いま地震がきたら、保育園にいる子どもはどうする? …働くママにとって地震をはじめ、台風や豪雨などの自然災害は心配の種ですよね。先ごろ発売された 『全災害対応! 子連れ防災BOOK 1223人の被災ママパパと作りました』 は、離れているときに子どもを災害から守るためにどうすればよいかのヒントがいっぱい詰まった1冊。被災パパママの声をもとに作られたリアルな防災本です。災害から子どもの命を守るためには、物を備えるハード面に加えて、災害時の行動のルールを作るソフト面もとても重要だそう。本を手がけたNPO法人ママプラグ代表の冨川万美(とみかわ まみ)さんに詳しい話を聞きました。NPO法人ママプラグクリエイティブな視点で家族の未来を設計する事業型NPO法人。自ら考えて動く「 アクティブ防災 」を提唱し、全国で防災講座を展開するほか、女性のキャリアを豊かにする「キャリア事業」などを中心に活動。企画した書籍に『被災ママ812 人が作った子連れ防災手帖』(つながる.com)、協力した書籍に『被災ママに学ぶちいさな防災のアイディア40』(アベナオミ著)など。 twitter: @active_bousai ■親は子どもを守れない?!子ども一人で対応するスキルとは「子どもは自分が守ろうと思っている」。 YESか、NOか。「この質問は全国の防災講座で、ママたちにいつも聞くんですが、毎回100%手が挙がるんですよ。でも、本当は違っていて、『あなたはお子さんを守れないかもしれません』。そう話すとみなさん、“どういうこと?”という顔をしますが、実際子どもが手の届くくらい近くにいるのなんて1日のうちのほんの数分くらい。同じ部屋にいても地震の揺れがひどければ動けませんし、自分がケガをしてしまうかもしれません。子どもの名前を呼んだら、お母さんに近寄ろうとしてうっかりガラスの上を歩いてケガをしたという子もいました。ただこれは、ガラスの上を裸足で歩くと危険だと知っていれば防げたケガなんですよね。親としては、子どもが自分で自分を守れるように知識を与えて、体で覚えさせることが大切です」子どもと離れ離れになったとき、子どもが一人で対応できるスキルがあれば、生存の可能性も高まります。一例として、頭を両手で抱えてまるまって身を守る「だんごむしのポーズ」は小さな子に教えるのにもおすすめ。ポーズと合わせて、頭をケガすると危ないということも伝えましょう。教えるときは恐怖心を与えないよう遊びの中で一緒に練習するのがよいそうです。このほかにも今すぐ簡単にできるのは、トイレをがまんしないこと。子どもはギリギリまでがまんしがちですが、行けるときに行っておく習慣をつけておくと災害時にも役立ちます。■災害時はトラブルが3倍に!「家族の問題」が顕著に現れる災害時には、心や身体にさまざまな問題が出ることも認識しておきたい点です。DMAT(災害派遣医療チーム)/DPAT(災害派遣精神医療チーム)/日本赤十字医療センターメンタルヘルス科/半蔵門のびすここどもクリニック副委員長の河嶌譲先生は、本の中で次のように語っています。「子どもが、突然の意識消失を引き起こしたり、頭痛や腹痛をうったえたり、手足が動かなくなったりするなど、さまざまな身体症状が現れることがあります。年齢にそぐわない甘え方をしたり、わがままになったり、現実にはないことを言い出したりします。これらはすべて異常な状態に対する正常な反応です。ムリにやめさせようとせず、子どもの言葉に耳をかたむけるようにしてみてください」災害時は誰もが心の余裕がなく、トラブルは平時の3倍程度になると心得ておくとよいのだとか。親は「いきなり性格が変わった」と感じるかもしれませんが、普段からストレスに感じていたことが、大きな災害によるストレスで表面化するだけ。これは災害時に限らず学校のトラブルなどでも起こるので、普段でも子どもに大きな変化があれば「学校で何かあったのかな」など、気づくきっかけにもなります。人間関係のトラブルも同じで、ママ友や夫婦間のぎくしゃくも災害時は増幅するそう。実際に「震災によって家族のきずなが強まった」という家族もいれば、「夫婦仲が悪くなって離婚に至った」という家族もいます。日頃から気になっている人間関係は、解決しておけるとよいですね。■災害時の家族のルールは、より具体的に決めておく避難所は、明かりも消せないし、いつもと違うことばかりで落ち着きません。震災後のストレスで子どもが泣いたり騒いだりすることもあり、子連れファミリーが過ごすには、実はとても過酷な場所。子連れの場合、やはり自宅避難が基本となることが多いと冨川さんは言います。「家屋が倒壊の恐れがあるなど、やむをえない事情で家に帰れないこともあると思いますが、避難所に長く生活するというのは、子連れには難しいと思ったほうがいいですね。被災地の外、たとえば実家などに避難することも考えたほうが気持ちに余裕ができます。罪悪感やセキュリティの不安などから被災地に残る人も多いのですが、非常時はなにかを割り切る必要がありますね。 “パパは仕事や復旧のために残るけれど、子どもとママは○日経ってもライフラインが復旧しなかったら実家に帰る”など、なるべく具体的に決めておくとよいと思います」非常時に冷静な判断をするのは難しいですし、家族の意思や決断のズレは夫婦の溝を深め、ときとして離婚につながることも。災害時の家族のルールを決めることは、家族で防災に関して話し合い、意識を高めるきっかけにもなります。■保育園へ迎えにいけないときはどうする?働くママは、1日のかなりの時間を子どもと離れて過ごしています。自分が会社にいて、子どもは保育園。そんなときに災害が起きたらどうすればよいのでしょうか。東京都では大規模地震が発生したとき、みんなが一斉帰宅をすると緊急車両の通行の妨げ等になることから、災害時は72時間帰らない「一斉帰宅抑制」を推進しています。つまり、帰りたくても帰れない、ということも起こりえます。「パパもママも都心で働いている場合は、ムリをして帰宅しないことも大事。保育園にも3日間は帰ってこられないかもしれないということを話しておく必要がありますね。夫婦どちらが迎えに行きやすいかは話しておいて、どちらも難しいときは誰が迎えにいってくれるのかを考えておく。保育園ママでも職場が近いなどの理由で迎えに行ける人はいるので、やっぱりママ友ネットワークは大事ですね。日頃からLINEグループなどでつながって、“こういうときはお願いします”とお互い協力しあえるように話しておくとよいですね」本にはこのほかにも具体的な家族の防災ルール作りのポイントや医療従事者による災害時のアドバイスなど、知っておきたいのにこれまであまり情報がなかった子連れ防災のノウハウが満載。レジャーの延長線上で防災意識を高める防災ピクニックや防災キャンプのポイントも紹介されています。「ピクニックやアウトドアなどは防災とリンクする知識が多く、キャンプをやっている家庭は災害にも強いですよ。震災のときもキャンプ気分で楽しんで子どもが泣いたりしなかったというファミリーもいます」親子のアウトドアはいい思い出になるし、パパの活躍シーンもいっぱい。ママ友と家族ぐるみで防災を意識したピクニックやキャンプを楽しむのもよそさそうです。「子どもを守るためにパパやママがやっていくべきことは、恐怖におびえながらストイックに防災に取り組むのではなく、“楽しみながら、日常生活の質を底上げすること”」と冨川さん。この本を読むと、防災が「ちょっと面倒くさそうなもの」から「やってみようかな」というものに変わります。 『全災害対応! 子連れ防災BOOK 1223人の被災ママパパと作りました』 NPO法人ママプラグ(祥伝社)1,300円(税別) 「子連れ」に焦点を当て、防災バッグの考え方や必要なグッズはもちろんのこと、防災に強い家族になるために必要な、家族間の連携を図るための方法や遊びながら防災力を身につける方法などを、イラストを交えて楽しく紹介。全災害に対応日本に暮らすすべての子連れ家族に役立ててもらいたい1冊。
2019年04月09日いつ起こるかわからない災害。避難しなくてはいけない状況になったとき、子どもとペットを守ることはできるのか、不安に思っている人も多いと思います。しつけることが難しく、対策もしなくてはいけない猫は特に大変。そこで出版されたのが『猫と一緒に生き残る 防災BOOK』(日東書院)。この本の監修も手がけた、NPO法人アナイスの代表、平井潤子さんに、子どもと犬や猫を守るため、パパとママが準備しておかなければいけないこと を、たっぷりと伺いました。【概要】1)モノよりも大事なのは「想像力」2)必要なのは「飼い主力」と「防災力」3)ペット防災「準備しておきたいもの」4)猫を飼っている人は、さらに対策を5)ペットと一緒に「逃げてもいい」6)さあ「アクションカード」を作ろう7)猫1匹、子ども1人のわが家の場合平井潤子さん日本におけるペット防災の第一人者。明日の動物の防災を考える市民ネットワーク「NPO法人ANICE(アナイス)」代表として、2002年より活動。「いっしょに逃げてもいいのかな?」展を開催するほか、緊急災害時に飼い主と動物が同行避難し、人と動物がともに調和して避難生活を送れるよう、知識と情報の提供を行っている。公益社団法人東京都獣医師会事務局長、日本獣医生命科学大学 応用生命科学専攻博士後期課程修了。 ■モノよりも大事なのは「想像力」「モノよりも大事なのは想像力」、これは本著の最初に書かれている言葉です。防災というと、避難グッズを揃えることばかりに考えが行きがちですが、災害発生時に外出していたら、家にどれだけグッズを揃えていてもすぐには役立たないし、いざというときにそれほど多くのものは持ち出せず、子どもとペットを抱えて飛び出すだけで精一杯になりそうです。「自宅はマンションなのか一戸建てなのか、家族構成、昼に発生するか夜に発生するか、そのときペットと一緒にいるのかなどによって、避難のスタイルは変わってきます。自分の住環境やライフスタイルに合わせて、まずは想像をしてみることが大切です。お子さんがまだ小さくて比較的一緒にいられるなら、自分がお子さんと一緒に安全に避難するにはどうしたらよいのか、そしてそこにペットのことをプラスして考える。小さなお子さんを連れているだけでハードルは高くなるはずなので、そのためにものの準備をしたり、普段から工夫をしたり、身軽に動ける人以上に考えなくてはいけないです。お子さんが話のわかる年齢であれば、普段から『お母さんが側にいなくても、揺れたらこうしましょう』と話したり、訓練しておく。日にちを決めて避難訓練をする 《シェイクアウト》 なども開催されているので、参加してみるのもよいと思います」実際に災害に遭ったことがないと、なかなかイメージしづらいのですが、「あらゆるケース」を想定することが備えにつながるのだそう。「東日本大震災のときは、発生したのが14時過ぎでした。災害発生時には下校させない対策をとられている学校もありますが、下校時刻を過ぎていた場合、高層マンションに暮らす子どもたちは、学校から帰ってきてエレベーターが使えない、という状況も想定できます。そこで自宅フロアまで階段で登らせるのか、それとも管理人さんがとりあえず安全な場所に避難させてまとめておくか、ということも検討しておかないといけない。全体の対策をどう立てていくかを考えることが大事で、切り分けて考えて万全だと思っていても、同時進行できないと思うんですよね。お子さんは何人か、抱っこしなきゃいけないのかなどを考えつつ、ペットを同行するにはどうしたらいいか、さらには子どもとお母さんが緊急避難しなきゃいけない場合に、家に動物たちを残しても安全な備えがどれだけできているか、そういう風に考えてみましょう。『何日か分のものを備蓄しておく』ということは、あとから出てくるハウツーの話で、まずは自分がどういう行動をするか、自宅避難という方法も選べるのか、動物たちのためのペット用シェルターを家の中に準備できるかなど、そういったことを考えて対策することが大切です」「これから南海トラフ地震や首都直下地震が起こると想定されていますが、支援側が機能しない可能性が高いです。だから環境省も防災対策のガイドラインの中で、“飼い主力と防災力を高める”ことに重点を置いていると思います。まずは個人、家族単位でオーダーメイドの防災対策を作る。その上で、共助(近隣住民同士の協力)や地域の協力に発展させていくのがよいと思います」■必要なのは「飼い主力」と「防災力」災害時に心得ておきたいのは、「人命が最優先」であるということ。飼い主が助からないとペットが生き残ったとしても、その後に面倒を見てくれる人がいるかどうかわかりません。ペット防災と人の防災を切り離して考えないで、と平井さん。「環境省の講演では、“飼い主力と防災力の両方を高めて”と伝えています。まずは人が安全に、ということを目指して防災力を高めていけば、そこにペットの防災がついてきます。防災力を高めたところに飼い主力をつけて、避難の方法やグッズも考えていくとよいでしょう」避難といっても「在宅避難」「人は避難所、ペットは家」「人もペットも避難所」「人もペットも車中泊」「人もペットもテント」「ペットをあずける」…とさまざまな形があります。「基本的な考えとして“人命優先”であれば、自分と子どもが避難するのにペットを同行避難させるのが“危険”だと思ったら、犬や猫たちを家に残しても生き残ってくれるような環境を整備しておく。生存空間を確保、例えば猫ならば、逃げ込めるようなシェルターのようなものを用意するなど、飼い主がやれることはありますよね」散歩もいらないし飼いやすいというイメージもあり、飼う人が増えている猫こそ、いざというときの飼い主力が問われるのだとか。「多頭飼育の人も多いですが、そういう人は避難せずに済む方法も考えたほうがいいです。災害時の状況の把握と判断の難しさはありますが、お子さんがいらっしゃると、支援情報や物資を手に入れやすいのは避難所になってくるので、避難所にいる方が多いですし、在宅避難をしていても避難所には通うことになります。発災後、こういう生活になるというのを想像して準備することが必要ですね」■ペット防災「準備しておきたいもの」では具体的に、どういうものを準備しておかなければいけないのか、備えるための考え方を教えていただきました。「この時点では一体何が必要なのか、そのタイミングを踏まえて準備しましょう。重たいリュックの中に缶詰や水、カンパンを入れておいても、よくよく考えてみれば家の中にさえ入れれば、いろいろな食べものってありますよね。持ち出し品の内容を一生懸命考えるよりは、自宅にどれだけ備蓄してあるか、それが災害時にもちゃんと取り出せるようになっているかが大事。重たいリュックではなく、まずは身を守ってすぐに避難できる準備をすること、その方が現実的ですよね」災害時に持ち出し率が最も高いのは、現金を含む貴重品と、携帯電話なのだそう。「よほど大きな災害でない限り、避難所には充電設備ができます。携帯電話には薬の情報や家族の写真など、必要な情報を入れておきましょう。ただ、連絡手段として使うのは落ち着いてからでないと難しいので、モジュラージャックを差し込むだけで使え、電源が要らない固定電話を自宅に用意しておくと、より安心です。療法食や薬など、これがないと直ちにペットの健康状態や命に関わるものは、必ず用意しておくこと。薬は獣医さんに相談して処方いただき、常にストックを確保しておくようにします。療法食は、現在食べているものが手に入らない可能性があるので、ほかのメーカーのもので食べれるものを把握しておくことも大切です。飼っている動物種によって、用意しておく優先度は違ってきますね。動物は環境が変わっただけでも食べなかったりするので、日頃から好きなフードも入れておくのを忘れずに。猫の場合は、ケージは持っておいた方がいいですね。在宅避難できるなら、飼育用品をローリングストックしておけばいいと思いますが、避難所に行くのであればケージがないと。トイレや水を入れられないキャリーバッグで、とりあえずの1、2日を避難所で過ごすのはとても大変です。その後の預け先を心積もりしておくことは、犬でも猫でも必要です」「そして意外になくて困るのは、犬のうんち袋。ビニール袋をストックしていない人が多く、避難所ではなかなか手に入らないんです。フードの臭いも苦情になることがあるので配慮が必要です。それは赤ちゃんのおむつについても同じなのですが、ゴミを人通りのないところに片付けたり、消臭スプレーを使ったり、コロコロを使って体についた動物の毛を取ったり。それを見ただけで、飼っていない人も『ああ気をつかっているんだな』とわかることが大事だと思います。家族が亡くなったり、財産を失ったりと、みんながピリピリしている環境では、ちょっとしたことが火種となりすぐにトラブルになってしまう。いつも以上に周りへの配慮が必要となります」「何が優先なのかを考えると、必要なものも見えてくるし、その中でどういう行動をとるべきかをお母さんなりに考える。例えば東日本大震災のときには、赤ちゃんの液体ミルクは日本では使えなかったのですが、今は使えるようになっています。そういう情報には日頃から興味を持って、常に調べておくことも大切ですね」 ■猫を飼っている人は、さらに対策を犬と比較すると、猫のほうが「パニック時に速やかに確保して避難する」ことが難しい、と平井さん。「その上、隙間に入り込んだらどこにいるかわからない。キャリーバッグに入れて避難できたとしても、トイレやごはんはキャリーバッグの中だけで完結しないので、課題はいろいろあります。犬ならケージがなくても係留しておく、リードがなくてもひもやロープを使うということができますが、猫はそういったソフト面でのカバーが難しいんです。だからいざというときに逃げ込める場所を作ったり、次の預け場所を考えたり、ハードの方で工夫しなくてはいけない。例えば、生のエサを食べる爬虫類は、支援物資にフードは入ってこないのでもっと大変なんです。自分が飼っている動物が、災害が起こったときにどうなるか、飼い主がそれぞれ具体的にイメージしないと、対策はできないと思います」また災害時、ペットを飼う人にとって心配なのは犬や猫たちが迷子になってしまうこと。特に猫はなかなか見つけるのが難しいそう。「猫は一回逃げると大変で、避難先での場合はさらに難しい。対策として、首輪や迷子札、マイクロチップなどもありますが、それもペットたちが見つからないと読み込むことができません。 『ドコノコ』 などのアプリを使うのもおすすめです。『ドコノコ』は居住エリアの避難所を登録することができ、迷子になったときにはすぐにポスターを作ることができたり、登録済みのユーザーに迷子情報がいって、目撃情報を共有できるもの。災害時にも、共助で迷子対策ができてすごくいいなと思います」■ペットと一緒に「逃げてもいい」長年、被災地に赴き、ペットを飼う被災者たちの話を聞いてきたという平井さん。最近の「ペット防災」に変化を感じているそう。「一番大きな変化は考え方です。ペットを飼っている人は、元気で健康な人ばかりではなく、高齢者や障害者、妊婦もいます。動物たちが受け入れられないからといって放したりすると、群れたり、壊れた家の中に入って排泄をしたりします。地域の衛生環境や財産を守ったり、事故を防ぐ意味でも、ペットは飼い主が管理できるようにしておかなければいけない。動物愛護だけではなく、被災地での混乱をなくすためにも、動物たちを受け入れる対策、避難できる対策が必要、という考え方になってきていますね。飼い主はペットを守る責任もありますが、その子たちが社会に迷惑をかけないように備えるという社会に対する責任もあります。だから、当然飼い主たちも備えなきゃいけないし、行政側も『ペットと一緒に避難できる体制の整備が必要だ』というのが、環境省の取り組みです。人の安全を確保するために、ペットに対する考え方が変わってきていると思います」LEONIMAL(リオニマル)が展開する 『一緒に逃げてもいいのかな?』 プロジェクトより。LEONIMALでは、平井さんが監修したというケージにもなる キャリーバック も販売。避難所にペットと一緒に入れたとしても、飼い主力が問われるといいます。「例えば、西日本豪雨のときは40度近い猛暑のなか、ペットと一緒に屋外にいた方がいたんです。そのままだと健康上危険なので、ブルーシートを買ってきて避難所の教室の床だけでなく脇の壁にまで立ち上げて貼って、『これなら室内の汚損は防げますよね』と見せたら中に入れてもらえた、というケースがあるんです。単に『教室にペットを入れたい』と希望を言うだけだと『汚れるからダメ』となり、交渉するのが難しくなるけれど、飼い主さん同士で協力して “マナーを守ることを示す” と “理解” につながるんですよね。ブルーシートやビニール紐などを避難グッズとして用意しておき、飼い主さん同士が協力して飼育スペースを作り、避難所側に交渉するのが現実的です。『やってほしい』と言っても向こうもパニックで、そこまで丁寧に対応できない状況です。まずは飼い主たちが自主的に提案すること。それがきちんとしていることだったら、やってもらった方が助かるというのが、実際のところだと思います」■さあ「アクションカード」を作ろう被災時は誰もが頭が真っ白になるもの。「慌てないように「アクションカード」を作り、家族それぞれが持っておくとよい」と話す平井さん。「まず、ガスの元栓を締めて、電気のブレーカーを落として、ペットの水とフードを山ほど置いておいて、とりあえず子どもと避難しましょう、と単純なことなのですが “その行動だけをする” ということを書いておく。特に規模の大きな災害のときには、書いておかないと本当に何もできなくなります。ご自宅で家族と一緒に作って、視覚的に見せるとわかりやすいです。お子さんと一緒に話すだけでも意識が変わりますよね。例えば、自宅や旦那さんの携帯電話、会社の電話番号なども、いざとなると言えなくなるので、自分のライフスタイルに合わせてアクションカードに記しておく。連絡の取り方やどこに集まるのかということも決めておいたほうがよいです。平井さんが作る『ペット防災BOOK ~大切な家族のために今できること~』(発行:公共社団法人東京都獣医師会 1,000円 税込)には、アクションカードの作り方も。避難所を決めておけばいいと思いがちなのですが、東日本大震災のときには、同じ避難所にいたお母さんと子どもが会えたのは翌日だったというくらい大混乱していたので、『避難所のこのあたり』と、より具体的な場所を決めておきましょう。『移動する場合は、その旨を記した張り紙を貼る』というルールを決めておくだけでも、再会の可能性はすごく上がるんです。また、自分の住んでいる地域以外にいる親戚を『緊急連絡先』に決めておいて、そこにみんなが安否を知らせる方が、災害伝言ダイヤルよりもわかりやすい。細かく作る必要はなく、まず生き延びて、連絡が取れて、安否が確認できることを、目標に決めればよいと思います」■猫1匹、子ども1人のわが家の場合筆者も本書に沿って、シミュレーションをしてみました。横浜市在住の私は、フリーランス。自宅作業がほとんどですが、ときどき都内や遠方に取材に行くことがあります。夫は都内勤務。子どもは4歳で徒歩圏内にある保育園通い。やや太めの猫1匹と暮らしています。一戸建てに暮らし、水や軍手、懐中電灯、缶詰といった最低限の非常用グッズは用意しています。もし在宅避難する場合。今まで準備していなかった必要なことを書き出してみました。・猫に迷子札とマイクロチップをつける・食器棚に扉をつける・避難グッズの一部を車にも用意しておく家族の食事や猫用フードはストックがあり、カセットコンロもあるため、家が大丈夫であれば、電気やガス、水道などのライフラインが止まってしまったとしても、なんとか過ごせそうです。同行避難する場合。猫をつかまえて避難準備をしますが、一人では猫を抱えて歩くことが難しいので、今あるキャリーでどう運ぶのか、またはほかのものを用意するのか、考え直すことが必要そうです。・猫のための非常用持ち出しグッズを準備する・猫用のケージを購入する・キャリーに慣れさせる・人に慣れさせる・簡易テントの購入を検討する・猫の預け先を考える夜間に発生したときは、家族が揃っているので協力し合えますが、一番心配なのは、昼間の外出時。見守りカメラや、シェルターになるスペースを作っておくことを検討したいと思います。また、以下のことを書いたアクションカードを作り、夫婦で共有しました。・私の携帯番号・夫の会社の連絡先と携帯番号・子どもの保育園の連絡先・近くに暮らす義父母の固定電話の番号・遠くに暮らす両親の固定電話の番号・避難場所の詳細(どの場所で待ち合わせるか)・避難時にすることアプリの『ドコノコ』をこれを機にダウンロードし、愛猫の写真や情報と避難所を登録しました。猫に負担を掛けないように、猫の体重と同じ重さにしたペットボトルを入れたキャリーを持って、実際の避難ルートを一度歩いてみて、さらに必要なものやことについて、家族で話し合ってみたいと思います。子どもとペットを持つ筆者は、特にしっかりとした準備や周りへの配慮などが必要だと思いました。被災時だけでなく、避難所に行くことになったとしても、いろいろと対応しなければいけないことがほかにもありそうです。■“助けてもらえないマイノリティだ” という考えは捨てる最後に、ペットと暮らす子育てママ・パパたちに伝えたいことを平井さんに伺いました。「災害が起こったあと、地域をもとに戻す復興力は、支援の人だけによるものではなく、自分たちも動いていくことなんですよね。ちゃんと自分たちで街を復興していこうという『自立支援』に持っていくことが、災害対策ではすごく大事なポイントだと思っています。だから動物と暮らす飼い主さんは、“助けてもらえないマイノリティだ”という考え方は捨てて、“自分がサバイバルしていく”という気持ちになってもらいたい。公助(行政の支援)がなかなか届かなかったとしても、飼い主同士、親同士が協力し、なんとか乗り越えていけるような力を、飼い主としても、親としても持ってほしいです。それには、公助が来るまで、個人や家族、地域単位で助け合ってしのいでいくことも必要です。動物ならペット仲間、お子さんがいる方なら親御さん同士のネットワークを作っておき、情報を共有しあう。ペットの飼い主とお子さんがいる方では、同じような協力の仕方ができると思うんです」いろいろなケースを示してくれる平井さん監修の『猫と一緒に生き残る 防災BOOK』は、災害に備えて想像力を働かせるきっかけになるはず。被災直後にするべきことや、猫の応急処置などもしっかり書かれていて、とても参考になります。猫を飼っている方はもちろん、他の動物を飼っている人もぜひ一読して、わが家のオーダーメイドの災害対策を考えてみましょう。取材協力: NPO法人アナイス 『猫と一緒に生き残る 防災BOOK』 『ペット防災BOOK ~大切な家族のために今できること』
2019年03月13日災害大国・日本に暮らすママにとって、災害は他人事ではありませんよね。しかも、いつどこにいるときに起きるかわからないのが災害の怖いところ。小さな赤ちゃんや子どもを守るためには、日頃から災害について考えておくことが大切です。ママ・イラストレーターのアベナオミさんは、2011年3月11日、宮城県多賀城市で車を運転中に地震に遭いました。1歳の息子さんは保育園、旦那さんは仕事中で、家族はバラバラという状況。「いざ大地震が起きたときどうしたらよいのかわからなかった」と当時を振り返ります。幸い家族は無事で自宅の被害も少なかったものの、「わが家では、避難所へ行きたい夫と行きたくないわたしとで意見が割れました。どういう行動をするのか、家族でルールを決めておくことが大切です」とアベさん。アベナオミさんプロフィールイラストレーター。防災士。宮城県出身、在住。2 児の母。日本ビジネススクール仙台校(現在の日本デザイナー芸術学院仙台校)卒業後、地域情報誌編集部に勤務しながらイラストレーターとして活動を開始。2010 年に漫画家としてデビュー。2011 年に東日本大震災にて被災し、そのときの様子や防災を伝えるコミックエッセイなどを執筆。被災体験をもとに、本当に必要な防災、続けられる防災に取り組む。2016年の熊本地震の際には地震のノウハウをツイッターで発信したところ、大きな話題に。ブログ: instagram: @abenaomi アベさんは書籍『被災ママに学ぶ ちいさな防災のアイディア40』の中で、東日本大震災の体験と被災後の生活をつづり、今も続けている防災術を紹介。さらに都心でママ防災に取り組むNPO法人ママプラグや熊本地震の震源地に近い空港保育園を取材し、防災力を高める秘訣をまとめています。今回はその一部をご紹介します。■都会ママの心配事ベスト3は? 防災力アップの3つのコツ東日本大震災直後から関東圏でママのための防災に取り組んでいる「ママプラグ」代表の冨川万美さんによれば、大地震が発生したときの都会ママの心配事ベスト3は以下のとおり。【都会ママの心配事ベスト3】1.子どものお迎え問題(保育園や学校)2.物資不足問題(オムツや食料)3.トイレ問題どれも悩ましいものですが、実はこれらは比較的かんたんに対策できる問題。具体的には、会社にスニーカーを常備したり、オムツや食料を多めにストックしたり、簡易トイレを用意しておいたり、といったことで対策できます。「この3点はハード面の問題です。それよりも防災力アップに必要なのは、ずばりソフト面です」と冨川さん。具体的には次のようなことだそうです。【都会ママ防災力アップの3つのコツ】1.地域コミュニケーション「遠くの親戚より近くの他人」。近所の方との関係が災害時は大きな力に。2.家族のルールの徹底家族がバラバラで被災した場合に備えて、連絡方法や集合先についてのルールを話し合っておく。3.自分の目線で考え、防災用品をそろえること防災は十人十色。生活スタイルや家族構成、職場、自宅の場所や時間帯を思い浮かべながら必要なものを考える。持ち出しリュックは準備していても、実際に誰がいつ持ち出すのかなど、行動のシミュレーションまではできていない人も多いのではないでしょうか。ぜひこの機会に考えておきたいですね。 ■想像力こそ防災力! 自分に合う防災を想像するヒント前述の「3. 自分の目線で考え、防災用品をそろえること」にもつながりますが、「想像力こそ防災力」だと冨川さんはいいます。状況は家庭によって違うので、わが子やわが家を守る防災について想像し、それにあわせた対策が必要です。田舎の場合、車が防災拠点になることもありますが、都会では車を持っていない家族も少なくありません。避難所へ行く場合や災害後の夜道では性犯罪などのリスクもあるので、小さい子どもやママにとっては自宅が安全なら自宅で生活するほうが安心。そんなことを考えると、自宅での備えの重要性もより実感できるのではないでしょうか。ほかにも想像するための視点のヒントを、本からいくつかご紹介します。●年齢乳児なら1週間分のミルクの備え、幼児の場合は離乳食を作る備えが必要。子どもによってはアレルギーやアトピーにあわせた備蓄も必要。衣類やクツもサイズが合ったものを用意。●都心に住居都心に住んでいる場合、帰宅難民になる可能性も高いので、常時携行するものを熟考。住宅密集地なら火災の際の避難方法も検討を。●季節の備えカイロやアルミシートなどの防寒グッズのほか、夏の熱中症対策も必要。衣類も含めて季節ごとに見直しを。●簡易トイレ簡易トイレを大人が使うときは目隠しになる風呂敷やポンチョのようなものが必要。子どもはうまくできないこともあるので一度使ってみて使いやすいものを備蓄する。■保育園や園との連携はどうする?働くママの場合、子どもを保育園などに預けているあいだに、災害が起きる可能性も高いですよね。「いざというときにスムーズに連絡がとれる手段を決めておくことも、防災の一部だと思います」とアベさん。●保育園や学校との連絡手段を決めておく東日本大震災では、子どもたちが高台に避難していたのに、通常のルールに則って親が迎えに行き、津波に飲まれてしまったこともありました。熊本地震は夜遅くでしたが、震源地のそばにある空港保育園で一番苦労したのが、園児や家族の安否確認だったといいます。災害時の連絡手段や、被災の状況に応じた避難場所について、あらかじめ園や学校と確認しておくとよいでしょう。●SNSを有効活用する活用方次第では、かなり心強いSNS。空港保育園ではLINEを使ってオムツやミルクなど足りない物資を集め、保育園で必要なママに配ったそうです。また、東日本大震災のとき、SNSからのSOSによって気仙沼で孤立していた住民446名が助け出された事例もあります。アベさんも「いざというときのSNS。活用法について考え、日頃から友人・知人とつながっておくのがおすすめ」と話します。とくに災害後は人とのつながりが大事。人と話すことによってストレスが緩和されることもわかっています。子どもの心のケアのためにも、大人の心が安定していることはとても大事です。本にはほかにも地震対策を考えたミニマリストや日本防災士会などへの取材でわかった防災力を高めるコツが多数紹介されています。イマドキのミニマルな暮らしの視点を取り入れ、インテリア性を損なわない防災アイディアは、すぐに真似したくなるものばかり。いざというときに家族を救うのは「毎日少しずつの意識」だというアベさん。まずは「今いるこの場所で、今この時間に地震発生したら?」とシミュレーションしてみることからはじめてみるのもよいかもしれませんね。 『被災ママに学ぶ ちいさな防災のアイディア40』 アベナオミ著(株式会社学研プラス) 1200円(税別) 宮城での被災経験をふまえた「熊本応援ツイート」が話題となったイラストレーターによる、防災&避難生活の心得集。著者が体験した東日本大震災と被災後の生活をつづり、今も続けている防災術をイラストでわかりやすく掲載。さらに都心でママ防災に取り組むNPO法人ママプラグや熊本地震の震源地に近い空港保育園を取材し、防災力を高める秘訣も紹介。必ずやって来る「その日」に備える、防災初心者にもわかりやすい書籍。
2019年03月08日いつ来るかわからない地震などの災害。とくに小さな子どもがいると、「安全に避難できるのか」「生活に困らないか」など、あれこれ不安になりますよね。「いつもと変わらない、いつもどおりの日のはずだった」。2011年3月11日の東日本大震災の日をそう振り返るのは、当時1歳の男の子を育てていた宮城県在住のイラストレーター、アベナオミさん。アベさんは宮城県多賀城市で車を運転中に地震に遭いました。アベナオミさんプロフィールイラストレーター。防災士。宮城県出身、在住。2 児の母。日本ビジネススクール仙台校(現在の日本デザイナー芸術学院仙台校)卒業後、地域情報誌編集部に勤務しながらイラストレーターとして活動を開始。2010 年に漫画家としてデビュー。2011 年に東日本大震災にて被災し、そのときの様子や防災を伝えるコミックエッセイなどを執筆。被災体験をもとに、本当に必要な防災、続けられる防災に取り組む。2016年の熊本地震の際には地震のノウハウをツイッターで発信したところ、大きな話題に。ブログ: instagram: @abenaomi 幸い家族は無事で、家屋の被害も少なかったものの、ライフラインや食料を断たれた中で1歳の子どもを育てるのは想像以上に大変だったそう。被災生活の中で湧いてきたのは、震災前への自分への後悔だったといいます。「本当に、ほんの少しだけ気をつけていればよかったことだらけだった」というアベさんは、それ以来「1日1防災」として、備蓄品を買ったり、家具の配置をチェックしたり、1日になにかひとつでも防災にまつわることに気を配るのが日課に。そうした防災ノウハウを、コミック、イラストでわかりやすく解説したのが『被災ママに学ぶ ちいさな防災のアイディア40』です。今回は本の中から小さな子どもがいるファミリーがぜひ用意しておきたいものをピックアップして紹介します。■停電でまっくら…子どもやママがホッと安心できるものを「東日本大震災の日はとても寒かったのですが、エアコンやファンヒーターが使えず、明かりもランタンひとつ」だったというアベさん。停電になってしまうと、家電製品も使えないし、スマホの充電もできません。●停電中にあってよかったモノ(1) 「照明」明かりは大きな安心材料。寒いうえにまっくらだと子どもの不安も増大してしまいます。明かりはいろいろな種類がありますが、懐中電灯やランタン以外にも、太陽光で充電できるソーラーライトや手回しライトなど、電池がなくても使えるタイプも便利。人に反応するセンサーライトはトイレ近くなどに置くのによく、意外なところではクリスマスツリーを飾るイルミネーションライトなどもホッとする明かりに。100均やイケアで日常使いできるかわいい照明を見つけておいてもよさそうです。●停電中にあってよかったモノ(2) 「保温ポット」赤ちゃんがいる家庭では、保温ポット(魔法瓶)もぜひ用意しておきたいアイテムのひとつ。いつもは母乳というママも、震災時はストレス等から母乳が出なくなってしまうこともあるようです。ミルクのためのお湯は給水所でもらえますが、保温ポットがあると、温かいお湯をそのまま持ち帰れて便利。「ミルクを作ったあと、コーヒーを淹れて飲んだとき、ホッとしたのを覚えています」とアベさん。■長引く断水…困るのは飲料水より生活用水震災時は断水も起こりがち。飲料水は救援物資として届くのでまだなんとかなることも多いようですが、困るのが生活用水。アベさんの自宅は完全復旧まで1か月かかったといいます。「せっかく自宅が無事で、備蓄もあって、自宅避難ができる状況でありながら、生活用水がないばかりに避難所へ行くしかなかった人もいました」アベさん宅が断水したのは、震災の翌日。もし震災後、まだ水が出ていたら湯船などに即貯めることが大事だといいます。また、揺れやすいマンション高層階などお湯を貯めておくのが難しい住居では、日頃から飲んだあとのペットボトルを入れてトイレに置いておくなど、場所に合わせた対策を考えておくのがよさそうです。●断水中にあってよかったモノ(1) 「キッチンバサミ」断水が長引くと、まな板と包丁を洗う水の確保も難しいので、キッチンバサミやピーラーが便利。「少しの水で洗えるし、殺菌力のあるウェットティッシュで拭くだけでもしばらくはしのげます」●断水中にあってよかったモノ(2) 「赤ちゃん用沐浴剤」赤ちゃん用沐浴剤は洗浄力がありつつも、洗い流す必要がないので非常時にはとても便利。大人もタオルを浸してカラダを拭けば、さっぱりしますし、香りに癒されます。また忘れがちですが、断水するとメイク落としもままなりません。アベさんは、メイク落としシートやふき取り化粧水、オイルなど、水なしでメイクを落とせるものを備蓄しておくようになったそうです。■冷蔵庫が使えない…被災時の食べもの備蓄アイディア先ほどキッチンバサミのアイディアを紹介しましたが、そもそも食べものがなければ話になりません。救援物資や配給食の中にも野菜はほとんど含まれず、「震災後の野菜不足は深刻でした」とアベさん。食は子どもの健康にも直結します。●「まごはやさしい」は防災ストックにも最適最近注目されている食事法に、栄養バランスがとれる食材をわかりやすく表した「まごわやさしい」という言葉があります。冷蔵庫がなかったころから伝わる食文化なので、保存がきく食材が多く、防災用の備蓄にもバッチリ!・ま(豆類)…豆の乾物や水煮、高野豆腐など・ご(ごま)…ごまやナッツなどの種子類・わ(わかめなどの海藻類)…乾燥わかめや昆布、ひじきなど・や(野菜)…根菜やフリーズドライの野菜、青汁、野菜ジュースなど・さ(魚)…魚の缶詰や鰹節、あごだし、にぼしなど・し(しいたけなどのきのこ類)…乾燥しいたけ、乾燥まいたけやしめじ・い(いも類)…いも類や根菜こうした食材はいざというときに溜めこむのではなく、ストックしながら日々使っていくのがおすすめです。●家族でバーベキューや家庭菜園を日頃から楽しもう昨今はキャンプなどアウトドアブームですが、火や水が限られた中で料理を作る経験はいざというとき役立ちます。インドア派の人もたまにキャンプやバーベキューなどを楽しんでみるのもおすすめ!また、ベランダなどでのプランター菜園はちょっとした防災食になるので、アベさんもプランターで野菜を育てるようになったそうです。夏はミニトマトやピーマン、ナスなどの実もの、冬は小かぶやミニ大根など根菜をメインに。ベランダが使えなければキッチンに置けるスプラウトが手軽です。本ではこのほかにもアベさんが今も続けている防災術がイラストでわかりやすく紹介されています。面倒でお金のかかる防災ではなく、家にあるものを見直したり、小さな工夫をしたりすることですぐに取り入れられるアイディアばかり。しかも、インテリアを損なわないセンスのある防災なので「防災のためにインテリアやファッションがダサくなるのは嫌」というママにもおすすめ。防災は気になるけれどなにから手をつけたらいいか悩んでいるママへのヒントが詰まった1冊です。 『被災ママに学ぶ ちいさな防災のアイディア40』 アベナオミ著(株式会社学研プラス) 1200円(税別) 宮城での被災経験をふまえた「熊本応援ツイート」が話題となったイラストレーターによる、防災&避難生活の心得集。著者が体験した東日本大震災と被災後の生活をつづり、今も続けている防災術をイラストでわかりやすく掲載。さらに熊本地震の震源地に近い空港保育園の対応や日本防災士会などを取材し、防災力を高める秘訣も紹介。必ずやって来る「その日」に備える、防災初心者にもわかりやすい1冊。
2019年03月07日2018年は、度重なる自然災害や増税など、住宅購入者にとっても気になるトピックが話題を集めた年でしたね。そんな中、株式会社リクルート住まいカンパニーが1都6県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県)に住む、住宅購入に関する無料相談サービス「スーモカウンター(注文住宅)」の来場者250名にアンケートを実施。「増税」「金利」「防災」という、2018年を代表するカテゴリーに関する、住宅購入者の意識が明らかになりました。■ 住宅購入の決め手は増税・低金利<子ども関係izumi / PIXTA(ピクスタ)まずは対象者に、住宅検討理由において最も重要だったものを聞いてみると、34.2%が子どもの誕生や、子どもが入園、入学をするまでに家を持ちたいといった、「子ども関係のため」と回答。次いで、「家の老朽化のため」が2位で20.8%。「増税影響のため」と回答した人は、わずか10.8%にとどまりました。この結果から、増税やローン低金利など住宅購入の金銭面における大きなポイントがあったとしても、多くの人はそれがメインの理由にはならないことがわかります。筆者夫婦が、筆者の妊娠を機に住宅を購入したように、今回のアンケート対象者も多くが「妊娠を機に出産前に購入したい」「子どもの入園や入学前に合わせて検討したい」といったニーズが多いようです。しかし、増税や金利が多少なりとも住宅購入計画に影響を与えていることは事実。増税、金利ともに6割程度の人が住宅購入計画に「影響を受ける」「やや影響を受ける」と回答しました。Q 消費税の増税は、住宅購入計画に影響しますか?(単一回答、%)Q住宅購入計画に金利は影響しますか?(単一回答、%)その影響として最も多かったのは、「購入計画を見直している」というもの。その購入計画について細かく聞いてみると、「消費税が10%に上がる前に購入しようと思う」「住宅ローン減税制度の適用期限延長・控除を利用しようと思う」など、購入の“タイミング”を考え直す人が多いことがわかりました。住宅購入における1番の決め手が増税や金利ではないものの、増税や金利によって住宅購入の検討そのものを早め、買い時を見極めようとする人が増えているようです。■ 予算超過してまで防災対策をする人は少ない地震や台風といった未曽有の災害が日本列島を襲い、今年を表す漢字も「災」となるなど、とにかく災害が多かった今年の日本。日本全体として防災の意識が高まった年になりましたが、住宅購入者における防災の意識はどのようなものでしょうか。まず、家を建てるにあたり、防災をどの程度意識しているかについて聞くと、「かなり意識している」が30.8%、「やや意識している」が54.4%となり、8割を超える人が意識していることがわかりました。そして、その意識していることについて聞くと、「地震に強い構造(耐震、免震)」、「立地・基盤」、「水害対策」といった項目が上位に。スーモカウンター住宅アドバイザーによると、防災への関心は高まってはいるものの、予算を追加してまで防災を意識した家づくりをしている方は少ないのだとか。耐震や免震については、各ハウスメーカーや工務店でも技術が整っていることが多いので、気になる方は各社の特徴を確認してみるのがいいそうです。筆者の場合は、住宅購入前、自治体の発行するハザードマップを入手したり、また不動産屋や自治体の窓口にその地域の過去の災害を聞いたりしました。なるべく予算をかけずに防災を意識した家づくりをしたい人は、そうした情報を集めていくことも有効かもしれません。増税や低金利、自然災害などが住宅購入者に与えた影響が細かくわかった今回のアンケート結果。2019年は、住宅に関するどのようなトピックが、住宅購入に影響をもたらすのでしょうか。【参考】※増税決定、低金利、自然災害… 2018年振り返り!住宅購入検討のきっかけに影響したことは?首都圏在住250人の住宅検討事情、大公開
2019年01月05日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「ふるさと納税と災害支援」です。ふるさと納税の制度が始まって10年。近年は、返礼品がしばしば問題になっています。ふるさと納税が作られた背景には、東京を筆頭に大都市に人が集まり、税収も都市に集中したこと。人口減少の進む地方にも税収を分配できる方法をと、故郷や自分の好きな町に納められる制度として創設されました。そして、税を納める代わりに、返礼品として地域の特産物が贈られたのです。やがて数々のクラウドファンディング事業者が参入、ふるさと納税の申込窓口を請け負うようになりました。すると自治体ごとに競争が生まれ、返礼品を競い合うようになり、土地の特産品といえないものまで贈るようになりました。本来の趣旨からかけ離れていったため、総務省が音頭をとり、寄附額の3割を超える返礼品を出す自治体は税優遇から外す方針を掲げました。しかし、実は今年、ふるさと納税は大活躍しました。豪雨や台風、地震などの災害で被災した自治体が、復興にかける資金を調達するのに、ふるさと納税のしくみが大きく貢献したのです。寄附には、義援金もありますが、被災地に公平に割り当てられますし、届くまでに時間がかかります。ふるさと納税ならば、送りたい町にすぐさま届けられ、救命・復旧活動に使ってもらうことができます。また、「代理寄附」という制度も生まれました。ふるさと納税は、納税者が税の控除を受けるために、納税証明書の発行が必要になるなど、煩雑な事務処理が発生します。被災直後の自治体にとっては、その作業が負担になってしまう。そこで、別の自治体が事務手続きを代行し、手続きを終えたお金だけを被災地に送るという仕組みが生まれました。これは、熊本地震のときに、その前年に豪雨災害にあった経験を生かし、茨城県境町が名乗り出てスタートしました。2008年の開始当初には想定していなかったことです。ふるさと納税には批判もあり、見直す必要がある一方で、災害支援としてはとても有効な仕組みです。ネットで検索すれば、各災害ごとに納税先を選ぶこともできます。税額控除にもなりますし、みなさんもぜひ、活用してみてはいかがでしょうか?堀 潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2018年12月19日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2018年12月17日地震や台風など、とにかく自然災害が多かった2018年。全国各地で大きな被害をもたらし、被害状況を伝えるニュースを目にしては、不安な日々を過ごすことが多かった一年でした。「自分が住んでいる家がもし自然災害に見舞われたら……」と考え、防災カバンや避難場所の確認など、様々な対策をしている人も少なくないでしょう。そして新しい家の購入前には、その地域が自然災害にどのくらい強いのか、自然災害に遭う確率はどのくらいなのかといった情報は気になるものですよね。不動産関連の比較査定サイト「リビンマッチ(旧 スマイスター)」を運営するリビン・テクノロジーズ株式会社は、リビンマッチを利用する全国の20歳以上の男女480人を対象に、「居住地域の自然災害への強弱」についての調査を実施。今回はその調査結果をご紹介します。■ 居住地域の災害リスクを気にしない理由は?所有か賃貸かに限らず、戸建てやアパート、マンションに住んでいる人の中で、「居住地域が自然災害に強いか・弱いか気にするか?」について質問したところ、「とても気にする」(48.6%)、「やや気にする」(40.2%)、「あまり気にしない」(8.4%)、「まったく気にしない」(2.9%)という結果に。程度の違いはあれど、やはり、住んでいる地域が自然災害に遭いやすいのかどうかという点を気にする人は大多数でした。sironekomilk / PIXTA(ピクスタ)そこで知っておきたいのが、1割強もいた「あまり気にしない」「まったく気にしない」という人の考えです。気にしない理由としては、「気にしても仕方ない」「今のところ大丈夫だから」「自分の住みたい家・地域に住みたいから」という回答が多く集められました。住む前から自然災害を気にするよりも、好きな家に住みたい気持ちが強い人は一定数いるようです。その他にも、「先祖代々の土地だから」「改良工事や基礎工事をしっかりするから」といった理由がありました。気にしないという人は、どこに住んだとしても自然災害に遭う時は遭うし、遭わない時は遭わないといった、自分にふりかかる状況のあるがままを受け入れる覚悟を持っているのかもしれません。■ ハザードマップ以外にも、古地図や法務局で調べる人も一方、「とても気にする」「やや気にする」と回答した人は、居住地域の災害経験に関する情報をどのように得ているのでしょうか。調査の結果、多くの人が、ハザードマップで調べたり不動産屋やご近所さんに聞いたりしているようです。EKAKI / PIXTA(ピクスタ)ハザードマップは無料で手に入れることができますし、一番手っ取り早い調べ方ですよね。また、その土地に詳しい不動産屋や居住年数が長いご近所さんなら、信頼できる情報を得ることができるでしょう。他には、専門サイトや検索エンジンで調べる人も少なくありませんでした。そして、古地図や法務局で調べるという強者も!austro / PIXTA(ピクスタ)徹底的に災害リスクを知っておきたい場合には、個人で本格的に調べるのも一つの手なのかもしれません。■ 災害に弱い地域だけど、家や土地が気に入ったらどうすればいい!?調べた結果、その土地の災害リスクが高かったとしても、家や場所が気に入って「ここに住みたい!」となることもあります。もし気に入った所が自然災害に弱い地域にあったらどうするのでしょうか?意外にも、7割以上の人が「諦めて他を探す」と回答!多くの人は気に入った家や土地よりも、災害への不安の方が勝るようです。Studio Right / PIXTA(ピクスタ)また、「改良工事や基礎工事をしっかりする」「その近辺でマシな地域を探す」など、妥協策や解決策を見つける人も少なくありませんでした。せっかく見つけたお気に入りの家を、災害リスクの有無で簡単には諦めきれない気持ちは、確かにわかりますよね。気に入った家と、その居住地域の災害リスク、そのどちらを選んでどちらを諦めるかは人それぞれ。もちろん自然災害には遭わないに越したことはありません。しかし、災害リスクを調べたり工事を徹底したりと、できる限りの方法で自然災害に対する安心を得ることもできます。ABC / PIXTA(ピクスタ)全国どこにいても自然災害には遭う可能性があるので、ある程度の覚悟と諦めも必要かもしれませんが、新しい土地への引っ越しや新居購入の際にはあらゆる準備をしておきたいものですね。【参考】※【調査】居住地域は自然災害に強い?弱い? 居住地域の自然災害への強弱が気にならない人が1割超も! 災害リスクは「ハザードマップで調べる」が1位、2位は「不動産会社に聞く」
2018年12月07日いつなんどき遭遇するのかわからない自然災害。万が一のときのために日頃からの備えが肝心です。ひと昔前まで、非常食というと乾パンやレトルトが主流でしたが最近ではパンやおかゆ、クッキーなどバラエティに富んだメニューが続々と登場しています。今回はそんな新しい非常食のなかから、お煎餅屋さんが作る“おいしさ”にこだわった非常食セットを紹介しましょう。名物「草加せんべい」を保存期間3年の非常食に《おいしい非常食セット》というネーミングで、おせんべいを非常食として販売している〔山香煎餅本舗〕。埼玉県草加市で誕生し、創業47年を迎える草加せんべいの専門店です。おせんべい屋さんがなぜ非常食を手がけることになったのでしょうか。その理由について伺うと、こんな話をきかせてくださいました。「非常食を作ったのは2011年3月に起きた東日本大震災がきっかけでした。“食べ物がないので、すぐにせんべいを送ってほしい”と、震災直後の宮城県の取引先から弊社に連絡があったのです。水などで調理する必要がなく、そのまま手軽に食べられるせんべいは災害時の非常食として役に立つと思い、開発を始めました」もともとおせんべいの賞味期間は3~6ヶ月ほど。それを3年以上の保存期間まで延ばすには大変な苦労があったといいます。「非常食は発案から2年ほどかけて商品化しました。被災地のニーズを聞きながら、非常時に食べるものなので喉が渇きにくい薄味の塩せんべいを作ることにしたんです。お米がもつ本来の甘みとうまみを損なうことなく、通常3~6か月である賞味期限を3年以上の長期保存が可能なせんべいとして作り上げるために、多くの試行錯誤が必要でした」この試行錯誤については、残念ながら企業秘密。おせんべいといえば、醤油や塩味などのほどよいしょっぱさも醍醐味のひとつ。しかし、非常時に食べるものとして喉が乾くようでは飲み水にも不自由する被災地には不向きと判断。そこで、喉が乾きにくい適度な塩気にするなど創意工夫がなされました。こうしてできあがった《おいしい非常食セット》ですが、現在では万が一の備蓄として個人宅だけでなく、幼稚園や病院、行政や企業などさまざまな施設で購入されているそうです。なかには「おいしい非常食」を、お歳暮などの贈り物として利用する人もいるのだとか。贈り主のあたたかい心遣いに、もらった人もうれしくなりそうです。《おいしい非常食セット》の中身とは実際に《おいしい非常食》はどんな中身になっているのか、詰められているものをみていきましょう。《おいしい非常食セット》はA4サイズのダンボール入り。取手がついているので本棚やロッカー、クローゼット、靴箱など収納棚にいれておけばいざというときにこのままサッと取り出して持ち出せるようになっています。蓋を開けると、パンの缶詰2本とアルミ袋に入ったうす塩味の草加せんべいが2袋、一口羊羹5本が詰められています。《パンの缶詰》の中身は、イチゴ味のやわらかいパン。保存期間は2年半で、なんとスペースシャトルにも積載されたことがあるとか。「缶詰に入ったパンだなんて、固いんじゃ?」と思いきや、焼き立てのパンのようなふわふわした食感!朝食やおやつに食べたくなるような風味豊かな味わいに驚かされました。缶の側面には災害用伝言ダイヤルの使い方の記載が。万が一の際のことを考えた、こまかな配慮にも感心させられました。そして《草加せんべい》は一口サイズの薄焼きのおせんべい。少量サイズに小分けされているので、少しずつ食べることができます。喉が乾きにくい味付けと伺いましたが、お米の甘みと適度な塩気がちょうどよく非常食なのに後を引くおいしさです。うるち米と塩のみで作られているので、家族のなかに小麦アレルギーの人がいても安心して食べられるよう作られているとのこと。保存期間は3年です。《一口小倉ようかん》はその名のとおり、食べきりサイズの羊羹。程よい甘さの食べやすい味で、手軽にカロリー補給できます。保存期間は2年半。最後に山香煎餅本舗さんにメッセージをいただきました。「《おいしい非常食セット》はA4サイズで場所をとらないので、ご自宅の本棚やデスクの引き出しなどにスマートに収納することができます。非常食だからといってあえて仕舞い込まず、普段から目にする場所に置くことが、ご家族や仕事場での防災意識を高めることに繋がります。ぜひ、常日頃から目のつく場所に置いていただき、お役立てください」おいしさと備えの両方を満たした《おいしい非常食セット》。非常食=缶詰め、カンパンとなんとなく味気ないイメージをもっていましたが、今はこんなふうに進化しているのですね。保存期間が近くなったら、普段食べるお菓子と同じくおやつとして食べたり、お茶請けに使っても◎。定期的に見直して、備えを万全にしておきたいものです。山香煎餅本舗
2018年11月28日9月に入り立て続けに台風21号、北海道地震と大きな災害が発生しました。どこに住んでいても災害に遭うことを覚悟し、日頃の備えが必須であると痛感しています。ただ備えるといっても、何から準備すれば良いのか迷いますよね。北海道地震では大停電によって日常生活がまったく送れないという非常事態になりました。特に食料の確保はかなり大変だったようです。そこで今回は、非常食に役立つ「サバ・メシ」「ローリングストック」の2つをご紹介します。■ 災害時でも美味しいご飯が食べられる「サバ・メシ」って?「サバ・メシ」とは、サバイバル飯の略で災害時に水、電気、ガスのライフラインが寸断されたときでも作れる食事のことです。先日、自治会の防災訓練時にビニール袋を使ったご飯の炊き方を教えてもらったので実際に家で作ってみました。その作り方をご紹介いたします。1.ビニール袋の中に米と水を入れる水の分量はお米の1.1~1.2倍(お米が100gなら水は110~120ml)です。この状態で浸水させます。2.水を沸騰させ、鍋に入れる水を沸騰させた鍋の中に1で触れた米と水を入れたビニール袋を入れ、30分間煮ます。30分経ったら鍋の中で10分間蒸らします。3.完成作り方はとても簡単ですが、きちんとご飯が炊けました。ビニール袋のまま握っておむすびにしても良いですし、うつわを使うときもビニール袋のまま出せば、お皿を洗わずに再利用できます。非常食のご飯は温めてもボソボソしていてあまり美味しくないものもあり、また賞味期限も気にしながら保管しておかなくてはなりません。こちらはお米と水、ビニール袋、カセットコンロがあれば簡単に作ることができます。非常時こそいつもと同じようなご飯を食べることで、少しホッとできそうですね。■ 簡単にできる「ローリングストック」の収納方法「ローリングストック」とは、災害時でも食べられる食品を多めに備蓄し定期的に食事に取り入れ、食べた分だけ買い足していく方法です。人工知熊 / PIXTA(ピクスタ)最近はローリングストックという言葉もすっかり浸透してきました。また、非常時に食べ慣れた味を摂取することで、ストレス軽減にも役立つといわれています。特に子どもは平常時でも食べ慣れたものを好む傾向にあるので、被災時に食べたことのない非常食だけだと食が進まない可能性があります。そのためにも、普段から食べているお米、パスタソース、お菓子、 飲み物などを備蓄するよう心掛けています。収納は玄関にあるコートクローゼットを食品庫として使っており、食材、カセットコンロ、カセットボンベなどを収めています。食材、カセットコンロ、カセットボンベを収納したコートクローゼットこれであれば、ライフラインが寸断された場合でも、水、米、カセットコンロ、カセットボンベ、そして缶詰やレトルト食材があれば食事が用意できます。ビニール袋で炊くご飯も一度作っておくとご自身の好みの水加減がわかり、災害時にスムーズに作れます。最近は、今まで以上に防災に対する意識を持つ必要性が高くなってきています。今回、ご紹介したものはすぐに簡単にできるものですので、ぜひ試してみてください。
2018年09月15日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「豪雨災害」です。予測不能な事態に脳が間違った判断を下すことも。この夏、西日本を中心に広い範囲で集中豪雨が発生し、多大な被害をもたらしました。多くの人が逃げ遅れてしまった理由は何でしょう?その一つに挙げられるのが「正常性バイアス」です。山口大学の高橋征仁教授によると、これは心理学の用語で、予期せぬ事態に直面したときに、先入観や偏見が働いて、「これは大丈夫だ」と正常範囲内のできごとと判断してしまう心の動きだそうです。異常が発生すると、過大なストレスがかかります。その恐怖や不安に苛まれると人体が危機に至る。そのため、心の平安を保とうと脳が間違った判断をしてしまうのです。今回の西日本豪雨も、現場の聞き取り取材によると、警報が鳴り、避難勧告が出ていても、正常性バイアスがかかり、その情報が意識の深部に到達しなかったことがわかりました。また、地域によっては、ものすごい雨音により、警報が物理的に聞こえなかったのではないかという意見もありました。西日本豪雨の被害が拡大したもうひとつの理由は、国、県、市町村の間で情報の共有がうまくできていないということです。国の管轄は大きな1級河川で、県や市町村は支流を担っていますが、エリアごとに細分化されているため、1本の川の上流から下流まで俯瞰して管理する組織がありません。岡山県の高梁川の場合も、上流域の氾濫は午後11時台に起こり、死者も出ていました。ところが、下流域の倉敷市真備町に避難指示が出たのは、午前1時30分。上流で氾濫が起きた段階で、中・下流の被害は想像できたはずです。しかし連携できていなかったために情報の伝達が遅れてしまい、50名以上の被害が出ました。気象庁の統計によると、1時間に50ml以上の大雨が降る頻度は、’70~’80年代に比べると現在は約3割増加。1時間に50ml以上降った回数も、1976年からの10年間に比べ、2007年以降の10年間では33.5%増えています。地球温暖化などにより、これからも集中豪雨は増えるでしょう。豪雨に見舞われたら、まずは過信せずに逃げること。冷静な判断ができにくい状況であることも、頭に入れておいたほうがよいでしょう。堀潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2018年9月19日号より。写真・中島慶子題字&イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2018年09月14日一本木 / PIXTA(ピクスタ)災害はいつ起きるか分かりません。だからこそ平常時に、事前に震災などの自然災害に備えておくことが大切です。今回は、被災経験しから分かった災害に対する事前の準備や心得、おすすめ防災グッズ、住まいの防災対策など、今見直したいポイントや準備できる事前の防災対策まで、役立つ記事を特集します。■ 経験者が語る!震災から分かった準備と心得近年、日本全国で自然災害による被害が相次いでいます。被災者になったからこそわかる、実体験から得た事前準備の大切さと心得がありました。震度7の「北海道地震」の大停電で体験したオール電化生活の落とし穴2018年9月6日の午前3時過ぎ。スマホの「緊急地震速報アラーム」と同時に襲った「激しい揺れ」、最大震度7の北海道地震。それが原因で約40時間にわたり電気が使えない生活を強いられることに。震災直後に書き綴った、事前準備と大切な心得防災リュックより先に!熊本地震経験者が教える見直してほしいポイント7つ大きな地震の後は、防災意識が高まります。でも、「とりあえず防災リュック!」と思っていませんか?もちろん、防災リュックはあったほうがいいですが、まず第一は命を守ること!熊本地震で経験!防災リュックよりもまず第一は命を守ること!《関連記事》>【注目記事】大阪地震でも食器が割れなかった!その理由って?>熊本地震経験者が教える7つの防災ポイント>西日本豪雨にも関係が? 自然災害対策には先人の「言伝え」が効果あり!■ 震災後に困ったこと、防災意識や対策などアンケートから見る災害実態被災後に聞いた、防災意識や対策などアンケート結果を解説。経験からの気づきが参考になります。被災者に聞いた震災直後に「本当に困った事」実際に震災を経験した人に「震災直後に困った事」について、アンケート調査を行いました。最も多かった答えは、日常生活で欠かせない「水」を手に入れる事でした。こちらの記事のアンケート結果では、日頃の備えの参考になることばかりです。震災直後に困ったこと、参考にしたいアンケート調査《関連記事》>【注目記事】大地震、台風…。防災への意識は地域・世代でこんなに違った!■ 事前防災、家と住まいの防災対策情報まとめ事前防災、家と住まいの防災対策情報まとめいつ起こるかわからない、地震や水害などの自然災害。この機会に、一度自分の住まいの防災に対する備えを再点検してみましょう。自分でできる住まいの防災に関するお役立ち記事をまとめてご紹介します!今再確認!自分でできる防災対策《関連記事》>【注目記事】超大型の台風が次々来襲!暴風雨で被害に遭いやすい住宅設備3つ■ 今見直して事前準備が大切!防災グッズ事前の準備が肝心!今からできる防災グッズおすすめ5選防災グッズを準備したいけれど、実際、自分に必要なもの、どんなものを用意すればいいのでしょうか?そんな人に向けて、マストでおすすめしたい防災グッズをご紹介いたします。事前の準備が肝心!防災グッズおすすめ5選非常食は「自宅用」「避難用」に分類!一人暮らしの防災対策震災経験者を含めた一人暮らしの友人が実践している、知恵やオススメ防災グッズをご紹介していきます。今実践!一人暮らしの防災対策《関連記事》>【注目記事】アウトドアグッズだけで構成した防災セット、「ライフライン・サポートパック」>非常用持出袋の中身、32アイテム全部見せます!・その2>我が家が400個の簡易トイレを備蓄する理由。試してわかったベストな「防災備蓄」とは?>【注目記事】カセットガスストーブは都市向き!非常用品の選び方>備蓄保管場所〜自宅避難用の非常食と水・日用品はクローゼットに置くが正解!の理由■ 震災時にどうする?ペットの防災対策防災グッズは何が必要か、心掛けておくことはあるかなど、いざという時に困らないように、日頃からペットの防災について考えておきましょう。災害時に愛犬、愛猫はどうする?ペットの防災対策ですべきこと4つ環境省が発行している「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」では、避難所への”ペットの同行避難”を推奨しています。それももとに避難時に役立つ普段からの備えやトレーニングなど、今から役に立つポイントを紹介します。ペットの防災対策ですべきこと4つ《関連記事》>犬、猫、ウサギ、小鳥。「ペット種類別」飼い主がやるべき災害対策>災害時の猫用キャリーバッグは「リュック型」がベスト>【注目記事】連れて行けない避難所がある!? 「ペット」のもしもの時の備えを考える>愛犬の介護用品や防災アイテムにも!? オシャレ「犬用靴下」が新登場■ 建物の地震・震災対策「強い」ってどんな住まい?東京駅にも導入!マンション地震対策の最新兵器「免震構造」って?地震の多い日本において、地震に対する備えは日々進化しており、被害の軽減に絶大な効果を発揮してきました。最近になって増え始めた建物の「免震構造」についてのお話です。最新!地震の揺れを建物に伝えない免震構造とは?>【注目記事】地震に強いマンションはこう選ぶ!不動産業界19年の経験でわかったこと>地震・災害に強い家の3つの条件【スパルタ!?な工務店】>免震、耐震、マンション、一戸建て…地震に強い「家」は、ズバリどれ?>耐震化が100%進めば、首都直下型地震が来ても8割以上死者数が減少する!? 建物の耐震化が必要な理由■ 「もしも」の時の住まいの保険住まいに関する保険の基本や、その保険で補償されるのはどんな場合か、注意するべき点などを解説します。「割高」「火災保険金額の半分まで」でも地震保険が必要な理由万一の災害に備えるためには、建物の強度を上げることやハザードマップを確認することだけではなく、保険への加入やその内容をしっかり把握することも重要です。「もしも」の時の保険と確認ポイント《関連記事》>マンション管理組合役員は必見!共用部の地震保険への加入はアリ?ナシ?>あなたの地域は上がる?下がる?地震保険改定で地域によって料金が違うって本当!?保存保存
2018年09月12日災害は、どこで起きても不思議ではない。9月1日は防災の日だった。この機会に、災害対策、特にお金の備えを見直そう。そこで、経済ジャーナリストの荻原博子さんが、火災保険、万が一のときの税金の控除やローンの免除について解説してくれた――。今年は豪雨災害が続けざまに起きています。7月には平成最悪といわれる西日本豪雨があり、8月27日にはゲリラ豪雨が関東地方を襲いました。私はタクシーで移動中に遭遇し、雨と雷がこれほど恐ろしいかと痛感しました。まず、災害の備えとなるのは、火災保険です。火災保険の多くは、火災だけでなく、水害や落雷、ガスなどの爆発、竜巻などの風害、雪害などもカバーします。ただ注意が必要なのは、’98年以前に契約された火災保険です。当時は、住宅火災保険と住宅総合保険が販売されていましたが、住宅火災保険には、原則、水害補償が付いていません。20年以上前に契約したままだという方は、チェックしてください。最近は、セゾン自動車火災保険の「じぶんでえらべる火災保険」のように、基本補償は火災、落雷、破裂・爆発の3つだけで、ほかはオプションというものも増えています。マンションの上階なら浸水の心配がないため、水災補償をはずすなどのカスタマイズが可能で、保険料を節約できます。しかし、保険料節約のために、必要な補償を削っては本末転倒です。持ち家世帯のうち、火災保険には82%が加入していますが、水災補償まで付けているのは66%です(’17年・内閣府)。加入中の火災保険を確認してみましょう。次は、実際に浸水被害に遭い、損害が出た場合です。お住まいの自治体で、罹災証明を受け、修理費用の領収書などは保管しておきましょう。確定申告で損害を申告すると、税金が減額されます。その際、「雑損控除」か「災害減免法による税の軽減免除」のうち、有利なほうを利用できますので、税務署などで相談してください。さらに大きな被害を受けた場合、’16年4月からは「被災ローン減免制度」が利用できるようになりました。西日本豪雨のように「災害救助法」が適用される大災害で、たとえば土砂崩れで住宅が損壊し、ローンだけ残ってしまった方など、返済に困窮する方が対象です。この制度は、現金や預金といった蓄えを最大500万円と、義援金などは手元に残して、それ以外の蓄えでできるだけ返済します。それでも残ったローンは、免除されるというものです。自己破産などと違って、ブラックリストに載りませんから、住宅を再建するときなど、もう一度ローンを組むことができます。また、保証人にも返済義務がないので、迷惑をかけることもありません。制度の利用には、世帯年収が730万円未満で、住宅ローンなどの住宅費用が年収の40%以上であるなどの条件があります。これは全国銀行協会が取りまとめた制度ですから、自治体ではなく、ローンの借入先である金融機関にご相談ください。
2018年09月07日おうちに愛犬を飼っているみなさん、ワンちゃんの防災対策はしっかりとできていますか?災害時に用意しておきたい、水飲み用の持ち運べるボトルやエチケット袋などが入った《スペシャルオータムボックス》が、〔こいぬすてっぷ〕より発売されました。販売期間は2018年9月1日(土)~10月31日(水)までの秋季限定!自宅用はもちろん、愛犬家のあの人へのギフトとしてもおすすめです♡〔こいぬすてっぷ〕って?全年齢、全犬種向けのギフトボックスが発売!業界唯一となる“獣医師監修”のもと、子犬の月齢に合わせた育て方本や厳選グッズのお届けサービスを展開する〔こいぬすてっぷ〕。2018年夏には、全年齢と全犬種に向けた夏季限定のギフトボックスが販売され話題となりました♪今回、秋季限定で販売されるのはその第二弾!中身は“愛犬の防災”をテーマにセレクトされたグッズで、災害時の備えとして常備しておきたいラインアップです。サイズは全部で3種類!愛犬の体重にあわせて選ぼう♪※画像はMサイズのセット内容販売期間:2018年9月1日(土)~10月31日(水)価格:3,980円(税込)ワンちゃんのサイズにあわせて、3つのサイズから選ぶことができます。詳しいセット内容は、こちらを参考にしてみてくださいね♪<全サイズ共通>●ループ・ステンレスボトル●ループ・ディスペンサー●わんこのUNCO●犬用パンケーキミックス●防災対策情報誌<各サイズ別(S、M、Lサイズ)>●それぞれの犬種にあわせたオモチャ各2点<先着100名限定※なくなり次第終了>●ペット用飲料水《アクアプーラ500ml》==========================<サイズの目安>Sサイズ:犬の体重5kg以下Mサイズ:同5~10kgLサイズ:同10kg以上さっそく中身をチェック!水の持ち運びに便利な《ループ・ステンレスボトル》カラビナ付きのキャップ部分が水飲みボウルになる、ステンレス製のボトルです。全部で8色あるというこちら、何色が届くかは開けてみてのお楽しみなのだそう♪今回入っていたのはオレンジでした!あざやかな色合いがハロウィンっぽいですね♡開けてみた図♡手になじむ持ちやすいフォルムが◎エチケット袋もスマートに♪《ループ・ディスペンサー》お散歩には必須の犬用マナー袋をコンパクトに携帯できるアイテム。グリーンティーの香りが付いたマナー袋がセットされているので、開けてすぐに使うことができますよ♪こちらもカラビナ付きで持ち運びに便利!防災用持ち出しリュックに付けておいてもいいですね。マナー袋を広げてみました!500mlペットボトルくらいの幅があります。気になるあの匂い対策に!《わんこのUNCO》やや衝撃的な商品名のこちらは、ワンちゃんの排泄物の匂いを抑えてくれる消臭剤。他の人と一緒に避難しなければならない防災時や、おでかけの際の車内など、匂いの気になるシーンで大いに役立ってくれそうです!天然木材成分を使用した薬剤は、そのまま土に還るので環境への配慮も◎もちもち米粉♡《犬用パンケーキミックスパンプキン》長崎県産の米粉とかぼちゃ粉末を使った、こだわりのパンケーキミックス。小麦アレルギーのあるワンちゃんも安心して食べることができます。グルテンフリー製法で作られており、もちもちとした食管がポイントなのだとか♡愛犬と一緒に過ごすおやつタイムは至福の瞬間ですよね♪避難するときに気を付けることは?普段から準備しておきたいことなどをまとめた《防災対策情報誌》同梱される《防災対策情報誌》には、愛犬との災害時に覚えておきたい避難所での過ごし方や、日ごろから実践しておきたいトレーニングなど、知っておくと役立つ情報がA4サイズの用紙両面にまとめられています。かさばらないので、小さく折りたたんでバッグの中に入れておくのもいいですね。ちなみに、ペット栄養管理士による、先ほどのパンケーキミックスを使った絶品レシピも紹介されていますよ♡キュートでポップなハロウィン風♡犬用オモチャ(Mサイズ)なんともいえない表情がキュートなこちらは、Mサイズに入っている犬用オモチャ♪左の《エージェントG》はピラミッド型のフォルムで、くわえて遊ぶのにピッタリ。右の《ハロウィンタマゴパンプキン》は、くわえると空気が抜けて、子どものピヨピヨ鳴る靴のようなかわいらしい音が鳴ります♡(笑)先着100名限定!《アクアプーラ》がもらえる♡販売期間中に購入した先着100名限定で、なんとペット用の飲料水《アクアプーラ(500ml)》がもらえます♡このまま防災用に備蓄できるのもいいですね。なくなり次第終了になるので、気になる方はお早めにゲットしてください♪まとめ〔こいぬすてっぷ〕から、期間限定で販売される《スペシャルオータムボックス》をご紹介しました♡9月1日は防災の日でしたが、ペットの防災対策までは意外と見直せていないという方もまだまだ多いようです(※)。そういえば考えられていなかった、という方は今からでも、ぜひおうちの防災グッズを見直してみてはいかがでしょうか?普段使いもできる防災グッズが詰まった《スペシャルオータムボックス》は、大切な愛犬や、お世話になった愛犬家の方に贈るギフトとしてもおすすめです♪※〔こいぬすてっぷ〕調べ
2018年09月07日災害大国・日本。地震や洪水、噴火、崖崩れなどの災害が毎日のように各地で起きています。もはや私たちは時代に合わせてサバイバーとして生きなければいけないのかも知れません。『決定版 巨大地震から子どもを守る50の方法』(ブロンズ新社)などの著者であり、危機管理アドバイザーとして活動している国崎信江さんにアドバイスを伺いました。災害時に働く危険な心理とは「実際に身近に災害が起きたとき、誰が見ても危険な状態なのに避難しない人を見て不思議に思ったことはありませんか? これは災害時に特別に働くといわれているある心理状態が原因といわれているんですよ」と国崎さん。主なものを3つ教えてもらいました。①「これぐらい大丈夫」正常性バイアスバイアスとは「先入観」のことをいいます。人は予期せぬ出来事にあったとき、自分を落ち着かせるために事態を過小評価する心理が働くのだそうです。この心理のせいで逃げ遅れた人が多数いるといわれています。②「お隣さんも避難してないし…」集団同調性バイアスあの人が大丈夫だから自分も大丈夫だろうという集団心理のことです。③「なぜか自分は不死身と思う」楽観バイアス災害が起きているにもかかわらず、なぜか楽観的な考えに陥ってしまう心理のことです。これは何となくわかるような気がします! 逃げ遅れには理由があったのですね。大切な家族を守るためには「災害を大げさに捉えて丁度いい」「まわりを見ずにとにかく早めに避難する」と頭に入れておくといいのかも知れません。入れておきたい、子どもを守るアプリ3選を紹介災害情報がリアルタイムで分かる便利なスマホアプリを教えてもらいました。ぜひ活用してみてくださいね。①全国避難所ガイド最寄りの避難所を案内してくれます。②雨ですかい?現在地の雨量と降るタイミングを案内してくれます。③My SOS緊急時、救急車が到着するまでにやっておくべき処置をサポートしてくれます。最後に国崎さんよりアドバイスです。「避難時には、常備した防災袋を準備していても、いつものバッグを選ぶ人も多いです。それはお財布や携帯など貴重品が入っているからです。とっさにいつものバッグを選ぶことを考えて、いつものバッグにも最低限の防災グッズを入れておくことをお勧めします。さらに、地域のハザードマップなどをチェックしたり、防災グッズを定期的に点検したりするなど、日頃の心がけが家族を守ると心得て過ごしたいものです」【参考】危機管理教育研究所PHOTO/Fotolia
2018年08月30日自然災害の多い日本。防災バッグをおうちに置いてある方は多いのですが、持ち運び用の防災ポーチを持っているという方は少ないのではないでしょうか。今回、LIMIAお買い物部がよく紹介するお店で防災ポーチを作ってみました!ぜひ参考にしてくださいね。〔セリア〕で大まかなものはそろう♪まず訪れたのは〔セリア〕。ここではほとんどのものが手に入りました。大きめのポーチ、ガーゼマスク、携帯用トイレ、ばんそうこう、懐中電灯、単四電池、除菌シートの7点を購入。この後、〔ダイソー〕〔キャンドゥ〕と見に行ったのですが、携帯用トイレが男性用、女性用と別々で売っていたのは〔セリア〕だけでした。〔ダイソー〕では食料を!続いては〔ダイソー〕。ここでは食料を購入しました。〔セリア〕や〔キャンドゥ〕に比べて多くの食品を扱っているのでオススメです。防災ポーチということで軽いアメとミックスナッツにしました。ナッツ類は栄養価も高いので入れておくといいですよ!〔Can★Do〕では欠かせないアイテムを発見!次に行ったのは〔キャンドゥ〕。ここまでそろえてしまうと買うものはもうないかなぁ……と思っていたのですが救急セットを発見!〔セリア〕でばんそうこうは買ったのですが、ガーゼとサージカルテープということで迷わず購入。はさみ不要なのも助かりますよね。〔無印良品〕ではあると便利なアイテムを発見最後は〔無印良品〕。ここでは水を使わない《歯みがきシート》を購入しました。被災したときに貴重になる水。それを使わずに衛生面を保てるのは助かりますよね。ポーチに入れよう!そろったのでポーチに入れていきます。ばんそうこうと救急セットはジップバッグにまとめて、アメは袋から出し、少しでもかさばらないようにしました。全部入れるとこんな感じ。重くなりすぎず、普段から持ち歩けるくらいのサイズにまとまりました!まとめいつどこで被災するかわからないからこそ、日常的に備えることが大事ですよね。週末などに家族みんなでいま一度防災について話し合ったり、備品をそろえてみてはいかがでしょうか。今回購入したものの総額は1,488円。あくまで日常的に持ち歩ける、最低限のものをまとめました。常備薬やスマートフォンの充電器など、自分で必要だと思うものをプラスしていってみてくださいね。
2018年08月12日私たちが住む日本では、地震や水害などの自然災害が起こった際に、避難を余儀なくされることがあります。その時に、意外とどのようにしたらいいのか悩んでしまうのが、ペットのことです。防災グッズは何が必要か、心掛けておくことはあるかなど、いざという時に困らないように、日頃からペットの防災について考えておきましょう。今回はその対策を4つご紹介します。■ 1. 災害時はペットを連れて避難したほうがいい!阪神淡路大震災や東日本大震災では、愛犬や愛猫を自宅に残したまま避難した飼い主さんが数多くいました。hashisatochan / PIXTA(ピクスタ)今月の頭に起きた西日本豪雨でも、愛犬を自宅に残したまま避難した家族が無事に再会したという報道がありました。ペットを飼っている人の中には「犬や猫を避難所に連れて行っては迷惑なのでは」と思っているかもしれませんが、そんなことはありません。愛犬や愛猫などのペットを家に置いたまま、もしくは放した状態で避難すると、野良犬や野良猫を発生させる可能性があります。環境省が発行している「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」では、避難所への“ペットの同行避難”を推奨しています。いざという時に焦らないよう、家族で避難ルートと避難場所の確認をしておきましょう。佐竹 美幸 / PIXTA(ピクスタ)また、居住地域で行われる避難訓練には、ペットと共に参加することをオススメします。■ 2. 避難時に役立つように普段からの備えやトレーニングを!避難所には犬や猫が苦手な人もいることを忘れてはいけません。そこで重要なのが、日頃からしつけや健康管理を心掛けおくことです。そうすれば、良い印象を与えることができます。予防接種とクレートトレーニングは、普段から備えてきましょう。「クレート」とは犬や猫を運ぶ入れ物のことで、キャリーバッグの一種です。避難先では犬や猫を放しておけないため、クレートに入れることになります。しかし、ここで問題なのが、クレートに入ったことがない、もしくは慣れていない犬や猫の場合です。そのような犬や猫がクレート内で長時間過ごすのは大きなストレスになるので、日頃からクレートトレーニングをしておきましょう。■ 3. フードと水などの「ペット用避難グッズ」は1週間分は準備しておく!ペットとの同行避難をした際に困らないよう、「ペット用避難グッズ」を準備しておきましょう。市販の「ペット用避難袋」を購入するのも良いですが、家にあるペットグッズの中から避難時に必要なものをまとめておいてもOKです。犬や猫の防災グッズフード(1週間分)水(1週間分)常備薬リード迷子札鑑札狂犬病予防注射済票ペットシーツタオル 、 食器(折りたたみ式のものが便利)うんち袋愛犬・愛猫手帳愛犬や愛猫の写真(顔、全身、特徴がわかる部位など)水のいらないシャンプーブラシ援助物資は災害発生の数日から1週間程度で現地に届くことが予想されます。しかし、処方食は簡単には手に入らない可能性があるので、普段から食べさせている処方食を避難袋に備えておいてください。ドライフードは、1食分ごとに小分けにしておくと与えやすいです。■ 4. 犬猫のハウスは窓ガラスから離しておこう地震などの災害が起こると、部屋の中の物が倒れ、散乱します。ケガ予防のためにも、犬や猫のハウスはガラスの側には置かないこと。チンク / PIXTA(ピクスタ)またハウスの周囲にある家具の上には物を置かず、倒れないように固定しておいてください。瓦礫などでケガをしないように、犬は肉球保護の靴を準備しておくのが良いでしょう。ただし、靴は履き慣れていないと上手に歩けないので、日頃から練習して慣らしておくことをオススメします。災害が発生した時、飼い主さんが愛犬や愛猫の側にいられるとは限りません。近所に住んでいる友人や知人に、万が一の際は家の被害状況や犬や猫の安否を知らせてもらえるよう、前もって頼んでおくのが良いと思います。ペットと同行避難した避難所では、飼い主さん同士で情報を共有し、みんなで支え合いましょう。【参考】※環境省 「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」
2018年07月27日電車には人身事故や施設トラブルがつきもので、運転見合わせとなることもしばしば。地震や台風など自然災害の場合は、必然的に運行できない時間が長くなってしまいます。このようなことが深夜に発生した場合、自宅に帰ることができず途方に暮れてしまうことでしょう。利用者としては運賃の払い戻しや宿泊費、タクシー料金の請求などを行いたいところ。しかし実際問題鉄道会社がそのようなことに応じた事例はないようです。返金や請求を行うことはできないのでしょうか?虎ノ門法律経済事務所池袋支店の齋藤健博弁護士にお聞きしました。 Q.災害や人身事故などで電車が長時間不通となった場合、料金の払い戻しや宿泊費の請求はできる? A.基本的には難しい齋藤弁護士:「法律的には、労務提供契約に対する、付随義務の問題と整理できます。乗車する際のカスタマーである移動者は、労務として、目的地まで運行してもらうことを契約内容としています。そうすると、不可抗力による移動目的が達成できない場合には、有価証券である乗車券を払い戻す対応は取られます。しかしながら、大阪地震や東日本大震災は、双方に帰責性ない理由により、生じているものです。あくまでも、提供者側が支配している性質のものにより、いわば帰責性がある状態で起きた事故ではありません。そうすると、宿泊費用などの負担を法的に要求することは困難であると言わざるを得ません。なお、本来のダイヤに比較して、2時間以上遅延すると特別急行料金に関しては全額払い戻し、車両故障などの理由により、途中で運転打ち切りにいたった場合には全額払い戻されることにはなります。」払い戻しになるケースもありますが、基本的には難しいとのこと。大規模な運転見合わせの場合は、気長に待つしかない、ということのようですね。*取材協力弁護士: 虎ノ門法律経済事務所池袋支店齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に多く乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)*画像はイメージです(pixta) 災害や人身事故で電車が長時間ストップ…運賃の払いもどしを要求できる?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。災害や人身事故で電車が長時間ストップ…運賃の払いもどしを要求できる?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年07月18日先だって開催された、ペット同伴で参加できる国内最大級のイベント『第8回 インターペット ~人とペットの豊かな暮らしフェア~』。ペットとの暮らしをより充実させるためのさまざまなプロダクトやサービスが出展されました。そのなかでも今回、私たちが注目したキーワードは “防災” です。期間中に行われたセミナー<災害時における人とペットの共生はいかにあるべきか>登壇のために熊本から会場入りした獣医師・德田竜之介先生に、犬や猫と暮らす私たちが災害にどう備えておくべきか、お話を伺いました。德田竜之介先生 プロフィール獣医師。竜之介動物病院院長。1994年、熊本市にて開院。東日本大震災の被災地を視察し「家族は離れてはいけない」ことを痛感し、自身の病院を耐震構造に建て替える。2016年の熊本地震発生の際には、動物同伴の避難者専用の避難所として病院を開放。1ヶ月にわたって1,500人の避難者を受け入れた。HP: Facebook: @RyunosukeAnimalHospital Blog: twitter: @tokudaryunosuke ■「ペットが一緒だから」乗り越えられる東日本大震災の被災地視察で德田先生が目にしたのは、飼い主とペットが一緒に避難できず、離れ離れになっていた現状。各家庭ではペットは “家族の一員” でも、一歩家庭から出れば、まだまだ “社会の一員” にはなっていないという実情が、災害によって顕在化したということでしょう。これはなんとかしなくては、と使命感を抱いた德田先生は、自身の病院を耐震構造のビルに建て替えました。熊本地震が発生したのは果してその2年半後のこと。病院を同伴動物のいる人専用の避難所として開放し、延べ1,500人を受け入れたそうです。「うちの避難所は和気藹々として、とにかく明るかったんですよ」と德田先生は当時を振り返ります。「避難所というのはとかく静かで、雰囲気も暗くなりがち。でも、動物たちがそばにいるだけで元気になるし、自然と会話が弾むんです。しかも世話をする対象がいるというのは、強い。水やフードの確保に行ったり、飼い主同士で協力し合ったりと、みなさん積極的に行動していました」。大変な状況下だからこそ、明るく楽しく、前向きな気持ちでいられることが重要になってくる。つまり、「災害時だからこそ、ペットがいるほうがいい」。德田先生の実体験を踏まえた結論です。■守るべきものを守るために近い将来に起こるかもしれない災害に備えて、守るべき犬猫がいる私たちがしておくべきこととは、なんでしょうか? 德田先生に教えてもらったのは「防災か・き・く・け・こ」です。か:飼い主のマナー・責任犬猫とはぐれてしまった場合、見つかる切り札となるのが身元表示。首輪につける迷子札と体内に埋め込むマイクロチップで、二重の対策をしておくのがおすすめです。またキャリーバッグやケージなど犬猫の避難場所確保や家具の転倒防止対策といった、自宅の安全対策を施すのも飼い主としての責任です。き:キャリーバッグ災害時、キャリーバッグやケージは必ず使うことになります。移動時だけでなく、避難所での犬猫のプライベートルームの役割も。おとなしく入っていられるように、普段から慣らしておきましょう。く:薬・ごはん(備蓄品)最低3日分、できれば1週間分のフードと水は備蓄しておきましょう。持病薬や療法食など特定のものは最優先で用意を。他には、リードやハーネス、トイレやペットシーツ、バスタオルや毛布など。ストレス解消に、おもちゃやおやつなどもあるといいでしょう。け:健康管理環境の変化には、人間よりも動物のほうが敏感。災害時には恐怖やストレスで体調を崩しがちになり、持病が悪化することも。そんなときこそ、普段の健康状態を把握していることが重要になります。またワクチン接種やノミ・ダニ予防、清潔にしておくことも、避難所などの共同生活においては鍵になります。こ:行動・しつけハーネスやリード、クレートに慣らしておくこと。人や他の動物や音といったさまざまな刺激や環境に慣らしておくこと。また、トイレをはじめとする基本的なしつけをしておくこと。動物自身のストレスを軽減するためにも、避難先でトラブルにならないためにも必要です。犬や猫がいる家族と、小さな子どもがいる家族とは、たとえば「避難所で肩身の狭い思いをするという意味でも、同じような心境になると思います」と德田先生。「でもね、熊本地震のときも、荷物を背負って、赤ちゃんを抱っこして、犬を2頭連れてるお母さんがいました。守るべき者がいる母は、強いんです」。ママが落ち着いていれば、子どもも動物も安心するもの。備えと心構えをしていると、いざというときに慌てずに済むことはたしかです。動物が自身でも避難できるようキャリーケースは蓋を開けてリビングに置いておく、歩ける子どもにはテーブルの下など避難場所をあらかじめ教えておく、災害時に離れ離れだった場合にどこで落ち合うかを決めておくなど、些細だと思うようなことでも普段から意識して確認しておくことが、有事に生きてきます。■家族の一員から、社会の一員へ備蓄品の物理的な備えよりもむしろ、飼い主としての普段からの姿勢や心構えについての言及が多いことに気がつかれたでしょうか。「飼い主さんのモラルがまだまだ低いと思います。犬猫がうるさく鳴いても我関せずで、ウンチやオシッコも片づけないというようなことでは、世間に認められるのは難しいと思います。“わかってくれないまわりのせい”ではなく、飼い主自身がまず意識をもつこと。周囲に迷惑をかけないためのしつけや訓練が、日頃から必要です」犬猫が社会の一員となれるかどうかは、飼い主であるあなたの行動にかかっています。そして、災害は誰のせいでもありません。各自が責任をもって、家族とともに状況に柔軟に対応していく力が必要なのです。「防災か・き・く・け・こ」をはじめ、避難状況別の過ごし方なども紹介 『どんな災害でもネコといっしょ』 小学館クリエイティブ ¥1,300(税別)災害対策をテーマにした本は数多あれど、本書はペットを介した“人”のための災害対策がコンセプト。災害時に猫と一緒にいるか、いないかでの状況別対応の仕方、また在宅か避難所かといった、避難先の状況別の過ごし方など、熊本地震での経験を踏まえた実益な情報が満載です。イヌ版は、2018年8月に発売予定。 取材協力:『第8回 インターペット ~人とペットの豊かな暮らしフェア~』人とペットのより良い暮らしのためのライフスタイルアイテムやサービスを国内外から一堂に集めたイベント。第8回目を迎えた今年は3月29日〜4月1日の4日間にわたって開催され、過去最大の出店者数(国内420社、海外82社)と来場者数(42,000人超、ペットは16,000頭超)を記録しました。德田先生が登壇したセミナー<災害時における人とペットの共生はいかにあるべきか>や<いっしょに逃げてもいいのかな?>展、またシェルターとして活用できるキャンピングカーの紹介など、ペットと防災をテーマにした展示やプログラムが充実していたのも今年度の特徴でした。
2018年04月17日ペットを飼われている皆さん、災害時の避難準備は整っていますか?ペットも大事な家族。なんとしても一緒に連れて逃げたいですよね。近い将来、必ずやってくるといわれている大震災。ペットをサッと入れられて、かつ長時間移動できるキャリーバッグが必要です。今回は、5kgと4kgの猫を飼う我が家が試した3つのタイプのキャリーバッグをご紹介します。Okssi68 / PIXTA(ピクスタ)※写真はイメージです■ 1.「プラスチック製キャリーケース」は長時間の徒歩移動には厳しい!プラスチック製のキャリケース。2,000円台から販売されています猫を飼い始めてから、一番最初に購入したキャリーケースは、頑丈なタイプのものです。転勤族の我が家は、移動手段が飛行機になることも考慮し、そのまま預けられるキャリーケースにしました。ちなみに、飛行機では布製やナイロン製のキャリーバッグだと預かってもらえないので、注意してくださいね。それから災害などもしもの時に、避難先でペットだけ別の場所に集められる可能性もあるかもしれません。そんな場合でも、しっかりめのキャリーケースだと安心だとも考えました。しかし!なんといっても、持ち運びがつらいのです。猫の重さがそのまま腕に伝わるので、運ぶ時に長くは歩けません。車移動なら問題ありませんが、我が家は動物病院に歩いて通っているため、5分の道のりも苦しいのです。これでは避難時、このキャリーケースを下げたままでは走れないな……と思いました。■ 2.10年以上も愛用!ナイロン製キャリーバッグなら「ショルダー型」がオススメショルダー型のナイロン製バッグ。2,000円台から販売されています2つめに購入したのは、肩掛けや斜め掛けにもできるナイロン製のキャリーバッグです。ファスナーで開閉、フタ部分はメッシュなので通気性もよく、猫も筆者の顔を見れるので安心できるようです。このバッグなら猫の出し入れもしやすく、肩から掛けることで猫の重さが少しは軽減されます。さらにメッシュ部分からお互いの顔を見られるため、病院の待ち時間も安心して過ごせるので、本当に使いやすく、10年以上愛用しています。しかし、もしもの時に上記のキャリーケースとこのバッグと両方での移動はさすがに無理があります。2匹の猫たちと一緒に、もっと上手く移動できる手段はないかと探してみました。■ 3.「リュック型キャリーバッグ」は両手が空いているから歩きやすい!リュック型のキャリーバック。4,000円台から販売されていますショルダー型バッグで満足していたものの、ずっと気になっていたのが「リュック型キャリー」です。我が家に既にあるキャリーケースとキャリーバッグでは、2匹を連れて避難する自信がありませんでした。2匹で10kgもあるんですから。そんな不安を払拭するために、もしもの時に備えて、リュック型キャリーを購入しました。猫を入れて背負ってみると、他のキャリーに比べて身体が格段に楽です。中も広く、1匹では充分な広さ。前向きにかけると、中にいる猫ちゃんと顔を合わせることもできます。ペットにとっても飼い主さんとの顔が近いと、安心できますよ。筆者はいざとなれば、2匹ともこのリュックに押し込んで、両手に猫たちのごはん、トイレ砂を持って避難するつもりです。いかがでしたでか。この他にも、もっといろいろなタイプのキャリーバッグがあります。ベビーカーのようなカートタイプのキャリーもありますよね。最近、ペットカートでお散歩しているワンちゃんネコちゃんをよく見かけます。布製のスリングタイプもかわいいですよ。いろんなシチュエーションを考慮し、飼い主さんのライフスタイルに合ったタイプを購入されるのがいいでしょう。
2018年03月28日災害時に、長期間電気や水道が絶たれてしまい不便だったという体験談を聞いたことはありませんか?災害のような予測不能な事態が突然起きても、自家発電システムがあれば安心ですし、他の人を助けてあげることも可能になります。では、太陽光発電は災害時でも利用できるのでしょうか?今回は、災害時の太陽光発電利用方法や、注意点などをご紹介します。被災時でも太陽光発電は利用できる?被災時でも、太陽光発電は利用可能です。災害など何らかの原因で電力会社からの電力供給がストップした場合、通常の設定のままでは、太陽光発電も運転を休止します。しかし、大半の太陽光発電には「自立運転機能」が備わっているため、通常の設定から自立運転の設定に変更することで、被災時でも電力を利用することが可能です。電力が使えれば、テレビやラジオを使用したり、携帯電話を充電したりすることが可能になります。災害や救援に関する正確な情報をいち早く入手したり、安否確認も含め外部との連絡を取り合ったりできることは、被災時には大いに役立つでしょう。また、冷蔵庫が使用できれば、食品や薬品などを保存することが可能になりますし、電気ポットや炊飯器が使用できれば、温かい食事を食べることも可能です。小さいお子さんがいる場合は、哺乳瓶などの消毒もできます。さらに、場合によっては、洗濯機や井戸水用のポンプも動かせるかもしれません。電力があれば、自分や自分の家族だけに限らず、地域全体の助け合いや災害対応能力の向上にも貢献できるのです。ただし、被災時でも太陽光発電が利用できるのは、自立運転の機能が備わっている場合のみ。これから太陽光発電システムを導入しようとお考えの方は、必ず自立運転システムの有無についても確認してください。自立運転システムの利用法通常時、電力の発電量に応じて足りない電力を補ってもらったり、余分な電力を買い取ってもらったりするため、各家庭の太陽光発電システムは電力会社とつながっています。このつながりを切り離し、各家庭で太陽光発電システムを独立させて使用する設定のことを、「自立運転」といいます。自立運転の設定に切り替える際はまず、安全のため、主電源と太陽光発電用のブレーカーをオフにします。これは、電気系統の事故や、そこから派生する大火災などの思わぬ事態が起こることを防ぐためです。その後、付属の取扱説明書に従って自立運転モードに切り替え、接続したい電気機器を自立運転用のコンセントにつなぎます。このとき、接続する電気機器のほうも主電源が切れていることを確認したうえで行いましょう。特に、大きな電化製品は自立運転コンセントから離れた場所にあることも多いため、災害時に備えて、日頃から長めの延長コードを用意しておくといいです。また、自立運転機能を使用中は、こまめに発電状況を確認することも大切です。天候や発電出力の変化に合わせて、接続機器を調整しましょう。電力会社からの電力供給が回復したら、自立運転モードのままにしておくと売電ができなくなってしまうので、忘れずに通常の運転モードへ切り替えましょう。通常の運転へ戻すには、まず自立運転モードを解除し、太陽光発電用のブレーカー、主電源の順にオンにしてください。太陽光発電の自立運転モードは、いざというときに備えて、試運転や練習をしておくことをおすすめします。その際は、電気機器を自立運転コンセントに問題なくつなげるか、延長コードなどの長さは十分か、自立運転システムそのものが正常に作動するか、などをチェックしてください。もし、自立運転システムに関してわからないことがあれば、早めにメーカーや施工会社へ問い合わせておきましょう。太陽光発電の費用を無料で比較自立運転システム利用する際の注意点太陽光発電を自立運転システムに切り替えて使用する場合、注意しておきたいことが3つあります。緊急時でも冷静に対処するために、事前に注意すべきポイントを把握しておきましょう。1つ目の注意点は、自立運転システムの非常電源には、一般的なパワーコンディショナー1台で1,500W(1.5kW)までの上限があることです。そのため、接続する電気機器の合計電力使用量に注意してください。また、限度内であっても、大電力が必要な電気機器は、起動しなかったり動作が不安定になったりする場合もあることを知っておきましょう。2つ目は、自立運転であっても太陽光発電であることに変わりはないため、夜間の電力使用ができないことです。また、雨天・曇天時には、発電量が不安定になり、使用できる電力量が急に低下したり、使用できなくなったりする場合があります。そのため、途中で電源が切れると生命に危険をもたらす恐れのある医療機器や、故障・破損する可能性が高いパソコンなどは、自立運転の非常電源には接続しないでください。3つ目は、自立運転では通常のコンセントや普段使用している照明器具を使えないことです。システム利用時は必ず、自立運転コンセント(非常用コンセント)への接続が必要になるので、前もって自立運転コンセントの有無や位置を把握しておきましょう。まとめ太陽光発電の自立運転機能を使えば、災害時や停電中でも電気機器を使用することが可能です。事前にしっかりと準備をしておけば、いざというときにもあわてず、太陽光発電のよさを最大限に活かすことができるでしょう。この機会に太陽光発電の「自立運転システム」について、一度確認しておくのはいかがでしょうか。太陽光発電の費用を無料で比較
2017年11月21日今週は防災週間。最近では、局地的な豪雨が増加傾向にあり、それによる川の氾濫や土砂崩れなどの災害も起きやすくなっています。そこで、いつ自然災害が起こってもおかしくない日本で、皆さんはどれくらい準備をしていますか?Q.もしもの大災害…あなたは準備をしている?1.している 10.3%2.少ししている 44.4%3.していない 45.0%4.その他 0.3%していないという人が45.0%ともっとも多い結果になりました。ついつい人ごとになってしまう防犯対策ですが、この機会にぜひ、家族全員が3日分過ごせる非常食と日用品の準備をしておきましょう。ここからは災害を身近に感じた人たちの体験談のご紹介です。■食料ばかりでなく燃料やトイレの準備も非常食にばかり準備することを考えてしまいますが、実際に被災された方々はストーブや毛布、カセットコンロ、懐中電灯などを重視しているようです。さらに忘れがちな、排泄の準備もしっかりしておきたいですね。「震災経験者として話させていただきます。あってよかったものは、ラジオ、長期保存ができる食品(カップ麺やチョコレート)、2リットルの水数本、毛布、ろうそくなどです。自家発電機がある家庭は良いと思います」(福島県 40代女性)「自分では完璧と思って準備していましたが、東日本大震災のときに全然役に立たなかった。以外と食料はなんとかなるので、懐中電灯、電池、カセットコンロ、燃料などを重視しています」(宮城県 30代女性)「いちばん辛かったのはトイレです。今は着火ストーブ、灯油、ガソリン、ガスコンロ、お風呂の残り湯(トイレタンクに入れる用)、乾麺、カップ麺、缶詰、チョコや飴、飲み水、茶葉、手巻き充電式携帯充電器は常備しています」(福島県 20代女性)■津波浸水予想地区や川の近くに住む人は海や川の近くに住んでいる人は、自宅だけでなく、高台に住んでいる人にお願いをして、食料や避難グッズを預けて置けるといいようです。「津波浸水予想区域に住んでいる方は、高台に住んでいる親戚や友人と相談して、自分が避難するときの食料や飲料を預けておくと良いと思います。私は車にも子どものジャンパーやひざ掛け、飲み物、食べ物を積んでいます。旅行に行くときも、飲み物とおやつはカバンに入れています」(宮城県 40代男性)■準備していても子どもを守ることで精一杯実際には小さな子どもがいたりすると、避難グッズまで持って逃げることは難しかったという人も。カードや電子マネー派という人も、自宅には現金を用意しておいた方が防災対策としてはいいようです。「思い返すと小さい子ども2人を抱きかかえ、外へ出ることが精一杯でした。荷物を取りに行きたくても、しがみついている子どもから離れることはできません。崩れる塀を見て、ただごとではないと気づき、どうしたらいいか考え始めました。幸い現金があったので買い物ができました。停電時はカードは使えません。それ以降、ある程度の現金はおろしておくようにしています。」(千葉県 40代女性)Q.もしもの大災害…あなたは準備をしている?アンケート回答数:8026件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年09月01日私たちが当たり前のように使っている水道やガス、電気は毎日の食事にも欠かせません。災害によってこれらが途絶えてしまった時の食生活を考えてみたことはありますか?この記事では、防災非常食の選び方やポイントをはじめ、おすすめの非常食など幅広くご紹介します。災害時に役立つミニレシピも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。■災害をイメージして備えよう水道やガス、電気などのライフラインが途絶えてしまったら、どんな場面で不便が生じるでしょうか?また、今家にある食料品だけで家族は何日間過ごすことができるでしょうか?非常食を揃える前に、まずは大きな地震が起こった場合をイメージしてみましょう。【ライフラインが復旧するまでの期間は?】災害時には水道やガス、電気などのライフラインが止まる恐れがあります。例えば首都直下型地震が発生した場合、各事業所はライフラインの復旧目標として次のような日数を掲げています。■首都直下型地震発生後の復旧目標・水道…30日・ガス…55日・電気…6日それに対して過去に発生した阪神・淡路大震災と東日本大震災の後に、実際にライフラインの復旧にかかった日数は次の通りです。■阪神・淡路大震災発生後の復旧日数・水道…約90日・ガス…約85日・電気…約6日■東日本大震災発生後の復旧日数・水道…約90日・ガス…約55日・電気…約95日(東北電力管内)、約9日(東京電力管内)被害戸数や地域によって差はありますが、このように3ヶ月近くもライフラインが途絶えた状態で生活していた方がたくさん見られました。近年発生すると言われている首都直下型地震や南海トラフ地震、その他の大地震や自然災害でも、各事業所が掲げている復旧目標よりも時間がかかる可能性は十分に考えられます。【防災非常食はどれくらい準備すれば良いの?】震災直後は救援物資の遅れや不足も考えられるため、すぐに水や食料が手に入るとは限りません。ライフラインが途絶えていれば、ガスや水道水を使わずに調理する必要もあります。そのため、日頃から各家庭で非常食を備えておくことが大切なのです。食料の備蓄は少なくとも1人あたり3日分、飲料水の備蓄は1人あたり1日3リットルが必要だと言われていますが、可能であれば7日分程度を備えておくのが望ましいでしょう。例えば、4人家族で3日分を用意した場合では1日3食として計36食分の食料と、計36リットルの飲料水を備蓄しておく計算になります。7日分だと計84食分の食料と、計84リットルの飲料水が必要です。数字で見ると圧倒されてしまいますが、冷蔵庫にある残り物をはじめ米や缶詰、乾物などの保存食や、次にご紹介する「ローリングストック法」をうまく活用すれば難しい数字ではありません。まずは、3日分を目標に用意してみてはいかがでしょうか?【ローリングストック法を活用しよう】非常食を備えていても必要な時には消費期限が過ぎていて食べられなかったり、災害が起こる前に消費期限が来てしまい、消費のために毎日食べなければいけなかったりと、非常食の保管に悩んでいる方は多く見られます。今回ご紹介するローリングストック法とは、2013年頃から注目されはじめた新しい備蓄法です。実践することはそこまで難しくありません。備蓄している非常食を日頃から消費して、食べた分だけ新たに補充をするだけで良いのです。こうすると、期限の長い非常食が常に一定量ストックしてあるという状態を保つことができます。また、ローリングストック法を使えば重くて場所を取る飲料水も備蓄しながら利用でき、飲食料のほかにも使用期限のある乾電池などの日用品に応用することもできます。では、以下でローリングストック法の主なメリットを見てみましょう。■比較的期限の短いものも利用できる保存食というと消費期限が3年~5年など長期保存できるものが一般的でしたが、ローリングストック法では定期的に消費していくので、消費期限は1年程度あれば十分だと言われています。消費期限の短い食品も非常食として捉えることで、選べる食品が増えました。家族の好みに合わせて、「我が家の非常食」を選んでみてください。■食材を無駄にしにくい非常食を食べる度に新たに期限の長いものを補充するため、いざ必要となった時に消費期限が切れて食べられないという失敗を防げます。■非常食に慣れることができる日頃から非常食を食べ慣れているので、災害時に初めて非常食を出してみたら口に合わず食べられなかった…という心配を防ぐことができます。また、ローリングストック法では好みに合わなかった場合に新たに買い直すことができるので、補充の度に少しずつ好みの食品を増やしていくと良いでしょう。ローリングストック法では初めに1人あたり4日分、計12食の非常食を家族の人数分揃えることが推奨されています。先にご紹介した「1人あたり3日分」という目安より1日多いのでご注意ください。非常食が準備できれば毎月1食~2食程度ずつ非常食を食べ、食べた翌日に補充するというのを繰り返していきます。例えば4人家族の場合、初めに48食分の非常食を準備します。普段食べている食事の3食のうち1食を非常食に置き換えると、1日に4人で消費するのは計4食分です。消費した分は翌日に買い足します。これを毎月1回のペースで繰り返していくと、ちょうど1年で初めに準備した48食と新しく補充したものが全て入れ替わり、新しい48食が出来上がっていることになります。非常食を日常に取り入れるという考え方なので、押入れの奥にしまうのではなく、すぐに取り出せる場所に保管するのがポイントです。初めに準備する量や消費するペースはあくまでも目安なので、家族構成や家庭の事情に合わせて無理のない範囲でお試しください。■防災非常食を選ぶポイント非常食の備えは、「食料品・飲料品・台所用品」の3つのグループに分けて選びましょう。以下では、それぞれの押さえておきたいポイントをご紹介します。【ポイントその1】食料品の備蓄非常食は、ライフラインが途絶えてしまっても食べられる缶詰やビスケットなどが一般的です。過去の例を見ると電気は比較的早く復旧する見込みがあるため、電気ポットでお湯を沸かすだけで食べられるインスタント食品やレトルト食品も良いでしょう。醤油や酢、塩などの調味料を備えておくと、同じ食品ばかり食べることになっても味に変化を付けられるためおすすめです。小さな子供がいる家庭では、粉ミルクやベビーフードも必要です。成長に合わせて用意するものも変わってくるので、ローリングストック法を応用して無駄なく備えましょう。また、高齢者のいる家庭では堅い乾パンの代わりにビスケットを用意したり、普段から食べ慣れているものを備えたりと工夫をすることが望ましいです。【ポイントその2】飲料品の備蓄飲料水は1人あたり1日3リットル必要だと言われていますが、トイレや洗濯、洗顔など生活用水も考えるとそれ以上の備蓄が必要です。汲み置きや浄水器でろ過した水は小まめな汲み替えが必要なため、保存にはペットボトルのミネラルウォーターが便利です。災害時に給水支援があった場合、給水を受けられるようにポリタンクも用意しておきましょう。また、子供や高齢者は脱水症状になりやすいため、小まめに水分補給を勧めてください。ビタミン不足を防ぐため、野菜ジュースなどを用意しておくことも考えましょう。【ポイントその3】台所用品の備蓄カセットコンロやガスボンベがあれば、ライフラインが復旧するまでの間簡単な調理をすることができます。いざという時にスムーズに扱えるよう、慣れていない方は実際に使って使い方を覚えておきましょう。クーラーボックスや保冷材は、冷蔵庫の代用としても使えて便利です。そのほか、あると便利な台所用品は次の通りです。・ラップ食器にラップを敷くことで食器を汚さずに食事ができ、洗い水の節約になります。・ウエットティッシュ食事の前後に手を拭いたり、食器を拭いたりするのに使えます。・ポリ袋ゴミ袋としてだけでなく、お椀やコップに被せて使うことで食器が汚れるのを防いだり、お鍋の代わりに使ったりすることもできます。・ポリ手袋手袋をはめて調理をすると、調理の合間の手洗いの水を節約することができます。・キッチンバサミ包丁の代用品として、まな板を使わずにカットすることができます。■オススメの防災非常食&簡単ミニレシピローリングストック法の活用などによって、様々な食品を非常食として揃えることが可能になりますが、以下ではその中でも特におすすめの非常食をご紹介します。・缶詰ツナ缶やサバ缶、フルーツ缶など馴染みのものから、お肉やお粥、パン、スープの缶詰など様々な種類があります。ビタミンが不足しないよう、野菜の水煮やスープの缶詰も用意しておくと良いでしょう。調理された缶詰もありますが好きな味付けにしたり、小分けにして料理の品数を増やしたりできる水煮が使いやすくおすすめです。・インスタント食品手軽に食べられるインスタント食品は、災害時に備えておくと重宝します。スーパーよりも、ホームセンターやディスカウントストアのほうが安く購入できる場合が多いので、まとめて買っておくのも良いでしょう。・フリーズドライ食品水で戻すだけで食べられる保存食品であり、シリアルやスープ、スパゲティなど豊富なラインナップが特徴です。栄養を考えて作られたものもあり、単調になりがちな非常食の中に加えておくと食べる楽しみにつながります。・アルファ米フリーズドライ食品の一種であり、水やお湯を注ぐだけで食べられるお米です。赤飯や混ぜご飯など種類も多く、好みによって選ぶことができます。容器のパウチや缶を食器代わりにして使っても良いでしょう。・乾パン袋入りのものと缶詰に入ったものがありますが、缶詰のほうが長く保存できます。苦手な方はビスケットなどで代用したり、ミルクやスープに浸して食べたりすると良いでしょう。・乾物たんぱく質が豊富な高野豆腐やきなこ、食物繊維が豊富な干ししいたけや切り干し大根、ミネラルが豊富な乾燥ひじきやきくらげなど、乾物は保存しやすいだけでなく栄養も抜群。日頃から常備しておきたい食品のひとつです。・ドライフルーツプルーンやレーズンなど、食物繊維やカリウムが豊富に含まれているドライフルーツは便秘になりがちな災害時に重宝します。しっかりと噛むことで満腹感も得られます。・お菓子甘いものには疲れを取ってくれる効果があります。チョコレートやドロップ、グミなど手軽に食べられるものを選びましょう。ローリングストック法を活用して、家族の好きなお菓子を備えておくのも良いですね。最後に、災害時に役立つレシピを3つご紹介します。上記でご紹介していない材料もありますが、気になるレシピがあれば常備しておきましょう。【オススメレシピその1】お鍋で炊く、トマトリゾットライフラインが途絶えていても、カセットコンロがあれば美味しいリゾットを作ることができます。・材料(2人分)米…2合水…200mlトマトジュース…200ml好みの缶詰…1缶(ツナ、アサリ、コーンなど)塩、コショウ…好みで適量・作り方あらかじめ30分程水に浸しておいた米とトマトジュース、好みの缶詰を汁ごとお鍋に入れて強火にかけます。沸騰したら弱火に落とし、10分経ったら火を止めてそのまま10分蒸らせば完成です。缶詰からも良い旨味が出ますが、足りない方は塩・コショウで味を調えると良いでしょう。【オススメレシピその2】ポリ袋で作る、野菜たっぷりポトフお鍋の代わりにポリ袋を使うことで、洗い物を減らし水の節約になります。・材料(2人分)冷蔵庫の残り野菜…300グラム程度(じゃがいも、たまねぎ、キャベツ、人参など)ベーコンまたはソーセージ…あれば適量コンソメ…1個水…200cc~300ccポリ袋…2枚・作り方早く熱を通すため、食材は小さくサイコロ状に切りましょう。2枚重ねたポリ袋に全ての材料を入れ、沸騰したお湯に入れて様子を見ながら30分程度煮たら完成です。キャベツやたまねぎからも水分が出るので、野菜の量によって水を少し減らしてもかまいません。【オススメレシピその3】混ぜるだけ!切り干し大根と缶詰のマヨネーズ和えガスも電気も水も使わず、混ぜるだけでできる簡単な一品料理です。・材料(2人分)切り干し大根…50グラム程度好みの缶詰…1缶(鶏ささみ、ツナ、ホタテなど)すりごま(白)…あれば少々マヨネーズ…少々ポリ袋…1枚・作り方通常切り干し大根は水で戻しますが、災害時には貴重な水を使わず缶詰の汁で戻すと良いでしょう。洗い物を減らすためポリ袋に材料を全て入れ、手でよく揉めば完成です。白ごまの代わりに黒ごまを使っても風味が出てよく合います。■まとめいかがでしたか?防災非常食と聞くと難しく考えてしまいがちですが、今回ご紹介したように新たな備蓄法が注目されたり、市販の非常食が豊富になったりしたことで、選ぶ食品の幅も広がりました。ライフラインの復旧や救援物資が行き届くまでの間、自分や家族が健康でいられるように日頃からきちんと備えておきましょう。
2017年04月18日はじめに火災保険は、火災やガス爆発などの破裂・爆発以外に、自然災害による損害にも備えることができます。火災保険で損害を補償される自然災害は、「落雷」、「風災・雹(ひょう)災・雪災」、「水災」などです。なお、「地震・噴火またはこれらによる津波」による損害は、火災保険の補償の対象から外れます。これらによる損害に備えるには、別途「地震保険」への加入が必要になります。以下、建物と家財の両方を補償対象とした火災保険のケースで、それぞれの自然災害に対する補償プランの内容についてみていきます。なお、補償プランのなかには、火災保険の商品によっては特約として別途加入する必要があるものがあります。落雷による損害雷が落ちて屋根に穴があいた場合や、落雷によりパソコンやテレビなどの家電商品が壊れた場合、その損害に対して損害保険金が支払われます。風災・雹(ひょう)災・雪災による損害風災とは、台風・旋風・竜巻・暴風などをいい、洪水や高潮などは除かれています。台風や竜巻などによる強風により、家の屋根瓦が飛んだり、風で飛んできたものにより窓ガラスが割れたり、壁に穴があいたりした場合や、台風などにより窓が割れ、雨が吹き込んで室内の家具に損害が生じた場合に損害保険金が支払われます。雹(ひょう)災は、雹(ひょう)により窓ガラスが割れたり、ベランダの床に穴があいたりした場合、損害保険金が支払われます。また、窓ガラスの割れた部分からの吹き込みによって、室内の家具に損害が生じた場合にも損害保険金が支払われます。雪災は、豪雪による雪の重みや雪の落下などによる事故や、雪崩により建物が倒壊した場合の損害などに対して損害保険金が支払われます。ただし、融雪水による水漏れや凍結、融雪洪水、除雪作業による事故は、補償の対象外になります。水災による損害風災のところで補償の対象外になっていた洪水、高潮などは、水災を補償対象とするプランでは補償されます。洪水、高潮、土砂崩れなどにより家が流された場合や、洪水、高潮などが原因の床上浸水などにより、建物や家財に損害が発生した場合に損害保険金が支払われます。※火災保険における床上浸水の定義は、畳敷きや板張りなど居住の用に供する部分の床を超える浸水であり、土間やたたきなどは除かれています。まとめ以上、火災保険で備えることができる自然災害への補償プランについてみてきました。損害保険会社の多くは、火災、落雷、風災・雹(ひょう)災・雪災による損害の補償を基本とし、水災や盗難などをオプションとしたプランの火災保険を提供しています。近年、異常気象によるゲリラ豪雨や豪雪などによる自然災害の増加から、保険会社の支払う損害保険金が増え、それにより火災保険の保険料も上昇傾向にあります。住んでいる地域(高台・低地)や建物(戸建・マンション)による自然災害リスクを考えた補償を選択し、保険料を抑える工夫が必要です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年05月27日1995年の阪神・淡路大震災、2004年・2007年の新潟県中越地方を襲った大地震、そして2011年の東日本大震災と、大きな地震が起こってきたなか、今度は熊本県を震源とした震度7の大地震が発生しました。死亡者9人、避難者4万4,000人超、けが人800人超(2016年4月15日12:00時点)のこの地震は、発生が夜間だったこともあり、被害の全容の把握に時間がかかっているようです。このような地震をはじめとした災害にあったとき、私たちはどうしたらよいのでしょう。親として、自分だけでなく、子どもや家族の身も守る必要があります。そこで、過去にウーマンエキサイトに掲載された災害時、安全に行動するための備えをテーマにしたコラムをまとめました。被害にあわれた方々のご無事を願うとともに、多くの皆さんの参考になれば幸いです。■まずは災害時への備え、防災グッズを確認・ これで完璧! 防災への備え、何をどれくらい揃えたらいいのか(その1) ・ これで完璧! 防災への備え、何をどれくらい揃えたらいいのか(その2) 災害が起こると「防災グッズを確認しなければ!」と思いますが、いまの備えが十分なのか足りないのか、はたまた何をどのくらい買い足す必要があるのかとなると、よくわからないのではないでしょうか。ひとくちに「防災グッズ」と言っても、災害があった直後に避難するときに持っていくものと、その後に使うものとでは、その中身も量も変わってきます。非常持ち出し品と家庭備蓄品、それぞれのポイントと具体例をまとめています。 ■最低1週間分、災害用備蓄は適切に収納・管理を・ 防災グッズはどうやって収納するのがベストなのか?(1) ・ 防災グッズはどうやって収納するのがベストなのか?(2) 以前は「最低3日分あれば大丈夫」と言われていた災害用の備蓄品ですが、最近では「1週間分必要」という話もあるようです。非常食や飲料水といった災害用備蓄品は、いざというとき、すぐに取り出せるよう、適切に保管・管理をする必要があります。そのための方法を解説しています。 ■災害にあったらどうすればよいか? 避難する前に知っておきたいこと・ 家で子供と大地震にあったら――子供と自分の身を守る「安全な家」の作り方 ・ 大地震の後、すぐに避難はNG× 災害時、避難する前にママが知っておきたいこと5つ ・ 東日本大震災から5年 災害に備えて私たちにできる3つのこと 家の中で大地震にあったらどうしますか? 突然大きな揺れがきても、家の中は安全でしょうか? 自宅で大地震にあったら、大きな揺れがおさまった後は、どう行動するべき? 特に、小さな子どもを抱えて安全に行動するには、しっかり準備をすることが必要です。まさかの時に備えて、地震直後に想定される危険をシミュレーションしてみましょう。 いつ襲ってくるかわからない災害に備えて、いまできることをしておきましょう。
2016年04月16日●災害時には全国から機材が集結ソフトバンクは報道関係者向けに、同社の公募型災害時復旧要員の取り組みと、同社の災害対策装備についての説明会を開催した。地震や台風などの自然災害に見舞われた際に、同社がどのような対応をするのか、レポートしよう。○全国の災害に備え通信網の確保を目指す2011年3月11日に発生した東日本大地震では、電気や道路、水道に加えて、携帯電話の基地局も多くが電気の供給を絶たれたり、倒壊するなどして利用できなくなったため、特に被災地で長いこと不便を被るユーザーが多かった。今や携帯電話は通話だけでなく、TwitterやLINEなどを通じた安否確認・連絡のためのインフラでもある。こうした災害時の経験を受け、ソフトバンクは被災した基地局を早急に置き換え、通信環境を回復するための準備を充実させてきた。具体的には、日本全国に14の災害対策倉庫を準備。移動基地局車100台、可搬型の基地局200台、衛星臨時基地局などを揃え、災害が発生した際は全国から機材が災害地に向かうことになっている。また、災害復旧時にはどうしてもエンジニアの数が足りなくなってしまう。このため、東日本大震災では希望者を災害復旧要員として派遣して対応した。2012年からは社内に災害復旧要員の公募制度が設置され、現在240名が通常の業務をしながら災害時に備えている。●安心を届ける充実の設備○充実した装備で災害に備える説明会は千葉県柏市にある、同社の災害対策倉庫のひとつで行われた。ここは本社から最も近くに配備され、規模も最大級の倉庫となり、東日本大震災ではこの倉庫から復旧要員が派遣されたという。災害対策倉庫は全国に分散しているが、基本的な装備の内容はどこも大きくは変わらないとのこと。災害時に使用する装備としては、3GやLTE網への接続回線(主に光回線など)が使えなくなった場合を想定して、衛星回線を使った臨時基地局が主に用いられる。これを基地局が使えなくなったエリアに運んで設置し、3GやPHSのアンテナを取り付けることで、衛星携帯電話回線を使って通話やSNSが可能になるというものだ。ちなみにLTEは帯域が足りなくなるため利用できず、3Gでもとりあえず安否確認ができるよう、パケットよりも通話やSMSの利用を想定したものだという。全国にこの基地局が200基ほどあるとのことだが、これでも設置に人数を取られてしまうため、新たに新型の基地局も導入されはじめている。この新型基地局は3つのパーツに分割され、それぞれを宅配便などで送ることができ、小さめのミニバンでも運べるのが特徴。収納ケースこみで約90kgと、従来型より30kgほど軽量化に成功しており、一人でも運搬から設営までが可能だという。さらに衛星回線を開くための衛星との位置合わせがボタンひとつで自動で行える。また、移動基地車に取り付ける車載型の基地局もあり、これは移動基地車に取り付け済みのものに加え、レンタカーに設置するための基地局も100基ほど用意されているとのこと。常時移動基地車を確保しておくのは駐車スペースの問題やコスト面からも効率がよくないため、非常時にはレンタカーを使って対応するのだという。基地局を動かすための動力源には、基本的にはエンジンによる発電機を使う。ただし被災直後はガソリンの入手が難しかったり、屋内など発電機を設置できない場所もあるため、新型のリチウムイオンバッテリーが採用されている。災害備蓄倉庫にはこのほか、災害時の備蓄品として一般的な食料と水、ヘルメットやベストなどの装備品も保管されており、その内容も随時見直されているとのことで、災害時の備えの充実ぶりが伺える。同社の公募制災害時復旧要員は、これまでに2011年の東関東大震災と和歌山の台風被害、そして2015年の関東東北水害の3回出動経験がある。「お客様の安心のため、1秒でも早く電波をつなげる」(大規模災害対策準備室・黄木寛之室長)という目標のために、組織の垣根を超えて募集されただけあり、士気も高く、安心感も感じられた。***災害は起きないに越したことはないもの。ソフトバンクの災害対策設備にも、できればお世話にならないで済んでほしいが、もし被災しても、インフラの復旧が速やかに行われるというのは安心感が全く異なってくるものだ。その意味で、今回災害復旧への取り組みが公開されたのは、どの程度の設備がどのくらい待てば期待できるのか、どういった対策が準備されているのか、心構えとして知ることができたという点でも有意義だったと思う。
2016年03月11日アシストは9月17日、標的型攻撃への対策を支援するために内部対策を重視した各種の施策を「標的型攻撃対策ソリューション」として体系化し、提供開始した。具体的には、マルウェアの侵入の予兆や状況の把握のため定期的なモニタリングを実施する「BlackDomainSensor」、内部対策として、特権IDを奪取されたとしてもデータを持ち出させず持ち出されても意味が無いようにするための多重対策として「マルウェア遮断ソリューション」「ダブルブラウザソリューション」「特権ID管理ソリューション」「ファイルサーバ情報漏洩防止ソリューション」の全5ソリューションを展開する。このうち、「マルウェア遮断ソリューション」は2015年10月に新設予定であり、「ダブルブラウザソリューション」は同月に機能強化版を提供開始する予定だ。BlackDomainSensorはセキュリティ・ログ分析エンジンを使い、インターネットのアクセス・ログとC&Cサーバのリストを突合せた結果と、Active Directoryに特権IDを模したトラップ・アカウントを仕掛け、おとりに引っ掛かったマルウェアの認証失敗ログを抽出したレポートを出力する。マルウェアによるC&Cサーバへ通信している端末の発見や、マルウェアによる特権ID奪取の挙動の発見に有効という。マルウェア遮断ソリューションは2015年10月に新設予定であり、マルウェアが侵入している可能性のある端末をネットワークから遮断する。遮断は管理者がリモートから実施可能。該当端末のC&Cサーバへの不正な通信のブロックや、データの不正な持ち出し・侵害拡大の防止に有効としている。ダブルブラウザソリューションは、インターネット・アクセス用のブラウザを仮想環境で提供し、業務用端末から外部へのインターネット・アクセス(HTTP通信)を禁止させ、業務用端末のインターネット・アクセスを分離する。なお、2015年10月に機能強化版のリリースを予定している。同ソリューションにより、マルウェアが侵入したとしても、標的型攻撃の出口となるC&Cサーバとのインターネット・アクセスを禁止することで攻撃を無効化できるとのこと。特権IDはワークフローにて申請を行い、承認を受けた場合のみ利用できるように制御する。また、重要サーバへはワークフロー経由の自動ログインのみを許可し、自動ログイン以外のローカル・ログインなどは全て禁止する。同ソリューションにより、ワークフローを経由しない重要サーバへのログインを一切禁止することで、万が一標的型攻撃によって特権IDを奪取された場合でも、不正なアクセスを防止できるという。ファイルサーバ情報漏洩防止ソリューションは、ファイル・サーバのデータを暗号化し、Windowsのアクセス権限とは別に独自のアクセス権を設定。また、ファイル・サーバに対してアクセスできるのは、専用クライアントを導入している端末のみに限定する。同ソリューションでは、独自のアクセス権限設定により専用端末以外からのデータ持ち出しを防止すると共に、Windowsの特権IDを奪取された際もデータの持ち出しリスクを軽減できるという。また標的型攻撃によりデータが直接持ち出された際も、データは暗号化された状態を維持するとのこと。
2015年09月18日NPO 情報セキュリティ研究所は、ブイキューブとドローンを活用したリアルタイムな映像による災害対策やインフラ点検に関する実証実験を行ったと発表した。今回の実証実験は、ドローン搭載のカメラで得られた映像を遠隔地のモニターに表示した画像精度が目視点検に耐えられるかどうかを検証するもの。実験は8月12日に和歌山県田辺市新庄総合公園にて行われ、設備点検を想定、ドローンに搭載したカメラで公園内の鉄筋コンクリート製の野外音楽堂などの大型施設を撮影した。その模様を田辺市消防本部内から、ブイキューブのWeb 会議サービスを使ってリアルタイムに会議室内にあるモニターで閲覧した。これにより、橋梁などの点検に有効であるか、撮影した映像情報の精度が目視に耐えうるものかを確認した。結果は現在検証中で、10月29日に開催予定の「地方自治体におけるドローン利活用研究会」にて発表する予定。同社では、地方自治体の防災・建築・施設管理の課題・ニーズに対して、ブイキューブ社のビジュアルコミュニケーションとドローンを組み合わせたサービスの活用を検討していくという。
2015年08月31日万が一のことを考えて、子どもを暗闇に慣れさせておくことはとても大切なことです。暗闇に慣れさせるということは、子どもの災害対策にも繋がります。大地震をはじめ、日本各地でおこっているさまざまな災害。特にこれからの季節は台風の心配も出てくるので、災害対策はしっかりとしておきたいところです。災害に備えて、水を準備したり、防災グッズを揃えたりしている家庭も多いはず。ただ、案外見落としがちなのが、子どものケアについてです。今回は、子どもの災害対策で取り入れておきたいことをお話ししましょう。なぜ、子どもを暗闇に慣れさせるといいのか?子どもを暗闇に慣れさせるということは、災害が起こっても臨機応変に対応する力を付けることに繋がります。地震や雷、台風などの被害で停電になることもありますが、そういう時には、普段明るい場所が急に暗闇になってしまいます。日頃、まったく明かりのないところで生活することがない現代の子どもは、突然の出来事に戸惑い、パニックになってしまうこともあるのです。なぜ子どもは暗闇を怖がるの?子どもが暗闇を怖がるのは視界が狭く、何があるのかわからないからという理由だけではありません。ママやパパたちからの影響も深く関係しているということを覚えておきましょう。たとえば、夜遅くまで起きている子に「もうお外は真っ暗なんだから、怖いよ」「お化けが出てくるかも…」「暗いのは怖いんだよ」などと声をかけていると、子どもは心から信用しているママやパパからの言葉だからと、頭にそのイメージをインプットするのです。普段から過剰に「暗闇=怖い」というイメージを植え付けてしまうと、いざ暗闇で過ごさないといけない時に、恐怖で動けなくなってしまう恐れもあります。くれぐれも、怖がらせすぎるには注意しましょう。子どもは暗闇を怖がり、不安やストレスを感じやすいこのように、子どもは暗闇を怖がる傾向があり、同時に不安やストレスを感じやすいものです。突然停電すると、どうしたらいいのかがわからず、泣いてしまうこともあるでしょう。そうした万が一のことを考えた上で、暗闇に慣れさせておくこと、暗闇=怖いというイメージを取り除いておくことはとても重要なのです。少しでも慣れておくことが大切停電はいつ、どこで起きるかわかりません。そのため、早い段階で災害対策の1つとして取り入れるべき。少しでも慣れさせておくことで、精神的なストレスや負担を回避することができ、落ち着いて暗闇で過ごすことができるはずです。部屋の電気をすべて消して、何も見えない時にはどうすればいいか、懐中電灯やろうそくはどこにあるのかなどを、いま一度家族で確認し合う、よい機会にもなるでしょう。キャンプをして取り入れてみては?いきなり家の中を暗闇にすると怖がるのであれば、家族でキャンプに行くのもよいかもしれません。キャンプは、基本的に電気が使えない環境なので、災害時のことを想定した動きや柔軟性を養うことができます。灯りを消して真っ暗闇にしても、それが自然なことと感じられ、子どもの暗闇に対する恐怖心も取り除けるはずです。もしものときに的確な行動ができるかが、災害時で大事なこと。万が一の時にしっかりとした対応ができるよう、子どもの防災、災害対策の意識を今のうちから持たせておきましょう。
2015年07月24日富士通研究所と九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所は7月10日、災害時のライフラインや交通網などのインフラの復旧対策として、スーパーコンピュータ(スパコン)を活用し、最適な復旧作業のスケジュールを高速に立案する技術を開発したと発表した。同成果の詳細は、7月12日より米国ピッツバーグで開催される「International Symposium on Mathematical Programming(ISMP2015】」、および、同日よりドイツ・フランクフルトで開催される「International Supercomputing Conference(ISC15)」にてそれぞれ発表される予定。大規模災害時には、二次災害や道路の寸断など突発的にさまざまな事態が発生するなど、短時間で状況が大きく変化するため、避難、誘導、復興計画などを早急に策定し迅速な対応を遂行することが求められるが、それをリアルタイムで実現するためには、膨大な災害状況のデータや地理情報データなどを用いて最適な解を計算する必要がある。しかし、災害時のライフラインなどの復旧には、作業の順番の制約・作業途中の共同作業など作業員間の相互依存や、個人の労働時間・スキルなどを考慮する必要があり、複雑な条件となるため、これまで大規模な復旧作業スケジュールの最適化計算は行われてこなかった。今回、研究グループは、災害復旧時の作業スケジュールの膨大な組合せの中から、作業の優先順序、合流作業、担当地区優先、労働時間規約など多くの複雑な制約条件を考慮した上で、効率よく最適な作業スケジュールを立案可能な局所探索アルゴリズムを開発。また、実際に九州大学のスパコンを使用し、リアルタイムにスケジュールを算出できることも検証したとする。なお、今回開発したアルゴリズムと計算環境は、流通・物流における配送スケジューリングやそれに向けた作業スケジューリングや人員配置への適用も可能だとしており、今後は実運用時に課題となる、災害状況や作業状況のデータをリアルタイムに収集できるデータ活用基盤の検討を進めながら、自治体などの防災業務に同技術を適用することを目標に、2017年度以降の実用化を目指すとしている。
2015年07月10日大塚商会は6月1日、中堅・中小企業の事業継続計画(BCP)や災害対策(DR)のための「たよれーる Azureサイトリカバリーサービス」の提供を開始した。価格は初期費用15万円、月額14,900円(いずれも税別)。「たよれーる Azureサイトリカバリーサービス」は、仮想マシンの複製(レプリケーション)、有事の際の切り替え(フェールオーバー)、復旧後の切り戻し(フェールバック)を運用代行する。サービス利用に必要な各種作業は全て大塚商会が行う。同サービスでは、日本マイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」を利用することで、初期投資額や運用コストを抑えている。顧客の仮想マシンをMicrosoft Azure上に常時複製し、確実に複製されているかを大塚商会の監視センターで監視。災害などの影響で顧客が通常使用しているサーバ(複製元)が停止した場合は、顧客から同社コールセンターへの連絡によって複製されている仮想マシンへの切り替え作業を実施するため、遅延なく事業を継続できる。また、認証サービスにより、複製されている仮想マシンへ安全に接続できる。複製元サーバの復旧後の切り戻し作業も同社エンジニアが行う。
2015年06月02日モラハラ夫図鑑
婚約者は既婚者でした
うちのママは過保護なの?