女優の有村架純と俳優の國村隼が、映画「RAILWAYS」シリーズの最新作『かぞくいろ』(2018年公開)に出演することが1日、わかった。同シリーズは地方のローカル線を舞台に、主人公が自分の生き方を見つめ直す姿を温かく描き、これまでに中井貴一、三浦友和が主演を務めた。新作ではシリーズ初となる「女性運転士」の物語を描く。有村は25歳で未亡人となり、夫の連れ子を抱えて夫の故郷の鹿児島で一念発起して鉄道の運転士を目指す主人公・晶を演じ、國村は晶の義父・節夫を演じる。毎回鉄道が登場する同シリーズだが、今回は九州の「肥薩おれんじ鉄道」が登場。九州新幹線の開業を機会に2004年に独立し、熊本県八代から鹿児島県川内を結ぶ第三セクター鉄道で、地元の新鮮な食材を使用した食事をゆったりと楽しめる食堂車「おれんじ食堂」が人気を呼んでいる。メガホンを取ることになった吉田康弘監督は「大切な人を失った哀しみを、互いに埋めていく再生の物語です。血の繋がりだけじゃない、新しい家族のカタチを提示することができたらと思っています」と意気込んだ。2018年1月にクランクインし、2月のクランクアップを予定している。○有村架純コメントレイルウェイズ過去2作品からの温かいバトンをしっかりと受け取り、今作の中にいる人と人が分かり合うには理屈じゃない何かがあり、本当の家族、愛、絆を、時間と共に見つけていければと思います。今回、私もまだ未経験であるシングルマザーという役どころですが、彼女の努力や気持ちに寄り添えるように、キャスト、スタッフの皆さんの力をお借りしながら、頑張りたいと思います。素晴らしい温かい作品にしたいです。○國村隼コメント吉田康弘監督とは今回が初めてです。いつもそうなのですが、初めての組に入るのが何度経験しても新鮮で、大好きなんです。「さぁ、この組はアップするまでどんな風に駆け抜けていくのか!」とワクワクドキドキします。久し振りの有村くんも居ますし、久し振りの鹿児島の地ですし、温泉と芋焼酎のパワーも借りていい作品になるよう頑張って参ります。
2017年12月01日オトナの土ドラ第11弾として12月2日(土)より東海テレビ・フジテレビ系にて放送が始まる「オーファン・ブラック~ 七つの遺伝子~」の制作発表会見が29日、都内にて開催され、主演の知英、共演の竹中直人、西銘駿が出席。知英さんが西銘さんとの共演の様子を明かした。BBCドラマの日本初のオフィシャルリメイクとなる同作は、孤独を抱えたシングルマザー・青山沙羅が線路への飛び込み自殺を目の当たりにし、自殺した女のカバンを持ち去ったことで人生が予想不可能な方向に転がり始める物語。知英さんが沙羅をはじめ7役に挑戦する。連続ドラマ初主演の知英さんは、オファーを受けた際の様子を、「私にできるのかな、といいますか、『何で私なのですか?』という質問をしました」と明かすも、原作の面白さに魅了され、「たいへんだろうけど、がんばってやってみたいなと思いました」とふり返った。1人7役については、「1人の自分が演じるのですが、7人がみんなそれぞれ別人に見えなければいけないので、演じ分けることが大変です。CGのシーンがすごく多くて、たまには相手がいなかったり、自分ではない相手だったりしますので、そういうところで苦労をしています」と明かした。また、知英さんは「7役の中で子どもを持っている役が2人いるのですが、お母さん役は初めてで、しかもシングルマザーということもあります。なので、お母さん役がちゃんとできるのかなと不安でもありました」と母親役にも初挑戦していることを告げた。「でも、実際にやってみて、子どもがすごく好きで、楽しかったし、癒されました」とにっこり。沙羅の義理の弟役を演じる西銘さんは、「義理の弟ということで、役でも、プライベートでも(知英さんを)支えていけたらなと思っています」とあいさつ。知英さんとの共演については、「本当に嬉しいです。現場ではお芝居のアドバイスをたくさんくださります。1人で何役もされていて、最初は本当に圧倒されました。お姉ちゃんとしても、女優としても本当に尊敬しています」と目を輝かせた。23歳の知英さんは、19歳の西銘さんとは今回が初共演。知英さんは、西銘さんについて、「弟の役なのですが、本当にかわいくて。こういったら失礼かもしれないのですが、本当に弟みたいな感じで。年下の人がすごく苦手なのですが、すごく親しくできます、なぜか」と笑顔を弾けさせた。さらに知英さんは、「共演するまでは(西銘さんのことを)あまり知らなかったので、色々なお話をしています。『KARAの曲を聞いたよ』という話もしました」と交流の様子を明かした。「弟ができた気分はどうですか?」と質問されると、知英さんは、「すごく嬉しいです。グループ(=KARA)のときも末っ子だったし、(実際の)姉妹の中でも末っ子だし、どこに行ってもまだ若いので末っ子だったのですが、こうやって年を重ねていったら、もちろん役ではあるのですが、弟もできていくのかなと思いました」としみじみと心境を言葉にした。オトナの土ドラ第11弾「オーファン・ブラック~ 七つの遺伝子~」は12月2日(土)より毎週土曜日23時40分~東海テレビ・フジテレビ系にて放送。(竹内みちまろ)
2017年11月29日モデルでシングルマザーだったMALIAさん(34)が自身4度目の結婚を発表し、話題を呼んでいます。 もともと10代で人気ギャル雑誌の読者モデルとしてデビューした彼女。その後19歳で当時Jリーガーだった男性と結婚。そして21歳で初めての離婚を経験。そこからあれよあれよという間に、有名格闘家、Jリーガーとの結婚&離婚を経験。先日、3人目のJリーガーと4度目の結婚を発表しました(なんて複雑なんでしょう)。 一般的に離婚は1度なら“よくあること”と偏見もそこまで生まれないものですが、2度3度ともなると「結婚に向いてないのでは?」と思われるのが一般的です。そんな世間の目も気にしないのが彼女の強さであり魅力の1つだと思いますが、そもそも3回以上結婚や離婚を重ねる男女の結婚観は一般的な感覚とはいろんな部分で違います。 筆者は過去6度の結婚経験がある男性など、複数婚経験者に話を聞いてきました。そこにはいくつか共通するパターンがあるようなので、MALIAさんの話になぞらえながらご紹介します。 ■結婚は1つの“示し”にしか過ぎない? 結婚というのは一般的な感覚でいえば、「一生に一度の誓い」のはず。しかし2回、3回と回数を重ねている人にとっては少し意味合いが違うように思います。 複数回の結婚を経験した人に過去聞いた話だと「この人といたい、それだけ」という10年20年先の将来を考えないシンプルな決断であったり、「相手から結婚してと言われたからした」と受け身な結婚理由を話す人もいました。1回もしてない人からするとビックイベントな結婚も、3回目以上の人からすると「本籍を移す」くらいの労力と思い入れなのかもしれません。 ちなみにこれも興味深いのですが、複数回の結婚・離婚を経験している人の多くは離婚時にドロドロとモメていません(一部の大金持ちを除く)。離婚の苦労の大半は子どもの親権と財産分与。モメずに離婚できると結婚への苦手意識が生まれにくく、ひいては複数回の結婚につながっていくのかもしれません。 ■離婚経験はネガティブバイアスになることも 複数の離婚経験というのは第一印象として“奔放”“恋愛豊富すぎる”など、ネガティブなイメージにつながります。しかしそれを凌駕するほどの見た目の魅力や性格の良さがわかると、人の印象は“ふりこ”のように逆にうんと良くなることがあります。 心理学では、これを「ゲインロス効果」と呼びます。第一印象が普通の人と第一印象が悪い人がその後に評価を上げるようなことを行うと、第一印象の悪い人のほうが高評価につながるというものです。 MALIAさんの場合、その美貌は見ればわかりますし飾らないキャラクターがテレビ人気にもつながっています。もしかしたらこういった“素朴な美人要素”が、彼女の離婚歴をプラスのパワーに変えているのかもしれません。 ■中には結婚に闇を持っている人も 結婚をある意味健全に何回も繰り返す人は、結婚話を語る際もとにかく明るくサバサバしているのが特徴です。しかし中には、結婚に“心の闇”が映し出されている人もいます。 “心の闇”とは理想の夫婦像を追いかけ続けた結果として結婚離婚が繰り返されていたり、自分を100%相手に承認してもらいたいという欲求が結婚の動機だったりする場合です。 その根っこには、自身の親子やきょうだい関係にトラウマがあったりするようです。ただ心の問題を結婚に投影する人は結婚当時を語るとき極端に後ろめたく思っていたり、「相手が全部悪い!」と原因を決めつけるような発言をします。 とはいえ何度も結婚できるということは異性としての魅力を兼ね備えていることにほかならないのですが、MALIAさんはいったいどんな結婚観を持っているのでしょう……。 4度の結婚のうち、3人はサッカー選手で、1人は格闘家。とにかく身体能力の高さを相手にもとめているように見えるMALIAさん。もし5回目の結婚があるのなら(そんなことを考えるのも変ですが)、個人的には世界規模の男性を射止めてほしい。そう、W杯代表選手や欧州リーグに出ている一流選手をゲットして、実業家シンママからセレブママへステップアップを狙ってほしいと思います。 名前の通り、多くの人の“マリア”となっている彼女の結婚が今度こそ長きにわたり幸あらんことを。
2017年11月27日高良健吾×城田優で、伊坂幸太郎の同名原作を初めて連続ドラマ化するWOWOW「連続ドラマW バイバイ、ブラックバード」。このほど、高良さん演じる主人公が恋愛関係にあった5人の女性たちを含む、オールキャストが発表された。出会って惹かれる女性すべてと付き合うため、いつの間にか5股をかけてしまった星野一彦(高良健吾)。ダメ男だが何故か憎めず、人の懐にスルっと入ってくるようなキャラクターだ。その星野を監視するのが、強烈なインパクトを放つ異色のヒロイン、繭美(城田優)。「身長3m、体重200kg、金髪でハーフ」と本人もうそぶく繭美。そのうえ「常識」「愛想」「悩み」「色気」「上品」など、自分に必要のない単語を黒く塗りつぶした“マイ辞書”を持っており、誰に向かっても「おまえ」呼ばわり、言動は常に破壊性を帯びている。そんな掴みどころのない星野と繭美のコンビが織りなす、5人の女性に別れを告げる不思議な数日間を描いた「グッド・バイ」ストーリーとなる本作。5股…改め、5人の女性と同時に恋愛関係にあった、高良さん演じる主人公・星野一彦の恋人たちは、これまでヴェールに包まれていたが、ついに明らかに。その女性たちを演じるのは、石橋杏奈、板谷由夏、前田敦子、臼田あさ美、関めぐみ(登場順)の5人。第1話から毎話変わるエピソードで、城田さん演じる怪女・繭美によって星野と“別れさせられるヒロイン”となる。さらに松村雄基、丸山智己、岡村いずみ、斎藤洋介、あがた森魚など、個性的なキャストたちが演じる謎キャラの数々にも注目だ。【第1話/廣瀬あかり】:石橋杏奈不倫明け女子。フラッとひとりで訪れたイチゴ狩りで星野と出会い、不倫地獄から救われる。可愛らしい見た目とは裏腹、繭美に対して臆することなく言い返す、気の強い性格。石橋さんは、「原作と台本があまりにも面白すぎて『最後まで読みたくない、映像として視聴者の皆さんと一緒に見たい』というのがこの作品の正直な感想です(笑)」とコメント。「あかりというフィルターを通すと、星野さんがとても魅力的な男性で、彼女が彼を好きになる気持ちが皆さんにも伝わると思います。5股云々ということを除けば、ですが(笑)。そんなあかりの恋心がたくさん描かれた第1話の見どころは、2人の出会いの場面」と石橋さん。「とても魅力的な仕上がりになっていると思います」と期待を込めている。【第2話/霜月りさ子】:板谷由夏バツイチのシングルマザー。元夫の浮気が原因で離婚後、息子の海斗と2人暮らし。大手銀行勤務。映画『フレンチ・コネクション』のごとく、車を持っていかれ狼狽している星野のところに通りかかり、星野の話に耳を傾けたことから交際がスタートする。「働きながら子育てをするというところが、私自身、霜月りさ子と重なる部分でもあり、共感しながら演じさせていただきました」と語る板谷さん。「彼女との恋愛は、彼にとって一番リアリティがあるものだったのではないかなと思います。彼女の息子に幼少期の自分を重ねたり、家庭があるところに自分が加わったり、星野さんの心の機微に触れるような繊細な一面が描かれています」と明かす。「5股ってすごいですよね(笑)。彼がお別れ後に唯一泣くシーンがあるのですが、他の女性たちとのエピソードとはひと味違ったものになっていると思います」と語っている。【第3話/如月ユミ】:前田敦子ひとりキャッツアイ。ロープ1本で“ビルから降りたい”という野望を持つ。ロープ片手に怪しい恰好で深夜に徘徊していたところ、星野に声をかけられる。人が嘘だと思うようなことでも、信じてしまう不用心(?)な、もとい素直な女の子。前田さんは「第3話はすんなりと別れられません(汗)」と激白。「なぜならば、星野っちもユミもお互い自由で、話がとにかく噛み合わないんです。監督から『普通じゃダメ、星野と噛み合っちゃダメ』と沢山怒られながら撮影をしていました(汗)。噛み合って怒られるというのが初めての経験でしたので、私にとって如月ユミという役は新たな挑戦となりました。でも、そうやって模索しながら演じたからこそ、「よくわかんないけど、バイバ~イ!」って星野っちに言えちゃうような爽快さを、彼女から感じてもらえたら嬉しいです」と語る。さらに、「3話はあの繭美が唯一アタフタするお話」という気になる見どころもコメント。【第4話/神田那美子】:臼田あさ美税理士事務所に勤め、数字で物事考えるという変なくせがあるリケジョ。耳鼻科で点滴をしていたとき、隣で同じく点滴をしていたのが星野だった。数字を見てゴロ合わせをするのが好き。鬼門の番号は元彼の名前で「105(トウゴ)」。臼田さんが演じるのは、「“すごく控えめで地味な女性”」という。「でも、選ぶ言葉はちょっと変わっているけど思ったことをハッキリと口にしたり、数字をベースに物事を考えたり、そういった“個性的”な部分がある子」と語り、星野君との別れのシーンでは「『楽しかったことを思い出しながら演じてみて』と監督に言われたことが深く印象に残っています。別れの時に辛いことは『別れよう』という言葉そのものじゃなく、良い思い出が沢山あったことに対する辛さなんだなと気づかされました」と語っている。【第5話/有須睦子】:関めぐみ“絶対に別れない”女優オンナ。時代の寵児と呼ばれたディレクター担当のCM撮影で星野と出会って以来、5人の中では一番長く付き合っている。サイボーグのようなマネージャーがいる。別れを促す繭美に「別れるつもりはない」と、毅然と立ち向かう。「台本の1ページ目を開いてから最後まで一気に台本を読み切ってしまった、初めての作品です(笑)。そして初めての女優役」と関さん。「真っ直ぐに“女優”の仕事と向き合う女性なので、“素”の睦子との対比を見ていただけたら」と明かす。「そんな彼女が恋心を寄せる星野君は、睦子にとって彼女の持っている寂しさや孤独をすくってくれる人。そして繭美さんは、発する言葉は粗暴だけど、相手の気持ちを正面から捉えることのできる優しい人。皆さんが怖いと萎縮してしまう繭美と、5人の女性の中で唯一分かり合える何かを持っている、睦子を演じてそんなことを感じました」と、気になるコメントを寄せている。「連続ドラマW バイバイ、ブラックバード」は2018年2月17日より、毎週土曜22時~WOWOWプライムにて放送(全6話 ※第1話無料放送)。(text:cinemacafe.net)
2017年11月24日BBCアメリカで放送されたドラマ「ORPHAN BLACK」を、主演・知英が1人7役に挑戦しリメイクする「オーファン・ブラック~七つの遺伝子~」。この度、本作に山崎育三郎、西銘駿、竹中直人、麻生祐未が出演することが分かった。本作は、貧困、社会の無理解、ネグレクト疑惑…負のスパイラルに陥っている元孤児のシングルマザー・青山沙羅が、ある日、自分と同じ顔をした女性の電車の飛び込み自殺を目の当たりにし、出来心でその女のカバンを持ち去ったことで人生が予測不可能な方向に転がり始めるというストーリー。主演の知英さんは、シングルマザーから大学院生、暗殺者まで、英語・韓国語・日本語の方言など、様々な言葉と人格を操り1人7役に挑戦。沙羅の前に次々と現れる、自分と全く同じ顔をした別人たちを演じていく。そして今回、新たにキャストが決定。知英さん演じる沙羅と顔が瓜二つで、自殺を遂げる神奈川県警の刑事・真緒子の同棲中の恋人・岩城槙雄役を演じるのは、「あなたのことはそれほど」「あいの結婚相談所」、『美女と野獣』の吹き替えなど、近年舞台以外でも大活躍の山崎育三郎。沙羅の義理の弟・青山薫役を、「仮面ライダーゴースト」天空寺タケル/仮面ライダーゴースト役の西銘駿が演じる。そして、槙雄とある繋がりがある巨大医療機関に所属する科学者・脇田役を竹中直人。自堕落な生活をする沙羅から娘・萌絵を引き離した、沙羅と薫の養親・青山冴子役に麻生祐未。そのほか、滝沢沙織、岡田浩暉、高橋努の出演が決定した。いままでにない新しい役への挑戦にワクワクしていると語る山崎さんは、「一見仕事が出来て、誠実な男ですが、掴み所がなくミステリアスな雰囲気の槙雄。孤独を抱え、自分の気持ち押し殺し、秘めたエネルギーを持つ槙雄を繊細に演じたいと思います」意気込み。西銘さんは、知英さんを「弟としてしっかりと支えていきたいですし、作品の中で1番自由にやらせていただける役でもあるので、薫がより魅力的なキャラクターになるよう挑戦させていただいています」とコメント。また、今年初めに映画で知英さんと共演したという竹中さんは、「再びご一緒出来る日がこんなにも早くおとずれるとは…!夢のような時を感じながら知英と再び作品が作れることを光栄に思っています」と話し、一方、知英さんとは初共演の麻生さんは、「すごく美しい方でびっくりしました。 作品の中のいろいろな知英さんと何人お会いできるかとても楽しみです」と語っている。■ストーリー元孤児のシングルマザー・青山沙羅(知英)は、養親の冴子(麻生祐未)に愛娘・萌絵を奪われていた。「いつまでそうやって生きるつもりなの?あなたは人生をなめてる」冴子の言葉が耳に痛い。自分だって普通の母親のように、ずっと萌絵の傍にいてやり たいのだ。だが昼は工場、夜はキャバクラで働いてやっとの生活。時間を作れるわけがない。お金さえあれば一緒に暮らせるのに…そう思った沙羅の前に取り乱した様子の女が現れる。女の顔を見て衝撃を受ける沙羅。その顔は自分と瓜二つだったのだ。次の瞬間、女は電車に飛び込む。辺りが騒然とする中、ふと見ると女の高級そうな鞄が。沙羅は鞄を手に取り立ち去る。女の家は神奈川の高級住宅街にあった。名前は椎名真緒子(知英)。鞄の中にあった鍵で中に入り込む沙羅。そこには沙羅が望んでも手に入れることが出来ない豊かな暮らしがあった。同居する恋人もいるようだ。沙羅は真緒子の部屋に金目のものがないか物色し、銀行に750万円の預金があることに気付く。沙羅は義弟の薫(西銘駿)に連絡を取り、この金をもらって萌絵と3人で逃げようと相談するが薫は反対。危険だからやめようと言うが、沙羅は聞かない。するとそこで、真緒子の自殺の件がネットニュースに上がっていることに気付く。自殺した女性は「身元不明」となっていた。「この人、僕の姉です」 薫はとある警察署の霊安室にいた。沙羅は自分が死んだことにし、真緒子の財産を自分のものにしようとしたのだった。真緒子になりすまし銀行に向かう沙羅。しかし、そこで不意に強面の男に車に連れ込まれる。男の名は金城(岡田浩暉)。どうやら真緒子の同僚らしい。そして連れていかれた場所は神奈川県警。「真緒子は…刑事!?」刑事のフリなんて出来るわけがない。作戦を中止しようと薫に電話する沙羅だったが、薫はすでに沙羅の死亡届を受け取ってしまっていて、真緒子のフリを続けざるを得なくなる。とにかく、銀行で750万円を下ろすまで。下ろしたらすぐに萌絵と薫と3人でこの町から逃げ出す。薫とそう約束する沙羅。ところがその晩、海外出張に行っているはずの真緒子の婚約者・岩城槙雄(山崎育三郎)が突然帰って来る。「何か、いつもと違う…」不審げな槙雄。追い詰められた沙羅は…!?「オーファン・ブラック~七つの遺伝子~」は12月2日(土)~2018年1月27日(土)まで毎週土曜日23時40分~東海テレビ・フジテレビ系全国ネットにて放送予定(全8話)。(cinemacafe.net)
2017年11月18日女優・広瀬すずが、2018年1月期放送の日本テレビ系新水曜ドラマ「anone」(仮題)で主演を務めることが決定。本作は、「Mother」「Woman」に続く日本テレビ、坂元裕二オリジナル脚本の3作目。今回両ドラマのスタッフを再結集し、感動のドラマを作り上げるという。日本テレビ系水曜ドラマ枠にて放送された坂元氏脚本のドラマ「Mother」「Woman」。2010年4月期に松雪泰子や芦田愛菜出演で放送された「Mother」は、小学校教師が教え子を誘拐逃走という衝撃的な物語の始まりながら、母性という深いテーマが多くの人々の心へ刺さり数々の賞を総なめに。2013年7月期に放送された「Woman」は、シングルマザーの貧困をテーマに、子育てに悩みながら強く生きる女性の姿を描き、主演の満島ひかりは数々の主演女優賞を受賞し、女優として大ブレイクのきっかけとなった。どちらの作品とも、社会派でありながら感動的な家族愛物語を描ききり、多くの視聴者から熱い支持を受けたが、そんな坂元氏が手掛ける新ドラマは、家族を失い社会からもはぐれてしまい、生きる方法さえ見失ってしまった少女が、一人の老齢の女と出会うところから物語がスタート。欺かれ、裏切られ、人を信じる心さえなくしてしまっていた2人だったが、やがて何かを感じあい、女は少女をかくまう。ニセモノの家族、ニセモノの人生、ニセモノの記憶…、そして、ある事件が発生し…。ドラマでは、生きることの意味とは?人が生きる上で本当に大切なものは何か?を問いかけ、人々の心を揺さぶる。演出は、「Mother」「Woman」の水田伸生が務める。主演を務めるのは、『ちはやふる』シリーズをはじめ『四月は君の嘘』『先生!、、、好きになってもいいですか?』など様々な映画で主要キャストとして出演するも、2016年1月期放送の「怪盗山猫」にてヒロイン役を演じて以来、2年ぶりのドラマ出演となる広瀬さん。今回のオファーに、「坂元裕二さん脚本の『Mother』や『Woman』が、もともと大好きだったので、今回このドラマのお話を聞いた瞬間に、すごくうれしくて、いま楽しみで仕方がないです!何かぞくぞくするというか、どんな作品になるのか楽しみです」と心境を明かし、「絶対にすごいドラマになるんじゃないかと思います。私も全力でついていこうと思います!ぜひ楽しみにしていて下さい」とコメントを寄せている。また、共演には「Mother」「Woman」にも出演し、坂元ドラマには無くてはならない存在といえる女優・田中裕子。田中さんは「『Mother』と『Woman』に続く坂元さんの脚本、水田さんの演出。お2人のエネルギーに『めまい』するような作品になると思います。ついていきたいです」と意気込んでいる。「anone」(仮題)は2018年1月期、毎週水曜日22時~日本テレビ系にて放送予定。(cinemacafe.net)
2017年11月14日「私が選挙戦で訴えてきた“誰一人置いてきぼりにしない”というスローガンは、当時、私がかかわっていた知的障害のある女性が、言っていたことなんです。彼女は口癖のように、『いつも私は置いてきぼりじゃん、私の人生なのにおかしい』って泣いていてね。そんな社会を変えたくて、政治家を志してきたんです」 そう明かすのは、10月22日に投開票が行われた衆議院議員選挙で、北海道5区から立候補し、比例で初当選を果たした立憲民政党の池田まきさん(45)だ。池田さんは、足かけ20年、福祉の世界で仕事をしてきた。民間の介護施設で職員を務めたあと、東京都板橋区役所福祉事務所に14年間勤務。’11年には、北海道大学公共政策大学院で、福祉政策を学ぶため、東京から北海道に移転。勉強をしながら、フリーのソーシャルワーカーとして、ツイッターなどで全国から寄せられた相談にも、ていねいに対応してきた。 「私が福祉の道に入ったのは、私自身が“置いてきぼり”にされてきたからです」(池田さん・以下同) 池田さんは、幼稚園に入る前から、父親からDVを受けていた。 「とくに母や祖母に対する暴力がひどかった。母が妹を連れて実家に逃げると、今度は矛先が私に向けられた。いつも殺されるんじゃないか、という危機感がありました」 池田さんが中学生になるころには、母は暴力から逃げるため、妹を連れて家を出た。彼女も祖母の元へ。家族はバラバラになった。池田さんは、穏やかな家庭を夢見て、18歳で事実婚。しかし幸せはつかの間だった。 「2人目を妊娠していたとき、夫が蒸発をしたんです。あとから知ったんですが、夫は大きな借金を抱えていました」 乳飲み子2人を抱える池田さんのもとに、借金取りは容赦なくやってきた。警察や行政に相談したが、「あなたが借金をつくったんじゃないの?」と疑われてしまう始末。 「弁護士に相談しても、『夫が蒸発して7年たてば離婚は成立するのだから我慢すれば』という返事。7年間、借金の取り立てから逃げながら、どうやって子育てしろというのか。まさに、置いてきぼりにされた気持ちでした」 しかし、6人目に相談した弁護士が、やっと親身に対応してくれ、危機を逃れられた。池田さんは、こうした自身の経験から、「いかに当事者の立場にたった支援が必要か」ということを思い知った。 借金問題の次に待っていたのは、シングルマザーに対する世間の厳しさだった。 「働きたくても、乳飲み子を抱えたシングルマザーを雇ってくれるところがない。やっとの思いで見つけた仕事は、ファミレスのバイトや内職。さらに苦労したのは、保育園。0歳児から預かってくれるところが、なかなか見つからず、結局、2人の子どもを同じ保育園に預けられるようになるまで、4回も転園しました」 池田さんは生活苦に耐えながら「弱者が生きづらい社会を変えたい」と、パートを掛け持ちして職業訓練校に通い、ヘルパー資格を取得。民間の介護施設で働くようになった。そして、中卒だった彼女は、その合間を縫って、通信教育で大検に合格。「早朝に2時間勉強する」という“朝勉”を続け、社会福祉士から消防士まで、7つの資格を取得していった。すべては、現場の仕事に生かすためだった。 「生活保護受給者や不登校の子ども、障害のある方のご家庭など、私は必ず、ご本人に会えるまで家庭訪問します。どうしても入らせてくれないご家庭には、『消防のものです。点検させてください』と言って、消防の格好をして入ったこともあるくらいです」 “置いてきぼり”になっている人たちは、そこまでしないと救えない。しかし、立場が弱い人ほど、行政にたいして「それはおかしい」と言えない、と池田さんは言う。 「いまの日本は、命や暮らしの大部分が“自己責任”に委ねられていて、ひとつ足を踏み外せば誰もが社会的弱者になりえます」 第4次安倍内閣がスタートしたが、新人議員の池田さんは、どう切り込んでいくのか。 「命や暮らしを守ることは、与野党関係なく取り組むべき課題。私は“前例主義”は大嫌いなので、無理だと言われても、知的障害者の方が、『自宅で生活したい』『将来は福祉の仕事に就きたい』などとおっしゃれば、それを実現するためのサポートをしてきました。その後、社会で活躍し始めている方も。それが、地域活性や地方経済の底上げにもつながっていくんです。いい実例を与党議員にも訴えていくことで、人を見捨てる社会を変えていきたいと思います」
2017年11月13日女優、そして歌手JYとして活躍する知英が、世界中で大ヒット中の英国BBCドラマを日本でリメイクする「オーファン・ブラック~七つの遺伝子~」に主演。シングルマザーから大学院生、暗殺者まで、英語・韓国語・日本語の方言など、さまざまな言葉と人格を操り1人7役に挑戦することになった。スリリングな展開で、観る者を圧倒する新感覚サスペンスドラマ「オーファン・ブラック」。カナダを皮切りに世界各国で放送され、たちまち大ヒットとなり、主演を務めたタチアナ・マズラニーが第68回エミー賞ドラマ部門の主演女優賞に輝くなど、ハリウッドで各賞レースを席巻。アメリカおよびイギリスでシーズン5まで放送され、世界中に熱狂的ファンを抱える大人気ドラマを、今回、日本版としてオフィシャルリメイクする。■あらすじ貧困、社会の無理解、ネグレクト疑惑。負のスパイラルに陥っている元孤児のシングルマザー・青山沙羅は、娘・萌絵と離れ離れの生活を余儀なくされている。まとまったお金さえ手に入れば、人生をやり直せるのに…。そんなある日、沙羅は電車の飛び込み自殺を目の当たりにする。自殺した女は何故か自分と同じ顔をしていた。呆然とする沙羅の前に、女のカバンが。ほんの出来心だった。だが女のカバンを持ち去ったことで沙羅の人生は、予測不可能な方向に転がり始める――。沙羅の前に、次々と現れる自分と全く同じ顔をした別人!!目の前で起きる殺人事件!行きがかり上、刑事になりすますことにもなり…。やがて、告げられる衝撃の真実。人は生まれなのか、育ちなのか、愛はいつ芽生えるのか?■1人7役の知英、「共演者がほぼ自分…」孤独を抱えたシングルマザー・青山沙羅を演じるのは、知英さん。施設育ちで9歳のとき、弟的な存在だった薫とともに里親に引き取られ養子に。だが、養親の冴子とは性格があわず中学卒業と同時に家出。様々な職を転々として生きてきた。現在は、昼は工場で働き、夜はキャバクラで働くが、ある日、仕事のせいで娘の萌絵が病気になり、萌絵を冴子に奪われてしまう。お金さえあれば、萌絵と一緒に生活でき、幸せにすることができると思っているが…。一方、彼女が目撃する自殺を遂げる神奈川県警の刑事・椎名真緒子を演じるのも知英さんだ。沙羅と同じ顔をしており、なりゆきで沙羅は真緒子になりすますことに。1か月前に強盗事件の重要参考人を銃で死なせてしまう事案を起こしていた真緒子。そのことで精神的に追い詰められたというが…。今回の連ドラ初主演に「喜びよりも本当に私でいいの!?という驚きでした」と知英さん。「BBC版『オーファン・ブラック』はストーリーの展開が早く、内容も衝撃的で、中毒性があり私もドキドキしながら観ていました。その作品を自分が主演でやることも信じられないですし、プレッシャーしかないですが、とにかくやるしかないという心境です」と語る。「共演者がほぼ自分というのも初めてなので、どうなっていくのか自分でもまだわかりませんが、7役を一気にやるということは女優人生でもなかなかないことですし、今後の糧になると思います。もちろん等身大の大学院生もありますが、刑事だったり、シングルマザーだったり、暗殺者だったりと役の振り幅がかなり大きいので、この撮影期間中、自分自身の人格も分からなくなりそうです」とコメント、「まずは7人のキャラクターを自分の中で作りこみ頑張りたい」と明かす。プロデューサーの松本圭右氏は、「女優、アーティストなどいくつもの顔を持つ知英さんならきっとアメリカ版を超えてくれるに違いない!と若干のむちゃブリをしつつ(笑)、現場で作り上げられていく日本版『オーファン・ブラック』を私自身、楽しみながらお届けしたいと思います」と意気込んでいる。「オーファン・ブラック~七つの遺伝子~」は12月2日(土)~2018年1月27日(土)まで毎週土曜日23時40分~東海テレビ・フジテレビ系全国ネットにて放送予定(全8話)。。(text:cinemacafe.net)
2017年11月08日「環境活動=まじめ=つまらない」。そんなイメージを吹き飛ばす環境NGOが日本に存在する。それが「国際環境NGO 350.org Japan (以下、350)」だ。年齢、職業、性別、人種、とにかく多様なコミュニティである350は、下は6歳の子供、上は70代のおばあちゃんまで、シングルマザー、障がいを持った人、外国人もメンバーにいる。そこで主体的に動いているのは、主にミレニアル世代と呼ばれる(1980年代から2000年代初頭までに生まれた世代)若者たち。上も下もないフラットな組織である350は、気候の公平性と訳される「クライメート・ジャスティス*1」の角度から、お金と気候変動にまつわる問題を楽しく広めていく活動に取り組んでいる。少しでも多くの人に、楽しみながら環境活動ができることを知ってもらいたい!そこでBe inspired!では、350.org Japan のフィールド・オーガナイザー イアン氏と、活動に関わるさまざまな人との対談を連載でお届けする。連載2回目の今回は、350が現在行っているキャンペーン「レッツ、ダイベスト!」のために映像を作ってくれた大月 壮(おおつき そう)さんに、等身大のままでいながら環境問題と向き合う、彼なりの環境活動への関わり方について話を聞いた。
2017年11月08日映画『わたしは、幸福(フェリシテ)』が、2017年12月16日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開する。主人公は「幸福」という意味の「フェリシテ」を名に持ち、一人息子のためにバーで歌を歌い生計を立てているシングルマザー。ある日、息子が交通事故にあい、手術のために大金を用意しなければいけなくなってしまった。早く息子を助けたいけれど、お金がない...焦燥と絶望から、歌うこともできなくなってしまったフェリシテが出会ったものとは。2017年ベルリン国際映画祭で銀熊賞、審査員対象を受賞した本作。9作品選ばれる、第90回アカデミー賞外国語映画賞ショートリストに選出された。監督のアラン・ゴミスは、今フランス映画界で最も注目されている監督の一人だ。カオスな街、アフリカ・コンゴで生き抜く一人のシングルマザーを通して、「紛争や貧困」といった側面ではないアフリカの"リアル"と"愛"を描き出した作品となっている。【作品情報】『わたしは、幸福(フェリシテ)』公開日:2017年12月16日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷&ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開監督・脚本:アラン・ゴミス出演:ヴェロ・ツァンダ・ベヤ、パピ・ムパカ、ガエタン・クラウディア、カサイ・オールスターズ他配給:ムヴィオラ© ANDOLFI – GRANIT FILMS – CINEKAP – NEED PRODUCTIONS - KATUH STUDIO - SCHORTCUT FILMS / 2017
2017年11月02日アフリカ東部の国・ケニアのマサイラマ国立保護区。国境を挟んで広がるタンザニアのセレンゲティ国立公園を含めた面積は、四国ほどの広さになる。広大なサバンナに生息する動物は数百万頭を数え、野生動物の楽園と呼ばれる。 1990年9月。当時65歳だった吉田千鶴さん(92)は、アフリカの動物愛護活動をする長男の愛一郎さんに頼まれ、支援物資を届けるためケニアに降り立った。夕暮れ時、保護区に足を踏み入れると、地面と蹴り上げる地鳴りのような音が聞こえてくる。あたりを見渡すと、ヌーの大群がサバンナを疾走していた。 ヌーやシマウマなどの草食動物は、餌となる草を求めて季節ごとにケニアとタンザニアの大移動を繰り返す。その数およそ200万頭。吉田さんが見たのはまさしくその光景だった。圧倒的な自然に出合った吉田さんは、いままで経験したことのない不思議な感覚に見舞われる。 「真っ赤な夕日をバックに、見たこともないような多くの動物たちがタッタッタッタッとひたすら大地を走り抜けていくのです。それを見て、表現できないような大きな力を感じました。誰かに『いま、あなたがやるべきことをやりなさい』と言われているような気がしたのです」(吉田さん・以下同) 数日前、ケニアの首都ナイロビでショックを受ける光景を見た。町を歩くと、おびただしい数のストリート・チルドレンがいる。いたるところで旅行者や外国人にまとわりつき、物乞いをする幼な子たち。近くで、荷物をひったくるよう指示する親もいた。初めてのアフリカ訪問で目にした悲惨な光景に、胸を痛めた。 「バブル期の余韻が残る当時の日本で、こんなにも貧困にあえぐ子どもたちを見たことがありません。生きるために子どもが略奪までしないといけない。『なんとかして助けたい』。心に浮かんだのはそれでした。だからマサイラマで何かに突き動かされるような気持ちになったとき、私がやるべきことはあの子どもたちを助けることだと確信したのです」 アフリカの子どもたちを救うために「命を懸けて活動した」という吉田さんの支援活動はそこから始まった。東アフリカの子どもを救う会「アルディ・ナ・ウペポ」(スワヒリ語で「大地と風」)を作り、ケニアに児童養護施設と職業訓練所を作る。 その後、ケニアの西隣にあるウガンダで、反政府ゲリラに誘拐される子どもたちを守るためのシェルターと職業訓練所を設置した。気がつくと90歳を過ぎていたが、まだまだ現役で活動を続けている。 「何か世の中のためになることをしたいと昔から考えていたので、無謀なチャレンジとは思いませんでした。むしろ、このままやりたいこともやらずに死んだら私の人生はつまらないと思う気持ちが強かった。特別なことなど何もしていません。ただただ、やりたいからやっただけなのです」 いま、吉田さんの目は日本国内の貧困にも向けられている。 「シングルマザーで生活が苦しい人が日本に増えてきました。海外よりも日本が大変な状況になっている。次は日本の子どもたちを助ける番です」 貧困にあえぐ子どもたちの涙は見過ごせない。そのために自分のできることを精いっぱいやる。吉田さんの支援活動はまだ続いていく。
2017年10月29日綾野剛主演の金曜ドラマ『コウノドリ』第2シリーズ。ピアニストとしての顔を持つ産婦人科医・鴻鳥(こうのどり)サクラを主人公に、産科医療の現場をリアルに描くドラマだ。第2シリーズでは“出産とその後の現実”をテーマに据えている。■「子宮頸がん」と「出産」の狭間で揺れる夫婦第2話に登場したのは、子宮頸部腺がんと診断された妊婦・佐和子(土村芳)とその夫の慎吾(福士誠治)。佐和子は妊娠19週だったが、予想よりもがんは進行していた。サクラたち産科医は判断に苦慮することになる。がんの治療を行えば、子宮は全摘出しなければならない。最初で最後のチャンスなら、どうしても赤ちゃんを産みたいと佐和子は考えていた。たとえ、自分の命と引き換えにしてでも――。自分が育った児童養護施設を訪れたサクラは、出迎えてくれた景子ママ(綾戸智絵)に悩みを打ち明ける。景子ママはサクラにこんなことを言う。「いざとなったら自分の命差し出してでも、子を守る。それが母いうもんや」サクラの母はシングルマザーだったが、子宮頸がんを患い、サクラを産んだ後、まもなくして亡くなっていた。「でもなぁ、本当は自分の手で、サクラのことを育てかったと思うよ」佐和子について、四宮(星野源)と白川(坂口健太郎)は32週まで赤ちゃんをお腹の中で育てるべきだと主張するが、サクラは28週で出産させて佐和子の治療をするべきだと主張する。28週で産まれる子どもは1500グラム未満でリスクも大きい。それでもサクラは不安がる佐和子に自分の想いを伝える。「お母さんご自身の手で、赤ちゃんを育ててほしいからです」『コウノドリ』のサクラは、不可能を可能にする天才産科医ではない。28週で産むという主張も、今橋(大森南朋)率いる新生児科への信頼があってのことであり、佐和子らにも“想い”を押し付けるようなことはしない。それは不必要にサクラのクローズアップを使わない、抑制的なカメラワークにも表れている。サクラの考えの背後には、明らかに亡き母のことがあるのだが、いちいち回想シーンを挟んだりしてドラマチックに仕立てることもない。こうした控えめなところが『コウノドリ』の良さだ。■「ふたりで育てるんだよ。俺たちで、育てるんだよ」サクラの言葉を聞いても佐和子の心は揺らいでいた。28週で産んだとして、自分が助かる保障はない。それなら32週まで胎内で育てて、赤ちゃんの安全を守りたい。「慎ちゃんがひとりでも大丈夫なように、私がお腹の中でちゃんと育てるから」。そう話す佐和子に、夫の慎吾が語りかける。「ひとりじゃないよ。この子は、佐和子と俺の子だよ。ふたりで育てるんだよ。俺たちで、育てるんだよ。俺たちの子だよ。3人の人生だよ」誠実な夫の言葉が胸を打つ。ひとりじゃなく、ふたりで子を育て、3人の人生を歩む。結局、佐和子は28週で産むことを決意し、無事出産。子宮全摘手術も成功する。検査の結果、転移はすべてゼロ。3人で人生を歩めると知った佐和子と慎吾は涙を流して喜び合う。ふたりの職業はウェディングプランナーだ。多くの夫婦に寄り添い、お腹に子を宿している夫婦の幸せも間近で見てきた。だからこそ、慎吾は新しい家族を作ることの尊さを理解していたし、佐和子の心に届く言葉を発することができたのだろう。ちなみに手術当日、佐和子も慎吾も同じ配色のボーダーのカットソーを着ていた。仲が良い夫婦なんだなぁ、ということがうかがい知れる。■子宮頸がんと子宮頸部腺がん佐和子が患ったのは「子宮頸部腺がん」だが、「子宮頸がん」の傾向として、患者の年齢の若年化と子宮頸部腺がんの増加が挙げられるという(愛知がんセンター中央病院ウェブサイトより)。子宮頚部腺がんは、一般的な子宮頸がんに比べて「検診で早期発見につながりにくい」「卵巣転移の頻度が高い、など蔓延形式が異なる」「放射線治療の効果が小さい」という3つの特徴がある。佐和子のように子宮の全摘出を迫られるケースも多い。子宮頸がんを予防するワクチンについては、さまざまな意見がある。副作用を心配する声も大きく、13歳での初回接種率は1%以下にとどまっており、厚生労働省はウェブサイトに「実際に予防接種を受ける際は、ワクチンの有効性とリスクを十分に理解した上で、受けるかどうかご判断ください」と記している。一方、ワクチンと副作用の因果関係は証明されておらず、WHO(世界保健機構)はワクチン接種の再開を提言している。子宮頸がんワクチンについて、ドラマの中では接種を推進すべきだという四宮と、副作用を心配する声に共感する小松(吉田羊)の両方の考えが取り上げられていた。バランスの良い処理の仕方だと思う。■しっかりしろよ、ナオト・インティライミ!自分の命を差し出してでも子を守りたい。自分の手で子を育てていきたい。しかし、そんな母の決意が壊れていくこともある。産後のストレスによるものだ。佐和子と慎吾の感動的なストーリーの背後には、もうひとつの不穏なストーリーが流れ続けていた。第1話で出産したキャリアウーマンの彩加(高橋メアリージュン)は、子育てについて四宮らに質問されても「大丈夫」と繰り返していたが、明らかに大丈夫じゃない。そして衝撃のラストシーン!サクラは彩加を救うことができるのか?ナオト・インティライミ、しっかりしろよ!というわけで、第3話は本日22時から。
2017年10月27日この秋は大人の女性にぴったりのドラマがテンコ盛り!中でも、綾瀬はるかさん主演の『奥取り』こと『奥様は、取り扱い注意』(日テレ系)は「『水戸黄門』バリにスカッとする」と話題です。“ワケあり”の過去を持ち、正義感が強く怒らせたら“超危険”な専業主婦が活躍する、笑いありアクションありのホームドラマ…ってだいぶ、ぶっ飛んだ設定ですよね。■出てくる男は「ダメ男」だらけ初回ではスパイ映画みたいな本格アクションを拝めたし、綾瀬さん演じるヒロイン・菜美はもちろん、両隣の家の奥様たち、優里(広末涼子さん)&京子(本田翼さん)もかわいくて眼福。夫・勇輝役の西島秀俊さんは相変わらずかっこいい!と見どころ満載です。でも、それよりも気になるのがこのドラマに登場するダメ男の多さ。初回のゲスト・倉科カナさん演じる主婦の夫は最低のDV夫だったし、第2話で元AV女優の夏希(高岡早希さん)を恐喝していたスカウトマンもどうしようもないクズ男。優里の夫はハイスペックだけれど妻をないがしろにする無関心夫で、京子の夫は母親に頭が上がらないマザコン夫…と、ろくでもない男のオンパレードです。勇輝は今のところ非の打ちどころのないステキな旦那様ですが、アレはアレで何か秘密を抱えていそうだし…。■自分が「だまされやすい男」がわかる『奥取り』を観ている某独身アラサー女子は「面白い」と言いつつ、「結婚に夢を持てなくなる…」とぼやいていました。確かに、結婚してセレブな勝ち組主婦になれたとしても、夫があんなダメ男かと思うと、ちょっとな~という感じはしてしまいます。話しかけたときに、必要以上に面倒くさそうな態度を取ったり、妻が「働きたい」と言ったら一方的に反対したり。夫としてという以前に、人としてどうなの?と思うような言動を繰り返す男たちにはイライラさせられっぱなしです。あのダメ夫たちもいずれ、菜美のターゲットとなって改心させられるのでしょうか?とりあえず、あんな男と結婚したら楽しくなさそう!ということで、自分が引っかかりやすいダメ男タイプの見分け方をお届け。「あなたがだまされやすい男性」を占いサイト『滋賀の母●四柱推命』で手軽にチェックしてみましょう!■ベッキーが「だまされやすい男」は?だまされた…といえばあの人。まずはあの一件以来、すっかり露出が減ってしまったベッキーさんを占ってみますね。彼女が引っかかりやすい男性とは…?◎ベッキー(1984年3月6日)だまされやすいのは「繊細でロマンティストな男性」。「女心を知り尽くし、もてあそぶような人には注意が必要です。あなたが好むタイプの人は、たいてい恋愛をゲーム感覚で捉えている人が多いようです」「“良いな”と思っても周りが見えなくなってしまうような、冷静さを欠く行動は慎むよう心がけましょう」これ、めっちゃ当たってる!と思ったのは筆者だけではないですよね?■小倉優子が「だまされやすい男」は?お次はこの春離婚し、シングルマザーとして奮闘している“ゆうこりん”こと小倉優子さん。◎小倉優子(1983年11月1日)だまされやすいのは「周囲の中でもっとも能力が高い男性」。「少し過信気味で失敗を知りません。何に対してもやり過ぎてしまう傾向があり、慎重さが足りないため、一度歯車が狂うと一気に転落の人生を歩んでしまいかねません」「見極めるポイントは失敗を経験し、乗り越えてきた人かどうかということ。その実力が運なのか実力なのかを見極める目を養いましょう」元旦那さんは「カリスマ美容師」と呼ばれているくらいだから、仕事上の能力は相当高いんでしょうね。ただ、妻の妊娠中に浮気をしたのはいただけません。「過信気味」「慎重さが足りない」って本当に…。■ダメ男の見極めポイントもわかる!この占いサイトでは、自分をだます男の見極めポイントもわかります。例えば、ベッキーさんの場合は「親や兄弟の自慢をする人」、小倉優子さんの場合は「風邪ばかり引いてしまう男性」がいたら要注意なのだとか。彼女たちの元カレや元夫がそのタイプかは調べようがありませんが…予めこういうのがわかっていれば、危険かも?と気づけていいですよね。ちなみに筆者は「街で配られるティッシュをどんどんもらう人」でした。気になる男性と街を歩く際は、どの程度ティッシュを受け取るか観察しようと思います。■あなたをだますのは、どんな男?占いサイト『滋賀の母●四柱推命』ではこのほかにも、「どん底から抜け出せる時期」や「結婚できる時期」を年単位で見られたり、「良い出会いに恵まれる日」「恋が急展開する日」などが日単位(例:2017年10月30日)でチェックできたり。いろいろなことを占えます。未来がわかる占いはたくさんありますが、具体的な日にちまで占えるものはそうそうないんじゃないでしょうか。これさえあれば、だまされやすい男性の傾向から、行動を起こすべきタイミングまでマルっとわかるので、結婚してはいけない相手と結ばれて後で大後悔!なんてことは起こらないかもしれませんね。近い将来、『奥取り』にあふれるダメ男みたいな人に捕まらないためにも…今のうちに『滋賀の母●四柱推命』を試してみてはいかがですか?監修者紹介唐沢瑞昂(からさわすいこう)滋賀県、琵琶湖周辺で絶大な支持を得ている有名な占い師。地元ではその優しい人柄と、損得勘定のない思想に惹かれ、多くのお客さまから「滋賀淡海(おうみ)のお母さん」として慕われており、多いときでは一日50名近い鑑定を行っている。占術も四柱推命、易、九星気学、タロット、風水、手相、姓名判断を習得し、お客さまの悩みの内容に応じて鑑定方法を切り替えている。「苦があれば必ず楽がある」という思想を持ち、今の苦しみに負けなければ必ず良い事が起こるという考えをお客さまに伝え、日々、数多くの悩めるお客さまの心を癒やしている。すべてを受け入れ、肯定する心の広さを持った母の言葉。深く傷ついた人々に安心感を与え、立ち上がる勇気をも与えている。
2017年10月25日韓国・釜山市で12日から開催中の第22回釜山国際映画祭(略称BIFF)。まず話題になったのは、開幕式の司会を務めた、チャン・ドンゴンと少女時代のユナ。45歳と27歳の年の差コンビとして話題になったが、本来はチャン・ドンゴンとドラマ「紳士の品格」で共演経験のあるキム・ハヌルが司会を務める予定だった。しかし開幕直前にハヌルの第一子妊娠が判明し、医師団からの忠告で司会を辞退し、女優としても活動するユナに急遽交替したのだ。背中の大きく開いた大人っぽいドレスと、落ち着いた様子でレッドカーペットを歩く姿は、すっかり女優の顔だった。翌13日、海雲台ビーチのBIFFステージでオープントークを行ったチャン・ドンゴンは、「司会は慣れないので戸惑ったけれど、ユナさんが経験豊かなおかげで、うまく行きました」と語り、ユナと、「SHINee」のミンホと共に、釜山の居酒屋で海を見ながら焼酎を一緒に飲んだことも笑顔で明かした。同日、日本のバンド「THE YELLOW MONKEY」はドキュメンタリー『オトトキ』の上映に参加。韓国ではほとんど知名度がないため劇場は満席にならなかったが、メンバーは上映後の観客からの質問に真摯に答え、ボーカルの吉井和哉は、「ぜひ次は韓国でライブをやりたい」と語っていた。また、『ナラタージュ』の有村架純は、アジアの若手俳優へ贈られるアジア・スター・アワードを受賞。『メアリと魔女の花』の杉咲花は、今後アジアでの活躍が期待される俳優に贈られる「marie claire Asia Star Awards」のフェイス・オブ・アジア賞を受賞した14日の土曜日には、イベントが目白押し。BIFFステージには、菅田将暉、ヤン・イクチュン、岸善幸監督の『あゝ、荒野』組や、イ・ビョンホン、パク・ヘイル、コ・ス、パク・ヒスンらの『南漢山城』(原題)組らが登壇し、詰めかけたファンの歓声に応えた。2年ぶりに釜山入りした菅田さんは「ヤンさんに日本に来てもらってばかりだったので、韓国に来られてよかったです。また戻って来られるように頑張って面白い映画を作っていきます」と挨拶した。また、『Love Letter』で、韓国では絶大な人気を誇る中山美穂が『蝶の眠り』の記者会見を行った。しかし、15日にはさらなる大物が。なんと文在寅(ムン・ジェイン)大統領のサプライズで登場したのだ。現職の大統領が釜山映画祭に現れたのは初めて。文大統領は『女は冷たい嘘をつく』を鑑賞し、上映後には女優コン・ヒョジンらとQ&Aにも参加し、映画祭を大いに盛り上げた。誘拐事件を通してシングルマザーの生きづらさや、女性を囲む社会問題を描いた女性監督作品を大統領が選んだのは、ベストチョイスだと評判に。昨年まで、パク・クネ前大統領や釜山市政府が、映画祭側に圧力をかけていたのとは正反対で、文大統領は映画人や市民との交流を積極的に行い、市民から熱い声援を浴びていた。映画祭は21日まで。19日には、福山雅治と是枝裕和監督が『三度目の殺人』の舞台挨拶を行う予定だ。(photo / text:Ayako Ishizu)
2017年10月19日「環境活動=まじめ=つまらない」。そんなイメージを吹き飛ばす環境NGOが日本に存在する。それが「国際環境NGO 350.org Japan (以下、350)」だ。年齢、職業、性別、人種もとにかく多様。下は6歳の子供から上は70代のおばあちゃんまで。また、シングルマザーや障がいを持った人、外国人もメンバーにいる。そこで主体的に動いているのは主にミレニアル世代(1980年代から2000年代初頭までに生まれた世代)の若者たち。上も下もないフラットな組織である350は、気候の公平性と訳される「*1クライメート・ジャスティス」の角度から、お金と気候変動にまつわる問題を楽しく広めていく活動に取り組んでいる。少しでも多くの人に、楽しみながら環境活動ができることを知ってもらいたい!その一心で、今月からBe inspired!では、以前本誌でも紹介した350のフィールド・オーガナイザー イアン氏が、350の活動に関わる人をインタビューする連載をお届けする。その名も『「世界は気候変動で繋がっている」。若き環境アクティビストのリアルな声。by 350.org』。▶︎350.org Japan フィールド・オーガナイザー イアン氏のインタビュー記事はこちらから『「日本の銀行が環境破壊に加担する事実」を知らない日本人へ。25歳のアクティビストが提案する解決策とは』(*1)クライメート・ジャスティス:「気候の公平性」と訳されるこの言葉は、先進国に暮らす私たちが、石油や石炭などの化石燃料を大量消費してきたことで引き起こした温暖化への責任を果たし、すべての人々の暮らしと生態系の尊さを重視した取り組みによって、温暖化を解決しようとするコンセプト。
2017年10月11日ゆーても美奈子は、34歳なんだよなあ……。 第7子を出産し、最近新たな事務所での仕事復帰を宣言したタレントの美奈子さん(34)。彼女のことを考えると育児歴や落ち着きのなさに違和感しか覚えず、困惑することが多いのです。 そもそも世の中に「美奈子が好き」「美奈子をテレビで見たい!」という人は、どのくらい存在するのでしょうか。彼女のニュースが出れば批判のコメントが集まり、彼女がテレビに出れば出演者すら批判的なことを言う始末。それでも芸能界に戻ってくる美奈子さん。本当にメンタルが強いです。 ところで、彼女はなぜこんなにも嫌われているのでしょう。無計画な妊娠出産や結婚離婚を繰り返すことは意見が分かれるところですが、批判の声の原因はそれだけなのでしょうか。考えると、彼女から感じる違和感には2つあると思うのです。 1つは育児や出産、私生活や過去のつらい経験などをなんでもかんでも売りポイントにしちゃう彼女のなりふり構わなさ。そしてもう1つは「母」としてテレビに出てきていたはずなのに、完全にブレている点です。 彼女が有名になったのは、ご存じ「ビッグダディ」こと林下清志さん(52)の妻だったからです。最初は脇役でしたが、気づけば主役より生き残っているポテンシャルの高さがあります。 それを生かして活動を始めたはずが、シングルマザーとなった彼女は散々。子育て論を反論されてすぐに涙。過去を清算したいと言うと、共演者たちに「甘い」と一喝される始末。ほかにもシングルマザーからの婚活を本にしたり、ステップファミリーをテーマに活動したりと「キャラの玉手箱状態」でした。 現在は第7子誕生に幸せいっぱいの彼女。ですがタレントとして活動するなら何かしらのキャラ、すなわち「母としての信念」がないと難しいように思います。 たとえば美奈子さんと近いかはわかりませんが、「肝っ玉母ちゃん」として多くの人から支持される女性に北斗晶さん(50)がいます。彼女は「いい母親かどうかは、この世から消えてなくなるときに子どもたちが決めてくれる」などといった“独自の子育て論”で、多くの母から共感を得ています。 またシンママとしてなら、小倉優子さん(33)も参考になるかもしれません。彼女の場合は離婚してから日が浅いこともあるものの、離婚に際して「自分も悪かった」という趣旨の発言をしております。つまり“未熟なシングルマザー”を前面に出し、頑張ろうとしているのです。 そんな彼女たちと比べ、美奈子さんの考え方やスタンスとはいったい何なのでしょう。「二兎を追うものは一兎をも得ず」とはよくいいます。肝っ玉母ちゃんか元シンママか、それともほかのキャラなのか。新生・美奈子は食費を稼ぐため、きちんと考えなければなりません。 『ハダカの美奈子』で彼女は大ブレークしましたが、芸能界ではキャラも主張も“ハダカ”では伝わりません。「芸能界はエンタテインメント」。そんな基本中の基本を思い出して美奈子が強くなるべきは、まさに今なのです。
2017年10月03日映画『あさひなぐ』やドラマ「ボク、運命の人です。」「ブラックリベンジ」など話題作が続く注目女優・岡野真也と、実力派の内山理名がW主演を務め、齊藤工初監督作『blank13』でも脚本を務める演劇界の気鋭・西条みつとし原作の舞台を映画化する『ゆらり』。このほど、豪華キャスト陣の場面写真とコメントがシネマカフェに到着した。わずか10日間の公演で2,000人以上を動員した「TAIYO MAGIC FILM」の大人気舞台を、西条さん自らが脚本を手がけて映画化。西条さんは、お笑い芸人から放送作家に転向し、「バイきんぐ」「我が家」「フォーリンラブ」などのコントを手掛ける一方、自身の劇団「TAIYO MAGIC FILM」を主宰。齊藤監督×高橋一生主演『blank13』の脚本や、劇作家競作による話題の深夜ドラマ「下北沢ダイハード」で筆頭を飾り、三谷幸喜、宮藤官九郎、西田征史らに続く演劇界第4の才能として、いま注目を集めているクリエイターだ。今回、池田エライザ主演の「ぼくは麻理のなか」ほか、ドラマやMVなど、数々の映像作品を手掛けてきた横尾初喜が、同作初公演の観劇時に実写化を熱望し、本作で映画監督デビューを飾った。現在、未来、過去の3部構成となる本作。このたび、岡野さん、内山さんを取り囲む豪華キャスト陣の場面写真とコメントが到着した。第1部となる“現在”のシーンでは、石川県の民宿「赤木箱」の31歳の女主人・泉凛香(岡野さん)は、接客中に甘えてくる娘・ゆかり(筧礼)をつい突き放してしまうが、ショックを受けたゆかりと一緒になり、狂言誘拐を計画することになる凛香の夫・孝介役には個性派の山中崇。生き別れた娘がアルバイトをしていると知り、その民宿「赤木箱」を訪れる中年の男・高山役に「TEAM NACS」の戸次重幸、その娘で自分は父親に捨てられたと思っている瞳役に、映画『昼顔』などに出演し『ハローグッバイ』では久保田紗友とW主演も務めた萩原みのり。高山の想いを知り、一緒に民宿までやってくる後輩の保科役に“エンクミ”こと遠藤久美子。第2部である“未来”のシーンでは、凛香の成長した娘で、シングルマザーとして1人息子を育てる木下ゆかり(内山さん)が主人公に。彼女の別れた夫・正樹役を、映画『昼顔』も記憶に新しい平山浩行が務める。さらに、第3部である“過去”のシーン(現在より8年前)で、女優の夢を諦め実家の民宿に戻ってきた23歳の凛香が、東京でうまくいかなかったイライラをぶつけてしまう母・美和役に鶴田真由。それをなだめる父・幸雄役に渡辺いっけい。今回到着したのは、W主演の岡野さんと内山さん、そして萩原さんの涙の演技をとらえたカットや、彼女が演じる生き別れた娘を見守る戸次さんと遠藤さんの姿ほか、娘と狂言誘拐を計画する山中さん、物思いに耽る平山さん、マジックを披露する渡辺さん、温かく包み込む民宿の女主人役の鶴田さん、そして、凛香の娘ゆかりを演じる筧礼の写真。いずれも、「伝えられなかった想い」を抱える人々が家族の絆を取り戻す姿を、笑いと涙で描いた本作の魅力を伝えるものとなっている。本作の魅力について、山中さんは、「当たり前に感じている“いま”は過ぎ去ってしまうもので、もうやっては来ない。だからこそ“いま”を大切にしようと思わせてくれる」とコメント、「妻役の岡野真也さんは、母親役のイメージを掴むために、セリフを話すテンポや仕種などを撮影の合間に色々試されていらっしゃいました。夫役の僕と幼少期のゆかりを大きな心でリードしてくださいました。僕より全然若いのに」と、岡野さんに対して称賛を贈る。また、平山さんは「話が複雑に繋がっているところ」が魅力だと語る。「私が演じた役は一般的に駄目な夫の役ですが、子どもへの愛情や、本来一番大切にすべき妻への反省や後悔といった気持ちを表現することに全てを投じたつもりです。この作品を観ていただき家族への付き合い方が少しでも変わってくれたら」と思いを込めている。「脚本を読んだとき、時間軸の違うストーリーが徐々に重なっていく面白さと最後の“直球勝負”に惹かれました」と語るのは、渡辺さん。「ちなみにマジシャンとしてのキャラは監督のアイデアです。試写を観たとき、自分でも新鮮でした。(笑)横尾監督に感謝です」とコメントを寄せている。時間を巻き戻せる不思議なリモコンによって、現在、未来、過去の3つの家族に変化が生まれていく本作。この秋、感涙必至のヒューマンファンタジーに注目だ。(text:cinemacafe.net)
2017年10月02日「幸せな家族」、と聞くとどんな家族が思い浮かぶだろうか?「お父さん、お母さん、子どもたち & わんちゃん」?でも今、一番幸せな家族はアメリカの、「お父さん、お父さん、子どもたち & わんちゃん」の家族なのだ。Photo by Kordale N Kalebスウェーデンのファッション、出版、アートなど様々な事業を行っているファッションハウスAcne Studios(アクネ ストゥディオズ)がファッションラインの新コレクションの顔として選んだのが2014年にインスタグラムで有名になった、ゲイカップルのコーデイル・ルイス&ケイレブ・アンソニーとその子どもたち。クリエイティブディレクターであるジョニー・ヨハンソン氏はメンバー全員が家族のようなAcne Studiosのことを想い、「現代の家族の形」についてよく考えるようになったという。そんなとき、出会ったのがコーデイルとケイレブのカップル。二人のアフリカ系アメリカ人のゲイカップルという既存の家族の形ではない家族が子育てをしている、そして彼らが誰よりも幸せそうなのが、コレクションのテーマにぴったりだと確信したそうだ。Photo by Acne Studios家族全員がお揃いのボーダー服を来ているのはヨハンソン氏のこだわり。家族全員にお揃いの、いわば制服みたいな服をきてもらうことで家族の形にはいろいろあっても、愛と子どもたちに最高の人生を与えたいという親の想いはみんな一緒で「普通」の家族なんてない、「すべての家族が普通だから」ということを伝えたいんだ。ジョニー・ヨハンソン「父、母、子ども」という家族構造がこれまで一般的だとされてきた。でもゲイカップルの両親、シングルマザー/ファーザー、友人同士などこれからはいろいろな家族の形を受け入れていくべきなのではないだろうか。インスタに写真をあげるのは有名になりたいからじゃない。希望を与えるためだ。今回「現代の家族の形」をテーマにしたコレクションの顔となったコーデイル&ケイレブとその子どもたち。彼らの存在が世に知れたのはインスタグラムがきっかけ。2014年にBuzzFeedの記事で彼らの日常の光景を写した写真が紹介され、瞬く間に100万アクセスを集めた。二人の見た目が美しいことも要因ではあるだろうが、二人のアフリカ系アメリカ人のゲイカップルがこれまでメディアにほとんど露出していなかった事実も関係しているだろう。「男らしさ」が特に文化的に重要とされているアフリカ系コミュニティのなかで、娘の髪をとかしたり、家族のために料理を作ったりする男性の姿は大きな意味を持つ。Photo by Kordale N Kaleb「自分たちが有名になるために子どもを使っている」という批判を受けたこともあるという二人だが、インスタグラムに写真を載せるのには理由がある。同じようにアフリカ系コミュニティのなかのゲイコミュニティに希望を与えるためだ。コーデイルはティーンエージャーのとき、アフリカ系アメリカ人でゲイであるという事実のせいで受けた不平等な扱いに耐えきれず自殺を試みたこともあった。今はケイレブに出会い、幸せに暮らしているが、いつも恵まれていたわけではなかった。だから、SNSを通して「普通の家族の形ではない家族」を発信するのは“自分のコミュニティへの義務”だと言う。Photo by Kordale N Kaleb「普通じゃない家族の形」が「普通」になりつつあるのが現代。Acne Stuidosのようにファッションを使ってそのメッセージを広げる会社や、コーデイルとケイレブのようにSNSで発信している人もいる。私たちも従来の考えは投げ捨て、すべての家族の形を暖かく見守るような社会作りに向かって進んでいくべきだ。***Acne StuidosPhoto by Acne StudiosWebsite:::@acnestudiosText by Noemi MinamiーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!「68人家族です」。米ポートランドで見つけた孤独な子供と高齢者が一緒に暮らす「新しい家族のかたち」、ブリッジ・ミドウズ 日本やアメリカをはじめ、先進国での少子高齢化や格差社会問題は、目立った解決策もないままズルズルと悪化しているようだ…。そんな中、全米一非営利団体が多いと言われる街、オレゴン州ポ...
2017年09月30日(撮影:田中克佳/取材協力:NY1PAGE) 「この仕事を続けるのは、もちろん、娘と2人、生きていくためです。でも、それだけじゃないな。自分でも最近わかってきたことですが、私はDV被害者や困窮家庭の子どもを助けたいんです」 全米最大の規模を誇る警察組織、ニューヨーク市警察(以下・NYPD)。約3万6,000人の制服警官が籍を置く。ガイ京美さん(46)はその中の、ただ1人の日本女性だ。京美さんがNYPDに入ったのは約10年前のこと。半年間の警察学校と、1年間のクイーンズ区での勤務を経て、8年前から現在の23分署に所属。同署が管轄するのは、マンハッタンの北部、とくに治安の悪さで知られる地区、スパニッシュ・ハーレムだ。相棒警察官と2人、パトカーに乗ってその地区を巡回するのが京美さんの日課だ。 京美さんは’70年10月13日、愛知県に生まれた。建設関係の父親の仕事の都合で、子どものころは引っ越しばかり。 「父は、たまに酔っぱらってフラッと帰っては、大声で怒鳴り、母を殴りました。だから子どものころ、私はぐっすり眠れたことがありません。いつ父が帰ってくるかと、つねに怯えていました」(京美さん) 立ち上げた建設会社の経営に失敗、父親が大きな借金を作ると、家には連日のように借金取りから電話がかかってきた。家まで直接、押しかけてくることもあった。高校2年生のとき、依然として借金の完済が遠い父親に、知り合いがこう吹き込んでいたことを聞いた。 「娘さん、もう大人なんだから、体で稼がせたらどうだ?」 その瞬間、家出を決意した。京美さんは高校を中退。神奈川県川崎市で暮らす母方の叔父を頼った。 「当時の私はダンスが好きで。そして、歌手のマドンナや、アメリカという国にもすごく憧れていたんです。叔父の暮らす神奈川にはたくさん米軍の基地や施設がありました。基地や米軍住宅、米兵が集うクラブに出入りしているうち、軍の施設に就職できたんです」 10代後半から20代を、米軍基地内の食料品店などで働いて過ごした。給料を少しずつためながら、いつかアメリカに留学する日を夢見た。そして28歳の春、京美さんは在日米軍・キャンプ座間所属の米陸軍通信兵、ジョエル・ガイさんと知り合う。 「7つ年下でしたが、いい人に思えたんです。私はアメリカに行きたかったし、普通の家庭を持ちたかった。彼と結婚すれば、自分の夢がすべてかなうと思ったんですね」(京美さん) 2人はすぐに結婚。その年の秋にジョエルさんはアメリカ・テキサス州の基地に転勤になり、29歳になったばかりの京美さんもすぐ後を追った。地元教会の英語クラスに通いつめ、翌年には長女・イヴォンヌさんが誕生。子育てをしながら高校卒業資格を取得し、短大にも通い始めた。しかし、イヴォンヌさん誕生からほどなく、夫婦間のいさかいが絶えなくなった。夫に罵られるたび、京美さんの胸にある思いが去来した。 「小さいとき、母はいつも『おまえのために離婚しないんだ』と言っていました。そんなの罪悪感が募るだけで、うれしいわけがない。理不尽な暴力を黙って受け止める母のことは理解できなかったし、そんな母を当時は憎んですらいました」(京美さん) このままではイヴォンヌが、自分と同じように母を憎むかもしれない。娘にかつての自分と同じ思いをさせることだけは、絶対にしない。彼女はひそかに離婚を決意する。同時に、京美さんは驚きの行動に出る。娘と2人アメリカで生き抜くため、なんと陸軍に入隊を志願したのだ。 「ニューヨークのような都会と違い、片田舎のテキサスでは、私のような外国人、かつ英語に難ありの移民は、まず仕事がなかった。学歴やコネがあるならまだしも、資格もお金もない私がアメリカでまっとうに生きていくには、ほかに道がなかったんです。軍人になれば家も借りられるし、保険にも入れます。アメリカ人として身分が保証される」(京美さん) 娘を夫の両親に預け、陸軍に入隊したとき、京美さんは32歳。最初の関門、3カ月の新兵訓練(ブートキャンプ)では、17~18歳の男子に交じりしごきに耐えた。なんとかキャンプを修了し、愛娘のもとに戻れたのもつかの間。京美さんを待っていたのはさらに過酷な場所だった。イラクだ。ときは’05年。激化の一途をたどるイラク戦争のただなかに、11月から1年間、京美さんは兵士として、イラクで任務に就いたのだ。 イラクからテキサスに戻った京美さん。イラク戦争従軍前に離婚は成立していたが、改めて弁護士を立て、夫の実家に預けていたイヴォンヌさんと暮らす権利を勝ち取った。イラク戦争従軍までは、娘との生活の安定のため、軍で働き続けるつもりだった。しかし実際の戦地を体験し、自分には無理だとわかった。 「ネットで仕事を検索していたら、NYPDの求人を見つけて。結婚後、アメリカの市民権を得ていた私には受験資格がありましたし、ニューヨークで暮らすのは夢だった。マドンナが下積み時代にいた街ですし(笑)」(京美さん) ほかの州の現役警察官ですら尻込みするといわれるニューヨーク勤務。だが、イラクを経験した京美さんに、もはや怖いものはなかった。こうして、母娘のニューヨーク生活が始まった。その一方で、京美さんは短大の勉強も続けた。京美さんが頑張り続けられたのは、“負のスパイラル(連鎖)”を断ちたかったからだ。 「私の家族は皆、まともに学校を出ていないし、私も日本では高校中退。娘と私、2人で“負のスパイラル”から抜けるためには――こっちでは『パターンを変える』と言うんだけど――やらないわけにはいかなかったの」(京美さん) 軍隊での経験も買われたのだろう。高い倍率をくぐり抜け、京美さんはNYPDからの採用通知を受け取った。異国の地で、体ひとつで、公務員の安定した地位と収入、娘のための落ち着いた住居を得たのだ。“負のパターン”を変えたのだ。 京美さんの同僚で7年以上もパトロールのパートナーを務めたリオ・ムニョスさん(43)はこう語る。 「この街にはDVや性暴力があふれている。京美もその被害者だったけど、彼女はそれを乗り越えた。移民でシングルマザーという、タフな環境に負けずにね。強い京美の生きざまから勇気をもらっている人はたくさんいるはずだよ」(ムニョスさん) タフに生きてこられた理由を、京美さんに尋ねた。 「それは全部、娘のおかげ。イヴォンヌがいなかったら私、軍隊にも入ってなかったし、NYで警察官なんて絶対やってない(笑)。本当は私、うまく育てられるか怖かったんです。だけど、生まれてすぐ、イヴォンヌは私に向かって、にっこり笑ったんですね。その瞬間『絶対、絶対、守らなきゃ』って気持ちが、おなかの底からこみ上げてきて。その気持ちはずっと、今も変わらないですね」
2017年09月23日(撮影:田中克佳/取材協力:NY1PAGE) 全米最大の規模を誇る警察組織、ニューヨーク市警察(以下・NYPD)。約3万6,000人の制服警官が籍を置く。シングルマザーのガイ京美さん(46)はその中の、ただ1人の日本女性だ。京美さんがNYPDに入ったのは約10年前のこと。半年間の警察学校と、1年間のクイーンズ区での勤務を経て、8年前から現在の23分署に所属。同署が管轄するのは、マンハッタンの北部、とくに治安の悪さで知られる地区、スパニッシュ・ハーレムだ。相棒警察官と2人、パトカーに乗ってその地区を巡回するのが京美さんの日課だ。 「多いのはギャング同士の抗争かな。麻薬密売のテリトリーを奪い合うんですよね。それで撃ち合ったり殺し合ったり」(京美さん) 日ごろから危険な現場に身を置く警察官の仕事。肝を冷やしたこともある。 深夜、傷害事件の容疑者を追って、低所得者用団地に足を踏み入れたときだった。格差社会を絵に描いたようなニューヨークシティ。この地区には、犯罪の巣窟と化している低所得者用団地も、けっして少なくない。容疑者は同僚の男性警察官の手でなんとか逮捕に至った。抵抗する男を、中庭に止めたパトカーの後部座席に力ずくで押し込んだときだった。 「気づいたら、数百人の住民が、私たちを取り囲んでいたんですね。口々に警察の悪口を言い始めたと思ったら、いろんな物を投げつけてきて。私の腕にも中身の入った重いトマト缶が当たりました」(京美さん) 深夜2時。京美さんは怒号と物が飛び交う中を、同僚が運転するパトカーを背後に従えるように歩いた。車のライトに照らされながら、震えそうになる足を押さえ、ゆっくりとその場を後にした。 「じつはこの日、容疑者逮捕の直前に私、迷子になってたんです。低所得者用団地って内部が入り組んで迷路のようなんですね。そこで私、容疑者も同僚も見失ってしまって。そのとき私1人で、あの群衆に囲まれていたらと思うと、ちょっとゾッとします。彼らは銃を持っているから、殺されていたかもしれない」(京美さん) 警察官となって、はや10年。「事件が多すぎて、いろいろ忘れたけど」と笑うが、若い女性や子どもが被害者の事件は、強く印象に残っている。 「5年前の傷害事件はつらかったですね。通報で駆けつけたら、12歳の少女が、顔から流した血でパジャマも赤く染めていました。容疑者は母親の彼氏。もちろん、子どもに暴力を振るった男は即、逮捕しましたが、その男より許せなかったのは、母親です。彼女、娘ではなく彼氏をかばうんです。男を逮捕しようとする私たちに食ってかかって。その一部始終を女の子が部屋の隅で震えながらジッと見ているんです。ぬいぐるみを抱きしめて、目に涙をためて」(京美さん) けんかやDV事件が、スパニッシュ・ハーレムでは後を絶たない。そのたびに京美さんは、被害者の少女や少年に幼いころの自分を重ねる。 「恥ずかしいんですけど、私の実家もけっこうひどい家庭で。でも、誰も私のことを救ってくれなかった。だからいま、そういう家庭の少女たちを見ると、どうしても救いたくなるんです。きっとあのころの私自身を、自分の手で救い出そうとしてるんだと思う」(京美さん) 京美さんの同僚で7年以上もパトロールのパートナーを務めたリオ・ムニョスさん(43)はこう語る。 「この街の住民は、国籍も人種も文化もいろいろ。だからここの警察官は、いろんな価値観の市民に共感できなきゃいけない。京美は多くの経験と、優しさと、賢さを使って、それができる人なんだ。いっぽうで、こんなに小さな体で大きな男を速攻で逮捕するタフさもある。京美はもうすぐ、素晴らしい刑事になるはずだよ。僕は確信しているよ」(ムニョスさん) 京美さんはこの秋から、「刑事」になるための面接試験に臨む。刑事になればおもに捜査を行い、制服警官の今よりずっと、DVや性暴力の被害者と深く関われる。 「この仕事を続けるのは、もちろん、娘と2人、生きていくためです。でも、それだけじゃないな。自分でも最近わかってきたことですが、私はDV被害者や困窮家庭の子どもを助けたいんです」(京美さん)
2017年09月23日いまやさまざまな海外ドラマを観れるのは当たり前の時代ですが、“海外ドラマブームの先駆け” ともいわれる大人気ファミリードラマ『フルハウス』とともに育ったというアラサー女子も多いはず。現在は、2016年からスタートした続編『フラーハウス』として20年ぶりに復活をはたし、人気を博しているところですが、まもなく始まる新シーズンを前にこの作品には欠かせないあの方々にお話を聞いてきました! それは……。キャンディス・キャメロン・ブレ&アンドリア・バーバー&ジョディ・スウィーティン!【映画、ときどき私】 vol. 116今回直撃したのは、タナー家の長女D.J.を演じるキャンディス(写真・左)と次女のステファニー役であるジョディ(写真・右)、そしてD.J.の親友キミー役のアンドリア(写真・中央)という主要キャストの御三方です。1987年9月22日に『フルハウス』の第一話が放送されてからちょうど30周年にあたる2017年9月22日からシーズン3がスタートしますが、この記念すべきシーズンのPart2ではなんと日本が舞台になるとのこと!そこで、撮影のために来日した彼女たちに見どころや日本への思いを語ってもらいました。日本には『フルハウス』からの根強いファンが大勢いますが、日本に対する印象はありますか?ジョディ去年来日したときにも、ファンのみなさんには温かく迎え入れてもらってうれしかったわ。そのときは残念ながら本当に短い滞在であまりエンジョイできなかったんだけど、今回は2週間ほどの滞在だからそれもすごく楽しみにしていることなのよ。キャンディス日本のファンはすごくうれしそうにしてくれるし、興奮しても敬意を持って接してくれるの。アメリカのファンというのは、うれしいのはいいんだけどちょっと攻撃的なところもあるからね(笑)。でも、日本のファンにはそういうところがなくて本当に優しいし、愛されているなというのが感じられるから、そこが一番の違いかなと思うわ。では、日本での撮影で楽しみにしていることは?ジョディ日本のいろいろなおもしろいスポットに行くことになっているのよ。だから、ファンのみなさんもきっと気に入ってくれると思っているわ!キャンディスそうね!詳しくはまだ言えないけど、東京の押さえておくべきスポットはできるだけこのエピソードに入れようと思っているので、乞うご期待!オフのときに日本で行ってみたいところはありますか?ジョディいま、ディスニーシーに行こうかって話をしているのよ。キャンディスあとは、温泉にも行ってみたいわね。アンドリア私も温泉には行ってみたい!ちなみに、昨日は朝一番で築地に行って、市場のなかでおいしいお寿司を食べたのよ。お店では威勢のいい掛け声をかけてくれるし、こっちが注文しなくてもどんどん出してくれて、食べ終わったら「はい、行きなさい」みたいな感じでチャキチャキしてておもしろかったわね(笑)。キャンディス、ジョディ私たちも行ってみたいわ!みなさん日本食がお好きなんですね!全員とっても好きよ!!キャンディスだって、私はロスでもよく日本料理を食べているくらいなのよ。今回、キミーが日本をイメージした鉄板焼きのシーンを披露しているのも見どころですが、苦労した点は?アンドリアもともとはハンドダブルを使うつもりだったんだけど、鉄板焼きをする女性のスタントマンっていないのよね(笑)。ギリギリまでスタントマンを探したんだけどやっぱり見つからなくて、撮影の30分前から練習を始めたというくらい全然時間がなかったの。だから、とにかく手を動かし続けてカチャカチャとうるさい音を立てるということだけ心がけたわ。まともに料理をしていないから、あれを食べたらきっと食中毒になっちゃうと思うけどね(笑)。『フルハウス』では、幼い3人の娘を抱えたシングルファーザーが義理の弟と親友に助けられながら子育てに奮闘する姿が描かれていましたが、『フラーハウス』ではシングルマザーとなったD.J.が妹のステファニーと親友のキミーとともにひとつ屋根の下で暮らすというストーリー。逆の立場になってみて、子役たちにアドバイスしていることはありますか?アンドリア子役のみんなはプロ意識がとても高くてしっかりやってくれているわ。ただ、「現場で間食しちゃダメよ」とか、「携帯は現場ではしまいなさい」とかそういう基本的なことを言うときはあるから、半分は親として、半分は俳優としてアドバイスしている部分はあるわね。ジョディ私はまだ自分が子ども気分から抜け切れていないから、アドバイスをあげられているかわからないわ。だって、2人からも相変わらずコラコラって注意されているくらいなのよ(笑)。みなさんが繰り広げる絶妙なやりとりはこの作品の魅力ですが、アドリブもありますか?キャンディス現場でアドリブをすることは意外となくて、実はけっこうガチガチに固めてやっているのよ。というのも、そもそもシットコムの世界というのはそういう感じで、一言一句セリフ通りに言わなければならないから、1週間かけてリハーサルをして、セリフもカメラの位置もちゃんと決め込んでやるものなの。ただ、ちょっとウケが悪いセリフがあったときには、プロデューサーや私たちから提案したり、脚本家が書き直したりすることもたまにあるけど、それでも許可を取らないといけないくらい。だから、カメラが回っている最中に即興で何かをやるということは実はないのよ。本物の家族のような絆は画面からも伝わりますが、キャスト同士でいい関係を築けている秘訣は?ジョディ30年前にたまたま気の合うメンバーが集まって、奇跡が起きたんだと思うわ。みんな仲良くというのはこの業界では珍しいことなんだけど、心底お互いのことを大事に思っているのよ。私たちは子役のときから大人のみなさんに大切にされてきたので、役柄としてだけでなく、本当に彼らの子どものような関係なの。アンドリア私は芸能界に関係のない友だちもたくさんいるんだけど、そういう人たちと子ども時代の話をしても通じない部分ってどうしてもあるわよね。そんなふうに子役にしかわからない過去をこの3人は共通して持っているので、そこがひとつの絆になっている部分はあると思うわ。このシリーズは、世界中で30年にもわたって愛され続けているという他に類を見ないドラマですが、どんなときでも元気をくれるのが人気の理由。最後に、辛いときでもハッピーになれるためのアドバイスをananweb読者にお願いします!アンドリアやっぱり女の友情って決して過小評価してはいけないし、軽んじてはならないと思うわ。友だち同士でも姉妹関係のような固い絆があるとすごく救われる部分はあるわよね。だから、そういう女性同士の連帯感は大事にするべきよ。ジョディ本当にその通りで、私たち3人もそれぞれ人生の浮き沈みはあったけれど、お互いにずっとサポートし合ってきたの。そうやってともに笑い、ともに泣ける仲間を作ることはとても重要なことなのよ。だから、いろんなことが共有できて、何があってもちゃんと受け入れてくれる友だちがいることはみなさんにとってもすごく大事なことだと思うわ。キャンディス私も2人と同じ意見で、やっぱり友情かしら。だから、人生のなかで親しい友達を見つけたら、しっかりと捕まえて大切にすることよ。そういう存在の人がひとりでもいれば、それはすごくラッキーなことだから、とにかく親友は大事にして欲しいわね。インタビューを終えてみて……。さすが30年来の付き合いというだけあって、息の合ったやりとりはまるでテレビのなかから出てきたかのようで楽しませてもらいました。12月から配信される日本を舞台にしたエピソードでもいったい何が起こるのか、いまから待ち切れないところです!笑顔と元気をくれる家族愛で心を活性化!回を重ねるごとにパワーアップするドタバタはもちろん、家族と友だちの愛情が見せる感動も満載の『フラーハウス』。仕事や人間関係に悩んでいるときこそ、フラー家と一緒に笑って過ごせば、疲れも一気に吹き飛んでしまうはず。日本のファンにはたまらない最新シリーズも、まずはPart1からさっそくチェックしてみて!笑いが止まらない予告編はこちら!ストーリー幼い息子3人のシングルマザーとなって戻ってきたタナー家の長女D.J.は、妹のステファニーと親友のキミーと同居生活をすることになり、にぎやかな日常を送っていた。タナー家からフラー家へと子育てのバトンが引き継がれ、新たな家族の物語が繰り広げられていたが、そんな彼らを待ち受ける “最高の夏休み” とは……?作品情報Netflixオリジナルドラマ『フラーハウス 最高の夏休み』9月22日(金) 全世界同時ストリーミング(Part1)第10話~:12月配信(Part2)写真・大嶋千尋(キャンディス・キャメロン・ブレ、ジョディ・スウィーティン、アンドリア・バーバー)
2017年09月21日みなさま、こんにちは。紅子です。気が付いたら夏もあっさり終わり、秋を告げるコンビニに並ぶさつまいもとかカボチャ味のお菓子にワクワクしてます。さて今回の連載では、日常生活でトラブルに遭った時の自分の守り方について書きます。具体的にいうと、ストーカーや痴漢に遭った時、家庭内・恋人間でのDV、職場でのセクハラ、パワハラ、長時間労働なんかについて。正直私にとってそういう「法絡みの問題」は、テレビやニュース、人づてに聞くことはよくあるけれど、幸運なのか自分が鈍いだけなのか、あんまり当事者として悩んだりしたことはなかったんです。数ヶ月前までは。盗撮されているのに気付いたら、あなたならどうする?数日後、犯人側の弁護士から電話がかかってきて、示談交渉のため会うことになった。示談なんてドラマではよく聞くけど、実際には何をするのか全く分からない。たぶんお金を払うことで解決させる、みたいなことなんだろうけど、その金額の相場とか、いくらなら妥当で、弁護士と話すときに言うべきこと、気をつけること、何にも分からない。そもそも犯人を弁護する側だけが専門知識を持っていて、一方的にお金の交渉なんて言われても納得がいかなかった。幸い私には弁護士をしている知り合いが何人かいたため、事の経緯を一から説明し、通常の示談のパターンや、交渉のしかた、示談金の設定のし方など、一通りアドバイスをもらうことができた。おかげでざっくりとこういうケースにおける示談交渉のしかたを踏まえた上で話し合うことができたので、よく分からないまま示談書にサインをせずに済み、納得のいかない部分はしっかりと変更してもらえるよう要求し、この件はわだかまりを残さず解決することができた。法絡みの問題を弁護士に聞いてみた。専門的なアドバイスが欲しいとき、わたしたちはどうすればいい?この一件を通して、たまたま私には知り合いに弁護士がいたから助けを借りることができたけれど、もしそうではなかった場合どうしたらいいのだろうか、とふと考えるようになった。テレビで目にする弁護士のイメージは、何か重大犯罪ばかりを扱っている印象が強いけれど、小さなことでも法的な相談が必要になる事は私に起きたように、いつでも誰にでも起こり得る。専門知識のある人がいればすぐに解決できることも、動き方が分からず泣き寝入りしてしまう人は少なくないのではないだろうか。そう思うとなんだか居た堪れない気持ちになったので、あのとき相談に乗ってくれた太田弁護士に色々と質問してみた内容をみなさんと共有したい。Be inspired!の読者のみなさまが、何か「法絡みな問題」の当時者になった時のためになると嬉しい。太田伊早子(神奈川県弁護士会所属)2008年 慶應義塾大学大学院法務研究科卒業2009年 弁護士登録労働事件(労働者側)、刑事・少年事件、消費者事件を中心に、離婚・相続等の家事や一般民事事件も幅広く取り扱う。 些細なことでもまずは相談してみて紅子:太田さん、先日はありがとうございました。私は太田さんのおかげであの件を解決することができたけど、ああいう問題って誰にでも起こり得るにも関わらず、気軽に相談できる相手がいなくて、しかも弁護士に相談とかってなると身構えてしまう人も多いと思います。太田さんは普段、どういった相談を受けることが多いですか?太田先生(以下:先生):普段受ける相談の内容は本当に色々で、セクハラ、パワハラ、DV、労働問題、それから最近だとネットのコンテンツを利用した架空請求とかもあるかな。本来、「これどうなってるの?」って悩んだことについてはとりあえず全部相談してもらって、それが法的な問題になり得るかどうかっていう振り分けを弁護士と行うんだけど、実際のところは、やっぱりみんな弁護士と精神的にすごく距離がある。だから、「自分の今の問題は法律の問題なんだ」って思えた人しか相談に来ていないのが現状。紅子:なるほど。その、「まずは相談したい」と思った時の“駆け込み寺”として弁護士事務所があるんでしょうか?先生:そうだね。まずは弁護士事務所に来てもらって、法律の問題なのかどうか、振り分けてみるっていうのが方法の一つとしていいと思います。紅子:おそらく、多くの人が何かトラブルがあった時にすぐ弁護士に相談しないのって、法と絡めて考えていないことだけではなく、弁護士に相談するとすごくお金がかかるって思っている部分もあると思うんです。実際のところ、その相談にかかる費用はどのくらいなんですか?相談にかかる費用はどれくらい?無料で頼める方法はある?先生:基本的には弁護士によって違いますが「法律相談料」っていうのを取っています。初回は無料でやっているところも結構あったり、テーマによっては無料というところもあります。費用がかかる場合はだいたい神奈川県内とか都内とかだと30分5000円(税抜)くらいが多いかな。みんな勘違いしていることの1つとして、弁護士のところに来たらいきなり弁護を頼まなきゃいけないと思ってるんだけど、まずは相談してみて、それから弁護士に依頼するかどうか決めるのが普通の段取りです。それから、直接弁護士事務所に行く以外の選択肢として、弁護士会に相談してみる方法もあります。弁護士会は各都道府県に必ず存在していて、あらゆるテーマの枠が設けられているので、そこで自分の相談にマッチした弁護士を紹介してもらえるというメリットがあります。市役所や区役所にも交代で弁護士会の弁護士が居たりするので、そこに行って相談することもできますよ。あとは、3回まで無料で相談できる「法テラス」っていう機関もあります。法テラスは法律相談を無料でできるのに加えて、実際に弁護を依頼する際にも一番低い価格で頼めるというメリットがあります。先生:少し余談にはなっちゃうんだけど、例えばセクハラをはじめハラスメントに対して、日本の裁判所はすごく遅れてるなって私は思っていて。なんでかっていうと、例えば「ちょっと触られただけ」とか「すれ違いざまにほんの少し触られる」とか。あるいは(私を指して)いまペンを持ってるよね。それを貸してって言うときに、触らなくていいのにわざわざ手を握ってくるとか。そういうのが職場で毎日あったとして、嫌じゃん。「嫌だと思う権利」は当然あるわけだけど、狭い職場なんかだと、そういうのをされてる側が適応障害(その場にいるだけで、その人がいるだけで怖くなるなど)みたいになっちゃって辞めざるを得なかったりする。それに対して「でも、そんなに大したことはされてないですよね」って言われがちなんですよ。もっというと、性行為にまで及んでいた場合とかもある。そういう場合「女性は好きでもない相手と性行為をしないでしょう」なんて言われがち。まずこれが迷信ね。さらには「メールとかラインも楽しそうだし、付き合ってたんじゃないですか」なんて言われたりする。でも、職場が同じだった場合、普通揉め事を避けようとするでしょ。そういう場合何をするかっていうと、「またまた〜」みたいな感じであしらうんだよね。明確に辞めてくださいとか言えないんです。特にシングルマザーであったり、辞めるわけにいかない事情がある人は尚更。それで断れないまま性行為にまで及んでしまうと。でもその後、その人が精神的に破綻してしまった理由なんかを考えれば、その状況に耐え切れなかったからだって分かるはずなんだけど。そういう認識がまだまだ甘いから、ちょっと触られるくらい、そんな深刻じゃないでしょう、みたいなことを言われたりして、もうレイプくらいまで行かないと問題化されなかったり、そういうのがまだまだ司法の課題だなあと思ってます。そういう意味で、若い子たちから弁護士が遠いもう一つの理由として「自分が悩んでいることは弁護士に相談するほどのことなのか」って思ってる部分も多いような気がしているんだよね。どうしたらそう思わずに来てもらえるかなって、こちらとしてはいつも思っていることです。労働問題とかも、若い人の方が変な条件で働かされてることって多いから、そうなってくると忙しくて相談にも来れなかったりするんだよね。そういうときは労働弁護団っていって、決まった時間、電話で相談を受け付けてるところもあるから、そこを使ってもらってもいいと思う。匿名でもOKなので。これは結構よく電話かかってくるよ。電話一本で色々な選択肢を提案することができるので、無駄だって思わないでぜひ若い人にも利用してほしいなと思う。
2017年09月14日オスカー女優ハル・ベリーが製作総指揮・主演を務めるノンストップ・アスションスリラー『チェイサー』が、9月23日(土)より公開される。このほど、彼女が演じるシングルマザーが、息子を誘拐した犯人をとことん追い詰める予告編がお披露目された。シングルマザーのカーラ(ハル・ベリー)は、いつも訪れる公園で、一瞬目を離したすきに最愛の息子フランキーが何者かによって連れ去られていく光景を目撃する。必死で追いかけるも、息子を乗せた車は走り去ってしまった。携帯電話を失くし、犯人の正体も分からず、地元警察も動いてくれない。たった1人で息子を救い出す覚悟を決めた彼女は、“最強の母”へと変貌する――。18歳未満の児童誘拐事件が年間約80万人、1日当たり2,000人超ともいわれる“アメリカの闇”をテーマにした、まさに“女性版『96時間』”というべきノンストップ・アクションスリラー。凶悪犯にたった1人で立ち向かう、美しくもたくましいシングルマザーのカーラを演じるのは、『チョコレート』でアカデミー賞に輝いたハル・ベリー。演技派であると同時に、ストーム役を演じた『X-MEN』シリーズや『007/ダイ・アナザー・デイ』、直近では『キングスマン:ゴールデン・サークル』など、数々のアクション映画にも出演してきた彼女が、今回は超ド級のカーアクションに挑戦。また、自らのプロダクション「606フィルムズ」を率いて、製作総指揮としても参加している。このたび到着した予告編では、目の前で息子フランキーを誘拐されてしまったカーラと誘拐犯による、息を飲む壮絶なカーチェイスが展開される。さまざまな車を巻き込むド派手なカークラッシュや、警察の白バイにまで襲い掛かる誘拐犯など、観る者のド肝を抜くカーアクションが繰り広げられていく。当初は、恐怖と不安に満ちた表情で犯人を追っていたカーラ。だが、彼女が警察の助けも当てにならないと気づいたとき、愛する息子を取り戻すことができるのは自分しかいないと、見る見るうちに鬼のような形相へと表情を変え、犯人を追いつめていく姿は必見!これまでの彼女のイメージからは想像できないような鬼気迫る演技を見せたハルは、「カーチェイスに衝突や爆発!絶対男性が観たくなる映画だわ。でも中心には、子どもを救う母親の、魂にあふれた物語がある。みんなの心に響く映画だと思うの」と、本作の魅力を自信たっぷりに語っている。『チェイサー』は9月23日(土)よりユナイテッドシネマアクアシティお台場ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年09月13日『セシルのもくろみ』第8話のレビュー・あらすじ■『セシルのもくろみ』第9話のあらすじ(ネタバレあり)奈央(真木よう子)の元に由華子(吉瀬美智子)が訪れ、新しく立ち上げる雑誌のカバーモデルを奈央に頼みたいと話す。新雑誌は大手IT系企業が手がける女性誌『ジョワイユ』。由華子の案内で『ジョワイユ』の創刊準備室へ行くと、そこには洵子(板谷由夏)がいた。洵子は晴海書房を辞め、『ジョワイユ』の編集長となっていたのだ。由華子はモデルとして『ジョワイユ』に関わるのではなく、新人編集者として働くと知り、奈央は驚きを隠しきれなかった。一方、『ヴァニティ』の元編集長・南城(リリー・フランキー)も晴海書房を辞めており、『ヴァニティ』編集部内では、南城も洵子と由華子の新雑誌に加わるのではと不安の声が上がっていた。舞子(長谷川京子)がカバーモデルになった『ヴァニティ』8月号は過去最高の売り上げを叩き出したが、9月号はリニューアル前より販売部数が落ちるという危機的状況になっている。由華子たちの新雑誌は『ヴァニティ』編集部にとって強力なライバルになると懸念された。奈央は由華子たちの誘いを受けるか悩み続け、江里(伊藤歩)に相談しようとした。しかし江里もどこかから声をかけられており悩んでいる様子だった。奈央と江里は自分で悔いのない答えを出そうと、それぞれ悩みながら決断を下す――。■『セシルのもくろみ』第9話の感想ついに最終回となってしまいました。観終えてみると、各登場人物がそれぞれの道を歩み、希望と幸せを掴んでいこうとしている姿がとても印象深かったです。洵子と由華子は新雑誌立ち上げで奈央を誘っていましたが、そのときのふたりの楽しそうな表情がなんとも眩しかった。今までできなかったこと、やりたかったことをここでできる……笑顔に希望が溢れていて、こちらも楽しい気持ちになりました。こんな笑顔を浮かべながら仕事に取り組んでいきたいと感じます。奈央は結局『ヴァニティ』に残ってしまいました。「もったいない!」と思う気持ちもあったけれど、このほうが奈央らしいかもしれません。売り上げが落ちて舞子も編集部内も暗い雰囲気になっていましたが、奈央が新雑誌に誘われたにも関わらず『ヴァニティ』に残ること、そして奈央が必死でみんなとコミュニケーションをとろうとしたことで、編集部も明るくなりました。初心を思い出し「また『ヴァニティ』を盛り上げていこう!」と気合いを入れ直すシーンは、くじけてはいけない、諦めてはいけないことを感じさせてくれます。さて、個人的に一番驚いたのは奈央のパートナーとしてがんばっていた江里のことです。どこかからお誘いがある雰囲気は出ていたので、奈央と同じく、由華子たちから声がかかっていたのではと思っていました。しかし、そうではなくまさかの「フェローニ」からのお誘い。江里にとって「フェローニ」は思い入れの強いブランドである分、こんなめったにない機会は絶対に逃せません。江里なりの気持ちがあってすぐに返事はできなかったものの、最後には「フェローニ」のお誘いを受けました。新天地で挑戦しようとする姿もカッコいいなと思えます。予想外すぎたのは『ヴァニティ』元編集長・南城がカレー屋さんを開業したことです。奈央たちとは違い、まったく別の世界へと進んでしまいました。大胆なチャレンジに驚きを隠せません。こうしてみると、奈央たちはそれぞれ自分の決めた道を進み始め、自分なりの希望や夢に向かって、前向きに挑戦していっています。彼女たちは自分で考えた幸せを自分の手で決めました。普通はどうとか、こちらのほうが安泰だとか、そういう風に考えるよりも、自分にとってなにが幸せなのか?どういうことをしたいのか?それらを考え、そしていくつになってもチャレンジをしていく。そういう奈央たちの生き方は見習いたいものです。この作品を通して、私は改めて「自分にとっての幸せとは?」と考えるようになりました。作中の女性たちは独身や既婚、子どもがいる、いないなど、さまざまな立場の女性がそれぞれ輝いています。どの立場なら幸せかというより、自分が幸せだと思う道へ進みたい。幸せは自分の心で決めればいいのです。彼女たちのように、笑顔でチャレンジできる女性になりたいものです。『セシルのもくろみ』は終わってしまいましたが、奈央たちがどう成長していったのか気になるところ。全9話で終了してしまったこともあり、続編やスピンオフ作品ができたらなぁなんて考えながら、奈央たちのように自分なりの幸せを追いかけていこうと思います。■『セシルのもくろみ』作品概要おしゃれから程遠い、ごく平凡な主婦があるきっかけで読者モデルデビューを果たす。専業主婦・独身・共働き・シングルマザーなど、それぞれの生き方をする女性たちが嫉妬や葛藤し、そして何かをもくろみながら幸せを探し求めていく――。人から幸せそうだと思われることは幸せなことなのか?幸せに見られたいか?ファッション誌の世界を舞台に展開される女性たちの物語。第9話(最終回)9月7日(木)22時〜放送分■『セシルのもくろみ』キャスト真木よう子吉瀬美智子伊藤歩板谷由夏長谷川京子金子ノブアキ徳井義実リリー・フランキーほか
2017年09月08日新作『少女は夜を綴らない』は、逸木裕さんが少しダークな青春ミステリーに挑戦。「自分を振り返っても、中学生くらいのころがいちばんつらかった」と、女子中学生の主人公・理子について話してくださいました。タイトルに込められた意味に一筋の光明が差す、青春ミステリー。人工知能の開発者・工藤賢は、劇場型自殺を遂げた美貌のゲームクリエイター・水科晴の知能を蘇らせるプロジェクトに参加。徐々にこの世にいない晴の人格に惹かれ始め…。近未来を舞台にした恋愛要素たっぷりのミステリー『虹を待つ彼女』でデビューした逸木裕さん。新作『少女は夜を綴らない』では、誰かを傷つけてしまうかもしれないという自らの加害衝動に怯える女子中学生・理子を主人公にした、少しダークな青春ミステリーに挑んだ。「理子は、<夜の日記>と題したノートに、身近な人の殺害計画をしたためて、自分の後ろめたさや過去のトラウマを慰撫しているような少女です。自分を振り返っても、中学生くらいのころがいちばんつらかった。そんな年頃には、ほの暗い感情を持つのも案外めずらしくない気もするんですね。とはいえ、僕らのころとイマドキの中学生の感性はぜんぜん違うでしょうから、僕なりに登場人物たちを知りたいと思い、想像力でキャラクターに迫っていきました」理子はボー研こと、ボードゲーム研究会に所属している。そのボードゲームをめぐるエピソードが有機的に効いていることが、物語が進むにつれ、わかってくる。「学校にも家庭にも居場所がない理子に、彼女らしくいられる楽しい場所としてどこかないかな、と考えたときに、僕自身も好きな将棋やゲームを小道具としてつなぎました」孤独な理子に近づいてきたのは、小学6年のとき転落死した加奈子の弟・悠人。彼との関わりが、理子の運命を揺さぶっていくのだが…。「理子は自分の衝動が恥ずかしく、自分の中に“嫌いな自分”がいる。そうした理解されがたい部分も含めて、認めてくれる誰かにめぐり会いたいという思いは普遍的だと思います。悠人はそれを初めて肯定してくれた相手。“殺人衝動”という部分を除けば、ふたりの関係性に感情移入してもらえるのではないかなと」加奈子の死の真相、理子たちが住む地域のホームレス連続殺人。理子と悠人による殺人計画。複数の謎を仕掛け、畳みかけるように読ませる。「書きたいのは、常に、謎が解けたときに人間のドラマが立ち上がってくるようなものです」本作でも、ラスト数行に、人間への愛しさがこみ上げてくる。『少女は夜を綴らない』兄ばかりをひいきするシングルマザー家庭で育った中学3年生の理子。小学校時代のクラスメイト・加奈子が目の前で死んでしまい…。KADOKAWA1400円いつき・ゆう作家。1980年、東京都生まれ。2016年『虹を待つ彼女』で第36回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、デビュー。フリーランスのウェブエンジニアとしての顔も持つ。趣味はホルン。※『anan』2017年9月6日号より。写真・土佐麻理子(逸木さん)水野昭子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2017年09月05日女優の吉本実憂と本仮屋ユイカが、10月スタートの真矢ミキ主演オトナの土ドラ「さくらの親子丼」に出演することが決定。吉本さんは、本当の母親のように接してくれる、真矢さん演じるさくらに心を開いていく家出中の少女・二宮あざみ役、さくらの娘・九十九恭子役を本仮屋さんが演じる。東京・大田区。羽田空港にほど近い下町とも言える雑多な雰囲気の中、ぽつんと一軒の古本屋「九十九堂」がある。漫画を中心に揃え、幅広い世代が訪れる店の主人・九十九さくら(真矢ミキ)は、 少し変わった毎日を送っていた。古本屋の奥には「たまりば」と呼ばれる一室。そこには、どこからともなく“行き場を無くした人々”が集まる。すると、主人のさくらは深く詮索するでもなく「親子丼」を出す。相手が誰であろうと無料。それがうまい。お腹を満たすだけでなく、心まで温めてくれるような。空腹が満たされた“行き場のない人”は、少しずつ自分のことをさくらに話し始めるのだ。それをさくらは聞く。あるときは笑顔で励まし、あるときは共に涙を流しながら。「泣きたいときは泣けばいい。落とした涙の粒だけ幸せの花が咲くんだから」それがさくらの口癖。そして今日もまたひとり、ふたりと、現代社会からはみ出してしまいそうな人間が、九十九堂を訪れる――。少年院出所後、妹の夢のために貧乏ながらも明るく懸命に生きる少年。「この子さえいなければ…」と日々悩み続けるシングルマザー。複雑な家庭環境から摂食障害に悩む女性教諭。会社で居場所を失った自閉症の男性。いまを生きる人々の、様々な事情、リアルな感情が浮き彫りになっていく。そんな中、さくら自身もまた、悲しい過去と向き合うことに。さくらが親子丼を無料で振る舞うキッカケになった、16年前の出来事とは。ある日、九十九堂を訪れた一人の少女・二宮あざみが時計の針を巻き戻していく…。第13回全日本国民的美少女コンテストでグランプリに輝き、主演ドラマ「クズの本懐」が話題となった吉本さん。今回の役どころについては「初めて演じる役柄」だと言い、「ひとまとめにされますが“不良”という役です。でも人間はひとりひとり違います。あざみは人は信用しない女の子で母親というワードには敏感です。そんな感情を持っていて、とても挑戦しがいのある役です。でもそういう感情を持っているからこそ人として、とても可能性のある女の子だと思いました」と印象を話す。また、真矢さん演じるさくらは、結婚後1男1女に恵まれ、平凡で幸せな毎日を送っていたが、長男が17歳のとき、ある少女の起こした事件に巻き込まれて死亡。心に深い傷を残し、夫とも離婚している。あざみは、そんな長男を失ったさくらの深い心の傷と関わりがあるキーマンとなる人物だ。そんな真矢さんとは今回が初共演。「オレンジ色のオーラといいますか、太陽のようなぬくもりをを持っていらっしゃる方」と真矢さんの印象を明かした彼女は、「早くあざみをさくらさんの暖かい心で包み込んで欲しいです」とコメント。本作を通して「人は変われる」ということを伝えたいと話す吉本さんは、「もしいま、何かで立ち止まっている方がいたら、少しでも進んでみようと思ってくれるような、このドラマが背中を押すきっかけになれたら嬉しいです。一生懸命演じます、ぜひご覧ください」とメッセージを寄せている。一方、さくらの娘・恭子を演じるのは、本仮屋さん。兄を失ったときの心の病を乗り越え、現在はフリーライターとして活躍、家を出て一人暮らしをしているという役柄だ。真矢さんとは2012年放送の「奇跡のホスピス」で先輩後輩役で共演した本仮屋さんは、「今回は親子。より近く濃い関係で演技するのが光栄」と今回の共演を喜び、役については「やりきれない思いや、ずっと抱えてきた辛さ、親子だからこそ生まれる葛藤をみてくださる方にも感じていただけたら嬉しいです」とコメントしている。「さくらの親子丼」は10月7日(土)より毎週土曜日23時40分~東海テレビ・フジテレビ系全国ネットで放送(全8話予定)。(cinemacafe.net)
2017年09月04日『セシルのもくろみ』第7話のレビュー・あらすじ■『セシルのもくろみ』第8話のあらすじ(ネタバレあり)奈央(真木よう子)は『ヴァニティ』の新しいカバーモデルとなった舞子(長谷川京子)のお披露目を兼ねたトークショーで、モデルを辞めようとした理由を問われた。奈央は「モデル“なんか”より大事なものがあると気づいた」と発言し、この失言にファンはざわつく。舞子が助けを出し、その場はなんとか収まったが、今度はレイナ(芦名星)が妊娠と『ヴァニティ』の卒業を発表し、ファンのみならず何も知らなかった編集部も驚いた。トークショーを終えたあと、奈央は江里(伊藤歩)から編集長の南城(リリー・フランキー)の異動と、由華子(吉瀬美智子)がカバーモデルになる予定だった新雑誌創刊の話がなくなったことを聞かされた。一方『ヴァニティ』編集部は、雑誌の方向性をこれまでの共感路線ではなく、もっとハイクラスなものにしようと新編集長の平林(石田佳央)が話す。これには舞子の意向が大きく関わっているらしいと編集部員たちは判断した。そんなある日、奈央は古書店でとてもおしゃれな老婦人を見かける。奈央は印象に残ったその老婦人のことをトモ(徳井義実)に話したところ、ハナちゃん(大方斐紗子)と呼ばれているちょっとした有名人だと判明。『ヴァニティ』の企画としてハナちゃんを起用したいと考えた奈央と江里は、ハイクラス路線とは違う企画を立て……。そんな折、奈央と江里は南城から呼び出され、高級中華料理店へと向かう。そこには南城ではなく、由華子や舞子、洵子が姿を現した。そして女5人の食事会が始まった――。■『セシルのもくろみ』第8話の感想前回の「モデル“なんか”」発言にひやひやしていましたが、舞子の助けでなんとか乗り切りました。と言っても意地悪な質問を仕掛けてきたのは舞子なので、あまり感謝したい気持ちにはなりませんが……。奈央はモデルより大切なのは家族と答えました。奈央らしい答えですが、舞子は仕事にプライベートを持ち込むことには否定的でした。食事会では離婚で世間を賑わせた由華子についても、舞子はプライベートを切り売りして仕事に利用していることだとして、チクチクと嫌味めいた言葉を言っていました。あぁ、なんて嫌な女!と最初は思っていたのですが、舞子は舞子なりに考えがあってのことのよう。そもそも舞子は、子どもができなかったことを理由に離婚した経験があるとのこと。その情報がどこかから漏れて、同情されたり「かわいそう」と言われたり、心ない言葉をぶつけられたり……。舞子は「モデルは憧れの対象であるべき」だと考えています。だからこそ同情されることに耐えられないし、プライベートを公開し、同情を買って共感を得ることが許せないと。これは舞子なりのプロの姿勢なんだな、と思いました。憧れの存在であるためにはプライベートのすべては公開しない。プライベートで見せる部分があるとするなら、みんなが憧れるような面だけなのでしょう。女5人の食事会は波乱に満ちたものになるかと思いきや、それは最初だけでした。お酒も進みいつしか5人は独身・既婚、子どもがいる・いない、再婚・バツイチなど、それぞれの立場の悩みや幸せについて話し始めました。独身は「結婚は?」と聞かれるし、子どもがいない既婚は「子どもは?」、子どもがいる既婚は「ふたり目は?」、バツイチは「再婚は?」など……それぞれ他人の言葉によって、ちょっとずつ傷つきながら生きています。筆者も周囲から「結婚は?」「そろそろ結婚して子ども産まないと年齢的にね……」なんて言葉を投げつけられるときがあります。あぁ、ご心配ありがとうございます!今の生き方が気に入っているのでどうぞお構いなく!という気持ちです。結婚して子どもを産んで……という女の幸せだと言われているテンプレートに当てはまらない人は不幸である、なんてことは絶対にない。奈央たちも言っていますが、何が幸せかなんて、自分にしかわからないんです。そして自分が幸せだと思えるのなら、それでいいじゃないですか。幸せは自分で決めるものです。奈央たち5人はそのことで意見が一致し、なんだかんだで有意義な食事会になったようです。さて、物語ラストでは洵子が退職、由華子が新雑誌立ち上げ、さらに奈央はその雑誌のカバーモデルになってくれないかと由華子から依頼が……!怒涛の展開に驚きを隠せません。次週はついに最終回。この急展開がどのようにまとまるのか、今からドキドキしています。物語が終わるのは寂しいですが、しっかり見届けようと思います。■『セシルのもくろみ』作品概要おしゃれから程遠い、ごく平凡な主婦があるきっかけで読者モデルデビューを果たす。専業主婦・独身・共働き・シングルマザーなど、それぞれの生き方をする女性たちが嫉妬や葛藤し、そして何かをもくろみながら幸せを探し求めていく――。人から幸せそうだと思われることは幸せなことなのか?幸せに見られたいか?ファッション誌の世界を舞台に展開される女性たちの物語。第8話8月31日(木)22時〜放送分■『セシルのもくろみ』キャスト真木よう子吉瀬美智子伊藤歩板谷由夏長谷川京子金子ノブアキ徳井義実リリー・フランキーほか
2017年09月01日「TOKIO」城島茂、山口達也、国分太一、松岡昌宏、長瀬智也の5人が毎回ゲストを迎え、さまざまなゲームやトークを展開する「TOKIOカケル」。その8月30日(水)放送回にドラマ「セシルのもくろみ」から真木よう子と伊藤歩がゲスト出演する。映画『モテキ』やドラマ「問題のあるレストラン」『MOZU』シリーズなどに出演。そのクールな美貌で注目を集め、2014年には『さよなら渓谷』では第37回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を、『そして父になる』で最優秀助演女優賞をダブル受賞するなどその演技力も高い評価を受ける真木さん。そして『スワロウテイル』で16歳にして第20回日本アカデミー賞新人俳優賞、優秀助演女優賞を受賞。坊主で撮影に挑んだ『リリイ・シュシュのすべて』や『ふくろう』などで女優魂を見せつけるような演技を披露。最近では上戸彩、斎藤工、吉瀬美智子らと共演、ドラマ、映画ともに話題を呼んだ「昼顔」シリーズや公開中の『関ヶ原』も好調な伊藤さん。この2人をゲストに招いて今夜行うのは番組で人気の「生まれて初めて聞かれました」。「TOKIO」の5人が事前に考えたゲストがいままで聞かれたことがないであろう質問をカードに記入、ゲストがカードを1枚ずつ引いてそこに書かれた質問に答えていくこの企画では、ゲームを続けていくうちにゲストの意外な一面などが引き出されていくのも見どころ。果たして今夜2人のどんな一面が引き出されるのか。放送をお楽しみに。また、真木さんと伊藤さんが男を斬る!一口ちょうだい男…お前と呼ぶ男…酔った時だけ電話してくる男…貴女は許せる?真木さん、伊藤さんが出演して好評放送中のドラマ「セシルのもくろみ」は、ファッション雑誌業界を舞台に、専業主婦、独身、共働き、シングルマザーなど、様々な立場の女性たちがぶつかり合いながらも、幸せを探していくオトナの女性たちの物語。ファッション誌の読者モデルにスカウトされたことで人生が一変、ファッション誌の世界に足を踏み入れる宮地奈央役を真木さんが演じて主演。伊藤さんをはじめ吉瀬美智子、板谷由夏、長谷川京子、徳井義実、リリー・フランキーら豪華キャストたちが脇をかためている。木曜劇場「セシルのもくろみ」は毎週木曜日22時~フジテレビにて放送中。「TOKIOカケル」は8月30日(水)23時~フジテレビにて放送。(笠緒)
2017年08月30日フランス・パリで一緒に暮らす息子(13)との日々を綴る本誌連載『ムスコ飯』では、料理上手な“イクメン”ぶりを披露している作家の辻仁成さん(57)。いっぽうコラムニストの室井佑月さん(47)も本誌連載『ムロイの闘う「お財布」』で17歳のひとり息子の子育ての苦労話を吐露し、主婦たちの共感を呼んでいる。 共通点がありながら意外にも2人は初対面だという。そんな彼らが今回、子育ての合間を縫って居酒屋で待ち合わせ。グラスを傾けながら、子育てについてじっくり語り合ってもらった。 室井佑月さん(以下、室井) 辻さんのところはすごく親子仲がいいですよね。うちのは大暴れしていた反抗期は過ぎたんですが、今はほとんど会話がない。一緒にいても息子は“置物”と同じ。私はそれに向かって、ガーガー言い続けているだけ(笑)。 辻仁成さん(以下、辻) 反抗期は大変でした? 室井 小学校5~6年生のときがいちばんひどかった。親の言うこと絶対聞かないし、何度「出ていけ!」と怒鳴ったか。「着ている服は武士の情けだ、くれてやる!」って。実際に中学校のときには何度か家出しているし。 辻 はげしいな(笑)。うちは、静かに怒る感じ。朝、黙って起きてきたから「なんで挨拶しないの?」というと、「おはよう」と返してくれるレベルなんですよ。 室井 辻さんの息子、3日ぐらいウチに預けない?鍛えてあげます(笑)。 ‘01年に室井さんが、’14年には辻さんがそれぞれ離婚。子供との二人三脚の生活をしている。2人の話題は父子家庭、母子家庭での子育てについて広がっていく。 室井 私はシングルマザーで、つくづく良かったと思っているんです。気を遣うような人間が家にもう1人いたら、これほど息子に時間を割けなかったと思うから(笑)。 辻 でも母子家庭や父子家庭の親は、僕を含めてみんな迷っていますよ。子供に対して少なからず負い目を感じているから……。 室井 私も迷って育児書を読み漁りました。けれど、書いてあることがバラバラで。放任ではいけない、かといって過保護でもいけない。専業主婦がいいとか働いたほうがいいとか……。惑わされないほうがいいと思ったの。 辻 子供といると自分自身が育てられることが多い。“育児”は、親も一緒に育っていく“育親”でもあるんだよね。シングルファザーになって、チャンスを与えられているなといつも思います。息子には僕しか頼れる存在がいない。これまで適当に生きてきたけど、こいつのために頑張ろうという気持ちが湧いてきます。 少しお酒が入って、口が滑らかになった室井さん。“イクメン”が話題になっている辻さんに、どうやら言いたいことがあるようだ。 室井 辻さんはいつも手の込んだ料理をいっぱい作ってるけど、すべて自分ひとりでやるのは、ちょっと頑張り過ぎじゃないですか? 辻 フランスだとお父さんが家事・育児をするのは当たり前。僕は“主夫”になって掴んだものがあるんです。僕は普段、キッチンで原稿を書いているんだけど、料理をしながら仕事をしていると、煮物がコトコトしだすんですよ。その音を聞いて“もう少しかな”などと思いながら小説を書いていく。そんな環境から、生まれてくる作品があるんです。 室井 それじゃ辻さん、ダメです!そんな落ち着いて、丸くなっている辻さんより、いつも恋愛していて、尖っている方がいいもの。 辻 いやいや、恋愛しないと本が書けないような作家にはなれないし、時代が違います(笑)。 室井 (納得していない様子で)辻さんは優しいからな。 スリリングな展開になった対談だが、2人が強く共鳴しあったのは、子供を育てていく上で才能や個性をいかに伸ばすかということ──。 室井 うちは中学生から全寮制の学校に通わせているんです。寂しいけど、親離れできる訓練をしておいたほうがいいかなと。ずっと一緒にいたら、どうしても束縛してしまいますから。息子はどんなところでも自分の居心地のいい場所を見つけてこられるのが長所。その力をひたすら信じています。 辻 たくましいな。僕も息子の発想や行動を邪魔しないように気をつけています。先日、家で友だちとコンピューターについて話し合っていた息子に「晴れているんだから、外で遊べば?」と言ったら、「パパの時代は外に原っぱがあったけど、僕らの時代はコンピューターのなかに原っぱがあるんだよ」と……。この“発想力”を、伸ばしてやるのが僕の務めなんだよね。 グラスを傾けながら、語り続けて約2時間。波乱万丈な2人の子育て話には、息子たちへの愛情で溢れていた。
2017年08月27日『セシルのもくろみ』第6話のレビュー・あらすじ■『セシルのもくろみ』第7話のあらすじ(ネタバレあり)奈央(真木よう子)は、『ヴァニティ』の顔・ハマユカこと由華子(吉瀬美智子)から『ヴァニティ』の卒業を告白される。『ヴァニティ』から去るもののモデル業を辞めるわけではなく、編集長の南城(リリー・フランキー)から40代キャリア女性向けの新雑誌でカバーモデルをしてほしいと依頼されたという。「この歳でまた新しいことを始められるなんて、幸せなことだと思わない?」と、由華子は奈央に優しく微笑みかけた。由華子の最終撮影日には、南城や洵子(板谷由夏)などの編集部スタッフをはじめ、奈央や専属モデルたちも最後の撮影を見届けた。撮影終了後は由華子から別れのあいさつと、『ヴァニティ』の新カバーモデル・舞子(長谷川京子)の紹介が行われた。舞子は過去にも『ヴァニティ』でモデルを務めたことがあり、当時はNo.2のポジションだった。舞子は由華子が去ったあと、奈央たち専属モデルを集めて「自分には読者を増やす責任がある」と宣言。そして奈央たちに、いつどこで誰に見られても『ヴァニティ』の名に恥じない振る舞いをするよう求めた。さらに、「ついてこられない場合は自分から降りてほしい」と言い放つ。これは奈央に向けて言われた言葉だった。そんな中、専属モデル5人と江里(伊藤歩)たちライター陣でWeb企画を行うことになった。専属モデルの素の魅力を伝える企画で、人気投票1位に輝いたモデルは舞子のお披露目を兼ねたトークショーに登壇できる。奈央はいつも通り江里と組むと思っていたが、編集部から指定されたライターは江里ではなく……。■『セシルのもくろみ』第7話の感想モデルに限らず、人から見られる仕事って大変だなぁ……とつくづく思ってしまいます。雑誌の中の奈央は間違いなくモデルの奈央ですが、普段はモデルと程遠い言動をする女性です。程遠いどころか、モデルとは真逆の女性かも?人に見られる仕事をしている以上、街中で奈央を知っている誰かに見られている可能性があります。実際に奈央は、パート先の惣菜屋で読者から声をかけられました。奈央に出会えた読者は、出会えた喜びとともに「(雑誌と実物では)雰囲気が違う」と言いました。奈央は特に気にせず笑っていましたが、これってけっこう重要な指摘だと思います。舞子も言っていましたが、『ヴァニティ』のモデルである以上、すべての言動が『ヴァニティ』の印象へとつながってしまうのです。おしゃれできれい、女性として洗礼されているはずのモデルが、実際はプライベートで汚い言葉を使い、おしゃれもせず、行動もがさつ……となれば、「憧れていたのに!」とショックを受ける読者もいるでしょう。由華子のように、プライベートでもハマユカとして生きていく覚悟もその気もない奈央には、なかなか難しいことです。奈央は自分らしくありたいと主張しますが、ここで事件が発生。奈央の言動の悪さがはっきりわかる動画がママ友たちの間に流れてしまいました。奈央ひとりなら、「なんだ、こんなもの!」で終わらせられたかもしれません。しかし、問題は大切な息子のこと。この動画のせいで学校での息子の立場が悪くなったら大変です。奈央の息子はなんでもないふりをしていますが、実際には嫌な思いをしたはず。奈央は一番大切なものを傷つけてしまったショックで、モデルをやめようと考えました。もともと奈央が望んでこの世界へ入ったわけでもないし、奈央にとって優先したいものはモデル業よりも家族。ここでモデルをやめるという決断をするのは、家族思いの奈央らしいなあと思いました。以前も同じような「やめる」騒動があったような気もしますが……。結局は江里の励ましでなんとかモデルの継続を決意し、話し方のレッスンやトークショーの模擬練習を行うなど、奈央は必死でモデルとしての自分を作り上げようとします。元気ハツラツの奈央もいいですが、モデルとして落ち着いた話し方をする奈央にも別のよさを感じます。ひたむきにがんばる奈央の姿がなんとも魅力的です。しかし、話し方もモデルらしい立ち居振る舞いも、すぐに身につくわけではもちろんありません。トークショーでボロが出ないかどうか、とても心配でした。なにせ、奈央を快く思っていないモデルも一緒に登壇するのですから。案の定、トークショーでは奈央の心を揺さぶるように、舞子から「なぜモデルをやめようと思ったのか?」とファンの前で質問されてしまいます。言葉に詰まる奈央。こっそり笑うレイナ。返事を待つファンたち。由華子のようなプロのモデルならサッと切り返せると思いますが、奈央にはまだそこまでの力はありません。トークショーの客席にいる息子と目を合わせ、ゆっくりと答えた奈央のセリフは「私にはモデル“なんか”より大切なものがあると思ったから」。スタッフもファンも一気にどよめきます。モデル“なんか”と言ってしまいましたから。せめて「モデルよりも」「モデル以上に」などの言葉ならまだよかったと思うのですが、よりによって“なんか”という言葉を選んでしまうなんて……。このあとの展開は来週に持ち越し。“なんか”発言で奈央の人気が落ちてしまうのか、それとも挽回できるのか。できればいい方向へと流れてほしいです。そして、由華子の今後も気になるところ。新雑誌の話がなくなって涙する由華子にも、奈央同様明るい未来が待っていてほしいものです。■『セシルのもくろみ』作品概要おしゃれから程遠い、ごく平凡な主婦があるきっかけで読者モデルデビューを果たす。専業主婦・独身・共働き・シングルマザーなど、それぞれの生き方をする女性たちが嫉妬や葛藤し、そして何かをもくろみながら幸せを探し求めていく――。人から幸せそうだと思われることは幸せなことなのか?幸せに見られたいか?ファッション誌の世界を舞台に展開される女性たちの物語。第7話8月24日(木)22時〜放送分■『セシルのもくろみ』キャスト真木よう子吉瀬美智子伊藤歩板谷由夏長谷川京子金子ノブアキ徳井義実リリー・フランキーほか
2017年08月25日うちのダメ夫
あの日、私はいじめの加害者にされた
東京マウントガールズ