パートで家計を支える主婦の方からよく聞くのが、「働くのであれば、主人の扶養範囲内がいいんですよね?」という質問です。多くの奥様は「扶養の範囲内で働きたい」と希望されますし、みなさんもそう思っていらっしゃるかもしれません。でも問題は、この「扶養の範囲内」が一体いくらのことなのかという点です。■103万円以上でも税金は2万円程度そもそも、扶養の範囲という定義があいまいです。よく出る金額は103万円なのですが、どうしてこれが扶養の範囲内なのかご存知でしょうか?実は103万円は、所得税がかからない収入の上限なのです。言い方を変えれば、これ以上働くと税金を払わなくてはいけないということです。仮に103万円を超えて120万円まで働いたとします。その場合、支払うべき税金は、所得税と住民税を合わせて3万2,000円程度です。つまり、税金を差し引いても月額14万円程度は手取りが増える計算になります。こうご説明すると、次のように思う方もいらっしゃるかもしれません。「でも103万円を超えると、旦那の税金が増えるんじゃないですか?」そのとおりです。でも、この金額もそれほどのものでありません。ご主人の収入によっても違いますが、1~2万円程度です。この点から見ても、たしかに払う税金は増えますが、手取り額は増えるのです。「なら、扶養の範囲って関係ないの?」という話になりそうですが、そうでもありません。重要なのは130万円の壁なのです。■年収130万円の壁に注意すべき理由130万円に壁があるという話はあまり聞いたことないかもしれませんが、この壁がとても大きいのです。なぜなら収入が130万円を超えると、奥様自身で国民年金・国民健康保険を払わなければならないからです。130万円未満であれば「ご主人の扶養家族」という扱いですから、保険料を払うことなく、健康保険に加入し、国民年金も払っているとみなされます。しかし130万円以上になると、考え方が変わってくるのです。年金と健康保険の額は、約30万円。つまり手取り額は129万円のときにくらべ大幅に減ってしまうのです。だから、130万円の壁に気をつけなければいけないのです。もし130万円を超えるのであれば、160~180万円くらいの収入にならないとうまみがありません。しかも今年の10月から、一部の人は130万円の壁が106万円に引き下がります。【2016年10月施行の社会保険適用対象】(1)勤務時間が週20時間以上(2)1ヶ月の賃金が8.8万円(年収106万円)以上(3)勤務期間が1年以上見込み(4)勤務先が従業員501人以上の企業(5)学生は対象外ご自身のお勤め先はどうなのか、一度ご確認ください。■130万円の壁のもうひとつの注意点また、他にも気をつけなければならないことがあります。それは、ご主人の会社の家族手当の基準。もしご主人が会社から奥様分の家族手当の支給を受けている場合は、その家族手当の基準がどこなのかを調べておくべきです。会社によっては、奥さんの年収が103万円を越すと家族手当が打ち切られる場合もあります。手当の金額次第では、103万円に留めておいたほうが、トータルで手取りが多くなる可能性もあるからです。噂話に惑わされることなく、一度ご自分で計算してみましょう。(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝)
2016年07月14日子育て中の女性にとって、仕事と育児の両立は難題です。そのため90年代以降、企業側は育児休業や時短勤務制度の充実を図ってきました。でも、その流れは「制度を活用すればするほど、職場で経験を重ねるチャンスを失いキャリアアップから遠ざかってしまう」という問題もはらんでいます。両立のカギを握るのはやはり、夫の存在。朝日新聞社が主催したシンポジウムをまとめた書籍『「女性にやさしい」その先へ“資生堂ショック”から新しい働き方を考える』(AERA編集部・大沢真知子編著、朝日新聞社)を参考に、女性の新しい働き方について俯瞰してみましょう。■議論のきっかけは「資生堂ショック」女性の新しい働き方に関心が高まった直接のきっかけは、2014年に化粧品大手・資生堂が打ち出した、美容部員への働き方改革でした。育児中などで1日2時間の時短勤務制度を利用する美容部員の働き方を見なおし、可能な限り、来客が多い夕方以降の遅番や土日勤務にもついてもらうというもの。時短勤務の制度自体はそのままで、あくまでも面談で一人ひとりの事情をよく聞きとった上で「月1回から」など、柔軟に取り入れていくものです。それでも、週刊誌AERAが“資生堂ショック”と名づけたこの改革は、世間に賛否両論を巻き起こしました。そのなかには「女性にやさしくなくなった、後ろ向きな改革だ」といったネガティブな反応だけでなく、「育児はしっかりしたいけれど、キャリアもあきらめたくはない」という女性からの前向きな反応もあったのです。■あえて「育休期間を短縮する」企業も育児中の女性を積極的に戦力化していく流れは、ほかの企業でも動き出しています。キリンビールでは、育休期間を「子どもが3歳に達するまで」から「2歳に達するまで」にあえて短縮。一方で、時短勤務を長さによって3パターンに分けるなど働き方の選択肢を増やしています。みずほ銀行でもフレキシブルな勤務制度を再考。時短勤務中でも、忙しい五・十日や月末月初には、事前申請でフルタイム勤務できる体制を整えました。時短勤務が長引けば、それだけ職場での実務経験がほかの社員よりも減ることは事実。それだけ将来の昇進や昇格も遠ざかり、補助的な役割を担うことが多くなります。そしてキャリアアップをあきらめる――そうしたキャリアコースを陸上競技になぞらえた“マミートラック(ママ専用トラック)”という言葉も生まれています。「子育て優先」の働き方を選ぶのか、キャリアアップを視野に入れるのか。育児世代の女性が、働き方を自分で選択できる時代がはじまっています。■政府目標は男性の「7人に1人以上」本書は、これらを背景にことし1月と2月に行われた「女性と企業フォーラム」の議論の様子を収録。女性が「家庭」と「職場」とのバランスを自分で決めるためになにが必要か、企業、働く人それぞれの視点から議論されました。そこで特に議論されたのが、男性の育休取得について。シンポジウムでは、「男性が最低1ヶ月以上の育児休業を取って主体的にかかわれば、その後の夫の育児参加のきっかけになる」といった意見や、「『週何回』といった回数ではなく、育児や家事を旦那さんと『半分』というところからスタートしたらうまくいった」といった経験談も語られました。2014年度雇用均等基本調査によれば、男性の育児休業取得率は2.3%。政府目標は、2020年までに男性の育児休業取得率13%。割合にして7人に1人以上です。男性の育休取得者をいかに増やすかが、女性の新たな働き方のカギを握っているといえます。■男性の育休が女性の活躍を後押しする制度上は、男性も育児休業を取得することが可能です。育児・介護休業法とそれに基づく各制度は、男女労働者が対象。会社に規定がなくても、申し出れば育児休業を取得することができます。育休可能期間は、子どもの1歳の誕生日前日まで。夫婦ともに育休を取得した場合は1歳2ヶ月に延長され(パパ・ママ育休プラス)、その間にそれぞれが1年間を上限として取得できます。加えて、所得保障も拡充しています。育休期間中、資格を満たすと雇用保険から支給される「育児休業給付金」。これにより6ヶ月間、最大で給料の3分の2が支給され、所得税もかかりません。育休中は、社会保険の保険料も免除されます。つまり、6ヶ月間は手取りがほとんど減らないということ。出産後、妻が6ヶ月間育休をとって復職し、入れ替わりで夫が6ヶ月間育休をとれば、1年2ヶ月の間、世帯収入がほとんど減らない仕組みになっているのです。制度を積極的に利用し、夫が積極的に育休を取得していくことが、女性の本当の意味での「活躍」を後押しします。*本書では、「女性と企業フォーラム」シンポジウムで紹介された企業の事例や、実際に育児とキャリアアップを両立させているワーキングマザーの生の声を知ることができます。シンポジウムは700人の定員に合計1,500人の応募があったそう。このことからも、女性とキャリアへの関心の高さが伺えます。女性が、自分にとって最適な「仕事」と「家庭」のバランスを自分で考える。そのきっかけになる1冊です。(文/よりみちこ) 【参考】※AERA編集部・大沢真知子編著(2016)『「女性にやさしい」その先へ“資生堂ショック”から新しい働き方を考える』朝日新聞社※改正育児・介護休業法のあらまし―厚生労働省※育児休業給付の内容及び支給申請手続きについて―ハローワーク
2016年07月11日年をとっても働けるのか、気になっている人は多いと思います。そのため、いまは安定した働き方をしたい人もいるでしょう。しかし、60歳からは逆に自由な働き方をしたくなるようです。株式会社ネオマーケティングが全国の現在働いている40歳以上の男女1,000人に60歳からの理想の雇用形態を質問したところ、60歳以上の男女は「自営業・個人事業主・フリーランス」が最も多い回答となっています。具体的には、60歳以上の男性の38.5%、女性の41.8%が「自営業・個人事業主・フリーランス」を選んでいる状況です。60歳まではしっかり働いて、定年後に気楽な仕事をする、というのも選択肢のひとつ。それでは、一体どんな仕事が60歳以上にピッタリなのでしょうか?ちょうどイギリスの老舗金融誌『Bankrate.com』が、定年を境に無理なく働きながら貯蓄も増やせるパートのお仕事を発表したので、紹介しましょう。これらの仕事なら、定年後も毎日楽しく過ごせるはず。それぞれの働き方を自分に当てはめながら、今後の人生設計の参考にしてみてください。すると、老後の不安が吹き飛びますよ。■1:フリーランスのコンサルタントとして働く専門知識やある分野での長い経験や知識・ノウハウのある人を、コンサルティング会社は若手のトレーニングやリーダーとしてプロジェクトベースで採用するケースがあります。とりわけ会社全体のリストで重役のポストを削ったような企業では、若手だけでは足りない部分を、経験と知識で埋められる人材を必要としています。■2:同じ業界にとどまりつつ時短で働くその道のプロフェッショナリズムを極めると、それまで一緒に働いてきた人たちや貢献してきた会社からは、能力や経験を必要とされます。退職を決めた後に、ある取引先から「うちで、週2回ベースで構わないので働いてくれませんか?」と依頼を受けることも。または、同じ会社で時短で働く再雇用制度も考えられます。■3:研究所や大学の研究室の補佐をする地方の大学研究室では、調べものをしたり、特定の分野での知識や研究事情に精通したりしている方をサポートに求めている場合が少なくありません。研究を進めるうえで必要なノウハウ、どんなデータを参照したらいいのか、分析したら求める結果を得られるのか?そうしたことを実務の経験から活かせるそうです。■4:政府・行政関係の仕事に就くお役所のお仕事は年功序列的な印象が強いですが、プロジェクト単位や期間限定のお仕事、パートなどは、意外に経験値が優先されるようです。ぜひ一度、政府や公官庁、地方行政、行政法人などのホームページをチェックしてみてください。■5:期間限定でなんでもやってみる商業施設、テーマパーク、ファーストフードなど、普段は学生のバイトで占められている仕事はホリデーシーズンに人手が必ず足りなくなります。もし、オーガニックフードに興味があるようだったら、期間を限定してショップで働くのもいいかもしれません。■6:人脈とリーダーシップを生かして特別なポストを得る意外と知られていませんが、劇場やスポーツ施設、イベント行事会場などで特別なお客様を迎える場合、会場のスタッフをまとめ、ゲストをしっかりとエスコートできる人材は重宝されるポジションです。なかなか公には募集されず、ツテがものをいうようですが、ホスピタリティーやリーダーシップなどを備えていればチャンスがあるかもしれません。■7:お客様センターなどで電話オペレーターをするお客様からの注文、相談、苦情などを電話で受けるオペレーターもまた、定年を迎えた方や経験豊富な方が重宝されている職場です。評価の対象になるのは、やはり人生の経験値。たとえば“ヘルプデスク”というポジションなどはその代表格です。■8:得意技を生かして単発で働くDIY、日曜大工、手芸など、自分にできる「技」を利用して賃料をもらう手段を考えてみてはいかがでしょうか。まずは友だちや家族など知人の範囲でお請けして、そのうちチラシなどのポスティングによって顧客を増やせば、商売につながるかもしれません。■9:若い人たちに自分の知識を伝える教育機関だけでなく、いろいろな団体がその道のエキスパートの講義を必要としています。たとえば、教養講座の講師もそのひとつ。もしかしたら英語の補修コースなど、本来の教師がカバーできない授業の講師を探している場合もあるかもしれません。地元の学校、大学などに問い合わせをしてみてはいかがでしょうか?■10:ネットオークションなどで利益を得る過去に購入したものや趣味の品物などをネットオークションに出品すると、意外な値段がつくことがあります。身の回りを整理でき、収入が得られる意外な収入源。時間も労力も、そして処分の無駄も省けます。*自分の時間やお金を有効に使える。経験が生かせて感謝される。好きなことをしながら収入が得られる……。とても幸せな生き方だと思いませんか?いまから賢く準備しておきましょう。(文/Zoe) 【参考】※10 part-time jobs for retirees-Bankrate.com※シニアの仕事に関する調査-株式会社ネオマーケティング
2016年07月11日「パラレルキャリア」という言葉を聞いたことがありますか?これは、複数の仕事を持ち、その境界を超えて活動する働き方のこと。たとえば、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹さんが小説『火花』で芥川賞を受賞しミリオンセラーとなったことは、広く話題になりました。こうしたパラレルキャリアは、私たちの創造性やモチベーションに大きなメリットをもたらします。自身も映像ディレクターでありながらブックカフェ「6次元」を営み、作家としても活動する著者による『パラレルキャリア 新しい働き方を考えるヒント100』(ナカムラクニオ著、晶文社)から、その魅力を探ってみましょう。■「飽きる力」が人間に進化をもたらした!本書は、「パラレルキャリア」というまだ新しい考え方を自分のものにするヒントとして、100のトピックを紹介しています。たとえば、「人生7年周期説」。人間の脳にはもともと「一定の刺激に7年で飽きる」という性質があるという考え方です。世の中の事象に流行り廃りがあるのも、この性質によるもの。詩人で絵本作家の谷川俊太郎さんも、「あなたにとってクリエイティブとは?」という質問に「物事に『飽きる力』」と答えています。同時に、人間には「新しいものを好む」性質も強く備わっています。チャレンジを好み刺激を求めるからこそ、地球上で人間だけがここまで進化し、繁栄することができたといえます。いましていることに「飽きてしまう」のは当然のこと。「私って飽きっぽくって……」と欠点のように考える必要はありません。パラレルキャリアで複数の活躍の場を持ち、複数の課題を追い求めることは、創造力の源なのです。■労働時間を消費・浪費・投資の3つに分類「でも、いまやっている仕事で手一杯。新しいことをはじめるなんて無理」そう思う人もいるかもしれません。そんなときは、「働く時間」についてもう一度考えてみましょう。一見つかみどころのない「時間」のことを考える際には、「お金」の考え方を応用することが有効です。家計などの支出を振り返るにあたり、「消費」「浪費」「投資」の3つに分ける考え方を聞いたことがある人も多いはず。それを「時間」にも応用するのです。労働時間を「消費的労働」「浪費的労働」「投資的労働」に分けてみましょう。「消費的労働」とは「仕事をしてお金を稼いでいる時間」のこと。生きるために必要な、経済活動をしている時間です。「浪費的労働」は「必要のない労働をしている時間」。そして「投資的労働」は「将来に資産を増やすために使う時間」。勉強、読書、身体のトレーニングなど、現在の経済活動とは結びつかなくても将来の働き方につながる「時間の投資」を増やしていくことが、パラレルキャリアで幸せをつかむ秘訣です。■「20%ルール」でモチベーションアップGoogle社には、「20%は自分のやりたいことをやってみなさい」と積極的に社外活動を推奨する「20%ルール」というものがあるそう。パラレルキャリアを後押しする社内風土が根づいているのです。本業がおろそかになるなどのリスクも考えられるなか、なぜ社外活動を推奨するのか?その理由は、社員の「モチベーション向上」です。会社の枠組みに囚われず、心から「やりたい」と思えることにチャレンジする時間を持つことで、モチベーションを高めて創造性を生み出そうという試みなのです。新しいことへのチャレンジは、モチベーションのアップに役立ちます。そこで著者は、このGoogle社の「20%ルール」を自分自身に適用してはどうかと提案しています。たとえば、毎日20%の時間を、自分がやりたいと思ったことに使ってみるなど。仕事をしている時間が8時間なら、その20%にあたる1時間30分程度を読書や勉強、本業とはまったく違う生産活動に費やしてみるのです。なにが将来のパラレルキャリアにつながるかはわからないもの。家庭菜園やDIY、陶芸や裁縫などの趣味に費やすのもすてきです。もちろん、そうした活動がすぐにお金を稼ぐ仕事になるとは限りません。しかし、1日のこれだけの時間を「将来の自分のための時間」として使うことを自分のなかでルール化すると、本業へのモチベーションになり、気持ちもラクになるものです。*本書では、パラレルキャリアというテーマを通して、「働く時間ってどういうこと?」「自分にとって、幸せな働き方って?」など、「働く」ことへの自分のスタンスを確認することができます。「~ねばならない」から「~でありたい」へ思考を転換し、将来の自分にとってもっとも幸せな「働き方」を考える上でも役に立つ1冊です。(文/よりみちこ) 【参考】※ナカムラクニオ(2016)『パラレルキャリア 新しい働き方を支えるヒント100』晶文社
2016年07月04日再就職を考えるとき、求人情報で見逃さないでほしいのは「福利厚生」。なんとなく結婚祝い金や社員寮、産休・育休などをイメージしますが、最近ではさまざまなタイプがあります。同じ“働く”のであれば、プライベートも充実できるような会社を探してみるのはいかがでしょうか。今回は、目からウロコ的な福利厚生について紹介していきます。■働きながらスキルアップ!業務に必要な資格をとったときにもらえる資格手当。自分自身のスキルアップはもちろんのこと、「自分で給料をあげていく」モチベーションにもつながります。なかには、資格をとるための通学や通信講座の受講料、または試験の受験料など、費用をサポートしてくれる会社も。費用の補助や手当もほしいですが、さらには、新しい業務と昇進への道が開けるかもしれません。■休日はお得にお出かけ!旅行や近場のお出かけのときにも使える、レジャー施設の割引券がもらえる場合も。ときにはインターネットやコンビニのクーポンよりも割引率がいいこともあるので、お出かけがより楽しくなりそうです。また、保養所があれば、広々とした客室や眺めのいい展望浴室など、一流ホテル並の施設にシティホテルと同じくらいの価格で宿泊ができるケースもあります。家族全員で割引をうけたら、家計にも大助かりですよね。■健康診断のときには気軽に人間ドック毎年受けている健康診断。会社によってはオプションのように検査項目を追加できたり、人間ドックを格安で受けられるかもしれません。個人的に人間ドックを受診したら3万円から5万円以上かかったりしますが、半額以下で受診できる場合もあるそうです。家族のためにも、いつまでも元気なママでいられるように健康を大切にしていきたいですね。■結婚記念日や誕生日休暇がある!?ゴールデンウィークやお盆休みなどの休暇のほかに、会社独自の休暇制度がある場合も。たとえば、結婚記念日や誕生日休暇など、特別な日に休みがもらえるアニバーサリー休暇。子どもの運動会や両親の誕生日など、家族のイベント時に休めるファミリー休暇を設けている会社もあります。生真面目な日本人はつい働きすぎてしまいがちですが、休暇制度がしっかりしていれば、仕事とプライベートの両立がしやすそうですね。大まかな福利厚生の内容は求人欄に記載してありますし、会社のサイトに詳しく書いてある場合もあるので、ぜひ一度確認してみましょう。素敵な会社と出会えますように。
2016年07月03日働く主婦の皆さん、「扶養の範囲」が変わるのを知っていますか? パートが社会保険に入る条件 パートが社会保険に入って採算がとれるラインとは の続きです。制度のことはわかったけれど、私の場合はどうなる? そんなケース・バイ・ケースで違ってくる部分を、Q&A形式で社会保険労務士の守屋三枝先生に伺った。■Q.今回の制度改正、妻の私は自営業ですが関係ありますか?クリエーターとして、ネットでアクセサリーを販売しています。私も年収106万円を超えると、夫の扶養から外れてしまうのですか? A.妻が自営業やフリーランスの場合で社会保険の被扶養者になるための収入ラインは、年収130万円超のままです。今回、制度が改正になったのは、「企業に勤めるパート労働者(短時間労働者)が社会保険に入る際の条件」です。妻の働き方が、自営業やフリーランスの場合は、今まで通り、社会保険に入る(被扶養者の範囲)ラインは年収130万超です。■Q.夫がひとりで会社をしており、妻の私は役員です。この場合は、どうなりますか?夫がひとりで立ち上げたPR会社を経営しています。夫が社長、妻の私は専務です。会社を立ち上げたばかりなので、私のお給料は100万円未満。この場合は、どうなりますか? A.妻は常勤役員になるので、社会保険加入が必須です。夫が社長、妻が専務で、2人で毎日仕事をしていますという場合は、通常の勤務をしている役員なので年収に関係なく、社会保険加入が必須です。今回、改正があった「年収106万円未満」という線引きは、あくまでパート労働者(短時間労働者)の場合です。 ■Q.パート勤務ですが、収入や勤務時間に波があります。この場合は、どうなりますか?スキー専門の旅行会社でパートをしているので、繁忙期の冬は忙しく、月20時間以上働き、収入も月額12万円程度です。ただ、夏はそれほど忙しくないなので該当しません。その場合は、どうなりますか? A.1年間の平均的な勤務日数、勤務時間で加入の可否を見ます。この様な場合、現状の基準(労働時間、労働日数が一般社員のおよそ4分の3以上)では、1年間の平均で加入の可否をみます。労働契約が加入しない条件だった場合でも、実際に1年後に超えていて、それが続くと思われる場合は加入することになります。今年10月からの適用拡大に該当する大企業は、勤務日数や時間など労働条件が労働契約で明確に定められ、その通りに運用されると思います。今回は社会保険のしくみの話だったが、税法も「配偶者控除」が「夫婦控除」になることが検討されている。今後、国のしくみは、「専業主婦優遇」から、「働く妻に対しても中立」の方向に変化していくようだ。子育ての時期など、ライフサイクルとのバランスを考えながらも、ママも自分の可能性にトライしてみては?
2016年06月29日働く主婦の皆さん、「扶養の範囲」が変わるのを知っていますか? パートが社会保険に入る条件 の続きです。平成28年(2016年)10月から、パートが社会保険に入らなければならない条件が引き下げられる。社会保険料は大きな金額なので、パートなのに社会保険料を支払うとなると、一定の年収までは「社会保険料を支払わなくてよいラインギリギリ」よりも手取りが減ってしまう。引き続き、社会保険労務士の守屋三枝先生にお話を伺った。■パートなのに社会保険に入ったら損!? 平成28年(2016年)10月にパートが社会保険に入るラインが引き下げられた後、「では、引き下げられた条件でパートが社会保険に入った場合、いくら稼げば採算がとれるのだろう?」といった議論が巷ではすでに始まっている。結論から言うと、収支の黒字ラインは世帯ごとに違う。目安としては、「年収106万円に引き下げらえた後、収支が黒字になるラインは、125万円~130万円あたり(※1)でも、ここは本当にギリギリのラインで、年収200万円くらいになってやっと社会保険を支払ってでも、その分働いた方が良いといいう気持ちになると言われています」(守屋先生)これは、あくまで目安。この数字は、一番のボリュームゾーンである「夫の年収が500万円」の場合をもとに、妻の社会保険料を適宜設定して試算した数字にすぎない。一般論の数字なのに、この数字を、あたかも絶対に破れない「ガラスの天井」のように捉えるのは、もったいないと私は思う。(※1)夫の年収が500万円で妻が協会けんぽに入った場合で試算 ■目安は、「自分の社会保険料分をクリア」夫の年収が500万円の場合は、妻がパートで社会保険に加入しても黒字になるラインは125万円~130万円。では、「我が家の場合」を考えるにはどうしたら良いのだろうか?その目安として提案したいのが、夫の年収に関わらず、「可能な範囲で勤務時間を調整したとき、自分の社会保険料分を支払っても(クリアしても)、以前の収入と変わらない額を保てるかどうか」という考え方だ。具体的な例として、年収が106万円の場合で考えてみよう。 第1回目 で紹介したとおり、年収106万円の場合、社会保険料の月額は13,460円になる。時給1,000円で、自分の社会保険料分である月額13,460円をクリアする(=社会保険料分を差し引いても、それまでの収入を保つ)ためには、今までより14時間多く働く必要がある。今まで毎日4時間だったところを毎日5時間働けば、1ヶ月で合計22時間となり、社会保険料はクリアできて、世帯の収支は黒字となるママでもある主婦にとって、「働く時間を1日4時間から5時間に伸ばす」というのは現実的ではないのかも。けれども、自分で限界を決めてしまわず、「社会保険に入った先」つまりは、「ガラスの天井の先」を具体的にイメージしてみても損はないと思う。実際に社会保険に入れば、お給料明細を見て、具体的に自分の社会保険料が計算できる。社会保険料=厚生年金保険料+健康保険料+雇用保険料 ■「パート仕事」は、2極化していくどうして、パートが社会保険に入ることを具体的に想像してみたほうがよいかというと、「長い目で見ると、おそらくパート仕事(女性の働き方)は、2極化していくと思われる」(守屋先生)から。守屋先生は、パート仕事が将来こんなふうに分かれていくのでは? と予想している。1.企業は、社会保険料を負担したくないので、「扶養の範囲」で働いて欲しい。2.企業は、有能な働き手の数は限られているので、有能な人は囲い込みたい 前者の層が請け負う仕事は、できるだけコストを抑えたいから賃金は安くなる。後者の層が請け負う仕事は、人を囲い込みたいので、必然的に賃金は高くなる。今までは何となく一括りになっていたパートだが、これから先、2極化していく可能性があるのだ。そんな未来図を前に、ママたちは、どんなことを考えておけばよいのだろうか? 御自身も3世代同居の専業主婦から社会保険労務士になった守屋先生 は、こんなふうにアドバイスをしてくれた。「ひと口に“働く主婦”といっても、置かれている状況はさまざまだと思います。 “扶養の範囲”というガラスの天井で限界を決めてしまわず、自分に許される最大の公約数の働き方を探してみては? 子育ては、いずれ終わります。その時に自分を支えてくれる“夢中になれる何か”は、仕事をする中で見つかるかもしれませんよ」次回は、「ここが知りたい! 扶養の範囲Q&A集」です。
2016年06月28日働く主婦の皆さん、「扶養の範囲」が変わるのを知っていますか? の続きです。平成28年(2016年)10月から、いわゆる「扶養の範囲」の条件が変更される。実は、扶養の範囲の中で主婦が気をつけなければいけないのは、「社会保険に入らなければならないライン」。今回の改正では、そのラインが変更となった。注意すべきポイントを前回に引き続き、社会保険労務士の守屋三枝先生に伺った。平成28年10月から、パート(短時間労働者)が社会保険に入らなければならない条件は以下の通りとなる。1.週の労働時間が20時間以上2.賃金月額が月8万8,000円以上(年106万円以上)3.1年以上雇用されることが見込まれる4.従業員501名以上の勤務先で働いている 上記の条件をすべて満たす場合、社会保険への加入が必須となる。■配偶者控除改正の3つのポイント<ポイント1>週20時間以上働いてはいけない今回の改正の一番のポイントは、パート(短時間労働者)の社会保険に入る対象者の条件が、「週の労働時間が20時間以上」になったこと。今までは、正社員の4分の3以上(週30時間労働、およそ16日以上労働)だったので、働く時間のラインが引き下げられたわけだ。扶養の範囲というと、とかく「年収106万円」と収入の話がクローズアップされがちだが、今回の改正の重点は、年収ではなく働く時間だ。「扶養の範囲で働きたいのであれば、一番のポイントは、週20時間以上働かないという点です」(守屋先生) <ポイント2>お給料が月8万8,000円以上になってはいけない上記に加えて、「給料が月8万8000円以上」になってはいけないことも条件となっている。ところで週20時間働くというのは、どんな働き方だろう? 平日は毎日出勤するとなると、1日4時間勤務する計算になる。たとえば時給1,000円で、6月の平日(22日ある)毎日4時間勤務すると、「賃金月額が月8万8000円以上であること」はクリアすることに。 1,000円より時給が低い場合、たとえば千葉県の最低賃金時給817円(※1)で試算してみると、7万1,896円なので、もう少しだけ働ける。つまり、「週の労働時間が20時間以上」という条件をクリアしていると、「月8万8,000円」というのは、わりと簡単にクリアする金額であるということは気にとめておきたい。(※1) 厚生労働省最低賃金サイト より <ポイント3>社会保険加入者が501名以上の会社に勤務し1年以上働くことが見込まれる今回の条件が導入されるのは、従業員501人以上の大企業で1年以上働くことが見込まれている人。だから、たとえば「近所のカフェで働いていて、働いている人はバイトも含めて20人くらい」という職場であれば、条件の導入はまだ先の話となる。「平成31年10月以降は500人以下の企業にも導入が予定されていますので、社会保険料は労使折半ですから、零細企業、中小企業にもこの制度が導入されるとなると、企業側の負担感は相当です。」(守屋先生)今回の改正でパートが社会保険に入るハードルが下がったものの、大企業から順次導入されていくので、「あなたの職場」は、まだ先の話なのかもしれない。けれども、目の前までやってきている、「パートの働き方が変わる波」。その波に対して、いまママたちは、どんなふうに考えておくべきなのだろうか? 次回は、「パートが社会保険に入るかどうか見極める目安」というところから考え始めてみたい。 ※内容に誤りがございましたので、記事の一部を訂正いたしました。(2016年9月23日14時40分)
2016年06月27日男女共同参画白書(平成28年度版)によると、第1子の出産をきっかけとして、6割の女性が仕事を辞めてしまうことがわかっています。2014年の調査では第1子の出産年齢が30.6歳となっており、キャリアをつんできた女性たちが仕事から離れてしまっていることが伺えます。運よく復職できたとしても、「時短で思うように働けない」「家庭との両立が難しい」など悩みはつきません。そこで、ワーキングマザーの新しい働き方を提案している、株式会社Warisの佐藤友紀さんにお話を伺いました。企業の対策はどうなっているのでしょうか。■仕事と家庭の制度はできたが運用されていない!以前より、働きやすさを重視した制度を取り入れる会社は増えています。ですが、実際に運用がされていないケースが多いと佐藤さんはいいます。時短の制度があっても、職種によってはできない。また、部署の異動などを求められることもあり、出産前の経験を活かせないケースがあるそうです。また、働く女性側の心理も関わっています。時短が取れたとしても、同僚に申し訳ないという気持ちがあったり、時間の制限から思うように仕事ができないと悩んだり。「責任感が強くまじめな人ほど、退職を選んでしまう傾向があります。せっかくがんばってきたのにもったいないですよね」と佐藤さん。子どもがいながらの復職も、まだまだ厳しい状況。保育園の問題もありますが、そもそも転職サービスの登録すら断られてしまうことがあるとか。それでは、いままで仕事をしてきたという経験が活かせません。しかし、「あれもできない」「これもできなくなった」と諦めないで。せっかくの機会だと思って、働き方を考えなおしてみましょう。企業側のニーズを聞き出すお仕事をされている佐藤さんは、特にベンチャー企業とワーキングマザーは相性がいいと話します。■多様な働き方が実現しやすいベンチャーが狙い目ベンチャー企業というと、とにかく忙しいというイメージがありますね。しかし、世の中に新しい価値を生み出していくという姿勢が強いため、働き方も柔軟に対応している企業が多いのです。週1の出社のほか、通常は在宅作業。会議はSkypeで、という働き方も珍しくありません。ベンチャー企業でプラスになるスキルは、専門性に加えて複数領域での経験。企業として成長段階のため、たとえば人事と広報、経理と総務と複数の領域での活躍を求められることも。「中小企業でいろいろやっていました」という方こそ向いているのです。では次に、具体的なスキルを見てみましょう。■職種別「いま転職市場で求められているスキル」ベンチャー企業に限らず、ウェブ分野の経験は必要とされる職種が増えています。5つの職種について、いまの転職市場で求められているスキルを伺いました。(1)マーケティングウェブマーケティングの経験が求められています。マーケティングといっても、リサーチから販促・広告と領域も広範。複数領域の経験があると強みになります。(2)人事採用のみのスキルは景気に左右されやすいそう。人事制度の企画・設計や人材教育における研修設計など、採用以外の業務もできるとお仕事の幅がさらに広がります。(3)経理・労務などのコーポレート業務会計の資格を持っているだけでなく、事業会社で経理をやっていたなどの経験は評価が高いとのこと。公認会計士、税理士、社会保険労務士などの資格があると、将来は開業も見込めます。(4)制作オンラインメディアの編集・ライター職の求人が増えています。従来のスキルのほか、SEO対策をしたり、Google アナリティクスで数値を見たりとマーケティング的な視点も必要です。(5)広報物よりサービスを扱う企業が増えているので、商品PRのみのスキルは物足りないと感じられることも。一方、広報戦略の立案から実行(プレスリリースの企画・作成やメディアへのアプローチなど)の企業広報のニーズが高くなっています。*勤務時間が少なくなるので、一時的に収入は減るかもしれません。しかし、「まったく仕事から離れてしまうより、週1日でも関わることが大切です」と佐藤さん。キャリアの持続性に繋がり、フルタイムに戻る時に大きなプラスとなりますよ。また、インターンや社会人ボランティアなど幅広い人材と関われることもベンチャー企業で働くメリットと感じました。転職や復職の選択肢のひとつに、ベンチャー企業も検討してみてはいかがでしょうか。(文/マチコマキ) 【取材協力】※株式会社Waris・・・キャリア女性と企業とのフレキシブルな仕事マッチングを通じて、新しいワークスタイルを提案する人材サービスを運営。自社でもリモートワーク(オフィスに限定せず、自由な場所で働くこと)を基本とするなど、多様な働き方を取り入れている。 【参考】※株式会社Waris※男女共同参画白書(平成28年版)-内閣府
2016年06月27日いわゆる「扶養の範囲」。ママならば、何となく気になるワードだろう。扶養の範囲とは、妻の収入が一定額を超えないことで、「夫の税金」や「妻の社会保険料」に配慮をしてもらえる制度のことだ。■平成28年10月から「扶養の範囲」が変わる「扶養の範囲」の線引きが、平成28年(2016年)10月から変わることはご存じだろうか? これを知っているのと知らないのでは大違い。パートのシフト申請の出し方が違ってくるかもしれない。詳しい内容を、社会保険労務士の守屋先生に伺った。守屋先生は、元・専業主婦。結婚後、3人の子どもを授かり、3世代(一時期4世代)同居7人家族の専業主婦として13年間を過ごした。一番下の子が幼稚園に入った頃、いわゆる「ミドルエイジクライシス」(※1)と思われる脱力感に襲われ、朝起きても、力が入らない、何もやる気が出ない状態に陥った。そして、こんなふうに思ったそうだ。「今まで、“良い娘、良い妻、良い嫁”と、ずっと誰かのために生きてきたけれど、私自身の人生の足跡はつけられたのだろうか? 後半の人生、私らしく生きるとは、どういうことだろうか」そこから、いろいろと考え始め、勉強をスタート。1999年に社会保険労務士資格を取得し、開業されたという経歴の持ち主だ。(※1)精神科医・心理学者のユングが提唱した、中年期に気持ちや体調面で「今までの生活」を続けることが難しくなること。「中年の危機」と訳されることがあるが、「後半人生を見直すための転換期」という意味で、「きわめて正常なこと」とも言われている。 さて、「扶養の範囲」に話を戻そう。■「扶養の範囲」がもたらす2つのメリット「扶養の範囲」について知りたいと思ったら、まずは大きな2つのメリットを知っておくのがよいだろう。1つ目のメリットは、夫の税金が安くなる点。独身の人と家族を養っている人とでは、税金を払う力は後者の方が弱い。そこを考慮し、「配偶者を養っている人(妻が扶養の範囲で働いている人)は、税金の負担を軽くしてあげます」という優遇措置(配偶者控除)を夫が受けることができ、税金が安くなる。 2つ目のメリットは、サラリーマンの妻の場合、年金、健康保険や介護保険(社会保険料)を支払わなくて良い点。自営業者の妻の場合は、もともと個人で独立して社会保険料を支払っているので2つ目の話は残念ながら関係ない。今回の改正は、2つ目のメリットである「妻の社会保険料が免除になること」に関わる話だが、全体像を理解するために、「扶養の範囲」の2つの収入ラインを知っておこう。■扶養の範囲内、2つのライン<ライン1>税金のライン:妻の年収103万円以下最初の線引きは、夫の税金が安くなる「税金のライン」。妻の年収103万円以下なら配偶者控除が受けられて、夫が支払うべき税金が安くなる。安くなる税金の目安としては、夫の年収が約600万円なら、1年間で約6万円(月額およそ5,000円)程度。また、夫の会社に家族手当がある場合。支給要件が、「(家族の収入が)年収103万円以下」というところも多いので、こちらも注意が必要だ。 <ライン2>社会保険のライン:妻の年収130万円超次の線引きは、今回の改正に関係する「社会保険のライン」。実はサラリーマンの妻が「扶養の範囲で働きたい」と考える場合、一番気をつけなければならないのは、この社会保険料のラインだ。なぜなら、パート勤務などの場合、妻の収入がこのラインを超えると、自分で社会保険料を支払わなければならないから。 パートが社会保険のラインを超えてしまった場合、どれくらいの額の社会保険料を支払わなければならないのだろうか? 仮に、妻のお給料が106万円とした場合の社会保険料を守屋先生に試算してもらった。●パートが社会保険料に入った時の負担額厚生年金保険料 毎月約8,700円健康保険料(介護なし)毎月約4,400円雇用保険料 毎月約360円合計 13,460円 (注)計算は40歳未満・東京都協会けんぽの場合。こんなにお金を支払わなければいけないの!と、驚いたアナタ。次回は、今回改正となる、この「社会保険ライン」の条件を具体的に解説します。
2016年06月26日いま、待機児童問題など、共働き世帯が不安になるニュースばかり報道されていますよね。それで、仕事は続けたいと思っているものの、「将来ずーっと会社勤めをするの?」「仕事と家庭の両立ができるのかな?」などと悩んでいる女性は多いはず。パナソニックのショッピングサイト『パナソニック ストア』が社会人経験1年~3年の女性312名に仕事や働き方に関するアンケート調査したところ、40.1%が「仕事は辛いが、やりがいがある」と思っていて、81.5%が「定年まで働きたい」ことがわかっています。しかし、その上で「ライフステージに合わせて、働き方を変えながら(契約社員、派遣社員など)定年まで仕事を続けたい」という希望が最も多いという結果になっているのです。これが「将来もずっと働きたいか」という質問の回答ダントツ1位で、全体の46.2%を占めているといった状況……。そこで考えたいのが、フリーランスで働くということ。理系ならともかく、文系総合職では難しそうだというイメージもあるかもしれませんが、専門性が高い文系のお仕事ほどフリーランスに適しているのです。会社ありきではなく、自分のライフスタイルに寄りそって働くなんて、ステキだと思いませんか?では、どういった職種がフリーランスとして独立しやすいのでしょうか?柔軟なワークスタイルを提案する株式会社Warisの佐藤友紀さんにお話を伺いました。■人事も営業もフリーランスで働ける!専門性が必要で資格もある労務や経理は、フリーランスで働きやすいとのこと。加えて「人事のお仕事は、採用計画や制度設計、研修とプロジェクト化しやすいのです。面接代行のみ行う方もいらっしゃいますよ」と佐藤さん。フリーランスで人事のお仕事ができるとは意外ですが、プロジェクト単位で担当するということですね。また、営業も専門スキルが必要とされる職種。フリーランスになると、自分でスケジュールを組み立てることができます。契約にもよりますが、週3日働くスタイルもOK。仕事と子育ての両立も諦めなくてよいのです。出勤が少なくなるだけでも、ゆとりが持てますよね。物よりサービス、ITなどの業界でのニーズが高いそうです。ウェブデザイナーやエンジニアはフリーランスとして働きやすい職種ですが、制作ディレクターも同様です。「労働時間が長くて……」と心配になるかもしれませんが、佐藤さんによると裁量権を持ちプロジェクト単位でお仕事を受注すると、時間の調整がしやすいとのこと。どの職種のお仕事も、プロジェクト化しやすいのが特徴。ゴールがはっきりしているので、集中して取り組むことができます。では、どんな人がフリーランス向きなのでしょうか。■フリーランス仕事に向くのはこんな人なにかしらの専門スキルがあり、責任感が強い。そして、セルフマネジメントができる人は、フリーランスに向いているといいます。また、専門性のほか汎用性の高さもポイント。たとえばライター職でも、書くだけではなく取材ができる・企画が立てられるなどの幅広い経験がプラスになるのです。「どの企業で仕事をしてきたか」より、「なにをしてきたか」が重要なのです。一方で、フリーランスに向かないお仕事もあります。たとえば、一般事務や営業アシスタント。事務処理の速さ・正確さはもちろんスキルになりますが、チームで取り組むのが前提です。しかしフリーランスは、指示を受けず1人で完結するお仕事が中心。もし将来的にフリーランスを考えているのであれば、在職中からスキルアップを目指しましょう。また、マネジメントはフリーランスで得るのが難しいスキルです。機会があれば会社員のうちに経験しておくといいそうですよ。■さまざまな経験をしておくことが大切フリーランス含め、働き方の選択肢を広げるために必要なことは、「これまでどのように仕事をしてきたか」ということ。「子どもを産んでからどうしようと考えるのではなくて、子どもを産む前から目の前の仕事に全力で取り組みさまざまな経験を積むことが、将来的な働き方の選択肢の多様化に直結します。まずはいまをがんばることがもっとも大切です」と佐藤さん。また、「自分ひとりの思い込みで判断するのはもったいないですよ」とも。キャリアについて悩んだときは、就職支援サービスを利用するほか、お友だちに話すことでも考えが広がるといいます。第3者の視点から、自分が気づかなかったコアスキルを見つけることができるのかもしれません。*フリーランスは難しいと思いがちな、文系の総合職。実は、働き方の選択肢としてアリなんです。将来の独立を目指して、このお仕事に挑戦しようかなというモチベーションにもつながりますね。将来のキャリアプランのひとつとして、考えてみてはいかがでしょうか?(文/マチコマキ) 【取材協力】※株式会社Waris・・・キャリア女性と企業とのフレキシブルな仕事マッチングを通じて、新しいワークスタイルを提案する人材サービスを運営。自社でもリモートワーク(オフィスに限定せず、自由な場所で働くこと)を基本とするなど、多様な働き方を取り入れている。 【参考】※株式会社Waris※仕事や働き方に関するアンケート-パナソニック コンシューマーマーケティング株式会社
2016年06月25日働くママにとっては不安でいっぱいの職場復帰。出産前とは同じように働けないかもと、出産を機に退職を決意する女性もたくさんいます。そんな「働きたいけど働けない」という女性をテクノロジーの力でサポートしたい!とGoogle 社員の思いから生まれたのが、「Women Will Japan」の取り組み。Google でWomen Will プロジェクトのプロジェクトリード、二児のパパでもある山本裕介さんにお話をうかがいました。山本裕介さん働く女性にとって日本はまだまだ発展途上山本さん(以下、山本):「Women Will」というプロジェクトは、テクノロジーで女性の社会進出を支援するというミッションを持ち、アジア各国で活動しています。日本では、インターネットがある程度どの世代、性別でも浸透していますが、国によってはまだまだインターネットの活用が少なく、誰でも必要な情報にアクセスできるようにインターネットの浸透率を高めていく活動が必要です。しかし、日本では、浸透率を高めるよりも伝えるべきことがありました。働く女性や周辺の人たちが、テクノロジーを活用することで具体的に何ができるかに気付いて、理解してもらいたい。たとえば、社外から会社のメールにアクセスできない、テレビ会議のシステムはあるけど活用されていない…活用されていれば、働く場所、時間がもっと自由になりますよね。育児中の女性も働きやすくなるのではないでしょうか。実際、アンケートでも、25〜49 歳の女性は「時間や場所に関する制限」で仕事を続けられないと判断していることが多いとわかりました。もし、在宅勤務ができれば、通勤に長い時間をかける必要がなくなり、勤務エリアの問題もなくなります。子どもの病気で出勤できなくても、ミーティングの時だけテレビ会議に参加できるような環境があれば、働き続けられる人がもっと増えるはず。私たちは、テクノロジーでこういった問題は解決できることがあるのではないかという仮説を立て、テクノロジーの力で問題を解決するため、2014 年 10 月に「Women Will」の取り組みを始めました。先ほど話したアンケートでは、もう一つの気づきがありました。在宅勤務やフレックスなどの制度を持っている会社のうち、テクノロジーが活用されている会社の場合、ずっとこの会社で働き続けたいと思う社員が多いのです。テクノロジーを活用したことで働きやすくなる。プライベートの時間もとれるようになった。仕事の生産性を上げることも大切だけど、育児中の女性に限らず、みんながハッピーになれる。当たり前なことですが、一方で実現できていない会社があることもはっきりわかりました。制度やテクノロジーを導入してみたけど、活用されていない。こうした会社には「活用できる」文化を作っていく必要があります。どうすれば文化ができるのか…パートナー企業と問題解決に取り組む「未来への働き方コンソーシアム」山本:ひとつの解決策は「未来への働き方コンソーシアム」です。Women Will に賛同してくれた企業に実際にテクノロジーを活用するモデル部署を選んでもらいます。そこでのIT活用の実践と検証、そしてその結果を公開する、これが Women Will の取り組みのひとつ「未来への働き方コンソーシアム」。広島県庁では女性が活躍するにあたり何がハードルになっているのか職員にアンケートをとりました。「担当者にしかわからない仕事が多く、個人業務の時間確保のため、残業になりやすい」などの、実は男女に関係ない全体の生産性や効率に関する問題が出てきたのです。さまざまな企業が参画し、働きかた改革を行っているそこで、「スケジューラー」を使ってお互いの予定が見えるようにしました。はじめは自分の予定をシェアすることに抵抗感があったものの、半年試験的に利用してみて事後アンケートで効果を検証すると、部署全体の生産性・効率性が上がっていました。お互い何をやっているかわかるようになり、管理職も部下が何をやっているかが常に見えるため評価しやすくなったそうです。これにより、職員の仕事に対する満足度も上がった。さらに、プライベートの予定もスケジューラーに入れる文化ができ、お互いのプライベートを尊重する空気が生まれたそうです。仕事のやりがいだけでなく、プライベートの充実度まで上がったこともわかりました。「このテクノロジーは便利だよ」ではなく、「どう使えばいいのか」「何が解消できるのか」、実際に触って業務に取り入れてもらう。効果を感じれば、「使い続けよう」と思っていただけますし、他の部署も「うちも導入してみよう」になりますよね。そして “企業カルチャー”になっていく。「未来への働き方コンソーシアム」では、こうしたパートナーの成功事例を公開しています。どんなことをやっているのか、実際に効果が出ているのか、それがわかれば「自分たちもやってみよう」と思いやすいですよね。今後もより実例を増やしていきたいです。ワーママにとってハッピーな職場=誰もがハッピーに働ける職場「働くママが特別な存在じゃなくなるといいなと思います」これは動画に登場する職場復帰したママの生の声。そう、働くママが一番望むことは、子どもがいても普通に働くことができる環境なんですよね。山本:Women Will Japan のもう1 つの取り組み「Happy Back To Work」は2015 年3月に始動。誰でも「働く女性をハッピーにするアイデア」を投稿できるサイトを作りました。ここで重要なのが、「育児中の女性に活躍してもらう」と考えていること自体が、明らかに育児中の女性を特別扱いしている」ということです。育児で大変なときでも本人はみんなと一緒に働きたい、と考えている。誰もが働きやすい職場であれば、育児中の女性も働きやすくなるのではないでしょうか。そんな柔軟で誰もが働きやすくなるようなアイデアを集めています。「長時間働いた人がえらい、そんな空気、やめませんか?」といった意識に関するものもあれば、「18時以降は会議を禁止しよう」「退社する時にすみませんと言うのをやめよう」といったような、具体的にもっとこうしたらよくできるよね、というような具体的なアイデアもあり、現時点で5000 以上のアイデアが寄せられています。でも、アイデアを集めただけだと「ふーん、できたらいいよね」で終わってしまいますよね。Happy Back to Work ではさまざまなアイデアを募集している「未来への働き方コンソーシアム」と同じく、実践することが大事。だから、アイデアを実際にトライしている企業にサポーターになっていただいています。現在、1000 社以上のサポーター企業が、集められたアイデアを実践。こうしたアイデアも実践していきながら、少しずつでも社会を変えていくきっかけにしていきたいんです。アイデアはどなたでも投稿でき趣旨に賛同いただればどなたでも参加いただけます。みんなで社会課題に取り組み、「Happy Back To Work 」を社会的なムーブメントにしていきたいと考えています。筆者自身も子どもを保育園に預けて働いているワーキングマザーです。自分のまわりにも勤務エリアなどの問題でやむを得ず仕事をやめたママがたくさんいます。復帰当初は毎日が綱渡り状態で、仕事を続けるべきかどうか何度も悩みました。そんな想いがあったので、山本さんのお話しがとても興味深く感じました。次回からは、「Happy Back To Work」のアイデアを実践しているサポーター企業の取り組みをご紹介していきます!Google Women Will 公式サイトライター:柏木 真由子
2016年06月24日新卒から3、4年経つと、ちらほらと一社目を退職する人が目立ってきませんか?新卒入社の会社を「とりあえず3年」働いたら、そろそろ次の仕事を考える人も少なくないはずです。そんな中、2社目に転職する人も多いですが、中にはフリーランスとして独立する人もいますよね。「グラフィックの経験がある」など、技術があるのならわかりやすいフリーランスの形ですが、独立して数年して、一人で稼いでいる20代の中には今話題の「パラレルキャリア」を選んだ人も少なくないようです。■パラレルキャリアとは?パラレルキャリアとは、もともとP・F・ドラッカーが『明日を支配するもの』の中で紹介した考え方。本業に加えて、もう一つの世界で活動することを言います。基本的には「本業×社会活動」「本業×働く」「本業×学ぶ」など、本業にプラスして何かほかの活動をするということですが、なかなか会社員として働いていると難しいものがありますよね。しかし、フリーランスとして働いているのなら時間は自由ですし、複数の職を掛け持つことも可能。世界や可能性が広がるという意味でも、20代におすすめの働き方なのではないでしょうか。■パラレルキャリアの実態では、実際にフリーランスとして働きつつ、パラレルキャリアも行っている人に話を伺ってきました。「在職中にアフィリエイトの勉強をし始め、サイト運営も」(Fさん/28歳/鳥取県)「会社員として自分は優秀ではないと思っていたんです。だからこのまま会社員として過ごすのではなく、自分の力で生きていける方法はないか、と模索していて、ブログでのアフィリエイトにたどり着きました。勉強して、実践している間に夢中になり、1年後にその収入だけで暮らせるようになったので退職しました」ブログでのアフィリエイトの仕組みと、サイト運営は仕組みが似ているので、今では複数のサイトも運営しているとのこと。資格などがなくても、知識を身につければ稼ぐことができる良い例ですよね。「親のネットショップを引き継いだ。あとは自己実現としてライターをやっている」(Aさん/26歳/東京都)「数年前、会社を辞めて親が運営していたネットショップを引き継ぎました。それなりに収入もあるので、生活費はそこからといった感じです。ただ、好きでやっている!というわけではないので、他にライターをしています。できればライターをメインに移行していきたいと思っています」パソコンさえあれば、すぐにでも始められる職業ならパラレルキャリアも実践しやすいですよね。ライティングのノウハウもネットショップに生かせるので、一石二鳥かもしれませんね。「経理職だったことを生かしてコンサルタントに、オンラインでもオフラインでも活動しています」(Sさん/30歳/大阪府)「会社員だった頃、経理職で様々なことを会社に学ばせてもらいました。退職してからは、資金運用の知識を生かしてフリーの経営コンサルタントに。オフラインとオンラインでの、最初の1か月の怒涛の集客告知が功を奏して、顧客もしっかり抱えて運営しています。オンラインとオフラインの活動の仕方は少し違うので、そういった意味ではパラレルキャリアかもしれません」同じ職種であっても、活動の仕方が大きく違う場合はパラレルキャリアと言ってもいいかもしれません。仕事の幅が広がり、収入も増えていきそうです。「美容が好きすぎて、SNSを使って集客し、セミナーをやっています。そこから派生して、物販も行っている」(Tさん/31歳/神奈川県)「学生の頃からメイクやヘアに関する情報集めが大好きでした。自分で様々な商品を試したり、サロンに行ったり。事務員としてしばらく働いていましたが、東日本大地震をきっかけに、後悔しないようにやりたいことをやろうと決意しました。最初は手探りでしたが、素人ながらも美容に関して詳しすぎることを各種SNSでアピールして、少しずつ人気が出ました。今では美容セミナーや、お勧めの美容商品を販売する事業も展開しています。毎日がすごく楽しいです」セミナー×物販も、パラレルキャリアと言っていいのではないでしょうか。SNSをうまく活用して仕事をするのも、賢い選択かもしれません。「いずれフリーランス」を視野に入れている方がいれば、パラレルキャリアという働き方もあるということを視野に入れてみてはいかがでしょうか。
2016年06月21日最近、30代女性が会社でのキャリアを捨てて、海外留学をする人が多いと良く聞きます。それを男性管理職のみなさんは、とても不思議に思うようで、会社にいた方が安泰で、将来を約束されているのにと。今、企業でも女性管理職を30%増やすという政府からの指針で、女性活躍推進なるものが、掲げられてるんですね。まー斜め読みすれば、政府が推進を働きかけないといけないくらい、推進が難しいということなんでしょう。だからその中で得られるキャリア、というのも、そんなの多くは望めないし、女性は色んなライフイベントで、男性のように、ずーっと同じようには働く事が出来ない。キャリア志向の女性のもその会社で出世したとしても、先は見えている、という諦めとというか、ぐったり感っていうのかな、閉塞感のようなものを感じているのかなと思います。『この会社にずーっといても、あのおじさん達と同じになるのか・・・』という閉塞感があるようです。そんな思いから、このままこの会社にいても仕方が無い。もっと自分の可能性を見てみたい、という思いから海外留学という道を選択する人も多いようです。それに、古い企業はまだまだおじさん達のの世界で、あらゆるライフステージの女性が働きやすいかと言えばそうじゃない。今、空前の女性起業ブームが起こっている事を知っていますか?そんなところから多くの女性が、企業という場から、自分で働く起業や、在宅仕事に目が向き始めたんでしょう。ある意味、私は女性の方が働き方は自由に出来ると思います。会社での出世欲がある人も男性より少ないし、色んな事にチャレンジが出来るとも言えます。筆者自身も転職回数は8回に登りますが、それも女性だから簡単に出来た事かもしれません。起業する女性が増えたのも、キャリアに対する柔軟性があるから。そして女性マーケットの中で成功する人も出て来ています。会社に務める、パートに出る、アルバイトをする、という働き方の他に、起業する、フリーランスになる、という選択をする人が増えているのもその証拠です。政府が推進しても、中々時代は変わらない。ならば、自分たちから変わろう!と思っている女性が、これからも増え続けるでしょう。好きを仕事に、というのも一時ブームになりました。それが今は「自分らしく働く」というのがキーワードになっています。仕事も人生の一部です。自分らしく生きるには、自分らしく働く事も大事。それに気がつく女性はこれからも増え続けるでしょう。
2016年06月21日新卒フリーランスが話題になるなど、フリーランスという働き方がすこしずつ浸透してきているこのごろ。もしかしたら、思い切って会社をやめてフリーランスに……と思っている方もいるかもしれません。でも実は、フリーランスはかなり向き不向きがある働き方なんです。そこで、実際にフリーランスとして働く筆者が、フリーランスに向いていない人の特徴を解説します。 ■残業したくない人会社員として働いているあいだ、定時で帰るのが当たり前、残業はしたくないという人はフリーランスには向きません。フリーランスになると、仕事とプライベートに明確な区切りがなくなるぶん、むしろ労働時間は増える傾向にあります。しかも、極論を言えば一日そこにいるだけでお金がもらえる会社員と違って、フリーランスは自分がしっかり働かなければ食べていくことができません。しかも、税金や保険料が増えるぶん、生活水準をキープするには、会社員時代の給料に最低でもプラス10万円くらいは稼がなければなりません。正直、会社員時代と同じ労働時間ではとてもじゃないですが追いつきません。決められた時間しか働きたくない、なるべく労働時間を減らしたい、という人はフリーランスには不向きです。■競争心がない人フリーランスになると、基本的に仕事は与えられるものではなく、自分で取りに行くものになります。すると、どんどん積極的に動いてライバルを蹴落とさないと、仕事を獲得することができません。上司がバランスよく仕事を割り振ってくれる会社員と違って、フリーランスはまさに弱肉強食の世界。競争心をもって仕事を取りに行く気概がなければ、なかなか仕事にありつくことができません。同じようにフリーランスとして働いている同業者のなかで、どれだけスキルを磨けるか、どれだけ目立つ存在になれるかが大切なので、競争心を持たずほのぼの働きたいという人は、フリーランスに向いているとは言えないでしょう。■悲観的な人フリーランスは不安定な働き方です。月ごとに入ってくる収入は違うし、毎月必ず仕事があるという保証はありません。そんな先行きの見えない状況で、あまりにも悲観的になってしまうとどんどん精神を病んでしまうでしょう。後先考えず、向こう見ずすぎるのも問題ですが、あれこれ考えて落ち込んだり、ムダに焦ったりしてしまうと、せっかくの仕事が手につかないなんてことも。フリーランスには「なんとかなる」という楽観的な気持ちが必要なので、悲観的になりやすい人にはなかなか難しい働き方かもしれません。■フリーランスは意外と大変フリーランスというと、自由な働き方という印象が強いかもしれませんが、蓋を開けてみるとそれがすべてはありません。競争心が強く積極的な人にとっては「自由に」勝負ができる、最適な働き方ですが、のほほんとマイペースに働くという意味の「自由」に憧れているなら、むやみにフリーランスを目指すのは危険です。ゆったり自由に働きたいという人は、実は会社員として働くのが一番向いているのかもしれません。
2016年06月20日きょうは、『イギリス人の、割り切ってシンプルな働き方 “短く働く”のに、“なぜか成果を出せる”人たち』(山嵜一也著、KADOKAWA)という書籍をご紹介したいと思います。著者は、日本の大学院で建築設計を学んだのち、2001年に渡英したという一級建築士。以来10数年にわたり、ロンドンの住宅の改修や、橋、音楽堂などさまざまな建築の設計に携わってきたのだそうです。そんな経験を積み重ねてきた結果として得たのは、「成熟国の先輩」であるイギリスならではの生き方・働き方があるという実感。そして、そこには日本人が学ぶべき(取り入れることのできる)多くの学びがあると感じたのだといいます。それは、「成熟国に暮らす人たちの知恵」。■無理な成長を目指していない一般的にイギリス人は、“肩の力を抜いている”といわれます。それは「無理な成長を目指していない」ということでもあり、そこに私たち日本人にはないポイントがあるということ。ひとつひとつのことを割り切り、できないことを無理してやらない。だからこそ、持続的に、効率よく、淡々と生活できるということなのでしょう。実際のところ、イギリスにおける「総労働時間」は日本より低いにもかかわらず、「労働生産性」は日本より高いというデータもあるのだといいます。■他人のボロい服を気にしないところで著者によれば、イギリスにはボロい服を着ている人が多くいたのだそうです。穴が空いていたり、ほつれていたりしていても、気にすることなく平気で着ているというのです。地下鉄やバスでそういう人をよく見かけただけではなく、会社の同僚たちも、普段着はあまり気にしていない様子。周囲がそんな感じなので、やがて著者もその感覚を身につけてしまったというのは、なかなかおもしろいエピソードではないでしょうか。では、イギリス人はケチだから服を買わないのかといえば、そういうわけではないというのです。つまり彼らはファッションにではなく、たとえばアートなど、自分にとって価値のあるものにお金をかけるということ。事実、「どうしてこんなところにお金をかけるんだろう?」と不思議に思うこともあったといいます。その例として紹介されているのが、世界中から作品を募る公募展「ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ・サマー・エキシビション」での体験。18世紀から240年以上続く歴史ある展覧会だそうですが、そこに「部屋を掃除したら出てきた、ちょっと日に焼けた建築模型」を応募してみたら、入選して展示され、買う人がいたというのです。アートの展覧会に建築模型が出品されること自体が不思議な話ですが、イギリスではアートと建築の距離が非常に近く、絵画、彫刻、写真などの部門と同様に“建築部門”もあるとか。それにしても、「どうせ誰も買わないだろうから」と、かなり高めの金額をつけておいた建築模型が売れたことは、著者にとっても新鮮な出来事だったようです。■アートを所有することに喜ぶたしかに昨今では、アートが投資の対象として見られている側面もあるでしょう。それも事実ではありますが、他方には、純粋にアートを所有することに喜びを感じている人も、イギリスには多くいたといいます。その証拠に、友人たちの家を訪れると、絵画や写真などが額に入れられて壁にかかっていたりするそうで、なんとも素敵な話ではあります。そういう価値観の持ち主に囲まれていたことも影響してか、著者自身も、小さな彫刻を買ったことがあるのだそうです。もちろん投資になるようなものではなく、そもそも投資目的ではなかったわけですが、「世界にひとつしかないもの」を買ってみると、アートを見る目が少し変わったように思えたのだというのです。そんな経験があるからこそ、おしゃれな服を着飾ることで日常に潤いが得られるのと同じように、1枚のアートを部屋の壁に飾ることは気持ちに潤いを与えてくれると著者は述べています。もちろん重要なのは、高い金額の絵画や彫刻を買うことではないでしょう。ただ、自分へのご褒美として手に入れる服やバッグの代わりに、アートを買うという行為も、きっと日常を楽しくしてくれるということ。著者はロンドンでの生活のなかで、日本人の価値観とは異なる新鮮な思いを身につけたということなのかもしれません。*他にも、日本人にとっては新鮮なエピソード満載。視野を広げてみるという意味でも、読んでみて損はない一冊だといえます。(文/作家、書評家・印南敦史) 【参考】※山嵜一也(2016)『イギリス人の、割り切ってシンプルな働き方 “短く働く”のに、“なぜか成果を出せる”人たち』KADOKAWA
2016年06月19日仕事とプライベートのバランスは取れていますか?忙しくて自分の時間が持てない、有給休暇が取りにくいなど、会社に対して不満を持っている人もいらっしゃるかもしれません。また女性の場合、働き方は結婚や出産によって変化するもの。株式会社オークローンマーケティングの調査によれば、働く女性の約4人に1人が、仕事と育児の両立に課題を感じているそうです。では、海外はどうなのでしょうか?今回は、アメリカの情報サイト『mother nature network』から、世界で最も働きやすい国をご紹介します。■1:ドイツ経済協力開発機構(OECD)のまとめた統計によれば、ドイツ人は週に27.8時間しか働かないそうです。労働時間が短いと、生活水準も低くなると思われがちですが、ドイツはそうではありません。高い生活水準を保つだけでなく、ヨーロッパのなかでもっともしっかりとした経済を持つ国のひとつなのです。■2:ブルガリアブルガリアは子育てしやすい国です。最大410日間の有給出産休暇があり、母親の給料額の90%が支払われます。また2年目の有給育児休暇でも、最低給与の受給資格があります。さらには、必要ならば母親の代わりに父親や祖父母が2年目の有給育児休暇を取ることも可能です。■3:ブラジルブラジルは、世界でもっとも有給休暇日数が多い国として知られています。フルタイムで働く人ならば、41日間の年休が与えられます。このうち有給休暇が30日、国家法定有給公休日が11日です。自分のために自由に使える時間がたくさんあるのです。■4:フランス経済協力開発機構によれば、他の加盟国と比較し、フランス人は年間の労働時間がおよそ200時間少ないといいます。また休暇日数も多く、トータル40日間のうち、30日間が有給休暇、10日間が公休日です。■5:フィンランドブラジルとフランス、そしてフィンランドは有給休暇の日数が多い国です。フィンランドは、年間で最大40日、うち10日間が公休日です。またフィンランド人の0.4%しか、週に50時間以上働いていないそうです。■6:オランダオランダでは、年間の実労働時間が1,378時間、週ではわずか27.6時間。労働時間が短い国なのです。また毎年28日間の有給休暇、100%の給与が保証される16週間の有給出産休暇があります。■7:ノルウェーノルウェーは、労働者に十分な育児休暇を提供しています。期間中は100%の給与が49 週間支払われるか、あるいは80%の給与が59週間支給されます。また毎年35日間の有給休暇が与えられます。■8:デンマークデンマークは、経済協力開発機構が発表する「ワークライフバランス(仕事と生活の調和)の良い国」ランキングでトップに輝いています。52週間の有給出産休暇、34日間の有給休暇があります。また労働者の0.4%しか、週に50時間以上働いていないのです。■9:リトアニアリトアニアでは、寛大な育児休暇が与えられます。1年間の休暇期間100%の給与が支払われるか、仮に2年間休みを取っても、1年目は70%の給与額、2年目は40%の給与額が支払われます。■10:スウェーデンスウェーデンの育児休暇制度は、世界でもっとも充実しているといわれています。母親と父親あわせて480日間、または16ヶ月の有給育児休暇を取得できます。この480日は、子どもの年齢が8歳になるまでに両親の間で使うことが可能。他にも毎年36日間の有給休暇が与えられます。また経済協力開発機構が発表する「ワークライフバランスの良い国」トップ10にランクインしています。*プライベートの時間をしっかり確保できることで、仕事に対するモチベーションも上がるはず。有給休暇が多い、育児休暇制度が充実している環境は、まさに理想的ですよね。もし移住が出来るとしたら、みなさんはどの国を選びますか?(文/椎名恵麻) 【参考】※The 10 best countries to work in-Mother Nature Network※女性の働き方・働きがいに関するアンケート調査-株式会社オークローンマーケティング
2016年06月19日安定志向の強い20代が増えていく中、一時よりはフリーターの数も落ち着いてきたかのように思えます。しかし、自分の目標のためにフリーターという働き方を選択している人もいますよね。正規社員という道を選ばず、フリーターとして働いている人は、なぜその働き方を選択したのでしょうか。今回、株式会社インテリジェンスがフリーターとして働く1500人を対象に、アンケートを実施。フリーターとなった経緯から「モラトリアム型」「夢追究型」「やむを得ず型」の3タイプに分類し、その割合を算出しました。■「正社員になる自信がない」モラトリアム型フリーターになった当初に明確な職業展望を持っていなかった人を指します。フリーターの中ではこのモラトリアム型に分類される人が一番多く、全体の46%を占める結果となりました。例えば大学卒業時「今が楽しいから、とりあえず就職せずバイト続けてなんとかするわ」と言っていた人。このように、フリーターになる直前に属していた場所が大学などの教育機関であった人は「離学モラトリアム型」と分類されます。職業や将来に対して明確な未透視を持たないまま、高校や大学を中退したり、進路が未定のまま卒業したりする人が多く、フリーターの「気楽さ」「自由さ」に満足している人が多いのが特徴なのだそう。また、「せっかく就職したけど、上司とウマが合わなくて半年で辞めた……そのあとはバイトでなんとか生活してる」という人は「離職モラトリアム型」と分類されます。離職時の心身の傷から正社員復帰に踏み切れない人が大半を占めているのだそうです。■「とりあえず食いつなぐ!」やむを得ず型「就職活動がうまくいかず、とりあえずバイトしてる……」「務めていた会社が倒産した!」など、なにかしらのトラブルなどによりフリーターを選択した人のことを「やむを得ず型」と分類され、全体の41.5%となりました。仕方なくフリーターをしている人が多いのが特徴ですが、中でも就活に失敗した人は「正規雇用志向型」、本人や家族の病気や、働いていた企業の倒産などの不本意なトラブルでフリーターとなってしまった人を「プライベート・トラブル型」と分類します。また、大学受験浪人中や資格取得のためアルバイトで生計を立てている人は「期間限定型」。フリーターになったきっかけによって、正社員を希望しているかしていないかに大きな差があり、仕方なくフリーターをしていたとしても「やむを得ない」と割り切っている人も多いのだとか。■「夢のために働く」夢追究型「タレントになりたい!」「バンドで成功したい!」「フリーランスとして働きたい」などと、明確な目標を持ってフリーターをしている人を「夢追究型」と言います。こちらの夢追究型、2000年に実施された日本労働研究機構の調査では27.8%を占めましたが、今回の調査ではわずか9.9%という結果に。「夢探求型」は「自分が好きだから」「楽しそうだから」という判断軸で仕事選びをする傾向にあるのですが、こういったいわゆる「夢を追いかける若者」が少なくなってきているのかもしれません。ひとくくりにフリーターと言えども、そのきっかけや理由はさまざま。20代のうちに就職をして働く事も大切ですが、その分20代のうちにしかできない体験や勉強は沢山あると思います。30代以降の自分の姿をきちんと見据えて、今の働き方をきちんと選択していきたいものですね。
2016年06月19日大人になってから自分の足りない知識やスキルを痛感することがあっても、なかなか勉強する時間はとりにくいもの。もし産休・育休に入ることがあれば、この期間はスキルアップが目指せる絶好のチャンスです。私も育休中に資格勉強に励みましたので、今回はスキルアップの機会について紹介します。■まずは資格の下調べをだいたい出産予定日の約1カ月前から産休に入るかもしれませんね。このときからガツガツ勉強するのではなく、まずは「下調べをするぞ」くらいの気持ちで大丈夫です。まずは次のような情報を調べおきます。大切なのは“育児しながら勉強すること”を念頭において、あまり過密スケジュールにならないようにしましょう。・どんな資格がとりたいか・必要な勉強の期間について・勉強方法(独学、通学、 通信教育など)・試験日■つぎは出産に専念!下調べが終わったら、焦らず出産に専念してください。出産直後は体力がなくなっていて、さらに赤ちゃんの夜泣きや授乳ペースなど、不慣れなことだらけです。くれぐれも無理はせずに、ゆっくり出産の喜びにひたりましょう。もし余裕があるときは、資格の参考書や勉強に必要なものをそろえておくといいですね。■忙しい子育て中の勉強にも役立つスマホアプリ産後3~4カ月過ぎには、ママも育児のペースがつかめてくるころ。私は家族が寝てからの夜中~明け方に集中して勉強し、日中は授乳やオムツ替えをした直後に、少し落ち着ける時間が20~30分、数回とれました。この日中のスキマ時間にはスマホアプリの活用がおすすめ。簿記試験に挑んだときには、「パブロフ3級/2級 仕分け問題」のアプリ(無料)を利用しました。その場で問題が解けるようになっていたので、結構使えます。ほかの勉強系のアプリも出ているようですし、参考書とあわせて、ぜひアプリもチェックをしてみましょう。■見逃せないYouTubeの講座動画アプリ以外にも、ママの強い味方はYouTube。親切な人たちが、講座動画を作っています。参考書だけではイマイチ理解しきれないときや、読むほどの時間がないときにYouTubeで講座を見ると、楽々勉強がすすめられます。イヤホンを用意しておけば、寝ている子どもの隣でも視聴できて便利かもしれません。スキルアップのためだけでもなく、大人になってからの勉強は、意外と楽しい一面もあったりします。子どもの笑顔の励ましがあれば、ママは百人力! 機会があれば、挑戦してみてはいかがでしょうか。
2016年06月13日いま注目されている、フリーランスという働き方。インターネットの発達で、働き方に大きな変化が起きています。ランサーズ株式会社が2015年に行った調査によると、国内労働人口における日本の広義のフリーランスの割合は19%。日本国内で1,228万人がフリーランスとして働いていることがわかりました。また、同調査で行ったアンケートから、これからもフリーランスが増えると予想されています。ただ、魅力的な働き方である一方、フリーランスには「報酬が不安定」というイメージがありませんか?そこで今回は、なりたいが見つかる職業紹介サイト『CareerGarden』を参考に、フリーランスのメジャーな職種の報酬を調べてみました。これからフリーランスになることを考えている方は参考にしてみてください。■1:イラストレーターデザイン会社等に勤めているイラストレーターの年収が300~500万円といわれる一方で、フリーのイラストレーターの多くがアルバイトをしながら生活しているといわれています。一方で、人気が出てくると一枚の絵に何万もの価値が出るようになります。辛い下積み時代を耐え抜いて、実力と個性を磨くことで花開く、夢のある仕事です。■2:フリーライタークラウドソーシングサイトの登場などで、フリーライターの年収は人によって大きな差が見られるようになりました。駆け出しのころは月数万円~10万円の人がもっとも多いといわれています。名前が売れてくれば報酬も上がりますが、そういった人はひと握りです。最近はウェブでの仕事が増え、多くの人がライターとして活動しています。なかでもクラウドソーシングサイトでは、主婦や学生が副業としてライターをやっており、1記事数百~数千円で記事を書いていることもあります。プロのライターの報酬もこのあおりを受けて下がってきており、厳しい業界となっています。■3:個人タクシー全国ハイヤータクシー連合会によると、個人タクシーの平均年収は342万とのことです。個人タクシーの売り上げは地域により差が出てくるので、住んでいる地域によって年収に差が出ます。都内では、年収は500万円以上の方が多く、高い人では年収が800万円を超えます。都内のほうが有利な仕事ですが、観光地で個人タクシーが観光案内をして利益を得るところもあります。■4:フリーカメラマンフリーカメラマンの収入にはばらつきがあり、副業をしながら食べている人も多いため、はっきりとした平均年収はわかりません。仕事が来ない人は月収0円、有名カメラマンは数千万以上稼いでいるといわれています。雑誌の撮影は、1ページ1万円~、スタジオ撮影は1カット5,000円~が相場です。企業勤めのカメラマンの年収がサラリーマンとほとんど同じ。フリーカメラマンは狭く厳しい道なのです。■5:通訳意外なことに、フリーで通訳をしている方の多くの方が時給制で働いています。その場合、時給2,000~4,000円、年収だと300~600万円くらいが相場になります。通訳に常駐してほしいという企業は少ないため、会社に勤務している方は少なく、多くの方が派遣会社や通訳エージェントに勤務している方が多い職業です。■6:キャリアカウンセラーキャリアカウンセラーも契約社員やパートタイマーとして働いている人が多い職業です。三菱UFJリサーチ&コンサルティングが平成23年3月に発表した「キャリア・コンサルティングに関する実態調査結果」によれば、直近1年間の収入が「300万~400万円未満」と答えた人がもっとも多く18.5%、次いで「200万~300未満」が15.8%。「1,000万円以上」と回答した人は8.0%となっていますが、この層はおそらく企業の人事などに勤める人であると想定されており、フリーの方の多くが200~400万円の間で働いていることになります。海外では個人と契約してキャリアカウンセリングを行うことは当たり前ですが、日本では学校やハローワーク、NPO団体などでしか仕事がないため、大きな収入は見込めません。■7:フリースタイリスト実力世界の厳しい業界ですが、3年ほど経験のあるスタイリストであれば、平均的な年収として200万円~500万円くらいに落ち着きます。実力がついて来れば有名人や大企業からのいらいがくるようになり、大金を稼ぐことができます。スタイリストは、仕事量が増え、一人でこなすのが厳しくなってきたところでアシスタントを雇う人が多いです。スタイリストアシスタントの平均年収は、0円~150万円程度が一般的です。アシスタントに給与を払うかどうかは個人の判断に委ねられていますが、報酬が安すぎるとアシスタントにも逃げられてしまいます。■8:グラフィックデザイナー会社員・フリーランス合わせてのグラフィックデザイナーの年収の平均値は300~430万円。大手に勤める方は1,000万円以上稼ぎますが、中小代理店の場合は初戦度300万円を切ることもあります。経験を積んで独立しても厳しい業界で、初年度の年収は企業勤め時代のものを下回ることが多く、営業に追われることになります。もちろん、実力がある方が独立することが多い業界なので、厳しい期間を乗り切れば年収700~800万くらいになり、最終的に制作プロダクションやデザイン事務所を立ち上げる人もいます。■9:プログラマープログラマーの平均年収は350~500万円といわれおり、他業種と比べても一般的な平均年収と変わりません。フリープログラマーとして働いている人は多いですが、派遣社員として厳しい生活を送っている人がいる一方で、独立して1,000万円以上稼いでいる人もいます。独立しない限り、残業が多く体力的に厳しい仕事だともいわれています。残業代だけで年収が100万円以上違う場合があるほどです。■10:フリーアナウンサーフリーアナウンサーは人気がある方がなることが一般的なため、定収入ということはほとんどあり得ません。テレビ局で働くアナウンサーの初任給が23万円~25万円程度、年収は350万円程度が相場で、そこから高くても年収2,000万円程度に上がります。フリーアナウンサーはそれよりも高い報酬をもらっており、高い人では1億円以上を稼ぐ人もいます。しかし、テレビ局は休日休暇や福利厚生がしっかりしているところが多く、フリーになることはそれを捨てるということなので、リスクがないわけではありません。*フリーランスは実力世界で、ほとんどの業種が営業努力を怠れば月収0になってしまいます。その代わり、仕事で得られる達成感なども多く、リスクがある分やりがいのある仕事なのではないでしょうか?だからこそ、新しい働き方としてフリーランスが注目されているのかもしれません。(文/堀江くらは) 【参考】※CareerGarden※フリーランス実態調査-ランサーズ株式会社
2016年06月05日ゆとり世代の中にはフリーランスという働き方に憧れている人も多いようです。新卒で企業に就職せず、フリーランスとして働く社会人が話題になることも多いですよね。わずらわしい人間関係や、会社のルールにとらわれないフリーランスは、自由かつ解放的でとても楽しそうに見えると思います。もちろんそれも事実なのですが・・・実際にフリーランスとして働いている筆者は、実は「正社員時代より辛いかも・・・」と思うこともあります。もしフリーランスになろうか迷っている人がいたら、実態を知らずに憧れだけで決断してしまうのは早計。そこで、「フリーランスが辛い」と思う理由を3つ紹介します。■税金がこわいフリーランスになって一番辛いと思ったのは、税金や保険料への恐怖です。正社員時代は毎月給料から天引きされていましたが、フリーランスになると1年に1回、一括で支払わなければならなくなります。そのため、たくさん稼いだからといって自由にお金を使えるわけではありません。税金や保険料が払えるよう貯金しなければならないからです。正社員は税金や保険料は会社が半分負担してくれますが、フリーランスはすべて自己負担。正社員時代より多く稼いでいるはずなのに、手取りはほとんど変わらない、むしろ減ってしまったなんて人もいるようです。ちょっとでも仕事の予定が入っていない月があると、とたんに「税金払えるかな・・・」と不安になるので、精神的なストレスを感じます。■徹夜が増えるフリーランスになってから、徹夜をする日が増えました。これは単純に仕事量が増えたということはもちろん、時間の縛りや制御するルールがないことも原因のひとつ。正社員時代は、一応定時が決まっていたり、終電までには上がるという目安があったりと、働きすぎをふせぐ仕組みがありました。ですが、フリーランスはすべて自分次第。しかも、自宅で作業しているとなかなか時間を区切ることができず、気付いたら朝になっていたなんてことはしょっちゅう。また、安定して仕事が入るわけではないため、依頼があった案件を片っ端から受けてしまうようになり、結果的に正社員時代とは比べものにならない量の仕事をさばくことになるんです。■人との会話が減るフリーランスになると決まった同僚がいなくなるため、必然的に会話が減ります。また、自宅作業が増え、一日中誰とも会わずに過ごす・・・なんてことが日常茶飯事に。たとえ「人と会話するのがそこまで好きではない」という人でも、さすがに何日も誰とも口をきいていないとなると、精神的に落ち込んだり塞ぎこんだりしてしまいます。実家暮らしや同棲をしている場合は問題ありませんが、ひとり暮らしだとふとしたときにさみしさが襲ってきて辛いです。■フリーランスは甘くないフリーランスという働き方は、場所や時間にしばられず働けたり、自分の裁量で仕事ができたりと、いいこともたくさんあります。実際に、筆者は自分の性質に合った働き方だと思っています。でも、そんな筆者であっても「正社員時代の方が楽だった・・・」と思うことが多々あります。収入が毎月安定しなかったり、社会的信用が低かったりと、不安になったり嫌な思いをすることも。フリーランスでしか叶えられない夢がある、大変でも独立して働きたいなどの覚悟がある場合は別ですが、「自由で楽しそうだから」という理由だけでフリーランスへの転向を決断することは、おすすめできません。実は正社員より辛いことが多いかも、ということを頭に置いてもらえれば幸いです。
2016年06月03日ドイツのお隣のフランスは長いバカンスで有名ですが、ドイツ人もフランス人に負けず劣らず働くのが嫌い。定時退社しても文句を言われることはないし、それどころか、お天気のいい金曜日にぐずぐず残っていると、定時前でも「早く帰りなよ」などと言われることもあります。 ■病欠と有休は別物私の前夫はドイツの最大手企業の1つに勤めていましたが、会社から奨励される「長期休暇」は3週間でした(といっても、実際は2週間取る人が多いようですが)。心と体をしっかり休めないと、仕事のためにはプラスにならないとの考えのようです。細かいシステムは会社によって異なるかもしれませんが、この会社の場合、有休1日につき100ユーロ近くの「お小遣い」まで出ていました。とにかく、会社としてはしっかり休んで、遊んで、リフレッシュしてから仕事に戻ってほしいということでしょう。そのせいか、有給休暇と病欠は別扱いで、もし長期休暇中に病気にかかった場合、その分の有休は病欠に振替となり、未消化有休として返還されていました。 ■ドイツの育休は3年?働く女性にとって気になる、産休や育児休暇はどうでしょう。ドイツでは男女かかわらず、法律的には子ども1人につき3年の育児休暇が認められています。2人うまく続けると6年休み、なんてことも(双子の場合は4年)。そして、この育児休暇は自分の子どもだけではなく、養子にも認められるそうです。すごいですね。ただ、どれだけ法律を遵守しなければならないかは、会社の規模や業種によっても変わってくるようです。給料は、数年前に産休を取った日本人ママの場合、出産前後の約3カ月分は全額支給、その後、育児休暇中は保険やいわゆる「ボーナス」などは支給されたそうです。現在は、産休期間は100%、育児休暇中は67%が国から保障されるとか。ドイツも日本と同じ少子化に悩む国。このような手厚い保護もその対策として適用されたようですが、ただし、法律はどうであれ、実際の復帰後はなかなか厳しいよう。たとえば、復帰後の時短などは年々難しくなり、産休取得前と同じ条件(たとえば週40時間以上、長期出張あり、など)をこなせないなら降格されたり、さりげなく退職を促されたり、あるいは復帰さえできないところも。復帰後の待遇がどうであれ、やめるなら休暇中のメリットは使い切ってから、という人が多く、「出産を機に退社」というパターンはあまりないようです。
2016年05月23日仕事もきっちりしたいけれど、子どもとの時間も大切にしたい。仕事と家庭の両立は、働くママにとって永遠のテーマですよね。ちょうどこの4月から「女性活躍推進法」も施行され、女性活躍推進の意識が高まっているところ。近年は、多様な人材を登用し活用する「ダイバーシティ経営」を推し進める企業も増えてきました。また、女性管理職登用を積極的に推進したり、社内の支援制度を充実させる企業も増えています。実際に女性は働きやすくなっているのでしょうか?6割以上が「自分の会社にダイバーシティ推進の制度がある」と回答先ごろ、P&Gの「ダイバーシティ&インクルージョン(多様性の受容と活用)啓発プロジェクト」が、一般のビジネスパーソン2000名を対象に「ダイバーシティに関する潜在意識調査」を行いました。その中で「あなたの勤務先では、“ダイバーシティ推進のための制度・施策”を実施していますか?」という問いに、「実施している」と答えた人は65.8%に上りました。具体的な施策として上位を占めたのは、「積極的な女性登用」(35.0%)、「障がい者雇用」(33.0%)、「時短勤務」(30.8%)、「育児休暇」(29.4%)など。“制度はあるが風土がない”ダイバーシティ推進の実態ところが「ダイバーシティ推進のための制度・施策がある」と回答した人のうち、約半数(47.0%)の人が、「自分の勤務先は、ダイバーシティの理解や取り組みが“進んでいない”」と答えています。その理由のトップ3は以下のとおり。1位:企業文化としてダイバーシティ活用の考えが根付いていない(42.6%)2位:社内の支援制度が充実していない(34.3%)3位:社内の支援制度を利用しにくい雰囲気がある(27.8%)1位や3位の回答を見ると、制度はあっても風土として浸透していないために制度を利用しづらい会社が多いことがわかります。このあたりにダイバーシティ推進の課題があるといえそうですね。 せっかくの制度が不満や不公平感のモトに支援制度の導入が、逆に職場に不満や不公平感を生んでしまうこともあります。同調査でも、育児休業・時短勤務・在宅勤務といった制度に対して、いろんな声がありました。■働くママの声・所属部署によって、制度の活用しやすさに大きな差がある(30代女性 会社員)・時短勤務や在宅勤務で楽をしていると思われ、特に同性の同僚からの視線が厳しい(30代女性 会社員)■制度利用者の周囲の人の声・育児休業 を取得した人の周囲で業務負担が増えている(40代男性 会社員)・「社内の育児制度を活用するなら、退職して育児に専念すべき」という雰囲気がある(50代女性 会社員)■男性社員の声・男性社員が制度を利用することに対して、職場で消極的な雰囲気がある(50代男性 会社員)・必要以上に女性が優遇されていて、資質や能力に関係なく管理職に登用されていると感じる(50代男性 会社員)こうした声から見えてくるのは、社内の制度を整えるだけではなく、社員の理解を深め、制度を利用しやすい環境を整えることも必要であるということです。ダイバーシティ推進の要は管理職!それではダイバーシティ推進には何が必要なのでしょうか? 同調査で「ダイバーシティ推進のために重要なこと」の第1位に挙げられたのは「管理職の理解・努力」(55.3%)でした。調査を実施したP&Gでは、1990年代から経営戦略の一環として「ダイバーシティ&インクルージョン(多様性の受容と活用)」を推進しています。多様な社員の違いを認めて尊重し、さらにビジネスなどに活用すれば、さまざまなアイデアが生まれ、消費者の多様なニーズに応えられ、結果的に企業の競争力アップにもつながるとの考えからです。ここでのポイントは、“女性”や特定の人だけを尊重するのではなく、“すべての社員”の個性を尊重していることにあります。2012年には、多様な社員の多様な働き方を実現するために、フレックスタイムや時短勤務、在宅勤務などの制度を組み合わせ社員一人ひとりに合った働き方を可能にする「フレックス・アット・ワーク」を導入。組織内風土を醸成するために管理職が率先して活用することで、多くの社員が利用しやすい環境を整えました。みなさんの職場の状況はいかがでしょうか? ダイバーシティ推進や女性活躍推進のための制度を整えるだけでなく、職場の風土づくりのための取り組みなどもあわせて行うことで、女性だけでなく、さまざまな状況にある社員が働きやすい職場になるのではないでしょうか。PR:プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社
2016年05月20日女性の社会進出が推進される一方、待機児童問題など、そのための環境がなかなか整わないというのが現状。そんな中、ママが働きに出るための選択肢のひとつとして、ベビーシッターの利用を検討する家庭も増えているようです。そこで今回は、ベビーシッター利用の体験談を集めてみました。働くママたちの声から、そのメリット・デメリットや、注意点について考えてみましょう。■単発の利用が可能!「平日は保育園を利用していますが、夫婦ともに休日出勤となることがときどきあり、その日は単発でベビーシッターを依頼しています」こちらは、広告会社に勤務する30代女性・Hさんの体験談。ベビーシッターと聞くと「継続して利用する」というイメージがありますが、こういった一時だけの利用も可能なようです。「小学生の上の子がケガで入院したときも、夫は仕事、私は病院に付き添わないといけなかったので、ベビーシッターを依頼しました。このように、『どうしても!』というときに頼れるベビーシッターがいると、とても気持ちが楽です」多くの事業者がビジター制を導入していますので、一度お試しで利用しておくと、いざというときに役立つかもしれません。 ■費用がちょっとイタイ…続いては、商社勤務の30代女性・Kさんの体験談です。「保育園のお迎えから私が帰宅するまでの間、ベビーシッターを利用しています。正直、費用はかなり痛いですが…。それでも、私がフルタイムで働くことの方がメリットは多いので、しばらくこのまま利用を続けるつもりです」ベビーシッターの時給や交通費以外にも、入会金・年会費などがかかる場合もあるため、すべての費用を考慮した上で、利用を検討しないといけませんね。 ■利用には不安がつきまとう最後は、一度だけベビーシッターをスポット利用したことがあるという、20代女性・Jさんの体験談です。「事前面接はしたものの、子どもを実際に任せるとなると、やっぱり不安。他人を家に入れることにも、抵抗がありました。夫も私もはずせない仕事があったため思い切って利用してみたのですが、子どものことが心配で、結局、仕事を無理矢理早く切り上げてしまいました」Jさんのように、ベビーシッター利用に不安を感じるママもいるようです。■信頼できるシッターさんを見つけるためのポイント厚生労働省のサイトには、「保育料の安さ、手軽さを重視するのではなく、『信頼できるかどうか』という視点でベビーシッター事業者の情報を収集しましょう」という呼びかけがあります。大切な子どもを任せるワケですから、やはり大切なのは「信頼」ですね。具低的には、以下のような点に注意すると良いとのこと。・市町村の情報や公益社団法人全国保育サービス協会に加盟している会社リストを活用して情報を集める。・ネットの情報だけに頼らず、かならずベビーシッターとの事前面接を行い、信頼に足る人物かどうかを確認する。・事業者名、氏名、住所、連絡先をかならず確認し、身分証明書のコピーを提出してもらう。・保育士・認定ベビーシッターの資格保有者なら、登録証の提示を求めて確認する。こういった点に気をつけて本当に信頼できる事業者・ベビーシッターを見つけることができれば、働くママの負担軽減におおいに役立ちそうです。慎重に検討すべき点はたくさんあるものの、中には上手にベビーシッターを利用して、共働きを続けているママもいます。現状のままでは共働きの継続が難しい…という場合には、ベビーシッターの利用を選択肢に加えるのもいいかもしれませんね。
2016年05月15日▲今回の共働きパパ:杉山寛さん(34歳) GMOペパボ株式会社 ・プロモーション戦略グループ マネージャー。入社10年目。自社のインターネットサービスのプロモーションを、企画・分析まで行う。2015年以降はハンドメイドマーケット「 minne 」のプロモーションがメインに。現在はともに働く仲間の募集に注力中。・奥さま : 29歳。社内恋愛で結婚。いまも同じ会社で働いている。・お子さん : 2人(6歳と4歳)・平均帰宅時間 : 22時【自己採点】杉山パパの「パパ力」……70点/100点ママのコメントは文末(3ページ目)に!※「パパ力(りょく)」とは、家事や育児へのコミット力のこと■弁当男子がパパに! 社内夫婦円満の秘訣【チェックポイント1:パパの自覚】街で赤ちゃんがやたら目にとまり、パパの自覚が芽生えたいまの奥さんとは職場で知り合いました。僕が27歳のときなので、奥さんは22歳でしたね。交際期間は半年で、いわゆる「できちゃった結婚」です。結婚願望や予定はなかったのですが、妊娠が分かったときに自然と結婚しようと思えました。僕から見た奥さんは一見おっとりしているのですが、しっかりもの…というか、ちゃっかりしているという印象は結婚したいまも変わっていません。奥さんは現在も同じ職場で働いているので、僕が忙しいときなど、仕事に理解があるので助かっています。――「パパ」の自覚はいつ頃芽生えましたか?赤ちゃんが生まれて、首もすわって、一緒に外へ行くようになってからでしょうか。街の見え方が一変したんですよ。まず赤ちゃんがとても目にとまるようになって、世の中に結構赤ちゃんっているんだなと思いました。ベビーカーが通りやすいかどうか、いつのまにかチェックしてる自分に気がついて、父親になったんだな、と思いました。【チェックポイント2:パパの家事】なんと元・弁当男子! 炊事の目的は「コントロール」【杉山パパの家事分担表】---平日---<朝>・登園準備・朝ご飯を食べさせる・保育園登園<夜>・食器洗い・自分のつまみをつくる---休日---<昼>・習い事への送り迎え・掃除洗濯の手伝い<夜>・子供たちとお風呂入る・寝かしつけ――平日に朝ご飯をつくられているそうですが、毎日ですか?毎日ではないんですが、できるときは頑張っています。簡単なものばかりですけどね。「弁当男子」って知っていますか? 数年前に話題になった、会社に自作のお弁当をつくっていく男性のことなんですが、僕、「弁当男子」だったので食事をつくるのは苦じゃないんです。きっかけは独身時代のダイエットです。「ダイエットには食事制限だろう!」と、自炊をはじめました。最初はベーグルなんかをつくっていたんですけど、とにかく食事を「コントロール」したくて、昼ご飯も弁当をつくって持っていくようになったんですよね。僕は残業も多いし、当日急に飲み会に参加することもあるので、絶対に家で食べることが分かっている日しか夕飯を用意してもらっていません。でも、じつは帰りにスーパーへ寄って、夕飯の材料を買ったりするのは楽しみなんです。――外で食べて帰ろうとは思わないんですか?そうですね。食事を自分でコントロールしたいので、なるべくつくるようにしています。 ■仕事好き夫婦「僕の方が優遇してもらっている」家事分担――朝の「登園準備」はどんなことをされているのですか?いま奥さんは、8時から17時までの時差出勤で働いているので、朝は一番に出かけていきます。だから、朝はなるべく僕がやります。子どもを着替えさせて、保育園の準備して、自分の準備をしてから、朝食を食べさせて、保育園へ連れて行きます。夜は22時くらいに帰宅するので、子ども達もだいたい寝ているか、寝かしつけの時間です。自分の食事をつくって食べたら、そのまま家族の食器も洗って、洗濯物がたまっているときはたたみます。自分のシャツは自分でアイロンがけします。適当ですけどね。――アイロン掛けまで、すごい!自分のことは自分でやろうと思って。奥さんも仕事が好きなのに、家族の事情で早く帰ったりすることもあって、「僕の方が優遇してもらっている」という意識があります。だから洗い物や洗濯物が残っていたらイヤだろうな、と気がついたことはやるようにしています。――最初から奥さんに協力的でしたか?いまも協力的かといわれると、どうなのでしょう。家事の分担はとくに決まっているわけではなく、奥さんの様子をみて足りないことをしています。流しに洗い物が残っていたら気持ち悪いだろうなと思って洗ったり、洗濯をしたり。でも奥さんには「なにも考えてない」とよく言われます。一人目の子どもが生まれたころ、僕はとにかく仕事が楽しくて、朝まで飲んで帰ってくるような生活をしていました。しかも連絡をしないんですよね。悪いとは思っているんですけれど。それでたくさんケンカをしました。そこから少しずつ変わっていって、僕の向いていることや、奥さんの苦手なものをやるようになっていきました。だからやっていてイヤじゃないんです。もしかしたら、向いていることだけが「残った」のかもしれませんけどね。【チェックポイント3:パパの育児方針】子育てについて「なにも考えてない」!? 小学校受験も知らなかった子育てについても、奥さんに「なにも考えてない」と言われますね。指摘されると、たしかにそう思います。奥さんは子ども達に「いい経験をたくさんさせたい」と考えています。いろいろな習い事をさせたり、どこかへ行ったり。一緒に過ごして、一緒に遊べればそれでいいって考えています。だから子どもとは友達みたいな感じになっていて、たしかになめられているかも。だからといって、教育方針についてぶつかることもないです。習い事なども、奥さんが調べて、気づいたら申し込んでいて始めているケースが多いです。【チェックポイント4:ママへのケア】毎週水曜日は奥さんとランチ。70点パパの胸の内とは――ママへのケアで気をつけていることはありますか?去年から、毎週水曜日は奥さんとふたりでランチをしています。小さなケンカが増えてきたと思ったので僕から提案しました。結局、ケンカが増えるっているのは話し足りてないんですよね。でもランチのときに話すことは、仕事のことが多いです。ふたりとも仕事が好きなんですよね。スケジュール管理は社内のツールを使っています。ふたりの予定はプライベートモードで入力して。でも、社内恋愛で結婚しているので、もうスタッフ全員が家族みたいな感じで、温かく見守ってくれています。奥さんも仕事が好きだと思うので、ある程度自由に働いて欲しいと思っています。僕もその方が気兼ねなく仕事をしやすいですし、社内には共働きのパパママも多く、会社もそれを支えてくれます。――杉山パパの家事と育児は70点とのことですが僕の家事や育児への協力度は、けっしてダメだとは思っていないのですけれど、良くて「70点」くらいかなと思っています。身近な社内にも、もっと出来ているパパもいるので。でも、男性側の育児に関することを発言するのは、なかなか難しいですよね。僕ががんばっているつもりでも足りないものでしょうし。先日、奥さんに予定があったので平日の夕方に、子どもの面倒をひとりでみたことがあったんです。子どもを迎えに行って、ご飯をつくって、食べさせて、お風呂に入れて、寝かしつけて…。どれも1度は僕だってやったことがあります。でも、これらを一連でやったらとても疲れました。もう、想像以上に。奥さんはこれを毎日やっているのだと思ったら、ありがたいなとしみじみ思いました。感謝のひとことですよ。たまに、僕のことも褒めてくれたらうれしいなと思いますが。(笑)お互いになんとなく感謝の気持ちは伝えているのだと思うけれど、面と向かって伝えるのは、やっぱり僕も恥ずかしいですね。▼ママからの評価コメントママから見た「パパ力」は……98点/100点本人にも伝えたことはありますが、意外と高評価です。休日にご飯を作るのが面倒だなと思っていると、なぜか察知して夕飯を作ってくれたり、公園に行きたがる子どもたちに対し、私が行きたくないなと考えているときは「疲れているでしょう」と察して連れて行ってくれるので、私は家で猫とゴロゴロ。家事・育児は私が8割(本人はもっとやっているつもりのようですが(笑))ではあるものの、今以上は望んでいません。一緒にいる時に私の気分を察して動いてくれることが一番嬉しいですね。【「パパの自覚」について】じつは「パパ力」の-2点は「自覚」についてです。家の中はもちろん、バスや電車での移動中もずっとスマホゲームに夢中なのです。今後、子どもが同じことをしたときに堂々と注意できないから控えよう、という考えに至らないところが、父親としての自覚のなさを感じますね…。【「パパの家事」について】私の出勤時間が早いため、朝の支度と朝食に関してはほぼお任せしていて、とても助かっています。ただ、朝食に関しては「作っている」ではなく 、あるものを「出している」が正解なので、ふわふわのオムレツを作れるようになってから出直してほしいですね。(笑)【「パパの育児方針」について】本人の言っている通りですね。何も考えてなさすぎて、明日の持ち物や宿題、持ち帰ってくる手紙についてもほぼノータッチです。その分、習い事や勉強に関して、金銭面なども含めて制限されることもないので、子どもや私がやりたいようにやらせてもらっています。【「ママへのケア」について】本人が飲み歩いている罪悪感からなのかもしれませんが、仕事もプライベートも過干渉されることがありません。「あれがしたいのにできない、キーッ!」となることがないのは、本当にありがたいですね。もっと温泉に連れて行ってくれたら花マルです!
2016年05月13日先日、馳浩文科相が、次期学習指導要領は、かつての『ゆとり教育』に戻らないとする『脱ゆとり』を宣言したことで話題となっていますね。『ゆとり教育』が『緩み教育』という間違った解釈で現場に浸透してしまったため、どこかで『ゆとり教育』との決別宣言を明確にしておきたいと思ったことをその理由に挙げていますが、ゆとり世代としては、「やっぱり、ゆとりは間違っていた」と言われているようで、なんとも納得しがたいこと。そこで今回は、『脱ゆとり』にひっそり反発するため、ゆとりで良かった!と思うことをまとめてみました。■サードプレイス探しが得意働き方について様々な考えを持つゆとり世代では、「会社と自宅を往復する毎日って、何の意味があるの?」と自問する人も少なくありません。「この働き方は、私には合わない」と判断して、早々に離職するゆとり世代が取り上げられがちですが、一方でサードプレイス探しが得意なゆとり世代も多いのです。サードプレイスとは、生活を営む自宅をファーストプレイス、職場をセカンドプレイスと考えたときに、いち個人としてくつろぐことのできる『第三の場所』のこと。つまり、会社を辞めずに自分が輝ける楽しい場所を見つけ、その楽しみを糧に仕事を頑張ると決めている人も多いということなのです。「会社は、退職まで働き続けるべき」という概念に縛られず、自分の人生を考えられるようになったのは、『ゆとり教育』のおかげなのではないでしょうか。■傷つかない方法を身につけるのが得意「ゆとりは、打たれ弱い」と非難されることが、よくあります。打たれ弱いからこそ、自分が傷つかないように「逃げる傾向がある」のでしょうか。でも、これは実は現代を生きる人間にとっての、メリットでもあると思うのです。なぜなら、理不尽なことというのは絶対になくならないから。生きている限り、防ぎようのない理不尽なことに傷つけられることは必須です。それなら、避けられるべき理不尽さからは傷つけられないように逃げても良いのではないでしょうか。短所と長所は表裏一体とはよく言ったもので、『ゆとり世代』の傷つかない方法を身につけるのが得意なことは、『ゆとり』で良かったことの一つです。多用な考え方を持つが故に、「何を考えているか分からない」「扱いにくい」と言われてきた『ゆとり世代』。でも、「これしか道はない」と考えて追い込まれることの少ない世代でもあります。学習指導要領の改定は色々な趣旨があるものと理解していますが、『ゆとり教育』の良さを残したまま、更に良いものに変化していくことを祈るばかりの『ゆとり世代』です。
2016年05月12日ママが頑張っているのを知っているから、自分ができることはする。わが子の成長を間近で感じたいから、子どもとの時間を大切にする。 前回のレポート では、家事も子育ても「自分がしたいからする」、理想に近いパパたちの声を中心にご紹介しました。しかし、なかには「ママをサポートしたい気持ちはあるけれど、時間的な余裕がない」と、きまりが悪そうなパパもちらほら。実際、世の中には「平日は寝に帰るだけ」のパパは少なくないかもしれません。そんな事情は百も承知だけれど、ママだって子育てに家事、仕事をこなしている身です。だから、「もっと協力してほしい」と思うのも、自然な心の動きではないでしょうか。パパ会レポート・その2では、時間がないパパとどう折り合いをつけていくかを、パパとママ両方の声を交えながら考えてみます。■家庭での「自分の在り方」に疑問も… 悩めるパパのリアルな胸中保育園のパパ会メンバーのひとり、Eさんは、朝は保育園が開園する前に出社、帰宅は23時過ぎの毎日で、平日は子どもと顔を合わせる時間がほとんどない、と言います。「子育ても家事も、もっとやりたい気持ちはあります。妻の負担も軽くしたい。でも、時間がない。妻は理解してくれていると思いますが、それでも不満だってあるはず。家庭における自分のポジションはこれでいいのかな、という疑問は常につきまとっています」(Eさん)。また、Rさんからはこんな話も。「共働きがスタンダードになったいま、男性の育児参加や家事協力があたりまえの風潮になってきていますよね。もちろん、大切なことだし、やれる範囲でやっているつもりですが、なんでも平等は難しいのかなと。僕の場合、どうしても育児や家事は妻がメイン、僕はアシスト的な意識があって、妻ともめる火種になっています」(Rさん)。ママのことも子どものことも愛していて、自分ができることは精一杯したい。そんな思いはパパ会メンバーみんなに共通していますが、それをどのようなかたちで表せばいいのか。そのように家庭での自分の在り方を、いまなお模索しているパパも少なくないのです。■忙しいパパとどう向き合う? 先輩ママのアドバイスパパたちも、さまざまな悩みや葛藤を抱えています。そんな状況は理解しつつも、ママとしては「もっとこうしてくれたら…」と期待する部分だって、あるのではないでしょうか。そこで、実際に忙しいパパと暮らすママに、共働き生活の工夫から気の持ち方まで聞いたところ、いくつかのポイントが見えてきました。 ポイント1:スケジュールを共有する一緒に暮らしていても、お互いの1日の動きが、実は見えていないことも。そこで、パパとママのスケジュールを、子育て、家事を含めて書き出し、共有します。こうすると、お互いにサポートが必要な部分が可視化でき、話し合いがスムーズになります。ポイント2:「週末パパ」もありと割り切る平日は家にいる時間が少ないパパは、できることも限られてきます。帰宅後の食器洗いなど、パーツで頼めそうなところを「引き受けてくれたらラッキー」程度に考えておきます。それも負担そうなら、いっそ「週末パパ」と割り切って、1~2時間でも子どもを外に連れ出してもらい、自分の時間を確保するのも方法です。ポイント3:「いいとこどり」もよし、やりたいことをやってもらうママがやってほしいことと、パパがやりたいことが重なるとは限りません。とりあえずお試しでやってもらい、パパが楽しそうにできることを担当してもらうと、長続きしやすくなります。ポイント4:完ぺきを求めないパパにやってもらうことも、自分のことも、完ぺきである必要はありません。1日お皿を洗わなくても病気になるわけではない、くらいの心もちでいられると、パパにも、自分にも寛容になれます。お互いに忙しすぎて、ふたりの手ではどうしても回らない部分は、週に一度ハウスキーパーを頼むなど、他の人の手を借りることも選択肢に入れておくと、気持ちが楽になりそうです。ポイント5:不満が溜まり切る前に、小出しに解消不満を口にしすぎると、お互いげんなりしてしまいますが、溜めすぎて爆発しても大ダメージに。夫婦で定期的に話し合う時間をつくり、もう少し頑張ってほしいところ、協力してほしいところをひとつずつ解消していけると、気持ちのリセットにもつながります。 育児も家事も協力的なパパの話を聞くと、ついうらやましくなるものです。しかし、父親として求められる役割が増えつつあるいま、プレッシャーを感じていたり、やりたいけれどできない自分へのジレンマを抱えていたりするパパも、少なからずいます。今回の多くのパパの話を聞くなかであらためて感じたのが、夫婦のかたちはそれぞれで、正解はない、ということ。そして、夫婦関係のベースにお互いへのリスペクトさえあれば、それぞれの家庭の「わが家流」が見つかるのではないかと強く感じました。どんなスタイルがより自分たちらしいか、時折夫婦で話し合う時間を持つことが、大切なのかもしれません。
2016年05月12日出勤前に子どもを保育園に送り、帰宅後は子どもをお風呂に入れて、夕食の後片付け。妊娠・出産後も仕事を続ける女性が珍しくないいま、家庭のなかで「パパに求められる役割」も変化しているように感じます。では実際、共働き家庭のパパたちは、どんなことをしていて、「イクメン」についてどう思っているの?そんな疑問を探るべく、未就学児を持つパパたちの会に潜入し、皆さんの本音を聞いてきました。■未知なる「パパ会」発足の経緯は、パパならではのママへの気遣い!ママ会ならぬ、「パパ会」が行われたのは、とある週末の夜。子どもが同じ保育園に通う30代前半~50代のパパ、15人が集まりました。ほとんどがママと同世代のご夫婦で、20代後半から30代のはじめに1人目のお子さんが誕生しています。このパパ会、そもそもは保育園の保護者会長を務めたパパが、忙しい時間を割いてほんの数百円の運営費をやりくりしようとがんばっているママたちの姿を目の当たりにしたことをきっかけに発足したそう。定期的にパパ会を開き、会費を多めに集め、余剰金を保護者会費に回す仕組みをつくり、ママたちの時間、精神的負担をサポートしています。年齢も職業も異なるパパ同士ですが、子どものことから日常生活の他愛のない話題まで、とてもリラックスした様子で盛り上がっていました。■「朝食づくり」担当も! 気になるパパの家事分担事情夫婦ともに仕事をし、忙しい毎日を送っている皆さんに、まずは子育て、家事においてご自身が担っていることを聞いてみると、約半数が「保育園への送り」をしているとのこと。さらに、そのうち4人のパパは朝食づくりも担当! 毎朝5時半起きで和食を用意しているパパもいました。帰宅後も、食器洗いに洗濯、子どもとお風呂、そして自分のワイシャツのアイロンがけなど、「家のことはママにまかせっきり」スタンスなパパは見当たらず、それぞれのライフスタイルのなかで、できることをしている様子でした。ここで気になるのが、育児や家事を積極的にする、その動機。 ちょっとうがった見方をすると、ママに指示されてそうなったとか、ご機嫌取りのためやむなく、とも思えそうですが…。「妻に指示されてやるようになった部分も、ないとはいえません。けれど、毎日頑張っている妻を見て、少しでも負担を軽くしてあげたい気持ちもあるんです。家族のために、自分が役立っていると思えることがうれしくもあり、やらされている感はあまりないんですよ」と、パパ会メンバーのMさん。また、Iさんは「うちは夫婦で話し合って、お互い納得できる方法を最初に決めました。面倒なときもありますが、どのみちやるのであれば、前向きに取り組みたいと思っています」と言います。基本は奥さまへの愛からくる行動であることが伝わりましたが、それでも「完璧を求められると、ちょっとキツイね」とちらっと本音をこぼす一面も。Nさんの「お皿がきれいに洗えていないと、妻に『仕事は最後まできっちりやってください』と、自分がいつも部下に言っているようなことを指摘される。そんなことがあった次の日は、部下にいつもより優しくなったりするんだよね(笑)」との発言には、周囲のパパがいっせいに「そうそう!」と賛同。「男性って単純だから、言い回しひとつでやる気になったり、逆にモチベーションが下がったりするもの。『助かるな』、『ありがとう』など、ひとことでいいので添えてくれると、よし、次も頑張ろう! と思えちゃう」というのが、パパさんたちの共通意見でした。パパにもっと協力してほしい! と思うママは、パパのやる気を引き出す上手な言い回しを心がけてみるのも、ひとつの手かもしれません。■「イクメン」と呼ばれるのはこそばゆい? パパたちの本音子育ても家事も、自分がしたいからする。そんな能動的な姿勢は、周囲から見ると「イクメン」として映りそうです。では、ご自身にはズバリ、イクメンの自覚はあるのでしょうか。 この問いを投げかけると、皆さん、うーんと考え込んでしまいました。そんななか、パパたちに「イクメン中のイクメン」と称されるSさんはこう語ってくれました。「本来、子育てって夫婦一緒にするものですよね。子どものお世話や家事の分量ではかるものではないから、どこまでやったらイクメン、ということではないのかなと。僕の場合で言えば、子どもの成長ってあっという間なので、子どもにまつわることは何でも関わっていきたいんです。自分が見ていないときに、面白いことが起こると悔しくなる(笑)。だから、保育園の保護者会にも出たいし、妻と一緒に子育てを楽しんでいきたい。もしかすると、それが世の中的にはイクメンに映るかもしれませんが、イクメンと呼ばれたくてそうしているわけではないんですよ」(Sさん)。Iさんは、「育児をしている男性は、だれでもイクメンなんじゃないかなと。一昔前の、仕事人間な父親だって、家族のために、子どものために働いていて、口に出さなくても子どもを気にかけている。それだって、イクメンだと思うんですよ。流行り言葉的にイクメンと呼ばれると、若干抵抗があったりしますね」と、ぽつり。奥さまにほめられたい、周囲にイクメンとして認められたいからそうしているのではなく、自分自身が「子育てをめいっぱい楽しみたい」のが、今回集まったパパたちの大きなモチベーション。だから、イクメンと呼ばれると、ちょっとこそばゆいような、複雑な気持ちになるようです。さて、今回は、子育てに家事に協力的なパパの声を中心にご紹介しましたが、なかには「ママを支えたい気持ちはあるけれど、時間的に難しい」と、複雑な胸の内を明かしてくれたパパもいました。次回はそんなパパにフィーチャーし、求められる役割について思うところ、そして、ママの心の持ち方について、考えてみます。
2016年05月10日会社に雇われている身分を捨ててフリーランスになったり、はたまた全く違う分野にキャリアチェンジしたり。働き方の選択肢が広がった今、その分仕事に関する悩みは尽きないですよね。住んでいる国を問わず、自分らしく働く方法を見つけたい!と悩む現代女性は多いもの。そこで今回は、海外でキャリアチェンジ・転職し、自分らしい働き方を見つけた3人の女性に話を聞いてみました。ハッピーに働くための秘訣を探ってみましょう!海外では女性もキャリアに積極的男性に引けを取らないほど、自分のやりたいことに貪欲で、どんどんキャリアアップ&チェンジを図っている海外の女性たち。私が住むオーストラリアの例を見ても、過去10年で女性の雇用は増加しており、生涯仕事を続ける場合も珍しくありません。オーストラリア政府が発表した2016年の「Gender workplace statistics at a glance」(職場の性別統計)によると、女性の雇用は全体の59.5%となっています。オーストラリアの会社のトップには女性も多く、会社運営を任されている人のうち39%は女性なのだそう。もちろん、国によって働く環境が違うため一概には言えませんが、それでもオーストラリアの女性は、お金を稼ぐことと、自分のやりたいことのバランスをとるのが上手な印象を受けます。会計士からインテリアデザイナーに転身したA(36歳・台湾人)高収入を得られる手堅い職として会計士になったA。世界中に支社を持つ大手会計事務所に長年勤務し、それなりのポジションに就いていたものの、仕事内容に全く情熱を感じられず、ただ毎日を消化していくだけの日々。そんな中、今までの人生で一度も自分のやりたいこと・好きなことにチャレンジしてこなかったことを後悔。「35歳になる前に現状を少しでも変えていたい!」という焦りから、33歳になったタイミングで、学生時代から興味のあったインテリアデザインの学校に週末だけ通い始めます。「とにかく現状を変えたいという思いで、まずはインテリアデザインの学校、就職状況や一般的な給料などについてネットで情報を集めました。友人にインテリアデザイン業界で働いている知り合いを紹介してもらい、積極的にコネクション作りも。十分下調べをした上で、平日は今まで通り会社に通いながら、週末にインテリアデザインを学び始めました。課題も多く、睡眠時間が少なくなり、友人との付き合いもかなり減ってしまいましたが、全く苦ではなく楽しかったですね。自分の好きなことが出来ている、これがキャリアチェンジにつながるかもしれない、と思うと徹夜で課題を追え、睡眠時間1~2時間ほどで朝出社するパワーもありました(笑)」二年間の勉強を終えた後、小さなデザイン会社から仕事をオファーされたAは、見事に会計士からデザイナーとしての転職に成功。「収入の面では、確かに会計士の頃よりも少なくなりました。でも、もともと派手に散在するタイプではないので、さほどマイナスには感じていません。それよりも仕事の充実感、満足感が大幅にUPしました」会計士からデザイナーという全く違う分野に転職したA。働く上で、お金ももちろん大切な要素ですが、自分がパッションを感じられるものがないと長くは続けられないということですね。妊娠して退社、夫の仕事を手伝うことに決めたB(37歳・日本人)結婚するまでは、今の旦那様と同じ旅行関係のマーケティング会社で働いていたB。妊娠したのをきっかけに会社を辞めました。無事に出産し、そろそろ社会復帰を……と考え始めたものの、以前から「雇われる」身分に疑問を感じていました。会社に在籍していた時から、将来は自分で旅行者向けのサービスを発信したい!と思い、さまざまな企画を考えていたB。そこでまずは、Bより前に会社を辞め長期滞在者向けシェアハウスの運営会社を設立した旦那様の事業を手伝うことに。「会社の方針に従って、自分を押し殺して働くのが以前からストレスだった。独立し、自分のビジネスを立ち上げた旦那を見て、責任が全部自分に来るから大変そうだけど、イキイキしていて、自分もこんな風に働きたい!やるなら今がチャンスかも!と思ったのがきっかけです」「今は日本人の顧客を中心に、お問い合わせから部屋の下見、実際入居されてからのお世話など全て一人で担当しています。私のアイディアで、今後は新しく留学部門も立ち上げる予定です。収入の面では、最初の数年は正直厳しいと思う時もありました。でも、上手くビジネスが回るようになったここ数年でスタッフも増え、ビジネスは順調です」会社に所属して言われるままに働くよりも、自分ですべて責任を負いながら自由に仕事を作り上げるスタイルのほうが自分に合っていると確信。会社に雇われる側から、自分が雇う側に。責任やリスクも増えますが、その分、縛られることなく自分のアイディアを自由に形に出来るというやりがいもありますね。会社で働くよりも、ノマドワーカーを選んだウェブ編集者のC(35歳・日本人)元々キャリアウーマンタイプで、結婚後も会社でバリバリ働くことを希望していたC。現地メディア系会社に勤務し、外国人たちと肩を並べて働いていたCが、結婚&引っ越しをきっかけに退社。その後、以前から付き合いがあったウェブサイトの運営会社から編集者としての仕事をオファーされます。「結婚して、今の職場から片道2時間弱のところに引っ越しちゃったから、正直もっと近場で仕事を探そうかなと思っていたところに、たまたま話をもらって。今はスカイプもあるし、仕事内容がウェブの編集・管理なので、自宅で出来るのが◎。収入は減ったけれど、長時間かけて毎日通勤しなくてよくなったから、プラマイゼロかな。煩わしい社内の人間関係に気を使う必要がなくなったのは嬉しいけれど、たまに自分が社会から取り残されているような感覚も。家でじっと仕事していると行き詰まることもあるので、たまにカフェにパソコンを持ちこんで作業しています」出社する必要がなく、ネット環境があればどこででも作業できる、いわゆる「ノマドワーカー」スタイルは、Cの性格にも合っていたよう。プラス面、マイナス面はあるようですが、スケジュール管理がしっかりしている人には向いてそうです。これからどんどん増えていく働き方かもしれませんね。働くスタイルは今や、会社に勤めることだけではありません。自分が本当にハッピーになれる方法を見つけたいですよね。上記の女性たちに共通するのは、みな事前にリサーチを行い、前職で下地やコネクションを作ってから行動したということ。もしキャリアチェンジやフリーランスを考えているなら、今からリサーチを始めてみてはどうでしょう。
2016年05月08日家事の合間のちょっとした空き時間を有効活用して、なにか資格を取ってみようかなぁと思ったこと、ありませんか? キャリアアップしながら、家族みんなのごはんがおいしくなる、ママにうれしい資格検定を集めてみました。■「料理検定」お米のとぎ方から専門調理まで「料理検定」はその名のとおり、料理に関する知識が身につく試験です。3,200円(税込)で受験できる3級では、お米のとぎ方、包丁の扱いや出汁の引き方など、家庭料理の基礎をあらためて学んでみたいという人にぴったり。レシピについての問題では、和食からは肉じゃがやブリ大根、洋食はハンバーグやパスタ、中華は海老チリなど、食卓でもおなじみのレシピが出題されるのだとか。姉妹検定として、「菓子検定」も同時開催されています。■日本さかな検定「ととけん」和食にも釣りにも、水族館でも役立つ!あのさかなクンさんも応援している、さかなにまつわる検定。食材としてのさかなに詳しくなって食卓を豊かにするもよし、子どもと釣りにハマるもよし。合格者からは水族館に行ったとき、さかなの種類がよく分かるようになって楽しいという声も。3級は受験料4,200円(税込)。■「野菜検定」家族の健康をビタミンで守ろう野菜について学ぶことで、野菜をもっとうまく食卓に取り入れたいという思いに応えてくれる検定がこちら。野菜が持つ栄養、旬のことや選び方、おいしい食べ方、保存方法などが出題。そのまま暮らしに役立つ知識が身につきます。ベーシック(3級)の受験料は4,300円(税込)。■「C.P.A.チーズ検定」ワインにも詳しくなれて2倍おいしい牛・ヤギ・ヒツジなどのミルクがおいしい時期に作られたものは、味が濃厚だったり、熟成期間によってまったく別の食べ物のような味わいになったりと、加工食品であるチーズにも「旬」があることは意外と知られていない事実。合わせ方を学んでいるうちにワインの知識も自然に増えて、晩酌の楽しみも。受験料は、テキスト代と基礎講座の受講料込みで10,000円(税込)。■「ハーブ検定」日常から、体にいいものにいやされるお料理に、お茶にと、「ハーブは大好きで興味はあったけれど、勉強をしたことはなかった」という人に。ハーブを使いこなして家族をいやせるようになるのは、憧れですよね。2級と1級に合格すると、ハーブセラピストになるための試験が受けられる制度も用意されています。2級・1級ともに、受験料8,640円(税込)。自分や家族の好物をきわめるもよし、いろんな資格の初級編を勉強して料理のレパートリーをどんどん広げるもよし、おいしい検定をぜひ活用してみましょう!<関連リンク>・ 料理検定・菓子検定 ・ 日本さかな検定 ・ 野菜検定 ・ チーズ検定 ・ ハーブ検定
2016年05月07日夫婦の危機
セレブ婚で変わってしまった親友
義父母がシンドイんです!