ananフェムケア連載「Femcare File」。今回のテーマは、「広がる妊娠・出産の選択肢」。受精卵凍結を行った俳優・タレントの奈津子さんが、産婦人科医の松本玲央奈先生と今後の妊娠・出産について考えます。選択肢を調べ、自ら“備えていくこと”が大事だと思います。左・奈津子さん、右・松本玲央奈さん――昨今は著名人が、自らの決断を公表するなど、「卵子凍結」という言葉の認知度が上がっているように感じます。先生のクリニックも、卵子凍結の相談に来られる人は増えているのでしょうか?松本玲央奈先生(以下、松本):相談に来る方は毎日いらっしゃって、増えていると思います。奈津子さんは「受精卵凍結」をされたんですよね?奈津子:はい。私はいま34歳で、3歳になる息子を育児中ですが、過去2度にわたり流産をしています。将来的には第二子も望んでいるので、今は仕事に邁進しつつ、数年後の妊娠・出産への不安要素を減らせたら…と思い、受精卵凍結を決めました。――「卵子凍結」と「受精卵凍結」はどう違うのでしょうか?松本:精子と受精させる前の卵子を凍結するのが「卵子凍結」。卵子に精子を受精させ、発育したもののみを凍結するのが「受精卵凍結」です。受精卵凍結のほうが妊娠率は高いので、奈津子さんのようにパートナーがいる方は受精卵凍結を選択する方が多いですね。――卵子凍結は認知が徐々に広がっている印象ですが、それ以外にも妊娠・出産を考える際に、私たちが知っておくといい新しい選択肢は他にもあるのでしょうか?松本:最近は「ERPeak検査」といって、着床しやすいタイミングを調べられる検査も登場しています。発育した受精卵を、子宮内膜が受け入れる時期というのは、人によって微妙に違う。この時期が分かると、その人が妊娠しやすいタイミングで受精卵を移植できるので、体外受精を複数回行ってダメだったという人も、授かる確率が上がるんです。不妊治療に取り組まれている方には、有益な検査だと思います。――ライフプランに合わせて、妊娠・出産の新しい選択肢は増えていますが、“壁”になってくるのはどのようなことでしょうか?松本:病院への“アクセス”“金銭”そして“機会”と、大きく「3つの壁」があります。なかでも難しいのが機会の壁で、予定調整の難しさや体への負担から治療を諦める人は少なくないです。奈津子:私もスケジュール調整は、かなり大変でした。排卵周期などに合わせて、診察時に病院から「明日来られますか?」と言われることもありますから。あと受精卵凍結は保険適用外なので、費用面も「壁」として感じましたね…。松本:まだまだ改善すべき点は多いですが、日本の卵子の採卵件数は世界トップレベルなんです。日本の病院は安全で管理もしっかりしていることから、海外から来られる方も増えているんですよ。――選択肢はますます広がっていきそうですね。この先、女性たちがもっと自分らしく妊娠・出産と向き合うために、おふたりが望むことが何かあれば教えてください。松本:“備えていくこと”が、大事だと思います。知識はあって困ることはないので、妊娠・出産を今後望むにしても望まないにしても“いつか”のために、どんな選択肢があるか知っておくだけで変わることはあると感じています。奈津子:選択肢を増やすことって、本当はワクワクすること。だからまずは怖がらずに、一度調べてみる。たくさんの選択肢を照らし合わせながら、自分に合ったライフプランを立ててほしいと思います。CHECK!What’s?注目キーワード卵子凍結・受精卵凍結「卵子凍結」は卵巣から卵子を採卵し、将来の妊娠に備えて凍結保存しておくこと。精子と受精する前の未受精卵を凍結するので、一般的にパートナーが決まっていない人が選択します。対して「受精卵凍結」は、精子と受精させ正常に細胞分裂が行われた受精卵を凍結保存。卵子や精子の単独保存より、妊娠の確率が高いとされています。ERPeak検査(子宮内膜胚受容期検査)子宮内膜には“着床の窓”といって、受精卵を受け入れる時期があります。人によって異なる、この受容期を調べることで、適切なタイミングで受精卵を移植でき、妊娠確率を高めることができます。検査では、薬で子宮内膜を厚くし生検を行うので、強い痛みを感じる人も。費用は保険適用外だが、先進医療として認められている。松本玲央奈さん松本レディースIVFクリニック理事長。聖マリアンナ医科大学卒業後、東京大学大学院医学研究科博士課程にて着床の研究に従事。最新の検査を取り入れ、不妊治療を行っている。奈津子さんドラマ『野ブタ。をプロデュース』以降、多くの作品に出演。SDN48卒業後に家電製品アドバイザーを取得し、現在は“家電女優”としても活動中。Instagramは@natsuko_kadenニット¥17,600デニムパンツ¥16,280(共にラブティクボンボン/パル TEL:03・6855・0801)ホライズンクロスネックレス¥5,100ピアス¥5,980バングル¥6,710(以上Ops.)その他はスタイリスト私物※『anan』2024年4月3日号より。写真・中島慶子スタイリスト・前田奈美(奈津子さん)取材、文・山本奈緒子(by anan編集部)
2024年03月31日株式会社誠心堂薬局(本社:千葉県市川市、代表取締役:西野 裕一)は、不妊治療の保険適用で結果が得られずに悩む方々への支援を目指し、妊娠成功のための情報提供を行うセミナーを2024年4月13日(土)に有楽町で開催いたします。近年、不妊治療の保険適用が開始され、多くの方が不妊治療に取り組んでいますが、年齢や移植回数の制限により結果が得られず悩まれるケースが増えています。そこで、講師には生殖医療専門医の両角 和人先生と、漢方や鍼灸の専門家である趙 貞華先生をお招きし、西洋医学と東洋医学の視点から妊娠に至る道を解説いたします。参加者には個別相談や血流計測定などの特典もご用意しており、参加費は無料です。詳細は下記をご参照ください。 2024年4月13日(土)妊活セミナー■4月13日妊活セミナーの特徴や詳細情報不妊治療の保険適用が開始され早2年、不妊治療のハードルが下がり30代から妊活に取り組む方も増えてきています。その一方で、年齢や移植回数の制限から不妊治療に焦りを感じたり、結果が出ずに悩まれたりしている方から相談を受けるケースが見られています。そこで、不妊治療を受けられている方をサポートするための情報提供や自身やパートナーの体を見直す機会が得られるようなプログラムをご用意いたしました。1. 西洋医学と東洋医学の両視点よる講演が一度に聞けるダブル講演講師と講演内容をご紹介します。■両角 和人先生(両角レディースクリニック院長) ・医師・日本産婦人科学会専門医・日本生殖学会生殖医療専門医・不妊治療専門クリニック院長として保健適用から保険外診療まで幅広い不妊治療に取り組まれています。・不妊治療の保険適用で結果が出ずに悩んでいる方に対して、保険適用の仕組みや結果をだすためのコツについてお話しいただきます。・不妊治療の保険適用と保険外診療との違いについてご紹介いただきます。・保険外診療を選ばれる際に、どのような方法や特徴があるのか教えていただきます。■趙 貞華先生(誠心堂薬局学術部部長)・中医師・鍼灸師・登録販売者・中国漢方普及協会学術副委員長・日本で20年以上不妊相談に携わっている趙先生に、漢方や鍼灸による体づくりや体質改善、海外や日本での漢方や鍼灸による取り組みなどお話しいただきます。・東洋医学について触れるのが初めての方でも、西洋医学の不妊治療とからめることで分かりやすくお話しいただきます。・不妊治療の採卵の際にできる漢方でのサポートや、受精卵の質を高めるためのアドバイス、着床で悩まれている際にできることなどをご紹介いただきます。・実際に不妊で悩まれて漢方薬や鍼灸を取り組まれて成功された方の事例を共有していただきます。2. 自分の悩みにフォーカスできる体験の特典付き体験会は集合セミナーだからこそ実施できるため、オンラインセミナーには無い魅力です。無料の個別相談会と体験会を講演の合間と講演後の2つの時間に分けて設けています。もし体験が不要の場合、休憩時間として出入り自由となりますので、お好きな時間をお過ごしください。(1)講師との個別相談(無料・要事前予約・先着各6組様)講演を聞くだけでなく、参加者の方が現在悩んでいることをご相談できる機会として設けました。おおよそ10分ほどの時間ですが、一番気になっているところについて相談いただくには十分な時間です。専門家からアドバイスを妊活成功の知恵として活かしていただきたいと考えています。(2)血流計測定体験と結果のアドバイス(無料・希望者全員対象)血流計という機械測定でわかる体の状態について、漢方を学んだ薬剤師が結果の説明とアドバイスを行います。測定により、末梢血管抵抗値や血管の緊張度(TP-KS)、脈の波形が測れ、血流バランスや自律神経の状態が推察されます。測定結果をお渡ししますので、体づくりの参考にしていただけます。(3)自律神経測定体験(無料・当日受付先着15名)自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが測定できる機械です。5分程度の測定時間のため、限定数でのご案内となります。結果については詳細をプリントしてお渡しいたします。3. セミナー詳細情報について日にち:2024年4月13日(土)時間 :14:30~18:40 (開場14:00)定員 :50名会場 :東京国際フォーラム G610 アクセス:*JR線「有楽町駅」より徒歩1分「東京駅」より徒歩5分(京葉線東京駅とB1F地下コンコースにて連絡)*都営地下鉄有楽町線「有楽町駅」(B1F地下コンコースにて連絡)千代田線「二重橋前駅」より徒歩5分/「日比谷駅」より徒歩7分丸ノ内線「銀座駅」より徒歩5分銀座線「銀座駅」より徒歩7分/「京橋駅」より徒歩7分三田線「日比谷駅」より徒歩5分・スケジュール(予定)14:00 開場14:30 開演14:40 趙 貞華先生講演15:40 体験会・個別相談(趙先生:限定6組)16:45 両角 和人先生講演17:45 質疑応答17:55 体験会・個別相談(両角先生:限定6組)18:40 終了予定4. 参加費や申込方法など・費用…無料(参加費・個別相談・体験会すべて含む)・参加条件…既婚・未婚にかかわらず将来赤ちゃんを希望されている女性・男性※カップルでの参加大歓迎。※18歳未満の方の参加はお断りしています。※お悩みの方以外の参加はお断りしています。・申込方法…事前申込が必要です。以下の申込フォームよりお申し込みください。氏名・メールアドレス・ご年齢・婚姻状況・セミナーを知ったきっかけ・医療関係者かどうか・個別相談の希望有無についてご入力ください。ご年齢・婚姻状況・医療関係者かどうか、については講演内容の参考とさせていただきます。これら以外の入力は必須ではございませんので、可能な範囲で入力のご協力をいただけましたら幸いです。また、「ご質問・コメント」の欄に講師への質問を記入いただきますと、当日の講演内容に盛り込ませていただきます。▼申込フォーム ※個別相談をご希望の方は申込フォームより事前にご予約下さい。希望者多数の場合はキャンセル待ちとなる場合がございます。5. 希望者に嬉しい参加特典付き講師との個別相談や測定体験会以外にも、以下2つの参加特典をご用意しています。・妊活相談無料券&特別優待券(10%OFF)妊活相談無料券では、店舗で1時間ほどの漢方相談を無料で受けることができます。通常、店舗で相談のみをご希望の場合、相談料が1万円かかります。ただし漢方薬をご購入の方の相談料はかかりません。相談では、妊活のお悩みを解決するために漢方薬でサポートできること、ご本人やパートナーの体質のこと、妊活のプランなどについて、中医学アドバイザーからの説明やアドバイスが受けられます。実際に漢方薬を服用するかどうかはご相談の上でお決めください。無料相談後に漢方薬の購入を希望される場合には、初回10%OFFでご購入いただけます。・妊活鍼灸優待券(5,500円OFF)妊活鍼灸優待券では、妊活のために開発された誠心堂オリジナルの鍼灸治療「三焦調整法」の施術を初回セミナー優待価格で受けられます。三焦調整法とは体を3つの部位(上焦・中焦・下焦)に分け、血流やその偏りを調整する方法です。人の体内を流れる血液量は限られていますが、現代人は脳を使うことで上焦に血液が偏りがちです。卵巣・子宮や精巣が位置する下焦の血流を良くすることで、機能をサポートします。▼参加特典の申込方法ご希望の方は、セミナー会場限定でプレゼントいたします。会場で配布する所定の用紙をご記入の上、店舗相談受付ブースにお越しください。当日スケジュール■昨年の妊活セミナーアンケート結果&参加者の声昨年4月にも両角 和人先生と趙 貞華先生が講演する妊活セミナーを開催し、参加者46名(うちご夫婦12組)のうち32名の方に回答いただきました。その時の参加者からの声とアンケート結果をご紹介します。・趙 貞華先生の講演についてとても良かった・良かった→100%・両角 和人先生の講演についてとても良かった・良かった→100%・セミナーで期待していた情報が得られたかどうかはい→100%趙 貞華先生のご講演について両角 和人先生のご講演について期待していた情報が得られたかどうか・アンケートに記載してくださった参加者の声*両角 和人先生の講演について「個別対応の治療戦略等、今後のライフプランに影響を与えるであろう内容を聞くことができました。次回の採卵に向けて参考にします」「感情も科学。患者側もベストを尽くすけれど、それだけでなく医療者側も日々悩まれながらプロフェッショナルとしての質の高い治療をなされているのがよく分かりました」「腹腔鏡手術について、不妊治療をしていて初めて耳にしました。また治療面だけでなく、精神面でも大切な事を教えていただけてとても励みになりました。」「先生の人柄や研究内容、現在の治療のオペなどの話が聞けて、そんな問題があることを初めて知ることができた。これらの問題があるのなら、ただ採卵を続けても妊娠できないと思った」*趙 貞華先生の講演について「内容が非常にわかりやすく、有効となる食べ物が具体的に知ることができてよかったです。先生のあたたかい人柄も伝わりました」「タイプ別の治療法(運動・生活習慣・食生活・つぼ)の説明があり、理解を深めることができました」「夫婦で参加させていただきましたが、男性も積極的に体質改善に取り組むこと・夫婦一緒の妊活の必要性を教えてくださったことがとても良かったです」「40歳中盤の方でも自然妊娠した事例がいくつもあり、あきらめず受精卵の質を高める事の大切さを勉強させていただきました」■主催:株式会社誠心堂薬局について株式会社誠心堂薬局は創立37年を迎える老舗の漢方薬局で、現在では東京と千葉に漢方薬局と鍼灸院を20店舗展開しています。業務形態として、漢方相談専門薬局「漢方薬誠心堂」、漢方と鍼灸の総合相談室「誠心堂漢方館」、中医学による鍼灸治療院「鍼灸院爽快館」、オンラインショップがあり、お客様のお悩みやご希望に応じて中医学の力を活かしたプランをご提案しています。店舗には、中医学アドバイザー(中医師や国際中医専門員、臨床中医専門師といった中医学の資格を有する専門相談員)および薬剤師・登録販売者・鍼灸師が勤務しており、それぞれの得意分野を活かし総合的なケアを目指しています。年間1万件以上の相談をお受けし、特に妊活相談においては年間妊娠者350名、うち40代の妊娠者年間100名の実績を有しています。生殖医療専門医とも連携し、中医学だけでなく西洋医学と連携したアドバイスを行っているという特徴があります。■セミナー参加申込についてフリーダイヤル0120-569-393(誠心堂薬局、日祝以外9~18時)申込フォーム 【会社概要】会社名 : 株式会社誠心堂薬局本社所在地: 千葉県市川市南行徳3-18-23代表者 : 代表取締役 西野 裕一設立 : 1987年3月URL : 事業内容 : 薬局の経営、医薬品及び医薬部外品の販売、鍼灸治療院及び接骨院の経営、化粧品の輸入及び販売、前各号に附帯する一切の業務 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月27日妊娠初期は、新しい命の誕生に向けて体が大きく変化する時期です。特に、妊娠に伴う急激なホルモン変化は、メンタル不調の原因となることも。今回は、妊娠初期に起こり得るメンタル不調にどのようなものがあるのか、そしてその対策について解説します。あなたやあなたの周りの人が、妊娠初期を少しでも快適に過ごすための一助となれば幸いです。妊娠初期に起こりやすいメンタル不調妊娠初期には、体が子どもを育むために必要なホルモンが大量に分泌されます。このホルモンの変化が、気分の変動、不安感、抑うつ感といったメンタルの不調を引き起こすことがあります。例えば、一般的によく知られている「つわり」も、体だけでなく心にも影響を及ぼす場合も。また、妊娠が明らかになると、将来への不安、育児や経済面での心配、体型の変化に対する不安など、様々なストレスが生じるでしょう。具体的な事例と対策事例1:不安感と抑うつAさんは、妊娠が判明してから、将来への不安で夜も眠れない日が続きました。また、つわりの辛さによって外出が難しく、孤独感を強く感じるようになりました。<対策>Aさんは、医師との相談を経て、短時間でもいいので日光を浴びること、栄養バランスの取れた食事を心がけること、無理をせず休息を取るように心がけました。また、パートナーや家族、友人とのコミュニケーションを大切にし、心の支えとなる人とのつながりを持つことで、徐々に不安感が軽減していきました。事例2:気分の変動Bさんは、妊娠初期に入ると、些細なことで涙が出たり、急にイライラすることが増えました。自分でもコントロールが難しいと感じ、困惑していました。<対策>Bさんは、医師との相談を経て、この気分の変動が妊娠によるホルモンの影響が招く自然な変化であり、自分に異常があるわけではないということがわかりました。なぜ不安定になってしまうのかを理解できたことで、自分の感情を受け入れることができるように。深呼吸や軽い運動、趣味の時間を持つことで、心を落ち着ける方法を見つけました。また、パートナーに自分の感情を共有することで、理解とサポートを得ることができました。栄養面での対策妊娠初期は、メンタルの健康を支えるためにも、栄養面での対策が重要です。バランスの良い食事は、体だけでなく心の健康にも良い影響を与えます。特に、ビタミンB6やオメガ3脂肪酸は積極的に取り入れるといいでしょう。またビタミンB12や葉酸も、不足してしまうとうつ病に関連する可能性のある栄養素です。そのほか、鉄分などの栄養素も不足しないように気を付けましょう。妊娠中に不足しがちな栄養素をまとめて摂取できる、妊婦さんむけのマルチビタミンもありますので、そういったサプリメントを活用するのもいいですね。サポート面での対策妊娠中は周りに頼ることも大切です。自分一人で抱え込まずに周囲の人に助けを求めましょう。パートナーの他にも、両親に頼ったり、かかりつけの産婦人科の助産師に相談したり、自治体のサポートを受けたりと、色々と選択肢があります。家事支援サービスなどを利用することで、心の負担を軽くするのもいいですね。妊娠中から産後にかけては特に、ママ自身が心安らかに過ごせることを優先させましょう。おわりに妊娠初期に感じるメンタルの不調は、多くの人が経験する自然な反応です。しかし、その度合いは人それぞれであり、みんなが同じというわけではありません。もし不調を感じた場合は、自分に合った対処方法を見つけることが大切です。お腹の赤ちゃんのためにも、ママ自身のメンタルを保つことは非常に重要です。無理をせず、自分の体と心に優しく接することを心がけ、妊娠生活を送りましょう。そして、不安や悩みが大きい場合は、医師や専門家に相談することをおすすめします。あなたが快適な妊娠期間を過ごすために、周りのサポートを積極的に活用してくださいね。©japolia/Adobe Stock ©buritora/Adobe Stock筆者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2024年02月18日糖尿病は、体が血糖値を適切に管理できなくなる病気です。重症化するまでほとんど自覚症状がなく、気づいたときには合併症が進行しているケースも。また、妊娠出産時に女性が発症することのある妊娠糖尿病は、将来の糖尿病発症のリスクとなるほか、妊娠出産自体にも悪影響を与えることもあります。そこで今回は、女医の筆者が「糖尿病になりやすい人」の特徴や「糖尿病を防ぐための生活習慣」などを解説します。そもそも、糖尿病って?糖尿病は、体が血糖値を適切に管理できなくなる病気です(※1)。糖尿病の怖いところは、重症化するまでほとんど自覚症状がなく、気づいたときには合併症が進行していること。糖尿病は年齢とともに有病率が上がっていくことが知られていますが(※2)、若い女性でも罹患することはあります。また、糖尿病を発症するに至らなかったとしても、糖尿病になりやすい生活習慣を持続していたら、将来糖尿病を発症するリスクが高まります。糖尿病の分類:ほとんどの方は生活習慣病です糖尿病には大きくわけて1型糖尿病と2型糖尿病があります。このうち、2型糖尿病は体質や高カロリー食、高脂肪食、運動不足などが原因と考えられている生活習慣病です(※1)。2型糖尿病は最も一般的な糖尿病で、糖尿病患者さんの大多数はこのタイプとされています。一方、1型糖尿病は自己免疫疾患の一種で、発病と生活習慣にはあまり関係がないタイプ。今回の記事では、日本で予備軍も含め2,000万人以上の患者さんがいるといわれる(※4)、2型糖尿病の予防と対策について解説していきます。日本人はもともとインスリンの分泌量が少なく、糖尿病になりやすい体質だといわれていますので、注意が必要ですね。あなたはいくつあてはまる? 糖尿病のリスク要因そもそも糖尿病とはどういう状態かについて見てみましょう。まず、食事をして血糖値が上昇すると、それを低下させるためにすい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。このインスリンの分泌量が低下したり、あるいはインスリンの効き具合が低下したりすると、体内でインスリンの作用が不足する状態になります。これによって上昇してしまった血糖値のコントロールができなくなっている状態が糖尿病です。2型糖尿病のリスク要因として、以下のようなものが指摘されています(※3)。遺伝的要因(祖父母、父母、兄弟姉妹などが糖尿病)肥満不健康な食生活ストレス運動不足加齢ただ、適切な食事をとり、適度な運動をして肥満に気をつけていれば、2型糖尿病を防ぐ、あるいは発症を遅らせることができるとされています。要注意! 糖尿病の初期症状糖尿病の初期や軽度のうちは、実は症状がかなり乏しいため、なかなか自分では気づかないことが多いとされています。何かの症状を自覚する前に、健康診断などでたまたま指摘されるというケースが多いんですね。ただ、気づかないまま放置していると、のどが渇く、水をたくさん飲む、トイレに行く回数が増える、疲れやすくなるといった症状が出てくるといわれています。女性なら知っておきたい、妊娠糖尿病とは?妊娠糖尿病という病気を聞いたことがありますか?それまで異常がなかった女性でも、妊娠によって身体への負担がかかることで、糖代謝に異常が現れることがあります。それが、妊娠糖尿病です。妊娠糖尿病になると、巨大児のリスクが高まったり、最悪の場合は子宮内胎児死亡につながるなどの悪影響があるとされます。また、帝王切開率や妊娠高血圧症候群のリスクが上がるなど、妊娠や出産に関するトラブルにつながるともいわれています。妊娠糖尿病は、出産してしまえば改善することが多いとされますが、将来的に2型糖尿病を発症する人が多いと考えられています。それだけではなく、脳卒中や狭心症、心筋梗塞といった動脈硬化で起こる心血管病のリスクも高いことが知られています。健康に過ごすためだけでなく、大切な妊娠出産のためにも糖尿病予防が重要なんですね。糖尿病にならないための生活習慣のポイント健康的な食生活、定期的な運動、十分な睡眠、ストレス管理と適正体重の維持は、2型糖尿病の予防につながると考えられています。特に血糖値を上げない食生活を送ることが大切です。健康的な食事野菜は一日350g以上の摂取が推奨されています(※5)。食事のはじめに野菜をしっかり摂ると、血糖値の上昇がゆるやかになり、すい臓への負担も減少して、糖尿病予防につながります。また、糖分を多く含んだ甘いジュースやお菓子の摂取は血糖値の急上昇を起こして糖尿病のリスクになるため、なるべく控えましょう。ご飯やパン、麺類などの主食類はおいしいですが、でんぷん質を多く含む主食類の摂りすぎは血糖値を上昇させ、すい臓の疲弊や肥満を招きやすいとされるので注意が必要です。主食がないとおなかが減るという方は、食物繊維の含有量が多いものを選ぶようにしましょう。全粒粉パンや全粒粉小麦を使ったパスタなどは血糖値の上昇がゆるやかであるとされています。間食したい場合は、チーズなどの乳製品やナッツ類のように糖質の含有量が少ないものをチョイスするようにしましょう。定期的な運動週に数回、30分以上の運動を心がけるとよいでしょう。運動は、筋力を鍛えるレジスタンス運動と、有酸素運動を組み合わせて行うのがおすすめです。運動それ自体でのカロリー燃焼効果は実は少ないのですが、運動によって代謝が活性化することや、適度な疲労感で夜によく眠れること、ストレスホルモンによる身体への悪影響を緩和する効果など様々な作用が期待でき、糖尿病予防だけでなく総合的な身体への好影響があるとされています。ストレス管理上記のように、運動は効果的なストレス対策になります。また、十分な睡眠をとることも、ストレス解消とともにメンタルヘルスを保つためにもとても大切です。睡眠不足だとストレスホルモンが高まり、食べすぎや肥満につながりやすくなるので注意しましょう。自分でできる対策を2型糖尿病は、生活習慣の影響を大きく受ける病気です。日々の小さな行動が、長期的な健康に大きな影響を与えることを忘れずに、健康的な生活を心がけましょう。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 糖尿病※2 厚生労働省.図表1-2-8糖尿病患者数の状況※3 厚生労働省.糖尿病※4 厚生労働省.平成28年 国民健康・栄養調査結果の概要※5 厚生労働省.e-ヘルスネット 野菜、食べていますか?筆者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2024年01月18日《今年も今のところ結婚願望なし、卵子凍結済みで生活してます》11月21日、Xにこう投稿したのは、タレントの指原莉乃。この日、31歳の誕生日を迎えた指原が卵子凍結していたことを明かすと、たちまち話題を呼び、トレンド入りする事態に。昨今、”卵子凍結”が女性のライフ、キャリアプランの選択を広げるひとつの手段として注目されている。この指原の”卵子凍結”の報告に対し、Xでは《うちは不妊治療してたから卵子凍結は素晴らしい判断だと思う》《結婚願望は無くても、子供は産める選択肢を拡げるのはいいよね》《わたしも検討したいって思えた!!!》など、共感が続々と寄せられている。東京都は今年9月から18〜39歳の都内在住女性を対象に、一定の条件下で卵子凍結の費用を最大30万円支援する助成金制度を開始している。都が”想定の2倍以上の2160人から申し込みがあった”と明らかにしている通り、卵子凍結はキャリアと出産を両立したい若い女性などから期待された選択肢のひとつとなっているのだ。一方で、X上では医療関係者による安易な卵子凍結のリスクを指摘する投稿も目立った。産婦人科医の宋美玄先生は、卵子凍結は「魔法でも保険でもない」として、正しい知識を得てほしいと指摘する。今回はそんな宋先生に、卵子凍結のメリットとリスクを解説してもらった。■未受精卵の凍結は、受精卵の凍結に比べ子供を授かる確率は低くなるそもそも卵子凍結には、受精卵の凍結と未受精卵の凍結の2種類があるが、今回話題になっているのは、後者の未受精卵の凍結だ。「未受精卵の凍結の中には、”医学的適応”のものと”社会的適応”と呼ばれるものがあります。医学的適応は、若くしてがんになって抗がん剤治療や手術が必要になった場合、そのまま治療すると将来子供ができなくなってしまうから、先に卵子を採っておくというもの。一方で、社会的な卵子凍結は、今パートナーは決まってないけれど、将来妊娠できるように未受精卵の状態で保存しておくというもので、より幅広い人が対象となります」しかしながら、認識しておきたいのは、卵子凍結は”将来の妊娠”を確実に約束するものではなく、過信は禁物だということ。「まず、受精卵の凍結に比べて未受精卵の方が子供を授かる確率は低くなります。卵子の中にはそもそも受精しない卵があるためです。確実に受精した卵子だけを凍結する通常の不妊治療に比べて、未受精卵はそのひとつ前のステージとイメージすればよいでしょう。さらに、解凍の技術が難しいことも加わります。未受精卵はブヨブヨのイクラのような状態ですが、受精卵はある程度細胞分裂が進み肉のような状態になっています。イクラと肉でイメージするとわかりやすいと思いますが、細胞がぎっしりしている方が解凍しやすいのです。これらの理由から、未受精卵は受精卵に比べて妊娠の確率が低くなります。仮に10個の卵子を凍結しても、その10個全部を受精卵として体内に戻せるというわけではないということです」■現時点では卵子凍結から子供を授かる割合は高くないまた、費用にくわえて体にかかる負担も大きい。「不妊治療も保険適応の前は高かったですが、卵子凍結も高額です。費用はまちまちですが、保管料は別として、採卵から凍結までは100万円いかないくらいが相場です。また、保管料は保管容器のキャパシティもありますし、保管する卵子の数と年数が増えればその分上がります。採卵は、膣の奥から針を刺して行いますが、腹膜という痛みが生じやすい場所に針を刺すので痛みはあります。麻酔もできますが、麻酔に伴うリスクもあるし時間もかかります。また、たくさん卵を取るために排卵を誘発する注射をしますが、卵巣過剰刺激症候群といって、お腹や胸に水が溜まったり、脱水で命に関わるような合併症を引き起こす可能性も無視できません。男性の精子を採取するのに比べ、女性の卵子を取り出すのはすごく大変なんです」そして、海外の事例を見ると、卵子凍結から実際に子供を授かる割合は決して高くはないということも知っておいた方がいいという。「’22年10月のイスラエルの報告だと、‘11年から’18年の間に446人が卵子凍結を行って、その卵を利用しようとした人は57人、最終的に生まれた赤ちゃんは13人です。ある程度若いうちに採卵した方が卵質はいいのですが、若い人の場合、その後パートナーと出会って自然に妊娠して使わないというケースもありますし、逆に40歳くらいで採卵しても45歳までには体に戻すので、それまでにパートナーに出会えるかもわからない。凍結した卵子を使わないケースが多いことに加え、実際に卵子を使用した人のうち子供を授かったのが約2割と決して高くはないのが実情です」卵子凍結をする場合は、年齢が若い方が卵の質がよく、凍結しておいた方がいいとされる卵の数も少なくていいそうだ。「一般的には、若いうち、30代半ばくらいまでの卵子の方が成績はいいです。凍結自体はお金さえ払えば長期間でも可能。卵子を戻す際の着床に関しては年齢はさほど関係ないですが、高齢になる程ほかの合併症のリスクは増えます。また、凍結する卵子の数は決まっていませんが、文献から抜粋すると、34歳で10個、37歳で20個、42歳で61個ぐらいあると、大体4人に3人は赤ちゃんを授かるとされています。ただ、加齢とともに卵は採れにくくなるので、42歳で61個を一度に採卵するのは物理的には難しいです」■卵子凍結は女性にとっての希望の光だからこそ、正しい知識をここまではシビアな話も多く出たが、宋先生自身も人生の状況次第では卵子凍結という選択をしたかもしれないと話す。「たぶん私も30歳くらいでパートナーがいなかったら卵子凍結をしたと思います。自分は30代前半で留学しましたが、やっぱり妊娠できなくなるのが不安で途中で帰国して出産しています。もし自分にそうした選択があったらまた違った人生だったかなと思います」宋先生は、卵子凍結は希望の光であると同時に、安易に勧められている状況に懸念を抱いているのだという。「女性が加齢とともに妊娠しづらくなるということは、今までならどうしようもないことでした。適齢期にパートナーがいるとも限らず、そういう人にとって卵子を保存できるというのは非常に期待されている技術です。ただ、個人の選択肢として卵子凍結はいいと思いますが、公費を投じることは少子化対策としてはコスパが悪いと思います。また、メディアの方で卵子凍結している人たちの”こうだったらいいのにな”という希望がそのまま記事になってるのをよく目にすることも気がかりです。将来的に”妊娠できると思っていたのにできなかった”とならないように、正しい情報を知って選択してほしいと思っています。人生の色々な他の要素とあわせて、やるかやらないか、何歳でやるかを決めていただきたいです」
2023年11月26日ベテラン助産師に妊娠線を予防する方法などを学ぼうヴェレダは2023年12月17日(日)、『助産師による、プレママ マタニティマッサージ セミナー』をオンラインで開催します。同セミナーでは、助産師の浅井貴子氏が、妊娠線を予防する方法や、母乳育児のための乳頭マッサージの方法などをレクチャー。お産の流れや、会陰マッサージの方法についても学ぶことができます。開催時間は10:30から12:00まで、受講料は5,500円(送料込み)です。受講料には、『マザーズ ボディオイル 100mL』または『マザーズ ボディバター 150mL』、セミナー資料、参加特別プレゼントが含まれています。申し込みはヴェレダ公式サイトで12月10日(日)まで受け付けています。妊娠期をサポートする2つのアイテム『マザーズ ボディオイル』は、妊娠初期から産後まで使えるマッサージオイルです。スイートアーモンドオイルがベースになっており、デリケートな肌に潤いをプラスします。1本(100mL)の通常価格は4,180円です。『マザーズ ボディバター』は、肌馴染みが良い保湿クリームです。天然由来成分を100%配合。妊娠期の肌の保湿や産後の肌の引き締めにオススメです。1個(150mL)の通常価格は4,180円です。(画像はプレスリリースより)【参考】※ヴェレダ公式サイト
2023年11月25日美容やエコに関心の高い女性たちが集まるanan Beauty+ clubのメンバー約100人に「妊娠&出産」をテーマにアンケートを実施。妊娠中または出産直後に言われて嬉しかったことや傷ついてしまったこと、喜んでもらえる出産祝いについて聞きました。経験者だからこその意見、参考になること間違いなしです!女性たちの「妊娠&出産」について大調査!今回は、anan Beauty+ clubのメンバーに「妊娠&出産」をテーマに調査。なかなか聞けない女性たちの本音とは?※anan Beauty+ club…美容・健康・エコ好きな女性たち約100名が集まるanan Beauty+の読者組織。Q. 妊娠中&出産直後に言われて嬉しかったことまずは「妊娠中または出産直後に、言われて嬉しかったことを教えてください!」と聞いてみたところ、「初めての子育てで、必死になって夢中であれこれやっていた時に『あなた頑張ってるわよ』と母に言われてビックリ。自分はぜんぜん子育てに対して追いつけなくて、ちゃんとしてないと思っていたから嬉しかった」(37歳・会社員)「妊娠してからおなかの子どものことばかり言われるようになって『元気な赤ちゃんを産んでね』と言われることがすごく重かった。でもカフェで出会ったおばあちゃんに『あなた自身を大事にね』と言ってもらえて、泣きそうなほど嬉しくて今でも忘れられない」(39歳・専門職)「不妊治療をしての妊娠だったので、事情を知っていた同僚が涙を流して喜んでくれた」(40歳・専門職)「かわいいねと声をたくさんかけてもらえて嬉しいです」(35歳・会社員)「産後に結婚式を挙げた時『背中が綺麗』とほめてもらった。授乳中でエステに行けなかったけど、自分なりにダイエットを頑張ってよかったと思えた」(34歳・主婦)今回のアンケートでは、赤ちゃんについて褒められるのはもちろん嬉しいものの、妊娠中や子育て中の苦労に寄り添ってくれるなど、自分に対しても言葉をかけてもらえることに嬉しいと感じた人が多いようです。妊娠と出産を経験をしていない人は特に、ママさんに対して、赤ちゃんのことばかり聞いてしまったり、赤ちゃんにばかり関心がいきがちかもしれません。筆者は子どもがいない出産未経験者ですので、これからはもっとママさんの気持ちに寄り添える言葉をかけたいと思いました。これを言われたら、傷つきます!続いて「妊娠中または出産直後に、言われて傷ついたこと」についても聞きました。妊娠中だと気づかれずに怒られてしまい…「バスで座っていたら『なんであんたが座ってるの! 席譲りなさい!』とおばさんに怒られました。マタニティマークをつけてたいたのにショックでした」(39歳・専門職)確かめもせず、頭ごなしに怒るひとにはなりたくないですね…。妊娠中の人は、カラダに負担をかけないことが大切。バスや電車の優先席にどんどん座るべきです!買い物をしていただけなのに「かわいそう」と言われてしまい…「ワンオペだと買い物に行くのも大変で、産まれたての赤ちゃんを連れて買い物に行ったんです。そしたらお店の人に『かわいそうなことをしている』と言われました。赤ちゃんから目を離すなとも言われるし、もうどうすればいいの!と憤りました」(37歳・会社員)店員さんがそんな失礼なことを言うとは驚きです…。ママさんの事情も知らずに、適当なことを言うお店にはもう行かなくていいに一票!出産時のトラブルにとどめの一言…「出産直後、トラブルで出血が止まらなくなってしまったんです。助産師さんは『大丈夫よ!』と励まし続けてくれましたが、お産を担当した医師には『こういうことはめったにないんだけどね』と言われてしまい、死ぬのかなと思いこわくなりました。すごく傷ついたので、助産師さんにこっそり訴えました。その後、出血が止まらず処置のため大きな病院へ救急搬送されてまた出産した病院に戻ると、無料で一番良い部屋にグレードアップされていました」(40歳・専門職)言う必要がないことを言ってくる人っていますよね。悪気なく言ってきたとしても、妊婦を不安にさせるなんてひどいです。しかし医師の方は、言った後すぐに反省したのかもしれませんね。無料で一番良い部屋にグレードアップは羨ましい!経験者に聞いた「喜んでもらえる出産祝い」最後に妊娠&出産経験者の女性たちに「喜んでもらえる出産祝い」についても教えてもらいました。「2人目の出産祝いの場合は、もうおくるみや服などは揃ってると思います。そのため友人には離乳食やおやつをたくさんあげたら、喜んでもらえました!」(31歳・会社員)「子どものものではなく、あえてママが頑張ったということで、高級なパジャマをあげたらとても喜んでもらえた」(36歳・専門職)「少し大きめの洋服。新生児や乳児の服はたくさんもらうし、すぐ着れなくなるので、少し成長してから着られる服は喜んでもらえた」(39歳・主婦)「私自身、友だちからそうしてもらって嬉しかったのは"予算を伝えて欲しいものをプレゼントしてもらうこと"。抱っこ紐や自分では買わないハイブランドの子ども服など、本当に欲しいものをプレゼントしてもらえて助かった」(38歳・主婦)さすが妊娠、出産を経験した女性たち。参考になる回答ばかりです。出産祝いだからだといって赤ちゃんのものを必ずあげるとは決まっていませんから、ママが喜ぶものをあげるのも素敵!筆者は友人に、赤ちゃん用のスタイや洋服をあげたことがありますが、今思うと、すでにたくさんもらっているものをあげてしまっていたかも。他の人とかぶらなそうなものや、友人であればあらかじめ欲しいものを聞いておくというのも大いにアリです。また他には「名前入りのぬいぐるみ」「おむつタワー」というコメントも挙がりました。いかがでしたか。将来的に妊娠、出産をしたいと思っている人はもちろん「妊娠出産が自分には遠いかも…」と思った人こそ、ぜひ今回のアンケート結果を参考にしてください。(C)HETAREPANDA/AdobeStock文・市岡彩香
2023年11月11日時代は変わっていくというのに、妊娠の適齢期は変わらない。これって、今を生きる女性にとっては、かなり難しい問題ですよね。女性も社会進出し活躍する現代では、一般的に「妊娠適齢期」としてのイメージがある20代後半〜30代前半は、キャリアや私生活が充実する時期でもあります。周りを見渡してみれば、まだまだやりたいことがあってパートナー探しが進んでいない女性もいるし、キャリアアップの時期と妊娠適齢期が被ってしまい、悩んでいる女性も。なんでこんなに悩んでしまうのか、と聞かれれば……私たちには分からないからです。いつ産めばいいのかも、そしていつまでに産めばいいのかも。妊娠・出産は女性の人生設計に大きな影響を与えますし、子育てがはじまれば、仕事や趣味に割く時間は減ってしまうかもしれません。そもそもいざ産みたいと思っても、一緒に子どもを育てるパートナー選びに苦戦しているうちに、時間が過ぎてしまうかもしれない。本当は、こういったことに困らないために「妊娠可能時期」から逆算した行動を取りたい。病院では「個人差がある」と言われてしまい、結局自分では意思決定できない……はいはーい、私もそうでした。定期検診や、早めのパートナー探しも大切。ですが、それだけで不安が拭いきれないのは、自分の現状がよく分からないから。パートナーがいる人もいない人も、自分の身体のことを知ってみるのは大切。人生に悩む全女性に読んでほしい本、みつけました。【この本を読んで分かること】・「産める時期」逆算に役立つ不妊リスクについて・「低用量ピル」や「卵子凍結」など、意外と理解できていない婦人科治療のメリット・気づかないうちに卵子・卵巣を老化させる原因と、老化予防につながるTips知らないことがリスクにつながる!?生活と隣り合わせの不妊リスク将来のことって、早めに考えておくに越したことはないけれど、色々決めすぎてしまうと、計画が変わった時にダメージが大きいもの。だから私たちは「いつまで産めるのか」を知りたいと思ってしまうのです。婦人科の定期検診だけでは安心できなかった私が手に取ったのは『結婚していない。けど、いつか子どもが欲しい人が今できること(仲栄美子著・ダイヤモンド社)』という本。まさに、自分の状態にピッタリの本だったからです。「いつか子どもは欲しいけれど、色々事情があって今じゃない」「いらないとは言い切れないけれど、今すぐ子どもが欲しいわけじゃない」。最近は女子会でも、こういった意見を持つ女友達が増えてきました。けれどみんなの表情は、私と同じように不安そう。不安があるのに、何もできない現状にモヤモヤして、この本を手に取りました。著者の仲栄美子さんは、産婦人科の専門医師。仲先生自身も、20〜30代のうちは充実したキャリア生活を送っていて、気がついた時には不妊になってしまい、結局子どもを授かれなかったのだといいます。本の冒頭では「卵子は35歳くらいから老化すると言われているけれど、その進行は人それぞれ」と語られていました。けれど仲先生によれば、日常生活の改善が、卵子老化を遅らせるきっかけになる場合もあるのだそう。序章ではまず、私たちが知りたかった「いつまで産めるのか」が解説されます。婦人科検診のついでに聞いたり、WEBで検索したりしているだけではいまいち理解できなかったことが分かりやすく書いてあるので、私はちょっと怖くなりました(笑)。高齢出産のリスク、起こり得る問題、婦人科系の病気、性病……産みづらくなる要因はいくつもあるのに、何もしなければ卵子の数はどんどん減っていくばかり。なんとなく分かってはいたことなのに、実際に分かりやすく説明されてみると、女性の身体はさまざまなリスクにさらされ続けているように感じました。それだけではなく、日常の生活習慣の中で、気づかないうちに不妊のリスクを引き上げてしまうこともあるそう。「身体のために」とよかれと思ってやっていたダイエットが、実は不妊のリスクを上げていることもあるなんて……!改めて、知らないこと自体がリスクでもあると、根本的に気づかされました。なんとなくしか知らなかった。低用量ピルのメリットをはじめとした婦人科知識不妊リスクに関しての基本的な知識は理解できたものの、やっぱり個人差があるということも、拭えない事実。だから本の中では、定期的な婦人科検診も進められていました。中でも、検査項目の基本料金表が掲載されていたのが参考になりました。プレコンセプション検査やブライダルチェックは病院によりかなり金額がマチマチなイメージがあったのですが、基本料金表と照らし合わせれば、法外に高いクリニックでの検査は避けられそう。それに、普段何気なく飲んでいる低用量ピルに関する正しい情報を得られたことも、大きなメリットでした。現在はオンライン処方で低用量ピルが手に入るようになり、非常に便利になりました。しかしオンラインクリニックには毎月の定期検診などがなく、対面での診察もないことが多いので、自分では体調の変化に気がつけなかったり、低用量ピルに関する細かな疑問が解決できなかったりすることも多いもの。というかぶっちゃけ、生理が軽くなること以外に、薬に関する説明を受けた覚えもありませんでした。本の中ではピルのさまざまな効果が説明されており、ピルで卵巣を守ったことで、高齢出産を成功させたスポーツ選手の体験談も。改めて「飲んでいてよかったな」と思うことができました。こうして読んでみると、婦人科系の知識についてなんとなく気になっていても、よく調べずに終わりにしていたことがたくさんあったことに気づかされます。自分の飲んでいる薬の効果にしても、最近よく聞く「卵子凍結」にしても、知ってはいるのによく分かっていなかったことばかり。ネットで調べても出てくるのかもしれないけれど、自分で正しいか確かめることができませんから、本を読むだけで正しい情報が手に入るなら、こっちの方がお手軽です。ストレス、不眠……日常の行動が身体を老化させていく!?本の後半には、生活習慣と卵子の関わりについても書かれており、かなり目からウロコな情報も。仲先生によれば、睡眠や食事習慣、アルコール習慣など、毎日のあたりまえの行動が、自分の卵子を人以上に老化させている可能性があるのだそう。だからって「早く寝ろ」「酒は飲むな」と終わらせず、睡眠の質を改善する食べ物や、老化につながらないアルコール習慣などの記載があったのもうれしいポイント。忙しく働く私たちにとって、睡眠や食事は改善したくても難しい場合も多いので、正しい生活を補助する知識について知れたのがよかったです。それに、こんな耳のイタイ話も。日々の生活の中で身体を固めてしまい、コリや痛みに苦しんでいるというビジネスウーマンは多いと思いますが、身体がカタイことも、妊娠にはあまりよろしい状態ではないそう。ガーン‼身体がカタイことが不妊に直結するというわけではないですが、冷えや痛みによるストレスは女性の身体にも悪影響を与えるようです……。さまざまなセルフケアの選択も紹介されていたので、私もいつくかルーティンに取り入れてみることにしました。ストレス、という言葉が出ましたが、本を読んでいく中で、やはりストレスは万病のもとだと再認識しました。ストレスのせいで睡眠の質が落ちれば、美容にもよくないし元気も出ない、その上身体の老化にもつながるというのだから、百害あって一理なし。これも、なんとなく分かっていたことではありますが、無意識に目をそらしていたんだと気づきます。だって、ストレスは溜まるものだから、しょうがない。でも、そんなストレスをタバコや過度なアルコールで解消していたら、身体への負債は溜まるばかりです。本を読むということは、じっくり腰を据えて考えること。そして、読書の中では自分との対話も行われます。SNSやネットでなんとなく見ていた情報よりも、一つひとつの情報の解像度が高くなります。読み終わった時に思ったことは「できることから変えていこう」という自分の気持ち。卵子や卵巣が、自分の年齢より若返ることはないといいます。だから、私たちにできることは、少しでも身体の老化を防ぐことだけ。子どもを産めるタイミングがいつかは分からなくても、老化予防の生活習慣が、私たちにとってデメリットになることはまずありません。将来の自分のために、今できることをやっておこう。自分の身体を愛するきっかけとなってくれた、いい本でした。(ミクニシオリ)
2023年10月21日オンライン診察でピルを処方するサービス「スマルナ」を運営するネクイノは、世界避妊デー(9月26日)、国際セーフアボーションデー(9月28日)※に合わせ、スマルナユーザーを対象に、SRHR(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)のうち、特に妊娠・避妊・出産・中絶など生殖に関わる「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」について意識調査を実施しました。※国際セーフアボーションデー:安全な妊娠中絶のための権利の日※このレポートで記載している「女性」とは生物学的女性を指しています。■<妊娠について>半数以上が今後妊娠を希望していないまず、今後の妊娠意向について調査したところ「今後妊娠を希望している」と回答した人は26.3%、「希望していない」と回答した人は52.5%となり、半数以上が今後妊娠を希望していないことが明らかになりました。今後妊娠を希望していない理由として最も高かったのは、「子どもを産み育てること自体に不安があるから」(49%)次いで「経済的に余裕がないから」(43.3%)、「自分自身のことに時間やお金を使いたいから」(41.3%)でした。また、約3人に1人(29.9%)が「子どもを欲しいと思ったことはないから」を理由に挙げていることがわかりました。続いて、今後妊娠を希望していないと回答した人に「もし予期しないタイミングで妊娠がわかった場合、あなたならどうするか」と聞いたところ、「まずはパートナーに相談し、話し合ってから決めると思う」(38.6%)、「中絶を選ぶと思う」(28.6%)、「妊娠を受け入れ子どもを出産することを選ぶと思う」(18.8%)でした。予期せぬ妊娠が起こった際、妊娠を希望していない人においては約3人に1人が「中絶を選ぶと思う」と回答していることがわかりました。また、「中絶を選ぶと思う」と回答した人を年代別で見てみると、10〜20代と45歳以上で高い傾向にあることが明らかになりました。10〜20代の若い世代では「子どもを産み育てる不安から」「今後のライフプランを考えて」、45歳以上では「自身の年齢的な理由から」が理由として高く挙がっています。■<避妊について>半数以上が避妊法として低用量ピルを選択続いて、「今後妊娠を希望していない」または「未定」と回答した人がどんな避妊法を行っているかを調査すると、最も高かったのは「低用量ピルのみ」(28.6%)、次いで「コンドームのみ」(25.2%)「低用量ピルとコンドームを併用」(22.2%)となりました。今回の調査では半数以上が避妊法として低用量ピルを選択しており、そのうちコンドームと併用している人も2割以上いることがわかりました。さらに、性行為後72時間以内に服用した場合、約85%の妊娠阻止率があると言われている緊急避妊薬(アフターピル)について知っているか質問したところ、「知っている」と回答した人は90.6%でした。しかし、「知っている」と回答した人に緊急避妊薬の効果や飲み方について質問したところ、半数近くの人が「定期的な避妊法として効果が得られる」「避妊に失敗した日から1週間以内に服用すれば良い」「服用することで100%妊娠を防ぐことができる」「将来の不妊に繋がる」「健康への影響がある」など緊急避妊薬の服用方法や効果について誤解していることがわかりました。緊急避妊薬の服用によって重篤な副作用が引き起こされたり、将来の不妊に繋がったりすることはないとされています。(※1)どの避妊法も100%の避妊効果があるわけではないため、避妊が失敗したときや不安なときに備えて、緊急避妊薬に関する正しい知識を身につけておくことが必要です。■<中絶について>10代〜24歳で初めて中絶手術を行った人が約7割続いて「中絶」について調査したところ、今回の調査では妊娠の経験がある人のうち中絶手術を受けたことがある人は46.5%と約半数に上ることがわかりました。初めて中絶手術を行った年齢は、10代が最も高く35.6%、次いで20〜24歳が34.2%となり、10代〜24歳で初めて中絶手術を行った人が約7割を占めています。中絶手術を決めた理由のうち最も高かったのは「子どもを育てられる環境ではなかったから(経済面や生活面などから)」が45.8%で約半数を占め、次いで「パートナーや親などに産むことを反対されたから」(15.1%)、「やむを得ない事情による妊娠だったから」(13.3%)でした。中絶手術に至るまでの事情について聞いてみると「相手の協力が得られず避妊できなかった」と回答した人が24.9%、「避妊していたが失敗した」と回答した人が21.3%に上り、約半数のケースで本人の意志とは異なる要因や避妊時のトラブルによって妊娠が起こっていることがわかりました。また、「避妊していたが失敗した」と回答した人にどのような避妊法を行っていたか聞いたところ、「コンドームのみ」が89.6%と多くを占める結果となりました。日本では避妊法としてコンドームを選択する人が約70%(※2) と多いですが、コンドームを使用した避妊法は失敗率が高く、男性主体の避妊法と言えます。女性の一人ひとりが自身の身体や環境、ライフプランにあった避妊法を選ぶために、女性主体での避妊法(低用量ピルの服用や子宮内避妊具の使用など)の普及は大きな課題と言えます。続いて、中絶手術を決めたときの意思決定について聞いてみると、最も高かったのは「パートナーと話し合った上で自分で決めた」(51.6%)、一方で「(自分は産むことを希望したが)パートナーや親など自分以外の人の意志を優先した」が16%いることもわかりました。中絶という選択は、人生に大きな影響を及ぼす可能性があります。自分の決定を自分自身が尊重できるように、あらゆる選択肢を検討し、必要があれば周囲の人や専門のサポート機関に相談しながら、最終的な決定は自分自身で行えることが望ましいと思われます。そして「あなたの経験から、中絶に関して感じていることを教えてください」という質問には中絶手術を経験したことのある人から多くの回答がありました。◇あなたの経験から、中絶に関して感じていることを教えてください・本当は産みたかったが、金銭的な事情や生活面で産むことができなかったのを後悔している(20代)・心身共にかなりの負担がある。生まれてこれなかった子どもへの罪悪感、自分を責める気持ちでいっぱいだった。体調もなかなか元に戻らず、精神的にも不安定な毎日だった(30代)・普通の産婦人科で中絶手術をしたため、周りから赤ちゃんの泣き声が聞こえてきたときに凄く悲しく、中絶した赤ちゃんに対してごめんねと思った。妊娠は望まれる環境でしなければならないと思うので、ピルは手軽な方法だと思う(40代)・中絶を決断した日から何日も涙を流す日が続いた。中絶の決断をしなくてはいけないと分かった時、医師が一緒に泣きながら決断を聞いて、いたわりの言葉をかけてくれた。その後は真剣に向き合ってくれた夫と、優しく声をかけてくれて寄り添ってくれた友人がいたから、私は乗り越えることができたと思う(30代)・何年経っても産んであげられなかった赤ちゃんへの罪悪感は消えない。私が健康でいられたなら…と自分を何度も責めた。だから望まない妊娠をしないように気をつけなくてはならない。これからの未来のためにも(30代)また、他にも当事者を含めた多くの人に中絶について感じていることを回答してもらいました。◇中絶について感じていること・いろんな事情で選択する人がいる。安易にするべきことではないけれど産んで終わりではないからこそ選択肢として必要だと思う(30代)・自身は経験がないが、中絶=避妊をさぼった上に産む覚悟もない無責任な人、みたいなマイナスイメージを持ってる人が多いなと思う。性犯罪とか、知識がなかったとか、相手に嫌われたくなくて断れなかったとか、色々事情があるのだからもっと積極的に認めてあげてほしい(30代)・身体的にも精神的にもダメージを受けるのはどのような理由であれ女性だと思う。中絶へのハードルが下がるからという理由で経口中絶薬の認可に否定的な人がいるが、喜んで中絶をして中絶をしたことを簡単に忘れられる女性はどのような理由にせよいないと思う(20代)・早く薬で中絶が出来るようになってほしい。子どもを産む・産まないを決めるのは権利だし、中絶する・しないを決めるのも権利だと思う。たとえ中絶したとしても、理由があってのことなはず。それが責められる世の中であってほしくないと思う(20代)・アフターピルがもっと身近なものになれば悲しい思いをしなくて済むと思う(40代)・友人が中絶を経験し心身ともにつらい思いをしていた姿を見ているので、病院でカウンセリングなどの精神的な面でのサポートもできるといいと感じた(30代)・パートナーシップに問題があったり、同意が無い状態で起こることが多いと感じているため、性教育や同意の大切さ、妊娠や出産の女性への心身への負担をもっと男女ともに知るべきだと思う(20代)性行為は相手とのコミュニケーションや関係性を築く上でお互いにとっての重要な要素です。そして、中絶をするために性行為をする人はいないでしょう。やむを得ない事情での妊娠や、自身の置かれている環境を深く考えた上で決定した選択は「人生において必要な選択」と受け止められる社会になって欲しいと思います。■経口中絶薬を「聞いたことはあるがよく知らない」は43%続いて、今年4月に承認された「経口中絶薬」について調査しました。経口中絶薬は内服薬を用いて行われる中絶方法で、2種類の薬を順番に服用する薬です。妊娠9週0日までが対象となっています。経口中絶薬を「知っている」と回答した人は34.2%、「聞いたことはあるがよく知らない」と回答した人は43%でした。経口中絶薬を知っていると回答した人のうち、76.1%が正しい知識を持っており関心の高さがうかがえる結果となりましたが、中には「100%中絶できる」「1錠服用するだけで中絶することができる」「どこの病院でも産婦人科医から処方してもらうことができる」など誤解もあることがわかりました。最後に、リプロダクティブ・ヘルス/ライツに含まれる「子どもを産む・産まないを決める権利」について、どのように感じるか聞いたところ400件以上の回答がありました。その一部を紹介しています。◇「子どもを産む・産まないを決める権利」について、どのように感じる?・産むことに比べて産まない選択がマイナスイメージであると感じている。権利であるという意識がもう少し浸透するといいなと思う(40代)・私自身は子どもを産み育てたいという意思があまりないため、権利であってほしいと思う。それ以前に子どもが欲しい人達が、経済などの何らかの事情で諦めてしまう方が問題だと思う。子どもを産むことを決める権利があっても、実際にパートナーがいなかったり経済的に余裕がなかったりすると、実際子どもを産むのは難しい(20代)・女性が主体的に子どもを持つ・持たない生き方を決められるのは良いと思う。少子化は人数ばかり叫ばれているが今いる子に愛情をかけてあげる必要性も考えると養子や里親制度ももっとハードルが低くなって欲しいなと思う(30代)・その人、そのカップル、その夫婦が考え抜いて出した答えに正解も間違いもないと思う。誰もが意見なんてせずに背景を考え受け入れるべき(30代)・妊娠出産のために仕事を辞めたり休んだりすることでキャリアが止まるのは女性だけ。そんな友人たちをたくさん見てきた。「産む産まないの選択」というより「どう生きたいかの選択」。それを自分だけの意思で決められない仕組みには違和感しかない(30代)・子どもを産む・産まないを決める権利はあるべきだが、望まない妊娠を少なくするための対策も同時に必要(20代)・望まない妊娠や身体的な事情での中絶は認められるべきだと思う。ただ避妊に対する知識は全人類持っていて欲しい。妊娠というものが喜ばれるものであって欲しい(30代)■調査結果まとめ今回の調査により、今後妊娠を希望していない人が多くいることやその背景、そして中絶手術を経験している人の約半数が本人の意志とは別の要因や避妊時のトラブルによって妊娠したことなどが明らかになりました。また、1,337名ものスマルナユーザーから寄せられた想いや体験から、妊娠、中絶を経験した人が、その決断に際して苦悩する理由は多岐にわたり、その選択を容易に行えなかったことや自身の意向だけでなく身体的・精神的な健康、家族や周囲の人との関係性、社会的な要因などが深く関係していることがわかりました。リプロダクティブ・ヘルス/ライツという観点から「子どもを産む・産まない」は個人の権利であるという一方で、その選択に関する情報提供や支援体制の充実が社会的な課題として存在します。同社では、「今回の調査が、その社会課題の解決に向けた対策や支援策を導く一助になることを願います」とコメントしています。■調査概要調査対象:スマルナユーザー1,337名(女性)実施期間:2023/07/13~07/27調査方法:インターネット調査回答者年齢分布:10代(18~19歳) 2.6%、20代 42.5%、30代 38.6%、40代 15.1%、50代以上 1.2%回答者の低用量ピル服用率:55.3%(※1)(※2)参照:アフターピルファクトブック(エボル)
2023年09月29日「妊娠したかもしれない」そんなふうに思うきっかけは人それぞれだと思います。生理が遅れている場合や、なんとなく熱っぽい場合、不正出血が起こった場合など。今回はそういった一般的な妊娠の兆候と、勘違いされがちな症状についてお話していきます。Q.生理が遅れている! これって妊娠?まず妊娠を疑う症状として挙げられるのが、生理の遅れです。妊娠すると生理が来ないため、毎月来ていた生理が突然遅れるとびっくりしてしまうと思います。実際に、妊娠すると生理はなくなるわけですが、一方で生理が遅れたからといって必ずしも妊娠していることを示すわけではありません。例えば、これまで生理が遅れることが全くなかった女性であっても、妊娠以外の原因で、生理が遅れてしまうことがあります。仕事や人間関係のストレスなどを受けて、ホルモンバランスが乱れてしまうことで、生理不順につながることがあります。その他にも、急激なダイエットをした場合にも生理の遅れにつながることがありますよ。Q.不正出血があった! これって妊娠?不正出血とは、通常の生理の期間以外の時期に起こる出血のことを指します。インターネットで検索すると、不正出血があった場合に妊娠の可能性があると記載されていることも多いことから、妊娠したのではないかと疑う人も多いようです。実際に不正出血が妊娠の兆候である可能性もありますが、必ずしも妊娠の初期症状として出血が起こるというわけではありません。実際、妊娠が原因で出血が起こる頻度は高くないと考えます。例えば着床出血は、受精卵が子宮内膜に着床するときに起こる出血ですが、妊娠した場合にすべての女性が経験するというものではありません。不正出血の原因としては、炎症がある場合、子宮筋腫などがある場合、ホルモンバランスの乱れがある場合など、他の原因によるものの方が多いのです。Q.乳房が張りやすくなった! これって妊娠?妊娠初期症状として、乳房の張りを感じる人もいます。その他にも、お腹が張る、熱っぽいなども、妊娠の初期に起こりやすい症状です。こういった症状が起こった場合に、妊娠かもしれないと疑う場合もありますが、必ずしも妊娠とは限りません。例えば、ホルモンバランスが乱れて生理が遅れている場合にも、同じような症状が起こる場合があります。一般的に起こりやすいと言われている妊娠初期症状は下記の通りです。・おりものの量が増える・少量の出血がある・お腹が張る、胸が張る、乳頭に違和感がある・やたらと眠たくなる・においに敏感になる、胃がむかむかする・熱っぽくなる・めまいやふらつきを感じる・情緒不安定になる・食欲が増える、もしくはなくなるここで挙げた症状は、妊娠初期に起こりやすい症状ですが、必ずしも妊娠が原因とは限りません。もし、生理が遅れているのに加えて、このような症状が出てきた場合は、市販の妊娠検査薬でチェックしてみましょう。おわりに妊娠の兆候はたくさんあり、必ずしも妊娠というわけではないことが多いです。ただし、生理が遅れていて、気になる症状があった場合、妊娠の可能性がある場合には、市販の妊娠検査薬でチェックしてみるようにしましょう。気になる症状があった場合、例えば、不正出血があった場合など、妊娠ではなくても原因を精査したほうがよいこともありますので、その他の症状と合わせて婦人科で相談するようにしましょう。©︎nfuru/Adobe Stock©︎doucefleur/Adobe Stock著者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは3人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は14万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2023年09月18日シアンの運営する「キラクル」編集部は、アフターピルを服用したことのある女性100名を対象に、「アフターピルによる生活の変化と満足度」についてアンケートを実施しました。■79%の女性は病院でアフターピルを処方してもらっているアフターピルを服用したことがある女性100人に、どこで処方してもらったかアンケートを実施したところ、79%の人が産婦人科やレディースクリニックなど病院で処方してもらったと回答。多くの女性は、実際に病院へ出向いて処方してもらっていることがわかりました。一刻を争うアフターピルの処方で、時間をかけて病院へ出向いているということは、ピル領域のオンライン診療の普及がまだ広まりきっていない現状があると言えるかもしれません。■66%の女性はアフターピルの服用に不安や抵抗を感じているアンケート回答者に「アフターピルの処方に関して不安や抵抗はありましたか?」と聞いたところ、「不安を感じていた」と回答した人は66名。病院で処方してもらった人とオンラインで処方してもらった人の間に偏りはありませんでした。不安や抵抗に関して、以下のようなコメントが集まりました。◇病院で処方された人の口コミ「男性医師に状況を説明するのに抵抗がありました。あと、薬の副作用で吐き気が強くでることがあると説明を受けてかなり不安になりました」「本当に効き目があるのか、間に合うのか。慌てて近所の産婦人科病院に行ってしまったので、知り合いが病院内にいなかったかも不安だった」「ピルに抵抗はないが、値段が高すぎることに抵抗があった」◇オンラインで処方された人の口コミ「料金がいくらかかるのか不安だった」「本当に効果があるのかと不安になりました」「100%ではないと聞いていたから本当にしっかり効くのかわからないという不安が一番だった。正直、妊娠したらどうしようという不安の方でいっぱいでそれどころでもなかった」逆に、不安や抵抗を感じていなかった人は、「アフターピルの効果や副作用は正直関係なく、とにかく早く服用したかった」など、すぐに服用したかったため、アフターピル自体に不安を感じていなかったといった意見がありました。■アフターピルで起こる最も多い副作用は「吐き気・嘔吐」アンケート回答者に「アフターピルの副作用はありましたか?」と聞いたところ、「副作用があった」と回答した人は、半数以下の42名。「副作用はなかった」と回答した女性は58名でした。さらに、「副作用があった」と回答した人に実際に起こった副作用の調査を行ったところ、以下のような結果に。圧倒的に多かったのが、吐き気や嘔吐の症状。42人中37人に吐き気、または嘔吐の症状が見受けられました。処方前に医師や薬剤師から副作用についての説明が義務化されているため、想定できる症状ではあるものの、全体の3分の1以上で吐き気や嘔吐の副作用があるようです。ほかにも、眠気・腹痛・食欲不振などといった副作用があった人も見受けられました。■意外と知られていないアフターピルにかかるトータル費用アンケート回答者に「受診料や処方箋などで、アフターピルを服用するまでにかかったトータルの金額を教えてください」と聞いたところ、1万円以上かかったと回答した人が48%と、全体の約半分が多くの出費を強いられていることがわかりました。アフターピルの需要は高いものの、1回の服用で済むため消費量が少なく、結果的に薬自体が高くなっていることが原因と考えられます。不安を抱えながら病院へかけこみ、服用するまでに1万円以上かかるという大きな負担を、女性だけが背負っている現状が浮き彫りになりました。■薬局でアフターピルが買えることに8割以上が賛成アンケート回答者に、「薬局でアフターピルを手に入れることができるようになることに賛成ですか?反対ですか?」と聞いたところ、81%が「賛成」と回答しました。反対意見はわずか7%と、大多数は薬局でアフターピルを今より簡単に手に入れやすくなることに賛成しています。また、「病院か薬局、あなたはどこでアフターピルを手に入れたいですか?」と質問したところ、以下のような回答が集まりました。約68%が薬局で手に入れたいと回答。やはり、アフターピルが薬局で手に入れられるようになることは、大きなインパクトがありそうです。逆に、病院で処方してもらいたいという人は25%と、4人に1人だけという結果に。現在、アフターピルは病院で受診しなければ合法的に手に入れることができません。病院でのサービスの問題なのか、病院のあとに薬局と2回も別の人と対面しなければならない現状が負担なのか、理由は多く考えられます。少なくとも79%の人が病院で処方してもらっている現状から、もう一度病院で処方してもらいたいと考えている人は少ないようです。■調査概要調査方法:インターネットアンケート調査対象:アフターピルピル利用者100名実施:2023年7月調査実施主体:キラクル編集部( )調査会社:シアン(エボル)
2023年09月09日第1子妊娠中から突然増えた両頬のシミ……。出産後1年ほどで落ち着いてきましたが、40歳を過ぎたこと、さらに第2子妊娠をきっかけにシミが復活。出産して落ち着いたらシミ取りをする! と心に決めて出産に臨みました。しかし、出産後に調べてみると授乳中はシミ取りができないとのこと。授乳期間は毎日コンシーラーをフル稼働して、シミ取りの情報を調べる日々。先日とうとう断乳に成功したので念願のシミ取りに行ってきた体験談を紹介します。★関連記事:頬にもやっとした茶色のシミが! 若々しい肌に生まれ変わりたいアラフィフ女子の奮闘記【体験談】第1子妊娠を機に急に増えたシミ35歳を過ぎて念願の妊娠! うれしさいっぱいの妊婦生活を送る中、毎日鏡を見るたびに増えていく両頬のシミ……。増えていくだけでなくもともとあったシミが大きくなっている気もします。鏡を見るたびに憂うつな気持ちになっていました。調べてみると妊娠中はホルモンの関係でシミやそばかすが増えやすく、「妊娠性肝斑」というそう。妊娠性肝斑は出産をすると徐々に落ち着くとのことで様子を見ることに。その通り、第1子出産後は気になるシミが残るものの、妊娠中にあったシミ、そばかすはほとんど消えました。第2子妊娠中、またシミが…40歳を過ぎて第2子を妊娠。妊娠中また気になるシミとそばかすが両頬に! でも今回は妊娠だけがきっかけではなさそうです。40歳という年齢から、実は妊娠前から両頬のシミが少し気になっていたのです。そして出産後1年たっても第1子の産後と違ってシミが消えないのです。これは妊娠だけが原因ではないとここで気が付きます。年齢的にもシミ以外の肌悩みは多くなってきています。これはなんとかしなければ、とシミ取りについて調べ始めました。シミ取りについて調べた結果はシミ取りを調べると、美容皮膚科、エステと受けられる施設がいろいろとあります。そして顔全体におこなう施術と、ピンポイントでシミを取る施術と施術内容にも違いがあり、施設によって金額にも差があります。調べれば調べるほどどこで受けるのがいいのか、どの施術方法がいいのか、わからなくなってきます。ここで問題が! 施術中子どもたちはどうするか……。私が調べた地域では子ども連れで施術を受けられる施設はありません。1歳を過ぎてもまだまだ後追い真っ盛りの子どもたちをパパが見ていられる時間は2時間が限界。ということは近所にある施設じゃないとだめだ。ということで、私のシミ取りはこうして近所の美容皮膚科に決定しました。受けるのはBBL光治療という顔全体に光を照射し、シミだけでなく肌の状態をトータルでサポートしてくれる施術方法。レーザーより効果が穏やかとのことで、シミ取りをするぞ! と意気込んでいた私には若干不満は残るものの、ここは家庭の事情があるため仕方ありません。いざ予約をして初回診察へ!ドキドキのシミ取り体験ドキドキの初施術日。施術中は輪ゴムで弾いたような痛みがあると説明を受けましたが、なぜか「それくらい余裕でしょ!」と思っていた私。その考えはすぐに間違いだと気付かされます。顔の皮膚は柔らかいせいか、かなりの痛さです。強い静電気が顔にあったたような、軽いやけどをしたような痛みです。目はアイマスクで覆っていますが、光を浴びるたびに目を閉じていても強い光を感じます。音でいうと「バチッ」という感じです。30分ほどの施術を終え、顔を冷やしタオルでクーリング。最後にスキンケアをして終了です。施術後かさぶた様になったシミが1週間ほどかけて剥がれるとのこと。施術直後からシミが黒く変色してかなり目立っています。マスクを持参すればよかったと後悔しました。BBL光治療の費用は全顔18,000円のほかに、自費診察料が初回は2,000円、再診で1,000円かかります。BBL光治療では皮膚の深い部分に残っているシミが数カ月かけて表面に浮き上がってくるので、しばらくは続けて施術を受ける必要があるとのこと。この出費がずっと続くのは正直つらいですが、自分投資としてメンテナンスを続けていこうと思います。まとめ念願のシミ取りを体験した感想は、「最高!」です。ずっと気になっていたシミとさよならできて、毎日のコンシーラーともお別れできました。まだまだ大きなシミはうっすら残っているけれど、今後の治療に期待です。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic 医師)美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。イラスト/もふたむ著者/むね(43歳)1歳、5歳の2児ママ。夫の転勤で昨年関東へ戻ってきて、今は久々の都会生活を満喫中。出産前はお酒が大好きで毎日の晩酌を楽しみにしていたが、妊娠を機にお酒が飲めない体質に……。今は子どもが食べられるおいしいものを探して食べに行くのが楽しみ!
2023年09月08日マイナビウーマン読者のみなさんは、将来の妊娠について考えたことがありますか?「将来結婚したいし、子どもが欲しい」という方も、「結婚するかわからないし、子どもを持つかどうかわからない」という方も、今からでもできる「プレコンセプションケア」という考え方があることはご存じでしょうか。今回は、古賀文敏ウイメンズクリニック院長の古賀 文敏先生に、独身のうちから考えておきたい「プレコンセプションケア」について解説していただきます。■4.4組に1組が不妊治療や不妊検査を受けているみなさん、はじめまして。古賀文敏ウイメンズクリニック院長の古賀と申します。今回は、独身のみなさんにも今からぜひ考えておいてほしい「プレコンセプションケア」という考え方についてご紹介します。早速ですが、初めに日本の不妊治療や不妊検査の現状について知っていただければと思います。結婚や出産を具体的に考えるのはこれから、という女性にとってはピンとこない数字かもしれませんが、実は日本は不妊大国と言われており、4.4組に1組が不妊治療や不妊検査を受けています。その他にも、日本は以下のような現状をかかえています。働く女性の4~5人に1人が不妊治療で退職年間約45万件の体外受精が行われている(アメリカは約26万件)14人に1人が体外受精で誕生40歳で出産される方の3分の1が体外受精避妊をしなければ、すぐに妊娠でき、元気な赤ちゃんを出産できると思われている方も多いかもしれませんが、このように、実はそうでないことも多いのです。■広がるプレコンセプションケアという考え方将来、結婚・出産を考えている若い世代の方が、未来の自分や赤ちゃんのために、今からできることの一つが「プレコンセプションケア」です。プレ(Pre)は「〜の前の」、コンセプション(Conception)は「受精・懐妊」という意味で、プレコンセプションケアとは、「将来の妊娠を考えながら、女性やカップルが、自らの生活や健康に向き合うこと」を意味する言葉です。若い世代の健康を増進し、より質の高い生活を実現してもらうことで、より健全な妊娠・出産のチャンスを増やし、次世代の子どもたちをより健康にすることが目的の一つです。2006年には、米国疾病管理予防センター(CDC)が「プレコンセプションケアの10の主要な指標」を発表しています。1.多量飲酒2.うつ3.糖尿病4.葉酸摂取5.高血圧6.適正体重7.運動8.喫煙9.望まない妊娠10.産後の効果的な避妊さらに、2012年にはWHOがプレコンセプションケアを「妊娠前の女性とカップルに医学的・行動学的・社会的な保健介入を行うこと」と定義しています。近年、日本でもプレコンセプションケアという言葉を耳にする機会が増えてきましたが、このように、海外ではだいぶ前からプレコンセプションケアが重要視されていました。医療制度の違いもありますが、ヨーロッパでは、家庭医というものが根付いており、生理が始まったら医師と自分の体について話し、自分の体を知っていくというのが当たり前です。一方、日本は病気になって初めて産婦人科にいき、自分の体について知る女性が多いと思います。こういった背景もあり、これまでは結婚や妊娠を考えはじめる前の女性がプレコンセプションケアを考える機会はほとんどありませんでしたが、2021年に日本で初めて福岡市がAMH(卵巣予備能検査)という残りの卵子の数を調べる検査をワンコイン(500円)で受けられるという取り組みを始めるなど、少しずつ動きがでてきています。■妊孕率は35歳を境に下がっていく女性が子供を妊娠し、健康的に出産することができる率を表す「妊孕率(にんようりつ)」は、「35歳頃から下がっていく」という事実をご存じでしょうか。実は、世界の中でも日本人はこういった「妊娠能力」についての知識レベルが低いという結果が出ています。学校で避妊については授業で教えてくれますが、妊孕率の話までしてくれる学校はほとんどないと思います。実際、私のクリニックの患者さんも、不妊治療をするようになってから、はじめて知ったという方も少なくありません。ただ、35歳になるのはあっという間ですよね。学校を卒業して働き始め、仕事が楽しくなってきた頃には、このくらいの年齢になっているのではないでしょうか。当然ながら、結婚や妊娠・出産は個人によって希望するタイミングもちがうはずです。ただ、女性の場合、どうしても年齢と妊孕率や胎児に異常があらわれる確率、出産に伴うリスクは関係してきます。そこで意識したいのがプレコンセプションケアです。日ごろから体調管理等に意識を傾けることで、結婚して妊娠したいと思った時に、これらのリスクを低減できることもあります。■妊娠する前から意識することで対策できることも日常生活で気をつけるべきこととして、まずは栄養面について紹介したいと思います。例えば、プレコンセプションケアの一つとして重視されている「葉酸」は、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減できるとして、日本でも厚生労働省がサプリメントからの摂取をすすめています。ただ、妊娠に気づくころには形成されており、妊娠がわかってから飲み始めるのでは少し遅いのです。近年の研究で、葉酸が充足していると、それ以外にも生殖補助医療の成績が上がる(着床率、臨床妊娠率、生児出生率が高い)自然流産を低減させる産後うつのリスク軽減するといったことがわかっています。妊娠を考えはじめる年齢になったら、葉酸は意識するとよいでしょう。また、摂取したほうがいい栄養素でいうと、「ビタミンD」や「ラクトフェリン」も意識的に摂取するとよいです。ビタミンDは、これまでも腸や腎臓からのカルシウム吸収に関わるため、欠乏すると骨の軟化がおこり骨軟化症やくる病になることはよく知られていました。そして、最近では乳がんや大腸がんの予防にも一役買っていることがわかってきました。また、多くの方に関係するかもしれませんが、花粉症などのアレルギー疾患を予防することもわかってきており、今、アメリカでは売れ行きナンバーワンのサプリのようです。免疫にも関係しているため、元トランプ大統領がコロナ感染した際にビタミンDと亜鉛をまず内服していたとも報じられていましたね。ビタミンDの血中濃度は30ng/ml以上を理想としますが、当院の患者さんは実に95%の方が不足していました。コレステロールを原料として紫外線をあびると体内でビタミンDは作られるのですが、不足している方がこれほど多いということは、それほど日本人は紫外線対策ができているということかもしれません。なお、ビタミンDは、妊娠しやすさや流産予防にも効果があることがわかってきており、不妊治療や妊活中の方、妊娠中の方はすぐにでも取り入れていただきたい栄養素です。色々な栄養素を知ると、つい色んなサプリを摂りたくなってくるかもしれません。なんとなく体調が優れない、疲れやすい、肌つやや髪が気になる……。でも逆説的に言うと、サプリを摂るだけで元気になるのは、健康だからなのです。つまり栄養は、何を摂るかと同時にどれだけ吸収できるかが大事なのです。そこで重要になってくるのが胃腸です。流行りの腸活ですね。腸を健やかに保つには、まず余分なものを入れないことが大切です。その余分なものの最たるものが食品添加物です。食品添加物が沢山入った加工食品はなるべく避けるようにしましょう。そして、良い油や和食によくあるような発酵物をとるように心がけてください。また、腸はゆったりした気持ちになると動くので、なるべくストレスを抱え込まないことが大事です。さらに腸の中の悪玉菌を増やさないという意味では、余分な鉄を吸収して免疫を調整してくれるラクトフェリンという栄養素が効果的かもしれません。初乳に多く含まれ、赤ちゃんをウイルスなどから守ってくれる働きがあるので、小さく生まれた早産児には特にお母さんからの初乳が大事です。腸内フローラ(菌の集まり)が私たちの健康に関わってきていることがわかってきていますが、近年、妊娠が上手くいくために、子宮内フローラが関わっていることが研究発表されました。良い受精卵なのになぜか着床しない。そんな時に子宮内フローラが異常だったということがわかってきています。通常、子宮内は「ラクトバチラス」という乳酸菌がほとんどを占めているはずなのですが、その乳酸菌が少なかったり、悪い菌がいたりするということです。子宮内フローラが良くなかった場合の治療にラクトフェリンは大事になってきます。なお、現在、子宮内フローラを調べる検査は先進医療となっており、2022年に保険診療となった体外受精の取り組みの中で子宮内フローラの検査を受けても混合診療とならず、体外受精は保険が適用されます。■赤ちゃんの健康にもつながる生活習慣病妊娠する時期の体はものすごく大事で、この時期の健康状態が赤ちゃんの体内記憶に組み込まれていくことがわかっています。ナチスドイツに占領されていたオランダでは、妊娠中かなりの低栄養だったお母さんから生まれた赤ちゃんはその後糖尿病や高血圧などの生活習慣病になりました。体内にいるときに飢餓状態を感じて、生まれてからなるべく栄養を吸収しようとして体重が増えてしまったのです。また、その他にも妊娠中に高血圧になった方は将来高血圧になりやすく、その方の赤ちゃんも将来高血圧になりやすい糖尿病既往のある女性にプレコンセプションケアを行った結果、血糖値をコントロールすると赤ちゃんの奇形や早産、妊娠中の死亡リスクが抑えられた高血圧や太りすぎ、タバコなどは妊娠・出産においてはよくないといったことがわかっています。これらは遺伝とは別で、「エピジェネティックス」といって妊娠中の健康状態がお子さんの遺伝子を調整しているためです。だからこそ皆さんの健康状態は決して自分だけの問題ではないのです。今の日本人女性は少し痩せすぎでは?と言われています。妊娠のためにはもう少し体重があったほうが良いのです。プレコンセプションケアとは、つまり妊娠前の自らの健康を見つめ直し、色々な検査で自らを知り、必要に応じて栄養の取り方を変えること、そしてこれからの人生を想像することだと思います。まずは、日々の生活を見直し、ご自身の健康に意識を向けてみてください。
2023年08月30日体と体を重ね合うセックスは、幸せでとても気持ちのいいものですが、無防備な状態で行う行為でもあるので、そこにはさまざまな落とし穴もあります。「意外と忘れがちですが、“生理がある体は、妊娠できる体”です。自分の体の自己決定権を守るために、まずは、そのことを覚えておいてほしいです」(産婦人科専門医・稲葉可奈子先生)またここ数年は、若い世代に性感染症が広がっていることも見逃せない。ちなみにそれは日本だけでなく、世界的な流行だそう。「ananの読者世代の女性たちにとって、性感染症はあまり自分とは関係のない病気だと思うかもしれません。でもこの病気も、セックスとは背中合わせの間柄。セックスをする以上、絶対にうつらないとは言い切れません」(産婦人科専門医・川名敬先生)安全な状況で楽しくセックスをするために必要なのは、自分の体や性感染症などに関する知識。正しい知識を身につけさえすれば、安心して体を委ねることができる。生理と妊娠、避妊生理や妊娠、そして避妊。なんとなく知っているようで、実はきちんとした知識が身についていないかも…?今年の新しい動き“経口中絶薬”の承認についても解説します。生理月に1度、“妊娠への準備”をリセット。ある・なしのコントロールは自分でやっていいんです。生理とは、女性が妊娠するための体のシステム。人間の場合はほぼ毎月1度排卵が起こり、同時に子宮の内膜が厚くなり、受精卵が着床しやすい“ふかふかのベッド”のような状態を作る。卵子が受精しなかった場合、子宮内膜は剥がれ落ち出血となって体外に排出されますが、これがいわゆる“生理”。「毎月生理があるということは、毎月1度排卵があるということ。実は排卵のたびに卵巣に負担がかかっており、昔に比べて生理の回数が多いことが女性特有の病気のリスクを高めている可能性が。そして長期間卵巣を休めたほうが妊娠率が高いというデータも。今すぐ妊娠を希望していないなら、後述の方法で排卵を止めたり、回数をコントロールするという選択肢も。ごく自然な状態で生理が来ないのは放置してはいけませんが、お医者さんの診察のもとコントロールするのは体に悪いことではありません」(稲葉先生)妊娠腟を通った精子が子宮に入り、卵管で卵子と出合って受精。着床して成長するのが、妊娠。卵巣から排卵された卵子は、腟に挿入された男性のペニスから射精された精子と卵管の中で出合い、受精。受精卵はそこから細胞分裂を繰り返しながら子宮に移動し、ふわふわの内膜に着床すると、自然妊娠が成立したことに。「卵管など子宮以外に着床してしまうのが“子宮外妊娠”。これは危険なので、妊娠したら必ず受診し、子宮外妊娠でないことを確認しましょう。排卵のタイミングはおおよそ28日ごとといわれていますが、突然生理が早く来た、あるいは何日か遅れて来た、といった経験は、ほとんどの人にあると思います。女性の体は敏感なので、ちょっとしたことで排卵日はズレる。排卵日をぴったり予測できるとは限りません」(稲葉先生)【排卵から受精、そして着床のしくみ。】卵巣から飛び出た卵子は卵管に取り込まれる。1回の射精で放出される1億以上の精子の中からたった1つの精子だけに受精の権利が。避妊「避妊は男がすべきもの」ではありません。妊娠を望んでいないなら、自分の体のために主体的な避妊を!生理がある=妊娠できる体である、そして妊娠しうる行為なので、セックスをすれば、子どもができる可能性があります。「いま妊娠を望んでいなければ、自分の体の自己決定権を持つために、妊娠しないように避妊の手段をきちんととることがおすすめです。日本で避妊というとコンドームを想像する人が多く、その流れで“男の人がすること”というイメージが根深いですが、低用量ピルやIUD・IUSなど女性が主体でできる避妊法もあるので、ぜひそれらについて考えて」(稲葉先生)また、自分がピルなどを使って避妊していることを、セックスする相手に必ずしも伝える必要はない、とも。「避妊はあくまでも、“自分の身を守るため”のもの。性感染症予防の観点から考えてもコンドームは使ったほうがいいですし、女性側が避妊しているからといって、男側がコンドームを使わなくていい、というわけではありません」(稲葉先生)主な避妊の方法・【低用量ピル】毎日1錠飲むだけで避妊率は90%以上。初潮が来たら、何歳からでも飲めます。女性ホルモンを2種類含む薬。毎日1錠決まった時間に飲むことで、女性ホルモンの量が低く一定に保たれ、排卵が止まり、子宮内膜が薄くなる。生理時の出血や痛みが減り、排卵時の粘度の高いおりものも抑制される。「月経困難症などの治療目的の場合は保険が適用されるので、ジェネリック薬品であれば月800円くらいから+診察料で処方が可能。避妊目的の場合は自費になるので、月2000円前後+診察料の負担。オンライン処方も可能ですが、トラブルが起きたときすぐに相談できる婦人科が近くにあると心強いので、ぜひ受診を」(稲葉先生)・【アフターピル】“その1回”を凌ぐために使う薬。現在は病院処方、近々薬局でも販売か?コンドームを着けなかった、あるいは途中で破れてしまった、ピルを飲み忘れたなど、いろいろな事情で避妊ができていない状態でセックスをした場合、性交渉後72時間以内に服用することで、避妊ができるかも…、というのが、緊急避妊薬、通称“アフターピル”。「メカニズムとしては、排卵を1週間遅らせ、受精を防ぐというもの。ただ逆に1週間後は必ず排卵があるのでそのタイミングは妊娠の確率が高まります。またセックスの前にすでに排卵が起きていれば、そのまま妊娠してしまう可能性はあります」(稲葉先生)・【IUD・IUS】子宮の中に入れる小さな器具で、着床などを阻害。5年程度使えます。女性の子宮の中に入れる小さな避妊具。いずれも一度体に入れると5年間使用可能。「IUSや〈ミレーナ〉と呼ばれるタイプは、放出された黄体ホルモンが子宮内膜の厚膜化を阻止する他、子宮の入り口の粘液を変化させ精子の侵入を防ぐ効果が。過多月経や月経困難症の治療として、保険で約1万円の負担です。避妊目的の場合は、精子の運動機能をなくし受精を阻止するIUDを使用。自費負担で費用は病院により異なります。いずれも排卵を止めるわけではなく、着床を妨げる形で避妊をします」(稲葉先生)・【コンドーム】最も安く、そして手軽に使える避妊具。でも避妊効果が高いわけではないので注意。男性の性器にかぶせ腟内に挿入することで、女性の体内に精子が入ることを物理的に防ぐ、コンドーム。「日本人には“避妊法といえばコンドーム”というイメージが強いですが、実はコンドームは、“性感染症の予防具”として着けるものなので、避妊の効果がものすごく高いわけではありません。ただ前述のように性感染症予防の観点から考えるととても大切ですし、ピルやIUSなどと併用することで避妊効果は上がります。使用の注意としては、射精の直前ではなく、セックスの最初から装着すること」(稲葉先生)いま注目が集まっている〈経口中絶薬〉とはどんな薬?妊娠したものの、さまざまな理由で出産できない。そんな場合は中絶という選択肢を選ぶことも。「中絶とは、子宮の中の胎児を含めた妊娠組織を子宮の外に出すこと。これまで日本では手術という方法だけでしたが、今年から“経口中絶薬”を使った、薬を飲んで中絶する、という選択肢が増えました」(稲葉先生)手術は、吸引法で行う病院が多い、と稲葉先生。一方の経口中絶薬は、子宮の収縮を促し、内容物を排出させる。使えるのは妊娠9週までの人だそう。「しかし、服用から何時間後に排出されるかがわからないことや、激しい腹痛が長時間続いたり、なかにはお産より大量に出血するといったケースも。トラブルにすぐ対処できるよう、現在は24時間受け入れ態勢がある、または入院施設がある病院に限っての処方となっています。選択肢が増えたのはとてもいいことですが、必ずしも心身ともに負担が軽いわけではないことに注意して選択を」稲葉可奈子先生産婦人科専門医、関東中央病院産婦人科医長。「みんパピ! みんなで知ろうHPVプロジェクト」代表。子宮頸がんワクチン予防や性教育などに関する情報などを、SNSなどで発信中。ツイッターは@kana_in_a_bar川名 敬先生産婦人科専門医。日本大学医学部産婦人科主任教授、日本性感染症学会監事。性感染症学、婦人科のがん治療、HPVワクチンなどのスペシャリスト。近年性感染症に関してNHKの番組などにも出演し、啓発に努めている。※『anan』2023年8月16日‐23日合併号より。イラスト・ながたなつき性教育いらすと(by anan編集部)
2023年08月20日ananフェムケア連載「Femcare File」。今回のテーマは、妊娠~出産までのスケジュール。“いつか”のために知っておきたい妊娠中の暮らし方や、職場などに妊婦さんがいる際に注意すべきことを伺いました。妊娠~出産までのスケジュール。“生活のあらゆることに気をつけなくては”とナーバスになりがちな妊娠中。産婦人科医の稲葉可奈子さんは「やみくもに不安になる必要はありません。医師の指示がなければ、基本的にはこれまでどおり過ごして大丈夫」と語る。一方で、妊娠中には予期せぬ事態に直面することも。たとえば、妊娠4か月までの妊娠初期には、流産などが起こる可能性も。「ですが、妊娠初期のこういったトラブルは、母体側が原因ではないケースが多いので、お母さんは自分を責めないこと。また、周囲が“仕事を休むべきだった”などと責めるのも、絶対にやめましょう」妊娠5か月に入ると一般的には「安定期」といわれる時期だが…。「実は、本来、妊娠には安定期という概念はありません。“安定期だから旅行してもOK”などと誤解されがちですが、妊娠中の旅行はおすすめはできません。旅先で突然の出血や切迫早産などが起きる可能性があるからです。普段どおりに仕事をする分には問題ありませんが、妊娠中は疲れやすいので、無理をしないようにすることも忘れずに」妊娠8か月過ぎまでには、出産に備え、産気づいた時に病院に行く手段をシミュレーションしておくことも大事だ。初期、中期、後期と妊婦健診のスパンは異なる。中期以降、母子ともにリスク要因が増えるため、健診回数も多くなる。「中期はエコーで赤ちゃんの臓器や成長具合、切迫早産のリスクなどを確認。後期は成長が順調か、母体の血圧などお産時のリスク要因がないかを確認します」では、職場に妊婦さんがいる場合は、どんな点に気をつけたらいいのだろうか。「つわりをはじめ、妊娠中の諸症状は個人差が大きいので、妊娠中という理由だけで周囲が無理にセーブさせる必要はありません。ですが、“通勤が負担なので在宅勤務にしたい”などと本人から申し出があれば、聞いてほしい。そういった要望を我慢せず言える職場環境が大切です。また、産前休暇前に、切迫早産などで突然入院となることもありうると、知っておいてほしいです」一方、これから妊娠を考える人が今から始めておくといいことは?「妊娠に備え、葉酸や鉄分を摂ること。子宮頸がん検診を受け、生理痛などのトラブルがあれば婦人科を受診するなど、普段から体と向き合ってほしいですね」妊娠~出産までの一般的なスケジュール妊娠初期(健診:4週間に1回)2か月…つわりが出始めるころ3か月…つわりがピークになる人が多い4か月…つわりが落ち着き始める13週目以降は流産の可能性も低くなる妊娠中期(健診:2~4週間に1回)5か月…お腹が徐々に目立つように6か月…超音波などにより性別がわかる人も7か月…腰痛などが起こりやすくなる妊娠後期(健診:1~2週間に1回)8か月…お腹が張りやすくなる9か月…多くの人が産休に10か月…出産いなば・かなこ産婦人科医。京都大学医学部卒業、東京大学で博士号を取得。2015年より関東中央病院産婦人科医長。子宮頸がん予防などについて、SNS等を通じて広く発信中。※『anan』2023年8月2日号より。イラスト・REDFISH取材、文・音部美穂(by anan編集部)
2023年07月30日ananフェムケア連載「Femcare File」。今回のテーマは、いつかのためのプレコンセプションケア。妊娠前の健康管理を意味する“プレコンセプションケア”。すぐに子供を望んでいなくても、後悔しないために知っておきたいことを伺いました。いつかのためのプレコンセプションケア。プレコンセプションケアとは、将来の妊娠・出産に備え体と向き合うことを指す言葉。予防医療の専門家で、女性の健康に関する研究も行う細川モモさんに“いつか”に向け、できることを伺った。「排卵は女性ホルモンの影響を受け、女性ホルモンの分泌は体重や体脂肪率に左右されます。ですから、適正な体重や体脂肪率をキープすることが大事。またビタミンDも生殖に影響を与えます。ビタミンDは太陽光線を浴びることで生成されるので、適度な日光浴も必要。ダイエットや美白などの、美容と引き換えに失うものがあることも忘れないでほしいです」さらに、プレコンセプションケアの一つとして覚えておきたいのがAMH(アンチミューラリアンホルモン)検査。これは、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンの数値を測り、残りの卵子の数を把握するための検査。’12年、細川さんは「卵巣年齢共同研究プロジェクト」を立ち上げ、多くの女性のAMH検査を行ってきた。「AMH検査とは、卵子の“残りの数”を調べる検査。若い=数が多いとは限りません。20代の頃アメリカに滞在していたのですが、アメリカでは学生のうちにAMH検査を受け、その結果次第で、妊娠・出産を優先してから社会に出る人も。AMHの数値が低くても妊娠できる可能性はありますが、現時点での自分の生殖能力を把握し、ライフプランを立てる若い女性がたくさんいたことに衝撃を受けました。実際、卵巣年齢共同研究プロジェクトの被験者の中にも、数値が低いと知り、すぐに婚活・妊活を始めた人もいました」“産むこと”がすべてではなく、多様な価値観を尊重するのは大前提とした上で細川さんは続ける。「『子供は持たない』と今は思っていても、年を経て気が変わるかもしれないし、パートナーが子供を望む可能性も。だから、20代のうちにAMHの量を知っておいて損はないはず。プレコンセプションケアは体を管理し、健康な生活習慣を身につけるという点で大切なことでもあると考えています」また、日本人はアジアの中でヘルスリテラシーが最低ランクとも。「自分の体を守れるのは自分だけ。体の状態に関心を持ち、10年後の自分から『あの時、体を気遣ってくれてありがとう』と感謝される生き方をしてほしいですね」今から体のためにできる4つのこと。1、バランスのとれた食事2、適正体重のキープ3、適度な日光浴4、禁煙バランスのよい食事を摂り、絶食など過酷なダイエットは避けるのが基本。「BMIは19~23を、体脂肪率は20%台をキープしましょう。体脂肪率が15%を下回ると約半数が月経異常になり、BMI24以上で排卵障害が出てくるといわれています。また、生殖機能に重要な役割を果たしているビタミンDは、太陽光線を浴びることで皮膚で作られるので、適度な日光浴をお勧めします」(細川さん)。喫煙も卵子の質を低下させるので、注意する必要があります。自分の卵子の“残りの数”がわかるAMH検査って何?検査で何がわかるの?費用は高いの?など、AMH検査とは具体的にどんなことをするのか…気になる内容をマンガでわかりやすく説明します。Q. AMH検査で何がわかるの?自分の卵子の“残りの数”がわかります!27歳、30歳、32歳、35歳…“タイムリミット”の目安を把握できます。※妊娠の可能性を把握できるものではありません。Q. どんな検査をするの?問診後、5ccほど採血をするだけ!1時間ほどで結果がわかるところも。Q. いくらくらいかかるの?施設によって異なりますが5000~7000円程度。最近は郵送でも調べられるんです!Q. いくつまでに受けたらいい?20歳を過ぎたら受けるのが理想。ぜひ30歳前後までを目安に一度検査を!いつかのために知っておくと人生プランが明確になる検査です。ほそかわ・もも予防医療コンサルタント。1982年生まれ、東京都出身。アメリカで栄養学を学ぶ。「卵巣年齢共同研究プロジェクト」をはじめ、女性の健康に関する研究を行っている。※『anan』2023年7月12日号より。イラスト・二階堂ちはる取材、文・音部美穂(by anan編集部)
2023年07月07日遺伝子の「見える化」技術で人々の健康をサポートする株式会社ビズジーン(所在地:大阪府茨木市、代表取締役:開發 邦宏)は、未来の妊娠をサポートするため、自宅でできる膣内ラクトバチルス菌の検査キット「フェムテスト ~ラクトバチルス~」を発売しました。本製品はデリケートゾーンケアブランドのracineと連携し、「膣トラブル、婦人科系疾患、不妊リスクを手軽に検査したい」という女性のニーズに応えるフェムテック関連商品です。販売サイトURL: Amazonにて9,980円(税込み)で販売中<腟内のラクトバチルス菌の減少は女性の膣トラブルや不妊の原因になる可能性があります>女性の多くが悩んでいる膣トラブルや不妊、その原因は腟内のラクトバチルス菌の減少かもしれません。健康な膣内フローラの主役である善玉ラクトバチルス菌は、膣内を弱酸性に保ち、雑菌の侵入を防ぐ役割を持っています。しかし、さまざまな要因でラクトバチルス菌が減少すると悪玉菌が増殖し、不妊リスクの増大や感染症などの婦人科系疾患、膣トラブルの発生につながることが知られています。また、近年の研究で、子宮内のラクトバチルス菌が90%以上の人の場合、そうでない人に比べ、妊娠率が2倍以上も高くなることが明らかになりました(参考文献)。そのような背景のもと、「膣トラブル、婦人科系疾患、不妊リスクを手軽にチェックできるラクトバチルス菌検査を利用したい」という女性のニーズの高まりに応えて開発されたのが「フェムテスト ~ラクトバチルス~」です。<新製品「フェムテスト ~ラクトバチルス~」の3つの特長>【簡単!】病院に行くことなく、自宅で綿棒を使って簡単にサンプルを採取し、郵送するだけで、膣内ラクトバチルス菌の割合を専用Webサイトで確認できます。【正確!】株式会社ビズジーン独自の遺伝子解析技術により、先進医療における子宮内フローラ検査と同程度の検査精度で、ラクトバチルス菌の割合を1%刻みで確認できます。【役に立つ!】検査レポートにより、妊娠のしやすさや膣内の環境を客観的に知ることができ、妊活や膣ケアに役立てることができます。<今後の展開>妊娠のしやすさや膣内の環境を知ることで、多くの女性が自分のカラダの状態を理解し、美しく健康な生活を送っていただけることをサポートします。今後は性感染症の検査キットを順次リリースする予定です。<今だけの特典>現在、株式会社ビズジーンでは、プレスリリース記念として、Amazonサイトにて2023年7月31日までの期間限定でポイント還元率10倍のキャンペーンを行っています。(※予定数量に達し次第終了いたします。)Amazon販売サイトURL: 代理店契約、取材依頼など各種お問い合わせ先: (参考文献)American Journal of Obstetrics & Gynecology, Volume 215, Issue 6, 684 - 703.【本件に関するお問い合わせ先】株式会社ビズジーン担当: 尾形 勝弥Mail: info@visgene.com URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年06月21日ananフェムケア連載「Femcare File」。今回のテーマは「妊娠&出産にまつわるお金のこと」。「出産費用って、どれくらいかかるの?」「手当てが出るって本当?」など、妊娠&出産にまつわるお金のあれこれを、ファイナンシャルプランナーの西山美紀さんに伺いました。妊娠&出産にまつわるお金のこと。妊娠・出産は病気やケガではないため、切迫流産や帝王切開などを除いて健康保険は適用されない。健診や分娩は自由診療となり、出産の平均額は約50万円と高額だが、国や自治体の助成を受けられる。「健診費は自治体が一部を負担し、出産は健康保険から出産育児一時金という手当てが支給されます。この出産育児一時金は今春、42万円から50万円に増額されました。“平均金額分をもらえるなら、自己負担はなし?”と思うかもしれませんが、公定価格のない分娩費は、病院の規模やオプションなどでまちまちなうえ、年々上昇傾向に。病院を選ぶ際は内容と金額も確認しましょう」(ファイナンシャルプランナー・西山美紀さん)国は近年、少子化対策として、不妊治療の保険適用や育児休業給付制度の改正など、妊娠や子育てを支援する政策に力を入れている。「不妊治療の助成金を出す自治体や、出産・育児の支援制度を設ける企業も増え、全体的にサポートは手厚くなっています。ただ、見落とされがちな情報や内容の変更も多いので、自分の住む自治体のHPを調べたり、勤務先に支援制度の確認を。サポートを最大限に受けて負担を減らすには、きちんと調べることが重要です」出産に基本でかかるお金…全国平均約50万円出産育児一時金として50万円の支給があり!出産費用は地域や病院によって差があり、全国平均で約50万円。出産育児一時金は、今春から子供ひとりにつき42万50万円に。また、妊娠から分娩まで15回ほど健診に通うのが一般的で、費用は自治体ごとの助成制度を利用できる。「出産育児一時金は病院を通して申請する方法が簡単。健診費は妊娠の状況や検査項目でも変動しますが、1回5000~8000円程度の自己負担額になることが多いです」育休中に受け取れるお金…育児休業給付金180日目まで…賃金の67%、181日目以降…賃金の50%出産して8週間経過後から180日目までは賃金の67%、181日目以降は原則子供が1歳(最長2歳)になるまで賃金の50%相当額が2か月に1回支給される育児休業給付金(雇用保険の被保険者が対象)。「昨年10月から、子の出生後8週間以内に最大4週間まで父親が取得できる『産後パパ育休』が施行され、この期間も賃金の67%が支給されるようになったほか、育児休業の分割取得ができるように」変わりゆく国のサポート【出産費用の保険適用】今後の少子化対策に、政府は出産費用の保険適用を検討すると表明。これを受けて厚生労働省は、医療機関ごとに出産時の平均入院日数と合計負担額を公表する取り組みも含め、2026年度を目途に議論を進めていくという。「保険適用が実現したら、出産育児一時金を減額するなど連動した変更があるかもしれません。自己負担額が増える方向には進まないはずですが、注意深く見守る必要がありそう」【不妊治療の保険適用拡大】昨年4月から、タイミング法などの「一般不妊治療」、体外受精や顕微授精などの「生殖補助医療」が保険適用に。治療開始時に女性の年齢が43歳未満であることを条件に、40歳未満は通算6回まで、40歳以上43歳未満は通算3回までの制限がある。「従来は医療費が数百万円以上かかる場合もありましたが、一般的な年収の人なら月9万円くらいの自己負担で済み、トライしやすくなりました」【パパ・ママ育休プラス】夫婦ともに育休をとることで、子供が1歳2か月になるまで延長して育休を取得できる制度。「母親が復職するタイミングで父親が育休を2か月間とったり、夫婦で同時期にとったり分割したり、育休制度の変更で状況に合わせた取得が可能になりました。育休関連の制度は要件がかなり複雑です。各企業は説明を義務付けられているので、夫婦で協力して子育てできるように勤務先に相談してみて」西山美紀さんファイナンシャルプランナーの資格を生かして、雑誌やWebでマネーの記事を執筆するほか、講演活動も。All About 貯蓄ガイド。著書に『お金の増やし方』(主婦の友社)などがある。※『anan』2023年6月21日号より。イラスト・REDFISH取材、文・熊坂麻美(by anan編集部)
2023年06月19日家庭用シリンジ法キット「プレメントシリンジ」を販売する株式会社オンリースタイル(本社:東京都中野区)は、妊娠を望む誰もが子供を授かれるよう、妊活に取り組むご夫婦の心と体に寄り添い、全力でサポートすることを目指し、このたび新ブランドとして『妊活スタイル』を立ち上げました。6月は世界不妊啓発月間!お互いに仕事が忙しく、夫婦の時間がとれなかったり、そもそも生活サイクルが違っていたりと、仕事と妊活の両立は、今の時代を生きる私たちにとっては切ってもきれない問題かもしれません。お仕事だけでなく「身体的問題から性行為が難しい」というお声を聞くこともあります。そこで、昨年に引き続き、今どきの妊活事情に関するアンケート調査を実施しましたので、結果を発表します。■妊活で負担に感じることは?以前実施した妊活に関するアンケート(※2022年8月、ラルーンユーザー対象)で「妊活で負担と感じることは何ですか?」と尋ねたところ、実に59%の方が「精神的負担がある(プレッシャーなど)」、56%の方が「時間的な制約がある」と回答しました。Q)妊活で負担だと感じることまた、今回(※2023年2月~3月、ラルーンユーザーに対象)、妊活を続けている期間と現在の妊活ステージについても調査したところ、半年以上3年未満の方が57.2%と過半数を超えており、同じくタイミング法のステージにいる方が58.9%と、こちらも過半数であることが明らかになりました。Q)あなたの妊活期間Q)現在の妊活ステージこれらのアンケート結果から「夫婦共働きなど日常生活が忙しいなか、半年以上の長期間タイミング法で妊活を頑張っている」女性の現状が見えてきます。なんとか夫婦のタイミングを合わせて妊活を頑張りたいという方が多い一方で、タイミングを合わせる難しさや、長引く妊活へのストレスを抱えている方が多いといえるのではないでしょうか。■「プレメントシリンジ」はどんなシリンジ法キット?おうちで気軽に始められる妊活「シリンジ法」。このメリットは日本でも妊活中のご夫婦に少しずつ認知され始めています。当社の「プレメントシリンジ」は2016年6月に他社に先駆けて発売を開始した、シリンジ法キットのパイオニア的存在です。女性のお身体(膣)に入れるカテーテル部分はソフトシリコンで柔らかく安全で、また滅菌処理もされているので衛生面でも安心です。プレメントシリンジ使い方今回のアンケートにより、夫婦共働きなどで日常生活が忙しい中、それでも半年以上の長期間、タイミング法で妊活に取り組んでいるご夫婦が多いことが分かります。また同様に「妊活」は女性だけでなく、男性にとってもプレッシャーやストレスが多いことも改めて見えてきました。「シリンジ法」は“おうち”で気軽に、ご夫婦のストレスとならないように開発された「妊活方法」です。当社の「プレメントシリンジ」は、これまで多くのご夫婦に選ばれており、実際に800件を超える嬉しい妊娠報告レビューも頂戴しています。ご使用に際してのリアルなお声も届いており、今後そのお声を反映した製品を開発・販売することで、お一人でも多くの方に赤ちゃんが授かれるよう、お手伝いをできればと考えております。【『妊活スタイル』とは】「子供が欲しい」という想いを持つすべての方へ寄り添い、サポートするため、新たに誕生したブランドです。男性と同じく女性も社会で活躍するようになった今、「タイミングが合わずスムーズに妊活ができない…」「身体的な理由により性交渉ができない…」「不妊治療は高額だから、もっと手軽に妊活したい…」そうした声に応えるため、妊活スタイルを立ち上げました。妊娠を望む誰もが子供を授かれるよう、私たちは心と体に寄り添い、全力でサポートします。■シリンジ法キット「プレメントシリンジ」の製品詳細Prement公式サイト: 妊娠報告レビュー : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年06月01日つばめLaboは、20~60代の女性を対象に実施した「アフターピルに関する調査」の結果を発表しました。対象者に、避妊に失敗した後、規定時間内に飲めば望まない妊娠を避けることができるアフターピルの存在を知っているか尋ねたところ、84%が「知っている」、16%が「知らない」と回答しました。アフターピルは、性交渉後、何時間以内に飲むべきか知っているか聞くと、42%が「知らない」と回答。57.7%は「約3日以内」、約0.3%は「約5日以内」と回答しています。現在日本で最も普及率の高いアフターピルの服用期限は、性交渉後72時間(3日以内)とされています。しかし、海外で普及しているアフターピルでは性交渉後の服用期間が120時間(5日以内)まで対応可能なものもあり、日本でも医療機関を受診するタイミングによっては、海外製のアフターピルを処方されるケースも増加しています。これまでのアフターピルの服用回数を聞いたところ、84.3%が「なし」と回答しました。妊娠を望まない状況で避妊に失敗、または失敗した可能性がある際、具体的なアクションとしてどういう行動を行うと思うか聞くと、31.2%が「アフターピルを服用する、または服用を検討する」と答えました。「産婦人科に行く」は29.2%となっています。■調査概要調査期間:2023年4月27日~2023年5月1日調査対象:20-60代の女性有効回答数:300名調査方法:Web上でのアンケート調査(フォルサ)
2023年05月25日近年、初産年齢が上昇しているといわれている日本。いずれ子どもを産みたいと考えている方や、妊活をしている方、妊娠・出産に対して不安がある方もいるでしょう。今回は、妊娠・出産について寄せられた質問に、産婦人科専門医の筆者がお答えしていきます。Q.今の医療で何歳まで妊娠できますか?Q.今の医療で何歳まで妊娠できますか? 彼とも相談しているのですが、仕事でまだ子どもを育てられる余裕がなく、でもいつかはほしいと思っています仕事と妊娠のどちらを優先するか、という問題は悩みのひとつでしょう。閉経しない限りは妊娠できると思っている方もいらっしゃいますが、残念ながらそうではありません。妊娠・出産の適齢期は20代から30代前半とされています。現在の最高齢でいうと、インドで体外受精により妊娠し、帝王切開術で双子を出産した70代の女性がいます。また、自然妊娠の場合は50代後半で妊娠した女性が最高齢とされています。しかしながら、日本産婦人科学会が発表した2020年のデータによると、40歳以上の女性が不妊治療で出産まで至る割合は、治療を受けたすべての女性に対して10%にも満たないことが報告されています。流産率が高まったり、染色体異常のリスクが増えることを考えても、高齢になると簡単に妊娠・出産できるというわけではないといえるでしょう。Q.出産後の月経期間をどう過ごせばいいですか?Q.出産から1か月後に月経が始まってしまいました。授乳中なのに、痛みも強いし痛み止めも飲めないしでつらいです!月経期間をどう過ごせばいいですか?産後に月経が再開する時期は、かなり個人差があります。断乳後に月経が再開する方が多いですが、ご質問者様のようにかなり早期に再開される方もいらっしゃいます。産後1か月で授乳中の場合は、低用量ピルは使用しない方がいいでしょう。また、子宮内黄体ホルモン放出システム「ミレーナ」は、出産後6週間以上経過している場合に使用できることになっています。ただし、乳汁中へ成分の移行が報告されているため、授乳回数が多い時期は第一選択にはならないでしょう。それ以外の方法として、「ロキソニン」や「カロナール」などの鎮痛剤は、国立成育医療研究センターの情報でも授乳中に使用しても安全であるとされています(※1)。また、授乳中でも安全に使用できる漢方薬があるので、婦人科で相談してみるのがおすすめです。Q.堕胎すると妊娠しにくくなりますか?人工妊娠中絶手術を受けることで、将来妊娠しにくくなるのではと心配される方は多いです。しかし、中絶手術を受けた後の妊娠には影響しないことがほとんどであると考えられています。中絶手術のときに子宮穿孔(せんこう)や子宮内感染などの合併症が起こったり、術後にアッシャーマン症候群と呼ばれる癒着が起こってしまった場合は、今後の妊娠に影響するリスクがあります。ただし、合併症が起こる率がすごく高いわけではないため、過度な心配は不要でしょう。Q.子宮外妊娠で右の卵管がないのですが、妊娠しにくいですか?右の卵管を摘出した場合でも、左の卵管が正常に残っている場合は問題とならないことがほとんどです。しかしながら、子宮外妊娠の原因として、クラミジアや淋菌による骨盤内感染症による癒着であったり、子宮内膜症による癒着がある場合は妊娠しにくい可能性があります。元々子宮外妊娠を起こす原因として、骨盤内や卵管での癒着が要因となっている場合があります。絶対に妊娠できないというわけではないですが、妊娠しづらいと感じる場合は産婦人科で相談するのがおすすめです。Q.不妊治療をしているのですが、サプリ選びが難しいですQ.不妊治療をしているのですが、サプリ選びが難しいです。ビタミンDと葉酸を摂れといわれているのですが、どのサプリにしたらいいかわからず悩んでいますビタミンD不足と不妊症との関連性についてはよく知られているところなので、補充するのがおすすめです。葉酸は神経管閉鎖障害や産科合併症のリスクを下げられる可能性があると考えられています。また、30代から40代女性の多くが、ビタミンやミネラルの摂取量が十分でないともいわれています。どのようなサプリメントを摂ればいいのか迷う方は、手始めにビタミンやミネラルを総合的に補充できるものがおすすめです。プラスアルファを求める方は、コエンザイムQ10やレスベラトロールなどの抗酸化作用をもつ成分を摂取するのもいいでしょう。妊娠しやすい体作りは、将来の健康のためにもプラスになります。サプリメントだけではなく、これを機に食生活も見直してみるのもいいですね。【参考】※1 国立成育医療研究センター.授乳中に安全に使用できると考えられる薬©︎Milatas/maroke/gettyimagesママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは3人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の身体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は13万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこTwitter : 産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2023年04月25日ananフェムケア連載「Femcare File」。今回のテーマは、自分の身を守るために知っておきたいこと。予期せぬ妊娠は、女性にとって精神的にも肉体的にも負担が大きいもの。自分の身を守るために、知っておきたいことを伺いました。日本の中絶をめぐる様々なDATA思いがけない妊娠の数…1年間で推計約61万件※大須賀 穣、秋山紗弥子、村田達教、木戸口結子(2019)日本における予定外妊娠の医療経済的評価人工妊娠中絶の数…1年間で約12万6000件※令和3年度厚生労働省「衛生行政報告例の概要」人工妊娠中絶の年代別割合10代…7%。20代…45%、30代…37%、40代…11%※令和3年度厚生労働省「衛生行政報告例の概要」人工妊娠中絶というと未成年者が多いイメージがあるが、年代別で最も多いのは20代。人工妊娠中絶は決して“他人事”ではなく、身近な問題として捉え、正しい知識を持っておくべきことなのだ。性教育の遅れや緊急避妊薬の入手の難しさが予期せぬ妊娠の背景に。女性の人生を大きく変えることになりかねない、思いがけない妊娠。日本では年間約61万件の予期せぬ妊娠があると推計されており、人工妊娠中絶の数は年間12万件を超える。性教育などを行うNPO法人ピルコン理事長の染矢明日香さんは次のように語る。「私自身、大学時代に中絶を経験し、いかに自分が避妊について無知だったかを痛感しました。正しい性の知識を得ることの大切さを認識し、それがピルコンの活動の原点になっています」思いがけない妊娠を防ぐため、覚えておきたいのが、緊急避妊薬(アフターピル)。性交後72時間以内に服用すれば高い確率で妊娠を阻止できる。医師の診察不要で薬局等で安価に購入できる国は多いが、日本では医師の処方箋が必要な上、1万円以上かかることも。薬の存在を知っていても、価格や受診がハードルになり入手できないという女性も多いのが現実。「予期せぬ妊娠の背景には、性教育の遅れだけでなく、緊急避妊薬の入手のしにくさも関係している」と染矢さんは言う。産婦人科医らと共に「#緊急避妊薬を薬局で」プロジェクトを推進し、女性が緊急避妊薬を迅速に購入できるようにするための政策提言も行っているがまだ実現には至っていない。「中絶に関しても身体への負担が大きい、古い手術法がまだ行われていて、普段の避妊法の選択肢が少ない上に高額など、SRHR(性と生殖に関する健康と権利)に関する課題が日本には山積みです。新たな選択肢が増えることで、女性が自分の意思で心身を守れる社会になってほしいと願っています」知っておきたい!自分の身を守る新しい選択肢について緊急避妊薬の薬局購入をめぐる動き緊急避妊薬は排卵を遅らせる作用があり、性交後48時間以内に服用すれば85%、24時間以内なら95%の妊娠阻止効果がある。世界約90か国では医師の処方箋不要で購入が可能。日本でも薬局購入を望む声が高まっており、パブリックコメントが4.5万件以上集まるも実現には至っていないが、ホットなトピックに。経口(のむ)妊娠中絶薬に関する議論服用によって妊娠を止め、子宮を収縮させ、子宮の内容物を排出する経口妊娠中絶薬。日本では認められていないため、身体への負担が大きい古い手術法で中絶が行われている。厚生労働省は3月中にも薬事分科会を開き、承認の可否を示す見通しだ。※3月17日現在。そめや・あすかNPO法人ピルコン理事長。大学在学中にピルコンを設立。卒業後、民間企業を経て、現職。若者や保護者向けの性教育や講演活動などに注力。公衆衛生学修士、公認心理師。※『anan』2023年4月5日号より。イラスト・REDFISH取材、文・音部美穂(by anan編集部)
2023年04月02日漢方相談薬局、鍼灸院を東京・千葉で20店舗展開している株式会社誠心堂薬局(本社:千葉県市川市、代表取締役:西野 裕一、以下 当社)は、2022年に誠心堂薬局を利用して妊娠された方の集計結果を、2023年3月9日に発表しました。妊娠者数は370名、そのうち女性の妊娠年齢は23歳~48歳で、40歳以上の妊娠者数は106名と2年連続で100名を超えました。(2021年の40歳以上の妊娠者数105名)誠心堂グループ妊娠者370名の妊娠年齢誠心堂グループでは30年以上にわたり、妊活サポートに力を入れており、集計を開始した2005年からの累計妊娠者数は5,838名となりました。■日本の出生数における現状2023年2月28日に厚生労働省より2022年出生数の速報値が発表され、80万を下回る79万9,728人と報告されました。また同日岸田首相も「危機的状況だと認識している」と述べ、日本の人口減少に対して早期の対策が望まれています。日本では婚外子が少なく、結婚がその後の出産に直結する傾向があり、婚姻数の減少が影響しているとも言われています。そんな中、妊娠を望んでいるにも関わらず、なかなか赤ちゃんを授からず不妊に悩んでいるご夫婦の割合が年々増えています。厚生労働省の調査によると、カップルの2.9組に1組は不妊を心配し、5.5組に1組は不妊治療を受けられていると報告されています。これには、女性の社会進出や晩婚化、生活習慣の変化といった要因も関係していると考えられ、妊娠を望むカップルのサポートは社会的に大きな課題です。イメージ画像■中医学で考える妊活のための体質改善中医学では体質を見極めるための考えが色々あり、そのうち良く用いられているものに、体の機能である「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」の状態をみる「臓腑弁証(ぞうふべんしょう)」と体内の栄養バランスをみる「気血津液弁証(きけつしんえきべんしょう)」があります。妊活において「臓腑弁証」では「腎」という臓腑が重要です。「腎」は生命エネルギーを蓄えていて、成長、発育、老化、ホルモンと深く関わっています。女性は7の倍数で「腎」の力が変化すると言われ、産まれてから徐々に増えたエネルギーは21歳~28歳でピークとなり、35歳から徐々に衰えていきます。これは、高度生殖医療のデータにおける35歳以上から妊娠率が下がり、流産率が上がるという結果とも一致します。「腎」の力を補うための方法を「補腎(ほじん)」と言い、漢方薬や鍼灸治療を用います。この考えを活用し、当社では35歳以上の妊活サポートに力を入れて取り組んでいます。「気血津液弁証」では、「気」「血」「津液」という体に必要不可欠な成分が充分に足りているか、体全身を巡っているかを確認し、その結果を6つの体質に分けて考えます。このうち女性では「血」が不足している「血虚(けっきょ)」体質の方が多くみられます。なぜなら女性には生理があり、「血」との関係が深いためです。そのため「血」が充分に満たされている「血余(けつよ)」の状態であれば、妊娠、出産、産後がスムーズで健康で過ごせると考えます。当社では、血余の考えで妊活サポートだけでなく、妊娠から産後までトータルでサポートできる体制を整えています。■誠心堂薬局の取り組み当社では30年以上にわたって妊活サポートに力を入れており、自然妊娠を望む方や不妊治療を受けられている方などをサポートしてきました。特に35歳以上、40代の女性においては、高度生殖医療でも妊娠率が下がり、流産率が上がるという結果があり、加齢による卵子の質の低下は西洋医学においての課題ともなっています。そんな状況から、当社で妊活サポートを希望される方では35歳以上のご相談が8割を占め、40歳以上の妊娠者が100名を超えています。当社の妊活サポートでは主に3つのメソッドを活用しています。(1)補腎活血法(ほじんかっけつほう)、(2)周期調節法(しゅうきちょうせつほう)、(3)誠心堂オリジナル三焦調整法(さんしょうちょうせいほう)です。これらを画一的に行うのではなく、お一人お一人にオーダーメイドの組み合わせでご提案しています。特に妊活における課題や体の状態は異なり、検査や診断結果といった客観的な情報と丁寧な聞き取りによる心身の自覚的状態を総合的に捉えることが大切です。当社では、中医学に精通している中医学アドバイザー、薬剤師、鍼灸師がチームを組んでサポートにあたります。それにより多角的な視点でのアドバイスやフォローを可能とする当社特有のフォローシステムがあります。スタッフは、西洋医学の専門医との連携やセミナーの開催により不妊治療に関する知識も有しています。そのため、病院での不妊治療を受けながら漢方や鍼灸を望まれる方に対して、併用するメリットを活かしたサポートも行っています。海外では西洋医学と中医学を併用する中西医結合が進んでおり、当社は上海中医薬大学との連携により、中西結合医療への理解を深める研修も行っています。誠心堂オリジナル三焦調整法■今後の展開不妊で悩まれている方へのサポートを充実させることは、社会的な課題である出生数の低下の抑制に期待できます。何千年もの歴史の中で培われてきた中医学の考えを活用し、今後もお悩みの方のお役に立てるように精進してまいります。■会社概要会社名 : 株式会社誠心堂薬局本社所在地: 千葉県市川市南行徳3-18-23代表者 : 代表取締役 西野 裕一設立 : 1987年3月URL : 事業内容 : 薬局の経営、医薬品及び医薬部外品の販売、鍼灸治療院及び接骨院の経営、化粧品の輸入及び販売、前各号に附帯する一切の業務 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年03月14日ananフェムケア連載「Femcare File」。今回のテーマは「私とフェムケアの話」。日本テレビのアナウンサーとして多忙な毎日を送ってきた鈴江奈々さんが、妊娠・出産を経て感じた自身の体と向き合うことの大切さとは?AMH検査が生活を見直すきっかけに。高校時代から生理痛がひどく、椅子から立ち上がれないほどつらいこともあったという鈴江さん。年齢を重ねるにつれて、痛みは自然と治まっていったが、別の悩みが生まれたという。「20代の頃は肌荒れ、30代に入ってからは経血量が一気に増えました。生放送番組だとなかなかトイレに行けず、夜用ナプキンを使っていても漏れてしまうことも…。気になってはいたものの、当時は第一子を出産したばかりで、仕事と育児に追われていて、放ってしまっていたんです」30代半ばを過ぎた頃、人間ドックで子宮筋腫が見つかった。「筋腫は場所や大きさによっては経過観察で済むこともあるそうですが、私の場合はこれが原因で経血量が増えている可能性があり、妊娠にもかかわる場所に腫瘍があると告げられました。それで、手術で筋腫を摘出することに」これをきっかけに、AMH(アンチミューラリアンホルモン)検査も受けた。これは、微量の血液によって卵巣内の卵子の数の目安を知ることができる検査だ。「当時私は39歳だったんですが検査の結果、卵巣の推定年齢が41歳でした。実年齢よりも高いことに、かなり驚きました。妊娠は年齢を重ねるほど難しくなることは認識していたし、取材を通じて不妊治療などの知識も得ていましたが、それを“自分ごと”として捉えられていなかったんです。そこから不妊治療に取り組み、41歳で第二子を授かることができました。AMH検査を受けたことが、自分のライフプランを改めて考えるきっかけになりました」出産後、腰痛や坐骨神経痛などに悩まされた際は、出産した病院で医師や助産師にさまざまなアドバイスをもらい、驚くほど過ごしやすくなったという。「何でも検索できる時代ですが、実際に専門家に診てもらい、自分の状態を把握することの大切さを実感しました。かかりつけ医を持つことは重要だと思います」そんな鈴江さんも、第一子を妊娠するまでは、ほとんど婦人科を訪れたことがなかったという。「年に1度の定期健診も『面倒だな』としぶしぶ受けに行っていたくらいでしたから(笑)。でも、いま思えば、20代の頃から自分の体ときちんと向き合っておくべきだったなぁと思います。日々のタスクにばかり目が向いて、“感じる”ことがなおざりになっていたんですが、タスクを達成できるのは、健康であるからこそ。自分が『しんどいな』と感じたら、その感覚を大切にしてほしいです」ジェンダー平等や女性が働きやすい社会についても取材を重ねている鈴江さん。国際女性デーに関する企画も担当している。「女性の健康に関する情報も含め、私も若い時に知っておきたかったと思うことはたくさんあります。番組を通じて、そういった情報を今後もっとみなさんに届けていけたらと思っています」すずえ・なな1980年生まれ、神奈川県出身。2003年に日本テレビに入社。現在『news every.』(1部 15:50~、2部 16:50~、3部 17:53~19:00)のキャスターを務める。’13年に長男、’21年に次男を出産。3月8日の国際女性デーに合わせさまざまな情報を発信!日本テレビは「国際女性デー」に合わせ、女性の体と心に関する問題や“健康な生き方”につながる情報を、ハッシュタグ「#自分のカラダだから」を掲げて、放送やインターネットなどで発信するキャンペーンを開催。※『anan』2023年3月15日号より。写真・野口マサヒロ(WIND)取材、文・音部美穂(by anan編集部)
2023年03月10日ananフェムケア連載「Femcare File」。今回のテーマは「これからの妊娠&出産」。ライフプランに合わせ自分らしく妊娠&出産と向き合うために知っておきたいこととは?小池百合子東京都知事にお話を伺いました。「仕事か出産か」の2択ではなく、自分が望む人生を誰もが実現できる社会に。20代からキャスターとして活躍され、政治の世界に身を投じた後も、多忙な毎日を送ってきた小池百合子さん。働く女性として、また人生の先輩として。anan読者に伝えたい想いを、産婦人科医の岡田有香さんと共に伺った。岡田有香(以下、岡田):小池さんは多忙な生活の中で、女性特有の不調とどのように付き合ってきたのでしょうか。小池百合子(以下、小池):若い時から仕事優先の日々で、体調が悪くても我慢するしかありませんでした。特に選挙では体の都合に関係なく、投票や演説の日程が決まっているので、しんどいなどと言っていられない。でも、40代に入った頃から生理が急激に重くなって…。下腹部が猛烈に痛み、大量の出血で貧血に陥り婦人科に駆け込んだら、いくつも子宮筋腫(子宮にある良性の筋腫)があったんです。岡田:子宮筋腫は経過観察で済むことも多いですが、発生する場所や大きさによっては、体に影響を及ぼすこともありますよね。小池:私の場合は症状がかなり重かったので、45歳の時に子宮を全摘しました。今思えば日頃から自分の体をいたわるべきでした。でも、生理が重いからといって休めるような風潮ではなかったですし、私自身も「女性だからと甘えてはいけない」と、無理をしていました。婦人科を受診する時間もなく、放置してしまっていたんです。岡田:それは今の時代も同じ。「休みづらい」「甘えていると思われたくない」と我慢をしてしまう女性は多いです。激しい生理痛を我慢し続けた結果、子宮内膜症で不妊になってしまう患者さんも多くいます。妊娠&出産において、医学的にもっとも適しているのは20代なのですが、若いうちは忙しくてそれどころではないという女性も多いと思います。小池:妊娠&出産に至るまでには、仕事のタイミングや結婚など様々な過程がありますよね。少子化対策が叫ばれていますが、今の社会は女性が直面している現実を理解して応援しているかというと、必ずしもそうではない。だから、多様なライフプランを叶えられる環境を作るための施策が必要。都として独自に不妊治療の費用助成を行っているのもそのためです。岡田:人工授精や体外受精、顕微授精などは保険適用になりましたが、治療にかかる時間の負担が大きく、仕事を辞める女性も。行政のサポートは重要ですね。小池:私が国会議員だった頃、女性の秘書に「不妊治療のために仕事をしばらく休ませてほしい」と言われたことがあったんです。話を聞いて、不妊治療が時間も費用もかかることを痛感し、それに対するサポートが必要なのではないかと当時から考えていました。岡田:もちろん子供を産むことがすべてではないですが、年齢を重ねると妊孕(にんよう)力が落ちますし、不妊治療を受ければ必ず妊娠できるというわけではない。その現実を20代から知っておいてほしいと私も医師として感じています。小池:そうですね。都では、若い世代に向けた冊子で、妊娠に対する正しい知識を提供していたり、「#女子けんこう部」というポータルサイトで、子宮頸がんや乳がんなどの疾患や、予防や検診などの情報を発信しています。岡田:そういった情報を活用し、まずは知ることが大事ですよね。小池:ええ。これからの時代を担う女性たちには、私と同じ思いを味わってほしくないし、私が諦めざるを得なかったことを叶えてほしい。「仕事か出産か」という二者択一の社会ではなく、自分が望む人生を誰もが実現できるよう、都としても最大限サポートしていきたいと思っています。東京都の現状を小池知事に質問!自治体によって異なる妊娠や出産、子育てに関する様々な施策。東京都の場合はどのような内容を講じているのか?その詳細を小池知事が解説。さらに、岡田さんに妊娠&出産についての心構えを聞きました。Q、いつかは子供が欲しいと思っているけれど、お金のことを考えると不安です。東京都では出産時にどんなサポートがあるの?A、妊娠から出産を通じて、育児用品など計22万円相当を提供する支援を実施します。東京都では令和5年度から、妊娠・出産・子育ての切れ目ない支援を一層充実させます。これまでの対策に加え、都と区市町村が連携し、妊娠時に6万円、出産後に10万円、1歳・2歳前後に6万円、計22万円相当の育児用品や家事支援サービス等を提供する取り組みを実施。また保健師など専門職との面談や相談支援、産後ケアなどの子育て支援サービスも併せて行い、皆様の出産や子育てに関する不安に寄り添い、子育て家庭を全力でバックアップします。Q、不妊治療のサポートは、東京都ではどのようなものがあるのですか?A、保険診療の体外受精・顕微授精と併用して受診した先進医療に対し、都が独自に、1回の治療につき15万円を上限に助成します。昨年4月から人工授精や体外受精、顕微授精などの基本治療は保険適用されることになりましたが、さらなる先進医療を受ける場合、先進治療医療費は、全額自己負担となってしまいます。都ではすでに各種不妊治療への支援を進めてきましたが、その負担を軽減するため、保険診療の体外受精・顕微授精と併用して先進医療を受診した場合は、1回の治療につき治療費の7割を、15万円を上限に助成。その他、不妊検査や不育症の検査にかかる費用についても5万円を上限に助成しています。若い方がライフプランを考える際の参考になるよう、不妊に関する知識などを掲載した冊子『いつか子供がほしいと思っているあなたへ』を作成している。Q、これから子供を産んでも東京都では保育園に預けられるの?A、5年前と比べ、待機児童数は約96%減少。働きながら子供を育てる環境づくりを進めています。都の最重要課題として待機児童の解消に取り組んできました。保育所等の整備や保育士さんの確保などを進め、2016年には8466人だった待機児童が2022年には300人になり、9割以上減少しました。また、保育所等に入れなかったご家庭などがベビーシッターを利用する際、費用の一部を補助する「ベビーシッター利用支援事業」も行っており、現在、20の区や市で活用されています。卵子凍結への支援に向けた調査も実施予定!抗がん剤治療などを受ける人が治療前に行う卵子凍結に対しては、すでに助成を実施中。加えて健康な人が将来の妊娠に備えて行う卵子凍結についても、助成の導入に向けて調査を開始する予定。女性の妊娠&出産問題を岡田さんに質問!Q、年齢を重ねると、妊娠に至る可能性はどのくらい変わるの?A、卵子の質は年齢に応じて低下し、35歳を過ぎるとぐっと妊娠率が低くなります。30歳までは1回の生理周期あたりの自然妊娠率は30%程度ですが、35歳では18%と低下。男性の妊孕力も35歳以上になると徐々に低下します。不妊治療を含めて、少なくとも1人を90%授かることができるのは35歳までに妊活を開始した人というデータも。将来子供を2人授かりたい場合には20代から妊娠&出産について考えておいた方がよいといえるでしょう。M.Sara Rosenthal.The Fertility Sourcebook.Third EditionQ、すぐには望まないけれど、いつかは子供が欲しい今から備えておくべきことは?A、かかりつけの婦人科を見つけ、年1回は婦人科検診を!まずは、かかりつけの婦人科を持つこと。生理痛や生理不順は卵巣・子宮の病気のリスクとなるため、症状がある人は、低用量ピルなどの治療が必要か婦人科で相談を。また、症状の有無にかかわらず20代でも必ず婦人科検診を年に1回受けましょう。会社の検診が内診だけという方は、ぜひ超音波検査も受けてください。さらに運動や栄養バランスの良い食事を意識し、体を整えておくといいと思います。(写真右)こいけ・ゆりこ1952年生まれ、兵庫県出身。ニュースキャスターを経て1992年、参議院議員に初当選し、政界入り。環境大臣時代には「クールビズ」の導入を進めた。2016年より東京都知事に就任。現在は2期目を務める。(写真左)おかだ・ゆか1988年生まれ、東京都出身。日本産科婦人科学会専門医。2022年4月「グレイス杉山クリニックSHIBUYA」の院長に。自身のインスタグラム(@dr.yuka_okada)でも女性の健康や不妊治療などの情報を発信している。※『anan』2023年3月8日号より。写真・中島慶子取材、文・音部美穂(by anan編集部)
2023年03月05日妊娠期も産後も使えるボディバター世界中のママをオーガニックケアで応援する「ヴェレダママシリーズ」より、新作「ヴェレダ マザーズ ボディバター」(税込4,180円)が誕生。2023年2月1日の全国発売に先駆け、2023年1月16日よりヴェレダ直営店、コスメキッチン、公式オンラインストアで先行発売がスタートしました。妊娠期の肌トラブルを優しくケア!「ヴェレダ マザーズ ボディバター」は、妊娠期のお腹周りを肌トラブルから守り、柔らかくしなやかな肌に整えるボディケアクリーム。産後は肌の引き締めケアとしても活躍します。カカオ脂やひまわり油、ホホバ種子油など、5種類の植物由来保湿成分を配合。クリーミーで、妊娠期の肌にも心地良く馴染むテクスチャーを実現しました。またツボクサエキスなど、肌荒れを防止して肌にハリを与える植物成分を採用。妊娠期に起こりがちな乾燥やつっぱり感などのトラブルにも対応します。ローズやネロリなどの天然精油をブレンドした、フレッシュな香りが優しく広がります。(画像はプレスリリースより)【参考】※「ヴェレダ」公式サイト
2023年01月21日妊娠中でも、子連れでもOK!2022年12月1日(木)、株式会社 Dream Lifeが運営するジム『POWERSPOT』が東京・中目黒にオープンします。同ジムでは、妊娠中や産後も安全に動けるプログラムを提供。グループレッスンスタジオをはじめ、マシンピラティススタジオ、ジムエリアを用意しています。ベビーやキッズと一緒に参加できるグループレッスンも用意。キッズスペースがあるため、託児を利用してトレーニングに集中することもできます。所在地は東京都目黒区上目黒2丁目43番16号L3、電話番号は03-6303-0015。経験豊富なインストラクターが、一人一人のカラダに適したメニューを提供します。3日間限定で無料体験会&施設案内を開催『POWERSPOT』では、12月1日(木)のグランドオープンに先駆けて、11月26日(土)、11月27日(日)、11月28日(月)に、無料体験会&施設案内を実施します。無料体験レッスンでは、「BASIC PILATES」「YOGA」「POP PILATES」「空手Fit」などのプログラムを30分間体験可能(通常レッスンは45分)。申し込みは、「POWERSPOT」の予約システムにて受け付けています。(画像はPOWERSPOT公式サイトより)【参考】※POWERSPOT公式サイト
2022年11月16日これは、ある夏の忘れられない出来事です。当時、私は妊娠37週目でした。真夏の暑い日に突然、首にできたジュクジュクとした湿疹。このときはいつもの湿疹だと思い、まさか命に関わる病気になるとは想像がつきませんでした! しかも、その原因は思ってもいなかった意外なもの。なんとも思わなかったちょっとした出来事から、まさかの入院にまで至った私の体験談をお話しします。★関連記事:「なぜ早く受診しなかったのですか?」突然、激痛が走り帯状疱疹に!実は怖い病気、受診が遅れて…夜中に激しい頭痛が!右側の首に謎の湿疹妊娠37週目に入ったある日のことです。ふと気付くと、右側の首の所に痛がゆくてジュクジュクした湿疹ができました。もともとアトピー性皮膚炎持ちだったので「いつもの湿疹かな?」と思い、しばらくそのまま様子を見ていましたが、湿疹は日に日に広がっていく一方。ただ、いつも使用している常備薬を塗ると症状が落ち着いていたので、特に気に留めることはありませんでした。それから数日後、その日は偏頭痛がするので早めに就寝。すると夜中に右後頭部にズキズキとした激しい痛みを感じ目が覚めました。再度、寝ようと試みるも頭が痛すぎて、まったく眠れず……。頭痛薬を飲みたかったけれど、妊娠中ということもあったので薬を飲まずに我慢しました。朝になったら病院に行こうと考えていましたが、そのうちあまりの痛さに脂汗をかき始め、気分も悪くなったので頭痛に効くツボを調べて押してみたりもしましたが症状は改善されません。しばらく安静にして様子を見ていましたが、これは明らかにおかしい! と判断。そのまま夜間受け入れをしてくれる近所の総合病院に駆け込みましたが、そこには脳神経外科がなく、ひとまず痛み止めの点滴で応急処置をしてもらい帰宅しました。命に関わる病気かも!?翌朝になり改めて脳神経外科を受診しましたが、MRIの検査結果を見た医師からは予想もしていなかった診断結果が!「頭部の血管が一部膨れ上がっている箇所があり、未破裂椎骨動脈解離(みはれつついこつどうみゃくかいり)の疑いがあるので専門医のいる市民病院で診てもらって欲しい」と紹介状を渡されたのです。もし診断通り未破裂椎骨動脈解離だった場合、出産時に力んで血管が破裂したら命に関わるという説明がありました。初めて見る自分の頭部の断面図は、知識のない私でもわかるほど血管が大きく膨れている箇所が確認でき、とてもショックでした。 帰宅後、カロナールという妊娠中でも飲める痛み止めを服用するも効き目はまったくなし。夜になっても痛みが治まらず、「これは血管が破裂する寸前なのでは!?」と不安でたまらなくなり、今にも泣き出しそうになったのを覚えています。痛みが続く中、「私はともかく、おなかの子に何かあってはいけない……」と思い必死に気を紛らわせようとしましたが、症状は変わらず……。今までに体験したことのない強い頭痛と発熱症状も出てきたので、翌日を待たずして夫と一緒に専門医のいる市民病院へ行きました。当時はコロナ禍でもあり、ちょうど緊急事態宣言の真っ最中! 私も念のためPCR検査をすることになり、病院の外でしばらく待機することに。痛みで焦る気持ちのあまり時間の感覚もわからなくなり、時間がたつのが長く感じました。そしてしばらく待った後、無事に陰性が確定しそのまま即検査入院となりました。市民病院では、脳神経外科と産婦人科が併設されていたため、万が一のことを考えてNSTテストという赤ちゃんの心拍の状態や私自身のおなかの張り具合を診る検査をしながら入院ができたので、とても心強かったです。ようやく頭痛の原因が判明!入院後、3回のMRI検査をおこないさまざまな角度から頭部を診てもらいましたが、検査結果に異状はありませんでした。疑いのあった未破裂椎骨動脈解離ですが、頭部内の血管同士が重なって偶然にも血管が膨れているように見えたという、医師も見間違えるほどのまれなケースだったそうです。MRIの検査結果からは原因が特定できなかったため、別の可能性から痛みの原因を探ったところ、原因は頭部内にできた帯状疱疹だということがわかりました。「ここ最近で何か思い当たる節は?」 と医師から聞かれ、すぐに数日前にできた首の湿疹が思い付きました。数日前に見つけた首の湿疹はあせもではなく帯状疱疹で、それが枯れて痕となり、頭部へとウイルスが移動したようです。その後は、痛み止めの点滴と念のためNSTテストも引き続き受けながら4日間の入院生活。退院時には、痛み止めの点滴をしなくてもいいくらい頭痛は和らぎましたが、医師からも「個人差があるのですが痛みは当分、続くでしょう」と言われました。その後もときどきズキッ! という電気が走ったような痛みが続き、その度に薬を服用していました。結局痛みが完全に取れ完治するまでには1カ月以上かかりました。帯状疱疹になったこと自体ももちろんつらかったのですが、出産時に命に関わることもあると言われた未破裂椎骨動脈解離ではなくて、本当によかったとつくづく実感。その後は安心して無事出産に挑めました。まとめ初めに首に湿疹ができたと気付いたときにいつものアトピー性の湿疹と思い込まず、早めに医療機関を受診していれば、このような大事にはならなかったのではないかと思います。慣れというのは、怖いと改めて感じました。私の場合は妊娠中で免疫力が低下していたのも原因の1つかもしれませんが、コロナ禍も相まって何かしらのストレスを常に感じて生活している状態だったのも影響したのかなと思います。今後は、適度に気分転換をおこなうなどして、気持ちにゆとりを持ちながら、なるべくストレスをためない生活を心掛けて過ごしていきたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。著者/かみもとゆき(38歳)不妊治療の影響もあり、ここ最近で増えた体重をどのように減らすか、日々奮闘中!趣味は田舎のパン屋巡り。年子の娘息子とお出かけがてらパン屋を巡るのを楽しみにしています♪
2022年11月09日家庭用シリンジ法キット「プレメントシリンジ」を販売する株式会社オンリースタイル(本社:東京都中野区)は、家庭用シリンジ法キット「プレメントシリンジ5回分」を全国のドラッグストア向けに販売を開始しました。また、今どきの妊活事情に関するアンケート調査を実施しましたので結果を発表いたします。ドラッグストア向け5回分を新発売!Q1:妊活で取り入れている方法は何ですか?(複数回答可)タイミング法や自然任せに妊活をしている方が多いことがわかります。また、妊活に良いとされているサプリメントなどを利用している方も多いことがわかります。不妊治療以外としては【※1】シリンジ法を取り入れている方もおりました。Q1グラフQ2:ストレスを感じることなくご夫婦で妊活できていますか?約4割程度の方が、何かしらのストレスを感じながら妊活をしていることが伺えます。Q2グラフQ3:妊活で負担だと感じることは何ですか?(Q2で“できている”と回答された方を除く/複数回答可)精神的な負担や時間的な制約とした回答が圧倒的に多く、プレッシャーやご夫婦のタイミングが合わないことによる焦る気持ちなどが負担となっていることがわかります。Q3グラフQ4:シリンジ法について当てはまるものをご選択ください。既にシリンジ法を取り入れている方もいる反面、シリンジ法自体を知らない方もまだまだ多いことがわかります。Q4グラフQ5:シリンジ法を取り入れたいと思った理由は何ですか?(Q4で“シリンジ法を取り入れるつもりはない”“シリンジ法を知らない”と回答された方を除く/複数回答可)シリンジ法を取り入れている、取り入れたいと考えている方の理由として、ご夫婦のタイミング的な問題で、シリンジ法を使用または使用したいと考えている方が多いことがわかりました。Q5グラフ■アンケート結果よりタイミング法や自然任せに妊活をしている方が多い反面、4割程度の方がストレスを抱えながら妊活をしていることがわかりました。ストレスや負担としては、精神的負担や時間的な制約(共働きなどによるタイミング的な問題)が多く、現代社会の生活スタイルなどが影響してるように感じます。ある一定層にはシリンジ法が妊活の一つの方法として定着していることがわかりましたが、まだシリンジ法を知らない方も多く、ストレスを抱えているようでしたらシリンジ法【※2】プレメントシリンジを取り入れていただき負担軽減にお役立てできればと考えます。イメージイラスト■プレメントシリンジはこんな妊活中ご夫婦に選ばれている・共働きや出張でご夫婦のタイミングが合わない・女性の性交痛や男性のED(勃起・射精障害)で思うように性行為ができない・性交渉が苦手・精神的・肉体的負担を減らして気軽に妊活をはじめたい・不妊治療の高額費用に躊躇いがある・クリニックでの不妊治療とシリンジ法を併用したい・排卵日と休診日が重なり、チャンスを無駄にしたくない・お二人目以降の妊活など商品画像■プレメントシリンジ5回分2022年10月より大手ドラッグストアチェーンや大型ショッピングモールなどの店頭で販売開始予定です。(※ご注意:店舗によりお取り扱いのない場合がございます)これまでの20回分・10回分商品は、主にネット通販での取扱が中心となっておりましたが、多くのお客様より「近くのドラッグストアでも販売してほしい!」というご要望をいただき、この度「プレメントシリンジ5回分」をドラッグストア専売商品として販売することになりました。気軽にシリンジ法を始められるよう5回分とし価格を抑え、急なご使用機会でもお近くのドラッグストアでお買い求めいただけるようになることで、シリンジ法がより身近になり思うように妊活ができないご夫婦のお役に立てればと考えております。一般医療機器認可取得器具:プレメントシリンジ医療機器製造販売届出番号:13B3X10179000001【※1】シリンジ法同社が開発したシリンジ法キット「プレメントシリンジ」を用いた家庭でできる新しい妊活方法で、男性がマスターベーションで採取した精液をシリンジで吸い上げ女性の腟内にご自身で注入する方法。【※2】プレメントシリンジ不妊治療専門医や不妊治療患者様の声を聞き「スポイト法」「膣内注入法」「自己AIH」「自己注入AIH」などを参考に当社が開発した妊活商品(一般医療機器)。様々な事情で思うように妊活ができない多くのご夫婦にご使用いただき、不妊治療専門クリニックや鍼灸院、整体院、漢方薬局などにおいても取扱が進んでいる。■シリンジ法キット「プレメントシリンジ」の製品詳細ホームページ : ご使用方法 : 妊娠報告レビュー : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年10月12日漢方相談薬局、鍼灸院を東京・千葉で20店舗展開している株式会社誠心堂薬局(本社:千葉県市川市、代表取締役:西野 裕一、以下、当社)では、妊娠活動(妊活)のサポートに力を入れており、さらにコロナ禍で増えている産後女性の不調の受け皿となるべく鍼灸院にて骨盤調整メニューを開始しました。当社グループ店舗である、鍼灸院爽快館恵比寿店(以下、当社鍼灸院恵比寿店、2019年10月開院)では2022年6月末時点で、鍼灸施術で体調を整えられ妊娠された方が106名、そのうち10名の方が産後ケアを目的に鍼灸の利用を再開されました。近年、新型コロナウイルス禍による影響で、妊娠や出産を迎える女性を取り巻く環境は大きく変化しました。以前まではWHOによると妊産婦の約1割が産後うつを発症するとされていましたが、コロナ禍により日本人妊産婦の約3割が産後うつに陥る可能性があるという調査結果も発表されていて、その背景には感染への不安や、外出自粛で孤立しがちな環境があるとみられています。鍼灸院爽快館 恵比寿店スタッフ■産後うつが増える背景産後うつとは、子育ての際に身近な人からサポートを受けられず孤立し、育児不安や疲労の蓄積で抑うつ状態になることで、核家族化や晩婚化を背景に社会問題化しています。産後の母親はホルモンバランスが変化し、心身ともに非常に不安定になり、9割の方が何らかの心身の不調を抱えているという調査データも示されています。初めての育児に知らないことや思うようにならないことが多く、また頻繁な授乳で夜に眠れないことも多くみられます。特にコロナ禍では、周囲の協力が得られず、母親だけが抱え込む「ワンオペ育児」が増えていることが課題となっています。産後だけでなく、妊娠中から涙もろくなったり、気分が落ち込んだりするマタニティブルーに陥る方もいて、妊娠中から産後までを通して女性の体調をサポートしていく必要性が高まっています。■骨盤調整をきっかけに鍼灸院の産後利用者増コロナ禍で増えている産後女性の不調の受け皿となるべく当社鍼灸院にて、骨盤調整メニューを2022年1月より開始したところ、妊娠者の約1割の方が産後ケアで鍼灸施術の利用を再開されました。利用の目的として、再開者の7割が骨盤調整や体調管理で、疲れやすい、眠れない、授乳トラブル、悪露のトラブル、脱毛などの産後不調に悩まれていました。残りの3割が2人目をご希望の来院です。再開された方からは、鍼灸施術による体調管理はもちろんのこと、施術中の鍼灸師とのコミュニケーションで育児や家庭のことなどを相談されることで、不調を抱えずに前向きに育児をされているというお声をいただいています。産後の女性は不調の自覚があっても安易にとらえてしまったり、周囲の協力が得られなかったりすることから、ご自身でも気が付かないうちに徐々に負担が大きくなり産後うつが増えている状況があります。妊産婦に必要性が周知されてきている骨盤調整というきっかけから、女性の不調に詳しい鍼灸師がサポートすることで早期に産後不調に気が付き、対策をとることで産後うつに至らずに育児に専念する環境をサポートできると考えています。鍼灸院爽快館 恵比寿店■鍼灸院での骨盤調整メニューとは出産後は骨盤が大きく開き、元に戻る過程でゆがみが出たり、開きが戻らなかったりと不調につながるケースが見られます。骨盤による不調には、関節痛、産後うつ、乳腺炎、むくみ、体重増加、子宮復古不全、尿漏れ、臓器下垂、便秘、プロポーションの崩れなどが知られています。一般的な骨盤矯正に必要な国家資格はなく、整骨院、整体院、カイロプラクティックなどで行われています。当社鍼灸院では、専門学校や大学を卒業し、国家試験に合格した鍼灸師(「はり師」「きゅう師」は国家資格)が治療にあたっています。さらに社内試験によって一定水準の技術を満たした鍼灸師のみが骨盤調整を担当し、骨盤を正常な位置に戻すだけではなく、自ら正常な状態に戻して維持できるような体作りを考えた施術を行っています。さらに骨盤だけでなく、中国伝統医学である中医学の理論を取り入れた体質を整える施術方法をコーディネートし、全身調整を行っていることが特徴です。【骨盤調整】●骨盤チェック(誠心堂グループ利用者限定) 3,300円●骨盤調整法(誠心堂グループ利用者限定) 7,700円●骨盤調整法回数券 5回券(誠心堂グループ利用者限定) 30,000円※料金は税込表示です。URL: ■今後の展開これまで産後ケアといえば、助産師、保健師が多くを担っていましたが、コロナ禍となり、産後女性は多方面からのサポートを必要としています。当社では、薬剤師、鍼灸師、中医師といった有資格者が妊活サポートだけでなく、妊娠中、産後と女性の健康をトータルでサポートできる体制を整え、今後もスタッフ一同お悩みの方のお力になれるよう鋭意努力してまいります。<会社概要>名称 : 株式会社誠心堂薬局所在地 : 〒272-0138 千葉県市川市南行徳3-18-23代表者 : 代表取締役 西野 裕一設立 : 1987(昭和62)年3月事業内容: 1. 漢方臨床薬剤師による漢方相談薬局経営2. 漢方と鍼灸の総合相談室経営3. 鍼灸院経営4. 中医学健康講座・セミナー開催5. 大学等研究機関との共同研究、商品開発6. 中国向け健食・化粧品の共同研究、商品開発7. 漢方と鍼灸のオンライン相談URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年07月12日今の時代だから気になる! 美容医療にできること
初めてのデリケートゾーンケア
やせにくいママのための「脳科学ダイエット」ってなに?