いつくるかわからない地震や天災。備えはしっかりしておきたいけれど、何を、どのくらい用意すればいいか悩ましかったり、置き場所に困ったりしているご家庭もあるかもしれません。今回は、3人のお子さんのママで整理収納アドバイザーの本田和さん宅の、非常用グッズ&備蓄品」を拝見。日頃から、モノを増やす前に、使うシーンや家族の導線を念入りにシミュレーションし取捨選択されている、本田さんならではの工夫がたくさんありました。■非常用グッズ「何を、どのくらい備えている?」5人家族の場合もしも、大きな地震や災害が起きたら、まずは安全な場所に避難し、落ち着いた頃に自宅での避難生活を送ることが想定されます。そこで、本田さん宅では非常時の備えを、以下の2つを軸に用意されています。・一時避難用の持ち出し袋・自宅での避難生活用の備蓄品では、どんなものを用意されているのか、具体的に見せていただきました。<一時避難用の持ち出し袋(大人用)>大人の持ち出し用バッグがこちら。中には、以下のグッズを入れています。・絆創膏、ガーゼ、消毒綿、テープ、常備薬・ティッシュペーパー、ウェットティッシュ、マスク・カイロ、アルミの保温シート・携帯用トイレ・水、お菓子「備えはじめると、あれもこれもあった方がいい、とつい詰め込みたくなりますが、私の場合は迅速に動けることを最優先にし、持ち出し用バッグには最低限必要なものだけ入れています」と本田さん。また、持ち出し用袋はリュックではなく、あえて斜めがけバッグを用意。「夫が家にいない時に、私ひとりで3人の子を連れて避難するケースを想定すると、3歳の子と5歳の子はおんぶと抱っこで連れ出すことになるかもしれないと思っています。そうすると、リュックより斜めがけバッグの方がいいだろうと考えました」(本田さん)斜めがけバッグには、すぐに使えるようにヘッドライトもセットしています。両手をふさがず、子どもも一緒に素早く避難できるよう、工夫されているのです。<一時避難用の持ち出し袋(子ども用)>本田さん宅では、7歳の長女用の持ち出し袋も用意。・大人用とほぼ同様のものを少しずつ・ホイッスル・懐中電灯ちなみに、まだ下の子がオムツをしていた頃は、オムツやおしりふきを子ども用持ち出し袋に入れていたそう。ある程度大きいお子さんなら、負担にならない程度の非常グッズを入れた専用の持ち出し袋を用意しておくのも一案です。これらの持ち出し用グッズは、玄関横のシューズクローゼットのすぐに手が届くところにセット。いざという時、どこからどうやって避難するかは家庭によってそれぞれなので、わかりやすく、手に取りやすい場所をあらかじめ家族と話し合い、共有しておくと安心です。■自宅で避難生活…もしもの時に備えたペットボトルは○○本次に、自宅で避難生活を送ることになった場合の備えです。本田さん宅では、5年間保存できる非常食の1週間分セットを2つ、水は500mlのペットボトルを約100本ストックしています。「面倒くさがりな私でも楽に管理できるよう、セットのものを用意しています。セット品なら賞味期限がほぼ同時期なので、頻繁にチェックせずにすみます。ケースにも賞味期限を記したシールを貼っておけば、よりわかりやすくなります。水は、2Lのペットボトルにするか迷いましたが、コップに移さず直飲みできる点と、賞味期限が近くなった時に、おでかけ用などに使い回せる点を考え、500mlで用意しました。ただ、これだけの量の水を保管するには、けっこうなスペースが必要になります。もし、置き場所に困るようなら、使用頻度の少ないスーツケースやトランクの中で保管するのもひとつの手です。その場合も、マスキングテ―プなどに賞味期限を書いて貼っておけば、うっかり忘れを防止できますね。また、家族にも『ここに水が入っているよ』と共有しておけるといいですね」(本田さん)日常的に食べているものを多めにストックしておくローリングストックについては、こんなアドバイスをいただきました。「火を通さなくても食べられる食品が中心になるかと思いますが、非常用にと普段食べないものを用意すると、結局食べないままムダになってしまうことがあります。ローリングストックには、あくまで『いつも食べている、加熱の必要がないもの』を多めにストックするのがおすすめです」(本田さん) ■夜、地震が起こったら…? 暗闇でも対応「寝室の防災グッズ」就寝中に大きな災害が起こり、停電となった場合、真っ暗な中避難することになります。そんなもしもの備えとして、本田さんが寝室に用意しているものがこちら。・防災ソックス・ホイッスル・ランタン型ライト「暗がりでも左右を気にせずさっと履けて、脱げにくいものを、と考えて防災ソックスにしました。いざという時、どっちが夫ので、どっちが私の? とあわてなくていいように、男女兼用サイズのものを2足用意。置き場が省スペースですむのも、ソックスタイプを選んだ理由のひとつです」(本田さん)また、寝室とリビング、玄関といった要所には、震度4以上の揺れを感知すると自動点灯するライトを設置。「普段はコンセントにさしたままですが、コンセントから外しても自動点灯するので、懐中電灯としても使えます」(本田さん)今回は、本田さん宅の非常時の備えを見せていただきました。本田さんのお宅でも、昨年までは用意していた下の子のオムツが今年は不要になっているように、家族構成やお子さんの年齢、住環境、ライフスタイルによって、必要な備えは変わってきます。「整理収納も、自分や家族がよりスムーズに動くにはどうすればいいかな? と考えながら進めていきます。災害への備えもこれと同じで、いざその時、起こりうることに対し、どんな行動が必要になるかをじっくりシミュレーションすることが大切だと思うのです」(本田さん)せっかく用意した非常用の備えも、いざその時にすぐ手にできるところになかったり、使い勝手がよくなかったりすると、意味がなくなってしまいます。そういえば最近、非常用グッズの中身を確認していないな…と心当たりがある方にとって、防災意識を見つめなおすきっかけになれば何よりです。<お話をうかがったのは…>▼本田 和さんパーソナルスタイリングサロン「フルリール」主宰。整理収納アドバイザー1級、ルームスタイリスト1級。自宅を開放してのお片づけセミナーや、骨格、パーソナルカラーに基づいたパーソナルスタイリングを手掛ける。7歳、5歳、3歳のお子さんのママ。HP: フルリール
2018年03月04日全ページに音声コードを掲載東京都が女性の視点で作られた防災ブック「東京くらし防災」の作成を2018年2月16日(金曜日)に「東京都防災ホームページ」で発表しました。「東京くらし防災」は防災への参画を促すとともに、都民の一層きめ細やかな災害へのそなえを促進することを目的として作成された冊子。「出かけるときの防災」「片付けでできる防災」といった日常生活の中で無理なく取り組める防災対策や、避難所での防犯対策や授乳といった被災生活の対処法などを掲載。親しみやすいイラストやキャラクター、被災者の体験談などを活用し防災についてわかりやすく解説しています。さらに各ページに音声コードを掲載し、より多くの人が情報を収集しやすくなっています。手に取ることが防災への第1歩「東京くらし防災」は現在「東京都防災ホームページ」内で目次と内容の抜粋(PDFファイル)を公開中。2018年3月1日(木曜日)からは図書館や郵便局、美容院など都内約9000ヶ所で無料配布が開始されます。内容全文のPDFファイルも同時公開されるので配布場所が近くにない人も安心です。また、スマートフォンやタブレット端末で閲覧できる「東京都防災アプリ」の配信も予定されています。(画像はプレスリリースより)【参考】※東京都防災ホームページ
2018年02月21日たとえば全国で避難訓練が行われる防災の日(9月1日)など、きっかけがあれば防災について考えるものですが、ふだんはとくに意識することもなく…。しかし、災害は忘れたころにやってくるもの。何もないときだからこそ、意識を強くする必要があります。防災意識の高いママたちに日ごろ、家庭でどんなことを心がけているか聞いてみました。■通学路を散歩しながら、子どもと一緒に危険ポイントをチェック「子どもと散歩しながら、通学路の安全性をチェックします。上から看板が落ちてきそうな場所や、崩れやすそうな壁など、登下校中に災害にあった場合を想定し、こういう場所には普段から近づかないように話します。うちの子の学校では、授業中などに災害が起きたら親が迎えに行くのですが、必ず行けるとは限りません。そのため、どのルートで帰ってくるか、家が倒壊していたらどの避難所に行くかといったことも教えました」(38歳・小学4年生のママ)子どもと離れているときに災害が起きたら…。考えただけで不安になりますよね。自分がそばで守ることができない分、通学路などのチェックはこまめに行いましょう。防犯にも役立ちそうです。■停電になっても大丈夫! 暗闇でも歩ける、モノが探せる蛍光シール「家の中や防災グッズに蛍光シールを貼っています。東日本大震災の計画停電のときに、これが便利だとママ友から教わりました。電気がつかなくてもモノがある場所や、玄関までのルートもわかります。たまに家中を暗くして、このシールだけでも歩けるか、防災袋を持ち出せるか、子どもと一緒に試しています」(33歳・小学6年生のママ)蓄光するタイプの蛍光シールは、電池などが不要なので、いざというときにも心強い存在です。 ■あの大震災の経験をもとに、枕元にはいつも靴を常備「高校を卒業したくらいだったかな、阪神・淡路大震災を経験しました。大阪南部に住んでいましたが、今まで経験したことがないくらい大きな揺れで、しかも早朝だったからパニックになってしまいました。本当にこわくて、何もできなかったことを思い出します。また同じような災害が起きたときに冷静に行動できるかはわかりませんが、あのときはモノが散らばってしまい、部屋から出るのもひと苦労でした。そのため、今でも枕元には靴を置いています。もちろん、子ども部屋にも!」(42歳・小学3年生のママ)過去の経験が生かされているようですね。あれから靴が役立ったことは幸いにもないとのことですが、旅行先でも枕元に置いて寝ているそうです。■100%安全はない! 万が一のために避難所を複数チェック「地域の指定避難所まで子どもと一緒に歩きました。自宅からだけでなく、学校から、駅からなど、複数のルートを確認します。もしものときにはここへ来ることを教えるだけではなく、さらにそこが壊滅的な被害にあったときのために、別の場所も何カ所か教えています」(29歳・小学3年生のママ)避難所として指定されている場所は、災害が起きても比較的安全な場所ではあります。しかし、100%安全で被災しないという保証はありません。複数をチェックしておくのはいいアイデアですね。■両親に感謝! 家庭で「抜き打ち避難訓練」を実施最後に、筆者が子どものころに体験した「抜き打ち避難訓練」をご紹介しましょう。早朝に両親が突然、「地震だー!」「火事だー!」と叫びながら子ども部屋に入ってくるのです。最初はパニックになることしかできず、「本当に地震だったら助からないよ」と言われました。それからはベッドのそばに着替えや靴を置いておき、抜き打ち避難訓練がはじまると慌てつつも何をするべきか考えられるようになったと思います。回数を重ねるごとに、だんだん慣れてきてしまうのですが、毎回点数をつけられていて「今日はだらけていたからおやつはなし」など、親なりに緊張感を与える工夫をしていました。これを夫にも試したところ、大人でもすぐには行動できず、ちょっと情けなかったです。でも、これをきっかけに防災について夫婦で話し合うことができました。避難訓練というと、学校などで行う大規模なものをイメージするかもしれません。しかしこのように、自宅でもできることはたくさんあります。子どもの年齢に合わせて、できることから始めてみませんか? 年末年始で忙しくなる前に、家庭でもできる避難訓練に挑戦してみましょう。
2017年11月12日私たちが小さい頃は、地震や津波なんて遠い地の出来事だと感じている空気が、どこかにありました。ここ数年の間に大きな災害が相次ぎ、防災意識も以前よりは高まっているように感じますが、実際に家族間で防災情報を共有できているのは、3 人に 1 人しかいないという調査結果が出ているそうです。■子どもや孫を守りたい! それなのに行動がともなっていない現実防災に対する意識調査を行ったのは、大和ハウス工業。新築・戸建住宅の購入を検討している20代から50代の男女1,035 名にアンケート調査 「2017年度防災意識調査」 をしたところ、災害が起きた時、真っ先に子どもや孫の心配をすると答えた人が41.8%と半数近いのに、実際に避難場所やルート、連絡手段の情報共有をしていない人の割合が34.5%もあったそうです。また、家族で自宅にいる場合の避難や連絡の方法について共有しているのは53.0%と半数を超えますが、外出先で家族がバラバラの時となると、45.6%にまで下がっています。1人1台スマホを持っている現代、何かあってもスマホで連絡すれば大丈夫と思いがちですが、災害時にスマホが使えるとは限りません。自分が使えても、家族が使えない場合だって考えられます。■ちょっとした工夫で格段に上がる! 災害時、家族が再会できる確率「防災について家族で話し合えと言われても、何を話し合えばいいのかわからない、という理由も大きいのではないでしょうか」と語るのは、危機管理教育研究所代表 危機管理アドバイザーの国崎信江(くにざきのぶえ)さん。「防災について家族で共有すべき情報とは、被災した場合を想定し、できるだけ具体的に、小学校集合ではなく、小学校の校庭の鉄棒の横というように、細かく取り決めておくことが大切です。わが家では、集合時間を1日2回、待ち時間も20分とし、会えなければ次の時間に集合するようにしています。 寒い中で長時間待ち続けたり、早く向かわなければと無理をすることで、事故につながる危険も生じます」確かに、避難場所を小学校に決めて実際に集合できたとしても、同じように被災した人が大勢いるわけですから、家族となかなか会えない可能性も考えられます。 ■わが家オリジナルの防災マニュアルを作ろう災害時に必要な情報は、家族構成や立地条件など各家庭で異なります。そのため、国崎さんは「わが家の防災マニュアル」を作ることをすすめています。「家族の連絡方法や待ち合わせ場所・目印、自宅から避難する際に誰が何を持ち出すかなど具体的に書き込み、家族全員で所持しましょう」(国崎さん)一から防災マニュアルを作るのは大変ですが、国崎さんが代表を務める 危機管理教育研究所ホームページ で、 ひな形 が提供されています。曜日別の家族の行動まで書く欄がありますが、これにもきちんと理由があるそうです。「お父さんは会社、子どもは学校と思いがちですが、曜日や時間でいる場所は変わります。毎朝、今日は何時頃どうしているか、家族で共有する習慣を身につけるのも、家族の防災コミュニケーションに役立ちます」(国崎さん)直面するかわからない災害のために、防災マニュアルを作るのは正直、少し面倒な作業だと感じるでしょう。しかし、このまま何もしないで災害にあったとしたら、「あの時ちゃんと情報共有していれば…」と後悔することは、目に見えています。子どもや家族、そして自分のために、ここは一度、家族会議で避難情報を共有しておきたいものです。 ・大和ハウス工業
2017年11月10日パントリーやキッチンにあえてむき出しのまま置いておきたい缶詰は、視界に入るとうっかりクスッとしちゃう、どこか平和な佇まい。そんなほのぼのとした缶詰は、実はあんな時に大活躍する実力派!今日はそんな缶詰フードについてご紹介します。「もしも」の時に備えたい! ふんわり美味しく可愛いデニッシュ缶コップのフチに腰掛けるシロクマに、コーヒーカップで羽根を休めるカモメ、重なったホットケーキの上で正座するシロクマ?思わず脱力しちゃうイラストが描かれているのは、「CANNEDBREAD長期保存できるデニッシュ缶」。お気に入りの絵や可愛い雑貨を飾るように、キッチンにそのまま置いておきたいような佇まいです。「CANNEDBREAD長期保存できるデニッシュ缶」は、ケーキのようなフワッとした食感とほんのり感じる上品な甘さが評判のデニッシュパンを作る京都祇園発祥の「ボローニャ」から発売された、長期保管可能なデニッシュパン。最大3年間の保管が可能な缶詰タイプだから、自然災害の時や今よくニュースで見かける国際政治的な有事の時など「もしも」の時のために備蓄することが可能なんです。プルトップで開けられるから缶切りもいらないし、温める必要なく美味しく食べられるから「もしも」の時も頼もしい存在ですよ。防災の日を過ぎて、自宅の備蓄品を見直した方も多いのでは?すでに備蓄されている方にも、これからの方にも、おすすめしたいこんな非常食。「もしも」の時こそ、心を和ませるこんなほのぼの缶詰とふんわり甘いデニッシュで、しっかり備えてみませんか?【ご紹介した非常食はこちら】 あのデニッシュが非常食に!⇒ CANNEDBREAD長期保存できるデニッシュ缶 864円(税込)
2017年11月05日9月1日は防災の日です。いつ大きな災害が起きてもいいように、地震や火災などの対策は万全にしておきたいものです。特に非常食は防災グッズの中でも重要なアイテムのひとつ。今回はどんな非常食があり、味がどんなものなのかをご紹介します。これを機に防災について考えてみませんか。地震大国である日本にとって、防災グッズの完備は必要不可欠です。その中でも、非常食は重要なアイテムのひとつですが、「おいしくない」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。一方で「最近の非常食はおいしい」という意見も。本当のところどうなのか、代表的な3種類を実際に食べてみました。また、賞味期限が近くなった非常食のアレンジにも挑戦しました。■目次1.非常食を食べる前に2.水戻り餅を食べてみた3.アルファ米を食べてみた4.即席パスタを食べてみた5.賞味期限対策のアレンジをしてみたまとめ1.非常食を食べる前に皆さんは、非常食を、どの程度の量、どんな基準で選んで備蓄していますか?東日本大震災以前は、家族全員の3日間分の備蓄が推奨されていたのですが、現在は1週間分の用意が望まれています。非常食選びのポイントは、できるだけ普段でも食べられる、おいしいものを選ぶこと。そうすれば被災時に食欲がなくても食べられますし、賞味期限が近くなれば普段の食事にアレンジして楽しめます。今回は、非常食として代表的な水戻り餅・アルファ米・即席パスタの3種類を、実際に食べて味を試してみました。実験には、災害時で熱湯が入手できない状況を想定し、常温の水を使用しています。2.水戻り餅を食べてみた今回挑戦したきなこ餅の作り方は以下の通りです。(1)2分割のトレーの半分に餅を入れ、ひたひたになるまで水を注ぐ(2)1分ほど待つ(3)餅に水がしみこんだら、トレーの残り半分に餅を移し、きなこをかけて完成水を注いでたった1分、厳密に時間や水の分量を量らなくても大丈夫です。しかも、味や食感が普通のきなこ餅と全く変わらないので驚きました。添加の粉末アルコールの影響か、舌に雑味が残りましたが、十分においしい非常食と言えるでしょう。小さめとはいえお餅ですので、小さなお子様や高齢者の場合のどに詰まらせるおそれがあります。食事の際は十分に注意して下さい。3.アルファ米を食べてみた主食となる白飯の作り方は以下の通りです。(1)袋を開け、脱酸素剤とスプーンを取り出し、底を広げる(2)水を袋の内側の注水線(今回は160ml)まで注ぎ、スプーンでよく混ぜる(3)チャックを閉め、水を使用した場合は60分置いて完成常温の水でも、1時間後にはふっくら仕上がっていて感動しました。ただ、計量カップで厳密に160ml計って注いだところ、水位が注水線より若干下になり、仕上がりが少し硬めのご飯になってしまいました。計量カップよりも、注水線を目安に水を注いだ方がよいようです。味はごく普通の常温のご飯です。水で戻したという違和感もなく、無添加なので食後の雑味もありません。ラップに包んでおにぎりにしたり、汁物やおかずと一緒においしく食べられそうです。4.即席パスタを食べてみた続いて、カルボナーラのパスタを作りました。(1)袋を開け、脱酸素剤とスプーンを取り出し、底を広げる(2)水を袋の内側の注水線(今回は150ml)まで注ぎ、スプーンでよく混ぜる(3)チャックを閉め、水を使用した場合は20分置く(4)チャックを開き、仕上げによく混ぜて完成水を注いだ時点では、パスタと底の方にあるソースが完全には混ざらないので、食べる前にもう一度よく混ぜるのがコツです。食べてみたところ、「ぬるいパスタ」いう感想です。味は悪くないのですが、やはりお湯を使って、温かいものを作った方がおいしく食べられそうです。1袋分でかなり食べごたえがありますので、家族で分け合って食べるというのも良いですね。5.賞味期限対策のアレンジをしてみた備蓄の方法には、ローリングストック法というものがあります。普段の食事で定期的に非常食を食べては買い足し、常に新しい非常食を備えておく方法です。今回は、アルファ米の簡単なアレンジをご紹介します。作り方は以下の通りです。(1)コンソメ5gほどを、少量のお湯で溶かす(2)(1)で作ったコンソメ液を、アルファ米を戻す際にお湯と一緒に袋に注ぐ(3)袋の表示通りの時間待って完成簡単なうえに、味はピラフのようで大変おいしかったです。コンソメ少々で丁度よい味つけになるので、調味料を計量する手間もありません。被災時にも実践できそうです。同じく非常食になるソーセージの缶詰と、冷蔵庫にあった玉子や野菜で、カフェのワンプレートディッシュ風に仕上げてみました。ケチャップで味に変化がついてさらにおいしく食べられました。まとめ今回試した非常食のうち、常温の水で作ってみておいしかった順は以下の通りです。第1位水戻り餅第2位アルファ米第3位パスタ日本の文化として、餅やご飯は冷めた状態でも食べることがあるのに対し、パスタはアツアツか冷やした状態で食べるもの、という認識があるせいだと考えられます。白飯のアルファ米は常温でもおいしく食べられ、様々な応用がききますので、多めに備蓄しておくことをオススメします。非常食選びの一助になれば幸いです。
2017年09月01日災害時には、飲料水や熱湯が確保できない、スマホや携帯が充電できない、といった事態が予想されます。防災グッズで、本当にライフラインの代わりになるのでしょうか?実際に使って性能を試してみました。グッズ選びに迷われている方必読です。日本は災害の多い国です。災害で水道・ガス・電気が絶たれても、一定期間生き延びるためには、飲み水や熱湯、連絡用の機器の充電が必要になります。一般に出回っている防災用品には、非常用持ち出し袋に入れられるコンパクトサイズで、飲料水やお湯の入手、携帯の手動充電が可能という、便利なグッズが出回っています。実際使ってみて、どのくらい簡単にできるのか、注意点はないのかを検証しました。■目次1.浄水器を使ってみた2.お湯を沸かしてみた3.どれだけ頑張れば充電できるかやってみたまとめ1. 浄水器を使ってみた災害時には、飲料水が尽き、お風呂の水や川の水しか手に入らないかもしれません。そんな時に役立つのが浄水器です。様々な種類がありますが、携帯しやすいストロータイプを試しました。使用法は、殺菌された水(水道水など)の場合は、水の中に入れて口で吸うだけです。ストロー内部に水が満ちるまで水が上がってこないため、少し時間がかかり、また吸う力も必要でした。小さなお子様や高齢の方では難しいかもしれません。殺菌されていない川の水などには、飲用の前に粉末除菌剤をいれます(200mlに対し、付属の計量器すりきり一杯)。よくかき混ぜて2分以上待ち、ストローで吸います。魚が棲める程度の淡水ならば飲めるそうです。ストロー本体は約100リットルの水を浄化でき、付属の粉末除菌剤もコップ600杯分の除菌が可能なため、衛生的な水がくるまでは十分しのげそうです。2. お湯を沸かしてみた赤ちゃんのミルクや、温かい食事など、被災地でお湯は大切な資源です。ガスコンロが使えればいいのですが、火が使えない状況も考えられます。そんな時も、アルミニウムの水酸化反応を利用し、火を使わずに熱湯を作れる防災グッズを試してみました。熱湯を作る際には、別途フタつきのアルミボトルを用意する必要があります。今回はコーヒーの缶を使って400mlの水を沸かします。実験前の水温は約28℃でした。作り方は以下の通りです。(1)赤い加熱袋を立てて底を広げ、黄色い袋から発熱材を取り出し、底に入れる(2)その上にふたを閉じたアルミボトルを入れる(3)発熱材が入っていた黄色い袋を使い、水(川の水や海水でもOK)を計量し、赤い袋の中に注ぐ(4)赤い袋のチャックを閉め15分~20分待つ激しい化学反応が起き、注いだ水が沸騰しています。約20分後、ボトルは素手では持てないほど熱くなっていました。タオルで包んでふたを開け、温度を測ると、約76℃でした。熱湯を湯飲みに注いだ時の温度が約80℃前後ですので、問題なく料理などに使えます。注意点としては、化学反応中には特に臭いはしなかったのですが、可燃性の水素ガスが発生しているそうです。使用中は換気に注意し、火気に近づけないようにする必要があります。3. どれだけ頑張れば充電できるかやってみた被災時に救助依頼を出したり、情報を集めるのに、携帯電話やスマートフォンは非常に重要なアイテムです。防災グッズには手動で携帯を充電できるものもありますが、実際どれくらい頑張れば充電できるのか試してみました。用意したのは、LEDライトと携帯電話の充電機能の2つがついたシンプルなものです。使い方の基本は、充電ハンドルを本体から引き起こし、くるくる手で回すだけ。作業負荷を日常の動作に例えるならば、大根をおろすのとほぼ同程度です。短時間ならばたいしたことはありませんが、長時間だと疲れてきます。説明書には、何分回せばどの程度充電できるのか書いてありませんでした。試しに、5分間手動で本体を充電したところ、ライトがつきました。7分後ぐらいから徐々に光が弱くなり、20分でほぼ消えました。5分充電の場合、灯りとして使えるのは10~15分程度のようです。続いて、携帯電話です。充電の仕方は以下の通りです。(1)本体の差込口に付属のコードを挿入する(2)使用している携帯電話のアダプターを選んでコードに接続する(3)アダプターに携帯電話をつなぐ(4)ハンドルを回す携帯は完全に電池切れで、電源も入らない状態です。まず、10分間手動充電すると、起動しました。しかし、「充電切れ」を示す、空の赤い電池の表示が出ています。合計1時間充電し続けました。しかし、1時間後も「充電切れ」表示のままでした。1時間分の充電量で、メールが送れるか試しましたが、2行書こうとしたら途中で電池が切れました。文章が「助けて」のみならば、かろうじて送れるかどうか、というところです。携帯でこれならば、消費電力の多いスマホの場合は、1時間ではほとんど充電されないことでしょう。手回し充電器よりも、バッテリーを備蓄する方が現実的と思われます。まとめ実際に試してみると、被災時に大活躍しそうな便利グッズから、現実的にはなかなか難しいグッズまで、様々なものがあることがわかります。肝心なのは、ご家族みなさんが苦労せず使えるものを選び、備えておくこと。後悔しないために、事前に「どんな防災グッズが必要か」、「使いこなせそうか」など情報を集めること。余裕があれば実際に試してみることも大切です。
2017年09月01日突然の災害時になくてはならない防災グッズ。できるだけ難しくなく簡単に作れるものを選びたいですね。どのくらい組み立てが難しいか、組み立て式トイレと非常用テントを実際に作ってみました。また、100円ショップの材料で簡単な防災頭巾を作りました。地震などの災害は、本当にいつ起こるのか分かりません。防災グッズを買いそろえて「これで安心」と思っていると、実際の被災時には気が動転して「作り方が分からない…」ということになってしまうかも。できるだけ組み立てが難しくないものを常備しておきたいところですね。被災してやむを得ず野外で過ごす際に必要な”組み立て式トイレ”と”非常用テント”を、設営がどのくらい難しいか実際に試してみました。また、100円ショップのグッズで簡単な防災頭巾作りにもチャレンジしました。■目次1.トイレを作ってみた2.寝る環境を作ってみた3.防災頭巾をつくってみたまとめ1. トイレを作ってみた災害時に衛生的に過ごすために欠かせないのがトイレです。お子様や高齢の方のことを考えると、座れるトイレが望ましいですね。大人が座ることができる段ボール製の組み立て式トイレを実際に作ってみました。説明書に従って組み立てたところ、初めてでも難しくなく”10分かからず”に完成しました。作り方は以下の通りです。(1)葉っぱの柄のついている段ボールを、写真のように箱型に組み立てる(2)細長い段ボールを”口の字”になるように折り、切れ目をあわせて(1)に差し込む(3)下までしっかり差し込んだら、座る部分の段ボールをかぶせてツメを4か所に差し込む。真ん中の穴部分を下に押し込む(4)使用時は汚物袋を便器にかぶせる。使用後は付属の凝固剤をかけ、汚物袋を閉じて捨てる耐荷重量は約100kg。実際に座ってみましたが、しっかりしたつくりで安心感があります。わざと変な乗り方をしない限りは問題なく使えそうです。2. 寝る環境を作ってみた家からの避難を余儀なくされた際、雨風や寒さをしのぐ最低限の寝場所が必要です。雑木林で、非常用テントの設営に挑戦しました。外国製の非常用テントを使用しましたが、設営方法が何も書かれていませんでした。長方形の大きなシートと、ひもが1巻入っているだけです。ひもの両端を2本の木に結び付け、シートを垂らして両端を重いもので固定しようとしました。ですが、なかなかうまくいきません。悪戦苦闘していると、立ち会ってもらった人に「そのシートは2枚重なっているのではないか」と指摘されました。その通り、このシートは筒状で”筒の中にひもを通して”使う仕組みでした。災害時に1人で設営したら、最後まで使い方が分からなかったかもしれません。悪戦苦闘した時間を含めて約15分で完成しました。テントの他にも、・ひも・テントを固定するための洗濯バサミ・固定用のピンがあるといいでしょう。道路等の上に設営する場合は、ガムテープがあるとよさそうです。外からテント内は見えませんが、薄いので中からは外の景色が透けて見えます。土の上は思ったほど寝心地も悪くなく、一晩程度ならしのげそうです。保温性の高い100円ショップのアルミ温熱シートを体の上にかければ、肌寒い季節でも大丈夫そうです。何日か過ごすのであれば、寝袋や敷布が必要になるでしょう。3.防災頭巾をつくってみた最後に、100円ショップの材料で”防災頭巾”を作ってみました。裁縫に不慣れな者が、手縫いに挑戦して約1時間かかりました。要領がよければもっと早くできるでしょう。材料は以下の通りで、費用は400円(+税)です。・クッション36cm×36cm…2枚・カバンテープ(幅25mm)…約1.2m・糸…1巻次の方法で作成しました。(1)クッションを外表にして、ひもの部分をそろえて右側にして2枚重ねる(2)2辺を、写真の矢印の通りにL字型に縫い合わせる。クッションについているひものうち、右上にくるものは切り取って下のものは残す。下のひものところまで縫う(3)残した下のひもで、クッションにカバンテープを結びつける(4)(2)で切りとったひもを10cmほどの長さに切り、両端を1cmほど折り返して縫い合わせる。同じものを2本作る(5)(4)をクッションの左側の両サイドにベルト通しとして縫い付け、カバンテープを通して完成クッションは、36cm×36cmでは少し小さいので、できれば40cm×40cm以上のものが望ましいです。厚手クッションなので座布団には向きませんが、リビングでくつろぐ際の枕によいです。仕事場用には薄手・リビング用には厚手のものと複数個作り、大地震の時にさっと被れるようにしておくとよさそうです。注意点として、”肩が守れない”点と”化学繊維で燃えやすい”点があります。最近は1000~2000円程度で難燃性の防災頭巾も売っていますので、非常用持ち出し袋にはそちらを入れておくことをお勧めします。まとめ3つのグッズの作成を通じて、防災グッズは実際に組み立てることが大切だと分かりました。特に外国製の防災グッズは、全く説明がない場合もありますので”事前の使用法の確認”が大切です。いざという時に組み立て方が分からないと困るので、組み立て式のものは一度組み立ててみた方が安心かもしれません。日ごろから防災に関心を持ち、いざという事態にも慌てずに対処できるようにしておきたいですね。
2017年09月01日9月は防災月間。災害は起きてほしくないですが、いつ起きても大丈夫なように準備しておくことが大切です。大人のグッズだけでなく、子どもはその年齢にあったものが準備ができていますでしょうか? みんなの防災グッズについて調査してみました。Q.お子さまのための防災グッズ、用意してる?1.用意してる 25.7%2.用意していない 62.1%3.その他・どちらとも言えない 12.2%半数以上の人が用意していないという結果に。いつ起きるかわからないからこそ準備しておくのが防災グッズ。あとから「準備しておけばよかった…」なんて思っても遅いですよ。■わかってはいるけどお金も時間も余裕がナイ大事だということはわかっていても、実際行動に移せていない人が大多数。いまや100円ショップなどでも買えるものもありますので、思い立ったらすぐに準備にとりかかりましょう。「準備の必要性は感じていますが、使うか使わないかわからないものにお金をかけるほど、ゆとりはないので、普段使いできるものを用意しています。ぜんぜん足らないとは思っています」(千葉県 40代女性)「しないといけないと思いますが、それにかかる費用や時間を考えると、なかなか動けません」(鳥取県 40代女性)■アレルギーや持病がある子には対応できるものをお子さんが食物アレルギーだったり、持病がある場合は特に注意が必要です。食べられる非常食や飲みなれた常備薬なども忘れずに用意しておきましょう。「食物アレルギーがあるので避難所で配布されるものはほとんどアウト!食べられるものはそろえておかないと…。レトルト食品はアレルギー対応のものでないと食べられるものがない」(東京都 40代女性)「喘息やアトピーがあるので、薬類は常にストックしています。あと3〜4年前につかった大きいサイズのおむつを捨てられずに保管してあります。子供のお腹がゆるくなった時に使えましたし」(茨城県 40代女性)■毎年防災リュックは中身の見直しをしよう1度完璧にそろえたとしても見直しが必要なのが防災グッズです。食品の賞味期限はもちろん、懐中電灯やラジオなどは使用できるかどうかの動作確認を。子ども用はサイズなどもチェックしておきましょう。「食品はもちろん、電池類などは時々確認して入れ替えなければいけないと聞きました。何年も前に準備したリュックを開ける気になれず…恐くて賞味期限が見れません。そんなリュックじゃ、いざっていう時に持って行ってもコントにしかならない」(千葉県 40代女性)「阪神大震災の時に、一通り揃えました。非常食も、家族5人が3日間食べられるくらはそろえています。もちろん、賞味期限が近くなると買い換えて、古いものは食べるなどしています」(愛媛県 40代男性)------Q.お子さまのための防災グッズ、用意してる?集計期間:2016.09.01〜2016.09.06アンケート回答数:4681件ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年08月31日9月1日は、「防災の日」です。昭和35(1960)年の内閣閣議によって定められました。大正12(1923)年のこの日、関東大震災が起こり、過去にはこの時期にたびたび大きな台風が日本各地を襲い多くの被害があったことから、防災の日に定められました。こうした大惨事を忘れないため、毎年各地で防災訓練などが実施されています。わが息子が通う小学校ではこの時期、防災訓練が行われます。わたしが子どものときも9月に避難訓練があり、そのときだけは近隣に住む子ども同士のグループで集団下校をしていた記憶があります。そんな行事を通して「わが家も防災に備えなければ」と気持ちがあらたまりますが、高い意識でキープするのはなかなか難しいことかもしれません。■防災意識に変化? 約半年で災害に備える意識が大幅減少マクロミルが行った大災害に対する調査によると、「日頃からどの程度、防災を意識しているのか」という質問に対して「意識している」という回答が58%。今年2月に行った同調査の69%よりも11ポイントも低下しました。これは「とても意識している」と「やや意識している」をどちらも合わせた数値ですが、「とても意識している」に限定すると15.1%から8.2%と約半数に減っていることがわかります。さらに、「災害に対する備えは強化していますか?」の質問には、「強化はしていない」が53%で、前回より15%も上昇。災害への意識は平穏に毎日を過ごすなかで、徐々に薄れてしまう傾向があるのかもしれません。「恐れている災害は?」の質問には、1位が地震で91%と圧倒的なトップとなっています。そして、7月の九州を襲った豪雨が記憶に新しいせいか、2位は54%で豪雨・洪水、3位は44%で暴風・竜巻と続きます。 ■年に1度は必ずチェック! 防災のためにできる3ヶ条「万が一の時のために、日ごろから何かしら防災対策を」と考えるママは多くても、きちんと定期的に行動を起こすとなるときっかけがつかめず、どうしていいかわかりませんよね。そこで、もうすぐ防災の日をむかえるこの時期に、以下の3つをやってみてはいかがでしょう。1.家のなかの危険な場所をチェック地震の際は、倒れてきた家具の下敷きになるけがをしたり逃げ遅れたりするケースが少なくありません。そのため、高さのある家具には、転倒防止グッズの取りつけをおすすめします。また、高い家具はベッドや扉の位置から離して置くなど工夫すれば、万が一のとき被害を最小限におさえることができます。2.非常時に役立つグッズはいつも手に取れるところに常備年に一度は必ず、非常用持ち出しグッズや非常食などをチェック。それ以外に、リビングでいつも自分が座る定位置の近くには懐中電灯やホイッスルをおいておきましょう。災害はいつ起こるかわかりません。自宅にいた場合、手にとれる場所に準備しておけば、懐中電灯で暗い室内をすぐに照らすこともできますし、動けない・外に出られない状態になってもホイッスルでほかの人に知らせることができます。3.災害時の連絡方法を、家族同士で確認しておくまた、家が全壊するなど万が一の場合、家族で集まる際の集合場所を決めておきましょう。それ以外に、安否確認の方法を共有しておくことも大事です。たとえば災害時、家族と連絡がとりにくくなった場合には、声の伝言板「災害用伝言ダイヤル(171)」やネットを通じて安否確認ができる「災害用伝言板(web171)」といったサービスを連絡手段のひとつとして覚えておきましょう。これらは毎月1日と15日 に無料で体験利用できるので、事前に試してみて使用方法を覚えておくといいですね。防災意識を防災行動にうつすことで、逃れられない災害被害を最小限におさえることができるかもしれません。防災行事をきっかけに、ぜひ家族で話し合ってみてくださいね。<参考> 「防災意識と備えの実態に関する定点調査 第2回」(マクロミル調べ)
2017年08月21日大地震や自然災害は突然やってくるものです。非常事態に備えて、家に備蓄品を用意しておくといざという時に役に立つのは間違いなし。今回は備蓄に必要なアイテム、その保管方法などを紹介していきます。漠然と不安を感じている方、ぜひこれを読んで災害に備えましょう。地震や台風、大雨による水害など、自然災害はいつ起きるかわかりません。ニュースでその被害を見るたびに、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。家に備蓄品があると、いざというときに役に立つものです。今回は備蓄について必要なものや保管方法などを紹介していきます。いざというときを乗り超えるためには、どのような備えが必要なのか、今一度立ち返って考えてみましょう。■目次1.災害時の備蓄の重要性2.食料や水何日分備蓄する?3.3日分の大人1人分の備蓄はどれくらい?4.3日分の4人家族の備蓄は?夫婦+子2人の場合5.備蓄品を保管する方法は?6.避難場所や連絡手段を家族で確認しておく!まとめ1. 災害時の備蓄の重要性災害時は、思ってもみない事態が多々起こります。必要になったら購入しようと考えており、備蓄品を揃えていない方は今一度思い直してみてください。災害時には支援物資がすぐに届くとは限らず、近くのスーパーやコンビニにある日用品・食料もすぐに売り切れてしまう可能性があります。時には、ガスや水道、電気などのライフラインが止まってしまうことも。日常生活が送れなくなるばかりか、水や食料など生きていく上で欠かせないものも、満足に得られないという状況もあります。そんな時に、食料や日用品など必要な備蓄を揃えておくと役に立つのです。2. 食料や水 何日分備蓄する?災害時の備蓄品は、どれくらいの量を用意しておくべきでしょうか。備えが多いのに越したことはありませんが、まずは最低限どれくらいの量の備蓄が必要か考えてみましょう。災害が発生したとき、支援物資がすぐに届き各家庭に行き渡るのなら良いのですが、実際はそううまくはいきません。最低限必要な食料と水は3日分だといわれることが多いです。政府や消防庁などの防災マニュアルにも、最低限3日分は備蓄しておくように書かれています。災害発生直後の3日間、まずは命が関わっている救助活動が最優先されます。支援物資の輸送や道路の復旧作業などはその後になる可能性が高いので、最低3日間は自力で乗り切るための用意をしておきましょう。3. 3日分の大人1人分の備蓄はどれくらい?3日分の最低限必要な食料と水は、大体これくらいの量になります。今回この写真に写っているものに掛かった費用は、約3,800円です。・水10リットル(2リットル×5本)・おかゆ6袋・食パン1斤・おかず系缶詰9個・クッキー1箱また、それに加えてガスや電気が止まったときの備えとして、カセットコンロとカセットコンロ用のボンベを用意しました。カセットボンベの必要量は一概にいえません。3本セットから売られていることが多いので、とりあえず3本くらいは用意しておくと良いでしょう。カセットコンロは安いものなら2,000円前後から購入できます。カセットボンベは3本で300円程度です。政府のガイドラインによれば、飲料水の備蓄は1日3リットルが目安となっています。体重にもよりますが、大人が排出する水分量は2~3リットルといわれています。排出した水分を補うのには飲料水のほか、食事に含まれる水分もあるので、必ずしも2~3リットルの水を飲む必要はありません。災害時には食事からの水分摂取量も少なくなりやすいと考えられます。ほかの水分補給の手段があれば、必ずしも飲料水で3リットル飲む必要はありませんが、必要量の目安として1日3リットル×3日分=9リットルとしておきましょう。2リットルペットボトルなら5本必要になります。水はメーカーによって価格が変わりますが、安いものなら2リットルで70円~100円といったところです。食料として主食も必要です。白米のレトルトパックも便利ですが、災害時に意外と便利なのがおかゆのレトルトです。加熱調理されたおかゆのレトルトは温めずに食べることもできます。おかゆは味の種類を変えて揃えておけば、食事に変化を持たせられます。また、玉子がゆや鮭がゆなら、タンパク質や塩分を一緒に摂ることも可能です。今回は、シンプルな白がゆ、玉子がゆ、さらにさっぱりと食べやすい梅がゆの3種類を2つずつ用意しました。おかゆは大体1袋100円前後から購入できます。おかゆだけだと主食2日分の量なので、食パンをプラスしてあります。食パンは日持ちのするものではなく、保存食として備蓄するのには不向きです。そこで、普段は普通に食べ、無くなる前に買い足しておきましょう。そうすると、いざというときには数日分の食料として利用することができます。備蓄品は意外とかさばるため、普段の食料と兼ねると便利です。食パンも1袋100円程度で購入できます。他にも、家にある食材などからいざというときに役立ちそうなものを探すと、食パンを含めこれだけのものがありました。長期保存ができて栄養価も高い「蜂蜜」は立派な非常食です。災害時、不足しがちなのが野菜です。缶詰などのおかず系で、なるべく野菜が使われているものを用意するのも大切ですが、野菜ジュースがあると便利です。水も火も使わず、水分も摂取できるため備蓄品として優秀です。野菜ジュースは200mlの紙パックなら大体1本70~80円で購入できます。即席みそ汁やスープもあると便利です。味気ない食事のなかに、温かい汁物があると安心する人もいるでしょう。フリーズドライタイプのものも人気があるようです。フリーズドライはやや割高ですが、1食100円程度で売られています。食料に加えて、ラップやポリ袋、除菌ウェットティッシュも用意しておきましょう。ラップは食べ物の保存に使うだけでなく、いろいろな使い道があります。・食器に被せて使う・包帯代わり・油性ペンがあればメモの代わりになる・丸めてスポンジのように使うまた、ポリ袋は料理をするときに活躍します。・手袋代わりに使う・食材を混ぜる時のボウル代わりに使う・食器に被せて使うこのような使い方をすることで、使える水が少ない状況で水の節約に繋がります。除菌ウェットティッシュは水が使えず衛生面での問題が出やすい状況で、手やテーブルなどを拭くのに役立ちます。携帯用のものだと300円程度です。同じくらいの価格で100枚入りのボトルタイプもあります。そのほかにも、以下のようなものがあると便利です。あらかじめリスト化しておき、いざという時にすぐ確認できるようにしておくと便利ですね。・ティッシュペーパー・市販薬(あれば常備薬)・消毒や包帯などが入った救急箱・手回し充電できるラジオや懐中電灯・ライター・乾電池・ガムテープ・軍手・マスク・新聞紙・使い捨てカイロ・レインコート・ブランケット4. 3日分の4人家族の備蓄は?夫婦+子2人の場合夫婦2人に子ども2人という場合で、必要になる備蓄の量を考えてみましょう。基本的には、大人1人分の量を4倍にして考えます。最低限用意しておきたい食料と水の備蓄量は以下の通りです。・水36リットル(2リットル×18本)・おかゆ36袋・おかず系缶詰36個・お菓子類3~4箱カセットボンベは単純に4倍の量は必要としないので、6本くらいあると良いでしょう。このほか、小さな子どもがいる場合には離乳食や粉ミルク、紙おむつやおしりふきも一定量用意しておきたいところです。女性の場合は、生理用品も必要になります。水の量は身体の小さな子どもは大人より必要ないと思うかもしれませんが、実は子どもは大人以上に水分摂取量が必要だといわれています。子どもは大人より汗をかきやすいとされるからです。そのため、子どもがいる場合も水の備蓄は多めにしておきましょう。主食は単純に1日3食を4人分で36食分必要です。おかゆを用意しておくのも良いでしょう。また、おかゆばかりでは飽きてしまうというときにはアルファ米も役に立ちます。アルファ米は水を入れるだけでご飯になるため、電子レンジや火が使えない状況でもご飯を食べられる便利アイテムです。味のバリエーションが豊富なのも嬉しいところでしょう。家族4人となると、主食だけでもそれなりの量となります。普段から家で使用しているお米も、いざというときの備蓄になります。電気が使えなくでも、ガスコンロがあれば鍋でお米を炊くことは可能です。また、ポリ袋に1人分のお米を入れて炊くこともできるため、ほかのおかずを湯煎するのと同時にお米を炊くということもできます。無洗米ならお米を研ぐ水の節約ができるのでおすすめです。災害後の生活では脱水症状を起こしやすいです。特に小さな子どもは大人よりも脱水になりやすいといわれています。万が一の備えとして、経口補水液や塩飴なども備えておきたいところです。簡易トイレも用意しておけると良いでしょう。合わせて、トイレットペーパーも用意しておきたいところです。・簡易トイレ75回分(1日6回とした場合)・トイレットペーパー12ロール5. 備蓄品を保管する方法は?備蓄品は定期的にチェックしておかないと、いざという時に賞味期限が切れていることがあります。これを防ぐために取り入れられているのが、食料や水のローリングストック法による管理です。ローリングストックとは言葉の通り、備蓄を回転させること。災害時に限らず定期的に備蓄品を消費して、その分を買い足しておく方法です。この方法だと賞味期限があまり長くないものでも、備蓄の一部にできます。普段から使うお米を多めに用意しておく、ラップなど在庫を一定数キープするように買い足すなどして、日常的に使うものを備蓄の一部にすることも可能です。子ども用のおむつなどは、何年も保管しておくものではありません。ローリングストック法で備えておくのが最適といえるでしょう。備蓄品の一部は、避難時に持ち出せるように分けておくと良いとされます。玄関の一角など、避難するときに素早く持ち出せる場所が良いでしょう。荷物をまとめておくのは両手が使えるリュックの方が適しています。家族4人の場合、1人分の持ち出し用品をそれぞれ小分けにしておくと良いでしょう。水だけでも1人分が約10㎏です。いざというときの持ち出しは、重すぎると避難に支障をきたします。男性でも15㎏、女性で10㎏ほどが目安だといわれています。自分が持てる重さに応じて、中身は調節してください。残りの備蓄は、家屋が無事ならばあとから取りに戻ることができます。食料の保管に適した場所に置いておきましょう。地震で家具が倒壊して備蓄がダメにならない場所があれば理想です。持ち出し品、その他の備蓄、どちらも定期的に中身を確認しておきましょう。6. 避難場所や連絡手段を家族で確認しておく!災害はいつどこで起こるかわからないため、お互いの安否確認のための連絡手段を普段から確認しておくようにしましょう。・災害用伝言板・災害用伝言ダイヤル(171)携帯電話が繋がりにくくなる災害時には、こういったサービスを活用しましょう。家族みんなで使い方を日ごろから確認しておくと安心です。ほかにもSNSなど、さまざまなツールを活用すると良いでしょう。家族がバラバラで被災したとき、集合する場所も必要です。・自宅・公園や学校などの避難場所自宅で集合できるとは限りませんので、集合場所も事前に決めておきましょう。・具体的な目印を決めておく・時間を決めておく避難場所では多くの人がいて、家族が見つかりにくい可能性があります。ベンチの前、ブランコの前など、具体的な目印を集合場所に指定しておくと良いです。また、何時に何分間待つと指定しておくと、何時間も待ち続ける必要がありません。疲れや不安の軽減にも繋がります。まとめ自然災害はいつ起こるかわかりません。いろいろな災害が毎年起きてはいるものの、いざ自分が被災するまで備蓄をしていなかった人も少なくはないようです。起こってからでは、必要なものがなかなか手に入らずに辛い思いをするかもしれません。最低限乗り越えるために必要な量の備蓄だけでも、あるのとないのとでは変わってきます。いざというときに備えて備蓄を用意してみてはいかがでしょうか。
2017年08月06日いつかやろうと思っていて、ついつい後回しになってしまう地震対策。手間かもしれませんが、いざという時に自分の身を守るための大切な手段でもあります。今回は、一人でも簡単にできる地震対策をご紹介。100円均一でも簡単に手に入るものばかりですので、試してみてください。地震大国、日本。どの地域に住んでいても、地震による被害や影響を受ける可能性はゼロではありません。いざという時のために、家具の転倒対策などを考えているという方も少なくないのではないでしょうか。一方で、「家具の固定は壁を傷つけそうでできない」「費用がかかりそうなので対策はしていない」などの懸念点も。今回はそんな悩みを抱える人のための、家具別の地震対策を紹介します。賃貸住宅の壁を傷つけない対策や、費用がかからない対策もあるので、ぜひチェックしてみてください。■目次1.大地震の危険性2.家具を固定するグッズのタイプ3.テレビの対策4.本棚の対策5.タンスやカラーボックス(大きめの箱型家具)6.その他注意することまとめ1. 大地震の危険性日本は地震大国だといわれていますが、実際にどのくらい地震が多いかご存知でしょうか。地震の頻度としては次のようなデータがあります。マグニチュード5.5以上の地震頻度を、1980年~2000年までの年平均回数で調査したところ、日本は1.14回だとわかりました。世界的に見ると、1位は中国の2.1回、2位はインドネシアの1.62回、3位はイランの1.43回となり、日本は世界の中で4位に地震が多い国となっています。■家具転倒の危険日本において住宅密集地で起きた大地震としてあげられるのが、1995年の阪神・淡路大震災です。このときの負傷被害は住宅内部が多く、家具の転倒や落下による影響が高かったといわれています。ガラスの飛散による負傷もあわせると、4分の3もの人が住宅内で負傷。このようなデータがあるからこそ、家具の転倒予防は必須対策となってくるのです。2. 家具を固定するグッズのタイプ家具を固定し転倒を防ぐグッズには、賃貸住宅で簡単に設置できるものから、強固に固定し転倒を防ぐものまでいくつか種類があります。壁を傷つけたくないご家庭や、設置が難しいものだと取り付けられないものもあるかと思うので、それぞれのニーズに合わせて選んでみてください。■突っ張り棒タイプ食器棚など背の高い家具と天井の間に、突っ張り棒を通すタイプです。このタイプはどのくらいの震度まで耐えられるかも確認しておきましょう。震度7相当に対応する商品もあるようです。何も記載されていないものは、揺れが弱いときには耐えられても、揺れが大きくなると外れてしまう可能性があります。また、天井や家具の強度が弱いと、突っ張り棒がつき抜けてしまうこともあるので、十分に注意しましょう。■耐震ジェル家具の下に耐震ジェルを敷いて、揺れを吸収させるグッズです。このタイプも震度7クラスまで耐えられるものが売られています。突っ張り棒の耐震7クラスのものと比べると、やや性能は低下するようです。■耐震プレート家具の前面部の下にプレートを入れて使います。家具の前側が少し上がった状態となるため、家具が前に倒れるのを防ぐことができるグッズです。これも耐震ジェルと同様、耐震7クラスの突っ張り棒と比べると効果は弱くなります。■組み合わせると強度が高くなる家具をL型金具で壁に固定すると最も強度が高くなります。賃貸住宅など壁にネジを打てないご家庭は、突っ張り棒と耐震ジェルのように複数のものを組み合わせると、L型金具で固定した際と同じくらいの強度を保つことが可能です。背の高い家具は、ベッドの脇やソファーの横など、人が過ごすことが多い場所の近くには置かないようにしましょう。3. テレビの対策薄型テレビは転倒しやすく、バランスを保つのが難しい家電の一つです。テレビの耐震対策にも多数のやり方があるので、ニーズに合わせて使い分けましょう。■耐震ジェルテレビの下に耐震ジェルを入れると、揺れを軽減してくれます。テレビの下に入れるだけなので、賃貸住宅で壁を傷つけたくない家庭や、テレビの買い替え時にも便利な商品です。■テレビ台に固定するテレビ台に直接固定穴が付けられている場合もあるようです。我が家のテレビの取扱説明書を確認したところ、テレビ台に固定できる「固定バンド」が付属しているようでした。合わせて壁に固定する方法も記載されているようです。地震による転倒を防止するには、壁にテレビを備え付ける方法も検討してみましょう。■壁に紐で固定テレビ台にテレビを設置する場合は、テレビが落下しないよう壁に紐で固定する方法があります。壁にネジ止めする必要があるため、賃貸住宅には向いていない方法です。取り付ける場合は、テレビの裏側に紐を取り付ける部分があるか確認しておきましょう。4. 本棚の対策本棚は食器棚と同様、突っ張り棒、耐震ジェル、耐震プレートなどが使えます。本棚の場合は、本棚から本が落ちてしまう可能性があるため、独自の対策が必要です。■新聞紙で耐震プレート代わりに市販されている耐震プレートを活用しなくても、新聞紙でも代用できます。新聞紙を折りたたみ、本棚の全面部の下にさしこみましょう。新聞紙は少し隙間が見えるくらいに入れてください。高さは1~2cmくらいです。■本の落下防止本棚の前面部に紐を通して、本の落下を防止しましょう。フックを左右に通し、紐を通すだけです。紐をゴムに変えると、本の取り出しがしやすくなります。■天井に突っ張る本棚より耐震性を高めるなら、天井にピッタリ収まる本棚を設置するのが一番です。予算に余裕があるなら、壁の高さにあった、作り付けの本棚を取り付けましょう。市販の本棚では、天井につっぱり作り付け家具の用に備え付けられる商品が売られています。設置場所があるなら購入を検討してみましょう。■本の入れ方に注意辞書など重量がある本は下に、文庫本など軽いものは上に入れましょう。下に重心がくるように本を入れると、転倒防止になります。万が一転倒した際にも、軽い本が上なら怪我のリスクを減らすことにも繋がるのです。5. タンスやカラーボックス(大きめの箱型家具)■カラーボックスの固定高さがあまりないカラーボックスの場合は、突っ張り棒などの耐震グッズが使えません。L型金具を使って、カラーボックスと壁を直接固定する方法があります。カラーボックスを複数積み重ねる場合は、I型金具を使ってそれぞれを固定してください。■タンスの固定タンスは食器棚同様に、突っ張り棒、耐震ジェル、転倒防止プレートを設置しましょう。上下分かれるタンスは、間をI型金具で固定するのがおすすめです。タンスの上にスペースが開いているなら、物をぴっちり詰めた段ボールを間に入れる対策もあります。6. その他 注意することどんなに強固な耐震化をしても、大きな地震がきたときに家具が倒れるかもしれません。万が一のことを考えて、家具の配置に注意しましょう。■寝室に大きな家具を置かないスペースに余裕があるようなら、寝室に大きな家具を置かないようにしましょう。寝室に背の高い家具が一切ないと家具の下敷きになる危険性もありません。寝室から外に出る際にも障害物がないためスムーズです。■家具の配置に注意スペースの問題から家具を設置しなければならない際、タンスなど背の高い家具は、ベッドに向かって倒れない位置に置きます。同様に、タンスが倒れた際にドアをふさがないかどうかも考えましょう。■畳よりフローリング大きな家具を設置する部屋は、畳よりフローリングの部屋です。畳は床が沈み込みやすいため転倒しやすくなります。まとめ家具の地震対策は後でやろうと思っていると、ついつい先延ばしになってしまいます。耐震グッズは100均にも売られているため、買い物で立ち寄った際にのぞいてみてはどうでしょうか。耐震パットの設置なら、女性でも簡単にできるため、気になった方はぜひ取り付けに挑戦してみましょう。
2017年07月25日災害大国日本ではこれまで数多くの防災グッズが販売されてきました。近年では、「災害が起きたら使うもの」であった防災グッズは、「“日常使い"できて、災害発生時“も"使えるもの」へと消費者ニーズに合わせて変化しはじめています。そんなオシャレになった防災グッズを一挙にご紹介します。普段はレインブーツ、災害時は安全長靴に一般社団法人防災ガールと、大正12年創業で消防用長靴などのプロフェッショナル用アイテムを製造するシバタ工業は、靴底に鉄板が入った頑丈なつくりながらも折りたたんで持ち運びやすい「災害ボランティア用ブーツ」を開発。SNSやWEBメディアなどで話題となっています。購入先◆シバタ工業ECサイトショートブーツロングブーツパラコードミサンガが多機能防災グッズに津波防災のプロジェクト「#beORANGE」(一般社団法人防災ガールと日本財団の共催で実施)が手がけるパラシュートコード(通称パラコード)で作られたミサンガ。接続部分がホイッスルになっていたり、ほどくと2m弱の長さになるため止血や骨折した箇所の固定など、このミサンガ1つで10種類以上の使い道のある便利グッズです。7月にはさらにバージョンアップした商品が発表されます。購入先#beORANGE 公式ECサイトビーチで使うラウンドタオルが津波防災の合図に同じく「#beORANGE」プロジェクトが発売予定しているのがインスタグラムやSNSで人気の夏のビーチに映える「ラウンドタオル」。通常は表面を活用し、緊急時には「津波が来たぞ、早く浜に戻れ」を意味するオレンジの裏面を沖にいる人にむけて振る。津波が来た時には沖に出ている人は「音」で呼びかけても聞き取りづらいという声から開発された。7月17日(海の日)に発売開始。原子力発電所内の作業者も着用する「タイベック素材」を活用したマウンテンパーカRESQUADが販売するB-LINEJACKETusingDuPont™Tyvek®は、化学防護服などに使用されているデュポン™タイベック®を使用したマウンテンパーカ。危険な物質の侵入や付着を阻止するバリア性、擦れ・裂け・引っ掛けといったリスクに強い耐久性があり、ハードな環境下でも作業の効率を高める快適性・軽量性を兼ね備え、様々なリスクから身を守る防護性能を搭載。購入先RESQUAD ECサイト
2017年06月29日私たちが当たり前のように使っている水道やガス、電気は毎日の食事にも欠かせません。災害によってこれらが途絶えてしまった時の食生活を考えてみたことはありますか?この記事では、防災非常食の選び方やポイントをはじめ、おすすめの非常食など幅広くご紹介します。災害時に役立つミニレシピも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。■災害をイメージして備えよう水道やガス、電気などのライフラインが途絶えてしまったら、どんな場面で不便が生じるでしょうか?また、今家にある食料品だけで家族は何日間過ごすことができるでしょうか?非常食を揃える前に、まずは大きな地震が起こった場合をイメージしてみましょう。【ライフラインが復旧するまでの期間は?】災害時には水道やガス、電気などのライフラインが止まる恐れがあります。例えば首都直下型地震が発生した場合、各事業所はライフラインの復旧目標として次のような日数を掲げています。■首都直下型地震発生後の復旧目標・水道…30日・ガス…55日・電気…6日それに対して過去に発生した阪神・淡路大震災と東日本大震災の後に、実際にライフラインの復旧にかかった日数は次の通りです。■阪神・淡路大震災発生後の復旧日数・水道…約90日・ガス…約85日・電気…約6日■東日本大震災発生後の復旧日数・水道…約90日・ガス…約55日・電気…約95日(東北電力管内)、約9日(東京電力管内)被害戸数や地域によって差はありますが、このように3ヶ月近くもライフラインが途絶えた状態で生活していた方がたくさん見られました。近年発生すると言われている首都直下型地震や南海トラフ地震、その他の大地震や自然災害でも、各事業所が掲げている復旧目標よりも時間がかかる可能性は十分に考えられます。【防災非常食はどれくらい準備すれば良いの?】震災直後は救援物資の遅れや不足も考えられるため、すぐに水や食料が手に入るとは限りません。ライフラインが途絶えていれば、ガスや水道水を使わずに調理する必要もあります。そのため、日頃から各家庭で非常食を備えておくことが大切なのです。食料の備蓄は少なくとも1人あたり3日分、飲料水の備蓄は1人あたり1日3リットルが必要だと言われていますが、可能であれば7日分程度を備えておくのが望ましいでしょう。例えば、4人家族で3日分を用意した場合では1日3食として計36食分の食料と、計36リットルの飲料水を備蓄しておく計算になります。7日分だと計84食分の食料と、計84リットルの飲料水が必要です。数字で見ると圧倒されてしまいますが、冷蔵庫にある残り物をはじめ米や缶詰、乾物などの保存食や、次にご紹介する「ローリングストック法」をうまく活用すれば難しい数字ではありません。まずは、3日分を目標に用意してみてはいかがでしょうか?【ローリングストック法を活用しよう】非常食を備えていても必要な時には消費期限が過ぎていて食べられなかったり、災害が起こる前に消費期限が来てしまい、消費のために毎日食べなければいけなかったりと、非常食の保管に悩んでいる方は多く見られます。今回ご紹介するローリングストック法とは、2013年頃から注目されはじめた新しい備蓄法です。実践することはそこまで難しくありません。備蓄している非常食を日頃から消費して、食べた分だけ新たに補充をするだけで良いのです。こうすると、期限の長い非常食が常に一定量ストックしてあるという状態を保つことができます。また、ローリングストック法を使えば重くて場所を取る飲料水も備蓄しながら利用でき、飲食料のほかにも使用期限のある乾電池などの日用品に応用することもできます。では、以下でローリングストック法の主なメリットを見てみましょう。■比較的期限の短いものも利用できる保存食というと消費期限が3年~5年など長期保存できるものが一般的でしたが、ローリングストック法では定期的に消費していくので、消費期限は1年程度あれば十分だと言われています。消費期限の短い食品も非常食として捉えることで、選べる食品が増えました。家族の好みに合わせて、「我が家の非常食」を選んでみてください。■食材を無駄にしにくい非常食を食べる度に新たに期限の長いものを補充するため、いざ必要となった時に消費期限が切れて食べられないという失敗を防げます。■非常食に慣れることができる日頃から非常食を食べ慣れているので、災害時に初めて非常食を出してみたら口に合わず食べられなかった…という心配を防ぐことができます。また、ローリングストック法では好みに合わなかった場合に新たに買い直すことができるので、補充の度に少しずつ好みの食品を増やしていくと良いでしょう。ローリングストック法では初めに1人あたり4日分、計12食の非常食を家族の人数分揃えることが推奨されています。先にご紹介した「1人あたり3日分」という目安より1日多いのでご注意ください。非常食が準備できれば毎月1食~2食程度ずつ非常食を食べ、食べた翌日に補充するというのを繰り返していきます。例えば4人家族の場合、初めに48食分の非常食を準備します。普段食べている食事の3食のうち1食を非常食に置き換えると、1日に4人で消費するのは計4食分です。消費した分は翌日に買い足します。これを毎月1回のペースで繰り返していくと、ちょうど1年で初めに準備した48食と新しく補充したものが全て入れ替わり、新しい48食が出来上がっていることになります。非常食を日常に取り入れるという考え方なので、押入れの奥にしまうのではなく、すぐに取り出せる場所に保管するのがポイントです。初めに準備する量や消費するペースはあくまでも目安なので、家族構成や家庭の事情に合わせて無理のない範囲でお試しください。■防災非常食を選ぶポイント非常食の備えは、「食料品・飲料品・台所用品」の3つのグループに分けて選びましょう。以下では、それぞれの押さえておきたいポイントをご紹介します。【ポイントその1】食料品の備蓄非常食は、ライフラインが途絶えてしまっても食べられる缶詰やビスケットなどが一般的です。過去の例を見ると電気は比較的早く復旧する見込みがあるため、電気ポットでお湯を沸かすだけで食べられるインスタント食品やレトルト食品も良いでしょう。醤油や酢、塩などの調味料を備えておくと、同じ食品ばかり食べることになっても味に変化を付けられるためおすすめです。小さな子供がいる家庭では、粉ミルクやベビーフードも必要です。成長に合わせて用意するものも変わってくるので、ローリングストック法を応用して無駄なく備えましょう。また、高齢者のいる家庭では堅い乾パンの代わりにビスケットを用意したり、普段から食べ慣れているものを備えたりと工夫をすることが望ましいです。【ポイントその2】飲料品の備蓄飲料水は1人あたり1日3リットル必要だと言われていますが、トイレや洗濯、洗顔など生活用水も考えるとそれ以上の備蓄が必要です。汲み置きや浄水器でろ過した水は小まめな汲み替えが必要なため、保存にはペットボトルのミネラルウォーターが便利です。災害時に給水支援があった場合、給水を受けられるようにポリタンクも用意しておきましょう。また、子供や高齢者は脱水症状になりやすいため、小まめに水分補給を勧めてください。ビタミン不足を防ぐため、野菜ジュースなどを用意しておくことも考えましょう。【ポイントその3】台所用品の備蓄カセットコンロやガスボンベがあれば、ライフラインが復旧するまでの間簡単な調理をすることができます。いざという時にスムーズに扱えるよう、慣れていない方は実際に使って使い方を覚えておきましょう。クーラーボックスや保冷材は、冷蔵庫の代用としても使えて便利です。そのほか、あると便利な台所用品は次の通りです。・ラップ食器にラップを敷くことで食器を汚さずに食事ができ、洗い水の節約になります。・ウエットティッシュ食事の前後に手を拭いたり、食器を拭いたりするのに使えます。・ポリ袋ゴミ袋としてだけでなく、お椀やコップに被せて使うことで食器が汚れるのを防いだり、お鍋の代わりに使ったりすることもできます。・ポリ手袋手袋をはめて調理をすると、調理の合間の手洗いの水を節約することができます。・キッチンバサミ包丁の代用品として、まな板を使わずにカットすることができます。■オススメの防災非常食&簡単ミニレシピローリングストック法の活用などによって、様々な食品を非常食として揃えることが可能になりますが、以下ではその中でも特におすすめの非常食をご紹介します。・缶詰ツナ缶やサバ缶、フルーツ缶など馴染みのものから、お肉やお粥、パン、スープの缶詰など様々な種類があります。ビタミンが不足しないよう、野菜の水煮やスープの缶詰も用意しておくと良いでしょう。調理された缶詰もありますが好きな味付けにしたり、小分けにして料理の品数を増やしたりできる水煮が使いやすくおすすめです。・インスタント食品手軽に食べられるインスタント食品は、災害時に備えておくと重宝します。スーパーよりも、ホームセンターやディスカウントストアのほうが安く購入できる場合が多いので、まとめて買っておくのも良いでしょう。・フリーズドライ食品水で戻すだけで食べられる保存食品であり、シリアルやスープ、スパゲティなど豊富なラインナップが特徴です。栄養を考えて作られたものもあり、単調になりがちな非常食の中に加えておくと食べる楽しみにつながります。・アルファ米フリーズドライ食品の一種であり、水やお湯を注ぐだけで食べられるお米です。赤飯や混ぜご飯など種類も多く、好みによって選ぶことができます。容器のパウチや缶を食器代わりにして使っても良いでしょう。・乾パン袋入りのものと缶詰に入ったものがありますが、缶詰のほうが長く保存できます。苦手な方はビスケットなどで代用したり、ミルクやスープに浸して食べたりすると良いでしょう。・乾物たんぱく質が豊富な高野豆腐やきなこ、食物繊維が豊富な干ししいたけや切り干し大根、ミネラルが豊富な乾燥ひじきやきくらげなど、乾物は保存しやすいだけでなく栄養も抜群。日頃から常備しておきたい食品のひとつです。・ドライフルーツプルーンやレーズンなど、食物繊維やカリウムが豊富に含まれているドライフルーツは便秘になりがちな災害時に重宝します。しっかりと噛むことで満腹感も得られます。・お菓子甘いものには疲れを取ってくれる効果があります。チョコレートやドロップ、グミなど手軽に食べられるものを選びましょう。ローリングストック法を活用して、家族の好きなお菓子を備えておくのも良いですね。最後に、災害時に役立つレシピを3つご紹介します。上記でご紹介していない材料もありますが、気になるレシピがあれば常備しておきましょう。【オススメレシピその1】お鍋で炊く、トマトリゾットライフラインが途絶えていても、カセットコンロがあれば美味しいリゾットを作ることができます。・材料(2人分)米…2合水…200mlトマトジュース…200ml好みの缶詰…1缶(ツナ、アサリ、コーンなど)塩、コショウ…好みで適量・作り方あらかじめ30分程水に浸しておいた米とトマトジュース、好みの缶詰を汁ごとお鍋に入れて強火にかけます。沸騰したら弱火に落とし、10分経ったら火を止めてそのまま10分蒸らせば完成です。缶詰からも良い旨味が出ますが、足りない方は塩・コショウで味を調えると良いでしょう。【オススメレシピその2】ポリ袋で作る、野菜たっぷりポトフお鍋の代わりにポリ袋を使うことで、洗い物を減らし水の節約になります。・材料(2人分)冷蔵庫の残り野菜…300グラム程度(じゃがいも、たまねぎ、キャベツ、人参など)ベーコンまたはソーセージ…あれば適量コンソメ…1個水…200cc~300ccポリ袋…2枚・作り方早く熱を通すため、食材は小さくサイコロ状に切りましょう。2枚重ねたポリ袋に全ての材料を入れ、沸騰したお湯に入れて様子を見ながら30分程度煮たら完成です。キャベツやたまねぎからも水分が出るので、野菜の量によって水を少し減らしてもかまいません。【オススメレシピその3】混ぜるだけ!切り干し大根と缶詰のマヨネーズ和えガスも電気も水も使わず、混ぜるだけでできる簡単な一品料理です。・材料(2人分)切り干し大根…50グラム程度好みの缶詰…1缶(鶏ささみ、ツナ、ホタテなど)すりごま(白)…あれば少々マヨネーズ…少々ポリ袋…1枚・作り方通常切り干し大根は水で戻しますが、災害時には貴重な水を使わず缶詰の汁で戻すと良いでしょう。洗い物を減らすためポリ袋に材料を全て入れ、手でよく揉めば完成です。白ごまの代わりに黒ごまを使っても風味が出てよく合います。■まとめいかがでしたか?防災非常食と聞くと難しく考えてしまいがちですが、今回ご紹介したように新たな備蓄法が注目されたり、市販の非常食が豊富になったりしたことで、選ぶ食品の幅も広がりました。ライフラインの復旧や救援物資が行き届くまでの間、自分や家族が健康でいられるように日頃からきちんと備えておきましょう。
2017年04月18日2011年の東日本大震災、2015年の茨城県の鬼怒川決壊、2016年には熊本地震など近年日本では深刻な災害が多く発生しました。そのため、最近では災害の準備がますます重要視されています。このような緊急事態でも慌てずに対処するためには、一体水がどれくらい必要なのでしょうか?今回は地震や水害のときに困らないように、水の備蓄量についてご紹介します。■災害時に飲み水はどれくらい必要?災害時に必要な飲み水の量は、摂取する人によって異なります。そこで以下では成人・子ども・高齢者の3つに分けて、災害時に必要な飲み水の量を解説していきます。【成人の場合】成人の場合、体重1キロあたり50ミリリットルの水分量が必要とされています。例えば体重が50キロの方であれば、2.5リットルの水分量が必要です。このように体重によって必要な水分量は異なるので注意しておきましょう。また、ここで言う水分量とは「飲み水+食事に含まれる水+代謝水」の合計量を指します。私たちが普段食べている料理にも水分は含まれており、例えばご飯1杯では約90ミリリットルの水分が得られます。体内で食べ物が吸収される際にも水分が生成され、これを「代謝水」と言います。つまり、必要な水分量は飲み水だけで補うのではく、食事に含まれる水と代謝水の量も計算した上で、適切な量を摂取しなければなりません。1日の食事に含まれる水分量は600ミリリットル、1日の代謝水は200ミリリットルを目安として、必要な飲み水の量を計算してみましょう。例えば体重が50キロの方(必要な水分量2.5リットル)であれば、以下の式によって必要な飲み水を計算できます。飲み水以外の水分量…600+200=800ミリリットル必要な飲み水の量…2,500-800=1,700ミリリットルしかし、災害時にはいつもの食事ができるとは限りません。特に災害直後では、必要最低限の食べ物しか食べられない状況も考えられます。つまり、食事に含まれる水分と代謝水を十分に確保できない可能性があるため、災害時に必要な飲み水は「1日2リットル」を目安としておきましょう。【子どもの場合】子どもの場合は、以下の通り年齢によって必要な水分量が変わってきます。■小学生…必要な水分量は体重1キロ当たり80ミリリットルが目安。体重30キロの小学3年生では、2.4リットルの水分が必要。■幼児…体重1キロあたり100ミリリットルが目安。体重20キロの5歳児では、2リットルの水分が必要。■乳幼児…体重1キロあたり150ミリリットルが目安。体重8キロの赤ちゃんでは、1.2リットルの水分量が必要。災害時には食事に含まれる水分と代謝水を確保しにくい点を考慮すると、小学生や幼児では2リットル、乳幼児では1リットルの飲み水が必要となります。子どもの場合は成長により体重が大きく変化し、緊急時に必要な水分量を細かく計算するのはとても大変なことです。そのため、「子どもならば1日2リットル、赤ちゃんならば1日1リットル」と大体の目安を覚えておきましょう。【高齢者の場合】高齢者については、体重1キロあたり40ミリリットルの水分が必要です。成人よりも若干少なくなりますが、加齢に伴い体内に蓄えられる水分量が低下しています。また、持病の薬を飲むためのお水も考慮すると、災害時には成人同様の飲み水を確保することが望ましいでしょう。さらに高齢者は脱水症状に陥りやすいので、こまめな水分補給を心掛けることが大切です。炎天下での熱中症のリスクも高いので、災害時には周囲が見守るようにしましょう。■備蓄しておく水の量はどれぐらいが理想?上記の通り年齢によって必要な水分量は異なりますが、「備蓄」という観点では家族1人あたり「1日2リットルの飲み水」で計算しましょう。1人あたりペットボトルのミネラルウォーター1本(2リットル)」が1日の目安です。また、地震や水害の直後では、給水車の到着や給水所の設置までに日数がかかります。最低でも、3日分の飲み水は確保しておきたいところです。3日分となると、4人家族であれば2リットルのミネラルウォーターを12本用意する必要があります。量が多いと感じるかもしれませんが、家族の人数に合わせて適切な量を用意しておきましょう。なお、中にはウォーターサーバーを設置しているご家庭も見られます。ウォーターサーバーには「ボトルあり」と「ボトルなし」の2タイプがあります。ボトルありタイプの場合、ボトル1本あたり最大12リットルの水が入っているので災害時に役立ちます。一方、ボトルなしタイプは直接水道管から汲み上げるため、災害時にはあまり役に立たない可能性が高いでしょう。また、ウォーターサーバーは電気で動くため、停電時には「熱湯」「冷水」といった機能が使えません。水道より先に電気が復旧したときに、これらの機能を使うようにしましょう。■水道水をためて備蓄する災害に備えて、水道水をあらかじめ備蓄しておくのも大切なことです。ポリタンクや洗濯槽、浴槽など、家の中では様々な場所に水道水を溜められます。ちなみにポリタンクは20リットル、洗濯槽は50リットル、浴槽は200リットルもの水道水を備蓄できます。地震や水害が起こる前に水道水を溜めておけば、生活用水として利用可能です。備蓄した水道水は飲み水としても利用できますが、その際には衛生管理に注意してください。水道から出た水には「塩素」が入っているため、短時間で飲めば安全な水として飲めます。しかし、塩素の効果があるのは常温で3日~7日、冷蔵庫で5日~10日とされています。災害時に菌が繁殖した水を飲んでしまうと、腹痛や発熱、嘔吐を引き起こし、余計に水分を奪われかねません。また、備蓄用の水道水ではたとえ飲み水用であっても、一度沸騰させたり、浄水器を通したりしないでください。煮沸やろ過をすると、塩素がなくなり腐りやすくなってしまいます。塩素除去を行った水道水は、基本的にその日のうちに飲まなければなりません。蛇口に浄水器を取り付けているご家庭では、特に注意してください。そして、飲み水として水道水を使用する場合は、きれいに洗ったペットボトルやポリタンクを利用しましょう。これらの容器は食器用洗剤だけではなく、次亜塩素酸ナトリウムが入った塩素系漂白剤で洗浄します。きちんと消毒しておくことで、いざというときの細菌感染リスクを回避できます。そのほか、細菌は空気のある環境で繁殖するため、容器の注ぎ口ギリギリまで水道水を溜めることも大切です。これらの衛生管理が難しければ、市販のミネラルウォーターの購入を検討しましょう。水道水を飲み水として利用する方法は、コストはかかりませんが手間が少しかかります。■ローリングストック法で飲用水を確保するローリングストック法とは、備蓄している食品を「賞味期限、消費期限が近い物」から順に食べて、食べた分だけ買い足す方法です。内閣府も推奨しているほど、ローリングストック法は便利な備蓄テクニックです。期限切れの心配がなく、管理も煩わしくありません。ぜひ、飲用水にもローリングストック法を取り入れてみてはいかがでしょうか?例えば家族4人の3日分の飲み水として、「2リットルのミネラルウォーターを2ケース(6本入り×2)購入した」と仮定します。この備蓄用のミネラルウォーターを普段の生活でも使用して、「1ケース無くなりそうになったら新たに1ケース買い足す」という仕組みです。ただし、必要最低限の量でローリングストック法を行うと、タイミングによっては足りなくなってしまいます。今回のケースでは余分に1ケースを買っておくなど、多めに飲用水を確保しておきましょう。■水の入れ物にも注意なぜ市販のミネラルウォーターには賞味期限が記載されているのかご存じでしょうか?それは、ペットボトルの容器が原因で「品質低下」を引き起こしてしまうからです。ペットボトルは、時間の経過とともに空気が通ってしまう構造です。賞味期限切れのミネラルウォーターでは長期間経過すると水が空気に触れて、風味が落ちてしまっている可能性が高いでしょう。さらに空気が混じることで、細菌繁殖のリスクも高まります。市販のミネラルウォーターの賞味期限は、1年~2年が目安です。先ほどご紹介した「ローリングストック法」ならば賞味期限を気にしなくて済みますが、備蓄用としてまとめて置いておきたい方にとっては、「案外期間が短い」と感じるでしょう。なお、ポリタンクやバケツは「生活用水を入れるための物」と思われがちです。しかし、地震や水害が起きた後に設置される「給水所」では、飲料水目的でもポリタンクやバケツが活躍します。ポリタンクを給水所に持っていけば、一度に20リットルも入れられます。緊急時には大勢の方々が給水所に並ぶため、何度も取りに行く時間がありません。いかに多くの飲料水を確保するかが重要となるので、ポリタンクは重宝されるでしょう。また、バケツがあれば「非常用飲料水袋」を楽に運べます。非常用飲料水袋は給水所で支給される防災グッズであり、リュックのように背負って使用します。バケツにこの非常用飲料水袋を広げて給水すれば、両手で持ち運べます。非常用飲料水袋の口をきちんと締めれば、水をこぼす心配もありません。災害グッズの中には、5年や15年保存できるミネラルウォーターも存在します。いわゆる「保存水」と呼ばれる商品です。ただし、保存水は特殊な加工を施しているため、値段が比較的高い点が悩みどころです。購入数と値段を考えて、無理のない備蓄を検討しましょう。■災害時の節水方法水を備蓄していても、いつ水道が復旧するのかは分かりません。東日本大震災では、家庭の水道が復旧するのに3週間かかりました。それまでの間は給水所や給水車を利用する必要がありますが、災害直後ではいつ給水可能になるのか分かりません。そのため、災害時には「あらかじめ備蓄しておいた水で暮らすこと」が求められます。たくさんあった水も、考えて使わないとあっという間になくなってしまいます。災害時の節水方法を知っておくだけで、気持ちにも余裕が生まれるはずです。では、具体的にどのような節水方法があるのかについて以下で見ていきましょう。【その1】お皿にラップをかける災害後しばらくは、「水道なし」で暮らさなければなりません。洗い物をするだけでも多くの水を使用するため、できるだけお皿にラップをかけましょう。家に紙皿や紙コップがあればそちらを使い、何もなければ食事のときに汚さない工夫を考えましょう。【その2】洗口液で歯磨きをする普段のように歯磨きをするだけでも、コップ2杯~3杯分の水を使用してしまいます。飲料水のコップ2杯~3杯は、災害時ではとても貴重な水といえます。そのため、できれば防災グッズの1つとして「洗口液」を用意しておきましょう。注意しなければいけないのが、「液体歯磨き」を間違えて買わない点です。洗口液は口をゆすぐだけで歯磨きの効果がありますが、液体歯磨きで口をゆすいだ後は歯ブラシでこする必要があります。つまり、液体歯磨きでは普段の歯磨きと変わらないため、飲料水の節約になりません。市販のデンタルリンスには、裏面に「洗口液」もしくは「液体歯磨き」と書いてあるため、きちんと確認してから購入してください。【その3】ティッシュに水を垂らす衛生ケア用品が手元にない場合は、水を使って手を洗ったりテーブルを拭いたりします。このとき、八つ折りにしたティッシュに「ペットボトルキャップ1杯分の水」を垂らせば、簡易濡れティッシュとして使えます。水の代わりにお茶を垂らす方法でも問題ありません。茶カテキンの効果により、「殺菌作用や抗菌作用の強い簡易濡れティッシュ」になるでしょう。【その4】少量の水が出るペットボトル空のペットボトルに生活用水を入れて、キャップに小さな穴を開けてみてください。「少量の水が出るペットボトル」ができ上がります。これ1本で「手洗い」や「赤ちゃんのおしりふき」などに利用でき、節水効果を期待できます。【その5】塩分の高い物を食べない生活用品を工夫するだけではなく、食事にも気を配りましょう。「冷蔵庫の物が腐るから」といって、味付けの濃いおかずや刺身、揚げ物などを無理して食べるべきではありません。食料が残りわずかであれば仕方ありませんが、塩分の高い物を食べると想像以上にのどが渇きます。漬け物も塩分濃度が高いため、災害時に食べる際には気を付けてください。■まとめ災害時には、給水所に並んで水を確保するだけでも苦労するはずです。また、給水所が設置されるまでの間は、備蓄の水で何とかするしかありません。自分の身を守るためにも、1日2リットルの水を用意しておきましょう。また、各家庭の水道が復旧するまでに数週間かかる恐れもあります。普段からの備えだけではなく、災害時の節水方法を覚えておきましょう。
2017年04月04日東日本大震災が起きてから、今年で6回目の春を迎えます。時間が経過するとともに当時の記憶だけでなく、災害に対する意識も薄れてしまいがち。改めて必要なものをチェックすると同時に、意外と忘れがちなポイントをおさらいしましょう。■被災地域への電話やメールを避ける仙台市に住むOさんは、自宅マンションで被災しました。市の中心部だったため津波の被害はなく、家も無事だったそうですが、しばらく不自由な暮らしを強いられたといいます。今回はそのOさんの経験から、見落としがちなポイントを考えていきましょう。地震が発生したとき、その大きさから「ただごとではない」と感じたそうですが、沿岸部の津波被害を知ったのは数日後だったといいます。ラジオの準備はなく、ワンセグテレビを見たくても、バッテリーが減るのをおそれてすぐには使用しなかったそう。「そればかりか、遠方の親戚や友人から安否確認の電話やメールが大量にきました。これもバッテリーを減らすことになるので、気持ちはわかるけれど避けてほしい」(Oさん・以下同)災害時は伝言ダイヤルが開設されるし、SNS経由で連絡もできるので、直接の連絡はありがた迷惑になるようです。これを機に、Oさん一家は家族がつながるSNSのアカウントを設定。もしものときにはこちらを経由して安否確認をするというルールを作ったそうです。■オール電化ではなくても安心できない電気が止まっても、ガスや水道が無事ならなんとかなる。オール電化の住宅以外ならそう思うかもしれません。しかし、Oさんのようにマンションで暮らしていると、水のくみ上げに電気を使用していることがあり、しばらく水道が使えなかったのだとか。「まだ寒い時期でしたから、水だけでなく灯油も必要でした。それを運ぶための容器はあったけれど、ポリタンクは重くて運ぶのが大変。非常時に備えて軽量タイプのものがあったほうがいいと思います。また、折り畳み式のカートを使っている人がいて、便利そうだったからうちでも買いました」(Oさん)水道が使えないとなると、トイレの問題も発生します。ここで意外と役に立ったのが、猫のトイレ用の砂(猫砂)。近所の親戚が猫を飼っていて、在庫をわけてもらったそうです。人の糞尿に使うには物足りないけれど、「少しでも処理しやすくなるだけで、精神的に楽になった」とのこと。猫砂の処理方法は自治体によって異なりますし、性能も商品によってまちまちですからあえて用意する必要はないでしょう。ただ、自宅にあるなら緊急時に活用できるかもしれませんね。■インフラ再開後も苦難は続く自宅が無事で、インフラが整えば、あとは不自由なく暮らせる! なんて思ったら大間違い。首都圏でも物不足に悩まされたように、物流がストップするとふだん通りの生活を送ることができなくなってしまうのです。「まずは被害の大きい地域への衣食住の確保が優先されるし、お店も被災しているから日用品を買える場所も限られてきます。沿岸部の友人の話では、食料には困らなかったものの、歯ブラシなどは支給されなくて困ったそう。これは私も気づかなかったので、持ち出し袋に入れました」生命の安全が最優先される状況で、歯ブラシを求めるなんて贅沢だといわれてしまうかもしれません。しかし、少しでも衛生的な生活を送りたいと思うのは当然のこと。避難所で支給されない可能性を考えて、自分で準備しておくといいでしょう。■人間の本性がむき出しに!?被災地では誰もが切羽詰まった状況です。まずは自分たちの暮らしを最優先させようと、行列に横入りしようとしたり、情に訴えて物資を分けてほしいと泣きつかれたりと、さまざまな人間の感情を見せつけられたといいます。「緊急時だからこそ、その人の本性があらわれるのかな。でも、近所の人と助け合ったり、しばらく連絡をとってなかった友人が『必要なものがあれば送るよ!』と声をかけてくれたり、人の温かさにもふれることができました」大変なときだからこそ、みんなで力を合わせて乗り切っていく。そのためにも、「面倒な近所づきあいも必要なんだ」と感じたそうです。これはあくまで個人の体験談なので、同じ被災者でも状況や感じ方が異なることはあるでしょう。しかし、知識として覚えておいて損はないはず。自分が同じ境遇に陥る可能性を考えて、非常時に備えていきましょう。
2017年03月05日万が一の事態に備える「防災バッグ」。このバッグの中には、防災グッズや非常用食料など、入れておくべきものはいろいろありますが、赤ちゃんがいる家庭では「赤ちゃんのためのアイテム」が必須です。一般的な防災セットには含まれていないアイテムもあるので、しっかりチェックして、必要なものを追加しましょう。■防災バッグの準備防災バッグはいざというときにサッと持ち出せることが大前提。だから「アレも、コレも」と詰め込んで重くなりすぎないように気をつけましょう。とくに赤ちゃんがいる家庭では、赤ちゃんを抱っこして避難する必要があるので、注意が必要です。アイテムを厳選する、圧縮袋を使うなどの工夫をして、できるだけコンパクトにまとめておきましょう。両手がふさがらないように、防災バッグには大きめのリュックが最適です。また、防災バッグは1人にひとつが基本。ママ用、パパ用に分け、リュックが背負える年齢であれば子ども用も準備しておくと良いでしょう。■赤ちゃんのための防災グッズ赤ちゃんがいる家庭で、一般的に用意するものに追加しておきたいアイテムには、次のようなものがあります。<赤ちゃん用防災グッズリスト>・おむつ、おしり拭き(3日分を目安に)・着替え・ミルクと哺乳瓶・飲料水(多めに)・離乳食・スーパーなどのレジ袋・抱っこ紐(できれば普段使用しているものとは別に用意する)・両親の名前、住所や連絡先がわかるメモ・母子手帳(赤ちゃんに関する情報を書き写したメモでも良い)・オモチャ■いざというときに役立つ赤ちゃんグッズ●粉ミルク母乳育児だからと、粉ミルクを用意する必要がないと思っているママもいるかもしれません。でも通常とは異なる環境下では母乳が出なくなったり、母乳をあげる場所がなかったりといった場合もあります。このため粉ミルクは用意しておきましょう。粉ミルクも大きめの缶を用意したくなりますが、計量などできない場合もありますので、個包装タイプが便利です。●メモ災害時には、思いもよらないことが起こります。離ればなれになったときでも赤ちゃんの身元がわかるよう、「両親の名前、住所や連絡先がわかるメモ」を準備しておきましょう。またアレルギーの有無なども赤ちゃんは自分で伝えられませんので、ネームタグに書いて腕につけられるようにするなど、工夫しておくと安心です。●おしり拭き熊本地震の際に、現地で被災したママ友から要請があったのは赤ちゃんの「おしり拭き」でした。赤ちゃんのおしり拭きは、食事、衛生面などいろいろなシーンで大活躍できるアイテムなので、可能なら多めに用意しておきましょう。●アレルギー除去食もし赤ちゃんやお子さんにアレルギーがある場合には、アレルギー除去食の携帯は必須です。東日本大震災のときにアレルギーの子どもたちが苦労したというニュースをよく耳にしました。不便な環境下では十分にアレルギーへの対応ができない場合がありますので、注意しましょう。●着替え防災グッズを用意して満足してしまうと、見落としがちなことが赤ちゃんの着替えの更新。赤ちゃんはすぐに大きくなっていきます。いま現在着ているサイズがすぐに着られなくなることも多いので、着替えの内容は都度見直しが必要です。■おむつカバーとして使える「レジ袋」レジ袋などの持ち手がついたビニール袋とタオルがあれば、簡易おむつを作ることができます。防災バッグに入れておいたおむつでは足りない! というときに備えて、赤ちゃんがいる家庭では多めにビニール袋とタオルを準備しておきましょう。作るときにはハサミやカッターが必要になるので、こちらも忘れずに。<作り方>1、ビニール袋の底部分をつなげたまま両サイドを切って縦長に開く2、ビニール袋の中央にタオルを置いて、そこに赤ちゃんのおしりをのせる3、切り離した袋の取っ手部分をおなかの横のところで結ぶこれで簡易おむつとして使用できます。いざというときに実践できるよう、練習しておくといいですね。■万が一の避難生活に備えて…災害時の赤ちゃんのストレスを少しでも軽減できるように、防災バッグにはオモチャも入れておくと良いでしょう。ただし、避難先で周囲に迷惑がかからないように、できるだけ音が出るおもちゃは避けましょう。防災バッグに入れていても邪魔にならないサイズのものを選んで。落としても音がしたり壊れたりしない布製のものが最適です。■パパ、ママのための防災グッズパパ、ママに必要な基本的なアイテムは次のとおりです。・貴重品(現金、通帳類・保険証・身分証明書のコピー、近親者の連絡先メモなど。現金は札だけでなく、小銭も準備しておく)・懐中電灯(予備電池もセットで)・携帯ラジオ(予備電池もセットで)・非常食(カンパンなどの調理が不要なもの)・飲料水(1人あたり1リットル程度)・救急セット(絆創こう、消毒液、痛み止め、風邪薬、服用中の薬、マスクなど)・着替え(数枚準備して、圧縮袋などでコンパクトにしておく)・タオル・ティッシュ、トイレットペーパー・携帯トイレ・雨具(レインコート)・ライター、チャッカマン・ハサミ、カッターナイフ・軍手・ビニール袋・ビニールシート・生理用品、化粧品など、女性に必要なもの防災バッグを使うような状況にならないことが一番ですが、災害はいつどこで起こるかわかりません。また、いまは乳児がいなくても、災害が起きたときに新しい命が誕生していることも考えられます。赤ちゃんを連れて避難する場合も想定して、あらためて防災バッグの中身を見直してみてはいかがでしょうか?<参考サイト>・ 東京都防災ホームページ ・東京都防災ホームページ「 キッズ向け防災 」・政府広報オンライン「 災害時に命を守る一人一人の防災対策 」
2017年01月10日日本はとても地震が多い国。特にここ最近は規模の大きな地震がたて続けに起こっていることもあり、「防災」への意識が高まっています。家具の固定や非常用食料の備蓄など、万が一に備えている人も多いと思いますが、意外と見落としがちなのがキッチン。割れやすい食器類や鍋などの重いものが置かれ、さらに火元でもあるキッチンは、家の地震対策を考える上ではずせない場所なのです。今回はそんなキッチンの地震対策について、特に見落としがちな6つのポイントを集めました。各項目をチェックすると同時に、それぞれの具体的な注意点も確認しておきましょう。■1.冷蔵庫は倒れないか家の中の地震対策では、大きな家具・家電をしっかり固定しておくことが基本。これらが倒れると、接触したり下敷きになったりしてケガをする危険があります。キッチンにある大きなものといえば、やはり「冷蔵庫」。スペースが狭く逃げ場が少ないキッチンでは、倒れてきた冷蔵庫でケガをするリスクが高いものです。また、キッチンに出入りできなくなったり、近くにある扉の開閉を妨げたりする可能性もあります。金具で壁に固定する、突っ張り棒タイプの器具を使用するなど、冷蔵庫が倒れないよう工夫しておきましょう。■2.キッチン家電を滑り落ちやすい場所に置いていないか電子レンジや炊飯器、電気ポットなどは、サイズが比較的小さいために対策を忘れがちですが、地震時に落下すると非常に危険です。こうしたそれほど大きくないキッチン家電は、揺れたときに滑って落下する可能性があります。それを防ぐため、滑り止めシートなどを敷いておくと安心です。ただ、滑り止めシートを使用していても大きな揺れでは転倒の恐れがありますので、可能であれば壁などに固定しておきましょう。■3.火のそばに、燃えやすいものを収納していないか地震の際には、思わぬことが原因で火災が発生します。特にキッチンは火を扱う場所。日々の火の取り扱いに注意することはもちろん、燃え広がりを防ぐための工夫をしておくことも大切です。特に注意したいのが、布巾などの布類・キッチンペーパーなどの紙類の置き場所。燃えやすいものは、できるだけガスレンジなどの火を扱う場所から離れたところに収納しましょう。キッチンの窓には、防炎カーテンを使用するというのもポイントのひとつ。防炎カーテンは、万が一引火しても燃え広がりにくいように加工されています。高層建築や地下街などは消防法で使用が義務付けられていますが、それ以外の建物でも付けておくと安心。近年は防炎カーテンと同様に、燃え広がりにくい「難燃(なんねん)カーテン」も注目されています。■4.食器棚の扉が、揺れで開くことはないか特に開き戸タイプの食器棚は、地震の揺れで扉が開いて中身が飛び出しやすいため、扉ストッパーを付けておきましょう。また、ガラス扉は割れると危険ですので、飛散防止フィルムを貼っておくと安心です。■5.つり下げ式照明は十分補強されているか近年人気のペンダントライト、シャンデリアといったつり下げ式の照明も注意が必要。ダイニングキッチンにつり下げ式照明を使用している家庭も多いと思いますので、チェックしておきましょう。つり下げ式の照明は揺れで落下しやすく、大きく揺れて周囲のガラスなどを割ってしまう可能性も。チェーンなどを取り付けて、大きく揺れないように、また揺れても落下しにくいように補強しておくと安心です。■6.食器は滑りにくい&割れにくい状態で収納できているか棚に直接食器を置いていると滑ったり倒れたりしやすいため、滑り止めマットを敷いたり、重い食器はなるべく下の方に収納したりする工夫を。また、ある程度の深さと重さのあるケースを準備し、その中に食器を入れてから収納しておくと、落下防止につながります。地震時には、落下して割れた食器類で負傷する人が非常に多いそうです。万が一に備えて、キッチンのそばにスリッパを多めに用意しておくと安心です。地震が起きたら、身を守ることが最優先。食器や家具・家電などに気を取られている時間はありません。「備えあれば患いなし」この言葉をあらためてかみしめて、家族の大切な「食」を支えるキッチンの地震対策を徹底したいですね。
2017年01月09日地震や洪水、土砂崩れ…。災害列島・日本で、生きていくためには、危機感とサバイバル能力が不可欠と思い知らされる日々。子どものためにも、どんなときでもへこたれない、気持ちの強さとスキルを身につけたいと考えるママたちも多いことだろう。そんな「もしも」を生き抜くためのシミュレーションを実行している先輩ママが、日ごろ行っている訓練を教えてくれました。■家族で実行! 休日サバイバル本を読んだりネットで調べたりして知識を詰め込むことも大事ですが、なによりも行動してみることが大切。災害訓練を行っているママは、家族のそろう休日などを利用し、「もしも」に思いをはせるようにしているのだとか。<先輩ママが実施している災害訓練>・大地震を想定して、家の中でどう身を守るべきかシミュレーション・家から最寄りの指定避難場所まで、歩いてルート確認・もしものときの連絡手段や集合場所などをこまめに相談・テントを張ったり火をおこしたり、野外生活を体験・電気・ガス・水道を使わない日を体験安心快適、何でもそろう便利な日常から一歩離れると、そこは戸惑うばかりの未知の世界。日頃から、日常と災害時とのギャップを少しでも埋めるよう訓練しておけば、いざというとき必ず、大きな支えとなるはずです。 ■もしも水が出なかったら…私たちの生活の中で重要なポジションをしめるのが、電気・ガス・水道の三大ライフライン。光熱関係をすべて遮断してしまうと、できなくなることのあまりの多さに、あらためてびっくりするはず。それでも、ガスや電気がない生活は、カセットコンロや懐中電灯を使う、缶詰やレトルトを代用する、着るものをコントロールするなどすれば、どうにかしのげるものです。しかし水は、かなり深刻。風呂やトイレに支障が出るのはもちろんのこと、ちょっとした手洗いすらままならない状況は、かなりの不快感をともないます。だからママたちが「超重要!」と口をそろえるのが、「水ナシ生活」の訓練。汗を流せずカラダ全体がベタベタ、洗い物はたまり、顔も洗えず歯も磨けず、トイレに汚物がそのまま…。そんな事態を一日でも経験すると、どんな人でも意識はガラリと変わります。子どもにも、自然と危機感と行動力が備わるそうです。■水ナシに備える4つのグッズ水ナシ生活を体験すると、意外な必需品が見えてくるというメリットも。水、食料、ラジオ、懐中電灯、ライター、毛布…。よくいわれるメジャーな災害用備品のほかに、先輩ママたちがおすすめするグッズが4つありました!<先輩ママが教える災害用備品>●ポリタンク大事な水を確保・保存するためには、フタがしまってこぼれない、持ち運び可能な大きめの容器が不可欠。●ウエットティッシュ・お尻拭き水がなくても、サッと拭いただけで汚れを落とせる。乾燥しやすいので、定期的に備品の入れ替えを。●おむつおむつの取れた大きな子どもにも、非常時ははかせておくと安心。生理の対応にも役立つ。●ラップ洗えない食器に敷く、包帯の代わり、割れたガラス窓の応急処置など、保護や防御のためにいろいろな使い勝手がある。災害グッズとしてかなり用途は広い。いつか来るかもしれない「もしも」。ママが率先して、しっかり準備しておきたいですね。
2016年11月11日9月1日は防災の日。今年は熊本地震や台風などで大きな被害があり、多くの人が普段とは異なる生活を余儀なくされています。『子どもを守る防災手帖』(MAMA-PLUG著、KADOKAWA)は、東日本大震災や熊本地震などで被災した1,089人のママの体験談をまとめたもの。テレビなどで報道される情報とは違う「生の声」を知ることで、自分や家族にとって必要なものはなにか、災害が起こったときはどうするべきかが見えてくるはずです。今回は本書のなかから、体験談をもとにした緊急時の備えをご紹介します。■1:避難バッグは「3種類」用意しておく避難バッグは、「常時持ち歩くもの」「緊急時に持ち出すもの」「備蓄用(自宅の安全が確保できたら取りに帰るもの)」の3種類に分けておくといいそうです。食料は緊急持ち出しのバッグは3日分、備蓄用は2~3週間分を用意しましょう。自分と家族の1日の生活を振り返って、必要なものを備えます。子どもがいる人は以下の項目をチェック!(1)乳児震災後は母乳が出なくなったり、量が少なくなったりしたという人も多くいます。母乳育児をしていても「哺乳瓶粉」「粉ミルク」「乳児用の飲料水(軟水)」は必ず備えておきましょう。紙コップを使ってスプーンで飲ませることも可能です。離乳食を食べる赤ちゃんは、ベビーフードも必要。大人用の食事は塩分や脂肪分が多いので注意しましょう。ベビーカーでの避難は危険なのでNG。抱っこ紐などを使い、歩ける子の場合は靴をバッグに入れておくのを忘れずに。(2)幼児子どもは食べ慣れないものを受けつけないこともあるので、腹持ちするお菓子などを普段からバッグに入れておきましょう。お気に入りのおもちゃや絵本があると安心につながることも。(3)小学生はぐれてしまったときのために、最低限の非常グッズをリュックに入れて背負わせましょう。非常食や、水、好きなお菓子のほか、名前や血液型、連絡先、アレルギーなどを書いた「パーソナルカード」や母子手帳・保険証のコピーも入れておきます。ただし、防犯上名前は外から見えないところに記入します。■2:生理用品や尿漏れシートも用意しておく女性の体験談では「プライバシーがない」「女性の必需品がない」「女性特有の疾患になった」という3つが被災後に困ったこととしてあげられています。震災のストレスから急に生理になったり、尿漏れが起こったりということもよくあるそう。生理用品とは別に尿漏れシートを用意しておくとよいでしょう。しばらくシャワーを浴びることができないと、下半身の疾患にもかかりやすくなるため携帯用ビデがあると便利だそうです。また、「サイズのあるもの」は遅れてくる支援品のため、ブラジャーも忘れずに。■3:非常用トイレの使い方を練習しておく非常グッズとして用意したものを使ったことがない人も多いはず。非常用トイレは、簡易的なものだと子どもが使いづらいということもあるので、一度試しておくとよいでしょう。実際に使ってみると、目隠しが必要だということにも気づくはず。テントがあればいいですが、ない場合はレインコートやポンチョなど代用できるものを探しましょう。また、救助を呼ぶためのホイッスルは小さい子どもだとうまく音が出せないことがあるので、練習しておきましょう。少ない息でも音が出るものや、子ども用のものもあります。■4:非常食が好みに合うか確認しておく「避難所での食事は偏りがあった」「ぐちゃぐちゃになった家のなかで食べ物を探すのが大変だった」という声があります。災害の発生当日から避難生活をイメージして、家族にはどんな非常食が必要か検討しましょう。乾パンやシリアルバー、ゼリー飲料など「そのまま食べられるもの」、アルファー米など「水があれば食べられるもの」、インスタント麺や粉末スープ、レトルト食品など「熱源があれば食べられるもの」の3種類を用意します。家族の味の好みに合っているか、腹持ちはするかなどを、試食して確認しておきましょう。温かい食事は消化吸収がよく、心を安定させるのでガスバーナーやカセットコンロがあると安心です。また、防災訓練の一環として「昼食をおにぎり1個で過ごす」という日をつくり、子どもと一緒にチャレンジしてみるのもよいでしょう。*非常時に必要な備えは、それぞれの家族によって異なるもの。ある人にとっては便利なものが、他の人には不要なこともあります。いろいろなケースの体験談を読み、自分ならどうするのか、子どもをどうやって守るのかを一度じっくり考えてみてはいかがでしょうか。(文/平野鞠) 【参考】※MAMA-PLUG(2016)『子どもを守る防災手帖』KADOKAWA
2016年09月01日防災のための準備といえば思い浮かぶのが、食料をメインとした「備蓄」ではないでしょうか? 生きていくためには水や食べ物が必要ですよね。でも防災という意味で「食料」は優先順位は低くなります。国内の記録にある自然災害では水や食料不足が理由で亡くなった方はいないと言われています。では優先度の高いものとはいったい何なのでしょうか? 今回は防災グッズを準備するときの優先度について紹介します。優先度1「生命の危機」に対応できるものを必ず用意する災害が起きたとき、命を守るために必要なものは傷や体の不調を処置できる医薬品です。「何から準備すればいいか分からない」という人は、まずこうした医薬品をそろえることから始めましょう。・常備薬(かぜ薬、解熱鎮痛剤、整腸剤、皮膚薬など)・包帯やガーゼ・ばんそうこう・はさみ・ピンセット・消毒薬上記に加えて、子どもがいる家庭は子ども用の薬なども用意すると安心です。防災用品はこうした医薬品の準備が最優先であることを覚えておきましょう。優先度2「避難を手助けするもの」を用意する災害が起きれば周囲がどんな状況になるかは分かりません。そんなときに避難を手助けするものがあるとその場で対応ができます。・笛(周囲に居場所を知らせることができる)・ナイフ(多機能なサバイバルタイプがおすすめ)・ロープ・ハンマー(ドアがゆがんで部屋に閉じ込められたときに壊して脱出できる)・懐中電灯などの工具を医薬品の次に準備しておきましょう。状況に応じた対処ができる道具があると、心強いものです。優先度3「あると便利なもの」を用意する命の危機を守るもの、非難を手助けするものをそろえたら最後に「あると便利なもの」を用意しましょう。具体的には着替えや寝袋、タオル、ティッシュ、ウエットティッシュ、ビニール袋、生理用品、筆記具(油性)、食器類、洗面道具などです。上記で紹介したいものを非常用持ち出し袋にまとめたら、飲料水や非常食、携帯ラジオ、電池、現金(10円玉も)なども合わせて入れておきましょう。また、自宅に備蓄するなら飲料水は1人1日3リットルが目安です。持出し用のグッズと合わせて、自宅にも数日分の非常食を用意しておくといいですね。万が一のときに安心できる「ご近所とのコミュニケーション」災害時は、自宅周辺に頼れる人がいるだけで精神的に安心できるもの。家族でしか安否確認できないとつのる不安も、ご近所さんが自分や自分の家族を知っていてくれれば、とても心強いものですよね。日ごろからコミュニケーションをとり、地域住民どうしで助け合って命を守ることが自然災害のリスクを軽くするひとつの方法です。避難訓練や防災イベントだけでなく、住んでいる地区で主催するお祭りや親睦会にも積極的に参加ししましょう。助けられる人ではなく、自分も助ける人に。そんな気持ちを持つことが、災害への過度な不安や心配をとりのぞくことにつながるはずです。
2016年07月28日1995年の阪神・淡路大震災、2004年・2007年の新潟県中越地方を襲った大地震、そして2011年の東日本大震災と、大きな地震が起こってきたなか、今度は熊本県を震源とした震度7の大地震が発生しました。死亡者9人、避難者4万4,000人超、けが人800人超(2016年4月15日12:00時点)のこの地震は、発生が夜間だったこともあり、被害の全容の把握に時間がかかっているようです。このような地震をはじめとした災害にあったとき、私たちはどうしたらよいのでしょう。親として、自分だけでなく、子どもや家族の身も守る必要があります。そこで、過去にウーマンエキサイトに掲載された災害時、安全に行動するための備えをテーマにしたコラムをまとめました。被害にあわれた方々のご無事を願うとともに、多くの皆さんの参考になれば幸いです。■まずは災害時への備え、防災グッズを確認・ これで完璧! 防災への備え、何をどれくらい揃えたらいいのか(その1) ・ これで完璧! 防災への備え、何をどれくらい揃えたらいいのか(その2) 災害が起こると「防災グッズを確認しなければ!」と思いますが、いまの備えが十分なのか足りないのか、はたまた何をどのくらい買い足す必要があるのかとなると、よくわからないのではないでしょうか。ひとくちに「防災グッズ」と言っても、災害があった直後に避難するときに持っていくものと、その後に使うものとでは、その中身も量も変わってきます。非常持ち出し品と家庭備蓄品、それぞれのポイントと具体例をまとめています。 ■最低1週間分、災害用備蓄は適切に収納・管理を・ 防災グッズはどうやって収納するのがベストなのか?(1) ・ 防災グッズはどうやって収納するのがベストなのか?(2) 以前は「最低3日分あれば大丈夫」と言われていた災害用の備蓄品ですが、最近では「1週間分必要」という話もあるようです。非常食や飲料水といった災害用備蓄品は、いざというとき、すぐに取り出せるよう、適切に保管・管理をする必要があります。そのための方法を解説しています。 ■災害にあったらどうすればよいか? 避難する前に知っておきたいこと・ 家で子供と大地震にあったら――子供と自分の身を守る「安全な家」の作り方 ・ 大地震の後、すぐに避難はNG× 災害時、避難する前にママが知っておきたいこと5つ ・ 東日本大震災から5年 災害に備えて私たちにできる3つのこと 家の中で大地震にあったらどうしますか? 突然大きな揺れがきても、家の中は安全でしょうか? 自宅で大地震にあったら、大きな揺れがおさまった後は、どう行動するべき? 特に、小さな子どもを抱えて安全に行動するには、しっかり準備をすることが必要です。まさかの時に備えて、地震直後に想定される危険をシミュレーションしてみましょう。 いつ襲ってくるかわからない災害に備えて、いまできることをしておきましょう。
2016年04月16日2011年3月11日に起きた東日本大震災から、もうすぐ5年。震災を機に非常用持出袋を用意した女性は多いかもしれませんが、最近その中身、チェックしていますか?時間がたつにつれ、つい防災への意識も薄くなってしまいやすいものです。この機にいまいちど、防災対策の見直しをしてみましょう。■ベッド下には厚手のスリッパを! 室内の備えのチェックポイントまずは部屋のなかからチェックしていきます。ポイントは「倒れるもの」「割れるもの」の対策です。賃貸で壁に穴があけられない場合の家具の転倒防止には、家具の下にかませるタイプのストッパー器具や、天井と家具の間に挟むつっぱり棒で対策を。食器棚の内部には、揺れを感知するとロックがかかる開き戸ストッパーをつけ、窓ガラスにも飛散防止フィルムをつけておけると安心です。ベッドの近くには大きな家具や重いものを置かないことも基本です。見落としがちなのが、鏡や花瓶、フォトフレームなどのインテリア。サイズ自体は小さくても、割れて床に散らばるとケガのもとに。鏡やフォトフレームにも飛散防止フィルムをつける、ガラス製の小物の下には転倒防止のジェルマットを敷くなどで対策するとよいでしょう。そのうえで、・厚手のスリッパ・懐中電灯・非常用持出袋これらをすぐ手の届くところに用意しておき、玄関には底が厚めのスニーカーをすぐ履けるところに出しておけると安心です。■「すぐ持ちだすもの」「あとから取りにくるもの」にわけておこうすぐに持ちだすための非常用持出袋は、「避難時に使うもの」を考え、最小限にまとめておきます。東京都が都民に配ったブック『東京防災』には、以下がリストに挙がっています。□懐中電灯 □携帯ラジオ □ヘルメット □防災頭巾 □軍手 □毛布 □電池 □ライター □ロウソク □食品 □インスタントラーメン □缶切 □ナイフ □衣類 □哺乳瓶 □現金 □救急箱 □貯金通帳 □印鑑出典:「東京防災」P90より通帳や印鑑は防水ポーチにまとめておくと、持ちだしがスムーズです。女性の場合は、以下のものもリストにいれておくと、いざというときに役立ちます。・携帯の充電器・生理用品・下着・靴下・マスク・小さいボトルの化粧水・リップクリーム・歯ブラシ・ホイッスル・ティッシュ・ウェットティッシュ・カイロ・レインコート非常用持出袋は、背負って持ちあるける重さであることも大切です。ほかにも必要なものはたくさんありそうですが、「避難所で数日間過ごすために必要なもの」を考えて用意しましょう。その後、いったん自宅に戻れたときに持ちだすものも、まとめてバッグやケースに入れて用意します。・衣類・ブランケット・バスタオル・ハンドタオル・水・食料品・ティッシュ・トイレットペーパー・皿・コップ・割り箸・ラップ・ビニール袋・医薬品・救急セット・予備の乾電池衣類は、模様がえのタイミングで見直すようにすると、同時に備品のチェックもできてオススメです。筆者の場合は、出番が少ないスーツケースにこれらを入れて、玄関先においてあります。■トイレットペーパーが不足する? 多めに用意しておきたい備蓄品『東京防災』では、いざというときに備えて、日ごろ使っているものを多めに用意する「日常備蓄」をすすめています。水や食料品は、日持ちするインスタントやレトルトなどを多めに用意し、使った分を買いたすようにできるとよさそうです。また、東海地方で大きな地震があった場合、トイレットペーパーの供給が不足する可能性があるため、経産省では1か月分程度のトイレットペーパーの備蓄を呼びかけています。ロングタイプなら、省スペースで収納できます。今回は家の備えを中心にまとめましたが、仕事中や外出中に地震が起きたときの備えも頭に入れておきたいところです。会社のデスクの下にはスニーカーを用意しておき、毎日持ちあるくバッグには、ライトとホイッスルを入れておくとよいかもしれません。そして、家族や大切な人とは、必ず震災が起きたときの集合場所や連絡方法を共有しておきましょう。もちろん、出番がないにこしたことはありませんが、備えあれば憂いなしです。いまいちど、震災対策を見直してみてはいかがでしょう。
2016年02月20日○我が家の防災対策をご紹介……私を反面教師にして、猫飼いの皆さんは、リードのサイズをしっかり確認した上でご購入下さいますようお願い申し上げます。さて、我が家では普段から、クレートトレーニングを行っている。クレートトレーニングとは、ケージやキャリーに慣れさせる訓練のことだ。よくワンちゃんが受ける訓練だが、我が家では、万が一被災し避難所で生活することになった際の訓練として行っている。キャリーには完全に慣れたので、現在行っているトレーニングは、リードのみだ。今回は、クレートトレーニングをはじめとした、我が家での防災対策についてご紹介しよう。○環境省のガイドラインまずそもそも、「避難所にうちの子を連れて行って良いのかしら……」と考える飼い主さんが非常に多いのだが、環境省は、「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」(PDF)というガイドラインの中で、災害時のペット同行避難を推奨している。「災害が起こったときに飼い主はペットと同行避難することが基本であるため、平常時からそれに備えるべき対策についての意識をもち、ペットの安全と健康を守るとともに、他の避難者への迷惑にならないように努めなければならない」(災害時におけるペットの救護対策ガイドラインより引用)ガイドラインにも記載がある通りだが、ペットの同行避難は推奨されているとはいえ、アレルギーのある避難者や動物が苦手という避難者がいるということをしっかり考慮した上で、責任ある飼い主として行動すべきであろう。○飼い主が行うべき対策の例まずは、飼い主が行うべき対策を平常時と災害時に分けてご紹介する。■平常時・住まいの防災対策・ペットのしつけと健康管理・ペットが迷子にならないための対策(マイクロチップ等による所有者明示)・ペット用の避難用品や備蓄品の確保・避難所や非難ルートの確認等の準備■災害時・人とペットの安全確保・ペットとの同行避難・避難所・仮設住宅におけるペットの飼育マナーの遵守と健康管理(災害時におけるペットの救護対策ガイドラインより抜粋)○今回実例としてお見せするもの我が家で行っている防災対策のうち、今回紹介するのは(1)ペット用の避難用品や備蓄品の確保(2)ペットのしつけと健康管理である。まずは、避難用品から見ていこう。準備すべきものまず、避難する際に必要なものは、飼い主が用意する必要がある。「避難先においてペットの飼育に必要なものは、基本的には飼い主が用意しておくべきである。(中略)避難所等にペット用の救援物資が届くまでには時間がかかる場合があるので、少なくとも5日分(できれば7日分以上が望ましい)は用意しておくとよい」(災害時におけるペットの救護対策ガイドラインより引用)少なくとも救援物資が届くまでのペットの生活に必要なものは、きちんと用意しておく必要があるとのこと。環境省のガイドラインで紹介されている、最低限必要なものとは以下の通りだ。・療法食、薬・フード、水・予備の首輪、リード(伸びないもの)・食器・ガムテープ(ケージの補修など多用途に使用可能)・飼い主の連絡先とペットに関する飼い主以外の緊急連絡先・預かり先などの情報・ペットの写真(携帯電話に画像を保存することも有効)・ワクチン接種状況、既往症、健康状態、かかりつけの病院などの情報(災害時におけるペットの救護対策ガイドラインより引用)○実際に準備してみたさて、こちらが我が家で準備している最低限の防災グッズだ。市販のペット用防災グッズや防災袋も販売されてはいるのだが、使い慣れたものを入れておきたいので、我が家では全て自分で任意に選んだものを用意してある。こちらはペット用のウェットティッシュ。本人を清潔に保つのに大活躍だ。こちらは猫のご飯が入ったお弁当箱。お皿の代わりに使用できる。そして、いつも食べているご飯がこちら。サイエンスヒルズのダイエットフードだ。我が家にいる2匹の猫のうち、兄猫は非常にお腹を下しやすい。お腹の薬も準備してあげる必要がある。そして、やはり大事なのがリードだ。こちらは冒頭の漫画でも紹介した通り、試行錯誤の上、最終的に購入に至ったものだ。また、普段ペットクリニックに行く際に使用している洗濯ネットも。猫が暴れずに済むので、とても便利な品物だ。こちらはカイロと多目的ビニール袋。猫は寒さに弱い生き物なので、温かさを確保するカイロがあると便利。また、万が一嘔吐してしまったり、粗相をしてしまった際にササっと対応できるようビニール袋があると助かるだろう。また、水の用意も必要だ。とはいえ、このままでは飲めないので……。このように、簡単にその場で給水できる便利グッズも準備。これらを猫のバッグに入れて、完了だ。○ペットカートそしてこちらが我が家のキャリー。キャリーはキャリーでもキャリーバッグではなくキャリーカートだ。これならば、猫と荷物を楽々運ぶことが可能だ。カート、防災グッズ、猫本人の重さ全てを合わせておよそ12キロ。階段を上り下りする際は少々大変ではあるが、平坦な道を移動する際にとても便利だ。持ち手の箇所には、小物を入れるくぼみがついているのも嬉しいポイント。先ほど紹介した防災グッズは、カートの下に。すっぽりと収まってくれた。○リードの練習さて、毎月1度、10分程度、室内限定ではあるが我が家ではリードの着用練習も行っている。リードだけ購入しておいて、いざというときに不慣れなリードに驚いて動けなくなってしまってはこの子の命すら危うくなるので、しっかりと練習を行う。リードサイズを調整ができるタイプなので、しっかりめに着用させてある。苦しそうだからと緩めに装着すると、猫が動いた際にすぽっと抜けてしまったりするので、注意が必要だ。首輪をつける際と同様に、指が1~2本入ればちょうど良い具合にサイズ調整ができているということなので、目安にしていただければと思う。うちの猫の場合は、もうかなり慣れたもので、こんなものはおちゃのこさいさい……。ではあるが、「はよ外せ」と目で命じてくる。この後、階段の上り下りを行い、リードの練習は完了。練習を頑張ってくれたので、オヤツを食べていただいた。○まとめ以上、我が家の防災対策をご紹介した。「うちの子」を守るために是非一度、防災グッズを準備してみてはいかがだろうか。<作者プロフィール>うだま猫好きの人妻アラサー。猫の漫画や日常の漫画をよく書く。猫ブログ「ツンギレ猫の日常-Number40」は毎朝7時30分に更新している。ツイッターでは常に猫への愛を叫び続けている。下ネタツイートは最近控えるようにしている。
2015年10月27日万が一の時のための防災グッズですが、何を用意していますか? 食料品のストックとともに大事なのが非常時のトイレの準備です。今回は身近な材料で用意できる非常用トイレの作り方を紹介します。○用意するもの・大人用紙オムツ・色付きのゴミ袋 (70L)○作り方ここでは大人用の紙オムツを使用します。パンツタイプではなく、パッドタイプを用意してください。大人用の紙オムツは乳児用の紙オムツと比べ、吸収できる水分の量が多いのが特徴です。作り方は至って簡単です。ゴミ袋の底に紙オムツを広げておき、それをトイレの便器に配置するだけ。紙オムツはテープが付いているものがありますが、貼らずにそのまま置いてください。70Lのゴミ袋だと便器に無理なく広げられます。これで完成です。今回は700mlを吸収できる「長時間タイプ」を1枚使用しました。実際、どのくらいの水分量を吸収できるのか試してみましょう。上から水をかけてみます。700mlを入れ終わると、紙オムツは水分でパンパンでしたが、あふれることなくきちんと吸収されていました。大人の尿1回分はおよそ150mlと考えると、およそ4回分となります。廃棄する時はゴミ袋をトイレから取り外すだけ。オムツだけを取り出して、再度新しいものをセットして使ってもOKです。もしもトイレに設置できない時は、大人用紙オムツを中にセットしたゴミ袋を平置きにして使うこともできます。ゴミ袋なので口をしめておけば、ニオイも防げます。大人用オムツは、さらに多くの水分を吸収する「就寝時用」などがあるので、季節や使う人数などに応じて使い分けてもいいと思います。ニオイが気になる場合は、専用の消臭剤などもあるので、オムツといっしょに備蓄しておいてもいいですね。○執筆:麦原ケイ (ベル・エキップ)猫とビールと唐揚げとコーヒーが好きな神奈川県・横浜在住の主婦ライター。
2015年09月15日9月1日は防災の日。各地では、さまざまな防災訓練が実施される予定となっている。東京都交通局では、地震を想定した防災訓練を実施。また、資生堂は本社機能のある汐留オフィスで、首都直下地震発生を想定した防災訓練を行い、初めて「帰宅困難者受け入れ訓練」を実施する。東日本大震災以降、日本ではこれまで以上に防災対策に目が向けられてきた。そうした中、今年の5月末に発生した小笠原沖地震の際に、都内各所でエレベーターが停止し、混乱が生じたというニュースは記憶に新しいだろう。なぜ、あの時多数のエレベーターが停止したのか? また、実際に災害が発生した際、エレベーターはどのように作動するのか?8月31日に、三井不動産はオフィスビルの空室を活用した防災体験会を西麻布三井ビルにて実施した。通常は見学が難しい災害発生時に起こるオフィスビル内の各種設備の状況を再現した訓練となり、災害発生時のエレベーターの動きや救出方法について説明があった。○エレベーターの管制は3パターン災害発生時、エレベーターは災害の種類によって、動き方が変わる。災害の種類は大きく分けて、「地震」「火災」「停電」である。機械室の地震感知器が一定地を超える振動エネルギーを感知すると、エレベーターは最寄りのフロアで止まり、ドアが開くようになっている。そうすることで、エレベーター内での閉じ込めを防ぎ、乗客の安全を確保する。厳密な仕組みとしては、P波(初期微動)を感知した時点で、S波(本震)がくる前に、最寄り階に乗客を避難させるという。その後、S波が一定基準以下の安全性が認められた場合、エレベーターは1分後に自動復旧するという。これが、一定基準以上となった場合は、エレベーターの保守会社による安全確認後に復旧するという流れになる。小笠原沖地震の際に多数のエレベーターが停止したのは、一定基準以上の振動を感知したためである。火災発生時には、エレベーターは避難階に着床してドアが開くことになっている。避難階は、多くの場合はビルの1階などにあたるという。停電が発生した際は、電源が専用バッテリーもしくは非常用発電機に切り替わり、最寄りのフロアまで移動してドアが開かれる。とはいえ、エレベーターの故障などにより、中に閉じ込められてしまった場合はどうするのか?例えば、高層ビルなどにある、通常エレベーターがとまらない途中階でストップしてしまった場合、エレベーターの扉を開けても壁になっているため、脱出することができない。このような場合は、隣にエレベーターを横付けして、救出するという。また、エレベーターとフロアに段差が生じた状態で停止してしまった場合は、外側からドアを開けて救出する。三井不動産では、60cm以下の段差の場合は、エレベーターの保守会社を待たずに、ビルスタッフ2名以上で救出ができることになっている。これは、35年以上前から、エレベーター会社の講習を受け続けていることから、特別に救出にあたる許可が出されているのだという。○自動仮復旧機能を備えた新しいエレベーター一定基準以上のS波を認知したエレベーターは、エレベーターの保守会社による安全確認が済むまで復旧することができない。つまり、大型の地震が発生した際は、各ビルのエレベーターはストップし、小笠原沖震災の時のように、高層階で足止めをくらってしまう人が多数発生することになるだろう。保守会社は、病院などの公共機関から安全確認を行っていくため、民間施設などは復旧までかなりの時間がかかることが予測される。このような問題から、最近では自動仮復旧機能を備えたエレベーターの開発が行われているという。この機能は、地震でエレベーターが緊急停止しても、エレベーターがゆっくり各階を往復することで必要な諸機能を自動判断し、異常がないと判断した場合は自動復旧する仕組みとなっている。小笠原沖地震の際には、1~2分で自動復旧したという。三井不動産が展開する「三井のオフィス」では、高層以外のビルについても、構造的に可能な建物は順次導入していくとしている。○「三井のオフィス」の防災機能「三井のオフィス」では、自動仮復旧機能を備えたエレベーターだけでなく、そのほかにも防災対策を行っている。例えば、非常用発電機の稼動時間を72時間稼動に強化している。東京都の帰宅困難者対策条例では、従業員向けに3日分の食料などを備蓄するように推奨されている。この条例を受け、「三井のオフィス」では主要ビルの非常用発電機を48時間稼動から72時間稼動への長時間化に向けた、備蓄燃料の増強を進めており、3日間オフィスで待機する人が問題なく過ごせるような対策を行っているという。また、入居しているテナント向けに、1日分の飲食料も用意している。断水した場合には、一部のビルでは井戸を掘削し、地下水を汲み上げて使用できるような仕組みも用意されている。***「天災は忘れた頃にやってくる」と言われるが、いざという時に、防災に対する正しい知識があるかどうかで、動き方や心持ちが変わってくるだろう。防災訓練を受けたことがないという方や、ずいぶん受けていないという方は、ぜひ防災訓練に参加してもらいたい。
2015年09月01日Twitterは公式ブログで、9月1日の「防災の日」に向けて、全国の自治体に防災訓練ツイートを出すことを依頼。ユーザーにもTwitterを使った防災訓練を呼び掛けている。Twitterは今回、全国の自治体に「#全国防災訓練」と自治体名を組み合わせた「#○市災害」というハッシュタグを利用した訓練ツイートを提案したという。これに合わせて、Twitterを使った防災対策をユーザーにも勧めている。防災対策としてまず、いつも使う公共交通機関や国の防災機関、報道機関などのアカウントをフォローすることを提唱。また、「#全国防災訓練」や自分が知りたい地域を「#○市災害」で検索してフォローするほか、災害に役立つアカウントをまとめた災害情報用公式アカウント「@TwitterLifeline」のリストを紹介している。次に、自分が災害に遭ったことを想定した訓練ツイートを行うことを呼び掛けている。実際の災害では身の安全を確保し、気持ちに余裕ができたら自分の安否をツイートしてほしいとする。なお、訓練ツイートを行う際は、「#全国防災訓練」をつけて訓練であることを明示すること。災害時には、信頼できる情報源のツイートをリツイートして拡散することを推奨している。なお、リツイートする際は、ツイートをコピーして発信するのではなく、オリジナルをリツイートすること。理由として、避難場所などの情報を含め、災害時にはその情報がいつ出たかが重要となる場合があるためと説明。また、オリジナルのツイートを削除すると、リツイートしたツイートも自動に削除されるので、古い情報が拡散されるのを減らすことができるという。最後に、ハッシュダグや写真などを用いて、周囲の被災状況についての報告を想定したツイートを提唱。「(場所)は、被害なし。#◯◯市災害」「XX橋は流されてしまっています。#◯◯市災害」のように、現在地の情報を発信すると良いという。さらに、ハッシュタグ「#
2015年09月01日9月1日が「防災の日」ということを知っていますか? 園や学校では避難訓練を行ったり、防災について考える時間を設けたりしていますが、家庭でも防災に関する取り組みを行っておきたいところ。災害はいつ、どこで起きるかわかりません。お家での防災対策も、この機会に万全にしておきましょう。そこで今回は、家庭で行う防災の取り組みや防災知識などについて、まとめました。まずは避難準備からスタート!まずは、いつ地震などの災害が起きても避難できるように、準備しておくことが大切です。通帳や保険証といった大切なもののコピーや、印鑑、医薬品、非常食などをすぐに持ち出せるようにしておきましょう。子どものいる家庭では、子どもの年齢に合わせて準備するものも変わってくるはず。オムツの必要な月齢の場合は、東日本大震災の時の「赤ちゃんのオムツがなくて困った」という教訓を活かして、オムツも忘れず用意しておきましょう。子どもとしっかりと話し合う大人でさえ、突然地震が起こると冷静ではいられないこともありますから、子どもならなおさらです。パニックになって泣き出す子、恐怖のあまりその場から動けなくなる子もいます。防災の日を機に、地震が起きた時のことを想定して、子どもとしっかりと話し合っておくことも大切ですよ。そして、ママと一緒なら怖くないということ、移動する時は必ず手を繋いでおくということなど、日頃から子どもに防災の意識を備えさせておくことが必要。何の対策も意識も持たせていない状態で突然災害が来てしまうと、子どもは過剰に不安やストレスを感じてしまいます。そうならないよう、事前に防災意識を高めておきましょう。シチュエーション別で想定してみてたとえば、家にいる時に地震が起こったら、ということを考えてみてください。それぞれの部屋によっておいてある家具、倒れてきそうなもの、逃げやすい位置などは異なっているはず。「この部屋だったらどうするか」「あっちの部屋にいる時はどこに隠れるか」などと、子どもと一緒にイメージし、万が一に備えるようにしましょう。何も考えずに過ごすよりも、きちんとシチュエーション別で想定しておいたほうが、親子ともども柔軟に対応できるに違いありません。ママの働きかけが子どもの防災意識を変えることに繋がります。防災の日をきっかけに、日頃から声かけに配慮したり、一緒に非常用持ち出し品を用意したりしていきましょう!(RUREI)
2015年09月01日資生堂は8月20日、本社機能のある汐留オフィスにて、首都直下地震発生を想定した防災訓練を行い、初めて「帰宅困難者受入れ訓練」を、9月1日の防災の日に実施すると発表した。今回の訓練は、2015年3月に完成した同社独自の「帰宅困難者受入れマニュアル」の実効性検証を目的に、新橋駅周辺滞留者対策推進協議会の協力を得て、社外より帰宅困難者役の協力者を募って実施するという。役員や社員を対象にした「緊急対策本部訓練(年1回実施)」「安否確認訓練(年2回実施)」と、社外協力者を対象にした「帰宅困難者受入れ訓練(初実施)」を組み合わせた総合的な防災訓練となる。同社は、大規模災害発生時に新橋・汐留周辺にとどまる帰宅困難者に対して、汐留オフィスの一部を一時滞在施設として提供し、地域の混乱防止に協力・貢献することを定めた「災害発生時における帰宅困難者の受入れ等に関する協力協定」を港区と締結しており、災害時には汐留オフィスに帰宅困難者を最大220名、最長3日間受入れ、毛布や水、食料などを提供するとしている。今回の訓練では、「帰宅困難者受入れマニュアル」の実効性検証を主な目的とし、訓練を通じて明らかになった課題に対しては改善策を加え、防災対策の精度をさらに高めていくという。
2015年08月21日ディノス・セシールはこのほど、防災セット「ザ・セカンド・エイド」(税別7,800円)をディノスオンラインショップで発売した。同商品は、来る9月1日の「防災の日」を前に販売するもので、東日本大震災の経験を教訓に"非常時にそばにあるためには"を追求したコンパクトな防災セット。宮城県・仙台で東日本大震災を経験した高進商事と横浜のデザイン事務所のコラボで誕生した。大きさはA4サイズのボックスタイプ。備蓄時には場所を取らず置いておけて、非常時には探すことなくすぐに使うことができるとしている。中には「BOOK」と書かれた本と、「GOODS」「FOODS」と書かれた小箱2個入り。「BOOK」は、携帯・ネットがつながらない災害発生時の生きる知恵がつまったマニュアル。「GOODS」は、断水中でも使えるトイレや身体を拭ける無菌ぬれタオルをはじめ、防寒用ブランケット、マッチ、ろうそく、西暦シール、先割れスプーン、ストロー、おしり拭き、マスク、クリップ付きえんぴつが入っている。「FOODS」には、そのまま食べられる非常食(さつまいもの甘煮)と飲料水をセットにした。そのほか、大切なデジタルデータ・思い出を「火」と「水」から守る、本格耐火・防水保管庫「セントリー ポータブル耐水・防火保管庫」(税別9,980円)も販売している。また、文庫本サイズに折り畳んで携帯できる「たためる防災用キャップ」(税別3,600円)、LEDライトと電池ボックスが別々で、両手が使えるライト 「どこでもクリップライト」(税別2,000円)、ポンチョ型の携帯ブランケット「フード付きアルミブランケット」(税別1,280円)などの防災グッズもラインアップ。
2015年08月13日うちのダメ夫
あの日、私はいじめの加害者にされた
編集部の「これ、気になる!」