長男が小学生で学校があるため、第3子の娘を出産したあとは自宅に帰ってきました。自宅の別棟には義両親が住んでいます。自身も3人の子どもを育て上げた義母は「大丈夫。私が全部してあげるからね」と言ってくれていたので、私は心強い、ありがたいと思っていました。しかし、退院してからは出産前と変わらない生活が待っていたのです。 出産後も家事負担は今まで通り第3子の娘を出産しての退院後、翌日からの炊事、洗濯は出産前と変わらず今までどおり私の仕事でした。義母は出産前に「私がやるから大丈夫」と言ってくれたのに、手助けにきてくれる様子がありません。別棟の私たち家族の台所には顔も出してくれず、声もかけてくれませんでした。 夫も、私の体が万全でなくても、娘が泣きわめいていても気にかけてくれず、朝も起きてくれないため、子どもの支度も私がすべてしていました。 義母につらいと伝えたけれど届かなかったそれでも、「何かあったら言ってね」と言ってくれたので、朝食の支度だけでもお願いしようと「夜中の授乳も頻回ですし、炊事も洗濯も今は全部がつらいです」と、勇気を出して伝えてみました。しかし「朝は子どもの顔を見て朝食を食べてあげなきゃだめ」との返答で一蹴。せめて片付けだけでもお願いできないかと言いましたが、無視されました。 夫にも相談しましたが、「したことない俺ができると思う? お母さんも忙しいんだよ」などと義母の肩を持つ発言しか聞けず、思わず泣いてしまいました。 こうなったら意地だ! でもその結果…義母にも都合があり、忙しいのは私もわかっていました。しかし、出産後の体は思い通りに動かないし、生まれたばかりの娘から離れることもできません。もちろん、小学生と3歳の息子たちの生活をおろそかにもできません。 義母の「私に任せて」という言葉を鵜呑みにして期待していた私が悪いんだ、あてにしすぎたんだと思うようにして、自分の体の調子をみながら子どもたちのために今までどおりに家事をすることに決めました。 結果、1カ月健診まで悪露が長引いてしまい、産婦人科の先生には動きすぎたんじゃないかと注意をされました。先生は、一緒に健診にきた夫にどれだけ出産が大変で産後の体が大事なのか説明し、叱ってくれました。帰宅後、夫は義母に先生に言われたことと私の状態を伝えたようですが、義母からは特に何もありませんでした。その後は、義母には頻繁に頼み事をしない、手伝いをしない、近すぎず遠すぎずの距離を保っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/(c)chicchimama著者:長谷川モリジ8歳、4歳男子、1歳女子の3人子育て真っ最中。調剤薬局事務、秘書、ビジネス文書検定保有。夫の両親、祖父と8人暮らし。今は地元にコワーキングスペースを作る活動している。
2021年06月08日5年生の娘が着けるマスクのサイズ選びに迷った話。皆さんはどっちを選んでますか?ちょうど中間のお年頃顔の大きさが中間点。ひとえに「キッズサイズ」と言っても、キッズも顔の大きさの幅あるもんなぁ……。一応の見本が置いてあったけど、マスクを試着するわけにはいかないし目視で「大丈夫でしょ」って思ってしまったよ。でもたぶん大人サイズ買うと、今度は「大きい!」ってなりそう。使い捨てマスクの「大人用、小さめ」くらいがちょうどいいような気がする。大きくなったのぅ……娘たちよ……。(※あ、1コマ目の買い物してるときも、もちろんマスクしていました……。すっかり描くの忘れてました)。
2021年06月05日小6男子・長男。小6でありながらどこかまだ幼さの残る彼。今まで、できていないことを注意すると「はいは~い」と、わりと素直に受け答えしていたのですが…(基本的に一回では聞かないので 一度声をかけて、それでもやらない場合は時間を置いてから再度言うようにしてます)少し前から、私が言葉を言い終える前にさえぎるように言い返してくるようになりました。今までは見られなかった反応。これは…これはもしかして…「いやいや、ホンマの反抗期はこんなもんじゃないで!」って感じだと思いますが、今までの長男には見られなかった反応に若干興奮気味の私(笑)恐らく中学や高校になるにつれてこれからもっと酷くなっていくのかもしれません。しかし反抗期は成長の証でもあるので私自身も、長男に対する接し方を考えるきっかけになりました。ただ一つ、夫とも話していた事なのですが、例えば【クソババア】などの悪態をついた場合はこれはそれぞれのご家庭で違うと思いますが、目上に対するあまりに横柄な態度、特に言葉遣いは一貫して注意していくつもりでいます。(今のところはまだ言われていません)幼かった頃とは違い、【距離感】が難しくなってくる年頃。適度な距離感を意識しつつ、これからも長男の成長を見守っていきたいと思います。
2021年06月02日こんにちは、ユウコトリトリです。保育園児から中学生まで、3人の子どもを子育て中です。 今回は三姉弟の真ん中である、長男(小学生男子)について。 なんというか……行動が理解不能なことが多く、突っ込まない日はありません。生態が謎すぎる小学生男子。ほんの一部になりますが、なぜそのような行動を取るのか、本人に直撃して聞いてみました。 なお、回答はほぼ参考にならなかったので、「小学生男子あるある」としてお楽しみいただけたら幸いです。 小学生男子あるある うーん、これからの季節なら分からなくもないけど。真冬もこれだから、お母さんは理解できないよ! 服を嫌がる犬か。 そうなの???でも冬も履いてるよね。 いや濡れてますって。絶対に大丈夫じゃない。あと、ランドセルの中の教科書のことも考えて 嘘をつくな、嘘を。 傘はつい最近起きた出来事であり、梅雨入りしたタイミングだったので、なかなか堪えました。すぐに傘を買いに行ったのは言うまでもありません。小学校に入学して、もう何本目の傘だっけ……(遠い目)。 私物がダメになっても、後ろめたさから(もしくは本当に気づいていない)なかなか自己申告してこないのも、あるあるかもしれませんね。自分と違う性別だからか、時々宇宙人のように感じてしまう小学生男子。未知の生態には驚かされるばかりですが、これからも成長を見守りたいと思います。著者:イラストレーター ユウコトリトリ2007年、2011年、2015年生まれの騒がしい三姉弟を子育て中のワーママ。Instagramにて、育児あるあるや日常の小ネタをカエル漫画でゆるっと更新中!
2021年05月30日おしゃれが大好きな女の子。広汎性発達障害の小学5年生の娘は、おしゃれが大好き。幼稚園のときから、将来の夢はファッションデザイナーです。服や髪飾り、可愛い小物や布にも興味津々で、おしゃれな服を着るのも好きですし、自分でデザインをして描くのも大好きです。私の服装もよく見ていて、「可愛い」「こっちがいい」という話もよくします。Upload By SAKURAおしゃれが好きなのに、自分の身なりに興味なし?そんなおしゃれにうるさい娘なのですが、不思議なことに…自分の見た目は、全然気にしないところがあります。Upload By SAKURA髪がボサボサなのに、そのまま出かけようとしたり、肌着が出たまま学校に行こうとしたり。顔に何かついていたり、傷があったり、お腹がポッコリ出ていたり、姿勢が悪くても、まったく気にしません。幼稚園のころは、まだ幼いからそこまで気にしないんだと思っていたのですが、小学生になっても、見た目や服装のだらしなさが、直ることはありませんでした。鏡を見ていない!毎日毎日、髪の乱れや、ぐちゃぐちゃな服装を注意しても、自分からは絶対に直すことはない娘。発達障害の特性なのか「小学生なんだから、ちゃんとしなきゃ」という言葉は響きません。Upload By SAKURAなぜ見た目や服装を、きれいにしなければいけないか…絵カード…絵本…さまざまな方法で教えましたが、娘は変わりません。そのとき、気がつきました。娘は、鏡を見ないのです。自分の姿を確認しなくていい?私は主人と相談し、娘の部屋に姿見(鏡)を設置しました。そして「着替えたら必ずこの鏡で確認すること」と話しました。Upload By SAKURAしかし、娘はなかなか鏡を見てくれません。そこで、おしゃれな服を買ってあげたら、自分の姿を見るのではないかと思い、新しい服を購入しました。娘は大喜びで着替えましたが…Upload By SAKURA娘は、私に対して「どう?」と聞いただけで、そのまま遊び始めました。そこで、もう一つ気がつきました。娘は、おしゃれな服に興味はあるけど、その服を着た自分を、確認しないのです。よくよく思い出してみたら、娘は「顔に何かついているよ」と指摘したときも、「どこ?」と聞くだけで、鏡を確認しに行くことはありません。そこで、服が乱れている状態でスマホで写真を撮って見せてあげたのですが、娘は自分の服の乱れに全然気がつきませんでした。Upload By SAKURA本人は、めんどくさそうだけど、身だしなみは大事!どうやら娘は、頭の中で自分を想像しているだけで満足しているようでした。Upload By SAKURAこの会話をした後も、娘は鏡を見に行きませんでした。娘にとって、鏡はさほど重要なものではないようでした。と、いってもそのまま放置していては、だらしない恰好を外で見せることになってしまいます。現在私たちは協力し、ことあるごとに「鏡見てきてごらん」と娘に声かけをしています。Upload By SAKURA娘は毎回めんどくさそうに、鏡に向かっています。最近、ようやく洋服のシャツが出なくなってきました。でも、長い時間見ないため、学校出発直前に髪のボサボサを注意しなければならないことが多々あります。最近は、「顔を洗うときに、1分は自分の顔を見つめて」と言っています。娘は『えー…』と言いながら、無言で鏡の前に不機嫌そうに立っています。この声かけが、効果を見せるのかわかりませんが、気長に続けていきたいと思っています。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年05月25日積みあげた洗濯物がしばらく放置されているわが家。無意識に活用してしまうよね〜という話です。あまりに「ちょうどいい」洗濯物みなさまは…家の中で物を見失うことないですか……? 私は忘れっぽいので、カギやスマホなど大事なものは、なるべく同じ場所に戻すように決めているんです(といってもパソコンの机の上にポイっと置くくらい)。で す が最近どうしても、無意識に置いてしまう場所があるのよ。なんでも置く(そして忘れる)積みあがった洗濯物がちょうどいい高さで、しかもその場所が、リビングからキッチンの導線の中間点でな……、「リビングでスマホを見て、そのままキッチンに用事を……」の流れの中で置きやすすぎるんだ……くっ……。ずっと同じ生活をしてきたはずなのに、このクセが最近現れてやめられない(汗)。湯たんぽや本なども気軽に置いてしまう~~ああ置きやすい~~。でも娘の言うとおり、どこに置いたか忘れたら、まずここを探せばいいってことがわかったので、たぶんクセともうまくつきあっていけそうな気がするよ(汗)くまさんが洗濯をすぐ片づけてくれれば、こんなことには……くっ……。
2021年05月22日子どもの身長を伸ばすには筋トレをさせた方がいいのか、と悩んでいる親も多いもの。中には、筋力が弱いから身長が低いのでは、と考える方もいるようです。幼少期からの筋トレは身長の伸びに影響するのでしょうか。筋トレは身長に影響する?筋トレをしすぎると身長が伸びない、身長が縮む、身長が伸びた、など筋トレと身長に関する噂を耳にする機会は意外と多いのではないでしょうか。しかし、筋トレが身長に影響すること対する具体的な根拠はありません。まずは、筋トレが身長に影響することは特にない、と覚えておいてください。小学生のうちから筋トレをするべきではない筋トレが身長の伸び縮みに影響ないからといって、小学生の頃から筋トレをするのは望ましくありません。これは、小学生中学年から高学年のころは、さまざまな動作を身体に覚えさせるのに最適な時期であるためです。そのため、この時期は筋トレよりも身体の使い方や動かし方を身につけることを意識してください。そうすれば運動能力の向上、ひいてはサッカーの技術力向上なども期待できるでしょう。筋トレのしすぎは成長のためのエネルギー不足に陥る可能性筋トレが身長に影響することはありませんが、筋トレをしすぎると、身体がエネルギー不足に陥る可能性があるため注意が必要です。特に成長期の子どもの身体は、骨や筋肉を成長させるために多くのエネルギーが必要となります。しかしそのような時に筋トレを行い、筋トレにも多くのエネルギーを割くとなると、成長に必要なエネルギーが不足する可能性があります。エネルギー不足によって、身体の成長する可能性を最大限に引き出せない恐れがあるため小学生年代の筋トレは避けた方がいいといえるでしょう。小学生年代の体は壊れやすい発育期の最中である小学生年代の身体は、アライメントが整っておらず、過度な負荷をかけるとケガにつながる恐れがあります。アライメントとは簡単にいうと、骨・軟骨・関節の配置のことです。アライメントが整っていない状態は、関節や靭帯などに負担がかかりやすい状態にあります。アライメントが崩れている状態が続くと慢性的な障害につながる恐れもあり、場合によっては伸び代の大きい小学生年代に十分な練習ができないといった事態にもなりかねません。そういった意味でも、小学生年代から筋トレを行うべきではないと考えられます。筋トレは16歳以上から行うのが理想的筋トレやフィジカルトレーニングを本格的に取り組むのは16歳以上になって、つまり高校生以降で問題ありません。高校生年代は身長や体重の成長が落ち着くころであり、筋肉が発達しはじめる時期です。このころから、少しずつマシンやバーベルなど道具を使うようないわゆる筋トレに取り組み始めるといいでしょう。ちなみに、サッカーの技術面に関しては、幼いころの方が伸びやすく、成長するにつれて伸び代は小さくなります。そのため、高校生まではボールを扱う技術や身体の動かし方をしっかりと身につけることを大切に、高校生なってから身体作りに取り組んでいくことで、技術にフィジカルが加わり、選手としてもより成長することができるでしょう。まとめ今回は、筋トレと身長の関係性について解説しました。筋トレをしたからといって身長が伸びなくなるわけではありませんが、小学生の身体はアライメントが整っておらず、筋トレによる身体への過度な負荷はケガにつながる恐れがあります。また、成長期は身体の動かし方やサッカーのボール技術を磨きやすい時期であるため、そういった部分を伸ばすようにしましょう。
2021年05月21日小学生のサッカーでは、早熟によって同学年の選手よりも身長が高いケースが少なくありません。この記事では、サッカーにおける早熟とはどのような意味なのか解説します。また、早熟選手の伸び悩みが発生する原因についても取り上げているため、参考にしてみてください。早熟とは早熟とは、身体的・精神的な成長が他の人よりも早いことを意味する言葉です。スポーツにおいては、特に身体的な成長の早さを表す言葉として使用されています。ちなみに、早熟の対義語は晩熟であり、時間が経過してから成長する人のことを意味します。早熟の影響が特に現れやすい少年サッカー大人になると、体の成長は止まっているため、早熟や晩熟といったことを機にする必要はありません。しかし、体が日々成長している小学生年代のサッカーにおいては、その違いが顕著に現れます。子どもの場合、同じ年齢でも身体が成長するスピードに違いがあるため、同学年でもかなりの体格差があるケースが珍しくありません。また、高学年になると第二次性徴期を迎え、一気に背が伸びる子もいます。そのため、中には数十センチ単位の違いが見られるケースもあるでしょう。サッカーは身体能力の高さ、フィジカル的な強さがプレーに影響するスポーツであるため、成長が早い子ども、つまり早熟の子は活躍しやすい状況となります。早熟な子どもが伸び悩む理由早熟の子どもの中には、選手として伸び悩むケースが少なくありません。これは、体格差を活かしたプレーができる間は活躍できるものの、周囲の子どもたちも成長し、体格差がなくなってきた時に思ったようなプレーができなくなってしまうためです。ここでは、なぜ早熟の子どもが伸び悩むのか具体的な原因について解説します。技術を十分に磨かない早熟な子が伸び悩む理由の1つとして考えられるのが、パスやトラップ、ドリブルといった基本技術を磨かないことです。体格差があると、多少トラップミスをしても身体を入れるなどしてボールをキープできてしまいます。また、ドリブルも身体的な優位性を生かしてスピードで勝負すれば簡単には追いつかれないため、細かいフェイントや切り返し、緩急をつけるといったことをしなくても突破できるでしょう。一方で、小学生の中学年から高学年は技術が身につきやすい時期だとされています。この時に基本技術の向上を疎かにしてしまうと、後々体格差がなくなった時に伸び悩んでしまいます。判断力を磨かないサッカーは常に判断することが求められるスポーツです。味方や相手の状況などを踏まえて最適なプレーを選択することが選手には求められます。しかし体格差があれば、多少判断が遅かったり、間違っていたりしてもフィジカルを駆使してカバーできるため、選手は自分の判断が遅かった・間違っていたといったことに気づきにくくなります。そのため、技術と同じように、体格差が縮まってきた時に伸び悩むことになります。子どもの成長には個人差があることを理解しておく少年サッカーに取り組むお子さんをお持ちの保護者は、子どもの成長には個人があるということを認識しましょう。サッカーでは早熟タイプ、晩熟タイプと呼ばれることがあるように、早い段階から成長する子どももいれば、後になってから急速に成長する子どももいます。小学生のうちから身体が成長している子どもであれば、技術や判断力の向上を忘れないこと、逆に身体の小さい子どもであれば、徐々に差はなくなっていくと認識することを覚えておきましょう。まとめ今回は、サッカーにおける早熟について、その概要から早熟の選手が伸び悩む理由などについて解説しました。身体の成長は個人差があるため、当初は体格差を活かしたプレーができていたとしても、ゆくゆくはできなくなります。そのため、しっかりと技術や判断力を磨くことが大切です。
2021年05月18日連載に込めた思いこんにちは。加藤路瑛です。僕自身、感覚過敏の特性があることから13歳のときに「感覚過敏研究所」を立ち上げ、感覚過敏の課題解決に取り組んでいます。発達ナビで感覚過敏に関するコラムの連載を担当することになりました。当事者目線、特に子どもの視点で感覚過敏について話していきたいと思います。Upload By 加藤路瑛僕は現在15歳、高校1年生です。自分が感覚過敏だと気がついたのは中学1年生のときでした。振り返れば、小さいころから感覚過敏だったと思います。しかし、感覚は他人と比較できません。音に敏感、靴下がはけない、給食が食べられない…いろいろな感覚の過敏さがあったのだと思いますが、これが僕の日常であり、他の人も同じように苦痛を感じながら我慢しているのだと思ってしました。そして、我慢できないのは僕が弱いのだと思っていました。ただ、何が苦痛なのかも小学生のころはわかりませんでした。「何かイヤ」そのような表現しかできなかったので、わがままな子だと思われていたと思います。小学生までは、自分の感覚による不快感は表現できませんでしたし、感覚過敏という言葉も知りませんでした。今、感覚過敏という言葉を知り、感覚過敏で悩む人や家族と交流する中で、ようやく自分の感覚について言語化できるようになってきました。まだ自分の感覚の困りごとを表現できない小さな子の代弁者として、発達ナビで感覚過敏について語りたいと思います。第1回目は、僕が感覚過敏を知るきっかけとなった話をしたいと思います。保健室に通う日々中学に入学し、少しずつ学校生活に慣れてきたころ、教室にいると具合が悪くなることが多くなり、気がつけば保健室に頻繁に向かうようになりました。頭が痛いのです。保健室で休んでいると体調は良くなります。原因は自分でも良くわかりませんでした。しばらくそんな日が続き、2学期になりました。夏休み明け、教室は賑やかです。みんなが楽しそうに話し、笑い声が溢れます。耳に女子生徒の笑い声が届いたとき、痛みを感じました。どうも、クラスメイトの甲高い笑い声に反応して頭痛がするようなのです。保健室の先生にその事実を話してみました。「もしかすると、聴覚過敏なんじゃないかな?デジタル耳栓というものがあって、それをつけると頭痛がしなくなるかもしれない。あとで、デジタル耳栓の資料を探して担任の先生にお伝えしておきます」という話になりました。デジタル耳栓の資料をもらい、家に帰って母に話してみました。デジタル耳栓とは、環境騒音を防ぐ電池式の耳栓です。話し声などは聞こえるので授業などで使用しても先生の声は聞こえるという説明でした。どんなものか分からないので、まずは買ってみることにしました。Upload By 加藤路瑛デジタル耳栓をすると、エアコンから聞こえる空調音が消えました。時計の音、外から聞こえる車の音。そういう雑音が消えました。話し声はしっかり聞こえました。ただ、ワイヤレスではなくコード付きでしたので、コードのこすれる音が耳に入り快適とはいえませんでした。でも、これで学校にいるときの体調不良が治るなら、まずは使ってみたいと思いました。デジタル耳栓を使うことのカミングアウト保健室の先生と担任の先生にデジタル耳栓を使いたいと話しました。先生側からの提案だったのでもちろん使用の問題はなく、担任の先生は、学年や担当教科の先生に僕がデジタル耳栓を使うことを説明してくださいました。1つの課題は、クラスメイトの反応でした。黙って使用すれば、イヤホンで授業中に音楽を聴いている人に見えるかもしれません。クラスのみんなにも、デジタル耳栓を使うことを知ってもらう必要があると先生に言われました。担任の先生は理科の先生でした。ある日のホームルーム。先生は、音が聞こえる仕組みや音域の話など、聴覚の説明をしながら、デジタル耳栓の効果など科学的に説明してくれました。そして、「これから加藤さんはデジタル耳栓を使うのでよろしくお願いします」と話してくださいました。そのおかげか、デジタル耳栓をつけていても、クラスメイトに何か言われることもありませんでした。しかし、残念なことに甲高い声をシャットダウンする機能はありませんでしたので、僕の頭痛は頻繁に発生しました。授業中は、みんながノートをとる筆記音や、電気や空調の「ジー」とか「ゴー」というような雑音はなくなり集中できました。感覚過敏を知ったときの解放感保健室の先生に「聴覚過敏」」という言葉を教えてもらいネットで調べました。すぐに「感覚過敏」という言葉にたどり着きます。感覚過敏とは、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚などの諸感覚が過敏になっていて日常生活に困難さのある状態をいいます。・苦手な音があるって頭痛がする。・ニオイに敏感で、いろんなニオイが混ざった場所にいられない。・レストランは食べ物が混ざったニオイがして苦手。・食べられるものがほとんどない。・靴下が痛くて履けない自分のさまざまな困りごとや不快感が、感覚過敏の症状にあてはまっていました。「僕は感覚過敏だったんだ」そう思ったときの納得感。今までのつらさの原因がわかった解放感は言葉では表現が難しいですが、曇っていた視界がクリアになった瞬間でした。自分が自分でないような感覚、暗闇の中をよくわからないまま歩いていた状態、そんな説明し難い状況が本当に吹き飛んだのです。聴覚過敏、小さい子が表現するのは難しい僕は中学に入ってから、女子生徒の甲高い声で頭痛がすることに気がつきましたが、症状が出たのが中学生というわけではありません。振り返れば、小学生のころから頭痛持ちでした。頭が痛いことは伝えられますが、その理由を分析することはできませんし、どんなときに起こるのかも考えることはできませんでした。とにかく頭が痛いのです。たとえ、苦手な音が何なのか自覚できたとしても、聴力に問題がないとか、普段は問題なく生活できていれば、「ちょっと神経質な子」「わがままな子」と思われる可能性もあります。僕は中学生で気がつき、自分の状況を冷静に先生に相談することができました。もし、僕が、教室で不快な音があったとして、急に耳を塞いでしゃがみこんだり、「うるさい」と怒鳴れば問題児扱いされたかもしれません。小さい子が苦手な音があって辛いということを親や先生に伝えるのは難しいことだと思います。ですから、子どもと不快のもとが何なのか話し合える環境が大事だと思います。僕は、自分の経験から、自らの感覚の過敏さを表現できない子のために、「感覚過敏研究所」で感覚過敏をキャラクター化して、感覚過敏マークを作っています。缶バッジにして販売もしています。Upload By 加藤路瑛参考:感覚過敏研究所の感覚過敏缶バッジの詳細感覚過敏缶バッジを手にしながら、生徒たちが「私の中にコアラ(味覚過敏)がいる」「僕はウサギ(聴覚過敏)」と自分の過敏さを見つめ、生徒同士で語り合えたという事例を、感覚過敏缶バッジを活用してくださっている学校の先生から連絡いただいたこともあります。このように過敏さを視覚化し、自分の中にある困りごとを表現できるようになることが感覚過敏の困りごとを解決する一歩だと僕は思っています。僕の聴覚過敏対策僕の場合は、デジタル耳栓では聴覚過敏の困りごとのすべては解決できませんでした。15歳、高校生になった今、僕は通信制高校への進学を選択したので、教室での賑やかな音で悩まされることはありません。日常生活では、かなりの多くの時間をヘッドホンで音楽を聴いたり、動画視聴しています。自分の好ましい音に囲まれて生活しています。Upload By 加藤路瑛聴覚過敏用のシールは桃色とこげ茶があります。また、状況に応じて、ノイズキャンセリングのイヤホンも使っています。ほぼ環境音はガードできています。このレベルのノイズキャンセリング機能が備わったイヤホンが中学1年生のときにあったのなら、僕の中学校生活はもう少し快適だったかもしれません。ノイズキャンセリング機能はこれからも進化していきます。ぜひ、テクノロジーの進化も利用して、聴覚過敏の困りごとを解消してほしいと思います。まとめ第1回目の連載はいかがだったでしょうか?感覚は目に見えず、他人と比較できないから、苦しさをうまく表現できませんし、他人に伝えるのも難しいです。小さい子だったらなおさらです。僕も自分の感覚について向き合えるようになったのは中学生になってからです。感覚過敏研究所の所長として、たくさんの人の感覚過敏の話を聞くようになって、ようやく冷静に分析できたり、対策を考えられるようになりました。大人の方や専門家の方が解説する感覚過敏とは違う視点で、当事者として、子どもの代表として、感覚過敏についてお伝えしていきたいと思います。次回のコラムもお楽しみに!LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!参考:感覚過敏研究所
2021年05月18日決着のつかない双子のケンカ、多数決のカウントに入れられそうになったものの……。多数決、その手があったか!なぜ多数決(せめてそこは、ジャンケンの流れでは……?)「お母さんは動画知らないから、カウントに入れないで」って言おうとしたら……。頼もしい味方を連れてきた(笑)発想はかわいかったけど、そんなことしだしたら、家中のぬいぐるみやフィギュアたちが召喚されてしまうので(片づけ面倒)、あみだくじで決めました(笑)。
2021年05月15日こどもの日は、娘たちのリクエストで寿司を注文することに。親たちとは全く違うチョイスを見て、私が学んだこととは……!寿司という名の肉ざんまい肉 肉 肉 !(寿司)わたしや夫は「寿司と言えば魚!」っていう固定観念みたいなのがあって……。どうしても肉をチョイスしづらいんだけど、子どもはそういうのないから肉系ばっかり頼む(笑)。でも娘たちの自由なチョイスに、毎度「はっ」とさせられるわたし。(サーモンに見えないかもしれないけど、心の目でみて)炙りサーモン大好き。一度、気が済むまでサーモンを食べてみたかったのが叶ったよ、ありがとう、子どもの日……。
2021年05月01日小学校高学年にもなってくると、親も宿題の回答に自信がなくなってきますよね……。双子ならではのエピソードです。■ 高学年あるある?(同じような話題前にも書いた気がするけど、ぬるく見守ってください(笑))双子でよかった!宿題、マルつけしてると自分の答えに自信がないことがあって……。そういうとき、もうひとりが正解プリントを持っててくれるとすっごく助かる!もちろんない場合のほうが多いんだけど、たまにこういう奇跡がおきると手を合わさずにはいられないよ(感涙)。
2021年04月24日高学年になるに従い、娘たちのふでばこをペンポーチに買い換えよう!という話になったのですが……。■ これも女子力…なのか!?愛着!わかる!女子だからなのか、丁寧に使ってくれたからなのか、とくにのまめは1年生からずっと同じふでばこを使ってて、今も「見た目はボロいけど使えなくもない」感じで、もしかしたら6年生まで使い切るかもしれない(こまめのは……ちょっと持たないかも)。娘たちの、モノを大事にするところ、好きよ。
2021年04月03日学年が上がるときに発生する、クラス名などの書き換え作業。いつやるのがベストか、春休みは毎年悩みます……。■ クラスが決まらないと書けないけれど「4年」って名札つけたまま、5年生を迎える未来がチラ見えた。わたしのことだから「あとでやろう」って思って忘れてる確率のほうが格段に高いからさー(汗)。思いついたときにやらないと!!休みが長いと余裕こきすぎて、いろいろ忘れそうだよね。
2021年03月27日もうすぐ春休み。短い休みではありますが、その後には進級が控えています。新学期をスムーズに迎えるために、小学生の子どもたちが春休みに欠かさずやっている4つの習慣がある、と話すのは整理収納アドバイザーのFujinaoさん。新学期の準備は間際でなく、春休み中に準備することで、親も子も慌ただしい新学期を心にゆとりを持って過ごすことができます。具体的にどんなことをしているのか、詳しく聞きました。■ 4つの習慣で新学期をスムーズに迎えよう!筆者の2人の息子たちが低学年の頃から習慣化していること。それは春休みの「リセット」です。春休み中にしっかり準備しておくと、新学期をスムーズに迎えられます。持ち帰った道具をまとめる袋を用意する消耗品のチェックをする古い教科書やプリント、作品などの紙モノを処分ランドセルを拭く息子たちが習慣にしているのは、おもにこの4つです。■ 1.持ち帰った道具をまとめる袋を用意するまず1つめの「持ち帰った道具をまとめる袋を用意する」で使うのはこちらの大きめの袋。古新聞などを入れるための100均のストッカーです。こちらに算数セット、鍵盤ハーモニカ、絵の具セット、習字セット、お道具箱、上履き、体操着など「新学期にまた学校に持っていく予定のもの」をポンポンと入れていきます。使わない時には折りたたんで省スペースに保管できるのでとても重宝しています。ファスナーが付いているので、ホコリが入らないのもうれしいポイント。デザインのバリエーションも豊富です。このストッカーにまとめて入れておくことで、新学期に「あれがない!これがない!」と探しものをしなくて済みます。デザインのバリエーションが豊富なので、兄弟がいる場合は子ども別に袋を用意してあげると良いと思います。押入れなどにストッカーごと収納しておけば、ふだんの生活スペースが圧迫されず、ストレスがありません。■ 2.消耗品のチェックをする次に行うのは消耗品のチェックです。ノートやのり、セロハンテープ…。筆箱に入っているえんぴつや消しゴム、油性ペンなどもチェックしておくと安心です。筆者宅ではノートやのり、えんぴつ、消しゴムなどの消耗品をまとめてストックしてあり、子どもたちはそこから自由に持っていき補充する、という仕組みにしています。絵具や墨汁など、使用頻度がそれほど高くないものはストックしていないので、長期休みのタイミングでチェックして、必要な分だけ買い足すようにしています。そして、忘れてはいけないのが新学期に持っていくぞうきん。これも消耗品のひとつとして忘れないように用意しています。■ 3.古い教科書やプリント、作品などの紙モノを処分3つめは古い教科書など紙モノの処分です。お片づけのサポートに伺ったお客様から「古い教科書はいつまで取っておけばいいのかわからない」とよく相談されます。筆者宅では前年度の教科書は1年保管、その前の教科書は捨てる、ということにしています。たとえばに3年生になる子どもであれば2年生の教科書は保管、1年生の教科書は捨てる、という流れです。前年の教科書はそれほど使う機会がないので、筆者宅では、あまり使っていない子ども部屋のクロゼット上段に保管しています。また、持ち帰った工作などの作品は子どもと一緒に厳選し、通知表と一緒に作品BOXに収納しています。こちらの作品BOXも、同じく子ども部屋のクロゼット上段に収納しています。プリント類は、新学期の持ち物が書かれたものなど必要なもの以外は、ほとんど処分してしまいます。■ 4.ランドセルを拭く4つめはランドセルを拭くこと。毎日使うランドセルは泥や砂ぼこりなどで意外に汚れています。こうしてときどき拭く機会をつくることで、息子たちも「きれいに使いたい」という気持ちになるようです。息子たちはランドセルだけでなく、そのまま筆箱も拭いたりしています。最後に、上履きを洗うのも忘れずに。ここまで終わったら新学期の準備は完了です。短い休みではありますが、以上のことをやっておくと、親も子も気持ちよく新学期のスタートを切ることができます。いつも新学期が始まるときはバタバタしてしまう、という方はぜひ参考にしてみてください。●教えてくれた人/Fujinaoさん整理収納アドバイザー。転勤族の経験から「少ないモノで豊かに暮らす」アイディアと暮らし方を提唱している。個人宅の片付け実績は300件超。モノの呪縛から解き放たれる魔法のような言葉を載せたインスタが人気を集めている。著書に『片づけの力私たちは、もっと美しくなれる、部屋も、心も、人生も。』がある
2021年03月24日ジュースをブレンドして飲むのが好きな娘たち。なぜそれを始めたのか、理由を聞いてみると……!■ 混ぜた飲み物は美味いよねブレンドしてたわ、してた。最近節約になるかなと思って、缶じゃなくボトルを炭酸で割ってちびちび飲んでる(笑)。でも実際、節約になってるかどうかは微妙(汗)。
2021年03月20日料理のお手伝いに飽きてきた娘たち。そんなとき、テンションが上がる簡単な方法を紹介します!■ カメラひとつで盛り上がる!休校中、夕飯のお手伝いをしてもらっていたんだけど、そろそろめんどくさくなってきた模様。一気にテンションあがるよ。ただわたし、「娘たちの調理を無言で見守る」ということができなくて。自分の声が入るのがすっごくイヤなんだけど、「ぎゃー!」とか「それ違うー!」とか奇声がカメラに残ってるのを、なんとかしたい(笑)。(動画の編集などはできましぇん)。
2021年03月13日私は子どもが3人いる専業主婦です。現在、1番上の子は小学校に通っていますが、3歳、1歳の子は幼稚園入園前なのでずっと一緒にいます。毎日子どもの相手ばかりでイライラすることもしばしば。今回はそのなかで気づかされたことがあったので、ご紹介します。 余裕のない毎日毎日3歳、1歳の子どもと一緒にいると、イライラすることも多いのが現実。ちょうどパパの出張があって夜もひとりで家事・育児をしなければならないときや、余裕がないときなどはつい声を荒らげてしまいます。 おもちゃが片づいていない、食べこぼしをする、そのたびに「なんでこんなこともできないの!?」「もっとちゃんとして!」と怒ってしまっていました。怒り過ぎるのはよくないと思いつつ、ついきつく言ってしまう自分がいました。 小学生の娘の言葉に「どきっ」あるとき、小学生の姉がおもちゃを散らかしていた弟に「なんでこんなに散らかすの! ちゃんと片づけなさい!」と強い口調で言っていました。弟もいきなり言われた強い口調に泣き出してしまいました。 そのとき私は、「お姉ちゃん、そんなにきつい口調で言わなくてもいいでしょ? やさしく言えばいいでしょ」と小学生の娘に言いました。その言葉を聞いた娘はこう反論しました。「だってママはいつもこう言ってるでしょ?」。その言葉にはっとしました。 言い過ぎたときは素直に「ごめんね」思えば、私はただ自分のイライラを子どもにぶつけていただけなのでは?とそのとき気づきました。きちんと話をして「なぜそれがだめなのか」「どうすればよかったのか」を伝えることが大事だと改めて気づかされました。 とはいえ、私も人間なのでイライラしてしまうときがあります。でも、言い過ぎたときは素直に「ごめんね」と言うようにしました。そうするようになってからは、自然と家の中に笑顔が増えた気がします。 子どもを育てていると思っていましたが、自分自身も子どもたちに育ててもらっているのかなと感じました。これからも、つい言い過ぎてしまうことやイライラしてしまうことがあるかもしれませんが、そのときはこのことを思い出し、一度深呼吸して子どもと対話しようと思います。今後も、子どもたちと一緒にたくさんのことを学んでいきたいです。 監修/助産師REIKO作画/はたこ著者:菅谷里奈一女、二男の母。現在第四子目妊娠中。ベビーマッサージインストラクター、ベビーヨガインストラクター、ベビーシッターの資格所得。子育て経験を活かしながら、妊娠・出産・子育てに関する記事を中心に執筆中。
2021年03月09日私が小学生のころ、生理については学校の授業でサラッと触れた程度でした。家庭でも何も教えてもらっていなかったので、本当に無知だったなと今になって思います。そのため、当時は初潮がきたら水泳もやめるしかないと思っていたのです。 生理について何も知らなかった小学生時代私が小学生だったころ、今のように「性教育」という言葉もまだまだ馴染みがなくて、学校でも家族でも、自分の周りでは性、そして生理の話はタブーのようなイメージでした。生理については保健の授業で「第二次性徴期になると女性は生理がきます」程度にサラッと触れただけで、当時まだ生理もきていなかった私には全然ピンときませんでした。 初めて生理になったのは小学校5年生の終わりごろでしたが、母親や同居の祖母からも特に何の説明もなく「これを使いなさい」とナプキンを渡されただけ。性のことや生理のことは、家庭でも相談するどころか口にすることもできないような雰囲気でした。 生理になったら水泳をやめるの?!生理になってから、母親にひと言「もうプールも入れないから、水泳教室はやめないといけないね」と言われました。今思えばなぜ母がそのように思っていたのかも疑問ですが、それがなぜなのか、当時の私は聞くこともできませんでした。 私は小学校1年生のころから水泳に通っていて、泳ぐことはとても好きでした。中学生になったら水泳部に入るのもいいな、なんて思っていたのですが、母の言葉を聞いて、初潮がきたら水泳はできなくなるのが当然なのだと感じた私。結局、水泳部に入りたいと思っているとも言えないまま、水泳もやめてしまいました。 高校生になって読んだ雑誌で衝撃!結局、生理についてしっかりと知識を得たのは高校生になってからでした。当時買っていたファッション雑誌に、生理についての特集があったのです。生理の仕組みや生理痛などの対処法、ナプキンやタンポンの使い分けも書かれていて、それを読んだ私は衝撃でした! タンポンという方法があったなら小学生のころに知りたかった! こんな風に誰かに教えてもらいたかったし、もっと気軽に相談できたらよかったのになぁ、と心から思いました。 自分自身が母になって、最近は以前よりは性教育の大切さが広まっているように感じています。性や生理のことについては、どうやって子どもたちに教えていくか、なかなか難しいことではあります。 ですが、やはり正しい知識を持っておくことは大事だと身をもって実感したので、子どもたちには正しい知識を身に付けさせたいと思っています。それに加え、性のことでも何でも相談しやすい家庭づくりを目指して、子どもたちが生理に対して不安にならないようにしてあげたいです。 監修/助産師REIKO文/よっちゃん
2021年03月06日すぐに作られ、活動期間終了後も残り続ける学校関係のグループLINE……。皆さんはどうしていますか?■ こっそり退会できる方法を知りたい真っ先にアクションとれない小心者。LINEって気軽に交換できるけど、PTA役員のグループの流れで友だちになった人とか、もう名前と顔が一致しなくて、誰が誰だかさっぱりわからないよ~。かといって友だち削除できずに、どんどこ増えていく…(たぶん相手も同じ気持ち)。※結局このあと「こっそり退会できる方法」とか調べたけど、どうやらないみたいなので思いきって退会したよ……。
2021年03月06日ウーマンエキサイトのみなさまこんにちは。ぐっちぃです。高学年くらいの子を持つと、だいたい家では動画を見てるご家庭も多いと思いますが、わが家も例にもれず、同じような感じですただ、閲覧基準を設けてるかと言われると「夜9時以降は見ない(動画)」だけで、他はとくに何も言っていません。理由としてはこんな感じ。だいたいはお友だちからおすすめされた動画や、好きなユーチューバーさんの歌などを繰り返し聴いてるのがほどんどかな。ちょっと前までは「1日1時間まで」や「勉強が終わってからじゃないと、見てはいけない」など、けっこう細かく決めていたんです。でも4年生で習い事を始めてから、1日を学校と習い事にほぼ持っていかれてしまっているので、なんとか自分の時間が持てる限られた1時間は自由に過ごさせてあげたい、と思うようになりました。きっとこれから子どもたちが大きくなって習い事を始めるようになると、だんだんと自分で調整できるようになってくると思うので、今すぐどうこうと焦らずに長い目で見るのもアリかな、とわたしは思っています。(もちろんそうはいかない場合もたくさんあると思うので、臨機応変にいきたいですね)。
2021年02月28日サッカー経験は小学生の時だけ。小2の息子が入団するタイミングでコーチを引き受けたけど、昔と今ではいろんなことが変わっているのを知った。長時間練習を良しとする時代でないので、効率よく理解させたいんだけど何かおすすめはある?というご質問をいただきました。みなさんならどんな練習を組みますか?これまでジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんがこの年代の指導で大事なことを教えます。参考にしてみてください。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<8人制から11人制への移行。幅とスペースの使い方が分かってない子たちにどう教えればいい?<お父さんコーチからの質問>はじめまして。子どもがサッカーをはじめたことがきっかけでチームの指導に携わるようになりました。サッカーは小学生の頃にやったぐらいで、当時と今ではルールなどもかなり変わっているようでイチから勉強している状態です。指導に関わっているのは2年生以下のチームなのですが、効率よく教えたいと思っています。もちろん年代的にまだまだ理解力などが足りない部分はあるし、個人差も当然あるのですが、自分としては長時間練習すればいいとは考えていなくて、土日なども練習の後に友達や家族と過ごす時間を持ってほしいと思っています。なので、子どもたちが理解しやすく、上達につながる練習メニューがないものがと悩んでいるのですが、何か良い方法があれば教えてください。<池上さんのアドバイス>ご相談、ありがとうございます。長時間練習を課すのではなく、土日など練習の後に友達や家族と過ごす時間を持てるよう指導者が考えてあげるのは、とても良いことだと思います。ただし、「効率よく教える」ことを念頭に置いても、いいものはなかなか出来上がらないと思います。相手は何しろ人間で、しかも個々で発達や成長の度合いがバラバラな子どもたちです。そこを少し考えましょう。■夢中にさせられれば、必ず上手くなるそんなに焦らずに、ゆっくり子どもと一緒にコーチも成長しいこう。そんな心づもりで取り組んでほしいと思います。まだ2年生以下ですから、サッカーが楽しく感じられることを第一目標にしてください。子どもたちが嬉々として取り組める。そんな練習を組み立ててもらえば、夢中にさせられれば、必ず上手くなるはずです。そんなふうに育成をとらえなおしてみてください。例えば、「今日の練習はこれで終わりだよ」とコーチが言ったときに、子どもからブーイングが起きるような楽しい練習、やり過ぎない練習が理想です。子どもたちが余力を残して「ああ、もっとサッカーをしたい!」「コーチ、やらせて」と言ってくるような練習にしましょう。■満足度が高い時間を提供しようジュニア時代は、試合が中心でいつも試合ができることが大事です。私は地元の大阪で「サッカープレーパーク」を週に1回行っています。1年生から中学生までが縦割りで一緒に行う、楽しく夢中になる練習です。90分の中で、60分が試合です。小学6年生にプレーパークの感想を尋ねると「試合がたくさんできるから楽しい」と口をそろえて言ってくれます。満足度が高いのです。試合と試合の間にトレーニングを30分挟みますが、それもみんな楽しそうにワイワイやっています。彼らが自由に自分自身で楽しさを見つけているように見えます。プレーパーク以外の場所でも、私は楽しいサッカーを心がけます。■難しすぎると面白くない、簡単すぎると飽きるそのバランス調整を!先日は小学校に招かれ、2年生の体育の授業を行いました。3対1の鳥かごをやってみました。中には、サッカークラブに入っている子もいれば、女の子も、サッカーをしていない子もいます。最初は、足で蹴らずに、手を使ってボールをパスします。取ったり、取られたりしながらみんなワイワイやっていました。途中で私が笛を吹いたら、手でやっていたのを足に変えます。同じ場所にいてもボールをもらえないので、みんな動き出します。最後までとても楽しそうでした。私の知っている学校では3年生で「ラインサッカー」をやるのですがラインサッカーは、ドリブルをしたらきちんとボールをラインのところで止めなくてはいけません。サッカーをしたことのない子どもがこんなことはなかなかできないだろうなと感じます。そのうえ「八の字ドリブル」もあります。大阪の小学生は「こんなん、サッカースクールやんけ」と言いながらやっていました。つまり、練習の難易度を大人のほうで調整してあげることが肝要です。難し過ぎると面白くないし、簡単すぎるとすぐに飽きます。■子どもたちの意見を聞いてみればいい練習メニューの本はいっぱい出ています。どんなものでもいいので、活用してみてください。子どもがそのメニューを楽しそうにやったなら、またやればいい。でも、食いつかないなと思ったら、やめて原因を考えます。動くグリッド(広さ)を考えるとか、まずは手でやってみるなど、手立てを考えてください。広すぎると疲れてしまい動かなくなるので、動く範囲を狭くしてみればいいのです。グリッドやコートのサイズを変えたり、行う人数を変えたりします。やってみてうまくいかなかったら、そのような微調整をしてください。そういった工夫をしても、なかなか楽しめないメニューもあります。それは「メニューがダメ」なのではなく、チームの成長の度合いにその時は合わなかった、ということ。そのように考えてください。実際のところはどうなのかという判断がつきかねたら、子どもたちに聞いてみればいいのです。「楽しそうじゃないように見えるけど、この練習、どう?」と。子どもがいろいろ教えてくれるはずです。池上正さんの指導を動画で見る>>■サッカーが俄然楽しくなるきっかけをつくる(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)サッカーが楽しくなる一つの要素として個人技を教えてもいいでしょう。例えば、ドリブルのフェイント。コーチが経験者であれば、やって見せてあげます。体を右左に動かし、相手を揺さぶって抜こうとする技術。横並びでドリブルしながら、相手を抜く。ちょっと止まるふりをして、スピードで抜く。それでも抜けないときはローリングターンがあります。アウトサイド、脚の外側からターンするものです。相手を抜かなくてもよく、視野を確保して他の人にパスができます。ローリングターンを覚えて、仲間にパスを出せば、ボールを相手に奪われず、自分たちでボールをつなげます。ボールがつながると、サッカーは俄然楽しくなります。低学年はサッカーの初心者です。トレーニングメニューを探して色々チャレンジしてみてください。どんどん勉強しましょう。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2021年02月26日上手くなるために自チームの練習だけでなく、自主練も取り組みたいと考えている人は多いのではないでしょうか。この記事では、1人でできるサッカーの練習メニューを紹介しています。1人での練習方法を探している人向けの内容となっているので、ぜひ参考にしてみてください。自主練でサッカーの個人スキルをアップ!サッカーチームに所属している小学生の中には、チームでの活動以外でもサッカーの練習をしたい、という人も多いのではないでしょうか。サッカーのスキルアップのためには、練習の質も重要ですが、練習量を確保することも重要です。そのため、チームの練習日以外でも自主練習をすることでスキルアップを図ることができます。自主練は隙間時間に行おう自主練は、学校が終わった後や休日にチームの活動がないときなど、空いた時間を見つけて行うようにしましょう。1日10分程度でもいいので、継続してコツコツ取り組むのがポイントです。一方で、JFAでは、小学生がサッカーをする時間の合計を300分/週以内にすることを推奨しています。例えばU9やU10であれば1回60分の練習を週2回行い、週末に40分以内の試合を1回行うのが理想だとされています。そのため、自主練のやりすぎには注意してください。1人でできるおすすめのサッカー練習メニューここからは、1人でもできるサッカーの練習メニューを紹介します。特別な練習グッズや用具がなくてもできる練習もあるため、ぜひ試してみてください。リフティングサッカーの基本とも言えるリフティングは、ボールさえあれば1人でどこでもできる練習です。様々な部位でボールを扱うことで、ボールタッチの感覚を養うことができるほか、ボールの芯を捉えなければリフティングが続かないため、継続して行っていると、ボールをしっかりと捉えられるようになります。また、リフティングボールを使えば、家の中など室内での練習も可能です。ドリブルリフティング同様、ドリブルもボール1つで行える練習です。インサイドやアウトサイドなど様々な部位を使い、また緩急をつけるなどして練習してみてください。また、マーカーなどの障害物を置いてそれを避けながらドリブルすることもできます。ボールタッチボールタッチは、足裏やつま先、インサイド、アウトサイドなど様々な部位を使って色々な形でボールを動かす練習です。ボールを様々な部位で扱えるようになれば、ドリブルやフェイントなど実践で必要な個人技を磨くことができます。足裏でボールを転がして前へ進む、左右のインサイド間でボールを行き来させる、などバリエーションも豊富なのでぜひ試してみてください。パス「パスは1人では行えないのでは?」と思う人がいるかもしれませんが、壁を活用すれば1人でもパス練習はできます。壁に向かってパスを出し、跳ね返ってきたボールをトラップして再びパスを出す、といった形で繰り返し取り組んでみてください。また、ただ闇雲に壁に向かって蹴るのではなく、パスをどこに出すのか狙いを定めるようにしましょう。マーカーコーンがあれば、2つ置いてその間にパスを通すようにすることもできます。トラップパスと同じように、壁を使えばトラップの練習をすることもできます。また、壁がない場合でも、ボールを真上に投げ落ちてくるボールをトラップすることもできます。実際の試合では、利き足だけでなく、逆足やふともも、胸など様々な部位でトラップするため、自主練でも様々な部位を使ってみてください。試合を観るサッカーは、実際にプレーするだけでなく、プレーを観ることでも上達します。近年ではインターネットを活用すれば、Jリーグはもちろん海外の試合も簡単に観ることができるため、試合も積極的に観てみてください。なお、試合を観る時は、特定の選手に焦点を当てて、動きやテクニックをチェックすることで、いいプレーのイメージを自分の中に植え付けることができるでしょう。まとめ今回は、1人でできるサッカーの練習メニューを紹介しました。1人であっても工夫次第で様々な練習ができます。パスやトラップ、ドリブルなどサッカーの基礎ともいえるスキルは、1人で十分鍛えられるため、ぜひ積極的に取り組んでみてください。
2021年02月26日パパイラストレーターのYUDAI9℃(ユウダイクド)と申します。とにかく奥さんと子どもに好かれたいと日々頑張る僕が、妊娠判明から育児に奮闘する様子を描いた連載マンガ「奥さんと子どもに好かれたい」の第23話です。 今回は、男の目線と父親の目線の違いについて。父親になったことで目線が変わったことに驚いて……!? 運転中の信号待ち、街ゆく人々をつい目で追いかけてしまいます。 僕の場合、子どもが生まれる前の目線と生まれたあとでは、街の様子がこんなに変わってしまいました。 子どもが生まれる前までは、赤ちゃんが横断歩道をよちよち歩く姿や信号が変わるギリギリのタイミングで走ってくる小学生などは、危なっかしくてストレスの対象でしかありませんでした。 それが子どもが生まれたあとはどうでしょう! 「あれは息子と同じぐらいの年かな?」「ちょっと前まで息子もあんな感じだったな」「小学生になったらあんな感じなのかな」と親目線で子どもたちを見られるようになり、運転の安全性も格段にアップ! 親になったら今話題の「あおり運転」なんてまず考えられませんね! これも親になってよかったことの1つだと感じています。 監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター YUDAI9℃2017年6月4日生まれの男の子を子育て中のパパイラストレーター。奥さんと子どもにどうにかして好かれたい一心で、毎日生きている。普段はこぶたのキャラクター「ポトフスキー」を描いている。
2021年02月23日子どもたちの学校生活の楽しみのひとつ、席替え。今度は誰の隣かな?どんな席になるのかな?ドキドキしながら待っている子も多いです。でもせっかく新しい席になったのに、わが子がなんだかちょっと困っていそう…ということもあると思います。そこで今回は、席替えで困ったとき、「どこまで先生にお願いしていい?」「どんなふうに相談すればいいの?」という点について、元小学校教諭の経験から対処法をお伝えします。視力が弱いなどの配慮が必要なときは「年度初めに」先生が工夫をしながら席を決めている最近の小学校での席替えは担任の先生が座席を決めるのが主流です。年度初めはなんの情報もないので出席番号順で決めますが、2回目からはみんなが落ち着いて授業を受けられるよう、交流関係や個性、身長の高低や学習態度など、さまざまなことを考慮して決めています。学校では自席での学習が多く、隣の席の子とペアワークをしたり、近くの友達と班を作ってグループワークをしたりといった活動も行われるので、座席によって学習環境は大きく変わります。そのため先生たちもいろいろな工夫をしながら座席を決めています。配慮してほしいことは、できるだけ具体的に伝える「視力が弱くて席が前の方でないと黒板の文字が読めない」「掲示物が目に入る場所だと気が散ってしまって学習に集中できない」など、座席の位置に配慮が必要な場合は、年度が始まったらすぐに先生にひと言伝えておくとよいと思います。できるだけ具体的に「2列目までなら見えます」「一番後ろの席だと見えません」と伝えてもらえると分かりやすいです。小学校入学したてなどでどの程度か分からないときは、「視力が弱く、黒板の字が見づらいと言っているので様子をみてほしい」と、言っておくのがいいでしょう。伝える方法は入学前に提出する書類の備考欄に書く、連絡帳に書くなど。もしくは、個人面談や保護者会のときに話しておけば大丈夫です。子どもは自分では先生に伝えられないことも私が小学1年生を担任していたとき、あれこれ考えて席替えをした翌日、一番後ろになった子の保護者から「一番後ろでは黒板の字が見えません」とお手紙をいただいたことがありました。教えてもらったのはありがたかったのですが、席替えをした後に班の目標を決めたりグループの当番を決めたりして、グループの活動をすでにスタートさせてしまっていたので調整するのに苦労しました。子ども自身が先生にその場で言えればよいのですが、なかなかそれを言い出せない子もいます。また、自分の視力が弱いことに気づいていない子もいます。低学年のうちは気になることがあれば、事前に保護者から担任へ様子をみてもらうようお願いしておくといいと思います。「いつも落ち着きがない子の隣にされてしまう」という悩みには時々、「うちの子がいつもお世話係にされている」という保護者の声を聞くことがあります。学校にはいろいろな子どもがいますし、先生ひとりで30人を手厚くみるのは難しいもの。手伝いをしてくれる子の存在はとても頼りになります。そのため、しっかりしている子、落ち着きがある子、マジメな子は、ちょっとお手伝いが必要な子の隣になりがちです。ですが、お手伝いが必要な子のお世話ばかりで自分のことに手が回らないような状態では、保護者が心配されるのもわかります。私が担任のときは、しっかり者の子どもを、ちょっと対応が大変な子の隣にした場合は、次の席替えでは落ち着ける席に…とひとりに負担がかかりすぎないように工夫しながら座席決めをしていました。しかし、保護者が見ると続けて同じようなお世話係を任命されている子どももいるのだと思います。きっと先生はその子なら大丈夫、頼りになると信頼してその席にしているのでしょう。そこで、まずはわが子の様子をよく見てみてください。子ども自身が「それぐらいなんてことない!大丈夫」と思っているようなら成長するチャンスと考えて、見守ってよいと思います。担任の先生に相談するときはただ、あまりにも授業に集中できていなかったり、負担に感じているなと思ったら、担任の先生に相談してみるのがいいでしょう。そのときは「〇〇くんの隣はやめてください」「△△ちゃんの隣にしてください」というお願いの仕方ではなく、「授業に集中できず、困っているようです」「〇〇くんと以前トラブルがあり心配しています」と情報や状況を伝え、様子を見てもらうようお願いすると、先生も対応しやすいのではないかと思います。かかわり方を子どもが学び、教えられることもパパやママが、子どもから話を聞いて「授業中は話しかけられても気にしない」「片づけの仕方を教えてあげる」など、対処法を一緒に考えてあげることで、子ども自身の成長につながる場合も多いです。また、子どもたちは適応力が高いので、「この子が怒っているときは、ひとりにしてあげるのがいいんだよ」「優しく、ひとつずつ教えてあげるとわかるんだよ」など、その子とどんな付き合い方をするとうまくいくのかを学んでいて、先生である私が教えられることも多かったです。座席がかわると学校生活もかわります。子どもたちは新しい友達ができたり、大変な思いをしたり、さまざまな経験をします。親としては「わが子がいい状態でいられること」を最優先に考えますが、いろいろな面を見ながら、保護者と先生が手を取り合って、子どもたちの成長を協力して見守っていけるといいなと思います。<文・写真:ライターHIDE>
2021年02月21日もうすぐ中学生になるので11人制の準備をさせたいけど、8人制とはコートの大きさも異なるので、どうしても中盤がぽっかり空いたり、自分でスペースを見つけることが出来ない子どもたち。11人制の動きを教えるにはどうしたらいい?とご相談をいただきました。実はこの時期よくある質問なのだそう。みなさんのチームではどうしていますか?これまでジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんがアドバイスを送ります。参考にしてみてください。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<サッカー初めての子たちに楽しく基礎を教えるメニューが知りたい<お父さんコーチからの質問>こんにちは。小6の子たちを担当しています。11人制への移行段階での指導についてご相談です。私が指導しているのは地域の少年団で、ほとんどの子が同じ中学で部活に進みます。サッカーを続ける子は中学に入ると11人制になるわけで、今のうちから準備をさせたいと思っているのですが、やはり8人制とは勝手が違うのでなかなかうまくいきません。どうしても中盤にスペースができてしまったり、ボールの受けどころなど自分でスペースを見つけることや、スペースを作る動きが難しいようです。11人制のプレーを理解させるためのおすすめの指導などはありますか。<池上さんのアドバイス>ご相談、ありがとうございます。まず最初に申し上げておきたいことがあります。8人制から11人制というように、人数が増えるとサッカーの理解が変わるわけではありません。幅と深さを理解して相手を崩していく、もしくは守る。そこは同じです。■8人制のうちから理解させてほしいこと攻撃にしても、守備にしても、コートのサイズが大きくなれば、動く距離は変わります。パスの長さも変わる。当然のことです。ただ、その成り立ちをきちんとわかっていれば、あとは距離に対応するだけのことです。逆に言えば、8人制のところでちゃんと理解させなくてはいけませんよ、ということです。例えばドイツは、11人の前に9人制でプレーさせます。コートの大きさも、縦はペナルティエリアのライン前まで両方のゴールを出し、サイド(横)も狭くします。コートは11人制とそんなには変わらないうえに、9から11と2人しか増えないので、やるべきことはほぼ変わりません。パスもちゃんとつながります。9人制の前は7人なので、そこも同じようにスムーズです。■味方同士の距離感を保つようにトレーニングする一方の日本では、少年サッカーの8人制が大人のコートの半分サイズになります。大人コートで2面とれて、ゴールも小さいわけです。ところが、11人制になると、コートのサイズが倍になる。練習の中で成り立ちを理解しプレーしてきたのなら問題ないのですが、クローズドスキルが多くなってしまうような練習が多かったのなら、なかなかうまくいかないかもしれません。そうならないためには、8人制で味方同士の距離感を保つようトレーニングする必要があります。例えば、守備。サッカーの世界でいう「アコーディオン」のように、味方との距離が長くなったり、短くなったりするのはよくありません。選手間の距離が伸びるとスペースができて、そこを相手に使われてしまいます。つまり、コンパクトにポジションを取る。これを少年の間に身につけてもらわなくてはいけません。逆に、攻撃では広がって、スペースを生むことが需要です。幅と深さを理解させてあげることです。攻撃では広がって、ボールを奪われたら広がらずにコンパクトに守る。これを8人制でも伝えていきます。■今のやり方は中学に行く前の「塾」のようなもの。先取授業する必要なしただ、いただいたご相談では、もっと大きな問題があるような気がします。11人制に備える練習が、中学に行く前の塾のように見えるのです。そもそも、子どもたちの成長は時間がかかるし、個々でその速度も異なります。大人はそこを理解したうえで、子どもが自由に自分から様々なものを学び取っていく環境を用意するのが最も重要な役割です。どう考えたほうがいいと思う?などと、常に問いかける。例えば試合で、スペースが生まれてしまい、そこを使われて失点したり、ゲームを支配される。そんな体験はすべきです。そのような失敗をしなければ、自分でどうしたらいいかを考える経験ができません。すべて一から十まで教え込んで、成功させるばかりでは、彼らが知らないことがでてきたときに、どうしたらいいかを考える力を養えません。転ばぬ先の杖を立てては、足腰が鍛えられないのです。まずは、6年生ならば、8人制のサイズの幅と深さのトレーニングをやってください。賢くサッカーをする仕組みを理解することが重要です。例えば左サイドにボールが動いたら、相手も警戒する。そうなれば、右に大きなスペースが開く可能性がある。そういう理解を6年生はできるようにしてください。狭いところから広いところに出て行く。守る側もそれが常識で狭い側はタイトに寄せる。広いスペースの選手はぴったりはつかず、間合いを開けておく。そうすれば、サイドチェンジされても、スライドして広くカバーできます。次のステージで困らないように、とご相談者様は考えておられるようですが、次のステージでやるべきことを前もってマスターする必要はありません。今の学年でやるべきことがちゃんとして入れば問題ないのです。■大人が形ばかり追いかけると、選手たちの自分で解決する力が育たない私がジェフの中学生をみたとき、中1は小学生のサッカーしかできなくて当たり前だと話しました。入ったらすぐに2年と試合をします。ジェフに受かった子はみんな小学生時代はエース級の選手なので意気揚々と臨みますが、5分で3点取られたりしました。ここで初めて「中学生のサッカーは小学生と違うよ。これからうまくなろう」と話すのです。ペップ・グアルディオラ(イングランドマンチェスターシティの監督)が2017-18のマンチェスターシティーで成功させた「5レーン理論」という方法があります。縦に5つのレーン、横に3つのゾーンを分けて説明しています。これはチーム戦術としてみんなが理解して、それぞれがこうしよう、ああしようと考えながらプレーするひとつのベースとなる考え方です。これをやったら上手くなるわけではありません。それなのに、日本の指導者には、言葉ばかりにとらわれてしまいがちです。大人が形ばかり追いかけると、選手たちに自分で解決する力が育ちません。基本的な指針はあっても、違う解決法を選手が取るかもしれない。それはそれでいいのです。選手がその時にやったことが、その選手の「正解」だと受け取ってください。それなのに、日本ではコーチが「さっき言ったでしょ」と自分の考えや見方、とらえ方を押し付けてしまう傾向があります。あくまでも、選手が選択したことが「そのときの答え」なのだ、トレーニングは選手を自立させるためにある、ということを覚えておいてください。池上正さんの指導を動画で見る>>■中学に備えて5号球を使うのもリスクがある(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)この季節、6年生のコーチの方々に「もうすぐ11人制になりますが、なにかやったほうがいいですかね?」とよく尋ねられます。「ちゃんと育てておけば、8人が11人になろうが問題ないですよ」と私は答えます。加えて、この時期、6年生の練習や試合でいきなり5号球を使い出す指導者がいます。これもいいとは思いません。日本はオスグッドになる子が多いです。無理させず、中学生になったら蹴ればいいんだよと伝えましょう。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2021年02月12日1992年よりスペインで暮らし、サッカー指導の現場で奮闘してきた佐伯夕利子さん。2003年には日本人女性初となる、スペインの指導ライセンスレベル3(日本のS級に相当)を取得。アトレティコ・マドリードの女子チームやビジャレアルのアカデミーで指導を行ってきました。2018年にJリーグの特任理事に選任されると、2020年に常勤理事となり、スペインより(11/30~2/1まで一時帰国中)帰国することになりました。育成について多くの知見を持つ佐伯さんに「子どもたちを伸ばすために、指導者が変わらなければいけない理由」をテーマにインタビューを行いました。ビジャレアルの育成改革を中心とした、濃密なインタビューを4回に渡ってお届けします。(取材・文鈴木智之)育成の名門ビジャレアルが「ピッチ外」という育成で一番大変な面に目を向けるようになったキッカケとは(写真はサッカー少年のイメージ)■小中学生で親元を離れるのは良いことなのか――佐伯さんが所属していたビジャレアルは、育成に定評のあるクラブです。スペインの年代別代表に選手を輩出し、トップチームにも多数の選手を送り込んでいます。育成に実績のあるクラブが、なぜ改革をしようと決断したのでしょうか?私が所属していたビジャレアルが、アカデミーの指導改革を行ったのが、2014年です。ビジャレアルはご存知のとおり、育成に特化してクラブを運営してきました。アカデミーからトップチームへと選手が昇格し、クラブとしても欧州チャンピオンズリーグなどで上位に食い込む中で、国内外から評価を得るようになりました。ビジャレアルはスペイン全土から選手をスカウトし、寮に入れて育成していきます。一番下は小学6年生です。小学生、中学生という多感な時期に、親元を離れて生活するのが良いことなのか。まずそこに葛藤がありました。スペインは地域性が色濃い国です。ビジャレアルはバレンシア州にあるのですが「バレンシア語」といって、使う言葉も違います。――別の地域から来た子どもは、馴染むのが大変ですね。そうなんです。遠方から来た子達を地元の学校に入れても、授業がバレンシア語なので、何を言っているかわからない。そのため、学校に馴染むことができないといった問題がありました。そのような経緯があり、(小学生年代で越境させる子はほとんどいなくなりました)。やはり、多感な時期は親元で生活するのがいいだろうという結論に達したのです。このように様々なトライアンドエラーを繰り返しながら、選手の育成をしてきました。寮生活をしている子は100人ほどいますが、それだけの数がいると、人間性の部分での指導、アプローチが行き届かないこともあります。そこであるとき、気がついたのです。「私達はプロクラブの指導者と名乗っておきながら、グラウンドの中で行われることだけを指導しているのではないか」と。やれ4-4-2だ4-3-3だという話ばかりで、グラウンドを一歩離れた選手の姿に、どれだけ関心を持って指導していたのだろうかと省みたのです。■アカデミー生の90%以上はプロになれない――ヨーロッパのトップクラブのアカデミーが、そのような観点を持ったことは、非常に興味深いです。ビジャレアルのアカデミー生は"フットボールバブル"と呼ぶべき、恵まれた環境でサッカーに取り組んでいます。全額クラブ負担で衣食住のケアがされていて、寮には栄養士もランドリーサービスもあります。Tシャツにさえ、アイロンをかけてもらえる環境です。学費はクラブが負担し、サッカーをすることで報酬も得ています。一般の中高生ではありえない環境ですが、その状態で長く育ってしまうと、いつしかそれが普通になってしまいます。そして18歳になると高級車を買ったり、iPhoneの最新版を持ったり、ブランド品を身につけたりという感覚になってしまうわけです。――まさにバブルですね。普通の中高生の感覚からかけ離れた状態をクラブが作っておきながら、彼ら全員がプロ選手になれるわけではありません。プロとして契約書にサインできる選手が、アカデミーの中で何人いるかと考えた時に、ビジャレアルのようなエリートアカデミー選手でも6~7%という数字が出てきました。つまりアカデミーの93%の選手は、プロとして生計を立てて行くことができないわけです。クラブもそれを理解しながら、選手に投資をしています。プロになった1%の子だけに目を向けて、その他の 99%の子達に責任を持たなくていいのでしょうか。「トップチームに何人昇格した」「他のクラブに高額で移籍させることができた」というのが私達の勲章ではなく、いま面倒を見ているアカデミーの選手達が、サッカー選手ではなくなった時、もっと言うとビジャレアルというバックグラウンドがなくなった時の姿に責任を持つことが、私達指導者の責務ではないかという反省が、改革のきっかけになりました。■ピッチ外という一番大変な面に向き合うようになったキッカケ――非常に考えさせられますね。ごくまれに、ユース出身の選手が犯罪を犯したというニュースを耳にします。でも、その段階ではもう自分たちのクラブの選手ではないので、大抵が知らん顔をします。「何年か前に、そんな選手いたよね」「ひどい人生を送っているね」と話をするだけで、彼らがビジャレアルのアカデミーにいた時、つまり成長段階で彼らの周りにいたのは、他ならぬ私達です。アカデミーを巣立っていった選手が、そのような状況になっていることに対して、「私達は責任を感じなくていいのだろうか?」といったことを指導者間でディベートし、内省を行いました。――責任感あふれる行動だと思います。指導者として勇気を持って、一番大変でエネルギーを吸い取られるところに、あえて向き合っていく。それがプロフェッショナルクラブの指導者と言えるのではないか。指導者とはそういう仕事なのではないかという考えに基づいて、改革をしました。たとえばAという選手がいたとして、彼は学校では生徒会長であり、彼女の前では恋人であり、クラブではおとなしいキャラクターだけど、親の前ではよく喋る子だったりと、様々な側面をもっています。しかし、私達は「サッカークラブにいるA君」という面でしか見ておらず、判断していませんでした。105m☓68mのグラウンドの中にいるときのA君に対してしか、アプローチしていなかったのです。――サッカー選手としてだけでなく、ひとりの人間として包括的に見ることの大切さに目を向けたのですね。サッカー選手としての価値を高めていくことが、最終的なクラブの目標としてはあるけれども、「価値とは何だろう?」と考えた時に、ボールを上手に扱えることなのか、速く走れることなのか、デュエルでたくさんボールを奪うことができることなのか......。そうではなく、もっと壮大なものではないだろうかという結論に達しました。つまり「人として豊かになれば、ピッチ上でのパフォーマンスにもプラスに現れてくるのではないか」ということです。なぜならばフットボールは、スピードやパワー、持久力など数値で測れるものを競う競技ではなく、様々なファクターの中から瞬時に判断し、たくさんの選択肢を持った中から、最適な行動を自分で選び取ることが必要なスポーツだからです。そこにスキルが加わり、クオリティの高いパフォーマンスに変わっていきます。■学校と連携して選手の日常を知る取り組み――どのようにして、サッカー以外の部分に目を向けていったのでしょうか?ひとつは学校との連携です。勉強に対してどのように取り組んでいるのか、学校ではどのような生徒なのか、先生との関係性はどうかなど、学校に対してクラブの指導者が積極的に関わるようになりました。いまでは学校の職員会議に、ビジャレアルのスタッフが参加する関係性です。さらに「Google Drive」というITソフトを使い、その選手に関わる多くの人と情報を共有し合う仕組みを作りました。Aという選手には、サッカーの指導者、寮の生活指導スタッフ、勉強を担当する先生、掃除や洗濯など身の回りのケアをする人など、たくさんの人が関わっています。そこで「Google Drive」の中に、Aという選手のファイルを作り、その日にあった特筆事項などを共有します。――現代的な仕組みですね。たとえば、学校の先生が「A君は同級生のB君と激しい言い争いをして、気が立っているので、寮に戻ったときの態度が悪いかもしれません」と記入しておけば、寮の生活指導の先生も「なんだこいつは。態度悪いな」となるのではなく、A君を取り巻く環境を理解することで対応も変わり、コミュニケーションも豊かになります。コーチはA君の身に起きた出来事を知っているので、練習場に来る時はふてくされているだろうなと、前もってイメージすることができます。そうすると、A君と接するときの指導者の態度も変わってきます。■一人ひとりが豊かになることがチームの強化につながる――それをチーム全員分するというのは、時間もエネルギーも相当かかりませんか?はい。チームに選手が20人いるとして、それぞれの人格や置かれている状況、バックボーンは全員違います。そうであるにも関わらず、私達はチーム全体にメッセージを発したり、フィードバックを行ってきました。それらの意味のなさに気がつき、すごく反省しました。個々にアプローチをし、個別に最適化を図ること。その結果として、選手一人ひとりが豊かになることが、チームの競技力や強化につながるのではないかと、考えが変わりました。そのような取り組みを行い、一つひとつ改革をしていきました。(第2回に続く)佐伯夕利子(さえき・ゆりこ)1973 年10月6日生まれ/イラン生まれ92 年にスペインに移住し、93 年から指導者の道を歩み始める。レアル・マドリードのスクールをはじめ、スペイン男子3 部リーグ、アトレティコ・マドリッド女子チームなどで監督経験を積む。08 年からビジャレアルに在籍し、男子U19のコーチ、レディースの監督、女子部統括責任者などを歴任。18 年に公益社団法人日本プロサッカーリーグの特任理事(非常勤)に選任され、2020年3月からJリーグ常勤理事。
2021年02月02日1対1が強くなりたい。相手からボールを奪えるようになりたい、と思っている子は多いのではないでしょうか。小学生年代でよく行われる練習でもある1対1。基礎的な練習であり、プロの試合でもあらゆる場面で行われるサッカーの基本ともいえるものです。どんな風に1対1を習得させることが大事なのか。日本と海外では教え方は違うのか。どうしたら自らボールを奪いに行けるようになるのか......。ドイツ・フライブルク在住で長年ドイツで少年サッカーの指導に携わり、様々な情報を発信している中野吉之伴さんが、元ドイツ代表DFルーカス・シンキビッツ氏に育成年代ではどのように1対1を学ぶことが大事なのかをインタビューしました。(取材・文:中野吉之伴)1対1の能力をどう伸ばせばいいのか(写真はサッカー少年のイメージ)■とにかく「抜かれない」こと重視か、不必要に激しいぶつかり合いの両極端になってないか「もっとがつがつボール奪いに行けよ!」「簡単に交わされるんな!」「デュエルを激しく!」子どもたちの試合を見ているとそんな指導者や保護者の声が飛び交うことがありませんか?1対1におけるボールのせめぎあいはサッカーにとってとても大事な要素。でもどうすればその能力を伸ばしていくことができるんでしょう?どのように取り組めば怖からず、激しくなりすぎずに自分からボールを奪う感覚を身につけることができるのでしょう?そこで元ドイツ代表DFルーカス・シンキビッツ氏のお話を伺いました。ケルン育成育ちのシンキビッツ氏はルーカス・ポドルスキ選手の同期で、ケルン、レバークーゼンなどで活躍。現役引退後は指導者の道を歩み、現在はブンデスリーガ2部所属のフォルトゥナ・デュッセルドルフのセカンドチームでアシスタントコーチを務めています。育成年代でも指導者経験のあるシンキビッツの言葉からはとても学ぶものが多いです。個人的な見解ですが、日本の小学生年代の練習や試合を見ていると、1対1の局面で相手と距離をとってとにかく"抜かれない"ことばかりに一生懸命になっているか、あるいは相手がけがするかどうか度外視で不必要に激しいぶつかりで競り合おうとする守り方が目立つような気がするのです。もちろん、正しい守備の技術を身につけて、いつ、どこで、どのようにボールを奪いに行くべきかをわかっている指導者や子どもたちもいますが、印象としてそもそも取りにはいかないか、行くなら相手をつぶしすくらいでいくかという両極端な守備を見かけることが多い気がするのです。■1対1でボールを奪う感覚を身につけるためにどうしたらいいか1対1の競り合いでは激しい体のぶつけ合いも必要にはなりますが、そこでは確かな守備技術が求められます。体の使い方、足の動かし方、間を詰めるタイミング。そのあたりの感覚を経験を重ねるごとに身に着けていかなければならないでしょう。ではどのように取り組むといいのでしょうか。シンキビッツ氏は「子どもたちがボールを奪う感覚を身につけるためにはどうしたらいいのか。僕はいろんな学年の子どもたちが一緒になって遊ぶのが一番いいんじゃないかと思うんだ。ドイツには"ベルトマイスターシャフト"(ワールドカップ)という遊びがあるんだ。ルールは簡単でゴール一つで、あとは子どもたちはみんな2人一組ずつになる。GKがボールをけり上げてそこからはみんなでバトルロワイヤル。ボールを奪い合ってゴールを決めたペアから勝ち残っていくというゲームなんだ」と、とある遊びの存在を教えてくれました。■「あれ?そういえば......」と、遊びの中での気づきが大事そしてそのゲームでどんなことが起こるかというと......。「最初はね、うまい子とか年上の子とやっているとなかなか勝てない。でもそのうちに『どうやったら止められるのかな』『いつ仕掛けたらいいのかな』『どこで取りに行けばいいのかな』というのを考えるようになる。『あれ?あいつそういえばいつも右サイドばっかりに抜いてくるな』というのに気づいたら、これまでとは違った守り方を試してみたりするだろうね。あるいはうまい子や年上の子たちの動きを見て、『あの子、うまくボールをとるよな。どうやってるんだろう?』と観察するようになったら素晴らしいよね。だから1対1をそうやった遊びの中でどんどん繰り返し試すというのがやっぱりいいと思う。うまい子とか強い子、速い子と一緒に遊べて、様々な状況があって、そのなかで子どもなりに考えて取り組める環境が大事なんだ。過程を細かく分けてトレーニングやることも大事だけど、やりすぎはよくない。守り方とか体の向きとか、いつもいつも指導者が理想とする『あるべき姿』ばかりを提示すべきではないんだよ。『外を切って体を半身にして守るんだ!!』とかよく聞くけど、そればかり言われていたら、子どもたちはその通りにしか守れない。でも選手は自分の目で見て、状況を認知して、その局面ではどうやったら守れるのかというのと向き合わないといけないんだ。子どもたちに自分でプレーをさせなきゃいけない。うまくいかないし、気づけないしという子だっているだろう。そういう時は問いかけてあげることがやっぱり大事だ」とシンキビッツ氏。「ちょっとおいで。さっきから見ていると、あの子に5回連続でおんなじ形で抜かれているけど、なんでだろうね?あの子はどこがうまくできているんだろう?」など、子どもたちが自分で気づくような問いかけが大事なのだと教えてくれました。■子どもたちが疑問を持ったり悩む機会を大人が奪ってないか自分で状況を認知してプレーできるようになるためには、考えて取り組める状況が必要だというシンキビッツ氏ですが、最近では大人が子どもたちの疑問を持つ機会を奪っていないか、という指摘も。「子どもたちは普段サッカーをしているときにそこまでのことを考えてはいない。それはいいことなんだけど、そこにちょっと刺激を与えてあげるのが必要な時もある。何度もチャレンジをして無意識下でひらめきがでてくるようになるような取り組みもなきゃダメなんだ。特に最近は子どもたちが自分で疑問に思ったり、どうしようと悩む機会が少なくなっている。全部大人がおぜん立てしようとしてないだろうか。答えが先にないだろうか。お望みの答えを待っていないだろうか」さいごに、子どもたちが自ら考えて判断できるようになるために、大人はどうすればいいのか、1対1で「いつ、どこで、どのように」ボールを奪いに行くのかを身につけさせるためにはどうすればいいのかのアドバイスをいただきました。「子どもたちは8歳くらいになったら自分で何がうまくいって、何がうまくいかなかったかの判断はできるようになる。でも大人が『こうしなきゃいけない』『こうしたらうまくいく』という答えばかりを与えたら、子どもたちは自分たちで考えて挑戦して、その中で貴重な経験をする機会がなくなってしまう。だからA、B、Cというやり方を学んだとして、そのどれもでもうまくいかないときに次のアイディアが出てこないんだ。アイディアを自分で生み出すという機会がないんだから。でも『監督はA、B、Cしかいってないよ』というのが答えではさみしくないだろうか?1対1はピッチエリアや試合の流れでどう守るべきかが変わってくる。『いつ、どこで、どのように』を無視してはいけないし、自分の特徴を生かすためにどう守ればいいかをそれぞれが見出せなければならないんだ。だからこそ、それぞれがいろんなエリアと状況でどんどん積極的に、賢く挑戦できる環境を指導者が作ってあげることが大切だと思うんだ」中野吉之伴(なかの・きちのすけ)指導者/ジャーナリスト大学卒業後、育成年代指導のノウハウを学ぶためにドイツへ渡る。現地でSCフライブルクU-15チームでの研修など様々な現場でサッカーを学び、2009年7月にドイツサッカー連盟公認A級ライセンスを取得(UEFA-Aレベル)。2015年から日本帰国時に全国でサッカー講習会を開催し、よりグラスルーツに寄り添った活動を行う。主な指導歴:フライブルガーFC(元ブンデスリーガクラブ)U-16監督/U-16・18総監督などを経て現在はフライブルガーFCのU13監督を務める。著書・監修本に「サッカードイツ流タテの突破力」(池田書店 ※監修/2016年)/「サッカー年代別トレーニングの教科書」(カンゼン ※著者/2016年)/「ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする」(ナツメ社 ※著者/2017年)などがある。
2021年02月02日メイクに興味を持ち始めた娘たち。ある日、ファンデーションについて質問をされたのですが……。■メイクは教えられそうにない何も隠せてないけど、ファンデーションなんで塗るん…?(自分に問いたい)。娘たちには、私ではなくメイク動画などで勉強してもらいたい(涙)。
2021年01月30日サッカーを始めたばかりのお子さんをお持ちの保護者の中には、ボールを購入しようとしている人もいるでしょう。サッカーには様々なボールのサイズがあります。この記事では、サッカーボールのサイズについて解説します。小学生はどのサイズが適切なのか、ボールを選ぶときにはどういった点に注意すべきなのか、などについて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。ボールのサイズは年齢によって異なるサッカーボールには、1号球から5号球まで5種類のサイズがあります。しかし、1号と2号はサインボールやリフティングボールとして利用するのが一般的であり、試合で使用するのは3号球以上となります。そして、年齢に応じて使用するボールのサイズが異なるため、ボールを購入する際はお子さんの年齢を考慮する必要があるでしょう。引き続き、ボールのサイズと年齢の関係について解説します。3号球3号球は、主に幼稚園児~小学校低学年が使用するボールです。競技用のボールとして最も小さいサイズで、非常に軽いため、小さい子どもでも扱いやすくなっています。なお、規格は以下の通りです。周囲:58〜60cm直径:19cm重量:300〜320g4号球4号球は主に小学生年代で使用されるボールです。普段の練習や公式戦などでもこのサイズが使用されています。これからサッカーを始める小学生のお子さんがいる場合は4号球を購入するといいでしょう。なお、将来的には5号球を使うことになりますが、小さいうちから5号球を使用すると怪我に繋がる恐れもあるため、4号球を購入するようにしてください。なお、規格は以下の通りです。周囲:63.5〜66cm直径:20.5cm重量:350〜390g5号球5号球は、中学生以降で使用するボールです。高校や大学、社会人、プロもこの5号球を使用するため、一般的なサイズのサッカーボールというと5号球のことを指していると考えてください。なお、規格は以下の通りです。周囲:68〜70cm直径:22cm重量:410〜450gサッカーボールの選び方ここからは、サッカーボールを選ぶときのポイントについて解説します。スポーツショップに行くとたくさんのサッカーボールが置いてあります。どれも同じように見えるかもしれませんが使用目的によって違いがあるため、参考にしてみてください。使用するグラウンドを考慮サッカーボールには、大きく分けて土用と芝用があります。このボールはそれぞれ土での使用、芝での使用を想定して作られているもので、土用を芝のグラウンドで、芝用を土のグラウンドで使用すると、ボールが跳ねすぎたり逆に跳ねなかったりするので注意が必要です。なお、土用のボールは衝撃に強い素材を使用しており、固いグラウンドで使用しても傷みにくくなっています。一方の芝用は伸縮性のある素材を使用しており、跳ねやすく作られています。検定球かどうかサッカーボールの場合、サッカー協会やサッカー連盟が規定している規格を満たしているボールには「検定マーク」がつけられています。JFA検定球はJFA(日本サッカー協会)の規格を満たしているボールで、FIFA検定球はFIFA(国際サッカー連盟)の規格を満たしているボールです。JFA検定球でもFIFA検定球でも検定マークがついていれば、ボールの品質が信頼できる証拠になります。そのため、練習や試合などでも安心して利用できるでしょう。公式試合では検定球を使用することが求められているので、購入の際に検定球であることを確認しましょう。今回は、サッカーボールのサイズの概要とボールを選ぶときのポイントについて解説しました。小学生の使用するサイズは4号球です。年齢に応じてボールのサイズが定められているため、5号球を小学生のうちから使用するのは避けるようにしてください。また、ボール選びの際は、使用するグラウンドを考慮し、検定マークの入っているものを選ぶようにしましょう。
2021年01月29日ムスメちゃんとオコメちゃん
ドイツDE親バカ絵日記
yopipiのプチプラコーデ〜ときどき育児日記〜