりして、応急処置をしておきましょう。また、寝ている状態よりも、座っている、立っている状態のほうがまだ痛みが軽いので、痛みがひどそうな時は、なるべく横にさせないほうがよいようです。一度発症すると、何度も繰り返す可能性のある中耳炎。子どもの様子をしっかりと確認して、早期発見、早期治療に繋げられるようにしておきましょう!
2015年03月28日幼い子ども同士で遊んでいると、おもちゃの取り合いになってしまうことが多々あります。子どもの年齢にもよりますが、「お友だちに貸してあげたら?」とママが言っても、まったく聞く耳を持たず、子ども同士のケンカに発展してしまうこともあるでしょう。ママの目の前でいざこざが起こってしまった時は、これから挙げる4つの方法を参考に対処してみてください。■子供同士のおもちゃの貸し借りトラブル対策(1)「10まで数えたら交代」などのルールをつくる普段から、物の貸し借りのルールをつくっておくことが、いざというときに役立ちます。「10まで数えたら貸してね」「『いいよ』って言われてから貸してもらうんだよ」と、子どもにしっかりと伝えておくことが大切です。なお、子ども同士がおもちゃの取り合いをしている時は、決して頭ごなしに「やめて」「ダメ」とは言わないように。小さな子どもは否定の言葉に敏感です。「先にお友だちに貸してあげよっか?」などと、子どもの立場に立った言い方をしましょう。■子供同士のおもちゃの貸し借りトラブル対策(2)貸し借りができたら思い切り褒める子どもがお友だちに、渋々ながらでもおもちゃを手渡すことができた時は、オーバーなくらいに褒めてあげましょう。「貸し借りできるのはすごいことなんだ」と思わせることで、少しずつ子ども同士のやり取りもうまくいくようになります。自分の意志でおもちゃを貸すということは、子どもにとって大きな成長。そんなわが子の成長を心から褒めて、喜びを共有しましょう。■子供同士のおもちゃの貸し借りトラブル対策(3)代わりのおもちゃを勧めるプレイルームや児童館なら、たくさんのおもちゃがあるはず。1つのおもちゃに執着しているようなら、「こんなおもちゃもあるよ」「あっちのおもちゃのほうが楽しそうよ」と、子どもの興味をほかのおもちゃに持っていくように働きかけてみましょう。ただし、この方法では、ただ単にその場から離れ、トラブルの火種を未然に避けるだけになってしまい、お友だちとのやり取り、すなわちコミュニケーションを学んでいるわけではないことを覚えておきましょう。■子供同士のおもちゃの貸し借りトラブル対策(4)どうしてもダメな時は、相手の子どもに対応してみるどんな方法を使っても、わが子の気持ちをそらすことができない、ということもあるでしょう。どうしてもおもちゃを貸すことができない時は、相手の子どもにやさしく言葉をかけてあげてください。「ごめんね。もうちょっとだけ貸してもらえる?」「一緒にほかのおもちゃで遊ぼっか」などと声をかけて反応を見ましょう。近くに相手の子のママがいるなら、「すみません、うちの子、わがままで…」とひと言伝えておくことも忘れずに。こうした気遣いは、決して無駄ではありません。何も言わずに子どもの好きなようにさせているのと、ひと言声をかけておくのとでは、相手の気持ちが違ってくるはずです。幼いながらも、お友達と関わることや協調性、社会性を学ぶきっかけとなるので、ある程度は見守ることも必要。とはいえ、まだ加減のわからない幼児同士の場合、できれば無用なトラブルは避けたいのが親心。適切な時に適切な対応を取れるようにしておきましょう。
2015年03月24日広場や公園、お子さんが集まる公共の場に行くと、往々にして起こるのが「おもちゃの取り合い」です。親としては、お友だちとのトラブルを避け、できるだけ仲良く遊んで欲しいと思うもの。しかし、2歳を過ぎれば、たとえみんなで遊ぶためのおもちゃでも「これは自分のもの!」と所有を主張したくなったり、お友だちが使っているおもちゃがよく見えたりするのもごく自然なことです。そんな時、親としてはどのように対応することがベストなのでしょうか?■おもちゃを「取り合うこと」は、子どもの成長に必要なこと家でひとり遊びをしていたり、おとなと遊んだりしている時には、おもちゃを取り合うような状況は起こりません。実は、お子さんにとって、この「取り合い」という行為は、非常によい経験となります。独り占めしてはいけないことを知る、譲る、駆け引きするなど、ものを取り合うことで一度にたくさんの思いや学びを得ることができるのです。子育てサロンや児童館で小さい子が遊ぶ姿を見ることがありますが、子どもの年齢が低ければ低いほど、多くのママたちが子どもの後ろにぴったりとくっつき、ちょっとでもお友だちに近づくだけで「お友だちが使っているからダメよ!」と遮ってしまう場面をよく見かけます。実は、これはあまりよくないことなのです。ただ、お友だちに興味を持って近づいているだけかもしれないし、たとえおもちゃを取ろうとしていたとしても、ママが先回りしてお子さんのやることを遮ってしまうことは、子どもが自分自身で「これをやりたい!」と思って行動する気持ちを遮断してしまうことに繋がります。そうなると、お子さんはママの顔色を見て行動するようになったり、持っている好奇心を封じ込めてしまったりすることになるでしょう。■取り合いが起きてしまったら…とはいえ、トラブルはできるだけ避けたいもの。おもちゃの取り合いが起きてしまったら、親としてはどのように対処するのがよいのでしょうか。<まだ物の貸し借りが理解しにくい年齢の場合>なるべくケンカにならないように見守りながら声かけをするとよいでしょう。「●●ちゃんも使いたかったね。でも、○○くんも遊びたいんだって」と状況を説明し、「順番にしようか?」や「こういう時は、『かして』『どうぞ』と言うんだよ」などと教えてあげましょう。それでもダメな場合は、「こっちにこんな楽しいおもちゃあるよ!」と別の物で子どもの気を引く、という方法もおすすめです。<物の貸し借りが理解できるような年齢の場合>「どうやったら仲良く遊べるか、取り合いにならないか一緒に考える」という方法がとても有効です。「じゃあ、順番に遊ぼう」とか、「一緒に遊ぼう」とどちらかが言いだせばOK! 2人で相談して、お互いに譲ったり一緒に遊び始めたり、自分たちで解決策を見つけること自体が、とてもよい経験となります。ただし、自分が遊びたいものを「順番だから」といって、後からきたお友だちに譲るなんて嫌だ!と思うお子さんもいます。そこで言いがちなのは、「もし○○ちゃんが逆の立場だったらどう思う?」という声かけですが、実はこれが通用しないこともあるのです。「順番」という理論を重視して行動する子どもにとっては、相手の気持ちを想像することが難しい場合もあります。そんな時は、子どもの「僕が(私が)教えてあげる!」という気持ちがくすぐることがポイント。「どうやったら仲良く遊べるか教えて~」や「ママにどんな風にすれば楽しく遊べるか見せて~」といった言葉かけをしてみてください。だいたいの子どもが得意気になって、不思議と一緒に仲良く遊べるようになったりしますよ。過干渉のママが増加しているため、トラブルや想定外の状況に弱いお子さんや、好奇心がないお子さんが増えているという意見もあります。良い思いだけでなく、嫌な思いも含めて、なるべくたくさんの経験をお子さんにさせてあげることが健全な成長に繋がることでしょう。ただし、お友だちを叩くといった暴力的な行為に出た時は直ちに抑止して、別の方法を教えてあげることが必要です。
2015年02月19日子どもの急な発熱に悩まされることもありますよね。なぜか夜中に発熱するケースが多く、病院に救急で受診しようか、それとも自宅で様子を見たほうがいいのかで困惑することもあるでしょう。何はともあれ発熱時には、熱を下げる対応をするのが第一。とはいえ、自己判断で解熱剤を飲ませるにはためらいがあるものです。■ヨーロッパやアフリカのキャベツを使った民間療法もヨーロッパでは、キャベツの外側の大きな葉をはぎ取り、子どもの頭をやさしく包み込む「キャベツ枕」が民間療法として用いられているようです。■なぜキャベツが熱さましに有効なの? キャベツには熱を吸収する効果があるといわれています。乳腺炎の時にもキャベツで湿布をするという処方を耳にした人も居るのでは?キャベツは、解熱作用や利尿作用に良いとされているビタミンU、βカロチンなど特殊なビタミン類や食物繊維を含んでいます。一般的に利用されているものとすると、熱を吸収する市販の冷却シートもありますが、皮膚が弱い子や乳児の場合、使用をためらってしまいますよね。座薬や飲み薬の解熱剤もありますが、医師の診断なくむやみに使うのは危険ですし、極力使いたくないというのがママの本音でしょう。■高熱の場合は迷わず救急へもちろん、自宅でできることを試しても、熱が下がるとは限りません。高熱が続く場合は迷わず救急へ行きましょう。熱の原因を知って対処することが第一です。【お詫びと訂正】一部、誤解を招く表現があったため、テキスト・本文ともに修正致しました。ご迷惑をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。2018年10月15日
2015年01月09日乳幼児の事故原因の8割が誤飲・誤飲未遂といわれています。誤飲は、気になるものを何でも口に入れてしまう生後5~6ヵ月頃から増え始め、行動範囲の広がる1歳頃がもっとも多くなるそうです。赤ちゃんの誤飲事故を防ぐため、親として一体どのようなことに気をつけなくてはいけないのでしょうか? ■赤ちゃんが誤飲すると危険なものワースト3は「タバコ」「医薬品」「電池」東京都の調査によると、誤飲しやすいものワースト5は、(1)紙類(2)シール(3)医薬品(4)タバコ(5)シャボン玉液などの玩具どれも身近にあるもので、日常に危険が潜んでいることがよくわかります。中でも特に誤飲すると危険なものは、タバコです。タバコ1本あたりのニコチンの含有量はおよそ20mgで、これは乳幼児のニコチンの致死量(10mg以下)の倍にあたるため、非常に危険な毒物といえます。最近ではボタン電池やジェル状洗剤の誤飲への注意喚起が促されています。特にボタン電池の場合、乳幼児が飲み込むと食道にとどまることが多く、早く取り出さないと消化管に穴が開くおそれがあるそうです。では、事故はどのように予防したらよいのでしょうか? ■赤ちゃんが5ヵ月になったら、誤飲チェッカーを使ってみよう! 誤飲チェッカーをご存じでしょうか? 乳幼児の口の大きさを計測して作られたもので、チェッカーの中を通るかどうかで、子どもが飲み込んだり、窒息したりする危険がある大きさを判断できるようになっています。誤飲チェッカーは市販もされていますが、トイレットペーパーの芯で代用することができます。3歳児が口を最大に開けたときの大きさはおよそ39mmで、トイレットペーパーの芯の直径とほぼ同じです。トイレットペーパーの芯を通るものは子どもが誤飲する可能性があるものとして、手の届かないところに置くようにしましょう。特に第二子以降の子どもの場合、上の子どもが遊んでいる小さなおもちゃを飲み込んでしまう危険があります。お兄ちゃん、お姉ちゃんと一緒にチェッカーを使って仕分けるのもいいですね。■もしもの時のために、知っておきたい子供の誤飲への対処法万が一子どもが誤飲をした場合、どうしたらよいのでしょうか? 飲み込んだものによって、吐かせるか、すぐに病院を受診するか、そのまま様子を見るかなど、対応が分かれてきます。対応方法は母子手帳にも書かれていますし、公益社団法人 日本小児科学会ホームページに詳しく掲載されています。もしもの時のために一度目を通しておくとよいでしょう。・ こどもの救急 誤飲に関するページ 誤飲は、その危険性を親が知り、対処することで大半が未然に防ぐことのできる事故です。子どものかわいい笑顔を守るために、まずは家庭内で子どもの手の届く範囲に危険なものがないかどうか、今一度確認してみてはいかがでしょうか。
2015年01月04日いまや赤ちゃんとのお出かけに欠かせない存在の抱っこひも。しかし今、抱っこひも着用時の赤ちゃんの転落事故が問題になっています。東京都が保護者向けに実施したアンケートによると、抱っこひもを使っている時、「実際に転落した」「ヒヤリ・ハットを経験した」と答えたのは34.9%。実に3人に1人以上のママが、抱っこひもによる事故や危険を経験しています。こうした事故は、誰にでも起こりうるもの。事故を防ぐには、母親として何ができるのでしょうか?■抱っこひもの転落事故の9割が、1歳未満の赤ちゃんに起きている東京都によると、2009年から5年間に発生した抱っこひもからの転落事故のうち、都が把握している事故件数は116件。転落した子どもの9割が1歳未満の乳児で、死亡事故はないものの、頭がい骨の骨折といった頭部のケガで入院したケースが26件ありました。日本小児科学会のInjury Alert(傷害速報)では、70~80cm程度の高さの台に置いた鞄から財布を出そうと前かがみになったときに、抱っこひもの右脇から赤ちゃんがすり抜けて、コンクリートの地面に落ちてしまった重症事故事例が紹介されています。■実際に試着をしてから購入を! 体型に合った抱っこひもを選ぼう最近は機能性、デザイン性に優れた抱っこひもが多数販売されています。しかし、「デザインが気に入ったから」とインターネットで試着もせずに購入してしまうと、実は安全性の確保されていない偽造品だったというケースもあります。そのため、購入する時はお店で実際に試着し、赤ちゃんを抱っこしてみることをおすすめします。試着することで、自分の体型に合っているかどうか、前かがみになったときの赤ちゃんの様子はどうかなどを実際に確認することができ、店員さんから正しい使い方を教えてもらえます。■赤ちゃんの成長や衣服に合わせて抱っこひものベルト調節を! 赤ちゃんは日々成長します。赤ちゃんの体の成長に合わせて、抱っこひものベルトを調節しましょう。寒い季節には外出時、上着を着せて抱っこをすることも多いでしょう。着ている服に合わせてその都度、ママと赤ちゃんが密着できるようにベルトの長さを確認したほうが安心ですね。■抱っこ、おんぶ共に立ったままの抱っこひもの着脱は避けよう! ママが立ちあがった状態での抱っこひもの着脱はとても危険です。特に抱っこからおんぶに変える場合は、布団や座布団など、柔らかいものを下に敷き、そこに赤ちゃんを一旦下ろしてから行うようにしましょう。不慣れな場合は、家で何度か練習してみるのもよいですね。「私は大丈夫」と思っていても油断は禁物です。東京都商品等安全対策協議会はメーカーに製品の改善を求めていますが、消費者である私たちも今一度、抱っこひもの正しい使用方法を確認してみてはいかがでしょうか。
2014年12月13日だんだんと朝晩の冷え込みが冬の訪れを感じさせるようになってきましたね。この季節に気になるのが、子どもの寝冷え。暑がりの子どもはすぐに布団から出てしまい、翌朝鼻水が…ということも多々あります。子どももママもぐっすり眠りながら寝冷えさせない対策法やアイテムをご紹介します。■子どもが熟睡する頃がカギ! パジャマの素材も見直してみよう寝冷えをさせると咳や鼻水、のどの痛みや発熱などの症状をはじめ、下痢や腹痛を引き起こすおそれもあります。寝冷えを防ぐには、しっかり布団をかけて、温かくして眠ることが大切です。とはいえ、寝かしつけた時には布団をかけていても、子どもはすぐに嫌がって蹴とばしたりはねのけたりしてしまいます。寝返りを始めた頃の赤ちゃんに至っては、コロコロ転がって布団からはみ出してしまうこともあるでしょう。子どもは大人よりも体温が高く、暑がりです。特に、ぐっすり熟睡するまでの間が暑さを感じやすいので、寝かしつけ直後はお腹周りだけ布団をかければ十分です。子どもが熟睡したと感じる就寝後30分~1時間前後でしっかりと布団をかけなおしてあげましょう。また、子どものパジャマはどんな素材のものを選んでいますか? パジャマに最も適している素材は、綿100%の生地です。最近流行しているフリースやスウェット素材のものは汗を吸収しにくく、子どものパジャマにはあまりおすすめできません。もし着用させるのであれば、汗を吸う下着を下に着せたほうがよいですね。寝冷えさせないように!! と厚着させすぎると逆に汗をかいて、寝冷えを引き起こす原因になってしまいます。寒い時は厚着で寝かせるのではなく、室温も調節してあげましょう。■お腹を冷やさないパジャマやグッズで、寒い時期でもぐっすり安眠子どもがしっかり布団に入って眠れているかが気になって、ママが寝不足になってしまっては大変です。ママも安眠できるように、こんなアイテムに頼ってみてはいかがでしょうか?・スリーパーパジャマの上から着せられる、長めのベストのようなデザインの安眠グッズ。綿、タオル、ガーゼ、羽毛素材のものがおすすめです。股下部分にスナップがついていて、二股になるタイプも販売されているので、子どもの成長に合わせて試してみるとよいですね。・腹巻付きパジャマお腹周りに腹巻が付いているパジャマは、お腹を冷えから守ってくれます。夜中にパジャマがめくれてしまっても、腹巻が付いていれば安心です。・お腹が出ないパジャマトップスの脇のボタンをズボンのボタンホールに留めると、動いてもトップスがめくりあがらない作りになっているパジャマです。赤ちゃん用品店や通販サイトなどで販売されています。乳児~幼児まで幅広く重宝するアイテムですが、トイレに行くときにもたつくので、トイレトレーニング中の子どもには残念ながらおすすめできません。「腹巻付きパジャマ+綿スリーパー+綿毛布」のように、子どもに合ったアイテムを組み合わせたり、お住まいの地域の気候や子どもの寝方に合わせたりして、親子でベストな寝冷え対策を見つけてみてください。
2014年11月20日たんこんちは ボロボロゆかい
ぽこちゃんです&どんちゃんです
子育てはフリースタイル