タレントのりゅうちぇると高見奈央が司会を務めるラジオ番組「りゅうちぇると高見奈央のiDOL on-line」が、ラジオの枠を飛び越えて、アイドルの音楽フェスを今夏、開催することが決定した。「iDOL on-line SUPER SUMMER FESTIVAL2021 POWERED BY UtaTen」チケット情報ラジオ番組「りゅうちぇると高見奈央のiDOL on-line」は、毎月第2、第4水曜19時に、東京渋谷のFM「ShibuyaCross-FM」で放送中。この番組は、タレントのりゅうちぇると高見奈央が司会を務め、音楽シーンで活動する女性アイドルから、新しいスターを発掘するため、ライブや配信で輝く人達を紹介していくものとなっている。「iDOL on-line」は2019年からライブイベントを開催しているが、今回はラジオ番組『りゅうちぇると高見奈央のiDOL on-line』と、7月22日(木・祝)にZepp Haneda(TOKYO)にて『iDOL on-line SUPER SUMMER FESTIVAL2021 POWERED BY UtaTen』を開催する。同ライブの司会には、ラジオでパーソナリティーを務めている高見奈央が担当。出演アーティストは、神宿/煌めき☆アンフォレント/KiREI/Gran☆Ciel/神使轟く、激情の如く。/Jewel☆Neige/純情のアフィリア/戦国アニマル極楽浄土/Task have Fun/東京女子流/虹色の飛行少女/放課後プリンセス/#ババババンビ/夢みるアドレセンス/リルネード/Luce Twinkle Wink☆。(※五十音順)総勢16組となっており、今夏で最大級のアイドルイベントになりそうだ。チケットは、6月21日(月)11:00までオフィシャル先行(抽選)受付実施中。【ライブMC:高見奈央のコメント】「りゅうちぇると高見奈央のiDOL on-line」も1周年を迎えて、隔週でアイドルさんとのトークに元気をもらいつつも、ライブが見たいなーとますます興味が湧いていたのでこのラジオでいつかフェスがやりたいなとずっと思っていました!こんなに早く叶うとは思ってなく本当に嬉しいです!これまでにラジオに出演してもらった方達ばかりなので是非アーカイブを聞いて個性を知ってからライブ観るとより楽しめるんじゃないかなと思います!!ラジオを飛び出してトークもライブも楽しく盛り上げていきますので、よろしくお願いします!!
2021年06月17日AIさんの「LOVE&PEACE」な名付け歌手のAIさんは、6月2日に発売された書籍『WE HAVE A DREAM 201ヵ国202人の夢×SDGs』(いろは出版)の記者会見で、自身の「夢」は世界平和だと語り、5歳の長女は「平和(へいわ)」ちゃん、2歳の長男は「博愛(はくあ)」くんと名付けたことを明かしました。AIさんはInstagramでもお子さんたちとの日常を投稿していますが、自宅のドアやベビーサークルには子どもたちのアートな落書きがあったりして、のびのびした子育ての様子がうかがえますね。平和ちゃんと博愛くん、良い笑顔 AIさんの名付けには、「まさに『LOVE&PEACE』!」「すごくいい名前」といった反響が。最近ではお子さんの写真や本名を明かしている芸能人はあまり多くはありませんが、AIさんのように願いを込めた名付けを公表している方もいます。土屋アンナさん、ぺこ&りゅうちぇるさんの名付けは?歌手でモデルの土屋アンナさんは、四人きょうだいを育てるママ。子どもたちの名付けについては詳細に明かしています。長男の「澄海(すかい)」くんは、「空みたいに大きく、誰もが見上げちゃうくらい美しい子に育ってほしい」「海のように澄んだ心を持ってほしい」という願いを込めて名付けたそう。次男の「心羽(しんば)」くんは、スワヒリ語の「シンバ=ライオン」から。「ライオンみたいにたくましく、優しく育ってほしい」「心に羽をもちいろんなチャレンジをし、やり遂げられる子に」という願いを込めているそうです。長女「星波(せいな)」ちゃんは「流れ星のように綺麗な子に育ちますように」と明かしています。末っ子の次女は「虹波(にいな)」ちゃん。女の子の名前は全員、アンナさんと同じ「~な」で終わるところがお揃いなんだそう。かわいらしいですね。アンナさんに瓜二つ!美少女すぎると話題の次女・虹波ちゃん お互いを尊重したパートナーシップを築き、若い夫婦の憧れとなっているぺこさん・りゅうちぇるさん夫妻の長男は「リンク」くん。お二人が大好きなミュージカル映画『ヘアスプレー』の登場人物の名前で、りゅうちぇるさんは「リンクっていう男の子は人の中身を見て人を愛せる子。そういう人になってほしい」と願いを込めています。また、お笑いトリオ・ジャングルポケットの太田博久さんと人気モデルの近藤千尋さんは、長女を「十愛(とあ)」ちゃんと名付けた理由を、「沢山の人から愛されてそして彼女自身も沢山の人を愛して愛に溢れた人生になりますように」という思いからだと公表しています。ちなみに次女の名前は「美羽(みう)」ちゃん。「愛」や「美」の漢字は、昔から変わらず女の子の名前で高い人気ですよね。令和で人気の赤ちゃんの名前は?ベビーカレンダーが発表している「2020年 赤ちゃんの名前ランキング」によれば、男の子の名前トップ3は、1位「蓮」、2位「蒼」、3位「陽翔」。「蓮」は2018年から3年連続で首位、「蒼」は2018年15位、2019年8位と順位を上げています。女の子の名前トップ3は、1位「陽葵」、2位「紬」、3位「凛」でした。2位の「紬」をはじめ、古風なイメージを持つ漢字「凛」「結月」「葵」「澪」がトップ10入りし、レトロネーム人気が上昇中です。『鬼滅の刃』の影響で増えた漢字も少なくないようですね。男の子の名前のよみトップ3は、1位「はると」、2位「みなと」、3位「そうた」。名前のよみが「と」で終わる“「と」止めネーム”は近年、非常に人気が高いです。女の子の名前のよみトップ3は、1位「ゆい」、2位「めい」、3位「えま」でした。女の子は2音のよみが人気です。赤ちゃんの名前、どうやって決めた?出典:マイナビ子育てが今年5月に実施したアンケート調査では、「赤ちゃんの名前をいつごろ&どうやって決めた?」という質問に122人のママが答えてくれました。第一子の名前を決めた時期として一番多かったのは「妊娠後期(妊娠8~10ヶ月)」で、36%という結果になりました。中には、妊娠前から決めていた(14%)という人も。名付けの方法は、「苗字と合う画数」「響き」「姓名判断」「自然や季節を取り入れて」などなど、様々。なかなか決めきらず、生まれてから赤ちゃんの顔を見て名前を決めたという意見もありました。どんな名前でも、「元気に育ってほしい」という親の願いは共通。大切にしたいですね。
2021年06月04日書店にフラッと寄ると『自己肯定感の育て方』『自己肯定感を高めるには』といったテーマの本ばかりが並んでいると感じたことはありませんか。そういった状況を見ると、自己肯定感を高める努力をすることが当然のように感じてしまうかもしれません。自己肯定感が高いほうが、きっと楽しくポジティブに生きられるでしょう。しかし、そもそも自己肯定感が低い自分がどうやって自分を褒めたり好きになったりすればいいのか…と悩んでしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、自身の自己肯定感の低さに悩む人が励まされている動画をご紹介します。まずは、YouTubeチャンネル『RYUCHELL WORLD』で配信されている動画『自己肯定感なんて言うけどさ.....』をご覧ください。動画を見た視聴者から、さまざまな声が集まっています。・「自分の甘いところを許す」「自分をまず甘やかす」って言葉で、なんだか軽くなりました。・りゅうちぇるの話し方ってなんかすごく大丈夫だよっていわれている感じがして安心感ある…。・自分を鍛えた方が楽。歳を重ねるほど痛感する。ありのままの自分を許して認める努力をすることが、自己肯定感を高めることにつながるようです。「自己肯定感なんていうけどさ、自分を愛そう愛そう、とそれが重荷になる時は、無理しなくて良いんだよ」りゅうちぇるさんの言葉が胸に刺さります。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2021年05月31日2021年2月20日付で、YouTubeチャンネル『RYUCHELL WORLD』では、りゅうちぇるさんとぺこさんの動画を配信中です。りゅうちぇるさんは、2015年にぺこさんと共に『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)に出演したことがきっけで、『ぺこ&りゅうちぇる』としてバラエティ番組に出演するように。2016年に本格的にブレイクしてから間もなく、ぺこさんと結婚し、2018年に第一子が誕生しました。今回は、2人にとって最愛の息子である『LINKくん』へのインタビュー動画。2021年5月時点で既に335万回以上の視聴回数があり、閲覧者からは2,800件以上のコメントが…。りゅうちぇるさんといえば、日本の南にあるという『ちぇるちぇるランド』出身と自称していることで知られていますが、LINKくんは一体どんなキャラクターなのでしょうか。りゅうちぇるさん夫妻の親バカぶりと、LINKくんの珍回答に大注目。早速、動画をご覧ください。さすが、りゅうちぇるさんの息子という感じのユニークさで、10の質問は無事に終了。途中で画面から消えたり、マイクを自分で持ったりするマイペースぶりのLINKくんの様子から、りゅうちぇるさん夫妻の『のびのび育てる』という子育て方針を垣間見ることができました。りゅうちぇるさんも、ぺこさんも、我が子の珍回答に喜んだり驚いたりしながら本当に幸せそうで、観ている方も幸せな気分に…。LINKくん、これからもすこやかに育ってくださいね。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2021年05月31日石井志昂さん撮影/伊藤和幸不登校にいじめ、ひきこもり、死んでしまいたい気持ち……。子どもたちが直面するさまざまな問題に向き合い、学校に行けない当事者の視点から取材を重ねてきた、日本で唯一の専門紙がある。子ども記者も活躍する編集部は遅刻・早退・バックレ歓迎!ハプニングと生きる喜びに満ちた新聞づくりを元・不登校の名物編集長が明かす!■不登校の人数は増加し続けている千原ジュニア、伊集院静、藤田ニコル、星野源、田口トモロヲ、宮本亞門、押井守、中川翔子、生駒里奈……。この著名人たちに共通することは何か、おわかりだろうか。人気者で人を楽しませる才能を持つ人たち?いや、そうではない。それは彼ら全員が「不登校」の経験者であることだ。不登校とは、児童・生徒が30日以上、学校を欠席している状態をいう。このうち保健室登校をしていたり、病気や経済的理由から通えなかったりするケースは含まない。少子化で児童生徒数は、年々減少しているにもかかわらず、不登校の人数は増加し続けている。文部科学省の統計によれば、2018年の小・中学校での不登校の数は、16万4528人で過去最多を更新。そのうち90日以上欠席している子どもの数は9万5635人に上る。不登校に至るまでの背景はさまざまだ。いじめ、友人や先生との人間関係、成績へのプレッシャーや学業不振、校則へのストレス……等々。不登校になった本人でさえ、どうして学校に行けなくなったのかわからないことも珍しくない。そんな不登校の子どもたちの視点にこだわり、当事者やその親に向けて発信する唯一のメディアがある。それが『不登校新聞』だ。創刊は23年前の1988年5月。タブロイド版8ページ、月2回発行の紙とウェブの両方で購読できる。■「不登校」以外の問題も扱う現在、発行されている最新号は創刊から553号目に当たる。その見出しを一部、紹介しよう。《不登校経験者が聞く先生のホンネ『不登校、どう思ってますか?』》《何年も前の話を持ち出すわが子、子どもの言葉に隠された願いとは》《中学で人間関係に苦しんだ僕、見つけたのは自分を守れる術》《今こそ休むことの価値を見直す、精神科医が唱える休ませる方法》不登校新聞は、不登校の子どもだけでなく、いじめや自殺、ひきこもりなど、若者を取り巻く問題にも広く目を向けるメディアとして知られている。「現在、紙とウェブの両方で4000部ほど発行されています」そう語るのは、不登校新聞の編集長を務める石井志昂さんだ。丸刈りのヘアスタイルに黒縁眼鏡。一見、強面にも見えるが、しゃべりだすとその口調はなめらかでやさしい。石井さん自身、不登校の経験者だ。中学受験の失敗を機に学校生活が合わなくなり、教員や校則、いじめなどを理由に中学2年生から不登校に。その後、フリースクールへ入会。19歳からNPO法人「全国不登校新聞社」が発行する不登校新聞のスタッフとなり、’06年からは編集長を務めている。不登校新聞の編集部は、東京・文京区のビル3階の一室にある。「ここには2年前に移転しました。以前は、北区王子にある『東京シューレ』というフリースクールの一角に間借りしていて、やっと独立できたんですね。常勤5名、非常勤4名で、そのうち7名が不登校やひきこもり経験者です」最近は、テレビなどのメディアで不登校新聞が紹介されることも増えてきた。石井さんは、それにはきっかけがあったと言う。「’15年6月に発表された内閣府の統計を見ると、18歳以下の日別の累計自殺者数は9月1日が突出して多かったんです。実は、以前から不登校に関わる人たちの間では、夏休み明けの9月1日は子どもの自殺が多いと言われていました。でも、数字として表れたのは初めてのこと。そこでこの統計に注目して、広く社会に伝えたいと、私たちは記者会見を行ったんです」平成27年版の『自殺対策白書』を見ると、確かにそのデータが示されていた。「さらに、4月の新年度に入った時期に2番目のピークがある。そして5月の連休明けに次のピークがくるんです。そのタイミングで不登校も増える。いきなり学校に行くと体調不良が起きるということは、不登校では本当によく言われている話です」この記者会見によって、不登校新聞は一躍注目を集めたのだ。■建前なし、当事者の本音全開の記事づくり不登校新聞では、不登校やひきこもりの当事者が登場し、自らの本音をつづっている。そこには決まりがあると石井さんは言う。「“誰かの役に立つ”ことではなく、“私の役に立った話”を書いてくださいと言っているんです」なかには、驚くようなことを告白する人もいる。「私をいじめた人を許さない。復讐する気持ちで生きてきた、と言う女の子もいました」ひきこもり続ける中で彼女が思いついたのは、自分をいじめた相手を「呪ってやる」ということだった。「そこで彼女は、呪い方である“黒魔術”を調べるため図書館に出かけた。これが“脱・ひきこもり”の第一歩になったんです。呪いを実践しようとしたけれど、黒魔術を使ってやることはかなり難しいとわかった。どうしようかと思ったときに、いじめた人よりもずっと充実した人生を送ってやろうと思いついたそうです。それで彼女が考える最高の“リア充”である、モデルになる道を選んだんです」実際、モデルとなった彼女だが、今ではOLとして働いている。「今は“日々を充実して生きることが、いじめていた子たちへの復讐になる”と考えているそうです。こんな感じで不登校新聞に記事を寄せる子どもたちは、建前なしで本音がすごい。大丈夫かなと思うくらい。人が生きるってポジティブな感情だけじゃなくて、ネガティブな感情が自分を突き動かしていく部分もある。でもネガティブな感情だからといって、非生産的とは限らない。ねじれているけれど、一生懸命に生きている」不登校新聞の全8ページの紙面のうち、8分の1が子どもたちの声だ。「読者は不登校の子どもを抱えた親御さんが多いですね。“自分の子がこんなことを考えていたなんて、びっくりした”という人もいます。親が聞きたくない内容の記事もバンバンやりますからね。『あのとき、どうして死にたいと思ったか』とか『親がこういうふうに追い詰めてきた』とか。私たちは、当事者の気持ちから考える新聞なので、そういう意味ではどんどん出しています」ほかのページでは、不登校の子どもを抱える親や、専門家などが登場。読者からは、初めて自分と同じような体験をした人に出会って、「ほっとした」「安心した」という声が寄せられるという。■生きてるな!と感じるインタビュー記事の中で、読者に最も読まれているのが著名人へのインタビューだ。聞き手は、不登校・ひきこもりの当事者や経験者が集まった「子ども・若者編集部」が務める。これまでに多くの著名人にインタビューを行ってきた同紙だが、その顔ぶれにまず驚かされる。樹木希林、西原理恵子、横尾忠則、羽生善治、萩尾望都、内田樹、茂木健一郎、りゅうちぇる、立川志の輔、谷川俊太郎、大槻ケンヂ、庵野秀明……。錚々たる面々だ。石井さんも16歳のとき、子ども・若者編集部の一員として、インタビューを初めて経験した。「私自身が不登校で、どうやって生きていっていいかわからなかった。学校に行ける気もしないし、ちゃんと働ける気もしない。そもそも“大人って楽しくなさそう”という思いがあったんです。唯一興味があったのは、自分がファンだった糸井重里さんや、みうらじゅんさん。彼らに“あなたみたいにはどうやったらなれるのか?”ということを聞いてみたかったんです」思想家の吉本隆明さんにインタビューをしたときは、石井さんはまだ19歳だった。「吉本さんのことは、雑誌のコラムで読んだことがあったくらいであんまりよく知らなかった(笑)。取材を申し込んでOKをもらえたので、編集部に伝えたら、代表から“石井くん、どういう意味かわかっているの?”と言われました。10代の子たちと何人かで取材に行ったんだけど、吉本さんの話を聞きながら寝ちゃう子もいたりして大変でした。でも、そのとき寝ちゃった子はのちに、信濃毎日新聞の記者になったんですけどね(笑)」数多くの著名人を前にして石井さんは、感銘を受けたと話す。「インタビューをしていて、生きてるな!という感じがしたんですね。その現場に行ったときに、学校とはまるで違う、(人生の)本番というか……。よく“人間には居場所と出番が必要”というけれど、フリースクールが居場所なら、これが出番なんだと思った。頭の先から爪先までビンビンに緊張した状態で聞きに行くんですけど、みなさん、温かく迎え入れてくれて。いろんな生き方があるよ、と教えてくれました」例えば、コピーライターの糸井重里さんは「せっかく不登校するんだったら楽しめばいいよ」と言ってくれた。シンプルな言葉だが、石井さんは身体の中に入ってくるのを感じたという。「ああ、こういう瞬間に出会えるのは本当にいい仕事だな、と。それで私は記者になったんです。ほかの人にも知ってほしいと思って、不登校の子に、一緒にボランティア記者として取材に来てもらったりするようになりました」不登校新聞では毎月第3日曜日に、「子ども・若者編集会議」を行っている。「参加するのは15人くらいで、会員は80人ほど。世代は入れ替わってきていて、今は中心となるのは20代前半くらいですね。かつて不登校で今は学生だったり、何もしてなかったり、いろんな立場の子がいます。現在、リアルタイムで不登校の子は2~3割くらいですかね」1~2回、取材に参加すると、彼らは自然に編集部から「卒業」していくそうだ。編集会議では、まず名前と今日来た理由などを話して、その後、みんなで話し合いたいことを紙に書いて出し合う。そこから、テーマごとに分かれてディスカッションを始めて企画が決まり、記事の作成を目指すのだ。「でも8割くらいは、ディスカッション自体を楽しみに来ている感じですね。“なんで不登校って罪悪感を感じるのだろう?”などというテーマで議論ができると、やってよかったなと思います。それで(議論のあと)記事にしてもらいたいなと思うんだけど、なかなか記事になっていない(笑)。ほかにも『不登校かつLGBT』とか、『リストカットと私』とか、そういう企画がどんどん出てきます」石井さんが編集会議で参加者に伝えるのは、「私だけが救われる取材をしに行きましょう」ということだ。「編集会議に来る子たちは、“自分の経験を活かしたい”“不登校の経験を活かして、不登校の人に役立つ取材をしたい”と言います。それだけ不登校をしていた自分を責める気持ちや、罪悪感が強いからです。でも、まず他人の役に立ちたい気持ちをあきらめてもらって“私だけが救われるために話を聞く、そういう取材をしましょう”と言います。“私が悩んでいること”を伝えてください、とね」すると子どもたちは、実際に今抱えている切実な悩みを取材対象者へ打ち明ける。「これから大学に進学しようか悩んでいる」「不登校の自分はこの先、生きていけるのか」「バイト先で付き合っていた彼氏がいたんだけど、別れて違う女のほうに行っちゃってムカつく」■リリー・フランキーが“記者”に送った言葉彼らはプロの記者ではない。あくまでも素人である。ましてや、ひきこもりがちな人も珍しくない。「そもそも編集会議が“遅刻、早退、バックレ歓迎”なんです。取材当日も、来ると言っていた子が来ないなんてことは日常茶飯事。行きたいのに行けない人も多い。でも、本人からすれば、本当に行きたい気持ちはあるんです。だから必死で来ようとする。道に倒れ込んじゃった子とか、取材の重圧で道に座り込んじゃった子から電話がかかってきて、“じゃあ、迎えに行こうか”と向かっている途中で、大丈夫になったからと連絡があって、合流したり……」著名人を前に緊張して、どうしていいかわからなくなり、思わずその場で友達にメールで相談してしまう子もいた。取材中であるにもかかわらず、大リーガーのまねをして緊張をほぐすためにガムを噛むという、とんでもない行動をしてしまうこともあった。「インタビューの途中で寝てしまったり、まったく関係ない質問をして記事にならない取材になっちゃったり……。そんな0点の質問もあるけれども、私たちには出せない100点以上の質問、取材をしてくることもあるんですね。私は、彼らの自己実現のためにとか、不登校の人たちを支えるために取材に呼んでいるわけではなくて、すべてはいい取材をするためなんです」最近は俳優としても活躍するタレント、リリー・フランキーさんのインタビューの際は、不登校経験者8人が参加した。「ひとりずつ相談するので、“はい、次の人”という感じで、まるで問診のようでした(笑)。ある子が“不登校だから自分に自信が持てない。何をやっても情緒不安定で困っている”という悩みを打ち明けたんです。するとリリーさんは、“若いから情緒不安定なんだ。情緒が不安定じゃない人は、情緒がないんだ。はい、次の人”って(笑)」インタビューをひととおり終えて、最後にリリーさんはこう語ったそうだ。「“あのね、きみたちは若者なんです。つまり、バカなんだ。あなたたちが考える未来なんて絶対に当たりません。だから安心していいんだよ。そんなに不安になって、こんな自分にならなきゃとか、思わなくても大丈夫”と──。グッときましたね」言われた子どもたちも、「あー、なるほど!」と大きくうなずいたという。ほかにも印象深いインタビューがいくつもある。最近では、タレントの坂上忍さん。「インタビューの場で、ひきこもりの女の子が“私、女優になりたいんです。以前、子役もやっていたんですけど、私、女優になれますか?(ひきこもっているのに)なりたいと思っていてもいいんでしょうか?”と聞いたんです。すると坂上さんは、結構悩んだすえに丁寧に話してくれたんですね。“思ってもいいんだよ、女優になりたいと。でも、もし本気で思っているならば、自分で可能な限り、できる範囲で動いていくと発見があると思うよ”って」この言葉に石井さんは大人のバランスを感じたという。「私が聞かれたら、なんと言っていいかわからなかったでしょうね。“女優なんてなれないよ”と言ったら本人を傷つけそうだし、“なれるよ”と言い切るのも無責任な話だし……。でも、たくさんの子役を見てきた坂上さんは“可能ならば、いろんなことをして動いてみれば”と、大人だからこその言い方で答えた。あれは感動しましたね」インタビュー取材というより、まるで人生相談のよう。「結局、取材になるかならないかではなくて、子どもたちは自分が心底行き詰まっていることを聞くんですね。だから、何が出てくるかわからないんですよ」直木賞作家の辻村深月さんの取材でも、忘れられないエピソードがあった。ある子どもが「私はいじめていた人を許せない。それを許さなくていいんですか?」と辻村さんに聞いた。すると辻村さんは、こう話してくれたのだ。「許さなくていいんです。それを言いたくて、私は(著作の)『かがみの弧城』を書いたんです。そのことを取材してくれる人が誰もいなくて、あなたが初めてだった」取材を終えて辻村さんは、本当に緊張したと話していたという。石井さんが言う。「やっぱり子どもたちが真剣に聞いてくるので、真剣に答えることになるんですね」■中2の不登校から人生が始まったいまや名物編集長となった石井さんだが、その原点は中学2年生。「不登校から人生が始まった」と、石井さんは述懐する。石井さんは1982年に東京・町田市で生まれた。父親は建築関係の仕事に従事していた。母のすすめもあって、小学5年生から通い始めた塾は、私立中学への進学実績を誇り、そのための極端なスパルタ指導で知られていた。「塾は週に4回。3回は授業で、土曜日がテスト。テスト結果によってクラスの席順が決まります。ある日先生が、クラスの中央ぐらいに立って“ここから下の成績の人間には人生はない!”と言ったんです」その言葉に石井さんは恐怖を覚えたという。ストレスが募り、石井さんは万引きが止まらなくなってしまう。「6年生くらいから、ほぼ毎日、ひたすら万引きし続けていました。特に罪悪感はなくて、ただただ習慣化していましたね」その後、受験に失敗し公立中学へ通うことが決まった。「もう、負け犬とレッテルを貼られたような感覚でした。そうして入った中学ではいじめに遭い、校則など不条理なことにもすごく腹が立って、こんな中学はおかしいと、不登校になっていったんです」そして石井さんは、フリースクールの「東京シューレ」に通うようになった。「13歳から19歳まで6年間通っていました。当時のスケジュールは、朝11時くらいに起きて、お昼過ぎにフリースクールに行く。夕方の6時くらいまでみんなで話したり、体験学習したり、麻雀したりしていましたね」フリースクールには授業のようなものはない。いくつものスケジュールがあり、その中から子ども自身が好きなものを選ぶのだ。「私の場合、“イベントを作る”というのをよくやっていました。企画して準備して、その運営にも取り組んで」フリースクールでは、子ども自身が「学び」だと思うものは、すべて「学び」になるという考え方をする。「おもしろかったのは、その“学び”が発展していくこと。みんなで民族音楽にハマったことがあるんです」バラエティー番組『タモリ倶楽部』でやっていた民族音楽にヒントを得て、石井さんたちは、まず民族音楽のCDをたくさん借りてきて、「民族音楽講座」を開催した。「民族音楽講座をやっているうちにおもしろくなってきて、今度は“民族料理を食べに行こう”となり、沖縄料理店に行ったんです。すると店のおばあちゃんが戦争の話をしてくれた。沖縄戦のことは、なんとなく知っていたような気はするんだけど、生の話を聞くとビビッときたんですね。これは大変なことだと。 “実際に現場に行ってみたいね”となって、沖縄旅行を計画して、フリースクール全体で“戦争の歴史を学ぶ旅行”に発展していきました」■フリースクール時代の友人たち現在は製薬会社に勤務する白石有希さん(36)は、フリースクールで石井さんと一緒に過ごした。「志昂(石井さん)は、行動力はすごかった。髪の毛を辮髪みたいにして、まるで岡本太郎みたいな爆発力でみんなを引っ張っていくやつでした」一方で、ヤンチャな部分もあったらしい。「僕が好きな女の子がいたんだけど、志昂がはやし立てるんです。“この野郎!”と頭にきたことが何度もありましたね(笑)」信田風馬さん(39)も、10代のほとんどを石井さんと過ごしている。「彼はプロジェクトの企画などで、すごく活発に活動していましたね。でも、その一方ですごく寂しそうで、他人のことを気にする一面もあります。10年も前のことを突然謝ってきたり。ヤンチャだったので、だいぶ大人になったなぁと思います(笑)」ひきこもりの当事者・経験者の声を発信するメディア『ひきポス』を発行している石崎森人さん(37)は、28歳から33歳まで「子ども・若者編集部」に参加、石井さんとともに活動していた。「僕は大学を卒業したあとにひきこもりだった時期がありました。それを脱して暇だったときに、友人がアニメ監督の押井守さんをインタビューしたと聞いて不登校新聞のことを知り、興味を持ち参加しました。その編集部での経験をもとに、’17年にウェブ版の『ひきポス』を創刊しました。書き手の中には、不登校新聞にも書いている人がいます。今でも石井さんとは一緒に飲んで話をする仲です。出会ったときから“この人はすごい。将来、有名になるな”と思ってましたよ」大学院で不登校について研究し、その後、不登校新聞のスタッフになって15年の小熊広宣さん(41)は、石井さんと最も長く仕事を共にしてきた存在である。「石井のエピソードですか?ありすぎちゃって。取材日程をダブルブッキングしたことも1度や2度じゃないですし、インタビュー中に録音機が回っていなかった、なんてこともありました」今でも思い出すのは、政治家の故・野中広務さんのインタビュー。「石井と、子ども若者編集部の子ども記者で取材先に向かったときでした。私は編集部にいたんですが、野中さんの秘書の方から“約束の時間が過ぎているんですが、まだいらしてないんです”と電話があったんです。驚いて石井に電話をすると“取材先には到着しているけれど、部屋がどこだかわからない”と……。秘書の方も石井も、私も、てんやわんやになっていました。取材は無事にできましたが、あのときの緊張感は今でも鮮明に憶えています」小熊さんは、石井さんを「エネルギッシュで多動型」だと表現する。「困ることだけじゃなく、いい面もある。不登校に関する事柄に常にアンテナを張っていて、感度がいい。(前述した)18歳以下の日別の累計自殺者数は9月1日が突出して多いというデータをどこよりも早く発見して、文部科学省で記者会見を開いたわけですが、これは石井の功績だと思います」■子どもの自殺が増えている時代の処方箋不登校新聞が創刊して23年。その間、不登校に対する世の中の見方やとらえ方は、時がたつにつれ「随分、変化してきたと思います」と石井さんは指摘する。「特にここ数年で格段に変わりましたね。’17年に『教育機会確保法』ができたことが大きい。これは不登校に関する初めての法律で、これができてまず文科省が変わった。不登校に対して、“学校に復帰させることだけを目的とした支援をやめてください”と公言したんです。従来と180度、方針を変えました」行政が認識をあらため、「学校以外の場で学ぶことの重要性」「学校を休ませる必要性」について取り組みを始めた。これには、大きな意味があるといえる。変わったのは、国や学校現場だけではない。「不登校が一般の人々に認知されやすくなった影響もあると思います。追い詰めると死に至ることもある問題なのだと知る人が増え、フリースクールの存在も知られるようになり、不登校に対して寛容なムードが出てきた」さらに昨年からのコロナ禍による影響が、大きな変化を生み出している。「学校に行かない時間というのが当たり前になりました。学校現場で重要視される順位が、不登校より“リモート授業”“オンライン授業”という位置付けになり、ガラッと変わったんですね。今までは学校に行くことだけが“学び”を得る正当な手段とされていて、それに代わる選択肢が少なかった。ところが今、コロナをきっかけに本当に新しく変わろうとしています」先日、石井さんはテレビ番組にゲストとして招かれた際、「不登校という生き方」やフリースクールなどについて解説した。「番組で、司会者の男性が突然、“これから新しい教育が始まろうとしているんですね”と私に言ったんです。びっくりしました。その司会者は団塊の世代の方ですから、学生時代は生徒もたくさんいて、学校もすごく楽しかったんだろうと思うんですね。夢も希望もあっただろうし。そんな素晴らしい記憶のある学校に“行きたくない”と言われたら、自分が否定されたような気持ちになっても不思議じゃない。でも、司会者の男性は今の子どもたちにとって“これから新しいことが始まろうとしているんだ”と、そういう空気を感じていらっしゃった。私も、そうあるべきだと思います」その一方で、コロナ禍のもと、昨年は小中学生の自殺が過去最多になった。不登校新聞では子どもの自殺増加を防ぐため警鐘を鳴らしている。「4人に1人の子どもが死にたいと考えているというデータもあります。長引くコロナ禍は心にも深刻な影響を与えている。だから、あらためて注意喚起が必要です。特に連休明けは、不登校や体調不良という形でSOSが出ることもあります」そうした場合、「TALKの原則」が有効だと石井さんは言う。「まず“Tell”。“私はあなたを心配している”と伝えて、“だから話を聞かせてくれないか”と投げかける。次に“Ask”。質問は、率直にすることです。“死んでしまいたい気持ちなの?”とはっきり尋ねる。次に“Listen”。相手が話し始めたら、最後まで傾聴する。最後に“Keep safe”。危ないと思ったら安全を確保する。自傷行為があれば、そばを離れない。もし、いじめがあったら学校に行かせない。いじめって暴力ですから、暴力がある学校から強引に引き離すことも大事です」’15年8月22日、不登校新聞の主催による「登校拒否・不登校を考える全国合宿in山口」に、亡き樹木希林さんが登壇した。そこで寄せられたメッセージは、不登校やコロナ禍での子どもの自殺が増えている今、示唆に富んでいる。抜粋して紹介しよう。《“ずっと不登校でいる”というのは子ども自身、すごく辛抱がいることだと思う。学校には行かないかもしれないけど、自分が存在することで、他人や世の中をちょっとウキウキさせることができるものと出会える。そういう機会って絶対訪れます》《自殺するよりも、もうちょっとだけ待ってほしいの。そして、世の中をこう、じっと見ててほしいのね。あなたを必要としてくれる人や物が見つかるから。だって、世の中に必要のない人間なんていないんだから。私も全身にがんを患ったけれど、大丈夫。私みたいに歳をとれば、がんとか脳卒中とか、死ぬ理由はいっぱいあるから。無理して、いま死ななくてもいいじゃない。だからさ、それまでずっと居てよ、フラフラとさ》石井さんは、最後にこれだけは伝えたいと言って、こう切り出した。「不登校になって学校に行かなくなったら、学力はどうなってしまうの?こうした親の声は必ず出てきます。でも、学力と命を天秤にかけないことです。これを心からお願いしたいと思います」〈取材・文/小泉カツミ〉こいずみ・かつみ ●ノンフィクションライター。芸能から社会問題まで幅広い分野を手がけ、著名人インタビューにも定評がある。『産めない母と産みの母~代理母出産という選択』『崑ちゃん』(大村崑と共著)ほか著書多数
2021年05月22日英文学・女性学研究者の田嶋陽子さんがインターネットテレビ局「ABEMA」で5月1日に配信される『Wの悲喜劇』にゲスト出演。「怒れるフェミVSフェミ嫌い #わきまえないオンナたちの大激論SP」と題して、MCのSHELLYさんをはじめりゅうちぇるさんらとトークを繰り広げます。令和と元号が変わってもうすぐ丸2年。コロナ禍で私たちの生活や働き方は一変し、時代はどんどん変わっていっているのに男女格差やジェンダーをめぐる状況は昭和からあまり変わってないような気も……。このほど収録に臨んだ田嶋さんにお話を伺いました。前後編。炎上が怖い——「ジェンダー問題や女性の生きづらさに理解をしないヤツは悪いヤツだ」という風潮もあいまって「正しいフェミニズム」「フェミニストかくあるべし」という圧を感じる場面を見かけることがあります。田嶋陽子さん(以下、田嶋):それは学校に行って?地方で?どこでどんなふうに?——主にSNSで。Twitterでフェミニズムに関する議論が活発なので。中には「教えてやる」という感じの人もいて、それをみると「なぜ、あなたから……?」と思ってしまうんですよね。田嶋:そんなのタチ悪いよね。一緒に考えようならまだいいけどね。教えてあげましょうという人は上から目線でパトロナイズする人だから、一番良いのは、相手にしないことかな。「ありがとうございます、参考にさせていただきます」でいいんじゃないかな。悪意に満ちた文章とか、攻撃のための攻撃みたいなのは無視してもいいんじゃないかな。でも、そういうのにはちゃんと答えたいの?頭に来るの?——頭に来るというか、ウートピというメディアを運営している立場としてちゃんとそういうことも想定しないといけないと思うんです。田嶋:その文章はあなたを名指しできてるの?名指しではきてないのね。よくそんなのに答えようとするね。無視できないの?——今日の収録でウートピ編集長の鈴木円香が言っていたように、記事を掲載するときに変なふうに炎上したら嫌だな、とか攻撃されたらどうしようと思ってしまうんです。田嶋:されればいいじゃん。——されていいんですか?田嶋:当たり前だよ。だって攻撃されるってことは、言ってみれば議論をふっかけられたわけでしょ?お前の言うことは違うって言ってきたら、そのときこそきちんと反論しないと。攻撃されるのを待ってなきゃ。そうしたら、私はどこがおかしいの?どこでみんなを刺激しちゃったの?って考えれば、次書く文章の役に立つと思うんだけど。違う?——田嶋先生はずっとそれをやってきたわけですよね。田嶋:私は個人攻撃と攻撃のための攻撃みたいな文章は無視しましたよ。ただ攻撃というのか、反論されないと、敵が分からないじゃない。攻撃されたら、よしよしやっときたなって。「お前の言うこともよく分かる。よく分かるけど、お前、ここがおかしいだろ?」って、きちんと指摘しなきゃ。自分が指摘できないと相手に負けるから、勉強しなくちゃってなるし。おっかながるんじゃなくて、精一杯自分を出してみる。全部出してみる。そうやって、相手の反論に対してきちんと答える。そういう練習をしていかないとね。フェミニズムってそうやって太っていくんじゃないかな。——その練習をしてこなかったかも……。田嶋:やってきてないと、議論したときにすぐやられちゃうんでしょ?——はい。練習が足りてなかったのか。田嶋:そうそう。練習しなきゃ。良い訓練の場だよね。私ならそう思うけどね。中にはどうしようもなく頓珍漢(とんちんかん)もいるからそういうときは無視しちゃうといい。お前、フェミニズムの「フェ」の字も分かんない。せめて、「フェミニ」くらいまで分かってから何か言ってこいよって思うけどね。でも反論していって練習してみたら?——そうですね。それさえ怖くてやってなかったのかもしれない。田嶋:攻撃に弱いんだ。——そうなんです。田嶋:まあ、誰でもそうだけど。攻撃された経験あるの?——ないです。田嶋:そうか。——記事を出したときに攻撃がきたら、会社に迷惑がかかるんじゃないかと考えちゃうんです。田嶋:そんなの「会社命(いのち)」の変な男と同じだよ。それでみんな会社の奴隷になっていくんでは。——はい。田嶋さんとお話していて、まだ何も起こっていないのに頭の中ですごく勝手にシミュレーションして怖がってたんだなって思いました。田嶋:まだ起こってないことにあれこれどうしようって思う人はたくさんいるよね。そんなのは行動したあとで考えればいいじゃないって。用心深さが時には女性に必要とされてきたかもしれないけれど、とにかく今は目の前にあることを完璧にすることを一生懸命やって、失敗したら次を考える、しかないよね。やる前から「こうなったらどうしよう」と考えていると、エネルギーをそがれて前へ進めないんだよね。みんなフェミニズムを自分の中に持っている——そうですね。もう一つ、よろしいでしょうか?例えばフェミニズムに関する記事を掲載するときや会議で話すときに「私はフェミニズムを専門的に学んだわけではないのに、こんなことを言ってもいいのだろうか?」と思ってブレーキをかけてしまうんです。田嶋:その気持ちも分かる。でも本質的に私たち人間は、女性男性の区別なくすべての人はみんなフェミニズム精神を持ってるんだよ。人間として生まれた人は、みんな自立して一人の人間になりたいって、他の人もそうだといいなって思ってるの。そんな思いにいろんな思想で火をつけられるわけよ。フェミニズムもその一つ。みんなフェミニズムを自分の中に持っている。だから早いも遅いもないの。長くフェミニストをやってる人でも、今の社会に上手に適応している人や恐がりの人は、フェミニズムを自分の中で生かしたくない人もいる。フェミニズムなんて言葉を知らない人でもフェミニズムの生き方をしてる人もいる。勉強した長さじゃないの。その人がどうありたいかなの。だから、フェミニズムで人を差別しちゃいけないし、されてもいけない。いくら長くやってても、フェミニズムが自分の血となり肉となっていない人もいるんじゃない。とにかく男女間の差別は人類の中で一番大きな差別で、文化や社会システムそのものだったし、変えるのはそれこそ大変!“森さん的な人”への接し方——今回の収録でも森さんの発言*が話題にのぼりました。例えば会社や身近なところで森さんみたいな発言をする人もいるし、そういう発言にちゃんと抗議してこなかった自分たちの責任もあるんじゃないかなと思いました。でも、日本って空気に弱い国なので逆手にとって「え?何言っちゃってるんですか?」って言っていく空気をつくっていけばいいのかなと考えているんですが、田嶋さんはどう思われますか?田嶋:それいいね。一つ言葉を決めておいてさ。「あ!出たね」とか、何でもいいから、相手に「それ違うんだよ」って伝えるための気のきいた言葉があるといいよね。説教しなくてもいいから助かるよね。なんか相手を傷つけないような言葉でね。——自分もついうっかり言っちゃうことありますもんね。田嶋:そうそう、「あ、また言っちゃったな。反省」とかね。そういうふうになっていくといいよね。大説教しなくたってね。——さっき田嶋さんがおっしゃっていたように一緒に考えていければいいですよね。対立しなくても。田嶋:そう、ユーモアで解消できたらいいね。相手もバカじゃないから、今何がはやってるのかがキャッチできていれば、背中をポンとたたかれただけで、「変なこと言った」って気づいてもらえるだけでもいいじゃない?そういう人たちが仲間になってくれれば生きやすくなるよね。だからいろんな方法があると思うよ。*東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗元会長の女性蔑視発言問題■番組情報男子は見なくて結構!男子禁制・日本一過激なオンナのニュース番組がこの「Wの悲喜劇」。さまざまな体験をしたオンナたちを都内某所の「とある部屋」に呼び、MC・SHELLYとさまざまなゲストたちが毎回毎回「その時どうしたのか?オンナたちのリアルな行動とその本音」を徹底的に聴きだします。Wの悲喜劇「怒れるフェミVSフェミ嫌い #わきまえないオンナたちの大激論SP」は2021年5月1日(土)午後10時から放送。(聞き手:ウートピ編集部・安次富陽子)
2021年05月01日英文学・女性学研究者の田嶋陽子さんがインターネットテレビ局「ABEMA」で5月1日に配信される『Wの悲喜劇』にゲスト出演。「怒れるフェミVSフェミ嫌い #わきまえないオンナたちの大激論SP」と題して、MCのSHELLYさんをはじめりゅうちぇるさんらとトークを繰り広げます。令和と元号が変わってもうすぐ丸2年。コロナ禍で私たちの生活や働き方は一変し、時代はどんどん変わっていっているのに男女格差やジェンダーをめぐる状況は昭和からあまり変わってないような気も……。このほど収録に臨んだ田嶋さんにお話を伺いました。前後編。私は田嶋陽子を生きてるだけ——田嶋さん自身はずっとフェミニズムをやってこられて……。田嶋陽子さん(以下、田嶋):私はフェミニズムを「やって」などいないよ。ただ生きてるだけ。私は田嶋陽子を生きてます。それだけです。フェミニズムは生まれた時から私の中にあって、私がさまざまな抑圧から自由になろうとするプロセスの中で、私と一緒に育ってきたものなんだよね。——いきなり個人的な話で恐縮ですが、うちの母は専業主婦で化粧水を買うたびに父に許可を取っていたんです。「化粧水が切れたから買ってもいい?」って。父はもちろん「いいよ」って言うんですが、そんな父にも許可を取るんだ、経済力ないってこういうことなんだと思ったのがフェミニズムを勉強しようと思ったきっかけなんです。田嶋:そういうことに気づくってことがフェミニズムなんだよね。大事なのは自分の心に誠実に生きること——20年前に私が学生だった当時よりもSNSを中心にフェミニズムについて関心を持つ人が多くなった気がします。田嶋さんから見て大きく変化したと思いますか?田嶋:選択的夫婦別姓ひとつとっても制度が変わらないから、みんな足踏みしている感じがある。一方で、収録でも言ったけど、やっぱり女の人がこうやって働いてるじゃない?みんな実力つけてますよ。ただどっかで迷ってるわけ。「結婚しなくちゃいけない」とか「子供を産まなきゃいけない」とか「〜しなければいけない」って。やっと自分で働いて食べられるようになったんだから、もっと自由に人生を選んだらいいのに。相変わらず世間の「女の生き方」を脱ぎ捨てられないでいる。——ひよっている?田嶋:うん、ひよってる。自分がない。女の人がみんな実力つけてきたことは分かってる。でも、どっかで、もうひとつなの。一貫してないの。それはフェミニズムでもなんでもない。ただ時代の空気に沿ってるだけ。——トレンドや時代の空気に合わせているだけ?田嶋:そう。だからやっぱり自分で考えながら、丁寧に生きていった人のほうがどういう形にしろ、納得した豊かな人生を送れると私は思う。途中で軌道修正したっていいし、方向転換したっていい。自分が考えてきたあかつきにするんだったら、誰も恨まないし、自分の責任じゃない?それがいいと私は思う。途中で迷ったときに、フェミニズムの力を借りたり、いろんなもの、例えば哲学の力を借りたり、先輩の力を借りたりいろんな力を借りればいい。フェミニズムっていうのは勉強できれば発見が多いし、力になるけれども、中途半端な理解の仕方だと、教条主義的になって自分も他人も苦しめる。観念でなくて、自分の生き方と表裏一体となるといいかなって。無理して自分の心に誠実に生きないのが一番良くないよね。子供欲しかったら、別に愛する男の子どもでなくてもいい。育てる力があれば一人で何人育ててもいい。経済力って大事。私が知ってるイギリス人の女の人なんか、子供3人ともみんな父親違うんだよ。でもパーティーやると、その3人の子どもたちの父親がみんな集まる。それぞれの父親も他に家庭を持っていて、ものすごく複雑な関係だけど、それでうまくいってる。自分が女に産ませた子供に対してはそれなりの責任を取る。だから、父親3人集まって和気あいあいとパーティーをやれる。面白いでしょ?そういうふうに人生が面白くならなくっちゃさ。——それでうまくいっているならいいですよね。3人分のつながりがあるってことだし。田嶋:そう。それできちんと運営できているんだったらいいんじゃない?って。最初は苦しんだり悩んだりしたでしょうけどさ、そうやって自分の人生を自分でつくって、つながりをつくって、楽しんでいければいいよね。断ち切りたければ断ち切ればいいしさ。自由じゃない。私が“わきまえない女”になったワケ——今回、田嶋さんにお話を伺うにあたり『愛という名の支配』を改めて読み返して、私はちゃんと自分になれただろうか?と己に問い直しました。田嶋:私はこの本を書くことで自由になったの。誰にも遠慮しない“わきまえない女”になっちゃったんだよね。怖い人がいなくなっちゃったの。地震や病気は怖いけど。私のいう意味、分かってくださる?それまでは母親が唯一人生で怖かったんだけど、その母親からも解放されたら、怖い人が誰もいなくなっちゃった。要するに、今の私なりの言葉で言うと、「自分になった」んだよね。女でも男でもない、田嶋陽子になったっていうのかな。そういう感じだよね。——私がまだちょっと怖いと感じてるのは、まだ自分になりきれてないってことなのでしょうか。田嶋:そうかな。あなた怖い人いるの?——世間が怖いです。他人の目がどうしても気になってしまいます。田嶋:私はもうそれもなくなっちゃった。散々テレビでたたかれて、それでも自分が言わなきゃいけないことは言わなきゃと思って頑張ってきて。その昔は、嫌われることが本当に怖かったよね。——そういうときもあったんですか?田嶋:『愛という名の支配』を書く前はね。誰かに嫌われることが怖くて怖くて。その誰かは正体ないよね。一番怖いのは母親だったんだけど。私にとって、母親が世間だったんだと思う。世間の代弁者ね。でもこの本を書いて、世の中の差別の仕組みが分かったら、何も怖いものがなくなっちゃった。自分が出演したテレビの悪口言われることもあるけれど「ああそう」で終わりなんだよね。いつかこの人たちも私の言っていることを自然に分かるようになるだろうって。テレビを見て、たとえそのときは私のことを「何だコイツ」って思った人がいたとしても「あんなことを言っていたけど、それってこういうことだったのかな」ってあとになって思ってくれるかもしれない。女の家事労働はタダ働きだとか、一生懸命言ってるのがいたなってどっかで思い出してくれたときに、役に立つこともあるかもしれない。いつまでも私のことが嫌いな人は嫌いだし、みんながどんなことを思うかは分からない。でも発信しなければダメじゃない。とりあえず、球は投げた。あなたたちがどう受け取ろうと勝手だよ。でも、もし私がわきまえないで怒ってたことを覚えてくれてる人がいるとしたら、それだけでも、いいよね。■番組情報男子は見なくて結構!男子禁制・日本一過激なオンナのニュース番組がこの「Wの悲喜劇」。さまざまな体験をしたオンナたちを都内某所の「とある部屋」に呼び、MC・SHELLYとさまざまなゲストたちが毎回毎回「その時どうしたのか?オンナたちのリアルな行動とその本音」を徹底的に聴きだします。Wの悲喜劇「怒れるフェミVSフェミ嫌い #わきまえないオンナたちの大激論SP」は2021年5月1日(土)午後10時から放送。(聞き手:ウートピ編集部・堀池沙知子)
2021年04月30日2021年3月19日(金)、スキンケアブランド『キールズ』の『#キールズ透明美白美容液のここが好き!Special LIVE』に、タレント・りゅうちぇるさんとモデル・YouTuberなど多岐にわたり活躍する石井亜美さんが登場しました。キールズの名品である“キールズ透明美白美容液”『キールズ』は「Nature」「Science」「Service」を基本に、天然由来成分と皮膚科学に基づいて展開しているスキンケアアイテムが特徴。中でも今回のトークテーマであるキールズ透明美白美容液『キールズ DS クリアリーホワイト ブライトニング エッセンス』は、2011年に発売をスタートし、2020年にはキールズ内で一番売れたNo.1の大人気アイテムです。そして2021年に10周年を迎え、今も多くの方に愛されているロングセラー商品となりました。今回の配信ライブでは、キールズ透明美白美容液の使い心地はもちろんのこと、りゅうちぇるさんと石井さんのこだわりの美容についてまで、様々なトークが繰り広げられました。『キールズ』の名品のほか、2人の美肌の秘訣にも注目です!“キールズ透明美白美容液”は「魔法のシロップ」まずは2人のキールズ透明美白美容液にまつわるエピソードについて語られました。りゅうちぇるさんが最初に使ったきっかけは「4~5年前に友達にプレゼントでもらった」からだったと告白。乾燥対策ができるのか不安に思いながら実際に使ってみると、「保湿も本当にすごい。透明感を出してくれるし、しっとり潤ってくれるし、一石二鳥」と、すぐにその使い心地の良さを実感したそう。そんなりゅうちぇるさんはキールズ透明美白美容液を「透明感の出る魔法のシロップ」と命名。使い続けていても、使うたびにその効果を実感していることを明かしていました。石井さんは、サーフィンなどに熱中し日焼けを気にしていたころにキールズ透明美白美容液と出会ったと明かします。使い続けて6年経っているそうで、石井さんにとっては「小学校時代からの幼馴染」であり相棒のような存在であるとお話しされていました。2人ともキールズ透明美白美容液の実力に魅了され、手放せなくなってしまった様子。どのようなアイテムかますます気になります!2人の美容液の使い方は?その後、『キールズ DS クリアリーホワイト ブライトニング エッセンス』にまつわるルーレットトークが行われました。「こだわり」というテーマでは、2人が実際にどのようにキールズ透明美白美容液を使っているのかという話に……。りゅうちぇるさんは、「美容に気を使ってるかどうかって首に出ると思う」と持論を展開しながら、トーンアップしてくれるので「首とか手の甲とかにも塗っています」と使い方のこだわりを明かしました。また、トークは朝晩の使用やパックにまで及び、キールズ透明美白美容液は朝晩使えることや、同成分配合のシートマスクの紹介もされていました。続いてのテーマは「浮気」。りゅうちぇるさんは季節の変わり目などは他の美容液に手を出すことがあったものの、結局自分の気に入っている『キールズ』を愛用し続けていると語りました。2人が大絶賛したアイテムをチェック!『キールズ DS クリアリーホワイト ブライトニング エッセンス[医薬部外品]』¥7,920(税込)~肌に透明感×潤い Wの輝きを与えてくれる美容液は、肌の内側から輝くような美肌へと仕上げてくれるアイテム。マスク生活で特に気になりだした、目元の乾燥や小じわにもしっかりとアプローチ。化粧水のあとになじませるだけなので簡単にケアできます。まずは1か月程度使える30mLのサイズから試してみるのもおすすめですよ。【商品情報】『キールズ DS クリアリーホワイト ブライトニング エッセンス[医薬部外品]』価格:30mL ¥7,920(税込)/50mL ¥11,000(税込)マスク着用で肌荒れに悩む方も多いはず……。りゅうちぇるさんと石井亜美さんの美容へのこだわりを参考に、ぜひスキンケアに“キールズ透明美白美容液”を取り入れてみてくださいね。【参考】キールズ透明美白*1美容液 愛用者のりゅうちぇるさん&石井亜美さんが出演10周年記念 「#キールズ透明美白美容液のここが好き!Special LIVE」- PR TIMESキールズキールズ公式サイト文/Sayuri
2021年03月30日昨年8月、深夜2時に1回だけ放送された、生理について語り合う番組『生理CAMP2020』。制作の裏側や、番組放送後の反響について、プロデューサーの工藤里紗さんにお聞きしました。知らないことを知る、それが相互理解の第一歩。生理の悩みや、いわゆる“生理あるある”、タンポンの吸収力を競う“タンポン選手権”に、世界中のカラフル&ユニークな生理ケアアイテムの紹介など、これまでにない視点で生理について話し、考えた番組『生理CAMP2020』。平日の深夜、テレビ東京で30分間ひっそり放送されたのですが、翌朝までツイッターのタイムラインは生理ワードで大賑わい!前代未聞、伝説の番組でした。「’09~’12年に、『極嬢ヂカラ』という番組の中で、生理を特集したことは何回かあったんです。放送後、女性視聴者の反応はとても良かったのですが、社内では“なんで生理なんて取り上げるの?”という空気で(笑)。それから10年ほど経ち、ここ数年生理だけではなく、“#MeToo”やフェムテックとか、今まで女性自身でもあまり語り合わなかった、あるいは知りたかったけれど知る由もなかったことに対し、世界的にオープンになってきている流れを感じていたんです。なので今こそ、女性とか、女の性だけではなく、“生理”に特化した番組をやりたいなと思い、会社に企画を出しました」情報を得る手段といえばネット、という印象が強い今、テレビで生理を語ることの意味を、放送後に改めて考えさせられたと工藤さん。「雑誌やネットを見ると、ピルや月経カップが紹介されていたりするので、そういった情報や知識はもう一般化しているものだと思っていたのですが、それはまったく私の思い込みでした。“生理の話をこんなにオープンに聞けるなんて、人生で初めて!”と言ってくれた人や、“痛みは我慢しなくちゃいけないと思っていたけれど、薬を飲んでいいんですね”などの感想を寄せてくれた方もいて、それはマスなメディアであるテレビで生理を取り上げたからこその反応ですよね。逆に“こんなことをテレビで取り上げるなんて!”という意見もあり、それも合わせて、テレビの影響力に対して改めていろいろ学ばされましたね」放送後、女性からの反応が大きかったのも嬉しかったそうですが、男性からの声が多数寄せられたことに、工藤さんは驚いたそう。「“まったく知らなかったから、勉強になった”や、“妻ともう一回見ます”など。あと、“大変なんだろうと思っていたけれど、気軽に声をかけたらセクハラになるし。どうケアしていいのかのヒントを貰えた気がする”という感想もありました。男性から反応があるなんて想像していなかったので、本当に嬉しかったです」なんとなく、口に出してはいけないと、タブー視されてきた生理。番組という形で可視化し、いろんな声を取り上げることで理解が深まり、また知ることで思い込みが崩れ、選択肢が増える、とも。「オープン度合いは人それぞれでよいと思いますが、生理がバレちゃいけない、と、犯罪のごとく隠して過ごすのは、そろそろやめにしたいですよね(笑)。会社のトイレで“今日生理で辛くて”と言うと、年齢も部署も関係なく、“そうだよね、大変だよね~”と、それだけで相互理解が成立するように、テレビを通じ、日本の女性の間に少しでもそういう空気が生まれたらいいな、と思います。いつかテレビではなく、本当に山や湖に出かけ、みんなで生理について語り合う本物のキャンプができたらおもしろいですよね」黒沢かずこさんが手にしているのは、膣の中に入れ経血を受け止める「生理ディスク」。他にもさまざまなグッズが登場。女性向け番組『極嬢ヂカラ』では、世界の生理事情&最新生理用品を紹介。レギュラー番組になった後も、何回か生理を取り上げた。『生理CAMP2020』本当のキャンプ場のようなセットの中で、バービーさん、黒沢さん、ゆきぽよさん、そしてりゅうちぇるさんが生理について語り合った!工藤里紗さんくどう・りさテレビ東京制作局クリエイティブビジネス制作チーム、プロデューサー。『昼めし旅~あなたのご飯見せてください~』や、赤ちゃん向け番組『シナぷしゅ』などを担当。『ついていけない子さんを愛でる』(1/23放送)も話題に。※『anan』2021年3月24日号より。(by anan編集部)
2021年03月20日自粛生活が繰り返されたりストレスフルな世の中だからこそ、輝いて見えるのが、自分らしさを貫き、しなやかに生きる人たち。偽りのない姿だからこそ、自信が持てる。そんな時代を軽やかに駆ける、タレント・りゅうちぇるさんに人生論を語っていただきました。3人のお姉さんに囲まれ、幼少期からカラフルで可愛いものが大好きだったというりゅうちぇるさん。以来、自分らしくのびのびと生きてきたかと思いきや、個性をコンプレックスに感じていた時代があったという。中学時代、派手なバッグを身に着けていたら「目立とうとしている」と先輩から目をつけられた。「そこで、個性って目障りなんだ…と好きなものを封印し、中学3年間は素を出せず、空気を読んで生活していました。でも、孤独になりたくなくて自分を偽って周りに合わせていたはずなのに、心は孤独だったんですよね。中3の時Twitterが流行り始めて原宿ファッションを知り、やっぱり自分らしく生きたい!と思った。そのためにはこの狭いコミュニティから出なければ…僕のことを誰も知らない、しかもモチベが上がるぐらい制服が可愛い高校でやり直そう、と中3の夏から猛勉強。僕の思いをわかってくれた親は引っ越しを決めて、学区外の高校を受験し通うことになったんです」中学卒業後は、高校入学までの間、毎日好きな服やメイクをTwitterにあげていたこともあり、すでに有名だったりゅうちぇるさん。今度は誰よりも目立つ存在でたちまち人気者となった。「高校の入学式からばっちりメイクでそばかすを描いて、緑のカラコンにクルクル巻きヘア、スポンジ・ボブのリュックというスタイルで通っていたから(笑)、毎日超楽しかった!SNSで自分を認めてくれる人がいると知れたことも、自信になりました。また、ファッションにのめり込んでいく中で、斬新なスタイルも続けていればカルチャーになるんだと感じて。今は時代が追いついていないだけ、といつも未来を見ていたんです」実際に、原宿のショップ店員時代に出会ったぺこさんとTVに出るようになった時は、古着でつくる’80年代のファッションスタイルの人気に火をつけ、「ヘアバンド」がトレードマークだった。「可愛いと思ったから着けていただけなんです。だから、むしろ“ヘアバンドしていないとりゅうちぇるじゃない”と思われるようになった時は、戸惑いました。自分の趣味も変わっていく中で、好きなものには正直でいたいから、今はもう着けない、それだけ。今はマスカラがトレードマークかな?まつ毛は絶対あげていたい!これは変わらないこだわりですね」その後、ペこさんと21歳で結婚し、22歳でパパになった。「勉強のためにSNSのコメントは全部見ているんだけど、『パパになるなら黒髪にしなくちゃ』とか『メイクやめないとね』なんていろいろ言われました。でも気にしません。だってごはんも一緒に食べたことのない知らない人だもん。僕のこと嫌いな人もいて当然だし、全員に好かれようと思ったことは一度もないです。それよりも僕が親に愛をいっぱいもらったように、息子にも趣味とか特技が見つからなくて苦しくても、自分に自信が持てない日でも、僕たち親から愛されていることがわかる子になってほしい。僕はずっと親から無条件に愛されてるって思ってたし、親はいつでも一番の理解者であり味方だったから、自分を見失わなかった。だから息子にも毎日『愛してる』って伝えるし、愛しい思いや幸せを素直に言い合える家族でいたいと思うんです」その人生観はオリジナリティに溢れ、ゆるがない強さも持つ。「長い人生、ずっと同じ生き方なんて不自然でしょ。だって時代は変わるし、僕の目標も半年に一回は変わるから。強いて言うなら、貫いているのは、変わっていくことを恐れず直感に素直でいることと、飾らず素でいること、かな。それで、“りゅうちぇるといたら楽しい”と思ってもらいたいなと思っています。美容も可愛いものも好きだけど、世界で一番強いのは“笑い”だと思ってるから。僕ってこんなに可愛いのに、実は中身で勝負しているんですよ(笑)」Ryuchell’s History・幼少期…可愛いものが好き。メイクにも興味を持つ。・中学生…暗黒期。自分の個性が苦しくなる。・高校生…ファッションを自由に楽しめる学校へ進学。Twitter上でも人気に。・19歳…上京。原宿でショップ店員になり、読者モデルに。そして芸能界へ。・21歳…ぺこさんと結婚。その後、第一子が生まれる。私をつくるキーワード1、家族「未来志向の僕に対して『未来なんてわかるかい!』というぺこりん。50%似てて50%真逆だからこそ凸凹を埋め合える。毎日笑い合ってパワーを充電してるよ」2、仕事「“おばかタレント”で始まり結婚して子供が生まれて、自分の意見を求められる仕事やメイクの仕事が増えて。どの時代も好きなことが仕事になっています」3、故郷「故郷の沖縄…あ、“ちぇるちぇるランド”(笑)には、大好きな家族や友達がいて、いつでも自分を取り戻せる場所。あのゆる~い感じが刺激であり癒し!」りゅうちぇる1995年9月29日生まれ、沖縄県出身。原宿のショップ店員時代に読者モデルにスカウトされ、“ジェンダーレス男子”として人気を集めてタレントになる。2016 年に結婚、’18年に第一子誕生。YouTubeチャンネル「RYUCHELL」も人気。スウェット¥4,500ニットベスト¥4,500(共に古着/フラミンゴ下北沢店2nd TEL:070・1483・5959)イージーパンツ¥4,500(古着/GRAPEFRUIT MOON 下北沢 TEL:050・3803・2228)スニーカー¥12,900(古着/BUD TEL:03・3401・7246)その他は本人、スタイリスト私物※『anan』2021年2月24日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・曽我一平ヘア&メイク・YOUCA取材、文・若山あや(by anan編集部)
2021年02月23日出典: PRTIMES天然キャラと独特な話し方が人気のりゅうちぇるさんは沖縄県出身で沖縄市大使でもあります。今回、りゅうちぇるさんが故郷の「沖縄こどもの国公式YouTubeのライブ配信」に出演、園内をリモートで楽しく巡る動画が公開されました。めんそーれ!沖縄こどもの国で大興奮沖縄こどもの国Zoo&Museumが、2021年1月24日(日)沖縄こどもの国公式YouTubeで「りゅうちぇると巡る!沖縄こどもの国ライブ配信ツアー♪」を実施しました。東京のスタジオから生出演したりゅうちぇるさんも、ホワイトライオンや琉球固有種の動物「サル山」やクマやジャガーなどを見て「めちゃくちゃ可愛い!」、「ジャガー雄雌どちらでも‥イケメン(笑)」などコメント連発!充実した内容に大興奮したようです。動画は2021年4月23日(金)まで沖縄こどもの国公式YouTubeで配信しているので、りゅうちぇるさんと一緒に沖縄こどもの国を擬似体験してみてはいかがでしょうか。ライブ配信概要アーカイブ映像配信期限:2021年4月23日(金)迄出演者:タレント「りゅうちぇる」&「沖縄こどもの国のゆかいなスタッフたち」出典:PRTIMES公式YouTube:沖縄こどもの国HP:※出典:PRTIMES(沖縄市役所)
2021年02月03日出典: shutterstock「愛妻家」って素敵な言葉ですね。奥さんのことを愛してやまない旦那さんは普段からどのような愛情表現をしているのでしょう。また、既婚女性はどのくらい夫から愛されていると実感しているのでしょうか。今回、株式会社ウエディングパークが結婚式場の口コミサイトを利用している既婚女性を対象に「愛妻家」に関する調査を実施したのでお届けします。そして!愛妻家だと思う芸能人ランキングもあわせて発表!1位は納得の男性芸能人です。愛妻家は「言葉」を忘れない!(1)パートナーから日常的に「愛されている」という実感はありますか?こちらの問いには「ある(73.5%)」「どちらかといえばある(22.9%)」を合わせると96.4%の女性が愛されていると感じているそうです。愛され妻が多いって素敵ですね!では、どんなときに愛されていると感じるのでしょうか。「パートナーから愛されている」と実感する瞬間・些細ことでも「ありがとう」と言ってくれたり、どんな時でも私を優先してくれるとき(30代前半/結婚1年目)・お互いテレワークでしたが俗にいう「コロナ離婚」の危機もなく、むしろ一緒にいる時間が増えて喜んでくれていたから(30代前半/結婚3年目)・普段から「可愛い」「好き」「幸せ」という言葉をかけてくれるので、愛情表現がわかりやすくて嬉しい(30代/結婚3年目) 出典:PRTIMES愛妻家たと思う条件ランキング1位:愛情や感謝を言葉で伝えてくれる(135票)2位:自分のことを尊重してくれる(131票)3位:家事育児に一緒に取り組める(40票)出典:PRTIMESやはり、愛情や感謝はきちんと言葉にしてほしいですよね。相手にとって自分がかけがえのない存在である証でもあるのではないでしょうか。照れ臭くて言えないという人もいると思うのですが、時と共に霞んでいきそうになるロマンスを再燃させるためにも言葉でしっかり伝えてほしいものです。愛妻家だと思う芸能人ランキング1位:DAIGO(132票)2位:杉浦太陽(123票)3位:りゅうちぇる(113票)4位:佐々木健介(108票)5位:中尾明慶(105票)「愛妻家」だと感じる理由DAIGO:奥さんをよく褒めていて、本当に好きなんだなと感じるから(30代前半)杉浦太陽:2人で助け合っているのが伝わってくるから(20代後半)りゅうちぇる:いつもペコちゃんの辛さを分かってあげようとしてるし、その視点がすごくフラットだから(30代前半)出典:PRTIMES1位は、DAIGOさんという結果になりました。これは皆さん納得の結果では︎北川景子さんとの結婚生活を語る姿も嫌味がないですよね。現在一児のパパになりしあわせいっぱい!いつまでもお幸せに〜♡ 2位は杉浦太陽さん。その名の通り家族の太陽となって見守り支えているのでしょう。奥さんの辻希美さんを尊重している姿が素敵です。 3位のりゅうちぇるさんはSNSで奥さんのぺこちゃんに感謝の言葉をよく送ってますよね。やはり、愛妻家上位は愛や感謝の言葉を忘れずに伝えているような気がします。調査概要表題:「愛妻家」に関する実態調査調査主体:ウエディングパーク調査方法:会員向けのインターネット調査調査期間:2020年12月25日(金)~12月28日(月)有効回答:20代~30代の既婚女性340人出典:PRTIMES画像:(C)Roman Samborskyi/shutterstock※出典:PRTIMES(株式会社ウエディングパーク)
2021年01月29日西島秀俊デビュー当初とは印象がずいぶん変わり、今に至る芸能人は多いもの。それが“脱皮”“開眼”になるか、“なんだか違う”と思われるかの分かれ目って、一体……。そんな芸能人たちの「キャラ変」事情を、テレビウォッチャーでありライターの寺西ジャジューカさんに解説してもらった。◆◆◆■「キャラ変」に成功した西島秀俊や山田孝之芸歴の長い実力派俳優には「キャラ変」の成功例が多い。『きのう何食べた?』でのゲイ夫婦の好演も記憶に新しい西島秀俊。フジテレビ系の月9ドラマ『あすなろ白書』での線の細いイメージから、現在はどちらかというとマッチョで個性的な役柄を多く経験する実力派に。「西島は、北野武作品の『Dolls』に出演していますが、もともと『オールナイトニッポン』の初回から録音して楽しむくらいビートたけしに心酔しているんです。たけしさんは“振り子理論”と称して『アウトレイジ』みたいな極端な暴力映画を撮ったと思ったら、純愛小説を書いたりして表現の振り幅を大きくしています。彼もその影響を受けて、尖(とが)った役をできるだけ選んでいるのではないでしょうか」(寺西・以下同)山田孝之もそんな“キャラ変”成功俳優のひとり。連続テレビ小説『ちゅらさん』のイメージから一転、『勇者ヨシヒコ』シリーズや『闇金ウシジマくん』、そして体重を10kg増やしその体当たり演技も話題となった『全裸監督』と、個性派トップ俳優へ。「鈴木亮平とかもそうなんですが、ロバート・デ・ニーロ的なアプローチの役作りをする。本人の力量がついていかなければ、そもそもこういったキャラ変はできません」(寺西)。ルックスやイメージから受け入れられる若手俳優は、地道に努力を重ねることで、次のステージに上がれるのだ。清純派イメージを見事に脱却し、セクシー路線や”オヤジキャラ”もこなせる、多少のヨゴレもOKな実力派女優へと見事にキャラ変したのが長澤まさみ。「殻を破る手段として、セクシー路線も辞さないという方向に舵(かじ)を切った結果、”お姫様感”が薄れて同性の共感も得ることができた。超大成功キャラ変だと思います。現代は、主役ばっかりやればいいという時代ではないですから」(寺西)同じ東宝シンデレラガール出身の大先輩・沢口靖子が、キャラ変せずに長年『科捜研』とヤマザキのCMを続けているのと比べると、その違いがよくわかるかも。沢口同様、「どうしても変われない」人もいる。西島と同じ『あすなろ白書』にも出演し「何をやってもキムタク」と揶揄(やゆ)される”ミスター月9”木村拓哉だ。「イメージが固定されすぎて、勝新太郎や高倉健のように『この人がいれば』という大スターなんですが、本人は気にしていると思います。最近では『教場』での白髪が話題になったりとイメージ脱却を図っていますね」(寺西)また、70歳を越えいまだ「ひたむきな若くて美しいお母さん」のイメージを貫く吉永小百合の生涯清純派もキャラ変とは無縁の世界。「吉永は『サユリスト』と呼ばれるファンの存在……要は吉永小百合ファンを公言しているタモリなどが、そのイメージの固定化をある意味支えているのではないでしょうか」(寺西)変われないのか、変わらないのか……いや、大スターたちはそもそも「変わる必要がない」のかも。■ギャップに悩む、作りこみ芸能人大きくキャラ変をした芸能人と言えば、「こりん星出身」の別名「りんごももか姫(趣味:妖精とおままごと)」だった小倉優子。天然不思議キャラから、現在はママドルとしてキャラ変を成功させているが、実はこれ”二回目”のキャラ変だったことをご存じだろうか。「こりん星以前は、大物芸能人にも物おじせず低い声と丁寧語でツッコミを入れる、キレキャラみたいな感じでした。こりん星はすでにキャラ変した後だったんです」(寺西)もともと、素の自分とのギャップに悩んでいたという小倉。結婚・出産後、有吉に「嘘の限界」というあだ名をつけられたことをきっかけに、こりん星は「滅亡」したのだという。「特異なキャラ設定で今も活動を続けられているのはデーモン小暮閣下くらいですよね」(寺西)しかしながら、デーモン閣下も「大相撲に詳しい」といった、絶妙に”素の自分”を出せているからこそ、活動が続けられているという見方もできる。設定のクセが強い芸能人は、その過去をなかったことにしたり、キャラ変を余儀なくされる時期が来る。こりん星的設定の正統後継者(?)ちぇるちぇるランド(沖縄県)生まれのりゅうちぇるをはじめ、宇宙からやってきた(!?)DAIGOなど、意外に存在するのだ。■「素」に戻って売れる人も……今や「Vシネマの帝王」と言われる竹内力は、昔、さわやか系イケメン俳優だったが「だんだん素の自分に近づいていった」と寺西さん。「彼はもともとバブル入社組の銀行員で、”やんちゃ”な人。さわやかを売りにしていた『101回目のプロポーズ』出演当時はストレスで円形脱毛症に悩まされていたそうです。実は、人気作品の『ミナミの帝王』での主役は、原作とはイメージが大幅に違います。彼自身が作ったキャラなんです」(寺西)現在のポジションが、自分らしい「素」に近いものだとは驚き!逆に素の自分から離れて、さわやか路線で成功したのが唐沢寿明だ。「特撮ヒーロー出身で、オーディションにもジャージを着ていくような無頓着な人間だった。あるとき周りのすすめでさわやか系の格好をしてオーディションに出たら、そこからは連戦連勝だったそうです」(寺西)ちなみに、本人が「ダサい」と思っていたそのさわやか路線の服装をすすめたのは、浅野ゆう子だったというウワサ。■芸人は売れるまでキャラ変!!売れるまで芸風を変えることもある芸人たちは、キャラ変エピソードの宝庫だ。タカアンドトシのタカは昔、細身のイケメンキャラだった。「彼はもともとおしゃれがしたい、売れてモテたいという気持ちが強く、そうとう無茶なダイエットをしていたそうです」(寺西)しかしМ―1などの賞レースを目指す中「漫才の足を引っ張ることはやめよう」と一念発起。現在のキャラに落ち着いたそう。一時期は7本あったテレビのレギュラー番組をすべて降り、ユーチューバー文化人に転身し大成功したのが、オリエンタルラジオの中田敦彦。「彼はゴールデンで視聴率が取れず、テレビに対する敗北感が強くあります」(寺西)しかし今では「中田敦彦のYouTube大学」のチャンネル登録数が300万人を超え、自身のアパレル「幸福洗脳」も人気。負けるが大勝ち……?そして「キャラ変」と言えるか疑問になるくらい自然と芸人文化人枠におさまったのが、フラットで忖度(そんたく)のないコメントでお茶の間に溶け込んだカズレーザー。「彼は文化人になりたいと言っていましたが、それは『難しい顔をしてニュースを見ながら「根深い問題ですね」っていうだけの仕事がしたい』っていう皮肉まじりのものでした。いい意味で展望がないんです」(寺西)いつも真っ赤なスーツでキメていることや、自身がバイセクシャルであることを公言していることは、ある意味、マツコ的”特別枠”として重宝されているのかも。■キャラから逸脱すると失敗に!?一世を風靡(ふうび)したキャラを脱却し、違う方向に行こうとキャラ変をする人も多い。フワちゃんがファッションやキャラの参考にしたことでも知られる篠原ともえもそのひとり。「シノラー」ファッションをやめた後は、“本当は美女”路線に舵を切り、ファッションセンスを活かして嵐やユーミンの衣装をデザインするように。だが、タレントとしてはなんだか失墜状態に。「キャリアウーマン」のネタで一世を風靡したブルゾンちえみも、今年からは本名の藤原しおりでタレント活動をスタート。「彼女はそもそも芸人になりたかったわけではなかったそうです。だから芸人らしい立ち居振る舞いができなかった。ある番組内で、出演者たちがパンストをかぶる場面があり、共演の女優ですらかぶったのに、彼女はNGを出した。それで一気に株が下がってしまったとか。求められるキャラと自分がズレていたのは明確ですが、たぶんブルゾンくらいの世代だと、テレビで受け入れられるより自分らしく生きるってことの方が重要なんでしょうね」(寺西)「キャラ変大失敗」なムードが漂うのが、ベッキー。これまで“元気いっぱい!好感度抜群!”とされていたが、不倫騒動で一変した彼女。一時期のような勢いはどこへやら。「彼女は『今の自分は二代目ベッキーだ』と言い、変わったアピールをたくさんしています。そもそも事件前のベッキーが、どれだけ好かれていたのかが疑問なのですが……」(寺西)「幸せを感じないから着ない」としていた黒い服を着てみたり、”初代”はロケバスでも絶対寝ないで助手席で運転手を気遣っていたが、二代目は寝る、と言ってみたりしているそうだが……、正直「だから?」感は否めないのが、いかにもベッキー的。80年代のアイドルファンには忘れがたい、熱病にかかったかのような伝説化したキャラ変もある。当時正統派アイドルだった菊池桃子が一転、外国人女性コーラスを従えて突然始めたロックバンド(?)「ラ・ムー」だ。あまりの衝撃にやたら語り草となっているこのバンドだが、「失敗とか黒歴史とか言われますが実際、楽曲は悪くなかった。むしろ音楽好きの間では再評価の声もあります」(寺西)誰も求めていなかった突然のロック宣言は、30年以上も人々の心に爪痕(つめあと)を残している……。ある意味、大成功?◆◆◆「自分らしさ」と「世間からのニーズ」の間で悩んで起こる、芸能人のキャラ変。寺西さんはこう分析する。「長い間、芸能界に残るのは時流を読んで、そのときどきに合わせた変化をしてきた人、もしくは全然ブレない人の、どちらかなのでしょう」《取材・文/高松孟晋》
2020年12月28日渡部建と宮崎謙介 「夫唱婦随」という言葉がある。夫が言い出し、妻がこれに従う。インタビュー記事などでこの言葉を見ると、素直に受け止められない。妻が眉間にシワを寄せて、いろいろなモノを飲み込んで、しぶしぶ従っているんだろうなと想像してしまう。逆に、婦唱夫随だとしても、妙な違和感がある。従うテイを装う夫に、ろくな男はいない。夫婦は対等な関係がベストだと思うのだが、芸能界にはさまざまな形があるようだ。(コラムニスト・吉田潮)■「婦唱夫随」の謝罪でも大ヤケド芸能界の一連の不倫騒動が、師走にきて再燃した。ひとつめは「アンジャッシュ・渡部建、とってつけた謝罪会見」である。12月3日に急きょABEMAnewsで会見を開いた渡部。前半は女性レポーター陣が矢継ぎ早に質問を浴びせ、不貞行為を糾弾した。渡部は「不適切な場所」と濁したものの、女性レポーター陣は許さない。女性を呼び出して多目的トイレを不埒に利用、しかも1万円を渡してメールを消すよう指示した狡猾さに対しての怒りを突きつけた。ひとりの女性レポーターが渡部の行為を「ゾッとする」と表現したのだが、この騒動の肝はまさにそこな。妻の尊厳を貶める不貞行為だけでなく、女性を見下しぞんざいに扱い、己の性欲処理をした傲慢さ、つまり「女性蔑視」が世の女性の怒りを買ったのだ。妻の佐々木希からは「今までの生き方が間違っていた」と言われたそうだ。実際の文言はわからないが、たぶん「女をなめんなよ」だろう。女性蔑視がデフォルトのお笑い芸人の世界では許されるかもしれないが、今の世の中では通用しないぞ、と。会見後半は男性記者の怒号とギャグ合戦も飛び交う。謝罪する前に水面下で復帰を目論み、番組の収録もしていたと報じられたことに対しても、しどろもどろな渡部。記者からは「僕らもガキの使いじゃないんで」と皮肉もぶつけられる。1時間41分も質問を浴びせ続けられ、みるみる生気を失っていく渡部。人気長寿番組のMCとして、脂っけ過多で仕切っていたころの影も形もない。会見中、100回以上「本当に」を繰り返した(数えるのを途中であきらめた)ので、「ホントウニ」という言葉のゲシュタルト崩壊が起きるほど。とてもみじめで、気の毒にすら思える。魂も脂っけも抜けきった渡部の後ろに、うっすら見えてくる3つの大きな影。妻の所属事務所で「不倫夫を許さない」スタンスを貫き、泣く子も黙るトップコート、ここ数年、不倫の禊の場を提供し続ける年末特番を制作する日テレ、お笑い芸人界の天皇・ダウンタウンの影が。泣く泣く仁義を切った(渡部が所属する事務所の)人力舎に思いを馳せないわけにはいかない。何ひとつ落ち度のない妻・佐々木が改めて謝罪するも、逆に「謝らんでええ」と怒られちゃう始末。佐々木の評判ですら下げかねない事態へ突入。男性蔑視の言葉を使うならば、完璧な「さげチン」である。長年、女性を見下してきた罪は重い。■夫婦そろってマイナスイメージにもうひとつは「元議員・宮崎謙介、懲りずに再度不貞行為発覚」である。2016年に妻・金子恵美の妊娠中にグラビアアイドルとの不倫が発覚し、議員を辞職。金子はこの騒動に対して言及した『許すチカラ』を出版。要するに、不貞を働いた夫を許し、今は幸せだとアピールしたわけだ。しかし、夫婦ともに元議員という肩書。今は何でメシを食ってるのかさっぱりわからん。ニーズがあること自体に疑問がある。その宮崎が再びやらかしたそうだ。地方在住の独身女性と高級ホテルで密会、マッサージを受けただけと苦しい言い訳を展開。宮崎は11月29日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS系)に妻とともに出演。神妙な顔つきで登場するも、MCの太田光からは「番組としてはいい迷惑」と吐き捨てられ、ゲストのりゅうちぇるは嫌悪感を露にしていた。本人いわく、「コロナ禍で相談を受けてきた。その女性からホテルを指定され、行き過ぎたコミュニケーションがあった」とな。完全にクロ。文春オンラインによれば、パンツ脱いどるし。興味深かったのは、薄口政治評論家・杉村太蔵の言葉。宮崎を「全身の毛穴からほとばしるほどの性欲がある方」と評し、男として同情するとコメント。太蔵のマウンティングでもあるけれど、宮崎に理性と知性がないことがよくわかる言葉だった。宮崎も渡部と同様、女性を邪険に扱い、見下している。本まで出して、懸命に擁護した妻がバカに見えるという、これまた見事なさげチンっぷり。それでも金子は番組内で「監督不行届で私が悪い部分もある。今後も文春さんには監視し続けてほしい」と話し、自著を宣伝するたくましい商魂と懐の深さをアピール。寛容な妻を演じ切ったのだ。しかし、知識と経験を売りにする元議員タレントとしては、燃え続ける粗大ゴミを家に置いておく理由がどこにあるのだろう。「妊娠中に夫に浮気された」という女性の同情票が動くのも初回限り。2回目ともなると、「え、バカなの?夫婦揃ってバカなの?」と思われかねない。マイナスイメージもつき始めたので、そろそろ計算し直す時機かも。どちらも「婦唱夫随」のパターンなのだが、宮崎は「不肖で負傷」、渡部は「不詳で不承」を呼ぶ結果に。ええ、ダジャレですよ。言いたくもなりますよ。不毛な謝罪には。夫婦の在り方はそれぞれだが、渡部と宮崎の件で「不倫夫に対して制裁を下さない妻」にも、うっかり飛び火することがわかった。この2例は、不倫よりも女性蔑視が問題の根深さであり、「そこ、許すまじ!」という義憤には私も賛同する。「もはや病気では?」という意見もちらほら。両者の謝罪場面では「カウンセリング」「依存症」という言葉も登場していた。令和ならではの配慮でもある。でもさ、ゾッとするような女性蔑視は決して病気じゃない。病気を理由に逃げてはいけない気がする。必要なのは治療じゃなくて、海より深い反省と己の客観視だよね。そういえば、もうひとつ。こちらは深刻な要加療案件だ。奇天烈な夫に洗脳されたと噂の小林麻耶である。奇しくも「夫唱婦随」パターンではあるが、妻の評価を下げるどころか別次元へ。そっと見守るにしてもYouTubeが激しく異次元になっており、長く観ていたら呪われそうな気がする。夫に盲従するリスクを改めて確認させてもらった。吉田 潮(よしだ・うしお)1972年生まれ、千葉県船橋市出身。医療、健康、下ネタ、テレビ、社会全般など幅広く執筆。『週刊フジテレビ批評』(フジテレビ)のコメンテーターもたまに務める。また、雑誌や新聞など連載を担当し、著書に『幸せな離婚』(生活文化出版)、『くさらないイケメン図鑑』(河出書房新社)、『産まないことは「逃げ」ですか?』『親の介護をしないとダメですか』(KKベストセラーズ)などがある。
2020年12月05日パーマをあてたことを報告する宮崎謙介(インスタグラムより)宮崎謙介元議員が《4年ぶりゲス不倫》となんとも情けないタイトルで再不倫を報じられてしまった。2016年と同じく、またも『週刊文春』がスクープしたかたちである。今年の6月、中国地方に住む30代の医療従事者・A子さんとインスタグラムのDM機能を通じて知り合い、1500通ものやりとりを交わしたうえで10月に都内で初対面。A子さんがとった高級ホテルで不倫に及んだのだという。初回のゲス不倫は“男性初の育休議員”にもかかわらず妻の金子恵美元議員の出産直後に発覚。2度目は金子が不倫劇から立ち直るまでを綴った『許すチカラ』を上梓したばかりのタイミングでまたバレるという半端じゃない間の悪さ。ここ数年は妻とともにコメンテーターとしてメディア露出が増え、徐々にイメージも回復してきたのに……さすがに世間も呆れ気味の様子だ。■“食べる瞬間”の写真ばかり宮崎が手口として使った“インスタでの出会い”と聞いて思いだされるのは、昨年の大晦日に放送された『ガキ使』の『絶対に笑ってはいけない青春ハイスクール24時!』での一幕。いつの間にやら“不倫芸能人の禊の場”となっている同企画だが、この年は不倫を起こした原田龍二が不倫問題を起こした教師として登場。保護者会で釈明・謝罪をするという設定のもと、「出会いはインスタグラムのDMです」「インスタを使ったのは写真がメインなので相手の顔が確認できるから…」と反省の弁を述べているところに割って入り、「不倫をするやつはクズだ!SNSを使うなんて汚らわしい!」と怒鳴りつけた保護者役が宮崎謙介(隣には金子恵美も)だった。まさか1年越しに特大ブーメランとなって返ってくるとは。収録の合間に原田から“インスタ不倫”の手ほどきを受けていたとでもいうのだろうか。『文春』の記事内でA子さんは、最初に会って以降、徐々に連絡が途絶えていったときの心境について《自分がやっている公式ブログだけは毎日更新して、奥さんやお子さんと楽しそうに笑っている様子をアップしている。だんだん怒りがこみあげてきました》とコメントを残している。確かにインスタとブログを比較すると、彼が異なる“自己プロデュース”をしているのがみてとれる。ブログではイクメン感満載な息子との日々や、作った弁当の写真、妻との夕食など家庭円満ぶりがうかがえるような投稿が多いが、かたやインスタでは自撮りの投稿頻度が高め。子どもこそ出てくるものの、妻である金子の登場はブログよりも明らかに少なく、頻度も低い(2019年は10回だったのに対し、2020年はわずか1回にとどまっている)。さらに特筆すべきは、彼のインスタにはたびたび「食べ物を食べる瞬間」の写真が出てくることだ。ハンバーガーにかぶりついたり、唐揚げをかじっていたり、麺をすすっていたり、ビール瓶をくわえていたり、ソフトクリームをなめていたり──。無防備でスキだらけで、普通はあまり見せたくないはずの“食べる瞬間”ばかりを恥ずかしげもなくアップするのは動物的本能の強さのあらわれなのか、メスへの野生的アプローチなのか、何なのか。この偏りについては専門家の意見を仰ぎたいところ。もちろんブログとインスタに同じ写真ばかりあげるわけにはいかないのもわかるし、更新頻度も違うわけだが、『文春』記事に載せられていた宮崎とA子さんの生々しいメッセージのやりとりもあいまって、どうもインスタは“出会い系アカ”にしか見えなくなってくるから不思議だ。一方の金子恵美はというと、今回の不倫劇を受けても「離婚する気はない」という意志をふたたび示した。報道の2日後に生放送された『サンデージャポン』に夫婦で出演し、憔悴しきりの夫を前に「『文春』さんには、引き続きですね、(不倫が)3度ないように監視し続けていただきたいかな、というように思います」と対応。早速、許すチカラを発揮。■「浮気なんて全然軽い話だったから」──振り返れば、前の不倫のときもそうだった。テレビ、ラジオ、雑誌などあらゆるメディアに夫婦で出演し、彼女はやりすぎなくらい夫を擁護していたのだ。《変な話、あの事件は『ちょっとした傷』くらいの感覚なんです》《離婚に直結しなかったのは、これまで彼が私にしてくれたことや彼のいい部分と天秤にかけたときに、浮気なんて全然軽い話だったから》《私自身はすごく満たされていたので、浮気が発覚したときは『うまくやったな(笑)』と思ったくらい。そのくらい私に時間を割いてくれていたんですよ》(『SPA!』2018年10月30日号)「ちょっとした傷」だと喩え「全然軽い話」と受け流し「うまくやったな(笑)」と笑いごとにしてみせることで、彼女は家族を世間のバッシングや同情から守ってきたのではないだろうか。夫に不倫されて本心でそう思う女性など、きっといないはずだ。3年前にメディアに出るようになってから2020年に至るまで、夫のゲス不倫について語り尽くしてきた彼女だが、まさか2度目があると思わなかったのだろう。フォローのバリエーションを使い果たした彼女は、先述の『サンジャポ』でついにこんな言葉を口にすることになる。「監督不行き届きだった私自身が悪かったところもあり──」それはないだろう。擁護が過ぎてついに“不倫は私のせい”という異次元領域にまで達してしまった。スタジオのりゅうちぇるやみちょぱも瞬時に「ないないないない!」ツッコんだ。そりゃそうだ。今度は宮崎の番。最後に伝えたいことはあるか?と求められると「まぁ、3度はないように気持ちを入れ替えていきたいと思います頑張ります……」と消え入りそうな声で締めようとし、太田光に「薄っすい!」と笑われていた。確かに口下手で頭が良くなさそうな発言にみえるが、たぶんそうじゃない。きっと彼ももう、誠意を示す言葉のバリエーションが残っていないのだ。現在は更新が止まっている宮崎のブログやSNSの運用について、スタッフは「近々、更新を再開する予定です」とアナウンスしている。少なくとも今後はせめて、インスタのメッセージは受け取れないように設定を変更したほうがいいのではないだろうか。夫をかばう妻の言葉が摩耗していくのはどうも切なすぎて。〈皿乃まる美・コラムニスト〉
2020年12月03日2020年現在、人権や多様性が尊重されるようになってきている日本社会。差別問題を解消すべく、さまざまなマイノリティの人が声を上げています。中でも、ひと昔前までタブー視されたり嫌悪されたりしていたセクシュアルマイノリティ(通称:LGBTs)に対する意識は、世界中でも大きく変化しつつあるようです。りゅうちぇる「おもちゃに性別はいらない」2020年11月29日、バラエティ番組『サンデー・ジャポン』(TBS系)に、タレントのりゅうちぇるさんが出演。りゅうちぇるさんといえば、2015年のブレイク当時から『ジェンダーレス男子』として話題でした。2020年現在も、ドラァグクイーンやキャバクラ嬢風のメイクをするなど、自身の性別にとらわれない姿で世間を賑わせています。りゅうちぇるの変貌に、驚きの声が続出!「めっちゃきれい」「女子力高い」りゅうちぇるが『美女姿』を披露!4枚の写真に「きれいすぎて言葉が出ない」1児の父親でもあるりゅうちぇるさん。自身の価値観を語る同番組の企画内で、「おもちゃに性別はいらない」といい、次のように語ったのです。それこそ子供ができて、子供用にできたおもちゃのCMとかを見るようになって、どうして女の子が遊ぶ人形のCMには女の子しか出ないとか、男の子(向け)のおもちゃは男の子しか出ない。そして男の子が見るレンジャーショーも。絶対にピンクは女の子とか。なんかそういう無意識の子供のうちから、メディアからの押し付けみたいなのがあるから、だからこそやっぱり人と違うことを「君おかしいよ」という子になってしまって、そのまま大人になってしまって、保守的になってしまうみたいな。そういう人の価値観とかが子供のうちから、それこそ小さな小さな意識してなかったおもちゃのCMだったりとか、コスメの広告だったりとか、女性ばっかりですよねコスメの広告も。そういう、いろんなところから「これが当たり前」っていうのが刻み込まれてしまって、だからこそ僕はおもちゃのCMでも性別を超えて、そして年齢も超えてもいいと思うんですね。サンデー・ジャポンーより引用りゅうちぇるさんは、男の子向け、女の子向けに制作されたおもちゃのCMに対し、「性別を超えていいのではないか」と持論を展開しました。MCである太田光さんも、りゅうちぇるさんの意見に同意。子供の頃に抱いた思いを次のように語りました。確かに俺も、『ひな祭り』がすごいうらやましかったんだよね。人形が好きで。男の子は鯉のぼりじゃない。家にあの『雛人形』があるのがね、すごいうらやましかったんだよね。サンデー・ジャポンーより引用女子の健やかな成長を祈る節句の行事である『ひな祭り』がうらやましかったという、太田さん。きっと姉や妹がいないため、『ひな祭り』は無縁の行事だったのでしょう。「家に『雛人形』がある家庭がうらやましかった」と、子供の頃の気持ちを振り返っていました。おもちゃのCMに対するりゅうちぇるさんの持論に、視聴者からはさまざまな声が上がりました。・りゅうちぇるさんの意見に共感です。私は女ですが、小さい頃から『スーパー戦隊シリーズ』が大好きで、親に『変身ベルト』などのおもちゃを買ってもらっていました。・激しく同意。うちの息子はかわいいものやお人形が大好きですが、周りの人に「いじめられてしまう」と購入を反対されてきました。男女関係なく、本人が好きなおもちゃや服を選択させてあげたい。・いいこというなぁ。CM自体の在り方を変えるのは難しいかも知れないけど、子供を持つ親の考え方が変わっていけばいいなと思う。子供の性格や価値観によりますが、人形やぬいぐるみなどかわいいものが好きな男の子、車や『スーパー戦隊シリーズ』などのかっこいいおもちゃに惹かれる女の子も存在するでしょう。「男の子だから」「女の子だから」と性別だけで判断することで、つらく悲しい想いをする子供もいるかもしれません。性別にとらわれず、好きなものが好きだといえる社会になっていくといいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年11月30日一児の親でもあるりゅうちぇるさん。インスタライブでは、クリスマスの思い出を明かしたほか、おもちゃとジェンダーについての熱い想いを語りました。息子さんとの初めてのクリスマスでやったことは…?毎年、息子のリンクくんへのクリスマスプレゼントに悩んでしまうというりゅうちぇるさん。何を重視してプレゼントを選んでいるのかを視聴者へ問いかけると、「笑顔になりそうなものを考えて選びます」などのコメントが視聴者から寄せられました。そんな中、りゅうちぇるさんは「サンタさんという存在を把握するだけでクリスマスがすごい楽しめるじゃん?」と持論を展開。続けて、昨年のリンクくんの初めてのクリスマスでは、「クリスマスに関する絵本をたくさん読んで、土台作りを11月くらいからしていた」というエピソードを告白。「プレゼントをもらっても、サンタさんが持ってきてくれたんだと気づかせられるように」とその想いを語りました。りゅうちぇるさんが、子どもの頃に欲しかったモノは?インスタライブでは、SNSで展開されるキャンペーン『#おもちゃに性別いるのかな』にちなみ、「一年に一度のクリスマスさえも欲しいものを言えなかった」という子どもの頃の思い出も明かしました。「昔から女の子っぽいというか、そういうタイプの子どもだった」と語るりゅうちぇるさんは、クリスマスプレゼントで欲しかったのは「バービー人形」だったそう。しかし、周囲の大人の視線や、「男の子は男の子のおもちゃで、女の子は女の子のおもちゃで」という空気を察し、「この遊びをすることで親を悲しませちゃう」と考えて顕微鏡が欲しいと言っていたと、当時の苦しい胸の内を告白。意外と大人より子どもの方が周りの目に敏感で、傷つきやすいことを語りました。“おもちゃとジェンダー”に対する違和感も告白また、自身の思い出から、おもちゃとジェンダーに対して今まで感じていた“違和感”についても明かし、「女の子のおもちゃのCMには女の子しか出ないし、無言の圧力があると思う」とコメント。続けて、子ども時代に固定観念を植え付けられてしまうことへの危惧とともに、「無言の圧力が影響を与えて個性を踏みにじっちゃうし、才能の開花を塞いでしまう力があると思ってる。人と違うことも続ければ、文化になる」と話すと、視聴者から共感のコメントが多く寄せられました。コラボ商品のおもちゃに「原宿で持ち歩きたい」この日の配信でりゅうちぇるさんは、『フィッシャープライス』と『サンリオベビー』のコラボ商品の感想も語りました。『サンリオベビー おやすみハローキティ』¥6,000(税抜)リラックスできる音楽が流れたり、光ったりしながら寝かしつけをサポートするぬいぐるみ。様々なモードを楽しみつつ、「赤ちゃんだけでなく、ママもパパもリラックスできてすごくいい。ぼくは原宿で持ち歩きたいくらい(笑)」と感想を述べました。【商品情報】『サンリオベビー おやすみハローキティ』価格:¥6,000(税抜)©1976, 2020 SANRIO CO., LTD.『サンリオベビー ミュージカル・デラックスジム』¥11,000(税抜)サンリオキャラクターに囲まれて、遊べるジム。音が20分間流れることやキティちゃんのぬいぐるみについて絶賛しながら「赤ちゃんのものは清潔にしたいから、洗濯が簡単にできるのは便利だし、性別を押し付けない感じのデザインもいい」と、親としての意見も語られていました。【商品情報】『サンリオベビー ミュージカル・デラックスジム』価格:¥11,000(税抜)©1976, 1979, 1988, 1989, 1992, 1993, 2020 SANRIO CO., LTD.『サンリオベビー インファント・トドラーロッカー』¥12,500(税抜)子どもの成長に合わせて3wayで長く使えるベビーラック&ロッキングチェアには、「性別を超えてほしくなる商品だし、大人気キャラクターもいてかわいい。不安で泣いたりするときにもいいな」とその使いやすさに感心していました。【商品情報】『サンリオベビー インファント・トドラーロッカ』価格:¥12,500(税抜)©1976, 1979, 1982, 1985, 1988, 1989, 1992, 1996, 2001, 2020 SANRIO CO., LTD.「おもちゃに年齢はいらない」というりゅちぇるさんの考え最後に、「ぼくは性別どころか、おもちゃには年齢もいらないと思っている」と自身の考えを披露。「年齢なんて気にせず、ぼくもリンクのおもちゃを勝手に鞄に入れたりしてます。だって収録前に楽屋に並べると、モチベーションが上がる!大人になっても自分の中で頑張れる源みたいなのを分かっておくことが大事」と訴えかけました。りゅうちぇるさんらしい、明るく優しい言葉の数々。これからは、ジェンダーを気にしないアイテム選びをしていきたいですね。【参考】<インスタライブ事後レポート>おもちゃ×ジェンダーを考えるきっかけに!りゅうちぇるさんが“いろんな世界を知って個性を認め合う大切さ”を発信「#おもちゃに性別いるのかな」 インスタライブ - PR TIMESマテル・インターナショナル
2020年11月22日ブレイク当時、『ジェンダーレス男子』として話題となったタレントのりゅうちぇるさん。普段から自分を表現するためにメイクを楽しんでいます。2020年11月3日には、キャバクラのプロデュース事業を行っている愛沢えみりさんにメイクアップしてもらい、歌舞伎町で働く女性に変身した姿をInstagramに投稿。早速、「美しい」と注目を集めている姿をご覧ください!※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る RYUCHELL </3(@ryuzi33world929)がシェアした投稿 - 2020年11月月3日午前2時06分PSTいつものりゅうちぇるさんのイメージとは異なる姿に、目を奪われますね!ネット上では絶賛の声が多数上がっています。・えっ、めっちゃかわいくない!?・ウィッグもメイクも似合ってる!・私、女だけど惚れた。・顔のよさが引き立つ…。そこら辺の女子よりキレイなのでは!?また、「仲里依紗さんかと思った!すごい!」「フリーアナウンサーの加藤綾子さんっぽい」という声も。1児の父親として子育てに勤しみながら、自身の好きなことも追及していくりゅうちぇるさんは、これからも私たちに新たな面を見せてくれることでしょう。今後の活躍からも目が離せません![文・構成/grape編集部]
2020年11月05日渋谷・原宿エリアのショップが参加するファッションイベント「シブヤ・ハラジュク・ファッション・フェスティバル(SHIBUYA HARAJUKU FASHION FESTIVAL)」が2020年10月17日(土)から開催される。10月17日(土)は渋谷・宮下公園で「シブハラファッションショー」が、10月18日(日)からは「シブヤ・ファミリーセール」が開かれる。4本のファッションショーを無料で観覧年に2回、東京ファッションウィークの期間中に実施されてきた、無料で参加できるファッションのお祭り「シブヤ・ハラジュク・ファッション・フェスティバル」。2020年の「シブヤ・ハラジュク・ファッション・フェスティバル」では、無料で観覧できる「シブハラファッションショー」を渋谷・宮下公園で開催する。りゅうちぇるがプロデュースするショータレントの「りゅうちぇる」がプロデュースする「SHIBUHARA USED FASHION SHOW produced by RYUCHELL」は、原宿のショップ店員だった彼が初めてプロデュースするファッションショーだ。ミキオサカベやパーミニットのショーも世界的なデザイナーを輩出する名門校・アントワープ王立美術アカデミーのファッション科を主席で卒業した坂部三樹郎と「ジェニー ファックス(Jenny Fax)」のデザイナーであるシュエ・ジェンファンが立ち上げたブランド「ミキオサカベ(MIKIO SAKABE)」のファッションショーも開催される。また、2016年に半澤慶樹が立ち上げたブランド「パーミニット(PERMINUTE)」のファッションショーも行われる。さらに、坂部三樹郎が学長を務める専門学校「me.」の生徒による、初めてのファッションショー「me school AREA 3.0」も。 若手クリエイターが作品を通して伝えるのは、新時代を生きるためのクリエーションと、これからのファッションの在り方だ。スタイリストによるスタイリング販売2020年10月18日(日)からは、渋谷区公認ECモール「シブヤ・ファミリーセール」がローンチされる。渋谷区に本社・ショップを持つ企業や、渋谷区を拠点に活動するブランド・デザイナーが出店する「シブヤ・ファミリーセール」。このECモールでは、プロのスタイリストによるショップを横断したスタイリングでの販売や、渋谷を数字で表現したスペシャルプライス「428円」での販売も行われる。詳細イベント「シブヤ・ハラジュク・ファッション・フェスティバル」開催期間:2020年10月17日(土)~イベント内容:<シブハラファッションショー>開催日:2020年10月17日(土)入場料:無料開催場所:渋谷区立宮下公園住所:東京都渋谷区渋谷1-26-5 MIYASHITA PARK 屋上階タイムテーブル:11:00~ 「SHIBUHARA USED FASHION SHOW produced by RYUCHELL」11:30~ 「me school AREA 3.0」15:00~ 「ミキオサカベ」18:30~ 「パーミニット」※「TOKYO FASHION FILM」にてライブストリーミングもされる<シブヤ・ファミリーセール>(ECモール)ローンチ日:2020年10月18日(日)出店者:渋谷区内のセレクトショップ、ブランド、企業など
2020年10月17日・めちゃくちゃきれい!・私よりも女子力高い…!・メイクもスタイルも完璧。すごい。そんなコメントが寄せられているのは、タレントのりゅうちぇるさん。2020年9月25日、Instagramへ投稿した写真に、反響が上がっています。その投稿をご覧ください。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 View this post on Instagram A post shared by RYUCHELL </3 (@ryuzi33world929) on Sep 25, 2020 at 3:06am PDTなんとりゅうちぇるさんは、『アジアンプリンセス』というテーマで、『ドラァグクイーン』メイクを行ったのです!ドラァグクイーンとは、女装をして歌やダンスなどのパフォーマンスを披露する男性のこと。メイクの詳細は、りゅうちぇるさんが投稿したYouTube動画で確認できます。あまりにも美しい仕上がりに、惚れ惚れしますね!りゅうちぇるさんといえば、以前ヒゲを伸ばした男前な姿をTwitterに投稿し、ファンを驚かせました。りゅうちぇる、髭を伸ばした男前な写真を投稿「結構な衝撃」「すごい」の声今後もギャップがある容姿で、人々を魅了することでしょう![文・構成/grape編集部]
2020年09月26日2020年9月放送『生理CAMP2020』(c)テレビ東京8月最後の月曜日、31日深夜2時に放映されたテレビ東京の番組『生理CAMP2020』が、放映終了後にも話題になっている。一時、ツイッターのトレンドワードにも上がったこの番組、見逃した人や地方在住で見られなかった人たちから「見たい!」の声が高まっているが、なんと史上初!「生理」だけをテーマにしたバラエティーなのだ。番組は「生理」という、女性ならどちらかというと隠したい、しかもドヨ~ンとしがちなテーマを扱いながらも、キャンプ場にいるようなラフなイメージのセットの中、あれこれ体験や新しい生理用品などについてワイワイと明るく、日ごろは友達同士でもなかなか話せないことまで突っ込んで、赤裸々に語り合っていたのが実に画期的だった。■「生理はないよ!」と会議でピシャリ出演者は進行役にフォーリンラブのバービー。森三中の黒沢かずこ、ゆきぽよ、そして、りゅうちぇるが出演……って、えっ?りゅうちぇる?男性が生理の番組に?びっくりするかもしれないが、それこそ、この番組の狙いの要。一体、どういうことなのか?番組を制作したテレビ東京の工藤里紗プロデューサー、制作会社ホールマンの新井若菜プロデューサーと豊村奈緒美ディレクターの女性ばかりのお三人と、zoomをつないで話を伺った。「私と新井さんが10年ぐらい前のディレクター時代に、YOUさんなどが出演する『極嬢ヂカラ』という女性向けの深夜情報番組を担当していて、その中で生理企画がわりとヒット・コンテンツだったんです。折しも東日本大震災があって『ナプキンがなくて困りました』とか、『そうそう、生理って大切なテーマなんですよ』と共感のメッセージが数多く寄せられたり、『元気もらいました』という声も多かった。生理というテーマへのニーズはあるなぁと、ずっと思っていたんです」(工藤プロデューサー)工藤プロデューサーは6月下旬、テレビ東京が配信した「テレ東無観客フェス2020」でも、「性に対するうやむや」を言語化する『withコロナ時代に必要な「新・性教育」セクシャルマインドセットをバージョンアップせよ!!』という番組を制作し、生理についても発信していた。「3~4年前から“female(女性)とテクノロジー”を掛け合わせた『フェムテック』という女性の健康にまつわる課題をテクノロジーで解決しようというサービスや商品などの大きな流れが世界で生まれてきました。生理用ナプキンを妻のために作ることでイノベーションを巻き起こした、男性主役の映画『パッドマン』が公開されたりで、これは時代がキテるな!と思いました。そこで生理を主にした番組企画をこの1~2年書いていたんですが」(工藤プロデューサー)ですが?「女性特有の悩みに関する企画はすごくいいし、ニーズはあると思うけど、でも、生理については誰も見たくも聞きたくもないだろう?生理はないよ!と会議でピシャリと言われてしまったんです」(工藤プロデューサー)はぁ、やっぱり……。でも、だからこそ多くの人が見るテレビでやる意味がある!と信じ、ひとりなら難しいことも二人、三人と力をあわせたら実現する。元々、工藤さんは同期でもある新井さんと生理についてよく語ってきてもいた。「なんせテレビ業界で働いていると、番組の収録時間は長くて自分のタイミングでトイレに行くなんて難しいですから。特に最近の特番収録は長い!!地方ロケに行っても、『ご飯を作って下さい』とお願いして撮影してたら思ったより時間がかかった……なんてときでも、『ちょっとここで止めて下さい』とはなかなか言い出しにくいんですよね」(工藤プロデューサー)「そうなんです。それで、お宅のトイレをお借りしても、ご高齢の方のお家だとサニタリーボックスがなかったりします。ナプキンならクルクルっとペーパーに巻いてなんとかなっても、タンポンだとビニール袋に入れないとだめだよねとか。そういう女性ならではの事情、テレビ業界はあまりに男性社会なんで、逆に普段から女性同士ではよく話していました」(新井プロデューサー)■タンポンを使ったことがない若者なるほど!テレビ業界は生理的にいったら最も過酷な業界のひとつ。そうした実体験からも番組化を切望する中で、ユニ・チャームの生理用品ブランド「ソフィ」発のプロジェクトである#NoBagForMe(生理用品を買うときに入れる紙袋から着想を得た言葉)とつながって放送が決定した。番組進行役のバービーは、このプロジェクト・メンバーでもあり、YouTubeの自身のチャンネルで生理特集をしてもいる。「番組ではみなさん、しゃべりたい!という空気にあふれていましたよね。聞きたい!知りたい!という気持ちにもあふれていて、産婦人科の先生への質問も、これは?あれは?と、放送したもの以上に止まらなかったんです。とにかく終始、楽しそうでした」(新井プロデューサー)生理について、女たちはこんなにも語りたいのか!と、よくわかった。森三中・黒沢は初潮を迎えたときお母さんに半年以上も言えなくて適切な処理ができなかったことを告白。また、生理期間を考慮してもらえぬまま温泉ロケを入れられて困るとか、ゆきぽよがTバック着用での撮影に生理が重なると、夜用タンポンを2本重ねで使うとか、壮絶な体験談をバンバン話していく。ちなみにタンポン2本使いは絶対にNG!番組中でも強く注意喚起していたが、真似しちゃダメです!しかし、そういった苦しい体験を女性だけで語り合っていては解決しない。男性にこそ、わかってもらわなければ。「会議で男性陣に『生理の番組は、ないよ』とされたのは今の時代、違うかな?とも思いましたから、男性にわかってもらいたいというのは強くありました」(新井プロデューサー)そこで、りゅうちぇるの起用だったわけだ。「マネージャーさんに出演オファーのお話を最初にさせていただいたときは『確認してみますね』という感じだったんですが、すぐに『大丈夫です』とお返事をいただきました。スタジオでりゅうちぇるさんご本人がおっしゃってましたが、お連れ合いのぺこさんとも普段から生理の話をしていて『男性に知ってもらうことが大きく変わるきっかけになるから、僕、出たい!と思って今日はルンルン気分がやって来ました』と、積極的に参加していただきました」(新井プロデューサー)りゅうちぇるは番組中で初めて手にするタンポンに、「初めて触った」と素朴に声を出し、そうだよな、男性は知らないよなぁと、改めて思わされた。思い出せば筆者が小学4年生だった40年ほど前、教室に女子だけが集められて生理についての学習が保健師さんからあった。今もそうなのだろうか?思えば、生理こそ、男女共に教えるべきことだろう。しかし、制作陣お三人が驚いたのは、生理についての知識や常識、男性だけでなく当事者である女性もけっこう知らないということ!「番組で紹介した生理カップや生理ディスクは使ったことはないのですが、番組で黒沢さんがタンポンを使ったことがないと話していたように、視聴者の20代、30代の女性たちへアンケートを元にインタビューさせていただくと、けっこうタンポンを使ったことがないという方が多くて驚きました。 ゆきぽよさんが『こんな便利なものをどうして使わないんだろう?』と、よさを語ってらっしゃいましたが、それを使っているかは、当たり前ですが、知っているか知らないかが大きい。知らないと使えない。知らせることが大事で、それで選択肢が増えるんですね」(豊村ディレクター)生理カップはシリコン製のカップでタンポンと違って何度でも使えるもの。生理ディスクは、ゴム製のリングにフィルムが付いている使い捨ての最新生理用品。番組では実物を紹介し、バービーがカップを使ったことがあると言えば出演者みんなが「おおお」と驚き、興奮して実物を手にしていた。■婦人科受診のハードルが高い昭和の生理時代を過ごしてきた筆者からすると、それはまるで夢のようだ。かつてはナプキンといえばワンサイズしかなく、ゴワゴワで分厚い。タンポンは「大人が使うもの」という常識の中で生きて、ブルマー着用が義務付けられて体育の授業は地獄そのものだった。しかし、どんなにフェムテックが進化しても、知らなければ意味がない。番組でインタビューに答える若い女性たちの声を聞いていると、昭和の生理体験とあんまり変わらない人も見受けられた。「実は番組の構成作家の女性もタンポンを触ったことがない!と話していて、番組はそういう方たちでも理解できる、『どうも初めまして感』を出すように心がけました。誰でも、男性でも、どんな年代の方でも、見て、理解できるようにしたんです」(新井プロデューサー)番組冒頭でゆきぽよが「人前で生理の話なんてしちゃいけないって思わされてきた」と語っていたが、ほんと、それがすべてだ。生理=穢れ=恥ずかしいもの、という概念を私たち女性は背負わされてきて、知らないということさえ知らず、困ったことがあっても、悩んでも、ましてや病気になっていても、なかなか人に相談できず、ひとり悶々と悩むことが多かった。「私自身、血の塊についてずっと疑問に思ってて、これは何なのか?と思っていました。よくCMで『どろっと経血』と言うので、それなのかなぁ?と思いながらも、それぐらいで婦人科に行ってもいいのか悪いのか?とわからないできました。視聴者の方々にインタビューをしていても、生理痛がひどいんだけど、生理痛ごときで病院に行くなんて……と話す女性もいて、みなさんたいてい、生理痛は市販薬を飲んでなんとかしているというぐらいしか対処法を知らないのが現状なんですよね」(豊村ディレクター)「婦人科への扉はハードルが高いですが、気になることがあったり、たいへんなら、気軽に一度、受診してみようよ、ということは伝えたいですね」(工藤プロデューサー)大きな反響が寄せられ続けていて、大好評だった生理バラエティー。ぜひ、第二弾、第三弾と続けてほしいが?「視聴者からこういうのをもっと知りたい、こういうのを取り上げてほしかったという声がいっぱいきています。たとえば、産後の生理について知りたいとか、PMSの症状について深く知りたい、または子どもに見せたい、息子と娘といっしょに見たい、更年期に差し掛かるはざまの世代について知りたいと、とにかくあらゆる世代の生理を知りたい!と大勢から寄せられています。そういう生理のあれこれを伝えていけたらいいです」(工藤プロデューサー)番組のラスト。バービーが「まさか地上波でこういう話ができると思ってなかったですよ」と言うと、全員が「いい時代」「うん、いい時代」と頷き合っていて、見ていて胸が熱くなった。バラエティー番組を見て、こんな気持ちになるなんて!女性の周りを覆う、大きな殻をひとつ破った!そう感じた。「女性の生き方の見直しもそうですし、#MeToo運動とかがあって、女性がこれまで我慢していたもの、しょうがないと思っていたものが、これは本当に仕方がないと我慢していないといけないの?という流れになっているんだと思います。これもそういう流れもあり生まれた番組かもしれません」(工藤プロデューサー)なお、テレビ東京が見られない地域でも見たい、放送を見逃した、何かでもう1回見たい、とのリクエストに応え、9月15日火曜の夜から期間限定でのYouTube配信中!見逃した方はぜひ、この機会にご覧になってみてほしい。(詳しくは番組twitterアカウント@seiricamp2020で!)〈取材・文/和田靜香〉
2020年09月17日モデル、タレント、アーティストとして幅広く活躍し、1児のパパである、りゅうちぇるが韓国映画『82年生まれ、キム・ジヨン』のトークイベントに参加、夫婦のあり方について語った。韓国で130万部突破、日本でも20万部を売り上げた大ベストセラー小説を原作にした本作。9月15日(火)に開催された、女性誌「VERY」が展開する「VERY Academy」とコラボレーションしたトークイベント「『82年生まれ、キム・ジヨン』から考える夫婦の呼び方、呼ばれ方~家庭内の思い込みから自由になるヒント~」には、りゅうちぇるさんに加え、「VERY」モデルの牧野紗弥、社会学者の田中俊之が登場した。ベルリン国際映画祭が、男優賞・女優賞の区別をなくすことを表明するなど、社会的、文化的な性差、ジェンダーについての関心は国内外でもますます高まっている昨今、集まったゲストは今回のテーマについて早速議論をスタート。一人の人間として、素直に生きる姿勢が共感を呼んでいるりゅうちぇるさんは、「映画を観てグサリときました。世の中には色んな人がいるのに、どうしても男と女の2種類に分けられて、男の子だから、女の子だからという刷り込みの中で育ってきている。この当たり前の現状に疑問を持つことがなかった人もいると思うけど、そこに疑問を投げかけるいい機会だと思います」とコメント。自身のインスタグラムに集まったファンからの質問に真摯に答え、特に子育てや“夫婦”の悩み相談に関して絶大な支持を集めるりゅうちぇるさんだけに、「劇中のジヨンと同じ2才2ヶ月の子供がいるので、つらい気持ちになったところもありました。誰かが悪いわけではないのに…家族ってやっぱり本音が出ちゃうから。子供の時からアニメではお母さんが主婦をしていたり、ヒーローショーでは女の子はピンクでしょ、とか。そういう刷り込みや育ってきた環境って自然と周りに出ちゃう。その当たり前に疑問を抱けたのがジヨンだったんじゃないかな、と思います」と、親としての思いをのぞかせながら本作のテーマに踏み込んでトーク。また、3児のママでありモデルとして活躍する牧野さんは「84年生まれなんですが、私ととてもよく似ていると思ってみていました。共感しましたね。私も子供が生まれて10年くらい、なんの疑問を持たずに生きていて…でもちょうど1年前くらい前にあるきっかけでジェンダーという言葉と出会い、あぁ私がもやもやしていたのはこれだったのか、と。そこから意識が変わっていきました」とジヨンのように日常で感じる違和感に対しての気づきを明かした。そして、今回の大きなテーマでもある“夫婦の呼び方”についてに及ぶと、実際にりゅうちぇるさんは妻ぺこさんのことを【ペこ】と呼んでおり、自分は【りゅうちぇる】と呼ばれていると告白。ただ、メディアに出るときは【パートナー】という呼び方で相手を呼んでいることを明かすと、「男が働かない、いいじゃないか!」など男性のジェンダー問題にまつわる著書を数多く手掛ける社会学者の田中さんは、「こう呼べばいい、という正解があるものではないからこそ、それぞれがもやもやするんですよね。でも、パートナーという呼称はフラットで対等。素敵だと思います」と分析した。「VERY」編集長の今尾さんは「VERY世代の読者だと、女性側は嫁と呼ばれることが多いみたいです」と明かし、「“家内と呼ばれることに違和感”がある」「“嫁”と呼ばれると嫌になる」といった読者からの声を一部紹介すると、りゅうちぇるさんは「男性側としても色々な意見はあると思う。僕はパパと呼ばれたくなくって…女性も男性もコミュニケーションを取って話し合いをすべきですよね」と男性目線としての素直な思いを吐露。お互いが一人の人間としてしっかりコミュニケーションを取ることが大切と語った。さらに、そうした“違和感”を感じてしまう日常の場面について議論が白熱。映画の中のシーンを紹介しながら、それそれの意識の違いや気持ちのズレについて、意見が飛び交った。りゅうちぇるさんは「心をむき出しにして伝え合わないとすれ違うだけだから、それって結果的に子供に辛い思いをさせてしまう。みんな死にものぐるいで育児して生活しているんだから、ぶつかって分かり合うことが大切ですよね。僕はぺこりんと相談した上で、育児休暇という形で休みをとることはしなかったけど、得意な事を得意な方がやっていこう、パパ・ママという役割ではなくて一人の人間として一緒に分かち合えればいいねと話していました」と自身の強い思いを明かした。そのほかにも、いくつかピックアップされた劇中のシーンを観ていく中で、とにかくコミュニケーションが大事、という言葉を繰り返す登壇者たち。りゅうちぇるさんは男性目線での気持ちとして、「女性だけが経験する神秘的な妊娠・出産という出来事に気圧されてしまうこともあるし、一緒に子育てしたいと思っていても、『今これ?』『は?これじゃないんだけど』とか言われると結構傷つく…」と本音も。「本当にコミュニケーションが大事だから、お互いの気持ちを0から10までどころじゃなくて0から1000までくらい言った方がいい。男とか女とかじゃなくて個々の人間として、お互いが本音を打ち明けることが大事」と熱弁した。最後に、今回のトークを通してりゅうちぇるさんは「この映画をきっかけに、夫婦のコミュニケーションをとる事を意識してみたり、子供や夫婦との関係性を見直すきっかけになればいいなと思います」とコメント。牧野さんは「まずは自分を認めてあげて、間違っていないから進んでみようと舵取りすることが大事。自分が家庭内で一番のファイターだと思うくらい(笑)。子供たちに、自分が悩んだ事で悩ませたくないから、少しずつでも変わっていければいいと思います」と語り、トークを締めくくった。『82年生まれ、キム・ジヨン』は10月9日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:82年生まれ、キム・ジヨン 2020年10月9日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2019 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.
2020年09月15日『徹子の部屋』(テレビ朝日系)にも出演するなど、お茶の間の知名度が急上昇している3時のヒロイン(左から)ゆめっち、福田麻貴、かなで昨年12月に『女芸人No1決定戦 THE W』で優勝し、一気にブレイクした女性トリオの3時のヒロイン。今年上半期だけで146本もの番組に出演し、『2020上半期テレビ番組出演本数ランキング』で1位に輝いた。そこでトリオの中心メンバー・福田麻貴の素顔を取材してみると──。ゆるキャラ系のゆめっち、かなでと、強烈なキャラの2人に大阪弁で福田麻貴がツッコむ。3人のキャラクターがウケ、大ブレイク中なのが“お笑い第7世代”のガールズトリオ・3時のヒロインだ。「朝ドラや海外ドラマのあるあるネタのほか、得意のダンスを生かした企画やイマドキなファッションが支持され、若い女性を中心に人気を集めています」(バラエティー番組スタッフ)そんな彼女たちの活躍の裏には、ツッコミとネタづくりを担当している福田の存在が大きく関係している。彼女の地元である大阪で取材を行うと、知られざる素顔が見えてきた──。■祖母が語る福田の素顔“笑いの殿堂”なんばグランド花月の近くに実家があった福田。再開発で現在は閉園してしまった保育園への通り道にある公園では、若手芸人たちがネタ合わせをしているような環境だったため、お笑いの道へ進むのは自然な流れだった。「初恋は小学校4年生のとき。スナックを営んでいた祖母から譲り受けた非売品のしゃべる山田花子キーホルダーを大好きだった男の子にプレゼント。それが授業中に作動してしまい、初恋相手が大目玉を食らったとウェブサイトで告白していました。この時点から吉本に縁があったのかも(笑)」(お笑いライター)子どものころから勉強熱心だったと、今は大阪市内で雀荘を営む祖母は振り返る。「幼稚園のころ、小学校1年生のお兄ちゃんが宿題している横で、何も言わずにじーっと見ているんですよ。お兄ちゃんが怒ってもどかないほどでした。そんな姿を見て、この子は賢くなるんじゃないかなって」祖母の予想どおり、ほぼ独学で、多くの作家や学者を輩出した地元の進学校に合格。その後、関西の名門・関西大学の商学部に進学している。「高校受験のときは通信教育。大学受験も、短期講習を受けたぐらいしか勉強はしていませんでしたね。小さなころから頑張り屋で、負けず嫌いでした。集中力もすごくて、1度何かに没頭したら人の話を聞かないどころかごはんも食べないし、寝るのも忘れて夢中になる子でした」(福田の母親)そんな“天才少女”ぶりに祖母は「弁護士になれるんじゃ……」と思っていたという。しかし、大学でマーケティングのゼミを受講していくうちに表舞台への憧れを強めていった福田は、吉本の養成所『NSC』タレントコースに入学することを決意する。■芸人になる前の意外な経歴「お父さんがお笑いが大好きで、麻貴の夢を後押ししたんです。本音を言うと“大学まで行って何でお笑い?”と思ったこともあったけど、ここまで伸びたのも、やっぱり頭がよかったからかなって」(前出・福田の祖母)卒業後はバラエティーもできるアイドルグループ『つぼみ(現・つぼみ大革命)』の1期生としてデビューを果たす。4期生には、りゅうちぇるの妻“ぺこ”こと、オクヒラテツコも所属していた。「大学時代にダンスサークルに所属していたこともあり、ダンスのキレがよかったですね。アイドル時代から賞レースに出場しており、’13年にはプロの芸人に交ざり、『歌ネタ王決定戦』で準決勝に進出したことも。昨年の『THEW』で同じく決勝に進出した『つぼみ大革命』のネタのほか、ライブの構成やCDの作詞も手がけています。メンバーも彼女の才能にほれ込んでいますよ」(アイドル誌編集者)’14年にグループを卒業。アイドル時代から大阪の若手の劇場でネタを披露したり、人気コンビ・かまいたちのラジオのアシスタントを務めていた影響もあり、お笑い活動に専念することに。そして、25歳で上京を決意する。「アイドル時代にグループ内コンビを2回組んでいましたが、本格的な芸人デビューは、NSCの1つ先輩の女性とのコンビ。下積み時代から才能の片鱗は見せていましたが、お客さんのほとんどが若い女性ということもあり、投票形式のライブでは結果が出ず、悔しい思いをする時期が続いたようです」(放送作家)最初のコンビは1年ほどで解散。その後、先輩芸人の相方オーディションを受けたり、別の女性芸人とコンビを結成するも、すぐに解散してしまう。「ブレイク前から寝ないでネタを作っているほどストイックな性格なので、彼女の熱量についていけなかったのかもしれません。1半年ほどピン芸人として活動していましたね」(福田の知人)そんな時期に、女性芸人のみで行うコントライブで共演した、ゆめっち、かなでのキャラクターに惹かれた福田が2人をスカウト。’17年1月に3時のヒロインを結成した。「ゆめっちとかなでより4~5年先輩なので、彼女たちもしばらくは遠慮して“麻貴さん”って呼んでいたのですが、“トリオでさんづけはおかしい”と、福田さんから呼び捨てするようにお願いしたそうです」(同・福田の知人)相方のかなでも、その才能は早くから評価されていたという。「養成所時代は常にトップクラスで、“横澤夏子以来の逸材”と講師などから呼ばれていました。そのためか、当時は尖っている部分もありましたね」(前出・放送作家)かなでは男女コンビを結成するも、周囲の期待とは裏腹になかなか実力を発揮できないままコンビを解散。不完全燃焼に終わっていた才能を開花させたのが福田だった。■期待される福田の能力「彼女は、ウケるためなら自分を殺せるタイプ。今のトリオになってからも、いかに2人のキャラクターを生かせるかをテーマにネタを作っています。かなでやゆめっちも“売れたのは福田さんのおかげ”というのを十分理解している。『THEW』の優勝賞金1000万円は2人が300万円ずつ、福田さんが400万円という配分になったのですが、それもネタを書いてくれている福田さんへの感謝の思いから、2人から提案したそうです」(前出・バラエティー番組スタッフ)『THEW』優勝後は、破竹の勢いで突き進む3人だが、福田を知る関係者たちは、ブレイクは必然だったと口をそろえる。「とにかく仕事に対して真摯(しんし)。ブレイク前に、ある声優さんのイベントのMCを務めた際は、作品をすべてチェックしてから臨んでいて感心しました」(広告代理店関係者)「売れる前から“モチベーションを高める方法”といった自己啓発本が好きでしたね。実現できそうな目標を設けて、それに向かって努力を惜しまない。少しずつでしたが確実に夢を叶えていったので、売れるのは時間の問題だと思っていました」(前出・福田の知人)そんなまっすぐすぎる性格を、母親は心配しているようだ。「まじめすぎるところがあるので、ちょっと不安ですね。集中しすぎて身体を壊さへんかなとか、いつも気にかけています。できれば麻貴のそばでケアしてあげたいぐらい。下積み時代は借金をしたこともあったけど、今は毎月お小遣いを送ってくれて、すごく感謝しています。あまり頑張りすぎず、無理せずに活動してほしいですね」EXITや霜降り明星など、そのほかの“お笑い第7世代”の勢いもあり、存在感はますます増していきそうだ。「見た目がポップで、3人ともダンスも歌もうまく使い勝手がいい。そして何より仕事に対して一生懸命なので、しばらくオファーは絶えないと思いますよ。福田さんは脚本を書く才能もあるので、ドラマや映画などの脚本家としての可能性も感じています」(前出・放送作家)“芸能界のヒロイン”になる日もそう遠くない!?
2020年08月26日世の中の不条理を感じたとき、宇垣美里アナウンサーは心のなかで、サンリオの人気キャラ「マイメロディ」になりきって「私はマイメロだよ〜☆難しいことはよくわかんないしイチゴ食べたいでーす」*と受け流しているそう。参考:Quick Japan(クイック・ジャパン)Vol.132 2017年6月発売号はたらくみなさんにもそんな存在がいるのでは?心のなかに住んでいて、困ったときに自分を助けてくれる〇〇について、聞いてみました。自分スタイルを持った芸能人は、心のなかでも大活躍悩んでも仕方ないときや過ぎたことにクヨクヨしてしまうとき、心のなかのりゅうちぇるさんが「え~、もうしょうがなくな~い?これから頑張ればよくな~い?」と言ってくれます。誰かにイラっとしたときには「それはあの人が悪いよ~!それより、今日のメイクかわいくな~い?」と言ってくれて、気分転換になることも。テレビにたくさん出ていたときから好感度が高かったのですが、最近NHKの性教育の番組でまじめにコメントされていたのを観て、さらに好きになりました。いまでは、自分が自分に言ってあげたい言葉を、代わりに言ってくれる存在です。(31歳・ホテル・女性)もともと自罰的なところがある私。つい自分を責めてしんどくなってしまうことも多いのですが、4年前くらいから、心の声をマツコデラックスさんに担当してもらっています。何というか、ちょっとまろやかになるんですよね。たとえば何かミスしたときには「あーーそれはダメね。あんたのミスね、完全にね」と。10回中2回くらいは「でもまぁ、もう一度やってみなさいよ。どうにかなるわよ、アタシがそう言うんだからさ」とフォローしてくれますが、たいていは「そうやってずっと泣いてなさい。私ピザ食ってるから」と放置プレイです。総括すると、なんとなく気づいていてごまかしている部分を指摘してほしいときや、本当に叱ってほしいときの代役としてのマツコさんなのです。マツコさんは、厳しいことを言うけれどその率直さは信頼できるし、あまのじゃくな一面も好きなんですよね。(34歳/IT企業/女性)話題のお笑い芸人さんは、私たちの日常も楽しくしてくれる昨年のM-1グランプリから大活躍のぺこぱは、とにかく気分を立て直してくれる天才です。仕事のタスクが山積みになって死にそうなときは「一人でこんなにプロジェクトを回せるわけが……ないと思っているのは自分だけで、実は相応のスキルがあるのかもしれない」。ちょっとした失敗なら「間違いは故郷だ。誰にでもある。みんな、フォ(ご)めんな!」などと、心のなかの松陰寺さんが全肯定してくれるんです。もちろん、うっかり忘れものをしたときや、連休明けの出勤日には「時を戻そう」の名言も飛び出ます。(36歳・IT・女性)千鳥ノブさんの独特なテンションは、どんな場面にもばっちりハマります。反りの合わない人に出会ったときは「クセがすごい!」。要望が細かいわりに伝わりにくい謎のオーダーや、意味のわからないほどタイトなスケジュールをもらったときには「どういうお笑い?」と、心の中のノブがつっこんでくれて、明るい気持ちに。そのおかげで、実際のクライアントには広い心で接することができます。(33歳・編集・女性)多言語を話すもう一人の自分で、気分もスイッチ!実際には口に出せない心の声は“リトル自分”が再生してくれます。ただし、リトル自分はリアル自分と違って、さまざまな言語をしゃべるのが特徴。言語に引っ張られて、リアルの性格まで変わっていくようなイメージです。たとえば、英語を話す自分は普段よりすこし大胆で、自信を持ちたいときに「You can do it!」と言ってくれる存在。なにかに驚いたり、人の言動に引いてしまったりしたときには、韓国語の自分が「ケンチャナ、ケンチャナヨ~」と楽しく語りかけてくれます。多言語のリトル自分が出てくると、目の前のことでいっぱいいっぱいにならず、ちょっと視野が広がる気がします。本当に余裕がないときは、リトル自分の出てくるスキマすらないので……。(31歳/製薬/女性)
2020年07月29日(左から)※りゅうちぇる、横浜流星、※EXIT兼近大樹、※安達祐実(※はInstagramより)“ピンクの髪色”がブームだ。6月9日には、安達祐実が髪をピンク色に染めた写真を自身のインスタグラムに投稿。ファンはもとより、仲里依紗ら有名人からも絶賛された。ほかにも、チャラ男キャラでブレイクしたお笑いコンビEXITの兼近大樹やりゅうちぇる、過去にはNEWSの手越祐也といった、ピンク髪の有名人がいる。その特徴は、髪の色だけではなく、言動でも注目を集めていることだ。■見た目だけじゃなく言動にも注目例えば、兼近は5月17日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)で「若者のお笑い離れ」に言及。「言葉の世代間ギャップ」が話題にのぼった流れで、こんな分析をした。「(今のバラエティーのメインで活躍する芸人たちは)ドラゴンボールやプロレスでよく例えるけど、若者には伝わってない。こっちは気を遣って笑うしかできないんすよ。『何言ってんだ、この先輩たちは?』っていう。若い人たちは『わかんないから見なくていいや』って、お笑いから離れていったと思うんすよ」また、りゅうちぇるは6月3日に自身のインスタグラムで質問を募集。子育てを「手伝う」という態度の夫に悩んでいるというフォロワーに対し、こんな回答をした。その内容は「まず、お父さんの立場で“手伝う”という言葉はどうなのかな?当たり前に子育てってやるべきことですよね」としたうえで、その夫に対し、「仕事で忙しくても、疲れていても、あなたも子作りしたんですから、あなたも父親なんだから、責任持って愛を持って育ててください」と呼びかける、というもの。日ごろのイクメンぶりが伝わるエピソードだ。2人とも賛否両論あったものの独自の発言に注目が集まっている。ピンク髪といえば『テラスハウス』(ネットフリックスなど)に出演していたプロレスラー・木村花さんもそうだった。同じく故人では、X JAPANのhideさんもピンク髪がトレードマーク。彼は「ヴィジュアル系」という言葉を考案したことでも知られる。今のブームを先取りしていたということだろうか。そんなピンク髪の魅力について、専門家に聞いてみた。カラーコンサルタントの松本英恵さんだ。まず、ピンクという色については、「甘く優しいロマンティックな色、思いやりや愛情、希望や幸福のシンボルです。その一方で、軽薄で子どもっぽいイメージもありますが、人懐っこい雰囲気を醸し出します」これに対し「ブルーはクール、パープルなミステリアスというように、寒色系は人とのあいだに壁を作りがち」だという。たしかに、ピンク色の有名人、特に男性は、親しみやすいキャラが際立っている。手越の場合はピンクがグループにおけるイメージカラーでもあるとはいえ、彼らは「ピンク効果」をわかったうえで、キャラ立ちに生かしているのかもしれない。■時代ともに変っていった「ピンク」ちなみに、ピンク髪の流行にはひとつの兆しがあった。昨年1~3月期に放送された連ドラ『初めて恋をした日に読む話』(TBS系)の横浜流星だ。深田恭子扮する予備校講師に恋をするピンク髪の高校生を演じ、一気にブレイク。同名マンガの原作者・持田あきも、そのハマり具合を絶賛していたものだ。松本さんによれば「私服も衣装もハイブランドをさらりと着こなす横浜さんがピンクヘアにするということは、“ピンク髪”の流行を象徴するようだった」とのこと。また、こんな変化もブームにつながったと指摘する。「ヘアカラーの技術が向上し、ブリーチなしで出来る暗めトーンのピンクから、ブリーチをして染める明るく鮮やかなピンクまで、ヘアカラーでさまざまなピンクを表現することができるようになりました」とはいえ、伝統的に見れば、ピンクは女性的なカラー。「ピンクリボン運動(乳がんの啓発キャンペーン)にこの色が用いられているように、ピンクは女性と結び付けられてきて、そのイメージは根強い」わけだが――。ここ数年はそうでもなくなってきた。松本さんはその例として、韓流スターのオルチャンメイクや日本の特撮ヒーローを挙げる。「『仮面ライダーエグゼイド』(テレビ朝日系・16~17年)の戦闘コスチュームには、ピンクがうまく取り入れられ、人気を得ました」つまり、男の子が憧れるヒーローにも違和感なくハマるようになったピンク色。さらに芸能界において、ジェンダーによる色分けを超えたオシャレで成功したのがりゅうちぇるだ。髪がピンクでないときは、服をピンクにするなど、そのこだわりはデビュー当時から印象的だった。そんなピンクが大好きな「ジェンダーレス男子」りゅうちぇるも、2年前には1児の父に。最近は若者の代弁者として、社会派的発言も評価されている。「ブリーチをすると髪の手触りがごわごわするのですが、りゅうちぇるさんはさらさらのストレートヘア。個性的でおしゃれな私服とともに、美意識の高さが伺えます。また、ピンクは子どもが好きな色のひとつ。父親になり、お子さんを喜ばせたいという心理もあるのかもしれません」(前出・松本さん)女性がピンク髪にすれば、新鮮な可愛さやかっこよさにつながり、男性がそうすれば、現代にふさわしい親しみやすさをかもしだすことに。このブーム、まだまだ広がっていきそうだ。話を聞いたのは……●松本英恵●2003年より、フリーランスのカラーコンサルタントとして活動。2005年、総合情報サイト『All About』にてカラーコーディネートガイドに就任。同サイトの900名を超えるガイドの中で読了率1位を誇る(2016年)。他にも雑誌など多数のメディアで活躍。 PROFILE●宝泉 薫(ほうせん・かおる)●作家・芸能評論家。テレビ、映画、ダイエットなどをテーマに執筆。近著に『平成の死』(ベストセラーズ)、『平成「一発屋」見聞録』(言視舎)、『あのアイドルがなぜヌードに』(文藝春秋)などがある。(取材/編集部文/宝泉薫)
2020年06月18日芸能人夫婦の幸せそうな姿を見ていると、つい私たちも幸せな気分になっちゃいますよね♡そこで今回は、みんなが選ぶ「ラブラブ仲良し夫婦」を4組紹介していきたいと思います。(1)DAIGOさん&北川景子さん2016年1月にご結婚されたDAIGOさんと北川景子さんご夫婦。結婚式では、DAIGOさんが北川景子さんのために「KSK(結婚してください)」というオリジナルソングを楽曲にしたのだそうです。DAIGOさんらしく、北川景子さんの嬉しさ溢れる笑顔が思い浮かびますね!(2)りゅうちぇるさん&ぺこさん2017年9月にご結婚されたりゅうちぇるさんとぺこさんご夫婦。そして、2018年7月11日には第一子であるリンクくんが無事誕生しましたね!りゅうちぇるさんは子育てについて、「ふたりの子どもだからふたりで向き合っていきたい」とおっしゃっていたそうです。りゅうちぇるさんの子育てに対する姿勢がステキすぎる!(3)佐々木健介さん&北斗晶さん1995年6月にご結婚された佐々木健介さんと北斗晶さんご夫婦。結婚20周年の時には、健介さんが北斗さんへ20年目のプロポーズの手紙を渡したり、20年目の記念日当日は2人でディズニーランドデートをしたりと、まだまだラブラブなお二人。まさに理想のご夫婦ですね!(4)三浦翔平さん&桐谷美玲さん2018年7月にご結婚された三浦翔平さんと桐谷美玲さんご夫婦。今年の2月には、三浦翔平さんのパイナップル、ニンジン、ナスの写真で桐谷美玲さんの妊娠をInstagramで発表するという「パパ暗号」が話題になりましたね!まさに美男美女の最高遺伝子をもったお子さんの誕生が、今から楽しみです☆いかがでしたでしょうか?それぞれのご夫婦独特の、羨ましくなるエピソードでしたね!これからもたくさんの幸せを届けてほしいです♪(恋愛jp編集部)
2020年06月11日2020年6月4日、タレントのりゅうちぇるさんがInstagramのストーリーズ機能を使って、ファンからの質問を募集。子育てに関する質問への返答で持論を展開し、話題になっています。りゅうちぇる「子育てを1人ですべてやるのは不可能」ファンから寄せられた、恋愛の悩みや人付き合いでの苦悩などの質問に答えたりゅうちぇるさん。子供を持つある女性から、次のようなコメントをもらったといいます。「世の中には子育てを手伝わない父親もいる。手伝ってもらっているお前はまだマシなんだって夫にいわれました」出典:ryuzi33world929 スクリーンショットよりこの投稿を見たりゅうちぇるさんは、女性の夫に対して次のようにつづっています。まずお父さんの立場で"手伝う”という言葉はどうなのかな?当たり前に子育てってやるべきことですよね。忙しいのは、みんなそうです。あと、こういうときに、他の父親がどうしてるかという話は、ママからするとここで全く求めていないので、まず、ママの話、自分のパートナーさんの話をいちばん聞いてほしいですよね。甘えてるのではなくて、子育ては基本的に一人でやるのは不可能です。絶対きついです。このパパの方、子育ての何を勘違いしているのか知りませんが、仕事で忙しくても、疲れていても、あなたも子作りしたんですから、あなたも父親なんだから、責任持って愛を持って育ててくださいryuzi33world929ーより引用りゅうちぇるさんは、女性の夫の「手伝う」という発言に疑問を呈し、「子育ては夫婦でやるべきこと」とピシャリ。「疲れていても自分の子だからほかの家庭と比較せず、責任と愛を持って育ててください」と、女性の夫に向けたコメントをつづっています。りゅうちぇるさんの子育てに対する持論に、ネット上では称賛の声が上がりました。・的確すぎて、共感しかない…。・りゅうちぇるさんの言葉、本当にその通りだと思います!・私も夫にいわれたことがあります。子育てに対する考え方が変わってくれることを願います。子育ては、ミルクやおむつの交換など、やるべきことが多くて大変なものです。そんな苦労を父親として間近で見ているりゅうちぇるさんだからこそ、女性の夫に親の自覚を強く持ってほしかったのでしょう。夫婦で協力しながら子育てを行う大切さを、改めて認識させられますね。[文・構成/grape編集部]
2020年06月04日2020年5月27日、タレントのりゅうちぇるさんがTwitterを更新。普段テレビで見かけるちゅうちぇるさんとは一味違う、『りゅうちぇらない』姿に反響が上がりました。「どちらも素敵」といった声が相次いだ写真がこちらです!りゅうちぇる↔︎りゅうちぇらない pic.twitter.com/kpSkOxh6ki — RYUCHELL ❤️✨ (@RYUZi33WORLD929) 2020年5月27日 同じ角度、同じ服で撮られた写真ですが印象が変わりますね!投稿にはたくさんのコメントが寄せられていました。・どうやったらここまで変身することができるんですか!すごい!・結構な衝撃!どちらも男前すぎる。・りゅうちぇらない方も好きです!かわいい『りゅうちぇる』姿と、クールな『りゅうちぇらない』姿。それぞれの魅力が詰まっていますね![文・構成/grape編集部]
2020年05月28日タレントのりゅうちぇるが22日、オフィシャルブログを更新し、「人気キャバ嬢」へと変身を遂げた写真を公開した。りゅうちぇるは、「今夜21:00には、愛沢えみりさんとのコラボ企画で、なんと僕がキャバ嬢さんに大変身する動画があがるんです」と22日21時に自身のYouTubeに動画を投稿することを告知し、「先に皆さんに少しだけ見せちゃいますね」と2枚の写真を掲載した。そして、「僕、1日最高売上109億の人気キャバ嬢、『歌舞伎沢ちぇる美』に変身し、実際にお店でお客さんに接客させていただきました」と報告し、「緊急事態宣言が出る前の撮影ではありましたが、動画をあげるタイミングに悩んでいました。。ですが、こんな時期だからこそみなさんにすこしでも笑っていただけると嬉しいなとおもい動画をあげることにしました。。!!!」と公開への思いをつづった。「カワイイ…?」と不安げなりゅうちぇるだったが、コメント欄には、「すっごく可愛い」「女性かと思いました」「綺麗すぎる!」「美しすぎる(笑)」といった絶賛の声が続々と寄せられている。
2020年05月22日(左から)マット、ROLAND、ジェジュン「ジェンダー」とは、社会や文化が作り上げた性役割であり、いわゆる男らしさや女らしさといった概念のこと。それに縛られない男子が最近、急増中。それって、男女平等も進んでいるということ?実は、そう簡単なことでもないようで……。歴史や文化の背景を踏まえ、“限界突破”をした彼らの深層を読み解いてみた──。■ジェンダーレス男子とは2019年12月に発表された、男女平等の度合いを国別に比較した「ジェンダーギャップ指数」で、対象の153か国中121位だったのが、わが国日本。先進7か国中では最下位という、かなり恥ずべき結果となった。この数字が示すように、日本にはいまだに歴然とした男女差別があるのは事実。一方で「家族を養ってこそ一人前の男」「仕事第一」という、伝統的な男らしさに対し、拒絶反応を示す男性たちが増えてきているのも事実だ。終身雇用制度が崩壊し年金はあてにならず、経済状況も一変した現在では、これまでの性別役割分業から生まれた“男らしさ”という価値観は現在の若者には合わないのかもしれない。それを象徴するかのように、最近注目を集めているのが、いわゆる“ジェンダーレス男子”たち。女性ものの服を身にまとい、お肌のお手入れやメイクもばっちり。でも彼らは“女性になりたい”というわけではなく、自分なりの美を追求しているだけなのだ。芸能界でも、Matt、りゅうちぇる、ジェジュン、ROLAND、整形マニアのアレン……といった、このジェンダーレスにカテゴライズされるタレントが増えてきている。男らしさよりも自分らしさを貫く彼らの生き方は、令和以降の新しい“らしさ”の基準となっていくのかもしれない。ただ、歴史作家であり、歴史の中の男女の権利に詳しい堀江宏樹さんはこう語る。「男らしさの規範の中で生きるのがつらい。男性としての自分に窮屈さ、可能性のなさや限界を感じている。だから現状打破の手段として新天地のジェンダーレスという異性装に走っている感じもあると思います。実は、セクシュアリティーを問わず男性にとって女装をするのも、ジムに通ってマッチョになるのも、見た目の方向性が違うだけで、自分ではない人間になり代わりたいという願望の表れであり、根っこは同じなんだと思います」意外や意外、フェミニンになるのもマッチョになるのも、男性にとっては根本的には同質の変身願望だというのだ。「NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』で唐沢寿明が演じた役のモデルとなった『暮しの手帖』の創刊者である花森安治。彼は、おかっぱにスカートという女性の姿で通していましたが、これは男女同権のためではなく、当時の軍国主義体制への抵抗の象徴でした。主義主張としてのジェンダーレスだったのです。反対に、これまでの歴史の中で女性が異性装をする場合、男性のように限界を感じて自分を解放したい、ということよりも、基本的に仕事を得るため、生きていくため、社会的に活躍するため、という方向性が強かった。現代においても、SNS上であえて女性であることを出さずに発言する女性たちが増えています。社会に即座にコミットするには、女性であるという立場はまだハードルが高い……ということなのでしょう」70年前、フランスの女性哲学者ボーヴォワールは「男は人間として定義され、女は女性として定義される。女が人間として振る舞うと男のまねをしていると言われる」という言葉を残したが、まさにそれが現在も続いているということだろう。「ジェンダーレス男子たちが女性的な格好をしたからといって、そんな彼らが女性の気持ちに寄り添えるようになった……、というと、それはどうでしょうか。称賛を浴びたいから、女性にモテたいから“ジェンダーレス男子”になった人も少なからずいるでしょう。また、りゅうちぇるは“家族を守ることを心に刻むためにタトゥーを入れた”などと言ってしまうような旧体制の“男らしさ”に近い思想を持っている。女性に近い見た目だからといって、長い間役割を固定され、権利も制限されてきた女性の気持ちがわかる、というわけではないのです」一方、こんな意見も。「旧体制の男らしさが信じられなくなった今、現代の男性は余計に自分探しをしなくてはならなくて、つらそうだなあと思います」こう語るのは日本大学芸術学部文芸学科教授・ソコロワ山下聖美さんだ。■“自分探し”という概念「日本人は、明治になって英語の“I=自分”という概念が入るまで、“自分とは何か”という考えはなかったんです。そこから現在に至るまでの“自分探し”が始まったといえます。それに加えて、立場があいまいではいけないから“男性はこうあるもの”“女性はこうあるもの”という思想の概念も広まるようになりました。特に社会的な役割を一身に担わされた男性は、余計に社会における自分とは何かを探さなくてはならなくなったのです。そして、その見つけた“自分”を、男として何かしらの形にしなくてはならなかった。事実、近代文学は“自分”を追求し続けた小説が多いです」明治以前は年齢や性差で役割が決まっていた。「近代が生んだ“男らしさ”が現代には即さないものになっても、“自分探し”という概念は植えつけられたまま残っている。それの一端が現代の男性たちの“ジェンダーレス”なんだと思います。とはいえ、よく考えると、そんなに無理して“自分だけの自分”なんて見つけなくてもいいと思いますけどね(苦笑)。古い定義に縛られた自分探しの結果なら、かわいそうだなと思います」(ソコロワさん)ジェンダーレス男子たちのスタイルは、彼らなりの自分探しの表現ということだろう。「“ジェンダーレス○○”という言葉が、ちょっと変わった服装、メイク、外見の好みを持つ人に市民権を与える言葉なのは私も感じます。生まれた性別にとらわれず、好きに生きてもいいじゃん!という風潮に勢いを得ている感じもしますね。それこそがこれからの時代では大事だと思います。でもSNSでとにかく注目を集めたいとか、過激に限界を突破するための“ジェンダーレス”だったら、無理しないでね、と言いたいです」(堀江さん)ジェンダーレス男子たちには、自分らしさの追求だけでなく、世の中の人たちの生きづらさを楽にする役割も担ってもらえるとありがたいもの!●堀江宏樹さん早稲田大学第一文学部フランス文学科卒。近著は『愛と欲望の世界史 その情熱が、歴史を動かした』(三笠書房)。●ソコロワ山下聖美さん専門は日本近現代文学。宮沢賢治や林芙美子など。東京とサンクトペテルブルクを両拠点とする。
2020年05月17日