こんにちは、保育士でライターのyossyです。近年、出産をするにあたって産院に『バースプラン 』を提出する人が増えています。バースプランというのは、お産や入院に関する計画書のこと。たとえば、陣痛・分娩時の医療行為や立ち合いについて、産後すぐのカンガルーケアについて、入院中の授乳・沐浴指導についてなどなど……。しっかりバースプランを立てておくことで、さまざまなメリットがあるのです。ここでは、バースプランを立てるメリットと、上手な立て方についてご紹介しましょう。●バースプランは立てることに意味がある!バースプランはあくまで“計画書”なので、実際には計画通りにいくとは限りません。たとえば、「会陰切開をしないで欲しい」とバースプランに書いていても、切開せずにいたらひどく会陰が裂けてしまうような場合、切開せざるを得ないでしょう。「入院中は母子同室で」と書いていても、想像以上に産後のママの体調が悪く、母子別室にしたくなるケースも考えられますね。「計画通りいかないなら、立てなくてもいいんじゃない?」と思うかもしれません。でも、バースプランを立てることで、以下のようなメリットがあります。・自分の理想に近いお産がしやすくなる(医療者も介助しやすくなる)・お産への心構えができ、不安が軽減する・家族での話し合いをしたり、自分自身を見つめたりするきっかけになる自分自身がどうしたいのか、どういうことが不安なのかをしっかりバースプランに書いておけば、医療者からフォローしてもらいやすくなるでしょう。また、いざお産のときになってから、家族間で揉めてしまうケースもあります。どういうお産が理想なのか を家族でしっかり話し合っておくことで、家族内の意見を聞くきっかけにもなりますね。●恥ずかしがらなくてOK! 思っていることを正直に出産にはデリケートな問題がたくさんつきまといます。プライベートな内容に関わってくることもあるでしょう。しかし、言いづらいことこそ、はっきり言っておいたほうがいいものです。読み手である医療者の立場を考えて書くことはもちろん大切ですが、はっきりと自分の言葉で書くことが重要。「恥ずかしい」とか、「こんなこと書いて怒られないかな……」などと思う必要はありません。バースプランに書いたことを叶えるのが難しければ、医師や助産師、看護師等からその旨説明があるでしょう。希望が叶わない場合は残念ですが、事前にできないことの説明 が受けられていれば、納得しやすいものです。バースプランは本当に人それぞれですが、以下のような要望を伝える人もいます。参考までに見てみましょう。【バースプランの例】・可能なら剃毛や会陰切開をしたくない・自分の力で頑張りたいので、できるだけ陣痛促進剤は使わないでほしい・夫と実母以外は病室に入れないでほしい(特に○○は問題行動を起こすので絶対に入れないでほしい)・痛みが不安なので、無痛分娩や和痛分娩にしてほしい・分娩/陣痛時に音楽をかけたい・陣痛中にアロマを焚きたい・夫が立ち会えなくて不安なので、助産師さんにたくさん励まして欲しい・産後すぐに自分で赤ちゃんをカメラ/ビデオで撮りたい・胎盤を見てみたい・上の子にへその緒を切らせてあげてほしい●バースプランは「絶対」ではないお産の進み具合やママ・赤ちゃんの体調によって、急きょ医療行為が必要になるケースもあります。また、特に初めてのお産であれば、想像と現実が異なるケースもあるでしょう。バースプランが「絶対」だとは思わないほうがいい ですね。バースプランの内容を変更したくなれば、遠慮なく言って構いません。また、そもそもバースプランを提出できない産院もあります。特に、ハイリスクな妊産婦を受け入れている病院の場合、個人個人の希望に合わせる余裕がないケースが多いものです。バースプランで細かい要望を出したい場合は、対応してもらえる産院を早めに探しておくといいですね。【参考リンク】・バースプラン(BIRTHPLAN) | 高田医院()●ライター/yossy(フリーライター)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2016年11月19日【ママからのご相談】現在妊娠8か月です。先日後期の母親教室があり、お産の話をいろいろ聞いてきた中で、ちょっとした疑問が浮かんできました。私は近眼なので普段コンタクトをはめていますが、いざ陣痛がきたらメガネかコンタクトどちらで挑むべきなのでしょうか?矯正無しでは生活できない視力なので、裸眼じゃ赤ちゃんが産まれたとき顔が見えないのではと思うのです……。●A. 基本的にはコンタクトを装着しての分娩は避けた方がベターご相談いただきありがとうございます。ママライターのましゅままです。お産をするときはコンタクトNGと説明がある病院が多いです。コンタクトを装着している昼間に陣痛がきた場合、メガネに切り替えて入院するのがベストですが、中にはコンタクトを装着したままお産するママもいます。今回は、メガネ分娩派・コンタクト分娩派、それぞれの先輩ママの体験談をご紹介します。●近眼ママがお産のときに考えられるトラブルまずは、コンタクトやメガネを使用しているママが陥りやすいお産時のトラブルをご紹介しておきたいと思います。・コンタクトを装着していて、いきみで汗をかいてしみてしまったり、目にゴミが入ったりズレたりして、お産に集中できない・メガネをかけていてお産のときに破損してしまう・痛みが強くなるとメガネそのものが煩わしく感じる・昏睡状態になったり緊急帝王切開になったりした場合、自分でコンタクトを外すことができない状態だと、第三者に外してもらわなければならないため目にダメージを負うリスクがある・お産のときに赤ちゃんの顔がはっきり見えない以上の事態が考えられるため、お産をメガネかコンタクト、または裸眼で挑むかは事前に決めておいた方が良さそうです。●メガネ派orコンタクト派? それとも裸眼? 先輩ママの体験談『普段、日中はコンタクトをつけていて、夜だけメガネです。出産のときはメガネが絶対邪魔だろうなーと思ってコンタクトをつけたまま出産するつもりでした。いざ陣痛が来ると、思ったより長引いてしまい、段々と乾いてきたコンタクトのことが気になって気になって、結局分娩直前に自分で外してしまい裸眼で分娩に臨みました。メガネも分娩室に持ち込んでおけば良かったのですが……そこまで気が回りませんでした。赤ちゃんの顔が出た瞬間はぼやけてましたが、産んですぐにカンガルーケアをしたので裸眼でも生まれてすぐのかわいいお顔はよく見えました よ!』(30代女性/男の子ママ)『私の出産した病院ではコンタクト禁止でしたが、目がかなり悪く裸眼では分娩室に移動する際に危なそうだったので、メガネをかけて産むことにしました。分娩台に上がってからもかけていましたが、痛みが強くなって余裕がなくなってくるとメガネすら邪魔に感じ て、分娩台に無造作に置いていたらいつの間にか落としていたようで夫が預かってくれていました。産まれたらすぐメガネを渡してもらい、赤ちゃんの顔も確認できました。写真のときはまたメガネをはずして撮りました(笑)』(20代女性/女の子ママ)『普段、瞳が大きく見えるカラーコンタクトを愛用していて、それ無しでは人に会えません。出産してすぐたくさん写真を撮ってもらう予定だったので、コンタクトをつけたまま産みました! 途中ズレるかな?など心配事もありましたが、いざ産む!というときはコンタクトの不快さなど気にしてる場合ではなかったので、大丈夫でした』(20代女性/女の子ママ)●まずは産婦人科の方針を確認しましょういかがでしたか?コンタクトをつけたまま産むママもいれば、割り切ってメガネで挑むママも。そして結局は裸眼でお産に挑むことが多いこともわかりましたね。メガネは最後までかけていられない場合の方が多いので、赤ちゃんが産まれる瞬間をくっきり目に焼き付けるにはコンタクトが最善のよう。しかし、コンタクト着用のお産はリスクも生じることを心得ておきましょう。まずは産婦人科医にお産の際コンタクトがOKかどうかを相談し、その上でご自身に合ったバースプランを決めてくださいね。●ライター/ましゅまま(ママライター)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2016年11月14日“天使ママ”とは、残念ながらこの世に生を受けることができなかったお子さんや、生まれることができても短い一生だったお子さんを授かったママたちのことを指します。起きるトラブルの多くは流産や死産であるため、天使ママたちは大きな喪失感や無力感、深い悲しみを味わうことになります。今回は、3人の“天使ママ”さんたちから、貴重な体験談をうかがうことができました。彼女らがどのようにお子さんと別れ、その悲しみをどうやって乗り越えてきたのか。そっと耳を傾けてみましょう。●(1)初めての妊娠で初期流産。看護師さんは「泣いていいよ」と言ってくれた『結婚してすぐ妊娠しました。6週目にはエコーでピコピコ動いている心拍も確認でき、喜びと感動でいっぱいになっていたのですが……その後、次の検診では心拍が確認できず、赤ちゃんが亡くなっていると告げられました。まるで一気に奈落の底へ叩き落されたような感覚でした 。稽留流産だったので、赤ちゃんをお腹から掻き出す手術をしなければならないと告げられました。呆然としているうちに、看護師さんや事務の方がたくさんやってきて、あっという間に手術日が決まってしまいました。手術までの1週間がとてもつらかったです。おなかの赤ちゃんは亡くなっているのに、体つきはどんどん妊婦さんらしく変わってくる 。つわりのような症状や、胸の張りを感じるたびに、どうして……と身を裂かれるような思いになりました』初めての妊娠での初期流産。とてもツラい思いをされたでしょうが、どのようにして乗り越えることができたのでしょうか。『とにかくたくさん泣きました。看護師さんたちも「泣いていいよ、遠慮しなくていいんだよ、悲しいことなんだから泣いて当たり前なんだよ」って言ってくれたので、入院中もずっと泣いていましたね。手術後も喪失感がひどく、抜け殻のようになっては涙する毎日でした 。気持ちが変わったのは、手術の1か月後くらいですね。術後検診で先生が「とってもキレイな子宮だね。もう大丈夫だよ」って言ってくれたこと、そして次の生理が無事に来たこと。その2つにとても救われました。流産は悲しかったけど、体がちゃんと回復しようとしてる。そのことがとても心強くて、うれしかったです』(30代女性/妊娠8週で流産)●(2)妊娠中期での死産。病院の温かい対応に救われた続いて紹介するのはこちらのエピソード。妊娠中期で死産を経験された天使ママさんです。『死産は本当につらいです。おなかの中ですでに亡くなっている子を、通常の分娩と同じように出産しなければならない のですから。ほかの妊婦さんは大きなお腹で幸せそうにしているのに、私だけ死んだ赤ちゃんを生むんだという絶望感。入院後は痛い処置をたくさんされて、体も心もボロボロ。赤ちゃんは出てきても当然産声を上げないし、誰 もおめでとうって言ってくれない 。上の子の時と全く違い、あまりにも静かな出産でした……立ち直れませんでした』死産とは、妊娠12週以降に亡くなった赤ちゃんを出産することです。分娩室に入り、陣痛を経て出産しなければならないため、ママたちのダメージは計り知れません。『心残りがないように、赤ちゃんの姿をこの目でしっかり見ました。信じられないくらい小さかったけれど、ちゃんと私や夫に似た顔立ちをしていた。かわいくてたまらなかった です。病院の対応も、いま思えばとても温かでした。きれいな肌着を着せてくれたし、可能な限り私たち夫婦と赤ちゃんの時間を作ってくれました。普通に生まれた赤ちゃんと同じように手形や足型のスタンプ を取ってくれ、退院するときにプレゼントしてくれました。今でも大切な宝物として取ってあります』(40代女性/妊娠26週で死産)●(3)突然の出血から完全流産。“天使ママ”たちのSNSに想いを書き連ねた最後にお話を聞かせてくれたのは、長い不妊治療を経て妊娠した女性でした。『治療のすえ、やっと授かった赤ちゃんでした。妊娠を継続するために毎週病院に通い、注射や点滴を受けたりしていましたが、ある日突然、強烈な腹痛とともに異常な出血 。あれよあれよという間に何もかもが出てしまいました。完全流産でした。ちょうど私の母と一緒に家にいたときのことでした。私はトイレで半狂乱のようになり、泣きながら「病院に電話して!タクシー呼んで!」と叫んでいたそうです。結局、タクシーがつくころにはもう手遅れ。病院に電話がつながっても、「そうなってしまったら、もうできることは何もない。 出た塊を可能な限り取って、明日持ってきてください」としか言われませんでした。涙と鼻水でグジャグジャになりながらすくい取って、翌朝一番で病院へ。検査の結果、やはり流産であると診断されました』この方の悲しみを救ってくれたのは、“天使ママ”たちが集うSNSで出会った仲間たちでした。『“天使ママ”という言葉を知ったのは流産のあと。天使ママたち専用のSNSをみつけたので、そこに登録しました。そこには同じような経験をした仲間たちの体験談がたくさんあった ので、それを読みあさりました。また、私自身もそのSNS上で自分の経験や想いを綴りました。自分のアカウントでは語れないことも、ここなら遠慮なく語れる。生まれることはできなかったけれど、私の大切な子どもです。そこに記録を書き残すことで、この子が生きていたという証をこの世に少しでも残すことができる…… そんな思いでした。また、書いていくうちに少しずつ、気持ちを整理できました。元気が出てくると、ほかの天使ママさんたちとも交流できるようになりました。みんな同じ経験をして傷ついているのでとてもやさしく、本当に救われたのをよく覚えています』(40代女性/妊娠11週で流産)----------グリーフケアという言葉があります。これは、身近な人を亡くした悲しみを表現することで、その喪失を徐々に受け入れていくプロセスのことです。悲しみは隠さず、思う存分泣いて表現することが大事。さみしくなったら空を見上げてみましょう。天使はいつだって、大好きなママのことをじっと見守ってくれているはずです。●文/パピマミ編集部
2016年10月04日パパの立ち会い出産率が高くなってきている今日ですが、パパたちは自ら望んで立ち会ったのかしら?立ち会ったメリットを本人は感じているのかしら?妻として夫に聞きたかった本音を6人のパパに聞いてみました。そもそも、立ち会いは自発的に?「立ち会いをしない理由が見あたらない。妻が嫌がらない限り当然だと思っていた」と答えたのはゆうしさん(35歳)、2児の父。出産当日に単身赴任先の鹿児島県の離島、徳之島から飛行機→新幹線→電車で四国の徳島県に移動。間に合うかハラハラ、ドキドキの9時間…。病院に到着して30分で生まれたため、陣痛で苦しんだだろう妻には申し訳ないけれど、「あっという間だった」という印象。りどうさん(43歳)は、「特に決心することはなく普通に立ち会うものだと思っていました。強いて言えば“娘に早く会いたかったから”」。お腹の中にいる赤ちゃんと出会えた瞬間はただただ感動!だったそう。「パートナーと一緒に赤ちゃんを迎えたい!という願望が強くて…」と答えたのは、いぬっちさん(35歳)。予定日を過ぎたママは事前に入院、陣痛がきたとの連絡で病院に向かい、立ち会い。約12時間後に第1子が生まれました。前室だと思っていた場所が分娩室に早変わり、扉を閉められそのままの流れで立ち会ったのはTOROPICALさん(49歳)。「第1子は無痛分娩、しかし第2子は自然分娩だったので妻が不安かと思い、立ち会いを断るのもアレかな…と」、正直に答えてくれました。(笑)奥さんが助産師のacg17920さん(42歳)は、出産までの流れでなんとなく立ち会い。「今思えば、妻の現場での仕事の様子を知るよい機会になった」と、普通のパパとは少し違った視点からの感想。心に残ったシーンは?「産まれるまでまだ時間がかかるかも…と助産師さんに言われ、『○○ちゃーん!出ておいでー』と私がお腹に声をかけたとたんに、ググッと降りてきたんです」と、りどうさん。これには助産師さんも驚いたそう。妊娠中にずっと話しかけていたからかもしれない、というパパは現在も愛娘の育児を楽しんでいます。「はじめてわが子を抱いた妻の顔が忘れられない」と答えたのは、カメラマンのなだろうさん(48歳)。シンプルですが妻の一瞬の表情をとらえた、写真家さんらしい感想。同じく母となった妻の様子が印象に残っているのがいぬっちさん。小さな赤ちゃんが産まれるだろうという予想に反し、3908gの女児誕生!産んだ妻もびっくり!その後カンガルーケアで赤ちゃんを抱く妻が少しずつ落ち着き、赤ちゃんをやさしく包みこんでいたシーンが脳裏に焼きついているのだとか。産む立場の私たち母親は自分の姿を客観視できないので、こういうシーンを夫がしっかり見て心に刻んでくれていると、とてもうれしいですね。とにかく無力・・・でも父としての自覚が芽生える最初のスタート?「出産において父親は無力だと思い知りました。同時に出産を経て母親は強くなっていくんだなと」(ゆうしさん)「立ち会っていなければ、出産がどんなに大変なものかわからなかったと思う。家族の大切な瞬間を共有できてよかった」(なだろうさん)出産に立ち会うにあたり妊娠・出産について勉強をしたりどうさんは、「知れば知るほど“出産がどれだけすごいことか、命を育み産む女性がどれほどすごいのかを感じた」と言います。ほとんどが“親としての自覚が芽生えた”、“父親になる感覚のようなものが得られたかもしれない”と、立ち会ったことをプラスにとらえているようでした。最後に夫から妻へのメッセージ「こんな愛おしい生き物を生んでくれて、本当にありがとう」(りどうさん)「ありがとう。これからも共にがんばりましょう」(acg17920さん)日々の育児で妻を頼ることが多くなっていることを省みるゆうしさんは、「今後は家事も含めてもっと積極的に関わりたい」と。だから子どもだけでなく私の相手もよろしくお願いします、と最後にかわいいメッセージが付け加えられていました。ママたち、育児で忙しいとは思いますが、夫のことも構ってあげましょうね。(笑)「第2子男児の今後はいろいろと思いやられるけれど、生れ落ちた瞬間から知っているというのは、これからどこかで生きることがあるかもしれないね」(TROPICALさん)。子どもたちが生まれた瞬間から、大人になるまで育てていく責任が伴う親業。母親だけではなく、いざというときには父親の出番もやってくるのです。そんなときは頼りにしてます、父さん!“出産の振り返り”、なにかの機会に夫婦でやってみるのもよいかもしれません。互いに感謝の気持ちを思い出し、また気持ちを新たに生活するきっかけになるかも。さっそく私も夫に聞いてみようと思います。話を聞かせてくれたパパさん、ありがとうございました!<文・写真:フリーランス記者林未香>
2016年09月19日初めての出産の際、自分なりに最適な産院を選んだつもりでした。しかし、いま思うと知識が漠然としていたため、反省点も多々あります。そこで今回は、産院選びで重要なポイントと、こだわりすぎなくてもいいポイントを整理して紹介します。■必ずチェックしてほしいポイント私や周囲のママ友の経験から、おさえておきたいポイントをピックアップしました。妊娠中のプレママだけでなく、妊娠を希望する女性も覚えておくと便利かもしれません。・家からの距離産院が遠すぎると、出産のときに間にあうか心配ですが、初産の場合、陣痛がはじまってから出産までに時間がかかることが多いもの。自宅からすぐ近くの産院にこだわりすぎる必要はありません。目安としては、自宅から車や交通機関で、1時間以内で行ければ十分。まずはこの条件に合う産院をピックアップし、そのなかから、ほかの希望条件をそなえたところを選びましょう。・希望する分娩方法が可能か一般的に、分娩方法には、自然分娩、無痛分娩、和痛分娩など複数の方法があります。さらに、ベッドではなく和室での分娩、自由な姿勢で出産できるフリースタイル分娩といった、特徴あるスタイルが選べる場合も。「絶対にこの分娩方法・スタイルで!」と決めているなら、希望の分娩方法やスタイルを実施している産院をチョイスするといいでしょう。ただし、出産では何が起こるかわかりません。助産院は、その場で手術や切開などの医療介入ができません。助産院での出産を希望する場合は、提携している病院の情報も含めて調べておくことをおすすめします。・母乳推進? ミルクOK?授乳指導の方針は、産院によってさまざま。大きくわけると、母乳育児に力を入れているところと、ミルクを与えながら、無理なく母乳育児を進めるところがあります。一般的に、赤ちゃんにひんぱんに吸わせるほど母乳が出やすくなる傾向があるため、母乳推進の産院では、夜中も徹底して母乳を与えるよう指導されます。「絶対に母乳で育てたい」と思っているママにはおすすめですが、出産で疲れていると、指導が負担になることも…。「母乳でもミルクでもいい」というママには、希望に合わせて柔軟に対応してくれる産院がいいかもしれません。・先生との相性妊娠中は、赤ちゃんの状態だけでなく、おりものの変化やおしりのトラブルなど、ママの体に関するちょっと聞きづらいことも医師に相談したいときがあります。先生との相性は、マタニティライフを安心して送るうえで、重要な要素です。■あまりこだわらなくていいポイントインターネットなどでいろいろ調べていくと、あれもこれもこだわりたくなってしまうかもしれません。しかし、実際には「気にしなくてもよかった」というポイントも…。・会陰切開の有無会陰切開とは、分娩の際に、膣口とこう門の間の会陰部分を切開して、赤ちゃんが出てきやすいようにする処置のこと。最近では、自然な分娩の形を重視して、会陰切開はなるべくしない方針の産院も増えています。ただ、「なるべくしない」方針の産院でも、医師が必要だと判断すれば、行われることもあります。切開した方が分娩がスムーズに進む場合もあるので、「必要なら仕方ない」くらいに考えておいた方がいいでしょう。・食事や特典の豪華さ最近は、入院中の食事や美容系のサービスが充実している産院も多いですよね。しかし、私は食事が評判のクリニックを選んだのに、産後すぐは食欲がなく、せっかくのお祝いディナーにもほとんど手をつけられませんでした。また、体調が悪くて、顔エステのサービスや美容院でシャンプーできるチケットも利用する気になれず、特典のない料金がもっと安い産院にすればよかったと後悔しました。一方、エステや豪華食事を満喫している方もいるので、人によりけりと思っていただいた方がよさそうです。・立ちあい出産が可能か感動の瞬間を夫とともに迎えたい! と夢みるママは多いはず。しかし、いざ出産となると、夫が間にあわなかったり、陣痛が痛すぎて夫なんて目に入らなかったり…。「どうしても」とこだわるほどのポイントではないかもしれません。母乳指導の厳しさや医師・スタッフの雰囲気については、産院のサイトを見ただけではわからないので、事前に近所の人や先輩ママにリサーチしておくことも大切です。自分に合った産院で、リラックスして出産にのぞめるといいですね。
2016年09月16日こんにちは、ママライターのあしださきです。厚生労働省が2016年5月に発表した2015年の人口動態統計によると、1人の女性が生涯に産む子どもの人数を推計した合計特殊出生率が1.46%となり、2年ぶりの上昇をしたそうです。しかしながら、この数値は少子化に歯止めがかかるほどの伸び率ではなく、依然として日本は少子高齢化社会へ突き進んでいる状態です。少子化、少子化と叫ばれていますが、お子さんをお持ちの皆さんは果たしてそれを実感するような出来事に出会ったことはありますか?個人的には、「本当に少子化なのか」と疑うほどに子どもをめぐる環境に不便さを感じてしまうことが多いのです。そこで今回は、子育てをしていて直面した「日本ちょっとおかしいだろ!」というエピソードを3つご紹介していきたいと思います。目次1 妊娠中から“保活”!? 何が「一億総活躍社会」だ!2 初診で分娩予約しないと間に合わない! 産みたくても産む病院がない現実3 幼稚園の未就園児クラスの申し込みで、炎天下の屋外に並ぶ!?●妊娠中から“保活”!? 何が「一億総活躍社会」だ!『20代は男性に負けないように頑張って仕事をしてきた。その甲斐あって、ある程度の責任ある役職を任されるまでになった。30代で結婚し子どもを授かり、家族が増える喜びを感じる暇もなく、あの“保活”というものと戦わなければならなくなった。私の住んでいる地域は待機児童数が多く、働く母親たちは早いうちから子どもの預け先を確保すべく血眼になって保育園を探しているという。私も妊娠中から“保活”に参戦 。こんな社会、おかしいだろ!女性が当たり前に仕事をしながら子育てができないなんて、やはり日本は諸外国に比べて遅れていると思う。一億総活躍社会とか、首相の言葉もしらじらしくて笑える』(30代/大手証券会社勤務・1児の母)“保活”という言葉自体、本来なら必要ないものです。そもそも住んでいる地域の公立小学校や中学校のように、規定の年齢に達したら希望するすべての子どもが入学可能になるようなシステム が望ましいのではないでしょうか。入学者の人数が多い年もあれば少ない年もあります。しかし、多いからといって公立小学校で入学を断られることはありませんよね。多ければクラスを増やして対応してくれます。保育園にも同じような体制を期待するのはおかしいことでしょうか?●初診で分娩予約しないと間に合わない! 産みたくても産む病院がない現実『本当に「ありえない」と思ったのは私がお世話になった産婦人科の病院の話。妊娠検査薬で陽性反応が出て、うれしい気持ちで訪れた産婦人科の病院。近所では人気のある個人病院で、新しくてキレイな病院の設備やマタニティヨガなどのオプション、出産で入院中にエステなどのサービスが受けられることなどが評判です。初診で朝から待つこと2時間!ようやく先生の診察を受けるも、ものの5分で終了。「おめでとうございます」と言われる代わりに、「分娩予約はなさいますか? 」と聞かれた。戸惑っていると、「今現在、分娩予約が可能なギリギリの人数なので、仮にでも予約で枠を押さえておかないと、当院での出産は難しい」と説明されました。まだ、これから順調に育ってくれるかどうかも分からない時期に予約しないと間に合わないなんて……と驚きました。もちろん予約して帰りました。知り合いに聞くと、この地域の他の病院でも同じような状況で、のんびりしていると分娩できる病院が見つからず、わざわざ遠くの地域まで行かなくてはならなくなるらしい。その後も検診で病院に行く日は半日が潰れてしまうほど、病院はいつも混み合っていました。本当に少子化なの? こんなに産婦人科が混んでいるのに?と疑問だらけです』(20代/1歳の女の子の母親)本当にこれは問題だと思います。出産したくても、病院に断られてしまったという声は私の周りでも多く聞かれました。第1子を地元で里帰り出産しようと考えていた友人は、このレースに出遅れてしまいました。地元の産院に手当たり次第電話をかけてもすべて断られ、結局里帰り出産を諦めました。これでは、日本の女性が2人、3人と出産したいと思えるはずもありません。また、すぐに病院の予約がいっぱいになってしまうのはどうしてなのでしょうか。どこが少子化なのだと思ってしまいます。●幼稚園の未就園児クラスの申し込みで、炎天下の屋外に並ぶ!?『夫の転勤で引っ越してきたばかりの土地で、来年度入園予定の息子の幼稚園探しが始まりました。近所の評判が良いという幼稚園に問い合わせ入園希望の旨を伝えると、「来年度入園予定の未就園児クラスへの申し込みが春にあり、すでにスタートしていますが近々、二次募集があるのでそちらへの申し込みをしてください」とのこと。近年はどの幼稚園も入園の1年前から“プレ幼稚園”と称して未就園児を集めているところが多いと聞きます。しかも、それに入っておかないと本入園の願書提出時に徹夜で並ばなくてはならない ほど、残りの枠が少ないのだそう。私のように途中から参戦するものにとっては非常に不利な制度 です。例えば、定員が60名の幼稚園で未就園児クラスの子どもが40名、仮に全員入園するとして、残り20名のうち“卒園児や在園児の兄妹枠”なるものがあるため、急に引っ越してきて願書を提出しようとするものは、残り僅かな(10名あるかないか)枠を争うため、徹夜で並ぶような異常事態が発生しているということなのです。いよいよ、予告されていた二次募集が始まり、未就園児クラスへの申し込み当日。14時から受付開始にも関わらず、午前中から数名並んでいる……。定員は10名ということで焦りを感じ、私も子どもと12時頃から並ぶことにした。残暑が厳しく、気温は30度をゆうに越えていました。大人でもつらいのですが、日陰に置いたベビーカーでの2時間は本当に子どもに申し訳なかった です。「子どものために良い環境を」と願うのが親心ですが、実際子どもにこんなにツラい思いを強いてまで幼稚園の申し込みをしなければならない現実。どうにかならないものでしょうか』(30代/3歳の女の子の母)これも非常にシビアな問題ですね。幼稚園の入園も“保活”同様熾烈な争いが繰り広げられている地域があるのが現実です。そもそも、なぜ徹夜してまで願書を提出する必要があるのでしょうか? 徹夜で並んでいる間、子どもを見る大人がいない家庭はどうしたらよいのでしょう?両親の仕事の都合や、家庭環境もさまざまですが、そんな中で不公平があってはならないと思います。仕方なく“便利屋”を雇って並んでもらうという話も聞いたことがあります。こうなると、いかにコストをかけられるかの勝負みたいで、意味が分かりません。----------いかがでしたか?「事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きてんだ!」というドラマの某刑事の名台詞が聞こえてきそうな、この現実のエピソード。日本を動かしている、霞ヶ関の会議室の皆さま方にこの声が届くことはあるのでしょうか。日本の女性が子どもをたくさん産み育てていくことや、今より社会でもっと活躍していける社会になることは理想で、まだまだ遠い場所にあるような気がします。一歩でも近づくためにはリアルな当事者の目線が不可欠であると思う毎日です。【参考リンク】・平成27年度人口動態統計月報年計(概数)の概況 | 厚生労働省(PDF)()●ライター/あしださき(元モデル)
2016年09月12日無痛分娩のなかでも「和痛分娩」があるのはご存じですか? 産院によって多少のちがいはあるようですが、私の出産した産院では和痛分娩を行うことができるため、無痛希望だった私は迷わず選びました。今回は、この「和痛分娩」で快適な出産と産後ライフを過ごすことができた私の実体験をもとにレポートします。■私が「和痛分娩」を選んだ理由まわりに無痛分娩をした友人が多かったせいもあり、自然と自分も無痛分娩にしようと考えていました。また、ある友人のひとことも決め手となりました。「病気を患って手術するときに麻酔をしない人なんていないでしょ? それと同じだよ」。というわけで、里帰り出産を予定していた私は、実家から近く、無痛分娩をしている産院を選びました。そこが「和痛分娩」を行っている産院だったというわけです。■陣痛から産院に行くまでの流れは普通分娩と同じ和痛分娩を希望する場合は「バースプラン」をたてる際に選択します。「バースプラン」を提出したら、医師からの説明を受けてから同意書をもらえます。入院時に同意書を提出したら、手続きは完了です。事前入院などはなく、陣痛が開始されてから一般的な普通分娩と同じように産院に連絡。その後、入院セットを持って産院に入院します。陣痛の痛みの自制が効かなくなったころに、麻酔をうちます。予定日を決めて陣痛を誘発する「計画無痛」とちがって、陣痛を感じられる自然の分娩と出産の痛みを軽減する無痛分娩のどちらも経験できました。■多少の陣痛を味わいながらも、リラックスした状態で出産へ 私の出産した産院の「和痛分娩」は自然に陣痛がきてから麻酔をうちます。赤ちゃんのタイミングに合わせての出産となるため、ある程度の陣痛の痛みを伴います。陣痛の感覚が短くなった時点(まだ子宮口は開ききっていません)で、背中に「硬膜外麻酔」を注入。麻酔後はすっかりリラックスして、家族や主人に見守られるなか、普通に会話を楽しめました。子宮口が開いたらいざ、分娩室へ。分娩中は自分でも驚くほど冷静でいられ、いきみはじめてから1時間で出産しました。出産の感覚はありますが、震えるような生みの苦しみはありませんでした。■産後の回復が早く、すぐに子育てをスタートできる麻酔のおかげで体力の消耗が抑えられたことと、体への負担が少なかったことから、出産した翌日には産院を普通に歩くことができました。先輩ママから「産後はとにかくお尻が痛い」と聞いて病院に持参したドーナツクッションも、1回も使わなかったくらいです。出産は産んだらゴールではなく、すぐに子育てがスタートします。体の回復が早いのは本当にありがたいと心から実感しました。私が感じた「和痛分娩」の一番のメリットは痛みを和らげて出産できるという点です。「いつ会えるのだろう」とドキドキしながら待っていたかわいいわが子との対面のとき。人生最大の感動をしっかり味わうことができました。
2016年09月04日【ママからのご相談】年末ごろに出産予定のプレママです。赤ちゃんとの生活をすごく楽しみにしているのですが、出産のことを考えると不安になります。楽なお産などないことは理解していますが、痛みに耐えられるか、最後まで頑張れるか心配なので、 先輩ママさんたちの“つらかったこと”を知りたいです。いろいろなパターンを知ってシュミレーションしておけば、少しは安心できる気がするので……。●A. 先輩ママたちに“一番つらかった体験談”を取材しました。こんにちは。ライターのNANARUKAです。ママ友同士の会話では、お産の話題で盛り上がることがしばしばあります。最後のお産から10年近くたっているママさんでも、“その瞬間”の記憶は鮮明に残っている 方が多く、聞けば聞くほどドラマチック。そして何人産んでもそのたびに違った展開があり、実に興味深いものです。今回はプレママさんのイメージトレーニングに役立つかもしれない、先輩ママさんたちの“一番つらかった体験談”を取材しました。●いつもの生理痛なんて屁でもない?『生理痛やケガなどの傷みには耐えられるほうだったので、自分は痛みには強いと思っていましたが、出産の際は予想に反する陣痛の痛みにかなり取り乱してしまいました 。絶対に大声は上げないつもりで臨んだお産でしたが、実際は大絶叫。今思い出しても恥ずかしいのですが、あの痛みの中での自制は難しいですね』(35歳/1児の母)『第1子は予想以上の難産。押し寄せる痛みに耐えながら、次にまたやってくる波の恐怖。けれど合間にはしっかり休憩しなければいけない。その繰り返しを丸一日続けて気力も体力もすっかり失われ、最後の最後で緊急帝王切開となりました。心の準備をする間もなく、抵抗する体力もない中、全身麻酔を打つときの注射がメチャクチャ痛くて ビックリしました。それでも「もう出てくるのを待つだけだ」とホッとしたのもつかの間、術後の痛みにさらに苦しむことに。結局、陣痛と帝王切開、両方のつらさをガッツリ味わう結果になりました』(39歳/2児の母)●経験した人だけが知る“グリグリの恐怖”『第1子のお産は破水でスタート。すぐに病院へ駆けつけましたが、なかなか陣痛が来ないまま2日目を迎え、促進剤の投与が始まりました。いよいよ陣痛の波を覚悟したものの、「う~ん、これかな?」という程度。そして看護師さんが子宮口の様子を見るということになったそのとき、不意に子宮口をグリグリ広げてきて大絶叫!何が起きたのかもわからないまま放心状態。その後、先生の内診を受けることになり診察室へ行ったところ、さっきの子宮口開きに再び襲われ2度目の大絶叫。その後の陣痛もそれなりにキツかったですが、進行が鈍かった第1子のお産では、この“子宮口開き”が恐怖体験として記憶に残っています。産後しばらくたってから、病院中に響き渡る悲鳴だったと旦那から聞いて恥ずかしくなりました』(38歳/2児の母)『2人目の出産はだいぶラクなんだろうとは思うけれど、1人目のときに子宮口をグリグリやられたことがトラウマになって、正直なところもう1人産むのがコワいです……』(32歳/1児の母)『これはもう、陣痛よりも痛かった!!』(33歳/1児の母)●切ると切らないとでは産後が大違い!?『第1子を産んだのは会陰切開をする方針の病院だったので覚悟はしていましたが、産んだ当日は切った傷の痛みがひどくて一睡もできませんでした。体は疲労しているのに痛みで眠れずつらすぎたので、第2子は切らずに産める病院で産みましたが、産後の回復が断然早かったです 。産んだ数時間後には歩けたし、立ったり座ったりもすんなりできたので、会陰切開ナシの自然分娩はこんなにラクなのかと感動しました』(40歳/2児の母)『2人目のお産のときは赤ちゃんがなかなか出てこず、私も疲れ切っていたので「もう切ってください!」と何度も叫んでいました。結局いろいろな事情が重なって切ることになったのですが、産後ズキズキする痛みに「やっぱり切らずに産んだ方がラクだ」と確信。お産中どんなにつらくても産まれてしまえば忘れます。翌日から赤ちゃんのお世話が始まることを考えると、産後に何かしらの痛みが残ることはできるだけ避けたい ですね』(35歳/2児の母)●術後が勝負! 帝王切開によるさまざまな痛みとは……『とにかく傷が痛くてなかなか起き上がれなかったし、赤ちゃんを抱けるようになるまで時間がかかり、しばらく授乳もままなりませんでした。鎮痛剤を服用しても傷の痛みがとれず、それでも退院後できるだけ早く普通の生活に戻りたかったので、歩行訓練はこまめに続けて疲労困憊。産後にさまざまな痛みを引きずりやすい帝王切開は、自力で産み出すつらさとはまた違ったつらさがあります』(41歳/2児の母)『1人目では子宮口開きと会陰切開に涙を流し、2人目はどこも切らない自然分娩でのスーパー安産、3人目は逆子による予定帝王切開を経験。それぞれまったく別の痛みと苦労がありましたが、帝王切開の全身麻酔の副作用によるひどい頭痛が5日間続いたこと は予想外のつらさでした。入院中は赤ちゃんと2人だけの時間をたっぷり楽しむつもりが、横になっていても起きていても四六時中頭がガンガンするので、お見舞いもお断りするほど。やはり2人目の無傷の自然分娩後の回復の早さは、今思い出しても驚くべきものがあります。産んで3時間後にはスタスタ歩いて、その晩のごはんもモリモリ食べてましたから』(38歳/3児の母)----------先輩ママさんたちの壮絶なお産体験談、いかがでしたか?むやみやたらと恐怖や不安を感じることはありませんが、こんな展開が起こりうるということを知っておくだけでも心の準備になるかもしれません。大切なのは、正しい知識と傾向を知って、不安の原因を取り除き、できる限りの準備をしておくことだと思います。これから迎える大仕事、思い出深いものになると良いですね。●ライター/NANARUKA(フリーライター)●モデル/大上留依(莉瑚ちゃん)
2016年09月02日日本での無痛分娩の割合は約1割ほど。少しずつ増えてきているもののまだまだ体験している人は少ないのが現状です。筆者の無痛分娩完全レポートをまとめました。2人目は絶対に無痛分娩と決めていました。だけど、無痛分娩ってよく調べないと、完全無痛じゃなかったり、時間帯によって麻酔をしてもらえなかったり、費用が高かったりと吟味が必要です。1人目の出産では40時間あまりの陣痛に苦しみました。おかげで産後はしばらくのあいだ身体中の筋肉痛と痔に苦しみました。産みの痛みは忘れるというのはウソ!あの苦しい記憶ははっきりと覚えていて、赤ちゃんの誕生の瞬間は痛みからようやく解放されたという気持ちでした。まずは病院選びについてレポートします。分娩費用は??筆者は神奈川在住のため、無痛分娩を東京と神奈川で検討しました。都内の無痛分娩の相場は100万円以上はかかります。比較的安い金額で出来る世田谷の成育医療センターなどの国立病院なども無痛分娩を行っていますが、ハイリスクの妊婦さんしか分娩ができません。色々検討した結果、都内は諦め、80万円ほどで受けられる新横浜の母と子の病院というところに決めました。友人も千葉や埼玉で無痛分娩をしましたが80万ほどでしたので都内近郊の相場はそれくらいだと思います。一方、地方ですと60万ほどで受けられる病院もあるようですので、気になる方は直接病院に問い合わせてみてください。健康保険でいくら支給されるか?また、ここでポイントは実費で80万円かかるわけではありません。健康保険に加入していれば42万円は誰でも出産一時金として支払われます。筆者の会社の健康保険では42万を超えた場合は9万円を付加金として請求できました。つまり、51万円は補助がでるので30万円が自腹になる計算です。ここでいう分娩費用とは入院から無痛分娩以外に立会い出産やお部屋の料金などすべて込みの金額で予算内に収まるかどうかです。また、お産はリスクがたくさん伴いますので入院が長引いた際などにどのくらいの費用になるかも最初にある程度把握する必要があります。筆者は最終的に色々な医療処置や輸血が必要になり100万円の請求になりました。あとで後悔しないためにも、しっかりと費用を調べた上で病院選びをしましょう。みみりん
2016年07月01日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。最近耳にするようになった『プライベート出産』。魅力的な響きと“自然な出産”というイメージから注目されています。ただ、イメージだけでは母子の命をつなぐ出産の選択肢としては情報が不十分です。そこでプライベート(無介助)出産の詳しい情報を集めてみました。●100年前は皆『プライベート(無介助)出産』だった医師、看護師、助産師などの介助を得ずに行う出産を『プライベート出産』または『無介助出産』と呼びます。実は、100年ほど前の日本では、プライベート出産が当たり前でした 。ほとんどの女性が自宅などで自力または家族の助けを得て出産していたのです。産婆という現在の助産師に近い存在はいましたが、産婆を呼べるのは産婆が近くに住んでいてその費用を支払える人だけでした。一般の女性の出産は、よほどの難産にならない限り、産婆を呼ぶこともなかったのです。その後医療や保健制度の発達によって病院での出産が一般化しましたが、最近になって、プライベート出産を見直そうという動きがあります。プライベート出産を勧めたり選んだりする人たちは、「本来出産は人間の自然な行為・活動であり、その能力は生まれながらに備わっている」と主張しています。●プライベート(無介助)出産のメリット病院の大部屋ベッドと自宅の布団、どちらが寝心地がいいかといわれれば、自宅と答える人が多いでしょう。他人である医師や助産師に囲まれているのと家族に見守られているのでは、どちらが落ち着くかといわれれば、家族でしょう。分娩台に固定されるのと自由に体を動かして自分でお産の場所を選べるのでは、どちらがいいかと聞かれても、それは後者でしょう。居心地や気分の良さを最重要視する場合 、プライベート出産にはメリットがありそうです。●プライベート(無介助)出産のデメリットここで確認しておきたいのは、プライベート出産のメリットはすべて、“正常で何の心配もない出産”の場合にのみ当てはまる ということです。人間の長い歴史の中で、出産がプライベート(無介助)で行われてきた期間のほうが長いのは確かです。しかし、安全な出産率は、近年の“非プライベート”な出産によって大きくアップしているのもまた確かです。すなわち、プライベート出産は可能であっても、安全に出産できる確率は低くなります 。これこそが、プライベート出産のデメリットです。●プライベート(無介助)出産を選ぶなら覚悟が必要順調に妊娠期を過ごしていても、出産時に胎児に異常が見つかったり、母体が大出血を起こしたりといった危険はゼロではありません。生まれた子が呼吸をしていない場合の蘇生率は、そこに医療従事者がいるかどうかで大きく変わります。母体が出血によるショック状態となったとき、家族が対処できるでしょうか?医療の発達は、確かに出産を“人間の自然な分娩”から離れた形へと変化させているかもしれません。でもそれはあくまで、母体と胎児の命を守るためです。プライベート出産を選ぶということは、“自然な分娩へのこだわり”と“命の重さ”を天秤にかけること でもあります。出産で必ずしも命の危険があるわけではありませんが、“万が一”があることは誰もが知っている事実です。プライベート出産を選ぶなら、それを承知し、起こりうる可能性を覚悟しておく必要があります。●まとめとして出産の形は法律で定められていません。母体に選択がゆだねられているのです。ただ、出産に関わるのは母体の命だけではありません。胎児の命もそこには存在しています。そして、胎児は自分の希望を訴えることができません。出産方法を選ぶときには、自分の体と命だけでなく、もう一人(または複数)の小さな命の重さも考慮して 慎重に判断を下したいものです。【参考文献】・『あなたにもできる自然出産ー夫婦で読むお産の知識』さかのまこと・著【参考リンク】・警告!! 専門家が立ち会わない無介助分娩は危険です!! | 日本助産師会(PDF)()●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)
2016年06月14日こんにちは。ママライターのamuです。喉元過ぎればなんとやらで、すっかり痛みを忘れてしまったけれど……。内臓がひっくり返る・鼻からスイカ・ハンマーで腰を殴られる・骨盤が砕ける・呼吸困難になる・生理痛の1,000倍・生きているのが不思議、 そんなふうにたとえられる陣痛!!痛みをランクで示した“マクギル疼痛質問表” のスコアによると、骨折を20とすると、初産陣痛は40で、指の切断を少し下回るくらいの痛みに位置づけられるとのこと……。そこで、気になる無痛分娩について、経験者のママ友数名に話を聞いてみることにしました。●無痛分娩のメリット4つ●(1)痛みの軽減『生理痛くらいの痛みで麻酔を入れてもらえたし、麻酔が効いてからは痛みがゼロだった』(22歳で出産したママ)『病院では、痛みは普通分娩が10だとしたら、2ぐらいの痛みになると説明された』(25歳で出産したママ)『朝イチでバルーンを入れ、痛くなったら麻酔を入れる形だった。陣痛が思ったより早くきて1時間くらいは痛い思いをしたけど、麻酔を入れてからは痛くなくなってテレビを見ながら雑談できた。1時間の陣痛もつらかったから、それ以上痛くなると思うと麻酔してよかったと思う 』(25歳で出産したママ)『1人目を出産時、長時間の陣痛で疲労困憊!2人目は絶対無痛分娩と決めていた。痛みやすいほうなのか、分娩中に徐々に痛みを感じ、最後はそれなりに痛かったのでやってよかった』(31歳で出産したママ)『硬膜外麻酔をし、陣痛促進剤を入れた。痛くなったらすぐに麻酔を追加してくれたから本当に痛まなかった』(26歳で出産したママ)『会陰切開は切られたときも産後の傷の痛みもたいしたことなかった』(29歳で出産したママ)『痛いと言われた麻酔の注射も、丸まって脊髄のすき間を開けて針を刺してもらったのであまり痛まなかった』(28歳で出産したママ)やっぱり痛みがやわらぐこと が大きなメリットですよね!痛みが出てから麻酔を開始することがほとんどなので、「この痛みが続いたり、さらに痛くなると思うとぞっとする」という声がありました。●(2)産む感覚はある『いきむときの感覚はあったから産みやすかった』(25歳で出産したママ)『陣痛の痛みはないけど、赤ちゃんが降りてきてるなとか、いきむときの感覚は残る。モニターで数値を見て陣痛の間隔もわかった」(32歳で出産したママ)『意識はある状態だから、出産直後の赤ちゃんを抱っこすることもできる のが良いと思った』(28歳で出産したママ)『足がジンジンして感覚がなくなったと思ったら、軽い生理痛ほどの痛みとお腹の張っている感覚があって陣痛がきているとわかった』(25歳で出産したママ)普通分娩のように産めるので、感動も味わえますよね。●(3)不安の軽減『パニック障害があったし、痛みに弱かったから無痛分娩にした。恐怖がなくなったから、気持ちが落ち着いていたのが一番良かったところ。心臓が悪い人、不正脈がある人、精神疾患がある人には本当におすすめ』(28歳で出産したママ)『日を決めて行う計画分娩だったから心の準備もでき、とってもリラックスした良いお産ができたと思う』(29歳で出産したママ)「いつ陣痛がくるんだろう」といつくるかわからない陣痛を待ってビクビクしていた私。予定日のころは不安で眠れなかったので、計画出産 という点も良いなと思いました。●(4)産後の回復が早い『産んだあと、スタスタ歩くことができた』(30歳で出産したママ)出産はフルマラソンと同程度の体力を要する と言いますが、これは本当です。痛みで呼吸は荒くなるし、全身が強ばり、脂汗や涙も止まらず……。痛みがないとリラックスできるので、無駄な体力を使わずにすみそう。●無痛分娩のデメリット7つ●(1)痛かった『子宮口が開くまでは陣痛を経験するので、なかなか子宮口が開かず1人目ほどではなかったけど痛かった』(29歳で出産したママ)『陣痛の痛みは取れても、腰からお尻に降りてくる痛みは取れなかった 』(26歳で出産したママ)『縫ったところが出産後痛かった』(29歳で出産したママ)子宮口がなかなか開かないと、陣痛を経験する時間も長くなり痛みを感じるとのこと。●(2)費用がかかる『通常の分娩費用に加えて5~10万円程度かかる。大学病院だと20万円くらいかかる場合もあるみたい』(26歳で出産したママ)保険適用外なので、それなりにかかります!陣痛中は「お金はいくらでも出す!だから痛みをとめて~」と思いますが、最低料金の5万円でも大金!5万円あれば、赤ちゃんグッズがいろいろ揃えられるんですよね……。●(3)硬膜外麻酔が痛かった『チクっとして薬が入り始めると、グーっと重たい感じがして、針が引かれる感覚のあと皮膚の表面に爪の先でつねられるような痛みを感じた』(27歳で出産したママ)『麻酔カテーテルは退院まで背中に入れたまま。針が神経に触れていたそうで麻酔が切れてから激痛だった』(29歳で出産したママ)『体がかたいから、お腹が出ている状態で丸まる体勢が痛かった』(32歳で出産したママ)注射って怖い!それが背中だなんて……。「怖い!」というストレスで余計痛く感じた というママが多かったです。●(4)お産の進みが遅くなる『フラフラしていきめず、助産師さんに馬乗りになられたけど出てこず、鉗子分娩になった。無痛分娩では吸引、鉗子分娩の確率が高くなる らしい』(29歳で出産したママ)『陣痛が弱くなり、促進剤を入れた』(31歳で出産したママ)鉗子で赤ちゃんの頭を傷つけてしまった例もあるそうです。●(5)水分、食事がとれない『ただでさえ暑い分娩室でつらかった。氷を舐めて頑張った 』(26歳で出産したママ)吐き気が出ることがあるためだそうで、点滴で水分補給するから大丈夫だそうですが、水を飲めないのはつらいですね。●(6)計画分娩になる『希望者は36週までに申し込みをしなければいけなかった』(31歳で出産したママ)『バルーンを入れるために、前日入院しなければいけなかった』(29歳で出産したママ)自然の摂理に反している気がして、気がとがめるママも多かったようです。●(7)麻酔が合わないことも『歯医者の麻酔があまり効かないほうだったからか、麻酔が効かなかった……』(25歳で出産したママ)『頭痛と立ちくらみでそのあと寝たきりになってしまった』(25歳で出産したママ)『分娩直後ぐっと血圧が下がり、気を失いそうになった。寝たらいけないと言われて、しばらく経過観察された』(29歳で出産したママ)これは、お産が軽い重いもそうですが、そのときになってみないとわからない ものですよね。でも、計画的なぶん、先生がすぐ対応してくれるから安心との声もありました。----------以上、経験者の声でした。やっぱり、出産といえば陣痛なので、痛みが軽減されることがどれだけ重大なことかよくわかります。「無痛分娩も多少痛かった」というママによると、「それでも普通分娩に比べたら全然痛くない」とのこと。産んでしまえば、嘘のように引いていく痛みですが、陣痛は一瞬ではなく長く続く痛み。出産を考えている人は、無痛分娩貯金をしてみるのも良いかもしれません。●ライター/amu(ママライター)
2016年06月12日こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。産後の母体には、“母”としての機能アップと同時に、妊娠前の状態に戻ろうとする働きも急速に起こります。この急激な変化と回復の6~8週間程度を『産褥期』と呼びますが、 この時期に異常が発生してしまい回復が遅れることもあります。その異常事態の一つが『子宮復古不全』 です。●子宮復古不全の原因子宮は妊娠・出産によって大きく広がります。ただそれは、産後自然に“元に戻る(復古する)”はずです。ところが、何らかの理由から復古できないことがあり、それを子宮復古不全と呼びます。子宮復古不全には複数の原因が考えられます。具体的には、(1)多胎分娩や巨大児分娩など子宮が大きくなり過ぎた場合(2)分娩時に時間がかかりすぎたり早産や大量出血を起こしたりした場合(3)排出されるはずの胎盤や卵膜などの一部が残留している場合(4)子宮筋腫や感染症などがある場合(5)大小のお通じが少ない場合(6)母乳を与えていない場合などがあげられます。このように、子宮に合併症がある場合のほか、出産に際して子宮が働きすぎて疲労していたり産後の刺激が少なかったりすると、子宮の収縮が進みにくい とされます。●子宮復古不全の症状出血や長引く悪露がサインになります。産後の子宮は本来急速に収縮することで、出産で断裂した血管をふさぎます。収縮が不十分だと、出血が止まりにくくなってしまうのです。また、子宮内に残留物があると悪露がいつまでも続き、また悪露が続くことが新たな感染症の原因 ともなり、発熱などの症状を起こします。医師は、触診・内診で子宮の収縮状態を調べたり、超音波検査で子宮内残留物の有無を確認したりして診断をくだします。●子宮復古不全の治療法治療には大きく分けて3つの方法があります。まずは“子宮収縮剤”で子宮の収縮活動を促進します。これによって、子宮自体の縮小だけでなく残留物の排出も促します。同時に必要に応じて、感染症に抗生物質の投与、排尿・排便を促す治療や運動、母乳指導などが行われます。これでも治癒しない場合には、子宮内の残留物を手術によって除去する必要が出てきます。ただ、この治療法は出産したての柔らかい子宮を損傷しやすい ため、最終手段として行われます。●子宮復古不全の予防法出産時に早くからイキミすぎると母体が疲労し、出産に時間がかかります。すると、子宮も疲労してしまいます。お産の痛みや時間は個人差がありますが、医師や助産師のアドバイスに従い、過労を起こさない出産 を目指すことが予防につながります。また、医師の許可を得ることができたなら、出産後に軽い歩行を行うことが子宮の収縮を促し、残留物の排出にもつながります。さらに、母乳を赤ちゃんに吸われることで得る刺激も、自然な子宮収縮を促してくれます。●まとめとして産後の子宮収縮は、その急激で激しい活動から産後の陣痛と呼ばれるほどの引きつるような痛みをもたらすことがあります。この痛みは、たるんだお腹をキュキュッと引き締めてくれる歓迎すべき痛みですし、一定時期を過ぎればおさまります。ところが子宮復古不全の痛みは必ずしも強烈ではなく、出血と不快な下腹部痛 がいつまでも続きます。産後は普段とは違う症状が体に現れても当然だと思ってしまいがちですが、自分の体が発するサインに十分な注意を向けてあげることが重要です。【参考リンク】・子宮復古不全 | 日本医科大学多摩永山病院()・「子宮復古不全」の原因・治療法 | ウェルネス東峯()●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)
2016年06月10日女性にとって、妊娠や出産は人生の一大イベントのひとつ。わが子が健康に産まれてきてくれるか不安になるなど、体や心に大きな変化をもたらすもの でもあります。妊娠中はもちろん、出産の最中にも母体が危険な状態にさらされることもあり、 赤ちゃんが無事に産まれてきてくれるまでは気が抜けない日々を過ごすのではないでしょうか。そんな中、分娩後の母体を危険な状態にしてしまう症状のひとつが、胎盤遺残。聞き慣れない人も多いこの症状について、原因や治療法を紹介します。●胎盤遺残の症状通常、分娩後には胎盤の大半が外に出されますが、完全に排出されずに子宮内に残ることがあります。この状態を胎盤遺残(たいばんいざん)と言い、胎盤のすべてが残る場合と一部だけが残る場合があります。胎盤遺残は、その状態によって以下のように症状が異なるのが特徴です。●胎盤嵌頓子宮峡部付近が収縮することで、体の弛緩が引き起こされ出血が見られます。大量の出血を起こしていても、峡部の収縮が強い場合には血液が外に流れ出ないこともあります。●癒着胎盤胎盤を子宮からはがすことができなくなった状態で、胎盤が全くはがれない“全癒着” と、一部がはがれない“部分癒着” があります。部分癒着は、癒着したところ以外の胎盤がはがれ子宮が収縮を妨げられることによって出血を起こすことで、死の危険性もあります。●胎盤遺残になる原因娩出力が足りずに胎盤の排出が遅れてしまうことや、子宮峡部付近が異常に収縮をして妨げられることなどが挙げられます。また、胎盤と筋層との結合が密でない状態のものを付着胎盤といい、胎盤遺残の多くはこれが原因です。●胎盤遺残の治療法●剥離した胎盤の遺残まずは手でマッサージを行い、胎盤が娩出しなければ薬の投与が行われます。このほか、薬を使い峡部のけいれんを除いたあとに手で胎盤をはがす こともあります。●胎盤剥離の異常こちらも同じくマッサージを施し、胎盤が娩出しなければ手での剥離を行います。また、剥離が困難な場合や出血が止まらない場合 などは、開腹による手術を行うこともあります。----------お母さんの体は、妊娠中や分娩中だけでなく、その後も危険にさらされることがあるのです。最悪の場合、死に至ることもある胎盤遺残。最後まで気を抜かず、産後の健診もしっかりと受けるようにしましょう。【参考リンク】・異常分娩の管理と処置 | 日本産科婦人科学会(PDF)()
2016年05月31日高齢出産で仕事をしながらの妊娠生活、里帰りもできない。できることなら出産も産後もラクに乗り切りたい。そのためなら多少費用が掛かっても、やっぱり無痛分娩でしょ! そんなわたしの経験談をお話します。■無痛分娩を選んだ理由わたしが妊娠したのは36歳、出産時は37歳でした。勤務地は東京で、実家は関西です。フルタイムで働き、ウェブ制作のディレクターとして深夜におよぶ撮影や編集作業に追われる日々。零細企業の役員だったため、産前産後の休みはなるべく短く…という状況でした。高齢出産でハードな仕事をこなしながら、実家も遠い…そんな悪条件がそろったなかでの妊娠出産。「里帰りはどうしよう? 仕事はいつから休もう?」「痛いのイヤだー(超こわがり)」「産前産後の仕事に一番影響しない産み方は!?」そんなことをあれこれ考えた結果、里帰りはせずに無痛分娩で出産することを選択しました。決め手は以下のふたつ。・仕事からなるべく離れたくない里帰りのためには、余裕を見て予定日の1ヶ月半に産休に入らざるを得ない。産後も1ヶ月は自宅に戻れないので、合計2ヶ月半も戦列を離れてしまう…。そこで、産前ギリギリまで仕事をし、産後すぐ復帰するには自宅のある東京で産む方がいいと判断。・とにかく痛みに恐怖心があった子どものころから陣痛の痛みが恐怖で、妊娠中ずっとおびえてしまいそう。多少コスト高でも、快適なマタニティライフと出産時の体力消耗を少しでも軽く…(高齢出産なので必死!)と期待して無痛分娩に決定。■無痛分娩をする病院選び無痛分娩ができる病院は都内にいくつかあり、どこを選ぶかとても迷いました。当時は周りに無痛分娩経験者が少なく、「麻酔医が居ない時に陣痛が来て、普通分娩になった」というネットの書き込みを見ておののいたことが決定打となり、24時間365日無痛分娩できる病院を選びました。■通院妊娠初期は近所のレディースクリニックで診察を受け、途中から無痛分娩で有名な病院へ転院しました。待合室はいつも大混雑! 細かい検査の日などは半日近く待たされてグッタリすることも…。検診日は会社を半休したり、午後だけ自宅勤務したりしながら通っていました。ある日主治医に「高齢出産なので、いろいろ心配です…」と白状すると、「大丈夫。当院では、あなたは若い方です(キリッ)」との心強いお返事。たしかに待合室には同年代の女性が多く、年齢のことはほとんど気にならなくなりました。ちなみに診察自体は、無痛分娩でも通常分娩と大きく変わらないようでした。エコーや心音で元気な赤ちゃんの様子を確認し、検診のたびに大きくなっていく姿を見るのが楽しかったのを、いまでも覚えています。■予定日よりも2週間前倒しで出産することに予定日まで約1ヶ月…という時に、「赤ちゃんがすでに大きくなっていますね。このまま予定日まで待つと大きくなりすぎて、分娩自体が大変になります。計画分娩にして、早めに産んじゃいましょう。再来週なら空いてますが、どうですか?」と主治医から言われました。仕事はどうにか調整がつき、そろそろ産休に入れる状況ではありましたが、正直「早すぎる…」と思いました。出産前にベビーグッズをゆっくり準備したり、映画を見たり、レストランでおいしいものを食べたりしたかったのに…!後ろ髪を引かれる思いでしたが、実家の母にも上京準備を整えてもらい、2週間後に計画無痛分娩をすることが決定。ここでふと、「結局計画分娩にするなら、無痛分娩さえできれば24時間365日OKの病院じゃなくてもよかったんじゃ…」と気づいてしまったのですが、時すでに遅し。言われるがままに入院手続きへと進むのでした。
2016年05月05日高齢出産で仕事をしながらの妊娠生活、里帰りもできない。できることなら出産も産後もラクに乗り切りたい。そのためなら多少費用が掛かっても、やっぱり無痛分娩でしょ! そんなわたしの経験談をお話します。■いざ出産! 想像以上に壮絶だった無痛分娩言われるがままに計画分娩となったわたし。午後に入院、夕方にはウワサの痛くて太い注射を打たれ、子宮口を広げるラミナリアという処置をしてもらいました。これがすでにとっても痛い…。この時点でギブアップしそうになるなんて、やっぱり無痛分娩にしてよかった…と心から思いました。その後、陣痛促進剤を入れて「子宮口が5センチになったら、麻酔を入れますよ~」と言われ、しばらくベッドで安静にしていました。当初は余裕で、スマホで実況中継動画を撮ったり、家族と冗談を言いあうぐらいだったのですが、徐々に子宮口が開いてくると、鈍い痛みが襲ってくるように…。そして、ついに生理痛の比ではないほどの痛みが、数分おきにやって来るようになったのです!■子宮口が4センチから開かない!!その病院では、子宮口が5センチになると麻酔を入れることになっていました。しかしなぜか私は4センチから開いてくれず、そこから数時間信じられない痛みを耐えることに…。その間、何度も「ま、麻酔を入れてくれ~!」と叫ぶほどの状態でした。何のために無痛分娩を選んだのかわからないぐらいの痛みだったので、もう耐えられない! と鬼の形相で直訴、ちょっぴりフライング気味に麻酔を入れてもらいました。するとウソのように痛みがすぅっと消えて、無痛状態になりました。■いよいよ分娩台へ!その後もなかなか赤ちゃんは降りてこず、14時間後ついにその状態のまま分娩台へ移動することに。人生初のストレッチャーに乗せられても「痛くない」という安心感のおかげで冷静でいられました。初めての分娩台はドラマで見るような空間。助産師さんから呼吸のリズムやタイミングを教わりながら、あとはひたすら指示通り「エアいきみ」!さすが無痛なだけあって痛みはまったく感じないものの、この「一応いきむ」というのが不思議な感覚でした。おなかに力を入れて、女優気分で何度もいきむ。頭が出てきていることは教えてもらったものの、どこかが引っかかっていたらしく、最終的には吸引分娩になりました。力士級の巨体先生が応援に駆けつけ、わたしのおなかをぎゅうぎゅう押す。同時に主治医が吸引。わたしはひたすら「エアいきみ」。そんな壮絶な状況なのに、全然痛くないという不思議…。間もなく出てきたわが子は、明らかにむすっとした顔をしていました。もっとおなかにいたかったとでも言いたげに…。すべての光景が本当にシュールでしたが、無事に産まれたわが子を見て、安心した気持ちで満たされました。■ナメていた…大変だった産後ヘビーな分娩を終えた夜9時。個室にもどり、ベッドで大仕事を終えた余韻にひたっていました。ところが家族を見送った直後から麻酔が切れはじめ、股に激痛が…。吸引分娩で縫合した痛みか、子宮が収縮してもどっていく痛みか、とにかく信じられない痛みが襲来!あまりに痛みが激しすぎて眠ることもできず、個室でひとり「おかあさ~ん…」と子どものように泣きながら朝を迎えたのでした。■同じ無痛分娩でもこんなにも差が!個人的には「意外と痛い思いをした無痛分娩」でしたが、友人は無痛分娩で産んだ直後に笑顔でエアロバイクをし、お祝い膳をたらふく食べていたので、こればかりは個人差があるようです。また別の友人は、ラミナリアの処置をしても子宮口が開かず、一度ラミナリアを抜いて翌日に再処置をしたにもかかわらず、結局帝王切開となりました。無痛の予定がカイザー…そんな展開もあるようです。お産って本当にわからないものですね。■まとめると…わたしの結論では、高齢出産×ハードワーク×里帰りナシでも、なんとかなりました!里帰りナシについては、産前産後の仕事がスムーズだったこと以上に、パパのスタートダッシュ効果が大きかったです。最初から育児に対して積極的に、主体的に動いてくれると後々とても助かります。無痛分娩でも、確実に計画分娩をするならば、24時間365日OKの病院にこだわる必要はないかもしれません。(もちろん想定外の早産など、いろんなケースを考える必要はありますが)むしろ“どんな状態になったら、麻酔を入れてくれるのか”を確認すべきかも…。無痛分娩だからといって、必ずしもまったく痛みがないとは言えません。正直私はナメていました。友人のように痛みなく余裕だった人もいれば、わたしのように産む前後で想定外の痛みを感じることも。これから検討される方は、いろんな人の体験談を聞いてじっくりリサーチされることをおすすめします!
2016年05月05日こんにちは、ライターの齋藤惠です。想像したくはないことですが、これまでお腹の中ですくすく育ってきた赤ちゃんでも、いざ分娩となるとさまざまなトラブルに見舞われるケースが想定されます。その事例の一つとして挙げられるのが『胎児仮死』です。●『胎児仮死』とは?現代では一般的に“胎児機能不全” と呼ばれています。日本産科婦人科学会の資料によると、**********胎児機能不全とは,妊娠中あるいは分娩中に胎児の状態を評価する臨床検査において「正常ではない所見」が存在し,胎児の健康に問題がある,あるいは将来問題が生じるかもしれないと判断された場合をいう**********と定義されています。具体的に「正常ではない所見」とは、赤ちゃんの心拍数などから呼吸や循環機能に問題が生じていると判断された場合を指します。この状態になると赤ちゃんは低酸素状態 となり、どんどん弱ってしまいます。●考えられる原因は?日本子ども家庭総合研究所の資料では、以下のような原因を挙げています。**********1.母体因子1)妊娠高血圧症候群、糖尿病、腎炎、SLE、抗リン脂質抗体症候群などの合併症2)母体低酸素症(心疾患、喘息、無呼吸、重症貧血、喫煙)3)母体低血圧(仰臥位低血圧症候群、大量出血、硬膜外麻酔など)4)薬物:陣痛促進剤、降圧剤、ステロイドなど2.胎児因子子宮内胎児発育遅延、染色体異常、中枢神経系などの胎児奇形、多胎妊娠、双胎間輸血症候群、胎内感染など3.胎盤因子絨毛羊膜炎、妊娠高血圧症候群、常位胎盤早期剥離、妊娠糖尿病、過期妊娠4.臍帯因子臍帯脱出、臍帯巻絡、臍帯過捻転、臍帯真結節、臍帯長の異常、臍帯付着部異常(辺縁付着、卵膜付着など)5.子宮因子過強陣痛、子宮破裂**********●対策『胎児機能不全(胎児仮死)』と判断されたら、そのときの状態と原因によって医師が対策を行います。分娩中であれば、胎児に酸素を送り込んで子宮内環境の改善を図ります。薬物療法に頼らなければいけないと判断された場合には、子宮収縮抑制剤 などを投与します。その他、母体の体位変換、陣痛促進剤中止、人工羊水の注入など、赤ちゃんの命を救うためにさまざまな対策をおこないます。●ママにできること『胎児機能不全(胎児仮死)』を防ぐためには、やはり普段の妊婦検診によって、原因となるリスクをできるだけ予防・軽減することが重要になってきます。特に、母体因子の中に記載されている妊娠高血圧症候群や糖尿病の症状がある方は、主治医の指示に従って生活習慣の改善や治療に努めてください 。また、言うまでもないことですが、喫煙は厳禁です。さらに、重度の貧血や低血圧と診断された場合にも、「もとからそういう体質だから」と油断せず、主治医から指示を仰ぐようにしましょう。『胎児仮死』という言葉は、その字を見るだけで不安をあおるような印象がありますが、分娩による赤ちゃんの安全を守るためにも、ママならぜひ頭に入れておいた方が良いでしょう。原因や対策をしっかり知識として取り入れて、後は赤ちゃん自身の生命力を信じて、分娩に臨んでください!【参考リンク】・胎児機能不全 | 日本産科婦人科学会(PDF)()・胎児機能不全:その診断と対策 | 日本子ども家庭総合研究所(PDF)()●ライター/齋藤惠(金融コンシェルジュ)
2016年04月25日こんにちは、齋藤惠です。多くの産婦人科や病院では、立ち会い出産を推奨する傾向にあるようですが、実際のところ、妊婦さんの中には旦那さんの立ち会いをためらう方もいらっしゃるようです。そこで今回は、“立ち会い出産はした方が良いのか”という疑問について、パパとママそれぞれの視点からあらためて考え直してみました。これからご出産される妊婦さんの参考になれば幸いです。●立ち会いをするカップルは53%バースコーディネーター・大葉ナナコ氏の著書によると、初めての子どもの出産にパートナーが立ち会いをするカップルは53%。実に半数以上のカップルが立ち会いをしている ことになります。ラマーズ法が日本に普及した90年代に、近代化以降初めて分娩室に男性が入って立ち会いを始めたそうなのですが、そのころはまだ妊婦の足元からお産のシーンを眺めるだけの“見学出産”のような状態だったそうです。しかし、そこから徐々に、旦那さんが汗を拭いてくれたり、抱きしめて体をさすってくれたりと、妻をリラックスさせる大切な役割を担ってくれるようになりました。この変化によって、立ち会い出産を希望するカップルが増えたのだと思われます。●パパとママであるより先に、男と女だから……一方で、お産のときに夫が分娩室の中にいると緊張してしまい、かえってリラックスの妨げとなってしまうという妊婦さんもいます。立ち会い出産が当たり前となった今でも、すべての妊婦さんが希望するわけではありません 。その理由については「理性を失った姿を見られるのが嫌だ」「出産を見られることで夫との関係性が変わってしまうことが怖い」など、女性としての自分を失いたくないという心情がうかがえます。ママであっても女性ですから、当然の気持ちですよね。また、旦那さんの側からしても、出産のシーンは大きな感動とともに、それなりにショッキングな映像を目にすることになります。『出産の際、奥さんがあまりにも痛そうで、男の自分からすれば「このまま死んでしまうんじゃないか……」と思うような光景だった。同じ思いをさせるのがかわいそうで、長い間「2人目が欲しい」と言い出せなかった』私の知り合いの男性からこんな話を聞くと、立ち会い出産は良いことばかりとは限らないようです。●立ち会いは絶対ではない! 夫婦で話し合って決めて女性なら誰でも、赤ちゃんが産まれる部位を見られることは、少なからず恥ずかしいものでしょう。出産に夫婦そろって臨むのはとても理想的なことですが、必ず立ち会うべきと決めてかからず、立ち会いをしないことに罪悪感を持たず、夫婦で話し合って2人の気持ちに従ってください。たとえ旦那さんが立ち会いたいと思っていても、仕事の都合などで間に合わないことが大いに想定されます。しかし、出産に立ち合えなかったからと言って、その後なにかが不利になるわけではありません。あくまでも自然な流れでお産に臨むことを第一に考えましょう 。【参考文献】・『体と心にやさしい ナチュラルなお産』大葉ナナコ・著●ライター/齋藤惠(金融コンシェルジュ)
2016年04月11日【ママからのご相談】妊娠9か月に入った妊婦です。おなかがどんどん大きくなって、出産が間近であることをひしひしと感じています。今回これが初めての妊娠なのですが、当然出産も初めてで不安だらけです。少しでも安産で産みたいと考えているのですが、 何か安産のコツみたいなものはあるのでしょうか?●A. お産が始まる前までに体力づくりをし、心身の状態を整えておきましょう。ご相談いただきありがとうございます。ママライターのましゅままです。妊婦さんにとって出産は得体の知れない大仕事。本当に不安でいっぱいになりますよね。しかし、心配することはありません。いざ陣痛が始まってしまえば必ず赤ちゃんは産まれます。その痛みに立ち向かうための準備や心構えがあれば、少しでもお産を楽にすることができます。●安産のために妊娠中からできること●(1)体重を増やしすぎない妊娠中に太りすぎて産道に脂肪が付くと、難産の原因 となります。また、体重増加により体を動かすことが困難となり、お産のための体力が備えられなくなってしまうので、適切な体重増加を心がけましょう。●(2)体を冷やさない温かい飲み物を飲んだり、体を冷やさない格好をしたりして、妊娠中から体を温めるようにしましょう。体を温めることにより、赤ちゃんにも質の良い血液が循環されます。特に足や腰、お尻 は冷やさないようにしましょう。●(3)安産体操をする分娩の際に使う筋肉を妊娠中からほぐし鍛えておくことで、お産をスムーズにすることができます。●(4)お産に耐えるための体力づくりウォーキングやマタニティスイミングなどで積極的に体を動かし、お産直前まで体をスムーズに動かせるようにしておきましょう。●(5)お産の流れのイメージトレーニング母親教室などでお産の流れ を把握しておき、分娩までのいきみ逃し・痛み逃しの呼吸法、分娩の際のいきみ方の練習や予習をしておきましょう。●陣痛が始まってからお産を進めるためにできること●(1)リラックスできる環境を整えるお産は、リラックスしている状態が進みやすく、体に力が入っていると必要以上に痛みを感じてしまいます。陣痛がきたら、まずは入院するまでのあいだ自宅でできるだけリラックスすること、入院した後もリラックスできるアイテムや環境を整えることをおすすめします。事前に、入院する際に用意しておくものをリストアップ しておき、入院が決まったら家族に準備してもらうのもOK。●(2)なるべく体を動かす赤ちゃんが骨盤の中を回旋するのを助けるために、つらいですが陣痛がきたらなるべく歩く、階段を下る、骨盤を左右に動かすなどして体を動かしましょう。横にはならず、あぐらをかいて座って陣痛に耐える方が赤ちゃんは回旋しやすくなります。●(3)体を温める体が冷えているとお産がすすまないので、体を温めましょう。破水していなければ、入院前に半身浴したり足湯をしたりするのもおすすめです。産後はしばらく湯船につかれませんし、自宅のお風呂につかることでリラックス効果 も望めます。●(4)なるべく食事をとるお産が長くなってくると体力の消耗も激しくなり、痛みが強くなると吐き気を伴います。痛みが軽いうちに少しでも食べられるものを食べておくといいです。簡単に栄養をとることができるドリンクやゼリーを準備しておくのもいいでしょう。●(5)呼吸は深く痛みと戦うあいだ、大切なのは呼吸です。ママが呼吸をきちんとしていないと、赤ちゃんも苦しい状態になってしまいます。痛みが激しくなってきたら、「ハッハッ」と短い呼吸にならないようにだけ気をつけて、痛みに合わせて息を長く吐くこと だけを考えましょう。長く吐けば、必ず深く吸う動作を無意識にすることができます。●お産はリラックスをすることが肝心。あとは、とにかく体力勝負いかがでしたか?産婦人科の助産師さんは、『お産は体力勝負です。初めから体力の予備力が少ない人はお産の進みも悪く、ダラダラと経過してしまいます。お産直前の時期は1日3時間平気で歩けるくらいの体力があれば、どんなお産でも乗り越えられる』と言っています。臨月に入ってから急に体力づくりをすることは難しいので、妊娠中期くらい から妊娠経過が順調なら体力を落とさないことを意識しましょう。そのためには適切な体重管理が大きなポイントとなります。また、いざ陣痛がくると痛みに抗おうと心まで乱されてしまいがちですが、冷静にリラックスすることがお産を進ませる鍵となります。筆者も初産で、3,000gの長女を入院から4時間ほどで産むスピード出産を経験しました。その要因として、妊娠中、入院前の過ごし方、分娩までの過ごし方として、上記でご紹介したことを実践していた通りにできたことが大きく影響しているだろうなと考えています。赤ちゃんが元気に産まれてきてくれれば、みな“安産”であることは間違いないのですが、なるべくママの苦しみは軽い方がベターなので、ぜひとも今回ご紹介した方法を試してみてくださいね。【参考リンク】・助産師からの一言アドバイス | 鈴木産婦人科()●ライター/ましゅまま(ママライター)
2016年04月04日初めての出産。実際に赤ちゃんを産む女性だけでなく、それを支えるパートナー、つまり男性もうろたえてしまうことが少なくないでしょう。本を読んだり、先輩パパに聞いたりしていても、いざ出産の場面になると、思っていたとおりにはいかないものです。出産自体は奥さんと赤ちゃんにまかせるしかありませんが、パパにはその「サポートをする」という重要な役割があります。そこで、出産の際、パパができるサポートについてまとめました。 何はなくとも、ママのそばにいてあげようママのそばにいてあげる。まずはこれが一番です。「そばにいても何もできないし、やることがない」と考えるかもしれませんが、初めてのことで不安なとき、「とりあえず誰かそばにいてくれ」と思った経験はないですか? 初めての出産に向かうママも、それと同じ心境です。また、「そばにいるから」と言っても、ママそっちのけでスマホや読書に夢中になるのは、その場にいないのと一緒です。「そば」というのは物理的な距離だけでなく、心の距離のことでもあります。横にいて手を握るなどして、ママに安心感を与えてあげましょう。 水分補給やマッサージ…お産の間、パパはママの専属マネージャーと思おう陣痛から出産まではフルマラソンにたとえられるほど、肉体的にもハードです。パパは、そんなマラソンランナーであるママと並走している専属マネージャーだと考えると、おのずとサポートできることが見えてくるのでは?走っていると汗をかいて、のどが渇くので、飲み物を渡してあげたり、汗をふいてあげたり。体に痛みを訴えたときは、マッサージをしてほぐしたり。疲れがたまってつらいときは励ましたり。そうしたサポートがあると、ママも無事にゴール=出産にたどり着けるはずです。 乱暴な言葉遣いも「今だけ」と思って我慢を陣痛の長さや強さには個人差があり、強い痛みが短時間にくる人もいれば、それほど強くない痛みが長時間にわたってくる人もいます。しかし、どのようなタイプの陣痛でも、産む直前はかなりの痛みが襲ってきます。そうなると、周囲に気を配る余裕などなくなってしまうもの。ママは我を忘れて、パパに向かって乱暴な言葉づかいをしてしまうことがあるかもしれません。パパはそれを聞いてびっくりしたり、イラッとしたりもするでしょうが、それは決してママの本心ではないのです。余裕のなさゆえの発言だと広い心で受け止めてあげてください。ここまで読むと、「パパは我慢してばかりだなぁ」と思うかもしれませんね。残念ながら、実際のお産自体はママと赤ちゃんに任せるしかなく、パパができることは後方支援しかありません。けれども、お産のとき、パパが支えてくれたことは、ママの心にいつまでもしっかりと残るはず。産後すぐから始まる育児を、夫婦2人で支えあっておこなっていくためにも、そのスタートとなる出産を、夫婦一緒に乗り切っていきましょう。
2016年03月29日こんにちは。保育士ライターのyossyです。医学の進歩によって近年は妊産婦の死亡例は減っていますが、やはり出産は命がけ。残念ながら、妊産婦さんが命を落としてしまうこともあります。2010年時点で、最も多い死亡原因は分娩後の出血。次いで『産科的塞栓(そくせん)』です。産科的塞栓には、肺血栓塞栓症や羊水塞栓症が含まれます。ここでは、羊水塞栓症について詳しくご紹介しましょう。『羊水塞栓症(ようすいそくせんしょう)』 というのは、羊水に含まれる赤ちゃんの成分が母親の血液中に入ってしまうことによって起きる疾患です。●発症例は少ないが、発症すると死亡率60~80%羊水塞栓症の症状の出方はさまざまで、診断が困難だとも言われていますが、主な症状は次の通りです。・血圧低下・呼吸困難・チアノーゼ(皮膚や粘膜が青紫色になる)・胸痛・大量出血日本産科婦人科学会によれば、『発症頻度は2~3万分娩に1例とも報告されているが、母体死亡率は60~80% 』だといいます。発症することはまれですが、発症してしまうと死亡率が高い非常に怖い疾患なのです。●羊水のなかにある胎児成分が原因羊水塞栓症が起こってしまう原因は、羊水のなかの胎児成分(胎便や胎脂、うぶ毛など)が母親の血液中に入ってしまう ことです。肺毛細管がそれらの成分によってつまってしまうことや、アナフィラキシーショックを引き起こすことによって発症します。●破水後に起こるケースが多い羊水塞栓症を発症するのは、破水後であるケースが多いといいます。日本産科婦人科学会が提示している、「ハイリスク例・誘因」は以下のようなケースです。【羊水塞栓症のハイリスク例・誘因】・帝王切開・軟産道裂傷・常位胎盤早期剝離・前置胎盤・経産婦・分娩誘発・過強陣痛(とくに破水後)・遷延分娩・羊水混濁・分娩前後の発熱・アレルギーやアトピーを持っている・妊娠中の人工流産、羊水穿刺、人工羊水の子宮内注入ご覧いただいた通り、多くの妊婦さんが当てはまる項目です。発症するのはごくまれのため、極端に怖がるのはかえって良くない でしょう。しかし、不安がある場合は、医師・看護師・助産師に相談し、できるだけ疑問を解決しておくことをオススメします。----------『羊水塞栓症』という言葉を初めて目にした人も多いかもしれません。状態が急変した場合は自分で症状を伝えることができませんが、状態はさまざまです。少しでも何か異変を感じた場合には、我慢せずにすぐに医師や看護師に伝えるようにしましょう。【参考リンク】・羊水塞栓症によるDIC | 日本産科婦人科学会(PDF)()●ライター/yossy(フリーライター)
2016年03月27日【ママからのご相談】こんにちは、現在妊娠7か月のプレママです。初めての出産でいろいろ不安です。よろしくお願いします。実は、先日病院で赤ちゃんが逆子と言われました。逆子体操のやり方を書いたプリントをもらい、大体のケースは治ります、と説明してもらったのですが、 私も母の胎内で逆子だったようで、結局母は帝王切開で私を出産しています。帝王切開は傷が治るまで時間がかかるので入院も長いと聞くし、仕事の事情で入院が長くなるのは避けたいです。逆子は遺伝してしまうのでしょうか?逆子体操だけで、本当に逆子は治りますか?●A. “逆子=遺伝”とはかぎらない。クヨクヨせずにできるだけの対策を。こんにちは!妊娠中のご相談を聞くとちょっと懐かしい気持ちになる、ライターの月極姫です。お仕事の事情ということは、産休後にすぐお仕事復帰されるのでしょうか?これから忙しくなりそうなので、せめて妊娠中から出産にかけてはゆったりとした気持ちで過ごしたいですよね。ご心配の逆子ちゃんですが、医師から逆子体操の指導をされたのであれば、体調変化が無いかぎり早速今日から実行してよいでしょう。また、ご心配の“遺伝”については、あまり考えなくてもよいと思います。母娘間で、逆子になりやすい子宮の形状が遺伝することがある、というだけの話であり、逆子は病気でもなんでもありません。主治医に「帝王切開を極力避けたい」という意思を伝えれば、お母様の時代よりは格段に豊富な選択肢を示してくれます。ではまず、「逆子」とはどういう状態を指すのでしょうか?●普通分娩できるケースもある! 逆子ちゃんのタイプいろいろひとくちに逆子と言っても、その姿勢はさまざま。普通分娩で出産できることもあります。ただし、分娩がうまくいかず途中から緊急帝王切開に切り替えるケースもあるので、医師の指示を仰いで慎重に検討していきましょう。(1)単殿位:頭が上、お尻が下、両足先が上を向いている状態です。出産時に足がひっかかりにくく、お尻から生まれてくる姿勢です。普通分娩で出産するケースも多い のがこのタイプです。(2)足位:頭が上、両足または片足先が下を向いてピンと伸びており、“気をつけ”に近い姿勢です。両足とも伸びている場合は全足位、片膝が折れている場合は不全足位と呼ばれます。(3)膝位:頭が上、両膝または片膝が下を向いている姿勢です。そのまま出産すると膝から出てくるような状態になります。両膝とも下を向いている場合は全膝位、片膝を立てている場合は不全膝位と呼ばれます。(4)複殿位:頭が上、足はいわゆる“体育座り”の状態です。完全な体育座りの場合は全複殿位、片足が上がっている場合は不全複殿位と呼ばれます。(1)の単殿位以外は、普通分娩を断念するケース がほとんどです。たとえ(1)でもママさんの体質や産道の形状、赤ちゃんの状態によっては、最初から帝王切開を選択する場合もあります。そもそも逆子の原因はすべてが解明されているわけではありませんが、「子宮筋腫、子宮内膜症などが原因で子宮の形状が通常と違い、上部に頭が収まりやすい」「羊水が多めで赤ちゃんが小柄であるため、出産間際まで赤ちゃんが動いてしまう」「母体が冷え性で赤ちゃんの動きが妊娠全期にわたって不活発」などの原因が考えられます。逆子の改善方法と言えば『逆子体操』 がもっとも有名ですが、他にも改善法があるので覚えておきましょう。●医師が推奨する逆子の解消法5つ●(a)逆子体操30週目以降に行うのが一般的です。産院から体操の図解をもらったり、実践指導を受けたりします。育児本や関連サイトにも、分かりやすい図解がたくさん載っていますね。さまざまな体位がありますが、どれもお尻の位置を高く上げて赤ちゃんの回転を促すものです。有名な『シムズの体位』 は、プレママさんにとっては最初はキツく感じるポーズですが、慣れてきてお腹のハリがなければそのまま就寝してもOKです。逆子体操を実践することで「次の健診で治っていた」「数回で治った」という事例が数多くあります。まずはこの体操を素直に実践してみるのが、逆子治しの王道です。じつは筆者の子どもたちは2人とも8週まで逆子でしたが、数回の逆子体操であっさり改善しています。●(b)就寝時の姿勢による方法ママさんが“横向きに寝る”だけの簡単な方法なのですが、どちら向きでも良いというわけではありません。「赤ちゃんの背中が上に向くように寝る」 というのがポイントです。現在の赤ちゃんの向きを受診時に教えてもらい、実行します。体操よりもさらに母体への負担が少なく、安全で効果的な方法です。●(c)食事療法母体が冷え性だと、赤ちゃんの胎動が不活発になりなかなか逆子が改善しないことがあります。逆子体操を行いながら“体を温める食事” を実践していきます。汁ものや温かい食べ物、飲み物を積極的に摂取しますが、食材の中には、こんにゃくのように「どう調理しても体を冷やしてしまう食べ物」があります。体を温める効果が強い食材を積極的に摂取し、赤ちゃんの動きを促していきましょう。●(d)外回転術(34週目以降)医師がお腹を圧迫して、赤ちゃんの回転を促します。熟練した専門家でなければ危険なので、当然ながら自己流の圧迫はNG です。他の方法で改善しなかった場合に備え、主治医に確認しておくとよいですね。●医学的根拠は不明なのに、不思議と効果的な逆子解消法2つ●(ア)鍼灸(しんきゅう)、ツボ押し最近ではこの鍼灸による逆子治療を推奨する医師も増えています。逆子体操でも改善しなかった妊婦さんの中ではじわじわ人気が出てきている方法です。鍼灸治療によって母体の冷えが改善し、胎動が促進されるというものですが、当然専門家にしか行えない方法です。妊娠中に刺激してはいけないツボもあるので、自己流は厳禁 。治療院を紹介してくれる医師も多いので、まずは主治医に相談してみてください。●(イ)胎児への語りかけ胎教教室などでもよく指導される方法です。「くるっと回って頭を下にしてね」「頭からするんと出てきてね」など、ママがお腹の赤ちゃんに向かって話しかけます。母体側への暗示効果、リラックス効果 により実際に胎児の動きが活発になり、逆子が治ったという例が少なくありません。妊娠中は、まだ見ぬ赤ちゃんとの不思議な一体感を経験された先輩ママも多いはず。言葉はわからなくても、赤ちゃんはママの気持ちを正確に受け取っているのかもしれませんね。----------いかがでしたか?逆子が改善する見込みはまだまだあります。できる限りのことを実行しているうちに、あっさり逆子が治っていてビックリ、というケースも少なくありません。ただ、くれぐれも母子の安全が第一です。事情はおありでしょうが、帝王切開を避けたいあまり無理をしてはいけません。とくに逆子体操は実行中にお腹のハリを感じたらすぐに中断、主治医のアドバイスを仰いで、無理のない範囲で進めていきましょう。どのような出産方法でも、ママがリラックスして臨めればそれが一番です。【参考文献】・『主婦の友社シリーズ バルーン 妊娠大全科』山岡京子・編●ライター/月極姫(フリーライター)
2016年03月17日こんにちは、ママライターの木村華子です。2015年11月、健康ポータルサイト『カラダノート』を運営する株式会社プラスアールは、656名のママたちに対して行った「出産時の病院・産院選びについての調査」の結果を公開しました。その結果は以下のとおりです。・産婦人科病院・医院で出産したママ……67%・総合病院で出産したママ……31%・助産院で出産したママ……1%・その他……1%ほとんどのプレママが、産婦人科病院・医院か、あるいは総合病院をチョイスしている様子。実際、この二つのはざまで「どっちがいいの!?」とお悩みの方も少なくはないでしょう。今回は、産婦人科病院と総合病院での出産を経験した私による、双方のメリット・デメリットを紹介します。●産婦人科病院・医院での出産の感想!3度の出産のうち、1人目・3人目をそれぞれ別の産婦人科病院で経験しました。2つの病院に共通していたのは、「食事がおいしい!」 ということ。いきなり出産とは関係のないメリットを紹介してしまいましたが、お見舞いの方が来ているときや授乳をしているとき以外、なにもすることのない入院生活では、“食事の楽しみ”は結構重要なポジションにあったと感じています。食事のケース以外でも、双方の病院ではどちらもお産に直接関係ない“プラスアルファ” な内容が充実していました。例えば1つ目の病院では、産後のママへのマッサージやエステ、ベビーマッサージ教室のサービスが付いていましたし、2つ目の病院では、懇切丁寧な授乳指導や、出産を終えたママへのプレゼント(シルバーのネックレスをいただきました)などなど……、お産にプレミアム感をもたせてくれるサービスがありました。さらに、地域に根ざしている産婦人科病院・医院は、妊婦検診や分娩に関しての評判も耳に入って来やすく、先輩ママたちの口コミ情報から、より信頼できる産院を選べるというメリットもあります。●産婦人科病院・医院で出産をするメリット・デメリット【メリット】・食事がおいしい・病院ごとにさまざまなサービスが充実 している・口コミ情報が出回りやすく、評判を見比べて選べる【デメリット】・分娩時に緊急事態が起こった場合、対応できない●総合病院での出産の感想!3度の出産のうち、2人目を総合病院で出産しました。なぜ、このときだけ総合病院を選択したのか、その理由は自分でもよくわかりません。“なんとなく”です。ただ、当時私がなんとなく行ったこの判断によって、わが家の次男は命拾いをすることになります。次男を出産するとき、“常位胎盤早期剥離”というトラブルが起こりました。お腹の赤ちゃんだけでなく、母体の命にも関わる病気です。「前回の陣痛と感じが違うな……」と思いながら病院に足を運ぶと、すぐさま緊急帝王切開がスタート。迅速な対応によって、母子ともに無事出産を終えることができました。入院中、「緊急帝王切開に対応できない個人病院を選んでいた場合、総合病院に搬送されてからの手術になっていた。もしもそうなっていたら、赤ちゃんは助からなかっただろう 」と聞かされて、心底ゾッとしたのを覚えています。たった一回の“なんとなく”の判断でしたが、その判断によって総合病院でのメリットを最大限に実感できた体験でした。●総合病院で出産をするメリット・デメリット【メリット】・分娩時のトラブルにも迅速に対応 できる・合併症や分娩時のリスクが伴う出産で、産科以外の医師によるケアが必要になった場合、提携している総合病院の方がスムーズ・NICU(新生児集中治療室)があるなど、最新の設備や整っているケースが多い【デメリット】・検診での待ち時間が長い・先生が毎回違う・産婦人科病院・医院に比べ、食事はチープになりがち・シャワーやトイレなどの施設は、産婦人科病院・医院の方が使いやすくキレイだった●“プレミアム感”と“安心感”、どっちを優先する?「結局、どっちがイイの!?」と聞かれれば、個人的にオススメなのは断然、産婦人科病院・医院です。入院中の楽しさや快適さは、総合病院よりも産婦人科病院・医院に軍配が上がります。ただし、“なんのトラブルも起こらなければ” という言葉も付け加える必要があるでしょう……。「お産は病気ではない!」「出産で死ぬことなんてない!」という意見を目にしたこともありますが、この言葉は正解ではありません。お産で病気になることはありますし、ケースによっては命を落としてしまう可能性 だってあるのです。次男の妊娠中、陣痛が始まる瞬間まで、私はなんの問題もない健康的な妊婦でした。1人目を産んだときと同じように、今回も自然分娩で赤ちゃんを産むんだ、と、当日まで思っていたのですが、それでもトラブルは起こったのです。つまり……、入院中のサービスや、お産のプレミアム感を取るなら、産婦人科病院・医院。医療技術や安心感を優先してお考えなのであれば、総合病院での出産を選択すると良いのではないでしょうか。どこに重きを置くかはママの状態や考え方によって異なります。出産という人生の一大イベントは、ぜひご自身にマッチした選択でかなえてください。【参考リンク】・助産院での出産も検討したが病院を選んだ方は28% 助産院を選んだ方は1% | 株式会社プラスアール()●ライター/木村華子(ママライター)
2016年03月16日こんにちは。保育士ライターのyossyです。妊娠中や産後に内痔核(いわゆる“イボ痔”)に悩む人は多いものです。症状が症状なだけに、なかなか周囲の人には相談しづらいものですよね。でも、放っておいて内痔核がひどくなると“脱肛”に発展することも……。基本的に、内痔核・脱肛は大きな心配がいらないケースが多いですが、注意点を知っておけば、早期に治したり悪化を食い止められたりすることもあります。ここでは脱肛の症状や原因、対処法を見ていきましょう。●脱肛は、内痔核(イボ痔)が悪化してなるケースが多いそもそも、脱肛(肛門粘膜脱)というのは、肛門や直腸の粘膜が外に出てきてしまう症状のことを言います。高齢が原因でなるケースもありますが、多くの場合は“内痔核”が原因です。内痔核とは、いわゆるイボ痔のこと。肛門にふくらみ(イボのようなもの)ができて、出血や脱出などの症状 があらわれる病気です。一般的には出血して気付く人が多く、その時点で痛みはないことが多いといいます。そして、内痔核の症状が悪化して痔核が大きくなったり、周囲の組織が弱まったりすると“脱肛”になってしまうというわけです。●言わないだけで、多くの人が脱肛を経験している内痔核・脱肛は、肛門に負担をかけすぎることが原因で起こります。妊娠中は胎児による圧迫を受けますし、分娩時にはいきみますよね。そのため、妊産婦はどうしても肛門に負担がかかりがち なのです。友人同士ではあまり話題にしないでしょうが、実は脱肛を経験している人は多いものです。「プレママタウン」の調査によれば、分娩時に脱肛を経験したことがあるという人は8.6%。「意外にいるんだな」と思われたのではないでしょうか。決してあなただけではありませんので、ご安心ください。●まずは医師に相談し、規則正しい生活をでは、脱肛になってしまったらどうすればいいのでしょうか。まず、自分で「イボ痔だ」と思っても、実は他の病気である可能性もあります。医師でなければ判断ができないので、出血があればきちんと受診しましょう。基本的には、内痔核・脱肛は良性疾患なので、手術をしないケースが多い です。内痔核が悪化しないよう、以下の点に気を付けて生活するといいでしょう。・患部を清潔にする・お風呂に入る、服装に気を付けるなどして体を温め、血流を良くする・栄養バランスに気を付けた食生活を送る・適度に運動する・便秘を解消する特に、便秘に悩む妊婦さんは多いものです。便秘が内痔核の原因になっていることも。妊娠中でも飲める便秘薬を処方してもらえることが多いので、悪化する前に早めに相談しておくことをオススメします。痔や脱肛といった症状を相談するのは気が引けるかもしれませんが、根本的な問題を解決せずに放っておくと、どんどん症状が悪化することがあります。多くの妊産婦が通る道 なので、不安に思ったらすぐに病院で相談するといいでしょう。【参考リンク】・脱肛 | プレママタウン()・痔核・脱肛について | 林医院()●ライター/yossy(フリーライター)
2016年03月16日産むのはあなたじゃなく私です!お義母さまに振り回された出産エピソード!!お義母さまにとって、孫の誕生は特別な出来事ですよね。喜んでくれるのはいいのだけれど、はしゃぎすぎて空回りすることも!? また、産前・産後のサポートに来てくれたはずなのに、余計な仕事を増やされただけだった…なんて話もききます。今回は、うれしいはずの出産を混乱に陥れた「お義母さまに振り回された出産エピソード」を紹介します。イラスト:春吉86%何かと揉めがち… 名付け問題!名前をつけるのに姓名判断にこだわられて、結局親から提案された5つの候補から選ぶことになった…(いいtこ、39歳)義母が子どもの名前を勝手に考えて、名前入りのタオルを注文してきた! まだ性別もわからないのに、気が早すぎて振り回された(サリー、36歳)生まれた後、夫と決めていた名前を内々に伝えたところ、「その読み名じゃ将来からかわれる」だの「長男なのに次という漢字を使うのはよくない」だの、双方の親からグチグチ言われた。出産後で精神的に不安定だったので産院の部屋でひとり号泣…。結局、双方の意見を取り入れ微修正をして、今度は先に出生届を出した(あのしゃ?、45歳)祝☆孫誕生! うれしいのはわかるけれど…初めての出産の時、義母も初孫ということで興奮していたらしく、いよいよ生まれるというタイミングで貧血になり倒れてしまった。目覚めたのは、生まれた2時間後…。どうして起こしてくれなかったのよ!と言われたけど、揺すっても何しても起きなかったの!(りんご、37歳)夜11時過ぎに息子が誕生。出産の興奮でなかなか寝付けず、やっと眠りにつこうとしたその時、病室のドアが開く気配が…。なんと早朝5時に義母登場?! 初孫見たさに待ちきれずに来たとのこと。結局、夜の面会時間が終わるまで15時間以上ずーっと居た。信じられないことに、次の朝もその次の朝も6時前に現れた。少しは休ませて!?(困ったちゃん、26歳)初孫誕生がうれしい義母。親戚・ご近所などに触れ回り、出産祝いがたくさん届いた。ありがたかったが、初めての出産育児で精神的・肉体的にも余裕がない時期に、会ったこともなく趣味嗜好の分からない人たちへ内祝いを選ぶのがとっても苦痛だった(むう、38歳)立ち会い出産トラブル!出産前の助産師さんとの打ち合わせで、立ち会いは実母だけと決めていた。いざお産になり、分娩室に移動したら… 右に実母、左に義母というダブル母立ち会い!! トホホな出産だった(チョコ好きママ、30歳)第一子出産時、立ち会い予定の夫が遅れていて、実母と義父母が分娩室にいた。義父は気をきかせて出ていってくれたが、義母と実母は分娩室に残ったまま。やがて実母は私の気持ちに気付いて退出しようとしていたが、義母は立ち会う気満々。事前にそんな話はしていないし、夫以外に立ち会ってほしくないので、出ていってほしいと頼んだが…。義母にはデリカシーないのかとイライラした(ゆびこ、30歳)初めての出産時、夫が立ち会うことに。初産ということもあり約20時間かかってしまい、ずっと夫が側にいることもできず…。気が付いたら義母と義父の両方が入ってきて、気持ちはありがたいけどほんと勘弁と思った!(なゆひ、32歳)余計なおせっかいはやめてっ!冬生まれの息子。青森県だからストーブガンガンなのに、寒いからと赤ちゃんをタオルや毛布でぐるぐる巻きにする義母。おかげで生後2週間で汗疹が大量にでき、小児科へ行くはめに。昔と今は部屋の作りも環境も違うのっ!(てやんでぃ、37歳)結婚5年目にしてやっと授かったわが娘。出産前から、将来は宝塚に入れたいだの、女子アナがいいだの言いたい放題。とにかく孫ドリームがすごかった。いざ、生まれてきた娘を見て一言。「お嫁ちゃんにそっくりだから無理か…(笑)」あきれてものが言えなかった!(ねねでぶ。、42歳)生まれたばかりの息子を抱きながら、「次は女の子ね」とのたまう義母。いやいや、今産んだところなのに?。ええと… 1人でいいです!(ちょび、41歳)お、お義母さま! 空気を読んでください?出産後、病院に義父母がお見舞いに来たのが退院当日。自宅に一緒に帰宅したものの、義母は何も手伝ってくれず、赤ちゃんもほったらかしに。おかげで退院当日から義父母のおもてなしや部屋の掃除をするはめになり散々だった。何もしてくれず、逆に手がかかるぐらいなら来てくれないほうがよかった(かみなりぴかたん、53歳)義母が突然心配になったらしく、予定日1週間前に泊まりに来た。臨月のお腹で家を大掃除することなり、泣きそうだった(モコモコ、39歳)予定帝王切開での出産だったため、親戚には当日病院にくるのは遠慮して下さいと伝えていたのに、義母が初孫を自慢したいがために親戚を連れて病院へ来てきてしまった。初めての手術で緊張していた上に、気を遣わなくてはいけなくて困った(いくっこ、31歳)【番外編】実家の父母に振り回されたエピソード実母が子どもを抱っこしている時に「おまえのママはしょうがないねー」と言ったので、「そんなこと言うなら抱かせないよ」と返したところ、頭にきたようで「じゃあ帰りなさい」と売り言葉に買い言葉。産後里帰りで1ヶ月お世話になるはずが、結局1週間で自宅へ戻ることに(よっちゃん、45歳)次男を出産する時、遠方の実母が「お兄ちゃん(長男)が可哀想だから入院中面倒をみたい。でも旦那さんと家に泊まるのは嫌だから一緒に入院する」と言いだした。もちろん病院に断られ、実母は激高…。「大変なのは産後で、どちらかというと入院してる時は楽なの」と伝えてもスルー。これがきっかけで、三男の出産時は場所を教えなかった(うちゃこたん、40歳)出産前に面倒見てあげると言われ、里帰り3日目。父に「家に居場所がなくなるから帰れ」と言われ、出産前に帰された。結局、自分と上の子と2人で産前産後を乗り切った(ららら、42歳)
2016年03月16日こんにちは、保育士ライターのyossyです。出産後は心身ともにさまざまなトラブルに見舞われることがあります。なかには、人に相談しづらい悩みを抱えている人もいるでしょう。たとえば、“子宮下垂”という症状になることも珍しくありません。 子宮下垂がひどくなると、子宮が外に飛び出てくることもあるといいます。ここでは、子宮下垂の症状や対処法などについてご紹介しましょう。●“子宮下垂”がひどくなると、子宮が出てくることも……“子宮下垂”というのは、子宮が本来あるべき位置よりも下がってしまう こと。軽度であれば、自覚症状がないケースや自然に治癒するケースも多いといいます。産後の健診時に指摘されて初めて気づく人もいるくらいです。しかし、悪化すると子宮の一部、時には全てが外陰部から出てきてしまうことも……。子宮は他の臓器(腸や膀胱等)ともつながっていますから、当然これらもひっぱられて下がってきてしまいます。このような状態になると、違和感・痛みを感じ、飛び出た部分が下着などにこすれて出血する場合や、排便や排尿に支障をきたす場合もあります。●高齢出産や難産だった場合に多い日本女性心身医学会によれば、女性の約10%が性器脱を経験し、そのうち95%が分娩を経験している人であるとのこと。普段内臓を支えている“骨盤底”の部分が分娩によって損傷 するため、子宮を支えきれなくなってしまうのですね。特に、高齢出産だった人や難しいお産だった人がなりやすいと言われていますので、注意が必要です。たとえば、赤ちゃんが大きめに産まれたケースや、分娩時間が長時間にわたったケースでは、骨盤底の損傷も当然ひどくなる傾向にあります。また、産褥期の本来安静にしていなくてはいけない時期に無理をするのもよくありません。重いものを持つ、無理に体を動かすなど、負担になることは避けましょう。●骨盤底筋の運動を頑張ろう症状がひどい場合、手術や器具を使った治療をすることもあります。しかし、軽度ならば骨盤底筋の運動をすることで治るケースが多いようです。骨盤底筋の体操は、膣や肛門に力を入れる・抜く といった動作を繰り返し行うのが基本です。横になっているあいだだけでなく、座っているあいだや立っているあいだも行うことができます。----------ひどくなると、子宮脱の状態にまで至ることがある子宮下垂。人には相談しにくいことですが、産後に子宮下垂・子宮脱の症状にみまわれる人は意外と多いものです。症状が悪くなる前に、しっかり医師に相談し、対策しておきましょう。【参考リンク】・女性の病気について | 日本女性心身医学会()●ライター/yossy(フリーライター)
2016年03月09日あり子のワーママ奮闘記
PUKUTY(プクティ)只今育児奮闘中!
たんこんちは ボロボロゆかい
2015年生まれの娘と2018年生まれの息子を子育て中のあいぽんさんが描く育児マンガをご紹介! 今回は、育児中にあいぽんさんの妄想がさく裂したときのエピソードをお届けします♪ある日、眠った息子をそっと床におろそうとしていると、ぐっとあいぽんさんの服を息子が掴んできました。その瞬間、あいぽんさんの妄想スイッチがONに!イケメンと化した息子に思わずあいぽんさんの態度が激変して……!? ママの脳内で、妄想がどんどん広がっていき…!? 「行くなよ……」 そう言うと、眠りながらあいぽんさんをグイッと引き寄せたほか、食事のときは「あいに食べさせてほしい」と口を開ける息子。 またあるときは、「お前じゃなきゃダメなんだ」と潤んだ瞳で見つめてくる息子に、あいぽんさんは「ハイ!喜んで!」と即答。 脳内でそんなことを妄想しながら、日々の育児を楽しんでいるのでした。 ◇◇◇ 脳内で存分に妄想をさく裂させるあいぽんさん。日々の育児はしんどいことも大変なことも多いと思いますが、このような妄想を取り入れるのも、ママの気分が変わるのでアリかもしれません! 著者:マンガ家・イラストレーター あいぽん2015年生まれの女の子、2018年生まれの男の子を育てる田舎のお母さんです。娘が生まれた時からゆるゆるとInstagramで子供との何気ない日常を絵日記で発信しています。日々の忙しさに追われ、記録に残していないと忘れてしまいそうなほど「なんでもない日々」を、できるだけ忘れたくないな、でも最近物忘れひどいな……そんな毎日です。
2024年04月30日イヤイヤ期真っ最中の娘を育てながら、正社員として働くりささんは、現在第2子を妊娠中。平日はワンオペ育児でヘトヘトでした。妊娠4カ月を迎えて会社の上司に報告をしたところ、参加していたプロジェクトのメンバーからも外されてしまいました。さらに休日は義実家で家事を押し付けられ、まったく休む暇がありません。自由気ままに過ごす夫が羨やましく思えて、つい夫に「入れ替わりたい」と非現実的なことを言ってしまいました。すると、なんと本当に入れ替わってしまい、夫はりささんとして過ごすことに。覚悟を決めたものの、ひどいつわりに耐えながらの家事や育児は想像以上に大変でした……。しかし、初めての妊婦健診で赤ちゃんのエコーを見て感動し、「おなかの子も絶対に守る!」と心に誓ったのでした。娘からおなかが空いたと言われ、夕飯をつくることにした夫は、たしか冷凍のうどんが常備されていたはず……と、冷凍庫を探します。すると、そこには自分の好物が「パパ用」と書かれた袋に入っていくつもストックされていました。 つわりで大変ななか、自分のために頑張って料理をしていたくれたことを知り、夫は涙が止まらなくなりました。自我が芽生えた証拠? 相変わらずりささんとして過ごしている夫。ここ最近、特に困っているのが娘のイヤイヤ期で、やることすべてがお気に召さないようで「いや。」と泣き続ける超ハードモードです……。インターネットで見つけた対処法を試しても通用せず、なにかいい案はないかと悩む日々。 しかし、ふとしたときに、夫はりささんもこのイヤイヤ期に困っていると話していたことを思い出します。ただ、当時は話半分で聞いていたため、具体的にどう接していたのかという一番大事なところが思い出せません。 仕事中、同僚にも相談してみたところ、同じように苦労したという話を聞いて、すこしだけ安心しました。同僚いわく「自我が芽生えた証拠」なのだとか。娘も何かと葛藤しながら、成長しているようです。 数年経てば笑って話せるイヤイヤ期も、そのときは子どもが何を考えているのかわからず、何をしても泣き叫ばれ、どうすればいいのか途方にくれる人もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、りささん(夫)の同僚と話していたように、実はまわりにも同じように悩んでいるママもいるのかもしれません。りささん(夫)のようにひとりで悩まず、周りに相談してすこしでも悩みが軽くなればいいですよね。 著者:マンガ家・イラストレーター しろいぬしろ 著者:原作者 中澤夕美恵
2024年04月29日藤井爽子(そうこ)はやさしい夫・拓也、3歳の娘・未来(みくる)と慌ただしくも幸せな毎日を送っていた。ある日、爽子は家の掃除中に、娘と同じ「未来」という名前の女性に宛てた夫の手紙を発見、さらに身内の形見だと言って結婚指輪の代わりに身につけている指輪に「MIKURU」という刻印があることを知ってしまった。どうやら、夫には娘と同じ名前の恋人がいたようだ。不信感を抱えたまま、2人目の妊活を考え始めた爽子だが、娘が慕う保育園の先生の先生の下の名前が未来(みくる)であることを知ってしまう。 やさしいふりしてみんなを傷つける…カナエ先生は、夫の元恋人「未来(みくる)」だった。 夫に未来(みくる)という女性に向けた手紙を見つけたこと、指輪の裏に「MIKURU」と刻印がしてあるのを発見したこと、そして大学でカナエ先生の写真を見つけたことを明かし問い詰めると、夫はたしかに大学のときにカナエ先生と付き合っていたと認めた。 そして夫は、いまはメンタルが不安定なカナエ先生のために「支えになりたい」と思って会ったこと、娘の名付けの際は「そのときはその名前が1番いい名前だと思っていた」と告白した。 爽子は夫から愛されていると思っていた間にも、夫の中にはカナエ先生がいたと言うことがどうしても許せず、夫に結婚指輪を投げつけ娘とともに家を出たのだった。 家を出て会社の先輩のもとへ身を寄せた爽子。夫が娘の「未来(みくる)」という名前を呼ぶことは、もう許せそうにない。 そのころ、夫はまたカナエ先生と会っていた。爽子に隠しごとがバレてしまったことで、ある意味スッキリしたような夫。時間がかかっても、爽子と話し合うつもりのようだった。一方のカナエ先生は「どんな話でも合える口実ができて嬉しい」と夫に甘えていて……。 保育園の日。爽子はカナエ先生にはっきりと「必要以上に関わるのはやめてください」と告げた。その日は「変な噂が立つと困るのはお互いさま」といって別れたが、去り際にカナエ先生は義母と同じ陶芸教室に通っていることを明かす。 爽子はカナエ先生の執着に、ゾッと背筋を凍らせるのだった──。 ◇◇◇ 不安を抱え、悩みながらも仕事や育児に奮闘する爽子さん。しかし、信じていた人に裏切られた気持ちを考えると、そう簡単に消化できるものではないですよね。爽子さんには無理をせず、会社の先輩など信頼できる人に頼っていってほしいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター 樹ユウマ
2024年04月29日娘が小学2年生のとき。保育園から一緒のA子ちゃんが「足にケガをした」と言い、娘と一緒に家にきました。軽いケガだったので簡単に処置をして、そのまま娘と家で遊んでいました。そして、A子ちゃんのママが迎えにきたときのこと。急にまさかのお願いをされ……。 ママ友からの急なお願いに困惑A子ちゃんを預かっているとママに連絡。ですが、夕食の時間になってもA子ちゃんのママから連絡がなく……、仕方がないのでみんなで夕食を食べました。20時を過ぎてようやくママが迎えにきたのですが、いきなりA子ちゃんを怒鳴り始めました。 そして私に、「月曜は仕事が忙しくて遅くなるから、A子を月曜だけ預かってくれないか」と言ってきたのです。保育園のときから押しが強く苦手に感じていましたが、A子ちゃんを不憫に感じて預かることに。 2カ月ほど預かったのですが、一度もお礼はありませんでした。段々とA子ちゃんママへの不信感が募り、預かるのをお断りしました。 その後、A子ちゃんのママから「預かってくれたお礼に親子でコンサートへ行きませんか」と誘われて行くことに。ですが、コンサートの内容は大人向け。娘は飽きたのか、少しあくびをしました。すると、ママが鬼のような形相で娘をにらみつけ……。やはり相性が合わないなと思い、お付き合いをやめました。 ◇ ◇ ◇ 急にお願いされると、こちらも断りづらかったりしますよね。相性が合わないと感じたら、少しずつ距離を置くなどでストレスをなくしていきたいですね。 イラスト/森田家著者:楠田千代
2024年04月29日亮太さんは妻の麻耶さん、4歳の息子・和馬君の3人家族。亮太さんは、麻耶さんに対して不満があり、会社で寝泊まりして1週間になります。亮太さんが家を出ることになった理由とは……?何を伝えてもいつも屁理屈ばかりの麻耶さんに、亮太さんはいつしか「話し合うだけ無駄」と考えるように。その内亮太さんは体や心の異変から仕事に集中できなくなってしまい、ある日社長から早退を促されます。ところが、帰宅した亮太さんの耳に入ってきたのは、麻耶さんが浮気相手らしき男性と電話で楽しそうに会話している声。思わず問い詰めたい気持ちに駆られる亮太さんですが「子どもの手前、夫婦喧嘩はできない」と一旦自分の感情を抑えることに。けれども肝心の和馬君の姿が、家のどこにも見当たらないのです。 電話に夢中になって和馬君を見ていなかった麻耶さんに、苛立ちを募らせる亮太さん。 しかし、今は喧嘩している場合ではありません。2人で協力して、麻耶さんは家の中を、亮太さんは外を探すことにしたようです。 和馬君の行方は…? ※開けれなかった→開けられなかった 亮太さんが外に出ようとしたタイミングで、玄関のインターホンが鳴り響きました。 出てみると、そこにいたのは、隣に住む山田さんと和馬君。 山田さんによると、和馬君は家の前で泣きながらウロウロしていたとのこと。 家に麻耶さんがいながらも、このような状況になってしまったことを不思議に思いながら、和馬君を無事に家まで送り届けてくれたのでした。 まずは和馬君の無事を何よりも喜ぶべき場面で、麻耶さんが最初に口にしたのは、責任逃れのための言い訳。 こんな状況ですら、真っ先に保身に走る麻耶さんには呆れて言葉も出てきませんね……。 しかし、どうやら山田さんには、今回の事件の真相は麻耶さんに原因があるということがわかっているようです。 隣人の山田さんに嘘が見破られてしまったように、いくら口先だけで見繕っても、心の内で思っていることは自然と言動に表れるものなのかもしれません。 麻耶さんには、この機会に日頃の和馬くんへの接し方を見直し子どもが安心して過ごせる状況を作ってもらいたいものですね。 著者:マンガ家・イラストレーター くろねこ
2024年04月29日