大好評だった「オンラインまなびフェスタ2021」に続く、夏のビックイベント「オンラインサマーフェスタ2021」が開催決定!どうやったら毎日楽しく勉強できるだろう?どんな高校が合うのだろう?将来のために、今からなにをしておけばいいのだろう?好きなことや得意なことを見つけてあげたい。学校の勉強がわかるようにサポートしてあげたい。そんな想いで今年の3月に開催された、「オンラインまなびフェスタ2021」。初めてのオンライン開催となりましたが、多くの専門家の方や13社の協賛企業にお集まりいただくことができました。「まなび」を大テーマに多様な選択肢と一気に出会える一日にするために、「家庭学習」「STEAM教育」「進路選び」「学用品」など幅広い切り口で、お子さまも参加できるワークショップも交えながら、計17コンテンツを配信しました。Upload By 発達ナビ編集部その結果、参加登録者数はなんと4600名以上で、当日視聴者数はのべ6600名以上!たくさんの満足の声と、大きな反響をいただき、私たちの想像も超える特別な1日となりました。【いただいたコメント】・オンラインなので気軽に参加できました。専門家の先生方のお話以外にも様々な企業の商品やサービスを詳しく知る事ができ、発達について悩みがあるなし関係なく参加できるイベントだと思いました。ありがとうございました。・好きなタイミングに参加でき、内容が盛り沢山でよかったです。企業さんの商品紹介も、実際話を聞いてみたら興味が湧いたものがあり、子育てに活かせそう!と思いました。抽選会があるのもとっても魅力的です!当日のYoutubeチャットでは、登壇者の方への質問や保護者様同士の交流のコメントで盛り上がり、オンラインイベントとはいえとても熱量の高いイベントとなりました。そして事後アンケートでは、またの開催を望む声をたくさんいただきました。そんな皆さまの声にお応えして、さらにパワーアップした形で「オンラインサマーフェスタ2021」を開催します!「オンラインサマーフェスタ2021」は、発達が気になるお子さんの夏の成長を応援するイベントです。サマーフェスタは、前回のまなびフェスタからさらにパワーアップし、保護者様向けセミナーとお子さま向けワークショップの2本立てで、2週にわけてお送りします!Upload By 発達ナビ編集部保護者の方には、お子さまと過ごす時間が増える夏休み前に、日々の子育てのお役に立てる情報を気軽に得られる機会を。お子さまには、なかなか外出が難しいこの夏、思い出に残る楽しい時間をお届けします。オンライン開催なので、全国どこからでもご参加可能。専門家の先生、発達が気になるお子さま・ご家族を応援する企業、LITALICOによる、まなびの詰まったセミナー&ワークショップをお楽しみに!サマーフェスタを通して、皆さまの夏のおうち時間が、充実したものになりますように。今回は、保護者さま向けのセミナーイベントと、お子さま向けのワークショップイベントを2週に分けて開催します!<保護者さま向けセミナーイベント>■日時:7/17(土)・7/18(日)10:00~15:30(予定)後日アーカイブ配信も予定しています。■参加費:無料■形式:Youtube Live配信■参加方法:事前申込必須。7月上旬より参加申し込みを受け付け予定です。■定員:なし■内容:専門家講演、発達が気になるお子さまを応援する企業によるセミナー、当日参加者限定の抽選会<お子さま向けワークショップイベント>■日時:7/31(土)・8/1(日)時間未定■参加費:無料■形式:Zoom配信■参加方法:事前申込必須。7月上旬より参加申し込みを受け付ける予定です。■定員:あり(先着順)■内容:発達が気になるお子さま向けの楽しくまなべるオンライン教室今回は先行して、「オンラインサマーフェスタ2021」のコンテンツの一部をご紹介させていただきます。※企画調整中のため、今後変更となる場合もございます7/17(土)特別講演:夏休みの宿題からゲーム依存、新学期の行き渋り対応まで発達障害子育てなんでもQ&A7月17日(土)の特別講演は、鳥取大学大学院教授で臨床心理士の井上先生と、児童精神科医の三木先生によるトークライブ!夏休みの宿題やゲームとの付き合い方、新学期明けの登校渋りなど、夏休み前に知っておきたいトピックを中心に、「発達が気になる子の子育て」にまつわるお悩みや不安などをQ&A形式で井上先生と三木先生にお話しいただきます。ただいま先生方への事前質問を募集中!当日はこの中からいくつかピックアップしてお二人にお答えいただきます。さらに、当日はチャット機能を使ってリアルタイムで井上先生・三木先生に質問できるチャンスも!臨床心理士の井上先生、児童精神科医の三木先生、保護者の皆さまそれぞれの視点で様々な子育てのお悩みについて一緒に考えていきましょう!(時間の都合上、すべてのご質問を取り上げることは難しい場合もございます)Upload By 発達ナビ編集部井上雅彦先生鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授 / 公認心理師 / 臨床心理士/専門行動療法士 / 自閉症支援士エキスパート / LITALICO研究所 客員研究員応用行動分析学をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のための様々なプログラムを開発している。Upload By 発達ナビ編集部三木崇弘先生フリーランス児童精神科医/スクールカウンセラー兵庫県姫路市出身。愛媛大学医学部卒・東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科博士課程修了。早稲田大学大学院経営管理研究科修士課程在学中。 愛媛県内の病院で小児科後期研修を終え、国立成育医療研究センターこころの診療部で児童精神科医として6年間勤務。子どもの暮らしを医療以外の側面からも見つめる重要性を実感し、病院を退職。 2019年4月よりフリーランス。“問題のある子”に関わる各機関(クリニック、公立小中学校スクールカウンセラー、児童相談所、児童養護施設、保健所など)での現場体験を重視し、医療・教育・福祉・行政の各分野で臨床活動をしている。7/18(日)特別講演:本人・親・きょうだいの"困った"どうすればいい?ー精神科医・田中康雄先生が教える夏休みの乗り切り方ー7月18日(日)の特別講演は精神科医 田中康雄先生に、夏休み前に知っておきたい内容をセミナー形式でお話しいただきます!夏休みは、1学期の学校生活での疲れが出たり、生活リズムが乱れやすくなったり、家の中のきょうだいトラブルも多くなったりと、お子さまの困りごとも増えがちな時期。保護者側も、家事や育児、宿題のサポートが増え、疲れがピークに…。そうしたスパイラルにおちいりがちな夏休みのおうち時間の過ごし方のポイントや、ご家族のレスパイトのためにも活用したい社会資源についてなど、コロナ禍の現状も踏まえて、精神科医の田中康雄先生からお話しいただきます。当日は視聴者の皆様からの質疑応答タイムもご用意しています。ぜひご参加ください!Upload By 発達ナビ編集部田中康雄先生北海道大学名誉教授/医療法人社団倭会 こころとそだちのクリニック むすびめ 院長発達障害の特性を持つ子どもとその家族、関係者と、つながり合い、支え合い、認め合うことを大切にした治療・支援で多くの人から支持されている。企業コラボセミナー:発達が気になるお子さんを支える、商品・サービスのご紹介「サマーフェスタ2021」は、発達が気になるお子さまの成長を応援する企業の皆さまに協賛をいただき、セミナー・ワークショップをお届けいたします。育児や療育、普段の暮らしをより豊かにする商品・サービスをご紹介いただきますので、ぜひご期待ください。今回ご参加いただく企業の皆さまの一部をご紹介いたします。各企業の詳細日程は、7月上旬の予約開始時に公開となります。Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部学習教材「すらら」の学習者数が2020年12月末時点で約33万人となりました。お子さん1人ひとりに合った学習が求められる時代、「無学年方式」はこれからの教材トレンドです。全国学習塾1,016校、学校1,026校が採用し「勉強のプロが認める教材」としてブランド先行しておりますが、それに迫る勢いで家庭学習サービスとしてのご利用者も年々、増えてきております。家庭学習の利用者の半数以上が不登校、発達障害、2020年も多くのお子さまを導くことができました。2021年も是非、注目いただけたら嬉しく思います。Upload By 発達ナビ編集部株式会社すららネットUpload By 発達ナビ編集部遊具の力で発達支援~感覚『新五感』に働きかける 遊びとは?~遊具メーカーのアネビーは、「発達障がい」を「感覚の障がい」ととらえています。そして遊具遊びは子どもの感覚に働きかける大切な活動。子どもにとって一番の楽しみが発達につながるのです。園や公園、お子様のまわりにはどのような遊具がありますか?本セミナーでは、「感覚の障がい」を特性に変える、身近な遊具の力を紹介します。ぜひご覧ください。Upload By 発達ナビ編集部株式会社アネビーUpload By 発達ナビ編集部ぜんち共済は、知的障がい・発達障がい・ダウン症・てんかんなど障がい者向けの保険を取り扱う専門保険会社で、前身の全国知的障害者共済会から20年の歴史があります。ぜんちのあんしん保険は、障がいのある方特有のパニック事故、トラブルに巻き込まれたときの弁護士費用、ご病気での入院、おケガでの入通院等を保障する総合保険で、5万人以上の方にご契約いただいております。お客様の障がい特性により添いながら、親身で誠実にサポートいたします。Upload By 発達ナビ編集部ぜんち共済株式会社Upload By 発達ナビ編集部「読むトレGO!」は、ディスレクシア、読み書き障害、学習障害などの「読むこと」に困難を抱える子どもたちに向け、発達障害分野の第一人者、医学博士の平岩幹男先生の監修のもとで開発したNintendo Switch用のトレーニングゲームです。文字の読み書きが困難な「ディスレクシア」。日本では小学2年生以上で100人に7~8人の確率で発覚している身近な学習障害(LD)のひとつです。日本の小学校学習では「読み」と「書き」を同時に行うため、読み書きの苦手なお子様にはとても厳しい学習となります。「読むトレGO!」は、「読み」に絞ってトレーニングを行うため、学習効果が上がります。Upload By 発達ナビ編集部株式会社サムシンググッドUpload By 発達ナビ編集部星みつる式家庭療育DVDは、視覚優位の特性を研究し、「見て覚える」をコンセプトに、お子さんに取り組みやすく、ご家族の負担が少なくなるよう開発された教材です。「言葉の遅れ」「友だちとの関わり」「勉強の遅れ」などの困りごとに応じて療育をカスタマイズすることが可能。小学生で療育が終了した子も、ご自宅で療育を継続できます。購入後から2年間ご利用頂ける取り組みサポートもあるので安心です。当日は、約7000人の臨床経験をもつ、星みつる式専任の発達障害専門カウンセラー水沢ありさが、これまで見てきた子どもたちの成果やタイプ別のおススメ教材についてお話致します。みなさまのお悩みにきっと役立つお話があると思いますので、ぜひご覧下さい。Upload By 発達ナビ編集部株式会社スターシップUpload By 発達ナビ編集部家庭学習教材「月刊ポピー」は創刊以来50年近く、全国のご家庭の家庭教育・家庭学習をサポートしてきました。単なる学力アップだけではなく、学習習慣や生活習慣、思考力などお子さまの成長や将来に不可欠な力を総合的に身につけることを目的に、教材・サービスをお届けしています。ポピーには元小学校の先生が所属しており、会員さまの家庭教育・家庭学習に関するお悩みにおこたえしています。当日はその経験豊富な先生が皆さまに、家庭教育・家庭学習をより充実・向上させるためのアドバイスをいたします。Upload By 発達ナビ編集部株式会社新学社Upload By 発達ナビ編集部「toio™(トイオ)」は、子どもたちを様々な創意工夫へと導く不思議なロボットトイです。コンセプトは、『つくって、あそんで、ひらめいて。』身近なブロックや工作など様々なものを取り付けて自由にあそべる「toio」。まずは見よう見まねからはじめ、次第に自分で手を動かして夢中になるうちに、創意工夫が自然に生まれる。そんな体験が詰まっています。また「toio」は、ご⾃宅で楽しめるプログラミング教材として、カードを使ったプログラミングやビジュアルプログラミング環境など、初級から上級までさまざまなプログラミング体験も可能です。Upload By 発達ナビ編集部株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント企業コラボワークショップ:発達が気になるお子さま向けの楽しくまなべるオンライン教室Upload By 発達ナビ編集部次から次へと「好き!」が見つかる。どんどんどんどん「夢中!」になる。遊んで学べる、学んで遊べる、新体験のオンパレード!ラフ&ピースマザーは、吉本興業とNTTグループがお届けする新しい“学び”のサービスです。自分の“好き” が見つかる動画や遊びながら様々な力が身につくアプリ、全国どこからでも参加できるオンライン教室など、何度でも遊べるコンテンツが盛りだくさんです。さらに、広告や不適切なコンテンツは表示されず、操作も簡単で、お子様に渡しても安心の設計となっています。今回は発達が気になる子のためのオンライン教室イベントを8/1に開催します!ぜひご参加ください!※詳細は後日ご案内いたします。Upload By 発達ナビ編集部株式会社ラフ&ピースマザーUpload By 発達ナビ編集部「未来のジブンが好きになれる高校」明蓬館高等学校に、中等部が誕生しました。学び辛さや生き辛さのある生徒のためのSNEC(Special・Needs・Education・Center / スネック)とCONEC(Coder’s NeuroHACK Center / コネック)には、支援員やスクールカウンセラーが常駐して「支援と伴走」の下、生徒たちは興味関心を大いに伸長させながら社会進出に向けて輝いています。そんな明蓬館高等学校が作る中等部では、一人一人が自分のペースでICTを活用しながら、学びの中で自己肯定感を高めています。上級生と一緒に高校卒業や、その先の進路に向けて学習をしたり、特別講座にチャレンジしています。「安心して安全な環境で挑戦できる」を毎日実践するのが明蓬館高等学校の中等部です。Upload By 発達ナビ編集部明蓬館高等学校中等部Upload By 発達ナビ編集部「リップルキッズパーク」は、2009年にスタートした子ども専門オンライン英会話サービスです。オンライン完結だから、送り迎えなくおうちでレッスンを受講することが可能です。マンツーマンだから、お子さま一人一人のレベルや性格、習熟度に合わせた最適なレッスンが受けられます。専任講師による楽しいレッスンだから、お子さまが英語を好きになり、継続して受講ができ、結果的に英語力を上げることが可能です。アカウントは1つでOK!きょうだい・親子でレッスンを分け合い、一緒に英会話を学ぶことができます。Upload By 発達ナビ編集部株式会社エンビジョン7/17(土)18(日)のセミナー参加者向けに、楽しい企画も準備中!発達が気になるお子さんの役に立つ商品を抽選でプレゼント!「サマーフェスタ2021」をより楽しんでいただくための企画もご用意しており、協賛いただいた企業から発達が気になるお子さんに役立てていただける商品をご提供いただいております。今後もプレゼント商品は増える予定です!お楽しみに!Upload By 発達ナビ編集部子どもたちの健やかな発達を考え続けるK’s kids。幅広いラインナップも魅力で月齢や発達ステージに応じて遊びの幅が広がります。・どんな気持ち?感情を学べるボード。感情の単語を並べたら鏡でお顔を確認。多様な感情を学びます。・お着換えトレーニングボタンやファスナー、くつひもで楽しくお着替えしましょう。表裏で男の子と女の子。練習しやすいように工夫されたサイズで日常生活動作の練習を。Upload By 発達ナビ編集部株式会社ダッドウェイUpload By 発達ナビ編集部パシフィックサプライ(株)は、リハビリ器具など福祉用具の製造販売を行っております。大阪人間科学大学教授/認定作業療法士 辻 薫様と開発した学習用クッション「ハートリーフクッション」をプレゼントとしてご用意しました。いすにもたれかかり、ずれ落ちてしまう。しっかり身体を支えることが難しいお子さまには、「姿勢が悪い」「ちゃんと座りなさい」「まっすぐしなさい」など、どうしても注意してしまいませんか?ハートリーフクッションは、硬めのブロックをお尻に合わせて使用することで、自発的に身体を支えやすくしております。Upload By 発達ナビ編集部パシフィックサプライ株式会社【アンケート実施中】専門家の先生、企業の皆さんへの質問を、どしどしお寄せください!当日のコンテンツをより磨いていくために、発達ナビユーザーの皆さんにアンケートを実施します。専門家や参加企業への質問などを受け付けておりますので、下記のボタンよりぜひご回答ください。ぜひ皆さんと一緒に、有意義な日をつくることができたらと思っております。フェスタでの開催内容について、新たに決定したことについては、随時メールマガジンやSNSを通して発達ナビユーザーの皆さんにお伝えしていきます。こちらも楽しみにしていただけると嬉しいです。たくさんの方のご参加を、心よりお待ちしております。
2021年06月21日タオルと指しゃぶりがあれば平気Upload By かさはらあやこ息子の指しゃぶりが始まったのは生後2ヶ月ごろ。ベビージムを与えても、あまり遊ぶことはなく、指をちゅっちゅと吸いながら、ぼーーーっとしている時間が多かったのを記憶しています。当時は、手の存在に気づいたんだな、可愛いな。ぐらいに思っていました。あまりにもずっと吸っているので、見かねた実母に「吸い出したら遊んであげないと…」などと言われましたが…。産まれてから2ヶ月間、毎日 朝から夜中まで泣いてぐずぐずだった息子が、指しゃぶりを始めたことで少し泣かなくなったような気がして、自分のせいかもしれないと気にはしつつ、やめさせることはできませんでした。ある晩、いつもの時間に寝付かずに泣き続けるということがありました。息子は寝かしつけや添い寝は必要なく、眠くなったらひとりで寝るタイプだったのですが、眠くて眠くて仕方がないのに、指を咥えても眠ることができず、いつもと違う泣き方で5時間近く泣き続けました。どこか痛いのだろうか?熱があるのか…?両親が交代で抱っこしながらあやすも原因は全くわからず、疲れ果てて〝ノイローゼになりそう…〟と思ったころ。いつも頭に枕がわりに敷くタオルを敷き忘れていることに気がつき、敷いたところ、「秒で寝る」という出来事がありました。え…?今までの泣きはなんだったんだろう。もしかして、タオルなの?息子は、タオルと指しゃぶりがないとダメだということがわかりました。逆にいうと、タオルと指しゃぶりさえあれば平気。高級でふわふわなタオルより、使い古したガサガサな触感が好きというこだわりはありましたが、幸い〝これじゃなきゃだめ!〟というこだわりが無かったため、洗い替えを何枚か用意することができました。また、指しゃぶりの指も、親指ではなく、右手の人差し指・中指・薬指、の3本と決まっており、歯が生えるのが圧倒的に遅かったため、歯並びに影響する心配もありませんでした。「愛情不足で起こるのではない」に勇気づけられてUpload By かさはらあやこ2歳を過ぎ、わが子が〝発達障害〟なのか、そうじゃないのかわからなかった私は、いつでもどこでも指をしゃぶっている息子に嫌気がさすこともありました。やめなさいと強く言ってみたり、指に苦いクリームを塗ってみたりしましたが、効果は全くありませんでした。〝ブランケット症候群〟や〝指しゃぶり〟について検索し、無理にやめさせないほうがいい、やめさせたほうがいい、という情報にいつも葛藤していました。そんなときに何気なく、このことについて悩んでいると児童発達支援の先生に相談しました。「タオルや指しゃぶりはお母さんの代わりだから、無理にやめさせなくてもいいと思う」と言われて、とても心が軽くなりました。その後も何度か不安になり、同じことを訊きましたが、先生はその度に「愛情不足で起こるのではない、大丈夫」と勇気づけてくれました。先生のおかげで、深刻に捉えることもなく、無理に辞めさせようともせず、安心するならいいかと黙認することができました。コロナ禍の悩みもあってUpload By かさはらあやこそんな中、コロナ禍になり、衛生面が気になりだしました。買い物などに連れていった際は、息子が触る場所や手をアルコール除菌シートでこまめに拭くなど、配慮が必要でした。出かけるときは必ずタオルを持ち、冬はマフラーがわりにガサガサのタオルを首に巻きました。4歳近い子が首にタオルを巻き、奇声をあげ、指をしゃぶりながらキャラカートに乗っている様子が不思議なのか、息子より幼い子が、珍しいものを見る目で何度も確認しにくるので、いたたまれない気持ちになり、その場を後にしたこともあります。何よりつらかったのは、3年以上も吸い続けて少し変形した指や深爪、指にできた吸いだこが気になり、それをガリガリと指で削り取ろうとして赤くなり、取ってくれとクレーンで要求してくる。そういうちいさな手や姿を見ることでした。自然と必要がなくなっていた…?Upload By かさはらあやこ4月に入り バタバタして少し落ち着いたころ、最近、指をしゃぶっている姿を見ていないし、タオルも持っていないということに気づきました。写真を確認すると、3歳9ヶ月の4月4日を最後に指をしゃぶっている姿がなく、寝るときのタオルも必要なくなっていました。きっかけは全くわかりませんが、可能性があるとしたら、保育園入園を機に「親指さんが痛い痛いだからやめようね」と、指しゃぶりをしている娘に描いた親指の絵。もしくは、アルコール除菌をしたあとに吸ったら不味かった…とか?3年7ヶ月もの間、指を吸い続け、タオルに依存してきた息子。自然と必要がなくなったようです。決して格好いいものではないし、いつも指はふやけているし、指やほっぺはよだれくさい。あんなに嫌だったのに、もう、赤ちゃんのようなあの姿は見られないのだと思うと少し寂しい気分で、いまでは写真、もう少し撮っておけばよかったなぁ…と思っています。次に何か嫌だなぁと思う癖や困りごとが起きたとき、〝これは今しか見られないんだ、写真撮っとこ〟と、少し余裕を持って対応できるようなお母さんになりたい…‼︎LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年06月21日初めての幼稚園生活初めての幼稚園生活。といっても、幼稚園で何一つ活動に参加せず、それを「幼稚園生活」と呼んでいいかわからなかったです。とりあえずは登園時間に登園し、木の上からみんなの活動を見守る任務を果たす日々を送り、降園してくる状態だったので…それでもそれを見守ってくださる加配の先生。そんな毎日も、そのことがとってもありがたかったです。なぜならショッピングモールやファミレスでは、肩身の狭い思いをしてばかりで足が遠のいたし、公園ではひとつの場所にじっとしておらず、移動しすぎて公園常連の子たちに認識されていませんでした。さながら忍者でした(笑)Upload By beth(ベス)そんな毎日のなかで、幼稚園では加配の先生や担任の先生、他クラスの先生、園長先生が気にかけてくれて、存在そのままを受け入れてくれていることを肌で感じました。そんなある日、ちょっとだけ不思議なことがありました。お迎えに行くと、担任の先生が興奮気味にかけよってきました。「今日ハルくん、すごかったんですよ!」ちょっと不思議なクレヨン事件わたしは先生のリアクションを見て、『えっ!ハル、ついに自分のクラスに入ってみんなとの活動に参加できたとか!?』と思いました。でも聞いてみると…ちょっと予想とはジャンルの違うお話でした。クレヨンが大好きなハル。クレヨンで絵を描くのではなく、クレヨンそのものが好きなのでした。幼稚園に着くと、木に登る前に、クレヨンの箱を開けるのが日課だったそうです。等間隔に並んだその色とりどりのクレヨンたちを眺めたり、中身を確認しては、ふぅ…と満足げにまたしまっていたそうなのです。ところがこの日は、朝からクレヨンがない!先生たちはハルのお道具箱を一目見て、気がついたそうです。周りの子に聞いてもわからない。ハルに聞いても、もちろん答えないのでわからない。ハルは当時、「なくて困った」とか、「なくしちゃった」とか言えませんでした。先生たちは、「ハルくんは顔にはでないけれど、さぞ困っているだろう…」と心配し、必死に探してくれたそうです。ハルのほかの持ち物も、ほかの子のロッカーも、そのほか、教室中。みんながクレヨン探ししてくれている中、ハルは…ないない、と探してくれる先生がふと後ろを見ると、ハルが立っていたそうです。普段なら木に登りに行きもう教室にはいない時間なのに。めったに近い距離に自分から来ないのに。ハルのその手には…自分のクレヨンを持っていたそうです…!(笑)Upload By beth(ベス)先生たちは「あれえええ!?」となって、「ハルくんクレヨンあったのね!?どこにあった??」「先生たちが探してて困ってたから、持ってきてくれたの!?」と口々にいったそうです。するとハルはひとこと…「ここだよ」と言ったそうです。それを聞いて、わたしもびっくりしました。にわかに信じられなかったです。えっ。ハル…、誰かがものを探してる様子を見て、何を探してるか理解できるんだ…それで自分である場所がわかってて、持ってきたりするんだ…そして、そしてさらに、「ここだよ」と自分から言った?????人に呼びかけるコミュニケーションをしなかったハルの、突然の変化要求以外で、普段は人に呼びかけることはなかったハルが、場面に合っているワードを言ったこと。これは、当時のハルにとって、とても珍しいことでした。正直に言うと、このころはまだまだ、どうしてもほかの子と比べてしまう自分がいました。クラスの可愛い幼稚園児たちが、毎日目に入ると、どうしても比較してしまったのでした。でもそれは、ネガティブというよりは、ほかの子が小さいながらどんどん色んなことができていく姿がかわいくて愛おしくて、ああハルはいつあんなことができるようになるんだろう…!とワクワクしながら待っていたのでした。まだまだ、待てばほかの子たちと同じ成長をたどれると思っていました。Upload By beth(ベス)ハルのビッグバン今回のような『クレヨンここだよ事件』のほかにも、「あなたそんなことできたん!?」という驚きは、幼稚園に入って何度かありました。ああ、ハルは幼稚園で集団生活には入れていなくても、幼稚園に来たことで、毎日ビッグバンが起きているくらい刺激を受けて成長をしているんだな…と。そのたび自分も考え直させられました。ほかの子と同じ成長を望むよりも、ハル自身の変化を喜んでいきたい。それがどんなに小さなことでも。そうして、ハルのおかげで成長できる部分を実感するのでした。今回で、ハルの幼稚園編は終わりたいと思います。見てくださった読者の皆さまに感謝申し上げます!ありがとうございました!LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年06月20日2021年7月公開のイタリア映画「わたしはダフネ」Upload By 発達ナビ編集部ダフネは社交的でしっかり者の、ダウン症のある30代の女性。スーパーで働きながら、愛情ゆたかな両親と暮らしていましたが、突然親友のように仲が良く信頼していた母親が亡くなってしまいます。この映画は、妻を亡くし親なきあとの娘を心配するあまりふさぎこんでしまう父親と、父親とのこれからの暮らしを模索するダフネとの物語です。障害がある子どもと年老いた父親。父であるルイジは「自分が死んだらどうしよう」と娘に”なにかしてやらなければいけない”と思っていますが、ダウン症のあるダフネも父親のことを”お酒ばかり飲んでふさぎ込み、お店も閉めてしまって心配だ”と感じています。お互いへの「自分が支えてあげないとこの人はダメになるのではないか」という不安感が、二人の関係をぎくしゃくとさせてしまいます。でも、母の生まれ故郷へ向かう旅を通して、二人の関係に変化が訪れます。お互いを「信じる」ことができるようになり、親子の関係がぐっと深まっていくのです。障害がある子どもは一方的に支えるべき存在?Upload By 発達ナビ編集部障害がある子どもを育てていると、「これをしてあげなくては」「これがなかったら困るだろう」と、子どものこれからを案じて行動してしまうことも少なくありません。ですが、子どもの側も「お父さんは大丈夫かな」「お母さん元気がないな」と心を寄せ、支えようとしているのかもしれません。一方ばかりが支え合うのではなく、お互いに信じ、支え合うことが必要なのではないか―ーこの映画はそんな風に問いかけてくるようです。この映画の監督である、フェデリコ・ボンディさんは「バス停で年老いてうつろな目をした父親と、とても小柄なダウン症の女性が手を握り合っている姿をみた」ことをインスピレーションにこの映画を描いたそうです。「”ダウン症のある人について描いた映画”ではない。”握り合う手のような、支え合う人々についての映画”を撮りたいと思った」のだと。ダフネの「生きること」へのポジティブな姿勢が力をくれるUpload By 発達ナビ編集部また、映画の中で私たちが気づかされるのは、ダフネの「生きる」ことへのまっすぐでポジティブな姿勢です。ダフネの仕事へのプライド、同僚への分け隔てのない友情をまっすぐに伝えようとする態度、友人と楽しむダンスのひととき。母が亡くなったとき、ひどく悲しむダフネに薬を進める父親へダフネはこう言います。「薬なんていらない。私は泣きたいの」我慢する必要などない、泣くことで心を解放することが今の自分にとって必要だと感じて、周囲をはばかることなくまっすぐに実践します。勤務先のスーパーに新しく入ったばかりの同僚が「生活のために仕方なく働くことにした」とつぶやくと、スーパーの仕事へのプライド、尊敬する店長の素晴らしさについて、イキイキと語りかけるダフネ。そんなダフネの姿を見た同僚の表情には、変化があらわれます。Upload By 発達ナビ編集部自分に正直に、日々の何気ないことがら一つひとつにもプライドを持って生きるダフネから「自分のしていることすべてにかけがえのない意味があり、何気ない日常こそ愛おしいものなのだ」と励まされるのです。自立したダウン症の女性の芯の強さに励まされ、毎日の暮らしを大切にしたいと思わせてくれる、元気をもらえる映画です。第69回ベルリン映画祭にて国際批評家連盟賞受賞。2021年7月3日よりロードショー。東京・神保町の岩波ホール他、全国順次公開予定です。監督・脚本:フェデリコ・ボンディ原案:フェデリコ・ボンディ、シモーナ・バルダンジエグゼクティブ・プロデューサー:アレッシオ・ラザレスキープロデューサー:マルタ・ドンゼリ、グレゴリオ・パオネッサ撮影:ピエロ・バッソ編集:ステファノ・クラヴェロ音楽:サヴェリオ・ランツァ衣装:マッシモ・カンティーニ・パリーニ出演:カロリーナ・ラスパンティ、アントニオ・ピオヴァネッリ、ステファニア・カッシーニ、アンジェラ・マグニ、ガブリエレ・スピネッリ、フランチェスカ・ラビ2019年/イタリア/イタリア語/94分/カラー/シネマスコープ原題:DAFNE字幕翻訳:関口英子配給:ザジフィルムズ後援:公益財団法人日本ダウン症協会厚生労働省社会保障審議会 推薦【中学生以上、保護者・指導者等、一般(啓蒙) 】
2021年06月19日新しい担任の先生4月からASDの長男ミミは2年生。担任の先生が代わることがギリギリに分かり、びっくり!急だったので前任の先生が引き継いでくれているか分からず、入学前に作成した連携ノート(保育園の先生・療育の先生からのコメント、発達検査・IQの数値など)のコピー、席は周りが気にならないように一番前にしてほしい、偏食だから給食を無理に食べさせないでほしいなど、ミミへの対応のお願いを用意し、年度始めの提出物と一緒にミミに持たせました。Upload By taeko最初の電話連絡新しい先生は前年度まで6年生の担任だった若い男の先生。まずはミミのことを覚えてもらうためには?と考えつくことをやりました。4月、さっそく担任の先生から電話があり、何かと思ったら「給食のとき、牛乳パックをかじっている」とのこと。ミミは偏食で給食はほとんど食べられないことを改めて先生に伝え、食べるものがなくて唯一飲める牛乳を飲んで余った時間にやることがなく牛乳パックをかじったのだと思うと話しました。また時間を持て余していたら、紙に絵を描かせるなど、なにかさせてほしいとお願いも。Upload By taeko宿題がツライ、先生に相談してみると筆算がわかりにくいようで、宿題をやることを嫌がって「今日は算数、ないと思う」などのウソをつくように。いろいろと知恵を付けていくなあと感心。でも、だんだん宿題が適当になっていくし、前任の先生とやり方も違うのでよく確認するようにしました。一緒にやろうと声をかけるけど一向にノートを開かない...算数をやること自体イヤなようで、一文字も書かずに涙を流すので、その日は宿題をほとんどやれず。Upload By taeko5月に担任の先生と面談があり、宿題をやることがつらそうだと伝えると、「20問中5問で良い」と言ってもらえました。それならミミもできそうだと思い、気がラクに。後日、ミミと一緒に宿題。私のやり方を赤鉛筆でノートに補助を書きました。それを見た先生は、ミミに筆算のやり方を分かりやすく教えてくれたようで、次の日の宿題は一人でやり切った!これはびっくり!!ミミも自信たっぷりで「母ちゃんいらない」と言うほど。担任の先生が代わられると知ったときは焦りましたが、今年も面倒見の良い先生でありがたいです。Upload By taekoUpload By taekoLITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年06月18日■前回のあらすじ発達に偏りがある娘の中学受験を夫に打診すると「公立の方が支援が手厚いのでは?」と言われてしまう。しかし私立高校に進んだ息子の勧めもあり、娘に中学受験を打診してみると…。>> 1話を読む 「今の学区ではない中学がいい」という優の気持ちを知ると、夫も中学受験について前向きに検討するようになってくれました。そんな中、「グレーゾーンの子の進路」という勉強会が行われているとの情報を入手。夫を誘って、さっそく参加してみることにしました。勉強会に参加したことで、私も夫も、優に合った学校があるかもしれないと思うようになりました。そして…。意気込んで中学受験をスタート!!…したのはよかったのですが、すぐに勉強でつまずいてしまいました。ネットで評価の高いテキストを取り寄せても、娘はまったく解くことができず…。さらにはお気に入りの文房具を眺めたり、本の整理を始めたりと、興味があることに没頭してしまい、まったく勉強が進みません。一緒に勉強しようとしても、理解が遅かったり、集中できなかったりする娘を見ていると、私の方がイライラしてしまい、お互い感情的になるばかり。家庭学習のみでの受験を考えていましたが、早々に壁にぶつかってしまいました。親がその気にさせておいて、親の方が先にくじけてしまうなんて…。やっぱりうちの娘には中学受験は向いてないのかしら。次回に続く(全5話)毎日8時更新!原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ふゆ
2021年06月17日■前回のあらすじ友だちとうまくコミュニケーションがとれず、学習面では、得意教科と苦手教科の差が激しい娘。ある日、小学校での二者面談で、先生から中学での内申の扱いについて説明があり…。中学時代、テストは満点ばかりだった長男の毅。でも、授業中に積極的に発言することはなく、部活でもリーダー的なことはやっていませんでした。また、いわゆる先生たちが“手を焼くタイプ”とも分け隔てなく仲良くしていたようで、結果として担任からも「積極的な意欲が感じられず態度が良くない」など言われてしまい、内申の点数はよくありませんでした。現在、毅が通っていた中学に子どもを通わせる近所のママさんたちからも内申に関する噂話を聞くことがありました。成績の良い毅でも苦労した内申の問題。このため毅は内申を重視しない私立高校に一般入試で入りました。そんなことを知らない近所の方からは、「内申を気にする必要なくてうらやましい」と言われたのですが、正直この件は家族でも相当悩みました。楓さんの家は息子さん私立の高校に行ったから、内申関係なくてよかったね 優ちゃんはどうするの?だからこそ優はもっと苦労するのではないか…先日の面談からその想いが強くなっていきました。中学では先生にあまり好かれなかった毅が私立高校でのびのびしているところを見ていると、だったら優は「私立の中高一貫校に行かせるのもアリなのでは?」と思い始めるように…。私が夫に相談すると、中学受験を否定こそしなかったものの、あくまで「公立でいいのでは」という考えを崩しませんでした。しかし毅の話を聞き、さらに翌日、優と中学受験について話をしてみました。忘れ物が多かったり、体育が苦手だったりすることで、優は友だちからキツイ言葉をかけられることが多いと言います。その中でも楓が特につらく感じてしまうのは、言われたキツイ言葉を何度も思い出してしまったり、クラスに居場所がないように感じることだと話してくれました。そんな優の気持ちを聞いたことで、中学進学問題についてより真剣に考えるようになっていきました。次回に続く(全5話)毎日8時更新!原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ふゆ
2021年06月16日5月になるとオープンキャンパスがめじろ押し…のはずが今年はコロナの影響で、公立の高校はオープンキャンパスや学校説明会が軒並み延期に。一応7月に開催される予定になっていますが、それも延期や中止になる可能性があるとか。土日の数は限られているので、見たい学校の説明会の日が被る可能性もあり、スケジュール取りが難しくなることが考えられます。私立の学校は独自に説明会を実施しているところもそんな中でも、いくつかの私立の学校では、人数制限を行いながら説明会を実施しているようです。いっちゃんも中学校から高校、専修学校の説明会の日程のプリントをもらってきました。とりあえず、練習も兼ねてどこか行ってみる?と聞いてみたところ、「興味があるところがある」と言うではありませんか。ネットの年上の友人と高校進学について話していところ「いっちゃんにはこういうところが合ってるかもね」と話題に出たのだそう。それは、芸大の附属の通信制高校でした。いっちゃんは、普段からイラストをよく描いているので、絵の技法について学べたり、美術に興味のある生徒さんが集まってくるところだと良いな、行ってみたいなと思ったようです。通信制の高校ってどういうもの?早速、その高校のホームページから説明会と体験入学の申し込み。申し込みフォームに書き込んで送信すると、すぐ折り返しのメールで予約確定。便利な時代になったものです。当日は20人ぐらいの体験入学生とその付き添いで総勢30人ちょっとの人数が集まっていました。中学新卒で高校を目指す人ばかりではなく、少しシニアな年齢の方も友達同士で参加しているよう。まずは、通信高校とはどんなものかという説明から。Upload By 寺島ヒロお話を伺って、自宅で継続的に勉強してレポートを出さなければいけないので、なかなか卒業に必要な単位を取得するのが難しい場合もあるということや、この学校ではスクーリング(登校する日)が週に3日程度と、ほかの通信の高校と比べてかなり多いことが分かりました。それから、学校の施設や教育内容の特色などの説明があり、その後、体験入学生は美術鑑賞の模擬授業を受けます。美術というところがさすが芸大附属。わたしはその間外に出て休んでいてもいいのですが、付き添いの人だけで、いま体験中学生がやっている授業と同じ授業が受けられるプログラムがあるとのこと。面白い!と思ったので受けてきました。内容については「内緒」なのですが…。先生方の話す様子や説明がとても丁寧で、ディスカッションでも発言しやすい雰囲気をつくってくれているな、発言したことをちゃんと受けとめてくれているなという印象でした。授業はほぼ同時に終わり、いっちゃんと合流してアンケートを書いて、その日は終了。学校を訪れてからの所要時間は概ね3時間ほどでした。気になるいっちゃんの反応は…?Upload By 寺島ヒロ学校の授業や雰囲気は気に入ったようですが、やはり登校日のことが気になるようです。受験先の候補には入れつつ、またほかのところも見てみようと思っています。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年06月16日発達障害を持つ3歳の息子さんと病院へ向かうため、初めて2人での電車移動を試みたママ。いざ駅のホームにつくと、想定外のハプニングが次々と起こり、振り回されてしまった体験談です。 現在10歳で発達障害を持つ息子が3歳のころの話です。息子の検査のため、電車で病院へ行くことに。初めて2人で電車に乗るため、私もやや緊張気味でした。そんな中、電車を見た息子がすごい勢いで顔を上げ、予想外の行動に出たのです! 慌てて追いかけた私にもまさかのハプニングが次々と起こって……。 ※息子の言動はすべての発達障害の方に当てはまるものではありません。あくまでも、“息子個人”の特徴です。 初めての電車移動でいきなりハプニング!?発達障害を持つ当時3歳の息子と電車で病院へ向かうために、最寄り駅へ行ったときのこと。ホームに入ると、息子は耳を塞ぎ、しゃがみ込んでしまいました。息子は自閉症と知的障害があり、さらに視覚と聴覚が過敏なタイプの子です。普段聞かない、スピーカーを通しての駅員のアナウンスや初めて見るホームの風景は、息子の視覚と聴覚を刺激。今までに感じたことがない情報が波のように押し寄せ処理しきれず、パニック状態になってしまったのです。 耳を塞ぎ、しゃがみ込んでいる息子を見て、私は乗車をあきらめることに。「ごめんね。つらかったね。タクシーに乗ろう」と、息子の腕を軽く持ち上げたそのとき、「3番線に電車が到着します~」とアナウンスが流れました。 すると、電車がホームに入ってくるや否や、息子は突如顔を上げ立ち上がりました。かと思うと、電車の扉が開くと同時に軽やかなツーステップでそのまま乗車フィニッシュ! 顔を上げてからフィニッシュまで私の体感で3秒。息子はあっというまに電車内に姿を消しました。 あまりに突然のことで、電車内に消えた息子を呆然と見ていた私……。「扉閉まりまーす」のアナウンスを聞いてようやく「やばい! 息子を止めねば!」とダッシュし、扉が閉まるギリギリで乗車。「セーフ!」と安堵したのも束の間、なぜか前に進めない……!? なんと、電車の扉にガッチリ背中の服を挟まれていたのです。 自分の意思とは関係なく、ピーンと背筋が伸び、首を動かしても、手を動かしても首が締まる。動きを封じられたこの姿は、もはや拷問でした……。突如始まった拷問と闘いながら、首をなるべく動かさないように、息子を目だけで追いました。 身動きがとれない! 乗客の視線がつらい…電車内は座席にポツポツと数人が座っている程度で、立っているのは強制的に立たされている私ひとり。息子は、それほど混んでいない電車内をウロついています。そして息子流の“確認作業”が始まりました。ウロつきながら周囲の情報を集め、安心エリアと認定されれば作業終了となります。 「きゃあぁ!!」と声をあげ、手を叩きながらウロつき、ピョンピョンと小刻みにジャンプを始めた息子。「まずい、興奮し始めた」。息子は乗り物が大好きです。遊園地でも必ず汽車系の乗り物には、何度も乗りたがります。そんな息子の目の前に、本物の電車が現れれば興奮しないわけがありません。しかし障害があるとはいえ、公共の場で、これらの行動を放置しては迷惑になってしまう……。息子の行動を止めたいけれど、私自身の身動きが取れずにっちもさっちもいきません。今なら昆虫標本にされた虫たちの気持ちが痛いほどわかる、と思いました。 「ああ、こんなことになるなら最初からタクシーに乗ればよかった……。息子の社会勉強にもなるかと思ったのが甘かった」と、後悔が頭の中で何度も巡り続けました。乗客全員が、騒ぐ息子に冷たい視線を向けているように感じ、しかも息子を止められない理由が、己のマヌケな失態だと周囲にバレたくないので余計に焦りました。 「◯◯、こっちきて!」と何度か声かけをしていると「何で母親が動いて止めないのか?」と言いたげに、周囲がチラチラと私を見始めています。標本スタイルの拷問がバレないよう、足をクロスしたり、自然に振る舞っているつもりでしたが、扉の前で同じ体勢でずっと立っている人に、周囲が違和感を抱かないわけがありません。 息子を止めに行きたいのに、挟まれて動けない……。だからといって周りの人にこの状況を伝えるわけにもいかない……。そんなことを思いながら、心拍数を上げていると、息子が確認作業を終え、やっと私の元に戻ってきました。 抱っこを求められ、さらにピンチ!安心したのも束の間、息子は私の顔を見上げ、両手を上げて「あーおー」と言いました。「抱っこ」の要求です。「何で今やねん!?」と心の中で泣きツッコミ……。 表面上は「次で降りるからあとでね」とやさしく声かけをしていたが本音は違いました。「もうすぐ降りるから、先ほどの息子の行動を大目に見てほしい」と周囲へのアピールも兼ねていました。そんな私の気持ちも知らず、息子はなかなか抱っこしない私にイラつき始めました。シャツをグイグイ引っ張りながら、「あーおーあーおー!」と要求が強くなっていき、同時に私の首も精神的にもきつくなります。さらに周囲の視線も痛い。そんな闘いの最中、「まもなく○○駅に到着しま~す」と神の声が聞こえました。 「これで拷問から解放される!」。息子の手をぎゅっと握り、拷問からの解放を待ちわびていました。「次、降りるからねー」と息子に笑顔を向けつつ、周囲へのアピールも忘れません。電車がスピードをゆっくり落としながら、ガッ…タンと止まり、次の瞬間、私の目の前の扉が開きました。そう、逆の扉が開いたのです。まだ扉の拷問から、解放が許されませんでした。電車内の空気が「この人やっぱり……」という一体感に包まれました。 「扉閉まりまーす」と容赦なく扉が閉められました。目的地を過ぎ、もうどこに向かっているかもわかりません。電車内は変に静まりかえっています。次の駅まで2・3分の距離ですが、やたらと長く感じ、みっともなさ過ぎて一刻も早くこの場から消えたいと思いました。息子の抱っこ攻撃を「電車から降りたら抱っこするね」と誤魔化し対応をしている間に、次の駅に到着しました。 さらなる試練、そして衝撃の結末へ…ようやく拷問から解放された私は、焦る気持ちから「◯◯、降りるよ!」と勢いよく息子の手を引いてしまい、転ばせてしまいました。火が付いたように電車内で「ぎゃあぁ!」と泣き叫ぶ息子。「◯◯ごめん!」と謝りながら体を抱え、何とかホームに降りましたが、安堵はできませんでした。ホームで、とれたてのかつおのようにビチビチと泣き暴れる息子を何とか抱っこしながら時計を見ると、病院の予約時間の30分前。 「タクシーに乗ったらギリ間に合うか!?」と泣き暴れる息子をさらに強く抱き、タクシー乗り場に向かう際、ある異変に気づきました。「息子の靴が片方ない」。ベンチの下や、足もとを探しても見当たりません。「さっき電車内で転んだときに脱げてしまったのか!?」。拷問から解放されても終わらない試練に打ちのめされ、もう靴を探す気力も、病院へ行く気力も失ってしまいました。 息子が少し落ち着いたところで、病院へキャンセルの電話を入れました。ところが、受付の方が「少々お待ちください」と言ったまま、なかなか電話に出てくれません。その後、受付の方から衝撃の言葉が発せられました。 「◯◯くんの検査、先月になっておりますが……」。これまでの長い試練の時間は、この衝撃的なオチの前振りだったのかと、さらに衝撃を受けたのでした。 闘う必要のない場に勝手に飛び込み、ひとりで勝手に闘って、ひとりで勝手に負ける。そんな私の無駄な闘いに巻き込まれた息子が、気の毒でなりませんでした。電車の扉は、何か異物を挟むと自動的に開くと思っていたのですが、それも私の勝手な思い込みだったようです。この出来事以降、電車に乗るときは、扉に背を向けず、目をカッと見開き、扉をガン見しながら決して油断せずに乗車しています。 息子は療育手帳を取得。タクシー料金が割引になるため、必要に応じてタクシーも利用するようにしています。また、病院のすすめでイヤーマフ(見た目はヘッドホンに見えます)を購入。10歳になった今でもイヤーマフを愛用していて、電車内で騒ぐことなく、車窓から見える看板の文字を読んだり、電車レジャーを楽しんでいます。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKOイラストレーター/Michika著者:猿 祭14歳娘と10歳息子の母。3月まで保育士として勤務。うつ病で休職中の旦那と受験生の娘、発達障がいを持つ息子を抱えながら無職に。これまでの子育てや、日々のあれこれを執筆中。
2021年06月15日私は楓。娘の優は、小学校では普通学級に通っていますが発達面で偏りがあり、医師からも「特性の強さはあるけど確定診断はできない」と説明されました。勉強面では同じミスを繰り返したり、体育が苦手で積極的に取り組まないこともあります。また相手の状況を察して行動することが苦手で、自分の話したいことだけを話してしまうので最近では友だち関係でも気になることが増えてきました。優は自分の好きな話に没頭するあまり、友だちとうまくコミュニケーションがとれないことも多くありました。学習面では、得意教科と苦手教科の差がどんどん開くばかり。そんな中、行われた小学校での二者面談で、先生からも中学での内申の扱いについて説明がありました。先生からはまだ時間があるから、今から少しずつ家庭でもフォローができれば…とアドバイスをいただいたのですが、じつはこれこそ私が危惧していたことだったのです…。というのも…。小学校の面談で指摘された中学の内申。そのとき現在高校生の息子・毅が中学の時のことが思い出されました。現在高校生の息子・毅は勉強が得意で、テストも常に90点以上。ところが内申点が足りず、内申を重視しない私立高校への受験に切り替えた過去があったのです。このときから優も内申が高校受験の時の足枷になってしまうのではないか…とずっと気がかりだったのです。次回に続く(全5話)毎日8時更新!原案・ウーマンエキサイト編集部/イラスト・ ふゆ
2021年06月15日「どうせできっこない」「お母さんが決めて」と言っていた次男が自分から「やりたい!」と言い出して…Upload By スガカズADHDのある次男は5歳のころから体操教室に通って今年で6年目です。そんな次男が5ヶ月前急に『通常クラスから器械体操のクラスに上がりたい』と言い出しました。どうやら小学校のクラスメイトで、バク転バク宙ができるお友達がおり、「かっこいい!自分もできるようになりたい!」と思ったのがきっかけのようです。もともと新しいことに挑戦するのが苦手で、「少しハードルが高い」と感じたときに、「どうせできっこない」「面倒くさい」などの言葉が出やすい次男。自己肯定感が低くて納得できないことはやりたがらないのです。(最近は、「お母さんが決めて」という場合もあるので、成長を感じるのですが)そんな次男が自分から「やりたい」と言い出したものですから、私は飛び上がるくらいうれしくて体操教室の先生に相談しました。先生方は「次男くんが『やりたい』と思う気持ちが一番大事です」と了承してくれました。「もっと体操の時間を増やしたい!」でも先生に言われた言葉は…?Upload By スガカズ念願だった器械体操のクラスに上がることができた次男。器械体操の一番下のクラスなので、チームワークは重要ではないものの、難しい技に挑戦します。周りは次男よりできる子たちばかりです。最初のうちは新しい環境に緊張していましたし、トレーニング内容や先生の指示も今までと違うこともあり、戸惑っていましたが段々と慣れてきました。2ヶ月ほど経ったころに、本人が「もっとがんばりたいから体操の時間を増やしたい」と言いました。しかし、本人の希望を伝えたところ、先生に断られました。Upload By スガカズUpload By スガカズ断られた際に、私はハッとしました。子どものやりたい気持ちを尊重したいあまり、次男の希望を叶えることのデメリットまで目を向けられていなかったのです。子どもの『やる気』を大切にしていくために次男は運動神経は悪くないものの、感覚統合がうまくいっていないようなところもあります。たとえば同じ姿勢を保つことが難しかったり、物にぶつかりやすいことなどがあります。また、トレーニング中に痛みを伴ったり予想していなかったことが起こると「失敗体験」と受け取り落ち込み、別の場所で休憩することが多くあります。そういった結果に対して今まで他者から指摘されたことはありませんでしたが、もしかすると「あの子はいつも休んでばかりだなぁ」と思われていたのかもしれません。例え次男が「もっと体操の時間を増やしたい」と今思っていたとしても、ADHDの特性から、ほかの子の練習時間やモチベーションに影響したり、当の本人がやる気を失ってしまうのであれば体操の時間を増やすのは得策ではなく、まずは与えられた時間を続けていくのが大事だと理解しました。Upload By スガカズ本人のやる気を尊重したいのはやまやまですが、希望を叶えてあげられないことは親としては心苦しく、胸がチクリと痛みました。次男は理解してくれましたが、とても残念そうにしていました。現在もほかの子と比べると足を痛めるなどして休憩する時間は多いです。その様子を見るたびに、静かに見守りたい気持ちと、他者への影響を心配する気持ちの間で揺れる自分がいます。月に一度、休みの日に大型トランポリンのあるスポーツジムに家族で向かうようにしています。(予約制なので人は多くありません)次男だけでなく、他のきょうだいたちも楽しそうに遊んでいます。体操の時間は増やせないですが、プライベートでトレーニングの時間をつくれればいいなと思っています。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年06月14日食べられるのはこれだけ!!ほぺろうの偏食事情Upload By ぼさ子自閉症と知的障害のある現在5歳のほぺろう。実は1歳ごろまではブロッコリーやキュウリなど緑の野菜も食べていたのですが、2歳を過ぎたあたりから自閉症の特性なのか、どんどん食材の拒否が激しくなり、やがて緑の野菜はおろか肉類も受け付けなくなり、限られたものしか口にしなくなりました。ほぺろうが食べてくれるものは、米、うどん、そば、火を通した魚、さつま揚げ、豆腐、カボチャ、ニンジン、イモ類、シメジ、野菜ジュース、果物、お菓子少々…以上。驚異の少なさです。(気に入ったものはいくらでも食べる)しかもほぺろうは見た目重視らしく、『茶色い料理』でなければ味見すらしません。どんなに好みに合いそうな味付けであっても、見た目の一次審査を通らなければどんなに勧めても一切拒否!!自宅でも対応が大変なのに いろんな種類のおかずがある保育園の給食はもっと大変で、問題は食べてくれないことだけにとどまらず、空腹による苛立ちで癇癪を起こし、お昼寝時間に泣き暴れるという事態に。保育園の先生は「お母さん、気にしないで!焦らず様子を見ましょう」と言ってくれるけど、ほぺろうだけ別室移動で先生を付き合わせたり、お友達の眠りの妨げになっていたりで多大な迷惑を掛けている事は間違いなし。Upload By ぼさ子好き嫌いの範囲を超えた偏食のせいで保育園に毎日迷惑を掛けていること、そして何より 子どもにとって必要な栄養バランスが摂れていないこと…母親としての責務を果たせていないと感じ、私にとってほぺろうの偏食は『罪悪感』でしかありませんでした。偏食への罪悪感を持つ母。そこに夫の言葉が…一人で悶々と悩む私。とりあえず少しでも癇癪を抑えるために、栄養無視の食べられる食材だけのごはんをほぺろうに与える日々を送っていました。「こんなんじゃダメだよね…ほぺろう病気になっちゃう…」と暗く呟いていたら、夫ぺー太が「えー?大丈夫じゃなーい?」と能天気な返事。他人事か?と思っていたら意外な続きが…「だって俺、中学になるまで一切野菜食べなかったもん!」Upload By ぼさ子…はい!?私は耳を疑ったというか、度肝を抜かれました。中学になるまでって…本当にそんな人間いるのか?と思い、義母(ぺー太の母)に聞いてみました。義母の話によると、現在のほぺろうと同じく、子ども時代のぺー太には本当に苦労させられたそうで、食べられる食材も少なく野菜はニンジンジュースで補っていたとのことでした。しかしぺー太は、そんなことを想像できないくらい、今では何でも食べるし(むしろ食べるの大好き)、病気もしない健康優良丈夫人間!!ぺー太と障害のあるほぺろうとでは違うかもしれませんが、こんな身近に偏食の先輩がいて、元気に能天気に大人になっているのを見てたら、なんだか悩んでいた自分が急にバカバカしくなって肩の力が抜けました。とりあえずぺー太には、苦労かけた義母に土下座して感謝してほしい!!Upload By ぼさ子年中ごろから次第に変化が。その理由は…開き直ってきた私は、成長とともに食べられる食材が増えることを祈りつつ、ほぺろうにはいまだに茶色い料理ばかり食べさせています。保育園の給食では先生の理解に甘えて、どうしてもチャレンジできないときは食べられるものをおかわりするなどで対応してもらっています。そんなほぺろうですが、年中に進級したころから次第に変化が…年少時代は何に対しても適応が難しく癇癪を起こしてばかりの一年でしたが、年中さんになると次第に落ち着き出し、そのおかげか『周りのお友達を意識する』ことができるようになってきたと思います。すると、お友達の様子を見て今まで口にしなかったものにチャレンジすることが増えたそうな。また、ほぺろうの中で「野菜を食べるとカッコイイ」という認識があるのか、年少の終わりごろ、給食で女の子と一緒のテーブルのときに頑張って緑の野菜に手をつけるという姿が見られたそうです。Upload By ぼさ子今でも偏食だけど、少しずつ成長しているほぺろう年長さんになった現在でもほぺろうは、自宅では頑なに緑の野菜を食べてくれません。でも身近に夫という見本がいるおかげで、偏食に対して焦らずに構えてていいかも…という気持ちになれました。保育園ではお友達を意識することで『真似っこ』『見栄っぱり』『競争心』などの心が育ち、良い方向に働いていると感じます。母親の私は何の成果も出していませんが、集団生活の力を借りてチャレンジと成功体験を繰り返し 少しずつ偏食を克服してくれたら嬉しいです。Upload By ぼさ子LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年06月12日発達凸凹男子が、授業参観で初めてほめられた日こんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』他、著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。小学校時代は「ワガママ」「協調性がない」と見られて、実年齢より精神的に幼いように扱われることが多かった、うちの長男。でも、中学校に進学して出会った外国人の先生の視点からは、同じ1人の子が全く違う姿に映ったようです。今回のコラムは、ある授業参観日での目からウロコのエピソードと、そこから私が気づいたことをお伝えしたいと思います。出典 : 授業参観日…それは、それまでの私にとって、正直憂鬱な学校イベントに他なりませんでした。だって、小学校時代のうちの長男ときたら、低学年ではキョロキョロよそ見したり、足をモゾモゾしたり、消しゴムを三角定規でみじん切りにしたり…。そして、机の上のピタゴラ装置からうっかり鉛筆を落としては、ガタガタと1人で忙しそうにしていたので、私は少々肩身が狭かったのです。…あ、こっち見てニッコニコで手を振っている。ヤ・メ・テ〜!高学年では、じっと座ってノートを取れるようになったものの、実験やグループワークでは「余計なことをしないのが、自分ができる最大の協力」だと学習してしまい、班行動の蚊帳の外で終始つまらなそう…。本来は好奇心とアイデアいっぱいの長男の、そんな大人しい姿を見るのは親として忍びなくもありました。そして、授業終わりの休み時間などに、担任の先生から「あ、〇太郎くんのお母さん!ちょうど良かった。ちょっとお話したいことが…」なんて声をかけられると、ギクリとしたものです。ところが、私立中学に進学した長男の、ある日の授業参観日のこと。長男の学校は「授業参観週間」があり、その中でならいつ参観してもいいので、長男が「外国人の先生の英語の授業が超楽しい」というから、その時間に合わせて授業を見に行くと…。あの長男が見違えたように、活き活きと挙手をして積極的に発言し、グループワークの時間も皆の意見を不器用ながらもまとめて、リーダーシップの欠片を発揮しているではありませんか!そして、授業が終わると、外国人先生が私のほうに”Hello!"とフレンドリーに近づいてきたので、過去の経験から、思わず身構えそうになりましたが、私が長男の保護者だと分かると、とても親しげに嬉しそうに、先生は長男のことをほめ始めました。出典 : 「彼は素晴らしいね。自分の意見がしっかり言えて、とても大人びていますね」なんとか聞き取れた外国人先生のそんな言葉に、私は我が耳を疑いました。…え!?人違いでは?小学校時代、長男は「ワガママ」「協調性がない」と見られて、同級生達より精神的に幼いように扱われることが多かったので、私は「うちの長男は口は達者だけど、精神面では凸凹の凹があるのかな?」と、思っていました。だから、彼が「大人びている」なんて評されたのは、私の育児史上初の出来事だったので、わが子がほめられた嬉しさよりも、驚きのほうが大きかったのです。でも、母の目から見れば、長男は中学で突然精神的に急成長したわけでもなく(多少は、まあ)、相変わらずのマイペースな宇宙人ぶりで、正直、小学校時代と中身はほぼ同じ。これは一体どういうこと!?その後も、外国人先生は、長男が休み時間などに積極的に話しかけて来て、ゲーム好きな先生と身振り手振りを交えた英語で楽しく雑談をしていることや、長男がどんどん意見を言ってくれるので、授業がしやすいことなどを教えてくれました。私はそこで、フと気がついたのです。「これは、長男自身が変わったのではなくて、この外国人の先生のものの見方や価値観が、小学校の日本人の先生方とは180度違うから、長男の個性をとても好意的に受け止めてくれているんだ」と。文化や価値観の違いで、短所は長所になる出典 : 以前私は、海外在住歴のある知人から、「外国では、はっきり意思表示しなかったり、周りを見ながら自分の態度を決めるのは、”幼稚”だと思われる」と聞いたことがあります(お国にもよるでしょうが…)。確かに、私が見学した、ある小学生向けの体験講座では、遠慮がちな子ども達の態度に、外国人講師の方が「周りを見ないの!自分が思ったことを言えばいいの!」って、少々ムッとされていたことも。日本だと、自己主張せずに周りに合わせることは、「我慢強い」「協調性がある」「大人の対応」等と評価されることが多いでしょう。実際、小学校時代の長男も、たまには先生からほめらることもあったのですが、それは大抵「よく我慢したね」「苦手なことをよく頑張ったね」といった内容がほとんどで、辛抱強く周りとの衝突を避けられたら「〇太郎君、成長しましたね」と喜ばれました。そして長男は、授業中に元気よくトンチンカンな質問をしたり、「おれはこう思う!」と自分の意見を強く主張したり、あるいは他の人の意見に異議を唱えたりすると、失笑されたり、少々困惑されることが多かったようで、だんだんと発言自体をしなくなっていきました。ところが、中学の外国人先生の目から見れば、多少的外れな意見でも黙っているよりはずっとマシで、はっきり自己主張したり、人と違った意見を言えることのほうが、「大人びている」ように映るのでしょう。こういった空気感の教室では、長男は自分の個性を無理に抑え込む必要はなく、失敗を恐れずに遠慮なく発言できるので、授業参加が楽しくなったのだと思います。この日の出来事で、「その環境の文化や価値観、相手のものの見方の違い次第で、短所は長所になるのだ」と、私は改めて実感しました。出典 : ただし、私は日本式の価値観や学校教育を批判したいわけではありませんし、主に欧米的な外国式の価値観による教育が、全てにおいて「優れている、進んでいる」とまでも思いません。なぜなら、日本式の我慢強さや協調性の豊かさに価値を置いた、和を重んじる文化があるからこその、利点やいい面もたくさんあるからです。例えば、日本では、新型コロナウイルスの感染拡大が、都市部の人口密度の高さや高齢化などの不安要素が多い中でも、大部分の諸外国に比べて、これまでかなり抑えられてきたといえるでしょう。それは、「他人や家族に迷惑をかけてはいけない」と、一人ひとりが地道にマスク・手洗いを続け、大部分の人が自分勝手な行動を控えて、(暗黙を含む)ルールや順番を律儀に守って社会的な混乱や衝突を避けてきたことが、大きく貢献しているからではないでしょうか。こういった規律の高い国民性は、幼児教育・義務教育の間から、長年に渡って園・学校での集団行動等を通して、根気よく地道に培われてきた成果だと私は思います。現在高校生になったうちの長男も、以前は「日本は同調圧力が強くてオレには生きづらいから、将来外国で働きたいな〜」なんてボヤいていたのですが、コロナ後の経験を通して、日本の清潔で衛生的で、安心・安全度の高い環境の価値を見直したようで、「やっぱり、地元で進学・就職しようかな」なんて思い始めています。ですから、「どちらがより優れているか」ではなくて、ただ単に「文化や価値観の違い」によって、全く同じ1人の子の個性の見え方・受け止められ方が大きく変わってくる…というだけなのではないでしょうか。たとえ今、わが子が学校でほめられなくても出典 : ただ、今置かれている環境とその子の個性との相性次第で、周りから好意的・肯定的に受け容れられることもあれば、"問題児”として映ってしまうこともあるでしょう。ですから、わが子が学校でほめられる経験が少なかったり、集団行動が苦手で注意や叱責を受けやすいお子さんを育てている方は、お子さん自身と同じように、子育てに自信をなくしがちかもしれません。「協調性」や「我慢強さ」に価値を置く環境の中では、のびのびと個性を発揮できないお子さんも少なからずいることでしょう。でも、それは「1つの価値観」の中での「1つの見え方」に過ぎないのだと思います。たとえ、今いる場所でわが子がほめられなくても、環境次第・相手のものの見方次第で、その子の短所が長所に変わる可能性はいくらでもありますから。きっといつか、お子さんの素晴らしい個性のいいところを分かってくれる人や、その子に合った環境に出会えるはずです。それまで凸も凹も、大事に大切にされますように…。大場美鈴(著),『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』あさ出版, 2020.6.27
2021年06月11日今だから言える小学校時代の「プール」での思い出Upload By かなしろにゃんこ。現在は23歳になったADHDと広汎性発達障害がある息子リュウ太。最近は「あのころはどう思っていたの?」と本人に話を聞いてコラムを書いています。そんな息子はまれに「今だから言うけど」と、とんでもエピソードをぶっちゃけることがあります。先日も「えー何やってんのよー」というものがありました。その中のひとつ『プールの話』を今回はお話しします。リュウ太はボディイメージがうまくできなくて5年生まで泳げませんでした。ですが、プールの授業は大好きで毎回参加をしていました。ですが小4のとき、プールに参加するために必要な体温や保護者のサインを記入する手帳を家に忘れてしまい参加できないことがたびたびありました。Upload By かなしろにゃんこ。ADHDあるあるなのでしょうか?普段から忘れ物に気を付けていても避けられないことがあります。水着バッグはきちんと持参したのに手帳を忘れてプールに入れない!そんな悲劇にリュウ太のテンションはダダ下がり!そんなときはプールサイドで漢字や算数のドリルをやりながら、みんなの泳ぎを見学することになっていました。Upload By かなしろにゃんこ。Upload By かなしろにゃんこ。プールに入れないリュウ太が思いついたこととは!?忘れ物をした自分が悪いのですが、自分以外の人が楽しそうにプールに入っている姿にリュウ太は怒り心頭。「ドリルなんかやってられるか!だいたいプールサイドって眩しすぎて文字が読めないし書けないんだよ!」とブツブツ。『そうだ!ドリルをやらなくていい方法がある!』何かをひらめいたリュウ太はドリルを持ちながらプールから上がってきたみんなのところへ寄っていきました。そして話したり、じゃれたりしながら水が溜まった場所にわざとドリルを落として水浸しに!「ドリルが濡れちゃった、これじゃできません!」とリュウ太は堂々とドリルをやらなくていい大義名分を手に入れました。先生も「濡れたのなら仕方ないな」とそのときは大目に見てくれたのですが、その後もリュウ太はプールに参加できないときには毎回その手を繰り返し使い…当然ながら先生に故意にやっていることがバレて怒られる結果となりました。Upload By かなしろにゃんこ。この一件で『同じ手は3度通じないんだな』『ズルをするとすぐにばれるんだな!』と気がついたそうです。母は「普通は2回目にズルしたときに3回は怪しまれるからやめよう!」と考えるでしょう!とツッコミました。泳げないのでプールは苦手なのかと思っていたら、みんなと遊ぶ自由時間が楽しくてプールが大好きだったリュウ太。小学校時代を振り返って話してみると気づくことがいろいろあります。普段は周りの子と仲良くできないこともありましたが、水の中では裸のつき合いもありふざけ合って遊べたようでリュウ太にとってはプールの授業は大切な時間だったのかもしれません。Upload By かなしろにゃんこ。そのあと高学年、そして中学へ進んだときにはきちんと自分で自主的に検温して水泳参加カードに記入するようになりました。これもプール授業のおかげかな?と今振り返り、改めて思いました。このコラムをかいた人の著書LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年06月10日2、3年生のときの担任の先生は、親子共々相性ピッタリ!広汎性発達障害の娘は、小学5年生。小学2年生から特別支援学級に在籍し、娘を見てくれた担任の先生は、今年で3人目です。Upload By SAKURA特に小学2、3年生を担当してくれた先生は、1年生のとき、次年度(2年生)からの特別支援学級在籍が決まってからの慣らし時間も含めて、長い時間を娘と過ごしてくれました。私も娘も、この先生が大好きでした。娘のことをいつも褒めてくれ、私のことをいつも労ってくれる優しい先生で、「不安なことや心配なことはいつでも連絡ください」とメールアドレスも教えてくれ、私の個人的な相談にもたくさん乗ってくれました。Upload By SAKURA細かいことによく気がつく先生で、特別支援学級専用の連絡帳もつくってくれ、「今日は○○をしました」「○○を頑張りました」「○○の話をしました」という話を、先生は毎日びっしりと、書き込んでくれました。私からは、家であったことやパニックを起こしたときはその詳しい内容も書き、先生はそれを参考にしながら娘に接してくれていたそうです。密に連絡を取り合っていたおかげか、娘は日々とても安定していて、先生のことを、とても信頼していました。すっかり慣れた先生が代わる!?新しい先生に望んだことは…そんな先生が、担任ではなくなったのは、小学4年生のとき。私は、卒業まで見てほしいと思っていたので、正直とても残念でした。小学4年生、新しく担任になったのは、男の先生。娘は、学校内でその男の先生と何度も話したことがあるようで、問題なさそうでしたが、私はまったく面識のない先生でした。見た感じちょっと怖そうで、今までのように気軽にやり取りができるような雰囲気の先生ではありませんでした。Upload By SAKURAそこで私は、前任の先生と、新しい先生と、私の三人での面談をお願いしました。前任の先生から娘の特性を聞いていたようでしたが、私からも、もう一度、娘の特性や、こだわり、パターン、落ち着く方法などを話しました。Upload By SAKURAそして私は、前任の先生と2年間続いていた連絡帳を、新しい先生にも引き続きやってほしいと頼みました。気軽に言える雰囲気ではないからこそ、連絡帳なら書けると思ったのです。面談のおかげか、新しい先生は娘の特徴をよく理解して、対応してくれました。異性の先生というのもあって、電話での話はいつもぎこちないものになっていましたが、連絡帳はいつも丁寧に書いてくれていて、どんな会話で盛り上がったかなども書かれていました。前任の先生よりは、直接のコミュニケーションが少なめではありましたが、娘がパニックを起こしたときや、不安なときの情報の共有は、連絡帳でしっかりできていました。Upload By SAKURA新しい5年生の担任の先生とも、密に情報共有。そして今年度、小学5年生になり、また担任の先生が代わりました。今度は、新しく小学校に赴任してきた女の先生。感染症予防対策などピリピリした時期だったので、面談をお願いするべきか迷っていたのですが、4年生のときの先生が新しい先生と私を、新学期が始まる前に会わせるため、3人での面談をセッティングしてくれました。さらに、娘の情報も共有してくれ、連絡帳の継続も決めてくれ、とてもスムーズに話が進みました。Upload By SAKURA新年度が始まって、2ヶ月経ちましたが、情報の共有と連絡帳のおかげで先生とはとても密にやり取りができています。娘の特性上必要なフォローも、こちらが言う前にしてくれますし、娘も新しい先生にすっかり慣れました。私の経験上、新年度が始まる前の(前任、新任の両先生を含めた)面談と、密にやり取りができる連絡帳というのは、必要不可欠だったと感じています。特に連絡帳は、親としての不安も解消され、言いにくいことも気軽に書けます。来年の担任の先生がどうなるかわかりませんが、引き続きこの二つは続けたいと思っています。皆さんも、定期面談の機会を、是非活かしてみてください。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年06月09日わが家の長女は仮死状態で生まれた影響で、発達障害があります。そのため、2歳離れた次女と同じように子育てをしているような状態でした。そんな長女と次女の子育てと、ある日の長女の行動に感動した出来事をお伝えしたいと思います。 長女は次女よりも手がかかる長女は、そしゃく・言語障害などの発達障害があります。そのため、自分でじょうずに食事ができないため、年齢が上がってからも離乳食に近い食事を作り、赤ちゃんのように食べさせてきました。 また、トイレの感覚もわからないようで、何年もトイレトレーニングを続けたりと、赤ちゃんと同じような状態。2歳離れた妹が生まれたのですが、赤ちゃんの次女よりも長女に手がかかる状況で毎日を過ごしていました。 姉妹同じように子育てをしている状態2歳違いの姉妹ですが、同じように子育てをしているような状態の日々。一緒にごはんを食べさせてあげて、一緒におむつを替えて、一緒に寝かしつけて……。 さらに、次女が2歳ごろになると、魔の2歳児が2人いる状態で、かなり大変な毎日になりました。2人とも「自分でやりたい」という意思が強くなり、お互いにライバル心も芽生え、お世話は大変でしたがその分お互いに成長したようにも感じました。 ある出来事に感動して涙…そんなある日、姉妹たちと公園で遊んでいると、男の子が木の棒を振り回しながら次女のほうに近付いてきました。私が次女のほうに向かおうとすると、近くで遊んでいた長女が勢いよく妹のほうまで走っていき、妹をギューっと抱きしめて、男の子に向かって大きい声で叫んで追い返したのです。その姿を見て、「お姉ちゃんとしての自覚があるんだ……」と私は胸が熱くなり、感動して涙が出ました。 今でも、喧嘩をしたり一緒に遊んだりと、お互いに切磋琢磨しながら、姉妹一緒に成長しています。姉が妹を思いやり、妹が姉を思いやる心がどんどん育っています。これからも、そんなわが子たちの成長が楽しみです。 監修/助産師REIKOイラストレーター/まっふ著者:石原みどり知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。
2021年06月08日”機嫌がよくても悪くても”止まる宿題たちUpload By 丸山さとこ※濃度の高い水溶き片栗粉を作ると、急激な変形に対しては固体のように反応するダイラタント流体になる。おもしろい実験として”液体の上を走る実験”などが有名。学校から帰ってくると、おおむね機嫌のよいコウです。「家が一番落ち着くし好きなんだ~」というコウは、「家に帰ってきた時点である程度うれしくなる」と言います。コウの機嫌が良いと親の私もうれしくなりますが、機嫌が良いときのコウは”気になること・思いついたこと・今日あったできごと”で頭がいっぱい!おしゃべりが止まらなくなってしまいます。Upload By 丸山さとこ止まらないおしゃべりに反比例して止まっていく手元…そして進まない宿題たちに、「止まってるよー」「その話はあとでゆっくり聞かせてね」「時計見て。時間大丈夫?」などと頻繁な声がけをしてしまう私です。私から声をかけられる度に「そうだね!」「あ、そうだった」と宿題を再開するコウですが、10秒もたたない内に「そういえばね…」が始まります。機嫌はいろいろでも「やることをやる」ためにおしゃべりが止まらなくなってしまうコウには、今のところタイマーが効いています。Upload By 丸山さとこ「タイマーが鳴るまでは、図書室や美術館と同じように黙って静かに行動しよう」とすることで、「今は黙ってる時間だった!」と思い出しやすいそうです。その時々のようすを見ながら、「30分集中するぞ!」「今は15分かな~」というようにコウが時間を決めてタイマーをセットしています。コウの場合、機嫌が悪いときは疲れが溜まっていることが多いため、小さく休憩をはさみながら作業を進めるようにしています。Upload By 丸山さとこその際、漢字の書き取りなら各行の冒頭部分だけ書いたり、算数なら問題(式)だけを書き写したりしておくと、あとで「何してたんだっけ?」とならずに進められるようです。また、”目線を大きく動かして書き写す作業”が苦手なコウにとっては苦手な作業を分割することで楽になるところもあるようです。何をどうやってもできない日はある…!?以上のようにコンディションを整えたり工夫をしたりしても、どうしても宿題が進まない日はあります。「漢字ドリル3時間コース」「半分も終わらない内に力尽きる計算ドリル」などはわが家にとって”あるある”なパターンです。Upload By 丸山さとこ”絶対に出さないといけない”とすれば入浴や就寝などの日常生活が圧迫されるものの、”できたらでいいよ、なるべく出そうね”などとフワッとした態度でいるわけにもいかないのが宿題です。親の私としても、『促しはするけれど…強制したところで地獄絵図だしな~!!』というジレンマを抱えつつ見守る毎日の中、”やれるだけやろう”という曖昧な方針になってしまいがちな、わが家の宿題事情でした。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年06月07日答えを導くための支援の手立てにーー『子どものつまずきからわかる 算数の教え方』放課後等デイサービスなどで学習支援に関わった筆者・澳塩渚さんが数多く見てきた『算数のつまずき』。この本は子どもたちの発達によってどのように数理解が進むのかを理解し、子どものつまずきをアセスメントしながら必要なサポートに取り組めるようにつくられました。数学を学ぶ前に理解しておきたい数理解のステップを①大きい・小さい ②まとめる・分ける ③対応させる ④数えていくつ ⑤合成・分解と5つに分類し、項目ごとに丁寧に説明。小学校入学後に算数でつまずきを抱えてしまった場合、このステップをさかのぼってチェックすることによって子どもがどこでつまずいているのかわかり、適切な支援を行うことができます。もちろん、足し算、引き算、九九、わり算、小数や分数、時計の読み方、文章問題の解き方など小学校4年生程度で学習する内容をつまずきやすいポイントの例を挙げ、かわいいイラストを交えつつ丁寧に説明。子どものやる気を引き出す手助けになりそうな、数の理解をサポートする商材の紹介もあります。これから小学校に入学する子、今まさに算数を学んでいる子、そしてうまく学べないまま学年が上がってしまった子の『学びなおし』にもおすすめの一冊です。レシピ70点×育児書では教えてくれない子育てエッセイ『食べないっ子も、いただきます!うちのやさしいかいじゅうごはんレシピ』「毎日の食事を楽しんでほしい」そんな気持ちから生まれた料理研究家ママと感覚過敏をもつ長男とのごはん時間を描いたエッセイ本です。発達遅滞の診断と感覚過敏のある、著者・あまこさんの長男・そうりくん。料理には興味があっても食事にはあまり関心がないそうりくんのおうちでの「7つのルール」など楽しく食事をするためのヒントがたくさん詰まっています。朝ごはん、おやつ、お弁当、夕ごはん、行事ご飯などカラー写真と共に70レシピが掲載。キャンプレシピなどもあり、どれも簡単につくれておいしそうなものばかりです。食材を食べやすくする工夫、食器などのお役立ちツールなども紹介されています。そうりくんの成長の様子や、子どもの偏食に詳しい田部絢子先生に聞いた食事の「こまった」を解決する子どものごはん支度が楽になる5つの視点など、子どもの食事に困りごとを抱えている保護者の方に読んでいただきたい一冊です。怒りを笑いに変える!?『ぼく、わたしのトリセツ』大阪の小学校で教師を務めている著者の松下隼司氏が、アンガーマネジメント(怒りの感情のコントロール)を突き詰めるなかで編み出したテクニックを絵本化したのが『ぼく、わたしのトリセツ』です。この本にはいつも怒られてばかりの『ぼく』と『わたし』の扱い方が描かれています。一度拗ねてしまうとたとえ自分が悪かったとしても謝ることができない子。そんな男の子にどうやったて接したらいいでしょうか。それは給食の時間に話を聞いてあげること。スムーズに問題が解決します。さらには『おかわりタイム』の時間が効果的。あっという間に謝ってくれるでしょう。謝ったら“メガもり”にしてあげてください。このように『ごめんなさいが言えない子』『けんかばっかりしてしまう子』『つい、えらそうにしてしまう子』などなど、ご家庭でも悩みの多い問題に対して、ユーモアを交えた解決方法を提示しています。自分の怒りの感情をコントロールしようとアンガーマネジメントの資格を取得し、ファシリテーター、キッズインストラクターの資格も取得した著者が行きついた『怒りを笑いに変える』ということ。子どもをついつい怒ってしまう…そんな保護者の方にぜひ読んで頂きたい一冊です。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年06月05日療育と園の連携で私が感じた効果Upload By koto娘が通っている事業所は、保育所等訪問支援事業を行っているので、制度を利用する手続きもスムーズでした。園での困りごとや娘に対しての接し方、対処法などを直接それぞれの先生同士で話し合っていただいたり、訪問して園での様子を見ていただいたりしていました。定期的な訪問ではなく、困りごとが強く出ているときにお願いしていました。私も一緒に行くわけではないので、娘の様子や園との話し合いの内容などは訪問後に教えていただきました。特性のある子への接し方や対処法を直接専門家の先生と相談できるので、園のほうから連携をお願いされることも。また、特性のある子への接し方は定型発達の子にとっても分かりやすい接し方だったりするので、他の子たちも園生活や学校生活がスムーズになることも多いようです。例えば、次の行動に移るまでに時間がかかってしまったり、切り替えが遅かったりする娘。療育の先生と園の先生で連携をとっていただき、分かりやすいようにタイマーを利用してもらっていました。それによって、あとどれくらいでお昼ごはんを食べ終われば良いか、工作をあとどれくらいで完成させれば良いかなど、本人にとって分かりやすくなったようで、次の行動への切り替えがスムーズになったこともありました。この取り組みはクラスのほかの子にとっても効果的だったようです。ありがたい専門家の方の存在Upload By koto特性のある子を育てている保護者は、その子と何年も向き合っているとはいえ、専門家ではないため対処法が分からないという状況もたくさんあると思います。私もその1人です。園での困り感を先生やほかの人から相談されたけれど、どう対処していいか分からず困ってしまったとき。間に入って連携を取ってくださる専門家の先生がいると、とても安心です。トラブルなども、子どもから聞く話と先生から聞く話、ほかの子から聞く話では違っていたりすることがあります。間に入って冷静な判断をしてもらえると改善することが明確になったり、頭が冷えることもあるので、連携をとってくださる先生の存在はとてもありがたいものです。また、学校や園の先生からしても、保護者には直接言いにくい困り感などがあったとき。連携の先生に相談していただくこともできるので、両者にとってメリットがあると思います。保護者だけではつい感情的になってしまったり、どうしていいか分からず頭を抱えてしまう場面でも、専門の先生が間に入ってくれることで、スムーズに解決できることが多いのではないでしょうか。もし、通っている療育機関が保育所等訪問支援事業を行っていないとしても、相談に乗ってもらったり、対処法や接し方を教えていただいて、それを家や学校で試してもらうこともできます。1人で抱え込まないよう、利用できる制度があれば頼ったり相談してみても良いと思います。過ごしやすい環境や状況を協力してつくっていくUpload By kotoいずれにしても子どもや先生、クラスの子たちが過ごしやすい環境や状況を、協力してつくって行くことが大事なので、園や学校の先生との良好な関係性が必要だと思います。頻繁に訪問をしてもらったり、連携をとっていただくのは先生方にとっても大変なことなので、日ごろからどちらの先生とも情報交換を自身で行い、試行錯誤しながら解決していければと思っています。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年06月04日仕事での学校との出会い僕が最初に「学校」というものに触れたのは、児童精神科医として勤務しはじめてすぐのころでした。当たり前ですが、発達障害や不登校の子どもは学校でも困ったことが発生します。ですから、患者さんが先生方やスクールカウンセラーと一緒に外来を受診することもありました。ところが、僕が小学校を卒業したのはその時点で20年以上前です。外来で話を聞いても「この子が困っている学校って、そもそもどんな場所だったっけな…」とあまりうまく想像ができませんでした。そこで「現場では実際にどう困っているのか」に興味が湧き、折に触れて「学校に行ってみたいです」という話をしていました。学校から仕事が来たそんなことをあちこちで言っていると、少しずつですが学校から仕事の依頼を頂くようになりました。教員向けの研修講師や、ケースのコンサルティング(困っている子どもの様子を観察して教員にアドバイスする仕事)です。そうやって少しだけ学校に出入りするようになった僕は、そこで3つのことを感じました。1 先生たちは納得していない2 自分で見ないと分からないことがある3 やっぱり学校は良い場所だ学校で仕事をして気づいたこと研修では一般的な話もしますし、質問があった場合には具体的なケースの対応策などもお話しします。熱意があって前向きな先生は一生懸命聞いてくださるのですが、全体研修ではそんな先生ばかりではありません。うしろのほうで眠そうにしているベテランの先生や、明らかに興味のなさそうな管理職の先生もおられました。僕が国立病院の医師として「外部講師」に招かれ、話をしている限り、研修を受けても意識は変わらないんだろうなと思いました。その場では「貴重なお話をありがとうございました」とお礼を言ってくださっても、職員室では「あんなことできるわけない」と話しているのではないかと。そこで僕は「外の人」ではなく「中の人」になればいいんじゃないかと思ったのです。先生方がなぜ興味が持てないのか、なぜ納得できないのか、どうすればできるようになるのか。僕が外から偉そうなことを言ってるだけではだめなのではないかと。学校の様子は、診療中には子ども本人や保護者の方から伺います。しかし、見たことのないものは想像することができません。先ほども書きましたが、僕が自分の学校に行っていたのは20年前の話で、しかもいま働いている場所ではありません。時代も地域も違う学校のことを想像するのは難しい。実際に見てみた学校では「授業中立ち歩くってこういうことか」「この位置関係だと先生が個別に指示するのは難しいな」など、現場を見るからこそ気づくこともたくさんありました。僕が学校に行ってみた一番の感想は「学校は良いところだ」です。たくさんの子どもたちが生活を紡いでいて、彼らの成長を願っている大人たちが一生懸命に働いている。一見つまらなく感じるかもしれないような、小さなこと一つひとつを大人と子どもがお互いの視点から悩み、より良い人生になることを願っている。こういう「素敵な祈り」がある場所に、もっと触れていたいなと感じました。学校の「中の人」になりたいそんなエピソードもあり、僕は学校の「中の人」になる方法はないかと考えました。そうやって悶々としていたある日、友達のスクールカウンセラーから「精神科医はスクールカウンセラー採用試験の受験資格あるよ」という話を聞きました。なぜ採用対象に医師が入っているのかは謎でしたが、一も二もなく採用試験に申し込み、無事に東京都教育委員会に採用されました。中の人になってみて思うのは、やはり現場を知らずにコメントをしても実効的ではないということ。そとからの「こうあるべき」と学校現場がマッチしないことはしばしばありますし、全体の流れの中でしか分からないこともあります。定期的に見ているからこそ分かることや、先生たちの考え方、思い、できることとできないこと。教育行政のカタさや、一方でどういう方法ならその難しさをクリアできるのかなど、新しい学びがたくさんあります。(詳しくは次回以降で触れられればと思います)また、実際に働いてみると学校現場は楽しく、生き生きとしたものだと感じています。(ただ、子どもたちのエネルギーを浴びてものすごく疲れますが…笑)※厳密にはスクールカウンセラーは「学校の中の人」ではない立ち位置なのですが、僕的には「中の人=学校で定期的に働いてる人」でいいかな、という整理です。とにかく学校はいい!しつこいようですが、学校というのは本当に素敵な場所です。たくさんの大人が、たくさんの子どもの成長と幸せを願っています。(保護者の方によってはそうは思えないこともあると思いますが、基本的には学校関係者は善良で前向きな方が圧倒的に多いと思います)そういう場に身を置くことによって、また僕自身も子どもたちの未来に思いを馳せられる。誰かの暮らしの中で働くと、こういう楽しみがあるのだなと感じています。
2021年06月01日小3で聴覚過敏の診断Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみUpload By ひらたともみ聴覚過敏と診断されたときに聞いた、「内耳の成長とともに、聴覚過敏が改善されることもある」という医師の話を思い出し、「これはもしや良くなる傾向では?」と勝手に浮かれてしまいました。今春、5年生になり、コロナ禍の不安な新生活は続いていきます。すると…Upload By ひらたともみUpload By ひらたともみ再びイヤーマフが必要に再び、イヤーマフが手放せなくなった娘イロハ。いったんは「快方に向かっているのでは?」と勝手に思い込んでいた私は、娘の発言に多少ショックは受けましたが、聴覚過敏は、ストレスや疲れが大きく関係することもあるのだということを思い出しました。考えてみれば、大人の私でさえ、なかなか収まらないコロナ禍でストレスを抱えています。昨年からマスク生活を強いられ、本来ならば一番友達と密に遊びたい時期だというのに、距離を取り大声を控える生活は、小学生にとって苦労の多い生活だと思います。新しい生活をスタートした娘には、過敏にならざるを得ない環境下なのだろうと理解し、あせらずゆっくり見守ることにしました。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年05月31日特別支援教育コーディネーターとは?特別支援教育は、発達障害を含めた障害のある幼児・児童・生徒の自立や社会参加に向けて、校内外の関係機関のネットワークやチームワークによって一人ひとりのニーズに合わせた支援を実現するという教育の考え方です。改正学校教育法の施行に伴い、平成19年4月1日より全国の学校・園で特別支援教育が本格的に実施・推進されています。特別支援教育コーディネーターは各学校や園に配置され、特別支援教育の推進のため、主に以下の役割を担っています。・校内委員会の企画・運営・関係諸機関・学校内関係者との連絡・調整・保護者からの相談窓口特別支援教育コーディネーターは、教諭が兼ねています。小学校・中学校の場合は担任をしている先生、養護教諭の先生、特別支援学級の先生が、こども園・幼稚園の場合、役職上の主任である教諭が特別支援教育コーディネーターを担当することが多いようです。自分の学校や園における特別支援教育コーディーネーターがわからない場合、学校や園に問い合わせてみてください。特別支援教育の推進について(文部科学省)特別支援教育コーディーネーターの具体的な仕事内容は?出典 : 特別支援教育コーディネーターは、保護者や関係機関に対する学校の窓口として、また、学校内の関係者や福祉・医療等の関係機関との連絡調整の役割を担う者として位置付けられます。(1)学校内の関係者との連絡調整・校内委員会の推進特別支援教育コーディネーターは校内委員会(※)の企画・運営を担い、協議を円滑にできるようにしていきます。また、支援を必要とする児童・生徒の情報を収集し、必要に応じて特別支援教育支援員 、スクールカウンセラー等、学校内の専門スタッフとつなげる連絡調整役を担います。保護者や担任の先生とともに具体的な支援内容や方針の確認等を行うケース会議を実施したり、児童・生徒の個別指導計画を作成し、実施、評価、改善を行う役割も担います。※校内委員会:児童生徒の担任の先生のほか、校長、教頭、学年主任等、養護教諭などで組織され、効果的な指導や対応に向けて情報を共有し、全校的な支援体制をとるもの(2)外部の関係機関との連絡調整特別支援教育コーディネーターは、外部の専門家チームや、医療・福祉の関係機関等との連絡調整が必要になった場合の窓口となります。地域の医療・福祉の関係機関等やそれらが提供している支援内容について情報を収集・整理し、必要に応じて教員や保護者へ情報を伝えます。(3)保護者に対する相談窓口保護者に対する学校の相談窓口となり、保護者を支援します。併せて、通常学級の中で教育上特別の支援を必要とする児童・生徒に効果的な教育的支援を行うために、対象児童の保護者だけでなく全ての保護者に対して特別支援教育の重要性についての理解の推進を図っていきます。(4)担任への支援・進級時の引き継ぎ調整担任の先生に対して相談に応じたり、助言したりするなどの支援を行います。また、児童・生徒の進級時には、新旧の各学級担任間で教育上特別支援を必要とする児童などに対する指導方針が異なることのないよう、校長の指示のもと、その調整を行います。(5)巡回相談員や専門家チームとの連携巡回相談員及び専門家チームとの連携を図り、支援内容の改善につなげていきます。特別支援学校においても特別支援教育コーディネーターは、保護者や関係機関に対する学校の窓口、また、学校内の関係者や福祉、医療等の関係機関との連絡調整の役割を担います。加えて、各学校の教員の専門性や施設・設備を活かし、地域における特別教育に関する相談を受けるセンター的役割があります。地域の小・中学校への支援や、地域内の特別支援教育の核としての関係機関との連絡調整を行い、ネットワークの構築や協力関係を推進するための情報収集・情報共有を行います。特別支援教育コーディネーター実践ガイド(独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 )発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン(文部科学省)保護者から相談してもいいの?合理的配慮を受けたいときは?出典 : 特別支援教育コーディーネーターには、保護者からの相談窓口を担う役割があります。子どもの学校の様子が気になるときや支援内容を相談したいとき、担任の先生以外にも、特別支援教育コーディーネーターに直接相談するという方法があります。通常学級に通っていても、発達の気になる子どもへの配慮や支援、特別支援学級への移籍についての内容等も特別支援教育コーディーネーターに相談することができます。また「発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン」(文部科学省)には、以下のような記載があります。特別支援教育コーディネーターは、各学級担任とともに、児童本人や保護者等から、現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明を受けるなど、合理的配慮の提供に当たっての相談窓口としての役割も果たします。特別支援教育コーディーネーターは保護者から合理的配慮についての相談を受けると、その内容を担任の先生へと共有し、配慮を受けられる環境づくりを助言することになります。合理的配慮を受けたいが担任の先生に相談しづらい、どのように伝えるべきかわからない、などあれば、特別支援教育コーディネーターに最初に相談してみると良いでしょう。まとめ出典 : 特別支援教育コーディーネーターは保護者や関係機関に対する学校の窓口として、また、学校内の関係者や福祉・医療等の関係機関との連絡調整の役割を担い、子どもたちのニーズに合わせた支援をサポートします。発達の気になる子に対する支援や合理的配慮について、保護者から相談を受ける窓口でもあるため、必要に応じて相談してみてください。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年05月30日人づきあいがヘタだったADHD息子、自己主張を解放してトラブル⁉Upload By かなしろにゃんこ。ADHDで広汎性発達障害がある息子のリュウ太は保育園時代から人間関係でうまくいかないことばかりでした。小学校時代は自分の趣味のことを話したくて早口でしゃべって周りに聞いてもらえなかったり、趣味が周りと合わなくて話の輪に入っていけなかったり、みんなと同じ話題に合わせることもしませんでした。その結果、親しい友人は少なく、周りとはケンカばかりで、楽しい会話などできず相手に対して暴言ばかり言ってしまうという状態でした。ですが、息子が中学生のころ、私が発達障害の自助会での勉強会で教えてもらった「発達障害がある人向けのコミュニケーションと人づきあいのルール」を息子に伝えるようにしていくと友人が一人二人と増えていきました。Upload By かなしろにゃんこ。自分の趣味の話はセーブをして友人の趣味に寄り添う方法を取っていたことで友人間のケンカやトラブルはほとんど起きなくなりました。しかし、車の整備士を目指すための専修学校高等課程に進学してからは、これまで自分の趣味の話をセーブしてきた反動か?同じ車が好きな者同士が集まる場所で、リュウ太は自分の興味のある話題を話したり、自己主張するようになっていったのでした。Upload By かなしろにゃんこ。得意な車の会話を武器に積極的に話をしていった結果、たくさんの友人ができました。Upload By かなしろにゃんこ。これはリュウ太が会話上手だったからではなく、同じ趣味を持つ者同士という環境の中では『時系列で話せない』『要点のまとめがヘタ』『語彙力が乏しい』など多少コミュニケーションに難があっても、共通の話題で盛り上がれることが大きく、また明るく話しかける姿勢が功を奏したのだと思います。リュウ太もマニアックな会話が思う存分できて毎日学校が楽しかったと言います。その反面、専修学校にはくせの強い人も多く、中には楽しそうにしているリュウ太を疎ましく思っている人もいたようで嫌がらせもありました。出るくぎは打たれるというやつでしょうか。Upload By かなしろにゃんこ。同じクラスのA君には、物を取られたり壊されてしまうということがありました。B君は、リュウ太が嫌がるような言葉を投げつけてきたり、金銭を要求することもあったといいます。A君もB君も目立つタイプで影響力が強いために、学校の友人も助けづらそうな様子だったということもあり、リュウ太も「困ったことが起きても一人で解決しようと友人に相談することはなかった」と言います。小中学校のときからいじめてくる人に対して抵抗して負けずに戦ってきたリュウ太。助けを求めず自分で解決しようと思っていたようですが、嫌がらせがエスカレートしてくると「学校にイヤなヤツがいるから学校を辞めたい」と言うようになったため親子間で話しあうことにしました。リュウ太の話を聞くと、A君・B君が関わってくるのは、リュウ太のことが気になっているから故なのかなと感じました。Upload By かなしろにゃんこ。いじめたときにどんな反応をするんだろう?暴力や脅しが効いているか?リュウ太の反応を見て、優越感だけではなく罪悪感も感じているのかもしれない。自分の中にあるさまざまな気持を確認する手段となっているのかもしれないーー。息子たち同士での解決は難しそうだと感じ、学校の先生に相談してみたものの、人間関係のことは自分たちで乗り越えるようにという方針であまり力になってくれない様子。そこで、「暴力と金銭を要求する子に対して弁護士に相談することにします」と伝えたところ、先生も介入してくれるようになり、相手に注意をしてくれました。A君は保護者が謝罪に応じてくれましたが、B君は元々学校にあまり来ない状態でもあったためか退学となり、いじめ問題は一旦は解決しました。私は学校が対応してくれなかったらいじめ対策専門の弁護士に相談しようと思っていました。Upload By かなしろにゃんこ。しかし、リュウ太自身も変わらないことには、根本的な解決にはならないのではないかと思いました。そこで、私は『リュウ太には目をつけられやすい特性がある』と言うことについて話をすることにしたのです。集団の中では目立たずに過ごすこと、そのために➀自己主張を再びセーブすること②大きな声で喋らないようにすること集団の中でうまく渡っていく方法をアレコレと伝えても覚えられませんし実践できないものです。ですから2つだけ伝えることにしました。リュウ太が持つADHDの天真爛漫な個性を殺してしまうのはかわいそうなので、あくまで集団の中で自己主張をしないキャラの演技をするだけだよ!としました。Upload By かなしろにゃんこ。この方法を実践したそのあとは学校での人間関係で大きなトラブルもなく過ごし卒業することができました。そのことがあったからかリュウ太は人の心理というものを調べたりして距離を置いてつきあう方法なども考えるようになったと言います。自分が他人にどう思われているのかなんてわかりませんから、失敗しながらパターンで覚えるしかないですよね。表現することが求められる場所では目立っていいけれど、そうでない日常では目立つことは目をつけられやすくなるーーということを理解して成長していってほしいと思うのでした。現在23歳になったリュウ太、今は思いっきり趣味の話をしたいときは同じ趣味の人が集まるオフ会や集会に行くようにしているそうです。そこは自分よりも年上の人が多く集まる場所なので主張などは控え目にしているそうです。まだまだ人づきあいを学んでいる最中です。このコラムをかいた人の著書LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年05月29日前回の話はこちらわが家が住んでいる地域の小中学校は情緒学級がなく、次男のように知的発達の遅れがなく、情緒面でのつまづきがある子どもは通常学級で週一度の特別支援教室に通います。今から4年前に、通常学級での集団生活が始まった次男は、社会生活に適応できず苦労しました。ちょうど、療育センターの新患受け入れが再開され、正式にADHDの診断がおり、特別支援教室にも通えるようになりましたが…。医療と教育の環境は整い始めたものの、問題は家庭での関わり方でした。たちはだかる小1の壁。できないことに目がいきガッカリ…Upload By スガカズ集中して学習に取り組めないこと、集団生活が難しいこと、特定の音に敏感などの原因から学校ではさまざまな困りごとがありました。私は少しでも学校生活を円滑に過ごせるように、他者との摩擦が減るように奔走しますが、親ががんばった分、子どもができなかったことにがっかりする日々でした。次男に合った支援を模索しますが視覚優位であるものの視覚支援は当てはまらず、大人しく他害のない自閉症スペクトラムの長男に合っていた方法も、次男には合わないことが多かったです。自分の子が小学校でほかの子に迷惑をかけているという焦り通常学級なので、クラスのほとんどは定型発達の子どもたちです。席を立たず頑張って授業を受けている姿、クラスのお友達と休み時間に外遊びに出て、チャイムが鳴ったら教室に戻ってきてまた授業を受ける…そんなメリハリのついた行動がとれる子どもたちの前で壁を蹴る次男。そんな状況を目にし、「周りに迷惑をかけている」「どうしたらこの問題が解決するのだろうか」と頭を悩ませていました。そうこうしているうちに2学期になりました。運動会の練習や勉強のレベルが難しくなったこともあり、次男のストレスがますます溜まっていきます。子どもたちが寝静まったあとに「今日も叱ってしまった。本当は叱りたくないのに…」と落ち込みましたが、朝になると同じことの繰り返し…。もがけばもがくほど抜け出せない負のスパイラルにおちいっていました。そんなある日、忘れもしない経験をします。ようやく気づけた次男の本音Upload By スガカズある日の放課後、小学校に隣接している学童から1本の電話が入りました。(当時は放課後等デイサービスを利用しておらず、長男と同じ学童に通っていました)どうやら学童を無断で休んで遊びにいこうとしていたところ、学童の先生が見つけて連れ戻してくれたようです。気分がのらないようだから、学童を休ませようと、次男を迎えにいきました。すると次男の様子がおかしいことに気がつきました。次男はこわばった表情でモゴモゴと口元を頻繁にゆがませていました。私はその様子を見て「チック症だ」と理解しました。「次男は最近のことについて何か話していましたか?」と私が学童の先生に尋ねると、先生はうなずき、次男が話していた内容を教えてくれました。てっきり「お母さんに叱られるのが嫌だ。」と話していたのかと思いきや…根本的な原因は違っていたのです。次男の本音は、「もっとお母さんにかまってほしい」Upload By スガカズお母さんにとっての一番になりたい。自分を見て欲しい。うまくいかないことばかりで怒っちゃう。もっとお母さんと遊びたい。もっとお母さんに甘えたい。…でもそんなこと言えない。妹と弟はまだ小さいからお母さんが大変なのわかってるんだ。オレにはお兄ちゃんがいるからいいんだ。次男が学童の先生に言った言葉には、そんな『どうにも解消できない気持ち』が込められていると感じました。私はようやく自分の育児の中途半端さに気がつきました。家に帰ってから次男に今までの行動について心の底から謝罪しました。Upload By スガカズ次男は人とケンカしたときに、「いいよ」「ごめんね」がなかなか言えない子でした。ですが、この日はハッキリと、私の目を見て、大きな声で「いいよ!」と言ってくれたのです。発達障害のある子どもは、さまざまな特性から生きづらさを感じ、問題行動をおこしやすいです。ですが、本来は人を思いやれるやさしい子だったと改めて気づけました。「下のきょうだいを優先したことで、寂しい思いをさせていた。その分次男と仲良く遊んだり、思っていることを肯定するべきだった。」2年にわたった次男とのわだかまりがこの日から少しずつ解消されていったように思います。あのとき次男がチック症になっていなかったら…自分の言葉で私への気持ちを先生に伝えていなかったらどうなってたのだろうといまだに思います。自らヘルプを出してくれた次男に感謝しています。紆余曲折ありましたが現在小5になりました。時々クールダウンが必要なものの、自分の気持ちに正直で、愛敬のある友達思いな子に変化していきました。今でも寝る前にはハグをして、「大好きだよ」と伝えています。Upload By スガカズLITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年05月28日前回のお話はこちら3回目の保育所等訪問支援3回目の保育所等訪問支援はむっくんが年中の夏から冬にかけて月に1度、半年間継続で受けました。目的は小学校生活を見据えての支援を模索することです。これまでの保育所等訪問支援では、むっくんが困っている場面を思うように見てもらえなかったことから、このときは行事の練習、制作活動、運動遊び、集団でのレクリエーション、給食の様子など、むっくんの苦手な活動を積極的に取り入れ見てもらいました。小学校生活へ向けて、たくさん貰ったアドバイスUpload By ウチノコ3歳、4歳で受けたときは園内の環境調整についての指摘が多かったのですが、年中では本人の自立や、成長を促す取り組み、また特性とどう折り合いをつけるかという視点でのアドバイスをたくさんいただきました。たくさんありすぎて紹介しきれずもどかしいのですが、その中でも「むっくんは人の役に立つことが大好きで、人が喜ぶ姿がトークン(ご褒美)になります。タダだからラッキーね!だからたくさん関わって、助かったよ、ありがとうをいっぱい伝えてあげてね」というアドバイスは、むっくんは人との関りが苦手な子だけどそれでもこの子は人が好きなのだなぁと思えてとても嬉しかったです。Upload By ウチノコ先生と支援者を繋ぐ実はこのときの担任の先生は当初むっくんへの接し方が掴めず、とても悩んでいらっしゃいました。むっくんは先生の不安そうな様子にますます大荒れしてしまい、私も頻繁に面談したりと、本当に大変な年中さんスタートでした。Upload By ウチノコですが、月1の保育所等訪問支援のたびに先生は次々とむっくんの取り扱い方法を学んでいかれました。適切な関わり方が増えるたびに、驚くほどむっくんは穏やかになり、先生も自信をつけていかれました。保育所等訪問支援が終わるころには、むっくんは別人のように落ち着き、先生との信頼関係も確実なものにかわりました。この変化には、支援員さんもびっくりされていました。Upload By ウチノコ保育園では、支援員さんからのむっくんへのアドバイスがほかのクラスの先生方にも共有されており、接し方が難しいほかの子どもたちにも応用されているようでした。むっくんが卒園した今も、知識は先生方の財産としてむっくんの後輩たちの生活を支えています。さらに、担任の先生はその後、支援員さんとの繋がりがきっかけになり、市の保育士の研修会で講師としてむっくんへの取り組みを発表されました。発達障害がある子への適切な関わり方は、子ども個人を尊重し大切にする関わり方です。これは、発達障害の有無にかかわらず、どの子に対しても好ましい関わり方だと私は感じています。すべての子どもたちが、丁寧に大人にかかわってもらいながら成長していけたら、こんな素敵なことはありません。専門家と先生を繋げるということは、私が思う以上のプラスの影響をあたえるのだなと驚いたとともに、本当に受けてよかったと思っています。Upload By ウチノコ施設への接し方を学ぶむっくんは関わり方が難しく手がかかる子だったことから、私の心は保育園に対して「申し訳ない」でいっぱいになるときがありました。もう少しこうしてほしいと思うことがあっても「申し訳ない」が先行して言い出せないときもありました。保育所等訪問支援も、迷惑になっているのではないかとドキドキしていたこともあります。だけど、保育所等訪問支援を通して学んだ知識のおかげで、むっくんの行動を観察して考える力がつきました。そのおかげで施設に何を伝えたら理解が得られるのか少しわかるようになりました。さらに、支援員さんの姿から保育園との話し合いでは、どのように伝えれば伝わるのかということも学ぶことができました。おかげで、今は何かあっても、施設側とスムーズに話し合えるようになりました。伝えることは迷惑ではなく、回り回れば先生やたくさんの子どもたちを幸せにするチャンスにも成りえるのだと今は思っています。Upload By ウチノコおわりに私にとってもむっくんにとっても保育所等訪問支援は、とても貴重な体験でした。環境の整った療育教室で学べることも多岐にわたります。だけど整っていない日常生活の中でのアドバイスだからこそ、学べたこともたくさんあったように思っています。支援員さんとの出会いに、今も本当に感謝しています。さて、4話にもわたるお話を読んでくださってありがとうございました。発達障害の子の集団生活での心配は尽きることがないかと思いますが、集団生活でのサポートに悩んだとき、こんな選択肢もあることを心に留めておいていただけたら幸いです。Upload By ウチノコ発達ナビライターによる園生活の困りごとエピソードを集めました。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年05月27日埼玉県放課後等デイサービスUpload By 発達ナビ施設情報放課後等デイサービスおりひめでは、生活における基本動作や能力を習得し、集団生活や社会生活に適応できるよう学んでいきます。晴れた日は、おりひめオリジナルの散歩コースで外歩きや、スポーツで身体を動かし、体力の向上を図ったり、音楽・絵画などを通して、感性を磨き魅力的な内面になるよう成長を見守ります。宿題や自学習などは、保護者の方のニーズに沿い個別に対応。本人や家族の気持ちに寄り添い、サポートしています。埼玉県の放課後等デイサービスをもっと見るUpload By 発達ナビ施設情報児童発達支援では、生活における基本動作や能力を習得し、集団生活や社会生活に適応できるよう支援を行っています。基本的な物の名前を学んだり、リトミックを通じて表現のバリエーションを増やすほか、アートにも触れあうことで、新しい発見に驚き感動する、豊かな感性を育むよう取り組んでいます。本人やご家族の気持ちを尊重しながら、おともだちや職員との交流を通し、人と繋がることの楽しさを知るきっかけづくりをします。延長保育もあります。埼玉県の児童発達支援事業所をもっと見る大阪府児童発達支援事業所Upload By 発達ナビ施設情報未就学専門の療育機関です。工作・公園遊びなど、ルールのある遊びを行う集団療育、マッチングや微細運動・絵カードなどを使って、手先の不器用さの改善や言葉の発達を促す個別療育を行っています。また、子どもたちにさまざまな体験をして欲しいという思いから、公園遊び・工作・科学実験・粘土遊び・運動・音楽遊びなど、毎日多様なイベントを開催しています。お子さんが楽しく取り組めるよう、保育士や児童心理学等を学んだ経験豊富なスタッフが、笑顔あふれる施設でサポートしています。大阪府の児童発達支援事業所をもっと見る「もっと施設の情報を詳しく知りたい!」「見学をしてみたい!」と思ったら、WEBからもお問い合わせが可能です。施設情報ページでは、掲載されている施設の情報を地域ごとに検索して見ることができますよ。
2021年05月26日おしゃれが大好きな女の子。広汎性発達障害の小学5年生の娘は、おしゃれが大好き。幼稚園のときから、将来の夢はファッションデザイナーです。服や髪飾り、可愛い小物や布にも興味津々で、おしゃれな服を着るのも好きですし、自分でデザインをして描くのも大好きです。私の服装もよく見ていて、「可愛い」「こっちがいい」という話もよくします。Upload By SAKURAおしゃれが好きなのに、自分の身なりに興味なし?そんなおしゃれにうるさい娘なのですが、不思議なことに…自分の見た目は、全然気にしないところがあります。Upload By SAKURA髪がボサボサなのに、そのまま出かけようとしたり、肌着が出たまま学校に行こうとしたり。顔に何かついていたり、傷があったり、お腹がポッコリ出ていたり、姿勢が悪くても、まったく気にしません。幼稚園のころは、まだ幼いからそこまで気にしないんだと思っていたのですが、小学生になっても、見た目や服装のだらしなさが、直ることはありませんでした。鏡を見ていない!毎日毎日、髪の乱れや、ぐちゃぐちゃな服装を注意しても、自分からは絶対に直すことはない娘。発達障害の特性なのか「小学生なんだから、ちゃんとしなきゃ」という言葉は響きません。Upload By SAKURAなぜ見た目や服装を、きれいにしなければいけないか…絵カード…絵本…さまざまな方法で教えましたが、娘は変わりません。そのとき、気がつきました。娘は、鏡を見ないのです。自分の姿を確認しなくていい?私は主人と相談し、娘の部屋に姿見(鏡)を設置しました。そして「着替えたら必ずこの鏡で確認すること」と話しました。Upload By SAKURAしかし、娘はなかなか鏡を見てくれません。そこで、おしゃれな服を買ってあげたら、自分の姿を見るのではないかと思い、新しい服を購入しました。娘は大喜びで着替えましたが…Upload By SAKURA娘は、私に対して「どう?」と聞いただけで、そのまま遊び始めました。そこで、もう一つ気がつきました。娘は、おしゃれな服に興味はあるけど、その服を着た自分を、確認しないのです。よくよく思い出してみたら、娘は「顔に何かついているよ」と指摘したときも、「どこ?」と聞くだけで、鏡を確認しに行くことはありません。そこで、服が乱れている状態でスマホで写真を撮って見せてあげたのですが、娘は自分の服の乱れに全然気がつきませんでした。Upload By SAKURA本人は、めんどくさそうだけど、身だしなみは大事!どうやら娘は、頭の中で自分を想像しているだけで満足しているようでした。Upload By SAKURAこの会話をした後も、娘は鏡を見に行きませんでした。娘にとって、鏡はさほど重要なものではないようでした。と、いってもそのまま放置していては、だらしない恰好を外で見せることになってしまいます。現在私たちは協力し、ことあるごとに「鏡見てきてごらん」と娘に声かけをしています。Upload By SAKURA娘は毎回めんどくさそうに、鏡に向かっています。最近、ようやく洋服のシャツが出なくなってきました。でも、長い時間見ないため、学校出発直前に髪のボサボサを注意しなければならないことが多々あります。最近は、「顔を洗うときに、1分は自分の顔を見つめて」と言っています。娘は『えー…』と言いながら、無言で鏡の前に不機嫌そうに立っています。この声かけが、効果を見せるのかわかりませんが、気長に続けていきたいと思っています。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年05月25日イヤイヤ期ってどんな時期?イヤイヤ期とは、1歳半ごろから3歳ごろにかけて続く「第一次反抗期」のこと。イヤイヤ期真っ盛りの2歳は、「魔の2歳児」とも言われます。海外では「恐怖の2歳(テリブル・ツー)」と言われていて、イヤイヤ期の激しさは万国共通であることがわかります。イヤイヤ期の子どもは、日常生活のさまざまな場面で「イヤ!」「きらい!」と拒否したり、なんでも自分でやりたがったり、大声で泣きわめいて要求を通そうとしたりと、何をするにも一筋縄ではいきません。「やるといったのに、結局やらない」「できなくて泣き叫ぶ」こうした行動に振り回されてクタクタになってしまう、という声もよく聞かれます。ほかにも、「急に食べ物の好き嫌いが多くなった」「いやなことがあると、たたいたり、物を投げたりする」「服装へのこだわりが強く、自分で選んだ服しか着ない」など、イヤイヤのタイプは実にバリエーション豊かです。大人からすれば、「どうしてそんな行動を?」と思うことも、子どもにとってはどうしても譲れない場合もあります。この時期の子どもは、まだ自立への最初の一歩を踏み出したばかりです。さらに脳も発達途中で、知的な働きをする大脳皮質や、コミュニケーションや社会性をつかさどる大脳辺縁系の働きも未熟。気持ちがコントロールできなかったり、その場にそぐわない行動をしてしまうのも、2歳前後の年齢ならば当然のことなのです。イヤイヤ期の子どもたちは、体はスラリとしてすっかり赤ちゃんを卒業したように見えますが、だからといって急に大人と同様になるわけではありません。まだ本能のおもむくままに動く時期なのだと考えると、子どもの行動にイライラすることが減るかもしれません。イヤイヤ期はなぜ起こる?イヤイヤ期の「困った」行動は、どれも自我が確立してきたことの表れと考えられます。1歳半ごろになると、ママと一心同体だった赤ちゃん期は卒業。ママと自分は違う人間である、ということに気づき始めます。2歳になるころには、運動能力も知的な発達もかなり進み、自己主張はますます強くなります。ただ、「こうしたい!」というイメージははっきりしていても、まだまだ不器用で、手先や体のコントロール能力も発達途上です。語彙力も不足しているので、自分の思いをうまく伝えられないことも多いのです。やりたい気持ちは満々なのに、実力が伴わないことにイライラしてしまうのがイヤイヤ期、とも言えるでしょう。大変なイヤイヤ期ですが、もちろん永遠に続くわけではありません。3歳ごろになると少しずつ社会性が身につき、少しなら我慢することもできるようになります。自分ができること、できないことの予測も立てられるようになり、だんだんとイヤイヤ期を卒業していきます。なんでもイヤイヤでお手上げ!保護者はどうしたら?「自我の芽生え」「自立の一歩」とはわかっていても、日々のイヤイヤに応戦するのは大変ですね。「早くしなさい!」「自分でやるっていったんだから、最後までやりなさい!」と叱ってばかりでは、保護者も疲れてしまいます。かといって、イヤイヤ期の子どもに理屈を説いたり、効率のよい方法を教えようとしても、それは無理というもの。きちんとしつけなくては、と焦る必要もありません。この時期に心がけたいのは、子どもの「やりたい」という強い気持ちを受け止めてあげることです。そして、「やりたい」が「できた!」という達成感へとつながるように、環境を整えていきましょう。たとえば、日々の身支度。洗面台には踏み台を置き、タオルも手が届く位置にかけておけば、スムーズに手洗いができます。靴に左右がわかるシールを貼ったり、子どもの洋服は引き出しの一番下の段に入れて自分で出せるようにする、なども一案です。お子さんのイヤイヤに繋がりやすいポイントを観察して、先回りして自分でできる環境をつくっておくことで、子どもの「できた!」をサポートしましょう。また、かんしゃくを起こしたときには、ぜひ子どもの気持ちを言葉にしてあげましょう。「イヤだったんだね」「自分で開けたかったんだよね」、こんなふうに代弁してもらうことで、ぐちゃぐちゃになっていた気持ちも整理されます。そして、だんだんと自分でも言葉で気持ちを伝えられるようになっていきます。子どもの言葉に、おうむ返しで答えるのもおすすめです。たとえば、「帰らない! まだ遊ぶ」とダダをこねられたら、「そっか、まだ遊びたいんだね」とくりかえしてみましょう。保護者が自分の言葉を否定しないで聞いてくれる、と思うことができれば、子どもの心はすーっと安心します。イヤイヤが吹き荒れていた心が静まれば、自分から「おうちに帰る」という言葉が出ることも。そんなときは、思いっきり抱きしめて、たっぷりほめてあげましょう。してほしくない行動ではなく、適切な行動にフォーカスするのもストレスのない方法です。たとえば、食べ物をポイポイ投げるのは、してほしくない行動のひとつという保護者も多いのではないでしょうか。こうした行動を目の前にすると、つい「ダメ! やめなさい!」と叱りたくなりますが、これはかえって逆効果のこともあります。ママやパパが構ってくれたと、嬉しくなって何度も同じことを繰り返すことも少なくないからです。してほしくない行動には過剰に反応をせず、正しい行動ができたときにほめてみましょう。大好物だけを集めたメニューを用意して、投げずに完食したら「今日は投げなかったね、えらいね!」「ピカピカに食べられて、すごい!」と笑顔でほめます。投げるよりも、投げないほうが注目してもらえる、とわかると、次も投げないようにしよう、と思うものです。適切な行動ができたらほめることを続けていくと、いつのまにかしてほしくない行動は減っていきます。発達障害がある子の「イヤイヤ」にはどう向き合う?「イヤイヤが激しすぎるのは、もしかしたら発達障害があるからでは?」「うちの子は2歳を過ぎてもまったく手がかからないけれど、イヤイヤ期がなくても問題ない?」子どもの発達には個人差が大きく、乳幼児期の診断は難しいと言われます。明確な診断は受けていないものの気になっている、というご家庭もあるでしょう。ここでは、発達障害のある子のイヤイヤ期について見ていきましょう。発達障害は、「自閉症スペクトラム障害(ASD)」「注意欠如・多動性障害(ADHD)」「学習障害(LD)」の3つのタイプに分けられます。いずれも脳の働き方に偏りがあるために起きると考えられていて、周りからは理解されにくい障害ともいわれています。発達障害がある子の中には、感覚が過敏である特性がある子も多く、光や色、音、においなどの刺激を受け取りすぎてしまう傾向があります。あざやかな色が並ぶ場所に恐怖を覚えたり、さまざまな音が頭に響くように感じられて耳をふさぎたくなったり、あるいは逆に聴覚への反応性が低く、呼びかけに応じにくい、というケースも。感覚過敏による症状は多岐にわたります。こうした感覚の偏りがあると、些細なことでも不快感が高まりやすくなります。ただ、感覚は人それぞれでその不快さなどが他者からはわかりづらい上に、子ども自身も不快さを自覚できていなかったり、言葉にして説明することが難しかったりする場合があります。発達障害のある子の中には、言葉の発達がゆっくりめである子も多く、その場合、なぜ不安なのか、なにがいやなのかをうまく伝えることができません。感覚過敏の不快感に加え、保護者や周囲の人にわかってもらえないもどかしさから、かんしゃくをおこしたり、泣き叫んで表現するしかない、ということも多いのです。大きな音を嫌がったり、白い紙をまぶしがったりなどの様子が見られたら、なるべく刺激が少なくなるように工夫してみましょう。そして、「大きな音がするとびっくりしちゃうね」「ピカピカしていると、まぶしいかな?」などと言葉にしながら、子どもの感覚や気持ちに寄り添うコミュニケーションを心がけます。かんしゃくがおきてしまったときには、気持ちを落ちつけることを優先しましょう。ゆっくり静かに「いやだったんだね、もうだいじょうぶだよ」と声をかけたり、抱きかかえて別の場所に移動したり、気分を変えられるようにサポートします。また、発達障害のある子の中には、「いつもと違う」ことが苦手な子も多くいます。お散歩コースがいつもと違う、ごはんのあとの牛乳が麦茶になっていた、こうした小さな変化でも不安感が大きくなって爆発してしまうことも。「子どもにいろいろな体験をさせてあげたい」「週末は遠出をして、普段はできないことをさせてあげたい」と思うのも親心ですが、子どもはいつもと同じお散歩コースのなかでもたくさんの発見をしているものです。お子さんに「急な変化に弱い」という特性がありそうだと感じたら、なるべく日々のルーティンを守って、子どもが安心できるように心がけましょう。スケジュールの見通しをあらかじめ伝えておくのも、おすすめです。「いつもは公園で遊ぶけど、今日は雨だからおうちで遊ぼう」「これからじいじとばあばが来るから、お散歩は夕方にいこうね」。直前に知らされるより、あらかじめ予定がわかっていたほうが心の準備ができるのは、大人も子どももいっしょですね。予定を伝えるときには、言葉で知らせるだけではなく、目で見てわかる情報をあわせて用いると、より理解しやすい場合があります。イラストや写真を並べて予定表をつくったり、数字がわかるお子さんには番号を振って手順を伝えたりするのもよいでしょう。こだわりが多くて毎日スムーズにいかない…そんなときに出来る工夫は?もしかして「思っていたことと違う!」という状況に驚いている?…そんなときに出来る工夫は?先の見通しが持ちにくいお子さんの場合、遊びやテレビの時間を終わりにするときなどに行動や気持ちの切り替えができず、つまずくこともあります。そのような様子が見られる場合は、時計やタイマーなどを事前に見せておき、終わりの時間の予告をしておくなどの工夫も大切です。「ゼロになったら終わりだよ」などと伝えながらタイマーを一緒にセットすれば、お子さんも心の準備ができるかもしれません。指示に従って行動することが難しいかんしゃくがおきてしまったら?対応は「クールダウンが優先」どんなに先回りして対策していても、どうしてもイヤイヤ、かんしゃくをゼロにはできません。激しいかんしゃくを前にすると、ついつい怒ったり、あれこれ声をかけたりしてしまいがちですが、声かけによって、よりかんしゃくが激しくなってしまうこともあります。まずはお子さんがクールダウンできることを優先しましょう。安全を確保しながら、興奮の元となっているものから遠ざけ、可能であれば場所を移動したり、静かに様子を見守ります。落ち着いてきてから声かけをしてあげられるとよいでしょう。イヤイヤ期の子どもが、おもちゃを奪ったり、公共の場で騒いだり、大人がしてほしくない行動をしたからといって、「ちゃんとしつけなきゃ」とあせる必要はない時期です。イヤイヤをしだしたら、大人は「いやだったね、こまったね」と共感して、その子の気持ちを受け止めてあげれば十分です。そしてその子が楽しくできること、穏やかでいられる時間を大切に、環境を整えていくことを考えましょう!レスパイトサービスを活用して上手に息抜きを理不尽なイヤイヤが続くと、ついムッとしてしまったり、感情的になって後で自己嫌悪に陥ってしまう、という声もよく聞かれます。声を荒げてしまうことがあっても、ときどきなら思い悩まなくても大丈夫。ただ、疲れやストレスがたまってきたときには、一人で抱え込まないことが大切です。親も休日には子育てから解放されたくなることはあります。しんどい時は無理せず、一時保育やファミリーサポート、シッターサービスなど、発達障害のある子どもの育児で利用できる、レスパイトサービスの利用を考えてみましょう。「レスパイト」とは、小休止や息抜きを意味する英語で、育児や介護で疲れたときに一時的に休息をとることを指す言葉です。レスパイトサービスについては、ぜひ下記の記事を参考にしてみてください。ポジティブにとらえて、イヤイヤ期を乗り切ろうイヤイヤ期の子どもたちは、保護者が言って聞かせてもまったく聞く耳を持たないことも多くあります。でも、保護者が一方的に叱ったり、抑えつけようとすれば、子どもはますます反発するばかりです。ひとくちにイヤイヤ期といっても、表現の仕方は一人一人違うものです。わが子はどんなタイプなのか、どんなポイントでかんしゃくを起こすのかをよく観察すると、イヤイヤを回避するための準備もできるようになります。それでも、ひとたびイヤイヤスイッチが入ってしまえば、ある程度ほうっておくしかないのもこの時期の子どもたちです。「今はこういう時期」と割り切って、「イヤイヤしているな〜」と一歩引いた目でみられると、気持ちもラクになるかもしれません。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
2021年05月25日精神科へ行くとき発達が気になるわが子のことで、保護者の方が精神科に相談に行こう!と思っても、「診察でどんなことを相談したらよいのだろう」と迷っていたり、困っていたりしているのではないかと思います。あるいは連れて行くわが子になんと言ったらよいかと思っているかもしれません。ここでは、発達が気になる子どもの保護者の方が精神科に行くことについて、ちょっと考えてみたいと思います。そのうえで精神科でできることについてもすこし考えてみました。そもそも、受診前の保護者の思いは?とても前向きです。おそらくすでにいろいろと学ばれ、ある程度は医療的にどういった診断がつくかも想定されているかもしれません。そのうえで、自身も家族もきちんと理解したうえで、できれば関係者と手を携え、わが子のそだちを応援していきたい、という思いがあるのでしょう。その場合は、医療はきちんとその子の発達の様子を聞き取り、どういった関わりをしていくことが、よりよいかを一緒に相談し、可能な範囲で周辺の関係者とも連携をしていくことになるでしょう。でも…どんなに学んでも、どれほど頑張ろうとしても、本当は、わが子の思いに寄り添い、理解して関わりたい、それが一番の望みではないでしょうか。診断が付いた、関わりも整理できた、味方も得た。でも…本当は気になるわが子がなにを感じて、どう思って日々を送っているか、それが知りたいと思っているのではないかと思ったりしています。確かにわが子の様子も気になるが、まだなにを相談したいか、あるいはもう少しそだちの様子をみてから判断したいと思っている。でも、まだあれができない、これが遅い、あれが心配、これをどうしたら、と言われると、なにもしていない保護者のように思われているような気がする。医療に行ってなんになるという思いと、行くことで、わが子の様子がある程度はっきりするのかもしれない、という揺れる思いでいるかもしれません。だから…なんとなく、今いろいろなことがはっきりしてしまうことに、その後になにをしたらよいのかに、ただちょっと不安だったりしています。家族でも、段々と育っていくのではないかと、いう話になったり、周囲の様子を見て焦ったり、日々揺れています。だから…自分が、これをはっきりさせたいと思ってしまうと、どんどん、待ったなしでことが進んでしまうのではないかと、不安ばかりです。でも…もし、相談に行って、この揺れる思いがちょっと落ち着いて、わが子のそだちに向き合えるようなことになれば、いいなと思っているかもしれません。だから…きっと保護者として知りたいのは、わが子に今なにをすることができるのか、するべきなのか、という示唆なのではないかと思います。そもそも精神科ではなにをしてくれるの?上記のように、保護者はそれぞれ複雑な思いを抱えています。診断もさることながら、わが子にどう関わっていくべきかを知りたい、そして周囲にも理解してもらいたいという思いは一緒かもしれません。精神科は医療のひとつなので、当然病気を治すことに力点を置いてはいます。でもその一方で、困っていることを整理して、ちょっと生活をよくしたいと思う方々へのお手伝いもするところです。つまり、日々の生活をすこしでも過ごしやすくすることです。そのために、もつれているような糸を、一緒にほぐしたいと思っています。もつれは、保護者とわが子の関わりにあるかもしれません。保護者同士、家庭内にもつれがある場合もあります。関係者ともつれているかもしれません。わが子が他の子どもたちとの間でもつれている場合もあるでしょう。それは、それぞれによって異なります。そのもつれをほぐすために、医師は、その子の思いに想像を巡らし、保護者、関係者の思いに近づくために、面接をします。面接や心理検査、いろいろな情報を取得して、その子の言動や考え方を理解しようとします。一見奇妙に見える言動も、こちらの思いが届いていないように見える様子にも、一定の仮説を立てていきます。ひょっとしてこの子は、こんな風に物事を感じて、あんな風に考えているのかもしれないな、と想像し、日々の現実から検証します。想像が外れたら、また別の想定をして、できるだけその子の思いに近づこうとします。その過程で保護者や関係者が感じている、その子理解との検証をしていきます。ある人のその子理解と、別な人の理解は決して同じではないでしょう。かんしゃくを起こした子がいます。ある人はお腹がすいて不機嫌なんだと思うかもしれません。また別の人は好きなメニューでないから、また別の人は早く家にかえりたいから、他にも、さっきの遊びが思うように行かなかったからと、それぞれがその子の思いを代弁します。でも本人はちょっと眠たかったけどそれをうまく言葉で伝えられず、そしてちょっと寝ていいよと、誰も言ってくれないので、かんしゃくを起こした。でもそれは、その子が『眠たい』と言わない限り、なかなかわかり得ないことです。決めつける前に、いろいろとこれまでの経験から一緒に協力して推測する情報交換することで、その子理解は深まります。曖昧ななかでも精神科に相談しようと思った時点で、なにかしら漠然とした思いが保護者にはあるはずです。その思いを言葉にすることで、徐々に輪郭をはっきりとさせて、曖昧な相談が確認したい項目へと整理されていきます。診察室で大切にしていることできるだけ個々の不安や心配事に近づき、整理するお手伝いをしていきたいのです。でもその思いは個々に異なります。両親が来たときも、それぞれの保護者が不安に感じていることは別々なものです。保護者が発達の気になる子どもをつれて受診されたとき、僕は子どもに向かって「今日ここに来ることを、どんな風に説明されたの?」と確認します。ほとんどの子どもは、首をかしげます。「聞いていないのかもしれないね」、「ここは、生活しているなかで困ったこと、いやなこと、心配なこと、相談したいと思っていることを相談する場所なんだ」と伝えます。「もしかして、お父さんやお母さんが、なにか君が相談したいことがあると感じたのかもしれないね」と付け加えることもあります。いずれにしても、多くの子どもは、最初は「ないよ」と話します。初対面の大人に、気楽にべらべらと相談できるほうが、心配な位ですから、僕は「ないか、よかった。今はない。でも、もしこれからなにかあったら、相談しようね。ここはそのための場所だから」と伝えます。「じゃ、同じように今日はお父さんやお母さんからも、心配なことがあれば相談したいので、ちょっと待っていてね」と、子どもにはプレイルームへ移動してもらいます。もっとも、切羽詰まっている子どもの場合は、最初の関わりでたくさんの困りごとを語ることもあります。その場合は、診察室での面接を続けていきます。プレイルームに移動した場合でも、スタッフと遊びながら、ちょっと困ったことを口をしたりすることもあります。そのときは、スタッフは、それを相談したらいいんだよと後押しします。診察室では保護者の困りごとを聞きます。発達のうえで「気になっている」ところ、そして今日、受診するまでにあった思いを聞き取り感じ取りたいと思います。診察室は、子どもの、そして保護者の、今困っているこが語られるところです。そうしたことが、できるだけ肩の力が抜けて相談できるよう、環境、雰囲気を大切にしたいと思っています。精神科は生活相談する場所でもあります。生活相談は多種多彩です。漫画(ドラマ化もされた)『深夜食堂』のマスターの台詞に「できるものなら、なんでもつくるよ」というのがあります。生活相談も「できるだけのことはするよ」というようなことです。同時に子どもたちや保護者、関係者にも「できることはしてね」と思っています。できること、でいいのです。
2021年05月25日前回のお話はこちら劇の発表会、コウの涙と復帰の理由は…?Upload By 丸山さとこ今回は、前回のコラムでお話した『発表会でトラブル発生(?)事件』の続きです。保育園の発表会にて”変身するきつね”を演じていたコウ。他の子どもたちが次々と被り物を変えて現れる中、パネル裏から一向に出てこないコウは一度舞台を降り、先生の助けを得て何とか変身完了!無事踊りを終え、その後のフィナーレにもしっかり登場していました。無事発表会も終わったあとでコウと先生から聞いた話を総合すると、草むらのパネルのうしろに並んでいた被り物の向きが(多分ほかの子の手が当たったことで)いつもと逆になっていたのが原因だったとのこと。分かりそうで分からない理由に「え、どういうことですか?」と詳しく尋ねていくと、次第に事件の全容が見えてきました。それぞれ子どもたちの頭のサイズに合わせた被り物の内側には名前が書いてあり、通常はそれらの名前が見える向きで並べられていたそうです。Upload By 丸山さとこそれが逆向きになることで名前が隠れ、コウが「自分の被り物がない!」とパニックになってしまったのが一連の動きの真相だったと知り、納得しました。多分、コウ以外の子であれば被り物を手に取って名前を確認したり、最後に残った1つを被って出たりしたのだろうと思います。それらの発想もなく「名前が見えない→自分の分の被り物がない」と”見たまま”に判断して泣いて舞台を降りるところも、そこまで泣いたのに「自分の名前の被り物があったから」と再び舞台に上がって踊るところも、『コウだなぁ…』と感心しました。大丈夫ではなくても、心配はしなくていいのかもしれない当時のコウは、見通しが立たずパニックになりやすかった反面、アッサリとした切り替えの良さがありました。Upload By 丸山さとこ劇で見たコウの姿はその最もたるものという感じで、「あぁ、何だかんだ、この人なりのペースで何とかやっていくのかもしれないなぁ…」と、薄っすらとした不安が薄っすらとした希望で打ち消される(?)ような気持ちになりました。その後コウは、成長に伴い少し見通しが立つようになりました。そのことで減ったパニックもあれば、見通しが立つことで起きるパニックは増えたりもしていて、中々一筋縄ではいかないコウとの毎日です。Upload By 丸山さとこ「何で!?さっきはなかったのに!」と混乱する息子を見ながら「園児のころの『あるんならそれでいいや』という割り切りは、あれはあれでありがたかったんだなー!」としみじみしていた小学校低学年を過ぎ、今コウは小学6年生。コウが”自分の見える範囲の情報をもとにした予測”でパニックを起こす姿を見ると、『私も同じようなことをやっているのだな』と思うことがあります。私よりもっと今の状況や遠い先のことや全体図が見えている人からすれば、私の姿は「そんなに慌てなくても大丈夫だよ(慌てても仕方ないよ)」と言いたくなるものなのではないかな?と思うのです。成長の見通しは”仮の姿”現在のコウも、探し物が見つからないときに私から「そこにあるよ」と教えられると、とっさに「え!何で?さっきはなかったのに!!」となることはしばしばあります。Upload By 丸山さとこけれど、高学年になってからは「あるんだからそれが事実か…多分よく見てなかったんだろな…」と、経験から客観的に自分を振り返ることも増えてきました。思いがけない成長を見せることもあれば、成長したことで一見”後退したように見える”こともあるコウの姿を見ていると、私が立てる見通しは仮の姿でしかないのだな…と思います。あてにならない見通しであっても立てないことには向かう先が見えませんし、見通し自体は大切ですが、それと平行して”今現在のコウ”を丁寧に(一歩引いて)見ることを忘れないようにしていきたいです。Upload By 丸山さとことはいえ、何かと「大丈夫なのー?このままだとヤバいのでは…!?」と焦ってしまいがちな私です。『先のことを見据えつつ”今現在のコウ”が生活しやすくなるようにサポートしよう』と取り組む中で、コウの保育園生活を助けてくださった先生方に改めて感謝を感じる、園生活の思い出でした。発達ナビライターによる園生活の困りごとエピソードを集めました。
2021年05月24日