女性の社会進出が増え、育休が終わって職場復帰するママも多くなってきました。その際に育児と仕事の両立で不安を抱えるママも多いでしょう。そこで今回は育休からの職場復帰にスムーズに移行できるよう、また職場復帰後に直面するであろうママの問題など、事前に知っておくとスムーズに対処できる問題などもあわせてご紹介します。育休後、職場復帰する際の不安を整理してみる育休があけ、職場復帰をするときには多くの不安が付きまといがちです。職場復帰をする際、ママはどんな不安に直面するのでしょうか。子供の不安育休中は子供につきっきりのママも多かったことでしょう。たまに子供と離れても月に数時間程度しか離れてなかったという人もいるはずです。育休が明けてママが職場に復帰するためには、自営業などの方を除けば、子供はどこかに預けることがほとんどかと思います。見知ったおじいちゃんおばあちゃんに預けられる子もいれば、保育園や会社の託児所など、多くの子供は見知らぬ人がたくさんいる場所に預けられ、今までずっと一緒だったママが近くにはいない環境で過ごすことになるのです。初めての慣れない環境で泣きだすかもしれませんし、体調を崩すこともあります。ママの不安子供が生まれるまでは自分の時間をフルに使って仕事をしていた人も、これからは子育てをしながら仕事をしなければなりません。朝は家事をこなし、子供を保育園などに預けてから出勤しないといけませんし、帰りも子供を迎えに行き、家に帰ってからはまた家事と育児を同時進行でやらなければ家庭が回らないという環境にある人も少なくはないでしょう。「時間が足りない!」という不安に駆られるのは当然です。また、子供の急な発熱などで仕事を休んだり、早退してお迎えに行かなければならない日なども出てきます。そんな時に周囲にどう思われてしまうのか…受け入れてもらえるのか?これまで苦労して積み上げてきたキャリアは、これから一体どうなるのかという不安や悩みを抱えているのではないでしょうか。職場復帰の準備をしよう様々な不安を取り除くためには、育休があける前に気持ちを整理をして、できることは事前に準備をしておくことが大切です。子供の予防接種まず子供の予防接種を終わらせておきましょう。任意接種も含めると、子供が受ける予防接種はたくさんあります。保育園では特に他の子供と触れ合う機会が多く、病気が流行ることもあるので任意接種のものもできるだけ予防接種を受けておくと安心です。予防接種は平日のみなど、接種時間が決まっている病院もありますので、時間が融通しにくくなる職場復帰前にできるだけ済ませておきましょう。保育園への通園準備可能であれば、職場復帰よりも1週間くらいは早目のタイミングで保育園に通い始めるのがよいでしょう。保育園によっては、最初は2~3時間の短時間からの預かりで、徐々に保育園に慣れていく慣らし保育期間を設けています。子供によってはママと離れるのが不安で泣き出したり、体調を崩したりする子もいます。職場復帰よりも前に慣らし保育を始めることができれば、ママにも気持ちの余裕があって、慣れない環境で不安になっている子供のケアにも時間をさいてあげることができます。通園〜出社~帰宅までの事前シュミレーションまずは頭の中ででもいいのでシミュレーションをしてみてください。何時に起きれば子供を時間通りに送っていき出社ができるか、仕事から帰ってきた後の家事はどうするのかなどを考えておくだけでも心構えはできます。特に職場復帰の前には、一度は朝の準備から、通園、出社するまでの予行練習をしておくこともオススメです。職場復帰当日からがんばろうと考えている人もいるかもしれませんが、子供のお世話と、家事、自分が出かける支度をするのは、思っているよりも大変で時間がかかるものです。予行練習をしておけば、復帰当日にバタバタすることもありません。無理をしすぎない心構え家事は100%自分でこなさなければならない、という意識を捨てることも大切です。仕事が大変で、育児にも追われるのであれば、食事は出来合いのものを使うなど、無理はしすぎないことです。子供と離れている時間が多いからこそ、良いママでいようと張りきる気持ちはわかりますが、100%完璧である必要はないのです。「たまには手抜きをしていいんだ」と割り切ったほうが気持ちに余裕ができるし、子供にも優しくなれますよ。家事も育児も、まして仕事までも完璧にやろうとしても、それはなかなか難しく、それではママが疲弊しきってしまいます。これまでの仕事のキャリアがあっても、もしかすると育休前とは同じ状況で働けないこともあるかもしれません。でもそこにあまりこだわりすぎるよりも、今は仕事と家庭を両立してまわせるようになることを優先させるのが大切と割り切りきって考えましょう。周囲の理解を得よう育児は特にママ一人でできるものではありません。特に職場復帰をすれば仕事・家事・育児と3つのことをこなさなければならなくなるので、どんなに一人でがんばっても、周りの協力なくしてはうまくこなしていくことはできません。ではどんなことを心がけていけばいいでしょうか。職場で理解を得る心がけ育休明けで仕事をする際、「短時間勤務制度」という制度があります。所属している職場で利用された前例はなくとも「育児・介護休業法」で認められている制度ですので、条件を満たしている人であれば、どの会社でも利用できることが法律で定められています。ただし、そういった制動を利用する場合には、仕事の時間はきっちり業務をこなす、いつも周囲の人に感謝の気持ちを伝えるように振る舞うことで印象をよくして、周りの理解が得られるように心がけましょう。家では家事・育児分担を家庭でもママ一人が負担を強いられる必要はありません。食事もそうですが、食器洗いは旦那さんにお願いをしたり、これを機に食器洗い機を導入するなど、ママの家事を負担を減らすことも大切です。子供はママでなければお世話ができないわけではありません。パパにも丁寧にやり方を教えればお世話をしてもらうことはできます。ママが家事をしている間に子供をあやしたり、ミルクをあげたり、オムツを変えてあげたりと、パパにもできることはたくさんあります。職場復帰が決まったら、「パパの協力が必要」ということを伝えて、時間の余裕があるうちに一つずつパパにも子供のお世話の仕方を教えてあげましょう。パパのお手伝いは特に最初はうまくできずにかえってイライラしてしまうこともありますが、そこは多目にみて、手伝ってくれたことに感謝をして「手伝ってくれてありがとう。今度はこういう風にして欲しい」ということを伝えるようにしましょう。育休からの職場復帰育休が明けて職場復帰をするのはママも子供も不安がいっぱいです。ですが、育休中にいくつか準備をしたり気持ちの整理をしておくだけでも、その不安はぐっと小さくすることができます。職場復帰する際はママの負担が大きく大変なものですが、今は働くママも多いですし、不安なことは先輩のワーキングママなどにも相談するなどして、なんとか乗り切ってくださいね!
2018年06月20日こんにちは、猫ライターの乙美亜十です。皆様は産休育休を取っていますか?現代では半数近くの夫婦は共働きをしていると言われていますから、現在産休育休中だというママも多いのではないでしょうか。そんなママ達が心配になるのは 、産休復帰後の仕事事情ですよね?「以前のようにバリバリと仕事ができるのか?」「同僚から冷たい目で見られないだろうか?」産休に入ったばかりのママも、もうすぐ復帰だというママもそんな不安でモヤモヤしているのではないでしょうか。実は私も、産休、育休から仕事に復帰をするときに不安を抱いていた一人 でした。ですが、実際に産休、育休から復帰をしたところ、予想以上に大変だったのはもちろん、思いもしない 落とし穴 が待ち受けていました。今回はそんな、私の実際の体験談をお話ししたいと思います。産休から復帰するときの不安私は某大手美容業界の内勤として働いていました。勤務している会社は福利厚生もしっかりしていて、ありがたいことに産休、育休から復帰して働いているママも多い職場だったため、復帰するのにはとても恵まれている会社でした。しかし、そんな恵まれた会社であっても産休、育休から復帰してわずか半年程で辞めていった先輩ママ も数多くいました ので、どことなく不安な気持ちになっていました。「もしかしたら、私の知らないところで産休、育休から復帰した人はいじめ に合っているのではないか?」「子供の病気で欠勤、早退をすることに不満をぶつけてくる人がいるのではないか?」「1年以上も仕事を離れていて、すぐに会社に馴染む ことができるのか?」そんな不安を悶々と抱えていました。しかし、そんな不安などまだまだでした。実際に産休、育休から復帰をしてみると、自分の考えがいかに 甘かったのか を思い知らされることになったのです。予想以上に大変だった産休復帰後の仕事産休育休から復帰をして、まずぶち当たったのは 1年以上空いた仕事へのブランク でした。当時、私は内勤の仕事だったためパソコンで自社システムを使った作業を行っていたのですが、産休前は使えていたはずのシステムの操作方法がうろ覚えになっていました。さらに、1年以上ブランクが空いていたため、システムが所々変わっていました。おそらくシステムが変わったのは少しずつなのでしょうが、私からすれば大幅な変更となっているのですから一から覚えなおさないといけません 。くわえて、保育園に通いだしたばかりの子供はしょっちゅう熱を出す ため急な欠勤や、保育園からの呼び出しも頻繁 でした。産休、育休から復帰してからの半年間は月の半分もまともに出社できていない 状態 でした。そんな状態ですから、必死に新しい仕事やシステムを覚えたくても思うように覚えることもできず、しょっちゅう子供の事で欠勤や早退を繰り返していたので、申し訳ない気持ちと、仕事が以前のようにこなせない不甲斐なさから、完全に心が折れそうになっていました 。極めつけは子供 の事です。保育園に通い始めた直後から治まっていたはずの夜泣きが再開 し、保育園に預けるときも「嫌だ!」と泣き叫び、迎えに行ったときも泣き叫びながら私にしがみつき泣きじゃくる子供の姿を見て罪悪感でいっぱいになりました。そして、産休、育休復帰から半年がたった時、限界を感じた私は仕事を辞める 決意をし、上司に相談することにしたのです。私があと半年間頑張れた理由私の直属の上司は、女性で現在中学校1年生のお子様を育てておられました。当然、私と同じように産休、育休から仕事を復帰した経験を持つ女性 でした。そのため、普段から子育てのことを相談している仲だったため、「欠勤や早退が続いて周りに申し訳ない」「仕事がついていけずにツライ」「子供に無理をさせているような気がしてツライ」という、私の話も親身になって聞いてくれました。そしてこのようなことを言ってくれました。「産休、育休から復帰した1年間はとっても辛いよね。その気持ちは私も経験したからよくわかる。でも1年間を超えたら、子供も保育園に慣れてくるし仕事の感覚も戻ってくる 。だからあと半年間 、産休、育休復帰後1年間は騙されたと思って頑張ってみて!」そう言ってくれた上司の言葉に、同じ立場を経験した人の言葉だからか、不思議とあと半年間だけ頑張ろうという気になれました。その後、上司はこのような話もしてくれました 。「この会社は、子育て経験をした女性が多い会社だから子供の事情による欠勤や早退に対して寛容に受け止めてくれる人も多いけど、実際にあなたがしなければいけなかった仕事や作業を代わりにやってくれている人がいる 。」「その人たちに誠心誠意お礼を言って 、出勤できる時は、その人達の仕事を手伝うくらいの気持ちで誰よりも真面目に仕事をしてください。そうすれば子供の事で欠勤や早退をしても、多少仕事のことで足を引っ張っても快くフォロー してくれるはずだよ。決して子供のことで早退欠勤をするのが当たり前にならないように注意してね」そう上司にアドバイスを頂きました。それ以来、上司の言葉を胸にとにかく出勤をした時は誰よりも真面目に働き、誰よりも動くことを心掛けました。さらに、もっとも大切な、「欠勤や早退をした時に、代わりに仕事をしてくれた人にお礼を誠心誠意言う」ことを徹底しました。また、以下のような事 も可能な限り実行するようにしていました。・みんなが嫌がるような作業や雑務を率先して行う・旦那様との兼ね合いで可能なら残業を引き受ける・旦那様に子供を任せられそうなら休日出勤をする・急な出勤にも可能なら対応する・とにかくいつも笑顔で元気よく過ごす・早退、欠勤をした時は同じチームの人に謝罪と感謝を述べるこのような事を心掛けながら、少しずつ会社に溶け込んでいくことができました。----------いかがでしたか?その後、あれだけ保育園を嫌がっていた子供は今ではすっかり保育園大好きで、休日でも「保育園に行きたい!」 というまでになりました。一方、私は何とか仕事にも慣れて以前のようにとはいきませんが、必死にやればこなせる程度までには回復しました。現在も子供の熱などで、急に欠勤や早退をすることはありますし、同僚がいい方たちで文句を言われることもないのですが、とても申し訳ない気持ちになってしまいます。しかし、そんなときは仕事を代わりにして頂いた方に誠心誠意お礼を言うことや、他の人が嫌がる仕事を進んで行って何とか埋め合わせをしています 。これから、まだまだ問題は出てくるかもしれませんが上司に言われたアドバイスを胸にこれからも精一杯働きたいと思います。●ライター/乙美亜十●モデル/貴子
2018年05月09日育休制度は、男女ともに取得が認められている権利です。しかし、実際に育休制度を利用した男性は、「DeNAトラベル」の調べによるとわずか12.3%。まだまだ男性の利用者は少数というのが現実です。そして、育休を取得しない男性の3人のうち1人が、「会社に育休制度がないから」を理由に挙げています。しかし、実は会社の規則に書かれていなくても育休制度が申請できることをご存知ですか? 1. 3人に1人が勘違いしている「男性の育休」オンライン総合旅行サービス「DeNAトラベル」が10~70代の男女596人に「産休・育休」に関するアンケート調査を行いました。子どもが産まれたあと育休を取得しなかった男性にその理由を尋ねた結果、もっとも多かったのは「仕事が忙しくて休めない」という回答で、39.9%でした。2番目に多かったのは、「職場の代替要員がいない」で32.6%と、仕事に関する理由を挙げて育休を取得しなかった男性が多いことがわかります。そして1位2位と差があまりなく、3番目に多かった理由が、「職場に育休制度がないから」の32.1%。しかし、この認識は実は間違っています。というのも、育休は厚生労働省が法律として定めている労働者の権利なので、男女関係なく職場に申し出れば取得できるものなんです。もともと育休は女性が取ることが一般的であったこともあり、労働者側はもちろん、事業者側も男性の育休制度について知らないケースも多く見られます。「会社に制度がないから」を大きな理由として育休の取得を諦めているかたは、まず自分に育休を取得する権利があるということを知り、必要があれば会社に説明や交渉をしてみても良いのではないでしょうか。 2. 育休の取得の仕方育児休業を取得できるのは、男女を問わず1歳に満たない子を育てている親。取得を希望する場合、休みたい日の1ヶ月前までに、書面で職場に申し出ます。取得できる期間は、原則として子どもが1歳になるまでの連続した一定期間。また、保育園に入れないなどの事情が生じた場合は、1歳半〜2歳までも可能になることがあります。取得は原則ひとりの子どもに対して1回ですが、生後8週間以内に父親が育児休業を取得した場合には、再度育児休業が取得できる「パパ休暇」という制度もあります。パパ休暇の条件子どもが産まれてから8週間以内に育児休業を取得し、8週間以内に休業を終えていることさらに、育児休業の取得期間が1歳から1歳2ヶ月までに延長される「パパ・ママ育休プラス」という制度も。パパ・ママ育休プラスの条件配偶者が、子どもが1歳になるまでに育児休業を取得している本人の育児休業開始予定日が子どもの1歳の誕生日前である本人の育休開始予定日が配偶者の育休の初日以降であるなお、法律で定められている育休取得可能最大日数は産後休業を含め1年間。夫婦が同時に取得することも可能ですし、夫婦がバラバラで育休を取得する場合、ふたりの育休期間が連続していなくても大丈夫です。 育休は申し出れば取れるものとはいえ、まだまだハードルが高いと感じる男性は少なくないでしょう。しかし、申し出る前から諦めてしまうと何も変えることができません。男性も「取得したい」という意思を事業者側に提示することで、「子育ては夫婦でするのが当たり前、育休も夫婦ともに取得するのが当たり前」という社会の変化につながっていくのではないでしょうか。 参考:厚労省資料厚労省資料(p6)プレスリリース「男性の育休取得実績は12.3%! 「育休制度がないから休めない」と 勘違いをしている人も32.1%いることが判明。 育休中の旅行は9割以上の人が後ろめたさを感じないと回答。 ~DeNAトラベルが「産休・育休」に関する調査を実施~」
2018年04月04日初めての妊娠・出産のときには、「バタバタと終わってしまった」という人も多い産休・育休。でも第2子以降の場合には、ママも少し余裕が持てるかもと思いがち。でも「育休になったら、上の子が保育園を退園になってしまった」「子どもが2人になったら、思っていたより世話が大変」など、2人目ならではの悩みもあるようです。「何もしないうちに職場復帰になってしまった」ということのないように、2人目の産休・育休中だからこそやっておきたいことをおさえておきましょう。■きょうだいの保育園問題。保育園を再検討する可能性も!働くママにとっては切っても切れない保育園問題。まず考えなければならないのが「上の子がこのまま保育園に通えるか」ということです。2人目育休中、上の子の在園に関するルールは、自治体によって異なります。育休が一定の期間を超えると退園となってしまうケースもあるので、しっかりと自治体や園に確認しましょう。また、通園についても注意が必要。職場近くの保育園に電車で通園しているなどの場合には、「産まれたばかりの下の子を連れて通えるか」ということも考えておかなければなりません。これら上の子の保育園問題や現在の保育園問題を洗い出してから、下の子の保育園探しをスタートします。すでに上の子が保育園に通っている場合でも、下の子は再度入園申込みが必要です。もちろんきょうだいで同じ園に入ることができればベストですが、希望どおりにはいかないことも。別々の園に通うことになった場合には、送り迎えをどうやって対応するか、年間行事の対策など、事前に家族で話し合っておく必要があります。上の子の年齢によっては、転園しやすい場合もあるので、そこまで視野に入れて考えましょう。■予防接種を受け忘れた! とならないためには子どもが小さいうちに受けた方がよい予防接種、受けなければいけない予防接種がたくさんあります。でも平日の日中に病院に行く時間を取ることは難しく、「まだ大丈夫だろう」と、つい後回しにしてしまいがち。ただ、子どもが2人になると、仕事復帰後はそれまで以上に忙しくなります。赤ちゃんだけでなく上の子も、予防接種でまだ受けていないものがあれば、できるだけ休み期間中に済ませてしまいましょう。■上の子のフォローは、いつすればよい?弟や妹の誕生は、上の子にとっても大きな環境の変化になります。大好きなママを赤ちゃんに取られたように思い、ストレスを感じてしまうことも。「2人目が産まれて、上の子が赤ちゃん返りした」という話は、とてもよく聞く話です。育休中のママは、赤ちゃんの世話で大変ですが、上の子のフォローも忘れずに。たまにはパパに下の子を預けて、上の子と2人で散歩や買い物に出掛けるのもよいですね。赤ちゃんが寝ているときに読み聞かせをしてあげるのもおすすめです。ポイントは、赤ちゃんのお世話をしながらではなく、短くてもいいので上の子と1対1で向き合う時間をつくること。仕事に復帰するとどうしても毎日バタバタしてしまうので、今のうちにしっかりコミュニケーションを取っておきたいですね。■育休中にできるスキルアップまとまった休みが取得できる育休期間。「1人目のときにもっと自分の勉強をしておけばよかった」と思っているママもいるかもしれません。仕事に復帰すると、自分の時間を取ることはさらに難しくなってしまいます。赤ちゃんの世話もコツがある程度つかめている2人目ママだからこそ、スキマ時間をスキルアップのための勉強にあててみてはいかがでしょうか。仕事に役立ちそうな資格の勉強などのほか、時短料理の腕を磨いたりするのもよいですね。子どもが2人になると、子育てと家事、仕事の両立はそれまで以上に大変になります。家事や育児の分担について、パパとしっかり話し合っておくことも大切。仕事復帰してからママがパンクしてしまわないように、育休中にあらためて分担ルールを決めておきたいですね。
2017年10月03日今年の4月から、美容部員に復帰しました。育休から職場復帰する時って、不安だらけ。いま産休中のワーキングマザーの多くは、「仕事と育児の両立ができるのだろうか…」と不安に思っていると思います。最近、職場の先輩ワーママのお話を聞くと「自分だけじゃないんだ」とホッとすることも。仕事を通して新しい自分に出会えるチャンスなので、これから復帰するママへのエールになれたらと思います。ワーママになって感じたこと我が家は、現在3歳になる息子と、1歳9ヶ月の娘のふたり兄妹がいます。上のお兄ちゃんの育休が終わるくらいに、下の妹の産休に入れた為、仕事への復帰は約3年半ぶりでした。3年半も休んでいたもので、ちゃんと社会復帰できるのだろうか?と少し不安に思っていましたが、以外とスイッチの切り替えができ、仕事中はいい意味で気分転換になっています。現在時短勤務ということもあって、働ける時間が以前よりも短くなってしまいましたが、出産経験や子育てをしてるからこそできる接客などに気が付け足し、これからは仕事を通して自分の新たな発見やスキルを取得し、もっと磨いていけたらなと思っています。ワーママの一日と生活リズム何と言っても、子どもを送り出す朝と、帰ってきてから寝かしつけまでが怒涛!トイレトレーニング中なので、朝晩しっかりと付き合うようにしています。〜ワーママの一日 (早番の場合)〜6:00〜起床/自分の支度/洗濯物や布団を干す6:30〜子どもたち起床/朝食/歯磨き&トイレトレーニング/お着替えなど7:45〜家を出る8:00〜保育園に預ける9:30〜仕事スタート15:30〜勤務終了16:30〜保育園にお迎え/子どもたちと公園で遊ぶ17:30〜帰宅/ごはんの支度18:00〜夕食19:00〜お風呂/子どもたちと遊ぶ/歯磨き&トイレトレーニング20:30〜絵本21:00〜就寝意識して気をつけている5つのこと働くようになって大きく変わったのは、家事のやるタイミングと早さ!わたしは下記のことに気をつけています。①洗濯はなるべく溜め込まず夜にまわして、時間がない朝は干すだけに。②洗い物も子どもたちを寝かしつけてからに。あまりにも疲れて寝てしまうこともありますが、そんな時はパパが手伝ってくれています。③買い物は仕事が休みの日か、パパと一緒の週末にまとめて。平日の仕事帰りはなるべく子どもとの時間を増やせるように。④夕食は時間をかけずにパパッと作れるものに。⑤子どもと遊部時間を意識して作るようにする。5分、10分でも、何もせずに子どもと一緒に座って遊ぶ時間を作ります。お休みの日にはお惣菜を作りだめしたり、遅番の前はカレーなどのワンプレートに。我が家はパパが私よりもお料理上手なので、パパにお願いすることも多いです。あまり無理せず、できることをできる人がやることが大事なのかも!また、自分のことは自分でさせてみるのも手かも。朝のお着替えなど、ついつい急いでママがやりがちですが、今はぐっと見守ってあげることで、子どもが自分でできるようになればママも楽になるはずです♪子供たちの様子や、週末の過ごし方お兄ちゃんは時短保育園から通常保育園に。妹は初めての保育園と子どもたちは大丈夫だろうか?と心配してましたが、慣らし保育時は泣いていた妹も今では笑顔で「バイバイ」としてくれるように。病気も余りなく、1人で出来ることも増えてきて、本当に頼もしいかきりです。子どもたちも子どもたちなりに新しい環境に慣れてきたかなーと思います。復帰してからは週末も仕事があったりで、子どもたちとの時間も少なくなりましたが、少しでも一緒にいれる時間が今はとても大切になっています。おやすみの日は、家族でピクニックへ行ったり、思いっきり子どもの相手を!わたしにとってもリラックスできる時間になっています。子どもを保育園に預けることに罪悪感を感じるママも多いと思いますが、周りと比較せずに、自分なりに子どもたちに愛情を注いであげればいいのだと思います。そして、一人で頑張りすぎないこと!子育ては長いです。パパや時には色々な人を頼って、肩の力を抜いてやっていきましょう。職場復帰をしたママ、これから考えているママ、お互い働くママとして頑張っていきましょう♡
2017年06月02日産休・育休が明け、いよいよ職場復帰をするというママが多い時期。久しぶりに同僚と会える喜びがある反面、また今まで通りの付き合いができるかという不安もあるのではないでしょうか。スムーズに復帰を果たしたママたちに話を聞くと、「事前に職場へ顔を出しておいてよかった」という声も。そのときに感じた注意点や、迎える側の意見から復帰前のあいさつについて考えてみましょう。■「うちの会社」でもアポは必要!女性が多く、産休・育休が当たり前、という職場なら、3月ごろに復帰前のママを集めたミーティングが行われることがあります。そのような会では、子どもを連れて行っても大丈夫。「他部署にママ友ができた」という話もあるので、積極的に参加してみましょう。とくにそのような会がない場合でも、あいさつがてら職場へ顔を出すのは有効です。復帰初日は引継ぎなどでバタバタするので、手土産などはこのときに渡すといいでしょう。アットホームな職場などは、ついフラリと顔を出したくなりますが、同僚たちは仕事の真っ最中。いきなり現れると迷惑をかけることがあるので、必ず事前にアポを取ってから訪問するようにしましょう。忙しい時間も避けたほうがいいですね。懐かしい顔ぶれに迎えられると話が弾むこともありますが、長居は禁物です。産休・育休中の様子を簡単に報告し、いつから復帰するのか、必要なものはあるかなどの業務連絡を済ませたら、早めにおいとまするのがスマートです。■子どもは連れて行くべき?産休・育休の取得状況にもよりますが、ほとんどの場合は1歳前後だと思います。あいさつへ行くときに悩むのが、子どもを連れて行くべきかどうか。先輩ママたちはどうしていたのでしょうか。・「うちの子は2歳になっていたけど、人見知りが激しいから迷惑をかけると思って連れて行かなかった。預ける人もいなかったので、一時保育を利用。保育園の予行練習にもなってよかったと思う」(40歳・小学6年生のママ)・「子連れであいさつに行ったからか、子どもが熱を出して早退するときにも理解してもらいやすいような気がする。『お大事にね』と声をかけてもらうことも」(38歳・5歳児のママ)・「うちの会社では、子どもを連れて行くことは歓迎されない。先輩が連れてきたときに『幸せを見せつけられた』と言われていたので、私は連れて行かなかった」(28歳・2歳児のママ)・「子連れで行ったら、『休み中だから気楽だよな』『(子どもが寝ていたのに)うるさいのを連れてきやがって』と陰口をたたかれた。悲しい気持ちになったけど、温かく迎えてくれる人もいたし、復帰後の味方を見つけられた気がする」(39歳・3歳児のママ)一方、迎える側としては、子連れでのあいさつをどのように感じているのでしょうか。 ・「まだ保育園が始まってないだろうし、連れてくるのは仕方ないこと。騒がなければ迷惑だと思うことはない」(35歳男性)・「首の座っていない子を連れてきたときには、こっちがヒヤヒヤした。その上、『抱っこしてください』と言われても…。こういうときは無理しないで、メールや電話であいさつを済ませてもいいのでは?」(53歳女性)・「子ども嫌いだから歓迎はしない。でも、別に悪いことをしているわけじゃないんだから、私に子どもを近付かせないならOK」(39歳女性)職場の風土にもよりますし、これはケースバイケースで考えたほうがいいかもしれません。子どもを見た同僚から「かわいいわね~」なんていわれるとうれしくなってしまいますが、子連れを歓迎しない人は少なからずいるもの。そこで盛り上がりすぎずに低姿勢を忘れないようにしたいものです。また、休み中だからといって、ラフすぎる格好もNG。「遊びに来ている」と反感を買うおそれがあります。スーツとまではいかなくても、きちんと感を演出できる服装を選びましょう。職場へ復帰するまでには何かと準備が必要で、ママたちの心労はつきません。でも、それが顔に出てしまえば、子どもは新生活に対して不安を抱いてしまうことも。働き出してしまえばどうにでもなるものですから、ひとつずつこなしていきましょう!
2017年04月01日皆さんこんにちは。昨年9月に長男を出産した、blossom39の販売スタッフです!今は、産休中で育児に奮闘しています。普段から妊娠中・お子さんがいるお客様と接して、たくさんのベビーグッズのおすすめをしてきましたが、実際自分で使ってみるといろいろな発見がありました。今回は、本当に嬉しかった出産祝いを3つご紹介します!購入を迷っていたけれど…本当にもらってよかった!本当に助かったベビーグッズは、何と言ってもベビービョルン バウンサーバランスソフト!お店での試乗では、嫌がる子、嫌がらない子が半々の商品の為購入に迷っていましたが、常に抱っこを求めてくる時期にはバウンサー無しでは何も出来なかったと思います。首がすわるまでの時期、とっても助かりました。息子の便秘解消アイテムにも…使い方として驚いたのは、自然に揺れる事でリラックスできるのか、踏ん張りの手伝いになるのか、バウンサーに乗る時間をしっかり取ると息子の便秘が解消されること。これはママになってみないとわからなかった新たな発見でした♪シートは簡単に取り外し、丸洗いが出来るので、漏らしてしまっても安心です!また、気軽に洗えることで、浴室でのバスローブ待機も気負いなく使えます。他メーカーと比べても薄く畳めるので、両実家には必ず持参。家族とゆっくりご飯や会話を楽しめました!現在息子は6ヶ月になり、寝返りのタイミングを逃してはいけないと使用頻度が減ったものの、料理中には今でも大活躍!一番角度をあげて、オーボール+オーリングが、最強タッグです!ママ向けアイテムは、やっぱり嬉しい♡友人から一番多く頂いたのがルイボスティーです。ノンカフェインで癖がなく、麦茶や十六茶が苦手なわたしの強い味方。冷え性改善にもなるので、妊娠初期から飲んでいます。紅茶や杏など色んな香りがあり、飽きにくいのもお気に入り。金額や大きさを考えず渡せると選ぶ側からも人気です!会うたびに持ってきてくれる友人も多いです。親子でほっこり、ティータイム♡お白湯で薄くし、今では息子と一緒にルイボスティーを楽しめるようになりました。この時間がすごく幸せ♡種類によって、ティーバッグを入れたままでOKであったり、冷めても美味しいので家事の合間に用意できます。量の制限もないので、授乳中の水分補給にはもってこいです。息子と一緒には飲めませんが、ノンカフェイン珈琲も毎朝欠かせないアイテムなので、こちらも嬉しいプレゼント!出産祝いというと、どうしても子どもへのお祝いが多いなか、ママへの心遣いを感じるアイテムは嬉しかったです♪定番の“アレ”は、息子の精神安定剤に!お店に立っていたときにも、出産祝いとしてたくさんのお客様に人気だった、ガーゼ地おくるみ。「冬には出番ないですよね?」とよくお客様に聞かれましたが、おしゃぶりを好まない息子はおくるみをしゃぶしゃぶ、にぎにぎして寝ていて、精神安定剤に。首回りにかけてあげるだけで落ち着いて一人ねんねもできるんです。出かけ先で下に敷いてあげるだけでもリラックスできますし、季節関係なく使えるし、何枚あっても困らないアイテムでした。用意が簡単♪ おくるみで月齢フォトたくさんいただいた中でも、特にお気に入りは手軽に月齢フォトが撮れる、ルルジョのマイルストーンカードセット!息子を寝かせて月齢カードを置くだけで、比較しやすい写真が撮れます。いつも使っているおくるみなので、リラックスした表情も簡単に♡背景が同じなので、体制を変えても統一感があり、毎月楽しく撮影できます!プレゼントは長く使える、サイズのないものがgood!ベビー服や帽子も嬉しいプレゼント。私も友人に選ぶ時楽しいです♪しかし勿体ないのは、数回しか出番のないものも多かったこと…。購入時と季節が変わってしまったり、友人と合う予定がズレている間にすぐサイズが変わってしまうので、月齢関係のないグッズがより嬉しかったです♡子供の体調で予定がズレることはよくあることなので、少し先の月齢のもの(サイズ)を選ぶのもいいと思います!最近では離乳食も始まり、食器やお食事ビブなども便利で可愛いものがたくさん♡これからも、可愛くって「本当に役に立つ」ベビーグッズを紹介していければと思います!
2017年03月29日ママになっても仕事を続けるのなら、知っておきたいのが産休のこと。育休とのちがいや休んでいる間にもらえるお金のことなど、気になるけれど実は詳しく知らない……という方も多いのでは? そんな産休について、わかりやすくご紹介します。産休ってどんな制度? 育休と何がちがうの? 産休とは、正しくは産前・産後休業といいます。出産の前後に取得できるお休みで、労働基準法で定められており、仕事を続けながら出産する女性ならだれでも取得することができます。「正社員じゃないと取れないのでは?」と思っている方もいるようですが、雇用形態は関係ありません。パート、アルバイト、派遣社員など、全ての働く女性が取得可能です。もし勤務先の就業規則に産休のことが載っていなくても、申請すれば取得できるので安心してください。混同しがちな育休とのちがいは、おもに次の3つです。【1】産休は男性(パパ)は取得できない(育休は取得できる)【2】産休は出産する人ならだれでも取れる(育休は取得できる条件がある)【3】産休は産前・産後で期間が決まっている(育休は1歳までが基本で、条件を満たせば延長できる)詳しくは 育休 についての記事もチェックしてみてくださいね。いつからいつまでが産休? つぎに、産休の期間について見てみましょう。後でご紹介する手当の計算などにも関わってくるので、しっかりおさえておいてくださいね。■産前休業出産予定日の6週間前から、勤務先に請求すればお休みに入れます。双子以上の多胎妊娠の場合は、リスクが高いなどの理由で14週間前から休業できます。ちなみに、出産当日は産前休業に含まれます。■産後休業基本は出産の翌日から8週間です。この期間中、事業主がママを働かせることは法律で禁止されています。ただし、産後6週間以降でママ本人から「復帰したい」という申請があり、なおかつ医師が問題ないと認めた場合には、就業(職場復帰)が可能です。産休中は【無給】!? 必要なお金はどうしたらいい? 産休中もお給料はもらえるのでしょうか? 育児は何かとお金が必要になるし、気になりますよね。実は、産休中は事業主に給与の支払い義務がありません。会社によっては産休中も一定額の給料が出ることもありますが、基本的には無給です。「じゃあ生活費はどうしたらいいの?」と心配かもしれませんが、安心してください。産休中の経済的支援として、次にご紹介する2つの手当が用意されています。産休中にもらえるお金、その1: 出産一時金出産一時金とは、ママが健康保険に加入している場合、赤ちゃん1人の出産ごとに42万円(産科医療補償制度加算対象出産でない場合は40万4000円)が支払われる制度です。双子や三つ子の場合は、人数分が支払われます。また、残念ながら死産や流産だった場合も、妊娠4ヶ月(85日)以上経過していれば支給されます。出産には保険が適用されないため、一般に40~50万円ほどを自己負担することになります。一時金はその補てんとなる制度です。■出産一時金の申請方法申請の方法は、ママの働き方によってちがいます。・会社員や公務員の場合ママが会社員や公務員の場合は、勤務先で加入している健康保険に申請します。会社の厚生部などが窓口となることも多いので、勤務先に確認しましょう。ちなみに、出産を機に退職している場合も、一般には退職後6ヶ月以内であれば元の勤務先の健康保険から支払われます。・自営業の場合ママが自営業の場合は国民健康保険に加入しているので、住民票のある自治体の役所へ申請します。■出産一時金の直接支払制度出産一時金の受け取り方は直接支払制度を利用する、直接支払制度を利用しないの2パターンがあります。・直接支払制度を利用する直接支払制度とは、加入している健保から、ママが出産する医療機関へ直接一時金が支払われる制度です。高額の費用を立て替える必要がなく、ママの負担が少なくて済みます。この制度を取り入れている医療機関は年々増えていますが、利用できないところもあります。その場合は一度ご自身で費用を立て替え、産後に請求書を提出して振り込んでもらいます。産休中にもらえるお金その2:出産手当産休中に勤務先から給料が支払われない場合に、そのぶんの補助として健康保険から支給されるのが出産手当です。■出産手当はいくらもらえるの?支給額は、1日につき給料の3分の2程度です。ただし、産休中も出産手当金より多い額の給料が勤務先から支払われている場合は、手当金は支給されません。また、その健康保険に過去1年以上加入していないと支給対象とならないのでご注意ください。支給対象となる期間は、出産前42日間(双子以上の多胎妊娠は98日)と出産翌日以降56日間の合計期間。出産予定日よりも早く生まれた場合、手当てをもらえる日は前倒しされます。出産予定日よりも後に出産した場合には、出産予定日から実際に出産した日までの期間も支給対象となるため、支給日数が長くなります。■出産手当金を受け取れる条件は?1. 母親本人が勤務先の健康保険に加入していること2. 産休中に給与を受け取っていないこと3. 妊娠4ヵ月(85日)以降の出産(死産・流産や人工中絶も対象)・出産手当の計算方法出産手当の金額は、どう計算すればいいのでしょうか? 基本の計算式は、次のようになります。「1日あたりの出産手当支給額=支給開始日以前1年間の【標準報酬月額】の平均(1年間の総額を12ヶ月で割る)÷30日×(2/3)」※標準報酬月額には、基本給だけでなく役職・残業などの各種手当、交通費、ボーナスなども含まれます。具体例を挙げてみましょう。標準報酬月額が30万円で産休をフルに取得(産前休業42日+産後休業56日=98日)した場合、次のようになります。1日あたり:30万円÷30日×(2/3)=6660円産休期間の合計額:6660円×98日=65万2680円出産手当の申請先は、勤務先の健康保険窓口です。申請の期限は産休に入った翌日から2年以内なので、うっかり期限を過ぎてしまわないようにしてくださいね。ただし、出産手当はあくまで「休業中に支払われない給与をカバーするもの」なので、自営業や被扶養者には支給されません。自営業の方はそのことを頭に置いて、仕事や家計のプランを考えておきましょう。■出産を機に退職しても出産手当金は受け取れる?出産に伴い、退職する場合に退職のタイミングによっては、受け取れるケースと受け取れないケースがあります。会社を退職後も、出産手当金を受け取れる条件は以下の3つです。 1. 被保険者の資格を喪失した日の前日(退職日)までに継続して1年以上の被保険者期間(健康保険任意継続の被保険者期間を除く)があること。2. 出産日または出産予定日より42日以内(多胎の場合は98日以内)の退職3. 退職日に出勤していない産休中の社会保険料はどうなるの? 産休中は手当がもらえるとはいえ、ふつうに働いているときよりは収入が減ってしまいます。さらに健康保険や厚生年金といった社会保険料も引かれてしまうと、家計にとって大きな負担ですよね。そんな心配がないように、産休中は社会保険料が免除されます。勤務先を通じて年金事務所や健康保険組合に申請すれば、ママ本人も会社も保険料が免除、つまり「支払ったことになる」のです。そのため、産休育休中も健康保険の給付はふつうに受けられます。将来受け取る年金額にも影響はないので、安心してください。申請には別途書類が必要なので、産休前に勤務先の保険窓口で確認しておきましょう。ちなみにこの免除制度、以前は育休中だけが対象でしたが、2015年から産休中も対象になりました。先輩ママなどから聞いた情報は古いこともあるので、勤務先で現行の制度を確認してくださいね。産休はだれでも取れる! 手続きは早めに確認して、安心してお休みに入ろう今回は産休の期間やお金について、詳しくご紹介しました。産休は、正社員だけでなくパートやアルバイト、派遣社員などだれでも取得できる休業です。申請や手続きがいろいろあってちょっと面倒ですが、勤務先の担当者に相談すればまとめて教えてくれることが多いので、まずは早めに相談しましょう。産休に入る前は、どうしても仕事の引き継ぎや残務の整理で忙しくなるものです。また、経過が順調で元気な妊婦さんであっても、急に入院が必要になったり出産が早まったりすることもあります。いざというときに慌てないよう、必要な手続きは早め早めに確認して、安心して休業に入ってくださいね。<参照> ・働きながらお母さんになるあなたへ(平成28年9月)|厚生労働省 ・改正育児・介護休業法及び改正男女雇用機会均等法の概要|厚生労働省 ・出産手当金について|全国健康保険協会 ・あなたも取れる!産休&育休|厚生労働省 ・国保加入者が出産した|国民健康保険
2017年02月11日仕事と育児の両立を目指すなら、ママもパパも知っておきたいのが育休のこと。特にこの数年は、女性の社会進出やワークライフバランスなどの流れを受けて、育休制度がどんどん変わってきています。ぜひ最新の情報をチェックしましょう。育休中のお金のこと、基本の期間や延長の条件などについて、2017年の最新情報をまとめました。育休ってどんな制度?育休の正式名称は【育児休業】といいます。育児・介護休業法という法律に定められた休業で、「1歳までの子どもを育てる労働者は、男女問わず希望する期間休業できる」という制度です。「男女問わず」なので、産休とちがってパパもママもお休みを取ることができます。また、法律で決まっていることなので、もし勤務先に育休の規定がなくても、申請すれば取得することが可能です。▼よく混同しがちな【産休】との違い【1】育休はパパも取得できる(産休はママのみ)【2】育休は取得できる人の条件がある(産休は出産する女性ならだれでもOK)【3】育休は条件を満たせば延長もできる(産休は延長できない)【2】【3】については、後ほど詳しくご説明しますね。育休はいつからいつまで?育休の期間は、男女でちがいます。ママは産後休業(出産の翌日から8週間)終了の翌日から、お子さんの1歳の誕生日の前日まで。パパは出産予定日から、お子さんの1歳の誕生日の前日までというのが基本です。また、後でご説明するように、一定の条件を満たせば1歳6ヶ月まで延長することもできます。パートや派遣でも育休は取れる? 取得の条件をチェック!産休とちがって、育休は取得できる人の条件があります。特にパートや派遣などの【有期契約労働者】については、2017年1月1日から条件が緩和されて取りやすくなったので、以下の内容をしっかりチェックしてくださいね!▼パートや派遣で育休を取得できる条件【条件1】同一の事業主に1年以上続けて雇用されていること【条件2】子が1歳6ヶ月になるまでの間に、雇用契約が更新されないことが明らかでないこと以上の条件は「育休の申請をした時点」を基準にしています。これだけではちょっとわかりにくいので、補足しましょう。【1】は正社員にも有期契約の方にも当てはまる条件です。ここで気になるのが「正社員として採用されて3ヶ月で妊娠が発覚したら、育休は取れるの?」といったケース。以前、ネット掲示板などでも相談があり、話題になりました。このケースは正社員でも【1】の条件を満たしていないので、事業主(会社側)は育休を拒否できる権利があります。労使協定という、労働組合と事業主のあいだの取り決めに「【1】を満たさない場合は育休の申し出を拒否できる」と定めてあると、育休は認められません。勤務先の労使協定を確認しておきましょう。【2】は要するに、パートや契約社員などはお子さんが1歳半になるまでに「契約終了することが決まっている」場合は取得できないけれど、そうでなければOKということです。以前はもっと厳しい条件でしたが、2017年1月からこのように緩和されました。 ※参考:改正育児・介護休業法及び改正男女雇用機会均等法の概要|厚生労働省 育休中の給料はどうなる? もらえる手当は?育休中は、産休と同じく、基本的に給料がもらえません。そのかわり、【育児休業給付金】という制度があります。育児休業給付金とは、育休中に給料が支払われない、もしくは給料が大幅に減ってしまう場合に、加入している雇用保険から支払われる給付金です。支払われる金額は、原則として休業前の賃金の67%です。ただし育休開始から6カ月以降は、50%となります。また、育休中も勤務先から80%以上の賃金が支払われる場合は給付対象になりません。なお、つぎにご説明する【育休の延長】をした場合、条件を満たしていれば延長期間中も給付金を支給してもらえます。育児休業給付金の申請先はハローワークです。基本の給付の場合も延長手続きの場合も、必要書類をそろえれば勤務先が代行してくれることが多いですが、自分でハローワークに出向かないといけない会社もあるので、事前に確認しておきましょう。育休を延長したい! 必要な条件は?育休は基本的にお子さんが1歳になるまでですが、以下のような場合には1歳6ヶ月まで延長することができます。▼育休延長の条件【1】市区町村に対して保育所の入所を申し込んでいるが、1歳までに入所できる見込みがない【2】配偶者の死亡、疾病、負傷、離婚などによって子どもの養育が困難になった▼育休を延長を希望する際の注意するポイント注意していただきたいのが、【1】は認可保育施設への入園申込をおこなっていないとダメという点です。たとえば、役所の担当窓口で「待機児童が多くて、あなたの条件では認可園に入るのはむずかしい」と言われたので認可に申込をせず、認証保育所などの認可外保育施設にだけ申し込んでいるケースなどは、育休延長の対象にはなりません。【パパママ育休プラス】ってどんな制度?育休を延長するにはもう1つ、【パパママ育休プラス】という方法があります。【パパママ育休プラス】とは、両親がともに育休を取る場合、パパとママの育休期間をずらすことで最大1歳2か月まで休業できるという制度です。パパとママがそれぞれ1年間まで育休を取ることができ、通常は1回限りの育休を、期間内に分割して取ることもできます。▼パパママ育休プラスの期間ただし、ママは産後休業(8週間)と育休を合わせて1年間が上限です。パパは、お子さんの誕生から8週間の間に育休を取得していれば、その後は特別な条件がなくても再度育休をとることができます。▼パパママ育休プラスのメリット◎出産直後の育児が大変な時期に、両親が一緒に子育てしやすくなる◎ママが職場復帰直後の大変な時期に、パパが育休をとってサポートできる◎パパが育休を取りやすくなり、育児や家事をすることで仕事にもプラスの影響が出る▼パパが育休を取得する、メリット出産という大仕事を終えたママの体は、いわば満身創痍の状態です。ホルモンバランスも不安定になり、肉体的にも精神的にも、回復には早くても半年近い時間が必要になります。その間のママをパパがいかにサポートしてくれたかは、その後の夫婦関係にも大きく影響します。産休・育休中に気づいた信頼関係は、きっとご夫婦にとって大きなプラスとなるでしょう。また、ママの職場復帰後の生活も大変です。さらにお子さんの慣らし保育や本格的な通園がスタートすると、発熱や夜泣きといったトラブルが必ずといっていいほど起こるもの。この時期にパパが育休を取れると、ママも安心して職場復帰できます。▼パパママ育休プラスの具体的な取得パターン【パパママ育休プラス】の具体的な取得パターンを挙げてみましょう。【1】ママの産休中にパパも育休を取り、その後ママの育休が終わってから、パパが再度2ヶ月休業する【2】ママの産休後すぐにパパが育休をスタートし、ママは2ヶ月だけ職場に復帰。その後、パパの育休中もしくは終了後に、ママが再び1歳2カ月まで休業する。【3】ママの産休中にパパも育休を取り、産休明けに一度両親で職場復帰。その後、再び両親もしくはどちらかが育休を取る制度を導入した厚生労働省は、【1】のパターンをメインに想定しているようです。【3】はちょっとイレギュラーな感じがしますが、本格的な職場復帰後の生活を短期間でシミュレーションして、体制を整えられるというメリットがあります。ご夫婦で働き方や育児への関わり方をよく検討して、うまく制度を利用してくださいね。産後に慌てないよう、事前にしっかり確認を!育休は、取得の1ヶ月前までには勤務先に申請しなければなりません。延長する場合は、2週間前までに申請が必要です。それぞれ必要な書類がありますし、会社によっては給付金の手続きなどを自分でハローワークに行っておこなわなければならないことも。出産が近づくと、業務の引き継ぎなどで何かと慌ただしくなるものです。直前になって慌てることがないよう、早めに手続きなどの流れを勤務先で確認しておきましょう。育休をうまく活用して、ママもパパも安心の育児&仕事の体制を今回は、育休の期間や取得できる条件、延長の方法などについて、最新情報をもとに詳しくご紹介しました。いかがでしたか?ママもパパも安心して育児と仕事に取り組めるよう、ワークスタイルやライフスタイルに合わせて、上手に育休を取ってくださいね。【主要参照URL】 働きながらお母さんになるあなたへ(平成28年9月)|厚生労働省 改正育児・介護休業法及び改正男女雇用機会均等法の概要|厚生労働省 雇用継続給付|ハローワークインターネットサービス 育児休業給付金の支給対象期間の延長について|東京ハローワーク 育児・介護休業等に関する労使協定の例|東京労働局 (ライター/本間佳苗)
2017年02月05日産休・育休が明けて、いよいよ仕事再開! それまでに、どのようなことを準備したり根回ししておくといいのでしょうか? また、職場復帰に際しての心構えは? 先輩ママに、「覚悟しておくこと」と「やっておけばよかったこと」を聞きました!■想像以上に「時間の経過」を感じる通いなれた通勤路、なつかしい社内の空気、変わらない仲間たちの笑顔…。とはいえ、変化に気づいていないのは自分だけ。目に映る風景は同じでも、時間は確実に経過。たとえ古巣に戻っても、復帰してしばらくは、さまざまなギャップに苦しめられるようです。・「職場の顔ぶれは復帰前とまったく同じ。そのため、昔と変わらぬ気分でリスタートしてしまったけれど、同僚たちは私が休んでいる間、スキルも意識もレベルアップ! 正直、ここまで差ができているとは思わなかった…」(30代前半)すんなりなじんだかのように見えるママも、聞けば、こころの中はいつもザワザワ。周囲に弱音や隙を見せないよう、常に身を硬くしているのだそう。・「ちょっとでもミスしようものなら、『まったくママはしょうがないな』ってムードに。いじめられているわけではないけれど、一線画されているのはたしか」(30代前半)・「周囲がやたら気を使ってくれて、まるでお客さん扱い。どことなくぎくしゃくしていて、緊張感と疎外感がハンパない」(20代後半)・「勘が鈍ってしまったのか、以前のようにサクサク進めることができない。しかも時短勤務中…。お昼は食べたフリで休憩ナシ!」(40代前半)たかが一年、されど一年。社会における時間の流れは想像以上に速く、育休ママは浦島太郎状態で、油断や楽観は厳禁です。どんなに心していても、現実は常に想定以上であることを、まずはしっかり肝に銘じておきましょう。■復帰までにやっておくこと10このように、仕事が始まってしまったら待ったなし! 気苦労だらけの多忙な日々を少しでもスムーズにこなすためには、スタート前にしっかり準備しておくしかありません。そこで先輩ママたちに、やっておけばよかったことをリサーチ。今後復帰予定のママは、次の10項を心がけるといいそうです。1.同僚たちと事前に会って、さりげなく社内現状をチェック&親睦を深めておく2.上司と、できること・できないことを正直に事前相談3.復帰後のタイムスケジュールで、数か月前から生活を変えてカラダをならしておく4.3か月くらい先まで予定を明確にし、事前準備のクセをつけておく5.お試し保育などで、子どもを徐々にならしておく6.万が一のためあちこちに助っ人を確保、しっかり子どものことをお願いしておく7.いつ誰に頼んでもいいよう家の中を簡潔に、特に子どものものをわかりやすくしておく8.急な残業や子どもの病気など、有事に備えて夫とシミュレーションを何度も繰り返す9.常備菜のレパートリーを増やすなど、家事ラクテクニックを身につけておく10.カラダが資本! しっかり体調を整え体力も蓄えておく復帰後、あらゆるシーンでネックになるのが子どものこと。これを乗り越えるには周囲の協力が不可欠です。夫、親きょうだい、保育士、ご近所さんなどなど…たくさんの味方を作り、なおかつお願い上手になっておくことが、一番大切なことかもしれません。■再開までは「子どもファースト」で復帰までの残り時間、さまざまな準備で忙しくなってはいくけれど、何より大切にしたいのが子どもとのふれあい。ずっと一緒だったのに、日中離ればなれになるのはママも子どももつらいところ。一緒に乗り越えるためにも、とことん愛情を注ぎこみましょう。・「我が子は引っ込み思案の甘えん坊。そのため復帰までずっと、『これからママ、お仕事頑張るからね』『いろいろ協力してくれてありがとう』『これからもよろしくね』などと繰り返しお願い。そうしたら、案外すんなり保育園に行ってくれた」(30代前半)子どもにだって心の準備が必要。たっぷりコミュニケーションしておきましょう。
2016年11月08日産休や育休を終えて職場復帰するワーママたちは、職場でさまざまな壁にぶち当たることがあると思います。「こんなはずじゃなかった」と思い悩む前に、産休や育休中からの準備が必要です。今回はワーママの体験談をもとに、スムーズに職場復帰するためにやっておきたいことについてご紹介します。目次(1)休みに入る前に復帰時期を決めておく(2)休み中も職場の状況を把握しておく(3)仕事に必要なスキルは鈍らせない(4)スケジュール管理を1か所で行う(5)意地にならない●(1)休みに入る前に復帰時期を決めておく『まず大前提として、産休や育休に入る前から職場復帰する時期を設定しておいたほうがいいです。復帰時期が明確に決まっていれば、産休や育休中にも復帰に向けて保育園探しや仕事の準備などができますから。「保育園が決まったら復職しよう」とか考えてると、なかなかできませんよ』(30代ママ/会社員)休みに入る前に復帰時期を決めておくことで、復帰への準備を計画的に進められるということです。モチベーションの維持にも役立ちそうですね。●(2)休み中も職場の状況を把握しておく『産休や育休に入る前に、職場で仲の良い人と連絡先を交換しておいて、逐一社内の状況や雰囲気、人事異動、担当変え、自分が担当していた仕事の進捗などを報告してもらうといいと思います。社内の状況がわからないまま復職しても疎外感を味わうことになる し、慣れるまでに時間がかかります』(40代ママ/会社員)これは納得ですね!自分が休んでいるあいだの社内の様子を把握しているのといないのとでは、復帰後に大きな違いがあるでしょう。なお、社内の様子を伝えてもらった人には、お菓子などのちょっとしたプチギフトを用意するなど、きちんとお礼することも忘れずに。●(3)仕事に必要なスキルは鈍らせない『私の場合、営業事務なので、休み中もPCスキルが落ちないように表計算とかの練習はしてました。基本的な業務で躓きたくないので…』(20代ママ/会社員)仕事で必須となるスキルは鈍らないようにしておくというのは、大事なことですね。復帰後に「戦力外」となってしまわないよう、休み中にスキルアップをはかるために勉強する など、できることはやっておいたほうが賢明です。●(4)スケジュール管理を1か所で行う『復職後は、仕事に育児や家事などやることが多くて大変。うっかり子どもの予防接種を忘れてしまったり、仕事の締切を忘れてしまったりなんてことがあったら困るので、1か所で仕事のスケジュールも家庭のスケジュールも管理できるようにしておくといいです。「これさえ見ればOK!」というようなスケジュール管理表を作っておくと、便利でオススメ』(30代ママ/会社員)仕事とプライベートの予定は分けて管理している人も多いと思いますが、1か所で管理したほうが良いとのこと。前日に翌日のタイムテーブルを作っておく、というのもいいかもしれませんね。●(5)意地にならない『久々の仕事復帰で、どうしても業務時間内に仕事が終わらず、残業してやってました。同僚から「手伝うよ」と言われても、頑なに「自分のせいだから」と言って拒否していた時期がありましたが、頑張りすぎて体調を崩し、結局みんなに迷惑をかけました 。だから、サポートしてくれる環境があれば、無理しないで頼った方がいいです。無理だと思ったら早めに「ごめんね、お願い」と頼むことも大切です』(40代ママ/会社員)無理をしすぎて周りに余計な迷惑をかけてしまうより、素直に周りのサポートを受け入れ、頼ることが大切。だからといって、「やってもらって当然」という態度はNG。多くの人から反感を買ってしまいます。「ありがとう」という感謝の気持ちをしっかり伝えましょう。たまにお菓子の差し入れなどをするのも良いでしょう。----------いかがでしたか?ママがスムーズに職場復帰するためには、休みの期間中が勝負と言えそうです。時間に余裕のあるときから、復職に向けてできることをしっかりやっておきましょう!●文章/パピマミ編集部●モデル/倉本麻貴(和くん)
2016年09月30日女性の活躍推進にひもづき男性の子育て参加の重要性がさけばれていても、パパの育休取得率は平成26年度で約2%(※)と、まだまだ低いのが現状です。制度も整ってきているはずなのに、なぜこれほどまでに男性の育休取得率が低いのでしょう。その理由を探るべく、お勤め先で男性として初の育休取得を経験した佐藤さん(仮/42歳)に、育休取得までの道のりから知っておきたい育休中のお金事情、そしてこれから育休をとりたいパパに向けてのアドバイスまでお聞きしました。 ※「平成26年度雇用均等基本調査」の結果概要(27年8月厚生労働省発表)より 「戻ってきたとき、いまのポジションがあるとは限らない」といわれた育休取得結婚後、子どもが生まれても単身赴任や出張で家を空けることが多く、家族との時間がじゅうぶんにとれない生活を送っていた佐藤さん。そんななか、産後も仕事を続けているおくさまがふたり目を妊娠します。「下の子が生まれるのをきっかけに、これまでできなかった妻や上の子のフォローをしたい」と考えた佐藤さんは、育休取得を決意します。しかし、会社には男性の育休制度が整っておらず、会社に制度の整備を打診するところからのスタートだったといいます。このとき、佐藤さんはあえて直属の上司ではなく、より決裁権が高く、理解してもらえそうなもっと上の管理職に直談判しました。男性の育休制度を整える会社としてのメリットや、育休前後の具体的な業務の割り振り、トラブル対応などを用意したうえで説得にあたった結果、制度が整い、社内初の育休取得が認められます。育休期間は、3ヶ月間。長く仕事から離れることへの不安や、周囲の反応が気にならなかったのかお聞きすると、「前例がないことなので、不安がなかったといえばうそになりますし、直属の上司や同僚が快く思っていないことも、伝わってきました。違う部署の人からは、育休明けに同じポジションがあるとは思えない、ともいわれましたし。ただ、何でも初めてのことにはハードルがあるもので、周囲からの風当たりが強くなるのも仕方がないと思うのです。だからこそ、育休前はとりわけ仕事に力を入れ、休んでいる間もスムーズに仕事が回るよう引き継ぎ準備をし、育休明けにはさらによい結果を出すなど、行動で示すしかないと思っていました」と佐藤さん。仕事に取り組む姿勢や具体的な行動で、周囲に認めてもらう。この心構えが、育休を取得したい男性にとって大切なのかもしれません。3ヶ月間収入ゼロに! 育休にまつわる意外な盲点会社でのハードルを乗り越え、おくさまの出産とともに育休に入った佐藤さん。ここでもうひとつの壁に直面します。それが、育休中の収入でした。雇用保険から支給される育休の手当(育児休業給付金)の手続きは、会社がおこなうのが一般的です。佐藤さんの場合、実際の育休期間が確定、つまり「ここまで休みました」という事実ができてから会社が申請する流れだったため、育休期間中に給付されることはなく、おくさまの育休も重なった3ヶ月間は収入がゼロになったのです。佐藤さんは「育休中の生活費を計画的に備えておかないと、キツイかもしれませんね。また、会社によって手続きの方法が違うと思いますので、事前にしっかり把握しておくことも大切だと思います」とおっしゃいます。また、育児休業給付金は、休暇に入る前の6ヶ月の支給額をもとに算出されます(2016年9月現在)。この間の給与が多いほど支給額が増えるケースもあれば、もともと給与が高い人は上限額までしか支給されない場合もあります。もうひとつお金に絡んだ話をすると、会社によっては育休期間が、ボーナスや退職金に影響することも考えられます。育休取得を考えている男性は、これらも頭の片隅においておけるとよさそうです。さまざまな壁はあるけれど…。パパの育休、実際どうだった?佐藤さんへの取材で、手放しでウェルカムとはいかない会社の雰囲気、収入減や退職金への影響といった現実的なお金の話など、男性の育休取得がいまひとつ浸透しない要因がなんとなく見えた気がします。それでも、実際に育休を経験したからこそ得たこと、気づいたことがたくさんあるんです、と佐藤さん。「それまでは単身赴任をしていたこともあり、家族と向き合う時間が本当に少なかったんです。それが3ヶ月間の育休で、妻が日頃してくれていること、そして日に日に成長する子どもの姿を間近でみることで、あらためて家族について考えることができました。自分がどうあったら幸せか、と問うたとき、やはり“中心に家族ありき”の幸せだということが、わかりました。あとは、妻との老後を具体的にイメージすることができたのも大きいです。家族のありかた、夫婦のありかたをじっくり考える貴重な期間でした。男性の育休3ヶ月というと長いと思われますが、人生というロングスパンでみると、たった3ヶ月。そこで濃密な時間を持てたことは、私にとって財産です」最後に、これから育休を取得したいと考えるパパへのアドバイスもいただきました。「どんなに制度が整い会社の後押しがあったとしても、誰にも迷惑をかけず、やっかまれることなく育休をとるのは、不可能だと思うのです。だから、何を言われても自分が決めたことだから、と、ある意味開き直れる胆力の強さと、当たり前かもしれませんが育休後の働きかたを含めて、会社に欠かせない存在だと思ってもらえるよう日頃から仕事に取り組み、土壌づくりをしておくことが大切だと思います」平成26年度から、育児休業給付金の支給率が50%から67%に引き上げられるなど、パパの育休取得のハードルは下がりつつあります。必要なのは、会社や周囲に理解してもらうための日頃の行動と、パパ自身が一歩踏み出す勇気なのかもしれません。
2016年09月24日子どもを産んだ後に仕事に復帰するワーママが増えていますが、さらにその育児休暇中に資格取得をする女性も増えているとのことです。復職後に役立つものを始め、この機会に趣味の勉強をするというケースもあります。育休中のママたちにはどんな資格が人気なのでしょうか。育休中の資格取得が人気の理由産休・育休中の資格取得が人気の理由は、仕事をしながらの勉強と違い、まとまった時間を取れるということです。家事や育児の合間にできるちょっとした時間を積み重ねればかなりの時間を要することができます。1年半の育休中に通信教育で約10種の資格を取ったというワーママもいます!上手に計画をたてて時間を使えば、有意義に過ごせるということですね。人気の資格はこれ!・短期間で取得できるもの・復職後にスキルアップに役立つもの・自分の趣味や教養を広げるものなどが人気です。短期間で勉強できるものとしては、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)、簿記3級、医療事務、調剤薬局事務などがあります。趣味と実益を兼ねるものとして、スキンケアアドバイザー、アロマテラピー検定、旅行業務取扱管理者、販売士検定2級なども人気が高いです。資格とは異なりますが、時間の取れるこの時期に英会話や料理をしっかりと学び、自分のスキルアップにつなげる女性も多いです。仕事につながるかどうか、自分の興味があるか、などを考え、さらにその資格取得のためにかかる時間や費用をまずは調べてみると良いでしょう。無理は禁物仕事をしながらではないとはいえ、小さい赤ちゃんとの暮らしの中で勉強の時間を取ることは簡単ではありません。はかどらない場合でも無理をしないことが大切です。産後すぐは昼夜を問わず赤ちゃんの世話をするので生活リズムが崩れます。生活リズムが整う、生後6ヶ月くらいから少しずつ時間を作るようにしましょう。心にゆとりを持ち、計画通りにいかないことがあってもイライラすることなく取り組みましょう。真面目な人ほど「結果を出さなければ」と自分を追い込みがちです。子どもとの時間を大切に、余裕を持った勉強計画を立てましょう。さらに復職後も勉強を続けたいという場合は、通勤や昼食時などのスキマ時間を活用するなど、うまく時間をつくる工夫をすると良いでしょう。資格取得講座によっては、1歳児以上を無料で託児してくれるサービスがあるところもあります。そういったサービスを調べておいてうまく活用できるといいですね。復職後に勉強の時間を取りたいと思っても、通勤・保育園の送り迎え、育児、家事などでそういった時間を取ることはとても困難になります。さらに「育休中に取りたい」という意識が計画的な勉強にもつながります。育休中に資格取得を迷っているなら、まずは勉強に手をつけてみてはいかがでしょうか。
2016年09月16日再就職を考えるとき、求人情報で見逃さないでほしいのは「福利厚生」。なんとなく結婚祝い金や社員寮、産休・育休などをイメージしますが、最近ではさまざまなタイプがあります。同じ“働く”のであれば、プライベートも充実できるような会社を探してみるのはいかがでしょうか。今回は、目からウロコ的な福利厚生について紹介していきます。■働きながらスキルアップ!業務に必要な資格をとったときにもらえる資格手当。自分自身のスキルアップはもちろんのこと、「自分で給料をあげていく」モチベーションにもつながります。なかには、資格をとるための通学や通信講座の受講料、または試験の受験料など、費用をサポートしてくれる会社も。費用の補助や手当もほしいですが、さらには、新しい業務と昇進への道が開けるかもしれません。■休日はお得にお出かけ!旅行や近場のお出かけのときにも使える、レジャー施設の割引券がもらえる場合も。ときにはインターネットやコンビニのクーポンよりも割引率がいいこともあるので、お出かけがより楽しくなりそうです。また、保養所があれば、広々とした客室や眺めのいい展望浴室など、一流ホテル並の施設にシティホテルと同じくらいの価格で宿泊ができるケースもあります。家族全員で割引をうけたら、家計にも大助かりですよね。■健康診断のときには気軽に人間ドック毎年受けている健康診断。会社によってはオプションのように検査項目を追加できたり、人間ドックを格安で受けられるかもしれません。個人的に人間ドックを受診したら3万円から5万円以上かかったりしますが、半額以下で受診できる場合もあるそうです。家族のためにも、いつまでも元気なママでいられるように健康を大切にしていきたいですね。■結婚記念日や誕生日休暇がある!?ゴールデンウィークやお盆休みなどの休暇のほかに、会社独自の休暇制度がある場合も。たとえば、結婚記念日や誕生日休暇など、特別な日に休みがもらえるアニバーサリー休暇。子どもの運動会や両親の誕生日など、家族のイベント時に休めるファミリー休暇を設けている会社もあります。生真面目な日本人はつい働きすぎてしまいがちですが、休暇制度がしっかりしていれば、仕事とプライベートの両立がしやすそうですね。大まかな福利厚生の内容は求人欄に記載してありますし、会社のサイトに詳しく書いてある場合もあるので、ぜひ一度確認してみましょう。素敵な会社と出会えますように。
2016年07月03日大人になってから自分の足りない知識やスキルを痛感することがあっても、なかなか勉強する時間はとりにくいもの。もし産休・育休に入ることがあれば、この期間はスキルアップが目指せる絶好のチャンスです。私も育休中に資格勉強に励みましたので、今回はスキルアップの機会について紹介します。■まずは資格の下調べをだいたい出産予定日の約1カ月前から産休に入るかもしれませんね。このときからガツガツ勉強するのではなく、まずは「下調べをするぞ」くらいの気持ちで大丈夫です。まずは次のような情報を調べおきます。大切なのは“育児しながら勉強すること”を念頭において、あまり過密スケジュールにならないようにしましょう。・どんな資格がとりたいか・必要な勉強の期間について・勉強方法(独学、通学、 通信教育など)・試験日■つぎは出産に専念!下調べが終わったら、焦らず出産に専念してください。出産直後は体力がなくなっていて、さらに赤ちゃんの夜泣きや授乳ペースなど、不慣れなことだらけです。くれぐれも無理はせずに、ゆっくり出産の喜びにひたりましょう。もし余裕があるときは、資格の参考書や勉強に必要なものをそろえておくといいですね。■忙しい子育て中の勉強にも役立つスマホアプリ産後3~4カ月過ぎには、ママも育児のペースがつかめてくるころ。私は家族が寝てからの夜中~明け方に集中して勉強し、日中は授乳やオムツ替えをした直後に、少し落ち着ける時間が20~30分、数回とれました。この日中のスキマ時間にはスマホアプリの活用がおすすめ。簿記試験に挑んだときには、「パブロフ3級/2級 仕分け問題」のアプリ(無料)を利用しました。その場で問題が解けるようになっていたので、結構使えます。ほかの勉強系のアプリも出ているようですし、参考書とあわせて、ぜひアプリもチェックをしてみましょう。■見逃せないYouTubeの講座動画アプリ以外にも、ママの強い味方はYouTube。親切な人たちが、講座動画を作っています。参考書だけではイマイチ理解しきれないときや、読むほどの時間がないときにYouTubeで講座を見ると、楽々勉強がすすめられます。イヤホンを用意しておけば、寝ている子どもの隣でも視聴できて便利かもしれません。スキルアップのためだけでもなく、大人になってからの勉強は、意外と楽しい一面もあったりします。子どもの笑顔の励ましがあれば、ママは百人力! 機会があれば、挑戦してみてはいかがでしょうか。
2016年06月13日ドイツのお隣のフランスは長いバカンスで有名ですが、ドイツ人もフランス人に負けず劣らず働くのが嫌い。定時退社しても文句を言われることはないし、それどころか、お天気のいい金曜日にぐずぐず残っていると、定時前でも「早く帰りなよ」などと言われることもあります。 ■病欠と有休は別物私の前夫はドイツの最大手企業の1つに勤めていましたが、会社から奨励される「長期休暇」は3週間でした(といっても、実際は2週間取る人が多いようですが)。心と体をしっかり休めないと、仕事のためにはプラスにならないとの考えのようです。細かいシステムは会社によって異なるかもしれませんが、この会社の場合、有休1日につき100ユーロ近くの「お小遣い」まで出ていました。とにかく、会社としてはしっかり休んで、遊んで、リフレッシュしてから仕事に戻ってほしいということでしょう。そのせいか、有給休暇と病欠は別扱いで、もし長期休暇中に病気にかかった場合、その分の有休は病欠に振替となり、未消化有休として返還されていました。 ■ドイツの育休は3年?働く女性にとって気になる、産休や育児休暇はどうでしょう。ドイツでは男女かかわらず、法律的には子ども1人につき3年の育児休暇が認められています。2人うまく続けると6年休み、なんてことも(双子の場合は4年)。そして、この育児休暇は自分の子どもだけではなく、養子にも認められるそうです。すごいですね。ただ、どれだけ法律を遵守しなければならないかは、会社の規模や業種によっても変わってくるようです。給料は、数年前に産休を取った日本人ママの場合、出産前後の約3カ月分は全額支給、その後、育児休暇中は保険やいわゆる「ボーナス」などは支給されたそうです。現在は、産休期間は100%、育児休暇中は67%が国から保障されるとか。ドイツも日本と同じ少子化に悩む国。このような手厚い保護もその対策として適用されたようですが、ただし、法律はどうであれ、実際の復帰後はなかなか厳しいよう。たとえば、復帰後の時短などは年々難しくなり、産休取得前と同じ条件(たとえば週40時間以上、長期出張あり、など)をこなせないなら降格されたり、さりげなく退職を促されたり、あるいは復帰さえできないところも。復帰後の待遇がどうであれ、やめるなら休暇中のメリットは使い切ってから、という人が多く、「出産を機に退社」というパターンはあまりないようです。
2016年05月23日働くママたちにとって、育休中は「子どもと一番長く一緒にいられる期間」と言っても過言ではありません。復職後に待つ怒涛の日々を思うと、悔いの残らないよう過ごしたいですよね。しかし実際には、復職してはじめて気づく「やっておけばよかった!」ということがたくさんあるといいます。そこで今回は、育休・復職を経験した働くママたちの「やっておけばよかった!」体験談を紹介します。家事分担、育児のやり方などを 家族でじっくりと話し合っておくまずは、アパレル関連の会社に勤める、Cさんの体験談です。「長女を出産後、育休を終えて復職すると、目がまわるほど忙しい日々が待っていました。仕事・育児・家事に追われ、1日24時間ではまったく足りない! という状態。夫も協力すると言ってはいたのですが、分担などをきちんと話し合わないまま復職してしまったため、うまく回らず。夫が家事を手伝ってくれても、そのやり方にイライラしたり、二度手間になったり。きちんと話し合っておかなかったことを後悔しました」復職後は、毎日をなんとか乗り切ることで精一杯。復職後に夫の協力を得るためには、家事分担や家事・育児のやり方などについて、じっくりと話し合っておいた方が良さそうです。 予防接種を受けておく続いては、まだ復職して間もないという、商社で働くHさんの体験談です。「復職して数週間後に、息子のインフルエンザがうつってしまい、会社を休むハメになってしまいました。しかも、夫にまでうつり、一家全滅。自分も高熱でキツイ中、看病しなくてはならなくて、かなりつらかったです。それに、復職して間もないのに、数日間出勤できなくなったことも申し訳なくて。きちんと予防接種を受けておけば防げたかも…と、反省しています」復職すると生活が一変するため、疲れで体調を崩すことも。復職後に備えて予防接種を受けておくなど、育休の間にしっかりと体のことを考えておきたいですね。子どもの写真や動画はたくさん撮っておく最後は、印刷会社に勤務するKさんの体験談です。「職場復帰初日。自宅で息子を見てくれている母から届いた息子の写真を見て、思わず涙があふれてしまいました。覚悟はしていたものの、やっぱり息子と長い時間離れるのは寂しくて。復職後に息子が寂しい思いをしないよう、せめて育休中は……と思いきりかわいがったつもりでしたが、離れて寂しい思いをするのは親の方でした」子どもとの思い出を写真などの形に残し、それを通勤中や仕事の合間に見て元気をもらっているという先輩ママは多いようです。長く子どもと一緒にいられる育休中に、写真や動画をたくさん撮っておくと、職場復帰後の癒しになるかもしれませんね。育休・復職を経験した働くママたちが揃って口にするのは、「想像の何倍も忙しくて大変だった」ということ。育休中は子どものことだけに集中して過ごしたいところですが、復職後の生活について考えることもお忘れなく!
2016年04月21日先日とある企業の人事担当者からこんなお話がありました。「エース級と呼ばれていた女性社員が、出産後に復帰したら働きぶりがガラリと変わってしまって……」。このエース級と呼ばれていた女性は、指示がなくとも率先して動いて、同僚の仕事が遅れていたらカバーし、自分がコミットした成果を着実に上げる。そんな働き方を出産前までしていました。産後は予定通り復帰したものの、以前ほど仕事への意欲が感じられないというのです。彼女の働く意欲が本当に減退したのかはさておき、周囲は「以前の彼女とは違う」と感じて少なからず困惑している状況です。きっと彼女自身も、周囲のそんな空気は察知していると思います。○仕事への意欲低下は本当?私たちの働き方、いわば「スタイル」はそれぞれ異なります。そのスタイルは外からも見えやすいので、周囲の人は相手のスタイルを見て「あの人は仕事が好きだよね」といった風に勝手に位置付けていくものだと思います。これとは別に、同じく一人ひとりが持っているものとして、何のために働くのかという仕事における「目的」があります。これはスタイルとは違って、外からは非常に見えにくいもので、基本的には本人が口に出して言わなければ分からないものです。この「目的」が見えないので、周囲はスタイルからその人の目的を勝手に推測します。いわゆるバリキャリ・ゆるキャリと言われる分け方も、外から見た誰かが勝手に分類したものではないでしょうか。このように他人から見えるのは仕事のスタイルでしかないので、産育休から職場復帰したものの、これまでより早く退社するようになったり、今まで1人で完結していた仕事を同僚に振ったりするようになると、周囲は「あの人なんか変わった……」と違和感を感じるようになるのです。実際には「スタイル」だけでなく「目的」も同時に変化していることが多いのですが、ここで問題なのは、スタイルの変化だけが目立って、目的が変化したことに周囲の誰も気づいていないことです。そうこうしている間に、周囲は仕事のスタイル変化から勝手にネガティブな推測を始めます。その結果として、冒頭の人事担当者の発言のように「以前は意欲的だったのに、最近やる気が感じられないなぁ」などと捉えられてしまうのです。○職場では、出産後の価値観の変化を伝えよう出産というライフイベントが母親に与える影響は大きく、価値観がガラリと変わることだって珍しくありません(むしろ、変化して当たり前だと筆者は思っています)。そんな中では、仕事に対する目的だって当然変わるでしょう。そこでオススメしたいのが、出産を経て職場に復帰する際には、産休前から変化した部分を自分自身で捉えて、「今後、私はこんな風に働いていきたいんです」と自分から口に出して伝えることです。そして、そんな女性社員を迎える側の上司や同僚も、以前と同じではない・変化してしかるべきという視点に立って、その変化を知る努力をするべきです。最近では、復帰前に面談をする企業が増えてきました。この面談では、単に条件や業務内容について話して終わるのではなく、この重要な変化について話し合う時間にしてもらいたいと思います。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィールここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2016年04月13日家庭の事情や自分の希望により、妊娠後も働き続けたいと思ったり、産後も仕事に復帰したいと望んだりするママが増えています。妊娠期間中の仕事や勤務は、つわりなどの妊娠症状による体調不良や体力の低下がみられ、また心身に負担をかけすぎるとお腹の赤ちゃんの健康に影響が生じる可能性もあり、妊娠前と同じようにはいきません。妊娠生活と仕事、家庭を、ママの心身に負担をかけすぎずに両立させることが大切です。最も大切なことは、ストレスを感じすぎないよう配慮し、体調を整えることを優先しながら働くことです。仕事そのものや働く環境において我慢を重ねることは強いストレスを生じさせ、体調や体力面に響き、引いてはお腹の赤ちゃんの健康状態にも影響を及ぼします。健やかに働き続けるためには、ママの体とおなかの赤ちゃんの心身の負担がかからないよう、仕事の環境を整えるべくママ自らが職場にはたらきかけることも大切です。また、職種や会社の規模によっては、妊婦さんと接する機会の少ない人が働いているケースもあり、妊婦さんへの理解が乏しい環境もあります。そのような場合は、妊娠症状によるさまざまな体調不良があり、妊婦健診受診のための休み取得や急な早退などで望まぬ迷惑をかける可能性があると説明することも必要になります。職場から理解と思いやりが得られたら、ママもその都度しっかりと感謝を見せ、職場とのスムーズな関係を作りましょう。■職場や仕事先へ協力を頼む・ラッシュ時の電車への乗車を避けるため、出社時間をずらすよう交渉する・仕事量を減らす交渉をする・部署や業務の担当替え、配置換えなどを交渉する・職場や仕事先の人に、妊娠症状による体調不良を説明する■自分で工夫する・通勤時はマタニティマークを付ける・移動時、エレベーターやエスカレーターがあれば利用する・デスクワークなどでは、同じ姿勢を長時間続けないようにする・立ち仕事などでは、体調を優先してこまめに腰を下ろすようにする・室内の冷房などに対し冷え対策を行う職場報告について(※3)妊娠が確定したら、仕事を続けるか、勤務形態を変えるか、または退職するかなど、産後を含めた今後の働き方について、パパや家族と相談しながら考えましょう。妊娠中も仕事を続ける場合は直属の上司に報告を行い、仕事量や内容など働き方の見直しを行いながら、産休に入るまでの引継ぎに向けて調整を行っていきます。報告時期は、お腹の赤ちゃんの心拍が確認でき、流産の可能性が低くなる妊娠8週目頃が目安です。会社などの事業主に雇用されているママの場合、妊娠悪阻や妊娠高血圧症候群など安静を必要とする症状が現れたときや、健診医または分娩医が職場環境にママへの配慮が必要だと判断したときは「母性健康管理指導事項連絡カード(母子手帳に付属)」を使用しましょう。カードには勤務時間の短縮や休憩、通勤緩和など、ママが働き続けるために職場がとるべき措置について医師からの指導内容を記し、事業主に的確に伝えることができます。このカードがママから提出された場合、事業主はカードの記載内容に応じた適切な措置をとる必要があります。ですがカードの提出がない場合でも、ママ本人から事業主に申し出があれば、事業主は申し出に応じた適切な措置をとる必要があります。産休について(※4)産休とは、出産前に取得できる“産前休業”と、産後に取得できる“産後休業”を指します。産休中の給与に関しては、正式な取り決めはありません。多くの会社では、産休中は無給となる傾向があるようです。ただし、働くママを対象としたさまざまな給付金があるので、迅速に給付が受けられるように、申請方法や手続きの時期などを調べておきましょう。・産前休業出産予定日の6週間前(双子以上の場合は14週間前)から本人が申請した場合に限り取得できます。予定日を過ぎた場合でも、出産日までは産前休業として認められます。・産後休業出産の翌日から8週間取得できます。本人の意思に関わらず、この間は就業できません。ただし本人が申請し医師が認めた場合は、6週間後からの就業が可能です。育休について(※4)(※6)育休は“育児休業”を指します。「1歳に満たない子どもを養育する男女労働者は、会社に申し出ることにより、子どもが1歳になるまでの間で希望する期間、育児のために休業できる制度」です。育休中の給与は、ほとんどの会社では支払われません。ただし、社会保険料の負担が免除になるなど社会からの経済的なサポートがある場合があります。また育休中は、職場復帰後の勤務時間や勤務体系など、妊娠前と同様に働けるかどうかを考えておく期間でもあります。あらかじめ調べておきましょう。・育児休業休業開始予定日の1カ月前までが申込期限です。産休に続けて育休をとる場合は、産休前、もしくは産休中に申請する必要があります。夫婦がともに育休を取得する場合、1歳2カ月までの間に1年間育休を取得することが可能になりました(パパ・ママ育休プラス)。夫婦同時に育休を取得する場合だけでなく、交代で育休をとる場合も適用されます。そのほか、育休期間明けに働くために子どもを保育園に入園させたくても、待機児童などの問題でちょうどよい時期に入園ができない場合は、育休を半年間延長することも可能です。その場合は、本来の育休期間終了2週間前までに申し出る必要があります。産前・産後休業、育児休業を取得するママへの経済的なサポート(※2)(※5)産休産休期間中は、雇用されている人は基本的に無給であり、個人事業主の人も思うように働けない期間となるため、経済的な不安を抱える人も多いでしょう。その場合は、行政によるさまざまなサポートや制度を活用し、不安を軽減することができます。あらかじめ申請が必要なものがほとんどであり、雇用されている人と個人事業主で適応される内容も異なるため、パパと協力して情報を集めておきましょう。・育児休業給付金雇用保険に加入していて、育休開始日までの2年間に、11日以上働いた月が通算12カ月以上あれば申請できる制度です。給付期間は原則として、育休取得日から子どもが1歳になるまでの期間となり、仕事に復帰するまでとされています。金額は、育休前の賃金の67%、育休開始から6カ月以降は50%を受け取ることができます。育児休業給付金は雇用保険に加入している人が対象となる制度であるため、個人事業主や専業主婦のママはもらうことはできません。・産休育休期間中の社会保険料の免除(※1)育児・介護休業法により、3歳までの子どもを養育するための期間において、産休育休期間中ともに社会保険(健康保険と厚生年金)の保険料が免除となります。適用期間は、産休中が「産前産後休業開始月から終了予定日の翌日の月の前月(産前産後休業終了日が月の末日の場合は産前産後休業終了月)まで」、育休中は「育児休業を開始した日の属する月から終了する日の翌日が属する月の前月までの期間」と定められています。日割り計算はせず、月の途中から産休や育休を開始した場合は、その月からの免除となります。社会保険料の免除は、社会保険に加入している人が対象となる制度であるため、個人事業主や専業主婦のママは適応されません。・出産手当金(※4)健康保険または共済組合から、給料の約2/3の手当金がもらえる制度です(国民健康保険に加入している自営業のママは対象外)。出産日(出産が予定日より後になった場合は、出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産日の翌日以降56日までの範囲内で、会社を休んでいて給与の支払いがなかった期間を対象として支払われます。出産手当金は労働者の生活保障を目的とする制度であるため、個人事業主や専業主婦のママはもらうことはできません。<参考サイト・文献>※1: 日本年金機構 ※2: 厚生労働省 ※3: 厚生労働省委託 母性健康管理サイト ※4: 厚生労働省 ※5: 厚生労働省 ※6: 厚生労働省
2016年04月04日【ママからのご相談】結婚してかなりたったのですが、このたびやっと子どもを授かりました。私は人よりもつわりがつらい体質のようで、外出することもままなりません。会社に正社員として勤めているのですが、体調不良で休むことが多くなり、 いっそのこともう産休に入ってしまいたいと思っています。しかし、仕事が立て込んでおり、会社から反対されそうで困っています。産休とは妊娠が発覚してからすぐに取れるものなのでしょうか。また、初めての育児なので、できるだけ子どもと一緒にいてあげたいのですが、出産後に育休も取ることができますよね?最長でいつからいつまで休むことができるのでしょうか。また、そのあいだは無給となってしまうのでしょうか。●A. 出産予定日の6週間前から、子どもが1歳になるまで休むことができます。ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の篠田恵里香です。待ちに待ったお子様とのこと、本当におめでとうございます。出産の前後で産休・育休が取れますので、安心して出産・育児に携われるようこれらをうまく利用しましょう。●産休ってなに?産休とは“産前休業”“産後休業”のことです。産前休業は、出産予定日の6週間前 (双子以上の場合は14週間前)から、会社に請求することによって取得することができます。出産翌日から8週間は就業することができない(産後6週間経過後、本人の請求と医師が認めることを条件に就業に復帰できる)とされていますが、この期間のことを産後休業といいます。●育休ってなに?育休とは“育児休業”のことです。休業開始予定日の1か月前までに会社に請求することにより、子どもが原則1歳に達するまでのあいだ 、育児休業を取得することができます。期間の定めがある労働契約やパート労働者であっても(1)1年以上会社に雇用されている(2)子どもの1歳の誕生日以降も引き続き雇用されることが見込まれる(3)子どもの2歳の誕生日の2日前までに労働契約の期間が満了し契約更新がなされないことが明らかではないという条件を満たせば、育児休業を取得することができます。産休や育休は労働者に法律上認められた権利ですので、会社がこれを拒否することはできません 。また、育休・産休の取得を理由に、会社が労働者に対し減給や解雇といった不利益処分をすることも、法律上禁止されています。●働いていないと、やっぱりお給料はもらえない?産休・育休中の給与は、会社に特段の支援制度がない限り支給されませんが、雇用保険による『育児休業給付金制度 』を利用することができます。この制度は、雇用保険の一般被保険者の方が、1歳(保育所等に入所できないなど、一定の場合には1歳6か月)に満たない子を養育するために育児休業をした場合に、一定の要件を満たすことを条件に、育児休業中に給付を受け取ることができる制度 です。詳細は、公共職業安定所(ハローワーク)のHPやリーフレットを確認いただくと便利かと思いますが、(1)休業前の給与の8割以上が支払われていない(2)就業日数が月に10日以下(10日を超える場合80時間以下)であるなどの条件が定められていますので、これらの条件を満たせば、給付金を受け取ることができます。その他にも、産休・育休中の社会保険料の免除制度や、健康保険による出産手当金などの制度もありますので、これらを上手に使いこなすことが得策ですね。各都道府県の労働局雇用均等室などでも相談を行っていますし、トラブルになった場合は弁護士が対応することもできますので、分からないことはしっかり聞いて、安心して元気なお子さんを産んでくださいね。●ライター/篠田恵里香(アディーレ法律事務所:東京弁護士会所属)●モデル/大上留依(莉瑚ちゃん)
2016年04月01日パパライターの矢山ユースケ@育休中です。2015年8月、第一子となる娘の誕生と同時に開始した私の育児休業。3月末をもって、いよいよ終了します。思えば「育休を取りたい」と同僚に告げたのがちょうど2015年の春だったので、準備開始から起算すると、なんだかんだ1年になろうとしています。今回は「育休を取って、良かったこと、残念に感じたこと」をお送りしたいと思います(いくつでも挙げることができてしまうので、項目はそれぞれ3つずつとします)。●パパが育休を取って残念に感じたこと3つ先に悪いことを書いてしまいましょう(笑)。●(1)男性の育休そのものの認知度の低さ男性の育休の認知度については、取得率2%台 であることを考えれば、不思議ではありません(残念ですが、それが現実です)。私の場合、職場の理解を得ることは比較的スムーズでしたが、プライベートでは、「ああ、男性の育休は、まだまだ認知されていないんだなあ」と感じることが多々ありました。●(2)パパの育児参加の重要性への理解の低さパパの育児参加の重要性への理解も、認知度と同様に、まだまだだなと感じました。女性の中でも 、パパの育休や育児参加については、意見が分かれていました。----------上記2点に共通して、東京など都市部では徐々に浸透してきている気配があるので、今後は都市部以外の地域にも広がっていくよう、官民ともに努力が必要なのかなと思いました。●(3)復職の難しさと、転職には精神的なハードルの高さ現状、産育休前の部署やポジションへの復帰を希望しても、その通りにいかないケースが少なくないという、非常に残念な状況です。こちらは企業側の問題でもあるため、私たち個人の努力だけではどうにもなりません。ただ、Googleが『Women Will』という働く女性のための運動を立ち上げたり、株式会社メルカリが産育休中の給与の100%保証を打ち出したりするなど、明るい兆しも見えてきました。このような動きが拡散して、「子育てと育児の両立」が理想論で終わらない社会 にできれば、と強く感じます。●パパが育休を取って良かった点3つそれでは、良かった点です。●(a)娘が日々成長していく様子を体感し、共有できたなんと言っても、“一番かわいい時期”と言われている、生後数か月間の日々に寄り添うことができた ことが、最大最高のポイントです。これだけで十分すぎるくらいです。ささいなことで一喜一憂し、またその瞬間瞬間を妻と共有できたことは、とても素晴らしいことだと思います。●(b)ママにはかなわないが、わが家の“育児の2番手”になれた“育児の2番手”という単語は、この原稿を書きながら思いつきました(笑)。良い意味で、パパはママに絶対にかないません 。それは、ママには母乳があるからです。母乳は赤ちゃんに対して“最後の切り札”であり“必殺技”です。パパが何をしてもどうにもならないときでも、ママが母乳をあげたら解決してしまうという場面は、それこそ毎日のように訪れます。しかし、それでいいのです。落ち込む必要なんてありません。育児について、パパはママに勝つ必要はありません。勝ち負けではありませんし、勝ち負けなんてどうでもいいのです。大事なのは自分がきちんと“2番手”であること 。ママが安心して子どもを任せられる相手であることが大切なのかな、と、個人的には思っています。もちろん、2番手には2番手のプライドもあります。私の場合ですと、うんちの処理は私の方が上手だと思っていますし、寝かしつけも負けてはいないと思います。早い段階で得意分野を持つことができると、「ここはオレのほうがうまいぜ!」と、パパも楽しみながら育児ができるかもしれません。そういった意味でも、男性の育休がもっと普及したらいいのにな、と思います。●(c)仕事について、職場から離れた位置で意識をリセットして考えることができ、今後の方向性を見定めることができた自分の仕事について、職場にいて考えるのと、物理的にも精神的にも離れた位置から考えるのでは、まるで違います。第三者的な視点 で考えることもできますし、“自分”や“家庭”を軸にした視点 で考えることもできます。そのような視点で考えたとき、私の場合は、残念ながら所属していた会社に復職して働き続ける価値を見いだすことができず、育休から復職せず、そのまま退職することとなりました。●これから育児休業を取ろうとしているパパへひと言で言ってしまえば、「どんどん取って!」に尽きます。多くの場合、育休を取得するまでは大変だと思います。取れたら取れたで、思ったより育児の序盤は大変です(笑)。そのうえ、元通りの職場に戻れるかどうかもわからないという状況では、「そんな危ない橋は渡れないよ……」と諦めの気持ちが芽生ええてしまうのは、おかしなことではありません。しかし、それでも私は、声高々に言います。「パパよ、育休を取ろう!」----------それでは、一人でも多くのパパが育休を取得して、ママと一緒に生まれてきた赤ちゃんと大切な時間を過ごせますように!またお会いしましょう!【参考リンク】・育児休業取得者割合 | 厚生労働省(PDF)()●ライター/矢山ユースケ(IT系パパライター)●モデル/TOYO
2016年03月31日【パパからのご相談】現在、育休中で、転職を検討しています。もともと会社側は育児休業への理解が乏しく、育休取得の希望を告げると、「戻る場所はないかもよ」と宣告されました。それから、育休の取得はできましたが、会社への不信感がぬぐえず、転職を考えています。「育休中に転職なんて……」と気が引けてしまうのですが、実際にはどうなのでしょうか。問題点やアドバイスがありましたらお願いします。●A. 転職市場での扱いは、基本的には他の休職とあまり変わりません。こういったご相談が増えたな、と常々思う、パパライターの矢山ユースケ@育休中です。育休中に復職できなかったケースについて、その理由を比較したとき、ママの場合は“退職”が多く、パパは“転職”が多いです。ママの場合、「子どもが病気がち」「自分の産後の体力の戻りが思わしくない」「どこの保育園にも入れなかった」という理由での退職がある分、退職>転職となっているようです。●パパママ共通している転職の理由では、転職の場合、パパとママで理由に違いがあるのでしょうか。よく耳にするのは、「戻る場所がなかった」「正社員だったのに、復職後はパートだと言われた」という、“会社との間の問題”で、パパママの違いはない ようです。ご相談を受ける中で感じたのは、育休取得社への会社からの冷遇に関して、「どこかでそんな気はしていた」「復職したママや、復職できなかったママを見てきたので、予測ができた」と、諦めの姿勢でいる人が少なくないという印象でした。なんだかやるせない状況ですね。●“育休中の転職”についての、転職エージェントの見解ご相談者さまが「育休中に転職しても大丈夫なのだろうか」「休職は転職に不利と聞くが、育休も同じだろうか」と思われる気持ちも、同じ育休中の身として、とてもよくわかります。そこで今回は、“育休中の転職”について転職エージェント各社の担当者にお伺いしました。●「育休中」と正直に伝えるべき?『必須ではない。こちらとしては別にどうでもいい情報。問題なのは“休み中に仕事のカンが鈍ることなく、転職先できちんと働けるのかどうか”なので』(33歳、経験8年)『源泉徴収票などであとからバレて心象を悪くしたり、最悪は「職歴を偽った」と退職になることもあるので、正直に告げた方が先方企業に対しても親切』(40歳、経験10年)『こちらから言われなければ、バレることはない。言わないほうがいいのでは』(28歳、経験5年)履歴書などに記載しない限り、面接担当者から「休職したことはありますか?」「休職中ですか?」と聞かれることはまずありません 。ですから、“言わない”という選択肢も考えられます。●育休中は勤務年数に含めてもよい?『労務の考え方では、休職期間を勤続年数に通算するかどうかは“企業側の判断”になるので、転職の場合も、面接官や企業側の判断となるかと』(37歳、経験10年)『病気やケガでの休職も同様ですが、「◯◯の経験3年以上必須」などの年数に引っかかりそうな場合、確認した方が良いかも』(42歳、経験8年)休職中も企業に在籍しているので、基本的には勤務年数に含めて良いようですね。ただし、職務経験の年数 については、ボーダーギリギリで不安な場合、前もって確認したほうが無難でしょう。●“育休中の転職活動”はイメージが悪い?『育休にかかわらず、“休職”という単語がすでにイメージが悪い 。そのため、大きな声では言えないが、ダンマリを決め込むことを推奨している』(33歳、経験6年)『字面としては悪いかも。特に女性は、「子どもができたらまた産休取って転職してしまうのでは」と思われる可能性あり』(39歳、経験12年)『傷病での休職中の転職と変わらないと思いますよ。だから、わざわざ告げない人がほとんどじゃないでしょうか』(30歳、経験2年)どうやらイメージという点では、“休職”の時点であまり芳しくないようです。個人的には、休職及び休職中の転職の理由が正当なものであるのならば、面接時に口頭ベースで伝えても良いと思います。その際、在籍中の企業の悪口にならないように気をつけましょう。●ライター/矢山ユースケ(IT系パパライター)
2016年03月24日会社員と違って、産休育休の手当てがないフリーランスママが、スムーズに仕事復帰するためにはどうすればいいのか? 自分や周りの体験談を元にまとめてみました。保育園探しはできるだけ早めに残念ながらフリーランスの保活は本当に厳しいです。特にライターやイラストレーターなど、在宅作業が中心の職種は「家で子どもの面倒を見ながらできる」と思われてしまうことが多く、かなり不利なのが現状です。わが家の場合は早々に諦め、一時保育で乗り切る方法を選択しましたが、通常保育を選択したママさんたちは「打ち合わせで日中外出することが多い」「自宅とは別に事務所を借りていて仕事をしている」「個人事業主である」などのポイントをアピールし、かなり早い時期から保活を行っていたようです。一方、一時保育は出産後、復帰の目途が立ってから申し込んでも間に合いますが、直前だと予約が取れないことも多いので、先に何日か予約をいれておき、そこに合わせて打ち合わせを組んでいくのもひとつの手だと思います。万が一、打ち合わせがなかった場合も、その分の時間で自宅作業などをすることができます。仕事量は最小限にし、そこから徐々に増やしていくフリーランスママが一番恐れているのは、産休・育休の間に長く付き合ってきたクライアントを失ってしまうこと。しかし、連絡をきちんと取り続けていれば、多少休みを取っても復帰は十分に可能です。それよりもむしろ怖いのは、無理をして仕事を入れ過ぎて体調を崩し、仕事をドタキャンして、クライアントの信頼を失ってしまうこと。最初は打ち合わせ不要の仕事や締め切りまで余裕がある仕事などから少しずつ始め、そこから徐々に増やしていくとよいでしょう。在宅作業の場合、子どもが寝ている間に仕事をするかたちになりますが、1日にできる仕事量は月齢×0.5時間、つまり生後2ヶ月なら1時間、10ヶ月なら5時間くらいが目安です。6時間を超えると睡眠時間が足りなくなってしまうので、その場合は保育園などを検討したほうがいいかもしれません。(この辺りは個人差があると思うので、あくまでも参考程度に)周りの人の力を借りるフリーランスママが仕事を続ける上で大切なのは、1人で頑張りすぎないこと。たとえば出産のときもギリギリまで自分で仕事をするのではなく、早めに信頼できる仲間に引き継ぎをしておいたほうが、いざという時に周りに迷惑をかけずに済みます。また、子どもが風邪をひいて保育園に預けられなかった時や、一時保育の予約が取れなかったときには、近くに住んでいるおじいちゃん・おばあちゃんの助けを借りるのもよいでしょう。大変な点も多々あるものの、時間の調節が効くなどメリットも多いフリーランス。無理をせず、細く長く続けていくつもりで頑張りましょう。
2016年03月23日桜の季節である4月は、周囲や生活環境が変化する時期。産休明けで、仕事復帰する人も多いのではないでしょうか。大事な仕事復帰の前は、さまざまな準備をしておくと変化にもすんなり対応できるはず。そこで、産休明けに備えて準備しておきたいことをまとめてみました!強力な戦力! パパとの作戦会議共働きの家庭では「誰が何をするのか」という担当をあらかじめ決めておくと、連絡ミスや思い違いなどのトラブルを未然に防ぐことができます。子どもの朝の送り迎え、洗濯物干しはパパ。食事の準備、園に必要なものの準備はママなど、家と子育ての仕事をそれぞれ分担しておくと、忙しい朝もお互い「何をすべきか」がわかり、スムーズに流れるようになります。今まで家のことを1人で担っていた人はこの機会に夫を巻き込んで、家事の一端を担ってもらうというメリットもありますね。子連れ移動を意識したアイテムの新調子どもの送迎ありきの仕事復帰を考えた際、子どもが産まれる前に使っていた通勤用アイテムでは不具合がでることもあるかもしれません。たとえば、子どもを抱っこしたとき、片方の手でバッグを持つのはしんどいですよね。そんなときは斜めがけができる2Wayタイプのバッグが便利。トートバッグの場合はだっこ中にひもが肩からずり落ちない仕様になっているか、収納力があるかどうか、雨の日でも染みない素材かどうか、などをチェックしましょう。また、走り回ってしまう子どもを追いかけることや、抱っこしてもふらつかないようにすることに備えて、安定感があって痛みを感じにくいパンプスを新調しておくのもいいですね。また、雨でも自転車で子どもの送り迎えをしなければならない人は、頭から足元まで全身をおおうポンチョ型のレインコートが便利。頭からすっぽりかぶれるのでボタンの開け閉めの手間がなく、顔部分は透明になっているフルフェイス型のつば付きフードを選べば、顔や髪の毛が濡れる心配もありません。宅配スーパー、ベビーシッターなどの登録毎日の買い物時間を省きたいなら宅配スーパーが便利です。仕事復帰の1~2ヶ月前から宅配スーパーの利用登録をし、実際に食材を自宅に届けてもらいましょう。また、半調理、お弁当タイプに対応できる食事の宅配サービスも併用すると「この日はパパも飲み会だし、私も作るのが面倒だからすぐに食べられるお弁当を届けてもらおう」など、ピンポイント使いにおすすめです。そのほか、子どもが病気になったとき、何かあったときのサポート登録をしておくのもいいですね。ベビーシッターと子どもがいる家庭をつなぐマッチングサイトや、ベビーシッター紹介サイトなどに登録しておくと安心できます。事前に面接を設け、シッターさんの人柄や相性を確かめるといった時間もかかるので復帰の2~3ヶ月前から登録しておくといいでしょう。1年、2年、場合によっては3年ぶりの人もいる産休明けの仕事復帰。緊張する人も多いはずです。仕事始めに余計な心配やストレスを抱えないように、事前の準備にも力をいれてみてくださいね。
2016年03月21日【パパからのご相談】育休中のパパです。復職面談時に「元のポジションには戻せない。こちらが指定した部署以外には戻るところがない」と一方的に言い渡されました。産育休に入ったママたちの話を聞いていたので、ある程度は予測していましたが、想像以上でした。転職も視野に入れていますが、一度は会社と戦ってみるべきなのでしょうか。●A. 戦ったところで、その会社で、ストレスなく働き続けられますか?パパライターの矢山ユースケ@育休中です。半年を超えるような長い育休を取得できた場合に顕著なのが、この“復職問題”です。ご相談者さまのように、「元のポジションに戻せないと言われた」「育休前より低い職位や賃金を提示された」「社内待機を命じられた」など、育休取得者に対して不利益な条件を突きつける事業者が、残念ながらまだまだ存在するのです。これは誠に遺憾な状況なのですが、働くママの間では過去より常態化している出来事であり、私たちパパ陣はまたひとつ、「働くママの復職とは、こんなに大変なことだったのか」と身をもって知ることになりました。●育休取得者を元のポジションに戻すことは企業の“努力義務”育児介護休業法では、必ずしも法律で原職での復帰が義務付けられているわけではありません。ただ、育児休業取得後の配置その他の雇用管理等に関し、必要な措置を講ずるように努力義務を課しています。また、育児休業をしたことを理由とする不利益な取扱いを禁止しています。しかし、原職への復帰が義務付けられていない以上、復職後に別の部署や職位への異動を言い渡すことも、違反ではない のです。あくまで“努力義務”なので、「努力したができなかった」ということであれば、“仕方ない”と見ることも可能です。とはいえ、「違法でないから」という理由で、原職復帰を果たせないような会社と戦い居残ることは、長い目で見たときにプラスになるのでしょうか。●従業員満足なくして、顧客満足なし企業はよく“お客様第一”と言い、顧客満足度(CS)に力を入れているとアピールします。私は常々、「従業員がその会社や仕事に満足していなかったら、お客様を満足させることなどできるわけがない」と考えています。つまり、「従業員満足なくして、顧客満足なし」ということです。考えてもみてください。常に不満を内に抱えている人が、他人を幸せな気持ちにできますか?もちろん、「仕事だから」とにこにこしながら接客や交渉もできるでしょう。しかし、心からの笑顔をもって対応ができるでしょうか?不満を抱えつつ、その不満を押し込めて働くことが、メンタル面によい影響を及ぼすとも考え難いです。そんな環境で働き続ることでたまったストレスが、本人の心身をむしばみ、さらにはママやお子さんにも悪い影響を与えてしまう可能性さえ考えられます。そう考えると、従業員のことをきちんと考えられないような会社に、戦ってまで居残ることはないように思えます。●育休から転職・退職をするのは必ずしも“悪”ではないもちろん、会社にも事情はあります。半年以上も不在でいると、よほど密に連絡を取り合っていないと、内情は見えてきません。復職前の事前面談で、原職復帰できないことへの理由や、復職・異動後のサポートなどについての説明がきちんとあり、それが納得できる内容なのであれば、復職しても問題ないでしょう。ここでのポイントは、会社側の説明に対して“納得できるかどうか”ということです。もやもやしたまま復職することなく、すっきりした気持ちで戻れるのかどうか、です。ご相談者さまのように、会社側から一方的に想定外の条件を突きつけられて、納得のいく結果が得られなかった場合は、転職を視野に入れてもよい と思います。会社の制度として、「育休中の給与保障」などのサポート制度があった場合は別ですが(そのような従業員思いの会社であれば、一方的な通告などしてこないと思いますが)、そういった制度がなかったとしたら、育休中の転職や退職は、別に悪いこととは思えません。----------家庭で良いパパとして過ごすためにも、余分なストレスを感じることのない選択を心がけましょう。【参考リンク】・育児・介護休業法のあらまし | 厚生労働省都道府県労働局雇用均等室(PDF)()●ライター/矢山ユースケ(IT系パパライター)
2016年03月17日はじめまして、この度ウーマンエキサイトで政治のコラムを担当させていただくことになりました、政治ジャーナリストの細川珠生です。私生活では一児の母として、子育てに悩み、苦しみ、笑いながら毎日を過ごしています。突然ですが「政治」と聞くと、ちょっと戸惑ってしまいますよね。政治のニュースは小耳にははさむけれど、なんだかよくわからない…、なんてついつい縁遠くなってしまっているのではないでしょうか。お金の問題、女性問題、失言でもめてばかりいるし…と、政治の印象って、あんまりよくないですよね。そうはいっても、確か、「国会は国権の最高機関」なんて学生時代に勉強したことを断片的に思い出しては、政治のことがわからないままでいいのかしらとか、突然不安になったりもするでしょう。しかし、子どもを前に「政治のことはよく分からない!」と声を大にしては言うのもちょっと恥ずかしいと感じる人も多いのでは。子どもを育てる環境がどう変化しているのか、政治を通して知っていくことはとても大切です。そういえば、「主権在民」なんていう言葉も習った記憶がありますね。つまり、国会は国権の最高機関ではあるけれど、そこには国民から選ばれた代表者が、国民に代わって議論をし、さまざまなルールや制度をつくっているということ。だから私たち国民がどんな代表者を送り込むのかがとっても大事なんです。特に今年から、選挙権が18歳以上になって、高校では、いわゆる「主権者教育」というものが行われるようになるのに、気がついたら、「ママだけ何にも知らなかった!」なんていうことになったら大変! そうならないためにも少しずつお勉強を重ねていくことをおススメします。この連載では、ママ目線で気になる政治の話題をみなさまにお伝えしていきますね。気が付けば「あなたも政治博士!」となるのを目指して頑張りますので、引き続きこのコラムを読んでいただけたらと思います。育休制度は今後良くなるの?さて、記念すべき第一回目のテーマは、「男性の育休」について。「育休宣言」をした(今となっては“前”となってしまった)国会議員が出てきて、「いよいよ国政も!」風穴が開くことを期待したのも束の間、自身の女性問題で、「男性の育休」「国会議員の育休」ということ自体、すっかり吹っ飛んでしまったかのような感があります。しかし、女性側からは期待大だったのですよね。私は、英国のウイリアム王子が、シャーロット王女の誕生の時に、6週間の育休を取るということで大いに注目をしました。日本で育休というと、何か1年単位の長期間を想定してしまいますが、いえいえ、そんなに長くなくてもいいのです。出産直後に1ヶ月でも良いからお休みをとってくれた方が、出産直後のママには何かとありがたい。初めての子であれば、不安いっぱいの中、長時間眠れないママの大変さをわかってもらえるだろうし、第二子、第三子であれば、上の子たちの育児に大きな助っ人となります。例えば幼稚園や習い事の送迎など、それから買い物にだって行ってもらえます。以前は、実家の母親や、お姑さんがやってくれていたことも、核家族化、出産の高齢化の流れの中では、自分たちで何とかするしかないのに、パパは相変わらず、残業や飲み会三昧では、ママとしては、「いくら仕事だから」と言われてもやり切れない思いがフツフツとつのるものです。ちなみに、現在、日本の男性の育休取得率は2.8%(厚労省調べ、2012年10月~2013年9月までの一年間)。女性の86.6%に比べるとあまりの少なさです。 そこで、政府も「女性の活躍」を掲げる以上、男性の育休取得率向上に本腰を入れています。以前からあった「育児休業・介護休業法」で、ママが専業主婦でも取得できるようになり、男性が産後8週以内に取得しても、再度取得することができるようにするとか(合算して1年以内)、中小零細企業では、代替従業員の確保などで経済的負担が大きかったことから、男性社員が育休を取った場合、最大で120万円の助成を行うなど、4月から雇用保険法施行規則の変更を行う予定です。「育休議員」で注目された国会議員の育児休業については、現在は制度としては男女共にありません。あるのは女性議員の産休制度だけ。産休明けには、委員会や本会議などその都度、欠席届を出さなければなりません。国会議員は、朝の8時ごろからの部会に始まり、夜の会合をはしごするなど、育児との両立はほとんど不可能といってもいい「勤務実態」があります。「女性の活躍」のためには、国会だけでなく、社会全体の長時間労働の是正なども行わない限り、なかなか難しいのではないかと思います。しかし、良い夫婦関係を築くためにも、男性も取得を工夫しながら思い切って「育休」にチャレンジしてほしいですね。
2016年03月17日前回の連載で紹介した、育休中の母親たちがスムーズな職場復帰に向けて学ぶ「育休プチMBA勉強会」。私は自分の意見をどんどん発する参加者の姿に、衝撃を受けました。というのも、特に乳児と暮らしていると非言語でのコミュニケーション(泣き声から要求を判断する、表情から察する等)が中心になるため、どうしても母親は自分の言葉を失いやすい傾向にあります。そんな状態で、さらには初対面の人どうしが集まって、いきなり議論させるのは実はとてもハードルの高いことだからです。その視点に立つと、育休プチMBA勉強会では、有効なディスカッションを生み出すための精巧な仕組みがきちんと存在していることに気づきます。そこで本編では、代表者の国保祥子さんへのインタビューを通して、この勉強会がどのように母親たちの学びを最大化しているかについて掘り下げていきたいと思います。○初対面の母親たちが議論しあえる理由まずは会の進行役でもある「ファシリテーター」の存在。ファシリテーターは、過去の勉強会参加者の中から立候補し事前にトレーニングを受けた人が、各回1名配置されます。ファシリテーターの育成は、代表者である国保さんが直接担当する形をとっており「Teaching noteと呼んでいる進行計画を各自作成してもらい、それに対するフィードバックを繰り返してブラッシュアップしていきます」とのこと。育休中にその作業をこなすのは容易なことではなさそうですが、「育休中でもファシリテーション手法の勉強や自己研鑚(けんさん)に意欲のある人が、毎回手をあげてくれている」といいます。「ファシリテーターとは別に、勉強会の運営に携わる運営チームのスタッフが3名程度存在することに加えて、ディスカッションをする際に各テーブルでの議論を見るディスカッションリーダーが配置されます」と国保さん。このように比較的小さく明確なミッションを担う人材を適所に置くことで、ファシリテーターを補強する複層的な運営体制となっていることが特徴的です。そしてこのことが、はじめましての母親同士でもきちんと議論し合える環境を作っているのでしょう。○「両立は無理」の諦めムードをなくしたい勉強会で用いられるケースは、その場ですぐに読めるよう作成した国保さんオリジナルの資料が中心。労働時間や場所に制約を抱える制約人材(=参加者)のマネジメント思考をトレーニングすることに特化して編さんされたもので、母親自身にマネジメント視点に立った解決策を考えさせる内容のものが多くなっています。最終的には「あなたはどう行動しますか? と投げかけ議論に落とし込む」ことで、自分自身の足りないものに気づかせることを意識しているとのこと。インタビューの最後では意外にも「この勉強会は、今育休中の人のためにやっているというより、実はこれから出産・育児・復職する人のためにやっている」と語ってくれた国保さん。2つの大学で経営学を教える国保さんにとって最も身近な存在である20代の若者の間に「将来育児と仕事を両立したいけど、無理だろうな」と諦めムードが広がりつつあることに危機感を感じたそうです。そういった意味でも、今子育てをしている世代が育休プチMBAのような場で学ぶことで、また違った背中を後輩たちに見せていくことができるのではないでしょうか。※写真と本文は関係ありません○著者プロフィールここるく 代表取締役 山下真実「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年にここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。全プラン託児付き! 新しい子連れランチ・おでかけスタイル「ここるく」
2016年03月16日働く女性の前に立ちはだかる2つの壁といえば、結婚と出産ではないでしょうか。とくに出産時は会社を休まなくてはならず、職場へ復帰してもしばらくは時短勤務をしたりと、残された人たちに負担を強いることになります。残念ながら、出産が心から歓迎されることは少ないかもしれません。そこで、産後、現場復帰したママや、部内に産休ママのいる独身女性の意見から、産休・時短勤務が迷惑だと思われないように、子どもがいないときにやっておくべきことを考えていきましょう。■34歳で第一児出産、1年で職場復帰34歳で長女を出産したYさんは、主任としてある程度、仕事を任される立場になっていました。いつ産休に入ってもチームが混乱しないように、妊活をはじめてから後輩たちに仕事を割りふっておいたそう。「妊娠がわかってから、すぐに引きつぎ資料をつくりました。休み中にも気軽に連絡できる雰囲気をつくったことで、復帰後も問題なく過ごせています」とYさん。自分がいなくても仕事が回るように準備しておくのはもちろん、休み中もメールやLINEで後輩たちの相談に乗ることで信頼を得られたといいます。このような取りくみのおかげで、子どもが熱を出して急に休むことになっても、「後は任せてください!」という頼もしい声が聞けるようになったのだとか。■産休に入った先輩にいいたいこと23歳の独身女性Rさんは、ママになった先輩に困っているといいます。「上司に妊娠報告をしてから、ちょっとした雑用も後輩の私におしつけてくるようになりました。定期検診を理由に突然休むことが多いけど、検診って前日に決まるものなんですか?」先輩は独身時代から、遅刻や早退が多かったそう。復帰後も何かと子どもを理由にして早退するので、誰もフォローしようとしなくなってしまい…。働きにくくなって「辞めたい」と漏らしているそうですが自業自得。これまでの勤務態度が影響しているかもしれませんね。■3人目の子どもを産んだばかりのママKさんは職場結婚だったこともあり、1人目のときはみんなから祝福してもらえました。でも、2人目、3人目と続くと「またか…」という空気に。「産休をとりやすい会社風土はあるけれど、『権利なんだから休んで当たり前』という私の態度が良くなかったのかもしれません。自分の出産前には、産休を取る後輩に冷たくしていたくせに…。来年の春には復帰を考えていますが、さすがに長期にわたって迷惑をかけられないので、企画職から一般事務に異動希望を出そうと思っています」産休を取るのはお互いさま。また、認められた権利とはいえ、謙虚な気持ちを忘れないようにしたいですね。ひと昔前と比べれば出産後も働きやすくなったものの、まだ本当に産休・育休を取りやすいとはいえないのが現状です。快く送りだしてもらうには、妊娠前から人間関係をしっかり構築することが大事。お互いに助けあって、ママたちが働きやすい環境をつくっていけたらいいですね。
2016年03月15日【パパからのご相談】6か月間の育休を取得し、そのうち半分が過ぎました。そろそろ復帰に向けて動き出そうかと思っています。会社とは定期的に連絡を取り合っていますが、復帰に向けての話し合いをする以外で、必要な準備があるようでしたら教えてください。●A. 育休の後半は、復職後をイメージして日々を過ごすようにしましょう。パパライターの矢山ユースケ@育休中です。育休期間が折り返しに差し掛かると、そろそろ職場復帰後の生活について考え始めるタイミングになりますよね。私もそうでした。ご相談者様はすでに会社側と復帰についての相談を始めているとのことなので、今回は、“家庭での復帰準備”について、先輩パパママのコメントを紹介していきます。●“育休からの復帰準備”のポイント3つ●(1)生活リズムを組み直す『新生児のころよりは減りましたが、夜中に2〜3回は授乳していたので、復帰直後は午前中眠くて大変でした。育休中は、日中に子どもと一緒に眠っていることもあったので』(ママ32歳・生後7か月で復職)『育休中はなんだかんだ夜更かししてしまっていて、寝るのがいつも2、3時だった。復職の少し前から、7時間は眠れるよう、寝る時間を早めた』(パパ30歳・生後3か月で復職)『子どものお風呂を夕方に入れて、お風呂→晩御飯の順番でずっとやってきましたが、復職後はそうもいかないので、事前に晩御飯→お風呂の順番に子どもを慣らしました。大人たちの慣らしにもなっていたかもしれません』(パパ35歳・生後6か月で復職)育休中は、完全に子どものリズムに合わせて日々を送ってあげることができますが、復職後はそうもいかない場合が多いです。食事や睡眠、お風呂のタイミング など、復職後に慌てないように事前の準備をしておいたほうが、パパママとしてもスムーズにいきます。●(2)体力を戻す『デスクワーカーなので、そこまで影響ないだろうと思っていましたが、想像以上に体力が落ちていてびっくりしました』(パパ37歳・生後9か月で復職)『育休中は、ほとんど自宅か自宅の近所で過ごしていたので、復職直後は満員電車 にヤラれましたね……。あれに乗っていられるだけの気力と体力を整えておくと楽かも』(パパ35歳・生後5か月で復職)『産後の回復が思わしくなく、なかなか体調が戻りませんでした。夫の支えでどうにか日々を過ごし、時短で職場復帰しましたが、フルタイム勤務できる体力が戻るのかどうか、今でも不安です』(ママ40歳・生後12か月で復職)体力の減退は、私も感じています。子どもの成長につれて外出も可能になってくるので、一緒に散歩をするなど、少しでも体を動かすよう心がけたほうがよいでしょう。●(3)家事や育児の分担を確認する『僕も妻もほぼ同じタイミングで復職したので、事前に役割分担を決めました。例えば、保育園の送りは僕で、迎えは妻。朝食の支度は僕で、子どもの支度は妻。共働きの場合 は特に、先に決めておいたほうがいいと思います』(パパ34歳・生後10か月で復職)『私の育休中は、パパはほとんど家のことをしてくれませんでしたが、復職のタイミングでいくつかのことをやってもらうようお願いしました。ゴミ捨てとお風呂掃除と、子どものお風呂くらいですけど、それでも助かりますね』(ママ30歳・生後11か月で復職)復職後は、夫婦の役割分担がさらに重要になってきます。うまく連携プレーを行うためにも、事前に分担を確認しておくとよいでしょう。●いきなり戻す荒療治もアリかも?『うちは、なにも準備しませんでしたよ。習うより慣れろですよ。どうにかなりますよ』(ママ36歳・生後12か月で復職)“習うより慣れよ” の精神であれば、それはそれでシンプルでよいかもしれませんね。----------残り3か月、きっと、あっという間に過ぎてしまいます。復職後の準備ももちろん重要ですが、お子さんと長時間触れ合える貴重な時期を、どうか大切に過ごしてくださいね。ある意味では、それが一番の“心の準備”になるのかも……。●ライター/矢山ユースケ(IT系パパライター)
2016年03月07日【ママからのご相談】初めての子どもを妊娠中のママです。現在正社員で働いていて、できればずっと辞めずに仕事を続けたいと思っています。産休や育休を取ると、その期間中は社会保険料の支払いがなくなると聞いたのですが、本当でしょうか?少し詳しく教えてください。●A. 働くママが受けられる産休・育休期間中の社会保険料免除制度。はじめまして、ファイナンシャルプランナーの小澤美奈子です。この度はご相談をいただきありがとうございます。働いているママが産前産後休暇(産休)や育児休業(育休)を取ると、その期間中、社会保険料の支払いを免除されるという制度があります。今回は厚生年金と健康保険の保険料免除制度の概要、および雇用保険の保険料についても確認してみましょう。●産休・育休中の社会保険料は免除される働いているママが産休と育休を取ると、休業期間中の厚生年金と健康保険の保険料は免除になります。実はこの制度、以前は育休中のみでしたが、H26年4月からは産休中も免除 されるようになりました。社会保険料の支払いが免除される期間は以下の通りとなります。・産休の場合は、産休開始月から終了予定日の翌日の月の前月(産休終了日が月の末日の場合は、産休終了月)まで。・育休の場合は、育休等開始月から終了予定日の翌日の月の前月(育休終了日が月の末日の場合は育休終了月)まで。●社会保険料免除期間中の資格はどうなるの?社会保険料の支払いが免除される期間は、保険料を納めた場合と同じ扱いを受けることになります。たとえば厚生年金の場合は、免除期間中も保険料を納めた期間として扱われます。つまり、将来受け取る年金額には影響しない ということです。●雇用保険の保険料も免除されるの?雇用保険は、産休・育休の期間中に給与が支払われている場合には、保険料を納めなければなりません。反対に給与の支払いがなければ、保険料の支払いも必要ありません。----------今回ご紹介した免除制度は、基本的には会社側が申請と手続きをすることで受けられる制度です。もし、わからないことがあったら、会社の人事部などの担当部門へ確認してみるとよいでしょう。【参考リンク】・保険料の免除等 | 日本年金機構()●ライター/小澤美奈子(ファイナンシャルプランナー)
2016年03月02日