俳優・佐藤健が、およそ10年ぶりに「ほんとにあった怖い話」シリーズに出演することが決定した。佐藤さんが主演するのは、「ほんとにあった怖い話 20周年スペシャル」内のドラマパート「汲怨(きゅうえん)のまなざし」。妻・あすか、息子・サトシと共に平凡ながらも幸せに暮らしている佐藤さん演じる宮崎孝史は、ある日公園でサトシと一緒に遊んでいると、不気味な女を見かける。その後も仕事帰りの道や、出勤時のバスの車内でも、その不気味な女を見かけるように。そしてある晩、ベッドで背中に何かがピタリと張り付いてくるような気配を感じ、おそるおそる孝史が背後を振り返ると、そこには血のような眼を持つ不気味な女が…というあらすじ。2009年放送「ほんとにあった怖い話 10周年記念 京都パワースポットツアーSP」の「顔の道」以来の「ほんとにあった怖い話」出演となる佐藤さんは、「前回の出演から10年もたったことに驚きました。前回は10周年、今回は20周年ということで、オファーを頂けて本当に光栄です」と喜び、ファンの間で高い評価を受ける「顔の道」については「僕自身、よくホラー映画なども見ますし怖い物語が好きなので、実は『ほんとにあった怖い話』を見た際に、“もっと、来いよ!”と感じることがあるくらいでした(笑)。前回出演させて頂いた“顔の道”は、そんな僕でも恐怖を感じるほどの怖さでした」とふり返る。さらに「今回の“汲怨のまなざし”は怖すぎて、もしかしたらフジテレビさんに苦情が殺到するかもしれません(笑)。僕自身は責任を取れないので、自己責任のもとでご覧頂けたらと思います(笑)。怖いというだけではなく、しっかりとしたストーリーもありますので是非お楽しみに!」とアピール。見るには覚悟が必要なようだ。佐藤さんのほかにも、妻・あすか役は『孤狼の血』『ソローキンの見た桜』などに出演、モデルで女優の阿部純子。息子・サトシ役は「義母と娘のブルース」「わたし旦那をシェアしてた」などに出演した子役の森優理斗が演じる。「ほんとにあった怖い話 20周年スペシャル」は10月12日(土)21時~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2019年10月05日人気番組「ほんとにあった怖い話」の20周年スペシャルが10月12日(土)に放送決定。このドラマパートに、女優・中条あやみが主演することが分かった。中条さんが主演するのは、全身赤い女の気配が忍び寄る「赤い執着」。半年前に事故で両親を亡くし、幼い妹の彩花と生活する真衣は、ある日、仕事からの帰路に自分の住む団地のエレベーターから出ると、何か気配を感じ、団地の下を見ると、全身真っ赤な女がこちらを見上げている。同じ団地の住人だろうと思った真衣は、バイト先の常連客・吉岡にも笑い話のように話した。しかし、吉岡の職場の後輩・大谷から突然「最近、何かおかしなこと、なかったですか?」と聞かれる。そして、この赤い女によって、身の毛もよだつような恐怖が真衣に襲いかかる…というストーリー。「白衣の戦士!」や『雪の華』のヒットも記憶に新しい中条さんが演じるのは、事故で両親を亡くし、生活のため、朝から晩まで休みなく働く宮岡真衣役。赤いヒールに赤いコート、赤いバック、赤い口紅、そして長い黒髪の全身真っ赤な女が、真衣を少しずつ恐怖の世界へと誘う…!?「ほんとにあった怖い話」シリーズには、4年ぶり2度目の主演となる中条さん。「20周年という記念すべき時に、またこうして呼んで頂けてすごくうれしく思います。当時の自分に“また出られたよ!”って言ってあげたいです」と今回の出演を喜ぶ。また、映画主演デビュー作の『劇場版 零~ゼロ~』をはじめ、これまでにもホラー作品に出演してきた中条さんだが、怖い話は「正直な話…めちゃくちゃ苦手です(笑)」と実は不得意だと明かすも、「でも、小さい頃から『ほんとにあった怖い話』が学校で必ず話題に上がっていて、自分もその話題に入りたいというのがあったのと、自分自身も少しだけ怖いもの見たさもあり、“怖い”と思いつつも毎年欠かさず、頑張って見ていました!(笑)」とふり返っている。今回の撮影については、「実際に赤い女がほんとに怖く、お話自体もすごく怖いので、私自身、家に一人でいると、赤い女を探してしまいます(笑)。どこかにいるんじゃないかなと…。撮影期間中はずっと警戒しています(笑)」とドキドキの撮影だそうで、「本当にこういう経験はしたくないなと思います。護身術、学ぼうかな…(笑)」とコメントしている。土曜プレミアム「ほんとにあった怖い話 20周年スペシャル」は10月12日(土)21時~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2019年09月12日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、投稿いただいた体験談から、飼い猫がした謎すぎる行動……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 24何かがいる部屋恐怖度(P.N ボンタンアメ・女性)13~14年前のことです。今は亡き、先代の飼い猫ちゃんが尿管結石になりました。無事手術を終え、しばらく通院生活となりました。当時、大きな1軒家の貸家に住んでいて、全く使用してない部屋があったので、その部屋でケージに入った猫と一緒に寝ることにしました。その夜のこと。午前2時頃、突然ケージの中の飼い猫の「シャーッ!」という威嚇の声で目が覚めました。 見ると、ケージと私の間の何も無い床を見つめて、全身の毛を逆立たせてすごい形相で威嚇してるのです……!威嚇がどんどん激しくなり、怖くなった私は「ちょっと来てー!」と、別部屋で寝ている同居人を大声で呼びました。 同居人はすぐに部屋に飛んできてくれ、私は事情を説明しました。その間も猫は何もないフロアーの一点を見据えたまま、ずっと威嚇&興奮し続けています!すると同居人が、何を思ったかケージから猫を抱え出し、その場所に猫を置こうとしたんです……!その瞬間!猫は「ギャーッ!!」と叫んで暴れだし、「ここに置かれてたまるか!」とばかりに、その場所から離れようとピョーン! とジャンプして、同居人の手を引っ掻き逃げました!!それと同時に、同居人もパニックになって「うわーーーーっ!!」と一目散に部屋を飛び出してしまいました。残された私は呆然…。その後、得体の知れない怖さを抱えたままではありましたが、とりあえずの対処法として、 ケージの真上とその床の場所に粗塩を盛って飼い猫をケージに戻し、私も布団に戻って休むことにしました。盛り塩をした後、飼い猫は朝まで落ち着いてましたが……不思議なあの夜の出来事はいったい何だったのでしょう?私を置き去りにして一目散に逃げた同居人の後ろ姿も含め…未だに忘れられません。知ってしまった犬養さんのつぶやき猫ちゃんには視えてたんだよ……猫は目がいいからね。きっと、人間には見えないものが視えてたんだろうね~。もしかしたら、動物は優しいから、大好きな飼い主さんを頑張って守ろうとしていたのかも。同居人のことは……ひとまずそっとしておこうか。お家に勇敢な猫ちゃんがいると、悪い霊もうかつに近寄れないかも知れないねー。その場合は番犬……じゃなくて、番猫って呼べばいいのかな?霊はどこにでもいて、心の隙間に入り込みます。みなさま、ご用心して下さいね―――by犬養ヒロ
2019年09月08日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、投稿いただいた体験談から、不運続きの女性は下着が……!?文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 23裏返してはいけない…恐怖度(P.N さなえ・女性)1年ほど前なのですが、とにかく運が悪い日がありました。自分がしでかしたというより、自分に影響があるトラブルが各所から湧いて襲いかかってくるような感じ。仕事でも10年以上前の商品についてのクレームが来たり、かなり進んでいたプロジェクトでトラブルが発生したり、ついでにPCまで壊れてもう最悪……。その日はとにかく疲弊して、ボロボロになって終電で帰りました。やっとご飯を食べられて、ひと息ついてお風呂に入ろうとした時、服を脱いでいて、はっと気が付きました。なんと…! パンツが表裏逆だったんです!こんなこと生まれてこのかたなかったので、びっくりしました。タグが外に出ていた感じです。ヤダヤダ……と思ってその日は終わりました。後日、仕事で占い師の方に会う機会があったのですが、開運するにはどうすればよいかを聞いていると、「下着を替えないと運がものすごく下がるから気をつけたほうがいい」と言われ、そういえば先日こんなことがあったと報告したら……「女性は股から運気を吸い込むから、下着が逆なら不運を吸い込んでしまったんじゃないかしら」と、言われました。もしかしたら、パンツが元凶だったのかも…!?それ以降、不運に見舞われないように「下着の表裏」はきっちり気をつけています。知ってしまった犬養さんのつぶやき女性は股から運気を吸い込む…! えええー! そんなシステムになっていたの~~!! うーん、そう言われると下着と運気って関係してるのかも知れないね~。「恋をしたければ、パンツを新調するべし」っていう格言を前にどこかで聞いた事があるよ。そうすると、男性の場合は一体どこから運気を吸うんだろう? 象さんみたいに…? いや、あれは鼻か。とにかく、みんなも裏表には気をつけて! ついでに前後ろにも気をつけよう! キメたい日には、勝負パンツで運気UP!霊はどこにでもいて、心の隙間に入り込みます。みなさま、ご用心して下さいね―――by犬養ヒロ
2019年09月05日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、投稿いただいた体験談から、旅先で乗ったバスに起きたハプニング……!?文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 22送迎バス恐怖度(P.N 春日・女性)これは数年前、私が和歌山に旅行に行った時のことです。夏休みを利用して、友達と二人で海に行こうという話になり、近場の関西圏の白浜というところに、2泊3日の予定で行くことにしました。当日、最寄り駅からホテルまでは送迎バスがあり、乗車時間まで待機をしていました。その日はとても暑かったので、大きな荷物を持ち汗だくでバスを待っている姿がかわいそうに見えたのか、運転手さんが「まだ時間には早いけど、乗ってください」と、声をかけてくれました。「よかった……!」私達は喜んでバスに乗り込みました。その時、なぜだかわかりませんが、運転手さんがしきりに私達の後ろをのぞきこんでいたのを覚えています。しばらくして出発時間になり、バスは目的地のホテルへと向かいました。バスは何か所かに寄りながら、最後に私達の泊まるホテルへ着くコースでした。たくさんのお客さんを乗せたバスは 1か所、2か所と止まるたびに、数名ずつお客さんを降ろしていきます。その後、バス内には私と友達だけになり、ようやくホテルへ到着しました。私たちが、運転手さんに「ありがとうございました」と元気にお礼を伝えてバスを降りようとすると…運転手さんが「あれ? お連れの方は?」私は「いますけど?」と友達と顔を合わせて笑いました。運転手「いや、もうひとりの方ですよ。 来られた時、3名でしたよね?」私達「いえ、2名ですよ」運転手「いいえ、もうひとりいましたよ、後ろのほうに」運転手さんは、誰を見たのでしょう…。知ってしまった犬養さんのつぶやき運転手さん、見ちゃったね……。霊って暗くて寂しいお墓みたいな場所にいるかと思いきや、真夏の満員バスの中にもいるのか~。お友達と旅行なんて楽しそうだから、霊も一緒に夏を満喫したかったのかも知れないね~。和歌山の白浜ってきれいな海と温泉があるリゾート地で、子どものころ夏休みに行ってたんだけど、ステキなところなんだよね~。そりゃぁ霊も一緒に憑いていきたいと思うよ、うんうん。霊はどこにでもいて、心の隙間に入り込みます。みなさま、ご用心して下さいね―――by犬養ヒロ
2019年08月23日Instagramで大人気、ニシカタさんの出産エピソードをご紹介!入院後、4時間ほどで無事にスピード出産したニシカタさん。 出産後、乗り越えるのに超ド級の勇気がいる壁が待ち受けていました。 あんなに勇気振り絞ったのはしばらくぶりでした。 今だからマンガで楽しく描けますが、当時はほんっとに穴が爆発して、縫ってある糸も弾け飛ぶんじゃないかとビクビクしてました(笑)!本当に怖かった……!!!いま臨月で便秘気味の方! 産後は早々に便秘薬もらうことをおすすめします……!ニシカタさんのマンガはInstagramで更新中!ぜひチェックしてみてくださいね♪ ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 この投稿をInstagramで見る ニシカタさん(@c_nishikata)がシェアした投稿 - 2018年 6月月12日午後2時22分PDT 監修/助産師REIKO著者:イラストレーター ニシカタ2018年1月、長女を出産。インスタで出産、産後、育児レポートマンガを更新し、人気に。ゲームと海外ドラマとデパ地下が好き。
2019年08月23日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、投稿いただいた体験談から、祖母と寝ていた少女が、早朝に目にした不思議な光景……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 21最期の時恐怖度(P.N ザビの妻・女性)私が小学4年生の時に、父方の祖母が体調を崩してしばらく一緒に暮らしていた時の話です。おばあちゃん子だった私は、祖母と同じ部屋で寝起きしていました。 ある朝、早朝4時から5時頃に、すごい地震で目が覚めたました。地響きと共に、ドライアイスのように霧がモクモクと部屋中に立ち込めていて「火事?!」と、パニックになっていたら、目の前に突然! 祖母の母が現れたのです……!私にとってはひいおばあちゃんとなりますが、現れた曽祖母は、祖母の枕もとに座って祖母をじぃーっと見つめていて、「亡くなっているはずのひいおばあちゃんがなぜいるの?!」とビックリしました。曾祖母は、祖母の寝顔をひとしきり見つめた後、また霧と共に消えてしまいました…。祖母はそれからすぐに容態が急変し、ひいおばあちゃんが現れて二週間後に亡くなりました。私は亡くなる時はひとりだと思っていましたが、もしかすると‟一番想ってくれている人”が迎えに来てくれるのかな? と今は思っています。「自分の時は誰が迎えに来てくれるんだろう…」そう思うと、少し楽しみでもあります。知ってしまった犬養さんのつぶやき地響きと霧と共に…!! ひいおばあちゃんの現れ方がカッコイイ~!! やっぱりお迎えってあるんだねー。ご先祖様たちは一族みんなで、「あの世から自分の子孫たちを見守って応援してくれてる」っていうもんねぇ~。もしかしたら、ひいおばあちゃんはご先祖様みんなの代表で現れてくれたのかもしれないよねー。ご先祖様に見守られてるなら安心感があるけど、いったい何人ぐらいいるんだろうね…? もしトイレの中まで見守られてるんだったら、ちょっと嫌だな…。霊はどこにでもいて、心の隙間に入り込みます。みなさま、ご用心して下さいね―――by犬養ヒロ
2019年08月13日こんにちは、なきりエーコです。今日は、語彙(ごい)がまだ少ない子どもが一生懸命伝えようとした言葉をスルーしそうになったお話です。まだ長男が幼稚園に通っていたころ、クラスでかけっこをしたのですが…。■早く走れないのは靴のせい? 子どもの主張こう言われて即座に「自分の足の遅さを靴のせいにしちゃダメでしょ」とか思ってしまいました。しかし…以前、知り合いのママさんに「靴があってないとよく転ぶ」と教えてもらっていたことを思い出しました。そういや最近、よく転ぶ…と思ってハッとしました。■子どもの言い分をスルーしなくてよかったえ!? 靴ってメーカーによってサイズが若干違うの? 全部同じかと思ってた!このとき、はじめて知りました。子どもなりに紡ぎ出した言葉だったのかもしれません。危うくスルーするところでした。難しいけど、読み取るって大事なんだなぁ…。いままで子どもの言葉には耳を傾けていたつもりなんですが、もっと意識しておこうと反省しました。
2019年08月09日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、投稿いただいた体験談から、留守番をしていた少女が体験した奇妙な現象……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 20帰宅した母恐怖度(P.N とんぺいちゃん ・女性)自分がまだ子どもだった頃の出来事です。夕方、居間でテレビを観ていたら、母の車の音がしたので「あ、お母さんが帰って来た」と思い、そのままテレビを観てました。そして、いつものように母が玄関の引き戸をガラガラと開け、いつものように買い物袋をドサッとテーブルの上に置く、一連のルーティン音をハッキリ確認しました。そして「お母さん、おかえり~」と戸を開けると、 そこには母の姿はなく……、テーブルの上には買い物袋もなく……、引き戸も閉まったまま……。シンとした静寂だけがありました。「うそっ!!!???」と思い、すぐさま台所に居た祖母のもとへ走り、「お母さんは? 今帰って来たよね? 音がしたよね!?」そう祖母に話しかけたら祖母は、「へ? 何も聞こえんかったよ? まだ帰って来てないはずだけど?」と……。速攻、外へ母の車を確認しに走りましたが、そこには母の車も誰の車も無かったのです……。30年以上経った今でも、昨日のことのようにハッキリとおぼえています。知ってしまった犬養さんのつぶやき奇妙な話だね~。これぞ白昼夢か~。もしかしたら、次元がちょっぴり歪んじゃったのかも知れないよね~。そう言えば前に、うちでも似たようなことがあったんだけどね、子どもが学校から帰って来る時間帯に「ピンポーン」とチャイムが鳴るから、いつものように「おかえりー!」とドアを開けたら、誰もいないんだ…。その次の日も、その次の日も、そんな日が3日続いて、不思議な事もあるもんだ…と思っていたら、お隣のママさんが教えてくれたんだけど、近所の子どものいたずらで「ピンポンダッシュ」が流行っていたらしい。まさかお母さんもダッシュして……?? そんなに足の速いお母さんも怖いな……。霊はどこにでもいて、心の隙間に入り込みます。みなさま、ご用心して下さいね―――by犬養ヒロ
2019年08月04日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、投稿いただいた体験談から、アイロンがけ中の女性が目撃した不気味な物体のお話……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 19白い脚恐怖度(P.N りり ・女性)ある夏の暑い日のことです。エアコンもないなかでアイロンがけの苦行中……ふと上を向いて、ギョッとしました。前方にある白い空気清浄機の隣に、突如、白い脚(膝の少し上まで)が1本現れたのです!!その脚はものすごく大きく、すね毛は無く白くのっぺりしていました。大雑把な推定ですが、もし身体があるとすれば、身長2mを超えるくらいじゃないと大きさが合わない。どうしていいかわからず「見なかったことにしよう」とそのままアイロンを続行しようとしたのですが、そんなものを無視できるはずもなく……どうしてもその「1本脚」が気になって、思い切ってアイロンを置いて顔を上げて見てみると……。唐傘お化けのような「一本脚」は跡形も無く消えていました。 確かにそこに、ついさっきまであったのに…!? どう考えても、見間違えではないのです。あの白いのっぺりとした足の質感……例えるなら日が経ってない水死体のようだったと、と考えていたら、ふと、我が家の土地に以前住んでいたご家族に、入水自殺者がいたことを思い出しました。でも、以前住んでいたご家族の方に、そんな大きな体格の方はいなかったはずなのですが。知ってしまった犬養さんのつぶやき突然、そんな巨大な大根足が現れたら嫌だな~。でもこのお話は、なんだか前の住人と関係していそうな感じだよね……。水死体って膨張するらしいから、もしかしたら……ゾッ。でも、巨大な「激臭を放つオヤジの脚」とかじゃなかったからまだよかったのかもしれないよね……。夏の暑い日にアイロンかけながら、むわっと強烈な足臭なんて嗅がされたら、気絶でもしかねないもんねー。とにかく消えてくれてよかったよ~、うんうん。霊はどこにでもいて、心の隙間に入り込みます。みなさま、ご用心して下さいね―――by犬養ヒロ
2019年07月27日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、投稿いただいた体験談から、少女にだけ見えた恐怖の存在……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 18小人が襲ってくる…!恐怖度投稿者・ティアラさん・女性私は赤ちゃんの頃からの記憶があり、子どもの頃から他の人には見えないものが見えていました。不思議なものを見るたびに、「ホラッあそこにいるでしょ!?」と言っていたので、心配した母に神社に連れて行かれて祈祷されたこともあるのですが、宮司さまに「この子は悪魔が取り憑いているわけではなく、普通の人より勘が鋭く見えないものが見えているだけ」と言われたそうです。子ども時代に住んでいた家では、この世の者ではない悪霊のようなものが家に入ろうとしている影や音が聞こえていたため、たびたび夜中に起きてパニックになっていました。特に一番怖いのが、寝室の窓を開けようとしている小人のようなもの(私はゴブリンと呼んでいます)。それはかわいい感じではなく、恐ろしい形相で、寝室の窓を開けようと何匹も窓に張り付いているのです。私は必死で「ママ、アレ?? 小さなお爺さんみたいな人が窓を開けようとしてる!」「入って来てもいいの!? 無理矢理開けようとしていて怖い!!」と母に説明していました。部屋の下からミシミシ凄い音がしているときもあり、「ママ!! この音大丈夫なの!? 怖いよ!!」と、しょっちゅう泣き叫んでいました。母は私が騒ぐたびに、「大丈夫よ! 下で大きな音がするのは、お父さんが家に入ろうとしている怖いものをやっつけている音だから安心して寝なさい」とか、「窓を開けようとしても、鍵がかかっているから入れないから平気よ」 と言うのですが、寝室の窓の鍵のロックは今にも小人に開けられそうになっていて、私はもう「鍵が開きそう!! ママ!! 悪いお爺さん入って来るーっ!!」と大騒ぎして、最後は決まって「ギャーッ!!」と叫んで失神したようになって眠っていたそうです。私は自分が、「ギャーッ」と、叫んでいた所までは覚えています。でも、母は見えていないことに気付いてからは、また祈祷に連れて行かれたくないので、見てもあまり言わないようにしていました。知ってしまった犬養さんのつぶやき小人、怖っ…!! 家にいっぱい来られたら嫌だな~。しかも怖い顔のゴブリンって…見ただけで誰でもパニックになりそう~。もしそんなのが来たらどうしよう!? とりあえず家には侵入して欲しくないよね~。あなたならどうする?1.「勝手に入らないでくれませんか?」とお願いしてみる。2. 見なかったことにして寝る。3. 犬や猫に守ってもらう。4. 殺虫剤で撃退する。私なら咄嗟に4番を選んでしまいそう~。掃除機で吸ったら出てきそうだもんねー。ほうきで掃き出すのはどうだろう? もう来れないように家中に罠を仕掛けるといいかも!?あれ……? なんだかGが出た時の対処法に似ているな……。霊はどこにでもいて、心の隙間に入り込みます。みなさま、ご用心して下さいね―――by犬養ヒロ
2019年07月15日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、投稿いただいた体験談から、家にひとりでいるときに起きた不思議な体験……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 17霊の通り道知りたくない度P.N りり(仮名) (年齢 ヒミツ・女)の体験談以前から「?」と思う事がたまーに起きていたのですが、日中の在宅時の出来事です。PCで映画鑑賞中に、突然! ストーリーとは関連のない “寝息” が近くで聞こえ始めたので、ビクッとなりました! その時、家には私以外は誰もいませんでした。「聞き間違え? 何か別の音?」と思い、観賞中の映画をストップして、聞き耳を立てると、やはり “寝息” が聞こえてきます。 しかも、と~っても気持ちよさそうに寝ている寝息……。 しばらくすると、“寝息” は2分ほどで聞こえなくなりました。その2日後の夜中のことです。娘が就寝中、「誰かが部屋のドアを開けた」そうなのですが、家族に確認しても、誰も開けてないのです……。娘本人は「夢だったのかな? でも起きているつもりだったんだけど……。寝ぼけたのかな……?」と言っていました。そんな奇妙な出来事がいろいろ続いていて、怖いので知人(神事にかかわる家系の女性)に相談すると、「家に榊の木、植えてない?」と聞かれました。家には、神棚に供える榊の木を植えているのですが…、「家の裏にも榊の木、無い?」と聞かれたので、家の裏を見に行くと……、知らなかったのですが、小さくて細い榊の木がありました。知人は、私の家を知らないのに、「きっとね、通り道になってるんだよ。通るだけだから榊の木を月一くらいで清めておけば大丈夫だと思うよ」そう言って「塩と酒と米を少量撒く」という、清めの方法を教えてくれました。すぐお清めをしたので、もう当分怖い出来事は起こらないと信じたいです……。知ってしまった犬養さんのつぶやき霊が家の中を通り道にしてるってことー!? しかも家の中で“寝息”立てて寝てるって…! 夜中に“部屋のドアを開けた”のも霊の仕業だったら、もう同居状態になってるのかも!? それは困るよねー。やっぱり霊だからって、勝手に住みつくのは図々しいと思うわ~。せめて住むなら、家賃は払ってもらわないとー!この際しっかりお清めして追い出したほうがいいだろうね! 榊の木もてんこ盛りに植えとこ!! 図々しい霊でもわかるように「私有地につき、断固侵入お断り!」って看板出しておけばいいと思うよ!霊はどこにでもいて、心の隙間に入り込みます。みなさま、ご用心して下さいね―――by犬養ヒロ
2019年07月05日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、クリーニング店にかけた1本の電話から始まった不思議な体験……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 16電話対応知りたくない度(P.N かべすみママ 44歳・ 女)の体験談4年前に他界した母が、20年以上前に体験した不思議な話です。いつも利用していた個人経営のクリーニング屋さんへ母が電話をしたところ、クリーニング店の奥さまが電話に出たそうです。母が「後でお店へ伺いたいけど、まだお店開いてます?」と聞いたら、奥さまが「はーい。大丈夫ですよ!」と仰ったので、母がクリーニング店へ行ってみたところ……。お店はやっておらず、クリーニング店のご主人が晩酌中だったとのこと……。母がご主人に、「あら? 今日はお店お休みでした? さっき電話したら奥さまが電話に出て、お店やってるって聞いたけど?」と話したのですが、クリーニング店のご主人、キッと母を見返して、「誰が電話に出たって? うちの家内? そんなはずないよ。家内はこの間、亡くなったんだから!」と言ったそうです……。母は「確かにあの声は奥さんだったよ……」と何度も私に言っていました。まだ亡くなったばかりだったから、奥さまがお店にいてお仕事していたのかな? と思った私と母でした。知ってしまった犬養さんのつぶやきお仕事していたんだろうね……。もしかしたら、旦那さんだけにお店を任せておけないから、亡くなってもまだ「私が働かなきゃ!」って思っているのかも知れないね……。しかしこの奥さんは、働き者でえらいよねー。きっと生前もずいぶん働き者だったんだろうなぁ。ここはひとつ、残された旦那さんにしっかり頑張って働いてもらって、「あら、私が手伝わなくても大丈夫なのね」って、安心させてあげるといいかもしれないね。生きてるうちに「しっかり働いて」、死んだら「しっかり寝る」のがいい。寝ないでウロウロしてたら、他の人がビックリしちゃうからね。霊はどこにでもいて、心の隙間に入り込みます。みなさま、ご用心して下さいね―――by犬養ヒロ
2019年06月28日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、真昼に起きた怪現象……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 15真昼の怪現象知りたくない度(P.N こぶたちゃん 47歳・女)の体験談今からもう15年ほど前になります。K県のアパートの2Fに主人と先代の猫1匹と住んでいました。ある日の午後、ふと畳の部屋を覗くと いつものように飼い猫が、畳んである布団の上にチョコンと乗って眠っています。何の気なしに猫の側へ近づいたその瞬間……!カーテンレールに掛けてあったハンガーが 突然ブルンブルンと揺れ始めたのです!!ガラス戸はしっかり閉まっていて、 鍵もかけたまんま。また地震でもなく、 とにかくハンガーだけがブルンブルンと勢いよく揺れていて……。私は茫然自失となり、立ちつくしたまま ハンガーが揺れるのをただ見つめていました…。結局20回程は揺れたと思います。ふと我に返り、とにかく猫をこの部屋から連れ出さないとと思い、慌てずに平然を装い、猫を抱っこして畳の部屋から出ました。窓の外はすごくお天気が良くて、それがなおいっそう、先ほどの不可思議現象を 際立たせていました……。知ってしまった犬養さんのつぶやきこれは、いわゆる「ポルターガイスト現象」だよね…! ハンガーが目の前でいきなり激しく揺れ出したりなんかしたら、実際には度肝が抜かれるぐらいビックリする体験だよね~~~!これがもし、夜中の丑三つ時に起こったんなら、近寄って欲しくないタイプの霊だろうねー。でも、このお話からはあんまり「怖さ」を感じないから、きっと自分がいることに気づいて欲しい「霊の自己アピール」で、悪意は無さそうに思うな~。猫がいつも通り気持ちよく寝てるなら大丈夫。ここだけの話、動物には霊が視えているからね…。霊はどこにでもいて、心の隙間に入り込みます。みなさま、ご用心して下さいね―――by犬養ヒロ
2019年06月19日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、これからの海水浴シーズンにゾッとする話……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 14水の底知りたくない度(P.N おたまじゃくし 主婦)の体験談20年前になるのですが―――私が小学生の頃、夏休みの間県に住む祖母の家に滞在していた時の話です。祖母の家のすぐ目の前はとても大きな湖があり、まるで海のようでした。姉と一緒にその湖で泳ぐことにしたのですが、夏休みなのに海と違い、たまに地元の人が通りがかるぐらいで他に泳いでいる人はいませんでした。姉と浮き輪を付けて湖に入ると、水が澄んでいてきれいで足もとで小さな魚が泳いでいるのが見えます。海と違って波がなく、海水ではなく真水なので水の中で目を開けることもできました。私と姉は、水が腰下ぐらいの浅いところで泳いで追いかけっこをしたりしていたのですが、泳いでいるうちに私は姉がいる水際のほうから離れたところまで来ていました。水辺が遠浅だったので安心していたのですが、急に水が深くなっている場所があり、気がつけば足が底に着かずに深くなっていました。さっきまで砂だった水の底は暗い緑色に変わっていて、うっそうとした森のように藻でいっぱいになっていたのです。「ここは深いから岸に戻ろう…!」そう思った時、藻が足首に触れました。その次の瞬間……!何かゾッとするぐらい冷たいものに足首を掴まれて、すごい力で水の中から引っ張られたのです…!水の中に引きずり込まれそうになった時、水の中で自分の足もとを見ると、藻の中からたくさん「人の手」が伸びているのが見えました。そして、恐ろしいことに、藻から伸びた一本の長い手が、私の足首を掴んでいたのです…!私は必死で「お姉ちゃんっ!!」と大声で叫びました!叫んだ瞬間、足首を掴んでいた手が緩んだので、水を蹴って姉のいるほうに行きました。もし浮き輪をしていなかったら、確実に溺れていたと思います。立てるところまで行くと、姉に「水から出よう!!!」と急いで姉の手を引っぱって岸に上がりました。そのことを姉に話すと「足に藻が絡まったんじゃないのー?」と、信じてもらえませんでしたが、後で見ると引っ張られたほうの足首がうっすらと赤くなっていました。その日の出来事を祖母に話すと、こっそり私に言いました。「昔から、この湖に来て入水自殺する人が後を絶たないんだけどね……死体が藻に絡まって見つからないんだよ。だから深いところには絶対に行っちゃぁいけないよ」それ以来、大人になった今でも海や湖が苦手です……。知ってしまった犬養さんのつぶやき浮き輪必須……!!地味にリアルで怖い話だな~。これは実際体験したらガクブルだよねー。もう足を掴んだのはお茶目な人魚ってことにしておこう。いやはや、竜宮城に連れて行かれなくて良かったよ!今年の夏は、混んでてもセーフティーガードがいる賑やかな海とかプールに行くことにするよ。乙女は日焼け止めも忘れずにネ!!手の跡も嫌だけど、シミができるのはもっと嫌だもんね!今年の夏も、Enjoy summer!霊はどこにでもいて、心の隙間に入り込みます。みなさま、ご用心して下さいね―――by犬養ヒロ
2019年05月14日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、木彫りのお守りにまつわる話……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 13木彫りのお守り知りたくない度(ゆりか 27歳・音楽関連)の体験談私が子どもの頃からずっと、実家では猫を飼っています。数年前のある日のことです。当時飼っていた猫が、玄関のドアからスルっと外に出てしまいました。いつもなら外に出てしまっても必ず家の周りにいて、すぐに帰って来るのですが、その日は姿が見えず、家族中で探してもぜんぜん見つからなかったんです。それから、4~5日後のことです。猫はまだ帰らず、みんなとても心配していました。そんな時、ふと見ると、なぜか玄関に続く廊下に掛けてあった木彫りの飾りが落ちていて、一部がまるで割られたみたいに不自然に欠けていました。「いつの間に落ちたんだろう……。今まで一度も落ちたことなかったのに」それはバリ島に行ったときに買った、わりと大きな木彫りの魔除けの顔で、しっかりと壁にかけられていたので、よほどの大地震でも起こらない限り、落ちるはずがないのです。「あーあ……気に入ってたのに。直せるかな~」と廊下に置いておきました。その翌日のことです。家の側面の玉砂利のところで、行方不明になった猫が倒れているのが見つかったのです……!「どうして…こんなところで…?」猫は死んでいて、その身体はすでに硬直していました。身体に傷は無く、田舎なので事故にあったとも思えません。死んだ原因はわからず、とてもかわいがっていた猫だったので、家族中が悲しみに沈みました。後日、猫の葬儀をして手厚く葬りました。葬儀を終えた後、猫が死んでいた場所にお花を置いていると、ふと気がつきました。猫が死んでいた場所は、木彫りの魔除けが掛かっていたところの、ちょうど正面だったのです。ただの偶然なのか気になって、調べてみると……。その飾りは「ボマ」というバリ島のヒンズー教の魔除けで、神聖な場所を守る役割があるとのことでした。その「ボマ」は遺体を火葬場まで運ぶための輿に付けるものでもあるそうです。そのとき、ふと思いました。「もしかしたら…、うちに何か悪い災いが起こるはずだったのかもしれない。猫は死んでしまったけれど、もしかしたら家族をボマが守ってくれたのかも知れない……」その木彫りの飾りは、いまでも実家に大切にとってあります。もう壁には掛けていませんが。
2019年05月05日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、天井にまつわる不思議な話……。あなたの家は大丈夫?文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 12天井に潜む者知りたくない度(P.N ゾンビちゃん 女 主婦)の体験談友人のT美が結婚して、子どもができたので新居を購入した。購入した家は築年数が20年越えの中古物件だったが、T美はその家がとても気に入った。T美夫婦がその中古の家に引っ越してからのことだ。その家に住み始めてからしばらくして、床の間がある部屋の天井の隅に、5㎝ぐらいの一枚の小さなお札が貼ってあることに気がついた。薄汚れて天井の木の色と同じ色になっているからわからなかったが、かなり年期が入っている。天井の埃を払おうとしただけで、はらりと剥がれて床に落ちた。「なんでこんなところにお札が? 古くて汚いから、何の効果も無いでしょ」T美はそう思って、そのままゴミと一緒に捨てた。その翌日から、不思議なことが起こった。その部屋でT美が昼寝をしていると、奇妙な夢を見た。あのお札が貼られていた天井の板を外して、黒い影のような人が逆さまになって頭だけ出して覗いているという夢だったのだが、あまりにもリアルな夢でビックリして目を覚ますと、じっとりと嫌な汗をかいていた。T美は「変な時間に寝ちゃったから、気味が悪い夢を見ちゃったのね」そう思って気にしないようにした。その翌日の昼間、T美が部屋の掃除機をかけている時だった。ふと見ると、あのお札が貼られていた場所の天井の板が10cmほどずれて、隙間が開いていたのだ。「何でこんなところが開いているの…」会社にいる夫にメールで聞いてみたが「知らない」という。天井の板は薄く、簡単に手で持ちあげることができた。T美は、「天井がが勝手に開いてるなんて気味が悪い…」と思いながら、転ばないように慎重に脚立に乗って天井の板のずれを直した。その時T美は妊娠7か月だったので、お腹の赤ちゃんのストレスになるようなことは極力考えたくなかった。しかし、その日の夜―――。T美が寝ていると突然、金縛りが起こったのだ。頭の中に金属音が響きだして、声が出せず体は動けなくなり、隣で寝ている夫に必死で助けを求めようとするが、身動きひとつできない……!そしてなぜか目をつぶっているはずなのに、T美の頭の中にあの床の間の天井の映像が映し出された。それが夢なのか現実なのかわからないままに、天井の板がズズズズズ……とゆっくりと動いて、その開いたほんの10㎝ほどの隙間からズルズル……と黒い影のような手が出てくるのが見えたのだ!その手は異様に長く、2本の手が出た後にぬぅっと頭が出たかと思ったら、何かを探しているようにギョロギョロと目玉を動かしていた。ズルズル……と今にも出てきそうだったその時―――ピクンとお腹の中で赤ちゃんが動いた。その瞬間……! 不思議なことが起こった。黒い影は一瞬で消え、金縛りが解けてT美はハッ! と目を開けた。床の間の天井を見ると、やはり隙間が空いていた。「今見たのは、夢なんかじゃない……!」T美は急いで夫を起こして、すぐに天井を閉めてくれるように頼んだ。寝ている所を叩き起こされた夫は、T美に言われるままに天井を閉めた。その日の朝、T美は近所の氏神様を祭っている神社に行ってお札をもらいに行き、家に戻るとすぐに、もともとお札が貼られていた同じ場所に貼った。それ以来、天井が開くことは無く金縛りにも一度もあっていないらしい。その後、無事に元気な子が生まれた。現在―――。T美は子守で忙しいので、天井にまだいるかもしれない霊のことなど、もはやどうでもいい様子だが、今でも天井にはしっかりとお札が貼られている。
2019年04月28日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、ドアスコープにまつわる恐怖……。あなたの家のドアは大丈夫?文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 11ノックする男知りたくない度(かとりせんこう 女 会社員)の体験談Y美がそのアパートに引っ越したのは、就職が決まったので、会社にほど近い場所に住んだほうが通勤が楽だと思ったからだ。都心に近いのに、築年数が古いせいか周辺アパートより家賃が割安だったところが気に入ったらしい。Y美の部屋は2階の一番端の日当たりの悪い部屋だったが、どうせ昼間は仕事でいないので、そんなことは気にならなかった。住んでしばらくは、何事も無く普通に暮らしていた。住み始めて1か月目のことだった。夜9時頃だろうか。Y美が部屋で、チューハイを片手にコンビニで買ったサラダを食べながら、テレビを見ていた時だった。「コンコン」部屋のドアをノックする音が聞こえた。「誰よ、こんな時間に」と思ってドアののぞき窓を見ると、誰も映っていない。ドアを少し開けて廊下のほうを覗き込むと、顔は見えなかったが、帽子をかぶったトレンチコート姿の男が隣の部屋をノックしているのが見えて、そのままそっとドアを閉めた。「なんだ、お隣か。こんな時間に訪問するなんて非常識な」きっと新聞の勧誘か何かだろうと思った。しかし隣が留守だったのか、しばらくするとY美の部屋のドアをノックする音が聞こえた。「コンコンコン」今度は本当に自分の部屋のドアを叩いているが、ドアまで行って勧誘を断るのは面倒くさかったので居留守をしていると、しばらくしたら諦めたのか、音は止んだ。その次の日の夜の事だった。「コンコンコン」またノックの音が聞こえる。どうやらまた隣の部屋をノックしているみたいだ。「チャイムがあるんだから、ノックしないで鳴らせばいいのに……」と、Y美は不愉快に思った。しばらくすると、やっぱりお隣が留守だったのか、今度はまた自分の部屋のドアがノックされた。なんてしつこい勧誘だ。どんな奴か見てやろうと、ドアスコープに目を近づけて外を覗いた。おかしな事に、真っ暗で何も映っていない。そしてまた、「コンコンコン」とドアを叩く音がした。Y美は思った。「わかった! 勧誘の奴、指でドアスコープを押さえてるんだ!」そう思ったので、腹が立ったY美は「しつこいですよ! うちはお断りなんで!」そう文句を言いながらドアを開けると、あの帽子を被ったトレンチコートを着た男が立っていたのだが、その顔を見て愕然となった。その男には顔がなかった。正確には顔の部分が真っ黒のブラックホールのように影になっていて、目や鼻や口というパーツが何もついていなかったのだ。それを見たY美は咄嗟に今まで感じたことのない危険を感じて、反射的に素早くドアを閉めて鍵をかけた。ドアを閉めることに成功はしたが、たった今自分が目にしたものへの恐怖で心臓は早鐘のように打ち、手が震えていた。今、自分の見たものは何だったのかわからないが、ひとつだけわかったことがあった。アイツはY美の部屋のドアスコープを指で押さえていたのではなかった。ドアをノックしながら、ドアスコープを反対側から覗いていたのだ……!「コンコンコン」またドアがノックされて、Y美はすくみ上った。とてももう一度、ドアスコープを覗く気にはなれない。きっと覗いたら、また真っ暗な事は簡単に予想が付いた。「コンコンコン」「コンコンコン」「コンコンコン」しばらくドアはノックされていたが、放っておいたら音は止んだ。きっと諦めたんだろう。30分ほど経っただろうか、勇気を出して恐る恐るドアスコープを覗いてみると、今度こそ、外には誰もいなかった。翌日、ゴミを出しに行く時に隣の部屋の人に会ったので、「夜に新聞か何かの勧誘の人が来てドアをノックされませんか?」とそれとなく聞いてみた。そうしたら、信じられないことに、「そんな人は今まで来たことがない」と答えたのだ。隣の家の人も夜は部屋の中にいるはずなのに、なぜノックの音が聞こえていないんだろう…?その後も時々、ドアをノックする音がしているそうだが、Y美はその部屋に2年暮らし続けている。初めは吃驚したが、今では実害も無いので無視しているらしい。「事情はわからないけど、きっと顔が無いから家に帰れなくて、ずっと自分の家を探して彷徨ってる幽霊だと思うわー」と、今ではすっかり慣れっこで気にもならないのか、他人事のようにY美は言った。
2019年04月20日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、ラブホテルにまつわる恐怖……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 10ラブホテル知りたくない度(肉団子 男 会社員)の体験談友人Aが昔、付き合っていた彼女とラブホテルに行った時の話です。その日、Aはまだ付き合って日が浅いR香とデートを楽しんでいた。レストランで食事した後、もっとたっぷり楽しむために、飲み屋街の外れにあるラブホテル通りに向かったらしい。金曜日の夜だったせいか、どこも満室だったのだが1部屋だけ空いている部屋があった。二人ともワインを少し飲んでいるせいか、酔いも手伝ってお互いに気持ちが盛り上がっていたので、今夜はたっぷりと楽しむ気満々だった。部屋の内容なんてどうでもいい。Aの頭の中は、これから繰り広げるであろう情事についての楽しい妄想でいっぱいだった。フロントでルームキーを受け取るとR香と手をつないで部屋に向かった。部屋について、ドアを開けた途端、一瞬、湿気ったカビ臭い匂いがした気がしたが、次の瞬間には鼻が慣れたのか気にならなかった。部屋に入るとベッドの周りの壁が一面赤色で、雰囲気はなかなか悪くない。SMを連想させる部屋でAのテンションが上がった。さっそくR香を裸にしてに襲いかかりたい気持ちになったが、ガツガツした男だと思われたくないので、ひとまずは「一緒に入る?」と、お風呂に誘ってみた。R香は恥じらっているのか、「私は後でいい……」と言った。オレの前で裸になるのが恥ずかしいんだろう、かわいい奴だ。どうせ後から全身隅々観察させてもらうんだが。Aはそう思って顔がニヤつくのを隠すために、風呂場へ向かった。風呂場はわりと広めで大人っぽく、全面真っ黒のタイルだった。ボタンを押すと自動で浴槽にお湯が溜まるらしい。すぐに湯が溜まった。Aはウキウキと服を脱いで、浴室のシャワーの蛇口をひねった。今日は1日中外を歩いたし、これからRと楽しむんだから念入りに洗っておかなきゃな。と、シャワーを浴びながら思った。頭を濡らして、シャンプーが終わった時だった。下を向いてシャワーの水で頭を洗い流していると、背後に人の気配を感じた。「R香も入るのー?」R香は答えず、「ちゃぽん……」と、湯船の中で音がした。R香の奴、さっき風呂に誘ったは時は恥じらっていたけど、気が変わって一緒に入りたくなったんだな。Rが本当はHが好きな女だということは知っている。普段は大人しいタイプだけど、ベッドの中ではけっこういやらしい声を出すからな……。そんなことを思いながら、顔をあげて目の前の鏡を見ると、湯船の中に、顔の半分までお湯につかってこちらを見ているR香が映っていた。…だが、よく見るとそれはRではなく、酷く痩せた知らない女だった。その湯舟は透明な湯のはずなのに、赤い血で染まっているように見えた。その女と目が合った瞬間、Aは全身の血がサーーーーーーーッと引くのがわかった。知らない女が湯船の中にいる。できれば目の錯覚であって欲しかったが、その女のは目の前にいて、その目を見れば、ひと目でこの世の人間ではないとわかった。恐らく、この部屋で何かがあって、死んだのだろう。もしかしたら、この部屋の雰囲気からして、行き過ぎた酷いプレイが行われたのかも知れない。そんなどこから来たのかわからない根拠の無い想像が、なぜか一瞬頭の中にリアルに浮かんでゾッとした。Aは恐怖に襲われながらも裸で浴室から飛び出して、濡れた身体を拭きもしないで、とにかく大急ぎで服を掴んで着ながら、「R香!この部屋ヤバイ! 今すぐ出よう!」と、叫んだ。しかし、また返事は無かった。赤い部屋の中に、R香の姿は無かったからだ。その時、ようやくAは気がついた。R香が部屋の中に入った途端、何か様子がおかしかったのは、恥じらっているからではなかったのだ。恐らくR香は部屋に入ってすぐ、あの女の霊に気がついて、Aを見捨てて逃げたのだ……!Aはその後、ひとりでそのホテルを出て終電に乗るために駅に向かった。髪の毛から水が滴っていたが、その水には少し涙も混じっていたかもしれない……。その後AはR香とそのまま破局し、Aは未だに彼女がいない。今では飲み屋の女の子に「あの時、お風呂にいた女の人と付き合えばよかったかなー」と、あまり笑えない話をネタにして口説いているが、まだ誰も一緒にラブホテルに行ってくれる人がいないらしい。
2019年04月12日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。今回は、ナースコールにまつわるゾッとするお話……。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 8ナースコール知りたくない度(P.N ナースの妹もナース 女 看護士)の体験談看護士の姉が、若かった頃の話です。入院している患者さんに、若くてイケメンの男性入院患者がいたそうです。毎日毎日顔を合わせているうちに、徐々に親しくなり「彼女がぜんぜんお見舞いに来ないけどフラれたの~?」とか、冗談を言い合うぐらいに仲良くなったそうです。姉は美人でサッパリした性格なのでよくモテていましたが、勤め先の病院で患者さんとの恋愛なんてありえないので、その男性患者のことも恋愛の対象としては全く考えていませんでした。でも、その男性患者には恋人がいなかったので、いつも姉の顔を見る度「退院しても会いに来ていい?」とか、「病気が治ったら一緒にどこか行こうよ」と、冗談っぽく笑いながら言ってきて、姉も「退院したらね~」と軽くあしらっていたそうです。姉曰く、本当にちっとも気が付かなかったそうです。いつの間にかその患者が姉に恋愛感情を抱いていたということに…。そんなある日、姉が出勤するとその男性患者の病室がキレイに片付けられていました。予定よりも早く退院したのかと思って先輩に聞くと、「あなたが休んでいる間に容体が急変して、発作を起こして夜中に亡くなったのよ。まだ若いし男前だったのに気の毒よねぇ」つい先日まで、あんなに元気だったのに……。まさか亡くなるなんて……。その患者が亡くなってから数日後、姉の身の回りでおかしなことが起こり始めました。夜勤の時、ずっと後ろから誰かに見られているような、人の視線を感じるらしいのです。でも振り向いても誰もおらず、仕事中なので気にしないようにしていました。そんなある夜のこと。夜中にナースコールが鳴ったので病室にかけつけると……そのベッドは空きになっていて誰もおらず、そこはあの男性患者が生前に使っていたベッドでした。「誰もいないのに、なぜ……?」誰もいないはずのベッドのナースコールが鳴るなんて。壊れているはずはないし……。同じことが、夜勤の度に起こりました。いつも決まって鳴るのは、夜中の三時で、それは偶然なのかあの男性患者が亡くなった時間でした。そんなある夜勤の日、またナースコールが鳴ったので見に行くとその日は様子が違っていました。ベッドの横に、亡くなったはずの男性患者が下を向いて立っていたのです……!「ヒ…ッ!」驚いて姉が立ちすくんでいると、その男性患者がゆっくりと顔をあげ、「……治ったから……一緒に行こう……」笑いながらユラユラと近付いてきたそうです。そして姉の目の前に来たかと思うと、ぎゅうっと、急に胸が苦しくなって、息が詰まりそうになったのです…!「……一緒に……一緒に……」どんどん息が苦しくなっていくので、これはマズいと思い、「……無理!! あなた死んでるから無理!!」力を込めてそう言い返しました。すると、フッと呼吸が楽になり、その患者は一瞬悲しそうに顔を曇らせたかと思うと、すぅーっと消えたそうです。それ以後、夜勤の時に視線を感じることもナースコールが鳴ることも、一度も無くなりました。そんなことがあった姉ですが、「その患者さんはお気の毒だけど、こっちは仕事だからしつこくされてもねぇ~」そう言いながら煎餅をバリバリ食べていて、逞しいなと思いました……。
2019年04月05日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 8リサイクルショップ知りたくない度(P.N おてもやん 女 会社員)の体験談私の友達のK子の話です。K子は独り暮らしのOLで、いつも金欠だった。会社が私服勤務なので、それなりにファッションにも気を遣わなくてはならず、安月給なのに服代にお金がかかるのが悩みだった。できるだけバーゲンでバッグや靴を買うようにしていたが、ちょっとセンスの良い物を買うとお金はすぐに消えていった。そんなK子が、ちょっと前に流行ったとはいえ、高価そうなブランド服を着ていたりする。おしゃれになった理由を聞くと、「新品の服を買うと高いけど、近所に大きなリサイクルショップができて、すごく安いのよー!」と、嬉しそうに言った。もともと買い物が好きなK子はすっかりその店が気に入って、頻繁に通うようになり、服は全てその店で買うようになった。ある時、K子はその店でとても気に入ったワンピースを見つけた。ちょっと古いけれど、状態はいい。着てみると、黒色だから痩せて見える。値段もお買い得価格。すっかり気に入って、そのワンピースを購入した。家に帰ってそれを着て、鏡の前に立ってみると、K子にとても似合っているように思えた。明日さっそく、会社に着て行こう。K子はいい買い物ができて、すっかりご機嫌だった。翌日、その服を着て会社に行くと、心なしか周囲の人に見られている気がする。きっと似合っているのだろう。会社のトイレに行ったときに鏡に映る自分を見てにっこりした。K子は帰宅してからも、そのワンピースを脱ぐ気にならなかった。脱ごうとするのだが、なぜか脱いだ途端に無性に着たくなるのだ。なんだか、このワンピースを着ていると心が落ち着く。食欲も全然わかない。鏡に映る自分をうっとりと見つめながら、「ずっと着ていたい……」とK子は思った。K子は次の日もそのワンピースを着て会社に行った。その次の日も、その次の日も、着て行った。その後、K子は会社に行かなくなった。K子が長い間無断欠勤をしているので、心配した会社の人が実家に連絡したらしい。K子のアパートに様子を見にやってきた母親は、鏡の前でボ――――ッとうつろな目で座っている娘を見て、ギョッとした。「K子ッ……、喪服を着て何やってるの……!」K子に駆け寄った母親は、鏡に映る娘を見て、恐怖で心臓が止まりそうになった。その鏡にはK子ではなく、髪は抜けて歯はボロボロの骨と皮しかない知らない女が映っていたのだ。その女が母親を見てニヤッと笑ったかと思うと、K子が焦点の合わない目で、口をパクパクして言った。「この子のお葬式はまだだよ……」それはK子の声ではなく、この世のものとは思えないような低いしゃがれた声だった。それはほんの一瞬の出来事で、次の瞬間には普通の鏡に戻っていた。K子は精神が弱っていたので、母親に病院に連れて行かれた。その後、母親は気味が悪いので、その服を近所の神社に持って行ってお炊き上げをしてもらった。その服を火の中に放り込むと異様なほどに真っ黒な煙がもうもうと立ち上り、やがて灰になった。K子はその服を脱いでから、すぐに体重も戻って元気になったが、その数日間のことはよく覚えていないそうだ。現在は、実家に戻って近所の制服がある会社に勤めているので、リサイクルショップには行っていないらしい。
2019年03月29日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 7会社に出る霊知りたくない度(P.N カツ男 会社員)の体験談友人のKが転職して、とある企業で働き始めた。その会社は小さくて古い建物ではあったが、一応自社ビルらしい。入社してしばらく経つが、周りの同僚はみな親切で上司も口うるさくない。残業も無いし快適な環境で、いい会社に入れたと喜んでいた。数か月後、上司から初めて残業を頼まれた。その仕事はどうしてもその日のうちに片付けなくてはならなかった。他には誰も残業ができる人はいないらしく、新人のKが断れるはずがない。特にこれと言って断る理由も無かったKは、快く引き受けた。時計の針が9時を指していたが、Kは会社に残って薄暗い社内でひとりで作業をしていた。夜の社内はやたら静かで「今日は、他の部署の人もみんな帰っているのかな?」と、思った。夜の10時を過ぎた頃だった。ようやく仕事を済ませた時、遠くのほうで「カツーン、カツーン……」と、女性がヒールを履いて歩いているような足音が小さく聞こえた。「やっぱり他の部署でも、残業してる人いたんだ」と、Kは思った。帰り支度を済ませて廊下に出ると、非常用の蛍光灯以外は消灯されていてびっくりするほど暗かった。「さすがに暗い夜の会社はいい気がしないな」早く帰宅しようと思い、出口の方向に向かうと……「カツ―ン、カツ-ン」同じフロアに人はいないのに、どこからか、また自分以外の足音が聞こえる。「別のフロアから聞こえるのか……?」なんだか気味が悪い。しかも奇妙なことに、Kが歩き出すと、「カツン、カツン、カツン」さっきより足音が大きくなった。「え……?こっちに向かって来てる?」そう思った時、「カツ、カツ、カツ、カツ、カツ」足音はさっきより早くなって近付いてきた。Kはゾッとして、速足で出口に向かった。するとその足音も……「カツカツカツカツカツカツカツカツカツカツカツカツカツカツカツカツ」速くなって追いかけて来たのだ!他には誰もいないのに、足音は異様な速さでどんどん近づいて来る。「誰かが追いかけてきている……!」足音はとうとうKに追いついて来て、背後まで迫ってきた。急に足音が止んだので、恐る恐る後ろを振り返ると……誰もいなかったので、ほっと胸をなでおろしたのだが、廊下の窓に映った自分の姿を見て、心臓が凍りついた。ボサボサの長い髪、薄汚れた衣服、ボロボロのヒールを履いた女が自分の背中にしがみついていたのだ。どう見ても普通の人間ではなく、見開かれた眼は血走り、半分が飛び出している。「ひぃぃぃーーーーっ!!!」その女と目が合った瞬間、Kは恐怖のあまり気を失った。それからどのくらいの時間が経ったのか、「……大丈夫ですか?」見回りに来た管理会社の人に揺り起こされた。長い時間が経ったように思ったが、実際にはほんの数分しか経っていなかった。管理人さんに自分に起こった出来事を話すと、「このビル、夜は出るって噂なんで早く帰ったほうがいいですよ……」と、数年前にこのビルで自殺があったことを教えてくれた。聞けば、会社の同僚に虐められて毎日残業させられていた女性社員が、社内で首を吊って死んでいたことは社員全員知っているという。そんな事件があったので、現在は残業が少なくなっているそうだ。もしかしたらその霊は未だに成仏できなくて、誰かと一緒に自分も帰りたかったのかも知れないが……「しかしアイツら、それを知ってて俺に残業させたのか」そんな目に遭ったKだが、今も逞しく同じ会社に務めている。勤務条件に不満はないしせっかく入った会社で、転職するのももったいないと思ったらしい。この残業の時に起こったことは、自分だけの胸にしまっているそうだ。「もうすぐ会社に新人が来るから親切にしなくちゃな。すぐに辞められちゃ困るもんな」Kは待ち遠しそうにつぶやいた。
2019年03月23日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 6エレベーターの女知りたくない度(P.N ピョン吉 男 会社員)の体験談友人Eの住むマンションは9階建てで、その上のR階は屋上になっている。ある雨の夜、仕事が残業でマンションに帰り着くころには夜の0時近かった。エレベーターは誰かがこんな雨の日に屋上に行ったのだろうか、R階で止まっていた。ボタンを押すと、9…8…7…とエレベーターが降りてきた。Eがいる1階に降りてきたが、当然こんな時間だから人は乗っていなかった。目の前で、ゆっくりとドアが開いた。雨だから、エレベーターの中の床が濡れていた。Eはエレベーターに乗り込んで、自宅階の9のボタンを押した。扉が閉まったのだが、エレベーターの中は、今までに嗅いだことの無い腐敗臭のような鼻をつく嫌なにおいがする。この異臭を体内に入れたく無いと思ったEは、思わず口もとを手でおさえた。エレベーターが1…2…ゆっくりと動き出したのだが、ふと正面の扉を見ると、Eは恐怖で固まった。扉の透明のガラス部分に、口元を手で押さえている自分の姿が映っていたのだが、その後ろに人が立っていたのだ。正確にはそれは、この世の人ではなかった…。それは黒い服を着た髪の長い女で、Eの真後ろにピッタリと張り付くようにして立っていた。髪から覗くその顔は、半分が何かに押しつぶされたように潰れていて、頭部の一部が欠損していた。Eは恐怖で心臓が止まりそうになった。絶対に振り向いたらダメだと、強く思った。一刻も早くエレベーターから出たかったが、身体がこわばり動くことができなかった。Eの部屋は9階。いつもなら、ものの1分もかからずに着くはずなのに、果てしなく遠く感じた。恐怖で目をそらすことも、唾をのむことさえもできない。その女が崩れた顔で、嬉しそうに笑っているように思えた。「早く9階に着いてくれ……!」心の中で必死で祈った。エレベーターが…3…4…階を通り過ぎた。とにかく今すぐに、エレベーターから降りたい。エレベーターは5階を過ぎた。9階で止まって扉が開いたら、一目散に走って部屋に逃げ込もう。そう思ってじっと気を失いそうな恐怖に耐えた。6…7…8…やっと扉が開く。「9階に着いた……!!!」と思ったら……! エレベーターはどうした事かそのまま通り過ぎ……屋上のR階に着いた。R階で止まると、ゆっくりと扉が開いた。屋上は真っ暗で雨が降っていて、当然誰もいなかった。「誰もいないのに、なぜR階に……?」もう恐ろしさでパニックになりそうだったが、あの背後にいた女がいなくなっている事に気が付いた。急いでエレベーターの扉を閉めて9階のボタンを押した。とにかく、今すぐこの場から離れなくてはいけないと思った。9階のランプがついて、ドアが閉まった。エレベーターがゆっくりと下へと動き出した時に、扉のガラスの向こうの屋上のフェンスの前に、あの女が立っているのが見えた。その時Eは、すぐに理解した。「ああ、あの女はここで飛び降りて死んだんだ……」あの女を屋上に残したまま、エレベーターは今度はまっすぐに9階に着いた。扉が開くと、Eは走って部屋に帰った。後ろで、勝手にエレベーターがまた屋上に上って行ったが、Eは振り返って確認はしなかった。数日後、Eはそのマンションを引っ越した。それからしばらくして、そのマンションで住人が飛び降り自殺があったことを噂で聞いた。雨の降る夜だったらしい。「あの女に呼ばれたんだ……」Eはそう言っている。
2019年03月15日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 5チェーンメール知りたくない度(P.N タタリちゃん 女性 出版業)の体験談昔、「不幸の手紙」というものがありましたが、それと同様に「チェーンメール」というものがあることを知っていますか?最初の発信者はわからないが、どこからか回ってくる。内容は、「このメールを3日以内に3人の人に回さなければ、あなたは不幸になります」これは、出版社で編集の仕事をする知人のIさんが新卒で入社した時に起こった話です。ある日会社に行くと、自分宛に新着メールが届いていました。差出人の名前は、Iさんの名前。はじめは、エラーで自分のメールが戻ってきたのかな? と思ったが、開封すると……、「あなたは祟られました。災いが起こります」「祟りから逃れたければ、3日以内に3人の人にこのメールを転送すること」その時は、それほど気にすることもなく、きっと新手のスパムメールなんだろうと思い、すぐに削除しました。その翌日のことです、同じように会社に出勤してPCを起動すると、また自分宛に自分の名前で新着メールが届いてました。開封すると……。「あなたは祟られました。災いが起こります」「祟りから逃れたければ、2日以内に3人の人にこのメールを転送すること」……と書かれていました。2日も連続で届くと悪戯にしてはたちが悪い。ご丁寧に「あと残り2日」になってるし。会社のメールはセキュリティがしっかりしているはずなのになぜ……。それでもIさんは「チェーンメールなんて、バカバカしい!」と、気にしないようにして、削除しました。3日目会社に出勤して、「まさか、もう来ないだろう……」と、恐る恐るPCの電源を入れると……。「あなたは祟られました。災いが起こります」「祟りから逃れたければ、今日中に3人の人にこのメールを転送すること」と書かれていました。Iさんはゾッとしました。「今日中にって……気持ち悪い!」悪質にもほどがある。「祟られる覚えなんかないんだよ、バーカ!」Iさんは心の中でそう言って、すぐさまメールを削除し、仕事をすることにしました。Iさんの仕事は忙しいので、その日に片付かなかった仕事は、いつも自宅に持ち帰ります。その日も仕事を持ち帰ることになりました。Iさんが帰宅してから、仕事をしようと自宅のノートパソコンを開けた時、夜の0時を過ぎていました。ノートPCにメールの新着通知が届いていました。見ると、自分の名前で自分宛のメールが届いています。まさか、あのチェーンメールが自宅のPCのメールにも……? 会社とは全然関係のない個人のメールアドレスなのに同じメールが……?これはもうおかしい。チェーンメールが流行っているのか?いったい誰の嫌がらせ……!?怖々メールを開くと……。いきなり! 画面一面が真っ赤になってPCが固まりました。「何これ!? 気持ち悪い……!」ゾッとしてすぐにPCを閉じました。もう仕事する気もすっかり失せて、とにかくベッドで布団を被って、何も考えずに寝ようと思いました。その時です。ピロローン携帯にメールが届く音がしました。こんな時間に誰からだろうと思ったら……Iさんは携帯を見て縮み上がりました。あて先を見ると、自分からでした。一体どうやって携帯に……!?プライベートなアドレスは親しい人にしか教えていないのに。震える手で、開封すると……本文は白紙で、何も書かれていませんでした。Iさんが会社の出勤途中に車に跳ねられたのは、その翌日のことです。命に別状はありませんでしたが、全治1か月の怪我で入院しました。Iさんは退院後、すぐに自宅のPCと携帯を処分して買い替え、それ以降おかしなことは起こっていないそうです。Iさんは何かに祟られていたのでしょうか? 真相はわかりません。Iさんの事故とあのメールが関係しているとは思いたくはないのですが……。
2019年03月08日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 4嫉妬深い女知りたくない度★★☆【秋田県・ちーとす 男性 会社員】の体験談あなたはこの世に、「呪い」というものが実在すると思いますか…?友人のAは昔、粘着質なタイプのU子と付き合っていた。U子は付き合ってすぐにでもAと結婚したがっていたが、U子は異常なまでに独占欲が強いタイプでAの行動をすべて把握しておかないと気がすまず、酷く嫉妬深い性格の女だった。そんな性格に嫌気がさして、Aは付き合って3か月でU子と別れた。その後AはU子のことなどすぐに忘れて、明るくて友人の間でも性格がいいと評判のR子さんという新しい彼女を作った。AとR子さんは仲睦まじく、結婚するのが時間の問題だということは、周囲の目から見ても明らかだった。異変は、AとR子さんが結婚して、新居に住んだ頃から起こり始めた。聞けば、R子さんが家の中でひとりでいる時に、人の気配を感じると言い出したらしい。R子さんが夕食を作っている時に、背後に女の霊が立っていたと言うのだ。そのしばらく後、R子さんが妊娠していることがわかった。その時から、家の中で霊を見る頻度は、昼夜関係なく増えていったらしい。その女の霊は、振り向けばいつも背後にいて、恨めしそうな目でR子さんを睨んでいるというのだ。その恐怖とストレスは相当なものだったが、R子さんはAに心配をかけないよう気にしないようにしていたという。そんなある日のこと、R子さんが階段を下りようとしていた時…。その女の霊に背中を押されたという。R子さんは階段から落ちて、お腹の子を流産した。その悲しみは深く、明るかったR子さんから笑いが消えた。おかしなことはそれだけではなかった。その後もR子さんには霊が見えているのか、突然家の中で何もない場所に向かって「許して! 許して!!」と、錯乱して叫ぶようになったそうだ。Aが仕事に行っている間、ひとりで家で過ごすうちにR子さんは、ついに精神のバランスが崩れてしまい、普通の生活が送れなくなった。今、R子さんは、精神病院に入院しているらしい。Aはそんな怪奇現象が起こる原因がずっと解らなかったが、ふと急に嫉深かったU子のことを思い出したという。Aは今、U子がどうしているのかすごく気になったので、共通の知り合いに連絡をとって、U子のことを聞いてみると…U子はAと別れてすぐ交通事故にあって長い間入院しており、ちょうどAとR子が結婚した後に、容体が悪化して亡くなったらしい。U子が亡くなってから何十冊もの日記帳が見つかったのだが、ページを開くと…許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。許せない。全てのノートが真っ黒になるほど「許せない」という文字でびっちりと埋め尽くされていたのだが、亡くなる一日前の最後のページには「許さない」…とひと言だけ書かれていたらしい。それを聞いたAは、U子が酷く嫉妬深い女だったことを思い出した。まさか……U子は別れた後も、Aに執着していたのだろうか。偶然なのか、U子の亡くなった日はR子が流産した日だったそうだ。もしもU子の仕業だったなら、子どもとR子を狙ったというのか……?Aは今、R子さんがいない家でひとりで暮らしている。でも、常に背後に人がいるような気がして、ひとりで暮らしている気がしないという。もしかして……邪魔者のR子さんを追い出したのだろうか?この話は実話なんだけど、読んでも呪われないから安心してね。
2019年03月01日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 3深夜のコンビニ知りたくない度★★☆【P.N チバにゃん・女・会社員】狭いアパートの一室で、独り暮らしをしています。その日は会社の棚卸作業で遅くなり、帰宅する頃には夜の11時を過ぎていました。帰宅前、お腹が空いたので帰り道にあるコンビニに寄りました。買い物を済ませて店を出る時、突然、軽いめまいがしました。「ちょっと疲れがたまっているのかな……?」家に着くと、さっきまでの食欲はどこかに失せていて、それよりも身体がどっと疲れていることに気がつきました。「今夜はもう、さっさと入浴して早く寝よう」と思いました。シャワーを浴びている間のことです。「……?」なぜか急に、人に見られているような視線を感じました。でも浴室は狭いユニットバスで、換気扇がひとつあるだけで窓はありません。「気のせいか……」でもふと見ると、浴室のドアがほんの少し開いていました。「あれ? しっかり閉めたと思ったのにな……」その時はそれほど気にしませんでした。その夜のことです。深夜2時頃だったでしょうか。寝室で寝ていると目が覚めたのですが、「何これ…これって金縛り!?」そう思って、何とか身体を動かそうとしましたが、どう頑張っても身体を動かすことができません。そんな状態でベッドで横たわっていると、浴室の方から「カチャ…」と、また浴室のドアの開く小さな音が聞こえたのです。そしてその後……「ミシッ…」「ミシッ…」とまるで人が歩き回っているような床がきしむ音が聞こえてきました。それからしばらくして、足音は寝室の前で止まったかと思うと、「カチャ…」ドアを開く音がしました。「ドアが開いた…!誰かが入って来る…!!」心の中で悲鳴をあげました。恐怖は頂点にまで達していました。あまりの怖さに、目を開けることができません。「怖い怖い怖い…!」目を閉じたまま身動きもできず、何者かが部屋中を歩き回る足音を恐怖に震えながら聞いていました。どのぐらいそうしていたのでしょうか、しばらくすると足音が聞こえなくなりました。「いなくなった…??」「今何時なんだろう? 早く朝が来てほしい……!」足音もしなくなったので、もう大丈夫だと思いました。恐る恐る、そっと、目を開けて見ると…「…!!」この世の者では無い何かが、私の顔をじぃぃぃぃぃぃっと覗き込んでいたのです……!その顔は真っ黒で、目しかありませんでした。私はそのまま気を失ったのか、次に目を覚ました時には朝になっていました。部屋には誰もいませんでしたが、気味の悪いことに、部屋中の床が誰かが水浸しの足で歩き回ったかのように濡れていました。そのことを、霊感が強い友だちに話すと、「すぐに近くの神社でお札もらって、玄関に貼るように」と、言われました。そして、「深夜のコンビニやファミレスには、人淋しい霊が集まりやすいので、あまり遅い時間には行かないほうがいい」と、言われました。言われたとおりに、すぐにお札を貼りました。それ以来、金縛りにもあっておらず、家の中で変な事も起こっていません。今思えば、もしかするとあの夜は、よくない霊が家までついて来てしまったのかも知れません……。みなさまも、深夜の外出時にはどうぞお気をつけください。
2019年02月22日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 2コックリさんに憑かれた子知りたくない度★★☆【真紀さん(仮名)・30歳】私が小6の頃、忘れられない怖い体験をしました。当時、学校では「コックリさん」が流行っていました。私は参加していなかったのですが、数人の女子が休み時間になると集まって、「コックリさん」をしていました。いつも質問には「はい」「いいえ」と答えが返ってきていたのですが、その日だけは違っていました。何を聞いても、答えは「殺す」だったのです。コックリさんに帰ってくれるようにお願いしても、答えは「殺す」で、途中で怖くなった子が、10円玉から手を放してしまいました。コックリさんをしている子の中に、霊感があると言われていたU子が参加していました。その後、授業中にU子の様子がおかしくなりました。急にガタガタと震えはじめて、「寒い、寒い」というのです。U子は先生に保健室に連れて行かれ、そのまま帰宅しました。そんなことがあった、その日の夕方の事です。U子から電話がかかってきました。電話に出た途端、「怖い…! 殺される!!」そう言って切れました。私は学校でコックリさんをしたことを思い出して、「自己暗示にかかってしまったのかも…大丈夫かな?」と気になっていたんですが、その翌日、U子は学校を休んでいました。学校の帰り道に、気になったのでU子の家の前を通ってみると…、家の中から、U子の叫ぶ声が聞こえました。明らかに声の様子がおかしいので、そっと玄関の引き戸の隙間から覗くと…U子が奇声を発しながら、四つん這いになって暴れている姿が見えたのです…!目は吊り上がり、まるで別人のように髪の毛を振り乱していて、獣のように見えました。その子のお母さんが体を押さえつけて、必死でU子を取り押さえているその様子は、異様な光景でした。見てはならないものを見てしまった…! まだ子どもだった私は、怖くなって家に逃げ帰りました。その後、一週間するとU子は普通に何事もなかったかのように登校して来たのですが、休んでいた間のことを、何も覚えていないそうです。他の子から聞いた話によると、U子はあのコックリさんをした日から様子がおかしくなり、親戚に霊能者がいたので御祓いしてもらったそうです。そんなことがあったからか、学校では「コックリさん」は禁止になりました。こっくりさんをすると、悪い霊に憑りつかれることがよくあるそうですが、おかしくなっていた時のU子の顔は、まるでキツネのお面のようでした。
2019年02月15日世の中には、科学では証明できないこともあるようです。憑依体質の漫画家・犬養ヒロさんが聞いてしまった【知りたくなかった怖い話】を紹介します。文・イラスト 犬養ヒロ【犬養ヒロの知りたくなかった怖い話】vol. 1神社の黒い影知りたくない度★★☆【たぬぽん(仮名) 女 25歳】私が小学生の頃、家からほど近い場所に裏山があり、その山の中に小さな神社がありました。小さな山なので、神社までは家から10分ほど歩けば辿り着きます。いつも学校から帰ると、友達数人と鬼ごっこをしたりして遊んでいました。ある日のこと、友だちのひとりK子が山の中を探検に行こうと言いだしました。神社から先へは朱色の柵を超えて行かなければなりません。裏山は日が当たらず、昼間でも薄暗いので奥に入ったことはありませんでした。「奥へ行くのはやめようよ」と言っても、K子は聞きません。「ちょっとだけ行ってみようよ! ちょっとだけだから!」柵をよじ登って越えると、落ち葉がたくさん積もっていました。みんなでザクザクと落ち葉を踏みながら進んでいきました。山の中は薄暗く、空気もひんやりしていたのを覚えています。10分ぐらい歩いたのでしょうか、山の中は木と落ち葉ばかりで他には何もありません。人の気配が全く無く、陰気な雰囲気の場所なので私は「もう帰りたいな」と思っていました。その時、先頭を歩いていたK子が、急に反対に向いて引き返し始めました。K子は明らかに様子がおかしく、顔が青ざめています。そして震える声で、「みんな、神社に戻ろう」と言いました。「どうしたの?」「いいから、早く」K子が早歩きで、ひとりで歩き出したので、みんなが神社の方に引き返して歩き出すと…背後の方から、ガサガサと落ち葉の音がしました。振り向くと誰もいません。気のせいかと思って、みんなで歩き始めると、今度はさっきよりも近くでガサ、ガサ、ガサと落ち葉を踏む音がしたのです。後ろには、誰もいないのに? 振り返っても、やはり誰もいません。その時、ひきつる声でK子が叫びました。「ついてきた…!!!」K子は、隣にいた私の手を掴んで走り出し、みんなも怖くなって走り出しました。すると、背後からガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ足音も走って来るのです…!!「早く!!」K子が叫びました。一瞬、K子に引っ張られた時に、視界の隅に黒い人影がすごい速さで追いかけて来る姿が見えた気がしました…!「きゃあああーーーー!!!」「早く! 早く!!」「待ってー!!」もうみんな、恐怖で気が気ではありません。どれぐらい走ったでしょうか、もう必死で走ったので息が苦しくて、声も出せません。あわや、もう足音に追いつかれる…! というところでやっと出口の柵まで戻ってくると、運の良い事に、ちょうどあった木の切り株を踏み台にしてみんなで柵をよじ登りました。柵の中に戻ると、追いかけてきていた足音は止まりました。気がつけば、いつの間にかあたりはすっかり暗くなっていて「早く帰ろう!!」みんなと別れ、家に帰ると7時を過ぎていて、母さんにこっぴどく叱られました。翌日、K子に裏山で見た黒い人影の話をしようとすると、「話してたら、来るかもしれないから言いたくない…!」すごく怯えた様子で、何も話してくれませんでした。お母さんに、その時の裏山で起こった足音の話をすると、昔、あの山で遊んだ子どもがそのまま帰らなくなったという話を母が子どもの頃に、祖母から聞かされたことがあるそうです。あの追いかけてきた足音と、何か関係があるのでしょうか。もし、あの影に追いつかれていたら…?裏山の奥でそんなことがあってから、みんな怖くなり、誰も神社では遊ばなくなりました。裏山には近寄らないほうがいい気がするので、それ以来、一度も行っていません。
2019年02月08日夏になったばかりの頃…。イチコに謎の変化が現れました。やめてー! お母さん怖い話苦手ー!小学生の頃は花子さんにも赤いマントにもめっちゃ怯えてたー!!怖いのも嫌ですが、トイレの度に着いて行くのもめんどくさい…何とか1人で行ってくれないかなぁと思っていました。そんなときに…「恐竜に守ってもらおう作戦」、あえなく失敗。結局ほぼ毎回トイレに着いて行っています。涼しくなったら怖くなくなるかなぁ…なんて思いつつ、今のところその兆候はまったく見られません。トイレが寒く(?)なる冬までには克服してー!
2018年10月15日夏休みのレジャーなどで川に行くと、綺麗な石を見つけることがあるかと思います。しかし、いくら気にいったからといって、その石を持ち帰ってはいけません。あなたの身に恐ろしい災いが降りかかるかもしれないのですから……。今回は、占い師の脇田尚揮さんに、「河原で拾った石を持ち帰った人があった不吉な出来事」をご紹介いただきます。文・脇田尚揮■夏に河原で綺麗な石を拾ったKさんこれは、昨年2017年の夏に起きた実話です。大学生のKさんは、友達と河原でBBQをした後、川遊びをしていたそうです。脚まで水に浸かって涼んでいると、足元に何だか綺麗な石があったそうです。丸くて雰囲気があるその石は、Kさんからすると不思議と心惹かれるものがあったそうです。そこで、その石を手に取り眺めてみると、ちょうどいい重さで、触り心地も良かったそうです。■石を持ち帰って玄関に飾ってから…Kさんはその石が気に入り、そのまま家に持ち帰ったそうです。軽く洗って干した後に、玄関に観葉植物と一緒に飾っていたのだとか。「今思えば、これが不幸の始まりだった……」とKさんは語ってくれました。それから彼女には様々な不幸が降りかかるように……。■身体の右側にケガや不調が…その1週間後、Kさんは階段から落ちて右手小指・薬指を骨折してしまいます。そして、さらにその2週間後、大学の駐輪場でつまずき右足首をねん挫。さらに毎日、右わき腹がジクジク痛むようになったとのこと。1か月間の間に、身体の右側ばかりケガや不調が起きるため、怖くなって実家の母親に相談したKさんは、母から身体の左側のケガは先祖からのメッセージ、右側のケガは他人からの怒りや影響だと教えられました。■神社の神主から激怒され…その話を聞いて、Kさんは河原で拾ってきた石のことを、初めて思い出したそうです。「もしかしたら、アレが原因なのかも……」そう思ったKさんは、ある神社にその石を持ってお祓いに行ったそうです。神社に行くと、神主さんから開口一番「何をした!」と激怒されたと語ってくれました。Kさんが持っていた石は、実は“墓石”だったそうです。昔の墓石は、今のように御影石でないものも多く、河原の石と見分けがつかないものも少なくありません。それを綺麗だからと持って帰るのは、非常に危険なのです。Kさんはお祓いの後、その石を神社に預け、しっかり供養してもらったそうです。それから不吉な出来事は一切なくなったのだとか。川原にある石は、元々山から流れてきた自然のものであれば大丈夫ですが、昔の人たちのお墓の一部だった石もあります。昔のお墓は今のように墓地に祀われていないものも多く、遺体を埋めたところに石を載せるだけの場合もあります。それが雨や洪水などで流され、河原に流れ着いていたとしたら……。持ち帰ると怨念を被るかもしれません。(C) Gorlov-KV / shutterstock(C) Kristi Blokhin / shutterstock(C) 9nong / shutterstock(C) Kononchuk Alla / shutterstock
2018年09月23日