「この子は売れない」。大物TVプロデューサーから、そう断言されてしまった「M愛すべき人がいて」第4話の“アユ”。だが第5話では、ファンの間で伝説化している「オールナイトニッポン」のエピソードが再現され、アユの率直な言葉が共感を呼んだ結果、1stアルバム「A Song for ××」はランキング初登場1位を獲得する大ヒットとなったことが描かれた。その一方、業界のご法度となるアユとプロデューサー・“マサ”の禁断の恋愛関係が明るみになり、ドラマはクライマックスへと向かって新たな局面を迎えている。コロナ禍の放送中断も何のその、放送再開後もSNSで大きな盛り上がりを見せている本作で、マサ役を熱演する三浦翔平が本作について語ってくれた。90年代を「一度経験してみたかった」テレビ朝日とABEMAによる初の共同制作で作られた本作は、同名小説を基にヒットメイカー・鈴木おさむが大胆な脚色を加えてドラマ化、姫野礼香役の田中みな実をはじめとする俳優陣の怪演&狂演も後押しして話題沸騰中だ。三浦さんは、本作の舞台となる1990年代について「今の時代とはまた違った良さがある」と語り、「先輩がたはあの時代が良かったと言ってますね。一度経験してみたいなと思っていたので役で経験出来て良かったです!」と喜びを込める。演じるのは実在の人物ということもあり「難しかった」と吐露。「監督やプロデューサーさんと相談しながらどのように演じていったらいいかは作り上げていきました」という。ただ、三浦さん自身と役との共通点は「ほぼないですね(笑)」と笑顔。だからこそ、「ぶれずに 恥ずかしがらずに!」という気持ちを大切に演じていることを明かした。そんな撮影で最も印象に残っているのは「2話の雨ふらし」。「崖の上から叫ぶシーンです。かなり寒い中、時間もなかったので大変でした」。いまだから語れる!? 怪演の舞台裏「カットかかったら爆笑してます」本作はABEMAドラマ史上最高の視聴者数を記録したり、Twitterで世界トレンド入りも果たしたりと話題を独占中。「自分自身に入ってくる全ての情報が毎話毎話衝撃的でした。だんだん反響を楽しみにしだしました」と三浦さん。観る者を釘付けにする名セリフも続々と登場しており、三浦さん自身、「許さないVS許さない」「ハッピーバースデートゥーミー」「俺の作った虹を渡れ」「神の目が選んだんだ」「お待たせしました。お待たせしすぎたのかもしれません」など、どれかを「選ぼうと思ったらきりがありません」と言うほど。また、田中さんや水野美紀さんとの共演は、「台本通りですからある程度は予想できました(笑)が、カットかかったら爆笑してます」と告白。特にスピンオフドラマも決まった田中さんについては、「このようなアプローチの方法があるのだと、とてもいい勉強になりました。どこかで参考にさせていただきたいと思ってます(笑)」と向学心をのぞかせながら語った。撮影中断によって「台本が大幅に変更された」そうで、「自粛の期間分は自然とパワーアップしています!」という三浦さん。いよいよ7月4日(土)に迎える最終回を前に、「あり得ない展開が楽しみ」と自身でも語りつつ「友達とあーだこーだ言いながら次の日にでも、楽しく話してもらえれば嬉しい」と期待を込めて語っている。「M愛すべき人がいて」は毎週土曜23時15分~テレビ朝日系24局にて放送、0時05分ごろよりABEMAにて配信開始。(text:cinemacafe.net)
2020年07月01日第43回日本アカデミー賞で、長澤まさみは最優秀助演女優賞を受賞した。受賞コメントにて、長澤さんは、「まだ会ったことのない自分を目指して、これからも励んでいきたいと思います」と誠実に語った。その言葉から半年も経たぬうちに、彼女は有言実行した姿をスクリーンに映し出すことになる。気高く・強く・美しい楊端和(『キングダム』)から一変、最新主演映画『MOTHER マザー』で、長澤さんは瞳を濁らせ、気性の激しい、息子への歪んだ愛を心に宿したシングルマザー・秋子になった。「『MOTHER マザー』に関しては、秋子のような役を周りの人がやらせたかったんじゃないのかな?って、ちょっとだけ思ったりもしました。ある意味で、秋子のようなイメージのない私が、この役をやることの意外性みたいなものもあるのかもしれないな、って」と、長澤さんは新たな役どころについて反芻する。周りも本人も見たことのないキャラクターを、確かに作り上げた手ごたえを感じながら。「演じていて面白いかどうかもわからない」けど、魅力を放つキャラクターを演じて仕事もせず、その日暮らしで、周囲のすねをかじって生きる母親――にわかに理解し難い秋子というキャラクターを演じる上で、長澤さんは、これまでとは異なる準備期間の過ごし方をしていたという。「実は、秋子を演じる前まで、明るい役や強い役が続いたりしていたんです。ワッと感情的な雰囲気を持つ役が多かったので、1度払拭したい思いがありました。それに、お芝居をするときは、いつも自分の感情が巻きついている感じがしていて」。「秋子になるためにはダラッとした生活感が見えるといいなと思って、撮影に入る前までは、家でテレビを観ながら、お菓子を食べながら、すごくダラダラした生活をするようにしていました。撮影の前の日とかは、ちょっとむくむような物を食べたりとかして。ふしだらに見えたらいいなと思ったんですよね(笑)。小さい積み重ねかもしれないですけど、そのダラダラの時間を持てたことが、振り返ってもよかったです。纏う空気感は、自分の意識していないところについている気がするので」。たびたび見せるうすら笑いも、急に怒鳴りつける情緒不安定さも、何を考えているのか・考えていないかのすら読めない秋子の心情を、細かく巧みに掬い取るような演技は、物語のトーンを作り出し、居心地の悪さまで漂わせる。およそ俳優冥利に尽きる役とも言えそうだが、本人は「演じていて面白いのかどうかも…ちょっとわからないですね」と苦笑。「こんな人、だって嫌いだもん(笑)。全然好きになれないですよ、秋子なんか。正当化もしたくないし、認めたくないです」と吐露した。好感も共感も抱けない役柄ではあるものの、遼(阿部サダヲ)、宇治田(皆川猿時)、赤川(仲野太賀)と、男たちは次々と秋子に陥落していく。外見や中身の美しさではない、得も言われぬ魅力に虜になる様子は実に本能的であり、本作のキャッチコピーにも踊る、「聖母か、怪物か」という秋子の不思議な二面性を醸す。「秋子は天性の人たらし、みたいな感じなのかな。ある意味、裏のマドンナと言ったら変だけど、闇のマドンナなんですかね(笑)?何が魅力なのかはわからないけど、魅力がある人って、いますよね。例えば、男の子にすごく人気な女の子を見ていると、愛らしいとも天真爛漫とも違う…言葉で形容するのが難しい、言動やたたずまいの魅力を思う瞬間があるんです。秋子はそれに当てはまるんじゃないかな、人の心が動くってそういうところなのかな、と思いました。秋子の息子・周平(奥平大兼)目線だけだったら、ここまで物語に興味を持てなかったのかもしれないですし、だから『MOTHER マザー』自体も映画になったのかな、と思うんです」。「母性はすごく強いタイプ」長澤さんの持つ母親像とは本作では、秋子と子どもたちに寄り添い、手を差し伸べようとする児童相談所の職員・亜矢役で夏帆が出演している。長澤さん&夏帆さんと言えば、2015年の『海街diary』で愛おしい姉妹役として共演していた。180度異なるような役柄での再共演について話を振ると、長澤さんは、ぐっと目じりを下げうれしそうに微笑む。「私、若いときに同世代の女優さんとあまり共演する機会がなかったので、同期というか同志のような人がいないんですけど、大人になって、それこそ『海街』ぐらいから増えていったというか。同世代と言ってしまうと、夏帆ちゃんのほうが年齢が下なので申し訳ないけど(笑)」。「けど、やっぱり夏帆ちゃんは気の置けない人だし、とても尊敬している女優さんなので、そうした信頼関係がある人と、もう一度共演できることがあまりないから、すごくありがたいことだなと思いました。再共演って“割と恥ずかしいものなのかな?”と思っていたんですけど、そんなこともなくて。すごく安心感と信頼感があったので、本当に感謝しています」。最後に、本作で演じた母親という立場について、秋子を通して長澤さんの持つ母親像に変化があったかを尋ねた。「“こういう母親になりたいな”と思う明確なものができたというわけではなく、親もやっぱり初めて親になるわけだから、迷いながらでいいんだろうし、失敗しないのが親ではない、と感じました。お互い一緒に学んでいくのが親子だと思うというか。子どもが初めてすることは、親も初めてだと思うから」。そう語った後、長澤さんはふっと力を抜き、やわらかな表情になった。「私、もともと母性が強いタイプだと思うんですよね。人の世話するのも結構好きなので、母親役自体はすごく好きなんです。それに、子どもが生まれることは、やっぱり奇跡なんだなと思いました」。(text:赤山恭子/photo:You Ishii)■関連作品:MOTHER マザー 2020年7月3日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開(C)2020「MOTHER」製作委員会
2020年06月29日土曜ナイトドラマ「M愛すべき人がいて」の展開が、佳境を迎えている。テレビ朝日とABEMAによる初の共同制作で作られた本ドラマは、平成の歌姫・浜崎あゆみにまつわる同名小説を基に、ドラマ用に大胆な脚色が施された。主人公“アユ”が、名プロデューサー“マックス・マサ”と出会い、導かれることで、トップスターに上り詰めていく様子が、ドラマティックに描かれている。アユを演じたのは、先日、歌手デビュー1周年を迎えたばかりの新鋭・安斉かれん。演技に対する新鮮さや懸命さ、どこか孤高を持するクールビューティなところもあいまって絶妙なバランスを醸し、主役として存分に輝きを放っている。残すところ2話となった後半戦のいま、安斉さんに奮闘する思いをインタビューした。初挑戦の芝居の世界自分の演技は「うける」って感じで恥ずかしい(笑)――現在、「M愛すべき人がいて」撮影の後半戦に入っていると伺っています。“Stay Home”で撮休も長かったと思いますが、現場に戻ったとき、すぐ“アユ”に戻れましたか?安斉:私自身、役に戻れるかがすごく不安だったので、本番の2日前に、1回リハーサルを入れてもらったんです。その時間があったからこそ、すんなりアユに入れたところもありました。やっぱり2か月も空いてしまうと、戻れるか不安でした。――OAでは、毎話SNSでトレンド入りしたりと話題になっていますが、安斉さん自身、リアルタイムでご覧になっていましたか?安斉:現場に入っているとき以外は、しっかり見ていました!自分の演技は「恥ずかしさで、逆にうける」って感じでした(笑)。実際見ると、「テレビに映っている自分だ~」って、なんか恥ずかしかったです!――副音声の放送では、伊集院光さん、ナイツの塙宣之さんなども、安斉さんの演技についてお話しており、すごく盛り上がっていました。皆さんの反応については、どう受け止めています?安斉:すごくうれしいし、ありがたいです!もともと、お芝居というものが未知だったので、いろいろな意見をいただきます。ただ、自分では何が正解かも、まだわからないものなので、副音声の皆さんのお話はありがたかったです。姫野礼香さん(※田中みな実演じる)とのシーンについても、すごく反響をいただいているんですけど、とにかく礼香さんがすごいので、私も自然とリアクションができている感じです。三浦翔平は、安斉さんにとって「リアルマサさん!」――これまでの放送の中で、そのほかの共演者の方からの刺激などもありましたか?安斉:1話の最後に泣くシーンがあったんですけど、最初は、なかなか泣けなかったんです。そのとき、三浦(翔平)さんが本当にマサになり切ってくれて、「そんなんじゃ、伝わらねえぞ!!」と喝を入れてくださって。私の気持ちを作るために、三浦さんがやってくださったのだと思います。本当に印象的でした。――安斉さんのために、なり切る三浦さんも非常に熱い方ですね。安斉:三浦さんは、「俺はマサになる!」とおっしゃっていましたし、私から見たら本当に「マックスマサさん」です。演技を全然知らないところから始めた私を支えてくれているところも、アユを支えているマサとかぶって、“リアルマサさん!”という風に思っています。――そのほか、初演技で驚いたことや撮影で大変だったことなど、何かありましたか?安斉:ちょうど先週放送された4話で、冬のシーンがありました。…けど、今、夏じゃないですか(笑)?とにかく暑かったのに、「寒い、寒い…」みたいな演技をしないといけなかったことは、すごく大変でした。汗をいかに出さないか…っていう、そんな大変さは初めてで、難しかったです。安斉さんが歌っていて一番気持ちいい、90年代の曲とは…?――安斉さんは、2020年5月で歌手デビュー1周年を迎えられました、おめでとうございます。この1年間を振り返って、自分の成長や、大きく変わったところ、変わらないところなどがあれば、聞かせていただきたいです。安斉:ありがとうございます!変わらないところは、デビューするときから音楽が好きな気持ちです。変わったところは、やっぱり…1年前はお芝居をするなんて思ってもみなかったので、すごく幅は広がったのかな、と思います。いろいろなことに「挑戦したい」と思うようにもなりました。――アユを演じてみて、音楽に対しての向き合い方が変わったなどもありましたか?安斉:変わったというよりも、この役を通して、90年代の音楽をすごくたくさん聴くようになりました。元々、わたし自身の曲も90年代のリバイバルなサウンドですし、ドラマの中で挿入歌を歌ったりして触れてはいたんですが、しっかりといろいろな90年代の曲を聴くことをあまり意識してこなかったので、新しく聴くようになったのは変化でしたね。――ちなみに、歌ってみて一番気持ちよかった90年代の曲は何でしたか?安斉:浜崎あゆみさんの楽曲はドラマの中では自分の曲という設定なので、アユとして緊張しながら歌う場面が多かったので…気持ち良かったという面では「DEPARTURES」(※globe)かも!(text:赤山恭子)
2020年06月24日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は俳優の溝端淳平さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?「ブレイキング・バッド」――おすすめポイントを教えてください。“荒野にブリーフ姿の銃を持った中年男性”というオープニングです。どんな展開になるのか予想を立てながら見ましたが、決して派手ではないし、サスペンスでもアクションでもコメディでもない、じっとりまとわりついて来るような作風がたまらなくいいです。地味ながらも真面目に生きてきた化学教師が、癌宣告を受けたことをキッカケにこれまで自分の中で押さえ込んできた悪に徐々に染まっていく。常に善と悪が紙一重に描かれていて、はじめて「ハムレット」を観たときの衝撃に近いものを感じました。こんなに後半にかけて面白さが加速していく作品もはじめてでした。――これから観たいと思っている作品は?『アリラン』『復活の日』『人間の証明』『チェイサー』韓国映画やまだ見ていない邦画の名作を中心に見たいと思ってます。――溝端淳平さんのおうちの過ごし方を教えてください。明るいうちは室内でできる範囲でトレーニングをして、自炊が多いのでちょっと遠めのスーパーまで歩いていっています。それ以外は主に読書、映画ドラマ観賞をしています。あと実家にいる姪っ子甥っ子たちにどうぶつの森をプレゼントして、たまにネットで一緒にプレイしてます。大人以上に子どもたちがどれだけストレスを抱えてるか痛感します。早く元の生活が戻ることを心から願ってます。(text:cinemacafe.net)
2020年06月04日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は吉村界人さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?最近は、フィンチャーやリンチ、アメリカの青春映画全般または、ジョーダンやリルウェインのドキュメンタリーです。ですが、今はインプットよりアウトプットに熱中しています。――おすすめポイントを教えてください。暗がりから見上げる光や青春や希望が詰まっています。それは、僕ら島国の生活よりももっと辛い環境でも、わからないけど、「何かを掴んで笑おうぜ。」と、アメリカ青春映画、海外の人間の強さが背中を押してくれる作品だからです。――これから観たいと思っている作品は?国内のドキュメンタリー作品です。例えば、『ゆきゆきて、神軍』などです。――吉村界人さんのおうちの過ごし方を教えてください。今こそ何かを見て、人のモノマネや仮初めのSNSの繋がりで時間を流すことじゃなくて、この余るばっかの時間を自分の中にいる、誰にもわかれない自分を日記でも絵でもポエムでも、なんでもいいから記録することで過ごしています。自分を知りたいだけですが。熱くなりすぎても、疲れますが。笑【吉村界人 出演情報】ドラマ:松本清張ドラマ黒い画集~証言~5月23日(土)よる7時30分~(NHK-BS4K)映画:井筒和幸監督最新作『無頼』 2020年12月公開予定『ジャパニーズスタイル』公開日未定SNS:Instagram(@kaito_.yoshimura)(text:cinemacafe.net)
2020年06月02日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は栗原類さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?『死刑台のエレベーター』『ムーラン・ルージュ』『夢のチョコレート工場』『ロッキー・ホラー・ショー』『ナイトメア・ビフォー・クリスマス』――おすすめポイントを教えてください。5つともサントラが素晴らしいので映画を見ると同時に劇中の曲もじっくり聴きながら鑑賞しています。特に『ナイトメア』は吹替も英語版も両方歌がいいので、結構ループをしています。――これから観たいと思っている作品は?モンティ・パイソンは昔からTVシリーズは見ていたのですが、『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』、『ライフ・オブ・ブライアン』等の映画は見ていないのでこれを機に見ようと思っています。――栗原類さんのおうちの過ごし方を教えてください。今回のように家にいる期間が増えたので朝は家の中で軽く運動をしたり、ひとつのお話をつくる、いわゆる執筆に挑戦しています。【栗原類 出演情報】ドラマ:NTVシンドラ「正しいロックバンドの作り方」放送中映画:『とんかつDJアゲ太郎』公開日未定SNS:Twitter(@Louis_Kurihara)Instagram(@louis_kurihara)(text:cinemacafe.net)
2020年05月31日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は俳優の徳永えりさんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?橋本愛さん主演の映画『リトル・フォレスト』を観ました。――おすすめポイントを教えてください。春夏秋冬と4つに分けられている作品で、日本の移りゆく景色、自然の息吹が映し出されているのも素晴らしいですが、主人公が己と向き合い、暮らしをみつめて丁寧に生きる姿は、今の私たちに大切なことを教えてくれた気がします。本編の台詞であった「中身のある言葉を話せる生きかた」を、私もしなくてはと改めて思いました。――これから観たいと思っている作品は?「梨泰院クラス」などの韓国ドラマが面白いと色々な人から聞くので、観てみたいなと思います。――徳永えりさんのおうちの過ごし方を教えてください。私にとって今はお家にいる=リラックスタイムではないので、メリハリをつけるために外に出なくても外出着に着替えて、メイクもして、自分のモチベーションを上げるためにオシャレをして過ごしています!でも毎日頑張りすぎると疲れてしまうので、あえて一日中ジャージで過ごす日をつくってバランスをとっています(笑)(text:cinemacafe.net)
2020年05月30日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は岡本玲さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?映画『ブルーバレンタイン』、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』『レディ・バード』『オープニング・ナイト』――おすすめポイントを教えてください。好きな女優さんが出ている作品を観直しています。どれも女性が葛藤しながら人生を自分で切り開いていくかっこよさ人間臭さに勇気をもらいます。『ブルーバレンタイン』のミシェル・ウィリアムズ、大好きです。――これから観たいと思っている作品は?「北の国から」有名なシーンや撮影の裏話などは見聞きしていましたが、いままで作品を最初から最後までちゃんと観たことがなかったのでステイホームの期間にシリーズ全部ちゃんと観たいなと思っています。――岡本玲さんのおうちの過ごし方を教えてください。好きな音楽やラジオを流しながらの編み物。今はクッションカバーや麦わら帽子を編んでいます。出来上がるとなんともいえない達成感があるし、愛着も湧くのでおすすめです。あ、あとは落語を聴いたり。でも落語を聴きながらの編み物は流石に難しくてまだできません。笑【岡本玲 出演情報】ドラマ:NHK-BSプレミアムドラマ『十三人の刺客』放送予定SNS:Twitter(@okarei_official)Instagram(@rei_okamoto)(text:cinemacafe.net)
2020年05月28日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は佐野岳さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?Netflix映画『タイラー・レイク -命の奪還-』『アベンジャーズ』でお馴染みのルッソ兄弟が製作に入り、『マイティ・ソー』のクリス・ヘムズワースが主演!そして、『シビルウォー/キャプテンアメリカ』などのアクションコーディネーターを務めた、サム・ハーグレイブ初監督作品というだけでも見る価値アリ!――おすすめポイントを教えてください。屈強な傭兵タイラーが「犯罪組織のボスの息子を救い出せ。」という裏社会の任務を請け負う。人質救出劇で、ゴリゴリのアクション映画です!特に注目して欲しいのはワンカットに見せかけた臨場感溢れる約12分ほどの長尺アクション!どうやって撮っているのかと、観終わってから10回以上も巻き戻して観直しました。そのシーンはサム監督が自ら車のフロントに乗って撮影したそうです。また派手なアクションの裏には、しっかりとしたヒューマンドラマが描かれているところもおすすめポイントです。何故タイラーはそこまでして死を望むのか。そして、少年との出会いの中でどう変わるのか。一体 なにと戦っているんだろうか…「心のアクション」も満載です。"You drown not by falling into the river, but by staying submerged in it."(溺れるのは川に落ちるからじゃない、そのまま沈むからだ)この台詞でこの作品をどう解釈するのか、皆んなと語らいたいです。――これから観たいと思っている作品は?Amazonプライム「ザ・ボーイズ」(自分が言うのもなんですが…笑)もし、仮面ライダーの仮面が悪事を隠す為の仮面だとしたら…なんて、あまり考えた事はないでしょうか?物事は多方向から見る事によって、色んな捉え方が出来ると思います。正義の基準はただの基準であって…善悪ってなんだろうと考えていたときに、欲にまみれの腐敗したスーパーヒーローたちが活躍する世界で、ザ・ボーイズと呼ばれる超能力を持たない人間たちとの戦いを描いた作品がある事を知り、観たいと思いました。ですが、おそらくこの記事が出る頃には、観終わってる可能性があります(笑)――佐野岳さんのおうちの過ごし方を教えてください。最近はDIYにはまってます。オススメは、オイルランタンです。簡単で、瓶、サラダ油、綿、さえあればすぐに作れます。落ち着きたい時や、考え事をする時なんかは自作のランタンに火を灯して、ゆっくりするのもいいんじゃないでしょうか。【佐野岳 出演情報】ドラマ:Netflix連続ドラマ「愛なき森で叫べ:Deep Cut」配信中SNS:Twitter(@oxgakuox)Instagram(@gaku_sano_09)(text:cinemacafe.net)
2020年05月26日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は「FAKEMOTION -卓球の王将-」や「僕だけが17歳の世界で」など数々の映画・ドラマにも出演する中、5人組ボーカルダンスユニット「M!LK」としても活躍する佐野勇斗さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?海外ドラマの「プリズン・ブレイク」をずっとみています!――おすすめポイントを教えてください。シーズン5まである長編ドラマなのですが、毎話、ハラハラしてジェットコースターに乗っているような気分になれます!!(笑)――これから観たいと思っている作品は?SFが好きなので『インターステラー』を観たいと思っています。――佐野勇斗さんのおうちの過ごし方を教えてください。僕自身は今、自分の将来役に立つことをしています!本を読む、映画を観る、料理をする、ギターを弾くなどです!――佐野勇斗さんの今後の活動について教えてください。毎週水曜24:59~、僕が出演しているドラマ「FAKEMOTION -卓球の王将-」(日本テレビ※関東ローカル)が放送中です!卓球が強い高校がすべてを手に入れられる世界が舞台の物語なのですが、僕が演じる高杉律は、そんな狂った世界を終わらせようと奮闘していきます。ぜひ観て頂けたら嬉しいです!【佐野勇斗 出演情報】ドラマ:日本テレビ「FAKEMOTION -卓球の王将-」高杉律役SNS:インスタグラム(@sanohayato_milk)(text:cinemacafe.net)
2020年05月24日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は俳優の松本穂香さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?最近観た作品で好きだったのは、映画『しあわせの絵の具』です。不器用でかわいい夫婦の姿にほっこりします。観ているだけで、幸せすぎて涙が出るほど。お互いを想い合って、シンプルに生きている姿を見て、みんながみんなこうであれたら、世界はとっても幸せなものになるんだろうなぁと思いました。余計なものが多い世の中だからこそ、2人の姿から教わるものがある気がします。――これから観たいと思っている作品は?アダム・ドライバーさんが好きなので、出演作は全部観たいなと思っています。それと今、韓国ドラマの「トッケビ」を観ている最中で韓国ドラマにもハマっているので、「愛の不時着」、「梨泰院クラス」も観たいです。――松本穂香さんのおうちの過ごし方を教えてください。今までやってみたかったけど、手を出してなかったものを始めてみました。ペン字の練習をしてみたり、料理をしてみたり。特別なことは何もしてないですが、新しい自分を知れたり、継続できてる自分が嬉しかったりして、、。でも、ダラダラして一日な~んにもしない日もあります。たまには、いいですよね。【松本穂香 出演情報】ドラマ:関西テレビ 火曜21時「竜の道」ヒロイン映画:主演映画『君が世界のはじまり』今年夏公開予定映画『青くて痛くて脆い』8月28日公開予定主演映画『みをつくし料理帖』10月16日公開予定主演映画『君は彼方』今年秋公開予定(text:cinemacafe.net)
2020年05月22日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回はドラマBiz「行列の女神~らーめん才遊記~」や『みをつくし料理帖』に出演、3年ぶりのミュージカル「四月は君の嘘」にも期待が高まる小関裕太さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?「四月は君の嘘」、「ワンピース」、「鬼滅の刃」、「ストレンジャー・シングス」――おすすめポイントを教えてください。・「四月は君の嘘」:この時期になってから3周しました(笑)なにも知らず、最終話だけを見ても号泣します。もちろん1話から見てればより、グサっときます。・「ワンピース」:アニメver.を1月から仕事の合間はずっっと見ていて、ちょうどこの3月で最後まで見きりました!仲間を大切にする、人を信じるチカラが強いメインキャラクターの言葉たちは、見ている僕の背中を押してくれました!元気になれます!・「鬼滅の刃」:物語ももちろん面白い。それだけでなく、日本らしい和と近代的な色合いが調和されていて、非常にかっこいい!目が癒されます。・「ストレンジャー・シングス」:もともとハリーポッターが好きなのですが、それに通じるファンタジー感とスリリングな物語と、そしてクセになるサブカル感も合わさって、たまらない作品です。Tシャツも買いました。――これから観たいと思っている作品は?「蟲師」もともと世界観が好きなのですが、また見返したいと思いました!――小関裕太さんのおうちの過ごし方を教えてください。早寝早起きをしています!23:00には寝るようにして、7:00に起き、ストレッチと運動から1日が始まります。今まで仕事の時間が不定期だったので、家に居なきゃいけないこの期間を逆手にとって、ローテーション、つまり継続を心掛けています!この時期だからできる成長ができたらいいなあ!【小関裕太 出演情報】ドラマ:テレビ東京系「行列の女神~らーめん才遊記~」毎週月曜22:00~放送中SNS:インスタグラム(@kotobanoamarinaitokoro)Twitter(@yutakoseki)(text:cinemacafe.net)
2020年05月20日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回はカレー好きとして知られるモデルの村田倫子さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?『アバウト・タイム 愛おしい時間について』は定期的に見たくなる、私のビタミンのような作品です。――おすすめポイントを教えてください。毎日何気なく過ごしている時間、自分の周りにいる家族、恋人、友人…。あたりまえな日常がぐっと愛しくなる、心温まる作品です。自分の大切な人に会いたくなります。――これから観たいと思っている作品は?『ミッドサマー』上映する前から注目していた作品。私はホラー要素が少し苦手なので、まだ勇気が出ず…。それでいて目が離せない、鑑賞前から魅惑的な作品です。――村田倫子さんのおうちの過ごし方を教えてください。料理に挑戦することです。食べることが趣味なので、食べたいものを家で実現するために色々と試行錯誤中…!今まではあまり自炊しなかったので、新鮮で楽しいです。最近はチャーシュをつくりました。――村田倫子さんの今後の活動について教えてください自身がディレクターをつとめるアパレルブランド「idem」がこの春にローンチしました。「日々の恋人」をテーマにした、日常に寄り添うお洋服です。オンラインサイトで展開してるので、ぜひ覗いてみてください。(text:cinemacafe.net)
2020年05月18日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」に出演する俳優の高梨臨さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?作品自体は、結構前の作品ですが、映画は『インファナル・アフェア』、海外ドラマは「フレンズ」です。――おすすめポイントを教えてください。『インファナル・アフェア』は、ハリウッドや日本でもリメイクされていますが、とにかくストーリーが面白く、どんどん引き込まれていきます。潜入捜査官と、マフィアの話なのですが、ここで説明するより、とにかく観てください!という作品。「フレンズ」は、今まで観てきた海外ドラマの中でも本当に大好きな作品です。こんなに幸せで、温かい気持ちで観られるドラマはあるんだろうか…と思うくらい、本当にハートフルで、楽しく、感動的。シーズン10までありますが、終わるのが辛くて辛くて仕方なかったです。一人一人のキャラクターの良いところも悪いところも、人間としてちゃんと描かれているところが、また本当に素敵です。――これから観たいと思っている作品は?「ペーパー・ハウス」をよく勧められるので気になっています。――高梨臨さんのおうちの過ごし方を教えてください。家でご飯を作る回数がかなり増えたので、作り置きに挑戦しましたが、まだうまく使えない時の方が多いです。あと、ベランダに人工芝を引いて、なわとびしてます。結構楽しいです。【高梨臨 出演情報】ドラマ:NHKドラマ10「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」(放送予定 延期中)に真野万里役にて出演SNS:インスタグラム(@rintakanashi_official)(text:cinemacafe.net)
2020年05月17日音楽をこよなく愛する、ライター・エディター・コラムニストのかわむらあみりです。【音楽通信】第36回目に登場するのは、モデルやラジオDJとしても活躍されている、シンガーの安田レイさん!「元気ロケッツ」から、ソロシンガーへ【音楽通信】vol. 36アメリカで生まれ、3歳で日本ヘ来た、安田レイさん。13歳のときに、音楽ユニット、元気ロケッツに参加。その後、2013年にシングル「Best of My Love」でソロシンガーとしてデビューしました。2015年には「第57回輝く!日本レコード大賞」新人賞を受賞し、その後もドラマやアニメ主題歌、CMタイアップ曲など話題の楽曲を次々と発表し、2020年3月には3rdアルバム『Re:I』をリリース。今回、5月27日にニューシングル「through the dark」をリリースされるということで、お話をうかがいました。ーー3歳でアメリカから日本へいらしたのち、シンガーを志した経緯を教えてください。アメリカのノースカロライナ州で生まれ、お父さんの仕事で3歳のときに日本に来ました。小学校はインターナショナルスクールに通いましたが、それ以外の幼稚園や中学、高校は日本の学校へ行きました。そんな学生生活のなかで出会ったいろいろなジャンルの音楽やアーティストに影響を受け、小さい頃からずっと音楽に興味があったんです。とくにシンガーになりたいと思った一番のきっかけは、宇多田ヒカルさんの曲「First Love」との出会いでした。そのとき、私はまだ小学1年生で、恋愛の歌詞の意味なんて何ひとつわかりませんでしたが、宇多田さんの歌の表情やサウンドが他の人にはない個性的なヒカリに感じて、一目惚れした記憶があります。ですから、宇多田さんは、いまでも雲の上の存在です。ーー13歳で音楽ユニット、元気ロケッツに参加され、その後ソロ活動されたきっかけは。それぞれどのような心境だったのでしょうか。元気ロケッツと出会っていなかったら、いま私はどんなふうに生きていたんだろうと、たまにふと考えてしまいます。歌以外にできることが何も浮かばないんですよね。小学校6年生のときに、元気ロケッツのオーディション会場で、緊張して顔を真っ赤にしながら歌った“チビレイ”に感謝です(笑)!それまでボイストレーニングにも行ったことがなかったですし、人前で歌うのはカラオケくらいでしたし、受かる自信はありませんでした。会場には自信に満ちてキラキラしている洗練された美しい人ばかりで……。私はランドセルを背負ってましたし、ソバカスだらけでしたし、まわりには大人しかいないし、「あぁ、どうしよう、怖い」と思いました(笑)。それなのに、こんな私を選んでくださって、感謝しかないです。元気ロケッツで学んだいろいろなことが、いまの安田レイのベースになっていると思います。右も左もわからないただの小学生に、さまざまなことを教えてくださったプロデューサーの玉井健二さん含め、チームのみんなに感謝です! We LOVE GENKI ROCKETS!ーー2013年からソロシンガーとしてご活躍され、2020年3月には、ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』のオープニング曲「Sunny」や、ドラマ『モトカレマニア』オープニングテーマ「アシンメトリー」などを含む3rdアルバム『Re:I』をリリースされましたね。さまざまな作品を通して、みなさんが安田レイの音楽に出会ってくれていると思うんです。今回のアルバムもそうなのですが、その一つひとつのタイミングは、本当に奇跡。日本には、世界には、たくさんの素晴らしい音楽が存在していて、生きているなかで全部聴くことは不可能なので、この出会いに「感謝! 乾杯! ありがとう!」という想いをどの作品にもぶつけています。ですが、一番伝えたいのは、今年の7月でデビュー7周年を迎える目前で、何かいい意味でみんなの中の「安田レイ」というイメージを壊したいというエネルギーがあって。これは昨年からすごく強くなって、ちょっといい子ちゃんな自分のイメージを壊して、「こんな私もいるんだよ、知ってほしいな」というところから制作が始まりました。もちろん、その想いを受け入れてもらえなかったらどうしよう、こんなの安田レイじゃないと思われるかもしれないという覚悟でアルバムを作りました。でも、ずっと同じ場所で前にも後ろにも動けずにいるのがイヤで、トライした結果、やってよかったです。たまには心の信号無視はしていいものですよ、みなさん。気持ちがいいです(笑)。誰かへこのエールが届いていたらうれしいです。光と闇、遠距離恋愛がテーマの新曲ーー5月11日に先行配信した、14枚目のシングル「through the dark」を5月27日にCDとしてもリリースされますね。“光と闇”をテーマに表現されたそうですが、歌詞にはどのような思いを託されましたか。光と闇が大きなテーマですが、実は遠距離恋愛というテーマでもあるんです。遠くにいる大切な人へのストレートな気持ちを歌詞にしてみました。「会えない時間が私を少し迷わせる」という歌詞があるんですが、こういうことって、実際にもありますよね。好きな人に会えないことによって、余計なことを考えてしまい、自分の正直な気持ちが見えなくなるあの恋愛の謎めいた感情を歌詞にしてみました。でも、実はすごく会いたくて、触れたくて、その人がもしいま苦しんでいたら、闇のなかであっても救い出したい、この僅かな光ででも、照らして見つけて、抱きしめたい。そんな想いを歌詞に込めています。ーー今作は、ゲーム発のテレビアニメ『白猫プロジェクト ZERO CHRONICLE』(TOKYO MXほか 月曜 22:30)のエンディングテーマにもなっていますね。はい。アニメも毎週の楽しみになっています。この「through the dark」は、ヒロインのアイリス目線の楽曲なので、私は自然とアイリスを応援してしまいますね(笑)。とにかく心がピュアで美しいアイリスは目の保養にもなりますし、こんなエンジェルのような心を持ちたいと思いながら、毎回TVの向こう側にいるアイリスを応援しています。ものすごいプレッシャーと戦いながら、世界の平和を守るアイリスはカッコ良すぎます!ーー「through the dark」は生命力を感じる楽曲ですが、曲の第一印象や歌唱の面で気をつけた点はありますか。今回初めてご一緒したプロデューサーのJeff Miyaharaさんが作る、繊細さのなかにある、心のなかの叫びのようなサウンドに初めて触れたとき、ゾクゾクしました。レコーディングのときは、ディレクションが面白くて新鮮。なかでも一番印象に残っているのは、「5歳のレイちゃんならどう歌う? ヴォーカルテクニックとか全部忘れて、もっと素直になって、うまく歌わないで」と言われたこと。いままでそんなディレクションをされたことがなかったので、最初は少し戸惑いましたが、だんだんとその意図を読み解くことができた気がしました。この曲のピュアなメッセージは、この歌い方が正解だったんだと思います。ーーでは、カップリング曲の「true colors」には、どのような思いがありますか。この曲は、鳥かごのなかに閉じ込められた鳥というのがテーマなんです。本当は見たい世界があって、広げる羽があるのに、そこから抜け出せない。これは職場の人だったり、親だったり、恋人だったり、そういう近くにいる人が自由にしてくれないというフラストレーションを歌詞で表現しています。私はそんなコントロールが大っ嫌いです。実はこの歌詞は何年か前に書いていたメモから生まれたんですが、そのときの悩みが、まさかこうやって曲になるとは!ーーそうだったのですね。この「true colors」の編曲者には、元気ロケッツでも組まれていた玉井健ニさんの名前があります。玉井さんが携わっている楽曲と、そうではない楽曲ですと、心境の面で違いはありますか。小学校6年生の頃から玉井さんと一緒に制作しているので、確かに阿吽の呼吸みたいなものはあると思います。いまだに、私が27歳だという事実を玉井さんは疑いますしね(笑)。玉井さんのなかでは、出会った12歳の頃の私でストップしているみたいです。ですが、初めましての方とモノ作りをするのも刺激的で楽しいです。みんなやり方が十人十色で面白いです! 結果、音楽を通して出会ったみんなが大好きです!ーー今回のジャケット写真では、通常盤は安田さんが白い服を着て白い球とともに、初回生産限定盤では黒い服を着て黒い球とともに写っていますがコンセプトは。今回、光と闇がテーマなので、「光の私」「闇の私」をテーマにしてみました。光は闇を、闇は光を、求め、共存していく。そんなことを思いながら撮影していました。光だけの世界も、闇だけの世界もなくて、きっとどちらもお互いを求めていると思うんです。共存するからこそ、グラデーションが生まれ、お互いが存在する。大切な人の光も闇も、私は知りたいですしね。ーーところで、ラジオパーソナリティとしてもご活躍ですが、歌うことと話すことでの意識の違いはありますか。まず、歌うときと話すときの声が全然違うと言われますね。しゃべるときはかなり素でやらせていただいています(笑)。歌うときは、その楽曲の世界観、キャラクター、歌詞のメッセージなどが楽曲によって違うので、声も自然と変わってきますね。マイルールは“できることを無理せずにやる”ーー容姿端麗な安田さんですが、普段から美容で気をつけていることはありますか。“できることを無理せずにやる”がマイルールです(笑)。あとは長風呂をして汗をかいています。湯船に浸かりながら動画配信サービスを観ていると、1時間なんてあっという間。長いときは2時間近く入っているんですよ。たっぷりと水分を摂りながら、たまに足湯にチェンジしながら入るのがオススメです。無理は絶対続かないので。ーー食事やダイエットはどうされていますか。おすすめの健康法があれば教えてください。フルーツや野菜を多く摂っていますね、最近は味噌にハマっていて、毎日お味噌汁を飲んでいます。お味噌汁の具材は、冷蔵庫に残っている野菜を適当に入れるだけで、パパッとできるので大好き。健康にも美容にも発酵食品はいいので、お味噌料理を極めたいです。いつかマイ味噌も作ってみたいですね。ーー好きなアーティストはいますか。好きなアーティストはたくさんいます。最近注目しているのは、藤井風さんです。こんなに若いのに、この色気と、可愛さと、センス! 「ずるーい!」と言いながらも釘付けになっている私です(笑)。藤井さんはピアノの技術もすごくて、欠点が何も見当たらない。たぶん、あっという間にスーパースターになると思います。ーー安田さんがいま興味のあることは。最近は古着のTシャツ集めにハマっています。仕事で全国をお邪魔した際に、その地域の古着屋さんに行くのがいつも楽しみなんです。ハーレーTとか、タイダイTとか、あとは男子には全くウケないだろうちょっと変わったモチーフのTシャツとか(笑)。Tシャツは夏だけではなく、冬はレイヤードして使えるので、何枚あっても困らないんです。ーー現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、世界的に活動自粛制限がありますが、安田さんはどんなふうにおうちで過ごされていますか。洋服のDIYにハマっています! 「ブリーチタイダイ」といって、漂白剤でタイダイの模様を作るDIYなんですが、もう着ないと思っていた服が生まれ変わるんですよ。作り方をインスタにアップしているので、見てみてください。すごく簡単にできるので、ぜひやってみてくださいね。取材後記2020年7月で、デビュー7周年を迎える、クールビューティな安田レイさん。モデルとして、ラジオDJとして、シンガーとして、これからもさらにご活躍されるはずです。音楽への愛情にあふれる安田さんがリリースされるニューシングルをまずはチェックしてみてくださいね。安田レイ PROFILE1993年4月15日、アメリカのノースカロライナ州生まれ。3歳で日本ヘ。10歳の頃、母親が聴いていた宇多田ヒカルに衝撃を受けてシンガーを志す。13歳で音楽ユニット、元気ロケッツに参加。2013年7月、シングル「Best of My Love」でソロシンガーとしてデビュー。その後も、ドラマやアニメ主題歌、CMタイアップ曲など、話題の楽曲を次々とリリース。2015年11月にリリースしたシングル「あしたいろ」がTBS系ドラマ『結婚式の前日に』主題歌として共感を呼び、その年の活躍が認められ、「第57回輝く!日本レコード大賞」新人賞を受賞。配信シーンでの活躍が顕著で、これまでにリリースした1stアルバム『Will』2ndアルバム『PRISM』はともにiTunesでJ-POP1位、総合2位を獲得。2020年3月、3rdアルバム『Re:I』をリリース。5月11日に先行配信したシングル「through the dark」を5月27日にCDとしてもリリース。JFN38局放送 TOKYO FM『JA全農 COUNTDOWN JAPAN』、JFN系列『CITY GIRLS MUSIC』ではラジオDJとして、ファッション分野ではモデルとしても活動し、さらなる活躍が期待されている。InformationNew Release「through the dark」01.through the dark02.true colors03.through the dark -Instrumental-04.true colors -Instrumental-2020年5月27日発売*通常盤と初回盤の収録曲は共通(通常盤)SECL-2577(CD)¥1,200(税込)(初回生産限定盤)SECL-2575(CD+DVD)*DVDは「through the dark」Music Video。¥1,800(税込)(期間生産限定盤)*収録曲は3曲目「through the dark -アニメサイズ-」以外は共通。SECL-2578(CD+Blu-ray Disc)*アニメ絵柄描き下ろしデジパック仕様。*Blu-ray DiscにはTVアニメ『白猫プロジェクト ZERO CHRONICLE』ノンクレジットエンディング映像を収録。¥1,500(税込)
2020年05月14日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回はモデルとして活躍するほか、『サッドティー』『知らない、ふたり』など今泉力哉監督の作品等に出演している青柳文子さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ監督/『その手に触れるまで』あとNetflixで「テラスハウス」をこれを機に過去の一気見してます。――おすすめポイントを教えてください。派手な映像や構成ではないのに緊張感のある進行で見入ってしまい、ダルデンヌ兄弟さすが!となりました。主人公の少年のピュアさが胸にきます。「テラスハウス」は、恋愛の行方よりも人間模様の観察ができるのがとても楽しいです。普段関わらないような人の言動に、こういう人もいるんだなー、、と、勉強になります。笑――これから観たいと思っている作品は?今更ではあるんですが、「ストレンジャー・シングス」とか、「セックス・アンド・ザ・シティ」など、有名すぎるけど見てなかったなーという作品をこのおうち期間を機に観ていきたいです!――青柳文子さんのおうちの過ごし方を教えてください。おうちで子どもとお菓子作りをしたり、塗り絵をしたり、新しいコスメをひたすら試したりしてます。YouTubeを始める準備をしていて、これはおうちの植物を紹介する撮影。自分で撮るのはかなり難しいです。笑――青柳文子さんの今後の活動について教えてくださいYouTube始めるかもです。始めたらよろしくお願いします!(text:cinemacafe.net)
2020年05月14日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は『私の人生なのに』『春待つ僕ら』『シライサン』『クソみたいな映画』(公開期待中)など数多くの映画やドラマ、舞台で活躍する若手実力派俳優の稲葉友さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?「ザ・ジレンマ:もうガマンできない?!」――おすすめポイントを教えてください。パッケージからはファンキーな海外の恋愛リアリティショーの印象を受けましたが、視聴を進めていくにつれて、人間関係を通しての様々な気付きや登場人物たちの目的と障害が明確にあることで生まれる演劇的な面白さが有り、グイグイと引き込まれていきます。――これから観たいと思っている作品は?「マイケル・ジョーダン: ラストダンス」「攻殻機動隊」――稲葉友さんのおうちの過ごし方を教えてください。ラジオや落語などの音声コンテンツを流しながらの料理や掃除やお片付けは作業が捗るのでとてもお勧めです。こんな情勢ですのでついつい思考がネガティブに向かいそうなときもあると思いますが、そんな時はハードでなくてもひたすらに筋トレをすると脳より身体に意識が向くので良いです。(text:cinemacafe.net)
2020年05月11日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は2016年にモデルデビューし、古着屋でショップ店員として働きながら2017年からは俳優としても活動開始。ドラマ「シャーロック」、映画『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』、Netflixオリジナルシリーズ「Followers」に出演するなど注目を集めるゆうたろうさんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?映画『殺さない彼と死なない彼女』、ドラマ「SPEC」シリーズ――おすすめポイントを教えてください。映画『殺さない彼と死なない彼女』は自分が出演した映画で1番役に思い入れが強いのと僕自身に似ているというのもあり、つい感情移入しちゃう作品です。監督が自然光にとてもこだわっていて素晴らしい作品に仕上がっていますし、出演している僕にとっても「救われるセリフ」がたくさんあったので、多くの方があたたかい気持ちになってくれる映画だと思います。SPECシリーズは元々大好きで見直してるんですが当麻は勿論、みんな主人公感がすごく強くて好きです。THE堤ワールド作品。――これから観たいと思っている作品は?『リトルランボーズ』『ギャラクシークエスト』『闇の列車、光の旅』――ゆうたろうさんのおうちの過ごし方を教えてください。映画ドラマを見るのは勿論、料理を少しずつ作るようになったり、1日かけて掃除したり、普段できなかった事を贅沢に時間を使えるのでお家の事も知れたし、好きになりました。外の空気吸いたい時はベランダのハンモックに揺られてます。この期間でも沢山の幸せが転がっていることに気がつけたので、自分の有意義な時間にしたいと思います。【ゆうたろう 出演情報】ドラマ:初夏配信スタート FODドラマ「シックスティーン症候群」櫻井直役出演配信中、Netflixオリジナルドラマ「FOLLOWERS」 レギュラーキャスト ノリ役出演ラジオ:Inter FM897 毎週火曜22:00~23:00 「アソビラヂヲ/ゆうたろうのみんなで夜更かし」ラジオパーソナリティ就任(text:cinemacafe.net)
2020年05月06日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は「獣電戦隊キョウリュウジャー」や連続テレビ小説「ひよっこ」に出演、『トイ・ストーリー4』の吹き替えや、パリ・コレクションに2016年と17年、2年連続出演と活躍の幅を広げる竜星涼さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?スタンリー・キューブリック作品。『時計じかけのオレンジ』『シャイニング』『フルメタル・ジャケット』『2001年宇宙の旅』『アイズワイドシャット』『博士の異常な愛情』『ロリータ』『バリー・リンドン』『現金に体を張れ』――おすすめポイントを教えてください。時間がある時に見ようと思っていたキューブリック作品。どのジャンルも一回見たら忘れられない映像と音楽。見たことない方は、食わず嫌いせずに是非!!――これから観たいと思っている作品は?これまでずっと観れずにいた『スター・ウォーズ』シリーズを観ようと思います。――竜星涼さんのおうちの過ごし方を教えてください。映画や家の片付け、断捨離と家にいる時間が増えればやれることが意外とたくさんあります(笑)自分なりの楽しみ方を是非この機会に見つけて下さい!【竜星涼 出演情報】映画:主演映画『ぐらんぶる』近日公開予定『弱虫ペダル』8月14日公開予定舞台:「大地」6月20日~8月8日PARCO劇場、8月12日~8月23日サンケイホールブリーゼにて上演予定(text:cinemacafe.net)
2020年05月05日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は、人気TVシリーズ「仮面ライダージオウ」(EX)で、未来からやってきた謎の集団「タイムジャッカー」の一員・ウールを演じ、『約束のネバーランド』の実写映画でメインキャラクターの1人であるノーマン役に抜擢されるなど次世代を担う俳優として注目を集めている板垣李光人さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?最近見た映画は『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』です。――『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』おすすめポイントを教えてください。『空海』は、とにかく映像や美術が壮麗で、ストーリーだけでなく視覚からも凄く楽しめます。中国の物語ではありますが日中共同作ということで、染谷将太さんや阿部寛さんなど日本の俳優さんたちも出演されており、海外の作品に馴染みがない方も観やすいかと思います。――これから観たいと思っている作品は?『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』です。前作は観たのですが、2は劇場公開の時に観れなかったので…。――板垣李光人さんのおうちの過ごし方を教えてください。家にいるとどうしても、テレビをみたりスマホをいじったりと座りっぱなしになりがちですが、少しだけ外に出て太陽の光を浴びてみたり、家の階段を往復してみたり、運動や気分転換がすごく大事かなと思います。何かと暗いニュースも多いですが、その先の光を目指して共に参りましょう。――板垣李光人さんの今後の活動について教えてください。記念すべき1st写真集を、俳優としても、写真家としても尊敬する安藤政信さん、市原隼人さん、三浦貴大さんに撮影して頂きました。まさかこのお三方に撮影してもらえるとは思わなかったので、本当に嬉しいです。この写真集に僕の10代の儚い瞬間を詰め込みました。様々な表情の板垣李光人が収められていると思います。ぜひ、ご覧下さい!【板垣李光人 出演情報】写真集:板垣李光人1st写真集「Rihito 18」6月17日(水)発売SNS:公式Twitter(@itagaki_rihito)、公式Instagram(@itagakirihito_official)(text:cinemacafe.net)
2020年05月04日テレビ朝日とABEMAの初の共同制作で作られた土曜ナイトドラマ「M愛すべき人がいて」の盛り上がりが熱い。平成の歌姫・浜崎あゆみが誕生するまでを綴った同名本を、ドラマならではのオリジナル要素を加えて製作された。ジェットコースター級のめくるめく展開と派手な演出が、視聴者の心をつかんでいる。90年代、激動の音楽業界を駆け抜けるアユ(安斉かれん)とマサ(三浦翔平)の愛と絆を中心に描かれる「M」。スターダムに上り詰めていくアユと、支えるマサというふたりの才能を目の当たりにして、嫉妬に狂った人々が壮絶な嫌がらせ、裏切りで、彼らを追い込んでいく側面もドラマティックだ。この激しい愛のドロ沼劇は、テレビ朝日×ABEMAの共同制作で作られた。初めての取り組みに、懐かしさと一周回った新しさを埋め込んだ、気鋭のテレビ朝日プロデューサー・服部宣之さんと、ABEMAアソシエイトプロデューサーの川島彩乃さんに、それぞれの強みを生かしたドラマ作りの極意、これからのエンタメ業界の可能性について聞いた。90年代を生きた人には懐かしく、若い世代には新しい“ジュークボックスドラマ”――「M」は劇的なシンデレラストーリー要素や派手な演出が、視聴者から注目を浴びています。狙ってやられていったところですか?服部:どう作ろうかと考えたときに、脚本の鈴木おさむさんと打合せをして最初に思い浮かんだのが現代版のスチュワーデス物語でした。歌姫・アユとプロデューサー・マサ、その関係はいわば師弟関係。そこから、いろいろなものを派生させるように考えました。あとは音楽業界の光と影、スケール感も描けているので、そこが今までのドラマとはちょっと違うところじゃないかな、と思います。川島:90年代に青春を謳歌していた方にとっては「懐かしい!カラオケ行きたい!」と思ってもらえるドラマに、逆に、ABEMAを見ているような若い方には、「こんな歌や文化があったんだ!新鮮で面白い!」と感じるドラマになっているんじゃないでしょうか。服部:若い世代には、一周回って新しいものに見えるんじゃないかなと思いますよね。80年代のドラマの懐かしいテイストだったり、トレンディ・ドラマ的な演出手法も、このドラマの世界にはとても似合うんじゃないかと…トライしています。僕らにとっては懐かしいけど、若い世代にとっては「ちょっと変わってるけど新しい!」みたいに見えたら面白いですよね。――第1話だけでもTRFさんの「BOY MEETS GIRL」、や篠原涼子さんの「愛しさと 切なさと 心強さと」など、90年代を代表するヒットナンバーがかかっていて、毎話、どんな曲がかかるかだけでも楽しめそうです。服部:ABEMAの藤田社長やABEMAチームの皆さまと打ち合わせをしていた頃は、いろいろなジュークボックスムービーが流行っていたんです。「M」も、ジュークボックスドラマのようにしたら、すごく面白いんじゃないかと思いました。いろいろな時代を彩った曲が流れてきて、いろいろな人の琴線に音で触れる、ということをポイントに置いていきましたね。――W主演の安斉かれんさん、三浦翔平さんという取り合わせ、キャスティングの経緯も教えてください。服部:三浦さんに関しては、ABEMAの「会社は学校じゃねぇんだよ」で熱演していたのが記憶に新しくて。松浦さんが持っていた、時代を切り開いていった力を、三浦さんがやったらすごく似合うんじゃないかな、と考えました。となると、対するアユは誰がいいんだろうと、いろいろな方にお会いして、結果、安斉さんにお願いしました。一番決め手になったのは「M」はある種、ドラマ的にもドキュメンタリーだな、というところでした。福岡から上京してきた無名の女の子が、あっという間にマサの力によってスターになっていくお話なので、実際、このドラマの中でも、初ドラマ、初出演、初主演の安斉かれんさんが、三浦さんと出会うことで成長していく姿を全話を通して描けたら、すごく面白いな、そこに賭けてみようと思いました。安斉さんの意志の強い瞳も凄く印象的でした。川島:おっしゃる通り、安斉さんというひとりの女性が成長していく過程は、観ていてもすごく感情移入するポイントだと思います。ドラマのアユがスターになるまでの過程を見守り、応援する気持ちになりながら、観てくださる視聴者の方がいたらいいなと思います。何より、安斉さんの歌っているときのカリスマ性のある圧倒的オーラも見どころです。テレビ朝日×ABEMAという取り組みによる効果の最大化――今回、地上波のテレビ朝日と、ネット配信のABEMAを掛け合わせた取り組みになりました。互いに期待していた効果は、どのようなところにありましたか?川島:今、テレビ朝日(以下、テレ朝)さんで「アベマの時間」というABEMAの番組を放送させていただく取り組みをしているのですが、オンエアがあると地上波からABEMAにきてくださる方が増えるなど反響がすごく大きく、地上波のテレ朝さんの影響力の大きさを、凄く感じていました。服部:一番大きい点は、持っているターゲット層が圧倒的に違う気がしています。テレ朝のドラマは、上の世代の方が中心になるので、ABEMAさんが抱えていらっしゃる若い層に見てもらえると、お互い補完できて、そこが強みになるんじゃないかなと。あとは、普段できない宣伝的なシナジーで、いろいろな展開ができるところも、すごく楽しみなところでした。――具体的に、どのような宣伝を仕掛けていかれたんですか?服部:普段、テレ朝だけだと、SNSや広告の展開がどうしても1パターンになりがちなんです。けど、今回はアユとマサのインスタをやっていたり、avexでの特設サイトがあったり、ABEMAさんの公式もあったりして、いろいろな方向からアプローチができています。川島:ドラマ内に「オオカミ」シリーズなど恋愛リアリティーショーに出演していた人気メンバーが登場したり、地上波放送を見ながら「ABEMA」でのコメントが盛り上がったり、Twitter企画がトレンド入りするなど、ABEMAでこれまで蓄積された効果的なSNSやPRのナレッジを多角的に活用できていることもあり、相乗効果が生まれているのではないかなと思います。テレ朝さんのほうは、地上波番宣や、演者さんに人気バラエティ番組に出演していただくなど地上波でしかできないことも沢山仕掛けてくださって、私たちとしてもすごくありがたく感じています。今後のエンタメは「自分自身のタイムテーブルで見られる時代」に――テレビ黄金時代があり、ネット主流の時代があり、今後は5G時代と言われています。目まぐるしく変わっていく中で、この先のエンタメの可能性など、どのように感じていますか?服部:今まで、僕ら地上波は、局が編成したタイムテーブルに沿って視聴者の皆さまに見てもらっていましたけど、これからは皆さんが自分自身のタイムテーブルでいろいろなコンテンツを見られる時代です。そのときに、どういう見られ方をするか、僕らはもっともっと研究しないといけないなと。ただ、僕らは60何年もテレビというコンテンツメーカーでやってきているので、コンテンツメーカーとしての自負や誇りは持ち続けてやっていかなきゃダメだなと思うんです。ドラマ、報道、バラエティ、スポーツ、幅広いジャンルの番組をたくさん作って来た…、そのノウハウだけは、まだどこにも負けない自信があります。川島:今は、自分で動画配信しているYouTuberなど、動画コンテンツがどんどん増えています。私たちはとにかく面白くてクオリティが高いものを提供していくことが必要かなと思っています。ABEMAは今年4周年を迎えましたが、ただ“尖ったもの”を提供するのではなく、時流に沿ったクオリティが高いものがたくさん出せている状態を、5G時代を見据えて、目指していきたいです。(text:赤山恭子)
2020年04月27日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は、映画『ママレード・ボーイ』に続き、ロングランヒットとなった『殺さない彼と死なない彼女』や二役を演じたドラマ「ヤヌスの鏡」でも主演を務め、鮮烈な印象を残してきた桜井日奈子さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?最近見た作品は映画『福福荘の福ちゃん』です。森三中の大島美幸さんが主人公の福ちゃんを演じていらっしゃいます。誰に対しても平等に、人を決して傷つけない心優しい福ちゃんに胸がほっこりする作品です。――『福福荘の福ちゃん』おすすめポイントを教えてください。情に熱いけど女性には奥手な中年おじさん福ちゃんにとにかく癒されます。福ちゃんの笑顔につられて見ているこっちも笑顔になってしまいます。――これから観たいと思っている作品は?『インターステラー』『タイタンズを忘れない』『アメリカン・スナイパー』普段は邦画を多く観てますが、ファンの方にオススメされたから観てみようと思ってます。――桜井日奈子さんのおうちの過ごし方を教えてください。好きなお笑い芸人さんを見つけること。バラエティやYouTubeで芸人さんのネタを見てたくさん笑っています。自粛で家から出られず、気が滅入ってしまうこともありますが、たくさん笑うことで気分も良くなります。オススメの芸人さんはコウテイです!中毒になること間違いなしです。【桜井日奈子 出演情報】映画:『殺さない彼と死なない彼女』4月24日(金)デジタル配信開始、5月8日(金)DVD&Blu-ray発売CD:「キミが好きだと叫びたい」メインビジュアル発売中ドラマ:Huluオリジナルドラマ「マイルノビッチ」今秋配信予定SNS:YouTube公式チャンネル(official HinakoSakurai桜井日奈子)、インスタグラム(@sakurai.hinako_official)(text:cinemacafe.net)
2020年04月23日新型コロナウイルスの感染拡大とそれに伴う緊急事態宣言によって、窮地に立たされている全国各地のミニシアター。映画監督や俳優など、映画人が発起人となってのクラウドファンディングの設立など支援の輪が広がりを見せていますが、個々の映画館でもそれぞれに工夫を凝らした様々な試みが展開されています。東京都世田谷区の京王線下高井戸駅のすぐ前にある、約60年の歴史を誇る老舗の名画座・下高井戸シネマでは、3月半ばから希望者の年齢などに応じて支援金額やリターン(劇場招待券、ポストカードに劇場で販売している牛乳もなかアイスの引換券など)を選べるクラウドファンディングを実施中。今回の「映画お仕事図鑑」には、同劇場の支配人であり、このプロジェクトを考案した木下陽香さんにご登場いただき、名画座のお仕事、感染拡大を受けての現況、そしてクラウドファンディングについてなどお話を伺いました。※こちらの記事は新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、メールでの取材をベースに構成しています。音大→経済学部→保険会社勤務を経て、亡き父の後を継いで名画座の支配人に!――木下さんは、先代の支配人で昨年の6月に急逝されたお父さまを引き継ぐ形で、この下高井戸シネマの代表に就かれたと伺っております。小さい頃から映画に親しみ、現在の仕事に就く以前から映画業界で働かれていたのですか?小さい頃から父のそばでよく映画は見ていましたが「これから映画を見るぞ」と意気込んで見るというよりは、お酒を飲みながら見ている父の横に行ったら、なんとなく一緒に見続けてしまったというような感じで見ることが多かったです。映画を見るということはとても自然でしたが、最初から最後まできちんと見ていない作品もたくさんありますので、映画に親しんで育ったと言ってよいものか分かりません。映画は身近にあったものの、私自身は映画業界を目指したことは一度もありませんでした。高校卒業後は音大に入学し、バイオリンを専攻しました。最初はバイオリン関係の仕事につきたいと考えていたのですが、途中で勉強し直したいという気持ちが湧き、進路変更して全く別の大学の経済学部を受験し入り直しました。大学卒業後は損害保険会社に就職し、下高井戸シネマに来るまでの約10年間、保険金査定の部署に勤務していましたので、映画業界とは全く異なる業種から、突然映画業界に飛び込んだ格好です。映画業界には一度もいなかった人間が代表になるだけでも苦労するのですが、父が急逝してしまったため仕事の引き継ぎも何もできない状態でしたので、大変でした。――毎月の上映プログラムはどのように決めているのでしょうか?上映プログラムは2か月分を決めています。まず番組決めのスタッフと私でほぼ全ての映画を事前に観て、上映候補作品を決めます。上映は他劇場や配給会社との兼ね合いがあるので、うちで上映できるかを含め調整します。会員様(※一般・大学・専門:年会費3500円、小中高・シニア・障がい者手帳をお持ちの方:年会費2500円の会員制度。料金が990円になるなど各種特典あり)には、偶数月に2か月分の上映スケジュールを記載したスケジュール表を郵送していますので、その郵送に間に合うように作品決めをしています。映画の公開本数が増えていることもあり、上映作品を選ぶのには時間を要します。正月に父が家族のために貸し切り上映してくれた思い出の『タイタニック』――下高井戸シネマでの思い出深いエピソードがあれば教えてください。下高井戸シネマにいると、父を思い出すので、時折とても辛くなります。下高井戸シネマでの最高の思い出は、元旦の休館日に、父が家族のために貸し切りで『タイタニック』の上映を行なってくれたことです。――近年、都内でもミニシアターの閉館が相次いでいますが、特に下高井戸シネマのようにロードショー作品を上映するのではない「名画座」ならではの魅力はどのようなところにあると思いますか?今後も受け継いでいきたい思いについても教えてください。当館はメジャー系からミニシアター系まで、様々なジャンル・国・時代の映画を上映しているので、色々なタイプの映画に出会えるところや、様々な特集があるところは魅力かと思います。最近は上映本数が多く封切館の作品の切り替わりが早く、割と早い時期に当館でも上映が可能となる映画もあるので、ちょっと忙しくしているうちに見逃してしまった作品を名画座価格で見られるのも良いと思います。また、古き良き時代の映画館、という雰囲気を残す数少ない映画館ですので、この雰囲気の中で映画体験をしていただくことは、名画座ならではの魅力だと思います。いま挙げた魅力は、変えることなく受け継いでいきたいと思っています。クラウドファンディングのおかげで聞こえてきたお客様の“声”――新型コロナウイルスの拡大が感染する中で、3月頃より多くの映画が公開延期になり、さらに緊急事態宣言を受け、下高井戸シネマを含め、都内の多くの映画館が休館となっていますが、この数か月の状況の経過について教えてください。2月中旬から目にみえてお客様が減少し出しましたが、3月下旬に都知事から出された外出自粛要請でガクッとお客様が減りました(8割減)。その後も感染症対策を強化し営業を続けておりましたが、安倍総理が発令した緊急事態宣言を受け、これ以上の営業は難しいと判断、休館を決めました。現時点では、4月8日から緊急事態宣言が解除されるまで休館予定です。――こうした中で、3月中旬という比較的早い段階で、独自のクラウドファンディングを開始され、4月14日現在で約960人から327万円を超える支援が集まりました。企画や特典の発案の経緯、開始後の反響について教えてください。また、現在のような状況にあって、改めて映画や劇場が果たす役割について、どのように感じられていますか?2月にお客様が減少しだした時点で、かなり危機感を持っていました。もともと、ミニシアターの置かれている状況に危機感を持っていたこともあり、早い段階で資金を調達できるようなものを作らないといけないと考えました。迅速に、たくさんの方が利用しやすく、拡散力の高いものである必要があり、クラウドファンディングというプラットフォームが使えるのではないかと思ったのです。反応については想像以上で、驚いております。たくさんの方々からご支援と温かい応援のメッセージをいただき、当館が皆様にとって重要な「場」になっていたことを知りました。当館は、お客様の声を直接聞くことがあまりなかったので、今回初めて皆様の思いを知ったというところです。「仕事で辛かった時期に助けられた」「小さい頃、初めて連れて行ってもらった映画館」「たくさんの作品に出会った」「懐かしい映画館」といったコメントがたくさん寄せられ、下高井戸シネマが果たす役割、意義は、皆様に上質な映画と変わらない場を提供し続けることだと思いました。下高井戸という商店街にあり、映画という文化、芸術に身近に触れられる当館を、子どもたちのために残していかないといけないとも考えています。「老舗は最新である」――名画座にしかない良さがある!――最後に、下高井戸シネマのような映画館で働きたい、映画館を始めたいと考えている人にメッセージをお願いします。下高井戸シネマのような映画館は、とても小さい規模で運営していると思いますので、働く方は劇場に積極的に関わっていただけると良いのかなと思います。ひとりではなく、みんなで考える、そのパワーは新しいステージへの原動力になります。閉館が続く名画座ですが、名画座にしかないよさを積極的に伝えていくと同時に、柔軟に変化していかないといけないと思っています。「老舗は最新である」という言葉がありますが、まさに名画座はこれを目指していく必要があるのかなと思っています。<写真提供:下高井戸シネマ>(text:Naoki Kurozu)
2020年04月20日“おうち時間”が増えたこの期間、みんなはどんな映画/ドラマ作品を見ているのか?“おうち時間”がもっと楽しくなるように、シネマカフェでは自宅での過ごし方や最近観た作品についてのアンケート取材を実施!今回は、「ミスセブンティーン2016」グランプリに選ばれ、2017年7月期のドラマ「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- THE THIRD SEASON」では天才ピアニスト役としてレギュラー出演、現在は「ラーメン大好き小泉さん 二代目!」やドラマL「年下彼氏」にも出演する田鍋梨々花さんに回答いただきました。――最近観た作品は何ですか?実写版『シンデレラ』を見ました!あとは『ホームアローン3』を見返しました。――この作品のおすすめポイントを教えてください。実写版『シンデレラ』を観るのは実は2回目で、実写版で見るとリアルに色々な感情が伝わってきて、心から感動するのでおすすめです!『ホームアローン3』は、元々ホームアローンが大好きで、クリスマスの時期以外にふと見たくなる時があるので、何回も見ています!ドキドキハラハラが楽しいです!――これから観たいと思っている作品は?『マスク』!――田鍋梨々花さんのおうちの過ごし方を教えてください。暖かい格好をして、しっかり3食ご飯を食べる!体調を崩さないようにお家の中でも暖かい格好をして過ごして欲しいです。大変な日々が続きますが、一緒に乗り越えましょう。【田鍋梨々花 出演情報】ドラマ:「年下彼氏」#3『チェーン』に出演テレビ朝日は4月18日、ABCテレビは19日放送 ※TVer・GYAO!にて見逃し配信中CM:資生堂「シーブリーズ」新CM出演中SNS:インスタグラム @ririka_tanabe_official(text:cinemacafe.net)
2020年04月17日恋愛ドラマ受難の時代と言われ、フィクションではなく恋愛リアリティーショーの“生っぽさ”が高い支持を集めるいま、AbemaTVがあえて作り上げた恋愛ドラマ「僕だけが17歳の世界で」。7年前に17歳でこの世を去った高校生・航太が、季節外れに咲いた桜とともに突然現れ、24歳となった幼なじみの芽衣をはじめ、同級生の仲間たちの人生に大きな影響を与えていくというファンタジー・ラブロマンスである。W主演で幼なじみの航太と芽衣を演じたのは佐野勇斗と飯豊まりえで、ともに1998年生まれの同学年。劇中で2人が見せた“バックハグ”や新婚夫婦のようなイチャイチャ感あふれる料理のシーンなどが大きな話題を呼んでいるが、そんな2人に最終回の配信のタイミングに合わせて話を聞いた。※以下のインタビューには最終回の結末を含めたネタバレが含まれます。最終回を未視聴の方はご注意ください。物語の結末は「幸せに終われたんじゃないかな」長野県内で撮影が行われてきた本作だが、2人は最終回のストーリー、航太と芽衣の運命をどのように受け止めたのだろうか?飯豊:いやぁ、なんかもう…(佐野さんに)どうでした(笑)?佐野:いや何だよ、それ! 言いなよ(笑)。飯豊:私は最終回、一度見たら、もう1回は見られないくらい、きちゃったかも…。佐野:そう言ってたね。飯豊:なんかもう、最後のシーンとか特に…航太が桜と共に消えちゃうってこともわかってたんだけど、「ここ、ちゃんとできるかなぁ…」って不安になりました。佐野:あのシーンは「泣いちゃダメ」と言われていたんですよ。「笑顔で去ってほしい」って。でも、もしリアルにああいうシチュエーションに置かれたら…好きな人や家族とこれでお別れですって時に、笑顔で別れることなんてできるのか? と思うとすごく難しかったです。でも笑顔で去ることが相手のためでもあるという思いもあって…いいシーンですけど難しくもありましたね。飯豊:最終回、本当に泣けるよね。佐野:まだ見てない?飯豊:まだ。でも、走っているところとか、セリフがないところも含めて泣けるってスタッフさんが言ってたよ。佐野:そうなんだ。飯豊:「航太が走り出したところからヤバかった」って言ってた。あの航太と芽衣の桜の木の下での最後のシーンが本当に最後の最後の撮影シーンだったんですよ! あれを撮って「おつかれさまでしたー」って(笑)。慌ただしいスケジュールで制作されることが多いドラマでは、撮影の順序がシーン通りでないことが当たり前。そんな中であえて、あのクライマックスの桜の木の下でのシーンを最後の最後に持ってくるところに制作陣の本作、そしてこのシーンへの強い思いがうかがえる。終わった瞬間はさぞや感慨深かったであろうと思いきや…。飯豊&佐野:なんか…。飯豊:フワッとしてたよね?佐野:そうそう。たぶん同じ感覚だと思うんですけど、正直、あんまり「終わった」という実感がなくて。飯豊:まだ続きそうな感じだったよね?佐野:意外とみんながサラッと「おつかれさまー」みたいな感じでね(笑)飯豊:そうそう(笑)! 私、クランクアップで泣かなかった作品、初めてかも。佐野:マジで?飯豊:わりと毎回、終わった瞬間に泣いちゃうんだけど。今回は楽しかったんだと思う。それくらい満たされてたのかな? こんなに泣きそうな要素のあるシーンでおしまいだったのに…。いつもは「長かったな」とか「キツかったな」「終わったぁ!」って感じで(涙が)出てくるんですけど、今回はアドレナリンが出てたのか…?佐野:僕もすごく楽しかったので、最後は泣いちゃうんじゃないかと思ってたんですけど全然。むしろ「イェー!!」って感じで(笑)。飯豊:でもね、時差できたの、ロスが…部屋に帰ってから。桜の木をもらったんですけど、家に帰って桜の木を見ると「さびしい…」ってなっちゃって。佐野:キャストも仲良かったし、終わってからも何度もみんなでごはんに行ったりもしてるんですけど。飯豊:それだけ楽しかった分、もうこの役を演じられないんだ…と思うとね。佐野:僕も家に帰って、桜の木もあるし、出来上がった作品とかを見ると「もう終わっちゃったんだな」と来ましたね。でも、意外と切り替えが早いタイプなので(笑)…(飯豊さんに)「それがイヤだ」って言われました。「何でそんな切り替え早いの?」って。飯豊:(寂しそうに)いいんですよ…(笑)。そして2人とも、本作の結末は「ハッピーエンドだと思う」と笑う。佐野:航太が最後は消えてしまうのでハッピーエンドではないと思う人もいるかもしれないですけど、僕的には航太のおかげじゃないけど、他の4人が抱えてきたモヤモヤを、航太がよみがえったことで晴らすことができたわけで、ハッピーエンドだと思いましたね。飯豊:私も前向きな印象でした。この作品、ずっと「前を向け!」「笑顔で」「目は前にしかついてないんだから」とか、死んだはずの航太が言い続けてきて、それって一見、ネガティブな感じで捉えちゃうかもしれないけどそうじゃないんだよと。(航太がよみがえるという)ファンタジーが「この世界はもしかしたら明日終わっちゃうかもしれないから、前を向いて楽しんで!」ということを体感させつつ気づかせてくれると思うんですよね。航太と芽衣がこのままずっと一緒にいられないのは切ないですけど、告白もできて、自分の思いも7年越しに伝えられて、結果的にすごく幸せに終われたんじゃないかなって思いますし、見てくださった人にとっても、背中を押してもらえるような、肯定してもらえるような物語になったんじゃないかと思います。ファンタジードラマの良さ「いろんなことを気づかせてくれる」佐野さんも飯豊さんも、本作に出演したことで気づかされたことが数多くあったという。佐野:やっぱり、これはこの作品の藤野良太プロデューサーが伝えたかったことだと思うんですけど、いつ死ぬかわかんないから、好きな人に「好き」と伝えたり、家族に「ありがとう」と言うということは、いますぐにでもした方がいいなと。後回しにしたら、何が起こるかわかんないんだってことは改めて深く実感しましたね。飯豊:私は、相手を好きになるということで、楽しい気持ちになるんだけど、絶対にどこかに寂しい思いがあるんだなって。でも同時に温かい気持ちにもなるし…。同じことを藤野さんも言ってて。何て言ってたかな…ちょっと調べていいですか?(とスマホを取り出す)佐野:え?調べる?調べるってどういうこと(笑)。飯豊:あった!(スマホを見つつ)「人は人を思うがゆえに苦しんだり、悲しみを背負うこともありますが、その傷を埋めてくれるのも人の優しさ、温もりだったりします」って。深いな、本当にそうだなって思います!藤野良太プロデューサーはフジテレビで『恋仲』や『好きな人がいること』といった王道の恋愛ドラマを手がけてきた人物。恋愛リアリティーショー全盛の時代に恋愛ドラマ、しかも死んだ者がよみがえるというファンタジー要素を含んだドラマを制作するというのはある意味、大きな挑戦である。いまの時代における恋愛ドラマの在り方とは? 生の感情をさらけ出すリアリティーショーにはなくて、“作り物”であるドラマだからこそ伝えられる感情とは?飯豊:今回の作品、すごく丁寧に作ってるんですよね。(航太や芽衣、その仲間たちの中に)自分のことだけを考えている人がひとりもいないんですよね。そこかな? もちろん、恋愛も大切なんだけど、もっと本質的な…人として大切なことというか…例えば、航太がお母さんと顔を合わせないという決断をするけど、実はそれが本当に大切に想っているということだったり。そういうのってなかなかリアリティショーだと見えにくいというか、どうしても目の前の恋愛で「自分がどうするか?」ということになりがちだけど。恋愛ドラマだと、そういうすごくキレイな部分をファンタジーとして感じることができるじゃないですか。私は本来、そっちの方が面白いなと思ってました。ファンタジーがいろんなことを気づかせてくれるってドラマの良さだと思う。佐野:大げさな言い方ですけど、藤野さんと出会えてよかったなと思います。すごいですよ、あの人…。作品に対する愛もすごいし、長野で撮影だったんですけど、こんなに現場に足を運んでくれるプロデューサーもなかなかいないなって。ちょっとでも時間ができるとすぐに来てくれて、忙しいから「帰んなきゃ」ってすぐ帰るんですけど(笑)。キャストとのコミュニケーションだけでなく、ひとりひとりのスタッフさんとのコミュニケーションもすごく丁寧で、脚本ができておしまいじゃなく、現場づくりもされてて「すごいな」って。飯豊:丁寧だよね。航太と芽衣の2人のシーンも、悲しくてその空間にいると泣いちゃいそうになるんですけど「いや、ここは泣かないよ」とか、見る人の心に響かせるために私たちの演技をコントロールしてくださるんですよ。だからこそ毎回泣けるんだと思います。私たちはどうしても感情で動きすぎちゃうところがあって、でも感情に流されたままだったら、あそこまでできなかったんじゃないかなって。第7話とか切なくてすぐ泣いちゃいそうになったんですけど…航太も「ここは泣かないよ」って言われてたよね? 泣けるシーンを作るために「このパートでは泣かないで」とか。(リアルな感情ではなく、あえてコントロールすることで感動を伝えるというのが)すごいなぁって思いますね。お互いへの不満がまさかの一致!?ここまでのやりとりからも、彼らの仲の良さ、現場の雰囲気の良さが伝わってくるが、この最後の最後のタイミングで、あえて「これはやめてほしい!」という互いへの不満を伝えるなら…?佐野:いっぱいあるなぁ…。飯豊:え!? いっぱいあんの? いいよ、いいよ(笑)。言ってよ!佐野:不満というか僕が悪いんですけど…、飯豊まりえはメチャクチャ着替えが早いんですよ。早すぎ(笑)!飯豊:ってゆうか、それ同じこと言おうとしてた(笑)。ちょっと待って! こっちも言わせていただいていいですか?佐野:いやいや、ちょっと先に言わせて(笑)! もうね、着替えがメチャクチャ早いんですよ。僕も、いろんな現場で昔から「着替えは早くしなさい」と言われてきたので、早くするのは心がけてるんですけど今回、スタッフさんともすごく仲良くなったんで、ワイワイとおしゃべりとかをしながら着替えることも多かったんですよ。飯豊まりえは「男か!」くらいの感じで早いなんてもんじゃないんですよ。「舞台の早替えか?」くらいの勢いでパパッと着替えちゃうんです。飯豊:いや、あのですね、佐野勇斗は本当に超絶マイペースなんですよ! たしかに私が早いってのもあるんですけど、私が着替え終わってふと見たら、この人は靴下を片方、脱いだだけだったりするんですよ(笑)! ほんっとにマイペース。スタッフさんからは私は芸能界でいちばん着替えるのが早い女優って言われましたけど、佐野勇斗は一番遅い俳優さんだと思います(笑)。(text:Naoki Kurozu/photo:Jumpei Yamada)
2020年04月07日マーゴット・ロビーが、再び“ハーレイ・クイン”となってスクリーンに帰ってきた。しかも、いまの閉塞感をぶっ飛ばし、テンションをブチ上げてくれる振り切れた覚醒ぶりだ。本作『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒BIRDS OF PREY』のプロデューサーでもあるマーゴットは、『スーサイド・スクワッド』(2016)のときから「ハーレイにはもっと発展させられる部分があると信じていて、彼女をまた演じたい」と願っていたという。「彼女の新しい側面を発掘するのに素晴らしいチャンスだと思ったんです。ミスターJ(=ジョーカー)と別れて、ゴッサムで多くの人に敵視されている状況に置かれ、いつもの自信満々な“ハーレイ”ではいられなくなります。それはストーリーとして面白いし、チャレンジを与えてくれました」と語るように、予習もいらないくらい(冒頭に親切なアニメ解説あり)、前作とは置かれた状況がまるで違っている。孤独な少女カサンドラ・ケイン(エラ・ジェイ・バスコ)と、バディのような、師弟のような関係を築く点も新鮮だ。「今までのハーレイは、ミスターJとの恋愛関係以外で、他人に心を開いたことがありませんでした。本作では人生の新たなステップを歩むと同時に、ハーレイの弱い部分や、ぶっ飛んだ部分など、様々な角度で展開させられるのが面白いと思ったのです」と、プロデューサーとしてもハーレイの新たな物語を準備してきたマーゴット。彼女自身も、ファンたちも愛してやまない“ハーレイ・クイン”というキャラクターについて語ってくれた。「チームのメンバーを信頼する」シャーリーズ・セロンからの影響明かすハーレイを中心とする女性たちの連帯の物語は、『スキャンダル』や『ハスラーズ』を彷彿とさせ、『チャーリーズ・エンジェル』以上にアクションも縦横無尽。そんな本作がついに日本上陸を果たすと、初登場No.1の大ヒットスタートを切った。マーゴットは、『スキャンダル』で共演したプロデューサー兼主演女優の“先輩”シャーリーズ・セロンに「色々質問した」と明かす。「私は今までも、プロデューサーと役者を兼任する人たちと仕事をしたことはありますが、シャーリーズの仕事ぶりはとても興味深かったです」と明かし、「良いプロデューサーは、監督と、監督のビジョンを支え、あえて細かく管理しすぎないようにします。有能な人を雇い、それぞれの才能を信じて自由に仕事をさせてあげることが大切なんです」と続ける。本作では、新進気鋭のアジア系女性監督キャシー・ヤンにメガホンを託したことが注目を集めているところだ。「彼女(シャーリーズ)は信頼の置ける人達だけでチームを結成していました。私も、初めて映画をプロデュースし始めた時から、自分が雇ったチームを信頼し、仕事を託すように気をつけています。プロデューサーは、映画が撮影開始する前の段階から作品に携わるから、大事に育てきた自分の子供の世話を他人に託すような気分になってしまうのは分かります。だからこそ、あえて距離を置き、チームのメンバーを信頼して支えてあげることが、いい作品を作りあげる上でとても大切なのです」。「彼女の弱みや勇敢さ、愛嬌や面白さ、凶悪なところ全てを含めて大好き」“悪カワ”と名付けられた女性ヴィランであるハーレイ・クインになりきるために、何か“スイッチ”のようなものがあるのか尋ねてみると、「ハーレイだけではなく、どの役柄でも、ヘアメイクをして衣装を着ると自我が消えて役柄の心境にのめり込めます」とマーゴット。「特にハーレイは、白塗りをされてタトゥーを施され、ウィッグをつけてメイクをするプロセスが、2時間半から3時間かかるんです。その時間は、私にとって、自身を手放しハーレイになるため心身をスイッチさせる時間になりました。ハーレイ独特のなまりで言葉を発すると、思考回路もキャラクターのものに変えられます」と言う。「私は撮影後顔を洗って、メイクを落として衣装を脱ぐと、一緒に役柄も脱ぎ捨てられるのですが、多分撮影期間は5%ぐらい普段の生活にもハーレイが残っていました。日常生活でも、ハーレイのような行動を取ってしまったり、周囲が気づかない程度に若干影響を受けているな、と感じることがありました。でもほとんどは切り替えができていますよ」と明かしている。そんなハーレイは自分にとっても「大好きな存在」と断言する。「今まで演じてきた役柄全てが、私にとって大切で、愛着がある存在です。自分の演じたキャラクターの悪口を言う人がいたら、身内のようにかばって言い返してやりたくなります(笑)。実在の人物ではないとは分かっていても、私にとってはリアルな存在ですから。役柄を長い間演じると、家族のような理解と愛着が湧いてしまいます。ハーレイの場合は特にそう。彼女の弱みや勇敢さ、愛嬌や面白さ、凶悪なところ全てを含めて大好きですし、理解できます」。「彼女の精神科医としての過去は、とても興味深い」さらに、ハーレイがヴィランであるにも関わらず、世界中で愛されている理由についてマーゴットは、「ハーレイは、悪人ですが、善意のある行動もできます。ワルだけれども、底意地が悪いわけではありません。ハーレイはアンチヒーローと、スーパーヴィランの間の存在で、それぞれ作品の監督によって、そのどちらかの要素が強く引き出されます」と続ける。「本作ではヴィランよりは、アンチヒーローな部分がやや強く引き出されていると思います。もちろんワルであることは変わりないのですが。自己中心的ですし、子供を引き換えに自分の身を守ろうとしたりもします。でも彼女は、その様な悪事を後に後悔できる心を持っています。自分の行動を反省し、改善したいと願っています。そこが、彼女が完全に凶悪ではない印で、愛される理由だと思います」。どこまでも天真爛漫で、自己中心的なヴィラン。だが、子どもや仲間は決して見捨てたりはしない。そんなハーレイが実は“博士号(Ph.D.)を持つ精神科医”だったことが、本作では回想シーンをはじめ、何度も繰り返し語られているのは象徴的だ。ちぐはぐな言動やファッションから「周りの人たちがそう見てくれない」ことは、もしかしたらハーレイにとっては悩ましい部分なのかも…?「私はキャラクターの人生の背景や幼少期、過去の体験を、役作りの一環でリサーチします。それはこの役だけに限りません。例え誰も気付かなくとも、役者として説得力のある演技をするために、私自身が必要とする知識を集めるのです」とマーゴット。「ハーレイの場合も過去を理解することによって、彼女の現在の言動への理解が深まりました。特に彼女の精神科医としての過去は、とても興味深いですね。だってハーレイは頭が良く、人間の言動パターンに対する学問的理解があるにも関わらず、自身が悪い言動に走ってしまうのですから。『スーサイド・スクワッド』でハーレイは“頭の中の声”が聞こえるという設定でした。その時から私は、それが一体どういう意味なのかを調べ始めたんです」とも明かす。リサーチをしながら、“頭の中の声”に惑わされる教養のある女性が世の中には実際にいることを知っていったという。「例え映画のスクリーン上で誰も気がつかなくとも、役柄の深い部分を調べて理解することは、女優としてとてもやりがいを感じます」。バットマンが現れない「“はじかれ者”が寄り集まる」下町が本作の舞台それほどまでにマーゴットにとって愛着のあるハーレイ・クインだが、本作では初めて彼女の自宅アパートが登場する。「散らかっているところだとか、細部まで仕立ててあるところが本当に気に入っています!」とマーゴットも楽しそうに応じる。「部屋の中に置かれている写真スタンドに飾られている写真をよく見ると、ハーレイが2人の修道女に挟まれて立っている写真だと分かるはずです。彼女が孤児院で育った時のもの、という設定なのですが、実はあれ、私が学生だったころの本当の写真を加工して修道女を合成したんです。だから私が着ているのは私が実際に通った学校の制服なんですよ。昔の同級生から『ねぇ、あの写真、うちの学校の制服じゃない?』って連絡がきました(笑)」と裏話も。また、本作で描かれるゴッサムの街並は、これまでのバットマン映画に出てきたものとは明らかに違う。『ジョーカー』に登場した街とも似ているが、よりポップ。「80年代のニューヨークを彷彿とさせる、私たちなりのイメージで描いた」とマーゴットは語る。「バットマンのゴッサムがマンハッタンだとしたら、ハーレイのゴッサムはブルックリンやクイーンズ、ブロンクス区のような下町のイメージです。だから高層ビルでのシーンはなく、道路のシーンが多いんですよ。地上レベルの街の汚さだとか、人の熱気や気温を、映像で出したかったのです。この街は、“はじかれ者”が寄り集まる下町だから、色彩鮮やかで面白いのですが、汚さも大事な特徴の一つ。街全体の散らかった雰囲気と、ハーレイ本人の性格が、ストーリーの中で同調していたと思います」と語り、さらにブラックキャナリー(ジャーニー・スモレット=ベル)が仕事から帰宅するときに裏道を歩くシーンを例に挙げる。「注意して観ると、子供が道で遊んでいて、近所の人の騒音が聞こえるはずです。私はマーティン・スコセッシ監督の『レイジング・ブル』で、建物の内装だとか、近所の騒音を上手に盛り込み、人と人との狭い街の距離感を表現しているところがとても好きです。だからこの映画でも、そのような街の描き方を再現したかったんです。そうすることで、ゴッサムの中心地から離れている、という地理的説明にもなります。なぜバットマンが突然登場して皆を助けないのかという理由にもなっています」。超絶アクションと多様性あるキャラクターへのこだわりこのゴッサムを、あるときはエッグサンドを手に走り抜け、あるときはローラースケートを履いて喜々として暴れ回るハーレイ。そしてカサンドラを守るために、歌姫のブラックキャナリーや危険な殺し屋ハントレス(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)、元刑事レニー・モントーヤ(ロージー・ペレス)と組み、ブラックマスクと対決することになる。ヴィランの中のヴィラン、ブラックマスクを演じたユアン・マクレガーとの撮影も楽しんだそうで、「NGテイクで、私は笑いが堪えられなくなって爆笑し、同時に思いっきり彼の顔に唾を飛ばしちゃったんです。椅子に縛り付けられているから手で口を抑えられなくて(笑)。2人ともその場で大爆笑しちゃいました。その後何度も撮りなおそうとしたのですが、なかなか正気に戻れなくて苦労しました。NGシーンとして、打ち上げパーティーでその映像を流したら、大ウケしました」と、劇中とは打って変わった仲良しぶり。また、格段にパワーアップしたアクションも大きな見どころだ。キアヌ・リーヴスのヒットシリーズ『ジョン・ウィック』の監督チャド・スタエルスキがアクション監修を手掛けており、マーゴット自身「全てが楽しかった」とふり返っている。一番苦労したアクションは、クライマックスの「動くメリーゴーランドの上でローラースケートをする」シーンだという。「大勢のキャストが狭いセットに集結して、ワイドで撮影したロングテイクのシーンでしたから、失敗の余地がなかったんです。動くメリーゴーランドの上でローラースケートのバランスを取るのはとても難しいんですよ。私が転ぶとシーンの頭から撮影し直しになってしまいます。他の子がアクションを失敗しても同じこと。とてもプレッシャーを感じる撮影でした」。このシーンでは、少女カサンドラを守るため女性たちが団結して共闘する。「製作企画の段階で、登場させるキャラクターの人種と年齢層の幅を広げたいという意図がありました。確かにコミックでは、レニー・モントーヤは若い女性の設定ですが、レニーを演じるロージー・ペレスは、本人も若々しく本当に元気な人です」とマーゴット。「彼女は『とにかく運動しろ!』『私はこの映画でもまだまだイケてる!女性に終わりなんかない!』って周りの女性に言い聞かせるのが好きなんです(笑)」と話しつつも、「私が初めて女優として出演したのは、オーストラリアの『Neighbors』(原題)というソープ・オペラ番組なんですが、その番組は30人近い大勢のキャストが出演する作品でした。キャストの年齢層も子供から80歳までの役者がいました。それは私自身が役者として『年齢は関係ない』と気づかせてくれる経験になったのです」と続ける。「だから私自身も広い年齢層を登場させることには合意しましたし、特に監督のキャシー・ヤンは、本作でキャラクターの人種と年齢に多様性を持たせることをものすごく重要視していました」と真摯に語った。「BIRDS OF PREYユニバースを作りたい」それぞれにぶっ飛んだ個性を放つ彼女たちと友情を育み、カサンドラの“保護者”のようになったことで、ハーレイはミスターJがいなくても見事な覚醒を遂げたと言っていいはず?「確かにこの映画は、ハーレイの精神的成長を描いていると思います。面白いことに、ハーレイの本質は映画の始めから終わりまで、全く変化はないんです(笑)。でも本作を通して彼女は周りの人々を信頼できるようになります。年下のカサンドラに自分が認められ、彼女にどう見られるかを気にしはじめます。それによって、ハーレイはやっと自分自身の良いところに気づき、精神的に成長したのだと思います」。では、もし続編を作るとしたら、どうなる?「様々な方向で発展させることができると思います。本作に登場するキャラクター全員が、単独作品の主人公になれるぐらい重要ですから。ハントレスは復讐の殺しリストを達成した後、人生をどう生きるのかもストーリーとして発展させることができますし、ブラックキャナリーもとても重要な役割の存在でしょう」と話し、なんと「本作をきっかけに、BIRDS OF PREYユニバースを作り出せられればいいな、と思っているんです」との言葉も。「この映画に登場させたキャラクターはほんの一握り。今後、オラクル(=バーバラ・ゴードン、ゴードン本部長の娘)も登場させたいし、他にも登場させたい面白いコミックのキャラクターは大勢います」。本作でさらに惚れる人が続出しているハーレイ、その活躍はまだ始まったばかりなのかもしれない。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ハーレイ・クインの華麗なる覚醒BIRDS OF PREY 2020年3月20日より全国にて公開©2019 WBEI and c&TM DC Comics
2020年03月25日俳優の崎本大海が自身のコミュニティサイト「Crews+plus」設立を発表し、早くも反響を呼んでいる。コンテンツの発信はもちろん、グッズ製作やイベントの開催などをファンとともに実施する新たな試み。崎本さんがコミュニティサイトに注ぐ思いとは?芸能人にもパラレルキャリアを作ることができないかなと――コミュニティサイトを立ち上げようと思ったきっかけを教えてください。具体的にコミュニティサイトを作ろうと明確になったのは、去年の秋くらいですね。子どもの頃から芸能の仕事をしていて、それこそ俳優さん、舞台役者さん、アーティスト、スポーツ選手といった著名人と言われる人たちと関わるようになって。いわゆる名前で仕事をする人たちって、良い時期はそれでいいんですけど、少し露出が減っただけで「あいつ消えたね」「いま何やってるの?」と言われてしまいがち。傷つくのは本人で、プライドと戦ったり、折り合いをつけることで、心が折れてしまったり。そういう姿をいっぱい見てきたんですよ。――そういったご経験が、コミュニティサイトの立ち上げにつながったと。はい。何が言いたいかといえば、そこ(目に見える芸能活動)だけじゃなくて、もっと収入を得る手段を分散して…、いわゆるパラレルキャリアと言われる時代ですけど、そういうものを持っているほうが、本業も活きるんじゃないかと。僕自身もそうしているし、いまは以前よりも伸び伸びと仕事できるようになったなと。切羽詰まっていないという部分も良い面があって、そういった自分の経験を通して、芸能人にもパラレルキャリアを作ることができないかなと思うようになって。そこをずっと考えていたんです。――いわゆる副業とは違う、と考えるべきでしょうか。子役時代から、周りにいる大人の役者さんを見ていると、役者だけやっている人もいれば、居酒屋やっていますという人もいて。最近だと普通に企業に勤めながら、舞台公演があるときだけ、休暇を取るという人にもお会いしました。それは(舞台などを見る)お客さんが良ければ、それでいいわけだし、それが恥ずかしいことじゃなくて、逆にむしろ「いろんな才能があるんだ」と思える時代になってきたと思うんですよ。最初は名前貸しで始めて、直接製造に関わらなくても“監修”という形で、企業とコラボレーションするのもすごく重要な役割。その先に、もっと自分でプロデュースしたりとか、自分の会社でやっていくとか、そういう感じもいいんじゃないかなと。「自分にしかできないこと」をずっと考えていた――そういった動きは、日本ではまだ数が少ないケースですね。タレントや俳優にとっては、マスメディアオンリーという収入形態が縛りになっていると思いますね。「こういう仕事がやりたい」と思っても、スポンサーに気を遣ってできないとか、思っていることを言えない。逆に思ってもいないことを言わなければいけないとか、全部スポンサーありきという世界観なので。一方でお客さんと自分が直接結びつく「シートゥーシー(C to C)」で収入を得るという形態が広がり、この数年で一般的な認識や価値観が大きく変わってきています。 それがコミュニティサイト、オンラインサロンという呼び方もされていますが。――現時点で、具体的にどのような活動を目指していますか。例えば、グッズの製作ですね。もともとファンクラブ向けにもグッズの製作・販売は行っていましたが、より外側に向けて皆さんに喜んでもらえるものを発信できればと思っています。また、クラウドファンディング的に何か立ち上げ、ちゃんとリワード(報酬)を受け取っていただき、さらに収益が出れば、また何かやりましょう、という流れも含めてですね。そう言うと現実的なだけに聞こえるかもしれませんが、あくまで憧れや夢といったものの邪魔にならないでありたいと思いますし、面白いことができるんじゃないかなと思っています。――崎本さんご自身は、どんな夢を見据えていますか?僕には好きな役者さんがたくさんいますが、舞台だけでは、誰もがうらやむほど稼ぐことは難しいですし、世間的にも「舞台役者は稼げない」と思われている部分があるんです。そんなわだかまりをみんな共有していて 、それがすごく嫌なんですね。じゃあ、自分に何ができるだろうと考えたとき、資産を上手に残したりだとか、そういう未来を作りたいなと。それが僕の反骨精神じゃないですけど、ギャフンと言わせたいという思いが強いですね。小さい頃からずっと芸能をやっているし、他の世界にもチャンネルを持っていたから「自分だからできること」「自分にしかできないこと」をこの何年もずっと考えていたんです。それ(コミュニティサイト)こそが答えだなと。これからの時代、俳優もエージェント制度になっていくと思いますが、急にそうなっても結果、責任が自分側になるだけで、何も変わらないんじゃないかと。そういう危惧もありますし、そうであれば、僕がエージェントになれたらなとか…。そういう将来も考えていますね。(text:cinemacafe.net)
2020年03月09日Netflixオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」のインスタライブが3月7日(土)に行われ、ライブ終了後、シリーズを手掛けた蜷川実花監督、出演するコムアイ、アーティストのobがシネマカフェの独占取材に応じた。シリーズ配信後の手ごたえについて、蜷川監督は「届けたい人にしっかり届いているんだな、とSNSを見たりして、すごく思っています。“背中を押してもらえた”と言ってもらえているんですが、そんな私もまた背中を押してもらっています」と、充実の表情だった。「FOLLOWERS」はTOKYOで生きる人々の“今”を映し出したオリジナル作品。仕事は順調だが、「子どもを持つ」という自身の夢を叶えられていない人気写真家のリミ(中谷美紀)が、撮影現場で女優志望のなつめ(池田エライザ)と出会い、互いに刺激を受け、運命を一変していく物語。コムアイは劇中、なつめに惹かれていく画家志望のサニーを演じており、サニーが描く劇中の絵は、すべてobが提供した。大きな瞳の少女をモチーフに、繊細で幻想的な世界観を持つobの絵について、蜷川監督は「まだサニーの性格、キャラクターを決めきっていないときは、強めの絵のほうがいいかなと思ったんです。けど、だんだんとキャラクターができあがったとき“絶対obちゃんしかない”と思い、お願いしました」と、監督たっての希望だったと明かす。隣にたたずむobは「蜷川さんの色彩の中に私の作品が出てどうなるか、すごくワクワクしていました」と目を輝かせた。さらに、obの絵によってサニーの方向性が新たに示され、性格も変わったいったという話を蜷川監督が明かせば、コムアイ自身も演じ方が変わっていったと同調する。「obちゃんの絵があったことで、きつい役じゃなくなったというか。絵がすごく優しくて、深くて、じわじわしているから、キャラクターに深みが出ました。いろいろなモノづくりをしている人に寄り添えるキャラクターになったと思います」とコムアイは熱心に伝える。そして、obの作品にインスパイアを受け、コムアイが真摯に寄り添ったサニーというキャラクターは、現在、巷で評判を呼んでいる。蜷川監督も、「めっちゃくちゃ評判がいいよ!きっと(女優業の)オファーが増えちゃうと思うよ!」とコムアイに言うも、本人は「自分のやったことの中でも自己評価が高くない(笑)」と照れ笑い。「今まで、ほかにもお芝居はやったんですけど、こんなに長くがっつりはなくて。評判がよいと言われてうれしいんですけど、私は半信半疑なんです(笑)。おいしい役だと思うし。…でも、うれしいな…!」と顔をほころばせていた。コムアイと蜷川監督のやり取りを楽しそうに聞いていたobは、作品やキャラクターに大きく影響を与えたことについて、「こんなに普段褒められることがないんです。『FOLLOWERS』を見たとき、本当に絵にマッチしていて、すごく作り込んでくださったんだろうなと思いました。こんな風に自分の絵が広がっていくなんて思わなくて、純粋に、本当にうれしいしかないです」と、感謝の表情だった。Netflixオリジナルシリーズ「FOLLOWERS」は配信中。(cinamacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2020年03月07日音楽をこよなく愛する、ライター・エディター・コラムニストのかわむらあみりです。【音楽通信】第30回目に登場するのは、あふれる個性で多様性のある楽曲を生み出し、美しいファルセットボイスも聴かせるシンガーソングライターのビッケブランカさん!写真・土佐麻理子いまも小学生のときの延長線上にいる【音楽通信】vol. 30小学校の頃から作曲を始め、音楽活動を目標に大学進学のため上京後、2016年10月にメジャーデビューを果たしたビッケブランカさん。独創的なピアノスタイルで、一度聴いたらクセになるような多様性のある楽曲が注目を浴びています。2020年3月4日に、3rdアルバム『Devil』をリリースするビッケブランカさんに、お話をうかがいました。ーー影響を受けた音楽がバラエティ豊かなラインナップだそうですね。もともと両親が音楽好きで、家でも車の中でもいつも曲がかかっていたんです。幼少期にミュージックビデオを観てマイケル・ジャクソンにハマって、アイドルとして流行していたSMAPも好きになって。20歳ぐらいのときには、MIKAやエルトン・ジョンを好きになりましたね。ーーそんななかでご自身で音楽をやろうと思ったきっかけは何だったんですか。小学校の給食のときに、教室にあるテレビにSMAPが流れて、友達と当て振りをして遊んで目立つこと、まねごとをするのが好きだったんですね。クラスにいる変なやつでした(笑)。いまもその延長線上にいます。ーー以前はバンド活動をされたこともあるそうですが、バンドやソロ活動も、そのときどきの自然な選択だったのですか。そうですね。大学生のときに上京して、そのときは出演者とはいえ、まだライブハウスにお金を払ってやるライブをしていたんですよ。だからひとりよりもメンバーがいたほうがいいと思って、5人組のバンドを作りました。そこからライブをしたり、いろいろ経験したりすると、お金を払ってライブをやるのはどうかと思うようになって。バンドはメンバー全員の意見を聞かないといけないこともあって、いろいろと知っていくうちに、ソロ活動をするようになりました。ソロだと、うまくいったら自分の頑張りの結果、うまくいかなかったら自分の準備不足ですから、反省するのも自分を褒めるのも、ひとりのほうが簡単です。ーー2016年にミニアルバム『Slave of Love』でメジャーデビューされましたね。デビューはうれしいことではあったんですが、当時はデビューすることだけが目標ではなくなっていました。実は大学生のときにレコード会社にデモテープを送ったことがあって、大学3年生で1度、いまのレコード会社とは別のところと契約をして大学をやめているんです。だから、2016年の段階ではいろいろなことを知りすぎていたんですよね。子どものときは、メジャーデビューするだけですごいと思っていたんですが、それが何もすごくないことがわかりました。デビューした先にある、仲間と協力して、結果を出して、それを何年も続けていくことこそが成功だとわかってしまったのが25歳ぐらいのとき。だから、デビューしたこと自体はひとつの通過点だと冷静にとらえていたんです。ーー2019年には、サブスクリプションサービス“Spotify”のTV CM曲となった3rd シングル「Ca Va?」がヒットして反響があったと思いますが、ご自身ではやはり冷静にその状況を見ていたのでしょうか。いえ、とてもうれしかったですよ。ソロ活動を始めた頃は、例えばライブだったら、ひとりでステージをしてちゃんとやれたかどうか、失敗したとしたら自分の集中力が足りなかったとわかりやすい。でもそんな次元じゃないと考えるようになっただけなんです。ひとりで何かを成すなんて、どんな仕事でも不可能じゃないですか。「Ca Va?」の反響があったことで、自分ではよくわからない宣伝の仕事やアライアンスなど、それぞれプロの人にお願いして、もちろん自分でやることは任せてもらってという、協力体制を築けるようになっていましたね。アルバムは自分の年表としても信憑性のあるものーー3月4日に3rdアルバム『Devil』がリリースされます。1曲目「Devil」はインストで、アルバムの表題曲でもありますね。シングルをたくさん出したので、それをまとめたアルバムを出したかったのと、ツアーをやりたかったんです。毎回、1曲目はこういうアルバムタイトルのインストやショートソングを入れているんですが、「Devil」は、1番最後にできた曲なんですよ。毎回、アルバムの収録曲が全部できたあとに、アルバム名と、1曲目ができるんです。ーー今回集まった楽曲から『Devil』とアルバムタイトルを付けたのは、どのあたりがDevilなのでしょうか。なんかもう、悪いなっていうイメージから……そんなに深い意味はないんです(笑)。ただ、ひとことでバーンとくるインパクトを重視していますね。前作のアルバム『wizard』と比べたら、今作はより統一性がなくて、よりきちんとしようとしていない感じがあるんです。『wizard』は“魔法使い”という意味で、どちらかというと正義寄りだと思っているので、それに対抗するという意味でも今回は悪の『Devil』という感覚です。そういうことでいうと、さらにこの次のアルバムは、正義と悪の対決を見る人という意味で、“レフェリー”とタイトルを付けるかもしれないですね(笑)。ーー『Devil』はポップな楽曲やダンサブルなナンバーなど、いろいろな表情の見えるアルバムだと感じました。自分では「いろいろな表情を見せてやるぞー!」と意気込んで作っているわけではないのですが、そのときに好きな曲、曲調、瞬間のトレンドを大切に作っています。気づくと「昨日からこの曲しか聴いてないな」「このジャンルしか聴いてないな」という状況になって、「じゃあこんな曲を作ろう」と制作に入ります。だからこの制作期間での自分のブームがアルバムに詰まっている感じですね。面白く、意欲任せに作りきれるし、振り返ったときに「ああ、このときはこんなジャンルが好きだったんだな」と自分の年表としても信憑性のあるものにするために、一瞬の感覚で作っているんです。ーーすべてご自身で作詞、作曲、編曲をされていますが、いつもどのように曲作りをしているのですか。ポンとひらめいておりてきた曲はなくて、「作んなきゃ」という思いで、いろいろな音楽を無意識に頭の中に取り入れているんです。その状態でパソコンの前に座って、音楽制作ソフトに向き合っていますね。ポンポンと1個ずつキックを入れて、スネアを入れて、ピアノを弾いてみて、「違うな、ああでもない」と葛藤しつつ、勝手にスピードがついてもうそこから出られなくなっている間にアイデアがどんどん出てきて、曲ができあがります。インスピレーションを溜め込んで、出す場所は、パソコンの画面上にインプットという感じです。ーー今回のアルバムで、とくに思い入れのある曲は。「Ca Va?」を作ったときに音楽性に何もとらわれない状態だったので、そのときと同じような感覚で作ってみようと思ったものが、2曲目の「Shekebon!」です。そして4曲目の「Save This Love」は、日本を見ずに、世界標準を最低限たたきだす心意気で作りました。だから、歌詞も英語ですし、発音もちゃんとしています。初のホールツアーも自由度を高く柔軟に展開ーー最後に作った曲は1曲目の「Devil」ということでしたが、7曲目の「かたうた」は取材時の資料に歌詞がなかったので、こちらも最後のほうに作った曲なのですか。「かたうた」は、これからもずっと歌詞は載せないんです。歌っている内容が個人的すぎるから、わざわざそれを言葉にして伝えようなんて僕は思いませんよ、という設定なんですよ。実際に発売するときも、「恥ずかしいのでここには書いてません」とだけひとこと入れて、歌詞はありません。聴いていただくだけで十分です、という曲です。ーーそうだったのですね。他の歌詞では、「・」(なかぐろ)が多用されているのも特徴的だと思いましたが、こちらも意図して入れているのですか。以前、歌詞が改行されて明記されていることにデザイン的にうんざりしたので、歌詞を立方体に明記したくて、「・」で区切っています。むちゃくちゃ練って凝ってという感じでもないんですが、反射的に感じたことはなるべく伝えて、このように作ってもらいました。ーー4月からは全国ツアー「Tour de Devil 2020」が開催されますね。どのようなステージになりますか。初めてのホールツアーなんですよ。椅子があるところでは、自分でもどうなるかまだ想像がつかないんですが、多分楽しいだろうなと思いますね。すでに東京の中野サンプラザ公演はソールドアウトしているので、ありがたいことです。アルバムの曲は披露すると思いますが、制作のときと一緒で、当日のリハーサルの場で思いついたことをやると思います。最初にどうするのか考えるほど、臨む気持ちがこわばりそうですし、正解が狭まる気がするんですよ。だから直前ぐらいに、パッパッパッと、「楽しい! 面白い!」と瞬間的に思ったことを取り入れてやりたいですね、自由度の高い感じで。“ライブ”という言葉通り、本番中でも曲順も変えます。そのときに見て、感じたこと、思ったことをみなさんにも伝えるというスタイルで、なんとかこれまでかたちになってきているので、それをもっと柔軟にやっていけたらいいなと思っています。音楽活動もゲーム配信もさらに力を入れていくーーおやすみのときは、どのように過ごしていますか。家から一歩も出ずに、ずっとゲームをしていますね。世界で3本の指に入る「FORTNITE」という、ファンシーな戦争ゲームを外国人の友達と一緒にやっていて、もう気分転換でゲームをするという域を出て、ゲームをする様子を生中継してメディア化しているんです。Twitch(ツイッチ)というアメリカのプラットフォームがあって、アメリカだとゲーム配信ではYouTubeよりも大人気で、それが日本に来たのでTwitchでゲーム実況をしているんです。Twitchから認証マークをもらっていて、ある程度、プロとしてゲーム実況もやっています。ーーゲームのプロとはすごいですね。ところで、まったく違う話題で恐縮ですが、好きな女性のタイプはありますか。話の機微を感じてくれる、話のわかる女性がいいですね。ふたりで思い出を共有していくときに、同じ感覚でいろいろなことを話せるとうれしいから、賢い人がタイプです。ーー教えていただいてありがとうございます。では最後に、今後はどのような展開をお考えでしょうか。まず手始めに、きっと雑誌『anan』さんの連載を始めることになるはずです(笑)。そして音楽活動については自分で曲を作ったり、人に曲を提供したり、外国人のアーティストに歌ってもらってプロデューサーDJのように世界を一緒にまわったりしていきたいですね。ゲームについても、ちゃんとしたクオリティで、強さもデザイン性も高めたゲーム配信をしていければ。2020年はやることが増えるだろうなという予想をしているので、期待していてください。取材後記とても寒い冬のある日。びゅうびゅうと風が吹くなか、外のテラスでの撮影に挑んでくださったビッケブランカさん。インタビューでは、クレバーでユーモラスな顔も見せてくださいました。そんな変幻自在なサウンドと、艶やかなボーカルを聴かせるビッケブランカさんのニューアルバムをまずはチェックしてみてくださいね。ビッケブランカ PROFILE2016年、ミニアルバム「Slave of Love」でメジャーデビュー。2018年、2ndアルバム『wizard』収録曲「まっしろ」がドラマの挿入歌に抜擢され、同アルバムツアーを全国7都市開催し、各地ソールドアウト。2019年にリリースした3rdシングル「Ca Va?」が音楽配信サービスのSpotifyのTV CMに起用され、2019年度6月度銘柄別CM好感度トップ10入り(CM総研調べ)。東名阪ライブツアーはすべてソールドアウト。夏の”Zoff”サングラスコレクションのビジュアルモデルに抜擢されるなど、音楽以外の分野でも活躍。12月、「白熊」をデジタルリリース。2020年、3月4日、3rdアルバム『Devil』をリリース。4月3日から全国ツアー「Tour de Devil 2020」を開催。InformationNew Release『Devil』(収録曲)01.Devil02.Shekebon!03.Ca Va?04.TARA - 2020 Mix05.白熊 - Main Version06.かたうた07.Black Catcher08.Save This Love09.Heal Me10.Lucky Ending11.Avalanche※収録曲は3形態すべて共通。2020年3月4日発売[CD only]AVCD-96459¥3,000(税別)[CD+DVD]AVCD-96457/B ¥4,500(税別)[CD+Blu-ray]AVCD-96458/B¥4,500(税別)
2020年02月29日ベビーカレンダーは全国450院以上の産婦人科とのコネクションを持ち、妊娠・出産・育児の正しい情報を発信するため、医師やその他専門家監修によるコンテンツを制作しています。 なかでも、すべての方に出産をより身近に感じていただくため、そして正しい情報を知っていただくために産婦人科医とタッグを組み制作している「出産ドキュメンタリー動画」シリーズは、第1弾「通常分娩」、第2弾「計画無痛分娩」共に大変好評で多くの方々に視聴されています。 このたび2月27日(木)、公式YouTubeチャンネルにて、第3弾「出産ドキュメンタリー動画」(予定帝王切開編)を公開しました。出産ドキュメンタリー動画シリーズに寄せられた「帝王切開の動画も見てみたい」という声にお答えし、新たに「予定帝王切開」の様子を収録。 群馬県高崎市の「産科婦人科 舘出張 佐藤病院」協力のもと、予定帝王切開で出産に臨んだご夫婦に密着したドキュメンタリー動画です。医師が監修する帝王切開による出産ドキュメンタリー動画の公開は、YouTube上において日本初となります。 すべての妊婦さんに起こり得る、手術による出産「帝王切開」の実録映像 近年、約5人に1人の妊婦さんが帝王切開で赤ちゃんを出産しています(※)。帝王切開の手術は、「予定帝王切開」のように計画的におこなわれるだけではなく、経腟分娩を予定していたものの何らかのトラブルによって急きょ「緊急帝王切開」としておこなわれることもあります。そのため、出産を控えている女性なら誰もが帝王切開となる可能性があるのです。 緊急帝王切開となる場合は特に、詳しい手術の流れを知らないまま帝王切開をおこなうことになるため、大きな不安や恐怖心を抱くママも多いのではないでしょうか。実際に帝王切開によって出産したママからは「帝王切開の流れを事前に知っておくことができたら、もう少し安心してお産に臨めたと思う」という声もありました。 今回の動画では、手術前日の検査入院から密着し、手術までの過ごし方、実際に帝王切開手術がおこなわれる様子、産後の経過までを記録。産婦さんが帝王切開の手術中に体に受けた感覚や、産後の体の様子なども細かく紹介しています。 これから出産を控えている方は心の準備として、ぜひご覧ください。また、この動画を通して、「出産」という奇跡をより身近に感じていただければ幸いです。 (※)厚生労働省「平成29年(2017)医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況」調査データより算出 出産ドキュメンタリー(予定帝王切開編)〜私たちが選んだキセキ〜▲帝王切開手術により赤ちゃんが誕生 ▲出産直後、赤ちゃんとママが対面 ▲手術室の外で待っていたパパとの対面 今回密着したママは経産婦さんです。過去に子宮筋腫の手術をした経験があるため、1人目のお子さんを予定帝王切開によって出産。2人目の分娩方法を決断するにあたり、1人目を帝王切開で出産して後悔はなかったことや、「ママの体と赤ちゃんの安全が第一だよ」という家族の言葉に後押しされたこともあり、再び予定帝王切開で出産に臨むことを決めたそう。 2度目の予定帝王切開とはいえ、1度目と変わらず、おなかを切ることへの恐怖はあったといいます。無事に予定帝王切開による出産を終えたご夫婦は、お互いに「元気で健康に育ってくれれば…それだけだね」「こうやって笑顔で赤ちゃんと会えたからよかった」と赤ちゃんへの思いを語ってくださいました。 院長先生&ベビーカレンダー編集長のコメント<産科婦人科 舘出張 佐藤病院 佐藤院長> 今回の帝王切開手術は、順調に進みました。2回目以降の帝王切開手術となると、おなかの中で臓器同士が癒着してしまって手術をおこないづらい場合もあるのですが、今回は癒着もほとんどなく、予定通りの帝王切開でした。帝王切開は下半身のみの麻酔で、産婦さんは手術中に意識があるため、当院では産婦さんの負担が少ないように、できるだけ短い時間で終わる術式にしています。 近年では、約5人に1人の産婦さんが予定帝王切開または緊急帝王切開で出産しています。日本においては、帝王切開に対してネガティブに思われる方が多い印象です。どうしても「おなかを痛めて産んだ」「経膣分娩で頑張って産んだ」ということに美徳を感じる文化が強い気がしますが、帝王切開も十分素晴らしい分娩方法です。 どのような分娩方法で生むかということよりも、どのような気持ちで妊娠・出産に臨むか、生まれた赤ちゃんをどのように育てていくか、といったことに力を入れていけば良いのではないかと思います。 <ベビーカレンダー編集長 二階堂美和> 昨今、出産の高齢化といった理由等から帝王切開での分娩が増えていると言われています。通常分娩を予定していても急な帝王切開での分娩になる可能性も高いようです。 この動画を撮影するにあたって事前に帝王切開で出産したママたちに話を聞く機会をいただきました。「何をされるのかわからず怖かった」「事前に流れを知っておけばよかった」との声が多く聞かれました。予定帝王切開のママも「医師から事前に説明されていたけれど、想像がつきにくく、当日は怖くて緊張したと」いった声が多くありました。出産はいつ、何が起こるかわからないもの。だからこそ初めての出産で不安を抱えているママたちの不安を払拭することができたら、いざという時の心づもりとしてお役に立てたら、そんな思いで、帝王切開での出産動画を制作いたしました。 このたび公開しました「予定帝王切開」の出産動画は、「通常分娩」「計画無痛分娩」に続く第3弾です。これから出産を控えているママ、妊娠を考えている方には、これら3つのシリーズをすべて見ていただきたいと思っています。そして、安心して自分なりの出産に臨んでもらいたいと願っています。 撮影では前日の検査から、出産、退院まで立ち会わせていただき、帝王切開、通常分娩、無痛分娩、それぞれ違う形ではありましたが、命がこの世に生まれることはとても奇跡的なことで、大変なことなのだと改めて痛感しました。今回の出産動画、ママが小さな命を守るために選んだ「予定帝王切開」編も、家族が誕生する瞬間の尊さや家族の絆について感じることができると思います。ぜひ、ご視聴ください。 今後もベビーカレンダーでは、ママをはじめ、これからママになる女性たち、そしてそのご家族が不安に感じることを解消し、安心して出産に臨めること、育児を楽しめることを目指して、さまざまな情報を発信していきます。 ▼第1弾 出産ドキュメンタリー(通常分娩)「名前のない誕生日」 ▼第2弾 出産ドキュメンタリー(計画無痛分娩)「まだ見ぬ君との待ち合わせ」
2020年02月27日