こんにちは、婚活FP山本です。火災保険というと、「火災」にしか使えないようにも思えますが、実は雨漏りなどにも使える可能性がある保険なんです。火災保険は長期契約することが多いので契約内容を忘れがちですが、それではいざというときに困りものです。改めて火災保険の基本について、しっかり覚えておきましょう。そこで今回は、雨漏りを主軸にして火災保険の基本について詳しくお伝えします。あなたの人生に、お役立てくださいませ。雨漏り修理は、火災保険の対象として原則補償される!まずは、雨漏り修理と火災保険の関係性についてお伝えします。結論からいえば、雨漏り修理は基本的に火災保険の補償の適用対象です。このため、何らかの原因で雨漏りが発生したのなら、火災保険を使って(無料で)修理できる可能性があります。ただし、絶対に補償されるわけではなく、あくまで「契約次第」です。雨漏りは最近の多くの火災保険において、標準的な補償対象になっています。しかし、たとえば「意図的に保険料をケチりたかった」という思惑から、あえて補償対象外の契約をしていることもありがちです。火災保険という損害保険は、加入者次第で補償範囲が違ってきます。しかしそれでも、基本的には「雨漏りは補償される」と覚えておきましょう。火事だけでなく、台風や大雨のときも火災保険を確認しよう火災保険で補償対象になるのは、火事と雨漏りだけではありません。風災や水災、盗難や破損など、火災保険はさまざまなリスクに対応できます。ただ、基本的に補償範囲を広く、補償内容を手厚くするほどに保険料が割高になっていきますから、本当に悩ましいところです。一方、中には「契約したことを忘れていた」という方も少なくありません。また対象と知らずに契約していたということも多いですから、たとえば台風や大雨で被害がでたときには、まず火災保険を確認してみましょう。「雨漏り修理に必要な付随費用」も基本的に適用対象次に、雨漏り修理の具体的な補償範囲についてお伝えします。これはあくまで最終的には契約次第ですが、それでも一般的には「修理に関係する付随費用」も対象です。たとえば雨漏り修理なら、基本的に「屋根裏の調査」が必要ですが、この費用も適用対象になります。また雨漏りの原因がマンションの上の階の方で、損害賠償を請求するような場合には、これにかかる費用も対象です。実際にどこまで補償されるかは契約次第ですが、中には「こんな費用まで補償してもらえた」というケースも現実にあります。ただし、保険は基本的に「自分から申請」しないと補償してもらえません。被害がでても連絡しないと保険会社も分かりませんから、しっかり自分から言い出しましょう。契約上の「免責」と3年期限には注意が必要一般的な火災保険には「免責」というものがあり、これに該当する場合は補償してもらえません。一概にはいえませんが、一般的には以下のようなケースです。経年劣化本人や家族の故意、または重大な過失や法令違反施工不良免責金額の範囲内の被害ちなみに雨漏りは「経年劣化」ということが多いので、そういう意味では注意が必要です。また被害を受けて3年が経過すると、保険法上の時効に該当して申請できなくなります。雨漏りを3年も放っておく方は稀でしょうが、念のため覚えておきましょう。雨漏りで発生した住宅家財への損害はケースバイケース今度は、さらに雨漏り事情を掘り下げてお伝えします。雨漏りが発生すると、住宅にある家財も被害を受けることが多いです。そして家財については、火災保険が使えるかどうかは「基本的に使える」ものの、実際にはケースバイケースとなるかもしれません。というのも、家財の中には「免責」に該当するものも相応にありますし、本人が意図的に補償に加えないこともあるためです。よくあるのは、保険料が気になる一方で、「たいして高い家財など使っていない」と考えたケースでしょうか。しかし逆に、「気づいたら加入していた」ということもあるのが実情です。本当に雨漏りが発生したときには、ダメ元で保険会社に確認してみましょう。選べるなら「加入しておく」のがおすすめ雨漏りも火災も、いつ発生するか分かりません。しかし、もし発生したら今後の生活や人生に重大な影響を及ぼす恐れがあります。それが、「些細な保険料をケチったため」だったとしたら、泣くに泣けない事態になってしまうのではないでしょうか。住宅や建物については当然に、家財についても可能な限り補償対象とする契約をしておくことがおすすめです。最近では大規模災害も起こりやすくなっていますから、改めて考えてみましょう。雨漏りは最近では「水濡れ」という扱いになる今度は、雨漏りについて少し大切な補足情報をお伝えします。最近の火災保険では、雨漏りは「水濡れ・水ぬれ」という扱いです。同じく水という文字が使われている「水害・水災」とは違いますから、注意が必要といえます。ちなみに水害とは、大雨や台風などによる「洪水」のことです。また、火災保険によっては水濡れを単体で扱っていることもあれば、盗難などとセットで補償対象にしていることもあります。「外部からの衝突」なども合わせていることもありますから、しっかりと「自分に必要な補償は何か」を考えて契約しておくことが大切です。同時に、補償は広く手厚いほうがよい反面、ほかのことにもお金は必要になります。家計全体を考えながら、「補償にかけるお金」を考えたうえで契約しておきましょう。一昔前は「風災」。契約書を確認してみよう現在は水濡れという扱いが基本ですが、一昔前は「風災」扱いになることが多かったのが雨漏りです。つまり台風や雹(ひょう)、大雪や砂塵が原因で雨漏りになったら補償するという解釈になります。この変化は、ただの時代の流れといえますが、注意が必要です。あなたの火災保険の契約が古く、もしかしたら「水濡れ」という扱いがないかもしれません。気になる方は事前に契約書を確認し、あわせて保険会社にも雨漏りを確認してみましょう。[adsense_middle]火災保険の適用申請は「保険会社への連絡」からここからは、火災保険や雨漏りに関連する情報についてお伝えします。まずは火災保険の適用申請についてです。一般的な火災保険の適用申請の流れは、以下のような感じになります。保険会社へ連絡する申請に必要な書類が届く損害状況の証拠写真を撮影する(基本的に修理業者が撮影)書類と証拠を保険会社へ提出する保険会社が確認に来るお金が支払われるともかく「保険会社へ連絡する」ことが出発点です。あとは、保険会社に言われるまま動けば問題ありません。ちょっと注意が必要なのが「損害状況の証拠写真」でしょうか。時には自分で撮影する必要があることもあります。それも含めて、まずは保険会社へ連絡しましょう。なお、証拠写真とともに、必要書類にも見積書などで修理業者が必要になることが多いです。最初に保険会社へ連絡するときにも、先に修理業者を見つけておいたほうが、話がスムーズになることも多いといえます。実際の契約はお金が支払われてからですが、なるべく早めに修理業者探しも行いましょう。修理後に申請しても通ることもある!先ほども触れたとおり、保険は3年以内なら申請が可能です。中には、火災保険を忘れて自力で修理したという方もいますが、そういうときでも申請できることがあります。「損害状況の証拠写真」がなくても、「工事代金の見積書や領収書」で通るかもしれません。いずれにしても、自分から申請しないと始まらないのは修理前でも修理後でも同じです。必ず補償されるとは限りませんが、せっかく加入しているなら積極的に活用していきましょう。基本的に「地震・噴火・津波」が絡むと対象外!次に、「地震・噴火・津波」についてお伝えします。これは雨漏りに限らないのですが、実は火災保険では「地震・噴火・津波」が原因の被害は、基本的に対象外です。まれにお見舞金程度の補償がでることもありますが、それでも基本的に対象外になります。地震・噴火・津波を原因とする補償を得るには、別途「地震保険」への加入が必要です。ちなみに地震保険は、基本的に単体で加入することはできず、火災保険とセットで加入する必要があります。これから火災保険に加入するなら、合わせて地震保険も加入しましょう。最近の日本では東日本大震災を筆頭に、地震に対するリスクが上がっています。大型台風が原因で水害が発生したところもありますから、なるべく広範囲に備えておきましょう。最近では自動付帯という火災保険も多い最近の火災保険では、「地震保険が自動付帯」というものが少なくありません。しかしそれでも、自分から外すことはできますし、古い火災保険なら加入していない方もまだまだ多いといえます。ちなみに地震保険の加入率は、全国平均では30%程度です。一方、火災保険に加入している方に限って見れば、付帯率は60%程度になっています。もはや、地震や津波は「普通に起こりえること」です。しっかり備えておきましょう。建物や屋根の工事業者には強めに注意しよう!今度は、雨漏りの工事についてお伝えします。雨漏りが起きたときには、保険会社より先に建物や屋根の工事業者に連絡する方が少なくありません。それ自体は特に問題ないものの、「業者選び」には注意が必要です。必ずしも、善良・優良な業者ばかりではありません。たとえば、代表的な事例として以下のようなトラブルが挙げられます。あとで必ず火災保険が下りると言われたのに下りなかった追加工事が必要になり、保険金を上回る費用が必要になった雨漏り以外の部分についても(不要な)工事を勧められたひとまず、マンションにお住まいなら「管理会社に手配を依頼する」のがおすすめです。一戸建てなら、大手や知り合いの業者を頼るのが無難といえます。いずれにしても、工事費用は安くないことが多いからこその火災保険です。しっかり業者は選びましょう。なお、火災保険は絶対に保険金がでるとは限りません。この点も考えると、やはり「まずは保険会社へ連絡・相談する」ことがおすすめです。修理をめぐる費用請求上のトラブルは多い一般の方が考える以上に、修理をめぐる費用請求上のトラブルは多いです。時にはニュースになることもあります。消費生活相談センターや消費者ホットラインなど、最近では相談できる先も増えていますから、そういうときには泣き寝入りせずに相談することがおすすめです。保険もそうですが、被害救済も黙っていては誰にも知られず助けてもらえません。被害やトラブルが起きたときこそしっかり声を上げ、誰かに助けてもらいましょう。[adsense_middle]「保険を使ったとき」は保険を考える最高のチャンス!最後に、大切な補足情報をお伝えします。もし今回、火災保険を使ったのであれば、「今は保険を考える最高のチャンス」という点です。先ほど、これから火災保険に加入するときについて触れましたが、火災保険は一度加入すると放っておくという方が少なくありません。実際、あなたは加入中の火災保険について、契約内容を正確に覚えているでしょうか。大震災や新型コロナでも同じですが、起こった直後は誰もが真剣に備えを考えます。むしろ考えなかったとしたら、それこそ問題です。今回、備えは十分でしたでしょうか。火災保険だけが備える方法ではありませんが、それでも保険は備えという意味で重要といえます。「次に起こるかもしれないリスク」について、この機にしっかり考え、必要なら保険を見直しておきましょう。ついでに「今後の人生」も考えられると理想的保険を考えるときには、保険料も考えなければなりません。そしてお金は、ほかのことにも必要ですから、家計全体を考えるとともに、「今後の人生」についても考える必要があります。高額な保険に加入して貯金ができなくなっているとしたら、それはそれで問題です。特に今は「老後資金2000万円問題」も言われています。その一方で、新型コロナの影響で収入が減った・なくなった方も多いです。必要に応じてプロのFPにも相談しつつ、補償と貯金をバランスよく考えて、堅実な家計管理をしていきましょう。雨漏りが起きたら積極的に火災保険を活用しようあくまで契約次第ですが、雨漏りが起きたら積極的に火災保険を活用するのがおすすめです。むしろ活用しなかったら、何のために加入しているのか分かりません。契約どおりに保険金を請求するのは自然ですから、ぜひとも積極的に活用して、今後の家計に活かしていきましょう。
2020年05月18日こんにちは、婚活FP山本です。新築の不動産を購入した場合、大切になってくるものの一つに「火災保険」が挙げられます。しかし、中には初めて火災保険に加入するという方もいますから、「どれを選べばいいか分からない」と困ることもあるのが実情です。ぜひ最低限の知識を身につけて、賢く火災保険を選んでいきましょう。そこで今回は、新築不動産を購入した場合の火災保険についてお伝えします。あなたの人生に、お役立て下さいませ。契約内容の前に「必要性」を強めに意識しようまずは、そもそもの火災保険の必要性についてお伝えします。結論からいえば、「絶対に入るべきもの」です。新築不動産を購入して火災保険に加入しないのは、新車を購入して自動車保険に加入しないのと同じくらい「ありえない行為」と考えることをおすすめします。火事そのものを考えても、誰が起こすか分かりませんし、誰に起こされるか分かりません。そして一度起きれば、住まいを失ったうえで住宅ローンを支払い続けなければならなくなります。このような事態になれば、本当に生活できなくなってもおかしくありません。それに火災保険は、「火事以外の生活上のさまざまなリスク」に備えることもできます。保険や契約内容を考える前に、「火災保険の必要性」を強めに意識して、そのうえで保険を選んでいきましょう。新築を購入するならセットで火災保険にも加入を実のところ、火災保険への加入率は全国で7~8割程度とされています。理屈のうえでは「皆が加入するのが当然」ですが、実際にはそうでないのが実情です。また加入している方でも、「補償内容・範囲」にはバラつきがあります。バラつきは当人の考え方や経済力にもよりますから当然ですが、少なくとも「加入は必要」です。特に新築を購入するなら、セットで火災保険にも加入しておきましょう。大まかな火災保険料はすでに決まっている?次に、多くの方が気にする保険料についてお伝えします。新築の火災保険の基本的な保険料というのは、以下の要素で決まってくるのが実情です。建物の構造や面積自然災害の多さ補償期間の長さや金額簡単にいえば、新築不動産の火災保険料というのは、「購入した時点ですでに大まかに決まっている」といえます。あとは当人の考え方や経済力次第で、どの程度の補償を得ておくかを考えるだけです。思った以上に簡単といえるかもしれません。ちなみに上記の要素は、中古不動産であっても同じです。そして中古不動産であっても、火災保険の必要性は変わりません。不動産を購入したら、しっかり火災保険に加入しましょう。補償内容より「再調達価格」を気にしよう補償期間の長さは「1年から10年」の範囲で選び、長いものほど割安です。そして補償金額は、もう一度同じ不動産を建てる場合の「再調達価格」を基準に設定します。安くするほどに保険料も割安になりますが、その分だけ本当に火事が起きたときには困りものです。どうしても保険料が気になる場合は、少しは安くするのも手ですが、ここは満額で加入することをおすすめします。まずは補償内容より「再調達価格かどうか」を確認しましょう。加入する際の一番のポイントは「補償範囲」今度は、火災保険に加入する際のポイントについてお伝えします。結論からいえば、一番のポイントは「補償範囲」です。具体的には、火災保険は火事だけでなく、以下のようなさまざまなリスクに備えることができます。風災:台風や大雪、雹(ひょう)や砂塵(さじん)への備え水災:主に「洪水」への備え、土砂崩れも爆発:主にガス漏れでの爆発・破裂への備え落雷:文字通り落雷への備え水濡れ:主に雨漏りや配管の破損への備え盗難:主に泥棒への備え、破損も賠償:他人に対する賠償責任への備えそして、このような様々なリスクに対して「どこまで備えるか」というところがポイントです。可能ならば全てのリスクに備えたいところですが、その分だけ保険料が割高になります。お金は他のことにも必要ですから、十分に考えて補償範囲を選んでいきましょう。オプションとなる特約も含めて考えよう火災保険では、「関連するリスク」についても備えることができます。たとえば、火事が起きたら家を建て直す間の仮住まいが必要になりますが、こういうリスクについても備えることが可能です。だからこそ火災保険では、オプションとなる特約をどうするかも考える必要があります。もちろん特約は、付けるほどにリスクに備えられる反面、保険料が割高です。「今後の人生で必要になるお金」をしっかり考え、余裕のある範囲でリスクに備えていきましょう。気をつけたいのが「地震保険」とハザードマップ今度は、火災保険を選ぶ際の注意点についてお伝えします。まず、大切になってくるのが「地震保険」です。地震・噴火・津波が原因となるリスクについては、火災保険の補償対象外になります。このため、できれば火災保険に加入する際には、セットで地震保険にも加入するのがおすすめです。また、必要な補償範囲を考えるときに大切になってくるのが「ハザードマップ」です。自然災害に遭いやすいかどうかなど、何もないところで考えていても結論はなかなか出ません。ハザードマップを「一つの根拠」として捉えて、そして補償範囲を考えることが大切です。いずれにしても、人生は何が起こるか分からない一方、まったく分からないものでもありません。分かる範囲でギリギリまで考えて、そしてリスクに対して備えていきましょう。同じ新築不動産でも一戸建てとマンションは違う同じ新築不動産でも、一戸建てとマンションは違うという点にも注意が必要です。たとえば「盗難」は、高層マンションほど入られにくいといえます。一方で高層マンションほど、「風災」を受けやすいかもしれません。加入するほどに安心ですが、その分だけ保険料が高くなってしまいます。「自分の場合はどんな補償が必要か」を十分に考えて、補償範囲や内容を選んでいきましょう。[adsense_middle]選び方のおすすめは「比較すること」に尽きる!最後に、火災保険のおすすめの選び方についてお伝えします。これは結論からいえば、「複数を比較して選ぶ」のがおすすめです。できれば3つ以上、少なくとも2つの火災保険を比較して、そうして納得のうえで加入することをおすすめします。というのも、やはり火災保険も損害保険会社によってさまざまです。選べる補償の範囲も違いますし、補償対象になっているかどうかも違うといえます。最終的に担当・対応してくれる人も違いますから、ともかく複数を比較して決めることが大切です。なお、新築なら住宅ローンを組む際に特定の火災保険をおすすめされることがありますが、それに加入する必要はありません。自分でじっくり複数を比較して決めましょう。最近では安いネット損保もあり、見積りも簡単最近では安いネット損保もあり、そして見積りもネットで簡単に取ることができます。つまり、比較することは簡単です。また、細かくいえば損保会社もさまざまですが、今回お伝えしてきたような「基本部分」は、各社とも似通っています。どんなに火災保険のことを知らない方でも、複数を比較すれば「違い」が見えてくるはずです。どうしても気になる方はFPに相談する手もありますが、まずは自分で色々と見て回りましょう。新築不動産を火災保険でしっかり守ろう!せっかく買った高額な新築不動産でも、基本的にリスクは中古不動産と変わりません。むしろ高額な分だけ、失うリスクが高いといえます。ぜひとも新築不動産を火災保険でしっかり守り、安心して新しい生活をスタートさせましょう。
2020年05月17日今回は火災保険について、ランキング形式で解説していこうと思います。新築であれ、中古であれ、マイホームを購入する方は必ずと言っていいほどローンを組んだ銀行から火災保険の案内が来ます。そのまま加入するのも一つの手でしょう。しかし、比べると格安になりお得な火災保険もあったりします。今回は加入前に調べておきたい火災保険について、選び方のポイントなど含め解説していきますので、是非参考にしてみてください。住宅購入する際には火災保険の手続きが必要そろそろ家を買おうかなとお考えの方、あと少しで家が完成する方、間もなく金消契約が発生する方など、住宅を考えていらっしゃる方は多いかと思います。その際にローンのこと、間取りのこと、壁紙や表札、家具、家電など慌ただしく決めていかなければなりません。最後の最後に火災保険の手続きが必要になりますが、そもそも火災保険とは一体どんなときに補償されるのでしょうか。詳しく解説していきたいと思います。建物と家財に補償されるまず火災保険が補償される範囲から解説しておきます。基本的には建物本体およびカーポート、倉庫、門扉など一括りにして「建物」を補償します。住まい本体が燃えてしまったとき、カーポートの屋根が台風で損壊したときなどですね。そして家財を対象にすることもできます。家財とは建物に収納される家財道具のことを指します。具体的にTV、冷蔵庫、洗濯機、洋服、寝具、カーテン、テーブルなどです。火災で家財道具が使用できなくなった場合や、落雷でTVなど家電製品が使用できなくなった場合は補償されます。ここで注意しておくべきことは、建物だけ補償するパターンと、建物・家財を補償するパターンを選択できますので、補償したい範囲を選択しましょう。火災保険によって補償される原因火災、落雷、破裂、爆発のときに補償風災、雪災、雹(ひょう)災のときに補償水災のときに補償盗難、水濡れ、飛来物、建物外部からの衝突、労働争議に伴う破壊行為のときに補償破損などのときに補償[adsense_middle]火災、落雷、破裂、爆発のときに補償では上記の建物だけなのか、家財も含めるのかを選択した後に、補償される原因を決めていきます。ここで解説する火災、落雷、破裂、爆発は基本的には外すことはできませんので加入必須です。失火や放火が原因で燃えた場合、落雷により燃えた場合、または配線がショートして家電製品が使用できなくなった場合、ガス爆発を起こしてしまった場合などが対象となります。このとき必要になるのは、損壊した建物や家財の「写真」と修理した場合の「見積もり」です。どのように損壊しているのかを保険会社に報告しなければなりませんし、修理した場合どの程度の費用がかかるのか、また修理不可能であれば同等のものを買い替える場合の根拠となるものが必要です。保険会社も何も調べずお金を支払ってくれることはありませんので、この2点はしっかりと押さえておきましょう。風災、雪災、雹(ひょう)災のときに補償次に風の被害、雪の被害、雹(ひょう)の被害で建物や家財に損壊が発生した場合に補償されます。この補償も基本的に外せません。風災風の被害の代表格は台風です。日本は稀に見る台風被害の多い国です。あまりの強風により屋根瓦が飛んだり、ガラスが割れたりと予測不可能です。また、竜巻もたまに発生します。竜巻は台風よりも強力で、場合によっては家を丸ごと破壊するほどの力があります。このように風の被害で建物、家財が損壊した場合は補償されます。雪災次に雪の被害ですが、特に北国には多い傾向にあります。雪が積もり、雪の重みで家が損壊してしまった場合です。日本列島西部では雪の被害で家が損壊を受けることは極めて低いですが、東部、北部は毎年降雪量が多いので注意が必要です。雹(ひょう)災そして雹(ひょう)が降って来たときも補償されます。雹(ひょう)の大きさはピンキリですが、大きいものになるとソフトボールくらいのものもあります。それくらい大きなものが空から降ってきては、さすがに家にも大きな穴が開いてしまいますよね。このような場合に補償対象となりますので憶えておいて下さいね。また補償を受ける場合は、火災同様に「写真」と「見積もり」は必須です。水災のときに補償水災は水の被害によって建物や家財が損壊してしまった場合に補償されます。注意点としては水災の定義として、床上浸水もしくは地盤面より45cmを超える浸水の場合を指します。つまり家が水に浸かってしまった場合を想像していただければと思います。近くを流れる川が増水氾濫し家が浸かったなどです。最近では例年のように降雨量が凄まじくなってきており、被害に遭う地域も増えてきました。家が川の近くだったりする方は加入しておくべきではないかと思います。また山の麓や裏が崖になっている場合、補償の対象になるケースもあります。これは雨が降り続き、地盤が緩んで土砂崩れや崖崩れが原因で家が倒壊・損壊した場合は、原因が「雨(水)」となりますので、水災として扱われます。まずはご自身が住んでいる・住むことになる場所の周辺や降雨量など事前にチェックしておきましょう。また、自治体のハザードマップを見ておくこともおすすめします。この補償は会社によって外すことも可能です。水災補償は保険料が高い水災補償は保険会社によって外すこともできます。保険会社を選ぶなら、水災を外せる選択肢がある会社を選びましょう。理由は2つあり、1つは高い位置に住んでいるのであれば被害に遭う確率が低いこと、もう1つは水災の保険料は高いことが挙げられます。基本的に水災補償は保険料が高いため、知らずに付けている方も多いようです、しかし高台に家がある方、マンションで高層階に住んでいる方は水災被害に遭う事はまずないでしょう。被害に遭う確率が低いのであれば外して安くすることができます。火災保険も全て加入しなければならない訳ではありません。外せるところは外しておきましょう。盗難、水濡れ、飛来物、建物外部からの衝突、労働争議に伴う破壊行為のときに補償盗難次に盗難の場合です。盗難はガラスを割って侵入したり、または建物の付属品を持って行ったりと許しがたい犯行です。この場合、建物の補償は損壊を受けた部分が補償の対象となります。ガラスの修理、もしくは交換費用です。家財道具であれば現預金などが対象になりますが、30万円や50万円といったように補償の上限が決まっていますので、注意しておいて下さい。水濡れ水濡れは、2階建てであれば天井裏を通っている配管が破損し天井部分が染みたりした場合に補償されます。飛来物飛来物は隕石やヘリコプターなどが落下した場合、車両が突っ込んできた場合などです。本当に稀なケースかもしれませんが、ないとも言い切れません。労働争議による破壊行為労働争議による破壊行為は今の日本では見かけることはまずありませんが、暴徒化した際に破壊行為で損壊を受けたときに補償されます。確率としては低いでしょうが、タイトルの補償は全てひっくるめて補償されます。どれかを外すといったことはできませんので注意しておきましょう。破損などのときに補償次に破損などで建物の壁に穴が開いた、TVを倒してしまい画面が割れてしまったなどで補償される特約です。火災保険の中では最も問い合わせが多く、使用頻度の高い補償です。私も火災保険を取り扱っていますが、問い合わせの事例として、「部屋の模様替えを行っていてテーブルの角が部屋の壁に当たってしまい、穴が開いて景観を損なった」などがあります。また、「家の中で躓いて倒れそうになったとき、レースを掴んだ際にカーテンレールを壊してしまった」「洗濯機横に子供がおもちゃを落とし、洗濯機を傾けておもちゃを取ろうとしたところ、洗濯機が倒れて壊れた」などもあります。日常の中ではこんなことは往々にしてあるかもしれませんが、実は火災保険の破損という特約が付いていれば補償されますので、付けておくべきではないかと思います。その他特約を解説ここまでは一般的な補償内容の解説でしたが、その他の特約について解説しておきたいと思います。個人賠償責任補償特約これは生活する日常の中で、他人に賠償責任が発生した際に使える特約です。例えば、子供さんが自転車で人にぶつかってケガを負わせたとき、飼い犬が来客者を噛んでしまいケガを負わせてしまったときなどです。世帯で補償されますので付保しておくべき特約でしょう。類焼損害補償特約類焼損害とは自分の家が火元になったときに、隣接する家に損害が及んだ場合、お見舞い金として最高1億円まで補償される特約です。不動産ですので急な引っ越しなどは難しいですし、ご近所さんも被害に遭っている訳ですので補償してもらいたい心情はあるでしょう。このときに役に立ちます。ただし知っておいていただきたいのは、日本の法律では「失火法」とよばれる法律があり、分かり易く言うと、家が燃えたら自分の補償で賄って下さいというもので、失火元に責任を求めることができません。つまりもらい火で家が燃えてしまった場合は自分の保険を使って下さいということです。この特約はお相手方の心情を和らげるための補償であるとお考え下さい。地震保険地震保険はどの保険会社で加入しても同じ掛金です。理由として、運営は国がやっていて保険会社が代行して販売しているからです。地震保険は地震が原因で火災が起きた場合、地震によって津波が発生し家が流された場合などを補償します。ただし、補償額は建物価格や家財価格の半額までとなります。自身が比較的多い地域の方は加入しておくべきでしょう。火災保険の補償内容に関するまとめ以上が主な火災保険の補償内容です。家や家財道具が損壊を受けることはあまり考えたくありませんが、もしものときには非常に役に立ちます。加入する前にしっかりと比較をしておきましょう。保険料や補償期間は?ランキングに入る前に、保険料の水準や保険の期間について簡単に説明しておきます。[adsense_middle]保険期間は最長10年まで火災保険は最長10年までしか掛けることができません。以前は35年長期の契約ができましたが、昨今の自然災害の発生頻度と保険料・支払額を計算した場合、長期契約で保険料をお預かりした場合、保険会社として損失が大きくなることに繋がるため、10年契約に変更となりました。損害保険は、損害リスクを常に考えなければなりません。自然災害が多くなってきたので致し方ない部分はあるでしょう。10年後に火災保険の更新がやってきますので、事前に準備しておきたいところですね。戸建て、マンションの保険料は?次に保険料ですが、戸建てとマンションであればマンションのほうが断然安いです。理由は家を構成する柱や造りが保険料に反映されています。マンションの場合、柱は基本的に鉄骨です。鉄は燃えませんし、倒壊することも考えにくいからです。戸建ては2種類あり、木造なのか、省令準耐火と呼ばれる燃えにくい工法で建てられたのかに分けられます。木造でも省令準耐火工法であれば保険料は安くなります。建てた工務店さんに確認することが必要になりますので、確認しておいて下さいね。火災保険人気比較ランキング!おすすめの保険会社はどこだ?ではランキングに入っていきます。補償内容や価格など総合して判断していますので、参考にしていただければと思います。ランキング第1位:楽天損保「ホームアシスト」第1位は楽天損保のホームアシストとさせていただきました。火災保険を考える際に、他社と比べて保険料水準が安い点、そして水災補償を外せる点はおすすめです。そして楽天スーパーポイントが付くのも魅力です。お買い物と同じ感覚で保険に加入すれば高額な保険料になりますので、ポイントもたくさん付きます。ホームアシストを選んだ方の口コミここで口コミを見てみましょう他と比較すると価格がリーズナブルで、クレジットでも払える点は良かった。他社と比較して、補償内容は同じだが保険料が一番安かったので即決でした。ポイントが付くか付かないか比べると還元の有り無しだと考え、楽天にしました。ランキング第2位:ソニー損保「新ネット火災保険」第2位はソニー損保が販売している新ネット火災保険です。ソニー損保と言えば自動車保険のネット系では有名ですね。2018年より火災保険へ進出してきました。保険料はネット通販だけあって安く抑えられています。また、クレジットカード決済できる点や補償の自在性はおすすめですね。新ネット火災保険を選んだ方の口コミネットで販売しているのを見て知った。簡単な手続きだったのでそのまま加入した保険料は思った以上に安くなったので助かった。知名度も高く、ネットで加入できる点は助かる。ランキング第3位:SBI損保「SBI損保の火災保険」第3位はSBI損保取扱いの火災保険です。楽天、ソニ―とネット系がランキングを占める形となりましたが、補償の自在性、ネットの手軽さでランキング3位とさせていただきました。特徴としてはノンスモーカー割引があり、タバコを吸わない方は割引になります。また、水回りのトラブルなどに24時間対応してくれる付帯サービスも付いていますので安心ですね。SBI損保の火災保険を選んだ方の口コミタバコを吸わない割引があるので選びました。ネットで手続きは助かるし、他にもSBIで取引があるので決めました。これまで対面の保険会社でしたがネット系で見積もったら断然安かったので加入しました。おすすめの火災保険ランキングに関するまとめ今回は火災保険のランキングについて、補償内容など含め解説してきました。最近では自然災害が頻繁に起こっています。どの地域でも危険性はありますので、まずは自分が住んでいる地域の特性をしっかりと見極めて保険を掛けるようにしてくださいね。
2020年05月07日「今年度、6〜10%以上の大幅値上げがあった火災保険ですが、’20年度にも同程度の値上げが決まりました。火災保険を見直すとしたら、いまがラストチャンスです」こう話すのは、ファイナンシャルプランナーの長尾義弘さん。長尾さんは『よい保険・悪い保険』(宝島社)の監修者でもある“保険のプロ”だ。昨年9〜10月に発生した台風15号、19号、21号によって、東日本各地に甚大な被害が出た。台風15号では、住宅がゴルフ練習場の鉄柱の下敷きになり、再建費用は原則、自前の火災保険で、と報じられたのも記憶に新しい。「一昨年には、台風21号によってタンカーが押し流されて関西空港の連絡橋に衝突するなど、関西を中心に大きな被害が出ました。被災された方の多くが『何十年も住んでいるけど、こんな被害ははじめて』と話されています。気候温暖化の影響もあり、毎年、襲来する台風被害が甚大化しているのは明らか。火災保険にはきちんと加入しておくのが鉄則です。『うちはもう建物が古いから』などと、火災保険に加入していない人は早急に加入を検討するべきでしょう」(長尾さん・以下同)一方、木造一軒家の場合だと、火災保険料(建物と家財を合計して)は年間6万〜12万円。10年一括だとかなりの負担になることも事実。そこで、長尾さんに「火災保険」選びの条件を教えてもらった。■加入するなら「10年契約」にせよ保険選びの基準にまず長尾さんが挙げるのは契約期間だ。「以前は数十年の長期契約も可能でしたが、低金利の影響や支払いリスクの増加などから、現在は最長でも10年。もともと長期のほうが割安に設定されているうえ、近年の自然災害の急増で今後も値上げは必至。今年入るなら、最長の10年契約を選ぶべきです」■古い住宅でも、補償額は「新築に建て替えられる額」にせよ建物の保険金額はどのくらいにすればいいのだろう?「自宅の建物を建て替えるために必要な金額を目安にするとよいでしょう。最近は、この金額を基準にしている保険会社が多いです。古い建物でも新規加入するときや中古物件を購入したときには、新築のときの金額で契約しておかないと、損害額どおりの補償が出ないケースや、ムダな保険料を支払うことにつながります。万が一、家が全焼した場合でも、新しい家を建てられる金額を想定して補償額を決めることをお勧めします」それでは、家財に設定する補償額は何が目安になるのか?「『家財にまで保険を掛ける必要があるのか』という人もいますが、火災や水災で家電や家具、洋服などをすべて買い換えなければならなくなったときには相当な費用が掛かります。これを補償してくれるのが家財保険。35歳前後で子どもが1人いる家庭を想定した場合で1,000万円が目安となるでしょう」■「免責額は1万円以下」に設定せよ次に免責について。火災保険には、自動車保険と同じような免責条項がある。これは支払い保険金の計算に当たって、損害額から差し引く自己負担金のこと。保険会社によって異なるが、1万円、3万円、5万円、10万円などがあり、免責金額が高くなるほど、支払う保険金は安くなる。だが、保険金が安くなるからと免責を10万円に設定するのはやや早計だという。「補償内容のうち、いちばん請求対象になりやすいのが『破損・汚損』です。建物でいえば、物をぶつけて窓ガラスが割れたり、家財でいえば、テレビを倒して壊してしまったといったケースで、修理費用は数万円のことが多い。免責10万円だと、全額自己負担になってしまいます。免責を最低額の1万円にすることで、こういうときでも差額の保険金をしっかり受け取ることが可能になります」経験したことのないような雨風が甚大な被害をもたらした昨年の台風。いつまた襲いかかってくるかわからない自然の猛威には、十分な保険でいまからきちんと備えておくことが大切だ。「女性自身」2020年1月21日号 掲載
2020年01月08日数か月に渡る森林火災の影響で被害が拡大中のオーストラリアに、クリス・ヘムズワースとエルトン・ジョンがそれぞれ約1億円(100万ドル)を寄付した。シドニーで公演を行ったエルトンは、「私たちは消防士たちが行っている救援活動に、畏敬の念を抱くべきだ。家や人々を守るために、命を落とした人たちもいる。動物も生息地を失い、非常に苦しい状況だ。本当に心が痛む」と観客に心境を語り、寄付を行ったことを報告。スタンディングオベーションを受けた。オーストラリアのメルボルン出身のクリスは、インスタグラムにて自身と家族が消防士やチャリティー団体に1億円(100万ドル)を寄付したことを伝え、「どんなに少額だって、大きな力を発揮する」とフォロワーにも寄付を募った。また、すでに寄付を行ったファンやお見舞いメッセージに感謝を述べた。この動画は妻のエルサ・パタキーと弟のリアム・ヘムズワースもリグラムしている。オーストラリア育ちで同国に家を持つニコール・キッドマンは、夫のキース・アーバンとともに約5000万円(50万ドル)を寄付。つい先日ゴールデン・グローブ賞で主演男優賞(リミテッドシリーズ/テレビ映画部門)を獲得したラッセル・クロウは、「家族を森林火災から守るため」という理由で授賞式を欠席した。ラッセルも昨年寄付を行っている。(Hiromi Kaku)
2020年01月08日10月31日に発生した、沖縄・首里城の火災。ネット上では様々なデマが拡散し、「犯人は僕です」などと嘘の自白動画をアップした“不謹慎YouTuber”まで出現した。このように、犯人を名乗る虚偽動画はどのような罪に問われるのか。井上圭章弁護士(弁護士法人グラディアトル法律事務所)に解説してもらった。――首里城火災に便乗して、「犯人は僕です」と嘘の証言動画をアップしたYouTuberが現れました。これは、どのような罪に問われるのでしょうか。偽計業務妨害罪や軽犯罪法違反といった罪に問われる可能性があります。実際は、首里城火災の犯人(放火犯)ではないにもかかわらず、「犯人は僕です」などと嘘を言い、それにより、たとえば消防署職員や警察官が、本来であれば必要でない業務をすることによって、本来の業務が妨害される危険がある場合や、YouTube側が動画の件で捜査を受けるなどして業務が妨害される危険がある場合には、偽計業務妨害罪(刑法233条:3年以下の懲役又は50万円以下の罰金)に問われる可能性があります。また、偽計業務妨害罪が成立しない場合であっても、「犯人は僕です」と嘘の動画をアップしたことが「虚構の犯罪の事実を公務員に申し出た」といえる場合や「他人の業務に対して悪戯などでこれを妨害した者」といえる場合、軽犯罪法違反(拘留又は科料)に問われる可能性があります。――また、このようなデマ情報をSNS上で拡散させた第三者は、どのような罪に問われるのでしょうか。デマ情報をデマであると知りつつSNS等で拡散(引用、リツイートなど)させた場合、その内容にもよりますが、拡散行為そのものが犯罪となる場合があります。たとえば、デマ情報が人の社会的な評価を低下させるような内容であり、拡散行為そのものによって人の社会的な評価を低下させるような場合、名誉棄損罪や侮辱罪に問われる可能性があります。また、デマ情報が人の業務や信用を妨害・毀損するような内容であった場合、拡散行為そのものがご有無や信用を妨害・毀損するような場合ですと、業務妨害罪や信用棄損罪といった罪に問われる可能性があります。○監修者: 井上圭章(いのうえよしあき)弁護士法人グラディアトル法律事務所所属。弁護士法人グラディアトル法律事務所所属九州国際大学法学部卒業後、京都産業大学法科大学院修了。大阪弁護士会所属 。「労働問題」「男女トラブル」「債権回収」「不動産トラブル」などを得意分野とする。
2019年11月20日「この10月から、全国的に火災保険料の大幅な値上げが実施されます。それは、損害保険会社が保険料算出の基準にする『参考純率』が、平均5.5%引き上げられたためです」そう語るのは、「保険相談サロンFLP用賀SBS店」所属で、ファイナンシャルプランナーの佐藤和士さん。建物や家財を守る火災保険。火事だけでなく、台風による窓の破損や床上浸水、雪の重みによる屋根の倒壊など、風災や水害、雪害も補償対象だ。住まいを守るために欠かすことのできないこの保険が値上がりした要因は、’18年5月、「参考純率」が4年ぶりに見直されたこと。火災保険の保険料は、「損害保険料率算出機構」が決めた「参考純率」をもとにして、保険会社が個別の状況(経営状況、価格戦略等)をふまえて決めている。そしてこの保険料は地域や、建物構造(マンション・鉄骨造住宅・木造住宅の3種類)、築年数、補償内容などによって異なる。今回、「参考純率」が最も大きく引き上げられたのは鹿児島県のマンション。その改定率は40.1%と、平均を大きく上回っている。引き上げの背景を、佐藤さんは次のように話す。「近年、ゲリラ豪雨や台風などによる水害、豪雪の被害が多発し、保険金の支払いが急増していることが影響しているでしょう。これまで保険金の支払いは4,000億円前後だったのですが、’18年度には1兆円を超えてしまう見込みです」参考純率は’14年にも改定されているが、それ以降も大規模な雪害や水害が起こっている。九州を中心に襲った’15年の台風15号、記録的な暴風や猛烈な雨で被害をもたらした’18年7月の西日本豪雨……。とくに’18年9月の台風21号は大阪府をはじめとした地域が甚大な被害を受け、保険金の支払いは過去最高額の9,698億円に。莫大な保険金額を今後も支払うことを予想し、民間の各保険会社は値上げのプランを明らかにしている。東京海上日動の火災保険を例にとってみよう。次の都道府県、建物構造に当てはまる住居は、30%以上の値上げがなされる。■栃木県、群馬県、富山県、石川県、山口県、九州7県、沖縄県のマンション■山形県、栃木県、群馬県、山口県、熊本県、鹿児島県の鉄骨住宅■熊本県の木造住宅佐藤さんが続ける。「三井住友海上は築年数が10年以上の場合、大幅に値上げされることがほとんど。ただし、木造住宅はほか2つの建物構造と比べ、上昇率が据え置かれている印象です」
2019年09月19日住宅や家財を守るための火災保険。しかし“いざというとき”は、実はすでに全国各地で頻発していた。増税に加え、やむをえないこの値上がりに、どう対抗すべきなのかーー。「この10月から、全国的に火災保険料の大幅な値上げが実施されます。それは、損害保険会社が保険料算出の基準にする『参考純率』が、平均5.5%引き上げられたためです」そう語るのは、「保険相談サロンFLP用賀SBS店」所属で、ファイナンシャルプランナーの佐藤和士さん。建物や家財を守る火災保険。火事だけでなく、台風による窓の破損や床上浸水、雪の重みによる屋根の倒壊など、風災や水害、雪害も補償対象だ。住まいを守るために欠かすことのできないこの保険が値上がりした要因は、’18年5月、「参考純率」が4年ぶりに見直されたこと。火災保険の保険料は、「損害保険料率算出機構」が決めた「参考純率」をもとにして、保険会社が個別の状況(経営状況、価格戦略等)をふまえて決めている。そしてこの保険料は地域や、建物構造(マンション・鉄骨造住宅・木造住宅の3種類)、築年数、補償内容などによって異なる。今回、「参考純率」が最も大きく引き上げられたのは鹿児島県のマンション。その改定率は40.1%と、平均を大きく上回っている。引き上げの背景を、佐藤さんは次のように話す。「近年、ゲリラ豪雨や台風などによる水害、豪雪の被害が多発し、保険金の支払いが急増していることが影響しているでしょう。これまで保険金の支払いは4,000億円前後だったのですが、’18年度には1兆円を超えてしまう見込みです」家計を直撃する火災保険の並々ならぬ値上げ。同月から始まる増税も相まって、やりくりには頭を抱えてしまいそう……。そこで、保険に詳しいファイナンシャルプランナーの飯村久美さんに、火災保険を見直すことで節約につながる「見直しの4カ条」を教えてもらった。【1】補償内容を見直す「大前提として、いつくるかわからない災害に備えての保険ですので、“切り詰める”という感覚は持つべきではありません。しかし、今の補償内容が本当に必要かどうかをチェックすることは大事です。とくに水害補償の有無を見直す際、参考にしてほしいのは国土交通省が出している『ハザードマップ』。これを参照し、居住地のリスクを鑑みつつ、水害時の補償を外して保険料を節約するという手もあります」【2】免責金額を見直す「火災保険の免責金額」とは、保険金が受け取れるような事故が起きたとき、契約者側が自己負担しなければならない金額のこと。「見直し時、免責金額を高く設定すればするほど、いざというときの自己負担額は大きくなりますが、そのぶん月々の保険料を安く抑えることができます」【3】火災共済への乗り換えを検討する生協など、非営利の生活協同組合が運営する火災共済に加入していれば、損害を受けた場合に保険金として「共済金」を受け取ることができる。契約条件は、生協の組合員であること。特徴として、補償額が少ないが、決算時に剰余金があれば「割戻金」で戻ってくることなどが挙げられる。「補償内容がカスタマイズできず、商品の選択肢が少ないですが、民間の損害保険会社とは異なり、非営利団体が運営しているぶん、リーズナブルな値段になっています」【4】支払い方法を見直す最後に考えたいのが月々の保険料をまとめて支払うという手段だ。「毎月払いから年払いに変更すれば、5%程度下がります。さらに10年一括を選ぶと、2割ほどの節約にも。支払い時は大きな支出となりますが、年間保険料を3万円とすると、10年で約6万円お得です。クレジットカードで支払えば、ポイントをがっつりためることもできます」火災保険は一度入るとなかなか見直す機会がない。大幅値上げの時期が迫る今が、まさに見直しのタイミングなのだ。
2019年09月19日南米アマゾンの熱帯雨林で猛威を振るっている大火災は、収束の兆しすら見せていない。「地球の肺」とも呼ばれる森林地帯が広範囲に渡って焼失しており、地球全体の環境に甚大な悪影響を及ぼす可能性が指摘されている。熱心な環境保護活動家として知られる俳優のレオナルド・ディカプリオ(44)は先月、故スティーヴ・ジョブズの妻で実業家のローレン・パウエル・ジョブズ(55)、富豪の投資家ブライアン・シェス(43)と共に「アマゾン森林基金」」を設立。SNSなどで募金を呼びかけていたが、ディカプリオ自身がこの基金を通じて500万ドル(約5億2,600万円)を寄付するとInstagramで発表した。アマゾンでは、毎年のように地元住民による焼き畑などを原因とする火災が起きている。ブラジル政府によると、今年は2018年の同時期に比べて火災発生件数が84%増加しているという。
2019年08月26日ローラ(29)が8月22日、Instagramを更新しブラジル・アマゾンの熱帯雨林で発生した大火災について投稿。「シェアして」とつづったとこと、賛同する声が相次いでいる。同日、Instagramに火災の写真や動画をアップしたローラは《昨日はとてもショックをうけました》と切り出し、《今ブラジルでは、大規模な山火事が3週間続いています。なのにこの件はほとんどのメディアが取り上げていません》とつづった。続けてローラは《アマゾンはこれまでに全体の約80パーセント近くの森林が人の手によって消されています。アマゾンの森林は地球の20パーセントの酸素を生み10パーセント近くの生き物が生息しています》と明かし、《毎日ニューヨークシティの大きさの森が地球から消えています》《森が無くなることで地球温暖化はさらに加速し、これから様々な問題が発生します》と警鐘を鳴らした。そして、こう結んだ。《私たちが何を食べるか、選ぶかで私たちの未来が決まります。みんなでこの事をリポストをしてシェアしましょう》同地での観測史上最大ともいわれる今回の大火災は、地球規模での気候変動に影響する可能性もあるといわれている。ローラの投稿は9時間で22万件以上のいいねを記録。さらに《こんなことが地球の裏側で起こってたなんて…全く知らなかった》《大切な事をもっと伝えるべき。せっかく人間に伝える事ができる一つの手段なのに。。。》《すごく悲しい できるだけシェアします》と賛同する声が上がっている。同日の時事ドットコムニュースによると今年1~8月半ばまでのアマゾンの火災は過去3年平均の6割増し、3万件以上となっている。農地や鉱山を開く際に木を焼き払うため、火災のほとんどが人為的に起こされたものと現地の環境NGOはみているという。しかしジャイール・メシアス・ボルソナーロ大統領(64)は21日、政府が環境NGOの支援打ち切りなどをしているため「断定はしないが、私や政府への反発を招こうとするNGO関係者の仕業とみられる」「火は戦略的につけられているようだ」などと持論を展開している。「ボルソナーロ大統領はその奔放な発言から“ブラジルのトランプ大統領”とも呼ばれる人物です。大統領に就任後、環境保護当局の予算を大幅にカット。さらに経済活性化のためにアマゾンで鉱物資源の採掘や発電所の建設を認める方針も打ち出しました。またアマゾンの森林が減少しているというデータを国立宇宙研究所・INPEが公表したところ、『政府に損害を与えようとしている』と非難。のちに所長は解任されました」(全国紙記者)地球の“肺”とも呼ばれるアマゾンの熱帯雨林。鎮火するまで、見守るしかないのだろうか――。
2019年08月23日京都市長・門川大作氏(68)が7月18日、参院選候補者の応援演説で京都アニメーションでの火災に触れ「火事は3分、10分が大事。選挙は最後の1日、2日で逆転できる」と発言。そのタイミングを疑う発言に、ネットで非難の声が殺到している。同日朝には京都市上京区で青葉真司容疑者(41)が京都アニメーションに火を放ち、33名もの命が失われた。青葉容疑者は確保時に「小説を盗んだから放火した」と話していたという。その夜、門川氏は参院選候補者の応援演説に立ち「火事は3分、10分が大事。選挙は最後の1 日、2日で逆転できる」と発言した。京都新聞によると演説後、門川氏は「一般によくある標語だ。誤解があったなら、今後気をつける」と話したという。翌日、改めて門川氏は「今回の私の発言は、事件について多くの方が不安や悲痛な思いを抱かれている中、不適切であり、心からおわび申し上げます」と謝罪。しかし、Twitterでは怒りの声が止まない。《京アニの火災でまだ被災者が建物の中に残されているのに 火事の標語に例えて選挙演説に使って一般に使われているから誤解で今後は気を付けるとか 完全に無神経な他人事で許せない》《一般にある標語だから云々ではなくて、それをわざわざ言うタイミングとか時勢が問題。市長なのにそれを言うべき状況なのか考える事もできないん?》《「一般によくある標語だ。誤解があったなら、今後気をつける」という謝る気のなさそうなコメントしたり、大惨事への関心がないと分かる発言したり、大惨事への対応を支持拡大の材料に使おうとする発言をした時点で謝罪文が信用できない》同社はジブリ映画「紅の豚」「魔女の宅急便」に参加し、近年も「涼宮ハルヒの憂鬱」「らき☆すた」「けいおん!」といった人気アニメを手がけてきた。その仕事ぶりから世界中にファンを持つため、Twitterでは「#PrayForKyoani」が世界中でトレンド入り。各国の様々な言語で祈る声が上がっている。アメリカの配給会社「センタイ・フィルムワークス」が同社を支援するためにクラウドファンディングを開始。CNNやBBCもそれぞれのWeb媒体で報道し、フランスやスウェーデンといった国々の大使館もTwitterでコメントを発表している。Apple社のCEOであるティム・クック氏も19日にTwitterを更新。京都アニメーションを「世界で最も才能のあるアニメーターや夢を持った人々のホーム」と評し、日本語で《心よりご冥福をお祈りいたします》と追悼している。世界中で痛ましい事件を悲しむさなかに起こった、門川氏の「火事は3分が大事」発言。そのため、こんな声も上がっている。《犠牲者もたくさんいて、世界にファンがいる地元企業が、働いてる人がいる時間に社屋丸ごと火をつけられたんだよ》《自分の足元にある財産ですよ?伝統ある寺社が燃えていたら同じ発言をしていたのか?世界に冠するスタジオを軽く見ていた証拠では》《世界的に見ても大きな放火事件なんですが京都市長は分かっていないみたい》08年に京都市長となった門川氏。昨年7月には京都府で大雨特別警報が出されたにもかかわらず、市内のホテルで開催された自民党・西田昌司氏(60)を後援するパーティーに参加。「市長としてその行動はふさわしいのか」と非難されていた。
2019年07月19日7月18日、京都市伏見区のアニメ制作会社・京都アニメーションで火災が発生した。京都新聞によると16人が死亡し、10人以上が心肺停止となっている。またガソリンのような液体をまき、「死ね」と叫びながら火をつけたとの目撃情報がある男(41)の身柄が確保されたという。京都アニメーションは、手塚治虫さん(享年60)の創設した「株式会社虫プロダクション」に勤めていた八田陽子氏の始めたアニメスタジオ。劇場版「クレヨンしんちゃん」「ドラえもん」やジブリ映画「紅の豚」「魔女の宅急便」にも参加している。また近年では手がけた「涼宮ハルヒの憂鬱」「らき☆すた」「けいおん!」といった作品が大ブームに。16年に制作した「映画 聲の形」は第26回日本映画批評家大賞アニメーション部門作品賞や第20回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞などを受賞した。今回の火災を受けて16年の大ヒット映画「君の名は。」で監督を務め、今月19日にも「天気の子」の公開を控える新海誠氏(46)はTwitterで《京都アニメーションの皆さま、どうかどうかご無事で》と投稿。「らき☆すた」で監督を務め、「薄暮」が公開中の山本寛氏(44)も《ちょ…ええ!?》《ただ「チクショウ!」と心の中で連呼するしかない。悔しい》《なんでやねん。なんでやねん。なんでやねん?》と連投している。さらに映画「この世界の片隅に」の監督・片渕須直氏(58)も《アニメーションの仕事が命がけになんてなるべきではない》とツイートしている。また著名人からも心痛を表すコメントが上がっている。RADWIMPS・野田洋次郎(34)は《京都アニメーションでの事件。全容がまだまだわからないけれどあまりにも凄惨。こういう暴力が許せない》とつづった。アニメ好きとして広く知られるハライチ・岩井勇気(32)は《京都アニメーション放火による被害者の怪我が少しでも軽くあってほしい。アニメへの心配もあるが、単純に無事であってほしい》と投稿。またアニメ「幽☆遊☆白書」で蔵馬役を務めた緒方恵美(54)も《…絶対に、許せない》と怒りをにじませている。その仕事ぶりから、世界中にファンを持つ京都アニメーション。Twitterでは「#PrayForKyoani」がトレンド入りし、日本はもちろんのこと様々な国から祈りの声が集まっている。《私は台湾のアニメー愛好者ます,この事件は本当に長い時間であり、私は落ち着くことができないと聞いた、それは悲しすぎる。京都アニメーションはこれまでにもたくさんの素晴らしいアニメーションを制作してきました。すべての京都アニメーションのスタッフが元気でいてほしいです》《今回の件については祈ることしかできませんが、韓国からでも多くの方が祈っております。1人でも多くの方が無事でありますよう》《私がどんなに辛い時も悲しい時も、京アニさんが作ったアニメが力になってくれました。優しくて、一生懸命な、世界を作ってくれてありがとう。好きです。大好きです。どうか皆様ご無事でいてください》またT.M.Revolution・西川貴教(48)はTwitterで《京都アニメーションさんには、いちファン個人としては勿論ですが「けいおん!」「中二病でも恋がしたい!」など聖地巡礼で滋賀の観光に多大な貢献を頂いてきたので、なんとか僕で出来ることがないか考えていきたいと思います》と明かし、《何かご意見などあれば、是非お願いします》とツイートしている。ネットでは西川同様、「京アニのためにできること」をそれぞれが呼びかけている。《京アニと我々は『アニメ』という作品でつながっている。ならば、今我々にできることは、作品のグッズを、円盤を買い、少しでも京アニを助けることだ》《できることはたくさんあって、(京アニ製作の)アニメを見たり、グッズを買ったり、お気に入りの作品やシーンについて語り合ったり薦め合ったり、つまりいつもどおり楽しく作品を味わうことが、まずはいまの時点で最大の応援なんだと思います》《もしまだアニメ制作を続ける意思があるのならクラファンでも募金でもなんでも協力する。それだけ俺にとって京アニは大切な存在》
2019年07月18日前回 、防災の新常識をクイズ形式で網羅した 『ぼくらの災害サバイバルBOOK』 (主婦の友社)で、災害時の対応を確認した私と小5の息子。意外にも、私が常識と思っていることを息子が知らず、息子が知っていて当たり前のことを私が間違えていたりと、世代ギャップを痛感した結果になりました。そこで、「へー、なるほど!」「今の子どもはこれを知らないんだ…」といった秀逸なクイズをここでご紹介したいと思います。■防災新常識クイズ1:大雨で避難するときにはくくつは?A.雨だからやっぱり長ぐつB.はきなれたスニーカー答えは、B。雨のときは長ぐつ、と思いがちですが、避難するほどの大雨のときはNGだそう。長ぐつはいったん水が入ったら、重くて歩けなくなってしまうからです。はきなれたスニーカー、それも物に引っかからないようにひもなしのほうがベターです。■防災新常識クイズ2:公衆電話の基本的な使い方で正しいのはどっち?A.お金を入れた後に受話器を上げてダイヤルする。B.受話器を上げてからお金を入れてダイヤルする。答えは、B。この問題、なんと高校生の娘もわかりませんでした(驚愕!)。生まれた時から携帯電話が存在する子どもたち世代。災害時には携帯より公衆電話のほうが通じるという知識はあっても、そもそも公衆電話の使い方を知らないというのは盲点でした。また、十円玉と百円玉は使えるけれど、ほかの硬貨や紙幣は使えないこと、おつりが出てくることもあることなども教えておきたいですね。■防災新常識クイズ3:避難所に避難することに。かわいがっていたペットはどうする?A.家族の一員なので連れていく。B.避難所の様子がわからないからエサをあたえておいていく。答えは、A。阪神淡路大震災や東日本大震災のような大規模災害で、避難生活が長期にわたる場合、ペットをどうするかというのは頭を悩ませるところですよね。避難所でほかの人に迷惑をかけるかもしれないと、連れていくことに躊躇(ちゅうちょ)する人もいるでしょう。でも、家にペットを残したまま避難すると、気になってまた家に戻り二次災害にあってしまうリスクもあります。あとから危険な被災地へ戻るよりは、できることなら一緒にペットも避難所へ連れていきましょう。そのためには、あらかじめ近くの避難所でペットの受け入れが可能か調べ、ペットの避難グッズも用意しておくことが肝心です。親子で「なるほど!」と思った防災の新常識クイズを3つご紹介しました。実はこの『ぼくらの災害サバイバルBOOK』は、主婦の友社の読者ネットアンケートクラブを利用して、多くのリアルな声を盛り込んで作られたそう。だからこそ、避難訓練や防災学習では知ることのできない内容が盛り込まれているのだと納得でした。自分や家族の防災知識の“穴”を探るべく、災害サバイバルクイズにぜひとも挑戦してみてください。参考図書: 『ぼくらの災害サバイバルBOOK』 (主婦の友社)たびたび大きな地震が起こる日本列島。地震だけでなく、近年は台風やゲリラ豪雨による河川の反濫やがけ崩れなど、以前に比べて天災による被害が増えているように感じ、「わが家の地域にも…」と不安に思う人も多いのではないでしょうか。不安なのは、子どもだって同じ! 本書は大地震、台風や雷・土砂崩れなどの水害に関し、子ども向けに、ビジュアルを使ったクイズ形式で「災害時にすべきこと」をわかりやすく解説。怖いながらも「自分の身を守りたい」「ぼくが家族を救いたい! 」と思う子どもたちの気持ちに寄り添い、「サバイバル」をキーワードに、有事に役立つ知識・知恵を楽しみながらつけていきます。
2019年04月30日地震に津波、大雨と、毎年のように災害に襲われる日本。だからこそ、日頃から万が一に備え、各家庭で準備をしていると思います。学校や園でも、災害時にはどう行動するか、ふだんから何に気を付けるかなどを、訓練や授業を通して学ぶ機会が多いので、子どもたちも大人以上に知識があってびっくりすることも。でも、もしもの時には、予想がつかないことが起こるもの。それが、子どもひとりのときだったら…学んだ通りに行動できるでしょうか?…想像するだけでママパパはゾッとしますよね。そこで、被災したときにどう行動すればいいのか、とっさの判断が身についているかどうか、 『ぼくらの災害サバイバルBOOK』 (主婦の友社)で、小5の息子と一緒にシミュレーションしてみました。すると、意外なことが判明したのです…。■いきなり母、反省…知識はあってもやっていないこと国がかかげる防災減災対策で「自助・共助・公助」というのをご存じですか?これは、被災した場合には、自助(自分の身を守る)、共助(家族や周囲の人と助け合う)、公助(国や行政による救助・支援)の3助の連携が大切だとする考え方です。特に、東日本大震災など大規模災害のときには、行政機関自体が被災して機能しない場合もあるので、自助、共助がより重要になるわけです。そこで、自分の身を守るための知識を身に付けるべく、手にしたのは危機管理教育研究所代表の国崎信江さんが監修の『ぼくらの災害サバイバルBOOK』。楽しいイラストやマンガと共に全30問の「被災したとき、どうする?」クイズがあり、飽きっぽい小5長男でも挑戦してくれました。第1問は、「スマホから緊急地震速報が! 正しいのはどっち?」A.地震だ! とさけんで安全な場所へ移動する。B.テレビをつけて情報が本当か確認する。これは、2人ともAとこたえて正解。しかし、実際に自分はどう行動しているかというと…Bでした。長男の視線が痛い…。そうやって、あーだこーだと話し合いながら解答していくと…予想外の結果が出たのです。■ふだんの習慣が地震のときには命取り?息子が間違えた問題で印象的だったのは、「エレベーターの中で地震が! おすのはどのボタン?」でした。A.早く地上に降りたほうがいいので1階のボタンだけをおす。B.全部の階のボタンをおしてしまう。答えはB。エレベーターに閉じ込められる可能性があるので、すぐ降りるために、とりあえず全部の階のボタンをおすのが正解です。止まった階ですぐおりて、階段を使って外に脱出…というのは、大人ならわかるでしょう。でも、子どもはふだん「エレベーターのボタンは、降りる階しかおしちゃダメ!」と何度も言い聞かせられているため、全階のボタンをおすというのは躊躇(ちゅうちょ)があったようです。「地震のときは、エレベーターを使っちゃダメ」というのは知っていても、「乗っているときにグラッときたらどうする?」というところまでは、子どもと話していませんでした。実はこの書籍、主婦の友社の「読者ネットアンケートクラブ」を利用した多くのリアルな“声”も盛り込んでいるのです。■「昔の常識は、今の非常識?」知らなかった防災の新常識そして、大の大人で、子どもたちの命も守らなければいけない私が間違えたのは、「火災が起きたとき避難で正しいのは?」A.けむりに関係なく低い姿勢でにげる。B.けむりが出ないうちにふつうの姿勢でにげる。正解は、B。でも、これは言い訳をさせてください。私が子どもの頃、ウン十年前の避難訓練では、けむりは上にたまるから、なるべく低い姿勢で逃げるように、との指導があったのです。でも、今は少しけむりが見えているくらいなら、転ばないように気を付けつつダッシュで逃げるのが正解だそう。低い姿勢でモタモタしているうちに、黒いけむり(毒ガス)に巻かれてしまうのを防ぐためです。ただし、けむりがすでに充満してしまっていたら、低い姿勢で口をおさえて外に逃げるのが正解だそうです。こんなふうに、避難訓練では教えてくれないことや、今と昔では対処が変更されたこと、昔はなかったスマホやSNSを活用した防災方法などについて、クイズを通して知ることができました。防災に関して、子どもが何を知っていて、何を知らないかだけではなく、自分自身の知識のチェックという意味でも、とても役に立った『ぼくらの災害サバイバルBOOK』。次回は、この書籍の中の数あるクイズの中から、「これ、知ってる?」「なるほど、そうか!」というクイズを厳選してご紹介しましょう。参考図書: 『ぼくらの災害サバイバルBOOK』 (主婦の友社)たびたび大きな地震が起こる日本列島。地震だけでなく、近年は台風やゲリラ豪雨による河川の反濫やがけ崩れなど、以前に比べて天災による被害が増えているように感じ、「わが家の地域にも…」と不安に思う人も多いのではないでしょうか。不安なのは、子どもだって同じ! 本書は大地震、台風や雷・土砂崩れなどの水害に関し、子ども向けに、ビジュアルを使ったクイズ形式で「災害時にすべきこと」をわかりやすく解説。怖いながらも「自分の身を守りたい」「ぼくが家族を救いたい! 」と思う子どもたちの気持ちに寄り添い、「サバイバル」をキーワードに、有事に役立つ知識・知恵を楽しみながらつけていきます。
2019年04月29日戸建て住宅向けのおすすめ火災保険をランキング形式でご紹介していきます。ランキングでは、補償の内容、おすすめする理由や留意すべき点などについてもふれています。ぜひご自身の火災保険を選ぶ際の参考にしていただければと思います。火災保険を選ぶポイントおすすめの火災保険ランキングをご紹介していく前に、どのような観点で火災保険をランキングしたのかについてご説明していきたいと思います。なお、火災保険の選び方については別の記事でも詳しく説明していますので合わせて参考にしてみてください。火災保険のチェックポイント戸建て住宅の火災保険を選ぶ際にはどのような点に気をつければいいのでしょうか。しっかりと火災保険を選ぶ際には以下の点を必ず押さえるようにします。保険の対象を選ぶ(建物を対象とするときは構造確認をする)補償内容(範囲、金額、期間)を決める地震保険の加入を検討する上に挙げたチェックポイントについて説明をしていきます。火災保険の対象は、建物と家財とに別れます。戸建て住宅の火災保険を選ぶ際には建物だけを対象とするのか、家財も対象とするのかで分かれることになるでしょう。また建物も構造(の強度)によって保険料が変わってきますので、構造内容を間違えないようにしてください。次に補償内容です。火災を原因とした損害だけではなく、風災、水災、落雷など補償の範囲を取捨選択し、補償される金額と保険期間(1年~10年)を決めておく必要があります。最後に地震保険の付帯です。地震保険は各社共通の内容となっており、火災保険が地震を原因とする損害には補償されないことから、国と保険会社で共同して地震保険を運営しています。戸建て住宅の際には地震保険に加入しておくことをお勧めします。おすすめ火災保険のランキング方法おすすめ火災保険のランキング方法について説明をしておきます。戸建住宅向けの火災保険に関する複数の比較サイト・ランキングサイト(※)での上位の火災保険をピックアップして、保険料と補償内容のバランスが良いと考えられる火災保険を筆者独自の判断でランキング(1位~5位)しています。この後、具体的な保障内容や保険料を掲載していますが、比較を容易にしていただくために、ほぼ同一の条件で試算をしていますので、保険料の違いにもご注意いただければと思います。※調査対象とした比較サイト・ランキングサイト価格.com「火災保険ランキング戸建住宅版」ì保険「火災保険ランキング戸建て(専用住宅)」Lity「保険ランキング―持家住宅用火災保険ランキング」第5位:トータルアシスト住まいの保険(東京海上日動)ランキングの5位から順番に紹介していきます。まず最初に紹介するのは、東京海上日動の「トータルアシスト住まいの保険」です。具体的な補償内容を確認していきましょう。トータルアシスト住まいの保険の特徴トータルアシスト住まいの保険ですが、業界最大手の損害保険会社らしく、本来の補償に加えて、メディカルアシスト、事故防止アシストといった付帯サービスも充実しています。免責金額もゼロといっていいレベルなので、自己負担なく補償してもらえる安心感があります。第4位:THE住まいの保険(損保ジャパン日本興亜)次に紹介するのは、損保ジャパン日本興亜の「THE住まいの保険」です。概要を知って頂くために、こちらも補償内容の具体例を掲載します。THE住まいの保険の特徴先ほどご紹介した東京海上日動と競争しているのが損保ジャパン日本興亜です。もともと火災保険の商品に強みを持つ損保ジャパン日本興亜であることから、東京海上日動と比較しても、ほぼ同一の補償ながら保険料は割安となっています。ただし、破損・汚損の免責が1万円となっているので注意が必要です。第3位:じぶんでえらべる火災保険(セゾン自動車火災保険)続いて第3位はセゾン自動車火災保険の「じぶんでえらべる火災保険」です。具体的な補償内容は以下の通りです。じぶんでえらべる火災保険の特徴じぶんでえらべる火災保険の特徴ですが、基本補償は幅広く、周辺の費用保険金などの補償は削っており、合理的で保険料も割安となっています。ただし、東京海上日動や損保ジャパン日本興亜のような付帯サービスはありません。第2位:安心マイホーム保険(セコム損害保険)次は第2位のセコム損害保険の「安心マイホーム保険」です。こちらも具体的な補償内容を確認していきましょう。安心マイホーム保険の特徴安心マイホーム保険ですが、幅広い補償を選択しつつ、保険料がリーズナブルに設定されています。ただし、破損などの免責が3万円なので注意が必要です。安心マイホーム保険ならではの特徴としては、ホームセキュリティ割引とオール電化割引というものがあります。これはホームセキュリティとオール電化の住居に対して適用される割引となるので、該当される住居の場合には、ぜひこのセコム損害保険の検討されるとよいでしょう。第1位:ホームアシスト(楽天損害保険)第1位は楽天損害保険の「ホームアシスト」です。まずは補償内容の具体例を確認していきましょう。ホームアシストの特徴ホームアシストの特徴ですが、戸建て住宅の火災保険として必要な補償がしっかりとラインナップされていて、かつ自分で必要と考えられる補償をチョイスできる自由度が高い点です。また、幅広い補償に対してリーズナブルな保険料となっていることも確認いただけると思います。ただし、自分で補償を選ぶということができてしまうので、保険料を安くするために必要な補償まで削ってしまわないように注意をしてください。戸建て住宅向けの火災保険を選ぶ際のポイントまとめ戸建て住宅向けの火災保険を選ぶ際のポイントを紹介してきました。補償の対象、建物の構造、補償の範囲と金額、地震保険の加入について、それぞれの注意点をよく理解したうえで火災保険を選びましょう。ランキング形式でオススメの火災保険を紹介してきましたが、保険料と補償内容のバランスを考慮しながら、自分の物件に合った火災保険を選ぶことが大切です。特に保険料負担を軽減するという観点から、新築の戸建て物件やオール電化住宅などの割引を上手に活用することもポイントとなるでしょう。PICK UP迷った際は保険のプロに相談をどの保険が自身に合っているのかわからないという方は保険のプロに相談するのが一番です。「保険相談ニアエル」で近くの相談窓口を検索・予約が可能です。対面で相談できるので安心、ショッピングセンターや駅ビルなどの商業施設に多く出店しているためお買い物ついでに寄れるのもお手軽です。[affi_niaeru]
2019年04月25日歴史的建造物であり、世界遺産でもあるパリ・ノートルダム大聖堂で発生した大規模な火災に、ハリウッドスターたちも心を痛めている。名女優グレン・クローズは、「ノートルダムが燃え上がるのを見て深い悲しみを感じています。いまのいままで、気づいていなかったのです。私にとってあの建物がどれだけ大切であるか。だっていつもそこにあり、不滅だと思っていたのですから」とSNSに火災前の大聖堂の画像を掲載し、心境をコメントした。さらに、ノーメイクで部屋着というラフな姿でノートルダム大聖堂への思いを動画で語った。アン・ハサウェイは大聖堂内バラ窓のステンドグラスの画像を掲載し、「ここは、一層の神々しさが表現されている場所。神秘的で、不可知で、言い表すことのできないものを解釈し、人の手によって体現した神聖な場所。彼女(ノートルダム=聖母マリア)が燃えているのを見て涙が出ました。炎さえも、彼女の神聖さを奪うことはできないとわかってはいるのですが」と悲しみを綴った。「みなさんと同じように、美しいノートルダムが煙に包まれるのを目の当たりにし、とてつもない衝撃と悲しみに暮れています。パリ、愛しています」と英語とフランス語でコメントしたのはサルマ・ハエック。サルマの夫で大富豪のフランソワ・アンリ・ピノーは大聖堂再建のために「父とともに1億ユーロ(約126億円)以上を寄付する」と表明している。(Hiromi Kaku)
2019年04月17日火災保険はなるべく安い保険料で抑えたい。このように考える方も多いでしょう。賃貸物件であれば尚更そうした思いを強く持つ方も多いはずです。今回は賃貸物件用の火災保険から、お得な安い火災保険を選ぶポイントと、具体的な火災保険をランキング形式でご紹介していきたいと思います。なお新築戸建ての火災保険については別の記事で詳しく説明をしていますので、ぜひ参考にしてください。火災保険で安いのはどのような保険?どのような火災保険が安くなるのでしょうか。火災保険とは建物と家財が被害を受けた際にその損害を保障する保険です。したがって火災保険の補償対象には3つのパターンがあります。建物と家財の両方建物のみ家財のみ家財よりも建物の方が高額となるのが一般的ですから、火災保険として安くなるのは家財のみを補償する場合です。家財のみだけで火災保険に加入するケースとはどのような場合でしょうか。それは賃貸物件の入居者が火災保険に加入する場合です。賃貸物件で安い火災保険にするには賃貸物件の入居者は建物(賃貸物件)の所有者ではありません。したがって他人の失火により建物が焼失したとしても引っ越しをすればいいだけで、建物に対する経済的な補償は必要ありません。また、自分が失火した場合でも、失火法により重大な過失で無い限りは建物に対して経済的な補償をする必要はありません。したがって火災保険では自分の家財に対する補償を考えればよいということになります。借家人賠償責任保険は必要しかしながら、賃貸物件の場合は大家さんとの賃貸契約を締結します。この場合賃借人である入居者は物件を貸してくれる大家さんに対して現状回復義務を負うことになります。もし自分の過失で建物(賃貸物件)に損害を与えてしまった場合、大家さんに対する損害賠償責任により数百万円程度の賠償金を払う可能性があります。したがって火災保険としては家財に対する補償だけを考えればよいのですが、大家さんに対する借家人としての賠償責任保険にセットで加入しておく必要があります。ただし、別途個人賠償責任保険に加入している場合は、借家人賠償責任保険に入る必要はありません。マンションで安い火災保険の注意点賃貸物件で必要なのは家財に対する火災保険と、借家人としての個人賠償責任保険であることを説明してきました。ここで、マンションなど集合住宅の賃貸物件で火災保険に加入する場合の注意点をお伝えしておきたいと思います。火災保険の補償は災害などの原因別にわかれており、加入にあたってある程度取捨選択することが出来ます。(中にはプランとしてパッケージ化されているものもあります。)マンションなどの集合住宅の賃貸物件で、これだけは揃えておきたいという補償は以下のとおりです。火災による損害落雷による損害破裂や爆発による損害水漏れによる損害マンションで必要な補償の理由火災による家財の損害はイメージしやすいと思います。落雷はどうでしょうか。落雷により電話回線・通信回線のショートなどでWiFi機器などが損傷を受けるということがあります。また、破裂や爆発とは、ガスコンロやガスヒーターなどのガス漏れが原因で発生することがあります。そして水漏れとは浴室や洗濯機などの水漏れによって家財が水浸しになる損害です。洪水などの水害(水災)による補償と混同されることがありますが、両者は違う補償となりますので注意してください。安い火災保険のランキングここからは安い火災保険を具体的に紹介していきましょう。これまでご説明してきたとおり、家財の損害を補償する火災保険に借家人の個人賠償責任保険をセットした補償内容を基準として、各種ランキングサイト・比較サイトで取り上げられている中で、安い火災保険をいくつか紹介していきたいと思います。3位:全労済の「すまいる共済」最初に紹介するのは全労済のすまいる共済です。まずは具体的な補償内容を下表でご覧ください。これまで説明してきた通り、家財の補償に必要な火災、落雷、破裂・爆発、水濡れを対象とする内容となっています。そして借家人としての賠償責任の補償が1,000万円ついているというシンプルで最低限の補償が揃っています。この補償内容で保険料は年間4,000円となっていますが、注意点があります。全労済は組合員組織のため、この火災保険に加入するには年間1,000円の出資金が必要となります。これも実質的な保険料として考えておく必要があります。2位:日新火災の「お部屋を借りるときの保険」次に紹介するのは日新火災のお部屋を借りるときの保険です。こちらも具体的な契約例をご確認ください。日新火災のお部屋を借りるときの保険は、火災、落雷、破裂・爆発、水濡れを含んだ各種原因による補償と、借家人賠償責任の補償とをベースにして、個人賠償の補償、法律相談費用などが付帯されています。このため家財の保険金額は300万円となり、先ほどの全労済のすまいる共済の保険金額500万円よりも少なくなっていますが、補償が広くなっている分、保険料は年払6,000円となっています。1位:アイアル少額短期保険の「愛ある家財保険」最後に紹介するのはアイアル少額短期の愛ある家財保険です。こちらも保障内容を確認してください。「愛ある家財保険」の特徴ですが、年払で5,400円と保険料は安く抑えられている一方で、修理費用の保障がバラエティ多く揃っていることです。また大家さんに対する賠償責任の補償だけではなく、大家さん以外に対する個人賠償責任も補償に含められています。(ただし借家人賠償責任と通算)お得な火災保険の選び方こうした安い火災保険ですがどのように選べばよいでしょうか。一番のオススメは、ネットの一括見積もりサイトなどを利用することです。自分の設定した条件である程度自由に設計できる火災保険も増えていますので、一括見積サイドで自分の設定した条件で見積もりを行ない、比較検討して加入することが重要です。ただし、注意していただきたいのは、各社の火災保険の設計に違いがあるため、全く同じ条件・金額での比較がなかなか難しいということと、ネットで手軽に操作ができる半面、加入前に押さえておくべき注意事項などを見落としがちな点です。こうした点に気をつけたうえで比較サイト等を利用してください。なお、賃貸物件の火災保険の選び方については、別の記事でも詳しく説明していますので合わせて参考にしてみてください。安くてお得な火災保険まとめ安い火災保険の補償内容と注意点について説明をしてきました。賃貸物件であれば、最低限の備えとして、家財を対象とした火災保険と借家人賠償責任保険に加入しておけばよいでしょう。また安い火災保険を具体的な紹介しましたので、ご自身の火災保険を検討される際の参考にしてみてください。
2019年04月11日ワンルームマンションやアパートなどの賃貸物件の火災保険はどのような内容で加入すればいいのでしょうか?物件を紹介してくれた不動産業者さんから勧められる火災保険に加入しなければならないのでしょうか?今回は、賃貸物件の火災保険の選び方について、その補償内容や保険料の相場などについてわかりやすく説明していきたいと思います。賃貸物件で必要な補償内容の範囲賃貸物件で火災保険に加入するとしたら、どのような補償内容で加入すればよいかについて説明をしていきたいと思います。その説明に入る前に、そもそも賃貸物件で部屋を借りているだけなのに火災保険に加入する必要があるのかどうかについて確認をしておきましょう。賃貸物件に火災保険は不要?賃貸物件の火災保険とは、賃貸人(ちんたいにん、貸し手、大家さん)から部屋を借りている賃借人(ちんしゃくにん、借り手)が加入する火災保険のことです。賃貸人である大家さんは、ほぼすべての人が賃貸物件の所有者としての火災保険に加入をしています。大家さんが火災保険に加入しているのに、借り手である賃借人が火災保険に入る必要があるのか、と疑問に思われるのも当然ですが、実は結論から言うと賃借人も火災保険に加入する必要性はあるのです。火災保険の対象は物件(建物)と家財賃貸物件の借り手である賃借人が火災保険に加入する必要性を知るうえで、火災保険の対象を理解しておく必要があります。火災保険の対象は賃貸物件である建物(部屋)と家財です。火災などで建物(部屋)や家財が被害を受けた時にその回復のための経済的補償としてもらえるのが火災保険の保険金です。他人の失火で建物と家財が損害を受けた場合ここで仮に隣の部屋の失火であなたの部屋とあなたの家財が燃えてしまったとしましょう。建物(部屋)については大家さんと火事を起こした隣の人との問題ですが、あなたの家財について、隣の人に損害賠償を請求できるでしょうか?実は失火法という法律により失火によって与えた損害は、重過失で無い限り賠償する責任から免れます。したがって隣の人はあなたの家財に対して賠償責任はなく、あなたも賠償請求はできないのです。自分の家財は自分で守るという観点から火災保険に加入する必要性があるといえます。自分の失火で建物と家財に損害を与えた場合では仮に自分の失火により自分の建物(部屋)や家財を燃やしてしまった場合はどうなるでしょうか?自分の家財は自分の持ち物ですから自己責任として、問題は建物(部屋)です。建物(部屋)は貸し手である大家さんの所有物ですから、それに損害を与えたということになります。先ほどの隣の人の例でいえば、自分が失火により与えてしまった損害は賠償しなくていいのではないか、と思われるかもしれませんが、実はここに賃貸物件特有の事情がからんでくるのです。賃借人の現状回復義務賃貸物件の賃貸契約書に必ず含まれているのが、借り手の現状回復義務です。経年劣化を除き、物件を借りる前と同じ状態にして返すという借り手の義務になります。先ほどの例ですと自分の失火により建物(部屋)に損害を与えてしまった場合には、賃貸人である大家さんに対して原状回復をして建物(部屋)を返さなければなりません。万が一、失火により部屋を燃やしてしまった場合には床の張替え、内装はもちろんのこと、換気扇、備え付けの電化製品(クーラーなど)、場合によっては外壁・構造の工事まで負担しなければならなくなり、大げさではなく数百万円という費用を負担しなければならなくなります。また実際に現状回復まではしないとしても相応の損害賠償を負うことになります。こうしたことから、他人から自分の家財が被害をうけるのとは比べものにならない費用を払うリスクがあるため、賃貸物件であっても火災保険に加入する必要があるのです。つけておきたい災害の補償こうした賃貸物件の必要性をふまえて、賃貸物件の火災保険でどのような災害の補償に加入しておくのがよいのかを整理していきましょう。これまで確認してきたとおり、まず必要なのは火災による被害の補償です。ほとんどの火災保険は基本補償として、火災、落雷、破裂・爆発、風(ひょう・雪含む)災の補償が揃っています。賃貸物件であれば特に火災と破裂・爆発(ガス漏れなどによるもの)の補償が重要です。水漏れの補償も忘れずに加えて賃貸物件で必ずつけておきたい任意補償があります。それが水もれ(水ぬれ)による被害の補償です。上の階の部屋で風呂場や洗濯機の水漏れから、自分の部屋の家財が水浸しになるという可能性があります。まとめると、賃貸物件の火災保険で最低限必要な家財に対する補償は以下の通りです。火災による被害の補償破裂・爆発による被害の補償水もれ(水ぬれ)による被害の補償(基本補償として付帯される)落雷・風災・ひょう災・雪災の被害の補償大家さんに対する建物(部屋)の補償は個人賠償責任保険でもう一つ大切な補償が残っていました。火災保険の枠組みではないため別にしましたが、必ずつけておきたい補償として、大家さんの建物(部屋)に損害をあたえてしまった場合の補償です。さきほどの例の通り、自分の部屋を自分の失火で燃やしてしまった場合などです。こうした場合は火災保険ではなく、大家さんに対する損害賠償責任の枠組みで、具体的には火災保険とセットになった個人賠償責任の補償に加入することになるのです。この大家さんへの個人賠償責任の保障を火災保険では「借家人賠償責任補償」と呼んでいます。賃貸人(大家さん)に対する損賠賠償の補償:借家人賠償責任補償賃貸物件の火災保険の選び方はでは賃貸物件の火災保険をどのように選んでいけばよいのかを説明していきましょう。そもそも火災保険は色々な物件を対象としており、その物件の地域特性や建物の規模・用途・構造などにより加入の仕方が変わります。今回はそのうち賃貸物件を対象とした火災保険の選び方を確認していきます。ワンルームマンション、アパートなどの物件に応じたプラン賃貸物件で多いのが、ワンルームマンションやアパートとなります。こうした物件は賃貸が多いので、借り手である賃借人向けにプラン化にした火災保険が多くあります。またこのプランの特徴としては、先ほど確認した通り、火災、破裂・爆発、水もれ、大家さんに対する賠償責任、という最低限揃っていて、ムダな補償がないことです。学生向けのプラン大学生で単身で暮らしている方も多いと思います。そうした方の多くは賃貸物件ですので、まさに賃貸物件用の火災保険に加入すべきなのですが、特に学生生協などで割安な保険料となっている学生限定の火災保険も販売されています。学生の方はこうしたプランを必ずチェックするようにしてください。申し込みと流れ賃貸物件に申し込みをする際に気をつけておきたい点を確認しておきましょう。賃貸物件の火災保険に加入する機会として一番多いと考えられるのが、賃貸物件の契約時に不動産業者さんから提案される時でしょう。仲介業者からの提案時には物件によっては貸し手である大家さんから物件契約時の付帯条件として火災保険の加入を要請されていることも多いはずです。仲介業者である不動産業者さんからの提案で良い点は、こうした大家さんの求める水準や物件に合わせた火災保険をきちんと提案してくれることです。なぜなら、もし補償が不十分な火災保険などを提案してしまうと、仲介業者さんの紹介責任問題になってしまうからです。一方で不動産業者さんから提案された火災保険で良くない点は、提案された内容のままでよく考えずに加入してしまうリスクがあることです。できれば不動産業者さんからの提案は一旦保留にして、その内容を他の火災保険と比較検討したうえで加入されることをお勧めします。加入する期間・補償内容不動産業者さんから提案された火災保険の検討時に、まず最初に確認していただきたいのは保険期間です。賃貸物件の契約期間が2年間となっていることから2年での火災保険を提案されることもあるようです。しかしながら、火災保険は1年ごとに更新できますし、簡単な手続きで更新できます。そのため1年間の契約であれば1年間分の保険料で済みますので、2年間の保険料をその場で支払う必要がなくなるのです。また補償内容ですが、これまで説明してきたとおり大家さんへの賠償責任が必須なため、そうした補償は必ず入っていると思いますが、自分の家財を守るための補償について最低限の手当てがされているか、必ず確認をするようにしてください。保険料(料金)の払い方と相場保険料についてですが、不動産業者さんの提案する火災保険の場合は現金払いか家賃等と一緒に銀行振込というのが一般的です。ご自身でネットなどで探して加入する場合はクレジットカード払やコンビニ振込なども対応しているので利便性が高いです。また保険料の相場ですが、賃貸物件の広さや家財にかける補償金額などによって千差万別ですが、概ね5千円前後から1万5千円程度の範囲で収まります。ただし、同じ賃貸物件に対しても保険会社によって保険料には数千円の差が出てくることがありますので補償内容とともに比較検討して選ぶようにしてください。賃貸物件の火災保険の選び方まとめ賃貸物件に対する火災保険の必要性とその場合の必要な補償について確認をしてきました。失火法により自分の家財を守るための補償と、自分が建物に損害を与えた場合の大家さんに対する損害賠償の補償が最低限必要です。賃貸物件の火災保険については、不動産業者さんから提案されるケースが多いと思いますが、補償内容と加入期間などに注意してください。出来ればネットなどの見積もりと比較検討して加入されることをお勧めします。
2019年03月27日毎年台風のシーズンになると取り上げられるのが台風の被害です。テレビやネットのニュースなどで台風による住宅の被害をご覧になった方も多いでしょう。しかしこうした台風被害は対岸の火事ではありません。台風被害にご自身の住宅がみまわれるかもしれないのです。台風被害にあった場合、火災保険がどのように適用されるのかについて、わかりやすく説明していきたいと思います。火災保険はどんな損害を補償するのかまず火災保険の補償についてどのようなものがあるのかを確認しましょう。火災保険の概要を確認したうえで、台風による被害の場合に火災保険でどのように補償されるのかを説明していきます。火災保険の基本補償火災保険には様々なタイプの商品がありますが、どの火災保険にも共通した基本補償があります。具体的には以下の通りの補償です。火災による被害の補償落雷による被害の補償破裂・爆発による被害の補償風災による被害の補償雹(ひょう)災による被害の補償雪災による被害の補償火災保険の任意補償どの火災保険にも共通した基本補償に加えて任意で追加できる補償として以下のものがあります。水災による被害の補償外部からの物体の衝突による被害の補償水濡れによる被害の補償騒擾(そうじょう)や労働争議等による被害の補償盗難による被害の補償破損・汚損等の補償その他災害時の諸費用の補償地震保険がないとおりない場合火災保険の補償の概要はさきほど確認したとおりですが、ここで注意していただきたい点があります。それは地震を原因とする補償が火災保険には入っていない、ということです。現在でも地震の予測や予知について研究が進められていますが、保険という観点からすると、どこでどのような規模の地震災害が発生するかを予測することは困難なため、火災保険の対象となっていません。そこで国と連携して地震保険という各保険会社共通の商品となっています。火災保険に加入する際にはこの地震保険も合わせて検討することをお勧めします。保険金額の設定方法次に火災保険の保険金額の設定方法について確認しておきましょう。火災保険の対象には建物と家財とがありますが、ここでは建物の保険金額について確認しておきましょう。建物の補償建物の補償とは、建物が何らか災害により被害を受けた場合に最悪立て直しをしなければならないことに対する準備です。そのため、建物を建て直す場合の再調達価格(新価)を最大限として保険金額を設定することが通常です。現在の建物を建て直すとした場合の価格が2,500万円とすれば、2,500万円を最大限として保険金額を設定することが出来るのです。なお火災保険の基本的な内容と選び方については詳細を別記事にて紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。全額補償と免責額(いくらから補償されるか)災害により建物が全壊した場合には、立て直し費用の全額が補償されるのでしょうか。この全額補償されるのか否か、については免責額というものを知ることが必要です。実際に火災保険に加入するときには、この免責額というものを設定することになっています。免責額:保険金の受け取りの際に差し引かれる自己負担金例えば免責額が10万円であれば、補償される金額から10万円が差し引かれて保険金として受け取ることになります。もし免責額が0円(無し)であれば全額補償となり、保険金を全額受け取れるということになります。免責額の存在理由ではなぜこうした免責(額)が設定されるのでしょうか。免責額(自己負担にすること)によって、火災保険の保険料を引き下げることができるからです。保険の本来の目的は自己では大変な負担となる保険金を万が一の時に受け取れることです。大きい保険金額を補償してもらうためには、その分高い保険料を支払う必要があるのですが、免責額を設けることで、少額の保険金額の支払いが少なくなるので、保険料を引き下げられるというわけです。免責額の設定免責額の設定についてですが、各保険会社の商品によって出来る範囲は異なるのですが、災害ごとに免責額を設定することが可能です。例えば火災での補償では免責額10万円、破損・汚損では5千円といった具合です。免責額が大きければ大きいほど、保険料が安くなります。しかしながら免責額はあくまでも自己負担となる金額です。万が一のことが急に発生した場合でも無理なく支払うことができる金額を免責額の上限とすることをお勧めします。台風被害の補償額それではここからは、台風被害の場合に火災保険でどのように補償されるのかを確認していきましょう。台風によって災害となる補償は通常以下のものが考えられます。風災による被害の補償水災による被害の補償風災(突風など)による被害台風による被害で一番最初に考えられるのは風災です。台風による強風・突風などによって屋根の瓦が飛んだりして建物の一部が破損した場合などには風災による被害として補償の対象となります。門扉や塀の被害門扉や塀の場合の被害はどうなるでしょうか。台風などの強風・突風で門扉や塀に被害を受けるということは想定されることです。まずこの場合ですが、火災保険の対象としての建物の定義のなかに、門扉や塀が含まれているかどうかが重要です。対象に含まれていれば、建物の一部として門扉や塀も火災保険の対象となりますから保険金を受け取ることが可能です。ただし、通常の火災保険には含まれていることが多いのですが、任意で含むか含まないかを決める商品もあるので加入時には十分に気をつけてください。飛来物(飛んできたもの)による被害台風や台風による竜巻などによって、飛んできたものが建物に当たって被害を受けることもあります。こうした飛んできたものを飛来物と呼びますが、原因が台風による風災なので、こうした被害も火災保険の対象となるのです。漏電などによる被害台風を原因として電気系統に損害をこうむって、漏電するということは十分に考えられることです。こうした台風を原因とした漏電は火災保険の補償の対象となります。水災による被害台風が原因で洪水になり床上浸水といった被害も多く発生しています。また台風の大雨を原因として土砂崩れとなり建物が全壊したり、土砂に建物が流されたりすることがあります。こうした床上浸水や土砂崩れの被害は水災による被害として補償されます。物損の請求方法ここまで台風を原因として災害を受けた場合の補償について説明をしてきました。実際に被害を受けた場合の請求方法について説明をしていきます。経年劣化は対象とならないまず最初に注意すべきことは、あくまでも台風を原因とした災害による被害であることが保険金を請求する前提となります。したがって、経年劣化(長年使っていてもろくなったの)で壊れた、ということになると火災保険の対象とはならないのです。ただし、経年劣化していたとしても、台風などの風災・水災で破損したのであれば火災保険の対象となります。台風が原因なのであれば「もともと古かったから壊れたんだ・・・」とは思わず、堂々と保険金の請求をして何ら問題ないのです。請求時に注意すること最近は保険会社の請求対応サービスも充実していますので、コールセンターなどで受け付けてくれる保険会社も多くあります。しかしながらそこで安易な受け答えをしてしまった結果「保険金がおりないのだ・・・」と思い込んでしまうことがありますので、注意をしてください。具体的にどういうことかというと、さきほどの経年劣化もその一つの例で、もともと古くなっていたので壊れた=火災保険の対象にならない、という思い込みです。繰り返しになりますが、台風を原因として実際に被害が発生したのであれば火災保険の対象となります。請求書の用紙に定められた事項にありのまま詳細に記載するようにしてください。写真で状況証拠を残しておくまた被害状況を補足する手段として、被害状況にあったときの写真が有効な場合があります。携帯電話・スマートフォンにカメラ機能が搭載されていると思いますので、被害状況をいろいろな角度から写真におさめておくとよいでしょう。火災保険まとめ台風による被害が火災保険でどのように補償されるのかを確認してきました。火災保険の基本補償にある風災と、任意で追加できる水災が台風による被害の大半を手当てしてくれる補償となります。台風による被害が発生した時に、具体的にどのような補償があるのかを知っておくことで保険金の請求漏れを防ぐことができます。また請求時には経年劣化による破損と一方的に思い込むことなく、台風の被害であることをきちんと説明・記載することが重要です。
2019年03月26日新築戸建ての住宅物件を購入された際に、通常一緒に検討されるのが火災保険となります。ところが、住宅購入資金だけでも多額の出費となるにもかかわらず、住宅ローンを借りた金融機関から紹介された火災保険の見積もりをみると数十万円!?となっていて、非常に驚いたという体験談もあるようです。今回は新築戸建て物件の火災保険に安く入る方法について具体的に紹介していきたいと思います。火災保険の基本と選び方まず最初に戸建て物件の火災保険の基本的な内容と選び方についてご説明しましょう。その次に新築物件という観点から火災保険に安く入る方法についてご紹介していきたいと思います。対象は建物(不動産物件)と家財まず火災保険の対象です。火災保険は損害保険の一種類ですから、対象物が損害を受けた時に保険金が支払われるという保険です。その損害を受ける対象として、火災保険では建物と家財とに区分しています。火災保険の対象の選び方建物のみ建物と家財家財のみ新築の物件に対して火災保険を検討するのですから、上記3の家財のみということはないと思いますので、1建物のみ、か、2建物と家財、のどちらかを火災保険として選ぶことになります。ここで火災保険を安くする方法の1つ目となります。新築の火災保険を安くする方法①:火災保険の対象は建物のみとするもちろん家財に対しても補償されていた方が安心ですが、その分保険料は高くなります。人間は家財がないと暮らしに不自由するだけですが、建物が無ければ暮らしていけません。このように原点まで立ち返ると自ずと優先するのは建物である、ということがお分かりいただけると思います。ただし高級な家財があるというご家庭は例外です。家財も火災保険の対象として、必要最小限度の補償を手当てしておきましょう。補償内容、補償金額および建物の構造火災保険の対象が決まった後は、どんな損害(被害)の補償で加入するかということと、その補償金額について決める必要があります。また建物の構造についても注意をすることが必要です。火災保険の基本補償(必須補償)ほとんどすべての戸建て用の火災保険に共通する補償(基本補償)は、以下の通りとなっています。火災落雷による災害破裂・爆発の災害風災雹(ひょう)災雪災火災保険のオプション補償(任意補償)次に任意で補償をつけられるものを挙げておきましょう。建物のある地域特性や周辺環境によっては、付けておきたい補償もあると思います。水災外部からの物体の衝突による損害水濡れによる損害騒擾(そうじょう)や労働争議等による損害盗難による損害破損・汚損等災害時の諸費用ただし、火災保険を安くするという観点からは、これらの任意補償の加入は厳しく考えておく必要があります。付けておきたいケースがあるとすれば、洪水の恐れがある地域特性なので水災を付けたいということであったり、大通りに面しているため騒擾の補償は手当てしておきたい、というような場合に限っておいたほうがよいでしょう。新築の火災保険を安くする方法②:原則として基本補償のみとする補償金額は安易に下げないただし、損害が発生して支払われる金額のもととなる補償金額は安易に下げてはいけません。この補償金額を下げることで火災保険を安く出来るため、つい補償金額を引き下げようと誘惑がおきるのですが、これを下げてしまうと、同じ程度の建物を建て直ししようとしてもお金が足らず、火災保険に加入していた意味がなくなってしまいます。補償金額は建物の再調達価格(新価)として定めた金額の最大限に設定しておきましょう。建物の構造をしっかりチェックする新築の戸建ての火災保険の場合に必ず確認して欲しいのが建物の構造です。建物の構造が強固であるほど、火災保険は安くなります。とはいえ一番安くなる構造は「T構造」といってコンクリート造や鉄骨造の建物となります。通常の戸建て物件であれば木造が一般的であり、木造だと「H構造」に該当するため安くなるわけではありません。ただし、木造であっても、省令準耐火建物というものに該当するツーバイフォー住宅などであれば「T構造」に分類されて火災保険が安くなる可能性があるのです。新築の火災保険を安くする方法③:建物の構造を確認する新築戸建ての火災保険を安くするポイントここまで戸建て物件の火災保険の基本的な内容と安くする方法について確認をしてきました。ここからは新築物件という観点での火災保険を安くするポイントを紹介していきます。新築物件の火災保険を高くしないための注意点となりますので、よく確認していただけたらと思います。金融機関からの提案内容をチェック新築戸建ての火災保険をまず最初に検討するきっかけとしてあげられるのが、住宅ローンを借りた金融機関からの紹介です。念願の新築戸建ての購入するにあたって住宅ローンを利用される方が一般的ですし、その住宅ローンで購入資金を借りた金融機関には恩義を感じてしまうのが人情です。そうした金融機関の担当者から住宅ローンの手続きに合わせて、必要不可欠な火災保険を提案されると、「じゃあついでにお願いしようかしら」となってしまいがちです。手厚い補償の火災保険を勧められる事が多いもちろんそうした金融機関からの提案内容が良くないということではありません。金融機関からの火災保険は団体扱ということで保険料が割引になっていることも多くあります。しかしながら一方で、これまで説明してきたような観点で必要最低限の補償となっているかというとそうではないことが多いのも事実です。火災保険を提案する立場から考えると、加入後災害が起こってから、なぜこの補償を付けてくれなかったのか!とトラブルになることもあるため、どうしても手厚い補償での提案になることが多いということを押さえておきましょう。金融機関からの提案は一旦保留にしておくまた金融機関によっては数多くの保険会社と提携しているわけではないため、提案の火災保険がそもそも限れていることもあるので注意が必要です。したがって金融機関からの提案はその場で申込をせず、一旦保留にして他の火災保険と必ず比較検討を行うようにしてください。その結果、金融機関に内容を変更した提案は出来ないのかと問い合わせることも出来ますし、それが可能であれば、そうした金融機関経由で火災保険に加入することも何ら問題はありません。新築の火災保険を安くする方法④:金融機関の提案は一旦保留にしてチェックする新築用の割引を活用する各種割引の制度もしっかりと確認したうえで火災保険を選ぶことが大切です。新築戸建ての火災保険を選ぶ際に活用したい各種割引制度を紹介していきましょう。新築割引火災保険の対象となる物件が建築月の11ヶ月後までであれば適用される割引で多くの保険会社で取扱がある制度です。各社によって異なりますが、概ね新築から11ヶ月以内となっています。新築戸建ての火災保険には是非活用したい制度です。オール電化割引火災保険はその成り立ちから火災のリスクに備えることを主眼にしてきました。そうした火災のリスクを減らせる物件であれば保険料を減らすことが可能となります。そうした観点で注目したいのが、このオール電化(住宅)の割引制度です。数社での取扱となりますが、新築物件がオール電化住宅であれば、ぜひ活用したい割引となります。ノンスモーカー割引オール電化割引とともに火災のリスクを減らせるという観点から設けられている割引制度がノンスモーカー割引です。喫煙者がその物件に居住していないことが条件となります。なお喫煙での火災となった場合に、保険金額に対するペナルティ(保険金額の減額など)が存在しますので、適用する場合には十分内容を確認してください。長期割引長期割引の活用も検討しましょう。長期割引とは保険期間を複数年~10年間までで設定することで火災保険が安くなる制度です。これは新築物件に限ったことではありませんが、新築物件で最初の火災保険を検討する際には重要な割引となります。各社によって割引率が異なりますので、後ほど説明する見積もりの際にチェックするようにしてください。新築の火災保険を安くする方法⑤:新築割引などを活用するネット見積もりの比較は必ず行うここまで新築戸建ての火災保険を安くする方法について説明をしてきました。最後のポイントとして、ネット見積もりの比較は必ず行うようにしましょう。各社のホームページでも見積もりが可能ですが、複数の商品を一つずつ確認していくのはかなり煩雑となります。そこで活用したいのが一括見積りが出来る比較サイトです。確かに一部個人情報の入力が必要とはなりますが、数多くの火災保険を比較して、自己の新築物件に適した火災保険を安く選ぶ手段としては必須となったといえるでしょう。先程ご説明した金融機関から提案された火災保険の内容をチェックする際の比較資料としても有効です。一括見積りのサイトで比較検討して、気になった火災保険に絞ってその後のコンタクトや詳細をつめていくことをお勧めします。新築の火災保険を安く入る方法まとめ新築戸建ての火災保険に安くする方法を確認してきました。まず火災保険として補償範囲を必要最低限度に設定しましょう。次に新築物件としての割引を上手に活用することが重要です。各社によって火災保険は異なるため、ネットの見積もりサイトを上手に活用してください。
2019年03月19日マンションを購入する際に火災保険は加入すべきなのでしょうか。加入するとしたら、どのような火災保険が必要なのでしょうか。マンションならではの火災保険の選び方をわかりやすくご紹介していきたいと思います。火災保険とは?火災保険とは、損害保険の一種類であり、対象の損害が発生したときに補償するという保険です。火災という言葉が表すとおり、火災保険は火災で家が燃えてしまった時に保険金が支払われますが、補償される範囲は火災だけではありません。落雷、風災、破裂・爆発、水害よる損害なども補償の対象に含めることが出来るのです。マンション購入をした場合の加入は義務?入る・入らないの判断基準は?火災保険の基本を確認したところで、マンションを購入した場合の火災保険の必要性について確認しましょう。そもそも火災保険は、自動車の自賠責保険などとは異なり、法律で入らなければならないものではありません。また賃貸ではなく購入されたマンションですから、オーナーは自分自身であり、いわゆる大家さんや管理業者から火災保険の加入を義務づけられるようなことはありません。このため、自分や家族が失火などに気をつけることで火災保険に加入しなくてもいいのではないかと考えてしまいがちですが、それで大丈夫とは言い切れないのです。失火法例えばご自身のご家族は火元に十分気をつけていたとしても、隣の部屋から出火して自分の部屋まで燃え移ったとしましょう。この場合、火事を起こした隣家に損害賠償をしてもらうのが当然と考えてしまいますが、実は火災の場合はそうはいかないのです。失火法(失火の責任に関する法律)によって、重大な過失ではない失火による損害賠償はしなくてもよい、となっているからです。するとどうなるかというと、燃えてしまった自分の部屋は自己負担で修繕しなければならない、ということになるのです。こうしたことから考えると、購入したマンションにおいても火災保険は原則自分自身で加入しておくことが必要となってくるのです。さらに次のような場合には、更にその加入内容にも気をつける必要がでてきますので、十分注意をしてください。マンション購入で住宅ローンを利用した場合まず気をつけていただきたい最初のケースですが、マンション購入にあたって住宅ローンを組まれた場合です。借り入れ金融機関から火災保険の加入が義務づけられることが多いので、その場合にはしっかりと求められる加入の要件を確認したうえで、火災保険を選ぶようにしてください。分譲マンションの管理組合から要請された場合次に気をつけていただきたいのは、マンションの管理組合から要請される場合です。ご存知の通り分譲マンションは集合住宅の一種です。共同で利用する設備や共有部分の利用ルールについて管理組合が意思決定機関となっています。この管理組合から火災保険の加入について義務づけられている場合や、その加入内容について一定の要請があることが多くありますので、よく内容を確認したうえで、火災保険を選ぶようにしてください。購入マンションの火災保険を選ぶ際のポイントは?(安く入るには?)記事の最初で紹介しましたが、火災保険で補償される災害などの原因は多くの種類(火災、落雷、風害、水害など)に分かれます。しかしながら、分譲マンションにとっては必須であったり、それほど重要ではないという補償もあります。分譲マンションにとってあまり必要ではない補償をつけて加入してしまうとその分保険料を高く支払うことになってしまいます。そのため購入マンションの火災保険に安く入るには、必要性の高い補償を選んで加入することが必要です。ここからは、購入した分譲マンションの火災保険を選ぶポイントについて説明していきましょう。火災保険の補償一覧まず火災保険で補償の原因となっている種類、補償の一覧を紹介しましょう。火災による損害の保障落雷による損害の補償風災(ひょう・雪含む)による損害の補償破裂・爆発による損害の補償水害による損害の補償水漏れによる損額の補償盗難による損害の補償物体飛来による損害の補償破損・汚損による損害の補償騒擾(そうじょう)による損害の補償破裂・爆発とは、主にガス漏れなどを原因とした損害を対象としたものです。また、5の水害と、6の水漏れとの違いですが、5が洪水などによる浸水での損害を対象としているのに対して、6の水漏れとは自室や上階からの室内での水漏れを対象としています。10の騒擾(そうじょう)ですが、デモなどの群衆の騒ぎで損害を受けた場合が対象となります。それでは上記から購入した分譲マンションに対する火災保険の補償範囲はどんな内容が適切なのでしょうか。比較的必要性が高いと考えられる補償購入した分譲マンションで共通して必要性が高いのは以下の補償と考えられます。火災による損害の保障破裂・爆発による損害の補償水漏れによる損額の補償また、購入した分譲マンションで、物件によっては必要性が高くなるのは次の補償です。風災(ひょう・雪含む)による損害の補償:高層階の物件や風雪の多い地域盗難による損害の補償:1階の物件物体飛来による損害の補償:高層階の物件騒擾(そうじょう)による損害の補償:往来の多い通りに面した物件比較的必要性が低いと考えられる補償分譲マンションで必要性が低いのは以下の補償と考えられます。落雷による損害の補償風災(ひょう・雪含む)による損害の補償:低層階の物件水害による損害の補償盗難による損害の補償:中高層階の物件物体飛来による損害の補償:高層階以外の物件破損・汚損による損害の補償分譲マンションの火災保険はどこにかける?(かけ方)分譲マンションでの補償の必要性の程度を確認した後は、分譲マンションの火災保険の対象を確認しておく必要があります。火災保険の対象は、物件(マンションの部屋)と家財とに分けることができます。ここでは物件としての分譲マンションの部屋について確認していきましょう。分譲マンションの部屋をなぜ確認しておく必要があるのかというと、物件の広さによって火災保険の保険料が変わってくるためです。そこでマンション部屋の広さを正確に把握したうえで、必要最小限の火災保険に加入することで、保険料を安くすることができるのです。マンションの部屋の専有部分ここでマンションの専有部分と共有部分という用語を理解しておく必要があります。専有部分とはまさに自分が専有できるスペースということで、損害があった場合は自分で修繕をしなければなりません。このため分譲マンションで火災保険をかけるのはこの専有部分となります。専有部分面積の決め方専有部分の大部分を占めるのが部屋の内部となります。ただし、ここで専有部分の決め方には以下の2通りの方法があり、マンションの管理規約等で専有部分がどちらの方法になっているかを確認しておく必要があります。壁芯(へきしん)を外枠として計算する面積内法(うちのり)を外枠として計算する面積この方法で測られた面積が部屋の専有部分の広さとなり、火災保険をかける範囲となるのです。壁芯面積とは、隣の部屋との間にある壁の幅の中心から測った面積です。通常パンフレットなどに掲載されている面積になります。これに対して、内法(内法)面積とは、自身の部屋の壁の内側から測った面積です。実際に使っている部屋の広さといいかえてもいいでしょう。登記簿には内法面積が記載されています。バルコニーは専有部分ではない?次に火災保険の対象として考えるべき専有部分としてバルコニーがあります。暮らしている感覚からいうと、部屋から通じているバルコニーは専有部分であると思いがちですが、実は専有部分ではないとしている分譲マンションも多くあります。理由としては、バルコニーは外から分譲マンションを見たときの景観に大きく影響する箇所であり、専有部分としてしまうと住居人の勝手な造作や景観を損ねる可能性があるため、専有とさせず共有部分としているわけです。こちらも部屋の面積同様、しっかりと専有部分か否かを確認して、専有部分ではない場合はムダな保険料とならないように対象から外しておきましょう。火災保険の相場は?実は、火災保険の保険料には相場がないと言われます。分譲マンションといっても、物件の構造、面積、補償範囲、家財、地震保険の付加、といった項目によって保険料が変わるためです。ただし、最近ではネットで手軽に各保険会社の火災保険を見積もりで比較することが可能です。特に、分譲マンション用として設計された火災保険のプランも数多く用意されています。こうした情報を参考にして、購入された分譲マンションに適した火災保険を選んでください。マンション購入時の火災保険に関するまとめ分譲マンションを購入した場合には火災保険に加入されることをお勧めします。特に火災の場合は、他者の過失でも自己費用で修繕をしなければならないためです。分譲マンションに対する火災保険の保険料を安くするためには、火災保険の数ある補償の種類で、必要なものと不要なものとの見極めをしていくことが必要です。分譲マンションの専有部分を火災保険の対象とすることになりますが、部屋の面積の測り方やバルコニーの取扱いは分譲マンションによって異なるため注意が必要です。
2019年03月13日火災保険の加入が必要になった時には、どのような選び方をすればよいのでしょうか?実は火災保険の選び方には必ず押さえておきたいポイントがあります。また、マンションや一戸建てなどの種類の違いによっても注意点が異なります。今回は新築物件を購入された方だけではなく、現在の火災保険の見直しで誰かに相談したいという方にも役立つように、火災保険の選び方についてわかりやすく説明していきたいと思います。火災保険の概要そもそも火災保険とはどのような保険なのでしょうか。火災保険は、損害保険の一種類であり、対象の損害が発生したときに補償するという保険です。火災という言葉が表すとおり、火災保険は火災で家が燃えてしまった時に保険金を受け取ることができます。しかしながら、火災保険で補償される範囲は火災だけではありません。雷が落ちて電化製品が壊れたなどの落雷による損害、台風で外壁が剥がれたなどの風災による損害、ガス漏れなどの破裂・爆発による損害、洪水で床上浸水したなどの水害よる損害、窓を割られて空き巣に入られたなどの盗難による損害も補償範囲となっています。火災保険の主な補償範囲火災による建物・家財の損害落雷による建物・家財の損害風災(ひょう・雪含む)による建物・家財の損害破裂・爆発による建物・家財の損害水害による建物・家財の損害盗難による建物・家財の損害火災保険の選び方・ポイント火災保険の概要や補償範囲を確認したところで、今度は火災保険の内容を押さえながら、選び方を詳しく説明していきましょう。選び方として必ず押さえていただきたい6つのポイントを挙げています。このポイントに則って火災保険を検討していただくことで、ご自身の物件にあった火災保険を選ぶことが出来ます。保険の対象を選ぶ構造の確認をする補償範囲を決める補償金額を決める保険期間を決める地震の補償を検討するでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。①保険の対象を選ぶ最初に検討することは保険の対象です。火災保険と聞くと建物だけが保険の対象と思ってしまいがちですがそうではありません。家の中にある家具や電化製品も家財として保険の対象とする事ができます。したがって、保険の対象は以下の3つのパターンのどれかを選ぶことになります。建物のみ建物と家財のみ家財のみ建物を対象とした火災保険のご検討が通常だと思いますので、保険の対象としては上記の(1)または(2)となるでしょう。(2)の家財を保険の対象に加えるかどうかですが、まず家財の原則対象外となる代表的なものとして、自動車や大型二輪車(バイク)があることを知っておきましょう。自動車やバイクを除いた家財で、保険の対象としたいかどうかで判断することになります。家財がほとんど無いのであれば建物のみを対象としても良いと考えられますが、それ以外の方の場合には一旦家財を対象に加えておいて、保険料との兼ね合いで外すかどうかを最終的に判断されるとよいでしょう。②構造の確認をする次に構造の確認をしましょう。構造とは建物の構造のことです。これまで確認してきたとおり、火災保険は建物(や家財)がどれだけ損害を受けたかによって保険金が支払われます。逆にいえば頑丈であったり耐火性に優れていたりする建物であればそれだけ損害を受ける可能性は低くなり、結果としてリスクに備える保険料を安くすることができるのです。こうしたことから、火災保険では特に建物の構造を確認する事が必要になります。具体的には構造級別という基準を用いて構造を区分しています。上表のとおり保険料は住宅物件でみるとM構造のほうが安く、H構造が高くなります。③補償範囲を決める保険の対象、構造の確認の次に行うのが補償範囲の決定です。さきほど火災保険の主な補償範囲をご紹介しましたが、ご自身の物件から保険の対象と構造にあった補償範囲を選ぶ必要があります。マンションと一戸建ての補償範囲の違いや注意点についてはのちほどご説明しますが、この段階で押さえておきたい補償範囲の選び方のポイントとしては、物件のある地域特性です。長年その地域に居住していればお分かりだと思いますが、水害が多いのか雪による災害が発生しやすいのか、といった地域特性をふまえて必要な補償範囲を取捨選択しましょう。なお具体的には、火災、落雷、風災、破裂・爆発は基本補償となっていて、それ以外をオプションで付加するかしないかを決めるという火災保険の商品が多くなっています。④補償金額を決める次に決めるのが補償金額です。補償の範囲を適切に決めたとしても、この補償金額を適切に設定できないとせっかく加入した火災保険が災害を受けたときに役立たないことになってしまいます。建物の補償金額の決め方まず建物の補償金額の決め方の確認をしましょう。建物の評価額の決め方が2通りあります。ただし、現在では殆どの火災保険は新価で評価をするようになっています。なぜなら、時価に基づいて評価額として保険金が支払われたとしても、再築するための価格に満たないことが多く発生してしまうためです。こうしたことから、建物の評価額は新価で行ない、その価格の限度額一杯まで補償金額にすることが万全です。具体的には評価額が2,000万円だった場合は2,000万円まで補償金額として設定するということです。なお、もっと補償金額をあげたいといっても3,000万円などの評価額を超過した金額に設定することができません。家財の補償金額の決め方次に家財の補償金額の決め方を確認しましょう。基本的な考え方は、家財の価格の合計額までを補償金額とするのが理想です。しかしながら、家財の一つ一つの価格を評価していくというのは煩雑で手間がかかります。このため、家財の評価額を求める簡便な方法として以下の2種類がとられています。世帯主の年齢や家族構成などで決める方法建物の所有形態(所有・賃貸の別)や占有面積などで決める方法参考として上記2種類の評価イメージ表を掲載します。実際の検討にあたっては火災保険商品の下表のような表を参考にして家財の評価額を考えて、補償金額を設定することになります。(1)世帯主の年齢や家族構成などで決める方法(2)建物の所有形態(所有・賃貸の別)や占有面積などで決める方法⑤保険期間を決める補償金額を決めた後は保険期間を決めましょう。保険期間とは、いつまで補償をしてもらうかという補償が続く期間のことです。火災保険は最長で10年間となり、最短で1年間です。2015年までは10年を超える保険期間での契約が可能でしたが災害リスクの高まりなどが原因で最長でも10年間となり、現在に至っています。1年間でも火災保険に加入することはできますが、保険料負担が問題ないようであれば複数年の契約を検討されることをお勧めします。理由は保険期間が長くなればなるほど保険料が割引になるためです。実際の検討時には保険会社ごとに割引率が異なるため各商品を比較検討してください。⑥地震の補償を検討するここで火災保険の補償範囲について重要な注意点がありますので説明をしておきたいと思います。実は火災保険では、地震を原因とした各種損害の補償は対象外となっています。これは地震による災害のリスクが予想しにくいため、適切な保険料の設定が難しいからです。しかし加入する方からすると、地震こそ建物の損害が発生する事態であり、補償をしてほしいと思われるはずです。そうした状況から生まれたのが地震保険であり、火災保険とセットで考えるべき保険なのです。火災保険は各保険会社で独自の商品設計となり違いがありますが、地震保険は国と保険会社が共同で運営しているため、地震保険の内容はどの保険会社で加入しても同一となっています。火災保険の選び方の最後のポイントとして地震保険の加入(火災保険への付帯)を検討しましょう。マンションと一戸建てそれぞれの注意点火災保険についての選び方、その6つのポイントについて確認をしてきました。マンションと一戸建ての違いといっても火災保険の選び方としては、この6つのポイントは共通しています。ここからはマンションと一戸建て、それぞれの特徴に応じた注意点を説明しておきたいと思います。マンションの場合の注意点物件が賃貸マンションの場合や購入マンションでも住宅ローンの場合ですが、オーナー、管理業者、ローン借り入れ金融機関などから、火災保険の加入が契約上義務付けられていることも多いと思います。加えて補償範囲と補償金額について指定されている場合がありますので、その内容をしっかりと遵守するようにしましょう。また物件の特徴に合わせて補償範囲を検討することも必要です。さきほど6つのポイントの中で補償範囲を検討する際の留意点として地域特性を紹介しましたが、マンションとしての物件特性も考慮しましよう。例えば、高層階でセキュリティが強固なマンションの場合は、盗難などの損害は不要かもしれませんが、風害はしっかりと補償に含まえておく、といったことです。なお賃貸用、オーナー用といった使用形態による違いをもとにしてプラン化した火災保険の商品もありますので、参考にされるとよいでしょう。一戸建ての場合の注意点一戸建ての場合の注意点を確認していきましょう。賃貸や住宅ローンの場合は、先程のマンションと同様で、オーナー、管理業者、金融機関などから指定されている事項を確認しておくことが必要です。次に一戸建てで特に気をつけておきたい注意点をご説明しましょう。それは構造級別の区分を間違えない、ということです。建物が2×4(ツーバイフォー)を一部使用している木造住宅の場合ですが、保険料の高いH構造ではなく、T構造として区分出来る場合もあります。ところが最近はネットで見積もりや契約を行う人が増えてきたため、H構造のまま加入をしてしまうというケースが発生しています。保険料を多く支払わないためにも、構造をしっかりと確認しておくようにしましょう。火災保険の選び方まとめ火災保険の概要からその選び方、6つのポイントについて説明をしてきました。加えてマンションと一戸建て、それぞれの場合の注意点についてもまとめました。実際の商品の検討にあたっては、ご自身で検討を進められるという方でしたらネットでの一括見積もりサイト(サービス)などが効率的です。一度に多くの商品を比較検討することが可能です。その場合は上記のポイント・注意点をしっかりと押さえて検討をするようにしてください。ご自身だけでは不安だという方はご自身でも上記のポイント・注意点をふまえつつ、専門家(損害保険募集人など)に相談されるとよいでしょう。
2019年02月26日「火災保険」に入っていると、台風被害での修繕費用に充てることができるって知っていましたか?2018年9月4日。関西圏を台風21号が襲いました。和歌山・大阪・神戸で屋根瓦が飛ぶ・窓ガラスが割れるなどの被害が出て、電柱も折れて、最長1週間停電した地域が出ました。今回は、修繕完了した筆者の実家を例に、住宅に関する保険「火災保険」には最低でも入るべきという、その重要性をご紹介します。■ 台風21号通過時、家はどうなったか?Graphs / PIXTA(ピクスタ)台風21号は昔から恐れられている大阪湾通過コースで、学校や会社では前日に「明日は休校・休業」とし、百貨店や大型商業施設は早めに閉店、電車も午後11時までに全線止まりました。9月4日の午前中、台風は予報通りの時刻に、筆者が住む地域を通過しました。風音や物音がおさまってから外に出ると、カーポートの屋根1枚が飛んでいて、屋根瓦の一部も吹き飛ばされていました。少し離れたところに住む実家から、「屋根瓦がかなり飛んだ」と連絡がありました。両親は高齢で、片付けの手伝いなど必要だろうと、自宅の片付けをしてから1週間ほど実家に滞在することにしました。実家になんとか到着し、父とともに被害箇所を確認したところ、玄関正面の鬼瓦の一部や風圧をまともに受けた屋根の瓦がかなり飛んでいました。工務店さんへの連絡は、台風通過中に連絡を入れたのですが「もう20件修繕予約入っているから、順番に見に行きます」という返事をもらい、保険会社へは、代理店を通じて必要書類を送ってもらうように手配していました。■ 最低でも住宅の「火災保険」には入っておくべき理由pixelcat / PIXTA(ピクスタ)今回の台風のように、家屋に被害が出た場合は、多額の修繕費用が必要となります。住宅の「火災保険」に加入すれば、台風時に受けた被害箇所の修繕に充てることができます。最近は地震などの天災、天災による隣家への被害訴訟が増えているので、「地震特約」という形で補償内容を充実させる「住宅総合保険」が登場し、切り替えるご家庭が増えています。新築住宅では契約時に加入するのですが、築年数が古い家では火災保険への加入をしていないことも多いので、一度保険については確認した方が良いでしょう。blackie0335 / PIXTA(ピクスタ)加入後に実際に被害に遭って保険金請求をした際に、減額されることがあります。加入時にも言われる「免責事項」です。免責事項とは、損害が出た際、保険会社が支払いを負わずに、保険加入者が自己負担する部分の金額を契約時に設定する、という事項です。契約時に話し合いのもとで決定するのですが、免責金額を高くしておくと保険料は安くなり、免責金額を低くもしくは0円にしていると、保険料は高くなります。■ 台風21号での損保会社の対応は?Graphs / PIXTA(ピクスタ)災害の規模により、「り災証明書」が発行されますが、損害保険会社への保険請求災害での融資制度利用の証明税金や国保料金などの免除・減免などに必要とされています。り災証明書発行には、住んでいる自治体で一定期間受付を行いますが、居住者の家の玄関と損壊した箇所の写真提出が必要です。Graphs / PIXTA(ピクスタ)+損害保険会社各社は、台風21号の被害状況や申請者数がひどいため、一部損壊にあたるケースの場合は、り災証明書はなしとし、損害保険会社から送る書類工務店からの見積書損害箇所の写真すべて(世帯主が玄関に写り込んでいる写真1枚も含む)とすると連絡を受けていました。り災証明の発行は、14日間と区切っている自治体がほとんどですから、保険金申請前になるべく早めにり災証明書が必要か否かの確認はとっておきましょう。■ 工事は丸1日で完了。工事費用と保険金額との差額は…?工務店さんでの対応件数が多かったため、順番待ちの間、被害が広がらないよう応急処置作業を行ってくれました。日本瓦特有の応急手当てです。雨漏り箇所がひとつ出ましたが、場所を特定して対応していただきました。12月に入っても見積書があがってこないので、損害保険会社さんから督促の連絡がきて、工務店さんへ連絡を入れました。対応家屋が多かった為、見積書作成漏れがわかり、すぐに見積書を作成してもらい、工事の段取りも始まりました。損害保険会社さんへはすぐに必要書類を郵送し、振込は数日で行われました。工事は2019年1月中旬、丸1日で完了しました。実際の工事費用と保険金額との差額は、小銭程度でお釣りが出る金額となりました。■ まとめ実家は早めの連絡対応のおかげで、順番待ちはしましたが早く修理できた方でした。しかし、被害家屋が多いことや、被害箇所がそれぞれ違うので、修繕待ちの家屋は多いです。修繕費用に関しては、「火災保険」「火災総合保険」をかけておくことで、大きな出費を補填できるので、一度ご自身の家の保険について、確認しておくと良いと思います。【参考】※ 免責と免責金額とは?-日本損害保険協会
2019年02月14日「防火地域」「準防火地域」というワードを聞いたことがありますか?これらは、火災が起きてしまったときにできる限り延焼しないようにという目的で、法律で定めたエリアのことです。家づくりの際に初めて専門家から説明を受けたという方も少なくないかと思いますが、この決まりによって、建てられる家の階数が変わってくることをご存じでしょうか。今回は、防火に関する規制と建てられる住宅への影響について解説いたします。■ 「防火地域」「準防火地域」は都市計画法によって定められている!ABC / PIXTA(ピクスタ)この決まりは、“防火地域または準防火地域は、市街地における火災の危険を防除するため定める地域とする。”(都市計画法第9条20項)として、都市計画法によって定められた法律からによるものです。簡単にいえば、建物が密集する地域で火災が起きたときに、できるだけ周辺に延焼しないようにしましょう、という法律といえます。そのため、指定された地域に建物を建てる際には、建築基準法に基づいて、構造や材料、階数について制限を受けることになります。■ 「防火地域」とはどのエリア?「防火地域」は、役所やオフィスビルなど都市の機能が集中している地域で定められることの多い、防火において一番厳しい地域制限です。まちゃー / PIXTA(ピクスタ)例えば、東京都中央区、千代田区といった国の重要機関が多く建つエリアは、そのほとんどが防火地域に設定されています。Ryuji / PIXTA(ピクスタ)それだけでなく、商業施設や大きな道路の近隣では、住宅地でも防火地域に設定されていることがあります。その土地が防火地域の場合、“3階建て以上、もしくは延べ面積が100平米以上”の建物を建てる際には、建物の用途にかかわらず“耐火構造物”(鉄骨造や鉄筋コンクリート造)にする必要があります。木造の建築物は従来では不可でしたが、近年では、“国土交通大臣の認定を受けた一定以上の耐火性能を認められた木造建築物”は建設可能になりました。■ 「準防火地域」とはどのエリア?「準防火地域」は、防火地域よりも緩やかな制限で、防火地域の外側周辺に定められている地域制限です。“4階建て以上、または延べ面積が1,500平米を超える建物”は耐火建築物にする必要がありますが、延べ床面積が500平米以下であれば、木造2階建てが可能です。ただし、木造2階建ての場合は、外壁や軒裏に防火のための構造を組み込み、火災時の延焼を防ぐ作りにすることが必要となります。ABC / PIXTA(ピクスタ)また、木造3階建ての場合は、外壁の開口部の構造と面積、主な構造の防火措置について、一定の基準を満たした建築物としなければなりません。■ 「防火地域」と「準防火地域」がまたいでいる場合は制約の厳しい方を採用「防火地域」も「準防火地域」も境界線があるため、どこかの土地の上でまたいだ状態になることがあります。例えば土地面積のうち3割が防火地域、残り7割が準防火地域の場合、制約の厳しい方、つまり防火地域が敷地全面に適用されているとして建物の建設を考えます。また、準防火地域とそうでない地域がまたいでいる場合も、制約の厳しい方として、準防火地域が全面に適用されていると考えます。ただし、耐火構造で自立できる壁である“防火壁”を設けた場合、そこで延焼を止められるものとして、制限を分割することができます。minack / PIXTA(ピクスタ)■ 防火についての仕組みを知っておこうmimi / PIXTA(ピクスタ)いかがでしたか?火災に対する備えはまちづくりのレベルで考えられており、まず家を建てるときからスタートします。厳しい決まりもありますが、現在ではそれをクリアできる技術もたくさんありますので、専門家の方と相談しながら、火災から守られた安心の家づくりを進めたいですね。
2019年02月08日阪神・淡路大震災が起きてから、今年で24年。あの震災では、大規模な火災が数多く発生しました。その多くが、電気器具によって起きた電気火災であり、電力供給を遮断するブレーカーを落としていれば防げる可能性があることがわかっています。生活のお困りごとを解決する総合プラットフォーム「生活110番」を展開するシェアリングテクノロジー株式会社(以下、シェアテク)は、全国から寄せられた電気設備の相談に関するデータ2,814件をもとに実態を調査。調査結果から、この時期に気を付けたい電気火災についてご紹介します。■ 阪神・淡路大震災でも起こった「通電火災」って?阪神・淡路大震災で注目されたのが、電気が復旧した際に発生する「通電火災」です。とうじ / PIXTA(ピクスタ)当時の神戸市で発生した建物火災の中で、原因が判明している55件のうち、6割を占める35件はこの電気火災でした。そして、35件中の33件が通電火災だとされています。地震が起きると発生することの多い停電。YNS / PIXTA(ピクスタ)停電したまま、ブレーカーを落とさずに避難してしまうと、電力が復旧した際に付いたままだったストーブなどの電化製品に電力が供給されてしまいます。そして勝手に電源が入った電化製品が付近の可燃物を熱することで火の手が上がり、火災が発生するのです。また、地震によって破損した電気コードに電流が流れることで漏電の一種に近い状態となり、火災につながるケースも。地震が発生した際には、通電火災を防ぐため必ずブレーカーを落としておくようにしましょう。近年販売されている、地震に反応して自動的に落ちるタイプのブレーカーは、通電火災の防止に効果的です。また避難先から戻ってきたら、電化製品の電源やケーブルの破損などを、ブレーカーを上げる前に確認することが大切です。■ 「ブレーカー」のトラブルで火災が起きるケースも通電火災にもつながる漏電。シェアテクに寄せられた漏電に関する相談の内訳を見てみると、圧倒的に「ブレーカーが上がらない」という内容の相談が多いことがわかります。TATSU / PIXTA(ピクスタ)その他にも、「ブレーカーの故障」や「ブレーカーの交換」など、ブレーカーにまつわる相談は少なくありません。家庭にあるブレーカーには漏電を防止する役割をもつ「漏電ブレーカー」もあります。しかし、この漏電ブレーカーも上がらない場合は、家のどこかで漏電が起こっている証拠です。その一方で、ブレーカー自体が故障を起こしている可能性もゼロではありません。もしブレーカーが作動しないと漏電が止められず、火災や感電事故の原因になってしまうことも。ブレーカーの寿命は約10年とされているため、10年以上使用している場合は交換の検討も必要です。漏電ブレーカーにはテストボタンがあるので、月に1度はこのボタンを押し、ブレーカーが正常に落ちるかどうか確認をしてみるのもオススメ。Satoshi KOHNO / PIXTA(ピクスタ)なお、ボタンを押すと屋内の電流が遮断されるため、パソコンなどの精密機器の電源は事前に切ることが大切です。■ コンセントによる「トラッキング現象」や電気ストーブも要注意!家庭で起こる電気火災の原因の一つには、漏電の一種である「トラッキング現象」があります。ケンイチ / PIXTA(ピクスタ)トラッキング現象とは、長い間差し込んだままのコンセントに湿気を含んだほこりが溜まり、それが原因で発生する発火現象のこと。これは漏電ブレーカーが反応できません。ほこりと湿気さえあればどんな時期でも発生する危険性があるので、コンセントにほこりが溜まらないよう、定期的な清掃を心がけたいですね。ますます冷え込みが厳しくなるのが2月。電気ストーブの使用や空気の乾燥などによって、火災が発生しやすくなります。今の時期に電気ストーブを活用する方は、付近に可燃物を置かないなど、対策を必ず行うようにしましょう。cozy / PIXTA(ピクスタ)電気火災は条件が揃えば簡単に起こってしまいますが、対策をすることで未然に防ぐこともできます。ブレーカーの動作確認やコンセント付近の清掃などで、防災意識を高めていくことが大切です。【参考】※【調査】1月17日は防災とボランティアの日、漏電と火災の危険性を再確認
2019年01月31日今回はいつもと違って、火災保険に関して執筆していきます。住宅を購入する際に検討加入しなければならないのが「火災保険」です。いったいどんな補償内容なのか解説していきます。火災保険とは?早速ですが、火災保険って皆さん聞いた事はありますよね?何故皆さん加入するのかと言いますと、例えば家が全焼してしまった場合、住む所が無くなり、ローンだけ残りますよね。それを解消するために火災保険に加入し、買ったものを購入した時と同じように元通りにする(これを再調達価格と言います)為、保険金額を設定し(この場合建物価格)同じ価値あるものに建て直す為です。しかも燃えた時だけの保険ではありません。まずは何を対象に補償されるのか解説していきます。火災保険は何を対象に補償される?建物が対象自宅を購入した際に建物を対象とするのは当然と言えば当然でしょうか。火災保険を考える際に建物とは「建物・屋根・門・塀・車庫・倉庫」等を指します。最近良く見かける太陽光パネルも建物に該当します。建物に設置されてあり、簡単に動かせないものが対象だとお考え下さい。ちなみに室内のエアコン。これも実は建物に該当します。ちょっとした小ネタです。家財が対象家財道具の事を指します。テレビや冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、カーテン、ベッド等様々です。この家財道具を対象とするかしないかは「任意」になります。自宅を購入したけど、建物は保険掛けるとして、家財どうしようか?といったお考えの方も多いです。筆者のお客様で落雷によってテレビや冷蔵庫等がショートして完全に使用不可能になったお客様もいました。残念ながらその方は家財を補償に入れていませんでしたので、泣く泣く自腹で全て買い替える事に・・・。このようなケースもありますので、慎重にお考え頂ければと思います。またメガネやコンタクトレンズ、パソコン、スマホ等は補償されませんのでご注意下さい。建物や家財がどんな時に補償されるの?先程は「何が対象」になってるのかを書いてきました。ではその「対象」が「どんな時に(原因で)」補償されるのか詳しく解説していきます。参考までにこれからお話しする7つの構成に関しては絶対に付けなければならないという契約内容ではありません。保険会社によって異なりますが、外して契約する事も可能ですので憶えておいて頂ければと思います。火災保険の構成火災保険の補償内容は、おおまかに7つの原因で被害に遭った場合に対する補償で構成されています。火災・落雷・破裂・爆発風災・雹災・雪災水災物体の落下・飛来・衝突・水濡れ・労働争議に伴う破壊行為等盗難不測かつ突発的な事故(破損・汚損など)地震1つずつ解説していきますね。1.火災・落雷・破裂・爆発家が損壊を受けた原因が「火災・落雷・破裂・爆発」4つのいずれかであれば対象となります。火災は燃えた場合、落雷により出火または家電製品がショートした場合、破裂・爆発は主にガス等が原因で破裂した若しくは爆発した場合に補償されます。一般的な補償内容と言えますし、加入する際は主になる契約内容となります。2.風災・雹災・雪災台風や竜巻等でガラスが割れたとか、最悪家が倒壊してしまった場合に補償されます。また雹は大きさもまばらですが、中にはソフトボール位のものも降ってくるそうです。雹により屋根に穴が開いたとか、ガラスが割れた場合は補償されます。雪災は主に雪が降り積もる地方で起きる現象の一つ、雪の重みで家が潰れた場合です。最近では例年以上に台風の発生頻度が多く自然災害の脅威は益々高まっているように感じます。そんな時、火災保険に加入していれば、万が一被害に遭っても補償されますね。3.水災水災は大雨や河川の氾濫等で家が水に浸かってしまった場合に補償対象となります(厳密に言うと床上浸水、地盤面より45cmを越える浸水、または損害割合が全体の30%以上に該当した場合)。また降雨により土砂崩れの被害に遭った場合もこの水災補償の対象となります。特に河川の近くに家がある方、山中にご自宅や裏に山がある方等は検討すべきでしょう。また昨年では浸水被害にあった県もニュースで流れていました。降雨による集中豪雨も頻発しているように思います。異常な降水量によって水災は引き起こされますので、必ず家を購入する際、火災保険で水災でお悩みの方は、自治体が配布しているハザードマップも合せてご確認頂ければと思います。4.物体の落下・飛来・衝突・水濡れ・労働争議に伴う破壊行為等極めて稀なケースによって家が損壊を受けた場合です。物体の落下・飛来は物が飛んできて家が損壊を受けた場合です。あまり聞いたことはありませんが、隕石など想像して頂ければ分かり易いかと思います。衝突は、他人が運転する自動車が誤って家に衝突し逃げられた場合です。水濡れは給排水設備に生じた事故で建物が被害に遭った場合等を指します。労働争議に関しては「デモ」や「スト」といった言葉で連想して頂ければと思いますが、日本国内において破壊行為が行われる事も稀と言えば稀でしょうか。このケースで家に破壊行為が及びガラスや建物・家財が壊れた際は補償される事になります。5.盗難盗難によって、ガラスが壊されたり、ドアの鍵穴が壊されたり、と侵入する際に家に被害があった場合補償されます。また家財道具や現金被害等は「家財」を保険の対象に組み込んでおかなければ補償されませんのでご注意下さい。6.不測かつ突発的な事故(破損・汚損など)これまで記載してきた5つの原因にいずれも当てはまらない場合で、窓ガラスを割ったり家の壁に穴が開いたりした時に対象になります。実は火災保険にご加入した方の殆どがこの不測かつ突発的な事故で保険金を請求しているんです。(筆者のお客様では9割方が本請求です)いくつか事例を挙げますと、自宅内で転倒しそうになり、椅子に手を着いた。その際に椅子の背もたれに付いてあった突起物が壁と衝突し更に体重が加わり壁に穴が開いてしまったというケース。問題無く修理代金等、保険金をお支払いする事が出来ました。別のケースでは「家財」を保険の対象に組み込んでいた方です。掃除機をかけていた際に振返った瞬間、掃除機のヘッドが誤って液晶テレビの画面に衝突。テレビが映らなくなった。このケースも対象となりました。また釣り竿を手入れしていたら、子供(幼児)が誤ってへし折った。実はこれも対象になりました。意外にも使われる事が圧倒的に多いので皆さんも知っておいて損は無いと思います。7.地震地震が原因で補償する場合、地震保険に加入する必要があります。地震保険は基本的に単独で加入する事はできません。建物や家財を補償の対象とする場合に、地震保険を付けるか付けないかを決めるのです。また地震保険は保険金額の半分までが補償の対象となっていて、そもそも国の保険な為、どの保険会社で加入しても掛け金は同じです。最近では地震も増えてきました。地震が原因で建物が倒壊した、家財が壊れた等の場合に補償されます。どの地域でも地震が無いとは言い切れませんし加入には慎重な姿勢を見せる方が多い様に感じます。それだけ自然災害の脅威を真剣に考えている証拠だと思います。火災保険はどのタイミングで加入したら良いのでしょうか?筆者の経験上パターンは2つ良くある質問ですが、火災保険はどのタイミングで加入したら良いのでしょうか?筆者の経験上パターンは以下2つあります。引き渡し日から保険がスタート出来る様にしておく住宅ローンの融資実行の日から保険がスタート出来る様にしておく本来なら業者さんの手元を離れ管理監督責任が施主(購入した方)に移るタイミングがベストだと考えますが、中には金融機関から「融資実行までに火災保険に入っておいて下さい。また契約書の写しを下さい」と言ってくる所もあります。そうなると引渡し前の融資実行のタイミングでスタートしなければなりませんので、金融機関に確認しておきましょう。備える際の注意点ご自宅を購入する方に共通して言えるのが、火災保険を検討するタイミングが殆ど引き渡し前になる事が多いです。その際に初めて見積もりを取る事になりますが、見積もりを見て金額に驚かれる事もあります。火災保険は最長10年間掛ける事ができ、1年単位で契約も可能です。しかし、10年一括での契約の方が割引が掛かりかなり安くなります。それでも物件によっては30万円を超えるものもあれば20万円代で収まるケースもあります。直前になって不利なお買い物にならない様に、ある程度物件の打合せの段階から火災保険の金額を概算で予算に組み込むのも一つの手だと言えます。火災保険に関するまとめいかがでしたか?今回は身近な保険の火災保険に関して書いてきました。知っている事もあれば、あれ?こんな時にも使えるんだ!といった発見もあったのでは無いかと思います。折角購入した自宅に損壊が無いのが一番でしょう。しかし、リスクは突然やってきます。しっかり備えて対処していきましょう。
2019年01月29日火事と聞いても、どこか他人事のような気がしませんか?先日、筆者の自宅裏のアパートが火事になりました。それまでは「火事には気をつけなければいけないよね〜」と言いながらもどこか他人事だったのですが、今回の出来事で危機感が増しました。爆発の危険性があるからと一時避難をさせられるくらいの騒ぎの中、普段からやっておくべきだったと思ったことについてまとめていこうと思います。■ 火事の原因第1位は「タバコ」火事を引き起こす原因の第1位は「タバコ」。naka / PIXTA(ピクスタ)次いで「放火」「コンロ」「たき火」「放火の疑い」の順となっています。たしかに、筆者宅の裏手のアパートの出火原因も、どうやら“寝タバコ”だったようです。murara-555 / PIXTA(ピクスタ)冬になると石油ストーブなどを使用することもありますが、使用時に注意をしていることが多いためか、それは主な原因には入ってこないんですね。悪意による理由は別ですが、どうやら火事というのは“気が抜ける”瞬間に発生するのかもしれません。■ 普段から心がけておきたい準備5つ1.仕事道具をまとめておくことCORA / PIXTA(ピクスタ)仕事に必要なアイテムは、いざというときに持ち出せるようにしておかなければその後の生活が立ち行かなくなってしまいます。そのため、普段仕事で使っているものは一か所にまとめておくことをオススメします。また、バックアップをとっておくことも忘れてはいけません。Graphs / PIXTA(ピクスタ)2.お金関連のものを耐火の金庫に入れておくGraphs / PIXTA(ピクスタ)通帳や印鑑、各種保険の証書などいざというときにないと困るものは耐火の金庫に入れておく必要があると感じました。ユキ / PIXTA(ピクスタ)調べたところ、持ち運べるタイプの耐火金庫もありました。3.飲み物、食料の確保dorry / PIXTA(ピクスタ)今回の火事はそこまで規模が大きくなかったので一時的ではありますが、避難指示は出されました。場合によっては避難が長時間になることもあるかと思いますので、飲み物や食料などを少しでいいのでまとめておくといいと思います。4.下着類、衣服の整理整頓CORA / PIXTA(ピクスタ)普段から整理整頓を心がけておかないと有事の際すぐに対応することができない、ということを今回痛感しました。仕事に追われ散らかった部屋で生活しているという人もいるとは思いますが、たとえそうだとしても何がどこにあるのかくらいは把握しておく必要がありそうです。5.マスクの準備masa / PIXTA(ピクスタ)煙がたつ時間が長く続くので喉が痛くなります。119番通報してから20分後くらいに消防車が到着、消化準備にも時間がかかるため、鎮火にはかなりの時間を要しました。いざ消火が始まってからも、消火したかと思うと違うところから火の手が上がるので時間ばかりが過ぎていき、なかなかスッキリとは消えません。ふくいのりすけ / PIXTA(ピクスタ)いかがでしたか?もちろん普段から備えておきつつ、何もないのが一番ベストなのですが、火事は突然起こります。普段からの心がけと準備を怠らないようにして、有事の際には冷静な対応ができるようにしておきましょう。【参考】※消防庁平成29年(1~12月)における火災の状況
2018年12月23日「火災保険の保険金で家を修理しませんか」と持ち掛ける詐欺が横行している。災害の多かった今年は、国民生活センターへの相談が急増し、10年前の30倍以上に!経済ジャーナリストの荻原博子さんが詳しく解説してくれた――。今年は、7月の西日本豪雨や9月に関西国際空港が浸水した台風21号など、自然災害の多い年でした。こうした風水雪害による被害は、火災保険で補償されます。ところが最近、これを悪用し、「保険金で家を修理しませんか」と持ち掛ける詐欺が増えています。業者は「保険金が出るので、自己負担なしで修理できる」と強調し、「保険金請求の手続きも手伝う」と親切に話すようです。しかし、業者の目的は、保険金請求サポートの契約をさせて、高額な手数料をとることです。同時に、修理工事も契約するケースがほとんど。被害者は十分な説明がないまま契約してしまい、契約書が渡されないこともあるといます。損害保険金の請求は、修理の見積もりを出して行います。ですが、全額認められるとは限らず、自己負担なしとは言い切れません。たとえ見積もりどおり保険金が出ても、請求サポートの手数料は保険対象外です。保険金だけで修理するには、手数料の分だけ修理を削る必要があります。そのため、見積もりと違う、ずさんな修理だったなどの苦情が後を絶ちません。そのうえ、修理をやめる、ほかの業者に依頼すると言うと違約金を請求されるケースもあります。国民生活センターによると、こうした相談は、’17年度に1,177件あり、’08年度の30倍以上にのぼります。さらに今年は、去年を上回るペースで増加中で、しかも、相談者の8割が60歳以上なのです。ただ実際は、保険金の請求は簡単でサポートなど要りません。契約している火災保険の代理店などに電話すれば、保険会社が無料で調査し、認められれば保険金が出ます。親切な口ぶりで“おいしい話”を持ってくる業者にご用心を。ほかにも、11月から1月ごろにSNS上で、有名ブランドのダウンジャケットやブーツなどが8割引きといった広告を見かけます。これは、海外の悪質業者による詐欺サイトで、代金を払っても商品が送られてこない被害が続出しています。連絡先のないサイトもあるので、注意してください。最近の詐欺は、電話かインターネットが主流ですが、封筒で届くパターンも復活しています。封筒には「重要」印が押され、差出人は「法務省管轄支局」。中身は「裁判が始まる。取り下げてほしいなら連絡を」といった内容で、もっともらしい管理番号も書かれています。新手の架空請求ですが、封書で送られてくると、身に覚えがなくても信じてしまいそうです。しかし、裁判所からの文書は「特別送達」といって、配達員が宛名本人に直接手渡すのがルールです。郵便受けに入っていた裁判がらみの封書は、すべて詐欺です。絶対に連絡してはいけません。怪しい、話がうますぎるといった不信感を持ったときは、188(消費者ホットライン)に電話し相談しましょう。特に、高齢の親には「怪しいときは188」と書いて貼っておくくらい、注意してあげてください。
2018年11月16日集合住宅で起こりやすい水漏れ関係のトラブル。そんなときに、火災保険が役に立つことをご存じでしたか?火災保険は火事だけでなく、水関係のトラブルにも手厚い補償をしてくれるのです。■ 1.火災保険の申請理由の上位は水に関するトラブルYsPhoto / PIXTA(ピクスタ)『平成24年度個人用火災保険金支払実績』(損害保険ジャパン日本興亜株式会社)によれば、火災保険支払い理由は、延焼は意外に少なく、水による事故によるものが上位となっているのが現状です。1位:水災・風災・雪災(21,025件)2位:漏水などによる水濡れ(4,057件)3位:不測かつ突発的な自己(2,864件)4位:落雷(2,810件)5位:建物外部からの物体の落下・飛来・衝突(1,719件)となっています。近年ゲリラ豪雨や大型の台風による被害が多く、水に関する事故は、増えているのです。■ 2.火災保険が使えるのはどんなとき?火災保険の補償範囲は、主に家財・修理・賠償契約の3つです。保険は延焼だけではなく、水漏れでも使えます。火災保険の内容とは?Blue flash / PIXTA(ピクスタ)まずは、自分の加入している火災保険の内容を確認しておきます。自分が加入している保険の補償対象の事項に「水濡れ」とあったら、支払が受けられます。メインとなる保証は「家財補償」です。日常生活に使用している動産が被害を受けたとき、補償をしてくれます。kou / PIXTA(ピクスタ)動産とは、テレビや布団、パソコンなどのこと。自動車、貯金通帳、切手などの有価証券、高価な美術品や宝石、ペット、パソコンデータなどは補償対象外です。支払われる金額は、購入価格ではないので注意しましょう。調査員が査定した残存価値に対して金額を確定させます。その金額が、加入者に支払われます。賃貸借契約に基づき、緊急的に迫られて、自費で修理した場合は、「修理」に対して補償金が支払われます。凍結による水道管の破裂、鍵の盗難などは緊急性がありますので、ここで言う「修理」にあたります。賠償契約とは?Satoshi KOHNO / PIXTA(ピクスタ)賠償契約は、大きく分けて2種類あります。「借家人賠償責任補償」は、貸主や隣の部屋の人に対し、法律上の賠償責任が生じた場合の補償です。失火で壁を焦がした、不注意で窓ガラスを割った、などが起こったときに、賠償金相当の金額が補てんされます。「個人賠償責任補償」は、本人や生計を共にする親族が、他人を相手に損害賠償責任が生じたときの補償です。例えば、他人にケガをさせる、他人の財物に損害を与えるなどの理由が該当します。どちらも上限金額が設定されます。よく起こるのはこんなケース身近に起こった事例でこんなものがありました。室内にある洗濯機のホースが外れ、入居者が数日間留守にしてしまったため、防水パンからも水が溢れてしまいました。Satoshi KOHNO / PIXTA(ピクスタ)水が建物の躯体部分をじわじわと伝わったため、被害はすぐ下の脱衣場のところだけでなく、リビングのほうまで広範囲となってしまったのです。下の階の水漏れは、キッチンの天井からポタポタと水が垂れたのが始まりでした。入居者は、応急処置として、水濡れをすると壊れてしまいそうな家電類をすぐに移動させ、バケツなどを用意しましたが、水漏れは収まりません。賃貸住宅だったので、すぐに管理会社に電話をしましたが、リビングからも水は垂れてくるようになりました。下階の入居者は、上の階で異常が起こっていると察して上階を訪問しましたが、留守だったので管理会社に電話をしたそうです。SoutaBank / PIXTA(ピクスタ)管理会社はすぐに上階の水栓を止めましたが、躯体に水が行き渡っていたので、水漏れは止まらず、最終的に見えない押し入れの中やキッチン収納の中にも被害が及び、布団やキッチン用具などもびっしょり濡れてしまいました。この事例では、賃貸物件だったため、上階の人も下階の人も、家財を対象とした火災保険への加入義務があり、水濡れ事故の補償対象となる火災保険に入っていました。水漏れが保険適用の対象になっていたので、上階の人の借家人賠償責任保険(特約)、下階の人の家財保険からお金が支払われました。火災保険の被害を確定するため、調査員が訪問し、査定を行いました。査定対象には、ラップやホイルなどの細かいものもあり、少額ですが、これらに対する補償も支払われたそうです■ 3.まとめこのように、火災保険はトラブルが起こった時に頼れる制度です。持ち家の場合、家財保険は強制加入ではありませんが、実際起こったケースのように、自分が気を付けていてもどうにもならない場合にも対応してもらえるので加入をお勧めします。少額でもよいので加入して、安心した生活を送れるようにしましょう。
2018年10月23日災害は、どこで起きても不思議ではない。9月1日は防災の日だった。この機会に、災害対策、特にお金の備えを見直そう。そこで、経済ジャーナリストの荻原博子さんが、火災保険、万が一のときの税金の控除やローンの免除について解説してくれた――。今年は豪雨災害が続けざまに起きています。7月には平成最悪といわれる西日本豪雨があり、8月27日にはゲリラ豪雨が関東地方を襲いました。私はタクシーで移動中に遭遇し、雨と雷がこれほど恐ろしいかと痛感しました。まず、災害の備えとなるのは、火災保険です。火災保険の多くは、火災だけでなく、水害や落雷、ガスなどの爆発、竜巻などの風害、雪害などもカバーします。ただ注意が必要なのは、’98年以前に契約された火災保険です。当時は、住宅火災保険と住宅総合保険が販売されていましたが、住宅火災保険には、原則、水害補償が付いていません。20年以上前に契約したままだという方は、チェックしてください。最近は、セゾン自動車火災保険の「じぶんでえらべる火災保険」のように、基本補償は火災、落雷、破裂・爆発の3つだけで、ほかはオプションというものも増えています。マンションの上階なら浸水の心配がないため、水災補償をはずすなどのカスタマイズが可能で、保険料を節約できます。しかし、保険料節約のために、必要な補償を削っては本末転倒です。持ち家世帯のうち、火災保険には82%が加入していますが、水災補償まで付けているのは66%です(’17年・内閣府)。加入中の火災保険を確認してみましょう。次は、実際に浸水被害に遭い、損害が出た場合です。お住まいの自治体で、罹災証明を受け、修理費用の領収書などは保管しておきましょう。確定申告で損害を申告すると、税金が減額されます。その際、「雑損控除」か「災害減免法による税の軽減免除」のうち、有利なほうを利用できますので、税務署などで相談してください。さらに大きな被害を受けた場合、’16年4月からは「被災ローン減免制度」が利用できるようになりました。西日本豪雨のように「災害救助法」が適用される大災害で、たとえば土砂崩れで住宅が損壊し、ローンだけ残ってしまった方など、返済に困窮する方が対象です。この制度は、現金や預金といった蓄えを最大500万円と、義援金などは手元に残して、それ以外の蓄えでできるだけ返済します。それでも残ったローンは、免除されるというものです。自己破産などと違って、ブラックリストに載りませんから、住宅を再建するときなど、もう一度ローンを組むことができます。また、保証人にも返済義務がないので、迷惑をかけることもありません。制度の利用には、世帯年収が730万円未満で、住宅ローンなどの住宅費用が年収の40%以上であるなどの条件があります。これは全国銀行協会が取りまとめた制度ですから、自治体ではなく、ローンの借入先である金融機関にご相談ください。
2018年09月07日私、「サレ妻予備軍」になりました。
編集部の「これ、気になる!」
兄の連れてきた婚約者は…